JP2016032067A - リードフレーム装着iii族窒化物半導体デバイスおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】III族窒化物半導体デバイスがリードフレームに装着されたリードフレーム装着III族窒化物半導体デバイスおよびその製造方法を提供する。【解決手段】リードフレーム装着III族窒化物半導体デバイス5,5c,5M,5Mcの製造方法は、複合基板1を準備する工程と、半導体層付複合基板2を形成する工程と、第1のリードフレーム複合体3を形成する工程と、第2のリードフレーム複合体4を形成する工程と、リードフレーム装着III族窒化物半導体デバイス5,5c,5M,5Mcを形成する工程と、を含む。【選択図】図1

Description

本発明は、III族窒化物半導体デバイスがリードフレームに装着されたリードフレーム装着III族窒化物半導体デバイスおよびその製造方法に関する。
支持基板とIII族窒化物半導体膜とが貼り合わされた複合基板は、そのIII族窒化物半導体膜上に少なくとも1層のIII族窒化物半導体層を成長させることにより、低コストで高品質のIII族窒化物半導体ウエハおよび/またはIII族窒化物半導体デバイスが得られる。
たとえば、特開2014−036195号公報(特許文献1)は、複合基板を用いたIII族窒化物半導体ウエハおよびIII族窒化物半導体デバイスの製造方法を開示する。
特開2014−036195号公報
特開2014−036195号公報(特許文献1)は、III族窒化物半導体層を成長させるための複合基板の支持基板である下地基板としてムライト焼結基板などの絶縁性の酸化物焼結体基板を用いているため、縦型のIII族窒化物半導体デバイスを作製するためには、III族窒化物半導体層を下地基板から導電性の支持基板に貼り換える必要があり、導電性の支持基板に貼り換えたIII族窒化物半導体層を導電性の支持基板ごとリードフレームなどに実装する必要があった。
このため、特開2014−036195号公報(特許文献1)のIII族窒化物半導体ウエハの製造方法によるIII族窒化物半導体デバイスの製造およびリードフレームへの実装は、効率が低く歩留まりが低いという問題点があった。
そこで、上記問題点を解決するため、III族窒化物半導体デバイスがリードフレームに装着されたリードフレーム装着III族窒化物半導体デバイスおよびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明のある態様にかかるリードフレーム装着III族窒化物半導体デバイスの製造方法は、支持基板とIII族窒化物半導体膜とが貼り合わされた複合基板を準備する工程と、複合基板のIII族窒化物半導体膜側に、少なくとも1層のIII族窒化物半導体層と、第1の電極と、をこの順に形成することにより、半導体層付複合基板を形成する工程と、半導体層付複合基板の第1の電極側にリードフレームを貼り合わせることにより、第1のリードフレーム複合体を形成する工程と、第1のリードフレーム複合体から複合基板の少なくとも支持基板を除去することにより、III族窒化物半導体膜およびIII族窒化物半導体層のいずれかが露出した第2のリードフレーム複合体を形成する工程と、第2のリードフレーム複合体の露出したIII族窒化物半導体膜およびIII族窒化物半導体層のいずれか側に第2の電極を形成することにより、リードフレームに装着されたリードフレーム装着III族窒化物半導体デバイスを形成する工程と、を含む。
本発明の別の態様にかかるリードフレーム装着III族窒化物半導体デバイスは、第1の電極、少なくとも1層のIII族窒化物半導体層、および第2の電極がこの順に配置されたIII族窒化物半導体デバイスと、リードフレームと、を含み、リードフレームに、III族窒化物半導体デバイスが、第1の電極側で装着され、III族窒化物半導体の全体の厚さが5μm以下である。
本発明のある態様にかかるリードフレーム装着III族窒化物半導体デバイスの製造方法の一例を示す概略断面図である。 従来の典型的な貼り換え支持基板付III族窒化物半導体デバイスの製造方法および実装方法の一例を示す概略断面図である。 本発明のある態様にかかるリードフレーム装着III族窒化物半導体デバイスの製造方法における複合基板を準備する工程の一例を示す概略断面図である。
[本発明の実施形態の説明]
本発明のある実施形態にかかるリードフレーム装着III族窒化物半導体デバイスの製造方法は、支持基板とIII族窒化物半導体膜とが貼り合わされた複合基板を準備する工程と、複合基板のIII族窒化物半導体膜側に、少なくとも1層のIII族窒化物半導体層と、第1の電極と、をこの順に形成することにより、半導体層付複合基板を形成する工程と、半導体層付複合基板の第1の電極側にリードフレームを貼り合わせることにより、第1のリードフレーム複合体を形成する工程と、第1のリードフレーム複合体から複合基板の少なくとも支持基板を除去することにより、III族窒化物半導体膜およびIII族窒化物半導体層のいずれかが露出した第2のリードフレーム複合体を形成する工程と、第2のリードフレーム複合体の露出したIII族窒化物半導体膜およびIII族窒化物半導体層のいずれか側に第2の電極を形成することにより、リードフレームに装着されたリードフレーム装着III族窒化物半導体デバイスを形成する工程と、を含む。
本実施形態のリードフレーム装着III族窒化物半導体デバイスの製造方法は、半導体層付複合基板の第1の電極側にリードフレームを貼り合わせることにより第1のリードフレーム複合体を形成し、これから複合基板の少なくとも支持基板を除去することにより、リードフレームに装着されたリードフレーム装着III族窒化物半導体デバイスを高効率および高歩留まりで製造することができる。
