JP2016020820A - 放射線検出器およびシンチレータパネル - Google Patents

放射線検出器およびシンチレータパネル Download PDF

Info

Publication number
JP2016020820A
JP2016020820A JP2014143969A JP2014143969A JP2016020820A JP 2016020820 A JP2016020820 A JP 2016020820A JP 2014143969 A JP2014143969 A JP 2014143969A JP 2014143969 A JP2014143969 A JP 2014143969A JP 2016020820 A JP2016020820 A JP 2016020820A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
phosphor layer
csi
peak
light
ray
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2014143969A
Other languages
English (en)
Inventor
篤也 吉田
Atsuya Yoshida
篤也 吉田
弘 堀内
Hiroshi Horiuchi
弘 堀内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Canon Electron Tubes and Devices Co Ltd
Original Assignee
Toshiba Corp
Toshiba Electron Tubes and Devices Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp, Toshiba Electron Tubes and Devices Co Ltd filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2014143969A priority Critical patent/JP2016020820A/ja
Priority to PCT/JP2015/068568 priority patent/WO2016009815A1/ja
Priority to CN201580038121.8A priority patent/CN106796299B/zh
Priority to KR1020167036684A priority patent/KR101903268B1/ko
Publication of JP2016020820A publication Critical patent/JP2016020820A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01TMEASUREMENT OF NUCLEAR OR X-RADIATION
    • G01T1/00Measuring X-radiation, gamma radiation, corpuscular radiation, or cosmic radiation
    • G01T1/16Measuring radiation intensity
    • G01T1/20Measuring radiation intensity with scintillation detectors
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09KMATERIALS FOR MISCELLANEOUS APPLICATIONS, NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE
    • C09K11/00Luminescent, e.g. electroluminescent, chemiluminescent materials
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01KMEASURING TEMPERATURE; MEASURING QUANTITY OF HEAT; THERMALLY-SENSITIVE ELEMENTS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • G01K11/00Measuring temperature based upon physical or chemical changes not covered by groups G01K3/00, G01K5/00, G01K7/00 or G01K9/00
    • GPHYSICS
    • G21NUCLEAR PHYSICS; NUCLEAR ENGINEERING
    • G21KTECHNIQUES FOR HANDLING PARTICLES OR IONISING RADIATION NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; IRRADIATION DEVICES; GAMMA RAY OR X-RAY MICROSCOPES
    • G21K4/00Conversion screens for the conversion of the spatial distribution of X-rays or particle radiation into visible images, e.g. fluoroscopic screens

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • High Energy & Nuclear Physics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Measurement Of Radiation (AREA)
  • Conversion Of X-Rays Into Visible Images (AREA)
  • Luminescent Compositions (AREA)

