まず、本発明における遊技媒体取扱装置1及びサーバ装置2を含む遊技システムの基本概要について、図1を用いて説明する。同図に示すように、本実施形態に係る遊技システムは、少なくとも、遊技媒体取扱装置1と、サーバ装置2と、遊技機3と、表示装置4とから構成され、各々が同図に示すように接続されている。
なお、本実施形態においては、「記憶媒体」の例としてカードを用いて説明しているが、これに限られるものではなく、ICチップ等が搭載されたコイン、トークン等、本実施形態に係る発明に適用できるもの全てを含むものとする。
また、本実施形態においては、「貨幣」の例として紙幣を用いて説明しているが、これに限られるものではなく、紙幣、硬貨、コイン等、本実施形態に係る発明に適用できるもの全てを含むものとする。
また、本実施形態において、単に「カード」と記載した場合には、遊技店の会員となった遊技者に貸与される会員カード、及び一時的に遊技店により貸与される計数カード(ビジターカード)の双方を含むものとする。
また、本実施形態において、単に「持玉」と記載した場合には、会員カードに対応付けて記憶される貯玉、及び計数カードに対応付けて記憶される計数持玉の双方を含むものとし、単に「持玉情報」と記載した場合には、貯玉を示す持玉情報(以下、「貯玉情報」とする。)及び計数持玉を示す持玉情報(以下、「計数持玉情報」とする。)の双方を含むものとする。また、遊技者により投入された貨幣額を示す情報を「貨幣情報」(あるいは、「残額情報」ともいう。)とし、特に示す場合には、「持玉情報」に「貨幣情報」が含まれる場合があるものとする。また、会員カードは、貯玉情報、計数持玉情報及び貨幣情報を別箇に記憶可能であるものとする。さらに、説明の便宜上、通常は遊技者が保有する遊技球に関する情報を示す「持玉」という表現を用いているが、これに限られるものではなく、当該「持玉」には、遊技者が保有するメダルに関する情報、遊技者が電磁的方法により保有する遊技価値に関する情報であって、その他これに類する情報の全てを含むものとする。
(遊技媒体の貸出機能)
遊技媒体取扱装置1は、スイッチングハブやコントローラ等を介してサーバ装置2と接続されており、遊技者によりカードが挿入されると、当該カードのICチップ等に付加されたカードIDや会員ID等の識別情報(以下、単に「識別情報」という。)をサーバ装置2に送信し、サーバ装置2は、受信した識別情報に対応付けて記憶されたその遊技者の持玉情報を遊技媒体取扱装置1に送信する。そして、遊技者からの払出指示がある場合には、サーバ装置2は、持玉情報を更新し、遊技媒体取扱装置1は、後述する払出装置106を駆動させ、遊技媒体の払出制御を実行する。また、遊技者により紙幣が投入されると、その紙幣の額(投入金額)に応じた残額情報をサーバ装置2に送信する。そして、遊技者からの払出指示がある場合には、サーバ装置2は、残額情報を更新し、遊技媒体取扱装置1は、同様に遊技媒体の払出制御を実行する。
(遊技媒体の計数機能)
また、遊技媒体取扱装置1は、遊技者の動作により、又は遊技機3から直接的に、遊技媒体が後述する計数装置107に投入されると、投入された遊技媒体数を計数し、計数結果を遊技者の計数持玉情報としてサーバ装置2に送信し、サーバ装置2は、受信した計数持玉情報をカードに付加された識別情報と対応付けて記憶する。また、カードが挿入されていない場合には、遊技媒体取扱装置1に貯留されている計数カードに予め付加されている識別情報と対応付けて受信した計数持玉情報を記憶する。
なお、本実施形態においては、遊技者の持玉情報及び残額情報をサーバ装置2が管理することとしているが、これらの情報を遊技媒体取扱装置1が管理することとしてもよい。また、カードに識別情報を付加するだけでなく記憶領域をも設け、当該記憶領域にこれらの情報を記憶させ、これらの情報の管理を行うこととしてもよい。そして、これらの情報の更新については、サーバ装置2が行うこととしても、遊技媒体取扱装置1が行うこととしてもよい。さらには、持玉情報については、サーバ装置2又は遊技媒体取扱装置1が管理し、残額情報については、カードの記憶領域に直接記憶されることとしてもよい。
すなわち、識別情報、持玉情報及び残額情報が適切に管理、更新される態様であれば、それら全ての態様は、本発明に適用できるものとする。
加えて、本実施形態においては、カードが挿入されていない場合には、遊技媒体取扱装置1に貯留されている計数カードに予め付加されている識別情報と対応付けて計数持玉情報及び残額情報を記憶することとしているが、カードの返却要求があった場合に、遊技媒体取扱装置1、又はサーバ装置2が、遊技媒体取扱装置1に貯留されている計数カードに識別情報を新たに付加することとし、この新たに付加された識別情報と計数持玉情報又は残額情報とを対応付けて記憶することとしてもよい。
すなわち、本発明における「持玉情報と対応する情報」とは、カードに付加される識別情報のみを指すもの、カードに付加及び記憶される識別情報及び持玉情報を指すもの、あるいは「持玉情報」の態様として、持玉情報及び残額情報を含む態様である場合には、カードに付加及び記憶される識別情報、持玉情報及び残額情報を指すもの、これら全ての態様を含むことを意味する。
また、遊技媒体取扱装置1は、遊技機3に遊技球等貸出装置接続端子板(以下、「貸出端子板」という。)が設けられている場合には、後述する貸出端子板307とも接続され、当該貸出端子板307から出力される貸出要求信号や返却要求信号等を受信したことに基づいて、遊技機3への払出要求信号の送信やカードの返却等を行う。
すなわち、本発明における「遊技媒体の払出制御を実行する」とは、遊技媒体取扱装置1から直接的に遊技媒体の払い出しを行うものに限られず、遊技機3からの信号に基づいて遊技機3から遊技媒体の払い出しを行わせるものを含むことを意味する。
また、遊技媒体取扱装置1は、コンバータ等を介して表示装置4とも接続されており、遊技機3に設けられている後述する外部端子板308から出力される遊技情報信号やエラー信号等を受信するとともに、遊技者の持玉情報を表示装置4に送信する。
サーバ装置2は、前述したように、遊技媒体取扱装置1と接続されるほか、表示装置4とも接続されており、サーバ装置2において管理されている遊技結果管理情報(例えば、過去数日分を含めた出玉履歴情報や不正検知情報等)や遊技店に関する情報(例えば、新台情報や空き台情報等)を表示装置4に送信する。
また、サーバ装置2は、遊技店以外の第三者であるセンター事業者が管理する外部管理装置(図示せず)にも接続され、カードの識別情報や会員情報、遊技者の持玉情報を所定周期毎(例えば、1日に1回毎)に送信する。外部管理装置は、送信された各情報をバックアップする。サーバ装置2は、外部管理装置との接続が所定日数(例えば、15日)途絶した場合、遊技者の持玉情報の更新を停止する。
遊技機3は、前述したように、遊技媒体取扱装置1と接続される場合があるほか、表示装置4とも接続されており、1回の遊技毎に、又は内部状態に変化があった場合に、後述する外部端子板308から遊技情報信号やエラー信号等を表示装置4に出力する。
表示装置4は、前述したように、遊技媒体取扱装置1、サーバ装置2及び遊技機3と接続されており、入力された信号や受信した信号に基づき、あるいは遊技者の操作に基づいて各種の情報をその表示画面に表示する。
なお、遊技媒体取扱装置1、サーバ装置2、遊技機3及び表示装置4の接続方式は上記の方式に限られるものではない。例えば、サーバ装置2には、遊技媒体取扱装置1のみが接続されるように構成し、遊技媒体取扱装置1と表示装置4とがUSB接続され、相互に前述した各情報を送受信可能に構成することとしてもよい。また、この場合、表示装置に表示される表示内容を後述する遊技媒体取扱装置1の制御部100が制御することとしてもよく、その場合には、さらに画像出力用としてDVI方式、又はHDMI(登録商標)方式により接続されることとしてもよい。
以上のように、遊技者は、遊技店に入店すると、まず、表示装置4に表示される各種の情報を見ながら、所望の遊技機3に着席する。次に、その遊技者がその遊技店の会員である場合は、会員カードを遊技媒体取扱装置1に挿入し、本人確認(例えば、登録されている暗証番号の入力等)の後、サーバ装置2に持玉情報が記憶されている場合にはその持玉を使用し、持玉情報が記憶されていないか、持玉情報がその遊技機3で貸し出し不能な持玉数である場合には紙幣を投入し、貸出要求を行って遊技媒体の貸し出しを受け、遊技媒体を遊技機3に投入することで遊技を開始する。または、その遊技者がその遊技店の会員でない場合は、紙幣を投入し、貸出要求を行って遊技媒体の貸し出しを受け、遊技媒体を遊技機3に投入することで遊技を開始する。このとき、サーバ装置2に記憶されている持玉情報や残額情報が、貸し出された分だけ更新(減算)される。
そして、その遊技機3から遊技媒体の払い出しを受けることができずに、遊技を継続する場合には、貸出要求が行われる度に、サーバ装置2に記憶されている持玉情報や残額情報が、貸し出された分だけ順次更新(減算)されることとなる。一方、その遊技機3から遊技媒体の払い出しを受けることができた場合には、払い出された遊技媒体を遊技媒体取扱装置1に投入すると、投入された遊技媒体数を計数し、計数結果に基づいてサーバ装置2に記憶されている持玉情報が更新(加算)される。
その後、その遊技機3における遊技を終了する場合には、遊技者はカードの返却要求を行う。ここで、会員カードが遊技媒体取扱装置1に挿入されている場合には、本人確認(例えば、登録されている暗証番号の入力等)の後、そのまま会員カードを返却する。会員カードが遊技媒体取扱装置1に挿入されていない場合には、サーバ装置2に計数持玉情報が記憶されている場合、若しくは残額情報がある場合に、遊技媒体取扱装置1に貯留されている計数カードを返却(発行)する。サーバ装置2に計数持玉情報が記憶されておらず、かつ投入金額の残額もない場合には、計数カードは返却(発行)されない。
計数カードが返却(発行)された場合であって、かつ他の遊技機3で遊技を行いたい場合には、他の遊技機3に対応して設けられた遊技媒体取扱装置1にその計数カードを挿入することにより、会員カードと同様の手順(本人確認を除く)で遊技を開始(再プレイ)することができる。なお、上記の場合に、貯玉情報に基づく再プレイを「貯玉再プレイ」といい、計数持玉情報に基づく再プレイを「持玉再プレイ」という。
図2は、遊技媒体取扱装置1の構成を示すブロック図である。遊技媒体取扱装置1は、後述する各構成部品と、それらを制御するCPU101、ROM102から構成される制御部100と、RAM103から構成される記憶部103とを備える。
制御部100は、ROM102に格納された制御ブログラムをCPU101が読み出し、当該制御プログラムに基づいてCPU101が制御を実行することにより、各構成部品の制御や、サーバ装置2、遊技機3及び表示装置4との通信制御を行う。また、制御部100は、これらの制御結果を記憶部103に記憶させる。具体的には、図3及び図9〜図
18を用いて後述する。
カードリーダライタ104は、カード挿入口14からカードが挿入されると、その真贋判定及び使用可能判定を行う。正規のカードであると判定され、かつ使用可能であると判定した場合には、当該カードの種別及び識別情報を読み取る。そして、読み取られた情報は、制御部100によりIF110を介してサーバ装置2に送信される。一方、非正規のカードであると判定され、又は使用不能であると判定した場合には、制御部100によりその旨がタッチパネルLCD16等で報知されるとともに、IF110を介してサーバ装置2に送信される。また、この場合には、挿入されたカードを返却することとしてもよいし、所定の認証操作(例えば、非接触ICカードリーダライタ18への店員用ICカードの認証操作)や所定の認証信号(例えば、サーバ装置2からの認証信号)の送信があるまでカードを返却しないこととしてもよい。
ビルバリ105は、紙幣投入口15から紙幣が投入されると、その真贋判定を行う。正規の紙幣であると判定した場合には、当該紙幣の種別(金種情報)を読み取る。そして、読み取られた情報は、残額情報として、制御部100によりIF110を介してサーバ装置2に送信される。一方、非正規(又は、読み取り不能)の紙幣であると判定した場合には、制御部100によりその旨がタッチパネルLCD16等で報知されるとともに、IF110を介してサーバ装置2に送信される。また、この場合には、投入された紙幣を返却することとしてもよいし、所定の認証操作(例えば、非接触ICカードリーダライタ18への店員用ICカードの認証操作)や所定の認証信号(例えば、サーバ装置2からの認証信号)の送信があるまで紙幣を返却しないこととしてもよい。
タッチパネルLCD16は、遊技者に対して各種の情報を表示する表示部と、遊技者からの各種の操作を受け付ける受付部とを兼ねる機能を有する。例えば、カードが挿入されている場合に、タッチパネルLCD16の受付部に遊技者が現在の持玉情報を確認するための「持玉情報確認」の操作ボタンを表示し、遊技者が、操作ボタンが表示された箇所をタッチすることにより、レート別の現在の持玉情報をタッチパネルLCD16の表示部に表示する。この「持玉情報確認」の操作ボタンは、常に表示されていることが望ましい。このように構成することで、遊技者は、常にレート別の現在の持玉情報を確認することができる。もっとも、カードが挿入されている場合には、タッチパネルLCD16の表示部の所定の領域に、常にレート別の現在の持玉情報を表示しておくこととしてもよい。なお、他のタッチパネルLCD16が表示する各種の情報及び受け付ける各種の操作については後述する。
カメラ部17は、遊技機3の前方を撮影し、撮影範囲にある遊技者が着席状態にあるか否か(着席結果情報)を検出するものである。また、このカメラ部17は、着席状態にある遊技者のフェイシャルデータを検出するものである。これらの着席結果情報及びフェイシャルデータは、制御部100によりIF110を介してサーバ装置2に送信される。
カメラ部17により、着席結果情報を検出することで、例えば、持玉情報又は残額情報が残ったままのカードの取り忘れがあった場合に、その旨をタッチパネルLCD16や後述する状態表示灯13を用いて、遊技店の店員や遊技者に対して報知することもできる。
これにより、カードの取り忘れを抑止することができる。
また、カメラ部17により、フェイシャルデータを検出することで、例えば、台移動をした際に、同一の遊技者であるか否かを判定することができ、仮に異なった遊技者であった場合に、その旨をタッチパネルLCD16や後述する状態表示灯13を用いて、遊技店の店員や遊技者に対して報知することもできる。これにより、不正行為が行われる可能性を抑止することができる。
ここで、カメラ部17は、赤外光を照射する赤外LED基板17A(図示せず)と、赤外光が被写体(遊技者)において反射して得られる反射光を受光することにより、被写体像を撮像するCMOSカメラ17B(図示せず)と、フィルタ17C(図示せず)とを有する。赤外LED基板17Aは、その赤外LEDにより、制御部100の制御に基づいて赤外光を照射する。CMOSカメラ17Bは、フェイシャルデータを制御部100に送出する。フィルタ17Cは、赤外光を透過し、それ以外の波長の光は通さないフィルタであり、赤外LED基板17Aから被写体に照射された赤外光の反射光のみを透過させてCMOSカメラ17Bに受光させるようになっている。これにより、遊技機3が設置されている遊技店の演出光の影響を抑制して、被写体(遊技者)の像を明瞭に撮像することができる。
なお、前述したフェイシャルデータを、図10を用いて後述する乗入判定処理の際に使用することとしてもよい。具体的には、乗入可能と判定された場合であっても、フェイシャルデータが一致しない場合には、乗入を行わないように制御部100により制御されることとしてもよい。これにより、例えば、他人のカードを用いて不正に遊技を行おうとしている不正行為者に対して、乗入の段階でこれを防止することができる。
非接触ICカードリーダライタ18は、遊技者が対応するICカードをかざすことにより、そのICカードに記憶された識別情報、あるいはICカード自体に記憶された持玉情報を読み取る。そして、読み取られた情報は、制御部100によりIF110を介してサーバ装置2に送信される。すなわち、前述したカードの挿入や紙幣の投入以外にも、遊技媒体の貸し出しを可能とするものである。または、遊技終了時に、遊技者が対応するICカードをかざすことにより、そのICカードに記憶された識別情報と現在の持玉情報とが対応付けられてサーバ装置2に記憶され、あるいはICカード自体に記憶させることで、持玉の返却を可能とするものである。
また、非接触ICカードリーダライタ18は、遊技店の店員が対応する店員用ICカードをかざすことにより、制御部100における各種のエラー状態の解除や、その他の認証を可能とするものである。
なお、非接触ICカードリーダライタ18は、さらに、遊技者が所有する携帯電話、スマートフォンその他の情報通信機器(以下、「携帯端末装置」という。)などともデータの送受信を行いうることとしてもよい。例えば、遊技者が、所有する携帯端末装置を非接触ICカードリーダライタ18の前方にかざしたときには、制御部100は、遊技店のホームページやメール会員登録ページのURLを携帯端末に送信することとしてもよい。また、携帯端末装置に搭載されているハードウェアやソフトウェアを用いて、携帯端末装置自体が会員カードとして機能するようにしてもよい。さらに、携帯端末装置に電子決済機能が実装されている場合には、当該機能により、紙幣を投入するのと同様に、残額情報が更新(加算)されることとしてもよい。
払出装置106は、遊技者からの払出指示(例えば、タッチパネルLCD16の受付部への貸出要求操作)があると、制御部100が駆動回路106aを駆動制御し、払出指示に基づいた数量の遊技媒体を払い出す。制御部100は、払い出された分の持玉情報や残額情報をサーバ装置2に送信する。
また、払出装置106は、遊技媒体取扱装置1が遊技機3の後述する貸出端子板307と接続されている場合には、遊技者からの払出指示(例えば、遊技機3側での貸出要求操作)があると、制御部100による制御により、遊技機3への払出要求信号の送信を行う。
計数装置107は、遊技機3から払い出された遊技媒体が遊技者により投入されると、制御部100が駆動回路107aを駆動制御し、投入された遊技媒体の数量を計数する。
制御部100は、計数結果に基づく計数持玉情報をサーバ装置2に送信する。
スピーカ108は、遊技媒体取扱装置1における各構成部品の動作状態の変化に応じて(例えば、タッチパネルLCD16の表示部の表示や受付部への操作に応じて、あるいは後述する状態表示灯13の点灯態様に応じて)、制御部100が駆動回路108aを駆動制御し、音を出力する。もっとも、遊技媒体取扱装置1における各構成部品の動作状態の変化にかかわらず(例えば、遊技媒体取扱装置1に内蔵され、あるいは外付けされたRTCによる計時結果等に応じて)、音を出力することとしてもよい。
センサ群109は、払出装置106内に設けられ、計数装置107内に設けられ、あるいは後述する前面部11や筐体12の所定の部分に設けられた複数のセンサであり、遊技媒体の正確な払出結果や計数結果を検出するために設けられ、あるいは不正行為を検知するために設けられたセンサである。
状態表示灯13は、現在の遊技媒体取扱装置1における状態を外部に報知するためのランプである。内部にはフルカラーLEDが内蔵されており、制御部100が現在の状態に基づいて駆動回路109aを駆動制御し、現在の状態に応じた点灯色及び点灯態様(発光態様)にてフルカラーLEDを発光させる。なお、発光態様の例については、図19を用いて後述する。
図3は、遊技媒体取扱装置1及びサーバ装置2間の接続を示す機能ブロック図である。遊技媒体取扱装置1は、制御部100及び記憶部103から構成され、サーバ装置2は、持玉管理装置200、会員管理装置210、遊技情報管理装置220、入力部230、出力部240及び表示部250から構成されている。さらに、持玉管理装置200は、制御部201及び記憶部202から構成され、会員管理装置210は、制御部211及び記憶部212から構成され、遊技情報管理装置220は、制御部221及び記憶部222から構成されている。
なお、本実施形態においては、サーバ装置2が、持玉管理装置200、会員管理装置210、遊技情報管理装置220、入力部230、出力部240及び表示部250から構成されることとしているが、持玉管理装置200、会員管理装置210、遊技情報管理装置220の各々が独立したサーバ装置として構成する(例えば、サーバ装置2aとして持玉管理装置200を構成し、サーバ装置2bとして会員管理装置210を構成し、サーバ装置2cとして遊技情報管理装置220を構成する)こととしてもよく、持玉管理装置200及び会員管理装置210を同じサーバ装置として構成し、遊技情報管理装置220を別のサーバ装置として構成することとしてもよい。これらについて、様々な構成の組合せとすることができることは言うまでもない。
この場合、入力部230、出力部240及び表示部250を持玉管理装置200が担う機能としてもよく、遊技情報管理装置220が担う機能としてもよい。あるいは、入力部230、出力部240及び表示部250の各々の機能を有した装置(例えば、遊技情報利用装置2d)を別途構成することとしてもよい。
また、この場合、サーバ装置2を上位の統合管理装置(例えば、統合管理装置2)として構成し、サーバ装置2a(持玉管理装置200)、サーバ装置2b(会員管理装置210)、サーバ装置2c(遊技情報管理装置220)及び遊技情報利用装置2dについて、統合管理装置2の支配のもとに各々の機能を発揮させるように構成してもよい。さらに、遊技情報利用装置2dが担う機能については、統合管理装置2の機能としてもよい。
また、遊技情報利用装置2dを別途構成する場合には、汎用のパーソナルコンピュータに専用のアプリケーションをインストールすることによって構成することとしてもよい。この場合、マウス、キーボード、タッチパネル等が入力部230となり、プリンタ等が出力部240となり、モニタ等が表示部250となる。
また、本実施形態においては、持玉管理装置200と会員管理装置210の機能を異ならせているが、まったく同一の機能を有することとしてもよい。特に、持玉管理装置200の機能のうちで持玉に関する機能(例えば、後述する制御部201における持玉分割制御部201dに係る機能、記憶部202におけるカード情報記憶部202aに係る機能及びレート別持玉情報記憶部202cに係る機能)について、会員管理装置210が担うように構成することとしてもよい。
遊技媒体取扱装置1における制御部100は、情報取得部100a、情報送信部100b、情報更新部100c、持玉分割制御部100d、乗入制御部100e、乗入不能判定部100f、表示制御部100g、条件設定部100hから構成されている。
遊技媒体取扱装置1における記憶部103は、カード情報記憶部103a、設定情報記憶部103b、レート別持玉情報記憶部103c、残額情報記憶部103d、設定条件記憶部103eから構成されている。
持玉管理装置200における制御部201は、情報取得部201a、情報送信部201b、情報更新部201c、持玉分割制御部201d、情報設定部201eから構成されている。
持玉管理装置200における記憶部202は、カード情報記憶部202a、設定情報記憶部202b、レート別持玉情報記憶部202c、残額情報記憶部202dから構成されている。
会員管理装置210における制御部211は、情報取得部211a、情報送信部211b、情報更新部211cから構成されている。
会員管理装置210における記憶部212は、会員情報記憶部212aから構成されている。
遊技情報管理装置220における制御部221は、情報取得部221a、情報送信部221b、情報更新部221cから構成されている。
遊技情報管理装置220における記憶部222は、遊技情報記憶部222aから構成されている。
情報取得部100a、201a、211a、221aは、他の装置における情報送信部100b、201b、211b、221bから送信された各種の情報を取得する。
情報送信部100b、201b、211b、221bは、他の装置へ情報送信要求を行うとともに、他の装置から要求のあった各種の情報を情報取得部100a、201a、211a、221aへ送信する。
情報更新部100c、201c、211c、221cは、情報取得部100a、201a、211a、221aで取得した情報に基づいて、あるいは後述する表示制御部100gにより制御されるタッチパネルLCD16の受付部への操作に応じて取得した情報に基づいて、各記憶部の情報を更新する。
持玉分割制御部100d、201dは、図17、図18において後述する持玉分割時処理、持玉分割選択処理に係る制御を行う。
乗入制御部100e、乗入不能判定部100fは、図9〜図11、図15、図16、図46において後述する乗入判定処理、乗入先乗入不能判定処理、乗入元乗入不能判定処理に係る制御を行う。
なお、乗入制御部及び乗入不能判定部をサーバ装置2の制御部201側に設けることとしてもよく(例えば、「乗入制御部201f」、「乗入不能判定部201g」とする。)、この場合には、乗入制御部201fの制御結果、乗入不能判定部201gの判定結果を情報送信部201bから情報取得部100aに送信することとしてもよい。
表示制御部100gは、タッチパネルLCD16の表示部に、状態に応じた表示を行うとともに、タッチパネルLCD16の受付部が状態に応じた操作を受け付けられるように制御する。また、表示制御部100gは、状態表示灯13の発光態様を制御する。また、表示制御部100gは、タッチパネルLCD16による表示内容又は状態表示灯13の発光態様に伴って、あるいはそれとは独立して、スピーカ108から出力される音を制御する。
情報設定部201eは、カードに付加された識別情報と持玉情報とを対応付けて設定情報、その遊技媒体取扱装置1において許容されるレート情報等の各種の必要な情報を設定する。
なお、情報設定部を遊技媒体取扱装置1の制御部100側に設けることとしてもよく(例えば、「情報設定部100i」とする。)、この場合には、情報設定部100iで設定された設定情報、レート情報等の各種の必要な情報を、情報送信部100bから情報取得部201aに送信することとしてもよい。この場合、前述した店員用ICカードを非接触ICカードリーダライタ18にかざすことで、設定画面をタッチパネルLCD16に表示させ、設定情報、レート情報、その他の必要な情報(例えば、後述する台番号等)が設定可能となるように構成することとすればよい。すなわち、例えば、レート情報に関し、情報設定部201eにより設定されたレート情報を情報取得部100aへ送信し、情報更新部100cによりそのレート情報が設定情報記憶部103dに記憶されるように構成したものは、サーバ装置2におけるレート設定手段を構成するとともに、遊技媒体取扱装置1におけるレート設定手段を構成する。また、情報設定部100iにより設定されたレート情報を情報取得部201aへ送信し、情報更新部201cによりそのレート情報が設定情報記憶部202bに記憶されるように構成したものは、遊技媒体取扱装置1におけるレート設定手段を構成するとともに、サーバ装置2におけるレート設定手段を構成する。
カード情報記憶部103a、202aは、その遊技媒体取扱装置1に挿入され、あるいは貯留されているカードに付加された識別情報を記憶する。
会員情報記憶部212aは、カードが遊技媒体取扱装置1に挿入されているか否かにかかわらず、その会員の会員カードに付加された識別情報及び各種の会員情報(例えば、氏名、住所、生年月日、暗証番号等)を記憶する。
設定情報記憶部103b、202bは、前述した情報設定部201eにより設定された設定情報、レート情報等を記憶する。
レート別持玉情報記憶部103c、202cは、その遊技店が、異なるレートでの遊技を可能としている場合に、その異なるレート毎の持玉情報を記憶する。例えば、後述するパチンコ機3aにおいて、遊技球1玉あたりの価値が1円である1円レート、遊技球1玉あたりの価値が4円である4円レートといった異なるレート(以下、説明の便宜上、「貸出レート」とする。)での遊技が可能である場合、低レート(4円レートと比較した場合の1円レート)における持玉情報と、高レート(1円レートと比較した場合の4円レート)における持玉情報とを区別して記憶する。また、レート別持玉情報記憶部103c、202cは、貯玉情報と計数持玉情報とを区別して記憶する。すなわち、レート別持玉情報記憶部103c、202cは、持玉情報の種類数(例えば、貯玉情報と計数持玉情報の2種類)に、設定可能な貸出レートの種類数(例えば、パチンコ機3aにおける1円レート及び4円レート、パチスロ機3bにおける5円レート及び20円レートの4種類)を乗じた数の持玉情報(例えば、8種類)を区別して記憶可能に構成されている。
残額情報記憶部103d、202dは、投入金額の残額を示す残額情報を記憶する。なお、残額情報記憶部103d、202dは、残額情報として、投入された貨幣(本実施形態においては、紙幣)の額をそのまま記憶することとしてもよく、所定の度数(例えば、1,000円で「10」度数)に換算して記憶することとしてもよく、また、レート設定手段により設定されているレートに応じた遊技媒体数に換算して記憶することとしてもよい。
