JP2016025307A - 配線基板の製造方法及び配線基板 - Google Patents
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Abstract
【課題】工数低減が可能で、層間接続信頼性の高い貫通フィルドビアを有する配線基板の製造方法及び配線基板を提供する。
【解決手段】
直径0.075mm以下のドリルを用いたドリル加工により、絶縁層の表裏面に金属箔が配置された両面金属箔張り積層板に貫通孔を形成する工程(a)と、フィルドビアめっきにより、前記両面金属箔張り積層板に形成した貫通孔にめっきを充填した貫通フィルドビアを形成する工程(b)と、前記両面金属箔張り積層板の表面の金属箔を回路加工して配線を形成する工程(c)と、を有する配線基板の製造方法。
【選択図】図1
【解決手段】
直径0.075mm以下のドリルを用いたドリル加工により、絶縁層の表裏面に金属箔が配置された両面金属箔張り積層板に貫通孔を形成する工程(a)と、フィルドビアめっきにより、前記両面金属箔張り積層板に形成した貫通孔にめっきを充填した貫通フィルドビアを形成する工程(b)と、前記両面金属箔張り積層板の表面の金属箔を回路加工して配線を形成する工程(c)と、を有する配線基板の製造方法。
【選択図】図1
Description
本発明は、層間接続用の貫通孔を有する配線基板に関し、特には、貫通孔の層間接続をフィルドビアめっきで形成する配線基板に関する。
近年、配線基板の高密度化に伴って、配線基板に設けられた貫通孔や非貫通孔上に、電子部品素子を搭載する端子等の配線パターンを形成できるようにした配線基板が要求されている。これに応える配線基板としては、貫通孔や非貫通孔を穴埋め樹脂で充填し、蓋めっき等を行って、貫通孔や非貫通孔上に、配線パターンを形成する配線基板が従来から行われている。しかし、この配線基板では、貫通孔等への穴埋め樹脂の充填や表面研磨、蓋めっきといった工程が必要となり、工数を要する問題がある。
そこで、このような工数増加の問題を回避するため、配線基板の貫通孔の一方の開口を金属箔で塞いで非貫通孔を形成し、この金属箔を給電層として、フィルドビアめっきを行って非貫通孔を充填した配線基板が提案されている(特許文献1)。また、非貫通孔にフィルドビアめっきで形成した層間接続を、配線基板の厚み方向全体に亘って積み上げるフルスタック構造が提案されている(特許文献2)。さらに、配線基板の表裏面の両側から、内部に向かって孔径が縮小するテーパ形状の頂部同士を突き合わせた形状の貫通孔を形成し、この貫通孔内にフィルドビアめっきを行い、めっき初期において、貫通孔の最小径部がフィルドビアめっきで塞がれることを利用して、非貫通孔を形成し、実質的に非貫通孔へのフィルドビアめっきと同様な状態として、最終的に貫通孔をフィルドビアめっきで充填する配線基板が開示されている(特許文献3)。
しかしながら、特許文献1の配線基板では、フィルドビアめっきの給電層を設けるために、貫通孔の一方の開口に金属箔を接着材で貼り合せる工程や、余分な接着材を除去する工程が必要となり、やはり工数が多い問題がある。
特許文献2の配線基板では、非貫通孔にフィルドビアめっきを充填するものであるため、配線基板の厚み方向全体に亘ってフィルドビアめっきを形成するために、フィルドビアめっきで形成した非貫通孔を、1層ずつ積み上げる必要があり、やはり工数を要する問題がある。
特許文献3の配線基板では、配線基板の表裏面のそれぞれの側から、レーザ加工によって、内部に向かって孔径が縮小するテーパー形状の頂部同士を突き合わせた形状の貫通孔を形成するが、テーパー形状を必要とするため基板中心部に向かって穴径を縮小させる必要があり、温度サイクル接続信頼性試験を実施した際に穴径が最小となるテーパー形状の頂部でクラックが発生し易くなり接続信頼性を低下させる。
このような問題を解決する方法としては、ドリルで貫通孔を形成する方法が考えられるが、一般にドリルで形成可能な貫通孔の直径は0.1mm程度であることから、フィルドビアめっきを用いても、貫通孔内にめっきを充填するのは難しい。
