JP2016002374A - 画像処理装置及び画像処理装置の作動方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】処理の負荷を低減し、かつ、色ずれを低減することができる画像処理装置を提供する。
【解決手段】画像処理装置は、第1の照明光で照明された被写体を撮像した第1のフレーム画像を取得し、第1のフレーム画像を取得後に、第1の照明光で照明された被写体を撮像した第2のフレーム画像を取得する撮像素子12と、第1のフレーム画像と第2のフレーム画像とに基づいて、第1のフレーム画像に対する第2のフレーム画像の動き量を検出する移動ベクトル検出部34と、検出した動き量に基づいて、第1のフレーム画像と第2のフレーム画像との間に、第2の照明光で照明された被写体を撮像して得られる第3のフレーム画像の動き量を推定する演算部35と、推定された第3のフレーム画像の動き量に基づいて、第3のフレーム画像を第2のフレーム画像に同時化する際の同時化位置を補正する補正部37と、を備える。
【選択図】図2
【解決手段】画像処理装置は、第1の照明光で照明された被写体を撮像した第1のフレーム画像を取得し、第1のフレーム画像を取得後に、第1の照明光で照明された被写体を撮像した第2のフレーム画像を取得する撮像素子12と、第1のフレーム画像と第2のフレーム画像とに基づいて、第1のフレーム画像に対する第2のフレーム画像の動き量を検出する移動ベクトル検出部34と、検出した動き量に基づいて、第1のフレーム画像と第2のフレーム画像との間に、第2の照明光で照明された被写体を撮像して得られる第3のフレーム画像の動き量を推定する演算部35と、推定された第3のフレーム画像の動き量に基づいて、第3のフレーム画像を第2のフレーム画像に同時化する際の同時化位置を補正する補正部37と、を備える。
【選択図】図2
Description
本発明は、画像処理装置及び画像処理装置の作動方法に関し、特に、面順次方式における色ずれを低減することができる画像処理装置及び画像処理装置の作動方法に関するものである。
従来、被検体の内部の被写体を撮像する内視鏡、及び、内視鏡により撮像された被写体の観察画像を生成するプロセッサ等を具備する内視鏡システムが、医療分野及び工業分野等において広く用いられている。
このような内視鏡システムとして、例えば赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)の照明光を順次に被写体に照射し、各色毎の被写体の像をCCD等の撮像素子において時系列に撮像し、カラー画像をモニタ画面上に表示する面順次方式の内視鏡システムが知られている。
この面順次方式の内視鏡システムでは、面順次方式でCCDを駆動する場合、R、G及びBの各色の画像信号が時系列に取り込まれることから、被写体側、及び、撮像素子側のいずれか一方、あるいは、両方が動いた場合、各色の画像信号を重ね合わせた後のカラー画像に色ずれが発生してしまう。
そのため、例えば、特許文献1には、面順次方式の画像信号の各色の重心座標を算出し、順次入力されてくる最新のある一色の面順次方式の画像信号の重心座標と、以前に自ら保持していた他の異なる色の各色画像信号の重心座標から、各色毎の移動量を算出する画像信号処理装置が開示されている。
そして、この画像信号処理装置は、各色画像信号毎の移動量(移動ベクトル)を考慮し、同時化された画像信号を出力することで、色ずれが少ないR、G及びB同時化画像信号を出力する。
しかしながら、特許文献1に開示されている画像信号処理装置は、R、G及びBの各色画像信号毎に重心座標の算出、及び、移動量の算出を行い、同時化を行っているため、処理の負担が増大するという問題があった。
