JP2016011734A - オイル貯留構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】安価な構成で、リングギヤがオイルから受ける回転抵抗を低減させることができる、オイル貯留構造を提供する。【解決手段】トランスミッションケース4は、第1分割部分および第2分割部分に分割して構成されている。トランスミッション2およびデファレンシャルギヤ3は、トランスミッションケース4内に並べて収容されている。第1分割部分と第2分割部分とが接合されることにより、デファレンシャルギヤ3のリングギヤ21に対してトランスミッション2側と反対側の上方の位置に、回転するリングギヤ21により掻き上げられるオイルを受け入れて貯留するオイル貯留部35が形成されている。【選択図】図2
Description
本発明は、トランスアクスルに適用されるオイル貯留構造に関する。
FF(フロントエンジン・フロントドライブ)車には、トランスミッションとともにデファレンシャルギヤ(差動装置)をトランスミッションケース内に内蔵した、いわゆるトランスアクスルが多く採用されている。このトランスアクスルの車載状態では、通常、デファレンシャルギヤがトランスミッションよりも低い位置に配置される。
デファレンシャルギヤには、トランスミッションから駆動力が伝達されるリングギヤと、リングギヤと一体的に回転するデフケースとが備えられている。トランスミッションケース内には、オイル(潤滑油)が封入されており、オイルは、デファレンシャルギヤを収容する空間の底部に貯留される。リングギヤおよびデフケースが回転すると、その貯留されているオイルは、リングギヤおよびデフケースに掻き上げられ、飛沫となって、デフケースを回転可能に支持するベアリングなどに供給される。
オイルの貯留量が多いと、オイルがリングギヤおよびデフケースの回転抵抗(攪拌抵抗)となり、トルク損失による燃費の悪化や発熱を招く。そこで、トランスミッションケースにカバープレートを取り付けて、トランスミッションケース内に、リングギヤ(差動ドライブギヤ)により掻き上げられたオイルを貯留可能なオイルタンクと、オイルタンクにオイルを導くためのガイドとを形成することが提案されている(たとえば、特許文献1参照)。この提案の構成によれば、リングギヤの回転時には、リングギヤにより掻き上げられたオイルがガイドに沿ってオイルタンクに流入し、リングギヤが浸かっているオイル溜まりの油面が低下し、リングギヤの回転抵抗を小さくすることができる。
しかしながら、かかる提案の構成では、トランスミッションケースと別部材であるカバープレートを必要とし、コストの増大という別の問題を生じる。
本発明の目的は、安価な構成で、リングギヤがオイルから受ける回転抵抗を低減させることができる、オイル貯留構造を提供することである。
前記の目的を達成するため、本発明に係るオイル貯留構造は、トランスミッションとトランスミッションから駆動力が入力されるリングギヤを備えるデファレンシャルギヤとを内蔵したトランスアクスルに適用されるオイル貯留構造であって、第1分割部分および第2分割部分に分割して構成されるケースを備え、トランスミッションおよびデファレンシャルギヤは、ケース内に並べて収容されており、ケース内には、リングギヤに対してトランスミッション側と反対側の上方の位置に、第1分割部分と第2分割部分との接合により、リングギヤの回転時にリングギヤにより掻き上げられるオイルを受け入れて貯留するオイル貯留部が形成されている。
この構成によれば、リングギヤの回転時には、リングギヤにより掻き上げられたオイル(潤滑油)をオイル貯留部に貯留することができる。そのため、リングギヤの回転時に、リングギヤが浸かっているオイル溜まりの油面(油量)を低下させることができ、リングギヤの回転抵抗を小さくすることができる。
そして、オイル貯留部は、ケースを構成する第1分割部分と第2分割部分との接合により形成されるので、オイル貯留部を形成するために、ケースと別の部材を必要としない。そのため、別部材の追加によるコストアップを抑制することができる。
よって、安価な構成で、リングギヤがオイルから受ける回転抵抗を低減させることができ、ひいては、トランスアクスルが搭載される車両の燃費を向上させることができる。
また、オイル貯留部がデファレンシャルギヤに対してトランスミッション側と反対側の上方に配置されているので、トランスアクスル全体の重量バランスが改善される。また、オイル貯留部に貯留されているオイルによる制震効果を期待することができる。その結果、トランスアクスルの振動を抑制することができ、その振動による騒音を抑制することができる。
さらには、オイル貯留部の壁が形成されるので、当該部分におけるケースの剛性が増す。これにより、ケースのNV(ノイズ・バイブレーション)を低減することができる。
本発明によれば、安価な構成で、リングギヤがオイルから受ける回転抵抗を低減させることができ、ひいては、トランスミッションが搭載される車両の燃費を向上させることができる。
以下では、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るオイル貯留構造が適用されたトランスアクスル1の一部を示す断面図である。
トランスアクスル1は、トランスミッション2およびデファレンシャルギヤ3をトランスミッションケース4内に内蔵している。
トランスミッション2は、たとえば、マニュアルトランスミッション(手動変速機)である。
