JP2016024175A - 試料分析装置 - Google Patents

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JP2016024175A JP2014151145A JP2014151145A JP2016024175A JP 2016024175 A JP2016024175 A JP 2016024175A JP 2014151145 A JP2014151145 A JP 2014151145A JP 2014151145 A JP2014151145 A JP 2014151145A JP 2016024175 A JP2016024175 A JP 2016024175A
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亨 山口
田窪 健二
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Abstract

【課題】試料の大きさや位置によらず、試料から発せられる光を最大限、検出器で検出することができる試料分析装置を提供すること。
【解決手段】出射光反射面駆動部10は、大きさ検出部9によって検出された、測定位置に位置する試料8の大きさに基づき、出射光集光反射部32の位置を変更する。このように、試料8の高さに応じて出射光集光反射部32の位置を変更することにより、試料8から出射された光が光検出器4で十分に検出でき、高精度の分析が可能になる。
【選択図】図1

Description

本発明は、赤外分光測定法等を用いて非接触で試料を分析する試料分析装置に関する。
赤外分光測定法等を用いて非接触で試料を分析する試料分析装置は、様々な場面で用いられる。例えば、シュレッダー処理されたエアコン、テレビ、洗濯機等の廃棄家電製品から再利用可能な樹脂片(シュレッダー片)を回収する際に使用される樹脂識別装置は一種の試料分析装置といえる。
廃棄された家電製品から回収される樹脂片には、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン(PS)、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)といった様々な種類の樹脂が含まれている。そこで、樹脂片に近赤外光や中赤外光を照射したときの該樹脂片の吸収率又は反射率の波長依存性に基づき樹脂の種類を識別する樹脂識別装置が知られている。上記樹脂識別装置では、ベルトコンベア上に載置されて移動する樹脂片に光源から発せられた赤外光を照射し、そのときに該樹脂片から発せられる拡散反射光を赤外検出器で検出してフーリエ変換等の信号処理を行うことによりスペクトルを得て、そのスペクトル形状等から該樹脂片の種類を識別する(特許文献1)。
このような樹脂識別装置においては、樹脂片から発せられた拡散反射光は凹面ミラーにより反射された後、赤外検出器等の光検出器に集光され、検出される。この場合、樹脂片から発せられた拡散反射光を光検出器に集光させるためには、拡散反射光の出射位置、つまり樹脂片の表面の位置、凹面ミラー、及び光検出器の相対位置を適切に設定しておく必要がある。しかし、シュレッダー処理された樹脂片の大きさは一様ではなく、そのため、試料によって拡散反射光が出射する位置も様々である。
そこで、特許文献1では、樹脂片から発せられた拡散反射光を受ける凹面ミラーを複数配置している。特許文献1の樹脂識別装置では、これら複数の凹面ミラーが、それぞれの焦点位置が異なる位置に存在するように配置されており、樹脂片の大きさが異なる場合でも該樹脂片から発せられる拡散反射光が光検出器に集光するようにしている。
特開2012-103026号公報
樹脂片から発せられた拡散反射光を受ける凹面ミラーを複数設け、それらの焦点を異なる位置に配置したとしても、それら焦点の位置にない樹脂片から発せられる拡散反射光を光検出器に集光させることができない。このため、一部の樹脂片については正確な分析をすることができない。
本発明が解決しようとする課題は、試料の大きさや位置によらず、試料から発せられる光を最大限、検出器で検出することができる試料分析装置を提供することである。
