JP2016012181A - 電子機器および記憶制御プログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】運転状態の記憶開始や記憶終了の指示を含む運行状態の記憶処理について、スイッチ操作を無くす。【解決手段】電子機器(2)であって、記憶部(10)と操作監視手段(12)と挿抜監視手段(20)と制御部(8)を含む。記憶部は車両(4)の計測手段(6)で計測された計測情報を含む運行データを取り込んで記憶する。操作監視手段は車両の運行時に操作される操作手段の操作状態を監視する。挿抜監視手段は外部記憶手段が挿抜されるコネクタ(18)に接続され、コネクタに対する外部記憶手段の挿抜状態を監視する。制御部は操作監視手段および挿抜監視手段から各監視情報の取得を契機にそれぞれの指示フラグを生成し、指示フラグと運行データを記憶部に記憶させる。制御部は車両の運行状態に関連付けて設定されたタイミングで記憶部に格納された指示フラグと運行データを外部記憶手段に書き込ませる。【選択図】 図1

Description

本開示の技術は、自動車や自動二輪車などの車両の運行状態を記憶する電子機器に関する。
営業用に利用される大型の自動車には、安全運転管理を徹底させるために運行データとして、運行時間や距離、速度などを継続的に記憶させるためにデジタルタコグラフなどの電子機器の設置が法定で義務づけられている。また、運行データの記憶を義務づけられていない車両には、たとえば運送コストの効率化や安全管理の観点などから運行データを記憶し、運転状態の管理に利用する場合がある。
この電子機器は、たとえば前面側に操作開始や終了を切替える複数のスイッチや、挿抜されるメモリカードの挿入孔の前面を覆い、不純物などの進入を阻止するスライド式の扉を備えるものが知られている。
このような電子機器について、装置の筐体前面側に複数の操作スイッチが設置されるものや、メモリカードの挿入時に横方向へのスライド操作で開閉するシャッタ機構を備えるものが知られている(たとえば特許文献1、2)。
特開2008−273470号公報 特開2008−276558号公報
ところで電子機器では、運行データの記憶に際し、開口されたコネクタに対してメモリカードを挿入した後、運転開始や記憶開始を示すスイッチを操作したことを契機に、運行データの記憶を開始する。電子機器では、このような手動操作を契機に運行情報の記憶開始や停止を切替える場合、スイッチの操作し忘れや、適切に操作されないことにより、運行データの記憶処理が行われないおそれがある。このように、電子機器では、設定された順序で特定の操作を行わなければ適切に運行情報が記憶できないとすると、運行情報の記憶処理が煩雑化し、業務に支障をきたすおそれがある。
電子機器は、運行データの記憶が行われない状態で運転を開始した場合には警告表示などが示されるが、この警告を解消するためには、運転手などの電子機器の利用者が、操作手順を繰り返す必要があり、運転開始が遅れるなど、業務を阻害する原因となる。
そのほか、電子機器は、外装面側にスイッチが多数露出する場合、押下操作に追従して、スイッチと筐体との隙間部分に水分や異物が混入するおそれがある。電子機器は、異物混入阻止を目的として蓋を設置した場合、利用者に対して蓋の開閉操作を行わせることになり、操作手順を増加させることになる。また、電子機器は、蓋のほか機器全体に防水構造などを備えると、内部構造が複雑化するほか、機器の大型化を招くことになる。
そこで、本開示の技術は、上記課題に鑑み、運転状態の記憶開始や記憶終了の指示を含む運行状態の記憶処理について、スイッチ操作を無くすことにある。
上記目的を達成するため、本開示の技術の一側面は、車両の運行データを記憶する電子機器であって、記憶部と、操作監視手段と、挿抜監視手段と、制御部を含む。記憶部は、前記車両の計測手段で計測された計測情報を含む運行データを取り込んで記憶する。操作監視手段は、前記車両の運行時に操作される操作手段の操作状態を監視する。挿抜監視手段は、外部記憶手段が挿抜されるコネクタに接続され、前記コネクタに対する外部記憶手段の挿抜状態を監視する。制御部は、前記操作監視手段および前記挿抜監視手段から各監視情報の取得を契機にそれぞれの指示フラグを生成し、該指示フラグと前記運行データを前記記憶部に記憶させる。そして前記制御部は、前記車両の運行状態に関連付けて設定されたタイミングで前記記憶部に格納された前記指示フラグと前記運行データを前記外部記憶手段に書き込ませる。
本開示の技術によれば、次のいずれかの効果が得られる。
(1) 運行データの記憶処理にスイッチ操作を関連づけないことで、スイッチに対する操作ミスや操作し忘れによる運行データの取得失敗を防止できる。
(2) 利用者に対して運転開始や運転終了時に、多数の操作を要求しないので、運行データ取得機能の利便性を向上させることができる。
(3) 運行情報の記憶処理を開始するための操作手段を設けないことで、筐体の隙間部分を減少させ、防水性能の向上が図れる。
第1の実施の形態に係る電子機器の一例を示す図である。 電子機器に取り込んだ情報に対する記憶制御処理例を示すフローチャートである。 運行状態に応じたフラグテーブルの一例を示す図である。 運行状態に応じて生成されるフラグの一例を示す図である。 運行を継続する場合の運行記録の一例を示す図である。 第2の実施の形態に係る運行管理システムの一例を示す図である。 運行情報記憶装置の外観例を示す図である。 カード挿抜状態の運行情報記憶装置の一例を示す図である。 運行情報記憶装置の制御部の構成例を示す図である。 運行データの記憶処理例を示すフローチャートである。 メモリカードに対するデータ転送処理例を示すフローチャートである。 運行記録の一例を示す図である。 メモリカードを挿入せずに運行を開始した場合のフラグの生成例を示す図である。 メモリカードを挿入せずに運行を開始した場合の運行記録の一例を示す図である。 運行管理処理の一例を示すフローチャートである。 他の実施の形態に係る運行記録の一例を示す図である。 電子機器側でのフラグのソート処理例を示すフローチャートである。
〔第1の実施形態〕
図1は、第1の実施の形態に係る電子機器の一例を示している。電子機器2は、本開示の電子機器の一例であり、車両4に対する運行情報を記憶させるデジタルタコグラフなどが含まれる。記憶された運行情報は、車両の運行状態の監視に利用される。電子機器2は、たとえば監視対象である車両4の運転席やその周辺など、運転開始や運転終了時に操作可能な範囲に設置されている。この車両4は、たとえば自動車や列車や電車、その他の運転操作が行われる機器であって、エンジンやモータその他の駆動状態や速度情報などの運行情報が管理されるものが含まれる。
