JP2016011388A - ポリ乳酸樹脂組成物、及び成形体 - Google Patents

ポリ乳酸樹脂組成物、及び成形体 Download PDF

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Abstract

【課題】 耐熱性に優れたポリ乳酸樹脂組成物であって、さらに耐衝撃性も向上させたポリ乳酸樹脂組成物の提供。【解決手段】 2価以上の水酸基を有する開始剤により重合したポリ乳酸セグメント、ポリヒドロキシカルボン酸骨格を有しない非晶性ポリマーセグメント、及び架橋剤を反応させて得られた共重合体と、造核剤とを含有し、前記ポリ乳酸セグメントの光学純度が、92%以上であることを特徴とするポリ乳酸樹脂組成物である。【選択図】なし

Description

本発明は、ポリ乳酸樹脂組成物、及び成形体に関する。
ポリ乳酸は、とうもろこしや砂糖、大根などの植物由来の生分解性を有する熱可塑性樹脂であり、優れた透明性、生分解性、成形性を有する。近年、石油資源の枯渇、プラスチック廃棄物の処理、地球温暖化など環境問題の深刻化に伴い、ポリ乳酸が生分解性樹脂としてプラスチック業界において注目されるようになり、その研究、開発が盛んに行われている。
しかし、ポリ乳酸は、耐熱性や耐衝撃性、柔軟性が乏しい為非常に脆く、加工性にも問題があることから、工業的用途が限定されている。
かかる問題を解決する方法として、重量平均分子量が10,000以上で、且つガラス転移温度が60℃以下である乳酸系ポリエステルからなる耐衝撃性付与剤をポリ乳酸に混合する方法が提案されている。かかる方法によれば、ポリ乳酸に耐衝撃性及び柔軟性等を付与できると報告されている(例えば、特許文献1参照)。
一方、ポリ乳酸、及び層状珪酸塩を含有してなるポリ乳酸樹脂組成物が、耐熱性及び耐衝撃強度に優れることが報告されている(例えば、特許文献2参照)。
産業界からはこれまで以上に優れた耐衝撃性を有するポリ乳酸組成物の開発が要求されている。特に、自動車外装部品として使用できる程度の耐衝撃性を有するポリ乳酸組成物を開発できれば、ポリ乳酸の工業的用途を更に拡大させることができる。
しかし、上記開示の技術では、いずれも自動車外装部品として適用するには、耐衝撃性の点で十分と言えるものではない。
本発明は、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、耐熱性に優れたポリ乳酸樹脂組成物であって、さらに耐衝撃性も向上させたポリ乳酸樹脂組成物の提供を目的とする。
前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、本発明のポリ乳酸樹脂組成物は、2価以上の水酸基を有する開始剤により重合したポリ乳酸セグメントと、ポリヒドロキシカルボン酸骨格を有しない非晶性ポリマーセグメントとを架橋剤により反応させた共重合体と、造核剤とを含有し、
前記ポリ乳酸セグメントの光学純度が、92%以上であることを特徴とする。
本発明によれば、従来における前記諸問題を解決し、前記目的を達成することができ、耐衝撃性と耐熱性のいずれの性能も向上させたポリ乳酸樹脂組成物を提供することができる。
図1は、温度と圧力に対する物質の状態を示す一般的な相図である。 図2は、本実施形態において圧縮性流体の範囲を定義するための相図である。
(ポリ乳酸樹脂組成物)
本発明のポリ乳酸樹脂組成物は、ポリ乳酸セグメント、非晶性ポリマーセグメント、及び架橋剤を反応させて得られた共重合体と、造核剤とを含有する。
前記ポリ乳酸セグメントは、2価以上の水酸基を有する開始剤により重合されたものであり、かつ前記ポリ乳酸セグメントの光学純度は、92%以上である。
前記非晶性ポリマーセグメントは、ポリヒドロキシカルボン酸骨格を有しない。つまり、ヒドロキシカルボン酸を繰り返し単位とするヒドロキシカルボン酸の重合体ではない。
上記性質を示す前記ポリ乳酸樹脂組成物は、耐衝撃性と耐熱性のいずれの性能も向上させたものとなる。
<ポリ乳酸セグメント>
本発明で使用するポリ乳酸とは、構造単位がL−乳酸であるポリ(L−乳酸)、構造単位がD−乳酸であるポリ(D−乳酸)、構造単位がL−乳酸及びD−乳酸であるポリ(DL−乳酸)やこれらの混合物をいう。
これらのポリ乳酸を得るためには、例えば、乳酸などのモノマーや、その他の組成物を混合しこれを適切な触媒と、開始剤の存在下、直接脱水重合する方法、リパーゼなどの酵素反応を利用して合成する方法など、目的に応じて適宜選択した公知の方法に従って重合させることにより得ることができる。特に本発明においては、分子量や残モノマー量などの制御が容易であることから、環状ラクチドの開環重合で合成する方法によりポリ乳酸を得ることが好ましい。
また、本発明では、後述する圧縮性流体中で重合することにより、ポリ乳酸を重合するとよい。
本発明に用いられるポリ乳酸セグメントは、L−乳酸及び/又はD−乳酸を主な構成成分とするポリマーであるが、他のエステル形成能を有する単量体成分と共重合した共重合ポリ乳酸であってもよい。
他の共重合成分としては、芳香族ジカルボン酸、脂環式ジカルボン酸、脂肪族ジカルボン酸、ヒドロキシカルボン酸、及びそれらのエステル形成性誘導体などから誘導される脂肪族ジオール、芳香族ジオール、低分子量ポリアルキレングリコールなどから誘導されるジオール、分子内に複数の水酸基を含有する化合物又はそれらの誘導体が挙げられる。
前記芳香族ジカルボン酸としては、例えば、イソフタル酸、フタル酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸、ジフェニルエーテルジカルボン酸、ジフェニルスルホンジカルボン酸などが挙げられる。
前記脂環式ジカルボン酸としては、例えば、3−シクロペンタンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸などが挙げられる。
前記脂肪族ジカルボン酸としては、例えば、マロン酸、ジメチルマロン酸、コハク酸、3,3−ジエチルコハク酸、グルタル酸、2,2−ジメチルグルタル酸、アジピン酸、2−メチルアジピン酸、トリメチルアジピン酸、ピメリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、スベリン酸などが挙げられる。
