JP2016008898A - トモグラフィ計測方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】少ない電極数であっても電気インピーダンス分布の算出に必要な計測点数を得ることができるトモグラフィ計測方法を提供する。【解決手段】計測対象面Aの外周に複数の電極e1〜e4を配置して電気インピーダンス・トモグラフィ法を用いて計測対象面Aの電気インピーダンス分布を計測するトモグラフィ計測方法であって、複数の電極e1〜e4から任意に二つの電極を電流印加電極2aとして選択し、複数の電極e1〜e4から互いに隣接するとともに少なくとも一つの電流印加電極2aを含むように二つの電極を電位差計測電極2bとして選択するようにしたものである。【選択図】図1

Description

本発明は、計測対象面の電気インピーダンス分布を計測するトモグラフィ計測方法に関し、特に、計測対象面の外周部における電気インピーダンス分布の計測に適したトモグラフィ計測方法に関する。
従来、計測対象の内部断面(計測対象面)における電気インピーダンス分布を計測する方法として、電気インピーダンス・トモグラフィ法(Electrical Impedance Tomography)が用いられている。例えば、特許文献1に記載された電気インピーダンス・トモグラフィ法では、被計測物の外周に複数の電極を配置し、隣接する一対の電極間に電流を流して他の隣接する一対の電極間の電位差を測定することを全ての電極の組合せで繰り返し、測定した全電位差から所定のアルゴリズムを用いて計測対象面における電気インピーダンス分布を算出している。
この電気インピーダンス・トモグラフィ法では、隣接する一対の電極間に電流を印加していることから、一般に、隣接法と呼ばれている。かかる隣接法における計測点数Mは、電極数をNとすれば、M=N(N−3)/2の計算式により求めることができる。例えば、電極数Nが4個のときの計測点数Mは2個、電極数Nが6個のときの計測点数Mは9個、電極数Nが8個のときの計測点数Mは20個、電極数Nが16個のときの計測点数Mは104個、と求めることができる。
また、電気インピーダンス・トモグラフィ法には、対向する一対の電極間に電流を印加する方法もあり、一般に、対向法と呼ばれている。かかる対向法における計測点数Mは、M=N(N−4)/2の計算式により求めることができる。例えば、電極数Nが4個のときの計測点数Mは0個、電極数Nが6個のときの計測点数Mは6個、電極数Nが8個のときの計測点数Mは16個、電極数Nが16個のときの計測点数Mは96個、と求めることができる。
特許第3759606号公報
上述した隣接法や対向法における計測点数は、電極数が増えるにしたがって増加し、電気インピーダンス分布の解像度を向上させることができる。しかしながら、計測対象の形状や構造上の制約から電極を多数配置できない場合があり得る。例えば、電極数Nが4個の場合には、上述したように、隣接法の計測点数Mは2個しかなく、対向法に至っては計測点数Mが0個となってしまう。このように、電極を多数配置できない場合には、電気インピーダンス分布の算出に十分な計測点数を得ることができなかった。
本発明は、上述した問題点に鑑み創案されたものであり、少ない電極数であっても電気インピーダンス分布の算出に必要な計測点数を得ることができるトモグラフィ計測方法を提供することを目的とする。
本発明によれば、計測対象面の外周に複数の電極を配置して電気インピーダンス・トモグラフィ法を用いて前記計測対象面の電気インピーダンス分布を計測するトモグラフィ計測方法において、前記複数の電極から任意に二つの電極を電流印加電極として選択し、前記複数の電極から互いに隣接するとともに少なくとも一つの前記電流印加電極を含むように二つの電極を電位差計測電極として選択する、ことを特徴とするトモグラフィ計測方法が提供される。
