JP2016020028A - インクジェット記録装置、インクジェット記録方法およびプログラム - Google Patents

インクジェット記録装置、インクジェット記録方法およびプログラム Download PDF

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Hironori Ishii
洋典 石井
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琢 横澤
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Hiroaki Shirakawa
宏昭 白川
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充俊 長村
悠平 及川
Yuhei Oikawa
悠平 及川
小松 宏彰
Hiroaki Komatsu
宏彰 小松
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Abstract

【課題】記録ヘッドの蓄熱状態を反映した短パルス加熱制御を行うことができるインクジェット記録装置を提供する。【解決手段】第1の加熱制御を実行している期間内における第1、第2のタイミングにて検出された第1、第2の温度T1,T2に基づいて、第1の加熱制御の後の第2の加熱制御を行う。【選択図】図12

Description

本発明は、インクジェット記録装置、インクジェット記録方法およびプログラムに関する。
インクを吐出するための複数の記録素子を有する記録ヘッドを記録媒体に対して走査させながら、記録素子に駆動パルスを印加して記録素子を駆動することにより記録媒体上にインクを吐出して画像を記録するインクジェット記録装置が従来より知られている。このようなインクジェット記録装置では、インクを吐出する際のインクの温度が低い場合、吐出量の低下や不吐出が発生してしまう場合があることが知られている。このような現象が発生した場合、記録される画像の画質が低下してしまう。これに対し、記録の開始前の記録ヘッドの温度が所定の閾値温度よりも低い場合、インクが吐出されない程度の駆動パルスを記録素子に印加して記録素子を駆動することにより、記録ヘッドを加熱することが知られている。このような加熱方法を短パルス加熱方法と称する。
また、インクジェット記録装置では、半導体で形成された基板や基板上に設けられた複数の記録素子が設けられた記録素子基板と、基板を支持するための支持部材と、を有する記録ヘッドを用いることが知られている。特許文献1には、熱容量の大きいアルミナ(Al2O3)やSUS等により形成された、放熱性の高い支持部材を備えた記録ヘッドが開示されている。
一方、記録素子列内の複数の記録素子を一様に駆動した場合、記録素子列の端部が中央部に比べて温度が高くなりにくいため、記録素子列の端部が目標温度に到達したときには中央部の温度が目標温度を大きく上回る現象(以下、オーバーシュート現象とも称する)が生じる場合がある。オーバーシュート現象が生じた場合、熱的な応力が強く働くため、インク流路や吐出口が変形してしまう虞がある。これに対し、特許文献2には二段階に分けて加熱を行うことによりオーバーシュート現象の発生を抑制すると記載されている。具体的には、先の加熱において記録素子列内の複数の記録素子を一様に駆動し、後の加熱において記録素子列の端部側の記録素子を駆動すると記載されている。
特開2007−296776号公報 特開2012−183821号公報
しかしながら、熱容量の大きい支持部材を有する記録ヘッドを用いる場合、特許文献2に開示された方法によっても吐出量の低下等に由来する画質の低下とオーバーシュート現象の発生を十分に抑制できない虞があることがわかった。
以下にこの課題について詳細に説明する。
支持部材の熱容量が大きい場合、インクの吐出に伴って記録素子基板上にて発生した熱の多くは記録素子基板と支持部材の接触部を介して支持部材へと移動する、蓄熱現象が発生する。この蓄熱現象の影響により、支持部材の温度(以下、ヘッド内部温度とも称する)が上昇することになる。ここで、短パルス加熱により温度センサにより検出された温度を閾値温度まで上昇させたとしても、ヘッド内部温度が異なる場合には上述の蓄熱現象によって異なる程度にて記録素子列内の部分ごとに温度が大きく異なるような温度分布が生じる虞がある。
図1はヘッド内部温度が異なる場合において、記録素子列に一様に短パルス加熱を行うことによりそれぞれ温度センサが検出した温度を閾値温度まで上昇させた際に生じる温度分布を模式的に示す図である。なお、ここではヘッド内部温度が30℃、35℃、40℃である場合について示している。また、閾値温度は50℃であり、温度センサは記録素子列の端部に設けられている場合について記載する。更に、記録素子基板と支持部材の接触部は記録素子列の配列方向における記録素子基板の両端部である。
ヘッド内部温度が30℃である場合、支持部材は然程蓄熱していないため、短パルス加熱を行っている際に記録素子基板から支持部材へと接触部を介して熱の移動が顕著に発生する。そのため、温度センサが検出した端部の温度は中央部の温度に比べて上昇しにくい。そのため、端部の温度が目標温度である50℃に到達する際には、中央部の温度は70℃まで達している。このように、ヘッド内部温度が比較的低い場合、記録素子列内での温度差が大きくなるような温度分布となる虞がある。
これに対し、ヘッド内部温度が35℃である場合には、ヘッド内部温度が30℃である場合に比べると熱の移動は発生しにくい。そのため、端部の温度が50℃となった際には中央部の温度は65℃となる。このように、ヘッド内部温度が30℃である場合に比べて温度分布は小さくなる。更に、ヘッド内部温度が40℃である場合には熱の移動はより発生しにくくなる。したがって、温度分布は更に小さくなり、端部の温度が50℃になる際には中央部の温度は60℃となる。
