JP2016020024A - マスタスレーブロボットの制御装置及び制御方法、マスタスレーブロボット、マスタスレーブロボットの制御プログラム、並びに、マスタスレーブロボットの制御用集積電子回路 - Google Patents

マスタスレーブロボットの制御装置及び制御方法、マスタスレーブロボット、マスタスレーブロボットの制御プログラム、並びに、マスタスレーブロボットの制御用集積電子回路 Download PDF

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Abstract

【課題】作業者が操作するマスタスレーブロボットであって、作業者が異なる場合においても均一に作業ができるマスタスレーブロボットの制御装置及び制御方法、ロボット、マスタスレーブロボットの制御プログラム、並びに、マスタスレーブロボットの制御用集積電子回路を提供する。【解決手段】マスタアーム機構の位置と姿勢と速度と角速度との少なくとも1つ以上のマスタ動作情報をマスタ動作情報取得部110で取得し、少なくとも人の腕の重さを含む人の身体情報を身体情報取得部111で取得し、身体情報の人の腕の重さが重ければ重いほど、マスタ動作情報の補正量を、スレーブアームが大きく移動するように補正することにより補正マスタ動作情報をマスタ動作情報補正部112で生成し、補正マスタ動作情報に従いスレーブアーム機構をスレーブ制御部116で制御する。【選択図】図1

Description

本発明は、マスタスレーブロボットの動作の生成を行うためのマスタスレーブロボットの制御装置及び制御方法、マスタスレーブロボット、マスタスレーブロボットの制御プログラム、並びに、マスタスレーブロボットの制御用集積電子回路に関する。
人がマスタロボットを遠隔で操作をして、スレーブロボットにより作業を行うマスタスレーブロボットが様々な分野で注目を集めている。
医療の現場では、術者が、遠隔でモニタ画面上に映し出された内視鏡の映像を見ながらマスタロボットを操作して、スレーブロボットが把持した鉗子を動かして手術を行う内視鏡手術がある。患部又は鉗子などを拡大してモニタ画面に映し出し、手術ができるメリットに加えて、現場に専門の医師がいなくても遠隔で手術ができる。
また、製造現場では、微細作業又は拡大作業又は熟練を要する作業を行うスレーブロボットを遠隔で操作又は教示するマスタスレーブロボットが提案されている。特に、顕微鏡下で行う微細作業について、手元の拡大表示又は手元操作の移動量の拡大又は縮小移動などにより、細かな作業を簡易に操作することができる。
いずれのマスタスレーブ方式においても、マスタロボットを操作して、手ブレがなくスムーズにスレーブロボットを操作する機能が求められる。また、スレーブロボットにかかる力をマスタロボットにフィードバックする機能が求められる。
一方、マスタスレーブマニピュレータにおいて、モニタに映し出された映像の拡大率に応じてマスタとスレーブロボットの動作比率を自動調整する技術が提案されている(特許文献1、特許文献2参照)。
特開平8−187246号公報 特開平9−136277号公報
しかしながら、作業者が変わった場合には、作業効率又は品質が異なってしまうことへの対応が必要となる。
したがって、本発明の目的は、前記問題を解決することにあり、作業者が操作するマスタスレーブロボットであって、作業者が異なる場合においても均一に作業ができる、マスタスレーブロボットの制御装置及び制御方法、マスタスレーブロボット、マスタスレーブロボットの制御プログラム、並びに、マスタスレーブロボットの制御用集積電子回路を提供することにある。
本発明は、
スレーブアーム機構で作業を行うスレーブアーム、
前記スレーブアーム機構を動作させるように作業者が遠隔により操作するマスタアーム機構を有するマスタアーム、および
制御回路、
を備えるマスタスレーブロボットであって、以下を具備する:
前記マスタアーム機構の位置、姿勢、速度、および角速度からなる群から選択される少なくとも1つを含むマスタ動作情報を取得するマスタ動作情報取得部、
前記作業者の腕の重さを含む身体情報を取得する身体情報取得部、
前記身体情報に含まれる前記作業者の腕の重さが重ければ重いほど、前記スレーブアームが大きく移動するように、前記身体情報に基づいて前記マスタ動作情報を補正するマスタ動作情報補正部、および
前記マスタ動作情報補正部によって補正されたマスタ動作情報に従い、前記スレーブアーム機構を制御するスレーブ制御部。
これらの概括的かつ特定の態様は、システム、方法、コンピュータプログラム並びにシステム、方法及びコンピュータプログラムの任意の組み合わせにより実現してもよい。
本発明の前記態様によれば、作業者の身体情報に対応したスレーブアーム機構の動作を行うことができ、作業者が異なる場合においても均一に作業を行うことができる。
本発明の第1実施形態におけるマスタスレーブロボットの構成の概要を示す図。 従来のマスタスレーブロボットにおける映像と力の感じ方の説明図。 従来のマスタスレーブロボットにおける映像と力の感じ方の説明図。 本発明の第1実施形態のマスタスレーブロボットのブロック図。 本発明の第1実施形態のマスタスレーブロボットにおける動作情報及び時間情報の一例のデータ図。 本発明の第1実施形態のマスタスレーブロボットにおける身体情報の一例のデータ図。 本発明の第1実施形態のマスタスレーブロボットにおける身体情報の一例のデータ図。 本発明の第1実施形態のマスタスレーブロボットにおける身体情報の一例のデータ図。 本発明の第1実施形態のマスタスレーブロボットにおける身体情報の一例のデータ図。 本発明の第1実施形態のマスタスレーブロボットにおける座標系の説明図。 本発明の第1実施形態のマスタスレーブロボットにおける腕の重さが異なる作業者による接触作業の時間と位置との関係図。 本発明の第1実施形態のマスタスレーブロボットにおける腕の重さが異なる作業者による接触作業の時間と位置との関係図。 本発明の第1実施形態のマスタスレーブロボットにおける腕の重さと移動補正量との一例のデータ図。 本発明の第1実施形態における両腕のマスタスレーブロボットの構成の概要を示す図。 本発明の第1実施形態のマスタスレーブロボットにおける補正マスタ動作情報及び時間情報の一例のデータ図。 本発明の第1実施形態における拡大作業を行うマスタスレーブロボットの構成の概要を示す図。 本発明の第1実施形態のマスタスレーブロボットにおける操作手順のフローチャート。 本発明の第1実施形態のマスタスレーブロボットにおける補正手順のフローチャート。 本発明の第2実施形態におけるマスタスレーブロボットの構成の概要を示す図。 本発明の第2実施形態のマスタスレーブロボットのブロック図。 本発明の第2実施形態のマスタスレーブロボットにおける腕の重さと力補正量との一例のデータ図。 本発明の第2実施形態のマスタスレーブロボットにおける腕の重さと移動補正量と力補正量との一例のデータ図。 本発明の第2実施形態のマスタスレーブロボットにおける運搬作業の説明図。 本発明の第2実施形態のマスタスレーブロボットにおける押さえつけ作業の説明図。 本発明の第2実施形態のマスタスレーブロボットにおける力情報の更新周期変更の説明図。 本発明の第2実施形態のマスタスレーブロボットにおける力情報、時間情報の一例のデータ図。 本発明の第2実施形態のマスタスレーブロボットにおける操作手順のフローチャート。 本発明の第2実施形態のマスタスレーブロボットにおける補正手順のフローチャート。 本発明の第3実施形態のマスタスレーブロボットのブロック図。 本発明の第3実施形態のマスタスレーブロボットにおける力範囲情報の一例のデータ図。 本発明の第3実施形態のマスタスレーブロボットにおける力範囲情報の取得方法の説明図。 本発明の第3実施形態のマスタスレーブロボットにおける範囲補正力情報の生成方法の説明図。 本発明の第3実施形態のマスタスレーブロボットにおける範囲補正力情報の生成方法の説明図。 本発明の第3実施形態のマスタスレーブロボットにおける補正手順のフローチャート。 本発明の第4実施形態のマスタスレーブロボットのブロック図。 本発明の第4実施形態のマスタスレーブロボットにおける腕の固定方法の説明図。 本発明の第4実施形態のマスタスレーブロボットにおける腕の固定方法の説明図。 本発明の第4実施形態のマスタスレーブロボットにおける腕の固定方法の説明図。 本発明の第4実施形態のマスタスレーブロボットにおける固定方法と補正量との一例の説明図。 本発明の第4実施形態のマスタスレーブロボットにおける支持部補正力情報の説明図。 本発明の第4実施形態のマスタスレーブロボットにおける支持部補正力情報の説明図。 本発明の第4実施形態のマスタスレーブロボットにおける補正手順のフローチャート。 本発明の第5実施形態のマスタスレーブロボットのブロック図。 本発明の第5実施形態のマスタスレーブロボットにおける重さ割合情報と補正量との一例の説明図。 本発明の第5実施形態のマスタスレーブロボットにおける補正手順のフローチャート。 本発明の第6実施形態のマスタスレーブロボットのブロック図。 本発明の第6実施形態のマスタスレーブロボットにおける方向情報の一例のデータ図。 本発明の第6実施形態のマスタスレーブロボットのブロック図(拡大率情報取得部を用いる場合)。 本発明の第6実施形態のマスタスレーブロボットにおける方向情報と補正量との一例の説明図。 本発明の第6実施形態のマスタスレーブロボットにおける拡大率情報が大きくなる場合の説明図。 本発明の第6実施形態のマスタスレーブロボットにおける拡大率情報が大きくなる場合の説明図。 本発明の第6実施形態のマスタスレーブロボットにおける拡大率情報と補正量との一例の説明図。 本発明の第6実施形態のマスタスレーブロボットにおける補正手順のフローチャート。
以下に、本発明にかかる実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
以下、図面を参照して本発明における実施形態を詳細に説明する前に、まず、本発明の基礎となった知見を説明したのち、本発明の種々の態様について説明する。
(本発明の基礎となった知見)
図1に示すように、スレーブアーム3は、作業台11上の機器10の挿入口9に、ハンド4で把持された微細部品8を挿入する作業を行うロボットである。この作業をカメラなどの撮像装置6で撮像してディスプレイ7に映し出している。このような状況において、作業者(人)1がディスプレイ7に映し出された映像を見ながらマスタアーム2を操作するマスタスレーブロボット100を示している。このマスタスレーブロボット100において、映像の拡大率又はマスタアーム2に対するスレーブアーム3の動作比率を変更すると、それまで見ていた映像とマスタアーム2の操作又は力の感じ方との対応関係が変わり、作業効率又は品質が変わる。
具体的には、図2A及び図2Bを用いて説明する。図2A及び図2Bは、図1に示すマスタスレーブロボット100において、作業者1が見ているディスプレイ7の画面の映像を示す。図2Aと比べて図2Bの方が、映像の拡大率が大きく、画面上の微細部品8などが実物よりも大きく映っている。このように拡大率が大きい方が、画面上の微細部品8の曲がり具合が作業者1には大きく見えるため、作業者1は、実際に作業に必要な力よりも小さい力で作業を行ってしまう。その結果、作業に必要な力を作業者1がマスタアーム2に加えることができず、図2Aと同じように作業することが難しくなる。そこで、作業者1の見ている映像と作業者1が行っている操作とを対応付ける技術が提案されている。
具体的には、特許文献1及び特許文献2の方法では、ディスプレイ7に映し出された映像の拡大率に応じて、マスタアーム2に対するスレーブアーム3の動作比率を自動調整する。例えば、拡大率をk倍すると、動作比率を1/kとする。
しかし、特許文献1及び特許文献2の方法では、映像の拡大率に応じて動作比率は変えているが、作業者が変わった場合には、対応していない。つまり、どちらの特許文献1及び2においても、異なる作業者が作業を行う場合において、作業の品質及び効率を均一にすることを考慮できていない。作業者毎に作業の品質(加える力)が異なること、及び、作業効率(作業時間)が異なることへの対応ができていない。
よって、マスタスレーブロボット100において、様々な作業者が操作する場合においても作業効率及び品質を均一に維持できるように、作業者1の身体特性に応じてスレーブアーム3が動作する移動量又は力フィードバックする力を自動調整するようにマスタスレーブロボット100を制御することが求められている。
そこで、本発明の第1態様によれば、スレーブアーム機構で作業を行うスレーブアームと、前記スレーブアーム機構を動作させるように人が遠隔により操作するマスタアーム機構を有するマスタアームとを備えるマスタスレーブロボットの制御装置であって、
前記マスタアーム機構の位置と、姿勢と、速度と、角速度との少なくとも1つ以上のマスタ動作情報を取得するマスタ動作情報取得部と、
少なくとも前記人の腕の重さを含む前記人の身体情報を取得する身体情報取得部と、
前記身体情報取得部から取得した前記身体情報の前記人の前記腕の重さが重ければ重いほど、前記マスタ動作情報取得部から取得した前記マスタ動作情報の補正量を、前記スレーブアームが大きく移動するように補正することにより補正マスタ動作情報を生成するマスタ動作情報補正部と、
前記マスタ動作情報補正部から取得した前記補正マスタ動作情報に従い前記スレーブアーム機構を制御するスレーブ制御部と、
を備える、マスタスレーブロボットの制御装置を提供する。
これにより、身体情報に基づいてスレーブアーム機構を移動するマスタ動作情報を補正することができる。つまり、人、すなわち作業者が変わっても、均一な品質及び効率で作業が行うことができるようにマスタアーム機構を操作することができる。
また、本発明の第2態様によれば、スレーブアーム機構で作業を行うスレーブアームと、前記スレーブアーム機構を動作させるように人が遠隔により操作するマスタアーム機構を有するマスタアームとを備えるマスタスレーブロボットの制御装置であって、
前記マスタアーム機構の位置と、姿勢と、速度と、角速度との少なくとも1つ以上のマスタ動作情報を取得するマスタ動作情報取得部と、
少なくとも前記人の腕の重さを含む前記人の身体情報を取得する身体情報取得部と、
前記身体情報取得部から取得した前記身体情報の前記人の前記腕の重さが重ければ重いほど、前記マスタ動作情報取得部から取得した前記マスタ動作情報の補正量を、前記スレーブアームが大きく移動するように補正することにより補正マスタ動作情報を生成するマスタ動作情報補正部と、
前記マスタ動作情報補正部から取得した前記補正マスタ動作情報に従い前記スレーブアーム機構を制御するスレーブ制御部と、
前記スレーブ制御部による制御の下に前記スレーブアーム機構が動作するとき、前記スレーブアーム機構に外部から加えられた力情報を取得する力情報取得部と、
前記身体情報取得部から取得した前記身体情報の前記人の前記腕の重さが重ければ重いほど、前記力情報取得部から取得した前記力情報を大きくするように補正することにより補正力情報を生成する力情報補正部と、
前記力情報補正部で生成された前記補正力情報を前記マスタアーム機構に提示する力情報提示部と、
を備える、マスタスレーブロボットの制御装置を提供する。
これにより、身体情報に基づいて力提示を行う力情報を補正することができる。つまり、作業者が変わっても、均一な品質及び効率で作業が行うことができるように力提示をマスタアーム機構を介して作業者に行うことができる。
また、本発明の第3態様によれば、前記身体情報取得部から取得した前記身体情報に基づいて前記力情報の上限値と下限値との情報である力範囲情報を生成する力範囲情報生成部と、
前記力情報補正部から取得した前記補正力情報を、前記力範囲情報生成部から取得した前記力範囲情報の範囲に収まるように補正することにより範囲補正力情報を生成して、力情報提示部に出力する力情報範囲補正部と、
をさらに備え、
前記力情報提示部は、前記力情報範囲補正部から取得した前記範囲補正力情報を前記スレーブアーム機構に提示する、第2態様に記載のマスタスレーブロボットの制御装置を提供する。
これにより、作業者の身体情報毎の上限値及び下限値を用いた力補正を行ない、力提示をマスタアーム機構を介して作業者に行うことによって、作業者の作業しやすい範囲の力提示で作業を行うことができる。その結果、作業者が異なる場合においても、効率の良い作業を行うことができる。
