以下、図面を用いて、本発明の実施形態1に係る遊技台(ぱちんこ機100)について詳細に説明する。
<全体構成>
まず、図1を用いて、本発明の他の実施形態に係るぱちんこ機100の全体構成について説明する。なお、同図はぱちんこ機100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。
ぱちんこ機100は、外部的構造として、外枠102と、本体104と、前面枠扉106と、球貯留皿付扉108と、発射装置110と、遊技盤200と、をその前面に備える。外枠102は、遊技機設置営業店に設けられた設置場所(島設備等)へと固定させるための縦長方形状から成る木製の枠部材である。本体104は、内枠と呼ばれ、外枠102の内部に備えられ、ヒンジ部112を介して外枠102に回動自在に装着された縦長方形状の遊技機基軸体となる部材である。また、本体104は、枠状に形成され、内側に空間部114を有している。また、本体104が開放された場合、本体104の開放を検出する不図示の内枠開放センサを備える。
前面枠扉106は、ロック機能付きで且つ開閉自在となるようにぱちんこ機100の前面側となる本体104の前面に対しヒンジ部112を介して装着され、枠状に構成されることでその内側を開口部とした扉部材である。なお、この前面枠扉106には、開口部にガラス製又は樹脂製の透明板部材118が設けられ、前面側には、スピーカ120や枠ランプ122が取り付けられている。前面枠扉106の後面と遊技盤200の前面とで遊技領域124を区画形成する。また、前面枠扉106が開放された場合、前面枠扉106の開放を検出する前面枠扉開放センサ109を備える。
球貯留皿付扉108は、ぱちんこ機100の前面において本体104の下側に対して、ロック機能付きで且つ開閉自在となるように装着された扉部材である。球貯留皿付扉108は、複数の遊技球(以下、単に「球」と称する場合がある)が貯留可能で、且つ発射装置へと遊技球を案内する扉側球通路ユニットが設けられている上皿126と、上皿126に貯留しきれない遊技球を貯留する下皿128と、遊技者の操作によって上皿126に貯留された遊技球を下皿128へと排出させる球抜ボタン130と、遊技者の操作によって下皿128に貯留された遊技球を遊技球収集容器(俗称、ドル箱)へと排出させる球排出レバー132と、遊技者の操作によって発射装置110へと案内された遊技球を遊技盤200の遊技領域124へと打ち出す球発射ハンドル134と、遊技者の操作によって各種演出装置206の演出態様に変化を与えるチャンスボタン136と、チャンスボタン136を発光させるチャンスボタンランプ138と、を備える。また、下皿128が満タンであることを検出する不図示の下皿満タンセンサを備える。
発射装置110は、本体104の下方に取り付けられ、球発射ハンドル134が遊技者に操作されることによって回動する発射杆146と、遊技球を発射杆146の先端で打突する発射槌148と、を備える。遊技盤200は、前面に遊技領域124を有し、本体104の空間部114に臨むように、所定の固定部材を用いて本体104に着脱自在に装着されている。なお、遊技領域124は、遊技盤200を本体104に装着した後、開口部から観察することができる。
<背面>
図2は、図1のぱちんこ機100を背面側から見た外観図である。ぱちんこ機100の背面上部には、上方に開口した開口部を有し、遊技球を一時的に貯留するための球タンク150と、この球タンク150の下方に位置し、球タンク150の底部に形成した連通孔を通過して落下する球を背面右側に位置する払出装置152に導くためのタンクレール154とを配設している。
払出装置152は、筒状の部材からなり、その内部には、不図示の払出モータとスプロケットと払出センサとを備えている。スプロケットは、払出モータによって回転可能に構成されており、タンクレール154を通過して払出装置152内に流下した遊技球を一時的に滞留させると共に、払出モータを駆動して所定角度だけ回転することにより、一時的に滞留した遊技球を払出装置152の下方へ1個ずつ送り出すように構成している。
払出センサは、スプロケットが送り出した遊技球の通過を検知するためのセンサであり、遊技球が通過しているときにハイまたはローの何れか一方の信号を、遊技球が通過していないときはハイまたはローの何れか他方の信号を、後述する払出制御部600(図4参照)へ出力する。なお、この払出センサを通過した遊技球は、不図示の球レールを通過してぱちんこ機100の表側に配設した上皿126に到達するように構成しており、ぱちんこ機100は、この構成により遊技者に対して球の払い出しを行う。
払出装置152の図中左側には、遊技全般の制御処理を行う主制御部300(図4参照)を構成する主基板156を収納する主基板ケース158、主制御部300が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第1副制御部400(図4参照)を構成する第1副基板160を収納する第1副基板ケース162、第1副制御部400が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第2副制御部500(図4参照)を構成する第2副基板164を収納する第2副基板ケース166、遊技球の払出に関する制御処理を行う払出制御部600(図4参照)を構成するとともに遊技店員の操作によってエラーを解除するエラー解除スイッチ168を備える払出基板170を収納する払出基板ケース172、遊技球の発射に関する制御処理を行う発射制御部630(図4参照)を構成する発射基板174を収納する発射基板ケース176、各種電気的遊技機器に電源を供給する電源制御部660(図4参照)を構成するとともに遊技店員の操作によって電源をオンオフする電源スイッチ178と電源投入時に操作されることによってRWMクリア信号を主制御部300に出力するRWMクリアスイッチ180とを備える電源基板182を収納する電源基板ケース184、および払出制御部600とカードユニットとの信号の送受信を行うCRインターフェース部186を配設している。
図3は、遊技盤200を正面から見た略示正面図である。遊技盤200には、外レール202と内レール204とを配設し、遊技球が転動可能な遊技領域124を区画形成している。
詳細は後述は後述するが、遊技領域124の略中央には、装飾図柄表示装置208と、人間の腕を模した演出可動体224を有する演出装置206を配設している。また、遊技領域124の右下には、普通図柄表示装置210と、第1特別図柄表示装置212と、第2特別図柄表示装置214と、普通図柄保留ランプ216と、第1特別図柄保留ランプ218と、第2特別図柄保留ランプ220と、高確中ランプ222を配設している。なお、以下、普通図柄を「普図」、特別図柄を「特図」と称する場合がある。
装飾図柄表示装置208は、装飾図柄ならびに演出に用いる様々な表示を行うための表示装置であり、本実施形態では液晶表示装置(Liquid Crystal Display)によって構成する。なお、装飾図柄表示装置208は、液晶表示装置でなくとも、種々の演出や種々の遊技情報を表示可能に構成されていればよく、例えば、ドットマトリクス表示装置、7セグメント表示装置、有機EL(ElectroLuminescence)表示装置、リール(ドラム)式表示装置、リーフ式表示装置、プラズマディスプレイ、プロジェクタを含む他の表示デバイスを採用してもよい。
また、装飾図柄表示装置208は、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208c、演出表示領域208dを有して構成されている。左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、および右図柄表示領域208cはそれぞれ異なった装飾図柄を表示し、演出表示領域208dは演出に用いる画像などを表示する。なお、各表示領域208a〜208dの位置や大きさは、装飾図柄表示装置208の表示画面内で自由に変更することを可能としている。
普図表示装置210は、普図の表示を行うための表示装置であり、本実施形態では7セグメントLEDによって構成する。第1特図表示装置212および第2特図表示装置214は、特図の表示を行うための表示装置であり、本実施形態では7セグメントLEDによって構成する。
普図保留ランプ216は、保留している普図変動遊技(詳細は後述)の数を示すためのランプであり、本実施形態では、普図変動遊技を所定数(例えば、4つ)まで保留することを可能としている。第1特図保留ランプ218および第2特図保留ランプ220は、保留している特図変動遊技(詳細は後述)の数を示すためのランプであり、本実施形態では、特図変動遊技を所定数(例えば、4つ)まで保留することを可能としている。高確中ランプ222は、遊技状態が大当りが発生し易い高確率状態であること、または高確率状態になることを示すためのランプであり、遊技状態を大当りが発生し難い低確率状態から高確率状態にする場合に点灯し、高確率状態から低確率状態にする場合に消灯する。
また、遊技領域124の下方領域には、所定の球進入口、例えば、一般入賞口226と、第1特図始動口230と、第2特図始動口232と、第1可変入賞口234と、第2可変入賞口235を配設し、遊技領域124の右方領域には、普図始動口228とを配設している。
一般入賞口226は、本実施形態では遊技盤200に複数配設しており、この一般入賞口226への入球を所定の球検出センサ(図示省略)が検出した場合(一般入賞口226に入賞した場合)、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、10個)の球を賞球として上皿126に排出する。上皿126に排出した球は遊技者が自由に取り出すことが可能であり、これらの構成により、入賞に基づいて賞球を遊技者に払い出すようにしている。なお、一般入賞口226に入球した球は、ぱちんこ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。本実施形態では、入賞の対価として遊技者に払い出す球を「賞球」、遊技者に貸し出す球を「貸球」と区別して呼ぶ場合があり、「賞球」と「貸球」を総称して「球(遊技球)」と呼ぶ。
普図始動口228は、ゲートやスルーチャッカーと呼ばれる、遊技領域124の所定の領域を球が通過したか否かを判定するための装置で構成しており、本実施形態では遊技盤200の右側に1つ配設している。普図始動口228を通過した球は一般入賞口226に入球した球と違って、遊技島側に排出することはない。球が普図始動口228を通過したことを所定の球検出センサが検出した場合、ぱちんこ機100は、普図表示装置210による普図変動遊技を開始する。
第1特図始動口230は、本実施形態では遊技盤200の中央に1つだけ配設している。この第1特図始動口230への入球を所定の球検出センサが検出した場合、後述する払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、3個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、第1特図表示装置212による特図変動遊技を開始する。なお、第1特図始動口230に入球した球は、ぱちんこ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
第2特図始動口232は、電動チューリップ(電チュー)と呼ばれ、本実施形態では遊技盤200の右下に1つだけ配設している。この第2特図始動口232は、左右に開閉自在な羽根部材232aを備え、羽根部材232aの閉鎖中は球の入球が不可能であり、普図変動遊技に当選し、普図表示装置210が当たり図柄を停止表示した場合に羽根部材232aが所定の時間間隔、所定の回数で開閉する。第2特図始動口232への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、4個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、第2特図表示装置214による特図変動遊技を開始する。なお、第2特図始動口232に入球した球は、ぱちんこ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
第1可変入賞口234と第2可変入賞口235は、大入賞口またはアタッカーと呼ばれ、本実施形態では遊技盤200の中央部下方と右下にそれぞれ1つずつ配設している。これらの第1可変入賞口234と第2可変入賞口235は同一構造からなり、開閉自在な扉部材234a、235aを備え、扉部材234a、235aの閉鎖中は球の入球が不可能であり、特図変動遊技に当選して特図表示装置が大当たり図柄を停止表示した場合に扉部材234a、235aが所定の時間間隔(例えば、開放時間29秒、閉鎖時間1.5秒)、所定の回数(例えば15回)で開閉する。
本実施形態では、特図1変動遊技に当選した場合には、第1可変入賞口234の扉部材234aを所定の時間間隔、所定の回数で開閉し、特図2変動遊技に当選した場合には、第2可変入賞口235の扉部材235aを所定の時間間隔、所定の回数で開閉する。また、第1可変入賞口234または第2可変入賞口235への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、15個)の球を賞球として上皿126に排出する。なお、第1可変入賞口234と第2可変入賞口235に入球した球は、ぱちんこ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
さらに、これらの入賞口や始動口の近傍には、風車と呼ばれる円盤状の打球方向変換部材236や、遊技釘238を複数個、配設していると共に、内レール204の最下部には、いずれの入賞口や始動口にも入賞しなかった球をぱちんこ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出するためのアウト口240を設けている。
このぱちんこ機100は、遊技者が上皿126に貯留している球を発射レールの発射位置に供給し、遊技者の球発射ハンドル134の操作量に応じた強度で発射モータを駆動し、発射杆146および発射槌148によって外レール202、内レール204を通過させて遊技領域124に打ち出す。そして、遊技領域124の上部に到達した球は、打球方向変換部材236や遊技釘238等によって進行方向を変えながら下方に落下し、入賞口(一般入賞口226、第1可変入賞口234、第2可変入賞口235)や始動口(第1特図始動口230、第2特図始動口232)に入賞するか、いずれの入賞口や始動口にも入賞することなく、または普図始動口228を通過するのみでアウト口240に到達する。
<演出装置206>
次に、ぱちんこ機100の演出装置206について説明する。この演出装置206の前面側には、遊技球の転動可能な領域にワープ装置242およびステージ244を配設し、遊技球の転動不可能な領域に演出可動体224を配設している。また、演出装置206の背面側には、装飾図柄表示装置208および遮蔽装置246(以下、扉と称する場合がある)を配設している。すなわち、演出装置206において、装飾図柄表示装置208および遮蔽手段は、ワープ装置242、ステージ244、演出可動体224の後方に位置することとなる。
ワープ装置242は、演出装置206の左上方に設けたワープ入口242aに入った遊技球を演出装置206の前面下方のステージ244にワープ出口242bから排出する。ステージ244は、ワープ出口242bから排出された球や遊技盤200の釘などによって乗り上げた球などが転動可能であり、ステージ244の中央部には、通過した球が第1特図始動口230へ入球し易くなるスペシャルルート244aを設けている。
演出可動体224は、本実施形態では人間の右腕の上腕と前腕を模した上腕部224aと前腕部224bとからなり、肩の位置に上腕部224aを回動させる不図示の上腕モータと肘の位置に前腕部224bを回動させる不図示の前腕モータを備える。演出可動体224は、上腕モータと前腕モータによって装飾図柄表示装置208の前方を円弧を描いて移動する。
遮蔽装置246は、格子状の左扉246aおよび右扉246bからなり、装飾図柄表示装置208および前面ステージ244の間に配設する。左扉246aおよび右扉246bの上部には、不図示の2つのプーリに巻き回したベルトをそれぞれ固定している。すなわち、左扉246aおよび右扉246bは、モータによりプーリを介して駆動するベルトの動作に伴って左右にそれぞれ移動する。遮蔽手段は、左扉246aおよび右扉246bを閉じた状態ではそれぞれの内側端部が重なり、遊技者が装飾図柄表示装置208を視認し難いように遮蔽する。左扉246aおよび右扉246bを開いた状態ではそれぞれの内側端部が装飾図柄表示装置208の表示画面の外側端部と若干重なるが、遊技者は装飾図柄表示装置208の表示の全てを視認可能である。また、左扉246aおよび右扉246bは、それぞれ任意の位置で停止可能であり、例えば、表示した装飾図柄がどの装飾図柄であるかを遊技者が識別可能な程度に、装飾図柄の一部だけを遮蔽するようなことができる。なお、左扉246aおよび右扉246bは、格子の孔から後方の装飾図柄表示装置208の一部を視認可能にしてもよいし、格子の孔の障子部分を半透明のレンズ体で塞ぎ、後方の装飾図柄表示装置208による表示を漠然と遊技者に視認させるようにしてもよいし、格子の孔の障子部分を完全に塞ぎ(遮蔽し)、後方の装飾図柄表示装置208を全く視認不可にしてもよい。
次に、図4を用いて、ぱちんこ機100の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図を示したものである。ぱちんこ機100の制御部は、大別すると、遊技の中枢部分を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて主に演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、主制御部300が送信するコマンドに応じて主に遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御部600と、遊技球の発射制御を行う発射制御部630と、ぱちんこ機100に供給される電源を制御する電源制御部660と、によって構成している。
まず、ぱちんこ機100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、基本回路302には、CPU304と、制御プログラムや各種データを記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312と、プログラム処理の異常を監視するWDT314を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400についても同様である。基本回路302のCPU304は、水晶発振器316bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。
また、基本回路302には、水晶発振器316aが出力するクロック信号を受信する度に0〜65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用している乱数値生成回路318(この回路には2つのカウンタを内蔵しているものとする)と、所定の球検出センサ、例えば各始動口、入賞口、可変入賞口A(第1可変入賞口234および/又は第2可変入賞口235)を通過する遊技球を検出するセンサ、磁気センサ(広範囲磁気センサ)、別途記載の前面枠扉開放センサ109、内枠開放センサ、下皿満タンセンサをなど含む各種センサ320が出力する信号を受信し、増幅結果や基準電圧との比較結果を乱数値生成回路318および基本回路302に出力するためのセンサ回路322と、所定の図柄表示装置、例えば特図1表示装置212や特図2表示装置214の表示制御を行うための駆動回路324と、所定の図柄表示装置、例えば普図表示装置210の表示制御を行うための駆動回路326と、各種状態表示部328(例えば、普図保留ランプ216、特図1保留ランプ218、特図2保留ランプ220、高確中ランプ222等)の表示制御を行うための駆動回路330と、所定の可動部材、例えば特図2始動口232の羽根部材232aやアタッカーAの扉部材234a等を開閉駆動する各種ソレノイド332を制御するための駆動回路334を接続している。
なお、特図1始動口230に球が入賞したことを球検出センサ320が検出した場合には、センサ回路322は球を検出したことを示す信号を乱数値生成回路318に出力する。この信号を受信した乱数値生成回路318は、特図1始動口230に対応するカウンタのそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、特図1始動口230に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶する。また、乱数値生成回路318は、特図2始動口232に球が入賞したことを示す信号を受信した場合も同様に、特図2始動口232に対応するカウンタのそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、特図2始動口232に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶する。
さらに、基本回路302には、情報出力回路336を接続しており、主制御部300は、情報出力回路336を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路350にぱちんこ機100の遊技情報(例えば、遊技状態)を出力する。
また、主制御部300には、電源制御部660から主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路338を設けており、電圧監視回路338は、電源の電圧値が所定の値(本実施例では9V)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
また、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けており、CPU304は、起動信号出力回路340から起動信号を入力した場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースと、払出制御部600にコマンドを送信するための出力インタフェースをそれぞれ備えており、この構成により、第1副制御部400および払出制御部600との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、第1副制御部400からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。また、主制御部300と払出制御部600との情報通信は双方向の通信であり、主制御部300は払出制御部600にコマンド等の信号を送信できるように構成し、払出制御部600からも主制御部300にコマンド等の信号を送信できるように構成している。
次に、ぱちんこ機100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主に主制御部300が送信したコマンド等に基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えており、基本回路402には、CPU404と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。
また、基本回路402には、スピーカ120(およびアンプ)の制御を行うための音源IC416と、各種ランプ418(例えば、チャンスボタンランプ138)の制御を行うための駆動回路420と、遮蔽装置246の駆動制御を行うための駆動回路432と、遮蔽装置246の現在位置を検出する遮蔽装置センサ430と、チャンスボタン136の押下を検出するチャンスボタン検出センサ426と、遮蔽装置センサ430やチャンスボタンの検出部724からの検出信号を基本回路402に出力するセンサ回路428と、制御プログラムや各種演出データを記憶するためのROM406と、CPU404からの信号に基づいてROM406に記憶された画像データ等を読み出してVRAM436のワークエリアを使用して表示画像を生成して装飾図柄表示装置208に画像を表示するVDP434(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサー)と、を接続している。なお、ROM406は、制御プログラムと各種演出データとを別々のROMに記憶させてもよい。
次に、ぱちんこ機100の第2副制御部500について説明する。第2副制御部500は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第2副制御部500の全体を制御する基本回路502を備えており、基本回路502は、CPU504と、一時的にデータを記憶するためのRAM508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O510と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ512を搭載している。基本回路502のCPU504は、水晶発振器514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作し、第2副制御部500の全体を制御するための制御プログラムおよびデータ、画像表示用のデータ等が記憶されたROM506が設けられている。
また、基本回路502には、演出可動体224の駆動制御を行うための駆動回路516と、チャンスボタンの駆動部708の駆動制御を行うための駆動回路517と、演出可動体224の現在位置を検出する可動体センサ424と、可動体センサ424からの検出信号を基本回路502に出力するセンサ回路518と、遊技盤用ランプ532の制御を行うための遊技盤用ランプ駆動回路530と、遊技台枠用ランプ542の制御を行うための遊技台枠用ランプ駆動回路540と、遊技盤用ランプ駆動回路530と遊技台枠用ランプ駆動回路540との間でシリアル通信による点灯制御を行うシリアル通信制御回路520と、を接続している。
次に、ぱちんこ機100の払出制御部600、発射制御部630、電源制御部660について説明する。払出制御部600は、主に主制御部300が送信したコマンド等の信号に基づいて払出装置152の払出モータ602を制御すると共に、払出センサ604が出力する制御信号に基づいて賞球または貸球の払い出しが完了したか否かを検出すると共に、インタフェース部606を介して、ぱちんこ機100とは別体で設けられたカードユニット608との通信を行う。また、払出制御部600は、前面枠扉106の開放を検出する前面枠扉開放センサ109の検出結果を受け取り、受け取った結果を主制御部300に出力する。
発射制御部630は、払出制御部600が出力する、発射許可または停止を指示する制御信号や、球発射ハンドル134内に設けた発射強度出力回路が出力する、遊技者による球発射ハンドル134の操作量に応じた発射強度を指示する制御信号に基づいて、発射杆146および発射槌148を駆動する発射モータ(不図示)の制御や、上皿126から発射装置110に球を供給する球送り装置(不図示)の制御を行う。
