JP2016005352A - 多相交流負荷駆動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】零相電流による影響を低減させた多相交流負荷駆動装置を提供する。【解決手段】直流電力を多相交流電力に変換する第1インバータ102と、第1インバータ102の出力側に接続される第1多相交流負荷200の中性点を模擬する中性点模擬手段402と、第1中性点模擬手段300に接続された直流電源Bと、第1インバータ102の入力側に接続されたコンデンサCと、を備える多相交流負荷駆動装置400とする。【選択図】図6

Description

本発明は、多相交流負荷を駆動するためのインバータを備えた多相交流負荷駆動装置に関する。
電池などの直流電源からの直流電力をインバータにより所望の3相交流電力に変換して交流負荷を駆動する多相交流負荷駆動システムが利用されている。特に、交流モータの出力を逐次変更するとともに回生制動を行う場合に適しており、電気自動車やハイブリッド自動車などの駆動システムに広く採用されている。
このような駆動システムでは、交流負荷を駆動するための直流電源を昇圧してインバータに印加するための昇圧コンバータが設けられることが多いが、交流負荷の出力容量にあった容量の昇圧コンバータを設けるとシステムの製造コストが増大するだけでなく、昇圧コンバータにおける電力損失も大きくなるという問題がある。
そこで、インバータで駆動される第1の交流負荷の中性点と第2の交流負荷の中性点との間に直流電源を接続し、インバータの入力側にコンデンサを接続した構成の駆動システムが提案されている(特許文献1〜3等)。このような駆動システムは、通常の交流負荷の駆動の他に、交流負荷の各相のコイルとインバータのスイッチング素子からなる回路を直流電源の電圧に利用してコンデンサを充電する昇圧チョッパ回路として機能させることができる。そして、交流負荷への電力の過不足分をコンデンサの充電によって補わせることができる。
特開平11−178114号公報 特開2004−120965号公報 特開2007−274880号公報
ところで、交流負荷の中性点を介して直流電源からインバータの入力側のコンデンサに充放電を行うと、交流負荷には駆動のための交流電流以外にコンデンサを充放電するための零相電流が流れる。
この零相電流は、交流負荷における電力損失、効率の低下、耐熱及び冷却等の熱対策に伴う装置の大型化を招く原因となっている。また、交流負荷が電動機である場合、ロータの突極構造や電磁材料の磁気飽和等の非線形性により零相電流によるトルクリプルが発生するおそれがある。また、交流負荷に中性点を取り出す端子を設ける必要があり、交流負荷の設計の制約となり、交流負荷の最適化が難しくなる。
さらに、交流負荷における零相電流の回路負荷は、図8に示すように、星形結線されてその中性点が引き出されているものの、その磁路は中性点側で結合しそこで閉じられる。ここで、零相電流による磁束は中性点側で行き止まりとなり、磁気回路として成立しない。すなわち、零相電流に対する有効なリアクトルとして働かない。そのため、僅かな漏れインダクタンスだけであり、零相電流には多く高調波成分及び突入電流が含まれる。そのため、駆動システムからの電磁ノイズの発生やインバータの相電流のピーク値増大に伴うインバータの高容量化及び高コスト化を招いている。また、零相電流の高調波成分の抑制のために複雑な制御及びフェールセーフ等の安全対策が必要である。また、現実的には、零相電流の高調波成分の抑制のために平滑リアクトルをコンデンサに直列に接続する必要がある。
本発明の1つの態様は、直流電力を多相交流電力に変換する第1インバータと、前記第1インバータの出力側に接続される第1多相交流負荷の中性点を模擬する第1中性点模擬手段と、前記第1中性点模擬手段に接続された第1エネルギー蓄積要素と、前記第1インバータの入力側に接続された第2エネルギー蓄積要素と、を備えることを特徴とする多相交流負荷駆動装置である。
ここで、前記第1中性点模擬手段は、星形結線された誘導負荷により構成されることが好適である。また、前記第1中性点模擬手段は、零相の誘導負荷を有することが好適である。