このように、蓄熱状態を示すヘッド内部温度に応じて記録素子列の中央部と端部で温度上昇の傾向が異なるため、発生する温度分布の程度は異なってくる。そのため、ヘッド内部温度を考慮せずに短パルス加熱を行った場合、端部の加熱が足りずに吐出量が低下したり、中央部を加熱し過ぎてオーバーシュート現象が発生したりする虞がある。
本発明は上記の課題を鑑みて為されたものであり、記録ヘッドの蓄熱状態を反映した短パルス加熱を行うことを目的とするものである。
そこで、本発明は、基板と、前記基板に設けられ、インクを吐出口から吐出するために用いられる熱エネルギーを生成するための複数の記録素子が所定方向に配列された記録素子列と、を備えた記録素子基板と、前記記録素子基板を支持し、前記基板よりも大きい熱容量を有する支持部材と、を備え、前記基板上に前記記録素子基板の温度を検出するための検出素子が設けられた記録ヘッドと、前記検出素子により検出された前記記録素子基板の温度に関する情報を取得する第1の取得手段と、前記第1の取得手段により取得された前記情報に基づいて、前記吐出口からインクが吐出されない程度に前記記録素子を所定期間駆動することにより加熱する第1の加熱と、前記第1の加熱の後に所定の駆動方式にしたがって前記吐出口からインクが吐出されない程度に前記記録素子を駆動することにより加熱する第2の加熱と、を行う加熱制御手段と、前記所定の駆動方式を決定する決定手段と、前記記録ヘッドと記録媒体との相対的な走査を行いながら、前記記録素子を駆動させることによりインクを前記記録媒体に吐出させる記録制御手段と、を有するインクジェット記録装置であって、前記第1の取得手段は、前記所定期間内の第1のタイミングにおける前記記録素子基板の温度に関する第1の情報と、前記所定期間内の前記第1のタイミングよりも後の第2のタイミングにおける前記記録素子基板の温度に関する第2の情報と、を取得し、前記決定手段は、前記第1の取得手段により取得された前記第1、第2の情報に基づいて、前記記録素子列内の温度差が小さくなるように、前記所定の駆動方式を決定することを特徴とする。
本発明に係るインクジェット記録装置、インクジェット記録方法およびプログラムによれば、記録ヘッドの蓄熱状態を反映した短パルス制御を行うことが可能となる。
記録ヘッドの蓄熱状態と温度分布の相関を説明するための図である。 実施形態に係るインクジェット記録装置の斜視図である。 実施形態に係る記録ヘッドの模式図である。 実施形態に係る記録ヘッドの透視図である。 実施形態における記録の制御系を説明するための模式図である。 短パルス加熱制御にて印加する駆動パルスを示す模式図である。 実施形態における複数の記録素子群を示す模式図である。 短パルス加熱制御を行うタイミングを説明するための図である。 実施形態におけるヘッド内部温度の算出方法を説明するための図である。 実施形態における短パルス加熱制御を説明するための図である。 短パルス加熱制御による温度分布の抑制を説明するための図である。 実施形態における短パルス加熱制御を示すフローチャートである。 実施形態における記録素子選択パターンを示す図である。 実施形態における短パルス加熱制御を説明するための図である。 実施形態における短パルス加熱制御を説明するための図である。
以下に図面を参照し、本発明の第1の実施形態について詳細に説明する。
(第1の実施形態)
(インクジェット記録装置)
図2は本発明の一実施形態に係るインクジェット記録装置(画像記録装置)の外観を示す斜視図である。これはいわゆるシリアル走査型の画像記録装置であり、記録媒体4の搬送方向(Y方向)に対して直交する走査方向(X方向)に記録ヘッド5を走査して画像を記録するものである。
記録媒体4は、搬送モータ(図示せず)の駆動によってY方向に搬送される(搬送動作)。そして記録媒体4のY方向と交差するX方向に沿って、記録媒体4の紙面に沿うようにガイドシャフト3が平行に配置されている。そして記録ヘッド5を搭載したキャリッジ1(走査手段)が、ガイドシャフト3に支持されながら、キャリッジモータ(図示せず)の駆動によってX方向(走査方向)に往復移動(往復走査)する。さらにインクジェット記録装置には、不図示のインクタンクが設けられており、このインクがインク供給路2を介して記録ヘッド5に供給される。
キャリッジ1が往復走査を行っている際に記録ヘッド5(図3で図示)が、記録データに応じてインクの吐出を行うことで、記録媒体への記録が行われる(記録動作)。そして、このような記録動作と搬送動作とを繰り返し行うことにより、記録媒体に対して複数回の走査(複数回走査)での画像形成が行われる。
また本実施形態では、記録ヘッド5がX方向に沿った往方向へ移動する場合と、X方向に沿った復方向へ移動する場合のいずれにおいてもインクを吐出して記録媒体に記録を行う、いわゆる双方向記録方式を採る。記録ヘッド5による記録を伴った1回の走査が行われると、記録媒体4は搬送モータ(図示せず)によって所定量搬送される。
(記録ヘッド)
図3はインクジェット記録装置のキャリッジ1に搭載された記録ヘッド5の概略斜視図である。なお、図3(a)は記録ヘッドの記録媒体との対向面の斜視図である。また、図3(b)は記録ヘッドの記録媒体との対向面に設けられた記録素子基板をXY平面に対して垂直に交差する方向から見た場合の斜視図である。また、図3(c)は図3(b)に示す6つの記録素子基板のうちの1つの記録素子基板を拡大した透視図である。
また、図4は本実施形態における記録素子基板6の透視図である。なお、図4(a)は記録素子基板を、図3(c)に示す線分A−A’に沿ってXY平面に対して垂直に切断した場合の切断面の状態を模式的に示す断面図である。また、図4(b)は、図4(a)の記録素子34の部分を拡大した図である。
