JP2016001549A - スイッチ素子及びスイッチ回路 - Google Patents

スイッチ素子及びスイッチ回路 Download PDF

Info

Publication number
JP2016001549A
JP2016001549A JP2014121004A JP2014121004A JP2016001549A JP 2016001549 A JP2016001549 A JP 2016001549A JP 2014121004 A JP2014121004 A JP 2014121004A JP 2014121004 A JP2014121004 A JP 2014121004A JP 2016001549 A JP2016001549 A JP 2016001549A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heating element
electrode
electrodes
switch
conductor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2014121004A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6381980B2 (ja
Inventor
吉弘 米田
Yoshihiro Yoneda
吉弘 米田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dexerials Corp
Original Assignee
Dexerials Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dexerials Corp filed Critical Dexerials Corp
Priority to JP2014121004A priority Critical patent/JP6381980B2/ja
Priority to CN201580043208.4A priority patent/CN106663568B/zh
Priority to PCT/JP2015/066836 priority patent/WO2015190543A1/ja
Priority to KR1020167034241A priority patent/KR102378639B1/ko
Priority to TW104118860A priority patent/TWI670739B/zh
Publication of JP2016001549A publication Critical patent/JP2016001549A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6381980B2 publication Critical patent/JP6381980B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01HELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
    • H01H37/00Thermally-actuated switches
    • H01H37/74Switches in which only the opening movement or only the closing movement of a contact is effected by heating or cooling
    • H01H37/76Contact member actuated by melting of fusible material, actuated due to burning of combustible material or due to explosion of explosive material

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Fuses (AREA)

Abstract

【課題】微弱な電流経路に組み込まれた場合にも、発熱体に可溶導体を溶断させるのに十分な電力を供給できるスイッチ素子を提供する。【解決手段】互いに隣接する第1、第2の電極11,12と、第1の電極11と隣り合う第3の電極13と、第1、第3の電極11,3に跨って接続されている第1の可溶導体14とを有する切替回路2と、第1の発熱体14と、第1の発熱体14の一端と接続された発熱体引出電極23と、第1の発熱体14の他端と接続された第1の発熱体電極24とを有し、切替回路2と電気的に独立された発熱回路3とを備え、第1の発熱体14が発熱することにより、第1の可溶導体14が溶断し第1、第3の電極11,13間を遮断するとともに、該溶融導体を介して第1、第2の電極11,12間を短絡させる。【選択図】図1

Description

本発明は、電源ラインや信号ラインを電気的且つ物理的に切り替えるスイッチ素子及びスイッチ回路に関する。
充電して繰り返し利用することのできる二次電池の多くは、バッテリパックに加工されてユーザに提供される。特に重量エネルギー密度の高いリチウムイオン二次電池においては、ユーザ及び電子機器の安全を確保するために、一般的に、過充電保護、過放電保護等のいくつもの保護回路をバッテリパックに内蔵し、所定の場合にバッテリパックの出力を遮断する機能を有している。
この種の保護素子には、バッテリパックに内蔵されたFETスイッチを用いて出力のON/OFFを行うことにより、バッテリパックの過充電保護又は過放電保護動作を行うものがある。しかしながら、何らかの原因でFETスイッチが短絡破壊した場合、雷サージ等が印加されて瞬間的な大電流が流れた場合、あるいはバッテリセルの寿命によって出力電圧が異常に低下したり、逆に過大な異常電圧を出力した場合であっても、バッテリパックや電子機器は、発火等の事故から保護されなければならない。そこで、このような想定し得るいかなる異常状態においても、バッテリセルの出力を安全に遮断するために、外部からの信号によって電流経路を遮断する機能を有するヒューズ素子からなる保護素子が用いられている。
このようなリチウムイオン二次電池等向けの保護回路の保護素子としては、特許文献1に記載されているように、電流経路上の第1の電極,発熱体に繋がる導体層,第2の電極間に亘って可溶導体を接続して電流経路の一部をなし、この電流経路上の可溶導体を、過電流による自己発熱、あるいは保護素子内部に設けた発熱体によって溶断するものがある。このような保護素子では、溶融した液体状の可溶導体を発熱体に繋がる導体層上に集めることにより電流経路を遮断する。
特開2010−003665号公報 特開2007−12381号公報
近年、バッテリとモーターを使用したHEV(Hybrid Electric Vehicle)やEV(Electric Vehicle)が急速に普及している。HEVやEVの動力源としては、エネルギー密度と出力特性からリチウムイオン二次電池が使用されるようになってきている。自動車用途では、高電圧、大電流が必要とされる。このため、高電圧、大電流に耐えられる専用セルが開発されているが、製造コスト上の問題から多くの場合、複数のバッテリセルを直列、並列に接続することで、汎用セルを用いて必要な電圧電流を確保している。
ところで、高速移動中の自動車等では、急激な駆動力の低下や急停止は却って危険な場合があり、非常時を想定したバッテリ管理が求められている。例えば、走行中にバッテリーシステムの異常が起きた際にも、修理工場もしくは安全な場所まで移動するための駆動力、あるいはハザードランプやエアコン用の駆動力を供給できることが、危険回避上、好ましい。
そこで、複数セルで構成されたバッテリパック内の異常バッテリセルのみをバイパスする電流経路を形成し、正常なバッテリセルを有効に活用できるスイッチ素子が提案されている。
[スイッチ素子]