また、前記第1中性点模擬手段は、星形結線された誘導負荷が形成する磁路の模擬中性点側が中性点側結合部において共通に結合され、星形結線された誘導負荷が形成する磁路の各相側が相側結合部において共通に結合され、前記中性点側結合部と前記相側結合部とが結合された磁気回路を構成することが好適である。
また、直流電力を多相交流電力に変換する第2インバータと、前記第2インバータの出力側に接続される第2多相交流負荷の中性点を模擬する第2中性点模擬手段と、をさらに備え、前記第1エネルギー蓄積要素は、前記第1中性点模擬手段と前記第2中性点模擬手段との間に接続され、前記第2エネルギー蓄積要素は、前記第1インバータと前記第2インバータの入力側に接続されることが好適である。
また、前記第2中性点模擬手段は、星形結線された誘導負荷により構成されることが好適である。また、前記第2中性点模擬手段は、零相の誘導負荷を有することが好適である。
また、前記第2中性点模擬手段は、星形結線された誘導負荷が形成する磁路の模擬中性点側が中性点側結合部において共通に結合され、星形結線された誘導負荷が形成する磁路の各相側が相側結合部において共通に結合され、前記中性点側結合部と前記相側結合部とが結合された磁気回路を構成することが好適である。
また、前記第1中性点模擬手段及び前記第2中性点模擬手段は、前記第1中性点模擬手段の中性点側結合部と前記第2中性点模擬手段の中性点側結合部とが結合され、前記第1中性点模擬手段の相側結合部と前記第2中性点模擬手段の相側結合部とが結合された磁気回路を構成することが好適である。
また、前記第1中性点模擬手段の中性点側結合部と、前記零相の誘導負荷が形成する磁路と、が結合され、前記第2中性点模擬手段の中性点側結合部と、前記零相の誘導負荷が形成する磁路と、が結合された磁気回路を構成することが好適である。
本発明によれば、零相電流による影響を低減させた多相交流負荷駆動装置を提供することができる。
本発明の実施の形態における多相交流負荷駆動装置の構成を示す図である。 本発明の実施の形態における中性点模擬手段の構成を示す図である。 本発明の実施の形態における多相交流負荷駆動装置の作用を説明する図である。 本発明の実施の形態における多相交流負荷駆動装置の作用を説明する図である。 変形例1における中性点模擬手段の構成を示す図である。 変形例2における多相交流負荷駆動装置の構成を示す図である。 変形例2における中性点模擬手段の構成を示す図である。 従来の交流負荷からの中性点の引き出しを示す図である。
本発明の実施の形態における多相交流負荷駆動装置100は、図1に示すように、第1インバータ102、第2インバータ104、制御部106、直流電源B、コンデンサC、第1中性点模擬手段300及び第2中性点模擬手段302を含んで構成される。多相交流負荷駆動装置100は、多相交流負荷200,202に接続されて、多相交流負荷200,202を駆動する。
多相交流負荷200,202は、それぞれ星形結線(Y結線)された三相コイルu,v,wを有する電動機(モータジェネレータ)とすることができる。多相交流負荷200,202は、それぞれ独立した第1多相交流負荷及び第2多相交流負荷として機能する。また、多相交流負荷200,202は、外表面に永久磁石が貼り付けられたロータと、二つの三相コイルu,v,wを回転方向に角度αだけずらして巻回されたステータとから構成することもできる。このような構成の場合、発電可能な同期発電電動機と同様の構成であり、三相コイルは回転方向に角度αだけずれているから六相のモータと考えることができ、第1インバータ102により多相交流負荷200の三相コイルu,v,wに印加される三相交流に対して巻線ずれ角αだけ位相差をもった三相交流が多相交流負荷202の三相コイルu,v,wに印加されるように第2インバータ104を制御すればよい。
なお、多相交流負荷200,202の回転軸は多相交流負荷駆動装置100の出力軸となっており、この回転軸から動力を出力することができる。また、多相交流負荷200,202は、発電電動機として機能させることができ、回転軸に動力を入力すれば発電することもできる。