基板31の表面には複数の吐出口30がY方向(配列方向)に配列することで吐出口列51(図3(a)、(b)では簡略のため1つの線分で表記)を成すように設けられている。また、吐出口列内のそれぞれの吐出口と対向する位置には後述する記録素子が設けられており、記録素子列が形成されている。基板31は熱容量の大きいアルミナ、SUS等により形成された支持部材38に接着材により固定されている。また支持部材38上の記録素子基板6の周囲には電気配線部材600が設けられており、電気配線部材600は支持部材38に接着剤(不図示)にて固定されている。各記録素子基板6は電気配線部材600と電気的に接続され、電気配線部材600を介して記録ヘッド5との信号を用いた通信を行う。
記録ヘッド5には、6種類のインクを用いて記録動作を行うために、6枚の記録素子基板6が実装されている。各記録素子基板6内の吐出口列51は、図3(c)の拡大図に示すように、同色のインクを吐出するための複数の吐出口30がY方向(所定方向)に沿って配列された同色のインクに対応する吐出口の列が4列ずつ設けられることで形成されている。具体的には、吐出口列51には、1インチの1/600倍のピッチにて配置された640個の吐出口から形成された列が4列設けられており、隣接する2列はY方向に1インチの1/1200倍のピッチにてずれて配置されている。そして、各記録素子基板6上には、記録素子基板の温度を測定するための温度センサ(検出素子)20が複数設けられている。以下、この温度センサ20で測定された各記録素子基板6の温度を基板温度とも称する。温度センサ20は吐出口列51の端部に設けられているため、実際には記録素子列の端部近傍の基板温度を検出している。そして、基板31を通して記録素子近傍のインクを加熱するための熱エネルギーを発生するサブヒータ(加熱素子)50が吐出口列51の周囲を取り囲むようにして一続きの部材(例えばアルミニウム)にて形成されている。なお、本実施形態では基板上に温度センサ、サブヒータ、後述する記録素子および吐出口部材が形成されたものを記録素子基板と称する。
図4(a)に示すように、基板31には、インクを吐出するために利用されるエネルギーを発生する記録素子34それぞれに対向する吐出口30を形成する流路部材35が接するように設けられている。記録素子34としては電気熱変換素子や圧電素子が利用可能である。なお、本実施形態では200Ωの抵抗体からなる電気熱変換素子を記録素子34として用いる。さらに、吐出口部材35と基板31とが接することにより、吐出口部材35と基板31との間には、各吐出口30に連通する流路36が形成され、隣接する流路36の間には仕切り壁37が形成されている。また、温度センサ20は基板31の表面に設けられている。
図4(b)は基板31の層構成を説明するための図である。トランジスタ等の駆動素子が設けられたシリコンからなる基材400上に、蓄熱層401と、発熱材料層402と、一対の電極層403が積層されている。蓄熱層401は、シリコンを主成分とする絶縁材料で形成されている。発熱材料層402はTaSiN等の通電することで発熱する材料で形成されている。一対の電極層403は、通電するための電極となるアルミニウム等で形成されている。この一対の電極層403の間に位置する発熱材料層402の部分が記録素子34として用いられる。
そして発熱材料層402と一対の電極層403との上には、シリコンを主成分とする絶縁材料からなる絶縁層404が積層されており、インク等から記録素子34を保護している。さらに記録素子34に対応する絶縁層404の上には、気泡が消泡する際に生じるキャビテーションから記録素子34を保護するために、Ta等の金属材料からなる保護層405が設けられている。
インクジェット記録装置のインク供給路2からジョイント部7を通って記録ヘッド5に供給されたインクは、記録ヘッド5の内部の支持部材38により形成されたインク流路39を通って記録素子基板6のインク供給口32に運ばれる。そして流路36を通って記録素子34上側にまで運ばれる。
さらに、インクジェット記録装置から受信する記録信号によって、記録素子34に駆動パルスが印加されることにより、記録素子34が駆動され、発熱する。そして、この熱エネルギーにより記録素子34上のインクが膜沸騰を起こして発泡し、この時に生じる気泡の圧力により吐出口30からインクが吐出されて記録動作が行われる。
(制御構成)
図5は本実施形態におけるインクジェット記録装置の制御構成を示すブロック図である。
制御系24には、CPU200、ROM201、RAM202、ゲートアレイ203が設けられている。ROM201は、CPU200が実行する、後述する図9、図14のフローチャートに係るプログラムを含む各種プログラムを格納するメモリとして用いられ、短パルス加熱制御を行うための短パルステーブルを記憶するために用いることができる。RAM202は各種データ(画像データや記録ヘッドに供給される記録信号など)を一時的に保存するために用いることができるメモリである。ゲートアレイ203は、記録ヘッド5に記録信号の供給を行うために用いられ、インタフェース23、CPU200、RAM202間のデータ転送にも用いられる。
モータドライバ26は、制御系(記録制御系)24から出力された信号に応じて記録ヘッド5をX方向の所定の記録位置に移動させるためにキャリッジモータ8を駆動するために用いられる。同様に、制御系24から出力された記録信号に応じて、記録ヘッドドライバ25は記録ヘッド5を駆動する。また、モータドライバ26は制御系24から出力された信号に応じて搬送モータ9を駆動し、記録媒体の搬送動作を行う。
また、記録ヘッド5には、記録ヘッド5の温度を検出するための温度センサ20、記録ヘッド5を加熱するためのサブヒータ50および、吐出量や発熱素子、配線の抵抗などに関する情報を記憶するためのEEPROM21が備えられている。