制御部100と、制御部201と、制御部211と、制御部221とは各々の通信インターフェース(例えば、遊技媒体取扱装置1におけるIF110)を介して、同軸ケーブルにより相互に有線LAN接続されている。例えば、制御部100から制御部201へ各種の情報を送信する場合、情報送信部100bから情報取得部201aへと情報が送信され、制御部201から制御部100へ各種の情報を送信する場合、情報送信部201bから情報取得部100aへと情報が送信される。制御部100−制御部211間、制御部100−制御部221間、制御部201−制御部211間、制御部201−制御部221間、制御部211−制御部221間も同様の構成を採る。
なお、本実施形態において、有線LAN接続の場合に、同軸ケーブルに替えて光ケーブルを採用することとしてもよく、また、無線LAN接続を採用することとしてもよい。無線LAN接続を採用する場合には、サーバ装置2にルーティング装置を別途設けてもよいし、持玉管理装置200がルーティング機能を備えることとしてもよい。そして、遊技機3を管理する所定台数(例えば、島単位)毎にアクセスポイントを設けることとしてもよい。
また、有線LAN接続、無線LAN接続にかかわらず、これらの装置間の通信は不正行為を防止するため暗号化されることが望ましい。具体的には、例えば、制御部100におけるROM102に、又は通信インターフェースであるIF110のRWMに、暗号化のためのシード情報を格納しておき、当該シード情報を含めて所定の暗号化方式(例えば、AES)により暗号化し、制御部201、制御部211、制御部221に情報を送信する。情報を受信した制御部201、制御部211、制御部221、あるいはこれらに係る通信インターフェースは、同一の暗号化方式により復号し、復号した情報に含まれるシード情報が予め登録しておいたシード情報と一致するか否かを判定し、一致すると判定した場合のみ受信した情報が正当なものであると判断することとしてもよい。もちろん、制御部100−制御部211間、制御部100−制御部221間、制御部201−制御部211間、制御部201−制御部221間、制御部211−制御部221間も同様の構成を採用することとしてもよい。
(持玉の乗入機能)
本実施形態における遊技システムには、持玉の乗入機能が実装されており、当該機能について説明する。持玉の乗入機能とは、その遊技店が、異なるレートでの遊技を可能としている場合に、1のレート(例えば、低レート)が設定された遊技媒体取扱装置1に対応する遊技機3において獲得した遊技媒体を、他のレート(例えば、高レート)が設定された他の遊技媒体取扱装置1に対応する他の遊技機3において使用することができる機能をいう。本実施形態においては、乗入制御部100eの制御により実現される。
例えば、1円レートに設定された遊技媒体取扱装置1に対応するパチンコ機3a(以下、「1パチ」という。)において、1,003玉の遊技球を獲得し、この獲得した遊技球を計数し、カードが返却された場合、そのカードに付加された識別情報と対応付けられた1,003玉分の持玉情報が、1円レートに対応するレート別持玉情報記憶部103c、202cに記憶されることとなる。
ここで、そのカードを用いて、4円レートに設定された遊技媒体取扱装置1に対応するパチンコ機3a(以下、「4パチ」という。)において遊技を行おうとする場合、そのカードを4パチの後述するカード挿入口14aに挿入し、乗入指示を行うと、1円レートにおける1,003玉分の持玉情報のうち、1,000玉分の持玉情報については、4円レートにおける250玉分(1,000玉÷4)の持玉情報に換算して、遊技媒体を払い出し、遊技を可能とするものである。もっとも、この場合には、1円レートにおける3玉分の持玉情報については、4円レートでは払い出すことができないため、そのまま1円レートに対応するレート別持玉情報記憶部103c、202cに記憶されることとなる。
なお、本実施形態においては、貸出レートとして、1円レートと4円レートとを例に挙げて説明しているが、その他の貸出レート(例えば、2円レート、3円レート)が設定可能であることは言うまでもない。
また、本実施形態においては、カード挿入時に、乗入可能な持玉情報を一括で乗入先レートとして換算することとしてもよく、貸出要求時に、乗入先レートにおける所定数分の払出数(例えば、125玉)毎に乗入先レートとして換算することとしてもよい。さらに、これらを遊技者が選択可能とすることとしてもよく、遊技店側が予め設定可能とすることとしてもよい。
ここで、貸出要求時に、乗入先レートにおける所定数分の払出数(例えば、125玉)毎に乗入を行わせるように構成した場合には、その貸出要求のある度に、遊技者に対して乗入を行うか否かの同意を得るようにすることが望ましい。具体的には、タッチパネルLCD16aの表示部に、「今回の貸し出しについても乗入を行いますか?」と表示するとともに、タッチパネルLCD16aの受付部に、「同意する」「同意しない」という選択ボタンを表示し、「同意する」が表示された箇所を遊技者にタッチさせることで同意を得ることとしてもよい。もちろん、一度同意が得られた場合(例えば、最初の乗入時に上記の同意が得られた場合)には、所定の有効期限内(例えば、1日)では同意を不要とすることとしてもよい。
さらに、貸出要求のある度に同意を得ること、一度同意が得られた場合には所定の有効期限内では同意を不要とすることを遊技者が選択可能とすることとしてもよい。なぜならば、貸出要求のある度に遊技者の同意を得るようにすることで、遊技者は、払出指示毎に乗入をするかしないかを選択することができるが、その反面、遊技者に煩わしさを感じさせてしまうという可能性が生じてしまうこととなるからである。例えば、貸出要求のある度に同意を得るように構成している場合には、自己の持玉情報の全てを乗入したいと欲している遊技者であっても、貸出要求の度に、まず払出指示操作をして、さらに乗入同意操作をしなければならない。したがって、貸出要求のある度に同意を得ること、一度同意が得られた場合には所定の有効期限内では同意を不要とすることを遊技者が選択可能に構成することで、遊技者に煩わしさを感じさせることなく、より遊技者の意に沿った乗入機能を実現することができる。
具体的には、タッチパネルLCD16aの表示部に、「本日に限り、今後の貸し出しについては同意を不要としますか?」と表示するとともに、タッチパネルLCD16aの受付部に、「同意要」「同意不要」という選択ボタンを表示し、「同意不要」が表示された箇所を遊技者にタッチさせることで同意を不要とする選択が可能となるようにしてもよい。
なお、乗入時の同意に関する制御の一例は、図10、図13、図29、図31及び図42の該当箇所の説明において後述する。
また、本実施形態においては、パチンコ機3aを例に挙げて説明しているが、パチスロ機3bにおいても乗入可能とすることは言うまでもない。
例えば、貸出レートとして、メダル1枚あたりの価値が5円である5円レート、メダル1枚あたりの価値が20円である20円レートといった異なるレートでの遊技を可能とする場合に、5円レートに設定された遊技媒体取扱装置1に対応するパチスロ機3b(以下、「5スロ」という。)において、1,003枚のメダルを獲得し、この獲得したメダルを計数し、カードが返却された場合、そのカードに付加された識別情報と対応付けられた1,003枚分の持玉情報が、5円レートに対応するレート別持玉情報記憶部103c、202cに記憶されることとなる。
ここで、そのカードを用いて、20円レートに設定された遊技媒体取扱装置1に対応するパチスロ機3b(以下、「20スロ」という。)において遊技を行おうとする場合、そのカードを20スロの後述するカード挿入口14bに挿入し、乗入指示を行うと、5円レートにおける1,003枚分の持玉情報のうち、1,000枚分の持玉情報については、20円レートにおける250枚分(1,000枚÷4)の持玉情報に換算して、遊技媒体を払い出し、遊技を可能にするものである。もっとも、この場合には、5円レートにおける3枚分の持玉情報については、20円レートでは払い出すことができないため、そのまま5円レートに対応するレート別持玉情報記憶部103c、202cに記憶されることとなる。
また、本実施形態においては、パチンコ機3a、パチスロ機3b間の乗入を可能とするように構成してもよい。例えば、レート別持玉情報記憶部103c、202cを、1円レート(遊技球)、4円レート(遊技球)、5円レート(メダル)、20円レート(メダル)別に持玉情報が記憶されるように構成する。そして、1パチにおいて、1,005玉の遊技球を獲得し、この獲得した遊技球を計数し、カードが返却された場合、そのカードを用いて、5スロで遊技を行おうとする場合には、201枚分の持玉情報に換算され、遊技を行うことができる。また、20スロで遊技を行おうとする場合には、そのうちの1,000玉分の持玉情報が、50枚分の持玉情報に換算され、遊技を行うことができる。この場合、20スロで乗入不能な5玉分の持玉情報は、そのまま1円レート(遊技球)に対応するレート別持玉情報記憶部103c、202cに記憶されることとなる。
また、本実施形態においては、乗入の態様を遊技店側が設定可能とするようにしてもよい。例えば、パチンコ機3aに対応して設けられた遊技媒体取扱装置1a間での乗入は可能であるが、パチスロ機3bに対応して設けられた遊技媒体取扱装置1b間での乗入は不可能というように設定可能としてもよく、会員カードでの乗入は可能であるが、計数カードでの乗入は不可能というように設定可能としてもよい。さらには、1パチ(5スロ)から4パチ(20スロ)への乗入は可能であるが、4パチ(20スロ)から1パチ(5スロ)への乗入は不可能というように設定可能としてもよく、4パチ(20スロ)から1パチ(5スロ)への乗入は可能であるが、1パチ(5スロ)から4パチ(20スロ)への乗入は不可能というように設定可能としてもよい。要するに、貸出レートの異なる遊技媒体取扱装置間で、片方向のみ乗入可能となるように設定することもできるし、両方向で乗入可能となるように設定することもできるように構成することとしてもよい。
さらに、本実施形態においては、乗入を行う際の手数料は考慮していないが、乗入を行う際に所定の手数料(例えば、10%の手数料)を徴収することとしてもよい。
(持玉の分割機能)
本実施形態における遊技システムには、持玉の分割機能が実装されており、当該機能について説明する。持玉の分割機能とは、遊技中に、レート別持玉情報記憶部103c、202cに記憶されている持玉情報が0でない場合に、その持玉情報の全部又は一部を分割し、その分割した持玉情報と識別情報とを対応付けた計数カード(分割カード)を新たに発行することで、持玉の共有を可能とする機能をいう。遊技球やメダルそのものを共有する場合に比べて、持玉情報や売上情報の管理を容易にし、また、その遊技店で貸し出していない遊技球やメダルが持ち込まれるといった不正行為を防止することができる。本実施形態においては、持玉分割制御部100d、201dの制御により実現される。
例えば、1パチにおいて、10,000玉の遊技球を獲得し、この獲得した遊技球を計数した場合、10,000玉分の持玉情報が、1円レートに対応するレート別持玉情報記憶部103c、202cに記憶されることとなる。その後、その持玉情報と対応付けられた識別情報が付加されたカードが返却され、そのカードを用いて、4パチに乗入して遊技を行った場合において、10,000玉分の持玉情報のうち、8,000玉分の持玉情報を乗入して(すなわち、4パチにおける2,000玉分の持玉情報に換算して)遊技を行い、4パチにおいて、さらに30,000玉の遊技球を獲得し、この獲得した遊技球を計数したとする。この場合、1円レートに対応するレート別持玉情報記憶部103c、202cには、2,000玉分の持玉情報が記憶され、4円レートに対応するレート別持玉情報記憶部103c、202cには、30,000玉分の持玉情報が記憶されることとなる。
ここで、本実施形態における遊技システムでは、図18において後述するように、遊技者が、分割元レート、分割持玉数、分割先レートの各々を選択可能に構成している。
すなわち、上記の例の場合に、どのレートに対応する持玉情報から持玉分割を行うか(分割元レート)、分割元レートにおける持玉情報のうち何玉分の持玉情報を分割するか(分割持玉数)、持玉分割を行った持玉情報を、分割カードにおいてどのレートに対応する持玉情報として記憶させるか(分割先レート)、が遊技者により選択可能となっている。
このように構成することで、乗り入れ再プレイを可能とした場合に、持玉の分割に関する利便性をさらに向上させることができる。
具体的には、分割元レートを遊技者が選択可能な構成とすることで、持玉分割を行う側の遊技者(すなわち、分割カードを作成する側の遊技者)が、持玉分割の段階で、その遊技者にとって優先度の低いレートに対応した持玉情報を記憶させた分割カードを容易に作成することが可能となる。
例えば、4パチにおいて遊技を行っている遊技者が、4円レートの持玉情報も1円レートの持玉情報も有している場合には、その遊技者は、4円レートの持玉情報よりも1円レートの持玉情報のほうが優先度が低いと考えることが通常である。この場合に、1円レートの持玉情報のみを分割した分割カードを簡易な手順で作成可能とすることできるため、特に、分割カードを作成する側の遊技者にとって、持玉分割を行う際の利便性を向上させることができる。
また、分割持玉数を遊技者が選択可能な構成とすることで、上記に加え、現在遊技を行っている遊技機3では乗入不能な持玉情報を含めた持玉情報を分割することができるため、現在遊技を行っている遊技機3での遊技を終了させ、精算をする場合に、乗入又は精算不能な持玉情報の発生を防止することができ、持玉分割を行う際の利便性を向上させることができる。
また、分割先レートを遊技者が選択可能な構成とすることで、上記に加え、持玉分割の段階で、持玉分割が行われる側の遊技者(すなわち、分割カードの付与を受ける側の遊技者)が所望するレートの持玉情報を分割カードに記憶させることができることとなるので、分割カードの付与を受けて遊技を行う場合に、必要な操作の手間を省くことができる場合がある。
例えば、分割カードを作成する側の遊技者が4パチで遊技を行っており、分割カードの付与を受ける側の遊技者が1パチでの遊技を所望している場合に、4円レートの持玉情報のまま持玉分割された分割カードが付与されたときには、分割カードの付与を受けた遊技者は、1パチにおいて持玉の乗入を行わなければ遊技することができないが、分割カードを作成する側の遊技者が、予め1円レートの持玉情報として持玉分割した分割カードを作成可能とすることで、分割カードの付与を受けた遊技者は、1パチにおいて持玉の乗入を行うことなく遊技することができるため、特に、分割カードの付与を受ける側の遊技者にとって、持玉分割を行った際の利便性を向上させることができる。
図4は、パチンコ機3aの構成を示すブロック図である。パチンコ機3aは、メインデバイス群303aを制御する主制御部301aと、サブデバイス群304aを制御する副制御部302aと、払出デバイス群306を制御する払出制御部305とを備え、主制御部301aから副制御部302aへは一方向通信で接続され、主制御部301aと払出制御部305とは双方向通信可能に接続されている。また、払出制御部305には、貸出端子板307が双方向通信可能に接続されるとともに、外部端子板308aが一方向通信で接続されている。
メインデバイス群303aは、例えば、始動口スイッチ、カウントスイッチ、入賞口スイッチ、普通電動役物ソレノイド、入賞口ソレノイド等から構成されており、主制御部301aは、これらのデバイスを制御することにより、パチンコ機3aにおける遊技の進行を制御する。また、主制御部301aは、遊技状態の変化等に応じたコマンドを副制御部
302a及び払出制御部305に送信する。
サブデバイス群304aは、例えば、液晶モジュール、演出ボタンセンサ、役物制御回路、電飾制御回路、スピーカ制御回路等から構成されており、副制御部302aは、主制御部301aから送信されたコマンドに基づいて、これらのデバイスを制御することにより、パチンコ機3aにおける演出を制御する。
払出デバイス群306は、例えば、払出制御回路、払出球検知スイッチ、発射制御回路、タッチスイッチ等から構成されており、払出制御部305は、主制御部301aから送信されたコマンドに基づいて、これらのデバイスを制御し、あるいは自動的にこれらのデバイスを制御することにより、パチンコ機3aにおける遊技球の発射及び払出を制御する。
また、払出制御部305は、貸出端子板307を介して遊技媒体取扱装置1と接続されており、遊技者の操作に基づいて貸出要求信号や返却要求信号を出力する。
また、払出制御部305は、外部端子板308aを介して表示装置4と接続されており、1回の遊技毎に、又は内部状態に変化があった場合に、遊技情報信号やエラー信号等を出力する。
図5は、パチスロ機3bの構成を示すブロック図である。パチスロ機3bは、メインデバイス群303bを制御する主制御部301bと、サブデバイス群304bを制御する副制御部302bとを備え、主制御部301bから副制御部302bへは一方向通信で接続されている。また、主制御部301bには、外部端子板308bが一方向通信で接続されている。
メインデバイス群303bは、例えば、リール制御回路、メダルセンサ、スタートレバーセンサ、停止ボタンセンサ、ホッパー制御回路等から構成されており、主制御部301bは、これらのデバイスを制御することにより、パチスロ機3bにおける遊技の進行を制御する。また、主制御部301aは、遊技状態の変化等に応じたコマンドを副制御部302bに送信する。
サブデバイス群304bは、例えば、液晶モジュール、演出ボタンセンサ、役物制御回路、電飾制御回路、スピーカ制御回路等から構成されており、副制御部302bは、主制御部301bから送信されたコマンドに基づいて、これらのデバイスを制御することにより、パチスロ機3bにおける演出を制御する。
主制御部301bは、外部端子板308bを介して表示装置4と接続されており、1回の遊技毎に、又は内部状態に変化があった場合に、遊技情報信号やエラー信号等を出力する。
なお、前述したように、パチスロ機3bにおいても、主制御部301bが、貸出端子板307を介して遊技媒体取扱装置1と接続されており、遊技者の操作に基づいて貸出要求信号や返却要求信号を出力するように構成してもよい。
図6は、パチンコ機3aに用いられる遊技媒体取扱装置1aの外観図である。なお、図6においては、パチンコ機3aを省略している。図6に示すように、遊技媒体取扱装置1aは、前面部11aと筐体12aとから構成され、前面部11aには、状態表示灯13a、カード挿入口14a、紙幣を投入可能な紙幣投入口15a、タッチパネルLCD16a、カメラ部17a、非接触ICカードリーダライタ18a、スピーカカバー19a、計数用投入口20、端数用払出口21等が設けられている。
また、図6に示すように、遊技媒体取扱装置1aには、案内装置120が着脱可能に設けられている。案内装置120は、その一部に設けられた装着部121が計数用投入口20及び端数用払出口21を覆うように装着される。パチンコ機3aの下皿から案内装置120の案内皿123に落下した遊技球は、案内装置120内に設けられた計数用通路を介して、計数用投入口20に投入される。また、端数用払出口21から払い出された端数の遊技球は、案内装置120内に設けられた端数用通路を介して、端数用として専用に設けられた払出皿124に払い出される。遊技者は、この払出皿124に払い出された端数の遊技球をパチンコ機3aの上皿に移動させて遊技に用いることができる。そして、案内装置120の筐体122の上面部には、遊技者がパチンコ機3aのハンドルを操作する際に、操作する手を乗せるための手置部125が設けられている。
なお、本実施形態における遊技媒体取扱装置1aでは、パチンコ機3aの貸出端子板307からの貸出要求信号を受信し、又は遊技媒体取扱装置1aに対する遊技者からの払出指示を受けると、供給部(図示せず)からパチンコ機3a内部の供給用通路(図示せず)を介して、直接的に貸出要求信号に応じた玉数(例えば、125玉)をパチンコ機3aの上皿に払い出す制御を行うこととしているが、これに限られるものではなく、例えば、前面部11aであってパチンコ機3aの上皿よりも上方の箇所に、玉払出口(例えば、玉払出口23a)を設けるとともに、その玉払出口から払い出された遊技球をパチンコ機3aの上皿に案内するノズルを着脱可能に設け、その玉払出口から貸出要求信号に応じた玉数を払い出す制御を行うこととしてもよい。すなわち、そのノズルにより間接的にパチンコ機3aに対して遊技球を払い出すように構成することとしてもよい。加えて、上記の直接的な払い出し、又は間接的な払い出しのいずれをも選択的に行えるように構成することとしてもよい。
図7は、パチスロ機3bに用いられる遊技媒体取扱装置1bの外観図である。なお、図7においては、パチスロ機3bを省略している。図7に示すように、遊技媒体取扱装置1bは、前面部11bと筐体12bとから構成され、前面部11bには、状態表示灯13b、カード挿入口14b、紙幣を投入可能な紙幣投入口15b、タッチパネルLCD16b、カメラ部17b、非接触ICカードリーダライタ18b、スピーカカバー19b、前面パネル22、メダル払出口23、メダル計数用投入口24、メダルガイド部材25等が設けられている。
また、図7に示すように、遊技媒体取扱装置1bには、メダル払出部130が着脱可能に設けられている。メダル払出部130は、図7に示すような使用状態(使用位置)と、収納状態(収納位置)とに変移可能となっている。使用状態においては、メダル払出口23から払い出されたメダルがその自重によって傾斜面を滑り落ちるように設定され、当該傾斜面を滑り落ちたメダルは、パチスロ機3bの前面側であって、メダル投入口と下皿との間の高さ位置に貯留されるようになっている。なお、メダル払出部130の傾斜面を、円弧を描くように伸縮可能に構成するとともに、メダル払出部130を上方へ回動可能に構成することで、当該傾斜面を収縮させ、収縮したメダル払出部130を上方に回動させることにより、使用状態(使用位置)から収納状態(収納位置)への変移が行われる。
なお、本実施形態における遊技媒体取扱装置1bでは、遊技媒体取扱装置1bに対する遊技者からの払出指示を受け、又はパチンコ機3bの貸出端子板307からの貸出要求信号を受信した場合には、メダル払出部130へ所定のメダル数(例えば、50枚)を払い出すこととしているが、これに限られるものではなく、例えば、遊技媒体取扱装置1aと同様に、直接的にパチスロ機3bにメダルを払い出す制御を行うこととしてもよい。また、メダル払出部130に替えて、あるいは選択的に、メダル払出口23から払い出されたメダルをパチスロ機3bの下皿に案内するノズルを着脱可能に設け、そのノズルにより間接的にパチスロ機3bに対してメダルを払い出すように構成することとしてもよい。
図8は、本発明に係る遊技システムのシステム構成図である。サーバ装置2には、複数の島コントローラ8及びHUB9がLAN接続されており、HUB9を介して、島端計数装置5、精算装置6、景品管理装置7がLAN接続されている。
また、サーバ装置2には、遊技媒体取扱装置1a、パチンコ機3a及び表示装置4を一単位とした場合(以下、「パチンコ遊技ユニット」という。)に、所定数毎のパチンコ遊技ユニットが、島コントローラ8及びHUB9を介してLAN接続されている。同様に、遊技媒体取扱装置1b、パチスロ機3b及び表示装置4を一単位とした場合(以下、「パチスロ遊技ユニット」という。)に、所定数毎のパチスロ遊技ユニットが、島コントローラ8及びHUB9を介してLAN接続されている。これらのパチンコ遊技ユニット、又はパチスロ遊技ユニットが接続される単位を、島単位という。
サーバ装置2は、通常、島単位毎にレート情報を設定するように構成されている。例えば、図8における島端計数装置5の直下に並列されて表されているパチンコ遊技ユニットには、4円レートを設定し、さらにその下に並列されて表されているパチンコ遊技ユニットには、1円レートを設定する。
島端計数機5は、遊技島端等に設けられ、遊技者が獲得した遊技球やメダルを計数し、計数値をレート情報とともにカードの識別情報と対応付ける。また、島端計数機5は、計数値及び貸出レートを示す情報をレシートへ印字し、発行する。なお、島端計数機5は、貸出レートごとに設けることとしてもよいし、遊技球やメダルを計数する際、関連付ける貸出レートを選択することができることとしてもよい。さらに、島端計数機5が、前述した持玉の乗入機能、持玉の分割機能を備えることとしてもよい。
精算装置6は、残額情報がカードの識別情報と対応付けられている場合に、そのカードが挿入されると、残額情報に相当する現金の払出を行う。なお、精算機6が、残額情報のみならず、カードの識別情報に対応付けられているレート別の持玉情報に基づいて、これらの情報に相当する現金の払出を行うこととしてもよい。さらに、精算機6が、前述した持玉の乗入機能、持玉の分割機能を備えることとしてもよい。
景品管理装置7は、遊技店内の景品交換カウンタに併設された景品交換用の端末装置であり、交換遊技媒体数管理情報(図示せず)を用いて獲得遊技媒体数と景品との交換を管理する。なお、交換遊技媒体数管理情報は、景品ごとに、景品との交換に要する遊技媒体数を対応付けた情報である。例えば、4円レートの場合、2玉分が最低単価景品との交換を要する遊技媒体数として対応付けられ、1円レートの場合、8玉分が最低単価景品との交換を要する遊技媒体数として対応付けられている。なお、最低単価景品との交換を要する遊技媒体数は上記の例に限られるものではなく、適宜設定することができる。
ここで、遊技者は、持玉情報が対応付けられたカードを持参し、カード処理機(図示せず)のカード挿入口へカードを挿入した場合に、レート別の持玉情報に応じた景品を受け取ることができるものとする。また、景品管理装置7では、遊技者がレシートを持参し、持参したレシートに印字された計数値及び貸出レートを示す情報によって景品の交換を行うこともできる。
その際、景品交換カウンタ内の店員が、遊技者により指定された景品に対応する交換ボタン(図示せず)を押下する。交換ボタンの押下を受け付けた景品管理装置7は、指定された景品に相当する遊技媒体数を計数値から減算する交換制御を実行する。その後、店員が手作業によって遊技者に指定された景品を渡すこととなる。なお、後述する特殊景品については、景品管理装置7に接続される景品払出機(図示せず)から自動で払い出すようにしてもよい。さらに、遊技者がカードを持参した場合には、景品管理装置7が、交換制御を実行する際に、前述した持玉の乗入機能、持玉の分割機能を備えることとしてもよい。
なお、本実施形態においては、レート別に持玉情報が記憶される構成となっていることから、景品管理装置7は、交換制御を実行する際に、これらの持玉情報を合算して景品交換を行いうることとしてもよい。
次に、本発明における遊技媒体取扱装置1及びサーバ装置2により実行される制御フローを、図9〜図18を用いて説明する。なお、図9、図12〜図15、図17において、左側に示す処理は、遊技媒体取扱装置1で実行される処理であり、右側に示す処理は、サーバ装置2で実行される処理である。
(カード挿入時処理)
図9は、遊技媒体取扱装置1及びサーバ装置2により行われるカード挿入時処理の処理手順を示すフローチャートである。
最初に、遊技媒体取扱装置1は、カード挿入口14からカードが挿入されると、カードリーダライタ104により挿入されたカード種別及び識別情報の読み取りを行う(ステップS101)。次に、遊技媒体取扱装置1は、読み取ったカード種別及び識別情報に応じて、状態表示灯13の発光態様を制御する(ステップS102)。次に、遊技媒体取扱装置1は、サーバ装置2に対して持玉情報の取得要求を行い(ステップS103)、読み取ったカード種別及び識別情報をサーバ装置2へ送信する。
サーバ装置2は、遊技媒体取扱装置1から送信されたカード種別及び識別情報を受信すると、レート別持玉情報記憶部202cに記憶された持玉情報、及び設定情報記憶部202bに記憶された設定情報を遊技媒体取扱装置1へ送信する(ステップS201)。
次に、遊技媒体取扱装置1は、サーバ装置2から送信された持玉情報及び設定情報を受信すると、図10において後述する乗入判定処理(ステップS104)を行う。次に、遊技媒体取扱装置1は、遊技者による乗入指示があったか否かを判別する(ステップS105)。乗入指示がなかったと判別した場合には、図11において後述する乗入先乗入不能判定処理(ステップS107)に移る。
一方、乗入指示があったと判別した場合には、サーバ装置2に対して乗入要求を行い(ステップS106)、カード種別、識別情報及びレート情報をサーバ装置2へ送信する。
サーバ装置2は、遊技媒体取扱装置1から送信されたカード種別、識別情報及びレート情報を受信すると、乗入要求に基づいてレート別持玉情報記憶部202cに記憶された持玉情報を識別情報と対応付けて更新し(ステップS202)、更新情報を遊技媒体取扱装置1へ送信する。遊技媒体取扱装置1は、サーバ装置2から送信された更新情報を受信すると、図11において後述する乗入先乗入不能判定処理(ステップS107)を行う。
次に、遊技媒体取扱装置1は、遊技者、又は遊技店の店員による払出数の設定があったか否かを判別する(ステップS130)。具体的には、当該遊技媒体取扱装置1で設定されている現在の払出数をタッチパネルLCD16の表示部に表示するとともに、タッチパネルLCD16の受付部を払出数設定操作が可能となるように制御する。払出数選択操作により払出数が設定されると、遊技媒体取扱装置1は、払出数の設定があったと判別する。タッチパネルLCD16の表示例については、図29及び図30を用いて後述する。払出数の設定がなかったと判別した場合には、カード挿入時処理を終了する。
