[第1実施形態]
(遊技システムの基本概要)
まず、本発明における遊技媒体取扱装置1を含む遊技システムの基本概要について、図1を用いて説明する。同図に示すように、第1実施形態に係る遊技システムは、少なくとも、遊技媒体取扱装置1と、サーバ装置2と、遊技機3と、表示装置4とから構成され、各々が同図に示すように接続されている。
なお、第1実施形態においては、「記憶媒体」の例としてカードを用いて説明しているが、これに限られるものではなく、ICチップ等が搭載されたコイン、トークン等、第1実施形態に係る発明に適用できるもの全てを含むものとする。
また、第1実施形態においては、「貨幣」の例として紙幣を用いて説明しているが、これに限られるものではなく、紙幣、硬貨、コイン等、第1実施形態に係る発明に適用できるもの全てを含むものとする。
また、第1実施形態において、単に「カード」と記載した場合には、遊技店の会員となった遊技者に貸与される会員カード、及び一時的に遊技店により貸与される計数カード(ビジターカード)の双方を含むものとする。
また、第1実施形態において、単に「持玉」と記載した場合には、会員カードに対応付けて記憶される貯玉、及び計数カードに対応付けて記憶される計数持玉の双方を含むものとし、単に「持玉情報」と記載した場合には、貯玉を示す持玉情報(以下、「貯玉情報」とする。)及び計数持玉を示す持玉情報(以下、「計数持玉情報」とする。)の双方を含むものとする。なお、会員カードは、貯玉情報のみならず計数持玉情報についても対応付けて記憶可能であるものとする。さらに、会員カード及び計数カードは、特に示す場合には、後述する計数装置107により計数された持玉情報を第1計数持玉情報として対応付けて記憶可能であるものとし、カードの返却時に、第1計数持玉情報を変換した情報である、第2計数持玉情報として対応付けて記憶可能であるものとする。
また、遊技者により投入された貨幣額を示す情報を「貨幣情報」(あるいは、「残額情報」ともいう。)とし、特に示す場合には、「持玉情報」に「貨幣情報」が含まれる場合があるものとする。また、会員カードは、貯玉情報、計数持玉情報及び貨幣情報を各々異なる情報として対応付けること、あるいは記憶することが可能であり、計数カードは、計数持玉情報及び貨幣情報を各々異なる情報として対応付けること、あるいは記憶することが可能であるものとする。さらに、説明の便宜上、通常は遊技者が保有する遊技球に関する情報を示す「持玉」という表現を用いているが、これに限られるものではなく、当該「持玉」には、遊技者が保有するメダルに関する情報、遊技者が電磁的方法により保有する遊技価値に関する情報であって、その他これに類する情報の全てを含むものとする。
(遊技媒体の貸出機能)
遊技媒体取扱装置1は、スイッチングハブやコントローラ等を介して、あるいは直接的にサーバ装置2と接続されており、遊技者によりカードが挿入されると、当該カードのICチップ等に付加されたカードIDや会員ID等の識別情報(以下、単に「識別情報」という。)をサーバ装置2に送信し、サーバ装置2は、受信した識別情報に対応付けて記憶されたその遊技者の持玉情報を遊技媒体取扱装置1に送信する。そして、遊技者からの払出指示がある場合には、サーバ装置2は、持玉情報を更新し、遊技媒体取扱装置1は、後述する払出装置106を駆動させ、遊技媒体の払出制御を実行する。また、遊技者により紙幣が投入されると、その紙幣の額(投入金額)に応じた残額情報をサーバ装置2に送信する。そして、遊技者からの払出指示がある場合には、サーバ装置2は、残額情報を更新し、遊技媒体取扱装置1は、同様に遊技媒体の払出制御を実行する。
(遊技媒体の計数機能)
また、遊技媒体取扱装置1は、遊技者の動作により、又は遊技機3から直接的に、遊技媒体が後述する計数装置107に投入されると、投入された遊技媒体数を計数し、計数結果を遊技者の計数持玉情報としてサーバ装置2に送信し、サーバ装置2は、受信した計数持玉情報をカードに付加された識別情報と対応付けて記憶する。また、カードが挿入されていない場合には、遊技媒体取扱装置1に貯留されている計数カードに予め付加されている識別情報と対応付けて受信した計数持玉情報を記憶する。
なお、第1実施形態においては、遊技者の持玉情報及び残額情報をサーバ装置2が管理することとしているが、これらの情報を遊技媒体取扱装置1が管理することとしてもよい。また、カードに識別情報を付加するだけでなく記憶領域をも設け、当該記憶領域にこれらの情報を記憶させ、これらの情報の管理を行うこととしてもよい。そして、これらの情報の更新については、サーバ装置2が行うこととしてもよく、遊技媒体取扱装置1が行うこととしてもよい。さらには、持玉情報については、サーバ装置2又は遊技媒体取扱装置1が管理し、残額情報については、カードの記憶領域に直接記憶されることとしてもよい。
すなわち、識別情報、持玉情報及び残額情報が適切に管理、更新される態様であれば、それら全ての態様は、本発明に適用できるものとする。
加えて、第1実施形態においては、カードが挿入されていない場合には、遊技媒体取扱装置1に貯留されている計数カードに予め付加されている識別情報と対応付けて計数持玉情報及び残額情報を記憶することとしているが、カードの返却要求があった場合に、遊技媒体取扱装置1、又はサーバ装置2が、遊技媒体取扱装置1に貯留されている計数カードに識別情報を新たに付加することとし、この新たに付加された識別情報と計数持玉情報又は残額情報とを対応付けて記憶することとしてもよい。
すなわち、本発明における「持玉情報を特定するための情報」とは、カードに付加される識別情報、カードに付加される識別情報及びこの識別情報と対応付けてサーバ装置2で記憶される持玉情報、カードに付加される識別情報及びこの識別情報と対応付けて遊技媒体取扱装置1で記憶される持玉情報、並びにカードに付加される識別情報及びカードに記憶される持玉情報のいずれを指すものであってもよい。また、本発明における「持玉情報を特定するための情報」には、持玉情報のみならず残額情報を特定するための情報が含まれることとしてもよい。なお、第1実施形態においては、「持玉情報を特定するための情報」を、「持玉情報と対応する情報」として説明する場合がある。
また、遊技媒体取扱装置1は、遊技機3に遊技球等貸出装置接続端子板(以下、「貸出端子板」という。)が設けられている場合には、後述する貸出端子板307とも接続され、当該貸出端子板307から出力される貸出要求信号や返却要求信号等を受信したことに基づいて、遊技機3への払出要求信号の送信やカードの返却等を行う。
すなわち、本発明における「遊技媒体の払出制御を実行する」とは、遊技媒体取扱装置1から直接的に遊技媒体の払い出しを行うものに限られず、遊技機3からの信号に基づいて遊技機3から遊技媒体の払い出しを行わせるものを含むことを意味する。
また、遊技媒体取扱装置1は、コンバータ等を介して、あるいは直接的に表示装置4とも接続されており、遊技機3に設けられている後述する外部端子板308から出力される遊技情報信号やエラー信号等を受信するとともに、遊技者の持玉情報を表示装置4に送信する。
サーバ装置2は、前述したように、遊技媒体取扱装置1と接続されるほか、表示装置4とも接続されており、サーバ装置2において管理されている遊技結果管理情報(例えば、過去数日分を含めた出玉履歴情報や不正検知情報等)や遊技店に関する情報(例えば、新台情報や空き台情報等)を表示装置4に送信する。
また、サーバ装置2は、遊技店以外の第三者であるセンター事業者が管理する外部管理装置(図示せず)にも接続され、カードの識別情報や会員情報、遊技者の持玉情報を所定周期毎(例えば、1日に1回毎)に送信する。外部管理装置は、送信された各情報をバックアップする。サーバ装置2は、外部管理装置との接続が所定日数(例えば、15日)途絶した場合、遊技者の持玉情報の更新を停止する。
遊技機3は、前述したように、遊技媒体取扱装置1と接続される場合があるほか、表示装置4とも接続されており、1回の遊技毎に、又は内部状態に変化があった場合に、後述する外部端子板308から遊技情報信号やエラー信号等を表示装置4に出力する。
表示装置4は、前述したように、遊技媒体取扱装置1、サーバ装置2及び遊技機3と接続されており、入力された信号や受信した信号に基づき、あるいは遊技者の操作に基づいて各種の情報をその表示画面に表示する。
なお、遊技媒体取扱装置1、サーバ装置2、遊技機3及び表示装置4の接続方式は上記の方式に限られるものではない。例えば、サーバ装置2には、遊技媒体取扱装置1のみが接続されるように構成し、遊技媒体取扱装置1と表示装置4とがUSB接続され、相互に前述した各情報を送受信可能に構成することとしてもよい。また、この場合、表示装置に表示される表示内容を後述する遊技媒体取扱装置1の制御部100が制御することとしてもよく、その場合には、さらに画像出力用としてDVI方式、又はHDMI(登録商標)方式により接続されることとしてもよい。
以上のように、遊技者は、遊技店に入店すると、まず、表示装置4に表示される各種の情報を見ながら、所望の遊技機3に着席する。次に、その遊技者がその遊技店の会員である場合は、会員カードを遊技媒体取扱装置1に挿入し、本人確認(例えば、登録されている暗証番号の入力等)の後、サーバ装置2に持玉情報が記憶されている場合にはその持玉を使用し、持玉情報が記憶されていないか、持玉情報がその遊技機3で貸し出し不能な持玉数である場合には紙幣を投入し、貸出要求を行って遊技媒体の貸し出しを受け、遊技媒体を遊技機3に投入することで遊技を開始する。または、その遊技者がその遊技店の会員でない場合は、紙幣を投入し、貸出要求を行って遊技媒体の貸し出しを受け、遊技媒体を遊技機3に投入することで遊技を開始する。このとき、サーバ装置2に記憶されている持玉情報や残額情報が、貸し出された分だけ更新(減算)される。
そして、その遊技機3から遊技媒体の払い出しを受けることができずに、遊技を継続する場合には、貸出要求が行われる度に、サーバ装置2に記憶されている持玉情報や残額情報が、貸し出された分だけ順次更新(減算)されることとなる。一方、その遊技機3から遊技媒体の払い出しを受けることができた場合には、払い出された遊技媒体を遊技媒体取扱装置1に投入すると、投入された遊技媒体数を計数し、計数結果に基づいてサーバ装置2に記憶されている持玉情報が更新(加算)される。
その後、その遊技機3における遊技を終了する場合には、遊技者はカードの返却要求を行う。ここで、会員カードが遊技媒体取扱装置1に挿入されている場合には、本人確認(例えば、登録されている暗証番号の入力等)の後、そのまま会員カードを返却する。会員カードが遊技媒体取扱装置1に挿入されていない場合には、サーバ装置2に計数持玉情報が記憶されている場合、若しくは残額情報がある場合に、遊技媒体取扱装置1に貯留されている計数カードを返却(発行)する。サーバ装置2に計数持玉情報が記憶されておらず、かつ投入金額の残額もない場合には、計数カードは返却(発行)されない。
計数カードが返却(発行)された場合であって、かつ他の遊技機3で遊技を行いたい場合には、他の遊技機3に対応して設けられた遊技媒体取扱装置1にその計数カードを挿入することにより、会員カードと同様の手順(本人確認を除く)で遊技を開始(再プレイ)することができる。なお、上記の場合に、貯玉情報に基づく再プレイを「貯玉再プレイ」といい、計数持玉情報に基づく再プレイを「持玉再プレイ」という。
図2は、遊技媒体取扱装置1の構成を示すブロック図である。遊技媒体取扱装置1は、後述する各構成部品と、それらを制御するCPU101、ROM102から構成される制御部100と、RAM103から構成される記憶部103とを備える。
制御部100は、ROM102に格納された制御プログラムをCPU101が読み出し、当該制御プログラムに基づいてCPU101が制御を実行することにより、各構成部品の制御や、サーバ装置2、遊技機3及び表示装置4との通信制御を行う。また、制御部100は、これらの制御結果を記憶部103に記憶させる。具体的には、図3及び図21〜図42を用いて後述する。
カードリーダライタ104は、カード挿入口14からカードが挿入されると、その真贋判定及び使用可能判定を行う。正規のカードであると判定され、かつ使用可能であると判定した場合には、当該カードの種別及び識別情報を読み取る。そして、読み取られた情報は、制御部100によりIF110を介してサーバ装置2に送信される。一方、非正規のカードであると判定され、又は使用不能であると判定した場合には、制御部100によりその旨がタッチパネルLCD16等で報知されるとともに、IF110を介してサーバ装置2に送信される。また、この場合には、挿入されたカードを返却することとしてもよいし、所定の認証操作(例えば、非接触ICカードリーダライタ18への店員用ICカードの認証操作)や所定の認証信号(例えば、サーバ装置2からの認証信号)の送信があるまでカードを返却しないこととしてもよい。なお、カードリーダライタ104は、後述する計数カードの割り当てが可能となるように、所定枚数(例えば、10枚)の計数カードが貯留可能となっている。
ビルバリ105は、紙幣投入口15から紙幣が投入されると、その真贋判定を行う。正規の紙幣であると判定した場合には、当該紙幣の種別(金種情報)を読み取る。そして、読み取られた情報は、残額情報として、制御部100によりIF110を介してサーバ装置2に送信される。一方、非正規(又は、読み取り不能)の紙幣であると判定した場合には、制御部100によりその旨がタッチパネルLCD16等で報知されるとともに、IF110を介してサーバ装置2に送信される。また、この場合には、投入された紙幣を返却することとしてもよいし、所定の認証操作(例えば、非接触ICカードリーダライタ18への店員用ICカードの認証操作)や所定の認証信号(例えば、サーバ装置2からの認証信号)の送信があるまで紙幣を返却しないこととしてもよい。具体的には、図13を用いて後述する。
タッチパネルLCD16は、遊技者に対して各種の情報を表示する表示部と、遊技者からの各種の操作を受け付ける受付部とを兼ねる機能を有する。例えば、カードが挿入されている場合に、タッチパネルLCD16の受付部に遊技者が現在の持玉情報を確認するための「持玉情報確認」の操作ボタンを表示し、遊技者が、操作ボタンが表示された箇所をタッチすることにより、レート別の現在の持玉情報をタッチパネルLCD16の表示部に表示する。この「持玉情報確認」の操作ボタンは、常に表示されていることが望ましい。このように構成することで、遊技者は、常にレート別の現在の持玉情報を確認することができる。もっとも、カードが挿入されている場合には、タッチパネルLCD16の表示部の所定の領域に、常にレート別の現在の持玉情報を表示しておくこととしてもよい。なお、他のタッチパネルLCD16が表示する各種の情報及び受け付ける各種の操作については後述する。
カメラ部17は、遊技機3の前方を撮影し、撮影範囲にある遊技者が着席状態にあるか否か(着席結果情報)を検出するものである。また、このカメラ部17は、着席状態にある遊技者のフェイシャルデータを検出するものである。これらの着席結果情報及びフェイシャルデータは、制御部100によりIF110を介してサーバ装置2に送信される。
カメラ部17により、着席結果情報を検出することで、例えば、持玉情報又は残額情報が残ったままのカードの取り忘れがあった場合に、その旨をタッチパネルLCD16や後述する状態表示灯13を用いて、遊技店の店員や遊技者に対して報知することもできる。これにより、カードの取り忘れを抑止することができる。
また、カメラ部17により、フェイシャルデータを検出することで、例えば、台移動をした際に、同一の遊技者であるか否かを判定することができ、仮に異なった遊技者であった場合に、その旨をタッチパネルLCD16や後述する状態表示灯13を用いて、遊技店の店員や遊技者に対して報知することもできる。これにより、不正行為が行われる可能性を抑止することができる。
ここで、カメラ部17は、赤外光を照射する赤外LED基板17A(図示せず)と、赤外光が被写体(遊技者)において反射して得られる反射光を受光することにより、被写体像を撮像するCMOSカメラ17B(図示せず)と、フィルタ17C(図示せず)とを有する。赤外LED基板17Aは、その赤外LEDにより、制御部100の制御に基づいて赤外光を照射する。CMOSカメラ17Bは、フェイシャルデータを制御部100に送出する。フィルタ17Cは、赤外光を透過し、それ以外の波長の光は通さないフィルタであり、赤外LED基板17Aから被写体に照射された赤外光の反射光のみを透過させてCMOSカメラ17Bに受光させるようになっている。これにより、遊技機3が設置されている遊技店の演出光の影響を抑制して、被写体(遊技者)の像を明瞭に撮像することができる。
なお、前述したフェイシャルデータを、図28又は図71を用いて後述する乗入判定処理の際に使用することとしてもよい。具体的には、乗入可能と判定された場合であっても、フェイシャルデータが一致しない場合には、乗入を行わないように制御部100により制御されることとしてもよい。これにより、例えば、他人のカードを用いて遊技を行おうとしている不正行為者の不正を、乗入の段階で防止することができる。
非接触ICカードリーダライタ18は、遊技者が対応するICカードをかざすことにより、そのICカードに記憶された識別情報、あるいはICカード自体に記憶された持玉情報を読み取る。そして、読み取られた情報は、制御部100によりIF110を介してサーバ装置2に送信される。すなわち、前述したカードの挿入や紙幣の投入以外にも、遊技媒体の貸し出しを可能とするものである。または、遊技終了時に、遊技者が対応するICカードをかざすことにより、そのICカードに記憶された識別情報と現在の持玉情報とが対応付けられてサーバ装置2に記憶され、あるいはICカード自体に記憶させることで、持玉の返却を可能とするものである。
また、非接触ICカードリーダライタ18は、遊技店の店員が対応する店員用ICカードをかざし、所望の操作内容の選択(例えば、タッチパネルLCD16の受付部に表示されるテンキーへのメニュー番号の入力)を行うことにより、制御部100における各種のエラー状態の解除や、その他の操作を可能とするものである。具体的には、図23〜図26を用いて後述する。
なお、非接触ICカードリーダライタ18は、さらに、遊技者が所有する携帯電話、スマートフォンその他の情報通信機器(以下、「携帯端末装置」という。)などともデータの送受信を行いうることとしてもよい。例えば、遊技者が、所有する携帯端末装置を非接触ICカードリーダライタ18の前方にかざしたときには、制御部100は、遊技店のホームページやメール会員登録ページのURLを携帯端末に送信することとしてもよい。また、携帯端末装置に搭載されているハードウェアやソフトウェアを用いて、携帯端末装置自体が会員カードとして機能するようにしてもよい。さらに、携帯端末装置に電子決済機能が実装されている場合には、当該機能により、紙幣を投入するのと同様に、残額情報が更新(加算)されることとしてもよい。
払出装置106は、遊技者からの払出指示(例えば、タッチパネルLCD16の受付部への貸出要求操作)があると、制御部100が駆動回路106aを駆動制御し、払出指示に基づいた数量の遊技媒体を払い出す。制御部100は、払い出された分の持玉情報や残額情報をサーバ装置2に送信する。
また、払出装置106は、遊技媒体取扱装置1が遊技機3の後述する貸出端子板307と接続されている場合には、遊技者からの払出指示(例えば、遊技機3側での貸出要求操作)があると、制御部100による制御により、遊技機3への払出要求信号の送信を行う。
計数装置107は、遊技機3から払い出された遊技媒体が遊技者により投入されると、制御部100が駆動回路107aを駆動制御し、投入された遊技媒体の数量を計数する。制御部100は、計数結果に基づく計数持玉情報をサーバ装置2に送信する。
スピーカ108は、遊技媒体取扱装置1における各構成部品の動作状態の変化に応じて(例えば、タッチパネルLCD16の表示部の表示や受付部への操作に応じて、あるいは後述する状態表示灯13の点灯態様に応じて)、制御部100が駆動回路108aを駆動制御し、音を出力する。もっとも、遊技媒体取扱装置1における各構成部品の動作状態の変化にかかわらず(例えば、遊技媒体取扱装置1に内蔵され、あるいは外付けされたRTCによる計時結果等に応じて)、音を出力することとしてもよい。
センサ群109は、払出装置106内に設けられ、計数装置107内に設けられ、あるいは後述する前面部11や筐体12の所定の部分に設けられた複数のセンサであり、遊技媒体の正確な払出結果や計数結果を検出するために設けられ、あるいは不正行為を検知するために設けられたセンサである。また、センサ群109には、後述する入口センサ42、及び出口センサ43が含まれ、これらのセンサの検知結果に基づいて、遊技媒体の払出制御が実行される。
状態表示灯13は、現在の遊技媒体取扱装置1における状態を外部に報知するためのランプである。内部にはフルカラーLEDが内蔵されており、制御部100が現在の状態に基づいて駆動回路109aを駆動制御し、現在の状態に応じた点灯色及び点灯態様(発光態様)にてフルカラーLEDを発光させる。なお、発光態様の例については、図43を用いて後述する。
スクリューモータ34は、所定の払出条件が成立したこと(例えば、制御部100が払出装置106を制御して払出制御の実行を開始することであり、一例として、遊技者からの払出指示があったこと)に応じて、制御部100が駆動回路120aを駆動制御し、必要な数量の遊技媒体を払い出す際に、後述するスクリュー36を回転駆動させる。すなわち、スクリューモータ34は、払出装置106の一部を構成するともいいうる。
なお、図示は省略するが、後述する球シャッタ41は、後述する補給口27と球搬送ベース31とを連通状態とするか、閉鎖状態とするかを切り替え可能とするものであり、制御部100が駆動回路(例えば、駆動回路121aとする)を駆動制御することで、球シャッタ41の切替制御が実行されることとなる。すなわち、球シャッタ41は、払出装置106の一部を構成するともいいうる。
図3は、遊技媒体取扱装置1及びサーバ装置2間の接続を示す機能ブロック図である。遊技媒体取扱装置1は、制御部100及び記憶部103から構成され、サーバ装置2は、持玉管理装置200、会員管理装置210、遊技情報管理装置220、入力部230、出力部240及び表示部250から構成されている。さらに、持玉管理装置200は、制御部201及び記憶部202から構成され、会員管理装置210は、制御部211及び記憶部212から構成され、遊技情報管理装置220は、制御部221及び記憶部222から構成されている。
なお、第1実施形態においては、サーバ装置2が、持玉管理装置200、会員管理装置210、遊技情報管理装置220、入力部230、出力部240及び表示部250から構成されることとしているが、持玉管理装置200、会員管理装置210、遊技情報管理装置220の各々が独立したサーバ装置として構成する(例えば、サーバ装置2aとして持玉管理装置200を構成し、サーバ装置2bとして会員管理装置210を構成し、サーバ装置2cとして遊技情報管理装置220を構成する)こととしてもよく、持玉管理装置200及び会員管理装置210を同じサーバ装置として構成し、遊技情報管理装置220を別のサーバ装置として構成することとしてもよい。これらについて、様々な構成の組合せとすることができる。
この場合、入力部230、出力部240及び表示部250を持玉管理装置200が担う機能としてもよく、遊技情報管理装置220が担う機能としてもよい。あるいは、入力部230、出力部240及び表示部250の各々の機能を有した装置(例えば、遊技情報利用装置2d)を別途構成することとしてもよい。
また、この場合、サーバ装置2を上位の統合管理装置(例えば、統合管理装置2)として構成し、サーバ装置2a(持玉管理装置200)、サーバ装置2b(会員管理装置210)、サーバ装置2c(遊技情報管理装置220)及び遊技情報利用装置2dについて、統合管理装置2の支配のもとに各々の機能を発揮させるように構成してもよい。さらに、遊技情報利用装置2dが担う機能については、統合管理装置2の機能としてもよい。
また、遊技情報利用装置2dを別途構成する場合には、汎用のパーソナルコンピュータに専用のアプリケーションをインストールすることによって構成することとしてもよい。この場合、マウス、キーボード、タッチパネル等が入力部230となり、プリンタ等が出力部240となり、モニタ等が表示部250となる。
また、第1実施形態においては、持玉管理装置200と会員管理装置210の機能を異ならせているが、まったく同一の機能を有することとしてもよい。特に、持玉管理装置200の機能のうちで持玉に関する機能(例えば、後述する制御部201における持玉分割制御部201dに係る機能、記憶部202におけるカード情報記憶部202aに係る機能及びレート別持玉情報記憶部202cに係る機能)について、会員管理装置210が担うように構成することとしてもよい。
遊技媒体取扱装置1における制御部100は、情報取得部100a、情報送信部100b、情報更新部100c、持玉分割制御部100d、乗入制御部100e、乗入不能判定部100f、表示制御部100g、条件設定部100hから構成されている。
遊技媒体取扱装置1における記憶部103は、カード情報記憶部103a、設定情報記憶部103b、レート別持玉情報記憶部103c、残額情報記憶部103d、設定条件記憶部103eから構成されている。
持玉管理装置200における制御部201は、情報取得部201a、情報送信部201b、情報更新部201c、持玉分割制御部201d、情報設定部201eから構成されている。
持玉管理装置200における記憶部202は、カード情報記憶部202a、設定情報記憶部202b、レート別持玉情報記憶部202c、残額情報記憶部202dから構成されている。
会員管理装置210における制御部211は、情報取得部211a、情報送信部211b、情報更新部211cから構成されている。
会員管理装置210における記憶部212は、会員情報記憶部212aから構成されている。
遊技情報管理装置220における制御部221は、情報取得部221a、情報送信部221b、情報更新部221cから構成されている。
遊技情報管理装置220における記憶部222は、遊技情報記憶部222aから構成されている。
情報取得部100a、201a、211a、221aは、他の装置における情報送信部100b、201b、211b、221bから送信された各種の情報を取得する。
情報送信部100b、201b、211b、221bは、他の装置へ情報送信要求を行うとともに、他の装置から要求のあった各種の情報を情報取得部100a、201a、211a、221aに送信する。
情報更新部100c、201c、211c、221cは、情報取得部100a、201a、211a、221aで取得した情報に基づいて、あるいは後述する表示制御部100gにより制御されるタッチパネルLCD16の受付部への操作に応じて取得した情報に基づいて、各記憶部の情報を更新する。
持玉分割制御部100d、201dは、図25の説明において後述する店員用ICカード処理、図37の説明において後述する持玉分割時処理、図38の説明において後述する持玉分割選択処理において持玉分割に係る制御を行う。
乗入制御部100e、乗入不能判定部100fは、図27〜図29、図35、図36、図71、図73の説明において後述する乗入判定処理、乗入先乗入不能判定処理、乗入元乗入不能判定処理において乗入に係る制御を行う。
なお、乗入制御部及び乗入不能判定部をサーバ装置2の制御部201側に設けることとしてもよく(例えば、「乗入制御部201f」、「乗入不能判定部201g」とする。)、この場合には、乗入制御部201fの制御結果、乗入不能判定部201gの判定結果を情報送信部201bから情報取得部100aに送信することとしてもよい。
表示制御部100gは、タッチパネルLCD16の表示部に、状態に応じた表示を行うとともに、タッチパネルLCD16の受付部が状態に応じた操作を受け付けられるように制御する。また、表示制御部100gは、状態表示灯13の発光態様を制御する。また、表示制御部100gは、タッチパネルLCD16による表示内容又は状態表示灯13の発光態様に伴って、あるいはそれとは独立して、スピーカ108から出力される音を制御する。
情報設定部201eは、カードに付加された識別情報と持玉情報とを対応付けた設定情報、その遊技媒体取扱装置1において許容されるレート情報等の各種の必要な情報を設定する。
なお、情報設定部を遊技媒体取扱装置1の制御部100側に設けることとしてもよく(例えば、「情報設定部100i」とする。)、この場合には、情報設定部100iで設定された設定情報、レート情報等の各種の必要な情報を、情報送信部100bから情報取得部201aに送信することとしてもよい。この場合、前述した店員用ICカードを非接触ICカードリーダライタ18にかざすことで、設定画面をタッチパネルLCD16に表示させ、設定情報、レート情報、その他の必要な情報(例えば、後述する台番号等)が設定可能となるように構成することとすればよい。すなわち、例えば、レート情報に関し、情報設定部201eにより設定されたレート情報を情報取得部100aに送信し、情報更新部100cによりそのレート情報が設定情報記憶部103dに記憶されるように構成したものは、サーバ装置2におけるレート設定手段を構成するとともに、遊技媒体取扱装置1におけるレート設定手段を構成する。また、情報設定部100iにより設定されたレート情報を情報取得部201aに送信し、情報更新部201cによりそのレート情報が設定情報記憶部202bに記憶されるように構成したものは、遊技媒体取扱装置1におけるレート設定手段を構成するとともに、サーバ装置2におけるレート設定手段を構成する。
カード情報記憶部103a、202aは、その遊技媒体取扱装置1に挿入され、あるいは貯留されているカードに付加された識別情報を記憶する。
会員情報記憶部212aは、カードが遊技媒体取扱装置1に挿入されているか否かにかかわらず、その会員の会員カードに付加された識別情報及び各種の会員情報(例えば、氏名、住所、生年月日、暗証番号等)を記憶する。
設定情報記憶部103b、202bは、前述した情報設定部201eにより設定された設定情報、レート情報等を記憶する。
レート別持玉情報記憶部
レート別持玉情報記憶部103c、202cは、その遊技店が、異なるレートでの遊技を可能としている場合に、その異なるレート毎の持玉情報を記憶する。例えば、後述するパチンコ機3aにおいて、遊技球1玉あたりの価値が1円である1円レート、遊技球1玉あたりの価値が4円である4円レートといった異なるレート(以下、説明の便宜上、「貸出レート」とする。)での遊技が可能である場合、低レート(4円レートと比較した場合の1円レート)における持玉情報と、高レート(1円レートと比較した場合の4円レート)における持玉情報とを区別して記憶する。また、レート別持玉情報記憶部103c、202cは、貯玉情報と計数持玉情報とを区別して記憶する。すなわち、レート別持玉情報記憶部103c、202cは、持玉情報の種類数(例えば、貯玉情報と計数持玉情報の2種類)に、設定可能な貸出レートの種類数(例えば、パチンコ機3aにおける1円レート及び4円レート、パチスロ機3bにおける5円レート及び20円レートの4種類)を乗じた数の持玉情報(例えば、8種類)を区別して記憶可能に構成されている。
残額情報記憶部103d、202dは、投入金額の残額を示す残額情報を記憶する。なお、残額情報記憶部103d、202dは、残額情報として、投入された貨幣(第1実施形態においては、紙幣)の額をそのまま記憶することとしてもよく、所定の度数(例えば、1,000円で「10」度数)に換算して記憶することとしてもよく、また、レート設定手段により設定されているレートに応じた遊技媒体数に換算して記憶することとしてもよい。
制御部100と、制御部201と、制御部211と、制御部221とは各々の通信インターフェース(例えば、遊技媒体取扱装置1におけるIF110)を介して、同軸ケーブルにより相互に有線LAN接続されている。例えば、制御部100から制御部201へ各種の情報を送信する場合、情報送信部100bから情報取得部201aへと情報が送信され、制御部201から制御部100へ各種の情報を送信する場合、情報送信部201bから情報取得部100aへと情報が送信される。制御部100−制御部211間、制御部100−制御部221間、制御部201−制御部211間、制御部201−制御部221間、制御部211−制御部221間も同様の構成を採る。
なお、第1実施形態において、有線LAN接続の場合に、同軸ケーブルに替えて光ケーブルを採用することとしてもよく、また、無線LAN接続を採用することとしてもよい。無線LAN接続を採用する場合には、サーバ装置2にルーティング装置を別途設けてもよいし、持玉管理装置200がルーティング機能を備えることとしてもよい。そして、遊技機3を管理する所定台数(例えば、島単位)毎にアクセスポイントを設けることとしてもよい。
また、有線LAN接続、無線LAN接続にかかわらず、これらの装置間の通信は不正行為を防止するため暗号化されることが望ましい。具体的には、例えば、制御部100におけるROM102に、又は通信インターフェースであるIF110のRWMに、暗号化のためのシード情報を格納しておき、当該シード情報を含めて所定の暗号化方式(例えば、AES)により暗号化し、制御部201、制御部211、制御部221に情報を送信する。情報を受信した制御部201、制御部211、制御部221、あるいはこれらに係る通信インターフェースは、同一の暗号化方式により復号し、復号した情報に含まれるシード情報が予め登録しておいたシード情報と一致するか否かを判定し、一致すると判定した場合のみ受信した情報が正当なものであると判断することとしてもよい。もちろん、制御部100−制御部211間、制御部100−制御部221間、制御部201−制御部211間、制御部201−制御部221間、制御部211−制御部221間も同様の構成を採用することとしてもよい。
(持玉の乗入機能)
第1実施形態における遊技システムには、持玉の乗入機能が実装されている。持玉の乗入機能とは、その遊技店が、異なるレートでの遊技を可能としている場合に、1のレート(例えば、低レート)が設定された遊技媒体取扱装置1に対応する遊技機3において獲得した遊技媒体を、他のレート(例えば、高レート)が設定された他の遊技媒体取扱装置1に対応する他の遊技機3において使用することができる機能をいう。第1実施形態においては、乗入制御部100eの制御により実現される。
例えば、1円レートに設定された遊技媒体取扱装置1に対応するパチンコ機3a(以下、「1パチ」という。)において、1,003玉の遊技球を獲得し、この獲得した遊技球を計数し、カードが返却された場合、そのカードに付加された識別情報と対応付けられた1,003玉分の持玉情報が、1円レートに対応するレート別持玉情報記憶部103c、202cに記憶されることとなる。
ここで、そのカードを用いて、4円レートに設定された遊技媒体取扱装置1に対応するパチンコ機3a(以下、「4パチ」という。)において遊技を行おうとする場合、そのカードを4パチの後述するカード挿入口14aに挿入し、乗入指示を行うと、1円レートにおける1,003玉分の持玉情報のうち、1,000玉分の持玉情報については、4円レートにおける250玉分(1,000玉÷4)の持玉情報に換算して、遊技媒体を払い出し、遊技を可能とするものである。もっとも、この場合には、1円レートにおける3玉分の持玉情報については、4円レートでは払い出すことができないため、そのまま1円レートに対応するレート別持玉情報記憶部103c、202cに記憶されることとなる。
なお、第1実施形態においては、貸出レートとして、1円レートと4円レートとを例に挙げて説明しているが、その他の貸出レート(例えば、2円レート、3円レート)が設定可能であることはいうまでもない。
また、第1実施形態においては、カード挿入時に、乗入可能な持玉情報を一括で乗入先レートとして換算することとしてもよく、貸出要求時に、乗入先レートにおける所定数分の払出数(例えば、125玉)毎に乗入先レートとして換算することとしてもよい。さらに、これらを遊技者が選択可能とすることとしてもよく、遊技店側が予め設定可能とすることとしてもよい。
ここで、貸出要求時に、乗入先レートにおける所定数分の払出数(例えば、125玉)毎に乗入を行わせるように構成した場合には、その貸出要求のある度に、遊技者に対して乗入を行うか否かの同意を得るようにすることが望ましい。具体的には、タッチパネルLCD16aの表示部に、「今回の貸し出しについても乗入を行いますか?」と表示するとともに、タッチパネルLCD16aの受付部に、「同意する」「同意しない」という選択ボタンを表示し、「同意する」が表示された箇所を遊技者にタッチさせることで同意を得ることとしてもよい。もちろん、一度同意が得られた場合(例えば、最初の乗入時に上記の同意が得られた場合)には、所定の有効期限内(例えば、1日)では同意を不要とすることとしてもよい。
さらに、貸出要求のある度に同意を得ること、一度同意が得られた場合には所定の有効期限内では同意を不要とすることを遊技者が選択可能とすることとしてもよい。なぜならば、貸出要求のある度に遊技者の同意を得るようにすることで、遊技者は、払出指示毎に乗入をするかしないかを選択することができるが、その反面、遊技者に煩わしさを感じさせてしまうという可能性が生じてしまうこととなるからである。例えば、貸出要求のある度に同意を得るように構成している場合には、自己の持玉情報の全てを乗入したいと欲している遊技者であっても、貸出要求の度に、まず払出指示操作をして、さらに乗入同意操作をしなければならない。したがって、貸出要求のある度に同意を得ること、一度同意が得られた場合には所定の有効期限内では同意を不要とすることを遊技者が選択可能に構成することで、遊技者に煩わしさを感じさせることなく、より遊技者の意に沿った乗入機能を実現することができる。
具体的には、タッチパネルLCD16aの表示部に、「本日に限り、今後の貸し出しについては同意を不要としますか?」と表示するとともに、タッチパネルLCD16aの受付部に、「同意要」「同意不要」という選択ボタンを表示し、「同意不要」が表示された箇所を遊技者にタッチさせることで同意を不要とする選択が可能となるようにしてもよい。
なお、乗入時の同意に関する制御の一例は、図28、図33、図54、図56及び図67の該当箇所の説明において後述する。
また、第1実施形態においては、パチンコ機3aを例に挙げて説明しているが、パチスロ機3bにおいても乗入可能とすることはいうまでもない。
例えば、貸出レートとして、メダル1枚あたりの価値が5円である5円レート、メダル1枚あたりの価値が20円である20円レートといった異なるレートでの遊技を可能とする場合に、5円レートに設定された遊技媒体取扱装置1に対応するパチスロ機3b(以下、「5スロ」という。)において、1,003枚のメダルを獲得し、この獲得したメダルを計数し、カードが返却された場合、そのカードに付加された識別情報と対応付けられた1,003枚分の持玉情報が、5円レートに対応するレート別持玉情報記憶部103c、202cに記憶されることとなる。
ここで、そのカードを用いて、20円レートに設定された遊技媒体取扱装置1に対応するパチスロ機3b(以下、「20スロ」という。)において遊技を行おうとする場合、そのカードを20スロの後述するカード挿入口14bに挿入し、乗入指示を行うと、5円レートにおける1,003枚分の持玉情報のうち、1,000枚分の持玉情報については、20円レートにおける250枚分(1,000枚÷4)の持玉情報に換算して、遊技媒体を払い出し、遊技を可能にするものである。もっとも、この場合には、5円レートにおける3枚分の持玉情報については、20円レートでは払い出すことができないため、そのまま5円レートに対応するレート別持玉情報記憶部103c、202cに記憶されることとなる。
また、第1実施形態においては、パチンコ機3a、パチスロ機3b間の乗入を可能とするように構成してもよい。例えば、レート別持玉情報記憶部103c、202cを、1円レート(遊技球)、4円レート(遊技球)、5円レート(メダル)、20円レート(メダル)別に持玉情報が記憶されるように構成する。そして、1パチにおいて、1,005玉の遊技球を獲得し、この獲得した遊技球を計数し、カードが返却された場合、そのカードを用いて、5スロで遊技を行おうとする場合には、201枚分の持玉情報に換算され、遊技を行うことができる。また、20スロで遊技を行おうとする場合には、そのうちの1,000玉分の持玉情報が、50枚分の持玉情報に換算され、遊技を行うことができる。この場合、20スロで乗入不能な5玉分の持玉情報は、そのまま1円レート(遊技球)に対応するレート別持玉情報記憶部103c、202cに記憶されることとなる。
また、第1実施形態においては、乗入の態様を遊技店側が設定可能としてもよい。例えば、パチンコ機3aに対応して設けられた遊技媒体取扱装置1a間での乗入は可能であるが、パチスロ機3bに対応して設けられた遊技媒体取扱装置1b間での乗入は不可能というように設定可能としてもよく、会員カードでの乗入は可能であるが、計数カードでの乗入は不可能というように設定可能としてもよい。さらには、1パチ(5スロ)から4パチ(20スロ)への乗入は可能であるが、4パチ(20スロ)から1パチ(5スロ)への乗入は不可能というように設定可能としてもよく、4パチ(20スロ)から1パチ(5スロ)への乗入は可能であるが、1パチ(5スロ)から4パチ(20スロ)への乗入は不可能というように設定可能としてもよい。要するに、貸出レートの異なる遊技媒体取扱装置間で、片方向のみ乗入可能となるように設定することもできるし、両方向で乗入可能となるように設定することもできるように構成することとしてもよい。
さらに、第1実施形態においては、乗入を行う際の手数料は考慮していないが、乗入を行う際に所定の手数料(例えば、10%の手数料)を徴収することとしてもよい。
(持玉の分割機能)
第1実施形態における遊技システムには、持玉の分割機能が実装されている。持玉の分割機能とは、遊技中に、レート別持玉情報記憶部103c、202cに記憶されている持玉情報が0でない場合に、その持玉情報の全部又は一部を分割することで、持玉の共有を可能とさせる機能をいう。分割された持玉情報は、その分割した持玉情報と識別情報とを対応付けた計数カード(分割カード)が新たに発行されるか、あるいは店員用ICカードを用いて、後述する持玉分割サービス操作がなされることにより移動が可能となる。遊技球やメダルそのものを共有する場合に比べて、持玉情報や売上情報の管理を容易にし、また、その遊技店で貸し出していない遊技球やメダルが持ち込まれるといった不正行為を防止することができる。第1実施形態においては、持玉分割制御部100d、201dの制御により実現される。
例えば、1パチにおいて、10,000玉の遊技球を獲得し、この獲得した遊技球を計数した場合、10,000玉分の持玉情報が、1円レートに対応するレート別持玉情報記憶部103c、202cに記憶されることとなる。その後、その持玉情報と対応付けられた識別情報が付加されたカードが返却され、そのカードを用いて(あるいは、後述する持玉分割サービス操作に基づいて)、4パチに乗入して遊技を行った場合において、10,000玉分の持玉情報のうち、8,000玉分の持玉情報を乗入して(すなわち、4パチにおける2,000玉分の持玉情報に換算して)遊技を行い、4パチにおいて、さらに30,000玉の遊技球を獲得し、この獲得した遊技球を計数したとする。この場合、1円レートに対応するレート別持玉情報記憶部103c、202cには、2,000玉分の持玉情報が記憶され、4円レートに対応するレート別持玉情報記憶部103c、202cには、30,000玉分の持玉情報が記憶されることとなる。
ここで、第1実施形態における遊技システムでは、図38の説明において後述するように、遊技者(あるいは、遊技店の店員)が、分割元レート、分割持玉数、分割先レートの各々を選択可能に構成している。
すなわち、上記の例の場合に、どのレートに対応する持玉情報から持玉分割を行うか(分割元レート)、分割元レートにおける持玉情報のうち何玉分の持玉情報を分割するか(分割持玉数)、持玉分割を行った持玉情報を、分割カード(あるいは、移動先の遊技媒体取扱装置1)においてどのレートに対応する持玉情報として記憶させるか(分割先レート)、が遊技者(あるいは、遊技店の店員)により選択可能となっている。
このように構成することで、乗り入れ再プレイを可能とした場合に、持玉の分割に関する利便性をさらに向上させることができる。
具体的には、分割元レートを遊技者が選択可能な構成とすることで、持玉分割を行う側の遊技者(例えば、分割カードを作成する側の遊技者)やその遊技者の要望に応じて後述する持玉分割サービス操作を行う遊技店の店員が、持玉分割の段階で、その遊技者にとって優先度の低いレートに対応した持玉情報を記憶させた分割カードを容易に作成する(あるいは、持玉情報を他の遊技媒体取扱装置1に移動させる)ことが可能となる。
例えば、4パチにおいて遊技を行っている遊技者が、4円レートの持玉情報も1円レートの持玉情報も有している場合には、その遊技者は、4円レートの持玉情報よりも1円レートの持玉情報のほうが優先度が低いと考えることが通常である。この場合に、1円レートの持玉情報のみを分割した分割カードを簡易な手順で作成可能とする(あるいは、持玉情報を他の遊技媒体取扱装置1に移動可能とする)ことできるため、特に、分割カードを作成する(あるいは、持玉情報を他の遊技媒体取扱装置1に移動させる)側の遊技者にとって、持玉分割を行う際の利便性を向上させることができる。
また、分割持玉数を遊技者やその遊技者の要望に応じて後述する持玉分割サービス操作を行う遊技店の店員が選択可能な構成とすることで、上記に加え、現在遊技を行っている遊技機3では乗入不能な持玉情報を含めた持玉情報を分割することができるため、現在遊技を行っている遊技機3での遊技を終了させ、精算をする場合に、乗入又は精算不能な持玉情報の発生を防止することができ、持玉分割を行う際の利便性を向上させることができる。
また、分割先レートを遊技者やその遊技者の要望に応じて後述する持玉分割サービス操作を行う遊技店の店員が選択可能な構成とすることで、上記に加え、持玉分割の段階で、持玉分割が行われる側の遊技者(例えば、分割カードの付与を受ける側の遊技者)が所望するレートの持玉情報を分割カードに記憶させる(あるいは、持玉情報を他の遊技媒体取扱装置1に移動する)ことができることとなるので、分割カードの付与を受けて(あるいは、持玉情報を移動させて)遊技を行う場合に、必要な操作の手間を省くことができる場合がある。
例えば、分割カードを作成する側の遊技者が4パチで遊技を行っており、分割カードの付与を受ける側の遊技者が1パチでの遊技を所望している場合に、4円レートの持玉情報のまま持玉分割された分割カードが付与されたときには、分割カードの付与を受けた遊技者は、1パチにおいて持玉の乗入を行わなければ遊技することができないが、分割カードを作成する側の遊技者が、予め1円レートの持玉情報として持玉分割した分割カードを作成可能とすることで、分割カードの付与を受けた遊技者は、1パチにおいて持玉の乗入を行うことなく遊技することができるため、特に、分割カードの付与を受ける側の遊技者にとって、持玉分割を行った際の利便性を向上させることができる。
(パチンコ機の構成)
図4は、パチンコ機3aの構成を示すブロック図である。パチンコ機3aは、メインデバイス群303aを制御する主制御部301aと、サブデバイス群304aを制御する副制御部302aと、払出デバイス群306を制御する払出制御部305とを備え、主制御部301aから副制御部302aへは一方向通信で接続され、主制御部301aと払出制御部305とは双方向通信可能に接続されている。また、払出制御部305には、貸出端子板307が双方向通信可能に接続されるとともに、外部端子板308aが一方向通信で接続されている。
メインデバイス群303aは、例えば、始動口スイッチ、カウントスイッチ、入賞口スイッチ、普通電動役物ソレノイド、入賞口ソレノイド等から構成されており、主制御部301aは、これらのデバイスを制御することにより、パチンコ機3aにおける遊技の進行を制御する。また、主制御部301aは、遊技状態の変化等に応じたコマンドを副制御部302a及び払出制御部305に送信する。
サブデバイス群304aは、例えば、液晶モジュール、演出ボタンセンサ、役物制御回路、電飾制御回路、スピーカ制御回路等から構成されており、副制御部302aは、主制御部301aから送信されたコマンドに基づいて、これらのデバイスを制御することにより、パチンコ機3aにおける演出を制御する。
払出デバイス群306は、例えば、払出制御回路、払出球検知スイッチ、発射制御回路、タッチスイッチ等から構成されており、払出制御部305は、主制御部301aから送信されたコマンドに基づいて、これらのデバイスを制御し、あるいは自動的にこれらのデバイスを制御することにより、パチンコ機3aにおける遊技球の発射及び払出を制御する。
また、払出制御部305は、貸出端子板307を介して遊技媒体取扱装置1と接続されており、遊技者の操作に基づいて貸出要求信号や返却要求信号を出力する。
また、払出制御部305は、外部端子板308aを介して表示装置4と接続されており、1回の遊技毎に、又は内部状態に変化があった場合に、遊技情報信号やエラー信号等を出力する。
(パチスロ機の構成)
図5は、パチスロ機3bの構成を示すブロック図である。パチスロ機3bは、メインデバイス群303bを制御する主制御部301bと、サブデバイス群304bを制御する副制御部302bとを備え、主制御部301bから副制御部302bへは一方向通信で接続されている。また、主制御部301bには、外部端子板308bが一方向通信で接続されている。
メインデバイス群303bは、例えば、リール制御回路、メダルセンサ、スタートレバーセンサ、停止ボタンセンサ、ホッパー制御回路等から構成されており、主制御部301bは、これらのデバイスを制御することにより、パチスロ機3bにおける遊技の進行を制御する。また、主制御部301aは、遊技状態の変化等に応じたコマンドを副制御部302bに送信する。
サブデバイス群304bは、例えば、液晶モジュール、演出ボタンセンサ、役物制御回路、電飾制御回路、スピーカ制御回路等から構成されており、副制御部302bは、主制御部301bから送信されたコマンドに基づいて、これらのデバイスを制御することにより、パチスロ機3bにおける演出を制御する。
主制御部301bは、外部端子板308bを介して表示装置4と接続されており、1回の遊技毎に、又は内部状態に変化があった場合に、遊技情報信号やエラー信号等を出力する。
なお、前述したように、パチスロ機3bにおいても、主制御部301bが、貸出端子板307を介して遊技媒体取扱装置1と接続されており、遊技者の操作に基づいて貸出要求信号や返却要求信号を出力するように構成してもよい。
(遊技媒体取扱装置1aの構造)
次に、本発明における遊技媒体取扱装置1aの構造を、図6〜図18を用いて説明する。図6は、パチンコ機3aに用いられる遊技媒体取扱装置1aの外観図であり、図7は、遊技媒体取扱装置1aの左側面図である。なお、図6及び図7においては、パチンコ機3aを省略している。図6に示すように、遊技媒体取扱装置1aは、前面部11aと筐体12aとから構成され、前面部11aには、状態表示灯13a、カード挿入口14a、紙幣を投入可能な紙幣投入口15a、タッチパネルLCD16a、カメラ部17a、非接触ICカードリーダライタ18a、スピーカカバー19a、払い出された遊技球をパチンコ機3aの上皿に案内する球案内部20等が設けられている。
また、図7に示すように、遊技媒体取扱装置1aは、前面部11a側からみて背面側の露出した位置に、外部から供給される遊技球を遊技媒体取扱装置1a内部に受け入れるための補給口27が設けられるとともに、筐体12a内には、補給口27と連通可能に構成された球搬送ユニット30が設けられている。また、球搬送ユニット30の下方であって、カード挿入口14aの裏側には、カードリーダライタ104が設けられている。また、図示は省略しているが、球搬送ユニット30とカードリーダライタ104の間には、非接触ICカードリーダライタ18aを制御する制御装置、スピーカ108及びその他の必要なデバイスが重置して設けられることとなっている。
また、図示は省略しているが、遊技媒体取扱装置1aの下方(後述する下部横フレーム51c下側)には、計数装置107が交換可能に設けられるとともに、この計数装置107に遊技球を案内する案内装置が設けられている。案内装置は、着脱可能な皿状の部材であって、計数装置107の計数用投入口に連結されており、パチンコ機3aの下皿から落下した遊技球を計数装置107の計数用投入口に案内する。また、案内装置は、球案内部20とともに、あるいはこれに替えて、パチンコ機3aにおいて払出不能な(例えば、払出単位を25玉とした場合における25玉未満の)端数の遊技球の払出を受けることができるように、遊技媒体取扱装置1aに設けられる端数用払出口に連結されており、端数用払出口から払い出された端数の遊技球を案内装置に設けられた払出皿に案内する。遊技者は、この払出皿に払い出された端数の遊技球をパチンコ機3aの上皿に移動させて遊技に用いることができる。
なお、第1実施形態における遊技媒体取扱装置1aでは、パチンコ機3aの貸出端子板307からの貸出要求信号を受信し、又は遊技媒体取扱装置1aに対する遊技者からの払出指示を受けると、貸出要求信号又は払出指示に応じた数(例えば、125玉)の遊技球をパチンコ機3aの上皿に払い出す制御を行うとともに、端数の遊技球を球案内部20及び/又は前述した端数用払出口から払い出す制御を行う態様、貸出要求信号又は払出指示に応じた数の遊技球を球案内部20から払い出す制御を行うとともに、端数の遊技球を前述した端数用払出口から払い出す制御を行う態様、貸出要求信号又は払出指示に応じた数の遊技球及び端数の遊技球を球案内部20から払い出す制御を行う態様のいずれの態様の払出制御も実行可能としている。
また、第1実施形態における遊技媒体取扱装置1aでは、補給口27が、前面部11a側からみて背面側の露出した位置に設けられることとしているが、これに限られるものではなく、補給口27に遊技球を補給する補給通路の位置に応じて、適宜変更可能であるものとする。例えば、補給通路が筐体12a内に配置される構成である場合には、補給口27を筐体12a内に設けることとすればよく、補給通路が筐体12aの側面に配置される構成である場合には、補給口27を筐体12aの側面に設けることとすればよい。球搬送ユニット30の位置又は形状も同様である。すなわち、球搬送ユニット30は、補給口27から補給された遊技球を、後述する払出口43側に搬送可能な位置又は形状であればよく、補給口27の位置に応じて、適宜変更可能であるものとする。
また、第1実施形態における遊技媒体取扱装置1aでは、球案内部20が、前面部11aに設けられることとしているが、これに限られるものではなく、遊技媒体取扱装置1aが設置される位置と対応するパチンコ機3aの上皿の位置とに応じて、適宜変更可能であるものとする。例えば、遊技媒体取扱装置1aがその側面の一部を含んで前面側に突出するように設置される場合には、対応するパチンコ機3aの上皿に遊技球を案内可能である限りにおいて、球案内部20を筐体12aの側面(例えば、右側面)に設けることとしてもよい。
また、球案内部20は、パチンコ機3aの仕様に応じて、あるいは遊技店の運用に応じて、使用するか否かを選択可能とすることが望ましいことから、遊技媒体取扱装置1aから着脱可能に構成されている。ここで、球案内部20を取り外した場合には、後述する払出口43から払い出された遊技球を貯留する貯留部(図示せず)を遊技媒体取扱装置1aに取り付けることとすればよい。すなわち、球案内部20と貯留部とを選択的に取り付け可能としてもよい。
続いて、図8〜図12を用いて、本発明の遊技媒体取扱装置1aにおける、各ユニットの構造及び組み立て工程について説明する。図8は、遊技媒体取扱装置1aの分解図である。また、図9は、遊技媒体取扱装置1aにおける、上部ユニット52を示す斜視図であり、図10は、遊技媒体取扱装置1aにおける、中央ユニット53を示す斜視図であり、図11は、遊技媒体取扱装置1aにおける、下部ユニット54を示す斜視図である。また、図12は、遊技媒体取扱装置1aの組み立て工程を示す図である。
図8に示すように、本発明の遊技媒体取扱装置1aは、フレーム(枠)51と、このフレーム51に取り付けられる、上部ユニット52、中央ユニット53、及び下部ユニット54から構成されている。
フレーム51は、遊技媒体取扱装置1aの設置面に対して水平方向に延設される複数の横フレームであって、フレーム51の上部に延設される上部横フレーム51aと、フレーム51の略中央に延設される中央横フレーム51bと、フレーム51の下部に延設される下部横フレーム51cと、これら横フレームの一端側がそれぞれ取り付けられる、遊技媒体取扱装置1aの設置面に対して垂直方向に延設される縦フレーム51dとから構成される。また、縦フレーム51dの上方には、外部から供給される遊技球を補給口27に案内するための蛇腹(図示せず)を嵌装して支持する支持部51eが設けられている。
蛇腹は、弾性変形が可能となるようにバネ状に形成され、また、その内部で遊技球を案内可能とするために、断面が遊技球の直径よりも大きく、遊技球の直径の2倍よりも小さい円形に形成されている。支持部51eによって支持された蛇腹は、遊技媒体取扱装置1aの右側面(より具体的には、縦フレーム51dの右側板)と当接するように、遊技媒体取扱装置1aの設置面に向かって配置されるとともに、補給口27の直前では補給口27が設けられた遊技媒体取扱装置1aの背面側に向かって弾性変形させられ、補給口27に取り付けられる。ここで、遊技媒体取扱装置1a上方の島設備(図示せず)から流入された遊技球は、蛇腹の内壁に衝突して減速しながら補給口27に案内されることとなる。したがって、遊技媒体取扱装置1aには、遊技球が蛇腹によって案内される度に一定の振動が伝達されてしまうこととなる。なお、蛇腹の形状及び配置はこれに限られるものではない。例えば、補給口27に遊技球を案内することが可能であれば、予め形状を定めることとしてもよいし、断面の直径も適宜変更可能である。また、支持部51eを遊技媒体取扱装置1aの背面側に設け、蛇腹が遊技媒体取扱装置1aの背面(より具体的には、縦フレーム51dの背板)と当接するように、補給口27に向かって配置されることとしてもよい。
上部横フレーム51aは、下向きに断面コの字状に形成されており、後述する上部ユニット52の上面部52aと、この上面部52aから両側面部に向かって設けられた切欠ガイド部521をその下面及び両側面に沿って摺動可能としている。また、上部横フレーム51aの上面は、遊技媒体取扱装置1aの天面を構成する。
中央横フレーム51bは、下向きに断面コの字状に形成されており、後述する下部ユニット54の上面部54aをその下面及び両側面に沿って摺動可能としている。また、中央横フレーム51bの上面には、後述する中央ユニット53の上面部53aに設けられたガイドレール531と同様のガイドレール(符号省略)が設けられており、このガイドレールが、中央ユニット53の下面部53bの短手方向両端から突出し、長手方向にわたって延設される断面L字状のガイドリブ532をガイドすることで、遊技媒体取扱装置1aの組み立ての際、中央ユニット53の上下方向が位置決めされる。すなわち、中央横フレーム51bの上面には、ガイド部材であるガイドレール(符号省略)が設けられている。
下部横フレーム51cは、上向きに断面コの字状に形成されており、後述する下部ユニット54の下面部54bの短手方向両端に立設され、長手方向にわたって延設されるレール542をその上面及び両側面に沿って摺動可能としている。また、下部横フレーム51cの下面は、遊技媒体取扱装置1aの底面を構成する。なお、下部横フレーム51cの上面に、前述したガイドレール531と同様のガイドレールを設け、下部ユニットの下面部54bに、前述したガイドリブ532と同様のガイドリブを設けることとしてもよい。
縦フレーム51dは、複数の開口部(図示せず)が設けられた遊技媒体取扱装置1aの背面を構成する背板と、前述した上部横フレーム51a、中央横フレーム51b、及び下部横フレーム51cが取り付けられるとともに、後述する上部ユニット52、中央ユニット53、及び下部ユニット54それぞれの側面の少なくとも一部を摺動可能とする側板から構成される。
上部ユニット52は、図8及び図9に示すように、遊技媒体取扱装置1aの前面側11aに、状態表示灯13aと、紙幣投入口15aが設けられ、その内部にはビルバリ105が設けられているユニットである。また、遊技媒体取扱装置1aの前面側11aには、中央ユニット53に対して上部ユニット52をロックするための上部ロック機構(図示せず)を操作するための鍵穴52dが設けられている。上部ロック機構は、上部ユニット52が中央ユニット53に取り付けられたときにロックされ、上部ユニット52の取り外しを規制する。また、上部ユニット52が中央ユニット53に取り付けられている状態で鍵穴52dに所定の鍵を挿入し、所定方向(例えば、右方向)に回転させるとロックが解除され、上部ユニット52の取り外しを可能とする。すなわち、上部ユニット52は、中央ユニット53に対して着脱可能に構成されている。なお、上部ロック機構は、フレーム51に対して上部ユニット52をロックするためのものであってもよく、その他の設備(例えば、島設備)に対して上部ユニット52をロックするためのものであってもよい。すなわち、上部ユニット52は、フレーム51に対して着脱可能に構成されることとしてもよく、その他の設備(例えば、島設備)に対して着脱可能に構成されることとしてもよい。
また、上部ユニット52の上方には、上部横フレーム51aの下面に沿って摺動可能となるように上面部52aが設けられるとともに、上部横フレーム51aの側面に沿って摺動可能となるように、両側面部に対して少なくとも上部横フレーム51aの厚み分だけ段差となる切欠ガイド部521が、上面部52aから両側面部に向かって設けられている。すなわち、上部ユニット52の上面は、上部横フレーム51aによって案内される。
また、上部ユニット52下方の下面部52bには、後述する中央ユニット53の上面部53aに設けられたガイドレール531によってガイドされるための断面L字状のガイドリブ522が、上部ユニット52の下面部52bの短手方向両端から突出し、長手方向にわたって延設されている。すなわち、上部ユニット52の下面には、後述する切欠嵌合部52cを除いて、被ガイド部材であるガイドリブ522が設けられている。
また、上部ユニット52下方の背面側には、後述する中央ユニット53の突設部53cと嵌合するための切欠嵌合部52cが設けられている。また、この切欠嵌合部52cにおける上部ユニット52の背面側を向く面には、後述する中央ユニット53の突設部53cにおける前面側を向く面に植設された第1コネクタ533と接続される第2コネクタ523が植設されている。
中央ユニット53は、図8及び図10に示すように、遊技媒体取扱装置1aの前面側11aに、タッチパネルLCD16aと、カメラ部17aが設けられ、その内部には、制御部100が設けられているユニットである。
また、中央ユニット53上方の上面部53aには、上部ユニット52の下面部52bに設けられたガイドリブ522をガイドするためのガイドレール531が設けられるとともに、中央ユニット53下方の下面部53bには、中央横フレーム51bの上面に設けられたガイドレール(符号省略)によってガイドされるための断面L字状のガイドリブ532が、中央ユニット53の下面部53bの短手方向両端から突出し、長手方向にわたって延設されている。すなわち、中央ユニット53の上面には、後述する突設部53cを除いて、ガイド部材であるガイドレール531が設けられている。また、中央ユニット53の下面には、被ガイド部材であるガイドリブ532が設けられている。
また、中央ユニット53上方の背面側には、上部ユニット52の切欠嵌合部52cに嵌合される突設部53cが設けられている。また、この突設部53cにおける前面側を向く面には、上部ユニット52の切欠嵌合部52cにおける背面側を向く面に植設された第2コネクタ523と接続される第1コネクタ533が植設されている。
また、中央ユニット53の背面側には、中央ユニット53を縦フレーム51dに固着して取り付けるためのネジ孔534と、パチンコ機3aと通信可能に接続するためのコネクタやジャック等、及び電源と接続するための電源コネクタが設けられた遊技機等接続部535と、表示装置4と通信可能に接続するためのコネクタやジャック等が設けられた表示装置接続部536と、サーバ装置2と通信可能に接続するためのコネクタやジャック等が設けられたサーバ装置接続部537とが設けられており、これらの接続部535、536、及び537は、縦フレーム51dにおける中央ユニット53の取り付け位置に設けられた開口部(図示せず)から露出する。すなわち、中央ユニット53の背面には、縦フレーム51dの所定位置(例えば、中央ユニット53が、中央横フレーム51bの上面によって案内され、取り付けられる位置)に設けられた開口部から露出するように、他の装置(例えば、サーバ装置2、遊技機3、及び表示装置4)との接続を可能とする接続部(例えば、遊技機等接続部535、表示装置接続部536、及びサーバ装置接続部537)が設けられている。
なお、ネジ孔534が設けられる位置は、これに限られるものではない。例えば、上部ユニット52が取り外された場合にのみ露出する位置に設けられることとしてもよい。具体的には、突設部53cにおける上面側を向く面にネジ孔534を設けるとともに、縦フレーム51dに突設部53cにおける上面側を向く面のみを被覆する固定用リブを設け、この固定用リブの上面(すなわち、遊技媒体取扱装置1aの上面側)からネジを螺挿することにより、中央ユニット53を縦フレーム51dに固着することとしてもよい。また、例えば、下部ユニット54が取り外された場合にのみ露出する位置に設けられることとしてもよい。具体的には、中央ユニット53の下面部53bにネジ孔534を設け、中央横フレーム51bの下面(すなわち、遊技媒体取扱装置1aの下面側)からネジを螺挿することにより、中央ユニット53を中央横フレーム51bに固着することとしてもよい。また、これらネジ孔534が設けられる位置のうち複数の位置、あるいは全ての位置を採用することとしてもよい。このように構成することで、より確実に中央ユニット53の取り外しを規制することが可能となる。
また、遊技機等接続部535、表示機接続部536、又はサーバ装置接続部537のいずれかに、下部ユニット54と接続するためのコネクタやジャック等を設け、また同様に、下部ユニット54の背面側に中央ユニット53と接続するためのコネクタやジャック等を設けることで、中央ユニット53と下部ユニット54とを接続線によって接続することとしてもよく、縦フレーム51dの内側(すなわち、背板の裏面、若しくは側板の内側面)に接続線を配線し、適宜接続可能となるようにコネクタやジャック等を設けることとしてもよい。また、上部ユニット52と中央ユニット53の接続と同様に構成することとしてもよい。
下部ユニット54は、図8及び図11に示すように、遊技媒体取扱装置1aの前面側11aに、カード挿入口14aと、非接触ICカードリーダライタ18aと、球案内部20が設けられ、その内部には、球搬送ユニット30と、カードリーダライタ104が設けられているユニットである。また、遊技媒体取扱装置1aの前面側11aには、下部横フレーム51cに対して下部ユニット54をロックするための下部ロック機構(図示せず)を操作するための鍵穴54cが設けられている。下部ロック機構は、下部ユニット54が下部横フレーム51cに取り付けられたときにロックされ、下部ユニット54の取り外しを規制する。また、下部ユニット54が下部横フレーム51cに取り付けられている状態で鍵穴54cに所定の鍵を挿入し、所定方向(例えば、右方向)に回転させるとロックが解除され、下部ユニット54の取り外しを可能とする。すなわち、下部ユニット54は、フレーム51(横フレーム51c)に対して着脱可能に構成されている。なお、下部ロック機構は、中央ユニット53に対して下部ユニット54をロックするためのものであってもよく、その他の設備(例えば、島設備)に対して下部ユニット54をロックするためのものであってもよい。すなわち、下部ユニット54は、中央ユニット53に対して着脱可能に構成されることとしてもよく、その他の設備(例えば、島設備)に対して着脱可能に構成されることとしてもよい。
また、下部ユニット54の上方には、上面部54aが設けられるとともに、その前面側には、後述する第1回動部上カバー23の一部を形成し、遊技媒体取扱装置1aの組み立ての際、中央横フレーム51bの前面側の端部を衝止することで下部ユニット54の前後方向が位置決めされる衝止部541が設けられている。
また、下部ユニット54下方の下面部54bには、下部横フレーム51cの上面及び側面に沿って摺動可能とするためのレール542が、下部ユニット54の下面部54bの短手方向両端に立設されるとともに、長手方向にわたって延設されている。
ここで、図12を用いて、遊技媒体取扱装置1aの組み立て工程について説明する。図12では、左から右に向かって遊技媒体取扱装置1aの組み立て工程が進行することを示している。
まず、中央ユニット53の下面部53bに設けられたガイドリブ532が、中央横フレーム51bの上面に設けられたガイドレールによってガイドされるように、中央ユニット53を前面側から背面側に向かって移動させる(図12における矢印1)。そして、中央ユニット53の背面側が、縦フレーム51dの背板の裏面(すなわち、遊技媒体取扱装置1aの前面側)に当接し、縦フレーム51dの背板の表面(すなわち、遊技媒体取扱装置1aの背面側)から、中央ユニット53の背面側に設けられたネジ孔534にネジを螺挿すると(図12における矢印2)、中央ユニット53の前後方向、及び上下方向の移動が規制される。これにより、中央ユニット53がフレーム51に固着して取り付けられ、中央ユニット53が位置決めされることとなる。
次に、下部ユニット54の下面部54bに設けられたレール542が、下部横フレーム51cの上面及び側面に沿って摺動するように、下部ユニット54を前面側から背面側に向かって移動させる(図12における矢印3)。そして、下部ユニット54上方に設けられた衝止部541が、中央横フレーム51bの前面側の端部を衝止し、さらに前述した下部ロック機構が作動すると、下部ユニット54の前後方向、及び上下方向の移動が規制される。これにより、下部ユニット54がフレーム51に取り付けられることとなる。
次に、上部ユニット52の下面部52bに設けられたガイドリブ522が、中央ユニット53の上面部53aに設けられたガイドレール531によってガイドされるように、上部ユニット52を前面側から背面側に向かって移動させる(図12における矢印4)。このとき、上部ユニット52の上面部52a、及び切欠ガイド部521は、下部横フレーム51cの上面及び側面に沿って摺動することとなる。すなわち、上部ユニット52は、その上下方向の移動が規制された状態で遊技媒体取扱装置1aの背面側に移動する。そして、上部ユニット52の切欠嵌合部52cと中央ユニット53の突設部53cとが嵌合するとともに、上部ユニット52の切欠嵌合部52cに設けられた第2コネクタ523と中央ユニット53の突設部53cに設けられた第1コネクタ533とが嵌合すると、上部ユニット52と中央ユニット53とが接続される。このとき、前述した上部ロック機構が作動し、上部ユニット52の前後方向の移動が規制されることとなる。これにより、上部ユニット52が中央ユニット53に取り付けられることとなる。
なお、第1実施形態においては、上部ユニット52の下面部52bにガイドリブ522を設けるとともに、中央ユニット53の上面部53aにガイドレール531を設け、ガイドレール531によってガイドリブ522をガイドするように構成しているが、これに限られるものではない。例えば、上部ユニット52の下面部52bにガイドレール531と同様のガイドレールを設けるとともに、中央ユニット53の上面部53aにガイドリブ522と同様のガイドリブを設け、上部ユニット52の下面部52bに設けられたガイドレールによって中央ユニット53の上面部53aに設けられたガイドリブをガイドするように構成してもよい。中央ユニットの下面部53bに設けられたガイドリブ532と中央横フレーム51bの上面に設けられたガイドレールとの関係も同様である。すなわち、中央ユニット53の上面に、突設部53cを除いて、被ガイド部材であるガイドリブを設け、上部ユニット52の下面に、切欠嵌合部52cを除いて、ガイド部材であるガイドレールを設けることとしてもよい。また、中央横フレーム51bの上面に、被ガイド部材であるガイドリブを設け、中央ユニット53の下面に、ガイド部材であるガイドレールが設けることとしてもよい。
このように構成することで、中央ユニット53に対して、上部ユニット52が誤って取り付けられてしまうこと、あるいは中央横フレーム51bに対して、中央ユニット53が誤って取り付けられてしまうことを防止することができる。
また、第1実施形態においては、上部ユニット52に設けられる、中央ユニット53に設けられた制御部100により制御される所定の機器として、ビルバリ105を採用することとしているが、これに限られるものではない。例えば、下部ユニット54に設けられるカードリーダライタ104を採用することとしてもよい。すなわち、上部ユニット52に設けられる機器、中央ユニット53に設けられる機器、及び下部ユニット54に設けられる機器は適宜選択可能であるものとする。
このように、第1実施形態において、遊技媒体取扱装置1は、中央ユニット53に対して、上部ユニット52を取り付けるだけで、中央ユニット53と上部ユニット52とが嵌合接続されるように構成されている。したがって、ユニット間の接続を容易として、メンテナンス性を向上させることができる。
また、上部ユニット52の背面にコネクタを設けるスペースを確保する必要がなくなるため、遊技媒体取扱装置を小型化することができる。
また、上部ユニット52と中央ユニット53の接続線が、例えば、支持部51eに支持された蛇腹の内部を流下する遊技球の振動などによって影響を受ける(干渉される)ことがなくなるため、不測の不具合を生じさせてしまうことを防止することができる。
また、中央ユニット53上方の背面側に設けられた突設部53cと、上部ユニット52下方の背面側に設けられた切欠嵌合部52cとが嵌合するため、上部ユニット52を取り外さない限り、中央ユニット52を取り外すことができなくなることから、制御部100が設けられた中央ユニット52が容易に取り外されてしまうことを防止することができる。
また、中央ユニット53に対して、上部ユニット52が取り付けられる際に、上部ユニット52の上面が上部横フレーム51aによって案内されるため、中央ユニット53と上部ユニット52とを嵌合接続しようとするだけで、上部ユニット52の取付向きを正しく認識させることができる。
続いて、図13を用いて、本発明の遊技媒体取扱装置1における、ビルバリ105の構造について説明する。図13は、遊技媒体取扱装置1における、ビルバリ105を示す分解図である。
ビルバリ105は、直方体状に形成されたケーシング105aを備えており、このケーシング105aが上部ユニット52内部の係止部(図示せず)に装着される。ケーシング105aの前面105bには、紙幣が投入されたり排出されたりする紙幣投入口15aが形成されており、この紙幣投入口15aには、1枚の紙幣が通過可能なスリット状に開口した投入領域105cと、シャッタ機構105fとが設けられており、このシャッタ機構105fを駆動させることで紙幣投入口15aが閉鎖状態から開放状態となり、積層収容された紙幣をそのままの状態で一括して排出することを可能としている。なお、シャッタ機構105fは、通常は閉鎖状態となっており、紙幣Pは、紙幣の短い辺を縦方向にした状態(起立状態)で矢印方向に沿って投入領域105cに挿入され、ビルバリ105内部に収容される。
ケーシング105a内には、挿入される紙幣の有効性を識別する紙幣識別部105dと、シャッタ機構105fが閉鎖状態である場合に、挿入された紙幣を紙幣収容部(図示せず)に収容させるように紙幣を搬送するとともに、シャッタ機構105fが開放状態である場合に、収容された紙幣が紙幣投入口15aから排出されるように紙幣を搬送する紙幣搬送機構105eとが設けられている。紙幣識別部105dは、投入領域105cの挿入方向の近傍位置に設置されており、紙幣搬送機構105eは、紙幣識別部105dから挿入方向に沿った領域にわたって設置されている。また、紙幣収容部は、紙幣搬送機構105eに並設するように配置されており、紙幣の挿入方向に対して直交する方向に、紙幣を起立状態にしたままで積層収容できるように構成されている。なお、紙幣収容部には、紙幣の収容状態(すなわち、紙幣の有無)を検知する紙幣検知センサ(図示せず)が設けられており、この紙幣検知センサにより、紙幣収容部に紙幣が収容されているか否かを検知可能に構成されている。制御部100は、紙幣検知センサの検知結果、並びに紙幣識別部105dにより有効であると識別されて紙幣収容部に収容された紙幣の種別及び枚数を記憶部103に記憶させる。
続いて、図14〜図17を用いて、本発明の遊技媒体取扱装置1aにおける、球案内部20及び球搬送ユニット30の構造について説明する。図14は、遊技媒体取扱装置1aにおける、球案内部20及び球搬送ユニット30を示す分解図であり、図15は、球案内部20を示す斜視断面図である。また、図16は、遊技媒体取扱装置1aにおける、球搬送ユニット30を示す分解図であり、図17は、球搬送ベース31を示す分解図である。
図14及び図15に示すように、球案内部20は、ノズル21、第1回動部22、第1回動部上カバー23、第1回動部下カバー24、第2回動部25及び球受部26から構成されている。なお、図14においては、説明の便宜上、第1回動部下カバー24の図示を省略している。
また、図14及び図16に示すように、球搬送ユニット30は、球搬送ベース31、球搬送ベースカバー32、取付板33、スクリューモータ34、スクリューギア35、スクリュー36、スクリューベース37、スクリューシャフト38、スクリューシャフトベース39、スクリューカバー40、入口センサ42及び出口センサ43から構成されている。
ここで、入口センサ42及び出口センサ43は、その内部を遊技球が通過可能な中空形状のパスセンサであり、センサ上に遊技球があるか否か、及びセンサ上を遊技球が通過したか否かが検知可能となっている。また、入口センサ42は、球搬送ベース31の上流側(すなわち、補給口27側)において、遊技球の流路の一部として設けられていることから、球搬送ベース31の一部を構成する。また、出口センサ43は、スクリュー36により揚送された遊技球がノズル21へと移動する位置に設けられていることから、遊技球が払い出される払出口43を構成している。また、入口センサ42を、上流側パスセンサ42という場合があり、出口センサ43を、下流側パスセンサ43という場合がある。なお、第1実施形態においては、入口センサ42及び出口センサ43としてパスセンサを採用しているが、これに限られるものではなく、その他の非接触型のセンサ、あるいは接触型のセンサを採用することとしてもよい。
ノズル21は、ノズルベース21aと、このノズルベース21aの一端側に下方向に向かって延設された皿案内部21bとから構成されており、そのノズルベース21aの他端側は、第2回動部25によって軸支され、上方向に向かって所定角度(例えば、90度)分、回動可能となるように形成されている。また、ノズルベース21aは、図9に示す基本姿勢において、第2回動部25側から皿案内部21b側に向かって下り傾斜となっており、球受部26内に進入した遊技球が、その自重により皿案内部21b側に案内されるように形成されている。なお、第2回動部25により、ノズル21が上方向に回動された場合には、ノズルベース21aの底面によって遊技球がパチンコ3aの上皿に案内されることが阻止されることとなる。
第1回動部22は、その内部に、払出口43から払い出された遊技球をノズル21へと案内する球受部26を有するとともに、断面が略コの字状である円筒形状に形成されており、第1回動部上カバー23と第1回動部下カバー24とによって挟持されている。また、第1回動部22の側面の一部が、第1回動部上カバー23及び第1回動部下カバー24に立設された側壁の裏面側に沿って摺動することにより、ノズル21及び第2回動部25が、横方向に回動可能となるように形成されている。すなわち、球案内部20を上下方向からみた場合、左右方向に向かって所定角度(例えば、240度)分、ノズル21が円弧状に移動可能に構成されている。
第1回動部上カバー23及び第1回動部下カバー24は、出口センサ43やスクリュー36等への不正行為やいたずらを防止するため、容易に取り外すことができないように前面部11aに係合されている。もっとも、第1回動部上カバー23及び第1回動部下カバー24のいずれか、又は双方を前面部11aに係る部材とともに一体的に形成することとしてもよい。また、第1回動部上カバー23は、前面側11aからみて奥方向に位置するスクリューシャフトベース39の上面を被覆するとともに、その側壁によって、スクリューカバー40上部に設けられた抜止片を被覆するように形成されている。
球搬送ベース31は、図17に示すように、搬送底面44と、この搬送底面44の両側に立設される左搬送側壁45a、右搬送側壁45bからなる搬送側壁45とによって、樋状に形成された直線部31a並びに蛇行部31bと、搬送底面44の払出口43側の端部である揚送底面46と、この揚送底面46における右搬送側壁45b側及び払出口43側に立設される揚送側壁47とによって形成された揚送部31cとにより構成される。なお、揚送底面46における左搬送側壁45a側には、スクリュー36が配置されることとなる。また、搬送底面44と揚送底面46の間には、搬送底面44の揚送底面46側の端部から揚送底面46の搬送底面44側の端部に亘って延設され、揚送底面46が搬送底面44よりも下方に位置するように段差面が形成された、段差部48が設けられている。
なお、図17に示すように、第1実施形態における段差部48は、揚送底面46から搬送底面44に向かって略直角となるように段差面が形成されているが、これに限られるものではなく、揚送底面46から搬送底面44に向かってより鋭角(例えば、1〜89度)となるように段差面を形成することとしてもよい。すなわち、搬送底面44(第1底面部)と、段差部48(第2底面部)と、揚送底面46(第3底面部)とにより、球搬送ベース31の底面が構成されるものであれば、適宜変更可能であるものとする。もっとも、段差部48の段差面が、揚送底面46から搬送底面44に向かって所定の鋭角(例えば、1〜45度)となるように形成される場合には、揚送底面46(第3底面部)を設けることなく、段差部48(第2底面部)の段差面から直接、遊技媒体をスクリュー36に案内するように構成することとしてもよい。さらに、段差部48(第2底面部)を球搬送ベース31の底面の一部として構成しないようにすることもできる。この場合には、段差部48が、揚送底面46から搬送底面44に向かってより鈍角となるように段差面を形成することとしてもよく、あるいは段差面を形成することなく、空隙が形成されることとしてもよい。
また、球搬送ベース31は、直線部31a及び蛇行部31bが、球搬送ベースカバー32により被覆されるとともに、球搬送ベースカバー32を介して、補給口27側から払出口43側に向かって所定角度(例えば、17度)の下り傾斜となるように、取付板33に取り付けられている。そして、取付板33が、筐体12aの内側面に固定されることで、遊技媒体取扱装置1aに固定される。
このように、第1実施形態においては、直線部31a、蛇行部31b及び揚送部31cが、第1の傾斜角度(例えば、17度)で下り傾斜するように構成されるとともに、段差部48の段差面が第1の傾斜角度よりも傾斜角度が大きい第2の傾斜角度(例えば、17度+1〜89度)で下り傾斜するように構成されている。すなわち、球搬送ベース31の上流側の搬送底面44(第1底面部)及び中流側の段差部48(第2底面部)とが少なくとも下り傾斜となるように設けられる場合に、段差部48(第2底面部)の傾斜角度(第2の傾斜角度)を、搬送底面44(第1底面部)の傾斜角度(第1の傾斜角度)よりも大きくなるように構成したことから、遊技媒体を適切な速度で下流側の揚送底面46(第3底面部)に進入させることができ、スクリュー36による遊技媒体の揚送を円滑に実行することが可能となる。
なお、第1実施形態においては、直線部31a、蛇行部31b及び揚送部31cが、ともに第1の傾斜角度(例えば、17度)で下り傾斜するように構成されているが、これに限られるものではなく、直線部31a、蛇行部31b及び揚送部31cの各々を異なる傾斜角度で下り傾斜させることしてもよいし、直線部31a及び蛇行部31bは、第1の傾斜角度で下り傾斜させ、揚送部31cのみを異なる傾斜角度に下り傾斜させることとしてもよい。また、この場合、揚送部31cは、傾斜させないこととしてもよい。
また、直線部31a及び蛇行部31bは、左搬送側壁45a及び右搬送側壁45bにより、搬送底面44が、遊技球の直径の約1.5倍程度の幅を有するように構成され、また、球搬送ベースカバー32及び搬送底面44により、直線部31a及び蛇行部31b内が、遊技球の直径の約1.5倍程度の高さを有するように構成されている。なお、搬送底面44の幅、及び直線部31a及び蛇行部31b内の高さはこれに限られるものではなく、少なくとも遊技球の直径を超え、かつ遊技球の直径を2倍未満程度の幅及び高さであれば、適宜変更可能であるものとする。また、例えば、直線部31aと蛇行部31bとで、幅及び高さの少なくとも一方を異ならせることとしてもよい。具体的には、直線部31aの幅よりも蛇行部31bの幅が広くなるように構成することとしてもよい。
スクリューモータ34は、球搬送ベース31の下方であって、そのモータ軸がスクリュー36側に突出して配置されるように、取付板33に取り付けられている。また、そのモータ軸の先端部には、スクリュー36と同期回転するようにスクリュー36の下方に配置されたスクリューギア35と歯合するモータ側ギア(図示せず)が嵌合されており、スクリューモータ34を正回転させることで、スクリュー36が第1の回転方向(例えば、時計回り方向)に駆動し、揚送底面46に進入した遊技球が払出口43に揚送されることとなる。また、例えば、スクリュー36において、遊技球の噛み込み等が発生した場合には、スクリューモータ34を逆回転させることで、スクリュー36が第2の回転方向(例えば、反時計回り方向)に駆動し、噛み込んだ遊技球が蛇行部31b側に押し戻されることとなる。
スクリュー36は、複数の凸部が等間隔に配された螺旋形状に形成されており、スクリューベース37とスクリューシャフトベース39との間に軸架されたスクリューシャフト38を中心軸として軸支されている。また、スクリュー36は、その凸部が揚送部31c内に進入するように配置されており、揚送底面46に進入した遊技球は、スクリュー36の回転にしたがって、その凸部間で挟持されるとともに、揚送側壁47の内側面に当接することで、徐々に上方へと移動し、払出口43に揚送されることとなる。
また、スクリューベース37は、取付板33に取り付けられており、スクリューシャフトベース39は、断面が略L字状に形成され、揚送側壁47の外側面に取り付けられている。また、スクリューカバー40は、スクリューモータ34側及びスクリュー36側が開口する箱形に形成されており、その上面がスクリューシャフトベース39に固定され、その底面がスクリューベース37に固定されている。また、スクリューカバー40の上部には、スクリューシャフトベース39からスクリューシャフト38が外れてしまうことを防止する抜止片が設けられている。
なお、第1実施形態においては、球搬送ベース31により搬送された遊技球を払出口43に揚送する揚送手段として、スクリュー36を採用しているが、これに限られるものではない。例えば、揚送底面46に進入した遊技球が載置される載置部や電磁石が複数設けられたコンベア、あるいはその他の揚送手段を採用することとしてもよい。
続いて、図18を用いて、本発明の遊技媒体取扱装置1aにおける、球案内部20及び球搬送ユニット30の動作状態について説明する。なお、図18において、矢線は、遊技球の移動経路を示すものである。
まず、補給口27(図8参照)から補給された遊技球は、球シャッタ41が連通状態である場合には、転動して球搬送ベース31に進入する一方、球シャッタ41が閉鎖状態である場合には、球シャッタ41により球搬送ベース31への進入が阻止される。ここで、球シャッタ41を連通状態とするか、又は閉鎖状態とするかの切替制御は、入口センサ(上流側パスセンサ)42の検知結果に基づいて実行される。例えば、入口センサ(上流側パスセンサ)42により、入口センサ(上流側パスセンサ)42上に遊技球がないことが検知された場合に、球シャッタ41が閉鎖状態から連通状態に切り替えられ、その後、入口センサ(上流側パスセンサ)42により、入口センサ(上流側パスセンサ)42上に遊技球があることが検知された場合に、球シャッタ41が連通状態から閉鎖状態に切り替えられることで、常に、球搬送ベース31内において担保されるべき数の遊技球が確保されることとなる。なお、球シャッタ41の切替制御は、これに限られるものではなく、例えば、入口センサ(上流側パスセンサ)42の検知結果に替えて、あるいはこれとともに出口センサ(下流側パスセンサ)43の検知結果に基づいて実行されることとしてもよい。
具体的には、所定数(例えば、125玉)の遊技球の払出制御が実行される場合に、出口センサ(下流側パスセンサ)43により、その所定数の遊技球の払い出しが行われたことが検知されるまで、球シャッタ41を連通状態に切り替えることとしてもよい。また、入口センサ(上流側パスセンサ)42により、遊技球が通過したことが検知された場合に、通過した遊技球の数をカウントするとともに、出口センサ(下流側パスセンサ)43により、遊技球が通過したことが検知された場合に、通過した遊技球の数をカウントし、その差分と、球搬送ベース31内において担保されるべき遊技球の数とを比較して、球シャッタ41の切替制御を実行することとしてもよい。
次に、球搬送ベース31に進入した遊技球は、入口センサ(上流側パスセンサ)42を通過し、直線部31a及び蛇行部31b(図17参照)を転動し、揚送部31cに到達する。ここで、直線部31aを転動することにより加速した遊技球は、複数の屈曲部により横断面方向において蛇行形状をなす蛇行部31bの側壁45に当接することで、減速しながら揚送部31cに向かうこととなる。また、蛇行部31bにより、一旦減速した遊技球は、蛇行部31bと揚送部31cとの間に設けられた段差部48により、再度加速して揚送部31cに到達することとなる。
このように、第1実施形態においては、球搬送ベース31の一部に蛇行部31bが形成されていることで、補給口27から補給された遊技球が、その自重により搬送される場合に、必要以上に加速して揚送部31cに進入してしまうことを防止しつつ、蛇行部31bと揚送部31cとの間に設けられた段差部48により、遊技球が揚送部31cに進入する場合に、適切な速度で進入させることが可能となる。