Abstract

【課題】蛍光体層の感度を向上させるとともに、放射線による蛍光体層の感度低下を低減することができる放射線検出器を提供する。【解決手段】放射線検出器1は、複数のフォトダイオード27が配列された光電変換基板21と、光電変換基板21上に形成され、X線を光に変換するCsI/Tl蛍光体層22とを具備する。CsI/Tl蛍光体層22の発光スペクトルは、510〜550nmの波長領域に主ピークを有するとともに、この主ピークよりも長波長領域に副ピークを有する。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、放射線を検出する放射線検出器およびシンチレータパネルに関する。
従来、医療用、歯科用もしくは非破壊検査用など、昨今のデジタル化したX線検出器は、入射X線を蛍光体層で一旦光(蛍光)に変換する方式が主流である。蛍光体層としていくつかの種類の材料が用いられているが、医療用の平面検出器や、歯科用のCMOSセンサーや、医療用・動物診断用であるCCD−DR装置には、タリウム賦活ヨウ化セシウム(以下、CsI/Tlと称する)が多く使用されている。
CsI/Tl蛍光体層は、真空蒸着法で簡便に平面状に成膜できる。しかも、成膜条件を適正に調整することにより、直径5μm程度のファイバー結晶が並んだ構造に成膜することができる。ファイバー結晶構造にすることにより、CsI結晶(屈折率=1.8)と結晶間の隙間(屈折率=1)との間の屈折率の差により、ある1つのファイバー結晶中でX線から変換された蛍光は、発光点から面方向にそれほどずれない位置で平面検出器の受光素子に到達し、X線撮像装置としてそれほど滲まない撮影像が得られる。
つまり、CsI/Tl蛍光体層は適正な条件で成膜することにより、X線を光に変換するシンチレーション機能と、画像を受光素子まで画像を保持するファイバープレート機能とを同時に備えることが可能である。
CsI/Tl蛍光体層からの発光は、例えばX線検出器の1つの形態であるCCD−DR装置において、レンズを介してCCDに入射し、電気信号に変換し、モニターに描出したり、画像処理信号に使用し、有効な診断画像が得られる。これは、複数の受光素子が二次元に配列された光電変換基板上にCsI/Tl蛍光体層を成膜した平面検出器の場合も同様であり、この場合は、有機膜などを介してCsI/Tl蛍光体層を複数の受光素子を配列した光電変換基板上に成膜するので、より効率的に発光を受光素子に収集することができる。
上記の過程を考えると、CsI/Tl蛍光体層に必要な要件として、まず、発光量の多さ、すなわち感度が高いことが求められる。他には、ファイバープレート機能を発揮させた結果としての解像度特性が重要である。
CsI/Tl蛍光体層の感度に関しては、CsI/Tl蛍光体層の膜厚を厚くすること、Tl濃度を適正化すること、CsI/Tl膜のファイバー構造の要素であるピラー結晶の太さを太くするなどが挙げられる。
しかしながら、CsI/Tl蛍光体層の感度を向上させるのに、CsI/Tl蛍光体層単独の性能向上を狙って、CsI/Tl蛍光体層の膜厚を厚くすること、CsI/Tl蛍光体層のファイバー構造の要素であるピラー結晶の太さを太くすることなどの方策は、他の要因とトレードオフの関係にある。
例えば、CsI/Tl蛍光体層の膜厚を厚くすることは、CsI/Tl蛍光体の材料の使用量が増大し、コストが上昇する。さらに、CsI/Tl蛍光体層中でX線から光に変換される発光点と、CCD−DR装置や平面検出器の受光素子までの距離が長くなるので、発光点から八方に等方的に発散する性質がある発光が、受光素子に到達するまでに受光素子の面方向に広がる距離も相対的に長くなり、結果として解像度特性が低下する。
ピラー結晶を太くすることは、ファイバープレートのファイバー径を大きくすることと等価であり、これも解像度特性の低下を引き起こす。
また、CsI/Tl蛍光体層の感度特性を阻害する要因として、X線による感度劣化がある。ここでいうX線による感度劣化とは、CsI/Tl蛍光体層をCCD−DRや平面検出器に装着した後に、X線を各デバイスに照射すると、X線がCsI/Tl結晶格子に傷を与え、その傷が色中心として光吸収サイトとなり、蛍光体からの発光光子をCsI/Tl蛍光体層中で再吸収してしまい、出力される光の量が減少する現象を指す。
さらに、この現象は、結晶格子の傷がCsI/Tl蛍光体層の発光機構である、励起子形成、励起子からのTl発光中心へのエネルギーの移送、Tl発光中心からの発光遷移機構形成といった、結晶格子の状態と関連があると考えられる状態を劣化させ、発光効率を低下させている可能性も考えられる。