また、直径の小さい貫通孔を形成する方法としては、特許文献3のように、配線基板の表裏面のそれぞれの側から、レーザ加工によってストレートな形状の貫通孔を形成する方法が考えられる。しかし、配線基板の表裏面のレーザ加工が位置ずれを生じやすい。また、表裏面それぞれにレーザ加工を施す必要があるため、工数がかかる問題がある。さらに、コンフォーマル工法やダイレクトレーザ工法によるレーザ加工よって形成される貫通孔では、レーザ加工の入り口である貫通孔の開口部に、金属箔の飛び出しが生じるが、この金属箔の飛び出しによって、貫通孔の断面形状は、開口部が内部又は底部よりも狭くなる傾向がある。このようなビアホール用穴に対して、フィルドめっきを行うと、開口部の金属箔の飛び出しに析出したフィルドめっきが、貫通孔の内部にフィルドめっきが充填する前に、貫通孔の開口部を塞いでしまい、めっきボイドが発生する一要因となっている。
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、工数低減が可能で、層間接続信頼性の高い貫通フィルドビアを有する配線基板の製造方法及び配線基板を提供することを目的とする。
本発明は、以下に関する。
1. 直径0.075mm以下のドリルを用いたドリル加工により、絶縁層の表裏面に金属箔が配置された両面金属箔張り積層板に貫通孔を形成する工程(a)と、フィルドビアめっきにより、前記貫通孔にめっきを充填した層間接続を形成する工程(b)と、前記両面金属箔張り積層板の表面に配線を形成する工程(c)と、を有する配線基板の製造方法。
2. 項1において、工程(a)では、ドリル加工が、金属箔張り積層板の一方の面からのみ行われる配線基板の製造方法。
3. 項1又は2の配線基板の製造方法によって、製造される配線基板であって、前記層間接続が、前記表裏面の金属箔の開口と、前記表裏面の一方の金属箔の開口から他方の金属箔の開口に到る断面がストレートな内壁を有し、直径が0.075mm以下の貫通孔と、前記貫通孔に充填されためっきと、を有する配線基板。
1. 直径0.075mm以下のドリルを用いたドリル加工により、絶縁層の表裏面に金属箔が配置された両面金属箔張り積層板に貫通孔を形成する工程(a)と、フィルドビアめっきにより、前記貫通孔にめっきを充填した層間接続を形成する工程(b)と、前記両面金属箔張り積層板の表面に配線を形成する工程(c)と、を有する配線基板の製造方法。
2. 項1において、工程(a)では、ドリル加工が、金属箔張り積層板の一方の面からのみ行われる配線基板の製造方法。
3. 項1又は2の配線基板の製造方法によって、製造される配線基板であって、前記層間接続が、前記表裏面の金属箔の開口と、前記表裏面の一方の金属箔の開口から他方の金属箔の開口に到る断面がストレートな内壁を有し、直径が0.075mm以下の貫通孔と、前記貫通孔に充填されためっきと、を有する配線基板。
本発明によれば、工数低減が可能で、層間接続信頼性の高い貫通フィルドビアを有する配線基板の製造方法及び配線基板を提供することができる。
(配線基板の製造方法)
本発明の配線基板の製造方法の実施形態としては、図1に示すように、直径0.075mm以下のドリルを用いたドリル加工により、絶縁層の表裏面に金属箔が配置された両面金属箔張り積層板に貫通孔を形成する工程(a)と、フィルドビアめっきにより、前記貫通孔にめっきを充填した層間接続を形成する工程(b)と、前記両面金属箔張り積層板の表面に配線を形成する工程(c)と、を有する配線基板の製造方法が挙げられる。
本発明の配線基板の製造方法の実施形態としては、図1に示すように、直径0.075mm以下のドリルを用いたドリル加工により、絶縁層の表裏面に金属箔が配置された両面金属箔張り積層板に貫通孔を形成する工程(a)と、フィルドビアめっきにより、前記貫通孔にめっきを充填した層間接続を形成する工程(b)と、前記両面金属箔張り積層板の表面に配線を形成する工程(c)と、を有する配線基板の製造方法が挙げられる。
