JP2016023738A - 回転機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】スラスト動圧発生溝が設けられる抜け止め機構を備えることによる性能低下を抑えることができる回転機器を提供する。【解決手段】回転機器100は、回転軸Rに沿って延在するシャフト26を含む軸体と、シャフト26を環囲するスリーブ44を含む軸受体と、を備える。軸体と軸受体との隙間には潤滑剤52の保持を許容する軸受隙間が形成される。軸体と軸受体のいずれかには、軸方向に互いに離間して第1ラジアル動圧発生溝68と第2ラジアル動圧発生溝70とが設けられる。軸体と軸受体のいずれかには、軸方向において、第1ラジアル動圧発生溝68と第2ラジアル動圧発生溝70の間の位置に第2スラスト動圧発生溝78が設けられる。【選択図】図2
Description
本発明は、記録ディスクを回転させる回転機器に関する。
回転機器の一例としてハードディスクドライブなどのディスク駆動装置がある。ディスク駆動装置は、小型・薄型・軽量化が進み、種々の電子機器に搭載されている。特に、ノートパソコンや録画装置などの電子機器への搭載が進んでいる。従来では例えば特許文献1に記載のディスク駆動装置が提案されている。
特許文献1に記載されるようなディスク駆動装置では、回転体が固定体から抜け落ちるのを抑止するため、ステータコアの内側の領域で回転体に接着固定される抜け止め機構を備える。抜け止め機構にはスラスト動圧発生溝が設けられ、したがって抜け止め機構はスラスト動圧軸受の一部も構成している。このような抜け止め機構は、接着面積を大きくするために大型化される傾向にある。抜け止め機構が大型化されると、その分ステータコアの内径が大きくなり突極の半径方向寸法が短くなりうる。突極の半径方向寸法が短くなると突極に巻けるコイル量が減少してモータのトルクが低下し、回転の不安定化を招く懸念がある。
このような課題は、ディスク駆動装置に限らず他の種類の回転機器でも起こりうる。
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、スラスト動圧発生溝が設けられる抜け止め機構を備えることによる性能低下を抑えうる回転機器を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の回転機器は、回転軸に沿って延在するシャフトを含む軸体と、シャフトを環囲するスリーブを含む軸受体と、を備える。軸体と軸受体との隙間には潤滑流体の保持を許容する軸受隙間が形成され、軸体と軸受体のいずれかには、軸方向に互いに離間してラジアル動圧発生溝と別のラジアル動圧発生溝とが設けられ、軸体と軸受体のいずれかには、軸方向において、ラジアル動圧発生溝と別のラジアル動圧発生溝の間の位置にスラスト動圧発生溝が設けられる。
本発明の別の態様もまた、回転機器である。この回転機器は、回転軸に沿って延在するシャフトを含む軸体と、シャフトを環囲するスリーブを含む軸受体と、を備える。シャフトは、大径部と大径部より小径の小径部とを連結する連結面を有する。スリーブは、大径部を囲む大径環囲部と、小径部を囲む小径環囲部と、大径環囲部と小径環囲部とを連結し連結面と軸方向に対向する対向面と、を有する。軸体と軸受体との間には潤滑流体の保持を許容する軸受隙間が形成され、軸体と軸受体のいずれかには、スラスト動圧発生溝が設けられ、軸体と軸受体のいずれかには、ラジアル動圧発生溝が設けられる。
なお、以上の構成要素の任意の組み合わせや、本発明の構成要素や表現を方法、装置、システムなどの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、スラスト動圧発生溝が設けられる抜け止め機構を備えることによる性能低下を抑えうる回転機器を提供することができる。
以下、各図面に示される同一または同等の構成要素、部材には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、各図面における部材の寸法は、理解を容易にするために適宜拡大、縮小して示される。また、各図面において実施の形態を説明する上で重要ではない部材の一部は省略して表示する。
実施の形態に係る回転機器は、ディスク駆動装置、特に磁気記録ディスクを搭載しそれを回転駆動するハードディスクドライブとして好適に用いられる。
(第1の実施の形態)
図1(a)、(b)は、第1の実施の形態に係る回転機器100を示す。図1(a)は回転機器100の上面図である。図1(b)は回転機器100の側面図である。図1(a)では、回転機器100の内側の構成を示すため、トップカバー2を外した状態が示される。回転機器100は、固定体と、固定体に対して回転する回転体と、回転体に取り付けられる磁気記録ディスク8と、データリード/ライト部10と、を備える。固定体は、シャーシ4と、トップカバー2と、6つのねじ20と、を含む。回転体は、クランパ36と、ディスク固定用ねじ38と、を含む。
以降シャーシ4に対して回転体が搭載される側を上側として説明する。また、磁気記録ディスク8の回転軸Rに平行な方向を軸方向、回転軸Rに垂直な平面上で回転軸Rを通る任意の方向を半径方向とし、半径方向において回転軸Rから遠い方を外周側、回転軸Rに近い方を内周側とし、回転軸Rを中心とし回転軸Rに垂直な円の円周に沿った方向を周方向として説明する。これらの表記は、回転機器100が使用される姿勢を制限するものではなく、回転機器100は任意の姿勢で使用され得る。
図1(a)、(b)は、第1の実施の形態に係る回転機器100を示す。図1(a)は回転機器100の上面図である。図1(b)は回転機器100の側面図である。図1(a)では、回転機器100の内側の構成を示すため、トップカバー2を外した状態が示される。回転機器100は、固定体と、固定体に対して回転する回転体と、回転体に取り付けられる磁気記録ディスク8と、データリード/ライト部10と、を備える。固定体は、シャーシ4と、トップカバー2と、6つのねじ20と、を含む。回転体は、クランパ36と、ディスク固定用ねじ38と、を含む。
以降シャーシ4に対して回転体が搭載される側を上側として説明する。また、磁気記録ディスク8の回転軸Rに平行な方向を軸方向、回転軸Rに垂直な平面上で回転軸Rを通る任意の方向を半径方向とし、半径方向において回転軸Rから遠い方を外周側、回転軸Rに近い方を内周側とし、回転軸Rを中心とし回転軸Rに垂直な円の円周に沿った方向を周方向として説明する。これらの表記は、回転機器100が使用される姿勢を制限するものではなく、回転機器100は任意の姿勢で使用され得る。
磁気記録ディスク8は、直径が65mmのガラス製の2.5インチ型磁気記録ディスクであり、その中央の孔の直径は20mm、厚みは0.65mmである。磁気記録ディスク8は、図1では不図示のハブ28に搭載され、ハブ28の回転に伴って回転する。クランパ36は、ディスク固定用ねじ38によってハブ28の上面に圧着されると共に、磁気記録ディスク8をハブ28のディスク載置面に押しつける。
シャーシ4は、アルミニウムの合金をダイカストにより成型して形成される。シャーシ4は、回転機器100の底部を形成する平面視で略長方形状の底板部4aと、磁気記録ディスク8の載置領域を囲むように底板部4aの外周に沿って形成された外周壁部4bと、を有する。外周壁部4bの上面4cには、6つのねじ孔22が設けられる。シャーシ4は鋼板やアルミニウム板などからプレス加工により形成されてもよい。
