JP2016031571A - 情報処理方法、情報処理装置、及び、プログラム - Google Patents

情報処理方法、情報処理装置、及び、プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】より効率の良い処理で、金融機関における金融商品それぞれの資金移動の状況を示す適切な情報を、取引履歴から得る情報処理技術を提供することを課題とする。【解決手段】コンピュータが、金融機関の金融商品の取引履歴のデータから、指定期間内に行われた、顧客の金融商品の保有額が増額される取引である入金取引、及び顧客の金融商品の保有額が減額される取引である出金取引を顧客別に抽出し、抽出された同一顧客の個々の入金取引と出金取引とを、取引順に、互いに対当する金額ずつ対応付ける取引対応付け、対応付けられた入金取引と出金取引との組それぞれに対して、入金取引の金融商品と出金取引の金融商品との間の資金移動を示す資金移動情報を出力し、対応付けられなかった金額を有する取引に対しては、取引の金融商品と金融商品以外との間の資金移動を示す資金移動情報を出力する処理を実行するようにした。【選択図】図1

Description

本発明は、金融の取引についての情報処理技術に関する。
普通預金、定期預金、投資信託等の金融商品別の資金移動の動向を把握したいというニーズがある。従来、特定の期間内の各顧客の金融取引の履歴に関して、入金(金融機関への資金流入)を意味する取引と出金(金融機関からの資金流出)を意味する取引とが取引の発生順に対応付けられて、対応付けられた両取引の金融商品間で取引金額の資金移動があったと推定されている。このように推定された資金移動を集計等することで、金融商品間の資金移動の動向が把握可能となる。
このような取引同士の対応付けを情報システムで行う方法として、各顧客の指定期間内の取引について、まず入金の総額と出金の総額を計算し、両総額が一致しない場合には差額部分を調整するためのダミー取引を追加して両総額を一致させた上で取引同士を対応付ける資金移動情報提示システムが提案されている(特許文献1を参照)。
特許第5054249号公報
各顧客の特定の期間内の取引において、入金額の総額と出金額の総額とは一致するとは限らない。そのため、単に入金の取引と出金の取引とを対応付けたのみでは、差額部分に相当する資金移動のデータが取得できず、充分な資金移動の動向が把握できなくなるおそれがある。
取引の差額部分を処理するために、特許文献1の資金移動情報提示システムのように、まず入出金の総額の差額を計算して、差額がある場合に、差額を調整するためのダミーの取引を追加するという特別の処理を行う方法が考えられる。しかし、ダミーの取引を追加する方法では、入金額の総額の計算及び出金額の総額の計算が前提となるため、計算量が増大する。更に、ダミーの取引という調整データがテーブル等に追加されて、取り扱われるデータ量も増大する。そのため、無駄な処理時間が生じ得る。特に、大規模な金融機関等においては、非常に多くの顧客や取引が取り扱われるため、個々の処理の計算量やデータ量の増大が積み重なって、多くの無駄な処理時間が生じるおそれがある。
このような状況に鑑み、本発明は、より効率の良い処理で、金融機関における金融商品それぞれの資金移動の状況を示す適切な情報を、取引履歴から得る情報処理技術を提供することを課題とする。
本発明では、上記課題を解決するために、以下の手段を採用した。すなわち、本発明は、次の情報処理方法である。
コンピュータが、
金融機関の金融商品の取引履歴のデータから、指定期間内に行われた、顧客の金融商品の保有額が増額される取引である入金取引、及び顧客の金融商品の保有額が減額される取引である出金取引を顧客別に抽出する抽出ステップと、
前記抽出された同一顧客の個々の入金取引と出金取引とを、取引順に、互いに対当する金額ずつ対応付ける取引対応付けステップと、
前記対応付けられた入金取引と出金取引との組それぞれに対して、入金取引の金融商品と出金取引の金融商品との間の資金移動を示す資金移動情報を出力する資金移動情報出力ステップと、
を実行し、
前記資金移動情報出力ステップでは、前記取引対応付けステップにおいて対応付けられなかった金額を有する取引に対して、前記取引の金融商品と金融商品以外との間の資金移動を示す資金移動情報を出力する、
情報処理方法。
このような情報処理方法によれば、指定期間内の入金総額と出金総額との差額を調整するためのダミーの取引を追加することを要さないため、取り扱われるデータ量の増大を抑制できる。更に、ダミーの取引の前提となる入出金の総額及び総額同士の差額の算出を要さず、計算量の増大を抑制できる。よって、より効率の良い処理で、金融商品の資金移動の状況を表す資金移動情報を得ることができる。
また、本発明に係る情報処理方法は、次の特徴を有するものであってもよい。
前記取引対応付けステップにおいて、何れかの取引順位の入金取引と出金取引とを対応付ける際に前記出金取引と前記入金取引とが同額ではないときは、前記入金取引と前記出金取引とを、小さい方の金額で対応付け、前記入金取引と前記出金取引との差額の限度で、大きい方の金額を有する取引と、小さい方の金額を有する出金取引または入金取引の次の取引順位の取引とを更に対応付ける。
このような情報処理方法によれば、同額でない入金取引と出金取引とを取引順に好適に対応付けることができる。
また、本発明に係る情報処理方法は、次の特徴を有するものであってもよい。
前記コンピュータは、前記抽出された取引のうちに前記取引対応付けステップにおいて対応付けられなかった金額を有する顧客の取引があった場合に、前記指定期間を延長して、延長分の期間内に行われた前記顧客の入金取引及び出金取引を更に抽出し、
前記取引対応付けステップでは、更に抽出された取引及び前記対応付けられなかった金額を有する取引の、個々の入金取引と出金取引とを、取引順に、互いに対当する金額ずつ更に対応付け、