前記電流印加電極は、互いに隣接していてもよいし、対向する位置に配置されていてもよい。また、前記計測対象面の外周部についてのみ画像再構成を行い、前記電気インピーダンス分布を計測するようにしてもよい。さらに、前記計測対象面の外周に沿って複数の計測領域に分割して前記電気インピーダンス分布を計測し、次に、前記計測領域の分割位置を変更して再び前記電気インピーダンス分布を計測するようにしてもよい。また、前記計測対象面は、例えば、ガラス溶融炉に設定される。
上述した本発明に係るトモグラフィ計測方法によれば、電流印加電極を電位差計測電極として使用するようにしたことから、電位差計測電極の選択時における母数を増やすことができ、計測点数を増加させることができる。したがって、本発明によれば、少ない電極数であっても電気インピーダンス分布の算出に必要な計測点数を得ることができる。
本発明の実施形態に係るトモグラフィ計測方法を実施するための装置概要図であり、(a)は計測対象面の第一例、(b)は計測対象面の第二例、(c)は全体構成図、を示している。 トモグラフィ計測方法を示すフローチャートである。 本発明の第一実施形態に係るトモグラフィ計測方法を示す電極選択図(No.1〜12)である。 本発明の第一実施形態に係るトモグラフィ計測方法を示す電極選択図(No.13〜20)である。 電気インピーダンス分布画像を示す比較図である。 本発明の第二実施形態に係るトモグラフィ計測方法を示す電極選択図の一例(No.1〜11)である。 本発明の第三実施形態に係るトモグラフィ計測方法を示す電極選択図の一例(No.1〜8)である。 本発明の第四実施形態に係るトモグラフィ計測方法を示す計測領域の配置図であり、(a)は第一パターン、(b)は第二パターン、(c)は第三パターン、を示している。 本発明の実施形態に係るトモグラフィ計測方法の適用例を示す図である。
以下、本発明の実施形態に係るトモグラフィ計測方法について、図1〜図9を用いて説明する。ここで、図1は、本発明の実施形態に係るトモグラフィ計測方法を実施するための装置概要図であり、(a)は計測対象面の第一例、(b)は計測対象面の第二例、(c)は全体構成図、を示している。図2は、トモグラフィ計測方法を示すフローチャートである。図3は、本発明の第一実施形態に係るトモグラフィ計測方法を示す電極選択図(No.1〜12)である。図4は、本発明の第一実施形態に係るトモグラフィ計測方法を示す電極選択図(No.13〜20)である。
本発明の第一実施形態に係るトモグラフィ計測方法は、計測対象面Aの外周に複数の電極e1〜e4を配置して電気インピーダンス・トモグラフィ法を用いて計測対象面Aの電気インピーダンス分布を計測するトモグラフィ計測方法であって、複数の電極e1〜e4から任意に二つの電極を電流印加電極2aとして選択し、複数の電極e1〜e4から互いに隣接するとともに少なくとも一つの電流印加電極2aを含むように二つの電極を電位差計測電極2bとして選択するようにしたものである。
ここで、図1(a)に示したように、計測対象面Aを形成する計測対象物αは、例えば、逆円錐面を有している。この斜面に堆積する導電体物質を検出するために、電気インピーダンス・トモグラフィ法が用いられる。計測対象面Aは、電極e1〜e4の配置によって構成され、本実施形態においては斜面の外周に沿って環状に形成される。計測対象面Aを形成する計測対象物αは、図1(b)に示したように、配管等の円筒面を有する物体であってもよい。この場合、円管内の壁面に付着や堆積した粒子等を検出するために、電気インピーダンス・トモグラフィ法が用いられる。
本実施形態に係るトモグラフィ計測方法を実施するためには、例えば、図1(c)に示したようなトモグラフィ計測装置1が用いられる。トモグラフィ計測装置1は、複数の電極e1〜e4と、電流印加電極2aに電流を印加する電源3と、電位差計測電極2bの電位差を計測する電圧計4と、計測対象面Aの電気インピーダンス分布を算出する演算部5と、電気インピーダンス分布を表示する外部出力部6と、を有している。また、計測対象面Aの外周に沿って複数の計測領域u1〜u8に分割されている。
