JP2016033337A - オイルポンプ - Google Patents

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雅行 宮下
Masayuki Miyashita
雅行 宮下
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Abstract

【課題】ポンプ効率に優れ、ハウジングとの間の摩擦を低減できるオイルポンプを提供する。【解決手段】オイルポンプ1は、外歯を有し、駆動軸によって回転されるギアロータ2と、外歯に噛み合う歯を有する回転体(内歯を有するリングギア3)とを備える。更に、オイルポンプ1は、ギアロータ2及びリングギア3の少なくとも一方について、駆動軸の軸方向に直交する面に設けられた複数の凹部20,30と、ギアロータにおける上記直交する面、及びリングギア3における上記直交する面の双方について、ギアロータ2の外歯とリングギア3の内歯とが相互に近接する周縁側領域220,320にその周縁(外周縁2o,内周縁3i)に沿って連続して設けられた平面部22,32とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、自動車のエンジンなどに潤滑油を供給するオイルポンプに関する。特に、ポンプ効率に優れ、ハウジングとの間の摩擦も低減できるオイルポンプに関する。
従来、自動車のエンジンなどの構成部材には、摺動し合う部材同士の摩擦低減を主目的として、潤滑油を供給することが行われている。この潤滑油の供給装置として、オイルポンプが利用されている。代表的なオイルポンプとして、駆動軸に回転可能に支持され、複数の外歯を有するギアロータと、外歯に噛み合う複数の内歯を有し、この噛み合いによって従動して回転するリングギアと、ギアロータ及びリングギアを収納するハウジングとを備えるトロコイド型ポンプが挙げられる(特許文献1の第2図)。このオイルポンプでは、ギアロータの外周縁とリングギアの内周縁とが接触することで、ギアロータの外周面とリングギアの内周面とに囲まれた複数のポンプ室が形成される。各ポンプ室は、ギアロータ及びリングギアの回転に伴って容積が変化することで、吸引した潤滑油を圧縮して吐出する。
上記オイルポンプには、ギアロータ及びリングギアにおける駆動軸の軸方向に直交する二面(以下、表裏面と呼ぶことがある)が平面で構成される全面平面タイプがある。
その他、特許文献1は、ギアロータの表裏面及びリングギアの表裏面の双方に、その内周縁から外周縁の全域に亘って、テーパードランドを設けた全面ランドタイプのオイルポンプを開示している。このテーパードランドは、ギアロータなどの周方向に沿って一周するように凹凸が繰り返されている。各凹部は、回転方向に対して下り勾配を有する断面三角形状である。特許文献1では、ギアロータが回転すると、ギアロータ及びリングギアの表裏面と、ハウジングにおける駆動軸の軸方向に直交する二つの内面との間に上記凹部の形状に応じたくさび形の油膜層が形成されると共に、くさび作用によって潤滑油の導入が促進され、ギアロータ及びリングギアの表裏面と上記ハウジングの内面との間の摩擦を低減できるとしている。
特開昭60−085284号公報
ポンプ効率に優れ、ギアロータなどの回転体とハウジングとの間の摩擦を低減できるオイルポンプが望まれている。
上述の全面平面タイプのように、ギアロータ及びリングギアの表裏面が平面であると、これら表裏面と上記ハウジングの内面との間で摩擦が大きく、摺動抵抗の増大を招く。その結果、全面平面タイプでは、ギアロータの外歯、特に周縁近傍の領域や上記ハウジングの内面などに摺接に起因する損傷が生じ得る。
一方、全面ランドタイプのようにギアロータ及びリングギアの表裏面に、凹凸の頂部の稜線(山線)及び谷線が内周縁から外周縁に連続して設けられていると、ギアロータの凹部は、ギアロータの外周面に開口し、リングギアの凹部は、リングギアの内周面に開口する。そのため、上述の複数のポンプ室のうち、互いに隣り合う吐出側(高圧側)のポンプ室と吸入側(低圧側)のポンプ室とが、ギアロータの外周面における凹部の開口とリングギアの内周面における凹部の開口とを介して連通する恐れがある。連通すると、吐出側のポンプ室の潤滑油が吸入側のポンプ室に漏出して圧縮が不十分になり、ポンプ効率の低下を招き得る。
