JP2016020103A - 運搬装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】脚式移動ロボットの脚を用いて、運搬物を安定して保持することができ、より安全に積み込みまたは積み下ろしできること。【解決手段】脚式移動ロボットとしての多脚ロボット10の脚11を用いて運搬物1を積み込みまたは積み下ろす際に用いられる運搬装置30であって、脚11の脚先15を摺動自在に保持する溝33を備えた吊り耳部31と、この吊り耳部を運搬物1に連結させる吊り具32と、を有して構成されたものである。【選択図】 図2
Description
本発明の実施形態は、脚式移動ロボットの脚を用いて運搬物を積み込みまたは積み下ろす運搬装置に関する。
悪路または災害現場などのようにガレキが散乱した路面を移動する手段としては、大口径の車輪や無限軌道(クローラ)が広く用いられ、このような環境で活動するロボットにもこれらの移動手段が適用されている。一方、人間の活動環境である建物内の廊下や階段での移動、または段差や傾斜地等の不整地での移動を哺乳動物のような歩行によって実現する脚機構も、ロボットにおいて有効な解決手段である。
2脚以上の多脚機構を備えるロボットは、車輪式やクローラ等の無限軌道式の移動機構を有するものに比べて踏破性に優れ、段差や路面状態が悪い環境では車輪式や無限軌道式に比較して優位性を持つ。
特に、4脚以上の脚を有する脚式移動(歩行)ロボットは、3本の脚が常時設置する状態(3点支持状態)を保ちつつ移動できるため、階段や不整地での移動に適している。また、積載可能な運搬物の質量が2脚ロボットに比して大きく、傾斜地における重量物運搬時の姿勢安定性においても優れている。更に、足裏を平面にして自立のための支持面積を確保する必要もないため、足先を尖頭形状または半球形状にすることにより、凹凸形状の路面における着地位置選定に自由度が高い点でも優位である。
上述のような4脚以上の脚を有する脚式移動ロボットを用いて、作業に必要なツール類や資材などを運搬する場合、脚式移動ロボット自身で運搬物を積み込みまたは積み下すことが望ましい。このとき、脚式移動ロボットの脚を腕として取り扱うことで、自身に搭載した運搬物を積み下すことや積み込むことが可能となる。しかしながら、脚式移動ロボットの脚先は上述した通り尖頭形状や半球形状等を採用した場合、物を挟むことができるグリッパやロボットハンドのような指を持つ腕に比べて、運搬物を取り扱うには不向きである。
従来技術(特許文献1)では、ロボットハンドにおいて軸を増やすのではなく、運搬物に嵌め合うような溝を支持金具につけることで、運搬物の取扱性を向上させている。
脚式移動ロボットでは、脚を腕のように取り扱うことで運搬物の積み込みまたは積み下しが行える。しかし、脚式移動ロボットの脚先は歩行に適した形状(例えば半球形状)であるため、運搬物をしっかり掴むことができず、積み込みまたは積み下し動作中における安定性が低いという課題がある。
本発明の実施形態は、上述の事情を考慮してなされたものであり、脚式移動ロボットの脚を用いて、運搬物を安定して保持することができ、より安全に積み込みまたは積み下ろしできる運搬装置を提供することを目的とする。
本発明に係る実施形態の運搬装置は、脚式移動ロボットの脚を用いて運搬物を積み込みまたは積み下ろす際に用いられる運搬装置であって、前記脚の脚先を摺動自在に保持可能とする凹部を備えると共に前記運搬物に取り付けられる保持手段を有して構成されたことを特徴とするものである。
本発明の実施形態によれば、脚式移動ロボットの脚を用いて、運搬物を安定して保持することができ、より安全に積み込みまたは積み下ろしできる。
以下、本発明を実施するための実施形態を図面に基づき説明する。
[A]第1実施形態(図1〜図6)
図1は、本発明に係る運搬装置の第1実施形態を多脚ロボットの脚と共に示す斜視図である。また、図2は、図1の運搬装置を用いて多脚ロボットが行う運搬物の積み込みまたは積み下ろし動作を説明する説明図であり、図3は、図2に示す多脚ロボットを示す斜視図である。
図1は、本発明に係る運搬装置の第1実施形態を多脚ロボットの脚と共に示す斜視図である。また、図2は、図1の運搬装置を用いて多脚ロボットが行う運搬物の積み込みまたは積み下ろし動作を説明する説明図であり、図3は、図2に示す多脚ロボットを示す斜視図である。
図1に示す運搬装置30は、図2及び図3に示す脚式移動ロボットとしての多脚ロボット10の脚11を腕として用いて運搬物1を積み込みまたは積み下ろす際に供されるものであり、保持手段としての吊り耳部31、及び連結具としての吊り具32を有して構成される。運搬物1としては、作業に必要なツールや資材などである。