図32(A)に参考例に係るスイッチ素子100の平面図を示し、図32(B)にスイッチ素子100の断面図を示す。スイッチ素子100は、セラミックス等の絶縁基板102と、絶縁基板102に設けられた第1の発熱体121及び第2の発熱体122と、絶縁基板102に、互いに隣接して設けられた第1の電極104及び第2の電極105(A1)と、第1の電極104と隣接して設けられるとともに、第1の発熱体121に電気的に接続された第3の電極106と、第2の電極105(A1)と隣接して設けられるとともに、第2の発熱体122に電気的に接続された第4の電極107(P1)と、第4の電極107(P1)に隣接して設けられる第5の電極131(A2)と、第1、第3の電極104,106間に亘って設けられることにより電流経路を構成し、第1の発熱体121からの加熱により、第1、第3の電極104,106間の電流経路を溶断する第1の可溶導体108と、第2の電極105(A1)から第4の電極107(P1)を経て第5の電極131(A2)に亘って設けられ、第2の発熱体122からの加熱により、第2、第4、第5の電極105(A1),107(P1),131(A2)間の電流経路を溶断する第2の可溶導体109とを備える。そして、スイッチ素子100は、絶縁基板102上に内部を保護するカバー部材110が取り付けられている。
第1、第2の発熱体121,122は、通電すると発熱する導電性を有する部材であって、たとえばW、Mo、Ru等又はこれらを含む材料からなる。これらの合金あるいは組成物、化合物の粉状体を樹脂バインダ等と混合して、ペースト状にしたものを絶縁基板102上にスクリーン印刷技術を用いてパターン形成して、焼成する等によって形成する。
また、第1、第2の発熱体121,122は、絶縁基板102上において絶縁層111に被覆されている。第1の発熱体121を被覆する絶縁層111上には、第1、第3の電極104,106が形成され、第2の発熱体122を被覆する絶縁層111上には、第2、第4、第5の電極105,107,131が形成されている。第1の電極104は、一方側において第2の電極105と隣接して形成されるとともに、絶縁されている。第1の電極104の他方側には第3の電極106が形成されている。第1の電極104と第3の電極106とは、第1の可溶導体108が接続されることにより導通され、スイッチ素子100の電流経路を構成する。また、第1の電極104は、絶縁基板102の側面に臨む第1の電極端子部104aに接続されている。第1の電極端子部104aは、スルーホールを介して絶縁基板102の裏面に設けられた外部端子112と接続されている。
また、第3の電極106は、絶縁基板102あるいは絶縁層111に設けられた第1の発熱体引出電極123を介して第1の発熱体121と接続されている。また、第1の発熱体121は、第1の発熱体引出電極123を介して、絶縁基板102の側縁に臨む第1の抵抗体端子部121aに接続されている。第1の抵抗体端子部121aは、スルーホールを介して、絶縁基板102の裏面に設けられた外部端子112と接続されている。
第2の電極105(A1)の第1の電極104と隣接する一方側と反対の他方側には、第4の電極107(P1)が形成されている。また、第4の電極107(P1)の第2の電極105(A1)と隣接する一方側と反対の他方側には、第5の電極131(A2)が形成されている。第2の電極105(A1)、第4の電極107(P1)及び第5の電極131(A2)は、第2の可溶導体109と接続されている。また、第2の電極105(A1)は、絶縁基板102の側面に臨む第2の電極端子部105aに接続されている。第2の電極端子部105aは、スルーホールを介して絶縁基板102の裏面に設けられた外部端子112と接続されている。
また、第4の電極107(P1)は、絶縁基板102あるいは絶縁層111に設けられた第2の発熱体引出電極124を介して第2の発熱体122と接続されている。また、第2の発熱体122は、第2の発熱体引出電極124を介して、絶縁基板102の側縁に臨む第2の抵抗体端子部122a(P2)に接続されている。第2の抵抗体端子部122a(P2)は、スルーホールを介して、絶縁基板102の裏面に設けられた外部端子112と接続されている。
さらに、第5の電極131(A2)は、絶縁基板102の側面に臨む第5の電極端子部131aに接続されている。第5の電極端子部131aは、スルーホールを介して絶縁基板102の裏面に設けられた外部端子112と接続されている。
なお、第1〜第5の電極104,105,106,107,131は、CuやAg等の一般的な電極材料を用いて形成することができる。
[可溶導体]
第1、第2の可溶導体108,109は、第1、第2の発熱体121,122の発熱により速やかに溶断されるハンダ等の低融点金属、あるいは低融点金属とAg等の高融点金属との積層体からなる。なお、第1、第2の可溶導体108,109の酸化防止、及び第1、第2の可溶導体108,109の溶融時における濡れ性を向上させるために、第1、第2の可溶導体108,109の上にはフラックス115が塗布されている。
[スイッチ素子回路]
以上のようなスイッチ素子100は、図33に示すような回路構成を有する。すなわち、スイッチ素子100は、第1の電極104と第2の電極105とが、正常時には絶縁され、第1、第2の発熱体121,122の発熱により第1、第2の可溶導体108,109が溶融すると、当該溶融導体を介して短絡するスイッチ120を構成する。そして、第1の電極端子部104aと第2の電極端子部105aは、スイッチ120の両端子を構成する。
また、第1の可溶導体108は、第3の電極106及び第1の発熱体引出電極123を介して第1の発熱体121と接続されている。第2の可溶導体109は、第4の電極107(P1)及び第2の発熱体引出電極124を介して第2の発熱体122及び第2の抵抗体端子部122a(P2)と接続されている。すなわち、第2の可溶導体109が接続される第2の電極105(A1)、第4の電極107(P1)及び第5の電極131(A2)は、保護素子として機能する。
スイッチ素子100は、正常時には第2の抵抗体端子部122a(P2)に接続されているFET等の電流制御素子によって第1、第2の発熱体121,122への通電が規制され、第5の電極131(A2)、第4の電極107(P1)及び第2の電極105(A1)にわたってバッテリセルの電気が通電される。
そして、スイッチ素子100は、FET等の電流制御素子によって第2の抵抗体端子部122a(P2)より通電されると、第2の発熱体122が発熱し、第2の可溶導体109を溶融させることにより、第4の電極107(P1)を介して接続されている第2の電極105(A1)と第5の電極131(A2)とに亘る電流経路を遮断する。また、スイッチ素子100は、FET等の電流制御素子によって第1の抵抗体端子部121aより通電されると、第1の発熱体121が発熱し、第1の可溶導体108を溶融させる。これにより、スイッチ素子100は、第1の電極104と第2の電極105とに凝集した第1、第2の可溶導体108,109の溶融導体が結合することにより、絶縁されていた第1の電極104と第2の電極105とを短絡させる、すなわちスイッチ120を短絡させることができる。
これにより、スイッチ素子100は、第2の電極105、スイッチ120及び第1の電極104にわたるバイパス電流経路が形成される。
ここで、図32、図33に示すスイッチ素子100においては、第1、第2の発熱体121,122を発熱させる電力を、第1、第2の可溶導体108,109を介して供給するものであるが、第1の抵抗体端子部121a〜第1の可溶導体108〜第1の電極104にわたる電流経路や、第2の電極105(A1)〜第2の可溶導体109〜第5の電極131(A2)にわたる電流経路はバッテリの充放電経路であることから、第1、第2の発熱体121,122の通電時においても第1、第2の発熱体121,122に第1、第2の可溶導体108,109を溶断させるのに十分な熱量を得ることができる。
しかし、スイッチ素子100を、電源ラインよりも微弱な電流を流す信号ラインにおいて用いる場合には、第1、第2の発熱体121,122に第1、第2の可溶導体108,109を溶断させるのに十分な発熱量を得るほどの電力を供給することができず、スイッチ素子100の用途が大電流用途に限られていた。
また、電流経路を第1、第2の発熱体121,122側に切り替える電流制御素子も、電流定格の向上に伴って同様に定格の向上が求められる。そして、高定格の電流制御素子は、一般的に高価であり、コスト上も不利となる。