なお、第1実施形態においては、蛇行部31bが複数の屈曲部を有することとしているが、これに限られるものではなく、蛇行部31bを含む球搬送ベース31の傾斜角度や搬送距離等に応じて適宜変更可能であるものとする。例えば、球搬送ベース31の傾斜角度が小さく、底面距離が短い場合にあっては、1つの屈曲部のみを有することとしてもよいし、球搬送ベース31の傾斜角度は大きいが、底面距離が短い場合にあっては、屈曲率の高い屈曲部を1又は複数有することとしてもよい。さらに、屈曲部の形状も限定されるものではなく、例えば、円弧状の屈曲部を形成することとしてもよい。
次に、揚送部31cに到達した遊技球は、スクリュー36と揚送側壁47とにより、払出口43に揚送される。また、払出口43に揚送された遊技球は、第1回動部22の球受部26(図15参照)を通ってノズル21に案内され、ノズルベース21a(図15参照)を転動し、皿案内部21b(図15参照)から、パチンコ機3aの上皿へと案内されることとなる。
また、揚送部31cにおいて、遊技球の噛み込み等が発生した場合には、スクリュー36が逆回転することで、噛み込んだ遊技球が蛇行部31b側に押し戻されることとなるが、蛇行部31bが前述したように構成されていることで、蛇行部31b内に逆行して進入してきた遊技球と、すでに蛇行部31b内にある遊技球とが重なり合うためのスペースを生じやすくさせることができるため、スクリュー36が逆回転した場合であっても、別のトラブルを生じさせることなく遊技球を球搬送ベース31に留置させることが可能となる。
(遊技媒体取扱装置1bの構造)
次に、本発明における遊技媒体取扱装置1bの構造を、図19を用いて説明する。図19は、パチスロ機3bに用いられる遊技媒体取扱装置1bの外観図である。なお、図19においては、パチスロ機3bを省略している。図19に示すように、遊技媒体取扱装置1bは、前面部11bと筐体12bとから構成され、前面部11bには、状態表示灯13b、カード挿入口14b、紙幣を投入可能な紙幣投入口15b、タッチパネルLCD16b、カメラ部17b、非接触ICカードリーダライタ18b、スピーカカバー19b、前面パネル62、メダル払出口63、メダル計数用投入口64等が設けられている。
また、図19に示すように、遊技媒体取扱装置1bには、メダル払出部66が着脱可能に設けられている。メダル払出部66は、図19に示すような使用状態(使用位置)と、収納状態(収納位置)とに変移可能となっている。使用状態においては、メダル払出口63から払い出されたメダルがその自重によって傾斜面を滑り落ちるように設定され、当該傾斜面を滑り落ちたメダルは、パチスロ機3bの前面側であって、メダル投入口と下皿との間の高さ位置に貯留されるようになっている。また、メダル払出部66の傾斜面を、円弧を描くように伸縮可能に構成するとともに、メダル払出部66を上方へ回動可能に構成することで、当該傾斜面を収縮させ、収縮したメダル払出部66を上方に回動させることにより、使用状態(使用位置)から収納状態(収納位置)への変移が行われる。
なお、第1実施形態における遊技媒体取扱装置1bでは、遊技媒体取扱装置1bに対する遊技者からの払出指示を受け、又はパチンコ機3bの貸出端子板307からの貸出要求信号を受信した場合には、メダル払出部66へ所定のメダル数(例えば、50枚)を払い出すこととしているが、これに限られるものではなく、遊技媒体取扱装置1aと同様に、直接的にパチスロ機3bにメダルを払い出す制御を行うこととしてもよい。また、メダル払出部66に替えて、あるいは選択的に、メダル払出口63から払い出されたメダルをパチスロ機3bの下皿に案内するノズルを着脱可能に設け、そのノズルにより間接的にパチスロ機3bに対してメダルを払い出すように構成することとしてもよい。
また、図8〜図18を用いて説明した、遊技媒体取扱装置1aにおける、フレーム51、上部ユニット52、中央ユニット53、及び下部ユニット54、並びに球案内部20及び球搬送ユニット30を遊技媒体取扱装置1bにおいて採用することとしてもよい。球案内部20及び球搬送ユニット30を採用する場合には、球案内部20を、メダルが起立状態で転動可能なメダル案内部20bとして構成し、球搬送ユニット30を、メダルが起立状態で転動及び揚送可能なメダル搬送ユニット30bとして構成することとすればよい。
(遊技システムのシステム構成)
図20は、本発明に係る遊技システムのシステム構成図である。サーバ装置2には、複数の島コントローラ8及びHUB9がLAN接続されており、HUB9を介して、島端計数装置5、精算装置6、景品管理装置7がLAN接続されている。
また、サーバ装置2には、遊技媒体取扱装置1a、パチンコ機3a及び表示装置4を一単位とした場合(以下、「パチンコ遊技ユニット」という。)に、所定数毎のパチンコ遊技ユニットが、島コントローラ8及びHUB9を介してLAN接続されている。同様に、遊技媒体取扱装置1b、パチスロ機3b及び表示装置4を一単位とした場合(以下、「パチスロ遊技ユニット」という。)に、所定数毎のパチスロ遊技ユニットが、島コントローラ8及びHUB9を介してLAN接続されている。これらのパチンコ遊技ユニット、又はパチスロ遊技ユニットが接続される単位を、島単位という。
サーバ装置2は、通常、島単位毎にレート情報を設定するように構成されている。例えば、図14における島端計数装置5の直下に並列されて表されているパチンコ遊技ユニットには、4円レートを設定し、さらにその下に並列されて表されているパチンコ遊技ユニットには、1円レートを設定する。
島端計数機5は、遊技島端等に設けられ、遊技者が獲得した遊技球やメダルを計数し、計数値をレート情報とともにカードの識別情報と対応付ける。また、島端計数機5は、計数値及び貸出レートを示す情報をレシートへ印字し、発行する。なお、島端計数機5は、貸出レート毎に設けることとしてもよいし、遊技球やメダルを計数する際、関連付ける貸出レートを選択することができることとしてもよい。さらに、島端計数機5が、前述した持玉の乗入機能、持玉の分割機能を備えることとしてもよい。
精算装置6は、残額情報がカードの識別情報と対応付けられている場合に、そのカードが挿入されると、残額情報に相当する現金の払出を行う。なお、精算装置6が、残額情報のみならず、カードの識別情報に対応付けられているレート別の持玉情報に基づいて、これらの情報に相当する現金の払出を行うこととしてもよい。さらに、精算装置6が、前述した持玉の乗入機能、持玉の分割機能を備えることとしてもよい。
景品管理装置7は、遊技店内の景品交換カウンタに併設された景品交換用の端末装置であり、交換遊技媒体数管理情報(図示せず)を用いて獲得遊技媒体数と景品との交換を管理する。なお、交換遊技媒体数管理情報は、景品毎に、景品との交換に要する遊技媒体数を対応付けた情報である。例えば、4円レートの場合、2玉分が最低単価景品との交換を要する遊技媒体数として対応付けられ、1円レートの場合、8玉分が最低単価景品との交換を要する遊技媒体数として対応付けられている。なお、最低単価景品との交換を要する遊技媒体数は上記の例に限られるものではなく、適宜設定することができる。
ここで、遊技者は、持玉情報が対応付けられたカードを持参し、カード処理機(図示せず)のカード挿入口へカードを挿入した場合に、レート別の持玉情報に応じた景品を受け取ることができるものとする。また、景品管理装置7では、遊技者がレシートを持参し、持参したレシートに印字された計数値及び貸出レートを示す情報によって景品の交換を行うこともできる。
その際、景品交換カウンタ内の店員が、遊技者により指定された景品に対応する交換ボタン(図示せず)を押下する。交換ボタンの押下を受け付けた景品管理装置7は、指定された景品に相当する遊技媒体数を計数値から減算する交換制御を実行する。その後、店員が手作業によって遊技者に指定された景品を渡すこととなる。なお、後述する特殊景品については、景品管理装置7に接続される景品払出機(図示せず)から自動で払い出すようにしてもよい。さらに、遊技者がカードを持参した場合には、景品管理装置7が、交換制御を実行する際に、前述した持玉の乗入機能、持玉の分割機能を備えることとしてもよい。
なお、第1実施形態においては、レート別に持玉情報が記憶される構成となっていることから、景品管理装置7は、交換制御を実行する際に、これらの持玉情報を合算して景品交換を行いうることとしてもよい。
(遊技媒体取扱装置及びサーバ装置の制御フロー)
次に、本発明における遊技媒体取扱装置1及びサーバ装置2により実行される制御フローを、図21〜図42を用いて説明する。なお、図21〜図27、図30〜図35、図37において、左側に示す処理は、遊技媒体取扱装置1で実行される処理であり、右側に示す処理は、サーバ装置2で実行される処理である。
(開店時処理)
図21は、遊技媒体取扱装置1及びサーバ装置2により行われる開店時処理の処理手順を示すフローチャートである。この処理は、遊技店の営業を開始するとき(開始前の所定の時点を含む)に行われる処理である。
最初に、サーバ装置2は、開店指示(入力部230への開店要求操作)があると、開店時処理(ステップS50)を行う。具体的には、サーバ装置2は、遊技店の営業開始時に必要な処理(例えば、日付の更新や後述するホール管理メニューにより管理される各種のデータの更新など)を行う。次に、サーバ装置2は、開店指示情報を遊技媒体取扱装置1に送信する。
遊技媒体取扱装置1は、サーバ装置2から開店指示情報を受信すると、起動時処理(ステップS1)を行う。具体的には、遊技媒体取扱装置1は、制御部100のメインCPU101を起動させるとともに、各種のデバイスが駆動可能となるように制御する。また、遊技媒体取扱装置1は、カードリーダライタ104内に貯留されている計数カードの枚数を示すカード残数情報をサーバ装置2に送信する。
次に、遊技媒体取扱装置1は、貯留されている計数カードの枚数と制御状態とに応じて、状態表示灯13の発光態様を制御する(ステップS2)。次に、遊技媒体取扱装置1は、起動が完了したか否かを判別する(ステップS3)。起動が完了していないと判別した場合には、起動が完了するまでステップS3の処理を繰り返す。すなわち、遊技媒体取扱装置1は、制御部100によって遊技媒体取扱装置1における各駆動回路などの制御が可能となるまで処理を待機する。
一方、遊技媒体取扱装置1は、起動が完了していると判別した場合には、遊技媒体取扱装置1の制御状態として開店中をセットし(ステップS4)、起動が完了した旨を示す開店完了情報、及びカードリーダライタ104内に貯留されている計数カードの枚数を示すカード残数情報をサーバ装置2に送信し、貯留されている計数カードの枚数と制御状態とに応じて、状態表示灯13の発光態様を制御する(ステップS5)。
サーバ装置2は、遊技媒体取扱装置1から送信された開店完了情報及びカード残数情報を受信すると、カード残数情報に含まれる計数カードの枚数が0枚であるか否かを判別する(ステップS51)。カード残数情報に含まれる計数カードの枚数が0枚であると判別した場合には、カードの補充があるまで処理を待機する(ステップS52)。もっとも、計数カードが貯留されていない場合であっても、遊技媒体の貸出自体には影響がないことから、カードの補充があるまで処理を待機することなく、ステップS53の処理に移ることとしてもよい。
一方、サーバ装置2は、カード残数情報に含まれる計数カードの枚数が0枚でない(すなわち、1枚以上である)と判別した場合には、遊技媒体の貸し出しを許可し(ステップS53)、図24の説明において後述する一括開放操作及び一括閉鎖操作を禁止し(ステップS54)、遊技媒体の貸し出しを許可する旨、及び一括開放操作及び一括閉鎖操作を禁止する旨を示す許可・禁止情報を遊技媒体取扱装置1に送信し、開店時処理を終了する。
なお、サーバ装置2は、図21に示す開店時処理のステップS51において、カード残数情報に含まれる計数カードの枚数が0枚であるか否かを判別することとしているが、これに限られるものではなく、判別する枚数は適宜設定可能であるものとする。
(閉店時処理)
図22は、遊技媒体取扱装置1及びサーバ装置2により行われる閉店時処理の処理手順を示すフローチャートである。この処理は、遊技店の営業を終了するとき(終了後の所定の時点を含む)に行われる処理である。
最初に、サーバ装置2は、閉店指示(入力部230への閉店要求操作)があると、閉店指示情報を遊技媒体取扱装置1に送信する。
遊技媒体取扱装置1は、サーバ装置2から閉店指示情報を受信すると、カードが挿入中であるか否かを判別する(ステップS10)。カード挿入中でないと判別した場合には、ステップS12の処理に移る。一方、カード挿入中であると判別した場合には、精算・繰越処理(ステップS11)を行う。具体的には、挿入されているカードが計数カードである場合、計数カードの識別情報と持玉情報(及び残額情報)を対応付けて記憶し(精算し)、計数カードを返却する。また、挿入されているカードが会員カードである場合、会員カードの識別情報と持玉情報(及び残額情報)を対応付けて記憶し(繰越し)、会員カードを返却する。次に、遊技媒体取扱装置1は、それらの精算結果、あるいは繰越結果を示す精算・繰越要求情報をサーバ装置2に送信する。
次に、サーバ装置2は、遊技媒体取扱装置1から精算・繰越要求情報を受信すると、精算・繰越処理の処理結果に応じて、持玉情報を識別情報と対応付けて更新し(ステップS56)、更新情報を遊技媒体取扱装置1に送信する。また、サーバ装置2は、閉店時処理(ステップS57)を行う。具体的には、サーバ装置2は、遊技店の営業終了時に必要な処理(例えば、持玉情報、売上情報及び遊技情報等の集計など)を行う。
次に、遊技媒体取扱装置1は、遊技媒体取扱装置1の制御状態として閉店中をセットし(ステップS12)、閉店に係る処理が完了した旨を示す閉店完了情報、及びカードリーダライタ104内に貯留されている計数カードの枚数を示すカード残数情報をサーバ装置2に送信し、貯留されている計数カードの枚数と制御状態とに応じて、状態表示灯13の発光態様を制御する(ステップS13)。
次に、サーバ装置2は、遊技媒体取扱装置1から送信された閉店完了情報及びカード残数情報を受信すると、遊技媒体の貸し出しを禁止し(ステップS58)、図24の説明において後述する一括開放操作及び一括閉鎖操作を許可し(ステップS59)、遊技媒体の貸し出しを禁止する旨、及び一括開放操作及び一括閉鎖操作を許可する旨を示す許可・禁止情報を遊技媒体取扱装置1に送信し、開店時処理を終了する。
なお、図22に示す閉店時処理のステップS11における精算・繰越処理の態様は、上記の態様に限られるものではない。例えば、挿入されているカードが計数カードである場合、計数カードの識別情報と対応付けられている計数持玉情報及び残額情報をクリアして、計数カードをカードリーダライタ104内に回収(貯留)することとしてもよい。また、挿入されているカードが会員カードである場合、会員カードの識別情報と対応付けられている計数持玉情報及び残額情報についてはクリアし、貯玉情報については会員カードの識別情報と対応付けて記憶して(繰越して)、会員カードを返却することとしてもよい。もっとも、会員カードにおいては、計数持玉情報及び残額情報を貯玉情報に変換し、貯玉情報として繰越し可能としてもよい。
また、遊技媒体取扱装置1は、図22に示す閉店時処理のステップS10において、カード挿入中でないと判別した場合であっても、レート別持玉情報記憶部103cに持玉情報が記憶され、あるいは残額情報記憶部103dに残額情報が記憶されている場合には、ステップS11の処理と同様に精算処理を行うこととしてもよい。具体的には、レート別持玉情報記憶部103cに記憶されている持玉情報をクリアし、あるいは残額情報記憶部103dに記憶されている残額情報をクリアして、それらの精算結果を示す精算要求情報をサーバ装置2に送信してから、ステップS12の処理に移ることとしてもよい。
(店員用ICカード処理)
図23〜図26は、遊技媒体取扱装置1及びサーバ装置2により行われる店員用ICカード処理の処理手順を示すフローチャートである。第1実施形態の遊技媒体取扱装置1では、遊技店の店員が、非接触ICカードリーダライタ18に店員用ICカードをかざすこと(所定の認証操作を行うこと)により、タッチパネルLCD16に管理者用のメニュー画面が表示される。そして、このメニュー画面において所望の操作内容が選択されること(例えば、タッチパネルLCD16の受付部に表示されるテンキーにメニュー番号を入力すること)に応じて、管理者用の各種の操作を行うことができるようになっている。
図23は、遊技媒体取扱装置1及びサーバ装置2により行われる店員用ICカード処理の処理手順を示すフローチャートであって、管理者用の操作として個別開放操作及び個別閉鎖操作が選択される場合の、店員用ICカード処理の処理手順を示すフローチャートである。
ここで、個別開放操作とは、遊技媒体取扱装置1における管理者用の操作として、ビルバリ105のシャッタ機構105fを個別的に駆動させ、その遊技媒体取扱装置1における紙幣投入口15(例えば、15a)を閉鎖状態から開放状態に変移させて、収容された紙幣の取り出しを可能とするための操作であり、個別閉鎖操作とは、遊技媒体取扱装置1における管理者用の操作として、ビルバリ105のシャッタ機構105fを個別的に駆動させ、その遊技媒体取扱装置1における紙幣投入口15(例えば、15a)を開放状態から閉鎖状態に変移させて、収容された紙幣の取り出しを不能とするための操作である。なお、個別開放操作及び個別閉鎖操作は、遊技媒体取扱装置1の制御状態が開店中であっても閉店中であっても行うことができる。
最初に、遊技媒体取扱装置1は、個別開放操作が行われると、ビルバリ105の個別開放制御を行う(ステップS20)。具体的には、ビルバリ105のシャッタ機構105fを個別的に駆動させ、その個別開放操作が行われた遊技媒体取扱装置1の紙幣投入口15が開放状態となるように制御を行う。その結果、紙幣搬送機構105eにより、紙幣収容部に収容された紙幣が紙幣投入口15から取り出し可能となるように搬送される。なお、個別開放操作は、前述の紙幣検知センサによる紙幣の収容状態の検知結果にかかわらず行うことができる。すなわち、第1実施形態において、遊技媒体取扱装置1は、紙幣の収容状態の検知結果にかかわらず、個別開放操作が受付可能となるように構成されている。
次に、遊技媒体取扱装置1は、その遊技媒体取扱装置1における紙幣投入口15が開放状態となった旨を示す個別開放制御情報をサーバ装置2に送信する。次に、遊技媒体取扱装置1は、個別閉鎖条件が成立したか否かを判別する(ステップS21)。個別閉鎖条件が成立していないと判別した場合には、個別閉鎖条件が成立するまでステップS21の処理を繰り返す。すなわち、遊技媒体取扱装置1は、個別閉鎖条件が成立するまで処理を待機する。なお、第1実施形態において、個別閉鎖条件は、ビルバリ105の紙幣収容部に収容されている紙幣がない場合に成立したと判別される。すなわち、紙幣収容部に紙幣が収容されている状態で個別開放操作(又は後述の一括開放操作)が行われ、紙幣がすべて取り出された場合、あるいは紙幣収容部に紙幣が収容されていない状態で個別開放操作(又は後述の一括開放操作)が行われた場合に、個別閉鎖条件が成立することとなる。このように、第1実施形態において、遊技媒体取扱装置1は、紙幣投入口15が開放状態となった後、前述の紙幣検知センサにより、紙幣を収容していないと検知されたことに基づいて、個別閉鎖操作が受付可能となるように構成されている。
一方、個別閉鎖条件が成立したと判別した場合には、個別閉鎖操作の受付を許可する(ステップS22)。例えば、タッチパネルLCD16において、個別閉鎖操作に対応するメニュー番号の入力を許可する。次に、遊技媒体取扱装置1は、個別閉鎖操作が行われると、ビルバリ105の個別閉鎖制御を行う(ステップS23)。具体的には、ビルバリ105のシャッタ機構105fを個別的に駆動させ、その個別閉鎖操作が行われた遊技媒体取扱装置1の紙幣投入口15が閉鎖状態となるように制御を行う。次に、遊技媒体取扱装置1は、その遊技媒体取扱装置1における紙幣投入口15が閉鎖状態となった旨を示す個別閉鎖制御情報をサーバ装置2に送信し、図23に示した店員用ICカード処理を終了する。
このように、第1実施形態において、遊技媒体取扱装置1は、前述の紙幣検知センサによる紙幣の収容状態の検知結果にかかわらず、個別開放操作を受付可能とし、個別開放操作が行われたことに基づいて、遊技媒体取扱装置1の紙幣投入口15が開放状態となった場合には、前述の紙幣検知センサにより紙幣が収容されていないと検知されたことに基づいて、個別閉鎖操作が受付可能となるように構成されている。このように構成することで、紙幣の抜き取りなどの不正行為が行われた可能性があること、及び紙幣投入口15の開閉機構(例えば、シャッタ機構105f)などに不具合が発生している可能性があることを認識させやすくすることができる。
なお、第1実施形態においては、個別閉鎖操作が行われたことに基づいて、ビルバリ105の個別閉鎖制御を行うこととしているが、これに限られるものではない。例えば、個別開放操作が行われたことに基づいて、ビルバリ105の個別開放制御が行われた後、所定時間(例えば、30秒)経過しても前述の紙幣検知センサの検知結果が変移していない場合には、自動的に個別閉鎖制御を行うこととしてもよい。
また、例えば、個別開放操作が行われる前に、前述の紙幣検知センサが紙幣を収容していないと検知している場合に、個別開放操作が行われたことに基づいて、ビルバリ105の個別開放制御が行われた場合には、所定時間(例えば、30秒)経過後に自動的に個別閉鎖制御を行うこととしてもよい。
このように構成することで、個別閉鎖操作が行われない場合であっても、影響を与えない範囲でビルバリ105の閉め忘れを防止することができるため、紙幣回収の安全性及び作業効率を向上させることができる。
また、第1実施形態においては、遊技媒体取扱装置1の紙幣投入口15が開放状態となった旨を示す個別開放制御情報、及び遊技媒体取扱装置1の紙幣投入口15が閉鎖状態となった旨を示す個別閉鎖制御情報をサーバ装置2に送信することとしているが、サーバ装置2に送信させる情報はこれに限られるものではない。例えば、前述の紙幣検知センサの検知結果を示す紙幣収容状態情報をサーバ装置2に送信することとしてもよい。また、個別開放制御情報、個別閉鎖制御情報、及び紙幣収容状態情報のうち、少なくとも1つの情報を表示装置4に送信することとしてもよい。
そして、サーバ装置2の表示部250が、個別開放制御情報に基づいて遊技媒体取扱装置1における紙幣投入口15が開放状態となったこと、個別閉鎖制御情報に基づいて遊技媒体取扱装置1における紙幣投入口15が閉鎖状態となったこと、及び紙幣収容状態情報に基づいて遊技媒体取扱装置1における紙幣収容部の紙幣の収容状態を表示することとしてもよい。また、これに替えて、あるいはこれとともに、表示装置4の表示画面が、個別開放制御情報に基づいて遊技媒体取扱装置1における紙幣投入口15が開放状態となったこと、個別閉鎖制御情報に基づいて遊技媒体取扱装置1における紙幣投入口15が閉鎖状態となったこと、及び紙幣収容状態情報に基づいて遊技媒体取扱装置1における紙幣収容部の紙幣の収容状態を表示することとしてもよい。
このように構成することで、サーバ装置2及び/又は表示装置4によっても、紙幣の抜き取りなどの不正行為が行われた可能性があること、及び紙幣投入口15の開閉機構(例えば、シャッタ機構105f)などに不具合が発生している可能性があることを認識することができる。
図24は、遊技媒体取扱装置1及びサーバ装置2により行われる店員用ICカード処理の処理手順を示すフローチャートであって、管理者用の操作として一括開放操作及び一括閉鎖操作が選択される場合の、店員用ICカード処理の処理手順を示すフローチャートである。
ここで、一括開放操作とは、遊技媒体取扱装置1における管理者用の操作として、ビルバリ105のシャッタ機構105fを一括して駆動させ、予め設定された複数(例えば、島単位)の遊技媒体取扱装置1における紙幣投入口15(例えば、15a)を閉鎖状態から開放状態に変移させて、収容された紙幣の取り出しを可能とするための操作であり、一括閉鎖操作とは、遊技媒体取扱装置1における管理者用の操作として、ビルバリ105のシャッタ機構105fを一括して駆動させ、予め設定された複数(例えば、島単位)の遊技媒体取扱装置1における紙幣投入口15(例えば、15a)を開放状態から閉鎖状態に変移させて、収容された紙幣の取り出しを不能とするための操作である。なお、一括開放操作及び一括閉鎖操作は、遊技媒体取扱装置1の制御状態が閉店中である場合に行うことができる。
最初に、遊技媒体取扱装置1は、一括開放操作が行われると、一括開放操作が許可されているか否かを判別する(ステップS26)。すなわち、遊技媒体取扱装置1は、制御状態が閉店中であるか否かを判別する(図22参照)。一括開放操作が許可されていると判別した場合には、続いて、店員用ICカードに対応付けられた認証クラスが、一括開放操作が許可されている認証クラスであるか否かを判別する(ステップS27)。
ここで、第1実施形態においては、店員用ICカードの権限(認証クラス)を設定することが可能となっており、この認証クラスを設定することで、例えば、一般店員(メンバー)及び店長(マネージャー)の双方が行うことができる操作、店長(マネージャー)のみが行うことができる操作などを設定することが可能となっている。すなわち、第1実施形態においては、例えば、個別開放操作と一括開放操作とで、これらの操作が行える認証クラスを異ならせて設定可能に構成されている。なお、認証クラスの設定は、遊技媒体取扱装置1側で行えることとしてもよく、サーバ装置2側で行えることとしてもよい。
また、店員用ICカードの認証クラスとしては、例えば、クラス1(メンバー)、クラス2(マネージャー)、又はクラス3(メーカー)を設定可能であり、一括開放操作は、クラス2以上(クラス2又はクラス3)の認証クラスが割り当てられた店員用ICカードが非接触ICカードリーダライタ18にかざされた場合に行うことが可能となっている。すなわち、遊技媒体取扱装置1は、ステップS27の処理において、店員用ICカードに対応付けられた認証クラスがクラス2以上であるか否かを判別する。なお、図23に示した個別開放操作は、店員用ICカードに対応付けられた認証クラスがいずれのクラスであっても許可されることとなっている。
遊技媒体取扱装置1は、ステップS26の処理において、一括開放操作が許可されていないと判別した場合、又はステップS27の処理において、店員用ICカードに対応付けられた認証クラスが、一括開放操作が許可されている認証クラスでない(クラス1である)と判別した場合には、一括開放操作が許可されていない旨のエラー表示、又は認証クラスを満たしていない旨のエラー表示をタッチパネルLCD16に表示し、処理を終了する(ステップS28)。また、一括開放操作が許可されていない(認証クラスを満たしていない)にもかかわらず、一括開放操作が行われたことを示すエラー情報をサーバ装置2に送信する。
一方、ステップS27の処理において、店員用ICカードに対応付けられた認証クラスが、一括開放操作が許可されている認証クラスである(クラス2以上である)と判別した場合には、予め設定された複数(例えば、島単位)の遊技媒体取扱装置1における紙幣投入口15(例えば、15a)を閉鎖状態から開放状態に変移させることを要求する一括開放要求情報をサーバ装置2に送信する。
サーバ装置2は、一の遊技媒体取扱装置1から一括開放要求情報を受信すると、その一の遊技媒体取扱装置1を含む予め設定された複数(例えば、島単位)の遊技媒体取扱装置1に対して、紙幣投入口15(例えば、15a)を閉鎖状態から開放状態に変移させることを指示する一括開放指示情報を送信する。
サーバ装置2から一括開放指示情報を受信した遊技媒体取扱装置1は、一括開放指示情報に基づいて、ビルバリ105の一括開放制御を行う(ステップS28)。具体的には、一括開放指示情報を受信した遊技媒体取扱装置1における、ビルバリ105のシャッタ機構105fを駆動させ、紙幣投入口15が開放状態となるように制御を行う。その結果、一括開放指示情報を受信した遊技媒体取扱装置1では、紙幣搬送機構105eにより、紙幣収容部に収容された紙幣が紙幣投入口15から取り出し可能となるように搬送される。
次に、ビルバリ105の一括開放制御を行った遊技媒体取扱装置1は、その遊技媒体取扱装置1における紙幣投入口15が開放状態となった旨を示す一括開放制御情報をサーバ装置2に送信し、前述した個別閉鎖条件が成立したか否かを判別する(ステップS30)。個別閉鎖条件が成立していないと判別した場合には、個別閉鎖条件が成立するまでステップS30の処理を繰り返す。すなわち、ビルバリ105の一括開放制御を行った遊技媒体取扱装置1は、個別閉鎖条件が成立するまで処理を待機する。一方、前述した個別閉鎖条件が成立したと判別した場合には、その遊技媒体取扱装置1において個別閉鎖条件が成立した旨を示す個別閉鎖条件成立情報をサーバ装置2に送信する。
次に、サーバ装置2は、一括閉鎖条件が成立したか否かを判別する(ステップS70)。なお、第1実施形態において、一括閉鎖条件は、一括開放指示情報を送信した遊技媒体取扱装置1の各々において、個別閉鎖条件が成立した場合に成立したと判別される。一括閉鎖条件が成立していないと判別した場合には、一括閉鎖条件が成立するまでステップS70の処理を繰り返す。すなわち、サーバ装置2は、一括閉鎖条件が成立するまで処理を待機する。一方、一括閉鎖条件が成立したと判別した場合には、遊技媒体取扱装置1において一括閉鎖操作の受付を許可する旨を示す一括閉鎖操作受付許可情報を遊技媒体取扱装置1に送信する。
次に、遊技媒体取扱装置1は、サーバ装置2から一括閉鎖操作受付許可情報を受信すると、一括閉鎖操作の受付を許可する(ステップS31)。例えば、タッチパネルLCD16において、一括閉鎖操作に対応するメニュー番号の入力を許可する。そして、一括閉鎖操作が行われると、予め設定された複数(例えば、島単位)の遊技媒体取扱装置1における紙幣投入口15(例えば、15a)を開放状態から閉鎖状態に変移させることを要求する一括閉鎖要求情報をサーバ装置2に送信する。
次に、サーバ装置2は、一の遊技媒体取扱装置1から一括閉鎖要求情報を受信すると、その一の遊技媒体取扱装置1を含む予め設定された複数(例えば、島単位)の遊技媒体取扱装置1に対して、紙幣投入口15(例えば、15a)を開放状態から閉鎖状態に変移させることを指示する一括閉鎖指示情報を送信する。
サーバ装置2から一括閉鎖指示情報を受信した遊技媒体取扱装置1は、一括閉鎖指示情報に基づいて、ビルバリ105の一括閉鎖制御を行う(ステップS32)。具体的には、一括閉鎖指示情報を受信した遊技媒体取扱装置1における、ビルバリ105のシャッタ機構105fを駆動させ、紙幣投入口15が閉鎖状態となるように制御を行う。
次に、ビルバリ105の一括閉鎖制御を行った遊技媒体取扱装置1は、その遊技媒体取扱装置1における紙幣投入口15が閉鎖状態となった旨を示す一括閉鎖制御情報をサーバ装置2に送信し、図24に示した店員用ICカード処理を終了する。
このように、第1実施形態においては、個別開放操作は、遊技媒体取扱装置1の制御状態が開店中又は閉店中のいずれの制御状態であっても行うことが可能であるのに対し、一括開放操作は、遊技媒体取扱装置1の制御状態が閉店中である場合に行うことを可能としている。また、個別開放操作は、店員用ICカードに対応付けられた認証クラスがいずれのクラスであっても許可されるのに対し、一括開放操作は、店員用ICカードに対応付けられた認証クラスがクラス2以上である場合に許可されるように構成されている。
なお、第1実施形態においては、個別開放操作と一括開放操作に関し、これらの操作が行える権限(認証クラス)を異ならせることについて説明しているが、これに限られるものではない。例えば、個別閉鎖操作と一括閉鎖操作に関し、これらの操作が行える権限(認証クラス)を異ならせることとしてもよい。例えば、個別閉鎖操作は、店員用ICカードに対応付けられた認証クラスがいずれのクラスであっても許可されるのに対し、一括閉鎖操作は、店員用ICカードに対応付けられた認証クラスがクラス2以上である場合に許可されるように構成することとしてもよい。
このように構成することで、例えば、制御状態が開店中である場合には、遊技店のいずれの店員もメンテナンス等の目的でビルバリ105を個別に開閉可能とし、制御状態が閉店中である場合には、特定の店員(例えば、店長)が紙幣回収の目的でビルバリ105を一括して開閉可能としたことから、紙幣の回収作業を容易としつつ、特定の状況(例えば、開店中に異常が発生した状況など)においては柔軟な対応を可能とし、かつ、セキュリティ面も担保することができる。
また、第1実施形態においては、さらに、サーバ装置2において、開店指示(入力部230への開店要求操作)、又は閉店指示(入力部230への閉店要求操作)を行う権限(認証クラス)を設定可能であるものとし、これらの指示を行える認証クラスとしてクラス2以上を設定することとしてもよい。すなわち、特定の店員(例えば、店長)に遊技媒体取扱装置1の制御状態を変更可能な所定の権限(例えば、認証クラスとして、クラス2)が設定されている場合に、一括開放操作及び/又は一括閉鎖操作が可能となるように構成することとしてもよい。
このように構成することで、遊技媒体取扱装置1の制御状態を変更する権限と、一括開放操作及び/又は一括開放操作が行える権限とを連動させることができるため、遊技店の運用に応じた適切な権限を付与することが可能となる。
なお、個別開放操作、個別閉鎖操作、一括開放操作、一括閉鎖操作、開店要求操作、及び閉店要求操作に関する権限(認証クラス)の設定は適宜変更することができる。例えば、個別開放操作及び一括開放操作は、所定の権限(例えば、認証クラスとして、クラス2)が必要であるが、その他の操作はいずれの権限であっても可能とするように構成することもできる。このように構成することで、紙幣の回収に関するセキュリティ面を担保しつつ、営業面及びメンテナンス面では柔軟な対応を行うことが可能となる。
また、第1実施形態においては、一括開放操作が行われた場合であっても、その一括開放操作が行われた遊技媒体取扱装置1を含む予め設定された複数(例えば、島単位)の遊技媒体取扱装置1のうちいずれかの遊技媒体取扱装置1において、前述の紙幣検出センサによって紙幣が収容されていないと検知された場合には、ビルバリ105の一括開放制御を行わないように構成することとしてもよい。
また、第1実施形態においては、一括開放操作が行われた場合であっても、その一括開放操作が行われた遊技媒体取扱装置1を含む予め設定された複数(例えば、島単位)の遊技媒体取扱装置1のうちいずれかの遊技媒体取扱装置1において、前述の紙幣検出センサによって紙幣が収容されていないと検知された場合には、その紙幣が収容されていないと検知された遊技媒体取扱装置1については、紙幣投入口15を閉鎖状態から開放状態に変移させないように構成することとしてもよい。
このように構成することで、紙幣の回収が不要な遊技媒体取扱装置1のビルバリ105が、一括開放操作によって開放状態となってしまうことを防止し、作業効率を向上させることができる。
図25は、遊技媒体取扱装置1及びサーバ装置2により行われる店員用ICカード処理の処理手順を示すフローチャートであって、管理者用の操作として持玉分割サービス操作が選択される場合の、店員用ICカード処理の処理手順を示すフローチャートである。
ここで、持玉分割サービス操作とは、遊技媒体取扱装置1における管理者用の操作として、一の遊技媒体取扱装置1における遊技者の持玉情報を、サーバ装置2を介して他の遊技媒体取扱装置1に分割して移動させるための操作である。なお、持玉分割サービス操作は、図30を用いて後述するカードロック処理によってカードロック制御が行われている場合にも行うことができる。
最初に、遊技媒体取扱装置1は、持玉分割サービス操作が行われると、レート別持玉情報記憶部103cに記憶された持玉情報が0であるか否かを判別する(ステップS36)。レート別持玉情報記憶部103cに記憶された持玉情報が0であると判別した場合、図25に示した店員用ICカード処理を終了する。一方、レート別持玉情報記憶部103cに記憶された持玉情報が0でないと判別した場合、図38を用いて後述する持玉分割選択処理(ステップS37)を行う。
次に、遊技媒体取扱装置1は、サーバ装置2に対して持玉分割要求を行い(ステップS38)、識別情報及び持玉分割情報をサーバ装置2に送信する。
サーバ装置2は、遊技媒体取扱装置1から送信された識別情報及び持玉分割情報を受信すると、持玉分割情報を保持する(ステップS71)。すなわち、後述する分割元レート、分割持玉数、分割先レートなどの情報を、店員用ICカードの識別情報に対応付けて保持しておく。次に、サーバ装置2は、レート別持玉情報記憶部202c、又は212bに記憶された持玉情報を、分割元となるカードの識別情報、遊技媒体取扱装置1の識別番号、及び店員用ICカードの識別情報などと対応付けて更新し(ステップS72)、更新情報を遊技媒体取扱装置1に送信して、図25に示した店員用ICカード処理を終了する。
図26は、遊技媒体取扱装置1及びサーバ装置2により行われる店員用ICカード処理の処理手順を示すフローチャートであって、管理者用の操作として分割持玉割当サービス操作が選択される場合の、店員用ICカード処理の処理手順を示すフローチャートである。
ここで、分割持玉割当サービス操作とは、遊技媒体取扱装置1における管理者用の操作として、前述した持玉分割サービス操作によって分割された持玉情報を、サーバ装置2を介して他の遊技媒体取扱装置1に割り当てるための操作である。具体的には、当該他の遊技媒体取扱装置1の非接触ICカードリーダライタ18に、持玉分割情報とその識別情報が対応付けられた店員用ICカードがかざされ、分割持玉割当サービス操作と対応するメニューが選択されることによって行われる操作である。
最初に、遊技媒体取扱装置1は、分割持玉割当サービス操作が行われると、サーバ装置2に対して分割持玉割当要求を行い(ステップS40)、分割持玉割当情報をサーバ装置2に送信する。
サーバ装置2は、遊技媒体取扱装置1から送信された分割持玉割当情報を受信すると、持玉分割情報を保持しているか否かを判別する(ステップS76)。持玉分割情報を保持していないと判別した場合には、分割持玉割当をすることができない旨を示す分割持玉割当不能情報を遊技媒体取扱装置1に送信し、図26に示した店員用ICカード処理を終了する。一方、持玉分割情報を保持していると判別した場合には、保持している持玉分割情報に基づいて、当該遊技媒体取扱装置1に分割に係る持玉情報を割り当てる(ステップS78)。次に、サーバ装置は、レート別持玉情報記憶部202c、又は212bに記憶された持玉情報を、分割元となるカードの識別情報、及び遊技媒体取扱装置1の識別番号などと対応付けて更新し(ステップS79)、更新情報を遊技媒体取扱装置1に送信して、図26に示した店員用ICカード処理を終了する。
このように、第1実施形態において、遊技媒体取扱装置1は、カードロック処理によってカードロック制御が行われている場合であっても、遊技店の店員による持玉分割サービス操作に基づく持玉の分割が可能となるように構成されている。
また、第1実施形態において、遊技媒体取扱装置1は、遊技者による持玉分割指示(持玉分割要求操作)に基づいて持玉を分割する第1の態様と、遊技店の店員による持玉分割サービス操作に基づいて持玉を分割する第2の態様とによって、持玉の分割を行うことが可能であるが、図30を用いて後述するカードロック処理によってカードロック制御が行われている場合には、第2の態様による持玉の分割のみが可能となるように構成されている。
なお、第1実施形態においては、遊技店の店員の持玉分割サービス操作に基づいて、遊技者の持玉情報を、サーバ装置2を介して他の遊技媒体取扱装置1に分割して移動させることを可能としているが、これに限られるものではなく、例えば、景品管理装置7に分割して移動させることが可能となるように構成することとしてもよい。すなわち、分割した持玉を景品管理装置7に移動させ、景品と交換することが可能となるように構成することとしてもよい。
このように構成することで、カードロックによる防犯性は担保しつつ、特に、持玉の分割に関する遊技者の利便性をより向上させることができる。
(カード挿入時処理)
図27は、遊技媒体取扱装置1及びサーバ装置2により行われるカード挿入時処理の処理手順を示すフローチャートである。
最初に、遊技媒体取扱装置1は、カード挿入口14からカードが挿入されると、カードリーダライタ104により挿入されたカード種別及び識別情報の読み取りを行う(ステップS101)。次に、遊技媒体取扱装置1は、読み取ったカード種別及び識別情報に応じて、状態表示灯13の発光態様を制御する(ステップS102)。次に、遊技媒体取扱装置1は、サーバ装置2に対して持玉情報の取得要求を行い(ステップS103)、読み取ったカード種別及び識別情報をサーバ装置2に送信する。
サーバ装置2は、遊技媒体取扱装置1から送信されたカード種別及び識別情報を受信すると、レート別持玉情報記憶部202cに記憶された持玉情報、及び設定情報記憶部202bに記憶された設定情報を遊技媒体取扱装置1に送信する(ステップS201)。
次に、遊技媒体取扱装置1は、サーバ装置2から送信された持玉情報及び設定情報を受信すると、図28の説明において後述する乗入判定処理(ステップS104)を行う。次に、遊技媒体取扱装置1は、遊技者による乗入指示があったか否かを判別する(ステップS105)。乗入指示がなかったと判別した場合には、図29の説明において後述する乗入先乗入不能判定処理(ステップS130)に移る。
一方、乗入指示があったと判別した場合には、乗入中であることを示す乗入中フラグをオンし、少なくとも乗入元レートと乗入先レートの情報を含む乗入指示内容を記憶し(ステップS106)、サーバ装置2に対して乗入要求を行い(ステップS107)、カード種別、識別情報及びレート情報をサーバ装置2に送信する。
サーバ装置2は、遊技媒体取扱装置1から送信されたカード種別、識別情報及びレート情報を受信すると、乗入要求に基づいてレート別持玉情報記憶部202cに記憶された持玉情報を識別情報と対応付けて更新し(ステップS202)、更新情報を遊技媒体取扱装置1に送信する。遊技媒体取扱装置1は、サーバ装置2から送信された更新情報を受信すると、図29の説明において後述する乗入先乗入不能判定処理(ステップS130)を行う。
次に、遊技媒体取扱装置1は、遊技者、又は遊技店の店員による払出数の設定があったか否かを判別する(ステップS131)。具体的には、当該遊技媒体取扱装置1で設定されている現在の払出数をタッチパネルLCD16の表示部に表示するとともに、タッチパネルLCD16の受付部を払出数設定操作が可能となるように制御する。払出数選択操作により払出数が設定されると、遊技媒体取扱装置1は、払出数の設定があったと判別する。タッチパネルLCD16の表示例については、図54及び図55を用いて後述する。払出数の設定がなかったと判別した場合には、カード挿入時処理を終了する。
一方、払出数の設定があったと判別した場合には、払出数設定処理(ステップS132)を行う。当該処理は、遊技者が払出指示をした場合の1回あたりの遊技媒体の払出数を、設定可能とする処理である。当該処理の後、カード挿入時処理を終了する。なお、設定された払出数については、サーバ装置2に送信される。
(払出数の設定機能)
第1実施形態における遊技システムには、上記のステップS131及びステップS132の処理を行うことで、払出数の設定を可能とする機能が実装されている。払出数の設定機能とは、前述のとおり、遊技者が払出指示をした場合の1回あたりの遊技媒体の払出数を、遊技者、又は遊技店が設定可能とする機能であり、第1実施形態においては、遊技媒体取扱装置1の条件設定部100hの制御により実現される。なお、当該機能を実現するための制御の一部又は全部について、サーバ装置2の制御により実現することとしてもよい。上記のステップS131及びステップS132の処理はあくまでも一例である。また、当該機能を説明するにおいては、便宜上、パチスロ機3bに対応して設けられる遊技媒体取扱装置1bを例に挙げて説明する。
ここで、払出数の設定について、遊技者側が自由に枚数を設定可能とすることとしてもよいし、遊技店側で予め設定した選択肢の中から選択させることで設定可能とすることとしてもよい。なお、予め設定された選択肢の中から選択させるように構成する場合には、特定の景品(いわゆる、「特殊景品」と称される景品)との交換を要する遊技媒体数(交換可能遊技媒体数)(例えば、50枚)と同数(例えば、50枚)、整数倍(例えば、100枚)、又は当該遊技媒体数に対して割り切れる数(例えば、25枚)の選択肢を設けることが望ましい。なお、これらの選択肢は、遊技媒体取扱装置1b(例えば、情報設定部100i)で設定可能としてもよいし、サーバ装置2(例えば、情報設定部201e)で設定可能としてもよい。
また、払出数の設定について、遊技店側が自由に枚数を設定可能とすることとしてもよいし、遊技媒体取扱装置1、又はサーバ装置2で予め設定されている選択肢の中から選択させることで設定可能とすることとしてもよい。なお、予め設定された選択肢の中から選択させるように構成する場合には、上記と同様に構成しておくことが望ましい。さらに、後述する交換可能遊技媒体数や貸出可能遊技媒体数の設定に連動して、選択肢が変動することとしてもよい。
また、計数持玉情報を第1の持玉情報とし、貯玉情報を第2の持玉情報とした場合、遊技者による払出指示が第1の持玉情報に基づく払出指示であるときの第1の払出数と、遊技者による払出指示が第2の持玉情報に基づく払出指示であるときの第2の払出数とを、遊技店側の設定により異ならせて設定することもできる。
計数持玉情報
例えば、第1実施形態における遊技媒体取扱装置1においては、前述のとおり、遊技媒体の計数機能が実装されており、遊技者は、遊技機3から払い出された遊技媒体を計数装置107に投入することにより、自己の計数持玉情報として貯留させることができる。そして、遊技終了時には、後述するカード返却指示を行うことで、その貯留された計数持玉情報と対応する情報が記憶されたカードの返却を受け、その計数持玉情報と対応する情報に応じた景品との交換を行うこととなる。なお、計数持玉情報は、原則としてその遊技当日のみ有効であり、翌日以降へ持ち越すことはできないが、その遊技者がその遊技店の会員である場合には、後述する閉店処理において、自動的に貯玉情報として記憶されることとなる。
ここで、遊技者が、特殊景品のみとの交換を希望する場合、計数持玉情報に端数を生じさせないようにする必要がある。すなわち、20スロを例に挙げて説明すると、例えば、特殊景品が、20円レートで50枚分が交換可能遊技媒体数として対応付けられている場合、遊技者は、持玉情報を50枚、あるいは50枚の整数倍とする必要がある。
しかしながら、払出数が固定されている場合には、一度その払出数でメダルの払い出しを受け、その後、所望のメダルの枚数のみを再度計数装置107に投入して端数を調整しなければならず、煩わしさが生じてしまうこととなる。例えば、メダル525枚分の計数持玉情報がある場合に、遊技者がメダル500枚分の計数持玉情報について、特殊景品との交換を希望していたとする。このとき、払出数が50枚に固定されているとしたならば、遊技者は、まず、50枚の払い出しを受け、計数持玉情報を475枚分(525枚−50枚)とし、その後、25枚のメダルを計数装置107に投入して、計数持玉情報を500枚分(475枚+25枚)としなければ、自己の計数持玉情報を特殊景品のみと交換可能にすることはできない。
これに対し、第1実施形態における遊技媒体取扱装置1では、第1の払出数を設定可能としているため、例えば、予め第1の払出数を25枚と設定しておけば、設定された払出数による遊技媒体の払い出しを行うだけで、計数持玉情報を遊技者が所望する遊技媒体数分とすることができるため、簡易な構成により、遊技媒体の端数を生じさせないことを可能としつつ、その管理の手間を軽減し、利便性を向上させることができる。一方、貯玉情報は、翌日以降も有効であるため、第2の払出数については、第1の払出数と異なった払出数(例えば、50枚)を設定することとすればよい。
さらに、第1実施形態においては、遊技者による払出指示が貨幣情報に基づく払出指示であるときの第3の払出数を異ならせて設定を可能とすることもできる。すなわち、第1実施形態における払出数の設定の態様として、例えば、基準となる払出数(例えば、50枚)に対して、第1の払出数のみを異ならせて設定する態様、第2の払出数のみを異ならせて設定する態様、第3の払出数のみを異ならせて設定する態様、第1の払出数及び第2の払出数(第1の払出数及び第3の払出数、並びに第2の払出数及び第3の払出数も同様)を異ならせて設定する態様、第1の払出数、第2の払出数及び第3の払出数のいずれをも異ならせて設定する態様が考えられる。
なお、より好適な払出数の設定の態様としては、第1の払出数は交換可能遊技媒体数に応じた払出数(例えば、交換可能遊技媒体数と同数、整数倍、又は割り切れる数)に、第2の払出数は貸出可能単位遊技媒体数に応じた払出数に、第3の払出数は貸出可能単位遊技媒体数に応じた払出数に設定しておくことが望ましい。ここで、「貸出可能単位遊技媒体数」とは、遊技店において予め定められる、貨幣情報に基づく1回あたりの貸出要求に対して、貸し出される単位遊技媒体数(例えば、1回あたりの貸出要求に対して、メダル50枚)をいい、遊技者は、この貸出単位遊技媒体数に相当する額(例えば、1,000円)の貨幣を投入する必要がある。
このように設定することで、特に、いわゆる非等価交換店(例えば、貸出可能単位遊技媒体数については50枚/1,000円が設定されているのに対し、交換可能遊技媒体数については56枚/1,000円分が設定されている遊技店)においては、より利便性の高いものとなる。すなわち、非等価交換店においては、いわゆる等価交換店(例えば、貸出可能単位遊技媒体数についても、交換可能遊技媒体数についても50枚/1,000円分が設定されている遊技店)よりも、計数持玉情報の調整がより困難となるからである。
例えば、上記の例の非等価交換店において、特殊景品が、20円レートで56枚分が交換可能遊技媒体数として対応付けられている場合であって、メダル616枚分の計数持玉情報がある場合に、遊技者がメダル560枚分の計数持玉情報について、特殊景品との交換を希望していたとする。このとき、払出数が50枚に固定されているとしたならば、遊技者は、まず、50枚の払い出しを受け、計数持玉情報を566枚分(616枚−50枚)とし、さらに、50枚の払い出しを受け、計数持玉情報を516枚分(566枚−50枚)とし、その後、44枚のメダルを計数装置107に投入して、計数持玉情報を560枚分(516枚+44枚)としなければ、自己の持玉情報を特殊景品のみと交換可能にすることはできない。
ここで、上記の例の非等価交換店においては、払出数を56枚に固定しておくことも考えられるが、この場合、貸出可能単位遊技媒体数まで変更される(すなわち、1回の貸し出しにおいて、56枚分の1,120円が必要となる)こととなってしまう。加えて、貯玉再プレイ時の仮想投資額を算出すること(すなわち、貯玉再プレイ分も売上として算出する場合に、50枚/1,000円として売上を算出すること)が非常に煩雑となるため、遊技者側にとっても、遊技店側にとっても利便性が低下するという問題点が生じることとなる。
これに対し、第1実施形態における遊技媒体取扱装置1では、払出数を設定可能としているため、例えば、予め第1の払出数を14枚、28枚あるいは56枚と設定しておけば、設定された払出数による遊技媒体の払い出しを行うだけで、計数持玉情報を遊技者が所望する遊技媒体数分とすることができる。具体的には、遊技者が、交換可能遊技媒体数の倍数のメダル(例えば、560枚)を計数させていて、パチスロ機3bの下皿にあるメダルを使い切ったときに遊技を終了させようと考えていたが、下皿にあるメダルを使い切った後にまだ遊技を継続させようとする場合には、第1の払出数を56枚に設定しておくことにより、計数持玉情報に基づく56枚の払い出しを受けた後であっても、計数持玉情報は交換可能遊技媒体数の倍数のメダル数(例えば、560枚分−56枚=504枚分=9,000円分)が維持されることとなるとなるため、非等価交換店においても、簡易な構成により、遊技媒体の端数を生じさせないことを可能としつつ、よりその管理の手間を軽減し、利便性を向上させることが可能となるとともに、第2の払出数及び第3の払出数については、50枚と設定しておくことにより、遊技店にとっての、適切な運用管理や円滑な売上管理にも資することとなる。
そこで、このような観点からは、第1の払出数については、遊技者による設定を可能とするが、第2の払出数及び第3の払出数については、遊技店による設定のみを可能とするように構成してもよい。また、遊技店によって第3の払出数が設定される場合に、第2の払出数はその設定に連動して同数に設定されるように構成することとしてもよい。また、遊技店側で、貯玉再プレイ時の仮想投資額の算出が不要である場合には、第1の払出数及び第2の払出数については、遊技者による設定を可能とするが、第3の払出数については、遊技店による設定のみを可能とするように構成してもよい。また、遊技店により、貸出可能単位遊技媒体数が変更される場合には、それに連動して自動的に第3の払出数が設定されることとしてもよい。もっとも、第1の払出数、第2の払出数及び第3の払出数の全てを遊技店が設定することとしてもよい。この場合、第1の払出数についても、前述の如く、遊技店が適切な枚数を設定し、あるいは選択肢を選択することにより、同様の利便性が担保されうる。
また、計数持玉情報と貯玉情報とは、ともに持玉情報であり、貨幣情報とは大別されるものであることから、遊技者が保有するのが、持玉情報であるか、貨幣情報であるかに基づいて、払出数の設定を可能とすることとしてもよい。
なお、第1実施形態においては、上記のステップS131及びステップS132の処理を図27に示したカード挿入時処理において行うこととしているが、これに限られるものではない。例えば、図32の説明において後述する紙幣投入時処理において、これらの処理を行うこととしてもよく、図33の説明において後述する遊技媒体貸出時処理において、これらの処理を行うこととしてもよく、また、図34の説明において後述する遊技媒体計数時処理において、これらの処理を行うこととしてもよい。または、図21〜図42のいずれの処理にも関連することなく、これらの処理を行うこととしてもよい。
例えば、紙幣投入時処理において、上記のステップS131及びステップS132の処理を行う場合には、遊技者によりカードが挿入されているか否かを判別し、カードが挿入されていると判別した場合に、上記のステップS131及びステップS132の処理を行うこととしてもよい。
また、例えば、遊技媒体貸出時処理において、上記のステップS131及びステップS132の処理を行う場合には、遊技者による払出指示が計数持玉情報に基づく払出指示であるか否かを判別し、計数持玉情報に基づく払出指示であると判別した場合に、上記のステップS131及びステップS132の処理を行うこととしてもよい。
また、例えば、遊技媒体計数時処理において、上記のステップS131及びステップS132の処理を行う場合には、投入された遊技媒体数が所定数(例えば、50枚)以上であるか否かを判別し、当該所定数以上であると判別した場合に、上記のステップS131及びステップS132の処理を行うこととしてもよい。
また、例えば、図21〜図42のいずれの処理にも関連することなく、上記のステップS131及びステップS132の処理を行う場合には、前述した店員用ICカードを非接触ICカードリーダライタ18にかざすことで、図55の説明において後述する設定画面をタッチパネルLCD16に表示させ、払出設定情報が設定可能となるように構成することとすればよい。その際、遊技店の店員は、遊技者の計数持玉情報を確認しながら、あるいは遊技者が所望する払出数に設定することで、その遊技者に対する利便性を格段に向上させることができる。
また、例えば、精算装置6が精算可能な貨幣情報として500円分(メダル25枚相当)が対応付けられている場合においては、その精算可能な貨幣情報に相当する遊技媒体数(精算可能遊技媒体数)を第3の払出数として設定可能とすることとしてもよい。この場合、第3の払出数として25枚、あるいは50枚と設定しておけば、いずれかの払出指示のタイミングで、端数を出すこともなく精算装置6にて精算することもできるし、投入した全ての貨幣額を使い切ることもできる。
以上のように、第1実施形態においては、第1の払出数、第2の払出数、及び第3の払出数が設定されると、遊技媒体取扱装置1は、図33の説明において後述する遊技媒体貸出時処理において、その設定結果を払出設定情報としてサーバ装置2に送信するが、これに替えて、あるいはこれとともに、実際に遊技媒体の払出が実行されたときに、払い出した払出数の情報と、その払い出しが第1の持玉情報に基づくものか、第2の持玉情報に基づくものか、若しくは貨幣情報に基づくものかを示す情報とを含む払出結果情報をサーバ装置2に送信することとしてもよい。
このように構成することで、実際の払出数及びその基となった持玉情報若しくは貨幣情報の種別をサーバ装置2側で正確に認識することができ、遊技店にとっての、より適切な運用管理や円滑な売上管理にも資することとなる。
(乗入判定処理)
図28は、遊技媒体取扱装置1により行われる乗入判定処理の処理手順を示すフローチャートである。
最初に、遊技媒体取扱装置1は、レート別持玉情報記憶部103cに記憶された持玉情報として、当該遊技媒体取扱装置1で設定されている貸出レートの持玉情報があるか否かを判別する(ステップS1041)。貸出レートの持玉情報があると判別した場合には、ステップS1047の処理に移る。
一方、貸出レートの持玉情報がないと判別した場合には、さらに、当該遊技媒体取扱装置1で設定されている貸出レートとは異なる貸出レート(別レート)の持玉情報があるか否かを判別する(ステップS1042)。別レートの持玉情報がないと判別した場合には、ステップS1047の処理に移る。
一方、別レートの持玉情報があると判別した場合には、さらに、その別レートの持玉情報が、当該遊技媒体取扱装置1で設定されている貸出レートへ乗入可能であるか否かを判別する(ステップS1043)。ここでは、当該遊技媒体取扱装置1aで4円レートが設定されている場合であって、125玉毎の遊技媒体の貸出を許容している場合を例として説明する。
この場合、少なくとも1円レートの持玉情報として500玉分(125玉×4)以上の持玉情報が記憶されていることが必要となる。そして、1円レートの持玉情報として、500玉分以上の持玉情報が記憶されていれば乗入可能であると判別し、500玉分未満の持玉情報しか記憶されていなければ、乗入可能でないと判別する。なお、貸出を許容する遊技媒体の単位数として、125玉を設定した場合を例に挙げたが、当該単位数はこれに限られない。例えば、250玉でもよいし、1玉でもよい。特に、当該単位数を1玉とした場合には、乗入可能となる持玉数が増えるため、さらに乗入機能を発揮させやすいという利点がある。
また、遊技者により、当該単位数を選択可能とすることしてもよい。例えば、1パチにおいて、当該単位数を1〜3玉のいずれかから選択可能とすることにより、乗入不能となる持玉情報が発生することを未然に防止することができるとともに、図36を用いて後述する乗入元乗入不能判定処理を不要とすることができ、制御負担を低減させることができる。
遊技媒体取扱装置1は、乗入可能でないと判別した場合には、ステップS1047の処理に移る。
一方、乗入可能であると判別した場合には、乗入指示受付処理(ステップS1044)を行う。具体的には、当該遊技媒体取扱装置1で設定されている貸出レートとは別レートの持玉情報が乗入可能である旨をタッチパネルLCD16の表示部に表示するとともに、タッチパネルLCD16の受付部を乗入選択操作が可能となるように制御する。乗入選択操作により乗入することが選択されると、遊技媒体取扱装置1は、乗入指示があったと判別する。タッチパネルLCD16の表示例については、図57を用いて後述する。
次に、遊技媒体取扱装置1は、遊技者による乗入に係る同意条件の変更があったか否かを判別する(ステップS1045)。具体的には、当該遊技媒体取扱装置1で設定されている現在の乗入に係る同意条件をタッチパネルLCD16の表示部に表示するとともに、タッチパネルLCD16の受付部を同意条件変更操作が可能となるように制御する。同意条件変更操作により同意条件が変更されると、遊技媒体取扱装置1は、同意条件の変更があったと判別する。タッチパネルLCD16の表示例については、図54及び図56を用いて後述する。同意条件の変更がなかったと判別した場合には、ステップS1047の処理に移る。
一方、同意条件の変更があったと判別した場合には、同意条件変更処理(ステップS1046)を行う。当該処理は、遊技者が乗入指示をした場合に同意を要求する条件を、遊技者が設定可能とする処理である。当該処理の後、ステップS1047の処理に移る。なお、変更された同意条件については、サーバ装置2に送信される。
次に、遊技媒体取扱装置1は、払出表示制御処理(ステップS1047)を行う。当該処理は、遊技者が挿入したカードに対応付けられている持玉情報と対応する情報に基づいて、タッチパネルLCD16の表示態様を変更する処理である。タッチパネルLCD16の表示例については、図44〜図51を用いて、当該処理におけるタッチパネルLCD16の表示態様の変更内容については、図52を用いて後述する。当該処理の後、乗入判定処理を終了する。
なお、第1実施形態の乗入判定処理では、ステップS1041において、貸出レートの持玉情報があると判別した場合には、ステップS1047の処理に移ることとしているが、当該判別を行うことなく、上記のステップS1042〜ステップS1044の処理を行うこととしてもよい。このように構成することで、先に別レートの持玉情報に応じた持玉数を使用したい遊技者の意に沿うような乗入機能を発揮させることができる。
また、この場合、ステップS1041の処理に替えて、遊技者がいずれのレートの持玉数を使用するかの選択操作を受け付け可能とすることとしてもよい。例えば、1円レートの持玉数情報として500玉分以上の持玉情報が記憶されており、4円レートの持玉情報として125玉分以上の持玉情報が記憶されている場合に、その旨をタッチパネルLCD16の表示部に表示するとともに、タッチパネルLCD16の受付部を当該選択操作が可能となるように制御するように構成することとしてもよい。
さらに、第1実施形態においては、カード挿入時処理において、乗入判定処理を行うこととしているが、前述のとおり、遊技媒体の貸出要求時(すなわち、図33の説明において後述する遊技媒体貸出時処理)において、当該乗入判定処理を行うこととしてもよいことはいうまでもない。
さらに、第1実施形態においては、乗入判定処理において、払出表示制御処理を行うこととしているが、これに限られるものではない。例えば、図27に示したカード挿入時処理における処理として当該処理を行うこととしてもよく、図33の説明において後述する遊技媒体貸出時処理においても当該処理を行うこととしてもよく、また、図34の説明において後述する遊技媒体計数時処理においても当該処理を行うこととしてもよい。
(乗入先乗入不能判定処理)
図29は、遊技媒体取扱装置1により行われる乗入先乗入不能判定処理の処理手順を示すフローチャートである。
最初に、遊技媒体取扱装置1は、レート別持玉情報記憶部103cに記憶された持玉情報として、当該遊技媒体取扱装置1で設定されている貸出レートでは払出不能な持玉情報があるか否か(すなわち、乗入不能な持玉情報があるか否か)を判別する(ステップS1071)。ここでは、当該遊技媒体取扱装置1で4円レートが設定されている場合であって、1玉毎の遊技媒体の貸出を許容している場合を例として説明する。
この場合、当該遊技媒体取扱装置1は、1円レートの持玉情報が、4玉分の持玉情報(あるいは、4で割り切れる持玉情報)であれば、払出不能な持玉がない(すなわち、乗入不能な持玉がない)と判別し、1円レートの持玉情報が、4玉未満の持玉情報(あるいは、4で割り切れない持玉情報)であれば、払出不能な持玉がある(すなわち、乗入不能な持玉がある)と判別する。なお、貸出を許容する遊技媒体の単位数として、1玉を設定した場合を例に挙げたが、前述したように当該単位数はこれに限られないことはいうまでもない。遊技媒体取扱装置1は、払出不能な持玉情報がない(すなわち、乗入不能な持玉情報がない)と判別した場合には、乗入先乗入不能判定処理を終了する。
一方、払出不能な持玉がある(すなわち、乗入不能な持玉情報がある)と判別した場合には、状態表示灯制御処理(ステップS1072)を行う。具体的には、図27のステップS102における状態表示灯13の発光態様の制御とは異なる態様で、状態表示灯13の発光態様を制御する。発光態様の例については、図43を用いて後述する。
このように、遊技媒体取扱装置1は、挿入されたカードに対応付けられた持玉情報に、当該遊技媒体取扱装置1で設定されている貸出レートでは払出不能な持玉情報(すなわち、乗入不能な持玉情報)が含まれる場合には、状態表示灯13の発光態様により、遊技店の店員に対して報知を行うように構成されている。
このように構成することで、遊技店の店員は、挿入された計数カードが、捨てられたり、持ち帰られたりする可能性を認識することができ、計数カードの返却時に、遊技者に声を掛けたり、払出可能な遊技機での遊技を促したりすることができるため、カードを適切に回収し、遊技店の損失を防止することができる。
なお、第1実施形態においては、状態表示灯13の発光態様により、挿入されたカードに対応付けられた持玉情報に、遊技媒体取扱装置1で設定されている貸出レートでは払出不能な持玉情報(すなわち、乗入不能な持玉情報)が含まれることを報知することとしているが、報知する手段はこれに限られない。例えば、状態表示灯13の発光態様に替えて、あるいはこれとともに、スピーカ108から警告音を出力することとしてもよく、また、遊技者にも報知することを目的として、タッチパネルLCD16にその旨を表示することとしてもよい。
また、第1実施形態においては、残額情報が残額情報記憶部103dに記憶されているか否かにかかわらず、上記の報知を行うこととしているが、残額情報が残額情報記憶部103dに記憶されているか否かを判別した上で、残額情報が残額情報記憶部103dに記憶されていないと判別した場合に、上記の報知を行うこととしてもよい。
このように構成することで、遊技店の店員は、挿入された計数カードが、捨てられたり、持ち帰られたりする可能性をより高い精度で認識することができる。
さらに、第1実施形態においては、カード挿入時処理において、乗入先乗入不能判定処理を行うこととしているが、図33の説明において後述する遊技媒体貸出時処理、又は図35の説明において後述するカード返却時処理において、当該乗入先乗入不能判定処理を行うこととしてもよい。
例えば、遊技媒体貸出時処理において、当該乗入先乗入不能判定処理を行う場合には、上記のステップS1071の判別においては、貸し出された後の1円レートの持玉情報が、4玉未満の持玉情報(すなわち、1〜3玉分の持玉情報)である場合にのみ、貸出レートで払出不能な持玉があると判別することとしてもよい。
このように構成することで、遊技店の店員は、挿入された計数カードが、捨てられたり、持ち帰られたりする可能性をより高い精度で認識することができる。
また、例えば、カード返却時処理において、当該乗入先乗入不能判定処理を行う場合には、所定の認証操作(例えば、非接触ICカードリーダライタ18への店員用ICカードの認証操作)や所定の認証信号(例えば、サーバ装置2からの認証信号)の送信があるまでカードを返却しないこととしてもよい。
このように構成することで、カードを確実に回収し、遊技店の損失を防止することができる。
(カードロック処理)
図30は、遊技媒体取扱装置1及びサーバ装置2により行われるカードロック処理の処理手順を示すフローチャートである。第1実施形態において、遊技媒体取扱装置1は、挿入されたカードの返却に係る操作(例えば、カード返却指示操作)、持玉の分割(持玉分割サービス操作による持玉の分割は除く)に係る操作(例えば、持玉分割操作)を無効化する制御状態である、カードロック状態の制御を行うことを可能としている。
最初に、遊技媒体取扱装置1は、カードロック指示(タッチパネルLCD16の受付部へのカードロック要求操作)が行われると、暗証番号の入力があるか否かを判別する(ステップS160)。暗証番号の入力がないと判別した場合には、暗証番号が入力されるまでステップS160の処理を繰り返す。すなわち、遊技媒体取扱装置1は、暗証番号が入力されるまで処理を待機する。一方、暗証番号の入力があると判別した場合には、当該入力された暗証番号を記憶するとともに、前述したカードロック状態に制御するカードロック制御を行い(ステップS161)、当該入力された暗証番号、及びカードロック状態に制御した旨を示すカードロック制御情報をサーバ装置2に送信する。
次に、遊技媒体取扱装置1は、カードロック解除指示(タッチパネルLCD16の受付部へのカードロック解除要求操作)が行われると、暗証番号の入力がある否かを判別する(ステップS162)。暗証番号の入力がないと判別した場合には、暗証番号が入力されるまでステップS162の処理を繰り返す。すなわち、遊技媒体取扱装置1は、暗証番号が入力されるまで処理を待機する。一方、暗証番号の入力があると判別した場合には、入力された暗証番号が記憶されている暗証番号と一致するか否かを判別する(ステップS163)。入力された暗証番号が記憶されている暗証番号と一致すると判別した場合には、カードロック状態を解除し(ステップS166)、カードロック状態を解除した旨を示すカードロック解除情報をサーバ装置2に送信し、カードロック処理を終了する。
一方、入力された暗証番号が記憶されている暗証番号と一致しないと判別した場合には、入力された暗証番号と記憶されている暗証番号とが不一致であった回数が、所定回数(例えば、3回)である否かを判別する(ステップS164)。所定回数(例えば、3回)不一致でない(例えば、不一致であった回数が2回以下である)と判別した場合には、ステップS162に処理を移す。
遊技媒体取扱装置1は、ステップS164の処理において、所定回数(例えば、3回)不一致であると判別した場合には、例えば、「暗証番号が一致しませんでした。係員をお呼び下さい。」といったエラー表示をタッチパネルLCD16に表示し、処理を終了する(ステップS165)。また、暗証番号の入力が所定回数(例えば、3回)不一致であったことを示すエラー情報をサーバ装置2に送信する。また、ステップS165の処理においては、制御状態としてエラー状態がセットされ、遊技店の店員による当該エラー状態を解除するためのエラー解除操作(例えば、非接触ICカードリーダライタ18に店員用ICカードをかざした後、タッチパネルLCD16上において発生したエラーを解除する旨を選択する操作)がなければ、カードロック状態を解除することが不能となる。
なお、ステップS165の処理においては、さらに、カメラ部17によって前述したフェイシャルデータを検出し、サーバ装置2に送信することとしてもよい。また、ステップS161の処理においても、カメラ部17によって前述したフェイシャルデータを検出して、サーバ装置2に送信しておき、サーバ装置2は、これらのフェイシャルデータが不一致であった場合には、不正行為が行われている可能性が高いと判別して、特定の警告を行うこととしてもよい。また、ステップS161の処理において、カメラ部17によって前述したフェイシャルデータを検出している場合には、ステップS165の処理において、その検出されているフェイシャルデータをタッチパネルLCD16に表示することとしてもよい。このように構成することで、遊技店の店員が、前述のエラー解除操作時に、着席している人物がカードロック制御を行った遊技者と一致するか否かを、目視で確認した上でエラー解除操作を行うべきか否かを判断することができるため、よりカードロックによる防犯性を向上させることができる。
(乗入中処理)
図31は、遊技媒体取扱装置1及びサーバ装置2により行われる乗入中処理の処理手順を示すフローチャートである。この乗入中処理は、図27を用いて説明したカード挿入時処理において、乗入中フラグがオンである場合に行われる処理である。
最初に、遊技媒体取扱装置1は、少なくとも乗入元レートと乗入先レートの情報を含む、現在の乗入指示内容を保持する(ステップS170)。次に、遊技媒体取扱装置1は、乗入終了指示の受付を許可する(ステップS171)。すなわち、遊技媒体取扱装置1は、後述する「乗入終了」操作ボタンをタッチパネルLCD16の受付部に表示させることで、「乗入終了」操作ボタンが操作されることに基づく、乗入終了指示(乗入終了要求操作)の受付を許可する。
次に、遊技媒体取扱装置1は、乗入終了指示が行われると、乗入終了制御処理(ステップS172)を行う。この乗入終了制御処理では、例えば、後述する遊技媒体取扱装置1のタッチパネルLCD16の基本画面(第1画面及び第2画面)を初期状態に戻すなどの処理が行われる。次に、遊技媒体取扱装置1は、乗入中であることを示す乗入中フラグをオフし、少なくとも乗入元レートと乗入先レートの情報を含む乗入指示内容をクリアし(ステップS173)、乗入終了指示によって乗入が終了したことを示す乗入終了制御情報をサーバ装置2に送信する。
次に、遊技媒体取扱装置1は、未だ乗入が可能であるか否かを判別する(ステップS174)。具体的には、図28を用いて説明し、又は図71を用いて後述する乗入判定処理と同様に、乗入選択操作の受付が可能であるか否かを判別する。未だ乗入が可能であると判別した場合には、乗入指示の受付を許可する(ステップS175)。具体的には、図28のステップS1044、図71のステップS1504、又は図71のステップS1506と同様に、乗入指示(乗入選択操作)が受付可能となるように、後述する操作ボタン「乗入開始」をタッチパネルLCD16の受付部に再度表示させる。
遊技媒体取扱装置1は、ステップS174の処理において、未だ乗入が可能でないと判別した場合、及びステップS175の処理を行った後、乗入中処理を終了する。
(紙幣投入時処理)
図32は、遊技媒体取扱装置1及びサーバ装置2により行われる紙幣投入時処理の処理手順を示すフローチャートである。
最初に、遊技媒体取扱装置1は、紙幣投入口15から紙幣が投入されると、ビルバリ105により投入された紙幣の金種情報の読み取りを行う(ステップS108)。次に、遊技媒体取扱装置1は、読み取った金種情報に応じた残額情報をサーバ装置2に送信する。
サーバ装置2は、遊技媒体取扱装置1から送信された残額情報を受信すると、残額情報記憶部202dに記憶された残額情報を更新し(ステップS203)、更新情報を遊技媒体取扱装置1に送信する。
(遊技媒体貸出時処理)
図33は、遊技媒体取扱装置1及びサーバ装置2により行われる遊技媒体貸出時処理の処理手順を示すフローチャートである。
最初に、遊技媒体取扱装置1は、払出指示(タッチパネルLCD16の受付部への貸出要求操作)があると、乗入があるか否かを判別する(ステップS140)。具体的には、当該遊技媒体取扱装置1に設定されているレート(例えば、20円レート)とは異なるレート(例えば、5円レート)の持玉情報を用いて遊技媒体の貸出が要求されているか否かを判別する。乗入がないと判別した場合には、ステップS109の処理に移る。なお、便宜上、乗入がないと判別した場合のステップS109及びステップS110の処理を「通常処理」といい、乗入があると判別した場合のステップS109及びステップS110の処理を「乗入処理」という。
一方、乗入があると判別した場合には、乗入上限判定処理(ステップS141)を行う。当該処理は、その遊技者の乗入による遊技媒体の貸し出しが、予めサーバ装置2によって設定されている乗入上限条件に達しているか否かを判定する処理である。なお、サーバ装置2によって設定可能な乗入上限条件については後述する。
次に、遊技媒体取扱装置1は、乗入が可能であるか否かを判別する(ステップS142)。具体的には、乗入上限判定処理(ステップS141)の判定の結果、乗入上限条件に達していると判定された場合には、乗入が可能でないと判別し、遊技媒体貸出時処理を終了する。
一方、乗入上限判定処理(ステップS141)の判定の結果、乗入上限条件に達していないと判定された場合には、乗入が可能であると判別し、同意条件判定処理(ステップS143)を行う。当該処理は、今回の遊技者への乗入による遊技媒体の貸し出しが、予めサーバ装置2により設定されている同意条件に達しているか、又は図28において前述した同意条件変更処理(ステップS1046)によって変更された同意条件に達しているか否かを判定する処理である。なお、サーバ装置2によって設定可能な同意条件については後述する。
次に、遊技媒体取扱装置1は、同意が必要であるか否かを判別する(ステップS144)。具体的には、同意条件判定処理(ステップS143)の判定の結果、同意条件に達していないと判定された場合には、同意が必要でないと判別し、ステップS109の処理に移る。
一方、同意条件判定処理(ステップS143)の判定の結果、同意条件に達していると判定された場合には、同意が必要であると判別し、遊技者による同意指示を待ってから、ステップS109の処理に移る。
次に、遊技媒体取扱装置1は、サーバ装置2に対して貸出要求を行い(ステップS109)、識別情報、残額情報、レート情報及び払出設定情報をサーバ装置2に送信する。ここで、レート情報には、その遊技媒体取扱装置1で設定されているレート(例えば、20円レート)と、当該貸出要求において対象となる持玉情報のレート(例えば、5円レート)に関する情報が含まれる。また、払出設定情報には、前述した払出数設定処理(ステップS131)による処理結果に関する情報と、同意条件変更処理(ステップS1046)による処理結果に関する情報が含まれる。
サーバ装置2は、遊技媒体取扱装置1から送信された識別情報、残額情報、レート情報及び払出設定情報を受信すると、レート別持玉情報記憶部202cに記憶された持玉情報、あるいは残額情報記憶部202dに記憶された残額情報を識別情報と対応付けて更新し(ステップS204)、更新情報を遊技媒体取扱装置1に送信する。また、サーバ装置2は、受信したレート情報に基づいて、遊技媒体取扱装置1による遊技媒体の払い出しが、乗入のない払い出し(例えば、20円レートが設定されている遊技媒体取扱装置1における、20円レートの持玉情報に基づく払い出し)であるか、乗入のある払い出し(例えば、20円レートが設定されている遊技媒体取扱装置1における、5円レートの持玉情報に基づく払い出し)であるかを識別し、その識別結果を遊技情報記憶部222aに記憶させる。また、サーバ装置2は、受信した払出設定情報に基づいて、遊技媒体取扱装置1により払い出される遊技媒体数の設定情報、同意条件の変更情報を設定情報記憶部202bに記憶させる。遊技媒体取扱装置1は、サーバ装置2から送信された更新情報を受信すると、遊技媒体の払い出しを行う(ステップS110)。
(遊技媒体計数時処理)
図34は、遊技媒体取扱装置1及びサーバ装置2により行われる遊技媒体計数時処理の処理手順を示すフローチャートである。
最初に、遊技媒体取扱装置1は、計数装置107への遊技媒体の投入があると、投入された遊技媒体数の計数を行う(ステップS111)。次に、遊技媒体取扱装置1は、計数装置107による計数結果に応じた計数情報及びレート情報をサーバ装置2に送信する。
サーバ装置2は、遊技媒体取扱装置1から送信された計数情報及びレート情報を受信すると、レート別持玉情報記憶部202cに記憶された持玉情報を更新し(ステップS205)、更新情報を遊技媒体取扱装置1に送信する。
(カード返却時処理)
図35は、遊技媒体取扱装置1及びサーバ装置2により行われるカード返却時処理の処理手順を示すフローチャートである。
最初に、遊技媒体取扱装置1は、カード返却指示(タッチパネルLCD16の受付部への返却要求操作)があると、レート別持玉情報記憶部103cに記憶されている持玉情報及び残額情報記憶部103dに記憶されている残額情報が0であるか否かを判別する(ステップS112)。レート別持玉情報記憶部103cに記憶されている持玉情報及び残額情報記憶部103dに記憶されている残額情報の双方が0であると判別した場合には、カード返却時処理を終了する(すなわち、カードは返却されない)。なお、カードが会員カードである場合には、上記の場合であってもカードが返却される。
一方、レート別持玉情報記憶部103cに記憶されている持玉情報及び残額情報記憶部103dに記憶されている残額情報の双方が0でないと判別した場合には、さらに、レート別持玉情報記憶部103cに記憶されている持玉情報が0であるか否かを判別する(ステップS113)。レート別持玉情報記憶部103cに記憶されている持玉情報が0であると判別した場合には、ステップS115の処理に移る。
一方、レート別持玉情報記憶部103cに記憶されている持玉情報が0でないと判別した場合には、図36の説明において後述する乗入元乗入不能判定処理(ステップS114)を行う。
次に、遊技媒体取扱装置1は、カードが挿入中であるか否かを判別する(ステップS115)。カードが挿入中であると判別した場合には、ステップS117の処理に移る。
一方、カードが挿入中でないと判別した場合には、計数カードの割り当てを行う(ステップS116)。具体的には、遊技媒体取扱装置1に貯留されている計数カードのうち、今回返却に用いる計数カードの割り当てを行う。
次に、遊技媒体取扱装置1は、サーバ装置2に対して返却要求を行い(ステップS117)、識別情報、持玉情報、残額情報及びレート情報をサーバ装置2に送信する。
サーバ装置2は、遊技媒体取扱装置1から送信された識別情報、持玉情報、残額情報及びレート情報を受信すると、レート別持玉情報記憶部202cに記憶された持玉情報、あるいは残額情報記憶部202dに記憶された残額情報を識別情報と対応付けて更新し(ステップS206)、更新情報を遊技媒体取扱装置1に送信する。遊技媒体取扱装置1は、サーバ装置2から送信された更新情報を受信すると、カードの返却(発行)を行う(ステップS118)。
(乗入元乗入不能判定処理)
図36は、遊技媒体取扱装置1により行われる乗入元乗入不能判定処理の処理手順を示すフローチャートである。
最初に、遊技媒体取扱装置1は、持玉数演算処理(ステップS1141)を行う。具体的には、当該遊技媒体取扱装置1のレート別持玉情報記憶部103cに記憶された持玉情報を用いて、当該遊技媒体取扱装置1で設定されている貸出レートとは異なる貸出レートが設定されている他の遊技媒体取扱装置1に対応する他の遊技機3で遊技を行おうとする場合に、払出不能な持玉情報(すなわち、乗入不能な持玉情報)が残存してしまうか否かを演算する。
例えば、1パチにおける遊技媒体取扱装置1のレート別持玉情報記憶部103cに、1,003玉の持玉情報が記憶されている場合に、その持玉を使用して(すなわち、乗入をして)4パチにおいて遊技を行おうとする場合、少なくとも3玉分の持玉情報が、払出不能な持玉情報(すなわち、乗入不能な持玉情報)として残存してしまうこととなるため、当該処理ではそれを事前に演算しておく。
次に、遊技媒体取扱装置1は、上記持玉数演算処理の演算結果に基づいて、別レートで払出不能な持玉情報があるか否か(すなわち、乗入不能な持玉情報があるか否か)を判別する(ステップS1142)。別レートで払出不能な持玉情報がない(すなわち、乗入不能な持玉情報がない)と判別した場合には、乗入元乗入不能判定処理を終了する。
一方、別レートで払出不能な持玉がある(すなわち、乗入不能な持玉情報がある)と判別した場合には、払出選択指示受付処理(ステップS1143)を行う。具体的には、当該遊技媒体取扱装置1で設定されている貸出レートとは異なる貸出レートが設定されている他の遊技媒体取扱装置1に対応する他の遊技機3で遊技を行おうとする場合に、払出不能な持玉情報(すなわち、乗入不能な持玉情報)が残存してしまう旨をタッチパネルLCD16の表示部に表示するとともに、タッチパネルLCD16の受付部を、残存してしまう分の持玉情報に応じた遊技媒体を当該遊技媒体取扱装置1で払い出すか否かの払出選択操作が可能となるように制御する。払出選択操作により払出することが選択されると、遊技媒体取扱装置1は、払出選択があったと判別する。タッチパネルLCD16の表示例については、図58を用いて後述する。
次に、遊技媒体取扱装置1は、上記払出選択指示受付処理における払出選択があったか否かを判別する(ステップS1144)。払出選択がないと判別した場合には、乗入元乗入不能判定処理を終了する。
一方、払出選択があると判別した場合には、演算結果に基づいた持玉数の払出を行う(ステップS1145)。前述の例でいえば、1パチにおける遊技媒体取扱装置1のレート別持玉情報記憶部103cに、1,003玉の持玉情報が記憶されている場合に、当該遊技媒体取扱装置1で3玉分の遊技媒体の払出を行う。
このように、遊技媒体取扱装置1は、当該遊技媒体取扱装置1で記憶された持玉情報に、他の遊技媒体取扱装置1で設定されている貸出レートでは払出不能な持玉情報(すなわち、乗入不能な持玉情報)が残存してしまう場合には、その旨をタッチパネルLCD16の表示部に表示することにより、遊技者に対して報知を行うように構成されている。
このように構成することで、遊技者は、異なるレートが設定されている他の遊技媒体取扱装置1に対応する他の遊技機3で遊技を行おうとする場合には、払出不能な持玉情報(すなわち、乗入不能な持玉情報)が残存してしまうことを認識することができるため、遊技者と遊技店とのトラブルを未然に防止することが可能となる。
また、遊技媒体取扱装置1は、当該遊技媒体取扱装置1で記憶された持玉情報に、他の遊技媒体取扱装置1で設定されている貸出レートでは払出不能な持玉情報(すなわち、乗入不能な持玉情報)が残存してしまう場合には、遊技者の払出選択操作により、その残存してしまう分の持玉情報に応じた遊技媒体を払い出すように構成されている。
このように構成することで、遊技者は、異なるレートが設定されている他の遊技媒体取扱装置1に対応する他の遊技機3で遊技を行おうとする場合には、その残存してしまう分の持玉情報に応じた遊技媒体を、当該遊技媒体取扱装置1に対応する遊技機3で使用するか否かを選択することができるため、他のレートに乗入を行おうとしている遊技者にとっては無駄となる持玉情報が記憶されたまま乗入を行うことを防止することができ、遊技者と遊技店とのトラブルを未然に防止することが可能となる。
なお、第1実施形態においては、当該遊技媒体取扱装置1で記憶された持玉情報に、他の遊技媒体取扱装置1で設定されている貸出レートでは払出不能な持玉情報(すなわち、乗入不能な持玉情報)が残存してしまう場合には、遊技者の払出選択操作により、その残存してしまう分の持玉情報に応じた遊技媒体を払い出すこととしているが、これに替えて、あるいはこれとともに、当該遊技媒体取扱装置1で記憶された持玉情報が、最低単価景品との交換を要する遊技媒体数に対応する持玉情報に満たない場合にも、上記のステップS1143〜ステップ1145の処理を行うこととしてもよい。
例えば、前述した例の如く、4円レートの場合に、2玉分が最低単価景品との交換を要する遊技媒体数として対応付けられている場合には、4円レートに設定された遊技媒体取扱装置1で記憶された持玉情報が2玉未満であるときに、1円レートの場合に、8玉分が最低単価景品との交換を要する遊技媒体数として対応付けられている場合には、1円レートに設定された遊技媒体取扱装置1で記憶された持玉情報が8玉未満であるときに、上記のステップS1143〜ステップ1145の処理を行うこととしてもよい。加えて、当該処理における最低単価景品との交換を要する遊技媒体数を、前述した景品管理装置7により管理される交換遊技媒体数管理情報における最低単価景品との交換を要する遊技媒体数とは異ならせて設定可能とすることとしてもよい。この場合、4円レートで250玉分が交換を要する遊技媒体数として対応付けられ、1円レートで1,000玉分が交換を要する遊技媒体数として対応付けられた特定の景品(例えば、前述の特殊景品)を最低単価景品として設定可能とすることとしてもよい。
このように構成することで、景品交換を行おうとしている遊技者は、景品管理装置7により設定され、あるいはそれとは別に設定された最低単価景品と交換不能な持玉情報が残存してしまうことを認識することができ、また、払出選択操作により、無駄となる持玉数を使い切ってから遊技を終了することができるため、遊技者と遊技店とのトラブルを未然に防止することが可能となる。
また、第1実施形態においては、当該遊技媒体取扱装置1で記憶された持玉情報に、他の遊技媒体取扱装置1で設定されている貸出レートでは払出不能な持玉情報(すなわち、乗入不能な持玉情報)が残存してしまう場合には、遊技者の払出選択操作により、その残存してしまう分の持玉情報に応じた遊技媒体を払い出すこととしているが、遊技者の払出選択操作の有無にかかわらず、その残存してしまう分の持玉情報に応じた遊技媒体を自動的に払い出すこととしてもよい。すなわち、図36に示す乗入元乗入不能判定処理において、ステップS1143及びステップS1144の処理を行うことなく、ステップS1145の処理を行うこととしてもよい。
このように構成することで、他のレートに乗入を行おうとしている遊技者にとっては無駄となる持玉情報が記憶されたまま乗入を行うことを防止することができ、遊技者と遊技店とのトラブルを未然に防止することが可能となる。
また、この場合、ステップS1145の処理の後に、その残存してしまう分の持玉情報に応じた遊技媒体を払い出した旨の報知を行う(図示しないが、「ステップS1146」とする。)こととしてもよい。例えば、上記の例の場合(1パチにおける遊技媒体取扱装置1のレート別持玉情報記憶部103cに、1,003玉の持玉情報が記憶されている場合)に、当該遊技媒体取扱装置1のタッチパネルLCD16の表示部に、「4パチに移動する場合に払出不能となる3玉を払い出しました。」と表示するようにしてもよい。
このように構成することで、遊技者が、持玉があるにもかかわらず離席してしまうことを防止することができ、遊技者と遊技店とのトラブルを未然に防止することが可能となる。
さらに、上記の場合、ステップS1143の処理に替えて、タッチパネルLCD16の受付部により、カードの返却目的の選択をさせるための操作(以下、「返却目的選択操作」という。)が可能となるような処理を行うこととしてもよい。具体的には、A「レートの異なる遊技機へ移動する」、B「同一のレートの遊技機へ移動する」、C「遊技を終了する」のいずれかを選択させる。そして、Aが選択された場合のみ、ステップS1145及びステップS1146の処理を行うこととしてもよい。
このように構成することで、他のレートに乗入を行おうとしている遊技者にとっては無駄となる持玉情報が記憶されたまま乗入を行うことを防止することができ、また、他のレートに乗入を行おうとしていない遊技者にとっては全ての持玉情報が記憶されたままカードの返却を行うことができるため、遊技者と遊技店とのトラブルを未然に防止することが可能となる。
さらに、第1実施形態においては、前述した払出選択操作を受付可能とするか否か、返却目的選択操作を受付可能とするか否かを、遊技店側が選択的に予め設定可能に構成することとしてもよい。いずれの操作も受付可能と設定されない場合には、前述したように残存してしまう分の持玉情報に応じた遊技媒体が自動的に払い出されることとなる。
このように構成することで、遊技店が、残存してしまう分の持玉情報の管理について、自店にあった運用を行うことができるため、遊技者と遊技店とのトラブルを未然に防止することが可能となる。