制御系24のゲートアレイ203とCPU200は、インタフェース23を介して外部装置22から受信した画像データを記録データに変換してRAM202に格納する。さらに、制御系24は、モータドライバ26、27、および記録ヘッドドライバ25を同期させて駆動することで、サブヒータ50による温調、記録ヘッド5の記録動作、記録媒体の搬送動作、記録ヘッド5のX方向への往復移動を行い、記録媒体上に画像を形成する。
(短パルス加熱方法)
本実施形態では、記録ヘッドの往復走査間や記録媒体に対する最初の走査の直前にインクが吐出されない程度に記録素子34を駆動させることにより加熱(短パルス加熱)を行う。更に、本実施形態では、記録素子列内の1280個の記録素子34をY方向に沿って複数の記録素子群に分割し、分割された記録素子群ごとに駆動パルスを印加するか否かを決定する分割駆動により短パルス加熱を行う。
図8は本実施形態で短パルス加熱を行う際に印加する駆動パルスを模式的に示す図である。
本実施形態では、駆動電圧が24Vであり、パルス幅が0.1〜0.2μsecの矩形パルスを10kHzの周波数で発熱素子に印加する。ここで、10kHzの周波数とは、矩形パルス間の時間間隔が約100μsecであることを示している。
図9は本実施形態における分割駆動を説明するための模式図である。
本実施形態では、1280個の記録素子34は、それぞれY方向に連続する80個の記録素子34からなる16個の記録素子群(以下、ブロックとも称する)B1〜B16に分割される。これらの記録素子群B1〜B16ごとに短パルス加熱を行う際の記録素子ON/OFFパターン(以下、記録素子選択パターンとも称する)が設定される。
本実施形態では、上述のように、往復走査間や記録開始直前に短パルス加熱を実行する。往復走査間で行う場合、記録媒体に対する記録が終了してからキャリッジ反転までのキャリッジ1のランプダウン領域内で短パルス加熱を開始する。更に、キャリッジ反転までに目標温度(閾値)に到達しなかった場合には、キャリッジ反転部にて待機して目標温度に到達するまで短パルス加熱を継続する。
図1を用いて説明したように、記録素子列を一様に駆動すると支持部材38の温度(以下、ヘッド内部温度とも称する)に応じて異なる程度にて温度分布が生じる虞がある。具体的には、図3(b)に示すように本実施形態では温度センサ20は記録素子列の両端部に設けられているため、中央部の温度は温度センサ20により検出された温度よりも高温になっている虞がある。更に、支持部材38の温度が低いほど記録素子列の中央部の温度は高くなってしまう。
そこで、本実施形態では、ヘッド内部温度を算出し、ヘッド内部温度に基づいた短パルス加熱制御を行う。
(ヘッド内部温度の取得)
本実施形態では、二段階に分割して短パルス加熱制御を行う。具体的には、先に実行される第1の加熱制御にて記録素子列内の複数の記録素子を一様に駆動し、その間の温度変化に基づいてヘッド内部温度を推定する。次に、推定されたヘッド内部温度に基づいて駆動方式を決定し、該駆動方式にしたがって第2の加熱制御を実行する。
まず、ヘッド内部温度の推定方法について以下に詳細に説明する。
図8はヘッド内部温度が異なる場合に記録素子列内の複数の記録素子を一様に駆動した場合における温度センサにより検出される温度の推移を模式的に示す図である。なお、ここではヘッド内部温度が30℃、35℃、40℃である場合における温度推移を示している。また、記録素子の駆動前の温度は40℃であり、目標温度は50℃である。更に、記録素子列内のすべての記録素子に一様にパルス幅110nsecの駆動パルスを印加した場合を示している。
図8から、ヘッド内部温度、すなわち、蓄熱状態によって、温度センサの出力値の変化が異なることが分かる。本実施形態では加熱制御開始時点(第1のタイミング)における温度T1と開始0.2秒後(第2のタイミング)における温度T2の2点の温度差ΔT(ΔT=T2−T1)から、ヘッド内部温度を推定する。
また、温度差ΔTが同じであっても加熱制御開始時点における温度T1に応じてヘッド内部温度は異なるため、ヘッド内部温度の推定には温度T1にも基づいて行う。
ここで、図8に示す第1のタイミングにおける温度T1が40℃であり、ヘッド内部温度T3が30℃である場合、第2のタイミングにおける温度T2は約41℃となるため、温度差ΔTは約1℃となる。また、図8に示す第1のタイミングにおける温度T1が40℃であり、ヘッド内部温度T3が35℃である場合、第2のタイミングにおける温度T2は約43℃となるため、温度差ΔTは約3℃となる。更に、図8に示す第1のタイミングにおける温度T1が40℃であり、ヘッド内部温度T3が40℃である場合、第2のタイミングにおける温度T2は約45℃となるため、温度差ΔTは約5℃となる。
このように、第1、第2のタイミングの間の温度差ΔTが大きいほどヘッド内部温度が高くなることがわかる。
上記の点を鑑み、第1のタイミングにおける温度T1とヘッド内部温度T3を様々な温度として温度差ΔTを取得することにより、第1のタイミングにおける温度T1および温度差ΔTと、ヘッド内部温度T3と、の関係を表すテーブルを実験に基づいて作成した。
図9は温度T1、温度差ΔT、ヘッド内部温度T3の関係を示すテーブルである。
本実施形態では、第1のタイミングにおける温度T1と温度差ΔTを取得し、図9に示すテーブルを用いることにより、ヘッド内部温度T3を推定する。
(ヘッド内部温度に応じた短パルス加熱制御)
本実施形態におけるヘッド内部温度T3に応じた短パルス加熱制御について以下に詳細に説明する。
図10は本実施形態で行う短パルス加熱制御を模式的に示す図である。なお、ここでは一例としてヘッド内部温度が30℃、35℃、40℃である場合について示している。
本実施形態における短パルス加熱制御では、上述の通り第1の加熱制御と第2の加熱制御の二段階に分割して加熱を行う。