前記ヒドロキシカルボン酸としては、例えば、グリコール酸、3−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ吉草酸、ヒドロキシプロピオン酸、ヒドロキシカプロン酸、ヒドロキシ安息香酸などが挙げられる。
前記脂肪族ジオールとしては、例えば、ジカルボン酸、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブダンジオール、ヘプタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、ノナンジオール、デカンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ネオペンチルグリコールなどが挙げられる。
前記芳香族ジオールとしては、例えば、2,2−ビス(4−β−ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−β−ヒドロキシエトキシフェニル)スルホンなどが挙げられる。
前記低分子量ポリアルキレングリコールなどから誘導されるジオールとしては、ポリエチレングリコール、ポリ−1,3−プロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコールなどが挙げられる。
前記分子内に複数の水酸基を含有する化合物としてはグリセリン、ペンタエリスリトールなどが挙げられる。
なお、他の重合性単量体に由来する重合鎖がポリ乳酸セグメントのポリマー全量に占める割合は、モノマー換算で50モル%以下であることが好ましい。さらに20モル%以下であることがより好ましい。また、共重合体の配列様式は、ランダム共重合体、交互共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合体の何れであってもよい。
本発明のポリ乳酸セグメントの重量平均分子量は、10万以上60万以下が好ましく、15万以上25万以下がより好ましい。重量平均分子量が、10万より小さい場合には、低分子量成分の含有率が高いことなどから融点が低下し十分な耐熱性が発現できないことがある。分子量が60万よりも大きい場合には、耐衝撃性を担保するべくポリ乳酸セグメントと共重合させているポリヒドロキシカルボン酸骨格を含有しない非晶性ポリマーセグメント及び架橋剤との反応点が少なくなり共重合出来ていない成分が混在することとなり、成型時にポリヒドロキシカルボン酸骨格を含有しない非晶性ポリマーセグメントが、ブリードアウトし耐衝撃性が発現できないことがある。
前記ポリ乳酸セグメント中のL−ラクチドとD−ラクチドの構成割合が極端に異なると、高融点で耐熱性及び曲げ弾性率など機械的物性に優れたポリ乳酸樹脂組成物が得られるため好ましい。
本発明のポリ乳酸セグメントの光学純度としては、92%以上であり、95%以上がより好ましい。光学純度が92%より低くなってしまうと結晶化による熱変形温度の向上効果が得られず十分な耐熱性を発現することが出来なくなる。
前記ポリ乳酸の含有量は、ポリ乳酸樹脂組成物の50質量%以上80質量%以下であることが重要である。ポリ乳酸の含有量を上記の範囲内とすることにより、ポリ乳酸の結晶化により成形物の熱変形を抑制することができ、本発明の所望の効果が発揮される。
<<ポリ乳酸の重合に使用される開始剤>>
本発明では、ポリ乳酸の重合に際し開始剤が用いられる。開始剤により、ポリマーの分子量を所望の分子量に制御することができる。
前記開始剤としては、公知のものが使用できるが、耐衝撃性を担保するべくポリ乳酸セグメントとポリヒドロキシカルボン酸骨格を含有しない非晶性ポリマーセグメントを架橋剤により共重合させることから、2価以上の水酸基を有する開始剤を使用する。
特に3価以上の水酸基を有する開始剤を使用した場合は、ポリマー鎖末端の官能基数が2価の開始剤で重合したものよりも多く、3次元的に架橋した共重合体を形成することが出来る。これにより前記ポリ乳酸セグメントと非結晶性ポリマーセグメントの相混合度の高いポリ乳酸樹脂組成物が得られる。相混合度が高いとゴム弾性を有する非結晶性ポリマーセグメントを均一に分散させることが可能となり耐衝撃強度が向上する。また、熱変形しやすい非結晶性ポリマーセグメントの分散度があがることで、全体の熱変形を抑制する効果も得られる。
前記開始剤としては、アルコール系であれば例えばジ、又は多価アルコールのいずれでもよく、また飽和、不飽和のいずれであっても構わない。
前記開始剤としては、例えば、ジアルコール、及び多価アルコールなどが挙げられる。
前記ジアルコールとしては、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ヘキサンジオール、ノナンジオール、テトラメチレングリコール、ポリエチレングリコールなどが挙げられる。
前記多価アルコールとしては、グリセロール、ソルビトール、キシリトール、リビトール、エリスリトール、トリエタノールアミン、トリメチロールプロパンなどが挙げられる。
また、ポリカプロラクトンジオールやポリテトラメチレングリコールのような末端にア
ルコール残基を有するポリマーを開始剤に使用することもできる。これにより、ジブロッ
ク、又はトリブロック共重合体が合成される。
<<ポリ乳酸の重合に使用される触媒>>
本発明では、ポリ乳酸の重合に際し、触媒が用いられてもよい。
前記触媒としては、公知のものが使用でき、後述する圧縮流体又は溶液重合により重合を行う場合には、金属触媒だけでなく、有機触媒を用いることも可能である。
<<<金属触媒>>>
前記金属触媒としては、金属原子を含む有機触媒であるとよい。このような金属触媒としては、特に限定されず、オクチル酸スズ、ジブチル酸スズなどのスズ系化合物、アルミニウムアセチルアセトナート、酢酸アルミなどのアルミ系化合物、テトライソプロピルチタネート、テトラブチルチタネートなどのチタン系化合物、ジルコニウムイソプロオイキシドなどのジルコニウム系化合物、三酸化アンチモンなどのアンチモン系化合物などの公知のものが用いられる。
前記金属触媒の添加量は、金属触媒種や置換基の種類に応じて適宜調整すればよい。例えば、オクチル酸スズを用いてラクチドを開環重合する場合、ラクチド100質量部に対して0.005質量部〜0.5質量部、好ましくは0.01質量部〜0.2質量部のオクチル酸スズを用いることが好ましい。
