JP2016009327A - 電機装置の設計支援システムおよび設計支援方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】電磁的ノイズの対策を伴う、電機装置の設計工数を削減する。
【解決手段】電機装置の設計支援システムは、電機装置の筐体、回路素子および配線を含む設計データから等価回路を作成する等価回路作成部、電機装置の等価回路のノイズを解析し、特定周波数のノイズに関与する回路を特定する解析部、解析部で特定した回路を表示する表示部、及び表示した回路に対応して、電機装置の設計データの改善方法を指示するフィードバック部を備える。
【選択図】図1
【解決手段】電機装置の設計支援システムは、電機装置の筐体、回路素子および配線を含む設計データから等価回路を作成する等価回路作成部、電機装置の等価回路のノイズを解析し、特定周波数のノイズに関与する回路を特定する解析部、解析部で特定した回路を表示する表示部、及び表示した回路に対応して、電機装置の設計データの改善方法を指示するフィードバック部を備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、電機装置等の設計支援システムおよび設計支援方法に関する。
電機装置は所定のEMC(Electromagnetic Compatibility)性能を有さねばならない。電機装置の製品それ自体から発生する電磁的ノイズによる他製品の誤動作を防止するとともに、その製品が他製品等から発生する電磁ノイズによる誤動作を防止するためである。一般に、電機装置が動作すると、それ自体が電磁的ノイズを発生する。従って、電機装置は、他の装置に与える電磁的ノイズの影響を最小限にとどめなければならない。また逆に、対象とする電機装置が他の電機装置からの電磁的ノイズの影響を最小限にとどめなければならない。このような影響の基本的な評価方法に関しては、ISO、IEC、CISPRなどの国際組織や各国・地域団体から規格が発行されており、周波数ごとに上限規制値が定められている。
特許文献1には、実際の装置に計測装置、解析装置、可変コンデンサ、可変コイルを装備し、装置の状態に合わせて共振周波数をシフトさせる方法が記載されている。特許文献2には設計にフィードバックするため、設計データを利用して素子間の誘導性結合を見積る方法が記載されている。設計データの利用については、例えば電力変換装置の等価回路化の手順が特許文献3に詳細に記載されている。
従前より、電機装置の設計を行い、実際の装置を試作してはじめてEMC評価を実施していた。試作装置の電磁的ノイズが上記のような対象規格の上限規制値を超過した場合には、試作装置に対して、試行錯誤で電磁的ノイズを対象規格の規制値を下回るような対策を施し、製品の設計変更を行う。同時に他の設計変更も施される場合があり、電磁的ノイズが対象規格の規制値を超過した場合には、電磁的ノイズが対象規格の規制値を下回るまで設計変更と試作を繰り返すことになり、膨大な工数を要することが課題であった。
そこで、本発明では、電磁的ノイズの対策を伴う、電機装置の設計工数を削減することを目的とする。
開示する電機装置の設計支援システムは、電機装置の筐体、回路素子および配線を含む設計データから等価回路を作成する等価回路作成部、電機装置の等価回路のノイズを解析し、特定周波数のノイズに関与する回路を特定する解析部、解析部で特定した回路を表示する表示部、及び表示した回路に対応して、電機装置の設計データの改善方法を指示するフィードバック部を備える。
開示した電機装置の設計支援システムによれば、電磁的ノイズの対策を伴う、電機装置の設計工数を削減できる。
以下、複数の実施例の概略を説明し、その後で各実施例に共通する部分を説明する。
図1は、電機装置の設計支援システムの構成図の一例である。設計支援システムは、設計支援システムのユーザインターフェースの役割を果たす表示部101と、入力された電機装置の設計データに基づき電機装置の等価回路、特にEMCを検討するに必要な寄生素子まで考慮された等価回路を作成する等価回路作成部102と、等価回路作成部102で作成された等価回路あるいは外部から入力された等価回路に基づきEMCに関する種々の解析を行う解析部103と、解析処理部103で実行した解析に基づき設計にフィードバック(FB)を行うFB部104で構成されるとともに、各部は相互に関連をもつ。