前記資金移動情報出力ステップでは、更なる対応付けによっても対応付けられなかった金額を有する取引があった場合に、前記対応付けられなかった金額を有する取引に対し、前記取引履歴の金融商品と金融商品以外との間の資金移動を示す資金移動情報を出力する。
このような情報処理方法によれば、他の取引と対応付けることができずに資金の流れに関して不明であった取引を、延長した期間内の取引と対応付けて資金移動の状況を表す資金移動情報を得ることができるため、流れが不明な資金が低減されることが期待できる。更に、このような情報処理方法では、ダミーの取引の追加を要さないため、期間を延長しても、取り扱われるデータ量や計算量が増大することを抑制できる。そのため、効率の良い処理で、より好適な資金移動の状況を表す資金移動情報を得ることが可能となる。
また、本発明は、情報処理方法を実行するコンピュータその他の装置、または情報処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラムとしても把握することが可能である。また、本発明は、そのようなプログラムをコンピュータその他の装置、機械等(以下、「コンピュータ等」とも表記する)が読み取り可能な記録媒体に記録したものとしても把握
できる。ここで、コンピュータ等が読み取り可能な記録媒体とは、データやプログラム等の情報を電気的、磁気的、光学的、機械的、または化学的作用によって蓄積し、コンピュータ等から読み取ることができる記録媒体をいう。
本発明によれば、より効率の良い処理で、金融機関における金融商品それぞれの資金移動の状況を示す適切な情報を、取引履歴から得ることができる。
図1は、資金移動情報の出力に関するデータフローを説明するための説明図である。 図2は、実施形態における資金移動情報出力装置を含む情報処理システムを例示する図である。 図3は、実施形態における資金移動情報出力装置の機能構成を例示する図である。 図4は、全顧客の資金移動情報の出力処理の流れを例示するフローチャートである。 図5は、1顧客の資金移動情報の出力処理の流れを例示するフローチャートである。 図6は、指定期間の延長に関するデータフローを説明するための説明図である。
以下、本発明の実施の形態(以下、「本実施形態」とも表記する)を、図面に基づいて説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、本発明を実施する一例を示すものであって、本発明を以下に説明する具体的な構成に限定するものではない。
説明は、次の順序で記載される。
1.概要
2.ハードウェア構成
3.機能構成
4.処理の流れの詳細
5.まとめ
6.その他
<概要>
金融機関の顧客は、例えば、定期預金の解約で得た資金を財源として、同一金融機関の投資信託を購入することがある。この顧客は、同一金融機関において、ある金融商品の保有額を減額する取引(以下、「出金取引」とも表記する)で得た資金を財源として、別の金融商品の保有額を増額する取引(以下、「入金取引」とも表記する)を行っている。顧客が行うこのような両取引は、金融機関の金融商品間で資金を移動するものであるということができる。ここで、金融商品は、金融機関が取り扱う各種商品であり、例えば、定期預金(定期貯金と呼ばれるものを含む)や定額貯金等の定期性預金、普通預金(通常貯金と呼ばれるものを含む)等の流動性預金、投資信託、公債等である。
同一顧客が行う取引日時が近い出金取引と入金取引とは、特に、このような金融商品間の資金移動の現れである可能性が高い。入金取引が先に行われ、出金取引が後に行われた場合であっても、顧客の手元に準備等されていた現金等が媒介となって資金が移動された可能性があり、顧客は金融商品間の資金移動を意図して両取引を行ったといえることがある。そのため、同一顧客が行った入金取引と出金取引とを取引の発生順に対応付けて、両
取引の金融商品間で資金移動があったと推定することは、金融商品に関する資金移動を把握するための1つの合理的な方法ということができる。
本実施形態では、資金移動情報出力装置が、金融機関の顧客別の取引履歴のデータに基づき、上述のような金融商品間の資金移動を推定するための取引の対応付けを行い、顧客別の金融商品に関する資金移動を示す資金移動情報を生成して出力する。出力される各資金移動情報は、推定された個々の資金移動を表す。資金移動情報出力装置のユーザは、出力された各顧客の資金移動情報を集計、分析等することで、金融機関における金融商品に関する資金流動の動向等を把握することができる。なお、本実施形態では、資金移動情報出力装置が、1金融機関の顧客別の取引履歴のデータに基づき資金移動情報を出力するが、資金移動情報出力装置は、複数の金融機関の取引履歴のデータに基づき資金移動情報を生成して出力してもよい。
図1は、資金移動情報の出力に関するデータフローを説明するための説明図である。このデータフローは、資金移動情報出力装置内において、顧客Aの資金移動情報の出力を行う場合のデータの流れを示している。図1には、抽出ステップS1、取引対応付けステップS2、及び資金移動情報出力ステップS3と、各ステップで入出力されるデータとが例示されている。入出力されるデータは、取引履歴データベースDB11、入金テーブルT1、出金テーブルT2、及び、資金移動データベースDB12によって管理される。
取引履歴データベースDB11は、取引履歴のデータを蓄積する。入金テーブルT1は、対応付けの候補となる入金取引のデータを格納し、出金テーブルT2は、対応付けの候補となる出金取引のデータを格納する。資金移動データベースDB12は、資金移動情報を蓄積する。
