本実施の一形態を図面に基づいて説明する。
図1は、実施形態に係る電子レシートシステム1の全体構成を示す図である。図1に示すように、電子レシートシステム1は、POS端末10と、電子レシートサーバ20と、管理サーバ30と、プロモーションサーバ40と、情報提供サーバ50と、利用者端末60とを有する。ここで、電子レシートシステム1を構成する各装置は、無線又は有線によりインターネット等のネットワークNに接続される。
以下、電子レシートシステム1を構成する各装置について説明する。
[POS端末]
まず、POS端末10について説明する。POS端末10は、商品販売データ処理を実行する商品販売データ処理装置である。POS端末10は、例えば、スーパーマーケットやコンビニエンスストア等の店舗SPに設けられる。
図2は、POS端末10の構成の一例を示すブロック図である。図2に示すように、POS端末10は、CPU(Central Processing Unit)11と、ROM(Read Only Memory)12と、RAM(Random Access Memory)13と、通信I/F14と、操作部15と、表示部16と、プリンタ17と、コードスキャナ18と、IDスキャナ19とを備える。また、POS端末10は、RTC(Real Time Clock)等の計時装置を備える(図示せず)。
ROM12は、CPU11が実行する各種プログラムや各種データを記憶する。RAM13は、CPU11が各種プログラムを実行する際に、一時的にデータやプログラムを記憶する。CPU11は、ROM12に格納された各種プログラムをRAM13に展開して実行することにより、会員ID取得部111、販売登録部112、電子レシート送信部113等の機能部を実現させる。なお、機能部の詳細については後述する。
通信I/F14は、ネットワークNに接続可能な通信インタフェースである。POS端末10は、通信I/F14を介して、ネットワークNに接続された装置と通信を行うことが可能である。
操作部15は、キーボードやポインティングデバイス等の入力装置である。係るキーボードは、数字や算術演算子等のテンキーや、一取引の完了を支持するための締めキー等を含む。操作部15は、オペレータの操作を受け付け、その操作内容をCPU11に出力する。
表示部16は、LCD(Liquid Crystal Display)等の表示デバイスである。表示部16は、CPU11の制御の下、取引内容等の各種情報を表示する。なお、表示部16は、オペレータ用の表示デバイスの他、客用の表示デバイスを備えてもよい。また、表示部16をタッチパネル構成としてもよい。この場合、タッチパネルは、操作部15として機能する。
プリンタ17は、レシート用紙等の用紙に印字を行う印字装置である。プリンタ17は、CPU11の制御の下、一取引の取引内容を用紙に印字する。
コードスキャナ18は、バーコード等のコードシンボルを読み取る読取装置である。コードスキャナ18は、商品に付されたコードシンボルを読み取り、そのコードシンボルに含まれた商品IDをCPU11に出力する。ここで、商品IDは、例えばJANコード等の各商品を識別するための商品識別子である。
IDスキャナ19は、消費者である客(会員)に割り振られた会員IDを読み取る読取装置である。ここで、会員IDは、本システムに対し、会員登録を行った客(会員)に付与される固有の識別子である。係る会員IDは、会員が所持する、磁気カードやICカード、利用者端末60等の記憶媒体に保持される。
IDスキャナ19は、客が提示する記憶媒体から会員IDを読み取り、その会員IDをCPU11に出力する。なお、会員IDの読み取り方法は特に問わないものとする。例えば、会員IDが磁気カードに保持される場合には、磁気カードリーダをIDスキャナ19として用いるものとする。また、会員IDがICカードに保持される場合には、ICカードリーダをIDスキャナ19として用いるものとする。また、会員IDが利用者端末60に保持される場合には、NFC(Near Field Communication)等の通信方式により利用者端末60と通信可能な通信装置をIDスキャナ19として用いるものとする。なお、紙媒体や利用者端末60の表示画面において、会員IDがコードシンボルで表される場合には、コードスキャナ18をIDスキャナ19として用いてもよい。
POS端末10は、客が購入した商品の販売登録を行う。また、POS端末10は、一取引分の販売登録に係る商品の取引内容を含んだ電子レシート情報を、客の会員IDとともに電子レシートサーバ20に送信する。電子レシート情報には、購入された商品の商品ID、購入日時、購入場所(店舗)等が含まれる。また、POS端末10は、客からの要請等に応じて、一取引分の販売登録に係る商品の内訳等をプリンタ17から出力する。
[電子レシートサーバ]
次に、電子レシートサーバ20について説明する。電子レシートサーバ20は、店舗SPを運営する企業毎に設けられる。電子レシートサーバ20は、企業毎の電子レシート情報を管理する企業用のレシート管理サーバとして機能する。なお、電子レシートサーバ20として、店舗を運営する各企業の売上管理、売上分析、在庫管理などの機能を持つPOSシステムの本部サーバを適用してもよい。
図3は、電子レシートサーバ20の構成の一例を示すブロック図である。図3に示すように、電子レシートサーバ20は、CPU21と、ROM22と、RAM23と、通信I/F24と、操作部25と、表示部26と、記憶部27とを備える。また、電子レシートサーバ20は、RTC等の計時装置を備える(図示せず)。
ROM22は、CPU21が実行する各種プログラムや各種データを記憶する。RAM23は、CPU21が各種プログラムを実行する際に、一時的にデータやプログラムを記憶する。CPU21は、ROM22や後述する記憶部27に格納された各種プログラムをRAM23に展開して実行することにより、電子レシート転送部211等の機能部を実現させる。なお、機能部の詳細については後述する。
通信I/F24は、ネットワークNに接続可能な通信インタフェースである。電子レシートサーバ20は、通信I/F24を介して、ネットワークNに接続された装置と通信を行うことが可能である。操作部25は、キーボードやポインティングデバイス等の入力装置である。操作部25は、オペレータの操作を受け付け、その操作内容をCPU21に出力する。表示部26は、LCD等の表示デバイスである。表示部26は、CPU21の制御の下、各種の情報を表示する。
記憶部27は、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等の記憶装置である。記憶部27は、CPU21が実行する各種プログラムや各種データを記憶する。