表示部101は入力部と出力部から構成される。入力部は、(1)電機装置の筐体構造、回路および回路素子、部品、並びに配線に関する設計データファイルなどを入力する、(2)EMCに関する規制値データファイルなどを入力する、(3)対象とする周波数帯域を指定する、電機装置のブロックダイアグラムを回路図との対応で定義する、(4)等価回路作成部102で作成した等価回路、あるいは外部で作成された等価回路を指定して解析処理部103に渡す、(5)周波数の指定、特に解析処理部103で計算された電磁的ノイズの周波数スペクトルからピーク部分に着目しての周波数の指定を行う、などの操作を実行する。
また、出力部は、(1)等価回路作成部102で作成した等価回路、あるいは外部で作成された等価回路の等価回路図、(2)入力部で回路図と対応づけられた装置のブロックダイアグラムや装置の3次元CADデータ、(3)入力部で入力された等価回路図に基づいて解析処理部103で計算されたノイズの周波数スペクトルなどを、(1)電子ファイルとして出力する、例えば画面上に表示する、(2)画面上で、回路図と着目した周波数に関与する回路素子や回路ループなどを回路図上あるいは装置のブロックダイアグラム上に表示する。
等価回路作成部102は、表示部101で入力された電機装置の構造、回路、部品に関するデータなどをもとに、EMCを検討するに必要な寄生素子まで考慮された等価回路を、例えば、(1)主回路の等価回路を抽出する工程と、(2)寄生素子の等価回路を抽出する工程と、(3)主回路と寄生素子の等価回路を合成する工程により作成する。また、等価回路を作成する工程で、電機装置の構造、等価回路、部品などの相互の関係が設計支援システム内に保存される。ここで作成された等価回路は、電子ファイルとしても出力される。ここに、電機装置の構造、等価回路、部品などの相互の関係とは、たとえば、電機装置のある構造部品A(たとえば、電気装置の主回路上にあるバスバー)は作成された等価回路の抵抗素子RAと誘導性素子LAから構成され、等価回路の抵抗素子RBと誘導性素子LBから構成される他の構造部品B(たとえば、電気装置の電気装置の筐体を構成する導体部品)と容量性素子CABで電磁的結合を持ち、構造部品Aの電流の流れは構造部品Aの面α1からα2の方向であるというような関係であり、構造部品のもつ寄生素子を抽出することにより、相互の関係が明らかになる。
解析処理部103は、等価回路作成部102で作成された等価回路あるいは外部から入力された等価回路に基づき、電磁的ノイズ、例えば伝導ノイズ解析を行い、その結果を表示部に渡して表示する。さらに、解析処理部103では、(1)電磁的ノイズの解析結果に出現したピーク周波数を選択指定する工程、あるいは規制値を超過したピークを自動的に検知してそのピーク周波数を自動的に選択する工程と、(2)該当する周波数ピークに関与する等価回路の回路素子や回路ループを特定する工程などによりEMCに関する種々の解析を行う。等価回路作成部102において、電機装置の構造、等価回路、部品などの相互の関係が得られているため、そのデータを参照することにより、該当する周波数ピークに関与する構造部品を特定できる。また、解析処理部103で解析された結果は、電子ファイルとして表示部101により出力される。
FB部104は、解析処理部103での解析結果により、設計データの改善方向を指示する。例えば規制値を超過したピークに関与する等価回路の回路素子を特定する。そのため、例えば、元の設計データから作成された等価回路の解析では規制値を超過していたが、誘導性素子LAの値を10%小さくすると、規制値内に収まるという等価回路の解析結果が得られた場合には、該当する誘導性素子LAを寄生素子としてもつ構造部品Aのインダクタンス値を、たとえば、構造部品の電流が流れる方向の寸法を10%小さくするという設計へのフィードバックが可能となる。このような設計改善の指示を表示部101が表示する。さらに、寄生素子とそれが属する構造部品との対応をたとえば等価回路のデータに付加記録しておき、3次元CADとの連携により、たとえば構造部品の電流が流れる方向の寸法について、3次元CADのデータを自動的に10%だけ短縮(3次元CADデータを自動変更)してもよい。