このように、CsI/Tl蛍光体層は、X線による感度劣化により、CsI/Tl蛍光体層内での光吸収が増大するが、それは波長に対して一様ではなく、440、520、560nm近辺に吸収ピークがある。一方、CsI/Tl蛍光体層の発光スペクトルは510〜560nmにピークを持つことが知られている。そのため、CsI/Tl蛍光体層の発光スペクトルと520および560nmの吸収ピークとが一致してしまい、CsI/Tl蛍光体層の感度特性が低下する。
特許第4653442号公報
Journal of Luminescence Vol.128 p1447〜1453
本発明が解決しようとする課題は、蛍光体層の感度を向上させるとともに、放射線による蛍光体層の感度低下を低減することができる放射線検出器およびシンチレータパネルを提供することである。
本実施形態の放射線検出器は、複数の受光素子が配列された光電変換基板と、光電変換基板上に形成され、放射線を光に変換する蛍光体層とを具備する。蛍光体層の発光スペクトルは、510〜550nmの波長領域に主ピークを有するとともに、この主ピークよりも長波長領域に副ピークを有する。
第1の実施形態を示す放射線検出器の一部の分解斜視図である。 同上放射線検出器の概略断面図である。 同上放射線検出器が備える蛍光体層の発光スペクトルの波長と発光強度との関係を示すグラフである。 同上蛍光体層の発光スペクトルをガウス関数で分析した波長と発光強度との関係を示すグラフある。 同上蛍光体層に複数のサンプルのX線照射前後の感度を示す表である。 同上蛍光体層の光吸収スペクトルの波長と光吸収率との関係を示すグラフである。 第2の実施形態を示す放射線検出器の概略断面図である。 第3の実施形態を示す放射線検出器の概略断面図である。
以下、第1の実施形態を、図1ないし図6を参照して説明する。
図2は放射線検出器の概略断面図である。
図2に示すように、放射線検出器1は、例えば大型の平面X線検出装置である。
放射線検出器1は、放射線としてのX線2を検出するX線検出パネル3を有している。X線検出パネル3は支持基板4の一面に支持されている。X線検出パネル3のX線入射面側は防湿カバー5で覆われている。
支持基板4の他面には、鉛プレート6および放熱絶縁シート7を介して、X線検出パネル3を駆動する回路基板8が配設されている。この回路基板8とX線検出パネル3とはフレキシブル回路基板9で接続されている。
支持基板4は、支柱10を介して筐体11の内部に固定されている。筐体11のX線入射面側には、X線2が入射する入射窓12が設けられている。
次に、図1は放射線検出器1の一部の分解斜視図である。
図1に示すように、X線検出パネル3は、光電変換基板21と、シンチレータ層であって蛍光体層としてのCsI/Tl蛍光体層22とを有している。
光電変換基板21は、0.7mm厚のガラス基板と、ガラス基板上に2次元的に形成された複数の光検出部25とを備えている。光検出部25は、スイッチング素子としてのTFT(薄膜トランジスタ)26および受光素子としてのフォトセンサであるフォトダイオード27を有している。TFT26およびフォトダイオード27は、例えばa−Si(アモルファスシリコン)を基材として形成されている。光電変換基板21の平面に沿った方向のサイズは、例えば、正方形であり、1辺が50cmである。
CsI/Tl蛍光体層22は、光電変換基板21上に直接形成されている。CsI/Tl蛍光体層22は、光電変換基板21のX線2の入射側に位置している。CsI/Tl蛍光体層22は、X線2を光(蛍光)に変換するものである。なお、フォトダイオード27は、CsI/Tl蛍光体層22で変換された光を電気信号に変換するものである。
CsI/Tl蛍光体層22は、光電変換基板21上にシンチレータ材を蒸着させることにより形成されている。シンチレータ材としては、ヨウ化セシウム(CsI)を主成分とする材料を用いることができる。
CsI/Tl蛍光体層22の厚みは、100乃至1000μmの範囲内に設定されている。より適切には、感度と解像度とを評価して、CsI/Tl蛍光体層22の厚みは、200乃至600μmの範囲内に設定されている。そして、本実施形態において、CsI/Tl蛍光体層22の厚みは、500μmに調整されている。シンチレータ材としては、主成分であるCsIにタリウム(Tl)またはヨウ化タリウム(TlI)を添加した材料を用いている。これにより、CsI/Tl蛍光体層22は、X線2が入射されることにより適切な波長の光(蛍光)を放出することができる。
なお、図2に示す防湿カバー5は、CsI/Tl蛍光体層22を完全に覆い、CsI/Tl蛍光体層22に封着されている。防湿カバー5は、例えばアルミニウム合金で形成されている。防湿カバー5の厚みが大きくなると、CsI/Tl蛍光体層22に入射されるX線量が減衰し、X線検出パネル3の感度の低下を招いてしまう。このため、防湿カバー5の厚みは、なるべく小さくした方が望ましい。防湿カバー5の厚みを設定するにあたっては、防湿カバー5の形状の安定性、製造に耐える強度、CsI/Tl蛍光体層22に入射されるX線2の減衰量などの各種パラメータのバランスが考慮される。考慮の結果、防湿カバー5の厚みは、50乃至500μmの範囲内に設定されている。本実施形態において、防湿カバー5の厚みは、200μmに設定されている。