また、本発明の第4態様によれば、前記人が前記マスタアームを操作する際に、前記人の腕を支持する支持部分の情報である支持情報を取得する支持情報取得部と、
前記支持情報取得部から取得した前記支持情報を基に、前記支持部分の位置が前記マスタアームを操作している前記人の手に近ければ近いほど前記マスタ動作情報の前記補正量を小さくするように、前記マスタ動作情報補正部から取得した前記マスタ動作情報と前記補正マスタ動作情報に基づいて前記補正量を変更し、支持部補正マスタ動作情報を生成して、前記スレーブ制御部に出力する支持部補正部と、
をさらに備え、
前記スレーブ制御部は、前記支持部補正部から取得した前記支持部補正マスタ動作情報に従い前記スレーブアーム機構を制御する、第1態様に記載のマスタスレーブロボットの制御装置を提供する。
また、本発明の第5態様によれば、前記人が前記マスタアームを操作する際に、前記人の腕を支持する支持部分の情報である支持情報を取得する支持情報取得部と、
前記支持情報取得部から取得した前記支持情報を基に、前記支持部分の位置が前記マスタアームを操作している前記人の手に近ければ近いほど前記マスタ動作情報の前記補正量を小さくするように、前記マスタ動作情報補正部から取得した前記マスタ動作情報と前記補正マスタ動作情報、又は、前記力情報補正部から取得した前記力情報と前記補正力情報、に基づいて前記補正量を変更し、支持部補正マスタ動作情報又は支持部補正力情報を生成して、前記スレーブ制御部又は前記力情報提示部に出力する支持部補正部と、
をさらに備え、
前記支持部補正部で前記支持部情報に基づいて前記支持部補正マスタ動作情報を生成して前記スレーブ制御部に出力したときは、前記スレーブ制御部は、前記支持部補正部から取得した前記支持部補正マスタ動作情報に従い前記スレーブアーム機構を制御し、
前記支持部補正部で前記支持部情報に基づいて前記支持部補正力情報を生成して
前記力情報提示部に出力したときは、前記力情報提示部は、前記支持部補正部から取得した前記支持部補正力情報を前記スレーブアーム機構に提示する、第2態様に記載のマスタスレーブロボットの制御装置を提供する。
これにより、作業者の腕の固定(支持)方法を基にマスタ動作情報又は力情報を補正し、作業又は力提示を行うことによって、作業者の操作時の姿勢が異なる場合においても、品質及び効率のバラつきを解消することができる。
また、本発明の第6態様によれば、前記マスタアームの重さ情報を取得するマスタ重さ情報取得部と、
前記身体情報取得部から取得した前記身体情報から前記人の腕重さ情報を取得する腕重さ情報取得部と、
前記マスタアーム重さ情報取得部から取得した前記マスタアーム重さ情報と前記腕重さ情報取得部から取得した前記腕重さ情報とを基に、前記マスタアーム重さ情報に対する前記腕重さ情報の割合を算出し、その割合が大きければ大きいほど補正量を大きくするように、前記マスタ動作情報補正部から取得した前記マスタ動作情報と前記補正マスタ動作情報に基づいて前記補正量を変更し、重さ割合補正マスタ動作情報を生成して、前記スレーブ制御部に出力する重さ割合補正部と、
をさらに備え、
前記スレーブ制御部は、前記重さ割合補正部から取得した前記重さ割合補正マスタ動作情報に従い前記スレーブアーム機構を制御する、第1態様に記載のマスタスレーブロボットの制御装置を提供する。
また、本発明の第7態様によれば、前記マスタアームの重さ情報を取得するマスタ重さ情報取得部と、
前記身体情報取得部から取得した前記身体情報から前記人の腕重さ情報を取得する腕重さ情報取得部と、
前記マスタアーム重さ情報取得部から取得した前記マスタアーム重さ情報と前記腕重さ情報取得部から取得した前記腕重さ情報とを基に、前記マスタアーム重さ情報に対する前記腕重さ情報の割合を算出し、その割合が大きければ大きいほど補正量を大きくするように、前記マスタ動作情報補正部から取得した前記マスタ動作情報と前記補正マスタ動作情報、又は、前記力情報補正部から取得した前記力情報と前記補正力情報、に基づいて前記補正量を変更し、重さ割合補正マスタ動作情報又は重さ割合補正力情報を生成して、前記スレーブ制御部又は前記力情報提示部に出力する重さ割合補正部と、
をさらに備え、
前記重さ割合補正部で前記マスタアーム重さ情報と前記腕重さ情報とに基づいて前記重さ割合補正マスタ動作情報を生成して前記スレーブ制御部に出力したときは、前記スレーブ制御部は、前記重さ割合補正部から取得した前記重さ割合補正マスタ動作情報に従い前記スレーブアーム機構を制御し、
前記重さ割合補正部で前記マスタアーム重さ情報と前記腕重さ情報とに基づいて前記重さ割合補正力情報を生成して前記力情報提示部に出力したときは、前記力情報提示部は、前記重さ割合補正部から取得した前記重さ割合補正力情報を前記スレーブアーム機構に提示する、第2態様に記載のマスタスレーブロボットの制御装置を提供する。
これにより、作業者の腕と、さらにマスタアーム機構の重さを基にマスタ動作情報又は力情報を補正し、作業又は力提示を行うことによって、作業者の操作するマスタアーム機構が異なる場合においても、品質及び効率のバラつきを解消することができる。
また、本発明の第8態様によれば、前記身体情報取得部で取得された前記身体情報が、前記人の腕の重さ情報に加えて、握力情報又は利き腕情報であり、
前記利き腕情報が大きいとは、前記人が利き腕で前記マスタアーム機構を操作することを表す、第1〜7態様のいずれか1つに記載のマスタスレーブロボットの制御装置を提供する。
これにより、人すなわち作業者の腕の重さ情報に加えて、握力情報又は利き腕情報に基づいてスレーブアーム機構を移動するマスタ動作情報を補正することができる。つまり、作業者が変わっても、均一な品質及び効率で作業が行うことができるようにマスタアーム機構を操作することができる。
また、本発明の第9態様によれば、前記マスタ動作情報補正部において、
前記スレーブアームが大きく移動するように補正することが、移動ゲインを大きくすることと、ローパスフィルタのカットオフ周波数を大きくすることとのうち、いずれか1つ以上の補正を行うことである、第1態様に記載のマスタスレーブロボットの制御装置を提供する。
これにより、移動ゲイン又はカットオフ周波数を用いて、スレーブアーム機構を移動するマスタ動作情報を補正することができる。その結果、正確に補正することができ、作業者が異なる場合においても、作業者は正確な作業を行うことができる。
また、本発明の第10態様によれば、前記人の作業特性情報を取得する作業特性情報取得部と、
前記作業特性情報取得部で取得した前記作業特性情報に基づいて、前記マスタ動作情報補正部から取得した前記補正マスタ動作情報をさらに補正して、作業特性補正マスタ動作情報を生成して、前記スレーブ制御部に出力する作業特性補正部と、
を備え、
前記スレーブ制御部は、前記作業特性補正部から取得した前記作業特性補正マスタ動作情報に従い前記スレーブアーム機構を制御する第1態様に記載のマスタスレーブロボットの制御装置を提供する。
また、本発明の第11態様によれば、前記人の作業特性情報を取得する作業特性情報取得部と、
前記作業特性情報取得部で取得した前記作業特性情報に基づいて、前記マスタ動作情報補正部から取得した前記補正マスタ動作情報、又は、前記力情報補正部から取得した前記補正力情報をさらに補正し、作業特性補正マスタ動作情報又は作業特性補正力情報を生成して、前記スレーブ制御部又は前記力情報提示部に出力する作業特性補正部と、
を備え、
前記作業特性補正部で前記作業特性情報に基づいて前記作業特性補正マスタ動作情報を生成して前記スレーブ制御部に出力したときは、前記スレーブ制御部は、前記作業特性補正部から取得した前記作業特性補正マスタ動作情報に従い前記スレーブアーム機構を制御し、
前記作業特性補正部で前記作業特性情報に基づいて前記作業特性補正力情報を生成して前記力情報提示部に出力したときは、前記力情報提示部は、前記作業特性補正部から取得した前記作業特性補正力情報を前記スレーブアーム機構に提示する第2態様に記載のマスタスレーブロボットの制御装置を提供する。
これにより、作業特性を基にマスタ動作情報又は力情報を補正し、作業又は力提示を行うことによって、作業を行う状況が異なる場合においても、品質及び効率のバラつきを解消することができる。
また、本発明の第12態様によれば、前記作業特性情報取得部から取得した前記作業特性情報が、前記人が作業を行う方向情報であり、
前記作業特性補正部において、前記マスタアーム機構が大きく移動する方向ほど前記作業特性補正マスタ動作情報又は前記作業特性補正力情報の補正量を大きくするように補正する、第10又は11態様に記載のマスタスレーブロボットの制御装置を提供する。これにより、方向情報を基にマスタ動作情報又は力情報を補正し、作業、力提示を行うことによって、作業を行う方向が異なる場合においても、品質及び効率のバラつきを解消することができる。
また、本発明の第13態様によれば、前記作業特性情報取得部から取得した前記作業特性情報が、前記スレーブアーム機構の作業を撮像する撮像装置の拡大率情報であり、
前記作業特性補正部において、前記作業の対象物が柔軟物の場合、前記拡大率情報が大きければ大きいほど、前記補正マスタ動作情報の補正量を大きくするように補正し、前記対象物が剛体の場合、前記拡大率情報が大きければ大きいほど、前記補正マスタ動作情報の補正量を小さくするように補正する、第10態様に記載のマスタスレーブロボットの制御装置を提供する。
本発明の第14態様によれば、前記作業特性情報取得部から取得した前記作業特性情報が、前記スレーブアーム機構の作業を撮像する撮像装置の拡大率情報であり、
前記作業特性補正部において、前記作業の対象物が柔軟物の場合、前記拡大率情報が大きければ大きいほど、前記補正マスタ動作情報の補正量を大きく又は前記補正力情報の補正量を小さくするように補正し、前記対象物が剛体の場合、前記拡大率情報が大きければ大きいほど、前記補正マスタ動作情報の補正量を小さく又は前記補正力情報の補正量を大きくするように補正する、第11態様に記載のマスタスレーブロボットの制御装置を提供する。
これにより、撮像装置の拡大率情報を基にマスタ動作情報又は力情報を補正し、作業又は力提示を行うことによって、作業を行う際の拡大率が異なる場合においても、品質及び効率のバラつきを解消することができる。
本発明の第15態様によれば、
第1〜14態様のいずれか1つに記載の前記マスタスレーブロボットの制御装置と、
前記スレーブアーム機構を有する前記スレーブアームと、
前記スレーブアーム機構を動作させる前記マスタアーム機構を有する前記マスタアームとを備えるマスタスレーブロボットを提供する。
本発明の第16態様によれば、スレーブアーム機構で作業を行うスレーブアームと、前記スレーブアーム機構を動作させるように人が遠隔により操作するマスタアーム機構を有するマスタアームとを備えるマスタスレーブロボットの制御方法であって、
前記マスタアーム機構の位置と、姿勢と、速度と、角速度との少なくとも1つ以上のマスタ動作情報をマスタ動作情報取得部で取得し、
少なくとも前記人の腕の重さを含む前記人の身体情報を身体情報取得部で取得し、
前記身体情報取得部から取得した前記身体情報の前記人の前記腕の重さが重ければ重いほど、前記マスタ動作情報取得部から取得した前記マスタ動作情報の補正量を、前記スレーブアームが大きく移動するように補正することにより補正マスタ動作情報をマスタ動作情報補正部で生成し、
前記マスタ動作情報補正部から取得した前記補正マスタ動作情報に従い前記スレーブアーム機構をスレーブ制御部で制御する、
マスタスレーブロボットの制御方法を提供する。
本発明の第17態様によれば、スレーブアーム機構で作業を行うスレーブアームと、前記スレーブアーム機構を動作させるように人が遠隔により操作するマスタアーム機構を有するマスタアームとを備えるマスタスレーブロボットの制御プログラムであって、
コンピュータを、
前記マスタアーム機構の位置と、姿勢と、速度と、角速度との少なくとも1つ以上のマスタ動作情報を取得するマスタ動作情報取得部と、
少なくとも前記人の腕の重さを含む前記人の身体情報を取得する身体情報取得部と、
前記身体情報取得部から取得した前記身体情報の前記人の前記腕の重さが重ければ重いほど、前記マスタ動作情報取得部から取得した前記マスタ動作情報の補正量を、前記スレーブアームが大きく移動するように補正することにより補正マスタ動作情報を生成するマスタ動作情報補正部と、
前記マスタ動作情報補正部から取得した前記補正マスタ動作情報に従い前記スレーブアーム機構を制御するスレーブ制御部と、
として機能させるための、マスタスレーブロボットの制御プログラムを提供する。
本発明の第18態様によれば、スレーブアーム機構で作業を行うスレーブアームと、前記スレーブアーム機構を動作させるように人が遠隔により操作するマスタアーム機構を有するマスタアームとを備えるマスタスレーブロボットの制御用集積電子回路であって、
前記マスタアーム機構の位置と、姿勢と、速度と、角速度との少なくとも1つ以上のマスタ動作情報を取得するマスタ動作情報取得部と、
少なくとも前記人の腕の重さを含む前記人の身体情報を取得する身体情報取得部と、
前記身体情報取得部から取得した前記身体情報の前記人の前記腕の重さが重ければ重いほど、前記マスタ動作情報取得部から取得した前記マスタ動作情報の補正量を、前記スレーブアームが大きく移動するように補正することにより補正マスタ動作情報を生成するマスタ動作情報補正部と、
前記マスタ動作情報補正部から取得した前記補正マスタ動作情報に従い前記スレーブアーム機構を制御するスレーブ制御部と、
を備える、マスタスレーブロボットの制御用集積電子回路を提供する。
第15〜18態様の構成によれば、身体情報に基づいてスレーブアーム機構を移動するマスタ動作情報を補正することができる。つまり、人、すなわち作業者が変わっても、均一な品質及び効率で作業が行うことができるようにマスタアーム機構を操作することができる。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態における、マスタスレーブロボット100の制御装置101を含むマスタスレーブロボット100の概要について説明する。
図1は、マスタスレーブロボット100を使った微細部品8の移動作業の様子を示す。
図1に示すように、例えば、工場内のセル生産において、テレビ、DVDレコーダ、又は携帯電話のなどの機器10用のプリント基板のコネクタの挿入口9の方向に、接触を伴わず微細部品8を移動する作業を例にとって説明する。
マスタスレーブロボット100のスレーブアーム3は、機器10が設置された作業台11の上部もしくは壁面に設置され、機器10の挿入口9の方向に微細部品8を移動する作業を行うロボットである。
スレーブアーム3の先端には、微細部品8を把持するハンド4が取り付けられている。
作業台11には、カメラなどの撮像装置6が配置され、ハンド4及び微細部品8及び挿入口9を拡大して撮像し、ディスプレイ7に撮像した映像を映す。
作業者1は、撮像装置6で撮像された映像をディスプレイ7で確認しながらマスタアーム2を操作するとスレーブアーム3が動作する。第1実施形態のマスタスレーブロボット100は、力のフィードバックを行わないロボットであり、作業中にスレーブアーム3に接触が起こった場合においても、マスタアーム2を操作する作業者1は力を感じることができない。しかしながら、ディスプレイ7に映し出された微細部品8の曲がり具合及び変形具合などから、スレーブアーム3で発生している力の大きさを推定することは可能である。
図3は、本発明の第1実施形態における、マスタスレーブロボット100のブロック図を示す。図3において、マスタスレーブロボット100は、マスタアーム2と、スレーブアーム3で構成されている。マスタアーム2は、マスタアーム2の制御装置102とマスタアーム機構104とで構成されている。スレーブアーム3は、スレーブアーム3の制御装置103とスレーブアーム機構105とで構成されている。
マスタアーム2の制御装置102は、スレーブアーム機構105の動作を生成するマスタアーム2の制御装置である。スレーブアーム3の制御装置103は、スレーブアーム機構105の位置及び姿勢を制御するスレーブアーム3の制御装置である。
以下、この第1実施形態について詳細に説明する。