そこで、本発明は、微弱な電流経路に組み込まれた場合にも、発熱体に可溶導体を溶断させるのに十分な電力を供給することができ、あらゆる用途に用いることができるスイッチ素子及びスイッチ回路を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明に係るスイッチ素子は、互いに隣接する第1の電極及び第2の電極と、上記第1の電極と隣り合う第3の電極と、上記第1の電極及び上記第3の電極に跨って接続されている第1の可溶導体とを有する切替回路と、第1の発熱体と、上記第1の発熱体の一端と電気的に接続された発熱体引出電極と、上記第1の発熱体の他端と電気的に接続された第1の発熱体電極とを有し、上記切替回路と電気的に独立された発熱回路とを備え、上記第1の発熱体が発熱することにより、上記第1の可溶導体が溶断し上記第1、第3の電極間を遮断するとともに、該溶融導体を介して上記第1、第2の電極間を短絡させるものである。
また、本発明に係るスイッチ回路は、スイッチを介して第1の端子及び第2の端子が接続され、第1のヒューズによって第1の端子及び第3の端子が接続された切替回路と、第1の発熱体と、上記第1の発熱体の一端と接続された第4の端子と、上記第1の発熱体の他端と接続された第5の端子とを有し、上記切替回路と電気的に独立して設けられている発熱回路とを備え、上記第4、第5の端子間に電圧を印加することにより、上記第1の発熱体を発熱させ、上記第1のヒューズを溶断させるとともに上記スイッチを短絡させるものである。
本発明によれば、切替回路と、切替回路を切り替える発熱回路とが、電気的に独立しているため、切替回路が組み込まれる外部回路の種類によらず、発熱体に対して第1の可溶導体を溶断させるのに十分な発熱量を得る電力を供給することができる。したがって、本発明によれば、切替回路が組み込まれる外部回路として、微弱な電流を流すデジタル信号回路等にも適用することができる。
図1は、本発明が適用されたスイッチ素子を示す図であり、(A)は平面図、(B)は(A)のA−A’断面図である。 図2(A)は本発明が適用されたスイッチ素子の一形態を示す回路図であり、図2(B)は他の形態を示す回路図であり、図2(C)はさらに他の形態を示す回路図である。 図3は、本発明が適用されたスイッチ素子を用いたスイッチ回路の一形態を示す回路図である。 図4は、第1の可溶導体が溶断した状態を示す図であり、(A)は平面図、(B)は回路図である。 図5は、本発明が適用されたスイッチ素子を用いた応用例を示す図であり、(A)は作動前、(B)は作動後の状態を示す。 図6は、本発明が適用されたスイッチ素子の他の形態を示す図であり、(A)は平面図、(B)は(A)のA−A’断面図である。 図7は、切替回路の可溶導体が溶断した状態を示す図であり、(A)は平面図、(B)は回路図である。 図8は、発熱回路の可溶導体が溶断した状態を示す図であり、(A)は平面図、(B)は回路図である。 図9は、本発明が適用されたスイッチ素子の他の形態を示す平面図である。 図10は、第1、第2の発熱体を備えたスイッチ素子を示す図であり、(A)は平面図、(B)は(A)のA−A’断面図である。 図11(A)は第1、第2の発熱体を備えたスイッチ素子の一形態を示す回路図であり、図11(B)は第1、第2の発熱体を備えたスイッチ素子の他の形態を示す回路図である。 図12は、第1、第2の発熱体を備えたスイッチ素子を用いたスイッチ回路の一形態を示す回路図である。 図13は、第1、第2の発熱体を備えたスイッチ素子の動作順序を示す回路図である。 図14は、第1、第2の発熱体を備えたスイッチ素子の他の形態を示す図であり、(A)は平面図、(B)は(A)のA−A’断面図である。 図15は、第1、第2の発熱体を並列接続したスイッチ素子の他の形態を示す平面図である。 図16(A)は第1、第2の発熱体を並列接続したスイッチ素子の一形態を示す回路図であり、図16(B)は第1、第2の発熱体を並列接続したスイッチ素子の他の形態を示す回路図であり、図16(C)は第1、第2の発熱体を並列接続したスイッチ素子のさらに他の形態を示す回路図である。 図17は、第1、第2の発熱体を並列接続したスイッチ素子を用いたスイッチ回路の一形態を示す回路図である。 図18は、第1、第2の発熱体を並列接続したスイッチ素子の動作順序を示す回路図である。 図19は、第1、第2の発熱体を並列接続したスイッチ素子の他の形態を示す平面図である。 図20は、第1、第2の発熱体を並列接続したスイッチ素子のさらに他の形態を示す平面図である。 図21は、高融点金属層と低融点金属層を有し、被覆構造を備える可溶導体を示す斜視図であり、(A)は高融点金属層を内層とし低融点金属層で被覆した構造を示し、(B)は低融点金属層を内層とし高融点金属層で被覆した構造を示す。 図22は、高融点金属層と低融点金属層の積層構造を備える可溶導体を示す斜視図であり、(A)は上下2層構造、(B)は内層及び外層の3層構造を示す。 図23は、高融点金属層と低融点金属層の多層構造を備える可溶導体を示す断面図である。 図24は、高融点金属層の表面に線状の開口部が形成され低融点金属層が露出されている可溶導体を示す平面図であり、(A)は長手方向に沿って開口部が形成されたもの、(B)は幅方向に沿って開口部が形成されたものである。 図25は、高融点金属層の表面に円形の開口部が形成され低融点金属層が露出されている可溶導体を示す平面図である。 図26は、高融点金属層に円形の開口部が形成され、内部に低融点金属が充填された可溶導体を示す平面図である。 図27(A)は発熱体を絶縁基板の裏面に形成したスイッチ素子を示す断面図であり、図27(B)は発熱体を絶縁層の内部に形成したスイッチ素子を示す断面図であり、図27(C)は発熱体を絶縁基板の内部に形成したスイッチ素子を示す断面図である。 図28(A)は発熱体を絶縁基板の裏面に形成したスイッチ素子を示す断面図であり、図28(B)は発熱体を絶縁層の内部に形成したスイッチ素子を示す断面図であり、図28(C)は発熱体を絶縁基板の内部に形成したスイッチ素子を示す断面図である。 図29は、絶縁基板の同一面上に、第1〜第3の電極と、第1の発熱体及び第1の発熱体を被覆する絶縁層とを形成したスイッチ素子を示す図であり、(A)は平面図、(B)は(A)のA−A’断面図である。 図30は、絶縁基板の同一面上に、第1〜第3の電極と、第1、第2の発熱体及び第1、第2の発熱体を被覆する絶縁層25とを形成したスイッチ素子を示す図であり、(A)は平面図、(B)は(A)のA−A’断面図である。 図31は、保護抵抗を備えたスイッチ素子を示す回路図である。 図32は本発明の参考例に係るスイッチ素子を示す図であり、(A)は平面図、(B)は断面図である。 図33は、本発明の参考例に係るスイッチ素子を示す回路図である。
以下、本発明が適用されたスイッチ素子及びスイッチ回路について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更が可能であることは勿論である。また、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは異なることがある。具体的な寸法等は以下の説明を参酌して判断すべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
[第1の形態]
図1(A)にスイッチ素子1の平面図を示し、図1(B)にスイッチ素子1のA−A’断面図を示す。スイッチ素子1は、絶縁基板10と、絶縁基板10に互いに隣接して設けられた第1の電極11及び第2の電極12と、第1の電極11と隣り合う第3の電極13と、第1の電極11及び第3の電極13に跨って接続されている第1の可溶導体14とを有する。スイッチ素子1は、第1の可溶導体14を介して電気的に接続されるとともに第1の可溶導体14の溶融によって遮断される第1、第3の電極11,13と、互いに隣接して設けられ、第1の可溶導体14の溶融導体14aを介して短絡される第1、第2の電極11,12とによって、切替回路2を構成する(図2)。
また、スイッチ素子1は、絶縁基板10に形成された第1の発熱体21と、第1の発熱体21の一端と電気的に接続された発熱体引出電極23と、第1の発熱体21の他端と電気的に接続された第1の発熱体電極24とを有する。スイッチ素子1は、これら第1の発熱体21、発熱体引出電極23及び第1の発熱体電極24によって、切替回路2と電気的に独立された第1の発熱体21への発熱回路3を構成する(図2)。
[絶縁基板]
絶縁基板10は、たとえば、アルミナ、ガラスセラミックス、ムライト、ジルコニアなどの絶縁性を有する部材を用いて略方形状に形成されている。絶縁基板10は、その他にも、ガラスエポキシ基板、フェノール基板等のプリント配線基板に用いられる材料を用いてもよいが、第1の可溶導体14の溶断時の温度に留意する必要がある。
[第1の発熱体]
