JP2016003265A - 非空気式タイヤ用熱可塑性エラストマー組成物および非空気式タイヤ - Google Patents

非空気式タイヤ用熱可塑性エラストマー組成物および非空気式タイヤ Download PDF

Info

Publication number
JP2016003265A
JP2016003265A JP2014123559A JP2014123559A JP2016003265A JP 2016003265 A JP2016003265 A JP 2016003265A JP 2014123559 A JP2014123559 A JP 2014123559A JP 2014123559 A JP2014123559 A JP 2014123559A JP 2016003265 A JP2016003265 A JP 2016003265A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
thermoplastic elastomer
amino group
composition
side chain
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2014123559A
Other languages
English (en)
Inventor
智行 酒井
Satoyuki Sakai
智行 酒井
松田 淳
Atsushi Matsuda
松田  淳
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yokohama Rubber Co Ltd
Original Assignee
Yokohama Rubber Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yokohama Rubber Co Ltd filed Critical Yokohama Rubber Co Ltd
Priority to JP2014123559A priority Critical patent/JP2016003265A/ja
Publication of JP2016003265A publication Critical patent/JP2016003265A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Tires In General (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Abstract

【課題】長期間使用した場合にも耐摩耗性および耐圧縮永久歪みに優れる非空気式タイヤ用熱可塑性エラストマー組成物、および、上記エラストマー組成物を使用した非空気式タイヤを提供する。【解決手段】イミノ基および/または含窒素複素環とカルボニル含有基とを含有する側鎖を有する熱可塑性エラストマー(A)と、融点が280℃以下で、水酸基を2個以上有し、水酸基価が500以上であるポリオール化合物(B)とを含有し、ポリオール化合物(B)の含有量が、熱可塑性エラストマー(A)100質量部に対して0.1〜20質量部である、非空気式タイヤ用熱可塑性エラストマー組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、非空気式タイヤ用熱可塑性エラストマー組成物および非空気式タイヤに関する。
自転車用、車椅子用、ゴルフカートなどの軽車両用タイヤは空気式タイヤが主に使用されているが、近年、特にパンクレスなどの利点があることから非空気式タイヤが提案され一部実用化がされてきている。
このような非空気式タイヤはゴムの使用量が多いため、これを寿命毎に廃棄していると地球環境に対する負荷は大きいため、地球環境保護の観点から、リサイクル性を高くすることが求められている。
このような要求に対して、例えば、特許文献1には、「環状のベース部とそのベース部の外周側に貼り付けたトレッド部を備えた非空気式タイヤであり、前記ベース部及びトレッド部の少なくとも一方の材料が、カルボニル含有基及び含窒素複素環を有する水素結合性架橋部位を含有する側鎖若しくはその水素結合性架橋部位と共有結合性架橋部位とを併有する側鎖を有する熱可逆架橋エラストマー組成物から構成され、かつ前記ベース部及びトレッド部を構成する材料の100℃での破断強度が互いに異なると共に、その低い方の破断強度が高い方の破断強度に対する比が7/10以下である非空気式タイヤ。」が記載されている([請求項1])。
また、特許文献2には、「タイヤ本体部および前記タイヤ本体部に一部または全部を囲まれたタイヤベース部を有する非空気式タイヤにおいて、タイヤの踏面側は前記タイヤ本体部であり、前記タイヤベース部が発泡体であることを特徴とする非空気式タイヤ。」が記載されており([請求項1])、また、タイヤ本体部および/またはタイヤベース部の少なくとも一部は、少なくともカルボニル含有基及び含窒素複素環を有する水素結合性架橋部位を含有する側鎖もしくはその水素結合性架橋部位と共有結合性架橋部位とを併有する側鎖を有する熱可逆架橋エラストマー組成物である態様が記載されている([請求項6])。
特開2009−286183号公報 特開2012−224134号公報
しかしながら、本発明者らは、上記特許文献1および2に記載する熱可塑性エラストマー組成物を用いて作製した非空気式タイヤを長期間使用した場合には、摩耗やへたりが加速することが判明した。すなわち、非空気式タイヤの耐摩耗と圧縮永久歪みに改善の余地があることを明らかとした。
そこで、本発明は、長期間使用した場合にも耐摩耗性および耐圧縮永久歪みに優れる非空気式タイヤ用熱可塑性エラストマー組成物、および、上記エラストマー組成物を使用した非空気式タイヤを提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題について鋭意検討した結果、所定の熱可塑性エラストマーに対して、特定の融点および水酸基価を有するポリオール化合物を特定量配合することにより、上記課題が解決できることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明者らは、以下の構成により上記課題が解決できることを見出した。
[1] イミノ基および/または含窒素複素環とカルボニル含有基とを含有する側鎖を有する熱可塑性エラストマー(A)と、
融点が280℃以下で、水酸基を2個以上有し、水酸基価が500以上であるポリオール化合物(B)とを含有し、
上記ポリオール化合物(B)の含有量が、上記熱可塑性エラストマー(A)100質量部に対して0.1〜20質量部である、非空気式タイヤ用熱可塑性エラストマー組成物。
[2] 上記熱可塑性エラストマー(A)の側鎖が、下記式(1)で表される構造を含有する、[1]に記載の非空気式タイヤ用熱可塑性エラストマー組成物。
(式中、Aは炭素数1〜30のアルキル基、炭素数7〜20のアラルキル基または炭素数6〜20のアリール基であり、Bは単結合;酸素原子、アミノ基NR′(R′は水素原子または炭素数1〜10のアルキル基である。)またはイオウ原子;あるいはこれらの原子または基を含んでもよい有機基である。)
[3] 上記熱可塑性エラストマー(A)の側鎖が、下記式(4)で表される構造を含有する、[1]または[2]に記載の非空気式タイヤ用熱可塑性エラストマー組成物。
(式中、Eは含窒素複素環であり、Bは単結合;酸素原子、アミノ基NR′(R′は水素原子または炭素数1〜10のアルキル基である。)またはイオウ原子;あるいはこれらの原子または基を含んでもよい有機基である。)
[4] 上記熱可塑性エラストマー(A)が、共有結合性架橋部位を含有する他の側鎖を有し、上記共有結合性架橋部位において、アミド、エステル、ラクトン、ウレタン、エーテル、チオウレタンおよびチオエーテルからなる群より選択される少なくとも1つの結合により架橋することができる、[1]〜[3]のいずれかに記載の非空気式タイヤ用熱可塑性エラストマー組成物。
[5] 上記熱可塑性エラストマー(A)が、共有結合性架橋部位を含有する他の側鎖を有し、該共有結合性架橋部位における架橋が、アミド、エステル、ラクトン、ウレタン、エーテル、チオウレタンおよびチオエーテルからなる群より選択される少なくとも1つの結合により形成されてなる、[1]〜[3]のいずれかに記載の非空気式タイヤ用熱可塑性エラストマー組成物。
[6] 上記熱可塑性エラストマー(A)の主鎖を構成するエラストマー性ポリマーが、ポリオレフィン系ポリマーである、[1]〜[5]のいずれかに記載の非空気式タイヤ用熱可塑性エラストマー組成物。
[7] 更に、可塑剤を含有し、
上記可塑剤の含有量が、上記熱可塑性エラストマー(A)100質量部に対して1〜500質量部である、[1]〜[6]のいずれかに記載の非空気式タイヤ用熱可塑性エラストマー組成物。
[8] 更に、スチレン系エラストマーを含有し、
上記スチレン系エラストマーの含有量が、上記熱可塑性エラストマー(A)100質量部に対して1〜500質量部である、[1]〜[7]のいずれかに記載の非空気式タイヤ用熱可塑性エラストマー組成物。
[9] タイヤ本体部および上記タイヤ本体部に一部または全部を囲まれたタイヤベース部を有する非空気式タイヤであって、
上記タイヤ本体部および上記タイヤベース部の少なくとも一部が、[1]〜[8]のいずれかに記載の非空気式タイヤ用熱可塑性エラストマー組成物で構成される、非空気式タイヤ。
以下に説明するように、本発明によれば、長期間使用した場合にも耐摩耗性および耐圧縮永久歪みに優れる非空気式タイヤ用熱可塑性エラストマー組成物、および、上記エラストマー組成物を使用した非空気式タイヤを提供することができる。
図1は、本発明の非空気式タイヤの実施形態の一例をタイヤ子午線方向に切断したときの模式的な斜視図である。
以下に、本発明の非空気式タイヤ用熱可塑性エラストマー組成物、および、上記発明の非空気式タイヤについて説明する。
なお、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
[非空気式タイヤ用熱可塑性エラストマー組成物]
本発明の非空気式タイヤ用熱可塑性エラストマー組成物(以下、単に「本発明の組成物」ともいう。)は、イミノ基および/または含窒素複素環とカルボニル含有基とを含有する側鎖を有する熱可塑性エラストマー(A)と、融点が280℃以下で、水酸基を2個以上有し、水酸基価が500以上であるポリオール化合物(B)とを含有する。
ここで、上記ポリオール化合物(B)の含有量は、上記熱可塑性エラストマー(A)100質量部に対して0.1〜20質量部である。
本発明の組成物はこのような構成をとるため、非空気式タイヤとして長期間使用した場合にも耐摩耗性および耐圧縮永久歪みが良好になると考えられる。
上述のとおり、本発明の組成物は、所定の側鎖を有する熱可塑性エラストマー(A)とともに、融点が280℃以下で、水酸基を2個以上有し、水酸基価が500以上であるポリオール化合物(B)を含有する。
そのため、熱可塑性エラストマー(A)が有する側鎖に存在するイミノ基または含窒素複素環が水素結合性の架橋部位として機能する際に、この架橋部位がポリオール化合物(B)が有する水酸基と相互作用することにより強固な水素結合を形成し、その結果、長期間使用した場合にも耐摩耗性および耐圧縮永久歪が良好になると考えられる。なお、これに対し、ポリオール化合物(B)を含有していない場合には、水素結合のネットワークが経時で変化し、徐々に緩和して初期の物性を維持できなくなってしまうと考えられる(比較例1および4参照)。
以下に、本発明の組成物に用いられる熱可塑性エラストマー(A)およびポリオール化合物(B)ならびに任意のスチレン系エラストマー、可塑剤および他の添加剤について詳述する。
<熱可塑性エラストマー(A)>
本発明の組成物に用いられる熱可塑性エラストマー(A)は、天然高分子または合成高分子のエラストマー性ポリマーに、イミノ基および/または含窒素複素環基とカルボニル含有基とを含有する側鎖を有する。
本発明において、「側鎖」とは、エラストマー性ポリマーの側鎖および末端をいう。また、「イミノ基および/または含窒素複素環基とカルボニル含有基とを含有する側鎖を有する」とは、エラストマー性ポリマーの主鎖を形成する原子(通常、炭素原子)に、イミノ基および/または含窒素複素環基とカルボニル含有基とが化学的に安定な結合(例えば、共有結合、イオン結合等)をしていることを意味する。
上記熱可塑性エラストマー(A)の主鎖となるエラストマー性ポリマーは、一般的に公知の天然高分子または合成高分子であって、そのガラス転移点が室温(25℃)以下のポリマー、すなわちエラストマーであれば特に限定されない。
このようなエラストマー性ポリマーとしては、具体的には、例えば、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、1,2−ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)、ブチルゴム(IIR)、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)などのジエン系ゴムおよびこれらの水素添加物;エチレン−プロピレンゴム(EPM)、エチレン−アクリルゴム(AEM)、エチレン−ブテンゴム(EBM)、クロロスルホン化ポリエチレン、アクリルゴム、フッ素ゴム、ポリエチレンゴム、ポリプロピレンゴムなどのオレフィン系ポリマー;エピクロロヒドリンゴム;多硫化ゴム;シリコーンゴム;ウレタンゴム;等が挙げられる。
また、上記エラストマー性ポリマーは、樹脂成分を含むエラストマー性ポリマーであってもよく、その具体例としては、水添されていてもよいポリスチレン系エラストマー性ポリマー(例えば、SBS、SIS、SEBS等)、ポリオレフィン系エラストマー性ポリマー、ポリ塩化ビニル系エラストマー性ポリマー、ポリウレタン系エラストマー性ポリマー、ポリエステル系エラストマー性ポリマー、ポリアミド系エラストマー性ポリマー等が挙げられる。
更に、上記エラストマー性ポリマーは、液状または固体状であってもよく、その分子量は特に限定されず、本発明の組成物が用いられる用途、ならびにこれらに要求される物性等に応じて適宜選択することができる。