そこで、本発明は、処理の負荷を低減し、かつ、色ずれを低減することができる画像処理装置及び画像処理装置の作動方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様の画像処理装置は、被写体をフレーム単位で撮像する撮像部と、前記被写体に向けて第1の照明光、及び、前記第1の照明光と波長の異なる第2の照明光を前記フレーム単位で時系列に順次出射する光源部と、を具備する画像処理装置であって、前記第1の照明光で照明された被写体を撮像した第1のフレーム画像を取得し、前記第1のフレーム画像を取得後に、前記第1の照明光で照明された被写体を撮像した第2のフレーム画像を取得する画像取得部と、前記第1のフレーム画像と前記第2のフレーム画像とに基づいて、前記第1のフレーム画像に対する前記第2のフレーム画像の動き量を検出する動き量検出部と、前記動き量検出部で検出した動き量に基づいて、前記第1のフレーム画像と前記第2のフレーム画像との間に、前記第2の照明光で照明された被写体を撮像して得られる第3のフレーム画像の動き量を推定する第1の動き量推定部と、前記第1の動き量推定部で推定された前記第3のフレーム画像の動き量に基づいて、前記第3のフレーム画像を前記第2のフレーム画像に同時化する際の同時化位置を補正するための第1の補正量を算出し、前記第3のフレーム画像の同時化位置を補正する第1の同時化位置補正部と、を備える。
また、本発明の一態様の画像処理装置の作動方法は、被写体をフレーム単位で撮像する撮像部と、前記被写体に向けて第1の照明光、及び、前記第1の照明光と波長の異なる第2の照明光を前記フレーム単位で時系列に順次出射する光源部と、を具備する画像処理装置の作動方法であって、前記第1の照明光で照明された被写体を撮像して第1のフレーム画像を取得する第1フレーム取得ステップと、前記第1のフレーム取得ステップの後に、前記第1の照明光で照明された被写体を撮像して第2のフレーム画像を取得する第2フレーム取得ステップと、前記第1のフレーム画像と前記第2のフレーム画像とに基づいて、前記第1のフレーム画像に対する前記第2のフレーム画像の動き量を検出する動き量検出ステップと、前記動き量検出ステップで検出した動き量に基づいて、前記第1のフレーム画像と前記第2のフレーム画像との間に、前記第2の照明光で照明された被写体を撮像して得られる第3のフレーム画像の動き量を推定する第1の動き量推定ステップと、前記第1の動き量推定ステップで推定された前記第3のフレーム画像の動き量に基づいて、前記第3のフレーム画像を前記第2のフレーム画像に同時化する際の同時化位置を補正するための第1の補正量を算出し、前記第3のフレーム画像の同時化位置を補正する第1の同時化位置補正ステップと、を備える。
本発明の画像処理装置及び画像処理装置の作動方法によれば、処理の負荷を低減し、かつ、色ずれを低減することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
まず、図1を用いて一実施形態の画像処理装置を有する内視鏡システムの構成について説明する。図1は、一実施形態に係る画像処理装置を有する内視鏡システムの構成を示す図である。
図1に示すように、内視鏡システム1は、内視鏡2と、プロセッサ3と、モニタ4とを備えて構成されている。内視鏡2は、被検体内に挿入される細長な挿入部10を有し、図示しないコネクタを介してプロセッサ3に着脱自在に構成されている。本実施形態の画像処理装置は、内視鏡2及びプロセッサ3により構成される。
挿入部10の先端には、対物レンズ11と、この対物レンズ11の結像位置に配置された、例えばCCD等の撮像素子12と、挿入部10の先端まで照明光を伝達するライトガイド13とが設けられている。ライトガイド13の入射端には、後述するプロセッサ3の光源部14からの照明光が入射される。
プロセッサ3は、光源部14と、画像処理部15とが一体となったプロセッサである。光源部14は、光源ランプ16と、回転フィルタ17とを有して構成されている。また、画像処理部15は、タイミング信号発生回路21と、撮像素子駆動回路22と、プリプロセス回路23と、A/D変換器24と、画像処理回路25と、D/A変換器26とを有して構成されている。
回転フィルタ17は、赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)の色透過フィルタを有し、図示しないモータによって所定の周波数で回転駆動する。光源ランプ16は白色光を出射し、この光源ランプ16から出射された白色光は、光路中に配置された回転フィルタ17を透過して、順次、R、G、Bの各波長の照明光にされた後、ライトガイド13に入射端に入射される。R、G、Bの各照明光は、ライトガイド13により導光され、ライトガイド13の出射端から被写体に出射される。このように、光源部14は、それぞれが波長の異なる第1の照明光、第2の照明光、及び、第3の照明光を、フレーム単位で順次出射するものである。