電源3は、例えば、交流電源であるが、直流電源であってもよい。電圧計4は、例えば、交流電圧計又は直流電圧計であり、電源3に対応するものが使用される。演算部5は、電源3及び電圧計4を制御して所定の計測点数についての電位差を計測した計測データを取得し、計測領域u1〜u8ごとに電気インピーダンスを算出し、計測対象面Aにおける電気インピーダンス分布を算出する。演算部5は、例えば、コンピュータにより構成され、外部出力部6は、例えば、モニタやプリンタ等により構成される。
上述したトモグラフィ計測装置1を使用した電気インピーダンス分布の計測方法は、例えば、図2に示したように、SP101〜SP107の工程を有している。なお、以下に説明する計測方法は、基本的に従来の計測方法と同じである。
SP101は、計測対象面Aを複数の計測領域u1〜u8に分割するメッシュ作成工程である。図1(c)では、計測対象面Aを八分割して計測領域u1〜u8を形成しているが、かかるメッシュに限定されるものではなく、必要な解像度に合わせて、メッシュ数及びメッシュ形状を任意に設定することができる。
SP102は、事前準備として、電位差V(n)fir、電位差V(n)obj、電位差V(e,n)を求める工程である。ここで、電位差V(n)firは、全ての計測領域u1〜u8が低抵抗の場合における計測番号nでの電位差であり、電位差V(n)objは、全ての計測領域u1〜u8が高抵抗の場合における計測番号nでの電位差であり、電位差V(e,n)は、e番目の計測領域のみが高抵抗のときの計測番号nにおける電位差である。
SP103は、感度行列を求める工程である。この工程では、電位差V(n)firと電位差V(n)objと電位差V(e,n)とを以下の数式(数1)に代入して、感度行列S(e,n)を求める。ただし、β(e)=D(e)/Dallであり、D(e)はe番目の計測領域の面積であり、Dallは全ての計測領域の面積の総和である。
SP104は、電位差を計測する工程である。具体的には、電源3により電流印加電極2aに電流を供給して、電位差計測電極2bの電位差を電圧計4により計測する。ここで、電圧計4により計測された電位差をV(n)measuredと表示する。
SP105は、計測データに基づいて電気インピーダンスを算出する工程である。まず、計測された電位差V(n)measuredを以下の数式(数2)に代入することによって無次元化する。この無次元電位差を使用することにより、抵抗の最大値が1、最小値が0となり、画像化する際に好都合となる。
その後、感度行列S(e,n)と無次元電位差とを以下の数式(数3)に代入して、インピーダンス相当値P(e)を算出する。
SP106は、算出したインピーダンス相当値P(e)に基づいて電気インピーダンス分布画像を再構成する工程である。この工程では、計測対象面Aにおける1回の計測結果により求められる複数のインピーダンス相当値P(e)に対して、最大値を1として、最小値を0として、電気インピーダンス分布画像を再構成する。
SP107は、所定時間又は所定回数、計測を実施したか否かを判別する工程である。この工程では、電気インピーダンス分布算出処理を必要な回数だけ繰り返したか否かを時間又は回数を基準にして判別する。必要な回数とは、例えば、全ての計測点数を計測したか否かにより判別される。また、全計測を複数回繰り返してその平均値を算出するような場合には、全計測を所定回数実施したか否かにより判別される。
そして、電気インピーダンス分布算出処理の計測が所定の条件(時間又は回数)を満足していない場合には、電位差計測工程(SP104)に戻って電気インピーダンス分布算出処理を繰り返し、所定の条件(時間又は回数)を満足した場合には処理を終了する。
本実施形態に係るトモグラフィ計測方法は、上述したように、電流印加電極2a及び電位差計測電極2bの選択方法に特徴を有している。特に、電位差計測電極2bとして、複数の電極e1〜e4から互いに隣接するとともに少なくとも一つの電流印加電極2aを含むように選択することを特徴としている。
