JP2016001950A - 電力需要予測装置、プログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】電力運用装置(EMS)が設置されていない需要家を含めた需要予測が可能となり、デマンドレスポンス実施時の需要予測の精度向上を図る。【解決手段】需要家グループ管理部15は、EMS2の有無やデマンドレスポンス実施の有無に応じて需要家をグループ分けし、需要予測部14等によって各グループ毎に電力需要予測が行われる。更に、デマンドレスポンス実施有りのグループに関しては、DR予測部16が、価格弾力係数を用いて、各時間帯毎の電力単価変化に応じた電力需要変化量を算出し、これによって電力需要予測値を補正する。予測モデル学習部19は、実績データベース12等に基づいて、上記価格弾力係数を算出・更新する。【選択図】図1

Description

本発明は、需要家の電力使用量を予測する電力需要予測システム等に関する。
デマンドレスポンス(DR)とは、米国エネルギー省(DOE)の定義によると、「時間毎に変化する電力価格や、卸電力価格が高い場合や電力系統が信頼度面で危機にある場合に、電力の節約を促すように設計されたインセンティブの支払いに応じて、最終需要家自らが通常の電力消費パターンから電力消費を変化させること」である。
例えば、ダイナミックプライシングと呼ばれるプログラムは、電力市場の価格を需要家の電力料金単価に反映するもので、電力事業者が翌日の電力価格(時間帯ごとの電力単価)を需要家に通知し、需要家がこの電力価格に応じて、使用する電力量を調整するものである。
電力事業者にとっては、電力単価を変更した場合に、需要がどの程度変化するか予測しておくことが重要であり、そのために需要予測を行う需給運用管理システムが考案されている(特許文献1)。
上記特許文献1の需給運用管理システムでは、需要家に電力運用装置が設置されており、電力事業者に設置されている電力管理装置は、各需要家に設置された電力運用装置から、制御対象機器情報、電気従量単価、適用料金プラン、電気機器の制御内容、気象状況などの情報を取得する。これらの情報をもとにエネルギー消費モデルを使用して、各需要家の電力需要(電力日負荷曲線)を計算する。
特開2010−166636号公報
しかしながら、特許文献1の需給運用管理システムでは、電力運用装置(EMS等)が設置されている需要家の電力需要のみを計算するため、電力運用装置が設置されていない需要家を含めた電力需要予測は実現できないという課題があった。
また、需要反応の度合いは需要家群の特性や地域特性により異なるのが一般的である。また、同じ需要家群・地域を対象としていても、経時変化により当初の予測モデルでは適切な需要予測が行えなくなることがある。よって、予測モデルを何らかの方法で実情に合ったモデルにアップデートしていく必要がある。これを、ユーザに手間を掛けさせることなく実現させることが望まれる。
本発明の目的は、電力運用装置が設置されていない需要家を含めた需要予測を可能にし、特にデマンドレスポンス実施時の需要予測の精度向上を図ることが出来、あるいは需要予測に用いる所定の係数を実情に合った値へと随時更新できることで需要予測の精度向上を図ることができる電力需要予測装置等を提供することである。
本発明の電力需要予測装置は、任意のインセンティブに応じたデマンドレスポンスを実施する1以上の需要家を含む複数の需要家から成るエリアに関する電力需要を予測する装置であって、下記の各構成要素を有する。
前記各需要家の過去の電力需要に係わる実績データが記憶される実績データ記憶手段;
デマンドレスポンスの有無と需要計画の有無に応じて前記複数の需要家をグループ分けする需要家グループ管理手段;
前記各グループのうち前記需要計画が無いグループに関して、そのグループに属する需要家の前記実績データに基づいて予め作成される需要予測モデルと、予測対象日におけるインセンティブ以外の要因とに基づいて、該予測対象日の電力需要予測を行う需要予測手段;
前記インセンティブの度合いに応じた電力需要の変化の度合いを係数化した弾力係数のマトリックスを保持する弾力係数管理手段;
前記各グループのうち前記デマンドレスポンス有りのグループに関して、前記弾力係数マトリックスを用いて、予測対象日における前記インセンティブの度合いに応じて前記電力需要予測結果または前記需要計画を補正する需要予測補正手段;
任意のとき又は定期的に前記弾力係数管理手段が保持する前記弾力係数マトリックスを再設定する手段であって、前記実績データからインセンティブが所定の基準値の場合の電力需要値を取得して基準需要値とすると共に、前記実績データからインセンティブが前記基準値以外の場合の電力需要値をそのインセンティブと組にして複数組取得して、該各組毎にインセンティブの前記基準値、基準需要値との差分を求め、該差分に基づいて新たな前記弾力係数マトリックスを算出する係数算出手段;
本発明の電力需要予測装置等によれば、電力運用装置(EMS等)が設置されていない需要家を含めた需要予測が可能となり、更に特にデマンドレスポンス実施時の需要予測の精度向上を図ることが出来、あるいは需要予測に用いる所定の係数を実情に合った値へと随時更新できることで需要予測の精度向上を図ることができる。
本例の電力需要予測システムのシステム構成図である。 需要予測装置における処理手順を概略的に示す図である。 需要家データベースのデータ構成例を示す図である。 実績データベースのデータ構成例を示す図である。 (a)は各時間帯毎の電力単価の設定例、(b)はこの設定例に応じた電力需要値を示す。 需要家グループ管理部の詳細構成例である。 需要家グループ作成部の処理フローチャート図である。 グループ代表需要データ作成部の詳細構成例である。 グループ代表需要データのデータ構成例である。 グループ需要予測モデル作成部に係る処理の流れを示す図である。 需要予測部について詳細に説明する為の図である。 価格弾力係数管理部の処理フローチャート図である。 DR予測部の処理フローチャート図である。 予測モデル学習部の処理フローチャート図である。 他の実施例の需要予測装置における処理手順を概略的に示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本例の電力需要予測システムのシステム構成図である。
本システムでは、各需要家(オフィス、工場、一般家庭等)には、それぞれ、少なくともスマートメーター1が設置されており、更に需要家管理システム(EMS)2も設置されている需要家も存在するものとする。尚、需要(電力需要)とは、電力使用量と同義である。
各スマートメーター1と各需要家管理システム(EMS)2は、インターネットや専用回線などであるネットワーク3に接続されており、ネットワーク3を介して特定のサーバ装置との間で所定のデータを送受信可能となっている。特定のサーバ装置とは、例えば図示の需要予測装置10である。需要予測装置10は、例えば上記各需要家のスマートメーター1や需要家管理システム(EMS)2等と、所定のデータを送受信する。詳しくは後述する。
スマートメーター1が送信する所定のデータとは、例えば、“需要家No.”(予め各需要家に割り当てられる、需要家識別用IDである)、“日時と電力需要計測値”等である。また、デマンドレスポンス(DR)を実施する需要家の場合、そのスマートメーター1は、需要予測装置10からデマンドレスポンス実施予定日時とそのときの電力価格単価(予定)等のデータを受信して表示等する。
尚、デマンドレスポンスは、基本的には、何らかのインセンティブによって各需要家の需要をコントロールしようとするものであり、ここではインセンティブの一例として時間帯別の電力価格単価の設定・変更を例にするが、この例に限らない。インセンティブとしては、例えば、ポイントの付与やクーポン券の付与等の何らかの形で需要家に報酬を与えるものであってもよい。尚、通常、デマンドレスポンスを実施する需要家は、事前に、電力会社などと契約しているものである。
あるいは、需要家管理システム(EMS)2が設置される需要家の場合、上記デマンドレスポンス実施予定日時や電力価格単価(予定)は、EMS2が受信して表示等するように構成してもよい。
需要予測装置10は、例えば、電気事業者(発電事業者など)やコミュニティエネルギーマネージメントシステム(CEMS)事業者側に設置される。基本的には、デマンドレスポンス契約している需要者に対しては、デマンドレスポンス実施の際には需要予測装置10側(電気事業者等)で電力価格単価を任意に決定できる。
需要予測装置10は、需要家データベース11と実績データベース12の各種データベースと、需要家グループ管理部15、需要予測モデル作成部13、需要予測部14、価格弾力係数管理部17、需要応答(DR)予測部16の各種処理機能部から構成される。
尚、需要予測装置10は、例えばサーバ装置等の汎用のコンピュータにより実現され、従って特に図示しないが、CPU、記憶装置(ハードディスク)、メモリ、通信機能部、入出力インタフェース等の一般的な汎用コンピュータの構成を有している。そして、例えば、上記記憶装置には予め所定のアプリケーションプログラムが記憶されており、上記CPUがこのアプリケーションプログラムを読出し実行することにより、上述した各種処理機能部13〜17の処理機能が実現される。また、例えば上記記憶装置上に上記需要家データベース11と実績データベース12が構築される。