上記課題を解決するために成された本発明に係る試料分析装置は、
測定位置に位置する試料からの出射光を検出する光検出器を備える試料分析装置において、
a) 前記試料の大きさを検出する大きさ検出部と、
b) 前記試料からの出射光を反射して前記光検出器へ集光する出射光集光反射部と、
c) 前記大きさ検出部によって検出された、前記試料の大きさに基づき、前記出射光集光反射部の反射面の位置を変更する出射光反射面駆動部と
を備えることを特徴とする。
前記大きさ検出器で検出される「大きさ」とは、前記測定位置にある前記試料と前記出射光集光反射部の反射面との間の距離を設定できるものであれば良く、例えば、前記出射光集光反射部の反射面が試料の上部に位置する場合は、前記大きさ検出器で検出される「大きさ」は前記試料の高さである。
前記出射光反射面駆動部による前記反射面の位置の変更は、前記出射光集光反射部の角度を変えること、又は前記出射光集光反射部を平行移動させること、のいずれか、又は双方により行うことができる。
本発明に係る試料分析装置は更に、
d) 光源部と、
e) 前記光源部からの照射光を、前記測定位置に位置する前記試料に向けて反射し、集光する照射光集光反射部と、
f) 前記大きさ検出部によって検出された、前記測定位置に位置する前記試料の大きさに基づき、前記照射光集光反射部の反射面の位置を変更する照射光反射面駆動部と
を備えるように構成してもよい。
また、本発明に係る試料分析装置は、
測定位置に位置する試料からの出射光を検出する光検出器を備える試料分析装置において、
a) 前記試料の大きさを検出する大きさ検出部と、
b) 前記測定位置に位置する前記試料からの出射光を反射して前記光検出器へ集光する出射光集光反射部と、
c) 光源部と、
d) 前記光源部からの照射光を、前記測定位置に位置する前記試料に向けて反射し、集光する照射光集光反射部と、
e) 前記大きさ検出部によって検出された、前記測定位置に位置する前記試料の大きさに基づき、前記照射光集光反射部の反射面の位置を変更する照射光反射面駆動部と
を備えるように構成することもできる。
前記照射光反射面駆動部による前記反射面の位置の変更は、前記照射光集光反射部の角度を変えること、又は前記照射光集光反射部を平行移動させること、のいずれか、又は双方により行うことができる。
本発明に係る試料分析装置によれば、試料の大きさや位置によらず、試料から発せられる光を最大限、検出器で検出することができ、試料の分析を高精度に行うことができる。
本発明の第1実施例である樹脂識別装置の概略構成図。 レーザ変位計からなる検出器と樹脂片の位置関係を示す概略構成図(a)及び検出信号の一例を示す図(b)。 第1実施例における樹脂片の検出から樹脂種の判別、分別までの流れを示す図。 第1実施例において異なる高さの樹脂片に赤外光を照射した様子を示す図((a)〜(c))と、出射光反射面駆動部により出射側パラボラミラーを回転させた様子を示す図((b’)と(c’))。 Zemax(登録商標)で用いたモデル図。 Zemax(登録商標)によるシミュレーション結果の図。 第1実施例で樹脂種の判定が可能か否かを実測した結果の図。 本発明の第2実施例である樹脂識別装置の概略構成図。 第2実施例において異なる高さの樹脂片に赤外光を照射した様子を示す図((a)〜(c))と、照射光反射面駆動部により照射側パラボラミラーを回転させた様子を示す図((b’)と(c’))。 本発明の第3実施例である樹脂識別装置の概略構成図。 第3実施例において異なる高さの樹脂片に赤外光を照射した様子を示す図((a)〜(c))と、出射光反射面・照射光反射面駆動部により照射側パラボラミラー及び出射側パラボラミラーを平行移動させてその照射エリア・出射エリアを変更した様子を示す図((b’)と(c’))
以下、本発明に係る試料分析装置を樹脂識別装置に適用した3つの実施例について図面を参照して説明する。
図1は本発明の第1実施例に係る樹脂識別装置の概略構成図である。図1に示すように、この樹脂識別装置は、光源部1と、赤外干渉計2と、入出射光学系3と、MCT(HgCdTe)検出器等である赤外検出器4と、赤外検出器4で検出された信号を処理して反射スペクトルを算出するフーリエ変換処理部5と、反射スペクトルデータを用いて樹脂種を識別する樹脂識別部6とを備える。
