JP2016013097A - 培養管理システム、培養システム、培養管理方法、プログラム及び保持部材 - Google Patents

培養管理システム、培養システム、培養管理方法、プログラム及び保持部材 Download PDF

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Abstract

【課題】養対象物における培養装置から取り出された状況についても適切に管理し、対象物が培養装置外にあることによる影響を十分に把握することが可能な培養管理システム等を提供すること。
【解決手段】細胞培養管理システムSは、識別情報が記憶されたICタグ70が設けられた培養容器60を用いることによって、当該細胞を培養する際の各種の管理を行うためのシステムであって、検出タイミングに、管理対象の培養容器60のうち、培養装置内又は培養装置外の培養容器60を特定し、特定した培養容器60を検出タイミングの現在時刻を示す現在時刻情報、及び、所定の基準時刻から予め定められたタイミングまでの時間経過を示す時間経過情報の少なくともいずれか一方の時刻情報とともに、履歴情報として、データベース300に登録する、構成を有している。
【選択図】図1

Description

本発明は、細胞や菌など培養対象物を培養する際の培養管理システム及び培養システム等に関する。
近年、再生医療や不妊治療をはじめとする細胞培養分野においては、各研究が進んでおり、それと同時に生体から採取した細胞を的確に培養、保管及び管理を行う種々のシステムが要求されている。
また、食品などの衛生管理が重要視される分野においても、生産工程その他における衛生面を厳しく管理するために、食品などの一部を検体として抽出して培養し、培養中の検体を観察することによって微生物の発生の有無を検出するシステムも導入されており、当該システムにおいても、検体の培養中の保管及び管理を的確に行うことが要求されている。
例えば、このような細胞などの培養対象物の培養を管理するシステムとしては、培養対象物に関する情報、保管期間、培養する環境条件(培養条件)、培養開始日などの情報を記憶するICタグを有する細胞培養容器、当該培養容器を用いて培養を行う培養装置及びそれらを用いた管理システムが知られている(例えば、特許文献1又は2)。
特開2006−6261号公報 特開2006−4299号公報
しかしながら、各特許文献の培養装置や管理システムであっては、培養装置から取り出されている時間やタイミングなどの培養装置から取り出された状況についてまで管理を適切に行っていないため、培養の成否を左右する対象物が培養装置外にあることによる影響を十分に把握できていない場合も多い。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであって、その目的は、培養対象物における培養装置から取り出された状況についても適切に管理し、培養の成否を左右する対象物が培養装置外にあることによる影響を十分に把握することが可能な培養管理システム等を提供することにある。
上述した課題を解決するため、本発明は、培養装置内に収納された、培養対象物を保持する保持部材を管理する培養管理システムであって、予め定められたタイミングに、前記培養装置内に収納されている各保持部材に設けられた記憶媒体から、当該各保持部材を識別するための識別情報を、収納中識別情報として取得する取得手段と、前記培養装置の管理対象の保持部材に付与された予め登録されている前記識別情報を示す管理中識別情報と、前記取得された収納中識別情報と、に基づいて、前記培養装置から取り出されている管理対象の保持部材、及び、当該培養装置に収納されている保持部材の少なくともいずれか一方の保持部材を特定する特定手段と、前記特定された保持部材の識別情報と、前記予め定められたタイミングの現在時刻を示す現在時刻情報及び予め定められた時刻から前記予め定められたタイミングまでの時間経過を示す時間経過情報の少なくともいずれか一方の時刻情報と、を履歴情報としてデータベースに登録する登録手段と、を備える構成を有している。
この構成より、本発明の培養管理システムなどは、例えば、ディッシュ(又はシャーレ)やフィルム型培地などの保持部材が培養装置外に取り出されたタイミングや培養装置に再度収納されたタイミングおける現在時刻、又は、当該保持部材が培養装置外に取り出されたタイミングからの経過時間などを、保持部材の識別情報とともに、履歴情報として、データベースに登録することができるので、履歴情報を解析することによって保持部材が培養装置から取り出されてから収納されるまで(以下、「一時取り出し」という。)の時間及び当該一時取り出しが繰り返された場合の保持部材が取り出されている期間の積算時間を管理することができる。
したがって、本発明の培養管理システムは、培養対象物における培養装置から取り出された状況についても適切に管理することができるので、培養の成否を左右する培養対象物が培養装置外にあることによる影響を十分に把握することができる。
本発明に係る細胞保管システムなどは、培養対象物における培養装置から取り出された状況についても適切に管理することができるので、培養の成否を左右する培養対象物が培養装置外にあることによる影響を十分に把握することができる。
本発明に係る細胞保管システムの一実施形態の構成を示す構成図である。 一実施形態の細胞保管システムに用いる培養容器一例である。 一実施形態の培養装置の機能ブロックを示すブロック図である。 一実施形態の細胞保管システムに用いる管理サーバ装置の構成を示すブロック図である。 一実施形態における管理サーバ装置内の履歴情報データベースに記録される履歴情報の一例を示す図である。 一実施形態における管理サーバ装置内の培養容器情報データベースに記録される培養容器情報の一例を示す図である。 一実施形態の管理サーバ装置内の条件情報データベースに記録される条件情報の一例を示す図である。 一実施形態の細胞培養管理システムの管理サーバ装置において実行される細胞培養管理の動作(その1)を示すフローチャートである。 一実施形態の細胞培養管理システムの管理サーバ装置において実行される細胞培養管理の動作(その2)を示すフローチャートである。 変形例における管理サーバ装置の表示部に表示される画像の一例である。
以下、本発明に係る実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態は、細胞や菌を培養対象物として保持するディッシュなどの保持部材を収納する培養装置と、当該培養装置とネットワークを介して接続される管理サーバ装置と、を有する細胞培養管理システムに対し、本発明に係る培養管理システム、培養システム、培養管理方法、プログラム及び保持部材を適用した場合の実施形態である。ただし、本発明は、その技術的思想を含む範囲内で以下の実施形態に限定されない。
[1]細胞培養管理システム
まず、図1を用いて本実施形態における細胞培養管理システムSの構成及び概要について説明する。なお、図1は、本実施形態における細胞培養管理システムSの構成を示すシステム構成図である。
本実施形態の細胞培養管理システムSは、ディッシュなどの各種細胞を保持する保持部材として機能し、識別情報が記憶された記憶媒体としてのICタグ70が設けられた容器(以下、「培養容器」という。)60を用いることによって、当該細胞を培養する際の各種の管理を行うためのシステムである。
具体的には、本実施形態の細胞培養管理システムSは、図1に示すように、培養容器60を収納して培養容器60に保持された細胞などの培養対象物を培養する培養装置10と、ネットワーク20と、培養容器60を管理するための管理サーバ装置30と、を有している。
なお、本実施形態においては、記憶媒体としてICタグ70を用いて説明するが、記憶媒体は、2次元バーコードなどの所定の媒体に形成された記憶媒体の他に、赤外線通信又はブルートゥース(登録商標)などの近距離無線その他の無線通信によってデータの読み書きを行う記憶媒体であってもよい。
培養装置10は、温度を一定に保つ機能を有する恒温器であり、培養対象物である細胞などが入れられた培養容器60を内部に収納し、当該培養対象物を培養する装置である。特に、本実施形態の培養装置10は、例えば、矩形状の筐体11と、筐体11の内部に形成された培養容器60を収納する恒温室12と、筐体11の前面に設けられ、当該培養容器60の取り出し及び収納を行うための開閉部として機能する開閉扉13と、恒温室12を一定の雰囲気に制御するための制御機構部14と、当該開閉扉13の開閉を検知することによって培養装置10の開閉状態の状態遷移を検知する開閉センサ15と、を備えた構成を有している。