上記のように、需要予測装置10は、通信回線(ネットワーク3)を介して各需要家と繋がっており、スマートメーター1で計測した需要家の電力需要データ等を収集し、実績データベース12に蓄積する。また、デマンドレスポンスを実施する需要家に対しては、電力価格単価(予定)やデマンドレスポンス実施予定日時等をスマートメーター1等に表示させることで通知する。
一方、需要家は、需要家管理システム(EMS)2が設けられた需要家と、EMS2が無い需要家に分類できる。EMS2がある需要家においては、EMS2が、電力価格等に応じて、その需要家内の電力使用状況を最適化する。また、EMS2は、需要家の電力使用予定量(需要計画データ)を自動作成するが、これについては既存技術であり、ここでは特に説明しない。EMS2は、上記自動作成した需要計画データを需要予測装置10に通知する。需要予測装置10は、この需要計画データを例えば需要家データベース11等に追加記憶する。
尚、上記のことから、EMS2がある需要家は、基本的には必ず“需要計画データあり”となるので、本例では常にグループ3に分類されることになる。但し、本例のグループ分けの例に限らず、“需要計画データ有り”で且つ“デマンドレスポンス実施無し”となる需要家も存在し得る(但し、本例ではこの様なケースは考慮しない)。
需要予測装置10は、上記各需要家から収集したデータと、予め設定されるデータ等に基づいて、任意の予測対象日(例えば翌日等の)における例えば地域全体等の電力需要の予測を行う。
また、上記電力需要予測処理は、各需要家をDR実施の有無や需要計画の有無に応じてグループ分けして、グループ毎に実行するものである。そして、更に、グループによってはインセンティブに応じた補正処理を行うものである。
これは、例えば、EMS2無し(需要計画データなし)の需要家グループに関しては電力需要予測を行う。この電力需要予測処理自体は、既存手法の利用であって構わない。そして、更に、“デマンドレスポンス実施あり”の需要家グループに関しては、この電力需要予測結果に対してインセンティブ(本例では電力価格単価(例えば翌日の各時間帯毎の予定価格))に応じた補正を行う。また、EMS2あり(需要計画データあり)の需要家グループに関しては、その需要計画に対して上記インセンティブに応じた補正を行う。
上述した処理を行うことで、EMS2無しの需要家を含めた電力需要予測が可能となると共に、デマンドレスポンスの内容(電力単価の変更量等)に応じた的確な電力需要予測結果を求めることができる。
ここで、図2に、需要予測装置10における処理手順を概略的に示す。
以下、図2や図3、図4等も参照して、需要予測装置10の各処理機能部やデータベース構造について説明する。
需要家データベース11には、需要家の基本情報(契約電力、建屋、規模、事業種類、所在地など)等と、DR実施の有無、EMS2の有無、需要計画作成の有無等が記憶されている。これらのデータ(“需要家データ”と呼ぶものとする)は、予め設定されるものである。
尚、DR(デマンドレスポンス)実施有りの需要家は、その需要家に何らかのインセンティブを付与した場合に(例えば電力単価の変更やポイントの付与など)、需要応答(電力使用量の変化)が起こり得る。この様な需要家は、例えば予め電力事業者との間でDR実施有りの契約を行っている。
図3に、需要家データベース11のデータ構成例を示す。
図示の例では、需要家データベース11に格納される需要家データ(テーブル)30は、各需要家の識別用ID(需要家No.31)毎に対応付けて、住所32、事業種類33、契約電力34、デマンドレスポンス実施35、需要計画の作成36、グループ37の各データ項目より成る。住所32、事業種類33、契約電力34については特に説明しない。
デマンドレスポンス実施35にはDR実施の有無が格納される。需要計画の作成36には需要計画作成の有無が格納される(需要計画ありの場合には、更に、需要計画データの格納領域を示すポインタ等が格納されてもよい)。グループ37にはその需要家が属するグループのグループ識別用番号等が格納される。
ここで本例では、各需要家は、3つのグループに分類される。このグループ分けは、需要家グループ管理部15が実行するものであり、後に説明するが、グループ分け結果はグループ37に格納される。
実績データベース12には、各需要家毎に、過去の電力使用量データ(電力需要実績データ)、電力単価実績値、電力単価以外の要因(気象条件(気温、湿度、天気や季節など)や、曜日や休日/平日や、時間帯等;換言すれば“インセンティブ以外の要因”であり、これらを総称して“環境要因”と呼ぶものとする)の実績値、需要計画データ等の実績データ等が記憶されている(これらを総称して“需要実績データ”と呼ぶものとする)。
図4に、実績データベース12のデータ構成例を示す。
実績データベース12には、各需要家毎の需要実績データ40が格納される。すなわち、図示のように、需要実績データ40はヘッダー部とデータ部とから成り、ヘッダー部には需要家No.が格納され、データ部にはこの需要家に関する図示の各種データが格納される。
図示の例では、データ部のデータ項目は、日時41、曜日42、休日/平日43、気温(℃)44、湿度(%)45、電力需要(kW)46、電力価格(単価)(¥/kWh)47等であるが、この例に限らない。尚、上記の通りこれらデータは何れも過去の実績データである。尚、電力価格(単価)を電力単価と記す場合もあるものとする。あるいは、電力価格は基本的には電力の単価を意味するものと見做してもよい。
需要家グループ管理部15は、需要家データベース11に格納されている需要家データ(テーブル)30に基づいて、需要家をグループ分けする。そしてその結果をグループ37に反映させる(つまり、このグループ分け処理以前には、グループ37は空白となっている。
ここで、本例では、上記のように需要家は3つのグループに分けられるものであり、下記のグループ1、グループ2、グループ3の何れかに分類されるものとする。
・グループ1;DR不実施
・グループ2;DR実施、且つ、需要計画無し
・グループ3;DR実施、且つ、需要計画あり
すなわち、各需要家を、インセンティブを付与するグループ(DR実施)と付与しないグループ(DR不実施;グループ1)とに分ける。更に、DR実施の需要家に関しては、需要計画を作成する需要家グループ(グループ3)と需要計画を作成しない需要家グループ(グループ2)とに分ける。
尚、インセンティブとしては、電力価格単価の変更や需要家へのポイントの付与等があるが(ポイントは、例えば、地域通貨として使用したり、住民サービスを受けるのに使用できる)、これらの例に限らない。
需要家グループ管理部15は、上記のように需要家のグループ分け処理を実行するが、それだけでなく任意のときに各種データベースから任意のデータを取得して他の機能部に渡す処理なども実行する。例えば一例としては、各グループ毎に対応して予め作成されている後述する需要予測モデルに対して、該当するデータを振り分けることで、学習を実行させたり、需要予測部14による需要予測を実行させる。該当するデータを振り分けるとは、例えば、グループ1に係る需要予測モデル(例えば学習前)に対しては、グループ1の需要家の需要実績データ(但し、本例では後述する代表データ)を入力させて学習させるようにすることである。
需要家グループ管理部15は、需要家データ(テーブル)30を参照して、各需要家毎に、デマンドレスポンス実施35と需要計画の作成36とに基づいて、その需要家が該当するグループを判定して、判定結果をグループ37に格納する。例えば、グループ2と判定した場合には‘2’をグループ37に格納する。
グループ判定方法としては、例えば、デマンドレスポンス実施35が“実施しない”であればグループ1と判定する。デマンドレスポンス実施35が“実施する”である場合には、更に、需要計画の作成36を参照し、“計画なし”であればグループ2と判定し、“計画あり”であればグループ3と判定する。
グループ1とグループ2は、需要家側で需要計画を作成しないため、需要予測部14が後述する需要予測モデル(例えば学習後)を用いて電力需要予測を行う。需要予測モデルは、“インセンティブ以外の要因”(上記環境要因)等に基づいて電力需要予測値を算出する処理機能を有する(詳しくは後述する)。
尚、グループ3は、需要家が需要計画を作成するので、需要予測モデルによる電力需要予測は行わない。また、尚、グループ1は、DRを実施しないので、インセンティブによる需要の変化を算出する後述するDR予測モデルは作成せず、当然、DR予測や補正等は行わない。
そして、グループ2に関しては、DR予測部16が、グループ2に関して、インセンティブ(電力単価変更など)に応じた電力需要の変化量を算出し(DR予測を行う)、この変化量によって上記需要予測部14によって求められた電力需要予測値を補正する。本例のようにインセンティブが電力価格の場合、後述する価格弾力係数を用いてDR予測を行う。
また、グループ3に関しては、上記電力需要予測値の代わりに、需要計画データを用いる。すなわち、DR予測部16が、グループ3に関して、インセンティブ(電力単価変更など)による電力需要の変化量を算出し(DR予測を行う)、この変化量によって需要計画データを補正する。