第1インバータ102は、6個のトランジスタT11〜T16及び6個のダイオードD11〜D16により構成される。6個のトランジスタT11〜T16は、それぞれ正極母線と負極母線とに対してソース側とシンク側となるよう2個ずつペアで配置され、その接続点に多相交流負荷200の三相コイルu,v,wの各々が接続される。第2インバータ104は、6個のトランジスタT21〜T26及び6個のダイオードD21〜D26により構成される。6個のトランジスタT21〜T26は、それぞれ正極母線と負極母線とに対してソース側とシンク側となるよう2個ずつペアで配置され、その接続点に多相交流負荷204の三相コイルu,v,wの各々が接続される。第1インバータ102及び第2インバータ104は、直流電力を交流電力に変換して多相交流負荷200,202に供給する。
第1インバータ102及び第2インバータ104は、正極母線と負極母線とを共用する。また、第1インバータ102及び第2インバータ104の正極母線と負極母線との間にはコンデンサCが接続される。コンデンサCは、第2エネルギー蓄積要素として機能する。
また、本実施の形態では、多相交流負荷200,202の中性点間に電源が設けられない。その代りに、第1インバータ102の出力側に多相交流負荷200の中性点を模擬する第1中性点模擬手段300が接続され、第2インバータ104の出力側に多相交流負荷202の中性点を模擬する第2中性点模擬手段302が接続される。そして、第1中性点模擬手段300及び第2中性点模擬手段302の中性点間に直流電源Bが接続される。直流電源Bは、多相交流負荷駆動装置100に対して直流電力を供給する第1エネルギー蓄積要素として機能する。
第1中性点模擬手段300及び第2中性点模擬手段302は、図2に示すように、磁気コア10に第1中性点模擬手段300の三相コイルu,v,wに相当するコイル12u,12v,12w及び第2中性点模擬手段302の三相コイルu,v,wに相当するコイル18u,18v,18wを巻回して構成することができる。コイル12u,12v,12wは、電気的な模擬中性点N1において星形結線(Y結線)される。また、コイル18u,18v,18wは、電気的な模擬中性点N2において星形結線(Y結線)される。磁気コア10は、コイル12u,12v,12wに流れる電流Iu1,Iv1,Iw1によって発生する磁束及びコイル18u,18v,18wに流れる電流Iu2,Iv2,Iw2によって発生する磁束が通る磁気回路を形成する。
磁気コア10によって構成される磁気回路は、星形結線されるコイル12u,12v,12wが形成する磁路の模擬中性点N1側及び星形結線されるコイル18u,18v,18wが形成する磁路の模擬中性点N2側が共通に結合され、コイル12u,12v,12w,18u,18v,18wの各相側が共通に結合される。磁気コア10は、電磁鋼板等の軟性体材料で形成することが好適である。また、磁気コア10には、回路負荷、すなわち磁気抵抗が適切に設定されるように磁路中にギャップを設けてもよい。
図2の例では、第1中性点模擬手段300及び第2中性点模擬手段302が共通の1つの磁気コア10によって構成される。磁気コア10は、6つのアーム部14a〜14f及び環状部16により構成される。アーム部14a〜14fは、同一平面内において互いに60°の等角度に放射状に配置され、その一端が中央部Xの中性点側結合部において共通に結合される。環状部16は、中央部Xから等角度に放射状の延びるアーム部14a〜14fの周囲を囲むように環状に設けられ、アーム部14a〜14fの他端を共通に結合する。また、第1中性点模擬手段300のコイル12u,12v,12wはアーム部14a,14b,14cにそれぞれ巻回され、第2中性点模擬手段302のコイル18u,18v,18wはアーム部14d,14e,14fにそれぞれ巻回される。
これにより、コイル12u,12v,12w,18u,18v,18wを流れる電流によって生じる磁束は磁気コア10内を通ることになり、漏れ磁束の少ない閉磁気回路を形成することができる。また、第1中性点模擬手段300のコイル12u,12v,12wを流れる電流Iu1,Iv1,Iw1に含まれる零相電流によって生ずる磁束が中央部Xに流れ込み(又は流れ出る)、第2中性点模擬手段302のコイル18u,18v,18wを流れる電流Iu2,Iv2,Iw2に含まれる零相電流によって生ずる磁束が中央部Xから流れ出る(又は流れ込む)ようにすることができるので、零相電流に対するインピーダンスを十分に高くすることができる。