そして、培養装置10は、開閉センサ15や所定の時間間隔毎など予め定められたタイミングにおいて、各培養容器60の識別情報(以下、「容器ID」という。)が記憶されたICタグ70に対してデータの読み出し、読み出したデータを管理サーバ装置30に送信する構成を有している。
なお、図1においては、2台の培養装置10が記載されているが、培養装置10は、1台であってもよいし、3台以上の複数台あってもよい。また、例えば、本実施形態の開閉扉13は、本発明の開閉部として構成し、開閉センサ15は、本発明の状態検知手段を構成する。
ネットワーク20は、例えば、公衆電話回線網、近距離無線ネットワーク等のIP(Internet Protocol)ネットワーク、又は、その双方が相互接続されて構成されている。ただし、当該ネットワーク20の構成は、これに限られない。
管理サーバ装置30は、培養装置10と連動し、培養装置内に収納された培養容器60(具体的には細胞などの培養対象物)を管理するための各データ処理を実行するために用いるとともに、管理対象として容器IDが予め登録されたデータベース300を有している。
具体的には、管理サーバ装置30は、
(1)予め定められたタイミングに、培養装置内に収納されている各培養容器60に設けられた記憶媒体であるICタグ70から、当該各培養容器60を識別するための容器IDを、収納中識別情報として取得し、
(2)培養装置10の管理対象における予め登録された容器IDを、管理中識別情報として、データベース300から取得し、
(3)取得した収納中識別情報及び管理中識別情報に基づいて、管理対象の培養容器60であって、培養装置10から取り出されている管理対象の培養容器60、及び、培養装置10に収納されている培養容器60の少なくともいずれか一方の培養容器60を特定し、
(4)特定した培養容器60を、予め定められたタイミング、すなわち、各培養容器60の培養装置内における存在の有無を検出するタイミング(以下、「検出タイミング」という。)の現在時刻を示す現在時刻情報、及び、培養開始時又は検出タイミングなどの予め定められた時刻(以下、「基準時刻」という。)から予め定められたタイミングまでの時間経過を示す時間経過情報の少なくともいずれか一方の時刻情報とともに、履歴情報として、前記データベース300に登録する、
構成を有している。
なお、本実施形態においては、予め定められた検出タイミングとしては、例えば、検知された培養装置10の開閉扉13の開閉に基づくタイミング(すなわち、開閉タイミング)、及び、当該開閉タイミング又は培養装置10の電源が投入されたタイミングなど所定のタイミング(以下、「基準タイミング」という。)に基づいて、予め定められた時間経過毎に到来するタイミングを含むようになっている。
また、以下の実施形態においては、培養装置10に収納されている培養容器60と当該培養装置10から取り出されている培養容器60の双方が特定されるようになっている。
一方、管理サーバ装置30は、例えば、細胞培養管理システムSを管理する管理者や作業者に提供するために、
(A)培養装置内に存在しない培養容器60が培養装置10に再度収納されたこと又は未収納であることを検出した際に、当該培養容器60が培養装置外に存在する期間(以下、「装置外存在時間」又は「一時取り出し時間」という。)を算出し、
(B)登録された履歴情報に基づいて、過去に算出した一時取り出し時間を積算して積算取り出し時間(以下、「装置外存在時間」ともいう。)を算出し、
(C)当該算出した一時取り出し時間の情報(以下、「一時取り出し時間情報」という。)及び積算取り出し時間の情報(以下、「積算取り出し時間情報」という。)を履歴情報として登録する、
構成を有している。
そして、管理サーバ装置30は、算出した一時取り出し時間及び積算取り出し時間が予め定められた条件(以下、「警告条件」という。)を具備するか否かを判定し、当該条件を具備すると判定した場合に警告を行う構成を有している。
なお、本実施形態の警告条件は、培養容器60毎、培養対象物毎、図示しない電子顕微鏡での観察その他の培養容器60を取り出して実行される作業の種別(以下、「作業種別」という。)毎、及び、管理者又は作業を実行する作業者毎に設定されており、これらの警告条件うち、2以上の条件が用いられる場合に、少なくとも1の警告条件が具備されると判定された場合に警告が実行されるようになっている。
このような構成により、本実施形態の細胞培養管理システムSは、培養容器60が培養装置10から取り出されてから収納されるまでの一時取り出しの時間及び当該一時取り出しが繰り返された場合の保持部材が取り出されている期間の積算取り出し時間を管理することができるので、培養対象物における培養装置10から取り出された状況についても適切に管理することができるとともに、培養の成否を左右する培養対象物が培養装置10外などの外部環境下にあることによる影響を十分に把握することができるようになっている。
なお、本実施形態においては、検出タイミングは、上述のように、開閉扉13の開閉タイミング(具体的には、開状態から閉状態になったタイミング及び閉状態から開状態になったタイミング)の他に、培養装置10に電源が投入されたタイミング又は予め管理者が定めたタイミングなどの基準タイミング(基準時刻)から予め定められた時間経過毎に到来するタイミングを含むが、以下の実施形態においては、開閉扉13の開閉タイミングと、当該開閉扉13が閉状態から開状態になったタイミングの基準タイミングから予め定められた時間経過毎に到来するタイミングを検出タイミングとして説明する。
[2]培養容器
次に、図2を用いて本実施形態の培養容器60の構成について説明する。なお、図2は、本実施形態の細胞培養管理システムSに用いる培養容器60の一例である。
本実施形態に用いる培養容器60は、培養対象物としての細胞を収容するための容器であって、寒天培地を用いるディッシュ、底部に微少な複数の凹部を有し、個々の凹部で個別に管理可能なマイクロウェルディッシュ、一定の温度を基準に定着又は剥離可能な温度応答性の細胞培養基材を有するディッシュ、又は、フィルム型の基材に培地が形成されたフィルム型培地など培養対象を保持する容器及び容器としての機能を有する部材である。
なお、培養対象としては、例えば、卵細胞、精細胞、線維芽細胞、造血幹細胞、神経幹細胞、培養細胞、ハイブリドーマ等の各種細胞の他に、カビや酵母、リステリア菌、水質用微生物、乳酸菌、タンパク質等の各種の菌、物質又は微生物などが含まれる。
また、培養容器60には、例えば、図2に示すように、いずれかの容器の表面に貼り付けられた近距離無線通信によって情報の読み出し及び書き込みが実行されるICタグ70(すなわち、RFID(Radio Frequency IDentification)タグ)が形成されている。
特に、ICタグ70は、近距離無線通信を行うデバイスであって、記憶された情報の読み出し、記憶すべき情報の書き込みを行う培養装置10に設けられたリーダ・ライタと通信を行う。例えば、ICタグ70は、デバイス自体に電源を有していないため、リーダ・ライタにおいて発生された磁界を介して信号(情報)の授受を行うとともに、このリーダ・ライタにて発生された磁界のエネルギーを電力に変換して電源として用いている。
[3]培養装置
次に、図3を用いて本実施形態の培養装置10の構成について説明する。なお、図3は、本実施形態の培養装置10の機能ブロックを示すブロック図である。
培養装置10は、開閉センサ15と、当該開閉センサ15又は管理サーバ装置30からの指示に基づいて、培養装置内に載置された各培養容器60の容器IDが記憶されたICタグ70に対してデータの読み出し(すなわち、検出)及び書き込み(すなわち、登録)を行う近距離無線通信インターフェース(以下、「ID登録検出部110」という。)と、ICタグ70から読み出したデータを管理サーバ装置30に提供するとともに、ICタグ70に対して書き込むデータを受信するネットワーク通信部130と、容器IDの検出制御を含む各部の管理及び制御する制御部190と、備えた構成を有している。なお、上述の各部は、開閉センサ15を除き、バス191によって相互に接続され、各構成要素間におけるデータの転送が実行される。
開閉センサ15は、開閉扉13が開状態から閉状態に状態遷移した際に、又は、閉状態から開状態に状態遷移した際に所定の信号を出力する。なお、例えば、開閉センサ15は、本発明の状態検知手段を構成する。
ID登録検出部110は、ICタグ70用のリーダ・ライタによって構成されており、開閉センサ15からのセンサ出力に基づいて、又は、ID登録検出部110を介して受信した管理サーバ装置30の指示に基づいて、検出タイミングにおける培養装置内に載置された各培養容器60のICタグ70から容器IDを取得し、ネットワーク通信部130を介して管理サーバ装置30に送信する。