<<<有機触媒>>>
有機触媒は、塩基性を有する求核剤として働く化合物が好ましく、塩基性を有する求核性の窒素原子を含有する化合物がより好ましく、窒素原子を有する環状化合物がさらに好ましい。上記のような化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、環状モノアミン、環状ジアミン(例えば、アミジン骨格を有する環状ジアミン化合物など)、グアニジン骨格を有する環状トリアミン化合物、窒素原子を含有する複素環式芳香族有機化合物、N−ヘテロサイクリックカルベンなどが挙げられる。なお、カチオン系の有機触媒は、開環重合反応に用いられるが、この場合、ポリマー主鎖から水素を引き抜く(バック−バイティング)ため、分子量分布が広くなり高分子量の生成物を得にくい。
前記環状アミンとしては、例えば、キヌクリジンなどが挙げられる。
前記環状ジアミンとしては、例えば、1,4−ジアザビシクロ−[2.2.2]オクタン(DABCO)、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネンなどが挙げられる。
前記アミジン骨格を有する環状ジアミン化合物としては、例えば、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)、ジアザビシクロノネンなどが挙げられる。
前記グアニジン骨格を有する環状トリアミン化合物としては、例えば、1,5,7−トリアザビシクロ[4.4.0]デカ−5−エン(TBD)、ジフェニルグアニジン(DPG)などが挙げられる。
前記窒素原子を含有する複素環式芳香族有機化合物としては、例えば、N,N−ジメチル−4−アミノピリジン(DMAP)、4−ピロリジノピリジン(PPY)、ピロコリン、イミダゾール、ピリミジン、プリンなどが挙げられる。
前記N−ヘテロサイクリックカルベンとしては、例えば、1,3−ジ−tert−ブチルイミダゾール−2−イリデン(ITBU)などが挙げられる。
これらの中でも、立体障害による影響が少なく求核性が高い、或いは、減圧除去可能な沸点を有するという理由により、DABCO、DBU、DPG、TBD、DMAP、PPY、ITBUが好ましい。
これらの有機触媒のうち、例えば、DBUは、室温で液状であって沸点を有する。このような有機触媒を選択した場合、得られたポリマーを減圧処理することで、ポリマー中から有機触媒をほぼ定量的に取り除くことができる。なお、有機溶媒の種類や除去処理の有無は、生成物の使用目的等に応じて決定される。
有機触媒の種類及び使用量は、後述の圧縮性流体と開環重合性モノマーの組み合わせによって変わるので一概に特定できないが、開環重合性モノマー100質量部に対して、0.01質量部以上15質量部以下が好ましく、0.1質量部以上1質量部以下がより好ましく、0.3質量部以上0.5質量部以下がさらに好ましい。使用量が0.01質量部未満では、重合反応が完了する前に有機触媒が失活し、目標とする分子量のポリマーが得られない場合がある。一方、使用量が15質量部を超えると、重合反応の制御が難しくなる場合がある。
<ポリヒドロキシカルボン酸骨格を有しない非晶性ポリマーセグメント>
ポリヒドロキシカルボン酸骨格を有しない非晶性ポリマーセグメントとは、ヒドロキシカルボン酸を繰り返し単位とするヒドロキシカルボン酸の重合体ではないが、ポリ乳酸樹脂組成物に耐衝撃性等の機械的強度を付与することを目的とし、ポリ乳酸セグメントに架橋剤を介して共重合させることから架橋剤と反応しうる官能基がポリマー鎖末端に定量的に修飾されているポリマーである。
前記架橋剤と反応し得る官能基としては、水酸基、カルボキシル基、ビニル基、アミド基、エポキシ基など公知のものが使用できるが、ポリ乳酸セグメントの鎖末端が水酸基であることから、架橋剤と反応させやすい水酸基、カルボキシル基が好ましい。
さらに耐衝撃性を発現する為には、前記非晶性ポリマーのTgは、−50℃以上35℃以下が好ましく、10℃以上28℃以下がより好ましい。即ち室温でゴム状であるとよく、Tgが−50℃よりも低い場合には耐衝撃性は発現できるもののポリ乳酸樹脂組成物の熱特性が低下し熱変形温度が低下してしまう。逆にTgが35℃よりも高い場合には耐衝撃性を向上する効果が得られない。
ポリヒドロキシカルボン酸骨格を有しない非晶性ポリマーセグメントの組成としては、特に制限はなく、公知のものが適用可能であるが、ポリ乳酸セグメントとの相溶性やモノマー種の選択性が高いポリエステルが好ましい。
前記ポリ乳酸樹脂組成物における前記ポリヒドロキシカルボン酸骨格を有しない非晶性ポリマーセグメントの含有量は、下記式を満たすことが重要である。
10質量%≦{A/(A+B)}×100≦50質量%
ここで、A:前記ポリヒドロキシカルボン酸骨格を有しない非晶性ポリマーセグメントの含有量を、B:前記ポリ乳酸セグメントの含有量を表す。
上記含有量が、10質量%より少ない場合には耐衝撃性を向上する効果が十分に得られない。逆に50質量%よりも多い場合にはポリ乳酸セグメントの結晶化による熱変形温度の向上効果が十分に発現されず耐熱性を発現することが出来なくなる。
<架橋剤>
前記架橋剤としては、特に制限はなく、公知のものが使用できる。例えば2価以上のイソシアネート、オキサゾリン、エポキシ、カルボン酸無水物、酸クロリドなどが挙げられる。この中でもポリ乳酸セグメントと反応させやすいこと、架橋反応後にウレタン基が形成されることで分子間相互作用による機械強度向上が見込めることから2価以上のイソシアネート及びその誘導体が好ましい。
前記架橋剤の添加量は、ポリ乳酸セグメントとポリヒドロキシカルボン酸骨格を有しない非晶性ポリマーセグメントの末端官能基数の合計に対して、0.5mol%〜2.0mol%が好ましく、0.7mol%〜1.5mol%がより好ましい。
<造核剤>
前記造核剤としては、結晶性高分子の結晶化を促進する作用を付与するものであれば、特に制限はなく、公知のものが使用できる。