電子機器2は、たとえば図1に示すように制御部8、記憶部10、操作監視手段12、コネクタ18、挿抜監視手段20などが含まれる。この電子機器2は、運行情報を取得する対象として、車両4に設置されている計器などの計測手段6や、運転者が車両4の運転時に操作する操作手段14に接続されている。
計測手段6は、車両4の走行状態を計測する手段の一例であり、設置が義務づけられている速度計測器やエンジンの回転数計測手段などが含まれ、速度情報やエンジンの回転数情報、そのほか走行距離情報など、運行時に連続して生じる情報を測定する。計測手段6は、車両4の各部に設置されるセンサやそのセンサの情報を解析する制御回路などが含まれている。
記憶部10は、車両4に搭載された計測手段6で計測された計測情報を含む運行データを取り込んで記憶する手段の一例である。記憶部10は、たとえば制御部8を介して車両4の計測手段6と接続される。そのほか記憶部10には、電子機器2側の制御部8で生成された指示フラグや計時情報なども記憶する。
操作監視手段12は、車両4に設置された操作手段14に対する操作状態を監視する手段の一例である。操作監視手段12は、たとえば車両4の運転開始や中断を含む運転終了時に必ず操作される操作手段14に設置され、その操作状態を監視して監視情報を制御部8に通知する。電子機器2では、この操作監視手段12による監視情報に基づいて車両4の運行開始または運行停止を判断する。
挿抜監視手段20は、外部記憶手段であるメモリカード16が挿抜されるコネクタ18の挿抜状態を監視する手段の一例である。挿抜監視手段20は、たとえばコネクタ18内部のメモリカード16の有無を物理的に直接検出するセンサやスイッチ回路を備えてもよく、またはメモリカード16との間のデータ通信の状態を監視する監視回路で形成されてもよい。挿抜監視手段20は、コネクタ18に対する挿抜操作による状態変化の監視結果を制御部8に通知する。
制御部8は、車両4の運行状態の記憶処理を制御する手段の一例であり、コンピュータで形成される。制御部8は、計測手段6から取り込んだ運行データを記憶部10に記憶させるほか、操作監視手段12および挿抜監視手段20からの監視結果に基づいて、それぞれの状態変化の発生を示す指示フラグを生成する。この指示フラグは、本開示の指示フラグの一例であって、監視対象の状態変化の有無やその内容を示しており、図示しない運行管理装置において運行状態の管理処理に利用される。
この電子機器2は、たとえば外装側に運行情報の記憶開始や停止を指示するための操作スイッチなどを設けず、または最小限のスイッチのみを配置させている。電子機器2を利用した運行管理では、生成される指示フラグを利用し、記憶したデータ上において、運行開始や運行停止のタイミングを把握可能にしている。
制御部8は、車両4に設置されたセンサからの検出信号を直接取り込んでもよく、または車両4の制御コンピュータなどで解析されたデータを取り込んでもよい。制御部8は、計測手段6に対してデータ通信ケーブルなどによる有線で接続されてもよく、または無線通信によって接続されてもよい。
また、制御部8は、車両4の運行処理に関連付けて設定されたタイミングで記憶部10に格納された指示フラグと運行データを外部記憶手段に書き込ませる処理を行う。制御部8は、たとえば運行開始やコネクタ18に対するメモリカード16の挿入検出などのタイミングで書き込み処理を実行する。
なお、電子機器2は、たとえば制御部8の制御指示に応じて、直接記憶部10からメモリカード16に運行データおよび指示フラグを転送してもよい。
<運行情報の記憶制御処理について>
図2は、電子機器に取り込んだ情報に対する記憶制御処理例を示している。図2に示す処理内容、処理手順は一例であり、本開示の記憶制御処理が斯かる構成に限定されるものではない。
この記憶制御処理は、本開示の記憶制御プログラムまたは記憶制御方法の一例であって、たとえば運転開始状態の監視処理、運行データの取得処理、記憶部への記憶処理、記憶した運行情報を外部記憶手段に対して記憶させる処理などが含まれる。
電子機器2は、運転開始状態の監視処理として、操作手段14に対する利用者の操作状態を監視する(S1)。操作監視手段12は、車両4の特定の操作手段14の操作状態を監視し、その操作手段14に対する操作が行われた、または操作が停止したことを検出する。電子機器2は、車両4が運行状態になると、運行データを取得し(S2)、この運行データを記憶部10に記憶させる(S3)。記憶制御では、車両の運行データとして設定された車両4の速度やエンジンの回転数などの計測情報を全て記憶する。運行データは、漏らさず、また取得した情報内容の改変等をせずに記憶する。
また電子機器2では、コネクタ18に対する外部記憶手段の挿抜監視(S4)として、メモリカード16の挿抜状態を監視する。この監視処理では、たとえば運行開始時には、メモリカード16が挿入されているかを監視し、運行の中断や終了時にはメモリカード16がコネクタ18から抜かれたかを監視する。挿抜監視手段20は、たとえば運行開始や運行の中断、終了など、運行状態の変化に伴って、コネクタ18に対するメモリカード16の有無を判断し、制御部8に通知する。
制御部8は、操作監視手段12からの監視情報や挿抜監視手段20からの監視情報に基づき、操作手段14に対する操作やコネクタ18に対するメモリカード16の挿抜操作を契機に、指示フラグを生成する(S5)。そして制御部8は、取得した運行データと生成した指示フラグを記憶部10に記憶させる(S6)。
また制御部8は、設定されたタイミングで記憶部10に記憶された運行データおよび指示フラグを含む運行監視情報をメモリカード16に転送して記憶させる(S7)。メモリカード16に運行監視情報を転送するタイミングは、電子機器2に予め設定されてもよく、または利用者や運行管理権限を有する管理者、または利用者自身が新たに設定してもよい。
なお、制御部8は、取得した運行データをそのまま記憶部10に時系列で記憶させてもよく、または一定タイミング毎にまとめたデータを記憶部10にさせてもよい。また制御部8は、メモリカード16の挿抜監視情報および操作手段14の監視情報を取得したタイミングで記憶部10に記憶させればよく、または運行データの送信タイミングに関連付けて記憶部10に送信してもよい。