まず、先に行われる第1の加熱制御では、パルス幅110nsecの駆動パルスを記録素子列内の記録素子群B1〜B16の全てに印加し、0.2secの加熱を行う。そして、第1の加熱制御を実行した0.2sec間での温度変化ΔTに基づいて、引き続いて行われる第2の加熱制御における駆動方式を決定する。なお、本実施形態では駆動方式として駆動する記録素子群の位置と数を定めた記録素子選択パターンと、印加する駆動パルスのパルス幅を制御する。
上述のように、温度差ΔTが約1℃であり、ヘッド内部温度が相対的に低い場合には、温度差ΔTが約5℃であり、ヘッド内部温度が相対的に高い場合に比べて記録素子列の端部の温度が上昇しにくい。したがって、本実施形態では、ヘッド内部温度T3が相対的に低い場合には端部の記録素子群からの加熱量が相対的に多くなるように第2の加熱制御における駆動方式を決定する。
具体的には、ヘッド内部温度T3が低いほど、16個の記録素子群のうち記録素子列の端部側に位置する記録素子群を駆動し、且つ、中央部側に位置する記録素子群は駆動しないように制御する。すなわち、ヘッド内部温度が相対的に低いΔTが約1℃である場合には、記録素子群B1、B2、B3、B5、B12、B14、B15、B16を駆動する。また、ヘッド内部温度が中間程度であるΔTが約3℃である場合には、記録素子群B1、B2、B4、B6、B11、B13、B15、B16を駆動する。また、ヘッド内部温度が相対的に高いΔTが約5℃である場合には、記録素子群B1、B3、B5、B7、B10、B12、B14、B16を駆動する。
更に、ヘッド内部温度T3が低いほど、印加する駆動パルスのパルス幅を長くし、記録素子の駆動により発生する単位時間当たりの熱エネルギーを大きくする。すなわち、ヘッド内部温度が相対的に低いΔTが約1℃である場合には、パルス幅が150nsecの駆動パルスを印加する。また、ヘッド内部温度が中間程度であるΔTが約3℃である場合には、パルス幅が130nsecの駆動パルスを印加する。また、ヘッド内部温度が相対的に高いΔTが約5℃である場合には、パルス幅が110nsecの駆動パルスを印加する。
図11は図10に示すように短パルス加熱を行った場合における、記録素子列の端部の温度が目標温度である50℃に到達した際の記録素子列内の温度分布を模式的に示す図である。なお、図11(a)、(b)、(c)はそれぞれ図10におけるヘッド内部温度が30℃、35℃、40℃である場合における温度分布を示している。
図1に示したように、記録素子列内の複数の記録素子を一様に加熱した場合では中央部においてヘッド内部温度に応じて異なる程度にてオーバーシュート現象が発生した。しかしながら、図11からわかるように、本実施形態のようにヘッド内部温度に応じて第2の加熱制御における駆動方式を異ならせることにより、いずれの場合においても記録素子列の中央部におけるオーバーシュートを5℃程度までに抑制することが可能となる。
図12は、本実施形態における短パルス加熱制御のシーケンスを示すフローチャートである。なお、図12(a)は短パルス加熱制御全体の概略を示している。また、図12(b)、(c)はそれぞれ短パルス加熱制御の中で実行する第1の加熱制御、第2の加熱制御の概略を示している。
まず、S100で記録媒体に対する記録を伴った走査が終了した後であり、加熱制御を実行するよりも前の第1のタイミングにて温度T1を取得する。
次に、S101にて温度T1が目標温度Tthである50℃未満であるか否かの判定が行われる。温度T1が50℃以上(閾値以上)である場合には、加熱制御は行われず、次の走査が実行される。温度T1が50℃未満(閾値未満)である場合には、S102へと進み、第1の加熱制御が実行される。
第1の加熱制御では、まずS200において、記録素子列内のすべての記録素子に対してパルス幅が110nsec、周波数が10kHzの駆動パルスが印加される。
S201において、加熱時間制御のためのカウンタ値N=1とする。このカウンタはS204のウェイト動作と組み合わせて所定期間内(0.2sec)短パルス加熱を行うためのカウンタである。そして、基板温度Tが目標温度Tth(50℃)以下、かつ、カウンタ値Nが20以下の場合は記録素子による加熱を継続する(S202〜S206)。カウンタ値Nが21に達した、すなわち、加熱時間が0.2secに達した第2のタイミングにおいて温度T2を取得して、第1の加熱制御を終了する。
次に、温度T2が目標温度Tth(50℃)以下である場合、S104において、温度T1の値および温度差ΔT(ΔT=T2−T1)の値に基づいて、第2の加熱制御における記録素子の駆動方式を設定する。
図13は第2の加熱制御における基板温度T1、温度差ΔTに基づいた駆動方式を示すテーブルである。なお、図13に示すテーブルはインクジェット記録装置内のROM201に記憶されている。
図13からわかるように、基板温度T1が同じ場合にはΔTが小さい(ヘッド内部温度が低い)ほど記録素子列の端部側に位置する記録素子群を駆動し、且つ、印加する駆動パルスのパルス幅が長くなるように、駆動方式を決定する。
また、ヘッド内部温度が同じ場合であっても、基板温度T1が相対的に低い場合には目標温度Tthに到達するまでに与える熱エネルギーを多くする必要がある。そのため、本実施形態では、基板温度T1が低いほど駆動する記録素子群の数を多く、記録素子列の端部側に位置する記録素子群を駆動し、且つ、駆動パルスのパルス幅が長くなるように、駆動方式を決定する。
S104にて第2の加熱制御における駆動方式が決定された後、S105にて第2の加熱制御が実行される。
第2の加熱制御では、まずS300において設定された駆動方式にしたがって記録素子の駆動が開始され、目標温度Tthが50℃を超えるまで加熱制御が継続(S301〜S303)される。
