JP2016022297A - 超音波診断装置及びその制御プログラム - Google Patents

超音波診断装置及びその制御プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】超音波診断装置の動作条件を、操作者が設定する煩雑さを解消することができる超音波診断装置を提供する。
【解決手段】超音波診断装置は、被検体に関する三次元データであって座標情報を有する三次元データにおいて特定された領域の座標情報を記憶する記憶部と、超音波プローブによって被検体に対する超音波の送受信が行われる三次元空間の座標情報と、前記三次元データの座標情報との対応関係を特定する対応関係特定部と、前記三次元空間における前記超音波プローブによる超音波の走査面の座標を算出する位置算出部と、前記対応関係特定部によって特定された前記対応関係と、前記位置算出部で検出された前記走査面の座標と、前記領域の座標とに基づいて特定される前記走査面における前記領域RRの位置に応じて、FOV2を設定する動作条件設定部と、を備える。
【選択図】図9

Description

本発明は、動作条件を自動的に設定することができる超音波診断装置及びその制御プログラムに関する。
超音波診断装置では、超音波プローブから被検体内に超音波を送信し、被検体内から反射されてくるエコー信号を超音波プローブで受信する。そして、受信したエコー信号に基づいてBモード画像などの超音波画像が作成され表示される。
このような超音波診断装置においては、診断の観点から最適な超音波画像を得ることができるように、様々な動作条件を設定することができるようになっている。動作条件の例として、超音波画像が作成される領域(FOV:Field Of View)、超音波の送受信周波数、TGC(Time Gain Control)などが挙げられる。これらの動作条件は、超音波診断装置の操作部において、操作者が調整することができるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−74028号公報
ところで、腫瘍など観察したい部分が予め決まっている場合、操作者は、観察したい部分が含まれるように、FOVを設定し、設定されたFOVに応じて、最適な超音波の送受信周波数やTGCなどを設定する。また、観察したい断面における脂肪層の厚さが厚かったり脂肪の領域が多かったりするほど、超音波の透過性が悪くなるので、操作者は、超音波の送受信周波数を低くする。しかし、このように、状況に応じて操作者が超音波の動作条件を設定するのは煩雑である。
上述の課題を解決するためになされた一の観点の発明は、三次元空間の座標系において超音波の送受信を行なう超音波プローブと、被検体に関する三次元データであって、前記三次元空間の座標系とは異なる座標系における座標情報を有する三次元データにおいて特定された領域の座標情報を記憶する記憶部と、前記三次元空間の座標系における座標情報と、前記三次元データの座標系における座標情報との対応関係を特定する対応関係特定部と、前記三次元空間における前記超音波プローブによる超音波の走査面の座標を算出する位置算出部と、前記対応関係特定部によって特定された前記対応関係と、前記位置算出部で検出された前記走査面の座標と、前記領域の座標とに基づいて、前記走査面において特定される前記領域に応じた超音波診断装置の動作条件を設定する動作条件設定部と、を備えることを特徴とする超音波診断装置である。
また、他の観点の発明は、三次元空間の座標系において超音波の送受信を行なう超音波プローブと、被検体に関する三次元データであって、前記三次元空間の座標系とは異なる座標系における座標情報を有する三次元データにおいて特定された領域の座標情報を記憶する記憶部と、前記三次元空間の座標系における座標情報と、前記三次元データの座標系における座標情報との対応関係を特定する対応関係特定部と、前記三次元空間における前記超音波プローブによる超音波の走査面の座標を算出する位置算出部と、前記対応関係特定部によって特定された前記対応関係と、前記位置算出部で検出された前記走査面の座標と、前記領域の座標とに基づいて、前記三次元データの座標系において前記走査面と対応する対応走査面において特定される前記領域に応じた超音波診断装置の動作条件を設定する動作条件設定部と、を備えることを特徴とする超音波診断装置である。
例えば、前記動作条件設定部は、前記走査面又は前記対応走査面において特定される前記領域の位置や分布状況などに応じた超音波診断装置の動作条件を設定する。
上記観点の発明によれば、予め被検体に関する三次元データにおいて特定された領域が記憶される。そして、前記動作条件設定部が、前記超音波プローブによる超音波の走査面又は前記対応走査面における前記領域に応じた超音波診断装置の動作条件を設定する。従って、超音波の走査面又は前記対応走査面における領域に応じて設定される超音波診断装置の動作条件を、操作者が設定する煩雑さを解消することができる。
本発明の実施形態における超音波診断装置の概略構成の一例を示すブロック図である。 図1に示された超音波診断装置における表示処理部の構成を示すブロック図である。 制御部の機能の一部を示すブロック図である。 第一実施形態における超音波診断装置の作用を示すフローチャートである。 参照医用画像のボリュームデータにおける領域を示す説明図である。 超音波画像及び参照医用画像が表示された表示部を示す図である。 同一断面についての超音波画像及び参照医用画像が表示された表示部を示す図である。 領域を含む断面についての超音波画像及び参照医用画像が表示された表示部を示す図である。 超音波画像のFOVの再設定の説明図である。 最適なFOVの超音波画像が表示された表示部を示す図である。 第一実施形態の変形例における超音波診断装置の作用を示すフローチャートである。 三次元空間の座標系における位置合わせ用の断面と、仮想のデータの座標系において前記位置合わせ用の断面と対応する断面を示す図である。 仮想のデータにおける領域と被検体において対応する領域を含む断面の超音波画像が表示された表示部を示す図である。 第一実施形態の変形例における超音波画像のFOVの再設定の説明図である。 領域を含むFOVの超音波画像が表示された表示部を示す図である。 観察対象が全て表示されていない超音波画像が表示された表示部を示す図である。 観察対象が含まれるFOVの超音波画像が表示された表示部を示す図である。 第二実施形態における超音波診断装置の作用を示すフローチャートである。 超音波画像及び参照医用画像が表示された表示部を示す図である。 第一実施形態の変形例の他例における超音波診断装置の作用を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について説明する。