電源制御部660は、ぱちんこ機100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して主制御部300、第1副制御部400等の各制御部や払出装置152等の各装置に供給する。さらに、電源制御部660は、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部300のRAM308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えば、コンデンサ)を備えている。なお、本実施形態では、電源制御部660から払出制御部600と第2副制御部500に所定電圧を供給し、払出制御部600から主制御部300と第1副制御部400と発射制御部630に所定電圧を供給しているが、各制御部や各装置に他の電源経路で所定電圧を供給してもよい。
<図柄の種類>
次に、図5(a)〜(d)を用いて、ぱちんこ機100の第1特別図柄表示装置212、第2特別図柄表示装置214、装飾図柄表示装置208、普通図柄表示装置210が停止表示する特図および普図の種類について説明する。同図(a)は特図1の停止図柄態様の一例を示したものであり、同図(b)は特図2の停止図柄態様の一例を示したものである。
第1特図始動口230に球が入球したことを第1始動口センサが検出したことを条件として特図1変動遊技が開始され、第2特図始動口232に球が入球したことを第2始動口センサが検出したことを条件として特図2変動遊技が開始される。特図1変動遊技が開始されると、第1特別図柄表示装置212は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図1の変動表示」を行う。また、特図2変動遊技が開始されると、第2特別図柄表示装置214は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図2の変動表示」を行う。これらの「特図1の変動表示」および「特図2の変動表示」が本発明にいう図柄の変動表示の一例に相当する。
そして、特図1の変動開始前に決定した変動時間(本発明にいう変動時間が相当)が経過すると、第1特別図柄表示装置212は特図1の停止図柄態様を停止表示し、特図2の変動開始前に決定した変動時間(これも本発明にいう変動時間が相当)が経過すると、第2特別図柄表示装置214は特図2の停止図柄態様を停止表示する。したがって、「特図1の変動表示」を開始してから特図1の停止図柄態様を停止表示するまで、あるいは「特図2の変動表示」を開始してから特図2の停止図柄態様を停止表示するまでが本発明にいう図柄変動停止表示の一例に相当し、以下、この「特図1又は2の変動表示」を開始してから特図1又は2の停止図柄態様を停止表示するまでの一連の表示を図柄変動停止表示と称する。後述するように、図柄変動停止表示は複数回、連続して行われることがある。
図5(a)には、図柄変動停止表示における特図1の停止図柄態様として「特図A」から「特図E」までの5種類が示されており、同図(b)には、図柄変動停止表示における特図2の停止図柄態様として「特図a」から「特図d」までの4種類が示されている。なお、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
特図1の停止図柄態様のうち、「特図A」は15ラウンド(15R)特別大当たり図柄であり、「特図B」は15R大当たり図柄である。本実施形態のぱちんこ機100では、後述するように、特図変動遊技における大当りか否かの決定はハードウェア乱数の抽選によって行い、特別大当りか否かの決定はソフトウェア乱数の抽選によって行う。大当りと特別大当りの違いは、次回の特図変動遊技で、大当りに当選する確率が高い(特別大当り)か低い(大当り)かの違いである。以下、この大当りに当選する確率が高い状態のことを特図高確率状態と称し、その確率が低い状態のことを特図低確率状態と称する。
また、15R特別大当たり遊技終了後および15R大当たり遊技終了後はいずれも時短状態に移行する。時短については詳しくは後述するが、時短状態に移行する状態のことを普図高確率状態と称し、時短状態に移行しない状態のことを普図低確率状態と称する。15R特別大当たり図柄である「特図A」は、特図高確率普図高確率状態であり、15R大当たり図柄である「特図B」は、特図低確率普図高確率状態である。これらの「特図A」および「特図B」は、遊技者に付与する利益量が相対的に大きな利益量になる図柄である。
他の特図1の停止図柄態様について説明すると、「特図C」は突然確変と称される2R大当たり図柄であり、特図高確率普図高確率状態である。すなわち、15Rである「特図A」と比べて、「特図C」は2Rである点が異なる。「特図D」は小当たり図柄であり、特図低確率普図低確率状態である。ここにいう小当たりは、2R時短無し大当たりと同じものに相当する。「特図E」は、はずれ図柄であり、遊技者に付与する利益量が相対的に小さな利益量になる図柄である。
また、特図2の停止図柄態様について説明すると、「特図a」は16R特別大当たり図柄であり、「特図b」は8R特別大当たり図柄であり、「特図c」は8R大当たり図柄であり、「特図d」は、はずれ図柄である。
図5(c)は装飾図柄の一例を示したものである。本実施形態の装飾図柄には、「装飾1」〜「装飾10」の10種類がある。第1特図始動口230または第2特図始動口232に球が入賞したこと、すなわち、第1特図始動口230に球が入球したことを第1始動口センサが検出したこと、あるいは第2特図始動口232に球が入球したことを第2始動口センサが検出したことを条件にして、装飾図柄表示装置208の左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cの各図柄表示領域に、「装飾1」→「装飾2」→「装飾3」→・・・・「装飾9」→「装飾10」→「装飾1」→・・・の順番で表示を切り替える「装飾図柄の変動表示」を行う。
そして、「特図B」の15R大当たり、「特図c」の8R大当りを報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに同じ装飾図柄が3つ並んだ図柄組合せ(例えば「装飾1−装飾1−装飾1」や「装飾2−装飾2−装飾2」等)を停止表示する。また、「特図A」の15R特別大当たり、「特図a」の16R特別大当たり、「特図b」の8R特別大当たりを報知する場合には、同じ奇数の装飾図柄が3つ並んだ図柄組合せ(例えば「装飾3−装飾3−装飾3」や「装飾7−装飾7−装飾7」等)を停止表示する。
また、「特図D」の小当たりを報知する場合には、「装飾1−装飾2−装飾3」を停止表示し、「特図C」の突然確変と称される2R大当たりを報知する場合には、「装飾1−装飾3−装飾5」を停止表示する。一方、「特図E」や「特図d」のはずれを報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに同図(c)に示す図柄組合せ以外の図柄組合せを停止表示する。
図5(d)は普図の停止表示図柄の一例を示したものである。本実施形態の普図の停止表示態様には、当たり図柄である「普図A」と、はずれ図柄である「普図B」の2種類がある。普図始動口228を球が通過したことを上述のゲートセンサが検出したことに基づいて、普通図柄表示装置210は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「普図の変動表示」を行う。そして、普図変動遊技の当選を報知する場合には「普図A」を停止表示し、普図変動遊技の外れを報知する場合には「普図B」を停止表示する。この同図(d)においても、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
<主制御部メイン処理>
次に、図6を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
上述したように、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けている。この起動信号を入力した基本回路302のCPU304は、リセット割込によりリセットスタートしてROM306に予め記憶している制御プログラムに従って主制御部メイン処理を実行する。
ステップS101では、初期設定1を行う。この初期設定1では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定(仮設定)、割込マスクの設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT314への動作許可及び初期値の設定等を行う。なお、本実施形態では、WDT314に、初期値として32.8msに相当する数値を設定する。ステップS103では、WDT314のカウンタの値をクリアし、WDT314による時間計測を再始動する。
ステップS105では、低電圧信号がオンであるか否か、すなわち、電圧監視回路338が、電源制御部660から主制御部300に供給している電源の電圧値が所定の値(本実施形態では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を出力しているか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(CPU304が電源の遮断を検知した場合)にはステップS103に戻り、低電圧信号がオフの場合(CPU304が電源の遮断を検知していない場合)にはステップS107に進む。なお、電源が投入された直後で未だ上記所定の値(9V)に達しない場合にもステップS103に戻り、供給電圧がその所定の値以上になるまで、ステップS105は繰り返し実行される。
ステップS107では、初期設定2を行う。この初期設定2では、後述する主制御部タイマ割込処理を定期毎に実行するための周期を決める数値をカウンタタイマ312に設定する処理、I/O310の所定のポート(例えば試験用出力ポート、第1副制御部400への出力ポート)からクリア信号を出力する処理、RAM308への書き込みを許可する設定等を行う。
ステップS109では、電源の遮断前(電断前)の状態に復帰するか否かの判定を行い、電断前の状態に復帰しない場合(主制御部300の基本回路302を初期状態にする場合)には初期化処理(ステップS113)に進む。
具体的には、最初に、電源基板に設けたRWMクリアスイッチ180を遊技店の店員などが操作した場合に送信されるRAMクリア信号がオン(操作があったことを示す)であるか否か、すなわちRAMクリアが必要であるか否かを判定し、RAMクリア信号がオンの場合(RAMクリアが必要な場合)には、基本回路302を初期状態にすべくステップS113に進む。一方、RAMクリア信号がオフの場合(RAMクリアが必要でない場合)には、RAM308に設けた電源ステータス記憶領域に記憶した電源ステータスの情報を読み出し、この電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報であるか否かを判定する。そして、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報でない場合には、基本回路302を初期状態にすべくステップS113に進み、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報である場合には、RAM308の所定の領域(例えば全ての領域)に記憶している1バイトデータを初期値が0である1バイト構成のレジスタに全て加算することによりチェックサムを算出し、算出したチェックサムの結果が特定の値(例えば0)であるか否か(チェックサムの結果が正常であるか否か)を判定する。そして、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)の場合(チェックサムの結果が正常である場合)には電断前の状態に復帰すべくステップS111に進み、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)以外である場合(チェックサムの結果が異常である場合)には、ぱちんこ機100を初期状態にすべくステップS113に進む。同様に電源ステータスの情報が「サスペンド」以外の情報を示している場合にもステップS113に進む。
ステップS111では、復電時処理を行う。この復電時処理では、電断時にRAM308に設けられたスタックポインタ退避領域に記憶しておいたスタックポインタの値を読み出し、スタックポインタに再設定(本設定)する。また、電断時にRAM308に設けられたレジスタ退避領域に記憶しておいた各レジスタの値を読み出し、各レジスタに再設定した後、割込許可の設定を行う。以降、CPU304が、再設定後のスタックポインタやレジスタに基づいて制御プログラムを実行する結果、ぱちんこ機100は電源断時の状態に復帰する。すなわち、電断直前にタイマ割込処理(後述)に分岐する直前に行った(ステップS115内の所定の)命令の次の命令から処理を再開する。また、図190に示す主制御部300における基本回路302に搭載されているRAM308には、送信情報記憶領域が設けられている。このステップS111では、その送信情報記憶領域に、復電コマンドをセットする。この復電コマンドは、電源断時の状態に復帰したことを表すコマンドであり、後述する、主制御部300のタイマ割込処理におけるステップS233において、第1副制御部400へ送信される。
ステップS113では、初期化処理を行う。この初期化処理では、割込禁止の設定、スタックポインタへのスタック初期値の設定(本設定)、RAM308の全ての記憶領域の初期化などを行う。さらにここで、主制御部300のRAM308に設けられた送信情報記憶領域に正常復帰コマンドをセットする。この正常復帰コマンドは、主制御部300の初期化処理(ステップS113)が行われたことを表すコマンドであり、復電コマンドと同じく、主制御部300のタイマ割込処理におけるステップS233において、第1副制御部400へ送信される。
ステップS115では、割込禁止の設定を行った後、基本乱数初期値更新処理を行う。この基本乱数初期値更新処理では、普図当選乱数カウンタ、および特図乱数値カウンタの初期値をそれぞれ生成するための2つの初期値生成用乱数カウンタと、普図タイマ乱数値、および特図タイマ乱数値それぞれを生成するための2つの乱数カウンタを更新する。例えば、普図タイマ乱数値として取り得る数値範囲が0〜100とすると、RAM308に設けた普図タイマ乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が101であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。他の初期値生成用乱数カウンタ、乱数カウンタもそれぞれ同様に更新する。なお、初期値生成用乱数カウンタは、後述するステップS207でも更新する。主制御部300は、所定の周期ごとに開始するタイマ割込処理を行っている間を除いて、ステップS115の処理を繰り返し実行する。
<主制御部タイマ割込処理>
次に、図7を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
主制御部300は、所定の周期(本実施形態では約2msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。ステップS201では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
ステップS203では、WDT314のカウント値が初期設定値(本実施形態では32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDTを定期的に(本実施形態では、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
ステップS205では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、上述の前面枠扉開放センサや内枠開放センサや下皿満タンセンサ、各種の球検出センサを含む各種センサ320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ320ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。球検出センサの検出信号を例にして説明すれば、前々回のタイマ割込処理(約4ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前回検出信号記憶領域から読み出し、この情報をRAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前々回検出信号記憶領域に記憶し、前回のタイマ割込処理(約2ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた今回検出信号記憶領域から読み出し、この情報を上述の前回検出信号記憶領域に記憶する。また、今回検出した各々の球検出センサの検出信号を、上述の今回検出信号記憶領域に記憶する。
また、ステップS205では、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域の各記憶領域に記憶した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を比較し、各々の球検出センサにおける過去3回分の検出信号の有無の情報が入賞判定パターン情報と一致するか否かを判定する。一個の遊技球が一つの球検出センサを通過する間に、約2msという非常に短い間隔で起動を繰り返すこの主制御部タイマ割込処理は何回か起動する。このため、主制御部タイマ割込処理が起動する度に、上述のステップS205では、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号を確認することになる。この結果、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域それぞれに、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号が記憶される。すなわち、遊技球が球検出センサを通過し始めたときには、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りになる。本実施形態では、球検出センサの誤検出やノイズを考慮して、検出信号無しの後に検出信号が連続して2回記憶されている場合には、入賞があったと判定する。図190に示す主制御部300のROM306には、入賞判定パターン情報(本実施形態では、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)が記憶されている。このステップS205では、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、予め定めた入賞判定パターン情報(本実施形態では、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)と一致した場合に、一般入賞口226、第1可変入賞口234、第2可変入賞口235、第1特図始動口230、および第2特図始動口232への入球、または普図始動口228の通過があったと判定する。すなわち、これらの入賞口226、234、235やこれらの始動口230、232、228への入賞があったと判定する。例えば、一般入賞口226への入球を検出する一般入賞口センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致した場合には、一般入賞口226へ入賞があったと判定し、以降の一般入賞口226への入賞に伴う処理を行うが、過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致しなかった場合には、以降の一般入賞口226への入賞に伴う処理を行わずに後続の処理に分岐する。なお、主制御部300のROM306には、入賞判定クリアパターン情報(本実施形態では、前々回検出信号有り、前回検出信号無し、今回検出信号無しであることを示す情報)が記憶されている。入賞が一度あったと判定した後は、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、その入賞判定クリアパターン情報に一致するまで入賞があったとは判定せず、入賞判定クリアパターン情報に一致すれば、次からは上記入賞判定パターン情報に一致するか否かの判定を行う。
ステップS207およびステップS209では、基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理を行う。これらの基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理では、上記ステップS115で行った初期値生成用乱数カウンタの値の更新を行い、次に主制御部300で使用する、普図当選乱数値、特図1乱数値、および特図2乱数値をそれぞれ生成するための2つの乱数カウンタを更新する。例えば、普図当選乱数値として取り得る数値範囲が0〜100とすると、RAM308に設けた普図当選乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が101であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。また、取得した値に1を加算した結果、乱数カウンタが一周していると判定した場合にはそれぞれの乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタの値を取得し、乱数カウンタの記憶領域にセットする。例えば、0〜100の数値範囲で変動する普図当選乱数値生成用の乱数カウンタから値を取得し、取得した値に1を加算した結果が、RAM308に設けた所定の初期値記憶領域に記憶している前回設定した初期値と等しい値(例えば7)である場合に、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタから値を初期値として取得し、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタにセットすると共に、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するために、今回設定した初期値を上述の初期値記憶領域に記憶しておく。また、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するための上述の初期値記憶領域とは別に、特図乱数生成用の乱数カウンタが1周したことを判定するための初期値記憶領域をRAM308に設けている。なお、本実施形態では特図1の乱数値を取得するためのカウンタと特図2の乱数値を取得するためのカウンタとを別に設けたが、同一のカウンタを用いてもよい。
ステップS211では、演出乱数更新処理を行う。この演出乱数更新処理では、主制御部300で使用する演出用乱数値を生成するための乱数カウンタを更新する。
ステップS213では、タイマ更新処理を行う。このタイマ更新処理では、普通図柄表示装置210に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための普図表示図柄更新タイマ、第1特別図柄表示装置212に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図1表示図柄更新タイマ、第2特図表示装置214に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図2表示図柄更新タイマ、所定の入賞演出時間、所定の開放時間、所定の閉鎖時間、所定の終了演出期間などを計時するためのタイマなどを含む各種タイマを更新する。
ステップS215では、入賞口カウンタ更新処理を行う。この入賞口カウンタ更新処理では、入賞口226、234や始動口230、232、228に入賞があった場合に、RAM308に各入賞口ごと、あるいは各始動口ごとに設けた賞球数記憶領域の値を読み出し、1を加算して、元の賞球数記憶領域に設定する。
また、ステップS217では、入賞受付処理を行う。この入賞受付処理では、第1特図始動口230、第2特図始動口232、普図始動口228、第1可変入賞口234、第2可変入賞口235への入賞があったか否かを判定する。ここでは、ステップS203における入賞判定パターン情報と一致するか否かの判定結果を用いて判定する。第1特図始動口230へ入賞があった場合且つRAM308に設けた対応する保留数記憶領域が満タンでない場合、カウンタ回路318の当選用カウンタ値記憶用レジスタから値を特図1当選乱数値として取得するとともに特図1乱数値生成用の乱数カウンタから値を特図1乱数値として取得して対応する乱数値記憶領域に格納する。第2特図始動口232へ入賞があった場合且つRAM308に設けた対応する保留数記憶領域が満タンでない場合、カウンタ回路318の当選用カウンタ値記憶用レジスタから値を特図2当選乱数値として取得するとともに特図2乱数値生成用の乱数カウンタから値を特図2乱数値として取得して対応する乱数値記憶領域に格納する。普図始動口228へ入賞があった場合且つRAM308に設けた対応する保留数記憶領域が満タンでない場合、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタから値を普図当選乱数値として取得して対応する乱数値記憶領域に格納する。第1可変入賞口234、第2可変入賞口235へ入賞があった場合には、可変入賞口用の入賞記憶領域に、第1可変入賞口234、第2可変入賞口235に球が入球したことを示す情報を格納する。
ステップS219では、払出要求数送信処理を行う。なお、払出制御部600に出力する出力予定情報および払出要求情報は、例えば1バイトで構成しており、ビット7にストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット6に電源投入情報(オンの場合、電源投入後一回目のコマンド送信であることを示す)、ビット4〜5に暗号化のための今回加工種別(0〜3)、およびビット0〜3に暗号化加工後の払出要求数を示すようにしている。
ステップS221では、普図状態更新処理を行う。この普図状態更新処理は、普図の状態に対応する複数の処理のうちの1つの処理を行う。例えば、普図変動表示の途中(上述する普図表示図柄更新タイマの値が1以上)における普図状態更新処理では、普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、普通図柄表示装置210は普図の変動表示(普図変動遊技)を行う。
また、普図変動表示時間が経過したタイミング(普図表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、当りフラグがオンの場合には、当たり図柄の表示態様となるように普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、当りフラグがオフの場合には、外れ図柄の表示態様となるように普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行う。また、主制御部300のRAM308には、普図状態更新処理に限らず各種の処理において各種の設定を行う設定領域が用意されている。ここでは、上記点灯・消灯駆動制御を行うとともに、その設定領域に普図停止表示中であることを示す設定を行う。この制御を行うことで、普通図柄表示装置210は、当り図柄(図5(d)に示す普図A)および外れ図柄(図5(d)に示す普図B)いずれか一方の図柄の確定表示を行う。さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500m秒間)、その表示を維持するためにRAM308に設けた普図停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された図柄が所定期間停止表示され、普図変動遊技の結果が遊技者に報知される。