抽出ステップS1では、取引履歴データベースDB11から指定期間内に行われた入金取引及び出金取引が顧客別に抽出され、入金取引が入金テーブルT1へ、出金取引が出金テーブルT2へ出力される。ここで、普通預金の口座や定期預金の口座への入金(預入や預金と呼ばれるものを含む)、投資信託の購入等は、顧客の金融商品の保有額が増額される取引であるため、入金取引に該当する。また、定期預金の口座や普通預金の口座からの出金(払戻し、引出し、解約と呼ばれるものを含む)、投資信託の換金等は、顧客の金融商品の保有額が減額される取引であるため、出金取引に該当する。図1では、指定期間である4月1日という1日の間に行われた顧客Aの入金取引(入金テーブルT1のレコードR11)及び出金取引(出金テーブルT2のレコードR21、R22)が抽出された例が示されている。本実施形態では、入金テーブルT1及び出金テーブルT2の取引は、取引日時順に配列される。なお、指定期間は、1日の単位に限らず、半日、1週間、1ヶ月等を単位として指定される期間であってもよい。
取引対応付けステップS2では、入金テーブルT1及び出金テーブルT2が格納する同一顧客の個々の入金取引と出金取引とが、取引順に、互いに対当する金額ずつ対応付けられる。図1では、入金テーブルT1のレコードR11が示す入金取引と、出金テーブルT2のレコードR21が示す出金取引とが、対当する金額400,000円で対応付けられる。レコードR11が示す入金取引の入金額の全額は500,000円であるが、400,000円分の入金取引(レコードR11A)が、レコードR21が示す出金取引と対応付けられる(対応付けC1)。レコードR11が示す入金取引の差額100,000円分の入金取引(レコードR11B)については、出金テーブルT2の次の順位のレコードR22が示す出金取引(レコードR22Aが示す100,000円分)と対応付けられる(対応付けC2)。レコードR22が示す出金取引の出金額の全額は300,000円であるが、対応付けC2では対応付けられない差額200,000円分の出金取引(レコードR22B)については、入金テーブルT1にレコードR11の次の順位の入金取引のレコ
ードが存在しないため、図1では、対応付けられていない。
なお、本実施形態では、入金額と出金額とが同額になるように両取引の対応付けが行われるが、金融商品の取引手数料等を加味して、入金額と出金額とが額面上は異なっていても対当と判定される場合に、当該入金額の入金取引と当該出金額の出金取引との対応付けが行われてもよい。
資金移動情報出力ステップS3では、入金取引と出金取引との対応付けそれぞれに対して、出金取引の金融商品から入金取引の金融商品への資金移動を示す資金移動情報が資金移動データベースDB12へ出力される。入金取引と出金取引との対応付けの金額が資金移動情報の移動金額となる。図1では、対応付けC1及びC2それぞれに対して、資金移動情報を示すレコードR31及びR32が出力されている。更に、資金移動情報出力ステップS3では、対応付けられなかった金額を有する取引に対して、当該取引の金融商品と金融商品以外との間の資金移動を示す資金移動情報が資金移動データベースDB12へ出力される。図1では、レコードR22が示す出金取引の差額200,000円分の出金取引(レコードR22B)に対して、資金移動情報を示すレコードR33が出力されている。レコードR33の移動先商品は、金融商品以外を示す「その他」の値をとっており、この値は現金等として金融機関から流れ出たことを表す。
図1では、顧客Aに関するデータのみ例示されていたが、金融機関の他の顧客に関しても、取引履歴のデータが同様に処理され資金移動情報が出力される。
<ハードウェア構成>
図2は、本実施形態における資金移動情報出力装置を含む情報処理システムを例示する図である。図2には、資金移動情報出力装置1、勘定系システム2、及びネットワークNが示されている。
資金移動情報出力装置1は、CPU(Central Processing Unit)11、RAM(Random Access Memory)12、ROM(Read Only Memory)13、HDD(Hard Disk Drive)等の補助記憶装置14、ネットワークNに接続されるNIC(Network interface controller)15、キーボード等の操作部16、及びディスプレイ等の表示部17を備えたコンピュータであり、情報処理装置である。図2では、資金移動情報出力装置1が1台のコンピュータで例示されているが、資金移動情報出力装置1は、例えばネットワークで接続された複数台のコンピュータで構築されてもよい。
CPU11は、中央処理装置であり、RAM12等に展開された命令及びデータを処理することで、RAM12、補助記憶装置14等を制御する。RAM12は、主記憶装置あり、CPU11によって制御され、各種命令やデータが書き込まれ、読み出される。補助記憶装置14は、不揮発性の記憶装置であり、各種プログラム、永続的な保存が求められるデータ等が記憶される。
勘定系システム2は、金融機関における口座取引等の金融取引を管理し、勘定系の処理を行うコンピュータシステムである。勘定系システム2は、金融機関の店舗窓口等で行われる金融取引、ATM(Automatic Teller Machine)やインターネットバンキング等を用いて行われる金融取引等、各種の方法で行われる金融取引を管理する。勘定系システム2は、1台以上のコンピュータによって構築されている。
ネットワークNは、専用回線等を用いて構築される通信ネットワークであり、資金移動情報出力装置1と勘定系システム2とを接続する。
<機能構成>
図3は、本実施形態における資金移動情報出力装置1の機能構成を例示する図である。資金移動情報出力装置1は、補助記憶装置14に記憶されているプログラムが、RAM12に読み出され、CPU11によって実行されることで、取引履歴データベースDB11、資金移動データベースDB12、履歴取得部F11、抽出部F12、取引対応付け部F13、及び資金移動情報出力部F14を備えるコンピュータとして機能する。取引履歴データベースDB11及び資金移動データベースDB12は、実行されるデータベース管理システムのプログラムが、補助記憶装置14に記憶されるデータを管理することで構築される。
