JP2016011676A - 電動式直動アクチュエータおよび電動式ディスクブレーキ装置 - Google Patents

電動式直動アクチュエータおよび電動式ディスクブレーキ装置 Download PDF

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祐輝 竿山
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Abstract

【課題】パーキングブレーキ機能を有する電動式直動アクチュエータにおいて、グリースの付着に起因してロックピンの摺動性が阻害されるのを抑制し、パーキングブレーキ機能を常に確実に機能させる。【解決手段】電動モータ24のロータ軸25の回転をロックおよびアンロック可能なロック機構60を、ギヤ減速機構30を形成するギヤ33の一側に設けられた係止孔61と、前進時に係止孔に係合してギヤをロックするロックピン62と、ロックピンを進退させるリニアソレノイド63とで形成する。ギヤの側面に隣接する係止部間から径方向外方に向けて径方向溝70を設け、ギヤの回転による遠心力によって外方に移動する付着グリースを径方向溝により径方向外方に誘導し、係止孔内へのグリースの侵入を防止する。そして、係止孔からロックピンの外周にグリースが付着するのを防止して、グリースの付着に起因してロックピンの摺動性が阻害されるのを抑制する。【選択図】図1

Description

この発明は、ブレーキパッド等の被駆動部材を直線駆動する電動式直動アクチュエータおよびその電動式直動アクチュエータを用いた電動式ブレーキ装置に関する。
電動モータを駆動源とする電動式直動アクチュエータとして、特許文献1に記載されたものが従来から知られている。その特許文献1に記載された電動式直動アクチュエータにおいては、電動モータのロータ軸の回転をギヤ減速機により減速して回転軸に入力し、その回転軸の回転を回転・直動変換機構によりハウジングの内径面に沿って軸方向に移動可能に設けられたスライド部材の直線運動に変換して、そのスライド部材を軸方向に移動させるようにしている。
また、ギヤ減速機における一つのギヤの側面に、そのギヤの回転軸心を中心とする一つのピッチ円上に複数の係止孔を間隔をおいて設け、そのピッチ円上の一点に対して進退可能に設けられたロックピンをリニアソレノイドにより前進させ、一つの係止孔に対するロックピンの係合によりギヤを回り止めしてスライド部材を軸方向に移動させた任意の位置でロックさせるようにしている。
上記構成の電動式直動アクチュエータを電動式ブレーキ装置に採用することにより、駐車時、スライド部材によって前進動されるブレーキパッドがディスクロータを規定の押圧力で押圧する状態でそのブレーキパッドをロックして、車両を停止状態に保持することができ、パーキングブレーキ機能を有する電動式ブレーキ装置を得ることができる。
特開2012−87889号公報
ところで、特許文献1に記載された電動式直動アクチュエータにおいては、継続的なサービスブレーキの使用により、ギヤ減速機の内部に封入されたグリースがギヤの側面に付着し、ギヤの回転による遠心力により外方に移動して係止孔に侵入する可能性がある。
ここで、係止孔にグリースが侵入すると、その係止孔に対するロックピンの係合により、そのロックピンにグリースが付着し、ロックピンの前進、後退の繰り返しによって、付着グリースがロックピンの摺動部に引き込まれ、その粘性によってロックピンの摺動が阻害されることになる。また、電動ブレーキの使用により、熱による影響や基油の蒸発などによるグリースの劣化により、摺動性がより悪化するおそれが生じ、パーキングブレーキ機能を確実に機能させることができなくなる可能性がある。
この発明の課題は、パーキングブレーキ機能を有する電動式直動アクチュエータにおいて、グリースの付着に起因してロックピンの摺動性が阻害されるのを抑制し、パーキングブレーキ機能を常に確実に機能させることができるようにすることである。
上記の課題を解決するため、この発明に係る電動式直動アクチュエータにおいては、電動モータと、その電動モータのロータ軸の回転を減速して出力するギヤ減速機構と、そのギヤ減速機構の出力ギヤの回転により軸方向に移動可能なスライド部材と、前記出力ギヤの回転運動を前記スライド部材の軸方向への直線運動に変換する回転・直動変換機構と、前記電動モータのロータ軸の回転をロックおよびアンロック可能なロック機構とを有してなり、前記ロック機構が、ギヤ減速機構を形成する複数のギヤのうちの一つのギヤの側面に設けられた複数の係止部と、その係止部に対して進退可能に設けられ、前進時に前記係止部に係合してギヤをロックするロックピンと、そのロックピンを進退させるピン駆動用アクチュエータとからなる電動式直動アクチュエータにおいて、前記係止部が形成されたギヤの側面にグリースを径方向外方に向けて案内する誘導路を設けた構成を採用したのである。