図2は、電機装置の設計支援システムの構成図の他の一例である。本実施例の設計支援システムは、運用性の向上を図るために、実施例1の設計支援システムの構成(図1)にDB(データベース)部205を付加する。等価回路作成部102が等価回路を作成する際、抽出した寄生素子を全て組み込むと解析処理部103での解析時間が長くなるため、組み込む寄生素子の素子数は或る程度の数に絞らなければならない。そのためには対象とする周波数帯域と容量値、インダクタンス値などの関係に基づき、等価回路への寄生素子組み込みの要否を判定する。寄生素子として容量値、インダクタンス値、抵抗値にしきい値を設定して、しきい値以上の素子定数を持つ素子を対象に等価回路に組み込む。また、複数種の電機装置で使用される部品の等価回路データ、外部から購入した部品の等価回路データ、等価回路作成部202で作成した等価回路データ、EMCに関する規制値データファイル、解析処理部204で解析した結果など、DB部205に保存されているデータを他の電機装置設計にも利用でき、設計支援システムの運用性向上が可能となる。このように、DB(データベース)部205は、等価回路作成部、解析部、表示部、及びフィードバック部の各部に対して設定するパラメータを保存する。これらのパラメータは、必要に応じて読み出され、各部において用いられる。
以下、各実施例の詳細を説明する。
図3は、電機装置の設計支援システムの詳細図の例、特に表示部301、等価回路作成部302、解析処理部303について記した図である。表示部301、等価回路作成部302、及び解析処理部303の符号を変えているが、図1および図2に示す各部と同じである。FB部、あるいはFB部とDB部は図示を省略している。図3は、表示部301、等価回路作成部302、解析処理部303の役割とそれらが相互に関連していることを示している。
表示部301は、入力部304と出力部305を含む。入力部304は、電機装置の構造、回路、及び部品のデータファイルの入力、ピーク周波数選択設定、電機装置のブロックダイアグラムの定義、等価回路作成部302で作成された等価回路データファイルもしくは他のシステムで作成された等価回路データファイルの入力、EMC規制値のデータファイルの入力などを行う。また出力部305は、等価回路図の出力、電磁的ノイズのスペクトル表示、電機装置のブロックダイアグラム表示、等価回路図上や装置ブロックダイアグラム上、あるいは装置の3次元CADデータ上にピークに寄与する回路素子および回路ループの表示、FB部からの設計改善に関する事項の表示などを行う。
等価回路作成部302は、表示部301で入力された電機装置の構造、回路、部品に関するデータなどをもとに、EMCを検討するに必要な寄生素子まで考慮された等価回路を、例えば、主回路の等価回路を抽出する工程と、寄生素子の等価回路を抽出する工程と、主回路と寄生素子の等価回路を合成する工程により作成する。図示していないが、他のシステムで作成された等価回路と、等価回路作成部302で作成された等価回路とを合成して等価回路を作成してもよい。
解析処理部303は、表示部301で入力された電機装置の構造、回路、部品に関するデータなどをもとに等価回路作成部302で作成された等価回路もしくは他のシステムで作成された等価回路を組み合わせた等価回路の電磁的ノイズのスペクトルを計算し、表示部301に表示する。さらに電磁的ノイズのスペクトルやEMCに関する規制値データから、例えば規制値を超過するピークの周波数fk(k=1、2、・・・)を設定し、等価回路中で特に共振回路を形成する容量性素子と誘導性素子に対して素子値の設定値を変更してインピーダンスの計算を行い、各素子のピークの周波数fk(k=1、2、・・・)に対する関与を判定する。さらに表示部302において、ピークの周波数fk(k=1、2、・・・)に関与する素子あるいはそれらの素子で形成される回路ループを等価回路図上、装置のブロックダイアグラム上あるいは3次元CADデータに表示させる。さらには解析処理部303での解析結果により、FB部あるいはFB部とDB部を通じて設計データの改善方向を指示する。
図4は、電機装置の設計支援システムの詳細図の他の一例、特に表示部401、解析処理部402について記した図である。
表示部401および解析処理部402のそれぞれの働きは実施例1および実施例2、さらに図3を用いて説明した内容と同様である。例えば実施例2の設計支援システムの場合、等価回路作成部で作成された等価回路ではなく、他のシステムで作成された等価回路であっても、電機装置の構造、等価回路、部品などの相互の関係を備えた等価回路であればよいことがわかる。
