JP2016003879A - 凝縮核計数器および凝縮核成長方法 - Google Patents

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恭子 池田
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Abstract

【課題】微小なパーティクルの大流量測定を可能とする凝縮核計数器を提供すること。【解決手段】内部を凝縮性蒸気雰囲気とした飽和部101と、内部を飽和度1以上の過飽和蒸気雰囲気とし、サンプリング気体に含まれるパーティクルを核として蒸気分子を凝縮させてパーティクルを核とする凝縮核を凝縮成長させる凝縮部102と、凝縮核を含んだサンプリング気体からパーティクルの数を計数するパーティクル計数部と、を備え、飽和部101の内部、および凝縮部102の内部はそれぞれ円筒空間205であり、サンプリング気体を円筒空間205の接線方向に沿って飽和部101に導入し、飽和部101の内部から凝縮部102の内部にかけて、サンプリング気体を円筒空間205の周方向に沿ってトルネード状に回転させながら、凝縮部102から円筒空間205の接線方向に沿って排気する。【選択図】図5

Description

本発明は、凝縮核計数器および凝縮核成長方法に関する。
半導体デバイスを製造する際には、成膜、フォトリソグラフィ、エッチング等の種々の処理が存在する。これらの処理は、処理装置をクリーンルーム内に設置し、極めてパーティクルの少ない清浄な雰囲気で処理を行う必要がある。半導体基板上にパーティクルが付着すると、形成されたデバイスの性能が低下したり不良が発生したりするためである。
このため、処理装置内やクリーンルーム内のパーティクルの個数を計数器で計数し、発塵によるパーティクルの発生を速やかに検出することが求められている。パーティクルはナノサイズの微小なものであってもデバイス性能に影響を与えるため、計数器としてはナノサイズの気中パーティクルを計測することができる凝縮核計数器(CNC:Condensation Nucleus Counter、またはCPC:Condensation Particle Counter)が用いられている(例えば、特許文献1、2)。
凝縮核計数器は、微小パーティクルをアルコールや水等の過飽和蒸気中に通し、微小パーティクルを核として蒸気分子を凝縮させることにより、凝縮核を凝縮成長させ、検出部にて凝縮核を検出する。光散乱による検出器の検出限界の粒径は通常1μm程度である。しかし、凝縮核計数器では、微小パーティクルを核とする凝縮核を凝縮成長させるので、数nmの粒子も検出可能である。
特公平7−104259号公報 特開2007−33064号公報
しかし、現状の凝縮核計数器は、計測流量(パーティクル計測部への気体の吸引量)が1L/min程度と小さい。このため、例えば、クリーンルーム全体が有する総空気量に比べて、測定されるサンプル量は非常に少なくなってしまう。この結果、例えば、クリーンルーム全体のパーティクル管理を、微量のサンプルの測定によってしなければならず、測定の信頼性が乏しい、という事情がある。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであって、微小なパーティクルの大流量測定を可能とする凝縮核計数器および凝縮核成長方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明の第1の観点では、サンプリング気体が導入され、内部を凝縮性蒸気雰囲気とした飽和部と、前記飽和部を通過したサンプリング気体が導入され、内部を飽和度1以上の過飽和蒸気雰囲気とし、前記飽和部を通過したサンプリング気体に含まれるパーティクルを核として蒸気分子を凝縮させて前記パーティクルを核とする凝縮核を凝縮成長させる凝縮部と、前記凝縮部から排気され、前記凝縮核を含んだサンプリング気体からパーティクルの数を計数するパーティクル計数部と、を備え、前記飽和部の内部、および前記凝縮部の内部はそれぞれ円筒空間であり、前記サンプリング気体を前記円筒空間の接線方向に沿って前記飽和部に導入し、前記飽和部の内部から前記凝縮部の内部にかけて、前記サンプリング気体を前記円筒空間の周方向に沿ってトルネード状に回転させながら、前記凝縮部から前記円筒空間の接線方向に沿って排気することを特徴とする凝縮核計数器を提供する。