なお、ID登録検出部110は、管理サーバ装置30の指示に基づいて、制御部190の制御の下、種々の履歴情報を登録することもできるようになっている。
また、開閉タイミングは、開閉されたときのタイミングの他に、当該開閉タイミングから所定の時間(例えば1秒〜10秒)経過後又は経過前のタイミングも含む。例えば、本実施形態のID登録検出部110は、開閉扉13が開閉されたタイミングから図示しないタイマによって計測された所定の時間経過後のタイミングを開閉タイミングとして用いてもよいし、検出タイミングに無関係に、数秒おきに容器IDを検出し、開閉扉13の開閉タイミングから所定のタイミング前に検出した容器IDを正式に「取得した容器ID」として用いてもよい。
ネットワーク通信部130は、所定のネットワークインターフェースであり、管理サーバ装置30と通信回線を構築し、当該管理サーバ装置30と種々のデータの授受を行う。特に、ネットワーク通信部130は、ID登録検出部110が各容器IDを検出すると、検出した各容器IDをリスト化して管理サーバ装置30に送信するとともに、開閉センサ15からのセンサ出力に基づいて、検出タイミングにおける開閉扉13の開閉状態の情報(以下、「開閉状態情報」又は「状態遷移情報」という。)を管理サーバ装置30に送信する。
制御部190は、開閉扉13の開閉タイミング又は管理サーバ装置30からの指示に基づいて、ID登録検出部110を制御し、培養容器60が有するICタグ70から容器IDを検出させるとともに、検出した容器IDをリスト化してリスト情報を生成し、生成したリスト情報を、ネットワーク通信部130を介して管理サーバ装置30に送信する。
また、制御部190は、リスト情報とともに開閉センサ15からのセンサ出力に基づいて、検出タイミングにおける開閉扉13の開閉状態の情報(以下、「開閉状態情報」という。)を管理サーバ装置30に送信する。
さらに、制御部190は、制御機構部14と連動し、図示しない操作パネルによって設定された温度及び湿度に恒温室12を制御する。例えば、制御部190は、制御機構部14と連動し、温度37℃及び湿度100%に恒温室12を制御する。
なお、制御部190は、管理サーバ装置30の指示に基づいて、ID登録検出部110に対して履歴情報など所定のデータの登録をさせるための制御を行う。
[3]管理サーバ装置
次に、図4〜図7を用いて本実施形態の管理サーバ装置30の構成について説明する。なお、図4は、本実施形態の管理サーバ装置30の構成を示すブロック図であり、図5は、本実施形態の管理サーバ装置30内の履歴情報データベース301に記録される履歴情報の一例を示す図である。また、図6は、本実施形態の管理サーバ装置30内の培養容器情報データベース302に記録される培養容器情報の一例を示す図であり、図7は、本実施形態の管理サーバ装置30内の条件情報データベース303に記録される条件情報の一例を示す図である。
本実施形態の管理サーバ装置30は、図4に示すように、管理すべき培養容器60の容器IDに対応付けて履歴情報などの各種の情報が記録されるデータベース300と、ネットワーク20を介して培養装置10と通信を行う通信制御部310と、培養容器60の管理に関する各種の処理を実行するデータ処理部320と、液晶パネル等により構成される表示部350と、表示部350を制御する表示制御部340と、時刻管理を行うために用いるタイマ360と、操作部370と、管理サーバ装置30の各部を制御するサーバ管理制御部380と、各部の制御に用いるROM/RAM390と、を有する。なお、上述の各部は、バス391によって相互に接続され、各構成要素間におけるデータの転送が実行される。
データベース300は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)等により構成され、培養容器60毎に履歴情報が記録される履歴情報データベース(以下、「履歴情報DB」と略す。)301、培養容器60毎の一時取り出し時間情報等の培養容器60に関する情報が記録される培養容器情報データベース(以下、「培養容器情報」と略す。)DB302、及び、警告を行う際に用いる各種の警告条件の情報(以下、「警告条件情報」という。)が記録される条件情報データベース(以下、「条件情報DB」と略す。)303を有する。
履歴情報DB301は、検出タイミング毎に、各培養容器60における培養装置外に存在するか否か、すなわち、培養装置10から取り出されているか当該培養装置10に収納されているかを管理するための各種情報が記録されるデータベース300である。例えば、履歴情報DB301には、図5に示すように、
(1)検出タイミングの日時を示す時刻
(2)検出タイミングにおける培養装置10の開閉部の状態を示す開閉状態情報
(3)培養装置10に収納中か当該培養装置10から取り出し中かいずれかの状態を示す情報(以下、「収納取り出し状態情報」という。)
が対応付けて記録される。特に、収納取り出し状態情報としては、各培養容器60の容器IDに対応付けて「〇」収納中及び「×」取り出し中の状態情報が記録される。
また、図5においては、開閉扉13が開閉されたタイミングを検出タイミングとして用いるとともに、当該開閉扉13が閉状態から開状態に状態が遷移したタイミングを基準タイミングとして10秒毎に到来したタイミングを検出タイミングとして用いている。また、図5には、容器ID「001」については、2014年2月1日の12時00分10秒から同日12時1分10秒まで一時取り出しされたことを示す履歴情報が記録されており、容器ID「002」については、2014年2月1日の12時00分40秒から同日12時1分00秒まで一時取り出しされたことを示す履歴情報が記録されていることが示されている。
培養容器情報DB302は、培養容器60毎に、容器IDに対応付けて培養容器60を管理する上で必要な各種の情報(以下、「容器管理情報」という。)が記録され、かつ、後述するように算出された一時取り出し時間情報及び積算取り出し時間情報が記録されるデータベース300である。例えば、培養容器情報DB302には、図6には、
(1)各培養容器60の容器ID
(2)各培養容器60の容器管理情報
(3)一時取り出し時間情報
(4)積算取り出し時間情報
が培養容器情報として対応付けて記録される。
特に、容器管理情報には、容器の種別を識別するためのID(以下、「容器種別ID」という。)、培養対象を識別するためのID(以下、「培養対象ID」という。)、培養容器60に対して実行される作業を識別するためのID(以下、「作業ID」という。)又は培養容器60に対して作業の実行が許可された作業者のID(以下、「作業者ID」という。)が含まれる。
また、図6には、容器ID「001」において、Aタイプのディッシュを示す容器種別ID「SP01」、培養対象の「受精卵」を示す培養対象ID「OB02」、電子顕微鏡での確認作業を示す作業ID「TE02」及び作業者ID「NM01」が記録されているとともに、1回目の一時取り出しにおいて、「1分40秒」が記録され、2回目の一時取り出し情報においては、「1分」が記録され、積算取り出し時間情報として「2分40秒」が記録されていることが示されている。
なお、一時取り出し時間情報は、検出タイミング毎に記録されるとともに、当該一時取り出し時間情報が記録される毎に積算取り出し時間情報が算出されて更新される。また、後述するように、使用禁止を示すフラグ情報が各培養容器60の容器IDに対応付けて登録されていてもよい。
条件情報DB303は、取り出された時間に基づいて各培養容器60における警告を行うための警告条件の情報が記録されるデータベース300である。例えば、条件情報DB303には、図7に示すように、
(1)各容器管理情報(各種のID)
(2)各容器管理情報の一時取り出し時における取り出している許容限界を示す時間情報であって、警告条件となる時間情報(以下、「一時取り出し許容限界時間情報」という。)
(3)各容器管理情報の積算取り出し時間における許容限界時間情報を含む許容限界を示す時間情報であって、警告条件となる時間情報(以下、「積算許容限界時間情報」という。)
(4)終了条件を示す終了条件情報
(5)警告の種別を特定する警告情報
が対応付けて記録される。なお、各許容限界時間情報は、段階的に設定されていてもよく、段階的に設定された許容限界時間情報に対して異なる警告情報が設定されていてよい。また、各許容限界時間情報は、正常に培養が不可能となると想定される臨界的な時間であってもよいし、当該臨界的な時間よりも短時間であるなど当該臨界的な時間とずれがあってもよい。