例えば本例のようにインセンティブが電力価格の場合、後述する価格弾力係数を用いてDR予測を行う。
最後に、各グループの電力需要予測値(グループ2,3については、DR予測結果が反映される)を積算部21で合算し、全体の(例えば地域全体の)電力需要予測値を出力する。
需要予測モデル作成部13は、需要家グループ管理部15でグループ分けした各グループのうちグループ1,2について、それぞれ、実績データベース12に格納されている需要実績データ40(“インセンティブ以外の要因”(上記環境要因等)など)を入力とし、“電力需要の予測値”を出力とする需要予測モデル(本例では学習済ニューラルネットワーク等)を作成する。
“インセンティブ以外の要因”(環境要因)としては、例えば、気象条件(天気、気温、湿度、季節等)や、曜日、休日/平日、時間帯、居住地域等がある。需要予測モデル作成の手法としては既存の手法(例えば重回帰分析やニューラルネットワークなど)を使用することができる。
例えば、ニューラルネットワークを用いる電力需要予測システムは、よく知られたものであり、例えば下記の各参考文献に記載されている既存手法を用いればよい。つまり、過去の電力需要実績値とそのときの上記環境要因等を用いてニューラルネットワークに学習させることで、学習済みのニューラルネットワークを生成する。この学習済みニューラルネットワークが上記需要予測モデルとなる。
・参考文献1;特開平07−046761号公報
・参考文献2;特開2000−276460号公報
・参考文献3;「Proceedings of the IASTED International Conference 248-039 ‘Peak Load Forecasting using Neural Networks and Fuzzy Inference’」
但し、上記の例では、上記各グループに対応する需要予測モデルは、グループ1とグループ2について作成されるが、グループ3については作成されない。なぜなら、上記の通りグループ3は“需要計画を作成する需要家グループ”であるので、需要予測結果ではなく、需要計画データを用いるからである。詳しくは後述する。
需要予測部14は、上記グループ1,2毎に対応して作成された需要予測モデルと、予測対象日(例えば翌日)の“インセンティブ以外の要因(環境要因等)”(尚、気象条件に関しては例えば天気予報サイトから翌日の天気、気温等の予報情報を取得する)等に基づいて、予測対象日の電力需要予測結果を得る。これは、例えば上記“学習済みのニューラルネットワーク”に対して上記予測対象日の“インセンティブ以外の要因(環境要因)”を入力させることで、その出力を予測対象日の電力需要予測結果として得るものである。
需要予測部14は、上記需要予測モデルを用いることで、例えば図2に示すように、グループ1に関する電力需要予測結果と、グループ2に関する電力需要予測結果とを求める処理を行うことになる。そして、グループ1に関する電力需要予測結果はそのまま積算部21に入力させる。一方、グループ2に関する電力需要予測結果は、DR予測部16に入力させて、後述する弾力係数を用いた処理等によって補正を行うことで、インセンティブ付与に応じたより的確な電力需要予測結果を得ることができる。そして、補正後の電力需要予測結果を積算部21に入力させる。
尚、グループ3に関しては、上記需要計画データを取得してこれをDR予測部16に入力させて、後述する弾力係数を用いた処理等によって補正を行うことで、インセンティブ付与に応じたより的確な電力需要予測結果を得ることができる。そして、補正後の電力需要予測結果を積算部21に入力させる。尚、グループ3の場合、需要計画データを補正するのであるが、便宜上、ここでは、需要計画データを補正した結果を、上記の通り“補正後の電力需要予測結果”と見做すものとする。
尚、積算部21による積算処理は、必須の処理ではない。従って、上記電力需要予測結果を積算部21に入力させる処理も、必須の処理ではない。
尚、図2の例では需要家グループ管理部15が需要計画データを取得してこれをDR予測部16に入力させるものとなっているが、この例に限るわけではない。
価格弾力係数管理部17では、インセンティブを付与したときの(当該インセンティブの程度(度合い)に応じた)電力需要の変化の程度(度合い)を係数化した値である弾力係数を管理する。弾力係数は、予め任意に設定された値が記憶されるか、若しくは価格弾力係数管理部17で算出して記憶しておくものである(具体例は図12に示し、後に説明する)。例えばインセンティブとして電力単価の変更を考えると、弾力係数Eijは下記の(1)式で表される。
ここで、Eijは、時間帯iから時間帯jへの需要の移動量に関する係数である。あるいは、Eijは、時間帯jにおける電力価格変化率に応じた時間帯iにおける電力需要変化率を示す係数であると定義することもできる。尚、i=jとなる場合も有り得る。また、ΔDiは時間帯iにおける需要変化量、Diは時間帯iの元々の需要量(Pjのときの需要量)、ΔPjは時間帯jにおける電力価格の変化量、Pjは時間帯jの元々の電力価格(基準価格など)である。
上記弾力係数Eijは、例えば予め開発者等が、例えば過去の電力単価と電力需要の実績値に基づいて、上記(1)式により算出する。尚、弾力係数Eijは、i=jのケースと、i≠jのケースそれぞれについて求められる。
上記一例の場合、上記弾力係数Eijは、価格弾力係数Eijと言える。価格弾力係数Eijは、電力単価の変化の程度(度合い)(基準価格からの差額など)に応じた電力需要の変化の程度(度合い)を係数化したものといえる。
ここで、図5に示す一例を用いて、上記弾力係数Eijの意味について更に詳細に説明する。図5に示す例では、簡単のため、一日を図示の時間帯A,B,Cの3つの時間帯に分けて管理するものとする。尚、一例としては、時間帯Aは午前中、時間帯Bは日中、時間帯Cは夕方以降などであるが、この例に限らない。また、電力単価は、これら時間帯単位で設定されるものとする。
図5(a)には、各時間帯A,B,C毎の電力単価の設定例を示す。ここでは、各時間帯A,B,C毎の元々の電力単価(例えば基準価格)を、図上実線で示し、任意の変更後の電力単価を図上点線で示すものとする。
ここでは、3つの時間帯のうち任意の1つの時間帯のみ電力単価を変更する例を用いて、この変更前後の電力需要実績データを利用して、弾力係数Eijを求める。図示のように、この例では、時間帯Bのみ電力単価を変更している。すなわち、時間帯Bに関しては、例えば基準価格は電力単価P2であるが、ある日には電力単価P3に変更(値上げ)している。一方、時間帯A,Cに関しては、何れも、電力単価P1(基準価格)のままであり、変更されていない。
例えば、時間帯Bが昼間である場合、特に夏季は電力需要量が非常に多くなるので、電力単価を値上げすることで需要家自らが電力需要を抑える行動を採るように誘導する。
図5(b)には、図5(a)の電力単価の設定例に応じた電力需要値を示す。電力単価が上記実線の場合の電力需要カーブを、図5(b)においても実線で示す。同様に、電力単価が上記点線の場合の電力需要カーブを、図5(b)においても点線で示す。これらは、過去の実績データより得られるものである。
ここで、図5(a)、(b)に示す例は一例であるが、現実に、ある時間帯における電力価格の変更は、その時間帯における電力需要量に影響するのは当然であるが、他の時間帯における電力需要量にも影響するものである。つまり、上記の例のように時間帯Bの電力単価を値上げした場合、当然、図5(b)に点線で示すように時間帯Bの電力需要量は減少する。しかし、例えば工場等では1日の生産量が決まっている場合、1日の電力需要量は電力単価が変わっても殆ど変わらないものとなる。つまり、時間帯Bにおける機械稼働率を下げることで時間帯Bの電力需要量を減少させたなら、その分、他の時間帯A,Cにおける機械稼働率を上げることで時間帯A,Cの電力需要量は増加することになる(図5(b)で点線で示す通り)。
上記の例では、上記(1)式におけるjは、Bとなると共に、iは、A,B,Cそれぞれとなる。つまり、弾力係数Eijとして、弾力係数EAB、EBB、ECBが求められることになる。つまり、時間帯Bの電力単価の変更(変更量)に応じて、時間帯A,B,Cの電力需要量が、それぞれ、どの程度変化するのかを示す係数が求められることになる。尚、図示の例では、時間帯Bの電力単価の変更量ΔP=10となっているが、勿論、この様な例に限らない。
図5に示す例では、上記(1)式における分母は“(P3−P2)/P2”となる。
また、例えば時間帯Aに関して、図5(b)に示すように、元々の電力需要量が図示のD(斜線で示す部分)であり、電力単価変更によって図示のΔD(網掛けで示す部分)の分だけ増加したとするならば、上記(1)式における分子は“ΔD/D”となる。よって、これらによって下記のように弾力係数EABが求められることになる。
AB = (ΔD/D)/{(P3−P2)/P2}
つまり、時間帯Bの電力単価の変更に応じた(更にその変更量ΔP=10に応じた)時間帯Aの電力需要量の変化の程度(度合い)を示す弾力係数EABが、求められることになる。
他の弾力係数EBB、ECBについても、これと略同様にして求めることができる。