本実施形態のリードフレーム装着III族窒化物半導体デバイスの製造方法において、リードフレーム装着III族窒化物半導体デバイスを形成する工程の後、リードフレーム装着III族窒化物半導体デバイスを電気的に接続する工程と、電気的に接続されたリードフレーム装着III族窒化物半導体デバイスの少なくとも電気的に接続された部分の周りを絶縁性材料で被覆する工程と、をさらに含むことができる。かかる工程をさらに含むことにより、リードフレーム装着III族窒化物半導体デバイスをさらに高効率および高歩留まりで製造することができる。
本実施形態のリードフレーム装着III族窒化物半導体デバイスの製造方法において、リードフレーム装着III族窒化物半導体デバイスを形成する工程の後、リードフレーム装着III族窒化物半導体デバイスを電気的に接続する工程の前に、リードフレーム装着III族窒化物半導体デバイスをチップ化する工程をさらに含むことができる。かかる工程をさらに含むことにより、チップ化されたリードフレーム装着III族窒化物半導体デバイスを高効率および高歩留まりで製造することができる。
本実施形態のリードフレーム装着III族窒化物半導体デバイスの製造方法における第1の電極からIII族窒化物半導体層を含んで第2の電極までのIII族窒化物半導体デバイスの全体の厚さを5μm以下とすることができる。これにより、III族窒化物半導体デバイスを低抵抗化できる。
本発明の別の実施形態にかかるリードフレーム装着III族窒化物半導体デバイスは、第1の電極、少なくとも1層のIII族窒化物半導体層、および第2の電極がこの順に配置されたIII族窒化物半導体デバイスと、リードフレームと、を含み、リードフレームに、III族窒化物半導体デバイスが、第1の電極側で装着され、III族窒化物半導体デバイスの全体の厚さが5μm以下である。
本実施形態のリードフレーム装着III族窒化物半導体デバイスは、高効率および高歩留まりで製造され、かつ、低抵抗である。
本実施形態のリードフレーム装着III族窒化物半導体デバイスは、さらに、III族窒化物半導体デバイスが電気的に接続され、リードフレーム装着III族窒化物半導体デバイスの少なくとも電気的に接続された部分の周りが絶縁性材料で被覆されることができる。これにより、リードフレーム装着III族窒化物半導体デバイスがさらに高効率および高歩留まりで得られる。
[本発明の実施形態の詳細]
<実施形態1:リードフレーム装着III族窒化物半導体デバイスの製造方法>
図1を参照して、本実施形態のリードフレーム装着III族窒化物半導体デバイス5,5c,5M,5Mcの製造方法は、支持基板11とIII族窒化物半導体膜13とが貼り合わされた複合基板1を準備する工程(図1(A))と、複合基板1のIII族窒化物半導体膜13側に、少なくとも1層のIII族窒化物半導体層20と、第1の電極31と、をこの順に形成することにより、半導体層付複合基板2を形成する工程(図1(B))と、半導体層付複合基板2の第1の電極31側にリードフレーム41を貼り合わせることにより、第1のリードフレーム複合体3を形成する工程(図1(C)および(D))と、第1のリードフレーム複合体3から複合基板1の少なくとも支持基板11を除去することにより、III族窒化物半導体膜13およびIII族窒化物半導体層20のいずれかが露出した第2のリードフレーム複合体4を形成する工程(図1(E))と、第2のリードフレーム複合体4の露出したIII族窒化物半導体膜13およびIII族窒化物半導体層20のいずれか側に第2の電極32を形成することにより、リードフレーム41に装着されたリードフレーム装着III族窒化物半導体デバイス5を形成する工程(図1(F))と、を含む。
本実施形態のリードフレーム装着III族窒化物半導体デバイス5,5c,5M,5Mcの製造方法は、半導体層付複合基板2の第1の電極31側にリードフレーム41を貼り合わせることにより第1のリードフレーム複合体3を形成し、これから複合基板1の少なくとも支持基板11を除去することにより、リードフレーム41に装着されたリードフレーム装着III族窒化物半導体デバイス5,5c,5M,5Mcを高効率および高歩留まりで製造することができる。
本実施形態のリードフレーム装着III族窒化物半導体デバイス5,5c,5M,5Mcの製造方法においては、リードフレーム装着III族窒化物半導体デバイス5M,5Mcをさらに高効率および高歩留まりで製造する観点から、リードフレーム装着III族窒化物半導体デバイス5を形成する工程の後(図1(F))、リードフレーム装着III族窒化物半導体デバイス5,5cを電気的に接続する工程(図1(H))と、電気的に接続されたリードフレーム装着III族窒化物半導体デバイス5,5cの少なくとも電気的に接続された部分の周りを絶縁性材料60で被覆する工程(図1(I)))と、をさらに含むことができる。
さらに、本実施形態のリードフレーム装着III族窒化物半導体デバイス5,5c,5M,5Mcの製造方法においては、リードフレーム装着III族窒化物半導体デバイスをさらに高効率および高歩留まりで製造する観点から、リードフレーム装着III族窒化物半導体デバイス5を形成する工程の後(図1(F))、リードフレーム装着III族窒化物半導体デバイス5,5cを電気的に接続する工程(図1(H))の前に、リードフレーム装着III族窒化物半導体デバイス5をチップ化する工程(図1(G))をさらに含むことができる。
さらに、本実施形態のリードフレーム装着III族窒化物半導体デバイス5,5c,5M,5Mcの製造方法においては、III族窒化物半導体デバイス6を小型化するとともに低抵抗化する観点から、第1の電極31からIII族窒化物半導体層20を含んで第2の電極32までのIII族窒化物半導体デバイス6の全体の厚さを5μm以下とすることができ、さらに1μm以下とすることができる。
