JP2016010308A - 電力変換装置 - Google Patents

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達見子 浅野
Tamiko Asano
達見子 浅野
道雄 玉手
Michio Tamate
道雄 玉手
裕一 鷹見
Yuichi Takami
裕一 鷹見
崇之 皆見
Takayuki Minami
崇之 皆見
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Abstract

【課題】インバータからなる電力変換器の、スイッチング動作に伴って発生する高周波ノイズの、商用電源側への流出を低減した、簡易な構成の電力変換装置を提供する。
【解決手段】交流電力を整流するダイオード・ブリッジ回路1と、このダイオード・ブリッジ回路の出力電圧をスイッチングして負荷への供給電力を生成する電力変換器2と、ダイオード・ブリッジ回路と電力変換器との間に介装されて、電力変換器のスイッチング動作に伴って発生する高周波ノイズの、商用電源側への流出を防止するLC型の直流フィルタ4とを備える。特にダイオード・ブリッジ回路の交流電圧入力端子と、直流出力端子との間にコンデンサ5を接続し、高周波ノイズのピーク周波数を低周波側に移動させて、高周波ノイズに対する規制開始周波数fよりも低くする。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えばインバータからなる電力変換器のスイッチング動作に伴って発生する高周波ノイズの電源側への流出を低減した電力変換装置に関する。
モータ等の負荷の駆動装置として、例えば少なくとも1つの半導体スイッチング素子を備えたインバータからなる電力変換器が知られている。また前記電力変換器のスイッチング動作に伴って発生する高周波ノイズの電源側への伝達を阻止するノイズフィルタを前記電力変換装置に組み込むことも行われている(例えば特許文献1,2を参照)。ちなみにこの種の電力変換装置は、例えば図6および図7にそれぞれ示すように、基本的には商用電源PSから給電される交流電力を全波整流するダイオード・ブリッジ回路1と、このダイオード・ブリッジ回路1の直流出力電圧をスイッチングしてモータ等の負荷RLに供給する電力を生成する電力変換器2とを備えて構成される。
ここで前記電力変換器2は、少なくとも1つの半導体スイッチング素子を備えて構成される。具体的には前記電力変換器2は、IGBT等からなる複数の半導体スイッチング素子S1,S2〜S6を2個ずつ直列接続した3個のハーフブリッジ回路を並列接続して構成される。これらの半導体スイッチング素子S1,S2〜S6は、所定の位相差を以てスイッチング駆動されることで所定電圧の3相交流電力を生成する。
また前記電力変換装置に組み込まれるノイズフィルタは、例えば図6に示すように前記ダイオード・ブリッジ回路1の交流入力側に介装された交流フィルタ3からなる。この交流フィルタ3は、例えば前記交流電源ラインの各相にそれぞれ介装されたチョークコイル3aと、これらのチョークコイル3aの各出力端と接地ラインEとの間にそれぞれ接続された接地コンデンサ3bとにより構成される。
或いは前記ノイズフィルタは、例えば図7に示すように前記ダイオード・ブリッジ回路1と前記電力変換器2との間に介装された直流フィルタ4からなる。この直流フィルタ4は、例えば前記ダイオード・ブリッジ回路1の正負一対の直流電源ラインの各相にそれぞれ介装されたコモンモード・チョークコイル4aと、これらのコモンモード・チョークコイル4aの各出力端と前記接地ラインEとの間にそれぞれ接続された接地コンデンサ4bとにより構成されたLC型フィルタからなる。
ここでノイズフィルタとして前記交流フィルタ3を採用するか、或いは前記直流フィルタ4を採用するかは、専ら電力変換装置の設計仕様による制約の下で適宜決定される。ちなみに設計仕様による制約とは、電力変換装置に要求される出力電流・電圧値、許容温度上昇、装置サイズ、選択可能な部品、動作マージン等の制約を指す。
尚、図6および図7において交流電源ラインの各相間に設けられたコンデンサCxは、前記交流電源ラインに混入するノイズを除去する入力フィルタである。また前記ダイオード・ブリッジ回路1の直流出力端子間に設けられたコンデンサCoutは、前記ダイオード・ブリッジ回路1の保護用コンデンサである。そして前記電力変換器2には、平滑コンデンサCdcを介して平滑化された直流電圧が入力される。