タイミング信号発生回路21は、撮像素子駆動回路22及びプリプロセス回路23において適切な信号処理が行われるようにタイミング信号を出力する。撮像素子駆動回路22は、タイミング信号発生回路21からのタイミング信号に応じて、撮像素子12を駆動するための駆動信号を発生し、撮像素子12に供給する。
被写体からの戻り光は、対物レンズ11により撮像素子12の撮像面に結像され、撮像素子12により撮像される。撮像素子12は、R、G、Bの各照明光で照明された被写体をフレーム単位で撮像し、撮像した撮像信号をプリプロセス回路23に出力する。このように、撮像素子12は、R、G、Bの各照明光で照明された被写体を撮像した各フレーム画像を取得する画像取得部を構成する。
プリプロセス回路23は、撮像素子12からの撮像信号に、信号増幅及び波形整形等の所定の処理を施し、所定の処理を施した撮像信号をA/D変換器24に出力する。A/D変換器24は、プリプロセス回路23からの撮像信号をアナログ信号からデジタル信号に変換し、デジタル信号に変換した撮像信号を画像処理回路25に出力する。
画像処理回路25は、面順次方式で入力される各色の撮像信号を同時化し、D/A変換器26に出力する。なお、画像処理回路25の詳細な構成、及び、同時化処理の内容については、後述する図2及び図3を用いて説明する。
D/A変換器26は、画像処理回路25からの撮像信号をデジタル信号からアナログ信号に変換し、アナログ信号に変換した撮像信号をモニタ4に出力する。これにより、モニタ4の表示画面上に被検体の画像が表示される。
図2は、画像処理回路25の詳細な構成を示す図であり、図3は、画像処理回路25による同時化処理の例を説明するための図である。
図2に示すように、画像処理回路25は、振分部30と、レジスタ31と、メモリ32と、選択部33と、移動ベクトル検出部34と、演算部35と、演算部36と、補正部37と、補正部38と、同時化部39とを有して構成されている。
メモリ32は、それぞれが1フレーム分の撮像信号(フレーム画像)を格納することができる、4つの領域32a、32b、32c及び32dにより構成されている。すなわち、メモリ32には、最新のフレーム画像、1フレーム前のフレーム画像、2フレーム前のフレーム画像、及び、3フレーム前のフレーム画像の4つのフレーム画像が格納される。
振分部30は、A/D変換器24から面順次方式で入力される撮像信号をフレーム毎にメモリ32の4つの領域32a〜32dに振り分ける。具体的には、振分部30は、順次入力されるフレーム画像を、例えば領域32a、32b、32c、32dの順に振り分け、さらにフレーム画像が入力されると、入力されたフレーム画像を一番古いフレーム画像が格納されている領域32aに振り分ける。また、振分部30は、最新のフレーム画像が格納されている領域、すなわち、領域32a〜32dのいずれかを示すデータをレジスタ31に格納する。
例えば、図3(a)に示すように、円形物体が図3に向かって左から右に移動する場合、図3(b)に示すように、赤色のフレーム画像R0、緑色のフレーム画像G0、青色のフレーム画像B0、赤色のフレーム画像R1の順に撮像素子12で撮像され、振分部30に入力される。そして、領域32aに3フレーム前のフレーム画像R0が格納され、領域32bに2フレーム前のフレーム画像G0が格納され、領域32cに1フレーム前のフレーム画像B0が格納され、領域32dに最新のフレーム画像R1が格納される。この場合、レジスタ31には、領域32dに最新のフレーム画像R1が格納されていることを示すデータが格納される。