一般に、電流印加電極2aは感度が高いことから、電流印加電極2aを電位差計測電極2bとして選択した場合、計測対象面Aの外周に沿った部分の数値が高くなり易く、計測対象面Aの中央部の数値を正確に計測できないおそれがある。そこで、従来の電気インピーダンス・トモグラフィ法では、電流印加電極2aを電位差計測電極2bとして選択することはなかった。
ところで、図1(a)に示したように、計測対象物αの斜面に堆積する導電体物質を検出するような場合には、計測対象面Aの中央部の電気インピーダンスを計測する必要はなく、計測対象面Aの外周部についてのみ電気インピーダンスを計測すればよい。したがって、本実施形態に係るトモグラフィ計測方法では、電位差計測時に計測対象面Aの中央部の数値を正確に計測できなくても影響が少ない。そこで、本実施形態に係るトモグラフィ計測方法では、電流印加電極2aを電位差計測電極2bとして選択することを許容している。
また、本実施形態に係るトモグラフィ計測方法では、計測対象面Aの外周部についてのみ画像再構成を行って電気インピーダンス分布を計測することにより、不必要な計測対象面Aの中央部の電気インピーダンスを計測する必要がなく計算の処理負担を軽減し、処理時間を短縮することができる。
例えば、図1(c)に示したように、計測対象面Aに四個の電極e1〜e4を配置した場合、本実施形態に係るトモグラフィ計測方法では、図3及び図4に示したように、20通りの電流印加電極2a及び電位差計測電極2bを選択することができる。
まず、電極e1,e2を電流印加電極2aに選択した場合、電極e2,e3(No.1)、電極e1,e4(No.2)及び電極e1,e2(No.3)を電位差計測電極2bとして選択することができる。なお、電極e3,e4の組み合わせは、いずれも電流印加電極2aではないことから電位差計測電極2bから除外され、電極e1,e3及び電極e2,e4の組み合わせは隣接していないことから電位差計測電極2bから除外される。
次に、電極e2,e3を電流印加電極2aに選択した場合、電極e3,e4(No.4)、電極e1,e2(No.5)及び電極e2,e3(No.6)を電位差計測電極2bとして選択することができる。なお、電極e1,e4の組み合わせは、いずれも電流印加電極2aではないことから電位差計測電極2bから除外され、電極e1,e3及び電極e2,e4の組み合わせは隣接していないことから電位差計測電極2bから除外される。
次に、電極e3,e4を電流印加電極2aに選択した場合、電極e1,e4(No.7)、電極e2,e3(No.8)及び電極e3,e4(No.9)を電位差計測電極2bとして選択することができる。なお、電極e1,e2の組み合わせは、いずれも電流印加電極2aではないことから電位差計測電極2bから除外され、電極e1,e3及び電極e2,e4の組み合わせは隣接していないことから電位差計測電極2bから除外される。
次に、電極e1,e4を電流印加電極2aに選択した場合、電極e1,e2(No.10)、電極e3,e4(No.11)及び電極e1,e4(No.12)を電位差計測電極2bとして選択することができる。なお、電極e2,e3の組み合わせは、いずれも電流印加電極2aではないことから電位差計測電極2bから除外され、電極e1,e3及び電極e2,e4の組み合わせは隣接していないことから電位差計測電極2bから除外される。
次に、電極e1,e3を電流印加電極2aに選択した場合、電極e1,e2(No.13)、電極e2,e3(No.14)、電極e3,e4(No.15)及び電極e1,e4(No.16)を電位差計測電極2bとして選択することができる。なお、電極e1,e3及び電極e2,e4の組み合わせは隣接していないことから電位差計測電極2bから除外される。