ところでノイズフィルタとして前記直流フィルタ4を採用した場合、例えば図8に電力変換装置から商用電源PS側に流出する伝導ノイズの測定結果を示すように、伝導ノイズの規制開始周波数である150kHz〜200kHzにおいてレベルが大きくなり、図中破線で示す規格値QPと同レベルとなる場合がある。従ってこのようなノイズ測定結果が得られた場合には、更なるノイズ対策が必要となる。
このノイズ対策は、例えば図9に示すように前記ダイオード・ブリッジ回路1の正極出力端子Pと接地ラインEとの間、または前記ダイオード・ブリッジ回路1の負極出力端子Nと接地ラインEとの間、若しくはその双方にコンデンサCPE,CNEを設けることによって行われる。このようなノイズ対策については特許文献1に詳しく紹介される通りである。
特開平8−237936号公報 特開2010−288381号公報
しかしながら前記ダイオード・ブリッジ回路1の正極出力端子Pまたは負極出力端子Nと接地ラインEとの間にコンデンサCPE,CNEを設けた場合、例えば図10(a)に示すように150kHz付近におけるノイズのピークレベルが低下するものの、その他の周波数成分でのノイズレベルが増加する。ちなみに一般的にはこの種のコンデンサの静電容量が大きい程、ノイズは低減するが、逆に図10(a)に示すようにノイズが大きくなる場合もある。このような場合のノイズ対策は非常に大変であり、前記コンデンサCPE,CNEの静電容量を何度も変更して調整する必要がある。
尚、図10(a)は前記ダイオード・ブリッジ回路1の正極出力端子Pと接地ラインEとの間に静電容量470pFのコンデンサCPEを設けたときの伝導ノイズ測定結果である。また図10(b)は静電容量1000pFのコンデンサCPEを設けたときの伝導ノイズ測定結果である。特にこの場合、前述した図8に示す伝導ノイズ測定結果に比較して、伝導ノイズに対する規格値QPのレベルが更に小さくなる500kHz付近におけるノイズレベルが大きくなると言う問題がある。
これに対して前記コモンモード・チョークコイル4aのインダクタンスLcを大きくして150kHz付近のノイズ減衰量を大きくし、そのノイズレベルを低減することが考えられる。しかしながらこの場合には前記コモンモード・チョークコイル4aの体積を大きくすることが必要であり、これに伴って電力変換装置が大型化すると言う問題がある。また上述した伝導ノイズに対する規格値QPを満たすと同時に、伝導ノイズの平均値に対する規格についても満足させることが必要である。
本発明はこのような事情を考慮してなされたもので、その目的は、例えばインバータからなる電力変換器のスイッチング動作に伴って発生する高周波ノイズの電源側への流出を低減することのできる小型で簡易な構成の電力変換装置を提供することにある。
本発明に係る電力変換装置は、基本的には商用電源から給電される交流電力を整流するダイオード・ブリッジ回路と、このダイオード・ブリッジ回路の出力電圧をスイッチングして負荷に供給する電力を生成する電力変換器と、コモンモード・チョークコイルとこのコモンモード・チョークコイルの出力端に接続された接地コンデンサとからなり、前記ダイオード・ブリッジ回路と前記電力変換器との間に介装されて該電力変換器のスイッチング動作に伴って発生する高周波ノイズの前記商用電源側への流出を防止するLC型の直流フィルタとを備えて構成される。
或いは本発明に係る別の電力変換装置は、上記LC型の直流フィルタに代えて、コモンモード・チョークコイルとこのコモンモード・チョークコイルの入力端および出力端にそれぞれ接続された第1および第2の接地コンデンサとからなり、前記ダイオード・ブリッジ回路と前記電力変換器との間に介装されて該電力変換器のスイッチング動作に伴って発生する高周波ノイズの前記商用電源側への流出を防止するπ型の直流フィルタを備えて構成される。
ちなみにこのような構成の電力変換装置において高周波ノイズの電源側への流出を防止する前記LC型またはπ型の直流フィルタは、専ら、前記ダイオード・ブリッジ回路を構成する複数のダイオードが導通して入力電流が流れることを条件として設計される。しかし交流電力を整流する前記ダイオード・ブリッジ回路は、ダイオードが非導通で入力電流の通過を阻止している状態がある。