本発明の組成物を加熱(脱架橋)した時の流動性を重視する場合は、上記エラストマー性ポリマーは液状であることが好ましく、例えば、エチレンやプロピレンなどのポリオレフィンが主成分となるエチレン−プロピレンゴム(EPM)等では、重量平均分子量が1,000〜100,000であることが好ましく、1,000〜50,000程度であることが特に好ましい。
一方、本発明の組成物の強度を重視する場合は、上記エラストマー性ポリマーは固体状であることが好ましく、例えば、エチレン−プロピレンゴム(EPM)では、重量平均分子量が100,000以上であることが好ましく、500,000〜1,500,000程度であることが特に好ましい。
本発明において、重量平均分子量は、ゲルパーミエションクロマトグラフィー(Gel permeation chromatography(GPC))により測定した重量平均分子量(ポリスチレン換算)である。測定にはテトラヒドロフラン(THF)を溶媒として用いるのが好ましい。
本発明においては、上記エラストマー性ポリマーを2種以上混合して用いることができる。この場合の各エラストマー性ポリマー同士の混合比は、本発明の組成物が用いられる用途、本発明の組成物に要求される物性等に応じて任意の比率とすることができる。
また、上記エラストマー性ポリマーのガラス転移点は、上述したように25℃以下であることが好ましく、該エラストマー性ポリマーが2以上のガラス転移点を有する場合または2種以上の該エラストマー性ポリマーを混合して用いる場合は、ガラス転移点の少なくとも1つは25℃以下であることが好ましい。
本発明において、ガラス転移点は、示差走査熱量測定(DSC−Differential Scanning Calorimetry)により測定したガラス転移点である。昇温速度は10℃/minにするのが好ましい。
このようなエラストマー性ポリマーは、エチレン−プロピレンゴム(EPM)、エチレン−アクリルゴム(AEM)、エチレン−ブテンゴム(EBM)などのオレフィン系ポリマー;であることが、ガラス転移点が25℃以下であり、得られる本発明の組成物からなる成形物が室温でゴム状弾性を示すため好ましい。また、オレフィン系ポリマーを用いると、二重結合が存在しないため組成物の劣化が抑制される。
本発明においては、上記エラストマー性ポリマーの主鎖として、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)、エチレン−アクリルゴム(AEM)、エチレン−プロピレンゴム(EPM)、エチレン−ブテンゴム(EBM)を用いる場合、そのエチレン含有量は、好ましくは10〜90モル%であり、より好ましくは40〜90モル%である。エチレン含有量がこの範囲であると、非空気式タイヤにしたときに耐摩耗性および耐圧縮永久歪がより良好となる。
本発明の組成物に用いられる熱可塑性エラストマー(A)は、上記エラストマー性ポリマーに、イミノ基および/または含窒素複素環基とカルボニル含有基とを含有する側鎖を有するものであり、この側鎖が、イミノ基とカルボニル含有基とを含有しているのが好ましく、イミノ基と含窒素複素環とカルボニル含有基とを含有しているのがより好ましい。
本発明においては、上記側鎖がイミノ基とカルボニル含有基とを含有する場合、該側鎖は下記式(1)で表される構造を含有しているのが好ましい。
式中、Aは炭素数1〜30のアルキル基、炭素数7〜20のアラルキル基または炭素数6〜20のアリール基であり、Bは単結合;酸素原子、アミノ基NR′(R′は水素原子または炭素数1〜10のアルキル基である。)またはイオウ原子;あるいはこれらの原子または基を含んでもよい有機基である。
置換基Aは、炭素数1〜30のアルキル基、炭素数7〜20アラルキル基または炭素数6〜20のアリール基であれば特に限定されない。
このような置換基Aとしては、具体的には、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、オクチル基、ドデシル基、ステアリル基などの直鎖状のアルキル基;イソプロピル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、t−ペンチル基、1−メチルブチル基、1−メチルヘプチル基、2−エチルヘキシル基などの分岐状のアルキル基;ベンジル基、フェネチル基などのアラルキル基;フェニル基、トリル基(o−、m−、p−)、ジメチルフェニル基、メシチル基などのアリール基;等が挙げられる。
これらのうち、アルキル基、特に、ブチル基、オクチル基、ドデシル基、イソプロピル基、2−エチルヘキシル基であることが、得られる本発明の組成物の加工性が良好となるため好ましい。
置換基Bは、単結合;酸素原子、アミノ基NR′(R′は水素原子または炭素数1〜10のアルキル基)またはイオウ原子;あるいはこれらの原子または基を含んでもよい有機基であれば特に限定されない。
このような置換基Bとしては、具体的には、例えば、単結合;酸素原子、イオウ原子またはアミノ基NR′(R′は水素原子または炭素数1〜10のアルキル基);これらの原子または基を含んでもよい炭素数1〜20のアルキレン基またはアラルキレン基;これらの原子または基を末端に有する、炭素数1〜20のアルキレンエーテル基(アルキレンオキシ基、例えば、−O−CHCH−基)、アルキレンアミノ基(例えば、−NH−CHCH−基等)またはアルキレンチオエーテル基(アルキレンチオ基、例えば、−S−CHCH−基);これらを末端に有する、炭素数1〜20のアラルキレンエーテル基(アラルキレンオキシ基)、アラルキレンアミノ基またはアラルキレンチオエーテル基;等が挙げられる。
ここで、上記アミノ基NR′の炭素数1〜10のアルキル基としては、異性体を含む、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等が挙げられる。
上記置換基Bの酸素原子、イオウ原子およびアミノ基NR′;ならびに;これらの原子または基を末端に有する炭素数1〜20の、アルキレンエーテル基、アルキレンアミノ基、アルキレンチオエーテル基、または、アラルキレンエーテル基、アラルキレンアミノ基、アラルキレンチオエーテル基等の酸素原子、アミノ基NR′およびイオウ原子は、隣接するカルボニル基と組み合わされ共役系のエステル基、アミド基、イミド基、チオエステル基等を形成することが好ましい。
これらのうち、置換基Bは、共役系を形成する、酸素原子、イオウ原子またはアミノ基;これらの原子または基を末端に有する、炭素数1〜20のアルキレンエーテル基、アルキレンアミノ基またはアルキレンチオエーテル基であることが好ましく、アミノ基(NH)、アルキレンアミノ基(−NH−CH−基、−NH−CHCH−基、−NH−CHCHCH−基)、アルキレンエーテル基(−O−CH−基、−O−CHCH−基、−O−CHCHCH−基)であることが特に好ましい。
本発明の組成物に用いられる熱可塑性エラストマー(A)は、上記式(1)で表される構造を含有する側鎖を、α位またはβ位で主鎖に結合する下記式(2)または(3)で表される構造を含有する側鎖として有していることが好ましい。
式中、Aは炭素数1〜30のアルキル基、炭素数7〜20のアラルキル基または炭素数6〜20のアリール基であり、BおよびDはそれぞれ独立に単結合;酸素原子、アミノ基NR′(R′は水素原子または炭素数1〜10のアルキル基である。)またはイオウ原子;あるいはこれらの原子または基を含んでもよい有機基である。
ここで、置換基Aは上記式(1)の置換基Aと基本的に同様であり、置換基BおよびDはそれぞれ独立に、上記式(1)の置換基Bと基本的に同様である。
ただし、上記式(3)における置換基Dは、上記式(1)の置換基Bで例示した中でも、単結合;酸素原子、アミノ基NR′またはイオウ原子を含んでもよい炭素数1〜20のアルキレン基またはアラルキレン基のイミド窒素と共役系を形成するものであることが好ましく、アルキレン基であることが特に好ましい。すなわち、上記式(3)のイミド窒素とともに、酸素原子、アミノ基NR′またはイオウ原子を含んでもよい炭素数1〜20のアルキレンアミノ基またはアラルキレンアミノ基を形成することが好ましく、アルキレンアミノ基を形成することが特に好ましい。
このような置換基Dとしては、具体的には、例えば、単結合;上記した酸素原子、イオウ原子またはアミノ基を末端に有する炭素数1〜20の、アルキレンエーテル基、アルキレンアミノ基、アルキレンチオエーテル基またはアラルキレンエーテル基、アラルキレンアミノ基、アラルキレンチオエーテル基等;異性体を含む、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ヘキシレン基、フェニレン基、キシリレン基等が挙げられる。
本発明において、イミノ基とカルボニル含有基とを含有する側鎖(具体的には、上記式(1)あるいは上記式(2)または(3)で表される構造等を含有する側鎖)は、上記エラストマー性ポリマーを構成する単量体100モル%に対して0.1〜50モル%の割合(導入率)で導入されていることが好ましい。導入率がこの範囲であると、エラストマー性ポリマーの側鎖同士の相互作用が分子間または分子内で起こり、これらがバランス良く形成されるため、非空気式タイヤにしたときに耐摩耗性および耐圧縮永久歪がより良好となる。これらの特性がより優れる点で、0.1〜30モル%の割合で側鎖が導入されているのがより好ましく、0.5〜20モル%の割合で側鎖が導入されているのが更に好ましい。
本発明においては、上記側鎖が含窒素複素環とカルボニル含有基とを含有する場合、該側鎖は下記式(4)で表される構造を含有しているのが好ましい。
式中、Eは含窒素複素環であり、BおよびDはそれぞれ独立に単結合;酸素原子、アミノ基NR′(R′は水素原子または炭素数1〜10のアルキル基である。)またはイオウ原子;あるいはこれらの原子または基を含んでもよい有機基である。
ここで、含窒素複素環Eは、具体的には、以下に例示する含窒素複素環が挙げられる。
また、置換基BおよびDはそれぞれ独立に、上記式(1)の置換基Bと基本的に同様である。
上記含窒素複素環は、複素環内に窒素原子を含むものであれば複素環内に窒素原子以外のヘテロ原子、例えば、イオウ原子、酸素原子、リン原子等を有するものでも用いることができる。ここで、複素環化合物を用いるのは、複素環構造を有すると架橋を形成する水素結合が強くなり、得られる本発明の組成物の引張強度が向上するためである。
また、上記含窒素複素環は置換基を有していてもよく、該置換基としては、具体的には、例えば、メチル基、エチル基、(イソ)プロピル基、ヘキシル基などのアルキル基;メトキシ基、エトキシ基、(イソ)プロポキシ基などのアルコキシ基;フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子からなる基;シアノ基;アミノ基;芳香族炭化水素基;エステル基;エーテル基;アシル基;チオエーテル基;等が挙げられ、これらを組み合わせて用いることもできる。これらの置換基の置換位置は特に限定されず、置換基数も限定されない。
更に、上記含窒素複素環は、芳香族性を有していても、有していなくてもよいが、芳香族性を有していると、非空気式タイヤにしたときに耐摩耗性がより良好となるため好ましい。
上記含窒素複素環は、5員環または6員環であることが好ましい。
このような含窒素複素環としては、具体的には、例えば、ピロロリン、ピロリドン、オキシインドール(2−オキシインドール)、インドキシル(3−オキシインドール)、ジオキシインドール、イサチン、インドリル、フタルイミジン、β−イソインジゴ、モノポルフィリン、ジポルフィリン、トリポルフィリン、アザポルフィリン、フタロシアニン、ヘモグロビン、ウロポルフィリン、クロロフィル、フィロエリトリン、イミダゾール、ピラゾール、トリアゾール、テトラゾール、ベンゾイミダゾール、ベンゾピラゾール、ベンゾトリアゾール、イミダゾリン、イミダゾロン、イミダゾリドン、ヒダントイン、ピラゾリン、ピラゾロン、ピラゾリドン、インダゾール、ピリドインドール、プリン、シンノリン、ピロール、ピロリン、インドール、インドリン、オキシルインドール、カルバゾール、フェノチアジン、インドレニン、イソインドール、オキサゾール、チアゾール、イソオキサゾール、イソチアゾール、オキサジアゾール、チアジアゾール、オキサトリアゾール、チアトリアゾール、フェナントロリン、オキサジン、ベンゾオキサジン、フタラジン、プテリジン、ピラジン、フェナジン、テトラジン、ベンゾオキサゾール、ベンゾイソオキサゾール、アントラニル、ベンゾチアゾール、ベンゾフラザン、ピリジン、キノリン、イソキノリン、アクリジン、フェナントリジン、アントラゾリン、ナフチリジン、チアジン、ピリダジン、ピリミジン、キナゾリン、キノキサリン、トリアジン、ヒスチジン、トリアゾリジン、メラミン、アデニン、グアニン、チミン、シトシンおよびこれらの誘導体等が挙げられる。これらのうち、特に含窒素5員環については、下記の化合物、下記式(25)で表されるトリアゾール誘導体および下記式(26)で表されるイミダゾール誘導体が好ましく例示される。また、これらは上記した種々の置換基を有していてもよいし、水素付加または脱離されたものであってもよい。
式中、置換基Xは、炭素数1〜30のアルキル基、炭素数7〜20のアラルキル基または炭素数6〜20のアリール基であり、上記式(1)の置換基Aと基本的に同様である。
また、含窒素6員環については、下記の化合物が好ましく例示される。これらについても上記した種々の置換基を有していてもよいし、水素付加または脱離されたものであってもよい。
また、上記含窒素複素環とベンゼン環または含窒素複素環同士が縮合したものも用いることができ、具体的には、下記の縮合環が好適に例示される。これらの縮合環についても上記した種々の置換基を有していてもよいし、水素原子が付加または脱離されたものであってもよい。
このような含窒素複素環のうち、トリアゾール環、チアジアゾール環、ピリジン環、チアゾール環、イミダゾール環およびヒダントイン環であることが、非空気式タイヤにしたときに耐摩耗性および耐圧縮永久歪がより良好となるため好ましい。
本発明の組成物に用いられる熱可塑性エラストマー(A)は、上記式(4)で表される構造を含有する側鎖を、α位またはβ位で主鎖に結合する下記式(5)または(6)で表される構造を含有する側鎖として有していることがより好ましい。
式中、Eは含窒素複素環であり、BおよびDはそれぞれ独立に単結合;酸素原子、アミノ基NR′(R′は水素原子または炭素数1〜10のアルキル基である。)またはイオウ原子;あるいはこれらの原子または基を含んでもよい有機基である。