選択部33には、メモリ32の領域32a〜32dから4つのフレーム画像が入力されるとともに、レジスタ31から最新のフレーム画像R1が格納されている領域(領域32a〜32dのいずれか)を示すデータ(index信号)が入力される。選択部33は、レジスタ31からのindex信号に基づいて、4つのフレーム画像の出力先を選択する。このindex信号は、最新のフレーム画像R1が格納されている領域32a〜32dのいずれかを示す信号であり、選択部33は、index信号に基づいて、1フレーム前から3フレーム前のフレーム画像が格納されている領域を判定し、各フレーム画像R0、G0、B0の出力先を選択する。
例えば、選択部33は、最新のフレーム画像R1が領域32dに格納されていることを示すindex信号が入力された場合、領域32cに1フレーム前のフレーム画像B0が格納され、領域32bに2フレーム前のフレーム画像G0が格納され、領域32aに3フレーム前のフレーム画像R0が格納されていると判定する。
選択部33は、index信号に基づいて、最新のフレーム画像R1と、フレーム画像R1と同色の3フレーム前のフレーム画像R0とを移動ベクトル検出部34に出力し、1フレーム前のフレーム画像B0を補正部37に出力し、2フレーム前のフレーム画像G0を補正部38に出力する。
移動ベクトル検出部34は、図3(c)に示すように、選択部33から入力された最新のフレーム画像R1と、フレーム画像R1と同色の3フレーム前のフレーム画像R0との移動ベクトルV1(動き量)を検出する。このように、移動ベクトル検出部34は、同色の照明光で照明された第1のフレーム画像と第2のフレーム画像とに基づいて、第1のフレーム画像に対する第2のフレーム画像の動き量を検出する動き量検出部を構成する。
ここでは、移動ベクトル検出部34は、オプティカルフローで用いられる勾配法を使用して移動ベクトルV1を検出してもよいし、注目画素を含むN×N(Nは整数)の窓間の差分の評価値を使用して移動ベクトルV1を検出してもよい。また、移動ベクトル検出部34は、フレーム画像R1とフレーム画像R0との全画素に対して移動ベクトルV1を検出してもよいし、画素を間引きして、所定の画素のみに対して移動ベクトルV1を検出してもよい。移動ベクトル検出部34により検出された移動ベクトルV1は、演算部35及び演算部36に入力される。
演算部35は、移動ベクトル検出部34で検出された移動ベクトルV1を1/3倍した移動ベクトルV2を演算し、補正部37に出力する。補正部37は、図3(d)に示すように、1フレーム前のフレーム画像B0を1/3倍した移動ベクトルV2で補正することで、最新のフレーム画像R1と略同等の位置のフレーム画像B0’を得て、同時化部39に出力する。
また、演算部36は、移動ベクトル検出部34で検出された移動ベクトルを2/3倍した移動ベクトルV3を演算し、補正部38に出力する。補正部38は、図3(e)に示すように、2フレーム前のフレーム画像G0を2/3倍した移動ベクトルV3で補正することで、最新のフレーム画像R1と略同等の位置のフレーム画像G0’を得て、同時化部39に出力する。
本実施形態では、演算部35及び演算部36のいずれか一方が第2の照明光で照明された被写体を撮像して得られる第3のフレーム画像の動き量を推定する第1の動き量推定部を構成し、他方が第3の照明光で照明された被写体を撮像して得られる第4のフレーム画像の動き量を推定する第2の動き量推定部を構成する。
また、補正部37及び補正部38のいずれか一方が第3のフレーム画像を第2のフレーム画像に同時化する際の同時化位置を補正するための第1の補正量を算出し、第3のフレーム画像の同時化位置を補正する第1の同時化位置補正部を構成し、他方が第4のフレーム画像を第2のフレーム画像に同時化する際の同時化位置を補正するための第2の補正量を算出し、第4のフレーム画像の同時化位置を補正する第2の同時化位置補正部を構成する。
同時化部39は、図3(f)に示すように、最新のフレーム画像R1と、補正部37で補正されたフレーム画像B0’と、補正部38で補正されたフレーム画像G0’とを同時化し、D/A変換器26に出力する。物体が移動している場合、フレーム画像G0、B0、R1を同時化すると色ずれが発生するが、本実施形態の手法を用いることで、最新のフレーム画像R1と、補正されたフレーム画像G0’、B0’が同時化されるため、色ずれが軽減された同時化画像を得ることができる。