そこで、本発明の目的の一つは、ポンプ効率に優れ、ハウジングとの間の摩擦を低減できるオイルポンプを提供することにある。
本発明のオイルポンプは、外歯を有し、駆動軸によって回転されるギアロータと、前記外歯に噛み合う歯を有する回転体とを備える。更に、このオイルポンプは、前記ギアロータ及び前記回転体の少なくとも一方について、前記駆動軸の軸方向に直交する面に設けられた複数の凹部と、前記ギアロータにおける前記直交する面、及び前記回転体における前記直交する面の双方について、前記ギアロータの外歯と前記回転体の歯とが相互に近接する周縁側領域にその周縁に沿って連続して設けられた平面部とを備える。
上記のオイルポンプは、ポンプ効率に優れる上に、ハウジングとの間の摩擦も低減できる。
(A)は実施形態1のオイルポンプに備えるギアロータ及びリングギアの平面図、(B)は(A)に示すB−B切断線で切断した状態を示すギアロータの部分断面図である。 (A)は実施形態2のオイルポンプに備えるギアロータ及びリングギアの平面図、(B)は凹部の断面図である。
以下、図面を参照して、本発明のオイルポンプの具体例を説明する。
[実施形態1]
・全体構成
図1に示す実施形態1のオイルポンプ1は、複数の外歯を有し、駆動軸(図示せず)によって回転されるギアロータ2と、外歯に噛み合う複数の内歯を有する回転体であるリングギア3とを備えるトロコイド型オイルポンプである。
ギアロータ2は、その中心Oに駆動軸が固定されて回転する歯車状の部材である。リングギア3は、内歯の数がギアロータ2の外歯よりも1個多い環状の部材であり、その内周領域をギアロータ2の収納領域とする。なお、図1の歯数(外歯が7個、内歯が8個)は例示である。
以下、ギアロータ2及びリングギア3において、駆動軸の軸方向に直交する二面を表面、裏面と呼び、駆動軸の軸方向に平行な面を内周面、外周面と呼ぶ。上記の表面・裏面は、図1(A)、後述の図2(A)で見えている面であり、上記軸方向は、図1(A)、図2(A)では紙面に直交する方向である。内周面・外周面は、図1(A)、図2(A)では紙面に直交する面である。
ギアロータ2は、その中心Oがリングギア3の中心Oとずれた偏心状態で、かつギアロータ2の外周縁2oの一部がリングギア3の内周縁3iの一部に接するようにリングギア3の内周領域に嵌め合わされる。ギアロータ2が、例えば、図1の白抜き矢印に示す方向に回転すると、ギアロータ2の外歯の一部がリングギア3の内歯の一部を押圧して、リングギア3も従動回転する。この駆動回転・従動回転によって、ギアロータ2の外周面とリングギア3の内周面と、後述するハウジング4の内面42i,43iとで囲まれる領域(ポンプ室)の容積を変化させる。ギアロータ2及びリングギア3は、このような回転運動が可能なようにハウジング4に収納されている。
オイルポンプ1に備えるハウジング4は、ギアロータ2及びリングギア3を収納する容器状のボディ42と、ボディ43の開口部を覆うカバー43とを備える。ボディ42は、底部に潤滑油の吸入孔422及び吐出孔424を備え、ギアロータ2及びリングギア3の裏面に対向する内面42i(図1(B)では内底面)と、リングギア3の外周面に対向する内壁面(図示せず)とを備える。カバー43は、ギアロータ2及びリングギア3の表面に対向する内面43i(図1(B)では内天面)を備える。なお、ハウジング4の構成は例示である。
オイルポンプ1は、ギアロータ2の回転によって、ポンプ室の容積が増大した部分で吸入孔422からの潤滑油を吸い込み、上記回転に伴ってポンプ室の容積を収縮した部分で潤滑油を圧縮して吐出孔424から排出する。
・特徴点
実施形態1のオイルポンプ1は、ギアロータ2の表裏面のそれぞれに複数の凹部20を備えると共に、リングギア3の表裏面のそれぞれに複数の凹部30を備える点を特徴の一つとする。また、このオイルポンプ1は、ギアロータ2の表裏面及びリングギア3の表裏面の双方について、ギアロータ2の外歯とリングギア3の内歯とが相互に近接する周縁側領域220,320に、その周縁(ギアロータ2では外周縁2o、リングギア3では内周縁3i)に沿って連続して設けられた平面部22,32を備える点を特徴の一つとする。