次に、電極e2,e4を電流印加電極2aに選択した場合、電極e1,e2(No.17)、電極e2,e3(No.18)、電極e3,e4(No.19)及び電極e1,e4(No.20)を電位差計測電極2bとして選択することができる。なお、電極e1,e3及び電極e2,e4の組み合わせは隣接していないことから電位差計測電極2bから除外される。
ここで、No.1〜12の電極選択図は、互いに隣接している電極を電流印加電極2aとして選択していることから隣接法に相当し、No.13〜20の電極選択図は、互いに対向する位置に配置されている電極を電流印加電極2aとして選択していることから対向法に相当する。したがって、本実施形態に係るトモグラフィ計測方法では、隣接法及び対向法の両方を組み合わせて計測点数を増加させることができる。
ところで、電極数が4個の場合、従来の隣接法における計測点数は2個、従来の対向法における計測点数は0個であることから、単に両方を組み合わせただけでは計測点数は2個しか取得することができない。それに対して、本実施形態では、電位差計測電極2bとして、複数の電極e1〜e4から互いに隣接するとともに少なくとも一つの電流印加電極2aを含むように選択するようにしていることから、上述した20個の計測点数を取得することができる。
すなわち、本実施形態によれば、少ない電極数であっても、従来の方法と比較して計測点数を増加させることができ、電気インピーダンス分布の算出に必要な計測点数を得ることができる。
ここで、図5は、電気インピーダンス分布画像を示す比較図である。図5の上段に示した比較図は、実施例1として、図1(c)に示した計測領域u1に導電体物質を有する場合について、真の分布、本発明及び参考例の電気インピーダンス分布を図示したものである。また、図5の下段に示した比較図は、実施例2として、図1(c)に示した計測領域u2に導電体物質を有する場合について、真の分布、本発明及び参考例の電気インピーダンス分布を図示したものである。
なお、本発明の画像は、上述した実施形態に係るトモグラフィ計測方法を用いて電気インピーダンス分布を算出したものであり、参考例の画像は、上述した実施形態で用いる計測点数に加えて、電流印加電極と電位差計測電極とが異なる場合(例えば、電流印加電極がe1,e2、電位差計測電極がe3,e4の場合)を含めて電気インピーダンス分布を算出したものである。
図5に示したように、実施例1の場合には、本発明の画像と参考例の画像との間に大きさ差異はない。しかしながら、実施例2の場合には、参考例の画像では、真の分布画像に対して、対向する位置(計測領域u6)に導電体物質が存在しているように誤検出が見られる。それに対して、本発明の画像では、計測領域u6に導電体物質が存在しておらず、真の画像に近い画像が出力されており、参考例よりも精度が高いことが容易に理解することができる。
次に、本発明の他の実施形態に係るトモグラフィ計測方法について、図6〜8を参酌しつつ説明する。ここで、図6は、本発明の第二実施形態に係るトモグラフィ計測方法を示す電極選択図の一例(No.1〜11)である。図7は、本発明の第三実施形態に係るトモグラフィ計測方法を示す電極選択図の一例(No.1〜8)である。図8は、本発明の第四実施形態に係るトモグラフィ計測方法を示す計測領域の配置図であり、(a)は第一パターン、(b)は第二パターン、(c)は第三パターン、を示している。
図6に示した本発明の第二実施形態に係るトモグラフィ計測方法は、電極数が6個の場合を示している。例えば、互いに隣接した電極e1,e2を電流印加電極2aに選択した場合、電極e2,e3(No.1)、電極e1,e6(No.2)及び電極e1,e2(No.3)を電位差計測電極2bとして選択することができる。
以下、図示しないが、電極e2,e3、電極e3,e4、電極e4,e5、電極e5,e6及び電極e1,e6を順に電流印加電極2aとして選択することにより、隣接法に相当する電極選択方法により、合計18通りの計測点数を得ることができる。
次に、互いに対向した電極e1,e4を電流印加電極2aに選択した場合、電極e1,e2(No.4)、電極e3,e4(No.5)、電極e4,e5(No.6)及び電極e1,e6(No.7)を電位差計測電極2bとして選択することができる。