更に、上記と同様にして、時間帯Aの電力単価が変更された場合の各時間帯A,B,Cの電力需要量の変化の程度(度合い)を示す弾力係数EAA、EBA、ECAを求めることもできる。同様に、時間帯Cの電力単価が変更された場合の各時間帯A,B,Cの電力需要量の変化の程度(度合い)を示す弾力係数EAC、EBC、ECCを求めることもできる。
そして、上記のように求めた9つの弾力係数を要素とするマトリックスE(行列)を定義すると(価格弾力係数管理部17で保持させておく)、このマトリックスEを用いて下記の(2)式のように各時間帯の価格変化に応じたそれぞれの時間帯の需要変化量を算出することができる。
ここで、A、B、Cは時間帯区分を表す記号(この例では1日を3区分とした)であり、ΔDは各時間帯の需要の変化量、ΔPは各時間帯の電力単価の変化量である。つまり、ΔDは時間帯Aの電力需要変化量、ΔDは時間帯Bの電力需要変化量、ΔDは時間帯Cの電力需要変化量である。ΔPは時間帯Aの電力単価変化量である。ΔPは時間帯Bの電力単価変化量である。ΔPは時間帯Cの電力単価変化量である。
上記各電力単価変化量ΔP、ΔP、ΔPは、例えばユーザが任意に決めて設定するものである。これは、何度も設定し直して構わない。設定する毎に電力需要変化量が得られて、これによって求められるグループ2,3の“補正後の電力需要予測結果(予測値)”や積算部21の出力を、ユーザが参照する。そして、ユーザは、例えば自己が希望する電力需要量に近いものとなったら、そのときの電力単価変化量の設定値を、正解と見做す(例えば翌日の電力単価の決定に用いる)。
また、上記マトリックスEは、各グループ2,3ごとにそれぞれ作成されて保持するものであってもよいし、グループに関係なく1つだけ保持するものであってもよい。また、図2に示すグループ2DR予測モデル24、グループ3DR予測モデル25は、例えば、それぞれ、上記(2)式に対して上記各グループ2,3毎のマトリックスEを適用したものに相当すると見做してよい。更に、グループ2DR予測モデル24、グループ3DR予測モデル25には、上記(2)式で得られた電力需要変化量を用いて、電力需要予測値/需要計画データを補正することで、“補正後の電力需要予測結果”を求める機能も含まれるものと見做してもよい。
尚、グループ3DR予測モデル25に入力させる補正対象データは、グループ3の各需要家の需要計画データであってもよいし、後述するグループ3代表需要計画データ60であってもよい。
DR予測部16は、上記価格弾力係数管理部17で保持している価格弾力係数マトリックスEを使用して、インセンティブの付与の度合い(例えば上記電力単価変化量ΔP)に応じて、上記(2)式に従って各時間帯毎の電力需要変化量ΔDを算出する。
DR予測部16は、更に、グループ2に関しては、需要予測部14で求められた電力需要予測値(例えば各時間帯A,B,C毎のトータル値)に、算出した電力需要変化量ΔD(各時間帯A,B,C毎)を合算して、これをグループ2に関する“補正後の電力需要予測値”として積算部21へ出力する。例えば、図5の例では、Dに対してΔDを合算することで、時間帯Aに関する補正後の電力需要予測値(=D+ΔD)が、得られることになる。
DR予測部16は、更に、グループ3に関しては、上記需要計画データ(例えば各時間帯A,B,C毎のトータル値)に、算出した電力需要変化量ΔD(各時間帯A,B,C毎)を合算して、これをグループ3に関する“補正後の電力需要予測値”として積算部21へ出力する。
積算部21は、上述した3つの入力(各グループ1,2,3の電力需要予測値(グループ2,3は補正後のもの))を積算して、全体の電力需要予測値として出力する。尚、これは、予測対象日の各時間帯A,B,C毎の積算結果であってもよいし、予測対象日全体の積算結果であってもよい。
以下、図6〜図13を参照して、上記図1、図2に示す各種処理機能部について、更に詳細に説明する。
まず、図6〜図10を参照して、上記需要家グループ管理部15について、詳細に説明する。
まず、図6に示すように、需要家グループ管理部15は、例えば、需要家グループ作成部51、グループ代表需要データ作成部52、グループ需要予測モデル作成部53等の各種処理機能部から成る。尚、グループ需要予測モデル作成部53は、上記需要予測モデル作成部13の一例と見做してもよい。つまり、ここでは(特に図2では)、需要予測モデル作成部13は、需要家グループ管理部15の一部と見做しても構わない。
需要家グループ作成部51は、需要家をグループ分けする(本例では上記グループ1,2,3の何れかに分類する)。詳細は処理例は図7に示す。
グループ代表需要データ作成部52は、グループ1,2に関しては、実績データベース12などに基づいて、各グループ毎にグループ代表需要データ61を生成してグループ需要予測モデル作成部53へ出力する。また、グループ3に関しては、需要計画データ等に基づいて、グループ3代表需要計画データ60を生成してDR予測部16へ出力する。詳細は図8に示す。
グループ需要予測モデル作成部53は、上記需要予測モデル作成部13と略同様の処理によって特にグループ1,2のグループ需要予測モデル22,23を生成するが、ここでは特に上記グループ代表需要データ61を用いて、グループ需要予測モデル22,23を生成する。詳しくは後に図10を参照して説明する。
まず、上記需要家グループ作成部51について、図7を参照して説明する。
図7は、需要家グループ作成部51の処理フローチャート図である。
同図において、需要家グループ作成部51は、需要家データベース11の上記テーブル30の各レコードを順次処理対象として、各処理対象レコード毎に図示の処理を実行する。すなわち、処理対象レコードのデマンドレスポンス実施35を参照して、デマンドレスポンス(DR)を実施する需要家であるか否かを判定する(ステップS11)。デマンドレスポンス実施35が上記“実施する”であればステップS11の判定はYESとなり、ステップS12へ移行する。一方、デマンドレスポンス実施35が上記“実施しない”であれば(ステップS11、NO)、この需要家は上記グループ1であるものと判定して上記‘1’を処理対象レコードのグループ37に格納する(ステップS15)。
また、ステップS12では、需要計画を作成する需要家であるか否かを判定する。これは、処理対象レコードの“需要計画の作成”36が“計画あり”であれば、需要計画を作成する需要家であると判定し(ステップS12,YES)、この需要家は上記グループ3であるものと判定して上記‘3’を処理対象レコードのグループ37に格納する(ステップS13)。
一方、処理対象レコードの“需要計画の作成”36が“計画なし”であれば、需要計画を作成する需要家ではないと判定し(ステップS12,NO)、この需要家は上記グループ2であるものと判定して上記‘2’を処理対象レコードのグループ37に格納する(ステップS14)。
次に、図8を参照して、上記グループ代表需要データ作成部52について説明する。
図8に示す例では、グループ代表需要データ作成部52は、実績データ抽出部71、グループ代表需要データ計算部72を有する。
実績データ抽出部71は、グループ1、2に関しては、需要家データベース11と実績データベース12を参照して、これらグループ毎にそのグループに属する全需要家の実績データを実績データベース12から抽出・取得して一時的に記憶する。
これは、例えばグループ1に関しては、需要家データベース11においてグループ37が‘1’である全てのレコードの需要家No.31を取得する。そして、実績データベース12から、上記取得した需要家No.31の需要家全ての実績データを取得する。すなわち、そのヘッダ部の需要家No.が、上記取得した需要家No.31の何れかと同一であるデータ(需要実績データ;例えば日時41〜電力価格47の各データ項目より成る)を取得する。この様にして、グループ1に属する全ての需要家の需要実績データを取得する。同様にして、グループ2に属する全ての需要家の需要実績データを取得する。
グループ代表需要データ計算部72は、グループ1,2それぞれについて、上記実績データ抽出部71で得た需要実績データに基づいて、当該需要実績データの各データ項目毎の代表値(積算値/平均値等)を算出して、これをそのグループのグループ代表需要データ61として出力する。
例えば、グループ1を例にするならば、上記取得したグループ1に属する全ての需要家の需要実績データに基づいて、各データ項目毎の代表値(積算値/平均値等)を算出する。これは、例えば、各曜日別(あるいは休日/平日別に)、各時間帯毎(例えば1時間単位や30分単位;需要実績データのデータ格納形式に応じたものとなる)の各データ項目(気温44、湿度45、電力需要46、電力価格47)の代表値(積算値/平均値等)を算出する。尚、以下の説明では曜日別の場合を例にするが、休日/平日別であっても構わない。
基本的に、電力需要に関しては、グループ1に属する全需要家の電力需要46の積算値(合計値)を代表値とする。例えば、各曜日別且つ各時間帯毎(例えば1時間単位)に、グループ1に属する全需要家の電力需要46の積算値(合計値)を求めて、これを代表値とする。但し、積算値に限るわけではなく、平均値(=積算値÷需要家数)、中央値、あるいは最頻値などを代表値とするようにしてもよい。