図12に示すフローチャートにしたがって、図13に示すテーブルを用いて短パルス加熱制御を実行することにより、記録素子列の中央部のオーバーシュートや端部の吐出量の低下を抑制した記録を行うことが可能となる。
以上記載したように、本実施形態によれば、記録ヘッドの蓄熱状態を反映した短パルス加熱制御を実行することが可能となる。
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、第2の加熱制御において1種類の記録素子選択パターンを用い
る形態について記載した。
これに対し、本実施形態では、第2の加熱制御において複数の記録素子選択パターンを切り替えて適用する形態について記載する。
なお、前述した第1の実施形態と同様の部分については説明を省略する。
第2の加熱制御を実行している際、温度センサにより検出された温度が記録素子列の端部の基板温度が相対的に低い場合には中央部の温度は然程上昇していないと考えられる。一方、端部の基板温度が相対的に高い場合には中央部の温度が上昇し、オーバーシュート現象が顕著に発生してしまう虞がある。
以上の点を鑑み、本実施形態では、第2の加熱制御を実行してから然程端部の基板温度が上昇していない場合には中央部の記録素子群も駆動し、温度が上昇するにつれて中央部の記録素子群の駆動を停止するように駆動方式を設定する。
図14は本実施形態で行う短パルス加熱制御を模式的に示す図である。
本実施形態では、第1の加熱制御におけるΔTに基づいて、図14のS104において第2の加熱制御の記録素子選択パターンを3つ設定し、段階的に切り替える。切り替えタイミングは第1の加熱制御終了時の温度センサの出力値と目標温度との差分ΔT2を三等分した温度間隔ΔT2/3で切り替えていく。
また、切り替える記録素子選択パターンについて、後に適用する記録素子選択パターンほど駆動する記録素子群の数が少なく、且つ、記録素子列の中央部側の記録素子群は駆動しないように、駆動方式を決定する。
本実施形態によれば、記録素子列の中央部の記録素子群を駆動しない領域を切り替えていくことで、オーバーシュート現象を抑制しつつ、第1の実施形態よりも加熱に要する時間を短くすることができる。
なお、本実施形態においては、適用する記録素子選択パターンが3つである形態について記載したが、4つ以上のパターンを切り替えて適用する形態であっても良い。
(第3の実施形態)
第1、第2の実施形態では、第1、第2の加熱制御において記録素子選択パターンを切り替える形態について記載した。
これに対し、本実施形態では、第2の加熱制御においても、第1の加熱制御と同様にすべての記録素子群を駆動する形態について記載する。
なお、前述した第1、第2の実施形態と同様の部分については説明を省略する。
図15は本実施形態で行う短パルス加熱制御を模式的に示す図である。
本実施形態では、第2の加熱制御においてすべての記録素子群B1〜B16を駆動し、且つ、印加する駆動パルスのパルス幅を段階的に短くする。
具体的には、図15(a)に示すように、第1の加熱制御における温度差ΔTに基づいて、3つの駆動パルスを段階的に短いパルス幅に切り替えて印加し、加熱を行う。なお、印加するパルス幅を図15(b)に示す。図15(b)に示したテーブルはROM201に記憶される。切り替えタイミングは第1の加熱制御終了時の温度センサの出力値と目標温度との差分ΔT2を三等分した温度間隔で切り替えていく。そのように、第2の加熱制御において、全ての発熱素子を駆動して、各発熱素子が生じる熱エネルギーを段階的に小さくすることによって、第1および第2の実施形態よりも簡易な構成でオーバーシュートの抑制が可能である。
なお、以上で説明した各実施形態では、基板温度とヘッド内部温度に応じて短パルス加熱制御を行う形態について記載したが、他の形態による実施も可能である。すなわち、ヘッド内部温度のみに応じて短パルス加熱制御を行う形態であっても良い。
また、以上で説明した各実施形態では、記録媒体に対して複数回の走査を行うことにより画像を記録する形態について記載したが、他の形態による実施も可能である。例えば、記録媒体の幅方向よりも長い長尺な記録ヘッドを用い、幅方向と交差する方向に記録媒体を1回だけ搬送させながら記録ヘッドからインクを吐出して画像を記録する形態であっても各実施形態を適用することができる。
また、以上で説明した各実施形態では、記録媒体に対する最初の走査の直前および複数回の走査の間にヘッド内部温度を算出し、短パルス加熱制御を行う形態を記載したが、他の形態による実施も可能である。例えば、記録媒体に対する記録を開始する前のみにヘッド内部温度を算出して短パルス加熱制御を行う形態であっても良い。また、複数の走査の間のみにヘッド内部温度を算出して短パルス制御を行う形態であっても良い。
また、以上で説明した各実施形態では、記録素子列内の複数の記録素子を一様に駆動する第1の加熱制御を実行している期間において第1、第2のタイミングにおける温度を取得し、それらの温度差に応じて短パルス加熱を制御する形態を記載したが、他の形態による実施も可能である。すなわち、記録素子列内の複数の記録素子から発生する熱エネルギーの量が記録素子列内の位置によらず一定であればヘッド内部温度を推定することができる。したがって、例えば、複数の走査の間の記録素子列内の複数の記録素子を駆動しない期間(非駆動期間)において温度が低下する場合、該非駆動期間内の第1のタイミングと、第1のタイミングより後の第2のタイミングと、でそれぞれ温度を取得し、それらの温度差に応じて短パルス加熱制御を行う場合であっても、ヘッド内部温度に応じた短パルス加熱制御を行うことができる。
また、インクジェット記録装置はインクを吐出して記録媒体に対して記録動作を行うために用いることができる。具体的な適用機器としては、プリンタ、複写機、ファクシミリ等の事務機器や、工業用生産機器などを挙げることができる。このようなインクジェット記録装置を用いることによって、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックスなど種々の記録媒体に記録を行うことができる。