有機造核剤としては、例えば、脂肪族エステル、脂肪族アミド、脂肪酸金属塩などが挙げられ、無機造核剤としては、例えば、タルク、スメクタイト、ベントナイト、ドロマイト、セリサイト、長石粉、カオリン、マイカ、モンモリロナイト等の珪酸塩などが挙げられる。特に好ましいのは、ポリ乳酸セグメントとステレオコンプレックス型結晶を形成することが出来る、ポリ乳酸セグメントを構成している乳酸の光学異性体からなるポリ乳酸、及び該光学異性体の構造を含む有機化合物を含有する物質の少なくともいずれかである。該光学異性体の構造を含む有機化合物としては、ポリ乳酸の分子量が低く樹脂と呼べないようなものや、他種のポリマーを含み一部がポリ乳酸であるものなどが挙げられる。
前記造核剤の添加量は、特に限定されないが、ポリ乳酸セグメント100質量部に対し、0.1質量部〜15質量部が好ましく、1質量部〜12質量部がより好ましく、3質量部〜10質量部がさらに好ましい。0.1質量部未満の場合、顕著な結晶化促進効果が得られ難い傾向があり、15質量部を超えて添加すると樹脂強度が低下する傾向がある。
<添加剤>
本発明では、前記共重合体を得る際、必要に応じて添加剤を添加してもよい。添加剤としては、例えば、界面活性剤、酸化防止剤、防曇剤、紫外線吸収剤、顔料、着色剤、無機粒子、各種フィラー、熱安定剤、難燃剤、帯電防止剤、表面ぬれ改善剤、焼却補助剤、滑剤、天然物、離型剤、可塑剤、その他類似のものなどが挙げられる。必要に応じて、共重合体を得る重合反応後に重合停止剤(安息香酸、塩酸、燐酸、メタリン酸、酢酸、乳酸等)を用いることもできる。
前記添加剤の添加量は、添加する目的や添加剤の種類によって異なるが、好ましくは、前記共重合体100質量部に対して、0質量部以上5質量部以下である。
<ポリ乳酸樹脂組成物の分析>
前記ポリ乳酸樹脂組成物の分子構造は、溶液又は固体によるNMR測定の他、X線回折、GC/MS、LC/MS、IR測定などにより確認することができる。
前記ポリ乳酸樹脂組成物を分析する際の各成分の分離手段の一例を詳細に示す。
まず、ポリ乳酸樹脂組成物1gを100mLのTHF中に投入し、25℃の条件下、30分間攪拌しながら可溶分が溶解した溶解液を得る。
これを目開き0.2μmのメンブランフィルターにてろ過し、ポリ乳酸樹脂組成物のTHF可溶分を得る。
次いで、これをTHFに溶解してGPC測定用の試料とし、前述の各樹脂の分子量測定に用いるGPCに注入する。
一方、GPCの溶出液排出口にフラクションコレクターを配置して、所定のカウント毎に溶出液を分取しておき、溶出曲線の溶出開始(曲線の立ち上がり)から面積率で5%毎に溶出液を得る。
次いで、各溶出分について、1mLの重クロロホルムに30mgのサンプルを溶解させ、基準物質として0.05体積%のテトラメチルシラン(TMS)を添加する。
溶液を5mm径のNMR測定用ガラス管に充填し、核磁気共鳴装置(日本電子株式会社
製JNM−AL400)を用い、23℃〜25℃の温度下、128回の積算を行い、スペクトルを得る。
ポリ乳酸樹脂組成物に含まれる[ポリ乳酸セグメント]、[ポリヒドロキシカルボン酸骨格を有しない非晶性ポリマーセグメントを架橋剤により反応させた共重合体]、[造核剤]などの組成及び構成比率は得られたスペクトルのピーク積分比率から求めることができる。
例えば、以下のようにピークの帰属を行い、それぞれの積分比から構成モノマーの成分比率を求める。ピークの帰属は、例えば、
8.25ppm付近:トリメリット酸のベンゼン環由来(水素1個分)
8.07ppm〜8.10ppm付近:テレフタル酸のベンゼン環由来(水素4個分)
7.1ppm〜7.25ppm付近:ビスフェノールAのベンゼン環由来(水素4個分)
6.8ppm付近:ビスフェノールAのベンゼン環由来(水素4個分)及びフマル酸の
二重結合由来(水素2個分)
5.2ppm〜5.4ppm付近:ビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物のメチン由来(水素1個分)
4.0〜4.2ppm付近:乳酸のメチン基由来(水素1個分)
4.0ppm〜5.0ppm付近:脂肪族アルコールのメチレン由来(水素2個分)
3.7ppm〜4.7ppm付近:ビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物のメチレン由来(水素2個分)及びビスフェノールAエチレンオキサイド付加物のメチレン由来(水素4個分)
2.2ppm〜2.6ppm付近:脂肪族ジカルボン酸のメチレン由来(水素2個分)
1.6ppm付近:ビスフェノールA及び脂肪族アルコールのメチル基由来(水素6個分)
1.2〜1.3ppm付近:乳酸のメチル基由来(水素3個分)とすることができる。
同様に熱分解ガスクロマトグラフィでも前記ポリ乳酸樹脂組成物の分析が可能である。以下に一例を示す。
反応試薬を用いた反応熱分解ガスクロマトグラフー質量分析(GC/MS)法を実施する。なお、反応熱分解GC/MS法で使用する反応試薬は水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)の10質量%メタノール溶液(東京化成工業社製)である。GC−MS装置は島津製作所製QP2010(計測器管理No.040108Z)、データ解析ソフトは島津製作所製GCMSsolution、加熱装置はフロンティア・ラボ製Py2020Dを使用する。
〔分析条件〕
・反応熱分解温度:500℃
・カラム:Ultra ALLOY−5、L=30m、ID=0.25mm、
Film=0.25μm
・カラム昇温:50℃(保持1分)〜10℃/min〜330℃(保持11分)
・キャリアガス圧力:53.6kPa一定
・カラム流量:1.0mL/min
・イオン化法:EI法(70eV)
・質量範囲:m/z、29〜700
・注入モード:Split(1:100)
このとき、使用するカラムをキラルカラムに変更することでポリ乳酸樹脂組成物中のポリ乳酸セグメントの光学純度を測定することも可能である。
<ポリ乳酸樹脂組成物の製造方法>
前記ポリ乳酸樹脂組成物は、前記ポリ乳酸セグメントと、前記非晶性ポリマーセグメントとを架橋剤により反応させ、共重合体を形成し、該共重合体と造核剤とを混合することにより製造することができる。
共重合体を製造するには、特に制限はなく、公知の重合法を用いることができ、溶融重合法や有機溶媒を使用する溶液重合法などを用いることができる、また、本発明では、後述する圧縮性流体下で共重合体を製造するのが好ましい。
<<圧縮性流体>>