電子レシートサーバ20は、自装置が管轄する店舗SPのPOS端末10から送信された電子レシート情報及び会員IDを、管理サーバ30に転送する。
[管理サーバ]
次に、管理サーバ30について説明する。管理サーバ30は、店舗を運営する各企業の電子レシート情報を一括して管理するサーバ装置である。管理サーバ30は、例えば、電子レシートサーバ20で電子レシート情報を管理する企業以外の第三者機関によって管理される。なお、管理サーバ30に限らず、電子レシートサーバ20についても第三者機関等が管理する形態としてもよい。
図4は、管理サーバ30の構成の一例を示すブロック図である。図4に示すように、管理サーバ30は、CPU31と、ROM32と、RAM33と、通信I/F34と、操作部35と、表示部36と、記憶部37とを備える。また、管理サーバ30は、RTC等の計時装置を備える(図示せず)。
ROM32は、CPU31が実行する各種プログラムや各種データを記憶する。RAM33は、CPU31が各種プログラムを実行する際に、一時的にデータやプログラムを記憶する。CPU31は、ROM32や後述する記憶部37に格納された各種プログラムをRAM33に展開して実行することにより、第1登録部311、第2登録部312、第3登録部313、電子レシート提供部314、条件判定部315、報酬付与部316等の機能部を実現させる。なお、機能部の詳細については後述する。
通信I/F34は、ネットワークNに接続可能な通信インタフェースである。管理サーバ30は、通信I/F34を介して、ネットワークNに接続された装置と通信を行うことが可能である。操作部35は、キーボードやポインティングデバイス等の入力装置である。操作部35は、オペレータの操作を受け付け、その操作内容をCPU31に出力する。表示部36は、LCD等の表示デバイスである。表示部36は、CPU31の制御の下、各種の情報を表示する。
記憶部37は、HDDやSSD等の記憶装置である。記憶部37は、CPU31が実行する各種プログラムや各種データを記憶する。また、記憶部37は、本システムに係る各種データを格納するためのテーブル(データベース)を記憶する。係るテーブルとしては、会員テーブル371、購入履歴テーブル372、販促設定テーブル373及び販促履歴テーブル374等が挙げられる。
会員テーブル371は、会員登録を行った客(会員)に関する情報(会員情報)を管理するためのデータテーブルである。図5は、会員テーブル371のデータ構成の一例を示す図である。図5に示すように、会員テーブル371は、会員ID、氏名、住所、送信先アドレス、外部ID識別子、外部ID等を格納するための欄を有する。
ここで、会員IDには、会員登録時に割り当てられた固有の文字列や数値等が格納される。氏名及び住所には、会員登録時に会員が入力した氏名及び住所が格納される。送信先アドレスには、電子レシートや後述する報酬情報の送信先となる利用者端末60のアドレス情報が格納される。アドレス情報は、例えば、電子メールアドレスや、電話番号(ショートメッセージサービス)等を用いることができる。
外部ID種別には、会員が保持する会員ID以外の識別子(以下、外部IDという)の種別が格納される。外部ID種別としては、例えば、会員が所持する利用者端末60のMACアドレス(MAC)やUUID(Universally Unique IDentifier)等が格納される。また、例えば、会員の利用者端末60にインストールされた、ゲーム等のアプリケーションプログラム(以下、アプリという)を識別するアプリ名等のアプリIDが格納される。
外部IDには、外部ID種別での識別子となる外部IDが格納される。外部ID種別がMACアドレスやUUID等の場合、対応する数値や文字列が格納される。また、例えば、外部ID種別がアプリIDの場合、そのアプリ内で他のユーザと識別するために割り当てられたユーザID等が格納される。
上記した会員情報のうち、会員IDは、会員登録時等に登録されるものである。また、氏名、住所、送信先アドレス、外部ID識別子及び外部IDは、会員登録時等に登録されてもよいし、会員登録後に登録されてもよい。外部ID識別子及び外部IDの登録方法については、種々の登録方法を採用することが可能である。例えば、情報提供サーバ50や利用者端末60から送信される後述する販促履歴情報等に、会員IDと外部ID(外部ID識別子)とが含まれる場合がある。このような場合、管理サーバ30は、該当する会員IDに対応付けて当該会員IDとともに受信した外部ID(外部ID識別子)を会員テーブル371に登録する。
なお、会員テーブル371のデータ構成は、図5の例に限らないものとする。また、氏名、住所、送信先アドレス、外部ID識別子及び外部IDの欄のうち、何れか又は全ての欄を空欄とする会員が存在してもよい。
購入履歴テーブル372は、電子レシート情報を管理するためのデータテーブルである。図6は、購入履歴テーブル372のデータ構成の一例を示す図である。図6に示すように、購入履歴テーブル372は、電子レシート情報に含まれた購入日時、会員ID、商品ID、購入場所等を格納するための欄を有する。ここで、購入場所には、例えば、販売登録が行われた店舗SPを識別するための店舗IDが格納される。
管理サーバ30は、電子レシートサーバ20から電子レシート情報と会員IDとを受信すると、これらの情報を、購入履歴テーブル372に登録する。なお、本実施形態では、電子レシートサーバ20を経由して電子レシート情報を受信する形態としたが、POS端末10の各々から直接受信する形態としてもよい。
また、管理サーバ30は、客からの要求等に応じて、その客の会員IDに対応付けられた電子レシート情報を、当該会員IDの送信先アドレス宛に提供する。
販促設定テーブル373は、販売促進(販促)に関する設定情報(販促設定情報)を管理するためのデータテーブルである。図7は、販促設定テーブル373のデータ構成の一例を示す図である。図7に示すように、販促設定テーブル373は、販促ID、対象商品、対象地域、対象期間、対象アプリ、報酬内容等を格納するための欄を有する。
販促IDには、各販促を識別するための文字列や数値が格納される。対象商品には、販促の対象となる商品の商品IDが格納される。対象地域には、販促を行う地域や店舗(店舗ID)が格納される。対象期間には、販促を行う期間が格納される。対象アプリには、販促の媒体となるアプリを識別するアプリIDが格納される。報酬内容には、対象期間内に対象商品を購入等した客や対象地域の店舗を利用した客に提供する報酬内容が格納される。ここで、報酬内容としては、例えば、対象アプリで示されたアプリ内で使用する仮想通貨や仮想アイテム等の仮想物が挙げられる。