第1の発熱体21は、通電すると発熱する導電性を有する部材であって、たとえばW、Mo、Ru等又はこれらを含む材料からなる。これらの合金あるいは組成物、化合物の粉状体を樹脂バインダ等と混合して、ペースト状にしたものを絶縁基板10上にスクリーン印刷技術を用いてパターン形成して、焼成する等によって形成する。また、第1の発熱体21は、絶縁基板10上において絶縁層25に被覆されている。第1の発熱体21を被覆する絶縁層25上には、第1〜第3の電極11〜13が形成されている。
第1の発熱体21は、一端が発熱体引出電極23と接続されている。発熱体引出電極23は、絶縁層25に被覆されるとともに、絶縁基板10の側面に臨む電極端子部23aに接続されている。電極端子部23aは、スルーホールを介して絶縁基板10の裏面に設けられた外部端子(図示せず)と接続されている。
また、第1の発熱体21は、他端が第1の発熱体電極24と電気的に接続されている。第1の発熱体電極24は、絶縁基板10の第1の発熱体21と同一面上に形成されるとともに絶縁層25に被覆されている下層部24aと、絶縁層25上に積層されるとともに絶縁層25に形成された開口部を介して下層部24aと接続されている上層部24bとを有する。また、第1の発熱体電極24は、上層部24bが、絶縁基板10の側面に臨む第1の発熱体電極端子部24cに接続されている。第1の発熱体電極端子部24cは、スルーホールを介して絶縁基板10の裏面に設けられた外部端子(図示せず)と接続されている。
これにより、スイッチ素子1は、電極端子部23a、第1の発熱体21及び第1の発熱体電極端子部24cに亘る第1の発熱体21への発熱回路3を構成する。そして、スイッチ素子1は、電極端子部23a及び第1の発熱体電極端子部24cが外部回路と接続されることにより、第1の発熱体21へ電圧が印加され、発熱可能とされている。また、スイッチ素子1は、電極端子部23aが外部回路に設けられたFET等の電流制御素子と接続されることにより、発熱回路3への通電が制御されている。
[第1〜第3の電極]
第1の電極11は、一方側において第2の電極12と隣接して形成されるとともに、絶縁されている。第1の電極4の他方側には第3の電極13が形成されている。第1の電極11と第3の電極13とは、第1の可溶導体14が接続されることにより導通され、スイッチ素子1の電流経路を構成する。また、第1の電極11と第3の電極13とは、それぞれ絶縁基板10の側面に臨む第1、第3の電極端子部11a,13aに接続されている。第1、第3の電極端子部11a,13aは、スルーホールを介して絶縁基板10の裏面に設けられた外部端子(図示せず)と接続されている。
第1の電極11と第3の電極13とは、それぞれ接続ハンダ等の接合材26を介して第1の可溶導体14が接続されている。なお、第1、第3の電極11,13と第1の可溶導体14との間には、ガラス等の比較的熱伝導性に優れる絶縁層からなるオーバーコート層27が設けられている。オーバーコート層27は、第1、第3の電極11,13間の絶縁を図るとともに、第1の発熱体21の熱を効率よく第1の可溶導体14へ伝えるために設けられる。
スイッチ素子1は、第1、第3の電極端子部11a,13aが外部回路に接続されることにより、第1の電極11、第1の可溶導体14、及び第3の電極13亘って、作動前における電流経路を構成する。そして、第1、第3の電極11,13間にわたる電流経路は、スイッチ素子1が作動し、第1の可溶導体14が溶融すると遮断される。
第1の電極11と隣接する第2の電極12は、絶縁基板10の側面に臨む第2の電極端子部12aに接続されている。第2の電極端子部12aは、スルーホールを介して絶縁基板10の裏面に設けられた外部端子(図示せず)と接続されている。
スイッチ素子1は、第2の電極端子部12aが外部回路に接続されることにより、第1の可溶導体14が溶融し、溶融導体14aを介して第1、第2の電極11,12が短絡されると、第1、第2の電極11,12に亘って、作動後における電流経路を構成する。すなわち、スイッチ素子1の切替回路2は、作動前においては第1、第3の電極11,13間にわたる電流経路を構成し、作動後においては第1、第3の電極11,13間にわたる電流経路が遮断されるとともに、第1、第2の電極11,12間にわたる電流経路を構築する。
[第1の可溶導体]
第1の可溶導体14は、後述する第1の発熱体21の発熱により速やかに溶断される低融点金属からなり、例えばハンダや、Snを主成分とするPbフリーハンダを好適に用いることができる。
また、第1の可溶導体14は、低融点金属と高融点金属を含有してもよい。低融点金属としては、ハンダや、Snを主成分とするPbフリーハンダを用いることが好ましく、高融点金属としては、Ag、Cu又はこれらを主成分とする合金などを用いることが好ましい。高融点金属と低融点金属とを含有することによって、スイッチ素子1をリフロー実装する場合に、リフロー温度が低融点金属層の溶融温度を超えて、低融点金属が溶融しても、第1の可溶導体14として溶断するに至らない。かかる第1の可溶導体14は、低融点金属に高融点金属をメッキ技術を用いて成膜することによって形成してもよく、他の周知の積層技術、膜形成技術を用いることによって形成してもよい。なお、後述するように、第1の可溶導体14は、様々な形態で形成することができる。
なお、図1に示すように、第1の電極11は、第1の発熱体21の発熱中心Cと重畳する位置に配置されていることが好ましい。ここで、第1の発熱体21の発熱中心Cとは、第1の発熱体21が発熱することにより発現する熱分布のうち、発熱初期の段階で最も高温となる領域をいう。第1の発熱体21より発せされる熱は絶縁基板10からの放熱量が最も多く、絶縁基板10を、耐熱衝撃性に優れるが熱伝導率も高いセラミックス材料により形成した場合などには、絶縁基板10に熱が拡散してしまう。そのため、第1の発熱体21は通電が開始された発熱初期の段階では、絶縁基板10と接する外縁から最も遠い中心が最も熱く、絶縁基板10と接する外縁に向かうにつれて放熱されて温度が上がりにくくなる。
スイッチ素子1は、第1の電極11を、第1の発熱体21の発熱初期において最も高温となる発熱中心Cに近い位置に搭載することにより、第1の可溶導体14に速やかに熱を伝えて溶断させるとともに、高温化された第1の電極11上により多くの溶融導体14aを凝集させ、第1、第2の電極11,12間を短絡させることができる。
[第2の可溶導体]
また、スイッチ素子1は、第2の電極12に支持された第2の可溶導体15を設けてもよい。第2の可溶導体15は、上述した第1の可溶導体14と同じ材料、同じ構成で形成することができる。第2の可溶導体15は、第2の電極12に接続ハンダや接着ペースト等の接合材26を介して接続されることにより、第1の電極11と反対側に延在されるとともに第2の電極12に片持ち支持される。
第2の可溶導体15を設けることにより、第1の可溶導体の溶融導体14aと相まって溶融導体の総量を増大させることができ、より確実に第1、第2の電極11,12間を短絡させることができる。
また、スイッチ素子1は、第2の電極12の第1の電極11と反対側に支持電極28を設けるとともに、第2の可溶導体15を第2の電極12と支持電極28との間に接続してもよい。第2の電極12と支持電極28とは、それぞれ接続ハンダ等の接合材26を介して第2の可溶導体15が接続されている。
第2の電極12と支持電極28とは、物理的に離間していれば良く、図1(B)に示すように、各々単独ランドとして形成されるとともに、第1の発熱体21の熱を効率良く伝達すべく第1の発熱体21と重畳するエリアをカバーする様に形成され、第2の電極12及び支持電極28の各第2の可溶導体15の接続エリア以外を、ガラス等の比較的熱伝導性に優れる絶縁層からなるオーバーコート層27で被覆されている。
なお、支持電極28は電気的に機能しない為、オーバーコート層27の下層で第2の電極12と支持電極28とが電気的に接続されていても良く、第1の発熱体21と重畳するエリアをカバーする一つの電極パターンの略中央部にオーバーコート層27を積層することにより、当該オーバーコート層27を介して物理的に離間された第2の電極12と支持電極28とを形成してもよい。
[その他]
なお、第1、第2の可溶導体14,15の酸化防止、及び第1、第2の可溶導体14,15の溶融時における濡れ性を向上させるために、第1、第2の可溶導体14,15の上にはフラックス16が塗布されている。