ここで、含窒素複素環Eは、具体的には、上記で例示した含窒素複素環が挙げられる。
また、置換基BおよびDはそれぞれ独立に、上記式(1)の置換基Bと基本的に同様である。
ただし、上記式(6)における置換基Dは、単結合;酸素原子、アミノ基NR′またはイオウ原子を含んでもよい炭素数1〜20のアルキレン基またはアラルキレン基のイミド窒素と共役系を形成するものであることが好ましく、単結合であることが特に好ましい。すなわち、上記式(6)のイミド窒素とともに、酸素原子、アミノ基NR′またはイオウ原子を含んでもよい炭素数1〜20のアルキレンアミノ基またはアラルキレンアミノ基を形成するのが好ましく、上記式(6)のイミド窒素に含窒素複素環が直接結合する(単結合)のが特に好ましい。
また、本発明の組成物に用いられる熱可塑性エラストマー(A)は、上記含窒素複素環を含有する側鎖としてトリアゾール環、イミダゾール環またはチアゾール環を含有する側鎖を有する場合、上記式(4)で表される構造を含有する側鎖を、下記式(7)、下記式(8)もしくは(9)、または下記式(10)で表される構造を含有する側鎖として有していることが好ましく、α位またはβ位で主鎖に結合する下記式(11)もしくは(12)、下記式(13)〜(16)のいずれか、または下記式(17)もしくは(18)で表される構造を含有する側鎖として有していることがより好ましい。
式中、BおよびDはそれぞれ独立に単結合;酸素原子、アミノ基NR′(R′は水素原子または炭素数1〜10のアルキル基である。)またはイオウ原子;あるいはこれらの原子または基を含んでもよい有機基であり、GおよびJはそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜30のアルキル基、炭素数7〜20のアラルキル基または炭素数6〜20のアリール基である。
ここで、置換基BおよびDはそれぞれ独立に、上記式(4)〜(6)の置換基BおよびDと基本的に同様である。
また、置換基GおよびJとしては、具体的には、例えば、水素原子;上記式(1)の置換基Aとして例示したメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、オクチル基、ドデシル基、ステアリル基などの直鎖状のアルキル基;イソプロピル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、t−ペンチル基、1−メチルブチル基、1−メチルヘプチル基、2−エチルヘキシル基などの分岐状のアルキル基;ベンジル基、フェネチル基などのアラルキル基;フェニル基、トリル基(o−、m−、p−)、ジメチルフェニル基、メシチル基などのアリール基;等が挙げられ、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。
本発明において、含窒素複素環とカルボニル含有基とを含有する側鎖(具体的には、上記式(4)あるいは上記式(5)または(6)で表される構造等を含有する側鎖)は、上記エラストマー性ポリマーを構成する単量体100モル%に対して0.1〜50モル%の割合(導入率)で導入されていることが好ましい。導入率がこの範囲であると、エラストマー性ポリマーの側鎖同士の相互作用が分子間または分子内で起こり、これらがバランス良く形成されるため、非空気式タイヤにしたときに耐摩耗性および耐圧縮永久歪がより良好となる。これらの特性がより優れる点で、0.1〜30モル%の割合で側鎖が導入されているのがより好ましく、0.5〜20モル%の割合で側鎖が導入されているのが更に好ましい。
また、本発明において、イミノ基とカルボニル含有基とを含有する側鎖と共に、含窒素複素環とカルボニル含有基を含有する側鎖を有する場合は、これらの側鎖を合計して、上記エラストマー性ポリマーを構成する単量体100モル%に対して0.1〜50モル%の割合(導入率)で導入されていることが好ましく、側鎖へのこれらの導入比(含窒素複素環とカルボニル含有基を含有する側鎖/イミノ基とカルボニル含有基を含有する側鎖)が、1/99〜99/1であることがより好ましく、10/90〜90/10であることが更に好ましい。
導入率および導入比がこの範囲であると、架橋時の引張強度が高く、非空気式タイヤにしたときに低発熱性および耐摩耗性がより良好となる。
次に、本発明の組成物に用いられる熱可塑性エラストマー(A)が含窒素複素環を含有する側鎖を有する場合の含窒素複素環の結合位置について説明する。なお、含窒素複素環を便宜上「含窒素n員環化合物(n≧3)」とする。
以下に説明する結合位置(「1〜n位」)は、IUPAC命名法に基づくものである。例えば、非共有電子対を有する窒素原子を3個有する化合物の場合、IUPAC命名法に基づく順位によって結合位置を決定する。具体的には、上記で例示した5員環、6員環および縮合環の含窒素複素環に結合位置を記した。
上記熱可塑性エラストマー(A)では、直接または有機基を介して共重合体と結合する含窒素n員環化合物の結合位置は特に限定されず、いずれの結合位置(1位〜n位)でもよい。好ましくは、その1位または3位〜n位である。
含窒素n員環化合物に含まれる窒素原子が1個(例えば、ピリジン環等)の場合は、分子内でキレートが形成されやすく組成物としたときの引張強度等の物性に優れるため、3位〜(n−1)位が好ましい。
含窒素n員環化合物の結合位置を選択することにより、熱可塑性エラストマーは、該熱可塑性エラストマー同士の分子間で、水素結合、イオン結合、配位結合等による架橋が形成されやすく、機械的特性に優れる。
本発明の組成物に用いられる熱可塑性エラストマー(A)は、共有結合性架橋部位を含有する他の側鎖を有していてもよく、該共有結合性架橋部位において、アミド、エステル、ラクトン、ウレタン、エーテル、チオウレタンおよびチオエーテルからなる群より選択される少なくとも1つの結合により架橋できるのがより好ましい。また、本発明の組成物に用いられる熱可塑性エラストマー(A)は、このような結合により架橋が形成されたものであってもよい。
共有結合性架橋部位を含有する他の側鎖は、「共有結合を生成する化合物」と反応することで、アミド、エステル、ラクトン、ウレタン、エーテル、チオウレタンおよびチオエーテルからなる群より選択される少なくとも1つの結合を生起しうる官能基を共有結合性架橋部位として有する側鎖であれば特に限定されない。
本発明において、「共有結合を生成する化合物」としては、例えば、1分子中にアミノ基および/またはイミノ基を2個以上(アミノ基およびイミノ基をともに有する場合はこれらの基を合計して2個以上)有するポリアミン化合物;1分子中に水酸基を2個以上有するポリオール化合物;1分子中にイソシアネート(NCO)基を2個以上有するポリイソシアネート化合物;1分子中にチオール基(メルカプト基)を2個以上有するポリチオール化合物;等が挙げられる。
ポリアミン化合物としては、例えば、以下に示す脂環族アミン、脂肪族ポリアミン、芳香族ポリアミン、含窒素複素環アミン等が挙げられる。
脂環族アミンとしては、具体的には、例えば、1−アミノ−3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン、ビス−(4−アミノシクロヘキシル)メタン、ジアミノシクロヘキサン、ジ−(アミノメチル)シクロヘキサン等が挙げられる。
脂肪族ポリアミンとしては、具体的には、例えば、メチレンジアミン、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、1,2−ジアミノプロパン、1,3−ジアミノペンタン、ヘキサメチレンジアミン、ジアミノヘプタン、ジアミノドデカン、ジエチレントリアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、N−アミノエチルピペラジン、トリエチレンテトラミン、N,N′−ジメチルエチレンジアミン、N,N′−ジエチルエチレンジアミン、N,N′−ジイソプロピルエチレンジアミン、N,N′−ジメチル−1,3−プロパンジアミン、N,N′−ジエチル−1,3−プロパンジアミン、N,N′−ジイソプロピル−1,3−プロパンジアミン、N,N′−ジメチル−1,6−ヘキサンジアミン、N,N′−ジエチル−1,6−ヘキサンジアミン、N,N′,N′′−トリメチルビス(ヘキサメチレン)トリアミン等が挙げられる。
芳香族ポリアミンおよび含窒素複素環アミンとしては、具体的には、例えば、ジアミノトルエン、ジアミノキシレン、テトラメチルキシリレンジアミン、トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、メタフェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン、3−アミノ−1,2,4−トリアゾール等が挙げられる。
上記ポリアミン化合物は、その水素原子の一つ以上を、アルキル基、アルキレン基、アラルキレン基、オキシ基、アシル基、ハロゲン原子等で置換してもよく、また、その骨格に、酸素原子、イオウ原子等のヘテロ原子を含んでいてもよい。
また、上記ポリアミン化合物は、1種単独で用いても2種以上を併用してもよい。2種以上を併用する場合の混合比は、本発明の組成物が用いられる用途、本発明の組成物に要求される物性等に応じて任意の比率に調整することができる。
上記で例示したポリアミン化合物のうち、ヘキサメチレンジアミン、N,N′−ジメチル−1,6−ヘキサンジアミン、ジアミノジフェニルスルホン等が、耐圧縮永久歪、機械的強度、特に引張強度の改善効果が高く好ましい。
ポリオール化合物は、水酸基を2個以上有する化合物であれば、その分子量および骨格などは特に限定されず、例えば、以下に示すポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、その他のポリオール、およびこれらの混合ポリオール等が挙げられる。
ポリエーテルポリオールとしては、具体的には、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、1,1,1−トリメチロールプロパン、1,2,5−ヘキサントリオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、4,4′−ジヒドロキシフェニルプロパン、4,4′−ジヒドロキシフェニルメタン、ペンタエリスリトール等の多価アルコールから選ばれる少なくとも1種に、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、スチレンオキサイド等から選ばれる少なくとも1種を付加させて得られるポリオール;ポリオキシテトラメチレンオキサイド;等が挙げられ、これらを1種単独で用いても2種以上を併用してもよい。
ポリエステルポリオールとしては、具体的には、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオールペンタンジオール、ヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、グリセリン、1,1,1−トリメチロールプロパンその他の低分子ポリオールの1種または2種以上と、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、セバシン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、ダイマー酸その他の低分子カルボン酸やオリゴマー酸の1種または2種以上との縮合重合体;プロピオンラクトン、バレロラクトンなどの開環重合体;等が挙げられ、これらを1種単独で用いても2種以上を併用してもよい。
その他のポリオールとしては、具体的には、例えば、ポリマーポリオール、ポリカーボネートポリオール;ポリブタジエンポリオール;水素添加されたポリブタジエンポリオール;アクリルポリオール;エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ポリエチレングリコールラウリルアミン(例えば、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)ラウリルアミン)、ポリプロピレングリコールラウリルアミン(例えば、N,N−ビス(2−メチル−2−ヒドロキシエチル)ラウリルアミン)、ポリエチレングリコールオクチルアミン(例えば、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)オクチルアミン)、ポリプロピレングリコールオクチルアミン(例えば、N,N−ビス(2−メチル−2−ヒドロキシエチル)オクチルアミン)、ポリエチレングリコールステアリルアミン(例えば、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)ステアリルアミン)、ポリプロピレングリコールステアリルアミン(例えば、N,N−ビス(2−メチル−2−ヒドロキシエチル)ステアリルアミン)などの低分子ポリオール;等が挙げられ、これらを1種単独で用いても2種以上を併用してもよい。
ポリイソシアネート化合物としては、2,4−トリレンジイソシアネート(2,4−TDI)、2,6−トリレンジイソシアネート(2,6−TDI)、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート(4,4′−MDI)、2,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート(2,4′−MDI)、1,4−フェニレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート(XDI)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)、トリジンジイソシアネート(TODI)、1,5−ナフタレンジイソシアネート(NDI)等の芳香族ポリイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート(TMHDI)、リジンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアナートメチル(NBDI)等の脂肪族ポリイソシアネート、トランスシクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、H6XDI(水添XDI)、H12MDI(水添MDI)、H6TDI(水添TDI)等の脂環式ポリイソシアネートなどのジイソシアネート化合物;ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネートなどのポリイソシアネート化合物;これらのイソシアネート化合物のカルボジイミド変性ポリイソシアネート;これらのイソシアネート化合物のイソシアヌレート変性ポリイソシアネート;これらのイソシアネート化合物と上記で例示したポリオール化合物とを反応させて得られるウレタンプレポリマー;等が挙げられ、これらを1種単独で用いても2種以上を併用してもよい。