ここで、図2を参照して、従来の典型的な貼り換え支持基板付III族窒化物半導体デバイス9,9cの製造方法は、支持基板11とIII族窒化物半導体膜13とが貼り合わされた複合基板1を準備する工程(図2(A))と、複合基板1のIII族窒化物半導体膜13側に、少なくとも1層のIII族窒化物半導体層20と、第1の電極31と、をこの順に形成することにより、半導体層付複合基板2を形成する工程(図2(B))と、半導体層付複合基板2の第1の電極31側に接合金属膜39を介在させて導電性の貼り換え支持基板90を貼り合せることにより、積層基板7を形成する工程(図2(C)および(D))と、積層基板7から複合基板1の少なくとも支持基板11を除去することにより、III族窒化物半導体膜13およびIII族窒化物半導体層20のいずれかが露出した半導体層付貼り換え支持基板8を形成する工程(図2(E))と、半導体層付貼り換え支持基板8の露出したIII族窒化物半導体膜13およびIII族窒化物半導体層20のいずれか側に第2の電極32を形成することにより、貼り換え支持基板付III族窒化物半導体デバイス9を形成する工程(図2(F))と、貼り換え支持基板付III族窒化物半導体デバイス9をチップ化する工程(図2(G))と、を含む。
また、図2を参照して、従来の典型的な貼り換え支持基板付III族窒化物半導体デバイス9,9cの実装方法は、チップ化された貼り換え支持基板付III族窒化物半導体デバイス9cを実装基板43上のリードフレーム41にたとえば接合金属膜34、39を介在させて装着する工程(図2(H))と、リードフレーム41に装着された貼り換え支持基板付III族窒化物半導体デバイス9cを実装基板43上の別のリードフレーム42にたとえばワイヤ44により電気的に接続する工程(図2(H))と、電気的に接続された貼り換え支持基板付III族窒化物半導体デバイス9cの少なくとも電気的に接続された部分の周りを絶縁性材料60で被覆する工程(図2(I))と、を含む。
すなわち、従来の典型的な貼り換え支持基板付III族窒化物半導体デバイス9,9cの製造方法および実装方法は、多くの工程を含んでいるため、製造および実装の際の効率および歩留まりが低下する。また、製造され実装された貼り換え支持基板付III族窒化物半導体デバイス9,9cは、貼り換え支持基板90を含むため、嵩が大きく、小型化および低抵抗化が困難である。
これに対して、本実施形態のリードフレーム装着III族窒化物半導体デバイス5,5c,5M,5Mcの製造方法は、半導体層付複合基板2の第1の電極31側にリードフレーム41を貼り合わせることにより第1のリードフレーム複合体3を形成し、これから複合基板1の少なくとも支持基板11を除去することから、リードフレーム41に装着されたリードフレーム装着III族窒化物半導体デバイス5,5c,5M,5Mcを高効率および高歩留まりで製造することができる。また、本実施形態の製造方法により得られたリードフレーム装着III族窒化物半導体デバイス5,5c,5M,5Mcは、III族窒化物半導体デバイスが第1の電極31、少なくとも1層のIII族窒化物半導体層20、および第2の電極32を含むが、貼り換え支持基板などの支持基板を含まないため、嵩が小さく、小型化および低抵抗化が可能である。
(支持基板とIII族窒化物半導体膜とが貼り合わされた複合基板1を準備する工程)
図1(A)を参照して、まず、本実施形態のリードフレーム装着III族窒化物半導体デバイス5,5c,5M,5Mcの製造方法は、支持基板11とIII族窒化物半導体膜13とが貼り合わされた複合基板1を準備する工程を含む。
ここで、図3を参照して、複合基板1を準備する工程は、特に制限はないが、支持基板11の一主面11m側に転位密度が低く結晶性が高いIII族窒化物半導体膜13が貼り合わされた接合強度が高い複合基板1を効率的に準備する観点から、支持基板11の主面11m上に接合膜12aを形成するサブ工程(図3(A))と、III族窒化物半導体膜ドナー基板13Dの主面13n上に接合膜12bを形成し、III族窒化物半導体膜ドナー基板13Dの主面13nから所定の深さの位置にイオン注入領域13iを形成するサブ工程(図3(B))と、支持基板11に形成された接合膜12aとIII族窒化物半導体膜ドナー基板13Dに形成された接合膜12bとを貼り合わせるサブ工程(図3(C))と、III族窒化物半導体膜ドナー基板13Dをイオン注入領域13iにおいてIII族窒化物半導体膜13と残りのIII族窒化物半導体膜ドナー基板13Drとに分離することにより、支持基板11の一主面11m上に接合膜12を介在させてIII族窒化物半導体膜13が接合された複合基板1を形成するサブ工程(図3(D))と、を含むことが好ましい。このようにして、支持基板11とIII族窒化物半導体膜13とが接合膜12を介在させて貼り合わされた複合基板1が得られる。
(半導体層付複合基板を形成する工程)
図1(B)を参照して、次に、本実施形態のリードフレーム装着III族窒化物半導体デバイス5,5c,5M,5Mcの製造方法は、複合基板1のIII族窒化物半導体膜13側に、少なくとも1層のIII族窒化物半導体層20と、第1の電極31と、をこの順に形成することにより、半導体層付複合基板2を形成する工程を含む。
ここで、III族窒化物半導体層20を形成する方法は、特に制限はないが、転位密度が低く結晶性の高いIII族窒化物半導体層20をエピタキシャル成長させる観点から、HVPE(ハイドライド気相成長)法、MOCVD(有機金属化学気相堆積)法、MBE(分子線気相成長)法などが好ましい。III族窒化物半導体層20は、特に制限はないが、SBD(ショットキーバリアダイオード)を形成する観点からは第1のIII族窒化物半導体層21としてのn+型III族窒化物半導体層と第2のIII族窒化物半導体層22としてのn-型III族窒化物半導体層とを含むことが好ましく、PND(PN接合ダイオード)を形成する観点からは第1のIII族窒化物半導体層21としてのn型III族窒化物半導体層と第2のIII族窒化物半導体層22としてのp型III族窒化物半導体層とを含むことが好ましい。