表示部401および解析処理部402のそれぞれの働きは実施例1および実施例2、さらに図3を用いて説明した内容と同様である。例えば実施例2の設計支援システムの場合、等価回路作成部で作成された等価回路ではなく、他のシステムで作成された等価回路であっても、電機装置の構造、等価回路、部品などの相互の関係を備えた等価回路であればよいことがわかる。
図5は、実施例1および実施例2の解析処理部と表示部の一部を含んだフローチャートの例である。
表示部の入力部から等価回路のネットリストを入力し(501)、伝導ノイズであれば、必要な観測端子ノードNp(p=0、1、・・・、設定数は後述の規格を考慮)をEMCの測定法の規格にあるLISN(擬似等価回路網)の端子に設定し(502)、回路シミュレータを用いてノイズの解析を実施し(503)、表示部の出力部でノイズスペクトルを表示する(504)。このスペクトルをもとに、着目すべきピークの周波数設定を行う(505)。クロックなどを除けば、ノイズスペクトルのピークは特に回路中の共振回路によって出現することが多いため、特に等価回路に含まれ、共振回路を形成し得る素子、L(誘導性素子)、C(容量性素子)をもとに解析を進める。等価回路中のLi、Cjの値を変更することにより(506)、注目した周波数のピークがシフトしたり、消滅したりするかどうかでその素子が注目した周波数のピークに関与するものかどうかを判定する(507)。関与する素子に関しては、ピークと素子の対応をメモリに格納し(508)、注目するピークfkに関与する素子を表示部の出力部において回路図上もしくは装置のブロックダイアグラム上に表示する。
図6は、図5とほぼ同様であるが、解析対象の素子数を減らすため、解析対象とするLi、Cjにしきい値を設ける処理(607)を追加してある。
たとえば直列共振周波数は、f=1/2π√(LC)で決まるため、EMC規格の対象周波数帯域に応じて、関与するL、Cの値が大雑把に決まる。たとえば、対象周波数帯域が100kHz〜30MHzの場合、L、Cの積は2.8×10−17〜2.5×10−12である。これに対して、等価回路のLが6μH(6×10-6H)、Cが380μF(380×10−6F)であれば、L、Cの積は2.3×10−9であり、上記の範囲外となり考慮しなくても良い。このようなデータはシステムのDB部に備えられている。
さらに図7に示すように、表示部の入力部でEMC規制値を予め入力しておくことにより、EMC規制値をもとに、これを超過したピークを自動的に検出し、着目すべきピークの周波数fkを自動的に設定(706)してもよい。
図8、図5〜図7で説明した内容を含むフローチャートである。設計支援システムは、等価回路のネットリストを入力し(801)、観測端子ノードNpを設定する(802)。設計支援システムは、観測端子ノードNpで観測されるノイズを解析し(803)、解析したノイズスペクトルを表示する(804)。設計支援システムは、着目ピークの周波数fkの設定を入力し(805)、等価回路中の全てのL、全てのCをそれぞれ値でたとえば大きい順にソートして(806)、表示部で表示し、解析対象とするLi、Cjのしきい値の設定を入力し(807)。図11を用いて後述する表を作成する(808)。
設計支援システムは、i=1、・・・、nについて処理ループA(809〜816)を実行する。Liの設定値を変更し(809)、k=1、・・・、jについて処理ループB1(811〜815)を実行する。着目すべきピークの周波数fkがシフト又は消滅したかを判定し(812)、シフト又は消滅したならば、808で作成した表の該当部分に1を設定し(813)、シフト又は消滅ないならば、808で作成した表の該当部分に0を設定する(814)。
設計支援システムは、j=1、・・・、mについて処理ループC(817〜824)を実行する。Cjの設定値を変更し(818)、k=1、・・・、jについて処理ループB2(819〜823)を実行する。着目すべきピークの周波数fkがシフト又は消滅したかを判定し(820)、シフト又は消滅したならば、808で作成した表の該当部分に1を設定し(821)、シフト又は消滅ないならば、808で作成した表の該当部分に0を設定する(822)。