データリード/ライト部10は、記録再生ヘッド(不図示)と、スイングアーム14と、ボイスコイルモータ16と、ピボットアセンブリ18と、を含む。記録再生ヘッドは、スイングアーム14の先端部に取り付けられ、磁気記録ディスク8にデータを記録し、磁気記録ディスク8からデータを読み取る。ピボットアセンブリ18は、スイングアーム14をシャーシ4に対してヘッド回転軸Sの周りに揺動自在に支持する。ボイスコイルモータ16は、スイングアーム14をヘッド回転軸Sの周りに揺動させ、記録再生ヘッドを磁気記録ディスク8の上面上の所望の位置に移動させる。ボイスコイルモータ16およびピボットアセンブリ18は、ヘッドの位置を制御する公知の技術を用いて構成される。
トップカバー2は、6つのねじ20を用いてシャーシ4の外周壁部4bの上面4cに固定される。6つのねじ20は、6つのねじ孔22にそれぞれ対応する。特にトップカバー2と外周壁部4bの上面4cとは、それらの接合部分から回転機器100の内側へリークが生じないように互いに固定される。ここで回転機器100の内側とは具体的には、シャーシ4の底板部4aと、シャーシ4の外周壁部4bと、トップカバー2と、で囲まれる清浄空間24である。この清浄空間24は密閉されるように、つまり外部からのリークインもしくは外部へのリークアウトが無いように設計される。清浄空間24は、パーティクルが除去された清浄な空気で満たされる。これにより、磁気記録ディスク8へのパーティクルなどの異物の付着が抑えられ、回転機器100の動作の信頼性が高められている。
図2は、図1(a)のA−A線断面図である。図2に示される断面は回転機器100の駆動部分の半断面に相当する。図2では、クランパ36およびディスク固定用ねじ38の表示は省略する。回転体はさらに、シャフト26と、ハブ28と、マグネット32と、を含む。固定体はさらに、ベース5と、コア支持部30と、ステータコア40と、コイル42と、スリーブ44と、ハウジング46と、絶縁シート48と、吸引プレート50と、フレキシブルプリント基板(FPC、Flexible printed circuits、以下FPCと称す)84と、を含む。回転体と固定体との隙間の一部に潤滑剤52が連続的に介在する。
ハブ28は、軟磁性を有する例えばSUS430等の鉄鋼材料を切削加工やプレス加工、またはプレス加工後に切削加工することにより形成され、略カップ状の所定の形状に形成される。ハブ28の表面の剥離を抑制するために、ハブ28の表面に例えば無電解ニッケルめっきなどの表面層形成処理を施してもよい。
ハブ28は、磁気記録ディスク8の中央孔8aに嵌るハブ突出部28aと、ハブ突出部28aよりも半径方向外側に設けられた載置部28bと、ハブ突出部28aの下面28jから下側に突出してハウジング46を環囲する下垂部28cと、を有する。磁気記録ディスク8は、載置部28bの上面であるディスク載置面28d上に載置される。磁気記録ディスク8は、クランパ36(図2では不図示)と載置部28bとに挟まれることによりハブ28に対して固定される。
載置部28bの下面28fの半径方向外側には、軸方向上向きに凹んだ環状のハブ凹部28gが形成される。別の言い方をすると、載置部28bの下面28fの半径方向内側には、ベース5に向けて突出する環状の凸部が形成されている。
シャフト26は、ハブ28の原材料よりも硬い、例えばSUS420J2等の鉄鋼材料を切削加工、研磨加工または研削加工することにより形成される。シャフト26は、回転軸Rを中心として延在する。シャフト26は、上側部分26eと、上側部分26eよりも大径の下側部分26fとを有する。ハブ突出部28aには、回転軸Rを中心とするシャフト孔28eが形成されている。上側部分26eの上端はこのシャフト孔28eに挿入され、接着または圧入もしくはそれらの併用により固定される。
マグネット32は、ハブ28の内側の円筒面に相当する円筒状内周面28hに接着固定される円筒状の部材である。マグネット32は、例えば、ネオジウム系希土類磁石材料を含む。マグネット32は、別の種類の希土類磁石材料やフェライト磁石材料を含んでもよい。マグネット32は、ポリアミド樹脂などのバインダーを含んでもよい。マグネット32は、ステータコア40の9本の突極40bと半径方向に対向する。マグネット32にはその周方向に12極の駆動用磁極が設けられる。マグネット32の表面には電着塗装やスプレー塗装などによる表面膜が設けられる。
ステータコア40は円環部40aとそこから半径方向外向きに伸びる9本の突極40bとを有する。ステータコア40は、例えば、厚さが0.1mm〜0.8mmの範囲の薄型電磁鋼板を2枚〜32枚の範囲で積層して形成される。本実施の形態では、ステータコア40は、厚さ0.35mmの薄型電磁鋼板を6枚積層しカシメにより一体化している。ステータコア40の表面には電着塗装や粉体塗装などによる表面膜が設けられる。ステータコア40の各突極40bにはコイル42が巻回される。このコイル42に3相の略正弦波状の駆動電流が流れることにより突極40bに沿って駆動磁束が発生する。なお、ステータコア40は、例えば焼結体など磁性を有する粉体を固化して形成してもよい。
コイル42は、ワイヤをステータコア40の突極40bのそれぞれに必要な回数だけ巻き付けることによって形成される。ワイヤは、ある突極40bに対して下側から巻き始められ、3相駆動においてその突極40bと同じ相を担うべき突極40bに連続して上側から巻き付けられる。巻き終わりのワイヤ(以下、「引き出しワイヤ86」と呼ぶ)は突極40bの下側に引き出される。
ベース5は、SUS303などの非磁性のステンレス鋼の母材を切削加工することにより形成される。なお、ベース5は、プレス加工により成形し、これを切削することにより形成されてもよい。ベース5は、ハウジング46を環囲する内側部分5aと、内側部分5aを環囲する中間部分5bと、中間部分5bを環囲する外側部分5cと、を含む。ベース5は、アルミニウム合金からシャーシ4と一体に形成されてもよい。
内側部分5aは、回転軸Rを中心とした環状のベース突出部5dを有する。ベース突出部5dは、ハウジング46を環囲するようにハブ28側に突出する。ステータコア40の円環部40aの中心孔40cがベース突出部5dの外周面5eに嵌合されることでステータコア40はベース5に対して固定される。特にステータコア40の円環部40aはベース突出部5dに圧入されもしくは隙間嵌めによって接着固定される。ステータコア40を固定する接着剤は蛍光体を含んでもよい。
中間部分5bは、ステータコア40、コイル42およびマグネット32と、軸方向で対向する。中間部分5bの上面5fは平坦な形状を有する。中間部分5bの上面5fのうちステータコア40およびコイル42と軸方向に対向する部分には、PET等の樹脂製の絶縁シート48が設けられる。
中間部分5bには、上面5fと、上面5fの反対側となる下面5hと、を連通する4つのワイヤ孔5iが形成されている。引き出しワイヤ86は、このワイヤ孔5iを通じてベース5の下面5h側に引き出される。
中間部分5bの半径方向外側には、回転軸Rを中心とした環状のベース凹部5gが形成される。ベース凹部5gは下向きに凹んでいる。ベース凹部5gの少なくとも一部は、マグネット32と軸方向で対向する。このベース凹部5gには、鉄などの磁性材料により形成された円環状の吸引プレート50が設けられる。吸引プレート50は、カシメや接着によりベース凹部5gの底部に固定される。ベース凹部5gおよび吸引プレート50は、吸引プレート50がベース凹部5gに収容されている状態において吸引プレート50の上面50aが中間部分5bの上面5fを超えて上側に突出しないよう構成される。吸引プレート50は磁力によりマグネット32と引き付け合うので、マグネット32には軸方向下向きの力が加わる。この力は回転体の回転中に回転体の浮き上がりを抑制する力となる。