そして本発明者等は、前述した200kHz付近で現れる高周波ノイズのピークは、主として前記ダイオードが非導通で入力電流が流れない状態のタイミングで発生していることを見出した。即ち、前記電力変換器のスイッチング動作に伴って発生する高周波ノイズの一部が、前記ダイオード・ブリッジ回路において非導通状態にあるダイオードの寄生容量を介して電源側に流れ出ることを見出した。本発明はこのような知見に基づいて前記高周波ノイズのピーク周波数を低周波側に移動させることで150kHz付近のノイズレベルを低減することを特徴としている。
そこで前述した目的を達成するべく本発明に係る電力変換装置は、上述した基本構成に加えて、更に前記ダイオード・ブリッジ回路の交流電圧入力端子と直流出力端子との間にコンデンサを接続したことを特徴としている。特にLC型の直流フィルタを用いた場合、上記コンデンサの静電容量Cdを、前記コモンモード・チョークコイルのインダクタンスをLc、前記ダイオード・ブリッジ回路におけるダイオードの接合容量の総和をCjとし、前記高周波ノイズの規制開始周波数をfとしたとき、
1/[2π√{Lc×(Cd+Cj)}] < f
なる関係を満たして定めたことを特徴としている。
或いはπ型の直流フィルタを用いた場合には、前記コンデンサの静電容量Cdを、前記コモンモード・チョークコイルのインダクタンスをLc、前記ダイオード・ブリッジ回路におけるダイオードの接合容量の総和をCj、前記第1の接地コンデンサの静電容量をCy1とし、前記高周波ノイズの規制開始周波数をfとしたとき、
1/[2π√{Lc×(Cd+Cj+Cy1)}] < f
なる関係を満たして定めたことを特徴としている。
ちなみに前記高周波ノイズの規制開始周波数fは150kHzである。従ってこの場合には、
1/[2π√{Lc×(Cd+Cj)}] < 150×10
または
1/[2π√{Lc×(Cd+Cj+Cy1)}] < 150×10
なる関係を満たすように前記コンデンサの静電容量Cdを決定する。
尚、前記電力変換器は、例えば少なくとも1つの半導体スイッチング素子を含むインバータからなる。そして前記コンデンサは、前記ダイオード・ブリッジ回路における複数の交流入力端子の1つと該ダイオード・ブリッジ回路における一対の直流出力端子の一方との間に接続される。
或いは前記コンデンサは、前記ダイオード・ブリッジ回路における複数の交流入力端子と該ダイオード・ブリッジ回路における一対の直流出力端子との間に分散して接続される複数のコンデンサからなる。この場合、前記複数のコンデンサの各静電容量は、これらの複数のコンデンサの静電容量の総和Cdが前記条件を満たすように定められる。
上記構成の電力変換装置によれば、前記ダイオード・ブリッジ回路の交流電圧入力端子と直流出力端子との間にコンデンサを接続するだけで、電源側に流れ出る高周波ノイズのピーク周波数を低周波側に移動させることができる。即ち、主として前記ダイオード・ブリッジ回路を構成するダイオードの寄生容量の総和と前記直流フィルタにおけるコモンモード・チョークコイルのインダクタンスとにより定まる高周波ノイズの通過周波数を、前記ダイオード・ブリッジ回路に接続したコンデンサの静電容量に応じて低周波側に移動することができる。この結果、500kHz付近におけるノイズレベルの増加を招来することなしに200kHz付近で現れる高周波ノイズのレベルを大きく低減することが可能となる。
従って本発明によれば、前述した基本構成の電力変換装置における前記ダイオード・ブリッジ回路に前記コンデンサを加えると言う簡易な構成にて、伝導ノイズに対する規格値QPを満足し得る電力変換装置を実現することが可能となる。故にその実用的利点が多大である。
本発明の一実施形態に係る電力変換装置の概略構成図。 ダイオード・ブリッジ回路における端子構造と、回路基板への前記ダイオード・ブリッジ回路およびコンデンサの実装例を示す図。 三相のダイオード・ブリッジ回路における寄生容量を示す図。 図1に示す電力変換装置の伝導ノイズ測定結果を示す図。 本発明の別の実施形態に係る電力変換装置の概略構成図。 交流フィルタを備えた従来の電力変換装置の概略構成図。 直流フィルタを備えた従来の電力変換装置の概略構成図。 図7に示す電力変換装置の伝導ノイズ測定結果を示す図。 150kHz付近の高周波ノイズ対策を施した従来の電力変換装置の概略構成図。 図9に示す電力変換装置の伝導ノイズ測定結果を示す図。
以下、図面を参照して本発明の実施形態に係る電力変換装置について説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る電力変換装置の概略構成図である。この電力変換装置は、基本的には図7に示したように前記ダイオード・ブリッジ回路1と前記電力変換器2との間に、ノイズフィルタとしての前記直流フィルタ4を備えて構成される。従って以下の説明においては図7に示した従来の電力変換装置と同一部分には同一符号を付し、徒に重複する説明を省略する。