なお、上述した販促設定情報のうち、対象商品、対象地域及び対象期間は、報酬(報酬内容)を付与する上での付与条件として用いられる。また、対象商品を空欄とし、対象地域を特定の店舗とすることで、当該店舗を販促対象(対象店舗)とする形態としてもよい。
管理サーバ30は、後述するプロモーションサーバ40から上記した販促設定情報を受信すると、当該販促設定情報に含まれる種々の情報を、販促設定テーブル373に登録する。
販促履歴テーブル374は、後述する販促情報を取得した客に関する情報(販促履歴情報)を管理するためのデータテーブルである。図8は、販促履歴テーブル374のデータ構成の一例を示す図である。図8に示すように、販促履歴テーブル374は、販促日時、販促ID、会員ID等を格納するための欄を有する。
ここで、販促日時には、客が販促情報を取得した日時が格納される。販促IDには、客が取得した販促情報に対応する販促IDが格納される。会員IDには、販促情報を取得した客の会員IDが格納される。
管理サーバ30は、後述する情報提供サーバ50や利用者端末60から上記した販促履歴情報を受信すると、その販促履歴情報に含まれる種々の情報を、販促履歴テーブル374に登録する。
なお、本実施形態の構成では、送信された販促履歴情報に会員IDが含まれず、その代わりに外部ID及び外部ID識別子が含まれるような場合が想定される。この場合、管理サーバ30(CPU31)は、会員テーブル371を参照し、該当する外部IDに対応する会員IDに置き換えて、販促履歴テーブル374に登録を行う。該当する外部IDが会員テーブル371に存在しない場合には、会員ID欄を空欄とし、販促履歴テーブル374に登録を行うものとする。
このように、管理サーバ30(CPU31)は、同一の客について複数の識別子(会員ID、外部ID)が会員テーブル371に登録されている場合に、各テーブルに異なる識別子で登録された同一の客に係るレコードを関連付ける管理手段として機能する。これにより、客(会員)は、自身が有する複数の識別子(会員ID、外部ID)の何れかを用いて本システムを利用することができるため、利用機会を拡大することができる。
また、管理サーバ30は、上記の各テーブルに格納された情報に基づき、販促情報を取得した客が付与条件を充足したことを確認すると、報酬内容に定められた報酬を付与する。
[プロモーションサーバ]
次に、プロモーションサーバ40について説明する。プロモーションサーバ40は、広告等の販促を管理するサーバ装置である。プロモーションサーバ40は、例えば、商品を製造・販売する企業や、広告等を制作する広告代理店によって管理される。
図9は、プロモーションサーバ40の構成の一例を示すブロック図である。図9に示すように、プロモーションサーバ40は、CPU41と、ROM42と、RAM43と、通信I/F44と、操作部45と、表示部46と、記憶部47とを備える。また、プロモーションサーバ40は、RTC等の計時装置を備える(図示せず)。
ROM42は、CPU41が実行する各種プログラムや各種データを記憶する。RAM43は、CPU41が各種プログラムを実行する際に、一時的にデータやプログラムを記憶する。CPU41は、ROM42や後述する記憶部47に格納された各種プログラムをRAM43に展開して実行することにより、コンテンツ送信部411等の機能部を実現させる。なお、機能部の詳細については後述する。
通信I/F44は、ネットワークNに接続可能な通信インタフェースである。プロモーションサーバ40は、通信I/F44を介して、ネットワークNに接続された装置と通信を行うことが可能である。操作部45は、キーボードやポインティングデバイス等の入力装置である。操作部45は、オペレータの操作を受け付け、その操作内容をCPU41に出力する。表示部46は、LCD等の表示デバイスである。表示部46は、CPU41の制御の下、各種の情報を表示する。
記憶部47は、HDDやSSD等の記憶装置である。記憶部47は、CPU41が実行する各種プログラムや各種データを記憶する。また、記憶部47は、販促情報と販促設定情報とを記憶する(図示せず)。
ここで、販促情報、特定の商品や店舗等を販促するための広告等の情報である。具体的に、販促情報は、特定の商品(対象商品)や特定の店舗(対象店舗)等の販促対象を宣伝広告するコンテンツを含む。また、販促情報は、当該販促情報の媒体となるアプリに付与する報酬の報酬内容と、当該報酬を付与するための付与条件とを示したコンテンツを含む。係るコンテンツは、文字データや画像(静止画、動画)等で表すことができる。また、販促情報は、自己の販促情報に割り当てられた固有の販促IDを含む。
販促設定情報は、販促情報を提供する際の条件等を定めた設定情報である。具体的に、販促設定情報は、図7で説明したように、販促ID、対象商品、対象地域、対象期間、対象アプリ及び報酬内容等の情報を有する。なお、対応する販促情報と販促設定情報とには、同一の販促IDが割り当てられるものとする。
プロモーションサーバ40は、販促情報と販促設定情報との組を情報提供サーバ50に送信する。また、プロモーションサーバ40は、販促設定情報を管理サーバ30に送信する。
[情報提供サーバ]
次に、情報提供サーバ50について説明する。情報提供サーバ50は、ネットワークNを介して利用者端末60に販促情報を提供(配信)するサーバ装置である。
図10は、情報提供サーバ50の構成の一例を示すブロック図である。図10に示すように、情報提供サーバ50は、CPU51と、ROM52と、RAM53と、通信I/F54と、操作部55と、表示部56と、記憶部57とを備える。また、情報提供サーバ50は、RTC等の計時装置を備える(図示せず)。
ROM52は、CPU51が実行する各種プログラムや各種データを記憶する。RAM53は、CPU51が各種プログラムを実行する際に、一時的にデータやプログラムを記憶する。CPU51は、ROM52や後述する記憶部57に格納された各種プログラムをRAM53に展開して実行することにより、コンテンツ受信部511及び販促提供部512等の機能部を実現させる。なお、機能部の詳細については後述する。
通信I/F54は、ネットワークNに接続可能な通信インタフェースである。情報提供サーバ50は、通信I/F54を介して、ネットワークNに接続された装置と通信を行うことが可能である。操作部55は、キーボードやポインティングデバイス等の入力装置である。操作部55は、オペレータの操作を受け付け、その操作内容をCPU51に出力する。表示部56は、LCD等の表示デバイスである。表示部56は、CPU51の制御の下、各種の情報を表示する。