外側部分5cは中間部分5bの上面5fよりも上側に突出するよう形成される。外側部分5cの一部はハブ凹部28gに進入する。これにより、外側部分5cと載置部28bとの隙間62は、比較的狭くなり、距離が長くなり、そして屈曲部を有することとなる。つまり、隙間62の通路抵抗は比較的大きくなる。そのため、隙間62は気液界面58(後述)から蒸発した潤滑剤52の蒸気に対するラビリンスとして機能し、気体となった潤滑剤52が磁気記録ディスク8に到達するのを抑制する。
ベース5の下面5hにはボトム凹部5mが形成される。ボトム凹部5mは上向きに凹んでいる。ボトム凹部5mには、FPC84の一部が収容される。引き出しワイヤ86は、ワイヤ孔5i上で折り曲げられ、ベース5の下面5hに沿って延在し、FPC84の対応する駆動配線と電気的に接続される。この接続は半田付けにより実現される。
コア支持部30は、ベース5よりも柔らかい材料、例えばポリアセタールやPBT(ポリブチレンテレフタレート)などの樹脂により形成される円筒状の部材である。コア支持部30は、下面30bが中間部分5bに当接した状態で、ベース突出部5dの外周面5eに例えば接着により固定される。ステータコア40をベース突出部5dに嵌める際、ステータコア40がコア支持部30の上面30aに当接するまでステータコア40をベース突出部5dに嵌める。そのため、ステータコア40は、コア支持部30によって支持される。
シャーシ4の底板部4aには、回転軸Rを中心とする貫通孔であるベース孔4dが形成される。ベース5は、外側部分5cが底板部4aの下面4g側からベース孔4dに嵌ることによってシャーシ4に対して固定される。ベース孔4dの周面には、半径方向内側に突出する環状の突出部4eが形成されている。外側部分5cをベース孔4dに嵌める際、外側部分5cの上面5jが突出部4eの下面4fに当接するまで外側部分5cをベース孔4dに挿入する。これにより、ベース5のシャーシ4に対する軸方向での位置決めが比較的容易となる。また、突出部4eは、載置部28bよりも半径方向外側の磁気記録ディスク8の部分と、ベース5の外側部分5cとの間に介在するよう設けられる。そのため、磁気記録ディスク8は、ベース5の外側部分5cの上面5jとは直接対向せず、シャーシ4の底板部4a(突出部4eを含む)の上面4mとだけ直接対向する。
ハウジング46は、円筒部46aと底部46bとが一体に形成された有底カップ形状を有し、その底部46bを下にしてベース5に対して固定される。円筒部46aは、上側外周面46eと、中間外周面46fと、下側外周面46gと、を有する。3つの外周面はこの順に上側から並んでいる。上側外周面46eは、下垂部28cの内周面28iと半径方向に対向する。下側外周面46gは、内側部分5aに設けられた回転軸Rを中心とする貫通孔5kに接着により固定される。これにより、ハウジング46がベース5に対して固定される。
スリーブ44は、ハウジング46の円筒部46aの内周面46cに例えば接着により固定される円筒状の部材である。スリーブ44は、上側環囲部44eと、上側環囲部44eよりも大きな内径を有する下側環囲部44fと、を有する。上側環囲部44eはシャフト26の上側部分26eを環囲し、下側環囲部44fはシャフト26の下側部分26fを環囲する。上側環囲部44eは、その内径がシャフト26の下側部分26fの外径よりも小さくなるよう形成される。これにより、上側環囲部44eの下面すなわち上側環囲部44eと下側環囲部44fとを連結する連結面44gと、シャフト26の下側部分26fの上面すなわち下側部分26fと上側部分26eとを連結する連結面26gと、は軸方向に対向する。特に、固定体の一部であるスリーブ44の連結面44gは、回転体の一部であるシャフト26の連結面26gの上側に位置する。したがって、連結面44gおよび連結面26gは、回転体が固定体から抜けるのを抑止する抜け止めとして機能する。
上側環囲部44eの上端には半径方向外向きに張り出した張出部44aが形成される。張出部44aの上面を含むスリーブ44の上面には、後述するように第1スラスト動圧発生溝74が形成される。したがって、張出部44aを設けることによって第1スラスト動圧発生溝74を回転軸Rから比較的遠い位置に形成することが可能となり、軸受剛性を高めることができる。
回転体の一部であるシャフト26およびハブ28と、固定体の一部であるスリーブ44およびハウジング46と、の隙間には潤滑剤52が充填される。潤滑剤52は蛍光体を含む。紫外線などの所定の光を潤滑剤52に照射すると、潤滑剤52は、蛍光体の作用により、照射された光とは別の波長の、例えば、青色や緑色の光を放出する。回転機器100の製造工程は、潤滑剤52の液面に所定の光を照射して、潤滑剤52の蛍光体の放射光を検出することよって潤滑剤52の液面の位置を検査する工程を含んでもよい。また、組み立てた後の回転機器100に所定の光を照射して、潤滑剤52の蛍光体の放射光を検出することよって潤滑剤52の漏れ出しを検査する工程を含んでもよい。
下垂部28cとハウジング46との間には、下垂部28cの内周面28iとハウジング46の上側外周面46eとの間の隙間54が下方に向けて徐々に広がる部分であるテーパシール56が形成される。特に下垂部28cの内周面28iは回転軸Rと略平行になるよう形成され、ハウジング46の上側外周面46eは下側となるほど小径となるよう形成されることにより、テーパシール56のテーパ形状が実現される。テーパシール56は潤滑剤52の気液界面58を有する。つまり、潤滑剤52の気液界面58は、下垂部28cの内周面28iおよびハウジング46の上側外周面46eの両方と接している。テーパシール56は、毛細管現象により潤滑剤52の漏れ出しを抑止する。
円筒部46aの中間外周面46fには、撥油剤が塗布される。上側外周面46eは上述したように下側となるほど小径となるよう形成され、中間外周面46fは下側になるほど大径となるよう形成され、下側外周面46gは回転軸Rと略平行になるよう形成される。つまり、中間外周面46fは、上側外周面46eおよび下側外周面46gと区別できるよう形成される。そのため、中間外周面46fは、撥油剤を塗布する位置を示すマークとして機能する。また、中間外周面46fは下側になるほど大径となるよう形成されるため、そこに塗布された撥油剤が垂れるのが抑止される。潤滑剤52の気液界面58から飛散した潤滑剤の少なくとも一部は、撥油剤にはじかれて気液界面58に戻るので、潤滑剤52の減少を抑えることができる。
スリーブ44の上側環囲部44eの内周面44edには、ヘリングボーン形状またはスパイラル形状の第1ラジアル動圧発生溝68が形成される。第1ラジアル動圧発生溝68は、上側環囲部44eの内周面44edの代わりにまたは上側環囲部44eの内周面44edに加えて、シャフト26の上側部分26eの外周面26ebに形成されてもよい。また、スリーブ44の下側環囲部44fの内周面44fdには、ヘリングボーン形状またはスパイラル形状の第2ラジアル動圧発生溝70が形成される。第2ラジアル動圧発生溝70は、下側環囲部44fの内周面44fdの代わりにまたは下側環囲部44fの内周面44fdに加えて、シャフト26の下側部分26fの外周面26fbに形成されてもよい。
張出部44aの上面を含むスリーブ44の上面44cには、ヘリングボーン形状またはスパイラル形状の第1スラスト動圧発生溝74が形成される。第1スラスト動圧発生溝74は、スリーブ44の上面44cの代わりにまたはスリーブ44の上面44cに加えて、ハブ突出部28aの下面28jに形成されてもよい。
