JP2016021526A - 照明光学装置、露光装置、およびデバイスの製造方法 - Google Patents

照明光学装置、露光装置、およびデバイスの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】光量の損失を抑えつつ、二次光源の像の形状を所望の輪帯形状や円形状とする照明光学装置を提供する。【解決手段】照明光学装置100は、集光部2の集光位置または該集光位置を維持する位置に設置され、入射する光束の一部を反射させる第1光学素子71と、集光部2の集光位置に対する瞳位置に設置され、入射する光束の一部を反射させる第2光学素子81と、集光位置と瞳位置との間の光軸上に配置されるフーリエ変換光学系5と、フーリエ変換光学系5を経て入射した光束を被照射物Rに向けて出射するオプティカルインテグレーター6とを有する。オプティカルインテグレーター6に入射する光束の一部は、第2光学素子81で反射されてフーリエ変換光学系5を経た後に第1光学素子71に入射し、該第1光学素子71で反射されてフーリエ変換光学系5を経た後にオプティカルインテグレーター6に入射する。【選択図】図1

Description

本発明は、照明光学装置、露光装置、およびデバイスの製造方法に関する。
半導体デバイスなどの製造工程に含まれるリソグラフィ工程において、原版(レチクルなど)に形成されているパターンを、投影光学系などを介して基板(表面にレジスト層が形成されたウエハなど)に転写する露光装置が用いられる。ここで、露光装置は、光源からの光束で原版を照明する照明光学装置を備える。このような照明光学装置では、光量の損失を可能な限り抑えることが望ましく、かつ、二次光源の像を所望の形状に適宜変化させることができればなおよい。そこで、特許文献1は、楕円鏡の開口部とハエの眼レンズの入射面とを略共役な位置関係とし、ハエの眼レンズの光源側にある円錐プリズムを切り換えることで、実質的に光量損失することなく輪帯形状の二次光源の像を変化させる露光装置を開示している。また、特許文献2は、レンズを挟んでハエの眼レンズの光源側の瞳位置に円錐プリズムを挿入し、円形状の二次光源の像を輪帯形状に変化させる露光装置を開示している。
特開2002−25898号公報 特開2001−358071号公報
しかしながら、特許文献1に開示されている露光装置における照明光学装置では、形成された輪帯形状の二次光源の像の輪帯比(内径と外径との比率)は変えられるが、輪帯幅(内径と外径との間の距離)を変えることができない。また、この照明光学装置では、円形状の二次光源の径をあまり小さくできない。一方、特許文献2に開示されている露光装置における照明光学装置では、二次光源の像を光学素子で変化させ、かつハエの眼レンズの出射側の絞りで整形するので、その分、光量の損失が発生する。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、光量の損失を抑えつつ、二次光源の像の形状を所望の輪帯形状や円形状とする照明光学装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、光源からの光束を用いて被照射物を照明する照明光学装置であって、光束を集光する集光部と、集光部の集光位置または該集光位置を維持する位置に設置され、入射する光束の少なくとも一部を反射させる第1光学素子と、集光部の集光位置に対する瞳位置に設置され、入射する光束の少なくとも一部を反射する第2光学素子と、集光位置と瞳位置との間の光軸上に配置されるフーリエ変換光学系と、フーリエ変換光学系を経て入射した光束を被照射物に向けて出射するオプティカルインテグレーターと、を有し、オプティカルインテグレーターに入射する光束の少なくとも一部は、第2光学素子で反射されてフーリエ変換光学系を経た後に第1光学素子に入射し、該第1光学素子で反射されてフーリエ変換光学系を経た後にオプティカルインテグラーターに入射することを特徴とする。
本発明によれば、光量の損失を抑えつつ、二次光源の像の形状を所望の輪帯形状や円形状とする照明光学装置を提供することができる。
本発明の一実施形態における露光装置の構成を示す図である。 第1実施形態に係る照明系(光偏向部なし)の要部を示す図である。 第1実施形態に係る照明系(第1光偏向部あり)の要部を示す図である。 第1実施形態に係る照明系(第2光偏向部あり)の要部を示す図である。 図3の構成についての光束(21i、21i’)の状態を説明する図である。 図3の構成についての光束(21o、21o’)の状態を説明する図である。 第1光偏向部の第1光学素子で反射される光束の像の形状を示す図である。 光偏向部を用いることなく形成される輪帯形状の光束を示す図である。 第1例としての光束の形状と第1光偏向部の各領域とを示す図である。 第2例としての光束の形状と第1光偏向部の各領域とを示す図である。 第3例としての光束の形状と第2光偏向部の各領域とを示す図である。 第4例としての光束の形状と第1光偏向部の各領域とを示す図である。 二次光源の調整方法の流れを示すフローチャートである。 第2実施形態に係る照明系(第3光偏向部あり)の要部を示す図である。 第2実施形態の光束の形状と第3光偏向部の各領域とを示す図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面などを参照して説明する。
(第1実施形態)
まず、本発明の第1実施形態に係る照明光学装置と、この照明光学装置を備える露光装置について説明する。図1は、本実施形態に係る露光装置100の構成を示す概略図である。露光装置100は、例えば、半導体デバイスの製造工程におけるリソグラフィ工程で使用されるものであり、走査露光方式にて、レチクルRに形成されているパターンの像をウエハW上(基板上)に露光(転写)する投影型露光装置である。なお、図1以下の各図では、投影光学系17の光軸に平行にZ軸を取り、Z軸に垂直な同一平面内で露光時のウエハWの走査方向(レチクルRとウエハWとの相対的な移動方向)にY軸を取り、Y軸に直交する非走査方向にX軸を取っている。露光装置100は、照明系15と、レチクルステージ16と、投影光学系17と、ウエハステージ18と、制御部36とを備える。