デファレンシャルギヤ3は、デフケース5を備えている。デフケース5の内部には、ギヤ収容空間6およびシャフト挿通空間7,8が形成されている。シャフト挿通空間7,8は、それぞれギヤ収容空間6の車幅方向の一方側および他方側に形成され、ギヤ収容空間6と連通している。
ギヤ収容空間6には、車幅方向と直交する方向に延びる軸9が貫通している。軸9の両端は、デフケース5に固定的に支持されている。軸9には、2個のピニオンギヤ10,11が回転可能に支持されている。ピニオンギヤ10,11は、かさ歯車からなる。また、ギヤ収容空間6には、2個のサイドギヤ12,13が収容されている。各サイドギヤ12,13は、かさ歯車からなり、互いに車幅方向に離れて配置され、ピニオンギヤ10,11の両方と噛合している。
シャフト挿通空間7,8には、それぞれドライブシャフト14,15が挿通されている。ドライブシャフト14,15は、それぞれサイドギヤ12,13に連結されている。
デフケース5は、シャフト挿通空間7,8の周囲をそれぞれ取り囲む(シャフト挿通空間7,8を内部に提供する)円筒部16,17を有している。円筒部16,17がそれぞれベアリング18,19を介してトランスミッションケース4に保持されることにより、デフケース5は、ドライブシャフト14,15と同一の回転中心線まわりに回転可能に支持されている。
デフケース5には、一方の円筒部16と軸9との間に、その外周面から径方向に張り出すフランジ部20が形成されている。フランジ部20には、リングギヤ21が相対回転不能に固定されている。リングギヤ21は、トランスミッション2の出力ギヤ22と噛合している。出力ギヤ22からリングギヤ21に駆動力が伝達されると、デフケース5およびリングギヤ21が一体回転する。
また、他方の円筒部17には、ベアリング19よりも軸9側の位置に、車速検出用ロータ23が外嵌されている。車速検出用ロータ23は、デフケース5に固定されて、デフケース5と一体回転可能に設けられている。
そして、デフケース5には、車速センサ24が保持されている。車速センサ24は、電磁ピックアップからなり、磁極子(図示せず)が内蔵された先端部が車速検出用ロータ23の径方向からその外周に近接して対向するように配置されている。
図2は、トランスミッションケース4の図解的な断面図である。図3は、図2に示される切断面線A−Aにおけるトランスミッションケース4の図解的な断面図である。
トランスミッションケース4は、図3に示されるように、第1分割部分31および第2分割部分32に分割して構成されている。第1分割部分31と第2分割部分32とが接合されることにより、図2に示されるように、第1分割部分31と第2分割部分32との間に、トランスミッション2およびデファレンシャルギヤ3をそれぞれ収容する空間33,34が形成されている。
空間33,34にそれぞれトランスミッション2およびデファレンシャルギヤ3が収容されることにより、トランスミッション2とデファレンシャルギヤ3とは、車両の前後方向に並べて配置される。
空間34の上部には、デファレンシャルギヤ3のリングギヤ21に対してトランスミッション2側と反対側に片寄った位置に、オイルを貯留可能なオイル貯留部35が形成されている。
第1分割部分31および第2分割部分32には、図3に示されるように、それぞれ内面から車幅方向に延出する第1底板部36および第2底板部37が形成されている。第1底板部36と第2底板部37とは、突き合わされて、オイル貯留部35の底板38を形成している。底板38は、その一端が空間34の上面39との間に間隔を空けた位置で空間34の側面40に接続され、空間33側(トランスミッション2側)に上面39に近づくように緩やかに湾曲して延びている、底板38の空間33側の端部と空間34の上面39との間には、オイル受入口41として、間隔が空けられている。
また、第1分割部分31および第2分割部分32には、図3に示されるように、それぞれ内面から車幅方向に延出する第1ガイド部42および第2ガイド部43が形成されている。第1ガイド部42と第2ガイド部43とは、突き合わされて、底板38の下方に、ガイド部44を形成している。ガイド部44は、空間34の上面39から側面40側に斜め下方に、底板38と間隔を空けて延びている。
また、第1底板部36および第2底板部37の各下面には、複数本の整流リブ45が形成されている。各整流リブ45は、リングギヤ21の回転中心線の方向に間隔を空けて、その回転中心線の方向と直交する方向に延びている。
さらに、第1底板部36または第2底板部37には、リングギヤ21の上方の位置に、オイルリターン孔46が貫通して形成されている。
トランスミッションケース4内には、各部の潤滑のためのオイルが封入されており、デファレンシャルギヤ3を収容する空間34の底部に、そのオイルが貯留されている。デフケース5およびリングギヤ21の少なくとも一部は、空間34の底部に溜まったオイルに浸漬している。
出力ギヤ22からリングギヤ21に駆動力が伝達されて、デフケース5およびリングギヤ21が回転すると、空間34の底部に貯留されているオイルは、デフケース5およびリングギヤ21に掻き上げられ、飛沫となって、その周囲に拡散する。これにより、デファレンシャルギヤ3の各部にオイルが供給される。
また、拡散するオイルの一部は、オイル貯留部35の底板38とガイド部44との間に進入する。このオイルは、整流リブ45により整流されて、底板38とガイド部44との間を通り、オイル受入口41からオイル貯留部35に流入する。これにより、デフケース5およびリングギヤ21の回転中は、オイル貯留部35にオイルが貯留される。そのため、デフケース5およびリングギヤ21の回転時に、空間34の底部に貯留されるオイルの油面(量)を低下させることができる。その結果、デフケース5およびリングギヤ21の回転抵抗(攪拌抵抗)を小さくすることができる。