本実施の形態では、直径0.075mm以下のドリルを用いたドリル加工により、絶縁層の表裏面に金属箔が配置された両面金属箔張り積層板に貫通孔を形成する(工程(a))。直径0.075mm以下のドリルとしては、両面銅張積層板に貫通孔を形成可能なものであれば、特に限定はないが、耐久性、位置精度、直進性、穴内粗さ等を考慮すると、超鋼ドリルにより形成するのが好ましい。ドリル加工は、一般に配線基板の製造に用いられるドリルマシーンを用いることができる。直径0.075mmのドリルでドリル加工性を考慮すると、ドリルの回転数を200,000rpm(200,000min−1)以上とし、ドリルの切削速度を1.5m/min以下に制御可能なドリルマシーンを用いるのが好ましい。
本実施の形態における絶縁層とは、配線基板の異なる層の配線を絶縁するものであり、また、配線の支持基板となるものである。絶縁層としては、一般的な配線基板に用いられるものを用いることができ、このようなものとして、補強基材であるガラス繊維等に樹脂組成物(樹脂ワニス)を含浸させ、半硬化のBステージ状態にしたプリプレグや、ガラス繊維等の補強基材を有しない樹脂フィルムが挙げられる。樹脂組成物としては、耐熱性、耐薬品性の良好な熱硬化性樹脂がベースとして用いられ、フェノ−ル樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、フッ素樹脂等の樹脂の1種類または2種類以上を混合して用いられる。
本実施の形態における金属箔とは、配線を形成する導体として、絶縁層上に設けられるものである。金属箔は、絶縁層となるプリプレグと重ねた後、熱プレス等により積層一体化することで、絶縁層上に設けられる。金属箔としては、銅箔、ニッケル箔、アルミニウム箔等を用いることができるが、導電性、加工性、汎用性等の点から通常は銅箔を使用する。
本実施例における両面銅張積層板とは、絶縁層の両面に金属箔を配置した積層板であり、絶縁層となる所望の枚数のプリプレグの両面に金属箔を配置した後、熱プレス等を用いて積層一体化することで形成できる。
次に、フィルドビアめっきにより、貫通孔にめっきを充填した層間接続を形成する(工程(b))。
フィルドビアめっきとは、電解フィルドめっき液を用いて行われる処理であり、電解フィルドめっき液とは、一般に硫酸銅めっき浴中にめっき成長を抑制するめっき抑制剤と、めっき成長を促進するめっき促進剤とを添加したものである。
本実施の形態における層間接続とは、絶縁層の表裏の配線同士の間に電気的な接続を形成するためのものである。まず、両面金属箔張り積層板に対してドリル加工を行い、層間接続用の貫通孔を形成した後、この貫通孔内にフィルドビアめっきを行うことにより形成する。
次に、両面金属箔張り積層板の表面に配線を形成する(工程(c))。本実施の形態において、配線とは、絶縁層上に所望の回路パターンを形成するように、導体を回路加工したものをいう。層間接続を形成した後の両面金属箔張り積層板の金属箔表面には、フィルドビアめっきが形成されている。このため、両面金属箔張り積層板の表面の金属箔及びフィルドビアを合わせた厚みの導体に対してエッチングを行うことで、回路形成を行うことができる。また、金属箔張り積層板表面の金属箔上の必要な配線となる部分のみにフィルドビアめっきを形成し、全面をエッチングすることで、フィルドめっきが形成されていない薄い金属箔の部分が、フィルドビアめっきが形成された部分よりも先に除去されるので、所望の配線を形成することができる。
