JP2016008680A - チェーン式無段変速機 - Google Patents

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邦人 工藤
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Abstract

【課題】摩耗や焼き付きを抑制して耐久性を向上するに好適なチェーン式無段変速機を提供する。
【解決手段】金属チェーン13と、この金属チェーン13が巻き掛けられるV溝を有する一対のプーリ11,12とから成り、V溝を画成するこれらプーリ11,12のシーブ面11a,12bの間隔を変更することにより、無段変速が可能なチェーン式無段変速機10である。そして、金属チェーン13が摩擦接触する対向シーブ面11b,12bのそれぞれ、内周側から外周側に向かい螺旋状をなす複数の条溝21を設けるようにした。
【選択図】図6

Description

本発明は、金属チェーンと、この金属チェーンを無段変速可能に巻き掛けしたV溝プーリとから成るチェーン式無段変速機に関するものである。
チェーン式無段変速機は、金属チェーンをプーリのV溝に掛け渡して動力伝達可能としている。そして、この動力伝達中に、プーリのV溝を構成するシーブ面同士の間隔を変更してV溝の溝幅を変更することにより、プーリに対する金属チェーンの巻き掛け径を連続的に変化させ、無段変速が可能となるよう構成している(特許文献1参照)。
金属チェーンは、多数のリンク板を順次、その両端におけるピン挿通孔内のピンで数珠繋ぎに連結して連続円環状に構成する。そして、各ピンの両端面は、プーリのV溝を構成する対向シーブ面と接触するよう傾斜させ、当該ピンの傾斜した両端面が対向シーブ面と摩擦接触することにより上記の動力伝達を可能ならしめる。
よって、チェーン式無段変速機の伝動効率を向上させるためには、ピンの傾斜した両端面とプーリの対向シーブ面との間における摩擦係数を大きくすることが肝要である。
このために、特許文献1では、プライマリプーリおよびセカンダリプーリに対する金属チェーンの巻き掛け円弧径が同じになるプーリ比1の巻き掛け状態において、金属チェーンの巻き掛け円弧よりも内周側のシーブ面領域に多数の円周条溝を設けるようにしている。
特開2012−251578号公報
しかしながら、上記従来例では、プーリ比1の巻き掛け状態において、金属チェーンの巻掛け円弧よりも内周側のシーブ面領域に、過剰な潤滑油を逃がして摩擦力を高める、円周条溝を形成するものである。このため、ピンの両端面がシーブ面の円周条溝に沿って溝方向に滑ると、ピンの両端面は円周条溝間の平面部に接触している実接触部のみが高い摩擦力を伴って連続して擦られることとなり、摩擦発熱が促進されて、摩耗や焼付きを生じ易く、耐久性を向上し難いという課題がある。
そこで本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、摩耗や焼き付きを抑制して耐久性を向上するに好適なチェーン式無段変速機を提供することを目的とする。
本発明のチェーン式無段変速機は、チェーンと、このチェーンが巻き掛けられるV溝を有する一対のプーリとから成り、V溝を画成するこれらプーリのシーブ面の間隔を変更することにより、無段変速が可能である。本発明は、かかるチェーン式無段変速機において、チェーンが摩擦接触する対向シーブ面のそれぞれ、内周側から外周側に向かい螺旋状をなす複数の条溝が設けられることを特徴とする。
したがって、本発明では、螺旋状の条溝が、チェーンのピンの端面のプーリの内周側での円周方向の滑りとプーリの外周側での半径方向の滑りとの異なる滑り方向のいずれに対しても、斜め方向に配列される。このため、プーリの内外周側で異なる滑り方向に対して、ピンの端面が、擦れて発熱する条溝間の部位と潤滑剤により冷却される条溝の部位とを交互に移動する方向とできる。結果として、上記両者に対して摩耗を抑制できると共に焼付きを防止することができ、チェーン式無段変速機の耐久性を向上させることができる。