図1に示す電力変換装置は、商用電源PSから給電される三相交流電力をダイオード・ブリッジ回路1を介して整流し、三相のインバータからなる電力変換器2により所定電圧の三相交流電力を生成してモータ等の負荷RLを駆動するものである。また前記ダイオード・ブリッジ回路1と前記電力変換器2との間には、該電力変換器2のスイッチング動作に伴って発生する高周波ノイズの前記商用電源PS側への流出を阻止する直流フィルタ4が介装されている。この直流フィルタ4は、正負一対の直流電源ラインP,Nにそれぞれ介装されたコモンモード・チョークコイル4aと、これらの各コモンモード・チョークコイル4aの出力端と接地ラインEとの間に接続された接地コンデンサ4bとからなるLC型のノイズフィルタからなる。
基本的には上述したように構成されさる電力変換装置において本発明が特徴とするところは、図1に示すように前記ダイオード・ブリッジ回路1の交流電圧入力端子と直流出力端子との間にコンデンサを接続したことを特徴としている。具体的にR相,S相,T相からなる前記ダイオード・ブリッジ回路1の交流電圧入力端子の一つと前記ダイオード・ブリッジ回路1の直流出力端子P,Nの一方、具体的にはT相の入力端子と負側の直流出力端子Nとの間にコンデンサ5を接続したことを特徴としている。
図2はダイオード・ブリッジ回路1を構成した半導体回路部品における一般的な端子構造と、前記ダイオード・ブリッジ回路1および前記コンデンサ5の回路基板6への実装例を示している。図2に示すように前記回路基板6への前記コンデンサ5の実装は、例えば前記ダイオード・ブリッジ回路1を実装した前記回路基板6の裏面側において、該ダイオード・ブリッジ回路1の交流電圧入力端子と直流出力端子との間に前記コンデンサ5を直接接続することによってなされる。尚、前記コンデンサ5を前記ダイオード・ブリッジ回路1に直接接続することに代えて、前記ダイオード・ブリッジ回路1の近傍において前記回路基板6を介して前記コンデンサ5を間接的に接続しても良い。
ここで前記コンデンサ5の静電容量Cdは、図3に示すように前記コモンモード・チョークコイル4aのインダクタンスをLc、前記ダイオード・ブリッジ回路1における6個のダイオードの各接合容量Cj1,Cj2〜Cj6の総和をCjとし、前記高周波ノイズの規制開始周波数をfとしたとき、
1/[2π√{Lc×(Cd+Cj)}] < f
なる関係を満たして定められる。
具体的には前記高周波ノイズの規制開始周波数fが150kHzである場合、前記コンデンサ5の静電容量Cdは
1/[2π√{Lc×(Cd+Cj)}] < 150×10
なる関係を満たすように決定される。そして前記静電容量Cdのコンデンサ5を前記ダイオード・ブリッジ回路1に接続することで、ノイズフィルタを構成する静電容量の総和を増加させる。
図4は上記静電容量Cdのコンデンサ5を前記ダイオード・ブリッジ回路1に接続した電力変換装置の伝導ノイズ測定結果を示している。この伝導ノイズ測定結果に示されるように前記コンデンサ5の追加だけで前記ダイオード・ブリッジ回路1を介して前記商用電源PS側に漏れ出る高周波ノイズのピーク周波数を低周波側に移動させることが可能となる。そしてこの場合、図8に示した従来の電力変換装置の伝導ノイズ測定結果に比較して、200kHz付近の高周波ノイズのレベルを低減することが可能となる。特に前記直流フィルタ4の設計条件を変更することなく前記商用電源PS側に漏れ出る高周波ノイズの周波数を低周波側に移動させることができる。従って従来のように500kHz付近におけるノイズレベルが大きくなるような不具合を招来することもない。
また前記コンデンサ5については前記関係を満たす静電容量Cdの小型のもので良く、また図2に示したように、例えば前記回路基板6の裏面側に実装するだけで良い。従って前記コンデンサ5の追加によって電力変換装置が大型化することもなく、簡易に150kHz付近や500kHz付近の高周波ノイズに対する対策を講じることが可能となる。