記憶部57は、HDDやSSD等の記憶装置である。記憶部57は、CPU51が実行する各種プログラムや各種データを記憶する。また、記憶部57は、プロモーションサーバ40から送信された販促情報及び販促設定情報を記憶する。
情報提供サーバ50は、プロモーションサーバ40から販促情報及び販促設定情報を受信する。また、情報提供サーバ50は、販促設定情報に基づき、当該販促設定情報と同一の販促IDが付された販促情報を利用者端末60に提供する。
[利用者端末]
次に、利用者端末60について説明する。利用者端末60は、電子レシートシステム1を利用する客が所持する端末装置である。なお、本実施形態では、利用者端末60として、スマートフォン等の携帯型コンピュータを用いた例について説明するが、これに限らず、PC(Personal Computer)等の据置型コンピュータとしてもよい。
図11は、利用者端末60の構成の一例を示すブロック図である。図11に示すように、利用者端末60は、CPU61と、ROM62と、RAM63と、通信I/F64と、操作部65と、表示部66と、記憶部67とを備える。また、利用者端末60は、RTC等の計時装置を備える(図示せず)。
ROM62は、CPU61が実行する各種プログラムや各種データを記憶する。RAM63は、CPU61が各種プログラムを実行する際に、一時的にデータやプログラムを記憶する。CPU61は、ROM62や後述する記憶部67に格納された各種プログラムをRAM63に展開して実行することにより、販促受信部611、販促履歴送信部613、会員ID出力部614、電子レシート受信部615、電子レシート出力部616等の機能部を実現させる。なお、機能部の詳細については後述する。
通信I/F64は、ネットワークNに接続可能な通信インタフェースである。利用者端末60は、通信I/F64を介して、ネットワークNに接続された装置と通信を行うことが可能である。なお、NFC等の近距離通信が可能な通信インタフェースを、通信I/F64として備えてもよい。
操作部65は、キーボードやポインティングデバイス等の入力装置である。操作部65は、オペレータの操作を受け付け、その操作内容をCPU61に出力する。表示部66は、LCD等の表示デバイスである。表示部66は、CPU61の制御の下、各種の情報を表示する。
記憶部67は、HDDやSSD等の記憶装置である。記憶部67は、CPU61が実行する各種プログラムや各種データを記憶する。例えば、記憶部67は、利用者端末60上で動作するゲーム等のアプリを記憶する。また、記憶部67は、会員IDや外部ID等を記憶する。
利用者端末60は、操作部65を介した指示等に応じて、記憶部67に記憶されたアプリを起動することで、当該アプリに係る各種画面を表示部66に表示する。また、利用者端末60は、起動したアプリに対して提供される販促情報を情報提供サーバ50から取得し、当該アプリの所定領域に表示する。そして、利用者端末60は、販促情報に対する所定操作を受け付けると、その旨を示す販促履歴情報を管理サーバ30に送信する。係る販促履歴情報には、販促情報を取得した日時(販促日時)や販促情報に含まれた販促IDの他、会員IDや外部ID(外部ID識別子)等が含まれる。なお、販促履歴情報は、情報提供サーバ50を介して管理サーバ30に送信する形態としてもよい。
また、利用者端末60は、POS端末10のIDスキャナ19との間で近接通信を行い、会員ID等の情報をPOS端末10に送信する。なお、利用者端末60が、電子決済可能な電子決済情報を保持する場合には、当該電子決済情報をPOS端末10に送信してもよい。
また、利用者端末60は、管理サーバ30から電子レシート情報を取得し、表示部66等に出力を行う。
次に、上述した各装置の機能構成について説明する。
[販促系]
まず、販促情報の提供と販促履歴情報の収集とに係る販促系の機能構成について説明する。図12は、電子レシートシステム1の販促系に係る機能構成の一例を示す図である。
図12に示すように、プロモーションサーバ40は、販促系の機能部として、コンテンツ送信部411を備える。また、情報提供サーバ50は、販促系の機能部として、コンテンツ受信部511と、販促提供部512とを備える。また、利用者端末60は、販促系の機能部として、販促受信部611と、販促表示部612と、販促履歴送信部613とを備える。また、管理サーバ30は、販促系の機能部として、第1登録部311と、第2登録部312とを備える。
プロモーションサーバ40のコンテンツ送信部411は、同一の販促IDが付された販促情報及び販促設定情報を記憶部47から読み出し、情報提供サーバ50に送信する。また、コンテンツ送信部411は、記憶部47から読み出した販促設定情報を、管理サーバ30に送信する。
ここで、プロモーションサーバ40が、販促情報及び販促設定情報を送信するタイミングは特に問わないものとする。例えば、記憶部47に販促情報及び販促設定情報が記憶されたタイミングで送信する形態としてもよいし、予め定められたタイミングで送信する形態としてもよい。また、操作部45を介したオペレータの操作に応じて送信する形態としてもよい。なお、管理サーバ30及び情報提供サーバ50への送信は、同時に行ってもよいし、異なるタイミングで行ってもよい。
管理サーバ30の第1登録部311は、プロモーションサーバ40から送信された販促設定情報を受信する。また、第1登録部311は、受信した販促設定情報に含まれる各種情報を、販促設定テーブル373の該当する欄に登録する(図7参照)。
情報提供サーバ50のコンテンツ受信部511は、プロモーションサーバ40から送信された販促情報及び販促設定情報を受信する。また、コンテンツ受信部511は、受信した販促情報及び販促設定情報を記憶部57に記憶する。
情報提供サーバ50の販促提供部512は、販促設定情報に基づき、当該販促設定情報と同一の販促IDが付された販促情報を、利用者端末60上のアプリに提供する。具体的に、販促提供部512は、販促設定情報に設定されたアプリIDのアプリに対し、当該アプリIDに対応付けられた販促IDの販促情報を提供する。また、販促設定情報に設定された他の条件に基づき、販促情報を提供する対象を制限してもよい。例えば、販促設定情報に特定の期間(対象期間)が定められているような場合、販促提供部512は、この対象期間に基づき販促情報を提供する期間を制限する。