また、気温、湿度、電力価格に関しては、基本的に、グループ1に属する全需要家の気温44、湿度45、電力価格47各々の平均値を代表値とする。これも、各曜日別且つ各時間帯毎(例えば1時間単位)に、グループ1に属する全需要家の気温44、湿度45、電力価格47各々の平均値を求めて、これを代表値とする。但し、平均値に限らず、中央値あるいは最頻値などを代表値とするようにしてもよい。
上記代表値の算出結果からグループ代表需要データ61を作成する。
図9に、グループ代表需要データ61のデータ構成例を示す。尚、図9のデータ内容は、グループ1に関するものである。
図9に示す例では、グループ代表需要データ61は、ヘッダ部とデータ部とから成る。ヘッダ部にはグループNo.(グループ識別ID)が格納され、上記の通り本例では‘1’が格納される。
データ部には、例えば曜日62別に各日時68(各時間帯)毎の上記各データ項目毎の代表値(気温64、湿度65、電力需要66、電力価格67)が格納される。尚、上記のことから、本説明では図示の休日・平日63は除外するものとする。
図示の例において、例えば先頭レコードは、日曜日の0時台(0:00〜0:59)における気温、湿度、電力需要、電力価格それぞれの上記代表値(積算値/平均値等)が、気温64、湿度65、電力需要66、電力価格67に格納されていることになる。尚、上記の通り、これらの代表値は、グループ1に属する全ての需要家の需要実績データに基づいて算出されたものである。
また、図8には示していないが、実績データ抽出部71とグループ代表需要データ計算部72は、上記グループ3代表需要計画データ60も生成する。これは、まず、実績データ抽出部71が、記憶されている需要計画データを全て抽出する。需要計画データは、グループ3の各需要家のEMS2が生成・送信してきたものを記憶している。この各需要家の需要計画データは、例えば翌日の各時間帯毎(上記時間帯A,B,Cとは限らず、例えば1時間単位であってもよい)の電力需要予定値から成るものである。グループ代表需要データ計算部72は、例えば、各時間帯毎に、グループ3の全ての需要家の上記電力需要予定値の合計値(積算値)を算出することで、上記グループ3代表需要計画データ60を生成する。
但し、上記合計値(積算値)の代わりに例えば平均値や中央値や最頻値を求めるようにしてもよい(これらを代表値と呼ぶものとする)。何れにしても、算出した代表値によって上記グループ3代表需要計画データ60が生成されることになる。
上記のように生成されたグループ代表需要データ61は、グループ需要予測モデル作成部53に渡されて、図10に示すようにグループ需要予測モデル22,23が生成される。
すなわち、グループ需要予測モデル作成部53は、グループ1に係るグループ代表需要データ61に基づいてグループ1需要予測モデル22を生成し、グループ2に係るグループ代表需要データ61に基づいてグループ2需要予測モデル23を生成する。
ここではニューラルネットワークを例にし、更にグループ1を例にするならば、グループ需要予測モデル作成部53は、グループ1に係るグループ代表需要データ61のなかから、まず、電力価格67が基準価格(後述するPAなど)であるレコードを、全て抽出する。そして、抽出した全レコードについて、電力需要66以外のデータ項目のデータを、ニューラルネットワークの入力データとすると共に、電力需要66は教師信号として使用して学習を行わせる。
つまり、電力価格67が基準価格である場合における(換言すればインセンティブが無い場合における)各環境要因に応じた電力需要について学習させる。これによって、後にこの学習済ニューラルネットワークを用いる需要予測部14によって、予測対象日の環境要因に応じた(且つ電力価格67が基準価格である場合の)電力需要の予測値が得られることになる。
尚、既に述べた通り、ニューラルネットワークの出力は電力需要予測値となっている。上記学習は、例えば、上記入力データに応じたニューラルネットワークの出力が、電力需要66と略同一となるまで繰り返し実行する。これによって、上述した学習済ニューラルネットワークが上記グループ1需要予測モデル22として生成されることになる。
尚、上述した通り、上記学習時のニューラルネットワークの入力データは、基本的には、電力価格が例えば後述する基準価格PAであるデータとすることが望ましい。これによって、過去の実績データに基づいて、電力価格が基準価格PAである場合における天候や日時(あるいは季節と時間帯等)や曜日(あるいは休日/平日等)等と電力需要との関係を、ニューラルネットワークに学習させることができる。但し、この例に限るわけではない。
後に、需要予測部14は、学習済みのニューラルネッワークに対して、予測対象日(例えば翌日)の天気、気温、曜日、時間等を入力させることで、これら天候等の条件に応じた(更に電力価格が基準価格PAである場合に応じた)電力需要予測値が出力されることになる。更に上記(2)式を用いて「基準価格PAからの価格変化量(ΔPj)」に応じた電力需要変化量が算出され、これによって上記電力需要予測値に対する補正が行われることになる。
グループ2についても上記グループ1の場合と略同様にしてグループ2需要予測モデル23が生成される。
図11は、需要予測部14について詳細に説明する為の図である。
既に図2で説明した通り、需要予測部14は、グループ1に関してはグループ1需要予測モデル22を用いて、グループ2に関してはグループ2需要予測モデル23を用いて、それぞれ、そのグループの電力需要予測データを生成するものである。
図11において、需要予測モデルが上述したニューラルネットワーク(学習済み)である場合を例にし、更に、グループ1を例にして説明するならば、需要予測部14は、上記グループ1需要予測モデル22に対して所定のデータを入力とすることで、予測対象日(翌日など)におけるグループ1の電力需要予測値(図示のグループ1代表需要予測データ81)を出力させる。
上記所定のデータとは、図示の予測日基本データである。但し、この例に限らず、例えば直近の電力需要実績データを更にニューラルネットワーク(学習済み)に入力させるものであってもよい。例えば、グループ1需要予測モデル22に対しては、グループ1に関する上記グループ代表需要データ61(グループ1代表需要データ61−1)が更に入力されるものであっても構わない。
尚、上記グループ1代表需要データ61−1は、例えば図9に示す各種データを有するものである。一方、上記予測日基本データは、予測対象日(翌日など)の気象予報情報(予想気温、予想湿度など)などであり、更に曜日や休日/平日等の情報も含まれていてよい。予測日基本データは、基本的には、上記ニューラルネットワークの学習の際に入力データとして用いたデータと同種のデータである。
グループ2に関しても、上記グループ1の例と略同様にして、上記グループ2需要予測モデル23に対して、図示の予測日基本データを入力させることで、予測対象日のグループ2代表需要予測データ82を出力させる。また、上記グループ1の例と略同様にして、グループ2需要予測モデル23に対して、グループ2に関する上記グループ代表需要データ61(グループ2代表需要データ61−2)が更に入力されるものであっても構わない。
尚、図2で説明したように、グループ1代表需要予測データ81は積算部21へ出力し、グループ2代表需要予測データ82はDR予測部16へ出力する。
図12は、価格弾力係数管理部17の処理フローチャート図である。
尚、これは、予め各弾力係数Eijを算出して上記価格弾力係数マトリックスEとして記憶しておく際の処理であり、運用中は価格弾力係数管理部17は基本的に何も処理を行わない(他の機能部が上記記憶してある価格弾力係数マトリックスEを参照するだけである)。
図12において、価格弾力係数管理部17は、実績データベース12を検索して、電力価格47が基準価格PAの場合における電力需要46(需要データDAとする)を取得する(ステップS21)。尚、基準価格PAとは、例えば上記(1)式におけるPj(時間帯jの元々の電力価格)に相当するものであり、例えば本システムの利用者(発電事業者等)側で事前に決めている、各時間帯A,B,C毎の基本的な電力単価である。
更に、実績データベース12を検索して、電力価格47が任意の価格PB(但し、PB≠PA;つまり、PA以外の価格であれば何でも良いが、開発者等が任意に指定してもよい)の場合における電力需要46(需要データDBとする)を取得する(ステップS22)。
尚、上記ステップS21で取得するデータとステップS22で取得するデータは、気象条件(気温、湿度など)や曜日等が略同一である(換言すれば電力単価以外の条件は略同一であること)ことが望ましい。つまり、例えば、予め所定の気象条件(気温と湿度)を決めておき、実績データベース12を検索して、その気温44と湿度45が上記所定の気温と湿度と略一致するデータを抽出しておき、この抽出データのなかから上記需要データDA、DBを求める処理を行うようにしてもよい。
また、上記ステップS21,S22において、検索条件として更に時間帯(例えば上記時間帯A,B,C)が加わるようにしてもよい。この時間帯は例えばユーザが任意に指定するものであってもよい。例えば、上記弾力係数Eijとして、上述した弾力係数EAB、EBB、ECBを求める際には(つまり、時間帯Bの電力単価の変更に応じて、時間帯A,B,Cの電力需要量がそれぞれどの様に変化するのかを示す係数を求める際には)、日時41が時間帯B内であるデータのなかから、上記データの抽出が行われることになる。