また、第1の電極31を形成する方法は、特に制限はないが、第1の電極31を効率よく形成する観点から、プラズマCVD(化学気相堆積)法、スパッタ法などが好ましい。第1の電極31は、特に制限はないが、SBDを形成する観点からはIII族窒化物半導体層20とショットキー接触するショットキー電極であることかが好ましく、PNDを形成する観点からはIII族窒化物半導体層20とオーミック接触するオーミック電極であることが好ましい。
なお、第1の電極31としてショットキー電極を形成する場合には、耐電圧を高くする観点から、III族窒化物半導体層20を形成した後第1の電極31を形成する前に、III族窒化物半導体層20上に開口部を有する絶縁膜(図示せず)を形成し、絶縁膜の開口部におけるIII族窒化物半導体層上および開口部近傍(開口部からたとえば10μmまでの部分)の絶縁膜上に第1の電極31を形成することが好ましい。絶縁膜を形成する方法は、特に制限はなく、プラズマCVD法、スパッタ法などが挙げられる。絶縁膜に開口部を形成する方法は、特に制限はなく、フォトロソグラフィー法で形成したレジストマスク(図示せず)を用いて絶縁膜をエッチングする方法などが挙げられる。
(第1のリードフレーム複合体を形成する工程)
図1(C)および(D)を参照して、次に、本実施形態のリードフレーム装着III族窒化物半導体デバイス5,5c,5M,5Mcの製造方法は、半導体層付複合基板2の第1の電極31側にリードフレーム41を貼り合わせることにより、第1のリードフレーム複合体3を形成する工程を含む。
ここで、半導体層付複合基板2の第1の電極31側にリードフレーム41を貼り合わせる方法は、特に制限はないが、第1の電極31とリードフレーム41との接合強度を高くする観点から、リードフレーム41上に接合金属膜34を形成し、接合金属膜34を介在させて、半導体層付複合基板2の第1の電極31側にリードフレーム41を貼り合わせることが好ましい。
(第2のリードフレーム複合体を形成する工程)
図1(E)を参照して、次に、本実施形態のリードフレーム装着III族窒化物半導体デバイス5,5c,5M,5Mcの製造方法は、第1のリードフレーム複合体3から複合基板1の少なくとも支持基板11を除去することにより、III族窒化物半導体膜13およびIII族窒化物半導体層20のいずれかが露出した第2のリードフレーム複合体4を形成する工程を含む。
III族窒化物半導体膜13が露出した第2のリードフレーム複合体4を形成する場合には、少なくとも支持基板11を除去する。また、図示していないが、III族窒化物半導体層20が露出した第2のリードフレーム複合体を形成する場合には、少なくとも支持基板11およびIII族窒化物半導体膜13を除去する。
また、図1(A)〜(E)に示すように、支持基板11とIII族窒化物半導体膜13とが接合膜12を介在させて貼り合わされている複合基板1においては、支持基板11に加えて接合膜12をも除去する。
ここで、第1のリードフレーム複合体3から、複合基板1の支持基板11、接合膜12およびIII族窒化物半導体膜13を除去する方法は、除去する基板または膜に適した方法であれば特に制限はなく、切削、研削、研磨、エッチングなどの方法が挙げられる。
このようにして、III族窒化物半導体膜13およびIII族窒化物半導体層20のいずれかが露出した第2のリードフレーム複合体4が得られる。
(リードフレーム装着III族窒化物半導体デバイスを形成する工程)
図1(F)を参照して、次に、本実施形態のリードフレーム装着III族窒化物半導体デバイス5,5c,5M,5Mcの製造方法は、第2のリードフレーム複合体4の露出したIII族窒化物半導体膜13およびIII族窒化物半導体層20のいずれか側に第2の電極32を形成することにより、リードフレーム41に装着されたリードフレーム装着III族窒化物半導体デバイス5を形成する工程と、を含む。
ここで、第2の電極32を形成する方法は、特に制限はないが、第2の電極32を効率よく形成する観点から、プラズマCVD(化学気相堆積)法、スパッタ法などが好ましい。第2の電極32は、特に制限はないが、抵抗をより低下する観点から、III族窒化物半導体層20とオーミック接触するオーミック電極であることが好ましい。
(リードフレーム装着III族窒化物半導体デバイスをチップ化する工程)
図1(G)を参照して、次に、本実施形態のリードフレーム装着III族窒化物半導体デバイス5,5c,5M,5Mcの製造方法は、リードフレーム装着III族窒化物半導体デバイス5c,5M,5Mcをさらに高効率および高歩留まりで製造する観点から、リードフレーム装着III族窒化物半導体デバイス5をチップ化する工程(図1(G))をさらに含むことが好ましい。
ここで、リードフレーム装着III族窒化物半導体デバイス5をチップ化する方法は、特に制限はなく、ダイシング法などが挙げられる。
(リードフレーム装着III族窒化物半導体デバイスを電気的に接続する工程)
図1(H)を参照して、次に、本実施形態のリードフレーム装着III族窒化物半導体デバイス5,5c,5M,5Mcの製造方法は、リードフレーム装着III族窒化物半導体デバイス5c,5M,5Mcをさらに高効率および高歩留まりで製造する観点から、リードフレーム装着III族窒化物半導体デバイス5,5cを電気的に接続する工程をさらに含むことが好ましい。