以下、図示しないが、電極e2,e5及び電極e3,e5を順に電流印加電極2aとして選択することにより、対向法に相当する電極選択方法により、合計12通りの計測点数を得ることができる。
また、本実施形態のように多数の電極を有する場合には、隣接も対向もしていない電極(例えば、電極e1,e3、電極e1,e5等)を電流印加電極2aとして選択するようにしてもよい。例えば、電極e1,e3を電流印加電極2aに選択した場合、電極e6,e1(No.8)、電極e1,e2(No.9)、電極e2,e3(No.10)、電極e3,e4(No.11)を電位差計測電極2bとして選択することができる。
以下、図示しないが、電極e2,e4、電極e3,e5、電極e4,e6、電極e5,e1及び電極e6,e2を順に電流印加電極2aとして選択することにより、合計24通りの計測点数を得ることができる。
したがって、本実施形態によれば、電極数が6個の場合に54個の計測点数を取得することができる。それに対して、電極数が6個の場合に、従来の隣接法では9個、従来の対向法では6個の計測点数しか取得することができない。
図7に示した本発明の第三実施形態に係るトモグラフィ計測方法は、電極数が5個の場合を示している。例えば、電極e1を電流印加電極2aの一つに選択した場合、電極e1に隣接していない電極e3,e4を対向電極として電流印加電極2aに選択することができる。
互いに対向した電極e1,e3を電流印加電極2aに選択した場合、電極e1,e2(No.1)、電極e2,e3(No.2)、電極e3,e4(No.3)及び電極e1,e5(No.4)を電位差計測電極2bとして選択することができる。また、互いに対向した電極e1,e4を電流印加電極2aに選択した場合、電極e1,e2(No.5)、電極e3,e4(No.6)、電極e4,e5(No.7)及び電極e1,e5(No.8)を電位差計測電極2bとして選択することができる。
以下、図示しないが、電極e2,e4、電極e2,5及び電極e3,e5、を順に電流印加電極2aとして選択することにより、対向法に相当する電極選択方法により、合計20通りの計測点数を得ることができる。
また、図示しないが、電極e1,e2、電極e2,e3、電極e3,e4、電極e4,e5を順に電流印加電極2aとして選択することにより、隣接法に相当する電極選択方法により、合計15通りの計測点数を得ることができる。
図8に示した第四実施形態は、計測領域の分割方法を変更したものである。例えば、図8(a)に示した第一パターンは、電極e1〜e4に対して均等に4個の計測領域u1〜u4を設定したものである。また、図8(b)に示した第二パターンは、電極e1〜e4に対して4個の計測領域u1〜u4を反時計回りにずらして設定したものである。また、図8(c)に示した第三パターンは、電極e1〜e4に対して4個の計測領域u1〜u4を時計回りにずらして設定したものである。
例えば、第一パターンに基づいて、計測対象面Aの外周に沿って複数の計測領域u1〜u4に分割して電気インピーダンス分布を計測し、次に、第二パターンに基づいて、計測領域u1〜u4の分割位置を変更して再び電気インピーダンス分布を計測し、さらに、第三パターンに基づいて、計測領域u1〜u4の分割位置を変更して再び電気インピーダンス分布を計測することにより、計測領域u1〜u4の境界部に存在している導電体物質の検出精度を向上させたり、導電体物質の位置の特定精度を向上させたりすることができる。
最後に、上述したトモグラフィ計測方法をガラス溶融炉10に適用した場合について、図9を参照しつつ説明する。ここで、図9は、本発明の実施形態に係るトモグラフィ計測方法の適用例を示す図である。