・・凹部
ギアロータ2は、その表裏面における回転軸に接する内周縁2iから外周縁2oに向かう途中までの凹部形成領域200に複数の凹部20を備える。この例では、凹部形成領域200に、ギアロータ2の周方向に山・谷を繰り返す鋸歯状の凹凸が設けられており、谷部分が凹部20である。上記凹凸の頂部の稜線(山線)及び谷線はいずれも、内周縁2iから外周縁2oに向かって放射状に延びていると共に、凹部形成領域200に周方向に均等配置されている。即ち、各凹部20は、ギアロータ2の径方向に延びる溝といえる。図1(A)では、凹部形成領域200における頂部の稜線を太実線で示し、谷線を細実線で示す(この点は、リングギア3についても同様である)。
リングギア3は、その表裏面におけるハウジング4の内壁面に近接する外周縁3oから、ギアロータ2の外周縁2oに接する内周縁3iに向かう途中までの凹部形成領域に複数の凹部30を備える。この例では、ギアロータ2の凹部20と同様に、リングギア3の凹部形成領域に、リングギア3の周方向に山・谷を繰り返す鋸歯状の凹凸が形成されている。この凹凸の山線及び谷線が内周側から外周縁3oに向かって放射状に延びると共に凹部形成領域に周方向に均等配置されている。この谷部分が凹部30であり、凹部30は、リングギア3の径方向に延びる溝といえる。
ギアロータ2及びリングギア3の各凹部20,30は、この例では、図1(B)に示すように断面三角形状である。詳しくは、凹部20,30について、駆動軸の軸方向に平行な平面で切断した断面形状は、不等辺三角形であり、回転方向の後方側(図1(B)では左側)が頂部から谷に向かう下り勾配であり、回転方向の前方側(図1(B)では右側)が谷から頂部に向かう上り勾配である。上記の下り勾配における下り傾斜面の長さが上記の上り勾配における上り傾斜面の長さよりも長い。このような特定の形状とすると、後述するように凹部20,30に潤滑油が導入されると、ギアロータ2及びリングギア3は円滑な回転が行える。凹部20,30の形状は適宜変更できる。直線的な形状だけでなく、例えば、滴を半分に割ったような形状といった曲線的な形状とすることができる。また、頂部に平坦な領域を備えると、後述する動圧をより発生させ易い。
凹部20,30の個数(頂部及び谷の個数)、形成位置は適宜選択できる。この例では、山線及び谷線はいずれも360°をn等分した角度分割線であり、山線の角度分割線と谷線の角度分割線とが周方向にずれて配置されるように、凹部20,30を備える。ギアロータ2ではn=28、リングギア3ではn=32としており、n値は適宜増減できる。頂部から谷に向かう角度、凹部の深さなども適宜選択できる。
ギアロータ2及びリングギア3に備える凹部20,30の形状や個数などの仕様は、表裏面でそれぞれ異ならせたり、表裏面のいずれか一方にのみ凹部20,30を備えたりすることができる。しかし、後述する動圧の発生状態を均一にするためには、表裏面に等しい仕様の凹部20,30を備えることが好ましい。
・・平面部
ギアロータ2に備える平面部22は、ギアロータ2の表裏面において外周縁2o及びその近傍の領域(周縁側領域220)に設けられ、内面42i,43iに平行な平面からなる部分である。平面部22によって、凹部20がギアロータ2の外周面に開口せず、かつ複数の凹部20に充填された潤滑油が遠心力などによって外周縁2oに向かうことを堰き止められ、凹部20から外周縁2o側への潤滑油の流動を分断できる。
リングギア3に備える平面部32は、リングギア3の表裏面において内周縁3i及びその近傍の領域(周縁側領域320)に設けられ、内面42i,43iに平行な平面からなる部分である。平面部32によって、凹部30がリングギア3の内周面に開口せず、かつ複数の凹部30に充填された潤滑油が凹部30から内周縁3iから流出することを堰き止められる。
即ち、オイルポンプ1は、平面部22,32によって、全面平面タイプと同様にポンプ室を良好に区画できる。
・・作用