本発明ではポリヒドロキシカルボン酸骨格を有しない非晶性ポリマーセグメントと、ポリ乳酸セグメントとを架橋剤により共重合する工程において、圧縮性流体中で共重合反応を行うのがよい。また、ポリ乳酸セグメントを得る際、圧縮性流体中で重合反応を行いポリ乳酸を製造するのがよい。
前記圧縮性流体について、図1及び図2を用いて説明する。図1は、温度と圧力に対する物質の状態を示す相図である。図2は、前記圧縮性流体の範囲を定義するための相図である。
前記圧縮性流体とは、図1で表される相図の中で、図2に示す(1)、(2)、及び(3)のいずれかの領域に存在する状態のときの流体を意味する。
このような領域においては、物質はその密度が非常に高い状態となり、常温常圧時とは異なる挙動を示すことが知られている。なお、物質が(1)の領域に存在する場合には超臨界流体となる。超臨界流体とは、気体と液体とが共存できる限界(臨界点)を超えた温度・圧力領域において非凝縮性高密度流体として存在し、圧縮しても凝縮しない流体のことである。また、物質が(2)の領域に存在する場合には液体となるが、本発明においては、常温(25℃)、常圧(1気圧)において気体状態である物質を圧縮して得られた液化ガスを表す。また、物質が(3)の領域に存在する場合には気体状態であるが、本発明においては、圧力が臨界圧力(Pc)の1/2(1/2Pc)以上の高圧ガスを表す。
前記圧縮性流体を構成する物質としては、例えば、一酸化炭素、二酸化炭素、一酸化二窒素、窒素、メタン、エタン、プロパン、2,3−ジメチルブタン、エチレン、などが挙げられる。これらの中でも、二酸化炭素は、臨界圧力が約7.4MPa、臨界温度が約31℃であって、容易に超臨界状態を作り出せること、不燃性で取扱いが容易であることなどの点で好ましい。これらの圧縮性流体は、1種を単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
圧縮性流体中で重合を行う場合には、生成されるポリマーが圧縮性流体により可塑化されており、本発明で用いられるポリ乳酸セグメントを圧縮性流体内で重合する際には結晶化が阻害されることによりポリマーの結晶化温度よりも低い温度で流体として取り扱うことが可能となる。一般的な結晶性ポリ乳酸の共重合は、ポリ乳酸重合後に有機溶媒に溶解または分散させる方法や溶融させた状態で実施する方法が知られているが、結晶性ポリ乳酸はクロロホルムや塩化メチレンなどハロゲン系の溶媒にしか溶解せず、これらの溶媒は沸点が低すぎることから共重合時に必要とする反応温度まで昇温することが出来ない。また溶融状態での反応では180℃以上に実施しなければいけないため共重合と同時にポリ乳酸の解重合や主鎖切断などが生じ、共重合体の機械的強度が十分に発現できない場合があった。
(ポリ乳酸樹脂組成物の成形体)
本発明の成形体は、前記ポリ乳酸樹脂組成物を成形してなる。
上記の製造方法により得られた本発明のポリ乳酸樹脂組成物は、耐衝撃性及び耐熱性に優れ、且つ非晶性ポリマーセグメントなどがブリードアウトを起こしにくいため、例えば、粒子、フイルム、シート、成型品、繊維、発泡体などに成形して、例えば、日用品、工業用資材、農業用品、衛生資材、医薬品、化粧品、包装材料、食品容器、医療用成型品などの用途に幅広く用いられる。特に自動車外装部品、家電の筐体などにも使用できる。
<粒子>
上記の製造方法により得られたポリマー生成物を粒子に成形する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、従来公知の粉砕方法が挙げられる。粒子の粒径は、特に限定されないが、通常、1μm以上50μm以下である。
また、成形体の粒子が電子写真用トナーである場合、着色剤、及び疎水性微粒子がポリマー生成物(ポリ乳酸樹脂組成物)中に混合された混合物を作製する。混合物は、結着樹脂、着色剤、及び疎水性微粒子の他に、その他の添加剤を含有してもよい。その他の添加剤としては、離型剤、帯電制御剤などが挙げられる。添加物を混合する工程は、重合反応と同時でもよいし、重合反応後の後工程や、重合生成物を取り出した後に溶融混錬しながら添加してもよい。
<フイルム>
本実施形態において、フイルムとは、ポリマー生成物を薄い膜状に成形したものをいい、例えば、厚みが250μm未満のものをいう。本実施形態において、フイルムは、上記の製造方法により得られたポリマー生成物を延伸成形して製造される。
この場合、延伸成形法としては、特に限定されないが、汎用プラスチックの延伸成形に適用される一軸延伸成形法、同時又は逐次二軸延伸成形法(チューブラー法、テンター法等)などを採用することができる。
フイルム成形は通常150℃〜280℃の温度範囲で行われる。成形されたフイルムには、ロール法、テンター法、チューブラー法等により一軸又は二軸延伸が施される。延伸温度は、通常30℃〜110℃、好ましくは50℃〜100℃の範囲である。延伸倍率は、通常、縦、横方向、それぞれ通常0.6倍〜10倍の範囲で行われる。また、延伸後、熱風を吹き付ける方法、赤外線を照射する方法、マイクロ波を照射する方法、ヒートロール上に接触させる等の熱処理を施してもよい。
このような延伸成形法により、延伸シート、フラットヤーン、延伸テープやバンド、筋付きテープ、スプリットヤーンなどの各種延伸フイルムが得られる。延伸フイルムの厚さは、その用途に応じて任意であるが、通常、5μm以上、250μm未満である。
なお、成形された延伸フイルムには、化学的機能、電気的機能、磁気的機能、力学的機能、摩擦/磨耗/潤滑機能、光学的機能、熱的機能、生体適合性等の表面機能などの付与を目的として、各種合目的的二次加工を施すことも可能である。二次加工の例としては、エンボス加工、塗装、接着、印刷、メタライジング(めっき等)、機械加工、表面処理(帯電防止処理、コロナ放電処理、プラズマ処理、フォトクロミズム処理、物理蒸着、化学蒸着、コーティング、等)などが挙げられる。
<シート・成型品>