光源部1は、波数400〜8000cm-1程度の範囲の赤外光を発する赤外光源11、集光鏡12、14、アパーチャ13等から構成されている。赤外干渉計2は、ハーフミラー21、固定鏡22、モータ等からなる駆動部24により往復駆動される移動鏡23等を備え、赤外干渉光を出射する。入出射光学系3は、ベルトコンベア7上に載置されて移動する樹脂片8に、所定の測定位置で赤外干渉光を照射する照射側パラボラミラー31(照射光集光反射部に相当)、樹脂片8からの拡散反射光(以下、反射光ともいう。)を取り出す出射側パラボラミラー32(出射光集光反射部に相当)、取り出された反射光を収束させつつ赤外検出器4へ送る検出側パラボラミラー33等から構成されている。
また、樹脂識別装置は、赤外干渉計2で生成された赤外干渉光の進行方向を調整して照射側パラボラミラー31に入射させる3枚の平面鏡101〜103、ベルトコンベア7の始点及び終点に配置されたサンプル供給・整列部71及びサンプル選別部72、ベルトコンベア7上を測定位置に向かって移動する樹脂片8の高さを検出するサンプル検出器9(大きさ検出部に相当)、サンプル検出器9が検出した樹脂片8の高さに基づいて出射側パラボラミラー32を回転させる出射光反射面駆動部10等を備える。サンプル供給・整列部71によって、樹脂片8は1個ずつ間隔をおいて検出位置を通過するように整列されてベルトコンベア7上に供給される。
サンプル検出器9は例えば図2(a)に示すようにレーザ変位計91と、レーザ変位計91の検出信号に基づき樹脂片8が通過したこと等を判別する判別部92及び該検出信号に基づき樹脂片8の高さを算出する高さ算出部93を備える。レーザ変位計91は、上方からベルトコンベア7上を樹脂片8が通過する領域(以下、「試料検出領域」という)に向かってレーザ光を出射し、その反射光受光位置から算出した対象物までの距離情報に基づき樹脂片8の通過を検知する。樹脂片8は、シュレッダーにより破砕された樹脂片である。同一条件で破砕された樹脂片であれば、その高さはある一定の範囲内(Zmean±ΔZ)にあることが統計的に分かっている。従って、レーザ変位計91から出射されたレーザ光がベルトコンベア7上に照射されたときの距離情報を高さ「0」とすると、樹脂片8に照射されたときの反射光の距離情報は高さ「Z」となる。このため、例えば図2(b)に示すように、高さ[Zmean−ΔZ]を閾値として、これを超えた場合、レーザ変位計91の下部を樹脂片8が通過していることを判別することができる。
また、レーザ変位計からの出力高さが閾値を上回った時間、つまり樹脂片8が試料検出領域に進入した「サンプルIn」の時刻tinから試料検出領域を出た「サンプルOut」の時刻toutまでの間の差分時間 Δtsamに、樹脂片8の移動速度vを乗じた値「vΔtsam」は樹脂片8の移動方向における長さに相当する。樹脂片8の高さと同様、移動方向の樹脂片8の長さは、統計的にある一定の範囲内(Xmean±ΔX)にあるため、判別部92は、vΔtsamが[Xmean+ΔX]よりも大きい場合には、一連の樹脂片8には複数の樹脂片8が連なっていると判別し、vΔtsamが[Xmean+ΔX]以下の場合には、一連の樹脂片が1個の樹脂であると判別する。すなわち、測定光の反射光から得られた距離が所定値よりも大になる時間に基づき樹脂片の大きさを求めている。なお、上記では、樹脂片8の高さの範囲を「Zmean±ΔZ」、移動方向における樹脂片8の長さの範囲を「Xmean±ΔX」としたが、両範囲は必ずしも異なるわけではなく、同じであっても良い。
判別部92によって樹脂片8が1個であると判別されると、高さ算出部93は、該樹脂片8が試料検出領域を通過している間のレーザ変位計91の検出信号に基づき樹脂片8の高さを算出する。この場合、レーザ変位計91から求められた複数の高さの値の平均値や中間値、あるいは最大値又は最小値を樹脂片8の高さとすることができる。高さ算出部93によって求められた樹脂片8の高さ情報は出射光反射面駆動部10に入力される。その結果、出射光反射面駆動部10は出射側パラボラミラー32を回転させて該パラボラミラー32の反射面の向きを変更する、