なお、本実施形態において、資金移動情報出力装置1の備える各機能は、汎用プロセッサであるCPU11によって実行されるが、これらの機能の一部または全部は、1または複数の専用プロセッサ、ハードウェアの演算回路等によって実行されてもよい。ここで、ハードウェアの演算回路とは、例えば、論理ゲートを組み合わせた加算回路、乗算回路、フリップフロップ等をいう。また、これらの機能の一部または全部は、別途のコンピュータにおいて実行されてもよい。
取引履歴データベースDB11は、金融機関の金融商品の取引履歴のデータを蓄積するデータベースであり、例えば、リレーショナルデータベースとして構築される。レコード1件が、取引1件の取引履歴のデータを格納する。図1のデータ例が示すように、取引履歴データベースDB11に蓄積される取引履歴を示すレコードは、顧客、金融商品、取引内容、取引金額、及び取引日時の項目を有する。顧客の項目は、取引を行った顧客を他の顧客と識別する識別情報である。金融商品の項目は、取引の対象の金融商品を表し、例えば、普通預金、定期預金、投資信託、公債等の値をとる。取引内容、取引金額、及び取引日時の項目は、それぞれ、金融商品に対する取引内容、取引の金額、及び取引が発生した日時を表す。
なお、顧客は、金融機関に開設された口座を特定する口座番号により識別されてもよいし、金融機関が管理する顧客名簿等に登録された識別情報に基づいて識別されてもよい。また、家計をともにする複数名がまとめて1顧客として識別されて処理されてもよい。複数名がまとめて1顧客として処理されることで、複数名にまたがる資金の流れの把握が可能となる。また、顧客は、自然人に限らず、法人であってもよい。
資金移動データベースDB12は、金融商品に関する個々の資金移動を示す資金移動情報を蓄積するデータベースであり、例えば、リレーショナルデータベースとして構築される。レコード1件が、資金移動情報1件のデータを格納する。
図1のデータ例が示すように、資金移動データベースDB12に蓄積される資金移動情報のレコードは、顧客、移動元商品、移動先商品、移動金額、及び期間の項目を有する。顧客の項目は、資金移動を行った顧客を他の顧客と識別する識別情報を表す。移動元商品の項目は、資金移動の出所を表し、金融機関の金融商品名、または金融商品以外を示す「その他」の値をとる。本実施形態では「その他」は現金等を意味する。移動先商品の項目は、資金の移動先を表し、移動元商品と同様に、金融機関の金融商品名または金融商品以外を示す「その他」の値をとる。期間の項目は、資金移動の開始日時から終了日時までの期間を表す。
履歴取得部F11は、ネットワークNを介して勘定系システム2から金融商品の取引履歴のデータを取得し、取引履歴データベースDB11に蓄積させる。履歴取得部F11は、例えば、勘定系システム2において取引処理にともなって記録されるジャーナルのデー
タを取引履歴のデータとして取得する。また、履歴取得部F11は、例えば、日次の処理として、勘定系システム2によって当日に処理が完了した取引の履歴のデータを、夜間等に取得する。なお、履歴取得部F11は、取引履歴のデータを記録したリムーバブルメディア等から、取引履歴のデータを読み込んで取得してもよい。
抽出部F12は、図1の抽出ステップS1を実現する機能部である。本実施形態の抽出部F12は、取引履歴データベースDB11に蓄積されている取引履歴の取引を行った全顧客の入金取引及び出金取引を、顧客別に抽出する。なお、抽出部F12は、ユーザから指定された、金融機関の支店や地域、取引金額、対象顧客等に関する絞り込み条件を充足する入金取引及び出金取引のみを抽出してもよい。
取引対応付け部F13は、図1の取引対応付けステップS2を実現する機能部である。本実施形態の取引対応付け部F13は、同一顧客の個々の入金取引と出金取引とを、取引順に、互いに対当する金額ずつ対応付ける。
資金移動情報出力部F14は、図1の資金移動情報出力ステップS3を実現する機能部である。本実施形態の資金移動情報出力部F14は、資金移動情報を生成して資金移動データベースDB12へ出力する。なお、資金移動情報出力部F14は、資金移動情報を、ネットワークで接続された別のコンピュータへ送信することで出力してもよい。また、資金移動情報出力部F14は、資金移動情報を、所定のデータ形式でリムーバブルメディア等へ出力してもよいし、表示部17等やプリンタ等へ出力してもよい。
<処理の流れの詳細>
図4及び図5を用いて、本実施形態の資金移動情報出力装置1の主な処理の流れの詳細を説明する。なお、説明される処理の内容及び順序は一例であり、処理の内容及び順序には、実施の形態に適したものが適宜採用されることが好ましい。
図4は、全顧客の資金移動情報の出力処理の流れを例示するフローチャートである。この処理の流れは、例えば、資金移動情報出力装置1が、指定期間が設定された上で、ユーザから資金移動情報の出力要求を、操作部16等を介して受け付けたことを契機に開始する。なお、この処理の流れは、事前の設定に従って、日次や月次で自動的に開始されてもよい。
ステップS101及びS102では、顧客1名に対する資金移動情報の出力処理が実行される。まず、ステップS101では、資金移動情報出力装置1が、処理対象の顧客1名を選択する。このステップS101では、指定期間内に取引を行った全顧客のうちから、資金移動情報の出力処理が実行されていない顧客1名が処理対象の顧客として選択される。次に、ステップS102では、処理対象として選択された1顧客に対する資金移動情報の出力処理が実行され、出力された資金移動情報が資金移動データベースDB12に格納される。この処理の詳細は、後述する。