ポリチオール化合物は、チオール基を2個以上有する化合物であれば、その分子量および骨格などは特に限定されず、その具体例としては、メタンジチオール、1,3−ブタンジチオール、1,4−ブタンジチオール、2,3−ブタンジチオール、1,2−ベンゼンジチオール、1,3−ベンゼンジチオール、1,4−ベンゼンジチオール、1,10−デカンジチオール、1,2−エタンジチオール、1,6−ヘキサンジチオール、1,9−ノナンジチオール、1,8−オクタンジチオール、1,5−ペンタンジチオール、1,2−プロパンジチオール、1,3−プロパジチオール、トルエン−3,4−ジチオール、3,6−ジクロロ−1,2−ベンゼンジチオール、1,5−ナフタレンジチオール、1,2−ベンゼンジメタンチオール、1,3−ベンゼンジメタンチオール、1,4−ベンゼンジメタンチオール、4,4’−チオビスベンゼンチオール、2,5−ジメルカプト−1,3,4−チアジアゾール、1,8−ジメルカプト−3,6−ジオキサオクタン、1,5−ジメルカプト−3−チアペンタン、1,3,5−トリアジン−2,4,6−トリチオール(トリメルカプト−トリアジン)、2−ジ−n−ブチルアミノ−4,6−ジメルカプト−s−トリアジン、トリメチロールプロパントリス(β−チオプロピオネート)、トリメチロールプロパントリス(チオグリコレート)、ポリチオール(チオコールまたはチオール変性高分子(樹脂、ゴム等))等が挙げられ、これらを1種単独で用いても2種以上を併用してもよい。
このような「共有結合を生成する化合物」と反応することで、アミド、エステル、ラクトン、ウレタン、エーテル、チオウレタンおよびチオエーテルからなる群より選択される少なくとも1つの結合を生起しうる官能基としては、環状酸無水物基、水酸基、アミノ基、カルボキシ基、イソシアネート基、チオール基等が好適に例示される。
共有結合性架橋部位を含有する他の側鎖は、このような官能基を有する側鎖であれば特に限定されない。
本発明の組成物に用いられる熱可塑性エラストマー(A)においては、この共有結合性架橋部位における架橋、すなわち、該官能基と上述した「共有結合を生成する化合物」との共有結合による架橋を1分子中に少なくとも1個有していることが好ましく、特に、ラクトン、ウレタン、エーテル、チオウレタンおよびチオエーテルからなる群より選択される少なくとも1つの結合により架橋が形成される場合は、2個以上有しているのが好ましく、2〜20個有しているのがより好ましく、2〜10個有しているのが更に好ましい。
本発明においては、この共有結合性架橋部位における架橋が、第三級アミノ基(−N=)を含有しているのが、得られる本発明の組成物の耐圧縮永久歪および機械的強度(破断伸び、破断強度)がより改善される理由から好ましい。これは、第三級アミノ基が、カルボニル含有基および含窒素複素環と水素結合(相互作用)することで、架橋密度をより向上させることによるものと考えられる。したがって、「共有結合を生成する化合物」としては、上記で例示したもののうち、ポリエチレングリコールラウリルアミン(例えば、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)ラウリルアミン)、ポリプロピレングリコールラウリルアミン(例えば、N,N−ビス(2−メチル−2−ヒドロキシエチル)ラウリルアミン)、ポリエチレングリコールオクチルアミン(例えば、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)オクチルアミン)、ポリプロピレングリコールオクチルアミン(例えば、N,N−ビス(2−メチル−2−ヒドロキシエチル)オクチルアミン)、ポリエチレングリコールステアリルアミン(例えば、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)ステアリルアミン)、ポリプロピレングリコールステアリルアミン(例えば、N,N−ビス(2−メチル−2−ヒドロキシエチル)ステアリルアミン)であるのが好ましい。
また、本発明においては、上記共有結合性架橋部位における架橋が、下記式(19)〜(21)のいずれかで表される構造を少なくとも1つ含有しているのが好ましく、式中のTが第三級アミノ基を含有しているのがより好ましい。
式中、K、L、QおよびRはそれぞれ独立に単結合;酸素原子、アミノ基NR′(R′は水素原子または炭素数1〜10のアルキル基である。)またはイオウ原子;あるいはこれらの原子または基を含んでもよい有機基であり、Tは酸素原子、イオウ原子または窒素原子を含んでいてもよく、分岐していてもよい炭素数1〜20の炭化水素基である。
ここで、置換基K、L、QおよびRはそれぞれ独立に、上記式(1)の置換基Bと基本的に同様である。
また、置換基Tとしては、具体的には、例えば、メチレン基、エチレン基、1,3−プロピレン基、1,4−ブチレン基、1,5−ペンチレン基、1,6−ヘキシレン基、1,7−ヘプチレン基、1,8−オクチレン基、1,9−ノニレン基、1,10−デシレン基、1,11−ウンデシレン基、1,12−ドデシレン基などのアルキレン基;N,N−ジエチルドデシルアミン−2,2′−ジイル、N,N−ジプロピルドデシルアミン−2,2′−ジイル、N,N−ジエチルオクチルアミン−2,2′−ジイル、N,N−ジプロピルオクチルアミン−2,2′−ジイル、N,N−ジエチルステアリルアミン−2,2′−ジイル、N,N−ジプロピルステアリルアミン−2,2′−ジイル、;ビニレン基;1,4−シクロへキシレン基等の2価の脂環式炭化水素基;1,4−フェニレン基、1,2−フェニレン基、1,3−フェニレン基、1,3−フェニレンビス(メチレン)基などの2価の芳香族炭化水素基;プロパン−1,2,3−トリイル、ブタン−1,3,4−トリイル、トリメチルアミン−1,1′,1′′−トリイル、トリエチルアミン−2,2′,2′′−トリイル等の3価の炭化水素基;下記式(27)および(28)で表される4価の炭化水素基;およびこれらを組み合わせて形成される置換基;等が挙げられる。
更に、本発明においては、上記共有結合性架橋部位における架橋が、上述した上記エラストマー性ポリマーの主鎖にα位またはβ位で結合する下記式(22)〜(24)のいずれかで表される構造を少なくとも1つ含有するのが好ましく、式中のTが第三級アミノ基を含有しているのがより好ましい。下記式(22)〜(24)のいずれかで表される構造としては、具体的には、下記式(29)〜(40)で表される化合物が好適に例示される。
ここで、置換基K、L、QおよびRはそれぞれ独立に、上記式(19)〜(21)の置換基K、L、QおよびRと基本的に同様であり、置換基Tは、上記式(19)の置換基Tと基本的に同様である。

(式中、lは、1以上の整数を表す。)

(式中、l、mおよびnは、それぞれ独立に1以上の整数を表す。)
本発明においては、上記共有結合性架橋部位における架橋が、環状酸無水物基と、水酸基あるいはアミノ基および/またはイミノ基との反応により形成されるのが好ましい。
また、本発明の組成物に用いられる熱可塑性エラストマー(A)は、そのガラス転移点が25℃以下であるのが好ましく、該熱可塑性エラストマーが2以上のガラス転移点を有する場合または2種以上の熱可塑性エラストマーを併用する場合はガラス転移点の少なくとも1つは25℃以下であるのが好ましい。
本発明の組成物は、このような熱可塑性エラストマーを1種以上含有する。2種以上含有する場合の混合比は、本発明の組成物が用いられる用途、組成物に要求される物性等に応じて、任意の比率とすることができる。
本発明の組成物に用いられる熱可塑性エラストマー(A)の製造方法は特に限定されず、通常の方法を選択することができ、具体的には、環状酸無水物基を側鎖に含有するエラストマー性ポリマーにイミノ基を導入しうる化合物を反応させる反応工程(以下、単に「反応工程A」という。)および/または環状酸無水物基を側鎖に含有するエラストマー性ポリマーに含窒素複素環を導入しうる化合物を反応させる反応工程(以下、単に「反応工程B」という。)を具備する製造方法であることが好ましい。
なお、上記反応工程Aおよび上記反応工程Bをいずれも具備する場合は、上記反応工程Bは、反応工程Aと同時に行う工程として具備するものであっても、反応工程Aの前工程もしくは後工程として具備するものであってもよいが、反応工程Aの後工程として具備していることが好ましい。
以下に、環状酸無水物基を側鎖に含有するエラストマー性ポリマー、イミノ基を導入しうる化合物および含窒素複素環を導入しうる化合物ならびに反応工程AおよびBについて詳述する。
(環状酸無水物基を側鎖に含有するエラストマー性ポリマー)
環状酸無水物基を側鎖に含有するエラストマー性ポリマーとは、主鎖を形成する原子に環状酸無水物基が化学的に安定な結合(共有結合)をしているエラストマー性ポリマーのことをいい、上記エラストマー性ポリマーと環状酸無水物基を導入しうる化合物とを反応させることにより得られるものである。
環状酸無水物基を導入しうる化合物としては、具体的には、例えば、無水コハク酸、無水マレイン酸、無水グルタル酸、無水フタル酸等の環状酸無水物が挙げられる。
本発明においては、環状酸無水物基を側鎖に含有するエラストマー性ポリマーは、通常行われる方法、例えば、上記エラストマー性ポリマーに、通常行われる条件、例えば、加熱下での攪拌等により環状酸無水物をグラフト重合させる方法で製造してもよく、また市販品を用いてもよい。
市販品としては、例えば、LIR−403(クラレ社製)、LIR−410A(クラレ社試作品)などの無水マレイン酸変性イソプレンゴム;LIR−410(クラレ社製)などの変性イソプレンゴム;クライナック110、221、231(ポリサー社製)などのカルボキシ変性ニトリルゴム;CPIB(日石化学社製)、HRPIB(日石化学社ラボ試作品)などのカルボキシ変性ポリブテン;ニュクレル(三井デュポンポリケミカル社製)、ユカロン(三菱化学社製)、タフマーM(例えば、MA8510(三井化学社製))などの無水マレイン酸変性エチレン−プロピレンゴム;タフマーM(例えば、MH7020(三井化学社製))などの無水マレイン酸変性エチレン−ブテンゴム;アドテックスシリーズ(無水マレイン酸変性EVA、無水マレイン酸変性EMA(日本ポリオレフィン社製))、HPRシリーズ(無水マレイン酸変性EEA、無水マレイン酸変性EVA(三井・ジュポンポリオレフィン社製))、ボンドファストシリーズ(無水マレイン酸変性EMA(住友化学社製))、デュミランシリーズ(無水マレイン酸変性EVOH(武田薬品工業社製))、ボンダイン(無水マレイン酸変性EEA(アトフィナ社製))、タフテック(無水マレイン酸変性SEBS、M1943(旭化成社製))、クレイトン(無水マレイン酸変性SEBS、FG1901X(クレイトンポリマー社製))、タフプレン(無水マレイン酸変性SBS、912(旭化成社製))、セプトン(無水マレイン酸変性SEPS(クラレ社製))、レクスパール(無水マレイン酸変性EEA、ET−182G、224M、234M(日本ポリオレフィン社製))、アウローレン(無水マレイン酸変性EEA、200S、250S(日本製紙ケミカル社製))などの無水マレイン酸変性ポリエチレン;アドマー(例えば、QB550、LF128(三井化学社製))などの無水マレイン酸変性ポリプロピレン;等が挙げられる。
(イミノ基を導入しうる化合物)
イミノ基を導入しうる化合物は、複素環等の環状化合物の一部を構成しないイミノ基と、その他の活性水素基(例えば、水酸基、チオール基、アミノ基等)とを分子内に有する化合物であれば特に限定されず、その具体例としては、N−メチルアミノエタノール、N−エチルアミノエタノール、N−n−プロピルアミノエタノール、N−n−ブチルアミノエタノール、N−n−ペンチルアミノエタノール、N−n−ヘキシルアミノエタノール、N−n−ヘプチルアミノエタノール、N−n−オクチルアミノエタノール、N−n−ノニルアミノエタノール、N−n−デシルアミノエタノール、N−n−ウンデシルアミノエタノール、N−n−ドデシルアミノエタノール、N−(2−エチルヘキシル)アミノエタノール、N−メチルアミノプロパノール、N−メチルアミノブタノールなどのアルキルアミノアルコール類;N−フェニルアミノエタノール、N−トルイルアミノエタノール、N−フェニルアミノプロパノール、N−フェニルアミノブタノールなどの芳香族アミノアルコール類;N−メチルアミノエタンチオール、N−エチルアミノエタンチオール、N−n−プロピルアミノエタンチオール、N−n−ブチルアミノエタンチオール、N−メチルアミノプロパンチオール、N−メチルアミノブタンチオールなどのアルキルアミノチオール類;N−フェニルアミノエタンチオール、N−トルイルアミノエタンチオール、N−フェニルアミノプロパンチオール、N−フェニルアミノブタンチオールなどの芳香族アミノチオール類;N−メチルエチレンジアミン、N−エチルエチレンジアミン、N−n−プロピルエチレンジアミン、N−メチルプロパンジアミン、N−エチルプロパンジアミン、N−メチルブタンジアミン、N,N′−ジメチルエチレンジアミン、N,N′−ジエチルエチレンジアミンなどのアルキルジアミン類;N−フェニルエチレンジアミン、N−フェニルプロパンジアミン、N−フェニルブタンジアミン、N,N′−ジフェニルエチレンジアミンなどの芳香族ジアミン類;等が挙げられる。
これらのうち、N−n−ブチルアミノエタノール、N−n−オクチルアミノエタノール、N−n−ドデシルアミノエタノールであることが好ましい。
(含窒素複素環を導入しうる化合物)
含窒素複素環を導入しうる化合物としては、上記で例示した含窒素複素環そのものであってもよく、無水マレイン酸等の環状酸無水物基と反応する置換基(例えば、水酸基、チオール基、アミノ基等)を有する含窒素複素環であってもよい。
(反応工程A)