本発明の第2の観点では、サンプリング気体が導入され、内部を凝縮性蒸気雰囲気とした飽和部と、前記飽和部を通過したサンプリング気体が導入され、内部を飽和度1以上の過飽和蒸気雰囲気とし、前記飽和部を通過したサンプリング気体に含まれるパーティクルを核として蒸気分子を凝縮させて前記パーティクルを核とする凝縮核を凝縮成長させる凝縮部とを用いた凝縮核成長方法であって、前記飽和部の内部、および前記凝縮部の内部をそれぞれ円筒空間とし、前記サンプリング気体を前記円筒空間の接線方向に沿って前記飽和部に導入し、前記飽和部の内部から前記凝縮部の内部にかけて、前記サンプリング気体を前記円筒空間の周方向に沿ってトルネード状に回転させながら前記凝縮核を凝縮成長させ、前記凝縮核を含むサンプリング気体を、前記凝縮部から前記円筒空間の接線方向に沿って排気することを特徴とする凝縮核成長方法を提供する。
本発明によれば、微小なパーティクルの大流量測定を可能とする凝縮核計数器および凝縮核成長方法を提供できる。
本発明の第1の実施形態に係る凝縮核計数器の一構成例を示すブロック図である。 一例に係る凝縮核成長容器の斜視図である。 一例に係る凝縮核成長容器の上面図である。 一例に係る凝縮核成長容器の側面図である。 図2中の5−5線に沿う縦断面図である。 (A)図は飽和部における回転流を示す図、(B)図は凝縮部における回転流を示す図である。 (A)図は導入管の内径と円筒空間の内径との関係を示す図、(B)図は排気管の内径と円筒空間の内径との関係を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る凝縮核計数器が備える凝縮核成長容器の一例を示す水平断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る凝縮核計数器が備える凝縮核成長容器の一例を示す縦断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る凝縮核計数器が備える凝縮核成長容器の一変形例を示す縦断面図である。 第1の変形例に係る凝縮核計数器が備える凝縮核成長容器の一例を部分的に示す縦断面図である。 第2の変形例に係る凝縮核計数器が備える凝縮核成長容器の一例を示す縦断面図である。 第1の実施形態に係る凝縮核計数器が備える凝縮核成長容器のサンプリング気体の導入および排気方向を示す水平断面図である。 第3の変形例に係る凝縮核計数器が備える凝縮核成長容器のサンプリング気体の導入および排気方向の一例を示す水平断面図である。 第3の変形例に係る凝縮核計数器が備える凝縮核成長容器のサンプリング気体の導入および排気方向の他例を示す水平断面図である。 パーティクル計数部の一例を示す図である。 パーティクル計数部の他例を示す図である。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
以下の実施形態では、本発明に係る凝縮核計数器を、半導体デバイスの製造設備として用いるクリーンルームや処理装置内の微小パーティクルを計測するパーティクル計測装置に適用した例を示す。
<第1の実施形態>
(構成)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る凝縮核計数器の一構成例を示すブロック図である。
図1に示すように、第1の実施形態に係る凝縮核計数器100は、飽和部101と、凝縮部102と、パーティクル計数部103とを備えている。
飽和部101には、凝縮核計数器100の外部、例えば、クリーンルームの内部や処理装置の処理容器の内部から、サンプリングポート104を介してサンプリング気体が導入される。飽和部101の内部は、凝縮性蒸気雰囲気とされる。凝縮性蒸気雰囲気は、例えば、水やアルコールなどを用いて作られる。導入されたサンプリング気体は、凝縮性蒸気雰囲気とされた飽和部101の内部を通過し、凝縮部102へと送られる。