(第一実施形態)
先ず、第一実施形態について説明する。図1に示す超音波診断装置1は、超音波プローブ2、送受信ビームフォーマ3、エコーデータ処理部4、表示処理部5、表示部6、操作部7、制御部8、記憶部9を備える。前記超音波診断装置1は、コンピュータ(computer)としての構成を備えている。
前記超音波プローブ2は、アレイ状に配置された複数の超音波振動子(図示省略)を有して構成され、この超音波振動子によって被検体に対して超音波を送信し、そのエコー信号を受信する。前記超音波プローブ2は、本発明における超音波プローブの実施の形態の一例である。
前記超音波プローブ2には、例えばホール素子で構成される前記磁気センサ10が設けられている。この磁気センサ10により、例えば磁気発生コイルで構成される磁気発生部11から発生する磁気が検出されるようになっている。前記磁気センサ10における検出信号は、前記表示処理部5へ入力されるようになっている。前記磁気センサ10における検出信号は、図示しないケーブルを介して前記表示処理部5へ入力されてもよいし、無線で前記表示処理部5へ入力されてもよい。前記磁気発生部11及び前記磁気センサ10は、後述のように前記超音波プローブ2の位置及び傾きを検出するために設けられている。
前記送受信ビームフォーマ3は、前記制御部8からの制御信号に基づいて、前記超音波プローブ2を駆動させて超音波パルスを送信させる。また、前記送受信ビームフォーマ3は、前記超音波プローブ2で受信したエコー信号について、増幅処理、A/D変換、整相加算処理等の信号処理を行ない、信号処理後のエコーデータを前記エコーデータ処理部4へ出力する。前記送受信ビームフォーマ3及び前記制御部8は、本発明における送受信制御部の実施の形態の一例である。
前記エコーデータ処理部4は、前記送受信ビームフォーマ3から出力されたエコーデータに対し、超音波画像を作成するための処理を行なう。例えば、前記エコーデータ処理部4は、対数圧縮処理、包絡線検波処理等のBモード処理を行ってBモードデータを作成する。また、前記エコーデータ処理部4は、被検体の深さ方向に応じたゲインを設定して、ゲイン補正を行なうTGC処理を行なってもよい。TGC処理は、前記エコーデータに対して行われてもよいし、前記Bモードデータに対して行われてもよい。
前記表示処理部5は、図2に示すように、位置算出部51、対応関係特定部52、対応位置特定部53、超音波画像データ作成部54、表示画像制御部55を有する。前記位置算出部51は、前記磁気センサ10からの磁気検出信号に基づいて、前記磁気発生部11を原点とする三次元空間の座標系における前記超音波プローブ2の位置及び傾きの情報(以下、「プローブ位置情報」と云う)を算出する。さらに、前記位置算出部51は、前記プローブ位置情報に基づいてエコー信号の前記三次元空間の座標系における位置情報を算出する。この位置情報の算出により、前記超音波プローブ2による超音波の走査面の前記三次元空間の座標系における位置情報が特定される。前記位置算出部51は、本発明における位置算出部の実施の形態の一例である。また、前記位置算出部51による位置算出の機能は、本発明における位置算出機能の実施の形態の一例である。
前記対応関係特定部52は、前記磁気発生部11を原点とする三次元空間の座標系における座標情報と、前記記憶部9に記憶された後述の三次元データの座標情報との対応関係を特定する。この対応関係は、前記三次元空間の座標系と前記三次元データの座標系との座標変換情報である。前記磁気発生部11を原点とする三次元空間は、前記超音波プローブ2によって被検体に対する超音波の送受信が行われる三次元空間である。前記対応関係特定部52は、本発明における対応関係特定部の実施の形態の一例である。また、前記対応関係特定部52による対応関係を特定する機能は、本発明における対応関係特定機能の実施の形態の一例である。
前記対応位置特定部53は、前記三次元データにおいて特定された領域を、前記超音波プローブ2による超音波の走査面において特定する。詳細は後述する。
前記超音波画像データ作成部54は、前記エコーデータ処理部4から入力されたデータを、スキャンコンバータ(Scan Converter)によって走査変換して超音波画像データを作成する。例えば、前記超音波画像データ作成部52は、Bモードデータを走査変換してBモード画像データを作成する。前記スキャンコンバータによる走査変換前のデータをローデータ(raw data)というものとする。
前記表示画像制御部55は、前記超音波画像データに基づく超音波画像UIを前記表示部6に表示させる。また、前記表示画像制御部55は、前記三次元データに基づく画像を前記表示部6に表示させてもよい。
ちなみに、前記エコーデータ処理部4及び前記表示処理部5は、本発明における信号処理部の実施の形態の一例である。
前記表示部6は、LCD(Liquid Crystal Display)や有機EL(Electro−Luminescence)ディスプレイなどである。前記操作部7は、操作者が指示や情報を入力するためのキーボード及びポインティングデバイス(図示省略)などを含んで構成されている。前記操作部7は、本発明における入力部の実施の形態の一例である。
前記制御部8は、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサーである。この制御部8は、前記記憶部9に記憶されたプログラムを読み出し、前記超音波診断装置1の各部を制御する。例えば、前記制御部8は、前記記憶部9に記憶されたプログラムを読み出し、読み出されたプログラムにより、前記送受信ビームフォーマ3、前記エコーデータ処理部4及び前記表示処理部5の機能を実行させる。
前記制御部8は、前記送受信ビームフォーマ3の機能のうちの全て、前記エコーデータ処理部4の機能のうちの全て及び前記表示処理部5の機能のうちの全ての機能をプログラムによって実行してもよいし、一部の機能のみをプログラムによって実行してもよい。前記制御部8が一部の機能のみを実行する場合、残りの機能は回路等のハードウェアによって実行されてもよい。