ここで、リードフレーム装着III族窒化物半導体デバイス5,5cを電気的に接続する方法は、特に制限はないが、効率的に接続する観点から、仮固定材50上に、リードフレーム装着III族窒化物半導体デバイス5,5cと別のリードフレーム42とを適宜配置して、リードフレーム装着III族窒化物半導体デバイス5,5cの第2の電極32と別のリードフレーム42とをたとえばワイヤ44で電気的に接続する方法などが好ましい。
(リードフレーム装着III族窒化物半導体デバイスの少なくとも電気的に接続された部分の周りを絶縁性材料60で被覆する工程)
図1(I)を参照して、次に、本実施形態のリードフレーム装着III族窒化物半導体デバイス5,5c,5M,5Mcの製造方法は、リードフレーム装着III族窒化物半導体デバイス5M,5Mcをさらに高効率および高歩留まりで製造する観点から、電気的に接続されたリードフレーム装着III族窒化物半導体デバイス5,5cの少なくとも電気的に接続された部分の周りを絶縁性材料60で被覆する工程をさらに含むことが好ましい。
ここで、電気的に接続されたリードフレーム装着III族窒化物半導体デバイス5,5cの少なくとも電気的に接続された部分の周りを絶縁性材料60で被覆する方法は、特に制限はないが、電気的に接続された部分の周りを確実に絶縁する観点から、仮固定材50上に配置されたリードフレーム装着III族窒化物半導体デバイス5,5cおよび別のリードフレーム42の少なくとも電気的に接続された部分(たとえば、リードフレーム41、接合金属膜34、第1の電極31、III族窒化物半導体層20、III族窒化物半導体膜13、第2の電極32、ワイヤ44、および別のリードフレーム42)の周りを絶縁性材料で被覆することが好ましい。絶縁性材料を被覆する方法は、特に制限はなく、トランスファーモールド法、コンプレッションモールド法などが挙げられる。
なお、図1(I)においては、複数のチップ化されたリードフレーム装着III族窒化物半導体デバイス5cをまとめて絶縁性材料60で被覆する場合を図示しているが、各チップ化されたリードフレーム装着III族窒化物半導体デバイス5c毎に絶縁性材料60で被覆してもよい。
(絶縁性材料で被覆されたリードフレーム装着III族窒化物半導体デバイスをチップ化する工程)
図1(J)を参照して、次に、本実施形態のリードフレーム装着III族窒化物半導体デバイス5,5c,5M,5Mcの製造方法は、リードフレーム装着III族窒化物半導体デバイス5M,5Mcをさらに高効率および高歩留まりで製造する観点から、絶縁性材料で被覆されたリードフレーム装着III族窒化物半導体デバイス5Mをチップ化する工程を含むことができる。
このようにして、絶縁性材料で被覆されかつチップ化されたリードフレーム装着III族窒化物半導体デバイス5Mcが得られる。
本実施形態のリードフレーム装着III族窒化物半導体デバイス5,5c,5M,5Mcの製造方法においては、III族窒化物半導体デバイス6を小型化するとともに低抵抗化する観点から、第1の電極31からIII族窒化物半導体層20を含んで第2の電極32までのIII族窒化物半導体デバイス6の全体の厚さを5μm以下とすることが好ましく、1μm以下とすることがより好ましい。
<実施形態2:リードフレーム装着III族窒化物半導体デバイス>
図1を参照して、本実施形態のリードフレーム装着III族窒化物半導体デバイス5,5c,5M,5Mcは、第1の電極31、少なくとも1層のIII族窒化物半導体層20、および第2の電極32がこの順に配置されたIII族窒化物半導体デバイス6と、リードフレーム41と、を含み、リードフレーム41にIII族窒化物半導体デバイス6が、第1の電極31側で装着され、III族窒化物半導体デバイス6の全体の厚さが5μm以下である。
本実施形態のリードフレーム装着III族窒化物半導体デバイス5,5c,5M,5Mcは、高効率および高歩留まりで製造され、かつ、小型で低抵抗である。
本実施形態のリードフレーム装着III族窒化物半導体デバイス5,5c,5M,5Mcは、第1の電極31とIII族窒化物半導体層20との間に、複合基板1由来のIII族窒化物半導体膜13をさらに含むことができる。
第1の電極31は、特に制限はないが、SBD(ショットキーバリアダイオード)を形成する観点からはIII族窒化物半導体層20とショットキー接触するショットキー電極であることが好ましく、PND(PN接合ダイオード)を形成する観点からはIII族窒化物半導体層20とオーミック接触するオーミック電極であることが好ましい。第1の電極31は、ショットキー電極とする観点からはNi電極、Au電極、Pt電極、Ni/Au電極などが好ましく、オーミック電極とする観点からはAl電極、Ti/Al電極などが好ましい。
III族窒化物半導体膜13は、特に制限はないが、縦型SBDまたは縦型PNDを形成する観点から、導電性のIII族窒化物半導体膜(たとえばn型III族窒化物半導体膜)であることが好ましい。
III族窒化物半導体層20は、特に制限はないが、SBDを形成する観点からは第1のIII族窒化物半導体層21としてのn+型III族窒化物半導体層と第2のIII族窒化物半導体層22としてのn-型III族窒化物半導体層とを含むことが好ましく、pn接合ダイオードを形成する観点からは第1のIII族窒化物半導体層21としてのn型III族窒化物半導体層と第2のIII族窒化物半導体層22としてのp型III族窒化物半導体層とを含むことが好ましい。
第2の電極32は、特に制限はないが、抵抗を低下する観点から、III族窒化物半導体層20とオーミック接触するオーミック電極であることが好ましい。第2の電極は、オーミック電極とする観点から、Al電極、Ti/Al電極などが好ましい。
第1の電極31、任意のIII族窒化物半導体膜13、少なくとも1層のIII族窒化物半導体層20、および第2の電極32がこの順に配置されたIII族窒化物半導体デバイス6の全体の厚さは、III族窒化物半導体デバイス6を小型化および低抵抗化する観点から、5μm以下が好ましく、1μm以下がより好ましい。