凝縮部102には、飽和部101を通過したサンプリング気体が導入される。凝縮部102の内部は、飽和度1以上の過飽和蒸気雰囲気とされる。飽和度の好ましい範囲は1〜3(相対湿度:100〜300%)である。凝縮部102は、サンプリング気体に含まれるパーティクル、例えば、ナノサイズのパーティクルを含む微小なパーティクルを核として蒸気分子を凝縮させる。これにより、微小なパーティクルを核とする凝縮核が凝縮成長される。凝縮部102からは、排気ポート105を介して凝縮核を含んだサンプリング気体が排気される。
凝縮核を含んだサンプリング気体は、排気ポート105からパーティクル計数部103へと送られる。パーティクル計数部103は、排気ポート105から排気された、凝縮核を含んだサンプリング気体からパーティクルの数を計数する。パーティクル係数部103としては、従来の凝縮核計数器に用いられるものと同様の光学式のものを用いることができる。
第1の実施形態に係る凝縮核計数器100の基本的な構成は以上の通りである。そして、第1の実施形態に係る凝縮核計数器100においては、サンプリングポート104、飽和部101、凝縮部102、および排気ポート105によって、凝縮核成長容器200が構成される。凝縮核成長容器200の一例を図2に示す。
(凝縮核成長容器)
図2は一例に係る凝縮核成長容器の斜視図、図3は一例に係る凝縮核成長容器の上面図、図4は一例に係る凝縮核成長容器の側面図、図5は図2中の5−5線に沿う縦断面図である。
図2〜図5に示すように、一例に係る凝縮核成長容器200は、本例では円筒型の本体容器201を有している。本体容器201の内部には、飽和部101、および凝縮部102がそれぞれ設けられる。本例では、円筒型の本体容器201は、Z方向(高さ方向)に起立しており、飽和部101は本体容器201の下方に、凝縮部102は飽和部101の上方に配置されている。凝縮部102および飽和部101の配置は逆であってもよい。また、円筒型の本体容器201はZ方向に起立しているが、X、Y方向(水平方向)に横置きにされてもよい。
本体容器201の下端側にはサンプリングポート104と飽和部101とを接続する導入管202が設けられ、上端側には凝縮部102と排気ポート105とを接続する排気管203が設けられている。導入管202と本体容器201との接続方向、並びに排気管203と本体容器201との接続方向は、Z方向に沿った方向とはせず、Z方向に交差する方向とされる。本例では、導入管202と本体容器201との接続方向、並びに排気管203と本体容器201との接続方向はそれぞれ、X方向にほぼ沿った方向である。導入管202、および排気管203はそれぞれ、Z方向に交差する方向であれば、X方向に対して角度をつけて斜めに本体容器201に接続するようにしてもよい。
飽和部101と凝縮部102との間には、飽和部101と凝縮部102とを断熱する断熱部204が設けられている。これにより、飽和部101と凝縮部102とは断熱部204により断熱される。なお、断熱部204は、必要に応じて設けられればよい。
飽和部101の内部、および凝縮部102の内部はそれぞれ円筒空間205となっている(図3〜図5参照)。円筒空間205は、本例では飽和部101、および凝縮部102のそれぞれで共有されている。サンプリング気体は、図6(A)に示すように、円筒空間205の接線方向“T”に沿って飽和部101に導入される。接線方向“T”に沿って飽和部101に導入されたサンプリング気体は、飽和部101の内部において円筒空間205の周方向に沿った旋回流となり、凝縮部102に向けてトルネード状に上昇していく。そして、サンプリング気体は、図6(B)に示すように、凝縮部102の内部においても旋回流となり、凝縮核を含んだサンプリング気体は、円筒空間205の接線方向“T”に沿って凝縮部102から排気される。トルネード状に上昇していくサンプリング気体の流れのイメージの一例を、図5の断面図中に示しておく。
このように一例に係る凝縮核成長容器200によれば、サンプリング気体を円筒空間205の接線方向“T”に沿って飽和部101に導入し、飽和部101の内部から凝縮部102の内部にかけて、サンプリング気体を円筒空間205の周方向に沿ってトルネード状に回転させながら、凝縮部102から円筒空間205の接線方向“T”に沿って排気する。
このような構成の凝縮核成長容器200を有する凝縮核計数器100によれば、