本発明を適用可能なチェーン式無段変速機を例示する概略側面図である。 図1に示したチェーン式無段変速機のセカンダリプーリ側における巻き掛け伝動部を示す詳細側面図である。 図2に示したセカンダリプーリ側における巻き掛け伝動部の詳細を示す縦断面図である。 図1〜3における金属チェーンのピンを示す全体斜視図である。 対向シーブの構造を示す断面図である。 シーブ面に設ける条溝の配置状態を示す正面図である。 図6のA−A線に沿うシーブ面のテクスチャ構造を示す説明図である。 第2実施例のシーブ面のテクスチャ構造を示す説明図である。 プーリの弾性変形による半径方向の滑り状態を説明する説明図である。
以下、本発明のチェーン式無段変速機を実施形態に基づいて説明する。
図1〜3は、本発明を適用可能なチェーン式無段変速機を示し、図1はチェーン式無段変速機の概略側面図、図2,3はそれぞれ、セカンダリプーリ側における巻き掛け伝動部の詳細側面図および縦断面図である。
図1において、チェーン式無段変速機10は、駆動側のプライマリプーリ11と、従動側のセカンダリプーリ12と、を備え、これらプライマリプーリ11およびセカンダリプーリ12間に金属チェーン13を掛け渡して備える。チェーン式無段変速機10は、金属チェーン13を介しプライマリプーリ11およびセカンダリプーリ12間で動力伝達を行う。
プライマリプーリ11およびセカンダリプーリ12は、それぞれ、回転軸線方向に正対する対向シーブ11a,12a(図1では便宜上、手前側のシーブを除去して、向こう側のシーブのみを示す)を備える。そして、これら対向シーブ11a間および対向シーブ12a間にV溝を画成したV溝プーリとする(対向シーブ12a間に画成されたV溝を図3に示す)。
金属チェーン13は、図2,3に明示するごとく、多数のリンク板14を順次、その両端におけるピン挿通孔14a内のピン15で数珠繋ぎに連結して連続円環状に構成している。そして、リンク板14を図3のごとく、ピン15に植設したリテーナピン16でピン15に対して抜け止めする。
ピン15はそれぞれ、全体を図4に示すように湾曲背面15aを有し、この湾曲背面15aが背中合わせになるよう一対一組となして、リンク板14の両端におけるピン挿通孔14a内に挿通する。そしてピン15の両端面15bは、それぞれ図3に示すごとく、プライマリプーリ11およびセカンダリプーリ12の対向シーブ11aのV溝をなすシーブ面11bおよび対向シーブ12aのV溝をなすシーブ面12bと摩擦接触するよう傾斜させる。
かくして金属チェーン13は、シーブ面領域においてピン15を、プライマリプーリ11の対向シーブ11a間およびセカンダリプーリ12の対向シーブ12a間に挟圧され、プライマリプーリ11およびセカンダリプーリ12間での動力伝達を行う。
なお、プライマリプーリ11の対向シーブ11aは、図5に示すように、その一方を固定シーブとし、他方を軸線方向にストローク制御可能な可動シーブとする。また、セカンダリプーリ12の対向シーブ12aも、プライマリプーリ11の可動シーブと同じ側のシーブ(図3における左側のシーブ)を固定シーブとし、プライマリプーリ11の固定シーブと同じ側のシーブ(図3における右側のシーブ)を軸線方向にストローク制御可能な可動シーブとする。
そして、動力伝達中において、プライマリプーリ11の可動シーブを固定シーブに対し接近させてV溝幅を狭くするのに同期して、セカンダリプーリ12の可動シーブを固定シーブから遠ざけてV溝幅を広くすると、金属チェーン13は、プライマリプーリ11に対する巻き掛け径が増大されると共に、セカンダリプーリ12に対する巻き掛け径が小さくされる。結果として、チェーン式無段変速機10は、無段変速しつつ最ハイ変速比選択状態に向けてアップシフトされる。
逆に、プライマリプーリ11の可動シーブを固定シーブから遠ざけてV溝幅を広くするのに同期して、セカンダリプーリ12の可動シーブを固定シーブに対し接近させてV溝幅を狭くすると、金属チェーン13は、プライマリプーリ11に対する巻き掛け径が小さくされると共に、セカンダリプーリ12に対する巻き掛け径が増大される。結果として、チェーン式無段変速機10は、無段変速しつつ最ロー変速比選択状態に向けてダウンシフトされる。