また、「インク」とは広く解釈されるべきものであり、記録媒体上に付与されることによって、画像、模様、パターン等の形成、記録媒体の加工、或いはインクまたは記録媒体の処理に供される液体を言うものとする。
また、各実施形態にはインクジェット記録装置およびインクジェット記録方法について記載したが、各実施形態に記載のインクジェット記録方法を行うためのデータを生成するコンピュータ等であっても良い。更に、本発明はインクジェット記録装置内の短パルス加熱制御を機能させるプログラムをインクジェット記録装置とは別体に用意する形態やインクジェット記録装置の一部に備える形態等、広く適用することができる。
5 記録ヘッド
6 記録素子成基板
20 温度センサ
31 基板
34 記録素子
38 支持部材

Claims (22)

  1. 基板と、前記基板に設けられ、インクを吐出口から吐出するために用いられる熱エネルギーを生成するための複数の記録素子が所定方向に配列された記録素子列と、を備えた記録素子基板と、記録素子基板を支持し、前記基板よりも大きい熱容量を有する支持部材と、を備え、前記基板上に前記記録素子基板の温度を検出するための検出素子が設けられた記録ヘッドと、
    前記検出素子により検出された前記記録素子基板の温度に関する情報を取得する第1の取得手段と、
    前記第1の取得手段により取得された前記情報に基づいて、前記吐出口からインクが吐出されない程度に前記記録素子を所定期間駆動することにより加熱する第1の加熱と、前記第1の加熱の後に所定の駆動方式にしたがって前記吐出口からインクが吐出されない程度に前記記録素子を駆動することにより加熱する第2の加熱と、を行う加熱制御手段と、
    前記所定の駆動方式を決定する決定手段と、
    前記記録ヘッドと記録媒体との相対的な走査を行いながら、前記記録素子を駆動させることによりインクを前記記録媒体に吐出させる記録制御手段と、を有するインクジェット記録装置であって、
    前記第1の取得手段は、前記所定期間内の第1のタイミングにおける前記記録素子基板の温度に関する第1の情報と、前記所定期間内の前記第1のタイミングよりも後の第2のタイミングにおける前記記録素子基板の温度に関する第2の情報と、を取得し、
    前記決定手段は、前記第1の取得手段により取得された前記第1、第2の情報に基づいて、前記記録素子列内の温度差が小さくなるように、前記所定の駆動方式を決定することを特徴とすることを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記決定手段は、前記第1の取得手段により取得された前記第1の情報が示す前記記録素子基板の温度と、前記第2の情報が示す前記記録素子基板の温度と、の温度差に基づいて、前記所定の駆動方式を決定することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記第1の取得手段により取得された前記第1、第2の情報に基づいて、前記支持部材の温度に関する情報を取得する第2の取得手段を更に有し、
    前記決定手段は、前記第2の取得手段により取得された前記支持部材の温度に関する情報に基づいて、前記所定の駆動方式を決定することを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記記録素子列は、それぞれ前記所定方向に連続する複数の前記記録素子からなる複数の記録素子群に分割され、
    前記決定手段は、前記支持部材の温度に応じて駆動する前記記録素子群の位置が異なるように、前記所定の駆動方式を決定することを特徴とする請求項3に記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記決定手段は、前記支持部材の温度が第1の温度である場合における駆動する前記記録素子群の位置が、前記支持部材の温度が前記第1の温度よりも高い第2の温度である場合における駆動する前記記録素子群の位置よりも前記記録素子列の前記所定方向における端部に近くなるように、前記所定の駆動方式を決定することを特徴とする請求項4に記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記決定手段は、前記第1の取得手段により取得された前記第1の情報が示す前記記録素子基板の温度が第3の温度である場合における駆動する前記記録素子群の位置が、前記第1の取得手段により取得された前記第1の情報が示す前記記録素子基板の温度が前記第3の温度よりも高い第4の温度である場合における駆動する前記記録素子群の位置よりも前記記録素子列の前記所定方向における端部に近くなるように、前記所定の駆動方式を決定することを特徴とする請求項4または5に記載のインクジェット記録装置。
  7. 前記加熱制御手段は、前記記録素子に駆動パルスを印加することにより前記記録素子を駆動し、
    前記決定手段は、前記支持部材の温度に応じて印加する前記駆動パルスのパルス幅が異なるように、前記所定の駆動方式を決定することを特徴とする請求項3から6のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  8. 前記決定手段は、前記支持部材の温度が第1の温度である場合において印加する前記駆動パルスのパルス幅が、前記支持部材の温度が前記第1の温度よりも高い第2の温度である場合において印加する前記駆動パルスのパルス幅よりも長くなるように、前記所定の駆動方式を決定することを特徴とする請求項7に記載のインクジェット記録装置。