また、この発明に係る電動式ブレーキ装置においては、電動式直動アクチュエータによりブレーキパッドを直線駆動し、そのブレーキパッドでディスクロータを押圧して、そのディスクロータに制動力を付与するようにした電動式ブレーキ装置において、前記電動式直動アクチュエータがこの発明に係る上述の電動式直動アクチュエータからなり、その電動式直動アクチュエータのスライド部材で前記ブレーキパッドを直線駆動させる構成を採用したのである。
上記の構成からなる電動式ブレーキ装置において、電動式直動アクチュエータの電動モータを駆動すると、その電動モータのロータ軸の回転はギヤ減速機構で減速されて出力ギヤから出力され、その出力ギヤの回転は回転・直動変換機構によりスライド部材の直線運動に変換される。このため、スライド部材が前進し、そのスライド部材に連結されたブレーキパッドがディスクロータに押し付けられ、ディスクロータが制動される。
駐車に際しては、上記のように、ブレーキパッドをディスクロータに押し付け、ディスクロータに駐車に必要な制動力を負荷する状態において、リニアソレノイドの作動によりロックピンを前進させ、ギヤの側面に形成された係止部にロックピンを係合させてギヤをロックする。そのギヤのロック状態において、電動モータに対する通電を遮断して、電気エネルギの無駄な消費を抑制する。
ここで、ギヤ減速機構部にはグリースが封入されており、そのグリースがギヤの側面に付着し、ギヤの回転による遠心力により径方向外方に向けて移動して係止部に侵入すると、その係止部に対するロックピンの係合時に、ロックピンの外周に付着することになる。そして、その付着グリースは、ロックピンの前進、後退の繰り返しにより、ロックピンの摺動部に引き込まれて、ロックピンの摺動を阻害し、パーキングブレーキ機能を確実に機能させることができなくなる可能性がある。
しかし、この発明では、ギヤの側面に、係止部を避けるようにして誘導路を設けているため、遠心力によりギヤの側面に沿って径方向外方に移動する付着グリースを上記誘導路により径方向外方に導くことができ、係止部にグリースが侵入するのを防止することができる。
このため、ロックピンの外周にグリースが付着して摺動部に引き込まれるのを防止し、グリースの付着に起因してロックピンの摺動性が阻害されるのを抑制することができる。したがって、パーキングブレーキ機能を確実に機能させることができる。
この発明に係る電動式直動アクチュエータにおいて、誘導路として、周方向で隣接する係止部間を通って径方向外方に向けて延びる放射状配置の複数の径方向溝からなるものや、複数の径方向溝と、隣接する径方向溝の内端部に端部が連通する傾斜溝とからなるものを採用することができる。
ここで、係止部の外周囲に、内端が係止部に連通し、外端がギヤの外径面に至る排出溝を設けると、万一、係止部内にグリースが侵入した際、その侵入グリースに負荷される遠心力によって、侵入グリースを排出溝から外部にスムーズに流出させることができる。
また、係止部の内周囲に、ギヤの側面に沿って径方向外方に向けて移動するグリースを誘導路に誘導するガイド突条を設けておくと、係止部内へのグリースの侵入を効果的に防止することができる。
この発明に係る電動式直動アクチュエータにおいては、ギヤの側面に誘導路を設けたことにより、ギヤの側面に付着するグリースを、その誘導路によって隣接する係止部間から径方向外方に向けて導いてギヤの外周囲に排出させることができる。その結果、ギヤに設けられた係止部へのグリースの侵入を防止し、グリースの付着に起因してロックピンの摺動性が阻害されるのを抑制することができ、パーキングブレーキ機能を常に確実に機能させることができる。
この発明に係る電動式直動アクチュエータの実施の形態を示す縦断面図 図1のII−II線に沿った断面図 図1のIII−III線に沿った断面図 図1に示すギヤ減速機構の一部を拡大して示す断面図 (a)は図4のV−V線に沿った断面図、(b)は(a)のX−X線に沿った断面図 グリースの侵入防止対策が採られたギヤの他の例を示す正面図 (a)はグリースの侵入防止対策が採られたギヤの他の例を示す正面図、(b)は(a)のX−X線に沿った断面図 (a)はグリースの侵入防止対策が採られたギヤの他の例を示す正面図、(b)は(a)のX−X線に沿った断面図 この発明に係る電動式ブレーキ装置の実施の形態を示す縦断面図