ここで、図3に示すように、多脚ロボット10は、移動手段としての脚11と、この脚11の動作を制御する制御ユニット13と、多脚ロボット10の周囲状況を監視する監視カメラ14と、脚11の脚先15に設置された圧力センサとしての接地反力センサ16と、図示しない外部コントローラとの間で信号の送受信を行なう通信装置17と、を有して構成される。
脚11は、2本以上(本第1実施形態では4本)が多脚ロボット10の胴部19に設けられ、各脚11は、複数の関節21、22、23、24を備えたリンク機構として構成される。つまり、各脚11は、胴部19の下部のコーナー部分に第1関節21が取り付けられ、この第1関節21に第2関節22が取り付けられ、この第2関節22に第3関節23及び第4関節24がリンク20によって下方へ向かって順次連結されたリンク機構により構成される。第2関節22の回転軸は、第1関節21及び第4関節24の両回転軸と直交する。
第1関節21及び第4関節24の回転により、多脚ロボット10はX軸に沿う前後方向に前進または後進する。また、第2関節22の回転により、多脚ロボット10はY軸に沿う左右方向に左移動または右移動(横歩き)する。更に、第1関節21、第2関節22及び第4関節24の回転を組み合わせることにより、多脚ロボット10はZ軸に沿う上下方向回りに旋回する。
また、第3関節23は、その回転軸がZ軸に沿って設けられ、図2に示すように、主に運搬物1の積み込みまたは積み下ろし時に、第4関節24を含むその上下のリンク20を旋回させる。上述の第1関節21、第2関節22、第3関節23及び第4関節24は、例えば電動モータ、減速ギア及びエンコーダ等の組み合わせにより構成される。
また、脚11の脚先15は、凹凸形状の地面または床面2への着地位置選定の自由度を高めるために、半球形状または尖頭形状に形成されている。尚、多脚ロボット10は、脚11が4本あるものを述べたが、6本または8本などであってもよい。
図1に示す監視カメラ14は、多脚ロボット10の胴部19における前部及び後部に設置され、多脚ロボット10の周囲の状況を動画や静止画として取得する。また、接地反力センサ16は、多脚ロボット10の4本の脚11の脚先15に設置され、主に脚先15の接地時にこの脚先15に作用する接地反力を計測する。
通信装置17は、オペレータが多脚ロボット10を遠隔操作するために外部コントローラ(不図示)と制御ユニット13との間で、ロボット10の移動に必要な情報を送受信する際に用いられる。この通信装置17は胴部19の上部に設置される。
制御ユニット13は、胴部19の内部に設置される。この制御ユニット13は、外部コントローラを用いたオペレータにより多脚ロボット10が遠隔操作される際に、または多脚ロボット10の移動方向及び移動量を自ら決定して自律移動する際に、または運搬物1を積み込みもしくは積み下ろし動作する際に、複数本の脚11におけるそれぞれの関節21〜24へ制御指令を送信して、各脚11の動作を制御する。
胴部19には、天面25に対向する底面26に、動力源としてのバッテリ27が設置されると共に、このバッテリ27の周囲に複数の着座部28が配置される。この着座部28は、図2に示すように、脚11が持ち上げられたときに地面または床面2に接触して、胴部19の荷重を支持する。
ところで、図1及び図2に示す運搬装置30は、前述のごとく吊り耳部31及び吊り具32を有して構成され、吊り耳部31が運搬物1に対して吊り具32を介して取り付けられる。つまり、吊り具32は、例えばワイヤなどの索条体であり、一端が運搬物1に一体または離脱可能に取り付けられる。更に、吊り具32は、吊り耳部31に固定して取り付けられることで、吊り耳部31を運搬物1に連結する。なお、運搬物1の大きさや形状によっては、吊り耳部31を運搬物1に直接取り付けても構わない。
吊り耳部31は例えば円柱形状であり、対向する両端面のそれぞれに吊り具32が固定して取り付けられる。このように、第1実施形態では、1個の吊り耳部31に2本の吊り具32が取り付けられ、従って、運搬物1は、2個の吊り耳部31により4本の吊り具32によって吊り下げ可能に構成される。尚、1個の吊り耳部31に4本の吊り具32が固定して取り付けられ、運搬物1は、この1個の吊り耳部31により4本の吊り具32によって吊り下げ可能に構成されてもよい。