また、普図変動遊技の結果が当りであれば、後述するように、普図当りフラグがオンされる。この普図当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、RAM308の設定領域に普図作動中を設定するとともに、所定の開放期間(例えば2秒間)、第2特図始動口232の羽根部材232aの開閉駆動用のソレノイド(332)に、羽根部材232aを開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(羽根開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば500m秒間)、羽根部材の開閉駆動用のソレノイド332に、羽根部材を閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。
また、所定の閉鎖期間が終了したタイミング(羽根閉鎖時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。さらに、普図変動遊技の結果が外れであれば、後述するように、普図外れフラグがオンされる。この普図外れフラグがオンの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理でも、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。普図非作動中の場合における普図状態更新処理では、何もせずに次のステップS223に移行するようにしている。
ステップS223では、普図関連抽選処理を行う。この普図関連抽選処理では、普図変動遊技および第2特図始動口232の開閉制御を行っておらず(普図の状態が非作動中)、且つ、保留している普図変動遊技の数が1以上である場合に、上述の乱数値記憶領域に記憶している普図当選乱数値に基づいた乱数抽選により普図変動遊技の結果を当選とするか、不当選とするかを決定する当り判定をおこない、当選とする場合にはRAM308に設けた当りフラグにオンを設定する。不当選の場合には、当りフラグにオフを設定する。また、当り判定の結果に関わらず、次に上述の普図タイマ乱数値生成用の乱数カウンタの値を普図タイマ乱数値として取得し、取得した普図タイマ乱数値に基づいて複数の変動時間のうちから普図表示装置210に普図を変動表示する時間を1つ選択し、この変動表示時間を、普図変動表示時間として、RAM308に設けた普図変動時間記憶領域に記憶する。なお、保留している普図変動遊技の数は、RAM308に設けた普図保留数記憶領域に記憶するようにしており、当り判定をするたびに、保留している普図変動遊技の数から1を減算した値を、この普図保留数記憶領域に記憶し直すようにしている。また当り判定に使用した乱数値を消去する。ステップS224では、特図先読み処理を行う。特図先読み処理については後述する。
次いで、特図1および特図2それぞれについての特図状態更新処理を行うが、最初に、特図2についての特図状態更新処理(特図2状態更新処理)を行う(ステップS225)。この特図2状態更新処理は、特図2の状態に応じて、次の8つの処理のうちの1つの処理を行う。例えば、特図2変動表示の途中(上述の特図2表示図柄更新タイマの値が1以上)における特図2状態更新処理では、第2特別図柄表示装置214を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、第2特別図柄表示装置214は特図2の変動表示(特図2変動遊技)を行う。
また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で回転開始設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶してから処理を終了する。
特図2変動表示時間が経過したタイミング(特図2表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、図5(a)に示す特図a〜特図d(特図1状態更新処理では、図5(a)に示す特図A〜特図E)のいずれか一つの図柄の確定表示を行う。さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500m秒間)その表示を維持するためにRAM308に設けた特図2停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された特図2が所定期間停止表示され、特図2変動遊技の結果が遊技者に報知される。また、RAM308に設けられた時短回数記憶部に記憶された時短回数が1以上であれば、その時短回数から1を減算し、減算結果が1から0となった場合は、特図確率変動中(詳細は後述)でなければ、時短フラグをオフする。さらに、大当り遊技中(特別遊技状態中)にも、時短フラグをオフする。
また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で回転停止設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶するとともに、変動表示を停止する図柄が特図2であることを示す特図2識別情報を、後述するコマンドデータに含める情報としてRAM308に追加記憶してから処理を終了する。
また、特図2変動遊技の結果が大当りであれば、後述するように、大当りフラグがオンされる。この大当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図2停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図2状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図2作動中を設定するとともに、所定の入賞演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置208による大当りを開始することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するためにRAM308に設けた特図2待機時間管理用タイマの記憶領域に入賞演出期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で入賞演出設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の入賞演出期間が終了したタイミング(特図2待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の開放期間(例えば29秒間、または第2可変入賞口235(特図1は第1可変入賞口234)に所定球数(例えば最大カウント数)の遊技球の入賞を検出するまで)第2可変入賞口235の扉部材235a(特図1は第1可変入賞口234の扉部材234a)の開閉駆動用のソレノイド(332)に、扉部材235a(特図1は扉部材234a)を開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で大入賞口開放設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(扉開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば1.5秒間)第2可変入賞口235の扉部材235a(特図1は第1可変入賞口234の扉部材234a)の開閉駆動用のソレノイド(332)に、扉部材235a(特図1は扉部材234a)を閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で大入賞口閉鎖設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、この扉部材の開放・閉鎖制御を所定回数繰り返し、終了したタイミングで開始する特図2状態更新処理では、所定の終了演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置208による大当りを終了することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するように設定するためにRAM308に設けた演出待機時間管理用タイマの記憶領域に演出待機期間を示す情報を設定する。また、普図確率変動フラグがオンに設定されていれば、この大当たり遊技の終了と同時に、RAM308に設けられた時短回数記憶部に時短回数(例えば100回)をセットするともに、RAM308に設けられた時短フラグをオンする。なお、その普図確率変動フラグがオフに設定されていれば、時短回数記憶部に時短回数をセットすることもなく、また時短フラグをオンすることもない。ここにいう時短とは、特図変動遊技における大当りを終了してから、次の大当りを開始するまでの時間を短くするため、ぱちんこ機が遊技者にとって有利な状態になることをいう。この時短フラグがオンに設定されていると、普図高確率状態である。普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、普図変動遊技に大当りする可能性が高い。また、普図高確率状態の方が、普図低確率状態に比べて普図変動遊技の変動時間および特図変動遊技の変動時間は短くなる。さらに、普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、第2特図始動口232の一対の羽根部材232aの1回の開放における開放時間が長くなりやすい。加えて、普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、一対の羽根部材232aは多く開きやすい。また、上述のごとく、時短フラグは、大当り遊技中(特別遊技状態中)にはオフに設定される。したがって、大当たり遊技中には、普図低確率状態が維持される。これは、大当たり遊技中に普図高確率状態であると、大当たり遊技中に第1可変入賞口234または第2可変入賞口235に所定の個数、遊技球が入球するまでの間に第2特図始動口232に多くの遊技球が入球し、大当たり中に獲得することができる遊技球の数が多くなってしまい射幸性が高まってしまうという問題があり、これを解決するためのものである。
さらに、コマンド設定送信処理(ステップS233)で終了演出設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の終了演出期間が終了したタイミング(演出待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図2非作動中を設定する。さらに、特図2変動遊技の結果が外れであれば、後述するように、はずれフラグがオンされる。このはずれフラグがオンの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図2停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図2状態更新処理でも、RAM308の設定領域に特図2非作動中を設定する。特図2非作動中の場合における特図2状態更新処理では、何もせずに次のステップS227に移行するようにしている。
続いて、特図1についての特図状態更新処理(特図1状態更新処理)を行う(ステップS227)。この特図1状態更新処理では、特図1の状態に応じて、上述の特図2状態更新処理で説明した各処理を行う。この特図1状態更新処理で行う各処理は、上述の特図2状態更新処理で説明した内容の「特図2」を「特図1」と読み替えた処理と同一であるため、その説明は省略する。なお、特図2状態更新処理と特図1状態更新処理の順番は逆でもよい。
ステップS225およびステップS227における特図状態更新処理が終了すると、今度は、特図1および特図2それぞれについての特図関連抽選処理を行う。ここでも先に、特図2についての特図関連抽選処理(特図2関連抽選処理)を行い(ステップS229)、その後で、特図1についての特図関連抽選処理(特図1関連抽選処理)を行う(ステップS231)。これらの特図関連抽選処理についても、主制御部300が特図2関連抽選処理を特図1関連抽選処理よりも先に行うことで、特図2変動遊技の開始条件と、特図1変動遊技の開始条件が同時に成立した場合でも、特図2変動遊技が先に変動中となるため、特図1変動遊技は変動を開始しない。また、装飾図柄表示装置208による、特図変動遊技の大当り判定の結果の報知は、第1副制御部400によって行われ、第2特図始動口232への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知が、第1特図始動口230への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知よりも優先して行われる。
ステップS233では、コマンド設定送信処理を行い、各種のコマンドが第1副制御部400に送信される。なお、第1副制御部400に送信する出力予定情報は例えば16ビットで構成しており、ビット15はストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット11〜14はコマンド種別(本実施形態では、基本コマンド、図柄変動開始コマンド、図柄変動停止コマンド、入賞演出開始コマンド、終了演出開始コマンド、大当りラウンド数指定コマンド、復電コマンド、RAMクリアコマンドなどコマンドの種類を特定可能な情報)、ビット0〜10はコマンドデータ(コマンド種別に対応する所定の情報)で構成している。
具体的には、ストローブ情報は上述のコマンド送信処理でオン、オフするようにしている。また、コマンド種別が図柄変動開始コマンドの場合であればコマンドデータに、15R大当りフラグや2R大当たりフラグの値、特図確率変動フラグの値、特図関連抽選処理で選択したタイマ番号などを示す情報を含み、図柄変動停止コマンドの場合であれば、15R大当りフラグや2R大当たりフラグの値、特図確率変動フラグの値などを含み、入賞演出コマンドおよび終了演出開始コマンドの場合であれば、特図確率変動フラグの値などを含み、大当りラウンド数指定コマンドの場合であれば特図確率変動フラグの値、大当りラウンド数などを含むようにしている。コマンド種別が基本コマンドを示す場合は、コマンドデータにデバイス情報、第1特図始動口230への入賞の有無、第2特図始動口232への入賞の有無、第1可変入賞口234(または第2可変入賞口235)への入賞の有無などを含む。
第1副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。
ステップS235では、外部出力信号設定処理を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路336を介してぱちんこ機100とは別体の情報入力回路350に出力する。
ステップS237では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、ステップS205において信号状態記憶領域に記憶した各種センサの信号状態を読み出して、所定のエラーの有無、例えば前面枠扉開放エラーの有無または下皿満タンエラーの有無などを監視し、前面枠扉開放エラーまたは下皿満タンエラーを検出した場合に、第1副制御部400に送信すべき送信情報に、前面枠扉開放エラーの有無または下皿満タンエラーの有無を示すデバイス情報を設定する。また、各種ソレノイド332を駆動して第2特図始動口232や、可変入賞口234の開閉を制御したり、表示回路324、326、330を介して普通図柄表示装置210、第1特別図柄表示装置212、第2特別図柄表示装置214、各種状態表示部328などに出力する表示データを、I/O310の出力ポートに設定する。また、払出要求数送信処理(ステップS219)で設定した出力予定情報を出力ポート(I/O310)を介して第1副制御部400に出力する。
ステップS239では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS243に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS241に進む。
ステップS241では、タイマ割込終了処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップS201で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定したり、割込許可の設定などを行い、その後、主制御部メイン処理に復帰する。
一方、ステップS243では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断処理を行い、その後、上述の主制御部メイン処理に復帰する。
<特図先読み処理>
図8は、主制御部メイン処理の特図先読み処理(ステップS224)の流れの一例を示すフローチャートである。特図先読み処理では、主制御部300は、特図1および特図2のそれぞれにおいて増加した始動情報を先読みして、当否判定処理よりも前に停止図柄を事前判定し、事前判定結果(特図先読み結果)をRAM308内の先読み結果記憶部(図9(a)〜(c)参照)に記憶する。
ここで、図9に示すようにRAM308内には、特図1の先読み結果を記憶する特図1用先読み結果記憶部と、特図1用先読み結果記憶部に記憶されている特図1先読み結果の数を特図1先読み数として記憶する特図1先読み数記憶領域とが設けられている。特図1用先読み結果記憶部は、本例では4個まで先読み結果を格納できるようになっている。特図1用先読み結果記憶部では、特図1先読み数が1つ減るごとに順位が最上位(最先)の特図1先読み結果のデータが消去されるとともに、残余の特図1先読み結果のデータの順位が1ずつ繰り上がるように処理される。また、特図1先読み数が1つ増えるごとに、順位が最下位(最後)の特図1先読み結果のデータの次の順位に新たな特図1先読み結果のデータが書き込まれる。
また、RAM308内には、特図2の先読み結果を記憶する特図2用先読み結果記憶部と、特図2用先読み結果記憶部に記憶されている特図2先読み結果の数を特図2先読み数として記憶する特図2先読み数記憶領域とが設けられている。特図2用先読み結果記憶部は、本例では4個まで先読み結果を格納できるようになっている。特図2用先読み結果記憶部では、特図2先読み数が1つ減るごとに順位が最上位の特図2先読み結果のデータが消去されるとともに、残余の特図2先読み結果のデータの順位が1ずつ繰り上がるように処理される。また、特図2先読み数が1つ増えるごとに、順位が最下位の特図2先読み結果のデータの次の順位に新たな特図2先読み結果のデータが書き込まれる。
図8に示すように、特図先読み処理において、まず主制御部300は、特図2の始動情報が増加しているか否かを判定する(ステップS301)。特図2の始動情報が増加しているか否かの判定は、例えば、特図2保留数記憶領域に記憶されている特図2保留数と、特図2先読み数記憶領域に記憶されている特図2先読み数とを比較して行う。主制御部300は、特図2保留数が特図2先読み数よりも大きい場合には特図2の始動情報が増加していると判定し、特図2保留数が特図2先読み数と等しい場合には特図2の始動情報は増加していないと判定する。特図2の始動情報が増加していると判定した場合にはステップS252に進み、特図2の始動情報が増加していないと判定した場合にはステップS254に進む。
ステップS303では、増加した特図2始動情報(特図2当選乱数値および特図2乱数値の組)を、特図2関連抽選処理(ステップS229)での当否判定処理よりも前に、特図2乱数値記憶領域から先読みする。そして、先読みした特図2始動情報と、例えば当否判定時に用いる当否判定用テーブルおよび特図決定用テーブルを用いて、当該始動情報に係る特図2変動遊技の停止図柄を、特図2関連抽選処理(ステップS229)での当否判定処理よりも前に事前判定する。なお、この事前判定処理は、当否判定時に用いるテーブルではなく事前判定用の特別のテーブルを用いて行ってもよい。
ステップS303の次のステップS305では、事前判定で得られた特図2先読み結果としての停止図柄情報をRAM308内の特図2用先読み結果記憶部の最先の空き領域に記憶する。その後、ステップS307に移行する。
ステップS307では、主制御部300は、特図1の始動情報が増加しているか否かを判定する。特図1の始動情報が増加しているか否かの判定は、例えば特図2と同様に、特図1保留数記憶領域に記憶されている特図1保留数と、特図1先読み数記憶領域に記憶されている特図1先読み数とを比較して行う。特図1の始動情報が増加していると判定した場合にはステップS309に進み、特図1の始動情報が増加していないと判定した場合には特図先読み処理を終了主制御部メイン処理に復帰する。
ステップS309では、RAM308内の各種フラグに基づいて、非電サポ中であるか否かを判定する。非電サポ中であると判定した場合にはステップS311に進み、非電サポ中でない(電サポ中(普図高確率状態)である)と判定した場合にはステップS315に進む。なお、本例では非電サポ中であるか否かを判定しているが、特図1先読み予告報知の実行条件を満たしているか否かを判定するようにしてもよい。例えば特図1先読み予告報知の実行条件としては、非電サポ中であること以外に、大当り遊技中でないこと等の条件が含まれる。
ステップS311では、増加した特図1始動情報(特図1当選乱数値および特図1乱数値の組)を、特図1関連抽選処理(ステップS231)での当否判定処理よりも前に、特図1乱数値記憶領域から先読みする。そして、先読みした特図1始動情報と、例えば当否判定時に用いる当否判定用テーブルおよび特図決定用テーブルを用いて、当該始動情報に係る特図1変動遊技の停止図柄を、特図1関連抽選処理(ステップS231)での当否判定処理よりも前に事前判定する。なお、この事前判定処理は、当否判定時に用いるテーブルではなく事前判定用の特別のテーブルを用いて行ってもよい。
ステップS311の次のステップS313では、事前判定で得られた特図1先読み結果としての停止図柄情報をRAM308内の特図1用先読み結果記憶部の最先の空き領域に記憶する。その後、特図先読み処理を終了して主制御部メイン処理に復帰する。
ステップS315では、増加した特図1始動情報を先読みせずに、始動情報を先読みしていないことを示す「未判定」情報を、停止図柄情報に代えてRAM308内の特図1用先読み結果記憶部の最先の空き領域に記憶する。その後、特図先読み処理を終了して主制御部メイン割込処理に復帰する。
本実施の形態では、増加した始動情報のみを先読みして事前判定しているが、全ての始動情報を先読みして事前判定するようにしてもよい。また、上述のコマンド設定送信処理(ステップS233)において、増加分の始動情報の先読み結果のみを第1副制御部400に送信してもよいし、特図1用および特図2用先読み結果記憶部内の全ての先読み結果を第1副制御部400に送信してもよい。
また、増加した特図2の始動情報については必ず先読みを実行し、増加した特図1の始動情報については電サポ中を除き必ず先読みを実行するようになっているが、増加した特図1および特図2の始動情報を先読みするか否かを抽選で決定するようにしてもよい。あるいは、主制御部300から先読み結果を受信した第1副制御部400において、例えば保留毎に先読み報知を実行するか否かを抽選で決定するようにしてもよい。また、遊技状態(例えば、非電サポ中であるか否か)等に関わらず、始動情報が増加した場合には必ず先読みを実行して先読み結果を先読み結果記憶部に記憶するとともに、該先読み結果を第1副制御部400に送信するように構成し、該第1副制御部400が該先読み結果を用いた抽選および演出を実行するか否かを判断するように構成してもよい。さらに、特図毎に始動情報および先読み結果を記憶する領域を設けずに、一の始動情報および先読み結果記憶部にそれぞれの特図の始動情報および先読み結果を記憶するように構成していても良い。
<先読み結果情報>
図9は、RAM308内の先読み結果記憶部に先読み結果情報等が記憶された状態を例示している。同図(a)は、特図1用先読み結果記憶部に特図1先読み結果情報が記憶された状態の一例を示している。同図(a)に示すように、特図1用先読み結果記憶部は、例えば特図1変動遊技の保留可能数と同数(本実施の形態では、4つ)の記憶領域を有している。各記憶領域は、特図1乱数値記憶領域の保留順序(保留1〜保留4)に対応付けられている。各記憶領域のそれぞれには、特図1の停止図柄情報が記憶されるようになっている。同図(a)に示す例において、記憶領域「保留1」には停止図柄情報として「特図E」(はずれ)が記憶され、記憶領域「保留2」には停止図柄情報として「特図E」(はずれ)が記憶され、記憶領域「保留3」には停止図柄情報として「特図D」(小当り)が記憶され、記憶領域「保留4」には停止図柄情報として「特図A」(15R特別大当り)が記憶されている。
同図(b)は、特図2用先読み結果記憶部に特図2先読み結果情報が記憶された状態の一例を示している。同図(b)に示すように、特図2用先読み結果記憶部は、例えば特図2変動遊技の保留可能数と同数(本実施の形態では、4つ)の記憶領域を有している。各記憶領域は、特図2乱数値記憶領域の保留順序(保留1〜保留4)に対応付けられている。各記憶領域のそれぞれには、特図2の停止図柄情報が記憶されるようになっている。同図(b)に示す例において、記憶領域「保留1」には停止図柄情報として「特図d」(はずれ)が記憶され、記憶領域「保留2」〜「保留4」には、停止図柄情報が記憶されていない。なお、同図(b)において、停止図柄情報が記憶領域に記憶されていない状態を「なし」と表記している。
同図(c)は、電サポ中における特図1用先読み結果記憶部の例を示している。同図(c)に示すように、記憶領域「保留1」には、停止図柄情報に代えて「未判定」情報が記憶されている。記憶領域「保留2」〜「保留4」には、停止図柄情報も「未判定」情報も記憶されていない。
次に、図10を用いて、図4に示す払出制御部600が実行する払出制御部メイン処理について説明する。なお、同図は払出制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
図4に示す払出制御部600は、CPU、RAM、ROM、I/Oポート、および電圧監視回路を備えている。払出制御部600が備える電圧監視回路も、主制御部300が備える電圧監視回路と同じく、電源管理部650から払出制御部600に供給している電源の電圧値が所定の値(本実施形態では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を払出制御部600のCPUに出力する。なお、主制御部300の電圧監視回路338から低電圧信号が出力されていても、この払出制御部600の電圧監視回路からは低電圧信号は出力されていないことはある。
払出制御部600には、主制御部300のCPU304から電源投入情報を含めたコマンドが送信されてくる。このコマンドを受信したことに基づいて、払出制御部600のC
PUは、払出制御部メイン処理を開始する。
まず、ステップS501では、初期設定1を行う。この初期設定1では、払出制御部600のCPUのスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定等を行う。