スリーブ44の連結面44gには、第2スラスト動圧発生溝78が形成される。つまり、第2スラスト動圧発生溝78は、軸方向において、第1ラジアル動圧発生溝68と第2ラジアル動圧発生溝70との間に位置する。第2スラスト動圧発生溝78は、スリーブ44の連結面44gの代わりにまたはスリーブ44の連結面44gに加えて、シャフト26の連結面26gに形成されてもよい。
ハウジング46の底部46bの上面46dには、ヘリングボーン形状またはスパイラル形状の第3スラスト動圧発生溝82が形成される。第3スラスト動圧発生溝82は、ハウジング46の底部46bの上面46dの代わりにまたはハウジング46の底部46bの上面46dに加えて、シャフト26の下側部分26fの下面26hに形成されてもよい。また、第3スラスト動圧発生溝82を有しない構成も可能である。
回転体が固定体に対して回転するとき、第1ラジアル動圧発生溝68、第2ラジアル動圧発生溝70、第1スラスト動圧発生溝74、第2スラスト動圧発生溝78、第3スラスト動圧発生溝82はそれぞれ、潤滑剤52に動圧を生じさせる。この動圧によって回転体は、固定体と非接触のまま半径方向および軸方向に支持される。
図3(a)、(b)は、ハウジング46をベース5に対して固定する様子を示す図である。図3(a)はハウジング46がベース5に固定される前の様子を示し、図3(b)はハウジング46がベース5に固定された状態の様子を示す。貫通孔5kの周面すなわち内側部分5aの内周面5yには、半径方向外側に窪む環状の凹部であって上側となるほど浅くなるよう形成された凹部であるベース溝5zが設けられている。ハウジング46の円筒部46aの下側外周面46gには、半径方向内側に窪む環状の凹部であって下側となるほど浅くなるよう形成された凹部であるハウジング溝46hが設けられている。図3(a)、(b)に示すように、ベース溝5zより上側の内周面5yの部分に接着剤72を塗布し、上側からハウジング46を貫通孔5kに挿入する。ベース溝5zとハウジング46の下側外周面46gとによって形成される隙間66と、ハウジング溝46hと内側部分5aの内周面5yとによって形成される隙間76とは、それぞれ接着剤溜まりとして機能する。
なお、内側部分5aの内周面5yに下側となるほど浅くなるよう形成された凹部であるベース溝を設け、円筒部46aの下側外周面46gに上側となるほど浅くなるよう形成された凹部であるハウジング溝を設けてもよい。この場合は、ベース溝より下側の内周面5yの部分に接着剤を塗布し、下側からハウジング46を貫通孔5kに挿入する。
つまり、ベース溝は、ハウジング46を貫通孔5kに挿入する際に、ベース5がハウジング46に対して相対的に移動する方向に向かうにつれて浅くなるよう形成される。同様に、ハウジング溝は、ハウジング46を貫通孔5kに挿入する際に、ハウジング46がベース5に対して相対的に移動する方向に向かうにつれて浅くなるよう形成される。これにより、隙間66および隙間76への接着剤72の充填効率が向上し、ベース5に対するハウジング46の固定強度が高まる。
図4(a)、(b)は、シャーシ4およびベース5を示す。図4(a)は、シャーシ4およびベース5の上面図である。図4(b)は、シャーシ4およびベース5の下面図である。底板部4aの下面4gには、底板部4aの一方の長辺に沿うよう延在する第1リブ4iと、他方の長辺に沿うよう延在する第2リブ4jと、第1リブ4iに略直交するよう延在する第3リブ4kと、第2リブ4jに略直交するよう延在する第4リブ4lと、が形成されている。第3リブ4kおよび第4リブ4lの少なくともひとつは、回転軸Rよりも、データリード/ライト部10に近い側に形成される。本実施の形態では、第3リブ4kおよび第4リブ4lのいずれも、回転軸Rよりも、データリード/ライト部10に近い側に形成されている。
図5は、ベース5とその周辺を示す上面図である。図5では、ベース5に絶縁シート48が貼り付けられた状態が示される。4つのワイヤ孔5iは、周方向に等間隔に形成される。本実施の形態では、ワイヤ孔5iは、周方向に40度間隔で形成されている。なお、ワイヤ孔5iの間隔はこれに限られない。また、ワイヤ孔5iは、周方向に非等間隔に形成されてもよい。ワイヤ孔5iは、回転軸Rよりも、データリード/ライト部10から遠い側に形成される。
絶縁シート48は、円環状の形状を有する。絶縁シート48には、4つのワイヤ孔5iのそれぞれに対応する位置、すなわち4つのワイヤ孔5iのそれぞれの上方に、切り欠き48aが形成されている。切り欠き48aは、絶縁シート48を、その外周48b側から半径方向内側に向かって切り欠いて形成される。
図6、7は、ベース5とその周辺を示す下面図である。図6では、FPC84が貼り付けられる前の状態が示される。図7では、FPC84が貼り付けられた状態が示される。図8は、図7のB−B線断面図、すなわちワイヤ孔5iの中心を通る周方向のベース5の断面図である。ボトム凹部5mは、平面視で略円弧状の形状を有する。ボトム凹部5mは、回転軸Rを挟んで対向する領域を含むよう形成される。具体的には、ボトム凹部5mは、回転軸Rを中心として、180°〜330°の角度範囲にわたって周方向に延在するよう形成される。ここで、ボトム凹部5mが周方向に延在する角度範囲とは、ボトム凹部5mの周方向における一方の最端部E1と回転軸Rとを通る線分と、ボトム凹部5mの周方向における他方の最端部E2と回転軸Rとを通る線分と、がなす角θ1をいう。
ボトム凹部5mは、周方向に連設された、第1凹部5nと、第2凹部5pと、を含む。第1凹部5nは第2凹部5pよりも上方に凹んでいる。すなわち、第1凹部5nは第2凹部5pよりも深く凹んでいる。第1凹部5nは回転軸Rを中心として150°〜210°の角度範囲にわたって周方向に延在する。ここで、第1凹部5nが周方向に延在する角度範囲とは、第1凹部5nの周方向における一方の最端部E3と回転軸Rとを通る線分と、第1凹部5nの周方向における他方の最端部E4と回転軸Rとを通る線分と、がなす角θ2をいう。複数のワイヤ孔5iの下面5h側の開口5qは、この第1凹部5nの底部に形成される。第2凹部5pは、回転軸Rよりも、データリード/ライト部10に近い側に形成される。第2凹部5pは、第1凹部5nの一部と回転軸Rを挟んで対向する部分を含む。
ボトム凹部5mには、例えばエポキシ樹脂などの樹脂コーティングにより表面コーティングが設けられる。あるいはまた、表面コーティングは例えばニッケルやクロムなどの金属材料をめっきすることによるコーティングであってもよい。これに対し、ボトム凹部5mを形成する外周壁5vの頂部は、表面コーディングを有しない露出面とされてもよい。ボトム凹部5mを形成する内周壁5wの端面は、表面コーディングを有しない露出面とされてもよい。外周壁5vの頂部と内周壁5wの端面の少なくとも一方は、表面コーティングが除去された例えば切削面であってもよい。
シャーシ4の底板部4aの下面4gには、ボトム凹部5mの第2凹部5pに連通するシャーシ凹部4hが形成されている。シャーシ凹部4hは特に、データリード/ライト部10と軸方向で対向する底板部4aの部分を避けた位置に形成される。データリード/ライト部10と軸方向で対向する底板部4aの部分は比較的薄く形成されるため、この部分を避けた位置にシャーシ凹部4hを形成することで、底板部4aの剛性が低下するのを抑止できる。