なお、前記送受信ビームフォーマ3、前記エコーデータ処理部4及び前記表示処理部5の機能は、回路等のハードウェアによって実現されてもよい。
また、前記制御部8は、図3に示す動作条件設定部81による動作条件設定機能をプログラムによって実行させる。前記動作条件設定部81は、前記超音波診断装置1の動作条件を設定する。詳細は後述する。前記動作条件設定部81は、本発明における動作条件設定部の実施の形態の一例である。また、動作条件設定機能は、本発明における動作条件設定機能の実施の形態の一例である。
前記記憶部9は、HDD(Hard Disk Drive:ハードディスクドライブ)や、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)等の半導体メモリ(Memory)などである。前記超音波診断装置1は、前記記憶部9として、前記HDD、前記RAM及び前記ROMの全てを有していてもよい。また、前記記憶部9は、CD(Compact Disk)やDVD(Digital Versatile Disk)などの可搬性の記憶媒体であってもよい。
前記制御部8によって実行されるプログラムは、HDDやROMなどの非一過性の記憶媒体に記憶されている。また、前記プログラムは、CD(Compact Disk)やDVD(Digital Versatile Disk)などの可搬性を有し非一過性の記憶媒体に記憶されていてもよい。
前記記憶部9には、前記制御プログラムの他、超音波の送受信対象と同一の被検体について予め取得された参照医用画像MIのデータが記憶される。この参照医用画像MIのデータは被検体における三次元領域についてのボリュームデータである。前記参照医用画像MIのデータは、参照医用画像MIの座標系における位置情報とともに前記記憶部9に記憶される。前記参照医用画像MIのデータは、前記超音波診断装置1以外の医用画像装置100で予め取得された医用画像のデータ、すなわち例えばX線CT装置やMRI装置などで予め取得されたX線CT画像のデータやMRI画像のデータである。また、前記参照医用画像MIのデータは、超音波画像のデータであってもよい。
前記記憶部9は、本発明における記憶部の実施の形態の一例である。また、前記ボリュームデータは、本発明における三次元データの実施の形態の一例である。
さて、本例の超音波診断装置1の作用について図4のフローチャートに基づいて説明する。先ず、ステップS1では、操作者は、前記参照医用画像MIにおいて、領域Rを設定する。この領域Rは、例えば観察対象である。例えば、操作者は、前記参照医用画像MIのデータに基づいて、平行する二断面の参照医用画像MIを表示させ、各々の参照医用画像MIにおいて、関心領域を設定する。この場合、一方の断面において設定された関心領域から他方の断面において設定された関心領域までの三次元の領域が前記領域Rとされてもよい。または、直交する三断面の参照医用画像MIが表示され、各々の参照医用画像MIにおいて設定された関心領域によって特定される三次元の領域が前記領域Rとされてもよい。図5に、参照医用画像MIのボリュームデータMIDにおける領域Rを示す。操作者は、複数の前記領域Rを設定してもよい。
操作者は、前記超音波診断装置1において、前記操作部7を用いて前記領域Rの設定を行なってもよい。また、前記領域Rの設定は、前記医用画像装置100において行われてもよい。さらに、前記超音波診断装置1及び前記医用画像装置100以外のコンピュータ(不図示)において、前記領域Rの設定が行われてもよい。
前記領域Rが設定されると、前記参照医用画像MIの座標系における前記領域Rの座標が、前記記憶部9に記憶される。
次に、ステップS2では、前記磁気発生部11を原点とする三次元空間の座標系における被検体の体表面に、前記超音波プローブ2を当接させて超音波の送受信を開始する。そして、前記表示画像制御部53は、エコー信号に基づいて作成されたリアルタイムの超音波画像UIを前記表示部6に表示させる。超音波画像UIは例えばBモード画像である。
前記ステップS2では、前記超音波診断装置1において、所要の動作条件によって超音波の送受信が開始され、前記超音波画像UIの作成及び表示が行われる。前記動作条件は、操作者が前記操作部7において設定してもよいし、予め設定されていてもよい。
次に、ステップS3では、前記対応関係特定部52が、前記磁気発生部11を原点とする三次元空間の座標系と前記参照医用画像MIの座標系との位置合わせ処理を行なう。位置合わせ処理は、前記三次元空間の座標情報と、前記参照医用画像MIのデータの座標情報との対応関係を特定する処理である。
具体的に説明する。操作者が前記操作部7において位置合わせ処理の入力を行なうと、前記表示画像制御部55は、図6に示すように、リアルタイムの超音波画像UIとともに、前記参照医用画像MIを前記表示部6に並べて表示させる。これら超音波画像UI及び参照医用画像MIは、前記被検体において異なる断面の画像である。
操作者は、前記表示部6に表示された前記超音波画像UIと前記参照医用画像MIとを見比べながら、いずれか一方又は両方の画像の断面を移動させ、同一断面の超音波画像UIと参照医用画像MIとを表示させる。前記超音波画像UIの断面の移動は、前記超音波プローブ2の位置を変えることによって行なう。また、前記参照医用画像MIの断面の移動は、前記操作部7を操作して断面を変更する指示を入力することにより行なう。
同一断面か否かは、例えば操作者が特徴的な部位を参照するなどして判断する。操作者は、同一断面についての超音波画像UI及び参照医用画像MIが表示されると、前記操作部7のトラックボール等を用いて、前記超音波画像UIの任意の点を指定する。また、操作者は前記超音波画像UIにおいて指定された点と同一位置と思われる点を前記参照医用画像MIにおいても指定する。操作者は、このような点の指定を複数点について行なう。このような点の指定は、複数の断面において行われてもよい。