制御部106は、多相交流負荷駆動装置100の全体をコントロールする手段であり、一般的に電子制御ユニット(ECU)と呼ばれる。制御部106は、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、処理プログラムを記憶したROM、一時的にデータを記憶するRAM及び入出力ポート(図示せず)を備える。
制御部106には、図1に示すように、第1中性点模擬手段300及び第2中性点模擬手段302の三相コイルu,v,w(コイル12u,12v,12w,18u,18v,18w)の各相に取り付けられた電流センサ20a〜20fからの各相電流Iu1,Iv1,Iw1,Iu2,Iv2,Iw2、第1中性点模擬手段300及び第2中性点模擬手段302の中性点N1,N2に取り付けられた電流センサ22からの中性点電流Io、多相交流負荷200,202の回転軸に取り付けられた回転角センサ24からの回転子の回転角θ、直流電源Bの電圧を検出する電圧センサ26、コンデンサCに取り付けられた電圧センサ28からのコンデンサCの端子間電圧Vc、多相交流負荷200,202の駆動に関する指令値などが入力ポートを介して入力される。ここで、電流センサ20a〜20c及び電流センサ20d〜20fのうちの各々いずれか一つは省略可能であり、いずれか一つを異常検出専用のセンサとして用いるものとしてもよい。また、制御部106からは、第1インバータ102及び第2インバータ104のトランジスタT11〜T16,T21〜T26のスイッチング制御を行なうための制御信号INV1,INV2などが出力ポートを介して出力される。
以下、多相交流負荷駆動装置100の作用について説明する。図3は、第1中性点模擬手段300の三相コイルの中性点N1と第2中性点模擬手段302の三相コイルの中性点N2との電位差V0が直流電源Bの電圧Vbより小さい状態における電流の流れをu相のインダクタンスに着目して示す図である。第1中性点模擬手段300の中性点N1と第2中性点模擬手段302の中性点N2との電位差V0が直流電源Bの電圧Vbより小さい状態で第1インバータ102のトランジスタT12がオンの状態か第2インバータ104のトランジスタT21がオン状態を考える。この場合、図3(a)又は図3(b)において実線矢印で示す短絡回路が形成され、第1中性点模擬手段300及び第2中性点模擬手段302はリアクトルとして機能する。この状態から第1インバータ102のトランジスタT12をオフすると共に第2インバータ104のトランジスタT21をオフすると、図3(c)において実線矢印で示す充電回路により、リアクトルとして機能している三相コイルに蓄えられたエネルギーがコンデンサCに蓄えられる。したがって、この回路は、直流電源BのエネルギーをコンデンサCに蓄えるコンデンサ充電回路とみなすことができる。このコンデンサ充電回路は、昇圧チョッパ回路と同様の構成となっているから、コンデンサCの端子間電圧Vcを直流電源Bの電圧Vbより高く自由に操作することができる。第1中性点模擬手段300及び第2中性点模擬手段302の三相コイルv相及びw相も、u相と同様にコンデンサ充電回路とみなすことができ、第1インバータ102のトランジスタT14,T16及び第2インバータ104のトランジスタT23,T25をオンオフすることにより、直流電源BによりコンデンサCを充電することができる。
図4は、第1中性点模擬手段300の三相コイルの中性点N1と第2中性点模擬手段302の三相コイルの中性点N2との電位差V0が直流電源Bの電圧Vbより大きい状態における電流の流れをu相のインダクタンスに着目して示す図である。第1中性点模擬手段300の中性点N1と第2中性点模擬手段302の中性点N2との電位差V0が直流電源Bの電圧Vbより大きい状態で第1インバータ102のトランジスタT11がオンでトランジスタT12がオフ及び第2インバータ104のトランジスタT21がオフでトランジスタT22がオンの状態を考える。この場合、図4(a)において実線矢印で示す充電回路により、コンデンサCの端子間電圧Vcを用いて直流電源Bが充電される。この状態から第1インバータ102のトランジスタT11をオフするか第2インバータ104のトランジスタT22をオフすると、図4(b)または図4(c)において実線矢印で示す充電回路により、リアクトルとして機能している三相コイルに蓄えられたエネルギーによって直流電源Bに充電される。したがって、この回路はコンデンサCのエネルギーを直流電源Bに蓄える直流電源充電回路とみなすことができる。第1中性点模擬手段300及び第2中性点模擬手段302の三相コイルv相及びw相も、u相と同様に直流電源充電回路とみなすことができ、第1インバータ102のトランジスタT14,T16及び第2インバータ104のトランジスタT23,T25をオンオフすることにより、コンデンサCから直流電源Bを充電することができる。