(1) サンプリング気体が、飽和部101および凝縮部102それぞれの内部において円筒空間205の周方向に沿った旋回流となるので、飽和部101および凝縮部102それぞれにおけるサンプリング気体の滞留時間を増やすことができる。
(2) サンプリング気体の滞留時間を増やすことができる結果、飽和部101においては、大流量のサンプリング気体であっても、本体容器201の壁面から効率よく熱を受けることができる。
(3) さらに、凝縮部102においては、大流量のサンプリング気体であっても、サンプリング気体の飽和度を十分なものとすることができる。
という利点を得ることができる。したがって、第1の実施形態に係る凝縮核計数器100からは、微小なパーティクルの大流量測定が可能となる。
なお、凝縮部102において必要とされるサンプリング気体の飽和度は1〜3(相対湿度:100〜300%)である。また、凝縮部102において必要とされるサンプリング気体の滞留時間は0.01〜0.1secである。例えば、サンプリング気体を直線的に、飽和部の内部、および凝縮部の内部を通過させるタイプの凝縮核成長容器では、上記飽和度および滞留時間を満足させるためには、サンプリング気体の計測流量1L/min程度が限界である。
しかしながら、第1の実施形態に係る凝縮核計数器100が備える凝縮核成長容器200によれば、サンプリング気体の計測流量を2桁、10L/min以上、例えば、25L/minとしても、上記飽和度および滞留時間を満足させることができる。このような第1の実施形態に係る凝縮核計数器100は、処理装置の処理容器内部のパーティクル管理の精度向上はもちろんのこと、クリーンルーム全体といったより広い空間のパーティクル管理の精度向上に有用である。
また、サンプリング気体を円筒空間205の周方向に沿って、効率よくトルネード状に回転させるためには、図7(A)に示すように、サンプリングポート104と飽和部101とを接続する導入管202の内径d1は、飽和部101の内部の円筒空間205の内径d2の半分以下とすることが好ましい。同じく図7(B)に示すように、凝縮部102と排気ポート105とを接続する排気管203の内径d3についても、凝縮部102の内部の円筒空間205の内径d4の半分以下であることが好ましい。なお、本例の円筒空間205においては“内径d2=内径d4”であるが、必要であれば内径d2と内径d4とは異ならせることも可能である。さらに、導入管202および排気管203はそれぞれ、円筒空間205の中心線“C”にかからないように、中心線“C”を境界として左右に二分割される一方側の領域に偏在させて配置されることが好ましい。本例では、特に、導入管202および排気管203をそれぞれ、円筒空間205の内壁に接するように配置している。これにより、導入管202から導入されたサンプリング気体は、円筒空間205の内壁に沿って回転流を形成するようになる。また、円筒空間205の内壁に沿った回転流とされたサンプリングエアは、速やかに排気管203に引き込まれるようになる。これらのような工夫によって、円筒空間205の内部に、サンプリング気体による回転流を効率的に形成することが可能となる。
(飽和部および凝縮部)
図5には、飽和部101および凝縮部102の具体的な構成の一例が示されている。
図5に示すように、本体容器201は、例えば、金属製である。飽和部101における本体容器201の外側周囲には、加熱機構206が設けられている。加熱機構206は、飽和部101を、例えば、温度60℃に加熱する。飽和部101における本体容器201の内側周囲には、例えば、ろ紙などの吸水性素材207が取り付けられている。吸水性素材207には、本体容器201の外に設けられた給水ボトル208がバルブ209を介して接続される。
給水ボトル208の内部には、水、又はアルコールなどの凝縮性蒸気を発生させるための液体210が貯留されている。バルブ209を開けることにより、液体210は吸水性素材207に供給され、加熱機構206による加熱によって凝縮性蒸気となる。飽和部101の内部は、凝縮性蒸気雰囲気であり、飽和部101における本体容器201の内壁近傍の飽和度は“1”である。凝縮性蒸気雰囲気中を、サンプリング気体が本体容器201の内壁面(円筒空間205の内壁面)に沿って回転しながら通過すると、サンプリング気体中に含まれていたパーティクルに蒸気分子が付着していく。