ここで、前記参照医用画像MIのデータは位置情報を有している。従って、上述のように前記超音波画像UIと前記参照医用画像MIとで同一位置と思われる点を指定すると、前記三次元空間の座標系と参照医用画像MIの座標系との対応位置が特定される。そして、前記三次元空間の座標系と参照医用画像MIの座標系との対応点が複数点特定されると、これら複数の対応点の座標に基づいて、前記対応関係特定部52は、前記三次元空間の座標系と前記参照医用画像MIの座標系との座標変換式を算出する。この座標変換式により、前記三次元空間の座標情報と、前記参照医用画像MIの座標情報との対応関係が特定される。以上により位置合わせ処理が完了する。
前記ステップS3における位置合わせ処理が完了すると、前記表示画像制御部55は、リアルタイムの超音波画像UIとともに、前記位置算出部51で算出された超音波の走査面の位置に対応する断面についての参照医用画像MIを表示させる。これにより、被検体における同一断面の超音波画像UI及び参照医用画像MIが表示される。
具体的には、先ず前記表示画像制御部55は、前記位置算出部51で算出された超音波の走査面の位置情報を、前記座標変換式を用いて前記参照医用画像MIの座標系の位置情報に座標変換して、前記参照医用画像MIのボリュームデータにおいて前記超音波の走査面の位置と対応する領域を特定する。次に、前記表示画像制御部55は、この対応領域を含む断面のデータに基づく参照医用画像MIを、図7に示すようにリアルタイムの超音波画像UIとともに表示させる。図7において、前記参照医用画像MI上に表示された輪郭線Olで囲まれる領域は、前記参照医用画像MIにおいて超音波画像UIと対応する領域である。前記参照医用画像MIにおける前記輪郭線Ol内の画像及び前記超音波画像UIは、被検体において同一領域の画像である。
ステップS4では、操作者は前記超音波プローブ2の位置や角度を調節しながら、図8に示すように、前記領域Rと対応する領域RRを含む断面の超音波画像UI及び前記領域Rを含む参照医用画像MIを表示させる。図8において、前記領域R,RRは、仮想線である二点鎖線で示されている。操作者は、前記領域RRを含む断面の超音波画像UI及び前記領域Rを含む断面の参照医用画像MIが表示されると、断面を確定したことを示す入力を前記操作部7において行なう。
ただし、前記ステップS4においては、前記参照医用画像MIは表示されなくてもよい。
前記ステップS4において、断面を確定したことを示す入力が行われるとステップS5の処理へ移行する。ただし、断面を確定したことを示す入力の代わりに、ある断面において前記超音波プローブ2が一定時間静止した場合に、ステップS5の処理へ移行してもよい。
前記ステップS5では、前記動作条件設定部81は、前記超音波プローブ2による超音波の走査面における前記領域Rの位置に応じて、前記超音波診断装置1の動作条件を設定する。詳しく説明する。先ず、前記対応位置特定部53が、前記領域Rの位置を前記超音波プローブ2による超音波の走査面において特定する。
ここで、超音波の走査面における前記領域Rの位置とは、前記参照医用画像MIの座標系において超音波の走査面と対応する対応走査面における前記領域Rの位置を意味する場合と、前記三次元空間の座標系における超音波の走査面において、前記領域Rと対応する領域(すなわち、前記領域RR)の位置を意味する場合がある。従って、前記対応位置特定部53は、前記参照医用画像MIの座標系において前記超音波の走査面と対応する対応走査面を特定して、この対応走査面における前記領域Rの位置を特定してもよい。この場合、前記対応位置特定部53は、前記位置算出部51によって算出された超音波の走査面の座標を、前記座標変換式に基づいて前記参照医用画像MIの座標系に座標変換して、この参照医用画像MIの座標系における前記対応走査面を特定する。
また、前記対応位置特定部53は、前記三次元空間の座標系における前記領域Rの対応位置、すなわち前記領域RRを特定して、前記超音波の走査面における前記領域Rの位置を特定してもよい。前記対応位置特定部53は、前記参照医用画像MIの座標系における前記領域Rの座標を、前記座標変換式に基づいて前記三次元空間の座標系に座標変換して、前記位置算出部51によって位置が算出される前記超音波の走査面における前記領域RRを特定する。
前記動作条件設定部81は、前記超音波の走査面における前記領域Rの位置に応じて、前記超音波診断装置1の最適な動作条件を設定する。前記動作条件設定部81は、ステップS2において設定された動作条件を、前記領域Rの位置に応じて最適な条件に変更する。ここで変更される前記動作条件は、前記走査面における前記領域Rの位置に応じて、観察に適した超音波画像を得るために変更される動作条件である。具体的には、前記動作条件は、前記超音波画像UIが作成される領域(視野領域、FOV)、超音波の送受信周波数(中心周波数)及びTGCである。
前記動作条件設定部81は、前記領域RRを含むように、前記超音波画像UIの深度及び画角を再設定する。前記動作条件設定部81は、前記領域RRを含むように、設定し得る最大の深度及び画角を設定する。超音波画像UIの深度及び画角は、PRT(Pulse Repetition Time)、音線数、超音波の受信を行なう時間の長さ等のパラメータ(parameter)によって設定される。
ここでは、再設定前の前記超音波画像UIのFOV1は、図9に示すように前記領域RRを含んでいないとする。例えば、前記動作条件設定部81は、前記超音波画像UIのFOV1に対して、画角を広げ、深度を深くして、FOV2を設定する。
また、前記動作条件設定部81は、前記超音波画像UIの深度の変更に応じて、超音波の送受信周波数を最適な値に設定する。具体的には、前記動作条件設定部81は、前記超音波画像UIの深度が深くなるにつれて、送受信周波数を低くする。一方、前記動作条件設定部81は、前記超音波画像UIの深度が浅くなるにつれて、送受信周波数を高くする。図9の例では、FOV1よりもFOV2の深度が深いので、前記動作条件設定部81は、送受信周波数をより低い周波数へ変更する。前記記憶部9には、FOVの深度に応じた送受信周波数が記憶されており、前記動作条件設定部81は、設定されたFOVの深度に応じた送受信周波数を前記記憶部9から読み出して設定する。
さらに、前記動作条件設定部81は、前記超音波画像UIの深度の変更に応じて、TGCを再設定する。前記記憶部9には、FOVの深度に応じたTGCが記憶されており、前記動作条件設定部81は、設定されたFOVの深度に応じたTGCを前記記憶部9から読み出して設定する。