<運行記憶制御の実施例について>
図3は、運行状態に応じたフラグテーブルの一例を示している。
この実施例では、電子機器2は、エンジンを始動させる時に操作するイグニッションキーを運行操作の監視対象として設定している。制御部8は、たとえば図3に示すようにフラグテーブル22を利用して指示フラグを生成している。このフラグテーブル22は、たとえば制御部8のメモリ内に格納されている。
フラグテーブル22には、現在の監視状態情報24、監視情報に基づくアクション26、フラグ28の情報が含まれる。監視状態情報24には、監視対象であるイグニッションキー(IGKEY)の操作状態とメモリカード16の有無を示す情報が含まれる。アクション26には、操作監視手段12または挿抜監視手段20からの監視情報に基づいて操作手段14に対する操作またはメモリカード16の挿抜のいずれかの状態変化を示している。またフラグ28は、監視状態情報24に示す状態からアクション26があった場合に生成する指示フラグの種類が設定されている。
<運行開始前の指示フラグ生成について>
制御部8は、車両4の運行が開始される時の利用者の運転操作に従って、フラグテーブル22を参照し、指示フラグを生成する。運行開始において、制御部8は、たとえば図4のAに示すように、コネクタ18にメモリカード16が挿入されておらず、かつイグニッションキーがOFFのとき、アクションが発生していなので、記憶部10に「情報無し」を示す「−」の指示フラグを生成する。
<カードの挿入があった場合について>
制御部8は、挿抜監視手段20の監視情報を受信すると、フラグテーブル22において、「IGKEY」が「OFF」かつ「カード」が「なし」の状態情報24に対し、「カード」が「挿入」のアクション24の情報により、「有」の指示フラグを生成する。生成された指示フラグは、記憶部10に対して時系列tに従って連続的に記憶される。記憶部10に記憶された指示フラグの状態から、電子機器2の利用者は、車両の運転開始前にコネクタ18にメモリカード16をセットしたことが示される。
<運行状態への移行について>
制御部8は、操作監視手段12の監視情報を受信すると、フラグテーブル22において、「IGKEY」が「OFF」かつ「カード」が「あり」の状態情報24に対し、「IGKEY」が「ON」のアクション26の情報により「運転開始」の指示フラグを生成する。生成された「運転開始」の指示フラグは、記憶部10の「有」の次に記憶される。これにより、電子機器2は、運行管理における運転開始のタイミングを示す情報を取得する。
記憶部10は、「運転開始」の指示フラグに続けて計測手段6から受信した運行データを時系列tに従って連続的に記憶すればよい。
<運転終了について>
制御部8は、操作監視手段12の監視情報に基づいて「IGKEY」が「ON」の状態から「OFF」のアクション26の情報に変化すると、図4のBに示すように「運転終了」の指示フラグを生成する。すなわち、電子機器2は、利用者が車両4のイグニッションキーを操作してエンジンを停止させたことの監視結果に基づいて、記憶処理の停止を行う。制御部8は、たとえば運転終了の後は、「情報無し」を示す「−」指示フラグを生成してもよく、または指示フラグを生成しなくてもよい。
<運転を継続する場合について>
制御部8は、たとえば「運転終了」の指示フラグが記憶された後に、再びメモリカード16がコネクタ18に挿入され、運転を継続する場合、フラグテーブル22を参照し、図5に示すように、「有」の指示フラグを生成する。そして、制御部8は、イグニッションキーの操作を契機に「運転開始」を示す指示フラグを生成し、時系列に従って運行データ記憶処理を行う。
そのほかフラグテーブル22には、たとえば運行途中でメモリカード16が抜き取られるアクションが発生したときには、「異常」を示す指示フラグが設定される。運転終了前のカードの抜取りは、運行データおよび指示フラグがメモリカード16内に記憶できない状態となり、適切に運行管理が行えなくなる。従って、制御部8は、たとえば「異常」の指示フラグが生成された場合、図示しない警告表示や音声などによる警告報知を行う。
斯かる構成によれば、運行データの記憶処理の開始を指示するためのスイッチ操作を用いないことで、操作ミスや操作し忘れによる運行データの取得失敗を防止できる。利用者に対して運転開始や運転終了時に、多数の操作を要求しないので、運行データ取得機能の利便性を向上させることができる。電子機器2の外部に運行情報の記憶処理を行うためのスイッチを設けないことで、筐体の隙間部分を減少させることで、防水性能の向上が図れる。
〔第2の実施の形態〕
図6は第2の実施の形態に係る運行管理システムの一例を示している。運行管理システム30は、車両4に搭載された運行情報記憶装置32によって車両4の運行情報が記憶され、その運行状態を外部の管理端末装置34によって管理している。運行情報記憶装置32は、管理端末装置34との間でメモリカード16を介して運行情報やその他の設定情報などを送受している。メモリカード16に含まれる設定情報には、たとえば運行情報記憶装置32の利用者や、車両4を運転する運転者を特定する個人情報などが含まれてもよい。
運行情報記憶装置32は、本開示の電子機器の一例であり、車両4に搭載された速度やエンジンの回転数などの計測手段や、車両4の各部の制御コンピュータによって算出された運行情報を取得して記憶する。また、運行情報記憶装置32は、装置内部に対するメモリカード16の挿抜状態を監視するとともに、車両4に対する特定の操作を監視して、それぞれの監視結果に応じた指示フラグを生成する。そして運行情報記憶装置32は、生成した指示フラグと取得した運行情報をメモリカード16に記憶させる。
管理端末装置34は、本開示の管理装置の一例であり、メモリカード16を介して取得した運行情報である運行データや指示フラグを解析し、車両4の運行状態を抽出して管理する。管理端末装置34は、たとえばPC(Personal Computer)やサーバ装置または専用の管理端末装置などのコンピュータで形成されており、管理ソフトウェアの実行により運行データを判断、管理する機能として管理制御部が形成される。
管理端末装置34は、たとえば運行データの管理処理やデータ解析などの実行指示などの入力を行う入力操作部や管理情報を表示する表示部を備えるほか、メモリカード16が接続されるコネクタ35を備えている。このコネクタ35は、管理端末装置34の筐体内部に一体的に形成されてもよく、または管理端末装置34の外部に配置され、管理端末装置34に対して有線または無線によってデータを送信してもよい。