  9. 前記決定手段は、前記第1の取得手段により取得された前記第1の情報が示す前記記録素子基板の温度が第3の温度である場合において印加する前記駆動パルスのパルス幅が、前記第1の取得手段により取得された前記第1の情報が示す前記記録素子基板の温度が前記第3の温度よりも高い第4の温度である場合において印加する前記駆動パルスのパルス幅よりも長くなるように、前記所定の駆動方式を決定することを特徴とする請求項7または8に記載のインクジェット記録装置。
  10. 前記記録制御手段は、前記記録媒体に対して前記記録ヘッドを複数回走査させることにより前記記録媒体に記録を行うことを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  11. 前記加熱制御手段は、前記記録制御手段による第1の走査と、前記第1の走査の次の第2の走査と、の間において、前記第1の取得手段により取得された前記情報が示す前記記録素子基板の温度が所定の閾値未満である場合に前記第1の加熱を開始することを特徴とする請求項10に記載のインクジェット記録装置。
  12. 前記記録制御手段は、前記加熱制御手段による前記第2の加熱の後、前記第1の取得手段により取得された前記情報が示す前記記録素子基板の温度が前記所定の閾値以上の場合において前記第2の走査を開始することを特徴とする請求項11に記載のインクジェット記録装置。
  13. 前記記録制御手段は、前記第1、第2の走査の間において、前記第1の取得手段により取得された前記情報が示す前記記録素子基板の温度が前記所定の閾値以上の場合、前記加熱制御手段による加熱を行わずに前記第2の走査を開始することを特徴とする請求項11または12に記載のインクジェット記録装置。
  14. 前記加熱制御手段は、前記記録制御手段による前記記録媒体に対する最初の走査を開始する直前において、前記第1の取得手段により取得された前記情報が示す前記記録素子基板の温度が所定の閾値未満である場合に前記第1の加熱を開始することを特徴とする請求項1から11のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  15. 前記記録制御手段は、前記加熱制御手段による前記第2の加熱の後、前記第1の取得手段により取得された前記情報が示す前記記録素子基板の温度が前記所定の閾値以上の場合において前記最初の走査を開始することを特徴とする請求項14に記載のインクジェット記録装置。
  16. 前記記録制御手段は、前記最初の走査を開始する直前において、前記第1の取得手段により取得された前記情報が示す前記記録素子基板の温度が前記所定の閾値以上の場合、前記加熱制御手段による加熱を行わずに前記最初の走査を開始することを特徴とする請求項14または15に記載のインクジェット記録装置。
  17. 前記加熱制御手段は、ほぼ同じ幅の駆動パルスを印加することにより前記記録素子列内の複数の前記記録素子を駆動して前記第1の加熱を行うことを特徴とする請求項1から16のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  18. 前記支持部材は、アルミナにより形成されていることを特徴とする請求項1から17のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  19. 前記記録素子は、電気熱変換素子であることを特徴とする請求項1から18のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  20. 前記検出素子は、前記記録素子列の前記所定方向における端部の近傍に設けられていることを特徴とする請求項1から19のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  21. 基板と、前記基板に設けられ、インクを吐出口から吐出するために用いられる熱エネルギーを生成するための複数の記録素子が所定方向に配列された記録素子列と、を備えた記録素子基板と、前記記録素子基板を支持し、前記基板よりも大きい熱容量を有する支持部材と、を備え、前記基板上に前記記録素子基板の温度を検出するための検出素子が設けられた記録ヘッドを用いて記録を行うインクジェット記録方法であって、
    前記検出素子により検出された前記記録素子基板の温度に関する情報を取得する第1の取得工程と、
    前記第1の取得工程により取得された前記情報に基づいて、前記吐出口からインクが吐出されない程度に前記記録素子を所定期間駆動することにより加熱する第1の加熱と、前記第1の加熱の後に所定の駆動方式にしたがって前記吐出口からインクが吐出されない程度に前記記録素子を駆動することにより加熱する第2の加熱と、を行う加熱制御工程と、
    前記所定の駆動方式を決定する決定工程と、
    前記記録ヘッドと記録媒体との相対的な走査を行いながら、前記記録素子を駆動させることによりインクを前記記録媒体に吐出させる記録制御工程と、を有し、
    前記第1の取得工程は、前記所定期間内の第1のタイミングにおける前記記録素子基板の温度に関する第1の情報と、前記所定期間内の前記第1のタイミングよりも後の第2のタイミングにおける前記記録素子基板の温度に関する第2の情報と、を取得し、
    前記決定工程は、前記第1の取得工程により取得された前記第1、第2の情報に基づいて、前記記録素子列内の温度差が小さくなるように、前記所定の駆動方式を決定することを特徴とすることを特徴とするインクジェット記録方法。
  22. 請求項21に記載のインクジェット記録方法を実行するために、インクジェット記録装置のコンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
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