一方、払出数の設定があったと判別した場合には、払出数設定処理(ステップS131)を行う。当該処理は、遊技者が払出指示をした場合の1回あたりの遊技媒体の払出数を、設定可能とする処理である。当該処理の後、カード挿入時処理を終了する。なお、設定された払出数については、サーバ装置2に送信される。
(払出数の設定機能)
本実施形態における遊技システムには、上記のステップS130及びステップS131の処理を行うことで、払出数の設定を可能とする機能が実装されている。払出数の設定機能とは、前述のとおり、遊技者が払出指示をした場合の1回あたりの遊技媒体の払出数を、遊技者、又は遊技店が設定可能とする機能であり、本実施形態においては、遊技媒体取扱装置1の条件設定部100hの制御により実現される。なお、当該機能を実現するための制御の一部又は全部について、サーバ装置2の制御により実現することとしてもよい。上記のステップS130及びステップS131の処理はあくまでも一例である。また、当該機能を説明するにおいては、便宜上、パチスロ機3bに対応して設けられる遊技媒体取扱装置1bを例に挙げて説明する。
ここで、払出数の設定について、遊技者側が自由に枚数を設定可能とすることとしてもよいし、遊技店側で予め設定した選択肢の中から選択させることで設定可能とすることとしてもよい。なお、予め設定された選択肢の中から選択させるように構成する場合には、特定の景品(いわゆる、「特殊景品」と称される景品)との交換を要する遊技媒体数(交換可能遊技媒体数)(例えば、50枚)と同数(例えば、50枚)、整数倍(例えば、100枚)、又は当該遊技媒体数に対して割り切れる数(例えば、25枚)の選択肢を設けることが望ましい。なお、これらの選択肢は、遊技媒体取扱装置1b(例えば、情報設定部100i)で設定可能としてもよいし、サーバ装置2(例えば、情報設定部201e)で設定可能としてもよい。
また、払出数の設定について、遊技店側が自由に枚数を設定可能とすることとしてもよいし、遊技媒体取扱装置1、又はサーバ装置2で予め設定されている選択肢の中から選択させることで設定可能とすることとしてもよい。なお、予め設定された選択肢の中から選択させるように構成する場合には、上記と同様に構成しておくことが望ましい。さらに、後述する交換可能遊技媒体数や貸出可能遊技媒体数の設定に連動して、選択肢が変動することとしてもよい。
また、計数持玉情報を第1の持玉情報とし、貯玉情報を第2の持玉情報とした場合、遊技者による払出指示が第1の持玉情報に基づく払出指示であるときの第1の払出数と、遊技者による払出指示が第2の持玉情報に基づく払出指示であるときの第2の払出数とを、遊技店側の設定により異ならせて設定することもできる。
例えば、本実施形態における遊技媒体取扱装置1においては、前述のとおり、遊技媒体の計数機能が実装されており、遊技者は、遊技機3から払い出された遊技媒体を計数装置107に投入することにより、自己の計数持玉情報として貯留させることができる。そして、遊技終了時には、後述するカード返却指示を行うことで、その貯留された計数持玉情報と対応する情報が記憶されたカードの返却を受け、その計数持玉情報と対応する情報に応じた景品との交換を行うこととなる。なお、計数持玉情報は、原則としてその遊技当日のみ有効であり、翌日以降へ持ち越すことはできないが、その遊技者がその遊技店の会員である場合には、後述する閉店処理において、自動的に貯玉情報として記憶されることとなる。
ここで、遊技者が、特殊景品のみとの交換を希望する場合、計数持玉情報に端数を生じさせないようにする必要がある。すなわち、20スロを例に挙げて説明すると、例えば、特殊景品が、20円レートで50枚分が交換可能遊技媒体数として対応付けられている場合、遊技者は、持玉情報を50枚、あるいは50枚の整数倍とする必要がある。
しかしながら、払出数が固定されている場合には、一度その払出数でメダルの払い出しを受け、その後、所望のメダルの枚数のみを再度計数装置107に投入して端数を調整しなければならず、煩わしさが生じてしまうこととなる。例えば、メダル525枚分の計数持玉情報がある場合に、遊技者がメダル500枚分の計数持玉情報について、特殊景品との交換を希望していたとする。このとき、払出数が50枚に固定されているとしたならば、遊技者は、まず、50枚の払い出しを受け、計数持玉情報を475枚分(525枚−50枚)とし、その後、25枚のメダルを計数装置107に投入して、計数持玉情報を500枚分(475枚+25枚)としなければ、自己の計数持玉情報を特殊景品のみと交換可能にすることはできない。
これに対し、本実施形態における遊技媒体取扱装置1では、第1の払出数を設定可能としているため、例えば、予め第1の払出数を25枚と設定しておけば、設定された払出数による遊技媒体の払い出しを行うだけで、計数持玉情報を遊技者が所望する遊技媒体数分とすることができるため、簡易な構成により、遊技媒体の端数を生じさせないことを可能としつつ、その管理の手間を軽減し、利便性を向上させることができる。一方、貯玉情報は、翌日以降も有効であるため、第2の払出数については、第1の払出数と異なった払出数(例えば、50枚)を設定することとすればよい。
さらに、本実施形態においては、遊技者による払出指示が貨幣情報に基づく払出指示であるときの第3の払出数を異ならせて設定を可能とすることもできる。すなわち、本実施形態における払出数の設定の態様として、例えば、基準となる払出数(例えば、50枚)に対して、第1の払出数のみを異ならせて設定する態様、第2の払出数のみを異ならせて設定する態様、第3の払出数のみを異ならせて設定する態様、第1の払出数及び第2の払出数(第1の払出数及び第3の払出数、並びに第2の払出数及び第3の払出数も同様)を異ならせて設定する態様、第1の払出数、第2の払出数及び第3の払出数のいずれをも異ならせて設定する態様が考えられる。
なお、より好適な払出数の設定の態様としては、第1の払出数は交換可能遊技媒体数に応じた払出数(例えば、交換可能遊技媒体数と同数、整数倍、又は割り切れる数)に、第2の払出数は貸出可能単位遊技媒体数に応じた払出数に、第3の払出数は貸出可能単位遊技媒体数に応じた払出数に設定しておくことが望ましい。ここで、「貸出可能単位遊技媒体数」とは、遊技店において予め定められる、貨幣情報に基づく1回あたりの貸出要求に対して、貸し出される単位遊技媒体数(例えば、1回あたりの貸出要求に対して、メダル50枚)をいい、遊技者は、この貸出単位遊技媒体数に相当する額(例えば、1,000円)の貨幣を投入する必要がある。
このように設定することで、特に、いわゆる非等価交換店(例えば、貸出可能単位遊技媒体数については50枚/1,000円が設定されているのに対し、交換可能遊技媒体数については56枚/1,000円分が設定されている遊技店)においては、より利便性の高いものとなる。すなわち、非等価交換店においては、いわゆる等価交換店(例えば、貸出可能単位遊技媒体数についても、交換可能遊技媒体数についても50枚/1,000円分が設定されている遊技店)よりも、計数持玉情報の調整がより困難となるからである。
例えば、上記の例の非等価交換店において、特殊景品が、20円レートで56枚分が交換可能遊技媒体数として対応付けられている場合であって、メダル616枚分の計数持玉情報がある場合に、遊技者がメダル560枚分の計数持玉情報について、特殊景品との交換を希望していたとする。このとき、払出数が50枚に固定されているとしたならば、遊技者は、まず、50枚の払い出しを受け、計数持玉情報を566枚分(616枚−50枚)とし、さらに、50枚の払い出しを受け、計数持玉情報を516枚分(566枚−50枚)とし、その後、44枚のメダルを計数装置107に投入して、計数持玉情報を560枚分(516枚+44枚)としなければ、自己の持玉情報を特殊景品のみと交換可能にすることはできない。
ここで、上記の例の非等価交換店においては、払出数を56枚に固定しておくことも考えられるが、この場合、貸出可能単位遊技媒体数まで変更される(すなわち、1回の貸し出しにおいて、56枚分の1,120円が必要となる)こととなってしまう。加えて、貯玉再プレイ時の仮想投資額を算出すること(すなわち、貯玉再プレイ分も売上として算出する場合に、50枚/1,000円として売上を算出すること)が非常に煩雑となるため、遊技者側にとっても、遊技店側にとっても利便性が低下するという問題点が生じることとなる。
これに対し、本実施形態における遊技媒体取扱装置1では、払出数を設定可能としているため、例えば、予め第1の払出数を14枚、28枚あるいは56枚と設定しておけば、設定された払出数による遊技媒体の払い出しを行うだけで、計数持玉情報を遊技者が所望する遊技媒体数分とすることができる。具体的には、遊技者が、交換可能遊技媒体数の倍数のメダル(例えば、560枚)を計数させていて、パチスロ機3bの下皿にあるメダルを使い切ったときに遊技を終了させようと考えていたが、下皿にあるメダルを使い切った後にまだ遊技を継続させようとする場合には、第1の払出数を56枚に設定しておくことにより、計数持玉情報に基づく56枚の払い出しを受けた後であっても、計数持玉情報は交換可能遊技媒体数の倍数のメダル数(例えば、560枚分−56枚=504枚分=9,000円分)が維持されることとなるとなるため、非等価交換店においても、簡易な構成により、遊技媒体の端数を生じさせないことを可能としつつ、よりその管理の手間を軽減し、利便性を向上させることが可能となるとともに、第2の払出数及び第3の払出数については、50枚と設定しておくことにより、遊技店にとっての、適切な運用管理や円滑な売上管理にも資することとなる。
そこで、このような観点からは、第1の払出数については、遊技者による設定を可能とするが、第2の払出数及び第3の払出数については、遊技店による設定のみを可能とするように構成してもよい。また、遊技店によって第3の払出数が設定される場合に、第2の払出数はその設定に連動して同数に設定されるように構成することとしてもよい。また、遊技店側で、貯玉再プレイ時の仮想投資額の算出が不要である場合には、第1の払出数及び第2の払出数については、遊技者による設定を可能とするが、第3の払出数については、遊技店による設定のみを可能とするように構成してもよい。また、遊技店により、貸出可能単位遊技媒体数が変更される場合には、それに連動して自動的に第3の払出数が設定されることとしてもよい。もっとも、第1の払出数、第2の払出数及び第3の払出数の全てを遊技店が設定することとしてもよい。この場合、第1の払出数についても、前述の如く、遊技店が適切な枚数を設定し、あるいは選択肢を選択することにより、同様の利便性が担保されうる。
また、計数持玉情報と貯玉情報とは、ともに持玉情報であり、貨幣情報とは大別されるものであることから、遊技者が保有するのが、持玉情報であるか、貨幣情報であるかに基づいて、払出数の設定を可能とすることとしてもよい。
なお、本実施形態においては、上記のステップS130及びステップS131の処理を図9に示したカード挿入時処理において行うこととしているが、これに限られるものではない。例えば、図12の説明において後述する紙幣投入時処理において、これらの処理を行うこととしてもよく、図13の説明において後述する遊技媒体貸出時処理において、これらの処理を行うこととしてもよく、また、図14の説明において後述する遊技媒体計数時処理において、これらの処理を行うこととしてもよい。または、図9〜図18のいずれの処理にも関連することなく、これらの処理を行うこととしてもよい。
例えば、紙幣投入時処理において、上記のステップS130及びステップS131の処理を行う場合には、遊技者によりカードが挿入されているか否かを判別し、カードが挿入されていると判別した場合に、上記のステップS130及びステップS131の処理を行うこととしてもよい。
また、例えば、遊技媒体貸出時処理において、上記のステップS130及びステップS131の処理を行う場合には、遊技者による払出指示が計数持玉情報に基づく払出指示であるか否かを判別し、計数持玉情報に基づく払出指示であると判別した場合に、上記のステップS130及びステップS131の処理を行うこととしてもよい。
また、例えば、遊技媒体計数時処理において、上記のステップS130及びステップS131の処理を行う場合には、投入された遊技媒体数が所定数(例えば、50枚)以上であるか否かを判別し、当該所定数以上であると判別した場合に、上記のステップS130及びステップS131の処理を行うこととしてもよい。
また、例えば、図9〜図18のいずれの処理にも関連することなく、上記のステップS130及びステップS131の処理を行う場合には、前述した店員用ICカードを非接触ICカードリーダライタ18にかざすことで、図30の説明において後述する設定画面をタッチパネルLCD16に表示させ、払出設定情報が設定可能となるように構成することとすればよい。その際、遊技店の店員は、遊技者の計数持玉情報を確認しながら、あるいは遊技者が所望する払出数に設定することで、その遊技者に対する利便性を格段に向上させることができる。
また、例えば、精算装置6が精算可能な貨幣情報として500円分(メダル25枚相当)が対応付けられている場合においては、その精算可能な貨幣情報に相当する遊技媒体数(精算可能遊技媒体数)を第3の払出数として設定可能とすることとしてもよい。この場合、第3の払出数として25枚、あるいは50枚と設定しておけば、いずれかの払出指示のタイミングで、端数を出すこともなく精算装置6にて精算することもできるし、投入した全ての貨幣額を使い切ることもできる。
以上のように、本実施形態において、第1の払出数、第2の払出数、及び第3の払出数が設定されると、遊技媒体取扱装置1は、図13の説明において後述する遊技媒体貸出時処理において、その設定結果を払出設定情報としてサーバ装置2に送信するが、これに替えて、あるいはこれとともに、実際に遊技媒体の払出が実行されたときに、払い出した払出数の情報と、その払い出しが第1の持玉情報に基づくものか、第2の持玉情報に基づくものか、若しくは貨幣情報に基づくものかを示す情報とを含む払出結果情報をサーバ装置2に送信することとしてもよい。
このように構成することで、実際の払出数及びその基となった持玉情報若しくは貨幣情報の種別をサーバ装置2側で正確に認識することができ、遊技店にとっての、より適切な運用管理や円滑な売上管理にも資することとなる。
(乗入判定処理)
図10は、遊技媒体取扱装置1により行われる乗入判定処理の処理手順を示すフローチャートである。
最初に、遊技媒体取扱装置1は、レート別持玉情報記憶部103cに記憶された持玉情報として、当該遊技媒体取扱装置1で設定されている貸出レートの持玉情報があるか否かを判別する(ステップS1041)。貸出レートの持玉情報があると判別した場合には、ステップS1047の処理に移る。
一方、貸出レートの持玉情報がないと判別した場合には、さらに、当該遊技媒体取扱装置1で設定されている貸出レートとは異なる貸出レート(別レート)の持玉情報があるか否かを判別する(ステップS1042)。別レートの持玉情報がないと判別した場合には、ステップS1047の処理に移る。
一方、別レートの持玉情報があると判別した場合には、さらに、その別レートの持玉情報が、当該遊技媒体取扱装置1で設定されている貸出レートへ乗入可能であるか否かを判別する(ステップS1043)。ここでは、当該遊技媒体取扱装置1aで4円レートが設定されている場合であって、125玉毎の遊技媒体の貸出を許容している場合を例として説明する。
この場合、少なくとも1円レートの持玉情報として500玉分(125玉×4)以上の持玉情報が記憶されていることが必要となる。そして、1円レートの持玉情報として、500玉分以上の持玉情報が記憶されていれば乗入可能であると判別し、500玉分未満の持玉情報しか記憶されていなければ、乗入可能でないと判別する。なお、貸出を許容する遊技媒体の単位数として、125玉を設定した場合を例に挙げたが、当該単位数はこれに限られない。例えば、250玉でもよいし、1玉でもよい。特に、当該単位数を1玉とした場合には、乗入可能となる持玉数が増えるため、さらに乗入機能を発揮させやすいという利点がある。
また、遊技者により、当該単位数を選択可能とすることしてもよい。例えば、1パチにおいて、当該単位数を1〜3玉と選択可能とすることにより、乗入不能となる持玉情報が発生することを未然に防止することができるとともに、図16において後述する乗入元乗入不能判定処理を不要とすることができ、制御負担を低減させることができる。
遊技媒体取扱装置1は、乗入可能でないと判別した場合には、ステップS1047の処理に移る。
一方、乗入可能であると判別した場合には、乗入指示受付処理(ステップS1044)を行う。具体的には、当該遊技媒体取扱装置1で設定されている貸出レートとは別レートの持玉情報が乗入可能である旨をタッチパネルLCD16の表示部に表示するとともに、タッチパネルLCD16の受付部を乗入選択操作が可能となるように制御する。乗入選択操作により乗入することが選択されると、遊技媒体取扱装置1は、乗入指示があったと判別する。タッチパネルLCD16の表示例については、図32を用いて後述する。
次に、遊技媒体取扱装置1は、遊技者による乗入に係る同意条件の変更があったか否かを判別する(ステップS1045)。具体的には、当該遊技媒体取扱装置1で設定されている現在の乗入に係る同意条件をタッチパネルLCD16の表示部に表示するとともに、タッチパネルLCD16の受付部を同意条件変更操作が可能となるように制御する。同意条件変更操作により同意条件が変更されると、遊技媒体取扱装置1は、同意条件の変更があったと判別する。タッチパネルLCD16の表示例については、図29及び図31を用いて後述する。同意条件の変更がなかったと判別した場合には、ステップS1047の処理に移る。
一方、同意条件の変更があったと判別した場合には、同意条件変更処理(ステップS1046)を行う。当該処理は、遊技者が乗入指示をした場合に同意を要求する条件を、遊技者が設定可能とする処理である。当該処理の後、ステップS1047の処理に移る。なお、変更された同意条件については、サーバ装置2に送信される。
次に、遊技媒体取扱装置1は、払出表示制御処理(ステップS1047)を行う。当該処理は、遊技者が挿入したカードに対応付けられている持玉情報と対応する情報に基づいて、タッチパネルLCD16の表示態様を変更する処理である。タッチパネルLCD16の表示例については、図20〜図27を用いて、当該処理におけるタッチパネルLCD16の表示態様の変更内容については、図28を用いて後述する。当該処理の後、乗入判定処理を終了する。
なお、本実施形態の乗入判定処理では、ステップS1041において、貸出レートの持玉情報があると判別した場合には、ステップS1047の処理に移ることとしているが、当該判別を行うことなく、上記のステップS1042〜ステップS1044の処理を行うこととしてもよい。このように構成することで、先に別レートの持玉情報に応じた持玉数を使用したい遊技者の意に沿うような乗入機能を発揮させることができる。
また、この場合、ステップS1041の処理に替えて、遊技者がいずれのレートの持玉数を使用するかの選択操作を受け付け可能とすることとしてもよい。例えば、1円レートの持玉数情報として500玉分以上の持玉情報が記憶されており、4円レートの持玉情報として125玉分以上の持玉情報が記憶されている場合に、その旨をタッチパネルLCD16の表示部に表示するとともに、タッチパネルLCD16の受付部を当該選択操作が可能となるように制御するように構成することとしてもよい。
さらに、本実施形態においては、カード挿入時処理において、乗入判定処理を行うこととしているが、前述のとおり、遊技媒体の貸出要求時(すなわち、図13において後述する遊技媒体貸出時処理)において、当該乗入判定処理を行うこととしてもよいことは言うまでもない。
さらに、本実施形態においては、乗入判定処理において、払出表示制御処理を行うこととしているが、これに限られるものではない。例えば、図9に示したカード挿入時処理における処理として当該処理を行うこととしてもよく、図13の説明において後述する遊技媒体貸出時処理においても当該処理を行うこととしてもよく、また、図14の説明において後述する遊技媒体計数時処理においても当該処理を行うこととしてもよい。
(乗入先乗入不能判定処理)
図11は、遊技媒体取扱装置1により行われる乗入判定処理の処理手順を示すフローチャートである。
最初に、遊技媒体取扱装置1は、レート別持玉情報記憶部103cに記憶された持玉情報として、当該遊技媒体取扱装置1で設定されている貸出レートでは払出不能な持玉情報があるか否か(すなわち、乗入不能な持玉情報があるか否か)を判別する(ステップS1071)。ここでは、当該遊技媒体取扱装置1で4円レートが設定されている場合であって、1玉毎の遊技媒体の貸出を許容している場合を例として説明する。
この場合、当該遊技媒体取扱装置1は、1円レートの持玉情報が、4玉分の持玉情報(あるいは、4で割り切れる持玉情報)であれば、払出不能な持玉がない(すなわち、乗入不能な持玉がない)と判別し、1円レートの持玉情報が、4玉未満の持玉情報(あるいは、4で割り切れない持玉情報)であれば、払出不能な持玉がある(すなわち、乗入不能な持玉がある)と判別する。なお、貸出を許容する遊技媒体の単位数として、1玉を設定した場合を例に挙げたが、前述したように当該単位数はこれに限られないことは言うまでもない。遊技媒体取扱装置1は、払出不能な持玉情報がない(すなわち、乗入不能な持玉情報がない)と判別した場合には、乗入先乗入不能判定処理を終了する。
一方、払出不能な持玉がある(すなわち、乗入不能な持玉情報がある)と判別した場合には、状態表示灯制御処理(ステップS1072)を行う。具体的には、図9のステップS102における状態表示灯13の発光態様の制御とは異なる態様で、状態表示灯13の発光態様を制御する。発光態様の例については、図19を用いて後述する。
このように、遊技媒体取扱装置1は、挿入されたカードに対応付けられた持玉情報に、当該遊技媒体取扱装置1で設定されている貸出レートでは払出不能な持玉情報(すなわち、乗入不能な持玉情報)が含まれる場合には、状態表示灯13の発光態様により、遊技店の店員に対して報知を行うように構成されている。
このように構成することで、遊技店の店員は、挿入された計数カードが、捨てられたり、持ち帰られたりする可能性を認識することができ、計数カードの返却時に、遊技者に声を掛けたり、払出可能な遊技機での遊技を促したりすることができるため、カードを適切に回収し、遊技店の損失を防止することができる。
なお、本実施形態においては、状態表示灯13の発光態様により、挿入されたカードに対応付けられた持玉情報に、遊技媒体取扱装置1で設定されている貸出レートでは払出不能な持玉情報(すなわち、乗入不能な持玉情報)が含まれることを報知することとしているが、報知する手段はこれに限られない。例えば、状態表示灯13の発光態様に替えて、あるいはこれとともに、スピーカ108から警告音を出力することとしてもよく、また、遊技者にも報知することを目的として、タッチパネルLCD16にその旨を表示することとしてもよい。
また、本実施形態においては、残額情報が残額情報記憶部103dに記憶されているか否かにかかわらず、上記の報知を行うこととしているが、残額情報が残額情報記憶部103dに記憶されているか否かを判別した上で、残額情報が残額情報記憶部103dに記憶されていないと判別した場合に、上記の報知を行うこととしてもよい。
このように構成することで、遊技店の店員は、挿入された計数カードが、捨てられたり、持ち帰られたりする可能性をより高い精度で認識することができる。
さらに、本実施形態においては、カード挿入時処理において、乗入先乗入不能判定処理を行うこととしているが、図13において後述する遊技媒体貸出時処理、又は図15において後述するカード返却時処理において、当該乗入先乗入不能判定処理を行うこととしてもよい。
例えば、遊技媒体貸出時処理において、当該乗入先乗入不能判定処理を行う場合には、上記のステップS1071の判別においては、貸し出された後の1円レートの持玉情報が、4玉未満の持玉情報(すなわち、1〜3玉分の持玉情報)である場合にのみ、貸出レートで払出不能な持玉があると判別することとしてもよい。
このように構成することで、遊技店の店員は、挿入された計数カードが、捨てられたり、持ち帰られたりする可能性をより高い精度で認識することができる。
また、例えば、カード返却時処理において、当該乗入先乗入不能判定処理を行う場合には、所定の認証操作(例えば、非接触ICカードリーダライタ18への店員用ICカードの認証操作)や所定の認証信号(例えば、サーバ装置2からの認証信号)の送信があるまでカードを返却しないこととしてもよい。
このように構成することで、カードを確実に回収し、遊技店の損失を防止することができる。
(紙幣投入時処理)
図12は、遊技媒体取扱装置1及びサーバ装置2により行われる紙幣投入時処理の処理手順を示すフローチャートである。
最初に、遊技媒体取扱装置1は、紙幣投入口15から紙幣が投入されると、ビルバリ105により投入された紙幣の金種情報の読み取りを行う(ステップS108)。次に、遊技媒体取扱装置1は、読み取った金種情報に応じた残額情報をサーバ装置2へ送信する。
サーバ装置2は、遊技媒体取扱装置1から送信された残額情報を受信すると、残額情報記憶部202dに記憶された残額情報を更新し(ステップS203)、更新情報を遊技媒体取扱装置1へ送信する。
(遊技媒体貸出時処理)
図13は、遊技媒体取扱装置1及びサーバ装置2により行われる遊技媒体貸出時処理の処理手順を示すフローチャートである。
最初に、遊技媒体取扱装置1は、払出指示(タッチパネルLCD16の受付部への貸出要求操作)があると、乗入があるか否かを判別する(ステップS140)。具体的には、当該遊技媒体取扱装置1に設定されているレート(例えば、20円レート)とは異なるレート(例えば、5円レート)の持玉情報を用いて遊技媒体の貸出が要求されているか否かを判別する。乗入がないと判別した場合には、ステップS109の処理に移る。なお、便宜上、乗入がないと判別した場合のステップS109及びステップS110の処理を「通常処理」といい、乗入があると判別した場合のステップS109及びステップS110の処理を「乗入処理」という。
一方、乗入があると判別した場合には、乗入上限判定処理(ステップS141)を行う。当該処理は、その遊技者の乗入による遊技媒体の貸し出しが、予めサーバ装置2によって設定されている乗入上限条件に達しているか否かを判定する処理である。なお、サーバ装置2によって設定可能な乗入上限条件については後述する。
次に、遊技媒体取扱装置1は、乗入が可能であるか否かを判別する(ステップS142)。具体的には、乗入上限判定処理(ステップS141)の判定の結果、乗入上限条件に達していると判定された場合には、乗入が可能でないと判別し、遊技媒体貸出時処理を終了する。
一方、乗入上限判定処理(ステップS141)の判定の結果、乗入上限条件に達していないと判定された場合には、乗入が可能であると判別し、同意条件判定処理(ステップS143)を行う。当該処理は、今回の遊技者への乗入による遊技媒体の貸し出しが、予めサーバ装置2により設定されている同意条件に達しているか、又は図10において前述した同意条件変更処理(ステップS1046)によって変更された同意条件に達しているか否かを判定する処理である。なお、サーバ装置2によって設定可能な同意条件については後述する。
次に、遊技媒体取扱装置1は、同意が必要であるか否かを判別する(ステップS144)。具体的には、同意条件判定処理(ステップS143)の判定の結果、同意条件に達していないと判定された場合には、同意が必要でないと判別し、ステップS109の処理に移る。
一方、同意条件判定処理(ステップS143)の判定の結果、同意条件に達していると判定された場合には、同意が必要であると判別し、遊技者による同意指示を待ってから、ステップS109の処理に移る。
次に、遊技媒体取扱装置1は、サーバ装置2に対して貸出要求を行い(ステップS109)、識別情報、残額情報、レート情報及び払出設定情報をサーバ装置2へ送信する。ここで、レート情報には、その遊技媒体取扱装置1で設定されているレート(例えば、20円レート)と、当該貸出要求において対象となる持玉情報のレート(例えば、5円レート)に関する情報が含まれる。また、払出設定情報には、前述した払出数設定処理(ステップS131)による処理結果に関する情報と、同意条件変更処理(ステップS1046)による処理結果に関する情報が含まれる。
サーバ装置2は、遊技媒体取扱装置1から送信された識別情報、残額情報、レート情報及び払出設定情報を受信すると、レート別持玉情報記憶部202cに記憶された持玉情報、あるいは残額情報記憶部202dに記憶された残額情報を識別情報と対応付けて更新し(ステップS204)、更新情報を遊技媒体取扱装置1へ送信する。また、サーバ装置2は、受信したレート情報に基づいて、遊技媒体取扱装置1による遊技媒体の払い出しが、乗入のない払い出し(例えば、20円レートが設定されている遊技媒体取扱装置1における、20円レートの持玉情報に基づく払い出し)であるか、乗入のある払い出し(例えば、20円レートが設定されている遊技媒体取扱装置1における、5円レートの持玉情報に基づく払い出し)であるかを識別し、その識別結果を遊技情報記憶部222aに記憶させる。また、サーバ装置2は、受信した払出設定情報に基づいて、遊技媒体取扱装置1により払い出される遊技媒体数の設定情報、同意条件の変更情報を設定情報記憶部202bに記憶させる。遊技媒体取扱装置1は、サーバ装置2から送信された更新情報を受信すると、遊技媒体の払い出しを行う(ステップS110)。