照明系15は、本実施形態に係る照明光学装置であり、光源1からの光束を調整してレチクルRを照明する。なお、照明系15の詳細については後述する。レチクルRは、ウエハW上に転写されるべきパターン(例えば回路パターン)が形成された、例えば石英ガラス製の原版である。レチクルステージ16は、レチクルRを保持してX、Yの各軸方向に可動である。投影光学系17は、レチクルRを通過した光を所定の倍率(例えば1/2倍)でウエハW上に投影する。ウエハWは、表面上にレジスト(感光剤)が塗布された、例えば単結晶シリコンからなる基板である。ウエハステージ18は、ウエハチャック19を介してウエハWを保持し、X、Y、Z(それぞれの回転方向であるωx、ωy、ωzを含む場合もある)の各軸方向に可動である。
制御部36は、例えばコンピューターなどで構成され、露光装置100の各構成要素に回線を介して接続されて、プログラムなどに従って各構成要素の動作および調整などを制御し得る。なお、制御部36は、露光装置100の他の部分と一体で(共通の筐体内に)構成してもよいし、露光装置100の他の部分とは別体で(別の筐体内に)構成してもよい。
次に、照明系15の構成について具体的に説明する。照明系15は、光源1と、楕円ミラー2と、コールドミラー3と、オプティカルロッド4と、フーリエ変換光学系5と、オプティカルインテグレーター6と、コリメーター13と、折り曲げミラー14とを含む。光源1は、例えば、紫外線や遠紫外線等を放射する高輝度の超高圧水銀ランプであり、その発光部1aは、楕円ミラー2の第1焦点の近傍に位置する。また、照明系15は、制御部36からの指令に基づいて光源1をXYZの各軸方向に変位させる駆動部35を含む。楕円ミラー2は、光源1からの光束を集光する集光部であり、集光した光束をコールドミラー3に入射させる。コールドミラー3は、表面が誘電体等の多層膜で形成され、主に赤外線を透過させるとともに、露光光に用いる紫外光を反射させる。コールドミラー3で反射した光束は、楕円ミラー2の第2焦点の近傍に位置するオプティカルロッド4の入射面に発光部1aの像を形成する。オプティカルロッド4は、フーリエ変換光学系5の物体面に出射面4bが位置するように配置される、円柱形状の光導波管である。このオプティカルロッド4は、光源1に電力を供給するリード線1bの影をオプティカルインテグレーター6の入射面6a上に生じさせないために設置される。具体的には、オプティカルロッド4は、入射光束を、円柱側面で反射し旋回する光線(Skew光線)として、入射光束に含まれるリード線1bの影をぼかして消失させる。フーリエ変換光学系5は、オプティカルロッド4の出射面4bからの光束を受け、オプティカルインテグレーター6の入射面6aに、楕円ミラー2の開口面2bの像を結像する。オプティカルインテグレーター6は、光軸方向に延設され、かつ、光軸方向と直交する平面方向に複数並列させた小レンズを有し、その出射面6bに二次光源が形成される。以下、「小レンズ」と表現する場合には、オプティカルインテグレーター6を構成する個々の小レンズを意味するものとする。小レンズは、入射面6aに形成される光束の形状が、出射面6bで得られる光束の形状と略等しくなるように、充分に小さな径を有する。
また、照明系15は、楕円ミラー2からの光束の集光位置に設置される、入射した光束を反射(偏向)する第1光学素子と、上記の集光位置に対する瞳位置に設置される、入射した光束を反射(偏向)する第2光学素子とを含む光偏向部を有する。なお、上記の集光位置には、この集光位置を維持する位置(光源1の結像位置)も含まれ得る。また、ここでいう「瞳位置」と「集光位置」とは、厳密に定まる1つの位置を示すものではなく、同等と見なせる範囲にある位置である、いわゆる「略瞳位置」または「略集光位置」をも含むものである。また、本実施形態においては、照明系15は、オプティカルロッド4を用いる構成としているが、必須構成ではない。ここで、オプティカルロッド4の入射面と出射面4bとは、径が同じ、すなわち集光径が同じである。したがって、本実施形態のようにオプティカルロッド4を用いる場合には、上記の集光位置は、オプティカルロッド4の入射面に相当し、上記の集光位置を維持する位置は、オプティカルロッド4の出射面4bに相当する。これに対して、他の実施形態としてオプティカルロッド4を用いない場合には、上記の集光位置は、そのまま集光点に相当する。そして、照明系15は、第1光学素子と第2光学素子との組み合わせ(第1の組み合わせ)の光偏向部だけでなく、他の形状を有する第1光学素子と第2光学素子との組み合わせ(第2の組み合わせ)の光偏向部をも備え得る。本実施形態では、照明系15は、一例として、第1光学素子71と第2光学素子81との組み合わせである第1光偏向部91と、他の形状を有する第1光学素子72と第2光学素子82との組み合わせである第2光偏向部92との2つの光偏向部を含む。このうち、第2光学素子81、82は、それぞれ、オプティカルインテグレーター6に向かう光束の一部を所定の方向に反射可能とするものである。一方、第1光学素子71、72は、第2光学素子81、82で反射され、フーリエ変換光学系5を経て到達した光束を、再度、フーリエ変換光学系5に入射可能とするものである。なお、第1光学素子71、72および第2光学素子81、82の形状および配置、ならびにその作用については後述する。そして、第1光偏向部91と第2光偏向部92とは、オプティカルロッド4、フーリエ変換光学系5およびオプティカルインテグレーター6が光軸上に並ぶ光路中に、着脱可能(取り外し、取り付けおよび切り換え可能)に配置される。具体的には、第1光学素子71、72および第2光学素子81、82を、手動で取り外しおよび取り付けを行う機構を備えるものとしてもよいし、または、駆動機構を備え、制御部36からの指令に基づいて自動で切り換え可能とするものであってもよい。