本実施形態のリードフレーム装着III族窒化物半導体デバイス5,5c,5M,5Mcは、リードフレーム装着III族窒化物半導体デバイス5M,5Mcがさらに高効率および高歩留まりで得られる観点から、さらに、III族窒化物半導体デバイス5,5cが電気的に接続され、リードフレーム装着III族窒化物半導体デバイス5,5cの少なくとも電気的に接続された部分の周りが絶縁性材料60で被覆されていることが好ましい。
絶縁性材料60は、リードフレーム装着III族窒化物半導体デバイス5,5cの少なくとも電気的に接続された部分を絶縁できるものであれば特に制限はなく、ガラス、セラミックスなどの絶縁性無機材料、エポキシ樹脂などの絶縁性有機材料などが挙げられる。
(実施例1)
1.複合基板の準備
図1(A)を参照して、支持基板11である厚さが450μmのムライト基板とIII族窒化物半導体膜13である厚さが150nmでドナー濃度が1×1018cm-3のn−GaN膜とが接合膜12である厚さ400nmのSiO2膜を介在させて貼り合わされた直径が2インチ(5.08cm)の複合基板1を準備した。かかる複合基板1は、図3に示すように、支持基板11とイオン注入領域13iが形成されたIII族窒化物半導体膜ドナー基板13Dとを接合膜12を介在させて貼り合わせた後、III族窒化物半導体膜ドナー基板13Dをイオン注入領域13iにおいてIII族窒化物半導体膜13と残りのIII族窒化物半導体膜ドナー基板13Drとに分離することにより得られたものであり、III族窒化物半導体膜13は、その転位密度が105cm-2台(すなわち1×106cm-2未満)と低く、高い結晶性を有していた。
2.半導体層付複合基板の形成
図1(B)を参照して、複合基板1のIII族窒化物半導体膜13側に、III族窒化物半導体層20として、MOCVD(有機金属化学気相堆積)法により、第1のIII族窒化物半導体層21である厚さが1μmでドナー濃度が1×1018cm-3のn+−GaN層と、第2のIII族窒化物半導体層22である厚さが7μmでドナー濃度が5×1015cm-3のn-−GaN層をこの順に形成した。次いで、第2のIII族窒化物半導体層22上に、フォトリソグラフィー法でレジストマスクを形成し、EB(電子線)蒸着法により厚さが5nmのNi層および厚さが30nmのAu層を形成し、アセトンを用いてリフトオフすることによりパターン化した。次いで、RTA(高速アニール炉)を用いて、窒素雰囲気下400℃で3分間アニールすることにより、第1の電極31である一辺が1mmの正方形のショットキー電極を形成した。こうして、半導体層付複合基板2が得られた。
3.第1のリードフレーム複合体の形成
図1(C)を参照して、Cu製のリードフレーム41を準備し、リードフレーム41上に、フォトリソグラフィー法、EB蒸着法およびアセトンを用いたリフトオフにより、第1の電極31のパターンに合わせてパターン化した厚さが5nmのNi層および厚さが30nmのAu層を形成した。
図1(D)を参照して、リードフレーム41の第1の電極31に、PbSnからなるはんだで形成された接合金属膜34を介在させてリードフレームをワイヤボンダーを用いて貼り合せることにより接合させた。接合条件は、1Pa未満の真空雰囲気下300℃で10分間であった。こうして、第1のリードフレーム複合体3が得られた。
4.第2のリードフレーム複合体の形成
図1(E)を参照して、第1のリードフレーム複合体3から、複合基板1の支持基板11および接合膜12を除去した。具体的には、支持基板11であるムライト基板を平面研削機を用いて厚さが40μmになるまで研削した。次いで、50質量%フッ化水素酸水溶液に8時間浸漬することにより、接合膜12であるSiO2膜をエッチング除去することにより、支持基板11をリフトオフした。こうして、III族窒化物半導体膜13であるn−GaN膜が露出した第2のリードフレーム複合体4が得られた。
5.リードフレーム装着III族窒化物半導体デバイスの形成
図1(F)を参照して、第2のリードフレーム複合体4の露出したIII族窒化物半導体膜13上に、EB蒸着法により、厚さが50nmのAl層、厚さが50nmのTi層、厚さが200nmのPt層および厚さが600nmのAu層をこの順に形成することにより、第2の電極32であるオーミック電極を形成した。こうして、第1の電極31、III族窒化物半導体層20、III族窒化物半導体膜13、および第2の電極32を含むIII族窒化物半導体デバイス6が、その第1の電極31側で接合金属膜34を介在させてリードフレーム41に装着されたリードフレーム装着III族窒化物半導体デバイス5が得られた。
6.リードフレーム装着III族窒化物半導体デバイスのチップ化
図1(G)を参照して、リードフレーム装着III族窒化物半導体デバイス5を、ダイシングにより、主面が1.5mm×1.5mmの大きさのチップに分割した。こうして、チップ化されたリードフレーム装着III族窒化物半導体デバイス5cが得られた。
7.リードフレーム装着III族窒化物半導体デバイスの電気的接続
図1(H)を参照して、仮固定材50である仮止めテープ上に、チップ化したリードフレーム装着III族窒化物半導体デバイス5cおよびCu製の別のリードフレーム42を配置して、リードフレーム装着III族窒化物半導体デバイス5cの第2の電極32と別のリードフレーム42とをAl製のワイヤ44で電気的に接続した。こうして、電気的に接続されたリードフレーム装着III族窒化物半導体デバイス5cが得られた。
8.リードフレーム装着III族窒化物半導体デバイス5,5cの少なくとも電気的接続部分の絶縁性材料による被覆