なお、物体が非線形に移動する場合、本実施形態の手法を用いると、色ずれが大きくなってしまう場合がある。すなわち、物体の移動の仕方によっては、フレーム画像G0’、B0’、R1を同時化するよりも、フレーム画像G0、B0、R1をそのまま同時化した方が色ずれが少なくなる場合がある。
そのため、同時化部39には、図2に示すように、最新のフレーム画像R1、1フレーム前のフレーム画像B0、及び、2フレーム前のフレーム画像G0が入力される。そして、同時化部39は、最新のフレーム画像R1及び1フレーム前のフレーム画像B0の同時化結果と、最新のフレーム画像R1及び補正部37で補正された1フレーム前のフレーム画像B0’の同時化結果とを比較し、色ずれ量の少ない同時化結果を採用する。
同様に、同時化部39は、最新のフレーム画像R1及び2フレーム前のフレーム画像G0の同時化結果と、最新のフレーム画像R1及び補正部38で補正された2フレーム前のフレーム画像G0’の同時化結果とを比較し、色ずれ量の少ない同時化結果を採用する。
例えば、フレーム画像R1、G0、G0’に対してエッジ検出処理を施し、フレーム画像R1のエッジ画像及びフレーム画像G0のエッジ画像間での差分の絶対値の総和を、フレーム画像G0の色ずれ評価値E1とし、フレーム画像R1のエッジ画像及びフレーム画像G0’のエッジ画像間での差分の絶対値の総和を、フレーム画像G0’の色ずれ評価値E1’とする。同時化部39は、色ずれ評価値E1と色ずれ評価値E1’と比較し、色ずれ評価値E1’が色ずれ評価値E1よりも小さい値の場合、フレーム画像G0’を選択して同時化を行い、色ずれ評価値E1’が色ずれ評価値E1よりも大きい値の場合、フレーム画像G0を選択して同時化を行う。
同様に、フレーム画像R1のエッジ画像及びフレーム画像B0のエッジ画像間での差分の絶対値の総和を、フレーム画像B0の色ずれ評価値E2とし、フレーム画像R1のエッジ画像及びフレーム画像B0’のエッジ画像間での差分の絶対値の総和を、フレーム画像B0’の色ずれ評価値E2’とする。同時化部39は、色ずれ評価値E2と色ずれ評価値E2’と比較し、色ずれ評価値E2’が色ずれ評価値E2よりも小さい値の場合、フレーム画像B0’を選択して同時化を行い、色ずれ評価値E2’が色ずれ評価値E2よりも大きい値の場合、フレーム画像B0を選択して同時化を行う。このように、同時化部39は、このような色ずれ評価を行って、補正前または補正後のフレーム画像を用いて同時化することで、色ずれの少ない同時化画像を出力するようにする。
ここで、画像処理回路25による同時化処理の流れについて説明する。図4は、画像処理回路25による同時化処理の流れの例を説明するためのフローチャートである。なお、図4におけるフローチャート中の各ステップは、その性質に反しない限り、実行順序を変更し、複数同時に実行し、あるいは実行毎に異なった順序で実行してもよい。また、図4のフローチャートでは、最新のフレーム画像、1フレーム前のフレーム画像、2フレーム前のフレーム画像、及び、3フレーム前のフレーム画像を、それぞれ画像Image_3、画像Image_2、画像Image_1、及び、画像Image_0と呼んで説明する。
まず、撮像素子12により画像Image_0、Image_1、Image_2及びImage_3が取得され、これらの画像Image_0、Image_1、Image_2及びImage_3がメモリ32に格納される(ステップS1)。これらの画像Image_0、Image_1、Image_2及びImage_3は、振分部30によりメモリ32の領域32a〜32dのいずれかに振り分けられて格納される。このステップS1が第1フレーム取得ステップ及び第2フレーム取得ステップを構成する。
次に、最新フレームの画像Image_3がメモリ32からリードされ(ステップS2)、3フレーム前の画像Image_0がメモリ32からリードされる(ステップS3)。次に、2フレーム前の画像Image_1がメモリ32からリードされ(ステップS4)、1フレーム前の画像Image_2がメモリ32からリードされる(ステップS5)。