上記反応工程Aは、イミノ基を導入しうる化合物と、環状酸無水物基を側鎖に含有するエラストマー性ポリマーとを混合し、該化合物と該環状酸無水物基とが化学結合しうる温度(例えば、60〜250℃)で反応(環状酸無水物基を開環)させる工程である。この反応により、得られる熱可塑性エラストマーの側鎖に上記式(2)または(3)で表される構造を含有することになる。
また、イミノ基を導入しうる化合物は、上記エラストマー性ポリマーの側鎖に含有する環状酸無水物基の一部または全量と反応させればよい。一部とは、環状酸無水物基100モル%に対して1モル%以上が好ましく、10モル%以上であるのがより好ましく、30モル%以上であるのが特に好ましい。この範囲であると、高物性(例えば、破断特性)が十分に発現し、非空気式タイヤにしたときに耐圧縮永久歪がより良好になる。
(反応工程B)
上記反応工程Bは、含窒素複素環を導入しうる化合物と、環状酸無水物基を側鎖に含有するエラストマー性ポリマーとを混合し、該化合物と該環状酸無水物基とが化学結合しうる温度(例えば、60〜250℃)で反応(環状酸無水物基を開環)させる工程である。この反応により、得られる熱可塑性エラストマーの側鎖に上記式(5)または(6)で表される構造を含有することになる。
また、含窒素複素環を導入しうる化合物は、上記エラストマー性ポリマーの側鎖に含有する環状酸無水物基の一部または全量と反応させればよい。一部とは、環状酸無水物基100モル%に対して1モル%以上が好ましく、50モル%以上であるのがより好ましく、80モル%以上であるのが特に好ましい。この範囲であると、含窒素複素環を導入した効果が発現し、架橋時の引張強度等の機械的強度がより向上する。
また、上記イミノ基を導入しうる化合物および上記含窒素複素環を導入しうる化合物を共に用いた場合は、上記反応工程Aおよび上記反応工程Bを共に具備することになる。この場合においては、イミノ基を導入しうる化合物および含窒素複素環を導入しうる化合物は、上記エラストマー性ポリマーの側鎖に含有する環状酸無水物基の一部または全量と反応させればよい。環状酸無水物基に対するそれぞれの化合物の反応割合は特に限定されないが、合計して、環状酸無水物基100モル%に対して1モル%以上が好ましく、50モル%以上であるのがより好ましく、80モル%以上であるのが特に好ましい。この範囲であると、非空気式タイヤにしたときに耐摩耗性および耐圧縮永久歪がより良好になる。
なお、環状酸無水物基に対するそれぞれの化合物の反応割合の比(イミノ基を導入しうる化合物:含窒素複素環を導入しうる化合物)は、1:99〜99:1であるのが好ましく、10:90〜99:1であるのがより好ましく、20:80〜90:10であるのが特に好ましい。
このような製造方法は、例えば、環状酸無水物基を側鎖に含有するエラストマー性ポリマーと、イミノ基を導入しうる化合物および/または含窒素複素環を導入しうる化合物とを、60〜250℃下で、ロール、ニーダー、加圧ニーダー、バンバリーミキサー、単軸押出し機、二軸押出し機、万能攪拌機等を用いて混合する方法であってもよい。
また、このような製造方法においては、熱可塑性エラストマーの側鎖の各基(構造)、すなわち、未反応の環状酸無水物基、上記式(2)、(3)、(5)、(6)等で表される構造は、NMR、IRスペクトル等の通常用いられる分析手段により確認することができる。
<ポリオール化合物(B)>
本発明の組成物に用いられるポリオール化合物(B)は、融点が280℃以下で、水酸基を2個以上有し、水酸基価が500以上である化合物である。
本発明において、融点は、示差走査熱量測定(DSC−Differential Scanning Calorimetry)により測定した融点である。昇温速度は10℃/minにするのが好ましい。
また、水酸基価は、試料1g中の水酸基をアセチル化するために要する水酸化カリウムのmg数を表し、JIS K0070:1992に定められた方法(電位差滴定法)に準じて測定した値をいう。
上記ポリオール化合物(B)としては、具体的には、例えば、
カテキン(融点:175〜177℃、水酸基価:967)、クロロゲン酸(融点:208℃、水酸基価:792)、2−(4′−ヒドロキシ−3′−メトキシフェニル)−3,5,7−トリヒドロキシ−4H−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾピラン(融点:225〜227℃、水酸基価:738)、レスベラトロール(融点:267℃、水酸基価:713)、3,4,5−トリヒドロキシ安息香酸(融点:250℃、水酸基価:982)などのポリフェノール;
エチレン−ビニルアルコール共重合体(エチレン量:38mol%、融点:171℃、水酸基価:980)、エチレン−ビニルアルコール共重合体(エチレン量:44mol%、融点:164℃、水酸基価:906)、ポリビニルアルコール(融点:150〜230℃、水酸基価:1380)などのビニルアルコール;
等が挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、上記ポリオール化合物(B)は、ゴムの水素結合架橋構造の中に侵入して相互作用させる観点から、融点が270℃以下であることが好ましい。
本発明に置いては、上記ポリオール化合物(B)の含有量は、上記熱可塑性エラストマー(A)100質量部に対して0.1〜20質量部であり、1〜15質量部であるのが好ましい。
<可塑剤>
本発明の組成物は、一般的な樹脂組成物およびゴム組成物に用いられる公知の可塑剤を用いることができる。
可塑剤としては、具体的には、例えば、パラフィンオイル、プロセスオイル、アロマオイルなどのオイル;液状ポリイソプレン(LIR)、液状ポリブタジエン(LBR)、液状エチレン−プロピレンゴム(LEPM)などの液状ゴム;テトラヒドロフタル酸、アゼライン酸、安息香酸、フタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、アジピン酸、セバシン酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸、クエン酸およびこれらの誘導体;ジオクチルフタレート(DOP)、ジブチルフタレート(DBP);ポリブテン;アジピン酸ジオクチル、コハク酸イソデシル;ジエチレングリコールジベンゾエート、ペンタエリスリトールエステル;オレイン酸ブチル、アセチルリシノール酸メチル;リン酸トリクレジル、リン酸トリオクチル;アジピン酸プロピレングリコールポリエステル、アジピン酸ブチレングリコールポリエステル;等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
これらのうち、オイル、ポリブテンを用いるのがオイルブリード性、加工性の観点から好ましい。
本発明の組成物においては、上記可塑剤を含有する場合の含有量は、上記熱可塑性エラストマー(A)100質量部に対して、1〜500質量部であるのが好ましく、5〜300質量部であるのがより好ましく、10〜200質量部であるのが更に好ましい。可塑剤の含有量がこの範囲であると、得られる本発明の組成物の柔軟性および加工性が向上する。
<スチレン系熱可塑性エラストマー>
本発明の組成物は、混合溶融時の粘度が良好となり、非空気式タイヤにしたときに耐摩耗性および耐圧縮永久歪がより良好となる理由から、スチレン系熱可塑性エラストマーを含有するのが好ましい。
上記スチレン系熱可塑性エラストマーは、特に限定されないが、芳香族ビニル化合物および共役ジエンからブロック共重合体として得られる公知のスチレン系熱可塑性エラストマーであって、末端に架橋点に相当する芳香族ビニルによるブロック重合部を有し、重量平均分子量が10万以上のものであるのが好ましい。
上記芳香族ビニル化合物としては、具体的には、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−プロピルスチレン等が挙げられ、これらを1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
また、上記共役ジエンとしては、具体的には、例えば、ブタジエン、イソプレンおよびこれらの混合物等が挙げられる。
本発明においては、上記スチレン系熱可塑性エラストマーの製造方法は特に限定されないが、例えば、上記芳香族ビニル化合物を重合させて得られる重合体(ブロック(A))と、上記共役ジエンを重合させて得られる重合体(ブロック(B))との共重合(ブロック共重合)により得る方法が好適に例示される。
ここで、上記ブロック(A)の数平均分子量は、3000〜50000の範囲であるのが好ましい。分子量がこの範囲であると、得られるスチレン系熱可塑性エラストマーの機械的強度が良好となり、該スチレン系熱可塑性エラストマーを用いた本発明の組成物を得る際の耐圧縮永久歪が良好となる。
また、上記ブロック(B)の数平均分子量は、10000〜200000の範囲であるのが好ましい。分子量がこの範囲であると、得られるスチレン系熱可塑性エラストマーを用いた本発明の組成物を得る際の混合溶融時の粘度が良好となり、得られる本発明の組成物の混合溶融時の粘度が良好となる。
更に、ブロック共重合体として得られるスチレン系熱可塑性エラストマーは、1個以上のブロック(A)と1個以上のブロック(B)を有するものであり、そのブロック形態は、A−(B−A)nまたは(A−B)mで示すことができる。このうち、A−B−Aの形態であるのが流動性や機械的物性が良好になる理由から好ましく、A−BとA−B−Aとを併用する形態であってもよい。
また、本発明においては、上記スチレン系熱可塑性エラストマーは、スチレン含有率が10〜60質量%であるのが好ましく、30〜50質量%であるのがより好ましい。スチレン含有率がこの範囲であると、非空気式タイヤにしたときに耐摩耗性および耐圧縮永久歪がより良好となる。
このようなスチレン系熱可塑性エラストマーとしては、具体的には、例えば、スチレン−イソプレンブロック共重合体水添物(SEPS:スチレンエチレンプロピレンスチレンブロック共重合体)、スチレンエチレンエチレンプロピレンスチレンブロック共重合体(以下、「SEEPS」という。)、スチレンエチレンブチレンスチレンブロック共重合体(以下、「SEBS」という。)等が挙げられる。
本発明においては、このようなスチレン系熱可塑性エラストマーとして、セプトン2006(SEPS、クラレ社製)、セプトン4055(SEEPS、クラレ社製)等の市販品を用いることができる。
本発明の組成物においては、上記スチレン系熱可塑性エラストマーの含有量は、上記熱可塑性エラストマー(A)100質量部に対して、1〜500質量部であるのが好ましく、30〜200質量部であるのがより好ましく、50〜150質量部であるのが更に好ましい。スチレン系熱可塑性エラストマーの含有量がこの範囲であると、非空気式タイヤにしたときに耐摩耗性および耐圧縮永久歪がより良好となる。
<添加剤>
本発明の組成物は、必要に応じて、本発明の目的を損わない範囲で、上記熱可塑性エラストマー(A)以外のポリマー、補強剤(充填剤)、アミノ基を導入してなる充填剤(以下、単に「アミノ基導入充填剤」という。)、該アミノ基導入充填剤以外のアミノ基含有化合物、金属元素を含む化合物(以下、単に「金属塩」という。)、無水マレイン酸変性ポリマー、老化防止剤、酸化防止剤、顔料(染料)、紫外線吸収剤、難燃剤、界面活性剤(レベリング剤を含む)、分散剤、脱水剤、防錆剤、接着付与剤、帯電防止剤、フィラーなどの各種添加剤等を含有することができる。
上記添加剤等は、一般に用いられるものを使用することができ、以下に具体的に、その一部を例示するが、これら例示したものに限られない。
上記熱可塑性エラストマー(A)以外のポリマーとしては、上記した理由と同様にガラス転移温度が25℃以下のポリマーが好ましい。具体的には、例えば、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ブタジエンゴム(BR)、1,2−ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、ブチルゴム(IIR)、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)、エチレン−プロピレンゴム(EPM)、エチレン−アクリルゴム(AEM)、エチレン−ブテンゴム(EBM)等が挙げられ、特にIIR、EPM、EBMの不飽和結合を有さないポリマーまたは不飽和結合の少ないポリマー(例えば、EPDM)が好ましい。また、水素結合可能な部位を有するポリマーも好ましく、例えば、ポリエステル、ポリラクトン、ポリアミド等が挙げらる。
また、本発明の組成物において、上記熱可塑性エラストマー(A)以外のポリマーは、1種または2種以上を含有させてもよく、該ポリマーの含有量は、上記熱可塑性エラストマー(A)100質量部に対して、0.1〜100質量部であることが好ましく、1〜50質量部であることがより好ましい。
上記補強剤としては、カーボンブラックおよび/またはシリカを含有していることが好ましい。該カーボンブラックの種類は、用途に応じて適宜選択される。一般に、カーボンブラックは粒子径に基づいて、ハードカーボンとソフトカーボンとに分類される。ソフトカーボンはゴムに対する補強性が低く、ハードカーボンはゴムに対する補強性が強い。
カーボンブラックの含有量(カーボンブラック単独で用いる場合)は、上記熱可塑性エラストマー(A)00質量部に対して、1〜200質量部であり、10〜100質量部であることが好ましく、20〜80質量部であることがより好ましい。
シリカは、特に限定されず、具体的には、例えば、ヒュームドシリカ、焼成シリカ、沈降シリカ、粉砕シリカ、溶融シリカ、けいそう土等が挙げられ、その含有量(シリカ単独で用いる場合)は上記熱可塑性エラストマー(A)100質量部に対して、1〜200質量部であり、10〜100質量部であることが好ましく、20〜80質量部であることがより好ましい。これらのうち、沈降シリカが好ましい。
補強剤としてシリカを用いる場合には、シランカップリング剤を併用できる。シランカップリング剤としては、ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド(Si69)、ビス(トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド(Si75)、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン等が挙げられる。また、後述するアミノシラン化合物も用いることができる。