コリメーター13は、折り曲げミラー14を挟んで配置される2つの光学系13a、13bを含み、レチクルステージ16に載置されている被照射物としてのレチクルRを照明する。コリメーター13が照明系15内でこのように配置される場合、オプティカルインテグレーター6の出射面6bに形成された二次光源の像は、投影光学系17の瞳面17aの近傍に結像する。
さらに、照明系15は、ハーフミラー10と、検出光学系11と、検出器12と、演算部37とを備える。ハーフミラー10は、オプティカルインテグレーター6とコリメーター13(光学系13a)との間に配置され、オプティカルインテグレーター6から出射した光束の一部を検出光学系11に向けて反射させる。検出光学系11は、例えば2つの光学系11a、11bを含み、オプティカルインテグレーター6の出射面6bに形成された二次光源の像を検出器12上に投影(縮小投影)する。検出器12は、例えば、4分割センサーや二次元CCD等の光電変換素子であり、投影された二次光源の像を検出する。また、演算部37は、検出器12の出力に基づいて、二次光源の像の総光量および光強度分布の対称性を演算し、得られた情報を制御部36へ送信する。
次に、照明系15の作用について具体的に説明する。照明系15は、露光に際し、レチクルRに形成されているパターンの解像線幅や孤立性等に応じて、第1光偏向部91または第2光偏向部92を用いて、投影光学系17の瞳面17aに形成される二次光源の光強度分布(有効光源分布)を変化させる。以下、オプティカルインテグレーター6の入射面6aにおける二次光源の光強度分布の変更と、それによる投影光学系17の瞳面17aに形成される二次光源の光強度分布の変更とについて説明する。
図2は、オプティカルロッド4からオプティカルインテグレーター6までの照明系15の要部を示す概略図である。図2では、第1光偏向部91および第2偏向部92が光路中に配置されていない状態を示している。また、符号fは、フーリエ変換光学系5の焦点距離を示し、符号5aは、フーリエ変換光学系5の主点位置を示している。そして、オプティカルロッド4の出射面4bは、主点位置5aから光源1側への距離fの位置に配置される。一方、オプティカルインテグレーター6の入射面6aは、主点位置5aからレチクルR側への距離fの位置に配置される。なお、説明の簡単化のために、フーリエ変換光学系5の前側主点と後側主点とを同一として表記している。
ここで、オプティカルロッド4の出射面4bの中心から出射された光線21iと光線21oとは、光源1の発光部1aからの光束のうち、楕円ミラー2の開口面2aと開口面2bとのそれぞれに接する部分で反射した光線を示している。また、オプティカルロッド4の出射面4bの中心から出射された光線21mは、発光部1aからの光束のうち、楕円ミラー2の開口面2aと開口面2bとの間の部分で反射した光線を示している。このうち、光線21iは、オプティカルロッド4の出射面4bの中心から出射した後に、フーリエ変換光学系5を経て小レンズ62uに入射する。同様に、光線21mは、小レンズ63uに入射し、光線21oは、小レンズ64uに入射し、光線21i’は、小レンズ62dに入射し、光線21m’は、小レンズ63dに入射し、光線21o’は、小レンズ64dに入射する。
図3は、オプティカルインテグレーター6の入射面6aにおける二次光源の光強度分布を所望の形状とするために、第1光学素子71と第2光学素子81とを含む第1光偏向部91が光路中に配置されている状態を示している。まず、第2光学素子81は、光軸AXを基準として回転対称に、中心領域が開口部で、周辺領域が、頂点が第1光学素子71に向かう円錐形状の反射面(反射部)となっている。第2光学素子81の反射面は、光軸AXに垂直な面に対して傾いている。これに対し、第1光学素子71も、光軸AXを基準として回転対称に、中心領域が開口部で、周辺領域が、頂点が第2光学素子81に向かう円錐形状の反射面(反射部)となっている。第1光学素子71の反射面もまた、光軸AXに垂直な面に対して傾いている。ただし、第1光学素子71では、開口部の径、ならびに周辺領域の反射面の角度および径が、第2光学素子81とは異なる。また、第1光学素子71の開口部の径は、オプティカルロッド4の外径と略同一である。
ここで、光線21iは、オプティカルロッド4の出射面4bの中心から出射された後、フーリエ変換光学系5を経て、第2光学素子81の開口部を通過して、小レンズ62uに入射する。光線21oは、出射面4bの中心から出射された後、フーリエ変換光学系5を経て、第2光学素子81の反射面に到達して反射される。第2光学素子81で反射された光線21oは、逆向きにフーリエ変換光学系5を経て、第1光学素子71の反射面に到達して反射される。そして、第1光学素子71で反射された光線21oは、再びフーリエ変換光学系5を経て、第2光学素子81の開口部を通過して、小レンズ61cに入射する。同様に、光線21i’は、小レンズ62dに入射し、光線21o’は、小レンズ61cに入射する。このように、第1光偏向部91を用いることで、オプティカルインテグレーター6の周辺領域に位置する小レンズ64u、64dに向かう光線21o、21o’を、中心領域(光軸AXの近傍)に位置する小レンズ61cに入射させることが可能となる。
図4は、オプティカルインテグレーター6の入射面6aにおける二次光源の光強度分布を所望の形状とするために、第1光学素子72と第2光学素子82とを含む第2光偏向部92が光路中に配置されている状態を示している。まず、第1光学素子72の形状は、第1光偏向部91の第1光学素子71と同様である。一方、第2光学素子82は、中心部の光学素子82aと、周辺部の光学素子82bとを含む。このうち、光学素子82aは、光軸AXを基準として回転対称で、頂点が第1光学素子72に向かう円錐形状の反射面(反射部)となっている。一方、光学素子82bは、光軸AXを基準として回転対称で、輪帯形状の透過面(透過部)となっている。