上述の構成を備えるオイルポンプ1は、ギアロータ2の回転時、ポンプ室が吸入孔422から潤滑油を吸入する。このとき、ポンプ室は、平面部22,32によって凹部20,30とは区画されており、隣り合うポンプ室の間で、凹部20,30を介した潤滑油の流出を阻止できる。
また、凹部20,30にも潤滑油が充填される。凹部20,30の潤滑油は、谷に向かって下った後、頂部を上るときに、間隔が広い部分から間隔が狭い部分、特に頂部とハウジング4の内面42i,43iとの間の狭い隙間に流れるために動圧が発生する(いわゆるくさび効果の発現)。この動圧によって、ギアロータ2の表裏面及びリングギア3の表裏面がハウジング4の内面42i,43iを押す。この結果、ギアロータ2及びリングギア3は、ハウジング4の両内面42i,43iから浮いた状態となり、上記表裏面と両内面42i,43iとの接触を防止できる。そのため、オイルポンプ1は、摩擦の増大に起因する摺動抵抗の増大を低減できる。オイルポンプ1は、平面部22,32によって凹部20,30の潤滑油が堰き止められることで、凹部20,30内に十分に潤滑油が存在できることからも、上述の動圧の発生を良好に行える。
上述のような動圧が、ギアロータ2の表裏面及びリングギア3の表裏面とハウジング4の内面42i,43iとの間に均一的に生じることで、ギアロータ2及びリングギア3はいずれも、内面42i,43i間で駆動軸の軸方向の中央に位置される。即ち、自動的に中央に調芯される。上記表裏面と内面42i,43iとの間が狭いほど、上述の動圧が大きくなるため、上記調芯がより良好に行われる。
加えて、ギアロータ2が回転すると、凹部20内の潤滑油は中心Oから外周側に向かって遠心力によって流動するものの、ギアロータ2に平面部22を備えることで、凹部20からポンプ室に潤滑油が漏出することを堰き止められる。仮にこの潤滑油が平面部22を乗り越えようとすると、上述のように狭い隙間を流れるためにより大きな動圧が発生し得ると考えられる。また、リングギア3の表裏面の凹部30がリングギア3の外周面とハウジング4の内壁面との隙間を介して連通するものの、リングギア3に平面部32を備えることで、上述の連通部分を介して、高圧側のポンプ室から隣り合う低圧側のポンプ室に潤滑油が漏出することを堰き止められる。更に、上述の連通部分を介して吐出孔424から吸入孔422への潤滑油の漏出も抑制できる。
・・製造方法
表裏面の一部に複数の凹部20,30を有し、他部(周縁側領域220,320)に平面部22,32を有するといった特定の立体形状であるギアロータ2及びリングギア3は、公知の粉末冶金法(金型成形⇒焼結)によって製造可能である。成形には、上記特定の立体形状を形成可能な押圧面を有するパンチを備える金型を利用するとよい。又は、表裏面が平坦な粉末成形体を成形して焼結した後、焼結体の表裏面における所定の領域に切削などの加工を施すことで、複数の凹部20,30を形成することができる。
・効果
実施形態1のオイルポンプ1は、ギアロータ2の周縁側領域220及びリングギア3の周縁側領域320に平面部22,32を有することで、隣り合うポンプ室が、ギアロータ2の外周縁2oにおける凹部20とリングギア3の内周縁3iにおける凹部30とを介して連通しない。そのため、オイルポンプ1は、高圧側のポンプ室から隣り合う低圧側のポンプ室に潤滑油が漏出することを防止して所定量の潤滑油を圧縮でき、ポンプ効率に優れる。かつ、オイルポンプ1は、ギアロータ2及びリングギア3の表裏面の中間部(凹部形成領域)に複数の凹部20,30を有することで、ハウジング4の内面42i,43iとの直接接触を防止して、ハウジング4との間の摩擦を低減できる。そのため、オイルポンプ1は、周縁側領域220,320を平坦な平面としながらも、この領域における金属同士の接触による損傷を効果的に低減できる。
[実施形態2]
実施形態1では、凹部形成領域に設けられた複数の凹部20,30が、回転体(ギアロータ2及びリングギア3)の周方向に山・谷を繰り返す凹凸であって、その頂部及び谷が径方向に連続する構成を説明した。その他の形態として、回転体の周方向及び径方向のいずれにも連続せずに独立した複数の凹部(ディンプル)が凹部形成領域に分散して設けられた形態とすることができる。図2は、実施形態2のオイルポンプに備えるギアロータ2B及びリングギア3Bとして、その表裏面に複数のディンプルを備える例を示す。以下、実施形態1との主な相違点である凹部を詳細に説明し、その他の構成については説明を省略する。図2において図1と同一符号は同一名称物を示す。また、図2では、吸入孔及び吐出孔を省略している。