ステップS502では、払出制御部600の電圧監視回路から低電圧信号が出力されているか否か、すなわち低電圧信号がオンであるか否かを判定する。低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS502の処理を繰り返し実行し、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS503に進む。
ステップS503では、初期設定2を行う。この初期設定2では、後述する払出制御部タイマ割り込み処理を定期毎に実行するための周期を決める数値をカウンタ・タイマに設定する処理、払出制御部600のRAMへの書き込みを許可する設定、I/Oポートの初期設定等を行う。
ステップS504では、電源の遮断前(電断前)の状態に復帰するか否かの判定を行い、電断前の状態に復帰しない場合(ぱちんこ機100を初期状態にする場合)にはステップS506に進み、電断前の状態に復帰する場合にはステップS505に進む。具体的には、このステップS504でも、主制御部300メイン処理のステップS111と同様な処理が行われ、RAMクリアが必要な場合には、ぱちんこ機100を初期状態にすべくステップS506に進む。一方、RAMクリアが必要でない場合には、払出制御部600のRAMから電源ステータスの情報を読み出し、電源ステータスの情報が、サスペンドを示す情報でない場合にはぱちんこ機100を初期状態にすべくステップS506に進み、サスペンドを示す情報である場合には払出制御部600のRAMについてチェックサムを実行し、チェックサムの結果が正常である場合には電断前の状態に復帰すべくステップS505に進み、チェックサムの結果が異常である場合には、ぱちんこ機100を初期状態にすべくステップS506に進む。同様に電源ステータスの情報が「サスペンド」以外の情報を示している場合にもステップS506に進む。
ステップS505では、復電時処理を行う。この復電時処理では、払出制御部600のRAMの記憶領域のうち、復電時にクリアすべき記憶領域(コマンドを格納するためのコマンドバッファ、エラー状態を記憶するためのエラーステータスなどを除く記憶領域)の初期化などを行う。
ステップS506では、初期化処理を行う。この初期化処理では、割り込み禁止の設定、スタックポインタへのスタック初期値の設定、払出制御部600のRAMの所定の領域(例えば、全ての記憶領域)の初期化などを行う。
ステップS507では、初期設定3を行う。この初期設定3では、払出制御部600のRAMに設けたエラーステータス記憶領域に記憶したエラーステータスのうち、不正払出エラーと払出超過エラー以外の情報をクリアしたり、割り込み許可の設定などを行う。
ステップS508では、主制御部300から入力したデータの中に未解析データがあるか無いかを判定し、未解析データがある場合にはステップS509でコマンド解析処理を行い、未解析データがない場合にはステップS510に進む。
ステップS510では、ステップS502と同じく、低電圧信号がオフであるか否かを監視し、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS508に戻り、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS511に進む。
ステップS511では、電断時処理を行う。この電断時処理では、払出制御部600のRAMに設けたスタックポインタ退避領域に現在のスタックポインタの値を記憶し、上述の電源ステータス記憶領域にサスペンドを示す情報を設定する。また、払出制御部600のRAMの所定の領域(例えば全ての領域)に記憶している1バイトデータを初期値が0である1バイト構成のレジスタに全て加算し、チェックサム算出用数値記憶領域に記憶している値からその加算した結果を減算した値をチェックサム(電断時チェックサム)として算出し、算出した電断時チェックサムを上述のチェックサム算出用数値記憶領域に記憶し、払出制御部600のRAMへの書き込みを禁止する設定などを行う。
<払出制御部タイマ割り込み処理>
次に、図11を用いて、払出制御部600のCPUが実行する払出制御部タイマ割り込み処理について説明する。なお、同図は払出制御部タイマ割り込み処理の流れを示すフローチャートである。
払出制御部600は、所定の周期(本実施形態では1msに1回)でタイマ割り込みを発生するカウンタ回路も備えており、このタイマ割り込みを契機として払出制御部タイマ割り込み処理を所定の周期で開始する。
ステップS601では、タイマ割り込みスタート処理を行う。このタイマ割り込みスタート処理では、払出制御部600のCPUの各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
払出制御部600には、ウォッチドッグタイマ(WDT)も用意されている。ステップS602ではこのWDTのリスタートを行う。
ステップS603では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、払出制御部600のI/Oポートの値を取得して、図4に示す払出センサ604等の状態などを検出する。
ステップS604では、タイマ更新処理を行う。このタイマ更新処理では、払出報知用LEDの点灯/消灯時間、図4に示す払出モータ602の駆動/非駆動時間などを計時するためのタイマなどを含む各種タイマを更新する。
ステップS605では、エラー監視処理を行う。払出制御部600のI/Oポートには、主制御部300から、下皿満タンエラー信号やガラス枠開放エラー信号等の各種のエラー信号が送られてくる。払出制御部600のRAMには、エラーステータス記憶領域や、遊技媒体貸出情報記憶領域や、払出完了数チェック記憶領域や、モータ駆動量記憶領域が設けられている。エラーステータス記憶領域には、各エラー信号に対応した情報が記憶される。このエラー監視処理では、各種のエラー信号がオンか否かを判定し、オンの場合には、エラーステータス記憶領域に対応したエラーを示す情報を記憶し、オフの場合には、エラーステータス記憶領域に対応したエラーの解除を示す情報を記憶する。また、主制御部300と払出制御部600との間の通信が可能かどうかを、主制御部からのコマンドが所定時間(例えば1000ms)継続して受信できないか否かで判定し、エラーステータス記憶領域に、通信可能な場合には通信可能であることを示す情報を、反対に通信不可能な場合には通信不可能であること(主制御通信エラー)を示す情報を記憶する。加えて、図4に示すカードユニット(CRユニット)608と払出制御部600との間の通信が可能かどうかについても、カードユニット608からの信号が所定時間(例えば1000ms)継続して受信できないか否かで判定し、エラーステータス記憶領域に、通信可能な場合には通信可能であることを示す情報を、反対に通信不可能な場合には通信不可能である
こと(CRユニット未接続エラー)を示す情報を記憶する。また、払出制御部600のI/Oポートには、エラー解除信号も送られてくる。このエラー監視処理では、エラー解除信号がオンであるか否かも判定し、エラー解除信号がオンである場合には、エラーステータス記憶領域に記憶している情報を初期化して、エラーを解除する。
ステップS606では、CRユニット通信処理を行う。このCRユニット通信処理では、図4に示すインターフェース部606から遊技媒体貸出信号を受信して遊技媒体貸出信号センサ信号がオンであるか否かを判定し、遊技媒体貸出信号がオンの場合(インターフェース部606からの球貸要求を入力した場合)には、RAMに設けた遊技媒体貸出情報記憶領域に遊技媒体の貸出要求があったことを示す情報を記憶する。
ステップS607では、払出動作管理処理を行う。上述のエラーステータス記憶領域には、不正払出エラーの情報や払出超過エラーの情報も記憶されている。この払出動作管理処理では、エラーステータス記憶領域から不正払出エラーの情報、および払出超過エラーの情報を読み出し、いずれのエラーも発生していない場合には、図4に示す払出センサ604からの信号(以下、払出センサ信号と称する場合がある)に基づいて払出個数の監視を行う。すなわち、所定のエラーが発生している場合には払出モータ602の駆動停止、すなわち払出装置からの賞媒体(例えば遊技球)の払出を停止するようにしている。具体的には、払出センサ604の信号を検出して払出センサ信号がオンであるか否かを判定し、払出センサ信号がオンの場合(払出センサを球が通過した場合)には払出完了数チェックに1を加算して払出完了数チェック記憶領域に記憶する。また、賞球および貸出球の要求が無いときに払出センサ信号がオンになった場合には、上述のエラーステータス記憶領域に不正払出エラーを示す情報を記憶し、賞球数または貸出球数が各々の要求数を超え、その超過数が所定数以上になった場合には、上述のエラーステータス記憶領域に払出超過エラーを示す情報を記憶する。
また、上述のエラーステータス記憶領域から、下皿満タンエラーを表す情報、不正払出エラーの情報、および払出超過エラーの情報を読み出し、いずれのエラーも発生していない場合に、払出開始監視処理、初期位置検索動作処理、通常払出動作処理、リトライ動作処理、逆回転動作処理のいずれかの処理を行う。
上述のごとく、払出装置152は、払出モータ602によって回転可能に構成されたスプロケットを備えている。このスプロケットは、タンクレール154を通過して払出装置152内に流下した遊技球を一時的に滞留させると共に、払出モータ602を駆動して所定角度だけ回転することにより、一時的に滞留した遊技球を払出装置152の下方へ1個ずつ送り出す。払出開始監視処理では、貸出要求数、および賞球要求数が0であり、次賞球要求数が0以外の場合は、賞球要求数に次賞球要求数をセットし、次賞球要求数をクリアする。また、払出モータ602の位置が不確定の場合(動作モードが初期位置検索動作モードの場合)には、払出完了数チェックから1を減算して払出完了数チェック記憶領域に記憶し、払出モータ602の位置が確定している場合(動作モードが通常払出動作モードの場合)には、払出完了数チェックとして払出完了数チェック記憶領域に0を設定する。また、賞球要求数を、払出モータ602を駆動する量(モータ駆動量)に変換し、これをRAMに設けたモータ駆動量記憶領域に記憶すると共に、RAMに設けたモータ制御データテーブルを参照してモータ駆動量に対応するモータ駆動制御データを選択し、正転を示すモータ駆動制御データをI/Oポートを介して、払出モータ602を制御するモータ制御回路に出力する。これにより、モータ制御回路は払出モータ602のモータの励磁位置を所定回変化させてスプロケットを正方向に回転駆動する。
初期位置検索動作処理および通常払出動作処理では、払出モータ602の駆動終了後に、払出完了数チェック記憶領域から払出完了チェックを読み出し、払出完了チェックが0
の場合には、払出開始監視処理を実行する準備を行い、払出完了チェックが0以外の場合には、エラーステータス記憶領域に払出装置エラーを示す情報を設定すると共に、リトライ動作処理を実行する準備を行う。
リトライ動作処理では、所定の時間が経過するのを待ち(リトライ動作開始待ちタイマが0になるのを待ち)、リトライ動作開始待ちタイマが0になった場合には、逆回転動作処理を実行する準備を行う。逆回転操作処理では、上述のモータ制御データテーブルを参照してモータ駆動量に対応するモータ駆動制御データを選択し、逆転を示すモータ駆動制御データをI/Oポートを介してモータ制御回路に出力する。これにより、モータ制御回路は払出モータ602の励磁位置を所定回変化させてスプロケットを逆回転駆動する。また、逆回転操作処理では、払出モータ602の駆動終了後に払出開始監視処理を実行する準備を行う。
ステップS608では、払出モータ駆動監視処理を行う。この払出モータ駆動監視処理では、駆動開始監視処理、加速駆動処理、定速駆動処理、ブレーキ駆動処理、駆動終了処理のいずれかの処理を行う。
駆動開始監視処理では、上述のエラーステータス記憶領域から下皿満タンエラーの情報、不正払出エラーの情報、および払出超過エラーの情報を読み出し、いずれのエラーも発生していない場合には、上述のモータ制御データテーブルを参照してモータ駆動量に対応するモータ駆動制御データを選択し、正転を示すモータ駆動制御データをI/Oポートを介してモータ制御回路に出力する。これにより、モータ制御回路は払出モータ602の励磁位置を所定回変化させスプロケットを正方向に回転駆動する。
加速駆動処理および定速駆動処理では、スプロケットの初期位置検索動作中、または、逆回転動作中の場合を除き、払出モータ602の励磁位置を16回変化させるごとに払出完了数チェックから1を減算して払出完了数チェック記憶領域に記憶する。また、更新後の払出完了数チェックが−4未満になった場合には、ブレーキ駆動処理を実行する準備を行う。さらに、上述の遊技媒体貸出情報記憶領域から遊技媒体貸出情報を読み出して、遊技媒体の貸出要求があったことを示す情報の有無を判定し、遊技媒体の貸出要求があったことを示す情報がある場合(賞球の払出中にインターフェース部606からの球貸要求を入力した場合)にも、ブレーキ駆動処理を実行する準備を行う。
ブレーキ駆動処理では、所定の時間が経過するのを待ち(モータ駆動管理タイマが0になるのを待ち)、モータ駆動管理タイマが0になった場合には、駆動終了処理を実行する準備を行い、駆動終了処理では、モータ駆動の後処理を行う。
ステップS609では、外部出力信号設定処理を行う。この外部出力信号設定処理では、払出制御部600のRAMに記憶している遊技情報(例えば払出センサ信号を入力するたびに出力する賞球信号)を、情報出力回路(図示せず)を介してぱちんこ機100とは別体の情報入力回路350に出力する。
ステップS610では、ポート出力処理を行う。このポート出力処理では、払出制御部600のI/Oポートから、図4に示す発射制御部630に発射を許可する発射許可信号を出力する。ただし、上述の主制御通信エラーやCRユニット未接続エラーが生じている場合には、発射許可信号を出力しない状態に設定する。したがって、主制御部300が電断し、払出制御部600には電力が供給されている状態では、上述のステップS605において主制御通信エラーが認められ、このポート出力処理で、発射許可信号を出力しない状態に設定される。
ステップS611では、タイマ割り込みエンド処理を行う。このタイマ割り込みエンド処理では、ステップS601で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定したり、割り込み許可の設定などを行い、払出制御部タイマ割り込み処理は終了になる。
<広範囲磁気センサ>
図12および図13は、本実施形態の一実施例の概要を示す図である。図12に示すように、本実施形態のぱちんこ機100は、広範囲磁気センサ700を備える。広範囲磁気センサ700は、磁石(磁力)を用いた不正行為を検出するためにその遊技盤200の入賞口(ここでは、一例として第2可変入賞口235および一般入賞口226)近傍などに埋め込まれており、遊技中に異常な磁気を検出したときには、その検出信号をホールコンピュータなどに出力する。
図13に示すように、本実施形態の広範囲磁気センサ700は、電源投入時に初期設定(初期化)を実行するが、前面枠扉106の開放状態では、当該初期設定は実行しない。これにより、正しく遊技を行っている遊技者に不利益を与えないようにすることができる。一方、広範囲磁気センサ700は、可動手段(アタッカーAまたは演出化導体224など)の動作中であってもその初期設定を実行する。これにより、アタッカーAの開放動作により発生する磁気の誤検出を防ぐことができる。
図14は、広範囲磁気センサ700の配置を示す概要図である。図14(a)は、広範囲磁気センサ700の外観斜視図であり、図14(b)は、広範囲磁気センサ700と前面枠扉106の開口部に設けられたガラス製又は樹脂製の透明板部材118の位置関係を示す側面図である。
図14(a)に示すように、広範囲磁気センサ700は、略直方体形状のパッケージの一面(例えば、センサコネクタ裏面)が検出面700aである。そして、図14(b)に示すように、広範囲磁気センサ700は、検出面700aと、閉めた状態における前面枠扉106の透明板部材118とが平行になるように、遊技盤200に配置される(遊技盤200の内部に埋め込まれる)。また、検出面700aから、前面枠扉106を閉めた状態での透明板部材118表面までの距離は、一定の距離(例えば、50mm〜70mm)とする。
図15は、広範囲磁気センサ700の検出(検知)空間の概念図である。図15(a)が3次元的に表示したイメージ図であり、図15(b)はY方向から見て2次元的に表示したイメージ図である。
広範囲磁気センサ700の磁気検出範囲は黒塗りで示した領域である。すなわちYZ平面においては広範囲磁気センサ700を中心とした略円形の領域であり、XZ平面においては広範囲磁気センサ700の中心から左右に俵状に広がる領域である。広範囲磁気センサ700は、X方向の検出感度と、Y方向およびZ方向の検出感度との間で感度差を設けているため、検出領域に差が生じている。
図16は、広範囲磁気センサ700の回路構成を示す概要図である。同図(a)は主制御部300と広範囲磁気センサ700の接続の一例を示す概要図であり、同図(b)は、各端子の機能を示す表であり、同図(c)は副制御部(例えば、第1副制御部400)と広範囲磁気センサ700の接続の一例を示す概要図である。
広範囲磁気センサ700は、例えば、磁気センサ主回路、電圧変換回路、トランジスタ、ダイオード、抵抗などにより構成され、同図(a)、(b)に示すように、広範囲磁気センサ700は電源端子VDDとなる第1端子(1pin)、第1入力端子IN1となる第2端子(2pin)、第2入力端子IN2となる第3端子(3pin)、出力端子OUTとなる第4端子(4pin)、接地端子GNDとなる第5端子(5pin)の5つの端子を備える。
同図(a)に示すように第1端子は電源装置に接続し、第2端子(第1入力端子IN1)は入力電源端子であり、広範囲磁気センサ700の初期化再起動および動作停止を行う。第2端子は主制御部300と接続し、前面枠扉106の開放時に主制御部300から出力された検知動作停止の信号が入力される。検知動作停止の信号が広範囲磁気センサ700に入力されると、広範囲磁気センサ700の検知ができない状態になる。また、開放された前面枠扉106が閉鎖された場合に、検知動作停止信号の主制御部300からの入力が終了する。なお、この例では第2端子が主制御部300と接続する例を示しているが、主制御部300に限らず、検知動作停止信号の出力を実行する出力手段(例えば、扉開放センサなど)に接続されていればよい。なお、第2端子は、前面枠扉開放センサ109と接続していてもよい。
第3端子(第2入力端子IN2)は、広範囲磁気センサ700の検出モードの切替を行う入力電源端子である。本実施例では、モードを固定しているため、H又はLの信号が入力されていればよい。具体的には、電源装置(H)に接続し、一方のモードへ固定している。なお、他方のモードに固定する場合にはGND(L)に接続する。また、主制御部300に接続して同じ信号を入力させ続けてもよい。また、第4端子は主制御部300と接続し、広範囲磁気センサ700からの磁気検出信号を出力する。主制御部300と出力端子OUTの間にはプルアップ抵抗Rが接続される。第5端子は接地される。
同図(c)は、広範囲磁気センサ700と第1副制御部400を接続する場合を示している。
第1端子は、電源装置と接続し、第2端子は、主制御部300と接続し、前面枠扉106の開放時に主制御部300から出力された検知動作停止の信号が入力される。検知動作停止の信号が広範囲磁気センサ700に入力されると、広範囲磁気センサ700の検知ができない状態になる。また、開放された前面枠扉106が閉鎖された場合に、検知動作停止信号の主制御部300からの入力が終了する。なお、この例では第2端子が主制御部300と接続する例を示しているが、主制御部300に限らず、検知動作停止信号の出力を実行する制御手段に接続されていればよい。第2端子は、前面枠扉開放センサ109と接続していても良い。
第3端子は、検知モード切替端子である。この例では、広範囲磁気センサ700が、検出範囲が異なる複数の検出モード(検出範囲が第一の範囲である第一の検出モード(MODE1)と、検出範囲が第二の範囲である第二の検出モード(MODE2))を備え、第3端子の接続先を切り替えることで検出モードを切替可能に構成されている。なお、例えば、店員の操作より広範囲磁気センサ700の検出範囲を変更できるようにしてもよい。これにより、制御部(ここでは第1副制御部400)に磁石エラーとして出力される検出範囲を変更することができ、磁石エラーを出力する場合と出力しない場合とを選択させることができる。このように、複数の検出モードを備え、用途に応じて変更できるようにしてもよいが、一の検出モードのみが搭載されていても良い。
第4端子は副制御部(例えば、第1副制御部400、第2副制御部500)と接続し、広範囲磁気センサ700からの磁気検出信号を出力する。副制御部と出力端子OUTの間にはプルアップ抵抗Rが接続される。第5端子は接地される。
また、同図(a)において主制御部300と接続する場合には、検出モードが選択不可となっている(予め決定された一の検出モードのみが設定(選択)されている)が、(複数の検出モードを備えて)いずれかの検出モードをスイッチなどによって切替可能としてもよい。また、同図(c)において第1副制御部400と接続する場合であっても、予め決定された一の検出モードのみが設定(選択)されるものであってもよい。
広範囲磁気センサ700のデータの取得間隔は一定(例えば、10ms、5msなど)であるが、一定でなくてもよい。また、遊技状態(大当り中、確変中、時短中、通常状態、客待ち画面表示中、図柄変動中、図柄停止中など)によって広範囲磁気センサ700のデータの取得間隔が異なるようにしてもよい。
また、本実施形態の広範囲磁気センサ700は、アタッカーAの開閉動作などによる磁気変化を除外するものであってもよく、例えば、アタッカーAの扉部材234a、235a等を開閉駆動するソレノイド332の漏洩磁場をキャンセルする機能を有していてもよい。ソレノイド332の漏洩磁場のキャンセル機能としては、データのサンプリング中に一定値以上の磁場変化があった場合に、一定値以上の磁場変化を最初に検出(検知)した時点を起点として一定回数分(例えば、10回分)データを取得し、その中から最も傾きが高いデータを1または複数個(例えば、3個)選択し、予め広範囲磁気センサに設定された傾きよりも上回る場合は、ソレノイド332から発生している磁場(漏洩磁場)と判断し、磁気検出信号を出力しないようにしてもよい。
<広範囲磁気センサに関する信号出力の流れ(実施例1)>
図17は、広範囲磁気センサ700に関する信号出力の流れを示すブロック図であり、同図(a)は、広範囲磁気センサ700の初期化が実行される場合のブロック図であり、広範囲磁気センサ700の第1入力端子IN1に入力される信号の流れを示している。また同図(b)は、広範囲磁気センサ700による磁気検出が実行される場合のブロック図であり、出力端子OUTから出力される信号の流れを示している。なお、同図に示す構成の場合、図16(a)の回路構成において第2端子(第1入力端子IN1)が前面枠扉開放センサ109が接続し、第4端子(出力端子OUT)に主制御部300が接続する。
同図(a)に示すように、例えば、前面枠扉開放センサ109は所定のタイミングで(所定の周期で)前面枠扉106の状態(開放および閉鎖の状態)を示す扉状態信号(扉開放信号または扉閉鎖信号)を広範囲磁気センサ700に出力する。広範囲磁気センサ700は、入力された扉状態信号に応じて、磁気検出の動作停止や初期化を実行する。すなわち、前面枠扉106の開放中には(扉開放信号が入力されると)、磁気検出が禁止され、前面枠扉106が閉鎖されると(扉閉鎖信号が入力されると、または扉開放信号が非入力であると、以下同様)広範囲磁気センサ700の初期化が開始される。つまりこの場合の扉閉鎖信号は、広範囲磁気センサ700の初期化信号であり、扉開放信号(扉閉鎖信号が入力されないという情報の信号)は、磁気検出動作停止信号である。初期化信号が入力されると、広範囲磁気センサ700は、しきい値(第一の値)をセンサ内部の記憶手段(例えば、RAM)に記憶する。
また、同図(b)に示すように、広範囲磁気センサ700は所定のタイミングで(所定の周期で)磁気を検出(検知)し、検出された磁気の値(第二の値)を、初期化処理で記憶手段に記憶されたしきい値と比較し、検出された磁気の値がしきい値を超えた場合に、主制御部300に磁気検出信号を出力する。広範囲磁気センサ700は検出された磁気の値がしきい値を超えない場合に、主制御部300に磁気検出信号を出力しない。
主制御部300は、広範囲磁気センサ700から磁気検出信号を受信すると、第1副制御部400(および/又は第2副制御部500)によって、磁気(磁石)エラーを報知する場合には、エラーコマンドを第1副制御部400に送信する。第1副制御部400は、ランプ418発光、スピーカ120からの音声出力、装飾図柄表示装置208による表示などによって、磁気(磁石)エラーを報知する。磁気(磁石)エラーについては後述する。
<広範囲磁気センサに関する信号出力の流れ(実施例2)>
図18は、広範囲磁気センサ700に関する信号出力の流れの他の例を示すブロック図であり、同図(a)は、広範囲磁気センサ700の初期化が実行される場合のブロック図であり、広範囲磁気センサ700の第1入力端子IN1に入力される信号の流れを示している。また同図(b)は、広範囲磁気センサ700による磁気検出が実行される場合のブロック図であり、出力端子OUTから出力される信号を流れを示している。
同図(a)に示すように、例えば、前面枠扉開放センサ109は所定のタイミングで(所定の周期で)前面枠扉106の状態(開放および閉鎖の状態)を示す扉状態信号(扉開放信号または扉閉鎖信号)を、主制御部300に出力し、主制御部300は、扉状態信号を広範囲磁気センサ700に出力する。広範囲磁気センサ700は、入力された扉状態信号に応じて、磁気検出の動作停止や初期化を実行する。すなわち、前面枠扉106の開放中には(扉開放信号が入力されると)、磁気検出が禁止され、前面枠扉106が閉鎖されると(扉閉鎖信号が入力(扉開放信号が非入力)されると)広範囲磁気センサ700の初期化が開始される。初期化信号が入力されると、広範囲磁気センサ700は、しきい値(第一の値)をセンサ内部の記憶手段(例えば、RAMなど)に記憶する。
また、同図(b)に示すように、広範囲磁気センサ700は所定のタイミングで(所定の周期で)磁気を検出(検知)し、検出された磁気の値(第二の値)を、初期化処理において記憶手段に記憶されたしきい値と比較し、検出された磁気の値がしきい値を超えた場合に、副制御部(第1副制御部400(および/又は第2副制御部500))に磁気検出信号を出力する。広範囲磁気センサ700は検出された磁気の値がしきい値を超えない場合には、副制御部に磁気検出信号を出力しない。副制御部は、磁気検出信号によって、磁気(磁石)エラー報知の実行、非実行を切り替えることができる。
このように、本実施形態の広範囲磁気センサ700は、前面枠扉106が閉じられたこと(第一の要件)を含む第一の条件が成立した場合に、出力手段から初期化信号が入力されるものであり、初期化信号の入力によって、制御部に磁気検出信号を出力可能となる。
ここで出力手段は、図17(a)に示すように初期化信号を出力する検知手段(例えば、前面枠扉開放センサ109)などであってもよいし、図18(a)に示すように制御手段であってもよい。また、第一の条件が成立する要件とは、第一の要件のみのことであってもよく、第一の要件を含む複数の要件のことであってもよい。このことは、本発明に係る全ての実施形態(実施例)において同様である。