ステップS103では、資金移動情報出力装置1が、全顧客に対してステップS102の資金移動情報の出力処理が完了したか否かを判定する。全顧客に対して資金移動情報の出力処理が完了したと判定された場合(S103;Yes)、図4の処理の流れは終了する。一方、全顧客に対して資金移動情報の出力処理が完了したと判定されなかった場合(S103;No)、処理はステップS101へ戻る。すなわち、全顧客に対して資金移動情報の出力処理が完了するまで、ステップS101〜S103が繰り返されることになる。なお、本実施形態では、各顧客に対する資金移動情報の出力処理それぞれが1名分ずつ順次実行されるが、複数名分の各顧客に対する資金移動情報の出力処理が、並行または並列に処理されてもよい。
図5は、1顧客の資金移動情報の出力処理の流れを例示するフローチャートである。この処理の流れは、図4のステップS102の処理の詳細を示したものである。この処理の流れでは、処理対象の顧客1名に関する資金移動情報が出力される。
ステップS201では、抽出部F12が、取引履歴データベースDB11から指定期間内の処理対象の顧客の入金取引及び出金取引を抽出し、抽出した入金取引のデータを格納する入金テーブルと、抽出した出金取引のデータを格納する出金テーブルとを生成する。本実施形態の入金テーブル及び出金テーブルは、RAM12上に構築され、取引順(取引日時の昇順)に、入金取引及び出金取引のデータを格納する。なお、取引履歴データベースDB11の取引履歴のデータが入金取引、出金取引の何れを示すものであるかは、金融商品及び取引内容の項目から判定される。例えば、図1では、レコードR03が示す入金取引が抽出され、入金テーブルT1にレコードR11として格納される。また、レコードR01及びR02が示す出金取引が抽出され、出金テーブルT2にレコードR21及びR22として格納される。なお、指定期間内の入金取引及び出金取引の全件が、一度に抽出されなくてもよく、ステップS203〜S212に示すような処理で必要となったときに、逐次抽出されてもよい。
ステップS202では、取引対応付け部F13が、生成された入金テーブル及び出金テーブルの最初の取引それぞれを、入金取引の対応付け候補及び出金取引の対応付け候補に設定する。対応付け候補は、ステップS203以降の処理で対応付けられる取引の候補である。例えば、図1では、入金テーブルT1のレコードR11が示す入金取引が入金取引の対応付け候補に設定され、出金テーブルT2のレコードR21が示す出金取引が出金取引の対応付け候補に設定される。なお、処理対象の顧客が指定期間内に入金取引を行っていない場合、入金テーブルに最初の取引が存在しないことになる。この場合、入金取引の対応付け候補は、未設定となる。同様に、出金テーブルに最初の取引が存在しない場合、出金取引の対応付け候補は、未設定となる。
ステップS203では、取引対応付け部F13が、入金取引及び出金取引の両方の対応付け候補が設定されているか否かを判定する。このステップは、入金テーブル、出金テーブルの双方に、対応付けが終わっていない取引が存在しているか否かを判定するためのものである。入金取引及び出金取引の両方の対応付け候補が設定されていると判定された場合(S203;Yes)、処理はステップS204へ進む。一方、入金取引及び出金取引の両方の対応付け候補が設定されていると判定されなかった場合(S203;No)、処理はステップS213へ進む。この場合は、ステップS202、S208、またはS211において、入金テーブルまたは出金テーブルに対応付けが終わっていない取引がなく、入金取引または出金取引の対応付け候補が未設定となったときに生ずる。
ステップS204では、取引対応付け部F13が、移動金額を決定する。移動金額は、金融商品間の資金移動の量を示す金額を表し、入金取引の対応付け候補と出金取引の対応付け候補とが互いに対当する額に決定される。入金取引と出金取引とは、移動金額の範囲で対応付けられることになる。具体的には、対応付け候補の入金取引の入金額と対応付け候補の出金取引の出金額とが同額である場合は、移動金額が当該同額に決定される。また、対応付け候補の入金取引の入金額と対応付け候補の出金取引の出金額とが同額ではない場合は、移動金額が、対応付け候補の入金取引の入金額及び対応付け候補の出金取引の出金額のうちの小さい方の金額に決定される。すなわち、移動金額は、次の数式で決定される。
(移動金額)=min{(対応付け候補の入金額),(対応付け候補の出金額)}
例えば、図1における入金テーブルT1のレコードR11の入金取引、及び出金テーブルT2のレコードR21の出金取引がともに対応付け候補である場合、入金額500,00
0円及び出金額400,000円に対して、移動金額が400,000円に決定される。
ステップS205では、取引対応付け部F13が、入金取引の対応付け候補と出金取引の対応付け候補とを移動金額の範囲で対応付け、対応付けた結果を資金移動情報出力部F14へ伝達する。
ステップS206では、資金移動情報出力部F14が、ステップS205で対応付けられた出金取引及び入金取引の組に対し、出金取引の金融商品から入金取引の金融商品への資金移動を示す資金移動情報1件を生成する。本実施形態の資金移動情報出力部F14は、生成した資金移動情報を、資金移動データベースDB12に出力して、蓄積させる。生成される資金移動情報の移動金額には、ステップS204で決定された移動金額が設定される。また、生成される資金移動情報の顧客、移動元商品、移動先商品、及び期間それぞれには、処理対象の顧客の識別情報、出金取引の金融商品、入金取引の金融商品、対応付けられた両取引の取引日時それぞれの間を示す期間が設定される。例えば図1においては、対応付けC1に対して、資金移動データベースDB12のレコードR31が示す移動資金情報が生成される。当該移動資金情報は、移動元商品の値が出金テーブルT2のレコードR21の金融商品の値に設定され、移動先商品の値が入金テーブルT1のレコードR11の金融商品の値に設定され、移動金額がレコードR21とレコードR11とが対当する移動金額である400,000円に設定されている。なお、本実施形態では、出金取引の金融商品から入金取引の金融商品への資金移動を示す資金移動情報が生成されるが、入金取引の金融商品から出金取引の金融商品への資金移動を示すような資金移動情報が生成されてもよい。