そのほか管理端末装置34には、たとえば運行データの解析や判断、管理機能に限られず、設定された運行状態との比較や、運行状態の改善指示情報などを生成する機能を備えてもよい。
<運行情報記憶装置32の構成例について>
運行情報記憶装置32は、たとえば図7に示すように、制御コンピュータなどの電子部品を収納した本体部36と、その本体部36の一端側に連結され、または一体化された操作本体部38で形成される。操作本体部38は、本開示のケースの一例である。また運行情報記憶装置32には、たとえば操作本体部38の一面であって利用者や運転者が視認する前面側に開閉可能な蓋40が設置されている。
本体部36は、たとえば金属や樹脂などで形成されたケースを備え、そのケース内部に各種の電子部品が収納される。本体部36のケースは、防水機能を保持するために全周を一体に形成してもよく、または複数の外装部材を接続させ、その接続部分を密着させるとともに、パッキンなどの防水手段を介在させてもよい。
本体部36には、たとえば背面側に図示しないコネクタや端子部品などが形成されており、車両4の各種計測手段との間でケーブルなどの接続が可能となっている。そのほか本体部36には、ケースの内部または外部に、車両4の計測手段との間で無線によるデータを取り込むアンテナなどを備えてもよい。
操作本体部38は、たとえば図8に示すように、蓋40によって密閉された一面側に、メモリカード16を挿入するコネクタ50や表示用LED(Light Emitting Diode)44、46、そのほか図示しない操作スイッチなどを備えたインターフェースを形成している。操作本体部38は、内部において本体部36の収納部と連結されており、本体部36に収納された電子部品や制御基板の一端が操作本体部38側に配置される。
操作本体部38は、蓋40が接触する開口面の一部に突出部42や凹部47が形成されている。この突出部42は、たとえば操作本体部38の一部に対してヒンジなどで連結した蓋40を開閉可能にする操作部品の一例である。凹部47は、内部に蓋部40に形成された突起45を挿入させ、図示しない爪部品によって突起45を係止させる。そして突出部42は、たとえば操作本体部38側に向けて押下させることで凹部47内の爪部品を変形させて、蓋40を開放する。
蓋40は、操作本体部38の開放面を外部から遮蔽する手段の一例であり、操作本体部38の一面に対して密着される。蓋40は、運行情報記憶装置32の外装側に対して表示用LED44、46を露出させる窓部を備える。この窓部には、表示用LEDの光を透過可能なガラスや樹脂材料が貼付けられている。
蓋40は、たとえば操作本体部38との接触面側の一部に防水部材48が設置され、蓋40と操作本体部38との密閉性を維持している。
<運行情報記憶装置32の制御機能について>
図9は、運行情報記憶装置32の制御部の構成例を示している。
制御部51は、コンピュータで形成されており、運行記憶処理や指示フラグの生成処理を含む運行管理プログラムを実行する。制御部51は、たとえばコネクタ50またはコネクタ50を機能させる制御回路や表示用LED44、46の発光制御を行う回路と電気的に接続されている。また制御部51は、たとえば車両4の運行情報を管理するCAN(Controller Area Network)終端回路52や、計測手段の一例である車速パルス終端回路54と接続されるほか、車両の操作情報の取得手段としてイグニッションキー終端回路56と接続される。また制御部51は、図示しないその他の計測手段と接続して、車両4の運行データを取得してもよい。
制御部51は、たとえばCPU(Central Processing Unit)58、メモリ60、I/O(Input/Output)62、タイマ64などを含んで形成されている。CPU58は、運行情報記憶装置32を制御するOS(Operating System)などの基本動作プログラムや運行情報記憶処理プログラムを演算する演算手段の一例である。
メモリ60は車両4側の計測手段から取得した運行データや車速パルスなどのデータを格納する手段やCPU58で実行するプログラムを格納する手段のほか、CPU58がプログラムの演算処理を実行するワーキングエリアとして機能する手段を備える。すなわちメモリ60には、格納手段として機能する不揮発性メモリとして、ROM(Read Only Memory)や書き込み可能なフラッシュメモリなどが含まれる。またメモリ60には、ワーキングエリアとして機能する揮発性メモリとしてRAM(Random Access Memory)が含まれる。
I/O62は、運行情報記憶装置32に接続される車両4のCAN終端回路52や車速パルス終端回路54、およびイグニッションキー終端回路56と接続され、検出データや監視データを送受信するインターフェースの一例である。またI/O62は、コネクタ50やコネクタ50を機能させる回路との間で検出情報や運行データなどを送受信するインターフェース機能も含まれる。I/O62は、たとえば通信ケーブルなどを接続するコネクタで形成されてもよく、または無線通信するアンテナなどで形成されてもよい。
CAN終端回路52は、車両4で計測された速度などの運行データの受信や転送を行う機能回路の一例である。また車速パルス終端回路54は速度計から取得した車速データであるパルス信号を取り込む手段の一例である。
<運行データや操作監視情報の取得処理の一例について>
制御部51は、たとえば運行データの一部である速度情報について、CAN終端回路52または車速パルス終端回路54のいずれかから取得すればよい。このとき車速パルス終端回路54から速度情報を取得する場合、制御部51は、たとえばCPUに設定されたキャプチャカウンタ機能を利用し、速度を表すパルス信号を計測し、速度を算出すればよい。また、制御部51は、CAN終端回路52から速度情報を取得する場合には、たとえばI/O62を介してCAN終端回路52の通信コントローラに接続され、CAN終端回路52から取得したデータを解析して速度情報を算出すればよい。
制御部51は、たとえばイグニッションキー終端回路56からイグニッションキーのON/OFF状態を示す信号を取得し、その操作状態の変化を判断する。制御部51は、操作状態の変化に基づいて指示フラグを生成し、メモリ60に指示フラグを記憶させる。また制御部51は、イグニッションキーの操作状態情報の変化について、記憶した運行データおよび指示フラグをメモリカード16に送信するタイミングとして利用してもよい。