また、本実施形態の広範囲磁気センサ700は、前面枠扉106が閉じられたことを含む第一の条件が成立した場合に、出力手段から初期化信号が入力されるものであり、初期化信号の入力によって、第一の値(しきい値)をセンサ内部の記憶手段に記憶する。また、広範囲磁気センサ700は、所定のタイミングで磁気を検出し、検出された磁気の値(第二の値)を、初期化処理において記憶手段に記憶されたしきい値と比較し、検出された磁気の値がしきい値を超えた場合(第二の条件が成立した場合)に制御部に磁気検出信号を出力する。
前面枠扉106の開放状態から閉鎖状態にした場合、広範囲磁気センサ700が検出する磁束密度が不安定となり、正しい磁場を検出することができない場合がある。そのため、本実施形態では、前面枠扉106を開放状態から閉鎖状態にするときは、広範囲磁気センサ700の初期化動作を行わず、前面枠扉106を閉鎖し磁場が安定した状態で初期化動作(しきい値の記憶(設定))を実行することとした。このようにすることで、広範囲磁気センサ700の誤検出を防止し、安定した制御を行うことができる。
ここで、しきい値(第一の値)とは、磁束密度(TまたはmT)の値のことであってもよい。また、主制御部300が制御する装置(例えば、アタッカーAなど)に設けられたソレノイド332の動作による磁束密度の大きさ(a[mT])と、副制御部(第1副制御部400および第2副制御部500)が制御する装置(例えば、遮蔽装置246、演出可動体224など)に設けられたソレノイドの動作による磁束密度の大きさ(b[mT])と、全てのソレノイドがオフの状態の磁束密度の大きさ(c[mT])と、しきい値(第一の値)となる磁束密度の大きさ(d[mT])との関係(各磁束密度の大きさの関係)は、a>bであるが、逆でもよい。また各磁束密度の大きさの関係は、a>cであるが、逆でもよい。また各磁束密度の大きさの関係は、b>cであるが、逆でもよい。また各磁束密度の大きさの関係は、a>dであってもよいが(ソレノイドキャンセル機能で、磁気検出しない)、a<dであってもよい(しきい値を超えていないので、検出されない)。また各磁束密度の大きさの関係は、b<dであってもよいが(しきい値を超えていないので、検出されない)、b>dであってもよい(ソレノイドキャンセル機能で、磁気検出しない)。また各磁束密度の大きさの関係は、c<dであってもよい。
<広範囲磁気センサに関するタイミングチャート>
<タイミングチャートの実施例1>
図19は、図18に示す広範囲磁気センサに関する信号出力の実施例2において、電源投入から広範囲磁気センサ700が磁気検出(読込)可能状態となるまでのタイミングチャートの一例である。同図では、上から電源の電圧レベル(オン/オフ)、電源基板から主制御部300に入力される信号PW_WATCHの状態(オン/オフ)、前面枠扉開放センサ109(ドアセンサ)の状態(開放状態を示すOPEN/閉鎖状態を示すCLOSE)、広範囲磁気センサ700(磁気センサ)の状態、ソレノイド332(例えば、アタッカーAの扉部材342a、235aを駆動するソレノイド332など)の状態、演出手段(例えば、演出可動体224などを含む演出装置206、スピーカ120、各種ランプ418など)の状態のタイミングチャートを示している。また、PW_WATCH、ドアセンサおよび磁気センサの各ラベルに付した(IN)は、これらの信号が主制御部300に入力される信号であることを意味し、ソレノイドのラベルに付した(OUT)は、この信号が主制御部300から出力される信号であることを意味する。
まず、ぱちんこ機100の電源はタイミング0でオフであり、タイミングt1で電源が投入されると電圧が徐々に上昇を始める。タイミング0からt1の期間において、PW_WATCHはオフ(Lレベル)であり、広範囲磁気センサ700、ソレノイド332、演出手段も停止状態である。なお、前面枠扉106の開閉状態はタイミングt6の期間まで開放状態であっても閉鎖状態であってもよい。
タイミングt2で電源の電圧供給(電圧上昇)が一定の割合(例えば、5割程度)となると、広範囲磁気センサ700は電源投入状態となり、初期化処理を実行する。具体的には、広範囲磁気センサ700の電源端子VDDがHレベルとなり、初期化処理を実行する。
タイミングt3で、電源の電圧供給(電圧上昇)が一定の割合(例えば、7割程度)となると、ぱちんこ機100の電源投入状態となる。これにより、PW_WATCHはオン(Hレベル)となり、ソレノイド332および演出手段は動作可能状態となる。なおここでの動作可能状態とは、動作状態であっても停止状態であってもよい状態であることいい、この例では、ソレノイド332と演出手段は、タイミングt3以降は広範囲磁気センサ700や前面枠扉106等の状態に依らず、動作または停止状態となる。
なお、本実施例では、広範囲磁気センサ700が電源投入状態となる電圧(電源に供給される電圧の5割程度)が、主制御部300が電源投入状態となる電圧(電源に供給される電圧の7割程度)よりも低いため、主制御部300が電源投入状態(タイミングt3)となる前に、外部からの初期化信号によって広範囲磁気センサ700の初期化処理が開始(タイミングt4)する。しかし、主制御部300が電源投入状態となるまでは主制御部300からの初期化信号を広範囲磁気センサ700は受信できず、広範囲磁気センサ700の状態が不明のため、広範囲磁気センサ700のタイミングチャートにおいてタイミングt2からt3の間を破線にしている。なお、主制御部300が電源投入状態となった後に広範囲磁気センサ700が電源投入状態となる構成であれば、広範囲磁気センサ700の初期化処理の開始タイミングから主制御部300に初期化信号が入力される。また、主制御部300から送信される初期化信号を受信して広範囲磁気センサ700で初期化処理を実行する場合は、広範囲磁気センサ700が電源投入状態になっても、主制御部300からの初期化信号を受信するまでは磁気を検知しない場合もある。このような主制御部300および広範囲磁気センサ700の電源投入のタイミングと初期化信号による初期化処理の開始の関係については、以下の実施例においても同様である。
タイミングt4では、主制御部300においてユーザープログラムが実行を開始(すなわち、主制御部メイン処理を開始)し、タイミングt5に先行するタイミング(ここではタイミングt5')で、広範囲磁気センサ700は初期化処理が完了し、磁気検出可能状態となる。
タイミングt6は、前面枠扉106が閉鎖された状態であり、前面枠扉開放センサ109の信号(扉閉鎖信号)が主制御部300に入力され、ドアセンサがCLOSE(Lレベル)となっている。
タイミング0〜t6の期間は、前面枠扉開放センサ109の信号(扉状態信号)によらず(OPEN/CLOSEのいずれでも)、他の処理(例えば、広範囲磁気センサ700の初期化処理など)が実行可能な期間(前面枠扉開放センサ109のOPEN/CLOSE不問期間)であり、タイミングt6で当該OPEN/CLOSE不問期間が終了する。
前面枠扉開放センサ109と接続されている制御手段(ここでは、主制御部300)には、扉状態信号が前面枠扉開放センサ109から送信されている。前面枠扉開放センサ109から主制御部300に扉状態信号が送信されるタイミングは、前面枠扉開放センサ109の検知状態が変化したタイミングである。従って、閉鎖していた前面枠扉106が開放したタイミングで扉状態信号(扉開放信号)が主制御部300に送信され、開放していた前面枠扉106が閉鎖したタイミングで扉状態信号(扉閉鎖信号)が主制御部300に送信される。
また、扉開放状態で電源投入した場合は、扉開放状態が検知されてから一定時間(例えば、払出制御部600のタイマ割込間隔(100ms))経過しても扉の開放状態が継続している場合に扉開放信号を出力する。
本実施例では、タイミングt6の時点で、主制御部300において主制御部メイン処理が開始されていた場合(例えば、同図に示す用にタイミングt4で主制御部メイン処理が開始された場合)は、前面枠扉開放センサ109からの扉状態信号が主制御部300に入力される。一方、主制御部メイン処理が開始されていない場合は、扉状態信号が出力されない。従って、主制御部300は、厳密には、主制御メイン処理が開始されるまでは、前面枠扉106の状態(開放/閉鎖)が不明な状態となる。
タイミングt7で、前面枠扉106が開放されると、前面枠扉開放センサ109の信号(扉開放信号)が主制御部300に入力される。これにより、広範囲磁気センサ700は磁気検出動作を停止する。本実施形態では図18のように広範囲磁気センサ700と前面枠扉開放センサ109とは主制御部300を介して接続されており、前面枠扉106が開放状態(ドアセンサがOPEN)となると、広範囲磁気センサ700の第1入力端子IN1の入力信号が例えばHレベルとなる。これにより広範囲磁気センサ700は検出動作を停止する。
なお、図17に示すように、広範囲磁気センサ700と前面枠扉開放センサ109が直接接続されている場合には、前面枠扉106が開放状態(ドアセンサがOPEN)となったことに基づき、広範囲磁気センサ700の第1入力端子IN1の入力信号が例えばHレベルとなり、これにより広範囲磁気センサ700は検出動作を停止する。
タイミングt8で前面枠扉106が閉鎖(ドアセンサがCLOSE)されると、これに基づき広範囲磁気センサ700の第1入力端子IN1に初期化信号が入力され、広範囲磁気センサ700は初期化処理を実行する。
タイミングt9で広範囲磁気センサ700の初期化処理が完了すると、広範囲磁気センサ700の磁気検出動作が実行可能となる。
この例ではタイミング0からタイミングt6を経過する(タイミングt6')までの期間(前面枠扉106が閉鎖され、広範囲磁気センサ700が磁気検出可能となるまでの期間)が電源投入時の初期化動作期間であり、タイミングt6'以降が広範囲磁気センサ700の磁気検出可能期間である。そして、本実施形態の広範囲磁気センサ700は、電源投入時の初期化動作期間中のタイミングt2からt5'において、ぱちんこ機100の電源投入に伴う初期化処理を実行する。この初期化処理は前面枠扉106の状態に依らずに実行される。一方、広範囲磁気センサ700の磁気検出可能期間(タイミングt6'以降)においては、前面枠扉106の状態に応じて動作する。すなわち、タイミングt7からt8の期間は、前面枠扉106が開放されている期間であり、この期間中は、広範囲磁気センサ700は磁気検出動作を停止する。またタイミングt8からt9の期間は、前面枠扉106が閉鎖されたことに基づき広範囲磁気センサ700は初期化処理を実行する。また、その初期化処理後の完了後(タイミングt9以降)には広範囲磁気センサ700は磁気検出動作を実行可能とする。
また、ソレノイドおよび演出手段はタイミングt3以降、動作可能状態となっており、広範囲磁気センサ700の初期化処理(電源投入時の初期化動作中の初期化処理(タイミングt2(またはt3)からt5')、磁気検出可能期間中の初期化処理(タイミングt8からt9))中であっても、ソレノイド332、および演出手段のいずれも動作可能(動作/停止のいずれの状態でもよい)となっている。
このように、本実施形態の広範囲磁気センサ700は、前面枠扉106が閉じられたことを含む条件が成立した場合に、初期化信号が入力されるものであり、所定のタイミングで磁気を検出する。また、前面枠扉開放センサ109は所定のタイミングで(所定の周期で)前面枠扉106の状態(開放および閉鎖の状態)を示す扉状態信号(扉開放信号または扉閉鎖信号(扉が開放されていないことを示す信号))を出力する。広範囲磁気センサ700は、扉状態信号に応じて、磁気検出の動作停止や初期化を実行する。すなわち、広範囲磁気センサ700は磁気検出可能期間(タイミングt6'以降)では、前面枠扉106の開放中には(扉開放信号が入力されると)、磁気検出動作が停止され、前面枠扉106が閉鎖されると(扉閉鎖信号(扉が開放されていないことを示す信号)、すなわち初期化信号が入力されると)広範囲磁気センサ700の初期化が開始される。
また、本実施形態の広範囲磁気センサ700は、磁気検出可能期間において、前面枠扉106が閉じられたことを含む条件が成立した場合に、演出手段(例えば、演出可動体224、スピーカ120、各種ランプ418など)が動作中であっても広範囲磁気センサ700への初期化信号の出力を継続する。このようにすることで、遊技への復帰をスムーズに行い、遊技者に違和感を与えないようにすることができる。また、誤検出を防ぎ、安定した制御を行うことができる。
<磁気(磁石)エラー>
本実施形態のぱちんこ機100は、広範囲磁気センサ700によって異常な磁気(磁石)を検知した場合、磁気(磁石)エラーを報知する。磁気(磁石)エラーの発生要件は、電源投入状態(PW_WATCH信号がオン)且つ広範囲磁気センサの初期化処理が完了している場合に、磁気検知信号がオフからオンに変化し(主制御部300で磁気検知信号を受信し)、その状態が一定時間(例えば、100ms)継続した場合である。
また、磁気を検知した(磁気検出信号を広範囲磁気センサ700から受信した)主制御部300の動作は、外部端子板信号(セキュリティー信号)を外部機器(例えば、ホールコンピュータ)へ出力し、第1副制御部400にエラー発生に関するコマンド(エラーコマンド)を送信し、主制御部300の動作を停止(遊技不可)する。
また、磁気(磁石)エラーの復帰条件は、電源を遮断し再投入した場合であり、主制御部300の復帰時動作は、初期起動時は初期の電源投入時と同じ動作を行い、復帰起動時はエラー開始前の主制御部300の動作を再開する。
<タイミングチャートの実施例2>
図20は、図18に示す広範囲磁気センサに関する信号出力の実施例2において、電源投入から広範囲磁気センサ700が磁気検出可能状態となるまでのタイミングチャートの他の例である。ここでは図19のタイミングチャートと重複する部分についてはその記載を一部省略し、図19のタイミングチャートと異なる部分について主に説明する。
タイミングt1で電源が投入されると電圧が徐々に上昇を始める。タイミングt2で電源の電圧供給(電圧上昇)が一定の割合(例えば、5割程度)となると、広範囲磁気センサ700は電源投入時の初期化動作として、初期化処理を実行する。
タイミングt3で、電源の電圧供給(電圧上昇)が一定の割合(例えば、7割程度)となると、ぱちんこ機100の電源投入状態となる。これにより、PW_WATCHはオン(Hレベル)となる。また、ソレノイド332と演出手段は動作可能状態となる。ソレノイド332と演出手段は、タイミングt3からt8までの期間において動作可能状態となる。
タイミングt4では、主制御部300においてユーザープログラムが実行を開始(すなわち、主制御部メイン処理を開始)し、タイミングt5に先行するタイミング(ここではタイミングt5')で、広範囲磁気センサ700は電源投入時の初期化動作における初期化処理が完了し、磁気検出可能状態となる。
タイミングt6では、前面枠扉106が閉鎖され、前面枠扉開放センサ109の信号(扉閉鎖信号)が主制御部300に入力されている。なお、タイミング0からt6までの期間は、前面枠扉106は閉鎖状態であっても開放状態であってもよい。
すなわちタイミング0〜t6の期間は、前面枠扉開放センサ109の信号(扉状態信号)によらず(OPEN/CLOSEのいずれでも)、他の処理(例えば、広範囲磁気センサ700の初期化処理など)が実行可能な期間(前面枠扉開放センサ109のOPEN/CLOSE不問期間)であり、タイミングt6で当該OPEN/CLOSE不問期間が終了する。
前面枠扉開放センサ109と接続されている制御手段(ここでは、主制御部300)には、扉状態信号が前面枠扉開放センサ109から送信されている。前面枠扉開放センサ109から主制御部300に扉状態信号が送信されるタイミングは、前面枠扉開放センサ109の検知状態が変化したタイミングである。従って、閉鎖していた前面枠扉106が開放したタイミングで扉状態信号(扉開放信号)が主制御部300に送信され、開放していた前面枠扉106が閉鎖したタイミングで扉状態信号(扉閉鎖信号)が主制御部300に送信される。
また、扉開放状態で電源投入した場合は、扉開放状態が検知されてから一定時間(例えば、払出制御部600のタイマ割込間隔(100ms))経過しても扉の開放状態が継続している場合に扉開放信号を出力する。
本実施例では、タイミングt6の時点で、主制御部300において主制御部メイン処理が開始されていた場合(例えば、同図に示す用にタイミングt4で主制御部メイン処理が開始された場合)は、前面枠扉開放センサ109からの扉状態信号が主制御部300に入力される。一方、主制御部メイン処理が開始されていない場合は、扉状態信号が出力されない。従って、主制御部300は、厳密には、主制御メイン処理が開始されるまでは、前面枠扉106の状態(開放/閉鎖)が不明な状態となる。
タイミングt7で、前面枠扉106が開放されると、前面枠扉開放センサ109の信号(扉開放信号)が主制御部300に入力される。扉開放信号が入力されたことで、主制御部300は磁気検出動作停止信号を扉開放センサ出力し、広範囲磁気センサ700は磁気検出動作を停止する。
タイミングt8で前面枠扉106が閉鎖されると、これに基づき広範囲磁気センサ700に主制御部300から初期化信号が入力され、広範囲磁気センサ700は初期化処理を実行する。ここで、タイミングt8〜t9の期間は、ソレノイド332および演出手段の動作を禁止する期間であり、ソレノイド332および演出手段の動作のうちの少なくとも一方の動作が検知された場合は、広範囲磁気センサ700の初期化処理を中止する処理を行う。なお、タイミングt8において、ソレノイド332および演出手段は動作を停止させるようにしてもよい。
タイミングt9で広範囲磁気センサ700の初期化処理が完了すると、広範囲磁気センサ700の磁気検出動作が実行可能となる。このタイミングではソレノイド332および演出手段の動作を禁止する期間が終了する。なお、タイミングt8において、ソレノイド332および演出手段は動作を停止させる処理を行った場合は、ソレノイド332および演出手段は、いずれも動作可能状態とさせる処理を実行するようにしてもよい。
このように、電源投入時の初期化動作中(タイミングt2(またはt3)からt5')では、前面枠扉106の状態に依らず、広範囲磁気センサ700は初期化処理を実行し、またソレノイド332および演出手段は動作可能状態となる。一方、磁気検出可能期間中においては、前面枠扉106が開放されている期間(タイミングt7からt8の期間)は、広範囲磁気センサ700は磁気検出動作を停止し、前面枠扉106が閉鎖されたことに基づき(タイミングt8)、すなわち、前面枠扉開放センサ109が扉閉鎖信号を主制御部300に送信すると、主制御部300は広範囲磁気センサ700に初期化信号を送信し、広範囲磁気センサ700は初期化処理を実行し、初期化処理が終了後(タイミングt9以降)に磁気検出動作が実行可能となる。
またこの例では、磁気検出可能期間において、広範囲磁気センサ700が初期化処理を実行している場合(タイミングt8からt9の期間)には、初期化処理の期間中ソレノイド332および演出手段の動作を禁止する。すなわち、ソレノイド332の動作を停止する処理を行い、演出手段(例えば、演出可動体224、スピーカ120、各種ランプ418など)も動作を停止する処理を行う。そして広範囲磁気センサ700の初期化処理が完了したタイミングt9以降では、ソレノイド332および演出手段の初期化処理の動作を禁止する期間が終了する。
<タイミングチャートの実施例3>
図21は、図18に示す広範囲磁気センサに関する信号出力の実施例2において、電源投入から広範囲磁気センサ700が磁気検出可能状態となるまでのタイミングチャートの他の例である。ここでは図19のタイミングチャートと重複する部分についてはその記載を一部省略し、図19のタイミングチャートと異なる部分について主に説明する。
タイミングt1で電源が投入されると電圧が徐々に上昇を始める。タイミングt2で電源の電圧供給(電圧上昇)が一定の割合(例えば、5割程度)となると、広範囲磁気センサ700は電源投入時の初期化動作として、初期化処理を実行する。
タイミングt3で、電源の電圧供給(電圧上昇)が一定の割合(例えば、7割程度)となると、ぱちんこ機100の電源投入状態となる。これにより、PW_WATCHはオン(Hレベル)となる。また、ソレノイド332と演出手段は(タイミングt8まで)動作可能状態となる。
タイミングt4では、主制御部300においてユーザープログラムが実行を開始(すなわち、主制御部メイン処理を開始)し、タイミングt5に先行するタイミング(ここではタイミングt5')で、広範囲磁気センサ700は電源投入時の初期化動作における初期化処理が完了し、磁気検出可能状態となる。タイミング0〜t6の期間については上記の実施例と同様である。
タイミングt7で、前面枠扉106が開放されると、広範囲磁気センサ700は磁気検出動作を停止するが、タイミングt8で前面枠扉106が閉鎖されると、すなわち、前面枠扉開放センサ109が扉閉鎖信号を主制御部300に送信すると、主制御部300は広範囲磁気センサ700に初期化信号を送信し、広範囲磁気センサ700は初期化処理を実行する。
タイミングt9で広範囲磁気センサ700の初期化処理が完了すると、広範囲磁気センサ700の磁気検出動作が実行可能となる。タイミングt8からt9の広範囲磁気センサ700の初期化処理期間中、ソレノイド332の動作を禁止しており、ソレノイド332の動作が検知された場合は、広範囲磁気センサ700の初期化処理を中止する処理を行う。一方、演出手段の動作については禁止しておらず、動作/停止のいずれの状態であっても広範囲磁気センサ700の初期化処理は継続する。なお、t8〜t9の期間中において、ソレノイド332の動作を停止させ、演出手段は動作可能状態(動作/停止のいずれの状態でもよい)としてもよい。
このように、タイミング0〜t6の期間を含む電源投入時の初期化動作中では、前面枠扉106の状態に依らず、広範囲磁気センサ700は初期化処理を実行し、またソレノイド332および演出手段は動作可能状態となる。一方、磁気検出可能期間中においては、前面枠扉106が開放されている期間(タイミングt7からt8の期間)は、広範囲磁気センサ700は磁気検出動作を停止し、前面枠扉106が閉鎖されたことに基づき(タイミングt8)広範囲磁気センサ700は初期化処理を実行し、初期化処理が終了後(タイミングt9以降)に磁気検出動作が実行可能となる。このようにしてぱちんこ機100の電源投入期間中に、前面枠扉106が開放され、閉鎖される毎に広範囲磁気センサ700は初期化処理を実行する。
またこの例では、磁気検出可能期間において、広範囲磁気センサ700が初期化処理を実行している場合(タイミングt8からt9の期間)には、ソレノイド332の動作を禁止する期間とし、ソレノイド332の動作があった場合は、初期化処理を中止するが、演出手段の動作については禁止しておらず、動作/停止のいずれの状態であっても広範囲磁気センサ700の初期化処理は継続する。そして広範囲磁気センサ700の初期化処理が完了したタイミングt9以降では、ソレノイド332および演出手段のいずれも動作可能状態となる。
なお、この例では、磁気検出可能期間における広範囲磁気センサ700の初期化処理中はソレノイド332のみ動作禁止期間としたが、当該期間における初期化処理中に演出手段のみ動作禁止期間とし、ソレノイド332動作/停止のいずれの状態であっても広範囲磁気センサ700の初期化処理は継続するようにしてもよい。また、磁気検出可能期間における広範囲磁気センサ700の初期化処理中に演出手段のみ動作停止状態とし、ソレノイド332は動作可能状態としてもよい。
<広範囲磁気センサに関する信号出力の流れ(実施例3)>
図22は、図4に示す回路構成の制御部を備えたぱちんこ機100における、広範囲磁気センサ700に関する信号出力の流れを示すブロック図であり、初期化処理における広範囲磁気センサ700の第1入力端子IN1に入力される信号の流れを示している。
同図(a)に示すように、例えば、前面枠扉開放センサ109は所定のタイミングで(所定の周期で)前面枠扉106の状態(開放および閉鎖の状態)を示す扉状態信号(扉開放信号または扉閉鎖信号)を、払出制御部600に出力し、払出制御部600は、扉状態コマンド(扉開放コマンドまたは扉閉鎖コマンド)を主制御部300に送信する。扉状態コマンドを受信した主制御部300は、扉状態信号を広範囲磁気センサ700に出力する。
広範囲磁気センサ700は、入力された扉状態信号に応じて、磁気検出の動作停止や初期化を実行する。すなわち、前面枠扉106の開放中には(扉開放信号が入力されると)、磁気検出が禁止され、前面枠扉106が閉鎖されると(扉閉鎖信号が入力されると)広範囲磁気センサ700の初期化が開始される。なお、主制御部300は、広範囲磁気センサに前面枠扉106が閉鎖されたことを示す扉閉鎖信号を送信する場合には、扉閉鎖信号に後続する信号送信処理で初期化信号を送信してもよいし、扉閉鎖信号を送信する信号送信処理で(同時に)初期化信号を送信してもよい。広範囲磁気センサ700は、しきい値(第一の値)をセンサ内部の記憶手段(例えば、RAMなど)に記憶する。
また同図(b)に示すように、同図(a)の構成において、主制御部300から広範囲磁気センサ700に初期化信号を送信する場合に、初期化フィードバック信号(以下、「初期化FB信号」と称する。)を主制御部300に送信するようにしてもよい。
図23は、図22(b)に示す初期化FB信号を送信する場合の、各基板間の接続の一例を示す概要図であり、図23(a)は各基板間の配線の一例と信号の流れを示す概要図であり、図23(b)は各基板間のコネクタの配線例を示す概要図である。
同図(a)に示すように、主制御部300が出力した初期化信号を初期化FB信号として主制御部300に戻す場合は、主制御部300を構成する主基板156と、広範囲磁気センサ700とを第1中継基板702および第2中継基板704を介して接続する。主基板156は、第1中継基板702および第2中継基板704を介して第1の配線7081および第2の配線7082で接続されている。第1の配線7081は主基板156から広範囲磁気センサ700に初期化信号を送信する配線であり、第2の配線7082は広範囲磁気センサ700から主基板156に磁気検出信号を送信する配線である。
また、第1中継基板702は、断線監視回路706が実装されている基板であり、第2中継基板704は、第1の配線7081から分岐して第1中継基板702の断線監視回路706に接続する第3の配線7083が設けられている基板である。第3の配線7083は、断線監視回路706と主基板156を接続する配線でもある。
同図(b)に示すように、例えば主基板156と第1中継基板702とは基板対基板接続用コネクタ710,712(又はハーネス)により接続されて主基板ケース158に収納される。また第1中継基板702と第2中継基板704は、それぞれのコネクタ714,716がハーネスで接続され、第2中継基板704と広範囲磁気センサ700は、それぞれのコネクタ718、720がハーネスで接続される。
このように、主制御部300から出力された初期化信号用の第1の配線7081を分岐して、分岐した配線(第3の配線)を初期化FB信号用配線として主制御部300と接続する。第3の配線7083は第1中継基板702上に実装された断線監視回路706を介して主制御部300と接続するこれにより、主制御部300から広範囲磁気センサ700に初期化信号が出力された場合、初期化FB信号が主制御部300に送信される。広範囲磁気センサ700に入力された初期化信号(信号の入力状況)と、主制御部300に戻された初期化FB信号(信号の入力状況)とを比較し、これらが一致しない場合には、異常(例えば、コネクタ抜けなどの断線)が発生している可能性が高いが、本実施形態によれば当該異常を検出することができる。
また、第1中継基板に断線監視回路706を実装し、初期化FB信号を入力させるようにすることで、断線監視回路706と広範囲磁気センサ700とを接続するコネクタ、ハーネスについて断線または抜けの状態を監視できる。