図1(I)を参照して、電気的に接続されたリードフレーム装着III族窒化物半導体デバイス5cの電気的に接続された部分であるリードフレーム41、接合金属膜34、第1の電極31、III族窒化物半導体層20、III族窒化物半導体膜13、第2の電極32、ワイヤ44、および別のリードフレーム42の周りを、絶縁性材料60であるエポキシ樹脂で被覆した。こうして、絶縁性材料により被覆されたリードフレーム装着III族窒化物半導体デバイス5Mが得られた。
9.絶縁性材料により被覆されたリードフレーム装着III族窒化物半導体デバイス5Mのチップ化
図1(J)を参照して、絶縁性材料60により被覆されたリードフレーム装着III族窒化物半導体デバイス5Mを、ダイシングにより、チップ化した。次いで、仮固定材50を絶縁性材料により被覆されたリードフレーム装着III族窒化物半導体デバイス5Mから剥離した。こうして、絶縁性材料60により被覆されかつチップ化されたリードフレーム装着III族窒化物半導体デバイス5Mcが得られた。かかるリードフレーム装着III族窒化物半導体デバイス5Mcのリードフレーム41の一部および別のリードフレーム42の一部が露出していた。
得られたリードフレーム装着III族窒化物半導体デバイス5Mcは、実装基板(図示せず)に適宜配置することにより、容易に実装が可能であった。また、リードフレーム装着III族窒化物半導体デバイス5Mcは、そのIII族窒化物半導体デバイス6の全体の厚さが8.2μmときわめて薄かった。上記のようにして作製した100個のリードフレーム装着III族窒化物半導体デバイス5Mcについて、それらの特性オン抵抗の平均値は0.9mΩcm2と極めて低く、その歩留まり率は95%と極めて高かった。
(比較例1)
1.複合基板の準備
図2(A)を参照して、実施例1と同様の複合基板1を準備した。
2.半導体層付複合基板の形成
図2(B)を参照して、実施例1と同様の半導体層付複合基板2を形成した。
3.積層基板の形成
図2(C)を参照して、導電性の貼り換え支持基板90として厚さが450μmでドナー濃度が1×1018cm-3のムライト基板を準備し、貼り換え支持基板90上にEB蒸着法により厚さが5nmのNi層および厚さが30nmのAu層を形成し、さらにその上に抵抗加熱蒸着法により厚さが100μmのAu−Sn層(化学組成はAuが70質量%でSnが30質量%)を形成することにより、接合金属膜39を形成した。
図2(D)を参照して、半導体層付複合基板2の第1の電極31に接合金属膜39を介在させて貼り換え支持基板90をウエハボンダーを用いて貼り合せることにより接合させた。接合条件は、1Pa未満の真空雰囲気下300℃で10分間であった。こうして、積層基板7が得られた。
4.半導体層付貼り換え支持基板の形成
図2(E)を参照して、積層基板7から、複合基板1の支持基板11および接合膜12を除去した。具体的には、支持基板11であるムライト基板を平面研削機を用いて厚さが40μmになるまで研削した。次いで、50質量%フッ化水素酸水溶液に8時間浸漬することにより、接合膜12であるSiO2膜をエッチング除去することにより、支持基板11をリフトオフした。こうして、III族窒化物半導体膜13であるn−GaN膜が露出した半導体層付貼り換え支持基板8が得られた。
5.貼り換え支持基板付III族窒化物半導体デバイスの形成
図2(F)を参照して、半導体層付貼り換え支持基板8の露出したIII族窒化物半導体膜13上に、EB蒸着法により、厚さが50nmのAl層、厚さが50nmのTi層、厚さが200nmのPt層および厚さが600nmのAu層をこの順に形成することにより、第2の電極32であるオーミック電極を形成した。こうして、第1の電極31、III族窒化物半導体層20、III族窒化物半導体膜13、および第2の電極32を含むIII族窒化物半導体デバイス6が、その第1の電極31側で接合金属膜39を介在させて貼り換え支持基板90に接合された貼り換え支持基板付III族窒化物半導体デバイス9が得られた。
6.貼り換え支持基板付III族窒化物半導体デバイスのチップ化
図2(G)を参照して、貼り換え支持基板付III族窒化物半導体デバイス9を、ダイシングにより、主面が1.5mm×1.5mmの大きさのチップに分割した。こうして、チップ化された貼り換え支持基板付III族窒化物半導体デバイス9cが得られた。
7.貼り換え支持基板付III族窒化物半導体デバイスのリードフレームへの装着
図2(H)を参照して、チップ化された貼り換え支持基板付III族窒化物半導体デバイス9cを、実装基板43上のリードフレーム41上に、接合金属膜39,34を介在させて装着した。
具体的には、貼り換え支持基板付III族窒化物半導体デバイス9cの貼り換え支持基板90上に、上記と同様にして、接合金属膜39を形成した。また、実装基板43上のリードフレーム41上に、EB蒸着法により厚さが5nmのNi層および厚さが30nmのAu層を形成した。さらにその上に抵抗加熱蒸着法により厚さが100μmのAu−Sn層(化学組成はAuが70質量%でSnが30質量%)を形成することにより、接合金属膜34を形成した。
次いで、実装基板43のリードフレーム41の接合金属膜34に接合金属膜39を介在させて貼り換え支持基板付III族窒化物半導体デバイス9cをウエハボンダーを用いて貼り合せることにより接合させた。接合条件は、1Pa未満の真空雰囲気下300℃で10分間であった。こうして、貼り換え支持基板付III族窒化物半導体デバイス9cを実装基板43のリードフレーム41上に装着した。
8.貼り換え支持基板付III族窒化物半導体デバイスの電気的接続
図2(H)を参照して、実装基板43のリードフレーム41上に装着した貼り換え支持基板付III族窒化物半導体デバイス9cの第2の電極32と実装基板43の別のリードフレーム42とをCu製のワイヤ44で電気的に接続した。こうして、リードフレームに装着され電気的に接続された貼り換え支持基板付III族窒化物半導体デバイス9cが得られた。