次に、ステップS6では、前記ステップS5において設定された動作条件によって、超音波の送受信が開始される。これにより、図10に示すように、領域RRを含む最適なFOVの超音波画像UIaが表示される。そして、操作者は前記超音波画像UIaを観察して診断等を行なう。
次に、ステップS7では、超音波の走査を行なうべき走査面が他にも有るか否かが判定される。例えば、予め超音波の走査を行なう部位が特定されており、その部位の数に応じた超音波の走査面の数nが前記記憶部9に記憶されている場合、n回の超音波の走査が行われたか否かを前記制御部8が判定することにより、上述の判定が行われてもよい。または、前記表示部6に、他の走査面の走査を行なうか否かを問うメッセージが表示され、操作者が他の走査面の走査を行なうか否かを前記操作部7において入力してもよい。この場合、前記操作部7における入力によって、前記制御部8が上述の判定を行なう。
前記ステップS7において、超音波の走査を行なうべき走査面が他にも有ると判定された場合(前記ステップS7において「YES」)、前記ステップS4の処理へ戻る。このステップS4では、新たな走査面について、領域RRを含む超音波画像UIが表示される。この領域RRは、上述の領域RRと同じであってもよいし、異なっていてもよい。
一方、前記ステップS7において、超音波の走査を行なうべき走査面が他に無いと判定された場合(前記ステップS7において「NO」)、処理を終了する。
以上説明した本例の超音波診断装置1によれば、前記領域RRを含むように、前記FOV2が自動的に設定される。これにより、操作者は、煩雑な操作を行なうことなく、前記領域RRの観察に適した超音波画像UIaを表示させることができる。
次に、第一実施形態の変形例について説明する。この変形例では、前記記憶部9に、被検体を模した仮想のデータが記憶されている。この仮想のデータは、被検体の内部を含む各部分の座標情報からなる三次元のデータである。この仮想のデータは、被検体の各部分の座標情報において、どの位置にどのような形状で、肝臓などの臓器が存在しているかを特定する情報が含まれている。
前記仮想のデータとして、前記記憶部9には、被検体の大きさに応じた複数の仮想のデータが記憶されている。被検体の大きさは、被検体の体型(肥満体型、標準体型、やせ型の体型)及び身長である。
また、前記記憶部9には、前記複数の仮想のデータの各々において設定された観察対象となる領域Rの座標が記憶されている。この領域Rの座標は、前記仮想のデータの各々の座標系における座標である。前記複数の仮想のデータの各々において、複数の領域Rの座標が記憶されていてもよい。例えば、前記領域Rは、肝臓のクイノー(couinaud)分類によるS1〜S8の各々の領域に対応する領域である。被検体の大きさに応じて肝臓の大きさが異なり、体表からS1〜S8の各々の領域までの距離等も異なる。従って、前記仮想のデータの各々において、被検体の大きさに応じたS1〜S8の領域の座標が、前記領域Rの座標として記憶される。
本例の作用について、図11のフローチャートに基づいて説明する。先ず、ステップS11では、操作者は、前記記憶部9に記憶された仮想のデータの中から、超音波の送受信対象である被検体の体型及び身長に最も近いと思われる仮想のデータを選択する入力を前記操作部7において行なう。また、操作者は、選択した仮想のデータにおいて記憶された複数の領域Rの中から、観察を行なう領域Rを選択する入力を前記操作部7において行なう。
次に、ステップS12では、前記ステップS2と同様に超音波画像UIが表示される。次に、ステップS13では、前記対応関係特定部52が、前記磁気発生部11を原点とする三次元空間の座標系と前記仮想のデータの座標系との位置合わせ処理を行なう。ここでの位置合わせ処理は、前記三次元空間の座標情報と、前記仮想のデータの座標情報との対応関係を特定する処理である。
具体的に説明する。操作者は、前記超音波プローブ2の位置及び角度を調節して、位置合わせ用の断面について超音波の走査を行なう。位置合わせ用の断面は、例えば、第七肋間からの超音波の走査面など、被検体において予め決められた断面である。位置合わせ用の断面についての超音波画像UIが表示されたら、操作者は、前記三次元空間の座標系と前記仮想のデータの座標系との座標変換式を算出する指示を、前記操作部7において入力する。
前記仮想のデータにおいては、前記位置合わせ用の断面と対応する断面が予め特定されている。図12に示すように、前記三次元空間の座標系における位置合わせ用の断面を断面D1とし、前記仮想のデータにおいて、前記断面D1と対応する断面を断面D2とする。ここで示された前記断面D1,D2は、FOVの部分である。前記断面D1における点p11と、前記断面D2における点p21は、互いに対応する点である。また、前記断面D1における点p12と、前記断面D2における点p22は、互いに対応する点である。さらに、前記断面D1における点p13と、前記断面D2における点p23は、互いに対応する点である。前記点p21,p22,p23は、前記断面D2における位置が予め決まっている。前記操作部7において、座標変換式の算出を指示する入力を行ない、前記断面D1の超音波画像において、前記点p21,p22,p23と対応する点p11,p12,p13を指定する入力を行なうと、前記対応関係特定部52が、前記三次元空間の座標系における前記点p11,p12,p13の座標と、前記仮想のデータの座標系における前記点p21,p22,p23の座標とから、座標変換式を算出する。以上により、位置合わせ処理が完了する。
前記ステップS13における位置合わせ処理が完了すると、ステップS14の処理へ移行する。このステップS14では、操作者は前記超音波プローブ2の位置や角度を調節しながら、図13に示すように、前記領域Rと被検体において対応する領域RRを含む断面の超音波画像UIを表示させる。操作者は、前記領域RRを含む断面の超音波画像UIが表示されると、断面を確定したことを示す入力を前記操作部7において行なう。
次に、ステップS15では、前記動作条件設定部81は、前記超音波プローブ2による超音波の走査面の位置と前記領域Rの位置に応じて、前記超音波診断装置1の動作条件を設定する。本例でも、先ず、前記対応位置特定部53が、前記領域Rを前記超音波プローブ2による超音波の走査面において特定する。ただし、本例では、前記対応位置特定部53は、前記仮想のデータの座標系において前記超音波の走査面と対応する対応走査面を特定して、この対応走査面における前記領域Rの位置を特定する。前記対応位置特定部53は、前記位置算出部51によって算出された超音波の走査面の座標を、前記座標変換式に基づいて前記仮想のデータの座標系に座標変換して、この仮想のデータの座標系における前記対応走査面を特定する。