すなわち、広範囲磁気センサ700には初期化信号が入力されるが、初期化FB信号が主制御部300に入力されないことを断線監視回路706で検出した場合は、第1中継基板702のコネクタ714と第2中継基板704のコネクタ716とを接続するハーネスが断線しているか、コネクタ714,716の抜けが発生していると判断できる。つまり、コネクタ714,716の抜けや、これらを接続するハーネスの断線の発生によって、広範囲磁気センサ700が検出した磁気検出信号が主制御部300へ送信できないという信号送信エラーを検出することができる。
なお、この実施例では、断線監視回路706を第1中継基板702に実装する場合を例に示したが、断線監視回路706は、主基板156に実装されていても良いし、第2中継基板704に実装されていてもよい。
<タイミングチャートの実施例4>
図24は、図22に示す広範囲磁気センサに関する信号出力の実施例3における、正常時のタイミングチャートの一例である。
同図では、上から電源の電圧レベル(オン/オフ)、電源基板から主制御部300に入力される信号PW_WATCHの状態(オン/オフ)、前面枠扉開放センサ109(ドアセンサ)の状態(開放状態を示すOPEN/閉鎖状態を示すCLOSE)、払出制御部600が送信する払出コマンドの主制御部300における受信状態(受信/非受信)、初期化FB信号の入力状態(オン(入力)/オフ(非入力))広範囲磁気センサ700(磁気センサ)の状態、主制御部300が広範囲磁気センサ700に出力する初期化信号の状態(オン(出力)/オフ(非出力))、第1副制御部400(および/又は第2副制御部500)へのエラーコマンドの送信状態(オン(送信)/オフ(非送信))、ソレノイド332の状態(オン/オフ)のタイミングチャートを示している。また、PW_WATCH、ドアセンサ、初期化FBおよび磁気センサの各ラベルに付した(IN)は、これらの信号が主制御部300に入力される信号であることを意味し、初期化、エラー、ソレノイドのラベルに付した(OUT)は、この信号又はコマンドが主制御部300から出力される信号又はコマンドであることを意味する。
まず、ぱちんこ機100の電源はタイミング0でオフであり、タイミングt1で電源が投入されると電圧が徐々に上昇を始める。タイミング0からt1の期間において
タイミングt1で電源が投入されると電圧が徐々に上昇を始める。タイミングt2で電源の電圧供給(電圧上昇)が一定の割合(例えば、5割程度)となると、広範囲磁気センサ700の電源投入状態となる。
タイミングt3で、電源の電圧供給(電圧上昇)が一定の割合(例えば、7割程度)となると、ぱちんこ機100の電源投入状態となる。これにより、PW_WATCHはオン(Hレベル)となる。
また、このタイミングで広範囲磁気センサ700は、電源投入時の初期化動作として、初期化処理を実行する。広範囲磁気センサ700はタイミングt2で電源投入状態となっているが、初期化信号および初期化FB信号は、電源の投入に合わせて主制御部300の電源が投入されるタイミングt3以降に広範囲磁気センサ700で検知されるため、(タイミングt3からt3では初期化信号が検知されないため)初期化処理もタイミングt3から実行される。
タイミングt4では、主制御部300のユーザープログラム(すなわち、主制御メイン処理)が実行を開始する。そしてこのタイミング以降、タイミングt6までの期間では、主制御部300からの初期化信号(および初期化FB信号)の送信が禁止される。
タイミングt5に先行するタイミング(ここではタイミングt5')で、広範囲磁気センサ700は電源投入時の初期化動作における初期化処理が完了し、その後のタイミングt5では、主制御部300において主制御部メイン処理(図6)が実行を開始し、タイミングt6で初期化信号の送信禁止が解除される。また、タイミングt6において、前面枠扉106は閉鎖状態となっている。
この例では、タイミング0からタイミング6以降のタイミング6'までの期間が電源投入時の初期化動作期間であり、タイミング6'以降が、前面枠扉106の閉鎖状態による広範囲磁気センサ700の初期化処理実行可能期間(前面枠扉106の閉鎖状態から初期化処理完了動作期間)である。
また、タイミング0〜t6の期間は、前面枠扉開放センサ109の信号(扉状態信号)によらず、他の処理(例えば、広範囲磁気センサ700の初期化処理など)が実行可能な期間(前面枠扉開放センサ109のOPEN/CLOSE不問期間)であり、タイミングt6で当該OPEN/CLOSE不問期間が終了する。
本実施例では、前面枠扉開放センサ109の扉状態信号は、払出制御部600のタイマ割込処理で主制御部300へ送信され、さらに主制御部300の主制御部タイマ割込処理で受信する。
前面枠扉開放センサ109から払出制御部600に扉状態信号が送信されるタイミングは、前面枠扉開放センサ109の検知状態が変化したタイミングである。従って、閉鎖していた前面枠扉106が開放したタイミングで扉状態信号(扉開放信号)が払出制御部600に送信され、開放していた前面枠扉106が閉鎖したタイミングで扉状態信号(扉閉鎖信号)が払出制御部600に送信される。
また、扉開放状態で電源投入した場合は、扉開放状態が検知されてから一定時間(例えば、払出制御部600のタイマ割込処理の間隔(100ms))経過しても扉の開放状態が継続している場合に扉開放信号を出力する。
すなわちタイミングt6の時点で、主制御部300において主制御部メイン処理が開始されていた場合は、前面枠扉開放センサ109からの扉状態信号が主制御部300に入力される。一方、主制御部メイン処理が開始されていない場合は、扉状態信号が出力されない。従って、主制御部300は、厳密には、最初の払出制御部600のタイマ割込処理が実行されるまで、前面枠扉106の状態(開放/閉鎖)が不明な状態である。
なお、前面枠扉開放センサ109と接続されている制御手段(ここでは、払出制御部600)は、常に扉状態信号が前面枠扉開放センサ109から送信されている。
タイミングt7において主制御部300は、電源投入時の初期化動作完了後の主制御タイマ割込処理(図7)において、払出制御部600が出力する払出コマンドを受信する。
また、タイミングt8とタイミングt9において、主制御部300は初期化FB信号を監視する(初期化FB信号を取得し、初期化信号と比較して両者が一致するかを監視する)。すなわち主制御部300は、電源投入時の初期化動作完了後の払出コマンド受信中の主制御タイマ割込処理において、初期化FB信号を取得し(タイミングt8)、次の主制御タイマ割込処理(払出コマンドが非受信となる(立ち下がりの)タイミング)において初期化FB信号を取得する(タイミングt9)。
また、払出コマンドの立ち下がりのタイミング(2回目の初期化FB信号の監視タイミングt9)で、前面枠扉開放センサ109からの信号(扉状態信号)を取得し、前面枠扉106の開放状態を監視する。つまり、主制御部300は、主制御部タイマ割込処理(タイミングt9)において、扉状態信号と、初期化FB信号の両方を監視している。このようにすることで、ノイズの影響を受けにくくすることができる。
なお、タイミングt7とタイミングt8において、主制御部300は前面枠扉開放センサ109を監視してもよい。すなわち主制御部300は、電源投入時の初期化動作完了後の主制御タイマ割込処理(図7)において、前面枠扉開放センサ109からの信号(扉状態信号)を取得し(タイミングt7)、次の主制御タイマ割込処理(図7)において前面枠扉開放センサ109からの信号(扉状態信号)を取得して(タイミングt8)前面枠扉106の開放状態を監視する。このように、所定の周期(主制御部タイマ割込処理の周期)で(連続して)2回、前面枠扉106の状態を監視することで、ノイズの影響を受けにくくすることができる。
なお、前面枠扉106の状態の監視(前面枠扉開放センサ109からの信号(扉状態信号)の取得)は、1回のみであってもよいし、2回以上であってもよい。また、扉状態信号を取得する周期は、主制御部タイマ割込処理の周期に限らず、例えば、払出制御部600から送信される払出コマンドの受信周期であってもよい。払出コマンドはここでは、タイミングt7からt9の期間、タイミングt11からt12の期間、およびタイミングt14からt15の期間に受信される。これらの場合、扉状態信号を取得する周期(前面枠扉106を監視する周期)は、一定周期(一定間隔)となるが、この周期がランダムなものであってもよい。
また、初期化FB信号の取得も、1回のみであってもよいし、2回以上であってもよい。また、初期化FB信号の取得する周期は、主制御部タイマ割込処理の周期に限らず、例えば、払出制御部600から送信される払出コマンドの受信周期であってもよい。これらの場合、初期化FB信号を取得する周期は、一定周期(一定間隔)となるが、この周期がランダムなものであってもよい。
タイミングt9において、扉状態信号がCLOSE(扉閉鎖信号)と初期化FB信号を受信した場合、一定時間(例えば、一割込分の4ms)経過後のタイミングt10において、主制御部300は、初期化信号を広範囲磁気センサ700に出力する。より詳細には、主制御部300は扉状態信号と初期化FB信号の監視が終了した次の主制御部タイマ割込処理において、初期化信号を広範囲磁気センサ700に出力する。つまり、扉状態信号と初期化FB信号の監視が終了したタイミング(ここではタイミングt9)から主制御部200が初期化信号を広範囲磁気センサ700に出力するタイミング(タイミングt10)までの期間は、最大で主制御部300のタイマ割込の周期分(本実施形態では4ms)である。出力された初期化信号は、初期化FB信号として主制御部300に入力される。
また、初期化信号が主制御部300に出力される期間を含む次回の払出コマンド受信までの期間(タイミングt10からタイミングt12までの期間)に、主制御部300は再び、扉状態信号と初期化FB信号を監視する。また、この期間(タイミングt10からタイミングt12までの期間)には、広範囲磁気センサ700の動作は停止状態となる。
タイミングt12において、初期化信号の送信が完了すると(広範囲磁気センサ700が初期化信号の受信を完了すると)、広範囲磁気センサ700は、初期化処理を開始する。このタイミングで初期化信号および初期化FB信号はオフとなる。広範囲磁気センサ700の初期化処理の期間を含む次回の払出コマンド受信までの期間(タイミングt12からタイミングt15までの期間)に、主制御部300は再び、扉状態信号と初期化FB信号を監視する。
タイミングt15において、初期化処理が完了し、前面枠扉106が閉鎖状態となっている場合には、広範囲磁気センサ700は磁気検出動作を実行する。
本実施例では、電源投入後に広範囲磁気センサ700が初期化処理を2回(電源投入時の初期化動作における初期化処理を含めて2回)実行した後は、ぱちんこ機100の電源が遮断されるまで、広範囲磁気センサ700の初期化処理を実行しない。
なお、タイミングt10において初期化信号を出力する条件が成立していても、例えばソレノイド332が動作している場合には、主制御部300は初期化信号の出力を中止する。また、電源投入時の初期化動作が完了した後の、初期化処理中(タイミングt12からt13の初期化処理中)は、ソレノイド332の動作を禁止する期間であり、例えば、大当り中の電断および復電によりこの期間中にソレノイド332が動作を開始した場合には、実行中の初期化処理を中止し、再び主制御部300による扉状態信号と初期化FB信号の監視(ここではタイミングt7以降)から処理を行う。
また、本実施例では広範囲磁気センサ700の電源投入状態となるタイミング(タイミングt2)がぱちんこ機100の電源投入状態となるタイミング(タイミングt3)よりも早い場合を例に説明したが、これらのタイミングは同じであってもよく、広範囲磁気センサ700の電源投入状態となるタイミング(タイミングt2)がぱちんこ機100の電源投入状態となるタイミング(タイミングt3)よりも遅いものであってもよい。
また、払出制御部600から主制御部300へは、常に扉状態信号が送信されている。また、広範囲磁気センサ700は、電源投入時には外部から初期化信号が入力されることにより初期化処理を開始する。
このように、本実施形態の広範囲磁気センサ700は、前面枠扉106が閉じられたことを含む第二の条件が成立した場合に、例えば主制御部300から初期化信号が入力されるものであり、初期化信号の入力によって、第一の値(しきい値)を記憶手段に記憶する。また、広範囲磁気センサ700は、所定のタイミングで磁気を検出し、検出された磁気の値(第二の値)を、記憶手段に記憶されたしきい値と比較し、検出された磁気の値がしきい値を超えた場合(第一の条件が成立した場合)に制御部に磁気検出信号を出力する。
<タイミングチャートの実施例5>
図25は、図22に示す広範囲磁気センサに関する信号出力の実施例3における、タイミングチャートの他の例であり、広範囲磁気センサ700の初期化処理中に前面枠扉106が開放された場合の処理の一例を示す。
タイミングチャートの各ラベルは図24の実施例4と同様であるので説明は省略する。また、タイミング0からタイミングt6'の電源投入時の初期動作期間の動作も図24の実施例4と同様であるので説明は省略する。
電源投入時の初期動作期間終了後のタイミングt7からt9の期間、タイミングt11からt12の期間、およびタイミングt14からt15の期間に主制御部300において払出コマンドが受信される。主制御部300は、払出コマンドの立ち下がりのタイミングt9、t12、t16(初期化FB信号の2回目の監視のタイミングと同じタイミング)でそれぞれ前面枠扉開放センサ109からの信号(扉状態信号)を取得し、前面枠扉106の状態を監視する。
また、主制御部300は、電源投入時の初期化動作完了後の主制御タイマ割込処理において、初期化FB信号を取得し(タイミングt8)、次の主制御タイマ割込処理において初期化FB信号を取得し(タイミングt9)して初期化FB信号を監視している。本実施例では、例えば払出コマンドの受信タイミングに合わせて、2回の主制御部タイマ割込処理による初期化FB信号の監視を行う。すなわち、タイミングt11'、t12の2回の主制御部タイマ割込処理でそれぞれ初期化FB信号を監視し、タイミングt15、t16の2回の主制御部タイマ割込処理でそれぞれ初期化FB信号を監視する。
そして、払出コマンドの受信中および払出コマンドの立ち下がり時(タイミングt8,t9)に取得した2回の初期化FB信号がいずれもオフ(非入力)であり、タイミングt9で取得した扉状態信号が閉鎖状態を示す(ドアセンサがCLOSE、)場合には、広範囲磁気センサ700に初期化信号(および初期化FB信号)を送信する(タイミングt10)。
また、払出コマンドの受信中および払出コマンドの立ち下がり時(タイミングt11',t12)に取得した2回の初期化FB信号がいずれもオン(入力)であり、タイミング12で取得した扉状態信号が開放状態を示す(ドアセンサがOPEN)場合には、主制御部300は初期化信号の送信を中止し、広範囲磁気センサ700の初期化処理を中止する。
そして、次の払出コマンドの受信中および払出コマンドの立ち下がり時(タイミングt15,t16)に取得した2回の初期化FB信号がいずれもオフ(非入力)であり、タイミングt16で取得した扉状態信号が閉鎖状態(ドアセンサがCLOSE)である場合には、初期化信号(および初期化FB信号)を送信して広範囲磁気センサ700の初期化処理を開始する(タイミングt17)。
このように、本実施例は、電源投入時の初期化動作が完了した後の広範囲磁気センサ700の初期化処理の実行中に前面枠扉106が開放された場合には、広範囲磁気センサ700の初期化処理を中止し、所定周期で(ここでは払出コマンドの受信タイミングに合わせて)扉状態信号と初期化FB信号の監視を繰り返し実行するリトライ動作を繰り返す。リトライ動作は、初期化動作が完了するまで繰り返し実行される。この例では、タイミング0からタイミングt6'が電源投入時の初期化動作期間であり、タイミングt6'からタイミングt16までが前面枠扉106が閉鎖から開放されたことによる初期化処理の実行および中止動作期間であり、タイミングt16以降がリトライ動作1回目の期間である。
<タイミングチャートの実施例6>
図26は、図22に示す広範囲磁気センサに関する信号出力の実施例3における、タイミングチャートの他の例であり、広範囲磁気センサ700の初期化信号に異常があった場合の処理の一例を示す。
タイミングチャートの各ラベルは図24の実施例4と同様であるので説明は省略する。また、タイミング0からタイミングt6'の電源投入時の初期動作期間の動作も図24の実施例4と同様であるので説明は省略する。また、この例では払出コマンドのタイミングチャートについては記載を省略している。
電源投入時の初期動作期間が完了した後、主制御部300は、2回の主制御部タイマ割込処理でそれぞれ初期化FB信号を監視する(初期化FB信号を取得し、初期化信号と比較する)が(タイミングt7、t8)、この監視において初期化FB信号と初期化信号の状態(オン/オフ)の不一致が一定時間以上(例えば、8ms=主制御部タイマ割込処理の2回分の期間)検知された場合は、主基板156(主基板ケース158)および中継基板(例えば第2中継基板704、図23参照)を接続するコネクタの離脱またはハーネスの断線を報知するエラー報知を実行する。
なお、ここでは初期化FB信号がオン(入力)であり、初期化信号がオフ(非入力)の場合を例示しているが、初期化FB信号がオフ(非入力)であり、初期化信号がオンF(入力)の場合も接続異常であるので、エラー報知を実行する。
<タイミングチャートの実施例7>
図27は、図22に示す広範囲磁気センサに関する信号出力の実施例3における、タイミングチャートの他の例であり、大当遊技中に電断および復電があった場合の処理の一例を示す。
タイミングチャートの各ラベルは図24の実施例4と同様であるので説明は省略する。また、タイミング0からタイミングt3の期間の動作も図24の実施例4の同期間の動作と同様であるので説明は省略する。
この例では、タイミングt4に先行する期間で大当たり遊技が実行されており、タイミングt4において主制御部300の電断が発生している。電源は下降し、PW_WATCCH信号はオフとなり、広範囲磁気センサ700は、本来は破線の如く動作(例えば磁気検出動作)の継続期間中であるが、動作を停止する。また、大当り遊技中に例えば、アタッカーAの開閉動作など行っていたソレノイド332は、その動作を停止する。
所定時間経過後(タイミングt6)で、再び電源が投入されると、電圧が徐々に上昇し、タイミングt7で電源の電圧供給(電圧上昇)が一定の割合(例えば、5割程度)となると、広範囲磁気センサ700は電源投入状態となる。またタイミングt8で、電源の電圧供給(電圧上昇)が一定の割合(例えば、7割程度)となると、ぱちんこ機100の電源投入状態となる。これにより、PW_WATCHはオン(Hレベル)となり、広範囲磁気センサ700は電源投入状態となった主制御部300から初期化信号を受信して初期化処理の実行を開始する。
このタイミングt9からt10'の期間の初期化処理は、図24等に示す電源投入時の初期化動作期間の初期化処理と同様であり、前面枠扉106の開閉状態によらず(タイミングt4からタイミングt12参照)実行され、タイミングt9で主制御部300のユーザープログラムが実行を開始すると、主制御部300からの初期化信号(および初期化FB信号)の送信が禁止される。
タイミングt10では、主制御部メイン処理が再び実行を開始し、タイミングt11で電断前の状態に復帰する。すなわち、ソレノイド332が再び動作を開始し、アタッカーAの開閉動作などが実行されて大当たり遊技が継続される。電断前の状態に復帰した後のタイミングt12で主制御部300からの初期化信号(および初期化FB信号)の送信禁止が解除される。タイミングt14で払出コマンドを受信し、払出コマンド受信中の主制御部タイマ割込処理で初期化FB信号を監視し(タイミングt15,t16)、2回目の初期化FB信号と同じタイミングt16(払出コマンドが立ち下がるタイミングt16)で主制御部300は前面枠扉106の状態を監視する。そして前面枠扉106が閉鎖状態で、かつ初期化FB信号がオフ(非入力)の場合には、広範囲磁気センサ700に初期化信号を出力して初期化処理を実行する(タイミングt17)。
図28(a)は、大当り遊技の開始タイミングと終了タイミングを表したタイミングチャートである。この図28(a)では、上から順番に、特別図柄変動中信号、条件装置作動信号、役物連続作動装置作動信号、特別電動役物開放信号、特別電動役物作動中信号、アタッカーA(例えば、第1可変入賞口234(又は第2可変入賞校235))、アタッカーソレノイド信号が示されている。
特別図柄変動中信号、条件装置作動信号、役物連続作動装置作動信号、特別電動役物開放信号、特別電動役物作動中信号は、遊技規則から見た信号であり、特別図柄変動中信号がオンであれば、特別図柄表示装置が作動中であり、オフであれば非作動中(停止中)である。条件装置作動信号がオンであれば、アタッカーAが作動中(開放動作中、開放状態維持中、閉鎖動作中、閉鎖状態維持中)であり、オフであれば非作動中(閉鎖中)である。また、役物連続作動装置作動信号がオンであれば、特別電動役物が複数回作動していることになる。特別電動役物開放信号は、特別電動役物の開放状態を維持させる信号である。特別電動役物作動中信号がオンであれば、アタッカーAは、開放動作中、開放状態維持中、あるいは閉鎖動作中であり、オフであれば、アタッカーAは閉鎖状態維持中である。なお、特別図柄変動中信号、条件装置作動信号、役物連続作動装置作動信号、特別電動役物開放信号、特別電動役物作動中信号は、外部装置(例えば、ホールコンピュータ)へ出力される信号である。
図28(a)に示す、アタッカーAの「開放」とは、開放動作中あるいは開放状態維持中に相当し、アタッカーAの「閉鎖」とは、閉鎖動作中あるいは閉鎖状態維持中に相当する。また、図28(a)に示すアタッカーソレノイド信号は、アタッカーAを開閉するソレノイドへ送信する、開放状態を維持させる信号である。図28(a)中の矢印Aは特図の停止図柄の確定表示時間に相当する。矢印Bは大当り遊技開始演出時間(大当り開始表示時間)に相当する。矢印CはアタッカーAの閉鎖動作時間に相当する。矢印Dは大当り遊技終了演出時間(大当り終了表示時間)に相当する。矢印Eは特図の変動表示開始待ち時間に相当し、特図1又は特図2の保留がある場合は、この変動表示開始待ち時間経過後に特図の図柄変動が開始する(特別図柄変動中信号の点線部分参照)。
大当り遊技の開始タイミングは、特図変動中信号がオフになったタイミングであってもよいし、条件装置作動信号がオンになったタイミングであってもよいし、役物連続作動装置作動信号がオンになったタイミングであってもよいし、特別電動役物開放信号が最初にオンになったタイミングであってもよいし、特別電動役物作動中信号が最初にオンになったタイミングであってもよいし、アタッカーAが最初の開放を開始したタイミングであってもよいし、アタッカーソレノイド信号が最初にオンになったタイミングであってもよい。
一方、大当り遊技の終了タイミングは、条件装置作動信号がオフになったタイミングであってもよいし、役物連続作動装置作動信号がオフになったタイミングであってもよいし、条件装置作動信号および/または役物連続作動装置作動信号がオンである場合において、最後に特別電動役物開放信号がオンからオフになったタイミングであってもよいし、条件装置作動信号および/または役物連続作動装置作動信号がオンである場合において、最後に特別電動役物作動中信号がオンからオフになったタイミングであってもよいし、条件装置作動信号および/または役物連続作動装置作動信号がオンである場合において、最後にアタッカーAが「開放」から「閉鎖」になったタイミングであってもよいし、条件装置作動信号および/または役物連続作動装置作動信号がオンである場合において、最後にアタッカーソレノイド信号がオンからオフになったタイミングであってもよいし、条件装置作動信号および/または役物連続作動装置作動信号がオフになってから、変動待ち時間が経過したタイミングであってもよい。
なお、矢印Bの期間終了後から矢印Cの期間開始前までのアタッカーAの開閉動作中(大当り遊技中)は、広範囲磁気センサ700の初期化処理を実行しないようにしてもよい。また、アタッカーAの開閉動作終了時(大当り遊技終了時、矢印Cの開始時点)に初期化処理を実行するようにしてもよい。
図28(b)は、同図(a)に1点鎖線で示した楕円で囲まれた部分を拡大して示した図である。特別電動役物開放信号がオフになっても、特別電動役物作動中信号はしばらくの間(ここでは矢印aの期間)オン状態である。この矢印aの期間でアタッカーAは閉鎖動作を行うとともにアタッカーAの開放終了演出(例えば、表示演出)が実行される。なお、矢印aの期間は、アタッカーAが閉鎖動作を行う期間のみであってもよい。特別電動役物作動中信号がオフ状態になってからオン状態になるまで、矢印bの期間が経過する。ラウンドとラウンドとの間に相当するラウンド間インターバルは、図28(b)に示す矢印bの期間であってもよいし、同図(b)に示す矢印aと矢印bを併せた期間であってもよい。
なお、図28に示すアタッカーAの開放期間(開放状態維持期間)は、遊技球の進入が容易な期間(長期間)に相当し、以下、この期間のアタッカーAの開放をパッカーと称することがある。一方、アタッカーAの開放期間が、遊技球の進入が困難な期間(短期間)の場合もあり、以下、この期間のアタッカーAの開放をパカと称することがある。
一のラウンドの開始タイミングは、特別電動役物開放信号がオンとなった場合であってもよく、特別電動役物作動中信号がオンとなった場合であってもよく、アタッカーAが開放されたばあいであってもよく、アタッカーソレノイド信号がオンとなった場合であってもよい。
一のラウンドの終了タイミングは、特別電動役物開放信号がオフとなった場合であってもよく、特別電動役物作動中信号がオフとなった場合であってもよく、アタッカーAが閉鎖された場合であってもよく、アタッカーソレノイド信号がオフとなった場合であってもよい。
図29は、アタッカーユニット800および広範囲磁気センサ700の配置を示す他の例である。遊技盤200のほぼ中央付近に装飾図柄表示装置208が配置され、装飾図柄表示装置208の下方右側に、アタッカー802を備えるアタッカーユニット800が配置される。アタッカーユニット800の内部に、広範囲磁気センサ700が埋め込まれている。
図30は、図29に示すアタッカーユニット800の一部を透視して示す正面図である。このアタッカーユニット800は、構造物の動作(第1のアタッカー802、第2のアタッカーの開閉動作)によって特定領域(確変作動領域)808への進入の可否が振り分けられる。
図30(a)に示すように、アタッカーユニット800は前面上方に設けられて遊技者に視認可能に開閉する扉部材802aを備えたアタッカー(第1のアタッカー)802と、扉部材802aを動作させるソレノイド332Aと、第1のアタッカー802の下方内部で遊技者には視認不可に設けられシャッター式の扉部材804aを有するアタッカー(第2のアタッカー)804と、扉部材804aを動作させるソレノイド332Bと、第2のアタッカー804の左方下部に設けられた特定領域(確変作動領域808)への進入を可能または不可能にするシャッター806と、シャッター806を動作させるソレノイド332Cと、第2のアタッカー804に進入した遊技球を検知する球検出センサ320aと、確変作動領域808に進入した遊技球を検知する球検出センサ320bと、第2のアタッカー804に進入したが確変作動領域808に進入しなかった遊技球を検知する球検出センサ320cとを有している。