また、スイッチ素子1は、絶縁基板10がカバー部材20に覆われることによりその内部が保護されている。カバー部材20は、上記絶縁基板10と同様に、たとえば、熱可塑性プラスチック,セラミックス,ガラスエポキシ基板等の絶縁性を有する部材を用いて形成されている。
[回路構成]
次いで、スイッチ素子1の回路構成について説明する。図2にスイッチ素子1の回路図を示す。図2(A)は、第2の可溶導体15を設けていないスイッチ素子1の回路図であり、図2(B)は第2の可溶導体15を設けたスイッチ素子1を示す回路図である。図3に、スイッチ素子1が適用されたスイッチ回路30の一例を示す。スイッチ素子1は、正常時には第1の可溶導体14を介して第1の電極11と第3の電極13とが連続するとともに、第1の電極11と第2の電極12とが絶縁されている切替回路2を有する。切替回路2は、第1の発熱体21が発熱すると、第1の可溶導体14が溶断することにより第1、第3の電極11,13間が遮断され、また、第1、第2の可溶導体14,15が溶融することにより当該溶融導体14a,15aを介して第1、第2の電極11,12間が短絡するスイッチ4を有する。図3に示すように、切替回路2は、第1、第3の電極11,13を介して、スイッチ素子1が実装される回路基板の電流経路上に接続されることにより、電源回路やデジタル信号回路等の各種外部回路31A,31B間に組み込まれる。また、切替回路2は、第2の電極12を介して、切替後に外部回路31Cと接続される。
また、スイッチ素子1は、発熱体引出電極23、第1の発熱体21及び第1の発熱体電極24が直列接続された発熱回路3を有する。発熱回路3は、切替回路2と電気的に独立し、熱的に接続可能とされている。発熱体引出電極23は、外部端子を介して外部電源17と接続され、第1の発熱体電極24は、外部端子を介して発熱回路3への給電を制御する電流制御素子18に接続されている。
電流制御素子18は、発熱回路3への給電を制御するスイッチ素子であり、例えばFETにより構成され、切替回路2の電気的に且つ物理的な切り替えの要否を検出する検出回路19と接続されている。検出回路19は、スイッチ素子1の切替回路2が組み込まれた各種回路の通電を切り替える必要がある事態を検出する回路であり、例えばバッテリパックの異常電圧の発生によるバイパス電流経路の構築や予備回路あるいは警報回路への通電、ネットワーク通信機器におけるハッキングやクラッキング等の際にサーバを迂回するネットワークの構築や警報回路への通電等、切替回路2のスイッチングにより物理的、不可逆的に電流経路の切り替えを行う必要が生じた場合に電流制御素子18を動作させる。
これにより、発熱回路3に外部電源17の電力が供給され、第1の発熱体21が発熱することにより第1の可溶導体14が溶断され、第1、第3の電極11,13間が遮断される(図4(A)(B))。また、第1の可溶導体14の溶融導体14aは、濡れ性の高い第1の電極11上に引き寄せられるとともに、隣接する第2の電極12間に跨って凝集する。したがって、第1の可溶導体14は、確実に切替回路2の第1、第3の電極11,13間にわたる電流経路を第1、第2の電極11,12間に切り替えることができる。
このとき、スイッチ素子1は、第2の電極12と支持電極28間に第2の可溶導体15を搭載することにより、第1の発熱体21の発熱によって第2の可溶導体15も溶融し、第2の電極12上に凝集することから、第1、第2の電極11,12間に凝集する溶融導体の総量を増加させ、確実に短絡させるとともに、短絡後における導通抵抗の上昇を防止することができる。
スイッチ素子1は、検出回路19等によって切替回路2のスイッチングが検出されると、電流制御素子18により発熱回路3への通電が停止され、第1の発熱体21の発熱が停止される。あるいは、スイッチ素子1は、タイマーを作動させ、発熱回路3への通電開始から第1の可溶導体14が溶融する十分な所定時間の経過後に通電を停止するように制御してもよい。
このようなスイッチ素子1及びスイッチ回路30によれば、外部回路31に組み込まれる切替回路2と、切替回路2を動作させる発熱回路3とが、電気的に独立しているため、外部回路31の種類によらず、第1の発熱体21に対して第1の可溶導体14を溶断させるのに十分な発熱量を得る電力を供給することができる。したがって、スイッチ素子1及びスイッチ回路30によれば、切替回路2が組み込まれる外部回路31として、微弱な電流を流すデジタル信号回路に適用することもできる。
例えば、図5(A)に示すように、スイッチ素子1及びスイッチ回路30は、情報セキュリティを目的として、切替回路2をデータサーバ33とインターネット回線34との間に組み込み、検出回路19によってハッキングやクラッキングを検出した時には、図5(B)に示すように、切替回路2を遮断するとともに警報回路35に通電することで、物理的、不可逆的に信号ラインをインターネット回線34から切り離し、情報の流出を防止するとともに、警報器を作動させ当該ハッキング等を報知することができる。
その他にも、スイッチ素子1及びスイッチ回路30は、バッテリパックの異常電圧の発生によるバイパス電流経路の構築や予備回路あるいは警報回路への通電などに適用することもできる。
また、スイッチ素子1及びスイッチ回路30によれば、切替回路2と電気的に独立して発熱回路3を形成しているため、第1の発熱体21の抵抗を高くするとともに高電圧を印加することで微弱な電流でも第1、第2の可溶導体14,15を溶融させる電力を得ることもできる。したがって、第1の発熱体21への給電を制御する電流制御素子18を、切替回路2の定格に関わらず、第1の発熱体21の定格に応じて選択することができ、回路設計の自由度を高め、また、より安価に製造することができる。
[カバー部電極]
なお、スイッチ素子1は、図1に示すように、カバー部材20の天面部20aにカバー部電極29を設けてもよい。カバー部電極29は、第1、第2の電極11,12とともに第1の可溶導体14の溶融導体14aを保持し、第1、第2の電極11,12間に溶融導体を凝集させるものである。カバー部電極29は、カバー部材20の天面部20aの第1、第2の電極11,12と対峙する位置に設けられる。なお、カバー部電極29は、後述するスイッチ素子40,50,60,70,80,90においても形成することができる。
[第3の可溶導体]
また、本発明に係るスイッチ素子は、図6に示すように、第1の発熱体21と第1の発熱体電極24との間に第1の発熱体電極24と隣接する第2の発熱体電極41を設け、第1の発熱体電極24及び第2の発熱体電極41に跨って第3の可溶導体42を接続してもよい。なお、以下の説明において、上述したスイッチ素子1及びスイッチ回路30と同じ部材については同一の符号を付してその詳細を省略する。
図6に示すスイッチ素子40は、発熱回路3上に、第2の発熱体電極41及び第3の可溶導体42を設けることにより、切替回路2の電流経路が第1、第3の電極11,13から第1、第2の電極11,12へスイッチした後、第3の可溶導体42が溶断し、発熱回路3を自動的に遮断するものである。
スイッチ素子40において、第1の発熱体電極24は、絶縁層25上に積層された上層部24bのみを有する。第2の発熱体電極41は、絶縁基板10の第1の発熱体21と同一面上に形成されるとともに絶縁層25に被覆されている下層部41aと、絶縁層25上に積層されるとともに絶縁層25に形成された開口部を介して下層部41aと接続されている上層部41bとを有する。そして、第2の発熱体電極41は、上層部41bの端部が第1の発熱体電極24の上層部24bと第3の可溶導体42を介して接続されている。
第3の可溶導体42は、上述した第1の可溶導体14と同じ材料、同じ構成で形成することができる。また、第3の可溶導体42の酸化防止、及び第3の可溶導体42の溶融時における濡れ性を向上させるために、第3の可溶導体42の上にはフラックス16が塗布されている。
これにより、図2(C)に示すように、スイッチ素子40は、第1の発熱体電極24、第3の可溶導体42、第2の発熱体電極41、第1の発熱体21、及び発熱体引出電極23に亘る発熱回路3が形成される。スイッチ素子40は、発熱回路3に通電されると、図7に示すように、第1の発熱体21が発熱し、切替回路2の第1、第2の可溶導体14,15を溶融させ、電流経路を切り替える。その後、スイッチ素子40は、図8に示すように、第1の発熱体21の熱によって第3の可溶導体42が溶断し、発熱回路3が遮断され、第1の発熱体21の発熱が停止される。
[第1の可溶導体の先溶融]