飽和部101の上方には、断熱部204を介して凝縮部102が設けられている。凝縮部102における本体容器201の外側周囲には、冷却機構211が設けられている。冷却機構211は、凝縮部102における本体容器201の壁面を、例えば、温度20℃に冷却する。凝縮部102における飽和度は冷却されることにより、飽和度1以上の過飽和蒸気雰囲気となる。サンプリング気体が、本体容器201の内壁面(円筒空間205の内壁面)に沿って回転しながら過飽和蒸気雰囲気中を通過することによって、パーティクルを核として蒸気分子が凝縮し、成長していく。この結果、ナノサイズのパーティクルは、周囲に液をまとったミクロンサイズの大きなパーティクルへと成長する。
このように、飽和部101および凝縮部102の具体的な構成の一例としては、図5に示すような構成を例示することができる。
<第2の実施形態>
(凝縮核成長容器)
図8は本発明の第2の実施形態に係る凝縮核計数器が備える凝縮核成長容器の一例を示す水平断面図、図9は本発明の第2の実施形態に係る凝縮核計数器が備える凝縮核成長容器の一例を示す縦断面図である。
図8および図9に示すように、第2の実施形態に係る凝縮核成長容器200aが、第1の実施形態において説明した凝縮核成長容器200と異なるところは、飽和部101の内部の円筒空間205の中央部分に第1の円柱部材300が設けられ、凝縮部102の内部の円筒空間の中央部分に第2の円柱部材301が設けられていることである。凝縮核成長容器200aにおいては、吸水性素材207は、飽和部101における本体容器201の内側周囲から第1の円柱部材300の外側周囲にかけて形成されている。第1の円柱部材300、および第2の円柱部材301はそれぞれ、例えば、本体容器201と同じ金属にて形成され、第1の円柱部材300、および第2の円柱部材301はそれぞれ、本体容器201と一体の成形物として構成される。また、円筒空間205の中心軸と、第1の円柱部材300および第2の円柱部材301それぞれの中心軸とは一致され、同心円状に形成される。なお、その他の構成は、上述した凝縮核成長容器200の構成と同様である。
このような凝縮核成長容器200aであると、飽和部101、および凝縮部102の内部の円筒空間205の中央部分のそれぞれに、第1の円柱部材300、および第2の円柱部材301を設けているので、サンプリング気体を第1の円柱部材300からも加熱でき、また、サンプリング気体を第2の円柱部材301からも冷却することが可能となる。このため、上述した凝縮核成長容器200に比較して、サンプリング気体に対する加熱機構206からの加熱効率、並びにサンプリング気体に対する冷却機構211による冷却効率をそれぞれ向上させることができる。
したがって、凝縮核成長容器200aによれば、サンプリング気体中に含まれるナノサイズのパーティクルの周囲に、より大きな液をまとわせることが可能となり、より大きなパーティクルを形成できる、という利点を得ることができる。又はパーティクルの大きさはほぼ同じとしても良いのであれば、サンプリング気体の滞留時間を短くすることも可能となることから、凝縮核成長容器200aの高さ方向(Z方向)に沿ったサイズを小さくでき、凝縮核成長容器200aのコンパクト化を促進させることも可能となる、という利点を得ることができる。
(断熱部)
図10は本発明の第2の実施形態に係る凝縮核計数器が備える凝縮核成長容器の一変形例を示す縦断面図である。
図10に示すように、一変形例に係る凝縮核成長容器200bが、図8および図9を参照して説明した凝縮核成長容器200aと異なるところは、第1の円柱部材300と第2の円柱部材301との間に、第1の円柱部材300と第2の円柱部材301とを断熱する断熱部204aをさらに設けたことである。
このように第1の円柱部材300と第2の円柱部材301とは、断熱部204aにより断熱するようにしてもよい。断熱した場合には、第1の円柱部材300および第2の円柱部材301相互間での熱のやりとりを抑制することができ、サンプリング気体に対する加熱機構206からの加熱効率、並びにサンプリング気体に対する冷却機構211による冷却効率を、さらに高めることが可能となる、という利点を得ることができる。