このアタッカーユニット800は、特図表示装置(特図1表示装置212、特図2表示装置214)に予め定められた図柄の組合せが表示されると、第2のアタッカー804が開放し、遊技球が第2のアタッカー804内の確変作動領域808に進入した場合に条件装置(図29参照)が作動し、役物連続作動装置(図29参照)が作動する(すなわち大当り遊技が開始されるということができる)。このように、シャッター806の開放パターンで確変作動領域808への遊技球の進入の可否を分けている。
ここでは一例として、装飾図柄の図柄組合せが確変大当りで確変作動領域808に進入可能となる大当りAと、装飾図柄の図柄組合せが通常大当りで確変作動領域808に進入可能となる大当りBと、装飾図柄の図柄組合せが通常大当りで確変作動領域に進入不可となる大当りCがある場合について説明する。大当りAの場合は、装飾図柄表示装置208に表示される装飾図柄によって確変大当りであることが報知されるとともに、特図表示装置(特図1表示装置212、特図2表示装置214)によって確変作動領域808への進入が可能であることが報知され、大当りBの場合は、装飾図柄表示装置208に表示される装飾図柄によって通常大当りであることが報知されるとともに、特図表示装置(特図1表示装置212、特図2表示装置214)によって確変作動領域808への進入が可能であることが報知され、大当りCの場合は、装飾図柄表示装置208に表示される装飾図柄によって通常大当りであることが報知されるとともに、特図表示装置(特図1表示装置212、特図2表示装置214)によって確変作動領域808への進入が不可であることが報知される。
つまり、図柄毎に、第1のアタッカー802および第2のアタッカー804の開放パターンが決定されている。そして、大当り中の予め決められたラウンドで第2のアタッカー804が開放し、その奥にあるシャッター806が開放して遊技球が確変作動領域808へ進入することで、大当り終了後(図28に示す役物連続作動装置が作動停止後)から確変機能の作動が開始する。
一例を挙げて説明すると、大当りAのアタッカーの開閉パターンが、1R〜12Rおよび14Rでは第1のアタッカー802が開閉動作し、13Rおよび15Rは第2のアタッカー804が開閉動作し、第2のアタッカー804が開放した後にシャッター806が開放するパターンである場合、大当りA中の13Rおよび15Rでは、第2のアタッカー804が開放し、シャッター806が開放する。そして遊技球が確変作動領域808に進入したことを球検出センサ320bが検出すると、大当りの終了後(役物連続作動装置が作動停止)から確変機能の作動が開始する。このように、アタッカー(第1のアタッカー802、第2のアタッカー804)およびシャッター806の開放パターンにより遊技球が確変作動領域808へ進入するか否かを分けているため、シャッター806が開放する大当り(上記の例では大当りA,B)であっても確変作動領域808に遊技球が進入しない(確変大当りにならない)場合もある一方で、確変作動領域808に進入不可な大当り(上記の例では大当りC)であっても、イレギュラーで確変作動領域808へ進入することもある。
なお、第2のアタッカー804のシャッター804aの開放が1Rに該当し、確変作動領域808への遊技球の進入があった場合に2R以降が開始される仕組みとなっていてもよい。
このようなアタッカーユニット800において、第1のアタッカー802を動作させるソレノイド332A、第2のアタッカー804を動作させるソレノイド332Bおよびシャッター806を動作させるソレノイド332Cは、図30(b)に示す位置にそれぞれ配置されている。また、各ソレノイド332A〜332Cは、太破線で示すように磁場MFが形成されている。そして、本実施形態の広範囲磁気センサ700は、各ソレノイド332A〜332Cの磁場MFに影響されない位置(この例では、アタッカーユニット800の右上端部)に配置する。広範囲磁気センサ700は、その下端面が水平方向に対して平行に配置されると最も好ましいが、下端面が水平方向に対して傾斜して配置されていてもよい。
<エラーの一例>
図31は、本実施形態のぱちんこ機100が報知するエラーの一例を示す表である。ぱちんこ機100が報知するエラーは、磁気(磁石)検知エラー、スイッチ(センサ)未接続エラー、磁界(電波)エラー、スイッチ(センサ)レベル異常エラー、入賞率(一般入賞口、始動口2、大入賞口(アタッカー))異常エラーなどがある。
磁気(磁石)検知エラーは、本実施形態の広範囲磁気センサ700によって、磁気(磁石)を検知した際に発生するエラーである。スイッチ(センサ)未接続エラーはスイッチ(センサ)電源が供給されている状態で、盤面スイッチ(センサ)の未接続状態を検出した際に発生するエラーである。磁界(電波)検知エラーは、磁界(電波)検知センサにより、磁界(電波)を検知した際に発生するエラーである。スイッチ(センサ)レベル異常エラーは、デカ玉ゴトが疑われる場合に発生するエラーである。入賞率異常エラーのうち、一般入賞口のエラーは、一般入賞口への入賞数が異常値だった場合に発生するエラーであり、始動口2のエラーは、普通電動役物が未作動のときに遊技球が所定数検知された場合に発生するエラーであり、大入賞口のエラーは、大入賞口への入賞数が異常値だった場合に発生するエラーである。
この例では、同図の表の最上段(磁気(磁石)検知エラー)は、主制御部300が動作禁止(遊技不可)となるため最優先エラーであり、以下、最下段に向かって順次エラーの優先度が低くなるが、他のエラーが最優先エラーであってもよい。
各エラーの発生条件、復帰条件、主制御部300での検出時動作、主制御部300の復帰時動作の詳細は、図31に示す通りである。なお、大入賞口(アタッカー)の入賞率一条エラーの復帰条件の「当り終了表示期間の終了したとき」とは、大当りまたは小当りの終了表示期間が終了したときを意味し、図28(a)に示す矢印Dの期間の終了後に該当する。図28(a)は大当り遊技中の信号の状態を示しているが、小当りの場合も大当りの場合と同じタイマで管理しているのでタイミングは図28(a)に示すものと同様となる。ただし、小当りの場合は条件装置作動信号、役物連続作動装置作動信号、特別電動役物開放信号および特別電動役物作動中信号はオフである。
次に、図32を用いて、払出制御マイコン770で検出可能なエラーについて説明する。図32(a)は、払出制御マイコン770で検出可能なエラーの一例を示した図であり、図32(b)は、扉開放エラーの発生条件であるガラス枠開放エラーと内枠開放エラーの組み合わせを示した図である。なお、同図における「発射停止を停止する」とは、発射許可信号をオフにすることと同義である。
上述のとおり、主制御部300は、デバイス監視処理(ステップS232)で検出した各種デバイスのエラーを、払出制御部600に出力可能であるため、払出制御マイコン770では、主制御部300と同様に、下受け皿満タンエラー(下皿満タンエラー)、払出装置エラー、払出超過エラー、不正払出エラー、払出個数スイッチエラー、主制御通信エラー、CRユニット未接続エラー、CRユニット通信エラー、磁気異常エラー、外部クロック異常エラー、磁界異常エラー、スイッチレベル異常エラー、枠開放エラー(前面枠扉開放エラー)、スイッチ未接続エラー、衝撃センサエラーなどの検出が可能である。また、これらのエラーの他に、払出制御マイコン770では、主制御部300からの通信確認コマンドが所定時間(本例では1000ms)、受信できなかった場合の主制御通信エラーなども検出可能である。各エラーの発生条件、復帰条件、払出動作、発射動作は、同図(a)に示す通りである。
また、同図(b)には、ガラス枠開放エラー状態、内枠開放エラー状態および扉開放エラー状態の詳細を示す。
なお、本実施形態の広範囲磁気センサ700の検出結果に基づく磁気検知エラーと、図31および図32に示す他のエラーの関係は、以下の通りである。
磁気検知エラーは、他のエラー(例えば、磁界(電波)検知エラー、スイッチ未接続エラー(主制御部が制御する装置のコネクタ抜けや断線に関するエラー)、衝撃異常エラー、払出制御通信エラー、スイッチレベル異常エラー、入賞率異常エラー…、扉開放エラー、上皿満タンエラー)よりも優先度が高いエラーであってもよいが、優先度が同じであってもよい。
また、磁気検知エラーと例えば磁界検知エラーが同時に発生した場合において、出力条件を先に磁界検知エラーが満たす場合は、磁界検知エラー用の動作を実行した後に、磁気検知エラーの動作を実行するようにしてもよい。その場合装飾図柄表示装置208や、ランプ418、532,542、スピーカー120による報知が、磁界検知エラー用から磁気検知エラー用に報知を行う全ての装置(装飾図柄表示装置208、ランプ418、532,542、およびスピーカー120など)が切り替わる(データを上書きする)ようにしてもよく、一または複数の一部の装置のみ(例えば、スピーカー120)が上書きされ、他の一または複数の装置が磁界検知エラー用の報知を継続するようにしてもよい。
<遊技中の表示の一例>
図33〜図35は、一遊技中の装飾図柄表示装置208における表示の一例を時系列に示した図である。
図33(a)、(b)を参照して、本実施形態の装飾図柄表示装置208は、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cの下方の表示領域に、特図1の保留数を示唆する特図1保留アイコン表示領域900および変動アイコン表示領域800が設けられる。本実施例では、1つの特図1保留アイコン表示領域(保留アイコン表示領域)900に、特図1変動遊技の最大保留数である4個の保留アイコンを表示可能であり、当該表示領域900を第1領域900a、第2領域900b、第3領域900c、第4領域900dの4つの領域に大まかに分けている。第1領域900a〜第4領域900dは、それぞれ、特図1変動遊技の1番目〜4番目の保留順位に対応している。すなわち、第1領域900aには最先の(最も過去に記憶された)保留に対応する保留アイコンが表示可能となっており、同様に第2〜第4領域900b〜900dには2〜4個目の保留に対応する保留アイコンがそれぞれ表示可能となっている。
また、本実施形態では、右図柄表示領域208cの右側の表示領域に、特図2の保留数を示唆する特図2保留アイコン表示領域902が設けられる。特図2保留アイコン表示領域902は、特図1保留アイコン表示領域900と同様に、特図2変動遊技の最大保留数である4個の保留アイコンを表示可能である。特図2保留アイコン表示領域902は、特図2の保留数が0の場合には非表示であり、特図2の保留が増加した場合に表示される。本実施形態の以下の説明においては、主に特図1の保留の増減に伴う各構成の状態の変化例(例えば、特図1保留アイコン表示領域900の表示変化の一例)について説明するが、特図2の保留の増減があった場合も同様に表示させることができる。また、説明の便宜上、特図1保留アイコン表示領域900を単に、保留アイコン表示領域900と称する場合がある。
また、本実施形態では、特図2保留アイコン表示領域902上方の表示領域に、特図1変動遊技中(特図1の変動中)であることを示唆するための特図1用第四図柄表示領域208eと、特図2変動遊技中(特図2の変動中)であることを示唆するための特図2用第四図柄表示領域208fと、普図変動遊技中(普図の変動中)であることを示唆するための普図用第四図柄表示領域208gと、を有している。特図1用第四図柄表示領域208eは、特図1変動遊技中は○の画像を消灯(または点滅表示)し、特図1変動遊技が停止した場合は、○の画像を点灯表示する。同様に、特図2用第四図柄表示領域208fは△の画像を、普図用第四図柄表示領域208gは◇の画像を、それぞれの変動遊技中は消灯(または点滅表示)し、変動遊技が停止した場合は点灯表示する。
また、装飾図柄表示装置208の下方には、特図1表示装置212、特図2表示装置214および、普図表示装置210が設けられている。これらの表示装置の上方にはそれぞれ、特図1保留ランプ218、特図2保留ランプ220、普図保留ランプ216が設けられている。
これらの構成は、別の構成であることを特に言及しない限り、第10実施形態において同様である。
図33(a)に示すタイミングは、第1特図表示装置212の図柄変動表示が終了し、停止図柄が表示されている。また、特図1保留ランプ218は2個のLEDを点灯し、特図1の保留が2個であることを報知している。特図2保留ランプ220と普図保留ランプ216のLEDの点灯数はいずれも0であり、特図2および普図の保留がいずれも0であることを報知している。
特図1用第四図柄表示領域208e(および特図2用第四図柄表示領域208f、普図用第四図柄表示領域208g)は画像を点灯表示し、変動遊技が停止したことを報知している。装飾図柄表示装置208の図柄表示領域208a〜208cでははずれの装飾図柄の組み合わせである「装飾4−装飾1−装飾7」が停止表示されている。また、保留アイコン表示領域900(第1領域900aおよび第2領域900b)には、それぞれ特図1の保留アイコンPI1、PI2が示されている。
同図(a)に示すタイミングは、保留アイコン表示領域900の第1領域900aに、円形(球体)の保留アイコンPI1が表示される。また、第2領域900bに、円形の保留アイコンPI2が表示される。
次いで、同図(b)に示すタイミングは、特図1の保留が1つ消化されて、特図1変動遊技の保留が2から1に減少し、第1特図表示装置212では図柄変動表示が開始され、特図1保留ランプ218は2個のLEDのうち1個のLEDを消灯、1個のLEDを点灯し、特図1用第四図柄表示領域208eは、特図1変動遊技中は○の画像を消灯(または点滅表示)している状態を示している。
同図(c)に示すタイミングは、保留アイコン表示領域900では、消化された保留に対応する第1領域900aの保留アイコンPI1が変動アイコン表示領域800に移動する保留・変動アイコン間の移動アニメーション(または、保留アイコンの消去アニメーション)と、第2領域900bの保留アイコンPI2が第1領域900aに移動する保留アイコンの移動アニメーションが実行されている状態を示している。具体的には、保留アイコンPI1,PI2が右側に移動するアニメーションを実行している。
同図(d)に示すタイミングは、引き続き、保留・変動アイコン間の移動アニメーションと、保留アイコンの移動アニメーションが実行されている状態を示している。
同図(e)に示すタイミングは、保留・変動アイコン間の移動アニメーション、保留アイコンの移動アニメーションが完了した状態を示している。すなわち、変動アイコン表示領域800において変動アイコンCIが表示され、保留アイコン表示領域900の第1領域900aにおいて保留アイコンPI1が表示され、第2領域900bの保留アイコンPI2が消去されている。
同図(f)に示すタイミングは、装飾図柄表示装置208の左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cにおいて、特図1の装飾図柄の変動表示が開始されている状態を示している。同図(b)〜同図(f)に示すように、本実施例では保留が消化された場合、先ず第1特図表示装置212では図柄変動表示が開始され、特図1保留ランプ218が消灯した後、特図1用第四図柄表示領域208eが、○の画像を消灯(または点滅表示)する。その後、保留アイコンPIが移動、変化、消去の各アニメーションを実行し、その後、図柄表示領域208a〜208cにおいて装飾図柄の図柄変動表示が開始される。しかしこの例に限らず、これらの状態変化は、順次実行される場合にはいずれが先であってもよく、どの順で実行されても(順序が入れ替わっても)よい。また少なくとも一部が同時に実行されてもよい。
同図(g)に示すタイミングは、チャンスボタン136の操作の受付期間が開始した状態を示しており、チャンスボタン136の操作に対応する第1の操作手段画像BG1(この例では、チャンスボタンを模した画像)を表示している。
また、この第1の操作手段画像BG1の表示とほぼ同じタイミングで、チャンスボタン136の操作の受付期間の経過時間を報知するための第1の経過時間報知画像TG1を、第1の色(この例では、青色)で第1の操作手段画像BG1の下方に表示している。このタイミングは、チャンスボタン136の操作の受付期間開始時点であって、第1の経過時間報知画像TG1の全て(左端部から右端部まで)が第1の色で塗り潰されている。また、キャラクタ(殿)の画像も合わせて表示している。
同図(h)に示すタイミングは、チャンスボタン136の操作の受付期間開始から時間(例えば、受付期間である6秒より短い時間)が経過した状態を示しており、第1の経過時間報知画像TG1は、チャンスボタン136の操作の受付期間の経過時間に合わせてメーターの目盛りが徐々に少なくなっていく画像を表示する(第1の経過時間報知画像TG1の減少表示を実行する)。
同図(i)に示すタイミングは、チャンスボタン136の操作の受付期間の開始タイミングからさらに時間が経過する前(例えば、受付期間である6秒が経過する前)の状態において(同図(h)のタイミングの後に)、チャンスボタン136の操作が行われた状態を示している。このタイミングでは、チャンスボタン136の操作が行われたことに基づき、第1の操作手段画像BG1と第1の経過時間報知画像TG1を消去した後に、予告演出に対応する画像730(この例では、「チャンスだ!」という文字表示と、キャラクタ画像(殿))を装飾図柄表示装置208の表示領域に表示している。なお、この予告演出は、チャンスボタン136の操作が行われずに操作の受付期間の開始タイミングから所定時間(6秒)が経過した場合に表示してもよい。また、本実施形態では予告演出を表示する場合を例に説明するが、他の演出表示であってもよい。
同図(j)、(k)に示すタイミングは、チャンスボタン136の操作が行われたことを契機として、当否判定結果、変動時間および当選した予告演出に応じた演出を開始している状態であり、同図(j)、(k)では装飾図柄の変動表示におけるリーチ表示の一例を示している。
同図(l)に示すタイミングは、スーパーリーチの演出開始状態であり、装飾図柄表示装置208の表示領域全体を白色に変色させ(ホワイトバック)、装飾図柄の変動表示を装飾図柄表示装置208の表示領域の例えば右下方に小さく表示(装飾図柄の縮小表示)する。また、保留アイコン表示領域900、変動アイコン表示領域800、保留アイコンPI、変動アイコンCIを非表示に(消去)している。なお、保留アイコン表示領域900、変動アイコン表示領域800、保留アイコンPI、変動アイコンCIの消去タイミング、ホワイトバックになるタイミングおよび装飾図柄の縮小表示のタイミングは、順次実行される場合にはいずれが先であってもよく、どの順で実行されても(順序が入れ替わっても)よい。また少なくとも一部が同時に実行されてもよい。また、スーパーリーチ演出中も保留アイコン表示領域900、変動アイコン表示領域800、保留アイコンPI、変動アイコンCIが表示されていてもよく、一部が非表示となっていてもよい。
同図(m)、同図(n)、図34(o)〜図34(q)に示すタイミングは、スーパーリーチの演出として、例えば、剣豪キャラクタと剣で対決する剣豪リーチ演出を実行開始している状態である。ここでは一例として剣豪キャラクタと「VS剣豪」の文字を表示した後(図33(m))、キャラクタ(殿)と剣豪キャラクタの対決シーンを表示している(図33(n)〜図34(q))。
図34(q)に示すタイミングは、キャラクタ(殿)が剣豪キャラクタに勝利したシーンを表示しており、同図(r)では、装飾図柄の縮小表示で大当り(確変大当り)の図柄組合せ(例えば「装飾7−装飾7−装飾7」)の揺れ変動表示を行っている。
同図(s)に示すタイミングは、装飾図柄表示装置208の表示領域全体を白色に変色させ、同図(t)に示すタイミングは、装飾図柄表示装置208の図柄表示領域208a〜208cに大当り(確変大当り)の図柄組合せ(例えば「装飾7−装飾7−装飾7」)を揺れ変動表示させた後、同図(u)に示すタイミングで装飾図柄の停止表示を行っている。さらに、同図(v)に示すタイミングでは、図柄表示領域208a〜208cの装飾図柄の停止表示を消去し、大当りの開始を報知する「確変大当り」の文字を表示している。
図34(t)´〜同図(v)´に示すタイミングは、図33(k)において、大当りのリーチ演出(装飾6のリーチ演出)が開始された場合の、図34(s)に続くタイミングである。このタイミングは、装飾図柄表示装置208の図柄表示領域208a〜208cに大当りの図柄組合せ(例えば「装飾6−装飾6−装飾6」)を揺れ変動表示させた後(同図(t)´)、装飾図柄の停止表示を行い(同図(u)´)、図柄表示領域208a〜208cの装飾図柄の停止表示を消去し、大当りの開始を報知する「大当り」の文字を表示している(同図(v)´)。
図35は、剣豪リーチ演出ではずれとなった場合の表示例を示している。
図35(a)に示すタイミングは、図34(p)に続くタイミングであり、キャラクタ(殿)が剣豪キャラクタに負けたシーンを表示している。また、図35(b)では、装飾図柄の縮小表示ではずれの図柄組合せ(例えば「装飾7−装飾6−装飾7」)の揺れ変動表示を行い、同図(c)に示すタイミングは、装飾図柄表示装置208の表示領域全体を白色に変色させている。
同図(d)に示すタイミングは、装飾図柄表示装置208の図柄表示領域208a〜208cにはずれの図柄組合せ(例えば「装飾7−装飾6−装飾7」)を揺れ変動表示させるとともに、保留アイコン表示領域900に保留アイコンPI1を再表示し、変動アイコン表示領域800に変動アイコンCIを再表示した状態を示している。また、同図(e)では、図柄表示領域208a〜208cにおいて装飾図柄の停止表示を行い、特図1用第四図柄表示領域208eにおいて○の画像を点灯表示する。
同図(f)、同図(g)に示すタイミングは、変動アイコン表示領域800において、当該特図変動遊技が終了して変動アイコンCIが消去されるときに実行される変動アイコンの消去アニメーションが実行された状態を示し、同図(h)に示すタイミングは、変動アイコンの消去アニメーションが完了した状態を示している。
このように本実施例では、特別図柄の変動停止後に変動アイコンCIが消去されているが、変動アイコンCIの消去タイミングは、他のタイミング(例えば、装飾図柄の停止表示後や装飾図柄の変動中など)であってもよい。また、変動アイコンCIは、変動アイコンの消去アニメーションではなく、1フレームで消去されるものであってもよい。
<エラー報知の一例/磁気検知エラーのみを報知する場合>
図36は、図33〜図35に示す一遊技中に、磁気検知エラーのみが発生し装飾図柄表示装置208において磁気検知エラー報知を行う場合の表示例である。同図における「主:磁気検知OFF」の記載は、広範囲磁気センサ700から主制御部300に入力される異常な磁気検出信号がない(主制御部300で磁気検知されていない)ことを示し、「主:磁気検知ON」は異常な磁気検出信号がある(主制御部300で磁気検知されている)ことを示す。
図36(a)は例えば、図33(f)に示すタイミングである。このタイミングは遊技者が前面枠扉106に磁石を近づける不正行為を開始した状態を示しており、主制御部300では異常な磁気が未検出である。
同図(b)に示すタイミングは、遊技者が磁石による不正行為を継続している状態を示している。このタイミングでは、広範囲磁気センサ700は異常な磁気を検出しているが、主制御部300の磁気検知状態はオフ(異常なし)のままである。これは、広範囲磁気センサ700において、ソレノイドキャンセル機能が実行される期間(例えば100ms)、ソレノイドキャンセル機能の終了後に広範囲磁気センサ700から主制御部300への磁気検出信号が送信される時間、および主制御部タイマ割込処理の周期(例えば、4ms;磁気検出信号の監視タイミング)によって、広範囲磁気センサ700における磁気検出からのタイムラグが発生しているためである。
同図(c)に示すタイミングは、主制御部300が磁気検出信号を受信してから100ms経過まで監視し、100ms経過した後(図31の磁気検知エラー発生条件参照)に異常な磁気であると検知してエラーコマンドを第1副制御部400へ送信した状態を示している。
同図(d)に示すタイミングは、エラーコマンドを受信した第1副制御部400が装飾図柄表示装置208に磁気(磁石)エラーの報知(「磁石を検知しました」の文字表示)を行っている状態を示している。このように同図(c)で主制御部300がエラーコマンドを送信してから第1副制御部400で受信し、エラー報知を行うまでタイムラグが発生する場合がある。磁気(磁石)検知エラーの報知は、装飾図柄表示装置208による表示の他、ランプ418の点灯やスピーカ120からの音出力などでも行う。
同図(e)に示すタイミングは、不正行為を行う遊技者が磁石を前面枠扉106から離した状態を示す。同図に示すように、一度磁気(磁石)検知エラーの報知を行った場合は、磁石をぱちんこ機100から離しても電源を遮断し、再投入しない限り、エラーは解除されない。
なお、本実施例では、磁石検知エラーの発生中も装飾図柄表示装置208で装飾図柄の変動表示が継続して表示されている。磁石検知エラーは遊技停止状態となるエラーのため、主制御部300から図柄停止コマンドが第1副制御部400へ送られず、装飾図柄が停止表示されることはない。(例えば、一連の映像(リーチ演出や)を流した後、装飾図柄の仮停止表示となり、そのまま表示された状態となる)また、遊技停止状態となっているため、始動口へ入球した場合も主制御部300への保留数の記憶がされず、保留増加アニメーションなどの保留増加表示も実行されない。
同図(d)´のように、磁気検知エラーが発生した場合は、装飾図柄表示装置208に表示されている演出表示(装飾図柄、第四図柄、保留アイコン等も含む)を消去し、例えば、背景をブルースクリーンにし「磁石を検知しました」の文字表示を表示するなどの磁石検知エラー用の表示が表示されるようにしてもよい。
<エラー報知の一例/磁気検知エラーと磁界検知エラーが同時に発生した場合>
図37は、図33〜図35に示す一遊技中に、磁気検知エラーと磁界検知エラーが同時に発生し装飾図柄表示装置208においてこれらのエラー報知を行う場合の表示例である。同図における「主:磁界検知OFF」の記載は、主制御部300で異常な磁界を検知していないことを示し、「主:磁気検知ON」は異常な磁界を検知していることを示す。
図37(a)は例えば、図33(f)に示すタイミングである。このタイミングは遊技者が前面枠扉106に磁石と電波発生装置の両方を近づける不正行為を開始した状態を示しており、主制御部300では異常な磁気および磁界は未検出である。
同図(b)に示すタイミングは、遊技者が不正行為を継続している状態を示している。このタイミングでは、広範囲磁気センサ700は異常な磁気を検出しているが、主制御部300の磁気検知状態および磁界検知状態はいずれもオフ(異常なし)のままである。これは、広範囲磁気センサ700において、ソレノイドキャンセル機能が実行される期間(例えば100ms)、ソレノイドキャンセル機能の終了後に広範囲磁気センサ700から主制御部300への磁気検出信号が送信される時間、および主制御部タイマ割込処理の周期(例えば、4ms;磁気検出信号の監視タイミング)によって、広範囲磁気センサ700における磁気検出からのタイムラグが発生しているためである。また、同様に磁界の検知についても同様にタイムラグが発生する場合がある。
同図(c)に示すタイミングは、主制御部300が磁気検出信号を受信してから100ms経過まで監視し、100ms経過後に磁気検知状態となり、また、主制御部300が磁界検知信号を受信してから4ms経過まで監視し、4ms経過後に磁界検知状態となった場合を示している。この例では異常な磁気と磁界とが同時に主制御部300によって検知された場合を例に示しているが、ここでも両者の検知にタイムラグが発生する場合がある。