また、前記対応位置特定部53は、前記三次元空間の座標系における前記領域Rの対応位置、すなわち前記領域RRを特定して、前記超音波の走査面における前記領域Rの位置を特定してもよい。前記対応位置特定部53は、前記仮想のデータの座標系における前記領域Rの座標を、前記座標変換式に基づいて前記三次元空間の座標系に座標変換して、前記位置算出部51によって位置が算出される前記超音波の走査面における前記領域RRを特定する。
前記動作条件設定部81は、前記ステップS5と同様に、前記超音波の走査面における前記領域Rの位置に応じて、前記超音波画像UIが作成されるFOV、超音波の送受信周波数及びTGCを設定する。例えば、前記動作条件設定部81は、図14に示すように、前記領域RRを含むようにFOV2を設定する。二点鎖線で示されたFOV1は、このステップS15において再設定される前のFOVであり、前記領域RRが含まれていない。ここでは、FOV1に対して深度が深いFOV2が設定されている。
また、前記動作条件設定部81は、前記FOV2の設定によって深度がより深くなったことに応じて、超音波の送受信周波数をより低い周波数へ変更する。さらに、前記動作条件設定部81は、前記FOV2に応じたTGCを設定する。
次に、ステップS16では、前記ステップS15において設定された動作条件によって、超音波の送受信が開始され、図15に示すように、前記領域RRを含むFOVの超音波画像UIaが表示される。
次に、ステップS17では、前記操作部7において、前記ステップS15で設定された動作条件を変更する入力があるか否かを、前記動作条件設定部81が判定する。このステップS17において、動作条件を変更するか否かを問うメッセージが前記表示部6に表示されてもよい。
ここで、前記ステップS11で選択された仮想のデータと、実際に超音波の送受信対象の被検体とで、体型や身長に差異がなければ、前記超音波画像UIaにおいて確認できる観察対象は、前記領域RRと位置や大きさが一致する。しかし、前記ステップS11で選択された仮想のデータと、実際に超音波の送受信対象の被検体とで、体型や身長に差異があると、図16に示すように、前記超音波画像UIaにおける観察対象Xは、前記領域RRと位置や大きさが一致しない場合がある。
そこで、操作者は、前記超音波画像UIaにおける観察対象Xを確認して、動作条件を変更する必要があると判断した場合、ステップS17において、前記ステップS15で設定された動作条件を変更する入力を行なう。例えば、操作者は、前記超音波画像UIaを確認しながら、前記操作部7において、FOVの深度や画角を調整する入力を行なう。図16に示す例では、前記超音波画像UIaのFOVの深度が足りず、前記観察対象Xが全て表示されていないので、前記ステップS17において、操作者は前記操作部7において、FOVの深度をより深くする入力を行なう。
前記ステップS17において、前記動作条件設定部81が、動作条件を変更する入力が有ると判定した場合(ステップS17において「YES」)、ステップS18の処理へ移行する。このステップS18においては、前記動作条件設定部81が、前記ステップS17において入力されたFOVの深度を設定する。また、前記動作条件設定部81は、新たな深度に応じた送受信周波数及びTGCを設定する。ステップS18において動作条件が変更されると前記ステップS16の処理へ戻り、前記ステップS18で再設定された動作条件による超音波の送受信が行われる。これにより、図17に示すように、観察対象Xが含まれるFOVの超音波画像UIaが表示される。
一方、前記ステップS17において、前記動作条件設定部81が、動作条件を変更する入力がないと判定した場合(ステップS17において「NO」)、ステップS19の処理へ移行する。このステップS19では、操作者は、前記表示部6に表示された超音波画像UIaを観察して診断等を行なう。
次に、ステップS20では、前記ステップS7と同様に、超音波の走査を行なうべき走査面が他にも有るか否かが判定される。
(第二実施形態)
次に、第二実施形態について説明する。本例の超音波診断装置1の基本的構成は第一実施形態と同じである。ただし、前記記憶部9には、脂肪の領域が特定された参照医用画像MIのデータが記憶されている。従って、前記記憶部9には、参照医用画像MIの座標系における脂肪の領域の座標が記憶されている。
ここでは、前記参照医用画像MIのデータは、前記医用画像装置100で取得された被検体についてのX線CT画像のデータやMRI画像のデータである。X線CT装置又はMRI装置である前記医用画像装置100において脂肪の領域が特定されたX線CT画像のデータやMRI画像のデータが、前記記憶部9に記憶されてもよい。また、前記超音波診断装置1において、X線CT画像のデータやMRI画像のデータにおける脂肪の領域が特定されてもよい。さらに、前記超音波診断装置1と接続された図示しないコンピュータにおいて脂肪の領域が特定されたX線CT画像のデータやMRI画像のデータが、前記記憶部9に記憶されてもよい。
本例の作用について、図18のフローチャートに基づいて説明する。先ず、ステップS31では、前記ステップS2,S12と同様に、操作者は前記超音波の送受信を開始し、超音波画像UIを表示させる。次に、ステップS32では、前記ステップS3と同様に、前記対応関係特定部52が、前記磁気発生部11を原点とする三次元空間の座標系と前記参照医用画像MIの座標系との位置合わせ処理を行なう。
次に、ステップS33では、操作者は、図19に示すように観察したい断面についての超音波画像UI及び参照医用画像MIを表示させる。操作者は、観察したい断面についての超音波画像UI及び参照医用画像MIが表示されると、断面を確定したことを示す入力を前記操作部7において行なう。
ただし、このステップS33では、前記参照医用画像MIは表示されなくてもよい。
前記ステップS33において、断面を確定したことを示す入力が行われるとステップS34の処理へ移行する。ただし、断面を確定したことを示す入力の代わりに、ある断面において前記超音波プローブ2が一定時間静止した場合に、ステップS34の処理へ移行してもよい。