例えば、図7には、容器管理情報が容器種IDを示す「SP01」の場合には、一時的な取り出しについて連続「3分」又は積算取り出し時間が「30分」以上経過した場合には、表示部350に「警告表示」を行う警告を実行することが記録されることが示されている。
通信制御部310は、所定のネットワーク20インターフェースであり、培養装置10と通信回線を構築し、当該培養装置10と種々のデータの授受を行う。
データ処理部320は、ROM/RAM390に記録されているアプリケーションに応じて、
(1)培養装置10に収納する各培養容器60の新規登録及びその登録管理を実行する登録管理処理
(2)検出タイミングに通信制御部310を介して受信した培養装置内に存在する培養容器60の容器IDがリスト化されているリスト情報及び開閉扉13の開閉状態情報に基づいて、培養装置10に収納又当該培養装置10から取り出されている培養容器60を特定する特定処理、
(3)取り出されている培養容器60の一時的な時間(すなわち、一時取り出し時間)及びその積算取り出し時間を算出する算出処理、及び、
(4)計測された一時的な取り出し及び算出した積算取り出し時間と警告条件とに基づいて実行される警告処理、
を行う。
特に、データ処理部320は、アプリケーションを実行することによって、登録管理処理を実行する登録管理部321、特定処理を実行する特定処理部322、算出処理を実行する算出処理部323、及び、警告処理を実行する警告処理部324を実現する。
例えば、本実施形態の登録管理部321は、本発明の登録手段を構成し、特定処理部は、通信制御部310とともに本発明の取得手段を構成しつつ、本発明の特定手段を構成する。また、例えば、本実施形態の算出処理部323は、本発明の算出手段を構成し、警告処理部324は、本発明の警告手段を構成する。なお、本実施形態におけるデータ処理部320の各部の詳細は後述する。
表示部350は、所定のサイズ(例えば、5インチ、W480×H960ピクセル)の画像表示領域を有し、液晶素子又はEL(Electro Luminescence)素子のパネルによって構成され、表示制御部340において生成された表示データに基づいて所定の画像を表示するようになっている。特に、表示部350は、特定の培養容器60について警告を行う場合に、該当する培養容器60について警告表示を行う。
表示制御部340は、サーバ管理制御部380及びデータ処理部320の制御の下、表示部350に所定の画像を描画させるために必要な描画データを生成し、生成した描画データを当該表示部350に出力する。
タイマ360は、検出タイミングにおける現在時刻、及び、培養開始時又は検出タイミングなどの予め定められた基準時刻から予め定められた時間毎に到来する時刻(日付け含む)をデータ処理部320に提供する。
操作部370は、各種の確認ボタン、各操作指令を入力する操作ボタン、テンキー等の多数のキーであって、表示部350上に設けられたタッチセンサにより構成され、各操作を行う際に用いられるようになっている。
サーバ管理制御部380は、主に中央演算処理装置(CPU)によって構成され、プログラムを実行することによって、管理サーバ装置30の各部を統合制御する。具体的には、サーバ管理制御部380は、各培養容器60の培養装置10からの取り出し及び収納を管理するために、サーバ装置の全体的な管理制御、及び、その他の各種の制御を行う。
ROM/RAM390には、管理サーバ装置30の駆動に必要な各種のプログラムが記録されている。また、ROM/RAM390には、データ処理部320、及び、サーバ管理制御部380によって実行される様々なアプリケーションが記録されている。そして、ROM/RAM390は、各プログラムの実行中にワークエリアとして用いられる。
[4]データ処理部
次に、本実施形態の管理サーバ装置30におけるデータ処理部320の詳細について説明する。
登録管理部321は、本細胞培養管理システムSにおいて新規に培養容器60の管理を開始する際に表示制御部340及び操作部370と連動して、該当する培養容器60の容器IDを履歴情報DB301及び培養容器情報DB302へ容器IDを登録するとともに、容器管理情報の容器情報DBへの登録、及び、警告条件情報の条件情報DB303への登録を実行する。
また、登録管理部321は、登録した培養容器60に対して細胞培養管理を実行している際には、時刻情報(検出タイミングにおける時刻情報)及び開閉扉13の開閉状態情報と、各容器IDに基づく特定された収納中培養容器60及び取り出し中培養容器60の収納取り出し状態情報と、を履歴情報として履歴情報DB301に登録するとともに、収納中培養容器60については算出された一時取り出し情報及び積算情報を、培養容器情報DB302に登録(更新)する。
特定処理部322は、培養装置10の開閉扉13が開閉された際に、培養装置10から送信されたリスト情報、又は、当該開閉扉13が開状態の場合であって予め定められたタイミングに通信制御部310を介して培養装置10から送信されたリスト情報に基づいて、培養容器60から取り出されている培養容器60を特定する特定処理を実行する。
特に、特定処理部322は、培養装置内に存在する培養容器60を検出する検出タイミング(すなわち、予め定められたタイミング)として、培養装置10の開閉扉13に基づくタイミングに、培養装置10に容器IDの読み出しをさせるための制御を実行する。
本実施形態においては、培養装置10の開閉扉13に基づくタイミングには、
(1)当該開閉扉13の開閉タイミング、すなわち、開状態から閉状態に状態が遷移したタイミング及び閉状態から開状態に状態が遷移したタイミング、
(2)開閉扉13が閉状態から開状態になったタイミングを基準時刻としてカウントを開始させ、予め定められた時間経過毎(例えば、20秒毎)に到来するタイミング、及び、
(3)開閉扉13が開状態から閉状態になったタイミングを基準時刻としてカウントを開始させ、予め定められた時間経過毎(例えば、40秒毎)に到来するタイミング、
を含む。
なお、20秒や40秒などの(2)及び(3)の到来タイミングを定めるための時間については、上述のように、異なっていてもよいし、同一であってもよい。すなわち、本実施形態の予め定められたタイミングは、培養装置10における開閉部の開状態と閉状態とで異なっていてもよい。
また、特定処理部322は、開閉扉13の開閉されたタイミングを除き、培養装置10に検出タイミングによる収納されている培養容器10の容器IDの読み出し制御を実行しつつ、培養装置10からリスト情報とともに開閉扉13の開閉状態情報を受信し、受信したリスト情報にリスト化されている各容器ID(収納中識別情報)と、履歴情報DB301に記録されている各培養容器60の容器IDと、を照合する。そして、特定処理部322は、培養装置内に存在する培養容器60である収納中培養容器60と当該培養装置外に存在する取り出し中培養容器60とをそれぞれ特定し、各培養容器60の収納取り出し状態情報をそれぞれ特定する。
このとき、特定処理部322は、リスト情報を受信した際の現在時刻、又は、培養装置10に容器IDの読み出しを指示した現在時刻をタイマ360から取得するとともに、取得した時刻及び開閉扉13の開閉状態情報と、容器ID毎の収納取り出し状態情報を履歴情報DB301に記録する。
さらに、特定処理部322は、検出タイミングにおいて、培養装置内に存在していない培養容器60が当該培養装置10に再度収納されたか否か、又は、未収納の培養容器60があるか否かを検出する。すなわち、特定処理部322は、前回の検出タイミングにおいて培養容器60が未収納であって、今回の検出タイミングにおいて収納されたか否か、又は、単に未収納の培養容器60があるか否かを検出する。
そして、特定処理部322は、再度収納された培養容器60があると検出した場合、又は、未収納の培養容器60があると検出した場合には、算出処理部323に一時取り出し時間及び積算取り出し時間を算出するための算出処理を実行させるとともに、警告処理部324に、算出された一時取り出し時間又は積算取り出し時間に基づく警告処理を実行させる。
算出処理部323は、特定処理部322の指示の下、履歴情報に基づいて、培養装置外に取り出されたタイミングから再度収納されたタイミングまでの時間を、培養保持部材における培養装置外に存在した際の一時取り出し時間として、算出する。また、算出処理部323は、特定処理部322の指示の下、履歴情報に基づいて、培養装置外に取り出されたタイミングから連続して当該培養装置外に存在している時間を、該当する培養容器60における培養装置外に存在した際の一時取り出し時間として、算出する。