タイマ64は、計時手段の一例であり、たとえば時刻情報を出力するほか、運転開始やメモリカード16の挿入検出からの時間経過などを計時した時間情報を出力する。これらの時刻情報や経過時間などの時間情報は、たとえばメモリ60に格納された運行データや指示フラグをメモリカード16側に送信するタイミングの判断などに利用される。
表示用LED44、46は、運行情報記憶装置32による処理状態などを利用者に報知する手段の一例であり、少なくとも法定の赤色および緑色の2種類が設置される。
<運行記憶の制御処理について>
図10は、運行データの記憶処理例を示している。図10に示す処理内容、処理手順は一例であり、斯かる内容に本開示の処理が限定されるものではない。
この記憶処理は、本開示の記憶制御プログラムまたは記憶制御方法の一例であり、運行情報記憶装置32による運行データの取得および記憶する処理を示している。運行情報記憶装置32の制御部51は、車両4の運転開始の操作やメモリカード16の挿入を契機に運行開始の指示フラグを生成し、この指示フラグをメモリ60に記憶させる(S11)。車両4の運転が開始されると、運行情報記憶装置32は、車両4の計測手段から運行データを取得し(S12)、メモリ60内に順次記憶する。そして制御部51は、車両4の運行終了を表す操作が行われたことが検出されると(S13)、運行停止の指示フラグを生成し、そのフラグをメモリ60内に記憶させる(S14)。
<メモリカード16に対する運行情報の記憶制御について>
図11は、メモリカードに対するデータ転送処理例を示している。運行情報記憶装置32は、車両4から取得した運行データとともに、運行開始または運行停止を示すフラグデータをメモリカード16に対して転送して記憶させる。メモリカード16に対するデータの転送処理では、たとえば時間情報を利用して転送タイミングが設定されるほか、特定の操作を契機とした転送タイミングが設定される。
運行情報記憶装置32は、運行開始時に電源がON状態になると(S21)、監視対象であるイグニッションキーが操作されON状態となったか否かを判断する(S22)。制御部51は、イグニッションキーに対する操作が行われたことが検出されると(S22のYES)、車両4のエンジンが始動して運行開始準備が完了することから、運行開始の指示フラグとして、メモリ60にイグニッションキーのONのフラグを書き込む(S23)。
運行情報記憶装置32は、車両4の運行に従って運行データを収集し、随時メモリ60にその運行データの書き込みを行う(S24)。制御部51は、タイマ64を監視し、定期バックアップ割込みタイミングとなったか否かを監視する(S25)。定期バックアップの割込みタイミングは、たとえば車両4の運行開始から設定時間Tが経過したか否かを判断するほか、前回の定期バックアップ割込みタイミングから設定時間Tが経過したか否かを判断してもよい。
制御部51は、定期バックアップ割込みタイミングになった場合(S25のYES)、メモリ60に記憶された運行データや指示フラグを含むデータをメモリカード16に転送して、書き込みを行う(S27)。メモリ60は、たとえばメモリカード16に対してデータが書き込まれたことを契機に、記憶していたデータを削除してもよく、またはデータの一部を保存してもよい。またメモリ60には、メモリカード16に対してデータを転送したことを示す転送記録情報が記憶されてもよい。
制御部51は、定期バックアップタイミングが到来していないと判断した場合(S25のNO)、引き続き、運行データをメモリ60に記憶させるとともに、車両4の運行停止であるイグニッションキーのOFF操作が行われるか否かの監視処理を行う(S26)。制御部51は、イグニッションキーがOFFにならなければ(S26のNO)、継続して運行データの書き込みや定期バックアップタイミングの計時処理を継続すればよい。
制御部51は、イグニッションキーがOFF操作されたことを検出した場合(S26のYES)、メモリ60に記憶された運行データをメモリカード16に転送するために、メモリカード16への書き込み処理に移行する(S27)。この書き込み処理は、運行情報記憶装置32の利用者が運行停止操作の後、メモリカード16を回収することを想定し、イグニッションキーがOFFになったことを契機に、イグニッションキーOFFのフラグを生成すると直ちに実行される。
なお、制御部51は、イグニッションキーOFFのフラグを生成する前に、メモリ60からメモリカード16にデータを転送してもよい。そして制御部51は、たとえばイグニッションキーOFFのフラグを直接メモリカード16に書き込んでもよい。
<記憶される運行データおよびフラグのデータ構造について>
運行情報記憶装置32は、たとえば図12のAおよびBに示すように、生成したフラグデータと取得した運行データとを時系列順に、連続して記憶している。この運行情報では、たとえばコネクタ50に対してメモリカード16が挿入されたことを示す「C_in」フラグおよびイグニッションキーのON操作を示す「I_ON」のフラグが記憶される(図12のA)。また、運行情報では、たとえば、イグニッションキーが始めに操作されて「I_ON」のフラグが記憶された後に、メモリカード16が挿入されたことを示す「C_in」が記憶される場合もある(図12のB)。すなわち、この運行記録は、車両4のエンジンが始動した後に、コネクタ50にメモリカード16が挿入されたことを示している。
運行管理処理では、「I_ON」と「C_in」のフラグの組み合わせをもって車両4の運行開始の準備が完了したことが把握されており、これらの指示フラグの記憶順序の先後は問題としない。また、運行管理処理では、イグニッションキーのOFF操作が行われたことを示す「I_OFF」フラグと、その後にデータが無いことを示す「ブランク」が継続することをもって運行終了を判断してもよい。
<運行開始を示すフラグのデータの他の例について>
運行情報記憶装置32は、たとえばコネクタ50内にメモリカード16が挿入されずに車両4が運転開始状態となった場合、監視対象の操作を契機に運転開始と判断し、計測手段から取得した運行データをメモリ60内に記憶させる。このとき運行情報記憶装置32は、たとえば図13に示すようにメモリカード16が「無」の状態を示す指示フラグを生成し、その後、イグニッションキーの操作をもって「運転開始」の状態を示す指示フラグを生成する。