さらに、第1実施形態においては、図34に示した遊技媒体計数時処理において、計数装置107により遊技者の持玉数が計数された場合に、当該遊技媒体取扱装置1で設定されている貸出レートとは異なる貸出レートが設定されている他の遊技媒体取扱装置1に対応する他の遊技機3で遊技を行う(すなわち、持玉の乗入による遊技を行う)意思があるか否かを遊技者に確認し(以下、「乗入意思確認処理」という。)、持玉の乗入による遊技を行う意思がある場合に、図36に示す乗入元乗入不能判定処理を行うこととしてもよい。すなわち、遊技者が持玉の乗入による遊技を行う意思がある場合にのみ、別レートで払出不能な持玉情報があるか否か(すなわち、乗入不能な持玉情報があるか否か)を判別し、乗入不能な持玉情報がある場合に、遊技者の払出選択操作に基づいて、あるいは自動的に、その残存してしまう分の持玉情報に応じた遊技媒体を払い出すこととしてもよい。
この乗入意思確認処理では、例えば、1パチにおいて遊技者が遊技媒体を獲得し、持玉を計数した場合に、当該遊技媒体取扱装置1のタッチパネルLCD16の表示部に、「4パチに移動して遊技を行う予定ですか?」と表示するとともに、タッチパネルLCD16の受付部に、「移動予定あり」及び「移動予定なし」の選択ボタンを表示する(すなわち、「乗入意思確認操作」の受付を可能とする)。そして、「移動予定あり」が選択操作された場合に、図36に示す乗入元乗入不能判定処理が行われることとなる。
なお、この場合、乗入意思確認処理は、図34に示した遊技媒体計数時処理において行うこととしてもよく、図35に示したカード返却時処理において行うこととしてもよい。また、図36に示す乗入元乗入不能判定処理は、図34に示した遊技媒体計数時処理において行うこととしてもよく、図35に示したカード返却時処理において行うこととしてもよい。すなわち、第1実施形態においては、図34に示した遊技媒体計数時処理において乗入意思確認処理を行い、図35に示したカード返却時処理において図36に示す乗入元乗入不能判定処理を行う態様、図34に示した遊技媒体計数時処理において乗入意思確認処理及び図36に示す乗入元乗入不能判定処理を行う態様、及び図35に示したカード返却時処理において乗入意思確認処理及び図36に示す乗入元乗入不能判定処理を行う態様のいずれの態様も採用することが可能である。
また、乗入意思確認処理は、遊技者が遊技媒体を獲得する前に行うこととしてもよい。例えば、遊技媒体取扱装置1に1円レートが設定されている場合には、持玉情報の有無にかかわらず、当該遊技媒体取扱装置1に対応する遊技機での遊技開始時(例えば、図27に示したカード挿入時処理、図32に示した紙幣投入時処理、あるいは図33に示した遊技媒体貸出時処理であってもよい)に、当該遊技媒体取扱装置1のタッチパネルLCD16の表示部に、「持玉を獲得したら、4パチに移動して遊技を行う予定ですか?」と表示することとしてもよい。
また、乗入意思確認処理は、遊技媒体取扱装置1に対応する遊技機3において所定の確認条件が成立したこと(例えば、パチンコ機3aにおいて遊技者にとって有利な特別遊技状態に移行したこと)に基づいて行うこととしてもよい。この場合、当該遊技媒体取扱装置1のタッチパネルLCD16の表示部に、「持玉を計数したら、4パチに移動して遊技を行う予定ですか?」と表示することとしてもよい。
また、乗入意思確認処理における乗入意思確認操作の受付を、図36に示す乗入元乗入不能判定処理における払出選択指示操作受付処理において行うこととしてもよい。例えば、遊技媒体取扱装置1に1円レートが設定されている場合に、当該遊技媒体取扱装置1のタッチパネルLCD16の表示部に、「4パチに移動して遊技を行う予定ですか?4パチに移動した場合に払出不能となる持玉の払出を行いますか?」と表示するとともに、タッチパネルLCD16の受付部に、「移動するので払出を行う」及び「移動しないので払出を行わない」の選択ボタンを表示する(すなわち、「乗入意思確認操作」及び「払出選択操作」の受付を可能とする)こととしてもよい。
このように、第1実施形態において、遊技媒体取扱装置1は、遊技者が持玉数(持玉情報)を保有する場合に、当該遊技媒体取扱装置1で設定されている貸出レート(例えば、1円レート)とは異なる貸出レート(例えば、4円レート)が設定されている他の遊技媒体取扱装置1に対応する他の遊技機3で遊技を行う(すなわち、持玉の乗入による遊技を行う)か否かに関する遊技者の意思を確認するための乗入意思確認操作を、タッチパネルLCD16により受付可能とし、持玉の乗入による遊技を行う意思がある場合には、その異なる貸出レート(例えば、4円レート)で払出不能な持玉情報があるか否か(すなわち、乗入不能な持玉情報があるか否か)を判別し、乗入不能な持玉情報がある場合に、遊技者の払出選択操作を受付可能に構成することができる。このように構成することで、より遊技者のニーズに合致した持玉情報の管理を行うことができる。
(持玉分割時処理)
図37は、遊技媒体取扱装置1及びサーバ装置2により行われる持玉分割時処理の処理手順を示すフローチャートである。
最初に、遊技媒体取扱装置1は、持玉分割指示(タッチパネルLCD16の受付部への持玉分割要求操作)があると、レート別持玉情報記憶部103cに記憶されている持玉情報が0であるか否かを判別する(ステップS119)。レート別持玉情報記憶部103cに記憶されている持玉情報が0であると判別した場合には、持玉分割時処理を終了する。
一方、レート別持玉情報記憶部103cに記憶されている持玉情報が0でないと判別した場合には、図38の説明において後述する持玉分割選択処理(ステップS120)を行う。
次に、遊技媒体取扱装置1は、計数カードの割り当てを行う(ステップS121)。具体的には、遊技媒体取扱装置1に貯留されている計数カードのうち、今回分割に用いる計数カードの割り当てを行う。
次に、遊技媒体取扱装置1は、サーバ装置2に対して持玉分割要求を行い(ステップS122)、識別情報及び持玉分割情報をサーバ装置2に送信する。
サーバ装置2は、遊技媒体取扱装置1から送信された識別情報及び持玉分割情報を受信すると、レート別持玉情報記憶部202c、又は212bに記憶された持玉情報を識別情報と対応付けて更新し(ステップS207)、更新情報を遊技媒体取扱装置1に送信する。遊技媒体取扱装置1は、サーバ装置2から送信された更新情報を受信すると、分割カードの発行を行う(ステップS123)。
なお、第1実施形態の持玉分割時処理では、ステップS123において、分割カードのみを発行することとしているが、持玉分割指示にしたがって、後述する持玉分割選択処理を行った後、持玉の分割元となるカード(分割元カード)を返却(発行)し、持玉の分割先となるカード(分割カード)を発行することとしてもよい。
(持玉分割選択処理)
図38は、遊技媒体取扱装置1により行われる持玉分割選択処理の処理手順を示すフローチャートである。
最初に、遊技媒体取扱装置1は、分割元レート指定受付処理(ステップS1201)を行う。具体的には、当該遊技媒体取扱装置1のレート別持玉情報記憶部103cに記憶された持玉情報を用いて、レート別の持玉数をタッチパネルLCD16の表示部に表示するとともに、タッチパネルLCD16の受付部を、いずれのレートの持玉数から分割するかを指定する分割元指定操作が可能となるように制御する。分割元指定操作により分割元レートが指定されると、遊技媒体取扱装置1は、分割元レートの指定があったと判別する。タッチパネルLCD16の表示例については、図59を用いて後述する。
次に、遊技媒体取扱装置1は、上記分割元レート指定受付処理における分割元レートの指定があったか否かを判別する(ステップS1202)。分割元レートの指定がないと判別した場合には、処理を待機する。
一方、分割元レートの指定があると判別した場合には、指定された分割元レートを持玉分割情報にセットする(ステップS1203)。
次に、遊技媒体取扱装置1は、分割持玉数指定受付処理(ステップS1204)を行う。具体的には、分割元レート指定受付処理において指定された分割元レートの持玉数をタッチパネルLCD16の表示部に表示するとともに、タッチパネルLCD16の受付部を、分割元レートにおける持玉数のうち何玉分の持玉数を分割するかを指定する分割数指定操作が可能となるように制御する。分割数指定操作により分割持玉数が指定されると、遊技媒体取扱装置1は、分割持玉数の指定があったと判別する。タッチパネルLCD16の表示例については、図60を用いて後述する。
次に、遊技媒体取扱装置1は、上記分割持玉数指定受付処理における分割持玉数の指定があったか否かを判別する(ステップS1205)。分割持玉数の指定がないと判別した場合には、処理を待機する。
一方、分割持玉数の指定があると判別した場合には、指定された分割持玉数を持玉分割情報にセットする(ステップS1206)。
次に、遊技媒体取扱装置1は、分割先レート指定受付処理(ステップS1207)を行う。具体的には、分割持玉数指定受付処理において指定された分割持玉数をタッチパネルLCD16の表示部に表示するとともに、タッチパネルLCD16の受付部を、いずれのレートの持玉数に分割するかを指定する分割先指定操作が可能となるように制御する。分割先指定操作により分割先レートが指定されると、遊技媒体取扱装置1は、分割先レートの指定があったと判別する。タッチパネルLCD16の表示例については、図61を用いて後述する。
次に、遊技媒体取扱装置1は、上記分割先レート指定受付処理における分割先レートの指定があったか否かを判別する(ステップS1208)。分割先レートの指定があると判別した場合には、指定された分割先レートを持玉分割情報にセットし(ステップS1209)、持玉分割選択処理を終了する。
一方、分割先レートの指定がないと判別した場合には、分割元レートを分割先レートとして持玉分割情報にセットし(ステップS1210)、持玉分割選択処理を終了する。
なお、第1実施形態の持玉分割選択処理では、ステップS1201において、分割元レートを指定させることとしているが、当該遊技媒体取扱装置1に設定されているレートが分割元レートとして基本設定されており、分割元レートを変更させる場合のみ、その旨を指定させることとしてもよい。この場合、タッチパネルLCD16aの表示部に、「分割元レートを変更しますか?」と表示するとともに、タッチパネルLCD16aの受付部に、「変更する」「変更しない」という選択ボタンを表示し、「変更する」が表示された箇所を遊技者にタッチさせることで分割元レートを変更させることとしてもよい。
(スクリューモータ制御処理)
図39は、遊技媒体取扱装置1により行われるスクリューモータ制御処理の処理手順を示すフローチャートである。このスクリューモータ制御処理は、制御部100の制御により、所定時間(例えば、2ms)毎に実行される定期割り込み処理である。
最初に、遊技媒体取扱装置1は、払出フラグが1であるか否かを判別する(ステップS1301)。ここで、払出フラグは、図33の説明において前述した遊技媒体貸出時処理におけるステップS110、図36の説明において前述した乗入元乗入不能判定処理におけるステップS1145、及び図73の説明において後述する乗入元乗入不能判定処理におけるステップS1246などにおいて遊技媒体の払い出しが行われる場合に、0から1に更新されるものである。すなわち、遊技媒体の払出制御が実行されるか否かを識別するためのフラグである。払出フラグが1であると判別した場合には、ステップS1304の処理に移る。
一方、払出フラグが1でない(すなわち、0である)と判別した場合には、さらに、出口センサ43が遊技媒体の通過を検知したか否かを判別する(ステップS1302)。出口センサ43が遊技媒体の通過を検知したと判別した場合には、エラー表示処理(ステップS1303)を実行し、スクリューモータ制御処理を終了する。また、出口センサ43が遊技媒体の通過を検知していないと判別した場合にも、スクリューモータ制御処理を終了する。エラー表示処理では、例えば、図43の説明において後述するように状態表示灯13を赤色で点滅させるとともに、タッチパネルLCD16において、異常な払出が行われたことを表示する。なお、これらのエラー表示とともに、遊技媒体取扱装置1の貸出機能及び計数機能を停止させることとしてもよい。
次に、遊技媒体取扱装置1は、エラーフラグが1であるか否かを判別する(ステップS1304)。ここで、エラーフラグは、後述するステップS1316の処理において、0から1に更新されるものであり、遊技媒体の払出制御が実行される場合に、実際に遊技媒体が払い出されているか否かを識別するためのフラグである。すなわち、エラーフラグが0である場合には、遊技媒体の払出制御が実行される場合に、実際に遊技媒体が払い出されていることが識別でき、エラーフラグが1である場合には、遊技媒体の払出制御が実行される場合に、実際に遊技媒体が払い出されていないことが識別できる。エラーフラグが1であると判別した場合には、ステップS1317の処理に移る。
一方、エラーフラグが1でない(すなわち、0である)と判別した場合には、さらに、払出要求個数が1を超えるか否かを判別する(ステップS1305)。ここで、払出要求個数とは、遊技者からの払出指示により、あるいは自動的に遊技媒体を払い出す場合に、その払出制御において払い出されるべき遊技媒体の個数をいい、例えば、遊技者からの払出指示が貨幣情報に基づくものである場合には、貸出可能単位遊技媒体数(例えば、125玉)が払出要求個数となる。払出要求個数が1を超える(すなわち、2以上である)と判別した場合には、スクリューモータ34を正回転で駆動させる回転率を50%に設定し(ステップS1306)、ステップS1313の処理に移る。
なお、第1実施形態において、スクリューモータ34の回転率とは、いわゆるデューティ比(D)であり、所定期間におけるスクリューモータ34の回転率を示すものである。例えば、スクリューモータ34の回転率50%に設定するとは、所定期間(100ms)におけるスクリューモータ34の回転数が100回であるときを回転率100%とした場合、所定期間(100ms)におけるスクリューモータ34の回転数を50回と設定することをいう。すなわち、スクリューモータ34の動作を定義するデューティ比(D)は、「所定期間における回転数/所定期間」によって求めることができる。
一方、払出要求個数が1を超えない(すなわち、1以下である)と判別した場合には、さらに、払出要求個数が0であるか否かを判別する(ステップS1305)。払出要求個数が0であると判別した場合には、一定時間(例えば、150ms)、回転率50%でスクリューモータ34を逆回転で駆動させた後、スクリューモータ34の駆動を停止させ(ステップS1308)、払出フラグを1から0に更新し(ステップS1309)、ステップS1313の処理に移る。
このように、第1実施形態の遊技媒体取扱装置1においては、払出要求個数が0であると判別した場合、すなわち、遊技媒体の払出制御を終了する場合に、スクリューモータ34を一定時間(例えば、150ms)逆回転で駆動させてから停止させることにより、スクリュー36を第2の回転方向に回転させてから停止させるように構成したことから、スクリュー36により揚送途中であった遊技媒体が球搬送ベース31内に戻ることとなるため、スクリュー36により払出要求個数を超える遊技媒体が揚送されてしまうことを防止することが可能となる。
一方、払出要求個数が0でない(すなわち、1である)と判別した場合には、スクリューモータ34を正回転で駆動させる回転率を20%に設定する(ステップS1310)。
このように、第1実施形態の遊技媒体取扱装置1においては、払出要求個数が1であると判別された場合に、スクリューモータ34の回転率を、第1の回転率である50%から第1の回転率よりも回転率が低い第2の回転率である20%に設定するように構成されている。すなわち、所定数(例えば、125玉)の遊技媒体の払出制御の実行中に、出口センサ43により所定数以下の特定数目(例えば、125玉目)の遊技媒体の払い出しの検知が開始される前であって、所定の制御条件が成立したとき(例えば、124玉目の払出制御が終了したとき)に、前記駆動手段の駆動率を低下させる制御を実行するように構成したことから、遊技媒体の払出制御が終了する前の予め定められた期間において、スクリューモータ34の慣性力を弱めることができ、必要数(例えば、125玉)の遊技媒体の払出制御を適切に実行することが可能となる。
なお、ステップS1310の処理は、払出要求個数が1である場合(すなわち、124玉目の払出制御が終了した場合)に実行されるものに限られるものではなく、例えば、払出要求個数が2である場合(すなわち、123玉目の払出制御が終了した場合)に実行されるものであってもよいし、払出要求個数が125である場合(すなわち、払出制御は開始したが、1玉目の払出制御も終了していない場合)に実行されるものであってもよい。すなわち、所定数が「125」である場合には、特定数目として設定可能な値は「0〜125」となる。
また、ステップS1310の処理が実行されることとなる払出要求個数は、スクリューモータ34の性能、ギア比、スクリュー36の長さ、スクリュー36において保持可能な遊技球の数等に応じて適宜変更可能であるものとする。特に、スクリュー36において保持可能な(すなわち、スクリュー36の凸部間において一時的に留置可能な)遊技球の数が4球である場合には、払出要求個数が4である場合(すなわち、121玉目の払出制御が終了した場合)に、ステップS1310の処理を実行することとすれば、より適切な払出制御の実行に資することとなる。また、同一の条件で、後述するステップS1312の処理を実行することとしてもよい。さらに、所定の制御条件は、払出要求個数にかかわらず成立するものであってもよい。例えば、払出制御が開始されてから特定の時間が経過したことに基づいて成立するものであってもよい。
次に、遊技媒体取扱装置1は、出口センサ43が遊技媒体の進入を検知したか否かを判別する(ステップS1311)。すなわち、スクリュー36によって揚送された遊技媒体が、出口センサ43により検知される位置に到達したか否かを判別する。出口センサ43が遊技媒体の進入を検知したと判別した場合には、スクリューモータ34の駆動を停止させ(ステップS1312)、ステップS1313の処理に移る。また、出口センサ43が遊技媒体の進入を検知していないと判別した場合にも、ステップS1313の処理に移る。
このように、第1実施形態の遊技媒体取扱装置1においては、払出要求個数が1であると判別され、出口センサ43が遊技媒体の進入を検知したと判別した場合に、スクリューモータ34の駆動を停止するように構成されている。すなわち、所定数(例えば、125玉)の遊技媒体の払出制御の実行中に、出口センサ43により所定数以下の特定数目(例えば、125玉目)の遊技媒体の払い出しの検知が開始されたときに、スクリューモータ34の駆動を停止させる制御を実行するように構成したことから、遊技媒体の払出制御が終了する直前において、スクリューモータ34の慣性力を弱めることができ、その慣性力に応じて必要数(例えば、125玉)の遊技媒体の払出制御を適切に実行することが可能となる。
なお、ステップS1312の処理は、払出要求個数が1である場合(すなわち、出口センサ43が、125玉目の払い出しの検知を開始した場合)に実行されるものに限られるものではなく、例えば、払出要求個数が2である場合(すなわち、出口センサ43が、124玉目の払い出しの検知を開始した場合)に実行されるものであってもよいし、払出要求個数が125である場合(すなわち、出口センサ43が、1玉目の払い出しの検知を開始した場合)に実行されるものであってもよい。
また、ステップS1312の処理が実行されることとなる払出要求個数は、ステップS1310の処理が実行されることとなる払出要求個数と同様に、適宜変更可能であるとともに、ステップS1310の処理が実行されることとなる払出要求個数との相関関係に基づいて設定されることとしてもよい。例えば、ステップS1310の処理を実行する払出要求個数とステップS1312の処理を実行する払出要求個数とを同じ払出要求個数に設定することとしてもよく、また、異なる払出要求個数としてもよい。異なる払出要求個数とする場合、例えば、ステップS1310の処理が実行される払出要求個数をX(X=125〜2)であると設定した場合に、ステップS1312の処理が実行される払出要求個数をY(Y=124〜1,X>Y)であると設定することとしてもよい。さらに、ステップS1310の処理により低下させることとなるスクリューモータ34の回転率を加味して設定することとしてもよい。このように構成することで、スクリューモータ34から生じる慣性力をより適切に調整することが可能となる。
次に、遊技媒体取扱装置1は、出口センサ43が遊技媒体の通過を検知したか否かを判別する(ステップS1313)。出口センサ43が遊技媒体の通過を検知したと判別した場合には、払出要求個数を1減算し(ステップS1314)、スクリューモータ制御処理を終了する。
一方、出口センサ43が遊技媒体の通過を検知していないと判別した場合には、さらに、出口センサ43が遊技媒体の通過を一定時間(例えば、約2秒)検知していないか否かを判別する(ステップS1315)。出口センサ43が遊技媒体の通過を一定時間(例えば、約2秒)検知していないと判別した場合には、エラーフラグを0から1に更新し(ステップS1316)、図40の説明において後述する払出エラー処理(ステップS1317)を実行し、スクリューモータ制御処理を終了する。また、出口センサ43が遊技媒体の通過を一定時間(例えば、約2秒)内に検知していると判別した場合にも、スクリューモータ制御処理を終了する。
(払出エラー処理)
図40は、遊技媒体取扱装置1により行われる払出エラー処理の処理手順を示すフローチャートである。この払出エラー処理は、図39に示したスクリューモータ制御処理のステップS1317において実行される。
最初に、遊技媒体取扱装置1は、ノズル詰まりエラーフラグが1であるか否かを判別する(ステップS1351)。ここで、ノズル詰まりエラーフラグは、後述するステップS1360の処理において、0から1に更新されるものであり、払出フラグが1である場合であって、出口センサ43が遊技媒体の通過を一定時間(例えば、約2秒)検知していないと判別した場合に、さらに、出口センサ43上に遊技媒体があると判別した場合には、ノズル21側で遊技媒体の滞留(詰まり)があったとして、その旨を識別するために用いられるフラグである。
遊技媒体取扱装置1は、ノズル詰まりエラーフラグが1であると判別した場合には、さらに、出口センサ43が遊技媒体の通過を検知したか否かを判別する(ステップS1352)。出口センサ43が遊技媒体の通過を検知したと判別した場合には、払出要求個数を1減算し(ステップS1353)、エラーフラグを1から0に更新し(ステップS1354)、ノズル詰まりフラグを1から0に更新し(ステップS1355)、払出エラー処理を終了する。また、出口センサ43が遊技媒体の通過を検知していないと判別した場合にも、払出エラー処理を終了する。
一方、ノズル詰まりエラーフラグが1でない(すなわち、0である)と判別した場合には、さらに、リトライフラグが1であるか否かを判別する(ステップS1356)。ここで、リトライフラグは、後述するステップS1366の処理において、0から1に更新されるものであり、払出フラグが1である場合であって、出口センサ43が遊技媒体の通過を一定時間(例えば、約2秒)検知していないと判別した場合に、さらに、出口センサ43上に遊技媒体がないと判別した場合には、スクリュー36側で遊技媒体の滞留(詰まり)や遊技媒体の噛み込みがあったとして、スクリューモータ34を一定時間(例えば、100ms)逆回転させた後、スクリューモータ34を再度正回転させる(リトライする)制御を実行することを識別するために用いられるフラグである。
遊技媒体取扱装置1は、リトライフラグが1であると判別した場合には、さらに、リトライを実行してから一定時間(例えば、約10秒)以上経過したか否かを判別する(ステップS1357)。リトライを実行してから一定時間(例えば、約10秒)以上経過したと判別した場合には、ステップS1361の処理に移る。また、リトライを実行してから一定時間(例えば、約10秒)以上経過していないと判別した場合には、払出エラー処理を終了する。
一方、リトライフラグが1でない(すなわち、0である)と判別した場合には、さらに、出口センサ43上に遊技媒体があるか否かを判別する(ステップS1358)。出口センサ43上に遊技媒体がある(すなわち、出口センサ43の位置で遊技媒体が滞留している)と判別した場合には、ノズル21部分での遊技媒体詰まりであると判断し、出口センサ43上にある遊技媒体が通過するまでスクリューモータ34の駆動を待機(中断)させる制御を実行し(ステップS1359)、ノズル詰まりエラーフラグを0から1に更新し(ステップS1360)、払出エラー処理を終了する。
このように、第1実施形態の遊技媒体取扱装置1においては、出口センサ43により遊技媒体の払い出しが検知されない時間が所定時間(例えば、約2秒)となると、さらに出口センサ43上に遊技媒体があるか否かが判定される。そして、出口センサ43上に遊技媒体があると判定した場合には、出口センサ43よりも下流側(例えば、ノズル21を含む球案内部20)において、遊技媒体が案内されない状態(例えば、遊技媒体がノズル21内で詰まっている状態)が発生していると判定し、当該状態が遊技者や遊技店の店員により解消されるまで、スクリューモータ34の駆動を中断(待機)させるように構成したことから、遊技媒体が案内されない状態が発生した場合であっても、スクリューモータ34に過負荷をかけることなく、当該状態を適切に解消させることが可能となる。
一方、出口センサ43上に遊技媒体がない(すなわち、出口センサ43の位置で遊技媒体が滞留していない)と判別した場合には、一定時間(例えば、100ms)回転率50%でスクリューモータ34を逆回転させた後、スクリューモータ34を再度正回転させる(リトライする)制御を実行する(ステップS1361)。
このように、第1実施形態の遊技媒体取扱装置1においては、出口センサ43により遊技媒体の払い出しが検知されない時間が所定時間(例えば、約2秒)となると、さらに出口センサ43上に遊技媒体があるか否かが判定される。そして、出口センサ43上に遊技媒体がないと判定した場合には、出口センサ43よりも上流側(例えば、球搬送ベース31やスクリュー36)において、遊技媒体が搬送、又は揚送されない状態(例えば、遊技媒体がスクリュー36に噛み込んでいる状態)が発生していると判定し、スクリューモータ34を逆回転させるように構成したことから、遊技媒体が搬送、又は揚送されない状態が発生した場合であっても、当該状態を迅速に解消させることが可能となる。
次に、遊技媒体取扱装置1は、出口センサ43が遊技媒体の通過を検知したか否かを判別する(ステップS1362)。出口センサ43が遊技媒体の通過を検知したと判別した場合には、払出要求個数を1減算し(ステップS1363)、エラーフラグを1から0に更新し(ステップS1364)、リトライフラグを1から0に更新し(ステップS1365)、払出エラー処理を終了する。また、出口センサ43が遊技媒体の通過を検知していないと判別した場合には、リトライフラグを0から1に更新し(ステップS1366)、払出エラー処理を終了する。
なお、この払出エラー処理のステップS1360において、ノズル詰まりエラーフラグが0から1に更新されたことに基づいて、図39の説明において前述したスクリューモータ制御処理におけるステップS1303のように、エラー表示処理を実行することとしてもよい。具体的には、例えば、図43の説明において後述するように状態表示灯13を赤色で点滅させるとともに、タッチパネルLCD16において、出口センサ43よりも下流側で遊技媒体が滞留していることを表示することとしてもよい。また、状態表示灯13を通常のエラーとは異なる色(例えば、紫色)で点滅させることとしてもよい。
また、この払出エラー処理のステップS1366において、リトライフラグが0から1に更新されたことに基づいて、図39の説明において前述したスクリューモータ制御処理におけるステップS1303のように、エラー表示処理を実行することとしてもよい。具体的には、例えば、図43の説明において後述するように状態表示灯13を赤色で点滅させるとともに、タッチパネルLCD16において、出口センサ43よりも上流側で遊技媒体が滞留していることを表示することとしてもよい。また、状態表示灯13を通常のエラーとは異なる色(例えば、黄色)で点滅させることとしてもよい。
(会員カード挿入中オフライン時処理)
図41は、遊技媒体取扱装置1により行われる会員カード挿入中オフライン時処理の処理手順を示すフローチャートである。この会員カード挿入中オフライン時処理は、遊技媒体取扱装置1に会員カードが挿入されている場合であって、遊技媒体取扱装置1とサーバ装置2との通信が何らかの要因で途絶した状態(オフライン状態)となった場合に行われる。
なお、遊技媒体取扱装置1aにおいてオフライン状態が発生した場合には、IF110を介して、パチンコ機3aの貸出端子板307にその旨の情報が送信されるように構成されている。パチンコ機3aは、遊技媒体取扱装置1aからオフライン状態が発生した旨の情報を受信すると、メインデバイス群303a、サブデバイス群304a、又は払出デバイス群306の少なくともいずれかを構成し、遊技媒体取扱装置1から送信された情報を所定の表示態様で表示可能な情報表示部によって、オフライン状態が発生した旨を報知する。このように構成することで、遊技媒体取扱装置1においてオフライン状態が発生したことを、遊技機(例えば、パチンコ機3a)においても報知することが可能となる。
最初に、遊技媒体取扱装置1は、遊技媒体の貸出を禁止する(ステップS1401)。次に、遊技媒体取扱装置1は、会員カード対応情報記憶処理(ステップS1402)を行う。この会員カード対応情報記憶処理では、オフライン状態の発生時に、会員カードの識別情報に対応付けられている現在の持玉情報や残額情報を記憶する処理を行う。
次に、遊技媒体取扱装置1は、乗入中フラグはオンであるか否かを判別する(ステップS1403)。乗入中フラグがオンでない(すなわち、オフである)と判別した場合には、ステップS1413の処理に移る。一方、乗入中フラグがオンであると判別した場合には、乗入中フラグをオフし(ステップS1404)、オフライン中チェックタイマをオンし、計時を開始する(ステップS1404)。オフライン中チェックタイマは、オフライン状態が継続している時間を計時するタイマである。
次に、遊技媒体取扱装置1は、オフライン中チェックタイマの値に基づいて、所定時間(例えば、5秒間)経過前に、サーバ装置2との通信が回復したか否かを判別する(ステップS1406)。サーバ装置2との通信が回復したと判別した場合には、ステップS1404の処理においてオフした乗入中フラグを再度オンし、少なくとも乗入元レートと乗入先レートの情報を含む乗入指示内容を回復し(ステップS1407)、ステップS1414の処理に移る。一方、サーバ装置2との通信が回復していないと判別した場合には、さらに、オフライン中チェックタイマの値に基づいて、所定時間(例えば、5秒間)が経過したか否かを判別する(ステップS1408)。所定時間(例えば、5秒間)が経過していないと判別した場合には、ステップS1406の処理に戻る。
遊技媒体取扱装置1は、ステップS1408の処理において、所定時間(例えば、5秒間)が経過していると判別した場合には、オフライン中チェックタイマをオフし、計時を終了する(ステップS1409)。次に、遊技媒体取扱装置1は、前述した乗入指示内容をクリアし(ステップS1410)、会員カード対応情報記憶処理(ステップS1411)を行う。この会員カード対応情報記憶処理では、会員カードの返却前に、会員カードの識別情報に対応付けられている現在の持玉情報や残額情報を記憶する処理を行う。次に、遊技媒体取扱装置1は、会員カードを自動的に返却する(ステップS1412)。
次に、遊技媒体取扱装置1は、サーバ装置2との通信が回復したか否かを判別する(ステップS1413)。サーバ装置2との通信が回復していないと判別した場合には、サーバ装置2との通信が回復するまでステップS1413の処理を繰り返す。すなわち、遊技媒体取扱装置1は、サーバ装置2との通信が回復するまで処理を待機する。
一方、サーバ装置2との通信が回復したと判別した場合には、会員カード対応情報送信処理(ステップS1414)を行う。この会員カード対応情報送信処理では、ステップS1402、又はステップS1411の処理において記憶された各種の情報がサーバ装置2に送信される。この処理により、例えば、オフライン状態において遊技媒体取扱装置1のレート別持玉情報記憶部103cに記憶された持玉情報とサーバ装置2のレート別持玉情報記憶部202cに記憶される持玉情報とを、オフライン状態からの回復時(オンライン状態への復旧時)に整合させることができる。また、例えば、オフライン状態において遊技媒体取扱装置1の残額情報記憶部103dに記憶された持玉情報とサーバ装置2の残額持玉情報記憶部202dに記憶される持玉情報とを、オフライン状態からの回復時(オンライン状態への復旧時)に整合させることができる。
次に、遊技媒体取扱装置1は、遊技媒体の貸出を許可し(ステップS1415)、会員カード挿入中オフライン時処理を終了する。
このように、第1実施形態において、遊技媒体取扱装置1は、会員カードが挿入され、乗入による遊技媒体の貸出(払出)が行われているときに、オフライン状態が発生した場合には、遊技媒体の貸出(払出)を禁止するとともに、所定時間(例えば、5秒間)オフライン状態が継続した場合には、会員カードを返却(排出)するように構成されている。
このように構成することで、会員カードが挿入されている場合に、乗入を可能としつつ、オフライン状態が発生した場合であっても、遊技者の保有する有価価値(例えば、持玉情報や残額情報)を適切に管理することができる。
また、第1実施形態において、遊技媒体取扱装置1は、乗入による遊技媒体の貸出(払出)が行われる場合に乗入制御情報(例えば、乗入中フラグ)を格納し、オフライン状態が発生したときにこの乗入制御情報を消去するが、オフライン状態が発生してから所定時間(例えば、5秒間)経過する前に、オフライン状態から回復(オンライン状態へ復旧)した場合には、再度この乗入制御情報を格納し、オフライン状態の発生前と同様の乗入による遊技媒体の貸出(払出)が行われることを可能とするように構成されている。
このように構成することで、会員カードが挿入されている場合に、オフライン状態の発生によって遊技者に与える影響を最小限とすることができるため、遊技者と遊技店の間でトラブルが発生してしまうことを抑止することができる。
なお、遊技媒体取扱装置1は、図41に示す会員カード挿入中オフライン時処理のステップS1403において、乗入中フラグがオンでない(すなわち、オフである)と判別した場合であっても、ステップS1405〜S1412(乗入に関する処理であるステップS1407及びS1411を除く)の処理を行うこととしてもよい。すなわち、乗入中であるか否かにかかわらず、オフライン状態が発生してからの時間を計時し、計時結果が所定時間(例えば、5秒間)となった場合には、会員カードを自動的に返却することとしてもよい。
また、遊技媒体取扱装置1は、図41に示す会員カード挿入中オフライン時処理のステップS1403において、乗入中フラグがオンであると判別した場合に、ステップS1404において乗入中フラグをオフすることとしているが、ステップS1404においては乗入中フラグをオフせず、ステップS1408において所定時間(例えば、5秒間)が経過していると判別した場合に、乗入中フラグをオフすることとしてもよい。この場合、ステップS1407の処理は不要となる。すなわち、オフライン状態が発生した場合であっても、ただちに乗入中フラグをオフとせず、所定時間(例えば、5秒間)が経過した場合に乗入中フラグをオフとし、所定時間(例えば、5秒間)が経過する前にオフライン状態から回復(オンライン状態へ復旧)した場合には、そのまま乗入中フラグがオンである状態が継続するように構成することで、乗入中フラグのオン・オフに関する制御負担を軽減することができる。また、このように、所定時間(例えば、5秒間)経過後に乗入中フラグをオフする場合であっても、ステップS1401において遊技媒体の貸出が禁止されているため、誤って乗入処理が実行されることはない。
また、遊技媒体取扱装置1は、図41に示す会員カード挿入中オフライン時処理のステップS1402及びS1411において、会員カードの識別情報に対応付けられている現在の持玉情報や残額情報を記憶する処理を行うこととしているが、遊技媒体取扱装置1には持玉情報や残額情報を直接記憶させず、サーバ装置2においてのみ持玉情報や残額情報を記憶しておき、サーバ装置2とのデータ通信によって持玉情報や残額情報に基づく遊技媒体の貸出(払出)等を可能とするシステム構成の場合には、サーバ装置2において現在の持玉情報や残額情報が把握可能であるため、これらの処理は不要となる。また、持玉情報についてはサーバ装置2においてのみ記憶され、残額情報については遊技媒体取扱装置1(あるいは、会員カード)に記憶されるシステム構成の場合には、ステップS1402及び1411において、残額情報のみを記憶する処理を行うこととしてもよい。
また、遊技媒体取扱装置1は、図34に示した遊技媒体計数時処理において、計数装置107による遊技媒体の計数中にオフライン状態が発生し、計数情報をサーバ装置2に送信することができなかった場合、あるいは、図34に示した遊技媒体計数時処理において、計数装置107による遊技媒体の計数時には、サーバ装置2に計数情報を送信せずにレート別持玉情報記憶部103cにのみ計数持玉情報を記憶しておき、図35に示したカード返却時処理において、当該計数持玉情報をサーバ装置2に送信するシステム構成の場合には、図41に示す会員カード挿入中オフライン時処理のステップS1412において会員カードを返却した後、当該計数持玉情報に基づく遊技媒体の貸出(払出)を許可することとしてもよい。すなわち、オフライン状態が継続している場合であっても、会員カードの返却後は、遊技媒体取扱装置1側で記憶されている計数持玉情報に基づく遊技媒体の貸出(払出)が許可されるように構成することとしてもよい。このように構成することで、オフライン状態が発生した場合であっても、会員が遊技媒体を計数している場合には、その計数結果である計数持玉情報に基づく遊技媒体の貸出(払出)が許容されることとなるため、オフライン状態の発生によって遊技者に与える影響をより少なくすることができる。
この場合に、当該計数持玉情報が0となる前に遊技者が遊技を止めることを希望する場合には、遊技者によるカード返却指示操作に応じて、当該計数持玉情報を対応付けた計数カードを新たに発行(返却)することとしてもよい。このとき、計数カードに識別情報が予め付加されている場合には、その識別情報と当該計数持玉情報とをの対応関係を遊技媒体取扱装置1が記憶しておき、オフライン状態から回復(オンライン状態へ復旧)した場合に、その対応関係をサーバ装置2に送信することとすればよい。また、計数カードに識別情報が付加されていない場合には、遊技媒体取扱装置1が識別情報を付加し、その識別情報と当該計数持玉情報とをの対応関係を遊技媒体取扱装置1が記憶しておき、オフライン状態から回復(オンライン状態へ復旧)した場合に、その対応関係をサーバ装置2に送信することとすればよい。また、持玉情報を計数カードに直接記憶させることができる場合には、遊技媒体取扱装置1が計数カードに持玉情報を記憶させ、オフライン状態から回復(オンライン状態へ復旧)した場合に、その処理結果をサーバ装置2に送信することとすればよい。
また、この場合に、オフライン状態において遊技媒体取扱装置1が行った各種の処理については、処理内容や処理時刻等を記憶しておき、前述した対応関係や処理結果をサーバ装置2に送信する際にこれらの情報をともに送信することとしてもよい。また、オフライン状態において遊技媒体取扱装置1が各種の処理を行う場合には、処理を行う毎にカメラ部17によってフェイシャルデータを検出しておき、前述した対応関係や処理結果をサーバ装置2に送信する際にこの検出したフェイシャルデータをともに送信することとしてもよい。
(計数カード挿入中オフライン時処理)
図42は、遊技媒体取扱装置1により行われる計数カード挿入中オフライン時処理の処理手順を示すフローチャートである。この計数カード挿入中オフライン時処理は、遊技媒体取扱装置1に計数カードが挿入されている場合であって、遊技媒体取扱装置1とサーバ装置2との通信が何らかの要因で途絶した状態(オフライン状態)となった場合に行われる。
最初に、遊技媒体取扱装置1は、計数カード対応情報記憶処理(ステップS1421)を行う。この計数カード対応情報記憶処理では、オフライン状態の発生時に、計数カードの識別情報に対応付けられている現在の持玉情報や残額情報を記憶する処理を行う。
次に、遊技媒体取扱装置1は、乗入中フラグはオンであるか否かを判別する(ステップS1422)。乗入中フラグがオンでない(すなわち、オフである)と判別した場合には、ステップS1424の処理に移る。一方、乗入中フラグがオンであると判別した場合には、乗入中フラグをオフし、少なくとも乗入元レートと乗入先レートの情報を含む乗入指示内容をクリアする(ステップS1423)。
次に、遊技媒体取扱装置1は、乗入による遊技媒体の貸出を禁止する(ステップS1424)。例えば、該遊技媒体取扱装置1で4円レートが設定されている場合、4円レートの持玉情報、及び残額情報に基づく遊技媒体の貸出は禁止されないが、1円レートの持玉情報に基づく遊技媒体の貸出は禁止されるように制御を行う。
次に、遊技媒体取扱装置1は、サーバ装置2との通信が回復したか否かを判別する(ステップS1425)。サーバ装置2との通信が回復していないと判別した場合には、さらに、遊技媒体の払出があったか否かを判別する(ステップS1426)。すなわち、遊技媒体取扱装置1は、オフライン状態において遊技者の払出指示があり、遊技媒体の払出制御を行ったか否かを判別する。遊技媒体の払出がなかったと判別した場合には、ステップS1425の処理に戻り、遊技媒体の払出があったと判別した場合には、計数カード対応情報更新処理(ステップS1427)を行い、ステップS1425の処理に戻る。この計数カード対応情報更新処理では、遊技媒体の払出後に、ステップS1421の処理において記憶された計数カードの識別情報に対応付けられている持玉情報や残額情報を更新する処理を行う。
一方、ステップS1425の処理において、サーバ装置2との通信が回復したと判別した場合には、計数カード対応情報送信処理(ステップS1428)を行う。この計数カード対応情報送信処理では、ステップS1421の処理において記憶され、又はステップS1427の処理において更新された各種の情報がサーバ装置2に送信される。この処理により、例えば、オフライン状態において遊技媒体の払出が行われた場合であっても、遊技媒体取扱装置1のレート別持玉情報記憶部103cに記憶された持玉情報とサーバ装置2のレート別持玉情報記憶部202cに記憶される持玉情報とを、オフライン状態からの回復時(オンライン状態への復旧時)に整合させることができる。また、例えば、オフライン状態において遊技媒体の払出が行われた場合であっても、遊技媒体取扱装置1の残額情報記憶部103dに記憶された持玉情報とサーバ装置2の残額持玉情報記憶部202dに記憶される持玉情報とを、オフライン状態からの回復時(オンライン状態への復旧時)に整合させることができる。
次に、遊技媒体取扱装置1は、乗入による遊技媒体の貸出を許可し(ステップS1429)、計数カード挿入中オフライン時処理を終了する。なお、ステップS1429の処理においては、ステップS1423でオフされた乗入中フラグを再度オンするとともに、クリアされた乗入指示内容を復帰させることとしてもよい。このようにすれば、オフライン状態の発生前の状態に自動的に復帰させることができる。
このように、第1実施形態において、遊技媒体取扱装置1は、計数カードが挿入され、乗入による遊技媒体の貸出(払出)が行われているときに、オフライン状態が発生した場合には、乗入による遊技媒体の貸出(払出)を禁止する一方、乗入によらない遊技媒体の貸出(払出)は可能となるように構成されている。
このように構成することで、計数カードが挿入されている場合に、乗入を可能としつつ、オフライン状態が発生した場合であっても、遊技者の保有する有価価値(例えば、持玉情報や残額情報)を適切に管理することができる。
また、計数カードが挿入されている場合に、オフライン状態の発生によって遊技者に与える影響を最小限とすることができるため、遊技者と遊技店の間でトラブルが発生してしまうことを抑止することができる。
なお、会員カードの場合と同様に、オフライン状態が発生してから所定時間(例えば、5秒間)経過する前に、オフライン状態から回復(オンライン状態へ復旧)した場合には、オフライン状態の発生前と同様の乗入による遊技媒体の貸出(払出)が行われることを可能とするように構成することとしてもよい。
この場合、図42に示す計数カード挿入中オフライン時処理のステップS1423においてオフされた乗入中フラグを再度オンするとともに、クリアされた乗入指示内容を復帰させることとしてもよく、ステップS1423においては、乗入中フラグをオフせず、また乗入指示内容もクリアせず、所定時間(例えば、5秒間)経過した場合に、乗入中フラグをオフするとともに、乗入指示内容をクリアすることとしてもよい。
また、第1実施形態においては、計数カードが挿入されている場合に、オフライン状態が発生したときは、乗入による遊技媒体の貸出(払出)を禁止することとしているが、これに限られるものではない。例えば、オフライン状態が発生した場合であっても、乗入による遊技媒体の貸出(払出)を禁止しないこととしてもよい。
具体的には、図42に示す計数カード挿入中オフライン時処理において、ステップS1423及びステップS1424の処理を行うことなく、乗入による遊技媒体の貸出(払出)があった場合には、ステップS1427の処理において、その旨を含めて計数カードの識別情報に対応付けられている持玉情報や残額情報を更新し、ステップS1428の処理において、その旨を含む各種の情報をサーバ装置2に送信することとすればよい。
前述したように、会員カードと対応付けられて記憶された貯玉情報は翌日以降も有効であるのに対し、計数カードと対応付けて記憶された計数持玉情報は原則当日のみ有効であることから、このように構成することで、会員カードと対応付けられて記憶された貯玉情報については保全を優先し、計数カードと対応付けて記憶された計数持玉情報については使用に供されることを優先することができるため、オフライン状態が発生した場合に、持玉の種別に応じて、遊技者が不利益を被ることを可能な限り防止することができる。
また、オフライン状態において遊技媒体取扱装置1が行った各種の処理については、処理内容や処理時刻等を記憶しておき、ステップS1428において送信される各種の情報とともにこれらの情報を送信することとしてもよい。また、オフライン状態において遊技媒体取扱装置1が各種の処理を行う場合には、処理を行う毎にカメラ部17によってフェイシャルデータを検出しておき、ステップS1428において送信される各種の情報とともにフェイシャルデータを送信することとしてもよい。
(状態表示灯の発光態様)
次に、本発明における遊技媒体取扱装置1の状態表示灯13の発光態様の例を、図43を用いて説明する。同図において、「色」の列は、状態表示灯13の発光色を示し、「点灯」の列は、状態表示灯13が対応する「色」で点灯することを示し、「点滅」の列は、状態表示灯13が対応する「色」で点滅することを示している。
状態表示灯13が、白色で点灯している場合には、遊技媒体取扱装置1の制御状態が閉店中であり、カードリーダライタ104内に貯留されている計数カードの枚数(以下、「残カード枚数」という。)が3〜9枚(すなわち、3枚以上、かつ10枚未満)であることが報知される。
また、状態表示灯13が、白色で点滅している場合には、遊技媒体取扱装置1の制御状態が閉店中であり、残カード枚数が0〜2枚、又は10枚(すなわち、3枚未満、又は10枚以上)であることが報知され、あるいは、遊技媒体取扱装置1の制御状態が起動処理中(図21参照)であることが報知される。
状態表示灯13が、青色で点灯している場合には、遊技媒体取扱装置1の制御状態が開店中であり、残カード枚数が3〜9枚(すなわち、3枚以上、かつ10枚未満)であることが報知される。また、状態表示灯13が、青色で点滅している場合には、遊技媒体取扱装置1の制御状態が開店中であり、残カード枚数が0〜2枚、又は10枚(すなわち、3枚未満、又は10枚以上)であることが報知される。
ここで、第1実施形態においては、残カード枚数が3枚(第1枚数)未満である場合に、貯留されている計数カードの枚数が少なく、計数カードを補充する必要性が高いものであるとし、残カード枚数が10枚(第2枚数)以上である場合に、貯留されている計数カードの枚数が多く、計数カードを回収する必要性が高いものであるとして、残カード枚数が適正枚数(3〜9枚)の場合とは異なる発光態様で状態表示灯13を発光させることとしている。
このように、第1実施形態において、遊技媒体取扱装置1は、制御状態が開店中である場合に、残カード枚数が3枚(第1枚数)未満、又は10枚(第2枚数)以上である場合には、第1態様(例えば、点滅)による第1の色(例えば、青色)で報知を行い、残カード枚数が3枚(第1枚数)以上、又は10枚(第2枚数)未満である場合には、第2態様(例えば、点灯)による第1の色(例えば、青色)で報知を行う。また、制御状態が閉店中である場合に、残カード枚数が3枚(第1枚数)未満、又は10枚(第2枚数)以上である場合には、第1態様(例えば、点滅)による第2の色(例えば、白色)で報知を行い、残カード枚数が3枚(第1枚数)以上、又は10枚(第2枚数)未満である場合には、第2態様(例えば、点灯)による第2の色(例えば、白色)で報知を行うように構成されている。
このように構成することで、カードの貯留枚数(例えば、残カード枚数)を示す情報とともに、制御状態(例えば、開店中又は閉店中)を示す情報が報知されることから、遊技店の店員は制御状態に応じた適切な対応を行うことができることとなるため、遊技店の運営の円滑さを向上させることができる。
また、第1実施形態において、遊技媒体取扱装置1は、制御状態が起動処理中である場合にも、第1態様(例えば、点滅)による第2の色(例えば、白色)で報知を行うように構成されている。
このように構成することで、例えば、第1態様(例えば、点滅)による第2の色(例えば、白色)で報知が行われている場合に、その後、第2態様(例えば、点灯)による第1の色(例えば、青色)で報知が行われることとなった場合には、起動処理中であったことを認識することができ、第1態様(例えば、点滅)による第2の色(例えば、青色)で報知が行われることとなった場合には、カードの補給又は回収を行う必要があることを認識することができるため、無理に色分けすることなく、開店中又は閉店中以外の制御状態である起動処理中の報知を行うことができる。
また、第1実施形態においては、遊技媒体取扱装置1の制御状態を開店中とするか、閉店中とするかは、サーバ装置2により制御される(図21及び図22参照)ところ、遊技媒体取扱装置1は、サーバ装置2に貯留されている計数カードの枚数を示すカード残数情報を送信するように構成されている。したがって、サーバ装置2の表示部250においても、貯留されている計数カードの枚数を示す情報を表示することが可能となる。
このように構成することで、例えば、制御状態を切り替えた店員と、遊技店内を巡回する店員とが異なる場合であっても、双方にカードの補給又は回収の必要性を報知することができるため、より遊技店の運営の円滑さを向上させることができる。
なお、前述した残カード枚数は適宜設定可能であり、例えば、計数カードを補充する必要性が高いと判別する残カード枚数(第1枚数)として、0枚、1枚、又はその他の枚数を設定することとしてもよく、計数カードを回収する必要性が高いと判別する残カード枚数(第2枚数)として、8枚、9枚、又はその他の枚数を設定することとしてもよい。また、閉店中と開店中とで異なる枚数を設定することとしてもよい。例えば、閉店中では、第1枚数として0枚、第2枚数として10枚を設定する一方、開店中では、第1枚数として3枚、第2枚数として7枚を設定する。このように設定することにより、閉店中は、必要最低限の報知を行うことで閉店時の作業効率を向上させ、開店中は、残カード枚数に余裕をもった報知を行うことで遊技店の営業をより円滑に行うことが可能となる。
状態表示灯13が、緑色で点灯している場合には、計数カードが挿入中であり、残額情報があることが報知される。
状態表示灯13が、橙色で点灯している場合には、計数カードが挿入中であり、かつ持玉情報があることが報知される。また、状態表示灯13が、橙色で点滅している場合には、持玉情報として貸出レートでは払出不能な持玉情報があることが報知される。図29の説明において前述した乗入先乗入不能判定処理の状態表示灯制御処理(ステップS1072)においては、状態表示灯13が橙色で点滅するように制御される。
なお、残額情報があり、かつ持玉情報がある場合も想定されるが、この場合には、緑色の点灯と橙色の点灯とを交互に繰り返すように点灯させることで、双方の情報を報知することとしてもよいし、持玉情報の報知の優先順位を残額情報の報知よりも高くすることで、この場合であっても、橙色に点灯させるようにすることとしてもよい。
状態表示灯13が、黄色で点灯している場合には、会員カードが挿入中であることが報知される。
状態表示灯13が、紫色で点灯している場合には、カードロック状態(すなわち、カードの返却(発行)をしない状態)であることが報知される。
状態表示灯13が、赤色で点灯している場合には、オフライン中である(すなわち、サーバ装置2との接続が途絶したオフライン状態である)ことが報知され、赤色で点滅している場合には、エラー発生中であることが報知される。
(タッチパネルLCDの表示例)
次に、第1実施形態における遊技媒体取扱装置1のタッチパネルLCD16の表示例を、図44〜図61を用いて説明する。なお、便宜上、パチンコ機3aに対応する遊技媒体取扱装置1aにおけるタッチパネルLCD16aの表示例として説明する場合、又はパチスロ機3bに対応する遊技媒体取扱装置1bにおけるタッチパネルLCD16bの表示例として説明する場合があるが、いずれの場合であっても、遊技機3に対応する遊技媒体取扱装置1におけるタッチパネルLCD16の表示例として適用できるものとする。
なお、図44〜図61においては、図示を省略しているが、前述したように、タッチパネルLCD16の受付部に遊技者が現在の持玉情報を確認するための「持玉情報確認」の操作ボタンを常時表示し、遊技者が、操作ボタンが表示された箇所をタッチすることにより、レート別の現在の持玉情報をタッチパネルLCD16の表示部に表示するようにすることとしてもよい。また、同様に、カードが挿入されている場合には、タッチパネルLCD16の表示部の所定の領域に、常にレート別の現在の持玉情報を表示しておくこととしてもよい。
図44は、遊技媒体取扱装置1のタッチパネルLCD16の基本画面(第1画面)を示す図である。より具体的には、カードが挿入されておらず、紙幣も投入されていない場合のタッチパネルLCD16の表示態様を示す図である。第1画面は、各種の操作ボタンが表示される領域(受付部)と、図示したようにメッセージが表示される領域(表示部)とで構成される。そして、各種の操作ボタンが表示される領域は、表示される操作ボタンが変動する第1表示領域161と、表示される操作ボタンが変動しない第2表示領域162とを含む。
また、図44及び後述する図45〜図61において、操作ボタンを灰色で表示しているときは、タッチパネルLCD16において、その操作ボタンが消灯していることを示すものである。すなわち、その操作ボタンが有効でないことを図示している。一方、操作ボタンを白色で表示しているときは、タッチパネルLCD16において、その操作ボタンが点灯していることを示すものである。すなわち、その操作ボタンが有効であることを示すものである。
なお、操作ボタンが有効であるか否かの表示態様は、上記に限られるものではなく、適宜設定することが可能である。例えば、操作ボタンが有効である場合には、その操作ボタンを表示し、操作ボタンが有効でない場合には、その操作ボタンを表示しないこととしてもよい。
第1画面には、その上部に、操作ボタン「カードロック」及び「進む」が表示されている。「カードロック」は、その遊技媒体取扱装置1にカードが挿入されている場合に、所定の解除操作(例えば、カードロック時に設定した暗証番号を入力する操作)がなければ、カードが返却されず、また所定の操作が無効化されるようにするための操作ボタンである。また、「進む」は、タッチパネルLCD16における表示を、後述する第2画面に切り替えるための操作ボタンである。図53の説明において後述するように、操作ボタン「カードロック」が表示される箇所には、状況に応じて、後述する操作ボタン「乗入開始」又は「乗入終了」が表示される。
また、第1画面には、その下部に、操作ボタン「返却」が表示されている。「返却」は、前述した遊技者からのカードの返却要求操作を受け付けるための操作ボタンである。なお、図44においては、前述のとおりカードが挿入されておらず、紙幣も投入されていないため、「返却」操作ボタンは有効とはなっていない(すなわち、消灯している)。
また、第1画面の第1表示領域161には、遊技者が挿入したカードに対応付けられている持玉情報と対応する情報に基づいて、複数の「払出」操作ボタンのうちから一の「払出」操作ボタンが表示されるようになっている。なお、図44においては、前述のとおりカードが挿入されていないため、いずれの「払出」操作ボタンも表示されていない(すなわち、消灯している)。「払出」操作ボタンの種類については後述する。
また、第1画面の第2表示領域162には、操作ボタン「現金貸出」、「持玉分割」及び「持玉計数」が表示されている。「現金貸出」は、その遊技媒体取扱装置1に紙幣が投入されている場合に、その紙幣の額に応じた残額情報に基づいて、前述した遊技者からの貸出要求操作を受け付けるための操作ボタンである。また、「持玉分割」は、遊技者が保有している持玉情報を分割するための前述した持玉分割要求操作を受け付けるための操作ボタンである。また、「持玉計数」は、計数装置107による遊技媒体の計数を開始させるための操作(計数開始要求操作)を受け付けるための操作ボタンである。なお、図44においては、前述のとおりカードが挿入されておらず、紙幣も投入されていないため、「現金貸出」及び「持玉分割」操作ボタンは有効とはなっていない(すなわち、消灯している)。
図45は、遊技媒体取扱装置1のタッチパネルLCD16の基本画面(第2画面)を示す図である。より具体的には、カードが挿入されておらず、紙幣も投入されていない場合に、遊技者により操作ボタン「進む」が操作されたときのタッチパネルLCD16の表示態様を示す図である。第2画面は、各種の操作ボタンが表示される領域(受付部)と、図示したようにメッセージが表示される領域(表示部)とで構成される。そして、各種の操作ボタンが表示される領域は、表示される操作ボタンが変動する第3表示領域163と、表示される操作ボタンが変動しない第4表示領域164とを含む。
第2画面には、その上部に、操作ボタン「戻る」が表示されている。「戻る」は、タッチパネルLCD16における表示を、前述した第1画面に切り替えるための操作ボタンである。
また、第2画面の第3表示領域163には、遊技者が挿入したカードに対応付けられている持玉情報と対応する情報に基づいて、複数の「払出」操作ボタンのうち、第1画面の第1表示領域161において表示されなかったその他の「払出」操作ボタンが表示されるようになっている。なお、図45においては、前述のとおりカードが挿入されていないため、いずれの「払出」操作ボタンも表示されていない(すなわち、消灯している)。
また、第2画面の第4表示領域164には、操作ボタン「各種設定」、「貯玉移動」及び「携帯連動」が表示されている。「各種設定」は、図54に示す各種設定画面を表示させるための操作(各種設定指示操作)を受け付ける操作ボタンである。また、「貯玉移動」は、その遊技媒体取扱装置1に会員カードが挿入されている場合であって、保有する持玉情報がある場合に、その持玉情報を貯玉するための操作(貯玉移動操作)を受け付けるための操作ボタンである。また、「携帯連動」は、非接触ICカードリーダライタ18に携帯端末装置をかざすことで、前述したような各種のサービスの提供を受けるための操作(携帯連動サービス要求操作)を受け付けるための操作ボタンである。なお、図45においては、前述のとおりカードが挿入されておらず、紙幣も投入されていないため、「各種設定」及び「貯玉移動」操作ボタンは有効とはなっていない(すなわち、消灯している)。
図46〜図48は、遊技媒体取扱装置1のタッチパネルLCD16の表示例(第1画面)を示す図である。なお、これらの図においては、パチスロ機3bに対応する遊技媒体取扱装置1bにおけるタッチパネルLCD16bの表示例として説明する。
図46の(a)は、その遊技媒体取扱装置1bに紙幣が投入されている場合の第1画面の表示例を示す図である。図44の基本画面(第1画面)と比べて、操作ボタン「現金貸出」及び「返却」が有効となっている(すなわち、点灯している)。遊技者は、操作ボタン「現金貸出」をタッチ操作することで、所定量の残額情報(例えば、1,000円分)と引き換えに、所定数の遊技媒体(例えば、メダル50枚)の払い出しを受けることができる。また、遊技者は、操作ボタン「返却」をタッチ操作することで、未使用分の残額情報が対応付けられたカードの返却を受けることができる。
図46の(b)は、その遊技媒体取扱装置1bにカードが挿入されている場合であって、操作ボタン「カードロック」が操作されている場合の第1画面の表示例を示す図である。図44の基本画面(第1画面)と比べて、操作ボタン「カードロック」が「ロック中」に変化しており、また表示部の表示内容が変化している。遊技者は、操作ボタン「ロック中」をタッチ操作し、さらに前述した所定の解除操作を行うことで、カードの返却を受けることができるようになる(すなわち、操作ボタン「返却」が有効化される)。なお、本図においては、遊技者が5円レートの持玉情報を保有している場合を例に挙げて説明しており、第1画面の第1表示領域161には、操作ボタン「5円持玉払出」が表示され、かつ有効となっている。
このように、「払出」操作ボタンは、遊技者が挿入したカードに対応付けられている持玉情報と対応する情報に基づいて、具体的には、遊技者の保有する持玉情報が、貯玉情報であるか、若しくは計数持玉情報であるか、及びそのレートに基づいて、複数の表示がなされるように構成されている。
例えば、遊技者の保有する持玉情報が、計数持玉情報であって、5円レートによるものであれば、操作ボタン「5円持玉払出」が表示され、20円レートによるものであれば、操作ボタン「20円持玉払出」が表示される。また、遊技者の保有する持玉情報が、貯玉情報であって、5円レートによるものであれば、操作ボタン「5円貯玉払出」が表示され、20円レートによるものであれば、操作ボタン「20円貯玉払出」が表示される。
ここで、第1実施形態においては、遊技者の保有する持玉情報が、貯玉情報であるか、又は計数持玉情報であるかにかかわらず、乗り入れ再プレイを可能としているため、これらの「払出」操作ボタンを複数表示しなければならない場合がある。具体的には、例えば、もともと5円レートの貯玉と20円レートの貯玉とを保有する遊技店の会員である遊技者が、5スロにおいても、20スロにおいても持玉の計数を行った場合、その遊技者は、自己の持玉として、そのいずれの持玉情報も遊技に使用することができることとなる。このため、そのような遊技者に対しては、操作ボタン「5円持玉払出」、「20円持玉払出」、「5円貯玉払出」及び「20円貯玉払出」の全てを表示しておくことが望ましいが、これら全ての操作ボタンをタッチパネルLCD16の第1画面に表示することは困難である。
なぜならば、まず、遊技媒体取扱装置1は、遊技機3と遊技機3との間に設置されるものであるため、遊技店の島の設置面積を圧迫させないように、より薄型であることが求められており、それに伴って、タッチパネルLCD16も小型化する必要があるからである。
また、前述したように、タッチパネルLCD16の第1画面には、「払出」操作ボタン以外にも各種の情報やその他の操作ボタンを表示しなければならないため、「払出」操作ボタンを表示しうる領域は必然的に限られた領域となるからである。もっとも、全ての情報や操作ボタンを小さく表示することも考えられるが、かえって情報のわかりにくさや、操作の不便を遊技者に感じさせてしまうこととなってしまう。
そこで、第1実施形態における遊技媒体取扱装置1にあっては、複数の「払出」操作ボタンを表示する必要がある場合には、予め定められた優先順位にしたがって、あるいは遊技者の操作態様を考慮して、タッチパネルLCD16の第1画面には、もっとも使用する可能性が高いと考えられる「払出」操作ボタンを表示することとし、その他の「払出」操作ボタンにおいては、タッチパネルLCD16の第2画面に表示することとしているのである。
このように構成することで、遊技者にとってより適切な位置(タッチパネルLCD16の第1画面)に、所望の「払出」操作ボタンを表示することができるため、タッチパネルLCD16の視認性を担保しつつ、遊技者の持玉の乗入操作を含むタッチ操作の利便性を向上させることができる。なお、「払出」操作ボタンを、タッチパネルLCD16の第1画面に優先的に表示させる各態様については、図51及び図52の説明において後述する。
図47の(c)は、その遊技媒体取扱装置1bにカードが挿入されている場合であって、操作ボタン「5円持玉払出」が第1表示領域161に表示されている場合の第1画面の表示例を示す図であり、図47の(d)は、その遊技媒体取扱装置1bにカードが挿入されている場合であって、操作ボタン「20円持玉払出」が第1表示領域161に表示されている場合の第1画面の表示例を示す図である。また、図48の(e)は、その遊技媒体取扱装置1bに会員カードが挿入されている場合であって、操作ボタン「5円貯玉払出」が第1表示領域161に表示されている場合の第1画面の表示例を示す図であり、図48の(f)は、その遊技媒体取扱装置1bに会員カードが挿入されている場合であって、操作ボタン「20円貯玉払出」が第1表示領域161に表示されている場合の第1画面の表示例を示す図である。
図49及び図50は、遊技媒体取扱装置1のタッチパネルLCD16の表示例(第2画面)を示す図である。なお、これらの図においては、パチスロ機3bに対応する遊技媒体取扱装置1bにおけるタッチパネルLCD16bの表示例として説明する。
図49の(a)は、その遊技媒体取扱装置1bに紙幣が投入されている場合の第2画面の表示例を示す図である。図45の基本画面(第2画面)と比べて、操作ボタン「各種設定」が有効となっている(すなわち、点灯している)。遊技者は、操作ボタン「各種設定」をタッチ操作することで、図54に示す各種設定画面を表示させることができる。
図49の(b)は、その遊技媒体取扱装置1bに会員カードが挿入されている場合であって、その遊技媒体取扱装置1bの計数装置107により遊技媒体(メダル)が計数された場合の第2画面の表示例を示す図である。図49の(a)と比べて、操作ボタン「貯玉移動」が有効となっている(すなわち、点灯している)。遊技者は、操作ボタン「貯玉移動」をタッチ操作することで、その計数持玉情報を貯玉情報として記憶させることができる。
図50の(c)は、その遊技媒体取扱装置1bに会員カードが挿入されている場合であって、遊技者が、例えば、5円レートの持玉と、20円レートの貯玉を保有している場合の第2画面の表示例を示す図である。本図においては、第2画面の第3表示領域163に、操作ボタン「20円貯玉払出」が表示されている。一方、このとき、第1画面の第1表示領域161には、操作ボタン「5円持玉払出」が表示されていることとなる。
図50の(d)は、その遊技媒体取扱装置1bに会員カードが挿入されている場合であって、遊技者が、例えば、5円レートの持玉、20円レートの持玉、5円レートの貯玉及び20円レートの貯玉を保有している場合の第2画面の表示例を示す図である。本図においては、第2画面の第3表示領域163に、操作ボタン「20円持玉払出」、「5円貯玉払出」及び「20円貯玉払出」が表示されている。一方、このとき、第1画面の第1表示領域161には、操作ボタン「5円持玉払出」が表示されていることとなる。
図52は、遊技媒体取扱装置1のタッチパネルLCD16の第1画面と第2画面に表示される、表示内容の対応関係を示す図である。なお、本図においては、パチスロ機3bに対応する遊技媒体取扱装置1bにおけるタッチパネルLCD16bを例に挙げて説明する。
図52では、遊技者がどの持玉情報を保有しているときに、タッチパネルLCD16bの第1画面と第2画面がどの表示態様となるかの対応関係を示している。すなわち、遊技者が、5円レートの持玉、20円レートの持玉、5円レートの貯玉及び20円レートの貯玉のうちのどの持玉情報を保有しているかに基づいて、タッチパネルLCD16bの第1画面の第1表示領域161に、どの「払出」操作ボタンを表示し、一方、タッチパネルLCD16bの第2画面の第3表示領域163に、どの「払出」操作ボタンを表示するかの対応関係を示すものである。
第1実施形態において、遊技媒体取扱装置1bでは、予め定められた優先順位として、5円レートの持玉、20円レートの持玉、5円レートの貯玉、20円レートの貯玉の順に優先順位が高くなるように構成されている。すなわち、図52に示す「持玉情報」の欄では、左に行くほど優先順位が高くなるように構成されており、「タッチパネルの表示」の欄では、それに対応するように第1画面及び第2画面の表示がなされるように構成されている。
例えば、遊技者が、5円レートの持玉と、20円レートの貯玉を保有している場合には、5円レートの持玉のほうが優先順位が高いことから、第1画面の第1表示領域161には、図47の(c)に示すように操作ボタン「5円持玉払出」が表示され、第2画面の第3表示領域163の左上段には、図50の(c)に示すように操作ボタン「20円貯玉払出」が表示されることとなる。
また、例えば、遊技者が、5円レートの持玉、20円レートの持玉、5円レートの貯玉及び20円レートの貯玉を保有している場合には、前述した優先順位にしたがって、第1画面の第1表示領域161には、図47の(c)に示すように操作ボタン「5円持玉払出」が表示され、第2画面の第3表示領域163の左上段には、図50の(d)に示すように操作ボタン「20円持玉払出」が表示され、第2画面の第3表示領域163の右上段には、図50の(d)に示すように操作ボタン「5円貯玉払出」が表示され、第2画面の第3表示領域163の左中段には、図50の(d)に示すように操作ボタン「20円貯玉払出」が表示されることとなる。
また、例えば、図52においては、「※」の表示により図示を省略しているが、遊技者が、20円レートの持玉と、5円レートの貯玉を保有している場合には、20円レートの持玉のほうが優先順位が高いことから、第1画面の第1表示領域161には、図47の(d)に示すように操作ボタン「20円持玉払出」が表示され、第2画面の第3表示領域163の左上段には、操作ボタン「5円貯玉払出」が表示されることとなる。
また、第1実施形態において、貯玉(5円レート貯玉、20円レート貯玉)よりも持玉(5円レート持玉、20円レート持玉)の優先順位を高くしているのは、持玉は、遊技者によりその遊技当日に計数された持玉情報であることから、遊技者は、貯玉よりも持玉のほうを早く使用したいと考えることが通常だからである。また、高レートの持玉情報(20円レート持玉、20円レート貯玉)よりも低レートの持玉情報(5円レート持玉、5円レート貯玉)の優先順位を高くしているのは、乗入可能な遊技店において、低レートの持玉情報と高レートの持玉情報の双方を保有する遊技者は、高レートの持玉情報よりも低レートの持玉情報を早く使用したいと考えることが通常だからである。
なお、第1実施形態における遊技媒体取扱装置1bおいては、5円レートの持玉、20円レートの持玉、5円レートの貯玉、20円レートの貯玉の順に優先順位が高くなるように構成しているが、優先順位はこれに限られるものではなく、例えば、5円レートの持玉、5円レートの貯玉、20円レートの持玉、20円レートの貯玉の順に優先順位が高くなるように構成することとしてもよい。
また、上記の優先順位を遊技店側で設定可能に構成することとしてもよい。このように構成することで、遊技店の運用に沿い、かつ遊技者の意向にも沿った「払出」操作ボタンの表示を行うことが可能となり、タッチパネルLCD16の視認性を担保しつつ、より遊技者の持玉の乗入操作を含むタッチ操作の利便性を向上させることができる。
また、上記の優先順位を遊技媒体取扱装置1に設定されているレートに応じて変動させることとしてもよい。例えば、遊技媒体取扱装置1bに設定されているレートが5円レートである場合には、5円レートの持玉、5円レートの貯玉、20円レートの持玉、20円レートの貯玉の順に優先順位が高くなるように設定がされ、遊技媒体取扱装置1bに設定されているレートが20円レートである場合には、20円レートの持玉、20円レートの貯玉、5円レートの持玉、5円レートの貯玉の順に優先順位が高くなるように設定がされることとしてもよい。すなわち、乗入不要な持玉情報(乗入指示及び同意指示を不要とする持玉情報)の優先順位が高くなるように構成することで、タッチパネルLCD16の視認性を担保しつつ、遊技者の持玉の乗入操作を含むタッチ操作の利便性を向上させることができる。
また、予め定められた優先順位にしたがって、「払出」操作ボタンを表示するが、遊技者の操作態様に基づいて優先順位を変更することとしてもよい。このように構成することで、より遊技者の意向に沿った「払出」操作ボタンの表示を行うことが可能となり、タッチパネルLCD16の視認性を担保しつつ、より遊技者の持玉の乗入操作を含むタッチ操作の利便性を向上させることができる。
図51は、遊技媒体取扱装置1における払出指示操作後のタッチパネルLCD16の表示例を示す図である。なお、本図においては、パチスロ機3bに対応する遊技媒体取扱装置1bにおけるタッチパネルLCD16bの表示例として説明する。例えば、遊技者が、5円レートの持玉、20円レートの持玉、5円レートの貯玉及び20円レートの貯玉を保有している場合には、前述した優先順位にしたがって、第1画面の第1表示領域161には、図47の(c)に示すように操作ボタン「5円持玉払出」が表示され、第2画面の第3表示領域163の左上段には、図50の(d)に示すように操作ボタン「20円持玉払出」が表示され、第2画面の第3表示領域163の右上段には、図50の(d)に示すように操作ボタン「5円貯玉払出」が表示され、第2画面の第3表示領域163の左中段には、図50の(d)に示すように操作ボタン「20円貯玉払出」が表示されることとなるが、遊技者が操作ボタン「20円貯玉払出」を操作した後には、図51に示すように、第1画面の第1表示領域161には、操作ボタン「20円貯玉払出」を表示し、第2画面の第3表示領域163の左上段には、操作ボタン「5円持玉払出」を表示し、第2画面の第3表示領域163の右上段には、操作ボタン「20円持玉払出」を表示し、第2画面の第3表示領域163の左中段には、操作ボタン「5円貯玉払出」を表示することとしてもよい。
すなわち、遊技者の操作態様に基づいて第1画面の第1表示領域161に表示される「払出」操作ボタンを変更し、その他の「払出」操作ボタンについては、予め定められた優先順位にしたがい、表示順序を繰り下げることとしてもよい。
また、この場合、図35の説明により前述したカード返却時処理において、カードが返却されたことに基づいて、変更された優先順位を元に戻すこととしてもよく、あるいは前述したフェイシャルデータに基づいて、遊技者が交代したか否かを判別し、遊技者が交代したと判別したことに応じて、変更された優先順位を元に戻すこととしてもよい。
図53は、遊技媒体取扱装置1のタッチパネルLCD16の第1画面の一部に表示される、操作ボタンの切り替えの一例を示す図である。
図53の(a)は、その遊技媒体取扱装置1にカードが挿入されていない場合、カードが挿入されているが、図28若しくは図71に示す乗入判定処理において、乗入が可能であると判別されなかった場合、又は図31に示す乗入中処理において、未だ(再度)乗入が可能であると判別されなかった場合の、第1画面の上部に表示される操作ボタンの表示例である。タッチパネルLCD16の第1画面の上部には、前述したように、操作ボタン「カードロック」が表示されている。
図53の(b)は、その遊技媒体取扱装置1にカードが挿入されており、図28若しくは図71に示す乗入判定処理において、乗入が可能であると判別された場合、又は図31に示す乗入中処理において、未だ(再度)乗入が可能であると判別された場合の、第1画面の上部に表示される操作ボタンの表示例である。図53の(a)に示すように操作ボタン「カードロック」が表示されている状態で乗入が可能であると判別されると、乗入指示(乗入選択操作)を受け付け可能とするために、操作ボタンの表示が「カードロック」から「乗入開始」に切り替わることとなる。また、後述する図53の(c)に示すように、操作ボタン「乗入終了」が表示されている状態でこの「乗入終了」がタッチされ、未だ(再度)乗入が可能であると判別されると、再度乗入指示(乗入選択操作)を受け付け可能とするために、操作ボタンの表示が「乗入終了」から「乗入開始」に切り替わることとなる。
図53の(c)は、その遊技媒体取扱装置1にカードが挿入されており、図33の示す遊技媒体貸出処理において、乗入による払出指示(貸出要求操作)を受け付けた場合に、第1画面の上部に表示される操作ボタンの表示例である。図53の(b)に示すように操作ボタン「乗入開始」が表示されている状態で乗入指示(乗入選択操作)が行われ、その後乗入による払出指示(貸出要求操作)を受け付けると、乗入終了指示(乗入終了要求操作)を受け付け可能とするために、操作ボタンの表示が「乗入終了」に切り替わることとなる。
なお、第1実施形態においては、遊技者の保有する持玉情報の種別に応じて、複数の「払出」操作ボタンのうちいずれかをタッチパネルLCD16の第1表示領域161に表示することとしているが、これに限られるものではなく、一の「払出」操作ボタン(例えば、操作ボタン「再プレイ」)をタッチパネルLCD16の第1表示領域161に表示することとしてもよい。
この場合、図53の(b)に示すように、操作ボタン「乗入開始」がタッチパネルLCD16の第1画面の上部に表示されている場合には、上記の操作ボタン「再プレイ」を所定の表示態様(例えば、黄色で「再プレイ」)で表示し、図53の(c)に示すように、操作ボタン「乗入終了」がタッチパネルLCD16の第1画面の上部に表示されている場合には、上記の操作ボタン「再プレイ」を所定の表示態様とは異なる特定の表示態様(例えば、赤色で「再プレイ」)で表示するように構成することとしてもよい。このように構成することで、操作ボタン「乗入終了」が表示されているか否かと、操作ボタン「再プレイ」の表示態様とに基づいて、直感的に乗入中であるか否かを把握することが可能となる。
このように、第1実施形態においては、乗入されていない場合には、操作ボタン「乗入開始」が表示され、この操作ボタン「乗入開始」が操作されることにより、即座に乗り入れ再プレイを開始させることができ、乗入されている場合には、操作ボタン「乗入終了」が表示され、この操作ボタン「乗入終了」が操作されることにより、即座に乗り入れ再プレイを終了させることが可能となるように構成されている。
このように構成することで、特に、乗入による遊技媒体の払出を行うか否かを頻繁に変更したい遊技者に対して、利便性を向上させることができる。
また、操作ボタン「乗入開始」と操作ボタン「乗入終了」とを選択的にタッチパネルLCD16の第1画面に表示することとしているため、乗入に関するタッチ操作の利便性を向上させることができる。
図54は、遊技媒体取扱装置1における各種設定指示操作後のタッチパネルLCD16の表示例を示す図である。タッチパネルLCD16の上方には、各種設定画面である旨を表示しており、その下方には、前述した払出数設定操作を受付可能な楕円形状の選択ボタン及び前述した同意条件変更操作を受付可能な楕円形状の選択ボタンを表示している。遊技者、又は遊技店の店員は、いずれかの選択ボタンが表示された箇所をタッチすることにより、払出数設定操作又は同意条件変更操作を行いうる。
図55は、図27の説明において前述した払出数設定処理(ステップS131)におけるタッチパネルLCD16の表示例を示す図である。なお、本図においては、パチスロ機3bに対応する遊技媒体取扱装置1bにおけるタッチパネルLCD16bを例に挙げて説明する。
遊技者、又は遊技店の店員により、前述した払出数設定操作がなされると、図55の左側の図のように、タッチパネルLCD16bの上方には、現在の設定されている払出数を表示し、その下方には、その払出数を変更するか否かを選択する楕円形状の選択ボタンを表示する。
ここで、遊技者により、払出数を変更する旨の選択操作がなされると、図55の右側の図のように、タッチパネルLCD16bの上方には、払出数変更処理中である旨を表示し、その下方には、払出数を何枚に設定するかを表示する。
また、さらにその下方には、払出数を設定する三角形状の数値増減ボタン及び楕円形状の決定ボタンが表示されている。遊技者、又は遊技店の店員は、数値増減ボタンが表示された箇所をタッチすることにより払出数を表示させ、決定ボタンが表示された箇所をタッチすることにより、払出数の設定を行いうる。
なお、図示は省略するが、前述したように、第1の払出数、第2の払出数、及び第3の払出数を個別に設定可能とする場合には、まず、払出数設定操作に際して、タッチパネルLCD16bに、計数持玉情報に基づく払出数を変更するか、貯玉情報に基づく払出数を変更するか、又は貨幣情報に基づく払出数を変更するかについて選択させる選択ボタンを表示する。そして、遊技者、又は遊技店の店員が、そのいずれかの選択ボタンが表示された箇所をタッチすることにより、図55の左側の図に示した表示を行う。この場合、前述したように、遊技者が設定可能な払出数を限定する(例えば、第1の払出数については遊技者が設定可能とするが、第2の払出数及び第3の払出数については遊技店のみが設定可能とする)ように構成したときは、貯玉情報に基づく払出数を変更するかについて選択させる選択ボタン及び貨幣情報に基づく払出数を変更するかについて選択をさせる選択ボタンが有効とならないように表示し、あるいは非表示とすることとしてもよい。
図56は、図28の説明において前述した乗入判定処理の同意条件変更処理(ステップS1046)におけるタッチパネルLCD16の表示例を示す図である。なお、図56〜図61においては、パチンコ機3aに対応する遊技媒体取扱装置1aにおけるタッチパネルLCD16aを例に挙げて説明する。
遊技者により、前述した同意条件変更操作がなされると、図56の左側の図のように、タッチパネルLCD16aの上方には、現在の設定されている同意条件を表示し、その下方には、その同意条件を変更するか否かを選択する楕円形状の選択ボタンを表示する。
ここで、遊技者により、同意条件を変更する旨の選択操作がなされると、図56の右側の図のように、タッチパネルLCD16aの上方には、同意条件変更処理中である旨を表示し、その下方には、同意条件を何玉に設定するかを表示する。そして、その下方には、本日に限り同意を不要とすることを選択する楕円形状の選択ボタンを表示する。
また、さらにその下方には、遊技者による同意条件となる玉数を設定する三角形状の数値増減ボタン及び楕円形状の決定ボタンが表示されている。遊技者は、数値増減ボタンが表示された箇所をタッチすることにより同意条件となる玉数を表示させ、決定ボタンが表示された箇所をタッチすることにより、同意条件の変更を行いうる。
図57は、図28の説明において前述した乗入判定処理の乗入指示受付処理(ステップS1044)時における、遊技媒体取扱装置1のタッチパネルLCD16の表示例を示す図である。
タッチパネルLCD16aの上方には、そのパチンコ遊技ユニットで設定されている貸出レートを表示しており、その下方には、その貸出レートとは異なるレートの持玉情報が乗入可能である旨、及び乗入を行うかを表示している。
また、さらにその下方には、遊技者による乗入選択操作を受付可能な楕円形状の選択ボタンが表示されている。遊技者は、いずれかの選択ボタンが表示された箇所をタッチすることにより、乗入選択操作を行いうる。
なお、図56の表示例においては、さらに、乗入元レートの持玉数と乗入先レートの持玉数とをタッチパネルLCD16aに表示することとしてもよい。
図58は、図36の説明において前述した乗入元乗入不能判定処理の払出選択指示受付処理(ステップS1143)時における、遊技媒体取扱装置1のタッチパネルLCD16の表示例を示す図である。
タッチパネルLCD16aの上方には、そのパチンコ遊技ユニットで設定されている貸出レートを表示しており、その下方には、その貸出レートとは異なるレートでは払出不能となる持玉(すなわち、乗入不能な持玉)がある旨、及びその持玉を払い出すかを表示している。
また、さらにその下方には、遊技者による払出選択操作を受付可能な楕円形状の選択ボタンが表示されている。遊技者は、いずれかの選択ボタンが表示された箇所をタッチすることにより、払出選択操作を行いうる。
図59は、図38の説明において前述した持玉分割選択処理の分割元レート指定受付処理(ステップS1201)時における、遊技媒体取扱装置1のタッチパネルLCD16の表示例を示す図である。
タッチパネルLCD16aの上方には、持玉分割処理中である旨を表示しており、その下方には、レート毎に現在記憶されている持玉数、及びいずれのレートから持玉分割をするかを表示している。
また、さらにその下方には、遊技者による分割元指定操作を受付可能な楕円形状の選択ボタンが表示されている。遊技者は、いずれかの選択ボタンが表示された箇所をタッチすることにより、分割元指定操作を行いうる。
図60は、図38の説明において前述した持玉分割選択処理の分割持玉数指定受付処理(ステップS1204)時における、遊技媒体取扱装置1のタッチパネルLCD16の表示例を示す図である。
タッチパネルLCD16aの上方には、持玉分割処理中である旨を表示しており、その下方には、分割元レートの持玉数、及びそのうちから何玉分分割するかを表示している。
また、さらにその下方には、遊技者による分割数指定操作を受付可能な三角形状の数値増減ボタン及び楕円形状の決定ボタンが表示されている。遊技者は、数値増減ボタンが表示された箇所をタッチすることにより分割持玉数を表示させ、決定ボタンが表示された箇所をタッチすることにより、分割数指定操作を行いうる。
図61は、図38の説明において前述した持玉分割選択処理の分割先レート指定受付処理(ステップS1207)時における、遊技媒体取扱装置1のタッチパネルLCD16の表示例を示す図である。
タッチパネルLCD16aの上方には、持玉分割処理中である旨を表示しており、その下方には、分割元レートと分割持玉数、及びいずれのレートへ持玉分割をするかを表示している。
また、さらにその下方には、遊技者による分割先指定操作を受付可能な楕円形状の選択ボタンが表示されている。遊技者は、いずれかの選択ボタンが表示された箇所をタッチすることにより、分割先指定操作を行いうる。
(サーバ装置の表示部の表示例)
次に、第1実施形態におけるサーバ装置2の表示部250に表示されるメニューの例、及びサーバ装置2の出力部240から出力されるデータの例を、図62〜図70を用いて説明する。
図62は、サーバ装置2の表示部250に表示されるメインメニュー画面の例を示す図である。サーバ装置2の入力部230、出力部240及び表示部250を用いて管理することができるメインメニューとして、「閉開店」、「カード取引」、「カード処理」、「会員管理」、「ホール管理」、「運用設定」及び「景品管理」のアイコンが表示されている。もちろん、これらのメニューは一例であり、サーバ装置2が管理可能なメニューはこれに限られるものではない。また、アイコンの下方には、上記のアイコンからメインメニューが選択された場合、サブメニューや各種の情報を表示するウィンドウ画面が重畳的に表示可能に構成されている。
メインメニュー「閉開店」は、持玉管理装置200、会員管理装置210、遊技情報管理装置220及びその他の装置(島端計数装置5、精算装置6、景品管理装置7)に対して、開店処理又は閉店処理等を行うためのメニューである。すなわち、営業開始前に開店処理を行うことで、持玉管理装置200、会員管理装置210、遊技情報管理装置220及びその他の装置が担う各種の機能を有効化させ、営業終了後に閉店処理を行うことで、持玉管理装置200、会員管理装置210遊技情報管理装置220及びその他の装置が担う各種の機能を無効化させるとともに、その当日の持玉情報、売上情報及び遊技情報等の結果を繰越するためのメニューである。
メインメニュー「カード取引」は、持玉管理装置200、会員管理装置210、遊技情報管理装置220及びその他の装置(島端計数装置5、精算装置6、景品管理装置7)により管理される各種の情報に基づいて、カード取引に係る所定の情報(例えば、売上情報、カード情報、カード利用履歴等)を検索するためのメニューである。すなわち、カードの発券枚数や精算枚数、発券金額や精算金額、未交換の遊技媒体数等を、カードの識別情報別、金種別、台別又は機種別に検索して表示部250に表示させることができるメニューである。
メインメニュー「カード処理」は、会員カードの仮発行、利用停止、持玉情報の変更等を行うためのメニューである。ここで、会員カードの仮発行とは、仮会員が設定した暗証番号に基づいて、計数カードを一時的に会員カードとして機能させることができるというものである。
メインメニュー「会員管理」は、会員カードの発行、登録情報の変更、会員に付与された持玉以外の特典に係る特定のポイントの照会、会員の利用履歴の検索、男女別、年齢別、利用状況別の遊技履歴の検索等を行うためのメニューである。
メインメニュー「ホール管理」は、遊技店の配置図、各台の稼動情報、各台の売上情報等をリアルタイム表示可能とするサブメニュー「ホールデータ管理」、各台の異常データ(例えば、エラー履歴、出玉率が所定の閾値を超えた場合のアラート表示、フェイシャルデータを用いた不審者が着席した場合のアラート表示)をリアルタイム表示可能とするサブメニュー「異常データ管理」、図68及び図69の説明において後述する各種の帳票を出力するためのサブメニュー「帳票出力」、図70の説明において後述する各種の営業分析データを表示するためのサブメニュー「営業分析」等のサブメニューを呼び出すためのメニューである。
メインメニュー「運用設定」は、貯玉の利用条件、貯玉再プレイの利用条件、前述した特定のポイントの付与条件等を設定可能とするサブメニュー「会員運用設定」、乗入時の同意条件、乗入時の乗入上限条件等を設定可能とするサブメニュー「乗入運用設定」、遊技媒体取扱装置1における各種の設定(例えば、貸出レートの設定)を行うためのサブメニュー「ユニット設定」、遊技店に設置される各機種の情報の登録、遊技店の配置図における台配置データ(例えば、台番号)の登録、機種の入替情報の更新等を行うためのサブメニュー「台データ登録」等のサブメニューを呼び出すためのメニューである。
メインメニュー「景品管理」は、景品及び交換遊技媒体数管理情報の登録、景品の在庫管理、出納情報の管理等を行うためのメニューである。
図63は、サーバ装置2の表示部250に表示されるホール管理メニュー画面の例を示す図である。すなわち、入力部230への入力操作により、メインメニュー「ホール管理」が選択された場合の表示部250の表示例を示すものである。