設計支援システムは、着目すべきピークの周波数fkに関与する、808で作成した表に1が設定された、Li、Cjを図示して(825)、処理を終了する。着目すべきピークの周波数fkに関与する素子(Li、Cj)が回路図上、装置のブロックダイアグラム上もしくは装置の3次元CADデータ上に図示されることにより、電機装置の設計支援システムのユーザにとってピークの周波数fkに関与する素子(Li、Cj)がわかりやすいものとなる。
図9は、対象規格の規制値と電磁的ノイズの周波数スペクトルと着目する周波数を表示部に示した例である。
横軸が周波数、縦軸がノイズの電圧値であり、実線がノイズの周波数スペクトル、破線(901)がEMCの対象規格の規制値である。ノイズのピークを示す周波数としてf1、f2、f3があり、周波数f2のノイズがEMCの対象規格の規制値を超過している。
図10は、等価回路の素子リストの例である。第一列にLまたはC、第二列にそれに対応する素子値(素子定数とも言う。)が記してある。
図11は解析処理部で解析し、着目するそれぞれの周波数と等価回路に含まれる解析対象素子との関連性を示したものである。前述のように、周波数fk(横軸)に対して素子Li、Cjが関与する場合は、その対応する素子の欄に1が、関与しない場合は0が設定されている。
図12に、電機装置の設計支援システムを用いて実施した等価回路の例を示し、図13に、図12の等価回路を構成する素子リストを示す。図14に、図13の素子定数をもった、図12の等価回路のインピーダンスの周波数特性を“Original”として示す。図13の素子定数をもった図12の等価回路のインピーダンスの周波数特依存性には、図14に示すように、f1、f2、f3、f4の4つのピークが出現している。図14に“L3”として示したグラフは、図12の等価回路を構成する素子のうち、インダクタンスL3の値を3桁小さい値に設定変更した場合のインピーダンスの周波数特性のグラフである。図14の“L3”のグラフは、f2とf4のピークが高周波数側にシフトしている。
このような結果を纏めたものが図15である。図11と同様、周波数fk(横軸)に対して素子Li、Cjが関与する場合は、その対応する素子の欄に1が、関与しない場合は0が設定されている。図15の結果を図12とあわせて、例えばピークf3に大きく関与する素子(L1、L4、C1、C2)とそれらで構成される閉ループ回路(共振ループ)を等価回路上に図示した表示例が図16である。
このような閉ループ回路(共振ループ)を、EMC試験対象の電機装置のブロックダイアグラム上に図示した一表示例が図17であり、設計において改善すべき部分が表示される。
以上説明した実施形態をまとめると、実際の電機装置を試作することなく、設計時点で設計データ等から電機装置の等価回路を作成し、等価回路を元に電機装置の電磁的ノイズを検討することにより、大幅な工数の削減、さらには材料費の削減をする。電機装置の設計支援システムは、電機装置の筐体、回路素子、配線の設計データから等価回路を作成する等価回路作成部と、ノイズを解析し、特定周波数のノイズに関与する回路を特定する解析部と、解析部で特定した回路を表示する表示部と、設計の改善方法を指示するフィードバック部とを備える。
また、詳細な設計データを入手できない購入部品を電機装置に使用することもあるため、購入部品の現物を計測することにより等価回路を作成する場合もある。この場合、購入部品の等価回路を電機装置の設計支援システムに入力し、他の設計データから得られた等価回路に集約する機能を等価回路作成部に付加する。さらに、購入部品の等価回路や、他の設計データから得られた等価回路をデータベースに格納し、呼び出し可能にすることにより設計支援システムの利便性が高くなる。
電機装置の等価回路の電磁的ノイズが対象規格の規制値を超過する場合、寄生素子等を含めた共振回路が規制値を超過する原因となる場合が多く、電磁的ノイズを規制値以内に収めるために着目すべき共振回路を特定する。着目すべき共振回路を特定することにより、設計にフィードバックできる。着目すべき共振回路または共振回路を含む回路ループを回路図上または構造図上に表示する。
以上のように、電機装置の設計支援システムを用いることにより、電磁的ノイズの検討を設計時点で実施し、設計にフィードバックすることが可能となり、設計工数の大幅な短縮が可能となる。