運行情報記憶装置32は、取得した運行データをそのまま改変せずに記憶することや、車両4が運行状態となった場合、その運行データを抜けが無いように優先的に記憶処理に移行するように設定されている。運行情報記憶装置32が記憶する運行データには、たとえば車両4が移動したときの速度情報のほか、エンジンの回転数情報などが含まれる場合がある。そのためメモリカード16がコネクタ50に挿入される前に、利用者がエンジンの回転数を上げるなどの運転操作をした場合、制御部51は、その運行データを取得してメモリ60に記憶するように設定してもよい。運行情報記憶装置32は、メモリカード16が無いまま運転開始モードに移行する。
このときメモリ60やメモリカード16には、たとえば図14に示すように、イグニッションキーをONにしたときに生成される指示フラグ「I_ON」が生成された後に、運行データが記憶される。また運行中にコネクタ50にメモリカード16が挿入された場合、運行情報記憶装置32は、メモリカード16の挿入検出結果を受けたときに「C_in」のフラグを生成し、メモリ60に記憶させる。このとき、車両4は運行中であることから、メモリ60には、運行データが継続的に記憶されるが、運行データの間に「C_in」のフラグが挿入され、記憶される。
そして運行管理では、たとえばメモリ60やメモリカード16に記憶された運行情報について、「I_ON」フラグと「C_in」フラグが有ることを判断し、それらの指示フラグを有するデータについて、連続する運行情報として判断すればよい。そのほか運行管理では、たとえば「C_in」フラグより時系列的に前の「I_ON」フラグを検出して、運行開始のタイミングとみなしてもよい。このような運行開始タイミングの判断は、たとえばメモリカード16内に、異なる日の運行データや、同一日の他の利用者の運行データなど、複数の運行情報が記憶されている場合の区別に利用されればよい。
<運行管理処理について>
図15は、運行管理処理の一例を示している。図15に示す処理手順、処理内容は一例であり、本開示の運行管理処理が斯かる構成に限定されるものではない。
この運行管理処理は、運行管理システム30に含まれる管理端末装置34によって実行される処理であり、たとえば運行開始フラグの特定やこの運行開始フラグとともに記憶された運行データの特定、運行状態の確認処理が含まれる。
管理端末装置34は、メモリカード16がコネクタ35に挿入されると、運行データの読み出し処理を行う(S31)。このとき管理端末装置34は、たとえば運行データとともに、登録されている運転者の情報とメモリカード16によって書き込まれた運転者の情報の照合などを行ってもよい。
管理端末装置34の管理制御部は、読み出したデータから指示フラグを特定する(S32)。この指示フラグの特定では、運行開始を示す操作手段としてたとえばイグニッションキーがONになったことを示す指示フラグや、メモリカード16が挿入されたことを示す指示フラグを捜索する。
次に管理制御部は、運行開始を示す指示フラグが連続して記憶されているか否かを確認する(S33)。運行管理では、運行開始を示す情報として、たとえばイグニッションキーのONを示すフラグ「I_ON」およびメモリカード16の挿入を示すフラグ「C_in」を組み合わせて運行開始を判断している。そこで、この2つの指示フラグが運行情報のデータ内に、時系列順に連続している場合(S33のYES)には、そのタイミングを運行開始と判断し、この指示フラグに続けて記憶されている運行データを運行情報として特定する(S34)。そして管理制御部では、運行開始フラグに続く運行データの内容に基づいて運転者の運行状態を確認する(S35)。
また、運転開始を示す2つの指示フラグが連続して記憶されていない場合(S33のNO)、取得したデータ内に2つの指示フラグがあるか否かを確認し(S36)、運行開始を認定する(S37)。運行開始を示す2つの指示フラグは、既述のように連続して生成されない場合がある。そのため管理制御部は、たとえば取得した一連のデータ内部に特定の2つの指示フラグが記憶されているか否かを判断するとともに、2つの指示フラグがあれば、異常なく運行開始が行われたと認定する。
そして運行開始が認定されると、管理制御部は、指示フラグが含まれる一連のデータから今回の運行で記憶した運行データを特定するとともに、運行状態の確認処理を行う(S38)。
なお、運行管理処理では、たとえば取得したデータに含まれる指示フラグについて、運行開始を判断する場合を示したが、これに限られず、指示フラグに基づいて、運行終了のタイミングを判断する場合も含まれる。
また運行開始の認定において、制御管理部は、2つの指示フラグが適切に記憶されていない場合、たとえば管理端末装置34側の管理者に対して警告報知を行ってもよい。または制御管理部は、2つの指示フラグのうち、いずれか1つでも記憶されていれば運行開始を認定してもよい。その場合、制御管理部は、たとえば運行状態の確認処理において、運転開始情報が適切に記憶されなかったことを示す情報を付加して管理してもよい。
斯かる構成によれば、運行データの記憶処理に運転開始を指示するためのスイッチ操作を用いないことで、操作ミスや操作し忘れによる運行データの取得失敗を防止できる。利用者に対して運転開始や運転終了時に、多数の操作を要求しないので、運行データ取得機能の利便性を向上させることができる。運行情報記憶装置32は、蓋40等の外装部分に運行情報の取得の開始を指示するスイッチを設けず、さらに蓋40と本体部に防水手段を備えるので、防水性能の向上が図れる。運行情報記憶装置32は、車両4の運転を行うときに行う操作に基づいて運行開始のフラグを生成することで、運転開始の情報を逃さずに記憶させることができる。
〔他の実施の形態〕
(1) 上記実施の形態では、イグニッションキーがONを示す指示フラグ「I_ON」と、メモリカード16の挿入状態を示す指示フラグ「C_in」が連続して記憶されていない場合、管理端末装置34が2つの指示フラグを特定して運行開始を判断することを示したがこれに限られない。運行情報記憶装置32は、たとえば図16のAに示すように、「I_ON」のフラグを生成した後に、運行データIを取得し、その後に、メモリカード16の挿入による「C_in」のフラグ66を生成した場合、このフラグ66について、ソート(Sort)処理を行ってもよい。