更に、吊り耳部31の例えば側面には、図1、図4〜図6に示すように、脚11の脚先15を摺動自在に保持可能とする凹部としての溝33が形成されている。脚11の脚先15が半球形状である場合、溝33は、脚先15が嵌合し摺動し得る保持曲面33Aを有すると共に、この保持曲面33Aに連続する逃し面33Bを有する。この逃し面33Bは、後述のごとく運搬物1の積み込みまたは積み下ろし中に姿勢が変化する脚先15との干渉を回避するものである。
つまり、図2に示すように、多脚ロボット10の胴部19の天面25に運搬物1を積み込み、または天面25から運搬物1を積み下ろす際には、多軸ロボット10の制御ユニット13は、4本の脚11が全て持ち上げられるよう制御して、胴部19の着座部28を地面または床面2に着座させる。更に、制御ユニット13は、例えば多脚ロボット10の傾きや転倒を防止すべく、後方2本の脚11の脚先15を地面または床面2に接触させる。
この状態で、制御ユニット13は、例えば前方2本の脚11の脚先15を、図1、図5及び図6に示すように、吊り耳部31の溝33に挿入して保持曲面33Aに嵌合させる。更に制御ユニット13は、前方2本の脚11の関節21〜24へ動作指令を送信して、脚11の脚先15の軌道を制御し、胴部19の天面25に載置された運搬物1を多脚ロボット10の例えば前方に積み下ろし、または運搬物1を胴部19の天面25に積み込んで載置させる。
吊り耳部31の溝33における逃し面33Bは、上述の運搬物1の積み込みまたは積み下ろし動作中における脚11の脚先15の軌道を設計する際に得られる脚先15の姿勢情報から、脚先15の姿勢変化に対し脚先15が吊り耳部31と干渉しないように、脚先15の姿勢変化の範囲に対応して形成される。
以上のように構成されたことから、本第1実施形態によれば、次の効果(1)を奏する。
(1)一般に、多脚ロボット10の脚11は複数の関節21〜24からなるが、移動(歩行)に必要な関節と、腕として機能させるときに必要な関節とは数が異なる。これは、腕のように先端部の位置及び姿勢を自由に決定したい場合には、関節は少なくとも6個(6軸)必要になる。その一方、歩行に関しては位置のみを決定すれば足りる場合が多いので、脚11の関節は3個(3軸)程度であることが多い。
(1)一般に、多脚ロボット10の脚11は複数の関節21〜24からなるが、移動(歩行)に必要な関節と、腕として機能させるときに必要な関節とは数が異なる。これは、腕のように先端部の位置及び姿勢を自由に決定したい場合には、関節は少なくとも6個(6軸)必要になる。その一方、歩行に関しては位置のみを決定すれば足りる場合が多いので、脚11の関節は3個(3軸)程度であることが多い。
本第1実施形態の多脚ロボット10では、運搬物1の積み込みまたは積み下ろし動作中において、関節数が少なく先端部の姿勢を一定に保つことが困難な脚11を腕として用いる場合であっても、運搬物1に吊り具32を介して連結された吊り耳部31に溝33が形成され、脚11の脚先15が溝33内で摺動自在に保持されている。この結果、運搬物1の積み込みまたは積み下ろし動作中に運搬物1及び吊り耳部31に対する脚15の姿勢が変化した場合であっても、脚先15は、吊り耳部31の溝33内を摺動することで吊り耳部31から外れることがなく、従って、運搬物1を落下させることなく安全に積み込みまたは積み下ろすことができる。
[B]第2実施形態(図7)
図7は、本発明に係る運搬装置の第2実施形態を多脚ロボットの脚と共に示す斜視図である。この第2実施形態において、第1実施形態と同様な部分については、同一の符号を付すことにより説明を簡略化し、または省略する。
図7は、本発明に係る運搬装置の第2実施形態を多脚ロボットの脚と共に示す斜視図である。この第2実施形態において、第1実施形態と同様な部分については、同一の符号を付すことにより説明を簡略化し、または省略する。
本第2実施形態の運搬装置40が第1実施形態と異なる点は、脚11の脚先15を吊り耳部31の溝33に案内するためのガイド部41が、吊り耳部31に設けられた点である。
本第2実施形態では、溝33は、円柱形状の吊り耳部31の一端面に形成され、一端が運搬物1に取り付けられた吊り具32の他端が、吊り耳部31の側面における対向位置に固定して取り付けられている。
この吊り耳部31の側面、または溝33が形成されている吊り耳部31の一端面であって溝33の両側に、ガイド部41が斜め下方へ傾斜して固定して設置される。脚11の脚先15は、ガイド部41に接触しつつ上方へスライドすることで、吊り耳部31の溝33へ案内される。ガイド部41は、例えば平板形状、長手方向に垂直な断面が円弧状の曲板形状、斜め下方にいくほど広がる傘形状等として形成することができる。曲板形状や傘形状とすることで、脚先15を溝33へより容易に導くことができる。