光電変換基板21の外周部には、外部と接続するための複数のパッドが形成されている。複数のパッドは、光電変換基板21の駆動のための電気信号の入力及び出力信号の出力に使用される。
X線検出パネル3および防湿カバー5の集合体は、薄い部材を積層して構成されているため、その集合体は、軽く、強度の低いものである。このため、X線検出パネル3は、粘着シートを介して支持基板4の平坦な一面に固定されている。支持基板4は、例えばアルミニウム合金で形成され、X線検出パネル3を支持して保持するために必要な強度を有している。
支持基板4の他面には、鉛プレート6と放熱絶縁シート7とを介して回路基板8が固定されている。回路基板8およびX線検出パネル3は、フレキシブル回路基板9を介して接続されている。フレキシブル回路基板9と光電変換基板21との接続には、ACF(非等方性導電フィルム)を利用した熱圧着法が用いられる。この方法により、複数の微細な信号線の電気的接続が確保される。回路基板8には、フレキシブル回路基板9に対応するコネクタが実装されている。回路基板8は、コネクタなどを介してX線検出パネル3に電気的に接続されている。回路基板8は、X線検出パネル3を電気的に駆動し、かつ、X線検出パネル3からの出力信号を電気的に処理するものである。
筐体11は、X線検出パネル3、支持基板4、防湿カバー5、回路基板8、鉛プレート6、放熱絶縁シート7、支柱10を収容している。筐体11は、X線検出パネル3と対向した位置に形成された開口を有している。支柱10は、筐体11に固定され、支持基板4を支持している。
入射窓12は、筐体11の開口に取り付けられている。入射窓12はX線2を透過するため、X線2は入射窓12を透過してX線検出パネル3に入射される。入射窓12は、板状に形成され、筐体11の内部を保護する機能を有している。入射窓12は、X線吸収率の低い材料で薄く形成することが望ましい。これにより、入射窓12で生じる、X線2の散乱と、X線量の減衰とを低減することができる。
次に、図3はCsI/Tl蛍光体層22の発光スペクトルの波長と発光強度との関係を示すグラフである。発光スペクトルは、波長に対する積分値すなわち面積が同じになるように規格化している。サンプルには、本実施形態に対応した実施例1および2、従来例1〜4が含まれる。
そして、実施例1の発光スペクトルは、主ピークが530nmにあり、さらに560〜600nmに別のピークすなわち副ピークが埋没している。これをガウス関数で分解すると、図4に示すように、53%の530nmの主ピーク(P1)と、47%の580nmの副ピーク(P2)との複合形であることが分かった。すなわち、(実施例1の発光スペクトル)=0.53×(530nmをピークとするガウス関数)+0.47×(580nmをピークとするガウス関数)と表わされる。なお、530nmの主ピークのガウス関数の標準偏差は25nm、580nmの副ピークのガウス関数の標準偏差は30nmとしている。なお、図4のPは、ガウス関数による実施例1の発光スペクトルの計算値である。
実施例2の発光スペクトルは、主ピークが545nmにあり、さらに、実施例1の発光スペクトルと同様に、560〜600nmに別のピークすなわち副ピークが埋没している。これをガウス関数で分解すると、60%の545nmの主ピークと、40%の595nmの副ピークとの複合形であることが分かった。すなわち、(実施例2の発光スペクトル)=0.60×(545nmをピークとするガウス関数)+0.40×(595nmをピークとするガウス関数)と表わされる。
実施例1および2のCsI/Tl蛍光体層22の特性は、CsI/Tl蛍光体層22の製造過程のプロセスによって調整することができ、特にTlの結晶時のひずみの影響を操作することによって調整することが可能となっている。
そして、これらのサンプルのX線照射前後の感度劣化を調査した結果は、図5のとおりである。従来例1〜4のサンプルは、主ピークは520〜545nmであるが、従来例2および3は副ピークが無く、従来例1および4は主ピークよりも短波長側に副ピークが存在する。
それに対して、実施例1および2のCsI/Tl蛍光体層22は、主ピークこそ従来例1〜4と同程度の530〜545nmであるが、副ピークが主ピークよりも長波長領域の580〜595nmにあるため、平面検出器およびCCD−DR装置で使用するセンサー感度との整合性が良く高感度特性が得られやすい。