ここで、販促情報の提供方法は特に問わないものとする。例えば、利用者端末60からアプリIDが通知されるのに応じて、当該アプリIDに対応する販促情報を提供するプル型の提供方法であってもよい。また、所定のタイミングで、情報提供サーバ50から利用者端末60に販促情報を提供するプッシュ型の提供方法であってもよい。なお、後者の提供方法の場合、情報提供サーバ50は、利用者端末60との交信により、当該利用者端末60で実行中或いは利用者端末60に保持されたアプリIDを取得するものとする。
また、販促提供部512が提供する販促情報には、利用者端末60に所定動作を行わせるための付加情報が付加される。付加情報は、例えば、利用者端末60から所有者(客)の識別子を取得させるための第1情報と、管理サーバ30宛に販促履歴情報を送信させるための第2情報とを含む。なお、第1情報及び第2情報の実現方法は特に問わず、公知・公用の技術を用いることができる。
第1情報は、例えば、利用者端末60に保持された会員IDや外部ID等を自動で取得させるためのスクリプト等であってもよい。また、第1情報は、会員IDや外部ID等を客に入力させるための入力フォーム等であってもよい。取得の対象となる識別子は、上記した会員IDの他、MACアドレスやUUID、販促情報が提供されたアプリのアプリID及びユーザID等の外部ID(外部ID種別)である。また、会員IDや外部IDを取得する際には、その旨を客に確認し、許諾が得られた場合に取得する構成としてもよい。なお、会員IDや外部IDの取得について許諾を指示する設定が予め行われている場合には、客への確認は行わずに、自動で取得を行うものとする。
第2情報は、例えば、販促履歴情報の送信を自動で行わせるためのスクリプト等であってもよい。また、第2情報は、販促履歴情報の送信を客に行わせるための送信フォーム等であってもよい。また、販促履歴情報を送信する際には、その旨を客に確認し、許諾が得られた場合に送信する構成としてもよい。なお、販促履歴情報の送信について許諾を指示する設定が予め行われている場合には、客への確認は行わずに、自動で送信を行うものとする。
この第2情報により、販促情報を取得した利用者端末60は、その旨を示す販促履歴情報を管理サーバ30に送信する。なお、情報提供サーバ50が、利用者端末60から販促履歴情報を収集等することで、情報提供サーバ50を介して管理サーバ30に送信する形態としてもよい。また、プロモーションサーバ40から提供される販促情報に、上記した付加情報に相当する仕組みが予め組み込まれている場合には、当該販促情報をそのまま送信する形態としてもよい。
利用者端末60の販促受信部611は、情報提供サーバ50から提供される販促情報を受信(取得)する。具体的に、販促受信部611は、利用者端末60で実行中のアプリと協働し、当該アプリに対して提供された販促情報を取得する。なお、販促情報をプッシュ型で取得する場合には、販促受信部611は、アプリの起動や所定の操作が行われたタイミングで、当該アプリのアプリIDを情報提供サーバ50に通知する。
利用者端末60の販促表示部612は、販促受信部611が取得した販促情報を表示部66に表示させる。具体的に、販促表示部612は、利用者端末60で実行中のアプリと協働し、当該アプリに係る画面内に販促情報を表示させる。
ここで、販促情報の表示方法は特に問わないものとする。例えば、販促情報をバナー等の態様で、画面内の所定領域に表示してもよい。また、特定の操作が行われた場合に、販促情報用の画面を表示してもよい。また、アプリがゲーム等の場合、そのアプリで使用する仮想通貨で仮想アイテムを購入するための購入画面に、販促情報を表示してもよい。この購入画面に表示するような場合、例えば販促情報に係る報酬内容を、仮想通貨や仮想アイテム等の仮想物の付与とすることで、販促情報に対する関心を向上させることができる。なお、販促情報を表示する場合には、販促対象を宣伝広告するコンテンツとともに、報酬内容及び付与条件を示したコンテンツを表示するものとする。
利用者端末60の販促履歴送信部613は、当該利用者端末60の操作者(客)が販促情報を視聴したことを示す販促履歴情報を管理サーバ30に送信する。具体的に、販促履歴送信部613は、販促情報に対し所定の操作を受け付けると、当該販促情報を操作者が視聴したと判定する。そして、販促履歴送信部613は、現在日時(販促日時)、会員ID及び外部ID等を取得し、視聴と判定した販促情報に含まれる販促IDとともに、販促履歴情報として送信する。
ここで、視聴の判定方法は特に問わないものとする。例えば、販促情報がバナーで表示される形態の場合には、当該バナーに対する操作が行われたか否かに応じて視聴の判定を行ってもよい。また、所定の操作で販促情報用の画面を表示する形態の場合には、当該操作が行われたか否かに応じて視聴の判定を行ってもよい。また、販促情報をアイテムの購入画面に表示するような場合、当該販促情報に対する操作が行われたか否かに応じて視聴の判定を行ってもよい。また、販促情報が動画の場合には、その動画が再生されたか否かに応じて視聴の判定を行ってもよい。
なお、販促履歴情報に含まれる会員IDや外部IDについては、販促情報に付加された付加情報に基づき、販促履歴送信部613が自装置(利用者端末60)から取得する。ここで、会員ID及び外部IDの両方又は一方を取得した場合には、取得したIDを販促履歴情報に含めて送信する。会員ID及び外部IDの何れもが取得できない場合には、販促日時及び販促IDを含んだ販促履歴情報を送信するものとする。また、販促履歴情報の送信についても、販促情報に付加された付加情報に基づいて行うものとする。
管理サーバ30の第2登録部312は、利用者端末60から送信された販促履歴情報を受信する。また、第2登録部312は、受信した販促履歴情報に含まれる各種情報を、販促履歴テーブル374の該当する欄に登録する(図8参照)。
[電子レシート系]
次に、電子レシート情報の提供に係る電子レシート系の機能構成について説明する。図13は、電子レシートシステム1の電子レシート系に係る機能構成の一例を示す図である。
図13に示すように、POS端末10は、電子レシート系の機能部として、会員ID取得部111と、販売登録部112と、電子レシート送信部113とを備える。電子レシートサーバ20は、電子レシート系の機能部として、電子レシート転送部211を備える。管理サーバ30は、電子レシート系の機能部として、第3登録部313と、電子レシート提供部314とを備える。また、利用者端末60は、電子レシート系の機能部として、会員ID出力部614と、電子レシート受信部615と、電子レシート出力部616とを備える。