次に、上記基準価格PAと価格PBとから、価格の変化率(上記(1)式における分母)を算出する(ステップS23)。つまり、上記(1)式におけるPj=PA、ΔPj=PB−PAとなるので、価格の変化率は(PB−PA)/PAとなる。
また、上記需要データDA、DBから、需要の変化率(上記(1)式における分子)を算出する(ステップS24)。つまり、上記(1)式におけるDj=DA、ΔDj=DB−DAとなるので、需要の変化率は(DB−DA)/DAとなる。
上記ステップS23、S24の処理によって、上記(1)式の分母と分子が決まるので、これより(1)式によって価格弾力係数が算出される(ステップS25)。
更に詳しくは、例えば、上述した弾力係数EABを求める場合(i=A、j=B)を例にする。この場合、まずステップS21では、例えば任意の需要家の(任意の需要家No.の)実績データ40を処理対象として、この実績データ40のなかで時間帯Bにおける電力価格47が上記基準価格PAである日を検索して求めて、同日の時間帯Aにおける電力需要46(積算値など)を上記需要データDAとして取得する。
また、ステップS22では、上記ステップS21と同一の需要家の実績データ40であって上記ステップS21で求めた日と気象条件(天気、気温、湿度、季節)等が略同一である他の日のなかから、時間帯Bにおける電力価格が基準価格PA以外の価格(上記価格PB)である日を検索して求めて、同日の時間帯Aにおける電力需要46(積算値など)を上記需要データDBとして取得する。
尚、上記求める“日”の条件として、更に、時間帯B以外の時間帯の電力価格が、全て、その時間帯の基準価格であることが加わっても良い。
上記処理によって取得したPA,DA,PB,DBを用いて、上記ステップS23〜S25の処理によって、価格弾力係数が算出される。
尚、上記処理を全ての需要家について実行することでそれぞれ価格弾力係数が算出されたら、これらの総和あるいは平均値(=価格弾力係数の総和÷需要家数)等を最終的な価格弾力係数として価格弾力係数管理部17に登録するようにしてもよい。
あるいは、上記“全ての需要家”は、各グループ2,3毎の“全ての需要家”を意味するものであってもよい。また、例えば、上記総和と平均値のどちらにするかは、補正対象の内容に応じて決定するものであってもよい。つまり、補正対象がグループ2の電力需要予測値であるならば、これが上記グループ2代表需要予測データ82であるならば、上記学習時の代表データの内容に応じて、上記価格弾力係数の算出方法を決めておけばよい。つまり、学習時の代表データが上記積算値である場合には、価格弾力係数は上記総和によって求めればよい。学習時の代表データが上記平均値である場合には、価格弾力係数も上記平均値によって求めればよい。何れにしても、開発者等が適宜決定すればよいものである。
尚、上記弾力係数を求める処理は、開発者等が手作業で行っても良い。更に、上記弾力係数は、開発者等が経験や勘などに基づいて任意に決定してもよい。
図13は、DR予測部16の処理フローチャート図である。
図13において、需要予測部14からグループ2の需要予測データ(上記グループ2代表需要予測データ82など)を取得すると共に(ステップS31)、需要家グループ管理部15から上記グループ3代表需要計画データ60を取得する(ステップS32)。
そして、ユーザが、各時間帯A,B,C毎にΔP(基準価格からの価格変化分;上記ΔP、ΔP、ΔP等)を任意に設定する(ステップS33)。尚、全ての時間帯について設定しなくてもよい(設定されなかった時間帯に係わるΔPには‘0’が自動設定される)。
上記ステップS33の設定が完了してユーザが処理実行を指示した場合、DR予測部16は、価格弾力係数管理部17から上記価格弾力係数マトリックスEを取得して(ステップS34)、このマトリックスEと上記ステップS33で設定された価格変化分ΔPとを用いて上記(2)式によって各時間帯A,B,C毎の需要変化予測量ΔD(上記ΔD、ΔD、ΔD等)を算出する。そして、算出したΔD(上記ΔD、ΔD、ΔD等)を用いて、上記ステップS31、S32で取得したグループ2代表需要予測データ82、グループ3代表需要計画データ60を、それぞれ補正することで、グループ2,3についての補正後の電力需要予測データを求める(ステップS35)。
これは、例えばグループ2代表需要予測データ82における時間帯Aの電力需要予測値に、上記ΔDを加算することで、グループ2に関する時間帯Aに係る補正後の電力需要予測データを求める。他の時間帯B,Cについても略同様である。また、グループ3についても略同様である。尚、ΔDは、負の値となることも有り得る。
また、上記価格弾力係数マトリックスEの決定方法は、上述した一例に限らず、以下に説明するように、より精度が高い決定方法を用いても良い。
以下、価格弾力係数マトリックスEの精度高い決定方法について説明する。
本例(他の実施例とする)では、図1に示す予測モデル学習部19が、随時(例えば定期的にあるいはユーザからの指示等に応じて任意のときに)、実績データベース12の需要実績データ等に基づいて新たな価格弾力係数マトリックスEを生成して更新する。勿論、更新後は、新たな価格弾力係数マトリックスEを用いて、上記電力需要予測値等の補正が行われることになる。
ここで、例えば一例としては、実績データベース12の需要実績データは、例えば季節(春夏秋冬)毎に構築されており、後述する予測モデル学習部19の処理では現在が春であれば例えば去年の春の需要実績データを参照するものであるが、この例に限らない。また、価格弾力係数マトリックスEが、各グループ2,3毎にそれぞれ作成されて保持される例の場合には、例えばグループ2の価格弾力係数マトリックスEの更新処理の際には、グループ2の需要家の需要実績データを参照するが、以下の説明では逐一述べないものとする。
尚、以下に説明する他の実施例においても、インセンティブ付与の一例として電力価格(その基準価格からの変更や変更金額)を用いて説明するものとし、これに応じて、インセンティブの度合いに応じた電力需要の変化の度合いを係数化した弾力係数のマトリックスも、例えば上記(2)式等で用いた価格弾力係数マトリックスを例にするが、勿論、これらの例に限るものではない。インセンティブ付与としては、例えば既に述べたポイント付与等であっても構わず、その場合にはポイント付与に応じた実績データが格納されると共に、ポイント付与に応じた弾力係数が用いられることになる。
図14は、予測モデル学習部19の処理フローチャート図である。
予測モデル学習部19は、実績データベース12を検索して、まず、上記電力価格47が基準価格であるデータ(その電力需要46等)を取得する(ステップS41)。これは、例えば後述するように、各需要家毎の各日毎のデータのなかで「1日の全時間帯の電力価格47が全て基準価格であるデータ」を該当データとして、該当データの1日分の電力需要46等を全て取得する(例えば後述する各時間帯A,B,C毎の基準価格のときの電力需要実績値をDAA、DBB、DCCを取得する)。
尚、上記該当データを複数(予め設定される所定数)取得して、これら複数の該当データの各時間帯毎の平均値を、ステップS41の処理結果(例えば各時間帯A,B,C毎の基準価格のときの電力需要実績値;「基準需要値」と呼ぶものとする)としてもよい。但し、この例に限らない。
続いて、実績データベース12を検索して、上記電力価格47が基準価格ではないデータの電力価格47と電力需要46を、一組のデータ組として取得する(ステップS42)。これは、例えば、各需要家毎の各日毎のデータのなかで上記「1日の全時間帯の電力価格47が全て基準価格であるデータ」以外のデータを該当データとして、該当データの1日分の各時間帯毎の電力価格47と電力需要46の全ペアをまとめて上記“電力価格47と電力需要46のデータ組”として取得する。また、ステップS42の場合、上記“電力価格47と電力需要46のデータ組”を複数組取得するが(該当データを複数抽出するが)、これらの平均値等を求めるのではなく、個別のデータとして取得&一時的に保持する。つまり、例えば後述するP−Dのデータ組〜P10−D10のデータ組の10組のデータ組等を取得する。
そして、ステップS42で取得した各データ組毎に、その電力価格47と基準価格との差分(基準価格からの変化分)ΔPと、その電力需要46と上記ステップS41で取得した基準価格時の電力需要実績値(基準需要値)との差分(需要実績の変化分)ΔDを求める。これは、例えば各時間帯毎に求める(ステップS43)。尚、基準価格は各時間帯毎に設定されていてもよく、この場合には、上記ΔPは、任意の時間帯の電力価格47と同時間帯の基準価格との差分を求めるものとなる。ステップS43では、ΔPとΔDの組が、上記ステップS42で取得したデータ組の数の分だけ、生成される。
そして、ステップS43で求めたΔP、ΔDから、上記価格弾力性係数マトリックスEを求める(ステップS44)。
ここで、電力価格を設定する時間帯がN区分(上記一例ではN=3であり、1日を時間帯A,B,Cの3区分している)あるとすると、上記価格弾力性係数マトリックスEはN×N要素の行列になる(上記1例では、(2)式に示すように、3×3要素の行列となっている)。