図63においては、選択されたメインメニュー「ホール管理」のアイコンを、他のアイコンとは異なる表示態様で表示(一例として、アイコン内部を斜線で表示)しており、また、その下方のウィンドウ画面には、メインメニュー「ホール管理」のサブメニューであり、前述した「ホールデータ管理」、「異常データ管理」、「帳票出力」及び「営業分析」のアイコンを表示している。
図64は、サーバ装置2の表示部250に表示される帳票出力メニュー画面の例を示す図である。すなわち、入力部230への入力操作により、メインメニュー「ホール管理」が選択され、さらにサブメニュー「帳票出力」が選択された場合の表示部250の表示例を示すものである。
図64においては、前述した図63と同様にメインメニューのアイコンを表示しており、その下方のウィンドウ画面には、サブメニュー「帳票出力」のサブメニューであり、台別の帳票を出力するサブメニュー「台別帳票出力」のアイコンと、機種別の帳票を出力するサブメニュー「機種別帳票出力」のアイコンを表示している。
ここで、入力部230への入力操作により、サブメニュー「台別帳票出力」が選択された場合に、サーバ装置2の出力部240から出力される台別帳票データの例を図68を用いて説明する。なお、本図においては、パチスロ機3bの台別帳票データを例に挙げて説明する。また、台別帳票データの出力は、出力部240から出力されるものに限られず、表示部250に表示されるものでもよい。すなわち、遊技店側で管理及び分析可能な方法により出力されるものであればよい。
図68に示す台別帳票データの例では、項目として、「台番号」、「機種名」、「レート」、「アウト(枚)」、「セーフ(枚)」、「差(枚)」、「出玉率(%)」、「総売上(円)」、「投資売上(円)」、「再プレイ(円)」、「総移動売上(円)」、「移動5円→5円」、「移動20円→5円」、「移動5円→20円」及び「移動20円→20円」が設けられ、台別(遊技機1台毎)に、遊技情報管理装置220により記憶され、あるいは演算された数値が表示されている。
まず、「台番号」とは、遊技媒体取扱装置1により設定され、あるいはサーバ装置2により設定される、パチスロ遊技ユニット毎の固有の識別番号を示すものである。また、「機種名」とは、例えば、前述したサブメニュー「台データ登録」により登録される、パチスロ機3bの固有の名称を示すものである。また、「レート」とは、遊技媒体取扱装置1により設定され、あるいはサーバ装置2により設定される、パチスロ遊技ユニット毎の貸出レートを示すものである。
また、「アウト(枚)」とは、パチスロ機3bに投入されたメダルの枚数を示すものであり、「セーフ(枚)」とは、パチスロ機3bから払い出されたメダルの枚数を示すものである。また、「差(枚)」とは、「アウト(枚)」と「セーフ(枚)」の差枚数を示すものであり、「アウト(枚)」から「セーフ(枚)」を減じることにより求められるものである。また、「出玉率(%)」とは、「アウト(枚)」に対しての「セーフ数(枚)」の割合を示すものであり、「セーフ(枚)」を「アウト(枚)」で除した値に100を乗じることにより求められるものである。
また、「総売上(円)」とは、要するに、パチスロ機3bから払い出されたメダル(「セーフ(枚)」)をパチスロ機3bに再投入する以外の手段により、パチスロ機3bに投入されたメダルの枚数を金額相当額に換算して示すものであり(貨幣の場合には、受け入れた貨幣の額そのものであってもよい)、「投資売上(円)」、「再プレイ(円)」及び「総移動売上(円)」の和により求められる。すなわち、「投資売上(円)」とは、遊技媒体取扱装置1が受け入れた貨幣の額(例えば、貨幣情報)に基づいて、パチスロ機3bに投入されたメダルの枚数を金額相当額に換算して示すものであり、「再プレイ(円)」とは、会員である遊技者が保有する貯玉情報に基づいて、パチスロ機3bに投入されたメダルの枚数を金額相当額に換算して示すものであり、「総移動売上(円)」とは、台移動がなされたことを前提として、遊技者が保有する計数持玉情報に基づいて、パチスロ機3bに投入されたメダルの枚数を金額相当額に換算して示すものである。なお、「総移動売上(円)」は、「移動5円→5円」、「移動20円→5円」、「移動5円→20円」及び「移動20円→20円」の和により求められる。
そして、「移動5円→5円」は、乗入元レートが5円レートであるパチスロ機3bから、乗入先レートが5円であるパチスロ機3bに台移動がなされ、遊技者が保有する5円レートの計数持玉情報に基づいて、投入されたメダルの枚数を金額相当額に換算して示すものであり、「移動20円→5円」は、乗入元レートが20円レートであるパチスロ機3bから、乗入先レートが5円であるパチスロ機3bに台移動がなされ、遊技者が保有する20円レートの計数持玉情報に基づいて、投入されたメダルの枚数を金額相当額に換算して示すものであり、「移動5円→20円」は、乗入元レートが5円レートであるパチスロ機3bから、乗入先レートが20円であるパチスロ機3bに台移動がなされ、遊技者が保有する5円レートの計数持玉情報に基づいて、投入されたメダルの枚数を金額相当額に換算して示すものであり、「移動20円→20円」は、乗入元レートが20円レートであるパチスロ機3bから、乗入先レートが20円であるパチスロ機3bに台移動がなされ、遊技者が保有する20円レートの計数持玉情報に基づいて、投入されたメダルの枚数を金額相当額に換算して示すものである。
すなわち、「移動5円→5円」及び「移動20円→20円」は、前述した通常処理によりメダルが貸し出されたことを示し、「移動20円→5円」及び「移動5円→20円」は、前述した乗入処理によりメダルが貸し出されたことを示すものである。
続いて、入力部230への入力操作により、サブメニュー「機種別帳票出力」が選択された場合に、サーバ装置2の出力部240から出力される機種別帳票データの例を図69を用いて説明する。なお、本図においては、パチスロ機3bの機種別帳票データを例に挙げて説明する。また、機種別帳票データの出力は、出力部240から出力されるものに限られず、表示部250に表示されるものでもよい。すなわち、遊技店側で管理及び分析可能な方法により出力されるものであればよい。
図69に示す機種別帳票データの例では、項目として、「機種名」、「レート」、「アウト平均(枚)」、「セーフ平均(枚)」、「差平均(枚)」、「出玉率平均(%)」、「総売上平均(円)」、「投資売上平均(円)」、「再プレイ平均(円)」、「総移動売上平均(円)」、「移動平均5円→5円」、「移動平均20円→5円」、「移動平均5円→20円」及び「移動平均20円→20円」が設けられ、機種別に、遊技情報管理装置220により記憶され、あるいは演算された数値が表示されている。
「機種名」及び「レート」については、図68と同様であり、その他の項目については、図68で説明した各項目について、機種毎の平均値を算出して表示したものである。例えば、図68において、「台番号」として「1」〜「5」が登録されているのは、「A」機種であり、その各項目における平均値が図69の機種名「A」の欄に表示されている。
このように、第1実施形態におけるサーバ装置2は、台別に、あるいは機種別に、「総売上(円)」、「投資売上(円)」、「再プレイ(円)」、「総移動売上(円)」、「移動5円→5円」、「移動20円→5円」、「移動5円→20円」及び「移動20円→20円」も各項目についての帳票データを出力可能に構成している。特に、「総移動売上(円)」については、前述した通常処理による遊技媒体の貸し出し(「移動5円→5円」、「移動20円→20円」)であるか、及び乗入処理による遊技媒体の貸し出し(「移動20円→5円」、「移動20円→20円」)であるかが識別可能となるように帳票データを出力可能に構成していることにより、遊技媒体の貸し出しについて、通常の再プレイによるものであるか、乗り入れ再プレイによるものであるかを遊技店側で適切に把握することができるため、遊技者にとって利便性の高い乗り入れ再プレイを可能とさせつつ、遊技店が適切に売上管理や営業分析をすることができる。
なお、第1実施形態においては、会員である遊技者が保有する貯玉情報に基づく遊技媒体の貸し出し(「再プレイ(円)」)と、遊技者が保有する計数持玉情報に基づく遊技媒体の貸し出し(「総移動売上(円)」)とを別の項目として帳票データを出力することとしているが、これに限られるものではない。
例えば、会員である遊技者が保有する貯玉情報と遊技者が保有する計数持玉情報と区別することなく、乗入元レート(貯玉情報にあっては、保有する貯玉のうち、使用する貯玉に係るレート)と乗入先レートとに基づいて、「移動5円→5円」、「移動20円→5円」、「移動5円→20円」又は「移動20円→20円」のうちいずれかの項目に数値が計上されることとしてもよい。
このように構成することで、遊技者が会員であるか非会員であるかを問わず、遊技媒体の貸し出しについて、通常の再プレイによるものであるか、乗り入れ再プレイによるものであるかを遊技店側で適切に把握することができるため、別の観点より、遊技店が適切に売上管理や営業分析をすることができる。
また、例えば、会員である遊技者が保有する貯玉情報に基づく遊技媒体の貸し出し(「再プレイ(円)」)について、さらに細分化して帳票データを出力することとしてもよい。具体的には、「再プレイ(円)」を「総再プレイ(円)」とし、さらに項目として「再プレイ5円→5円」、「再プレイ20円→5円」、「再プレイ5円→20円」又は「再プレイ20円→20円」を設けることとしてもよい。
この場合、「再プレイ5円→5円」は、遊技者が保有する5円レートの貯玉情報に基づいて、5円レートのパチスロ機3bに投入されたメダルの枚数を金額相当額に換算して示すものであり、「再プレイ20円→5円」は、遊技者が保有する20円レートの貯玉情報に基づいて、5円レートのパチスロ機3bに投入されたメダルの枚数を金額相当額に換算して示すものであり、「再プレイ5円→20円」は、遊技者が保有する5円レートの貯玉情報に基づいて、20円レートのパチスロ機3bに投入されたメダルの枚数を金額相当額に換算して示すものであり、「再プレイ20円→20円」は、遊技者が保有する20円レートの貯玉情報に基づいて、20円レートのパチスロ機3bに投入されたメダルの枚数を金額相当額に換算して示すものとする。
このように構成することで、遊技媒体の貸し出しについて、貯玉による通常の再プレイによるものであるか、貯玉による乗り入れ再プレイによるものであるか、持玉による通常の再プレイによるものであるか、持玉による乗り入れ再プレイによるものであるか、を遊技店側で適切に把握することができるため、遊技店がより適切に売上管理や営業分析をすることができる。
加えて、「移動5円→5円」と「再プレイ5円→5円」、「移動20円→5円」と「再プレイ20円→5円」、「移動5円→20円」と「再プレイ5円→20円」、「移動20円→20円」と「再プレイ20円→20円」を合算して帳票データとして出力することとしてもよい。このように構成することで、より多角的な観点から、遊技店が適切に売上管理や営業分析をすることができる。
もっとも、出力される帳票データの各項目は、遊技店側で適宜設定可能であることはいうまでもない。前述した各項目のうち、一部のみを表示可能とすることとしてもよい。このように構成することで、遊技店側でもっとも必要な情報のみを帳票データとして出力することができるため、遊技店がより適切に売上管理や営業分析をすることができる。
図65は、サーバ装置2の表示部250に表示される営業分析メニュー画面の例を示す図である。すなわち、入力部230への入力操作により、メインメニュー「ホール管理」が選択され、さらにサブメニュー「営業分析」が選択された場合の表示部250の表示例を示すものである。
図65においては、前述した図63と同様にメインメニューのアイコンを表示しており、その下方のウィンドウ画面には、サブメニュー「営業分析」のサブメニューであり、日毎の売上データを表示するサブメニュー「営業日報」のアイコンと、各種のデータから機種別分析結果を表示するサブメニュー「機種別分析」のアイコン等を表示している。
ここで、入力部230への入力操作により、サブメニュー「機種別分析」が選択された場合に、サーバ装置2の表示部250に表示される機種別分析データの例を図70を用いて説明する。なお、本図においては、パチスロ機3bの機種別分析データを例に挙げて説明する。また、機種別分析データの表示は、表示部250に表示されるものに限られず、出力部240から出力されるものでもよい。すなわち、遊技店側で管理及び分析可能な方法により表示されるものであればよい。
図70に示す機種別分析データの例では、項目として、「機種名」、「傾向」、「稼動」、「導入(週)」、「評価」及び「提案」が設けられ、機種別に、遊技情報管理装置220により記憶され、あるいは演算された数値に基づいた分析結果等が表示されている。
まず、「機種名」とは、図68及び図69と同様である。なお、本図において図示は省略しているが、図69に示すとおり、「A」〜「G」機種は20スロであり、「Y」及び「Z」機種は5スロである。
また、「傾向」とは、前述した機種別帳票データの出力の際に参照される、「総売上平均(円)」、「投資売上平均(円)」、「再プレイ平均(円)」、「総移動売上平均(円)」、「移動平均5円→5円」、「移動平均20円→5円」、「移動平均5円→20円」及び「移動平均20円→20円」の数値に基づく分析結果を示すものである。
例えば、「投資売上平均(円)」、「再プレイ平均(円)」及び「総移動売上平均(円)」の数値のいずれもが所定の閾値(一例であるが、「投資売上平均(円)」の数値として「10000」以上、「再プレイ平均(円)」の数値として「2500」以上、「総移動売上平均(円)」の数値として「4000」以上)に達している場合には、「傾向」として「平均的」であることが表示される。
また、例えば、20スロにおいて、「移動平均5円→20円」の数値が他の数値との比較において、所定の閾値(一例であるが、「総売上平均(円)」の数値に対して「移動平均5円→20円」の数値の占める割合が4割以上)に達している場合、又は、5スロにおいて、「移動平均5円→5円」の数値が他の数値との比較において、所定の閾値(一例であるが、「総売上平均(円)」の数値に対して「移動平均5円→5円」の数値の占める割合が4割以上)に達している場合には、「傾向」として「5円からの移動メイン」であることが表示される。
また、例えば、20スロにおいて、「移動平均20円→20円」の数値が他の数値との比較において、所定の閾値(一例であるが、「総売上平均(円)」の数値に対して「移動平均20円→20円」の数値の占める割合が4割以上)に達している場合、又は、5スロにおいて、「移動平均20円→5円」の数値が他の数値との比較において、所定の閾値(一例であるが、「総売上平均(円)」の数値に対して「移動平均20円→5円」の数値の占める割合が4割以上)に達している場合には、「傾向」として「20円からの移動メイン」であることが表示される。
また、例えば、「投資売上平均(円)」の数値が他の数値との比較において、所定の閾値(一例であるが、「総売上平均(円)」の数値に対して「投資売上平均(円)」の数値の占める割合が6割以上)に達している場合には、「傾向」として「現金投資メイン」であることが表示される。
また、例えば、「再プレイ平均(円)」の数値が他の数値との比較において、所定の閾値(一例であるが、「総売上平均(円)」の数値に対して「再プレイ平均(円)」の数値の占める割合が6割以上)に達している場合には、「傾向」として「再プレイメイン」であることが表示される。
また、「稼動」とは、前述した機種別帳票データの出力の際に参照される、「アウト平均(枚)」及び「セーフ平均(枚)」の数値に基づく分析結果を示すものである。もっとも、これらに替えて、あるいはこれらとともに「総売上平均(円)」の数値に基づく分析結果を示すものとしてもよい。
例えば、「アウト平均(枚)」若しくは「セーフ平均(枚)」、又は、「アウト平均(枚)」及び「セーフ平均(枚)」の数値が、第1の閾値以上(一例であるが、アウト平均(枚)」及び「セーフ平均(枚)」の数値として「20000」以上)であれば、「稼動」として「高」であることが表示され、第1の閾値未満であるが第2の閾値以上(一例であるが、アウト平均(枚)」及び「セーフ平均(枚)」の数値として「20000」未満であるが「10000」以上)であれば、「稼動」として「中」が表示され、第2の閾値未満(一例であるが、アウト平均(枚)」及び「セーフ平均(枚)」の数値として「10000」未満)であれば、「稼動」として「低」が表示される。
また、「導入(週)」は、遊技店に設置されてから何週目であるかを示すものである。
また、「評価」とは、前述した「傾向」における分析結果と、「稼動」における分析結果とを総合して分析し、その結果を遊技店の店員に対してわかりやすく示すものである。例えば、「傾向」がともに「現金投資メイン」であるが、「稼動」が「高」である「D」機種については、「現金投資メインで客滞率が良い」と表示し、「稼動」が「中」である「F」機種については、「現金投資メインで客滞率が普通」と表示し、「稼動」が「低」である「G」機種については、「現金投資メインで客滞率が悪い」と表示する。
また、「提案」とは、前述した「傾向」における分析結果と、「稼動」における分析結果と、「導入(週)」を総合して分析し、その結果を台の増減の検討、入替の検討あるいは貸出レートの検討のような提案として、遊技店の店員に対してわかりやすく示すものである。特に、「傾向」が「5円からの移動メイン」であり、「導入(週)」が「15」週目であっても、「稼動」が「中」であり、20スロである「B」機種については、「5円への移動検討」と表示することで、貸出レートとして5円に変更すると、より稼動が高くなり、それに伴う収益(あるいは、集客)を見込めることができる旨を分析結果から提案することが可能となる。また、「傾向」が「20円からの移動メイン」であり、「導入(週)」が「6」週目であり、「稼動」が「高」であり、5スロである「Y」機種については、「20円への移動検討」と表示することで、貸出レートとして20円に変更すると、より稼動が高くなり、それに伴う収益(あるいは、集客)を見込める旨を分析結果から提案することが可能となる。
このように、第1実施形態におけるサーバ装置2は、前述した機種別帳票データの出力の際に参照される、各項目の数値に基づいて、機種別の分析を行い、その分析結果に応じた評価を実行可能に構成していることにより、遊技媒体の貸し出しが、通常の再プレイによるものであるか、乗り入れ再プレイによるものであるかに応じて、例えば、その機種に設定するレート等の評価を実行可能とすることができるため、より遊技者の嗜好に合わせた遊技店の営業を行うことが可能となる。また、第1実施形態におけるサーバ装置2においては、前述した台別帳票データの出力の際に参照される、各項目の数値に基づいて、台別の分析を行い、その分析結果に応じた評価を実行可能に構成することとしてもよい。この場合、上記に加えて、例えば、遊技店における各台の設置場所が適切なものであるか等の評価も行うことができる。
なお、図70の説明において参照した項目はあくまでも一例であり、第1実施形態において示した全ての項目、あるいはその他の項目の数値に基づいて、機種別の分析を行い、その分析結果に応じた評価を実行可能に構成できることはいうまでもない。例えば、上記の項目に加えて、分析対象機種の購入価格に対する、累積した総黒字額(すなわち、実際に得られた利益)により回収しえた割合(項目「回収率」とする。)を加味して、機種別の分析を行うこととしてもよい。すなわち、同様の分析結果であっても、「回収率」が所定の閾値(一例として、その割合が8割以上)に達していれば、「提案」として「入替検討」を表示し、達していなければ、「提案」として「維持」を表示するように構成することとしてもよい。このように構成することで、より遊技店側の意向に沿った提案を行うことが可能となる。
図66は、サーバ装置2の表示部250に表示される運用設定メニュー画面の例を示す図である。すなわち、入力部230への入力操作により、メインメニュー「運用設定」が選択された場合の表示部250の表示例を示すものである。
図66においては、選択されたメインメニュー「運用設定」のアイコンを、他のアイコンとは異なる表示態様で表示(一例として、アイコン内部を斜線で表示)しており、また、その下方のウィンドウ画面には、メインメニュー「運用設定」のサブメニューであり、前述した「会員運用設定」、「乗入運用設定」、「ユニット設定」及び「台データ設定」のアイコンを表示している。
図67は、サーバ装置2の表示部250に表示される乗入運用設定メニュー画面の例を示す図である。すなわち、入力部230への入力操作により、メインメニュー「運用設定」が選択され、さらにサブメニュー「乗入運用設定」が選択された場合の表示部250の表示例を示すものである。
図67においては、前述した図66と同様にメインメニューのアイコンを表示しており、その下方のウィンドウ画面には、サブメニュー「乗入運用設定」のサブメニューであり、乗入時の同意条件を設定するサブメニュー「同意条件設定」のアイコンと、乗入時の上限条件を設定するサブメニュー「乗入上限設定」のアイコンを表示している。
なお、第1実施形態においては、サーバ装置2が同意条件の設定、又は乗入上限条件の設定を行うこととしているが、これに限られるものではなく、例えば、遊技媒体取扱装置1により、これらの設定が行えるように構成することとしてもよい。この場合には、タッチパネルLCD16において、前述したメインメニュー及びサブメニューを表示し、タッチパネルLCD16へのタッチ操作により、各種の設定を行いうるように構成することができる。また、前述した同意条件判定処理(図33のステップS143)及び乗入上限判定処理(図33のステップS141)をサーバ装置2が行うように構成することとしてもよい。
ここで、入力部230への入力操作により、サブメニュー「同意条件設定」が選択された場合に、サーバ装置2により設定可能な同意条件の例として、使用金額相当額に応じた同意条件の設定、又は使用遊技媒体数に応じた同意条件の設定を挙げることができる。なお、サーバ装置2により設定可能な同意条件の例の説明においては、4円レートが設定されたパチンコ遊技ユニット及び1円レートが設定されたパチンコ遊技ユニットを例に挙げて説明するが、これに限られるものではなく、20円レートが設定されたパチスロ遊技ユニット及び5円レートが設定されたパチスロ遊技ユニットにおいても、同様に適用可能であるものとする。また、パチスロ遊技ユニットにおいて適用する場合、以下の各同意条件に示す玉数は、同一の金額相当分のメダル枚数としてもよく、異なる金額相当分のメダル枚数としてもよい。
例えば、同意条件として、使用金額相当額が所定金額(例えば、10,000円相当)となる毎に同意を得るように設定する場合には、以下の(ア)〜(ウ)のいずれかを満たした場合に、同意が必要となるように構成することができる。
(ア)4円レートの持玉情報として2,500玉分を1パチにおいて使用した場合。
(イ)1円レートの持玉情報として10,000玉分を4パチにおいて使用した場合。
(ウ)4円レートの持玉情報として1,250玉分を1パチにおいて使用し、1円レートの持玉情報として5,000玉分を4パチにおいて使用した場合。
また、例えば、同意条件として、使用遊技媒体数が所定遊技媒体数(例えば、2,500玉)となる毎に同意を得るように設定する場合には、以下の(エ)〜(カ)のいずれかを満たした場合に、同意が必要となるように構成することができる。
(エ)4円レートの持玉情報として2,500玉分を1パチにおいて使用した場合。
(オ)1円レートの持玉情報として2,500玉分を4パチにおいて使用した場合。
(カ)4円レートの持玉情報として1,250玉分を1パチにおいて使用し、1円レートの持玉情報として1,250玉分を4パチにおいて使用した場合。
また、使用遊技媒体数に替えて、払出遊技媒体数が所定遊技媒体数(例えば、2,500玉)となる毎に同意を得るように設定することとしてもよい。この場合、以下の(キ)又は(ク)のいずれかを満たした場合に、同意が必要となるように構成することができる。
(キ)4円レートの持玉情報として625玉分(2,500玉の払出)を1パチにおいて使用した場合。
(ク)1円レートの持玉情報として2,500玉分(625玉の払出)を4パチにおいて使用した場合。
なお、上記(ウ)及び(カ)に関して、その内訳は上記に限られるものではなく、あくまでも一例として記載したものであることはいうまでもない。要するに、乗入による持玉情報の使用が複数のレート間にまたがるものであっても、同意条件として、使用金額相当額、使用遊技媒体数あるいは払出遊技媒体数を一定に設定するように構成しているものである。
このように、乗入による持玉情報の使用が複数のレート間にまたがるものであっても、同意条件として、使用金額相当額、使用遊技媒体数あるいは払出遊技媒体数を一定に設定可能とすることで、遊技者に対して、乗入に関する使用金額相当額、使用遊技媒体数あるいは払出遊技媒体数を、その同意を得ることにより示唆することができるため、より持玉の乗り入れに関する利便性を向上させることができる。
また、上記(ア)〜(ク)のうち、一又は複数の組合せを設定可能とすることとしてもよい。例えば、4円レートに係る同意条件のみ((ア)、(エ)、(キ))、又は、1円レートに係る同意条件のみ((イ)、(オ)、(ク))を組み合わせて設定することもできる。このように構成することで、所定の乗入元レートでの乗り入れのみ同意を得るようにし、後述する乗入上限に達する可能性があること等を示唆することができるため、より持玉の乗り入れに関する利便性を向上させることができる。
また、入力部230への入力操作により、サブメニュー「乗入上限設定」が選択された場合に、サーバ装置2により設定可能な乗入上限条件の例として、乗入元レートに応じた乗入上限条件の設定、乗入先レートに応じた乗入上限条件の設定、又は乗入元レート及び乗入先レートに応じた乗入上限条件の設定を挙げることができる。なお、サーバ装置2により設定可能な乗入上限条件の例の説明においては、4円レートが設定されたパチンコ遊技ユニット及び1円レートが設定されたパチンコ遊技ユニットを例に挙げて説明するが、これに限られるものではなく、20円レートが設定されたパチスロ遊技ユニット及び5円レートが設定されたパチスロ遊技ユニットにおいても、同様に適用可能であるものとする。また、パチスロ遊技ユニットにおいて適用する場合、以下の各同意条件に示す玉数は、同一の金額相当分のメダル枚数としてもよく、異なる金額相当分のメダル枚数としてもよい。
例えば、乗入上限条件として、乗入元レートに応じて乗入の上限を設定する場合には、以下の(1)〜(6)のいずれかを満たした場合に、乗入の上限に達することとなるように構成することができる。
(1)4円レートを乗入元レートとして乗り入れを10回実行した場合。
(2)4円レートを乗入元レートとして1,000玉分を1パチにおいて使用した場合。
(3)4円レートを乗入元レートとして1パチにおいて2,000玉の払出を受けた場合。
(4)1円レートを乗入元レートとして乗り入れを5回実行した場合。
(5)1円レートを乗入元レートとして2,000玉分を4パチにおいて使用した場合。
(6)1円レートを乗入元レートとして4パチにおいて1,000玉の払出を受けた場合。
また、例えば、乗入上限条件として、乗入先レートに応じて乗入の上限を設定する場合には、以下の(7)〜(12)のいずれかを満たした場合に、乗入の上限に達することとなるように構成することができる。
(7)4円レートを乗入先レートとして乗り入れを10回実行した場合。
(8)4円レートを乗入先レートとして1,000玉分を4パチにおいて使用した場合。
(9)4円レートを乗入先レートとして4パチにおいて2,000玉の払出を受けた場合。
(10)1円レートを乗入先レートとして乗り入れを5回実行した場合。
(11)1円レートを乗入先レートとして2,000玉分を1パチにおいて使用した場合。
(12)1円レートを乗入先レートとして1パチにおいて1,000玉の払出を受けた場合。
また、例えば、乗入上限条件として、乗入元レート及び乗入先レートに応じて乗入の上限を設定する場合には、以下の(13)〜(18)のいずれかを満たした場合に、乗入の上限に達することとなるように構成することができる。
(13)4円レートを乗入元レートとし、1円レートを乗入先レートとして乗り入れを10回実行した場合。
(14)4円レートを乗入元レートとし、1円レートを乗入先レートとして1,000玉分を1パチにおいて使用した場合。
(15)4円レートを乗入元レートとし、1円レートを乗入先レートとして1パチにおいて2,000玉の払出を受けた場合。
(16)1円レートを乗入元レートとし、4円レートを乗入先レートとして乗り入れを5回実行した場合。
(17)1円レートを乗入元レートとし、4円レートを乗入先レートとして2,000玉分を4パチにおいて使用した場合。
(18)1円レートを乗入元レートとし、4円レートを乗入先レートとして4パチにおいて1,000玉の払出を受けた場合。
なお、上記(1)〜(18)に関して、その乗り入れの実行回数、使用した持玉情報(玉数分)及び払い出された玉数は上記に限られるものではなく、あくまでも一例として記載したものであることはいうまでもない。要するに、乗入上限条件の設定において、乗入元レートのみを基準として設定することもできるし、乗入先レートのみを基準として設定することもできるし、乗入元レート及び乗入先レートを基準として設定できるように構成しているものである。
このように、第1実施形態においては、乗入上限条件を、遊技店側で、自店の運用や遊技者の傾向に配慮した適切な乗入上限条件に設定することができるため、持玉の乗り入れに関する利便性を向上させることができる。また、乗入上限条件の設定に際しては、遊技媒体取扱装置1において設定されたレートに基づいて設定可能とすることが好適である。
なお、第1実施形態においては、遊技媒体取扱装置1において設定されたレートに基づいて乗入上限条件を設定することとしているが、これに限られるものではなく、例えば、レートにかかわらず、1日あたりの乗入可能玉数、又は1日あたりの乗入可能金額を乗入上限条件として設定することとしてもよい。
1日あたりの乗入可能玉数に上限を設定する構成を採用した場合、乗入によって再プレイできる持玉数を一定にすることができるため、乗入の利便性を担保しつつ、持玉を有する遊技者と、持玉を有しない遊技者(すなわち、現金を投入して遊技を行っている遊技者)との間の不公平感を緩和することができる。
例えば、1日あたりの乗入可能玉数の上限として2,000玉を設定した場合に、4円レートの持玉情報として125玉分の持玉情報を使用して1パチにおいて遊技を行うと、1パチにおいては500玉(125玉×4)が払い出されることとなる。この場合、残りの乗入可能玉数は、1,500玉(2,000玉−500玉)となる。その後、さらに、1円レートの持玉情報として1,000玉分の持玉情報を使用して4パチにおいて遊技を行うと、4パチにおいては250玉(1,000玉÷4)が払い出されることとなる。この場合、残りの乗入可能玉数は、1,250玉(1,500玉−250玉)となる。このように、様々な態様で乗入を行ったとしても、1日あたりの乗入可能玉数を一定とすることができる。
また、1日あたりの乗入可能金額に上限を設定する構成を採用した場合、乗入によって再プレイできる乗入可能金額を一定にすることができるため、乗入の利便性を担保しつつ、持玉を有する遊技者と、持玉を有しない遊技者(すなわち、現金を投入して遊技を行っている遊技者)との間の不公平感を緩和することができる。
例えば、1日あたりの乗入可能金額の上限として10,000円を設定した場合に、4円レートの持玉情報として1,000玉分の持玉情報を使用して1パチにおいて遊技を行うと、1パチにおいては4,000玉(1,000玉×4)が払い出されることとなり、これに相当する金額は4,000円となる。この場合、残りの乗入可能金額は、6,000円(10,000円−4,000円)となる。その後、さらに、1円レートの持玉情報として6,000玉分の持玉情報を使用して4パチにおいて遊技を行うと、4パチにおいては1,500玉(6,000玉÷4)が払い出されることとなるが、これに相当する金額は6,000円となる。この場合、残りの乗入可能金額は、0円(6,000円−6,000円)となって、乗入可能金額の上限に達することとなり、これ以上の乗入は制限されることとなる。このように、様々な態様で乗入を行ったとしても、1日あたりの乗入可能金額を一定することができる。
ここで、乗入可能玉数、又は乗入可能金額に上限を設定する構成を採用した場合には、その上限値に達するか否かは、カードの識別情報と対応付けられてサーバ装置2で判別されることとなるが、そのカードが計数カードであり、持玉情報が0となるとカードは返却されない(回収される)。この場合、再度その計数カードが別の遊技者の持玉情報と対応付けられて返却される可能性がある。そうすると、別の遊技者は、先にその計数カードを使用していた遊技者の上限をも引き継いでしまう可能性が生じることとなってしまう。
そこで、乗入可能玉数、又は乗入可能金額に上限を設定する構成を採用した場合に、サーバ装置2がその上限値に達するか否かを判別する上で、前述したフェイシャルデータを用いることとしてもよい。すなわち、サーバ装置2により、フェイシャルデータが一致するか否かを判別し、フェイシャルデータが一致すると判別された場合には、そのまま上限値に達するか否かの計数を継続し、フェイルシャルデータが一致しないと判別された場合には、上限値をリセットするように構成することとしてもよい。このように構成することで、乗入可能玉数又は乗入可能金額に上限を設定する構成を採用した場合であっても、その上限値に達するか否かの判別を正確に行うことができる。
さらに、遊技媒体取扱装置1において設定されたレートに基づいて乗入上限条件を設定する場合には、遊技店が設定した乗入可能玉数、又は乗入可能金額の上限を遊技者が振り替えられるように選択しうる構成としてもよい(乗入上限振替機能)。例えば、乗入可能玉数を例に挙げて説明すると、1円レートの持玉情報からすでに10,000玉分の乗入を行ってしまった場合に、4円レートの乗入可能玉数の上限を1円レートの乗入可能玉数の上限として振り替えられるようにしてもよい。この場合、さらに1円レートの持玉情報から4,000玉分(1,000玉×4)の持玉情報を乗入することができ、乗入可能玉数の上限が設定されている遊技店にあっても、乗入の利便性をさらに向上させることができる。もちろん、当該乗入上限振替機能を有効とするか、無効とするかを遊技店が設定可能にすることとしてもよい。
また、第1実施形態においては、一旦、乗入上限条件に達した後には、その当日の乗り入れを制限しているが、これに限られるものではなく、例えば、乗入上限条件に達した後においても、一定額の貨幣(例えば、10,000円分)が投入され、その貨幣の額に応じた遊技媒体の払い出し(例えば、4パチにおける2,500玉分の払出)が行われた場合には、乗入上限条件をクリアすることとしてもよい。すなわち、一定額の貨幣が投入され、その貨幣の額に応じた遊技媒体の払い出しが行われた場合には、再度乗り入れを可能とするように構成することとしてもよい。また、この場合、その一定額を遊技店側が設定可能とすることとしてもよい。
このように構成することで、乗入上限条件に達した後にも遊技の継続を希望する遊技者と、一定の利益を得ることができた遊技店との衡平を図ることができるため、より持玉の乗り入れに関する利便性を向上させることができる。
以上のように、図1〜図70を用いて第1実施形態について説明したが、これに限られるものではなく、適宜変形が可能である。一例として、以下の変形例について説明する。
(第1実施形態の変形例1)
図71は、第1実施形態の変形例1に係る、遊技媒体取扱装置1により行われる乗入判定処理の処理手順を示すフローチャートである。前述したように、第1実施形態における遊技媒体取扱装置1においては、乗入を可能とするか否か条件として種々の条件を採用することができる。本変形例1は、後述する第1の条件、第2の条件、及び第3の条件が満たされた場合に、通常の乗入を可能とするものである。また、第3の条件が満たされない場合であっても、後述する特定の条件が満たされた場合には、特定の乗入を可能とするものである。
最初に、遊技媒体取扱装置1は、持玉数が0でないか否かを判別する(ステップS1501)。すなわち、遊技媒体取扱装置1は、レート別持玉情報記憶部103c(あるいは、202c)に記憶された持玉情報が0でないか否かを判別する。ここで、本変形例1の遊技媒体取扱装置1では、通常の乗入を可能とする(操作ボタン「乗入開始」がタッチパネルLCD16に表示される)条件として、持玉数が0でないこと(持玉を保有していること)を第1の条件としている。
遊技媒体取扱装置1は、ステップS1501の処理において、持玉数が0であると判別した場合には、本変形例1に係る乗入判定処理を終了する(操作ボタン「乗入開始」がタッチパネルLCD16に表示されない)。一方、持玉数が0でないと判別した場合には、さらに、当該遊技媒体取扱装置1において、乗入による遊技媒体の払出が可能となるように設定されているか否かを判別する(ステップS1502)。すなわち、第1実施形態における遊技媒体取扱装置1においては、乗入の態様を遊技店側が設定可能としてもよいものであるところ、当該遊技媒体取扱装置1において、複数のレート間での乗入が可能となるように設定されているか否かを判別する。ここで、本変形例1の遊技媒体取扱装置1では、通常の乗入を可能とする(操作ボタン「乗入開始」がタッチパネルLCD16に表示される)条件として、当該遊技媒体取扱装置1において、複数のレート間での乗入が可能となるように設定されていることを第2の条件としている。
遊技媒体取扱装置1は、ステップS1502の処理において、当該遊技媒体取扱装置1において、複数のレート間での乗入が可能となるように設定されていないと判別した場合には、本変形例1に係る乗入判定処理を終了する(操作ボタン「乗入開始」がタッチパネルLCD16に表示されない)。一方、当該遊技媒体取扱装置1において、複数のレート間での乗入が可能となるように設定されていると判別した場合には、さらに、別レート(例えば、1円レート)の持玉数の貸出レートにおける換算値(例えば、1円レートにおける500玉(=4円レートに換算して500玉÷4=125玉分))が、貸出レート(例えば、4円レート)の払出下限数(例えば、前述の貸出可能単位遊技媒体数、125玉)以上であるか否かを判別する。ここで、本変形例1の遊技媒体取扱装置1では、通常の乗入を可能とする(操作ボタン「乗入開始」がタッチパネルLCD16に表示される)条件として、別レート(例えば、1円レート)の持玉数の貸出レートにおける換算値(例えば、1円レートにおける500玉(=4円レートに換算して500玉÷4=125玉分))が、貸出レート(例えば、4円レート)の払出下限数(前述の貸出可能単位遊技媒体数、例えば、125玉)以上であることを第3の条件としている。
遊技媒体取扱装置1は、ステップS1503の処理において、別レート(例えば、1円レート)の持玉数の貸出レートにおける換算値(例えば、1円レートにおける500玉(=4円レートに換算して500玉÷4=125玉分))が、貸出レート(例えば、4円レート)の払出下限数(例えば、前述の貸出可能単位遊技媒体数、125玉)以上であると判定した場合には、乗入指示受付処理(ステップS1504)を行い、本変形例1に係る乗入判定処理を終了する。この乗入指示受付処理では、タッチパネルLCD16の受付部を乗入指示(乗入選択操作)が可能となるように制御する。具体的には、操作ボタン「乗入開始」をタッチパネルLCD16の左上に表示する(すなわち、有効化する)。そして、操作ボタン「乗入開始」が押下されることで、例えば、図57に示したような表示がなされ、通常の乗入が可能となる。
なお、操作ボタン「乗入開始」が押下された際に、タッチパネルLCD16に表示される表示内容として、例えば、貸出レート(乗入先レート)の持玉数と、別レート(乗入元レート)の持玉数を表示し、さらに、「いずれのレートの持玉から払い出すか決定して下さい」と表示し、その持玉数が表示された箇所をタッチすることにより、遊技媒体の払出が行われるように構成することとしてもよい。このように構成することで、乗入を含む遊技媒体の払出に関し、操作の利便性をより向上させることができる。
また、この場合、貸出レート(乗入先レート)の持玉数と別レート(乗入元レート)の持玉数とを異なる色で表示することとしてもよい。例えば、貸出レート(乗入先レート)の持玉数を赤色で表示し、別レート(乗入元レート)の持玉数を白色で表示することとすれば、遊技者に貸出レート(乗入先レート)と別レート(乗入元レート)とを直感的に把握させることができる。なお、複数の別レート(乗入元レート)の持玉数がある場合には、一の別レート(乗入元レート)の持玉数と他の別レート(乗入元レート)の持玉数を、さらに異なる色で表示することとすればよい。
一方、遊技媒体取扱装置1は、ステップS1503の処理において、別レート(例えば、1円レート)の持玉数の貸出レートにおける換算値(例えば、1円レートにおける持玉数400玉(=4円レートに換算して400玉÷4=100玉分))が、貸出レート(例えば、4円レート)の払出下限数(例えば、前述の貸出可能単位遊技媒体数、125玉)以上でない(例えば、1円レートの持玉数が、4円レートに換算した場合に125玉に満たない)と判定した場合には、さらに、他のレート(例えば、1円レート以外の他のレートであって、貸出レート(乗入先レート)である4円レートを含む)の持玉数の乗入により、別レート(例えば、1円レート)の持玉数の貸出レートにおける換算値が、現在レートの払出下限数(例えば、前述の貸出可能単位遊技媒体数)以上となるか否かを判別する(ステップS1505)。
ここで、本変形例1の遊技媒体取扱装置1では、特定の乗入を可能とする(操作ボタン「乗入開始」がタッチパネルLCD16に表示される)条件として、他のレート(例えば、1円レート以外の他のレートであって、貸出レート(乗入先レート)である4円レートを含む)の持玉数の乗入により、別レート(例えば、1円レート)の持玉数の貸出レートにおける換算値が、現在レートの払出下限数(例えば、前述の貸出可能単位遊技媒体数)以上となることを特定の条件としている。
例えば、遊技者が、別レートである1円レートの持玉数として400玉を保有するとともに、貸出レートである4円レートの持玉数として35玉を保有する場合、4円レートの持玉のうち25玉を1円レートに乗入(補充)することにより、1円レートの持玉数を500玉(=400玉(1円レート)+25玉(4円レート)×4(=100玉(1円レートにおける換算値))とすれば、1円レートの持玉(500玉)を貸出レートに乗り入れる(4円レートでの125玉の払出を受ける)ことができるようになる場合、本変形例1の遊技媒体取扱装置1では、特定の条件が成立したとして、4円レートの持玉のうち25玉を1円レートに乗入(補充)させること、及び補充後の1円レートの持玉数(500玉)を貸出レート(4円レート)に乗入して払出を受けることを可能とする特定乗入指示(特定乗入選択操作)を行うことを可能としている。
遊技媒体取扱装置1は、ステップS1505の処理において、他のレート(例えば、1円レート以外の他のレートであって、貸出レート(乗入先レート)である4円レートを含む)の持玉数の乗入により、別レート(例えば、1円レート)の持玉数の貸出レートにおける換算値が、現在レートの払出下限数(例えば、前述の貸出可能単位遊技媒体数)以上となると判別した場合には、特定乗入指示受付処理(ステップS1506)を行い、本変形例1に係る乗入判定処理を終了する。この特定乗入指示受付処理では、タッチパネルLCD16の受付部を特定乗入指示(特定乗入選択操作)が可能となるように制御する。具体的には、操作ボタン「乗入開始」をタッチパネルLCD16の左上に表示し(すなわち、有効化し)、操作ボタン「乗入開始」が押下されることで、例えば、後述する図72に示したような表示がなされ、特定の乗入が可能となる。
一方、遊技媒体取扱装置1は、ステップS1505の処理において、他のレート(例えば、1円レート以外の他のレートであって、貸出レート(乗入先レート)である4円レートを含む)の持玉数の乗入により、別レート(例えば、1円レート)の持玉数の貸出レートにおける換算値が、現在レートの払出下限数(例えば、前述の貸出可能単位遊技媒体数)以上とならないと判別した場合には、本変形例1に係る乗入判定処理を終了する(操作ボタン「乗入開始」がタッチパネルLCD16に表示されない)。
図72は、図71の説明において前述した乗入判定処理の特定乗入指示受付処理(ステップS1506)時における、遊技媒体取扱装置1のタッチパネルLCD16の表示例を示す図である。なお、本図においては、パチンコ遊技ユニットを例に挙げて説明しているが、これに限られるものではなく、パチスロ遊技ユニットにおいても同様の表示が可能である。
図72における左側の図では、タッチパネルLCD16aの上方に、そのパチンコ遊技ユニットで設定されている台番号及び現在のレート(貸出レート)が表示されており、その下方に、その貸出レート(4円レート)の持玉数と、別レート(1円レート)の持玉数が表示されている。
また、さらにその下方に、4円レートの持玉のうち25玉を1円レートに乗入(補充)させると、補充後の1円レートの持玉数(500玉)によって貸出レート(4円レート)に乗入して払出を受けることが可能である旨が表示されるとともに、当該補充をするか否かを選択するための選択ボタンが表示されている。遊技者により、当該補充をすることが選択される(「補充する」がタッチされる)と、図72における右の図に表示が切り替わることとなる。
図72における右側の図では、タッチパネルLCD16aの上方に、そのパチンコ遊技ユニットで設定されている台番号及び現在のレート(貸出レート)が表示されており、その下方に、補充後の貸出レート(4円レート)の持玉数と、補充後の別レート(1円レート)の持玉数が表示されている。
また、さらにその下方に、補充後の別レート(1円レート)の持玉数を貸出レート(4円レート)に乗入して払出を受けるか否かが表示されるとともに、払出を受けた場合の、払出後の貸出レート(4円レート)の持玉数と、払出後の別レート(1円レート)の持玉数が表示されている。
また、さらにその下方に、貸出レート(4円レート)における払出数(すなわち、払出下限数、前述の貸出可能単位遊技媒体数)が表示されるとともに、乗入して払出をするか否かを選択するための選択ボタンが表示されている。遊技者により、乗入して払出をすることが選択される(「乗入する」がタッチされる)と、別レート(1円レート)の持玉数が使用されて、貸出レートにおいて所定数(すなわち、払出下限数、前述の貸出可能単位遊技媒体数)の遊技媒体の払出制御が行われることとなる。
このように、本変形例1に係る、遊技媒体取扱装置1は、本変形例1において説明した第1の条件、第2の条件、及び第3の条件が満たされた場合に、操作ボタン「乗入開始」を表示(すなわち、有効化)し、満たされない場合には、操作ボタン「乗入開始」を非表示(すなわち、無効化)とするように構成されている。
このように構成することで、乗入の利便性の向上を図りつつ、遊技者に乗入の可否を直感的に認識させることができる。
また、本変形例1に係る、遊技媒体取扱装置1は、乗入先レート(例えば、4円レート)よりも乗入元レート(例えば、1円レート)のほうが価値が低く、かつ、乗入先レートの持玉も乗入元レートの持玉も保有している場合に、乗入先レートの持玉を乗入元レートの持玉に補充すれば、乗入元レートの持玉数の乗入先レートでの換算値が、乗入先レートにおける払出下限数以上となる場合には、乗入先レートの持玉を乗入元レートの持玉に補充して、乗入元レートの持玉数によって遊技媒体の払出を行う特定の乗入を行うことが可能となるように構成されている。
このように構成することで、相対的に価値の低い持玉をできる限り使い切りたいと望む遊技者に対して、利便性の向上を図ることができる。
なお、本変形例1における特定の乗入は、乗入先レート(貸出レート)の持玉数が所定の払出単位(例えば、第1実施形態の変形例3において後述する払出単位であり、本変形例1においては、一例として払出単位を50玉とする)に満たない場合に行われることとしてもよい。このように構成することで、相対的に価値の高い持玉に端数が生じることを防止し、あるいは、端数が発生している場合には、その端数を有効に活用させることができ、さらに利便性の向上を図ることができる。
(第1実施形態の変形例2)
図73は、第1実施形態の変形例2に係る、遊技媒体取扱装置1により行われる乗入元乗入不能判定処理の処理手順を示すフローチャートである。図35及び図36を用いて説明した乗入元乗入不能判定処理は、遊技者によるカードの返却指示があった場合に行われることとしていたが、図73を用いて説明する乗入元乗入不能判定処理は、図34を用いて説明した遊技媒体計数時処理において行われるものである。
具体的には、図34におけるステップS111の処理が完了したことに基づいて、乗入元乗入不能判定処理を行うように構成する。
最初に、遊技媒体取扱装置1は、計数装置107の計数結果に基づいて、持玉数演算処理(ステップS1241)を行う。これは、図36におけるステップS1141と同一の処理であるため、詳細は省略する。
次に、遊技媒体取扱装置1は、上記持玉数演算処理の演算結果に基づいて、別レートで払出不能な持玉情報があるか否か(すなわち、乗入不能な持玉情報があるか否か)を判別する(ステップS1242)。別レートで払出不能な持玉情報がない(すなわち、乗入不能な持玉情報がない)と判別した場合には、乗入元乗入不能判定処理を終了する。
一方、別レートで払出不能な持玉がある(すなわち、乗入不能な持玉情報がある)と判別した場合には、払出制御タイマをセットする(ステップS1243)。例えば、払出制御タイマの値として、約2秒が計時可能な値をセットする。
次に、遊技媒体取扱装置1は、タイマ更新処理(ステップS1244)を行う。例えば、定時割込処理などによってタイマの値を更新(減算)する。
次に、遊技媒体取扱装置1は、上記タイマ更新処理の更新(減算)結果に基づいて、払出制御タイマの値が0であるか否かを判別する(ステップS1245)。払出制御タイマの値が0でないと判別した場合には、処理を待機する。
一方、払出制御タイマの値が0であると判別した場合には、演算結果に基づいた持玉数の払出を行う(ステップS1246)。これは、図36におけるステップS1145と同一の処理であるため、詳細は省略する。
なお、計時手段として、タイマに値をセットし、セットされたタイマの値を減算する方式を採用しているが、タイマの値を加算する方式を採用してもよく、また、遊技媒体取扱装置1に内蔵され、あるいは外付けされたRTCによる計時方式を採用することとしてもよい。
このように、本変形例2に係る、遊技媒体取扱装置1は、計数装置107により計数され、当該遊技媒体取扱装置1で記憶された持玉情報に、他の遊技媒体取扱装置1で設定されている貸出レートでは払出不能な持玉情報(すなわち、乗入不能な持玉情報)が残存してしまう場合には、計数されてから所定時間経過後に、その残存してしまう分の持玉情報に応じた遊技媒体を自動的に払い出すように構成されている。
このように構成することで、他のレートに乗入を行おうとしている遊技者とっては無駄となる持玉情報が記憶されたまま乗入を行うことを、遊技媒体の計数時において未然に防止することができ、遊技者と遊技店とのトラブルを未然に防止することが可能となる。
また、この場合、ステップS1246の処理の後に、その残存してしまう分の持玉情報に応じた遊技媒体を払い出した旨の報知を行うこととしてもよい。例えば、計数装置107により遊技媒体が計数された結果、1パチにおける遊技媒体取扱装置1のレート別持玉情報記憶部103cに、1,003玉の持玉情報が記憶されることとなった場合に、当該遊技媒体取扱装置1のタッチパネルLCD16の表示部に、「4パチに移動する場合に払出不能となる3玉を払い出しました。」と表示するようにしてもよい。
このように構成することで、遊技者が、持玉があるにもかかわらず離席してしまうことを防止することができ、遊技者と遊技店とのトラブルを未然に防止することが可能となる。
(第1実施形態の変形例3)
次に、第1実施形態の他の変形例である、変形例3について説明する。なお、本変形例では、パチンコ機3aに対応して設けられる遊技媒体取扱装置1aであって、4円レートが設定されている場合を一例として説明する。
前述したように、遊技媒体取扱装置1aとパチンコ機3aの払出制御部305とは、貸出端子板307を介して接続されており、パチンコ機3aに設けられた玉貸ボタン(図示せず)が遊技者により押下される(すなわち、払出指示がある)と、貸出端子板307から遊技媒体取扱装置1aに貸出要求信号が送信され、遊技媒体取扱装置1aは、その貸出要求信号を受信すると、供給部(図示せず)からパチンコ機3a内部の供給用通路(図示せず)を介して、直接的に貸出要求信号に応じた玉数をパチンコ機3aの上皿に払い出す制御を行うこととしている。
ここで、パチンコ機3aに対して直接的に貸出要求信号に応じた玉数を払い出す場合、一回の払出単位が予め定められているのが通常であり、例えば、一回の払出単位として25玉が予め定められている。
また、遊技店においては、貨幣情報に基づいて遊技球の貸出を行う場合、最低使用可能金額が予め定められているのが通常であり、例えば、最低使用可能金額として500円が予め定められている。
したがって、4円レートのパチンコ機3aにおいて、遊技者からの払出指示が、貨幣情報に基づくものである場合、貸出可能単位遊技媒体数は、払出単位である25玉で割り切れる数の125玉に設定されているのが通常であり、その25玉の払出制御が5回行われることで、125玉がパチンコ機3aの上皿に払い出されるようになっている。
しかしながら、遊技店において、最低使用可能金額はそのままに、貸出可能単位遊技媒体数のみを変更することも可能である。例えば、最低使用可能金額は500円であるが、貸出可能単位遊技媒体数としては、25玉で割り切れない数の貸出可能単位遊技媒体数(例えば、116玉)が設定される場合も生じることとなる。
この場合、4円レートのパチンコ機3aにおいて、遊技者からの貨幣情報に基づく払出指示があると、遊技媒体取扱装置1aは、払出単位である25玉の払出制御を4回行って、100玉をパチンコ機3aの上皿に直接的に払い出すことは可能であるものの、残り16玉については、同様の制御によりパチンコ機3aの上皿に直接的に払い出すことはできない。
もっとも、第1実施形態の遊技媒体取扱装置1aにおいては、前述した乗入元乗入不能判定処理におけるステップS1145、又はステップS1146と同様の制御を行うことで、その残り16玉を払い出すことが可能である。具体的には、図74の説明において後述するステップS150及びステップS151の判別がともにYesである場合に、自動的にその残り16玉の払出制御を行うように構成することとしてもよい。
このように構成することで、遊技店が、最低使用可能金額に対応する貸出可能遊技媒体数を払出単位の整数倍とはならない遊技媒体数に設定した場合であっても、その結果生じた端数を遊技者に確実に供給することができる。
なお、上記の払出制御を行う場合には、前述した端数用払出口21から払出皿124に間接的に払い出すことも可能であるし、玉払出口(例えば、玉払出口23a)から払い出された遊技球をパチンコ機3aの上皿に案内するノズルを介して、間接的に払い出すことも可能である。また、遊技システム全体としてみた場合には、その残り16玉を、島端計数装置5によって間接的に払い出すことも可能である。
ところで、本変形例3における遊技媒体取扱装置1aは、前述した端数用払出口21やノズルを有しない場合であっても、その残り16玉を遊技者に供給することできるように工夫がなされたものである。図74は、第1実施形態の変形例2に係る、遊技媒体取扱装置1及びサーバ装置2により行われる遊技媒体貸出時処理の処理手順を示すフローチャートである。なお、図74においては、説明の便宜上、図33の説明において前述したステップS140からステップS144までの処理を省略しているが、同様の処理が行われるものとする。
最初に、遊技媒体取扱装置1は、払出指示(タッチパネルLCD16の受付部への貸出要求操作、又はパチンコ機3aに設けられた玉貸ボタンへの押下操作)があると、その払出指示が残額情報に基づく払出指示であるか否かを判別する(ステップS150)。すなわち、遊技者からの貨幣情報に基づく払出指示であるか否かを判別する。残額情報に基づく払出指示でないと判別した場合には、ステップS109の処理に移る。
一方、残額情報に基づく払出指示であると判別した場合には、さらに端数が発生するか否かを判別する(ステップS151)。すなわち、払出単位で割り切れない貸出可能単位遊技媒体数(例えば、116玉)が設定されているか否かを判別する。端数が発生しないと判別した場合には、ステップS109の処理に移る。
一方、端数が発生すると判別した場合には、持玉情報判別処理(ステップS152)を行う。具体的には、通常の貸出可能単位遊技媒体数(125玉)に対して不足する分の遊技媒体数(125玉−116玉=9玉)に相当する持玉情報があるか否かを判別する。
次に、遊技媒体取扱装置1は、持玉情報判別処理(ステップS152)の判別の結果に基づいて、端数の充当が可能であるか否かを判別する(ステップS153)。具体的には、通常の貸出可能単位遊技媒体数(125玉)に対して不足する分の遊技媒体数(125玉−116玉=9玉)を持玉情報から充当させることができるか否かを判別する。端数の充当が可能でないと判別した場合には、ステップS109の処理に移る。
一方、端数の充当が可能であると判別した場合には、遊技媒体取扱装置1は、充当要求情報をサーバ装置2に送信し、ステップS109の処理に移る。ここで、充当要求情報には、ステップS110における遊技媒体払出において、上記の不足する分の遊技媒体数を持玉情報から充当させて払い出す旨の情報が含まれる。
次に、遊技媒体取扱装置1は、サーバ装置2に対して貸出要求を行い(ステップS109)、識別情報、残額情報、レート情報及び払出設定情報をサーバ装置2に送信する。ここで、識別情報、残額情報、レート情報及び払出設定情報はレート情報については、図33の説明において前述しているため、説明を省略する。
サーバ装置2は、遊技媒体取扱装置1から送信された充当要求情報、識別情報、残額情報、レート情報及び払出設定情報を受信すると、レート別持玉情報記憶部202cに記憶された持玉情報、あるいは残額情報記憶部202dに記憶された残額情報を識別情報と対応付けて更新し(ステップS204)、更新情報を遊技媒体取扱装置1に送信する。遊技媒体取扱装置1は、サーバ装置2から送信された更新情報を受信すると、遊技媒体の払い出しを行う(ステップS110)。
ステップ110においては、遊技媒体取扱装置1からサーバ装置2に対し、前述した充当要求情報が送信されていた場合には、通常の貸出可能単位遊技媒体数(125玉)に対して不足する分の遊技媒体数(125玉−116玉=9玉)が、持玉情報から充当され、払出単位である25玉の払出制御が5回行われる(すなわち、125玉が払い出される)こととなる一方、前述した充当要求情報が送信されていない場合には、払出単位である25玉の払出制御が4回行われる(すなわち、100玉が払い出される)こととなり、残り16玉の端数が発生することとなる。
次に、遊技媒体取扱装置1は、端数が発生したか否かを判別する(ステップS154)。端数が発生していないと判別した場合には、遊技媒体貸出時処理を終了する。一方、端数が発生したと判別した場合には、端数持玉移行処理(ステップS155)を行う。具体的には、その残り16玉を持玉情報として記憶させるために、サーバ装置2に端数持玉移行情報を送信する。
サーバ装置2は、端数持玉移行情報を受信すると、レート別持玉情報記憶部202cに記憶された持玉情報を識別情報と対応付けて更新し(ステップS210)、更新情報を遊技媒体取扱装置1に送信する。これにより、パチンコ機3aからは払い出せない端数(16玉)が持玉情報として記憶されることとなる。
なお、本変形例3においては、4円レートのパチンコ機3aにおいて、払出単位が25玉、最低使用可能金額が500円、貸出可能単位遊技媒体数が116玉の場合を一例として説明したが、これに限られるものではなく、払出単位及び最低使用可能金額は同様の条件で、貸出可能単位遊技媒体数として、通常の貸出可能単位遊技媒体数(125玉)を超え、かつ払出単位で割り切れない数(例えば、134玉)に設定した場合であっても、本変形例3に係る発明を適用可能であることはいうまでもない。また、同様の対応関係において、1円レートのパチンコ機3aにおいても適用可能である。加えて、パチスロ機3bにおいても適用可能である。例えば、5円レートのパチスロ機3bにおいて、払出単位が50枚、最低使用可能金額が1,000円、貸出可能単位遊技媒体数が188枚(通常は、200枚)の場合、あるいは212枚の場合であっても、本変形例3に係る発明を適用可能である。また、同様の対応関係において、20円レートのパチスロ機3bにおいても適用可能である。
また、本変形例3に係る、遊技媒体取扱装置1においては、ステップS150からステップS153の処理を行うことなく、ステップS154及びステップS155の処理のみ行うこととしてもよく、逆に、ステップS154及びステップS155の処理を行うことなく、ステップS150からステップS153の処理のみ行うこととしてもよい。
また、本変形例3に係る、遊技媒体取扱装置1においては、端数を持玉情報として移行させた場合、あるいは不足する分の遊技媒体数を充当させた場合には、その旨をタッチパネルLCD16により報知するように構成してもよいし、加えて、移行させた端数、あるいは充当させた遊技媒体数を報知するように構成してもよい。
このように構成することで、遊技店が、最低使用可能金額に対応する貸出可能遊技媒体数を払出単位の整数倍とはならない遊技媒体数に設定した場合であっても、遊技者の違和感を軽減させることができる。
さらに、本変形例3に係る、遊技媒体取扱装置1においては、端数を持玉情報として移行させた場合に、その端数が他のレートでは払出可能な遊技媒体数である場合には、その旨を報知するように構成してもよい。例えば、4円レートが設定されている場合に、端数として16玉が生じた場合であっても、1円レートでは、64玉分の価値を有することとなるため、払出単位が25玉であれば、1円レートのパチンコ機3aでは、2回の払出を受けることができる。
このように構成することで、遊技店が、最低使用可能金額に対応する貸出可能遊技媒体数を払出単位で割り切れない遊技媒体数に設定した場合であっても、遊技者の利便性を向上させることができる。
このように、本変形例3に係る、遊技媒体取扱装置1は、遊技者が最低使用可能金額を使用して遊技媒体の貸出を受ける場合に、遊技店が最低使用可能金額に対応する貸出可能単位遊技媒体数を、従来とは異なり、払出単位で割り切れない数に設定している場合であっても、その結果生じる端数を持玉として移行させるようにしたことで、新たな設備を必要とすることなく、その端数を遊技者に供給することができる。
また、本変形例3に係る、遊技媒体取扱装置1は、遊技者が最低使用可能金額を使用して遊技媒体の貸出を受ける場合に、遊技店が最低使用可能金額に対応する貸出可能単位遊技媒体数を、従来とは異なり、払出単位で割り切れない数に設定している場合であっても、その結果生じる不足分を持玉から充当させて、従来通りの貸出可能単位遊技媒体数の払出を行うようにしたことで、新たな設備を必要とすることなく、その端数を遊技者に供給することができるとともに、貸出可能単位遊技媒体数の変更に伴う遊技者の違和感を軽減することができる。
(第1実施形態の変形例4)
次に、第1実施形態の他の変形例である、変形例4について説明する。第1実施形態においては、計数装置107により計数された遊技媒体を計数持玉情報として記憶し、カード返却指示操作がなされてカードが返却される場合、又は貯玉移動操作がなされた場合に、この計数持玉情報を計数持玉情報、又は貯玉情報として記憶することとしているが、本変形例では、計数装置107により計数された遊技媒体を第1計数持玉情報として記憶し、カード返却指示操作がなされてカードが返却される場合に、この第1計数持玉情報を第2計数持玉情報に変換して記憶する構成としている。
また、本変形例においては、第2計数持玉情報が対応付けられたカードが挿入された場合、この第2計数持玉情報を第1計数持玉情報に変換して記憶する構成としている。すなわち、本変形例では、計数持玉情報を、遊技に使用することが可能な第1計数持玉情報と、遊技に使用することが不能な第2計数持玉情報として管理することとしている。なお、第1計数持玉情報から第2持玉計数情報への変換、及び第2計数持玉情報から第1計数持玉情報への変換は、遊技媒体取扱装置1が行うこととしてもよく、サーバ装置2が行うこととしてもよい。以下では、遊技媒体取扱装置1がサーバ装置2を介して(協働して)、これらを行う場合について説明する。
図75及び図76は、持玉情報(計数持玉情報)を第1計数持玉情報及び第2計数持玉情報として管理する場合の処理の概要を示す図であり、図75は、正常の場合の処理の例を示し、図76は、異常の場合の処理の例を示すものである。
最初に、遊技者が、一の遊技機3で遊技媒体を獲得し、獲得した遊技媒体を計数装置107に投入(持玉計数)すると、遊技媒体取扱装置1及びサーバ装置2は、図34に示した遊技媒体計数時処理において、計数結果を第1計数持玉情報として、カードの識別情報と対応付けて記憶する。
ここで、図75に示すように、正常の処理が行われる場合、遊技者によりその一の遊技機3での遊技を終了させようとカード返却指示操作(操作ボタン「返却」のタッチ操作)が行われると、遊技媒体取扱装置1及びサーバ装置2は、図35に示したカード返却時処理において、記憶されている第1計数持玉情報を第2計数持玉情報に変換して記憶し、カードの識別情報と第2計数持玉情報とを対応付けてカードの返却(発行)を行う。
一方、図76に示すように、正常の処理が行われない場合(異常の処理が行われる場合)、遊技者によりその一の遊技機3での遊技を終了させようとカード返却指示操作(操作ボタン「返却」のタッチ操作)が行われたが、何らかの異常(例えば、遊技媒体取扱装置1、サーバ装置2の故障、装置間の通信が途絶)が発生してしまった場合や、カード返却指示操作(操作ボタン「返却」のタッチ操作)が行われることなく、不正行為によってカードが抜き取られてしまった場合には、図35に示したカード返却時処理において、第1計数持玉情報が第2計数持玉情報に変換されず、カードの識別情報と第1計数持玉情報とが対応付けられたままカードが返却(発行)されることとなる。
そして、図75に示すように、正常の処理が行われる場合、遊技者が、他の遊技機3で遊技を開始しようと遊技媒体取扱装置1にカードを挿入すると、遊技媒体取扱装置1及びサーバ装置2は、図27に示したカード返却時処理において、挿入されたカードの識別情報に第2計数持玉情報が対応付けられているか否かを判別し、第2計数持玉情報が対応付けられている場合には、正常に処理されたカードが挿入されたと判別し、記憶されている第2計数持玉情報を第1計数持玉情報に変換して記憶し、第1計数持玉情報に基づく、遊技媒体の貸出(払出)を許可する。
一方、図76に示すように、正常の処理が行われない場合(異常の処理が行われる場合)、遊技者(あるいは不正行為者)が、他の遊技機3で遊技を開始しようと遊技媒体取扱装置1にカードを挿入すると、遊技媒体取扱装置1及びサーバ装置2は、図27に示したカード返却時処理において、挿入されたカードの識別情報に第2計数持玉情報が対応付けられているか否かを判別し、第2計数持玉情報が対応付けられていない場合には、異常に処理されたカードが挿入されたと判別し、遊技媒体取扱装置1をエラー状態に制御するとともに、サーバ装置2にもその旨を送信し、遊技媒体の貸出(払出)を禁止する。
このように、本変形例4に係る、遊技媒体取扱装置1及びサーバ装置2では、計数持玉情報が第1計数持玉情報及び第2計数持玉情報として管理されている。ここで、カードの返却時には、第1計数持玉情報を第2持玉計数情報に変換し、カードの挿入時には、第2計数持玉情報を第1持玉情報に変換することとしている。したがって、遊技に使用することができるのは常に第1計数持玉情報のみであることから、サーバ装置2は、第1計数持玉情報の変移を把握すれば、その当日における売上データを容易に把握することが可能となる。
また、カードの挿入時に、第1計数持玉情報が対応付けて記憶されている場合には、何らかの異常が発生したか、あるいは不正行為があったとすることができるため、遊技媒体取扱装置1及びサーバ装置2は、異常の発生、あるいは不正行為の存在の可能性を容易に把握することが可能となる。
(第1実施形態の変形例5)
次に、第1実施形態の他の変形例である、変形例5について説明する。第1実施形態においては、遊技媒体取扱装置1の情報設定部100i、又はサーバ装置2の情報設定部201eにより、レート情報の設定を可能としているが、本変形例では、それに加えて、乗入自体を許可するか、許可しないかを設定可能とする構成としている。この場合、利便性の観点から遊技媒体取扱装置1の内部に乗入許可スイッチを設け、遊技店の店員の操作により、乗入許可スイッチがオンとされた場合には、乗入が許可され、オフとされた場合には、乗入が許可されないようにすることとしてもよいし、サーバ装置2の情報設定部201eにより、乗入自体を許可するか、許可しないかを設定可能にすることとしてもよい。
また、乗入を許可しないと設定した場合であって、別レートの持玉情報が記憶されているカードが挿入された場合には、所定の操作(例えば、非接触ICカードリーダライタ18への店員カードの認証操作)があるまでカードを返却しないこととしてもよいし、自動的にカードが返却されるとともに、タッチパネルLCD16の表示部に、「一度精算して下さい。」と表示するようにしてもよい。
このように構成することで、乗入を許可するか否かを簡単に設定することができるとともに、乗入を許可しないと設定した場合であっても、遊技者と遊技店とのトラブルを未然に防止することが可能となる。
(第1実施形態の変形例6)
次に、第1実施形態の他の変形例である、変形例6について説明する。第1実施形態においては、主に、パチンコ機3aにおける1円レート及び4円レート間の乗入について説明したが、本変形例6では、パチンコ機3aにおける1円レート、2円レート及び4円レート間の乗入についての変形例について説明する。
具体的には、遊技媒体取扱装置1又はサーバ装置2において、1円レート、2円レート及び4円レートのレート設定を可能とし、レート別持玉情報記憶部103b、202cには、それらに対応する持玉情報がそれぞれ別箇に記憶される場合に、図28を用いて説明した乗入判定処理において、別レートの持玉情報が、当該遊技媒体取扱装置1で設定されている貸出レート(乗入先レート)へ乗入可能であるか否かを判別する場合(ステップS1043)に、乗入先のレートに対して、他の2つのレートに対応する持玉情報を合算して、乗入可能であるか否かを判別するように構成する。
例えば、乗入先レートが4円レートである場合であって、1玉毎の乗入を可能としている場合に、1円レートの持玉情報として2玉分の持玉情報が記憶され、2円レートの持玉情報として1玉分の持玉情報が記憶されていたならば、これらを合算して、乗入可能と判別し、4パチで1玉の払出を可能とするように構成する。
このように構成することで、少なくとも、3つ以上の異なるレートが設定されている遊技店において、乗入の利便性をより高めることができる。
以上のように、第1実施形態の変形例1〜6について説明したが、これらの変形例に係る発明を組み合わせて、あるいは第1実施形態に係る発明と各変形例に記載された発明とを組み合わせて別箇の発明とすることができることはいうまでもない。
以上、第1実施形態及び第1実施形態の変形例に係る遊技媒体取扱装置によれば、以下のような遊技媒体取扱装置を提供することができる(特に、第1実施形態参照)。
フレーム(例えば、フレーム51)と、制御部(例えば、制御部100)が設けられ、前記フレームの所定位置に取り付けられる第1ユニット(例えば、中央ユニット53)と、前記制御部により制御される所定の機器(例えば、ビルバリ105)が設けられ、前記第1ユニット上方に着脱可能に取り付けられるとともに、前記第1ユニットと嵌合接続する第2ユニット(例えば、上部ユニット52と、を少なくとも備え、遊技機(例えば、遊技機3)に対応して設けられる遊技媒体取扱装置(例えば、遊技媒体取扱装置1)であって、前記第1ユニット背面には、前記フレームの前記所定位置に取り付けられたときに、前記フレームの前記所定位置に設けられた開口部(例えば、縦フレーム51dに設けられた開口部)から露出するように、他の装置(例えば、サーバ装置2、遊技機3、及び表示装置4)との接続を可能とするための接続部(例えば、遊技機等接続部535、表示装置接続部536、及びサーバ装置接続部537)が設けられ、前記第1ユニット上方の背面側には、突設部(例えば、突設部53c)が設けられ、前記第2ユニット下方の背面側には、前記突設部と嵌合する切欠嵌合部(例えば、切欠嵌合部52c)が設けられ、前記突設部における前記第1ユニットの前面側を向く面には、第1コネクタ(例えば、第1コネクタ533)が植設され、前記切欠嵌合部における前記第2ユニットの背面側を向く面には、前記第1コネクタと接続する第2コネクタ(例えば、第2コネクタ523)が植設されることを特徴とする遊技媒体取扱装置。
上記の遊技媒体取扱装置によれば、第1ユニットに対して、第2ユニットを取り付けるだけで、第1ユニットと第2ユニットとが嵌合接続されるように構成されていることから、ユニット間の接続を容易として、メンテナンス性を向上させることができる。
また、上記の遊技媒体取扱装置によれば、第2ユニットの背面にコネクタを設けるスペースを確保する必要がなくなるため、遊技媒体取扱装置を小型化することができる。
また、上記の遊技媒体取扱装置によれば、第1ユニットと第2ユニットとの接続線が、これらのユニット以外の必要な部品(例えば、遊技球を搬送する蛇腹など)によって影響を受ける(干渉される)ことがなくなるため、不測の不具合を生じさせてしまうことを防止することができる。
また、上記の遊技媒体取扱装置によれば、第1ユニット上方の背面側に設けられた突設部と、第2ユニット下方の背面側に設けられた切欠嵌合部とが嵌合するため、第2ユニットを取り外さない限り、第1ユニットを取り外すことができなくなることから、制御部が設けられた第1ユニットが容易に取り外されてしまうことを防止することができる。
また、上記に記載の遊技媒体取扱装置において、前記第1ユニットの上面には、前記突設部を除いて、第1ガイド部材(例えば、ガイドレール531)又は第1被ガイド部材(例えば、上部ユニット52の下面部52bに設けられるガイドリブ522)が設けられ、前記第2ユニットの下面には、前記切欠嵌合部を除いて、前記第1被ガイド部材又は前記第1ガイド部材が設けられることを特徴とする遊技媒体取扱装置。
上記の遊技媒体取扱装置によれば、第1ユニットに対して、第2ユニットが誤って取り付けられてしまうことを防止することができる。
また、上記に記載の遊技媒体取扱装置において、前記フレームは、前記第1ユニットを前記所定位置に取り付けるために、前記第1ユニットの下面を案内する第1横フレーム(例えば、中央横フレーム51b)と、前記第1横フレームよりも上方に配置される第2横フレーム(例えば、上部横フレーム51a)と、を含み、前記第2横フレームは、前記第2ユニットの前記切欠嵌合部が前記第1ユニットの突設部と嵌合するように、前記第2ユニットの上面を案内する位置に配置されることを特徴とする遊技媒体取扱装置。
上記の遊技媒体取扱装置によれば、第1ユニットに対して、第2ユニットが取り付けられる際に、第2ユニットの上面が第2横フレームによって案内されるため、第1ユニットと第2ユニットとを嵌合接続しようとするだけで、第2ユニットの取付向きを正しく認識させることができる。
また、上記に記載の遊技媒体取扱装置において、前記第1横フレームの上面には、第2ガイド部材(例えば、中央横フレーム51bの上面に設けられるガイドレール)又は第2被ガイド部材(例えば、中央ユニット53の下面部53bに設けられるガイドリブ532)が設けられ、前記第1ユニットの下面には、前記第2被ガイド部材又は前記第2ガイド部材が設けられることを特徴とする遊技媒体取扱装置。
上記の遊技媒体取扱装置によれば、第1横フレームに対して、第1ユニットが誤って取り付けられてしまうことを防止することができる。
また、第1実施形態及び第1実施形態の変形例に係る遊技媒体取扱装置によれば、以下のような遊技媒体取扱装置を提供することができる(特に、第1実施形態参照)。
遊技機(例えば、遊技機3)に対応して設けられる遊技媒体取扱装置(例えば、遊技媒体取扱装置1)であって、遊技者の持玉情報を特定するための情報(例えば、識別情報)を記憶する記憶媒体を貯留可能な記憶媒体貯留手段(例えば、カードリーダライタ104)と、前記記憶媒体貯留手段に貯留された記憶媒体数を記憶可能な記憶媒体数記憶手段(例えば、記憶部103)と、遊技者からの返却指示に基づいて、前記記憶媒体貯留手段に貯留された記憶媒体を返却可能な記憶媒体返却手段(例えば、カードリーダライタ104)と、遊技者からの払出指示に基づいて、遊技媒体の払出制御を実行する遊技媒体払出手段(例えば、払出装置106)と、前記遊技媒体払出手段による遊技媒体の払出制御の実行が可能である第1制御状態(例えば、開店中)と、前記遊技媒体払出手段による遊技媒体の払出制御の実行が不能である第2制御状態(例えば、閉店中)と、を少なくとも有し、当該制御状態を切り替え可能な制御状態切替手段(例えば、制御部100)と、前記記憶媒体数記憶手段により記憶された記憶媒体数と、前記制御状態切替手段により切り替えられた制御状態とに基づいて、所定の表示態様により報知を行う報知手段(例えば、状態表示灯13)と、を備え、前記報知手段は、前記制御状態切替手段により切り替えられた制御状態が前記第1制御状態であり、前記記憶媒体数記憶手段により記憶された記憶媒体数が第1枚数(例えば、3枚)未満、又は当該第1枚数よりも多い第2枚数(例えば、10枚)以上である場合には、第1態様(例えば、点滅)による第1の色(例えば、青色)で報知を行い、前記制御状態切替手段により切り替えられた制御状態が前記第1制御状態であり、前記記憶媒体数記憶手段により記憶された記憶媒体数が前記第1枚数以上、又は前記第2枚数未満である場合には、前記第1態様とは異なる第2態様(例えば、点灯)による前記第1の色で報知を行い、前記制御状態切替手段により切り替えられた制御状態が前記第2制御状態であり、前記記憶媒体数記憶手段により記憶された記憶媒体数が前記第1枚数未満、又は前記第2枚数以上である場合には、前記第1態様による前記第1の色とは異なる第2の色(例えば、白色)で報知を行い、前記制御状態切替手段により切り替えられた制御状態が前記第2制御状態であり、前記記憶媒体数記憶手段により記憶された記憶媒体数が前記第1枚数以上、又は前記第2枚数未満である場合には、前記第2態様による前記第2の色で報知を行うことを特徴とする遊技媒体取扱装置。
上記の遊技媒体取扱装置によれば、記憶媒体の貯留枚数(例えば、残カード枚数)を示す情報とともに、制御状態(例えば、開店中又は閉店中)を示す情報が報知されることから、遊技店の店員は制御状態に応じた適切な対応を行うことができることとなるため、遊技店の運営の円滑さを向上させることができる。
また、上記に記載の遊技媒体取扱装置において、前記制御状態切替手段は、さらに、遊技媒体取扱装置の起動処理中である第3制御状態(例えば、起動処理中)に切り替え可能であり、前記報知手段は、前記制御状態切替手段により切り替えられた制御状態が前記第3制御状態である場合には、前記第1態様による前記第2の色で報知を行うことを特徴とする遊技媒体取扱装置。
上記の遊技媒体取扱装置によれば、例えば、第1態様(例えば、点滅)による第2の色(例えば、白色)で報知が行われている場合に、その後、第2態様(例えば、点灯)による第1の色(例えば、青色)で報知が行われることとなった場合には、第1制御状態(例えば、起動処理中)であったことを認識することができ、第1態様(例えば、点滅)による第2の色(例えば、青色)で報知が行われることとなった場合には、記憶媒体の補給又は回収を行う必要があることを認識することができるため、無理に色分けすることなく、第1制御状態(例えば、開店中)又は第2制御状態(例えば、閉店中)以外の制御状態である第3制御状態(例えば、起動処理中)の報知を行うことができる。
また、上記に記載の遊技媒体取扱装置において、前記制御状態切替手段は、遊技媒体取扱装置を管理するサーバ装置(例えば、サーバ装置2)からの指示に基づいて制御状態を切り替え可能であり、前記制御状態切替手段により前記第1制御状態に切り替えられているとき、及び前記制御状態切替手段により前記第2制御状態に切り替えられているときに、前記サーバ装置に前記記憶媒体数記憶手段により記憶された記憶媒体数を示す情報(例えば、カード残数情報)を送信することを特徴とする遊技媒体取扱装置。
上記の遊技媒体取扱装置によれば、遊技媒体取扱装置の制御状態を第1制御状態(例えば、開店中)とするか、第2制御状態(例えば、閉店中)とするかがサーバ装置(例えば、サーバ装置2)によって制御される場合には、貯留されている記憶媒体数を示す情報(例えば、カード残数情報)をサーバ装置に送信されることで、例えば、サーバ装置においても、貯留されている記憶媒体数を示す情報を表示することが可能となる。
また、第1実施形態及び第1実施形態の変形例に係る遊技媒体取扱装置及び遊技システムによれば、以下のような遊技媒体取扱装置及び遊技システムを提供することができる(特に、第1実施形態参照)。
遊技機(例えば、遊技機3)に対応して設けられる遊技媒体取扱装置(例えば、遊技媒体取扱装置1)であって、貨幣の受入、収容及び排出が可能な貨幣処理手段(例えば、ビルバリ105)と、前記貨幣処理手段が貨幣を受入れたことに基づいて、遊技媒体の払出制御を可能とする遊技媒体払出手段(例えば、払出装置106)と、前記貨幣処理手段による貨幣の収容状態を検知する貨幣検知手段(例えば、紙幣検出センサ)と、操作者による操作を受付可能な操作受付手段(例えば、タッチパネルLCD16)と、を備え、前記貨幣処理手段は、貨幣の受入を可能とするとともに、受入れた貨幣の収容を可能とする第1状態(例えば、閉鎖状態)と、収容された貨幣の排出を可能とする第2状態(例えば、開放状態)との間で変移可能であり、前記操作受付手段は、前記貨幣検知手段の検知結果にかかわらず、前記貨幣処理手段を前記第1状態から前記第2状態に変移させるための第1操作(例えば、個別開放操作)を受付可能とし、前記貨幣処理手段が前記第1状態から前記第2状態に変移した後、前記貨幣検知手段により貨幣が収容されていないと検知されたことに基づいて、前記貨幣処理手段を前記第2状態から前記第1状態に変移させるための第2操作(例えば、個別閉鎖操作)を受付可能としたことを特徴とする遊技媒体取扱装置。
上記の遊技媒体取扱装置によれば、紙幣の抜き取りなどの不正行為が行われた可能性があること、及び貨幣処理手段(例えば、ビルバリ105におけるシャッタ機構105f)などに不具合が発生している可能性があることを認識させやすくすることができる。
また、上記に記載の遊技媒体取扱装置において、前記貨幣処理手段は、前記第1状態から前記第2状態に変移した後、前記貨幣検知手段の検知結果が所定時間変化しない場合には、前記操作受付手段により前記第2操作が受け付けられることなく、前記第2状態から前記第1状態に変移させることを特徴とする遊技媒体取扱装置。
また、上記に記載の遊技媒体取扱装置において、前記貨幣処理手段は、前記第1状態から前記第2状態に変移する前に、前記貨幣検知手段により貨幣が収容されていないと検知されていた場合には、前記第1状態から前記第2状態に変移した後、所定時間経過したことに基づいて、前記操作受付手段により前記第2操作が受け付けられることなく、前記第2状態から前記第1状態に変移させることを特徴とする遊技媒体取扱装置。
上記の遊技媒体取扱装置によれば、第2操作(例えば、個別閉鎖操作)が行われない場合であっても、影響を与えない範囲で紙幣処理手段(例えば、ビルバリ105におけるシャッタ機構105f)の閉め忘れを防止することができるため、紙幣回収の安全性及び作業効率を向上させることができる。
また、上記に記載の遊技媒体取扱装置において、前記貨幣処理手段が前記第1状態から前記第2状態に変移したことを示す第1情報、前記貨幣処理手段が前記第2状態から前記第1状態に変移したことを示す第2情報、及び前記貨幣検知手段の検知結果を示す第3情報を外部に送信する情報送信手段をさらに備えたことを特徴とする遊技媒体取扱装置。
また、上記の遊技媒体取扱装置と、前記情報送信手段により送信される前記第1乃至第3情報を受信可能なサーバ装置及び/又は表示装置とを含む遊技システム。
上記の遊技媒体取扱装置及び遊技システムによれば、サーバ装置(例えば、サーバ装置2)及び/又は表示装置(例えば、表示装置4)によっても、紙幣の抜き取りなどの不正行為が行われた可能性があること、及び貨幣処理手段(例えば、ビルバリ105におけるシャッタ機構105f)などに不具合が発生している可能性があることを認識することができる。
また、第1実施形態及び第1実施形態の変形例に係る遊技媒体取扱装置によれば、以下のような遊技媒体取扱装置を提供することができる(特に、第1実施形態参照)。
遊技機(例えば、遊技機3)に対応して設けられる遊技媒体取扱装置(例えば、遊技媒体取扱装置1)であって、貨幣の受入、収容及び排出が可能な貨幣処理手段(例えば、ビルバリ105)と、前記貨幣処理手段が貨幣を受入れたことに基づいて、遊技媒体の払出制御を可能とする遊技媒体払出手段(例えば、払出装置106)と、前記遊技媒体払出手段による遊技媒体の払出制御の実行が可能である第1制御状態(例えば、開店中)と、前記遊技媒体払出手段による遊技媒体の払出制御の実行が不能である第2制御状態(例えば、閉店中)と、を少なくとも有し、当該制御状態を切り替え可能な制御状態切替手段(例えば、制御部100)と、操作者による操作を受付可能な操作受付手段(例えば、タッチパネルLCD16)と、前記操作者の権限(例えば、認証クラス)を設定可能な権限設定手段(例えば、制御部100)と、を備え、前記貨幣処理手段は、貨幣の受入を可能とするとともに、受入れた貨幣の収容を可能とする閉鎖状態と、収容された貨幣の排出を可能とする開放状態との間で変移可能であり、前記操作受付手段は、前記制御状態切替手段により切り替えられた制御状態にかかわらず、一の遊技媒体取扱装置における前記貨幣処理手段を前記閉鎖状態から前記開放状態に変移させるための個別開放操作を受付可能とし、前記制御状態切替手段により切り替えられた制御状態が前記第2制御状態である場合に、複数の遊技媒体取扱装置における前記貨幣処理手段を前記閉鎖状態から前記開放状態に変移させるための一括開放操作を受付可能とし、前記権限設定手段は、前記個別開放操作が行える権限(例えば、クラス1〜3)と、前記一括開放操作が行える権限(例えば、クラス2以上)とで異なる権限を設定可能であることを特徴とする遊技媒体取扱装置。
また、上記に記載の遊技媒体取扱装置において、前記操作受付手段は、前記制御状態切替手段により切り替えられた制御状態にかかわらず、一の遊技媒体取扱装置における前記貨幣処理手段を前記開放状態から前記閉鎖状態に変移させるための個別閉鎖操作を受付可能とし、前記制御状態切替手段により切り替えられた制御状態が前記第2制御状態である場合に、複数の遊技媒体取扱装置における前記貨幣処理手段を前記開放状態から前記閉鎖状態に変移させるための一括閉鎖操作を受付可能とし、前記権限設定手段は、前記個別閉鎖操作が行える権限(例えば、クラス1〜3)と、前記一括閉鎖操作が行える権限(例えば、クラス2以上)とで異なる権限を設定可能であることを特徴とする遊技媒体取扱装置。
上記の遊技媒体取扱装置によれば、例えば、制御状態が第1制御状態(例えば、開店中)である場合には、遊技店のいずれの店員もメンテナンス等の目的で貨幣処理手段(例えば、ビルバリ105)を個別に開閉可能とし、制御状態が第2制御状態(例えば、閉店中)である場合には、特定の店員(例えば、店長)が紙幣回収の目的で貨幣処理手段(例えば、ビルバリ105)を一括して開閉可能としたことから、紙幣などの貨幣の回収作業を容易としつつ、特定の状況(例えば、開店中に異常が発生した状況など)においては柔軟な対応を可能とし、かつ、セキュリティ面も担保することができる。
また、上記に記載の遊技媒体取扱装置において、前記権限設定手段は、前記制御状態切替手段により前記第1制御状態から前記第2制御状態に切り替え可能な所定の権限(例えば、クラス2以上)を設定可能であり、前記操作受付手段は、前記権限設定手段により前記所定の権限が設定されている場合に、前記一括開放操作及び/又は前記一括閉鎖操作を受付可能とすることを特徴とする遊技媒体取扱装置。
上記の遊技媒体取扱装置によれば、遊技媒体取扱装置の制御状態を変更する権限と、一括開放操作及び/又は一括開放操作が行える権限とを連動させることができるため、遊技店の運用に応じた適切な権限を付与することが可能となる。
また、上記に記載の遊技媒体取扱装置において、前記貨幣処理手段による貨幣の収容状態を検知する貨幣検知手段(例えば、紙幣検出センサ)をさらに備え、前記操作受付手段により前記一括開放操作が受付けられた場合に、当該一括開放操作によって前記貨幣処理手段が前記閉鎖状態から前記開放状態に変移する対象となる複数の遊技媒体取扱装置のうち、少なくとも一の遊技媒体取扱装置において、前記貨幣検知手段により貨幣が収容されていないと検知される場合には、当該複数の遊技媒体取扱装置について、前記貨幣処理手段を前記閉鎖状態から前記開放状態に変移させないことを特徴とする遊技媒体取扱装置。
また、上記に記載の遊技媒体取扱装置において、前記貨幣処理手段による貨幣の収容状態を検知する貨幣検知手段(例えば、紙幣検出センサ)をさらに備え、前記操作受付手段により前記一括開放操作が受付けられた場合に、当該一括開放操作によって前記貨幣処理手段が前記閉鎖状態から前記開放状態に変移する対象となる複数の遊技媒体取扱装置のうち、前記貨幣検知手段により貨幣が収容されていないと検知される遊技媒体取扱装置については、前記貨幣処理手段を前記閉鎖状態から前記開放状態に変移させないことを特徴とする遊技媒体取扱装置。
上記の遊技媒体取扱装置によれば、紙幣などの貨幣の回収が不要な遊技媒体取扱装置の貨幣処理手段(例えば、ビルバリ105)が、一括開放操作によって開放状態となってしまうことを防止し、作業効率を向上させることができる。
また、第1実施形態及び第1実施形態の変形例に係る遊技媒体取扱装置及びサーバ装置によれば、以下のような遊技媒体取扱装置及びサーバ装置を提供することができる(特に、第1実施形態参照)。
遊技媒体を計数する遊技媒体計数手段(例えば、計数装置107)と、当該遊技媒体計数手段により計数された遊技媒体数を含む遊技者の持玉情報を特定するための情報(例えば、識別情報)を記憶する記憶媒体の受入及び返却が可能な記憶媒体処理手段(例えば、カードリーダライタ104)と、前記持玉情報を特定するための情報に基づいて遊技媒体の払出制御を可能とする遊技媒体払出手段(例えば、払出装置106)と、を備え、遊技機(例えば、遊技機3)に対応して設けられる遊技媒体取扱装置(例えば、遊技媒体取扱装置1)であって、前記持玉情報は、前記遊技媒体計数手段により遊技媒体が計数されると、計数された遊技媒体数が第1の持玉情報(例えば、第1計数持玉情報)として特定され、前記記憶媒体処理手段が記憶媒体を正常な動作にて返却する場合、前記第1の持玉情報が当該第1の持玉情報とは異なる第2の持玉情報(例えば、第2計数持玉情報)に変換されて特定され、前記記憶媒体処理手段が記憶媒体を受入れた場合、当該記憶媒体に前記第2の持玉情報を特定するための情報が記憶されている場合には、前記第2の持玉情報が前記第1の持玉情報に変換されて特定され、前記遊技媒体払出手段は、前記第1の持玉情報を特定するための情報に基づいて、遊技媒体の払出制御を可能とし、前記記憶媒体処理手段が受入れた記憶媒体に前記第1の持玉情報を特定するための情報が記憶されている場合には、所定のエラー状態に制御するエラー状態制御手段(例えば、変形例4に係るエラー状態の制御を行う、制御部100)を備えたことを特徴とする遊技媒体取扱装置。