このソート処理では、たとえば図16のBに示すように、運行情報記憶装置32の制御部51により、フラグ66の記憶順序を入替え、「I_ON」フラグの後に書き込む処理を行ってもよい。すなわちソート処理では、運行開始の認定に利用される複数の指示フラグについて、時系列上で連続して記憶されるように順序を入れ替える。このとき制御部51は、たとえば最初に生成した指示フラグを基準とし、その後に生成した指示フラグを先に生成した指示フラグの直後に移動させる。これにより、運行データが指示フラグよりも前に記憶されるのを防止し、運行開始時点の把握ができなくなるのを防止できる。
<ソート処理について>
図17は、指示フラグのソート処理例を示している。
電子機器2の一例である運行情報記憶装置32は、操作監視情報の取得を契機にイグニッションキーがONになったことを示す指示フラグを生成し(S41)、メモリ60に書き込む(S42)。運行情報記憶装置32は、車両4の計測手段から運行情報Iを継続的に取得する(S43)とともにメモリ60に書き込んで記憶する。
運行情報記憶装置32は、コネクタ50に設定された挿抜監視手段から、メモリカード16の挿入の検出結果を受領すると(S44)、メモリ60にカード挿入を示すフラグ66を生成して、運行情報Iに続けて記憶させる(S45)。運行情報記憶装置32は、カード検出情報に続けて、連続した運行情報IIを取得し(S46)、メモリ60内にフラグ66に続けて運行情報IIを記憶させる。
次に、制御部51は、たとえば運行が停止されると、イグニッションキーがOFFに切り替わったことを示す指示フラグを生成してメモリ60に記憶させた後に、指示フラグのソート処理を行う(S47)。このソート処理では、記憶したデータからメモリカード16の挿入を示すフラグ66を抽出し、そのフラグ66を運行開始時に生成されたイグニションキーがONとなったことを示す指示フラグの後に入れ替えた新たなデータを生成する。そしてこの運行情報をメモリ60に記憶させる(S48)。
なお、ソート処理は、運行情報記憶装置32が実行する場合を示したがこれに限られない。ソート処理は、たとえばメモリカード16からデータを読み出して管理する管理端末装置34が行ってもよい。また、ソート処理の実行タイミングは、メモリカード16に対してデータ転送するタイミングで実行するほか、フラグ66を記憶したタイミングで書き換え処理を行ってもよい。そのほか、フラグ66のソート先は、フラグ「I_ON」の前に連続するように入れ替えてもよい。
斯かる構成によれば、運行管理処理において、管理用端末装置34が運行開始を示す複数の指示フラグの組み合わせを探す処理時間を軽減することができる。また、一連の運行処理で書き込まれた指示フラグを入替えることで、メモリ60やメモリカード16に他の運行情報が記憶されている場合でも、運行データを混同させることがない。また、連続して取り込まれる運行データについて、途中に指示フラグを介在させないことで、運行管理において、連続した運転状態の把握が容易となる。そのほか運行情報のうち、計測データについては、記録内容の編集や改ざんが行われることがないので、運行管理の適正化を阻害しない。
(2) 上記実施の形態では、運転開始を判断するために生成する指示フラグについて、操作手段の監視対象としてイグニッションキーの場合を示したがこれに限られない。操作手段は、たとえば車両4のハンドルやシフトレバー、アクセルペダル、ブレーキペダル、サイドブレーキレバーの操作状態情報などを設定してもよい。また、操作の監視対象は、1つに限られず、2以上の操作手段を組み合わせて指示フラグを生成してもよい。すなわち、運転開始の判断では、メモリカード16の挿入状態と、2以上の操作手段の操作に基づく指示フラグを組み合わせてもよい。
斯かる構成によれば、車両4の運転状態の開始について、より詳細なパターンに基づいて判断することができ、運行データの把握を詳細に行うことができる。また、操作検出手段の故障などが発生した場合でも、運行開始のタイミングを逃さすに記憶することができる。
(3) 上記実施の形態では、運行状態の管理を行う車両4について乗用車や営業用トラックなどの自動車を想定した場合を示したがこれに限られない。車両4には、たとえば特殊な重機車両や、リモートコントロールされる車両なども含まれる。これらの車両4の運行情報の管理では、運行開始を把握するための監視対象として、イグニッションキー以外の操作手段を監視すればよい。そのほか、エンジンやモータによる駆動源を利用せずに移動する自転車などを含んでもよい。
(4) 上記実施の形態では、蓋40の外装面側に運行開始や終了を指示するスイッチを備えない構成を示したがこれに限られない。運行情報記憶装置32は、たとえば蓋40やその他本体部36の外装側、または操作本体部38のインターフェース内に運行開始や終了による運行情報の記憶開始を指示するスイッチを備えてもよい。この場合、運行情報記憶装置32は、スイッチの押下または特定の操作手段の操作検出結果のいずれか、または両方のタイミングで運転開始を示す指示フラグを生成し、メモリ60に記憶すればよい。そして、管理端末装置34では、1または複数の運行開始フラグを基準に運行情報の抽出および運行管理を行えばよい。
なお、スイッチは、たとえば蓋40に対する設置部分にパッキンなどの止水または防水部材を介在させればよい。
斯かる構成によれば、操作のし忘れなどによっても運行情報を取得でき、車両の運行管理を行うことができる。また車両の運行開始時に複数の操作や決められた手順の準備操作が不要であり、車両運行の開始を妨げないので利便性が高められる。
次に、以上述べた実施の形態に関し、更に以下の付記を開示する。以下の付記に本開示の技術が限定されるものではない。
(付記1)車両の運行データを記憶する電子機器であって、
前記車両の計測手段で計測された計測情報を含む運行データを取り込んで記憶する記憶部と、
前記車両の運行時に操作される操作手段の操作状態を監視する操作監視手段と、
外部記憶手段が挿抜されるコネクタに接続され、前記コネクタに対する外部記憶手段の挿抜状態を監視する挿抜監視手段と、
前記操作監視手段および前記挿抜監視手段から各監視情報の取得を契機にそれぞれの指示フラグを生成し、該指示フラグと前記運行データを前記記憶部に記憶させる制御部と、
を備え、前記制御部は、前記車両の運行状態に関連付けて設定されたタイミングで前記記憶部に格納された前記指示フラグと前記運行データを前記外部記憶手段に書き込ませることを特徴とする電子機器。
(付記2)前記制御部は、生成した指示フラグと前記運行データとを取得した順に連続させて前記記憶部に記憶させることを特徴とする付記1に記載の電子機器。