また、上記ステップS43で得られる電力価格の変化分ΔPはN要素、電力需要量の変化分ΔDもN要素となる。また、ここでは、ステップS42でM組の実績データが取得されたものとする。この場合、上記ΔPとΔDもM組生成されることになる。これは、i=1、2、・・・、M−1、Mとして下記のΔPi、ΔDiのように表される。更に、上記価格弾力性係数マトリックスEを用いて下記の(3)式として表すことができる。
ここで、上記M個の電力価格変化分ΔPiを並べた行列をP、上記M個の需要実績変化分ΔDiを並べた行列をDとすると、これら行列P、行列Dは下記のようになる。
上記(2)式と同様、上記行列P、行列Dと上記価格弾力性係数マトリックスEとには下記の関係式(4)が成立する。
E・P=D ・・・(4)式
そして、上記(4)式から、以下のようにして、価格弾力性係数マトリックスEの算出式(6)を得ることができる。
すなわち、まず、上記(4)式に対して、その両辺に右から行列Pの転置Pを掛けると、下記の(5)式が得られる。
上記(5)式に対して、更にその両辺に右からPPの逆行列を掛けると、下記の価格弾力性係数マトリックスEの算出式(6)が得られる。
上記のように、ステップS44では、例えば、ステップS43で得られたM個の電力価格変化分ΔPi及び需要実績変化分ΔDiから、上記行列P、行列Dを生成し、これらを用いて上記算出式(6)によって価格弾力性係数マトリックスEを算出する。
尚、既に述べたことより、上記1日をN分割した各時間帯の電力価格のなかで1つでもその時間帯の基準価格とは異なるものがある場合には、その日一日分のデータがステップS42で取得すべきデータとなる。
つまり、例えばi=1のデータ(ΔP、ΔD)を例にすると、上記のようにΔPはΔP11、・・・、ΔP1Nという時間帯1〜時間帯Nの各時間帯毎の電力価格変化分(基準価格との差分)であるが、ΔP11、・・・、ΔP1NのN個全てが‘0’(つまり基準価格と同一)となることはない。
上記のように、任意の時間帯の電力価格の変更は、その時間帯の電力需要だけでなく他の時間帯の電力需要にも影響を及ぼす可能性がある。よって、例えばΔP11だけが基準価格と異なっている場合でも、それは上記ΔD(ΔD11、・・・、ΔD1N)のΔD11に影響するだけでなく、他のΔD12、・・・、ΔD1Nにも影響している可能性がある。
勿論、ΔP11、・・・、ΔP1Nの全てがその時間帯の基準価格と異なるケースもあり得る。また、その逆に、ΔP11、・・・、ΔP1Nの全てがその時間帯の基準価格である場合、これは上記ステップS41で取得すべきデータということになる。
また、上記のように、価格弾力性係数マトリックスEは、グループ2,3それぞれに応じて設定・記憶されるものであってもよい。この場合には、例えばグループ2に対応する価格弾力性係数マトリックスEを生成する場合には、上記ステップS41,S42で取得するデータは、全てグループ2の需要家の実績データのなかから検索・取得するものとなる。
上記図14の処理を、上述した1日を3区分して時間帯A,B,Cとした例を用いて説明するならば、例えば下記のようになる。
予測モデル学習部19は、実績データベース12を検索して、まず、上記電力価格47が基準価格であるデータ(その電力需要46等)を取得する(ステップS41)。これは、例えば、「時間帯A,B,Cの全てにおいて電力価格47がその時間帯の基準価格であるデータ」を検索して求めて、その時間帯A,B,C毎の各電力需要46等を取得する。尚、既にステップS41に関して説明したように、複数の該当データを取得して平均値を算出して、これを時間帯A,B,C毎の上記「基準需要値」としてもよい。
尚、既に述べたように、基準価格は、各時間帯A,B,C毎に予め決められて設定・登録されている。ここでは、上記各時間帯A,B,C毎の基準価格をPA、PA、PAと記し、各時間帯A,B,C毎の基準価格のときの電力需要実績値をDAA、DBB、DCCと記すものとする。
次に、実績データベース12を検索して、例えば上記「時間帯A,B,Cの全てにおいて電力価格47がその時間帯の基準価格であるデータ」以外のデータを該当データとして求めて、例えば該当データの各時間帯A,B,Cの電力価格47と電力需要46(電力需要実績値)をまとめて1つのデータ組として抽出・取得する(ステップS42)。これは、例えば所定数のデータ組が得られるまで繰り返し実行する。ここでは、簡単の為に所定数は10であるものとするが、100や1000などであっても構わない。
尚、例えば、実績データが1時間単位のデータ等である場合、例えば上記ステップS42で取得する電力需要46は、該当データにおける時間帯Aに属する全データの電力需要46の合計値を意味するもの等であっても構わない。
上記一例の10個のデータ組は、例えば下記のP−Dのデータ組、P−Dのデータ組、・・・、P10−D10のデータ組であるものとする。
尚、上記データ組の例において、例えばP1AやP2Aは時間帯Aの電力価格47であり、P1BやP2Bは時間帯Bの電力価格47である。同様に、D1AやD2Aは時間帯Aの電力需要46であり、D1BやD2Bは時間帯Bの電力需要46である。
次に、ステップS42で取得した各データ組の電力価格、電力需要実績値と、ステップS41で取得した基準価格、該基準価格のときの電力需要実績値(「基準需要値」)との差分を求める(ステップS43)。つまり、電力価格と基準価格との差分、電力需要実績値と「基準需要値」との差分を求める。更に、これは、例えば各時間帯A,B,C毎に求めるものであってもよい。
例えば、上記P−Dのデータ組を例にすると、各時間帯A,B,C毎の基準価格PA、PA、PAとの差分(変化分)ΔP(ΔP1A、ΔP1B、ΔP1C)は、“ΔP1A=P1A−PA、ΔP1B=P1B−PA、ΔP1C=P1C−PA”となる。同様に、各時間帯A,B,C毎の「基準需要値」DAA、DBB、DCCとの差分(変化分)ΔD(ΔD1A、ΔD1B、ΔD1C)は、“ΔD1A=D1A−DAA、ΔD1B=D1B−DBB、ΔD1C=D1C−DCC”となる。
他のデータ組についても、上記P−Dのデータ組と略同様にして上記差分(変化分)を求めることで、電力価格については下記の変化分ΔP〜ΔP10が得られ、電力需要については下記の変化分ΔD〜ΔD10が得られる。
上記電力価格の変化分ΔP〜ΔP10、電力需要の変化分ΔD〜ΔD10は、それぞれ、下記の価格変化マトリックスΔP、需要変化マトリックスΔDとすることができる。
これら価格変化マトリックスΔP、需要変化マトリックスΔDが、上記行列P、行列Dの一例に相当する。従って、上記価格弾力性係数マトリックスEの算出式(6)における上記行列P、行列Dとして、これら価格変化マトリックスΔP、需要変化マトリックスΔDを用いることで、価格弾力性係数マトリックスEを算出できる(ステップS44)。
尚、本例において上記行列Pの転置Pに相当するもの(ΔPとする)は、下記のようになる。
図15は、上記他の実施例の需要予測装置における処理手順を概略的に示す図である。尚、図15において図2と略同様の部分については、説明は省略する。
図示のように、予測モデル学習部19は、需要実績データ12を検索して所定の条件に該当するデータを取得して、該取得した過去の電力需要関連の実績データに基づいて、弾力係数マトリックスEを自動生成する。そして、生成した弾力係数マトリックスEを価格弾力係数管理部17に渡して、当該管理部17が保持している弾力係数マトリックスEを更新させる。
その後、DR予測部16が、その処理の際に上記のように価格弾力係数管理部17から弾力係数マトリックスEを取得する際には、これは上記更新版の弾力係数マトリックスEとなる。このように、需要予測に用いる所定の係数(弾力係数マトリックスE)を、実績データに基づく実情に合った値へと随時更新できることで、需要予測の精度向上を図ることができる。
上述したように、本手法では、需要家管理システム(EMS2)が備えられていない需要家に関しても、上記グループ1、グループ2としてそれぞれ電力需要予測を行うと共に、グループ2に関しては更に電力需要予測結果をインセンティブに応じて補正する。また、需要家管理システム(EMS2)が備えられている需要家のグループ3に関しても、需要計画をインセンティブに応じて補正する。これらによって、電力運用装置(EMS2)が設置されていない需要家を含めた需要予測が可能となると共に、デマンドレスポンス実施時の需要予測の精度向上を図ることが出来る。
更に上記本手法の他の例によれば、デマンドレスポンスプログラム実行時に、インセンティブ付与度合いを変更した場合に需要がどの程度変化するか予測する。そして、需要予測に使用する係数(価格弾力係数など)を、随時、実績データに基づいて学習してアップデートすることで、実情に合った係数へと更新することができる。これにより、電気事業者は精度の高い需要予測を行うことができるようになり、有用である。
1 スマートメーター
2 需要家管理システム(EMS)
3 ネットワーク
10 需要予測装置
11 需要家データベース
12 実績データベース
13 需要予測モデル作成部
14 需要予測部
15 需要家グループ管理部
16 需要応答(DR)予測部
17価格弾力係数管理部
19 予測モデル学習部
21 積算部
22 グループ1需要予測モデル
23 グループ2需要予測モデル
30 テーブル
31 需要家No.