このように、EMC試験対象の、実際の電機装置を試作することなく、設計時点で設計データ等から電機装置の等価回路を作成し、等価回路を元に電機装置の電磁的ノイズを検討することにより、設計開発の大幅な工数削減、さらには材料費の削減も可能となる。
101、201、301、401・・・表示部、102、202、302・・・等価回路作成部、103、203、303、402・・・解析処理部、104、204・・・FB(フィードバック)部、205・・・・・・DB(データベース)部、304、403・・・入力部、305、404・・・出力部。
Claims (10)
- 電機装置の筐体、回路素子および配線を含む設計データから等価回路を作成する等価回路作成部、
前記電機装置の前記等価回路のノイズを解析し、特定周波数のノイズに関与する回路を特定する解析部、
前記解析部で特定した前記回路を表示する表示部、及び
表示した前記回路に対応して、前記電機装置の前記設計データの改善方法を指示するフィードバック部を備えることを特徴とする電機装置の設計支援システム。 - 請求項1に記載の電機装置の設計支援システムにおいて、前記等価回路作成部、前記解析部、前記表示部、及び前記フィードバック部に設定するパラメータを保存するデータベースを備えることを特徴とする電機装置の設計支援システム。
- 請求項1に記載の電機装置の設計支援システムにおいて、前記表示部は、前記解析部で特定した前記回路を、前記電機装置のブロックダイアグラム上に表示することを特徴とする電機装置の設計支援システム。
- 請求項1に記載の電機装置の設計支援システムにおいて、前記表示部は、前記解析部で特定した前記回路を、前記電機装置の3次元CADデータ上に表示することを特徴とする電機装置の設計支援システム。
- 請求項4に記載の電機装置の設計支援システムにおいて、前記フィードバック部は、前記電機装置の3次元CADデータを自動変更することを特徴とする電機装置の設計支援システム。
- 電機装置の設計を支援する設計支援システムにおける設計支援方法であって、前記設計支援システムは、
電機装置の筐体、回路素子および配線を含む設計データから等価回路を作成し、
前記電機装置の前記等価回路のノイズを解析し、特定周波数のノイズに関与する回路を特定し、
特定した前記回路を表示し、
表示した前記回路に対応して、前記電機装置の前記設計データの改善方法を指示することを特徴とする電機装置の設計支援方法。 - 請求項6に記載の電機装置の設計支援方法において、前記設計支援システムは、前記等価回路の作成、前記ノイズの解析、前記回路の表示、及び前記設計データの前記改善方法に関するパラメータをデータベースに保存することを特徴とする電機装置の設計支援方法。
- 請求項6に記載の電機装置の設計支援方法において、前記設計支援システムは、特定した前記回路を、前記電機装置のブロックダイアグラム上に表示することを特徴とする電機装置の設計支援方法。
- 請求項6に記載の電機装置の設計支援方法において、前記設計支援システムは、特定した前記回路を、前記電機装置の3次元CADデータ上に表示することを特徴とする電機装置の設計支援方法。
- 請求項9に記載の電機装置の設計支援方法において、前記設計支援システムは、前記電機装置の3次元CADデータを自動変更することを特徴とする電機装置の設計支援方法。
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CN112131787A (zh) * | 2020-09-18 | 2020-12-25 | 江西兰叶科技有限公司 | 无监督式自进化的电机设计方法及系统 |
CN112131787B (zh) * | 2020-09-18 | 2022-05-27 | 江西兰叶科技有限公司 | 无监督式自进化的电机设计方法及系统 |
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Publication number | Publication date |
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WO2015198666A1 (ja) | 2015-12-30 |
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