ここで、スイッチ素子40は、切替回路2の第1の可溶導体14が、発熱回路3の第3の可溶導体42よりも先に溶断するように形成されている。第1の可溶導体14よりも先に第3の可溶導体42が溶断すると、第1の発熱体21への給電が停止され、第1の可溶導体14を溶断することができなくなるからである。
そこで、スイッチ素子40は、第1の発熱体21が発熱すると、第1の可溶導体14が先に溶断するように形成されている。具体的に、スイッチ素子40の第1の可溶導体14は、第3の可溶導体42よりも、第1の発熱体21の発熱中心Cに近い位置に搭載されている。
スイッチ素子40は、第1の可溶導体14を、第3の可溶導体42よりも、第1の発熱体21の発熱初期において最も高温となる発熱中心Cに近い位置に搭載することにより、第3の可溶導体42よりも早く熱が伝わり、溶断するようにする。第3の可溶導体42は、第1の可溶導体14より遅れて加熱されるため、第1の可溶導体14が溶断した後に溶断される。
また、スイッチ素子40は、第1、第3の可溶導体14,42の形状を変えることにより、第1の可溶導体14が先に溶断するようにしてもよい。例えば、第1、第3の可溶導体14,42は、断面積が小さいほど溶断が容易となることから、スイッチ素子40は、第1の可溶導体14の断面積を第3の可溶導体42の断面積よりも小さくすることにより、第3の可溶導体42よりも先に溶断させることができる。
また、スイッチ素子40は、第1の可溶導体14を第1、第3の電極11,13間の電流経路に沿って幅狭かつ長く形成し、第3の可溶導体42を第1、第2の発熱体電極23,41間の電流経路に沿って幅広かつ短く形成してもよい。これにより、第1の可溶導体14は、第3の可溶導体42よりも相対的に溶断しやすい形状となり、第1の発熱体21の発熱により、第3の可溶導体42よりも先に溶断する。
また、スイッチ素子40は、第1の可溶導体14の材料として、第3の可溶導体42の材料よりも融点の低いもので形成してもよい。これによっても、第1の発熱体21の発熱により第1の可溶導体14を第3の可溶導体42よりも溶断しやすくし、確実に第1の可溶導体14を第3の可溶導体42よりも先に溶断させることができる。
その他にも、スイッチ素子40は、第1の可溶導体14と第3の可溶導体42の層構造を変えることによって融点に差を設け、相対的に第1の可溶導体14を第3の可溶導体42よりも溶断しやすくし、第1の発熱体21の発熱により、第1の可溶導体14を第3の可溶導体42よりも先に溶断させるようにしてもよい。
これにより、スイッチ素子40は、第1の発熱体21が発熱すると、図7に示すように、第1の可溶導体14が第3の可溶導体42よりも先に溶断されるため、切替回路2の電流経路が切り替えられるまで確実に第1の発熱体21に給電し、発熱させることができる。
[補助導体]
なお、スイッチ素子40は、図9に示すように、第2の可溶導体15に代えて、第1の可溶導体14の溶融導体14aと接触し、第1の電極11との短絡を補助する補助導体44を搭載するようにしてもよい。補助導体44は、第2の電極12上に搭載することにより第2の電極12が嵩高となることから、第1の可溶導体14の溶融導体14aが第1の電極11上に凝集した際に、当該溶融導体14aとの接触が容易となり、第1、第2の電極11,12間の短絡を補助することができる。このような補助導体44としては、ハンダボールやハンダポスト等の金属体や、Agペースト等の各種金属ペーストを挙げることができるが、これらに限られるものではない。
なお、補助導体44を用いる場合、支持電極28は形成する必要はない。また、スイッチ素子1においても、同様に第2の可溶導体15に代えて、補助導体44を用いてもよい。
[第2の形態]
本発明が適用されたスイッチ素子は、図10に示すように、切替回路2に第2の可溶導体15を設けるとともに、発熱回路3に第2の発熱体22を設けてもよい。図10に示すスイッチ素子50は、第1、第2の発熱体21,22を順次発熱させることにより、第1、第3の電極11,13間の遮断と、第1、第2の電極11,12間の短絡を順次行うことができるものである。なお、以下の説明において、上述したスイッチ素子1,40及びスイッチ回路30と同じ部材については同一の符号を付してその詳細を省略する。
第2の発熱体22は、第1の発熱体21と同様に、通電すると発熱する導電性を有する部材であって、たとえばW、Mo、Ru等又はこれらを含む材料からなる。これらの合金あるいは組成物、化合物の粉状体を樹脂バインダ等と混合して、ペースト状にしたものを絶縁基板10上にスクリーン印刷技術を用いてパターン形成して、焼成する等によって形成する。また、第2の発熱体22は、絶縁基板10上において絶縁層25に被覆されている。第1の発熱体22を被覆する絶縁層25上には、第2の電極12及び支持電極28が形成されている。
第2の発熱体22は、一端を第1の発熱体21とともに発熱体引出電極23に接続され、他端を第3の発熱体電極51と電気的に接続されている。また、第2の発熱体22は、第2の電極12と支持電極28との間にわたって搭載されている第2の可溶導体15と重畳する位置に形成され、発熱することにより、その熱は絶縁層25、第2の電極12、支持電極28及びオーバーコート層27を介して主に第2の可溶導体15に伝わり、第2の可溶導体15を溶融させることができる。スイッチ素子50は、第1の可溶導体14に加えて第2の可溶導体15が溶融することにより、各溶融導体14a,15aが第1、第2の電極11,12間に凝集し、第1、第2の電極11,12間を短絡させることができる。
第3の発熱体電極51は、絶縁基板10の第2の発熱体22と同一面上に形成されるとともに絶縁層25に被覆されている下層部51aと、絶縁層25上に積層されるとともに絶縁層25に形成された開口部を介して下層部51aと接続されている上層部51bとを有する。また、第3の発熱体電極51は、上層部51bが、絶縁基板10の側面に臨む第3の発熱体電極端子部51cに接続されている。第3の発熱体電極端子部51cは、スルーホールを介して絶縁基板10の裏面に設けられた外部端子(図示せず)と接続されている。
なお、スイッチ素子50において、第1の発熱体21は、第1の可溶導体14と重畳する位置に設けられ、発熱することにより、その熱は絶縁層25、第1、第3の電極11,13及びオーバーコート層27を介して主に第1の可溶導体14に伝わり、第1の可溶導体14を溶融させることができる。スイッチ素子50は、第1の可溶導体14が溶融することにより、第1、第3の電極11,13間を遮断することができる。
図11にスイッチ素子50の回路図を示す。図12に、スイッチ素子50が適用されたスイッチ回路55の一例を示す。スイッチ素子50は、スイッチ素子1と同様に、正常時には第1の可溶導体14を介して第1の電極11と第3の電極13とが連続するとともに、第1の電極11と第2の電極12とが絶縁されている切替回路2を有する。図12に示すように、切替回路2は、第1、第3の電極11,13を介して、スイッチ素子50が実装される回路基板の電流経路上に接続されることにより、電源回路やデジタル信号回路等の各種外部回路31A,31B間に組み込まれる。また、切替回路2は、第2の電極12を介して、切替後に外部回路31Cと接続される。
また、スイッチ素子50は、図11(A)に示すように、発熱体引出電極23から第1の発熱体21を経て第1の発熱体電極24に至る第1の発熱体21への給電経路3Aと、発熱体引出電極23から第2の発熱体22を経て第3の発熱体電極51に至る第2の発熱体22への給電経路3Bとを備えた発熱回路3を有する。発熱回路3は、切替回路2と電気的に独立し、熱的に接続可能とされている。発熱体引出電極23は、外部端子を介して外部電源17と接続され、第1、第3の発熱体電極24,51は、それぞれ外部端子を介して発熱回路3への給電を制御する電流制御素子18に接続されている。
各電流制御素子18は、検出回路19と接続されている。検出回路19は、スイッチ素子50の切替回路2が組み込まれた各種回路の通電を切り替える必要がある事態を検出する回路であり、2つの電流制御素子18を介して発熱回路3の第1の発熱体21への給電経路3Aと第2の発熱体22への給電経路3Bのいずれを先に通電させ、いずれかを後に通電させるかを決定し、2つの電流制御素子18を順次動作させる。