次に、移動ベクトル検出部34により、画像Image_3と画像Image_0との間で移動ベクトルV1が検出される(ステップS6)。このステップS6が動き量検出ステップを構成する。次に、補正部38により、移動ベクトルV1を2/3倍した移動ベクトルV3が画像Image_1に適用され、結果を画像Image_1’とする(ステップS7)。次に、補正部37により、移動ベクトルV1を1/3倍した移動ベクトルV2が画像Image_2に適用され、結果を画像Image_2’とする(ステップS8)。
次に、同時化部39により、画像Image_1と画像Image_1’に対し、色ずれ評価値E1、E1’が算出され(ステップS9)、画像Image_2と画像Image_2’に対し、色ずれ評価値E2、E2’が算出される(ステップS10)。これらのステップS7及びS8と、ステップS9及びS19の一方が第1の動き量推定ステップ及び第1の同時化位置補正ステップを構成し、他方が第2の動き量推定ステップ及び第2の同時化位置補正ステップを構成する。
次に、同時化部39により、色ずれ評価値E1が色ずれ評価値E1’より高いか否かが判定される(ステップS11)。同時化部39により、色ずれ評価値E1が色ずれ評価値E1’よりも高いと判定された場合、同時化用のフレーム画像として、画像Image_1’が選択される(ステップS12)。一方、同時化部39により、色ずれ評価値E1が色ずれ評価値E1’以下と判定された場合、同時化用のフレーム画像として、画像Image_1が選択される(ステップS13)。
次に、同時化部39により、色ずれ評価値E2が色ずれ評価値E2’より高いか否かが判定される(ステップS14)。同時化部39により、色ずれ評価値E2が色ずれ評価値E2’より高いと判定された場合、同時化用のフレーム画像として、画像Image_2’が選択される(ステップS15)。一方、同時化部39により、色ずれ評価値E2が色ずれ評価値E2’以下と判定された場合、同時化用のフレーム画像として、画像Image_2が選択される(ステップS16)。
最後に、同時化部39により、同時化用のフレーム画像として、画像Image_3が選択され(ステップS17)、ステップS12またはS13により選択された画像Image_1または画像Image_1’と、ステップS15またはS16により選択された画像Image_2または画像Image_2’と、ステップS17により選択された画像Image_3とが同時化され(ステップS18)、処理を終了する。
以上のように、画像処理装置を構成する内視鏡2及びプロセッサ3は、最新のフレーム画像と、最新のフレーム画像と同色の3フレーム前のフレーム画像との移動ベクトルV1を算出し、移動ベクトルを1/3倍した移動ベクトルV2で1フレーム前のフレーム画像を補正し、移動ベクトルを2/3倍した移動ベクトルV3で2フレーム前のフレーム画像を補正し、同時化するようにした。
これにより、プロセッサ3は、移動ベクトルV1を1/3倍及び2/3倍した移動ベクトルV2及びV3に基づいて、1フレーム前及び2フレー前のフレーム画像の同時化位置を補正することができる。この結果、プロセッサ3は、従来のように、各フレーム画像間でそれぞれ移動ベクトルを算出して各フレーム画像を補正する必要がなくなり、処理量を減らすことができる。
よって、本実施形態の画像処理装置によれば、処理の負荷を低減し、かつ、色ずれを低減することができる。
なお、本実施形態では、R、G、Bの3色のフレーム画像を同時化する画像処理装置について説明したが、同時化するフレーム画像は、3色に限定されることなく、2色あるいは4色以上であってもよい。
また、被写体をズームアウトした場合、移動ベクトル検出部34で検出される移動ベクトルが全てフレーム画像の中心方向を向くことになる。このような移動ベクトルを用いてフレーム画像を補正すると、補正後のフレーム画像の周辺部の領域がブランクとなってしまうことになる。そこで、例えば、フレーム画像の周辺部の領域をマスク(すなわち、フレーム画像の有効画素領域を内側に設ける)するマスク手段を同時化部39の出力段に設けるようにしてもよい。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変えない範囲において、種々の変更、改変等が可能である。