本実施の形態の配線基板の製造方法によれば、直径0.075mm以下のドリルを用いたドリル加工により、絶縁層の表裏面に金属箔が配置された両面金属箔張り積層板に貫通孔を形成する(工程(a))ので、φ0.075以下の貫通孔であることにより、レーザ加工により形成する貫通孔と同等以下の径の貫通孔が得られるので、フィルドビアめっきが埋まりやすい。また、ドリルを用いることで、レーザ加工で形成された貫通孔に比べて、よりストレート形状の貫通孔を安定して形成することが可能であるため、貫通孔の形状が一定となりやすく、フィルドめっきが安定して析出する。また、貫通孔のフィルドビアめっきは、ストレートな状態でフィルドビアめっきが充填されているので、例えば、貫通孔の深さ方向の一部が狭くなっている場合のように、熱応力が集中することがないため、信頼性を確保できる。つまり、貫通孔の内壁は断面形状がストレートであり、貫通孔の径はほぼ確保されており、断面がくびれ形状にはならないので熱応力が集中し難い。さらに、ドリル加工の場合、レーザ加工の場合とは異なり、金属箔と絶縁層の加工性にほとんど差がないので、貫通孔の開口部には、金属箔の飛び出し(開口の内側に向かう飛び出し)がなく、開口部の穴径と中央部の穴径に差がない。このため、フィルドめっきが、貫通孔の内部を充填する前に、開口部を塞いでめっきボイドを発生させるということが抑制される。したがって、安定した信頼性の高い層間接続を形成できる。
また、本実施の形態の配線基板の製造方法によれば、貫通孔をドリル加工で形成するため、レーザ加工のように表裏からそれぞれ加工する必要がなく、一方の側から1回の加工で貫通孔を形成できる。このため、表裏からそれぞれレーザ加工する場合に生じる表裏ずれの問題が抑制される。
また、レーザ加工のように、残差物がレーザ加工時の熱によって金属箔上に飛び散ってこびりつくようなことがないので、デスミア処理を行う必要がない。
また、フィルドビアめっきにより、貫通孔にめっきを充填した層間接続を形成する(工程(b))ので、この電解フィルドめっき液を用いたフィルドビアめっきを行うことにより、貫通孔の開口周辺の金属箔表面及び貫通孔内部の入口付近には、めっき抑制剤が吸着しやすく、一方、貫通孔内部の最も深い個所(中央部)にはめっき促進剤が吸着しやすい。このため、貫通孔内部の入口付近よりも、貫通孔内部の中央部から優先的にフィルドビアめっきが成長する。この結果、フィルドビアめっきを継続することで、貫通孔内部にフィルドビアめっきが充填した貫通フィルドビアを形成することができる。
また、両面金属箔張り積層板の表裏面に配線を形成する(工程(c))ので、貫通孔の開口周辺の金属箔表面では、フィルドビアめっきの成長が抑制されるため、絶縁層の表裏面に形成される導体の厚み(金属箔とフィルドビアめっきの厚みの合計)は、比較的薄く微細回路を形成することが可能であるにも関わらず、貫通孔の内部にはフィルドめっきが充填されている。
以上述べたとおり、本実施の形態の配線基板の製造方法によれば、工数低減が可能で、層間接続信頼性の高い貫通フィルドビアを有する配線基板の製造方法及び配線基板を提供する。
本実施の形態において、工程(a)では、ドリル加工が、金属箔張り積層板の一方の面からのみ行われる。これにより、加工工数が低減されるとともに、表裏からそれぞれレーザ加工する場合に生じる表裏ずれの問題が抑制される。
(配線基板)
本実施の形態の配線基板としては、図2に示すように、層間接続5が、表裏面の金属箔1a、1bの開口と、表裏面の一方の金属箔1aの開口から他方の金属箔1bの開口に到る断面がストレートな内壁を有し、直径が0.075mm以下の貫通孔3と、貫通孔3に充填されためっき4と、を有する配線基板7が挙げられる。
本実施の形態の配線基板としては、図2に示すように、層間接続5が、表裏面の金属箔1a、1bの開口と、表裏面の一方の金属箔1aの開口から他方の金属箔1bの開口に到る断面がストレートな内壁を有し、直径が0.075mm以下の貫通孔3と、貫通孔3に充填されためっき4と、を有する配線基板7が挙げられる。