POS端末10の会員ID取得部111は、IDスキャナ19を介して、客が所持する利用者端末60等から会員IDを取得する。
利用者端末60の会員ID出力部614は、通信I/F64等を介して会員ID取得部111と交信し、自装置が保持する会員IDをPOS端末10に出力する。なお、会員IDの取得対象は利用者端末60に限らず、磁気カードやICカード等であってもよい。また、会員ID出力部614は、会員IDをコードシンボル化して表示部66に表示することで、当該会員IDを出力する形態としてもよい。この場合、POS端末10の会員ID取得部111は、コードスキャナ18を介して会員IDの取得を行う。
POS端末10の販売登録部112は、コードスキャナ18が商品から読み取った商品IDに対する商品名や商品の販売価格等の商品情報を、商品マスタ(図示せず)から読み込み、当該商品情報を用いて商品の販売登録を行う。また、販売登録部112は、特定の商品や自己の店舗について販促サービスの提供が設定されている場合、値引等のサービスを客(或いは会員)に提供するものとする。ここで、POS端末10に設定される販促サービスは、上述した販促設定情報の内容に準ずるものとする。なお、商品の販売登録に係る商品販売データ処理については、既存の技術と同様であるため説明を省略する。
POS端末10の電子レシート送信部113は、販売登録部112が登録した一取引分の商品の内訳等を含む電子レシート情報を、電子レシートサーバ20に送信する。より詳細には、電子レシート送信部113は、販売登録された各商品の商品IDと、販売登録が完了した日時(購入日時)と、会員ID取得部111が取得した会員IDと、自装置に予め設定された店舗IDとを、電子レシート情報として管理サーバ30に送信する。なお、会員IDの取得が行われない場合には、電子レシート送信部113は、会員IDを空欄としたまま電子レシート情報を送信するものとする。
電子レシートサーバ20の電子レシート転送部211は、POS端末10から送信された電子レシート情報を受信する。また、電子レシート転送部211は、受信した電子レシート情報を管理サーバ30に送信(転送)する。なお、電子レシート情報を管理サーバ30に転送するタイミングは特に問わないものとする。例えば、電子レシート情報を受信する度に転送してもよい。また、所定期間分(例えば1日分)の電子レシート情報を記憶部27やデータベース等に保持し、これらの電子レシート情報を所定のタイミングで転送してもよい。
管理サーバ30の第3登録部313は、電子レシートサーバ20の各々から送信された電子レシート情報を受信する。また、第3登録部313は、受信した電子レシート情報に含まれる各種情報を、購入履歴テーブル372の該当する欄に登録する(図6参照)。
管理サーバ30の電子レシート提供部314は、会員テーブル371に登録された会員IDの送信先アドレス宛に、当該会員IDの電子レシート情報を配信する。ここで、電子レシート情報の配信方法は特に問わず、例えば上述したプル型やプッシュ型であってもよい。また、電子レシート情報の配信を希望しない会員については、その旨を示すフラグ情報等を会員テーブル371に登録することで配信対象から除外する。
利用者端末60の電子レシート受信部615は、管理サーバ30から配信された電子レシート情報を受信(取得)する。また、利用者端末60の電子レシート出力部616は、電子レシート受信部615が受信した電子レシート情報を、表示部66等に出力する。
ここで、電子レシート情報の取得方法は特に問わないものとする。例えば、利用者端末60から会員IDを指定した取得要求を管理サーバ30に送信することで、電子レシート情報を取得するプル型の取得方法であってもよい。また、管理サーバ30から自動的に提供(配信)される電子レシート情報を取得するプッシュ型の取得方法であってもよい。何れの場合にも、利用者端末60の電子メールアドレス等が、会員テーブル371の送信先アドレスに登録されているものとする。
[報酬授受系]
次に、販促情報に係る報酬の授受に係る報酬授受系の機能構成について説明する。図14は、電子レシートシステム1の報酬授受系に係る機能構成の一例を示す図である。
図14に示すように、管理サーバ30は、報酬授受系の機能部として、条件判定部315と、報酬付与部316とを備える。利用者端末60は、報酬授受系の機能部として、報酬取得部617を備える。
管理サーバ30の条件判定部315は、記憶部37に記憶された各種テーブルを参照し、販促情報を視聴した客の中に、当該販促情報の付与条件を充足する客がいるか否かを判定する。例えば、条件判定部315は、購入履歴テーブル372に登録されたレコード毎に、下記の処理を実行する。
まず、条件判定部315は、購入履歴テーブル372のレコードに含まれる会員IDについて、当該会員IDに関連付けて登録された販促IDを販促履歴テーブル374から抽出する。ここで、販促履歴テーブル374に登録された販促日時が、購入履歴テーブル372のレコードに含まれる購入日時以前のものを抽出するよう制限してもよい。
次に、条件判定部315は、会員IDに関連付けられた電子レシート情報に、当該会員IDについて抽出した販促IDに係る付与条件を充足する取引内容が存在するか否かを判定する。具体的に、条件判定部315は、抽出した販促IDに関連付けて登録された販促設定テーブル373の付与条件と、購入履歴テーブル372のレコードに含まれる取引内容とを比較する。ここで、販促設定テーブル373での付与条件は、対象商品、対象地域、対象期間等である。また、購入履歴テーブル372での取引内容は、購入日時、商品ID、購入場所等である。
ここで、条件判定部315は、対象商品の商品IDと、購入履歴テーブル372のレコードに含まれる商品IDとが一致するか否かを判定する。そして、商品IDが一致した場合に、条件判定部315は、付与条件を充足すると判定する。また、条件判定部315は、各店舗SPの所在地を示した地図データ等を用いて、購入履歴テーブル372のレコードに含まれる購入場所が、対象地域に該当するか否かを判定する。そして、該当すると判定した場合に、条件判定部315は、付与条件を充足すると判定する。また、条件判定部315は、購入履歴テーブル372のレコードに含まれる購入日時が、対象期間内であるか否かを判定する。そして、対象期間内と判定した場合に、条件判定部315は、付与条件を充足すると判定する。
続いて、条件判定部315は、上記の付与条件を充足すると判定したレコードの会員IDと、当該条件に係る販促設定テーブル373に設定されたアプリID及び報酬内容とを、報酬付与の対象として抽出する。