<マスタアームの制御装置の説明>
マスタアーム2の制御装置102は、マスタ動作情報取得部110と、身体情報取得部111と、マスタ動作情報補正部112と、マスタ入力IF117とで構成されている。
(マスタ動作情報取得部110)
マスタ動作情報取得部110は、マスタアーム機構104の各回転(駆動)軸のエンコーダから入力された値からマスタアーム機構104の位置情報及び姿勢情報をエンコーダ内部の演算部で求め、位置情報及び姿勢情報と内部に内蔵されたタイマからの時間情報をマスタ動作情報として取得する。また、マスタ動作情報取得部110は、取得した位置情報を時間情報で微分することによって、速度情報を取得する。また、マスタ動作情報取得部110は、姿勢情報を時間情報で微分することによって、角速度情報を取得する。図4に、マスタ動作情報取得部110で取得する時間情報と、位置情報と、姿勢情報と、速度情報と、角速度情報とを示す。これらの位置情報と、姿勢情報と、速度情報と、角速度情報とを、マスタアーム機構104の動作情報(マスタ動作情報)は含む。
マスタ動作情報取得部110は、取得したマスタアーム機構104の位置情報と、姿勢情報と、速度情報と、角速度情報と、時間情報とをマスタ動作情報補正部112に出力する。
(身体情報取得部111)
身体情報取得部111は、マスタ入力IF117から身体情報が入力される。
身体情報とは、作業者1の身体的な特性を表す情報である。腕の重さ情報、握力情報、利き腕情報を含み、少なくとも腕の重さ情報は必ず含まれており、他の情報に関しては任意で含まれる。
作業者1の腕の重さ情報の算出方法は、作業者1の手の先から腕の付け根までの腕の重さを秤で計測を行って腕の重さ情報を検出(算出)する方法、又は、作業者1の体重を測定し、その体重の6.5%が上肢の重さとされていることから、体重の6.5%の値を算出することにより腕の重さ情報を算出する方法などがある。また、慣性を計測することによって腕の重さ情報を算出する方法もある。このように腕の重さ情報が必要となるのは、本発明では、作業者1は椅子などに座った状態で作業を行うことを前提にしており、このような場合、腕の重さが作業精度に影響するためである。
なお、腕の重さ情報の代わりに、腕とマスタアームの重さ情報を使用することも可能である。作業者1の腕の重さは上述した方法と同様に計測し、マスタアーム機構104の重さ情報は、メーカから提供されている重量情報を使用するか、慣性を計測することによって算出する。このようにして計測した作業者1の腕の重さ情報とマスタアーム機構104の重さ情報とを足した値を腕とマスタアームの重さ情報とする。腕とマスタアームの重さ情報を用いることによって、人が異なる場合に加えて、マスタアームが異なる場合にも対応することができる。また、腕の重さ情報の代わりに、腕の筋力量情報を使用することも可能である。筋電センサなどを用いて筋力量を計測する。このように筋力量情報を用いることによって、筋力の異なる場合にも対応することができる。
握力情報は、握力を計測することで求める。また、利き腕情報は、作業者1がマスタアーム機構104を操作する際に、利き腕であるかそうでないかの情報である。
このようにして算出した情報を、直接、マスタ入力IF117に出力する、作業者1がマスタ入力IF117を用いて入力する、などして身体情報を、マスタ入力IF117を介して身体情報取得部111で取得する。
図5A〜図5Dに、身体情報の一例を示す。図5Aは、身体情報が、腕の重さ情報のみの場合を示す。図5Bは、身体情報が、腕の重さ情報と握力情報との場合を示す。図5Cは、身体情報が、腕の重さ情報と利き腕情報との場合を示す。図5Dは、身体情報が、腕の重さ情報と握力情報と利き腕情報との場合を示す。
利き腕情報としては、作業者1がマスタアーム機構104を操作する腕が利き腕の場合に「2」を示し、利き腕でない場合に「1」を示す。
身体情報取得部111は、マスタ入力IF117で取得した身体情報をマスタ動作情報補正部112に出力する。
(マスタ動作情報補正部112)
マスタ動作情報補正部112には、マスタ動作情報取得部110よりマスタアーム機構104の動作情報(マスタ動作情報)と時間情報とが入力され、身体情報取得部111より身体情報が入力される。取得したマスタアーム機構104の動作情報を基に、サンプリング周期毎のマスタアーム機構104のハンド4の移動量を算出する。マスタ動作情報補正部112は、算出した移動量に身体情報から算出したゲイン又はフィルタを掛け、補正マスタ動作情報(移動量指令値)としてスレーブ制御部116に出力する。
マスタ動作情報補正部112によるマスタアーム機構104のハンド4の移動量の算出方法について、説明する。図4で表されるマスタアーム機構104の動作情報は、図6の原点Oを基準としたベース座標系Σにおける位置及び姿勢を表している。この動作情報を、ハンド4の原点Oを基準としたハンド座標系Σにおける移動量にマスタ動作情報補正部112で変換する。つまり、ベース座標系Σにおけるサンプリング周期毎の位置及び姿勢の移動量dに、変換行列をマスタ動作情報補正部112で掛けることによって、ハンド座標系Σにおけるサンプリング周期毎の位置及び姿勢の移動量dをマスタ動作情報補正部112で算出する。ここで、移動量dとは、時点tの位置及び姿勢pから1サンプリング時間経過した時点tでの位置及び姿勢pとの差を表し、d=Δp=p−pである。
次に、マスタ動作情報補正部112による移動量指令値の算出方法を説明する。
まず、ゲインを掛ける場合について述べる。上述したハンド座標系Σにおけるサンプリング周期毎の位置及び姿勢の移動量dの各要素(位置(x,y,z)及び姿勢(r,r,r))に対して、ゲインk(例えば、0.1)をマスタ動作情報補正部112で掛けることによって、補正マスタ動作情報(移動量指令値d)をマスタ動作情報補正部112で算出する。ゲインkは、スレーブアーム機構105の移動をマスタアーム機構104の移動に対して拡大する場合には、1より大きい値にマスタ動作情報補正部112で設定し、縮小する場合には、1より小さい値にマスタ動作情報補正部112で設定する。ゲインkは、要素毎に定数をマスタ動作情報補正部112で設定することができる。
次に、手ブレを補正するためのフィルタを掛ける場合について述べる。ハンド座標系Σにおけるサンプリング周期毎の位置及び姿勢の各要素(位置(x,y,z)及び姿勢(r,r,r))に対してフィルタをマスタ動作情報補正部112で掛ける。ここで、フィルタとしてはローパスフィルタを用いる。ローパスフィルタのパラメータとして、カットオフ周波数を変更する。カットオフ周波数は、その値が大きいほど、あまりフィルタを掛けず、その値が小さいほど、大きくフィルタを掛けることとなる。フィルタを掛けた位置及び姿勢に対して移動量をマスタ動作情報補正部112で算出し、マスタ動作情報補正部112において、ゲインを掛けることによって補正マスタ動作情報とする。
マスタ動作情報補正部112におけるゲイン又はフィルタのパラメータの設定方法について、以下に述べる。
身体情報取得部111より入力された身体情報に基づいて、パラメータをマスタ動作情報補正部112で設定する。ここでは、腕の重さが重い作業者の方が、腕の重さが軽い作業者と比べて、接触時の位置ずれが小さいことと、細かな手ブレが小さいことに着目する。これは、腕の重さの異なる作業者で接触を伴う作業を行った場合の結果である図7A及び図7Bを用いて説明する。図7Aが腕の重さが重い作業者の結果を示し、図7Bが腕の重さが軽い作業者の結果を示す。図7A及び図7Bにおいて、横軸が時間を示し、縦軸がスレーブアーム機構105の位置を示す。接触時点と図7A及び図7B中にそれぞれ記している時点で、接触が生じている。図7Aからは、腕の重さが重い作業者の場合、接触時点まで安定的な軌跡で近づき、接触した後も位置ずれせず同じ位置にとどまり、すぐに作業完了していることがわかる。一方、図7Bから、腕の重さが軽い作業者の場合、接触時点まで手ブレの生じている軌跡で近づき、最初に接触したときに反動を受けて小刻みに動いてしまうため、接触した後も位置ずれが生じ、同じ位置に留まるまでに時間がかかり、作業完了時間が図7Aと比べて長いことがわかる。つまり、腕の重さが重い作業者のほうが、安定した操作を行うことができる。その結果、腕の重さが重い作業者のほうが、移動ゲインkを大きくなるようにマスタ動作情報補正部112で設定し、カットオフ周波数をマスタ動作情報補正部112で大きく設定する。逆に言えば、腕の重さが軽い作業者に対しては、より安定した操作を行うため、腕の重さが軽い作業者のほうが、移動ゲインkを小さくなるようにマスタ動作情報補正部112で設定し、カットオフ周波数をマスタ動作情報補正部112で小さく設定して、移動量をより小さくすることにより、小刻みに動いたとしても、その移動量が小さいため、影響が少なくなるようにしている。
移動ゲイン及びカットオフ周波数の具体的な設定方法の一例を述べる。まず、身体情報が腕の重さ情報のみの場合について述べる。基準となる腕の重さ、移動ゲイン、及び、カットオフ周波数の値(基準値)が内部の記憶部に記憶されており、その基準値からの腕の重さ情報の差としてマスタ動作情報補正部112で移動ゲイン及びカットオフ周波数が算出される。例えば、基準値が、腕の重さとして4.5kg、移動ゲインとして0.05、カットオフ周波数として20Hzとそれぞれ設定されているとする。また、腕の重さに対する移動ゲインの変化率が0.01/kgに設定されており、カットオフ周波数の変化率が2Hz/kgに設定されているとする。そのときに、ある作業者の腕の重さが5.0kgであるとすると、移動ゲインが0.055(=0.05+0.01×(5.0−4.5))とマスタ動作情報補正部112で算出され、カットオフ周波数が21(=20+2×(5.0−4.5))Hzとマスタ動作情報補正部112で算出される。また、腕の重さが2.5kgの作業者であるとすると、移動ゲインが0.03(=0.05+0.01×(2.5−4.5))とマスタ動作情報補正部112で算出され、カットオフ周波数が16(=20+2×(2.5−4.5))Hzとマスタ動作情報補正部112で算出される。この例では、線形の関係で移動ゲイン及びカットオフ周波数をマスタ動作情報補正部112で算出したが、多項式又はテーブルを持つなど様々な算出方法を用いることができる。
腕の重さと上述したように算出する移動ゲイン及びカットオフ周波数の関係を表したデータ図を図8に示す。図8では、腕の重さに対する移動補正量(移動ゲインとカットオフ周波数)とが一対一に対応するようにマスタ動作情報補正部112で設定されている。このようにして、腕の重さに応じて移動補正量がマスタ動作情報補正部112で算出される。
また、身体情報に握力情報も含まれるとマスタ動作情報補正部112で判定する場合は、基準値に握力情報も記憶され、腕の重さ情報から算出したパラメータの値に、さらに補正をマスタ動作情報補正部112で行う。マスタ動作情報補正部112での判定方法は、マスタ動作情報取得部110より取得したマスタ動作情報に握力情報の値が格納されている場合に、身体情報に握力情報も含まれると判定する。補正は、握力情報が基準値より大きいとマスタ動作情報補正部112で判定する場合に、マスタ動作情報補正部112において、移動ゲイン又はカットオフ周波数の値を大きく補正する。握力情報が基準値より小さいとマスタ動作情報補正部112で判定する場合に、マスタ動作情報補正部112において、移動ゲイン又はカットオフ周波数の値を小さく補正する。これは、握力の値が大きいほうが、マスタアーム機構104をしっかり把持することができ、安定した操作を行うことができるからである。例えば、基準値の握力が45kgとする。ある作業者の握力が55kgであるとすると、腕の重さ情報から算出した移動ゲインおよびカットオフ周波数に対して、1+0.01×(55−45)=1.1をマスタ動作情報補正部112で掛ける。また、握力が30kgの場合は、1+0.01×(30−45)=0.85をマスタ動作情報補正部112で掛ける。
身体情報に利き腕情報も含まれるとマスタ動作情報補正部112で判定する場合は、入力される利き腕情報に応じて、さらに補正をマスタ動作情報補正部112で行う。マスタ動作情報補正部112での判定方法は、マスタ動作情報取得部110より取得したマスタ動作情報に利き腕情報の値が格納されている場合に、身体情報に利き腕情報も含まれると判定する。補正の一例として、マスタ動作情報補正部112では、利き腕情報が「2」(操作する腕が利き腕)であるとマスタ動作情報補正部112で判定する場合には、補正を行わない。利き腕情報が「1」(操作する腕が利き腕でない)であるとマスタ動作情報補正部112で判定する場合には、マスタ動作情報補正部112において、移動ゲイン又はカットオフ周波数の値を小さく補正する。これは、利き腕でマスタアーム機構104を操作するほうが、安定した操作を行うことができるからである。例えば、マスタ動作情報補正部112において、腕の重さ情報から算出した移動ゲイン及びカットオフ周波数に対して、利き腕の場合は1.0倍し、利き腕でない場合は0.8倍する。この値は、作業者1がマスタ入力IF117を用いてマスタ動作情報補正部112に入力する。
上述した方法は、重さなどに変化がない場合においても、同様の手順でマスタ動作情報補正部112で算出することができる。
ここで、利き腕でない腕で操作をする場合とは、利き腕で別の作業をしている場合又は、図9のように作業者1が両腕のマスタスレーブロボットを使用する場合のことを表す。図9において、作業者1は右腕が利き腕であり、主となる作業を行っている。利き腕でない左腕では、挿入口9を有するコネクタが動かないように支えるというサポートの役割をしている。医療用で使用されるマスタスレーブロボットなどでも、このような両腕のマスタスレーブロボットが使用されることがある。
図10に補正マスタ動作情報(位置(x,y,z)及び姿勢(r,r,r)の情報)と、時間情報との一例を示す。
マスタ動作情報補正部112は、算出した補正マスタ動作情報と、時間情報とをスレーブ制御部116に出力する。
(マスタ入力IF117)
また、マスタ入力IF117は、キーボード又はマウス又はタッチパネル又は音声入力などにより作業者1が項目を選択する場合、又は、キーボード又はマウス又はタッチパネル又は音声入力などにより作業者1が数字を入力する場合などに用いられる。
<スレーブアームの制御装置の説明>
スレーブアーム3の制御装置103は、スレーブ制御部116を含む。
(スレーブ制御部116)
スレーブ制御部116には、マスタ動作情報補正部112から、補正マスタ動作情報と、時間情報とが入力される。スレーブ制御部116は、取得した補正マスタ動作情報に従い、スレーブアーム機構105が移動できるように、指令値を生成する。
ここで、スレーブ制御部116による指令値の生成方法について説明する。スレーブ制御部116で取得した補正マスタ動作情報がハンド4の移動量に関する情報であるので、まず、スレーブアーム機構105のハンド4の座標系において、取得した移動量分移動する位置及び姿勢をスレーブ制御部116で算出する。スレーブ制御部116で算出したハンド4座標系における位置及び姿勢について、スレーブアーム機構105のベース座標系における位置及び姿勢にスレーブ制御部116で変換する。次いで、変換したスレーブアーム機構105のベース座標系における位置及び姿勢に移動するような指令値をスレーブ制御部116で生成する。生成した指令値を基に、スレーブアーム機構105をスレーブ制御部116で制御するために、スレーブアーム機構105の各回転軸の駆動装置例えばモータへの指令値をスレーブ制御部116で生成する。
スレーブ制御部116は、生成したスレーブアーム機構105への指令値を、サンプリング周期毎に、スレーブアーム機構105に出力する。
<マスタアーム機構の説明>
マスタアーム機構104において、マスタ動作情報取得部110に内蔵されたタイマを利用して、ある一定時間毎(例えば、1msec毎)に、マスタアーム機構104の動作情報をマスタアーム機構104の各エンコーダを用いてエンコーダ内部の演算部で求めて、マスタ動作情報取得部110に出力する。
マスタアーム機構104は、各関節にエンコーダが配置されている。ここでは、6関節を有する6自由度の多リンクマニピュレータとする。なお、マスタアーム機構104の関節数及び自由度は、第1実施形態の数に限られるわけではなく、1以上のいかなる数でも可能である。