前記ステップS34では、前記動作条件設定部81は、超音波プローブ2による超音波の走査面における脂肪の領域の分布状況に応じて、前記超音波診断装置1の動作条件を設定する。より詳細には、先ず、前記対応位置特定部53が、超音波の走査面における脂肪の領域を特定する。前記超音波の走査面における脂肪の領域の特定手法は、前記第一実施形態において、前記領域Rを超音波の走査面において特定する手法と同一である。
前記超音波の走査面における脂肪の領域が特定されると、前記動作条件設定部81は、前記ステップS33において表示された前記超音波画像UIにおいて、体表面からの脂肪Fの音線方向における厚さに応じて、前記超音波診断装置1の動作条件を設定する。ここでの動作条件は、超音波の送受信周波数やTGCなどである。
ここで、体表面からの脂肪の厚みが増すほど、超音波の透過性が悪化する。従って、前記脂肪Fが厚くなるほど、前記動作条件設定部81は、超音波の送受信周波数を低くし、TGCにおけるゲインを大きくする。一方、前記脂肪Fが薄くなるほど、前記動作条件設定部81は、超音波の送受信周波数を高くし、TGCにおけるゲインを小さくする。
前記動作条件設定部81は、超音波の走査面におけるFOVに占める脂肪の領域の割合に応じて、超音波の送受信周波数やTGCなどを設定してもよい。例えば、脂肪の領域の総面積が大きくなるほど、前記動作条件設定部81は、超音波の送受信周波数を低くし、TGCにおけるゲインを大きくする。一方、前記脂肪の領域の総面積が小さくなるほど、前記動作条件設定部81は、超音波の送受信周波数を高くし、TGCにおけるゲインを小さくする。
次に、ステップS35では、前記ステップS5において設定された送受信周波数による超音波の送受信が開始され、得られたエコー信号に基づく超音波画像UIa(ここでは図示省略)が前記表示部6に表示される。そして、操作者は前記超音波画像UIaを観察して診断等を行なう。
次に、ステップS36では、前記ステップS7,S20と同様に、超音波の走査を行なうべき走査面が他にも有るか否かが判定される。超音波の走査を行なうべき走査面が他にも有ると判定された場合(前記ステップS36において「YES」)、前記ステップS33の処理へ戻る。一方、超音波の走査を行なうべき走査面が他に無いと判定された場合(前記ステップS36において「NO」)、処理を終了する。
以上説明した本例の超音波診断装置1によれば、超音波画像UIにおける脂肪Fの厚さに応じて超音波の送受信周波数が自動的に設定される。これにより、操作者は、煩雑な操作を行なうことなく、脂肪Fの厚さに応じて最適な画質の超音波画像UIaを表示させることができる。
以上、本発明を前記実施形態によって説明したが、本発明はその主旨を変更しない範囲で種々変更実施可能なことはもちろんである。例えば、上述の第一実施形態の変形例の前記ステップS17において、前記操作部7において観察対象Xを含むようにFOVの深度が入力されると、図20に示すフローチャートのステップS18′の処理へ移行してもよい。このステップS18′では、前記動作条件設定部81は、前記ステップS17において入力されたFOVの深度に応じて定まる実際の被検体の大きさと最も近い仮想のデータを選択しなおす。そして、ステップS18′において、仮想のデータが再選択されると、ステップS13の処理へ戻り、再選択された仮想のデータに基づいて、以後の処理が行われる。
1 超音波診断装置
2 超音波プローブ
3 送受信ビームフォーマ
4 エコーデータ処理部
5 表示処理部
7 操作部
8 制御部
9 記憶部
51 位置算出部
52 対応関係特定部
81 動作条件設定部

Claims (15)

  1. 三次元空間の座標系において超音波の送受信を行なう超音波プローブと、
    被検体に関する三次元データであって、前記三次元空間の座標系とは異なる座標系における座標情報を有する三次元データにおいて特定された領域の座標情報を記憶する記憶部と、
    前記三次元空間の座標系における座標情報と、前記三次元データの座標系における座標情報との対応関係を特定する対応関係特定部と、
    前記三次元空間における前記超音波プローブによる超音波の走査面の座標を算出する位置算出部と、
    前記対応関係特定部によって特定された前記対応関係と、前記位置算出部で検出された前記走査面の座標と、前記領域の座標とに基づいて、前記走査面において特定される前記領域に応じた超音波診断装置の動作条件を設定する動作条件設定部と、
    を備えることを特徴とする超音波診断装置。
  2. 三次元空間の座標系において超音波の送受信を行なう超音波プローブと、
    被検体に関する三次元データであって、前記三次元空間の座標系とは異なる座標系における座標情報を有する三次元データにおいて特定された領域の座標情報を記憶する記憶部と、
    前記三次元空間の座標系における座標情報と、前記三次元データの座標系における座標情報との対応関係を特定する対応関係特定部と、
    前記三次元空間における前記超音波プローブによる超音波の走査面の座標を算出する位置算出部と、
    前記対応関係特定部によって特定された前記対応関係と、前記位置算出部で検出された前記走査面の座標と、前記領域の座標とに基づいて、前記三次元データの座標系において前記走査面と対応する対応走査面において特定される前記領域に応じた超音波診断装置の動作条件を設定する動作条件設定部と、
    を備えることを特徴とする超音波診断装置。
  3. 前記超音波プローブからの超音波の送受信を制御する送受信制御部と、
    前記被検体の超音波画像を作成するために、前記超音波プローブによって受信された超音波のエコー信号の信号処理を行なう信号処理部と、
    を備え、
    前記動作条件設定部は、前記送受信制御部及び前記信号処理部の少なくとも一方の動作条件を設定する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の超音波診断装置。
  4. 前記動作条件は、前記走査面又は前記対応走査面における前記領域に応じて、観察に適した超音波画像を得るために変更される動作条件であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の超音波診断装置。