ここで、光線21iは、オプティカルロッド4の出射面4bの中心から出射された後、フーリエ変換光学系5を経て、光学素子82aの反射面に到達して反射される。光学素子82aで反射された光線21iは、逆向きにフーリエ変換光学系5を経て、第1光学素子72の反射面に到達して反射される。そして、第1光学素子72で反射された光線21iは、再びフーリエ変換光学系5を経て、光学素子82bを通過して、小レンズ64uに入射する。光線21oは、出射面4bの中心から出射された後、フーリエ変換光学系5を経て、光学素子82bを通過して、小レンズ64uに入射する。同様に、光線21i’および光線21o’も、小レンズ64dに入射する。このように、第2光偏向部92を用いることで、オプティカルインテグレーター6の中心領域に位置する小レンズ62u、64dに向かう光線21o、21o’を、周辺領域に位置する小レンズ64u、64dに入射させることが可能となる。
次に、第1光学素子71の円錐形状である周辺領域に形成されている反射面の径と、小レンズの出射面6bにおける光線の広がりとについて具体的に説明する。図5(a)は、図3に示す構成について、オプティカルロッド4の出射面4bから出射した光束が、小レンズ62u、62dに入射するまでの状態を説明する図である。なお、図5(a)では、図3に示した光線21i、21i’に加えて、出射面4bの一方の端(上端)から発せられる光線21i、21i’と、出射面4bの他方の端(下端)から発せられる光線21i、21i’とを示している。
光線21i、21i、21iは、それぞれ同じ出射角度を持つ平行光束であり、フーリエ変換光学系5に入射した後、集光角度Ψiで小レンズ62uの入射面に集光する。同様に、光線21i’、21i’、21i’も、それぞれ同じ出射角度を持つ平行光束であり、フーリエ変換光学系5に入射した後、集光角度Ψiで小レンズ62dの入射面に集光する。ここで、集光角度Ψiは、フーリエ変換光学系5の焦点距離fとオプティカルロッド4の出射面4bの径Siとを用いて、式(1)で表される。
tan(Ψi/2)=Si/2f (1)
これにより、小レンズ(62u、62d等)の出射面6bには、オプティカルロッド4の出射面4bの像が形成される。このとき、小レンズの焦点距離をf’とし、小レンズの出射面6bに形成される像の径をSi’とすると、式(2)に示す関係が成り立つ。
Si’/Si=f’/f (2)
図5(b)は、小レンズの外形620と、小レンズの出射面6bに形成されるオプティカルロッド4の出射面4bの像22の形状とを示す平面図である。外形620は、隙間のない組み合わせ構造を実現させるために、矩形または正六角形とするのが一般的であるが、ここでは、一例として正方形としている。また、像22は、上記のとおり外径がSi’で示される円として、その中心が小レンズの中心に一致するように外形620内に形成される。
図6は、図3に示す構成について、オプティカルロッド4の出射面4bから出射した光束が、小レンズ61cに入射するまでの状態を説明する図である。このうち、図6(a)は、出射面4bから出射した光束が、フーリエ変換光学系5を経て第2光学素子81で反射され、再度フーリエ変換光学系5に入射するまでを示す。一方、図6(b)は、再度フーリエ変換光学系5に入射した光束が、第1光学素子71で反射され、再々度フーリエ変換光学系5に入射し、最終的に小レンズ61cの入射面6aに集光するまでを示す。なお、図6では、図2に示した光線21o、21o’に加えて、オプティカルロッド4の出射面4bの一方の端(上端)から発せられる光線21o、21o’と、出射面4bの他方の端(下端)から発せられる光線21o、21o’とを示している。
まず、図6(a)を参照し、光線21o、21o、21oは、それぞれ同じ出射角度を持つ平行光束であり、フーリエ変換光学系5に入射した後、集光角度Ψで第2光学素子81の反射面に集光する。同様に、光線21o’、21o’、21o’も、それぞれ同じ出射角度を持つ平行光束であり、フーリエ変換光学系5に入射した後、集光角度Ψで第2光学素子81の反射面に集光する。ここで、集光角度Ψは、上記の式(1)で表される集光角度Ψiに等しい。そして、第2光学素子81の反射面で反射された光線21o、21o、21oおよび光線21o’、21o’、21o’は、それぞれ広がり角度Ψで逆向きにフーリエ変換光学系5に入射する。
次に、図6(b)を参照し、フーリエ変換光学系5を出射した光線21o、21o、21oおよび光線21o’、21o’、21o’は、それぞれ平行光束となり、第1光学素子71の反射面に入射する。このとき、第1光学素子71への入射位置は、第2光学素子81の反射面の角度で決まり、入射幅は、フーリエ変換光学系5に入射する光線の広がり角度Ψで決まる。ここで、本実施形態では、第2光学素子81の反射面の角度を、光線21o、21o’がオプティカルロッド4の出射面4bにほぼ接するような角度に設定している。また、フーリエ変換光学系5に入射する光線の広がり角度Ψは、前述したように集光角度Ψiと等しいため、上記の入射幅は、オプティカルロッド4の出射面4bの径Siと等しい。したがって、第1光学素子71への入射する平行光束は、内径がSi、外径がSo=3・Siとなる輪帯形状に分布する。次に、第1光学素子71の反射面で反射された光線21o、21o、21oおよび光線21o’、21o’、21o’は、平行光束として再再度フーリエ変換光学系5に入射する。再再度フーリエ変換光学系5に入射した光線21o、21o、21oおよび光線21o’、21o’、21o’は、集光角度Ψで小レンズ61cの入射面に集光する。
これにより、小レンズ(61c等)の出射面6bには、第1光学素子71で反射した輪帯形状の光束の像が形成される。このとき、小レンズの出射面6bに形成される輪帯形状の光束の像の外径をSo’とすると、式(3)に示す関係が成り立つ。
So’/So=f’/f (3)
また、小レンズの出射面6bに形成される輪帯形状の光束の像の内径Si’は、オプティカルロッド4の出射面4bの像の径と等しい。