<変形例>
次に、第1、第2の実施形態に係る凝縮核計数器の、いくつかの変形例について説明する。
(第1の変形例:加熱機構)
図11は第1の変形例に係る凝縮核計数器が備える凝縮核成長容器の一例を部分的に示す縦断面図である。
上記第1の実施形態、および第2の実施形態においては、加熱機構206は、飽和部101における本体容器201の外側周囲に設けるようにした。しかし、図11に示す凝縮核成長容器200cに示すように、加熱機構206は、サンプリングポート104と飽和部101における本体容器201とを接続する導入管202の外側周囲にも、さらに設けるようにしてもよい。加熱機構206を導入管202の外側周囲にも設けると、導入管202の外側に加熱機構206を設けない場合に比較して、サンプリング気体の加熱時間をより長くできる、という利点を得ることができる。
(第2の変形例:凝縮核成長容器内におけるサンプリング気体の方向)
図12は第2の変形例に係る凝縮核計数器が備える凝縮核成長容器の一例を示す縦断面図である。
上記第1の実施形態、および第2の実施形態においては、サンプリング気体を凝縮核成長容器200、200a、200bの下端側から水平方向(X、Y方向)に導入し、凝縮核成長容器200、200a、200bの内部において高さ方向(Z方向)にトルネード状に上昇させ、凝縮核成長容器200、200a、200bの上端側から水平方向(X、Y方向)から排気するようにした。しかし、図12に示す凝縮核成長容器200dに示すように、反対に、サンプリング気体を凝縮核成長容器200dの上端側から水平方向(X、Y方向)に導入し、凝縮核成長容器200dの内部において高さ方向(Z方向)にトルネード状に下降させ、凝縮核成長容器200dの下端側から水平方向(X、Y方向)から排気するようにしてもよい。
実施に際しては、サンプリング気体をトルネード状に上昇させるか、又は下降させるかについては適宜、適切な方が選択されればよい。
(第3の変形例:サンプリング気体の導入方向および排気方向)
図13は第1の実施形態に係る凝縮核計数器が備える凝縮核成長容器のサンプリング気体の導入および排気方向を示す水平断面図、図14は第3の変形例に係る凝縮核計数器が備える凝縮核成長容器のサンプリング気体の導入および排気方向の一例を示す水平断面図、図15は第3の変形例に係る凝縮核計数器が備える凝縮核成長容器のサンプリング気体の導入および排気方向の他例を示す水平断面図である。
図13に示すように、第1の実施形態においては、サンプリング気体を円筒空間205の接線方向“T”に沿って凝縮核成長容器200に導入し、排気に際しては、導入方向から180°反転させて接線方向“T”に沿って排気した。しかし、サンプリング気体の導入方向と排気方向とは180°反転されることに限られるものではない。
例えば、図14に示すように、サンプリング気体を円筒空間205の接線方向“T”に沿って凝縮核成長容器200eに導入し、排気に際しては、導入方向と全く同じ接線方向“T”に沿って排気するようにしてもよい。角度で表現すれば、導入方向と排気方向とは同一方向0°とする、もしくは導入方向と排気方向とは360°回転させる、となる。
また、サンプリング気体の導入方向と排気方向とは、円筒空間205の接線方向“T”に沿ってさえいれば0°から360°の間で任意の角度を設定することが可能である。例えば、図15には、サンプリング気体を円筒空間205の接線方向“T”に沿って凝縮核成長容器200fに導入し、排気方向については、導入方向から90°ずらした例が示されている。このように、サンプリング気体の導入方向と排気方向とは、円筒空間205の接線方向“T”に沿ってさえいれば0°から360°の間で任意の角度を設定できる。
(第4の変形例:パーティクル計数部)
図16はパーティクル計数部の一例を示す図、図17はパーティクル計数部の他例を示す図である。