  5. 前記動作条件設定部は、超音波画像を作成する領域を、前記動作条件として設定することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の超音波診断装置。
  6. 操作者が、前記領域の位置を特定する入力を行なう入力部を備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の超音波診断装置。
  7. 前記三次元データは、前記被検体を模した仮想のデータであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の超音波診断装置。
  8. 前記被検体を模した仮想のデータとして、被検体の大きさに応じた複数の仮想のデータが前記記憶部に記憶され、複数のデータの各々について、前記領域の座標情報が記憶されており、
    前記対応関係特定部は、前記複数の仮想のデータの中から選択されたデータの座標情報と、前記三次元空間の座標情報との対応関係を特定し、
    前記動作条件設定部は、前記複数の仮想のデータの中から選択されたデータにおける前記領域の前記走査面又は前記対応走査面における位置に応じて、前記超音波診断装置の動作条件を設定する
    ことを特徴とする請求項7に記載の超音波診断装置。
  9. 前記三次元データは、前記被検体について予め取得された医用画像のデータであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の超音波診断装置。
  10. 前記領域は、前記医用画像のデータに基づいて、前記動作条件に影響する性状であると特定された領域であることを特徴とする請求項9に記載の超音波診断装置。
  11. 前記領域は、前記医用画像のデータに基づいて脂肪と特定された領域であり、
    前記動作条件設定部は、前記動作条件として、前記走査面又は対応走査面における脂肪と特定された領域に応じた動作条件を設定する
    ことを特徴とする請求項10に記載の超音波診断装置。
  12. 三次元空間の座標系において超音波の送受信を行なう超音波プローブと、
    被検体に関する三次元データであって、前記三次元空間の座標系とは異なる座標系における座標情報を有する三次元データにおいて特定された領域の座標情報が記憶される記憶部と、
    プロセッサーと、
    を備えることを特徴とし、
    前記プロセッサーは、
    前記三次元空間の座標系における座標情報と、前記三次元データの座標系における座標情報との対応関係を特定する対応関係特定機能と、
    前記三次元空間における前記超音波プローブによる超音波の走査面の座標を算出する位置算出機能と、
    前記対応関係特定機能によって特定された前記対応関係と、前記位置算出機能で検出された前記走査面の座標と、前記領域の座標とに基づいて、前記走査面において特定される前記領域に応じた超音波診断装置の動作条件を設定する動作条件設定機能と、
    をプログラムによって実行する
    ことを特徴とする超音波診断装置。
  13. 三次元空間の座標系において超音波の送受信を行なう超音波プローブと、
    被検体に関する三次元データであって、前記三次元空間の座標系とは異なる座標系における座標情報を有する三次元データにおいて特定された領域の座標情報が記憶される記憶部と、
    プロセッサーと、
    を備えることを特徴とし、
    前記プロセッサーは、
    前記三次元空間の座標系における座標情報と、前記三次元データの座標系における座標情報との対応関係を特定する対応関係特定機能と、
    前記三次元空間における前記超音波プローブによる超音波の走査面の座標を算出する位置算出機能と、
    前記対応関係特定機能によって特定された前記対応関係と、前記位置算出機能で検出された前記走査面の座標と、前記領域の座標とに基づいて、前記三次元データの座標系において前記走査面と対応する対応走査面において特定される前記領域に応じた超音波診断装置の動作条件を設定する動作条件設定機能と、
    をプログラムによって実行する
    ことを特徴とする超音波診断装置。
  14. 三次元空間の座標系において超音波の送受信を行なう超音波プローブと、
    被検体に関する三次元データであって、前記三次元空間の座標系とは異なる座標系における座標情報を有する三次元データにおいて特定された領域の座標情報が記憶される記憶部と、
    プロセッサーと、
    を備える超音波診断装置の制御プログラムであって、
    前記プロセッサーに、
    前記三次元空間の座標系における座標情報と、前記三次元データの座標系における座標情報との対応関係を特定する対応関係特定機能と、
    前記三次元空間における前記超音波プローブによる超音波の走査面の座標を算出する位置算出機能と、
    前記対応関係特定機能によって特定された前記対応関係と、前記位置算出機能で検出された前記走査面の座標と、前記領域の座標とに基づいて、前記走査面において特定される前記領域に応じた超音波診断装置の動作条件を設定する動作条件設定機能と、
    を実行させることを特徴とする超音波診断装置の制御プログラム。
  15. 三次元空間の座標系において超音波の送受信を行なう超音波プローブと、
    被検体に関する三次元データであって、前記三次元空間の座標系とは異なる座標系における座標情報を有する三次元データにおいて特定された領域の座標情報が記憶される記憶部と、
    プロセッサーと、
    を備える超音波診断装置の制御プログラムであって、
    前記プロセッサーに、
    前記三次元空間の座標系における座標情報と、前記三次元データの座標系における座標情報との対応関係を特定する対応関係特定機能と、
    前記三次元空間における前記超音波プローブによる超音波の走査面の座標を算出する位置算出機能と、
    前記対応関係特定機能によって特定された前記対応関係と、前記位置算出機能で検出された前記走査面の座標と、前記領域の座標とに基づいて、前記三次元データの座標系において前記走査面と対応する対応走査面において特定される前記領域に応じた超音波診断装置の動作条件を設定する動作条件設定機能と、
    を実行させることを特徴とする超音波診断装置の制御プログラム。
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