ステップS207〜S209では、入金取引の対応付け候補が更新される。ステップS207では、取引対応付け部F13が、入金取引の現在の対応付け候補の入金額がステップS204で決定された移動金額と等しいか否かを判定する。入金取引の対応付け候補の入金額が移動金額と等しいと判定された場合(S207;Yes)、処理はステップS208へ進む。ステップS208では、取引対応付け部F13が、入金テーブルを参照し、入金取引の現在の対応付け候補の次の取引を、入金取引の対応付け候補に設定し直す。入金テーブルに次の取引がない場合、入金取引の対応付け候補は未設定となる。
一方、入金取引の対応付け候補の入金額が移動金額と等しいと判定されなかった場合(S207;No)、処理はステップS209へ進む。ステップS209では、取引対応付け部F13が、入金取引の現在の対応付け候補の入金額を移動金額だけ減額する。ステップS209の処理は、入金額のうちから既に処理された移動金額を減額した残額分の入金取引を、後続の処理において更に次の順位の出金取引と対応付けられる候補とするものである。ステップS209では、例えば、図1の入金テーブルT1のレコードR11の入金額500,000円から移動金額400,000円分が減額され、レコードR11Bが示すように、入金額が100,000円となる。
ステップS210〜S212では、出金取引の対応付け候補が更新される。ステップS210では、取引対応付け部F13が、出金取引の現在の対応付け候補の出金額がステップS204で決定された移動金額と等しいか否かを判定する。出金取引の対応付け候補の出金額が移動金額と等しいと判定された場合(S210;Yes)、処理はステップS211へ進む。ステップS211では、取引対応付け部F13が、出金テーブルを参照し、出金取引の現在の対応付け候補の次の取引を、出金取引の対応付け候補に設定し直す。出金テーブルに次の取引がない場合、出金取引の対応付け候補は未設定となる。
一方、出金取引の対応付け候補の出金額が移動金額と等しいと判定されなかった場合(S210;No)、処理はステップS212へ進む。ステップS212では、取引対応付
け部F13が、出金取引の現在の対応付け候補の出金額を移動金額だけ減額する。ステップS212の処理は、出金額のうちから既に処理された移動金額を減額した残額分の出金取引を、後続の処理において更に次の順位の入金取引と対応付けられる候補とするものである。
ステップS207〜S212の対応付け候補の更新が終了すると、処理はステップS203へ戻り、更新された対応付け候補に関する処理が実行される。
ステップS203でNoとなった場合に実行されるステップS213では、取引対応付け部F13が、入金テーブル及び出金テーブルの両テーブルにおける全取引の全額が対応付けられたか否かを判定する。具体的には、入金取引の対応付け候補及び出金取引の対応付け候補の何れもが未設定となっているか否かが判定される。両対応付け候補が未設定である場合、全取引の全額が対応付けられたと判定される。
入金テーブル及び出金テーブルの両テーブルにおける全取引の全額が対応付けられたと判定された場合(S213;Yes)、図4の1顧客の資金移動情報の出力処理の流れは終了する。入金テーブル及び出金テーブルの両テーブルにおける全取引の全額が対応付けられたと判定されなかった場合(S213;No)、処理はステップS214へ進む。
ステップS214では、抽出部F12が、指定期間を延長する。本実施形態の抽出部F12は、指定期間の終期を1日後に変更する。なお、指定期間は、例えば半日等の他の所定時間単位で延長されてもよい。
ステップS215では、抽出部F12が、指定期間の延長が所定限度を超えたか否かを判定する。本実施形態では、延長された指定期間が、予めユーザによって指定された指定期間と比較し、限度時間(例えば10日間)を超えて延長されている場合に、所定限度を超えたと判定される。延長された指定期間が所定限度を超えたと判定された場合(S215;Yes)、処理はステップS216へ進む。一方、延長された指定期間が所定限度を超えたと判定されなかった場合(S215;No)、処理はステップS217へ進む。
なお、延長された指定期間の終期が、取引履歴データベースDB11に蓄積されている取引履歴の最新の取引日時より後となった場合には、ステップS215で所定限度を超えたと判定されて、処理がステップS216へ進んでもよい。あるいは、この場合、当該終期までの取引履歴のデータが取引履歴データベースDB11に新たに蓄積されるまで、後続の処理が保留され、保留が解除された後に、処理がステップS217へ進んでもよい。
ステップS216では、資金移動情報出力部F14が、対応付けられなかった金額を有する取引全件に対して資金移動情報を生成し、出力する。具体的には、資金移動情報出力部F14は、入金取引の対応付け候補が設定されている場合に、入金テーブルの入金取引の対応付け候補以後のレコードが示す入金取引それぞれに対して、資金移動情報を1件ずつ生成して資金移動データベースDB12へ出力する。ここで生成される資金移動情報の移動元商品、移動先商品、及び移動金額それぞれには、金融商品以外を示す「その他」、各レコードが示す入金取引の金融商品、各レコードの入金額が設定される。また、資金移動情報出力部F14は、出金取引の対応付け候補が設定されている場合に、出金テーブルの出金取引の対応付け候補以後のレコードが示す出金取引それぞれに対して、資金移動情報を1件ずつ生成して資金移動データベースDB12へ出力する。ここで生成される資金移動情報の移動元商品、移動先商品、及び移動金額それぞれには、各レコードが示す出金取引の金融商品、金融商品以外を示す「その他」、各レコードの出金額が設定される。