すなわち、実施例1および2のCsI/Tl蛍光体層22は、平面検出器で使用するアモルファスシリコンの感度ピーク(550nm)、および、CCD−DR装置で使用するCCDすなわち結晶シリコンの感度ピーク(550nmより長波長側)と整合性があり、装置として高感度特性が得られやすい。
さらに、実施例1および2のCsI/Tl蛍光体層22は、11500RのX線を照射後の感度残存率が、従来例1と同等で、従来例2〜4よりも優れている。従来例1は感度特性が実施例1および2のCsI/Tl蛍光体層22と比較して劣っている。
したがって、実施例1および2により、X線照射前の感度を向上させ、感度劣化を抑えたCsI/Tl蛍光体層22を得ることができた。
また、図6は実施例1と従来例4とのCsI/Tl蛍光体層22の光吸収スペクトルの波長と光吸収率との関係を示すグラフである。なお、縦軸は光吸収率に対応した数値ではあるが、測定上、散乱により消失する光の寄与を評価することができなかったので、正確な光吸収率は算出されず、任意単位とした。
実施例1と従来例4との両サンプルとも、X線照射前に比べてX線照射後(1000時間後)の波長が長くなるほど透過率が上昇することと、520nmと560nmに光吸収のピークが存在した。そして、そのピークの大きさはX線照射を継続することにより増大することが確認された。
したがって、前述の感度との整合性に加え、CsI/Tl蛍光体層22の発光スペクトルは、X線照射により光吸収率が増大する520〜560nmとは別のピークを持つことはX線耐性を向上させるための有効な手段であることが裏付けられた。
本実施形態によれば、CsI/Tl蛍光体層22の発光スペクトルが510〜550nmの主ピークとともにその主ピークよりも長波長領域に副ピークを有することにより、CsI/Tl蛍光体層22の感度を向上させるとともに、放射線によるCsI/Tl蛍光体層22の感度低下を低減することができる。
副ピークは、560〜600nmの波長領域であるため、CsI/Tl蛍光体層22の感度を向上させるとともに、放射線によるCsI/Tl蛍光体層22の感度低下を低減することができる。副ピークの範囲は、560nmより短波長側であると、光吸収ピークの影響があり、また、600nmより長波長側であると、平面検出器で使用するアモルファスシリコンの感度ピークと差が大きくなるため、560〜600nmの波長領域が好ましい。
次に、図7に第2の実施形態を示す。なお、第1の実施形態と同じ構成については同じ符号を用い、その構成および作用効果についての説明を省略する。
図7は、シンチレータパネル31、およびシンチレータパネル31を用いた平面検出器である放射線検出器32を示す。
シンチレータパネル31は、X線を透過する基板33上に反射層34を介してCsI/Tl蛍光体層22が形成され、CsI/Tl蛍光体層22が防湿膜35によって覆われている。
シンチレータパネル31と光電変換基板36と組み合わせて放射線検出器32が構成されている。光電変換基板36は、受光素子としてのフォトダイオード37を備えており、第1の実施形態の光電変換基板21と同様に構成されている。
そして、シンチレータパネル31およびシンチレータパネル31を用いた放射線検出器32においても、CsI/Tl蛍光体層22を用いていることで、第1の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
次に、図8に第3の実施形態を示す。なお、第1および第2の実施形態と同じ構成については同じ符号を用い、その構成および作用効果についての説明を省略する。
図8は、シンチレータパネル31を用いた放射線検出器としてのCCD−DR装置41を示す。CCD−DR装置41は、筐体42を有し、この筐体42の一端にシンチレータパネル31が配置され、筐体42の内部に鏡面の反射板43およびレンズ44が設置され、筐体42の他端に受光素子(CCD)45が設置されている。
そして、X線発生源(X線管)から放射されたX線2がシンチレータパネル31に入射し、CsI/Tl蛍光体層22で変換した光46がCsI/Tl蛍光体層22の表面から出射される。このCsI/Tl蛍光体層22の表面にX線像が映し出され、このX線像を反射板43で反射するとともにレンズ44で集光して受光素子45に照射し、受光素子45でX線像を電気信号に変換して出力する。
そして、CCD−DR装置41においても、CsI/Tl蛍光体層22を用いていることで、第1の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1 放射線検出器
21 光電変換基板
22 蛍光体層としてのCsI/Tl蛍光体層
27 受光素子としてのフォトダイオード
31 シンチレータパネル
32 放射線検出器
33 基板
37 受光素子としてのフォトダイオード
41 放射線検出器としてのCCD−DR装置
45 受光素子