尚、前記コンデンサ5については前記ダイオード・ブリッジ回路1のT相の入力端子と負側の直流電源ラインNとの間、即ち、T-N間ではなくR-N、S-N、T-P、R-P、S-P間のいずれに接続しても良い。或いは前記ダイオード・ブリッジ回路1の交流入力端子と直流電源ラインとの間に複数のコンデンサ5を分散させて選択的に設けることも可能である。また前記ダイオード・ブリッジ回路1の複数の交流入力端子と一対の直流電源ラインとの間のそれぞれにコンデンサ5を設けることも可能である。但し、この場合には複数のコンデンサ5の各静電容量Cdの総和Cdが前述した関係を満たすように決定することが必要である。
次に本発明の別実施形態に係る電力変換装置について説明する。前述した実施形態において前記コンデンサ5の静電容量Cdを徐々に大きくすれば、前記商用電源PS側に漏れ出る高周波ノイズのピーク周波数を低周波側に移動させていくことができる。しかし前記コンデンサ5の静電容量Cdが或る程度大きくなると、ノイズ耐性が劣化したり、また前記ダイオード・ブリッジ回路1での損失が増加すると言う新たな問題が生じる。
図5に示す電力変換装置はこのような問題に対処したものであり、ノイズフィルタとして前述したLC型の直流フィルタ4に代えてπ型の直流フィルタ7にて構成したものである。ちなみにこのπ型の直流フィルタ7は、直流電源ラインに介装されたコモンモード・チョークコイル7aと、このコモンモード・チョークコイル7aの入力端および出力端と接地ラインEとの間にそれぞれ接続された第1および第2の接地コンデンサ7b,7cとからなる。
そしてこの実施形態は、基本的には上述したように構成される電力変換装置において、図5に示すように前記ダイオード・ブリッジ回路1の交流電圧入力端子と直流出力端子との間にコンデンサ5を接続したことを特徴としている。具体的に前記ダイオード・ブリッジ回路1のT相の交流電圧入力端子と前記ダイオード・ブリッジ回路1の負側の直流出力端子Nとの間にコンデンサ5を接続したことを特徴としている。このコンデンサ5についても先の実施形態と同様に、前記ダイオード・ブリッジ回路1のT-N間ではなくR-N、S-N、T-P、R-P、S-P間のいずれに接続しても良い。
ここで前記コンデンサ5の静電容量Cdは、前記コモンモード・チョークコイル7aのインダクタンスをLc、前記ダイオード・ブリッジ回路1における6個のダイオードの各接合容量Cj1,Cj2〜Cj6の総和をCj、前記第1の接地コンデンサ7bの静電容量をCy1とし、前記高周波ノイズの規制開始周波数をfとしたとき、
1/[2π√{Lc×(Cd+Cj+Cy1)}] < f
なる関係を満たして定められる。
具体的には前記高周波ノイズの規制開始周波数fが150kHzである場合、前記コンデンサ5の静電容量Cdは
1/[2π√{Lc×(Cd+Cj+Cy1)}] < 150×10
なる関係を満たすように決定される。そして前記静電容量Cdのコンデンサ5を前記ダイオード・ブリッジ回路1に接続することで、ノイズフィルタを構成する静電容量の総和を増加させる。
このように前記直流フィルタ7をπ型のノイズフィルタとして構成すれば、前記第1の接地コンデンサ7bの静電容量Cy1が前記ダイオード・ブリッジ回路1におけるダイオードの寄生容量Cjに加えられるので、該ダイオード・ブリッジ回路1に入出力端子間に接続する前記コンデンサ5の静電容量Cdを前述した実施形態よりも小さくすることが可能となる。この結果、静電容量Cdの大きいコンデンサ5を用いる必要がなくなるので、前述したノイズ耐性の劣化や、前記ダイオード・ブリッジ回路1での損失増加の問題を回避することが可能となる。
尚、この実施形態においても前記ダイオード・ブリッジ回路1の交流入力端子と直流電源ラインとの間に複数のコンデンサ5を分散させて選択的に設けることが可能である。また前記ダイオード・ブリッジ回路1の複数の交流入力端子と一対の直流電源ラインとの間のそれぞれにコンデンサ5を設けることも勿論可能である。またこの場合、複数のコンデンサ5の各静電容量Cdの総和Cdが前述した関係を満たすように決定することが必要であることは言うまでもない。
かくして上述した構成の電力変換装置によれば、前記ダイオード・ブリッジ回路1の入出力端子間にコンデンサ5を接続するだけで商用電源PS側に漏れ出る高周波ノイズのピーク周波数を低周波側に移動させることができる。この結果、従来のように500kHz付近におけるノイズレベルが大きくなるような不具合を招来することなしに、150kHz付近の高周波ノイズのレベルを効果的に低減することができる。従って伝導ノイズに対する規格値QP、並びにその平均値を同時に満足し得る簡易な構成の電力変換装置を実現することが可能となる等の実用上多大なる効果が奏せられる。