以上のように、直流電源BからコンデンサCを充電したり、逆にコンデンサCから直流電源Bを充電したりすることができるから、コンデンサCの端子間電圧Vcを所望の値に制御することができる。コンデンサCの端子間に電位差を生じさせると、第1インバータ102及び第2インバータ104の正極母線と負極母線にはコンデンサCによる直流電圧が印加された状態となり、コンデンサCの端子間電圧Vcが第1インバータ102及び第2インバータ104の入力電圧となり、第1インバータ102及び第2インバータ104のトランジスタT11〜T16,T21〜T26をスイッチング制御することにより、多相交流負荷200,202を駆動制御することができる。
このとき、第1中性点模擬手段300の三相コイルに印加される三相交流の各相の電位Vu1,Vv1,Vw1は、第1インバータ102のトランジスタT11〜T16のスイッチング制御によりインバータ入力電圧Viの範囲内で自由に設定できる。また、第2中性点模擬手段302の三相コイルに印加される三相交流の各相の電位Vu2,Vv2,Vw2も第2インバータ104のトランジスタT21〜T26のスイッチング制御によりインバータ入力電圧Viの範囲内で自由に設定できる。したがって、第1中性点模擬手段300の三相コイルの中性点N1の電位V01や第2中性点模擬手段302の三相コイルの中性点N2の電位V02を自由に操作することができる。
本実施の形態における多相交流負荷駆動装置100では、上述したように、第1中性点模擬手段300及び第2中性点模擬手段302を設けることによって零相電流に対するインダクタンスを大きくすることができる。したがって、零相電流に含まれる高調波や零相電流の突入電流を大幅に低減できる。また、零相電流の高調波成分の抑制のための制御及びフェールセーフ等の安全対策が簡素化できる。これに伴って、多相交流負荷駆動装置100からの電磁ノイズの発生、第1インバータ102及び第2インバータ104の相電流のピーク値増大に伴う高容量化・高コスト化を回避することができる。また、零相電流のために追加的に平滑リアクトルを設ける必要もなくなる。
また、第1中性点模擬手段300及び第2中性点模擬手段302を設けることによって、多相交流負荷200,202には零相電流が流れることがなくなり、多相交流負荷200,202における零相電流による電力損失の発生がない。また、多相交流負荷200,202が回転電機である場合、零相電流によるトルクリプルを防止することができる。
また、第1中性点模擬手段300及び第2中性点模擬手段302は、多相交流負荷200,202とは異なり、中性点N1,N2を模擬するためだけに設けられるので、中性点N1,N2を模擬することのみを考慮して設計及び製作することができる。特に、第1中性点模擬手段300及び第2中性点模擬手段302には回転要素が含まれないので設計が容易となる。一方、多相交流負荷200,202は、漏れ磁束、電力効率、耐熱・冷却等を考慮して、装置の大型化を回避しつつ構成することができる。特に、従来のように多相交流負荷200,202の中性点間に直流電源Bを接続するためには中性点からの配線を引き出す必要があるが、本実施の形態では、多相交流負荷200,202において中性点からの配線を引き出す構成を採用する必要がなくなり、多相交流負荷200,202の構造を簡素化することができる。
<変形例1>
第1中性点模擬手段300及び第2中性点模擬手段302の構成は、図2に示した例の構成に限定されるものではない。例えば、図5に示すように、第1中性点模擬手段300のコイル12u,12v,12wが巻回されるアーム部14a,14b,14cと、第2中性点模擬手段302のコイル18u,18v,18wが巻回されるアーム部14d,14e,14fと、が同一平面にないような構成としてもよい。