図7は、小レンズ61cの外形610と、小レンズの出射面6bに形成される第1光学素子71の反射面で反射される光束の像23の形状とを示す平面図である。像23は、上記のとおり外径がSo’で示される円として、その中心が小レンズの中心に一致するように外形610内に形成される。
このようなことから、第1光学素子71の円錐形状である周辺領域に形成されている反射面の径は、オプティカルロッド4の出射面4bの径Siの3倍より大きく設定されることが望ましい。また、小レンズの外径は、第1光学素子71の反射面で反射される光束の小レンズの出射面6bにおける広がりよりも大きく設定されることが望ましい。
次に、第1光偏向部91等の光偏向部を用いることで得られる光束の形状について具体的に説明する。まず、比較例として、図2に示すように第1光偏向部91および第2偏向部92の双方とも光路に配置されていない状態における、オプティカルインテグレーター6の入射面6aに形成される輪帯形状の光束の形状について説明する。図8は、この場合にオプティカルインテグレーター6の入射面6aに形成される輪帯形状の光束25を示す平面図である。光束25は、光軸AXを基準として回転対称な分布となり、楕円ミラー2の開口面2aから決まる外径Φo(0)と、楕円ミラー2の開口面2bから決まる内径Φi(0)とを有する。また、図8では、投影光学系17の瞳面17aに相当する径を瞳外径24として示している。そして、光束25の外径Φo(0)は、瞳外径24の約9割の大きさに設定しており、外径Φo(0)と内径Φi(0)との関係は、式(4)で表されるように設定している。
Φi(0)=(1/4)・Φo(0) (4)
次に、光束形状の第1例として、図3に示すように第1光偏向部91を光路に配置している状態における、オプティカルインテグレーター6の入射面6aに形成される光束の形状、および第1光偏向部91の反射領域および開口領域について説明する。図9は、第1例としての光束の形状と、第1光偏向部91の反射領域および透過領域を示す平面図である。このうち、図9(a)は、オプティカルインテグレーター6の入射面6aに形成される円形状の光束26を示す。光束26の外径Φ(1)は、図8に示した光束25の外径Φo(0)に対して、式(5)で表される大きさを有するように設定している。
Φ(1)=(1/3)・Φo(0) (5)
一方、図9(b)は、図8に示した輪帯形状の光束25を図9(a)に示した円形状の光束26に変換する第2光学素子81の反射領域(反射面の領域)Ro(1)と、第2光学素子81の中央領域にある開口領域Ti(1)とを示す。ここで、点線で示した円27は、反射領域Ro(1)と開口領域Ti(1)との境界を示している。このとき、式(6)の関係を満たすように規定することで、オプティカルインテグレーター6の入射面6aに、図9(a)に示した光束26を形成することができる。
Ro(1)=Ti(1)=Φo(0)/3 (6)
なお、光束形状の第2例として、第1光偏向部91を用いる場合で、以下のような変更も可能である。図10は、第2例としての光束の形状と、第1光偏向部91の反射領域および開口領域を示す平面図である。このうち、図10(a)は、オプティカルインテグレーター6の入射面6aに形成される円形状の光束28を示す。この場合、光束28の外径Φ(2)は、式(7)で表される大きさを有するように設定している。
Φ(2)=(3/4)・Φo(0) (7)
一方、図10(b)は、図8に示した輪帯形状の光束25を図10(a)に示した円形状の光束28に変換する第2光学素子81の反射領域Ro(2)と、第2光学素子81の中央領域にある開口領域Ti(2)とを示す。ここで、点線で示した円29は、反射領域Ro(2)と開口領域Ti(2)との境界を示している。このとき、反射領域Ro(2)は、式(8)で、開口領域Ti(2)は、式(9)でそれぞれ表される大きさを有する。
Ro(2)=Φi(0)/2 (8)
Ti(2)=Φo(0)−Φi(0) (9)
すなわち、第2例によれば、第1例での第1光偏向部91に対して、第2光学素子81の反射領域を狭くし、かつ、第1光学素子71の反射面の角度を大きくすることで、円形状の光束の大きさを第1例とは異なる大きさに変えることができる。
このように、照明系15は、第1光偏向部91を用いることで、例えば、図8に示した輪帯形状の光束25を、外径が瞳外径24の0.3倍(0.9×1/3)から0.675倍(0.9×3/4)の範囲の円形状の光束に変換することができる。
次に、光束形状の第3例として、図4に示すように第2光偏向部92を光路に配置した状態における、オプティカルインテグレーター6の入射面6aに形成される光束の形状、および第2光偏向部92の反射領域、透過領域および開口領域について説明する。図11は、第3例としての光束の形状と、第2光学素子82の反射領域および開口領域を示す平面図である。このうち、図11(a)は、オプティカルインテグレーター6の入射面6aに形成される輪帯形状の光束30を示す。この場合、光束30の内径Φi(3)は、式(10)で表される大きさを有するように設定している。
Φi(3)=(5/8)・Φo(0) (10)
すると、光束30の輪帯幅は、上記の輪帯形状の光束25の輪帯幅の1/2となる。
一方、図11(b)は、図8に示した輪帯形状の光束25を図11(a)に示した輪帯形状の光束30に変換する第2光学素子82の反射面を有する光学素子82aの反射領域Ri(3)と、透過面を有する光学素子82bの透過領域To(3)とを示す。ここで、点線で示した円31は、反射領域Ri(3)と透過領域To(3)との境界を示している。このとき、反射領域Ri(3)は、式(11)で、透過領域To(3)は、式(12)でそれぞれ表される大きさを有するように設定している。
Ri(3)={Φo(0)+Φi(0)}/2 (11)
To(3)={Φo(0)−Φi(0)}/2 (12)