本実施形態において、シートとは、ポリマー生成物を薄い膜状に成形したものをいい、例えば、厚みが250μm以上のものをいう。本実施形態において、シートは、上記の製造方法により得られたポリマー生成物に、例えば、熱可塑性樹脂に対して用いられる従来公知のシートの製造方法を適用してすることにより得ることができる。このような方法としては、特に限定されるものではなく、例えば、Tダイ法、インフレーション法、カレンダー法などが挙げられる。シートに加工する際の加工条件は、ポリマー生成物の種類や、装置等に基づいて、適宜決定される。例えば、ポリ乳酸をTダイ法で加工する場合、温度は、Tダイを出口に取り付けた押出成型機によって、好ましくは150℃以上、250℃以下に加熱したポリマー生成物をTダイから押し出すことにより、シート加工することができる。
本実施形態において、成型品とは、型を用いて加工された物をいう。この成型品の概念には、単体としての成型品のみでなく、トレーの取っ手のような成型品からなる部品や、取っ手が取り付けられたトレーのような成型品を備えた製品が含まれる。
加工方法は、特に限定されるものではないが、従来公知の熱可塑性樹脂の方法で加工することができ、例えば、射出成型、真空成型、圧空成型、真空圧空成型、プレス成型などが挙げられる。この場合、上記の製造方法により得られたポリマー生成物を溶融させて、射出成型し、成型品を得ることもできる。また、上記の製造方法で得られたシートを成型金型によりプレス成型して賦型すること(形状を与えること)により、成型品を得ることもできる。賦型する際の加工条件は、ポリマー生成物の種類や、装置等に基づいて、適宜決定される。例えば、本実施形態のポリ乳酸のシートを成型金型によりプレス成型して賦型する場合、金型温度は、100℃以上150℃以下とすることができる。射出成形で賦型する場合、150℃以上、250℃以下に加熱したポリマー生成物を金型に射出して、金型温度を20℃以上、80℃以下程度に設定して、射出成形での加工が可能である。
<繊維>
上記の製造方法によって得られたポリマー生成物は、モノフィラメント、マルチフィラメントなどの繊維にも応用可能である。なお、本実施形態において、繊維の概念には、モノフィラメントのような単体の繊維のみでなく、織布や不織布のような繊維によって構成される中間製品や、マスクのような織布や不織布を有する製品が含まれる。
本実施形態において、繊維は、モノフィラメントの場合、上記の製造方法により得られたポリマー生成物を従来公知の方法により溶融紡糸、冷却、延伸することで繊維化して製造される。用途によっては、モノフィラメントに従来公知の方法により被覆層を形成してもよく、被覆層は、抗菌剤、着色剤等を含んでいてもよい。また不織布とする場合は、従来公知の方法により溶融紡糸、冷却、延伸、開繊、堆積、熱処理する手法が挙げられる。ポリマー生成物には酸化防止剤、難燃剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、抗菌剤、結着樹脂等の添加剤が含有されていてもよい。添加物を混合する工程は、重合反応時でもよいし、重合反応後の後工程や、重合生成物を取り出した後に溶融混錬しながら添加してもよい。
本実施形態により得られる繊維は、モノフィラメントであれば釣り糸、魚網、手術用縫合糸、医療材料、電気機器材料、自動車材料、産業用資材等の用途として幅広く適用される。また、本実施形態の繊維は、不織布であれば水産・農業資材、建築・土木資材、インテリア、自動車部材、包装材料、日用雑貨、衛生資材等の用途として幅広く適用される。
<発泡体>
本実施形態に係る発泡体は、上記の製造方法によって製造されたポリマー生成物を発泡させてなるものである。この発泡体の概念には、発泡樹脂のような単体としての発泡体のみでなく、断熱材や防音剤のような発泡体を有する部品や、建材のような発泡体を有する製品が含まれる。
効率的な発泡体の製造方法としては、圧縮性流体に溶解又は可塑化された状態のポリマー生成物を減温、減圧する際にポリマー生成物中の圧縮性流体の気化を利用し発泡体を得る方法が挙げられる。ポリマー生成物中の圧性縮流体は、大気開放されると10−5〜10−6/secの速度で拡散すると考えられている。圧力開放されると、エンタルピーが一定であるため温度低下も発生し、冷却速度の制御が困難になる場合がある。この場合でも、大気開放時のポリマーの弾性が大きい場合には、気泡が維持されて発泡体が形成される。
発泡体成型品を得る場合には、成型用金型内に直接圧縮性流体に溶解又は可塑化された状態のポリマー生成物を所定量注入し減圧した後、加熱成型することで発泡体成型品を成型する。加熱手段としては、スチーム、伝導熱、輻射熱、マイクロ波などが挙げられる。この場合、これらの加熱手段で、100〜140℃程度に加熱し、好ましくはスチームで110〜125℃で加熱して発泡成形をすることが好ましい。
また、上記の製造方法によって製造されたポリマー生成物に、一般的な発泡性プラスチックの製造方法を適用して、発泡体を製造することもできる。この場合、上記のポリマー生成物に改質剤、核剤などの所望の添加剤を配合した樹脂組成物を一般的な溶融押出機を用いて押し出したストランドを得る。次に、ペレタイザーを用いて、得られたストランドからペレット、又は粒子を得る(粒子化工程)。この粒子又はペレットを、オートクレーブ内に投入して、気相、又は水、純水のような液相に投入して、例えば分散剤、融着防止剤、粘着防止剤のような、任意の慣用の添加剤を用いて、樹脂粒子分散液を調製する。更に、揮発性発泡剤を用いて樹脂粒子分散液を発泡させることにより発泡粒子を得る(発泡工程)。この粒子を大気にさらし空気を粒子気泡内に浸透させ、かつ必要に応じ粒子に付着した水分を除去する(熟成工程)。次いでこの発泡粒子を小さな孔やスリットが設けられている閉鎖型金型の型内に充填し、加熱発泡することによって個々の粒子を融着一体化した成形体とすることができる。
以下、実施例及び比較例を示して本実施形態をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではない。
なお、実施例及び比較例で用いられるポリマーの各物性は次のようにして求めた。
<重量平均分子量の測定>
測定装置GPC−8320(東ソー株式会社製)を用い、カラムはTSKgel SuperH3000、TSKgel SuperH4000、TSKgel SuperH5000を3本連結して使用した。測定は以下の方法で行った。