図2に示すギアロータ2B及びリングギア3Bはいずれも、凹部形成領域に複数の半球状のディンプル、即ち断面半円状の凹部20B,30Bを備える。図2では、複数の凹部20B(又は30B)の配置状態を、ギアロータ2B(又はリングギア3B)の径方向に等間隔に並ぶ複数の同心状の仮想円(図2では二点鎖線で示す)で示す。複数の凹部20B(又は30B)は、各仮想円の周方向に沿って等間隔に並ぶ。また、図2の破線円内に拡大して示すように、複数の凹部20B(又は30B)は、ある仮想円上の隣り合う凹部間に、この仮想円に隣り合う内周側(IN)又は外周側(OUT)の仮想円上の凹部が介在するように規則的に配置されている。
駆動軸の軸方向からみた各凹部20B,30Bの平面形状は、図2に示す円形状の他、楕円状などの曲面形状、三角形や四角形(台形や長方形など)に代表される多角形といった直線的な形状、その他、種々の形状が挙げられる。駆動軸の軸方向に平行な平面で切断した各凹部の断面形状は、図2に示す半円状といった円弧状の他、V字状、U字状、矩形状などの種々の形状が挙げられる。即ち、凹部20B,30Bの立体形状としては、図2に示す半球状の他、円錐状、角錐状、直方体状などの種々の形状とすることができる。
各凹部20B,30Bの断面形状は、長方形状、半円状、V字状、U字状などの線対称な形状のように、ギアロータ2B及びリングギア3Bの表裏を反転した場合や回転方向を反転した場合でも方向性のない形状が好ましい。この場合、ギアロータ2Bとリングギア3Bとの組み付けの際、表裏や回転方向を考慮する必要がなく、組立作業性に優れ、ひいては自動車の生産性の向上に寄与する。
一方、凹部20B,30Bの断面形状が上述した不等辺三角形状や滴を半分にした形状などであれば、上述のようにギアロータ2Bなどの回転体の回転を滑らかに行える。断面形状が左右非対称の凹部である場合、この凹部は、上記回転体の回転方向後方が浅く、回転方向前方が深くなるように形成することが好ましい。
各凹部20B,30Bの個数、最大深さ(図2(B)では深さd)、ギアロータ2B及びリングギア3Bの表裏面を平面視したときの凹部の最大長さ(図2(B)では直径r)や合計面積などは適宜選択できる。例えば、直径rは0.5mm程度、深さdは0.2mm程度が挙げられる。凹部20B,30Bの数が多い、深さが深い、及び合計面積が大きいから選択される少なくとも一つの条件を満たすと、上述の動圧をより高められ、摩擦を低減し易い。また、内周側から外周側に向かって、凹部20B,30Bの形状や大きさを異ならせることができる。
凹部20B,30Bの配置形態は、図2(A)に示す複数の凹部20B(又は30B)が同一円上に均等配置され、このような仮想円が同心円状に配置された形態の他、内周側から外周側に向かって放射状に直線的に配置された形態、千鳥状や格子状などの均等配置された形態などが挙げられる。
実施形態2のオイルポンプは、凹部形成領域における凹部20B,30B以外の箇所を平坦な平面にできる。即ち、ギアロータ2Bにおける表裏面について外周縁2oに沿った周縁側領域220と凹部形成領域とは明確な境界が存在しないが、内周縁2iから外周縁2oに向かう途中までの領域に複数の凹部20Bが存在し、外周縁2oに沿った環状の領域には少なくとも平面部22が存在する。リングギア3Bについても同様に、その表裏面について外周縁3oから内周縁3iに向かう途中までの領域に複数の凹部30Bが存在し、内周縁3iに沿った環状の領域(周縁側領域320)には少なくとも平面部32が存在する。これらのことから、実施形態2のオイルポンプは、潤滑油のリークをより低減し易く、ポンプ効率により優れる。
[実施形態3]
実施形態1,2では、ギアロータ及びリングギアの双方に複数の凹部と平面部とを備える構成を説明した。その他の形態3−1として、ギアロータ2(又は2B)の表裏面にのみ、複数の凹部20(又は20B)と平面部22とを備えることができる。この場合、リングギア3(又は3B)の表裏面は周縁側領域320だけでなく全域に亘って平面部である。