<スレーブアーム機構の説明>
スレーブアーム機構105は、スレーブ制御部116からの指令値に従って制御される。
スレーブアーム機構105は、各関節にモータとエンコーダとがあり、所望の位置及び姿勢に制御することができる。ここでは、スレーブアーム機構105は、6関節を有する6自由度の多リンクマニピュレータとする。なお、スレーブアーム機構105の関節数及び自由度は、第1実施形態の数に限られるわけではなく、1以上のいかなる数でも可能である。
なお、ここまでは、微細作業のようにマスタ動作情報を縮小する場合の説明をしてきたが、対象物が大きな場合の作業のようにマスタ動作情報を拡大する場合においても、第1実施形態を適用することができる。例えば、建築現場又は宇宙における作業など、大きな対象物の作業に第1実施形態を適用することができる。図11に示すような大きな対象物を移動させる作業を行う場合に第1実施形態を使用し、マスタ動作情報補正部112において、移動ゲインを1.0以上に補正することによって、作業者1が、マスタアーム機構104を移動する量以上にスレーブアーム機構105が大きな移動を行うようにすることができる。
<フローチャート>
第1実施形態のマスタスレーブロボット100の操作手順を図12及び図13のフローチャートを用いて説明する。
図12は、第1実施形態のマスタスレーブロボット100の操作の一例を示す。
まず、ステップS201では、作業者1が、ディスプレイ7に映し出された画像を見ながら、マスタアーム機構104を把持して、操作する。マスタ動作情報取得部110においては、マスタ動作情報を取得し、ステップS202に進む。
次に、ステップS202では、マスタ動作情報補正部112において、マスタ動作情報取得部110から取得したマスタ動作情報について、身体情報に基づいてマスタ動作情報を補正し、スレーブアーム機構105が移動するための補正マスタ動作情報を生成してスレーブ制御部116に出力し、ステップS203に進む。
次に、ステップS203では、スレーブ制御部116において、マスタ動作情報補正部112から取得した補正マスタ動作情報に従い、スレーブアーム3のスレーブアーム機構105を移動させて、作業を行う。
図13では、図12で表されるフローチャートのステップS201〜ステップS203を説明する。その中でも、ステップS202のマスタ動作情報補正部112による補正マスタ動作情報生成における補正手順について、詳しく説明する。
まず、ステップS301では、身体情報取得部111において、身体情報を取得してマスタ動作情報補正部112に出力し、ステップS302に進む。
次に、ステップS302では、マスタ動作情報取得部110において、マスタ動作情報を取得してマスタ動作情報補正部112に出力し、ステップS303に進む。
次に、ステップS303では、マスタ動作情報補正部112において、マスタ動作情報取得部110からのマスタ動作情報を基に、身体情報取得部111からの身体情報における腕の重さ情報を用いて、補正マスタ動作情報を生成する。その後、ステップS304に進む。
次に、ステップS304では、マスタ動作情報補正部112において、身体情報取得部111からの身体情報に握力情報が含まれるか否かを判定する。身体情報に握力情報が含まれるとマスタ動作情報補正部112で判定する場合は、ステップS305へ進む。一方、身体情報に握力情報が含まれないとマスタ動作情報補正部112で判定する場合は、ステップS306に進む。
次に、ステップS305では、マスタ動作情報補正部112において、先に生成した補正マスタ動作情報を基に、身体情報における握力情報を用いて、改めて補正マスタ動作情報を生成して、先に生成した補正マスタ動作情報と置き換える。その後、ステップS306に進む。
次に、ステップS306では、マスタ動作情報補正部112において、身体情報に利き腕情報が含まれるか判定する。利き腕情報が含まれるとマスタ動作情報補正部112で判定する場合は、ステップS307へ進む。一方、利き腕情報が含まれないとマスタ動作情報補正部112で判定する場合は、ステップS308に進む。
次に、ステップS307では、マスタ動作情報補正部112において、先に生成した補正マスタ動作情報を基に、身体情報取得部111からの身体情報における利き腕情報を用いて、改めて補正マスタ動作情報を生成してスレーブ制御部116に出力する。ステップS308に進む。
次に、ステップS308では、スレーブ制御部116において、マスタ動作情報補正部112から取得した補正マスタ動作情報に従い、スレーブアーム機構105への指令値を生成し、生成した指令値をスレーブアーム機構105に出力する。スレーブアーム機構105は、指令値に基づき、スレーブアーム機構105を移動させて、作業を行う。
《第1実施形態の効果》
作業者1の身体特性である腕の重さ情報、握力情報、又は、利き腕情報を基に、マスタ動作情報をマスタ動作情報補正部112で補正し、スレーブ制御部116による制御の下にスレーブアーム機構105で作業を行うことによって、作業者1が異なる場合においても、品質及び効率のバラつきを解消することができる。
なお、第1実施形態においては、作業者1の腕の重さが大きければ大きいほど、スレーブアーム機構105が大きく移動するように補正している。一方で、腕の重さが軽い作業者1の軌道を安定させるために、腕の重さにおける任意の閾値をマスタ動作情報補正部112で設定し、閾値より、腕の重さが軽い作業者1のみ、スレーブアーム機構105の移動量を小さくするようにマスタ動作情報補正部112で補正することも可能である。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態における、マスタスレーブロボット100Bの制御装置101Bを含むマスタスレーブロボット100Bの概要について説明する。
図14は、マスタスレーブロボット100Bを使った微細部品8の挿入作業の様子を示す。
マスタスレーブロボット100Bの図1のマスタスレーブロボット100との違いは、以下の点である。すなわち、マスタスレーブロボット100Bには、力センサ5が取り付けられており、力センサ5で計測した力を、スレーブアーム3Bのスレーブアーム機構105からマスタアーム2Bのマスタアーム機構104Bへフィードバックすることで、作業者1は、微細部品8を直接操作している感覚でスレーブアーム機構105を操作することができる点である。
力センサ5は、ハンド4の手首部に設置され、微細部品8が挿入口9又は機器10に接触した際に生じる反力を測定する。
図15は、本発明の第2実施形態における、マスタスレーブロボット100Bのブロック図を示す。本発明の第2実施形態のマスタアーム2Bにおけるマスタアームの制御装置102Bのうちのマスタ動作情報取得部110と、身体情報取得部111と、マスタ動作情報補正部112と、マスタ入力IF117と、スレーブアーム3Bにおけるスレーブアーム機構105と、スレーブアーム3Bの制御装置103Bのうちスレーブ制御部116とは、第1実施形態と同様であるので、共通の参照符号を付して共通部分の説明は省略し、第1実施形態と異なる部分(力センサ5と、マスタアーム2Bの制御装置102Bのうちの力情報補正部113と力情報提示部114と、スレーブアーム3Bの力情報取得部115)についてのみ、以下、詳細に説明する。
(力情報補正部113)
力情報補正部113には、身体情報取得部111より身体情報が入力され、力情報取得部115より力情報と時間情報とが入力される。力情報補正部113は、取得した力情報に身体情報から算出したゲインを掛け、補正力情報として力情報提示部114に出力する。
力情報補正部113においてゲインを掛ける方法について述べる。力情報取得部115より取得したサンプリング周期毎の力情報の各要素(力(F,F,F)、姿勢(M,M,M))に対してゲインk(例えば、1.5)を力情報補正部113で掛けることによって、補正力情報を力情報補正部113で算出する。ゲインkは、要素毎に定数を力情報補正部113で設定することができる。
力情報補正部113でのゲインの設定方法について述べる。身体情報取得部111より力情報補正部113に入力された身体情報に基づいて、ゲインを力情報補正部113で設定する。ここでは、腕の重さが重い作業者の方が、腕の重さが軽い作業者と比べて、大きな力に耐えることができることと、小さな力を感じにくいことに着目する。これは、腕の重さの異なる作業者で、接触を伴う同じ作業を行った場合において、一例として、対象物への力負荷が、腕の軽い作業者の場合1.44Nであったのに対して、腕の重い作業者の場合2.25Nであったことからも示される。つまり、腕の重さが重い作業者のほうが、対象物への負荷が大きい。その結果、腕の重さが重い作業者により、大きなゲインを設定する。そうすることで、腕の重さが重い作業者においても、小さな力を感じることができ、また大きな力負荷を加えないようにすることができる。
力情報補正部113でのゲインの具体的な設定方法の一例を述べる。まず、身体情報が腕の重さ情報のみの場合について述べる。基準となる腕の重さ及び力ゲインの値(基準値)が内部の記憶部に記憶されており、その基準値からの腕の重さ情報の差として力情報補正部113で力ゲインが算出される。例えば、基準値が腕の重さ4.5kgと設定され、力ゲイン1.0と設定されており、腕の重さに対する力ゲインの変化率が0.2/kgに設定されているとする。そのときに、ある作業者の腕の重さが5.0kgであるとすると、力ゲインが1.1(=1.0+0.2×(5.0−4.5))と算出される。また、腕の重さが2.5kgの作業者であるとすると、力ゲインが0.6(=1.0+0.2×(2.5−4.5))と力情報補正部113で算出される。この例では、線形の関係で力ゲインを力情報補正部113で算出したが、多項式又はテーブルを持つなど様々な算出方法を用いることができる。
腕の重さと上述したように算出する力ゲインとの関係を表したデータ図を図16に示す。このように、腕の重さに応じて力補正量が力情報補正部113で算出される。また、第1実施形態で算出した移動補正量と合わせて、腕の重さと移動補正量と力補正量との関係を表したデータ図を図17に示す。
また、身体情報に握力情報も含まれる場合は、基準値に握力情報も記憶され、腕の重さ情報から算出したパラメータの値にさらに補正を力情報補正部113で行う。補正は、握力情報が基準値より大きい場合に、力情報補正部113において、力ゲインの値を大きく補正する。握力情報が基準値より小さい場合に、力情報補正部113において、力ゲインの値を小さく補正する。これは、握力の値が大きいほうが、マスタアーム機構104Bをしっかり把持することができ、大きな力に耐えることができるからである。例えば、基準値の握力が45kgとする。ある作業者の握力が55kgであるとすると、腕の重さ情報から算出した力ゲインに対して、1+0.01×(55−45)=1.1を力情報補正部113で掛ける。また、握力が30kgの場合は、1+0.01×(30−45)=0.85を力情報補正部113で掛ける。
身体情報に利き腕情報も含まれる場合は、入力される利き腕情報に応じてさらに補正を力情報補正部113で行う。補正の一例として、力情報補正部113では、利き腕情報が「2」(操作する腕が利き腕)の場合には、補正を行わず、利き腕情報が「1」(操作する腕が利き腕でない)の場合には、力ゲインの値を小さく補正する。これは、利き腕でマスタアーム機構104Bを操作するほうが、大きな力に耐えることができるからである。例えば、腕の重さ情報から算出した力ゲインに対して、利き腕の場合は1.0倍し、利き腕でない場合は0.8倍する。この値は、作業者1がマスタ入力IF117を用いて力情報補正部113に入力する。
力情報補正部113は、算出した補正力情報と、時間情報とを力情報提示部114に出力する。
なお、力補正のタイミングについて、作業開始時から作業終了時までの間、力補正を行う。
また、他の作業への力補正の適用例を図18及び図19に示す。図18は、スレーブアーム機構105が、対象物12をハンド4で把持して運ぶ作業である。図19は、スレーブアーム機構105が、対象物12を押し付けている作業である。これらの例においても、力を感じながら作業を行うため、作業者1の身体特性に応じた力補正を力情報補正部113で行うことで、作業者1毎のバラつきを解消することができる。
なお、力情報補正部113において力情報の大きさを補正したが、力情報補正部113において、力情報の更新周期を補正する方法も可能である。上述した説明では、一定周期(例えば、1msec)で力情報を更新していた。それに対して、力情報補正部113において、更新周期を速くしたり遅くしたり変更する。具体的には、力情報の大きさを大きくしたい場合には、力情報の大きさを変えずに、力情報の更新周期を力情報補正部113で遅くする。力情報の大きさを2倍にしたい場合には、例えば力情報の更新周期を力情報補正部113で2倍にする。一方、力情報の大きさを小さくしたい場合には、力情報の大きさを変えずに、力情報の更新周期を力情報補正部113で速くする。力情報の大きさを1/2倍にしたい場合には、例えば力情報の更新周期を力情報補正部113で1/2倍にする。
力情報の更新周期を変更することが、力情報の大きさを変更することと同じ効果が得られる理由について、図20を用いて説明する。図20は、横軸が時間情報を表し、縦軸が力情報を表し、力情報の時系列データを表す。横軸の数字は時間情報を表す。力情報における黒丸は、更新周期が1msecのデータを表し、白丸は更新周期が2msecのデータを表す。力情報をFと表すと、更新周期が1msecの場合はk=1,2,3,…であり、更新周期が2msecの場合はk=2,4,6,…である。力情報の更新周期毎の変位をΔFと表す。例えば、時間情報が2のときの力情報の更新周期毎の変位ΔFについて、更新周期が1msecのときは、ΔF=F−Fとして力情報補正部113で算出し、更新周期が2msecのときは、ΔF=F−Fとして力情報補正部113で算出する。よって、更新周期が1msecのΔFと比較して、更新周期が2msecのΔFは、力情報の変位が大きくなる。この例のように、更新周期を遅くすると力情報の変位が大きくなるので、作業者1は、力情報が大きくなったように感じる。これは、作業者1が力覚を感じるときに、力の変位を感じることに起因する。
このように力情報を補正する際に、力情報の大きさを補正するのではなく、力情報の更新周期を補正することも可能である。補正する際に力情報の大きさは変化させないので、力情報を大きく変化させすぎてしまうことがない。また、力情報の大きさを補正することができないシステムの場合においても、力情報の大きさを補正することと同様の効果を得ることができる。
(力情報提示部114)
力情報提示部114は、力情報補正部113より補正力情報と時間情報とが入力される。力情報提示部114では、取得した補正力情報を、マスタアーム機構104Bを介して作業者1に提示するために、補正力情報をマスタアーム機構104Bが出力できるように指令値を生成する。
力情報提示部114での指令値の生成方法について説明する。マスタアーム機構104Bとして力制御可能なアームを使用する場合は、補正力情報をそのまま指令値として力情報提示部114で用いる。マスタアーム機構104Bとして力制御ができず、位置制御が可能なアームを使用する場合は、フックの法則を用いて補正力情報を位置情報に力情報提示部114で変換し、変換した位置情報を力情報提示部114で指令値とする。生成した指令値を基に、マスタアーム機構104Bを制御するために、マスタアーム機構104Bの各軸のモータへの指令値を力情報提示部114で生成する。
力情報提示部114は、生成したマスタアーム機構104Bへの指令値をサンプリング周期毎にマスタアーム機構104Bに出力する。
(力センサ5)
力センサ5は、スレーブアーム機構105のハンド4の手首部に設置され、対象物が被対象物に接触した際に生じる反力を測定する。ここでは、力3軸トルク3軸の計6軸計測することができる力センサを使用する。なお、1軸以上計測可能な力センサなら任意の力センサを使用することができる。また、力センサ5は、例えば、ひずみゲージ式の力覚センサを用いることによって実現する。
力センサ5で計測した力情報は、力情報取得部115に出力する。
(力情報取得部115)