次に、本実施例に係る樹脂識別装置の概略的な動作を説明する。
サンプル供給・整列部71からベルトコンベア7上に樹脂片8が供給されると、該樹脂片8は所定の速度でベルトコンベア7上を移動する。このとき、ベルトコンベア7上を移動する樹脂片8は、測定位置に至るまでの領域である試料検出領域を通過する際にサンプル検出器9からレーザ光が照射され、樹脂片8が検出される。サンプル検出器9の検出結果は樹脂識別部6と出射光反射面駆動部10に送られる。
サンプル検出器9から樹脂片8の高さ情報が送られた出射光反射面駆動部10は、樹脂片8の表面からの拡散反射光が赤外検出器4に集光するように、その高さ情報に基づき出射側パラボラミラー32を回転させて、その反射面の向きを変更する。
一方、光源部1から赤外干渉計2に波数400〜8000cm-1程度の範囲の赤外光が導入されると、該赤外光はハーフミラー21で分割され、移動鏡23と固定鏡22に入射する。その後、移動鏡23と固定鏡22で反射された赤外光は、それぞれハーフミラー21に戻り、再び合ーされることで赤外干渉光が生成される。この赤外干渉光は入出射光学系3を介してベルトコンベア7上の測定位置に照射される。
測定位置を樹脂片8が通過するとき、該樹脂片8に含有される成分に応じて赤外干渉光のうちの特定の波長は吸収され、それ以外は反射する。赤外検出器4は、樹脂片8からの赤外干渉光の反射光の強度を検出し、その検出信号をフーリエ変換処理部5に送る。フーリエ変換処理部5は、赤外検出器4の検出信号をフーリエ変換処理し、反射スペクトルを作成する。赤外干渉光は移動鏡23の移動に伴って強度が変化する光であるから、反射光も同様に強度変化する。そこで、移動鏡23の移動に伴う反射光の強度変化に基づき樹脂片のインターフェログラムを求め、フーリエ変換処理部5はインターフェログラムをフーリエ変換して時間軸を周波数軸に変換することにより、所定の波数範囲の反射スペクトルを取得する。
樹脂識別部6はこの反射スペクトルから、識別すべき樹脂が有する吸収スペクトルを反映した特徴的且つ典型的なスペクトル形状が得られる1つ又は複数の波数域群の反射スペクトル形状を元に、前記樹脂片8が識別すべき樹脂と一致するか否かを判定してその判定結果に応じて樹脂片8の種類を識別する。なお、この識別には、反射スペクトルをクラマース・クローニッヒ変換することで得られる吸収スペクトルを用い、複数の特定の波数におけるピークの有無を判定してその判定結果に応じて樹脂片の種類を識別することもできる。
以下では図3を参照しながら、樹脂片8全体の反射スペクトルを得るタイミング、並びにサンプル選別部72による樹脂片8の選別のタイミングについて説明する。ベルトコンベア7の移動速度をv、サンプル検出器9のレーザ光の照射位置から測定位置までの距離をLdetとすると、サンプル検出器9の検出信号が閾値を上回った時点である「サンプルIn」の時刻tinから、時間Ldet/v遅延した後に樹脂片8は測定位置に進入し、その後、サンプル検出器9の検出信号が閾値を下回った時点である「サンプルOut」の時刻toutから時間Ldet/v遅延した後に測定位置を通過する。従って、樹脂片8が測定位置に進入してから該測定位置を通過するまでのタイミングで受信した赤外検出器4の検出信号をフーリエ変換すれば、樹脂片8全体の反射スペクトルを得ることができる。
樹脂種の識別結果から樹脂片8が回収対象樹脂であると判断されると、サンプル選別部72は、例えば圧縮エアノズルから圧縮エアを吹き出して樹脂片8を回収対象ボックス111に吹き飛ばして選別する。測定位置からベルトコンベア7の末端までの距離をLselとすると、「サンプルOut」の時刻toutから時間Ldet/v+Lsel/v遅延した後に樹脂片8を吹き飛ばす。一方、非回収対象樹脂であると判断されると、圧縮エアは噴出されず、樹脂片8は非回収対象ボックス112に自然落下する。
本実施例で特徴的なのは、測定位置にある樹脂片8の高さに応じて出射側パラボラミラー32を回転させて、樹脂片8の表面からの拡散反射光が赤外検出器4に集光するようにした点である。