なお、上記した3つの付与条件のうち、全てが充足すること又は一部が充足することを報酬付与の成立条件としてもよい。例えば、購入場所については条件判定から除外してもよい。また、対象商品が空欄で、対象地域に特定の店舗IDが登録されているような場合には、購入履歴テーブル372のレコードに含まれた商品IDについては条件判定から除外してもよい。また、一度条件判定を行った購入履歴テーブル372のレコードについては、フラグ等を付与することで以降の判定対象から除外する形態としてもよい。
管理サーバ30の報酬付与部316は、条件判定部315で報酬付与の対象として抽出された会員IDの客に対し、報酬内容に応じた報酬を対応するアプリに付与する。具体的に、報酬付与部316は、会員テーブル371を参照し、報酬付与の対象として抽出された会員IDの送信先アドレス宛に、アプリIDと報酬内容とを示した報酬情報を送信する。
利用者端末60の報酬取得部617は、管理サーバ30から提供された報酬を取得する。具体的に、報酬取得部617は、報酬情報に含まれるアプリIDのアプリと協働し、当該報酬情報に含まれた報酬内容をアプリに反映する。例えば、報酬内容が、仮想通貨や仮想アイテムの付与である場合、それらの仮想物がアプリ上において付与される。
なお、報酬の付与は、上記例に限らないものとする。例えば、利用者端末60上のアプリが、外部サーバの制御で動作する態様の場合、この外部サーバ宛に報酬情報を送信してもよい。この場合、管理サーバ30の報酬付与部316は、報酬付与の対象となる会員の会員IDを報酬情報に含めて外部サーバに送信する。これにより、外部サーバでは、報酬情報に含まれたアプリ(アプリID)上でのユーザ(会員ID)に対し、ポイントやアイテム等を付与することができる。
以下、電子レシートシステム1の動作について説明する。
まず、図15を参照して、電子レシートシステム1の販促系に係る動作について説明する。ここで、図15は、電子レシートシステム1の販促系に係る処理の一例を示すシーケンス図である。
まず、プロモーションサーバ40のコンテンツ送信部411は、記憶部47に記憶された販促設定情報を、管理サーバ30と情報提供サーバ50とに送信する(ステップS11)。管理サーバ30では、第1登録部311が販促設定情報を受信すると、当該販促設定情報を販促設定テーブル373に登録する(ステップS12)。
また、プロモーションサーバ40のコンテンツ送信部411は、ステップS11で送信した販促設定情報と同一の販促IDが付された販促情報を、情報提供サーバ50に送信する(ステップS13)。
情報提供サーバ50では、コンテンツ受信部511が販促情報及び販促設定情報を受信すると、これらの情報を記憶部57に記憶する。続いて、情報提供サーバ50の販促提供部512は、利用者端末60から通知されるアプリIDに応じて、このアプリIDに対応する販促IDを有した販促情報を利用者端末60に提供する(ステップS14)。これに伴い、利用者端末60の販促受信部611は、実行中のアプリと協働することで、情報提供サーバ50から提供された販促情報を受信する。
利用者端末60の販促表示部612は、販促受信部611が受信した販促情報を、実行中のアプリに係る画面内に表示する(ステップS15)。次いで、利用者端末60の販促履歴送信部613は、販促情報に対し所定の操作を受け付けるまで待機する(ステップS16;No)。そして、利用者端末60の販促履歴送信部613は、所定の操作を受け付けると、販促情報が視聴されたと判定し(ステップS16;Yes)、その旨を示す販促履歴情報を管理サーバ30に送信する(ステップS17)。そして、管理サーバ30では、第2登録部312が販促履歴情報を受信すると、当該販促履歴情報を販促履歴テーブル374に登録する(ステップS18)。
上述した処理により、各販促IDの配信設定情報を販促設定テーブル373に登録することができる。また、各販促IDの販促情報を、利用者端末60で実行中のアプリに提供することができる。さらに、利用者端末60の各々において販促情報が視聴された履歴を、販促履歴情報として販促履歴テーブル374に登録することができる。
次に、図16を参照して、電子レシートシステム1の電子レシート系に係る動作について説明する。ここで、図16は、電子レシートシステム1の電子レシート系に係る処理の一例を示すシーケンス図である。なお、本処理では、POS端末10において、客(会員)が所持する利用者端末60から、会員IDを読み取る形態について説明する。
まず、POS端末10の販売登録部112は、コードスキャナ18により読み取られた商品IDに基づき、客が購入する商品の販売登録を行う(ステップS21)。このとき、利用者端末60の会員ID出力部614は、POS端末10のIDスキャナ19と交信等することで、自装置に保持された会員IDを出力する(ステップS22)。そして、POS端末10の会員ID取得部111は、IDスキャナ19等を介して客が所持する利用者端末60から会員IDを取得する(ステップS23)。
続いて、POS端末10の電子レシート送信部113は、販売登録された商品の内訳を含む電子レシート情報を、取得した会員IDとともに、電子レシートサーバ20に送信する(ステップS24)。電子レシートサーバ20では、電子レシート転送部211が電子レシート情報と会員IDとを受信すると、これらの情報を管理サーバ30に転送する(ステップS25)。管理サーバ30の第3登録部313は、転送された電子レシート情報と会員IDとを受信すると、これらの情報を購入履歴テーブル372に登録する(ステップS26)。
また、管理サーバ30の電子レシート提供部314は、購入履歴テーブル372に登録された各会員の電子レシート情報を、会員テーブル371に登録された送信先アドレス宛に提供する(ステップS27)。
利用者端末60では、電子レシート受信部615が電子レシート情報を受信すると、当該電子レシート情報を記憶部67等に格納する。そして、利用者端末60の電子レシート出力部616は、電子レシート受信部615が受信した電子レシート情報を表示部66等に出力する(ステップS28)。
上述した処理により、各会員が店舗SPで購入した商品の内訳を購入履歴テーブル372に登録することができる。また、購入履歴テーブル372に登録された各会員の電子レシート情報を、当該会員が予め定めた送信先アドレス(利用者端末60)宛に提供することができる。
次に、図17を参照して、電子レシートシステム1の報酬授受系に係る動作について説明する。ここで、図17は、電子レシートシステム1の報酬授受系に係る処理の一例を示すシーケンス図である。