そして、算出処理部323は、登録された履歴情報に基づいて、培養容器60が登録されたタイミングや培養装置10の電源の投入タイミングなどの予め定められた基準タイミングから各培養容器60における培養装置外に存在した時間を積算し、積算取り出し時間として算出する。
特に、算出処理部323は、タイマ360と連動し、特定処理部322によって再度収納された培養容器60があると検出された場合に、又は、未収納の培養容器60があると検出した場合には、該当する培養容器60(すなわち、再度収納された培養容器60又は未収納であると検出された培養容器60)における履歴情報に基づいて、該当する培養容器60における一時取り出し時間を算出するとともに、当該算出した一時取り出し時間に基づいて積算取り出し時間を算出する。
具体的には、算出処理部323は、予め定められたタイミングに再度収納された培養容器60があると検出された場合には、該当する培養容器60における履歴情報に基づいて、以前に実行された細胞培養管理の動作において収納取り出し状態情報が収納中から取り出し中に切り替わったタイミングから今回の検出タイミングにおける時刻までの時間を一時取り出し時間として算出する。また、この場合には、算出処理部323は、培養容器情報DB302において該当する容器IDに基づいて登録された積算取り出し時間情報に当該算出した一時取り出し時間を加算して積算取り出し時間を算出(更新)する。そして、算出処理部323は、算出した一時取り出し時間及び積算取り出し時間を一時取り出し情報及び積算取り出し時間情報として登録管理部321に出力する。
一方、算出処理部323は、未収納の培養容器60があると検出された場合には、前回の検出タイミングから今回の検出タイミングまで時間を算出するとともに、前回の検出タイミングにおいても未収納であることが検出されている場合には、当該前回の検出タイミングに算出した一時取り出し時間に当該算出した時間を加算して一時取り出し時間を算出する。また、この場合には、算出処理部323は、培養容器情報DB302において該当する容器IDに基づいて登録された積算取り出し時間情報に当該算出した一時取り出し時間を加算して積算取り出し時間を算出(更新)する。そして、算出処理部323は、上記と同様に、算出した一時取り出し時間及び積算取り出し時間を一時取り出し情報及び積算取り出し時間情報として登録管理部321に出力する。
警告処理部324は、算出された一時取り出し時間又は積算取り出し時間が予め定められた条件を具備するか否かを判定し、当該条件を具備すると判定した場合に警告を行う。特に、警告処理部324は、算出された一時取り出し時間又は積算取り出し時間が条件情報DB303に記録された該当する条件情報における条件を具備するか否かを判定し、当該条件を具備すると判定した場合に警告を行う。また、警告処理部324は、算出された一時取り出し時間又は積算取り出し時間が終了条件情報によって示される終了条件を具備するか否かを判定し、終了条件を具備すると判定した場合には、該当する培養容器60の使用を禁止するための処理を行う。
具体的には、警告処理部324は、予め定められたタイミングで一時取り出し時間及び積算取り出し時間が算出されると、該当する培養容器60の容器IDに基づいて容器情報DB及び条件情報DB303を検索するとともに、該当する培養容器60の一時取り出し許容限界情報、積算許容限界情報及び終了条件情報を読み出す。
そして、警告処理部324は、算出された一時取り出し時間及び積算取り出し時間が一時取り出し許容限界情報、積算許容限界情報及び終了条件情報によって示される条件を具備しているか否かを判定する。すなわち、警告処理部324は、算出された一時取り出し時間及び積算取り出し時間が一時取り出し許容限界情報又は積算許容限界情報を超えているか、又は、終了条件情報によって示される条件に合致しているか否かを判定する。
このとき、警告処理部324は、算出された一時取り出し時間及び積算取り出し時間が一時取り出し許容限界情報又は積算許容限界情報を超えているか、又は、終了条件情報によって示される条件に合致していると判定した場合には、該当する培養容器60の容器IDに基づいて条件情報DB303を検索し、警告情報を取得するとともに、取得した警告情報に基づいて警告を実行する。
例えば、警告処理部324は、警告としては、表示部350への警告表示、図示しない拡声装置からの警報の鳴動制御、作業者又は管理者における電子メールなどによる通知を行うための各種の処理を実行する。
特に、警告処理部324は、算出された一時取り出し時間及び積算取り出し時間が終了条件情報によって示される条件に合致していると判定した場合には、登録管理部321と連動し、使用できない旨を示すフラグ情報を、例えば、培養容器情報又は履歴情報として記録する。
なお、警告処理部324は、1の培養装置10において複数の警告条件が設定されている場合には、一番厳しい条件、すなわち、最短の一時取り出し許容限界情報又は積算許容限界情報を有する条件に合致した場合に、警告を行う。
[5]細胞培養管理システムの動作
[5.1]細胞培養管理の動作(その1)
次に、図8を用いて本実施形態の細胞培養管理システムSにおいて実行される細胞培養管理の動作(その1)について説明する。なお、図8は、細胞培養管理システムSの管理サーバ装置30において実行される細胞培養管理の動作(その1)を示すフローチャートである。
本動作は、検出タイミング毎に実行される動作であり、培養装置10は電源が既に投入されて駆動され、かつ、全ての培養容器60において培養開始されているものとする。
また、本動作においては、培養装置10の管理の対象となっている培養容器60が既に履歴情報DB301、培養容器情報DB302及び条件情報DB303に登録されているもの(すなわち、容器IDが既に登録されているもの)とする。
そして、本動作の実行時には、培養装置10は、開閉扉13の開閉のタイミング、予め定められた時間経過毎(例えば10秒間隔毎)に到来するタイミング、又は、これらの双方のタイミングなどの検出タイミング毎に、当該培養装置内に収納されている培養容器60の容器ID及び開閉扉13の開閉状態を検出し、かつ、当該検出した容器ID及び開閉扉13の開閉状態を示す開閉状態情報を管理サーバ装置30に送信しているものとする。
まず、通信制御部310が、培養装置10によって検出タイミングにおいて検出された当該培養装置内に載置されている培養容器60の容器ID(すなわち、リスト情報)及び開閉状態情報を受信(取得)すると(ステップS101)、特定処理部322は、取得されたリスト情報(収納中識別情報)と、履歴情報DB301に記録されている各培養容器60の容器IDと、を照合して培養装置内に存在する培養容器60である収納中培養容器60と当該培養装置外に存在する取り出し中培養容器60とをそれぞれ特定し、各培養容器60の収納取り出し状態情報をそれぞれ特定する(ステップS103)。
次いで、特定処理部322は、タイマ360より現在時刻及び所定の基準時刻(開閉扉13が開状態になった時刻)からの経過時間などの時刻情報を取得する(ステップS104)。
次いで、特定処理部322は、培養装置内に存在していない培養容器60が当該培養装置10に再度収納されたか否かを検出する(ステップS105)。具体的には、特定処理部322は、前回の細胞培養管理の動作において取り出し中と判定した培養容器60であって、今回の細胞培養管理の動作のステップS103の処理において収納中培養容器60として特定された1以上の培養容器60の有無を検出する。このとき、特定処理部322は、再度収納された培養容器60があると検出した場合には、ステップS106の処理に移行し、再度収納された培養容器60がないと検出した場合には、ステップS111の処理に移行する。
次いで、特定処理部322は、再度収納された培養容器60があると検出された場合には、該当する培養容器60における履歴情報に基づいて、算出処理部323に、該当する培養容器60における一時取り出し時間及び積算取り出し時間を算出処理部323に実行させる(ステップS106)。
特に、算出処理部323は、該当する培養容器60における履歴情報に基づいて、以前に実行された細胞培養管理の動作において収納取り出し状態情報が収納中から取り出し中に切り替わったタイミングからステップS104において取得した現在時刻までの時間を一時取り出し時間として算出する。そして、算出処理部323は、培養容器情報DB302において該当する容器IDに基づいて登録された積算取り出し時間情報に当該算出した一時取り出し時間を加算して積算取り出し時間を算出(更新)する。
なお、特定処理部322は、このとき、再収納された培養容器60の容器IDに基づいて培養容器情報DB302を検索して使用禁止を示すフラグ情報の有無を検出し、当該フラグ情報が記録されている場合には、所定の警告を実行し、本動作を終了させてもよい。