1…内視鏡システム、2…内視鏡、3…プロセッサ、4…モニタ、10…挿入部、11…対物レンズ、12…撮像素子、13…ライトガイド、14…撮像装置、15…光源部、16…光源、17…フィルタ、21…タイミング信号発生回路、22…撮像素子駆動回路、23…プリプロセス回路、24…A/D変換器、25…画像処理部、26…D/A変換器、30…振分部、31…レジスタ、32…メモリ、32a〜32d…領域、33…選択部、34…移動ベクトル検出部、35,36…演算部、37,38…補正部、39…同時化部。
Claims (10)
- 被写体をフレーム単位で撮像する撮像部と、前記被写体に向けて第1の照明光、及び、前記第1の照明光と波長の異なる第2の照明光を前記フレーム単位で時系列に順次出射する光源部と、を具備する画像処理装置であって、
前記第1の照明光で照明された被写体を撮像した第1のフレーム画像を取得し、前記第1のフレーム画像を取得後に、前記第1の照明光で照明された被写体を撮像した第2のフレーム画像を取得する画像取得部と、
前記第1のフレーム画像と前記第2のフレーム画像とに基づいて、前記第1のフレーム画像に対する前記第2のフレーム画像の動き量を検出する動き量検出部と、
前記動き量検出部で検出した動き量に基づいて、前記第1のフレーム画像と前記第2のフレーム画像との間に、前記第2の照明光で照明された被写体を撮像して得られる第3のフレーム画像の動き量を推定する第1の動き量推定部と、
前記第1の動き量推定部で推定された前記第3のフレーム画像の動き量に基づいて、前記第3のフレーム画像を前記第2のフレーム画像に同時化する際の同時化位置を補正するための第1の補正量を算出し、前記第3のフレーム画像の同時化位置を補正する第1の同時化位置補正部と、
を備えることを特徴とする画像処理装置。 - 前記第1の補正量を用いて補正した前記第3のフレーム画像を前記第2のフレーム画像に同時化した第1の補正同時化画像と、前記第1の補正量を用いずに前記第3のフレーム画像を前記第2のフレーム画像に同時化した第1の補正無し同時化画像とを比較し、前記比較結果に基づいて、前記第1の補正同時化画像と前記第1の補正無し同時化画像とのいずれか一方を選択して出力する同時化部をさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
- 前記光源部は、前記第1の照明光、前記第2の照明光、及び、第3の照明光を、前記フレーム単位で順次出射するものであり、
前記動き量検出部で検出された動き量に基づいて、前記第1のフレーム画像と前記第2のフレーム画像との間に前記第3の照明光で照明された被写体を撮像して得られる第4のフレーム画像の動き量を推定する第2の動き量推定部と、
前記第2の動き量推定部で推定された前記第4のフレーム画像の動き量に基づいて、前記第4のフレーム画像を前記第2のフレーム画像に同時化する際の同時化位置を補正するための第2の補正量を算出し、前記第4のフレーム画像の同時化位置を補正する第2の同時化位置補正部と、
をさらに備えることを特徴とする請求項1または2に記載の画像処理装置。 - 前記同時化部は、前記第1及び前記第2の補正量を用いて補正した前記第3のフレーム画像及び前記第4のフレーム画像を前記第2のフレーム画像に同時化した第2の補正同時化画像と、前記第1及び前記第2の補正量を用いずに前記第3のフレーム画像及び前記第4のフレーム画像を前記第2のフレーム画像に同時化した第2の補正無し同時化画像とを比較し、前記比較結果に応じて、前記第2の補正同時化画像と前記第2の補正無し同時化画像とのいずれか一方を選択して出力することを特徴とする請求項2または3に記載の画像処理装置。
- 前記第3の照明光は、前記第1、前記第2の照明光のいずれとも波長の異なる光であることを特徴とする請求項4に記載の画像処理装置。
- 被写体をフレーム単位で撮像する撮像部と、前記被写体に向けて第1の照明光、及び、前記第1の照明光と波長の異なる第2の照明光を前記フレーム単位で時系列に順次出射する光源部と、を具備する画像処理装置の作動方法であって、
前記第1の照明光で照明された被写体を撮像して第1のフレーム画像を取得する第1フレーム取得ステップと、