本実施の形態の配線基板によれば、φ0.075以下の貫通孔であることにより、レーザ加工により形成する貫通孔と同等以下の径の貫通孔が得られるので、フィルドビアめっきが埋まりやすい。また、ドリルを用いることで、レーザ加工で形成された貫通孔に比べて、よりストレート形状の貫通孔を安定して形成することが可能であるため、貫通孔の形状が一定となりやすく、フィルドめっきが安定して析出する。また、貫通孔のフィルドビアめっきは、ストレートな状態で(貫通孔の内壁が平坦な状態で)フィルドビアめっきが充填されているので、例えば、貫通孔の深さ方向の一部が狭くなっている場合のように、熱応力が集中することがないため、信頼性を確保できる。つまり、貫通孔の内壁は断面形状がストレートであり、貫通孔の径は確保されており、断面がくびれ形状にはならないので熱応力が集中し難い。さらに、ドリル加工の場合、レーザ加工の場合とは異なり、金属箔と絶縁層の加工性にほとんど差がないので、貫通孔の開口部には、金属箔の飛び出し(開口の内側に向かう飛び出し)がなく、開口部の穴径と中央部の穴径に差がない。このため、フィルドめっきが、貫通孔の内部を充填する前に、開口部を塞いでめっきボイドを発生させるということが抑制される。したがって、安定した信頼性の高い層間接続を形成できる。
以下、本発明の好適な実施例について説明するが、本発明は以下の実施例に限定されない。
まず、ガラスクロスに絶縁樹脂を含浸させたプリプレグを銅箔と積層一体化して形成した、板厚0.10mm、表裏の銅箔の厚さ5μm、サイズ500mm×400mmのMCL−E−679FG(日立化成株式会社製、製品名、「MCL」は登録商標。)を準備した。この基板は、いわゆるFR-4(Flame retardant-4)材である。次に、ドリル加工を行う基板の下側に厚さ1.5mmのベークライト板、基板の上側に潤滑剤が塗布されたアルミニウム板を配置し、ベークライト板と基板とアルミニウム板をピンで固定した。アルミニウム板は三菱化学株式会社製のLE800(商品名)を使用した。
次に図1の工程(a)に示すように、直径0.05mmのユニオンツール株式会社製の超鋼ドリルを使用してアルミニウム板側から貫通孔を形成する。ドリル穴あけ加工には、ドリル穴加工機である日立ビアメカニクス株式会社製を使用した。ドリルの回転数を200,000rpmとし、ドリルの切削速度を1.5m/minとした。
次に、図1の工程(b)に示すように、貫通孔3の内壁面に導電膜(下地銅めっき)を、無電解銅めっき(図示しない)により形成し、さらに、貫通孔3内にフィルドビアめっき4にて貫通孔3内をめっき4で充填した。具体的には、温度80±5℃、濃度55±10g/Lの過マンガン酸ナトリウム水溶液を用いて、貫通孔3内のデスミア処理を施した後、無電解銅めっきにて0.4〜0.8μmの厚みの導電膜(下地めっき)を形成し、次に、電解フィルドビアめっきVF−5(荏原ユージライト株式会社製、商品名)を使用し、両面銅張積層板7の表裏面のめっき厚設定は25μmとして貫通孔3内をめっき4で充填した。次に、サブトラクティブ法で、両面銅張積層板7の表裏面のフィルドビアめっき4及び銅箔1を回路形成した。
(比較例)
比較例として同様の両面銅張積層板を準備し、両面銅箔に直径65μmのコンフォーマルマスクを形成した。コンフォーマルマスクの形成は、一般的なサブトラクティブ法により行った。また、コンフォーマルマスクの形成の露光工程には、大日本スクリーン株式会社製のダイレクトイメージ露光装置を使用した。
比較例として同様の両面銅張積層板を準備し、両面銅箔に直径65μmのコンフォーマルマスクを形成した。コンフォーマルマスクの形成は、一般的なサブトラクティブ法により行った。また、コンフォーマルマスクの形成の露光工程には、大日本スクリーン株式会社製のダイレクトイメージ露光装置を使用した。
次にコンフォーマルマスクに合わせて、表面側から、深さ方向に貫通孔を、レーザ加工で形成した。レーザ加工には、炭酸ガスレーザ加工機であるLC−2K212/2C(日立ビアメカニクス株式会社製、商品名)を使用した。レーザビーム径は100μmを選択し、レーザ1ショット当り両面銅張積層板7の絶縁層2を、深さ30〜45μm加工するレーザ条件に設定し、レーザのショット数は6ショットで加工した。