(付記3)前記制御部は、前記操作監視手段の監視結果により、前記車両の運行停止を示す指示フラグの生成を契機に、前記記憶部に格納された前記運行データおよび前記指示フラグを前記外部記憶手段に書き込ませることを特徴とする付記1または付記2に記載の電子機器。
(付記4)さらに、時間を計時するタイマを備え、
前記制御部は、設定された時間の経過を契機に、前記記憶部に格納された前記運行データおよび前記指示フラグを前記外部記憶手段に書き込ませることを特徴とする付記1ないし付記3のいずれか1つに記載の電子機器。
(付記5)前記制御部は、前記運行データの取り込み途中で前記外部記憶手段の挿入を示す指示フラグが生成された場合、前記記憶部内に記憶されたデータに対し、前記外部記憶手段の挿入を示す指示フラグを連続する前記運行データの一部に割込ませ、または前記運行データの前後にソートして記憶させることを特徴とする付記1ないし付記4のいずれか1つに記載の電子機器。
(付記6)前記コネクタは、開操作により前記外部記憶手段を挿抜する開口部分を外部に露出させる蓋を含むケース内に設置され、
前記ケースは、前記蓋を閉状態にしたときに前記コネクタを密閉する密閉手段が形成されるとともに、外装側に、操作によって変形または位置が変動する操作手段を備えないことを特徴とする付記1ないし付記5のいずれか1つに記載の電子機器。
(付記7)車両の運行データを記憶する電子機器のコンピュータに実行させる記憶制御プログラムであって、
前記車両に搭載された計測手段で計測された計測情報を含む運行データを取り込んで記憶部に記憶させ、
前記車両の運行時に操作される操作手段に対する操作状態の監視情報と、コネクタに対する外部記憶手段の挿抜状態の監視情報の取得に基づいて指示フラグを生成し、
該指示フラグを前記運行データとともに前記記憶部に記憶させ、
前記車両の運行処理に関連付けて設定されたタイミングで前記記憶部に格納された前記指示フラグと前記運行データを前記外部記憶手段に書き込ませる、
処理を前記コンピュータに実行させる記憶制御プログラム。
(付記8)車両の運行状態を管理する管理装置であって、
前記車両に搭載された計測手段によって計測された計測情報を含む運行データおよび運行開始時の操作や外部記憶手段の挿抜を契機に生成される指示フラグが格納された前記外部記憶手段が接続されるコネクタと、
前記外部記憶手段に格納された複数の前記指示フラグの組み合わせに基づいて前記車両の運行開始を判断し、前記指示フラグに対して連続して記憶された前記運行データを取り込んで、前記車両の運行データを判断する管理制御部と、
を備えることを特徴とする管理装置。
(付記9)前記管理制御部は、前記外部記憶手段に記憶された情報のうち、少なくとも操作手段の操作情報に基づいて生成された前記指示フラグまたは前記外部記憶手段の挿入状態の監視情報に基づいて生成された前記指示フラグのいずれかを運行開始、または運行停止の契機と判断することを特徴とする付記8に記載の管理装置。
以上、本開示の構成の好ましい実施形態等について説明した。しかし、本開示の技術は上記実施の形態の記載に限定されるものではない。特許請求の範囲に記載され、または明細書に開示された技術の要旨に基づき、当業者において様々な変形や変更が可能であることは勿論である。そして斯かる変形や変更が本開示の技術に含まれることは言うまでもない。
2 電子機器
4 車両
6 計測手段
8、51 制御部
10 記憶部
12 操作監視手段
14 操作手段
16 メモリカード
18、35、50 コネクタ
20 挿抜監視手段
22 フラグテーブル
24 監視状態情報
26 アクション
28、66 フラグ
30 運行管理システム
32 運行情報記憶装置
34 管理端末装置
36 本体部
38 操作本体部
40 蓋
42 突出部
44、46 表示用LED
45 突起
47 凹部
48 防水部材
52 CAN終端回路
54 車速パルス終端回路
56 イグニッションキー終端回路
58 CPU
60 メモリ
62 I/O
64 タイマ

Claims (4)

  1. 車両の運行データを記憶する電子機器であって、
    前記車両の計測手段で計測された計測情報を含む運行データを取り込んで記憶する記憶部と、
    前記車両の運行時に操作される操作手段の操作状態を監視する操作監視手段と、
    外部記憶手段が挿抜されるコネクタに接続され、前記コネクタに対する外部記憶手段の挿抜状態を監視する挿抜監視手段と、
    前記操作監視手段および前記挿抜監視手段から各監視情報の取得を契機にそれぞれの指示フラグを生成し、該指示フラグと前記運行データを前記記憶部に記憶させる制御部と、
    を備え、前記制御部は、前記車両の運行状態に関連付けて設定されたタイミングで前記記憶部に格納された前記指示フラグと前記運行データを前記外部記憶手段に書き込ませることを特徴とする電子機器。
  2. 前記制御部は、前記操作監視手段の監視結果により、前記車両の運行停止を示す指示フラグの生成を契機に、前記記憶部に格納された前記運行データおよび前記指示フラグを前記外部記憶手段に書き込ませることを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
  3. 前記コネクタは、開操作により前記外部記憶手段を挿抜する開口部分を外部に露出させる蓋を含むケース内に設置され、
    前記ケースは、前記蓋を閉状態にしたときに前記コネクタを密閉する密閉手段が形成されるとともに、外装側に、操作によって変形または位置が変動する操作手段を備えないことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電子機器。
  4. 車両の運行データを記憶する電子機器のコンピュータに実行させる記憶制御プログラムであって、
    前記車両に搭載された計測手段で計測された計測情報を含む運行データを取り込んで記憶部に記憶させ、
    前記車両の運行時に操作される操作手段に対する操作状態の監視情報とコネクタに対する外部記憶手段の挿抜状態の監視情報の取得に基づいて指示フラグを生成し、
    該指示フラグを前記運行データとともに前記記憶部に記憶させ、
    前記車両の運行処理に関連付けて設定されたタイミングで前記記憶部に格納された前記指示フラグと前記運行データを前記外部記憶手段に書き込ませる、
    処理を前記コンピュータに実行させる記憶制御プログラム。


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