力情報取得部115は、力センサ5から力情報が入力される。図21に、力情報と、時間情報とを示す。時間情報は、力情報取得部115に内蔵されたタイマから取得する。
力情報取得部115は、取得した力情報と、時間情報とを力情報補正部113に出力する。
<マスタアーム機構の説明>
マスタアーム機構104Bにおいて、マスタ動作情報取得部110に内蔵されたタイマを利用して、ある一定時間毎(例えば、1msec毎)に、マスタアーム機構104Bの動作情報をマスタアーム機構104Bの各エンコーダを用いてエンコーダ内部の演算部で求めて、マスタ動作情報取得部110に出力する。また、マスタアーム機構104Bは、力情報提示部114からの指令値に従って制御される。
マスタアーム機構104Bは、各関節にモータとエンコーダとが配置されてあり、所望の位置及び姿勢に制御することができる。ここでは、6関節を有する6自由度の多リンクマニピュレータとする。なお、マスタアーム機構104Bの関節数及び自由度は、第2実施形態の数に限られるわけではなく、1以上のいかなる数でも可能である。
<フローチャート>
第2実施形態のマスタスレーブロボット100Bの操作手順を図22及び図23のフローチャートを用いて説明する。
図22は、第2実施形態のマスタスレーブロボット100Bの操作の一例を示す。
まず、ステップS201では、作業者1が、ディスプレイ7に映し出された画像を見ながら、マスタアーム機構104Bを把持して、操作する。マスタ動作情報取得部110においては、マスタ動作情報を取得し、ステップS202に進む。
次に、ステップS202では、マスタ動作情報補正部112において、マスタ動作情報取得部110から取得したマスタ動作情報について、身体情報取得部111からの身体情報に基づいてマスタ動作情報を補正し、スレーブアーム機構105が移動するための補正マスタ動作情報を生成してスレーブ制御部116に出力し、ステップS203に進む。
次に、ステップS203では、スレーブ制御部116において、マスタ動作情報補正部112から取得した補正マスタ動作情報に従い、スレーブアーム3Bのスレーブアーム機構105を移動させて、作業を行い、ステップS204に進む。
次に、ステップS204では、スレーブアーム機構105の手先に取り付けられた力センサ5で作業時に生じる力情報を検出し、力センサ5で検出した力情報を力情報取得部115で取得し、ステップS205に進む。
次に、ステップS205では、力情報補正部113において、力情報取得部115から取得した力情報を、身体情報取得部111からの身体情報に基づいて補正して補正力情報を生成し、生成した補正力情報を力情報提示部114に出力し、ステップS206に進む。
次に、ステップS206では、力情報提示部114において、力情報補正部113から取得した補正力情報に従い、マスタアーム機構104Bが力提示を行い、作業者1に力がマスタアーム機構104Bを介して提示される。
図23では、図22で表されるフローチャートのステップS201〜ステップS206を説明する。その中でも、ステップS202のマスタ動作情報補正部112による補正マスタ動作情報生成手順と、ステップS205の力情報補正部113による補正力情報生成における補正手順とについて、詳しく説明する。
まず、ステップS301では、身体情報取得部111において、身体情報を取得して力情報補正部113に出力し、ステップS302に進む。
次に、ステップS302では、マスタ動作情報取得部110において、マスタ動作情報を取得してマスタ動作情報補正部112に出力するとともに、力情報取得部115において、力情報を取得して力情報補正部113に出力し、ステップS303に進む。
次に、ステップS303では、マスタ動作情報補正部112において、マスタ動作情報を基に身体情報における腕の重さ情報を用いて、補正マスタ動作情報を生成する。また、力情報補正部113において、力情報を基に身体情報における腕の重さ情報を用いて、補正力情報を生成する。その後、ステップS304に進む。
次に、ステップS304では、マスタ動作情報補正部112及び力情報補正部113において、それぞれ独立して、身体情報に握力情報が含まれるか否かを判定する。握力情報が含まれるとマスタ動作情報補正部112及び力情報補正部113でそれぞれ判定する場合は、ステップS305へ進む。一方、握力情報が含まれないとマスタ動作情報補正部112及び力情報補正部113でそれぞれ判定する場合は、ステップS306に進む。マスタ動作情報補正部112及び力情報補正部113の判定は、それぞれ独立して行われる。
次に、ステップS305では、マスタ動作情報補正部112において、先に生成された補正マスタ動作情報を基に、身体情報における握力情報を用いて、改めて補正マスタ動作情報を生成する。また、力情報補正部113において、先に生成された補正力情報を基に、身体情報における握力情報を用いて、改めて補正力情報を生成する。その後、ステップS306に進む。
次に、ステップS306では、マスタ動作情報補正部112及び力情報補正部113において、それぞれ独立して、身体情報に利き腕情報が含まれるか否か判定する。利き腕情報が含まれるとマスタ動作情報補正部112及び力情報補正部113でそれぞれ判定する場合は、ステップS307へ進む。一方、利き腕情報が含まれないとマスタ動作情報補正部112で判定する場合は、ステップS308に進む。
次に、ステップS307では、マスタ動作情報補正部112において、先に生成された補正マスタ動作情報を基に、身体情報における利き腕情報を用いて、改めて補正マスタ動作情報を生成してスレーブ制御部116に出力する。また、力情報補正部113において、先に生成された補正力情報を基に、身体情報における利き腕情報を用いて、改めて補正力情報を生成して力情報提示部114に出力する。ステップS308に進む。
次に、ステップS308では、スレーブ制御部116において、マスタ動作情報補正部112から取得した補正マスタ動作情報に従い、スレーブアーム機構105への指令値を生成し、生成した指令値をスレーブアーム機構105に出力する。スレーブアーム機構105は、指令値に基づき、スレーブアーム機構105を移動させて、作業を行う。一方、力情報提示部114において、力情報補正部113から取得した補正力情報に従い、マスタアーム機構104Bへの指令値を生成し、生成した指令値をマスタアーム機構104Bに出力する。マスタアーム機構104Bは、指令値に基づき、マスタアーム機構104Bで力提示を行い、作業者1に力がマスタアーム機構104Bを介して提示される。
《第2実施形態の効果》
作業者1の身体特性である腕の重さ情報、握力情報、又は、利き腕情報を基に、力情報を力情報補正部113で補正し、力情報提示部114でマスタアーム機構104Bを介して作業者1に力提示を行うことによって、作業者1が異なる場合においても、品質及び効率のバラつきを解消することができる。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態における、マスタスレーブロボット100Cの制御装置101Cを含むマスタスレーブロボット100Cの概要について説明する。図24は、本発明の第3実施形態における、マスタスレーブロボット100Cのブロック図を示す。本発明の第3実施形態のマスタアーム2Cにおけるマスタアーム機構104Bと、マスタアーム2Cの制御装置102Cのうちのマスタ動作情報取得部110と、身体情報取得部111と、マスタ動作情報補正部112と、力情報補正部113と、力情報提示部114と、マスタ入力IF117と、スレーブアーム3Bとは、第2実施形態と同様であるので、共通の参照符号を付して共通部分の説明は省略し、第2実施形態と異なる部分(マスタアームの制御装置102Cのうちの力範囲情報生成部121と力情報範囲補正部122)についてのみ、以下、詳細に説明する。
(力範囲情報生成部121)
力範囲情報生成部121は、身体情報取得部111から身体情報が入力される。力範囲情報生成部121は、身体情報取得部111から入力された身体情報から、身体情報に応じた力情報の上限値と下限値とで構成される力範囲情報を算出する。
力範囲情報生成部121による力範囲情報の算出方法について述べる。作業者1の身体情報に応じて、作業者1が耐えることができる力の大きさと、作業者1が感じることができる力の大きさとが異なる。力範囲情報生成部121においては、力に負けて腕が動いてしまわないように耐えることができる最大の力の大きさを上限値とし、感じることができる最小の力の大きさを下限値とする。力範囲情報生成部121の内部の記憶部に、身体情報である腕の重さ情報とその情報の値に対応する上限値及び下限値とが記憶されている。すなわち、入力された身体情報の腕の重さ情報に対応する上限値と下限値とを力範囲情報生成部121で算出して記憶部に記憶する。例えば、入力された身体情報の腕の重さ情報から、対応する上限値と下限値とを、力範囲情報生成部121で算出して、図25に示すように、それらのデータを力範囲情報生成部121の内部の記憶部に記憶している。また、力範囲情報生成部121において、身体情報取得部111から入力された腕の重さ情報が、記憶部内のデータにない場合は、線形近似することによって、対応する上限値と下限値とを算出する。なお、力範囲情報生成部121においては、線形近似に限らず、いかなる近似方法でも使用可能である。
力範囲情報生成部121の記憶部に記憶されている力範囲情報は、マスタ入力IF117を用いて作業者1が入力することも可能である。力範囲情報の取得方法は、図26に示すように、作業者1がマスタアーム機構104Bを把持し、マスタアーム機構104Bの提示力、すなわち、力情報提示部114で提示(制御)する力の大きさを力範囲情報として取得する。
力情報提示部114で小さな力から提示を行い始め、作業者1が始めに感じることができる力の大きさを、下限値とする。その後、力情報提示部114で提示する力を大きくし、作業者1が動かずに耐えられなくなる力の大きさを、上限値とする。このように計測した下限値及び上限値と作業者1の腕の重さ情報とを、記憶部に記憶する。力範囲情報生成部121において、2つ以上の力範囲情報が記憶部に記憶されると、線形近似することによって、他の腕の重さ情報においても力情報提示部114で算出することができる。なお、線形近似に限らず、いかなる近似方法でも可能である。
図25に力範囲情報生成部121で生成した力範囲情報の一例を示す。
力範囲情報生成部121は、生成した力範囲情報を力情報範囲補正部122に出力する。
(力情報範囲補正部122)
力情報範囲補正部122は、力情報補正部113から補正力情報と時間情報とが入力され、力範囲情報生成部121から力範囲情報が入力される。力情報範囲補正部122は、入力された補正力情報を、力範囲情報の範囲に収まるように補正することによって、範囲補正力情報を生成する。
力情報範囲補正部122による範囲補正力情報の生成方法について、以下に述べる。ここでは、図27A及び図27Bを用いて、2つの例について説明する。
一つ目の例は、力情報範囲補正部122において、補正力情報が上限値を超えると、補正力情報を上限値に補正する一方、補正力情報が下限値を超えると、補正力情報を下限値に補正するという方法である。図27Aに補正前の力(点線で示すグラフ参照)と補正後の力(実線で示すグラフ参照)とを示す。補正前の力と補正後の力とを比べると、上限値と下限値とを閾値とし、補正力情報が閾値を超えると、補正力情報の代わりに閾値を使用していることがわかる。ただし、補正力情報である力の値が0の場合は、補正力情報が下限値を下回っていても、補正力情報の補正はしない。また、始めに、補正力情報が下限値を超えた時点から、補正力情報の補正を開始する。
二つ目の例は、力情報範囲補正部122において、上限値と下限値との平均値と補正力情報とを比較し、その差分をn%平均値(すなわち、平均値±n%×平均値の範囲内)に近づくように、補正力情報を補正する方法である。図27Bに、補正前の力と補正後の力とを示す。補正力情報を補正することによって、上限値と下限値との平均値に、補正力情報が近づいていることがわかる。一例として、ここでは、nを50としている。ただし、補正力情報である力の値が0の場合は、補正力情報が下限値を下回っていても、補正力情報の補正はしない。また、始めに、補正力情報が下限値を超えた時点から、補正力情報の補正を開始する。
このようにして補正した力情報を、範囲補正力情報として力情報範囲補正部122で生成する。
力情報範囲補正部122は、生成した範囲補正力情報と時間情報とを力情報提示部114に出力する。
<フローチャート>
第3実施形態のマスタスレーブロボット100Cの補正手順を図28のフローチャートを用いて説明する。
第3実施形態のマスタスレーブロボット100Cの操作の一例は、図22と同様である。ここでは、図22で表されるフローチャートのステップS201〜ステップS206について、図28を用いて説明する。その中でも、ステップS205の力情報補正部113による補正力情報生成手順について、詳しく説明する。
まず、ステップS301では、身体情報取得部111において、身体情報を取得して力情報補正部113に出力し、ステップS302に進む。
次に、ステップS302では、力情報取得部115において、力情報を取得して力情報補正部113に出力し、ステップS303に進む。
次に、ステップS303では、力情報補正部113において、力情報取得部115から取得した力情報を基に、身体情報取得部111からの身体情報における腕の重さ情報を用いて、補正力情報を生成する。その後、ステップS304に進む。
次に、ステップS304では、力情報補正部113において、身体情報取得部111からの身体情報に握力情報が含まれるか否かを判定する。握力情報が含まれると力情報補正部113で判定する場合は、ステップS305へ進む。一方、握力情報が含まれないと力情報補正部113で判定する場合は、ステップS306に進む。
次に、ステップS305では、力情報補正部113において、先に生成された補正力情報を基に、身体情報取得部111からの身体情報における握力情報を用いて、改めて補正力情報を生成する。その後、ステップS306に進む。
次に、ステップS306では、力情報補正部113において、身体情報取得部111からの身体情報に利き腕情報が含まれるか判定する。利き腕情報が含まれると力情報補正部113で判定する場合は、ステップS307へ進む。一方、利き腕情報が含まれないと力情報補正部113で判定する場合は、ステップS311に進む。
次に、ステップS307では、力情報補正部113において、先に生成された補正力情報を基に、身体情報取得部111からの身体情報における利き腕情報を用いて、改めて補正力情報を生成する。その後、ステップS311に進む。
次に、ステップS311では、力情報範囲補正部122において、力情報補正部113から入力された補正力情報が0であるかどうかを判定する。補正力情報が0であると力情報範囲補正部122で判定する場合は、ステップS308に進む。一方、補正力情報が0でないと力情報範囲補正部122で判定する場合は、ステップS312に進む。
次に、ステップS312では、力情報範囲補正部122において、力情報補正部113から入力された補正力情報が上限値を上回るか否かを判定する。補正力情報が上限値を上回ると力情報範囲補正部122で判定する場合は、ステップS313に進む。一方、補正力情報が上限値を上回らないと力情報範囲補正部122で判定する場合は、ステップS314に進む。
次に、ステップS313では、力情報範囲補正部122において、力情報補正部113から入力された補正力情報を上限値に補正した補正力情報を生成する。その後、ステップS314に進む。
次に、ステップS314では、力情報範囲補正部122において、力情報補正部113から入力された補正力情報が下限値を下回るか否かを判定する。補正力情報が下限値を下回ると力情報範囲補正部122で判定する場合は、ステップS315に進む。一方、補正力情報が下限値を下回らないと力情報範囲補正部122で判定する場合は、ステップS308に進む。
次に、ステップS315では、力情報範囲補正部122において、力情報補正部113から入力された補正力情報を下限値に補正した補正力情報を生成して、生成された補正力情報を力情報提示部114に出力する。その後、ステップS308に進む。