例えば、図1において、出金テーブルT2のレコードR22Bが示す出金取引は、対応
付けがされていない。ステップS216の実行時に出金取引の対応付け候補がレコードR22Bにより示される出金取引に設定されていたとすると、出金額が200,000円である当該出金取引に対して、移動金額200,000円の資金移動情報が生成され、レコードR33として資金移動データベースDB12へ出力される。レコードR33の移動元商品及び移動先商品には、それぞれ、レコードR22Bの金融商品である「普通預金」及び「その他」が設定される。
ステップS216の後、図4の1顧客の資金移動情報の出力処理の流れは終了する。
(延長後の処理の流れ)
図6は、指定期間の延長に関するデータフローを説明するための説明図である。図1には、指定期間が4月1日の1日の間のデータが例示されていたが、図6には、指定期間を4月2日まで延長した場合のデータが例示されている。ステップS217以降については、図6を参照しながら説明する。
ステップS217では、抽出部F12が、取引履歴データベースDB11から、ステップS214で延長された分の期間内に行われた、処理対象の顧客の入金取引及び出金取引を更に抽出する。抽出部F12は、抽出した入金取引及び出金取引を示すレコードを、入金テーブル及び出金テーブルへ取引順に追加する。例えば図6では、取引履歴データベースDB11のレコードR04が延長された期間内の4月2日の取引を示すため、レコードR04の入金取引が抽出され、当該入金取引を示すレコードR12が入金テーブルT1へ追加される。
ステップS218では、取引対応付け部F13が、未設定の対応付け候補を更新する。具体的には、取引対応付け部F13は、入金取引の対応付け候補が未設定であった場合、ステップS217で入金テーブルに最初に追加されたレコードの入金取引を、入金取引の対応付け候補に設定する。また、取引対応付け部F13は、出金取引の対応付け候補が未設定であった場合、ステップS217で出金テーブルに最初に追加されたレコードの出金取引を、出金取引の対応付け候補に設定する。例えば図6では、未設定であった入金取引の対応付け候補が、入金テーブルT1の追加されたレコードR12が示す入金取引に設定される。なお、処理対象の顧客の入金取引または出金取引が延長された分の期間内に行われておらず、ステップS217で入金テーブルまたは出金テーブルにレコードが追加されないために、対応付け候補が更新されないことがある。
ステップS218の後、処理がステップS203へ戻る。そして、後続のステップにおいて、ステップS217で入金テーブル及び出金テーブルに追加されたレコードの取引、及び対応付けが未だされていない金額を有する取引に対しての処理が実行される。例えば図6のデータ例では、後続で実行されるステップS205において、入金テーブルT1のレコードR12が示す入金取引と、出金テーブルT2のレコードR22Bが示す残額分の出金取引とが、対応付けC3として対応付けられる。そして、ステップS206において、この対応付けC3に対して、資金移動情報のレコードR33Aが資金移動データベースDB12へ出力される。
<まとめ>
以上説明した本実施形態では、入金取引と出金取引との対応付けが取引順に行われ、入金取引及び出金取引の対応付けや対応付けられなかった金額を有する取引に対して、金融商品に関する資金移動を示す資金移動情報が出力された。本実施形態では、資金移動情報を得るにあたり、指定期間内の入金総額と出金総額との差額を調整して対応付けの対象となるダミーの取引を追加することがなかった。そのため、本実施形態によれば、処理する取引のデータ量の増大や入出金の総額の算出等による計算量の増大を抑制して、より効率
の良い処理で、適切な資金移動の状況を表す資金移動情報を得ることができる。
また、本実施形態では、他の取引と対応付けられなかった取引があった場合に、指定期間が延長され、更なる対応付けの処理が実行された。そのため、他の取引と対応付けることができずに資金の流れに関して不明であった取引を、延長した期間内の取引と対応付けて金融商品間の資金移動情報を得ることが可能になる。よって、流れが不明な資金が低減されることが期待できる。
仮に、指定期間内の取引の入金総額と出金総額との差額を調整するためのダミーの取引を追加する方法を採用した場合、指定期間を延長すると、更にダミーの取引を追加することで更なるデータ量や計算量の増大が生ずるおそれがある。一方、本実施形態では、ダミーの取引を追加することを要さないため、指定期間を延長しても、処理されるデータ量や計算量の増大は抑制されたままである。よって、本実施形態によれば、効率の良い処理で、流れが不明な資金が低減された、好適な資金移動の状況を表す資金移動情報を得ることが可能となる。
更に、本実施形態では、指定期間の延長が所定限度を超えると、延長された期間の取引の対応付けが処理されない。そのため、取引日時がかけ離れた入金取引と出金取引とが対応付けられることが抑制される。取引日時がかけ離れた入金取引と出金取引とは、資金の移動元と移動先という関係を有していない可能性が高いため、仮にこのような入金取引と出金取引とが対応付けられると、誤った推定に依拠した資金移動情報が出力されるおそれがある。本実施形態によれば、このような誤った推定に依拠した資金移動情報が出力されることを抑制することができる。
<その他>
(給与振り込み等の取引)