(遊技媒体計数時処理)
図14は、遊技媒体取扱装置1及びサーバ装置2により行われる遊技媒体計数時処理の処理手順を示すフローチャートである。
最初に、遊技媒体取扱装置1は、計数装置107への遊技媒体の投入があると、投入された遊技媒体数の計数を行う(ステップS111)。次に、遊技媒体取扱装置1は、計数装置107による計数結果に応じた計数情報及びレート情報をサーバ装置2へ送信する。
サーバ装置2は、遊技媒体取扱装置1から送信された計数情報及びレート情報を受信すると、レート別持玉情報記憶部202cに記憶された持玉情報を更新し(ステップS205)、更新情報を遊技媒体取扱装置1へ送信する。
(カード返却時処理)
図15は、遊技媒体取扱装置1及びサーバ装置2により行われるカード返却時処理の処理手順を示すフローチャートである。
最初に、遊技媒体取扱装置1は、カード返却指示(タッチパネルLCD16の受付部への返却要求操作)があると、レート別持玉情報記憶部103cに記憶されている持玉情報及び残額情報記憶部103dに記憶されている残額情報が0であるか否かを判別する(ステップS112)。レート別持玉情報記憶部103cに記憶されている持玉情報及び残額情報記憶部103dに記憶されている残額情報の双方が0であると判別した場合には、カード返却時処理を終了する(すなわち、カードは返却されない)。なお、カードが会員カードである場合には、上記の場合であってもカードが返却される。
一方、レート別持玉情報記憶部103cに記憶されている持玉情報及び残額情報記憶部103dに記憶されている残額情報の双方が0でないと判別した場合には、さらに、レート別持玉情報記憶部103cに記憶されている持玉情報が0であるか否かを判別する(ステップS113)。レート別持玉情報記憶部103cに記憶されている持玉情報が0であると判別した場合には、ステップS115の処理に移る。
一方、レート別持玉情報記憶部103cに記憶されている持玉情報が0でないと判別した場合には、図16において後述する乗入元乗入不能判定処理(ステップS114)を行う。
次に、遊技媒体取扱装置1は、カードが挿入中であるか否かを判別する(ステップS115)。カードが挿入中であると判別した場合には、ステップS117の処理に移る。
一方、カードが挿入中でないと判別した場合には、計数カードの割り当てを行う(ステップS116)。具体的には、遊技媒体取扱装置1に貯留されている計数カードのうち、今回返却に用いる計数カードの割り当てを行う。
次に、遊技媒体取扱装置1は、サーバ装置2に対して返却要求を行い(ステップS117)、識別情報、持玉情報、残額情報及びレート情報をサーバ装置2へ送信する。
サーバ装置2は、遊技媒体取扱装置1から送信された識別情報、持玉情報、残額情報及びレート情報を受信すると、レート別持玉情報記憶部202cに記憶された持玉情報、あるいは残額情報記憶部202dに記憶された残額情報を識別情報と対応付けて更新し(ステップS206)、更新情報を遊技媒体取扱装置1へ送信する。遊技媒体取扱装置1は、サーバ装置2から送信された更新情報を受信すると、カードの返却(発行)を行う(ステップS118)。
(乗入元乗入不能判定処理)
図16は、遊技媒体取扱装置1により行われる乗入元乗入不能判定処理の処理手順を示すフローチャートである。
最初に、遊技媒体取扱装置1は、持玉数演算処理(ステップS1141)を行う。具体的には、当該遊技媒体取扱装置1のレート別持玉情報記憶部103cに記憶された持玉情報を用いて、当該遊技媒体取扱装置1で設定されている貸出レートとは異なる貸出レートが設定されている他の遊技媒体取扱装置1に対応する他の遊技機3で遊技を行おうとする場合に、払出不能な持玉情報(すなわち、乗入不能な持玉情報)が残存してしまうか否かを演算する。
例えば、1パチにおける遊技媒体取扱装置1のレート別持玉情報記憶部103cに、1,003玉の持玉情報が記憶されている場合に、その持玉を使用して(すなわち、乗入をして)4パチにおいて遊技を行おうとする場合、少なくとも3玉分の持玉情報が、払出不能な持玉情報(すなわち、乗入不能な持玉情報)として残存してしまうこととなるため、当該処理ではそれを事前に演算しておく。
次に、遊技媒体取扱装置1は、上記持玉数演算処理の演算結果に基づいて、別レートで払出不能な持玉情報があるか否か(すなわち、乗入不能な持玉情報があるか否か)を判別する(ステップS1142)。別レートで払出不能な持玉情報がない(すなわち、乗入不能な持玉情報がない)と判別した場合には、乗入元乗入不能判定処理を終了する。
一方、別レートで払出不能な持玉がある(すなわち、乗入不能な持玉情報がある)と判別した場合には、払出選択指示受付処理(ステップS1143)を行う。具体的には、当該遊技媒体取扱装置1で設定されている貸出レートとは異なる貸出レートが設定されている他の遊技媒体取扱装置1に対応する他の遊技機3で遊技を行おうとする場合に、払出不能な持玉情報(すなわち、乗入不能な持玉情報)が残存してしまう旨をタッチパネルLCD16の表示部に表示するとともに、タッチパネルLCD16の受付部を、残存してしまう分の持玉情報に応じた遊技媒体を当該遊技媒体取扱装置1で払い出すか否かの払出選択操作が可能となるように制御する。払出選択操作により払出することが選択されると、遊技媒体取扱装置1は、払出選択があったと判別する。タッチパネルLCD16の表示例については、図33を用いて後述する。
次に、遊技媒体取扱装置1は、上記払出選択指示受付処理における払出選択があったか否かを判別する(ステップS1144)。払出選択がないと判別した場合には、乗入元乗入不能判定処理を終了する。
一方、払出選択があると判別した場合には、演算結果に基づいた持玉数の払出を行う(ステップS1145)。前述の例でいえば、1パチにおける遊技媒体取扱装置1のレート別持玉情報記憶部103cに、1,003玉の持玉情報が記憶されている場合に、当該遊技媒体取扱装置1で3玉分の遊技媒体の払出を行う。
このように、遊技媒体取扱装置1は、当該遊技媒体取扱装置1で記憶された持玉情報に、他の遊技媒体取扱装置1で設定されている貸出レートでは払出不能な持玉情報(すなわち、乗入不能な持玉情報)が残存してしまう場合には、その旨をタッチパネルLCD16の表示部に表示することにより、遊技者に対して報知を行うように構成されている。
このように構成することで、遊技者は、異なるレートが設定されている他の遊技媒体取扱装置1に対応する他の遊技機3で遊技を行おうとする場合には、払出不能な持玉情報(すなわち、乗入不能な持玉情報)が残存してしまうことを認識することができるため、遊技者と遊技店とのトラブルを未然に防止することが可能となる。
また、遊技媒体取扱装置1は、当該遊技媒体取扱装置1で記憶された持玉情報に、他の遊技媒体取扱装置1で設定されている貸出レートでは払出不能な持玉情報(すなわち、乗入不能な持玉情報)が残存してしまう場合には、遊技者の払出選択操作により、その残存してしまう分の持玉情報に応じた遊技媒体を払い出すように構成されている。
このように構成することで、遊技者は、異なるレートが設定されている他の遊技媒体取扱装置1に対応する他の遊技機3で遊技を行おうとする場合には、その残存してしまう分の持玉情報に応じた遊技媒体を、当該遊技媒体取扱装置1に対応する遊技機3で使用するか否かを選択することができるため、他のレートに乗入を行おうとしている遊技者にとっては無駄となる持玉情報が記憶されたまま乗入を行うことを防止することができ、遊技者と遊技店とのトラブルを未然に防止することが可能となる。
なお、本実施形態においては、当該遊技媒体取扱装置1で記憶された持玉情報に、他の遊技媒体取扱装置1で設定されている貸出レートでは払出不能な持玉情報(すなわち、乗入不能な持玉情報)が残存してしまう場合には、遊技者の払出選択操作により、その残存してしまう分の持玉情報に応じた遊技媒体を払い出すこととしているが、これに替えて、あるいはこれとともに、当該遊技媒体取扱装置1で記憶された持玉情報が、最低単価景品との交換を要する遊技媒体数に対応する持玉情報に満たない場合にも、上記のステップS1143〜ステップ1145の処理を行うこととしてもよい。
例えば、前述した例の如く、4円レートの場合に、2玉分が最低単価景品との交換を要する遊技媒体数として対応付けられている場合には、4円レートに設定された遊技媒体取扱装置1で記憶された持玉情報が2玉未満であるときに、1円レートの場合に、8玉分が最低単価景品との交換を要する遊技媒体数として対応付けられている場合には、1円レートに設定された遊技媒体取扱装置1で記憶された持玉情報が8玉未満であるときに、上記のステップS1143〜ステップ1145の処理を行うこととしてもよい。加えて、当該処理における最低単価景品との交換を要する遊技媒体数を、前述した景品管理装置7により管理される交換遊技媒体数管理情報における最低単価景品との交換を要する遊技媒体数とは異ならせて設定可能とすることとしてもよい。この場合、4円レートで250玉分が交換を要する遊技媒体数として対応付けられ、1円レートで1,000玉分が交換を要する遊技媒体数として対応付けられた特定の景品(例えば、前述の特殊景品)を最低単価景品として設定可能とすることとしてもよい。
このように構成することで、景品交換を行おうとしている遊技者は、景品管理装置7により設定され、あるいはそれとは別に設定された最低単価景品と交換不能な持玉情報が残存してしまうことを認識することができ、また、払出選択操作により、無駄となる持玉数を使い切ってから遊技を終了することができるため、遊技者と遊技店とのトラブルを未然に防止することが可能となる。
また、本実施形態においては、当該遊技媒体取扱装置1で記憶された持玉情報に、他の遊技媒体取扱装置1で設定されている貸出レートでは払出不能な持玉情報(すなわち、乗入不能な持玉情報)が残存してしまう場合には、遊技者の払出選択操作により、その残存してしまう分の持玉情報に応じた遊技媒体を払い出すこととしているが、遊技者の払出選択操作の有無にかかわらず、その残存してしまう分の持玉情報に応じた遊技媒体を自動的に払い出すこととしてもよい。すなわち、図16に示す乗入元乗入不能判定処理において、ステップS1143及びステップS1144の処理を行うことなく、ステップS1145の処理を行うこととしてもよい。
このように構成することで、他のレートに乗入を行おうとしている遊技者にとっては無駄となる持玉情報が記憶されたまま乗入を行うことを防止することができ、遊技者と遊技店とのトラブルを未然に防止することが可能となる。
また、この場合、ステップS1145の処理の後に、その残存してしまう分の持玉情報に応じた遊技媒体を払い出した旨の報知を行う(図示しないが、「ステップS1146」とする。)こととしてもよい。例えば、上記の例の場合(1パチにおける遊技媒体取扱装置1のレート別持玉情報記憶部103cに、1,003玉の持玉情報が記憶されている場合)に、当該遊技媒体取扱装置1のタッチパネルLCD16の表示部に、「4パチに移動する場合に払出不能となる3玉を払い出しました。」と表示するようにしてもよい。
このように構成することで、遊技者が、持玉があるにもかかわらず離席してしまうことを防止することができ、遊技者と遊技店とのトラブルを未然に防止することが可能となる。
さらに、上記の場合、ステップS1143の処理に替えて、タッチパネルLCD16の受付部により、カードの返却目的の選択をさせるための操作(以下、「返却目的選択操作」という。)が可能となるような処理を行うこととしてもよい。具体的には、A「レートの異なる遊技機へ移動する」、B「同一のレートの遊技機へ移動する」、C「遊技を終了する」のいずれかを選択させる。そして、Aが選択された場合のみ、ステップS1145及びステップS1146の処理を行うこととしてもよい。
このように構成することで、他のレートに乗入を行おうとしている遊技者にとっては無駄となる持玉情報が記憶されたまま乗入を行うことを防止することができ、また、他のレートに乗入を行おうとしていない遊技者にとっては全ての持玉情報が記憶されたままカードの返却を行うことができるため、遊技者と遊技店とのトラブルを未然に防止することが可能となる。
さらに、本実施形態においては、前述した払出選択操作を受付可能とするか否か、返却目的選択操作を受付可能とするか否かを、遊技店側が選択的に予め設定可能に構成することとしてもよい。いずれの操作も受付可能と設定されない場合には、前述したように残存してしまう分の持玉情報に応じた遊技媒体が自動的に払い出されることとなる。
このように構成することで、遊技店が、残存してしまう分の持玉情報の管理について、自店にあった運用を行うことができるため、遊技者と遊技店とのトラブルを未然に防止することが可能となる。
(持玉分割時処理)
図17は、遊技媒体取扱装置1及びサーバ装置2により行われる持玉分割時処理の処理手順を示すフローチャートである。
最初に、遊技媒体取扱装置1は、持玉分割指示(タッチパネルLCD16の受付部への持玉分割要求操作)があると、レート別持玉情報記憶部103cに記憶されている持玉情報が0であるか否かを判別する(ステップS119)。レート別持玉情報記憶部103cに記憶されている持玉情報が0であると判別した場合には、持玉分割時処理を終了する。
一方、レート別持玉情報記憶部103cに記憶されている持玉情報が0でないと判別した場合には、図18において後述する持玉分割選択処理(ステップS120)を行う。
次に、遊技媒体取扱装置1は、計数カードの割り当てを行う(ステップS121)。具体的には、遊技媒体取扱装置1に貯留されている計数カードのうち、今回分割に用いる計数カードの割り当てを行う。
次に、遊技媒体取扱装置1は、サーバ装置2に対して持玉分割要求を行い(ステップS122)、識別情報及び持玉分割情報をサーバ装置2へ送信する。
サーバ装置2は、遊技媒体取扱装置1から送信された識別情報及び持玉分割情報を受信すると、レート別持玉情報記憶部202c、又は212bに記憶された持玉情報を識別情報と対応付けて更新し(ステップS207)、更新情報を遊技媒体取扱装置1へ送信する。遊技媒体取扱装置1は、サーバ装置2から送信された更新情報を受信すると、分割カードの発行を行う(ステップS123)。
なお、本実施形態の持玉分割時処理では、ステップS123において、分割カードのみを発行することとしているが、持玉分割指示にしたがって、後述する持玉分割選択処理を行った後、持玉の分割元となるカード(分割元カード)を返却(発行)し、持玉の分割先となるカード(分割カード)を発行することとしてもよい。
(持玉分割選択処理)
図18は、遊技媒体取扱装置1により行われる持玉分割選択処理の処理手順を示すフローチャートである。
最初に、遊技媒体取扱装置1は、分割元レート指定受付処理(ステップS1201)を行う。具体的には、当該遊技媒体取扱装置1のレート別持玉情報記憶部103cに記憶された持玉情報を用いて、レート別の持玉数をタッチパネルLCD16の表示部に表示するとともに、タッチパネルLCD16の受付部を、いずれのレートの持玉数から分割するかを指定する分割元指定操作が可能となるように制御する。分割元指定操作により分割元レートが指定されると、遊技媒体取扱装置1は、分割元レートの指定があったと判別する。
タッチパネルLCD16の表示例については、図34を用いて後述する。
次に、遊技媒体取扱装置1は、上記分割元レート指定受付処理における分割元レートの指定があったか否かを判別する(ステップS1202)。分割元レートの指定がないと判別した場合には、処理を待機する。
一方、分割元レートの指定があると判別した場合には、指定された分割元レートを持玉分割情報にセットする(ステップS1203)。
次に、遊技媒体取扱装置1は、分割持玉数指定受付処理(ステップS1204)を行う。具体的には、分割元レート指定受付処理において指定された分割元レートの持玉数をタッチパネルLCD16の表示部に表示するとともに、タッチパネルLCD16の受付部を、分割元レートにおける持玉数のうち何玉分の持玉数を分割するかを指定する分割数指定操作が可能となるように制御する。分割数指定操作により分割持玉数が指定されると、遊技媒体取扱装置1は、分割持玉数の指定があったと判別する。タッチパネルLCD16の表示例については、図35を用いて後述する。
次に、遊技媒体取扱装置1は、上記分割持玉数指定受付処理における分割持玉数の指定があったか否かを判別する(ステップS1205)。分割持玉数の指定がないと判別した場合には、処理を待機する。
一方、分割持玉数の指定があると判別した場合には、指定された分割持玉数を持玉分割情報にセットする(ステップS1206)。
次に、遊技媒体取扱装置1は、分割先レート指定受付処理(ステップS1207)を行う。具体的には、分割持玉数指定受付処理において指定された分割持玉数をタッチパネルLCD16の表示部に表示するとともに、タッチパネルLCD16の受付部を、いずれのレートの持玉数に分割するかを指定する分割先指定操作が可能となるように制御する。分割先指定操作により分割先レートが指定されると、遊技媒体取扱装置1は、分割先レートの指定があったと判別する。タッチパネルLCD16の表示例については、図36を用いて後述する。
次に、遊技媒体取扱装置1は、上記分割先レート指定受付処理における分割先レートの指定があったか否かを判別する(ステップS1208)。分割先レートの指定があると判別した場合には、指定された分割先レートを持玉分割情報にセットし(ステップS1209)、持玉分割選択処理を終了する。
一方、分割先レートの指定がないと判別した場合には、分割元レートを分割先レートとして持玉分割情報にセットし(ステップS1210)、持玉分割選択処理を終了する。
なお、本実施形態の持玉分割選択処理では、ステップS1201において、分割元レートを指定させることとしているが、当該遊技媒体取扱装置1に設定されているレートが分割元レートとして基本設定されており、分割元レートを変更させる場合のみ、その旨を指定させることとしてもよい。この場合、タッチパネルLCD16aの表示部に、「分割元レートを変更しますか?」と表示するとともに、タッチパネルLCD16aの受付部に、「変更する」「変更しない」という選択ボタンを表示し、「変更する」が表示された箇所を遊技者にタッチさせることで分割元レートを変更させることとしてもよい。
次に、本発明における遊技媒体取扱装置1の状態表示灯13の発光態様の例を、図19を用いて説明する。同図において、「色」の列は、状態表示灯13の発光色を示し、「点灯」の列は、状態表示灯13が対応する「色」で点灯することを示し、「点滅」の列は、状態表示灯13が対応する「色」で点滅することを示している。
状態表示灯13が、白色で点灯している場合には、閉店中であることが報知され、白色で点滅している場合には、起動処理中であることが報知される。
状態表示灯13が、青色で点灯している場合には、開店中であることが報知され、青色で点滅している場合には、貯留されている計数カードの残数が少ない(例えば、2枚以下
)、又は多い(例えば、10枚貯留で可能である場合に10枚)ことが報知される。
状態表示灯13が、緑色で点灯している場合には、計数カードが挿入中であること、又は残額情報があることが報知される。
状態表示灯13が、橙色で点灯している場合には、計数カードが挿入中であり、かつ持玉情報があることが報知され、橙色で点滅している場合には、持玉情報として貸出レートでは払出不能な持玉情報があることが報知される。図11において前述した乗入先乗入不能判定処理の状態表示灯制御処理(ステップS1072)においては、状態表示灯13が橙色で点滅するように制御される。
なお、残額情報があり、かつ持玉情報がある場合も想定されるが、この場合には、緑色の点灯と橙色の点灯とを交互に繰り返すように点灯させることで、双方の情報を報知することとしてもよいし、持玉情報の報知の優先順位を残額情報の報知よりも高くすることで、この場合であっても、橙色に点灯させるようにすることとしてもよい。
状態表示灯13が、黄色で点灯している場合には、会員カードが挿入中であることが報知される。
状態表示灯13が、紫色で点灯している場合には、カードロック状態(すなわち、カードの返却(発行)をしない状態)であることが報知される。
状態表示灯13が、赤色で点灯している場合には、オフライン中である(すなわち、サーバ装置2と接続状態でない)ことが報知され、赤色で点滅している場合には、エラー発生中であることが報知される。
次に、本実施形態における遊技媒体取扱装置1のタッチパネルLCD16の表示例を、図20〜図36を用いて説明する。なお、便宜上、パチンコ機3aに対応する遊技媒体取扱装置1aにおけるタッチパネルLCD16aの表示例、又はパチスロ機3bに対応する遊技媒体取扱装置1bにおけるタッチパネルLCD16bの表示例として説明する場合があるが、これに限られるものでなく、遊技機3に対応する遊技媒体取扱装置1におけるタッチパネルLCD16の表示例として適用できるものとする。
なお、図20〜図36においては、図示を省略しているが、前述したように、タッチパネルLCD16の受付部に遊技者が現在の持玉情報を確認するための「持玉情報確認」の操作ボタンを常時表示し、遊技者が、操作ボタンが表示された箇所をタッチすることにより、レート別の現在の持玉情報をタッチパネルLCD16の表示部に表示するようにすることとしてもよい。また、同様に、カードが挿入されている場合には、タッチパネルLCD16の表示部の所定の領域に、常にレート別の現在の持玉情報を表示しておくこととしてもよい。
図20は、遊技媒体取扱装置1のタッチパネルLCD16の基本画面(第1画面)を示す図である。より具体的には、カードが挿入されておらず、紙幣も投入されていない場合のタッチパネルLCD16の表示態様を示す図である。第1画面は、各種の操作ボタンが表示される領域(受付部)と、図示したようにメッセージが表示される領域(表示部)とで構成される。そして、各種の操作ボタンが表示される領域は、表示される操作ボタンが変動する第1表示領域161と、表示される操作ボタンが変動しない第2表示領域162とを含む。
また、図20及び後述する図21〜図36において、操作ボタンを灰色で表示しているときは、タッチパネルLCD16において、その操作ボタンが消灯していることを示すものである。すなわち、その操作ボタンが有効でないことを図示している。一方、操作ボタンを白色で表示しているときは、タッチパネルLCD16において、その操作ボタンが点灯していることを示すものである。すなわち、その操作ボタンが有効であることを示すものである。
なお、操作ボタンが有効であるか否かの表示態様は、上記に限られるものではなく、適宜設定することが可能である。例えば、操作ボタンが有効である場合には、その操作ボタンを表示し、操作ボタンが有効でない場合には、その操作ボタンを表示しないこととしてもよい。
第1画面には、その上部に、操作ボタン「カードロック」及び「進む」が表示されている。「カードロック」は、その遊技媒体取扱装置1にカードが挿入されている場合に、所定の解除操作(例えば、カードロック時に設定したパスワードを入力する操作)がなければ、カードが返却されないようにするための操作ボタンである。また、「進む」は、タッチパネルLCD16における表示を、後述する第2画面に切り替えるための操作ボタンである。
また、第1画面には、その下部に、操作ボタン「返却」が表示されている。「返却」は、前述した遊技者からのカードの返却要求操作を受け付けるための操作ボタンである。なお、図20においては、前述のとおりカードが挿入されておらず、紙幣も投入されていないため、「返却」操作ボタンは有効とはなっていない(すなわち、消灯している)。
また、第1画面の第1表示領域161には、遊技者が挿入したカードに対応付けられている持玉情報と対応する情報に基づいて、複数の「払出」操作ボタンのうちから一の「払出」操作ボタンが表示されるようになっている。なお、図20においては、前述のとおりカードが挿入されていないため、いずれの「払出」操作ボタンも表示されていない(すなわち、消灯している)。「払出」操作ボタンの種類については後述する。
また、第1画面の第2表示領域162には、操作ボタン「現金貸出」、「持玉分割」及び「持玉計数」が表示されている。「現金貸出」は、その遊技媒体取扱装置1に紙幣が投入されている場合に、その紙幣の額に応じた残額情報に基づいて、前述した遊技者からの貸出要求操作を受け付けるための操作ボタンである。また、「持玉分割」は、遊技者が保有している持玉情報を分割するための前述した持玉分割要求操作を受け付けるための操作ボタンである。また、「持玉計数」は、計数装置107による遊技媒体の計数を開始させるための操作(計数開始要求操作)を受け付けるための操作ボタンである。なお、図20においては、前述のとおりカードが挿入されておらず、紙幣も投入されていないため、「現金貸出」及び「持玉分割」操作ボタンは有効とはなっていない(すなわち、消灯している)。
図21は、遊技媒体取扱装置1のタッチパネルLCD16の基本画面(第2画面)を示す図である。より具体的には、カードが挿入されておらず、紙幣も投入されていない場合に、遊技者により操作ボタン「進む」が操作されたときのタッチパネルLCD16の表示態様を示す図である。第2画面は、各種の操作ボタンが表示される領域(受付部)と、図示したようにメッセージが表示される領域(表示部)とで構成される。そして、各種の操作ボタンが表示される領域は、表示される操作ボタンが変動する第3表示領域163と、表示される操作ボタンが変動しない第4表示領域164とを含む。
第2画面には、その上部に、操作ボタン「戻る」が表示されている。「戻る」は、タッチパネルLCD16における表示を、前述した第1画面に切り替えるための操作ボタンである。
また、第2画面の第3表示領域163には、遊技者が挿入したカードに対応付けられている持玉情報と対応する情報に基づいて、複数の「払出」操作ボタンのうち、第1画面の第1表示領域161において表示されなかったその他の「払出」操作ボタンが表示されるようになっている。なお、図21においては、前述のとおりカードが挿入されていないため、いずれの「払出」操作ボタンも表示されていない(すなわち、消灯している)。
また、第2画面の第4表示領域164には、操作ボタン「各種設定」、「貯玉移動」及び「携帯連動」が表示されている。「各種設定」は、図29に示す各種設定画面を表示させるための操作(各種設定指示操作)を受け付ける操作ボタンである。また、「貯玉移動」は、その遊技媒体取扱装置1に会員カードが挿入されている場合であって、保有する持玉情報がある場合に、その持玉情報を貯玉するための操作(貯玉移動操作)を受け付けるための操作ボタンである。また、「携帯連動」は、非接触ICカードリーダライタ18に携帯端末装置をかざすことで、前述したような各種のサービスの提供を受けるための操作(携帯連動サービス要求操作)を受け付けるための操作ボタンである。なお、図21においては、前述のとおりカードが挿入されておらず、紙幣も投入されていないため、「各種設定」及び「貯玉移動」操作ボタンは有効とはなっていない(すなわち、消灯している)。
図22〜図24は、遊技媒体取扱装置1のタッチパネルLCD16の表示例(第1画面)を示す図である。なお、これらの図においては、パチスロ機3bに対応する遊技媒体取扱装置1bにおけるタッチパネルLCD16bの表示例として説明する。
図22の(a)は、その遊技媒体取扱装置1bに紙幣が投入されている場合の第1画面の表示例を示す図である。図20の基本画面(第1画面)と比べて、操作ボタン「現金貸出」及び「返却」が有効となっている(すなわち、点灯している)。遊技者は、操作ボタン「現金貸出」をタッチ操作することで、所定量の残額情報(例えば、1,000円分)と引き換えに、所定数の遊技媒体(例えば、メダル50枚)の払い出しを受けることができる。また、遊技者は、操作ボタン「返却」をタッチ操作することで、未使用分の残額情報が対応付けられたカードの返却を受けることができる。
図22の(b)は、その遊技媒体取扱装置1bにカードが挿入されている場合であって、操作ボタン「カードロック」が操作されている場合の第1画面の表示例を示す図である。図20の基本画面(第1画面)と比べて、操作ボタン「カードロック」が「ロック中」に変化しており、また表示部の表示内容が変化している。遊技者は、操作ボタン「ロック中」をタッチ操作し、さらに前述した所定の解除操作を行うことで、カードの返却を受けることができるようになる(すなわち、操作ボタン「返却」が有効化される)。なお、本図においては、遊技者が5円レートの持玉情報を保有している場合を例に挙げて説明しており、第1画面の第1表示領域161には、操作ボタン「5円持玉払出」が表示され、かつ有効となっている。
このように、「払出」操作ボタンは、遊技者が挿入したカードに対応付けられている持玉情報と対応する情報に基づいて、具体的には、遊技者の保有する持玉情報が、貯玉情報であるか、若しくは計数持玉情報であるか、及びそのレートに基づいて、複数の表示がなされるように構成されている。