40℃のヒートチャンバー中でカラムを安定させ、この温度におけるカラムに、溶媒としてTHFを毎分0.6mLの流速で流し、試料濃度として0.05質量%〜0.6質量%に調製した樹脂のテトラヒドロフラン(THF)試料溶液を10μL注入して測定した。重量平均分子量Mw、個数平均分子量Mn、ピークトップ分子量Mpの測定に当たっては、試料の有する分子量分布を数種の単分散ポリスチレン標準試料により作成された検量線の対数値とカウント数との関係から算出した。検量線作成用の標準ポリスチレン試料としては昭和電工社製ShowdexSTANDARDシリーズのMwが3710000、1410000、674000、255000、111000、46000、19800、6870、2900、1300のものを使用し、検出器にはRI(屈折率)検出器を用いた。
<ガラス転移点の測定>
本発明における融点、ガラス転移温度(Tg)は、DSCシステム(示差走査熱量計)(「Q−200」、TAインスツルメント社製)を用いて測定した。具体的には、対象試料のガラス転移温度は、下記手順により測定した。まず、対象試料約5.0mgをアルミニウム製の試料容器に入れ、試料容器をホルダーユニットに載せ、電気炉中にセットした。次いで、窒素雰囲気下、40℃から昇温速度10℃/minにて200℃まで加熱した(昇温1回目)。その後、200℃から降温速度10℃/minにて−15℃まで冷却させ、更に昇温速度10℃/minにて200℃まで加熱(昇温2回目)しDSC曲線を計測した。
得られるDSC曲線から、Q−200システム中の解析プログラムを用いて、2回目の昇温時におけるDSC曲線を選択し、サーモグラムにおいてミッドポイント法を採用して値を読み取り対象試料のガラス転移温度を求めた。
<光学純度の測定>
ポリ乳酸樹脂組成物中のポリ乳酸セグメントのL−乳酸とD−乳酸の比率(L/D)は、HPLCを用いて分析した。ポリ乳酸セグメント、又はポリ乳酸樹脂組成物を純水、1規定水酸化ナトリウム水溶液及びイソプロピルアルコールの混合溶媒に添加し、70℃で加熱攪拌して加水分解した。
次いで、ろ過して液中の固形分を除去した後、硫酸を加えて中和し、L−乳酸及び/又はD−乳酸を含有する水性溶液を得た。この水性溶液を、キラル配位子交換型のカラムSUMICHIRAL OA−5000(住化分析センター社製)を用いた高速液体クロマトグラフ(HPLC)で測定し、L−乳酸由来のピーク面積S(L)と、D−乳酸由来のピーク面積S(D)からL/Dを得た。
(合成例)
(合成例A1)
冷却管、攪拌機、及び窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAのエチレンオキシド2モル付加物68.0質量部、無水トリメリット酸2.4質量部、アジピン酸22.9質量部、イソフタル酸6.5質量部、及びジブチルスズオキシド0.2質量部を投入し、常圧下、230℃で4時間反応させた後に10mmHg〜15mmHgの減圧下、5時間反応させ、ポリヒドロキシカルボン酸骨格を有しない非晶性ポリマーセグメントA1を得た。
非晶性ポリマーセグメントA1は、非結晶性であり、ガラス転移点は30.5℃であった。
(合成例A2〜A5)
合成例A1において、表1に示すように原材料の投入量を調整した以外は、合成例1と同様にしてポリヒドロキシカルボン酸骨格を有しない非晶性ポリマーセグメントA2〜A5をそれぞれ合成した。
得られたポリヒドロキシカルボン酸骨格を有しない非晶性ポリマーセグメントA2〜A5は、非結晶性であり、非晶性ポリマーセグメントA2〜A5のガラス転移点(Tg)を表2に示す。
(合成例A6)
冷却管、攪拌機、及び窒素導入管の付いた反応槽中に、ε−カプロラクトン100質量部、ジブチルスズオキシド0.2質量部、及びエチレングリコール0.1質量部を添加し、180℃で5時間反応させポリヒドロキシカルボン酸骨格を有しない非晶性ポリマーセグメントA6を得た。
(合成例B1)
窒素導入管、脱水管、攪拌器及び熱伝対を装備した1Lの四つ口フラスコに、L−ラクチド500質量部、エチレングリコール0.31質量部、及びジ(2−エチルヘキサン酸)スズ0.05質量部を添加し、180℃で2時間反応させた後、175℃で10torrに減圧し残存モノマーを留去し、ポリ乳酸セグメントB1を得た。
重量平均分子量(Mw)は、105,000、光学純度(%)は、99%だった。
(合成例B2〜B8)
合成例B1において、原材料の仕込み量を、表3に示すように変更した以外は合成例B1と同様にしてポリ乳酸セグメントB2〜B8を得た。ポリ乳酸セグメントB2〜B8の重量平均分子量(Mw)と光学純度(%)を表4に示す。
(造核剤の合成)
冷却管、攪拌機、及び窒素導入管の付いた反応槽中に、D−ラクチド100質量部を投入し、内温を徐々に50℃まで昇温した後、10mmHgで30min開環重合を行った。次いで、窒素雰囲気下で、170℃まで昇温し、目視下で系が均一化したことを確認した後、2−エチルヘキサン酸スズ0.2質量部及びエチレングリコール1.0質量部を投入して重合反応を行った。この際、系の内温が190℃を超えないように制御した。2時間の反応時間経過後、190℃、10mmHgの条件下で脱ラクチドし重合反応を完結させ、ポリD−乳酸樹脂(PDLA)を得た。重量平均分子量は13,700だった。
(実施例1)
耐圧容器にポリヒドロキシカルボン酸骨格を有しない非晶性ポリマーセグメントA1 20質量部、ポリ乳酸セグメントB1 80質量部、及びヘキサメチレンジイソシアネート2質量部を添加し、二酸化炭素で10MPaに加圧し120℃で2時間反応させた後に造核剤としてポリD−乳酸樹脂4部を添加し1時間攪拌混合して実施例1のポリ乳酸樹脂組成物C1を得た。
得られたポリ乳酸樹脂組成物を、射出成型機により試験片を作成しJISK7191−2に準拠して熱変形温度を測定した。さらに、JISK7110に準拠してIzod衝撃強度を測定した。結果を表6に示す。
衝撃試験は成形物の耐衝撃性・耐久性を示すことから高いことが好ましく、5kJ/cmより低い場合には問題の発生する可能性が高いので×として判定した。
−評価基準−
◎:15kJ/cm以上
○:10kJ/cm以上15kJ/cm未満
△:5kJ/cm以上10kJ/cm未満
×:5kJ/cm未満
耐熱性を示す熱変形温度も高いことが好ましく、70℃よりも低い場合には夏場の自動車内などの高温環境下で容易に変形してしまことなどから×として判定した。
−評価基準−
◎:100℃以上
○:80℃以上100℃未満