9.貼り換え支持基板付III族窒化物半導体デバイスの少なくとも電気的接続部分の絶縁性材料による被覆
図2(I)を参照して、リードフレームに装着され電気的に接続された貼り換え支持基板付III族窒化物半導体デバイス9cの電気的に接続された部分であるリードフレーム41、接合金属膜34、接合金属膜39、貼り換え支持基板90、接合金属膜39、第1の電極31、III族窒化物半導体層20、III族窒化物半導体膜13、第2の電極32、ワイヤ44、および別のリードフレーム42の周りを、絶縁性材料60であるエポキシ樹脂で被覆した。こうして、リードフレームに装着され電気的に接続された貼り換え支持基板付III族窒化物半導体デバイス9,9cが絶縁性材料により被覆された。このようにして、貼り換え支持基板付III族窒化物半導体デバイス9,9cが実装基板43に実装された。
上記のように、貼り換え支持基板付III族窒化物半導体デバイス9,9cの製造および実装は、III族窒化物半導体デバイス6への貼り換え支持基板90の貼り合せおよび貼り換え支持基板90へのリードフレーム41の貼り合せという2回の貼り合せ工程を必要とし、また、リードフレームに装着され電気的に接続された貼り換え支持基板付III族窒化物半導体デバイス9,9cをその配置パターンに応じて絶縁性材料により被覆する工程を必要とするため、効率が低かった。また、実装された貼り換え支持基板付III族窒化物半導体デバイス9,9cは、厚さ450μmの厚い貼り換え支持基板90を含んでいるため、小型化が困難であった。上記のようにして作製した100個の貼り換え支持基板付III族窒化物半導体デバイス9,9cについて、それらの特性オン抵抗の平均値は1.5mΩcm2と高く、その歩留まり率は50%と低かった。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 複合基板
2 半導体層付複合基板
3 第1のリードフレーム複合体
4 第2のリードフレーム複合体
5,5c,5M,5Mc リードフレーム装着III族窒化物半導体デバイス
6 III族窒化物半導体デバイス
7 積層基板
8 半導体層付貼り換え支持基板
9,9c 貼り換え支持基板付III族窒化物半導体デバイス
11 支持基板
12 接合膜
13 III族窒化物半導体膜
20 III族窒化物半導体層
21 第1のIII族窒化物半導体層
22 第2のIII族窒化物半導体層
31 第1の電極
32 第2の電極
34,39 接合金属膜
41 リードフレーム
42 別のリードフレーム
50 仮固定材
60 絶縁性樹脂
90 貼り換え支持基板。

Claims (6)

  1. 支持基板とIII族窒化物半導体膜とが貼り合わされた複合基板を準備する工程と、
    前記複合基板の前記III族窒化物半導体膜側に、少なくとも1層のIII族窒化物半導体層と、第1の電極と、をこの順に形成することにより、半導体層付複合基板を形成する工程と、
    前記半導体層付複合基板の前記第1の電極側にリードフレームを貼り合わせることにより、第1のリードフレーム複合体を形成する工程と、
    前記第1のリードフレーム複合体から前記複合基板の少なくとも支持基板を除去することにより、前記III族窒化物半導体膜および前記III族窒化物半導体層のいずれかが露出した第2のリードフレーム複合体を形成する工程と、
    前記第2のリードフレーム複合体の露出した前記III族窒化物半導体膜および前記III族窒化物半導体層のいずれか側に第2の電極を形成することにより、前記リードフレームに装着されたリードフレーム装着III族窒化物半導体デバイスを形成する工程と、を含むリードフレーム装着III族窒化物半導体デバイスの製造方法。
  2. 前記リードフレーム装着III族窒化物半導体デバイスを形成する工程の後、
    前記リードフレーム装着III族窒化物半導体デバイスを電気的に接続する工程と、
    電気的に接続された前記リードフレーム装着III族窒化物半導体デバイスの少なくとも電気的に接続された部分の周りを絶縁性材料で被覆する工程と、をさらに含む請求項1に記載のリードフレーム装着III族窒化物半導体デバイスの製造方法。
  3. 前記リードフレーム装着III族窒化物半導体デバイスを形成する工程の後、前記リードフレーム装着III族窒化物半導体デバイスを電気的に接続する工程の前に、
    前記リードフレーム装着III族窒化物半導体デバイスをチップ化する工程をさらに含む請求項2に記載のリードフレーム装着III族窒化物半導体デバイスの製造方法。
  4. 前記リードフレーム装着III族窒化物半導体デバイスにおける前記第1の電極から前記III族窒化物半導体層を含んで前記第2の電極までのIII族窒化物半導体デバイスの全体の厚さが5μm以下である請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のリードフレーム装着III族窒化物半導体デバイスの製造方法。
  5. 第1の電極、少なくとも1層のIII族窒化物半導体層、および第2の電極がこの順に配置されたIII族窒化物半導体デバイスと、リードフレームと、を含み、
    前記リードフレームに、前記III族窒化物半導体デバイスが、前記第1の電極側で装着され、
    前記III族窒化物半導体デバイスの全体の厚さが5μm以下であるリードフレーム装着III族窒化物半導体デバイス。
  6. 前記III族窒化物半導体デバイスが電気的に接続され、
    前記リードフレーム装着III族窒化物半導体デバイスの少なくとも電気的に接続された部分の周りが絶縁性材料で被覆されている請求項5に記載のリードフレーム装着III族窒化物半導体デバイス。
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