以上のように構成されたことから、本第2実施形態においても、第1実施形態の効果(1)と同様な効果を奏するほか、次の効果(2)を奏する。
(2)吊り耳部31に、脚11の脚先15を溝33内へ案内するガイド部41が形成されているので、この脚先15を溝33に容易に挿入して嵌合させることができる。
(2)吊り耳部31に、脚11の脚先15を溝33内へ案内するガイド部41が形成されているので、この脚先15を溝33に容易に挿入して嵌合させることができる。
[C]第3実施形態(図8)
図8は、本発明に係る運搬装置の第3実施形態を多脚ロボットの脚と共に示す斜視図である。この第3実施形態において、第1実施形態と同様な部分については、同一の符号を付すことにより説明を簡略化し、または省略する。
図8は、本発明に係る運搬装置の第3実施形態を多脚ロボットの脚と共に示す斜視図である。この第3実施形態において、第1実施形態と同様な部分については、同一の符号を付すことにより説明を簡略化し、または省略する。
本第3実施形態の運搬装置45が第1実施形態と異なる点は、連結具としての吊り具46が、吊り耳部31の荷重を支持すると共に、弾性変形可能に構成された点である。
本第3実施形態においても、溝33は、円柱形状の吊り耳部31の一端面に形成されている。そして、吊り具46は、一端が運搬物1に一体または離脱可能に取り付けられると共に、他端が吊り耳部31の側面における対向位置に固定して取り付けられている。従って、この吊り具46を介して運搬物1が吊り耳部31に連結される。
以上のように構成されたことから、本第3実施形態によれば、第1実施形態の効果(1)と同様な効果を奏するほか、次の効果(3)及び(4)を奏する。
(3)吊り具46が吊り耳部31の荷重を支持するように構成されたことから、脚11の脚先15が吊り耳部31の溝33に嵌合されていない状態においても、吊り耳部31は、吊り具46に支持されて一定位置に保たれる。このため、脚11の脚先15を吊り耳部31の溝33に挿入して嵌合させる際に、この脚先15の挿入、嵌合を容易に実施できる。
(4)多脚ロボット10における例えば前方2本の脚11における各脚先15の位置決め精度が低い場合には、これらの脚11を用いて運搬物1を積み込みまたは積み下ろす際に、2本の脚11における各脚先15の位置を一定の距離に維持できない場合がある。
このような場合において、2本の脚11の脚先15がそれぞれ嵌合する2個の吊り耳部31の位置関係が変化してしまっても、吊り具46が弾性変形することで、この吊り耳部31の位置関係の変化を吸収することができる。この結果、脚11の脚先15が吊り耳部31の溝33から外れることがなく、運搬物1の落下を防止できる。
[D]第4実施形態(図9)
図9は、本発明に係る運搬装置の第4実施形態を多脚ロボットの脚と共に示す斜視図である。この第4実施形態において、第1及び第2実施形態と同様な部分については、同一の符号を付すことにより説明を簡略化し、または省略する。
図9は、本発明に係る運搬装置の第4実施形態を多脚ロボットの脚と共に示す斜視図である。この第4実施形態において、第1及び第2実施形態と同様な部分については、同一の符号を付すことにより説明を簡略化し、または省略する。
本第4実施形態の運搬装置50が第1及び第2実施形態と異なる点は、吊り耳部31が複数のガイドローラ51を備え、両端が運搬物1に取り付けられた吊り具32が、ガイドローラ51に掛止されて構成された点である。
ここで、本第4実施形態においては、溝33は、円柱形状の吊り耳部31の一端面に形成される。また、吊り具32の両端は、運搬物1に一体または離脱可能に取り付けられている。更に、吊り耳部31の側面、または溝33が形成されている吊り耳部31の一端面であって溝33の両側に、ガイド部41が斜め下方へ傾斜して固定して設置されている。
吊り耳部31における溝33の上方位置に、複数のガイドローラ51が上下2列に配列され、上側列の複数のガイドローラ51と下側列の複数のガイドローラ51の間に吊り具32が挟持されて掛け渡されている。従って、この吊り具32は、運搬物1への取付点52から吊り耳部31までの長さが、ガイドローラ51により調整可能に構成される。
以上のように構成されたことから、本第4実施形態によれば、第1及び第2実施形態の効果(1)及び(2)と同様な効果を奏するほか、次の効果(5)を奏する。