次いで、警告処理部324は、培養装置10に再度収納された培養容器60の容器IDに基づいて、条件情報DB303を検索し、該当する条件情報を取得し、算出された一時取り出し時間及び積算取り出し時間が、当該取得した条件情報に合致するか否かを判定する(ステップS109)。
具体的には、警告処理部324は、算出された一時取り出し時間及び積算取り出し時間が一時取り出し許容限界情報若しくは積算許容限界情報を超えているか、又は、終了条件情報によって示される条件に合致しているか否かを判定する。
このとき、警告処理部324は、算出された一時取り出し時間若しくは積算取り出し時間が当該取得した条件情報に合致したと判定した場合、又は、終了条件情報によって示される条件に合致したと判定した場合には、管理者に対し、該当する容器IDを特定して警告を行う警告処理を実行し(ステップS110)、ステップS111の処理に移行させる。
また、警告処理部324は、算出された一時取り出し時間、若しくは、積算取り出し時間が当該取得したいずれの条件情報に合致しないと判定した場合、又は、終了条件情報によって示される条件に合致していないと判定した場合には、直接ステップS111の処理に移行させる。
特に、警告処理部324は、終了条件情報によって示される条件に合致していると判定した場合に、使用禁止を示すフラグ情報やその旨の通知など該当する培養容器60の使用禁止とするための処理を実行する。
なお、警告処理としては、警告処理部324は、表示部350への警告表示、図示しない拡声装置からの警報の鳴動制御、又は、作業者若しくは管理者における電子メールなどによる通知を行うための各種の処理を実行する。
次いで、登録管理部321は、時刻情報(検出タイミングにおける時刻情報)及び開閉扉13の開閉状態情報と、各容器IDに基づく特定された収納中培養容器60及び取り出し中培養容器60の収納取り出し状態情報と、を履歴情報として履歴情報DB301に登録するとともに、ステップS106の処理を実行している場合には、収納中培養容器60については算出された一時取り出し情報及び積算情報を、培養容器情報DB302に登録(更新)し(ステップS111)、本動作を終了させる。
[5.2]細胞培養管理の動作(その2)
次に、図9を用いて本実施形態の細胞培養管理システムSにおいて実行される細胞培養管理の動作(その2)について説明する。なお、図9は、細胞培養管理システムSの管理サーバ装置30において実行される細胞培養管理の動作を示すフローチャート(その2)である。
本動作は、上述の細胞培養管理の動作(その1)とは、ステップS105の処理の培養容器60の培養装置10への収納検出に基づいて、一時取り出し時間及び積算取り出し時間の算出などを実行する点に代えて、各培養容器60の培養装置10への未収納が検出された場合に、一時取り出し時間及び積算取り出し時間の算出などを実行する点に特徴があり、そのほかの処理は同一である。なお、同一の処理においては、同一の符号を付してある。
また、本動作は、上述と同様に、検出タイミング毎に実行される動作であり、培養装置10は電源が既に投入されて駆動され、かつ、全ての培養容器60において培養開始されているものとする。
そして、本動作においては、上述と同様に、培養装置10の管理の対象となっている培養容器60が既に履歴情報DB301、培養容器情報DB302及び条件情報DB303に登録されているもの(すなわち、容器IDが既に登録されているもの)とする。
さらに、本動作の実行時には、上述と同様に、培養装置10は、培養装置10における開閉扉13の開閉のタイミング、予め定められた時間経過毎(例えば10秒間隔毎)に到来するタイミング、又は、これらの双方のタイミングなどの検出タイミング毎に、当該培養装置内に収納されている培養容器60の容器ID及び開閉扉13の開閉状態を検出し、かつ、当該検出した容器ID及び開閉扉13の開閉状態を示す開閉状態情報を管理サーバ装置30に送信しているものとする。
まず、通信制御部310が、培養装置10によって検出タイミングにおいて検出された当該培養装置内に載置されている培養容器60の容器ID(すなわち、リスト情報)及び開閉状態情報を受信(取得)すると(ステップS101)、特定処理部322は、取得されたリスト情報(収納中識別情報)と、履歴情報DB301に記録されている各培養容器60の容器IDと、を照合して培養装置内に存在する培養容器60である収納中培養容器60と当該培養装置外に存在する取り出し中培養容器60とをそれぞれ特定し、各培養容器60の収納取り出し状態情報をそれぞれ特定する(ステップS103)。
次いで、特定処理部322は、タイマ360より現在時刻及び所定の基準時刻(開閉扉13が開状態になった時刻)からの経過時間などの時刻情報を取得する(ステップS104)。
次いで、特定処理部322は、培養装置内に存在していない培養容器60の有無を検出する(ステップS205)。具体的には、特定処理部322は、ステップS103の処理において取り出し中と判定した培養容器60であって、収納中培養容器60として特定された1以上の培養容器60(未収納の培養容器60)の有無を検出する。このとき、特定処理部322は、未収納の培養容器60があると検出した場合には、ステップS106の処理に移行し、未収納の培養容器60がないと検出した場合には、ステップS111の処理に移行する。
次いで、特定処理部322は、未収納の培養容器60があると検出した場合には、該当する培養容器60における履歴情報に基づいて、算出処理部323に、該当する培養容器60における一時取り出し時間及び積算取り出し時間を算出処理部323に実行させる(ステップS106)。
特に、算出処理部323は、前回の検出タイミングから今回の検出タイミングまで時間を算出するとともに、前回の検出タイミングにおいても未収納であることが検出されている場合には、当該前回の検出タイミングに算出した一時取り出し時間に当該算出した時間を加算して一時取り出し時間を算出する。そして、この場合には、算出処理部323は、培養容器情報DB302において該当する容器IDに基づいて登録された積算取り出し時間情報に当該算出した一時取り出し時間を加算して積算取り出し時間を算出(更新)する。
なお、特定処理部322は、このとき、未収納の培養容器60の容器IDに基づいて培養容器情報DB302を検索して使用禁止を示すフラグ情報の有無を検出し、当該フラグ情報が記録されている場合には、所定の警告を実行し、本動作を終了させてもよい。
次いで、警告処理部324は、未収納の容器IDに基づいて、条件情報DB303を検索して該当する条件情報を取得し、算出された一時取り出し時間及び積算取り出し時間が、当該取得した条件情報に合致するか否かを判定する(ステップS109)。
具体的には、警告処理部324は、算出された一時取り出し時間及び積算取り出し時間が一時取り出し許容限界情報若しくは積算許容限界情報を超えているか、又は、終了条件情報によって示される条件に合致しているか否かを判定する。
このとき、警告処理部324は、算出された一時取り出し時間若しくは積算取り出し時間が当該取得した条件情報に合致したと判定した場合、又は、終了条件情報によって示される条件に合致したと判定した場合には、管理者に対し、該当する容器IDを特定して警告を行う警告処理を実行し(ステップS110)、ステップS111の処理に移行させる。
また、警告処理部324は、算出された一時取り出し時間、若しくは、積算取り出し時間が当該取得したいずれの条件情報に合致しないと判定した場合、又は、終了条件情報によって示される条件に合致していないと判定した場合には、直接ステップS111の処理に移行させる。
特に、警告処理部324は、終了条件情報によって示される条件に合致していると判定した場合に、使用禁止を示すフラグ情報やその旨の通知など該当する培養容器60の使用禁止とするための処理を実行する。
なお、警告処理としては、警告処理部324は、表示部350への警告表示、図示しない拡声装置からの警報の鳴動制御、又は、作業者若しくは管理者における電子メールなどによる通知を行うための各種の処理を実行する。
次いで、登録管理部321は、時刻情報(検出タイミングにおける時刻情報)及び開閉扉13の開閉状態情報と、各容器IDに基づく特定された収納中培養容器60及び取り出し中培養容器60の収納取り出し状態情報と、を履歴情報として履歴情報DB301に登録するとともに、ステップS106の処理を実行している場合には、収納中培養容器60については算出された一時取り出し情報及び積算情報を、培養容器情報DB302に登録(更新)し(ステップS111)、本動作を終了させる。
[6]変形例