凝縮核を含んだサンプリング気体からパーティクルの数を計数するパーティクル計数部には、既存のパーティクルカウンタを用いることができる。既存のパーティクルカウンタとして好適な一例は、例えば、図16に示すように、気中パーティクルカウンタ400である。気中パーティクルカウンタは、排気ポート105から排気され、管401の内部を通過する凝縮核を含んだサンプリング気体から、サンプリング気体中に含まれたパーティクルを計数する。
また、気中パーティクルカウンタ400の他、図17に示すように、液中に含まれたパーティクルを計数する液中パーティクルカウンタ402を用いることも可能である。液中パーティクルカウンタ402を用いる場合には、例えば、排気ポートから排気された凝縮核を含むサンプリング気体が流れる管401を、液体容器403に接続する。液体容器403の内部には、液体404が充填されている。凝縮核を含むサンプリング気体は、管401を介して液体404中に送られ、液体404中に含ませられる。液中パーティクルカウンタ402は、液体404中に含まれたパーティクルを計数する。
このように、パーティクル計数部103としては、既存のパーティクルカウンタを用いることができる。
<シミュレーション>
次に、上記第1の実施形態および第2の実施形態の凝縮核計数器の熱流体シミュレーション結果について説明する。
ここでは、凝縮核成長容器の直径をφ30mm、飽和部および凝縮部の高さを50mm、断熱部の高さを10mm、導入管および排気管の直径をφ10mm、サンプリング気体(空気)の計測流量を25L/min(従来のCNCの25倍)、飽和部の壁面温度40℃、凝縮部の壁面温度を20℃(壁面の水の飽和度1)という条件として、熱流体ソフトウェアのFLUENTを用いて、導入する空気および水蒸気の流れ、および拡散の定常解析を行った。
過飽和蒸気を用いて微小パーティクル粒子を成長させることができる条件としては、上述したように、凝縮部におけるサンプリング気体の過飽和度が1〜3(相対湿度:100〜300%)、滞留時間が0.01〜0.1secであることから、これらの条件を満たすことができるか否かをシミュレーションした。その結果、第1の実施形態および第2の実施形態の凝縮核計数器では、凝縮核成長容器内の流れをトルネード状とすることにより、計測流量が25L/minと極めて多く、かつ、凝縮核成長容器の直径がφ30mmと大きいのにもかかわらず、飽和度:1〜3、滞留時間:0.01〜0.1secを満たせることが確認された。特に、第2の実施形態のように凝縮核成長容器の中央部分に円柱部材を設けることにより、サンプリング気体と壁面の間の熱伝導の効率が上がり、第1の実施形態よりも高い飽和度が得られることが確認された。
<他の適用>
なお、本発明は上記実施形態に限定されることなく種々変形可能である。例えば、上記実施形態では、凝縮核成長容器として円筒型のものを用いたが、これに限られるものではなく、内部に円筒空間205を有してさえいれば角筒型のものであってもよい。また、上記実施形態では、本発明を半導体デバイスの製造設備として用いるクリーンルームや処理装置内の微小パーティクルを計測する場合に適用したが、これに限られるものでもない。
100;凝縮核計数器
101;飽和部
102;凝縮部
103;パーティクル計数部
104;サンプリングポート
105;排気ポート
200;凝縮核成長容器
201;本体容器
202;導入管
203;排気管
204;断熱部
205;円筒空間
206;加熱機構
207;吸水性素材
208;給水ボトル
300;第1の円柱部材
301;第2の円柱部材
400;気中パーティクルカウンタ
402;液中パーティクルカウンタ

Claims (15)

  1. サンプリング気体が導入され、内部を凝縮性蒸気雰囲気とした飽和部と、
    前記飽和部を通過したサンプリング気体が導入され、内部を飽和度1以上の過飽和蒸気雰囲気とし、前記飽和部を通過したサンプリング気体に含まれるパーティクルを核として蒸気分子を凝縮させて前記パーティクルを核とする凝縮核を凝縮成長させる凝縮部と、
    前記凝縮部から排気され、前記凝縮核を含んだサンプリング気体からパーティクルの数を計数するパーティクル計数部と、を備え、
    前記飽和部の内部、および前記凝縮部の内部はそれぞれ円筒空間であり、