(5)両端が運搬物1に取り付けられた吊り具32が吊り耳部31のガイドローラ51に掛止され、このガイドローラ51によって、吊り具32における運搬物1への取付点52から吊り耳部31までの長さが調整可能に構成されている。このため、運搬物1が吊り耳部31及び吊り具32を介して吊り下げられたとき、運搬物1の重心Pの位置に偏りが生じても、この偏りに応じて、吊り具32における運搬物1の取付点52から吊り耳部31までの長さが変更されることで、運搬物1の重心Pを吊り耳部31の鉛直下方に位置づけることができる。この結果、吊り下げ状態の運搬物1の姿勢を安定化でき、運搬物1の落下を確実に防止できる。
[E]第5実施形態(図10)
図10は、本発明に係る運搬装置の第5実施形態であり、(A)が運搬物の積み込みまたは積み下ろし前の状態を示す斜視図、(B)が運搬物の積み込みまたは積み下ろし動作中の状態を示す斜視図である。この第5実施形態において、第1実施形態と同様な部分については、同一の符号を付すことにより説明を簡略化し、または省略する。
図10は、本発明に係る運搬装置の第5実施形態であり、(A)が運搬物の積み込みまたは積み下ろし前の状態を示す斜視図、(B)が運搬物の積み込みまたは積み下ろし動作中の状態を示す斜視図である。この第5実施形態において、第1実施形態と同様な部分については、同一の符号を付すことにより説明を簡略化し、または省略する。
本第5実施形態の運搬装置60が第1実施形態と異なる点は、連結具が、吊り具32に代えて、運搬物1またはこの運搬物1を収納する収納ケース61(本実施形態では収納ケース61)にヒンジ62介して回動自在に設けられた板状部材としての一対の押付板63であり、この押付板63に吊り耳部31が固定して設置された点である。
更に、一対の押付板63は、運搬物1または収納ケース61(本実施形態では収納ケース61)に設置されたストッパ64に当接して、鉛直位置よりも互いに接近する方向への回動が規制される。このように回動が規制されることで、押付板63は、ストッパ64に当接したことで固定状態に保持される。
運搬物1の積み込みまたは積み下ろしの際に、2本の脚11の脚先15は、一対の押付板63のそれぞれに固定された吊り耳部31の溝33に嵌合されるが、押付板63がストッパ64に当接して鉛直位置に保持されることで、この押付板63の鉛直位置よりも接近することが阻止される。
また、運搬物1の積み込みまたは積み下ろしの際に、2本の脚11の脚先15は、一対の押付板63のそれぞれに固定された吊り耳部31の溝33に嵌合されるが、このとき、脚先15に設置された接地反力センサ16の検出値が一定値以上の所定範囲に収まるように、多脚ロボット10の制御ユニット13は、脚先15の移動経路(軌道)を制御する。これにより、運搬物1の積み込みまたは積み下ろしの際に、脚11の脚先15は、吊り耳部31を介して押付板63に押付力を付与することになる。
以上のように構成されたことから、本体5実施形態によれば、第2実施形態の効果(1)と同様な効果を奏するほか、次の効果(6)を奏する。
(6)運搬物1を収納する収納ケース61にヒンジ62を介して設けられた押付板63に吊り耳部31が固定され、この押付板63がストッパ64に当接して回動が規制され、吊り耳部31の溝33に脚11の脚先15を嵌合して運搬物1の積み込みまたは積み下ろし動作を行なう際に、脚先15に設置された接地反力センサ16の検出値が一定値以上の所定範囲に収まるように、脚先15の移動経路が制御されている。言い換えると、脚先15で常に押付板63を一定以上に押し付けながら、積み込みまたは積み下ろし動作を行なう。
このため、脚先15が吊り耳部31を介して押付板63に押付力を付与した状態で、運搬物1の積み込みまたは積み下ろし動作を実施できる。これにより、脚先15の動作精度が低い場合でも、脚先15による押付板63の押付力が所定範囲よりも大きくまたは小さくなるに留まり、脚先15の間の距離の変化には至らない。この結果、2本の脚11の脚先15は、押付板63が鉛直状態となった位置に保たれるので、吊り耳部31の溝33から外れる事態を回避でき、従って運搬物1を、落下させることなく積み込みまたは積み下ろすことができる。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができ、また、それらの置き換えや変更は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
例えば、第5実施形態において、ヒンジ62及びストッパ64を省略し、押付板63が収納ケース61に、鉛直方向に起立状態で固定されたものであってもよい。あるいは、押付板63に代えて板バネを用い、第3実施形態の効果を同時に奏することも可能である。
1 運搬物
10 多脚ロボット(脚式移動ロボット)
11 脚
13 制御ユニット
15 脚先