前記第1のフレーム取得ステップの後に、前記第1の照明光で照明された被写体を撮像して第2のフレーム画像を取得する第2フレーム取得ステップと、
前記第1のフレーム画像と前記第2のフレーム画像とに基づいて、前記第1のフレーム画像に対する前記第2のフレーム画像の動き量を検出する動き量検出ステップと、
前記動き量検出ステップで検出した動き量に基づいて、前記第1のフレーム画像と前記第2のフレーム画像との間に、前記第2の照明光で照明された被写体を撮像して得られる第3のフレーム画像の動き量を推定する第1の動き量推定ステップと、
前記第1の動き量推定ステップで推定された前記第3のフレーム画像の動き量に基づいて、前記第3のフレーム画像を前記第2のフレーム画像に同時化する際の同時化位置を補正するための第1の補正量を算出し、前記第3のフレーム画像の同時化位置を補正する第1の同時化位置補正ステップと、
を備えることを特徴とする画像処理装置の作動方法。 - 前記第1の補正量を用いて補正した前記第3のフレーム画像を前記第2のフレーム画像に同時化した第1の補正同時化画像と、前記第1の補正量を用いずに前記第3のフレーム画像を前記第2のフレーム画像に同時化した第1の補正無し同時化画像とを比較する第1の比較ステップと、
前記第1の比較ステップでの比較結果に基づいて、前記第1の補正同時化画像と前記第1の補正無し同時化画像とのいずれか一方を選択して出力する第1の出力ステップと、
をさらに備えたことを特徴とする請求項6に記載の画像処理装置の作動方法。 - 前記光源部は、前記第1の照明光、前記第2の照明光、及び、第3の照明光を、前記フレーム単位で順次出射するものであり、
前記動き量検出ステップで検出された動き量に基づいて、前記第1のフレーム画像と前記第2のフレーム画像との間に前記第3の照明光で照明された被写体を撮像して得られる第4のフレーム画像の動き量を推定する第2の動き量推定ステップと、
前記第2の動き量推定ステップで推定された前記第4のフレーム画像の動き量に基づいて、前記第4のフレーム画像を前記第2のフレーム画像に同時化する際の同時化位置を補正するための第2の補正量を算出し、前記第4のフレーム画像の同時化位置を補正する第2の同時化位置補正部ステップと、
をさらに備えることを特徴とする請求項6または7に記載の画像処理装置の作動方法。 - 前記第1及び前記第2の補正量を用いて補正した前記第3のフレーム画像及び前記第4のフレーム画像を前記第2のフレーム画像に同時化した第2の補正同時化画像と、前記第1及び前記第2の補正量を用いずに前記第3のフレーム画像及び前記第4のフレーム画像を前記第2のフレーム画像に同時化した第2の補正無し同時化画像とを比較する第2の比較ステップと、
前記第2の比較ステップでの比較結果に応じて、前記第2の補正同時化画像と前記第2の補正無し同時化画像とのいずれか一方を選択して出力する第2の出力ステップと、
をさらに備えることを特徴とする請求項8に記載の画像処理装置の作動方法。 - 前記第3の照明光は、前記第1、前記第2の照明光のいずれとも波長の異なる光であることを特徴とする請求項9に記載の画像処理装置の作動方法。
Priority Applications (1)
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JP2014125637A JP2016002374A (ja) | 2014-06-18 | 2014-06-18 | 画像処理装置及び画像処理装置の作動方法 |
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JP2020077943A (ja) * | 2018-11-06 | 2020-05-21 | 日本放送協会 | 映像補間装置及びプログラム |
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2014
- 2014-06-18 JP JP2014125637A patent/JP2016002374A/ja active Pending
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