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図9は、この発明に係る電動式直動アクチュエータAが採用された電動式ブレーキ装置を示す。この電動式ブレーキ装置においては、車輪と一体に回転するディスクロータ10の外周囲にキャリパ11を設け、そのキャリパ11の一端部にディスクロータ10のアウタ側面の外周部と軸方向で対向する爪部12を設け、その爪部12でアウタ側ブレーキパッド13を支持している。
また、ディスクロータ10のインナ側面の外周部にインナ側ブレーキパッド14を対向配置し、そのインナ側ブレーキパッド14をキャリパ11の他側部に設けられた電動式直動アクチュエータAによりディスクロータ10に向けて移動させるようにしている。
ディスクロータ10のインナ側面の外周部にはマウント17が設けられている。マウント17は図示省略したナックルに支持されて固定の配置とされている。図2に示すように、マウント17の両側部には対向一対のピン支持片18が設けられ、そのピン支持片18のそれぞれ端部にディスクロータ10に対して直交方向に延びるスライドピン19が設けられ、そのスライドピン19のそれぞれによってキャリパ11がスライド自在に支持されている。
また、マウント17は、図では詳細に示されていないが、アウタ側ブレーキパッド13およびインナ側ブレーキパッド14のそれぞれを回転不能(回り止め)とする状態でディスクロータ10に向けて移動可能に支持している。
図1に示すように、電動式直動アクチュエータAはハウジング20を有する。ハウジング20は、図9に示すキャリパ11に一体的に設けられて筒状をなし、その内側にはスライド部材としての外輪部材21がスライド自在に組み込まれている。
ハウジング20の一端には径方向外方に向けてベースプレート22が設けられ、そのベースプレート22の外側面およびハウジング20の一端開口がカバー23によって覆われている。
ベースプレート22には電動モータ24が支持され、その電動モータ24のロータ軸25の回転は、カバー23内に組込まれたギヤ減速機構30により減速されて出力される。
図1および図2に示すように、ギヤ減速機構30は、電動モータ24のロータ軸25に取付けられた入力ギヤ31の回転を一次減速ギヤ列G乃至三次減速ギヤ列Gにより順次減速して出力ギヤ32から出力する構成とされ、上記出力ギヤ32の回転は、図1に示す回転・直動変換機構40によって外輪部材21の直線運動に変換される。
回転・直動変換機構40は、出力ギヤ32を軸端部で支持して、その出力ギヤ32と一体に回転する回転軸41を外輪部材21の軸心上に配置し、その回転軸41と外輪部材21との間に遊星ローラ42を組み込み、その遊星ローラ42の外周に外輪部材21の内周に設けられた断面V字形の螺旋突条43に噛合する螺旋溝44を形成し、上記回転軸41の回転により遊星ローラ42を自転させつつ公転させて外輪部材21を軸方向に直線運動させるようにしている。
ここで、遊星ローラ42の外周に形成された螺旋溝44は外輪部材21の内周に設けられた螺旋突条43とリード角が相違してピッチは同一とされ、そのリード角の相違によって外輪部材21を軸方向に移動させるようにしているが、上記螺旋溝44に代えて、複数の円周溝を螺旋突条43と同一のピッチで形成してもよい。
回転軸41は、ハウジング20の一端部内に組み込まれた軸受部材45の中心部に形成されたボス部46内に挿通され、そのボス部46内に組み込まれた複数の転がり軸受47によって回転自在に支持されている。一方、軸受部材45は、ハウジング20の一端部内周に取り付けられたストッパリング48によってハウジング20の一端開口側に向けて移動するのが防止されている。
図3に示すように、遊星ローラ42は、周方向に間隔をおいて複数配置されている。各遊星ローラ42は、回転軸41の外周および外輪部材21の内周にそれぞれ転がり接触している。回転軸41の外周は円筒面である。そして、回転軸41が回転したとき、遊星ローラ42は、ローラ軸53を中心に自転しながら回転軸41を中心に公転する。すなわち、遊星ローラ42は、回転軸41の外周から受ける回転力によって自転し、これに伴い、遊星ローラ42は外輪部材21の内周を転がって公転する。