32 住所
33 事業種類
34 契約電力
35 デマンドレスポンス実施
36 需要計画の作成
37 グループ
41 日時
42 曜日
43 休日/平日
44 気温(℃)
45 湿度(%)
46 電力需要(kW)
47 電力価格(単価)(¥/kWh)
51 需要家グループ作成部
52 グループ代表需要データ作成部
53 グループ需要予測モデル作成部
60 グループ3代表需要計画データ
61 グループ代表需要データ
62 曜日
63 休日/平日
64 気温
65 湿度
66 電力需要
67 電力価格
68 日時
71 実績データ抽出部
72 グループ代表需要データ計算部
81 グループ1代表需要予測データ
82 グループ2代表需要予測データ

Claims (13)

  1. 任意のインセンティブに応じたデマンドレスポンスを実施する1以上の需要家を含む複数の需要家から成るエリアに関する電力需要を予測する装置であって、
    前記各需要家の過去の電力需要に係わる実績データが記憶される実績データ記憶手段と、
    デマンドレスポンスの有無と需要計画の有無に応じて前記複数の需要家をグループ分けする需要家グループ管理手段と、
    前記各グループのうち前記需要計画が無いグループに関して、そのグループに属する需要家の前記実績データに基づいて予め作成される需要予測モデルと、予測対象日におけるインセンティブ以外の要因とに基づいて、該予測対象日の電力需要予測を行う需要予測手段と、
    前記インセンティブの度合いに応じた電力需要の変化の度合いを係数化した弾力係数のマトリックスを保持する弾力係数管理手段と、
    前記各グループのうち前記デマンドレスポンス有りのグループに関して、前記弾力係数マトリックスを用いて、予測対象日における前記インセンティブの度合いに応じて前記電力需要予測結果または前記需要計画を補正する需要予測補正手段と、
    任意のとき又は定期的に前記弾力係数管理手段が保持する前記弾力係数マトリックスを再設定する手段であって、前記実績データからインセンティブが所定の基準値の場合の電力需要値を取得して基準需要値とすると共に、前記実績データからインセンティブが前記基準値以外の場合の電力需要値をそのインセンティブと組にして複数組取得して、該各組毎にインセンティブの前記基準値、基準需要値との差分を求め、該差分に基づいて新たな前記弾力係数マトリックスを算出する係数算出手段と、
    を有することを特徴とする電力需要予測装置。
  2. 前記係数算出手段は、
    前記取得する電力需要値と電力価格の組が1日をN区分した各時間帯1〜N毎の電力需要値と電力価格のペアから成り、該取得する電力需要値と電力価格の組がM組ある場合、該M組の前記差分を下記の価格変化分行列P、需要変化分行列Dとして、
    下記の価格弾力性係数マトリックスEの算出式(6)によって前記新たな弾力係数マトリックスを算出する、
    ことを特徴とする請求項1記載の電力需要予測装置。
  3. 前記基準需要値は、前記時間帯1〜Nの全時間帯の電力価格が前記基準価格であるデータの該各時間帯1〜N毎の電力需要値であることを特徴とする請求項2記載の電力需要予測装置。
  4. 前記需要計画が無い各グループ毎に、予め、そのグループに属する需要家の前記実績データに基づいて、そのグループに対応する前記需要予測モデルを生成する需要予測モデル作成手段を更に有することを特徴とする請求項1記載の電力需要予測装置。
  5. 前記需要予測補正手段は、任意に設定されるインセンティブと前記弾力係数とを用いて、前記デマンドレスポンス有りのグループに関する前記電力需要予測結果または前記需要計画を補正することで、前記デマンドレスポンス有りのグループに関するインセンティブ付与時の電力需要予測値を算出することを特徴とする請求項4記載の電力需要予測装置。
  6. 前記デマンドレスポンス有りのグループは、デマンドレスポンス有りで且つ前記需要計画無しのグループである第2グループと、デマンドレスポンス有りで且つ前記需要計画有りのグループである第3グループであり、
    更に前記デマンドレスポンス無しのグループである第1グループにグループ分けされており、
    前記需要予測補正手段は、前記第2グループに関しては前記電力需要予測結果を補正し、前記第3グループに関しては前記需要計画を補正することで、該第2、第3の各グループ毎にインセンティブ付与時の電力需要予測値を算出することを特徴とする請求項4または5記載の電力需要予測装置。
  7. 前記需要家グループ管理手段は、前記第1、第2の各グループ毎に、予め、そのグループに属する全需要家の前記実績データの平均値または積算値を代表値として求めるグループ代表データ作成部を更に有し、
    前記需要予測モデル作成手段は、該各グループ毎の代表値を用いて前記第1、第2の各グループに対応する前記需要予測モデルを生成することを特徴とする請求項6記載の電力需要予測装置。
  8. 前記第1グループに関する前記前記電力需要予測結果と、前記第2グループ、第3グループそれぞれの前記インセンティブ付与時の電力需要予測値とを積算して、全体の需要予測値を算出する積算手段、
    を更に有することを特徴とする請求項6または7記載の電力需要予測装置。
  9. 前記インセンティブは電力価格単価であり、
    前記弾力係数は、該電力価格単価の変化の度合いに応じた電力需要の変化の度合いを係数化した価格弾力係数であることを特徴とする請求項1〜8の何れかに記載の電力需要予測装置。
  10. 前記価格弾力係数は、任意の時間帯における電力価格単価の変化の度合いに応じて、同時間帯あるいは他の時間帯における電力需要の変化の度合いを係数化したものであることを特徴とする請求項9記載の電力需要予測装置。
  11. 前記価格弾力係数は、一日を複数の時間帯に分けた場合の任意の時間帯i,jに係る価格弾力係数Eijであり、該価格弾力係数Eijは、以下の(1)式で表されるものである、
    {ΔDi;時間帯iにおける需要変化量
    Di ;時間帯iの元々の需要量
    ΔPj;時間帯jにおける電力価格の変化量
    Pj ;時間帯jの元々の電力価格(基準価格)}
    ことを特徴とする請求項10記載の電力需要予測装置。
  12. 前記需要予測補正手段は、前記価格弾力係数を用いて、予測対象日の各時間帯における電力価格の変化量に応じた各時間帯毎の電力需要変化量を求め、該求めた電力需要変化量を用いて前記電力需要予測結果または前記需要計画を補正することを特徴とする請求項10記載の電力需要予測装置。
  13. 任意のインセンティブに応じたデマンドレスポンスを実施する1以上の需要家を含む複数の需要家から成るエリアに関する電力需要を予測する装置のコンピュータを、
    前記各需要家の過去の電力需要に係わる実績データが記憶される実績データ記憶手段と、
    デマンドレスポンスの有無と需要計画の有無に応じて前記複数の需要家をグループ分けする需要家グループ管理手段と、
    前記各グループのうち前記需要計画が無いグループに関して、そのグループに属する需要家の前記実績データに基づいて予め作成される需要予測モデルと、予測対象日におけるインセンティブ以外の要因とに基づいて、該予測対象日の電力需要予測を行う需要予測手段と、
    前記インセンティブの度合いに応じた電力需要の変化の度合いを係数化した弾力係数のマトリックスを保持する弾力係数管理手段と、
    前記各グループのうち前記デマンドレスポンス有りのグループに関して、前記弾力係数マトリックスを用いて、予測対象日における前記インセンティブの度合いに応じて前記電力需要予測結果または前記需要計画を補正する需要予測補正手段と、
    任意のとき又は定期的に前記弾力係数管理手段が保持する前記弾力係数マトリックスを再設定する手段であって、前記実績データから電力価格が所定の基準価格の場合の電力需要値を取得して基準需要値とすると共に、前記実績データから電力価格が前記基準価格以外の場合の電力需要値をその電力価格と組にして複数組取得して、該各組毎に前記基準価格、基準需要値との差分を求め、該差分に基づいて新たな前記弾力係数マトリックスを算出する係数算出手段、
    として機能させる為のプログラム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2018073268A (ja) * 2016-11-02 2018-05-10 公立大学法人会津大学 仮想通貨を運用するためのシステムおよびそのシステム内で用いられる装置、方法、プログラム
JP2020098528A (ja) * 2018-12-19 2020-06-25 清水建設株式会社 シミュレーション装置およびシミュレーション方法
CN116205544A (zh) * 2023-05-06 2023-06-02 山东卓文信息科技有限公司 基于深度神经网络和迁移学习的非侵入式负荷识别系统

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