[6.1]変形例1
上記実施形態において、各培養容器60における履歴情報を管理サーバ装置30内の履歴情報DB301に登録しているが、管理サーバ装置30と連動し、履歴情報が登録される際などに、培養装置10に設けられたID登録検出部110を用いて該当する培養容器60に設けられた各ICタグ70に記憶するようにしてもよい。
この場合には、履歴情報のバックアップをすることができるので、不測の事態の際に履歴情報を保護し、各培養容器60及びそれに保持されている培養対象の管理を的確に行うことができる。
[6.2]変形例2
上記実施形態においては、算出した各培養容器60の一時取り出し時間及び積算取り出し時間を履歴情報として登録するようになっているが、当該履歴情報に基づいて、管理サーバ装置30、上記の培養装置10、培養容器60に対して所定の作業を行う作業場、顕微鏡などの各種装置、又は、その他の場所に設置された図示しない通信端末装置に設けられた液晶モニタなどのモニタに各培養容器60の状態を表示してもよい。
具体的には、図10に示すように、登録管理部321は、管理対象となっている培養容器60毎に、培養装置内に存在することを示す表示(培養装置内)、及び、培養装置外に取り出されていることを示す表示(取り出し中)と、一時取り出し時間及び積算取り出し時間とを、各種のモニタ(例えば、図10は、表示部350)に表示させる。
また、図10に例示する場合には、容器ID「003」の培養容器60が、一時的な取り出し中であって、一時取り出し時間「40秒」、積算取り出し時間「9分20秒」であることが示されている。
なお、登録管理部321は、取り出し中の表示については、例えば、開閉扉13が開状態に状態が遷移した場合であって培養装置内に存在しないことが検出され、かつ、当該開状態を維持した状態においてさらに培養装置内に存在しないことが検出されたことを示す「一時的取り出し中」の表示、及び、開閉扉13が開状態に状態が遷移した場合であって培養装置内に存在しないことが検出され、かつ、その後に開閉扉13が閉状態になった場合であっても、培養装置内に存在しないことが検出されたことを示す「完全な取り出し中」に分けて表示をさせてもよい。
この場合には、作業者及び管理者が容易に取り出し時間やその状態を認識することができるので、培養対象物における培養装置10から取り出された状況についても適切に管理することができる。
また、複数の培養装置10がある場合には、ステータスとして各培養装置10を特定する識別情報その他の情報を追記してもよい。
さらに、例えば、管理サーバ装置30の表示部350を含め各種のモニタは、本発明の表示手段を構成し、登録管理部321は、通信制御部310とともに、本発明の管理手段及び提供手段を構成する。
[6.3]変形例3
上記実施形態においては、算出した各培養容器60の一時取り出し時間及び積算取り出し時間を履歴情報として登録するようになっているが、管理サーバ装置30、上記の培養装置10、培養容器60に対して所定の作業を行う作業場、顕微鏡などの各種装置、又は、その他の場所に設置された図示しない通信端末装置に、上記のID登録検出部110と同様のリーダ・ライタ及び表示手段を設け、管理サーバ装置30のデータ処理部320と連動しつつ、各培養装置10のICタグ70から容器IDを取得させ、当該取得させた容器IDに基づいて該当する履歴情報や現状のステータスを表示させるようにしてもよい。
この場合には、作業者及び管理者が自主的に取り出し時間やその状態を認識することができるので、培養対象物における培養装置10から取り出された状況についても適切に管理することができる。また、上記実施形態の警告と連動させることによって、培養対象物に関する管理を適切に行うことができる。
[6.4]変形例4
上記実施形態においては、培養装置10及び管理サーバ装置30が同一敷地内で設置又は使用されてもよいし、それぞれが国外などの遠隔地に設置され、又は、遠隔地にて使用されて上述の各処理が実行されてもよい。
また、管理サーバ装置30は、ネットワーク20を介して接続されるデータベース300を用いて培地情報その他の情報の読み出し及び記録を行ってもよいし、一又は複数の装置によって形成されていてもよい。
[6.5]変形例5
上記実施形態の細胞培養管理システムSは、培養装置10及び管理サーバ装置30が別個独立に有しているが、培養装置10に管理サーバ装置30の機能が組み込まれていてもよい。
[6.6]変形例6
上記実施形態において、ID登録検出部110は、開閉センサ15からのセンサ出力の他は、管理サーバ装置30からの指示に基づいて培養装置内に載置された各培養容器60のICタグ70から容器IDを取得するようになっているが、培養装置10は、タイマを有し、所定のアプリケーションを実行することによって、予め定められた検出タイミングに、培養装置内に載置された各培養容器60のICタグ70から容器IDを取得するようにしてもよい。
以上、本実施形態の細胞培養管理システムSは、培養容器60が培養装置外に取り出されたタイミングや培養装置10に再度収納されたタイミングおける現在時刻、又は、当該培養容器60が培養装置外に取り出されたタイミングからの経過時間などを、培養容器60の容器IDとともに、履歴情報として、データベース300に登録することができるので、履歴情報を解析することによって一時取り出し時間及び積算取り出し時間を管理することができる。
したがって、本実施形態の細胞培養管理システムSは、培養対象物における培養装置10から取り出された状況についても適切に管理することができるので、培養の成否を左右する培養対象物が培養装置10外などの外部環境下にあることによる影響を十分に把握することができる。
S … 細胞培養管理システム
10 … 培養装置
20 … ネットワーク
30 … 管理サーバ装置
60 … 培養容器
70 … ICタグ
300 … データベース
301 … 履歴情報データベース
302 … 培養容器情報データベース
303 … 条件情報データベース
310 … 通信制御部
320 … データ処理部
321 … 登録管理部
322 … 特定処理部
323 … 算出処理部
324 … 警告処理部
340 … 表示制御部
350 … 表示部
360 … タイマ
370 … 操作部
390 … サーバ管理制御部

Claims (21)

  1. 培養装置内に収納された、培養対象物を保持する保持部材を管理する培養管理システムであって、
    予め定められたタイミングに、前記培養装置内に収納されている各保持部材に設けられた記憶媒体から、当該各保持部材を識別するための識別情報を、収納中識別情報として取得する取得手段と、
    前記培養装置の管理対象の保持部材に付与された予め登録されている前記識別情報を示す管理中識別情報と、前記取得された収納中識別情報と、に基づいて、前記培養装置から取り出されている管理対象の保持部材、及び、当該培養装置に収納されている保持部材の少なくともいずれか一方の保持部材を特定する特定手段と、
    前記特定された保持部材の識別情報と、前記予め定められたタイミングの現在時刻を示す現在時刻情報及び予め定められた時刻から前記予め定められたタイミングまでの時間経過を示す時間経過情報の少なくともいずれか一方の時刻情報と、を履歴情報としてデータベースに登録する登録手段と、
    を備えることを特徴とする培養管理システム。
  2. 請求項1に記載の培養管理システムにおいて、
    前記培養装置の開閉状態の状態遷移を検知する状態検知手段を更に備え、
    前記予め定められたタイミングには、前記検知された培養装置の開閉部の開閉に基づくタイミングを含む、培養管理システム。
  3. 請求項2に記載の培養管理システムにおいて、
    前記予め定められたタイミングが、前記培養装置における開閉部の開状態と閉状態とで異なる、培養管理システム。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の培養管理システムにおいて、
    前記予め定められたタイミングには、予め定められた時間経過毎に到来するタイミングを含む、培養管理システム。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の培養管理システムにおいて、
    前記履歴情報に基づいて、予め定められた基準タイミングから各保持部材における前記培養装置外に存在した時間を積算し、装置外存在時間として算出する算出手段を更に備える、培養管理システム。
  6. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の培養管理システムにおいて、