遊技媒体を計数する遊技媒体計数手段(例えば、計数装置107)と、当該遊技媒体計数手段により計数された遊技媒体数を含む遊技者の持玉情報を特定するための情報(例えば、識別情報)を記憶する記憶媒体の受入及び返却が可能な記憶媒体処理手段(例えば、カードリーダライタ104)と、前記持玉情報を特定するための情報に基づいて遊技媒体の払出制御を可能とする遊技媒体払出手段(例えば、払出装置106)と、を備え、遊技機(例えば、遊技機3)に対応して設けられる遊技媒体取扱装置(例えば、遊技媒体取扱装置1)を管理するサーバ装置(例えば、サーバ装置2)であって、前記サーバ装置は、前記遊技媒体計数手段により遊技媒体が計数されると、計数された遊技媒体数を第1の持玉情報(例えば、第1計数持玉情報)として記憶し、前記記憶媒体処理手段により記憶媒体が正常な動作にて返却される場合、前記第1の持玉情報を当該第1の持玉情報とは異なる第2の持玉情報(例えば、第2計数持玉情報)に変換して記憶し、前記記憶媒体処理手段により記憶媒体が受入れられた場合、当該記憶媒体に前記第2の持玉情報を特定するための情報が記憶されている場合には、前記第2の持玉情報を前記第1の持玉情報に変換して記憶し、前記記憶媒体処理手段により受入れられた記憶媒体に前記第1の持玉情報を特定するための情報が記憶されている場合には、前記遊技媒体取扱装置を所定のエラー状態に制御するエラー状態制御手段(例えば、変形例4に係るエラー状態の制御を制御部100に行わせる、サーバ装置2)を備えたことを特徴とするサーバ装置。
上記の遊技媒体取扱装置及びサーバ装置によれば、持玉情報が第1の持玉情報(例えば、第1計数持玉情報)及び第2の持玉情報(例えば、第2計数持玉情報)として管理されている。ここで、記憶媒体の返却時には、第1の持玉情報を第2の持玉情報に変換し、記憶媒体の受入時には、第2の持玉情報を第1の持玉情報に変換することとしている。したがって、遊技に使用することができるのは常に第1の持玉情報のみであることから、サーバ装置は、第1の持玉情報の変移を把握すれば、その当日における売上データを容易に把握することが可能となる。
また、上記の遊技媒体取扱装置及びサーバ装置によれば、記憶媒体の受入時に、第1の持玉情報を特定するための情報が記憶されている場合には、何らかの異常が発生したか、あるいは不正行為(例えば、正常な返却動作によることなく記憶媒体が抜き取られるなどの行為)があったとすることができるため、異常の発生、あるいは不正行為の存在の可能性を容易に把握することが可能となる。
また、第1実施形態及び第1実施形態の変形例に係る遊技媒体取扱装置によれば、以下のような遊技媒体取扱装置を提供することができる(特に、第1実施形態参照)。
遊技機(例えば、遊技機3)に対応して設けられる遊技媒体取扱装置(例えば、遊技媒体取扱装置1)であって、単位遊技媒体あたりの価値が異なるレート(例えば、1玉あたりの価値が4円である4円レート、1玉あたりの価値が1円である1円レート)を設定可能なレート設定手段(例えば、情報設定部100h)と、前記レート設定手段により設定可能なレート毎に、遊技者の持玉情報を特定するための情報(例えば、識別情報)を記憶する記憶媒体の受入が可能な記憶媒体処理手段(例えば、カードリーダライタ104)と、遊技者による操作を受付可能な操作受付手段(例えば、タッチパネルLCD16)と、前記レート設定手段により設定されているレートによる持玉情報に基づいて遊技媒体の払出制御を実行する第1の払出制御(例えば、4円レートが設定されている場合の4円レートの持玉による遊技球の払出制御)、及び前記レート設定手段により設定されているレートとは異なるレートによる持玉情報に基づいて遊技媒体の払出制御を実行する第2の払出制御(例えば、4円レートが設定されている場合の1円レートの持玉による遊技球の払出制御)を実行可能な遊技媒体払出手段(例えば、払出装置106)と、を備え、前記操作受付手段は、前記遊技媒体払出手段に前記第2の払出制御を実行させるための乗入選択操作を受付ける乗入選択操作受付手段(例えば、操作ボタン「乗入開始」)と、前記遊技媒体払出手段による前記第2の払出制御を終了させるための乗入終了操作を受付ける乗入終了操作受付手段(例えば、操作ボタン「乗入終了」)と、前記第1の払出制御による遊技媒体の払出、又は前記第2の払出制御による遊技媒体の払出を実行させるための払出指示操作を受付ける払出指示操作受付手段(例えば、操作ボタン「再プレイ」)と、を含み、前記遊技媒体払出手段は、前記乗入選択操作受付手段により前記乗入選択操作が受付けられ、前記第2の払出制御が実行されている場合には、少なくとも前記乗入終了操作受付手段により前記乗入終了操作が受付けられるまで、前記払出指示操作受付手段により前記払出指示操作が受付けられると、前記第2の払出制御による遊技媒体の払出を実行することを特徴とする遊技媒体取扱装置。
上記の遊技媒体取扱装置によれば、乗入されていない(すなわち、第1の払出制御が実行されている)場合には、乗入選択操作受付手段(例えば、操作ボタン「乗入開始」)が操作されることにより、即座に乗り入れ再プレイ(すなわち、第2の払出制御による遊技媒体の払出)を開始させることができ、乗入されている(すなわち、第2の払出制御が実行されている)場合には、乗入終了操作受付手段(例えば、操作ボタン「乗入終了」)が操作されることにより、即座に乗り入れ再プレイを終了させることが可能となる。したがって、特に、乗入による遊技媒体の払出を行うか否かを頻繁に変更したい遊技者に対して、利便性を向上させることができる。
また、上記に記載の遊技媒体取扱装置において、前記操作受付手段は、タッチパネルであり、前記乗入選択操作受付手段、前記乗入終了操作受付手段及び前記払出指示操作受付手段は、前記タッチパネルに表示される操作ボタンであり、前記乗入選択操作受付手段と前記乗入終了操作受付手段とは、前記タッチパネルに選択的に表示されることを特徴とする遊技媒体取扱装置。
上記の遊技媒体取扱装置によれば、乗入に関するタッチ操作の利便性を向上させることができる。
また、上記に記載の遊技媒体取扱装置において、前記払出指示操作受付手段は、前記遊技媒体払出手段により前記第1の払出制御が実行されている場合には、所定の表示態様(例えば、黄色で「再プレイ」の表示)で前記タッチパネルに表示され、前記遊技媒体払出手段により前記第2の払出制御が実行されている場合には、前記所定の表示態様とは異なる特定の表示態様(例えば、赤色で「再プレイ」の表示)で前記タッチパネルに表示されることを特徴とする遊技媒体取扱装置。
上記の遊技媒体取扱装置によれば、タッチパネル(例えば、タッチパネルLCD16)に乗入終了操作受付手段(例えば、操作ボタン「乗入終了」)が表示されているか否かと、払出指示操作受付手段(例えば、操作ボタン「再プレイ」)の表示態様とに基づいて、直感的に乗入中であるか否かを把握することが可能となる。
また、第1実施形態及び第1実施形態の変形例に係る遊技媒体取扱装置によれば、以下のような遊技媒体取扱装置を提供することができる(特に、第1実施形態参照)。
遊技機(例えば、遊技機3)に対応して設けられる遊技媒体取扱装置(例えば、遊技媒体取扱装置1)であって、単位遊技媒体あたりの価値が異なるレート(例えば、1玉あたりの価値が4円である4円レート、1玉あたりの価値が1円である1円レート)を設定可能なレート設定手段(例えば、情報設定部100h)と、前記レート設定手段により設定可能なレート毎に、遊技者の持玉情報を特定するための情報を記憶する記憶媒体の受入及び返却が可能な記憶媒体処理手段(例えば、カードリーダライタ104)と、前記レート設定手段により設定されているレートの持玉情報に基づいて遊技媒体の払出制御を実行する第1の払出制御(例えば、4円レートが設定されている場合の4円レートの持玉による遊技球の払出制御)、及び前記レート設定手段により設定されているレートとは異なるレートの持玉情報に基づいて遊技媒体の払出制御を実行する第2の払出制御(例えば、4円レートが設定されている場合の1円レートの持玉による遊技球の払出制御)を、遊技者の払出指示にしたがって実行可能な遊技媒体払出手段(例えば、払出装置106)と、前記遊技媒体払出手段により前記第2の払出制御が実行されている場合に、所定の制御情報(例えば、乗入中フラグ)を格納する制御情報格納手段(例えば、記憶部103)と、当該遊技媒体取扱装置を管理するサーバ装置(例えば、サーバ装置2)との間でオフライン状態が発生した場合に、当該オフライン状態における制御を実行するオフライン状態制御手段(例えば、制御部100による、図41に示す会員カード挿入中オフライン時処理)と、を備え、前記オフライン状態制御手段は、前記記憶媒体処理手段が遊技店の会員の持玉情報と対応する情報が記憶された会員記憶媒体(例えば、会員カード)を受入れている場合であって、前記遊技媒体払出手段により前記第2の払出制御が実行されている場合に、前記オフライン状態が発生した場合には、前記遊技媒体払出手段によって、前記第1の払出制御による遊技媒体の払出、及び前記第2の払出制御による遊技媒体の払出が実行されることを禁止し、前記制御情報格納手段により格納されている前記所定の制御情報をクリアし、計時を開始し、所定時間(例えば、5秒間)計時しても前記オフライン状態が継続している場合には、前記記憶媒体処理手段により受入れている前記会員記憶媒体を排出させることを特徴とする遊技媒体取扱装置。
また、上記に記載の遊技媒体取扱装置において、前記オフライン状態制御手段は、前記所定時間計時する前に前記オフライン状態から回復した場合には、前記制御情報格納手段に前記所定の制御情報を再度格納させ、前記遊技媒体払出手段によって、前記第1の払出制御による遊技媒体の払出、及び前記第2の払出制御による遊技媒体の払出が実行されることを許可することを特徴とする遊技媒体取扱装置。
遊技機(例えば、遊技機3)に対応して設けられる遊技媒体取扱装置(例えば、遊技媒体取扱装置1)であって、単位遊技媒体あたりの価値が異なるレート(例えば、1玉あたりの価値が4円である4円レート、1玉あたりの価値が1円である1円レート)を設定可能なレート設定手段(例えば、情報設定部100h)と、前記レート設定手段により設定可能なレート毎に、遊技者の持玉情報を特定するための情報を記憶する記憶媒体の受入及び返却が可能な記憶媒体処理手段(例えば、カードリーダライタ104)と、前記レート設定手段により設定されているレートの持玉情報に基づいて遊技媒体の払出制御を実行する第1の払出制御(例えば、4円レートが設定されている場合の4円レートの持玉による遊技球の払出制御)、及び前記レート設定手段により設定されているレートとは異なるレートの持玉情報に基づいて遊技媒体の払出制御を実行する第2の払出制御(例えば、4円レートが設定されている場合の1円レートの持玉による遊技球の払出制御)を、遊技者の払出指示にしたがって実行可能な遊技媒体払出手段(例えば、払出装置106)と、前記遊技媒体払出手段により前記第2の払出制御が実行されている場合に、所定の制御情報(例えば、乗入中フラグ)を格納する制御情報格納手段(例えば、記憶部103)と、当該遊技媒体取扱装置を管理するサーバ装置(例えば、サーバ装置2)との間でオフライン状態が発生した場合に、当該オフライン状態における制御を実行するオフライン状態制御手段(例えば、制御部100による、図41に示す会員カード挿入中オフライン時処理)と、を備え、前記オフライン状態制御手段は、前記記憶媒体処理手段が遊技店の会員の持玉情報と対応する情報が記憶された会員記憶媒体(例えば、会員カード)を受入れている場合であって、前記遊技媒体払出手段により前記第2の払出制御が実行されている場合に、前記オフライン状態が発生した場合には、前記遊技媒体払出手段によって、前記第1の払出制御による遊技媒体の払出、及び前記第2の払出制御による遊技媒体の払出が実行されることを禁止し、計時を開始し、所定時間(例えば、5秒間)計時しても前記オフライン状態が継続している場合には、前記制御情報格納手段により格納されている前記所定の制御情報をクリアして、前記記憶媒体処理手段により受入れている前記会員記憶媒体を排出させ、前記所定時間計時する前に前記オフライン状態から回復した場合には、前記遊技媒体払出手段によって、前記第1の払出制御による遊技媒体の払出、及び前記第2の払出制御による遊技媒体の払出が実行されることを許可することを特徴とする遊技媒体取扱装置。
上記の遊技媒体取扱装置によれば、会員記憶媒体(例えば、会員カード)が挿入されている場合に、乗入を可能としつつ、オフライン状態が発生した場合であっても、遊技者の保有する有価価値(例えば、持玉情報や残額情報)を適切に管理することができる。
また、上記の遊技媒体取扱装置によれば、会員記憶媒体(例えば、会員カード)が挿入されている場合に、オフライン状態の発生によって遊技者に与える影響を最小限とすることができるため、遊技者と遊技店の間でトラブルが発生してしまうことを抑止することができる。
また、上記に記載の遊技媒体取扱装置において、前記オフライン状態制御手段は、前記オフライン状態が発生したことを示す情報を前記遊技機に送信する情報送信手段を備えたことを特徴とする遊技媒体取扱装置。
上記の遊技媒体取扱装置によれば、遊技媒体取扱装置(例えば、遊技媒体取扱装置1)においてオフライン状態が発生したことを、遊技機(例えば、パチンコ機3a)においても報知することが可能となる。
また、第1実施形態及び第1実施形態の変形例に係る遊技媒体取扱装置によれば、以下のような遊技媒体取扱装置を提供することができる(特に、第1実施形態参照)。
遊技機(例えば、遊技機3)に対応して設けられる遊技媒体取扱装置(例えば、遊技媒体取扱装置1)であって、単位遊技媒体あたりの価値が異なるレート(例えば、1玉あたりの価値が4円である4円レート、1玉あたりの価値が1円である1円レート)を設定可能なレート設定手段(例えば、情報設定部100h)と、前記レート設定手段により設定可能なレート毎に、遊技者の持玉情報を特定するための情報(例えば、識別情報)を記憶する記憶媒体の受入及び返却が可能な記憶媒体処理手段(例えば、カードリーダライタ104)と、前記レート設定手段により設定されているレートの持玉情報に基づいて遊技媒体の払出制御を実行する第1の払出制御(例えば、4円レートが設定されている場合の4円レートの持玉による遊技球の払出制御)、及び前記レート設定手段により設定されているレートとは異なるレートの持玉情報に基づいて遊技媒体の払出制御を実行する第2の払出制御(例えば、4円レートが設定されている場合の1円レートの持玉による遊技球の払出制御)を、遊技者の払出指示にしたがって実行可能な遊技媒体払出手段(例えば、払出装置106)と、前記遊技媒体払出手段により前記第2の払出制御が実行されている場合に、所定の制御情報(例えば、乗入中フラグ)を格納する制御情報格納手段(例えば、記憶部103)と、当該遊技媒体取扱装置を管理するサーバ装置(例えば、サーバ装置2)との間でオフライン状態が発生した場合に、当該オフライン状態における制御を実行するオフライン状態制御手段(例えば、制御部100による、図42に示す計数カード挿入中オフライン時処理)と、を備え、前記オフライン状態制御手段は、前記記憶媒体処理手段が遊技店の会員でない非会員の持玉情報を特定するための情報が記憶された非会員記憶媒体(例えば、計数カード)を受入れている場合であって、前記遊技媒体払出手段により前記第2の払出制御が実行されている場合に、前記オフライン状態が発生した場合には、前記遊技媒体払出手段によって、前記第2の払出制御による遊技媒体の払出が実行されることを禁止し、前記制御情報格納手段により格納されている前記所定の制御情報をクリアすることを特徴とする遊技媒体取扱装置。
また、上記に記載の遊技媒体取扱装置において、前記オフライン状態制御手段は、前記オフライン状態が発生した場合に、計時を開始し、所定時間(例えば、5秒間)計時する前に前記オフライン状態から回復した場合には、前記制御情報格納手段に前記所定の制御情報を再度格納させ、前記遊技媒体払出手段によって、前記第2の払出制御による遊技媒体の払出が実行されることを許可することを特徴とする遊技媒体取扱装置。
遊技機(例えば、遊技機3)に対応して設けられる遊技媒体取扱装置(例えば、遊技媒体取扱装置1)であって、単位遊技媒体あたりの価値が異なるレート(例えば、1玉あたりの価値が4円である4円レート、1玉あたりの価値が1円である1円レート)を設定可能なレート設定手段(例えば、情報設定部100h)と、前記レート設定手段により設定可能なレート毎に、遊技者の持玉情報を特定するための情報(例えば、識別情報)を記憶する記憶媒体の受入及び返却が可能な記憶媒体処理手段(例えば、カードリーダライタ104)と、前記レート設定手段により設定されているレートの持玉情報に基づいて遊技媒体の払出制御を実行する第1の払出制御(例えば、4円レートが設定されている場合の4円レートの持玉による遊技球の払出制御)、及び前記レート設定手段により設定されているレートとは異なるレートの持玉情報に基づいて遊技媒体の払出制御を実行する第2の払出制御(例えば、4円レートが設定されている場合の1円レートの持玉による遊技球の払出制御)を、遊技者の払出指示にしたがって実行可能な遊技媒体払出手段(例えば、払出装置106)と、前記遊技媒体払出手段により前記第2の払出制御が実行されている場合に、所定の制御情報(例えば、乗入中フラグ)を格納する制御情報格納手段(例えば、記憶部103)と、当該遊技媒体取扱装置を管理するサーバ装置(例えば、サーバ装置2)との間でオフライン状態が発生した場合に、当該オフライン状態における制御を実行するオフライン状態制御手段(例えば、制御部100による、図42に示す計数カード挿入中オフライン時処理)と、を備え、前記オフライン状態制御手段は、前記記憶媒体処理手段が遊技店の会員でない非会員の持玉情報を特定するための情報が記憶された非会員記憶媒体(例えば、計数カード)を受入れている場合であって、前記遊技媒体払出手段により前記第2の払出制御が実行されている場合に、前記オフライン状態が発生した場合には、前記遊技媒体払出手段によって、前記第2の払出制御による遊技媒体の払出が実行されることを禁止し、計時を開始し、所定時間(例えば、5秒間)計時しても前記オフライン状態が継続している場合には、前記制御情報格納手段により格納されている前記所定の制御情報をクリアし、前記所定時間計時する前に前記オフライン状態から回復した場合には、前記遊技媒体払出手段によって、前記第2の払出制御による遊技媒体の払出が実行されることを許可することを特徴とする遊技媒体取扱装置。
上記の遊技媒体取扱装置によれば、非会員記憶媒体(例えば、計数カード)が挿入されている場合に、乗入を可能としつつ、オフライン状態が発生した場合であっても、遊技者の保有する有価価値(例えば、持玉情報や残額情報)を適切に管理することができる。
また、上記の遊技媒体取扱装置によれば、非会員記憶媒体(例えば、計数カード)が挿入されている場合に、オフライン状態の発生によって遊技者に与える影響を最小限とすることができるため、遊技者と遊技店の間でトラブルが発生してしまうことを抑止することができる。
また、第1実施形態及び第1実施形態の変形例に係る遊技媒体取扱装置によれば、以下のような遊技媒体取扱装置を提供することができる(特に、第1実施形態参照)。
遊技機(例えば、遊技機3)に対応して設けられる遊技媒体取扱装置(例えば、遊技媒体取扱装置1)であって、単位遊技媒体あたりの価値が異なるレート(例えば、1玉あたりの価値が4円である4円レート、1玉あたりの価値が1円である1円レート)を設定可能なレート設定手段(例えば、情報設定部100h)と、前記レート設定手段により設定可能なレート毎に、遊技者の持玉情報を特定するための情報(例えば、識別情報)を記憶する記憶媒体の受入及び返却が可能な記憶媒体処理手段(例えば、カードリーダライタ104)と、前記レート設定手段により設定されているレートの持玉情報に基づいて遊技媒体の払出制御を実行する第1の払出制御(例えば、4円レートが設定されている場合の4円レートの持玉による遊技球の払出制御)、及び前記レート設定手段により設定されているレートとは異なるレートの持玉情報に基づいて遊技媒体の払出制御を実行する第2の払出制御(例えば、4円レートが設定されている場合の1円レートの持玉による遊技球の払出制御)を、遊技者の払出指示にしたがって実行可能な遊技媒体払出手段(例えば、払出装置106)と、前記遊技媒体払出手段により前記第2の払出制御が実行されている場合に、所定の制御情報(例えば、乗入中フラグ)を格納する制御情報格納手段(例えば、記憶部103)と、当該遊技媒体取扱装置を管理するサーバ装置(例えば、サーバ装置2)との間でオフライン状態が発生した場合に、当該オフライン状態における制御を実行するオフライン状態制御手段(例えば、制御部100による、図41に示す会員カード挿入中オフライン時処理、及び図42に示す計数カード挿入中オフライン時処理)と、を備え、前記オフライン状態制御手段は、前記オフライン状態制御手段は、前記記憶媒体処理手段が遊技店の会員の持玉情報を特定するための情報が記憶された会員記憶媒体(例えば、会員カード)を受入れている場合であって、前記遊技媒体払出手段により前記第2の払出制御が実行されている場合に、前記オフライン状態が発生した場合には、前記遊技媒体払出手段によって、前記第1の払出制御による遊技媒体の払出、及び前記第2の払出制御による遊技媒体の払出が実行されることを禁止し、前記制御情報格納手段により格納されている前記所定の制御情報をクリアし、計時を開始し、所定時間(例えば、5秒間)計時しても前記オフライン状態が継続している場合には、前記記憶媒体処理手段により受入れている前記会員記憶媒体を排出させ、前記記憶媒体処理手段が遊技店の会員でない非会員の持玉情報を特定するための情報が記憶された非会員記憶媒体(例えば、計数カード)を受入れている場合であって、前記遊技媒体払出手段により前記第2の払出制御が実行されている場合に、前記オフライン状態が発生した場合には、前記遊技媒体払出手段によって、前記第1の払出制御による遊技媒体の払出、及び前記第2の払出制御による遊技媒体の払出が実行されることを禁止しないことを特徴とする遊技媒体取扱装置。
また、上記に記載の遊技媒体取扱装置において、前記オフライン状態制御手段は、前記記憶媒体処理手段が前記会員記憶媒体を受入れている場合であって、前記所定時間計時する前に前記オフライン状態から回復した場合には、前記制御情報格納手段に前記所定の制御情報を再度格納させ、前記遊技媒体払出手段によって、前記第1の払出制御による遊技媒体の払出、及び前記第2の払出制御による遊技媒体の払出が実行されることを許可することを特徴とする遊技媒体取扱装置。
遊技機(例えば、遊技機3)に対応して設けられる遊技媒体取扱装置(例えば、遊技媒体取扱装置1)であって、単位遊技媒体あたりの価値が異なるレート(例えば、1玉あたりの価値が4円である4円レート、1玉あたりの価値が1円である1円レート)を設定可能なレート設定手段(例えば、情報設定部100h)と、前記レート設定手段により設定可能なレート毎に、遊技者の持玉情報を特定するための情報(例えば、識別情報)を記憶する記憶媒体の受入及び返却が可能な記憶媒体処理手段(例えば、カードリーダライタ104)と、前記レート設定手段により設定されているレートの持玉情報に基づいて遊技媒体の払出制御を実行する第1の払出制御(例えば、4円レートが設定されている場合の4円レートの持玉による遊技球の払出制御)、及び前記レート設定手段により設定されているレートとは異なるレートの持玉情報に基づいて遊技媒体の払出制御を実行する第2の払出制御(例えば、4円レートが設定されている場合の1円レートの持玉による遊技球の払出制御)を、遊技者の払出指示にしたがって実行可能な遊技媒体払出手段(例えば、払出装置106)と、前記遊技媒体払出手段により前記第2の払出制御が実行されている場合に、所定の制御情報(例えば、乗入中フラグ)を格納する制御情報格納手段(例えば、記憶部103)と、当該遊技媒体取扱装置を管理するサーバ装置(例えば、サーバ装置2)との間でオフライン状態が発生した場合に、当該オフライン状態における制御を実行するオフライン状態制御手段(例えば、制御部100による、図41に示す会員カード挿入中オフライン時処理、及び図42に示す計数カード挿入中オフライン時処理)と、を備え、前記オフライン状態制御手段は、前記オフライン状態制御手段は、前記記憶媒体処理手段が遊技店の会員の持玉情報を特定するための情報が記憶された会員記憶媒体(例えば、会員カード)を受入れている場合であって、前記遊技媒体払出手段により前記第2の払出制御が実行されている場合に、前記オフライン状態が発生した場合には、前記遊技媒体払出手段によって、前記第1の払出制御による遊技媒体の払出、及び前記第2の払出制御による遊技媒体の払出が実行されることを禁止し、計時を開始し、所定時間(例えば、5秒間)計時しても前記オフライン状態が継続している場合には、前記制御情報格納手段により格納されている前記所定の制御情報をクリアして、前記記憶媒体処理手段により受入れている前記会員記憶媒体を排出させ、前記所定時間計時する前に前記オフライン状態から回復した場合には、前記遊技媒体払出手段によって、前記第1の払出制御による遊技媒体の払出、及び前記第2の払出制御による遊技媒体の払出が実行されることを許可し、前記記憶媒体処理手段が遊技店の会員でない非会員の持玉情報を特定するための情報が記憶された非会員記憶媒体(例えば、計数カード)を受入れている場合であって、前記遊技媒体払出手段により前記第2の払出制御が実行されている場合に、前記オフライン状態が発生した場合には、前記遊技媒体払出手段によって、前記第1の払出制御による遊技媒体の払出、及び前記第2の払出制御による遊技媒体の払出が実行されることを禁止しないことを特徴とする遊技媒体取扱装置。
上記の遊技媒体取扱装置によれば、会員記憶媒体(例えば、会員カード)が挿入されている場合、及び非会員記憶媒体(例えば、計数カード)が挿入されている場合のいずれの場合にも、乗入を可能としつつ、オフライン状態が発生した場合であっても、遊技者の保有する有価価値(例えば、持玉情報や残額情報)を適切に管理することができる。
また、遊技店においては、通常、会員記憶媒体(例えば、会員カード)と対応付けられて記憶された持玉情報(例えば、貯玉情報)は翌日以降も有効であるのに対し、非会員記憶媒体(例えば、計数カード)と対応付けて記憶された持玉情報(例えば、計数持玉情報)は原則当日のみ有効であることから、上記の遊技媒体取扱装置によれば、会員記憶媒体(例えば、会員カード)と対応付けられて記憶された持玉情報(例えば、貯玉情報)については保全を優先し、非会員記憶媒体(例えば、計数カード)と対応付けて記憶された持玉情報(例えば、計数持玉情報)については使用に供されることを優先することができるため、オフライン状態が発生した場合に、持玉の種別に応じて、遊技者が不利益を被ることを可能な限り防止することができる。
また、上記の遊技媒体取扱装置によれば、会員記憶媒体(例えば、会員カード)が挿入されている場合に、オフライン状態の発生によって遊技者に与える影響を最小限とすることができるため、遊技者と遊技店の間でトラブルが発生してしまうことを抑止することができる。
また、第1実施形態及び第1実施形態の変形例に係る遊技媒体取扱装置によれば、以下のような遊技媒体取扱装置を提供することができる(特に、第1実施形態参照)。
遊技機(例えば、遊技機3)に対応して設けられる遊技媒体取扱装置(例えば、遊技媒体取扱装置1)であって、単位遊技媒体あたりの価値が異なるレート(例えば、1玉あたりの価値が4円である4円レート、1玉あたりの価値が1円である1円レート)を設定可能なレート設定手段(例えば、情報設定部100h)と、前記レート設定手段により設定可能なレート毎に、遊技者の持玉情報を特定するための情報(例えば、識別情報)を記憶する記憶媒体の受入が可能な記憶媒体処理手段(例えば、カードリーダライタ104)と、遊技者による操作を受付可能な操作受付手段(例えば、タッチパネルLCD16)と、前記レート設定手段により設定されているレートの持玉情報に基づいて遊技媒体の払出制御を実行する第1の払出制御(例えば、4円レートが設定されている場合の4円レートの持玉による遊技球の払出制御)、及び前記レート設定手段により設定されているレートとは異なるレートの持玉情報に基づいて遊技媒体の払出制御を実行する第2の払出制御(例えば、4円レートが設定されている場合の1円レートの持玉による遊技球の払出制御)を実行可能な遊技媒体払出手段(例えば、払出装置106)と、前記遊技媒体払出手段により前記第1の払出制御の実行を可能とするか、又は前記第1の払出制御及び前記第2の払出制御の実行を可能とするかを設定可能な払出制御設定手段(例えば、制御部100による、乗入の態様の設定)と、を備え、前記操作受付手段は、タッチパネルであり、前記遊技媒体払出手段に前記第2の払出制御を実行させるための乗入選択操作を受付ける乗入選択操作ボタン(例えば、操作ボタン「乗入開始」)と、前記第1の払出制御による遊技媒体の払出、又は前記第2の払出制御による遊技媒体の払出を実行させるための払出指示操作を受付ける払出指示操作ボタン(例えば、操作ボタン「再プレイ」)と、を表示可能であり、前記乗入選択操作ボタンは、前記持玉情報を特定するための情報により特定される持玉情報があること(例えば、図71に示す乗入判定処理におけるS1501の判別結果がYesであること)を第1の条件とし、前記払出制御設定手段により前記第1の払出制御及び前記第2の払出制御の実行が可能であると設定されていること(例えば、図71に示す乗入判定処理におけるS1502の判別結果がYesであること)を第2の条件とし、前記レート設定手段により設定されているレートとは異なるレートの持玉情報に基づく持玉数が、前記遊技媒体払出手段によって、前記第2の払出制御による遊技媒体の払出が行われる場合の払出下限数以上であること(例えば、図71に示す乗入判定処理におけるS1503の判別結果がYesであること)を第3の条件とし、前記第1乃至第3の条件が満たされる場合に、前記タッチパネルに表示されることを特徴とする遊技媒体取扱装置。
上記の遊技媒体取扱装置によれば、乗入の利便性の向上を図りつつ、遊技者に乗入の可否を直感的に認識させることができる。
また、上記に記載の遊技媒体取扱装置において、前記タッチパネルは、前記乗入選択操作ボタンにより前記乗入選択操作が受付けられると、前記レート設定手段により設定されているレートの持玉情報に基づく持玉数と、前記レート設定手段により設定されているレートとは異なるレートの持玉情報に基づく持玉数とを異なる色で表示し、当該表示は前記払出指示操作ボタンとして機能することを特徴とする遊技媒体取扱装置。
上記の遊技媒体取扱装置によれば、乗入を含む遊技媒体の払出に関し、操作の利便性をより向上させることができる。
また、第1実施形態及び第1実施形態の変形例に係る遊技媒体取扱装置によれば、以下のような遊技媒体取扱装置を提供することができる(特に、第1実施形態参照)。
遊技機(例えば、遊技機3)に対応して設けられる遊技媒体取扱装置(例えば、遊技媒体取扱装置1)であって、単位遊技媒体あたりの価値が異なるレート(例えば、1玉あたりの価値が4円である4円レート、1玉あたりの価値が1円である1円レート)を設定可能なレート設定手段(例えば、情報設定部100h)と、前記レート設定手段により設定可能なレート毎に、遊技者の持玉情報を特定するための情報(例えば、識別情報)を記憶する記憶媒体の受入が可能な記憶媒体処理手段(例えば、カードリーダライタ104)と、遊技者による操作を受付可能な操作受付手段(例えば、タッチパネルLCD16)と、前記レート設定手段により設定されているレートの持玉情報に基づいて遊技媒体の払出制御を実行する第1の払出制御(例えば、4円レートが設定されている場合の4円レートの持玉による遊技球の払出制御)、及び前記レート設定手段により設定されているレートとは異なるレートの持玉情報に基づいて遊技媒体の払出制御を実行する第2の払出制御(例えば、4円レートが設定されている場合の1円レートの持玉による遊技球の払出制御)を実行可能な遊技媒体払出手段(例えば、払出装置106)と、を備え、前記レート設定手段は、第1のレート(例えば、4円レート)と、当該第1のレートよりも価値が低い第2のレート(例えば、1円レート)とを設定可能であり、前記操作受付手段は、前記レート設定手段により前記第1のレートが設定されている場合に、前記第2のレートの持玉情報に基づく持玉数が、前記遊技媒体払出手段によって、前記第2の払出制御による遊技媒体の払出が行われる場合の払出下限数(例えば、125玉)未満である(例えば、1円レートにおける持玉数が400玉(=4円レートに換算して400玉÷4=100玉分)である)が、前記第1のレートの持玉情報に基づく持玉数を前記第2のレートに換算して補充を行うことにより、前記第2のレートの持玉情報に基づく持玉数が、前記第2の払出制御による遊技媒体の払出が行われる場合の払出下限数以上となる(例えば、1円レートにおける持玉数が500玉(=4円レートに換算して500玉÷4=120玉分)となる)場合には、当該補充を行ってから前記遊技媒体払出手段に前記第2の払出制御による遊技媒体の払出を実行させるための特定乗入選択操作を受付可能であることを特徴とする遊技媒体取扱装置。
上記の遊技媒体取扱装置によれば、相対的に価値の低い持玉をできる限り使い切りたいと望む遊技者に対して、利便性の向上を図ることができる。
また、上記に記載の遊技媒体取扱装置において、前記操作受付手段は、前記第1のレートの持玉情報に基づく持玉数が、予め定められた払出単位(例えば、貸出要求信号に応じてパチンコ機3aに直接的に遊技球を払い出す場合の、一回の払出制御で払い出される玉数の単位)に満たない場合に、前記特定乗入選択操作を受付可能であることを特徴とする遊技媒体取扱装置。
上記の遊技媒体取扱装置によれば、相対的に価値の高い持玉に端数が生じることを防止し、あるいは、端数が発生している場合には、その端数を有効に活用させることができ、さらに利便性の向上を図ることができる。
また、第1実施形態及び第1実施形態の変形例に係る遊技媒体取扱装置によれば、以下のような遊技媒体取扱装置を提供することができる(特に、第1実施形態参照)。
遊技機(例えば、遊技機3)に対応して設けられる遊技媒体取扱装置(例えば、遊技媒体取扱装置1)であって、遊技媒体を計数する遊技媒体計数手段(例えば、計数装置107)と、前記遊技媒体計数手段により計数された遊技媒体数を含む遊技者の持玉情報を特定するための情報を記憶する記憶媒体の受入及び返却が可能な記憶媒体処理手段(例えば、カードリーダライタ104)と、前記持玉情報を特定するための情報に基づいて遊技媒体の払出制御を可能とする遊技媒体払出手段(例えば、払出装置106)と、遊技者の持玉情報の分割が可能な持玉分割処理手段(例えば、持玉分割制御部100d)と、遊技者の操作を受付可能な遊技者操作受付手段(例えば、タッチパネルLCD16)と、遊技店の店員の操作を受付可能な店員操作受付手段(例えば、タッチパネルLCD16及び非接触ICカードリーダライタ18)と、前記記憶媒体処理手段が記憶媒体を受入れている場合に、前記遊技者操作受付手段が所定のロック操作(例えば、カードロック要求操作)を受付けた場合には、少なくとも前記記憶媒体処理手段により受入れられた記憶媒体を返却させるための操作(例えば、カード返却指示操作)が、前記遊技者操作受付手段により受付けられることを無効化するロック状態(例えば、カードロック状態)に制御するロック状態制御手段(例えば、制御部100による、図30に示すカードロック処理)と、を備え、前記持玉分割処理手段は、前記店員操作受付手段により持玉情報を分割させるための操作(例えば、持玉分割サービス操作)が行われたことに基づいて、持玉情報の分割(例えば、図25に示す店員用ICカード処理による持玉情報の分割)が可能であり、前記店員操作受付手段は、前記ロック状態制御手段により前記ロック状態に制御されている場合であっても持玉情報を分割させるための操作を受付可能であることを特徴とする遊技媒体取扱装置。
また、上記に記載の遊技媒体取扱装置において、前記持玉分割処理手段は、前記遊技者操作受付手段により持玉情報を分割させるための操作(例えば、持玉分割操作)が行われたことに基づいて、第1の態様による持玉情報の分割(例えば、図37に示す持玉分割時処理による持玉情報の分割)が可能であるとともに、前記店員操作受付手段により持玉情報を分割させるための操作(例えば、持玉分割サービス操作)が行われたことに基づいて、前記第1の態様とは異なる第2の態様による持玉情報の分割(例えば、図25に示す店員用ICカード処理による持玉情報の分割)が可能であり、前記ロック状態制御手段は、前記ロック状態において、前記持玉分割処理手段により持玉情報を分割させるための操作(例えば、持玉分割操作)が、前記遊技者操作受付手段により受付けられることを無効化し、前記第1の態様は、前記持玉分割処理手段により分割された持玉情報を特定するための情報が記憶された記憶媒体が、前記記憶媒体処理手段により返却される態様(例えば、図37に示す持玉分割時処理において分割カードが発行される態様)であり、前記第2の態様は、前記記憶媒体処理手段により記憶媒体が返却されない態様(例えば、図25に示す店員用ICカード処理において持玉分割情報が保持される態様)であることを特徴とする遊技媒体取扱装置。
また、上記に記載の遊技媒体取扱装置において、前記店員操作受付手段は、遊技店の店員用の認証媒体(例えば、店員用ICカード)を受付可能な認証媒体受付手段(例えば、非接触ICカードリーダライタ18)を含み、前記店員用の認証媒体は、前記持玉分割処理手段により分割された持玉情報を特定するための情報(例えば、識別情報)を記憶可能であり、前記第2の態様は、前記店員用の認証媒体を用いて、前記持玉分割処理手段により分割された持玉情報を移動可能な態様(例えば、図26に示す店員用ICカード処理において分割持玉割当サービス操作に基づく持玉情報の移動を可能とする態様)であることを特徴とする遊技媒体取扱装置。
上記の遊技媒体取扱装置によれば、カードロックによる防犯性は担保しつつ、特に、持玉の分割に関する遊技者の利便性をより向上させることができる。
また、第1実施形態及び第1実施形態の変形例に係る遊技媒体取扱装置によれば、以下のような遊技媒体取扱装置を提供することができる(特に、第1実施形態参照)。
遊技機(例えば、遊技機3)に対応して設けられる遊技媒体取扱装置(例えば、遊技媒体取扱装置1)であって、遊技媒体(例えば、遊技球)が払い出される払出口(例えば、払出口43)と、前記払出口から払い出された遊技媒体を前記遊技機に案内する案内通路(例えば、球案内部20)と、遊技媒体が補給される補給口(例えば、補給口27)と、前記補給口から補給された遊技媒体を前記払出口側に搬送する搬送通路(例えば、球搬送ベース31)と、前記搬送通路より搬送された遊技媒体を前記払出口に揚送する揚送手段(例えば、スクリュー36)と、前記揚送手段を駆動する駆動手段(例えば、スクリューモータ34)と、前記払出口から遊技媒体が払い出されることを検知する検知手段(例えば、出口センサ43)と、所定の払出条件が成立したことに基づいて(例えば、遊技者からの払出指示があったことに基づいて)、前記駆動手段を駆動させることにより、遊技媒体の払出制御を実行する制御手段(例えば、制御部100)と、を備え、前記搬送通路は、前記補給口側から前記払出口側に向かって、第1底面部(例えば、搬送底面44)及び第2底面部(例えば、段差部48)を有するとともに、少なくとも前記第1底面部及び前記第2底面部が前記補給口側から前記払出口側に向かって下り傾斜となるように設けられ、前記第2底面部の傾斜角度は、前記第1底面部の傾斜角度よりも大きいことを特徴とする遊技媒体取扱装置。
上記の遊技媒体取扱装置によれば、遊技媒体が補給される補給口の位置にかかわらず、遊技媒体の払出口及びこの払出口に取り付けられる案内通路の位置決めを可能とするとともに、その位置決めの結果に応じて、他のデバイスを最適な位置に配置することができるため、遊技者や遊技店の店員の利便性を担保することができる。
また、上記の遊技媒体取扱装置によれば、搬送通路の上流側の第1底面部及び中流側の第2底面部とが少なくとも下り傾斜となるように設けられる場合に、第2底面部の傾斜角度を、第1底面部の傾斜角度よりも大きくなるように構成したことから、遊技媒体を適切な速度で下流側の揚送手段に進入させることができ、揚送手段による遊技媒体の揚送を円滑に実行することが可能となる。
また、上記に記載の遊技媒体取扱装置において、前記制御手段は、前記所定の払出条件が成立したことに基づいて、所定数(例えば、125玉)の遊技媒体の払出制御を実行可能であり、前記検知手段により前記所定数以下の特定数目(例えば、125玉目)の遊技媒体の払い出しの検知が開始される前であって、所定の制御条件が成立したとき(例えば、払出要求個数が1となったとき)に、前記駆動手段の駆動率を低下させる制御(例えば、図39に示すスクリューモータ制御処理におけるステップS1310の処理)を実行するとともに、前記検知手段により前記特定数目の遊技媒体の払い出しの検知が開始されたとき(例えば、図39に示すスクリューモータ制御処理におけるステップS1311の処理結果がYesであるとき)に、前記駆動手段の駆動を停止させる制御(例えば、図39に示すスクリューモータ制御処理におけるステップS1312の処理)を実行することを特徴とする遊技媒体取扱装置。
上記の遊技媒体取扱装置によれば、検知手段により特定数目(例えば、125玉目)の遊技媒体の払い出しの検知が開始される前であって、所定の制御条件が成立したときに、駆動手段の駆動率を低下させ、検知手段により特定数目の遊技媒体の払い出しの検知が開始されたときに、駆動手段を停止させることで、揚送手段により必要数(例えば、125玉)を超える遊技媒体が揚送されてしまうことを防止しつつ、その慣性力に応じて必要数(例えば、125玉)の遊技媒体の払出制御を適切に実行することが可能となる。
また、上記に記載の遊技媒体取扱装置において、前記検知手段は、センサであり、当該センサ上を遊技媒体が通過することにより遊技媒体の払い出しを検知するもの(例えば、出口センサ43)であり、前記制御手段は、前記所定の払出条件が成立してから、前記検知手段により遊技媒体の払い出しが検知されない時間が所定時間(例えば、約2秒)となったことに基づいて、特定の処理(例えば、図40に示す払出エラー処理)を実行し、前記特定の処理において、前記センサ上に遊技媒体があるか否かを判定し、前記センサ上に遊技媒体があると判定した場合(例えば、図40に示す払出エラー処理におけるステップS1358の判定結果がYesである場合)に、前記センサ上を遊技媒体が通過するまで前記駆動手段の駆動を中断する制御(例えば、図40に示す払出エラー処理におけるステップS1359の処理)を実行することを特徴とする遊技媒体取扱装置。
上記の遊技媒体取扱装置によれば、センサにより遊技媒体の払い出しが検知されない時間が所定時間(例えば、約2秒)となると、さらにセンサ上に遊技媒体があるか否かが判定される。そして、センサ上に遊技媒体があると判定した場合には、センサよりも下流側(例えば、ノズルを含む球案内部)において、遊技媒体が案内されない状態(例えば、遊技媒体がノズル内で詰まっている状態)が発生していると判定し、当該状態が遊技者や遊技店の店員により解消されるまで、駆動手段の駆動を中断(待機)させるようにしたことから、遊技媒体が案内されない状態が発生した場合であっても、駆動手段に過負荷をかけることなく、当該状態を適切に解消させることが可能となる。
また、上記に記載の遊技媒体取扱装置において、前記駆動手段は、モータであり、当該モータを正回転させることにより前記揚送手段を駆動させて、前記搬送通路より搬送された遊技媒体を前記払出口に揚送するもの(例えば、スクリューモータ34)であり、前記検知手段は、センサであり、当該センサ上を遊技媒体が通過することにより遊技媒体が払い出しを検知するもの(例えば、出口センサ43)であり、前記制御手段は、前記所定の払出条件が成立してから、前記検知手段により遊技媒体の払い出しが検知されない時間が所定時間(例えば、約2秒)となったことに基づいて、特定の処理(例えば、図40に示す払出エラー処理)を実行し、前記特定の処理において、前記センサ上に遊技媒体があるか否かを判定し、前記センサ上に遊技媒体がないと判定した場合(例えば、図40に示す払出エラー処理におけるステップS1358の判定結果がNoである場合)に、前記モータを逆回転させる制御(例えば、図40に示す払出エラー処理におけるステップS1361の処理)を実行することを特徴とする遊技媒体取扱装置。
上記の遊技媒体取扱装置によれば、センサにより遊技媒体の払い出しが検知されない時間が所定時間(例えば、約2秒)となると、さらにセンサ上に遊技媒体があるか否かが判定される。そして、センサ上に遊技媒体がないと判定した場合には、センサよりも上流側(例えば、球搬送ベース31やスクリュー36)において、遊技媒体が搬送、又は揚送されない状態(例えば、遊技媒体がスクリュー36に噛み込んでいる状態)が発生していると判定し、モータを逆回転させるようにしたことから、遊技媒体が搬送、又は揚送されない状態が発生した場合であっても、当該状態を迅速に解消させることが可能となる。
また、上記に記載の遊技媒体取扱装置において、また、本発明は、前記搬送通路は、少なくとも前記第1底面部(例えば、搬送底面44)の両側に立設される側壁(例えば、搬送側壁45)を有するとともに、前記側壁の少なくとも一部が横断面方向において蛇行形状に形成されている(例えば、蛇行部31b)ことを特徴とする遊技媒体取扱装置。
上記の遊技媒体取扱装置によれば、搬送通路の側壁の少なくとも一部が横断面方向において蛇行形状に形成されることで、補給口から補給された遊技媒体が、その自重により搬送される場合に、必要以上に加速して揚送手段に進入してしまうことを防止することが可能となる。
また、第1実施形態及び第1実施形態の変形例に係るサーバ装置及び遊技媒体取扱装置によれば、以下のようなサーバ装置及び遊技媒体取扱装置を提供することができる(特に、第1実施形態参照)。
遊技機(例えば、遊技機3)に対応して設けられる遊技媒体取扱装置(例えば、遊技媒体取扱装置1)を管理するサーバ装置(例えば、サーバ装置2)であって、単位遊技媒体あたりの価値が異なるレート(例えば、1枚あたりの価値が5円である5円レート、1枚あたりの価値が20円である20円レート)を設定可能なレート設定手段(例えば、情報設定部201e)と、前記遊技媒体取扱装置により受け入れられる記憶媒体の識別情報を管理する識別情報管理手段(例えば、カード情報記憶部202a)と、前記レート設定手段により設定可能なレート毎に、遊技者の持玉情報を前記識別情報と対応付けて記憶可能な持玉情報記憶手段(例えば、レート別持玉情報記憶部202c)と、前記遊技媒体取扱装置が前記記憶媒体を受け入れた場合であって、遊技者からの払出指示があった場合に、当該記憶媒体の識別情報と対応付けて前記持玉情報記憶手段により記憶されている持玉情報に基づいて、前記遊技媒体取扱装置による遊技媒体の払出制御を実行させる、遊技媒体払出制御手段(例えば、持玉管理装置200)と、前記遊技媒体払出制御手段による制御結果に基づいて、少なくとも、前記遊技機毎に、又は前記遊技機の種類毎に生成される所定の売上データを出力可能なデータ出力手段(例えば、出力部240)と、を備え、前記遊技媒体払出制御手段は、前記記憶媒体の識別情報と対応付けて前記持玉情報記憶手段により記憶されている持玉情報が、前記レート設定手段により設定されているレートによる持玉情報である場合に、当該レートに基づいて、前記遊技媒体取扱装置による遊技媒体の払出制御を実行させる、通常処理を可能とする通常処理手段(例えば、20円レートが設定されている場合に、持玉管理装置200による20円レートの持玉情報に基づく遊技媒体貸出時処理)と、前記記憶媒体の識別情報と対応付けて前記持玉情報記憶手段により記憶されている持玉情報が、前記レート設定手段により設定されているレートとは異なるレートによる持玉情報である場合に、前記レート設定手段により設定されているレートの持玉情報に換算して前記遊技媒体取扱装置による遊技媒体の払出制御を実行させる、乗入処理を可能とする乗入処理手段(例えば、20円レートが設定されている場合に、持玉管理装置200による5円レートの持玉情報に基づく遊技媒体貸出時処理)と、を含み、前記所定の売上データは、少なくとも、前記通常処理手段による処理結果と前記乗入処理手段による処理結果とに基づいて生成される(例えば、図68に示す台別帳票データ、図69に示す機種別帳票データ)ことを特徴とするサーバ装置。
また、上記に記載のサーバ装置において、前記所定の売上データに基づいて、前記遊技機毎又は前記遊技機の種類毎の評価を実行可能な評価実行手段(例えば、表示部250による図70に示す機種別分析データの表示)をさらに備えたことを特徴とするサーバ装置。
遊技機(例えば、遊技機3)に対応して設けられ、遊技に関する情報を管理するサーバ装置(例えば、サーバ装置2)に接続される遊技媒体取扱装置(例えば、遊技媒体取扱装置1)であって、単位遊技媒体あたりの価値が異なるレート(例えば、1枚あたりの価値が5円である5円レート、1枚あたりの価値が20円である20円レート)を設定可能なレート設定手段(例えば、情報更新部100c)と、前記レート設定手段により設定可能なレート毎に、遊技者の持玉情報を記憶可能な持玉情報記憶手段(例えば、レート別持玉情報記憶部103c)と、持玉情報と対応する情報を記憶する記憶媒体を受け入れ可能な記憶媒体受入手段(例えば、カードリーダライタ104)と、遊技者からの払出指示にしたがって、遊技媒体の払出制御を実行する遊技媒体払出手段(例えば、制御部100による払出装置106の制御)と、前記サーバ装置に情報を送信する情報送信手段(例えば、情報送信部100b)と、を備え、前記記憶媒体受入手段は、前記記憶媒体に、前記レート設定手段により設定されているレートとは異なるレートによる持玉情報と対応する情報が記憶されている場合であっても、前記記憶媒体の受け入れを可能とし、前記遊技媒体払出手段は、前記記憶媒体受入手段により受け入れられた記憶媒体に、前記レート設定手段により設定されているレートによる持玉情報と対応する情報が記憶されている場合に、当該レートに基づいて、遊技媒体の払出制御を実行する、通常処理(例えば、20円レートが設定されている場合に、制御部100による20円レートの持玉情報に基づく遊技媒体貸出時処理)と、前記記憶媒体受入手段により受け入れられた記憶媒体に、前記レート設定手段により設定されているレートとは異なるレートによる持玉情報と対応する情報が記憶されている場合に、前記レート設定手段により設定されているレートの持玉情報に換算して遊技媒体の払出制御を実行する、乗入処理(例えば、20円レートが設定されている場合に、制御部100による5円レートの持玉情報に基づく遊技媒体貸出時処理)と、を可能とし、前記情報送信手段は、前記通常処理による処理結果に関する情報と、前記乗入処理による処理結果に関する情報とが、前記サーバ装置において識別可能となるように、情報を送信する(例えば、サーバ装置2へのレート情報の送信)ことを特徴とする遊技媒体取扱装置。
上記のサーバ装置及び遊技媒体取扱装置によれば、遊技媒体の貸し出しについて、通常の再プレイによるものであるか、乗り入れ再プレイによるものであるかを遊技店側で適切に把握することができるため、遊技者にとって利便性の高い乗り入れ再プレイを可能とさせつつ、遊技店が適切に売上管理や営業分析をすることができる。
また、上記のサーバ装置によれば、遊技媒体の貸し出しが、通常の再プレイによるものであるか、乗り入れ再プレイによるものであるかに応じて、例えば、その機種に設定するレート等の評価を実行可能とすることで、より遊技者の嗜好に合わせた遊技店の営業を行うことが可能となる。
また、第1実施形態及び第1実施形態の変形例に係る遊技媒体取扱装置及びサーバ装置によれば、以下のような遊技媒体取扱装置及びサーバ装置を提供することができる(特に、第1実施形態参照)。
遊技機(例えば、遊技機3)に対応して設けられる遊技媒体取扱装置(例えば、遊技媒体取扱装置1)であって、単位遊技媒体あたりの価値が異なるレート(例えば、1玉あたりの価値が1円である1円レート、1玉あたりの価値が4円である4円レート)を設定可能なレート設定手段(例えば、情報更新部100c)と、前記レート設定手段により設定可能なレート毎に、遊技者の持玉情報を記憶可能な持玉情報記憶手段(例えば、レート別持玉情報記憶部103c)と、持玉情報と対応する情報を記憶する記憶媒体を受け入れ可能な記憶媒体受入手段(例えば、カードリーダライタ104)と、遊技者からの払出指示にしたがって、遊技媒体の払出制御を実行する遊技媒体払出手段(例えば、制御部100による払出装置106の制御)と、前記遊技媒体払出手段による遊技媒体の払出制御が実行された場合に、前記レート設定手段により設定されたレートに基づいて、前記持玉情報記憶手段より記憶される持玉情報を更新する持玉情報更新手段(例えば、制御部100によるレート別持玉情報記憶部103cの更新)と、を備え、前記記憶媒体受入手段は、前記記憶媒体に、前記レート設定手段により設定されているレートとは異なるレートによる持玉情報と対応する情報が記憶されている場合であっても、前記記憶媒体の受け入れを可能とし、前記遊技媒体払出手段は、前記記憶媒体受入手段により受け入れられた記憶媒体に、前記レート設定手段により設定されているレートによる持玉情報と対応する情報が記憶されている場合に、当該レートに基づいて、遊技媒体の払出制御を実行する、通常処理(例えば、4円レートが設定されている場合に、制御部100による4円レートの持玉情報に基づく遊技媒体貸出時処理)と、前記記憶媒体受入手段により受け入れられた記憶媒体に、前記レート設定手段により設定されているレートとは異なるレートによる持玉情報と対応する情報が記憶されている場合に、前記レート設定手段により設定されているレートの持玉情報に換算して遊技媒体の払出制御を実行する、乗入処理(例えば、4円レートが設定されている場合に、制御部100による1円レートの持玉情報に基づく遊技媒体貸出時処理)と、を可能とし、前記遊技媒体払出手段の前記乗入処理による遊技媒体の払出制御が実行される場合であって、前記持玉情報更新手段による持玉情報の更新結果が所定の同意条件を満たす場合に、前記乗入処理に際して、遊技者に対し同意を要求する同意要求手段(例えば、図33に示す同意条件判定処理)と、前記所定の同意条件を設定可能な同意条件設定手段(例えば、遊技媒体取扱装置1による同意条件設定)と、をさらに備えたことを特徴とする遊技媒体取扱装置。
また、上記に記載の遊技媒体取扱装置において、前記同意条件設定手段は、前記所定の同意条件として、前記遊技媒体払出手段の前記乗入処理の処理結果に応じた前記持玉情報更新手段による持玉情報の更新結果に基づく使用金額相当額を設定可能である(例えば、同意条件(ア)〜(ウ)の設定)ことを特徴とする遊技媒体取扱装置。
また、上記に記載の遊技媒体取扱装置において、前記同意条件設定手段は、前記所定の同意条件として、前記遊技媒体払出手段の前記乗入処理の処理結果に応じた前記持玉情報更新手段による持玉情報の更新結果に基づく使用遊技媒体数又は払出遊技媒体数を設定可能である(例えば、同意条件(エ)〜(ク)の設定)ことを特徴とする遊技媒体取扱装置。
また、上記に記載の遊技媒体取扱装置において、前記同意条件設定手段により設定された前記所定の同意条件を、遊技者により変更可能とする同意条件変更手段(例えば、図28に示す同意条件変更処理)をさらに備えたことを特徴とする遊技媒体取扱装置。
遊技機(例えば、遊技機3)に対応して設けられる遊技媒体取扱装置(例えば、遊技媒体取扱装置1)を管理するサーバ装置(例えば、遊技媒体取扱装置2)であって、単位遊技媒体あたりの価値が異なるレート(例えば、1玉あたりの価値が1円である1円レート、1玉あたりの価値が4円である4円レート)を設定可能なレート設定手段(例えば、情報設定部201e)と、前記遊技媒体取扱装置により受け入れられる記憶媒体の識別情報を管理する識別情報管理手段(例えば、カード情報記憶部202a)と、前記レート設定手段により設定可能なレート毎に、遊技者の持玉情報を前記識別情報と対応付けて記憶可能な持玉情報記憶手段(例えば、レート別持玉情報記憶部202c)と、前記遊技媒体取扱装置が前記記憶媒体を受け入れた場合であって、遊技者からの払出指示があった場合に、当該記憶媒体の識別情報と対応付けて前記持玉情報記憶手段により記憶されている持玉情報に基づいて、前記遊技媒体取扱装置による遊技媒体の払出制御を実行させる、遊技媒体払出制御手段(例えば、持玉管理装置200)と、前記遊技媒体取扱装置が遊技者からの払出指示にしたがって遊技媒体の払出制御を実行する場合に、前記レート設定手段により設定されたレートに基づいて、前記持玉情報記憶手段より記憶される持玉情報を前記識別情報と対応付けて更新する持玉情報更新手段(例えば、持玉管理装置200)と、を備え、前記遊技媒体払出制御手段は、前記記憶媒体の識別情報と対応付けて前記持玉情報記憶手段により記憶されている持玉情報が、前記レート設定手段により設定されているレートによる持玉情報である場合に、当該レートに基づいて、前記遊技媒体取扱装置による遊技媒体の払出制御を実行させる、通常処理を可能とする通常処理手段(例えば、4円レートが設定されている場合に、持玉管理装置200による4円レートの持玉情報に基づく遊技媒体貸出時処理)と、前記記憶媒体の識別情報と対応付けて前記持玉情報記憶手段により記憶されている持玉情報が、前記レート設定手段により設定されているレートとは異なるレートによる持玉情報である場合に、前記レート設定手段により設定されているレートの持玉情報に換算して前記遊技媒体取扱装置による遊技媒体の払出制御を実行させる、乗入処理を可能とする乗入処理手段(例えば、4円レートが設定されている場合に、持玉管理装置200による1円レートの持玉情報に基づく遊技媒体貸出時処理)と、を含み、前記乗入処理手段による遊技媒体の払出制御が実行される場合であって、前記持玉情報更新手段による持玉情報の更新結果が所定の同意条件を満たす場合に、前記乗入処理に際して、遊技者に対し前記遊技媒体取扱装置における同意を要求する同意要求手段(例えば、サーバ装置2による同意条件判定処理)と、前記所定の同意条件を設定可能な同意条件設定手段(例えば、サーバ装置2による同意条件設定)と、をさらに備えたことを特徴とするサーバ装置。
上記の遊技媒体取扱装置及びサーバ装置によれば、遊技店側で、自店の運用や遊技者の傾向に配慮した適切な同意条件を設定することができるため、乗り入れ再プレイを可能とさせつつ、遊技者側と遊技店側との衡平を図った適切な同意を得ることを可能とし、乗り入れに関する利便性を向上させることができる。
また、上記の遊技媒体取扱装置によれば、乗入による持玉情報の使用が複数のレート間にまたがるものであっても、同意条件として、使用金額相当額、使用遊技媒体数あるいは払出遊技媒体数を一定に設定可能とすることで、遊技者に対して、乗入に関する使用金額相当額、使用遊技媒体数あるいは払出遊技媒体数を、その同意を得ることにより示唆することができるため、より持玉の乗り入れに関する利便性を向上させることができる。
また、上記の遊技媒体取扱装置によれば、遊技店側で設定された同意条件を、遊技者側で変更可能とすることで、遊技者は自己の意向に沿った乗り入れを行うことができるため、より持玉の乗り入れに関する利便性を向上させることができる。
また、第1実施形態及び第1実施形態の変形例に係る遊技媒体取扱装置及びサーバ装置によれば、以下のような遊技媒体取扱装置及びサーバ装置を提供することができる(特に、第1実施形態参照)。
遊技機(例えば、遊技機3)に対応して設けられる遊技媒体取扱装置(例えば、遊技媒体取扱装置1)であって、単位遊技媒体あたりの価値が異なるレート(例えば、1玉あたりの価値が1円である1円レート、1玉あたりの価値が4円である4円レート)を設定可能なレート設定手段(例えば、情報更新部100c)と、前記レート設定手段により設定可能なレート毎に、遊技者の持玉情報を記憶可能な持玉情報記憶手段(例えば、レート別持玉情報記憶部103c)と、持玉情報と対応する情報を記憶する記憶媒体を受け入れ可能な記憶媒体受入手段(例えば、カードリーダライタ104)と、遊技者からの払出指示にしたがって、遊技媒体の払出制御を実行する遊技媒体払出手段(例えば、制御部100による払出装置106の制御)と、前記遊技媒体払出手段による遊技媒体の払出制御が実行された場合に、前記レート設定手段により設定されたレートに基づいて、前記持玉情報記憶手段より記憶される持玉情報を更新する持玉情報更新手段(例えば、制御部100によるレート別持玉情報記憶部103cの更新)と、を備え、前記記憶媒体受入手段は、前記記憶媒体に、前記レート設定手段により設定されているレートとは異なるレートによる持玉情報と対応する情報が記憶されている場合であっても、前記記憶媒体の受け入れを可能とし、前記遊技媒体払出手段は、前記記憶媒体受入手段により受け入れられた記憶媒体に、前記レート設定手段により設定されているレートによる持玉情報と対応する情報が記憶されている場合に、当該レートに基づいて、遊技媒体の払出制御を実行する、通常処理(例えば、4円レートが設定されている場合に、制御部100による4円レートの持玉情報に基づく遊技媒体貸出時処理)と、前記記憶媒体受入手段により受け入れられた記憶媒体に、前記レート設定手段により設定されているレートとは異なるレートによる持玉情報と対応する情報が記憶されている場合に、前記レート設定手段により設定されているレートの持玉情報に換算して遊技媒体の払出制御を実行する、乗入処理(例えば、4円レートが設定されている場合に、制御部100による1円レートの持玉情報に基づく遊技媒体貸出時処理)と、を可能とし、所定の乗入上限条件を満たす場合に、前記乗入処理による遊技媒体の払出制御の実行を制限する乗入制限手段(例えば、図33に示す乗入上限判定処理)と、前記所定の乗入上限条件を設定可能な乗入上限条件設定手段(例えば、遊技媒体取扱装置1による乗入上限条件設定)と、をさらに備えたことを特徴とする遊技媒体取扱装置。
また、上記に記載の遊技媒体取扱装置において、前記乗入上限条件設定手段は、前記所定の乗入上限条件を、前記レート設定手段により設定されているレートとは異なるレート(例えば、乗入元レート)に基づいて設定可能である(例えば、乗入上限条件(1)〜(6)の設定)ことを特徴とする遊技媒体取扱装置。
また、上記に記載の遊技媒体取扱装置において、前記乗入上限条件設定手段は、前記所定の乗入上限条件を、前記レート設定手段により設定されているレート(例えば、乗入先レート)に基づいて設定可能である(例えば、乗入上限条件(7)〜(12)の設定)ことを特徴とする遊技媒体取扱装置。
また、上記に記載の遊技媒体取扱装置において、前記乗入上限条件設定手段は、前記所定の乗入上限条件を、前記レート設定手段により設定されているレートとは異なるレート(例えば、乗入元レート)と前記レート設定手段により設定されているレート(例えば、乗入先レート)とに基づいて設定可能である(例えば、乗入上限条件(13)〜(18)の設定)ことを特徴とする遊技媒体取扱装置。
また、上記に記載の遊技媒体取扱装置において、前記乗入上限条件設定手段は、前記所定の乗入上限条件として、前記乗入処理の実行回数(例えば、乗入上限条件(1)、(4)、(7)、(10)、(13)、(16))、又は前記遊技媒体払出手段の前記乗入処理の処理結果に応じた前記持玉情報更新手段による持玉情報の更新結果に基づく使用遊技媒体数(例えば、乗入上限条件(2)、(5)、(8)、(11)、(14)、(17))若しくは払出遊技媒体数(例えば、乗入上限条件(3)、(6)、(9)、(12)、(15)、(18))のうち、一又は複数の条件を設定可能とすることを特徴とする遊技媒体取扱装置。
また、上記に記載の遊技媒体取扱装置において、貨幣を受け入れ可能な貨幣受入手段(例えば、ビルバリ105)と、前記貨幣受入手段により受け入れた貨幣に応じた残額情報を記憶する残額情報記憶手段(例えば、残額情報記憶部103d)と、前記残額情報記憶手段により記憶された残額情報に応じた前記遊技媒体払出手段による遊技媒体の払出制御が実行された場合に、前記レート設定手段により設定されたレートに基づいて、前記残額情報記憶手段より記憶される残額情報を更新する残額情報更新手段(例えば、情報更新部100c)と、をさらに備え、前記乗入制限手段は、前記所定の乗入上限条件を満たした場合であっても、前記残額情報更新手段により所定の残額情報分の更新があった場合(例えば、一定額として10,000円分の貨幣が投入され、その10,000円分の貨幣に応じた4パチにおける2,500玉分の払出があった場合)には前記制限を解除することを特徴とする遊技媒体取扱装置。
また、上記に記載の遊技媒体取扱装置において、前記所定の残額情報を設定可能な乗入制限解除条件設定手段(例えば、上記一定額を遊技店側で設定すること)をさらに備えたことを特徴とする遊技媒体取扱装置。
遊技機(例えば、遊技機3)に対応して設けられる遊技媒体取扱装置(例えば、遊技媒体取扱装置1)を管理するサーバ装置(例えば、遊技媒体取扱装置2)であって、単位遊技媒体あたりの価値が異なるレート(例えば、1玉あたりの価値が1円である1円レート、1玉あたりの価値が4円である4円レート)を設定可能なレート設定手段(例えば、情報設定部201e)と、前記遊技媒体取扱装置により受け入れられる記憶媒体の識別情報を管理する識別情報管理手段(例えば、カード情報記憶部202a)と、前記レート設定手段により設定可能なレート毎に、遊技者の持玉情報を前記識別情報と対応付けて記憶可能な持玉情報記憶手段(例えば、レート別持玉情報記憶部202c)と、前記遊技媒体取扱装置が前記記憶媒体を受け入れた場合であって、遊技者からの払出指示があった場合に、当該記憶媒体の識別情報と対応付けて前記持玉情報記憶手段により記憶されている持玉情報に基づいて、前記遊技媒体取扱装置による遊技媒体の払出制御を実行させる、遊技媒体払出制御手段(例えば、持玉管理装置200)と、前記遊技媒体取扱装置が遊技者からの払出指示にしたがって遊技媒体の払出制御を実行する場合に、前記レート設定手段により設定されたレートに基づいて、前記持玉情報記憶手段より記憶される持玉情報を前記識別情報と対応付けて更新する持玉情報更新手段(例えば、持玉管理装置200)と、を備え、前記遊技媒体払出制御手段は、前記記憶媒体の識別情報と対応付けて前記持玉情報記憶手段により記憶されている持玉情報が、前記レート設定手段により設定されているレートによる持玉情報である場合に、当該レートに基づいて、前記遊技媒体取扱装置による遊技媒体の払出制御を実行させる、通常処理を可能とする通常処理手段(例えば、4円レートが設定されている場合に、持玉管理装置200による4円レートの持玉情報に基づく遊技媒体貸出時処理)と、前記記憶媒体の識別情報と対応付けて前記持玉情報記憶手段により記憶されている持玉情報が、前記レート設定手段により設定されているレートとは異なるレートによる持玉情報である場合に、前記レート設定手段により設定されているレートの持玉情報に換算して前記遊技媒体取扱装置による遊技媒体の払出制御を実行させる、乗入処理を可能とする乗入処理手段(例えば、4円レートが設定されている場合に、持玉管理装置200による1円レートの持玉情報に基づく遊技媒体貸出時処理)と、を含み、所定の乗入上限条件を満たす場合に、前記乗入処理による遊技媒体の払出制御の実行を制限する乗入制限手段(例えば、サーバ装置2による乗入上限判定処理)と、前記所定の乗入上限条件を設定可能な乗入上限条件設定手段(例えば、サーバ装置2による乗入上限設定)と、をさらに備えたことを特徴とするサーバ装置。
上記の遊技媒体取扱装置及びサーバ装置によれば、遊技店側で、自店の運用や遊技者の傾向に配慮した適切な乗入上限条件を設定することができるため、乗り入れ再プレイを可能とさせつつ、遊技者側と遊技店側との衡平を図った適切な乗入上限を設定することを可能とし、乗り入れに関する利便性を向上させることができる。
また、上記の遊技媒体取扱装置によれば、一旦、乗入上限条件に達し、乗り入れが制限された後においても、一定額の貨幣が投入され、その貨幣の額に応じた遊技媒体の払い出しが行われた場合には、乗り入れの制限を解除することとしている。また、その一定額については、遊技店側で設定可能としている。このため、乗入上限条件に達した後にも遊技の継続を希望する遊技者と、一定の利益を得ることができた遊技店との衡平を図ることができるため、より持玉の乗り入れに関する利便性を向上させることができる。
また、第1実施形態及び第1実施形態の変形例に係る遊技媒体取扱装置によれば、以下のような遊技媒体取扱装置を提供することができる(特に、第1実施形態参照)。
遊技店において、遊技機(例えば、遊技機3)に対応して設けられる遊技媒体取扱装置(例えば、遊技媒体取扱装置1)であって、遊技媒体を計数可能な遊技媒体計数手段(例えば、計数装置107)と、遊技者の持玉情報を記憶する持玉情報記憶手段(例えば、レート別持玉情報記憶部103c)と、遊技者からの払出要求操作を受付可能な操作部(例えば、タッチパネルLCD16)と、前記持玉情報記憶手段により記憶された持玉情報と前記操作部への前記払出要求操作とに基づいて、遊技媒体の払出を制御する遊技媒体払出制御手段(例えば、制御部100)と、を備え、前記持玉情報記憶手段は、前記遊技媒体計数手段により計数された遊技媒体数に基づく第1の持玉情報を記憶する第1持玉情報記憶手段(例えば、レート別持玉情報記憶部103cへの計数持玉情報の記憶)と、前記第1の持玉情報とは異なる第2の持玉情報を記憶する第2持玉情報記憶手段(例えば、レート別持玉情報記憶部103cへの貯玉情報の記憶)と、を含み、前記遊技媒体払出制御手段は、前記持玉情報記憶手段により前記第1の持玉情報のみが記憶されている場合に、前記払出要求操作が行われると、前記第1の持玉情報に基づいて、遊技媒体の払出を実行させ、前記持玉情報記憶手段により前記第2の持玉情報のみが記憶されている場合に、前記払出要求操作が行われると、前記第2の持玉情報に基づいて、遊技媒体の払出を実行させ、前記持玉情報記憶手段により前記第1の持玉情報及び前記第2の持玉情報が記憶されている場合に、前記払出要求操作が行われると、前記第1の持玉情報又は前記第2の持玉情報に基づいて、遊技媒体の払出を実行させ、前記遊技媒体払出制御手段による遊技媒体の払出を実行させる場合の、前記第1の持玉情報に基づく第1の払出遊技媒体数と、前記第2の持玉情報に基づく第2の払出遊技媒体数とを、前記遊技店側の設定により異なる払出遊技媒体数に設定可能な払出遊技媒体数設定手段(例えば、遊技媒体取扱装置1又はサーバ装置により実現される払出数の設定機能)をさらに備えたことを特徴とする遊技媒体取扱装置。
また、上記に記載の遊技媒体取扱装置において、前記払出遊技媒体数設定手段は、前記第1の払出遊技媒体数を、少なくとも、当該遊技媒体取扱装置が設置される前記遊技店における特定の景品との交換可能遊技媒体数(例えば、特殊景品と交換を要する遊技媒体数)と同数、交換可能遊技媒体数の整数倍、又は交換可能遊技媒体数にて割り切れる数に設定可能であることを特徴とする遊技媒体取扱装置。
また、上記に記載の遊技媒体取扱装置において、貨幣を受け入れ可能な貨幣受入手段(例えば、ビルバリ105)と、前記貨幣受入手段により受け入れられた貨幣額に応じた貨幣情報を記憶する貨幣情報記憶手段(例えば、残額情報記憶部103d)と、遊技者からの前記貨幣情報記憶手段に記憶されている貨幣情報に基づく貸出要求操作を受付可能な貸出操作部(例えば、タッチパネルLCD16)と、少なくとも前記遊技媒体払出制御手段により制御された払出遊技媒体数を、前記第1の持玉情報、前記第2の持玉情報及び前記貨幣情報の種別毎に管理する管理サーバ(例えば、サーバ装置2)と通信可能な通信手段(例えば、情報送信部100b)と、をさらに備え、前記遊技媒体払出制御手段は、前記貨幣情報記憶手段に所定の貨幣額(例えば、1,000円)に応じた前記貨幣情報が記憶されている場合に、前記貸出要求操作が行われると、前記第2の払出遊技媒体数と同数の第3の払出遊技媒体数の払出(例えば、メダル50枚の払出)を実行させ、前記払出遊技媒体数設定手段は、前記第2の払出遊技媒体数、又は前記第3の払出遊技媒体数を、少なくとも、当該遊技媒体取扱装置が設置される前記遊技店における前記所定の貨幣額に対応する貸出可能単位遊技媒体数(例えば、貨幣情報に基づく1回あたりの貸出要求に対して、貸し出される単位遊技媒体数)と同数(例えば、1,000円に対応するメダル50枚の払出メダル枚数)に設定可能であり、前記通信手段は、前記遊技媒体払出制御手段により前記第1の払出遊技媒体数の払出が実行されたときと、前記第2の払出遊技媒体数の払出が実行されたときと、前記第3の払出遊技媒体数の払出が実行されたときとで異なる情報として所定の情報(例えば、払出結果情報)を前記管理サーバに送信することを特徴とする遊技媒体取扱装置。
上記の遊技媒体取扱装置によれば、設定された払出数による遊技媒体の払い出しを行うだけで、持玉情報を遊技者が所望する遊技媒体数分とすることができるため、簡易な構成により、遊技媒体の端数を生じさせないことを可能としつつ、その管理の手間を軽減し、利便性を向上させることができる。
また、上記の遊技媒体取扱装置によれば、遊技者が、自己の計数持玉情報を特定の景品のみとの交換を希望する場合に、設定された払出数による遊技媒体の払い出しを受けるだけでよいこととなるため、簡易な構成により、遊技媒体の端数を生じさせないことを可能としつつ、よりその管理の手間を軽減し、利便性を向上させることができる。
また、上記の遊技媒体取扱装置によれば、例えば、非等価交換店においても、設定された払出数による遊技媒体の払い出しを行うだけで、持玉情報を遊技者が所望する遊技媒体数分とすることができるため、簡易な構成により、遊技媒体の端数を生じさせないことを可能としつつ、よりその管理の手間を軽減し、利便性を向上させることができるとともに、遊技店にとっての、適切な運用管理や円滑な売上管理にも資することとなる。
また、第1実施形態及び第1実施形態の変形例に係る遊技媒体取扱装置によれば、以下のような遊技媒体取扱装置を提供することができる(特に、第1実施形態参照)。
遊技機(例えば、遊技機3)に対応して設けられる遊技媒体取扱装置(例えば、遊技媒体取扱装置1)であって、所定の情報を表示可能であるとともに、遊技者からの操作を受付可能であるタッチパネル(例えば、タッチパネルLCD16)と、単位遊技媒体あたりの価値が異なるレート(例えば、1枚あたりの価値が5円である5円レート、1枚あたりの価値が20円である20円レート)を設定可能なレート設定手段(例えば、情報更新部100c)と、前記レート設定手段により設定可能なレート毎に、遊技者の持玉情報を記憶可能な持玉情報記憶手段(例えば、レート別持玉情報記憶部103c)と、持玉情報と対応する情報を記憶する記憶媒体を受け入れ可能な記憶媒体受入手段(例えば、カードリーダライタ104)と、遊技者からの前記タッチパネルへの払出指示操作にしたがって、遊技媒体の払出制御を実行する遊技媒体払出手段(例えば、制御部100による払出装置106の制御)と、前記タッチパネルに表示される表示内容を制御する表示内容制御手段(例えば、表示制御部100g)と、を備え、前記記憶媒体受入手段は、前記記憶媒体に、前記レート設定手段により設定されているレートとは異なるレートによる持玉情報と対応する情報が記憶されている場合であっても、前記記憶媒体の受け入れを可能とし、前記遊技媒体払出手段は、前記記憶媒体受入手段により受け入れられた記憶媒体に、前記レート設定手段により設定されているレートによる持玉情報と対応する情報が記憶されている場合に、当該レートに基づいて、遊技媒体の払出制御を実行する、通常処理(例えば、20円レートが設定されている場合に、制御部100による20円レートの持玉情報に基づく遊技媒体貸出時処理)と、前記記憶媒体受入手段により受け入れられた記憶媒体に、前記レート設定手段により設定されているレートとは異なるレートによる持玉情報と対応する情報が記憶されている場合に、前記レート設定手段により設定されているレートの持玉情報に換算して遊技媒体の払出制御を実行する、乗入処理(例えば、20円レートが設定されている場合に、制御部100による5円レートの持玉情報に基づく遊技媒体貸出時処理)と、を可能とし、前記表示内容制御手段は、前記持玉情報記憶手段により記憶される持玉情報に応じて前記タッチパネルに表示される表示内容を制御する(例えば、図28に示す払出表示制御処理)ことを特徴とする遊技媒体取扱装置。
また、上記に記載の遊技媒体取扱装置において、前記表示内容制御手段は、前記タッチパネルにおいて通常表示される第1画面と、遊技者からの前記タッチパネルへの切替指示操作(遊技者による操作ボタン「進む」又は「戻る」への操作)にしたがって表示される第2画面とを切り替えて表示可能であり、前記第1画面に表示される表示内容を制御する第1画面表示内容制御手段と、前記第2画面に表示される表示内容を制御する第2画面表示内容制御手段と、を含み、前記第1画面には、前記持玉情報記憶手段により記憶される持玉情報に基づく前記払出指示操作を受付可能な払出操作表示部(例えば、「払出」操作ボタン)を表示する第1表示領域(例えば、第1表示領域161)と、その他の操作を受付可能な遊技操作表示部を表示する第2表示領域(例えば、第2表示領域162)とが設けられ、前記第1画面表示内容制御手段は、前記持玉情報記憶手段により記憶される持玉情報に応じて前記第1表示領域に表示される前記払出操作表示部の表示内容を制御する(例えば、図28に示す払出表示制御処理)ことを特徴とする遊技媒体取扱装置。
また、上記に記載の遊技媒体取扱装置において、前記持玉情報記憶手段は、前記記憶媒体の種別に応じて、持玉情報を異ならせて(例えば、カードと対応付けて記憶された計数持玉情報と、会員カードと対応付けて記憶された貯玉情報とを異ならせて)記憶可能であり、前記払出操作表示部は、前記レート設定手段により設定されるレートと前記持玉情報記憶手段に記憶される持玉情報の種別に応じて複数設けられ(例えば、操作ボタン「5円持玉払出」、「20円持玉払出」、「5円貯玉払出」及び「20円貯玉払出」)、前記第2画面には、前記払出操作表示部を表示する第3表示領域(例えば、第3表示領域163)が設けられ、前記第1画面表示内容制御手段は、前記レート設定手段により設定されるレート(例えば、5円レート、20円レート)と前記持玉情報記憶手段に記憶される持玉情報の種別(例えば、計数持玉情報、又は貯玉情報の種別)に応じて予め定められた優先順位(例えば、図52に示す第1画面と第2画面に表示される表示内容の対応関係)にしたがって、前記第1表示領域に表示される前記払出操作表示部の表示内容を制御し、前記第2画面表示内容制御手段は、前記優先順位にしたがって、前記第1表示領域に表示された前記払出操作表示部以外の前記払出操作表示部を前記第3表示領域に表示するように制御することを特徴とする遊技媒体取扱装置。
また、上記に記載の遊技媒体取扱装置において、前記レート設定手段は、少なくとも、第1のレート(例えば、20円レート)と、当該第1のレートよりも低い第2のレート(例えば、5円レート)とを設定可能であり、前記予め定められた優先順位は、前記第1のレートと前記第2のレートとで異なる(例えば、5円レートの場合には、5円レートの持玉、5円レートの貯玉、20円レートの持玉、20円レートの貯玉の順に優先順位が高くなるように優先順位を設定し、20円レートの場合には、20円レートの持玉、20円レートの貯玉、5円レートの持玉、5円レートの貯玉の順に優先順位が高くなるように設定する)ことを特徴とする遊技媒体取扱装置。
また、上記に記載の遊技媒体取扱装置において、遊技者による払出指示操作がなされた前記払出操作表示部が最も優先順位が高くなるように前記予め定められた優先順位を変更する(例えば、第1画面には図47の(c)を表示し、第2画面には図50の(d)を表示している場合に、遊技者の払出指示操作により図35の表示態様に変更する)優先順位変更手段(例えば、表示制御部100g)をさらに備えたことを特徴とする遊技媒体取扱装置。
上記の遊技媒体取扱装置によれば、乗り入れ再プレイを可能とさせつつ、遊技者が挿入した記憶媒体に対応付けられている持玉の状態に応じてタッチパネルの表示態様を切り替えることで、タッチパネルの視認性を担保しつつ、遊技者の持玉の乗入操作を含むタッチ操作の利便性を向上させることができる。
また、上記の遊技媒体取扱装置によれば、通常表示される第1画面に、もっとも使用する可能性が高いと考えられる「払出」操作ボタンを表示することで、タッチパネルの視認性を担保しつつ、より遊技者の持玉の乗入操作を含むタッチ操作の利便性を向上させることができる。
また、上記の遊技媒体取扱装置によれば、複数の「払出」操作ボタンを表示する必要がある場合に、通常表示される第1画面に、もっとも使用する可能性が高いと考えられる「払出」操作ボタンを表示し、切替指示操作により表示される第2画面に、その他の「払出」操作ボタンを表示することで、タッチパネルの視認性を担保しつつ、より遊技者の持玉の乗入操作を含むタッチ操作の利便性を向上させることができる。
また、上記の遊技媒体取扱装置によれば、複数の「払出」操作ボタンを表示する必要がある場合に、予め定められた優先順位にしたがって、通常表示される第1画面に、もっとも使用する可能性が高いと考えられる「払出」操作ボタンを表示し、切替指示操作により表示される第2画面に、その他の「払出」操作ボタンを表示することで、タッチパネルの視認性を担保しつつ、しかも制御負担をかけずに、より遊技者の持玉の乗入操作を含むタッチ操作の利便性を向上させることができる。
また、上記の遊技媒体取扱装置によれば、予め定められた優先順位を、設定されているレート情報に応じて異ならせることで、例えば、乗入不要な持玉情報の優先順位が高くなるように構成することもでき、より遊技者の持玉の乗入操作を含むタッチ操作の利便性を向上させることができる。
また、上記の遊技媒体取扱装置によれば、予め定められた優先順位が設定されている場合であっても、遊技者の操作態様によりその優先順位を変更可能とすることで、より遊技者の意向に沿った「払出」操作ボタンの表示を行うことができ、より遊技者の持玉の乗入操作を含むタッチ操作の利便性を向上させることができる。
なお、第1実施形態及び第1実施形態の変形例においては、遊技媒体取扱装置1が、遊技媒体の貸出機能、遊技媒体の計数機能、持玉の乗入機能及び持玉の分割機能を有することを前提として説明しているが、第1実施形態及び第1実施形態の変形例に係る発明の趣旨を逸脱しない範囲で、これらの機能のうち一部の機能を有しない遊技媒体取扱装置1にも適用することができる。
また、第1実施形態及び第1実施形態の変形例において、遊技媒体取扱装置1において設定される各種の情報は、特に示す場合に限られず、第1実施形態及び第1実施形態の変形例に係る発明の趣旨を逸脱しない範囲で、サーバ装置2においても設定可能であるものとし、サーバ装置2において設定される各種の情報は、特に示す場合に限られず、第1実施形態及び第1実施形態の変形例に係る発明の趣旨を逸脱しない範囲で、遊技媒体取扱装置1においても設定可能であるものとする。
また、第1実施形態及び第1実施形態の変形例において、遊技者からの各種の操作を受け付ける手段としてタッチパネルLCD16を採用することとしているが、これに限られるものではなく、遊技者からの操作を受付可能であれば、その他の操作受付手段(例えば、機械式操作スイッチ)を採用することとしてもよい。さらに、一部の操作(例えば、持玉情報に基づく払出要求操作)については、タッチパネルLCD16により操作を受け付け、その他の一部、又は全部の操作(例えば、貨幣情報に基づく貸出要求操作)については、その他の操作受付手段により操作を受け付けることとしてもよい。要するに、遊技者からの各種の操作を受付可能であれば、具体的手段については限定されるものではない。
また、遊技機3が、遊技者が遊技媒体の投入及び払出に直接的に関与することができない仕様の遊技機(いわゆる、封入式遊技機)である場合には、第1実施形態及び第1実施形態の変形例に係る発明の趣旨を逸脱しない範囲で、封入式遊技機に係る遊技ユニットであって、遊技媒体の投入及び払出に替わる各種の信号を送受信することで封入式遊技機において遊技を行わせる遊技ユニットにも適用することができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態に係る遊技媒体取扱装置1について説明する。なお、以下の説明では、本発明に係る「遊技用装置」の一例として、遊技媒体取扱装置1について説明するが、「遊技用装置」は、サーバ装置2、表示装置4又は遊技媒体取扱装置1を含むこれらの装置を組み合わせたシステムでもよい。
第2実施形態に係る遊技媒体取扱装置1は、特に貯玉再プレイにおいて払い出し可能な遊技媒体数に上限が設けられる場合において、第1実施形態に係る遊技システムに適用可能である。即ち、以下に説明する第2実施形態に係る遊技媒体取扱装置1は、第1実施形態に係る遊技媒体取扱装置1と同様の構成を、以下に説明するように機能させる。また、以下の説明において、第1実施形態に係る遊技システムと同様の構成や機能には、同一の符号を付し、その説明を省略又は簡略する。また、以下の説明において、定義せずに使用する用語は、第1実施形態の説明において使用した用語と同様の意味である。
(第2実施形態に係る遊技媒体取扱装置1の機能構成)
図77は、第2実施形態に係る遊技媒体取扱装置1の機能ブロック図である。第2実施形態に係る遊技媒体取扱装置1は、制御部100と、記憶部103と、を備える。第2実施形態に係る制御部100は、情報取得部100a、情報送信部100b、情報更新部100c、上限設定部100j、レート設定部100k、認証部100l、操作受付部100m、上限判定部100n、表示制御部100g、遊技媒体払出部100oから構成されている。
情報取得部100a、情報送信部100b及び情報更新部100cは、第1実施形態の制御部100と同様の機能であるので、説明を省略する。
上限設定部100jは、貯玉再プレイにおいて、遊技媒体払出部100oにより払出制御が実行可能な遊技媒体数の上限値(例えば、パチスロ機3bであれば500枚等)を設定可能である。また、上限設定部100jは、操作受付部100mにより受け付けたユーザ(例えば、遊技店の管理者や店員等)の操作に基づき、遊技者が遊技する遊技機3に対応して設けられた遊技媒体取扱装置1において設定されたレートである乗入先レート、又は、記憶部103に記憶された貯玉情報のレートである乗入元レート、のいずれかを参照して、上限値を設定可能である。なお、「ユーザ」とは遊技場の管理者や店員等の遊技場関係者であり、「遊技者」とは遊技場の客である。即ち、「上限値」は、遊技場関係者により設定可能であり、遊技者は設定不可能なものである。
具体的には、例えば、上限設定部100jがパチスロ機3b(図20参照)における各レートでの貯玉再プレイの上限値を500枚とし、上限値を乗入先レートを参照して設定した場合には、貯玉再プレイにおいて、例えば、乗入先レートが1枚20円の遊技媒体取扱装置1で500枚まで払い出し可能であり、乗入先レートが1枚10円の遊技媒体取扱装置1で500枚まで払い出し可能であり、乗入先レートが1枚5円の遊技媒体取扱装置1で500枚まで払い出し可能であり、乗入元レートは問わない。また、例えば、上限設定部100jがパチスロ機3b(図20参照)における各レートでの貯玉再プレイの上限値を500枚とし、上限値を乗入元レートを参照して設定した場合には、貯玉再プレイにおいて、例えば、記憶部103に記憶されたレートが1枚20円の貯玉情報に基づき500枚まで払い出し可能であり、レートが1枚10円の貯玉情報に基づき500枚まで払い出し可能であり、レートが1枚5円の貯玉情報に基づき500枚まで払い出し可能であり、乗入先レートは問わない。
このような上限値及び上限値を、乗入先レートを参照して設定するか、乗入元レートを参照して設定するかは、前述した店員用ICカードを非接触ICカードリーダライタ18にかざすことで、設定画面をタッチパネルLCD16に表示させることで設定可能となる。また、上限設定部100jで設定された上限値、及び、上限値を、乗入先レートを参照して設定するか、乗入元レートを参照して設定するかを示す上限情報は、情報送信部100bから持玉管理装置200(図3参照)に送信され記憶される。
レート設定部100kは、単位遊技媒体あたりの価値が異なるレートを、遊技機3に対応させて設定可能である。レートは、前述した店員用ICカードを非接触ICカードリーダライタ18にかざすことで、設定画面をタッチパネルLCD16に表示させることで設定可能となる。また、レート設定部100kで設定されたレートを示すレート情報は、情報送信部100bから持玉管理装置200(図3参照)に送信され記憶される。なお、上限値、上限値を、乗入先レートを参照して設定するか、乗入元レートを参照して設定するか及びレートは、サーバ装置2により一括して変更してもよいし、遊技機3毎に設定してもよいし、島単位、フロア単位等の任意の範囲で設定することができる。また、例えば、島単位で1つの主となる遊技媒体取扱装置1と従となる複数の遊技媒体取扱装置1がある場合、主となる遊技媒体取扱装置1に対する設定が、従となる複数の遊技媒体取扱装置1に反映される構成としてもよい。このように、上限値、上限値を、乗入先レートを参照して設定するか、乗入元レートを参照して設定するか及びレートは、任意の設定方法により設定可能である。
認証部100lは、遊技者を認証する。具体的には、認証部100lは、記憶部103において、遊技媒体取扱装置1に挿入された会員カードに対応付けて記憶されている暗証番号と、タッチパネルLCD16(図2参照)において遊技者が入力した暗証番号とが一致した場合には、当該遊技者を当該会員カードの所有者であると認証し、一致しない場合には、当該遊技者を当該会員カードの所有者であると認証しない。また、認証部100lは、暗証番号が一致した場合には、認証済みであることを示す認証済み情報を記憶部103に記憶し、当該会員カードが遊技媒体取扱装置1から抜かれた場合には、記憶部103に記憶した認証済み情報をクリアする。
操作受付部100mは、操作手段の一例であるタッチパネルLCD16(図2参照)における遊技者による操作を受付可能である。操作受付部100mは、乗入先レートが設定された遊技媒体取扱装置1において、遊技媒体払出部100oにより払出制御が実行された遊技媒体の数が上限値に達した場合には、遊技者による記憶部103に記憶された貯玉情報に基づく遊技媒体の払い出しを要求する操作を無効とする。具体的には、後述する表示制御部100gは、操作手段の一例であるタッチパネルLCD16(図2参照)において、遊技者の操作を受け付ける基本画面に、貯玉情報に基づく遊技媒体の払い出しを要求する操作を受け付けるボタン(例えば、「貯玉乗入ボタン」や「貯玉再プレイボタン」を表示する。そして、上記場合には、表示制御部100gは、タッチパネルLCD16(図2参照)において、遊技媒体の払い出しを要求する操作を受け付けるボタンを反転表示し、操作受付部100mは、遊技者によるこのボタンの操作を受け付けない。