Claims (5)

  1. 複数の受光素子が配列された光電変換基板と、
    前記光電変換基板上に形成され、放射線を光に変換する蛍光体層と
    を具備し、
    前記蛍光体層の発光スペクトルは、510〜550nmの波長領域に主ピークを有するとともに、この主ピークよりも長波長領域に副ピークを有する
    ことを特徴とする放射線検出器。
  2. 前記副ピークは、560〜600nmの波長領域である
    ことを特徴とする請求項1記載の放射線検出器。
  3. 放射線を透過する基板と、
    前記基板上に形成され、放射線を光に変換する蛍光体層と
    を具備し、
    前記蛍光体層が放射線を光に変換する発光スペクトルは、510〜550nmの波長領域に主ピークを有するとともに、この主ピークよりも長波長領域に副ピークを有する
    ことを特徴とするシンチレータパネル。
  4. 前記副ピークは、560〜600nmの波長領域である
    ことを特徴とする請求項3記載のシンチレータパネル。
  5. 請求項3または4記載のシンチレータパネルと、
    前記シンチレータパネルの前記蛍光体層で変換された光を受光する複数の受光素子と
    を具備することを特徴とする放射線検出器。
JP2014143969A 2014-07-14 2014-07-14 放射線検出器およびシンチレータパネル Pending JP2016020820A (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014143969A JP2016020820A (ja) 2014-07-14 2014-07-14 放射線検出器およびシンチレータパネル
PCT/JP2015/068568 WO2016009815A1 (ja) 2014-07-14 2015-06-26 放射線検出器およびシンチレータパネル
CN201580038121.8A CN106796299B (zh) 2014-07-14 2015-06-26 放射线检测器及闪烁面板
KR1020167036684A KR101903268B1 (ko) 2014-07-14 2015-06-26 방사선 검출기 및 신틸레이터 패널

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014143969A JP2016020820A (ja) 2014-07-14 2014-07-14 放射線検出器およびシンチレータパネル

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2016020820A true JP2016020820A (ja) 2016-02-04