また、遊星ローラ42は、図1および図3に示すように、回転軸41と外輪部材21の間に組み込まれたキャリヤ50によって回転自在に支持されている。キャリヤ50は、回転軸41を中心にして回転可能に支持された対向一対のディスク51a、51bを軸方向の両端に有し、その一対のディスク51a、51bに軸方向で対向する一対の軸挿入孔52が周方向に間隔をおいて複数形成され、その複数の軸挿入孔52のそれぞれにローラ軸53の両端部が挿入され、そのローラ軸53のそれぞれで遊星ローラ42が回転自在に支持されている。
軸挿入孔52は、径方向に長い長孔とされ、その軸挿入孔52によって複数のローラ軸53のそれぞれが径方向に移動自在に支持されており、一対のディスク51a、51bを貫通して外部に臨むローラ軸53の軸両端部に弾性リング54が掛け渡されている。弾性リング54は拡径された状態でローラ軸53の軸両端部に掛け渡されて縮径方向の弾性力が付与され、その弾性力によって遊星ローラ42が回転軸41の外径面に圧接されている。
一対のディスク51a、51bのうち、軸受部材45側に位置するインナ側ディスク51bと軸受部材45の対向部間にはスラスト板55が組み込まれ、そのスラスト板55と軸受部材45間にスラスト軸受56が組み込まれている。
図1に示すように、外輪部材21のハウジン20の他端部開口から外部に位置する他端の開口はシールカバー57の取付けにより閉塞されて内部に異物が侵入するのが防止されている。
また、ハウジン20の他端開口部にはベローズ58の一端部が連結され、そのべローズ58の他端部は外輪部材21の他端部に連結され、上記ベローズ58によってハウジン20内に異物が侵入するのが防止されている。
図1に示すように、ギヤ減速機構30には、電動モータ24のロータ軸25をロックおよびアンロック可能なロック機構60が設けられている。
図1、図4および図5に示すように、ロック機構60は、二次減速ギヤ列Gにおける出力側の中間ギヤ33の側面に複数の係止部としての係止孔61を同一円上に等間隔に形成し、その複数の係止孔61のピッチ円上の一点に対して進退可能に設けられたロックピン62をピン駆動用アクチュエータとしてのリニアソレノイド63により進退させ、係止孔61に対するロックピン62の係合によって中間ギヤ33をロックするようにしている。
係止孔61は円弧状とされ、周方向で対向する端面の一方は、ロックピン62を後退動する方向に案内するテーパ面61aとされている。
リニアソレノイド63とロックピン62はケース64内に収容されて組立てユニットUとされ、その組立てユニットUは、ハウジング20と電動モータ24間に配置されてベースプレート22に取付けられており、上記ケース64の端板にはロックピン62が出没自在とされる摺動部としてのピン孔64aが設けられている。
図4および図5に示すように、中間ギヤ33は、中心孔33aを有し、その中心孔33aに挿通されたギヤ支持軸34の両端部がベースプレート22とカバー23で支持され、そのギヤ支持軸34上に設けられた複数の軸受35によって中間ギヤ33が回転自在に支持されている。
中間ギヤ33の側面には、円形の膨出部33bが設けられている。膨出部33bの側面には、周方向で隣接する係止部61間のそれぞれを通るようにして複数の誘導路としての径方向溝70が中心孔33aを中心にして放射状に設けられている。また、膨出部33bの側面には、複数の係止孔61のそれぞれ外周囲に排出溝71が設けられている。
排出溝71は、複数の係止孔61のそれぞれに対して複数設けられ、その内径端は係止孔61に連通し、外径端は、膨出部33bの外径面で開口している。なお、膨出部33bを省略し、排出溝71の外径端を中間ギヤ33の外周部で開口させるようにしてもよい。
実施の形態で示す電動式直動アクチュエータAは上記の構造からなり、その電動式直動アクチュエータAにおいては、図9に示すように、外輪部材21でもってインナ側ブレーキパッド14をディスクロータ10に向けて直線駆動させるようにしている。
図9に示すような電動式ブレーキ装置への電動式直動アクチュエータAの使用状態において、図1に示す電動モータ24を駆動すると、その電動モータ24のロータ軸25の回転がギヤ減速機構30により減速されて出力ギヤ32から回転軸41に出力され、回転軸41が減速回転する。
回転軸41の外径面には、複数の遊星ローラ42のそれぞれ外径面が弾性接触しているため、上記回転軸41の回転により遊星ローラ42が回転軸41との接触摩擦により、自転しつつ公転する。