また、操作受付部100mは、遊技媒体払出部100oにおいて、操作受付部100mにより受け付けた遊技者の操作に基づき指定された乗入元レートの貯玉情報に基づき払出制御が実行された遊技媒体の数が上限値に達しており、遊技媒体払出部100oにおいて、記憶部103に記憶されている、指定されていた乗入元レートとは異なるレートである別乗入元レートの貯玉情報が示す遊技媒体数を、乗入先レートでの遊技媒体数に換算して、遊技媒体の払出制御を実行できない場合には、遊技者による記憶部103に記憶された貯玉情報に基づく遊技媒体の払い出しを要求する操作を無効とする。ここで、「別乗入元レート」は、遊技者が遊技する遊技機3に対応して設けられた遊技媒体取扱装置1において設定されたレートと異なるレートであっても、当該レートと同じレートであってもよい。例えば、「別乗入元レート」は、遊技者が遊技する遊技機3に対応して設けられた遊技媒体取扱装置1において設定されたレートが1枚20円である場合、指定されていた乗入元レートとは異なれば、1枚10円や5円でもよいし、1枚20円でもよい。
また、操作受付部100mは、遊技媒体払出部100oにおいて、操作受付部100mにより受け付けた遊技者の操作に基づき指定された乗入元レートの貯玉情報に基づき払出制御が実行された遊技媒体の数が上限値に達した場合には、遊技者による記憶部103に記憶された貯玉情報に基づく遊技媒体の払い出しを要求する操作を無効とする。
一方、遊技媒体払出部100oにおいて、記憶部103に記憶されている、乗入先レートと同じレートの貯玉情報が示す遊技媒体数を、乗入先レートでの遊技媒体数に換算して、遊技媒体の払出制御を実行可能であり、乗入先レートと同じレートの貯玉情報に基づき払出制御が実行された遊技媒体の数が上限値に達していない場合には、遊技者による記憶部103に記憶された貯玉情報に基づく遊技媒体の払い出しを要求する操作を有効とする。この場合、表示制御部100gは、タッチパネルLCD16(図2参照)において、遊技媒体の払い出しを要求する操作を受け付けるボタンを通常表示し、操作受付部100mは、遊技者によるこのボタンの操作を受け付ける。
上限判定部100nは、遊技媒体払出部100oにより、貯玉情報に基づき払出制御が実行された遊技媒体数を計数し、計数した遊技媒体数が上限値に達したか否かを判定する。詳細には、上限判定部100nは、上限設定部100jにより上限値が乗入先レートを参照して設定されている場合には、乗入先レート毎(遊技媒体が払い出された遊技媒体取扱装置1のレート毎)に貯玉情報に基づき払い出された遊技媒体を計数し、計数した遊技媒体数を記憶部103の上限値カウンタに記憶し、この上限値カウンタの値が、上限設定部100jにより設定された上限値に達したか否かを判定する。
また、上限判定部100nは、上限設定部100jにより上限値が乗入元レートを参照して設定されている場合には、レート毎(記憶部103のレート別持玉情報記憶部103cに記憶された貯玉情報のレート毎)に貯玉情報に基づき払い出された遊技媒体を計数し、計数した遊技媒体数を記憶部103に記憶された上限値カウンタに加算し、この上限値カウンタの値が、上限設定部100jにより設定された上限値に達したか否かを判定する。
上限値カウンタの値を示す上限値情報は、上限判定部100nにより上限値カウンタが加算された場合(遊技媒体払出部100oにより、貯玉情報に基づき払出制御が実行された場合)には、カードの識別情報とともに、情報送信部100bから持玉管理装置200(図3参照)に送信され、レート別持玉情報記憶部202c(図3参照)に記憶(更新)される。また、上限値情報は、カード挿入口14からカードが挿入され、カードリーダライタ104により挿入された識別情報が読み取られサーバ装置2に送信された場合、サーバ装置2の持玉管理装置200から遊技媒体取扱装置1に送信され、記憶部103に記憶される。詳細には、遊技媒体取扱装置1は、持玉管理装置200から送信された上限値情報が示す値を上限値カウンタにセットする。また、上限値情報は、記憶(更新)された日を示す日付情報が対応付けられており、遊技媒体取扱装置1は、上限値情報に対応付けられた日付情報と、当該上限値情報が送信された日を示す日付情報とが異なる場合には、上限値カウンタの値をクリアする。このように、上限値カウンタの値は、日付が変わるとクリアされる。即ち、上限値は、1日における貯玉再プレイで払い出し可能な遊技媒体数を制限するものである。
また、記憶部103のレート別持玉情報記憶部103cにおいて、貯玉情報として、前日以前に遊技機3に貯留されていた遊技媒体が計数された遊技媒体数を示す第1貯玉情報と、当日に遊技機3に貯留されていた遊技媒体が計数された遊技媒体数を示す第2貯玉情報と、を記憶してもよい。この場合、上限判定部100nは、遊技媒体払出部100oにより、第1貯玉情報に基づき払出制御が実行された遊技媒体数を計数し、第2貯玉情報に基づき払出制御が実行された遊技媒体数を計数しない。また、上限判定部100nは、遊技媒体払出部100oにより、第1貯玉情報が示す遊技媒体数を、乗入先レートでの遊技媒体数に換算して払出制御が実行された遊技媒体数を計数し、第2貯玉情報が示す遊技媒体数を、乗入先レートでの遊技媒体数に換算して払出制御が実行された遊技媒体数を計数しない。
表示制御部100gは、遊技媒体払出部100oによる遊技媒体の払出制御に関する情報を報知する報知手段としてのタッチパネルLCD16(図2参照)の制御を実行可能である。また、表示制御部100gは、記憶部103に記憶された貯玉情報及び当該貯玉情報のレートである乗入元レートを表示する表示手段としてのタッチパネルLCD16(図2参照)の制御を実行可能である。
表示制御部100gは、第1実施形態の制御に加え又は代えて、以下の制御を行う。表示制御部100gは、上限設定部100jにより上限値が乗入先レートを参照して設定されており、乗入先レートが設定された遊技媒体取扱装置1において、遊技媒体払出部100oにより払出制御が実行された遊技媒体の数が上限値に達した場合(上限判定部100nが上限値に達したと判定した場合)には、以下の制御を行う。表示制御部100gは、操作受付部100mが受け付けた、タッチパネルLCD16(図2参照)における遊技者による記憶部103に記憶された貯玉情報に基づく遊技媒体の払い出しを要求する操作に応じて、タッチパネルLCD16において、遊技媒体払出部100oにより払出制御が実行された遊技媒体の数が上限値に達したことを報知する制御を実行する。
また、表示制御部100gは、上限設定部100jにより上限値が乗入元レートを参照して設定されており、遊技媒体払出部100oにおいて、操作受付部100mにより受け付けた遊技者の操作に基づき指定された乗入元レートの貯玉情報に基づき払出制御が実行された遊技媒体の数が上限値に達した場合(上限判定部100nが上限値に達したと判定した場合)には、以下の制御を行う。表示制御部100gは、操作受付部100mが受け付けた、タッチパネルLCD16(図2参照)における遊技者による記憶部103に記憶された貯玉情報に基づく遊技媒体の払い出しを要求する操作に応じて、タッチパネルLCD16において、遊技媒体払出部100oにより払出制御が実行された遊技媒体の数が上限値に達したことを報知する制御を実行する。
また、表示制御部100gは、上限設定部100jにより上限値が乗入先レートを参照して設定されており、遊技媒体払出部100oにおいて、操作受付部100mが受け付けたタッチパネルLCD16(図2参照)における遊技者の操作に基づき指定された乗入元レートの貯玉情報に基づく遊技媒体の払出制御の実行ができず、且つ、遊技媒体払出部100oにより払出制御が実行された遊技媒体の数が上限値未到達(上限判定部100nが上限値に達したと判定しない場合)であって、記憶部103において、指定されていた乗入元レートとは異なるレートである別乗入元レートの貯玉情報が記憶されていた場合には、以下の制御を行う。表示制御部100gは、操作受付部100mが受け付けたタッチパネルLCD16(図2参照)における遊技者の操作に応じて、タッチパネルLCD16に貯玉情報及び当該貯玉情報の別乗入元レートを表示する制御を実行する。
また、表示制御部100gは、上限設定部100jにより上限値が乗入先レートを参照して設定されており、乗入元レートの貯玉情報に基づく遊技媒体数を、乗入先レートでの遊技媒体数に換算した場合に、換算した遊技媒体数が所定枚数に満たないときには、遊技媒体払出部100oにおいて、乗入元レートの貯玉情報に基づく遊技媒体の払出制御の実行ができないと判断し、タッチパネルLCD16に当該レートの貯玉情報に基づく払い出しができないことを示す表示をする(例えば、当該レートの貯玉情報の表示を反転表示する)制御を実行する。
なお、第2実施形態における上記「所定枚数」は、第1実施形態のステップS131及びステップS132(図27参照)の処理で設定してもよいし、遊技店側が自由に枚数を設定可能とすることとしてもよいし、遊技媒体取扱装置1、又はサーバ装置2で予め設定されている選択肢の中から遊技者に選択させることで設定可能とすることとしてもよい。
また、表示制御部100gは、上限設定部100jにより上限値が乗入元レートを参照して設定されており、遊技媒体払出部100oにより、乗入元レートの貯玉情報に基づき払出制御が実行された遊技媒体の数が上限値に達した場合(上限判定部100nが上限値に達したと判定した場合)であって、記憶部103において、指定されていた乗入元レートとは異なるレートである別乗入元レートの貯玉情報が記憶されており、遊技媒体払出部100oにおいて、別乗入元レートの貯玉情報に基づき、遊技媒体の払出制御を実行可能であれば、以下の制御を行う。表示制御部100gは、操作受付部100mが受け付けた、タッチパネルLCD16(図2参照)における遊技者の操作に応じて、タッチパネルLCD16に貯玉情報及び当該貯玉情報の別乗入元レートを表示する制御を実行する。この制御において、表示制御部100gは、別乗入元レートの貯玉情報に基づき払い出された遊技媒体数が、別乗入元レートの上限値に達していないと上限判定部100nが判定し、別乗入元レートの貯玉情報に基づく遊技媒体数を、乗入先レートでの遊技媒体数に換算した場合に、換算した遊技媒体数が所定枚数以上であれば、遊技媒体払出部100oにおいて、別乗入元レートの貯玉情報に基づき、遊技媒体の払出制御を実行可能であると判定する。
また、表示制御部100gは、タッチパネルLCD16において、別乗入元レートを表示する制御を行う場合、遊技媒体払出部100oにより払出制御が実行される遊技媒体のレートが変更されたことを報知する制御を実行する。
また、記憶部103のレート別持玉情報記憶部103cにおいて、貯玉情報として、前日以前に遊技機3に貯留されていた遊技媒体が計数された遊技媒体数を示す第1貯玉情報と、当日に遊技機3に貯留されていた遊技媒体が計数された遊技媒体数を示す第2貯玉情報と、を記憶してもよい。この場合、表示制御部100gは、記憶部103に記憶された、第1貯玉情報が示す遊技媒体数と第2貯玉情報が示す遊技媒体数とを合算した遊技媒体数を示す貯玉情報を、タッチパネルLCD16に表示する制御を実行する。
遊技媒体払出部100oは、記憶部103に記憶された貯玉情報に基づき、レート設定部100kが設定したレートを参照して、遊技媒体の払出制御を実行可能である。詳細には、遊技媒体払出部100oは、遊技者からの払出指示(例えば、タッチパネルLCD16における貸出要求操作)に応じて、記憶部103に記憶された貯玉情報に基づき、レート設定部100kが設定したレートを参照して算出された数量の遊技媒体を、駆動回路106a(図2参照)を駆動制御し、払出装置102(図2参照)により払い出す。
また、遊技媒体払出部100oは、認証部100lにより1回認証された後には、少なくとも上限値に達するまで(上限判定部100nが上限値に達したと判定するまで)、認証部100lにより認証されなくとも、遊技媒体の払出制御を実行する。
また、遊技媒体払出部100oは、記憶部103に記憶された貯玉情報のレート(乗入元レート)と乗入先レートとが異なる場合には、認証部100lにより認証された後、操作受付部100mにより受け付けた遊技者の操作に基づき指定されたレート(乗入元レート)の貯玉情報が示す遊技媒体数を、乗入先レートでの遊技媒体数に換算して、遊技媒体の払出制御を実行する。例えば、記憶部103に記憶された貯玉情報が1枚20円のレート(乗入元レート)であり、乗入先レートが1枚10円であれば、遊技媒体払出部100oは、乗入元レート1枚20円の貯玉1枚を、乗入先レート1枚10円の遊技媒体2枚に換算して、遊技媒体の払出制御を実行する。
また、遊技媒体払出部100oは、所定枚数単位で、乗入先レートの遊技媒体の払出制御を実行可能である。この場合、遊技媒体払出部100oは、記憶部103に記憶された貯玉情報のレート(乗入元レート)の貯玉情報が示す遊技媒体数を、乗入先レートでの遊技媒体数に換算した枚数が、所定枚数以上であれば払出制御を実行し、所定枚数未満であれば払出制御を実行しない。
また、遊技媒体払出部100oは、記憶部103に記憶された計数持玉情報に基づき、レート設定部100kが設定したレートを参照して、上限設定部100jが設定した上限値に関わらず遊技媒体の払出制御を実行可能である。このように、第2実施形態における、貯玉再プレイにおいて払い出し可能な遊技媒体数の上限は、貯玉に基づく払い出し可能な遊技媒体数に対して設けられるものであり、計数持玉に基づく払い出し可能な遊技媒体数に対しては設けられていない。
遊技媒体取扱装置1における記憶部103は、カード情報記憶部103a、設定情報記憶部103b、レート別持玉情報記憶部103c、残額情報記憶部103dから構成されている。なお、第1実施形態と同様に構成については説明を省略する。
記憶部103は、レート別持玉情報記憶部103cにおいて、レート設定部100kにより設定可能なレート毎に、遊技者が貯留する遊技媒体数を示す貯玉情報を、カードの識別情報に対応付けて記憶する。
また、記憶部103は、レート別持玉情報記憶部103cにおいて、貯玉情報とは別に、レート設定部100kにより設定可能なレート毎に、計数された遊技媒体数を示す計数持玉情報を、カードの識別情報に対応付けて記憶する。
また、記憶部103は、レート別持玉情報記憶部103cにおいて、貯玉情報として、前日以前に遊技機3に貯留されていた遊技媒体が計数された遊技媒体数を示す第1貯玉情報と、当日に遊技機3に貯留されていた遊技媒体が計数された遊技媒体数を示す第2貯玉情報と、を記憶してもよい。この場合、遊技媒体払出部100oは、記憶部103に、第1貯玉情報と第2貯玉情報が記憶されている場合、当日に計数された遊技媒体数を示す第2貯玉情報に基づく払出制御を優先させて実行する。
(貯玉再プレイ処理)
図78〜図80は、第2実施形態に係る遊技媒体取扱装置1により行われる貯玉再プレイ処理の処理手順を示すフローチャートである。図78は上限設定部100jが上限値を、乗入先レートを参照して設定した場合における貯玉再プレイ処理の処理手順を示すフローチャートであり、図79及び図80は上限設定部100jが上限値を、乗入元レートを参照して設定した場合における貯玉再プレイ処理の処理手順を示すフローチャートである。
まず、図78を参照して、上限設定部100jが上限値を、乗入先レートを参照して設定した場合における遊技媒体取扱装置1の貯玉再プレイ処理の処理手順について説明する。最初に、情報取得部100aは、カード挿入口14からカードが挿入されると、カードリーダライタ104により挿入されたカード種別及び識別情報の読み取りを行う(ステップS301)。次に、情報送信部100bは、サーバ装置2に対して持玉情報の取得要求を行い(ステップS302)、読み取ったカード種別及び識別情報をサーバ装置2に送信する。サーバ装置2は、遊技媒体取扱装置1から送信されたカード種別及び識別情報を受信すると、レート別持玉情報記憶部202cに記憶された持玉情報及び上限値情報、設定情報記憶部202bに記憶された設定情報を遊技媒体取扱装置1に送信する。遊技媒体取扱装置1は、サーバ装置2から送信された持玉情報、上限値情報及び設定情報を受信すると、受信した持玉情報及び上限値情報をレート別持玉情報記憶部103cに記憶し、受信した設定情報を設定情報記憶部103bに記憶する。
次に、上限判定部100nは、レート別持玉情報記憶部103cに記憶された上限値カウンタの値が、上限設定部100jにより設定された上限値に到達しているか否かを判定する(ステップS303)。上限値に到達していない(上限値未到達)と判定した場合には、表示制御部100gは、レート別持玉情報記憶部103cに記憶された貯玉情報に基づき、乗入先レート又は前回の遊技媒体の払い出し(貸出)で、遊技者に指定されたレートの貯玉で、貯玉再プレイが可能か否かを判定する(ステップS304)。この処理において、表示制御部100gは、レート別持玉情報記憶部103cに記憶されている乗入先レートと同じレート又は前回指定されたレートの貯玉情報に基づく遊技媒体数を、乗入先レートでの遊技媒体数に換算した場合に、換算した遊技媒体数が所定枚数以上であれば貯玉再プレイが可能と判定し、所定枚数に満たないときには、貯玉再プレイが可能でないと判定する。
表示制御部100gは、乗入先レートと同じレート又は前回指定されたレートの貯玉で、貯玉再プレイが可能でないと判定した場合には、レート別持玉情報記憶部103cに記憶された他のレートの貯玉で、貯玉再プレイが可能か否かを判定する(ステップS305)。この処理において、表示制御部100gは、レート別持玉情報記憶部103cに記憶されている他のレートの貯玉情報に基づく遊技媒体数を、乗入先レートでの遊技媒体数に換算した場合に、換算した遊技媒体数が所定枚数以上であれば貯玉再プレイが可能と判定し、所定枚数に満たないときには、貯玉再プレイが可能でないと判定する。
表示制御部100gは、他のレートの貯玉で、貯玉再プレイが可能と判定した場合には、タッチパネルLCD16に遊技者の貯玉再プレイや持玉再プレイ(計数持ち玉に基づく遊技媒体の払い出し)等を要求する操作を受け付ける基本画面を表示する制御を実行する。操作受付部100mは、タッチパネルLCD16に表示された基本画面において、貯玉再プレイ要求操作(例えば、基本画面に表示された「貯玉乗入ボタン」のタッチ操作)を受け付ける(ステップS306)。
次に、表示制御部100gは、操作受付部100mが受け付けた貯玉再プレイ要求操作に応じて、タッチパネルLCD16に、貯玉再プレイが可能であると判定した他のレート及び当該他のレートの貯玉情報を表示し、遊技者による乗入元レートを指定する操作を受け付ける乗入元選択画面を表示する制御を実行する(ステップS307)。
次に、操作受付部100mは、タッチパネルLCD16に表示された乗入元選択画面において、レート指定操作(例えば、乗入元選択画面に表示された乗入元レートを選択する操作)を受け付ける(ステップS308)。また、この処理において、認証部100lは、記憶部103に認証済みであることを示す認証済み情報が記憶されていれば、この認証済み情報をクリアする。
表示制御部100gは、ステップS304において、乗入先レートと同じレート又は前回指定されたレートの貯玉で、貯玉再プレイが可能であると判定した場合には、タッチパネルLCD16に遊技者の貯玉再プレイや持玉再プレイ(計数持ち玉に基づく遊技媒体の払い出し)等を要求する操作を受け付ける基本画面を表示する制御を実行する。操作受付部100mは、タッチパネルLCD16に表示された基本画面において、貯玉再プレイ要求操作(例えば、基本画面に表示された「貯玉乗入ボタン」や「貯玉再プレイボタン」のタッチ操作)を受け付ける(ステップS309)。遊技媒体取扱装置1は、この処理が終了した場合には、ステップS311に処理を移す。
また、遊技媒体取扱装置1は、ステップS303の処理において上限判定部100nが上限値に到達したと判定した場合又はステップS305の処理において表示制御部100gが他のレートの貯玉で、貯玉再プレイが可能と判定しない場合には、ステップS310の処理を実行する。ステップS310の処理において、表示制御部100gは、タッチパネルLCD16に遊技者の貯玉再プレイや持玉再プレイ(計数持ち玉に基づく遊技媒体の払い出し)等を要求する操作を受け付ける基本画面を表示する制御を実行するが、この基本画面において、貯玉再プレイや持玉再プレイを要求する操作を受け付けることができないことを明示する(例えば、「貯玉乗入ボタン」や「貯玉再プレイボタン」の反転表示)制御を実行する。そして、操作受付部100mは、タッチパネルLCD16に表示された基本画面において、貯玉再プレイ要求操作(例えば、基本画面に表示された「貯玉乗入ボタン」や「貯玉再プレイボタン」のタッチ操作)を受け付けない(操作されても無効とする)。遊技媒体取扱装置1は、この処理が終了した場合には、貯玉再プレイ処理を終了する。
ステップS311の処理において、表示制御部100gは、記憶部103に認証済みであることを示す認証済み情報が記憶されているか否かを判定し、認証済み情報が記憶されていない場合には、タッチパネルLCD16に、遊技者を認証するための認証画面(例えば、暗証番号を入力する画面等)を表示する制御を実行する。認証部100lは、認証画面において入力された暗証番号が、記憶部103において、遊技媒体取扱装置1に挿入された会員カードの識別情報に対応付けて記憶されている暗証番号と、一致するか否かを判定する(ステップS312)。そして、遊技媒体取扱装置1は、認証済み情報が記憶部103に記憶されていた場合又は入力された暗証番号と記憶されている暗証番号とが一致した場合(認証成功した場合)には、記憶部103に認証済み情報を記憶し、ステップS313に処理を移す。なお、遊技媒体取扱装置1は、会員カードを返却すると認証済み情報をクリアする。また、遊技媒体取扱装置1は、ステップS312の処理で認証部100lが入力された暗証番号と会員カードに対応付けて記憶されている暗証番号とが一致しないと判定した場合には、貯玉再プレイ処理を終了する。
次に、遊技媒体取扱装置1は、サーバ装置2に対して貸出要求を行い(ステップS313)、識別情報、持玉情報、レート情報及び上限値情報をサーバ装置2に送信する。ここで、レート情報には、その遊技媒体取扱装置1で設定されている乗入先レート(例えば、20円レート)と、当該貸出要求において対象となる持玉情報(貯玉情報)のレート(例えば、5円レート)に関する情報が含まれる。
サーバ装置2は、遊技媒体取扱装置1から送信された識別情報、持玉情報、レート情報及び上限値情報を受信すると、レート別持玉情報記憶部202cに記憶された識別情報、持玉情報及びレート情報及び上限値情報を識別情報と対応付けて更新し、更新情報を遊技媒体取扱装置1に送信する。遊技媒体払出部100oは、サーバ装置2から送信された更新情報を受信すると、遊技者からの払出指示(例えば、タッチパネルLCD16における貸出要求操作)に応じて、記憶部103に記憶された貯玉情報に基づき、レート設定部100kが設定したレートを参照して算出された数量の遊技媒体を、駆動回路106aを駆動制御し、払出装置102により払い出す(ステップS314)。
次に、上限判定部100nは、遊技媒体払出部100oにより払い出された遊技媒体を計数し、計数した遊技媒体数を記憶部103の乗入先レートの上限値カウンタに記憶し、この上限値カウンタの値が、上限設定部100jにより設定された上限値に達したか否かを判定する(ステップS315)。上限判定部100nが上限値に達したと判定した場合、表示制御部100gは、タッチパネルLCD16において、遊技媒体払出部100oにより払出制御が実行された遊技媒体の数が上限値に達したことを報知する制御を実行する(ステップS316)。遊技媒体取扱装置1は、ステップS315の処理において、上限判定部100nが上限値に達したと判定しない場合には、ステップS304に処理を戻す。また、遊技媒体取扱装置1は、ステップS316の処理が終了した場合には、ステップS310に処理を戻す。
次に、図79及び図80を参照して、上限設定部100jが上限値を、乗入元レートを参照して設定した場合における遊技媒体取扱装置1の貯玉再プレイ処理の処理手順について説明する。ステップS321及びステップS322の処理は、上述のステップS301及びステップS302の処理(図78参照)と同様であるので、説明を省略する。
上限判定部100nは、レート別持玉情報記憶部103cに記憶されたレート毎の上限値カウンタの値のうち、上限設定部100jにより設定された上限値に未到達のものがあるか否かを判定する(ステップS323)。上限値カウンタの値が上限値に未到達のレートがあると判定した場合には、表示制御部100gは、レート別持玉情報記憶部103cに記憶された貯玉情報に基づき、上限値カウンタの値が上限値に未到達のレートであって、乗入先レートのみ又は前回の遊技媒体の払い出し(貸出)で、遊技者に指定されたレートのみの貯玉で、貯玉再プレイが可能か否かを判定する(ステップS324)。この処理において、表示制御部100gは、レート別持玉情報記憶部103cに記憶されている、上限値カウンタの値が上限値に未到達のレートであって、乗入先レートと同じレートのみ又は前回指定されたレートのみの貯玉情報に基づく遊技媒体数を、乗入先レートでの遊技媒体数に換算した場合に、換算した遊技媒体数が所定枚数以上であれば貯玉再プレイが可能と判定し、所定枚数に満たないときには、貯玉再プレイが可能でないと判定する。
表示制御部100gは、上限値カウンタの値が上限値に未到達のレートであって、乗入先レートと同じレート又は前回指定されたレートの貯玉で、貯玉再プレイが可能でないと判定した場合には、レート別持玉情報記憶部103cに記憶された、上限値カウンタの値が上限値に未到達のレートの内の他のレートの貯玉で、貯玉再プレイが可能か否かを判定する(ステップS325)。この処理において、表示制御部100gは、レート別持玉情報記憶部103cに記憶されている、上限値カウンタの値が上限値に未到達のレートの内の他のレートの貯玉情報に基づく遊技媒体数を、乗入先レートでの遊技媒体数に換算した場合に、換算した遊技媒体数が所定枚数以上であれば貯玉再プレイが可能と判定し、所定枚数に満たないときには、貯玉再プレイが可能でないと判定する。
表示制御部100gは、上限値カウンタの値が上限値に未到達のレートの内の他のレートの貯玉で、貯玉再プレイが可能と判定した場合には、タッチパネルLCD16に遊技者の貯玉再プレイや持玉再プレイ(計数持ち玉に基づく遊技媒体の払い出し)等を要求する操作を受け付ける基本画面を表示する制御を実行する。操作受付部100mは、タッチパネルLCD16に表示された基本画面において、貯玉再プレイ要求操作(例えば、基本画面に表示された「貯玉乗入ボタン」のタッチ操作)を受け付ける(ステップS326)。
操作受付部100mは、タッチパネルLCD16に表示された基本画面において受け付けた貯玉再プレイ要求操作が、レート指定要求操作であったか否かを判定する(ステップS327)。この処理において、操作受付部100mは、ステップS326で受け付けた貯玉再プレイ要求操作が、例えば、乗入元レートを指定可能な乗入元選択画面への契機となる「貯玉乗入ボタン」のタッチ操作であればレート指定要求操作であったと判定しステップS328に処理を移し、乗入元選択画面への契機とならない「貯玉再プレイボタン」のタッチ操作であればレート指定要求操作であったと判定せずステップS332に処理を移す。
ステップS328からステップS335までの処理は、それぞれ上述のステップS306からステップS314までの処理(図78参照)と同様であるので、説明を省略する。
ステップS336の処理において、上限判定部100nは、ステップS329で操作受付部100mが受け付けた遊技者のレート指定操作で指定されたレートの上限値カウンタの値が、上限設定部100jにより設定された上限値に未到達であるか否かを判定する。遊技媒体取扱装置1は、上限判定部100nにおいて、指定されたレートの上限値カウンタの値が上限値に未到達であると判定した場合にはステップS324に処理を戻し、指定されたレートの上限値カウンタの値が上限値に未到達であると判定しない場合にはステップS337に処理を移す。ステップS337の処理は、上述のステップS316の処理(図78参照)と同様であるので、説明を省略する。
ステップS338の処理において、上限判定部100nは、レート別持玉情報記憶部103cに記憶されたレート毎の上限値カウンタの値のうち、上限設定部100jにより設定された上限値に未到達のものがあるか否かを判定する。遊技媒体取扱装置1は、上限値カウンタの値が上限値に未到達のレートがあると判定した場合にはステップS325に処理を戻し、上限値カウンタの値が上限値に未到達のレートがあると判定しない場合にはステップS331に処理を戻す。
次に、第2実施形態に係る遊技媒体取扱装置1のタッチパネルLCD16の表示例について説明する。以下の説明では、パチスロ機3bに対応して設けられた遊技媒体取扱装置1bのタッチパネルLCD16の表示例について説明するが、パチンコ機3aに対応して設けられた遊技媒体取扱装置1aのタッチパネルLCD16にも同様の表示が可能である。
(表示例1)
図81は、第2実施形態に係る遊技媒体取扱装置1のタッチパネルLCD16の表示例1において、記憶部103に記憶されている各種情報を示す図である。(a)は遊技媒体取扱装置1の設定情報を示す図であり、(b)は遊技媒体取扱装置1に挿入された会員カードの識別情報に対応付けられた残額情報、消費金額情報、持玉情報及び上限値情報を示す図である。また、図81は、表示例1の会員カード挿入時における当該会員カードの識別情報に対応付けられた残額情報、消費金額情報、持玉情報及び上限値情報を示す図である。
表示例1では、図81(a)に示すように、上限設定部100jにより、乗入先レートを参照して上限値が設定されている。また、上限値は、上限設定部100jにより、貯玉再プレイの上限値が、各レート(1枚20円(1000円50枚)のレート(以下、「20スロ」とも言う。)、1枚10円(1000円100枚)のレート(以下、「10スロ」とも言う。)、1枚5円(1000円200枚)のレート(以下、「5スロ」とも言う。))500枚に設定されている。また、図81(b)に示すように、残額情報を示す残金は0円、消費金額情報を示すパチンコ消費は30000円、消費金額情報を示すパチスロ消費は0円、持玉情報を示す各レートの貯玉は全て0枚、上限値情報を示す各レートの当日再プレイ数も全て0枚である。
図82、図83、図85及び図86は、第2実施形態に係る遊技媒体取扱装置1のタッチパネルLCD16の表示例1を説明する図である。図82及び図83、また、後述する図85,86,88,89,91,93,95,96において、文字が四角で囲まれた表示は遊技者によるタッチ操作が可能なボタンを示し、白地に黒文字(通常表示)は遊技者による操作を受け付け可能であることを示し、黒地に白文字(反転表示)は遊技者による操作を無効とする(受け付けない)ことを示している。
図82に示すように、表示例1において、20スロの遊技媒体取扱装置1(サンド)に会員カードが挿入された場合、表示制御部100gは、(1)に示す基本画面を表示する。この基本画面には、乗入先レート(1枚20円)とは異なる乗入元レート(1枚10円、1枚5円)の貯玉を使った貯玉再プレイを要求する貯玉乗入ボタン、メニュー画面に遷移させるためのメニューボタン、遊技媒体取扱装置1に入金された金額から現金貸出で使われた消費金額を引いた残金を示す残金表示、乗入先レート(1枚20円)と同じレートの貯玉を使った貯玉再プレイを要求する貯玉再プレイボタン、現金により遊技媒体の貸出を要求する現金貸出ボタン、計数持玉を共有するための持玉共有ボタン、遊技機3に貯留されていた遊技媒体を計数持玉にする計数ボタン、持玉を使った再プレイを要求する持玉再プレイボタン、会員カードを遊技媒体取扱装置1から取り出すための返却ボタンが表示されている。
図81(b)に示すように、持玉情報が示す各レートの貯玉は全て0枚であることから、貯玉再プレイはできないので、図82(1)に示すように、基本画面において、貯玉乗入ボタン及び貯玉再プレイボタンが操作無効の状態となっている。この状態において、メニューボタンの操作を受け付けた場合、表示制御部100gは、(2)に示すメニュー画面を表示する。このメニュー画面には、基本画面に戻るための戻るボタン、本日のご利用金額(消費金額)、持玉を貯玉に変更する持玉を貯玉へボタン、貯玉の内訳を表示する貯玉照会画面を表示させるための貯玉照会ボタン、会員カードを遊技媒体取扱装置1から取り出すための返却ボタンが表示されている。
(2)に示すメニュー画面において、貯玉照会ボタンの操作を受け付けた場合、表示制御部100gは、(3)に示す貯玉照会画面を表示する。この貯玉照会画面には、メニュー画面に戻るための戻るボタン、貯玉の内訳、会員カードを遊技媒体取扱装置1から取り出すための返却ボタンが表示されている。貯玉の内訳には、各レート毎に、貯玉数と、上限値から当日の貯玉再プレイで払い出された遊技媒体数を引いた枚数(利用可能枚数)と、が表示されている。
また、遊技者が遊技媒体取扱装置1に1万円を入金すると、表示制御部100gは、(1)に示す基本画面を(4)に示す基本画面に変化させる。(4)に示す基本画面では、1万円が入金されたことにより、残金表示に10000円が表示され、残金があることから現金貸出ボタンが操作無効の状態(反転表示)から操作受け付け可能な状態(通常表示)に変化している。この状態において、遊技者による現金貸出ボタンの操作により、千円を3回現金貸出した場合、消費金額は3千円となり、表示制御部100gは、(4)に示す基本画面を(5)に示す基本画面に変化させる。(5)に示す基本画面では、1万円から3千円が引かれ、残金表示に7000円が表示されている。
この状態において、遊技機3に5273枚の遊技媒体が貯留され、遊技者が計数ボタンを操作すると、記憶部103に5273枚の計数持玉が記憶され、表示制御部100gは、(5)に示す基本画面を(6)に示す基本画面に変化させる。(6)に示す基本画面では、計数持玉が記憶部103に記憶されたことにより、計数持玉数を示す持ちメダル枚数表示に、5273枚が表示されている。
この状態において、メニューボタンの操作を受け付けた場合、表示制御部100gは、図83(7)に示すメニュー画面を表示する。(7)に示すメニュー画面では、図82(2)に示すメニュー画面では0円であった、本日のご利用金額におけるパチスロの消費金額に、3000円が表示されている。この状態において、遊技者による持玉を貯玉へボタンの操作により、記憶部103において、計数持玉として記憶されていた5273枚が、貯玉として記憶され、表示制御部100gは、(8)に示す基本画面を表示する。
図83(8)に示すように、表示制御部100gは、計数持玉として記憶されていた5273枚が、貯玉として記憶されたことにより、計数持玉が無くなったので、図82(6)に示す基本画面に表示されていた持ちメダル枚数表示を消している。また、遊技媒体取扱装置1は、ステップS303(YES判定)、ステップS304(YES判定)、ステップS309(図78参照)の処理により、表示制御部100gが(8)に示す基本画面において、図82(6)に示す基本画面では操作無効の状態(反転表示)であった貯玉再プレイボタンを、操作受け付け可能な状態(通常表示)に変化させている。
この状態において、貯玉再プレイボタンの操作を受け付けた場合、遊技媒体取扱装置1は、ステップS309、ステップS311(NO判定)、ステップS312(図78参照)の処理により、表示制御部100gが、(9)に示す認証画面を表示する。そして、この認証画面において、遊技者の操作により暗証番号が入力され、認証部100lがステップS312(図78参照)の処理により認証成功と判定した場合には、表示制御部100gは、(10)に示す貯玉再プレイをするか否かを確認する確認画面を表示する。この確認画面には、貯玉再プレイで使用する貯玉のレート(単価)と、当該レートの貯玉数(貯メダル枚数)、上限値から当日の貯玉再プレイで払い出された遊技媒体数を引いた枚数(利用可能枚数)が表示されている。また、確認画面には、「再プレイしますか?」という貯玉再プレイを行うか否かを確認するメッセージと、貯玉再プレイを行うことを決定するための決定ボタンと、貯玉再プレイを行うことを取り消すための取消ボタンと、が表示されている。
(10)に示す確認画面には、20スロの遊技媒体取扱装置1の単価である20円が表示され、貯メダル枚数として持玉から貯玉にされた5273枚が表示され、貯玉再プレイにより遊技媒体を払い出していないことから、利用可能枚数として上限値である500枚が表示されている。
この状態において、遊技者により決定ボタンが操作されると、遊技媒体取扱装置1は、ステップS313、ステップS314(図78参照)の処理により、所定数(例えば、50枚)の遊技媒体を払い出す。また、遊技媒体取扱装置1は、ステップS315(NO判定)、ステップS304(YES判定)、ステップS309(図78参照)の処理により、表示制御部100gが(11)に示す基本画面において、貯玉再プレイボタンを、操作受け付け可能な状態(通常表示)で表示している。
そして、(11)に示す基本画面において、2回目の貯玉再プレイボタンの操作を受け付けた場合、遊技媒体取扱装置1は、ステップS309、ステップS311(YES判定)(図78参照)の処理の後、表示制御部100gが、(12)に示す確認画面を表示する。このように、遊技媒体取扱装置1は、1回目の貯玉再プレイボタンの操作を受け付けた場合には表示制御部100gが、(9)に示す認証画面を表示するが、2回目の貯玉再プレイボタンの操作を受け付けた場合(ステップS311がYES判定の場合)には認証画面を表示せずに、確認画面を表示する。また、(12)に示す確認画面では、1回目の貯玉再プレイにおいて所定数(例えば、50枚)の遊技媒体が払い出されたことにより、貯メダル枚数として5223枚(5273枚−50枚)が表示され、利用可能枚数として450枚(上限値500枚−50枚)が表示されている。
この状態において、遊技者により決定ボタンが操作されると、遊技媒体取扱装置1は、再びステップS313、ステップS314(図78参照)の処理により、所定数(例えば、50枚)の遊技媒体を払い出す。また、遊技媒体取扱装置1は、ステップS315(NO判定)、ステップS304(YES判定)、ステップS309(図78参照)の処理により、表示制御部100gが(13)に示す基本画面において、貯玉再プレイボタンを、操作受け付け可能な状態(通常表示)で表示している。
そして、(13)に示す基本画面においてメニューボタンが操作されたら、メニュー画面を表示し、このメニュー画面において貯玉照会ボタンを操作する貯玉照会操作を受け付けた場合、表示制御部100gは、(14)に示す貯玉照会画面を表示する。(14)に示す貯玉照会画面では、貯玉の内訳として、1000円50枚(1枚20円のレート)の貯玉数として5173枚(持玉から貯玉にした5273枚から、2回の貯玉再プレイで使用した100枚(50枚×2(回))を引いた値)が表示され、利用可能枚数として400枚(上限値500枚−100枚)が表示されている。この表示により、遊技者は、20スロにおいて、あとどれくらい貯玉再プレイができるかを確認することができる。
その後、遊技者により決定ボタンが操作されると、遊技媒体取扱装置1は、表示制御部100gにより認証画面を表示し、この認証画面において、遊技者の操作により暗証番号が入力され、認証部100lが認証成功と判定した場合には、記憶部103において識別情報と対応付けられて記憶されている残額情報、消費金額情報、持玉情報及び上限値情報を、現時点(カード返却時)の残額情報、消費金額情報、持玉情報及び上限値情報に更新し、会員カードを返却する。
図84は、第2実施形態に係る遊技媒体取扱装置1のタッチパネルLCD16の表示例1において、記憶部103に記憶されている各種情報を示す図である。図84は、表示例1の会員カード返却時における当該会員カードの識別情報に対応付けられた残額情報、消費金額情報、持玉情報及び上限値情報を示す図である。なお、識別情報に対応付けられた残額情報、消費金額情報、持玉情報及び上限値情報は、サーバ装置2において、カードが返却される毎に蓄積するようにしてもよい。また、同じ識別情報(例えば、会員ID又はビジターID)のデータ(残額情報、消費金額情報、持玉情報及び上限値情報)が当日中に送られてきた場合、当該識別情報に対応づけられて記憶されているデータに上書きするようにしてもよい。
図84に示すように、残額情報を示す残金は図82(5)で表示された7000円、消費金額情報を示すパチンコ消費は挿入時と同じ30000円、消費金額情報を示すパチスロ消費は図83(7)で表示された3000円、持玉情報を示す各レートの貯玉は図83(14)で表示された1000円50枚(20スロ)の貯玉数5173枚、上限値情報を示す各レートの当日再プレイ数は20スロで2回の貯玉再プレイにおいて各50枚払い出されたことにより1000円50枚(20スロ)が100枚である。
図83(14)に示す状態から会員カードが返却された遊技者が、次に、5スロの遊技媒体取扱装置1(サンド)に当該会員カードを挿入した場合、遊技媒体取扱装置1は、ステップS303(YES判定)、ステップS304(NO判定)、ステップS305(YES判定)(図78参照)の処理により、表示制御部100gが図85(15)に示す基本画面において、貯玉乗入ボタンを、操作受け付け可能な状態(通常表示)で表示している。なお、図84に示すように、乗入先レート(1枚5円)の貯玉が無いので、表示制御部100gは、図85(15)に示す基本画面において、貯玉再プレイボタンを、操作無効の状態(反転表示)で表示している。一方、図84に示すように、乗入先レート(1枚5円)と異なるレート(1枚20円)の貯玉があるので、表示制御部100gは、図85(15)に示す基本画面において、貯玉乗入ボタンを、操作受け付け可能な状態(通常表示)で表示している。
そして、(15)に示す基本画面において、貯玉乗入ボタンの操作を受け付けた場合、遊技媒体取扱装置1は、ステップS306、ステップS307(図78参照)の処理により、表示制御部100gが、(16)に示す乗入元選択画面を表示する。この乗入元選択画面には、乗入元レート(1000円50枚(20スロ)、1000円100枚(10スロ))と、各乗入元レートの貯玉数と、各乗入元レートに対応付けられて表示され、貯玉再プレイで使用する貯玉の乗入元レートを選択するための再プレイボタンと、が表示されている。なお、乗入元選択画面には、乗入先レート及び乗入先レートの貯玉数は表示されない。乗入先レートの貯玉がある場合には、図83(8)に示すように、基本画面において、貯玉再プレイボタンが操作受け付け可能な状態(通常表示)で表示され、遊技者は、この貯玉再プレイボタンを操作することで、乗入元選択画面を表示させることなく、図83(9)に示す認証画面や、図83(12)に示す確認画面を表示させることができる。
図84に示すように、1000円50枚(20スロ)のレートの貯玉は5173枚あるが、1000円100枚(10スロ)のレートの貯玉は無い。このため、表示制御部100gは、(16)に示す乗入元選択画面において、1000円50枚(20スロ)のレートの貯玉数として5173枚と表示し、このレートに対応付けられた再プレイボタンを、操作受け付け可能な状態(通常表示)で表示している。一方、表示制御部100gは、(16)に示す乗入元選択画面において、1000円100枚(10スロ)のレートの貯玉数として0枚と表示し、このレートに対応付けられた再プレイボタンを、操作無効の状態(反転表示)で表示している。
この状態において、1000円50枚(20スロ)の再プレイボタンの操作を受け付けた場合、この遊技媒体取扱装置1では1回も認証していないので、当該遊技媒体取扱装置1は、ステップS308、ステップS311(NO判定)、ステップS312(図78参照)の処理により、表示制御部100gが、(17)に示す認証画面を表示する。そして、この認証画面において、遊技者の操作により暗証番号が入力され、認証部100lがステップS312(図78参照)の処理により認証成功と判定した場合には、表示制御部100gは、(18)に示す貯玉再プレイをするか否かを確認する確認画面を表示する。この遊技媒体取扱装置1では、例えば、サーバ装置2が接続された同一店舗内ネットワークに属しているいずれかの遊技媒体取扱装置1(パチンコ機3aに対応して設けられた遊技媒体取扱装置1a又はパチスロ機3bに対応して設けられた遊技媒体取扱装置1b)で1度認証すれば、サーバ装置2において、識別情報(例えば、会員ID)と認証の可否(認証済み情報の有無)を紐づけて管理するようにすれば、いずれかの遊技媒体取扱装置1(遊技媒体取扱装置1a、遊技媒体取扱装置1bを問わない。)において、1日1回認証すれば貯玉再プレイが可能となるため、遊技者の利便性を向上させることができる。また、遊技媒体取扱装置1は、乗入元レートが変更されない場合には認証を1日1回でいいものとし、乗入元レートが変更される場合には乗入元レートが変更された初回に認証するようにしてもよい。遊技媒体取扱装置1は、例えば、乗入元レートが20スロで1番台において認証し、その後、遊技者が2番台に移動し乗入元レートが20スロの場合は認証を不要とする。一方、遊技媒体取扱装置1は、2番台において乗入元レートが10スロの場合は認証を必要とし、その後、遊技者が3番台に移動し乗入元レートが10スロである場合には認証を不要とする。なお、後述する表示例2〜4で説明する認証も同様である。
(18)に示す確認画面には、5スロの遊技媒体取扱装置1の単価である5円が表示され、図84に示すように1000円200枚(5スロ)のレートの貯玉は無いので、貯メダル枚数として0枚が表示され、貯玉再プレイにより遊技媒体を払い出していないことから、利用可能枚数として上限値である500枚が表示されている。
この状態において、遊技者により決定ボタンが操作されると、遊技媒体取扱装置1は、ステップS313、ステップS314(図78参照)の処理により、所定数(例えば、20スロの貯玉50枚を使うことで200枚)の遊技媒体を払い出す。また、遊技媒体取扱装置1は、ステップS315(NO判定)、ステップS304(YES判定)、ステップS309(図78参照)の処理により、表示制御部100gが(19)に示す基本画面において、貯玉乗入ボタンを、操作受け付け可能な状態(通常表示)で表示している。
そして、(19)に示す基本画面において、2回目の貯玉再プレイボタンの操作を受け付けた場合、遊技媒体取扱装置1は、ステップS309、ステップS311(YES判定)(図78参照)の処理の後、表示制御部100gが、(20)に示す確認画面を表示する。また、(20)に示す確認画面では、1回目の貯玉再プレイにおいて所定数(例えば、20スロの貯玉50枚を使うことで200枚)の遊技媒体が払い出されたことにより、(18)に示す確認画面と比べ、貯メダル枚数は変わらず、利用可能枚数として300枚(上限値500枚−200枚)が表示されている。
この状態において、遊技者により決定ボタンが操作されると、遊技媒体取扱装置1は、再びステップS313、ステップS314(図78参照)の処理により、所定数(例えば、20スロの貯玉50枚を使うことで200枚)の遊技媒体を払い出す。また、遊技媒体取扱装置1は、ステップS315(NO判定)、ステップS304(YES判定)、ステップS309(図78参照)の処理により、表示制御部100gが(21)に示す基本画面において、貯玉乗入ボタンを、操作受け付け可能な状態(通常表示)で表示している。
そして、(21)に示す基本画面において、3回目の貯玉再プレイボタンの操作を受け付けた場合、遊技媒体取扱装置1は、ステップS309、ステップS311(YES判定)(図78参照)の処理の後、表示制御部100gが、(22)に示す確認画面を表示する。また、(22)に示す確認画面では、2回目の貯玉再プレイにおいて所定数(20スロの貯玉50枚を使うことで200枚)の遊技媒体が払い出されたことにより、(20)に示す確認画面と比べ、貯メダル枚数は変わらず、利用可能枚数として100枚(上限値300枚−200枚)が表示されている。
この状態において、遊技者により決定ボタンが操作されると、遊技媒体取扱装置1は、ステップS313、ステップS314(図78参照)の処理により、所定数(例えば、20スロの貯玉25枚を使うことで100枚)の遊技媒体を払い出す。これにより、5スロの遊技媒体取扱装置1における貯玉再プレイで払い出された遊技媒体数が上限値500枚(200枚+200枚+100枚)に到達したので、遊技媒体取扱装置1は、ステップS315(YES判定)、ステップS316(図78参照)の処理により、表示制御部100gが図86(23)に示す、貯玉再プレイでの遊技媒体数が上限値に達したことを報知する報知画面を表示する。
また、遊技媒体取扱装置1は、ステップS310(図78参照)の処理により、表示制御部100gが(24)に示す基本画面において、貯玉乗入ボタンを、操作無効の状態(反転表示)で表示している。そして、(24)に示す基本画面におけるメニューボタンの操作により、メニュー画面を表示させ、このメニュー画面において貯玉照会ボタンを操作する貯玉照会操作を受け付けた場合、表示制御部100gは、(25)に示す貯玉照会画面を表示する。(25)に示す貯玉照会画面では、貯玉の内訳として、1000円50枚(20スロ)の貯玉数として5048枚(図83(14)に示す5173枚から、3回の貯玉再プレイで使用した125枚(50枚×2(回)+25枚)を引いた値)が表示され、利用可能枚数として0枚が表示されている。
(表示例2)
図87は、第2実施形態に係る遊技媒体取扱装置1のタッチパネルLCD16の表示例2において、記憶部103に記憶されている各種情報を示す図である。詳細には、遊技媒体取扱装置1に挿入された会員カードの識別情報に対応付けられた残額情報、消費金額情報、持玉情報及び上限値情報を示す図である。また、図87は、表示例2の会員カード挿入時における当該会員カードの識別情報に対応付けられた残額情報、消費金額情報、持玉情報及び上限値情報を示す図である。
表示例2では、表示例1と同様に、上限設定部100jにより、乗入先レートを参照して上限値が設定されている。また、上限値は、上限設定部100jにより、貯玉再プレイの上限値が、各レート500枚に設定されている。
また、表示例2は、持玉情報を示す各レートの貯玉のうち、1000円50枚(20スロ)のレートの貯玉が50枚、1000円100枚(10スロ)のレートの貯玉が1000枚であり、上限値情報を示す各レートの当日再プレイ数のうち、1000円50枚(20スロ)のレートだけ100枚である点が、表示例1と異なる。
図88及び図89は、第2実施形態に係る遊技媒体取扱装置1のタッチパネルLCD16の表示例2を説明する図である。まず、遊技者が5スロの遊技媒体取扱装置1(サンド)に当該会員カードを挿入した場合、遊技媒体取扱装置1は、ステップS303(YES判定)、ステップS304(NO判定)、ステップS305(YES判定)(図78参照)の処理により、表示制御部100gが図88(1)に示す基本画面において、貯玉乗入ボタンを、操作受け付け可能な状態(通常表示)で表示している。なお、図87に示すように、乗入先レート(1枚5円)の貯玉が無いので、表示制御部100gは、図88(1)に示す基本画面において、貯玉再プレイボタンを、操作無効の状態(反転表示)で表示している。一方、図87に示すように、乗入先レート(1枚5円)と異なるレート(1枚20円)及び(1枚10円)の貯玉があるので、表示制御部100gは、(1)に示す基本画面において、貯玉乗入ボタンを、操作受け付け可能な状態(通常表示)で表示している。
そして、(1)に示す基本画面において、貯玉乗入ボタンの操作を受け付けた場合、遊技媒体取扱装置1は、ステップS306、ステップS307(図78参照)の処理により、表示制御部100gが、(2)に示す乗入元選択画面を表示する。
図87に示すように、1000円50枚(20スロ)のレートの貯玉が50枚、1000円100枚(10スロ)のレートの貯玉が1000枚ある。このため、表示制御部100gは、(2)に示す乗入元選択画面において、1000円50枚(20スロ)のレートの貯玉数として50枚、1000円100枚(10スロ)のレートの貯玉数として1000枚と表示し、これらのレートに対応付けられた再プレイボタンを、操作受け付け可能な状態(通常表示)で表示している。
この状態において、1000円50枚(20スロ)の再プレイボタンの操作を受け付けた場合、この遊技媒体取扱装置1では1回も認証していないので、当該遊技媒体取扱装置1は、ステップS308、ステップS311(NO判定)、ステップS312(図78参照)の処理により、表示制御部100gが、(3)に示す認証画面を表示する。そして、この認証画面において、遊技者の操作により暗証番号が入力され、認証部100lがステップS312(図78参照)の処理により認証成功と判定した場合には、表示制御部100gは、(4)に示す貯玉再プレイをするか否かを確認する確認画面を表示する。また、認証部100lは、認証成功と判定した場合には、認証済み情報を記憶部103に記憶する。
(4)に示す確認画面には、5スロの遊技媒体取扱装置1の単価である5円が表示され、図87に示すように1000円200枚(5スロ)のレートの貯玉は無いので、貯メダル枚数として0枚が表示され、利用可能枚数として200枚が表示されている。なお、この状態においては、貯玉再プレイにより遊技媒体を払い出していないことから、上限値である500枚がそのまま残っているが、遊技者に指定された20スロの貯玉が50枚しかないので、20スロの貯玉が50枚を5スロに換算した200枚(50枚×4)が表示されている。即ち、表示制御部100gは、確認画面において、上限設定部100jにより設定された上限値から記憶部103に記憶された上限値カウンタの値を引いた値と、遊技者に指定されたレートの貯玉数を乗入先レートに換算した値と、を対比し、小さい方の値を利用可能枚数として表示する。これにより、遊技者は貯玉再プレイに上限が設けられている場合に、自ら計算しなくとも利用可能枚数を容易に把握することができる。
この状態において、遊技者により決定ボタンが操作されると、遊技媒体取扱装置1は、ステップS313、ステップS314(図78参照)の処理により、所定数(例えば、20スロの貯玉50枚を使うことで200枚)の遊技媒体を払い出す。また、遊技媒体取扱装置1は、ステップS315(図78参照)の処理により、払い出された遊技媒体を計数し、計数した遊技媒体数(200枚)を乗入先レートの上限値カウンタに記憶し、この上限値カウンタの値が、上限値(500枚)に達していないと判定する(NO判定)。また、前回指定されたレート(20スロ)の貯玉は無くなるが、他のレートである(10スロ)の貯玉があるので、遊技媒体取扱装置1は、ステップS304(NO判定)、ステップS305(YES判定)(図78参照)の処理により、表示制御部100gが(5)に示す基本画面において、貯玉乗入ボタンを、操作受け付け可能な状態(通常表示)で表示している。
そして、(5)に示す基本画面において、貯玉乗入ボタンの操作を受け付けた場合、遊技媒体取扱装置1は、ステップS306、ステップS307(図78参照)の処理により、表示制御部100gが、(6)に示す乗入元選択画面を表示する。
(2)に示す乗入元選択画面において、1000円50枚(20スロ)のレートの貯玉数として50枚、1000円100枚(10スロ)のレートの貯玉数として1000枚と表示されていたが、20スロの50枚の貯玉は前回の貯玉再プレイで使用されたため、現在は0枚である。このため、表示制御部100gは、(6)に示す乗入元選択画面において、1000円50枚(20スロ)のレートの貯玉数として0枚と表示し、このレートに対応付けられた再プレイボタンを、操作無効の状態(反転表示)で表示している。一方、1000円100枚(10スロ)のレートの貯玉1000枚はそのまま残っているので、表示制御部100gは、(6)に示す乗入元選択画面において、1000円100枚(10スロ)のレートの貯玉数として1000枚と表示し、このレートに対応付けられた再プレイボタンを、操作受け付け可能な状態(通常表示)で表示している。
この状態において、1000円100枚(10スロ)の再プレイボタンの操作を受け付けた場合、前回の貯玉再プレイから、乗入元レートが変更されたので、当該遊技媒体取扱装置1は、認証部100lが記憶部103に記憶されている認証済み情報をクリアし、ステップS308、ステップS311(NO判定)、ステップS312(図78参照)の処理により、表示制御部100gが、(7)に示す認証画面を表示する。そして、この認証画面において、遊技者の操作により暗証番号が入力され、認証部100lがステップS312(図78参照)の処理により認証成功と判定した場合には、表示制御部100gは、(8)に示す貯玉再プレイをするか否かを確認する確認画面を表示する。なお、遊技媒体取扱装置1は、例えば、サーバ装置2が接続された同一店舗内ネットワークに属しているいずれかの遊技媒体取扱装置1(パチンコ機3aに対応して設けられた遊技媒体取扱装置1a又はパチスロ機3bに対応して設けられた遊技媒体取扱装置1b)で1度認証すれば、サーバ装置2において、識別情報(例えば、会員ID)と認証の可否(認証済み情報の有無)を紐づけて管理するようにした場合、1日1回認証すれば貯玉再プレイを可能としてもよい。この場合、遊技媒体取扱装置1は、前回の貯玉再プレイから、乗入元レートが変更されても、認証済み情報をクリアせずに、ステップS311(図78参照)でYES判定し、ステップS313に処理を移す。
(8)に示す確認画面には、5スロの遊技媒体取扱装置1の単価である5円が表示され、図87に示すように1000円200枚(5スロ)のレートの貯玉は無いので、貯メダル枚数として0枚が表示され、利用可能枚数として300枚が表示されている。なお、この状態においては、貯玉再プレイにより遊技媒体を200枚払い出したことで、上限値である500枚から200枚を引いた値は300枚である。また、遊技者に指定された1000円100枚(10スロ)のレートの貯玉数を乗入先レートに換算した値は2000枚(1000枚×2)である。このため、表示制御部100gは、300枚と2000枚とのうち、小さい方の値である300枚を利用可能枚数として表示している。
この状態において、遊技者により決定ボタンが操作されると、遊技媒体取扱装置1は、ステップS313、ステップS314(図78参照)の処理により、所定数(例えば、10スロの貯玉50枚を使うことで100枚)の遊技媒体を3回払い出す。これにより、5スロの遊技媒体取扱装置1における貯玉再プレイで払い出された遊技媒体数が上限値500枚(200枚+300枚)に到達したので、遊技媒体取扱装置1は、ステップS315(YES判定)、ステップS316(図78参照)の処理により、表示制御部100gが報知画面を表示し、ステップS310(図78参照)の処理により、表示制御部100gが図89(9)に示す基本画面において、貯玉乗入ボタンを、操作無効の状態(反転表示)で表示している。
そして、(9)に示す基本画面におけるメニューボタンの操作により、メニュー画面を表示させ、このメニュー画面において貯玉照会ボタンを操作する貯玉照会操作を受け付けた場合、表示制御部100gは、(10)に示す貯玉照会画面を表示する。(10)に示す貯玉照会画面では、貯玉の内訳として、1000円100枚(10スロ)の貯玉数として850枚(図88(2)に示す1000枚から、貯玉再プレイで使用した150枚(50枚×3(回))を引いた値)が表示され、利用可能枚数として0枚が表示されている。なお、この利用可能数の表示は5スロの遊技媒体取扱装置1におけるものであり、この遊技者が10スロに移動した場合、当日の10スロの貯玉再プレイはまだ行っていないため、10スロの遊技媒体取扱装置1では利用可能数が上限値である500枚と表示されることとなる。また、この遊技者が20スロに移動した場合、当日すでに100枚の貯玉再プレイを行っているため、20スロの遊技媒体取扱装置1では上限値である500枚から100枚減算した400枚と表示されることとなる。
(表示例3)
図90は、第2実施形態に係る遊技媒体取扱装置1のタッチパネルLCD16の表示例3において、記憶部103に記憶されている各種情報を示す図である。(a)は遊技媒体取扱装置1の設定情報を示す図であり、(b)は遊技媒体取扱装置1に挿入された会員カードの識別情報に対応付けられた残額情報、消費金額情報、持玉情報及び上限値情報を示す図である。
また、図90は、表示例3の会員カード挿入時における当該会員カードの識別情報に対応付けられた残額情報、消費金額情報、持玉情報及び上限値情報を示す図である。
表示例3では、図90(a)に示すように、上限設定部100jにより、乗入元レートを参照して上限値が設定されている。また、上限値は、上限設定部100jにより、貯玉再プレイの上限値が、各レート500枚に設定されている。
また、図90(b)に示すように、残額情報を示す残金は7000円、消費金額情報を示すパチンコ消費は30000円、消費金額情報を示すパチスロ消費は3000円、持玉情報を示す各レートの貯玉は1000円50枚(20スロ)のみ100枚で、他のレートは0枚、上限値情報を示す各レートの当日再プレイ数は1000円50枚(20スロ)のみ100枚で、他のレートは0枚である。
また、表示例1及び2では、表示制御部100gは、基本画面において、乗入先レートの貯玉が無い場合には、貯玉再プレイボタンを操作無効の状態(反転表示)で表示するが、表示例3、後述する表示例4及び5では、前回指定され乗入元レートの貯玉で、貯玉再プレイによる払い出しが可能であれば、乗入先レートの貯玉が無い場合であっても、貯玉再プレイボタンを操作受け付け可能な状態(通常表示)で表示する。この場合、遊技者は、前回と同じ乗入元レートの貯玉を使って貯玉再プレイを行いたい場合には貯玉再プレイボタンを操作し、前回と異なる乗入元レートの貯玉を使って貯玉再プレイを行いたい場合(乗入元レートを変更したい場合)には貯玉乗入ボタンを操作する。これにより、乗入により貯玉再プレイを行う遊技者において、乗入元レートを毎回選択するという手間を省略することが可能となる。
図91は、第2実施形態に係る遊技媒体取扱装置1のタッチパネルLCD16の表示例3を説明する図である。まず、遊技者が5スロの遊技媒体取扱装置1(サンド)に当該会員カードを挿入した場合、遊技媒体取扱装置1は、ステップS323(YES判定)、ステップS324(NO判定)、ステップS325(YES判定)(図79参照)の処理により、表示制御部100gが図91(1)に示す基本画面において、貯玉乗入ボタンを、操作受け付け可能な状態(通常表示)で表示している。なお、図90に示すように、乗入先レート(1枚5円)の貯玉が無いので、表示制御部100gは、図91(1)に示す基本画面において、貯玉再プレイボタンを、操作無効の状態(反転表示)で表示している。一方、図90に示すように、上限値未達のレートであって、乗入先レート(1枚5円)と異なるレート(1枚20円)の貯玉があるので、表示制御部100gは、(1)に示す基本画面において、貯玉乗入ボタンを、操作受け付け可能な状態(通常表示)で表示している。
そして、(1)に示す基本画面において、貯玉乗入ボタンの操作を受け付けた場合、遊技媒体取扱装置1は、ステップS326、ステップS327(YES判定)、ステップS328(図79参照)の処理により、表示制御部100gが、(2)に示す乗入元選択画面を表示する。
図90に示すように、1000円50枚(20スロ)のレートの貯玉は100枚あり、1000円100枚(10スロ)のレートの貯玉は0枚である。このため、表示制御部100gは、(2)に示す乗入元選択画面において、1000円50枚(20スロ)のレートの貯玉数として100枚と表示し、このレートに対応付けられた再プレイボタンを、操作受け付け可能な状態(通常表示)で表示している。一方、表示制御部100gは、(2)に示す乗入元選択画面において、1000円100枚(10スロ)のレートの貯玉数として0枚と表示し、このレートに対応付けられた再プレイボタンを、操作無効の状態(反転表示)で表示している。
この状態において、1000円50枚(20スロ)の再プレイボタンの操作を受け付けた場合、この遊技媒体取扱装置1では1回も認証していないので、当該遊技媒体取扱装置1は、ステップS329、ステップS329、ステップS332(NO判定)、ステップS333(図79参照)の処理により、表示制御部100gが、(3)に示す認証画面を表示する。そして、この認証画面において、遊技者の操作により暗証番号が入力され、認証部100lがステップS333(図79参照)の処理により認証成功と判定した場合には、表示制御部100gは、(4)に示す貯玉再プレイをするか否かを確認する確認画面を表示する。
(4)に示す確認画面には、5スロの遊技媒体取扱装置1の単価である5円が表示され、図90に示すように1000円200枚(5スロ)のレートの貯玉は無いので、貯メダル枚数として0枚が表示され、利用可能枚数として400枚が表示されている。なお、この状態においては、貯玉再プレイにより遊技媒体を払い出していないことから、上限値である500枚から貯玉再プレイにより払い出した遊技媒体数を引いた値は500枚である。また、遊技者に指定された1000円50枚(20スロ)のレートの貯玉数を乗入先レートに換算した値は400枚(100枚×4)である。このため、表示制御部100gは、500枚と400枚とのうち、小さい方の値である400枚を利用可能枚数として表示している。
この状態において、遊技者により決定ボタンが操作されると、遊技媒体取扱装置1は、ステップS334、ステップS335(図80参照)の処理により、所定数(例えば、20スロの貯玉50枚を使うことで200枚)の遊技媒体を払い出す。また、遊技媒体取扱装置1は、ステップS336(図80参照)の処理により、この払い出しにおいて使用された(2)に示す乗入元選択画面において指定された乗入元レート(20スロ)の貯玉数を、乗入元レート(20スロ)の上限値カウンタに記憶し、この上限値カウンタの値が、上限値(500枚)に達していないと判定する(YES判定)。また、前回指定されたレート(20スロ)のみの貯玉で貯玉再プレイが可能であるので、遊技媒体取扱装置1は、ステップS324(YES判定)、ステップS330(図79参照)の処理により、表示制御部100gが(5)に示す基本画面において、貯玉再プレイボタンを、操作受け付け可能な状態(通常表示)で表示している。なお、前回指定されたレート(20スロ)以外に貯玉は無いので、表示制御部100gは、(5)に示す基本画面において、貯玉乗入ボタンを、操作無効の状態(反転表示)で表示している。
そして、(5)に示す基本画面において、2回目の貯玉再プレイボタンの操作を受け付けた場合、遊技媒体取扱装置1は、ステップS329、ステップS332(YES判定)(図79参照)の処理の後、表示制御部100gが、(6)に示す確認画面を表示する。このように、遊技媒体取扱装置1は、1回目の貯玉再プレイボタンの操作を受け付けた場合には表示制御部100gが、(3)に示す認証画面を表示するが、2回目の貯玉再プレイボタンの操作を受け付けた場合(ステップS332がYES判定の場合)には認証画面を表示せずに、確認画面を表示する。また、(6)に示す確認画面では、1回目の貯玉再プレイにおいて所定数(例えば、200枚)の遊技媒体が払い出されたことにより、利用可能枚数として200枚(400枚−200枚)が表示されている。
この状態において、遊技者により決定ボタンが操作されると、遊技媒体取扱装置1は、再びステップS334、ステップS335(図80参照)の処理により、所定数(例えば、20スロの貯玉50枚を使うことで200枚)の遊技媒体を払い出す。また、遊技媒体取扱装置1は、ステップS336(図80参照)の処理により、この払い出しにおいて使用された(2)に示す乗入元選択画面において指定された乗入元レート(20スロ)の貯玉数を、乗入元レート(20スロ)の上限値カウンタに記憶し、この上限値カウンタの値が、上限値(500枚)に達していないと判定する(YES判定)。また、前回
指定されたレート(20スロ)の貯玉が無くなり、上限値未到達のレートの内の他のレートの貯玉も無いので、遊技媒体取扱装置1は、ステップS324(NO判定)、ステップS325(NO判定)、ステップS331(図79参照)の処理により、表示制御部100gが(7)に示す基本画面において、貯玉再プレイボタン及び貯玉乗入ボタンを、操作無効の状態(反転表示)で表示している。
そして、(7)に示す基本画面においてメニューボタンが操作されたら、メニュー画面を表示し、このメニュー画面において貯玉照会ボタンを操作する貯玉照会操作を受け付けた場合、表示制御部100gは、(8)に示す貯玉照会画面を表示する。(8)に示す貯玉照会画面では、貯玉の内訳として、1000円50枚(1枚20円のレート)の貯玉数として0枚(最初の貯玉100枚から、2回の貯玉再プレイで使用した100枚(50枚×2(回))を引いた値)が表示され、利用可能枚数として0枚が表示されている。なお、上限値である500枚から貯玉再プレイにより払い出した遊技媒体数100枚を引いた値は400枚であるが、貯玉が0枚なので、利用可能枚数として0枚が表示されている。
(表示例4)
図92は、第2実施形態に係る遊技媒体取扱装置1のタッチパネルLCD16の表示例4において、記憶部103に記憶されている各種情報を示す図である。(a)は遊技媒体取扱装置1の設定情報を示す図であり、(b)は遊技媒体取扱装置1に挿入された会員カードの識別情報に対応付けられた残額情報、消費金額情報、持玉情報及び上限値情報を示す図である。また、図92は、表示例4の会員カード挿入時における当該会員カードの識別情報に対応付けられた残額情報、消費金額情報、持玉情報及び上限値情報を示す図である。
表示例4では、図92(a)に示すように、上限設定部100jにより、乗入元レートを参照して上限値が設定されている。また、上限値は、上限設定部100jにより、貯玉再プレイの上限値が、各レート500枚に設定されている。
また、図92(b)に示すように、残額情報を示す残金は7000円、消費金額情報を示すパチンコ消費は30000円、消費金額情報を示すパチスロ消費は3000円、持玉情報を示す各レートの貯玉は1000円50枚(20スロ)が100枚であり、1000円100枚(10スロ)が0枚であり、1000円200枚(5スロ)が200枚であり、上限値情報を示す各レートの当日再プレイ数は1000円50枚(20スロ)のみ100枚で、他のレートは0枚である。
図93は、第2実施形態に係る遊技媒体取扱装置1のタッチパネルLCD16の表示例4を説明する図である。まず、遊技者が5スロの遊技媒体取扱装置1(サンド)に当該会員カードを挿入した場合、遊技媒体取扱装置1は、ステップS323(YES判定)、ステップS324(NO判定)、ステップS325(YES判定)(図79参照)の処理により、表示制御部100gが図93(1)に示す基本画面において、貯玉再プレイボタン及び貯玉乗入ボタンを、操作受け付け可能な状態(通常表示)で表示している。なお、図92に示すように、乗入先レート(1枚5円)の貯玉があるので、表示制御部100gは、(1)に示す基本画面において、貯玉再プレイボタンを、操作受け付け可能な状態(通常表示)で表示している。また、図92に示すように、上限値未達のレートであって、乗入先レート(1枚5円)と異なるレート(1枚20円)の貯玉もあるので、表示制御部100gは、(1)に示す基本画面において、貯玉乗入ボタンも、操作受け付け可能な状態(通常表示)で表示している。
そして、(1)に示す基本画面において、貯玉乗入ボタンの操作を受け付けた場合、遊技媒体取扱装置1は、ステップS326、ステップS327(YES判定)、ステップS328(図79参照)の処理により、表示制御部100gが、(2)に示す乗入元選択画面を表示する。
図92に示すように、1000円50枚(20スロ)のレートの貯玉は100枚あり、1000円100枚(10スロ)のレートの貯玉は0枚である。このため、表示制御部100gは、(2)に示す乗入元選択画面において、1000円50枚(20スロ)のレートの貯玉数として100枚と表示し、このレートに対応付けられた再プレイボタンを、操作受け付け可能な状態(通常表示)で表示している。一方、表示制御部100gは、(2)に示す乗入元選択画面において、1000円100枚(10スロ)のレートの貯玉数として0枚と表示し、このレートに対応付けられた再プレイボタンを、操作無効の状態(反転表示)で表示している。
この状態において、1000円50枚(20スロ)の再プレイボタンの操作を受け付けた場合、この遊技媒体取扱装置1では1回も認証していないので、当該遊技媒体取扱装置1は、ステップS329、ステップS332(NO判定)、ステップS333(図79参照)の処理により、表示制御部100gが、(3)に示す認証画面を表示する。そして、この認証画面において、遊技者の操作により暗証番号が入力され、認証部100lがステップS333(図79参照)の処理により認証成功と判定した場合には、表示制御部100gは、(4)に示す貯玉再プレイをするか否かを確認する確認画面を表示する。
(4)に示す確認画面には、5スロの遊技媒体取扱装置1の単価である5円が表示され、図92に示すように1000円200枚(5スロ)のレートの貯玉は無いので、貯メダル枚数として0枚が表示され、利用可能枚数として400枚が表示されている。なお、貯玉再プレイにより遊技媒体を払い出していないことから、上限値である500枚から貯玉再プレイにより払い出した遊技媒体数を引いた値は500枚である。また、遊技者に指定された1000円50枚(20スロ)のレートの貯玉数を乗入先レートに換算した値は400枚(100枚×4)である。このため、表示制御部100gは、500枚と400枚とのうち、小さい方の値である400枚を利用可能枚数として表示している。
この状態において、遊技者により決定ボタンが操作されると、遊技媒体取扱装置1は、ステップS334、ステップS335(図80参照)の処理により、所定数(例えば、20スロの貯玉50枚を使うことで200枚)の遊技媒体を払い出す。また、遊技媒体取扱装置1は、ステップS336(図80参照)の処理により、この払い出しにおいて使用された(2)に示す乗入元選択画面において指定された乗入元レート(20スロ)の貯玉数を、乗入元レート(20スロ)の上限値カウンタに記憶し、この上限値カウンタの値が、上限値(500枚)に達していないと判定する(YES判定)。また、乗入先レートと同じレート(5スロ)と前回指定されたレート(20スロ)の貯玉で貯玉再プレイが可能であるので、遊技媒体取扱装置1は、ステップS324(NO判定)、ステップS325(YES判定)、ステップS336(図79参照)の処理により、表示制御部100gが(5)に示す基本画面において、貯玉再プレイボタンを、操作受け付け可能な状態(通常表示)で表示している。また、表示制御部100gは、前回指定されたレート(20スロ)の貯玉の他に、乗入先レートと同じレート(5スロ)の貯玉でも貯玉再プレイが可能であるので、(5)に示す基本画面において、乗入を終了し、乗入先レートと同じレート(5スロ)の貯玉を使った貯玉再プレイを可能とする乗入終了ボタンを、操作受け付け可能な状態(通常表示)で表示している。なお、乗入先レートと同じレート(5スロ)及び前回指定されたレート(20スロ)以外に貯玉は無いので、表示制御部100gは、(5)に示す基本画面において、貯玉乗入ボタンを、操作無効の状態(反転表示)で表示している。
そして、(5)に示す基本画面において、貯玉再プレイボタンの操作を受け付けた場合、遊技媒体取扱装置1は、ステップS330、ステップS332(YES判定)(図79参照)の処理の後、表示制御部100gが、(6)に示す確認画面を表示する。(6)に示す確認画面では、前回の貯玉再プレイにおいて所定数(例えば、200枚)の遊技媒体が払い出されたことにより、利用可能枚数として200枚(400枚−200枚)が表示されている。
この状態において、遊技者により決定ボタンが操作されると、遊技媒体取扱装置1は、再びステップS334、ステップS335(図80参照)の処理により、所定数(例えば、20スロの貯玉50枚を使うことで200枚)の遊技媒体を払い出す。また、遊技媒体取扱装置1は、ステップS336(図80参照)の処理により、この払い出しにおいて使用された乗入元レート(20スロ)の貯玉数を、乗入元レート(20スロ)の上限値カウンタに記憶し、この上限値カウンタの値が、上限値(500枚)に達していないと判定する(YES判定)。また、前回指定されたレート(20スロ)の貯玉は無くなったが、乗入先レート(5スロ)のみの貯玉があるので、遊技媒体取扱装置1は、ステップS324(YES判定)、ステップS330(図79参照)の処理により、表示制御部100gが(7)に示す基本画面において、貯玉再プレイボタンを、操作受け付け可能な状態(通常表示)で表示している。なお、貯玉再プレイで使用する貯玉のレートが乗入先レートとなったことで、表示制御部100gは、(5)に示す基本画面において表示していた乗入終了ボタンを、(7)に示す基本画面では表示しない。
そして、表示制御部100gは、(7)に示す基本画面において貯玉再プレイボタンが操作されたら、(8)に示す貯玉再プレイで使用する貯玉のレートが変更されたことを報知するレート変更報知画面を表示する。また、表示例3及び4と後述する表示例5は、乗入元レートを参照して上限値が設定されている。このため、表示制御部100gは、(8)に示すレート変更報知画面において、貯メダルとして、変更されたレート(5スロ)の貯玉200枚(図92(b)参照)を表示し、変更されたレート(5スロ)の貯玉で貯玉再プレイが行われておらず、変更されたレート(5スロ)の上限値(500枚)に達していないので、この200枚をそのまま利用可能な枚数として表示している。一方、表示例1及び2で説明したように、乗入先レートを参照して上限値が設定されていた場合、遊技者が表示例3のように、乗入先レート(5スロ)で400枚(200枚×2回)の貯玉で貯玉再プレイを行うと、表示制御部100gは、(8)に示すレート変更報知画面において、利用可能な枚数として100枚(500枚(上限値)−400枚)を表示する。このように、乗入元レートを参照して貯玉再プレイの上限値が設定されている場合には、1のレートの遊技媒体取扱装置1が対応して設けられた遊技機3において、上限値(500枚)を超える貯玉再プレイが可能となる。
(表示例5)
図94は、第2実施形態に係る遊技媒体取扱装置1のタッチパネルLCD16の表示例3において、記憶部103に記憶されている各種情報を示す図である。(a)は遊技媒体取扱装置1の設定情報を示す図であり、(b)は遊技媒体取扱装置1に挿入された会員カードの識別情報に対応付けられた残額情報、消費金額情報、持玉情報及び上限値情報を示す図である。また、図94は、表示例5の会員カード挿入時における当該会員カードの識別情報に対応付けられた残額情報、消費金額情報、持玉情報及び上限値情報を示す図である。
表示例5では、図94(a)に示すように、上限設定部100jにより、乗入元レートを参照して上限値が設定されている。また、上限値は、上限設定部100jにより、貯玉再プレイの上限値が、各レート500枚に設定されている。
また、図94(b)に示すように、残額情報を示す残金は7000円、消費金額情報を示すパチンコ消費は30000円、消費金額情報を示すパチスロ消費は3000円、持玉情報を示す各レートの貯玉は1000円50枚(20スロ)のレートの貯玉が100枚、1000円100枚(10スロ)のレートの貯玉が200枚であり、1000円200枚(5スロ)のレートの貯玉が0枚であり、上限値情報を示す各レートの当日再プレイ数は1000円50枚(20スロ)のみ100枚で、他のレートは0枚である。
図95及び図96は、第2実施形態に係る遊技媒体取扱装置1のタッチパネルLCD16の表示例5を説明する図である。まず、遊技者が5スロの遊技媒体取扱装置1(サンド)に当該会員カードを挿入した場合、遊技媒体取扱装置1は、ステップS323(YES判定)、ステップS324(NO判定)、ステップS325(YES判定)(図79参照)の処理により、表示制御部100gが図95(1)に示す基本画面において、貯玉乗入ボタンを、操作受け付け可能な状態(通常表示)で表示している。なお、図94に示すように、乗入先レート(1枚5円)の貯玉が無いので、表示制御部100gは、図95(1)に示す基本画面において、貯玉再プレイボタンを、操作無効の状態(反転表示)で表示している。一方、図94に示すように、上限値未達のレートであって、乗入先レート(1枚5円)と異なるレート(1枚20円)及び(1枚10円)の貯玉があるので、表示制御部100gは、(1)に示す基本画面において、貯玉乗入ボタンを、操作受け付け可能な状態(通常表示)で表示している。
そして、(1)に示す基本画面において、貯玉乗入ボタンの操作を受け付けた場合、遊技媒体取扱装置1は、ステップS326、ステップS327(YES判定)、ステップS328(図79参照)の処理により、表示制御部100gが、(2)に示す乗入元選択画面を表示する。
図94に示すように、1000円50枚(20スロ)のレートの貯玉は100枚あり、1000円100枚(10スロ)のレートの貯玉は200枚である。このため、表示制御部100gは、(2)に示す乗入元選択画面において、1000円50枚(20スロ)のレートの貯玉数として100枚と表示し、1000円100枚(10スロ)のレートの貯玉数として200枚と表示し、これらのレートに対応付けられた再プレイボタンを、操作受け付け可能な状態(通常表示)で表示している。
この状態において、1000円50枚(20スロ)の再プレイボタンの操作を受け付けた場合、この遊技媒体取扱装置1では1回も認証していないので、当該遊技媒体取扱装置1は、ステップS329、ステップS332(NO判定)、ステップS333(図79参照)の処理により、表示制御部100gが、(3)に示す認証画面を表示する。そして、この認証画面において、遊技者の操作により暗証番号が入力され、認証部100lがステップS333(図79参照)の処理により認証成功と判定した場合には、表示制御部100gは、(4)に示す貯玉再プレイをするか否かを確認する確認画面を表示する。また、認証部100lは、認証成功と判定した場合には、認証済み情報を記憶部103に記憶する。
(4)に示す確認画面には、5スロの遊技媒体取扱装置1の単価である5円が表示され、図94に示すように1000円200枚(5スロ)のレートの貯玉は無いので、貯メダル枚数として0枚が表示され、利用可能枚数として400枚が表示されている。なお、この状態においては、貯玉再プレイにより遊技媒体を払い出していないことから、上限値である500枚から貯玉再プレイにより払い出した遊技媒体数を引いた値は500枚である。また、遊技者に指定された1000円50枚(20スロ)のレートの貯玉数を乗入先レートに換算した値は400枚(100枚×4)である。このため、表示制御部100gは、500枚と400枚とのうち、小さい方の値である400枚を利用可能枚数として表示している。
この状態において、遊技者により決定ボタンが操作されると、遊技媒体取扱装置1は、ステップS334、ステップS335(図80参照)の処理により、所定数(例えば、20スロの貯玉50枚を使うことで200枚)の遊技媒体を払い出す。また、遊技媒体取扱装置1は、ステップS336(図80参照)の処理により、この払い出しにおいて使用された(2)に示す乗入元選択画面において指定された乗入元レート(20スロ)の貯玉数を、乗入元レート(20スロ)の上限値カウンタに記憶し、この上限値カウンタの値が、上限値(500枚)に達していないと判定する(YES判定)。また、前回指定されたレート(20スロ)の貯玉に加え、他のレート(5スロ)の貯玉でも貯玉再プレイが可能であるので、遊技媒体取扱装置1は、ステップS324(NO判定)、ステップS325(YES判定)、ステップS326(図79参照)の処理により、表示制御部100gが(5)に示す基本画面において、貯玉再プレイボタン及び貯玉乗入ボタンを、操作受け付け可能な状態(通常表示)で表示している。
そして、(5)に示す基本画面において、貯玉再プレイボタンの操作を受け付けた場合、遊技媒体取扱装置1は、ステップS327(図79参照)の処理において、(5)に示す基本画面において受け付けた貯玉再プレイ要求操作が、レート指定要求操作でなかったと判定(NO判定)し、乗入元選択画面を表示せずに、ステップS332(YES判定)(図79参照)の処理の後、表示制御部100gが、(6)に示す確認画面を表示する。また、(6)に示す確認画面では、1回目の貯玉再プレイにおいて所定数(例えば、200枚)の遊技媒体が払い出されたことにより、利用可能枚数として200枚(400枚−200枚)が表示されている。
この状態において、遊技者により決定ボタンが操作されると、遊技媒体取扱装置1は、再びステップS334、ステップS335(図80参照)の処理により、所定数(例えば、20スロの貯玉50枚を使うことで200枚)の遊技媒体を払い出す。また、遊技媒体取扱装置1は、ステップS336(図80参照)の処理により、この払い出しにおいて使用された(2)に示す乗入元選択画面において指定された乗入元レート(20スロ)の貯玉数を、乗入元レート(20スロ)の上限値カウンタに記憶し、この上限値カウンタの値が、上限値(500枚)に達していないと判定する(YES判定)。また、前回指定されたレート(20スロ)の貯玉が無くなったが、上限値未到達のレートの内の他のレート(10スロ)の貯玉があるので、遊技媒体取扱装置1は、ステップS324(NO判定)、ステップS325(YES判定)、ステップS326(図79参照)の処理により、表示制御部100gが(7)に示す基本画面において、貯玉乗入ボタンを操作受け付け可能な状態(通常表示)で表示し、貯玉再プレイボタンを操作無効の状態(反転表示)で表示している。
そして、(7)に示す基本画面において、貯玉乗入ボタンの操作を受け付けた場合、遊技媒体取扱装置1は、ステップS327(図79参照)の処理において、(7)に示す基本画面において受け付けた貯玉再プレイ要求操作が、レート指定要求操作であったと判定(YES判定)し、ステップS328(図79参照)の処理により、(8)に示す乗入元選択画面を表示する。
(2)に示す乗入元選択画面において、1000円50枚(20スロ)のレートの貯玉数として100枚、1000円100枚(10スロ)のレートの貯玉数として200枚と表示されていたが、20スロの100枚の貯玉は2回の貯玉再プレイ(50枚×2(回))で使用されたため、現在は0枚である。このため、表示制御部100gは、(8)に示す乗入元選択画面において、1000円50枚(20スロ)のレートの貯玉数として0枚と表示し、このレートに対応付けられた再プレイボタンを、操作無効の状態(反転表示)で表示している。一方、1000円100枚(10スロ)のレートの貯玉200枚はそのまま残っているので、表示制御部100gは、(8)に示す乗入元選択画面において、1000円100枚(10スロ)のレートの貯玉数として200枚と表示し、このレートに対応付けられた再プレイボタンを、操作受け付け可能な状態(通常表示)で表示している。
この状態において、1000円100枚(10スロ)の再プレイボタンの操作を受け付けた場合、前回の貯玉再プレイから、乗入元レートが変更されたので、当該遊技媒体取扱装置1は、認証部100lが記憶部103に記憶されている認証済み情報をクリアし、ステップS329、ステップS332(NO判定)、ステップS333(図79参照)の処理により、表示制御部100gが、図96(9)に示す認証画面を表示する。そして、この認証画面において、遊技者の操作により暗証番号が入力され、認証部100lがステップS333(図79参照)の処理により認証成功と判定した場合には、表示制御部100gは、(10)に示す貯玉再プレイをするか否かを確認する確認画面を表示する。
(10)に示す確認画面には、5スロの遊技媒体取扱装置1の単価である5円が表示され、図94に示すように1000円200枚(5スロ)のレートの貯玉は無いので、貯メダル枚数として0枚が表示され、利用可能枚数として400枚が表示されている。なお、この状態においては、貯玉再プレイにより1000円100枚(10スロ)の貯玉は使われていないので、上限値である500枚から0枚を引いた値は500枚である。また、遊技者に指定された1000円100枚(10スロ)のレートの貯玉数を乗入先レートに換算した値は400枚(200枚×2)である。このため、表示制御部100gは、500枚と400枚とのうち、小さい方の値である400枚を利用可能枚数として表示している。
以上、本発明の第2実施形態を説明したが、本発明は上記構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種々の変更が可能である。
例えば、第2実施形態では、上限設定部100j及びレート設定部100kは、遊技媒体取扱装置1が備えるが、これに限らず、サーバ装置2や表示装置4が備えてもよい。また、貯玉再プレイにおける上限値及び上限値を乗入先レートを参照して設定するか乗入元レートを参照して設定するかの上限値に関する設定やレートは、サーバ装置2により一括して変更してもよいし、遊技機3毎に設定してもよいし、島単位、フロア単位等の任意の範囲で設定することができる。また、例えば、島単位で1つの主となる遊技媒体取扱装置1と従となる複数の遊技媒体取扱装置1がある場合、主となる遊技媒体取扱装置1の上限値に関する設定やレートが従となる複数の遊技媒体取扱装置1に反映される構成としてもよい。このように、貯玉再プレイにおける上限値に関する設定は、任意の設定方法により設定可能である。
また、第2実施形態では、操作受付部100mは、タッチパネルLCD16における遊技者の操作を受け付けるが、これに限らず、物理的なボタンに対する遊技者の操作を受け付けてもよい。
また、第2実施形態では、表示制御部100gは、遊技者による操作を無効とする場合には該当するボタンの表示を反転表示するが、これに限らす、該当するボタンの表示を非表示にしてもよい。即ち、遊技者による操作を無効とする方法は、遊技者の操作を受け付けなければ任意の方法でよい。
また、第2実施形態では、3つの異なるレートが設定され、貯玉乗入可能な遊技媒体取扱装置1を例に説明したが、これに限らず、少なくとも複数のレートに応じて貯玉乗入可能とする機能が存在すれば、たとえ納品する遊技店が1つのレートしかないものであっても本発明の機能を備えるものである。
また、第2実施形態では、上限値に関する設定を貯玉に対して適用しているが、これに限らず、計数持玉に対しても適用してもよい。
また、第2実施形態では、貯玉再プレイにおける上限値が3つのレートの全てでそれぞれ500枚の例について説明したが、これに限らず、上限値は、レート毎に設定してもよいし、レートが低いほど上限値を高く設定することで、レートが低い遊技機3の稼働向上に資することができるし、逆であればレートが高い遊技機3の稼働向上となるので、遊技店によってニーズに合わせた設定が可能となる。
また、第2実施形態では、遊技者を識別するための媒体として、ICカードである会員カードを例に説明したが、これに限らず、遊技者を識別するための媒体は、携帯電話の非接触ICやICコイン、その他識別情報を持ったものであれば任意の媒体を用いることができる。
また、第2実施形態では、計数機は各台としたが、島端計数装置5にて計数し、持玉情報を付したICカードを出し、このICカードを他の各台計数機無しの遊技媒体取扱装置に挿入することで、持玉再プレイや貯玉移行を実行可能としてもよい。
また、第2実施形態では、主にパチスロ機3bで使用可能なコインを例に説明したが、本発明はコインに限らず、パチンコ機3aで使用可能な遊技球にも適用可能である。また、「貯玉」は、貯玉及び貯メダルの両方を含む概念である。