カーボンブラックおよびシリカを併用する場合の含有量(カーボンブラックおよびシリカの合計量)は、上記熱可塑性エラストマー(A)100質量部に対して、1〜200質量部であり、10〜100質量部であることが好ましく、20〜80質量部であることがより好ましい。
カーボンブラックおよびシリカ以外の補強剤としては、具体的には、例えば、酸化鉄、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化バリウム、酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛、ろう石クレー、カオリンクレー、焼成クレー等が挙げられる。これらの補強剤の含有量は、上記熱可塑性エラストマー(A)100質量部に対して、10〜100質量部であることが好ましく、20〜80質量部であることがより好ましい。
上記アミノ基導入充填剤の基体となる充填剤(以下、単に「基体となる充填剤」という場合がある。)としては、例えば、ヒュームドシリカ、焼成シリカ、沈降シリカ、粉砕シリカ、溶融シリカ、けいそう土などのシリカ類;カーボンブラック、酸化鉄、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化バリウム、酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛、ろう石クレー、カオリンクレー、焼成クレー等が挙げられ、アミノ基の導入のしやすさ、導入割合(導入率)の調整等が容易である観点から、シリカ、カーボンブラック、炭酸カルシウムであることが好ましく、シリカであることがより好ましい。
上記基体となる充填剤に導入されるアミノ基(以下、単に「アミノ基」という場合がある。)は、特に限定されず、その具体例としては、脂肪族アミノ基、芳香族アミノ基、複素環を構成するアミノ基、これらアミノ基の複数の混合アミノ基等が挙げられる。
ここで、本発明において、脂肪族アミン化合物に有するアミノ基を脂肪族アミノ基、芳香族アミン化合物に有する芳香族基に結合したアミノ基を芳香族アミノ基、複素環アミン化合物に有するアミノ基を複素環アミノ基という。
これらのうち、上記熱可塑性エラストマー(A)との相互作用を適度に形成し、該熱可塑性エラストマー中に効果的に分散可能であるという観点から、複素環アミノ基、複素環アミノ基を含む混合アミノ基または脂肪族アミノ基であることが好ましく、複素環アミノ基または脂肪族アミノ基であることが好ましい。
上記アミノ基の級数は、特に限定されず、1級(−NH2)、2級(イミノ基、>NH)、3級(>N−)または4級(>N+<)のいずれであってもよい。
上記アミノ基が1級であると、上記熱可塑性エラストマー(A)との相互作用が強くなる傾向があり、組成物を調製する際の条件等によってはゲル化する場合がある。一方、上記アミノ基が3級であると、上記熱可塑性エラストマー(A)との相互作用が弱くなる傾向があり、組成物としたときの耐圧縮永久歪等の改善効果が小さい場合がある。
このような観点から、上記アミノ基の級数は、1級または2級であることが好ましく、2級であることがより好ましい。
すなわち、上記アミノ基としては、複素環アミノ基、複素環アミノ基を含む混合アミノ基または1級もしくは2級の脂肪族アミノ基であることが好ましく、複素環アミノ基または1級もしくは2級の脂肪族アミノ基であることが特に好ましい。
上記アミノ基は、上記基体となる充填剤の表面に少なくとも1つ有すればよいが、組成物としたときの耐圧縮永久歪等の改善効果に優れる観点から、複数有することが好ましい。
上記アミノ基を複数有する場合は、複数のアミノ基のうち少なくとも1つは複素環アミノ基であることが好ましく、更に1級または2級のアミノ基(脂肪族アミノ基、芳香族アミノ基、複素環アミノ基)を有することがより好ましい。
また、上記アミノ基は、組成物に要求される物性に応じてアミノ基の種類および級数を任意に調整できる。
上記アミノ基導入充填剤は、上記基体となる充填剤に、上記アミノ基を導入して得られる。
上記アミノ基を導入する方法は、特に限定されず、その具体例としては、一般的に各種充填剤、補強剤等に用いられる表面処理法(例えば、表面改質法、表面被覆法等)が挙げられる。好ましい方法としては、上記基体となる充填剤と反応可能な官能基およびアミノ基を有する化合物を該充填剤に反応させる方法(表面改質法)、アミノ基を有するポリマーで上記基体となる充填剤の表面をコーティングする方法(表面被覆法)、または、充填剤の合成過程においてアミノ基を有する化合物等を反応させる方法等が挙げられる。
上記アミノ基導入充填剤は、1種単独で用いても2種以上を併用してもよい。2種以上を併用する場合の混合比は、本発明の組成物が用いられる用途、本発明の組成物に要求される物性等に応じて任意の比率とすることができる。
上記アミノ基導入充填剤の含有量は、上記熱可塑性エラストマー(A)100質量部に対して、1〜200質量部であることが好ましく、10質量部以上であることがより好ましく、30質量部以上であることが特に好ましい。
上記アミノ基導入充填剤以外のアミノ基含有化合物について説明する。
上記アミノ基含有化合物中のアミノ基は、上記アミノ基導入充填剤において説明したものと基本的に同様であり、また、該アミノ基の含有数は1個以上であれば特に限定されず、2個以上であることが上記熱可塑性エラストマー(A)と2以上の架橋結合を形成することができ、物性の改善効果に優れるため好ましい。
上記アミノ基含有化合物中のアミノ基の級数は特に制限されず、上記アミノ基導入充填剤におけるアミノ基と同様、1級(−NH2)、2級(イミノ基、>NH)、3級(>N−)または4級(>N+<)のいずれであってもよく、本発明の組成物に要求されるリサイクル性、耐圧縮永久歪、機械的強度および硬度等の物性に応じて任意に選択できる。2級アミノ基を選択すると機械的強度に優れる傾向があり、3級アミノ基を選択するとリサイクル性に優れる傾向がある。特に、2級アミノ基を2つ有すると、得られる本発明の組成物のリサイクル性と耐圧縮永久歪に優れ、かつ両物性のバランスにも優れるため好ましい。
また、上記アミノ基含有化合物が、2個以上のアミノ基を含有する場合においては、該アミノ基含有化合物中における1級アミノ基数が2個以下となるようにすることが好ましく、1個以下とすることがより好ましい。1級アミノ基を3個以上有すると、該アミノ基および上記熱可塑性エラストマー(A)中の官能基(特に、カルボニル含有基であるカルボキシ基)によって形成される(架橋)結合が強固になり、優れたリサイクル性を損なう場合がある。
つまり、上記熱可塑性エラストマー(A)中の官能基と上記アミノ基含有化合物中のアミノ基との結合力等を勘案してアミノ基の級数、数およびアミノ基含有化合物の構造を適宜調整、選択することができる。
このようなアミノ基含有化合物としては、具体的には、N,N′−ジメチルエチレンジアミン、N,N′−ジエチルエチレンジアミン、N,N′−ジイソプロピルエチレンジアミン、N,N′−ジメチル−1,3−プロパンジアミン、N,N′−ジエチル−1,3−プロパンジアミン、N,N′−ジイソプロピル−1,3−プロパンジアミン、N,N′−ジメチル−1,6−ヘキサンジアミン、N,N′−ジエチル−1,6−ヘキサンジアミン、N,N′,N′′−トリメチルビス(ヘキサメチレン)トリアミンなどの2級の脂肪族ジアミン;テトラメチル−1,6−ヘキサンジアミンなどの3級の脂肪族ジアミン;アミノトリアゾール、アミノピリジンなどの芳香族1級アミンと複素環状アミンとを含むポリアミン;ドデシルアミンなどの直鎖アルキルモノアミン;ジピリジルなどの3級複素環状ジアミン;等が、耐圧縮永久歪、機械的強度等の改善効果が高い理由から好適に例示される。
これらのうち、2級の脂肪族ジアミン、芳香族1級アミンと複素環状アミンを含むポリアミンまたは3級複素環状ジアミンがより好ましい。
これらの例示以外にも、上記アミノ基含有化合物としては、アミノ基を有する高分子化合物を用いることができる。
アミノ基を有する高分子化合物は、特に限定されず、その具体例としては、ポリアミド、ポリウレタン、ユリア樹脂、メラミン樹脂、ポリビニルアミン、ポリアリルアミン、ポリアクリルアミド、ポリメタクリルアミド、ポリアミノスチレン、アミノ基含有ポリシロキサン等のポリマー、または、各種ポリマーをアミノ基を持つ化合物で変性したポリマー等が挙げられる。
これらのポリマーの平均分子量、分子量分布、粘度等の物性は、特に限定されず、本発明の組成物が用いられる用途、本発明の組成物に要求される物性等に応じて任意の物性とすることができる。
また、アミノ基を有する高分子化合物は、アミノ基を有する縮合性または重合性の化合物(モノマー)を重合(重付加、重縮合)させたポリマーであることが好ましく、加水分解性置換基とアミノ基とを有するシリル化合物の単独縮合体または該シリル化合物とアミノ基を有さないシリル化合物との共縮合体であるアミノ基を有するポリシロキサンであることが、入手が容易で製造しやすく、分子量の調整、アミノ基の導入率の調整等が容易であるためより好ましい。
加水分解性置換基とアミノ基とを有するシリル化合物は、特に限定されず、例えば、アミノシラン化合物が挙げられ、具体的には、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、4−アミノ−3,3−ジメチルブチルトリメトキシシラン(以上、日本ユニカー社製)などの脂肪族1級アミノ基を有するアミノシラン化合物;N,N−ビス[(3−トリメトキシシリル)プロピル]アミン、N,N−ビス[(3−トリエトキシシリル)プロピル]アミン、N,N−ビス[(3−トリプロポキシシリル)プロピル]アミン(以上、日本ユニカー社製)、3−(n−ブチルアミノ)プロピルトリメトキシシラン(Dynasilane1189(デグサヒュルス社製))、N−エチル−アミノイソブチルトリメトキシシラン(Silquest A−Link 15 silane、OSiスペシャリティーズ社製)などの脂肪族2級アミノ基を有するアミノシラン化合物;N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン(日本ユニカー社製)などの脂肪族1級および2級アミノ基を有するアミノシラン化合物;N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン(日本ユニカー社製)などの芳香族2級アミノ基を有するアミノシラン化合物;イミダゾールトリメトキシシラン(ジャパンエナジー社製)、アミノトリアゾールとエポキシシラン化合物またはイソシアネートシラン化合物等とを触媒の存在下または非存在下、室温以上の温度で反応させて得られるトリアゾールシランなどの複素環アミノ基を有するアミノシラン化合物;等が挙げられる。
これらのうち、耐圧縮永久歪等の物性の改善効果が高い観点から、上記した、脂肪族1級アミノ基を有するアミノシラン化合物、脂肪族2級アミノ基を有するアミノシラン化合物および脂肪族1級および2級アミノ基を有するアミノシラン化合物のアミノアルキルシラン化合物であることが好ましい。
アミノ基を有さないシリル化合物は、加水分解性置換基とアミノ基とを有するシリル化合物と異なる化合物であってアミノ基を含まない化合物であれば、特に限定されず、その具体例としては、アルコキシシラン化合物、ハロゲン化シラン化合物等が挙げられる。これらのうち、入手が容易で取り扱いやすく、得られる共縮合体の物性に優れる観点から、アルコキシシラン化合物が好ましい。
アルコキシシラン化合物としては、具体的には、例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラブトキシシラン、テトライソプロポキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリブトキシシラン、メチルトリイソプロポキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン等が挙げられる。
ハロゲン化シラン化合物としては、具体的には、例えば、テトラクロロシラン、ビニルトリフルオロシラン等が挙げられる。
これらのうち、安価で取扱い等が安全である観点から、テトラエトキシシラン、テトラメトキシシランが好ましい。
加水分解性置換基とアミノ基とを有するシリル化合物およびアミノ基を有さないシリル化合物は、1種単独で用いても2種以上を併用してもよい。
このようなアミノ基を有する高分子化合物は、1種単独で用いても2種以上を併用してもよい。2種以上を併用する場合の混合比は、本発明の組成物が用いられる用途、本発明の組成物に要求される物性等に応じて任意の比率とすることができる。
また、アミノ基を有する高分子化合物の含有量は、上記アミノ基含有化合物と同様、本上記熱可塑性エラストマー(A)の側鎖に対する該化合物中の窒素原子数(当量)で規定することもできるが、該高分子化合物の構造、分子量等により該熱可塑性エラストマーとの相互作用を有効に形成できないアミノ基が存在する場合がある。
そのため、アミノ基を有する高分子化合物の含有量は、上記熱可塑性エラストマー(A)100質量部に対して、1〜200質量部であることが好ましく、5質量部以上であることがより好ましく、10質量部以上であることが特に好ましい。
上記金属塩は、金属元素を少なくとも1つ含む化合物であれば特に限定されず、Li、Na、K、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、GaおよびAlからなる群から選択される1種以上の金属元素を含む化合物であることが好ましい。
上記金属塩としては、具体的には、例えば、これらの1種以上の金属元素を含むギ酸塩、酢酸塩、ステアリン酸塩等の炭素数1〜20の飽和脂肪酸塩、(メタ)アクリル酸塩等の不飽和脂肪酸塩、金属アルコキシド(炭素数1〜12のアルコールとの反応物)、硝酸塩、炭酸塩、炭酸水素塩、塩化物、酸化物、水酸化物、ジケトンとの錯体等が挙げられる。
ここで、「ジケトンとの錯体」とは、例えば、1,3−ジケトン(例えば、アセチルアセトン)等が金属原子に配位した錯体をいう。
これらのうち、得られる本発明の組成物の耐圧縮永久歪がより改善される観点から、金属元素としてはTi、Al、Znが好ましく、金属塩としてはこれらの酢酸塩、ステアリン酸塩等の炭素数1〜20の飽和脂肪酸塩、金属アルコキシド(炭素数1〜12のアルコールとの反応物)、酸化物、水酸化物、ジケトンとの錯体が好ましく、ステアリン酸塩等の炭素数1〜20の飽和脂肪酸塩、金属アルコキシド(炭素数1〜12のアルコールとの反応物)、ジケトンとの錯体が特に好ましい。