上記したチェーン式無段変速機10の伝動効率を向上させるためには、ピン15の傾斜した両端面15bと対向シーブ11a,12aのシーブ面11b,12bとの間における摩擦係数を大きくすることが肝要である。
しかし、チェーン式無段変速機10では、プライマリプーリ11およびセカンダリプーリ12と金属チェーン13との間における伝動部を潤滑する必要があり、ピン15の傾斜した両端面15bと対向シーブ11a,12aのシーブ面11b,12bとの間には油膜が介在する。
このため、金属チェーン13の巻掛け半径が小さくなる内周側においては、巻掛け長さが短いため、対向シーブ11a,12aを挟圧する推力が不足すると、ピン15とシーブ面11b,12bとの間に駆動方向の滑り(円周方向滑り)が発生し易く、摩耗や焼付き等の損傷を生じ、摺動損失が大きくなる。
また、金属チェーン13の巻掛け半径が大きくなる外周側においては、図9に示すように、トルク増大に伴う対向シーブ11a,12aの弾性変形(図9A,Bの破線状態から実線状態への変形状態を参照)により、ピン15とシーブ面11b,12bとの間に駆動方向とは直交する半径方向の滑り(半径方向滑り)が発生し、摩耗や焼付き等の損傷を生じ、摺動損失が大きくなる。なお、対向シーブ11a,12aの弾性変形が生じると、図9Cに示すように、金属チェーン13はプーリ11,12のV溝間において、二点鎖線で示す理想チェーン巻き付き軌道に対して、実線で示す半径方向内方の実際のチェーン巻き付き軌道となる。そして、金属チェーン13のプーリ11,12に対する入口の走行半径Rinとプーリ11,12を離脱する出口の走行半径Routとの差分を「サグ」という。
そこで、本実施例においては、図6に示すように、プライマリプーリ11およびセカンダリプーリ12のシーブ面11b,12bに、半径方向の内周側から外周側に向かって螺旋状をなす多数の条溝21を全周に設ける。図7は、図6のA−A線に沿うシーブ面11b,12bの第1実施例のテクスチャ構造を示している。条溝21は、シーブ面11b,12bの内周側からシーブ面11b,12bの外周縁に到るよう設けられ、シーブ面11b,12bの円周方向には相互に等間隔に配置して設ける。なお、条溝21は、幅および深さが、例えば、μmオーダーの微小なものとし、例えば、砥石による螺旋状の研磨加工等により刻設することができる。
ところで、条溝の配列状態を特定しないが、一般的には、ピン15の両端面15bがプーリ11,12のシーブ面11b,12bに設けた条溝に沿って滑ると、ピン15の端面15bは同じ部位がシーブ面11b,12bの条溝間の凸部に沿って滑り移動する。このため、接触面間では油膜切れを発生しやすく、接触面の摩耗が促進されると共に焼き付きし易い特性を備える。しかし、ピン15の端面15bがプーリ11,12のシーブ面11b,12bに設けた条溝を横切る方向に滑ると、ピン15の端面15bはシープ面の条溝間の凸部を横切る際には擦れて発熱するが、潤滑油を保持している条溝を横切る際には潤滑油により冷却される。即ち、ピン15の端面15bがプーリ11,12のシーブ面11b,12bに設けた条溝を横切る方向に滑る場合には、ピン15の端面15bが擦れて発熱する部位と冷却される部位とを交互に移動することとなり、摩耗が抑制されると共に焼き付きし難い特性を備える。
また、前述したように、ピン15の端面15bは、プーリ11,12の内周側では巻掛け長さが短いために円周方向に滑りやすく、プーリ11,12の外周側では対向シーブ11a,12aの変形により半径方向に滑りやすい特性を備える。
本実施形態においては、金属チェーン13が摩擦接触する対向シーブ11a,12aのシーブ面11b,12bに設ける条溝21を内周側から外周側に向かう螺旋状としている。即ち、螺旋状の条溝21は、ピン15の端面15bのプーリ11,12の内周側での円周方向の滑りとプーリ11,12の外周側での半径方向の滑りとの異なる滑り方向のいずれに対しても、斜め方向に配列されることとなる。このため、プーリ11,12の内外周側で異なる滑り方向に対して、ピン15の端面15bが、擦れて発熱する条溝21間の部位(図7の凸部22参照)と潤滑剤により冷却される条溝21の部位とを交互に移動する方向とできる。結果として、上記両者に対して摩耗を抑制できると共に焼付きを防止することができ、チェーン式無段変速機10の耐久性を向上させることができる。