次に、ステップS308では、力情報提示部114において、力情報範囲補正部122から取得した補正力情報に従い、マスタアーム機構104Bへの指令値を生成し、生成した指令値をマスタアーム機構104Bに出力する。マスタアーム機構104Bは、指令値に基づき、マスタアーム機構104Bで力提示を行い、作業者1に力がマスタアーム機構104Bを介して提示される。
《第3実施形態の効果》
作業者の身体情報毎の上限値及び下限値を用いた力補正を行ない、力提示を行うことによって、作業者1の作業しやすい範囲の力提示で作業を行うことができる。その結果、作業者1が異なる場合においても、効率の良い作業を行うことができる。
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態における、マスタスレーブロボット100Dの制御装置101Dを含むマスタスレーブロボット100Dの概要について説明する。図29は、本発明の第4実施形態における、マスタスレーブロボット100Dのブロック図を示す。本発明の第4実施形態のマスタアーム2Dにおけるマスタアーム機構104Bと、マスタアームの制御装置102Dのうちのマスタ動作情報取得部110と、身体情報取得部111と、マスタ動作情報補正部112と、力情報補正部113と、力情報提示部114と、スレーブアーム3Bとは、第2実施形態と同様であるので、共通の参照符号を付して共通部分の説明は省略し、異なる部分(マスタアーム2Dの制御装置102Dのうちの支持情報取得部123と支持部補正部124)についてのみ、以下、詳細に説明する。
(支持情報取得部123)
支持情報取得部123は、マスタ入力IF117から入力された、作業者1の腕の支持方法である支持情報を取得する。ここで、支持情報とは、作業者1がマスタアーム機構104Bを把持し操作する際の、作業者1の腕を支持部分で支持する支持(固定)方法についての情報を表す。図30A〜図30Cに腕の固定方法の説明図を示す。図30Aは、作業者1の腕の固定無しの場合を示す。図30Bは、作業者1の腕の肘で固定有りの場合(肘が支持部分の一例としての支持台80で支持されている場合)を示す。図30Cは、作業者1の腕の手首で固定有りの場合(手首が支持部分の別の例としての支持台81で支持されている場合)を示す。支持情報の一例として、固定無しが「1」と表し、肘での固定有りが「2」と表し、手首での固定有りが「3」と表す。なお、他の変形例として、さらに、作業者1の腕の支持部分を細かく分けることも可能である。
作業者1は、腕の固定方法を、マスタ入力IF117を用いて支持情報取得部123に入力する。また、画像認識などを用いて、腕の固定方法を支持情報取得部123で自動的に推定することも可能である。
支持情報取得部123は、取得した支持情報を支持部補正部124に出力する。
(支持部補正部124)
支持部補正部124は、マスタ動作情報補正部112からマスタ動作情報と補正マスタ動作情報と時間情報とが入力され、力情報補正部113から力情報と補正力情報と時間情報とが入力され、支持情報取得部123から支持情報が入力される。支持部補正部124は、入力された補正マスタ動作情報と、補正力情報とを基に、それぞれ、支持情報に応じて、支持部補正マスタ動作情報と、支持部補正力情報とを生成する。
支持部補正部124による支持部補正マスタ動作情報及び支持部補正力情報の生成方法について述べる。「固定無しの場合」→「肘での固定有りの場合」→「手首での固定有りの場合」、のように、支持部分が、マスタアーム機構104Bを操作している作業者1の手に近ければ近いほど、補正量を小さくする。これは、作業者1の手に近いほどマスタアーム機構104Bをしっかり把持することができ、作業者毎の差が少ないためである。
支持部補正部124の内部の記憶部に、固定方法とそれに対応する補正量とが記憶されており、取得した支持部情報に応じて、補正量を支持部補正部124で算出する。記憶部に記憶している固定方法と補正量との一例を図31に示す。一例として、この補正量を用いて、支持部補正力情報を支持部補正部124で算出する。具体的には、補正量をαとし、補正前の情報をFとし、補正後の情報をFとすると、F+α×(F−F)として、支持部補正力情報を支持部補正部124で算出する。図31に基づいて、補正した結果を、図32Aに時間と移動量との関係で示し、図32Aに時間と力との関係で示す。図32Aより、移動量について、スレーブアーム機構105の位置情報が、「固定無しの場合」(図32Aの「補正後」参照)→「肘での固定有りの場合」(図32Aの「0.6」参照)→「手首での固定有りの場合」(図32Aの「0.2」参照)と、補正前の情報に近づいていることがわかる。また、図32Bより、力についても、マスタアーム機構104Bに提示する力情報が、「固定無しの場合」(図32Aの「補正後」参照)→「肘での固定有りの場合」(図32Aの「0.6」参照)→「手首での固定有りの場合」(図32Aの「0.2」参照)と、補正前の情報に近づいていることがわかる。
支持部補正部124は、生成した支持部補正マスタ動作情報と時間情報とをスレーブ制御部116に出力し、生成した支持部補正力情報と時間情報とを力情報提示部114に出力する。
<フローチャート>
第4実施形態のマスタスレーブロボット100Dの補正手順を、図33のフローチャートを用いて説明する。
第4実施形態のマスタスレーブロボット100Dの操作の一例は、図22と同様である。ここでは、図22で表されるフローチャートのステップS201〜ステップS206について、図33を用いて説明する。その中でも、ステップS202のマスタ動作情報補正部112による支持部補正マスタ動作情報生成手順及びステップS205の力情報補正部113による支持部補正力情報生成手順について、詳しく説明する。
まず、ステップS301では、身体情報取得部111において、身体情報を取得してマスタ動作情報補正部112と力情報補正部113とに出力し、ステップS302に進む。
次に、ステップS302では、マスタ動作情報取得部110において、マスタ動作情報を取得してマスタ動作情報補正部112に出力するとともに、力情報取得部115において、力情報を取得して力情報補正部113に出力し、ステップS303に進む。
次に、ステップS303では、マスタ動作情報補正部112において、マスタ動作情報を基に身体情報における腕の重さ情報を用いて、支持部補正マスタ動作情報を生成する。また、力情報補正部113において、力情報を基に身体情報における腕の重さ情報を用いて、支持部補正力情報を生成する。その後、ステップS304に進む。
次に、ステップS304では、マスタ動作情報補正部112及び力情報補正部113において、それぞれ独立して、身体情報に握力情報が含まれるか否かを判定する。握力情報が含まれるとマスタ動作情報補正部112及び力情報補正部113でそれぞれ判定する場合は、ステップS305へ進む。一方、握力情報が含まれないとマスタ動作情報補正部112及び力情報補正部113でそれぞれ判定する場合は、ステップS306に進む。
マスタ動作情報補正部112及び力情報補正部113の判定は、それぞれ独立して行われる。
次に、ステップS305では、マスタ動作情報補正部112において、先に生成された支持部補正マスタ動作情報を基に身体情報における握力情報を用いて、改めて支持部補正マスタ動作情報を生成する。また、力情報補正部113において、先に生成された支持部補正力情報を基に身体情報における握力情報を用いて、改めて支持部補正力情報を生成する。その後、ステップS306に進む。
次に、ステップS306では、マスタ動作情報補正部112及び力情報補正部113において、それぞれ独立して、身体情報に利き腕情報が含まれるか否か判定する。利き腕情報が含まれるとマスタ動作情報補正部112及び力情報補正部113で判定する場合は、ステップS307へ進む。一方、利き腕情報が含まれないとマスタ動作情報補正部112及び力情報補正部113で判定する場合は、ステップS321に進む。
次に、ステップS307では、マスタ動作情報補正部112において、先に生成された支持部補正マスタ動作情報を基に、身体情報における利き腕情報を用いて、改めて支持部補正マスタ動作情報を生成して支持部補正部124に出力する。また、力情報補正部113において、先に生成された支持部補正力情報を基に身体情報における利き腕情報を用いて、改めて支持部補正力情報を生成して支持部補正部124に出力する。その後、ステップS321に進む。
次に、ステップS321では、支持部補正部124において、支持情報取得部123から入力された支持情報から、固定無しかどうかを判定する。固定無しであると支持部補正部124で判定する場合は、ステップS308に進む。一方、固定無しでないと支持部補正部124で判定する場合は、ステップS322に進む。
次に、ステップS322では、支持部補正部124において、支持情報取得部123から入力された支持情報から、肘で固定しているかどうかを判定する。肘で固定していると支持部補正部124で判定する場合は、ステップS323に進む。一方、肘で固定していないと支持部補正部124で判定する場合は、ステップS324に進む。
次に、ステップS323では、支持部補正部124において、先に生成された支持部補正力情報から、肘固定を基に補正した支持部補正力情報を生成する。その後、ステップS324に進む。
次に、ステップS324では、支持部補正部124において、入力された支持情報が手首で固定しているかどうかを判定する。手首で固定していると支持部補正部124で判定する場合は、ステップS325に進む。一方、手首で固定していないと支持部補正部124で判定する場合は、ステップS308に進む。
次に、ステップS325では、支持部補正部124において、先に生成された支持部補正力情報から、手首固定を基に補正した支持部補正力情報を生成して、力情報提示部114に出力する。その後、ステップS308に進む。
次に、ステップS308では、スレーブ制御部116において、支持部補正部124から取得した支持部補正マスタ動作情報に従い、スレーブアーム機構105への指令値を生成し、生成した指令値をスレーブアーム機構105に出力する。スレーブアーム機構105は、指令値に基づき、スレーブアーム機構105を移動させて、作業を行う。一方、力情報提示部114において、支持部補正部124から取得した支持部補正力情報に従い、マスタアーム機構104Bへの指令値を生成し、生成した指令値をマスタアーム機構104Bに出力する。マスタアーム機構104Bは、指令値に基づき、マスタアーム機構104Bで力提示を行い、作業者1に力がマスタアーム機構104Bを介して提示される。
《第4実施形態の効果》
作業者1の腕の固定方法の情報を基に、マスタ動作情報及び力情報を補正し、作業及び力提示を行うことによって、作業者1の操作時の姿勢が異なる場合においても、品質及び効率のバラつきを解消することができる。
(第5実施形態)
本発明の第5実施形態における、マスタスレーブロボット100Eの制御装置101Eを含むマスタスレーブロボット100Eの概要について説明する。図34は、本発明の第5実施形態における、マスタスレーブロボット100Eのブロック図を示す。本発明の第5実施形態のマスタアーム2Eにおけるマスタアーム機構104Bと、マスタアームの制御装置102Eのうちのマスタ動作情報取得部110と、身体情報取得部111と、マスタ動作情報補正部112と、力情報補正部113と、力情報提示部114と、マスタ入力IF117と、スレーブアーム3Bとは、第2実施形態と同様であるので、共通の参照符号を付して共通部分の説明は省略し、第2実施形態と異なる部分(マスタアーム2Eの制御装置102Eのうちのマスタ重さ情報取得部125と腕重さ情報取得部126と重さ割合補正部127)についてのみ、以下、詳細に説明する。
(マスタ重さ情報取得部125)
マスタ重さ情報取得部125は、マスタ入力IF117から入力された、マスタアーム機構104Bの重さ情報であるマスタ重さ情報を取得する。マスタ重さ情報として、マスタアーム機構104Bの重さを計測した値を、マスタ入力IF117でマスタ重さ情報取得部125に入力して取得する。例えば、0.3kgのような値となる。また、慣性を計測することによって、マスタアーム機構104Bの重さを算出する方法もある。マスタ重さ情報取得部125は、取得したマスタ重さ情報を重さ割合補正部127に出力する。
(腕重さ情報取得部126)
腕重さ情報取得部126は、身体情報取得部111から身体情報が入力され、その中から作業者1の腕重さ情報を取得する。例えば、4.5kgのような値となる。腕重さ情報取得部126は、取得した腕重さ情報を重さ割合補正部127に出力する。
(重さ割合補正部127)
重さ割合補正部127は、マスタ動作情報補正部112からマスタ動作情報と補正マスタ動作情報と時間情報とが入力され、力情報補正部113から力情報と補正力情報と時間情報とが入力され、マスタ重さ情報取得部125からマスタ重さ情報が入力され、腕重さ情報取得部126から腕重さ情報が入力される。重さ割合補正部127は、入力された補正マスタ動作情報と、補正力情報とを、それぞれ、マスタ重さ情報と腕重さ情報との割合に応じて、重さ割合補正マスタ動作情報と、重さ割合補正力情報とを生成する。
まず、重さ割合補正部127による、マスタ重さ情報に対する腕重さ情報の重さ割合情報の算出方法について述べる。マスタ重さ情報を分母とし、腕重さ情報を分子とした割合を、重さ割合情報として重さ割合補正部127で算出する。
次に、重さ割合補正部127による、重さ割合補正マスタ動作情報と、重さ割合補正力情報との生成方法について述べる。マスタアーム機構104Bの重さに対する作業者1の腕の重さの割合が大きいほうが、作業者1の腕の重さの違いの影響が大きいため、重さ割合補正部127において、補正量を大きくする。つまり、重さ割合情報が大きいほど、補正量を大きくする。
重さ割合補正部127の内部の記憶部に、重さ割合情報とそれに対応する補正量とが記憶されており、算出した重さ割合情報に応じて補正量を重さ割合補正部127で算出する。記憶部に記憶している重さ割合情報と補正量との一例を図35に示す。一例として、この補正量を用いて、重さ割合補正情報を重さ割合補正部127で算出する。補正量をαとし、補正前の情報をFとし、補正後の情報をFとすると、F+α×(F−F)として、重さ割合補正情報を重さ割合補正部127で算出する。
重さ割合補正部127は、生成した重さ割合補正マスタ動作情報と時間情報とをスレーブ制御部116に出力し、生成した重さ割合補正力情報と時間情報とを力情報提示部114に出力する。
<フローチャート>
第5実施形態のマスタスレーブロボット100Eの補正手順を、図36のフローチャートを用いて説明する。
第5実施形態のマスタスレーブロボット100Eの操作の一例は、図22と同様である。ここでは、図22で表されるフローチャートのステップS201〜ステップS206について、図36を用いて説明する。その中でも、ステップS202のマスタ動作情報補正部112による補正マスタ動作情報生成手順とステップS205の力情報補正部113による補正力情報生成手順とについて、詳しく説明する。
まず、ステップS301では、身体情報取得部111において、身体情報を取得して力情報補正部113と腕重さ情報取得部126とに出力し、ステップS302に進む。
次に、ステップS302では、マスタ動作情報取得部110において、マスタ動作情報を取得してマスタ動作情報補正部112に出力するとともに、力情報取得部115において、力情報を取得して力情報補正部113に出力し、ステップS303に進む。
次に、ステップS303では、マスタ動作情報補正部112において、マスタ動作情報取得部110からのマスタ動作情報を基に、身体情報取得部111からの身体情報における腕の重さ情報を用いて、補正マスタ動作情報を生成する。また、力情報補正部113において、力情報取得部115からの力情報を基に、身体情報取得部111からの身体情報における腕の重さ情報を用いて、補正力情報を生成する。その後、ステップS304に進む。
次に、ステップS304では、マスタ動作情報補正部112及び力情報補正部113において、それぞれ独立して、身体情報取得部111からの身体情報に握力情報が含まれるか否かを判定する。身体情報に握力情報が含まれるとマスタ動作情報補正部112及び力情報補正部113でそれぞれ判定する場合は、ステップS305へ進む。一方、握力情報が含まれないとマスタ動作情報補正部112及び力情報補正部113でそれぞれ判定する場合は、ステップS306に進む。マスタ動作情報補正部112及び力情報補正部113の判定は、それぞれ独立して行われる。