例えば、外部回路31B,31Cを接続した後、外部回路31A,31B間を遮断する場合、スイッチ回路55は、図13(B)に示すように、検出回路19によって第2の発熱体22への給電経路3Bへ通電され第2の発熱体22を発熱させ、第2の可溶導体15を溶融させる。次いで、スイッチ回路55は、図13(D)に示すように、第1の発熱体21への給電経路3Aへ通電され第1の発熱体21を発熱させ、第1の可溶導体14を溶融させる。
これにより、スイッチ素子50は、第2の可溶導体15が溶融し、第1の可溶導体14の溶融導体14aとともに第1、第2の電極11,12間が短絡し(図13(B))、外部回路31B,31C間が接続される。次いで、スイッチ素子50は、第1の可溶導体14の溶断によって第1、第3の電極11,13間が遮断され(図13(D))、外部回路31A,31B間を遮断する。
また、外部回路31A,31B間を遮断した後、外部回路31B,31Cを接続する場合、スイッチ回路55は、図13(C)に示すように、検出回路19によって第1の発熱体21への給電経路3Aへ通電され第1の発熱体21を発熱させ、第1の可溶導体14を溶融させる。次いで、スイッチ回路55は、図13(D)に示すように、第2の発熱体22への給電経路3Bへ通電され第2の発熱体22を発熱させ、第2の可溶導体15を溶融させる。
これにより、スイッチ素子50は、第1の可溶導体14の溶断によって第1、第3の電極11,13間が遮断され(図13(C))、外部回路31A,31B間を遮断する。次いで、スイッチ素子50は、第2の可溶導体15が溶融し、第1の可溶導体14の溶融導体14aとともに第1、第2の電極11,12間が短絡し(図13(D))、外部回路31B,31C間が接続される。
なお、スイッチ素子50は、第1、第3の電極11,13間が遮断された後、給電経路3Aへの通電が停止されることにより第1の発熱体21の発熱が停止され、また、第1、第2の電極11,12間が短絡された後、給電経路3Bへの通電が停止されることにより第2の発熱体22の発熱が停止される。各給電経路3A,3Bへの通電停止は、第1、第3の電極11,13間の遮断や第1、第2の電極11,12間の短絡を検出することにより行ってもよく、あるいはタイマーを作動させ、各給電経路3A,3Bへの通電開始から第1、第3の電極11,13間が遮断し、また第1、第2の電極11,12間が短絡する十分な所定時間の経過後に通電を停止するように制御してもよい。
このようなスイッチ素子50及びスイッチ回路55によれば、外部回路31A,31B間を遮断する前に、予め外部回路31Cを接続させることができるため、例えば外部回路31Aのバックアップ回路として外部回路31Cを備えることで、シームレスにバックアップ回路31Cへの切り替えを行うことができる。あるいは、外部回路31Aの異常を報知する警報回路として外部回路31Cを備えることで、異常事態による外部回路31A,31B間の遮断を行う前に、警報回路を31Cを作動させ、各種アラームを作動させることができる。
また、スイッチ素子50及びスイッチ回路55によれば、外部回路31A,31B間を遮断した後、外部回路31Cを接続させることができるため、例えばバッテリ回路等において、過電圧を検出したバッテリ回路を速やかに充放電経路から遮断した後に、当該バッテリを迂回するバイパス電流経路を構築することができる。
[第4の可溶導体]
また、本発明に係るスイッチ素子は、図14及び図11(B)に示すように、第1の発熱体21と第1の発熱体電極24との間に第1の発熱体電極24と隣接する第2の発熱体電極41を設け、第1の発熱体電極24及び第2の発熱体電極41に跨って第3の可溶導体42を接続し、第2の発熱体22と第3の発熱体電極51との間に第3の発熱体電極51と隣接する第4の発熱体電極61を設け、第3の発熱体電極51及び第4の発熱体電極61に跨って第4の可溶導体62を接続してもよい。なお、以下の説明において、上述したスイッチ素子1,40,50及びスイッチ回路30,55と同じ部材については同一の符号を付してその詳細を省略する。
図14に示すスイッチ素子60は、給電経路3A,3B上に、それぞれ第2、第4の発熱体電極41,61及び第3、第4の可溶導体42,62を設けることにより、切替回路2の電流経路が第1、第3の電極11,13から第1、第2の電極11,12へスイッチした後、第3、第4の可溶導体42,62が溶断し、発熱回路3を自動的に遮断するものである。
スイッチ素子60において、第3の発熱体電極51は、絶縁層25上に積層された上層部51bのみを有する。第4の発熱体電極61は、絶縁基板10の第2の発熱体22と同一面上に形成されるとともに絶縁層25に被覆されている下層部61aと、絶縁層25上に積層されるとともに絶縁層25に形成された開口部を介して下層部61aと接続されている上層部61bとを有する。そして、第4の発熱体電極61は、上層部61bの端部が第3の発熱体電極51の上層部51bと第4の可溶導体62を介して接続されている。
第4の可溶導体62は、上述した第1の可溶導体14と同じ材料、同じ構成で形成することができる。また、第4の可溶導体62の酸化防止、及び第4の可溶導体62の溶融時における濡れ性を向上させるために、第4の可溶導体62の上にはフラックス16が塗布されている。
これにより、スイッチ素子60は、第1の発熱体電極24、第3の可溶導体42、第2の発熱体電極41、第1の発熱体21、及び発熱体引出電極23に亘る給電経路3Aと、第3の発熱体電極51、第4の可溶導体62、第4の発熱体電極61、第2の発熱体22、及び発熱体引出電極23に至る給電経路3Bとが形成される。スイッチ素子60は、給電経路3Aに通電されると、第1の発熱体21が発熱し、切替回路2の第1の可溶導体14を溶融させ、第1、第3の電極11,13間を遮断する。また、スイッチ素子60は、給電経路3Bに通電されると、第2の発熱体22が発熱し、切替回路2の第2の可溶導体15を溶融させ、溶融導体が第1、第2の電極11,13間に凝集、短絡させる。これにより、スイッチ素子60は、切替回路2の電流経路を切り替える。スイッチ素子60は、第1、第3の電極11,13の遮断後、第1の発熱体21の熱によって第3の可溶導体42が溶断し、給電経路3Aが遮断され、第1の発熱体21の発熱が停止される。また、スイッチ素子60は、第1、第2の電極11,12の短絡後、第2の発熱体22の熱によって第4の可溶導体62が溶断し、給電経路3Bが遮断され、第2の発熱体22の発熱が停止される。
[第1、第2の可溶導体の先溶融]
ここで、スイッチ素子60においても、切替回路2の第1の可溶導体14が、給電経路3Aの第3の可溶導体42よりも先に溶断するように形成され、第2の可溶導体15が、給電経路3Bの第4の可溶導体62よりも先に溶断するように形成されている。第1、第2の可溶導体14,15よりも先に第3、第4の可溶導体42,62が溶断すると、第1、第2の発熱体21,22への給電が停止され、第1、第2の可溶導体14,15を溶断することができなくなるからである。
そこで、スイッチ素子60は、上述したスイッチ素子40と同様に、第1、第2の可溶導体14,15は、それぞれ第3、第4の可溶導体42,62よりも、第1、第2の発熱体21,22の発熱中心Cに近い位置に搭載されている。
また、スイッチ素子60は、第1〜第4の可溶導体14,15,42,62の形状を変えることにより、第1、第2の可溶導体14,15が先に溶断するようにしてもよい。例えば、第1〜第4の可溶導体14,15,42,62は、断面積が小さいほど溶断が容易となることから、スイッチ素子60は、第1、第2の可溶導体14,15の断面積を第3、第4の可溶導体42,62の断面積よりも小さくすることにより、第3、第4の可溶導体42,62よりも先に溶断させることができる。
また、スイッチ素子60は、第1、第2の可溶導体14,15を第1、第3の電極11,13間、及び第2の電極12、支持電極28間に沿って幅狭かつ長く形成し、第3、第4の可溶導体42,62を第1,第2の発熱体電極23,41間、及び第3、第4の発熱体電極51,61間の各電流経路に沿って幅広かつ短く形成してもよい。これにより、第1、第2の可溶導体14,15は、第3、第4の可溶導体42,62よりも相対的に溶断しやすい形状となり、第1、第2の発熱体21,22の発熱により、第3、第4の可溶導体42,62よりも先に溶断する。
また、スイッチ素子60は、第1、第2の可溶導体14,15の材料として、第3、第4の可溶導体42,62の材料よりも融点の低いもので形成してもよい。これによっても、第1、第2の発熱体21,22の発熱により第1、第2の可溶導体14,15を第3、第4の可溶導体42,62よりも溶断しやすくし、確実に第1、第2の可溶導体14,15を第3、第4の可溶導体42,62よりも先に溶断させることができる。