このとき、遊星ローラ42の外径面に形成された螺旋溝44は外輪部材21の内径面に設けられた螺旋突条43に噛合しているため、その螺旋溝44と螺旋突条43の係合によって外輪部材21が軸方向に移動する。その外輪部材21によりインナ側ブレーキパッド14がディスクロータ10に向けて直線状に押圧移動され、そのインナ側ブレーキパッド14によりディスクロータ10が押圧される。その押圧力の反力により爪部12に取付けられたアウタ側ブレーキパッド13がディスクロータ10に接近する方向に向けてキャリパ11が移動し、アウタ側ブレーキパッド13がディスクロータ10に当接して、そのアウタ側ブレーキパッド13がインナ側ブレーキパッド14とでディスクロータ10の外周部を軸方向両側から強く挟持し、ディスクロータ10に制動力が負荷される。
駐車に際しては、上記のように、アウタ側ブレーキパッド13とインナ側ブレーキパッド14とがディスクロータ10を挟持する制動力の付与状態において、リニアソレノイド63の作動によりロックピン62を前進させる(図1参照)。
ロックピン62の前進時、そのロックピン62に対して複数の係止孔61の一つが対向する状態にあると、図5(a)、(b)に示すように、係止孔61にロックピン62が係合し、中間ギヤ33がロックされる。
ここで、ロックピン62の前進時、そのロックピン62と係止孔61との間に周方向の位相ずれがあると、係止孔61にロックピン62を係合させることができない。この場合、ロックピン62を前進させた状態で電動モータ24の駆動により、中間ギヤ33を図5の一点鎖線の矢印で示す制動方向に回転させ、係止孔61をロックピン62と対向する位置まで中間ギヤ33を回転させて、係止孔61にロックピン62を係合させる。その係合によって中間ギヤ33がロックされる。
中間ギヤ33がロックされると、電動モータ24のロータ軸25もロックされることになるため、電動モータ24に対する通電を遮断しておくことができ、電気エネルギの無駄な消費を抑制することができる。
上記のような係止孔61とロックピン62の係合による中間ギヤ33のロック状態、つまり、電動モータ24のロータ軸25のロック状態では、ディスクロータ10からの反力によりギヤ減速機構30のそれぞれのギヤに制動解除方向への回転力が負荷されるため、係止孔61のテーパ面61aと対向する端面がロックピン62に強く接触し、その接触によってロックピン62は係合状態に保持される。そのため、リニアソレノイド63に対する通電を解除しても上記反力により係合状態が保持される。
ここで、電動モータ24におけるロータ軸25のロック解除に際しては、リニアソレノイド63に対する通電はすでに解除されているので、電動モータ24を駆動して、中間ギヤ33を図5(b)に示す制動方向に回転させ、ロックピン62に対する係止孔61の端面の係合を解除し、係止孔61の他側のテーパ面61aがロックピン62の先端部を押圧する作用によってロックピン62を係止孔61から抜け出す係止解除位置まで後退動させる。
ここで、図4を参照して説明すると、ギヤ減速機構30にはグリースが封入されており、そのグリースが係止孔61を有する中間ギヤ33の側面に付着すると、中間ギヤ33の回転による遠心力により付着グリースが径方向外方に向けて移動して、係止孔61に侵入する可能性がある。そして、係止孔61内にグリースが侵入すると、以下のような問題が生じる可能性がある。
すなわち、係止孔61に対するロックピン62の係合時、ロックピン62の外周にグリースが付着することになる。この付着グリースは、ロックピン62の前進、後退の繰り返しにより摺動部としてのピン孔64a内に引き込まれて、ロックピン62の摺動を阻害し、パーキングブレーキ機能を確実に機能させることができなくなる可能性がある。
しかし、実施の形態においては、図5(a)(b)に示すように、中間ギヤ33の側面に周方向で隣接する係止孔61間のそれぞれを通るようにして径方向溝70を設けているため、遠心力によって径方向外方に移動する付着グリースは径方向溝70により案内されて径方向外方に導かれ、係止孔61内に侵入するようなことはない。仮に、侵入したとしても、複数の係止孔61のそれぞれ外周囲に設けた複数の排出溝71からグリースは排出されることになる。
したがって、ロックピン62の外周にグリースが付着して摺動部としてのピン孔64a内に引き込まれるというようなことはなく、グリースの付着に起因してロックピン62の摺動性が阻害されることはなく、パーキングブレーキ機能を確実に機能させることができる。