FPC84は、略円弧状の円弧部84aと、円弧部84aの周方向における一端側の外周から半径方向外側に延びる延伸部84bと、延伸部84bの半径方向外側に設けられ、外部電源(不図示)等と接続される給電部84cと、を含み、平面視でクエスチョンマーク状の形状に形成される。
円弧部84aは、回転軸Rを挟んで対向する領域を含むよう形成される。より具体的には、円弧部84aは、回転軸Rを中心として、180°〜330°の角度範囲にわたって周方向に延在するよう形成される。ここで、円弧部84aが周方向に延在する角度範囲とは、円弧部84aの周方向における一方の最端部E5と回転軸Rとを通る線分と、円弧部84aの周方向における他方の最端部E5と回転軸Rとを通る線分と、がなす角θ3をいう。円弧部84aは、ボトム凹部5mに収容される。
円弧部84aには、4つのワイヤ孔5iのそれぞれに対応する位置、すなわち4つのワイヤ孔5iのそれぞれの下方に、切り欠き84dが形成される。切り欠き84dは、円弧部84aを、その内周84e側から半径方向外側に向かって切り欠いて形成される。絶縁シート48の切り欠き48a、ワイヤ孔5i、FPC84の切り欠き84dを通じて引き出しワイヤ86は、下面5h側に引き出される。図7、8には、U相、V相、W相、およびコモンのそれぞれに対応する4本の引き出しワイヤ86a、86b、86c、86dが下面5h側に引き出された例が示されている。
円弧部84aには、4つの接続ランド88a、88b、88c、88dが設けられている。4つの接続ランド88a〜88dは特に、ワイヤ孔5iから周方向に離間した位置に設けられる。本実施の形態では、4つの接続ランド88a〜88dは、ワイヤ孔5iに対して周方向で同一側に位置するよう設けられる。下面5h側に引き出された4本の引き出しワイヤ86a〜86dはワイヤ孔5i上で折り曲げられ、周方向に延在し、そして対応する接続ランド88a〜88dに半田付けされる。
4つの接続ランド88a、88b、88c、88dはそれぞれ、駆動配線92a、92b、92c、92dと電気的に接続される。駆動配線92a、92b、92c、92dは、円弧部84aから延伸部84bを通って給電部84cまで延在し、給電部84cに設けられた端子90a、90b、90c、90dにそれぞれ電気的に接続される。
第1凹部5nには、ワイヤ孔5iの開口5qを塞ぐように接着剤64が塗布される。これにより、ワイヤ孔5iを通じての清浄空間24へのリークインやワイヤ孔5iを通じての清浄空間24からのリークアウトが抑止される。接着剤64は、図8のごとくベース5が上下逆さまになった状態、すなわちベース5の下面5hが上側を向いた状態で塗布される。この際、第2凹部5pの底部5xを超えて下面5h側(図8では上側)に突出しないように、適量の接着剤64が第1凹部5nに塗布される。接着剤64は、下面5h側に引き出されたワイヤ86a〜86dが露出しないように塗布される。接着剤64は、外周壁5vから内周壁5wに亘って第1凹部5nの底部を覆うように塗布される。
次に、ワイヤ孔5iと、絶縁シート48の切り欠き48aと、FPC84の切り欠き84との関係について説明する。図9は、ワイヤ孔5iの周辺を示す上面図である。図9は、回転軸Rと直交するある平面に、ベース5、絶縁シート48およびFPC84を投影した図とも言える。図10(a)は、図9のC−C線断面図である。図10(b)は、図9のD−D線断面図である。
図9に示すように、切り欠き48aおよび切り欠き84dは、それらによって囲まれる領域94が、ベース5と軸方向において重ならないよう構成される。別の言い方をすると、切り欠き48aおよび切り欠き84dは、それらによって囲まれる領域94がワイヤ孔5iによって環囲されるよう構成される。この場合、図10(a)、(b)に示すように、引き出しワイヤ86とベース5とが直接接触するのを抑止できる。つまり、ベース5と引き出しワイヤ86(ひいてはコイル42)との絶縁を図りつつ、引き出しワイヤ86をベース5の下面5h側に引き出すことができる。なお、切り欠きに代えて貫通孔を絶縁シート48およびFPC84に形成しても、同様に絶縁効果を得ることは可能であるが、切り欠きにすると、その分絶縁シート48およびFPC84の加工コストを抑えることができる。
以上のように構成された回転機器100の動作を説明する。磁気記録ディスク8を回転させるために、3相の駆動電流がFPC84を介してコイル42に供給される。その駆動電流がコイル42を流れることにより、9本の突極に沿って磁束が発生する。この磁束によってマグネット32にトルクが与えられ、ハブ28およびそれに嵌合された磁気記録ディスク8が回転する。同時にボイスコイルモータ16がスイングアーム14を揺動させることによって、記録再生ヘッドが磁気記録ディスク8上の揺動範囲を行き来する。記録再生ヘッドは磁気記録ディスク8に記録された磁気データを電気信号に変換して制御基板(不図示)へ伝え、また制御基板から電気信号の形で送られてくるデータを磁気記録ディスク8上に磁気データとして書き込む。
本実施の形態に係る回転機器100によると、ボトム凹部5mは回転軸Rを挟んで対向する領域を含むよう形成される。そのため、各ワイヤ孔5iの周方向における間隔を比較的大きくすることができる。これにより、ワイヤ孔5iに対して周方向に離間した位置に接続ランド88a〜88dを設けることが可能となる。
ここで、ワイヤを接続ランドに半田付けする場合に、半田ごてをワイヤに平行に接触させることによって、そうでない場合と比較して、ワイヤの昇温に必要な加温時間が短くなり、作業効率が向上することが確認された。よって、引き出しワイヤ86a〜86dを接続ランド88a〜88dに半田付けする場合は、引き出しワイヤ86a〜86dの延在方向に平行に半田ごてを入れて半田付けを行う。つまり、例えば引き出しワイヤ86a〜86dが半径方向外側に向かって延在している場合は、半径方向外側から半田ごてを入れて半田付けを行う。そのため、ワイヤ孔5iに対して半径方向に離間した位置に接続ランドが設けられる場合は、引き出しワイヤ86は、ワイヤ孔5iから半径方向に延在することになるため、接続ランドに対して半径方向に半田ごてを入れて半田付けを行うことになる。この場合、ボトム凹部5mの外周壁5vが半田ごてに干渉し、半田ごてが立ってワイヤの加温時間が長くかかり、作業効率の低下を招きうる。これに対し、本実施の形態では、ワイヤ孔5iに対して周方向に接続ランド88が設けられ、引き出しワイヤ86はワイヤ孔5iから周方向に延在する。そのため、接続ランド88に対して周方向に半田ごてを入れて半田付けを行うことになる。この場合、ボトム凹部5mの周壁が半田ごてに干渉しにくいため、作業効率が向上する。
円弧部84aの角度範囲が180°以上である場合は、接続ランド88がワイヤ孔5iに対して周方向に設け得ることが確認された。円弧部84aの角度範囲が230°以上である場合は、接続ランド88a〜88dの間隔を広くして、一つの接続ランドに入れた半田ごてが隣の接続ランドに接触する可能性が低減される。円弧部84aの角度範囲が280°以上である場合は、接続ランド88a〜88dの間隔を広くして、ワイヤの端末処理の作業効率が向上する。円弧部84aの角度範囲が330°以下である場合は、引き出しワイヤ86a〜86dを連続して半田付けする場合の半田ごての移動距離が短くなり、作業効率が向上する。
また、本実施の形態に係る回転機器100によると、接続ランド88a〜88dは、ワイヤ孔5iに対して、周方向で同一側に位置するよう構成される。そのため、引き出しワイヤ86a〜86dを連続して半田付けする場合の半田ごての移動距離が短くなり、作業効率が向上する。