次に、コンフォーマルマスクに合わせて、裏面側からのレーザ加工を、前記表面側からのレーザ加工と同一条件にて行い、貫通孔を形成した。このとき、貫通孔の断面形状がほぼストレートであるが、部分的にストレートではない(テーパー)形状の貫通孔も観察された。また、貫通孔の開口部には、レーザに対する銅箔と絶縁層との加工性(熱分解温度)の差によって、開口の内側に向かって、片側約20μmの銅箔の飛び出しが形成されていた。
実施例と同様にして、デスミア処理、フィルドビアめっき、回路形成を行い、配線基板を形成した。
(評価)
実施例と比較例の配線基板のフィルドビアめっきの表面を観察したところ、実施例ではめっきボイドは観察されなかったが、比較例では、銅箔の飛び出しが形成されている貫通孔の開口部が貫通孔内部よりも先に塞がれる傾向があり、貫通孔内部にめっきボイドが観察された。また、表裏面の貫通孔の開口位置の精度は、コンフォーマルレーザで形成した配線基板は±25umであったが、実施例の配線基板では±10um以下であった。
実施例と比較例の配線基板のフィルドビアめっきの表面を観察したところ、実施例ではめっきボイドは観察されなかったが、比較例では、銅箔の飛び出しが形成されている貫通孔の開口部が貫通孔内部よりも先に塞がれる傾向があり、貫通孔内部にめっきボイドが観察された。また、表裏面の貫通孔の開口位置の精度は、コンフォーマルレーザで形成した配線基板は±25umであったが、実施例の配線基板では±10um以下であった。
1.金属箔又は銅箔
1a.一方の金属箔又は銅箔
1b.他方の金属箔又は銅箔
2.絶縁層
3.貫通孔
4.めっき又はフィルドビアめっき
5.層間接続
6.プリプレグ
7.配線基板
8.両面金属箔張り積層板又は両面銅箔張り積層板
1a.一方の金属箔又は銅箔
1b.他方の金属箔又は銅箔
2.絶縁層
3.貫通孔
4.めっき又はフィルドビアめっき
5.層間接続
6.プリプレグ
7.配線基板
8.両面金属箔張り積層板又は両面銅箔張り積層板
Claims (3)
- 直径0.075mm以下のドリルを用いたドリル加工により、絶縁層の表裏面に金属箔が配置された両面金属箔張り積層板に貫通孔を形成する工程(a)と、フィルドビアめっきにより、前記貫通孔にめっきを充填した層間接続を形成する工程(b)と、前記両面金属箔張り積層板の表面に配線を形成する工程(c)と、を有する配線基板の製造方法。
- 請求項1において、工程(a)では、ドリル加工が、金属箔張り積層板の一方の面からのみ行われる配線基板の製造方法。
- 請求項1又は2の配線基板の製造方法によって製造される配線基板であって、前記層間接続が、前記表裏面の金属箔の開口と、前記表裏面の一方の金属箔の開口から他方の金属箔の開口に到る断面がストレートな内壁を有し、直径が0.075mm以下の貫通孔と、前記貫通孔に充填されためっきと、を有する配線基板。
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Cited By (2)
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CN106973509A (zh) * | 2017-04-27 | 2017-07-21 | 柏承科技(昆山)股份有限公司 | Pcb胶片填胶增层方法 |
WO2022202493A1 (ja) * | 2021-03-26 | 2022-09-29 | ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社 | プリント基板、プリント基板の製造方法、固体撮像装置及び電子機器 |
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WO2022202493A1 (ja) * | 2021-03-26 | 2022-09-29 | ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社 | プリント基板、プリント基板の製造方法、固体撮像装置及び電子機器 |
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