    前記履歴情報に基づいて、前記培養装置外に取り出されたタイミングから連続して当該培養装置外に存在している時間を、該当する保持部材における前記培養装置外に存在した際の装置外存在時間として、算出する算出手段と、
    を更に備える、培養管理システム。
  7. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の培養管理システムにおいて、
    前記培養装置内に存在しない保持部材が前記培養装置に再度収納されたことを検出する収納検出手段と、
    前記履歴情報に基づいて、前記培養装置外に取り出されたタイミングから前記再度収納されたタイミングまでの時間を、該当する保持部材における前記培養装置外に存在した際の装置外存在時間として、算出する算出手段と、
    を更に備える、培養管理システム。
  8. 請求項5〜7のいずれか1項に記載の培養管理システムにおいて、
    前記算出手段によって算出された装置外存在時間が予め定められた条件を具備するか否かを判定し、当該条件を具備すると判定した場合に警告を行う警告手段を更に備える、培養管理システム。
  9. 請求項8に記載の培養管理システムにおいて、
    前記データベースには、前記識別情報に対応付けて、前記予め定められた条件を示す情報が条件情報として設定されており、
    前記取得手段が、前記取得した収納中識別情報に一致する前記識別情報を前記データベースから検索し、当該収納中識別情報に一致する識別情報に対応付けて記憶されている条件情報を取得し、
    前記警告手段が、前記算出手段によって算出された装置外存在時間が前記取得された条件情報における条件を具備するか否かを判定し、当該条件を具備すると判定した場合に警告を行う、培養管理システム。
  10. 請求項8に記載の培養管理システムにおいて、
    前記記憶媒体には、前記識別情報とともに前記予め定められた条件を示す情報が条件情報として記憶されており、
    前記取得手段が、前記取得した収納中識別情報とともに条件情報を取得し、
    前記警告手段が、前記算出手段によって算出された装置外存在時間が前記取得された条件情報における条件を具備するか否かを判定し、当該条件を具備すると判定した場合に警告を行う、培養管理システム。
  11. 請求項9又は10に記載の培養管理システムにおいて、
    前記予め定められた条件が、
    (1)前記保持部材の種別毎、
    (2)前記保持部材に保持される培養対象物の種別毎、
    (3)前記培養対象物に対して実行される作業の種別毎、
    (4)前記培養対象物に対する作業を実施する作業者の種別毎、又は、
    (5)上記の2以上の種別毎に設定されている、培養管理システム。
  12. 請求項11に記載の培養管理システムにおいて、
    一の保持部材について2以上の前記予め定められた条件が設定されている場合に、
    前記警告手段が、少なくとも1の前記予め定められた条件を具備すると判定した場合に前記警告を行う、培養管理システム。
  13. 請求項8〜12のいずれか1項に記載の培養管理システムにおいて、
    前記警告には、該当する保持部材の使用禁止とするための処理が含まれる、培養管理システム。
  14. 請求項1〜13のいずれか1項に記載の培養管理システムにおいて、
    前記保持手段に関する情報を表示手段に表示させる制御手段を更に備え、
    前記表示手段に表示させる情報には、前記保持部材について、
    (1)前記培養装置内に存在しているか否かを示す状態の情報、
    (2)前記培養装置外に存在している場合に当該培養装置から取り出されたタイミングからの経過時間の情報、
    (3)予め定められた基準タイミングから前記培養装置外に存在した際の積算された時間を示す積算時間の情報、又は、
    (4)上記2以上の情報を含む、培養管理システム。
  15. 請求項1〜14のいずれか1項に記載の培養管理システムにおいて、
    ネットワークを介して接続された通信装置から前記識別情報に基づく情報の取得要求があった場合に、前記データベースに当該識別情報に対応付けて登録されている履歴情報を該当する通信装置に提供する提供手段を更に備える、培養管理システム。
  16. 請求項1〜15のいずれか1項に記載の培養管理システムにおいて、
    前記データベースに前記識別情報に対応付けて登録された情報を、該当する識別情報を有する保持部材に設けられた記憶媒体へ記録を制御する記録制御手段を更に備える、培養管理システム。
  17. コンピュータによって、培養装置内に収納された、培養対象物を保持する保持部材を管理するプログラムであって、
    前記コンピュータを、
    予め定められたタイミングに、前記培養装置内に収納されている各保持部材に設けられた記憶媒体から、当該各保持部材を識別するための識別情報を、収納中識別情報として取得する取得手段、
    前記培養装置の管理対象の保持部材に付与された予め登録されている前記識別情報を示す管理中識別情報と、前記取得された収納中識別情報と、に基づいて、前記培養装置から取り出されている管理対象の保持部材、及び、当該培養装置に収納されている保持部材の少なくともいずれか一方の保持部材を特定する特定手段、及び、
    前記特定された保持部材の識別情報と、前記予め定められたタイミングの現在時刻を示す現在時刻情報及び予め定められた時刻から前記予め定められたタイミングまでの時間経過を示す時間経過情報の少なくともいずれか一方の時刻情報と、を履歴情報としてデータベースに登録する登録手段、
    として機能させることを特徴とするプログラム。
  18. 培養装置内に収納された、培養対象物を保持する保持部材を管理する培養管理方法であって、
    予め定められたタイミングに、前記培養装置内に収納されている各保持部材に設けられた記憶媒体から、当該各保持部材を識別するための識別情報を、収納中識別情報として取得するステップと、
    前記培養装置の管理対象の保持部材に付与された予め登録されている前記識別情報を示す管理中識別情報と、前記取得された収納中識別情報と、に基づいて、前記培養装置から取り出されている管理対象の保持部材、及び、当該培養装置に収納されている保持部材の少なくともいずれか一方の保持部材を特定するステップと、
    前記特定された保持部材の識別情報と、前記予め定められたタイミングの現在時刻を示す現在時刻情報及び予め定められた時刻から前記予め定められたタイミングまでの時間経過を示す時間経過情報の少なくともいずれか一方の時刻情報と、を履歴情報としてデータベースに登録するステップと、
    を含むことを特徴とする培養管理方法。
  19. 培養装置と、
    前記培養装置内に収納された、培養対象物を保持する保持部材を管理する管理装置と、 を備え、
    前記管理装置が、
    予め定められたタイミングに、前記培養装置内に収納されている各保持部材に設けられた記憶媒体から、当該各保持部材を識別するための識別情報を、収納中識別情報として取得する取得手段と、
    前記培養装置の管理対象の保持部材に付与された予め登録されている前記識別情報を示す管理中識別情報と、前記取得された収納中識別情報と、に基づいて、前記培養装置から取り出されている管理対象の保持部材、及び、当該培養装置に収納されている保持部材の少なくともいずれか一方の保持部材を特定する特定手段と、
    前記特定された保持部材の識別情報と、前記予め定められたタイミングの現在時刻を示す現在時刻情報及び予め定められた時刻から前記予め定められたタイミングまでの時間経過を示す時間経過情報の少なくともいずれか一方の時刻情報と、を履歴情報としてデータベースに登録する登録手段と、
    を有することを特徴とする培養システム。
  20. 培養装置内における収納管理が実行される保持部材であって、
    培養対象物を保持する保持部と、
    前記収納管理を行う保持部材としてデータベースに予め登録された識別情報と照合される情報であって、前記培養装置内に存在するか否かを判定し、当該培養装置外にあるか又は当該培養装置内に収納されているかを特定するために用いるための各保持部材の固有の識別情報が記憶された記憶媒体と、
    を備えることを特徴とする保持部材。
  21. 請求項20記載の保持部材において、
    前記記憶媒体には、前記保持部材を管理するために前記識別情報に対応付けて前記データベースに記録される情報が前記識別情報に対応付けて登録された情報が記憶される、保持部材。
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