給与振り込みや年金受け取り等の顧客の収入を意味する取引、公共料金支払い等の顧客の支出を意味する取引、及び、他の金融機関との間の取引等は、同一金融機関において同一顧客が保有する2つの金融商品間を資金が移動する事象とは無関係なものといえる。このような取引を以下、「非金融商品間移動取引」とも表記する。抽出部F12は、取引履歴データベースDB11に蓄積されたに蓄積された金融機関の金融商品の取引履歴のデータのうち、非金融商品間移動取引にあたる取引を除外して、入金取引及び出金取引を顧客別に抽出してもよい。この場合、取引対応付け部F13は、非金融商品間移動取引が除外されて抽出された入金取引と出金取引とを対応付ける。このような抽出部F12及び取引対応付け部F13によれば、金融機関の金融商品間の資金移動に無関係な入金取引と出金取引とを対応付けられることが抑制され、誤った推定に依拠した資金移動情報が出力されることを抑制することができる。
(帳票の出力)
また、資金移動情報出力装置1は、資金移動データベースDB12に蓄積された全顧客の資金移動情報を集計し、各金融商品間の資金移動の総額や件数を算出してもよい。そして、資金移動情報出力装置1は、集計された総額、件数等に基づき、月次、年次等の金融商品別の資金移動状況を示す所定の書式の帳票を用紙に印字してもよい。また、資金移動情報出力装置1は、このような帳票を表示部17に表示してユーザへ提示してもよい。このような資金移動情報出力装置1によれば、資金移動情報が集計された帳票が出力されるので、ユーザが金融商品に関する資金移動の動向をより簡単に把握することができる。
1 資金移動情報出力装置(情報処理装置、コンピュータ)
2 勘定系システム
N ネットワーク
DB11 取引履歴データベース
DB12 資金移動データベース

Claims (5)

  1. コンピュータが、
    金融機関の金融商品の取引履歴のデータから、指定期間内に行われた、顧客の金融商品の保有額が増額される取引である入金取引、及び顧客の金融商品の保有額が減額される取引である出金取引を顧客別に抽出する抽出ステップと、
    前記抽出された同一顧客の個々の入金取引と出金取引とを、取引順に、互いに対当する金額ずつ対応付ける取引対応付けステップと、
    前記対応付けられた入金取引と出金取引との組それぞれに対して、入金取引の金融商品と出金取引の金融商品との間の資金移動を示す資金移動情報を出力する資金移動情報出力ステップと、
    を実行し、
    前記資金移動情報出力ステップでは、前記取引対応付けステップにおいて対応付けられなかった金額を有する取引に対して、前記取引の金融商品と金融商品以外との間の資金移動を示す資金移動情報を出力する、
    情報処理方法。
  2. 前記取引対応付けステップにおいて、何れかの取引順位の入金取引と出金取引とを対応付ける際に前記出金取引と前記入金取引とが同額ではないときは、前記入金取引と前記出金取引とを、小さい方の金額で対応付け、前記入金取引と前記出金取引との差額の限度で、大きい方の金額を有する取引と、小さい方の金額を有する出金取引または入金取引の次の取引順位の取引とを更に対応付ける、
    請求項1に記載の情報処理方法。
  3. 前記コンピュータは、前記抽出された取引のうちに前記取引対応付けステップにおいて対応付けられなかった金額を有する顧客の取引があった場合に、前記指定期間を延長して、延長分の期間内に行われた前記顧客の入金取引及び出金取引を更に抽出し、
    前記取引対応付けステップでは、更に抽出された取引及び前記対応付けられなかった金額を有する取引の、個々の入金取引と出金取引とを、取引順に、互いに対当する金額ずつ更に対応付け、
    前記資金移動情報出力ステップでは、更なる対応付けによっても対応付けられなかった金額を有する取引があった場合に、前記対応付けられなかった金額を有する取引に対し、前記取引履歴の金融商品と金融商品以外との間の資金移動を示す資金移動情報を出力する、
    請求項1または2に記載の情報処理方法。
  4. 金融機関の金融商品の取引履歴のデータから、指定期間内に行われた、顧客の金融商品の保有額が増額される取引である入金取引、及び顧客の金融商品の保有額が減額される取引である出金取引を顧客別に抽出する抽出手段と、
    前記抽出された同一顧客の個々の入金取引と出金取引とを、取引順に、互いに対当する金額ずつ対応付ける取引対応付け手段と、
    前記対応付けられた入金取引と出金取引との組それぞれに対して、入金取引の金融商品と出金取引の金融商品との間の資金移動を示す資金移動情報を出力する資金移動情報出力手段と、
    を備え、
    前記資金移動情報出力手段は、前記取引対応付け手段によって対応付けられなかった金額を有する取引に対して、前記取引の金融商品と金融商品以外との間の資金移動を示す資金移動情報を出力する、
    情報処理装置。
  5. コンピュータに、
    金融機関の金融商品の取引履歴のデータから、指定期間内に行われた、顧客の金融商品の保有額が増額される取引である入金取引、及び顧客の金融商品の保有額が減額される取引である出金取引を顧客別に抽出する抽出ステップと、
    前記抽出された同一顧客の個々の入金取引と出金取引とを、取引順に、互いに対当する金額ずつ対応付ける取引対応付けステップと、
    前記対応付けられた入金取引と出金取引との組それぞれに対して、入金取引の金融商品と出金取引の金融商品との間の資金移動を示す資金移動情報を出力する資金移動情報出力ステップと、
    を実行させるためのプログラムであって、
    前記資金移動情報出力ステップでは、前記取引対応付けステップにおいて対応付けられなかった金額を有する取引に対して、前記取引の金融商品と金融商品以外との間の資金移動を示す資金移動情報を出力する、
    プログラム。
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