なお、図示の例では、螺旋状の条溝21は、プーリ11,12のシーブ面11b,12bの内周側と外周側とで、略同一の傾斜角度を備えるものについて説明している。しかし、プーリ11,12のシーブ面11b,12bの内周側で半径方向側に傾けた角度とし、プーリ11,12のシーブ面11b,12bの外周側で円周方向側に傾けた角度を持つようにしてもよい。このようにすると、ピン15の端面15bのプーリ11,12の内周側での円周方向の滑りとプーリ11,12の外周側での半径方向の滑りとに対して、より一層横切る方向に条溝21を配置できる。このため、摩耗や焼付きをより一層防止することができ、チェーン式無段変速機10の耐久性をより一層向上させることができる。
また、本実施形態では、相互に隣り合う条溝21の間隔(左端の溝の左端から右隣の溝の左端までの距離、溝ピッチ)は、従来例における円周条溝の間隔よりも大きく設定している。即ち、従来例における円周条溝においては、相互に隣り合う円周条溝の間隔がピン15の端面15bのプーリ径方向の接触幅よりも小さくするようにしている。しかし、本実施形態では、相互に隣り合う条溝21の間隔がピン15の端面15bのプーリ径方向の接触幅よりも大きくなるようにしている。
即ち、螺旋状の条溝21の間隔が狭いと、ピン15とシープ面の条溝21間の狭い凸部22との接触面間における潤滑油により低摩擦となる吸着膜の復帰ができず、両者の摩擦が大きくなり、温度上昇を招くこととなる。しかし、本実施形態では、螺旋状の条溝21の間隔を従来技術における円周条溝の間隔よりも大きくしているため、ピン15とシーブ面11b,12bの条溝21間の幅広い凸部22との接触面間における潤滑油により低摩擦となる吸着膜の復帰が促進される。この結果、両者の摩擦を小さくでき、温度上昇を防止して、チェーン式無段変速機10の耐久性を大きく向上させることができる。
また、本実施形態においては、螺旋状の条溝21を加工する際においても、条溝21の総溝体積は、従来例における円周条溝よりも少なくできる。しかも、条溝21の間隔を従来技術における円周条溝の間隔よりも大きくしているため、さらに条溝21の総溝体積を少なくすることができる。このため、条溝21の加工時間を削減でき、加工コストを低減できる。
また、本実施形態においては、シーブ面11b,12bに設ける条溝21を螺旋状として、シープ面の外周縁まで延在され、条溝21の外周側端部が開放状態となっている。このため、ピン15とシープ面との摩擦接触に伴う摩耗粉や接触表面の損傷で生じる異物は、条溝21内へ押し出されて条溝21内の潤滑油に混入し、プーリ11,12の回転に伴う遠心力によりこれらの異物は潤滑油と共に外周側へと条溝21を通して運ばれる。そして、異物は、条溝21の外周端部から外部に排出させることができる。このため、これら異物が条溝21内から再び条溝21間の凸部22に溢れだして、ピン15の端面15bとの間に噛み込むことにより生ずる異物混入による凝着摩耗を防止することができ、この点でも、チェーン式無段変速機10の耐久性を向上させることができる。
図8は、本発明のチェーン式無段変速機の第2実施例のシーブ11a,12aを、図6のA部に相当する箇所で拡大して示すテクスチャ構造を示している。本実施例においては、相互に隣り合う条溝21間の凸部22の形状を特に、以下のごときものとする。
つまり当該凸部22に、螺旋状の条溝21の開口縁へ向かうにつれ、条溝21の底部に接近する曲面、例えば、クラウニング23を設ける。クラウニング23は、図示例では、凸部22の平面部分と条溝21の壁面とを、滑らかな曲率rの曲面により接続するようにしている。
かかる第2実施例の構成によれば、ピン15の両端面15bが図7に示すごとくシーブ11a,12aのシーブ面11b,12bに接するとき、条溝21の開口縁にエッジ当たりするのを、凸部22のクラウニング23が緩和し得る。この結果、ピン15の両端面15bが当該エッジ当たりによる損傷を減少でき、ピン15の端面15b・シーブ面11b,12bの耐摩耗、焼付き性を向上させることができる。