上述したように、樹脂片8の高さは一定の範囲内(Zmean±ΔZ)でばらついているため、出射側パラボラミラー32の反射面の向きを固定すると、測定位置にある樹脂片8の全てについて、その表面上で照射側パラボラミラー31から照射される光線束B1の照射エリアと、樹脂片8の表面から出射して、出射側パラボラミラー32に入射する光線束のうち、赤外検出器4で受光可能な光線束B2の出射エリアを重ねることは不可能である。光線束B1の照射エリアと光線束B2の出射エリアが重なっていない場合、樹脂片8の表面からの拡散反射光を赤外検出器4に集光させることができないため、高精度の分析を行うことができない。
図4(a)〜(c)は、樹脂片8の高さが異なる場合の照射側パラボラミラー31から照射される光線束B1と、樹脂片8の表面から出射して、出射側パラボラミラー32に入射する光線束のうち、赤外検出器4で受光可能な光線束B2との関係を説明するための図である。図4(a)は、樹脂片8の表面上で、光線束B1の照射エリアと光線束B2の出射エリアが重なっている場合を示す。この場合、出射側パラボラミラー32に向かって入射した拡散反射光は、赤外検出器4に向けて反射され、集光する。一方、図4(b)や(c)に示すように、樹脂片8の高さが図4(a)よりも高い場合や低い場合、光線束B1の照射エリアと光線束B2の出射エリアが重ならないため、樹脂片8の表面からの拡散反射光(その一例を破線で示す。)を赤外検出器4において検出することができない。
これに対して、本実施例では、樹脂片8の高さに基づき出射側パラボラミラー32を回転させて光線束B2の出射エリアを移動し、光線束B1の照射エリアと重なるようにした(図4(b’)(c’)参照)。このような構成により、出射側パラボラミラー32に入射した樹脂片8からの拡散反射光を赤外検出器4に向けて反射させることができるため、樹脂片8の高精度の分析が可能となる。
以下では光線シミュレーションソフトZemax(登録商標)による出射光反射面駆動部10のシミュレーション結果について説明する。Zemaxで用いたモデルを図5に示す。本シミュレーションにおける照射側パラボラミラー31と出射側パラボラミラー32の焦点距離は 101.6 mm、挟み角の初期値は 17.5°である。照射側パラボラミラー31の焦点位置からの、樹脂片8の表面の高さ方向のずれをLとしている。
出射側パラボラミラー32が出射光反射面駆動部10によって回転された場合の出射側パラボラミラーの挟み角をθすると、θはLの式((1)式)として表せる。
Figure 2016024175
また、本シミュレーションにおける光源サイズは 4.7 mm × 7 mm、集光鏡14の焦点距離は 60 mm、検出側パラボラミラー33の焦点距離は 50.8 mm、赤外検出器4のサイズは 1 mm角とした。
図6にLを変化させた場合の、赤外検出器4で検出される光量のシミュレーション結果を示す。出射側パラボラミラー32を固定している場合には、Lが -6 mm以下と 20 mm 以上において赤外検出器4の出力が 0 となった。このことから、Lが -6 mm 〜 20 mm の範囲を超えると、出射側パラボラミラー32からの反射光が赤外検出器4に入射しないことが分かる。一方、出射側パラボラミラー32をLに応じて回転させ、該パラボラミラー32の挟み角を式(1)で表されるθとした場合には、Lが-80 mm 以下及び 40 mm以上でも赤外検出器4の出力が 0 とはならなかった。
図7に、黒色ポリプロピレン(PP)からなる樹脂片8について、樹脂片8の高さ方向のずれLを変化させた場合に、樹脂片8がPPであると判定可能か否かを実測した結果を示す。図7の縦軸に示す判定指標値とは、あらかじめ取得してあるPPリファレンススペクトルとのPP吸収ピークについての相関値を元に算出したものであり、値が 4 以上であれば現行のアルゴリズムでPPと判定する。また、ここでは、θは、(1)式で表される値ではなく、ずれLが属する範囲に対応する代表的な固定角(回転角1、17.5°、回転角2、回転角3)を用いた。この固定角は以下の関係にある。
回転角1< 17.5°< 回転角2 < 回転角3 (2)