オイル貯留部35内のオイルは、オイルリターン孔46から排出される。オイルリターン孔46がリングギヤ21の上方の位置に形成されているので、リングギヤ21の回転中は、オイルリターン孔46から排出されるオイルがその流下の途中でリングギヤ21に衝突して拡散される。これにより、空間34の底部に貯留されるオイルの油面をさらに低下させることができる。
また、オイル貯留部35は、トランスミッションケース4を構成する第1分割部分31と第2分割部分32との接合により形成されるので、オイル貯留部35を形成するために、トランスミッションケース4と別の部材を必要としない。そのため、別部材の追加によるコストアップを抑制することができ、デフケース5およびリングギヤ21の回転抵抗をさらに小さくすることができる。
よって、安価な構成で、デフケース5およびリングギヤ21がオイルから受ける回転抵抗を低減させることができ、ひいては、トランスアクスル1が搭載される車両の燃費を向上させることができる。
また、オイル貯留部35がデファレンシャルギヤ3に対してトランスミッション2側と反対側の上方に配置されているので、トランスアクスル1全体の重量バランスが改善される。さらに、オイル貯留部35に貯留されているオイルによる制震効果を期待することができる。その結果、トランスアクスル1の振動を抑制することができ、その振動による騒音を抑制することができる。
さらには、第1分割部分31と第2分割部分32との間に、第1底板部36および第2底板部37からなる底板38と、第1ガイド部42および第2ガイド部43からなるガイド部44とが架設されるので、この部分におけるトランスミッションケース4の剛性が増す。これにより、トランスミッションケース4のNV(ノイズ・バイブレーション)を低減することができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、他の形態で実施することもできる。
たとえば、オイルリターン孔46は、リングギヤ21の上方の位置から外れた位置に形成されてもよい。
また、オイルリターン孔46が形成されず、オイル貯留部35と連通する油路が形成されて、オイル貯留部35に貯留されているオイルが油路を通して排出されてもよい。
トランスミッション2は、たとえば、マニュアルトランスミッションであるとしたが、オートマチックトランスミッション(自動変速機)であってもよいし、CVT(無段変速機)であってもよい。
その他、前述の構成には、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
1 トランスアクスル
2 トランスミッション
3 デファレンシャルギヤ
4 トランスミッションケース(ケース)
21 リングギヤ
31 第1分割部分
32 第2分割部分
35 オイル貯留部
2 トランスミッション
3 デファレンシャルギヤ
4 トランスミッションケース(ケース)
21 リングギヤ
31 第1分割部分
32 第2分割部分
35 オイル貯留部
Claims (1)
- トランスミッションと前記トランスミッションから駆動力が入力されるリングギヤを備えるデファレンシャルギヤとを内蔵したトランスアクスルに適用されるオイル貯留構造であって、
第1分割部分および第2分割部分に分割して構成されるケースを備え、
前記トランスミッションおよび前記デファレンシャルギヤは、前記ケース内に並べて収容されており、
前記ケース内には、前記リングギヤに対して前記トランスミッション側と反対側の上方の位置に、前記第1分割部分と前記第2分割部分との接合により、前記リングギヤの回転時に前記リングギヤにより掻き上げられるオイルを受け入れて貯留するオイル貯留部が形成されている、オイル貯留構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014134658A JP2016011734A (ja) | 2014-06-30 | 2014-06-30 | オイル貯留構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014134658A JP2016011734A (ja) | 2014-06-30 | 2014-06-30 | オイル貯留構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2016011734A true JP2016011734A (ja) | 2016-01-21 |
Family
ID=55228586
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014134658A Pending JP2016011734A (ja) | 2014-06-30 | 2014-06-30 | オイル貯留構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2016011734A (ja) |
-
2014
- 2014-06-30 JP JP2014134658A patent/JP2016011734A/ja active Pending
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