すなわち、第3例によれば、第1例での第1光偏向部91に対して、第2光学素子82の反射領域を狭くし、かつ、第1光学素子72の反射面の角度を大きくすることで、輪帯形状の光束の輪帯幅を太くする(変化させる)ことができる。
このように、照明系15は、第2光偏向部92を用いることで、例えば、図8に示した輪帯形状の光束25を、外径を瞳外径24の0.9倍に維持した状態で内径を変化させ、輪帯幅を1/2まで狭くした輪帯形状の光束に変換することができる。
次に、光束形状の第4例として、図3に示すように第1光偏向部91を光路に配置した状態における、オプティカルインテグレーター6の入射面6aに形成される光束の形状、および第1光偏向部91の反射領域および開口領域について説明する。図12は、第4例としての光束の形状と、第2光学素子81の反射領域および開口領域を示す平面図である。第4例としての光束は、第1光偏向部91を用いて形成されるものであるが、円形状ではなく、輪帯形状となる点で、第1例および第2例とは異なる。図12(a)は、オプティカルインテグレーター6の入射面6aに形成される輪帯形状の光束32を示す。この場合、光束32の内径は、図8に示した輪帯形状の光束25の内径Φi(0)と同一であり、光束32の外径Φo(4)は、式(13)で表される大きさを有するように設定している。
Φo(4)=(5/2)・Φi(0) (13)
すると、光束32の輪帯幅は、上記の輪帯形状の光束25の輪帯幅の1/2となる。
一方、図12(b)は、図8に示した輪帯形状の光束25を図12(a)に示した輪帯形状の光束32に変換する第2光学素子81の反射領域Ro(4)と、第2光学素子81の中央領域にある開口領域Ti(4)とを示す。ここで、点線で示した円31は、反射領域Ro(4)と開口領域Ti(4)との境界を示している。このとき、反射領域Ro(4)は、式(14)で、開口領域Ti(4)は、式(15)でそれぞれ表される大きさを有するように設定している。
Ro(4)={Φo(0)−Φi(0)}/4 (14)
Ti(4)={Φo(0)+Φi(0)}/2 (15)
すなわち、第4例によれば、第1例での第1光偏向部91に対して、第2光学素子81の反射領域を狭くし、かつ、第1光学素子71の反射面の角度を大きくすることで、輪帯形状の光束の輪帯幅を太くする(変化させる)ことができる。
このように、照明系15は、第1光偏向部91を用いて、例えば、図8に示した輪帯形状の光束25を、外径を瞳外径24の0.225倍(0.9/4)に維持した状態で外径を変化させ、輪帯幅を1/2まで狭くした輪帯形状の光束に変換することができる。
次に、オプティカルインテグレーター6の出射面6bに形成される二次光源(具体的には、二次光源の光強度分布)の調整方法について説明する。図13は、本実施形態における二次光源の調整方法の流れを示すフローチャートである。まず、制御部36は、二次光源の調整を開始すると、光源1を点灯させる(ステップS101)。次に、制御部36は、演算部37に、検出器12の出力に基づいて二次光源の像の総光量を演算させ(光量計測)、その演算結果を情報として取得する(ステップS102)。次に、制御部36は、ステップS102にて取得した演算結果、すなわち総光量の値を参照し、その値が最大値となるような位置に光源1が位置するよう駆動部35を駆動させる(ステップS103:第1位置調整工程)。次に、制御部36は、不図示の駆動機構に、各光偏向部91、92等を光路内に設置または切り換えさせる(ステップS104)。次に、制御部36は、光偏向部の切り換えを行ったとき、演算部37に、検出器12の出力に基づいて二次光源の光強度分布の対称性を演算させ(光量分布計測)、その演算結果を取得する(ステップS105)。次に、制御部36は、ステップS105にて取得した演算結果、すなわち光強度分布の対称性の値を参照し、最も対称となるような位置に光源1が位置するよう駆動部35を駆動させ(ステップS106:第2位置調整工程)、二次光源の調整を終了する。なお、光源1のZ軸方向は、光強度分布の対称性に影響しないため、ステップS106では、制御部36は、光源1がX、Yの各軸方向に変位するよう駆動部35を駆動させる。また、光源1の使用に伴う電極の消耗により、発光部1aがZ軸方向に変化する場合には、制御部36は、二次光源の像の総光量の値が最大となるように、光源1をZ軸方向に変位させるよう駆動部35を駆動させることが望ましい。このような二次光源の調整方法によれば、光偏向部を設置しても、二次光源の光強度分布の対称性の劣化を抑えることが可能となる。
このように、照明系15は、二次光源の像の形状を変更するのに、従来のような円錐プリズムや絞り等を使用しないので、光量の損失を可能な限り抑えることができる。また、照明系15は、上記のような条件のもと光偏向部を配置するので、形成する二次光源の像を、第1または第2の形状(大きさの概念も含む)として、輪帯形状とすることも、円形状とすることもできる。また、照明系15は、二次光源の像を所望の輪帯形状に変換する場合には、単に輪帯比を所望の値とするのみならず、輪帯幅も所望の値とすることができる。さらに、照明系15は、二次光源の像を所望の円形状に変換する場合には、その大きさを所望の値とすることもできる。
以上のように、本実施形態によれば、本発明によれば、光量の損失を抑えつつ、二次光源の像の形状を、所望の輪帯形状や円形状とする照明光学装置を提供することができる。また、このような照明光学装置を備える露光装置によれば、より高効率化および省電力化を図ることが可能となる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に係る照明光学装置について説明する。第1実施形態に係る照明光学装置としての照明系15では、第1光偏向部91と第2光偏向部92との2種類の光偏向部を用いる場合を例示した。本実施形態では、さらに、第1光偏向部91および第2光偏向部92とは異なる、第1光学素子73と第2光学素子83とを含む第3光偏向部93を用いた場合の照明系15について例示する。以下、第1実施形態に係る照明系15と同一の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