例えば、遊技者の保有する持玉情報が、計数持玉情報であって、5円レートによるものであれば、操作ボタン「5円持玉払出」が表示され、20円レートによるものであれば、操作ボタン「20円持玉払出」が表示される。また、遊技者の保有する持玉情報が、貯玉情報であって、5円レートによるものであれば、操作ボタン「5円貯玉払出」が表示され、20円レートによるものであれば、操作ボタン「20円貯玉払出」が表示される。
ここで、本実施形態においては、遊技者の保有する持玉情報が、貯玉情報であるか、又は計数持玉情報であるかにかかわらず、乗り入れ再プレイを可能としているため、これらの「払出」操作ボタンを複数表示しなければならない場合がある。具体的には、例えば、もともと5円レートの貯玉と20円レートの貯玉とを保有する遊技店の会員である遊技者が、5スロにおいても、20スロにおいても持玉の計数を行った場合、その遊技者は、自己の持玉として、そのいずれの持玉情報も遊技に使用することができることとなる。このため、そのような遊技者に対しては、操作ボタン「5円持玉払出」、「20円持玉払出」、「5円貯玉払出」及び「20円貯玉払出」の全てを表示しておくことが望ましいが、これら全ての操作ボタンをタッチパネルLCD16の第1画面に表示することは困難である。
なぜならば、まず、遊技媒体取扱装置1は、遊技機3と遊技機3との間に設置されるものであるため、遊技店の島の設置面積を圧迫させないように、より薄型であることが求められており、それに伴って、タッチパネルLCD16も小型化する必要があるからである。
また、前述したように、タッチパネルLCD16の第1画面には、「払出」操作ボタン以外にも各種の情報やその他の操作ボタンを表示しなければならないため、「払出」操作ボタンを表示しうる領域は必然的に限られた領域となるからである。もっとも、全ての情報や操作ボタンを小さく表示することも考えられるが、かえって情報のわかりにくさや、操作の不便を遊技者に感じさせてしまうこととなってしまう。
そこで、本実施形態における遊技媒体取扱装置1にあっては、複数の「払出」操作ボタンを表示する必要がある場合には、予め定められた優先順位にしたがって、あるいは遊技者の操作態様を考慮して、タッチパネルLCD16の第1画面には、もっとも使用する可能性が高いと考えられる「払出」操作ボタンを表示することとし、その他の「払出」操作ボタンにおいては、タッチパネルLCD16の第2画面に表示することとしているのである。
このように構成することで、遊技者にとってより適切な位置(タッチパネルLCD16の第1画面)に、所望の「払出」操作ボタンを表示することができるため、タッチパネルLCD16の視認性を担保しつつ、遊技者の持玉の乗入操作を含むタッチ操作の利便性を向上させることができる。なお、「払出」操作ボタンを、タッチパネルLCD16の第1画面に優先的に表示させる各態様については、図27及び図28の説明において後述する。
図23の(c)は、その遊技媒体取扱装置1bにカードが挿入されている場合であって、操作ボタン「5円持玉払出」が第1表示領域161に表示されている場合の第1画面の表示例を示す図であり、図23の(d)は、その遊技媒体取扱装置1bにカードが挿入されている場合であって、操作ボタン「20円持玉払出」が第1表示領域161に表示されている場合の第1画面の表示例を示す図である。また、図24の(e)は、その遊技媒体取扱装置1bに会員カードが挿入されている場合であって、操作ボタン「5円貯玉払出」が第1表示領域161に表示されている場合の第1画面の表示例を示す図であり、図24の(f)は、その遊技媒体取扱装置1bに会員カードが挿入されている場合であって、操作ボタン「20円貯玉払出」が第1表示領域161に表示されている場合の第1画面の表示例を示す図である。
図25及び図26は、遊技媒体取扱装置1のタッチパネルLCD16の表示例(第2画面)を示す図である。なお、これらの図においては、パチスロ機3bに対応する遊技媒体取扱装置1bにおけるタッチパネルLCD16bの表示例として説明する。
図25の(a)は、その遊技媒体取扱装置1bに紙幣が投入されている場合の第2画面の表示例を示す図である。図21の基本画面(第2画面)と比べて、操作ボタン「各種設定」が有効となっている(すなわち、点灯している)。遊技者は、操作ボタン「各種設定」をタッチ操作することで、図29に示す各種設定画面を表示させることができる。
図25の(b)は、その遊技媒体取扱装置1bに会員カードが挿入されている場合であって、その遊技媒体取扱装置1bの計数装置107により遊技媒体(メダル)が計数された場合の第2画面の表示例を示す図である。図25の(a)と比べて、操作ボタン「貯玉移動」が有効となっている(すなわち、点灯している)。遊技者は、操作ボタン「貯玉移動」をタッチ操作することで、その計数持玉情報を貯玉情報として記憶させることができる。
図26の(c)は、その遊技媒体取扱装置1bに会員カードが挿入されている場合であって、遊技者が、例えば、5円レートの持玉と、20円レートの貯玉を保有している場合の第2画面の表示例を示す図である。本図においては、第2画面の第3表示領域163に、操作ボタン「20円貯玉払出」が表示されている。一方、このとき、第1画面の第1表示領域161には、操作ボタン「5円持玉払出」が表示されていることとなる。
図26の(d)は、その遊技媒体取扱装置1bに会員カードが挿入されている場合であって、遊技者が、例えば、5円レートの持玉、20円レートの持玉、5円レートの貯玉及び20円レートの貯玉を保有している場合の第2画面の表示例を示す図である。本図においては、第2画面の第3表示領域163に、操作ボタン「20円持玉払出」、「5円貯玉払出」及び「20円貯玉払出」が表示されている。一方、このとき、第1画面の第1表示領域161には、操作ボタン「5円持玉払出」が表示されていることとなる。
図28は、遊技媒体取扱装置1のタッチパネルLCD16の第1画面と第2画面に表示される、表示内容の対応関係を示す図である。なお、本図においては、パチスロ機3bに対応する遊技媒体取扱装置1bにおけるタッチパネルLCD16bを例に挙げて説明する。
図28では、遊技者がどの持玉情報を保有しているときに、タッチパネルLCD16bの第1画面と第2画面がどの表示態様となるかの対応関係を示している。すなわち、遊技者が、5円レートの持玉、20円レートの持玉、5円レートの貯玉及び20円レートの貯玉のうちのどの持玉情報を保有しているかに基づいて、タッチパネルLCD16bの第1画面の第1表示領域161に、どの「払出」操作ボタンを表示し、一方、タッチパネルLCD16bの第2画面の第3表示領域163に、どの「払出」操作ボタンを表示するかの対応関係を示すものである。
本実施形態において、遊技媒体取扱装置1bでは、予め定められた優先順位として、5円レートの持玉、20円レートの持玉、5円レートの貯玉、20円レートの貯玉の順に優先順位が高くなるように構成されている。すなわち、図28に示す「持玉情報」の欄では、左に行くほど優先順位が高くなるように構成されており、「タッチパネルの表示」の欄では、それに対応するように第1画面及び第2画面の表示がなされるように構成されている。
例えば、遊技者が、5円レートの持玉と、20円レートの貯玉を保有している場合には、5円レートの持玉のほうが優先順位が高いことから、第1画面の第1表示領域161には、図23の(c)に示すように操作ボタン「5円持玉払出」が表示され、第2画面の第3表示領域163の左上段には、図26の(c)に示すように操作ボタン「20円貯玉払出」が表示されることとなる。
また、例えば、遊技者が、5円レートの持玉、20円レートの持玉、5円レートの貯玉及び20円レートの貯玉を保有している場合には、前述した優先順位にしたがって、第1画面の第1表示領域161には、図23の(c)に示すように操作ボタン「5円持玉払出」が表示され、第2画面の第3表示領域163の左上段には、図26の(d)に示すように操作ボタン「20円持玉払出」が表示され、第2画面の第3表示領域163の右上段には、図26の(d)に示すように操作ボタン「5円貯玉払出」が表示され、第2画面の第3表示領域163の左中段には、図26の(d)に示すように操作ボタン「20円貯玉払出」が表示されることとなる。
また、例えば、図28においては、「※」の表示により図示を省略しているが、遊技者が、20円レートの持玉と、5円レートの貯玉を保有している場合には、20円レートの持玉のほうが優先順位が高いことから、第1画面の第1表示領域161には、図23の(d)に示すように操作ボタン「20円持玉払出」が表示され、第2画面の第3表示領域163の左上段には、操作ボタン「5円貯玉払出」が表示されることとなる。
また、本実施形態において、貯玉(5円レート貯玉、20円レート貯玉)よりも持玉(5円レート持玉、20円レート持玉)の優先順位を高くしているのは、持玉は、遊技者によりその遊技当日に計数された持玉情報であることから、遊技者は、貯玉よりも持玉のほうを早く使用したいと考えることが通常だからである。また、高レートの持玉情報(20円レート持玉、20円レート貯玉)よりも低レートの持玉情報(5円レート持玉、5円レート貯玉)の優先順位を高くしているのは、乗入可能な遊技店において、低レートの持玉情報と高レートの持玉情報の双方を保有する遊技者は、高レートの持玉情報よりも低レートの持玉情報を早く使用したいと考えることが通常だからである。
なお、本実施形態における遊技媒体取扱装置1bおいては、5円レートの持玉、20円レートの持玉、5円レートの貯玉、20円レートの貯玉の順に優先順位が高くなるように構成しているが、優先順位はこれに限られるものではなく、例えば、5円レートの持玉、5円レートの貯玉、20円レートの持玉、20円レートの貯玉の順に優先順位が高くなるように構成することとしてもよい。
また、上記の優先順位を遊技店側で設定可能に構成することとしてもよい。このように構成することで、遊技店の運用に沿い、かつ遊技者の意向にも沿った「払出」操作ボタンの表示を行うことが可能となり、タッチパネルLCD16の視認性を担保しつつ、より遊技者の持玉の乗入操作を含むタッチ操作の利便性を向上させることができる。
また、上記の優先順位を遊技媒体取扱装置1に設定されているレートに応じて変動させることとしてもよい。例えば、遊技媒体取扱装置1bに設定されているレートが5円レートである場合には、5円レートの持玉、5円レートの貯玉、20円レートの持玉、20円レートの貯玉の順に優先順位が高くなるように設定がされ、遊技媒体取扱装置1bに設定されているレートが20円レートである場合には、20円レートの持玉、20円レートの貯玉、5円レートの持玉、5円レートの貯玉の順に優先順位が高くなるように設定がされることとしてもよい。すなわち、乗入不要な持玉情報(乗入指示及び同意指示を不要とする持玉情報)の優先順位が高くなるように構成することで、タッチパネルLCD16の視認性を担保しつつ、遊技者の持玉の乗入操作を含むタッチ操作の利便性を向上させることができる。
また、予め定められた優先順位にしたがって、「払出」操作ボタンを表示するが、遊技者の操作態様に基づいて優先順位を変更することとしてもよい。このように構成することで、より遊技者の意向に沿った「払出」操作ボタンの表示を行うことが可能となり、タッチパネルLCD16の視認性を担保しつつ、より遊技者の持玉の乗入操作を含むタッチ操作の利便性を向上させることができる。
図27は、遊技媒体取扱装置1における払出指示操作後のタッチパネルLCD16の表示例を示す図である。なお、本図においては、パチスロ機3bに対応する遊技媒体取扱装置1bにおけるタッチパネルLCD16bの表示例として説明する。例えば、遊技者が、5円レートの持玉、20円レートの持玉、5円レートの貯玉及び20円レートの貯玉を保有している場合には、前述した優先順位にしたがって、第1画面の第1表示領域161には、図23の(c)に示すように操作ボタン「5円持玉払出」が表示され、第2画面の第3表示領域163の左上段には、図26の(d)に示すように操作ボタン「20円持玉払出」が表示され、第2画面の第3表示領域163の右上段には、図26の(d)に示すように操作ボタン「5円貯玉払出」が表示され、第2画面の第3表示領域163の左中段には、図26の(d)に示すように操作ボタン「20円貯玉払出」が表示されることとなるが、遊技者が操作ボタン「20円貯玉払出」を操作した後には、図27に示すように、第1画面の第1表示領域161には、操作ボタン「20円貯玉払出」を表示し、第2画面の第3表示領域163の左上段には、操作ボタン「5円持玉払出」を表示し、第2画面の第3表示領域163の右上段には、操作ボタン「20円持玉払出」を表示し、第2画面の第3表示領域163の左中段には、操作ボタン「5円貯玉払出」を表示することとしてもよい。
すなわち、遊技者の操作態様に基づいて第1画面の第1表示領域161に表示される「払出」操作ボタンを変更し、その他の「払出」操作ボタンについては、予め定められた優先順位にしたがい、表示順序を繰り下げることとしてもよい。
また、この場合、図15の説明により前述したカード返却時処理において、カードが返却されたことに基づいて、変更された優先順位を元に戻すこととしてもよく、あるいは前述したフェイシャルデータに基づいて、遊技者が交代したか否かを判別し、遊技者が交代したと判別したことに応じて、変更された優先順位を元に戻すこととしてもよい。
図29は、遊技媒体取扱装置1における各種設定指示操作後のタッチパネルLCD16の表示例を示す図である。タッチパネルLCD16の上方には、各種設定画面である旨を表示しており、その下方には、前述した払出数設定操作を受付可能な楕円形状の選択ボタン及び前述した同意条件変更操作を受付可能な楕円形状の選択ボタンを表示している。遊技者、又は遊技店の店員は、いずれかの選択ボタンが表示された箇所をタッチすることにより、払出数設定操作又は同意条件変更操作を行いうる。
図30は、図9の説明において前述した払出数設定処理(ステップS131)におけるタッチパネルLCD16の表示例を示す図である。なお、本図においては、パチスロ機3bに対応する遊技媒体取扱装置1bにおけるタッチパネルLCD16bを例に挙げて説明する。
遊技者、又は遊技店の店員により、前述した払出数設定操作がなされると、図30の左側の図のように、タッチパネルLCD16bの上方には、現在の設定されている払出数を表示し、その下方には、その払出数を変更するか否かを選択する楕円形状の選択ボタンを表示する。
ここで、遊技者により、払出数を変更する旨の選択操作がなされると、図30の右側の図のように、タッチパネルLCD16bの上方には、払出数変更処理中である旨を表示し、その下方には、払出数を何枚に設定するかを表示する。
また、さらにその下方には、払出数を設定する三角形状の数値増減ボタン及び楕円形状の決定ボタンが表示されている。遊技者、又は遊技店の店員は、数値増減ボタンが表示された箇所をタッチすることにより払出数を表示させ、決定ボタンが表示された箇所をタッチすることにより、払出数の設定を行いうる。
なお、図示は省略するが、前述したように、第1の払出数、第2の払出数、及び第3の払出数を個別に設定可能とする場合には、まず、払出数設定操作に際して、タッチパネルLCD16bに、計数持玉情報に基づく払出数を変更するか、貯玉情報に基づく払出数を変更するか、又は貨幣情報に基づく払出数を変更するかについて選択させる選択ボタンを表示する。そして、遊技者、又は遊技店の店員が、そのいずれかの選択ボタンが表示された箇所をタッチすることにより、図30の左側の図に示した表示を行う。この場合、前述したように、遊技者が設定可能な払出数を限定する(例えば、第1の払出数については遊技者が設定可能とするが、第2の払出数及び第3の払出数については遊技店のみが設定可能とする)ように構成したときは、貯玉情報に基づく払出数を変更するかについて選択させる選択ボタン及び貨幣情報に基づく払出数を変更するかについて選択をさせる選択ボタンが有効とならないように表示し、あるいは非表示とすることとしてもよい。
図31は、図10の説明において前述した同意条件変更処理(ステップS1046)におけるタッチパネルLCD16の表示例を示す図である。なお、図31〜図36においては、パチンコ機3aに対応する遊技媒体取扱装置1aにおけるタッチパネルLCD16aを例に挙げて説明する。
遊技者により、前述した同意条件変更操作がなされると、図31の左側の図のように、タッチパネルLCD16aの上方には、現在の設定されている同意条件を表示し、その下方には、その同意条件を変更するか否かを選択する楕円形状の選択ボタンを表示する。
ここで、遊技者により、同意条件を変更する旨の選択操作がなされると、図31の右側の図のように、タッチパネルLCD16aの上方には、同意条件変更処理中である旨を表示し、その下方には、同意条件を何玉に設定するかを表示する。そして、その下方には、本日に限り同意を不要とすることを選択する楕円形状の選択ボタンを表示する。
また、さらにその下方には、遊技者による同意条件となる玉数を設定する三角形状の数値増減ボタン及び楕円形状の決定ボタンが表示されている。遊技者は、数値増減ボタンが表示された箇所をタッチすることにより同意条件となる玉数を表示させ、決定ボタンが表示された箇所をタッチすることにより、同意条件の変更を行いうる。
図32は、図10の説明において前述した乗入判定処理の乗入指示受付処理(ステップS1044)時における、遊技媒体取扱装置1のタッチパネルLCD16の表示例を示す図である。
タッチパネルLCD16aの上方には、そのパチンコ遊技ユニットで設定されている貸出レートを表示しており、その下方には、その貸出レートとは異なるレートの持玉情報が乗入可能である旨、及び乗入を行うかを表示している。
また、さらにその下方には、遊技者による乗入選択操作を受付可能な楕円形状の選択ボタンが表示されている。遊技者は、いずれかの選択ボタンが表示された箇所をタッチすることにより、乗入選択操作を行いうる。
なお、図32の表示例においては、さらに、乗入元レートの持玉数と乗入先レートの持玉数とをタッチパネルLCD16aに表示することとしてもよい。
図33は、図16の説明において前述した乗入元乗入不能判定処理の払出選択指示受付処理(ステップS1143)時における、遊技媒体取扱装置1のタッチパネルLCD16の表示例を示す図である。
タッチパネルLCD16aの上方には、そのパチンコ遊技ユニットで設定されている貸出レートを表示しており、その下方には、その貸出レートとは異なるレートでは払出不能となる持玉(すなわち、乗入不能な持玉)がある旨、及びその持玉を払い出すかを表示している。
また、さらにその下方には、遊技者による払出選択操作を受付可能な楕円形状の選択ボタンが表示されている。遊技者は、いずれかの選択ボタンが表示された箇所をタッチすることにより、払出選択操作を行いうる。
図34は、図18の説明において前述した持玉分割選択処理の分割元レート指定受付処理(ステップS1201)時における、遊技媒体取扱装置1のタッチパネルLCD16の表示例を示す図である。
タッチパネルLCD16aの上方には、持玉分割処理中である旨を表示しており、その下方には、レート毎に現在記憶されている持玉数、及びいずれのレートから持玉分割をするかを表示している。
また、さらにその下方には、遊技者による分割元指定操作を受付可能な楕円形状の選択ボタンが表示されている。遊技者は、いずれかの選択ボタンが表示された箇所をタッチすることにより、分割元指定操作を行いうる。
図35は、図18の説明において前述した持玉分割選択処理の分割持玉数指定受付処理(ステップS1204)時における、遊技媒体取扱装置1のタッチパネルLCD16の表示例を示す図である。
タッチパネルLCD16aの上方には、持玉分割処理中である旨を表示しており、その下方には、分割元レートの持玉数、及びそのうちから何玉分分割するかを表示している。
また、さらにその下方には、遊技者による分割数指定操作を受付可能な三角形状の数値増減ボタン及び楕円形状の決定ボタンが表示されている。遊技者は、数値増減ボタンが表示された箇所をタッチすることにより分割持玉数を表示させ、決定ボタンが表示された箇所をタッチすることにより、分割数指定操作を行いうる。
図36は、図18の説明において前述した持玉分割選択処理の分割先レート指定受付処理(ステップS1207)時における、遊技媒体取扱装置1のタッチパネルLCD16の表示例を示す図である。
タッチパネルLCD16aの上方には、持玉分割処理中である旨を表示しており、その下方には、分割元レートと分割持玉数、及びいずれのレートへ持玉分割をするかを表示している。
また、さらにその下方には、遊技者による分割先指定操作を受付可能な楕円形状の選択ボタンが表示されている。遊技者は、いずれかの選択ボタンが表示された箇所をタッチすることにより、分割先指定操作を行いうる。
次に、本実施形態におけるサーバ装置2の表示部250に表示されるメニューの例、及びサーバ装置2の出力部240から出力されるデータの例を、図37〜図45を用いて説明する。
図37は、サーバ装置2の表示部250に表示されるメインメニュー画面の例を示す図である。サーバ装置2の入力部230、出力部240及び表示部250を用いて管理することができるメインメニューとして、「閉開店」、「カード取引」、「カード処理」、「会員管理」、「ホール管理」、「運用設定」及び「景品管理」のアイコンが表示されている。もちろん、これらのメニューは一例であり、サーバ装置2が管理可能なメニューはこれに限られるものではない。また、アイコンの下方には、上記のアイコンからメインメニューが選択された場合、サブメニューや各種の情報を表示するウィンドウ画面が重畳的に表示可能に構成されている。
メインメニュー「閉開店」は、持玉管理装置200、会員管理装置210、遊技情報管理装置220及びその他の装置(島端計数装置5、精算装置6、景品管理装置7)に対して、開店処理又は閉店処理等を行うためのメニューである。すなわち、営業開始前に開店処理を行うことで、持玉管理装置200、会員管理装置210、遊技情報管理装置220及びその他の装置が担う各種の機能を有効化させ、営業終了後に閉店処理を行うことで、持玉管理装置200、会員管理装置210遊技情報管理装置220及びその他の装置が担う各種の機能を無効化させるとともに、その当日の持玉情報、売上情報及び遊技情報等の結果を繰越するためのメニューである。
メインメニュー「カード取引」は、持玉管理装置200、会員管理装置210、遊技情報管理装置220及びその他の装置(島端計数装置5、精算装置6、景品管理装置7)により管理される各種の情報に基づいて、カード取引に係る所定の情報(例えば、売上情報、カード情報、カード利用履歴等)を検索するためのメニューである。すなわち、カードの発券枚数や精算枚数、発券金額や精算金額、未交換の遊技媒体数等を、カードの識別情報別、金種別、台別又は機種別に検索して表示部250に表示させることができるメニューである。
メインメニュー「カード処理」は、会員カードの仮発行、利用停止、持玉情報の変更等を行うためのメニューである。ここで、会員カードの仮発行とは、仮会員が設定した暗証番号に基づいて、計数カードを一時的に会員カードとして機能させることができるというものである。
メインメニュー「会員管理」は、会員カードの発行、登録情報の変更、会員に付与された持玉以外の特典に係る特定のポイントの照会、会員の利用履歴の検索、男女別、年齢別、利用状況別の遊技履歴の検索等を行うためのメニューである。
メインメニュー「ホール管理」は、遊技店の配置図、各台の稼動情報、各台の売上情報等をリアルタイム表示可能とするサブメニュー「ホールデータ管理」、各台の異常データ(例えば、エラー履歴、出玉率が所定の閾値を超えた場合のアラート表示、フェイシャルデータを用いた不審者が着席した場合のアラート表示)をリアルタイム表示可能とするサブメニュー「異常データ管理」、図43及び図44の説明において後述する各種の帳票を出力するためのサブメニュー「帳票出力」、図45の説明において後述する各種の営業分析データを表示するためのサブメニュー「営業分析」等のサブメニューを呼び出すためのメニューである。
メインメニュー「運用設定」は、貯玉の利用条件、貯玉再プレイの利用条件、前述した特定のポイントの付与条件等を設定可能とするサブメニュー「会員運用設定」、乗入時の同意条件、乗入時の乗入上限条件等を設定可能とするサブメニュー「乗入運用設定」、遊技媒体取扱装置1における各種の設定(例えば、貸出レートの設定)を行うためのサブメニュー「ユニット設定」、遊技店に設置される各機種の情報の登録、遊技店の配置図における台配置データ(例えば、台番号)の登録、機種の入替情報の更新等を行うためのサブメニュー「台データ登録」等のサブメニューを呼び出すためのメニューである。
メインメニュー「景品管理」は、景品及び交換遊技媒体数管理情報の登録、景品の在庫管理、出納情報の管理等を行うためのメニューである。
図38は、サーバ装置2の表示部250に表示されるホール管理メニュー画面の例を示す図である。すなわち、入力部230への入力操作により、メインメニュー「ホール管理」が選択された場合の表示部250の表示例を示すものである。
図38においては、選択されたメインメニュー「ホール管理」のアイコンを、他のアイコンとは異なる表示態様で表示(一例として、アイコン内部を斜線で表示)しており、また、その下方のウィンドウ画面には、メインメニュー「ホール管理」のサブメニューであり、前述した「ホールデータ管理」、「異常データ管理」、「帳票出力」及び「営業分析」のアイコンを表示している。
図39は、サーバ装置2の表示部250に表示される帳票出力メニュー画面の例を示す図である。すなわち、入力部230への入力操作により、メインメニュー「ホール管理」が選択され、さらにサブメニュー「帳票出力」が選択された場合の表示部250の表示例を示すものである。
図39においては、前述した図38と同様にメインメニューのアイコンを表示しており、その下方のウィンドウ画面には、サブメニュー「帳票出力」のサブメニューであり、台別の帳票を出力するサブメニュー「台別帳票出力」のアイコンと、機種別の帳票を出力するサブメニュー「機種別帳票出力」のアイコンを表示している。
ここで、入力部230への入力操作により、サブメニュー「台別帳票出力」が選択された場合に、サーバ装置2の出力部240から出力される台別帳票データの例を図43を用いて説明する。なお、本図においては、パチスロ機3bの台別帳票データを例に挙げて説明する。また、台別帳票データの出力は、出力部240から出力されるものに限られず、表示部250に表示されるものでもよい。すなわち、遊技店側で管理及び分析可能な方法により出力されるものであればよい。
図43に示す台別帳票データの例では、項目として、「台番号」、「機種名」、「レート」、「アウト(枚)」、「セーフ(枚)」、「差(枚)」、「出玉率(%)」、「総売上(円)」、「投資売上(円)」、「再プレイ(円)」、「総移動売上(円)」、「移動5円→5円」、「移動20円→5円」、「移動5円→20円」及び「移動20円→20円」が設けられ、台別(遊技機1台毎)に、遊技情報管理装置220により記憶され、あるいは演算された数値が表示されている。
まず、「台番号」とは、遊技媒体取扱装置1により設定され、あるいはサーバ装置2により設定される、パチスロ遊技ユニット毎の固有の識別番号を示すものである。また、「機種名」とは、例えば、前述したサブメニュー「台データ登録」により登録される、パチスロ機3bの固有の名称を示すものである。また、「レート」とは、遊技媒体取扱装置1により設定され、あるいはサーバ装置2により設定される、パチスロ遊技ユニット毎の貸出レートを示すものである。
また、「アウト(枚)」とは、パチスロ機3bに投入されたメダルの枚数を示すものであり、「セーフ(枚)」とは、パチスロ機3bから払い出されたメダルの枚数を示すものである。また、「差(枚)」とは、「アウト(枚)」と「セーフ(枚)」の差枚数を示すものであり、「アウト(枚)」から「セーフ(枚)」を減じることにより求められるものである。また、「出玉率(%)」とは、「アウト(枚)」に対しての「セーフ数(枚)」の割合を示すものであり、「セーフ(枚)」を「アウト(枚)」で除した値に100を乗じることにより求められるものである。
また、「総売上(円)」とは、要するに、パチスロ機3bから払い出されたメダル(「セーフ(枚)」)をパチスロ機3bに再投入する以外の手段により、パチスロ機3bに投入されたメダルの枚数を金額相当額に換算して示すものであり(貨幣の場合には、受け入れた貨幣の額そのものであってもよい)、「投資売上(円)」、「再プレイ(円)」及び「総移動売上(円)」の和により求められる。すなわち、「投資売上(円)」とは、遊技媒体取扱装置1が受け入れた貨幣の額(例えば、貨幣情報)に基づいて、パチスロ機3bに投入されたメダルの枚数を金額相当額に換算して示すものであり、「再プレイ(円)」とは、会員である遊技者が保有する貯玉情報に基づいて、パチスロ機3bに投入されたメダルの枚数を金額相当額に換算して示すものであり、「総移動売上(円)」とは、台移動がなされたことを前提として、遊技者が保有する計数持玉情報に基づいて、パチスロ機3bに投入されたメダルの枚数を金額相当額に換算して示すものである。なお、「総移動売上(円)」は、「移動5円→5円」、「移動20円→5円」、「移動5円→20円」及び「移動20円→20円」の和により求められる。