尚、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。ここでは三相交流電力を入力して三相の交流負荷RLを駆動する電力変換装置を例に説明したが、商用電源PSから単相交流電力を入力するものであっても良く、或いは単相交流負荷RLを駆動するものであっても良い。また前記電力変換器2としては直流電力を出力するコンバータであっても良い。即ち、前記電力変換器2として、従来より種々提唱されているスイッチング方式の電力変換器を適宜採用可能である。その他、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
PS 商用電源
RL 負荷
1 ダイオード・ブリッジ回路
2 電力変換器(インバータ)
3 交流フィルタ
4 直流フィルタ(LC型)
4a コモンモード・チョークコイル(Lc)
4b 接地コンデンサ(Cy)
5 コンデンサ(Cd)
6 回路基板
7 直流フィルタ(π型)
7a コモンモード・チョークコイル(Lc)
7b 第1の接地コンデンサ(Cy1)
7c 第2の接地コンデンサ(Cy2)

Claims (7)

  1. 商用電源から給電される交流電力を整流するダイオード・ブリッジ回路と、
    このダイオード・ブリッジ回路の出力電圧をスイッチングして負荷に供給する電力を生成する電力変換器と、
    コモンモード・チョークコイルとこのコモンモード・チョークコイルの出力端に接続された接地コンデンサとからなり、前記ダイオード・ブリッジ回路と前記電力変換器との間に介装されて該電力変換器のスイッチング動作に伴って発生する高周波ノイズの前記商用電源側への流出を防止するLC型の直流フィルタと、
    前記ダイオード・ブリッジ回路の交流電圧入力端子と直流出力端子との間に接続されたコンデンサとを具備し、
    前記コモンモード・チョークコイルのインダクタンスをLc、前記ダイオード・ブリッジ回路におけるダイオードの接合容量の総和をCjとし、前記高周波ノイズの規制開始周波数をfとしたとき、前記コンデンサの静電容量Cdを
    1/[2π√{Lc×(Cd+Cj)}] < f
    なる関係を満たして定めたことを特徴とする電力変換装置。
  2. 商用電源から給電される交流電力を整流するダイオード・ブリッジ回路と、
    このダイオード・ブリッジ回路の出力電圧をスイッチングして負荷に供給する電力を生成する電力変換器と、
    コモンモード・チョークコイルとこのコモンモード・チョークコイルの入力端および出力端にそれぞれ接続された第1および第2の接地コンデンサとからなり、前記ダイオード・ブリッジ回路と前記電力変換器との間に介装されて該電力変換器のスイッチング動作に伴って発生する高周波ノイズの前記商用電源側への流出を防止するπ型の直流フィルタと、
    前記ダイオード・ブリッジ回路の交流電圧入力端子と直流出力端子との間に接続されたコンデンサとを具備し、
    前記コモンモード・チョークコイルのインダクタンスをLc、前記ダイオード・ブリッジ回路におけるダイオードの接合容量の総和をCj、前記第1の接地コンデンサの静電容量をCy1とし、前記高周波ノイズの規制開始周波数をfとしたとき、前記コンデンサの静電容量Cdを
    1/[2π√{Lc×(Cd+Cj+Cy1)}] < f
    なる関係を満たして定めたことを特徴とする電力変換装置。
  3. 前記高周波ノイズの規制開始周波数fは、150kHzである請求項1または2に記載の電力変換装置。
  4. 前記コンデンサは、前記ダイオード・ブリッジ回路における複数の交流入力端子の1つと該ダイオード・ブリッジ回路における一対の直流出力端子の一方との間に接続される請求項1または2に記載の電力変換装置。
  5. 前記コンデンサは、前記ダイオード・ブリッジ回路における複数の交流入力端子と該ダイオード・ブリッジ回路における一対の直流出力端子との間に分散して接続される複数のコンデンサからなる請求項1または2に記載の電力変換装置。
  6. 前記複数のコンデンサの各静電容量は、これらの複数のコンデンサの静電容量の総和Cdが前記条件を満たすように定められる請求項5に記載の電力変換装置。
  7. 前記電力変換器は、少なくとも1つの半導体スイッチング素子を含むインバータである請求項1または2に記載の電力変換装置。
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