16 接地反力センサ(圧力センサ)
30 運搬装置
31 吊り耳部(保持手段)
32 吊り具(連結具)
33 溝
33A 保持曲面
33B 逃し面
40 運搬装置
41 ガイド部
45 運搬装置
46 吊り具
50 運搬装置
51 ガイドローラ
60 運搬装置
61 収納ケース
63 押付板(板状部材)
64 ストッパ
10 多脚ロボット(脚式移動ロボット)
11 脚
13 制御ユニット
15 脚先
16 接地反力センサ(圧力センサ)
30 運搬装置
31 吊り耳部(保持手段)
32 吊り具(連結具)
33 溝
33A 保持曲面
33B 逃し面
40 運搬装置
41 ガイド部
45 運搬装置
46 吊り具
50 運搬装置
51 ガイドローラ
60 運搬装置
61 収納ケース
63 押付板(板状部材)
64 ストッパ
Claims (8)
- 脚式移動ロボットの脚を用いて運搬物を積み込みまたは積み下ろす際に用いられる運搬装置であって、
前記脚の脚先を摺動自在に保持可能とする凹部を備えると共に前記運搬物に取り付けられる保持手段を有して構成されたことを特徴とする運搬装置。 - 前記保持手段が、前記保持手段を前記運搬物に連結させる連結具を介して前記運搬物に取り付けられたことを特徴とする請求項1に記載の運搬装置。
- 前記保持手段の凹部は、運搬物の積み込みまたは積み下ろし時における脚先の姿勢変化の範囲に対応して形成された溝であることを特徴とする請求項1または2に記載の運搬装置。
- 前記保持手段には、脚先を凹部へ案内するガイド部が設けられたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の運搬装置。
- 前記連結具は、保持手段の荷重を支持すると共に、弾性変形可能に構成されたことを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載の運搬装置。
- 前記保持手段はガイドローラを備え、両端が運搬物に取り付けられた前記連結具が前記ガイドローラに掛止されて構成されたことを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載の運搬装置。
- 前記連結具は、運搬物またはこの運搬物を収納するケースに設けられた板状部材であり、この板状部材に保持手段が固定して設置されたことを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載の運搬装置。
- 前記板状部材は、運搬物またはケースに対して固定状態で設けられ、また、保持手段の凹部に保持される脚先には圧力センサが設置され、この圧力センサの検出値が所定範囲に収まるように、前記運搬物の積み込みまたは積み下ろし時の前記脚先の移動経路が制御されるよう構成されたことを特徴とする請求項7に記載の運搬装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014143462A JP2016020103A (ja) | 2014-07-11 | 2014-07-11 | 運搬装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107825432A (zh) * | 2017-10-24 | 2018-03-23 | 西安航空学院 | 用于救援的仿蜘蛛式机器人 |
WO2020004204A1 (ja) * | 2018-06-26 | 2020-01-02 | ソニー株式会社 | ロボット、及び制御方法 |
WO2021070439A1 (ja) * | 2019-10-11 | 2021-04-15 | ソニー株式会社 | ロボット装置及びその制御方法 |
-
2014
- 2014-07-11 JP JP2014143462A patent/JP2016020103A/ja active Pending
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WO2020004204A1 (ja) * | 2018-06-26 | 2020-01-02 | ソニー株式会社 | ロボット、及び制御方法 |
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JP7279717B2 (ja) | 2018-06-26 | 2023-05-23 | ソニーグループ株式会社 | ロボット、及び制御方法 |
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