そして、「移動5円→5円」は、乗入元レートが5円レートであるパチスロ機3bから、乗入先レートが5円であるパチスロ機3bに台移動がなされ、遊技者が保有する5円レートの計数持玉情報に基づいて、投入されたメダルの枚数を金額相当額に換算して示すものであり、「移動20円→5円」は、乗入元レートが20円レートであるパチスロ機3bから、乗入先レートが5円であるパチスロ機3bに台移動がなされ、遊技者が保有する20円レートの計数持玉情報に基づいて、投入されたメダルの枚数を金額相当額に換算して示すものであり、「移動5円→20円」は、乗入元レートが5円レートであるパチスロ機3bから、乗入先レートが20円であるパチスロ機3bに台移動がなされ、遊技者が保有する5円レートの計数持玉情報に基づいて、投入されたメダルの枚数を金額相当額に換算して示すものであり、「移動20円→20円」は、乗入元レートが20円レートであるパチスロ機3bから、乗入先レートが20円であるパチスロ機3bに台移動がなされ、遊技者が保有する20円レートの計数持玉情報に基づいて、投入されたメダルの枚数を金額相当額に換算して示すものである。
すなわち、「移動5円→5円」及び「移動20円→20円」は、前述した通常処理によりメダルが貸し出されたことを示し、「移動20円→5円」及び「移動5円→20円」は、前述した乗入処理によりメダルが貸し出されたことを示すものである。
続いて、入力部230への入力操作により、サブメニュー「機種別帳票出力」が選択された場合に、サーバ装置2の出力部240から出力される機種別帳票データの例を図44を用いて説明する。なお、本図においては、パチスロ機3bの機種別帳票データを例に挙げて説明する。また、機種別帳票データの出力は、出力部240から出力されるものに限られず、表示部250に表示されるものでもよい。すなわち、遊技店側で管理及び分析可能な方法により出力されるものであればよい。
図44に示す機種別帳票データの例では、項目として、「機種名」、「レート」、「アウト平均(枚)」、「セーフ平均(枚)」、「差平均(枚)」、「出玉率平均(%)」、「総売上平均(円)」、「投資売上平均(円)」、「再プレイ平均(円)」、「総移動売上平均(円)」、「移動平均5円→5円」、「移動平均20円→5円」、「移動平均5円 →20円」及び「移動平均20円→20円」が設けられ、機種別に、遊技情報管理装置220により記憶され、あるいは演算された数値が表示されている。
「機種名」及び「レート」については、図43と同様であり、その他の項目については、図43で説明した各項目について、機種毎の平均値を算出して表示したものである。例えば、図43において、「台番号」として「1」〜「5」が登録されているのは、「A」機種であり、その各項目における平均値が図44の機種名「A」の欄に表示されている。
このように、本実施形態におけるサーバ装置2は、台別に、あるいは機種別に、「総売上(円)」、「投資売上(円)」、「再プレイ(円)」、「総移動売上(円)」、「移動5円→5円」、「移動20円→5円」、「移動5円→20円」及び「移動20円→20円」も各項目についての帳票データを出力可能に構成している。特に、「総移動売上(円)」については、前述した通常処理による遊技媒体の貸し出し(「移動5円→5円」、「移動20円→20円」)であるか、及び乗入処理による遊技媒体の貸し出し(「移動20円 →5円」、「移動20円→20円」)であるかが識別可能となるように帳票データを出力可能に構成していることにより、遊技媒体の貸し出しについて、通常の再プレイによるものであるか、乗り入れ再プレイによるものであるかを遊技店側で適切に把握することができるため、遊技者にとって利便性の高い乗り入れ再プレイを可能とさせつつ、遊技店が適切に売上管理や営業分析をすることができる。
なお、本実施形態においては、会員である遊技者が保有する貯玉情報に基づく遊技媒体の貸し出し(「再プレイ(円)」)と、遊技者が保有する計数持玉情報に基づく遊技媒体の貸し出し(「総移動売上(円)」)とを別の項目として帳票データを出力することとしているが、これに限られるものではない。
例えば、会員である遊技者が保有する貯玉情報と遊技者が保有する計数持玉情報と区別することなく、乗入元レート(貯玉情報にあっては、保有する貯玉のうち、使用する貯玉に係るレート)と乗入先レートとに基づいて、「移動5円→5円」、「移動20円→5円」、「移動5円→20円」又は「移動20円→20円」のうちいずれかの項目に数値が計上されることとしてもよい。
このように構成することで、遊技者が会員であるか非会員であるかを問わず、遊技媒体の貸し出しについて、通常の再プレイによるものであるか、乗り入れ再プレイによるものであるかを遊技店側で適切に把握することができるため、別の観点より、遊技店が適切に売上管理や営業分析をすることができる。
また、例えば、会員である遊技者が保有する貯玉情報に基づく遊技媒体の貸し出し(「再プレイ(円)」)について、さらに細分化して帳票データを出力することとしてもよい。具体的には、「再プレイ(円)」を「総再プレイ(円)」とし、さらに項目として「再プレイ5円→5円」、「再プレイ20円→5円」、「再プレイ5円→20円」又は「再プレイ20円→20円」を設けることとしてもよい。
この場合、「再プレイ5円→5円」は、遊技者が保有する5円レートの貯玉情報に基づいて、5円レートのパチスロ機3bに投入されたメダルの枚数を金額相当額に換算して示すものであり、「再プレイ20円→5円」は、遊技者が保有する20円レートの貯玉情報に基づいて、5円レートのパチスロ機3bに投入されたメダルの枚数を金額相当額に換算して示すものであり、「再プレイ5円→20円」は、遊技者が保有する5円レートの貯玉情報に基づいて、20円レートのパチスロ機3bに投入されたメダルの枚数を金額相当額に換算して示すものであり、「再プレイ20円→20円」は、遊技者が保有する20円レートの貯玉情報に基づいて、20円レートのパチスロ機3bに投入されたメダルの枚数を金額相当額に換算して示すものとする。
このように構成することで、遊技媒体の貸し出しについて、貯玉による通常の再プレイによるものであるか、貯玉による乗り入れ再プレイによるものであるか、持玉による通常の再プレイによるものであるか、持玉による乗り入れ再プレイによるものであるか、を遊技店側で適切に把握することができるため、遊技店がより適切に売上管理や営業分析をすることができる。
加えて、「移動5円→5円」と「再プレイ5円→5円」、「移動20円→5円」と「再プレイ20円→5円」、「移動5円→20円」と「再プレイ5円→20円」、「移動20円→20円」と「再プレイ20円→20円」を合算して帳票データとして出力することとしてもよい。このように構成することで、より多角的な観点から、遊技店が適切に売上管理や営業分析をすることができる。
もっとも、出力される帳票データの各項目は、遊技店側で適宜設定可能であることは言うまでもない。前述した各項目のうち、一部のみを表示可能とすることとしてもよい。このように構成することで、遊技店側でもっとも必要な情報のみを帳票データとして出力することができるため、遊技店がより適切に売上管理や営業分析をすることができる。
図40は、サーバ装置2の表示部250に表示される営業分析メニュー画面の例を示す図である。すなわち、入力部230への入力操作により、メインメニュー「ホール管理」が選択され、さらにサブメニュー「営業分析」が選択された場合の表示部250の表示例を示すものである。
図40においては、前述した図38と同様にメインメニューのアイコンを表示しており、その下方のウィンドウ画面には、サブメニュー「営業分析」のサブメニューであり、日毎の売上データを表示するサブメニュー「営業日報」のアイコンと、各種のデータから機種別分析結果を表示するサブメニュー「機種別分析」のアイコン等を表示している。
ここで、入力部230への入力操作により、サブメニュー「機種別分析」が選択された場合に、サーバ装置2の表示部250に表示される機種別分析データの例を図45を用いて説明する。なお、本図においては、パチスロ機3bの機種別分析データを例に挙げて説明する。また、機種別分析データの表示は、表示部250に表示されるものに限られず、出力部240から出力されるものでもよい。すなわち、遊技店側で管理及び分析可能な方法により表示されるものであればよい。
図45に示す機種別分析データの例では、項目として、「機種名」、「傾向」、「稼動」、「導入(週)」、「評価」及び「提案」が設けられ、機種別に、遊技情報管理装置220により記憶され、あるいは演算された数値に基づいた分析結果等が表示されている。
まず、「機種名」とは、図43及び図44と同様である。なお、本図において図示は省略しているが、図44に示すとおり、「A」〜「G」機種は20スロであり、「Y」及び「Z」機種は5スロである。
また、「傾向」とは、前述した機種別帳票データの出力の際に参照される、「総売上平均(円)」、「投資売上平均(円)」、「再プレイ平均(円)」、「総移動売上平均(円)」、「移動平均5円→5円」、「移動平均20円→5円」、「移動平均5円→20円」及び「移動平均20円→20円」の数値に基づく分析結果を示すものである。
例えば、「投資売上平均(円)」、「再プレイ平均(円)」及び「総移動売上平均(円)」の数値のいずれもが所定の閾値(一例であるが、「投資売上平均(円)」の数値として「10000」以上、「再プレイ平均(円)」の数値として「2500」以上、「総移動売上平均(円)」の数値として「4000」以上)に達している場合には、「傾向」として「平均的」であることが表示される。
また、例えば、20スロにおいて、「移動平均5円→20円」の数値が他の数値との比較において、所定の閾値(一例であるが、「総売上平均(円)」の数値に対して「移動平均5円→20円」の数値の占める割合が4割以上)に達している場合、又は、5スロにおいて、「移動平均5円→5円」の数値が他の数値との比較において、所定の閾値(一例であるが、「総売上平均(円)」の数値に対して「移動平均5円→5円」の数値の占める割合が4割以上)に達している場合には、「傾向」として「5円からの移動メイン」であることが表示される。
また、例えば、20スロにおいて、「移動平均20円→20円」の数値が他の数値との比較において、所定の閾値(一例であるが、「総売上平均(円)」の数値に対して「移動平均20円→20円」の数値の占める割合が4割以上)に達している場合、又は、5スロにおいて、「移動平均20円→5円」の数値が他の数値との比較において、所定の閾値(一例であるが、「総売上平均(円)」の数値に対して「移動平均20円→5円」の数値の占める割合が4割以上)に達している場合には、「傾向」として「20円からの移動メイン」であることが表示される。
また、例えば、「投資売上平均(円)」の数値が他の数値との比較において、所定の閾値(一例であるが、「総売上平均(円)」の数値に対して「投資売上平均(円)」の数値の占める割合が6割以上)に達している場合には、「傾向」として「現金投資メイン」であることが表示される。
また、例えば、「再プレイ平均(円)」の数値が他の数値との比較において、所定の閾値(一例であるが、「総売上平均(円)」の数値に対して「再プレイ平均(円)」の数値の占める割合が6割以上)に達している場合には、「傾向」として「再プレイメイン」であることが表示される。
また、「稼動」とは、前述した機種別帳票データの出力の際に参照される、「アウト平均(枚)」及び「セーフ平均(枚)」の数値に基づく分析結果を示すものである。もっとも、これらに替えて、あるいはこれらとともに「総売上平均(円)」の数値に基づく分析結果を示すものとしてもよい。
例えば、「アウト平均(枚)」若しくは「セーフ平均(枚)」、又は、「アウト平均(枚)」及び「セーフ平均(枚)」の数値が、第1の閾値以上(一例であるが、アウト平均(枚)」及び「セーフ平均(枚)」の数値として「20000」以上)であれば、「稼動」として「高」であることが表示され、第1の閾値未満であるが第2の閾値以上(一例であるが、アウト平均(枚)」及び「セーフ平均(枚)」の数値として「20000」未満であるが「10000」以上)であれば、「稼動」として「中」が表示され、第2の閾値未満(一例であるが、アウト平均(枚)」及び「セーフ平均(枚)」の数値として「10000」未満)であれば、「稼動」として「低」が表示される。
また、「導入(週)」は、遊技店に設置されてから何週目であるかを示すものである。
また、「評価」とは、前述した「傾向」における分析結果と、「稼動」における分析結果とを総合して分析し、その結果を遊技店の店員に対してわかりやすく示すものである。例えば、「傾向」がともに「現金投資メイン」であるが、「稼動」が「高」である「D」機種については、「現金投資メインで客滞率が良い」と表示し、「稼動」が「中」である「F」機種については、「現金投資メインで客滞率が普通」と表示し、「稼動」が「低」である「G」機種については、「現金投資メインで客滞率が悪い」と表示する。
また、「提案」とは、前述した「傾向」における分析結果と、「稼動」における分析結果と、「導入(週)」を総合して分析し、その結果を台の増減の検討、入替の検討あるいは貸出レートの検討のような提案として、遊技店の店員に対してわかりやすく示すものである。特に、「傾向」が「5円からの移動メイン」であり、「導入(週)」が「15」週目であっても、「稼動」が「中」であり、20スロである「B」機種については、「5円への移動検討」と表示することで、貸出レートとして5円に変更すると、より稼動が高くなり、それに伴う収益(あるいは、集客)を見込めることができる旨を分析結果から提案することが可能となる。また、「傾向」が「20円からの移動メイン」であり、「導入(週)」が「6」週目であり、「稼動」が「高」であり、5スロである「Y」機種については、「20円への移動検討」と表示することで、貸出レートとして20円に変更すると、より稼動が高くなり、それに伴う収益(あるいは、集客)を見込める旨を分析結果から提案することが可能となる。
このように、本実施形態におけるサーバ装置2は、前述した機種別帳票データの出力の際に参照される、各項目の数値に基づいて、機種別の分析を行い、その分析結果に応じた評価を実行可能に構成していることにより、遊技媒体の貸し出しが、通常の再プレイによるものであるか、乗り入れ再プレイによるものであるかに応じて、例えば、その機種に設定するレート等の評価を実行可能とすることができるため、より遊技者の嗜好に合わせた遊技店の営業を行うことが可能となる。また、本実施形態におけるサーバ装置2においては、前述した台別帳票データの出力の際に参照される、各項目の数値に基づいて、台別の分析を行い、その分析結果に応じた評価を実行可能に構成することとしてもよい。この場合、上記に加えて、例えば、遊技店における各台の設置場所が適切なものであるか等の評価も行うことができる。
なお、図45の説明において参照した項目はあくまでも一例であり、本実施形態において示した全ての項目、あるいはその他の項目の数値に基づいて、機種別の分析を行い、その分析結果に応じた評価を実行可能に構成できることは言うまでもない。例えば、上記の項目に加えて、分析対象機種の購入価格に対する、累積した総黒字額(すなわち、実際に得られた利益)により回収しえた割合(項目「回収率」とする。)を加味して、機種別の分析を行うこととしてもよい。すなわち、同様の分析結果であっても、「回収率」が所定の閾値(一例として、その割合が8割以上)に達していれば、「提案」として「入替検討」を表示し、達していなければ、「提案」として「維持」を表示するように構成することとしてもよい。このように構成することで、より遊技店側の意向に沿った提案を行うことが可能となる。
図41は、サーバ装置2の表示部250に表示される運用設定メニュー画面の例を示す図である。すなわち、入力部230への入力操作により、メインメニュー「運用設定」が選択された場合の表示部250の表示例を示すものである。
図41においては、選択されたメインメニュー「運用設定」のアイコンを、他のアイコンとは異なる表示態様で表示(一例として、アイコン内部を斜線で表示)しており、また、その下方のウィンドウ画面には、メインメニュー「運用設定」のサブメニューであり、前述した「会員運用設定」、「乗入運用設定」、「ユニット設定」及び「台データ設定」のアイコンを表示している。
図42は、サーバ装置2の表示部250に表示される乗入運用設定メニュー画面の例を示す図である。すなわち、入力部230への入力操作により、メインメニュー「運用設定」が選択され、さらにサブメニュー「乗入運用設定」が選択された場合の表示部250の表示例を示すものである。
図42においては、前述した図41と同様にメインメニューのアイコンを表示しており、その下方のウィンドウ画面には、サブメニュー「乗入運用設定」のサブメニューであり、乗入時の同意条件を設定するサブメニュー「同意条件設定」のアイコンと、乗入時の上限条件を設定するサブメニュー「乗入上限設定」のアイコンを表示している。
なお、本実施形態においては、サーバ装置2が同意条件の設定、又は乗入上限条件の設定を行うこととしているが、これに限られるものではなく、例えば、遊技媒体取扱装置1により、これらの設定が行えるように構成することとしてもよい。この場合には、タッチパネルLCD16において、前述したメインメニュー及びサブメニューを表示し、タッチパネルLCD16へのタッチ操作により、各種の設定を行いうるように構成することができる。また、前述した同意条件判定処理(図13のステップS143)及び乗入上限判定処理(図13のステップS141)をサーバ装置2が行うように構成することとしてもよい。
ここで、入力部230への入力操作により、サブメニュー「同意条件設定」が選択された場合に、サーバ装置2により設定可能な同意条件の例として、使用金額相当額に応じた同意条件の設定、又は使用遊技媒体数に応じた同意条件の設定を挙げることができる。なお、サーバ装置2により設定可能な同意条件の例の説明においては、4円レートが設定されたパチンコ遊技ユニット及び1円レートが設定されたパチンコ遊技ユニットを例に挙げて説明するが、これに限られるものではなく、20円レートが設定されたパチスロ遊技ユニット及び5円レートが設定されたパチスロ遊技ユニットにおいても、同様に適用可能であるものとする。また、パチスロ遊技ユニットにおいて適用する場合、以下の各同意条件に示す玉数は、同一の金額相当分のメダル枚数としてもよく、異なる金額相当分のメダル枚数としてもよい。
例えば、同意条件として、使用金額相当額が所定金額(例えば、10,000円相当)となる毎に同意を得るように設定する場合には、以下の(ア)〜(ウ)のいずれかを満たした場合に、同意が必要となるように構成することができる。
(ア) 4円レートの持玉情報として2,500玉分を1パチにおいて使用した場合。
(イ) 1円レートの持玉情報として10,000玉分を4パチにおいて使用した場合。
(ウ) 4円レートの持玉情報として1,250玉分を1パチにおいて使用し、1円レートの持玉情報として5,000玉分を4パチにおいて使用した場合。
また、例えば、同意条件として、使用遊技媒体数が所定遊技媒体数(例えば、2,500玉)となる毎に同意を得るように設定する場合には、以下の(エ)〜(カ)のいずれかを満たした場合に、同意が必要となるように構成することができる。
(エ) 4円レートの持玉情報として2,500玉分を1パチにおいて使用した場合。
(オ) 1円レートの持玉情報として2,500玉分を4パチにおいて使用した場合。
(カ) 4円レートの持玉情報として1,250玉分を1パチにおいて使用し、1円レートの持玉情報として1,250玉分を4パチにおいて使用した場合。
また、使用遊技媒体数に替えて、払出遊技媒体数が所定遊技媒体数(例えば、2,500玉)となる毎に同意を得るように設定することとしてもよい。この場合、以下の(キ)又は(ク)のいずれかを満たした場合に、同意が必要となるように構成することができる。
(キ) 4円レートの持玉情報として625玉分(2,500玉の払出)を1パチにおいて使用した場合。
(ク) 1円レートの持玉情報として2,500玉分(625玉の払出)を4パチにおいて使用した場合。
なお、上記(ウ)及び(カ)に関して、その内訳は上記に限られるものではなく、あくまでも一例として記載したものであることは言うまでもない。要するに、乗入による持玉情報の使用が複数のレート間にまたがるものであっても、同意条件として、使用金額相当額、使用遊技媒体数あるいは払出遊技媒体数を一定に設定するように構成しているものである。
このように、乗入による持玉情報の使用が複数のレート間にまたがるものであっても、同意条件として、使用金額相当額、使用遊技媒体数あるいは払出遊技媒体数を一定に設定可能とすることで、遊技者に対して、乗入に関する使用金額相当額、使用遊技媒体数あるいは払出遊技媒体数を、その同意を得ることにより示唆することができるため、より持玉の乗り入れに関する利便性を向上させることができる。
また、上記(ア)〜(ク)のうち、一又は複数の組合せを設定可能とすることとしてもよい。例えば、4円レートに係る同意条件のみ((ア)、(エ)、(キ))、又は、1円レートに係る同意条件のみ((イ)、(オ)、(ク))を組み合わせて設定することもできる。このように構成することで、所定の乗入元レートでの乗り入れのみ同意を得るようにし、後述する乗入上限に達する可能性があること等を示唆することができるため、より持玉の乗り入れに関する利便性を向上させることができる。
また、入力部230への入力操作により、サブメニュー「乗入上限設定」が選択された場合に、サーバ装置2により設定可能な乗入上限条件の例として、乗入元レートに応じた乗入上限条件の設定、乗入先レートに応じた乗入上限条件の設定、又は乗入元レート及び乗入先レートに応じた乗入上限条件の設定を挙げることができる。なお、サーバ装置2により設定可能な乗入上限条件の例の説明においては、4円レートが設定されたパチンコ遊技ユニット及び1円レートが設定されたパチンコ遊技ユニットを例に挙げて説明するが、これに限られるものではなく、20円レートが設定されたパチスロ遊技ユニット及び5円レートが設定されたパチスロ遊技ユニットにおいても、同様に適用可能であるものとする。また、パチスロ遊技ユニットにおいて適用する場合、以下の各同意条件に示す玉数は、同一の金額相当分のメダル枚数としてもよく、異なる金額相当分のメダル枚数としてもよい。
例えば、乗入上限条件として、乗入元レートに応じて乗入の上限を設定する場合には、以下の(1)〜(6)のいずれかを満たした場合に、乗入の上限に達することとなるように構成することができる。
(1) 4円レートを乗入元レートとして乗り入れを10回実行した場合。
(2) 4円レートを乗入元レートとして1,000玉分を1パチにおいて使用した場合。
(3) 4円レートを乗入元レートとして1パチにおいて2,000玉の払出を受けた場合。
(4) 1円レートを乗入元レートとして乗り入れを5回実行した場合。
(5) 1円レートを乗入元レートとして2,000玉分を4パチにおいて使用した場合。
(6) 1円レートを乗入元レートとして4パチにおいて1,000玉の払出を受けた場合。
また、例えば、乗入上限条件として、乗入先レートに応じて乗入の上限を設定する場合には、以下の(7)〜(12)のいずれかを満たした場合に、乗入の上限に達することとなるように構成することができる。
(7) 4円レートを乗入先レートとして乗り入れを10回実行した場合。
(8) 4円レートを乗入先レートとして1,000玉分を4パチにおいて使用した場合。
(9) 4円レートを乗入先レートとして4パチにおいて2,000玉の払出を受けた場合。
(10) 1円レートを乗入先レートとして乗り入れを5回実行した場合。
(11) 1円レートを乗入先レートとして2,000玉分を1パチにおいて使用した場合。
(12) 1円レートを乗入先レートとして1パチにおいて1,000玉の払出を受けた場合。
また、例えば、乗入上限条件として、乗入元レート及び乗入先レートに応じて乗入の上限を設定する場合には、以下の(13)〜(18)のいずれかを満たした場合に、乗入の上限に達することとなるように構成することができる。
(13) 4円レートを乗入元レートとし、1円レートを乗入先レートとして乗り入れを10回実行した場合。
(14) 4円レートを乗入元レートとし、1円レートを乗入先レートとして1,000玉分を1パチにおいて使用した場合。
(15) 4円レートを乗入元レートとし、1円レートを乗入先レートとして1パチにおいて2,000玉の払出を受けた場合。
(16) 1円レートを乗入元レートとし、4円レートを乗入先レートとして乗り入れを5回実行した場合。
(17) 1円レートを乗入元レートとし、4円レートを乗入先レートとして2,000玉分を4パチにおいて使用した場合。
(18) 1円レートを乗入元レートとし、4円レートを乗入先レートとして4パチにおいて1,000玉の払出を受けた場合。
なお、上記(1)〜(18)に関して、その乗り入れの実行回数、使用した持玉情報(玉数分)及び払い出された玉数は上記に限られるものではなく、あくまでも一例として記載したものであることは言うまでもない。要するに、乗入上限条件の設定において、乗入元レートのみを基準として設定することもできるし、乗入先レートのみを基準として設定することもできるし、乗入元レート及び乗入先レートを基準として設定できるように構成しているものである。
このように、本実施形態においては、乗入上限条件を、遊技店側で、自店の運用や遊技者の傾向に配慮した適切な乗入上限条件に設定することができるため、持玉の乗り入れに関する利便性を向上させることができる。また、乗入上限条件の設定に際しては、遊技媒体取扱装置1において設定されたレートに基づいて設定可能とすることが好適である。
なお、本実施形態においては、遊技媒体取扱装置1において設定されたレートに基づいて乗入上限条件を設定することとしているが、これに限られるものではなく、例えば、レートにかかわらず、1日あたりの乗入可能玉数、又は1日あたりの乗入可能金額を乗入上限条件として設定することとしてもよい。
1日あたりの乗入可能玉数に上限を設定する構成を採用した場合、乗入によって再プレイできる持玉数を一定にすることができるため、乗入の利便性を担保しつつ、持玉を有する遊技者と、持玉を有しない遊技者(すなわち、現金を投入して遊技を行っている遊技者)との間の不公平感を緩和することができる。
例えば、1日あたりの乗入可能玉数の上限として2,000玉を設定した場合に、4円レートの持玉情報として125玉分の持玉情報を使用して1パチにおいて遊技を行うと、1パチにおいては500玉(125玉×4)が払い出されることとなる。この場合、残りの乗入可能玉数は、1,500玉(2,000玉−500玉)となる。その後、さらに、1円レートの持玉情報として1,000玉分の持玉情報を使用して4パチにおいて遊技を行うと、4パチにおいては250玉(1,000玉÷4)が払い出されることとなる。この場合、残りの乗入可能玉数は、1,250玉(1,500玉−250玉)となる。このように、様々な態様で乗入を行ったとしても、1日あたりの乗入可能玉数を一定とすることができる。
また、1日あたりの乗入可能金額に上限を設定する構成を採用した場合、乗入によって再プレイできる乗入可能金額を一定にすることができるため、乗入の利便性を担保しつつ、持玉を有する遊技者と、持玉を有しない遊技者(すなわち、現金を投入して遊技を行っている遊技者)との間の不公平感を緩和することができる。
例えば、1日あたりの乗入可能金額の上限として10,000円を設定した場合に、4円レートの持玉情報として1,000玉分の持玉情報を使用して1パチにおいて遊技を行うと、1パチにおいては4,000玉(1,000玉×4)が払い出されることとなり、これに相当する金額は4,000円となる。この場合、残りの乗入可能金額は、6,000円(10,000円−4,000円)となる。その後、さらに、1円レートの持玉情報として6,000玉分の持玉情報を使用して4パチにおいて遊技を行うと、4パチにおいては1,500玉(6,000玉÷4)が払い出されることとなるが、これに相当する金額は6,000円となる。この場合、残りの乗入可能金額は、0円(6,000円−6,000円)となって、乗入可能金額の上限に達することとなり、これ以上の乗入は制限されることとなる。このように、様々な態様で乗入を行ったとしても、1日あたりの乗入可能金額を一定することができる。
ここで、乗入可能玉数、又は乗入可能金額に上限を設定する構成を採用した場合には、その上限値に達するか否かは、カードの識別情報と対応付けられてサーバ装置2で判別されることとなるが、そのカードが計数カードであり、持玉情報が0となるとカードは返却されない(回収される)。この場合、再度その計数カードが別の遊技者の持玉情報と対応付けられて返却される可能性がある。そうすると、別の遊技者は、先にその計数カードを使用していた遊技者の上限をも引き継いでしまう可能性が生じることとなってしまう。
そこで、乗入可能玉数、又は乗入可能金額に上限を設定する構成を採用した場合に、サーバ装置2がその上限値に達するか否かを判別する上で、前述したフェイシャルデータを用いることとしてもよい。すなわち、サーバ装置2により、フェイシャルデータが一致するか否かを判別し、フェイシャルデータが一致すると判別された場合には、そのまま上限値に達するか否かの計数を継続し、フェイルシャルデータが一致しないと判別された場合には、上限値をリセットするように構成することとしてもよい。このように構成することで、乗入可能玉数又は乗入可能金額に上限を設定する構成を採用した場合であっても、その上限値に達するか否かの判別を正確に行うことができる。