同図(d)に示すタイミングは、磁気(磁石)エラーコマンドを受信した第1副制御部400が装飾図柄表示装置208に磁気(磁石)エラーの報知(「磁石を検知しました」の文字表示)を行っている状態を示している。このように同図(c)で主制御部300がエラーコマンドを送信してから第1副制御部400で受信し、エラー報知を行うまでタイムラグが発生する場合がある。磁気(磁石)エラーの発生条件(磁気検出信号がオン(主制御部300で受信)してから4ms経過後)と、磁界(電波)エラーの発生条件(磁界検知信号がオン(主制御部300で受信)してから4ms経過後)が同時に成立した場合は、同図(d)〜(e)のように磁石検知コマンドに基づき磁気(磁石)エラーを報知する。このように優先順位の異なるエラーが同時に発生した場合は、優先度の高いエラーのみを報知するようにしてもよい。磁気(磁石)検知エラーの報知は、装飾図柄表示装置208による表示の他、ランプ418の点灯やスピーカ120からの音出力などでも行う。
また、これらのエラー報知は、不正行為を行う遊技者が磁石や電波発生装置を前面枠扉106から離したあとも電源を遮断し、再投入しない限り、エラーは解除されない。なお、本実施例では、電源を遮断し、再投入するのみでエラーが解除されるが、RAMクリアを行うRAMクリアスイッチを操作しながら電源を投入しない限り、エラーが解除されないようにしてもよく、主制御部にエラー解除スイッチを備え、エラー解除スイッチを操作しながら電源を投入しない限り、エラーが解除されないようにしてもよい。なお、磁界検知エラーは、主制御部300が第1副制御部400にエラー解除に関するコマンドを送信した場合に解除されるが、磁気エラーで主制御部300が動作を停止しているため、電源を遮断し再度投入しない限り両エラーは解除されない。
また、磁気(磁石)が磁気センサに検知されたタイミングと電波が磁界センサに検知されたタイミングが同じタイミングであった場合、主制御部300が磁気検出信号を受信するまでの時間と主制御部300が磁界検知信号を受信するまでの時間が異なるため、磁気エラー発生条件と磁界エラーの発生条件が異なる場合がある。このような場合には、先に検知された磁界検知信号に基づく磁界検知エラーコマンドが先に第1副制御部400に送信され、同図(d)´のように先に送信された磁界検知エラーコマンドに基づき磁界検知エラーを報知する。同図(e)´に示すタイミングは、後に検知された磁気検知信号に基づく磁気検知エラーコマンドが第1副制御部400に送信され、これに基づき磁気検知エラーも合わせて報知している。磁気検知エラーの報知は、装飾図柄表示装置208による表示の他、ランプ418の点灯やスピーカ120からの音出力などでも行う。
なお、同図(e)、(e)´は、(e)´´のように磁気検知エラーのように優先度の高いエラーのみを報知するようにしてもよい。
また、この例では装飾図柄表示装置208は磁気検知エラーと磁界検知エラーの両方のエラーを表示しているが、先に発生したエラーのみ表示でもよく、優先度の高いエラーのみ表示してもよい。またエラーを報知するランプ418の発光ランプパターンは、両エラーで共通のパターンでもよいし、異なるパターンでもよい。その場合は、先にエラーを報知している磁界検知エラーの発光パターンを、後から報知する優先度の高いエラー(磁気検知エラー)のランプパターンで上書きしてもよい。また、スピーカ120からの音声出力による報知は、磁界検知エラーの音声が出力され、その後に磁気検知エラーの音声が出力される。しかし、優先度の高いエラー(磁気検知エラー)のみ音声出力されてもよい。し、発生しているエラーの両方の音声が出力されてもよく、優先度に関係なく先にまたは後に発生したエラーの音声を出力してもよい。
<エラー報知の一例/磁界検知エラーの後に磁気検知エラーが発生した場合>
図38は、図33〜図35に示す一遊技中に、磁界(電波)検知エラーが発生し、その後に磁気(磁石)検知エラーが発生し装飾図柄表示装置208においてこれらのエラー報知を行う場合の表示例である。
図38(a)は例えば、図33(f)に示すタイミングである。このタイミングは遊技者が前面枠扉106に電波発生装置を近づける不正行為を開始した状態を示しており、主制御部300では異常な磁気および磁界は未検出である。
同図(b)に示すタイミングは、(a)に引き続き遊技者が不正行為を継続している状態を示している。このタイミングでは、磁石を近づける不正行為を開始し、広範囲磁気センサ700は異常な磁気を検出した状態であるが、主制御部300の磁気検知状態および磁界検知状態はいずれもオフ(異常なし)のままである(図37(b)と同様)。
同図(c)に示すタイミングは、主制御部300が磁界検知信号を受信してから4ms経過まで監視し、4ms経過後に磁界検知状態となったが、磁気検知状態とはなっていない状態を示している。このタイミングでは主制御部300は第1副制御部400に磁界(電波)エラーコマンドを送信している。
同図(d)に示すタイミングは、磁界(電波)エラーコマンドを受信した第1副制御部400が装飾図柄表示装置208に磁界(電波)エラーの報知(「電波を検知しました」の文字表示)を行っている状態を示している。磁界(電波)検知エラーの報知は、装飾図柄表示装置208による表示の他、ランプ418の点灯やスピーカ120からの音出力などでも行う。またこのタイミングでは主制御部300が磁気検知信号を受信してから100msが経過し、磁気検知状態となっている。
同図(e)に示すタイミングは、磁気(磁石)エラーの発生条件(磁気検知信号がオン(主制御部300で受信)してから100ms経過後)が成立している(主制御部300から第1副制御部400に磁気検知エラーコマンドが送信されている)状態であり、磁界検知エラーの表示が非表示になり、磁気検知エラーの表示が開始されている。
なお、先に報知された磁界検知エラーの報知が解除されるまで、磁気検知エラーの報知が待機されるようにしてもよい。あるいは磁気エラーの発生条件が成立しているが、主制御部300から第1副制御部400に磁気検知エラーコマンドの送信が待機されているものであってもよい。この場合、磁界検知エラーの報知が解除された後、磁気検知エラーの報知が実行される。また、これらのエラー報知は、不正行為を行う遊技者が磁石や電波発生装置を前面枠扉106から離したあとも電源を遮断し、再投入しない限り、エラーは解除されない。なお、磁界検知エラーは、主制御部300が第1副制御部400にエラー解除に関するコマンドを送信した場合に解除されるが、磁気検知エラーで主制御部300が動作を停止しているため、電源を遮断し再度投入しない限り両エラーは解除されない。
また、(e)´´のように磁気検知エラーと磁界検知エラーの両方が表示されるようにしてもよい。
また、優先度の低いエラー(磁界検知エラー)を報知中に優先度の高いエラー(磁気検知エラー)が発生した場合は、優先度の低いエラーのエラー情報を優先度の高いエラーのエラー情報で上書きして優先度の高いエラーを報知するものとしてもよい。
以上、上記の実施形態では磁気(磁石)検知エラーの報知は第1副制御部400が実行する場合を例に説明したが、第2副制御部500が実行するようにしてもよい。
以上説明したように、本発明にかかる遊技台(例えば、ぱちんこ機100)は、扉体(例えば、前面枠扉106)と、出力手段(例えば、主制御部300、前面枠扉開放センサ109、扉開放センサ109、内枠開放センサ)と、検出手段(例えば、広範囲磁気センサ700)と、を備えた遊技台であって、前記検出手段は、該検出手段によって検出された磁気の強さによって、磁気検出信号を出力する場合がある手段であり、前記磁気の強さは、第一の値(例えば、しきい値)と第二の値により判定され、前記第二の値とは、前記検出手段によって検出された磁気の値のことであり、前記出力手段は、第一の条件の成立があった場合に、初期化信号を少なくとも出力する手段であり、前記第一の条件が成立する要件のうちの少なくとも一つの要件(以下、「第一の要件」という。)とは、前記扉体が閉鎖されたことを少なくとも含む要件のことであり、前記検出手段は、前記初期化信号が入力されることにより、前記磁気検出信号を出力可能な手段である、ことを特徴とする遊技台である。
このような構成によれば、制御手段に特徴を持った遊技台を実現できる。
また、磁場が安定した状態で磁気の強さを判定することで、誤検出を防ぎ、安定した制御を行うことができる場合がある。
なお、出力手段は、初期化信号を検出手段に出力する手段であれば、制御手段でなくてもよい。
また、検出手段は、磁気検出信号を主制御手段に出力する手段であってもよい。また、検出手段は、磁気検出信号を払出制御手段に出力する手段であってもよい。
また、第一の条件が成立する要件とは、第一の要件のみのことであってもよく、第一の要件を含む複数の要件のことであってもよい。
また、前記検出手段は、第二の条件の成立があった場合に、前記磁気検出信号を出力する手段であり、前記第二の条件が成立する要件とは、前記第二の値が前記第一の値よりも高いことを少なくとも含む要件である、ものとしてもよい。
このような構成によれば、磁場が安定した状態で磁気の強さを判定することで、誤検出を防ぎ、安定した制御を行うことができる場合がある。
また、前記検出手段は、前記初期化信号が入力されることにより、前記第一の値を記憶する手段であり、前記検出手段は、前記第一の値が記憶された後に、前記磁気検出信号を出力可能な手段である、ものとしてもよい。
このような構成によれば、磁場が安定した状態で第一の値(例えば、しきい値)を記憶させることができるので、誤検出を防ぎ、安定した制御を行うことができる場合がある。
また、可変入球手段(例えば、アタッカーA、第2可変入賞口234)を備え、前記可変入球手段は、ソレノイド(例えば、ソレノイド332)が少なくとも設けられた手段であり、前記ソレノイドが動作することにより、前記可変入球手段が第一の状態(例えば、扉部材234aの閉鎖状態)から第二の状態(例えば、扉部材234aの開放状態)のうちのいずれか一方から他方の状態へ変化可能であり、前記第二の状態とは、前記第一の状態よりも遊技球が前記可変入球手段の内部へ進入しやすい状態のことであり、前記第一の条件が成立する要件のうちの少なくとも一つの要件(以下、「第二の要件」という。)とは、前記可変入球手段の前記ソレノイドが動作していないことを含む要件である、ものとしてもよい。
このような構成によれば、誤検出を防ぎ、安定した制御を行うことができる場合がある。また、不正を防止しつつも、遊技を進行させ、遊技者に違和感を与えないようにすることができる場合がある。
また、電源手段(例えば、電源)を備え、前記第一の条件が成立する要件のうちの少なくとも一つの要件(以下、「第三の要件」という。)とは、前記電源手段の電源が投入されたことを少なくとも含む要件のことである、ものとしてもよい。
このような構成によれば、電源投入後に磁場が安定した状態で磁気の強さを判定することで、誤検出を防ぎ、安定した制御を行うことができる場合がある。
また、第二の検出手段(例えば、前面枠扉開放センサ109)を備え、前記検出手段とは、第一の検出手段(例えば、広範囲磁気センサ700)のことであり、前記第二の検出手段は、前記扉体の開放があった場合に、扉開放信号を少なくとも出力する手段であり、前記第一の要件とは、前記扉開放信号が出力されていないことを少なくとも含む要件のことである、ものとしてもよい。
この様な構成によれば、前面枠扉106が閉鎖された後の磁場が安定した状態で磁気の強さを判定することができ、誤検出を防ぎ、安定した制御を行うことができる場合がある。
なお、第一の検出手段は、第二の検出手段と異なる検出手段であるが、第一の検出手段と第二の検出手段が同じ検出手段を示していてもよい。
また、遊技盤(例えば、遊技盤200)と、内枠(例えば、本体104)と、外枠(例えば、外枠102)と、を備え、前記内枠は、前記外枠に少なくとも収納されるものであり、前記遊技盤は、前記内枠に少なくとも収納されるものであり、前記第一の条件が成立する要件のうちの少なくとも一つの要件(以下、「第四の要件」という。)とは、前記内枠が前記外枠に収納された状態であることを少なくとも含む要件のことである、ものとしてもよい。
なお、外枠は、島設備に固定されるものであってもよい。
また、内枠は、外枠の一端側に設けられたヒンジに少なくとも取付可能なものであってもよい。
また、前記扉体はヒンジに少なくとも取付可能なものであってもよい。
また、内枠および外枠のいずれか一方は、内枠開放センサが設けられたものであってもよい。
また、扉体および内枠のいずれか一方は、扉開放センサが設けられたものであってもよい。
また、前記初期化信号が出力されている期間において、前記検出手段が前記磁気検出信号を出力しない、ものであってもよい。
この様な構成によれば、磁場が安定した状態で磁気の強さを判定できるので、誤検出を防ぎ、安定した制御を行うことができる場合がある。
また、前記遊技台は、ぱちんこ機(例えば、ぱちんこ機100)であってもよい。
また、本発明に係る遊技台(例えば、ぱちんこ機100)は、扉体(例えば、前面枠扉106)と、出力手段(例えば、主制御部300、扉開放センサ109、内枠開放センサ)と、検出手段(例えば、広範囲磁気センサ700)と、複数の可動手段(例えば、アタッカーA、演出手段(例えば、演出可動体224などを含む演出装置206、スピーカ120、各種ランプ418など))と、を備えた遊技台であって、前記検出手段は、該検出手段によって検出された磁気の強さによって、磁気検出信号を出力する場合がある手段であり、前記磁気の強さは、第一の値(例えば、しきい値)と第二の値により判定され、前記第二の値とは、前記検出手段によって検出された磁気の値のことであり、前記出力手段は、第一の条件の成立があった場合に、初期化信号を少なくとも出力する手段であり、前記第一の条件が成立する要件のうちの少なくとも一つの要件(以下、「第一の要件」という。)とは、前記扉体が閉鎖されたことを少なくとも含む要件のことであり、前記検出手段は、前記初期化信号が入力されることにより、前記磁気検出信号を出力可能な手段であり、前記複数の可動手段のうちの一の可動手段(以下、「第一の可動手段」という。)が動作中であっても、前記出力手段による前記初期化信号の出力を継続する、ことを特徴とする遊技台である。
この様な構成によれば、制御手段に特徴を持った遊技台を実現できる。
また、可動手段の動作を初期化中もそのまま実行させることにより、遊技への復帰をスムーズに行い、遊技者に違和感を与えずそのまま遊技を継続させることができる場合がある。また、磁場が安定した状態で磁気の検出ができるため、誤検出を防ぎ、安定した制御を行うことができる場合がある。
なお、可動手段は複数設けられていてもよい。ここで、可動手段は可変入球手段のことであってもよく、可変入球手段とは、電チューのことであってもよく、アタッカーのことであってもよく、特定領域(確変作動領域)用のアタッカーであってもよい。
なお、可動手段は、演出手段のことであってもよい。ここで、演出手段とは、駆動手段(モーターやソレノイドなど)が設けられた手段のことであり、「駆動手段が設けられていない演出手段」は、本案件に記載の演出手段に含まれない。また、駆動手段は、ソレノイドのことのみを示していてもよいが、ソレノイドを含む他の駆動手段(モーターなど)のことを含めて駆動手段といってもよい。
また、前記検出手段は、第二の条件の成立があった場合に、前記磁気検出信号を出力する手段であり、前記第二の条件が成立する要件とは、前記第二の値が前記第一の値よりも高いことを少なくとも含む要件である、ものとしてもよい。
このような構成によれば、不正を防止しつつも、遊技を進行させ、遊技者に違和感を与えないようにすることができる場合がある。また、磁場が安定した状態で磁気の検出ができるため、誤検出を防ぎ、安定した制御を行うことができる場合がある。
また、前記検出手段は、前記初期化信号が入力されることにより、前記第一の値を記憶する手段であり、前記検出手段は、前記第一の値が記憶された後に、前記磁気検出信号を出力可能な手段であってもよい。
このような構成によれば、磁場が安定した状態で第一の値を記憶させることができるので、誤検出を防ぎ、安定した制御を行うことができる場合がある。
また、第二の検出手段(例えば、前面枠扉開放センサ109)を備え、前記検出手段とは、第一の検出手段(例えば、広範囲磁気センサ700)のことであり、前記第二の検出手段は、前記扉体の開放があった場合に、扉開放信号を少なくとも出力する手段であり、前記第一の要件とは、前記扉開放信号が出力されていないことを少なくとも含む要件のことである、ものとしてもよい。
このような構成によれば、不正を防止しつつも、遊技を進行させ、遊技者に違和感を与えないようにすることができる場合がある。また、磁場が安定した状態で磁気の検出ができるため、誤検出を防ぎ、安定した制御を行うことができる場合がある。
また、前記出力手段とは、制御手段(例えば、主制御部300または副制御部)のことであり、前記複数の可動手段のうちの少なくとも一つは、第二の可動手段(例えば、第2特図始動口232)であり、前記第一の可動手段は、前記制御手段により制御される手段であり、前記第二の可動手段は、前記制御手段により制御される手段であり、前記第一の可動手段および前記第二の可動手段のうちの少なくとも一方が動作中であっても、前記制御手段による前記初期化信号の出力を継続する、ものであってもよい。
このような構成によれば、第一の可動手段および第二の可動手段の少なくとも一方が動作を初期化中もそのまま実行させることにより、遊技者に違和感を与えずそのまま遊技を継続させることができる場合がある。
なお、制御手段とは、第一の制御手段のことであってもよいが、第二の制御手段のことであってもよい。また、第一の制御手段は、主制御手段のことであってもよいが、副制御手段(サブ制御手段)のことであってもよい。また、副制御手段は、複数の制御手段から構成されているものであってもよい。また、第二の制御手段は、副制御手段のことであってもよいが、主制御手段のことであってもよい。
また、第一の制御手段(例えば、主制御部300)と、第二の制御手段(例えば、副制御部)と、を備え、前記複数の可動手段のうちの少なくとも一つは、第三の可動手段(例えば、遮蔽装置246または演出可動体224など)であり、前記制御手段とは、前記第一の制御手段および前記第二の制御手段のうちの少なくとも一方の制御手段のことであり、前記第一の可動手段は、前記第一の制御手段により制御される手段であり、前記第三の可動手段は、前記第二の制御手段により制御される手段であり、前記第一の可動手段および前記第三の可動手段のうちの少なくとも一方が動作中であっても、前記出力手段による前記初期化信号の出力を継続する、ものであってもよい。
このような構成によれば、第一の可動手段および第三の可動手段の少なくとも一方が動作中であっても、初期化処理が実行されるので、遊技への復帰をスムーズに行い、遊技者に違和感を与えずそのまま遊技を継続させることができる場合がある。また、磁場が安定した状態で磁気の検出ができるので、誤検出を防ぎ、安定した制御を行うことができる場合がある。
なお、第一の制御手段は、主制御手段のことであってもよいが、副制御手段(サブ制御手段)のことであってもよい。また、副制御手段は、複数の制御手段から構成されているものであってもよい。また、第三の制御手段は、副制御手段のことであってもよいが、主制御手段のことであってもよい。また第三の制御手段は、上記の第二の制御手段と同じ制御手段であってもよいし、異なる制御手段であってもよい。
また、第一の制御手段(例えば、主制御部300)と、第二の制御手段(例えば、副制御部)と、を備え、前記可動手段は、複数の可動手段を含み、前記複数の可動手段のうちの少なくとも一つは、前記第一の可動手段(例えば、アタッカーA)であり、前記複数の可動手段のうちの少なくとも一つは、第二の可動手段(例えば、遮蔽装置246または演出可動体224など)であり、前記出力手段とは、前記第一の制御手段および前記第二の制御手段のうちの少なくとも一方の制御手段のことであり、前記第一の可動手段は、前記第一の制御手段により制御される手段であり、前記第二の可動手段は、前記第二の制御手段により制御される手段であり、前記第一の可動手段および前記第二の可動手段のうちの少なくとも一方が動作中であっても、前記出力手段による前記初期化信号の出力を継続する、ものとしてもよい。
このような構成によれば、第一の可動手段と第二の可動手段の少なくとも一方が動作中であっても、初期化処理が実行されるので、遊技への復帰をスムーズに行い、遊技者に違和感を与えずそのまま遊技を継続させることができる場合がある。磁場が安定した状態で磁気の検出ができるので、誤検出を防ぎ、安定した制御を行うことができる場合がある。また、遊技者に違和感を与えずそのまま遊技を継続させることができる場合がある。
また、制御手段(例えば、主制御部300または副制御部)を備え、前記出力手段とは、前記第二の検出手段(例えば、前面枠扉開放センサ109)のことであり、前記第一の可動手段は、前記制御手段により制御される手段である、ものとしてもよい。
このような構成によれば、遊技者に違和感を与えずそのまま遊技を継続させることができる場合がある。また、磁場が安定した状態で磁気の検出ができるので、誤検出を防ぎ、安定した制御を行うことができる場合がある。
また、前記可動手段の少なくとも一つは可変入球手段(例えば、アタッカーA)であり、前記可変入球手段は、ソレノイド(例えば、ソレノイド332)が少なくとも設けられた手段であり、前記ソレノイドが動作することにより、前記可変入球手段が第一の状態(例えば、扉部材234aの閉鎖状態)から第二の状態(例えば、扉部材234aの開放状態)のうちのいずれか一方から他方の状態へ変化可能であり、前記第二の状態とは、前記第一の状態よりも遊技球が前記可変入球手段の内部へ進入しやすい状態のことであり、前記第一の条件が成立する要件のうちの少なくとも一つの要件(以下、「第二の要件」という。)とは、前記可変入球手段の前記ソレノイドが動作していないことを含む要件である、ものとしてもよい。
このような構成によれば、初期化処理中は可変入球手段のソレノイドの動作を停止できるので、ソレノイドの磁気の影響による誤検出を防ぎ、安定した制御を行うことができる場合がある。
また、可変入球手段とは、電チューのことであってもよく、アタッカーのことであってもよく、特定領域(確変作動領域)用のアタッカーであってもよい。
また、電源手段(例えば、電源)を備え、前記第一の条件が成立する要件のうちの少なくとも一つの要件(以下、「第三の要件」という。)とは、前記電源手段の電源が投入されたことを少なくとも含む要件のことである、ものとしてもよい。
このような構成によれば、磁場が安定した状態で磁気の検出ができるので、誤検出を防ぎ、安定した制御を行うことができる場合がある。
また、遊技盤(例えば、遊技盤200)と、内枠(例えば、本体104)と、外枠(例えば、外枠102)と、を備え、前記内枠は、前記外枠に少なくとも収納されるものであり、前記遊技盤は、前記内枠に少なくとも収納されるものであり、前記第一の条件が成立する要件のうちの少なくとも一つの要件(以下、「第四の要件」という。)とは、前記内枠が前記外枠に収納された状態であることを少なくとも含む要件のことである、ものとしてもよい。
このような構成によれば、磁場が安定した状態で磁気の検出ができるので、誤検出を防ぎ、安定した制御を行うことができる場合がある。
また、前記初期化信号が出力されている期間において、前記検出手段が前記磁気検出信号を出力しない、ものとしてもよい。
このような構成によれば、磁場が安定した状態で初期化を実行することで、誤検出を防ぎ、安定した制御を行うことができる場合がある。
また、前記遊技台は、ぱちんこ機であってもよい。
なお、例えば、本発明に係る遊技台は、ぱちんこ機に限定されるものではなく、例えば、複数種類の図柄が施された複数のリールと、リールの回転を指示するためのスタートレバーと、各々のリールに対応して設けられ、リールの回転を個別に停止させるための停止ボタンと、複数種類の役の内部当選の当否を抽選により判定する抽選手段と、抽選手段の抽選結果に基づいてリールの回転の停止に関する停止制御を行うリール停止制御手段と、抽選手段の抽選結果に基づいて停止されたリールによって表示される図柄組合せが、内部当選した役に対応して予め定めた図柄組合せであるか否かの判定をする判定手段と、図柄の停止態様が所定の入賞態様である場合、所定の入賞態様に対応する遊技媒体を払出す遊技媒体払出処理を行う払出制御手段と、を備えたスロットマシンなどにも好適である。
また、本発明に係る遊技台は、封入式遊技機に適用することもできる。ここで、「封入式遊技機」は、遊技機内に封入された遊技球を循環使用するものである。すなわち、ぱちんこ機は、球を封入し、封入した球をぱちんこ機内で循環させて使用する封入式ぱちんこ機であってもよく、この封入式ぱちんこ機は、封入した球を発射球として使用し、球の払出はクレジットによって実行されるものであってもよい。
また、主制御部、第1副制御部、および第2副制御部をワンチップで構成してもよいし、主制御部と第1副制御部で双方向の通信が可能に構成してもよい。また、主制御部と第1副制御部で双方向の通信を可能とする一方で、第1副制御部から第2副制御部への通信は一方向の通信としてもよい。
また、本発明の実施の形態に記載された作用および効果は、本発明から生じる最も好適な作用および効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用および効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。また、実施例に記載した複数の構成のうち、1つの構成に記載している内容を、他の構成に適用することでより遊技の幅を広げられる場合がある。
本発明に係る遊技台は、扉体と、制御手段と、第一の検出手段と、第二の検出手段と、を備えた遊技台であって、前記制御手段は、マイクロプロセッサを含む手段であり、前記第一の検出手段は、磁気を検出可能な手段であり、前記第一の検出手段は、検出した磁気の強さによって、磁気検出信号を出力する場合がある手段であり、前記第二の検出手段は、前記扉体の状態が閉鎖状態から開放状態に変化した場合に、前記制御手段に対する扉開放信号の出力を開始する手段であり、前記第二の検出手段は、前記扉体の状態が前記開放状態から前記閉鎖状態に変化した場合に、前記制御手段に対する前記扉開放信号の出力を終了する手段であり、前記制御手段は、前記扉開放信号を入力している状態から、該扉開放信号の出力が終了されたことにより該扉開放信号が入力されない状態に変化した場合に、前記扉体が閉鎖されたと判定するように構成されており、前記磁気の強さは、第一の値と第二の値により判定され、前記第一の検出手段は、前記第一の値を記憶可能な記憶手段を備えた手段であり、前記第二の値とは、前記第一の検出手段によって検出された磁気の値のことであり、前記制御手段は、前記マイクロプロセッサがリセットされた場合に、初期化信号を前記第一の検出手段に対して出力する手段であり、前記第一の検出手段は、前記初期化信号が入力されることにより、前記第一の値を前記記憶手段に記憶する手段であり、前記第一の検出手段は、前記記憶手段に記憶されている前記第一の値よりも前記第二の値の方が高い場合に、前記磁気検出信号を出力可能な手段であり、前記制御手段は、前記扉体が閉鎖されたと判定した場合に、前記初期化信号を前記第一の検出手段に対して出力する手段であり、前記制御手段は、前記第一の検出手段からの前記磁気検出信号の入力があったことを一つの条件として、磁気エラーと判定する手段であり、前記制御手段は、前記初期化信号の出力中に前記扉体が開放されたと判定した場合に、該初期化信号の出力を中止する手段であり、前記制御手段は、前記初期化信号の出力が中断された後で前記扉体が閉鎖されたと判定した場合に、該初期化信号を再度出力する、ことを特徴とする遊技台である。