その他の形態3−2として、リングギア3(又は3B)の表裏面にのみ、複数の凹部30(又は30B)と平面部32とを備えることができる。この場合、ギアロータ2(又は2B)の表裏面は周縁側領域220だけでなく全域に亘って平面部である。
上述の形態3−1,3−2のいずれも、全面平面タイプと同様にギアロータ及びリングギアによって各ポンプ室を良好に区画できるため、全面ランドタイプと比較して、潤滑油の漏出に起因するポンプ効率の低下を防止でき、ポンプ効率に優れる。また、いずれの形態も、複数の凹部を備えることで、全面平面タイプと比較して、ギアロータ又はリングギアとハウジングとの間の摩擦を低減できる。
[実施形態4]
実施形態1では、トロコイド型オイルポンプを説明した。その他の形態として、ギアロータとリングギアとの間に三日月形の部材を備えるクレセント型オイルポンプとすることができる。この形態では、実施形態1,2と同様にギアロータ2(又は2B)及びリングギア3(又は3B)の双方に複数の凹部20,30(又は20B,30B)と平面部22,32とを有する形態、実施形態3と同様にギアロータ及びリングギアの一方にのみ複数の凹部及び平面部を有する形態などとすることができる。この形態も、実施形態1,2と同様に、隣り合うポンプ室が、ギアロータ2(又は2B)の外周縁2oにおける凹部20(又は20B)とリングギア3(又は3B)の内周縁3iにおける凹部30(又は30B)とを介して連通せず、ポンプ効率に優れながらも、凹部20,30(又は20B,30B)によって摩擦を低減できる。
[実施形態5]
その他の形態として、ギアロータに噛み合う歯を有する回転体として、ギアロータの外歯に噛み合う外歯を有する別のギアロータを備える形態、即ち、相互に噛み合う外歯を有する二つのギアロータを備えるギア型オイルポンプとすることができる。この場合、少なくとも一方のギアロータに、好ましくは双方のギアロータに凹部と平面部とを備える。この形態も、両ギアの噛合箇所を境として、吸入側のポンプ室と吐出側のポンプ室とが、両ギアの噛合箇所の凹部を介して連通することを抑制でき、ポンプ効率の向上が期待できる。
本発明のオイルポンプは、自動車のエンジンなどに対して、潤滑油の供給に利用するポンプに利用できる。
1 オイルポンプ 2,2B ギアロータ 3,3B リングギア(回転体)
4 ハウジング
20,20B 凹部 22 平面部 2i 内周縁 2o 外周縁
220 周縁側領域 200 凹部形成領域
30,30B 凹部 32 平面部 3i 内周縁 3o 外周縁
320 周縁側領域
42 ボディ 43 カバー 42i,43i 内面
422 吸入孔 424 吐出孔

Claims (1)

  1. 外歯を有し、駆動軸によって回転されるギアロータと、前記外歯に噛み合う歯を有する回転体とを備えるオイルポンプであって、
    前記ギアロータ及び前記回転体の少なくとも一方について、前記駆動軸の軸方向に直交する面に設けられた複数の凹部と、
    前記ギアロータにおける前記直交する面、及び前記回転体における前記直交する面の双方について、前記ギアロータの外歯と前記回転体の歯とが相互に近接する周縁側領域にその周縁に沿って連続して設けられた平面部とを備えるオイルポンプ。
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CN112639290A (zh) * 2018-11-26 2021-04-09 住友精密工业株式会社 内啮合齿轮泵

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN112639290A (zh) * 2018-11-26 2021-04-09 住友精密工业株式会社 内啮合齿轮泵
CN112639290B (zh) * 2018-11-26 2021-10-08 住友精密工业株式会社 内啮合齿轮泵

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