上記金属塩は、1種単独で用いても2種以上を併用してもよい。2種以上を併用する場合の混合比は、本発明の組成物が用いられる用途、本発明の組成物に要求される物性等に応じて任意の比率とすることができる。
上記金属塩の含有量は、上記熱可塑性エラストマー(A)に含有するカルボニル基に対して、0.05〜3.0当量であることが好ましく、0.1〜2.0当量であることがより好ましく、0.2〜1.0当量であることが特に好ましい。上記金属塩の含有量がこの範囲であると、得られる本発明の組成物の耐圧縮永久歪、機械的強度および硬度等の物性が改善されるため好ましい。
また、上記金属塩は、その金属のとりうるすべての水酸化物、金属アルコキシド、または、カルボン酸塩等を用いることができる。例えば、水酸化物を例にとると、金属が鉄の場合は、Fe(OH)2、Fe(OH)3をそれぞれ単独で用いても、混合して用いてもよい。
更に、上記金属塩は、上述したように、Li、Na、K、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、GaおよびAlからなる群から選択される1種以上の金属元素を含む化合物であることが好ましいが、本発明の効果を損なわない範囲でこれら以外の金属元素を含有してもよい。これら以外の金属元素の含有率は、特に限定されないが、例えば、上記金属塩中の全金属元素に対して、1〜50モル%であることが好ましい。
上記無水マレイン酸変性ポリマーは、上記エラストマー性ポリマーを無水マレイン酸で変性して得られるポリマーのことであり、該無水マレイン酸変性ポリマーの側鎖は、無水マレイン酸残基および含窒素複素環以外の官能基を有していてもよいが、無水マレイン酸残基のみを有していることが好ましい。
上記無水マレイン酸残基は、上記エラストマー性ポリマーの側鎖または末端に導入(変性)され、該エラストマー性ポリマーの主鎖に導入されることはない。また、上記無水マレイン酸残基は、環状酸無水物基であり、環状酸無水物基(部分)が開環することもない。
したがって、上記無水マレイン酸変性熱可塑性ポリマーとしては、例えば、下記式(41)のように、無水マレイン酸のエチレン性不飽和結合部分がエラストマー性ポリマーと反応して得られる、側鎖に環状酸無水物基を有し含窒素複素環を有しない熱可塑性のエラストマーが挙げられ、その具体例としては、上記した環状酸無水物基を側鎖に含有するエラストマー性ポリマーで例示したものが挙げられる。

(式中、Xはエチレン残基またはプロピレン残基であり、l、mおよびnはそれぞれ独立に0.1〜80の数を表す。)
無水マレイン酸変性量は、優れたリサイクル性を損なわず、耐圧縮永久歪を改善できる観点から、上記エラストマー性ポリマーの主鎖部分100モル%に対して、好ましくは0.1〜50モル%であり、より好ましくは0.3〜30モル%であり、特に好ましくは0.5〜10モル%である。
上記無水マレイン酸変性ポリマーは、1種単独で用いても2種以上を併用してもよい。2種以上を併用する場合の混合比は、本発明の組成物が用いられる用途、本発明の組成物に要求される物性等に応じて任意の比率とすることができる。
上記無水マレイン酸変性ポリマーの含有量は、上記熱可塑性エラストマー(A)100質量部に対して、1〜100質量部であることが好ましく、5〜50質量部であることがより好ましい。上記無水マレイン酸変性ポリマーの含有量がこの範囲であると、得られる本発明の組成物の加工性および機械的強度が改善されるため好ましい。
なお、本発明の熱可塑性エラストマーの製造時、具体的には、上記反応工程AまたはBにおいて、未反応物として環状酸無水物基を側鎖に含有するエラストマー性ポリマーが残存する場合は、残存するカルボニル含有基変性エラストマーを除去せずに、そのまま本発明の組成物に含有させることもできる。
老化防止剤としては、具体的には、例えば、ヒンダードフェノール系、脂肪族および芳香族のヒンダードアミン系等の化合物が挙げられる。
酸化防止剤としては、具体的には、例えば、ブチルヒドロキシトルエン(BHT)、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)等が挙げられる。
顔料としては、具体的には、例えば、二酸化チタン、酸化亜鉛、群青、ベンガラ、リトポン、鉛、カドミウム、鉄、コバルト、アルミニウム、塩酸塩、硫酸塩等の無機顔料、アゾ顔料、銅フタロシアニン顔料等の有機顔料等が挙げられる。
紫外線吸収剤としては、具体的には、例えば、2−ヒドロキシベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、サリチル酸エステル系等が挙げられる。
難燃剤としては、具体的には、例えば、TCP等のリン系、塩素化パラフィン、パークロルペンタシクロデカン等のハロゲン系、酸化アンチモン等のアンチモン系、水酸化アルミニウム等が挙げられる。
界面活性剤(レベリング剤)としては、具体的には、例えば、ポリブチルアクリレート、ポリジメチルシロキサン、変性シリコーン化合物、フッ素系界面活性剤等が挙げられる。
脱水剤としては、具体的には、例えば、ビニルシラン等が挙げられる。
防錆剤としては、具体的には、例えば、ジンクホスフェート、タンニン酸誘導体、リン酸エステル、塩基性スルホン酸塩、各種防錆顔料等が挙げられる。
接着付与剤としては、具体的には、例えば、公知のシランカップリング剤、アルコキシシリル基を有するシラン化合物、チタンカップリング剤、ジルコニウムカップリング剤等が挙げられる。より具体的には、トリメトキシビニルシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。
帯電防止剤としては、一般的に、第4級アンモニウム塩、あるいはポリグリコールやエチレンオキサイド誘導体等の親水性化合物が挙げられる。
上記で含有量を特筆した添加剤以外の各種添加剤の含有量は、上記熱可塑性エラストマー(A)100質量部に対して、0.1〜10質量部であることが好ましく、1〜5質量部であることがより好ましい。
上記熱可塑性エラストマー(A)は自己架橋できるものもあるが、本発明の目的を損わない範囲で加硫剤、加硫助剤、加硫促進剤、加硫遅延剤等を併用することもできる。
加硫剤としては、イオウ系、有機過酸化物系、金属酸化物系、フェノール樹脂、キノンジオキシム等の加硫剤が挙げられる。
イオウ系加硫剤としては、具体的には、例えば、粉末イオウ、沈降性イオウ、高分散性イオウ、表面処理イオウ、不溶性イオウ、ジモルフォリンジサルファイド、アルキルフェノールジサルファイド等が挙げられる。
有機過酸化物系の加硫剤としては、具体的には、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルヒドロパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジ(パーオキシルベンゾエート)等が挙げられる。
その他として、酸化マグネシウム、リサージ(酸化鉛)、p−キノンジオキシム、テトラクロロ−p−ベンゾキノン、p−ジベンゾイルキノンジオキシム、ポリ−p−ジニトロソベンゼン、メチレンジアニリン等が挙げられる。
加硫助剤としては、具体的には、例えば、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、アミン類;アセチル酸、プロピオン酸、ブタン酸、ステアリン酸、アクリル酸、マレイン酸などの脂肪酸;アセチル酸亜鉛、プロピオン酸亜鉛、ブタン酸亜鉛、ステアリン酸亜鉛、アクリル酸亜鉛、マレイン酸亜鉛などの脂肪酸亜鉛;等が挙げられる。
加硫促進剤としては、具体的には、例えば、テトラメチルチウラムジスルフィド(TMTD)、テトラエチルチウラムジスルフィド(TETD)等のチウラム系;ヘキサメチレンテトラミンなどのアルデヒド・アンモニア系;ジフェニルグアニジン等のグアニジン系;2−メルカプトベンゾチアゾール、ジベンゾチアジルジサルファイド(DM)などのチアゾール系;N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、N−t−ブチル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミドなどのスルフェンアミド系;等が挙げられる。更にアルキルフェノール樹脂やそのハロゲン化物等を用いることもできる。
加硫遅延剤としては、具体的には、例えば、無水フタル酸、安息香酸、サリチル酸、アセチルサリチル酸などの有機酸;N−ニトロソージフェニルアミン、N−ニトロソーフェニル−β−ナフチルアミン、N−ニトロソ−トリメチル−ジヒドロキノリンの重合体などのニトロソ化合物;トリクロルメラニンなどのハロゲン化物;2−メルカプトベンツイミダゾール;N−(シクロヘキシルチオ)フタルイミド(サントガードPVI);等が挙げられる。
これら加硫剤等の含有量は、上記熱可塑性エラストマー(A)100質量部に対して、0.1〜20質量部であることが好ましく、1〜10質量部であることがより好ましい。
本発明の組成物を(加硫剤により)永久架橋させる場合の硬化条件は、配合する各種成分等に応じて適宜選択することができ、特に制限されない。例えば、130〜200℃の温度で、5〜60分で硬化させる硬化条件が好ましい。
本発明の組成物は、約80〜200℃に加熱することにより三次元の架橋結合(架橋構造)が解離して軟化し、流動性が付与される。分子間または分子内で形成されている側鎖同士の相互作用が弱まるためであると考えられる。
軟化し、流動性が付与された本発明の組成物を約80℃以下に放置にすると、解離した三次元の架橋結合(架橋構造)が再び結合して硬化する。この繰り返しにより、本発明の組成物はリサイクル性が発現する。
本発明の組成物の製造方法は特に限定されず、例えば、上記熱可塑性エラストマー(A)と上記スチレン系熱可塑性エラストマーと上記可塑剤と必要に応じて含有してもよい各種添加剤等とを、ロール、ニーダー、加圧ニーダー、バンバリーミキサー、単軸押出し機、二軸押出し機、万能かくはん機等を用いて混合することにより製造する方法等が挙げられる。
[非空気式タイヤ]
本発明の非空気式タイヤは、タイヤ本体部および上記タイヤ本体部に一部または全部を囲まれたタイヤベース部を有する非空気式タイヤであり、上記タイヤ本体部および上記タイヤベース部の少なくとも一部が、本発明の組成物で構成される非空気式タイヤである。
図1は、本発明の非空気式タイヤの実施形態の一例をタイヤ子午線方向に切断したときの模式的な斜視図である。
図1において、非空気式タイヤ1は、環状のタイヤベース部3とその外周側に貼り付けたタイヤ本体部(トレッド部)2とから構成される。
タイヤベース部3の側面には、溝部4がタイヤ一周にわたり形成され、ホイールのリムに勘合するようになっている。図示の例では、タイヤベース部3は中実の環状体であるが、中空状にし衝撃吸収機能を高くしてもよい。また、タイヤベース部3とタイヤ本体部(トレッド部)2との間に中間層を設けてもよい。
本発明の非空気式タイヤは、タイヤベース部及びタイヤ本体部(トレッド部)の少なくとも一方の材料が本発明の熱可逆架橋エラストマー組成物から構成される。
また、タイヤベース部とタイヤ本体部(トレッド部)との間に中間層を配置するときは、この中間層を本発明の熱可逆架橋エラストマー組成物により構成することもできる。
次に、実施例を示し、本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<実施例1〜3、比較例1〜4>
まず、200℃に設定したニーダーに、無水マレイン酸変性エチレン−プロピレン共重合体(アドマーQE060、三井化学社製、以下「マレイン化EPM」と略す。)100.0gを投入して3分間素練りした後、4H−3−アミノ−1,2,4−トリアゾール(ATA、大塚化学社製)を1g投入して更に10分間混練することで熱可塑性エラストマー1を調製した。IR分析を行うことにより、トリアゾール環の導入された熱可塑性エラストマーであることを確認した。
次いで、可塑剤としてパラフィンオイル(ダイアナプロセスオイルPW90、重量平均分子量540、出光興産社製)を100g添加し、また、老化防止剤としてオクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート(AO−50、ADEKA製)を0.1g添加した。
次いで、実施例1〜3および比較例2〜4については、カテキン(融点:175〜177℃、水酸基価:967)、エチレン−ビニルアルコール共重合体(エチレン量:38mol%、融点:171℃、水酸基価:944)、クロロゲン酸(融点:208℃、水酸基価:792)、ナイロン11(融点:187℃、水酸基価:0)、ポリ乳酸(融点:170〜171、水酸基価:0)、および、ジヒドロキシエチルビスフェノールA(商品名:AE−2、水酸基価:358、明成化学工業社製)のいずれか1種を下記第1表に示す質量部添加して、均一になるまで10分間混練することで、各熱可塑性エラストマー組成物を調製した。
<実施例4、比較例5〜6>
まず、200℃に設定したニーダーに、マレイン化EPM(アドマーQE060、三井化学社製)100.0gを投入して3分間素練りした後、4H−3−アミノ−1,2,4−トリアゾール(ATA、大塚化学社製)を1g投入して更に10分間混練することで熱可塑性エラストマー1を調製した。IR分析を行うことにより、トリアゾール環の導入された熱可塑性エラストマーであることを確認した。
次いで、可塑剤としてパラフィンオイル(ダイアナプロセスオイルPW90、重量平均分子量540、出光興産社製)を100g添加し、また、スチレン系エラストマーとしてSEEPS(セプトン4077、クラレ社製)を50g添加した。
次いで、実施例4および比較例6については、エチレン−ビニルアルコール共重合体(エチレン量:38mol%、融点:171℃、水酸基価:944)、および、ナイロン11(融点:187℃、水酸基価:0)のいずれか1種を下記第2表に示す質量部添加して、均一になるまで10分間混練することで、各熱可塑性エラストマー組成物を調製した。
得られた各熱可塑性エラストマー組成物の圧縮永久歪、キャピラリー粘度、硬度、破断強度および耐摩耗指数を以下に示す方法により測定し、評価した。これらの結果を下記第1表および第2表に示す。
<圧縮永久歪み>