また、本実施の形態に係る回転機器100によると、ワイヤ孔5iの下面5h側の開口5qが形成された第1凹部5nは、シャーシ凹部4hに連通する第2凹部5pよりも深く凹むよう形成される。第1凹部5nには、ワイヤ孔5iの開口5qを塞ぐように接着剤64が塗布される。接着剤64は、ベース5の下面5hが上側を向いた状態で塗布される。特に、第2凹部5pの底部5xを超えて下面5h側に突出しないよう、適量の接着剤64が第1凹部5nに塗布される。この場合、第1凹部5nから第2凹部5pにかけてのスロープ部分によって接着剤64はせき止められ、接着剤64が第2凹部5pひいてはシャーシ4に流れ出るのが抑止される。このように、開口5qが形成された第1凹部5nを、シャーシ凹部4hに連通する第2凹部5pよりも深く凹むよう形成することにより、接着剤64がシャーシ凹部4hに流れ出るのを抑止することが可能となる。
また、本実施の形態に係る回転機器100によると、シャーシ4の下面4gには、第1リブ4iと、第2リブ4jと、第3リブ4kと、第4リブ4lと、が形成される。これにより、シャーシ4の剛性、特にシャーシ4の回転軸R周辺での剛性が向上する。
また、本実施の形態に係る回転機器100によると、ステータコア40は、コア支持部30によって支持される。つまり、ベース5とは別体の部材であってベース5よりも柔らかい材料により形成された部材によって支持される。これにより、ステータコア40に由来する振動がコア支持部30で吸収され、その振動がベース5ひいてはシャーシ4に伝わるのを抑止できる。
ベース5の外側部分5cの上面5jおよびシャーシ4の底板部4aの上面4mの両方が磁気記録ディスク8と直接対向する構成が考えられる。この場合、外側部分5cの上面5jと底板部4aの上面4mとの境目には、一般に、それら両部材の角が面取りされていることに起因する溝が形成される。つまり、磁気記録ディスク8と対向する面は平坦ではなく、凹部を有する。この凹部は、ベース5およびシャーシ4と磁気記録ディスク8との間の空気の流れを乱す。空気の流れが乱れると、磁気記録ディスク8や記録再生ヘッドが振動し、その結果、データのリード/ライトエラーが増加する。これに対し本実施の形態に係る回転機器100では、突出部4eが磁気記録ディスク8と外側部分5cとの間に介在する。そのため、ベース5の外側部分5cの上面5jは磁気記録ディスク8と直接対向せず、シャーシ4の底板部4aの上面4mだけが磁気記録ディスク8と直接対向する。この場合、例えば切削等によって底板部4a(突出部4eを含む)の上面4mを容易に平坦にできる。つまり、磁気記録ディスク8と対向する面を平坦にできる。これにより、ベース5およびシャーシ4と磁気記録ディスク8との間の空気の流れが乱れるのが抑止され、磁気記録ディスク8や記録再生ヘッドの振動が抑止され、その結果、データのリード/ライトエラーの増加が抑止される。
ベース5の下面側は、シャーシ4やトップカバー2によって覆われておらず、外部に露出した状態になっている。そのため、ベース5の下面側には、ベース5を軸方向上向きに押す力が加わり得る。本実施の形態に係る回転機器100では、ベース5は、底板部4aの下面4g側からベース孔4dに嵌められ、突出部4eの下面4fに当接した状態でシャーシ4に対して固定される。そのため、ベース5に軸方向上向きの力が加わった場合にシャーシ4に対するベース5の軸方向位置がずれるのを抑止できる。
また、本実施の形態に係る回転機器100によると、第2スラスト動圧発生溝78は第1ラジアル動圧発生溝68と第2ラジアル動圧発生溝70との間に位置する。より具体的には、第2スラスト動圧発生溝78が設けられる連結面44gと連結面26gとは、第1ラジアル動圧発生溝68と第2ラジアル動圧発生溝70との間に位置する。連結面44gと連結面26gとは軸方向に対向し、抜け止め機構を構成する。このため、ステータコア40とハウジング46との間に抜け止め機構を設けない構成が可能になり、ステータコア40の内径が大きくなるのを抑止できる。その結果、突極40bの半径方向寸法が短くなって突極40bに巻けるコイル量が減少してモータのトルクが低下する、すなわち回転機器100の性能が低下するのを抑止できる。また、ステータコア40とハウジング46との間の抜け止め機構を設けない場合、回転機器100の部品点数が減り、組立の手間を低減できる。また、本実施の形態に係る回転機器100によると、シャフト26の一部である下面26hと、スリーブ44の一部である連結面44gとが抜け止め機構を構成する。そのため、抜け止め機構を構成する部材が回転体や固定体から脱落する可能性を低くできる。
(第2の実施の形態)
図11は、第2の実施の形態に係る回転機器200の駆動部分の半断面図である。図11は、図2に対応する。第2の実施の形態に係る回転機器200と第1の実施の形態に係る回転機器100との主な相違点は、スラスト動圧発生溝とラジアル動圧発生溝との位置関係である。
図11は、第2の実施の形態に係る回転機器200の駆動部分の半断面図である。図11は、図2に対応する。第2の実施の形態に係る回転機器200と第1の実施の形態に係る回転機器100との主な相違点は、スラスト動圧発生溝とラジアル動圧発生溝との位置関係である。
回転機器200の駆動部分は、シャフト26と、ハブ28と、マグネット32と、ベース5と、コア支持部30と、ステータコア40と、コイル42と、スリーブ44と、ハウジング46と、絶縁シート48と、吸引プレート50と、FPC84と、を備える。
下側環囲部44fの内周面44fdには、互いに上下に離間した第1ラジアル動圧発生溝68、第2ラジアル動圧発生溝70が形成される。つまり、第2スラスト動圧発生溝78は、軸方向において、第1ラジアル動圧発生溝68および第2ラジアル動圧発生溝70よりも上側に位置する。第1ラジアル動圧発生溝68は、スリーブ44の内周面44fdの代わりにまたはスリーブ44の内周面44fdに加えて、下側部分26fの外周面26fbに形成されてもよい。同様に、第2ラジアル動圧発生溝70は、スリーブ44の内周面44fdの代わりにまたはスリーブ44の内周面44fdに加えて、下側部分26fの外周面26fbに形成されてもよい。
本実施の形態に係る回転機器200によると、第1の実施の形態に係る回転機器100によって奏される作用効果と同様の作用効果が奏される。
以上、実施の形態に係る回転機器の構成と動作について説明した。これらの実施の形態は例示であり、それらの各構成要素の組み合わせにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。また、実施の形態同士の組み合わせも可能である。
(変形例1)
各実施の形態では、マグネット32がステータコア40の外側に位置する、いわゆるアウターロータ型の回転機器について説明したが、これに限られない。たとえばマグネットがステータコアの内側に位置する、いわゆるインナーロータ型の回転機器であってもよい。
各実施の形態では、マグネット32がステータコア40の外側に位置する、いわゆるアウターロータ型の回転機器について説明したが、これに限られない。たとえばマグネットがステータコアの内側に位置する、いわゆるインナーロータ型の回転機器であってもよい。
(変形例2)
各実施の形態では、ステータコア40の突極の数が9本である場合について説明したが、これに限られない。ステータコア40の突極の数は、例えば6であってもよい。この場合、コイル42を形成する手間が少なくて済む。またステータコア40の突極の数は、例えば、12から36の3の整数倍であってもよい。この場合、コイル42の巻数を大きくすることができる。