△:70℃以上80℃未満
×:70℃未満
(実施例2〜13)
実施例1において、原材料の仕込み量を表5に示すように変更した以外は実施例1と同様にして、実施例2〜13のポリ乳酸樹脂組成物C2〜C13を得た。実施例1と同様に耐衝撃性と耐熱性を評価した。結果を表6に示す。
(実施例14)
窒素導入管、冷却菅、攪拌器及び熱伝対を装備した1Lの四つ口フラスコに、ポリヒドロキシカルボン酸骨格を有しない非晶性ポリマーセグメントA2 20質量部、ポリ乳酸セグメントB2 80質量部、及びジクロロベンゼン100質量部を添加した後、60℃で均一になるまで攪拌した。均一になった後に、ヘキサメチレンジイソシアネート2質量部を添加し80℃で4時間反応させた。造核剤としてポリD−乳酸4部を添加し均一になるまで混合し180℃に昇温しジクロロベンゼンを留去しポリ乳酸樹脂組成物C14を得た。
(実施例15〜21)
実施例1において、原材料の仕込み量を表5に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして実施例15〜21のポリ乳酸樹脂組成物C15〜C21を得た。実施例1と同様に耐衝撃性と耐熱性を評価した。結果を表6に示す。
(比較例1〜3)
実施例1において、原材料の仕込み量を表5に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして比較例1〜3のポリ乳酸樹脂組成物C22〜C24を得た。実施例1と同様に耐衝撃性と耐熱性を評価した。結果を表6に示す。
表5中、PDLAは、ポリD−乳酸樹脂を示す。表5中、実施例13の3官能NCO(イソシアネート)の架橋剤としては、トリフェニルメタン−4、4’、4’’−トリイソシアネートを使用した。実施例15のエポキシの架橋剤としては、エチレングリコールジグリシジルエーテルを使用した。
本発明の態様は、例えば、以下のとおりである。
<1> 2価以上の水酸基を有する開始剤により重合したポリ乳酸セグメント、ポリヒドロキシカルボン酸骨格を有しない非晶性ポリマーセグメント、及び架橋剤を反応させて得られた共重合体と、造核剤とを含有し、
前記ポリ乳酸セグメントの光学純度が、92%以上であることを特徴とするポリ乳酸樹脂組成物である。
<2> 前記ポリヒドロキシカルボン酸骨格を有しない非晶性ポリマーセグメントのガラス転移温度(Tg)が、−50℃以上35℃以下である前記<1>に記載のポリ乳酸樹脂組成物である。
<3> 前記ポリ乳酸樹脂組成物における前記ポリヒドロキシカルボン酸骨格を有しない非晶性ポリマーセグメントの含有量が、下記式を満たす前記<1>から<2>のいずれかに記載のポリ乳酸樹脂組成物である。
10質量%≦{A/(A+B)}×100≦50質量%
(上記式中、Aは、前記ポリヒドロキシカルボン酸骨格を有しない非晶性ポリマーセグメントの含有量を、Bは、前記ポリ乳酸セグメントの含有量を表す)
<4> 前記ポリ乳酸セグメントの重量平均分子量が、10万以上60万以下である前記<1>から<3>のいずれかに記載のポリ乳酸樹脂組成物である。
<5> 前記造核剤が、前記ポリ乳酸セグメントとステレオコンプレックス型結晶を形成する、前記ポリ乳酸セグメントを構成している乳酸の光学異性体からなるポリ乳酸、及び該光学異性体の構造を含む有機化合物を含有する物質の少なくともいずれかである前記<1>から<4>のいずれかに記載のポリ乳酸樹脂組成物である。
<6> 前記架橋剤が、2価以上のイソシアネートである前記<1>から<5>のいずれかに記載のポリ乳酸樹脂組成物である。
<7> 前記共重合体が、圧縮性流体中で共重合反応させることにより得られたものである前記<1>から<6>のいずれかに記載のポリ乳酸樹脂組成物である。
<8> 前記ポリ乳酸セグメントが、圧縮性流体中で重合反応させることにより得られたものである前記<1>から<7>のいずれかに記載のポリ乳酸樹脂組成物である。
<9> 前記<1>から<8>のいずれかに記載のポリ乳酸樹脂組成物を成形してなることを特徴とする成形体である。
特開2001−335623号公報 特開2002−363393号公報

Claims (9)

  1. 2価以上の水酸基を有する開始剤により重合したポリ乳酸セグメント、ポリヒドロキシカルボン酸骨格を有しない非晶性ポリマーセグメント、及び架橋剤を反応させて得られた共重合体と、造核剤とを含有し、
    前記ポリ乳酸セグメントの光学純度が、92%以上であることを特徴とするポリ乳酸樹脂組成物。
  2. 前記ポリヒドロキシカルボン酸骨格を有しない非晶性ポリマーセグメントのガラス転移温度(Tg)が、−50℃以上35℃以下である請求項1に記載のポリ乳酸樹脂組成物。
  3. 前記ポリ乳酸樹脂組成物における前記ポリヒドロキシカルボン酸骨格を有しない非晶性ポリマーセグメントの含有量が、下記式を満たす請求項1から2のいずれかに記載のポリ乳酸樹脂組成物。
    10質量%≦{A/(A+B)}×100≦50質量%
    (上記式中、Aは、前記ポリヒドロキシカルボン酸骨格を有しない非晶性ポリマーセグメントの含有量を、Bは、前記ポリ乳酸セグメントの含有量を表す)
  4. 前記ポリ乳酸セグメントの重量平均分子量が、10万以上60万以下である請求項1から3のいずれかに記載のポリ乳酸樹脂組成物。
  5. 前記造核剤が、前記ポリ乳酸セグメントとステレオコンプレックス型結晶を形成する、前記ポリ乳酸セグメントを構成している乳酸の光学異性体からなるポリ乳酸、及び該光学異性体の構造を含む有機化合物を含有する物質の少なくともいずれかである請求項1から4のいずれかに記載のポリ乳酸樹脂組成物。
  6. 前記架橋剤が、2価以上のイソシアネートである請求項1から5のいずれかに記載のポリ乳酸樹脂組成物。
  7. 前記共重合体が、圧縮性流体中で共重合反応させることにより得られたものである請求項1から6のいずれかに記載のポリ乳酸樹脂組成物。
  8. 前記ポリ乳酸セグメントが、圧縮性流体中で重合反応させることにより得られたものである請求項1から7のいずれかに記載のポリ乳酸樹脂組成物。
  9. 請求項1から8のいずれかに記載のポリ乳酸樹脂組成物を成形してなることを特徴とする成形体。
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