また、第2実施形態では、認証部100lは、暗証番号の入力により遊技者を認証しているが、これに限らず、カメラ部17(図2参照)により検出したフェイシャルデータに基づき、遊技者を認証してもよい。
また、第2実施形態では、遊技媒体払出部100oにより払出制御が実行された遊技媒体の数が上限値に達したことの報知をタッチパネルLCD16において行っているが、これに限らず、上限値に達したことの報知をスピーカ108、状態表示灯13、表示装置4又はタッチパネルLCD16を含むこれらの組み合わせで行ってもよい。
また、第2実施形態では、乗入先レートの貯玉を使った貯玉再プレイを要求する貯玉再プレイボタンと、乗入先レートとは異なる乗入元レートの貯玉を使った貯玉再プレイを要求する貯玉乗入ボタンと、を設けているが、これに限らず、貯玉乗入ボタンを省略し、貯玉再プレイボタンにより全てのレートの貯玉を使った貯玉再プレイを要求可能としてもよい。この場合、表示制御部100gは、乗入元選択画面において、全てのレートと、各レートの貯玉数と、各レートに対応付けられて表示され、貯玉再プレイで使用する貯玉のレートを選択するための再プレイボタンを表示してもよい。
以上、第2実施形態に係る遊技媒体取扱装置1によれば、以下の作用効果を奏する。第2実施形態に係る遊技媒体取扱装置1によれば、記憶部103に記憶された貯玉情報に基づき払出制御が実行される遊技媒体数に上限値が設定された場合、遊技者は1回認証を受ければ、少なくとも上限値に達するまで、その後認証を受けなくても、記憶部103に記憶された貯玉情報に基づき、遊技媒体の払い出しを受けることができる。また、記憶部103に記憶された貯玉情報に基づき払出制御が実行された遊技媒体の数が上限値に達した場合には、遊技媒体の払い出しを要求する操作が無効となるので、遊技者は、記憶部103に記憶された貯玉情報に基づき払い出しを受けた遊技媒体数を自ら計算しなくともよい。したがって、遊技者の利便性を向上可能な遊技用装置を提供できる。
また、第2実施形態に係る遊技媒体取扱装置1によれば、記憶部103に記憶された貯玉情報に基づき払出制御が実行される遊技媒体数に上限値が設定された場合であっても、計数された遊技媒体数を示す計数持玉情報に基づき、遊技媒体の払い出しを受けることで、上限値に関わらず遊技媒体の払い出しを受けることができる。よって、遊技者は、貯玉情報に基づき払い出した遊技媒体数が上限値に達した場合でも、計数持玉情報に基づき、遊技媒体の払い出しを受けることで、遊技を継続することが可能となる。したがって、遊技者の利便性を向上可能な遊技用装置を提供できる。
また、第2実施形態に係る遊技媒体取扱装置1によれば、記憶部103に記憶された貯玉情報に基づき払出制御が実行される遊技媒体数に上限値が設定された場合、遊技者は1回認証を受ければ、少なくとも上限値に達するまで、その後認証を受けなくても、記憶部103に記憶された貯玉情報に基づき、遊技媒体の払い出しを受けることができる。
また、乗入元レートの貯玉情報に基づく遊技媒体の払出制御の実行ができない場合でも、記憶部103に記憶された貯玉情報に基づく払出制御(貯玉再プレイ)が実行された遊技媒体の数が上限値未到達であり、記憶部103において、遊技者が指定していた乗入元レートとは異なるレートである別乗入元レートの貯玉情報が記憶されていれば、遊技者による操作受付部100mの操作に応じて、タッチパネルLCD16に貯玉情報及び当該貯玉情報の別乗入元レートを表示できる。
よって、遊技者は、複数種類のレートの貯玉があれば、あるレートの貯玉が無くなっても、貯玉再プレイで使った遊技媒体数が、乗入先レートでの貯玉再プレイの上限値に達していなければ、貯玉がある他のレートを指定することが可能となり、スムーズに貯玉再プレイを続行することが可能となる。したがって、遊技者の利便性を向上可能な遊技用装置を提供できる。
また、第2実施形態に係る遊技媒体取扱装置1によれば、所定枚数単位で、乗入先レートの遊技媒体の払い出し(貯玉再プレイ)が可能であり、乗入元レートの貯玉情報に基づく遊技媒体数を、乗入先レートでの遊技媒体数に換算した場合に、換算した遊技媒体数が所定枚数に満たないときには、乗入元レートの貯玉情報に基づく遊技媒体の払い出し(貯玉再プレイ)ができないと判断される。
このため、例えば、貯玉再プレイにおける所定枚数が50枚であり、貯玉情報として貯玉されている、乗入元レート(1枚10円)の遊技媒体数が99枚以下である場合、乗入先レートが1枚20円の遊技機3における貯玉再プレイはできない。
しかしながら、本発明の遊技媒体取扱装置1によれば、このような場合であっても、記憶部103に記憶された貯玉情報に基づく払出制御(貯玉再プレイ)が実行された遊技媒体の数が上限値未到達であり、記憶部103において、遊技者が指定していた乗入元レートとは異なるレートである別乗入元レートの貯玉情報が記憶されていれば、遊技者による操作受付部100mの操作に応じて、タッチパネルLCD16に貯玉情報及び当該貯玉情報の別乗入元レートを表示できる。即ち、遊技者は、あるレートの貯玉では貯玉再プレイができなくとも、貯玉再プレイで使った遊技媒体数が、乗入先レートでの貯玉再プレイの上限値に達していなければ、貯玉再プレイができる他のレートを指定することが可能となり、スムーズに貯玉再プレイを続行することが可能となる。したがって、遊技者の利便性を向上可能な遊技用装置を提供できる。
また、第2実施形態に係る遊技媒体取扱装置1によれば、記憶部103に記憶された貯玉情報に基づき払出制御(貯玉再プレイ)が実行される遊技媒体数に貯玉情報のレートである乗入元レートを参照した上限値が設定された場合、遊技者は1回認証を受ければ、少なくとも上限値に達するまで、その後認証を受けなくても、記憶部103に記憶された貯玉情報に基づき、遊技媒体の払い出しを受けること(貯玉再プレイ)ができる。
これにより、例えば、乗入元レートが1枚20円、1枚10円及び1枚5円の3種類であり、貯玉再プレイの上限値が500枚に設定されている場合、遊技者は、乗入先レートが1枚20円の遊技機3に座ったら、乗入元レート(1枚20円)の貯玉で500枚、乗入元レート(1枚10円)の貯玉で500枚(1枚20円のレートの貯玉250枚相当)、乗入元レート(1枚5円)の貯玉で500枚(1枚20円のレートの貯玉125枚相当)を使って、貯玉再プレイをすることができる。その後は、どのレートの遊技機3に座っても貯玉再プレイをすることができない。
また、本発明の遊技媒体取扱装置1によれば、このような場合に、遊技者に指定された乗入元レートの貯玉情報に基づき払出制御が実行された遊技媒体の数が上限値に達しており、記憶部103に記憶されている、指定されていた乗入元レートとは異なるレートである別乗入元レートの貯玉情報が示す遊技媒体数を、乗入先レートでの遊技媒体数に換算して、遊技媒体の払出制御(貯玉再プレイ)を実行できない場合には、遊技者による遊技媒体の払い出しを要求する操作が無効となる。
これにより、例えば、貯玉再プレイの上限値が500枚であり、貯玉情報として、乗入元レート(1枚10円)の遊技媒体が200枚貯玉されており、別乗入元レート(1枚5円)の遊技媒体の貯玉が無い状態で、遊技者は、乗入先レートが1枚20円の遊技機3に座って乗入元レート(1枚10円)の貯玉情報に基づく乗入を指定する。そして、乗入元レート(1枚10円)の貯玉を使って、乗入先レート(1枚20円)で50枚貯玉再プレイを2回行うと、乗入元レート(1枚10円)の貯玉が無くなる(20(円)/10(円)×50枚×2(回)=200枚)。且つ、別乗入元レート(1枚5円)の遊技媒体の貯玉は無いので、別乗入元レート(1枚5円)の貯玉を使って貯玉再プレイはできないので、遊技者による貯玉再プレイを要求する操作が無効となる。よって、遊技者は、記憶部103に記憶された貯玉情報に基づき払い出しを受けた遊技媒体数をレート毎に自ら計算しなくともよい。したがって、遊技者の利便性を向上可能な遊技用装置を提供できる。
また、第2実施形態に係る遊技媒体取扱装置1によれば、遊技者に指定された乗入元レートの貯玉情報に基づき払出制御が実行された遊技媒体の数が上限値に達していた場合には、遊技者による遊技媒体の払い出しを要求する操作を無効とする。一方、記憶部103に記憶されている、乗入先レートと同じレートの貯玉情報が示す遊技媒体数を、乗入先レートでの遊技媒体数に換算して、遊技媒体の払出制御(貯玉再プレイ)を実行可能であり、乗入先レートと同じレートの貯玉情報に基づき払出制御が実行された遊技媒体の数が上限値に達していない場合には、遊技者による払い出しを要求する操作を有効とする。
これにより、例えば、貯玉再プレイの上限値が500枚であり、貯玉情報として、乗入元レート(1枚10円)の遊技媒体が500枚貯玉されており、更にレートが1枚20円の遊技媒体が1000枚貯玉されている状態で、遊技者は、乗入先レートが1枚20円の遊技機3に座って乗入元レート(1枚10円)の貯玉情報に基づく乗入を指定する。そして、乗入元レート(1枚10円)の貯玉を使って、乗入先レート(1枚20円)で50枚貯玉再プレイを5回行うと、1枚10円のレートの上限値500枚に到達する(20(円)/10(円)×50枚×5(回)=500枚)。この場合、1枚10円のレート以外の貯玉が無ければ、遊技者による貯玉再プレイを要求する操作が無効となるが、本例では、レートが1枚20円の遊技媒体が1000枚貯玉されており、レートが1枚20円の貯玉を使って貯玉再プレイを行っておらず、1枚20円のレートの上限値に達していないので、遊技者による貯玉再プレイを要求する操作が有効となる。よって、遊技者は、記憶部103に記憶された貯玉情報に基づき払い出しを受けた遊技媒体数をレート毎に自ら計算しなくともよい。したがって、遊技者の利便性を向上可能な遊技用装置を提供できる。
また、第2実施形態に係る遊技媒体取扱装置1によれば、記憶部103に記憶されている、乗入先レートと同じレートの貯玉情報が示す遊技媒体数を、乗入先レートでの遊技媒体数に換算して、遊技媒体の払出制御(貯玉再プレイ)を実行可能であり、乗入先レートと同じレートの貯玉情報に基づき払出制御が実行された遊技媒体の数が上限値に達していない場合において、遊技者による払い出しを要求する操作を有効とする場合には、払出制御が実行される遊技媒体のレートが変更されたことを報知する。
これにより、貯玉再プレイで使う遊技媒体のレートが変更されたことを遊技者に認識させ、変更されたレートで貯玉再プレイをするか否かを確認することも可能となる。したがって、遊技者の利便性を向上可能な遊技用装置を提供できる。
また、第2実施形態に係る遊技媒体取扱装置1によれば、乗入元レートの貯玉情報に基づき払出制御(貯玉再プレイ)が実行された遊技媒体の数が上限値に達した場合であって、記憶部103において、指定されていた乗入元レートとは異なるレートである別乗入元レートの貯玉情報が記憶されており、この別乗入元レートの貯玉情報に基づき、遊技媒体の払出制御を実行可能であれば、遊技者の操作に応じて、タッチパネルLCD16に貯玉情報及び当該貯玉情報の別乗入元レートを表示する。
これにより、例えば、貯玉再プレイの上限値が500枚であり、貯玉情報として、乗入元レート(1枚10円)の遊技媒体が500枚貯玉されており、別乗入元レート(1枚5円)の遊技媒体が500枚貯玉されている状態で、遊技者は、乗入先レートが1枚20円の遊技機3に座って乗入元レート(1枚10円)の貯玉情報に基づく乗入を指定する。そして、乗入元レート(1枚10円)の貯玉を使って、乗入先レート(1枚20円)で50枚貯玉再プレイを5回行うと、1枚10円のレートの上限値500枚に到達する(20(円)/10(円)×50枚×5(回)=500枚)。この場合、1枚10円のレートの貯玉を使った貯玉再プレイはできないが、まだ、別乗入元レート(1枚5円)の遊技媒体が500枚貯玉されているので、遊技者の操作に応じて、貯玉再プレイが可能な別乗入元レート(1枚5円)の遊技媒体が500枚貯玉されていることを表示する。
よって、複数種類のレートの貯玉があれば、あるレートの貯玉が上限値に達しても、他のレートの貯玉を使って貯玉再プレイが可能であれば、この他のレートの遊技媒体が貯玉されていることが表示されるので、遊技者は、この他のレートを指定することが可能となり、スムーズに貯玉再プレイを続行することが可能となる。したがって、遊技者の利便性を向上可能な遊技用装置を提供できる。
また、第2実施形態に係る遊技媒体取扱装置1によれば、記憶部103に記憶された貯玉情報に基づき払出制御が実行された遊技媒体の数が乗入先レートを参照した上限値に達した場合には、遊技者による記憶部103に記憶された貯玉情報に基づく遊技媒体の払い出しを要求する操作に応じて、タッチパネルLCD16において、遊技媒体払出部100oにより払出制御(貯玉再プレイ)が実行された遊技媒体の数が上限値に達したことを報知する。
これにより、貯玉再プレイで払い出された遊技媒体の数が乗入先レートを参照した上限値に達したことを遊技者に認識させ、乗入先レートとは異なるレートの遊技機3において貯玉再プレイをするか、他の方法(例えば、遊技媒体の購入や、計数された遊技媒体数を示す計数持玉情報に基づく払い出し等)で遊技媒体を払い出すことを促すことも可能となる。したがって、遊技者の利便性を向上可能な遊技用装置を提供できる。
また、第2実施形態に係る遊技媒体取扱装置1によれば、記憶部103に記憶された貯玉情報に基づき払出制御が実行された遊技媒体の数が乗入元レートを参照した上限値に達した場合には、遊技者による記憶部103に記憶された貯玉情報に基づく遊技媒体の払い出しを要求する操作に応じて、タッチパネルLCD16において、遊技媒体払出部100oにより払出制御(貯玉再プレイ)が実行された遊技媒体の数が上限値に達したことを報知する。
これにより、貯玉再プレイで払い出された遊技媒体の数が乗入元レートを参照した上限値に達したことを遊技者に認識させ、乗入元レートとは異なるレートの貯玉に基づき貯玉再プレイをするか、他の方法(例えば、遊技媒体の購入や、計数された遊技媒体数を示す計数持玉情報に基づく払い出し等)で遊技媒体を払い出すことを促すことも可能となる。したがって、遊技者の利便性を向上可能な遊技用装置を提供できる。
また、第2実施形態に係る遊技媒体取扱装置1によれば、貯玉再プレイで払い出された遊技媒体数が上限値に達したか否かを判定するための計数において、前日分の貯玉から払い出された分は計数の対象となるが、当日分の貯玉から払い出された分は計数の対象とならない。よって、仮に、遊技者が誤って、遊技媒体が計数された計数持玉を、貯玉に振り替えてしまっても、当日であれば、この貯玉は貯玉再プレイの制限の対象とならないので、遊技者を救済できる。したがって、遊技者の利便性を向上可能な遊技用装置を提供できる。
また、第2実施形態に係る遊技媒体取扱装置1によれば、貯玉再プレイで払い出された遊技媒体数が上限値に達したか否かを判定するための計数の対象とならない、当日分の貯玉から払い出されるので、遊技者が意図せずに、貯玉再プレイの制限の対象とならない貯玉が残り、翌日以降に持ち越され、貯玉再プレイの制限の対象となってしまうことを防止できる。したがって、遊技者の利便性を向上可能な遊技用装置を提供できる。
また、第2実施形態に係る遊技媒体取扱装置1によれば、乗入元レートの遊技媒体取扱装置1における、前日分の貯玉が、乗入先レートでの遊技媒体数に換算されて払い出された分は、貯玉再プレイで払い出された遊技媒体数が上限値に達したか否かを判定するための計数の対象となる。一方、乗入元レートの遊技媒体取扱装置1における、当日分の貯玉が、乗入先レートでの遊技媒体数に換算されて払い出された分は、貯玉再プレイで払い出された遊技媒体数が上限値に達したか否かを判定するための計数の対象とならない。よって、仮に、遊技者が誤って、遊技媒体が計数された計数持玉を、貯玉に振り替えてしまっても、当日であれば、他のレートに乗り入れても、この貯玉が乗入先レートに換算されて払い出された分は貯玉再プレイの制限の対象とならないので、遊技者を救済できる。したがって、遊技者の利便性をより向上可能な遊技用装置を提供できる。
また、第2実施形態に係る遊技媒体取扱装置1によれば、記憶部103に記憶された貯玉情報に基づき、設定したされたレートを参照して、遊技媒体の払出制御(貯玉再プレイ)を実行可能であり、この貯玉再プレイにおいて、払出可能な遊技媒体数の上限値を設定可能である。このような場合に、ユーザ(例えば、遊技店の管理者等)による操作に基づき、遊技者が遊技する遊技機3に対応して設けられた遊技媒体取扱装置1において設定されたレートである乗入先レート、又は、貯玉情報のレートである乗入元レート、のいずれかを参照して、上限値を設定可能である。
これにより、例えば、各レートでの貯玉再プレイの上限値が500枚の場合、上限値を乗入先レートを参照して設定した場合には、貯玉再プレイにおいて、例えば、乗入先レートが1枚20円の遊技媒体取扱装置1で500枚まで払い出し可能であり、乗入先レートが1枚10円の遊技媒体取扱装置1で500枚まで払い出し可能であり、乗入先レートが1枚5円の遊技媒体取扱装置1で500枚まで払い出し可能であり、乗入元レートは問わない。そして、この場合、例えば、記憶部103に記憶された貯玉情報が示す遊技媒体数(貯玉)が無限にあるとすると、遊技者は、乗入先レートが1枚20円の遊技機3に座って、乗入元レート(1枚10円)の貯玉を1000枚使って、乗入先レート(1枚20円)で500枚貯玉再プレイを行うことが可能である。更に、遊技者は、レートが1枚10円の遊技機3に座って、レートが1枚10円の貯玉を使って、500枚貯玉再プレイを行うことが可能である。即ち、上記の例では、上限値を乗入先レートを参照して設定した場合には、レートが1枚10円の貯玉を1500枚使用可能となる。このように、上限値を乗入先レートを参照して設定することで、各レートで使える貯玉の量が多くなる。
一方、例えば、各レートでの貯玉再プレイの上限値が500枚の場合、上限値を乗入元レートを参照して設定した場合には、貯玉再プレイにおいて、例えば、記憶部103に記憶されたレートが1枚20円の貯玉情報に基づき500枚まで払い出し可能であり、レートが1枚10円の貯玉情報に基づき500枚まで払い出し可能であり、レートが1枚5円の貯玉情報に基づき500枚まで払い出し可能であり、乗入先レートは問わない。そして、この場合、例えば、記憶部103に記憶された貯玉情報が示す遊技媒体数(貯玉)が無限にあるとすると、遊技者は、乗入先レートが1枚20円の遊技機3に座って、レートが1枚20円の貯玉を500枚、乗入元レートが1枚10円の貯玉を500枚(乗入先レート(1枚20円)に換算して250枚)及び乗入元レートが1枚5円の貯玉を500枚(乗入先レート(1枚20円)に換算して125枚)の計875枚の貯玉を使うことが可能である。このように、上限値を乗入元レートを参照して設定することで、各レートの遊技機3で使える貯玉の量が多くなる。
よって、上限値を乗入先レートを参照して設定した場合には、ある1つのレートの貯玉が十分にあれば、様々なレートの遊技機3で、多くの貯玉が使用可能となる。これにより、遊技店における、ある1つのレートの遊技機3のみで遊技する傾向にある遊技者を、他のレートの遊技機3に分散させたいというニーズを満たすことが可能となる。また、上限値を乗入元レートを参照して設定した場合には、複数のレートの貯玉があれば、ある1つのレートの遊技機3で、多くの貯玉が使用可能となる。これにより、遊技店における、多様なレートの遊技機3で分散的に遊技する傾向にある遊技者を、ある1つのレートの遊技機3に固定させたいというニーズを満たすことが可能となる。したがって、遊技店のニーズに対応可能な遊技用装置を提供できる。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態に係る遊技媒体取扱装置1について説明する。なお、以下の説明では、本発明に係る「遊技用装置」の一例として、遊技媒体取扱装置1について説明するが、「遊技用装置」は、サーバ装置2、表示装置4又は遊技媒体取扱装置1を含むこれらの装置を組み合わせたシステムでもよい。
第3実施形態に係る遊技媒体取扱装置1は、特に認証情報と識別情報とが対応付けられていないときは、当該識別情報に対応付けられた消費金額を表示せず、認証情報と識別情報とが対応付けられているときは、当該識別情報に対応付けられた前記消費金額を表示可能とする場合において、第1実施形態に係る遊技システムに適用される。即ち、以下に説明する第3実施形態に係る遊技媒体取扱装置1は、第1実施形態に係る遊技媒体取扱装置1と同様の構成を、以下に説明するように機能させる。また、以下の説明において、第1実施形態に係る遊技システムと同様の構成や機能には、同一の符号を付し、その説明を省略又は簡略する。また、以下の説明において、定義せずに使用する用語は、第1実施形態の説明において使用した用語と同様の意味である。
まず、第3実施形態に係る遊技媒体取扱装置1及びサーバ装置2により実行される遊技媒体の貸出処理に関する制御フローについて、図97及び図98を用いて説明する。図97は、第3実施形態に係る遊技媒体取扱装置1及びサーバ装置2により実行される遊技媒体の貸出処理手順を示すフローチャートである。
制御部100は、ステップS341において、計数済の持玉数(会員カードに対応付けて記憶される貯玉又は計数カードに対応付けて記憶される計数持玉)に基づく払出指示があったか否かを判断する。
因みに、図98は、第3実施形態に係る遊技媒体取扱装置1のタッチパネルLCD16の表示例を説明する図である。図98に示すように、タッチパネルLCD16には、計数済の持玉数に基づく払出指示を選択するためのアイコンA1と、現金(価値媒体)に基づく払出指示を選択するためのアイコンA2が表示される。遊技者はこれらのアイコンのいずれかを押圧操作することにより、いずれかを指定することができる。
計数済の持玉数に基づく払出指示があった場合(ステップS341で「YES」)、制御部100は、ステップS341からステップS342に処理を移して、払出装置106を駆動させることにより、指定数の遊技媒体を遊技機3の上皿に払い出すように制御する。
これに対して、計数済みの持玉数に基づく払出指示がなかった場合(ステップS341で「NO」)、制御部100は、ステップS341からステップS343に処理を移して、価値媒体が投入された(されている)か否かを判断する。価値媒体とは、カード挿入口14に挿入される会員カード又は計数カード、紙幣投入口15に挿入される紙幣、又は非接触ICカードリーダライタ18にかざされる非接触ICカードを意味する。会員カード又は計数カードがカード挿入口14に挿入されると、カードリーダライタ104によって会員カード又は計数カードから金額データが読み出される。紙幣が紙幣投入口15に挿入されると、ビルバリ105によって紙幣の金額が識別されて金額データが読み取られる。また、非接触ICカードリーダライタ18に非接触ICカードがかざされると、当該非接触ICカードリーダライタ18によって非接触ICカードの金額データが読み取られる。これらの読み取られた金額データは、入金額情報(の一部)として記憶部103に記憶される。また、制御部100は、カード挿入口14に会員カード又は計数カードが挿入されていない状態で紙幣投入口15に紙幣が投入された場合、遊技媒体取扱装置1に貯留されている計数カードをカードリーダライタ104による読み取り位置に配置されるように制御する。計数カードの識別情報は、カードリーダライタ104によって読み取られる。なお、以下においては、カードとして計数カードが用いられる例について説明し、計数カードを「カード」と称することとする。なお、計数カードはビジターカードであってもよく、計数カードが読み込み可能な位置と、貯溜される位置(スタッカにストックされている状態)と、に移動可能であってもよい。
価値媒体が投入された(されている)場合(ステップS343で「YES」)、制御部100は、ステップS343からステップS344に処理を移して、払出しに係る金額の指定(投入金額のうち遊技媒体の払出しに使用する金額の指定)があったか否かを判断する。なお、払出しに係る金額の指定は、遊技者がタッチパネルLCD16を操作する(図98に示す選択画面のアイコンA2を押圧操作)ことにより可能である。制御部100は、入金額情報とカードの識別情報とを互いに対応付けた状態で、サーバ装置2に送信する。当該入金額情報及び当該識別情報は、記憶部202に格納される。
払出しに係る金額の指定があった場合(ステップS344で「YES」)、制御部100は、ステップS344からステップS345に処理を移して、払出装置106を駆動させることにより、指定金額分の遊技媒体を遊技機3の上皿に払い出すように制御する。
一方、払出しに係る金額の指定がなかった場合(ステップS344で「NO」)、制御部100は、ステップS344からステップS346に処理を移して、払出装置106を駆動させることにより、投入された全金額分の遊技媒体を遊技機3の上皿に払い出すように制御する。
なお、遊技者により価値媒体が投入されなかった場合(ステップS343で「NO」)、制御部100は、ステップS343からステップS341に処理を戻す。以上により、遊技媒体の払出(貸出)処理は終了する。
次に、遊技媒体取扱装置1及びサーバ装置2により実行されるカードロック及び消費金額の表示に関する制御フローの第3実施形態について、図99から図101を用いて説明する。以下の処理によって、消費金額を表示するか否かを遊技者が選択することができ、また、他の遊技機3で遊技を行っても(台移動しても)消費金額を継続して表示させることができる。
図99は、第3実施形態に係るカードロック処理を示すフローチャートである。制御部100は、ステップS351において、カード挿入口14にカードが挿入されているか否かを判断する。
カード挿入口14にカードが挿入されている場合(ステップS351で「YES」)、制御部100は、ステップS351からステップS352に処理を移して、カードに残額があるか否かを判断する。具体的には、制御部100は、カードリーダライタ104によって読み込まれたカードの識別情報をサーバ装置2に送信する。制御部201は、制御部100から受信した識別情報に基づいて、当該識別情報と対応付けられて記憶部202に記憶された残額情報を検索し、その検索結果を遊技媒体取扱装置1に送信する。制御部100は、その検索結果に基づいて、カードに残額があるか否かを判断する。
カードに残額がなかった場合(ステップS352で「NO」)、又はカード挿入口14にカードが挿入されていない場合(ステップS351で「NO」)、制御部100は、ステップS352又はステップS351からステップS353に処理を移して、入金があったか否かを判断する。具体的には、制御部100は、紙幣投入口15に紙幣が投入されることにより、又は非接触ICカードリーダライタ18に非接触ICカードがかざされることにより入金があったか否かを判断する。
入金があった場合(ステップS353で「YES」)、又はカードに残額があった場合(ステップS352で「YES」)、制御部100は、ステップS353又はステップS352からステップS354に処理を移して、遊技者からカードロックの要求(指示)があったか否かを判断する。なお、カードロックの要求は、遊技者がタッチパネルLCD16を操作(図98に示す選択画面のアイコンA3を押圧操作)することにより可能である。また、制御部100は、カード挿入口14にカードが挿入されておらず、且つ入金があったと判断すると、遊技媒体取扱装置1に貯溜された計数カードをカードリーダライタ104によって読み込み可能な位置に配置するように制御する。
遊技者からカードロックの要求(指示)があった場合(ステップS354で「YES」)、制御部100は、ステップS354からステップS355に処理を移して、カードに暗証番号が設定済みであるか否かを判断する。具体的には、制御部201は、制御部100から受信した識別情報に基づいて、当該識別情報と対応付けられて記憶部212に記憶された暗証番号を検索し、その検索結果を遊技媒体取扱装置1に送信する。制御部100は、その検索結果に基づいて、カードに暗証番号が設定済みであるか否かを判断する。
カードに暗証番号が設定済みでなかった場合(ステップS355で「NO」)、制御部100は、ステップS355からステップS356に処理を移して、タッチパネルLCD16にカードロック用の暗証番号の設定画面を表示させる。
タッチパネルLCD16にカードロック用の暗証番号の設定画面が表示されると、制御部100は、ステップS356からステップS357に処理を移して、暗証番号が設定されたか否かを判断する。
遊技者がタッチパネルLCD16を操作して暗証番号を設定すると(ステップS357で「YES」)、制御部100は、ステップS357からステップS361に処理を移して、カードリーダライタ104に配置されたカードがカードロックされるように(カードロック機能を有効に切り替えるように)、カードリーダライタ104を制御する。制御部100は、入力された暗証番号をサーバ装置2へ送信する。制御部201は、当該暗証番号をカードの識別情報と対応付けて、サーバ装置2の記憶部212に記憶させる。
一方、ステップS355においてカードに暗証番号が設定済みであった場合(ステップS355で「YES」)、制御部100は、ステップS355からステップS358に処理を移して、タッチパネルLCD16に暗証番号の入力画面を表示させる。
タッチパネルLCD16に暗証番号の入力画面が表示されると、制御部100は、ステップS358からステップS359に処理を移して、暗証番号が入力されたか否かを判断する。
遊技者がタッチパネルLCD16を操作して暗証番号を入力すると(ステップS359で「YES」)、制御部100は、ステップS359からステップS360に処理を移して、入力された暗証番号が設定された暗証番号と一致するか否かを判断する。
暗証番号が一致した場合(ステップS360で「YES」)、制御部100は、ステップS360からステップS361に処理を移して、前述の如く、カードリーダライタ104に配置されたカードがカードロックされるように(カードロック機能を有効に切り替えるように)、カードリーダライタ104を制御する。また、第2実施形態に第3実施形態を適用した場合、制御部100は、ステップS361の処理でカードロックされるように、カードリーダライタ104を制御した後、表示制御部100gにより、消費金額情報(図81(b)等参照)を表示する制御を行ってもよい。なお、カードが、第2実施形態で説明した貯玉再プレイを行うことが可能な会員カードであるこを前提とした場合には、制御部100は、第3実施形態で説明したカードロック処理を行わず、当日の消費金額を常時計測し、表示する制御を行ってもよい。
なお、制御部100は、ステップS353、ステップS354、ステップS357、ステップS359及びステップS360において否定結果となった場合は、いずれも最初のステップ(ステップS351)に処理を戻す。
図100は、第3実施形態に係る消費金額表示の処理を示すフローチャートである。制御部100は、ステップS371において、カードに暗証番号が設定済みであるか否かを判断する。具体的には、制御部201は、制御部100から受信した識別情報に基づいて、当該識別情報と対応付けられて記憶部212に記憶された暗証番号を検索し、その検索結果を遊技媒体取扱装置1に送信する。制御部100は、その検索結果に基づいて、カードに暗証番号が設定済みであるか否かを判断する。
カードに暗証番号が設定済みであった場合(ステップS371で「YES」)、制御部100は、ステップS371からステップS372に処理を移して、入金額のうち遊技媒体として暗証番号の設定以降に消費された金額(消費金額)及び残額(入金額から消費金額を引いた額)を算出し始める(算出する)。具体的には、まず制御部100は、カードへの暗証番号の設定(図99に示すステップS357)がされたことを示す信号をサーバ装置2に送信する。制御部201は、制御部100から当該信号を受信すると、制御部100から受信した識別情報に基づいて、当該識別情報と対応付けられて記憶部202に記憶された消費金額情報を検索し、その検索された消費金額情報を制御部100に送信する。制御部201は、該当する消費金額情報がない場合は、その旨を示す信号を制御部100に送信する。
制御部100は、当該検索された消費金額(該当する消費金額情報がない場合は0)と暗証番号の設定以降の消費金額との合計を消費金額として算出する。即ち、一旦返却処理がされたカードを使用して再プレイする場合は、カード返却前の消費金額が引き継がれる。
制御部100は、当該消費金額の情報(消費金額情報)及び当該残額の情報(残額情報)をサーバ装置2へ送信する。制御部201は、当該消費金額情報及び当該残額情報をカードの識別情報と対応付けて、記憶部202に記憶(更新)させる。当該消費金額情報及び当該残額情報は、遊技媒体の貸出(払出)処理がなされる度に更新される。
消費金額情報及び残額情報が記憶部202に記憶されると、制御部100は、ステップS372からステップS373に処理を移して、タッチパネルLCD16に表示される選択画面において、消費金額情報及び残額情報を表示するためのアイコン(図98に示す選択画面のアイコンA4)を選択可能とするようにタッチパネルLCD16を制御する。遊技者が当該アイコンA4を選択(押圧操作)すると、タッチパネルLCD16に消費金額及び残額が表示される(図101参照)。
次いで、制御部100は、ステップS373からステップS374に処理を移して、残額が0か否かを判断する。具体的には、制御部201は、制御部100から受信した識別情報に基づいて、当該識別情報と対応付けられて記憶部202に記憶された残額情報を検索し、その検索結果を遊技媒体取扱装置1に送信する。制御部100は、その検索結果に基づいて、残額が0か否かを判断する。
残額が0と判断されると(ステップS374で「YES」)、制御部100は、ステップS374からステップS375に処理を移して、持玉が0か否かを判断する。具体的には、制御部201は、制御部100から受信した識別情報に基づいて、当該識別情報と対応付けられて記憶部202に記憶された持玉情報を検索し、その検索結果を遊技媒体取扱装置1に送信する。制御部100は、その検索結果に基づいて、持玉が0か否かを判断する。
持玉が0と判断されると(ステップS375で「YES」)、制御部100は、ステップS375からステップS376に処理を移して、状態表示灯13を点滅させる。これにより、その遊技機3において残額が0且つ持玉が0であることを従業員等に報知することができる。
状態表示灯13を点滅させると、制御部100は、ステップS376からステップS377に処理を移して、遊技者からカードの返却要求があるか否かを判断する。なお、カードの返却要求は、遊技者がタッチパネルLCD16を操作(図98に示す選択画面のアイコンA5を押圧操作)することにより可能である。制御部100は、タッチパネルLCD16から当該アイコンA5が選択(押圧操作)されたことを示す信号を受信すると、遊技者からカードの返却要求があったと判断する。なお、上記においては、タッチパネルLCD16を操作した場合にカードの返却要求があったと判断したが、これに限られるものではなく、遊技機の返却ボタンを押下した場合にカードの返却要求があったと判断するものであってもよい。
一方、ステップS374において残額が0でないと判断された場合(ステップS374で「NO」)、又はステップS375において持玉が0でないと判断された場合(ステップS375で「NO」)、制御部100は、ステップS374又はステップS375からステップS378に処理を移して、遊技者からカードの返却要求があるか否かを判断する。この判断の具体的な方法は、前述のステップS377と同様である。
遊技者からカードの返却要求があった場合(ステップS377又はステップS378で「YES」)、制御部100は、ステップS377又はステップS378からステップS379に処理を移して、カードロック(図99に示すステップS361)がされているか否かを判断する。
カードロックがされていた場合(ステップS379で「YES」)、制御部100は、ステップS379からステップS380に処理を移して、タッチパネルLCD16に暗証番号の入力画面を表示させる。
タッチパネルLCD16に暗証番号の入力画面が表示されると、制御部100は、ステップS380からステップS381に処理を移して、暗証番号が入力されたか否かを判断する。
遊技者がタッチパネルLCD16を操作して暗証番号を入力すると(ステップS381で「YES」)、制御部100は、ステップS381からステップS382に処理を移して、入力された暗証番号が記憶部212に記憶された暗証番号と一致するか否かを判断する。具体的には、制御部100は、カードリーダライタ104によって読み込まれたカードの識別情報をサーバ装置2に送信する。制御部201は、制御部100から受信した識別情報に基づいて、当該識別情報と対応付けられて記憶部212に記憶された暗証番号を検索し、その検索結果を遊技媒体取扱装置1に送信する。制御部100は、その検索結果に基づいて、入力された暗証番号が記憶部212に記憶された暗証番号と一致するか否かを判断する。
暗証番号が一致した場合(ステップS382で「YES」)、制御部100は、ステップS382からステップS383に処理を移して、カードロックを解除して(カードロック機能を無効に切り替えて)カードが返却されるようにカードリーダライタ104を制御すると共に、消費金額及び残額の表示を終了させる(表示をできないようにする)。このとき、制御部100は、暗証番号、識別情報、消費金額情報及び残額情報を互いに対応付けて、サーバ装置2の記憶部(記憶部202及び記憶部212)に記憶させてから、カードの返却処理を行う。
一方、ステップS379においてカードロックがされていなかった場合(ステップS379で「NO」)もまた、制御部100は、ステップS379からステップS383に処理を移して、カードが返却されるようにカードリーダライタ104を制御すると共に、消費金額及び残額の表示を終了させる(表示をできないようにする)。
一方、ステップS377においてカードの返却要求がない場合(ステップS377で「NO」)、制御部100は、ステップS377からステップS384に処理を移して、持玉が0であると判断した後で、所定時間継続して遊技者の操作に基づく信号がなかったかどうかを判断する。遊技者の操作に基づく信号は、遊技者がタッチパネルLCD16を操作したことにより生じる信号、入金があったことを示す信号、及び遊技を行っていることを示す信号(発射ハンドル55のタッチセンサからの検知信号等)を含むものである。
所定時間、遊技者の操作に基づく信号がなかった場合(ステップS384で「YES」)、制御部100は、ステップS384からステップS385に処理を移して、カードが遊技媒体取扱装置1に取り込まれるようにカードリーダライタ104を制御すると共に、消費金額の表示を終了させる(表示をできないようにする)。そして、制御部100は、サーバ装置2にカードが遊技媒体取扱装置1に取り込まれことを示す信号を送信する。制御部201は、当該信号を受けて、サーバ装置2の記憶部(記憶部202及び記憶部212)に記憶された暗証番号と識別情報との対応付けを解除すると共に、消費金額情報と識別情報との対応付けを解除する。或いは、制御部201は、暗証番号、識別情報、消費金額情報及び残額情報をサーバ装置2の記憶部(記憶部202及び記憶部212)から消去させるようにしてもよい。
なお、制御部100は、ステップS371、ステップS378、ステップS381、ステップS382及びステップS384において否定結果となった場合は、いずれも最初のステップ(ステップS371)に処理を戻す。
次に、第3実施形態に係る消費金額表示の一例を示すタイムチャートについて、図102を用いて説明する。
図102は、第3実施形態に係る消費金額表示の一例を示すタイムチャートである。入金された後又はカードが挿入された後、カードロックのための暗証番号が設定されると(ステップS357)、消費金額の算出が開始される(ステップS372)と共に、消費金額の表示が可能となる(ステップS373)。暗証番号設定時においては、消費金額は0円で表示される。遊技媒体として消費された金額に応じて、消費金額は更新される。遊技媒体として20000円が消費されると、消費金額は20000円で表示される。
遊技者は、他の遊技機3で(台移動して)再プレイする場合、カードの返却を要求する(ステップS377又はステップS378)。消費金額は当該カードの識別情報に対応付けられているので、遊技者が返却されたカードを他の遊技機3に接続された遊技媒体取扱装置1に挿入すると、消費金額は20000円で表示される。なお、消費金額が20000円で表示された後、他の遊技機3に接続された遊技媒体取扱装置1で金額の消費(紙葉類に対応する金額の消費)を行うと、消費金額が加算されるように制御することが可能である。
残額0且つ持玉0になり遊技者が遊技を終える場合は、遊技者が入金などの操作を行わない状態で所定時間経過すると、自動的に消費金額表示は終了する(ステップS385)。
ここで、上述の如く従来、パチンコ機やパチスロ機等の遊技機に用いられる遊技用装置の技術は公知となっている。例えば、遊技用装置に入金した額の合計を記憶媒体に記憶させる技術が提案されている(特開2001−340623号公報)。
しかしながら、特開2001−340623号公報に記載のような技術においては、購入金額並びに追加入金に供された金額の累計値である消費金額(累計金額)等の金額を記憶媒体に表示しているため、記憶媒体を遊技用装置に挿入すると消費金額の確認をすることができず、常に消費金額を確認したいという遊技者の要望に応えることができない。一方で、常には消費金額を表示させたくない遊技者もいると考えられるため、このような遊技者の各要望に対して柔軟に対応することが可能な遊技用装置が求められている。
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであり、遊技者に対して有益な遊技用装置を提供することを目的とする。
以上の如く、第3実施形態に係る遊技媒体取扱装置1及びサーバ装置2(遊技用装置)は、暗証番号(認証情報)が入力されるタッチパネルLCD16(入力手段)と、カード(記憶媒体)を受け付け可能であって当該カード(記憶媒体)の識別情報を読み込むカードリーダライタ104(記憶媒体情報読込手段)と、消費金額を表示可能なタッチパネルLCD16(表示手段)と、前記消費金額と前記識別情報とを対応付け、前記暗証番号(認証情報)と前記識別情報とを対応付ける制御部100(対応付け手段)と、を備え、前記暗証番号(認証情報)と前記識別情報とが対応付けられていないときは、当該識別情報に対応付けられた前記消費金額を表示せず、前記暗証番号(認証情報)と前記識別情報とが対応付けられているときは、当該識別情報に対応付けられた前記消費金額を表示可能とするものである。
このような構成により、消費金額を表示するか否かを遊技者が選択することができ、遊技者に対して有益な遊技媒体取扱装置1及びサーバ装置2を提供することができる。
具体的には、遊技者は、カード(記憶媒体)の識別情報に暗証番号(認証情報)を設定(入力)することで、消費金額を表示可能とすることができる。また、消費金額情報は識別情報と対応付けられて記憶されているので、遊技者は、残額が0且つ持玉が0になった後に入金した場合でも、消費金額の合計を知ることができる。
また、第3実施形態に係る遊技媒体取扱装置1及びサーバ装置2(遊技用装置)は、前記カード(記憶媒体)の返却指示を受けると、前記カードリーダライタ104(記憶媒体情報読込手段)から前記カード(記憶媒体)を排出し、前記制御部100(対応付け手段)によって対応付けられた前記暗証番号(認証情報)、前記識別情報及び前記消費金額を、前記カード(記憶媒体)の記憶手段又は当該遊技媒体取扱装置1の記憶部103及びサーバ装置2の記憶部202(遊技用装置の記憶手段)に記憶するものである。
このような構成により、他の遊技機3で遊技を行っても(台移動しても)消費金額を継続して表示させることができる。
具体的には、消費金額は識別情報と対応付けられて記憶されており、且つ、カード(記憶媒体)が返却されても暗証番号(認証情報)、識別情報及び消費金額は互いに対応付けられて記憶されたままである。よって、他の遊技機3で遊技を行いたい(再プレイしたい)遊技者は、返却されたカードを使用することで、これまでの消費金額を継続して表示させることができる。
また、第3実施形態に係る遊技媒体取扱装置1及びサーバ装置2(遊技用装置)は、前記カード(記憶媒体)の記憶手段又は当該遊技媒体取扱装置1の記憶部103及びサーバ装置2の記憶部202(遊技用装置の記憶手段)に、前記制御部100(対応付け手段)によって対応付けられた前記暗証番号(認証情報)、前記識別情報及び前記消費金額が記憶された状態で、前記カード(記憶媒体)が前記カードリーダライタ104(記憶媒体情報読込手段)に受け付けられた場合、前記識別情報に対応付けられた前記暗証番号(認証情報)が前記タッチパネルLCD16(入力手段)に入力されない限り前記消費金額を表示しないものである。
このような構成により、他人が返却された記憶媒体を使用したとしても消費金額を表示させないようにすることができる。
具体的には、返却されたカードを落としたり取り忘れたりして、そのカードを他人が取得した場合でも、設定した暗証番号と一致する暗証番号を知られない限り、その他人に消費金額を知られるのを防止することができる。
また、第3実施形態に係る遊技媒体取扱装置1及びサーバ装置2(遊技用装置)は、入金額の残額及び遊技媒体の残数が共に0であり、且つ、遊技者の操作に基づく信号を所定時間受けていないと判断されると、前記暗証番号(認証情報)と前記識別情報との対応付け及び前記消費金額と前記識別情報との対応付けを解除するものである。
このような構成により、次に遊技を行う遊技者に消費金額を知られるのを防止することができる。
具体的には、入金額の残額及び遊技媒体の残数が共に0となった遊技者が、遊技を終えてカードの返却処理を行うことなく離席した場合、所定時間経過すると消費金額は表示されなくなるので、次にその遊技機3で遊技を行う他の遊技者に消費金額を知られるのを防止することができる。また、当該他の遊技者が前の遊技者の消費金額を自分の消費金額と混同するのを防止することができる。
また、第3実施形態に係る遊技媒体取扱装置1及びサーバ装置2(遊技用装置)は、入金額の残額及び遊技媒体の残数を報知するタッチパネルLCD16(第一の報知手段)を具備し、前記入金額の残額及び前記遊技媒体の残数が共に0であると判断されると、前記タッチパネルLCD16(第一の報知手段)とは異なる態様(具体的には、入金額の残数及び遊技媒体の残数を数字で表示する態様ではなく、点灯する態様)で、前記入金額の残額及び前記遊技媒体の残数の残数が共に0であることを報知する状態表示灯13(第二の報知手段)と、を具備するものである。
このような構成により、従業員等が入金額の残額及び遊技媒体の残数が共に0であることを知ることができる。
具体的には、従業員は、状態表示灯13が点滅している遊技機3で遊技を行っていた遊技者が遊技を終えたと判断すると、例えば専用のスタッフカードを非接触ICカードリーダライタ18にかざすこと等により、カードロックを解除することができる。
また、第3実施形態に係る遊技媒体取扱装置1によれば、遊技者を認証するための認証情報と記憶媒体の識別情報とが対応付けられていないときは、当該識別情報に対応付けられた消費金額を表示せず、認証情報と識別情報とが対応付けられているときは、当該識別情報に対応付けられた消費金額を表示可能となる。これにより、遊技者は、消費金額を表示したい場合には認証を受け(例えば、暗証番号を入力し)、消費金額を表示したくない場合には認証を受けない(例えば、暗証番号を入力しない)ことで、消費金額を表示するか否かを選択することが可能となる。したがって、遊技者の利便性を向上可能な遊技用装置を提供できる。
以上、本発明の第3実施形態を説明したが、本発明は上記構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種々の変更が可能である。
例えば、第3実施形態においては、カードロックのための暗証番号を設定することで消費金額の表示を可能とするものとしたが(つまり、カードロックのための暗証番号と消費金額の表示のための暗証番号を同一のものとしたが)、消費金額の表示のための暗証番号をカードロックとは別に設定するようにしてもよい。
また、第3実施形態においては、認証情報として暗証番号を使用するものとしたが、本発明の認証情報はこれに限定されず、カメラ部17により検出された遊技者のフェイシャルデータや、指紋認証データ等の遊技者を認証できる任意の情報を認証情報として使用することができる。
また、第3実施形態においては、状態表示灯13を点滅させることにより、その遊技機3において残額が0且つ持玉が0であることを報知するものとしたが、報知する手段はこれに限定されるものではなく、タッチパネルLCD16の画面の背景色を変更すること(入金額の残数及び遊技媒体の残数を数字で表示する態様とは異なる態様)で、残額が0且つ持玉が0であることを報知するものであってもよい。なお、この場合においては、タッチパネルLCD16が、本発明の第一の報知手段の実施形態であると共に、第二の報知手段の実施形態となる。
また、第3実施形態においては、暗証番号(認証情報)、カードの識別情報及び消費金額を、互いに対応付けて記憶部202に記憶するものとしたが、カードの記憶部に記憶するものであってもよく、遊技媒体取扱装置1の記憶部103に記憶するものであってもよい。
また、データの形式として、消費金額と、識別情報と、認証情報とが、1のテーブルに記憶されている場合、何れか2つが1のテーブルに記憶されている場合が想定されるが、何れであってもよく、送信されるコマンドや受信されるコマンドとして、消費金額と、識別情報と、認証情報とが、1のコマンド(電文など)に記憶されている場合、何れか2つが1のコマンドに記憶されている場合、など様々な対応が想定される。
また、第3実施形態においては、認証情報が入力部に入力されない限り消費金額を表示させないように記載したが、これに限られるものではなく、認証情報の入力によらず消費金額を表示することがあってもよい。
また、第3実施形態においては、入金額の残額及び遊技媒体の残数が0、且つ、遊技者の操作に基づく信号を所定時間受け付けていないと判断したときに、認証情報と識別情報との対応付け、消費金額と識別情報との対応付けの解除を行ったがこれに限られるものではない。例えば、遊技者が離席する状態(休憩時間の設定)などを行った場合には、所定時間の離席を許容する時間が設定されるため、遊技者の離席を許容する時間が設定された場合には、対応付けの解除までの時間経過の計測を一時的に停止し、遊技者の離席を許容する時間が解除された場合には、対応付けの解除までの時間経過の計測を再開するものであってもよい。
また、入力手段としてはボタンのような操作手段、タッチパネルのような表示手段を兼ねた操作手段など、様々な形態が考えられるが操作可能な手段であればよい。
また、認証情報とは、暗証番号(パスワードなど)が考えられ、会員カードにおいては会員カード作成時、カードロック時はワンタイムパスワードのようにカードロック時に設定されることが考えられ、遊技者が任意に設定できる情報である。
また、(ビジターカードの)カードロック処理において、カードIDと暗証番号を紐つけてサーバ装置2において管理するようにしてもよい。例えば、A番台においてビジターカード(カードID0001)を挿入又は当日初めて遊技を開始した遊技者に対してカードロック処理を実行し、暗証番号として「1234」を設定した場合には、サーバ装置2において、カードID0001と暗証番号「1234」を紐づけて管理する(カードの挿入なしで、初めて遊技を行った場合には遊技媒体取扱装置1内部にスタックされているカードを繰り出してカードIDを付与して、又は予め定められているカードIDと紐づける)ようにしてもよい。その場合には、この遊技者がカードのロックを解除してB番台に移動してビジターカードを挿入したときに、遊技媒体取扱装置1は、自動又は手動にてカードロックを実行し、その際にサーバ装置2にビジターカードIDを送信し、暗証番号を問い合わせる。ここでは挿入されたカードIDは0001であり、それに紐づいた暗証番号は「1234」である。サーバ装置2は暗証番号「1234」をB番台の遊技媒体取扱装置1に送信し、遊技媒体取扱装置1はそれを受信して暗証番号として記憶する。このようにすることで、台移動をするごとにその遊技媒体取扱装置1にて暗証番号を設定する必要がなく、常にカードロックを実行したい遊技者に利便性を与えることが可能となる。さらに移動した遊技機3における消費金額も合算して計測することでいちいち操作をする必要がなくなる。
また、認証情報として、NFC(Near Field Communication)機能を備える携帯端末(携帯電話、その他の携帯可能なICチップ付きの装置等)の識別情報(ユニークID等)を用いてもよい。この場合、遊技媒体取扱装置1は、ビジターカードを挿入又は当日初めて遊技を開始した遊技者により非接触ICカードリーダライタに携帯端末がかざされた場合に、通信を行い、携帯端末のユニークIDを暗証番号の代わりとしてカードIDと紐づけることとしてもよい。この場合カード返却操作等、遊技者に暗証入力を要求したときに携帯端末をかざすだけでカード返却等が実行可能となるため、暗証番号をタッチパネルで、入力する等を実行する必要がなく、遊技者の利便性を向上させることが可能となる。また、残高のあるカードを精算するときに精算機において携帯端末を要求することとすれば、他人のカードを取得したとしても、カード所有者の携帯端末がなければ精算できなくなり、カード盗難や紛失による被害を押さえることが可能となる。
[第4実施形態]
次に、本発明の第4実施形態に係る遊技媒体取扱装置1について説明する。なお、以下の説明では、本発明に係る「遊技用装置」の一例として、遊技媒体取扱装置1について説明するが、「遊技用装置」は、サーバ装置2、表示装置4又は遊技媒体取扱装置1を含むこれらの装置を組み合わせたシステムでもよい。
第4実施形態に係る遊技媒体取扱装置1は、特に記憶媒体をロックすると共に、記憶媒体がロックされていないときは識別情報に対応付けられた消費金額を表示せず、記憶媒体がロックされているときは識別情報に対応付けられた消費金額を表示可能とする場合において、第1実施形態に係る遊技システムに適用される。即ち、以下に説明する第3実施形態に係る遊技媒体取扱装置1は、第1実施形態に係る遊技媒体取扱装置1と同様の構成を、以下に説明するように機能させる。また、以下の説明において、第1実施形態に係る遊技システムと同様の構成や機能には、同一の符号を付し、その説明を省略又は簡略する。また、以下の説明において、定義せずに使用する用語は、第1実施形態の説明において使用した用語と同様の意味である。
まず、遊技媒体取扱装置1及びサーバ装置2により実行されるカードロック及び消費金額の表示に関する制御フローの第4実施形態について、図103を用いて説明する。以下の処理によって、消費金額を表示するか否かを遊技者が選択することができ、また、残額が0且つ持玉が0になった後に入金した場合でも、消費金額の合計を知ることができる。
図103は、第4実施形態に係るカードロック処理を示すフローチャートである。制御部100は、ステップS391において、カード挿入口14にカードが挿入されているか否かを判断する。
カード挿入口14にカードが挿入されている場合(ステップS391で「YES」)、制御部100は、ステップS391からステップS392に処理を移して、カードリーダライタ104によって読み込み可能な位置に配置されたカードに、ロックフラグが付加されているか否か(ロックフラグがオンであるか否か)を判断する。ロックフラグとは、過去に当該カードにおいてカードロックが行われたことを示すものである。
カードのロックフラグがオフである場合(ステップS392で「NO」)、制御部100は、ステップS392からステップS393に処理を移して、カードに残額があるか否かを判断する。具体的には、制御部100は、カードリーダライタ104によって読み込まれたカードの識別情報をサーバ装置2に送信する。制御部201は、制御部100から受信した識別情報に基づいて、当該識別情報と対応付けられて記憶部202に記憶された残額情報を検索し、その検索結果を遊技媒体取扱装置1に送信する。制御部100は、その検索結果に基づいて、カードに残額があるか否かを判断する。
カードに残額がなかった場合(ステップS393で「NO」)、又はカード挿入口14にカードが挿入されていない場合(ステップS391で「NO」)、制御部100は、ステップS393又はステップS391からステップS394に処理を移して、入金があったか否かを判断する。具体的には、制御部100は、紙幣投入口15に紙幣が投入されることにより、又は非接触ICカードリーダライタ18に非接触ICカードがかざされることにより入金があったか否かを判断する。
入金があった場合(ステップS394で「YES」)、又はカードに残額があった場合(ステップS393で「YES」)、制御部100は、ステップS394又はステップS393からステップS395に処理を移して、遊技者からカードロックの要求(指示)があったか否かを判断する。なお、カードロックの要求は、遊技者がタッチパネルLCD16を操作(図98に示す選択画面のアイコンA3を押圧操作)することにより可能である。また、制御部100は、カード挿入口14にカードが挿入されておらず、且つ入金があったと判断すると、遊技媒体取扱装置1に貯溜された計数カードをカードリーダライタ104によって読み込み可能な位置に配置するように制御する。
遊技者からカードロックの要求(指示)があった場合(ステップS395で「YES」)、制御部100は、ステップS395からステップS396に処理を移して、タッチパネルLCD16にカードロック用の暗証番号の設定画面を表示させる。
タッチパネルLCD16にカードロック用の暗証番号の設定画面が表示されると、制御部100は、ステップS396からステップS397に処理を移して、暗証番号が設定されたか否かを判断する。
遊技者がタッチパネルLCD16を操作して暗証番号を設定すると(ステップS397で「YES」)、制御部100は、ステップS397からステップS398に処理を移して、カードリーダライタ104に配置された計数カードがカードロックされるように(カードロック機能を有効に切り替えるように)、カードリーダライタ104を制御する。制御部100は、入力された暗証番号をサーバ装置2へ送信する。制御部201は、当該暗証番号を計数カードの識別情報と対応付けて、サーバ装置2の記憶部212に記憶させる。
一方、ステップS392においてカードのロックフラグがオンである場合(ステップS392で「YES」)、制御部100は、ステップS392からステップS398に処理を移して、前述の如くカードロックを行う。これにより、遊技者は、暗証番号を設定しなくてもカードロックを行うことができる。
カードロックされると、制御部100は、ステップS398からステップS399に処理を移して、ロックフラグが付加されていなければ(ロックフラグがオフであれば)、当該カードにロックフラグを付加する(ロックフラグをオンにする)。
なお、制御部100は、ステップS394、ステップS395及びステップS397において否定結果となった場合は、いずれも最初のステップ(ステップS391)に処理を戻す。
図104は、第4実施形態に係る消費金額表示の処理を示すフローチャートである。なお、図104に示すフローチャートは、図103に示したカードロックがされたことを前提とするものである。
図103に示すカードロック(ステップS398)がされて、暗証番号が識別情報と対応付けられて記憶部212に記憶されると、制御部100は、ステップS401において、入金額のうち遊技媒体としてカードロック以降に消費される金額(消費金額)及び残額(入金額から消費金額を引いた額)を算出し始める(算出する)。制御部100は、カードロック以降に消費された累計金額を消費金額として算出する。制御部100は、当該消費金額の情報(消費金額情報)及び当該残額の情報(残額情報)をサーバ装置2へ送信する。制御部201は、当該消費金額情報及び当該残額情報を計数カードの識別情報と対応付けて、記憶部202に記憶(更新)させる。当該消費金額情報及び当該残額情報は、遊技球の貸出(払出)処理がなされる度に更新される。
消費金額情報及び残額情報が記憶部202に記憶されると、制御部100は、ステップS401からステップS402に処理を移して、タッチパネルLCD16に表示される選択画面において、消費金額情報及び残額情報を表示するためのアイコン(図98に示す選択画面のアイコンA4)を選択可能とするようにタッチパネルLCD16を制御する。遊技者が当該アイコンA4を選択(押圧操作)すると、タッチパネルLCD16に消費金額及び残額が表示される(図101参照)。
次いで、制御部100は、ステップS402からステップS403に処理を移して、遊技者からカードの返却要求があるか否かを判断する。なお、カードの返却要求は、遊技者がタッチパネルLCD16を操作(図98に示す選択画面のアイコンA5を押圧操作)することにより可能である。制御部100は、タッチパネルLCD16から当該アイコンA5が選択(押圧操作)されたことを示す信号を受信すると、遊技者からカードの返却要求があったと判断する。
遊技者からカードの返却要求があった場合(ステップS403で「YES」)、制御部100は、ステップS403からステップS404に処理を移して、タッチパネルLCD16に暗証番号の入力画面を表示させる。
タッチパネルLCD16に暗証番号の入力画面が表示されると、制御部100は、ステップS404からステップS405に処理を移して、暗証番号が入力されたか否かを判断する。
遊技者がタッチパネルLCD16を操作して暗証番号を入力すると(ステップS405で「YES」)、制御部100は、ステップS405からステップS406に処理を移して、入力された暗証番号が記憶部212に記憶された暗証番号と一致するか否かを判断する。具体的には、制御部100は、カードリーダライタ104によって読み込まれたカードの識別情報をサーバ装置2に送信する。制御部201は、制御部100から受信した識別情報に基づいて、当該識別情報と対応付けられて記憶部212に記憶された暗証番号を検索し、その検索結果を遊技媒体取扱装置1に送信する。制御部100は、その検索結果に基づいて、入力された暗証番号が記憶部212に記憶された暗証番号と一致するか否かを判断する。
暗証番号が一致した場合(ステップS406で「YES」)、制御部100は、ステップS406からステップS411に処理を移して、カードロックを解除して(カードロック機能を無効に切り替えて)カードが返却されるようにカードリーダライタ104を制御すると共に、消費金額及び残額の表示を終了させる。このとき、制御部100は、暗証番号、識別情報、消費金額情報及び残額情報を互いに対応付けて、サーバ装置2の記憶部(記憶部202及び記憶部212)に記憶させてから、カードの返却処理を行う。
一方、ステップS403において遊技者からカードの返却要求がなかった場合(ステップS403で「NO」)、制御部100は、ステップS403からステップS407に処理を移して、残額が0か否かを判断する。具体的には、制御部201は、制御部100から受信した識別情報に基づいて、当該識別情報と対応付けられて記憶部202に記憶された残額情報を検索し、その検索結果を遊技媒体取扱装置1に送信する。制御部100は、その検索結果に基づいて、残額が0か否かを判断する。
残額が0と判断されると(ステップS407で「YES」)、制御部100は、ステップS407からステップS408に処理を移して、持玉が0か否かを判断する。具体的には、制御部201は、制御部100から受信した識別情報に基づいて、当該識別情報と対応付けられて記憶部202に記憶された持玉情報を検索し、その検索結果を遊技媒体取扱装置1に送信する。制御部100は、その検索結果に基づいて、持玉が0か否かを判断する。
持玉が0と判断されると(ステップS408で「YES」)、制御部100は、ステップS408からステップS409に処理を移して、所定時間内に入金があったか否かを判断する。具体的には、制御部100は、紙幣投入口15に紙幣が投入されることにより、又は非接触ICカードリーダライタ18に非接触ICカードがかざされることにより入金があったか否かを判断する。
入金があった場合(ステップS409で「YES」)、制御部100は、ステップS409からステップS410に処理を移して、タッチパネルLCD16に、消費金額の表示を継続するか否かを選択するための選択画面を表示させる。
遊技者が消費金額の表示の継続を選択しなかった場合(ステップS410で「NO」)、又は入金がなかった場合(ステップS409で「NO」)、制御部100は、ステップS410又はステップS409からステップS411に処理を移して、カードロックを解除すると共に、消費金額の表示を終了させる(表示をできないようにする)。そして、制御部100は、サーバ装置2にカードロックを解除したこと(又は消費金額の表示を終了させたこと)を示す信号を送信する。制御部201は、当該信号を受けて、サーバ装置2の記憶部(記憶部202及び記憶部212)に記憶された暗証番号と識別情報との対応付けを解除すると共に、消費金額情報と識別情報との対応付けを解除する。或いは、制御部201は、暗証番号、識別情報、消費金額情報及び残額情報をサーバ装置2の記憶部(記憶部202及び記憶部212)から消去させるようにしてもよい。
なお、制御部100は、ステップS405、ステップS406、ステップS407及びステップS408において否定結果となった場合、及びステップS410において肯定結果となった場合は、いずれも最初のステップ(ステップS401)に処理を戻す。
次に、第4実施形態に係る消費金額表示の一例を示すタイムチャートについて、図105を用いて説明する。
図105は、第4実施形態に係る消費金額表示の一例を示すタイムチャートである。入金がされた後又はカードが挿入された後、カードロックされると(ステップS398)、消費金額の算出が開始される(ステップS401)と共に、消費金額の表示が可能となる(ステップS402)。暗証番号設定時においては、消費金額は0円で表示される。このとき、残額が10000円であるとする。遊技媒体として消費された金額に応じて、消費金額は更新される。
残額0且つ持玉0となったとき、更に入金があると、消費金額の表示を継続するか否かを選択するための選択画面が表示される(ステップS410)。図105の上図に示す如く、遊技者が表示の継続を選択すると、消費金額として、これまでに消費された10000円に、これ以降に消費される消費金額が積み上げられた額で表示される。遊技者が表示の継続を選択した以降に10000円が消費されたとすると、消費金額は20000円で表示される。
一方、図105の下図に示す如く、遊技者が表示の継続を選択しなかった場合は、消費金額表示は終了する(ステップS411)。
以上の如く、第4実施形態に係る遊技媒体取扱装置1及びサーバ装置2(遊技用装置)は、カード(記憶媒体)を受け入れ可能なカードリーダライタ104(受入手段)と、前記カード(記憶媒体)の識別情報を読み込むカードリーダライタ104(記憶媒体情報読込手段)と、遊技媒体として消費された消費金額を表示可能なタッチパネルLCD16(表示手段)と、前記消費金額と前記識別情報とを対応付ける制御部100(対応付け手段)と、遊技者から操作を受け付けるタッチパネルLCD16(受付手段)と、遊技者の操作に応じて前記タッチパネルLCD16(受付手段)が受け入れた前記カード(記憶媒体)をロックすると共に、前記カード(記憶媒体)がロックされていないときは前記識別情報に対応付けられた前記消費金額を表示せず、前記カード(記憶媒体)がロックされているときは前記識別情報に対応付けられた前記消費金額を表示可能とする制御部100(制御手段)と、を具備するものである。
このような構成により、消費金額を表示するか否かを遊技者が選択することができ、遊技者に対して有益な遊技媒体取扱装置1及びサーバ装置2を提供することができる。
具体的には、遊技者は、カードロックのための暗証番号(認証情報)を設定(入力)することで、消費金額を表示可能とすることができる。また、消費金額情報は識別情報と対応付けられて記憶されているので、遊技者は、残額が0且つ持玉が0になった後に入金した場合でも、消費金額の合計を知ることができる。
また、第4実施形態に係る遊技媒体取扱装置1及びサーバ装置2(遊技用装置)は、前記カード(記憶媒体)がロックされた状態において、入金額の残額及び前記遊技媒体の残数が共に0であると判断され、その後に入金があったと判断されると、前記消費金額の表示を継続するか否かを選択するための選択画面を前記タッチパネルLCD16(表示手段)に表示し、遊技者が前記消費金額の表示を継続させることを選択した場合、前記消費金額を継続して表示し、遊技者が前記消費金額の表示を継続させないことを選択した場合、前記消費金額の表示を終了すると共に、前記カード(記憶媒体)のロックを解除するものである。
このような構成により、遊技者が消費金額を引き継ぐかどうかを選択することができる。
具体的には、引き続き遊技を行う遊技者が入金した場合は、消費金額表示の継続を選択することができる。一方、他の遊技者が入金した場合は、消費金額表示の終了を選択することで、前の遊技者の消費金額が表示されないようにすることができる。
また、第4実施形態に係る遊技媒体取扱装置1及びサーバ装置2(遊技用装置)は、前記カード(記憶媒体)がロックされると、ロックされたことを示すロックフラグを当該カード(記憶媒体)に付加し、前記ロックフラグが付加された前記カード(記憶媒体)が前記カードリーダライタ104(受入手段)に受け入れられると、前記タッチパネルLCD16(受付手段)において操作をしなくても、前記カード(記憶媒体)をロックすると共に、前記消費金額を表示可能とするものである。
このような構成により、他の遊技機3で遊技を行っても(台移動しても)ロック操作なしで消費金額を表示できる。
具体的には、ロックフラグが付加されたカード(記憶媒体)を返却処理により受け取った遊技者は、当該カードを使用して他の遊技機3で遊技を行う場合、カードロックの操作(具体的には暗証番号の入力)を行わなくても、消費金額を知ることができる。
また、第4実施形態に係る遊技媒体取扱装置1によれば、遊技者の操作に応じて、記憶媒体がロックされていないときは当該記憶媒体の識別情報に対応付けられた消費金額を表示せず、記憶媒体がロックされているときは当該識別情報に対応付けられた消費金額を表示可能となる。これにより、遊技者は、消費金額を表示したい場合には記憶媒体をロックし、消費金額を表示したくない場合には記憶媒体をロックしないことで、消費金額を表示するか否かを選択することが可能となる。したがって、遊技者の利便性を向上可能な遊技用装置を提供できる。
以上、本発明の第4実施形態を説明したが、本発明は上記構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種々の変更が可能である。
例えば、第4実施形態においては、カードロックのための暗証番号を設定することで消費金額の表示を可能とするものとしたが(つまり、カードロックのための暗証番号と消費金額の表示のための暗証番号を同一のものとしたが)、消費金額の表示のための暗証番号をカードロックとは別に設定するようにしてもよい。
また、第4実施形態においては、認証情報として暗証番号を使用するものとしたが、本発明の認証情報はこれに限定されず、カメラ部17により検出された遊技者のフェイシャルデータや指紋認証データ等の、遊技者を認証できる任意の情報を認証情報として使用することができる。
また、第4実施形態においては、暗証番号(認証情報)、カードの識別情報及び消費金額を、互いに対応付けて記憶部202に記憶するものとしたが、カードの記憶部に記憶するものであってもよく、遊技媒体取扱装置1の記憶部103に記憶するものであってもよい。
また、第4実施形態においては、カードのロックフラグがオンであるか否かを判断して、ロックフラグがオンである場合、自動的にカードロックが行われるものとしたが、この処理は必ずしも必要なものではない。
[第5実施形態]
次に、本発明の第5実施形態に係る遊技媒体取扱装置1について説明する。なお、以下の説明では、本発明に係る「遊技用装置」の一例として、遊技媒体取扱装置1について説明するが、「遊技用装置」は、サーバ装置2、表示装置4又は遊技媒体取扱装置1を含むこれらの装置を組み合わせたシステムでもよい。
第5実施形態に係る遊技媒体取扱装置1は、特に表示選択手段において表示手段に消費金額を表示しない選択がされた場合、消費金額の算出を終了すると共に消費金額の表示を終了する場合において、第1実施形態に係る遊技システムに適用される。即ち、以下に説明する第3実施形態に係る遊技媒体取扱装置1は、第1実施形態に係る遊技媒体取扱装置1と同様の構成を、以下に説明するように機能させる。また、以下の説明において、第1実施形態に係る遊技システムと同様の構成や機能には、同一の符号を付し、その説明を省略又は簡略する。また、以下の説明において、定義せずに使用する用語は、第1実施形態の説明において使用した用語と同様の意味である。
遊技媒体取扱装置1及びサーバ装置2により実行される消費金額の表示に関する制御フローの第5実施形態について、図106及び図107を用いて説明する。以下の処理によって、消費金額を表示するか否かを遊技者が選択することができ、また、遊技の途中で消費金額を表示させた場合でも、表示前の消費金額を知ることができる。
図106は、第5実施形態に係る消費金額表示の設定処理を示すフローチャートである。制御部100は、ステップS501において、入金又はカード挿入があったか否かを判断する。
入金又はカード挿入があった場合(ステップS501で「YES」)、制御部100は、ステップS501からステップS502に処理を移して、カードのICチップ(記憶部)に、入金があったことを示す入金フラグが付加されているか(入金フラグがオンであるか)否かを判断する。
入金フラグが付加されていなかった場合(ステップS502で「NO」)、制御部100は、ステップS502からステップS503に処理を移して、カードのICチップ(記憶部)に入金フラグを付加する(入金フラグをオンにする)。なお、制御部100は、入金があったと判断すると、遊技媒体取扱装置1に貯溜された計数カードを、カードリーダライタ104によって読み込み可能な位置に配置するように、遊技媒体取扱装置1の構成部材(不図示)を制御する。そして、当該ステップS502において入金フラグが付加されるカードは、入金があった場合にカードリーダライタ104に配置された計数カードと、カード挿入口14に挿入されたカード(計数カード又は会員カード)とを含むものである。
なお、ステップS501において否定結果となった場合、及びステップS502において肯定結果となった場合は、最初のステップ(ステップS501)に処理を戻す。
図107は、第5実施形態に係る消費金額表示の処理を示すフローチャートである。なお、図107に示すフローチャートは、図106に示した消費金額表示の設定処理(入金フラグの付加)が行われたことを前提とするものである。
入金フラグがオンになると、制御部100は、ステップS601において、入金額のうち遊技媒体としてカードロック以降に消費される金額(消費金額)及び残額(入金額から消費金額を引いた額)を算出し始める(算出する)。制御部100は、入金フラグがオンになった時点以降に消費された累計金額を消費金額として算出する。制御部100は、当該消費金額の情報(消費金額情報)及び当該残額の情報(残額情報)をサーバ装置2へ送信する。制御部201は、当該消費金額情報及び当該残額情報を計数カードの識別情報と対応付けて、記憶部202に記憶(更新)させる。当該消費金額情報及び当該残額情報は、遊技球の貸出(払出)処理がなされる度に更新される。
次いで、制御部100は、ステップS601からステップS602に処理を移して、タッチパネルLCD16に、消費金額を表示させる否かを選択するための選択画面を表示させる。
遊技者が消費金額の表示を選択した場合(ステップS602で「YES」)、制御部100は、ステップS602からステップS603に処理を移して、タッチパネルLCD16に消費金額を表示可能とする。
次いで、制御部100は、ステップS603からステップS604に処理を移して、遊技者から消費金額の表示を終了するよう指示があったかどうかを判断する。
遊技者から消費金額の表示を終了するよう指示があった場合(ステップS604で「YES」)、制御部100は、ステップS604からステップS605に処理を移して、カードのICチップ(記憶部)に記憶された入金フラグをオフにすると共に、消費金額の表示を終了させる(表示をできないようにする)。
一方、遊技者から消費金額表示の終了指示がなかった場合(ステップS604で「NO」)、制御部100は、ステップS604からステップS606に処理を移して、遊技者からカードの返却要求があったか否かを判断する。
遊技者からカードの返却要求があった場合(ステップS606で「YES」)、制御部100は、ステップS606からステップS607に処理を移して、カードのICチップ(記憶部)に記憶された入金フラグをオフにして消費金額の表示を終了させる(表示をできないようにする)と共に、カードが返却されるようにカードリーダライタ104を制御する。
入金フラグがオフになると、制御部100は、ステップS605又はステップS607からステップS608に処理を移して、消費金額の算出を終了する。
なお、制御部100は、ステップS602及びステップS606において否定結果となった場合は、いずれも最初のステップ(ステップS601)に処理を戻す。
次に、第5実施形態に係る消費金額表示の一例を示すタイムチャートについて、図108を用いて説明する。
図108は、第5実施形態に係る消費金額表示の一例を示すタイムチャートである。一人目の遊技者が入金又はカード挿入すると、入金フラグがオンになり(ステップS502)、消費金額の算出が開始される(ステップS601)。入金フラグがオンになってから5000円消費した後に消費金額の表示を選択すると、消費金額は5000円で表示される。
その後、遊技者がカードの返却又は消費金額表示の終了を選択すると、入金フラグはオフになり(ステップS605又はステップS607)、消費金額の算出は終了する(ステップS608)。
次いで、二人目の遊技者が入金又はカード挿入すると、再び入金フラグがオンになり、消費金額の算出が開始される。営業終了時には入金フラグがオフになり、消費金額表示は終了する。
以上の如く、第5実施形態に係る遊技媒体取扱装置1及びサーバ装置2(遊技用装置)は、消費金額を表示可能なタッチパネルLCD16(表示手段)と、前記タッチパネルLCD16(表示手段)に前記消費金額を表示するか否かを選択するためのタッチパネルLCD16(表示選択手段)と、入金又はカード(記憶媒体)の受け付けがあったと判断されたときから、前記タッチパネルLCD16(表示手段)で表示させる前記消費金額の算出を行い、遊技者の選択に応じて前記タッチパネルLCD16(表示手段)で前記消費金額の表示を行うように制御する制御部100(制御手段)と、を備え、前記タッチパネルLCD16(表示選択手段)において前記タッチパネルLCD16(表示手段)に前記消費金額が表示されないように選択すると、前記消費金額の算出を終了すると共に前記消費金額の表示を終了するものである。
このような構成により、消費金額を表示するか否かを遊技者が選択することができ、遊技者に対して有益な遊技媒体取扱装置1及びサーバ装置2を提供することができる。また、次に遊技を行う遊技者に消費金額を知られるのを防止することができる。
具体的には、遊技者の選択により、入金又はカードが受け付けられたときからの消費金額を表示可能とすることができる。よって、遊技者は、遊技の途中で消費金額を表示させた場合でも、表示前の消費金額を知ることができる。また、遊技者の選択により消費金額の表示を終了できるので、次にその遊技機3で遊技を行う他の遊技者に消費金額を知られるのを防止することができる。また、当該他の遊技者が前の遊技者の消費金額を自分の消費金額と混同するのを防止することができる。
また、第5実施形態に係る遊技媒体取扱装置1及びサーバ装置2(遊技用装置)は、遊技者から前記カード(記憶媒体)の返却指示を受けると、前記カード(記憶媒体)を排出すると共に前記消費金額の表示を終了させるものである。
このような構成により、次に遊技を行う遊技者に消費金額を知られるのを防止することができる。
具体的には、カードの返却指示があると消費金額の表示が終了するので、次にその遊技機3で遊技を行う他の遊技者に消費金額を知られるのを防止することができる。また、当該他の遊技者が前の遊技者の消費金額を自分の消費金額と混同するのを防止することができる。
また、第5実施形態に係る遊技媒体取扱装置1によれば、遊技者による消費金額を表示するか否かの選択に応じて、消費金額を表示したり、消費金額の表示を終了したりすることが可能となる。これにより、遊技者は、消費金額を表示したい場合には消費金額を表示することを選択し、消費金額を表示したくない場合には消費金額を表示しないことを選択することで、消費金額を表示するか否かを選択することが可能となる。したがって、遊技者の利便性を向上可能な遊技用装置を提供できる。
以上、本発明の第5実施形態を説明したが、本発明は上記構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種々の変更が可能である。
例えば、第5実施形態においては、カードの識別情報及び消費金額を、互いに対応付けて記憶部202に記憶するものとしたが、カードの記憶部に記憶するものであってもよく、遊技媒体取扱装置1の記憶部103に記憶するものであってもよい。
また、カードロックの際に使用する暗証番号は、遊技媒体取扱装置、各台表示機、サーバ装置、計数カード、会員カードに記憶させることが可能であってもよい。また、定期的(一定期間経過すると)に暗証番号の設定を行うこと(変更を促すこと)が可能であってもよい。
以上のように、第1実施形態、変形例1〜6、第2実施形態〜第5実施形態について説明したが、これらの実施形態及び変形例に係る発明を組み合わせて別箇の発明とすることができることはいうまでもない。
[付記1]
付記1の遊技用装置は以下の通りである。
[背景技術]
従来、会員であるか非会員であるかにかかわらず、いわゆる「乗入」を可能とした遊技用装置が知られている。
このような遊技用装置を含み、記録媒体の識別子に関連付けて遊技客が保有する遊技媒体の数を示す持玉数を遊技媒体の貸出レートごとに記憶し、記録媒体の識別子を各台装置が取得し、取得された記録媒体の識別子に基づいて記憶される持玉数を各台装置が取得し、取得された持玉数に基づいて遊技媒体の払出処理を各台装置が行い、当該各台装置の貸出レートに対応する持玉数が所定の払出数に満たない、かつ、所定の条件を満たす場合に、他の貸出レートに対応する持玉数に基づいて遊技媒体の払出を行うよう乗入を指示することができるようにした遊技媒体管理システムが提案されている(特許文献1参照)。
特許文献1の遊技媒体管理システムによれば、記録媒体に記憶された持玉数(貯玉数)に基づき遊技媒体の払出処理を行うことが可能ないわゆる「貯玉再プレイ」において、遊技媒体の払出処理を行う各台装置の貸出レートとは異なる他の貸出レートに対応する持玉数に基づいて遊技媒体の払出処理を行う乗入が可能となる。即ち、記録媒体に記憶された他の貸出レートに対応する持玉数を、払出処理を行う各台装置の貸出レートに振り替えて、遊技媒体の払出処理を行うことができる。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開2012−5655号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
ところで、近年、貯玉再プレイにおいて、払出処理を行うことが可能な遊技媒体数に上限が設定される制限がかけられる場合がある。このような場合、特許文献1の遊技媒体管理システムでは、貯玉再プレイの制限をかけた場合に対して、遊技者の利便性を図る工夫がされていない。このため、貯玉再プレイの制限をかけた場合には、遊技者に操作負担が生ずるおそれがある。
本発明はこのような問題点を解決し、遊技者の利便性を向上可能な遊技用装置を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
本発明は、以下のような遊技用装置を提供する。本発明の遊技用装置は、遊技機(例えば、後述の遊技機3等)に対応して設けられる遊技用装置(例えば、後述の遊技媒体取扱装置1等)であって、単位遊技媒体あたりの価値が異なるレートを設定可能なレート設定手段(例えば、後述のレート設定部100k等)と、前記レート設定手段により設定可能なレート毎に、遊技者が貯留する遊技媒体数を示す貯玉情報を記憶する記憶手段(例えば、後述の記憶部103等)と、前記記憶手段に記憶された前記貯玉情報に基づき、前記レート設定手段が設定した前記レートを参照して、遊技媒体の払出制御を実行可能な遊技媒体払出手段(例えば、後述の遊技媒体払出部100o等)と、前記遊技媒体払出手段において払出制御が実行可能な遊技媒体数の上限値を設定可能な上限設定手段(例えば、後述の上限設定部100j等)と、遊技者による操作を受付可能な操作受付手段(例えば、後述の操作受付部100m等)と、遊技者を認証する認証手段(例えば、後述の認証部100l等)と、を備え、前記上限設定手段は、前記操作受付手段で遊技者による操作を受け付けている前記遊技用装置において設定された前記レートである乗入先レートを参照して前記上限値を設定し、前記遊技媒体払出手段は、前記記憶手段に記憶された前記貯玉情報の前記レートと前記乗入先レートとが異なる場合には、前記認証手段により認証された後、前記操作受付手段により受け付けた遊技者の操作に基づき指定された前記レートの前記貯玉情報が示す遊技媒体数を、前記乗入先レートでの遊技媒体数に換算して、遊技媒体の払出制御を実行し、前記認証手段により1回認証された後には、少なくとも前記上限値に達するまで、前記認証手段により認証されなくとも、遊技媒体の払出制御を実行し、前記操作受付手段は、前記乗入先レートが設定された前記遊技用装置において、前記遊技媒体払出手段により払出制御が実行された遊技媒体の数が前記上限値に達した場合には、遊技者による前記記憶手段に記憶された前記貯玉情報に基づく遊技媒体の払い出しを要求する操作を無効とすることを特徴とする。
本発明の遊技用装置によれば、記憶手段に記憶された貯玉情報に基づき払出制御が実行される遊技媒体数に上限値が設定された場合、遊技者は1回認証を受ければ、少なくとも上限値に達するまで、その後認証を受けなくても、記憶手段に記憶された貯玉情報に基づき、遊技媒体の払い出しを受けることができる。また、記憶手段に記憶された貯玉情報に基づき払出制御が実行された遊技媒体の数が上限値に達した場合には、遊技媒体の払い出しを要求する操作が無効となるので、遊技者は、記憶手段に記憶された貯玉情報に基づき払い出しを受けた遊技媒体数を自ら計算しなくともよい。したがって、遊技者の利便性を向上可能な遊技用装置を提供できる。
また、本発明の遊技用装置は、前記構成に加えて、前記認証手段は、遊技者を認証するための認証情報を受け付け、記憶媒体(例えば、後述のカード等)の識別情報を読み込む記憶媒体情報読込手段(例えば、後述のカードリーダライタ104等)と、消費金額を表示可能な表示手段(例えば、後述のタッチパネルLCD16等)と、前記表示手段を表示制御する制御手段(例えば、後述の制御部100等)と、前記消費金額と前記識別情報とを対応付け、前記認証情報と前記識別情報とを対応付ける対応付け手段(例えば、後述の制御部100等)と、を備え、前記制御手段は、前記認証情報と前記識別情報とが対応付けられていないときは、当該識別情報に対応付けられた前記消費金額を表示せず、前記認証情報と前記識別情報とが対応付けられているときは、当該識別情報に対応付けられた前記消費金額を表示可能とすることを特徴とする。
ここで、遊技に使用する遊技媒体を購入した消費金額を表示することで、遊技者が遊技にいくら使ったかを認識できるので、遊技に対して過度にのめり込むのを防止できる。一方、常には消費金額を表示させたくない遊技者もいると考えられるため、このような遊技者の各要望に対して柔軟に対応することが可能な利便性が高い遊技用装置が求められている。
本発明の遊技用装置によれば、遊技者を認証するための認証情報と記憶媒体の識別情報とが対応付けられていないときは、当該識別情報に対応付けられた消費金額を表示せず、認証情報と識別情報とが対応付けられているときは、当該識別情報に対応付けられた消費金額を表示可能となる。これにより、遊技者は、消費金額を表示したい場合には認証を受け(例えば、暗証番号を入力し)、消費金額を表示したくない場合には認証を受けない(例えば、暗証番号を入力しない)ことで、消費金額を表示するか否かを選択することが可能となる。したがって、遊技者の利便性を向上可能な遊技用装置を提供できる。
また、本発明の遊技用装置は、前記構成に加えて、記憶媒体(例えば、後述のカード等)を受け入れ可能な受入手段(例えば、後述のカードリーダライタ104等)と、前記記憶媒体の識別情報を読み込む記憶媒体情報読込手段(例えば、後述のカードリーダライタ104等)と、遊技媒体として消費された消費金額を表示可能な表示手段(例えば、後述のタッチパネルLCD16等)と、前記消費金額と前記識別情報とを対応付ける対応付け手段(例えば、後述の制御部100等)と、遊技者の操作に応じて前記受入手段が受け入れた前記記憶媒体をロックすると共に、前記記憶媒体がロックされていないときは前記識別情報に対応付けられた前記消費金額を表示せず、前記記憶媒体がロックされているときは前記識別情報に対応付けられた前記消費金額を表示可能とする制御手段(例えば、後述の制御部100等)と、を備えることを特徴とする。
本発明の遊技用装置によれば、遊技者の操作に応じて、記憶媒体がロックされていないときは当該記憶媒体の識別情報に対応付けられた消費金額を表示せず、記憶媒体がロックされているときは当該識別情報に対応付けられた消費金額を表示可能となる。これにより、遊技者は、消費金額を表示したい場合には記憶媒体をロックし、消費金額を表示したくない場合には記憶媒体をロックしないことで、消費金額を表示するか否かを選択することが可能となる。したがって、遊技者の利便性を向上可能な遊技用装置を提供できる。
また、本発明の遊技用装置は、前記構成に加えて、消費金額を表示可能な表示手段(例えば、後述のタッチパネルLCD16等)と、前記表示手段に前記消費金額を表示するか否かを選択するための表示選択手段(例えば、後述のタッチパネルLCD16等)と、入金又は記憶媒体の受け付けがあったと判断されたときから、前記表示手段で表示させる前記消費金額の算出を行い、遊技者の選択に応じて前記表示手段で前記消費金額の表示を行うように制御する制御手段(例えば、後述の制御部100等)と、を備え、前記制御手段は、前記表示選択手段において前記表示手段に前記消費金額を表示しない選択がされた場合、前記消費金額の算出を終了すると共に前記消費金額の表示を終了する制御を行うことを特徴とする。
本発明の遊技用装置によれば、遊技者による消費金額を表示するか否かの選択に応じて、消費金額を表示したり、消費金額の表示を終了したりすることが可能となる。これにより、遊技者は、消費金額を表示したい場合には消費金額を表示することを選択し、消費金額を表示したくない場合には消費金額を表示しないことを選択することで、消費金額を表示するか否かを選択することが可能となる。したがって、遊技者の利便性を向上可能な遊技用装置を提供できる。