管理サーバ30の条件判定部315は、記憶部67の各テーブルを参照し、会員IDに関連付けられた電子レシート情報に、当該会員IDの客に提供された販促情報の付与条件を充足する取引内容が存在するか否かを判定する(ステップS31)。次いで、管理サーバ30の条件判定部315は、付与条件を充足すると判定した取引内容の会員IDと、当該付与条件に係るアプリID及び報酬内容とを、報酬の付与対象として抽出する(ステップS32)。
続いて、管理サーバ30の報酬付与部316は、報酬付与の対象として抽出された会員IDの送信先アドレス宛に、そのアプリIDと報酬内容とを示した報酬情報を送信する(ステップS33)。そして、利用者端末60の報酬取得部617は、管理サーバ30から報酬情報を取得すると、その報酬情報に含まれるアプリIDのアプリに対し、報酬内容を反映する(ステップS34)。
上述した処理により、利用者端末60のアプリ上で視聴された販促情報に係る付与条件を、実際の店舗SPでの購入履歴が充足する場合に、当該アプリに所定の報酬を付与することができる。これにより、アプリ内で有効な仮想物を、実際の店舗SPでの商品購入の報酬として付与することができるため、当該アプリを使用するユーザ(客)に対し、販促活動を効率的に行うことができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。この実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
例えば、上記実施形態では、POS端末10において客が所持する記憶媒体から、会員IDを取得したが、これに限らず、外部ID(外部ID識別子)を取得してもよい。この場合、POS端末10の電子レシート送信部113は、会員IDに代えて外部ID(外部ID識別子)を含む電子レシート情報を、電子レシートサーバ20を介して管理サーバ30に送信する。そして、管理サーバ30の第3登録部313は、会員テーブル371を参照し、電子レシート情報に含まれた外部IDを対応する会員IDに置換した後、購入履歴テーブル372に登録する。これにより、上記実施形態と同様の処理を行うことができる。なお、外部IDを会員IDに置換することができない客については、非会員として取り扱うものとする。
また、上記実施形態では、利用者端末60から入力された外部IDについて、対応する会員IDが会員テーブル371に登録されていない客を非会員としたが、新たに会員IDを付与することで会員として取り扱う形態としてもよい。具体的には、管理サーバ30において、対応する会員IDが会員テーブル371に登録されていない外部ID(外部ID識別子)を受け付けた場合に、この外部IDに対して固有の会員IDを付与し、会員テーブル371に登録する。これにより、本システムを利用する客の全てを、実質的に会員として取り扱うことができる。なお、外部IDや外部ID識別子とともに、氏名や送信先アドレス等の他の情報を受け付けた場合には、当該他の情報もあわせて会員テーブル371に登録してもよい。
また、上記実施形態では、販促情報が視聴された後、当該販促情報の付与条件に購入履歴が充足することを条件に報酬を付与する形態としたが、報酬を付与するタイミングは、これに限らないものとする。例えば、販促情報が視聴されたタイミングで報酬を付与する形態としてもよい。以下、上記実施形態の変形例として、この形態を採用する場合の構成について説明する。
[変形例]
まず、本変形例の前提として、付与条件を充足するまでの有効期限を販促設定情報に設定する。また、有効期限を示す情報を販促情報に含めることで、当該販促情報が表示された際に有効期限の通知を行うものとする。
利用者端末60の操作者(客)は、販促情報の表示により有効期限の存在を確認する。そして、操作者が販促情報の視聴判定に係る操作を行うと、販促履歴送信部613は、上述した販促履歴情報を管理サーバ30に送信する。
管理サーバ30の報酬付与部316は、販促履歴情報を受け付けると、この販促履歴情報に含まれた販促IDに対応するレコードを販促設定テーブル373から読み出す。続いて、報酬付与部316は、読み出したレコードに有効期限が設定されているか否かを判定する。ここで、有効期限が設定されている場合、報酬付与部316は、読み出したレコードに設定されたアプリID及び報酬内容を報酬情報として、販促履歴情報を送信した利用者端末60に送信する。なお、有効期限が設定されていない場合には、上記実施形態と同様の動作を行うものとする。
利用者端末60では、報酬取得部617が報酬情報を受信すると、その報酬情報に含まれたアプリIDに対応するアプリに対し報酬内容を反映する。
また、管理サーバ30の条件判定部315は、報酬付与部316が先に報酬を付与した客の会員IDについて、有効期限までに付与条件を充足する取引内容(電子レシート情報)が購入履歴テーブル372に登録されたか否かを判定する。ここで、有効期限までに付与条件を充足する取引履歴が登録されたと判定された場合には、報酬付与部316は、先に付与した報酬を確定する。
一方、有効期限までに付与条件を充足する取引履歴が登録されなかったと判定された場合には、報酬付与部316は、先に付与した報酬を無効化する無効化処理を行う。ここで、無効化処理の内容は特に問わないものとする。例えば、報酬がポイントの場合には、付与したポイントを無効化してもよい。また、報酬がアイテムの場合には、付与したアイテムを消去してもよい。また、付与した報酬に相当する代金分を支払うまでアプリの利用を制限する形態としてもよい。
以上の構成により、販促情報の視聴が行われると、当該販促情報に係る報酬を直ちに付与することができる。これにより、上記実施形態で生じていた販促情報の視聴から、対象商品の購入又は対象店舗での購入が行われるまでの待機時間を減らすことができるため、利便性の向上を図ることができる。
上記実施形態や変形例の各装置で実行されるプログラムは、各装置が備える記憶媒体(ROM又は記憶部)に予め組み込んで提供するものとするが、これに限らないものとする。例えば、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。さらに、記憶媒体は、コンピュータ或いは組み込みシステムと独立した媒体に限らず、LANやインターネット等により伝達されたプログラムをダウンロードして記憶又は一時記憶した記憶媒体も含まれる。
また、上記実施形態や変形例の各装置で実行されるプログラムをインターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよいし、インターネット等のネットワーク経由で提供又は配布するように構成してもよい。