従来、原子力発電所から排出された放射性廃棄物をガラス固化するためにガラス溶融炉10が使用されている。国内における一般的なガラス溶融炉10は、上部から放射性廃棄物11とガラス原料12とを炉内に投入し、主電極13、底部電極14及び間接加熱装置15を使用して加熱し、下部の流下ノズル16から放射性廃棄物を含んだ溶融ガラスを流下し、炉下に設置されたキャニスタ17の中で固化するように構成されている。なお、ガラス溶融炉10の外壁は耐火レンガ等の断熱材18により構成されている。かかるガラス溶融炉10の炉底部側は、円錐面又は角錐面を有し、高さ方向に断面積が変化する形状を有している。
そして、本実施形態に係るトモグラフィ計測方法は、放射性廃棄物に含まれる白金族類の炉内の堆積又は残留状況を把握するために使用される。すなわち、計測対象面Aは、ガラス溶融炉10に設定されている。具体的には、ガラス溶融炉10の炉底部側が計測対象物αであり、白金族類の堆積又は残留状況を把握したい箇所に複数の電極2を配置することにより計測対象面Aを形成する。図示しないが、電源3、電圧計4、演算部5及び外部出力部6は炉外に配置される。また、ここでは、計測対象面Aを一箇所に設定しているが、高さ方向に複数の計測対象面Aを設定するようにしてもよい。
白金族類は、溶融ガラスと比較して導電性が高く、かつ、壁面に堆積又は残留しやすいため、上述した本実施形態に係るトモグラフィ計測方法を使用することに適しており、計測対象面Aにおける電気インピーダンスを計測することにより、白金族類の濃度分布を把握することができ、白金族類の炉内の堆積又は残留状況を把握することができる。
上述した本実施形態に係るトモグラフィ計測方法は、かかるガラス溶融炉10に適用される場合に限定されるものではなく、高さ方向又は計測対象面Aに垂直方向で断面積が変化する形状を有する部分における電気インピーダンスを計測したい場合には、種々の溶融炉や焼却炉等に適用することができる。例えば、ガス及び砂が混合される流動床炉や、気液二相流を構成する蒸発管等の配管系においても適用することが可能である。
本発明は上述した実施形態に限定されず、電位差計測には電気抵抗式に替えてキャパシタ式等の電気信号方式を使用してもよい等、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更が可能であることは勿論である。
1 トモグラフィ計測装置
2 電極
2a 電流印加電極
2b 電位差計測電極
3 電源
4 電圧計
5 演算部
6 外部出力部
10 ガラス溶融炉
11 放射性廃棄物
12 ガラス原料
13 主電極
14 底部電極
15 間接加熱装置
16 流下ノズル
17 キャニスタ
18 断熱材


Claims (5)

  1. 計測対象面の外周に複数の電極を配置して電気インピーダンス・トモグラフィ法を用いて前記計測対象面の電気インピーダンス分布を計測するトモグラフィ計測方法において、
    前記複数の電極から任意に二つの電極を電流印加電極として選択し、
    前記複数の電極から互いに隣接するとともに少なくとも一つの前記電流印加電極を含むように二つの電極を電位差計測電極として選択する、
    ことを特徴とするトモグラフィ計測方法。
  2. 前記電流印加電極は、互いに隣接している又は対向する位置に配置されている、ことを特徴とする請求項1に記載のトモグラフィ計測方法。
  3. 前記計測対象面の外周部についてのみ画像再構成を行って前記電気インピーダンス分布を計測する、ことを特徴とする請求項1に記載のトモグラフィ計測方法。
  4. 前記計測対象面の外周に沿って複数の計測領域に分割して前記電気インピーダンス分布を計測し、次に、前記計測領域の分割位置を変更して再び前記電気インピーダンス分布を計測するようにした、ことを特徴とする請求項3に記載のトモグラフィ計測方法。
  5. 前記計測対象面は、ガラス溶融炉に設定される、ことを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載のトモグラフィ計測方法。

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