さらに、遊技媒体取扱装置1において設定されたレートに基づいて乗入上限条件を設定する場合には、遊技店が設定した乗入可能玉数、又は乗入可能金額の上限を遊技者が振り替えられるように選択しうる構成としてもよい(乗入上限振替機能)。例えば、乗入可能玉数を例に挙げて説明すると、1円レートの持玉情報からすでに10,000玉分の乗入を行ってしまった場合に、4円レートの乗入可能玉数の上限を1円レートの乗入可能玉数の上限として振り替えられるようにしてもよい。この場合、さらに1円レートの持玉情報から4,000玉分(1,000玉×4)の持玉情報を乗入することができ、乗入可能玉数の上限が設定されている遊技店にあっても、乗入の利便性をさらに向上させることができる。もちろん、当該乗入上限振替機能を有効とするか、無効とするかを遊技店が設定可能にすることとしてもよい。
また、本実施形態においては、一旦、乗入上限条件に達した後には、その当日の乗り入れを制限しているが、これに限られるものではなく、例えば、乗入上限条件に達した後においても、一定額の貨幣(例えば、10,000円分)が投入され、その貨幣の額に応じた遊技媒体の払い出し(例えば、4パチにおける2,500玉分の払出)が行われた場合には、乗入上限条件をクリアすることとしてもよい。すなわち、一定額の貨幣が投入され、その貨幣の額に応じた遊技媒体の払い出しが行われた場合には、再度乗り入れを可能とするように構成することとしてもよい。また、この場合、その一定額を遊技店側が設定可能とすることとしてもよい。
このように構成することで、乗入上限条件に達した後にも遊技の継続を希望する遊技者と、一定の利益を得ることができた遊技店との衡平を図ることができるため、より持玉の乗り入れに関する利便性を向上させることができる。
以上、本実施形態に係るサーバ装置及び遊技媒体取扱装置によれば、以下のようなサーバ装置及び遊技媒体取扱装置を提供することができる。
遊技機(例えば、遊技機3)に対応して設けられる遊技媒体取扱装置(例えば、遊技媒体取扱装置1)を管理するサーバ装置(例えば、サーバ装置2)であって、単位遊技媒体あたりの価値が異なるレート(例えば、1枚あたりの価値が5円である5円レート、1枚あたりの価値が20円である20円レート)を、前記遊技媒体取扱装置に対応させて設定可能なレート設定手段(例えば、情報設定部201e)と、前記遊技媒体取扱装置により受け入れられる記憶媒体の識別情報を管理する識別情報管理手段(例えば、カード情報記憶部202a)と、前記レート設定手段により設定可能なレート毎に、遊技者の持玉情報を前記識別情報と対応付けて記憶可能な持玉情報記憶手段(例えば、レート別持玉情報記憶部202c)と、前記遊技媒体取扱装置が前記記憶媒体を受け入れた場合であって、遊技者からの払出指示があった場合に、当該記憶媒体の識別情報と対応付けて前記持玉情報記憶手段により記憶されている持玉情報に基づいて、前記遊技媒体取扱装置による遊技媒体の払出制御を実行させる、遊技媒体払出制御手段(例えば、持玉管理装置200)と、前記遊技媒体払出制御手段による制御結果に基づいて、少なくとも、前記遊技機毎に、又は前記遊技機の種類毎に生成される所定の売上データを出力可能なデータ出力手段(例えば、出力部240)と、を備え、前記遊技媒体払出制御手段は、前記記憶媒体の識別情報と対応付けて前記持玉情報記憶手段により記憶されている持玉情報が、前記レート設定手段により設定されているレートによる持玉情報である場合に、当該レートに基づいて、前記遊技媒体取扱装置による遊技媒体の払出制御を実行させる、通常処理を可能とする通常処理手段(例えば、20円レートが設定されている場合に、持玉管理装置200による20円レートの持玉情報に基づく遊技媒体貸出時処理)と、前記記憶媒体の識別情報と対応付けて前記持玉情報記憶手段により記憶されている持玉情報が、前記レート設定手段により設定されているレートとは異なるレートによる持玉情報である場合に、前記レート設定手段により設定されているレートの持玉情報に換算して前記遊技媒体取扱装置による遊技媒体の払出制御を実行させる、乗入処理を可能とする乗入処理手段(例えば、20円レートが設定されている場合に、持玉管理装置200による5円レートの持玉情報に基づく遊技媒体貸出時処理)と、を含み、前記所定の売上データは、少なくとも、前記通常処理手段による処理結果と前記乗入処理手段による処理結果とに基づいて生成される(例えば、図43に示す台別帳票データ、図44に示す機種別帳票データ)ことを特徴とするサーバ装置。
また、上記に記載のサーバ装置において、前記所定の売上データに基づいて、前記遊技機毎又は前記遊技機の種類毎の評価を実行可能な評価実行手段(例えば、表示部250による図45に示す機種別分析データの表示)をさらに備えたことを特徴とするサーバ装置。
遊技機(例えば、遊技機3)に対応して設けられ、遊技に関する情報を管理するサーバ装置(例えば、サーバ装置2)に接続される遊技媒体取扱装置(例えば、遊技媒体取扱装置1)であって、単位遊技媒体あたりの価値が異なるレート(例えば、1枚あたりの価値が5円である5円レート、1枚あたりの価値が20円である20円レート)を、前記遊技機に対応させて設定可能なレート設定手段(例えば、情報更新部100c)と、前記レート設定手段により設定可能なレート毎に、遊技者の持玉情報を記憶可能な持玉情報記憶手段(例えば、レート別持玉情報記憶部103c)と、持玉情報と対応する情報を記憶する記憶媒体を受け入れ可能な記憶媒体受入手段(例えば、カードリーダライタ104)と、遊技者からの払出指示にしたがって、遊技媒体の払出制御を実行する遊技媒体払出手段(例えば、制御部100による払出装置106の制御)と、前記サーバ装置に情報を送信する情報送信手段(例えば、情報送信部100b)と、を備え、前記記憶媒体受入手段は、前記記憶媒体に、前記レート設定手段により設定されているレートとは異なるレートによる持玉情報と対応する情報が記憶されている場合であっても、前記記憶媒体の受け入れを可能とし、前記遊技媒体払出手段は、前記記憶媒体受入手段により受け入れられた記憶媒体に、前記レート設定手段により設定されているレートによる持玉情報と対応する情報が記憶されている場合に、当該レートに基づいて、遊技媒体の払出制御を実行する、通常処理(例えば、20円レートが設定されている場合に、制御部100による20円レートの持玉情報に基づく遊技媒体貸出時処理)と、前記記憶媒体受入手段により受け入れられた記憶媒体に、前記レート設定手段により設定されているレートとは異なるレートによる持玉情報と対応する情報が記憶されている場合に、前記レート設定手段により設定されているレートの持玉情報に換算して遊技媒体の払出制御を実行する、乗入処理(例えば、20円レートが設定されている場合に、制御部100による5円レートの持玉情報に基づく遊技媒体貸出時処理)と、を可能とし、前記情報送信手段は、前記通常処理による処理結果に関する情報と、前記乗入処理による処理結果に関する情報とが、前記サーバ装置において識別可能となるように、情報を送信する(例えば、サーバ装置2へのレート情報の送信)ことを特徴とする遊技媒体取扱装置。
上記のサーバ装置及び遊技媒体取扱装置によれば、遊技媒体の貸し出しについて、通常の再プレイによるものであるか、乗り入れ再プレイによるものであるかを遊技店側で適切に把握することができるため、遊技者にとって利便性の高い乗り入れ再プレイを可能とさせつつ、遊技店が適切に売上管理や営業分析をすることができる。
また、上記のサーバ装置によれば、遊技媒体の貸し出しが、通常の再プレイによるものであるか、乗り入れ再プレイによるものであるかに応じて、例えば、その機種に設定するレート等の評価を実行可能とすることで、より遊技者の嗜好に合わせた遊技店の営業を行うことが可能となる。
また、本実施形態に係る遊技媒体取扱装置及びサーバ装置によれば、以下のような遊技媒体取扱装置及びサーバ装置を提供することができる。
遊技機(例えば、遊技機3)に対応して設けられる遊技媒体取扱装置(例えば、遊技媒体取扱装置1)であって、単位遊技媒体あたりの価値が異なるレート(例えば、1玉あたりの価値が1円である1円レート、1玉あたりの価値が4円である4円レート)を、前記遊技機に対応させて設定可能なレート設定手段(例えば、情報更新部100c)と、前記レート設定手段により設定可能なレート毎に、遊技者の持玉情報を記憶可能な持玉情報記憶手段(例えば、レート別持玉情報記憶部103c)と、持玉情報と対応する情報を記憶する記憶媒体を受け入れ可能な記憶媒体受入手段(例えば、カードリーダライタ104)と、遊技者からの払出指示にしたがって、遊技媒体の払出制御を実行する遊技媒体払出手段(例えば、制御部100による払出装置106の制御)と、前記遊技媒体払出手段による遊技媒体の払出制御が実行された場合に、前記レート設定手段により設定されたレートに基づいて、前記持玉情報記憶手段より記憶される持玉情報を更新する持玉情報更新手段(例えば、制御部100によるレート別持玉情報記憶部103cの更新)と、を備え、前記記憶媒体受入手段は、前記記憶媒体に、前記レート設定手段により設定されているレートとは異なるレートによる持玉情報と対応する情報が記憶されている場合であっても、前記記憶媒体の受け入れを可能とし、前記遊技媒体払出手段は、前記記憶媒体受入手段により受け入れられた記憶媒体に、前記レート設定手段により設定されているレートによる持玉情報と対応する情報が記憶されている場合に、当該レートに基づいて、遊技媒体の払出制御を実行する、通常処理(例えば、4円レートが設定されている場合に、制御部100による4円レートの持玉情報に基づく遊技媒体貸出時処理)と、前記記憶媒体受入手段により受け入れられた記憶媒体に、前記レート設定手段により設定されているレートとは異なるレートによる持玉情報と対応する情報が記憶されている場合に、前記レート設定手段により設定されているレートの持玉情報に換算して遊技媒体の払出制御を実行する、乗入処理(例えば、4円レートが設定されている場合に、制御部100による1円レートの持玉情報に基づく遊技媒体貸出時処理)と、を可能とし、前記遊技媒体払出手段の前記乗入処理による遊技媒体の払出制御が実行される場合であって、前記持玉情報更新手段による持玉情報の更新結果が所定の同意条件を満たす場合に、前記乗入処理に際して、遊技者に対し同意を要求する同意要求手段(例えば、図13に示す同意条件判定処理)と、前記所定の同意条件を設定可能な同意条件設定手段(例えば、遊技媒体取扱装置1による同意条件設定)と、をさらに備えたことを特徴とする遊技媒体取扱装置。
また、上記に記載の遊技媒体取扱装置において、前記同意条件設定手段は、前記所定の同意条件として、前記遊技媒体払出手段の前記乗入処理の処理結果に応じた前記持玉情報更新手段による持玉情報の更新結果に基づく使用金額相当額を設定可能である(例えば、同意条件(ア)〜(ウ)の設定)ことを特徴とする遊技媒体取扱装置。
また、上記に記載の遊技媒体取扱装置において、前記同意条件設定手段は、前記所定の同意条件として、前記遊技媒体払出手段の前記乗入処理の処理結果に応じた前記持玉情報更新手段による持玉情報の更新結果に基づく使用遊技媒体数又は払出遊技媒体数を設定可能である(例えば、同意条件(エ)〜(ク)の設定)ことを特徴とする遊技媒体取扱装置。
また、上記に記載の遊技媒体取扱装置において、前記同意条件設定手段により設定された前記所定の同意条件を、遊技者により変更可能とする同意条件変更手段(例えば、図10に示す同意条件変更処理)をさらに備えたことを特徴とする遊技媒体取扱装置。
遊技機(例えば、遊技機3)に対応して設けられる遊技媒体取扱装置(例えば、遊技媒体取扱装置1)を管理するサーバ装置(例えば、遊技媒体取扱装置2)であって、単位遊技媒体あたりの価値が異なるレート(例えば、1玉あたりの価値が1円である1円レート、1玉あたりの価値が4円である4円レート)を、前記遊技媒体取扱装置に対応させて設定可能なレート設定手段(例えば、情報設定部201e)と、前記遊技媒体取扱装置により受け入れられる記憶媒体の識別情報を管理する識別情報管理手段(例えば、カード情報記憶部202a)と、前記レート設定手段により設定可能なレート毎に、遊技者の持玉情報を前記識別情報と対応付けて記憶可能な持玉情報記憶手段(例えば、レート別持玉情報記憶部202c)と、前記遊技媒体取扱装置が前記記憶媒体を受け入れた場合であって、遊技者からの払出指示があった場合に、当該記憶媒体の識別情報と対応付けて前記持玉情報記憶手段により記憶されている持玉情報に基づいて、前記遊技媒体取扱装置による遊技媒体の払出制御を実行させる、遊技媒体払出制御手段(例えば、持玉管理装置200)と、前記遊技媒体取扱装置が遊技者からの払出指示にしたがって遊技媒体の払出制御を実行する場合に、前記レート設定手段により設定されたレートに基づいて、前記持玉情報記憶手段より記憶される持玉情報を前記識別情報と対応付けて更新する持玉情報更新手段(例えば、持玉管理装置200)と、を備え、前記遊技媒体払出制御手段は、前記記憶媒体の識別情報と対応付けて前記持玉情報記憶手段により記憶されている持玉情報が、前記レート設定手段により設定されているレートによる持玉情報である場合に、当該レートに基づいて、前記遊技媒体取扱装置による遊技媒体の払出制御を実行させる、通常処理を可能とする通常処理手段(例えば、4円レートが設定されている場合に、持玉管理装置200による4円レートの持玉情報に基づく遊技媒体貸出時処理)と、前記記憶媒体の識別情報と対応付けて前記持玉情報記憶手段により記憶されている持玉情報が、前記レート設定手段により設定されているレートとは異なるレートによる持玉情報である場合に、前記レート設定手段により設定されているレートの持玉情報に換算して前記遊技媒体取扱装置による遊技媒体の払出制御を実行させる、乗入処理を可能とする乗入処理手段(例えば、4円レートが設定されている場合に、持玉管理装置200による1円レートの持玉情報に基づく遊技媒体貸出時処理)と、を含み、前記乗入処理手段による遊技媒体の払出制御が実行される場合であって、前記持玉情報更新手段による持玉情報の更新結果が所定の同意条件を満たす場合に、前記乗入処理に際して、遊技者に対し前記遊技媒体取扱装置における同意を要求する同意要求手段(例えば、サーバ装置2による同意条件判定処理)と、前記所定の同意条件を設定可能な同意条件設定手段(例えば、サーバ装置2による同意条件設定)と、をさらに備えたことを特徴とするサーバ装置。
上記の遊技媒体取扱装置及びサーバ装置によれば、遊技店側で、自店の運用や遊技者の傾向に配慮した適切な同意条件を設定することができるため、乗り入れ再プレイを可能とさせつつ、遊技者側と遊技店側との衡平を図った適切な同意を得ることを可能とし、乗り入れに関する利便性を向上させることができる。
また、上記の遊技媒体取扱装置によれば、乗入による持玉情報の使用が複数のレート間にまたがるものであっても、同意条件として、使用金額相当額、使用遊技媒体数あるいは払出遊技媒体数を一定に設定可能とすることで、遊技者に対して、乗入に関する使用金額相当額、使用遊技媒体数あるいは払出遊技媒体数を、その同意を得ることにより示唆することができるため、より持玉の乗り入れに関する利便性を向上させることができる。
また、上記の遊技媒体取扱装置によれば、遊技店側で設定された同意条件を、遊技者側で変更可能とすることで、遊技者は自己の意向に沿った乗り入れを行うことができるため、より持玉の乗り入れに関する利便性を向上させることができる。
また、本実施形態に係る遊技媒体取扱装置及びサーバ装置によれば、以下のような遊技媒体取扱装置及びサーバ装置を提供することができる。
遊技機(例えば、遊技機3)に対応して設けられる遊技媒体取扱装置(例えば、遊技媒体取扱装置1)であって、単位遊技媒体あたりの価値が異なるレート(例えば、1玉あたりの価値が1円である1円レート、1玉あたりの価値が4円である4円レート)を、前記遊技機に対応させて設定可能なレート設定手段(例えば、情報更新部100c)と、前記レート設定手段により設定可能なレート毎に、遊技者の持玉情報を記憶可能な持玉情報記憶手段(例えば、レート別持玉情報記憶部103c)と、持玉情報と対応する情報を記憶する記憶媒体を受け入れ可能な記憶媒体受入手段(例えば、カードリーダライタ104)と、遊技者からの払出指示にしたがって、遊技媒体の払出制御を実行する遊技媒体払出手段(例えば、制御部100による払出装置106の制御)と、前記遊技媒体払出手段による遊技媒体の払出制御が実行された場合に、前記レート設定手段により設定されたレートに基づいて、前記持玉情報記憶手段より記憶される持玉情報を更新する持玉情報更新手段(例えば、制御部100によるレート別持玉情報記憶部103cの更新)と、を備え、前記記憶媒体受入手段は、前記記憶媒体に、前記レート設定手段により設定されているレートとは異なるレートによる持玉情報と対応する情報が記憶されている場合であっても、前記記憶媒体の受け入れを可能とし、前記遊技媒体払出手段は、前記記憶媒体受入手段により受け入れられた記憶媒体に、前記レート設定手段により設定されているレートによる持玉情報と対応する情報が記憶されている場合に、当該レートに基づいて、遊技媒体の払出制御を実行する、通常処理(例えば、4円レートが設定されている場合に、制御部100による4円レートの持玉情報に基づく遊技媒体貸出時処理)と、前記記憶媒体受入手段により受け入れられた記憶媒体に、前記レート設定手段により設定されているレートとは異なるレートによる持玉情報と対応する情報が記憶されている場合に、前記レート設定手段により設定されているレートの持玉情報に換算して遊技媒体の払出制御を実行する、乗入処理(例えば、4円レートが設定されている場合に、制御部100による1円レートの持玉情報に基づく遊技媒体貸出時処理)と、を可能とし、所定の乗入上限条件を満たす場合に、前記乗入処理による遊技媒体の払出制御の実行を制限する乗入制限手段(例えば、図13に示す乗入上限判定処理)と、前記所定の乗入上限条件を設定可能な乗入上限条件設定手段(例えば、遊技媒体取扱装置1による乗入上限条件設定)と、をさらに備えたことを特徴とする遊技媒体取扱装置。
また、上記に記載の遊技媒体取扱装置において、前記乗入上限条件設定手段は、前記所定の乗入上限条件を、前記レート設定手段により設定されているレートとは異なるレート(例えば、乗入元レート)に基づいて設定可能である(例えば、乗入上限条件(1)〜(6)の設定)ことを特徴とする遊技媒体取扱装置。
また、上記に記載の遊技媒体取扱装置において、前記乗入上限条件設定手段は、前記所定の乗入上限条件を、前記レート設定手段により設定されているレート(例えば、乗入先レート)に基づいて設定可能である(例えば、乗入上限条件(7)〜(12)の設定)ことを特徴とする遊技媒体取扱装置。
また、上記に記載の遊技媒体取扱装置において、前記乗入上限条件設定手段は、前記所定の乗入上限条件を、前記レート設定手段により設定されているレートとは異なるレート(例えば、乗入元レート)と前記レート設定手段により設定されているレート(例えば、乗入先レート)とに基づいて設定可能である(例えば、乗入上限条件(13)〜(18)の設定)ことを特徴とする遊技媒体取扱装置。
また、上記に記載の遊技媒体取扱装置において、前記乗入上限条件設定手段は、前記所定の乗入上限条件として、前記乗入処理の実行回数(例えば、乗入上限条件(1)、(4)、(7)、(10)、(13)、(16))、又は前記遊技媒体払出手段の前記乗入処理の処理結果に応じた前記持玉情報更新手段による持玉情報の更新結果に基づく使用遊技媒体数(例えば、乗入上限条件(2)、(5)、(8)、(11)、(14)、(17))若しくは払出遊技媒体数(例えば、乗入上限条件(3)、(6)、(9)、(12)、(15)、(18))のうち、一又は複数の条件を設定可能とすることを特徴とする遊技媒体取扱装置。
また、上記に記載の遊技媒体取扱装置において、貨幣を受け入れ可能な貨幣受入手段(例えば、ビルバリ105)と、前記貨幣受入手段により受け入れた貨幣に応じた残額情報を記憶する残額情報記憶手段(例えば、残額情報記憶部103d)と、前記残額情報記憶手段により記憶された残額情報に応じた前記遊技媒体払出手段による遊技媒体の払出制御が実行された場合に、前記レート設定手段により設定されたレートに基づいて、前記残額情報記憶手段より記憶される残額情報を更新する残額情報更新手段(例えば、情報更新部100c)と、をさらに備え、前記乗入制限手段は、前記所定の乗入上限条件を満たした場合であっても、前記残額情報更新手段により所定の残額情報分の更新があった場合(例えば、一定額として10,000円分の貨幣が投入され、その10,000円分の貨幣に応じた4パチにおける2,500玉分の払出があった場合)には前記制限を解除することを特徴とする遊技媒体取扱装置。
また、上記に記載の遊技媒体取扱装置において、前記所定の残額情報を設定可能な乗入制限解除条件設定手段(例えば、上記一定額を遊技店側で設定すること)をさらに備えたことを特徴とする遊技媒体取扱装置。
遊技機(例えば、遊技機3)に対応して設けられる遊技媒体取扱装置(例えば、遊技媒体取扱装置1)を管理するサーバ装置(例えば、遊技媒体取扱装置2)であって、単位遊技媒体あたりの価値が異なるレート(例えば、1玉あたりの価値が1円である1円レート、1玉あたりの価値が4円である4円レート)を、前記遊技媒体取扱装置に対応させて設定可能なレート設定手段(例えば、情報設定部201e)と、前記遊技媒体取扱装置により受け入れられる記憶媒体の識別情報を管理する識別情報管理手段(例えば、カード情報記憶部202a)と、前記レート設定手段により設定可能なレート毎に、遊技者の持玉情報を前記識別情報と対応付けて記憶可能な持玉情報記憶手段(例えば、レート別持玉情報記憶部202c)と、前記遊技媒体取扱装置が前記記憶媒体を受け入れた場合であって、遊技者からの払出指示があった場合に、当該記憶媒体の識別情報と対応付けて前記持玉情報記憶手段により記憶されている持玉情報に基づいて、前記遊技媒体取扱装置による遊技媒体の払出制御を実行させる、遊技媒体払出制御手段(例えば、持玉管理装置200)と、前記遊技媒体取扱装置が遊技者からの払出指示にしたがって遊技媒体の払出制御を実行する場合に、前記レート設定手段により設定されたレートに基づいて、前記持玉情報記憶手段より記憶される持玉情報を前記識別情報と対応付けて更新する持玉情報更新手段(例えば、持玉管理装置200)と、を備え、前記遊技媒体払出制御手段は、前記記憶媒体の識別情報と対応付けて前記持玉情報記憶手段により記憶されている持玉情報が、前記レート設定手段により設定されているレートによる持玉情報である場合に、当該レートに基づいて、前記遊技媒体取扱装置による遊技媒体の払出制御を実行させる、通常処理を可能とする通常処理手段(例えば、4円レートが設定されている場合に、持玉管理装置200による4円レートの持玉情報に基づく遊技媒体貸出時処理)と、前記記憶媒体の識別情報と対応付けて前記持玉情報記憶手段により記憶されている持玉情報が、前記レート設定手段により設定されているレートとは異なるレートによる持玉情報である場合に、前記レート設定手段により設定されているレートの持玉情報に換算して前記遊技媒体取扱装置による遊技媒体の払出制御を実行させる、乗入処理を可能とする乗入処理手段(例えば、4円レートが設定されている場合に、持玉管理装置200による1円レートの持玉情報に基づく遊技媒体貸出時処理)と、を含み、所定の乗入上限条件を満たす場合に、前記乗入処理による遊技媒体の払出制御の実行を制限する乗入制限手段(例えば、サーバ装置2による乗入上限判定処理)と、前記所定の乗入上限条件を設定可能な乗入上限条件設定手段(例えば、サーバ装置2による乗入上限設定)と、をさらに備えたことを特徴とするサーバ装置。
上記の遊技媒体取扱装置及びサーバ装置によれば、遊技店側で、自店の運用や遊技者の傾向に配慮した適切な乗入上限条件を設定することができるため、乗り入れ再プレイを可能とさせつつ、遊技者側と遊技店側との衡平を図った適切な乗入上限を設定することを可能とし、乗り入れに関する利便性を向上させることができる。
また、上記の遊技媒体取扱装置によれば、一旦、乗入上限条件に達し、乗り入れが制限された後においても、一定額の貨幣が投入され、その貨幣の額に応じた遊技媒体の払い出しが行われた場合には、乗り入れの制限を解除することとしている。また、その一定額については、遊技店側で設定可能としている。このため、乗入上限条件に達した後にも遊技の継続を希望する遊技者と、一定の利益を得ることができた遊技店との衡平を図ることができるため、より持玉の乗り入れに関する利便性を向上させることができる。
また、本実施形態に係る遊技媒体取扱装置によれば、以下のような遊技媒体取扱装置を提供することができる。
遊技店において、遊技機(例えば、遊技機3)に対応して設けられる遊技媒体取扱装置(例えば、遊技媒体取扱装置1)であって、遊技媒体を計数可能な遊技媒体計数手段(例えば、計数装置107)と、遊技者の持玉情報を記憶する持玉情報記憶手段(例えば、レート別持玉情報記憶部103c)と、遊技者からの払出要求操作を受付可能な操作部(例えば、タッチパネルLCD16)と、前記持玉情報記憶手段により記憶された持玉情報と前記操作部への前記払出要求操作とに基づいて、遊技媒体の払出を制御する遊技媒体払出制御手段(例えば、制御部100)と、を備え、前記持玉情報記憶手段は、前記遊技媒体計数手段により計数された遊技媒体数に基づく第1の持玉情報を記憶する第1持玉情報記憶手段(例えば、レート別持玉情報記憶部103cへの計数持玉情報の記憶)と、前記第1の持玉情報とは異なる第2の持玉情報を記憶する第2持玉情報記憶手段(例えば、レート別持玉情報記憶部103cへの貯玉情報の記憶)と、を含み、前記遊技媒体払出制御手段は、前記持玉情報記憶手段により前記第1の持玉情報のみが記憶されている場合に、前記払出要求操作が行われると、前記第1の持玉情報に基づいて、遊技媒体の払出を実行させ、前記持玉情報記憶手段により前記第2の持玉情報のみが記憶されている場合に、前記払出要求操作が行われると、前記第2の持玉情報に基づいて、遊技媒体の払出を実行させ、前記持玉情報記憶手段により前記第1の持玉情報及び前記第2の持玉情報が記憶されている場合に、前記払出要求操作が行われると、前記第1の持玉情報又は前記第2の持玉情報に基づいて、遊技媒体の払出を実行させ、前記遊技媒体払出制御手段による遊技媒体の払出を実行させる場合の、前記第1の持玉情報に基づく第1の払出遊技媒体数と、前記第2の持玉情報に基づく第2の払出遊技媒体数とを、前記遊技店側の設定により異なる払出遊技媒体数に設定可能な払出遊技媒体数設定手段(例えば、遊技媒体取扱装置1又はサーバ装置により実現される払出数の設定機能)をさらに備えたことを特徴とする遊技媒体取扱装置。
また、上記に記載の遊技媒体取扱装置において、前記払出遊技媒体数設定手段は、前記第1の払出遊技媒体数を、少なくとも、当該遊技媒体取扱装置が設置される前記遊技店における特定の景品との交換可能遊技媒体数(例えば、特殊景品と交換を要する遊技媒体数)と同数、交換可能遊技媒体数の整数倍、又は交換可能遊技媒体数にて割り切れる数に設定可能であることを特徴とする遊技媒体取扱装置。
また、上記に記載の遊技媒体取扱装置において、貨幣を受け入れ可能な貨幣受入手段(例えば、ビルバリ105)と、前記貨幣受入手段により受け入れられた貨幣額に応じた貨幣情報を記憶する貨幣情報記憶手段(例えば、残額情報記憶部103d)と、遊技者からの前記貨幣情報記憶手段に記憶されている貨幣情報に基づく貸出要求操作を受付可能な貸出操作部(例えば、タッチパネルLCD16)と、少なくとも前記遊技媒体払出制御手段により制御された払出遊技媒体数を、前記第1の持玉情報、前記第2の持玉情報及び前記貨幣情報の種別毎に管理する管理サーバ(例えば、サーバ装置2)と通信可能な通信手段(例えば、情報送信部100b)と、をさらに備え、前記遊技媒体払出制御手段は、前記貨幣情報記憶手段に所定の貨幣額(例えば、1,000円)に応じた前記貨幣情報が記憶されている場合に、前記貸出要求操作が行われると、前記第2の払出遊技媒体数と同数の第3の払出遊技媒体数の払出(例えば、メダル50枚の払出)を実行させ、前記払出遊技媒体数設定手段は、前記第2の払出遊技媒体数、又は前記第3の払出遊技媒体数を、少なくとも、当該遊技媒体取扱装置が設置される前記遊技店における前記所定の貨幣額に対応する貸出可能単位遊技媒体数(例えば、貨幣情報に基づく1回あたりの貸出要求に対して、貸し出される単位遊技媒体数)と同数(例えば、1,000円に対応するメダル50枚の払出メダル枚数)に設定可能であり、前記通信手段は、前記遊技媒体払出制御手段により前記第1の払出遊技媒体数の払出が実行されたときと、前記第2の払出遊技媒体数の払出が実行されたときと、前記第3の払出遊技媒体数の払出が実行されたときとで異なる情報として所定の情報(例えば、払出結果情報)を前記管理サーバへ送信することを特徴とする遊技媒体取扱装置。
上記の遊技媒体取扱装置によれば、設定された払出数による遊技媒体の払い出しを行うだけで、持玉情報を遊技者が所望する遊技媒体数分とすることができるため、簡易な構成により、遊技媒体の端数を生じさせないことを可能としつつ、その管理の手間を軽減し、利便性を向上させることができる。