Family

ID=55078313

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014143969A Pending JP2016020820A (ja) 2014-07-14 2014-07-14 放射線検出器およびシンチレータパネル

Country Status (4)

Country Link
JP (1) JP2016020820A (ja)
KR (1) KR101903268B1 (ja)
CN (1) CN106796299B (ja)
WO (1) WO2016009815A1 (ja)

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08295878A (ja) * 1995-04-26 1996-11-12 Yazaki Corp シンチレータ及び放射線検出器用シンチレータ並びに放射線検出器

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4197593B2 (ja) * 2000-01-13 2008-12-17 浜松ホトニクス株式会社 放射線イメージセンサ及びシンチレータパネル
JP2004151007A (ja) * 2002-10-31 2004-05-27 Toshiba Corp 放射線検出器
JP4653442B2 (ja) 2004-08-19 2011-03-16 株式会社東芝 放射線シンチレータおよび放射線画像検出器
DE102005034915B4 (de) * 2005-07-26 2012-06-21 Siemens Ag Strahlungswandler und Verfahren zur Herstellung des Strahlungswandlers
JP5089195B2 (ja) * 2006-03-02 2012-12-05 キヤノン株式会社 放射線検出装置、シンチレータパネル、放射線検出システム及び放射線検出装置の製造方法
JP5050572B2 (ja) 2007-03-05 2012-10-17 コニカミノルタエムジー株式会社 放射線画像検出器
JP2009068888A (ja) * 2007-09-11 2009-04-02 Konica Minolta Medical & Graphic Inc フラットパネルディテクタ
JP2010145349A (ja) * 2008-12-22 2010-07-01 Toshiba Corp 放射線検出装置
JP2013044725A (ja) * 2011-08-26 2013-03-04 Fujifilm Corp 放射線検出器および放射線画像撮影装置
JP2014009991A (ja) * 2012-06-28 2014-01-20 Fujifilm Corp 放射線画像検出装置及びその製造方法

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08295878A (ja) * 1995-04-26 1996-11-12 Yazaki Corp シンチレータ及び放射線検出器用シンチレータ並びに放射線検出器

Also Published As

Publication number Publication date
KR101903268B1 (ko) 2018-10-01
CN106796299A (zh) 2017-05-31
WO2016009815A1 (ja) 2016-01-21
CN106796299B (zh) 2019-07-26
KR20170010414A (ko) 2017-01-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7122804B2 (en) X-ray imaging device
JP2007155662A (ja) 放射線検出装置及びそれを用いた放射線撮像システム
JP2011017683A (ja) 放射線画像検出器及びその製造方法
JP2007329434A (ja) 放射線撮像装置及び放射線撮像システム
KR101726464B1 (ko) 방사선상 변환 패널
US20140001367A1 (en) Radiological image detection apparatus and method of manufacturing the same
EP3244236B1 (en) Radiation detector and manufacturing method therefor
US9006662B2 (en) Radiological image detection device
US10156640B2 (en) Radiation detection apparatus and radiation detection sheet
US9720106B2 (en) Radiation detector and scintillator panel, and methods for manufacturing same
US9897705B2 (en) Radiation detector, scintillator panel, and method for manufacturing the same
JP2008032407A (ja) シンチレータパネルおよび放射線検出装置
JP2016020820A (ja) 放射線検出器およびシンチレータパネル
JP2011058964A (ja) X線平面検出器及びその製造方法
JP2007170954A (ja) 放射線検出器
KR20150046624A (ko) 엑스선 검출장치
JP2014182002A (ja) 放射線画像検出装置
JP2012227538A (ja) 放射線撮像装置及び放射線撮像システム
CN109830562B (zh) 一种探测器、探测器的制造方法和显示装置
JP2005003444A (ja) 放射線検出装置及び放射線撮像システム
WO2012056996A1 (ja) 放射線撮影装置
JP2015096820A (ja) 放射線検出器およびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20160506

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170531

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180314

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180405

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180411

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20181010