次に、ステップS305では、マスタ動作情報補正部112において、先に生成した補正マスタ動作情報を基に、身体情報における握力情報を用いて、改めて補正マスタ動作情報を生成する。また、力情報補正部113において、先に生成した補正力情報を基に、身体情報における握力情報を用いて、改めて補正力情報を生成する。その後、ステップS306に進む。
次に、ステップS306では、マスタ動作情報補正部112及び力情報補正部113において、それぞれ独立して、身体情報に利き腕情報が含まれるか否か判定する。利き腕情報が含まれるとマスタ動作情報補正部112及び力情報補正部113で判定する場合は、ステップS307へ進む。一方、利き腕情報が含まれないとマスタ動作情報補正部112及び力情報補正部113で判定する場合は、ステップS331に進む。
次に、ステップS307では、マスタ動作情報補正部112において、先に生成された補正マスタ動作情報を基に、身体情報における利き腕情報を用いて、改めて補正マスタ動作情報を生成して重さ割合補正部127に出力する。また、力情報補正部113において、先に生成された補正力情報を基に、身体情報における利き腕情報を用いて、改めて補正力情報を生成して重さ割合補正部127に出力する。ステップS331に進む。
次に、ステップS331では、マスタ重さ情報取得部125において、マスタ重さ情報を取得し、腕重さ情報取得部126において腕重さ情報を取得し、ステップS332に進む。
次に、ステップS332では、重さ割合補正部127において、マスタ重さ情報と腕重さ情報とを用いて重さ割合情報を算出し、ステップS333に進む。
次に、ステップS333では、重さ割合補正部127において、入力された補正マスタ動作情報及び補正力情報から、算出した重さ割合情報を基に補正した重さ割合補正マスタ情報と重さ割合補正力情報を生成する。ステップS308に進む。
次に、ステップS308では、スレーブ制御部116において、重さ割合補正部127から取得した重さ割合補正マスタ動作情報に従い、スレーブアーム機構105への指令値を生成し、生成した指令値をスレーブアーム機構105に出力する。スレーブアーム機構105は、指令値に基づき、スレーブアーム機構105を移動させて、作業を行う。一方、力情報提示部114において、重さ割合補正部127から取得した重さ割合補正力情報に従い、マスタアーム機構104Bへの指令値を生成し、生成した指令値をマスタアーム機構104Bに出力する。マスタアーム機構104Bは、指令値に基づき、マスタアーム機構104Bで力提示を行い、作業者1に力がマスタアーム機構104Bを介して提示される。
《第5実施形態の効果》
作業者1の腕と、さらにマスタアーム機構104Bの重さを基にマスタ動作情報及び力情報を補正し、作業及び力提示を行うことによって、作業者1の操作するマスタアーム機構104Bが異なる場合においても、品質及び効率のバラつきを解消することができる。
(第6実施形態)
本発明の第6実施形態における、マスタスレーブロボット100Fの制御装置101Fを含むマスタスレーブロボット100Fの概要について説明する。図37は、本発明の第6実施形態における、マスタスレーブロボット100Fのブロック図を示す。本発明の第6実施形態のマスタアーム2Fにおけるマスタアーム機構104Bと、マスタアームの制御装置102Fのうちのマスタ動作情報取得部110と、身体情報取得部111と、マスタ動作情報補正部112と、力情報補正部113と、力情報提示部114と、マスタ入力IF117と、スレーブアーム3Bとは第2実施形態と同様であるので、共通の参照符号を付して共通部分の説明は省略し、第2実施形態と異なる部分(マスタアーム2Fの制御装置102Fのうちの作業特性情報取得部128と作業特性補正部129)についてのみ、以下、詳細に説明する。
(作業特性情報取得部128)
作業特性情報取得部128は、マスタ入力IF117から入力された、作業の特性の情報である作業特性情報を取得する。ここで、作業特性情報としては、2種類あり、マスタアーム機構104Bの移動する方向を表す方向情報と、撮像装置6で作業対象物等を拡大して撮像するときの撮像装置6の拡大率を表す拡大率情報とのうち、少なくとも1つ以上の情報である。拡大率は、以下の数式により表される。
(拡大率)=(前記ディスプレイに表示された前記対象物の大きさ)/(前記対象物の実際の大きさ)
方向情報は、作業者1が操作するマスタアーム機構104Bの各方向及び姿勢への移動量を表す。また、作業によっては、対象物を挿入する方向など最も重要となる方向を、作業者1がマスタ入力IF117を用いて、方向情報として指定することも可能である。方向情報の一例を図38に示す。
拡大率情報は、撮像装置6が撮像する際の拡大率を表す。例えば、5.0倍などの値を取得する。
また、拡大率情報について、図37に示すように、マスタ入力IF117から作業者1が入力した値を作業特性情報取得部128で取得する方法の他に、撮像装置130における拡大率情報を、拡大率情報取得部131を用いて取得する方法がある。そのような変形例について、図39にブロック図を示す。図39において、撮像装置130の拡大率情報を拡大率情報取得部131で取得し、拡大率情報取得部131が、取得した拡大率情報を作業特性情報として作業特性情報取得部128に出力する。
作業特性情報取得部128は、取得した作業特性情報を作業特性補正部129に出力する。
(作業特性補正部129)
作業特性補正部129は、マスタ動作情報補正部112から補正マスタ動作情報と時間情報とが入力され、力情報補正部113から補正力情報と時間情報とが入力され、作業特性情報取得部128から作業特性情報が入力される。作業特性補正部129は、入力された補正マスタ動作情報と、補正力情報とから、作業特性情報に応じて、それぞれ、作業特性補正マスタ動作情報と、作業特性補正力情報とを生成する。
まず、作業特性補正部129による、方向情報に応じた作業特性補正マスタ動作情報及び作業特性補正力情報の生成方法について述べる。方向情報を基に、マスタアーム機構104Bが大きく移動する方向ほど補正量を大きくするように作業特性補正部129で補正する。これは、マスタアーム機構104Bが大きく移動している方向ほど、作業において重要となる方向であるため、その方向を強調するように、作業特性補正部129で補正量を大きくする。また、作業特性取得部128で指定した方向の補正量を、作業特性補正部129で大きくすることも可能である。作業特性補正部129の内部の記憶部に、方向情報とそれに対応する補正量が記憶されており、取得した方向情報に応じて補正量を作業特性補正部129で算出する。記憶部に記憶している方向情報と補正量との一例を図40に示す。一例として、この補正量を用いて、作業特性補正情報を作業特性補正部129で算出する。補正量をαとし、補正後の情報をFとすると、α×Fとして、作業特性補正情報を作業特性補正部129で算出する。
具体的には、力情報は、マスタアームの移動方向に沿ったマスタアーム移動方向成分量、マスタアームの移動方向に直交する第1方向に沿ったマスタアーム第1直交方向成分量、およびマスタアームの移動方向に直交する第2方向に沿ったマスタアーム第2直交方向成分量の3つの成分量から構成される。いうまでもないが、第1方向および第2方向は互いに直交している。作業特生補正部129では、マスタアーム移動方向成分量が大きくなるように力情報を補正する。マスタアーム第1直交方向成分量は変化しない。マスタアーム第2直交方向成分量も変化しない。力情報提示部は、作業特性補正部によって補正された力情報に基づいて、マスタアームを介して作業者の腕に力を提示する。マスタアーム機構104Bが大きく移動している方向(すなわち、マスタアームの移動方向)ほど、作業において重要となる方向であるため、第5実施形態では、その方向が強調される。
次に、作業特性補正部129による、拡大率情報に応じた作業特性補正マスタ動作情報及び作業特性補正力情報の生成方法について述べる。拡大率情報を基に、対象物が柔軟物の場合、拡大率情報が大きければ大きいほど、補正マスタ動作情報の補正量を大きく、補正力情報の補正量を小さくするように作業特性補正部129で補正し、対象物が剛体の場合、拡大率情報が大きければ大きいほど、補正マスタ動作情報の補正量を小さく、補正力情報の補正量を大きくするように作業特性補正部129で補正する。これは、対象物が柔軟物の場合は、拡大率情報が大きいと、図41Aに示すように作業者1にとっては、拡大して見える。そのため、対象物の変形が作業者1にとっては大きく見え、作業者1は大きな力を対象物に加えていると判断してしまう。その結果、作業者1は、作業に必要な大きさの力より小さな力しかマスタアーム機構104Bに加えることができず、作業を正確に完了できない。よって、マスタアーム機構104Bを大きく移動させる作業に必要な力をマスタアーム機構104Bに加えることを作業者1に誘導するために、作業特性補正部129において、補正マスタ動作情報の補正量を大きく、補正力情報の補正量を小さくする。また、対象物が剛体の場合は、拡大率情報が大きいと、図41Bに示すように拡大して見える。そのため、対象物が大きく見え、作業者1は対象物が重く硬いものと判断してしまう。この現象は、シャルパンティエ効果という。そのような現象に起因して、作業者1は大きなものを重いものと認識する。その結果、対象物に大きな力を加え、必要以上の力を対象物に加えてしまう。よって、マスタアーム機構104Bを小さく移動させる作業に必要な力のみをマスタアーム機構104Bに加えることを作業者1に誘導するために、作業特性補正部129において、補正マスタ動作情報の補正量を小さく、補正力情報の補正量を大きくする。また、対象物の柔軟物又は剛体の指定は、情報として、作業者1がマスタ入力IF117を用いて作業特性補正部129に入力することができる。
作業特性補正部129の内部の記憶部に、拡大率情報とそれに対応する補正量とが記憶されている。作業特性情報取得部128から取得した拡大率情報と、対象物が柔軟物か又は剛体かの情報とに応じて、補正量を作業特性補正部129で算出する。記憶部に記憶している拡大率情報と補正量との一例を図42に示す。一例として、この補正量を用いて、作業特性補正情報を作業特性補正部129で算出する。補正量をαとし、補正後の情報をFとすると、α×Fとして、作業特性補正情報を作業特性補正部129で算出する。
作業特性補正部129は、生成した作業特性補正マスタ動作情報と時間情報とをスレーブ制御部116に出力し、生成した作業特性補正力情報と時間情報とを力情報提示部114に出力する。
<フローチャート>
第6実施形態のマスタスレーブロボット100Fの補正手順を、図43のフローチャートを用いて説明する。
第6実施形態のマスタスレーブロボット100Fの操作の一例は、図22と同様である。ここでは、図22で表されるフローチャートのステップS201〜ステップS206について図43を用いて説明する。その中でも、ステップS202のマスタ動作情報補正部112による補正マスタ動作情報生成手順とステップS205の力情報補正部113による補正力情報生成手順とについて、詳しく説明する。
まず、ステップS301では、身体情報取得部111において、身体情報を取得して力情報補正部113とマスタ動作情報補正部112とに出力し、ステップS302に進む。
次に、ステップS302では、マスタ動作情報取得部110において、マスタ動作情報を取得してマスタ動作情報補正部112に出力するとともに、力情報取得部115において、力情報を取得して力情報補正部113に出力し、ステップS303に進む。
次に、ステップS303では、マスタ動作情報補正部112において、マスタ動作情報取得部110からのマスタ動作情報を基に、身体情報取得部111からの身体情報における腕の重さ情報を用いて、補正マスタ動作情報を生成する。また、力情報補正部113において、力情報取得部115からの力情報を基に、身体情報取得部111からの身体情報における腕の重さ情報を用いて、補正力情報を生成する。その後、ステップS304に進む。
次に、ステップS304では、マスタ動作情報補正部112及び力情報補正部113において、それぞれ独立して、身体情報取得部111からの身体情報に握力情報が含まれるか否かを判定する。身体情報に握力情報が含まれるとマスタ動作情報補正部112及び力情報補正部113でそれぞれ判定する場合は、ステップS305へ進む。一方、身体情報に握力情報が含まれないとマスタ動作情報補正部112及び力情報補正部113でそれぞれ判定する場合は、ステップS306に進む。マスタ動作情報補正部112及び力情報補正部113の判定は、それぞれ独立して行われる。
次に、ステップS305では、マスタ動作情報補正部112において、先に生成した補正マスタ動作情報を基に、身体情報における握力情報を用いて、改めて補正マスタ動作情報を生成する。また、力情報補正部113において、先に生成した補正力情報を基に、身体情報における握力情報を用いて、改めて補正力情報を生成する。その後、ステップS306に進む。
次に、ステップS306では、マスタ動作情報補正部112及び力情報補正部113において、それぞれ独立して、身体情報に利き腕情報が含まれるか否か判定する。利き腕情報が含まれるとマスタ動作情報補正部112及び力情報補正部113で判定する場合は、ステップS307へ進む。一方、利き腕情報が含まれないとマスタ動作情報補正部112及び力情報補正部113で判定する場合は、ステップS341に進む。
次に、ステップS307では、マスタ動作情報補正部112において、先に生成された補正マスタ動作情報を基に、身体情報における利き腕情報を用いて、改めて補正マスタ動作情報を生成して作業特性補正部129に出力する。また、力情報補正部113において、先に生成された補正力情報を基に、身体情報における利き腕情報を用いて、改めて補正力情報を生成して作業特性補正部129に出力する。ステップS341に進む。
次に、ステップS341では、作業特性補正部129において、作業特性情報取得部128から取得した作業特性情報に、方向情報が含まれるか否か判定する。作業特性情報に方向情報が含まれると作業特性補正部129で判定する場合は、ステップS342に進む。一方、作業特性情報に方向情報が含まれないと作業特性補正部129で判定する場合は、ステップS343に進む。
次に、ステップS342では、作業特性補正部129において、入力された補正マスタ動作情報及び補正力情報から、それぞれ、方向情報を基に補正した作業特性補正マスタ動作情報及び作業特性補正力情報を生成する。その後、ステップS343に進む。
次に、ステップS343では、作業特性補正部129において、作業特性情報取得部128から取得した作業特性情報に、拡大率情報が含まれるか否か判定する。作業特性情報に拡大率情報が含まれると作業特性補正部129で判定する場合は、ステップS344に進む。一方、作業特性情報に拡大率情報が含まれないと作業特性補正部129で判定する場合は、ステップS308に進む。
次に、ステップS344では、作業特性補正部129において、作業者1がマスタ入力IF117を用いて作業特性補正部129に入力した情報を基に対象物が柔軟物か剛体か判定する。対象物が柔軟物であると作業特性補正部129で判定する場合は、ステップS345に進む。一方、対象物が剛体であると作業特性補正部129で判定する場合は、ステップS346に進む。
次に、ステップS345では、作業特性補正部129において、入力された補正マスタ動作情報及び補正力情報から、それぞれ、柔軟物の拡大率情報を基に補正した作業特性補正マスタ動作情報及び作業特性補正力情報を生成する。その後、ステップS308に進む。
次に、ステップS346では、作業特性補正部129において、入力された補正マスタ動作情報及び補正力情報から、それぞれ、剛体の拡大率情報を基に補正した作業特性補正マスタ動作情報及び作業特性補正力情報を生成する。その後、ステップS308に進む。