出射側パラボラミラー32の挟み角θを17.5°に固定した場合、Lが -4 mm以下と 10 mm以上では、樹脂片8はPPと判定されない。一方、Lが-4 mm以下、あるいは10 mm以上であっても出射側パラボラミラー32を回転させ、挟み角θを上述の3種類の固定角(回転角1〜3)のいずれかに変更することにより、-9 mm 以上 35 mm以下で樹脂片8はPPと判定された。
以上より、Lに応じて出射側パラボラミラー32を回転させ、該パラボラミラー32の挟み角θを適宜の値に変更することにより、樹脂片8の樹脂の種類を判定可能なLの範囲を広げることができる。
図8に本発明の第2実施例に係る樹脂識別装置の概略構成図を示す。試料表面からの拡散反射光を赤外検出器4に集光するため、第1実施例においては出射光反射面駆動部10により出射側パラボラミラー32を回転させたが、第2実施例においては照射光反射面駆動部20により照射側パラボラミラー31を回転させる。以下、照射光反射面駆動部20による照射側パラボラミラー31の動作について説明する。その他の構成は実施例1と同様なため説明を省略する。
図9に、樹脂片8の高さが異なる場合にその高さに応じて照射側パラボラミラー31を回転させたときの様子を示す。図9(a)〜図9(c)はそれぞれ図4(a)〜図4(c)に対応する。第1実施例と同様、照射側パラボラミラー31の挟み角を固定すると、樹脂片8の高さによっては樹脂片8の表面からの拡散反射光を赤外検出器4において検出することができない(図9(b)(c)参照)。
これに対して本実施例では、樹脂片8の高さに応じて照射側パラボラミラー31を回転させて樹脂片8の表面における光線束B1の照射エリアを移動させる。これにより、光線束B1の照射エリアと光線束B2の出射エリアを重ならせることができる(図9(b’)(c’)参照)。このような構成により、第1実施例と同様に樹脂片8から出射側パラボラミラー32に入射した拡散反射光を赤外検出器4に向けて反射させることができるため、樹脂片8の高精度の分析が可能となる。
図10に本発明の第3実施例に係る樹脂識別装置の概略構成図を示す。本実施例は、非軸角度が110°のパラボラミラーを照射側パラボラミラー31及び出射側パラボラミラー32として用いた例である。照射側パラボラミラー31と出射側パラボラミラー32は、いずれも反射面が下を向いており、反射面と反対側の端部が所定の間隔をおいて対向するように配置されている。照射側パラボラミラー31と出射側パラボラミラー32は、測定位置にある樹脂片8の高さに応じて、出射光反射面・照射光反射面駆動部30によって光軸上で平行移動するようになっている。以下では、出射光反射面・照射光反射面駆動部30による照射側パラボラミラー31と出射側パラボラミラー32の制御について説明し、その他の点については実施例1と同様なため説明を省略する。
図11に、樹脂片8の高さが異なる場合にその高さに応じて照射側パラボラミラー31と出射側パラボラミラー32を同時に反対方向に平行移動させて、その間隔を変化させた時の様子を示す。図11(a)〜図11(c)はそれぞれ図4(a)〜図4(c)に対応する。照射側パラボラミラー31と出射側パラボラミラー32の間隔を固定すると、樹脂片8の高さによっては樹脂片8の表面からの拡散反射光を赤外検出器4において検出することができない(図11(b)(c)参照)。
これに対して本実施例においては、サンプル検出器9によって検出された樹脂片8の高さに応じて、出射光反射面・照射光反射面駆動部30が照射側パラボラミラー31と出射側パラボラミラー32を、反対方向に同時に平行移動させ、樹脂片8の表面における光線束B1の照射エリアと光線束B2の出射エリアを同時に移動させる。これにより、光線束B1の照射エリアと光線束B2の出射エリアを重ならせることができる。図11(b’)に、照射側パラボラミラー31と出射側パラボラミラー32の間隔を狭めて、光線束B1の照射エリアと光線束B2の出射エリアを重ならせた様子を示す。図11(c’)には、逆に照射側パラボラミラー31と出射側パラボラミラー32の間隔を広げて、光線束B1の照射エリアと光線束B2の出射エリアを重ならせた例を示す。