磁気コア10は、6つのアーム部14a〜14f、環状部16a,16b、接続アーム部30a〜30dにより構成される。図5(a)の上面図に示すように、アーム部14a〜14cは、同一平面内において互いに120°の等角度に配置され、その一端が中央部X1で共通に結合される。環状部16aは、中央部X1から等角度に放射状の延びるアーム部14a〜14cの周囲を囲むように環状に設けられ、アーム部14a〜14cの他端を共通に結合する。コイル12u,12v,12wは、アーム部14a,14b,14cにそれぞれ巻回される。また、図5(c)の下面図に示すように、アーム部14d〜14fは、同一平面内において互いに120°の等角度に配置され、その一端が中央部X2で共通に結合される。環状部16bは、中央部X2から等角度に放射状の延びるアーム部14d〜14fの周囲を囲むように環状に設けられ、アーム部14d〜14fの他端を共通に結合する。コイル18u,18v,18wは、アーム部14d,14e,14fにそれぞれ巻回される。
さらに、環状部16aと環状部16bとは、接続アーム部30a〜30cによって結合される。具体的には、図5(b)に示すように、環状部16bとアーム部14dの端部との接続位置において環状部16aと環状部16bとが接続アーム部30aによって結合される。また、環状部16bとアーム部14eの端部との接続位置において環状部16aと環状部16bとが接続アーム部30bによって結合される。また、環状部16bとアーム部14fの端部との接続位置において環状部16aと環状部16bとが接続アーム部30cによって結合される。さらに、アーム部14a〜14cが結合された中央部X1とアーム部14d〜14fが結合された中央部X2とが接続アーム部30dによって結合される。
コイル12u,12v,12w,18u,18v,18wを流れる電流によって生じる磁束は磁気コア10内を通ることになり、漏れ磁束の少ない閉磁気回路を形成することができる。また、第1中性点模擬手段300のコイル12u,12v,12wを流れる電流Iu1,Iv1,Iw1に含まれる零相電流によって生ずる磁束が中央部X1に流れ込み(又は流れ出る)、第2中性点模擬手段302のコイル18u,18v,18wを流れる電流Iu2,Iv2,Iw2に含まれる零相電流によって生ずる磁束が中央部X2から流れ出る(又は流れ込む)ようにすることができる。したがって、零相電流に対するインピーダンスを十分に高くすることができる。
さらに、接続アーム部30dに零相電流のために追加的にコイル32を設けてもよい。コイル32は、接続アーム部30dに巻回することが好適である。コイル32は、中性点N1と中性点N2との間に接続され、零相電流に対する零相の誘導負荷(リアクトル)として機能する。
このような構成とすることによって、零相電流に対するインピーダンスを十分に高くすることができる。したがって、零相電流に含まれる高調波や零相電流の突入電流をさらに大幅に低減できる。また、零相電流の高調波成分の抑制のための制御及びフェールセーフ等の安全対策が簡素化できる。
<変形例2>
本発明の中性点模擬手段は、図6に示すようなシングルインバータ型の多相交流負荷駆動装置400にも適用することができる。シングルインバータ型の多相交流負荷駆動装置400では、図7に示すような中性点模擬手段402とすればよい。
中性点模擬手段402は、図2における第1中性点模擬手段300及び第2中性点模擬手段302を組み合わせた構成から第2中性点模擬手段302のコイル18u,18v,18wを除いた構成である。
中性点模擬手段402を用いることによって、シングルインバータ型の多相交流負荷駆動装置400においても上記実施の形態と同様の効果を得ることができる。
なお、第1中性点模擬手段300、第2中性点模擬手段302及び中性点模擬手段402の構成は、上記実施の形態及び変形例に限定されるものではない。中性点模擬手段のコイルを流れる電流によって発生する磁束に対して漏れ磁束が少ない磁気的な閉回路として機能し、コイルを接続した擬似中性点から配線が容易に引き出せるような構成であればよい。
以上、本発明の実施の形態について基本形態を用いて説明したが、平面をベースにした磁気コアに限定されるものではない。例えば、図2の磁気コアは、6本の柱の両端をそれぞれ平板で結合した構成にしても同様の磁気回路を形成できる。本発明はこうした基本形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