本実施形態においては、以下に記載する効果を奏することができる。
(ア)金属チェーン13が摩擦接触する対向シーブ11a,12aのシーブ面11b,12bのそれぞれ、内周側から外周側に向かい螺旋状をなす複数の条溝21が設けられるようにしている。即ち、螺旋状の条溝21は、ピン15の端面15bのプーリ11,12の内周側での円周方向の滑りとプーリ11,12の外周側での半径方向の滑りとの異なる滑り方向のいずれに対しても、斜め方向に配列されることとなる。このため、プーリ11,12の内外周側で異なる滑り方向に対して、ピン15の端面15bが、擦れて発熱する条溝21間の部位と潤滑剤により冷却される条溝21の部位とを交互に移動する方向とできる。結果として、上記両者に対して摩耗を抑制できると共に焼付きを防止することができ、チェーン式無段変速機10の耐久性を向上させることができる。
(イ)隣接する条溝21の間隔を、シーブ面11b,12bに対する金属チェーン13のプーリ径方向接触幅よりも大きく設定している。このため、ピン15とシーブ面11b,12bの条溝21間の幅広い凸部22との接触面間における潤滑油により低摩擦となる吸着膜の復帰が促進され、両者の摩擦を小さくでき、温度上昇を防止して、チェーン式無段変速機10の耐久性を大きく向上させることができる。また、条溝21の間隔を広くしているため、その加工時間を削減でき、加工コストを低減できる。
(ウ)隣接する条溝21の間の凸部22に、条溝21の開口縁へ向かうにつれ、該条溝21の底部に接近する曲面として、例えばクラウニング23を設けている。このため、ピン15の両端面15bがシーブ11a,12aのシーブ面11b,12bに接するとき、条溝21の開口縁にエッジ当たりするのを、凸部22のクラウニング23が緩和し得る。この結果、ピン15の両端面15bが当該エッジ当たりによる損傷を減少でき、ピン15の端面15b・シーブ面11b,12bの耐摩耗、焼付き性を向上させることができる。
(エ)条溝21は、シーブ面11b,12bの外周縁まで延在され、外周縁における端部が開放されている。このため、ピン15の端面15bとシーブ面11b,12bとの接触面の摩耗や損傷で生じる異物を、遠心力の作用により条溝21を通じて外部に排出させ、異物混入による凝着摩耗を防止し、チェーン式無段変速機10の耐久性を向上させることができる。
10 チェーン式無段変速機
11 プライマリプーリ
12 セカンダリプーリ
11a,12a 対向シーブ
11b,12b シーブ面
13 金属チェーン
15 ピン
15b 端面
21 条溝
22 凸部
23 クラウニング(曲面)

Claims (4)

  1. チェーンと、このチェーンが巻き掛けられるV溝を有する一対のプーリとから成り、V溝を画成するこれらプーリのシーブ面の間隔を変更することにより、無段変速が可能なチェーン式無段変速機において、
    前記チェーンが摩擦接触する前記シーブ面のそれぞれ、内周側から外周側に向かい螺旋状をなす複数の条溝が設けられることを特徴とするチェーン式無段変速機。
  2. 隣接する前記条溝の間隔は、前記シーブ面に対する前記金属チェーンのプーリ径方向接触幅よりも大きく設定されることを特徴とする請求項1に記載のチェーン式無段変速機。
  3. 隣接する前記条溝の間の凸部に、前記条溝の開口縁へ向かうにつれ、該条溝の底部に接近する曲面を設けたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のチェーン式無段変速機。
  4. 前記条溝は、前記シーブ面の外周縁まで延在され、外周縁における端部が開放されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一つに記載のチェーン式無段変速機。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109386587A (zh) * 2017-08-09 2019-02-26 本田技研工业株式会社 无级变速器用带轮及无级变速器用带轮的制造方法

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