このような構成においても、樹脂片8から出射される拡散反射光を赤外検出器に入射させることができる。
本実施例においては、出射光反射面・照射光反射面駆動部30により、試料表面からの拡散反射光を赤外検出器4に集光するため、照射側パラボラミラー31と出射側パラボラミラー32を平行移動させたが、平行移動させると共に回転させても構わない。
また、上記各実施例では、いずれも樹脂識別装置を例に挙げて説明したが、本発明は樹脂識別装置に限定されるものではない。例えば、FDA(米国食品医薬品局)が提唱する医薬品の製造管理手法であるPAT(Process Analytical Technology)において使用される近赤外分光分析(NIR)装置等にも適用可能である。
1…光源部
11…赤外光源
12、14…集光鏡
13…アパーチャ
2…赤外干渉計
21…ハーフミラー
22…固定鏡
23…移動鏡
24…駆動部
3…入出射光学系
31…照射側パラボラミラー
32…出射側パラボラミラー
33…検出側パラボラミラー
4…赤外検出器
5…フーリエ変換処理部
6…樹脂識別部
7…ベルトコンベア
71…サンプル供給・整列部
72…サンプル選別部
8…樹脂片
9…サンプル検出器
91…レーザ変位計
92…判別部
93…高さ算出部
94…発光部
95…受光部
10…出射光反射面駆動部
20…照射光反射面駆動部
30…出射光反射面・照射光反射面駆動部

Claims (7)

  1. 測定位置に位置する試料からの出射光を検出する光検出器を備える試料分析装置において、
    a) 前記試料の大きさを検出する大きさ検出部と、
    b) 前記測定位置に位置する前記試料からの出射光を反射して前記光検出器へ集光する出射光集光反射部と、
    c) 前記大きさ検出部によって検出された、前記測定位置に位置する前記試料の大きさに基づき、前記出射光集光反射部の反射面の位置を変更する出射光反射面駆動部と
    を備えることを特徴とする試料分析装置。
  2. 前記出射光反射面駆動部が、前記出射光集光反射部の角度を変えること
    を特徴とする請求項1に記載の試料分析装置。
  3. 前記出射光反射面駆動部が、前記出射光集光反射部を平行移動させること
    を特徴とする請求項1又は2に記載の試料分析装置。
  4. d) 光源部と、
    e) 前記光源部からの照射光を、前記測定位置に位置する前記試料に向けて反射し、集光する照射光集光反射部と、
    f) 前記大きさ検出部によって検出された、前記測定位置に位置する前記試料の大きさに基づき、前記照射光集光反射部の反射面の位置を変更する照射光反射面駆動部と
    を備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の試料分析装置。
  5. 測定位置に位置する試料からの出射光を検出する光検出器を備える試料分析装置において、
    a) 前記試料の大きさを検出する大きさ検出部と、
    b) 前記測定位置に位置する前記試料からの出射光を反射して前記光検出器へ集光する出射光集光反射部と、
    c) 光源部と、
    d) 前記光源部からの照射光を、前記測定位置に位置する前記試料に向けて反射し、集光する照射光集光反射部と、
    e) 前記大きさ検出部によって検出された、前記測定位置に位置する前記試料の大きさに基づき、前記照射光集光反射部の反射面の位置を変更する照射光反射面駆動部と
    を備えることを特徴とする試料分析装置。
  6. 前記照射光反射面駆動部が、前記照射光集光反射部の角度を変えること
    を特徴とする請求項4又は5に記載の試料分析装置。
  7. 前記照射光反射面駆動部が、前記照射光集光反射部を平行移動させること
    を特徴とする請求項4〜6のいずれかに記載の試料分析装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109552043A (zh) * 2018-12-26 2019-04-02 华北理工大学 采用近红外光酒精检测的汽车防酒驾装置以及防酒驾方法

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