また、本発明の遊技用装置は、前記構成に加えて、前記記憶手段は、前記貯玉情報とは別に、前記レート設定手段により設定可能なレート毎に、計数された遊技媒体数を示す計数持玉情報を記憶し、前記遊技媒体払出手段は、前記記憶手段に記憶された前記計数持玉情報に基づき、前記レート設定手段が設定した前記レートを参照して、前記上限値に関わらず遊技媒体の払出制御を実行可能であることを特徴とする。
本発明の遊技用装置によれば、記憶手段に記憶された貯玉情報に基づき払出制御が実行される遊技媒体数に上限値が設定された場合であっても、計数された遊技媒体数を示す計数持玉情報に基づき、遊技媒体の払い出しを受けることで、上限値に関わらず遊技媒体の払い出しを受けることができる。よって、遊技者は、貯玉情報に基づき払い出した遊技媒体数が上限値に達した場合でも、計数持玉情報に基づき、遊技媒体の払い出しを受けることで、遊技を継続することが可能となる。したがって、遊技者の利便性を向上可能な遊技用装置を提供できる。
[発明の効果]
本発明によれば、遊技者の利便性を向上可能な遊技用装置を提供できる。
[付記2]
付記2の遊技用装置は以下の通りである。
[背景技術]
従来、会員であるか非会員であるかにかかわらず、いわゆる「乗入」を可能とした遊技用装置が知られている。
このような遊技用装置を含み、記録媒体の識別子に関連付けて遊技客が保有する遊技媒体の数を示す持玉数を遊技媒体の貸出レートごとに記憶し、記録媒体の識別子を各台装置が取得し、取得された記録媒体の識別子に基づいて記憶される持玉数を各台装置が取得し、取得された持玉数に基づいて遊技媒体の払出処理を各台装置が行い、当該各台装置の貸出レートに対応する持玉数が所定の払出数に満たない、かつ、所定の条件を満たす場合に、他の貸出レートに対応する持玉数に基づいて遊技媒体の払出を行うよう乗入を指示することができるようにした遊技媒体管理システムが提案されている(特許文献1参照)。
特許文献1の遊技媒体管理システムによれば、記録媒体に記憶された持玉数(貯玉数)に基づき遊技媒体の払出処理を行うことが可能ないわゆる「貯玉再プレイ」において、遊技媒体の払出処理を行う各台装置の貸出レートとは異なる他の貸出レートに対応する持玉数に基づいて遊技媒体の払出処理を行う乗入が可能となる。即ち、記録媒体に記憶された他の貸出レートに対応する持玉数を、払出処理を行う各台装置の貸出レートに振り替えて、遊技媒体の払出処理を行うことができる。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開2012−5655号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
ところで、近年、貯玉再プレイにおいて、払出処理を行うことが可能な遊技媒体数に上限が設定される制限がかけられる場合がある。このような場合、特許文献1の遊技媒体管理システムでは、貯玉再プレイの制限をかけた場合に対して、遊技者の利便性を図る工夫がされていない。このため、貯玉再プレイの制限をかけた場合には、遊技者に操作負担が生ずるおそれがある。
本発明はこのような問題点を解決し、遊技者の利便性を向上可能な遊技用装置を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
本発明は、以下のような遊技用装置を提供する。本発明の遊技用装置は、遊技機(例えば、後述の遊技機3等)に対応して設けられる遊技用装置(例えば、後述の遊技媒体取扱装置1等)であって、単位遊技媒体あたりの価値が異なるレートを設定可能なレート設定手段(例えば、後述のレート設定部100k等)と、前記レート設定手段により設定可能なレート毎に、遊技者が貯留する遊技媒体数を示す貯玉情報を記憶する記憶手段(例えば、後述の記憶部103等)と、前記記憶手段に記憶された前記貯玉情報に基づき、前記レート設定手段が設定した前記レートを参照して、遊技媒体の払出制御を実行可能な遊技媒体払出手段(例えば、後述の遊技媒体払出部100o等)と、前記遊技媒体払出手段において払出制御が実行可能な遊技媒体数の上限値を設定可能な上限設定手段(例えば、後述の上限設定部100j等)と、前記記憶手段に記憶された前記貯玉情報及び当該貯玉情報の前記レートである乗入元レートを表示する表示手段(例えば、後述のタッチパネルLCD16等)と、前記表示手段の制御を実行可能な制御手段(例えば、後述の表示制御部100g等)と、遊技者による操作を受付可能な操作受付手段(例えば、後述の操作受付部100m等)と、遊技者を認証する認証手段(例えば、後述の認証部100l等)と、を備え、前記上限設定手段は、前記操作受付手段で遊技者による操作を受け付けている前記遊技用装置において設定された前記レートである乗入先レートを参照して前記上限値を設定し、前記遊技媒体払出手段は、前記乗入元レートと前記乗入先レートとが異なる場合には、前記認証手段により認証された後、前記操作受付手段により受け付けた遊技者の操作に基づき指定された前記乗入元レートの前記貯玉情報が示す遊技媒体数を、前記乗入先レートでの遊技媒体数に換算して、遊技媒体の払出制御を実行し、前記認証手段により1回認証された後には、少なくとも前記上限値に達するまで、前記認証手段により認証されなくとも、遊技媒体の払出制御を実行し、前記制御手段は、前記遊技媒体払出手段において、前記操作受付手段により受け付けた遊技者の操作に基づき指定された前記乗入元レートの前記貯玉情報に基づく遊技媒体の払出制御の実行ができず、且つ、前記遊技媒体払出手段により払出制御が実行された遊技媒体の数が前記上限値未到達であって、前記記憶手段において、指定されていた前記乗入元レートとは異なる前記レートである別乗入元レートの貯玉情報が記憶されていた場合には、前記操作受付手段により受け付けた遊技者の操作に応じて、前記表示手段に前記貯玉情報及び当該貯玉情報の前記別乗入元レートを表示する制御を実行することを特徴とする。
本発明の遊技用装置によれば、記憶手段に記憶された貯玉情報に基づき払出制御が実行される遊技媒体数に上限値が設定された場合、遊技者は1回認証を受ければ、少なくとも上限値に達するまで、その後認証を受けなくても、記憶手段に記憶された貯玉情報に基づき、遊技媒体の払い出しを受けることができる。
また、乗入元レートの貯玉情報に基づく遊技媒体の払出制御の実行ができない場合でも、記憶手段に記憶された貯玉情報に基づく払出制御(貯玉再プレイ)が実行された遊技媒体の数が上限値未到達であり、記憶手段において、遊技者が指定していた乗入元レートとは異なるレートである別乗入元レートの貯玉情報が記憶されていれば、遊技者による操作受付手段の操作に応じて、表示手段に貯玉情報及び当該貯玉情報の別乗入元レートを表示できる。
これにより、例えば、各レートでの貯玉再プレイの上限値が500枚であり、貯玉情報として、乗入元レート(1枚10円)の遊技媒体が100枚貯玉されており、別乗入元レート(1枚5円)の遊技媒体が200枚貯玉されている状態で、遊技者は、乗入先レートが1枚20円の遊技機に座って乗入元レート(1枚10円)の貯玉情報に基づく乗入を指定する。そして、乗入元レート(1枚10円)の貯玉を使って、乗入先レート(1枚20円)で50枚貯玉再プレイを行うと、乗入元レート(1枚10円)の貯玉が無くなる(20(円)/10(円)×50枚=100枚)。しかしながら、まだ1枚20円のレートでの上限値500枚には達してなく、且つ、別乗入元レート(1枚5円)の遊技媒体が200枚貯玉されており、乗入先レート(1枚20円)の遊技機へ乗入可能数があるため、遊技者による操作受付手段の操作で、別乗入元レート(1枚5円)の貯玉情報に基づく乗入を指定する画面へ移行する。
よって、遊技者は、複数種類のレートの貯玉があれば、あるレートの貯玉が無くなっても、貯玉再プレイで使った遊技媒体数が、乗入先レートでの貯玉再プレイの上限値に達していなければ、貯玉がある他のレートを指定することが可能となり、スムーズに貯玉再プレイを続行することが可能となる。したがって、遊技者の利便性を向上可能な遊技用装置を提供できる。
また、本発明の遊技用装置は、前記構成に加えて、前記遊技媒体払出手段は、所定枚数単位で、前記乗入先レートの遊技媒体の払出制御を実行可能であり、前記制御手段は、前記乗入元レートの前記貯玉情報に基づく遊技媒体数を、前記乗入先レートでの遊技媒体数に換算した場合に、換算した遊技媒体数が前記所定枚数に満たないときには、前記遊技媒体払出手段において、前記乗入元レートの前記貯玉情報に基づく遊技媒体の払出制御の実行ができないと判断することを特徴とする。
本発明の遊技用装置によれば、所定枚数単位で、乗入先レートの遊技媒体の払い出し(貯玉再プレイ)が可能であり、乗入元レートの貯玉情報に基づく遊技媒体数を、乗入先レートでの遊技媒体数に換算した場合に、換算した遊技媒体数が所定枚数に満たないときには、乗入元レートの貯玉情報に基づく遊技媒体の払い出し(貯玉再プレイ)ができないと判断される。
このため、例えば、貯玉再プレイにおける所定枚数が50枚であり、貯玉情報として貯玉されている、乗入元レート(1枚10円)の遊技媒体数が99枚以下である場合、乗入先レートが1枚20円の遊技機における貯玉再プレイはできない。
しかしながら、本発明の遊技用装置によれば、このような場合であっても、記憶手段に記憶された貯玉情報に基づく払出制御(貯玉再プレイ)が実行された遊技媒体の数が上限値未到達であり、記憶手段において、遊技者が指定していた乗入元レートとは異なるレートである別乗入元レートの貯玉情報が記憶されていれば、遊技者による操作受付手段の操作に応じて、表示手段に貯玉情報及び当該貯玉情報の別乗入元レートを表示できる。即ち、遊技者は、あるレートの貯玉では貯玉再プレイができなくとも、貯玉再プレイで使った遊技媒体数が、乗入先レートでの貯玉再プレイの上限値に達していなければ、貯玉再プレイができる他のレートを指定することが可能となり、スムーズに貯玉再プレイを続行することが可能となる。したがって、遊技者の利便性を向上可能な遊技用装置を提供できる。
また、本発明の遊技用装置は、前記構成に加えて、前記認証手段は、遊技者を認証するための認証情報を受け付け、前記表示手段は、消費金額を表示可能であり、記憶媒体(例えば、後述のカード等)の識別情報を読み込む記憶媒体情報読込手段(例えば、後述のカードリーダライタ104等)と、前記消費金額と前記識別情報とを対応付け、前記認証情報と前記識別情報とを対応付ける対応付け手段(例えば、後述の制御部100等)と、を備え、前記制御手段は、前記認証情報と前記識別情報とが対応付けられていないときは、当該識別情報に対応付けられた前記消費金額を表示せず、前記認証情報と前記識別情報とが対応付けられているときは、当該識別情報に対応付けられた前記消費金額を表示可能とすることを特徴とする。
ここで、遊技に使用する遊技媒体を購入した消費金額を表示することで、遊技者が遊技にいくら使ったかを認識できるので、遊技に対して過度にのめり込むのを防止できる。一方、常には消費金額を表示させたくない遊技者もいると考えられるため、このような遊技者の各要望に対して柔軟に対応することが可能な利便性が高い遊技用装置が求められている。
本発明の遊技用装置によれば、遊技者を認証するための認証情報と記憶媒体の識別情報とが対応付けられていないときは、当該識別情報に対応付けられた消費金額を表示せず、認証情報と識別情報とが対応付けられているときは、当該識別情報に対応付けられた消費金額を表示可能となる。これにより、遊技者は、消費金額を表示したい場合には認証を受け(例えば、暗証番号を入力し)、消費金額を表示したくない場合には認証を受けない(例えば、暗証番号を入力しない)ことで、消費金額を表示するか否かを選択することが可能となる。したがって、遊技者の利便性を向上可能な遊技用装置を提供できる。
また、本発明の遊技用装置は、前記構成に加えて、前記表示手段は、遊技媒体として消費された消費金額を表示可能であり、記憶媒体を受け入れ可能な受入手段(例えば、後述のカードリーダライタ104等)と、前記記憶媒体の識別情報を読み込む記憶媒体情報読込手段(例えば、後述のカードリーダライタ104等)と、前記消費金額と前記識別情報とを対応付ける対応付け手段(例えば、後述の制御部100等)と、を備え、前記制御手段は、遊技者の操作に応じて前記受入手段が受け入れた前記記憶媒体をロックすると共に、前記記憶媒体がロックされていないときは前記識別情報に対応付けられた前記消費金額を表示せず、前記記憶媒体がロックされているときは前記識別情報に対応付けられた前記消費金額を表示可能とすることを特徴とする。
本発明の遊技用装置によれば、遊技者の操作に応じて、記憶媒体がロックされていないときは当該記憶媒体の識別情報に対応付けられた消費金額を表示せず、記憶媒体がロックされているときは当該識別情報に対応付けられた消費金額を表示可能となる。これにより、遊技者は、消費金額を表示したい場合には記憶媒体をロックし、消費金額を表示したくない場合には記憶媒体をロックしないことで、消費金額を表示するか否かを選択することが可能となる。したがって、遊技者の利便性を向上可能な遊技用装置を提供できる。
また、本発明の遊技用装置は、前記構成に加えて、前記表示手段は、消費金額を表示可能であり、前記表示手段に前記消費金額を表示するか否かを選択するための表示選択手段(例えば、後述のタッチパネルLCD16等)を備え、前記制御手段は、入金又は記憶媒体の受け付けがあったと判断されたときから、前記表示手段で表示させる前記消費金額の算出を行い、遊技者の選択に応じて前記表示手段で前記消費金額の表示を行うように制御し、前記表示選択手段において前記表示手段に前記消費金額を表示しない選択がされた場合、前記消費金額の算出を終了すると共に前記消費金額の表示を終了する制御を行うことを特徴とする。
本発明の遊技用装置によれば、遊技者による消費金額を表示するか否かの選択に応じて、消費金額を表示したり、消費金額の表示を終了したりすることが可能となる。これにより、遊技者は、消費金額を表示したい場合には消費金額を表示することを選択し、消費金額を表示したくない場合には消費金額を表示しないことを選択することで、消費金額を表示するか否かを選択することが可能となる。したがって、遊技者の利便性を向上可能な遊技用装置を提供できる。
また、本発明の遊技用装置は、前記構成に加えて、前記記憶手段は、前記貯玉情報とは別に、前記レート設定手段により設定可能なレート毎に、前記遊技機に貯留されていた遊技媒体が計数された値を示す計数持玉情報を記憶し、前記遊技媒体払出手段は、前記記憶手段に記憶された前記計数持玉情報に基づき、前記レート設定手段が設定した前記レートを参照して、前記上限値に関わらず遊技媒体の払出制御を実行可能であることを特徴とする。
本発明の遊技用装置によれば、記憶手段に記憶された貯玉情報に基づき払出制御が実行される遊技媒体数に上限値が設定された場合であっても、遊技機に貯留されていた遊技媒体が計数された値を示す計数持玉情報に基づき、遊技媒体の払い出しを受けることで、上限値に関わらず遊技媒体の払い出しを受けることができる。よって、遊技者は、貯玉情報に基づき払い出した遊技媒体数が上限値に達した場合でも、計数持玉情報に基づき、遊技媒体の払い出しを受けることで、遊技を継続することが可能となる。したがって、遊技者の利便性を向上可能な遊技用装置を提供できる。
[発明の効果]
本発明によれば、遊技者の利便性を向上可能な遊技用装置を提供できる。
[付記3]
付記3の遊技用装置は以下の通りである。
[背景技術]
従来、会員であるか非会員であるかにかかわらず、いわゆる「乗入」を可能とした遊技用装置が知られている。
このような遊技用装置を含み、記録媒体の識別子に関連付けて遊技客が保有する遊技媒体の数を示す持玉数を遊技媒体の貸出レートごとに記憶し、記録媒体の識別子を各台装置が取得し、取得された記録媒体の識別子に基づいて記憶される持玉数を各台装置が取得し、取得された持玉数に基づいて遊技媒体の払出処理を各台装置が行い、当該各台装置の貸出レートに対応する持玉数が所定の払出数に満たない、かつ、所定の条件を満たす場合に、他の貸出レートに対応する持玉数に基づいて遊技媒体の払出を行うよう乗入を指示することができるようにした遊技媒体管理システムが提案されている(特許文献1参照)。
特許文献1の遊技媒体管理システムによれば、記録媒体に記憶された持玉数(貯玉数)に基づき遊技媒体の払出処理を行うことが可能ないわゆる「貯玉再プレイ」において、遊技媒体の払出処理を行う各台装置の貸出レートとは異なる他の貸出レートに対応する持玉数に基づいて遊技媒体の払出処理を行う乗入が可能となる。即ち、記録媒体に記憶された他の貸出レートに対応する持玉数を、払出処理を行う各台装置の貸出レートに振り替えて、遊技媒体の払出処理を行うことができる。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開2012−5655号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
ところで、近年、貯玉再プレイにおいて、払出処理を行うことが可能な遊技媒体数に上限が設定される制限がかけられる場合がある。このような場合、特許文献1の遊技媒体管理システムでは、貯玉再プレイの制限をかけた場合に対して、遊技者の利便性を図る工夫がされていない。このため、貯玉再プレイの制限をかけた場合には、遊技者に操作負担が生ずるおそれがある。
本発明はこのような問題点を解決し、遊技者の利便性を向上可能な遊技用装置を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
本発明は、以下のような遊技用装置を提供する。本発明の遊技用装置は、遊技機(例えば、後述の遊技機3等)に対応して設けられる遊技用装置(例えば、後述の遊技媒体取扱装置1等)であって、単位遊技媒体あたりの価値が異なるレートを設定可能なレート設定手段(例えば、後述のレート設定部100k等)と、前記レート設定手段により設定可能なレート毎に、遊技者が貯留する遊技媒体数を示す貯玉情報を記憶する記憶手段(例えば、後述の記憶部103等)と、前記記憶手段に記憶された前記貯玉情報に基づき、前記レート設定手段が設定した前記レートを参照して、遊技媒体の払出制御を実行可能な遊技媒体払出手段(例えば、後述の遊技媒体払出部100o等)と、前記遊技媒体払出手段において払出制御が実行可能な遊技媒体数の上限値を設定可能な上限設定手段(例えば、後述の上限設定部100j等)と、遊技者による操作を受付可能な操作受付手段(例えば、後述の操作受付部100m等)と、遊技者を認証する認証手段(例えば、後述の認証部100l等)と、を備え、前記上限設定手段は、前記貯玉情報の前記レートである乗入元レートを参照して前記上限値を設定し、前記遊技媒体払出手段は、前記記憶手段に記憶された前記貯玉情報の前記乗入元レートと、前記操作受付手段で遊技者による操作を受け付けている前記遊技用装置において設定された前記レートである乗入先レートと、が異なる場合には、前記認証手段により認証された後、前記操作受付手段により受け付けた遊技者の操作に基づき指定された前記乗入元レートの前記貯玉情報が示す遊技媒体数を、前記乗入先レートでの遊技媒体数に換算して、遊技媒体の払出制御を実行し、前記認証手段により1回認証された後には、少なくとも前記上限値に達するまで、前記認証手段により認証されなくとも、遊技媒体の払出制御を実行し、前記操作受付手段は、前記遊技媒体払出手段において、前記操作受付手段により受け付けた遊技者の操作に基づき指定された前記乗入元レートの前記貯玉情報に基づき払出制御が実行された遊技媒体の数が前記上限値に達しており、前記遊技媒体払出手段において、前記記憶手段に記憶されている、指定されていた前記乗入元レートとは異なる前記レートである別乗入元レートの前記貯玉情報が示す遊技媒体数を、前記乗入先レートでの遊技媒体数に換算して、遊技媒体の払出制御を実行できない場合には、遊技者による前記記憶手段に記憶された前記貯玉情報に基づく遊技媒体の払い出しを要求する操作を無効とすることを特徴とする。
本発明の遊技用装置によれば、記憶手段に記憶された貯玉情報に基づき払出制御(貯玉再プレイ)が実行される遊技媒体数に貯玉情報のレートである乗入元レートを参照した上限値が設定された場合、遊技者は1回認証を受ければ、少なくとも上限値に達するまで、その後認証を受けなくても、記憶手段に記憶された貯玉情報に基づき、遊技媒体の払い出しを受けること(貯玉再プレイ)ができる。
これにより、例えば、乗入元レートが1枚20円、1枚10円及び1枚5円の3種類であり、貯玉再プレイの上限値が500枚に設定されている場合、遊技者は、乗入先レートが1枚20円の遊技機に座ったら、乗入元レート(1枚20円)の貯玉で500枚、乗入元レート(1枚10円)の貯玉で500枚(1枚20円のレートの貯玉250枚相当)、乗入元レート(1枚5円)の貯玉で500枚(1枚20円のレートの貯玉125枚相当)を使って、貯玉再プレイをすることができる。その後は、どのレートの遊技機に座っても貯玉再プレイをすることができない。
また、本発明の遊技用装置によれば、このような場合に、遊技者に指定された乗入元レートの貯玉情報に基づき払出制御が実行された遊技媒体の数が上限値に達しており、記憶手段に記憶されている、指定されていた乗入元レートとは異なるレートである別乗入元レートの貯玉情報が示す遊技媒体数を、乗入先レートでの遊技媒体数に換算して、遊技媒体の払出制御(貯玉再プレイ)を実行できない場合には、遊技者による遊技媒体の払い出しを要求する操作が無効となる。
これにより、例えば、貯玉再プレイの上限値が500枚であり、貯玉情報として、乗入元レート(1枚10円)の遊技媒体が200枚貯玉されており、別乗入元レート(1枚5円)の遊技媒体の貯玉が無い状態で、遊技者は、乗入先レートが1枚20円の遊技機に座って乗入元レート(1枚10円)の貯玉情報に基づく乗入を指定する。そして、乗入元レート(1枚10円)の貯玉を使って、乗入先レート(1枚20円)で50枚貯玉再プレイを2回行うと、乗入元レート(1枚10円)の貯玉が無くなる(20(円)/10(円)×50枚×2(回)=200枚)。且つ、別乗入元レート(1枚5円)の遊技媒体の貯玉は無いので、別乗入元レート(1枚5円)の貯玉を使って貯玉再プレイはできないので、遊技者による貯玉再プレイを要求する操作が無効となる。よって、遊技者は、記憶手段に記憶された貯玉情報に基づき払い出しを受けた遊技媒体数をレート毎に自ら計算しなくともよい。したがって、遊技者の利便性を向上可能な遊技用装置を提供できる。
また、本発明の遊技用装置は、前記構成に加えて、前記認証手段は、遊技者を認証するための認証情報を受け付け、記憶媒体(例えば、後述のカード等)の識別情報を読み込む記憶媒体情報読込手段(例えば、後述のカードリーダライタ104等)と、消費金額を表示可能な表示手段(例えば、後述のタッチパネルLCD16等)と、前記表示手段を表示制御する制御手段(例えば、後述の制御部100等)と、前記消費金額と前記識別情報とを対応付け、前記認証情報と前記識別情報とを対応付ける対応付け手段(例えば、後述の制御部100等)と、を備え、前記制御手段は、前記認証情報と前記識別情報とが対応付けられていないときは、当該識別情報に対応付けられた前記消費金額を表示せず、前記認証情報と前記識別情報とが対応付けられているときは、当該識別情報に対応付けられた前記消費金額を表示可能とすることを特徴とする。
ここで、遊技に使用する遊技媒体を購入した消費金額を表示することで、遊技者が遊技にいくら使ったかを認識できるので、遊技に対して過度にのめり込むのを防止できる。一方、常には消費金額を表示させたくない遊技者もいると考えられるため、このような遊技者の各要望に対して柔軟に対応することが可能な利便性が高い遊技用装置が求められている。
本発明の遊技用装置によれば、遊技者を認証するための認証情報と記憶媒体の識別情報とが対応付けられていないときは、当該識別情報に対応付けられた消費金額を表示せず、認証情報と識別情報とが対応付けられているときは、当該識別情報に対応付けられた消費金額を表示可能となる。これにより、遊技者は、消費金額を表示したい場合には認証を受け(例えば、暗証番号を入力し)、消費金額を表示したくない場合には認証を受けない(例えば、暗証番号を入力しない)ことで、消費金額を表示するか否かを選択することが可能となる。したがって、遊技者の利便性を向上可能な遊技用装置を提供できる。
また、本発明の遊技用装置は、前記構成に加えて、記憶媒体(例えば、後述のカード等)を受け入れ可能な受入手段(例えば、後述のカードリーダライタ104等)と、前記記憶媒体の識別情報を読み込む記憶媒体情報読込手段(例えば、後述のカードリーダライタ104等)と、遊技媒体として消費された消費金額を表示可能な表示手段(例えば、後述のタッチパネルLCD16等)と、前記消費金額と前記識別情報とを対応付ける対応付け手段(例えば、後述の制御部100等)と、遊技者の操作に応じて前記受入手段が受け入れた前記記憶媒体をロックすると共に、前記記憶媒体がロックされていないときは前記識別情報に対応付けられた前記消費金額を表示せず、前記記憶媒体がロックされているときは前記識別情報に対応付けられた前記消費金額を表示可能とする制御手段(例えば、後述の制御部100等)と、を備えることを特徴とする。
本発明の遊技用装置によれば、遊技者の操作に応じて、記憶媒体がロックされていないときは当該記憶媒体の識別情報に対応付けられた消費金額を表示せず、記憶媒体がロックされているときは当該識別情報に対応付けられた消費金額を表示可能となる。これにより、遊技者は、消費金額を表示したい場合には記憶媒体をロックし、消費金額を表示したくない場合には記憶媒体をロックしないことで、消費金額を表示するか否かを選択することが可能となる。したがって、遊技者の利便性を向上可能な遊技用装置を提供できる。
また、本発明の遊技用装置は、前記構成に加えて、消費金額を表示可能な表示手段(例えば、後述のタッチパネルLCD16等)と、前記表示手段に前記消費金額を表示するか否かを選択するための表示選択手段(例えば、後述のタッチパネルLCD16等)と、入金又は記憶媒体の受け付けがあったと判断されたときから、前記表示手段で表示させる前記消費金額の算出を行い、遊技者の選択に応じて前記表示手段で前記消費金額の表示を行うように制御する制御手段(例えば、後述の制御部100等)と、を備え、前記制御手段は、前記表示選択手段において前記表示手段に前記消費金額を表示しない選択がされた場合、前記消費金額の算出を終了すると共に前記消費金額の表示を終了する制御を行うことを特徴とする。
本発明の遊技用装置によれば、遊技者による消費金額を表示するか否かの選択に応じて、消費金額を表示したり、消費金額の表示を終了したりすることが可能となる。これにより、遊技者は、消費金額を表示したい場合には消費金額を表示することを選択し、消費金額を表示したくない場合には消費金額を表示しないことを選択することで、消費金額を表示するか否かを選択することが可能となる。したがって、遊技者の利便性を向上可能な遊技用装置を提供できる。
また、本発明の遊技用装置は、前記構成に加えて、前記記憶手段は、前記貯玉情報とは別に、前記レート設定手段により設定可能なレート毎に、計数された遊技媒体数を示す計数持玉情報を記憶し、前記遊技媒体払出手段は、前記記憶手段に記憶された前記計数持玉情報に基づき、前記レート設定手段が設定した前記レートを参照して、前記上限値に関わらず遊技媒体の払出制御を実行可能であることを特徴とする。
本発明の遊技用装置によれば、記憶手段に記憶された貯玉情報に基づき払出制御が実行される遊技媒体数に上限値が設定された場合であっても、計数された遊技媒体数を示す計数持玉情報に基づき、遊技媒体の払い出しを受けることで、上限値に関わらず遊技媒体の払い出しを受けることができる。よって、遊技者は、貯玉情報に基づき払い出した遊技媒体数が上限値に達した場合でも、計数持玉情報に基づき、遊技媒体の払い出しを受けることで、遊技を継続することが可能となる。したがって、遊技者の利便性を向上可能な遊技用装置を提供できる。
[発明の効果]
本発明によれば、遊技者の利便性を向上可能な遊技用装置を提供できる。
[付記4]
付記4の遊技用装置は以下の通りである。
[背景技術]
従来、会員であるか非会員であるかにかかわらず、いわゆる「乗入」を可能とした遊技用装置が知られている。
このような遊技用装置を含み、記録媒体の識別子に関連付けて遊技客が保有する遊技媒体の数を示す持玉数を遊技媒体の貸出レートごとに記憶し、記録媒体の識別子を各台装置が取得し、取得された記録媒体の識別子に基づいて記憶される持玉数を各台装置が取得し、取得された持玉数に基づいて遊技媒体の払出処理を各台装置が行い、当該各台装置の貸出レートに対応する持玉数が所定の払出数に満たない、かつ、所定の条件を満たす場合に、他の貸出レートに対応する持玉数に基づいて遊技媒体の払出を行うよう乗入を指示することができるようにした遊技媒体管理システムが提案されている(特許文献1参照)。
特許文献1の遊技媒体管理システムによれば、記録媒体に記憶された持玉数(貯玉数)に基づき遊技媒体の払出処理を行うことが可能ないわゆる「貯玉再プレイ」において、遊技媒体の払出処理を行う各台装置の貸出レートとは異なる他の貸出レートに対応する持玉数に基づいて遊技媒体の払出処理を行う乗入が可能となる。即ち、記録媒体に記憶された他の貸出レートに対応する持玉数を、払出処理を行う各台装置の貸出レートに振り替えて、遊技媒体の払出処理を行うことができる。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開2012−5655号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
ところで、近年、貯玉再プレイにおいて、払出処理を行うことが可能な遊技媒体数に上限が設定される制限がかけられる場合がある。このような場合、特許文献1の遊技媒体管理システムでは、貯玉再プレイの制限をかけた場合に対して、遊技者の利便性を図る工夫がされていない。このため、貯玉再プレイの制限をかけた場合には、遊技者に操作負担が生ずるおそれがある。
本発明はこのような問題点を解決し、遊技者の利便性を向上可能な遊技用装置を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
本発明は、以下のような遊技用装置を提供する。本発明の遊技用装置は、遊技機(例えば、後述の遊技機3等)に対応して設けられる遊技用装置(例えば、後述の遊技媒体取扱装置1等)であって、単位遊技媒体あたりの価値が異なるレートを設定可能なレート設定手段(例えば、後述のレート設定部100k等)と、前記レート設定手段により設定可能なレート毎に、遊技者が貯留する遊技媒体数を示す貯玉情報を記憶する記憶手段(例えば、後述の記憶部103等)と、前記記憶手段に記憶された前記貯玉情報に基づき、前記レート設定手段が設定した前記レートを参照して、遊技媒体の払出制御を実行可能な遊技媒体払出手段(例えば、後述の遊技媒体払出部100o等)と、前記遊技媒体払出手段において払出制御が実行可能な遊技媒体数の上限値を設定可能な上限設定手段(例えば、後述の上限設定部100j等)と、遊技者による操作を受付可能な操作受付手段(例えば、後述の操作受付部100m等)と、遊技者を認証する認証手段(例えば、後述の認証部100l等)と、を備え、前記上限設定手段は、前記貯玉情報の前記レートである乗入元レートを参照して前記上限値を設定し、前記遊技媒体払出手段は、前記記憶手段に記憶された前記貯玉情報の前記乗入元レートと、前記操作受付手段で遊技者による操作を受け付けている前記遊技用装置において設定された前記レートである乗入先レートと、が異なる場合には、前記認証手段により認証された後、前記操作受付手段により受け付けた遊技者の操作に基づき指定された前記乗入元レートの前記貯玉情報が示す遊技媒体数を、前記乗入先レートでの遊技媒体数に換算して、遊技媒体の払出制御を実行し、前記認証手段により1回認証された後には、少なくとも前記上限値に達するまで、前記認証手段により認証されなくとも、遊技媒体の払出制御を実行し、前記操作受付手段は、前記遊技媒体払出手段において、前記操作受付手段により受け付けた遊技者の操作に基づき指定された前記乗入元レートの前記貯玉情報に基づき払出制御が実行された遊技媒体の数が前記上限値に達した場合には、遊技者による前記記憶手段に記憶された前記貯玉情報に基づく遊技媒体の払い出しを要求する操作を無効とし、前記遊技媒体払出手段において、前記記憶手段に記憶されている、前記乗入先レートと同じ前記レートの前記貯玉情報が示す遊技媒体数を、前記乗入先レートでの遊技媒体数に換算して、遊技媒体の払出制御を実行可能であり、前記乗入先レートと同じ前記レートの前記貯玉情報に基づき払出制御が実行された遊技媒体の数が前記上限値に達していない場合には、遊技者による前記記憶手段に記憶された前記貯玉情報に基づく遊技媒体の払い出しを要求する操作を有効とすることを特徴とする。
本発明の遊技用装置によれば、記憶手段に記憶された貯玉情報に基づき払出制御(貯玉再プレイ)が実行される遊技媒体数に貯玉情報のレートである乗入元レートを参照した上限値が設定された場合、遊技者は1回認証を受ければ、少なくとも上限値に達するまで、その後認証を受けなくても、記憶手段に記憶された貯玉情報に基づき、遊技媒体の払い出しを受けること(貯玉再プレイ)ができる。
これにより、例えば、乗入元レートが1枚20円、1枚10円及び1枚5円の3種類であり、貯玉再プレイの上限値が500枚に設定されている場合、遊技者は、乗入先レートが1枚20円の遊技機に座ったら、乗入元レート(1枚20円)の貯玉で500枚、乗入元レート(1枚10円)の貯玉で500枚(1枚20円のレートの貯玉250枚相当)、乗入元レート(1枚5円)の貯玉で500枚(1枚20円のレートの貯玉125枚相当)を使って、貯玉再プレイをすることができる。その後は、どのレートの遊技機に座っても貯玉再プレイをすることができない。
また、本発明の遊技用装置によれば、このような場合に、遊技者に指定された乗入元レートの貯玉情報に基づき払出制御が実行された遊技媒体の数が上限値に達していた場合には、遊技者による遊技媒体の払い出しを要求する操作を無効とする。一方、記憶手段に記憶されている、乗入先レートと同じレートの貯玉情報が示す遊技媒体数を、乗入先レートでの遊技媒体数に換算して、遊技媒体の払出制御(貯玉再プレイ)を実行可能であり、乗入先レートと同じレートの貯玉情報に基づき払出制御が実行された遊技媒体の数が上限値に達していない場合には、遊技者による払い出しを要求する操作を有効とする。
これにより、例えば、貯玉再プレイの上限値が500枚であり、貯玉情報として、乗入元レート(1枚10円)の遊技媒体が500枚貯玉されており、更にレートが1枚20円の遊技媒体が1000枚貯玉されている状態で、遊技者は、乗入先レートが1枚20円の遊技機に座って乗入元レート(1枚10円)の貯玉情報に基づく乗入を指定する。そして、乗入元レート(1枚10円)の貯玉を使って、乗入先レート(1枚20円)で50枚貯玉再プレイを5回行うと、1枚10円のレートの上限値500枚に到達する(20(円)/10(円)×50枚×5(回)=500枚)。この場合、1枚10円のレート以外の貯玉が無ければ、遊技者による貯玉再プレイを要求する操作が無効となるが、本例では、レートが1枚20円の遊技媒体が1000枚貯玉されており、レートが1枚20円の貯玉を使って貯玉再プレイを行っておらず、1枚20円のレートの上限値に達していないので、遊技者による貯玉再プレイを要求する操作が有効となる。よって、遊技者は、記憶手段に記憶された貯玉情報に基づき払い出しを受けた遊技媒体数をレート毎に自ら計算しなくともよい。したがって、遊技者の利便性を向上可能な遊技用装置を提供できる。
また、本発明の遊技用装置は、前記構成に加えて、前記遊技媒体払出手段による遊技媒体の払出制御に関する情報を報知する報知手段(例えば、後述のタッチパネルLCD16等)と、前記報知手段の制御を実行可能な制御手段(例えば、後述の表示制御部100g等)と、を備え、前記制御手段は、前記操作受付手段が、遊技者による前記記憶手段に記憶された前記貯玉情報に基づく遊技媒体の払い出しを要求する操作を有効とする場合には、前記報知手段において、前記遊技媒体払出手段により払出制御が実行される遊技媒体の前記レートが変更されたことを報知する制御を実行することを特徴とする。
本発明の遊技用装置によれば、記憶手段に記憶されている、乗入先レートと同じレートの貯玉情報が示す遊技媒体数を、乗入先レートでの遊技媒体数に換算して、遊技媒体の払出制御(貯玉再プレイ)を実行可能であり、乗入先レートと同じレートの貯玉情報に基づき払出制御が実行された遊技媒体の数が上限値に達していない場合において、遊技者による払い出しを要求する操作を有効とする場合には、払出制御が実行される遊技媒体のレートが変更されたことを報知する。
これにより、貯玉再プレイで使う遊技媒体のレートが変更されたことを遊技者に認識させ、変更されたレートで貯玉再プレイをするか否かを確認することも可能となる。したがって、遊技者の利便性を向上可能な遊技用装置を提供できる。
また、本発明の遊技用装置は、前記構成に加えて、前記認証手段は、遊技者を認証するための認証情報を受け付け、記憶媒体(例えば、後述のカード等)の識別情報を読み込む記憶媒体情報読込手段(例えば、後述のカードリーダライタ104等)と、消費金額を表示可能な表示手段(例えば、後述のタッチパネルLCD16等)と、前記表示手段を表示制御する制御手段(例えば、後述の制御部100等)と、前記消費金額と前記識別情報とを対応付け、前記認証情報と前記識別情報とを対応付ける対応付け手段(例えば、後述の制御部100等)と、を備え、前記制御手段は、前記認証情報と前記識別情報とが対応付けられていないときは、当該識別情報に対応付けられた前記消費金額を表示せず、前記認証情報と前記識別情報とが対応付けられているときは、当該識別情報に対応付けられた前記消費金額を表示可能とすることを特徴とする。
ここで、遊技に使用する遊技媒体を購入した消費金額を表示することで、遊技者が遊技にいくら使ったかを認識できるので、遊技に対して過度にのめり込むのを防止できる。一方、常には消費金額を表示させたくない遊技者もいると考えられるため、このような遊技者の各要望に対して柔軟に対応することが可能な利便性が高い遊技用装置が求められている。
本発明の遊技用装置によれば、遊技者を認証するための認証情報と記憶媒体の識別情報とが対応付けられていないときは、当該識別情報に対応付けられた消費金額を表示せず、認証情報と識別情報とが対応付けられているときは、当該識別情報に対応付けられた消費金額を表示可能となる。これにより、遊技者は、消費金額を表示したい場合には認証を受け(例えば、暗証番号を入力し)、消費金額を表示したくない場合には認証を受けない(例えば、暗証番号を入力しない)ことで、消費金額を表示するか否かを選択することが可能となる。したがって、遊技者の利便性を向上可能な遊技用装置を提供できる。
また、本発明の遊技用装置は、前記構成に加えて、記憶媒体を受け入れ可能な受入手段(例えば、後述のカードリーダライタ104等)と、前記記憶媒体の識別情報を読み込む記憶媒体情報読込手段(例えば、後述のカードリーダライタ104等)と、遊技媒体として消費された消費金額を表示可能な表示手段(例えば、後述のタッチパネルLCD16等)と、前記消費金額と前記識別情報とを対応付ける対応付け手段(例えば、後述の制御部100等)と、遊技者の操作に応じて前記受入手段が受け入れた前記記憶媒体をロックすると共に、前記記憶媒体がロックされていないときは前記識別情報に対応付けられた前記消費金額を表示せず、前記記憶媒体がロックされているときは前記識別情報に対応付けられた前記消費金額を表示可能とする制御手段(例えば、後述の制御部100等)と、を備えることを特徴とする。
本発明の遊技用装置によれば、遊技者の操作に応じて、記憶媒体がロックされていないときは当該記憶媒体の識別情報に対応付けられた消費金額を表示せず、記憶媒体がロックされているときは当該識別情報に対応付けられた消費金額を表示可能となる。これにより、遊技者は、消費金額を表示したい場合には記憶媒体をロックし、消費金額を表示したくない場合には記憶媒体をロックしないことで、消費金額を表示するか否かを選択することが可能となる。したがって、遊技者の利便性を向上可能な遊技用装置を提供できる。
また、本発明の遊技用装置は、前記構成に加えて、消費金額を表示可能な表示手段(例えば、後述のタッチパネルLCD16等)と、前記表示手段に前記消費金額を表示するか否かを選択するための表示選択手段(例えば、後述のタッチパネルLCD16等)をと、入金又は記憶媒体の受け付けがあったと判断されたときから、前記表示手段で表示させる前記消費金額の算出を行い、遊技者の選択に応じて前記表示手段で前記消費金額の表示を行うように制御する制御手段(例えば、後述の制御部100等)と、を備え、前記制御手段は、前記表示選択手段において前記表示手段に前記消費金額を表示しない選択がされた場合、前記消費金額の算出を終了すると共に前記消費金額の表示を終了する制御を行うことを特徴とする。
本発明の遊技用装置によれば、遊技者による消費金額を表示するか否かの選択に応じて、消費金額を表示したり、消費金額の表示を終了したりすることが可能となる。これにより、遊技者は、消費金額を表示したい場合には消費金額を表示することを選択し、消費金額を表示したくない場合には消費金額を表示しないことを選択することで、消費金額を表示するか否かを選択することが可能となる。したがって、遊技者の利便性を向上可能な遊技用装置を提供できる。
また、本発明の遊技用装置は、前記構成に加えて、前記記憶手段は、前記貯玉情報とは別に、前記レート設定手段により設定可能なレート毎に、計数された遊技媒体数を示す計数持玉情報を記憶し、前記遊技媒体払出手段は、前記記憶手段に記憶された前記計数持玉情報に基づき、前記レート設定手段が設定した前記レートを参照して、前記上限値に関わらず遊技媒体の払出制御を実行可能であることを特徴とする。
本発明の遊技用装置によれば、記憶手段に記憶された貯玉情報に基づき払出制御が実行される遊技媒体数に上限値が設定された場合であっても、計数された遊技媒体数を示す計数持玉情報に基づき、遊技媒体の払い出しを受けることで、上限値に関わらず遊技媒体の払い出しを受けることができる。よって、遊技者は、貯玉情報に基づき払い出した遊技媒体数が上限値に達した場合でも、計数持玉情報に基づき、遊技媒体の払い出しを受けることで、遊技を継続することが可能となる。したがって、遊技者の利便性を向上可能な遊技用装置を提供できる。
[発明の効果]
本発明によれば、遊技者の利便性を向上可能な遊技用装置を提供できる。
[付記5]
付記5の遊技用装置は以下の通りである。
[背景技術]
従来、会員であるか非会員であるかにかかわらず、いわゆる「乗入」を可能とした遊技用装置が知られている。
このような遊技用装置を含み、記録媒体の識別子に関連付けて遊技客が保有する遊技媒体の数を示す持玉数を遊技媒体の貸出レートごとに記憶し、記録媒体の識別子を各台装置が取得し、取得された記録媒体の識別子に基づいて記憶される持玉数を各台装置が取得し、取得された持玉数に基づいて遊技媒体の払出処理を各台装置が行い、当該各台装置の貸出レートに対応する持玉数が所定の払出数に満たない、かつ、所定の条件を満たす場合に、他の貸出レートに対応する持玉数に基づいて遊技媒体の払出を行うよう乗入を指示することができるようにした遊技媒体管理システムが提案されている(特許文献1参照)。
特許文献1の遊技媒体管理システムによれば、記録媒体に記憶された持玉数(貯玉数)に基づき遊技媒体の払出処理を行うことが可能ないわゆる「貯玉再プレイ」において、遊技媒体の払出処理を行う各台装置の貸出レートとは異なる他の貸出レートに対応する持玉数に基づいて遊技媒体の払出処理を行う乗入が可能となる。即ち、記録媒体に記憶された他の貸出レートに対応する持玉数を、払出処理を行う各台装置の貸出レートに振り替えて、遊技媒体の払出処理を行うことができる。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開2012−5655号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
ところで、近年、貯玉再プレイにおいて、払出処理を行うことが可能な遊技媒体数に上限が設定される制限がかけられる場合がある。このような場合、特許文献1の遊技媒体管理システムでは、貯玉再プレイの制限をかけた場合に対して、遊技者の利便性を図る工夫がされていない。このため、貯玉再プレイの制限をかけた場合には、遊技者に操作負担が生ずるおそれがある。
本発明はこのような問題点を解決し、遊技者の利便性を向上可能な遊技用装置を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
本発明は、以下のような遊技用装置を提供する。本発明の遊技用装置は、遊技機(例えば、後述の遊技機3等)に対応して設けられる遊技用装置(例えば、後述の遊技媒体取扱装置1等)であって、単位遊技媒体あたりの価値が異なるレートを設定可能なレート設定手段(例えば、後述のレート設定部100k等)と、前記レート設定手段により設定可能なレート毎に、遊技者が貯留する遊技媒体数を示す貯玉情報を記憶する記憶手段(例えば、後述の記憶部103等)と、前記記憶手段に記憶された前記貯玉情報に基づき、前記レート設定手段が設定した前記レートを参照して、遊技媒体の払出制御を実行可能な遊技媒体払出手段(例えば、後述の遊技媒体払出部100o等)と、前記遊技媒体払出手段において払出制御が実行可能な遊技媒体数の上限値を設定可能な上限設定手段(例えば、後述の上限設定部100j等)と、前記記憶手段に記憶された前記貯玉情報及び当該貯玉情報の前記レートである乗入元レートを表示する表示手段(例えば、後述のタッチパネルLCD16等)と、前記表示手段の制御を実行可能な制御手段(例えば、後述の表示制御部100g等)と、遊技者による操作を受付可能な操作受付手段(例えば、後述の操作受付部100m等)と、遊技者を認証する認証手段(例えば、後述の認証部100l等)と、を備え、前記上限設定手段は、前記乗入元レートを参照して前記上限値を設定し、前記遊技媒体払出手段は、前記記憶手段に記憶された前記貯玉情報の前記乗入元レートと、前記操作受付手段で遊技者による操作を受け付けている前記遊技用装置において設定された前記レートである乗入先レートと、が異なる場合には、前記認証手段により認証された後、前記操作受付手段により受け付けた遊技者の操作に基づき指定された前記乗入元レートの前記貯玉情報が示す遊技媒体数を、前記乗入先レートでの遊技媒体数に換算して、遊技媒体の払出制御を実行し、前記認証手段により1回認証された後には、少なくとも前記上限値に達するまで、前記認証手段により認証されなくとも、遊技媒体の払出制御を実行し、前記制御手段は、前記遊技媒体払出手段により、前記乗入元レートの前記貯玉情報に基づき払出制御が実行された遊技媒体の数が前記上限値に達した場合であって、前記記憶手段において、指定されていた前記乗入元レートとは異なる前記レートである別乗入元レートの前記貯玉情報が記憶されており、前記遊技媒体払出手段において、前記別乗入元レートの前記貯玉情報に基づき、遊技媒体の払出制御を実行可能であれば、前記操作受付手段により受け付けた遊技者の操作に応じて、前記表示手段に前記貯玉情報及び当該貯玉情報の前記別乗入元レートを表示する制御を実行することを特徴とする。
本発明の遊技用装置によれば、記憶手段に記憶された貯玉情報に基づき払出制御(貯玉再プレイ)が実行される遊技媒体数に貯玉情報のレートである乗入元レートを参照した上限値が設定された場合、遊技者は1回認証を受ければ、少なくとも上限値に達するまで、その後認証を受けなくても、記憶手段に記憶された貯玉情報に基づき、遊技媒体の払い出しを受けること(貯玉再プレイ)ができる。
これにより、例えば、乗入元レートが1枚20円、1枚10円及び1枚5円の3種類であり、貯玉再プレイの上限値が500枚に設定されている場合、遊技者は、乗入先レートが1枚20円の遊技機に座ったら、乗入元レート(1枚20円)の貯玉で500枚、乗入元レート(1枚10円)の貯玉で500枚(1枚20円のレートの貯玉250枚相当)、乗入元レート(1枚5円)の貯玉で500枚(1枚20円のレートの貯玉125枚相当)を使って、貯玉再プレイをすることができる。その後は、どのレートの遊技機に座っても貯玉再プレイをすることができない。
また、本発明の遊技用装置によれば、このような場合に、乗入元レートの貯玉情報に基づき払出制御(貯玉再プレイ)が実行された遊技媒体の数が上限値に達した場合であって、記憶手段において、指定されていた乗入元レートとは異なるレートである別乗入元レートの貯玉情報が記憶されており、この別乗入元レートの貯玉情報に基づき、遊技媒体の払出制御を実行可能であれば、遊技者の操作に応じて、表示手段に貯玉情報及び当該貯玉情報の別乗入元レートを表示する。
これにより、例えば、貯玉再プレイの上限値が500枚であり、貯玉情報として、乗入元レート(1枚10円)の遊技媒体が500枚貯玉されており、別乗入元レート(1枚5円)の遊技媒体が500枚貯玉されている状態で、遊技者は、乗入先レートが1枚20円の遊技機に座って乗入元レート(1枚10円)の貯玉情報に基づく乗入を指定する。そして、乗入元レート(1枚10円)の貯玉を使って、乗入先レート(1枚20円)で50枚貯玉再プレイを5回行うと、1枚10円のレートの上限値500枚に到達する(20(円)/10(円)×50枚×5(回)=500枚)。この場合、1枚10円のレートの貯玉を使った貯玉再プレイはできないが、まだ、別乗入元レート(1枚5円)の遊技媒体が500枚貯玉されているので、遊技者の操作に応じて、貯玉再プレイが可能な別乗入元レート(1枚5円)の遊技媒体が500枚貯玉されていることを表示する。
よって、複数種類のレートの貯玉があれば、あるレートの貯玉が上限値に達しても、他のレートの貯玉を使って貯玉再プレイが可能であれば、この他のレートの遊技媒体が貯玉されていることが表示されるので、遊技者は、この他のレートを指定することが可能となり、スムーズに貯玉再プレイを続行することが可能となる。したがって、遊技者の利便性を向上可能な遊技用装置を提供できる。
また、本発明の遊技用装置は、前記構成に加えて、前記認証手段は、遊技者を認証するための認証情報を受け付け、前記表示手段は、消費金額を表示可能であり、記憶媒体(例えば、後述のカード等)の識別情報を読み込む記憶媒体情報読込手段(例えば、後述のカードリーダライタ104等)と、前記消費金額と前記識別情報とを対応付け、前記認証情報と前記識別情報とを対応付ける対応付け手段(例えば、後述の制御部100等)と、を備え、前記制御手段は、前記認証情報と前記識別情報とが対応付けられていないときは、当該識別情報に対応付けられた前記消費金額を表示せず、前記認証情報と前記識別情報とが対応付けられているときは、当該識別情報に対応付けられた前記消費金額を表示可能とすることを特徴とする。
ここで、遊技に使用する遊技媒体を購入した消費金額を表示することで、遊技者が遊技にいくら使ったかを認識できるので、遊技に対して過度にのめり込むのを防止できる。一方、常には消費金額を表示させたくない遊技者もいると考えられるため、このような遊技者の各要望に対して柔軟に対応することが可能な利便性が高い遊技用装置が求められている。
本発明の遊技用装置によれば、遊技者を認証するための認証情報と記憶媒体の識別情報とが対応付けられていないときは、当該識別情報に対応付けられた消費金額を表示せず、認証情報と識別情報とが対応付けられているときは、当該識別情報に対応付けられた消費金額を表示可能となる。これにより、遊技者は、消費金額を表示したい場合には認証を受け(例えば、暗証番号を入力し)、消費金額を表示したくない場合には認証を受けない(例えば、暗証番号を入力しない)ことで、消費金額を表示するか否かを選択することが可能となる。したがって、遊技者の利便性を向上可能な遊技用装置を提供できる。
また、本発明の遊技用装置は、前記構成に加えて、前記表示手段は、遊技媒体として消費された消費金額を表示可能であり、記憶媒体を受け入れ可能な受入手段(例えば、後述のカードリーダライタ104等)と、前記記憶媒体の識別情報を読み込む記憶媒体情報読込手段(例えば、後述のカードリーダライタ104等)と、前記消費金額と前記識別情報とを対応付ける対応付け手段(例えば、後述の制御部100等)と、を備え、前記制御手段は、遊技者の操作に応じて前記受入手段が受け入れた前記記憶媒体をロックすると共に、前記記憶媒体がロックされていないときは前記識別情報に対応付けられた前記消費金額を表示せず、前記記憶媒体がロックされているときは前記識別情報に対応付けられた前記消費金額を表示可能とすることを特徴とする。
本発明の遊技用装置によれば、遊技者の操作に応じて、記憶媒体がロックされていないときは当該記憶媒体の識別情報に対応付けられた消費金額を表示せず、記憶媒体がロックされているときは当該識別情報に対応付けられた消費金額を表示可能となる。これにより、遊技者は、消費金額を表示したい場合には記憶媒体をロックし、消費金額を表示したくない場合には記憶媒体をロックしないことで、消費金額を表示するか否かを選択することが可能となる。したがって、遊技者の利便性を向上可能な遊技用装置を提供できる。
また、本発明の遊技用装置は、前記構成に加えて、前記表示手段は、消費金額を表示可能であり、前記表示手段に前記消費金額を表示するか否かを選択するための表示選択手段(例えば、後述のタッチパネルLCD16等)を備え、前記制御手段は、入金又は記憶媒体の受け付けがあったと判断されたときから、前記表示手段で表示させる前記消費金額の算出を行い、遊技者の選択に応じて前記表示手段で前記消費金額の表示を行うように制御し、前記表示選択手段において前記表示手段に前記消費金額を表示しない選択がされた場合、前記消費金額の算出を終了すると共に前記消費金額の表示を終了する制御を行うことを特徴とする。
本発明の遊技用装置によれば、遊技者による消費金額を表示するか否かの選択に応じて、消費金額を表示したり、消費金額の表示を終了したりすることが可能となる。これにより、遊技者は、消費金額を表示したい場合には消費金額を表示することを選択し、消費金額を表示したくない場合には消費金額を表示しないことを選択することで、消費金額を表示するか否かを選択することが可能となる。したがって、遊技者の利便性を向上可能な遊技用装置を提供できる。
また、本発明の遊技用装置は、前記構成に加えて、前記記憶手段は、前記貯玉情報とは別に、前記レート設定手段により設定可能なレート毎に、計数された遊技媒体数を示す計数持玉情報を記憶し、前記遊技媒体払出手段は、前記記憶手段に記憶された前記計数持玉情報に基づき、前記レート設定手段が設定した前記レートを参照して、前記上限値に関わらず遊技媒体の払出制御を実行可能であることを特徴とする。
本発明の遊技用装置によれば、記憶手段に記憶された貯玉情報に基づき払出制御が実行される遊技媒体数に上限値が設定された場合であっても、計数された遊技媒体数を示す計数持玉情報に基づき、遊技媒体の払い出しを受けることで、上限値に関わらず遊技媒体の払い出しを受けることができる。よって、遊技者は、貯玉情報に基づき払い出した遊技媒体数が上限値に達した場合でも、計数持玉情報に基づき、遊技媒体の払い出しを受けることで、遊技を継続することが可能となる。したがって、遊技者の利便性を向上可能な遊技用装置を提供できる。
[発明の効果]
本発明によれば、遊技者の利便性を向上可能な遊技用装置を提供できる。
[付記6]
付記6の遊技用装置は以下の通りである。
[背景技術]
従来、会員であるか非会員であるかにかかわらず、いわゆる「乗入」を可能とした遊技用装置が知られている。
このような遊技用装置を含み、記録媒体の識別子に関連付けて遊技客が保有する遊技媒体の数を示す持玉数を遊技媒体の貸出レートごとに記憶し、記録媒体の識別子を各台装置が取得し、取得された記録媒体の識別子に基づいて記憶される持玉数を各台装置が取得し、取得された持玉数に基づいて遊技媒体の払出処理を各台装置が行い、当該各台装置の貸出レートに対応する持玉数が所定の払出数に満たない、かつ、所定の条件を満たす場合に、他の貸出レートに対応する持玉数に基づいて遊技媒体の払出を行うよう乗入を指示することができるようにした遊技媒体管理システムが提案されている(特許文献1参照)。
特許文献1の遊技媒体管理システムによれば、記録媒体に記憶された持玉数(貯玉数)に基づき遊技媒体の払出処理を行うことが可能ないわゆる「貯玉再プレイ」において、遊技媒体の払出処理を行う各台装置の貸出レートとは異なる他の貸出レートに対応する持玉数に基づいて遊技媒体の払出処理を行う乗入が可能となる。即ち、記録媒体に記憶された他の貸出レートに対応する持玉数を、払出処理を行う各台装置の貸出レートに振り替えて、遊技媒体の払出処理を行うことができる。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開2012−5655号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
ところで、近年、貯玉再プレイにおいて、払出処理を行うことが可能な遊技媒体数に上限が設定される制限がかけられる場合がある。このような場合、特許文献1の遊技媒体管理システムでは、貯玉再プレイの制限をかけた場合に対して、遊技者の利便性を図る工夫がされていない。このため、貯玉再プレイの制限をかけた場合には、遊技者に操作負担が生ずるおそれがある。
本発明はこのような問題点を解決し、遊技者の利便性を向上可能な遊技用装置を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
本発明は、以下のような遊技用装置を提供する。本発明の遊技用装置は、遊技機(例えば、後述の遊技機3等)に対応して設けられる遊技用装置(例えば、後述の遊技媒体取扱装置1等)であって、単位遊技媒体あたりの価値が異なるレートを設定可能なレート設定手段(例えば、後述のレート設定部100k等)と、前記レート設定手段により設定可能なレート毎に、遊技者が貯留する遊技媒体数を示す貯玉情報を記憶する記憶手段(例えば、後述の記憶部103等)と、前記記憶手段に記憶された前記貯玉情報に基づき、前記レート設定手段が設定した前記レートを参照して、遊技媒体の払出制御を実行可能な遊技媒体払出手段(例えば、後述の遊技媒体払出部100o等)と、前記遊技媒体払出手段において払出制御が実行可能な遊技媒体数の上限値を設定可能な上限設定手段(例えば、後述の上限設定部100j等)と、遊技者による操作を受付可能な操作受付手段(例えば、後述の操作受付部100m等)と、遊技者を認証する認証手段(例えば、後述の認証部100l等)と、前記遊技媒体払出手段による遊技媒体の払出制御に関する情報を報知する報知手段と、前記報知手段の制御を実行可能な制御手段(例えば、後述の表示制御部100g等)と、を備え、前記上限設定手段は、前記操作受付手段で遊技者による操作を受け付けている前記遊技用装置において設定された前記レートである乗入先レートを参照して前記上限値を設定し、前記遊技媒体払出手段は、前記記憶手段に記憶された前記貯玉情報の前記レートと前記乗入先レートとが異なる場合には、前記認証手段により認証された後、前記操作受付手段により受け付けた遊技者の操作に基づき指定された前記レートの前記貯玉情報が示す遊技媒体数を、前記乗入先レートでの遊技媒体数に換算して、遊技媒体の払出制御を実行し、前記認証手段により1回認証された後には、少なくとも前記上限値に達するまで、前記認証手段により認証されなくとも、遊技媒体の払出制御を実行し、前記制御手段は、前記乗入先レートが設定された前記遊技用装置において、前記遊技媒体払出手段により払出制御が実行された遊技媒体の数が前記上限値に達した場合には、前記操作受付手段における遊技者による前記記憶手段に記憶された前記貯玉情報に基づく遊技媒体の払い出しを要求する操作に応じて、前記報知手段において、前記遊技媒体払出手段により払出制御が実行された遊技媒体の数が前記上限値に達したことを報知する制御を実行することを特徴とする。
本発明の遊技用装置によれば、記憶手段に記憶された貯玉情報に基づき払出制御が実行される遊技媒体数に上限値が設定された場合、遊技者は1回認証を受ければ、少なくとも上限値に達するまで、その後認証を受けなくても、記憶手段に記憶された貯玉情報に基づき、遊技媒体の払い出しを受けることができる。
また、記憶手段に記憶された貯玉情報に基づき払出制御が実行された遊技媒体の数が乗入先レートを参照した上限値に達した場合には、遊技者による記憶手段に記憶された貯玉情報に基づく遊技媒体の払い出しを要求する操作に応じて、報知手段において、遊技媒体払出手段により払出制御(貯玉再プレイ)が実行された遊技媒体の数が上限値に達したことを報知する。
これにより、貯玉再プレイで払い出された遊技媒体の数が乗入先レートを参照した上限値に達したことを遊技者に認識させ、乗入先レートとは異なるレートの遊技機において貯玉再プレイをするか、他の方法(例えば、遊技媒体の購入や、遊技機に貯留されていた遊技媒体が計数された値を示す計数持玉情報に基づく払い出し等)で遊技媒体を払い出すことを促すことも可能となる。したがって、遊技者の利便性を向上可能な遊技用装置を提供できる。
また、本発明の遊技用装置は、遊技機(例えば、後述の遊技機3等)に対応して設けられる遊技用装置(例えば、後述の遊技媒体取扱装置1等)であって、単位遊技媒体あたりの価値が異なるレートを設定可能なレート設定手段(例えば、後述のレート設定部100k等)と、前記レート設定手段により設定可能なレート毎に、遊技者が貯留する遊技媒体数を示す貯玉情報を記憶する記憶手段(例えば、後述の記憶部103等)と、前記記憶手段に記憶された前記貯玉情報に基づき、前記レート設定手段が設定した前記レートを参照して、遊技媒体の払出制御を実行可能な遊技媒体払出手段(例えば、後述の遊技媒体払出部100o等)と、前記遊技媒体払出手段において払出制御が実行可能な遊技媒体数の上限値を設定可能な上限設定手段(例えば、後述の上限設定部100j等)と、遊技者による操作を受付可能な操作受付手段(例えば、後述の操作受付部100m等)と、遊技者を認証する認証手段(例えば、後述の認証部100l等)と、前記遊技媒体払出手段による遊技媒体の払出制御に関する情報を報知する報知手段(例えば、後述のタッチパネルLCD16等)と、前記報知手段の制御を実行可能な制御手段(例えば、後述の表示制御部100g等)と、を備え、前記上限設定手段は、前記貯玉情報の前記レートである乗入元レートを参照して前記上限値を設定し、前記遊技媒体払出手段は、前記記憶手段に記憶された前記貯玉情報の前記乗入元レートと、前記操作受付手段で遊技者による操作を受け付けている前記遊技用装置において設定された前記レートである乗入先レートと、が異なる場合には、前記認証手段により認証された後、前記操作受付手段により受け付けた遊技者の操作に基づき指定された前記乗入元レートの前記貯玉情報が示す遊技媒体数を、前記乗入先レートでの遊技媒体数に換算して、遊技媒体の払出制御を実行し、前記認証手段により1回認証された後には、少なくとも前記上限値に達するまで、前記認証手段により認証されなくとも、遊技媒体の払出制御を実行し、前記制御手段は、前記遊技媒体払出手段において、前記操作受付手段により受け付けた遊技者の操作に基づき指定された前記乗入元レートの前記貯玉情報に基づき払出制御が実行された遊技媒体の数が前記上限値に達した場合には、前記操作受付手段における遊技者による前記記憶手段に記憶された前記貯玉情報に基づく遊技媒体の払い出しを要求する操作に応じて、前記報知手段において、前記遊技媒体払出手段により払出制御が実行された遊技媒体の数が前記上限値に達したことを報知する制御を実行することを特徴とする。
本発明の遊技用装置によれば、記憶手段に記憶された貯玉情報に基づき払出制御が実行される遊技媒体数に上限値が設定された場合、遊技者は1回認証を受ければ、少なくとも上限値に達するまで、その後認証を受けなくても、記憶手段に記憶された貯玉情報に基づき、遊技媒体の払い出しを受けることができる。
また、記憶手段に記憶された貯玉情報に基づき払出制御が実行された遊技媒体の数が乗入元レートを参照した上限値に達した場合には、遊技者による記憶手段に記憶された貯玉情報に基づく遊技媒体の払い出しを要求する操作に応じて、報知手段において、遊技媒体払出手段により払出制御(貯玉再プレイ)が実行された遊技媒体の数が上限値に達したことを報知する。
これにより、貯玉再プレイで払い出された遊技媒体の数が乗入元レートを参照した上限値に達したことを遊技者に認識させ、乗入元レートとは異なるレートの貯玉に基づき貯玉再プレイをするか、他の方法(例えば、遊技媒体の購入や、遊技機に貯留されていた遊技媒体が計数された値を示す計数持玉情報に基づく払い出し等)で遊技媒体を払い出すことを促すことも可能となる。したがって、遊技者の利便性を向上可能な遊技用装置を提供できる。
また、本発明の遊技用装置は、前記構成に加えて、前記操作受付手段は、前記乗入先レートが設定された前記遊技用装置において、前記遊技媒体払出手段により払出制御が実行された遊技媒体の数が前記上限値に達した場合には、遊技者による前記記憶手段に記憶された前記貯玉情報に基づく遊技媒体の払い出しを要求する操作を無効とすることを特徴とする。
本発明の遊技用装置によれば、記憶手段に記憶された貯玉情報に基づき払出制御が実行された遊技媒体の数が上限値に達した場合には、遊技媒体の払い出しを要求する操作が無効となるので、遊技者は、記憶手段に記憶された貯玉情報に基づき払い出しを受けた遊技媒体数を自ら計算しなくともよい。したがって、遊技者の利便性を向上可能な遊技用装置を提供できる。
また、本発明の遊技用装置は、前記構成に加えて、前記記憶手段に記憶された前記貯玉情報及び当該貯玉情報の前記レートである乗入元レートを表示する表示手段(例えば、後述のタッチパネルLCD16等)を備え、前記制御手段は、前記表示手段の制御を実行可能であり、前記遊技媒体払出手段において、前記操作受付手段により受け付けた遊技者の操作に基づき指定された前記乗入元レートの前記貯玉情報に基づく遊技媒体の払出制御の実行ができず、且つ、前記遊技媒体払出手段により払出制御が実行された遊技媒体の数が前記上限値未到達であって、前記記憶手段において、指定されていた前記乗入元レートとは異なる前記レートである別乗入元レートの貯玉情報が記憶されていた場合には、前記操作受付手段により受け付けた遊技者の操作に応じて、前記表示手段に前記貯玉情報及び当該貯玉情報の前記別乗入元レートを表示する制御を実行することを特徴とする。
本発明の遊技用装置によれば、乗入元レートの貯玉情報に基づく遊技媒体の払出制御の実行ができない場合でも、記憶手段に記憶された貯玉情報に基づく払出制御(貯玉再プレイ)が実行された遊技媒体の数が上限値未到達であり、記憶手段において、遊技者が指定していた乗入元レートとは異なるレートである別乗入元レートの貯玉情報が記憶されていれば、遊技者による操作受付手段の操作に応じて、表示手段に貯玉情報及び当該貯玉情報の別乗入元レートを表示できる。
これにより、例えば、各レートでの貯玉再プレイの上限値が500枚であり、貯玉情報として、乗入元レート(1枚10円)の遊技媒体が100枚貯玉されており、別乗入元レート(1枚5円)の遊技媒体が200枚貯玉されている状態で、遊技者は、乗入先レートが1枚20円の遊技機に座って乗入元レート(1枚10円)の貯玉情報に基づく乗入を指定する。そして、乗入元レート(1枚10円)の貯玉を使って、乗入先レート(1枚20円)で50枚貯玉再プレイを行うと、乗入元レート(1枚10円)の貯玉が無くなる(20(円)/10(円)×50枚=100枚)。しかしながら、まだ1枚20円のレートでの上限値500枚には達してなく、且つ、別乗入元レート(1枚5円)の遊技媒体が200枚貯玉されており、乗入先レート(1枚20円)の遊技機へ乗入可能数があるため、遊技者による操作受付手段の操作で、別乗入元レート(1枚5円)の貯玉情報に基づく乗入を指定する画面へ移行する。
よって、遊技者は、複数種類のレートの貯玉があれば、あるレートの貯玉が無くなっても、貯玉再プレイで使った遊技媒体数が、乗入先レートでの貯玉再プレイの上限値に達していなければ、貯玉がある他のレートを指定することが可能となり、スムーズに貯玉再プレイを続行することが可能となる。したがって、遊技者の利便性を向上可能な遊技用装置を提供できる。
また、本発明の遊技用装置は、前記構成に加えて、前記操作受付手段は、前記遊技媒体払出手段において、前記操作受付手段により受け付けた遊技者の操作に基づき指定された前記乗入元レートの前記貯玉情報に基づき払出制御が実行された遊技媒体の数が前記上限値に達しており、前記遊技媒体払出手段において、前記記憶手段に記憶されている、指定されていた前記乗入元レートとは異なる前記レートである別乗入元レートの前記貯玉情報が示す遊技媒体数を、前記乗入先レートでの遊技媒体数に換算して、遊技媒体の払出制御を実行できない場合には、遊技者による前記記憶手段に記憶された前記貯玉情報に基づく遊技媒体の払い出しを要求する操作を無効とする。
本発明の遊技用装置によれば、遊技者に指定された乗入元レートの貯玉情報に基づき払出制御が実行された遊技媒体の数が上限値に達しており、記憶手段に記憶されている、指定されていた乗入元レートとは異なるレートである別乗入元レートの貯玉情報が示す遊技媒体数を、乗入先レートでの遊技媒体数に換算して、遊技媒体の払出制御(貯玉再プレイ)を実行できない場合には、遊技者による遊技媒体の払い出しを要求する操作が無効となる。
これにより、例えば、貯玉再プレイの上限値が500枚であり、貯玉情報として、乗入元レート(1枚10円)の遊技媒体が200枚貯玉されており、別乗入元レート(1枚5円)の遊技媒体の貯玉が無い状態で、遊技者は、乗入先レートが1枚20円の遊技機に座って乗入元レート(1枚10円)の貯玉情報に基づく乗入を指定する。そして、乗入元レート(1枚10円)の貯玉を使って、乗入先レート(1枚20円)で50枚貯玉再プレイを2回行うと、乗入元レート(1枚10円)の貯玉が無くなる(20(円)/10(円)×50枚×2(回)=200枚)。且つ、別乗入元レート(1枚5円)の遊技媒体の貯玉は無いので、別乗入元レート(1枚5円)の貯玉を使って貯玉再プレイはできないので、遊技者による貯玉再プレイを要求する操作が無効となる。よって、遊技者は、記憶手段に記憶された貯玉情報に基づき払い出しを受けた遊技媒体数をレート毎に自ら計算しなくともよい。したがって、遊技者の利便性を向上可能な遊技用装置を提供できる。
また、本発明の遊技用装置は、前記構成に加えて、前記操作受付手段は、前記遊技媒体払出手段において、前記操作受付手段により受け付けた遊技者の操作に基づき指定された前記乗入元レートの前記貯玉情報に基づき払出制御が実行された遊技媒体の数が前記上限値に達した場合には、遊技者による前記記憶手段に記憶された前記貯玉情報に基づく遊技媒体の払い出しを要求する操作を無効とし、前記遊技媒体払出手段において、前記記憶手段に記憶されている、前記乗入先レートと同じ前記レートの前記貯玉情報が示す遊技媒体数を、前記乗入先レートでの遊技媒体数に換算して、遊技媒体の払出制御を実行可能であり、前記乗入先レートと同じ前記レートの前記貯玉情報に基づき払出制御が実行された遊技媒体の数が前記上限値に達していない場合には、遊技者による前記記憶手段に記憶された前記貯玉情報に基づく遊技媒体の払い出しを要求する操作を有効とすることを特徴とする。
本発明の遊技用装置によれば、遊技者に指定された乗入元レートの貯玉情報に基づき払出制御が実行された遊技媒体の数が上限値に達していた場合には、遊技者による遊技媒体の払い出しを要求する操作を無効とする。一方、記憶手段に記憶されている、乗入先レートと同じレートの貯玉情報が示す遊技媒体数を、乗入先レートでの遊技媒体数に換算して、遊技媒体の払出制御(貯玉再プレイ)を実行可能であり、乗入先レートと同じレートの貯玉情報に基づき払出制御が実行された遊技媒体の数が上限値に達していない場合には、遊技者による払い出しを要求する操作を有効とする。
これにより、例えば、貯玉再プレイの上限値が500枚であり、貯玉情報として、乗入元レート(1枚10円)の遊技媒体が500枚貯玉されており、更にレートが1枚20円の遊技媒体が1000枚貯玉されている状態で、遊技者は、乗入先レートが1枚20円の遊技機に座って乗入元レート(1枚10円)の貯玉情報に基づく乗入を指定する。そして、乗入元レート(1枚10円)の貯玉を使って、乗入先レート(1枚20円)で50枚貯玉再プレイを5回行うと、1枚10円のレートの上限値500枚に到達する(20(円)/10(円)×50枚×5(回)=500枚)。この場合、1枚10円のレート以外の貯玉が無ければ、遊技者による貯玉再プレイを要求する操作が無効となるが、本例では、レートが1枚20円の遊技媒体が1000枚貯玉されており、レートが1枚20円の貯玉を使って貯玉再プレイを行っておらず、1枚20円のレートの上限値に達していないので、遊技者による貯玉再プレイを要求する操作が有効となる。よって、遊技者は、記憶手段に記憶された貯玉情報に基づき払い出しを受けた遊技媒体数をレート毎に自ら計算しなくともよい。したがって、遊技者の利便性を向上可能な遊技用装置を提供できる。
また、本発明の遊技用装置は、前記構成に加えて、前記記憶手段に記憶された前記貯玉情報及び当該貯玉情報の前記乗入元レートを表示する表示手段(例えば、後述のタッチパネルLCD16等)を備え、前記制御手段は、前記表示手段の制御を実行可能であり、前記遊技媒体払出手段により、前記乗入元レートの前記貯玉情報に基づき払出制御が実行された遊技媒体の数が前記上限値に達した場合であって、前記記憶手段において、指定されていた前記乗入元レートとは異なる前記レートである別乗入元レートの貯玉情報が記憶されており、前記遊技媒体払出手段において、前記別乗入元レートの前記貯玉情報に基づき、遊技媒体の払出制御を実行可能であれば、前記操作受付手段により受け付けた遊技者の操作に応じて、前記表示手段に前記貯玉情報及び当該貯玉情報の前記別乗入元レートを表示する制御を実行することを特徴とする。
本発明の遊技用装置によれば、乗入元レートの貯玉情報に基づき払出制御(貯玉再プレイ)が実行された遊技媒体の数が上限値に達した場合であって、記憶手段において、指定されていた乗入元レートとは異なるレートである別乗入元レートの貯玉情報が記憶されており、この別乗入元レートの貯玉情報に基づき、遊技媒体の払出制御を実行可能であれば、遊技者の操作に応じて、表示手段に貯玉情報及び当該貯玉情報の別乗入元レートを表示する。
これにより、例えば、貯玉再プレイの上限値が500枚であり、貯玉情報として、乗入元レート(1枚10円)の遊技媒体が500枚貯玉されており、別乗入元レート(1枚5円)の遊技媒体が500枚貯玉されている状態で、遊技者は、乗入先レートが1枚20円の遊技機に座って乗入元レート(1枚10円)の貯玉情報に基づく乗入を指定する。そして、乗入元レート(1枚10円)の貯玉を使って、乗入先レート(1枚20円)で50枚貯玉再プレイを5回行うと、1枚10円のレートの上限値500枚に到達する(20(円)/10(円)×50枚×5(回)=500枚)。この場合、1枚10円のレートの貯玉を使った貯玉再プレイはできないが、まだ、別乗入元レート(1枚5円)の遊技媒体が500枚貯玉されているので、遊技者の操作に応じて、貯玉再プレイが可能な別乗入元レート(1枚5円)の遊技媒体が500枚貯玉されていることを表示する。
よって、複数種類のレートの貯玉があれば、あるレートの貯玉が上限値に達しても、他のレートの貯玉を使って貯玉再プレイが可能であれば、この他のレートの遊技媒体が貯玉されていることが表示されるので、遊技者は、この他のレートを指定することが可能となり、スムーズに貯玉再プレイを続行することが可能となる。したがって、遊技者の利便性を向上可能な遊技用装置を提供できる。
[発明の効果]
本発明によれば、遊技者の利便性を向上可能な遊技用装置を提供できる。
[付記7]
付記7の遊技用装置は以下の通りである。
[背景技術]
従来、会員であるか非会員であるかにかかわらず、いわゆる「乗入」を可能とした遊技用装置が知られている。
このような遊技用装置を含み、記録媒体の識別子に関連付けて遊技客が保有する遊技媒体の数を示す持玉数を遊技媒体の貸出レートごとに記憶し、記録媒体の識別子を各台装置が取得し、取得された記録媒体の識別子に基づいて記憶される持玉数を各台装置が取得し、取得された持玉数に基づいて遊技媒体の払出処理を各台装置が行い、当該各台装置の貸出レートに対応する持玉数が所定の払出数に満たない、かつ、所定の条件を満たす場合に、他の貸出レートに対応する持玉数に基づいて遊技媒体の払出を行うよう乗入を指示することができるようにした遊技媒体管理システムが提案されている(特許文献1参照)。
特許文献1の遊技媒体管理システムによれば、記録媒体に記憶された持玉数(貯玉数)に基づき遊技媒体の払出処理を行うことが可能ないわゆる「貯玉再プレイ」において、遊技媒体の払出処理を行う各台装置の貸出レートとは異なる他の貸出レートに対応する持玉数に基づいて遊技媒体の払出処理を行う乗入が可能となる。即ち、記録媒体に記憶された他の貸出レートに対応する持玉数を、払出処理を行う各台装置の貸出レートに振り替えて、遊技媒体の払出処理を行うことができる。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開2012−5655号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
ところで、近年、貯玉再プレイにおいて、払出処理を行うことが可能な遊技媒体数に上限が設定される制限がかけられる場合がある。このような場合、特許文献1の遊技媒体管理システムでは、貯玉再プレイの制限をかけた場合に対して、遊技者の利便性を図る工夫がされていない。このため、貯玉再プレイの制限をかけた場合には、遊技者に操作負担が生ずるおそれがある。
また、遊技用装置において、遊技機に貯留されていた遊技媒体が計数された計数持玉を、貯玉に振り替えることは可能であるが、貯玉再プレイの制限がある際に、計数持玉を誤って貯玉に振り替えてしまった場合、貯玉再プレイの制限を受けることとなり、遊技者の利便性が低下していた。
本発明はこのような問題点を解決し、遊技者の利便性を向上可能な遊技用装置を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
本発明は、以下のような遊技用装置を提供する。本発明の遊技用装置は、遊技機(例えば、後述の遊技機3等)に対応して設けられる遊技用装置(例えば、後述の遊技媒体取扱装置1等)であって、遊技者が貯留する遊技媒体数を示す貯玉情報を記憶する記憶手段(例えば、後述の記憶部103等)と、前記記憶手段に記憶された前記貯玉情報に基づき、遊技媒体の払出制御を実行可能な遊技媒体払出手段(例えば、後述の遊技媒体払出部100o等)と、前記遊技媒体払出手段において払出制御が実行可能な遊技媒体数の上限値を設定可能な上限設定手段(例えば、後述の上限設定部100j等)と、前記遊技媒体払出手段により、前記貯玉情報に基づき払出制御が実行された遊技媒体数を計数し、計数した遊技媒体数が前記上限値に達したか否かを判定する上限判定手段(例えば、後述の上限判定部100n等)と、前記記憶手段に記憶された前記貯玉情報を表示する表示手段(例えば、後述のタッチパネルLCD16等)と、前記表示手段の制御を実行可能な制御手段(例えば、後述の表示制御部100g等)と、を備え、前記記憶手段は、前記貯玉情報として、前日以前に計数された遊技媒体数を示す第1貯玉情報と、当日に計数された遊技媒体数を示す第2貯玉情報と、を記憶し、前記制御手段は、前記記憶手段に記憶された、前記第1貯玉情報が示す遊技媒体数と前記第2貯玉情報が示す遊技媒体数とを合算した遊技媒体数を示す前記貯玉情報を、前記表示手段に表示する制御を実行し、前記上限判定手段は、前記遊技媒体払出手段により、前記第1貯玉情報に基づき払出制御が実行された遊技媒体数を計数し、前記第2貯玉情報に基づき払出制御が実行された遊技媒体数を計数しないことを特徴とする。
本発明の遊技用装置によれば、記憶手段において、前日以前に計数された遊技媒体数を示す第1貯玉情報と、当日に計数された遊技媒体数を示す第2貯玉情報と、を記憶する。そして、表示手段には、第1貯玉情報が示す遊技媒体数と第2貯玉情報が示す遊技媒体数とを合算した遊技媒体数を示す貯玉情報を表示する。また、遊技媒体払出手段により、貯玉情報に基づき払出制御(貯玉再プレイ)が実行された遊技媒体数を計数し、計数した遊技媒体数が上限値に達したか否かを判定する上限判定手段は、第1貯玉情報に基づき払出制御が実行された遊技媒体数を計数し、第2貯玉情報に基づき払出制御が実行された遊技媒体数を計数しない。
これにより、貯玉再プレイで払い出された遊技媒体数が上限値に達したか否かを判定するための計数において、前日分の貯玉から払い出された分は計数の対象となるが、当日分の貯玉から払い出された分は計数の対象とならない。よって、仮に、遊技者が誤って、遊技媒体が計数された計数持玉を、貯玉に振り替えてしまっても、当日であれば、この貯玉は貯玉再プレイの制限の対象とならないので、遊技者を救済できる。したがって、遊技者の利便性を向上可能な遊技用装置を提供できる。
また、本発明の遊技用装置は、前記構成に加えて、前記遊技媒体払出手段は、前記記憶手段に、前記第1貯玉情報と前記第2貯玉情報が記憶されている場合、前記前記第2貯玉情報に基づく払出制御を優先させて実行することを特徴とする。
本発明の遊技用装置によれば、記憶手段において、前日以前に遊技機に貯留されていた遊技媒体が計数された遊技媒体数を示す第1貯玉情報と、当日に遊技機に貯留されていた遊技媒体が計数された遊技媒体数を示す第2貯玉情報と、が記憶されている場合、第2貯玉情報に基づく払出制御を優先させて実行する。
これにより、貯玉再プレイで払い出された遊技媒体数が上限値に達したか否かを判定するための計数の対象とならない、当日分の貯玉から払い出されるので、遊技者が意図せずに、貯玉再プレイの制限の対象とならない貯玉が残り、翌日以降に持ち越され、貯玉再プレイの制限の対象となってしまうことを防止できる。したがって、遊技者の利便性を向上可能な遊技用装置を提供できる。
また、本発明の遊技用装置は、単位遊技媒体あたりの価値が異なるレートを設定可能なレート設定手段と、遊技者による操作を受付可能な操作受付手段と、を備え、前記記憶手段は、前記レート設定手段により設定可能なレート毎に、前記第1貯玉情報及び前記第2貯玉情報を記憶し、前記遊技媒体払出手段は、前記記憶手段に記憶された前記貯玉情報の前記レートである乗入元レートと、前記操作受付手段で遊技者による操作を受け付けている前記遊技用装置において設定された前記レートである乗入先レートと、が異なる場合には、前記乗入元レートの前記第1貯玉情報又は前記第2貯玉情報が示す遊技媒体数を、前記乗入先レートでの遊技媒体数に換算して、遊技媒体の払出制御を実行可能であり、前記上限判定手段は、前記遊技媒体払出手段により、前記第1貯玉情報が示す遊技媒体数を、前記乗入先レートでの遊技媒体数に換算して払出制御が実行された遊技媒体数を計数し、前記第2貯玉情報が示す遊技媒体数を、前記乗入先レートでの遊技媒体数に換算して払出制御が実行された遊技媒体数を計数しないことを特徴とする。
本発明の遊技用装置によれば、計数した遊技媒体数が上限値に達したか否かを判定する上限判定手段は、遊技媒体払出手段により、第1貯玉情報が示す遊技媒体数を、乗入先レートでの遊技媒体数に換算して払出制御が実行された遊技媒体数を計数し、第2貯玉情報が示す遊技媒体数を、乗入先レートでの遊技媒体数に換算して払出制御が実行された遊技媒体数を計数しない。
これにより、乗入元レートの遊技用装置における、前日分の貯玉が、乗入先レートでの遊技媒体数に換算されて払い出された分は、貯玉再プレイで払い出された遊技媒体数が上限値に達したか否かを判定するための計数の対象となる。一方、乗入元レートの遊技用装置における、当日分の貯玉が、乗入先レートでの遊技媒体数に換算されて払い出された分は、貯玉再プレイで払い出された遊技媒体数が上限値に達したか否かを判定するための計数の対象とならない。よって、仮に、遊技者が誤って、遊技媒体が計数された計数持玉を、貯玉に振り替えてしまっても、当日であれば、他のレートに乗り入れても、この貯玉が乗入先レートに換算されて払い出された分は貯玉再プレイの制限の対象とならないので、遊技者を救済できる。したがって、遊技者の利便性をより向上可能な遊技用装置を提供できる。
[発明の効果]
本発明によれば、遊技者の利便性を向上可能な遊技用装置を提供できる。
[付記8]
付記8の遊技用装置は以下の通りである。
[背景技術]
従来、会員であるか非会員であるかにかかわらず、いわゆる「乗入」を可能とした遊技用装置が知られている。
このような遊技用装置を含み、記録媒体の識別子に関連付けて遊技客が保有する遊技媒体の数を示す持玉数を遊技媒体の貸出レートごとに記憶し、記録媒体の識別子を各台装置が取得し、取得された記録媒体の識別子に基づいて記憶される持玉数を各台装置が取得し、取得された持玉数に基づいて遊技媒体の払出処理を各台装置が行い、当該各台装置の貸出レートに対応する持玉数が所定の払出数に満たない、かつ、所定の条件を満たす場合に、他の貸出レートに対応する持玉数に基づいて遊技媒体の払出を行うよう乗入を指示することができるようにした遊技媒体管理システムが提案されている(特許文献1参照)。
特許文献1の遊技媒体管理システムによれば、記録媒体に記憶された持玉数(貯玉数)に基づき遊技媒体の払出処理を行うことが可能ないわゆる「貯玉再プレイ」において、遊技媒体の払出処理を行う各台装置の貸出レートとは異なる他の貸出レートに対応する持玉数に基づいて遊技媒体の払出処理を行う乗入が可能となる。即ち、記録媒体に記憶された他の貸出レートに対応する持玉数を、払出処理を行う各台装置の貸出レートに振り替えて、遊技媒体の払出処理を行うことができる。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開2012−5655号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
ところで、近年、遊技場で、貯玉再プレイにおいて、払出処理を行うことが可能な遊技媒体数に上限が設定される制限がかけられる場合がある。また、遊技場毎に貯玉再プレイに対するニーズは異なる。しかしながら、特許文献1の遊技媒体管理システムでは、貯玉再プレイの制限をかけた場合に、遊技場のニーズに対応できないという問題があった。
本発明はこのような問題点を解決し、遊技場のニーズに対応可能な遊技用装置を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
本発明は、以下のような遊技用装置を提供する。本発明の遊技用装置は、遊技機(例えば、後述の遊技機3等)に対応して設けられる遊技用装置(例えば、後述の遊技媒体取扱装置1等)であって、単位遊技媒体あたりの価値が異なるレートを設定可能なレート設定手段(例えば、後述のレート設定部100k等)と、前記レート設定手段により設定可能なレート毎に、遊技者が貯留する遊技媒体数を示す貯玉情報を記憶する記憶手段(例えば、後述の記憶部103等)と、前記記憶手段に記憶された前記貯玉情報に基づき、前記レート設定手段が設定した前記レートを参照して、遊技媒体の払出制御を実行可能な遊技媒体払出手段(例えば、後述の遊技媒体払出部100o等)と、前記遊技媒体払出手段において払出制御が実行可能な遊技媒体数の上限値を設定可能な上限設定手段(例えば、後述の上限設定部100j等)と、ユーザによる操作を受付可能な操作受付手段(例えば、後述の操作受付部100m等)と、を備え、前記上限設定手段は、前記操作受付手段により受け付けたユーザの操作に基づき、遊技者が遊技する前記遊技機に対応して設けられた前記遊技用装置において設定された前記レートである乗入先レート、又は、前記貯玉情報の前記レートである乗入元レート、のいずれかを参照して、前記上限値を設定可能であることを特徴とする。
本発明の遊技用装置によれば、記憶手段に記憶された貯玉情報に基づき、設定したされたレートを参照して、遊技媒体の払出制御(貯玉再プレイ)を実行可能であり、この貯玉再プレイにおいて、払出可能な遊技媒体数の上限値を設定可能である。このような場合に、ユーザ(例えば、遊技場の管理者等)による操作に基づき、遊技者が遊技する遊技機に対応して設けられた遊技用装置において設定されたレートである乗入先レート、又は、貯玉情報のレートである乗入元レート、のいずれかを参照して、上限値を設定可能である。
これにより、例えば、各レートでの貯玉再プレイの上限値が500枚の場合、上限値を乗入先レートを参照して設定した場合には、貯玉再プレイにおいて、例えば、乗入先レートが1枚20円の遊技用装置で500枚まで払い出し可能であり、乗入先レートが1枚10円の遊技用装置で500枚まで払い出し可能であり、乗入先レートが1枚5円の遊技用装置で500枚まで払い出し可能であり、乗入元レートは問わない。そして、この場合、例えば、記憶手段に記憶された貯玉情報が示す遊技媒体数(貯玉)が無限にあるとすると、遊技者は、乗入先レートが1枚20円の遊技機に座って、乗入元レート(1枚10円)の貯玉を1000枚使って、乗入先レート(1枚20円)で500枚貯玉再プレイを行うことが可能である。更に、遊技者は、レートが1枚10円の遊技機に座って、レートが1枚10円の貯玉を使って、500枚貯玉再プレイを行うことが可能である。即ち、上記の例では、上限値を乗入先レートを参照して設定した場合には、レートが1枚10円の貯玉を1500枚使用可能となる。このように、上限値を乗入先レートを参照して設定することで、各レートで使える貯玉の量が多くなる。
一方、例えば、各レートでの貯玉再プレイの上限値が500枚の場合、上限値を乗入元レートを参照して設定した場合には、貯玉再プレイにおいて、例えば、記憶手段に記憶されたレートが1枚20円の貯玉情報に基づき500枚まで払い出し可能であり、レートが1枚10円の貯玉情報に基づき500枚まで払い出し可能であり、レートが1枚5円の貯玉情報に基づき500枚まで払い出し可能であり、乗入先レートは問わない。そして、この場合、例えば、記憶手段に記憶された貯玉情報が示す遊技媒体数(貯玉)が無限にあるとすると、遊技者は、乗入先レートが1枚20円の遊技機に座って、レートが1枚20円の貯玉を500枚、乗入元レートが1枚10円の貯玉を500枚(乗入先レート(1枚20円)に換算して250枚)及び乗入元レートが1枚5円の貯玉を500枚(乗入先レート(1枚20円)に換算して125枚)の計875枚の貯玉を使うことが可能である。このように、上限値を乗入元レートを参照して設定することで、各レートの遊技機で使える貯玉の量が多くなる。
よって、上限値を乗入先レートを参照して設定した場合には、ある1つのレートの貯玉が十分にあれば、様々なレートの遊技機で、多くの貯玉が使用可能となる。これにより、遊技場における、ある1つのレートの遊技機のみで遊技する傾向にある遊技者を、他のレートの遊技機に分散させたいというニーズを満たすことが可能となる。また、上限値を乗入元レートを参照して設定した場合には、複数のレートの貯玉があれば、ある1つのレートの遊技機で、多くの貯玉が使用可能となる。これにより、遊技場における、多様なレートの遊技機で分散的に遊技する傾向にある遊技者を、ある1つのレートの遊技機に固定させたいというニーズを満たすことが可能となる。したがって、遊技場のニーズに対応可能な遊技用装置を提供できる。
[発明の効果]
本発明によれば、遊技場のニーズに対応可能な遊技用装置を提供できる。