    前記サンプリング気体を前記円筒空間の接線方向に沿って前記飽和部に導入し、前記飽和部の内部から前記凝縮部の内部にかけて、前記サンプリング気体を前記円筒空間の周方向に沿ってトルネード状に回転させながら、前記凝縮部から前記円筒空間の接線方向に沿って排気することを特徴とする凝縮核計数器。
  2. 前記サンプリングポートと前記飽和部とを接続する導入管の内径は、前記飽和部の内部の前記円筒空間の内径の半分以下であり、
    前記凝縮部と前記排気ポートとを接続する排気管の内径は、前記凝縮部の内部の前記円筒空間の内径の半分以下であることを特徴とする請求項1に記載の凝縮核計数器。
  3. 前記飽和部には加熱機構が設けられ、
    前記凝縮部には冷却機構が設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の凝縮核計数器。
  4. 前記加熱機構は、前記サンプリングポートと前記飽和部とを接続する導入管に、さらに設けられていることを特徴とする請求項3に記載の凝縮核計数器。
  5. 前記飽和部と前記凝縮部とは、断熱部により断熱されていることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の凝縮核計数器。
  6. 前記飽和部の内部の前記円筒空間の中央部分に第1の円柱部材が設けられ、
    前記凝縮部の内部の前記円筒空間の中央部分に第2の円柱部材が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の凝縮核計数器。
  7. 前記第1の円柱部材、および第2の円柱部材はそれぞれ、金属製であることを特徴とする請求項6に記載の凝縮核計数器。
  8. 前記第1の円柱部材と前記第2の円柱部材とは、断熱部により断熱されていることを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の凝縮核計数器。
  9. 前記サンプリング気体に含まれた前記パーティクルは、ナノサイズのものを含むことを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の凝縮核計数器。
  10. 前記サンプリング気体の計測流量は、10L/minを超えることを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の凝縮核計数器。
  11. 前記パーティクル計数部は、気中のパーティクルを計測するものであることを特徴とする請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の凝縮核計数器。
  12. 前記パーティクル計数部は、液中のパーティクルを計測するものであることを特徴とする請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の凝縮核計数器。
  13. 前記排気ポートから排気され、前記凝縮成長した凝縮核を含むサンプリング気体を、液体に含ませる液体容器をさらに有することを特徴とする請求項12に記載の凝縮核計数器。
  14. サンプリング気体が導入され、内部を凝縮性蒸気雰囲気とした飽和部と、
    前記飽和部を通過したサンプリング気体が導入され、内部を飽和度1以上の過飽和蒸気雰囲気とし、前記飽和部を通過したサンプリング気体に含まれるパーティクルを核として蒸気分子を凝縮させて前記パーティクルを核とする凝縮核を凝縮成長させる凝縮部とを用いた凝縮核成長方法であって、
    前記飽和部の内部、および前記凝縮部の内部をそれぞれ円筒空間とし、
    前記サンプリング気体を前記円筒空間の接線方向に沿って前記飽和部に導入し、
    前記飽和部の内部から前記凝縮部の内部にかけて、前記サンプリング気体を前記円筒空間の周方向に沿ってトルネード状に回転させながら前記凝縮核を凝縮成長させ、
    前記凝縮核を含むサンプリング気体を、前記凝縮部から前記円筒空間の接線方向に沿って排気することを特徴とする凝縮核成長方法。
  15. 前記飽和部は前記サンプリング気体を加熱し、前記凝縮部は前記飽和部を通過した前記サンプリング気体を冷却することを特徴とする請求項14に記載の凝縮核成長方法。
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