また、上記の遊技媒体取扱装置によれば、遊技者が、自己の計数持玉情報を特定の景品のみとの交換を希望する場合に、設定された払出数による遊技媒体の払い出しを受けるだけでよいこととなるため、簡易な構成により、遊技媒体の端数を生じさせないことを可能としつつ、よりその管理の手間を軽減し、利便性を向上させることができる。
また、上記の遊技媒体取扱装置によれば、例えば、非等価交換店においても、設定された払出数による遊技媒体の払い出しを行うだけで、持玉情報を遊技者が所望する遊技媒体数分とすることができるため、簡易な構成により、遊技媒体の端数を生じさせないことを可能としつつ、よりその管理の手間を軽減し、利便性を向上させることができるとともに、遊技店にとっての、適切な運用管理や円滑な売上管理にも資することとなる。
また、本実施形態に係る遊技媒体取扱装置によれば、以下のような遊技媒体取扱装置を提供することができる。
遊技機(例えば、遊技機3)に対応して設けられる遊技媒体取扱装置(例えば、遊技媒体取扱装置1)であって、所定の情報を表示可能であるとともに、遊技者からの操作を受付可能であるタッチパネル(例えば、タッチパネルLCD16)と、単位遊技媒体あたりの価値が異なるレート(例えば、1枚あたりの価値が5円である5円レート、1枚あたりの価値が20円である20円レート)を、前記遊技機に対応させて設定可能なレート設定手段(例えば、情報更新部100c)と、前記レート設定手段により設定可能なレート毎に、遊技者の持玉情報を記憶可能な持玉情報記憶手段(例えば、レート別持玉情報記憶部103c)と、持玉情報と対応する情報を記憶する記憶媒体を受け入れ可能な記憶媒体受入手段(例えば、カードリーダライタ104)と、遊技者からの前記タッチパネルへの払出指示操作にしたがって、遊技媒体の払出制御を実行する遊技媒体払出手段(例えば、制御部100による払出装置106の制御)と、前記タッチパネルに表示される表示内容を制御する表示内容制御手段(例えば、表示制御部100g)と、を備え、前記記憶媒体受入手段は、前記記憶媒体に、前記レート設定手段により設定されているレートとは異なるレートによる持玉情報と対応する情報が記憶されている場合であっても、前記記憶媒体の受け入れを可能とし、前記遊技媒体払出手段は、前記記憶媒体受入手段により受け入れられた記憶媒体に、前記レート設定手段により設定されているレートによる持玉情報と対応する情報が記憶されている場合に、当該レートに基づいて、遊技媒体の払出制御を実行する、通常処理(例えば、20円レートが設定されている場合に、制御部100による20円レートの持玉情報に基づく遊技媒体貸出時処理)と、前記記憶媒体受入手段により受け入れられた記憶媒体に、前記レート設定手段により設定されているレートとは異なるレートによる持玉情報と対応する情報が記憶されている場合に、前記レート設定手段により設定されているレートの持玉情報に換算して遊技媒体の払出制御を実行する、乗入処理(例えば、20円レートが設定されている場合に、制御部100による5円レートの持玉情報に基づく遊技媒体貸出時処理)と、を可能とし、前記表示内容制御手段は、前記持玉情報記憶手段により記憶される持玉情報に応じて前記タッチパネルに表示される表示内容を制御する(例えば、図10に示す払出表示制御処理)ことを特徴とする遊技媒体取扱装置。
また、上記に記載の遊技媒体取扱装置において、前記表示内容制御手段は、前記タッチパネルにおいて通常表示される第1画面と、遊技者からの前記タッチパネルへの切替指示操作(遊技者による操作ボタン「進む」又は「戻る」への操作)にしたがって表示される第2画面とを切り替えて表示可能であり、前記第1画面に表示される表示内容を制御する第1画面表示内容制御手段と、前記第2画面に表示される表示内容を制御する第2画面表示内容制御手段と、を含み、前記第1画面には、前記持玉情報記憶手段により記憶される持玉情報に基づく前記払出指示操作を受付可能な払出操作表示部(例えば、「払出」操作ボタン)を表示する第1表示領域(例えば、第1表示領域161)と、その他の操作を受付可能な遊技操作表示部を表示する第2表示領域(例えば、第2表示領域162)とが設けられ、前記第1画面表示内容制御手段は、前記持玉情報記憶手段により記憶される持玉情報に応じて前記第1表示領域に表示される前記払出操作表示部の表示内容を制御する(例えば、図10に示す払出表示制御処理)ことを特徴とする遊技媒体取扱装置。
また、上記に記載の遊技媒体取扱装置において、前記持玉情報記憶手段は、前記記憶媒体の種別に応じて、持玉情報を異ならせて(例えば、カードと対応付けて記憶された計数持玉情報と、会員カードと対応付けて記憶された貯玉情報とを異ならせて)記憶可能であり、前記払出操作表示部は、前記レート設定手段により設定されるレートと前記持玉情報記憶手段に記憶される持玉情報の種別に応じて複数設けられ(例えば、操作ボタン「5円持玉払出」、「20円持玉払出」、「5円貯玉払出」及び「20円貯玉払出」)、前記第2画面には、前記払出操作表示部を表示する第3表示領域(例えば、第3表示領域163)が設けられ、前記第1画面表示内容制御手段は、前記レート設定手段により設定されるレート(例えば、5円レート、20円レート)と前記持玉情報記憶手段に記憶される持玉情報の種別(例えば、計数持玉情報、又は貯玉情報の種別)に応じて予め定められた優先順位(例えば、図28に示す第1画面と第2画面に表示される表示内容の対応関係)にしたがって、前記第1表示領域に表示される前記払出操作表示部の表示内容を制御し、前記第2画面表示内容制御手段は、前記優先順位にしたがって、前記第1表示領域に表示された前記払出操作表示部以外の前記払出操作表示部を前記第3表示領域に表示するように制御することを特徴とする遊技媒体取扱装置。
また、上記に記載の遊技媒体取扱装置において、前記レート設定手段は、少なくとも、第1のレート(例えば、20円レート)と、当該第1のレートよりも低い第2のレート(例えば、5円レート)とを設定可能であり、前記予め定められた優先順位は、前記第1のレートと前記第2のレートとで異なる(例えば、5円レートの場合には、5円レートの持玉、5円レートの貯玉、20円レートの持玉、20円レートの貯玉の順に優先順位が高くなるように優先順位を設定し、20円レートの場合には、20円レートの持玉、20円レートの貯玉、5円レートの持玉、5円レートの貯玉の順に優先順位が高くなるように設定する)ことを特徴とする遊技媒体取扱装置。
また、上記に記載の遊技媒体取扱装置において、遊技者による払出指示操作がなされた前記払出操作表示部が最も優先順位が高くなるように前記予め定められた優先順位を変更する(例えば、第1画面には図23の(c)を表示し、第2画面には図26(d)を表示している場合に、遊技者の払出指示操作により図27の表示態様に変更する)優先順位変更手段(例えば、表示制御部100g)をさらに備えたことを特徴とする遊技媒体取扱装置。
上記の遊技媒体取扱装置によれば、乗り入れ再プレイを可能とさせつつ、遊技者が挿入した記憶媒体に対応付けられている持玉の状態に応じてタッチパネルの表示態様を切り替えることで、タッチパネルの視認性を担保しつつ、遊技者の持玉の乗入操作を含むタッチ操作の利便性を向上させることができる。
また、上記の遊技媒体取扱装置によれば、通常表示される第1画面に、もっとも使用する可能性が高いと考えられる「払出」操作ボタンを表示することで、タッチパネルの視認性を担保しつつ、より遊技者の持玉の乗入操作を含むタッチ操作の利便性を向上させることができる。
また、上記の遊技媒体取扱装置によれば、複数の「払出」操作ボタンを表示する必要がある場合に、通常表示される第1画面に、もっとも使用する可能性が高いと考えられる「払出」操作ボタンを表示し、切替指示操作により表示される第2画面に、その他の「払出」操作ボタンを表示することで、タッチパネルの視認性を担保しつつ、より遊技者の持玉の乗入操作を含むタッチ操作の利便性を向上させることができる。
また、上記の遊技媒体取扱装置によれば、複数の「払出」操作ボタンを表示する必要がある場合に、予め定められた優先順位にしたがって、通常表示される第1画面に、もっとも使用する可能性が高いと考えられる「払出」操作ボタンを表示し、切替指示操作により表示される第2画面に、その他の「払出」操作ボタンを表示することで、タッチパネルの視認性を担保しつつ、しかも制御負担をかけずに、より遊技者の持玉の乗入操作を含むタッチ操作の利便性を向上させることができる。
また、上記の遊技媒体取扱装置によれば、予め定められた優先順位を、設定されているレート情報に応じて異ならせることで、例えば、乗入不要な持玉情報の優先順位が高くなるように構成することもでき、より遊技者の持玉の乗入操作を含むタッチ操作の利便性を向上させることができる。
また、上記の遊技媒体取扱装置によれば、予め定められた優先順位が設定されている場合であっても、遊技者の操作態様によりその優先順位を変更可能とすることで、より遊技者の意向に沿った「払出」操作ボタンの表示を行うことができ、より遊技者の持玉の乗入操作を含むタッチ操作の利便性を向上させることができる。
以上のように、図1〜図45を用いて本実施形態について説明したが、本実施形態では以下のような変形例も考えられる。
(本実施形態の変形例1)
図46は、本実施形態の変形例1に係る、遊技媒体取扱装置1により行われる乗入元乗入不能判定処理の処理手順を示すフローチャートである。図15及び図16を用いて説明した乗入元乗入不能判定処理は、遊技者によるカードの返却指示があった場合に行われることとしていたが、図46を用いて説明する乗入元乗入不能判定処理は、図14を用いて説明した遊技媒体計数時処理において行われるものである。
具体的には、図14におけるステップS111の処理が完了したことに基づいて、乗入元乗入不能判定処理を行うように構成する。
最初に、遊技媒体取扱装置1は、計数装置107の計数結果に基づいて、持玉数演算処理(ステップS1241)を行う。これは、図16におけるステップS1141と同一の処理であるため、詳細は省略する。
次に、遊技媒体取扱装置1は、上記持玉数演算処理の演算結果に基づいて、別レートで払出不能な持玉情報があるか否か(すなわち、乗入不能な持玉情報があるか否か)を判別する(ステップS1242)。別レートで払出不能な持玉情報がない(すなわち、乗入不能な持玉情報がない)と判別した場合には、乗入元乗入不能判定処理を終了する。
一方、別レートで払出不能な持玉がある(すなわち、乗入不能な持玉情報がある)と判別した場合には、払出制御タイマをセットする(ステップS1243)。例えば、払出制御タイマの値として、約2秒が計時可能な値をセットする。
次に、遊技媒体取扱装置1は、タイマ更新処理(ステップS1244)を行う。例えば、定時割込処理などによってタイマの値を更新(減算)する。
次に、遊技媒体取扱装置1は、上記タイマ更新処理の更新(減算)結果に基づいて、払出制御タイマの値が0であるか否かを判別する(ステップS1245)。払出制御タイマの値が0でないと判別した場合には、処理を待機する。
一方、払出制御タイマの値が0であると判別した場合には、演算結果に基づいた持玉数の払出を行う(ステップS1246)。これは、図16におけるステップS1145と同一の処理であるため、詳細は省略する。
なお、計時手段として、タイマに値をセットし、セットされたタイマの値を減算する方式を採用しているが、タイマの値を加算する方式を採用してもよく、また、遊技媒体取扱装置1に内蔵され、あるいは外付けされたRTCによる計時方式を採用することとしてもよい。
このように、本変形例1に係る、遊技媒体取扱装置1は、計数装置107により計数され、当該遊技媒体取扱装置1で記憶された持玉情報に、他の遊技媒体取扱装置1で設定されている貸出レートでは払出不能な持玉情報(すなわち、乗入不能な持玉情報)が残存してしまう場合には、計数されてから所定時間経過後に、その残存してしまう分の持玉情報に応じた遊技媒体を自動的に払い出すように構成されている。
このように構成することで、他のレートに乗入を行おうとしている遊技者とっては無駄となる持玉情報が記憶されたまま乗入を行うことを、遊技媒体の計数時において未然に防止することができ、遊技者と遊技店とのトラブルを未然に防止することが可能となる。
また、この場合、ステップS1246の処理の後に、その残存してしまう分の持玉情報に応じた遊技媒体を払い出した旨の報知を行うこととしてもよい。例えば、計数装置107により遊技媒体が計数された結果、1パチにおける遊技媒体取扱装置1のレート別持玉情報記憶部103cに、1,003玉の持玉情報が記憶されることとなった場合に、当該遊技媒体取扱装置1のタッチパネルLCD16の表示部に、「4パチに移動する場合に払出不能となる3玉を払い出しました。」と表示するようにしてもよい。
このように構成することで、遊技者が、持玉があるにもかかわらず離席してしまうことを防止することができ、遊技者と遊技店とのトラブルを未然に防止することが可能となる。
(本実施形態の変形例2)
次に、本実施形態の他の変形例である、変形例2について説明する。なお、本変形例では、パチンコ機3aに対応して設けられる遊技媒体取扱装置1aであって、4円レートが設定されている場合を一例として説明する。
前述したように、遊技媒体取扱装置1aとパチンコ機3aの払出制御部305とは、貸出端子板307を介して接続されており、パチンコ機3aに設けられた玉貸ボタン(図示せず)が遊技者により押下される(すなわち、払出指示がある)と、貸出端子板307から遊技媒体取扱装置1aに貸出要求信号が送信され、遊技媒体取扱装置1aは、その貸出要求信号を受信すると、供給部(図示せず)からパチンコ機3a内部の供給用通路(図示せず)を介して、直接的に貸出要求信号に応じた玉数をパチンコ機3aの上皿に払い出す制御を行うこととしている。
ここで、パチンコ3aに対して直接的に貸出要求信号に応じた玉数を払い出す場合、一回の払出単位が予め定められているのが通常であり、例えば、一回の払出単位として25玉が予め定められている。
また、遊技店においては、貨幣情報に基づいて遊技球の貸出を行う場合、最低使用可能金額が予め定められているのが通常であり、例えば、最低使用可能金額として500円が予め定められている。
したがって、4円レートのパチンコ機3aにおいて、遊技者からの払出指示が、貨幣情報に基づくものである場合、貸出可能単位遊技媒体数は、払出単位である25玉で割り切れる数の125玉に設定されているのが通常であり、その25玉の払出制御が5回行われることで、125玉がパチンコ機3aの上皿に払い出されるようになっている。
しかしながら、遊技店において、最低使用可能金額はそのままに、貸出可能単位遊技媒体数のみを変更することも可能である。例えば、最低使用可能金額は500円であるが、貸出可能単位遊技媒体数としては、25玉で割り切れない数の貸出可能単位遊技媒体数(例えば、116玉)が設定される場合も生じることとなる。
この場合、4円レートのパチンコ機3aにおいて、遊技者からの貨幣情報に基づく払出指示があると、遊技媒体取扱装置1aは、払出単位である25玉の払出制御を4回行って
、100玉をパチンコ機3aの上皿に直接的に払い出すことは可能であるものの、残り16玉については、同様の制御によりパチンコ機3aの上皿に直接的に払い出すことはできない。
もっとも、本実施形態の遊技媒体取扱装置1aにおいては、前述した乗入元乗入不能判定処理におけるステップS1145、又はステップS1146と同様の制御を行うことで、その残り16玉を払い出すことが可能である。具体的には、図47の説明において後述するステップS150及びステップS151の判別がともにYesである場合に、自動的にその残り16玉の払出制御を行うように構成することとしてもよい。
このように構成することで、遊技店が、最低使用可能金額に対応する貸出可能遊技媒体数を払出単位の整数倍とはならない遊技媒体数に設定した場合であっても、その結果生じた端数を遊技者に確実に供給することができる。
なお、上記の払出制御を行う場合には、前述した端数用払出口21から払出皿124に間接的に払い出すことも可能であるし、玉払出口(例えば、玉払出口23a)から払い出された遊技球をパチンコ機3aの上皿に案内するノズルを介して、間接的に払い出すことも可能である。また、遊技システム全体としてみた場合には、その残り16玉を、島端計数装置5によって間接的に払い出すことも可能である。
ところで、本変形例2における遊技媒体取扱装置1aは、前述した端数用払出口21やノズルを有しない場合であっても、その残り16玉を遊技者に供給することできるように工夫がなされたものである。図47は、本実施形態の変形例2に係る、遊技媒体取扱装置1及びサーバ装置2により行われる遊技媒体貸出時処理の処理手順を示すフローチャートである。なお、図47においては、説明の便宜上、図13の説明において前述したステップS140からステップS144までの処理を省略しているが、同様の処理が行われるものとする。
最初に、遊技媒体取扱装置1は、払出指示(タッチパネルLCD16の受付部への貸出要求操作、又はパチンコ機3aに設けられた玉貸ボタンへの押下操作)があると、その払出指示が残額情報に基づく払出指示であるか否かを判別する(ステップS150)。すなわち、遊技者からの貨幣情報に基づく払出指示であるか否かを判別する。残額情報に基づく払出指示でないと判別した場合には、ステップS109の処理に移る。
一方、残額情報に基づく払出指示であると判別した場合には、さらに端数が発生するか否かを判別する(ステップS151)。すなわち、払出単位で割り切れない貸出可能単位遊技媒体数(例えば、116玉)が設定されているか否かを判別する。端数が発生しないと判別した場合には、ステップS109の処理に移る。
一方、端数が発生すると判別した場合には、持玉情報判別処理(ステップS152)を行う。具体的には、通常の貸出可能単位遊技媒体数(125玉)に対して不足する分の遊技媒体数(125玉−116玉=9玉)に相当する持玉情報があるか否かを判別する。
次に、遊技媒体取扱装置1は、持玉情報判別処理(ステップS152)の判別の結果に基づいて、端数の充当が可能であるか否かを判別する(ステップS153)。具体的には、通常の貸出可能単位遊技媒体数(125玉)に対して不足する分の遊技媒体数(125玉−116玉=9玉)を持玉情報から充当させることができるか否かを判別する。端数の充当が可能でないと判別した場合には、ステップS109の処理に移る。
一方、端数の充当が可能であると判別した場合には、遊技媒体取扱装置1は、充当要求情報をサーバ装置2に送信し、ステップS109の処理に移る。ここで、充当要求情報には、ステップS110における遊技媒体払出において、上記の不足する分の遊技媒体数を持玉情報から充当させて払い出す旨の情報が含まれる。
次に、遊技媒体取扱装置1は、サーバ装置2に対して貸出要求を行い(ステップS109)、識別情報、残額情報、レート情報及び払出設定情報をサーバ装置2へ送信する。ここで、識別情報、残額情報、レート情報及び払出設定情報はレート情報については、図13の説明において前述しているため、説明を省略する。
サーバ装置2は、遊技媒体取扱装置1から送信された充当要求情報、識別情報、残額情報、レート情報及び払出設定情報を受信すると、レート別持玉情報記憶部202cに記憶された持玉情報、あるいは残額情報記憶部202dに記憶された残額情報を識別情報と対応付けて更新し(ステップS204)、更新情報を遊技媒体取扱装置1へ送信する。遊技媒体取扱装置1は、サーバ装置2から送信された更新情報を受信すると、遊技媒体の払い出しを行う(ステップS110)。
ステップ110においては、遊技媒体取扱装置1からサーバ装置2に対し、前述した充当要求情報が送信されていた場合には、通常の貸出可能単位遊技媒体数(125玉)に対して不足する分の遊技媒体数(125玉−116玉=9玉)が、持玉情報から充当され、払出単位である25玉の払出制御が5回行われる(すなわち、125玉が払い出される)こととなる一方、前述した充当要求情報が送信されていない場合には、払出単位である25玉の払出制御が4回行われる(すなわち、100玉が払い出される)こととなり、残り16玉の端数が発生することとなる。
次に、遊技媒体取扱装置1は、端数が発生したか否かを判別する(ステップS154)。
端数が発生していないと判別した場合には、遊技媒体貸出時処理を終了する。一方、端数が発生したと判別した場合には、端数持玉移行処理(ステップS155)を行う。具体的には、その残り16玉を持玉情報として記憶させるために、サーバ装置2に端数持玉移行情報を送信する。
サーバ装置2は、端数持玉移行情報を受信すると、レート別持玉情報記憶部202cに記憶された持玉情報を識別情報と対応付けて更新し(ステップS210)、更新情報を遊技媒体取扱装置1へ送信する。これにより、パチンコ機3aからは払い出せない端数(16玉)が持玉情報として記憶されることとなる。
なお、本変形例2においては、4円レートのパチンコ機3aにおいて、払出単位が25玉、最低使用可能金額が500円、貸出可能単位遊技媒体数が116玉の場合を一例として説明したが、これに限られるものではなく、払出単位及び最低使用可能金額は同様の条件で、貸出可能単位遊技媒体数として、通常の貸出可能単位遊技媒体数(125玉)を超え、かつ払出単位で割り切れない数(例えば、134玉)に設定した場合であっても、本変形例2に係る発明を適用可能であることは言うまでもない。また、同様の対応関係において、1円レートのパチンコ機3aにおいても適用可能である。加えて、パチスロ機3bにおいても適用可能である。例えば、5円レートのパチスロ機3bにおいて、払出単位が50枚、最低使用可能金額が1,000円、貸出可能単位遊技媒体数が188枚(通常は、200枚)の場合、あるいは212枚の場合であっても、本変形例2に係る発明を適用可能である。また、同様の対応関係において、20円レートのパチスロ機3bにおいても適用可能である。
また、本変形例2に係る、遊技媒体取扱装置1においては、ステップS150からステップS153の処理を行うことなく、ステップS154及びステップS155の処理のみ行うこととしてもよく、逆に、ステップS154及びステップS155の処理を行うことなく、ステップS150からステップS153の処理のみ行うこととしてもよい。
また、本変形例2に係る、遊技媒体取扱装置1においては、端数を持玉情報として移行させた場合、あるいは不足する分の遊技媒体数を充当させた場合には、その旨をタッチパネルLCD16により報知するように構成してもよいし、加えて、移行させた端数、あるいは充当させた遊技媒体数を報知するように構成してもよい。
このように構成することで、遊技店が、最低使用可能金額に対応する貸出可能遊技媒体数を払出単位の整数倍とはならない遊技媒体数に設定した場合であっても、遊技者の違和感を軽減させることができる。
さらに、本変形例2に係る、遊技媒体取扱装置1においては、端数を持玉情報として移行させた場合に、その端数が他のレートでは払出可能な遊技媒体数である場合には、その旨を報知するように構成してもよい。例えば、4円レートが設定されている場合に、端数として16玉が生じた場合であっても、1円レートでは、64玉分の価値を有することとなるため、払出単位が25玉であれば、1円レートのパチンコ機3aでは、2回の払出を受けることができる。
このように構成することで、遊技店が、最低使用可能金額に対応する貸出可能遊技媒体数を払出単位で割り切れない遊技媒体数に設定した場合であっても、遊技者の利便性を向上させることができる。
このように、本変形例2に係る、遊技媒体取扱装置1は、遊技者が最低使用可能金額を使用して遊技媒体の貸出を受ける場合に、遊技店が最低使用可能金額に対応する貸出可能単位遊技媒体数を、従来とは異なり、払出単位で割り切れない数に設定している場合であっても、その結果生じる端数を持玉として移行させるようにしたことで、新たな設備を必要とすることなく、その端数を遊技者に供給することができる。
また、本変形例2に係る、遊技媒体取扱装置1は、遊技者が最低使用可能金額を使用して遊技媒体の貸出を受ける場合に、遊技店が最低使用可能金額に対応する貸出可能単位遊技媒体数を、従来とは異なり、払出単位で割り切れない数に設定している場合であっても、その結果生じる不足分を持玉から充当させて、従来通りの貸出可能単位遊技媒体数の払出を行うようにしたことで、新たな設備を必要とすることなく、その端数を遊技者に供給することができるとともに、貸出可能単位遊技媒体数の変更に伴う遊技者の違和感を軽減することができる。
(本実施形態の変形例3)
次に、本実施形態の他の変形例である、変形例3について説明する。本実施形態においては、遊技媒体取扱装置1の情報設定部100i、又はサーバ装置2の情報設定部201eにより、レート情報の設定を可能としているが、本変形例では、それに加えて、乗入自体を許可するか、許可しないかを設定可能とする構成としている。この場合、利便性の観点から遊技媒体取扱装置1の内部に乗入許可スイッチを設け、遊技店の店員の操作により、乗入許可スイッチがオンとされた場合には、乗入が許可され、オフとされた場合には、乗入が許可されないようにすることとしてもよいし、サーバ装置2の情報設定部201eにより、乗入自体を許可するか、許可しないかを設定可能にすることとしてもよい。
また、乗入を許可しないと設定した場合であって、別レートの持玉情報が記憶されているカードが挿入された場合には、所定の操作(例えば、非接触ICカードリーダライタ18への店員カードの認証操作)があるまでカードを返却しないこととしてもよいし、自動的にカードが返却されるとともに、タッチパネルLCD16の表示部に、「一度精算して下さい。」と表示するようにしてもよい。
このように構成することで、乗入を許可するか否かを簡単に設定することができるとともに、乗入を許可しないと設定した場合であっても、遊技者と遊技店とのトラブルを未然に防止することが可能となる。
(本実施形態の変形例4)
次に、本実施形態の他の変形例である、変形例4について説明する。本実施形態においては、主に、パチンコ機3aにおける1円レート及び4円レート間の乗入について説明したが、本変形例4では、パチンコ機3aにおける1円レート、2円レート及び4円レート間の乗入についての変形例について説明する。
具体的には、遊技媒体取扱装置1又はサーバ装置2において、1円レート、2円レート及び4円レートのレート設定を可能とし、レート別持玉情報記憶部103b、202cには、それらに対応する持玉情報がそれぞれ別箇に記憶される場合に、図10を用いて説明した乗入判定処理において、別レートの持玉情報が、当該遊技媒体取扱装置1で設定されている貸出レート(乗入先レート)へ乗入可能であるか否かを判別する場合(ステップS1043)に、乗入先のレートに対して、他の2つのレートに対応する持玉情報を合算して、乗入可能であるか否かを判別するように構成する。
例えば、乗入先レートが4円レートである場合であって、1玉毎の乗入を可能としている場合に、1円レートの持玉情報として2玉分の持玉情報が記憶され、2円レートの持玉情報として1玉分の持玉情報が記憶されていたならば、これらを合算して、乗入可能と判別し、4パチで1玉の払出を可能とするように構成する。
このように構成することで、少なくとも、3つ以上の異なるレートが設定されている遊技店において、乗入の利便性をより高めることができる。
以上のように、本実施形態の変形例1〜4について説明したが、これらの変形例に係る発明を組み合わせて、あるいは本実施形態に係る発明と各変形例に記載された発明とを組み合わせて別箇の発明とすることができることは言うまでもない。
なお、本実施形態及び本実施形態の変形例においては、遊技媒体取扱装置1が、遊技媒体の貸出機能、遊技媒体の計数機能、持玉の乗入機能及び持玉の分割機能を有することを前提として説明しているが、本実施形態及び本実施形態の変形例に係る発明の趣旨を逸脱しない範囲で、これらの機能のうち一部の機能を有しない遊技媒体取扱装置1にも適用することができる。
また、本実施形態及び本実施形態の変形例において、遊技媒体取扱装置1において設定される各種の情報は、特に示す場合に限られず、本実施形態及び本実施形態の変形例に係る発明の趣旨を逸脱しない範囲で、サーバ装置2においても設定可能であるものとし、サーバ装置2において設定される各種の情報は、特に示す場合に限られず、本実施形態及び本実施形態の変形例に係る発明の趣旨を逸脱しない範囲で、遊技媒体取扱装置1においても設定可能であるものとする。
また、本実施形態及び本実施形態の変形例において、遊技者からの各種の操作を受け付ける手段としてタッチパネルLCD16を採用することとしているが、これに限られるものではなく、遊技者からの操作を受付可能であれば、その他の操作受付手段(例えば、機械式操作スイッチ)を採用することとしてもよい。さらに、一部の操作(例えば、持玉情報に基づく払出要求操作)については、タッチパネルLCD16により操作を受け付け、その他の一部、又は全部の操作(例えば、貨幣情報に基づく貸出要求操作)については、その他の操作受付手段により操作を受け付けることとしてもよい。要するに、遊技者からの各種の操作を受付可能であれば、具体的手段については限定されるものではない。
また、遊技機3が、遊技者が遊技媒体の投入及び払出に直接的に関与することができない仕様の遊技機(いわゆる、封入式遊技機)である場合には、本実施形態及び本実施形態の変形例に係る発明の趣旨を逸脱しない範囲で、封入式遊技機に係る遊技ユニットであって、遊技媒体の投入及び払出に替わる各種の信号を送受信することで封入式遊技機において遊技を行わせる遊技ユニットにも適用することができる。