得られた各熱可塑性エラストマー組成物を200℃で10分間熱プレスして厚さ2mmのシートを作製後、シートを7枚重ね合わせて200℃で20分間熱プレスし、円筒状のサンプル(直径29×厚さ12.5mm)を作製した。
この円筒状サンプルを、専用治具で23%圧縮し、70℃で22時間または168時間放置した後の圧縮永久歪みをJIS K6262:2013に準じて測定した。
<キャピラリー粘度>
得られた各熱可塑性エラストマー組成物の230℃、せん断速度243(s-1)下でのキャピラリー粘度をJIS K7199:1999に準じて測定した。キャピラリー粘度の値が500Pa・s以下であれば、高温での流動性に優れる。
<硬度>
得られた各熱可塑性エラストマー組成物を200℃で10分間熱プレス成形した後、厚さ2cm×縦15cm×横15cmの平板サンプルを作製した。得られた平板サンプルを3枚重ね、200℃で20分間熱プレスし、JIS K6253−3:2012に準じて、室温下でA硬度を測定した。
<破断強度>
得られた各熱可塑性エラストマー組成物を180℃で10分間熱プレスし、2mm厚のシートを作製した。
このシートから3号ダンベル状の試験片を打ち抜き、引張速度500mm/分での引張試験をJIS K6251:2010に準じて行い、破断強度(TB)[MPa]を室温にて測定した。
<耐摩耗指数>
得られた各熱可塑性エラストマー組成物を180℃で10分間熱プレスし、ゴム層の厚さ方向における外表面部分から取り出した厚さ2mm、径25mmの円盤形状の試験片円盤を作製した。
作製した試験片円盤について、JIS K6264−1:2005の「ピコ摩耗試験」に準拠して、摩耗量を測定した。なお、下記第1表においては、比較例1の摩耗量を基準値100とした指数表示であり、下記第2表においては、比較例5の摩耗量を基準値100とした指数表示である。
同様の評価を、サンシャインウェザーメーター(スガ試験機(株)製、光源:サンシャインカーボンアーク)を使用して、温度を63℃および照射・降雨サイクル:120分照射/18分降雨に設定して7日間(168時間)促進暴露にかけた後の試験体でも行った。
上記第1表および第2表から明らかなように、融点が280℃以下で、水酸基を2個以上有し、水酸基価が500以上であるポリオール化合物(B)を配合した実施例1〜3の熱可塑性エラストマー組成物は、サンシャインウェザー後の耐摩耗指数が比較例1(基準)よりも格段に高く、また、長時間放置した後に圧縮永久歪にもほとんど変化が見られず、非空気式タイヤにしたときに低発熱性および耐摩耗性がより良好となることが分かった。また、水酸基を有する化合物を加えた場合でも、水酸基価が500未満である比較例4では、比較例1と比べると、液状物のため可塑剤的に機能し柔らかくなるものの、圧縮永久歪みは大きく改善することから初期の水素結合由来の架橋構造自体は強固になることが分かるが、長時間放置した後の耐摩耗性については却って悪くなることが分かった。
更に、同様のことが、スチレン系エラストマーを配合した実施例4と比較例5および6との対比からも分かった。
1 非空気式タイヤ
2 タイヤ本体部(トレッド部)
3 タイヤベース部
4 溝

Claims (9)

  1. イミノ基および/または含窒素複素環とカルボニル含有基とを含有する側鎖を有する熱可塑性エラストマー(A)と、
    融点が280℃以下で、水酸基を2個以上有し、水酸基価が500以上であるポリオール化合物(B)とを含有し、
    前記ポリオール化合物(B)の含有量が、前記熱可塑性エラストマー(A)100質量部に対して0.1〜20質量部である、非空気式タイヤ用熱可塑性エラストマー組成物。
  2. 前記熱可塑性エラストマー(A)の側鎖が、下記式(1)で表される構造を含有する、請求項1に記載の非空気式タイヤ用熱可塑性エラストマー組成物。
    (式中、Aは炭素数1〜30のアルキル基、炭素数7〜20のアラルキル基または炭素数6〜20のアリール基であり、Bは単結合;酸素原子、アミノ基NR′(R′は水素原子または炭素数1〜10のアルキル基である。)またはイオウ原子;あるいはこれらの原子または基を含んでもよい有機基である。)
  3. 前記熱可塑性エラストマー(A)の側鎖が、下記式(4)で表される構造を含有する、請求項1または2に記載の非空気式タイヤ用熱可塑性エラストマー組成物。
    (式中、Eは含窒素複素環であり、Bは単結合;酸素原子、アミノ基NR′(R′は水素原子または炭素数1〜10のアルキル基である。)またはイオウ原子;あるいはこれらの原子または基を含んでもよい有機基である。)
  4. 前記熱可塑性エラストマー(A)が、共有結合性架橋部位を含有する他の側鎖を有し、前記共有結合性架橋部位において、アミド、エステル、ラクトン、ウレタン、エーテル、チオウレタンおよびチオエーテルからなる群より選択される少なくとも1つの結合により架橋することができる、請求項1〜3のいずれかに記載の非空気式タイヤ用熱可塑性エラストマー組成物。
  5. 前記熱可塑性エラストマー(A)が、共有結合性架橋部位を含有する他の側鎖を有し、該共有結合性架橋部位における架橋が、アミド、エステル、ラクトン、ウレタン、エーテル、チオウレタンおよびチオエーテルからなる群より選択される少なくとも1つの結合により形成されてなる、請求項1〜3のいずれかに記載の非空気式タイヤ用熱可塑性エラストマー組成物。
  6. 前記熱可塑性エラストマー(A)の主鎖を構成するエラストマー性ポリマーが、ポリオレフィン系ポリマーである、請求項1〜5のいずれかに記載の非空気式タイヤ用熱可塑性エラストマー組成物。
  7. 更に、可塑剤を含有し、
    前記可塑剤の含有量が、前記熱可塑性エラストマー(A)100質量部に対して1〜500質量部である、請求項1〜6のいずれかに記載の非空気式タイヤ用熱可塑性エラストマー組成物。
  8. 更に、スチレン系エラストマーを含有し、
    前記スチレン系エラストマーの含有量が、前記熱可塑性エラストマー(A)100質量部に対して1〜500質量部である、請求項1〜7のいずれかに記載の非空気式タイヤ用熱可塑性エラストマー組成物。
  9. タイヤ本体部および前記タイヤ本体部に一部または全部を囲まれたタイヤベース部を有する非空気式タイヤであって、
    前記タイヤ本体部および前記タイヤベース部の少なくとも一部が、請求項1〜8のいずれかに記載の非空気式タイヤ用熱可塑性エラストマー組成物で構成される、非空気式タイヤ。
JP2014123559A 2014-06-16 2014-06-16 非空気式タイヤ用熱可塑性エラストマー組成物および非空気式タイヤ Pending JP2016003265A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014123559A JP2016003265A (ja) 2014-06-16 2014-06-16 非空気式タイヤ用熱可塑性エラストマー組成物および非空気式タイヤ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014123559A JP2016003265A (ja) 2014-06-16 2014-06-16 非空気式タイヤ用熱可塑性エラストマー組成物および非空気式タイヤ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2016003265A true JP2016003265A (ja) 2016-01-12

Family

ID=55222805

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014123559A Pending JP2016003265A (ja) 2014-06-16 2014-06-16 非空気式タイヤ用熱可塑性エラストマー組成物および非空気式タイヤ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2016003265A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108482016A (zh) * 2018-04-09 2018-09-04 晋江兴迅新材料科技有限公司 一种湿式止滑佳实心轮胎及其成型工艺
WO2019093747A1 (ko) * 2017-11-08 2019-05-16 금호타이어 주식회사 비공기압 타이어 스포크용 조성물
EP3919290A1 (en) * 2020-06-05 2021-12-08 Sumitomo Rubber Industries, Ltd. Tire and thermoplastic elastomer composite
JP2022074211A (ja) * 2020-11-04 2022-05-18 株式会社クラレ エチレン-ビニルアルコール共重合体樹脂組成物
WO2022176502A1 (ja) * 2021-02-16 2022-08-25 住友ゴム工業株式会社 タイヤ
JP2023039503A (ja) * 2021-09-09 2023-03-22 株式会社 ガラステクノシナジー 樹脂用添加剤、樹脂組成物および樹脂表面成分コントロール方法
US12503627B2 (en) 2022-12-13 2025-12-23 Nan Ya Plastics Corporation Polyolefin bonding adhesive film

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2019093747A1 (ko) * 2017-11-08 2019-05-16 금호타이어 주식회사 비공기압 타이어 스포크용 조성물
US11590801B2 (en) 2017-11-08 2023-02-28 Kumho Tire Co., Inc. Composition for non-pneumatic tire spoke
CN108482016A (zh) * 2018-04-09 2018-09-04 晋江兴迅新材料科技有限公司 一种湿式止滑佳实心轮胎及其成型工艺
EP3919290A1 (en) * 2020-06-05 2021-12-08 Sumitomo Rubber Industries, Ltd. Tire and thermoplastic elastomer composite
JP2022074211A (ja) * 2020-11-04 2022-05-18 株式会社クラレ エチレン-ビニルアルコール共重合体樹脂組成物
JP7555790B2 (ja) 2020-11-04 2024-09-25 株式会社クラレ エチレン-ビニルアルコール共重合体樹脂組成物
WO2022176502A1 (ja) * 2021-02-16 2022-08-25 住友ゴム工業株式会社 タイヤ
JP2022124771A (ja) * 2021-02-16 2022-08-26 住友ゴム工業株式会社 タイヤ
JP7188473B2 (ja) 2021-02-16 2022-12-13 住友ゴム工業株式会社 タイヤ
JP2023039503A (ja) * 2021-09-09 2023-03-22 株式会社 ガラステクノシナジー 樹脂用添加剤、樹脂組成物および樹脂表面成分コントロール方法
JP7754410B2 (ja) 2021-09-09 2025-10-15 株式会社 ガラステクノシナジー 樹脂用添加剤、樹脂組成物および樹脂表面成分コントロール方法
US12503627B2 (en) 2022-12-13 2025-12-23 Nan Ya Plastics Corporation Polyolefin bonding adhesive film

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4011057B2 (ja) 熱可塑性エラストマー
JP5918878B1 (ja) 熱可塑性エラストマー組成物及びその製造方法
JP6991065B2 (ja) 熱可塑性エラストマー組成物及びその製造方法
JP2016003265A (ja) 非空気式タイヤ用熱可塑性エラストマー組成物および非空気式タイヤ
US20080103287A1 (en) Thermoplastic elastomer and thermoplastic elastomer composition
US20060189755A1 (en) Thermoplastic elastomer composition
JP2017057393A (ja) 熱可塑性エラストマー組成物、その製造方法及び積層体
JP6949830B2 (ja) 熱可塑性エラストマー組成物及びその製造方法、並びに、エラストマー成形体
JP2017057322A (ja) 熱可塑性エラストマー組成物及びその製造方法
JP2017057323A (ja) 熱可塑性エラストマー組成物及びその製造方法
JPWO2005044869A1 (ja) 熱可塑性エラストマーおよび熱可塑性エラストマー組成物
JP4073452B2 (ja) 熱可塑性エラストマー組成物
WO2017199805A1 (ja) 熱可塑性エラストマー組成物及びその製造方法
JP4040669B2 (ja) 発泡体用組成物および発泡体
US20190119471A1 (en) Thermoplastic elastomer composition and method for producing the same
JP3998690B2 (ja) 熱可塑性エラストマー組成物
JP6453803B2 (ja) 熱可塑性エラストマー組成物及びその製造方法
JP2006232983A (ja) 熱可塑性エラストマーの製造方法
JP2008088194A (ja) 熱可塑性エラストマー組成物
JP2007326896A (ja) エネルギー変換熱可塑性エラストマー組成物
US20060213605A1 (en) Method for adhesive-bonding vulcanized rubber compositions by the use of thermoplastic elastomer compositions
JP2007167973A (ja) 熱可塑性エラストマーを用いた吸着パッド
JP7320005B2 (ja) 熱可塑性エラストマー組成物、及び熱可塑性エラストマー組成物の製造方法
JP2006241231A (ja) 熱可塑性エラストマー組成物