各実施の形態では、ステータコア40の突極の数が9本である場合について説明したが、これに限られない。ステータコア40の突極の数は、例えば6であってもよい。この場合、コイル42を形成する手間が少なくて済む。またステータコア40の突極の数は、例えば、12から36の3の整数倍であってもよい。この場合、コイル42の巻数を大きくすることができる。
(変形例3)
各実施の形態では、マグネット32には、12極の駆動用着磁が施される場合について説明したが、これに限られない。マグネット32には、例えば8から16の偶数極の駆動用着磁が施されてもよい。これらの記載は一例であり、駆動用磁極の数はこれらの範囲に限定されない。
各実施の形態では、マグネット32には、12極の駆動用着磁が施される場合について説明したが、これに限られない。マグネット32には、例えば8から16の偶数極の駆動用着磁が施されてもよい。これらの記載は一例であり、駆動用磁極の数はこれらの範囲に限定されない。
(変形例4)
各実施の形態の説明におけるSUS430、SUS303、SUS420J2の表記はJISによるステンレス鋼の種類を示している。これらの表記は一例であり、実施の形態の説明におけるSUS430、SUS303、SUS420J2から形成される部材は、SUS430、SUS303、SUS420J2に代えて、設計上の仕様を満足する他の金属材料または樹脂材料から形成されてもよい。
各実施の形態の説明におけるSUS430、SUS303、SUS420J2の表記はJISによるステンレス鋼の種類を示している。これらの表記は一例であり、実施の形態の説明におけるSUS430、SUS303、SUS420J2から形成される部材は、SUS430、SUS303、SUS420J2に代えて、設計上の仕様を満足する他の金属材料または樹脂材料から形成されてもよい。
(変形例5)
各実施の形態では、配線部材としてのFPC84に引き出しワイヤ86が半田付けされる場合について説明したが、これに限られない。リジットプリント基板やコネクター等の他の種類の配線手段を配線部材として採用してもよい。また例えば、複数の配線手段を結合して複合化した部材を配線部材として採用してもよい。また、半田付けに代えて溶着や接着など他の種類の接続手段を採用してもよい。
各実施の形態では、配線部材としてのFPC84に引き出しワイヤ86が半田付けされる場合について説明したが、これに限られない。リジットプリント基板やコネクター等の他の種類の配線手段を配線部材として採用してもよい。また例えば、複数の配線手段を結合して複合化した部材を配線部材として採用してもよい。また、半田付けに代えて溶着や接着など他の種類の接続手段を採用してもよい。
(変形例6)
各実施の形態では、スリーブ44がベース5に固定的に設けられ、シャフト26がハブ28とともに回転する場合について説明したが、これに限られない。例えば、シャフトがベースに固定的に設けられ、スリーブがハブとともに回転する構成を採用してもよい。
各実施の形態では、スリーブ44がベース5に固定的に設けられ、シャフト26がハブ28とともに回転する場合について説明したが、これに限られない。例えば、シャフトがベースに固定的に設けられ、スリーブがハブとともに回転する構成を採用してもよい。
(変形例7)
各実施の形態では特に言及しなかったが、ボトム凹部5mは、第1凹部5nの底部と第2凹部5pの底部とが滑らかに接続されるよう形成されてもよい。図12は、変形例に係るベースのボトム凹部5mを示す。ボトム凹部5mは第1凹部5nと第2凹部5pとを含む。
各実施の形態では特に言及しなかったが、ボトム凹部5mは、第1凹部5nの底部と第2凹部5pの底部とが滑らかに接続されるよう形成されてもよい。図12は、変形例に係るベースのボトム凹部5mを示す。ボトム凹部5mは第1凹部5nと第2凹部5pとを含む。
第1凹部5nは、矩形凹部5rと、接続凹部5sと、を含む。接続凹部5sは、深さの異なる矩形凹部5rと第2凹部5pとを滑らかに接続する。本実施の形態では、接続凹部5sの底部のうち矩形凹部5rの底部と接続される接続部分5tは、所定の曲率を有する曲面状に形成される。この場合、FPC84を、矩形凹部5rの底部および接続凹部5sの底部に密着させることができ、FPC84と矩形凹部5rの底部および接続凹部5sの底部との間に空気が入り込むのを抑止できる。なお、接続部分5tの曲率は、FPC84の柔軟性により決まる。例えば実験により、この曲率を決めればよい。同様に、接続凹部5sの底部のうち第2凹部5pの底部と接続される接続部分5uは、所定の大きさの曲率を有する曲面状に形成される。この場合、FPC84を、第2凹部5pの底部および接続凹部5sの底部に密着させることができ、FPC84と第2凹部5pの底部および接続凹部5sの底部との間に空気が入り込むのを抑止できる。
FPC84と第1凹部5nや第2凹部5pとの間に隙間があり、そこに空気が入り込んでいると、第1凹部5nに塗布された接着剤が固化する過程でこの空気が接着剤の表面に浮上する。その結果、接着剤の表面に気泡穴ができ、回転機器の美観がそこなわれる。これに対し、本変形例によれば、FPC84を、第1凹部5nの底部や第2凹部5pの底部に密着させることができる。つまり、FPC84と第1凹部5nの底部や第2凹部5pの底部との間に隙間ができるのを抑止でき、FPC84と第1凹部5nの底部や第2凹部5pの底部との間に空気が入り込むのを抑止できる。そのため、塗布された接着剤が固化する過程で接着剤の表面に気泡穴ができるのが抑止され、回転機器の良好な美観を維持することができる。
(変形例8)
図13(a)〜(c)はそれぞれ、ハウジング46の形状の変形例を示す。各変形例において、ハウジング46の円筒部46aの中間外周面46fは、上側外周面46eに接続される第1中間外周面46faと、第1中間外周面46faと下側外周面46gとを連結する第2中間外周面46fbと、を有する。
図13(a)に示す変形例では、第1中間外周面46faは回転軸R(図13(a)では不図示)と略平行になるよう形成され、第2中間外周面46fbは回転軸Rと略直交するよう形成される。
図13(b)に示す変形例では、第1中間外周面46faは下側になるほど小径となるよう形成され、第2中間外周面46fbは回転軸R(図13(b)では不図示)と略直交するよう形成される。第1中間外周面46faは特に、その縮径の割合が、上側外周面46eの縮径の割合よりも大きくなるよう形成される。
図13(c)に示す変形例では、第1中間外周面46faは下側になるほど小径となるよう形成され、第2中間外周面46fbは下側になるほど大径となるよう形成される。第1中間外周面46faは特に、その縮径の割合が、上側外周面46eの縮径の割合よりも大きくなるよう形成される。
図13(a)〜(c)に示す各変形例によれば、各実施の形態に係る回転機器と同様に、中間外周面46fは、撥油剤を塗布する位置を示すマークとして機能する。また、この中間外周面46fによって撥油剤が垂れるのが抑止される。
図13(a)〜(c)はそれぞれ、ハウジング46の形状の変形例を示す。各変形例において、ハウジング46の円筒部46aの中間外周面46fは、上側外周面46eに接続される第1中間外周面46faと、第1中間外周面46faと下側外周面46gとを連結する第2中間外周面46fbと、を有する。
図13(a)に示す変形例では、第1中間外周面46faは回転軸R(図13(a)では不図示)と略平行になるよう形成され、第2中間外周面46fbは回転軸Rと略直交するよう形成される。