次に、ステップS308では、スレーブ制御部116において、作業特性補正部129から取得した作業特性補正マスタ動作情報に従い、スレーブアーム機構105への指令値を生成し、生成した指令値をスレーブアーム機構105に出力する。スレーブアーム機構105は、指令値に基づき、スレーブアーム機構105を移動させて、作業を行う。一方、力情報提示部114において、作業特性補正部129から取得した作業特性補正力情報に従い、マスタアーム機構104Bへの指令値を生成し、生成した指令値をマスタアーム機構104Bに出力する。マスタアーム機構104Bは、指令値に基づき、マスタアーム機構104Bで力提示を行い、作業者1に力がマスタアーム機構104Bを介して提示される。
《第6実施形態の効果》
作業の方向又は撮像装置の拡大率を基に、マスタ動作情報及び力情報を補正し、作業及び力提示を行うことによって、作業を行う状況が異なる場合においても、品質及び効率のバラつきを解消することができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その他種々の態様で実施できる。
例えば、本発明における制御装置の各構成要素は、マスタアーム2、スレーブアーム3のどちらが構成することも可能である。
なお、本発明における制御装置のマスタ動作情報補正部、力情報補正部について、作業内容に応じて補正量を変化させることも可能である。例えば、接触の伴わない大雑把な移動の作業の場合には、補正量を大きくし、接触の伴う細かな作業の場合には、補正量を小さくする。作業内容の入力は作業者1がマスタ入力IF117を用いて入力することができる。作業内容と補正量との関係は、各補正部の内部の記憶部で記憶し、作業内容を入力すると、対応した補正量を取得する。このようにして算出した作業内容による補正量と作業者1の腕の重さから算出した補正量を掛け合わせることによって、補正量を算出する。このように作業内容を考慮して補正量を算出することによって、丁寧に操作する必要がある作業は補正量を小さくするので細かな作業を行いやすくなり、また丁寧に操作する必要がない作業は補正量を大きくするので作業速度が向上する。
なお、本発明を第1〜第6実施形態及び変形例に基づいて説明してきたが、本発明は、前記の第1〜第6実施形態及び変形例に限定されないのはもちろんである。以下のような場合も本発明に含まれる。
前記各制御装置の一部又は全部は、具体的には、マイクロプロセッサ、ROM、RAM、ハードディスクユニット、ディスプレイユニット、キーボード、マウスなどから構成されるコンピュータシステムである。前記RAM又はハードディスクユニットには、コンピュータプログラムが記憶されている。前記マイクロプロセッサが、前記コンピュータプログラムにしたがって動作することにより、各部は、その機能を達成する。ここでコンピュータプログラムは、所定の機能を達成するために、コンピュータに対する指令を示す命令コードが複数個組み合わされて構成されたものである。
例えば、ハードディスク又は半導体メモリ等の記録媒体に記録されたソフトウェア・プログラムをCPU等のプログラム実行部が読み出して実行することによって、各構成要素が実現され得る。なお、前記実施形態又は変形例における制御装置を構成する要素の一部又は全部を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、スレーブアーム機構で作業を行うスレーブアームと、前記スレーブアーム機構を動作させるように人が遠隔により操作するマスタアーム機構を有するマスタアームとを備えるマスタスレーブロボットの制御プログラムであって、
コンピュータを、
前記マスタアーム機構の位置と、姿勢と、速度と、角速度との少なくとも1つ以上のマスタ動作情報を取得するマスタ動作情報取得部と、
少なくとも前記人の腕の重さを含む前記人の身体情報を取得する身体情報取得部と、
前記身体情報取得部から取得した前記身体情報の前記人の前記腕の重さが重ければ重いほど、前記マスタ動作情報取得部から取得した前記マスタ動作情報の補正量を、前記スレーブアームが大きく移動するように補正することにより補正マスタ動作情報を生成するマスタ動作情報補正部と、
前記マスタ動作情報補正部から取得した前記補正マスタ動作情報に従い前記スレーブアーム機構を制御するスレーブ制御部と、
として機能させるための、マスタスレーブロボットの制御プログラムである。
また、このプログラムは、サーバなどからダウンロードされることによって実行されてもよく、所定の記録媒体(例えば、CD−ROMなどの光ディスク、磁気ディスク、又は、半導体メモリなど)に記録されたプログラムが読み出されることによって実行されてもよい。
また、このプログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、あるいは分散処理を行ってもよい。
なお、上記様々な実施形態又は変形例のうちの任意の実施形態又は変形例を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。
本発明にかかるマスタスレーブロボットの制御装置及び制御方法、マスタスレーブロボット、マスタスレーブロボットの制御プログラム、並びに、マスタスレーブロボットの制御用集積電子回路は、作業者の腕の重さに応じた操作を行うことができ、産業用、家庭用、又は、医療用のマスタスレーブロボットの制御装置及び制御方法、マスタスレーブロボット、マスタスレーブロボットの制御プログラム、並びに、マスタスレーブロボットの制御用集積電子回路として有用である。
1 作業者(人)
2、2B、2C、2D、2E、2F マスタアーム
3、3B スレーブアーム
4 ハンド
5 力センサ
6 撮像装置
7 ディスプレイ
8 微細部品
80 支持台
81 支持台
9 挿入口(コネクタ)
10 機器
11 作業台
12 対象物
100、100B、100C、100D、100E、100F マスタスレーブロボット101、101B、101C、101D、101E、101F マスタスレーブロボットの制御装置
102、102B、102C、102D、102E、102F マスタアームの制御装置103、103B スレーブアームの制御装置
104、104B マスタアーム機構
105 スレーブアーム機構
110 マスタ動作情報取得部
111 身体情報取得部
112 マスタ動作情報補正部
113 力情報補正部
114 力情報提示部
115 力情報取得部
116 スレーブ制御部
117 マスタ入力IF
121 力範囲情報生成部
122 力情報範囲補正部
123 支持情報取得部
124 支持部補正部
125 マスタ重さ情報取得部
126 腕重さ情報取得部
127 重さ割合補正部
128 作業特性情報取得部
129 作業特性補正部

Claims (13)

  1. スレーブアーム機構で作業を行うスレーブアーム、
    前記スレーブアーム機構を動作させるように作業者が遠隔により操作するマスタアーム機構を有するマスタアーム、および
    制御回路、
    を備えるマスタスレーブロボットであって、以下を具備する:
    前記マスタアーム機構の位置、姿勢、速度、および角速度からなる群から選択される少なくとも1つを含むマスタ動作情報を取得するマスタ動作情報取得部、
    前記作業者の腕の重さを含む身体情報を取得する身体情報取得部、
    前記身体情報に含まれる前記作業者の腕の重さが重ければ重いほど、前記スレーブアームが大きく移動するように、前記身体情報に基づいて前記マスタ動作情報を補正するマスタ動作情報補正部、および
    前記マスタ動作情報補正部によって補正されたマスタ動作情報に従い、前記スレーブアーム機構を制御するスレーブ制御部。
  2. 請求項1に記載のマスタスレーブロボットであって、さらに以下を具備する:
    前記スレーブアーム機構に外部から加えられた力の大きさを含む力情報を取得する力情報取得部、
    前記作業者の腕の重さが重ければ重いほど、前記力の大きさを大きくするように前記力情報を補正する力情報補正部、および
    前記力情報補正部によって補正された前記力情報に基づいて、前記マスタアームを介して前記作業者の腕に力を提示する力情報提示部。
  3. 請求項2に記載のマスタスレーブロボットであって、
    前記身体情報は、前記作業者の腕が耐えることができる最大の力の大きさを上限値として含んでおり、かつ
    前記身体情報は、前記作業者の腕が感じることができる最小の力の大きさを下限値として含んでおり、
    前記マスタスレーブロボットは、
    前記マスタアームを介して前記作業者の腕に提示される力の大きさが前記上限値および前記下限値の間の範囲に収まるように、前記力情報補正部によって補正された前記力情報をさらに補正する力情報範囲補正部
    をさらに具備する。
  4. 請求項1に記載のマスタスレーブロボットであって、さらに以下を具備する:
    前記マスタアームを操作する前記作業者の腕を支持する支持部分の情報を含む支持情報を元に、前記支持部分の位置が前記マスタアームを操作する前記作業者の手に近ければ近いほど前記スレーブアームが小さく移動するように前記マスタ動作情報を補正する支持部補正部、ここで、
    前記スレーブ制御部は、前記支持部補正部によって補正されたマスタ動作情報に従い、前記スレーブアーム機構を制御する。
  5. 請求項1に記載のマスタスレーブロボットであって、さらに以下を具備する:
    前記スレーブアーム機構に外部から加えられた力の大きさを含む力情報を取得する力情報取得部、
    前記作業者の腕の重さが重ければ重いほど、前記力の大きさを大きくするように前記力情報を補正する力情報補正部、
    前記力情報補正部によって補正された前記力情報に基づいて、前記マスタアームを介して前記作業者の腕に力を提示する力情報提示部、および
    前記マスタアームを操作する前記作業者の腕を支持する支持部分の情報を含む支持情報を元に、前記支持部分の位置が前記マスタアームを操作する前記作業者の手に近ければ近いほど前記力の大きさを小さくするように前記力情報を補正する支持部補正部、ここで、 前記力情報提示部は、前記支持部補正部によって補正された前記力情報に基づいて、前記マスタアームを介して前記作業者の腕に力を提示する。
  6. 請求項1に記載のマスタスレーブロボットであって、ここで、
    前記マスタアームは取替え可能であって、かつ
    前記マスタスレーブロボットの制御装置は、前記マスタアームが重ければ重いほど、前記スレーブアームは小さく移動するように前記マスタ動作情報を補正する重さ割合補正部をさらに具備する。
  7. 請求項2に記載のマスタスレーブロボットであって、ここで、
    前記力情報は、前記マスタアームの移動方向に沿ったマスタアーム移動方向成分量、前記マスタアームの移動方向に直交する第1方向に沿ったマスタアーム第1直交方向成分量、および前記マスタアームの移動方向に直交する第2方向に沿ったマスタアーム第2直交方向成分量から構成され、
    前記第1方向および前記第2方向は互いに直交し、
    前記マスタスレーブロボットの制御装置は、前記マスタアーム第1直交方向成分量およびマスタアーム第2直交方向成分量を変化させずに前記マスタアーム移動方向成分量が大きくなるように前記力情報を補正する作業特性補正部をさらに具備し、
    前記力情報提示部は、前記作業特性補正部によって補正された前記力情報に基づいて、前記マスタアームを介して前記作業者の腕に力を提示する。
  8. 請求項1に記載のマスタスレーブロボットであって、さらに以下を具備する:
    前記スレーブアーム機構によってなされる作業の対象物の映像を撮像する撮像素子、
    前記映像を前記作業者に映し出すディスプレイ、
    前記作業者の作業特性情報を取得する作業特性情報取得部、および
    前記作業特性情報に基づいて、前記マスタ動作情報補正部によって補正されたマスタ動作情報をさらに補正する作業特性補正部、ここで
    前記作業特性情報が、前記映像の拡大率を含み、
    前記拡大率は、以下の式により定義され、
    (拡大率)=(前記ディスプレイに表示された前記対象物の大きさ)/(前記対象物の実際の大きさ)
    前記作業特性補正部は、前記対象物が柔軟物である場合には、前記拡大率が大きいほど前記スレーブアームが大きく移動するように前記マスタ動作情報を補正し、
    前記作業特性補正部は、前記対象物が剛体である場合には、前記拡大率が大きいほど前記スレーブアームが小さく移動するように前記マスタ動作情報を補正し、かつ
    前記スレーブ制御部は、前記作業特性補正部によって補正されたマスタ動作情報に従い、前記スレーブアーム機構を制御する。
  9. 請求項1に記載のマスタスレーブロボットであって、
    前記身体情報は、前記作業者の腕の握力を含んでおり、かつ
    マスタ動作情報補正部は、前記身体情報に含まれる前記作業者の腕の握力が大きければ大きいほど、前記スレーブアームが大きく移動するように、前記身体情報に基づいて前記マスタ動作情報を補正する。
  10. 請求項1に記載のマスタスレーブロボットであって、
    前記身体情報は、前記作業者の利き腕の情報を含んでおり、かつ
    マスタ動作情報補正部は、前記マスタアームが前記作業者の利き腕によって作業されている場合には前記スレーブアームが大きく移動するように、前記身体情報に基づいて前記マスタ動作情報を補正し、かつ
    マスタ動作情報補正部は、前記マスタアームが前記作業者の利き腕とは反対の腕によって作業されている場合には前記スレーブアームが小さく移動するように、前記身体情報に基づいて前記マスタ動作情報を補正する。
  11. スレーブアーム機構で作業を行うスレーブアーム、
    前記スレーブアーム機構を動作させるように作業者が遠隔により操作するマスタアーム機構を有するマスタアーム、および
    制御回路、
    を備えるマスタスレーブロボットを制御する方法であって、以下を具備する:
    前記マスタアーム機構の位置、姿勢、速度、および角速度からなる群から選択される少なくとも1つを含むマスタ動作情報を取得する工程、
    前記作業者の腕の重さを含む身体情報を取得する工程、
    前記身体情報に含まれる前記作業者の腕の重さが重ければ重いほど、前記スレーブアームが大きく移動するように、前記身体情報に基づいて前記マスタ動作情報を補正する工程、および
    前記マスタ動作情報補正部によって補正されたマスタ動作情報に従い、前記スレーブアーム機構を制御する工程。
  12. スレーブアーム機構で作業を行うスレーブアーム、
    前記スレーブアーム機構を動作させるように作業者が遠隔により操作するマスタアーム機構を有するマスタアーム、および
    制御回路、
    を備えるマスタスレーブロボットを制御するためのプログラムであって、
    コンピュータを、
    前記マスタアーム機構の位置、姿勢、速度、および角速度からなる群から選択される少なくとも1つを含むマスタ動作情報を取得するマスタ動作情報取得部、
    前記作業者の腕の重さを含む身体情報を取得する身体情報取得部、
    前記身体情報に含まれる前記作業者の腕の重さが重ければ重いほど、前記スレーブアームが大きく移動するように、前記身体情報に基づいて前記マスタ動作情報を補正するマスタ動作情報補正部、および
    前記マスタ動作情報補正部によって補正されたマスタ動作情報に従い、前記スレーブアーム機構を制御するスレーブ制御部
    として機能させるための、プログラム。
  13. スレーブアーム機構で作業を行うスレーブアーム、および
    前記スレーブアーム機構を動作させるように作業者が遠隔により操作するマスタアーム機構を有するマスタアーム、
    を備えるマスタスレーブロボットの制御回路であって、以下を具備する:
    前記マスタアーム機構の位置、姿勢、速度、および角速度からなる群から選択される少なくとも1つを含むマスタ動作情報を取得するマスタ動作情報取得部、
    前記作業者の腕の重さを含む身体情報を取得する身体情報取得部、
    前記身体情報に含まれる前記作業者の腕の重さが重ければ重いほど、前記スレーブアームが大きく移動するように、前記身体情報に基づいて前記マスタ動作情報を補正するマスタ動作情報補正部、および
    前記マスタ動作情報補正部によって補正されたマスタ動作情報に従い、前記スレーブアーム機構を制御するスレーブ制御部。
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