図14は、オプティカルインテグレーター6の入射面6aにおける二次光源の像の形状を所望の形状に変化させるために、第3光偏向部93が光路中に配置されている状態を示している。まず、第1光学素子73の形状は、第1光偏向部91の第1光学素子71と同様である。一方、第2光学素子83は、中心部の光学素子83aと、周辺部の光学素子83bとを含む。このうち、光学素子83aは、光軸AXを基準として回転対称で、頂点が第1光学素子73に向かう円錐形状の反射面(反射部)となっているが、第1実施形態における図4に示した光学素子82aと異なり、光軸AX近傍の中心領域に開口部を有する。また、光学素子83aの第1の周辺領域にある反射面は、一部の光束を透過するハーフミラー(半透過半反射面)である。一方、光学素子83bは、光軸AXを基準として回転対称で、第2の周辺領域にある輪帯形状の透過面(透過部)となっている。
ここで、光線21iは、オプティカルロッド4の出射面4bの中心から出射された後、フーリエ変換光学系5を経て、光学素子83aの透過部を通過して、小レンズ62uに入射する。光線21mは、オプティカルロッド4の出射面4bの中心から出射された後、フーリエ変換光学系5を経て、光学素子83aの反射面(円錐形状の半透過半反射面)に到達し、反射する光線と透過する光線とに分かれる。このうち、光学素子83aを透過した光線は、そのまま小レンズ63uに入射する。一方、光学素子83aで反射した光線は、逆向きにフーリエ変換光学系5を経て、第1光学素子73の反射面に到達し反射される。第1光学素子72で反射された光線21mは、再びフーリエ変換光学系5を経て、光学素子83aの透過部を通過して、小レンズ61cに入射する。光線21oは、オプティカルロッド4の出射面4bの中心から出射された後、フーリエ変換光学系5を経て、光学素子83bを通過して、小レンズ64uに入射する。同様に、光線21i’および光線21o’も、それぞれ小レンズ62d、小レンズ64dに入射する。また、光線21m’は、光学素子83aの反射面で、反射する光線と透過する光線とに分かれ、このうち、反射した光線は、小レンズ61cに入射し、透過した光線は、小レンズ63dに入射する。このように、第3光偏向部93を用いることで、オプティカルロッド4からの光線を、光軸方向に垂直な平面内で連続した小レンズ61c、62u、62d、63u、63d、64u、64dに効率良く入射させることが可能となる。
次に、図14に示す第3光偏向部93を光路に配置した状態における、オプティカルインテグレーター6の入射面6aに形成される光束の形状、および第3光偏向部93の反射領域、透過領域および開口領域について説明する。図15は、光束の形状と、第3光偏向部93の反射領域、透過領域および開口領域を示す平面図である。このうち、図15(a)は、オプティカルインテグレーター6の入射面6aに形成される円形状の光束33を示す。この例では、図8に示した輪帯形状の光束25を、その外径Φo(0)を維持したまま円形状の光束33に変換する。
一方、図15(b)は、図8に示した輪帯形状の光束25を図15(a)に示した円形状の光束33に変換する第2光学素子83の反射領域Hm(5)、透過領域To(5)および開口領域Ti(5)を示す。ここで、反射領域Hm(5)は、光学素子83aのハーフミラー(半透過半反射面)の領域であり、透過領域To(5)は、光学素子83bの透過面の領域であり、開口領域Ti(5)は、光学素子83aの中心領域にある開口である。また、点線で示した円34は、反射領域Hm(5)と透過領域To(5)との境界を示している。このとき、式(16)〜式(18)の関係を満たすように規定することで、オプティカルインテグレーター6の入射面6aに、図15(a)に示した光束33を形成することができる。
Hm(5)=Φi(0)/2 (16)
To(5)=Φo(0)−2・Φi(0) (17)
Ti(5)=Φi(0) (18)
このように、本実施形態によれば、第3光偏向部93を用いることで、図8に示した輪帯形状の光束25を、外径Φo(0)を維持したまま、円形状の光束33に変換することが可能となる。なお、上記説明では、第2光学素子83を構成する光学素子のうち、光学素子83aをハーフミラーとし、光学素子83bを透過性を有するものとした。これに対して、光学素子83aを透過性を有するものとし、光学素子83bをハーフミラーとしても、同様の効果を奏し得る。
(物品の製造方法)
本発明の実施形態にかかる物品の製造方法は、例えば、半導体デバイス等のマイクロデバイスや微細構造を有する素子等の物品を製造するのに好適である。本実施形態の物品の製造方法は、基板に塗布された感光剤に上記の露光装置を用いて潜像パターンを形成する工程(基板を露光する工程)と、かかる工程で潜像パターンが形成された基板を現像する工程とを含む。さらに、かかる製造方法は、他の周知の工程(酸化、成膜、蒸着、ドーピング、平坦化、エッチング、レジスト剥離、ダイシング、ボンディング、パッケージング等)を含む。本実施形態の物品の製造方法は、従来の方法に比べて、物品の性能・品質・生産性・生産コストの少なくとも1つにおいて有利である。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、これらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形および変更が可能である。
1 光源
2 楕円ミラー
5 フーリエ変換光学系
6 オプティカルインテグレーター
15 照明系
71 第1光学素子
81 第2光学素子

Claims (16)

  1. 光源からの光束を用いて被照射物を照明する照明光学装置であって、
    前記光束を集光する集光部と、
    前記集光部の集光位置または該集光位置を維持する位置に設置され、入射する光束の少なくとも一部を反射させる第1光学素子と、