ここで、図6に示すように、係止孔61の内周囲において、隣接する径方向溝70の内端部間に直線状の傾斜溝72を設けておくと、傾斜溝72の内周囲において径方向外方に移動するグリースを傾斜溝72から径方向溝70に誘導することができるため、係止孔61内へのグリースの侵入を効果的に防止することができる。
また、図6に示す傾斜溝72に代えて、図7に示すように、傾斜状のガイド突条73を設けると、径方向外方に向けて移動するグリースを上記ガイド突条73により径方向溝70に誘導することができるため、係止孔61内へのグリースの侵入を効果的に防止することができる。
図7では、ガイド突条73を直線状として一方向に傾斜させたものを示したが、ガイド突条73の形状は直線状のものに限定されない、例えば、図8に示すように、ガイド突条73を円弧状としてもよい。溝70やガイド突条73は、径方向外方に向けて設けられていれば、具体的な方向や数はその限りでなく、グリースを係止孔61内への侵入を防止することができれば上述した形状に限らない。また、実施例の回転・直動変換機構は遊星ローラねじ機構を例示して説明したが、これに限らず、ボールねじ機構、滑りねじ機構、ボールランプ機構を採用してもよい。
10 ディスクロータ
14 ブレーキパッド
21 外輪部材(スライド部材)
24 電動モータ
25 ロータ軸
30 ギヤ減速機構
32 出力ギヤ
33 中間ギヤ
40 回転・直動変換機構
60 ロック機構
61 係止孔(係止部)
62 ロックピン
63 リニアソレノイド(ピン駆動用アクチュエータ)
70 径方向溝(誘導路)
71 排出溝
72 傾斜溝
73 ガイド突条

Claims (6)

  1. 電動モータ(24)と、その電動モータ(24)のロータ軸(25)の回転を減速して出力するギヤ減速機構(30)と、そのギヤ減速機構(30)の出力ギヤ(32)の回転により軸方向に移動可能なスライド部材(21)と、前記出力ギヤ(32)の回転運動を前記スライド部材(21)の軸方向への直線運動に変換する回転・直動変換機構(40)と、前記電動モータ(24)のロータ軸(25)の回転をロックおよびアンロック可能なロック機構(60)とを有してなり、前記ロック機構(60)が、ギヤ減速機構(30)を形成する複数のギヤのうちの一つのギヤ(33)の側面に設けられた複数の係止部(61)と、その係止部(61)に対して進退可能に設けられ、前進時に前記係止部(61)に係合してギヤ(33)をロックするロックピン(62)と、そのロックピン(62)を進退させるピン駆動用アクチュエータ(63)とからなる電動式直動アクチュエータにおいて、
    前記係止部(61)が形成されたギヤ(33)の側面に、グリースを径方向外方に向けて案内する誘導路(70)を設けたことを特徴とする電動式直動アクチュエータ。
  2. 前記誘導路(70)が、周方向で隣接する前記係止部(61)間を通って径方向外方に向けて延びる放射状配置の複数の径方向溝からなる請求項1に記載の電動式直動アクチュエータ。
  3. 前記誘導路(70)が、周方向で隣接する前記係止部(61)間を通って径方向外方に向けて延びる放射状配置の複数の径方向溝と、隣接する径方向溝の内周部に端部が連通する傾斜溝(72)とからなる請求項1に記載の電動式直動アクチュエータ。
  4. 前記係止部(61)の外周囲に、内端が係止部(61)に連通し、外端がギヤ(33)の外径面に至る排出溝(71)を設けた請求項1乃至3のいずれか1項に記載の電動式直動アクチュエータ。
  5. 前記係止部(61)の内周囲に、前記径方向外方に向けて移動するグリースを前記誘導路(70)に誘導するガイド突条(73)を設けた請求項1乃至4のいずれか1項に記載の電動式直動アクチュエータ。
  6. 電動式直動アクチュエータによりブレーキパッド(14)を直線駆動し、そのブレーキパッド(14)でディスクロータ(10)を押圧して、そのディスクロータ(10)に制動力を付与するようにした電動式ブレーキ装置において、
    前記電動式直動アクチュエータが請求項1乃至5のいずれか1項に記載の電動式直動アクチュエータからなり、その電動式直動アクチュエータのスライド部材(21)で前記ブレーキパッド(14)を直線駆動させるようにしたことを特徴とする電動式ブレーキ装置。
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