図13(b)に示す変形例では、第1中間外周面46faは下側になるほど小径となるよう形成され、第2中間外周面46fbは回転軸R(図13(b)では不図示)と略直交するよう形成される。第1中間外周面46faは特に、その縮径の割合が、上側外周面46eの縮径の割合よりも大きくなるよう形成される。
図13(c)に示す変形例では、第1中間外周面46faは下側になるほど小径となるよう形成され、第2中間外周面46fbは下側になるほど大径となるよう形成される。第1中間外周面46faは特に、その縮径の割合が、上側外周面46eの縮径の割合よりも大きくなるよう形成される。
図13(a)〜(c)に示す各変形例によれば、各実施の形態に係る回転機器と同様に、中間外周面46fは、撥油剤を塗布する位置を示すマークとして機能する。また、この中間外周面46fによって撥油剤が垂れるのが抑止される。
(変形例9)
各実施の形態では、シャフト26とハブ28とは別体である場合について説明したが、これに限られず、それらを一体に形成してもよい。例えば、シャフト26とハブ28とを切削加工により一体に形成してもよい。
各実施の形態では、シャフト26とハブ28とは別体である場合について説明したが、これに限られず、それらを一体に形成してもよい。例えば、シャフト26とハブ28とを切削加工により一体に形成してもよい。
(変形例10)
各実施の形態では、シャフト26の下側部分26fがシャフト26の上側部分26eよりも大径に形成される場合について説明したが、これに限られない。シャフト26の上側部分26eがシャフト26の下側部分26fよりも大径に形成されてもよい。この場合、スリーブ44は、上側環囲部44eの内径が下側環囲部44fの内径よりも大きくなるよう形成される。また、スリーブ44の下側環囲部44fは、その内径がシャフト26の上側部分26eの外径よりも小さくなるよう形成される。
各実施の形態では、シャフト26の下側部分26fがシャフト26の上側部分26eよりも大径に形成される場合について説明したが、これに限られない。シャフト26の上側部分26eがシャフト26の下側部分26fよりも大径に形成されてもよい。この場合、スリーブ44は、上側環囲部44eの内径が下側環囲部44fの内径よりも大きくなるよう形成される。また、スリーブ44の下側環囲部44fは、その内径がシャフト26の上側部分26eの外径よりも小さくなるよう形成される。
4 シャーシ、 5 ベース、 8 磁気記録ディスク、 10 データリード/ライト部、 26 シャフト、 28 ハブ、 30 コア支持部、 32 マグネット、 40 ステータコア、 40a 円環部、 40b 突極、 42 コイル、 44 スリーブ、 46 ハウジング、 48 絶縁シート、 50 吸引プレート、 52 潤滑剤、 68 第1ラジアル動圧発生溝、 70 第2ラジアル動圧発生溝、 74 第1スラスト動圧発生溝、 78 第2スラスト動圧発生溝、 82 第3スラスト動圧発生溝、 100 回転機器、 R 回転軸。
Claims (7)
- 回転軸に沿って延在するシャフトを含む軸体と、
前記シャフトを環囲するスリーブを含む軸受体と、を備え、
前記軸体と前記軸受体との隙間には潤滑流体の保持を許容する軸受隙間が形成され、
前記軸体と前記軸受体のいずれかには、軸方向に互いに離間してラジアル動圧発生溝と別のラジアル動圧発生溝とが設けられ、
前記軸体と前記軸受体のいずれかには、軸方向において、前記ラジアル動圧発生溝と前記別のラジアル動圧発生溝の間の位置にスラスト動圧発生溝が設けられることを特徴とする回転機器。 - 前記シャフトは、大径部と前記大径部より小径の小径部とを連結する連結面を有し、
前記スリーブは、前記連結面と軸方向に対向する対向面を有し、
前記スラスト動圧発生溝は前記連結面と前記対向面のいずれかに形成されることを特徴とする請求項1に記載の回転機器。 - 前記ラジアル動圧発生溝は、前記大径部と、前記大径部に対応する前記軸受体の領域の一方に設けられ、
前記別のラジアル動圧発生溝は、前記小径部と、前記小径部に対応する前記軸受体の領域の一方に設けられることを特徴とする請求項2に記載の回転機器。 - 前記軸体と前記軸受体のいずれかには、別のスラスト動圧発生溝が設けられ、
前記ラジアル動圧発生溝と前記別のラジアル動圧発生溝の一方は、軸方向において、前記スラスト動圧発生溝と前記別のスラスト動圧発生溝の間に位置し、
前記ラジアル動圧発生溝と前記別のラジアル動圧発生溝の他方は、軸方向において、前記スラスト動圧発生溝と前記別のスラスト動圧発生溝の間を避けて位置することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の回転機器。 - 回転軸に沿って延在するシャフトを含む軸体と、
前記シャフトを環囲するスリーブを含む軸受体と、を備え、
前記シャフトは、大径部と前記大径部より小径の小径部とを連結する連結面を有し、
前記スリーブは、前記大径部を囲む大径環囲部と、前記小径部を囲む小径環囲部と、前記大径環囲部と前記小径環囲部とを連結し前記連結面と軸方向に対向する対向面と、を有し、
前記軸体と前記軸受体との間には潤滑流体の保持を許容する軸受隙間が形成され、
前記軸体と前記軸受体のいずれかには、スラスト動圧発生溝が設けられ、
前記軸体と前記軸受体のいずれかには、ラジアル動圧発生溝が設けられることを特徴とする回転機器。 - 前記軸体は、前記シャフトの一端から半径方向に延伸する環状延伸部を含み、
前記軸受体は、前記環状延伸部と軸方向に対向する環状対向部を含み、
前記スラスト動圧発生溝は、前記環状延伸部と前記環状対向部のいずれかに形成されることを特徴とする請求項5に記載の回転機器。 - 前記環状延伸部は、記録ディスクが載置されるべきハブであり、
前記スリーブは、前記環状対向部を含むことを特徴とする請求項6に記載の回転機器。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014149201A JP2016023738A (ja) | 2014-07-22 | 2014-07-22 | 回転機器 |
US14/711,884 US20150340058A1 (en) | 2014-05-23 | 2015-05-14 | Rotating device |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014149201A JP2016023738A (ja) | 2014-07-22 | 2014-07-22 | 回転機器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2016023738A true JP2016023738A (ja) | 2016-02-08 |
Family
ID=55270686
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014149201A Pending JP2016023738A (ja) | 2014-05-23 | 2014-07-22 | 回転機器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2016023738A (ja) |
-
2014
- 2014-07-22 JP JP2014149201A patent/JP2016023738A/ja active Pending
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