    前記集光部の集光位置に対する瞳位置に設置され、入射する光束の少なくとも一部を反射する第2光学素子と、
    前記集光位置と前記瞳位置との間の光軸上に配置されるフーリエ変換光学系と、
    前記フーリエ変換光学系を経て入射した光束を前記被照射物に向けて出射するオプティカルインテグレーターと、を有し、
    前記オプティカルインテグレーターに入射する光束の少なくとも一部は、前記第2光学素子で反射されて前記フーリエ変換光学系を経た後に前記第1光学素子に入射し、該第1光学素子で反射されて前記フーリエ変換光学系を経た後に前記オプティカルインテグレーターに入射する、
    ことを特徴とする照明光学装置。
  2. 前記第1光学素子および前記第2光学素子は、入射する光束を反射させる反射面を有することを特徴とする請求項1に記載の照明光学装置。
  3. 前記第2光学素子は、入射する光束を通過または透過させる領域と、入射する光束を反射させる反射面と、を有することを特徴とする請求項2に記載の照明光学装置。
  4. 前記第1光学素子の前記反射面は、円錐形状の反射面であり、かつ、
    前記第2光学素子の前記反射面は、円錐形状の反射面である、
    ことを特徴とする請求項2または3に記載の照明光学装置。
  5. 前記第1光学素子の反射面と前記第2光学素子の反射面とは、前記光軸に対して回転対称であり、前記第1光学素子の前記円錐形状の反射面の頂点と、前記第2光学素子の前記円錐形状の反射面の頂点とが、逆向きであることを特徴とする請求項4に記載の照明光学装置。
  6. 前記第1光学素子および前記第2光学素子は、前記光軸を基準として、それぞれ、中心に入射する光束を通過または透過させる領域とし、前記通過または透過させる領域の周辺領域に前記反射面を有することを特徴とする請求項2ないし5のいずれか1項に記載の照明光学装置。
  7. 前記第1光学素子は、前記光軸を基準として、中心領域を、入射する光束を通過または透過させる領域とし、周辺領域を前記反射面とし、
    前記第2光学素子は、前記光軸を基準として、中心領域を、入射する光束を通過または透過させる領域とし、前記中心領域の周りの第1の周辺領域を半透過半反射面とし、前記第1の周辺領域の周りの第2の周辺領域を、入射する光束を通過または透過させる領域とする、
    ことを特徴とする請求項2に記載の照明光学装置。
  8. 前記第1光学素子は、前記光軸を基準として、中心領域を、入射する光束を通過または透過させる領域とし、周辺領域を前記反射面とし、
    前記第2光学素子は、前記光軸を基準として、中心領域を、入射する光束を通過または透過させる領域とし、前記中心領域の周りの第1の周辺領域を、入射する光束を透過させる領域とし、前記第1の周辺領域の周りの第2の周辺領域を半透過半反射面とする、
    ことを特徴とする請求項2に記載の照明光学装置。
  9. 前記オプティカルインテグレーターに入射する光束の大きさは、前記第1光学素子の反射面の角度を変化させること、または、前記第2光学素子の前記反射面の大きさ、および反射面の角度を変化させることで調整されることを特徴とする請求項6ないし8のいずれか1項に記載の照明光学装置。
  10. 前記第1光学素子は、前記光軸を基準として、中心領域を、入射する光束を通過または透過させる領域とし、周辺領域を前記反射面とし、
    前記第2光学素子は、前記光軸を基準として、中心領域を反射面とし、周辺領域を、入射する光束を通過または透過させる領域とする、
    ことを特徴とする請求項2に記載の照明光学装置。
  11. 前記オプティカルインテグレーターに入射する光束の輪帯幅は、前記第1光学素子の反射面の角度を変化させること、または、前記第2光学素子の前記反射面の大きさ、および反射面の角度を変化させることで調整されることを特徴とする請求項10に記載の照明光学装置。
  12. 前記フーリエ変換光学系の物体面に出射面が位置するように設置される光導波管を有し、
    前記集光部により集光された光束は、前記光導波管を経た後に前記フーリエ変換光学系に入射する、
    ことを特徴とする請求項1ないし11のいずれか1項に記載の照明光学装置。
  13. 原版に形成されているパターンの像を基板に転写する露光装置であって、
    請求項1ないし12のいずれか1項に記載の照明光学装置を備え、
    前記照明光学装置は、被照射物である前記原版を照明する、
    ことを特徴とする露光装置。
  14. 前記照明光学装置は、
    前記オプティカルインテグレーターに入射する光束が第1の形状となるように、前記集光部により集光された光束の形状を変換する前記第1光学素子と前記第2光学素子との第1の組み合わせと、
    前記オプティカルインテグレーターに入射する光束が前記第1の形状とは異なる第2の形状となるように、前記集光部により集光された光束の形状を変換する前記第1光学素子と前記第2光学素子との第2の組み合わせと、を含み、
    前記第1の組み合わせと前記第2の組み合わせとは、それぞれ、前記集光位置または該集光位置を維持する位置と前記瞳位置とに着脱可能である、
    ことを特徴とする請求項13に記載の露光装置。
  15. 前記照明光学装置は、前記オプティカルインテグレーターの出射面に形成される二次光源の像を検出する検出器を有し、
    前記露光装置は、
    前記光源を変位させる駆動部と、
    前記検出器の出力に基づいて前記二次光源の光量に関する情報を求める演算部と、
    前記情報に基づいて前記駆動部の動作を制御する制御部と、を備える、
    ことを特徴とする請求項13または14に記載の露光装置。
  16. 請求項13ないし15のいずれか1項に記載の露光装置を用いて基板を露光する工程と、
    前記工程で露光された前記基板を現像する工程と、
    を含むことを特徴とするデバイスの製造方法。
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