10 磁気コア、12(12u,12v,12w) コイル、14(14a-14f) アーム部、16(16a,16b) 環状部、18(18u,18v,18w) コイル、20(20a,20b) 電流センサ、22 電流センサ、24 回転角センサ、26 電圧センサ、28 電圧センサ、30a-30d 接続アーム部、32 コイル、100,400 多相交流負荷駆動装置、102 第1インバータ、104 第2インバータ、106 制御部、200,202 多相交流負荷、300 第1中性点模擬手段、302 第2中性点模擬手段、402 中性点模擬手段。

Claims (10)

  1. 直流電力を多相交流電力に変換する第1インバータと、
    前記第1インバータの出力側に接続される第1多相交流負荷の中性点を模擬する第1中性点模擬手段と、
    前記第1中性点模擬手段に接続された第1エネルギー蓄積要素と、
    前記第1インバータの入力側に接続された第2エネルギー蓄積要素と、
    を備えることを特徴とする多相交流負荷駆動装置。
  2. 請求項1に記載の多相交流負荷駆動装置であって、
    前記第1中性点模擬手段は、星形結線された誘導負荷により構成されることを特徴とする多相交流負荷駆動装置。
  3. 請求項2に記載の多相交流負荷駆動装置であって、
    前記第1中性点模擬手段は、星形結線された誘導負荷と模擬中性点とに接続される零相の誘導負荷を有することを特徴とする多相交流負荷駆動装置。
  4. 請求項2又は3に記載の多相交流負荷駆動装置であって、
    前記第1中性点模擬手段は、星形結線された誘導負荷が形成する磁路の模擬中性点側が中性点側結合部において共通に結合され、星形結線された誘導負荷が形成する磁路の各相側が相側結合部において共通に結合され、前記中性点側結合部と前記相側結合部とが結合された磁気回路を構成することを特徴とする多相交流負荷駆動装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の多相交流負荷駆動装置であって、
    直流電力を多相交流電力に変換する第2インバータと、
    前記第2インバータの出力側に接続される第2多相交流負荷の中性点を模擬する第2中性点模擬手段と、
    をさらに備え、
    前記第1エネルギー蓄積要素は、前記第1中性点模擬手段と前記第2中性点模擬手段との間に接続され、
    前記第2エネルギー蓄積要素は、前記第1インバータと前記第2インバータの入力側に接続されることを特徴とする多相交流負荷駆動装置。
  6. 請求項5に記載の多相交流負荷駆動装置であって、
    前記第2中性点模擬手段は、星形結線された誘導負荷により構成されることを特徴とする多相交流負荷駆動装置。
  7. 請求項6に記載の多相交流負荷駆動装置であって、
    前記第2中性点模擬手段は、星形結線された誘導負荷と模擬中性点とに接続される零相の誘導負荷を有することを特徴とする多相交流負荷駆動装置。
  8. 請求項6又は7に記載の多相交流負荷駆動装置であって、
    前記第2中性点模擬手段は、星形結線された誘導負荷が形成する磁路の模擬中性点側が中性点側結合部において共通に結合され、星形結線された誘導負荷が形成する磁路の各相側が相側結合部において共通に結合され、前記中性点側結合部と前記相側結合部とが結合された磁気回路を構成することを特徴とする多相交流負荷駆動装置。
  9. 請求項8に記載の多相交流負荷駆動装置であって、
    前記第1中性点模擬手段及び前記第2中性点模擬手段は、
    前記第1中性点模擬手段の中性点側結合部と前記第2中性点模擬手段の中性点側結合部とが結合され、前記第1中性点模擬手段の相側結合部と前記第2中性点模擬手段の相側結合部とが結合された磁気回路を構成することを特徴とする多相交流負荷駆動装置。
  10. 請求項9に記載の多相交流負荷駆動装置であって、
    前記第1中性点模擬手段の中性点側結合部と、前記零相の誘導負荷が形成する磁路と、が結合され、前記第2中性点模擬手段の中性点側結合部と、前記零相の誘導負荷が形成する磁路と、が結合された磁気回路を構成することを特徴とする多相交流負荷駆動装置。
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