その他にも、スイッチ素子60は、確実に第1、第2の可溶導体14,15と第3、第4の可溶導体42,62の層構造を変えることによって融点に差を設け、相対的に第1、第2の可溶導体14,15を第3、第4の可溶導体42,62よりも溶断しやすくし、第1、第2の発熱体21,22の発熱により、第1、第2の可溶導体14,15を第3、第4の可溶導体42,62よりも先に溶断させるようにしてもよい。
これにより、スイッチ素子60は、第1、第2の発熱体21,22が発熱すると、第1、第2の可溶導体14,15が第3、第4の可溶導体42,62よりも先に溶断されるため、切替回路2の電流経路が切り替えられるまで確実に第1、第2の発熱体21,22に給電し、発熱させることができる。
[第3の形態]
本発明が適用されたスイッチ素子は、図15に示すように、切替回路2に第2の可溶導体15を設けるとともに、発熱回路3に設けた第1、第2の発熱体21,22を、第1の発熱体電極24と発熱体引出電極23との間で並列に接続してもよい。図15に示すスイッチ素子70は、第1の発熱体電極24と、発熱体引出電極23との間にわたって通電することにより、第1、第2の発熱体21,22の抵抗値に応じて、第1の可溶導体14及び第2の可溶導体15を順次溶融させ、第1、第2の電極11,12間の短絡と第1、第3の電極11,13間の遮断を順次行うものである。なお、以下の説明において、上述したスイッチ素子1,40,50,60及びスイッチ回路30,55と同じ部材については同一の符号を付してその詳細を省略する。
スイッチ素子70において、第2の発熱体22は、一端を第1の発熱体21とともに発熱体引出電極23に接続され、他端を第1の発熱体21とともに第1の発熱体電極24と電気的に接続されている。また、第2の発熱体22は、第2の電極12と支持電極28との間にわたって搭載されている第2の可溶導体15と重畳する位置に形成され、発熱することにより、その熱は絶縁層25、第2の電極12、支持電極28及びオーバーコート層27を介して主に第2の可溶導体15に伝わり、第2の可溶導体15を溶融させることができる。スイッチ素子70は、第1の可溶導体14に加えて第2の可溶導体15が溶融することにより、各溶融導体14a,15aが第1、第2の電極11,12間に凝集し、第1、第2の電極11,12間を短絡させることができる。
なお、スイッチ素子70において、第1の発熱体21は、第1の可溶導体14と重畳する位置に設けられ、発熱することにより、その熱は絶縁層25、第1、第3の電極11,13及びオーバーコート層27を介して主に第1の可溶導体14に伝わり、第1の可溶導体14を溶融させることができる。スイッチ素子70は、第1の可溶導体14が溶融することにより、第1、第3の電極11,13間を遮断することができる。
また、スイッチ素子70において、第1の発熱体電極24は、絶縁基板10の第1、第2の発熱体21,22と同一面上に形成されるとともに絶縁層25に被覆されている一対の下層部24aと、絶縁層25上に積層されるとともに絶縁層25に形成された開口部を介して下層部24aと接続されている上層部24bとを有する。また、第1の発熱体電極24は、上層部24bが、絶縁基板10の側面に臨む第1の発熱体電極端子部24cに接続されている。第1の発熱体電極端子部24cは、スルーホールを介して絶縁基板10の裏面に設けられた外部端子(図示せず)と接続されている。
図16(A)にスイッチ素子70の回路図を示す。図17に、スイッチ素子70が適用されたスイッチ回路75の一例を示す。スイッチ素子70は、スイッチ素子1と同様に、正常時には第1の可溶導体14を介して第1の電極11と第3の電極13とが連続するとともに、第1の電極11と第2の電極12とが絶縁されている切替回路2を有する。図17に示すように、切替回路2は、第1、第3の電極11,13を介して、スイッチ素子70が実装される回路基板の電流経路上に接続されることにより、電源回路やデジタル信号回路等の各種外部回路31A,31B間に組み込まれる。また、切替回路2は、第2の電極12を介して、切替後に外部回路31Cと接続される。
また、スイッチ素子70は、図16(A)に示すように、発熱体引出電極23から第1の発熱体21を経て第1の発熱体電極24に至る第1の発熱体21への給電経路3Aと、発熱体引出電極23から第2の発熱体22を経て第1の発熱体電極24に至る第2の発熱体22への給電経路3Bとを備えた発熱回路3を有する。発熱回路3は、切替回路2と電気的に独立し、熱的に接続可能とされている。発熱体引出電極23は、外部端子を介して外部電源17と接続され、第1の発熱体電極24は、それぞれ外部端子を介して発熱回路3への給電を制御する電流制御素子18に接続されている。
電流制御素子18は、検出回路19と接続されている。検出回路19は、スイッチ素子70の切替回路2が組み込まれた各種回路の通電を切り替える必要がある事態を検出する回路である。
スイッチ素子70は、検出回路19の支持を受けて電流制御素子18が発熱回路3に通電させると、第1、第2の発熱体21,22が各抵抗値に応じて順次発熱し、第1、第2の可溶導体14,15を順次溶融させていく。
例えば、外部回路31B,31Cを接続した後、外部回路31A,31B間を遮断する場合、スイッチ素子70は、第2の発熱体22の抵抗値を相対的に第1の発熱体21よりも低くすることにより、図18(B)に示すように、発熱回路3へ通電されると先に給電経路3Bに相対的に多くの電流を流し第2の発熱体22を発熱させ、第2の可溶導体15を溶融させる。その後、図18(D)に示すように、スイッチ素子70は、給電経路3Aへの通電によって発熱された第1の発熱体21の熱により第1の可溶導体14を溶融させる。
これにより、スイッチ素子70は、第2の可溶導体15が溶融し、第1の可溶導体14の溶融導体14aとともに第1、第2の電極11,12間が短絡し、外部回路31B,31C間が接続される。次いで、スイッチ素子70は、第1の可溶導体14の溶断によって第1、第3の電極11,13間が遮断され、外部回路31A,31B間を遮断する。
また、外部回路31A,31B間を遮断した後、外部回路31B,31Cを接続する場合、スイッチ素子70は、第1の発熱体21の抵抗値を相対的に第2の発熱体22よりも低くすることにより、図18(C)に示すように、発熱回路3へ通電されると先に給電経路3Aに相対的に多くの電流を流し第1の発熱体21を発熱させ、第1の可溶導体14を溶融させる。その後、図18(D)に示すように、スイッチ素子70は、給電経路3Bへの通電によって発熱された第2の発熱体22の熱により第2の可溶導体15を溶融させる。
これにより、スイッチ素子70は、第1の可溶導体14の溶断によって第1、第3の電極11,13間が遮断され、外部回路31A,31B間を遮断する。次いで、スイッチ素子70は、第2の可溶導体15が溶融し、第1の可溶導体14の溶融導体14aとともに第1、第2の電極11,12間が短絡し、外部回路31B,31C間が接続される。
このように、スイッチ素子70によれば、発熱回路3の給電経路3A,3Bの通電順序が第1、第2の発熱体21,22の抵抗値によって決まることから、IC制御が不要となる。
なお、スイッチ素子70は、第1、第3の電極11,13間が遮断されるとともに、第1、第2の電極11,12間が短絡された後、発熱回路3への通電が停止されることにより第1、第2の発熱体21,22の発熱が停止される。発熱回路3への通電停止は、第1、第3の電極11,13間の遮断及び第1、第2の電極11,12間の短絡を検出することにより行ってもよく、あるいはタイマーを作動させ、発熱回路3への通電開始から第1、第3の電極11,13間が遮断するとともに、第1、第2の電極11,12間が短絡する十分な所定時間の経過後に通電を停止するように制御してもよい。
このようなスイッチ素子70及びスイッチ回路75によれば、外部回路31A,31B間を遮断する前に、予め外部回路31Cを接続させることができるため、例えば外部回路31Aのバックアップ回路として外部回路31Cを備えることで、シームレスにバックアップ回路31Cへの切り替えを行うことができる。あるいは、外部回路31Aの異常を報知する警報回路として外部回路31Cを備えることで、異常事態による外部回路31A,31B間の遮断を行う前に、警報回路を31Cを作動させ、各種アラームを作動させることができる。
また、スイッチ素子70及びスイッチ回路75によれば、外部回路31A,31B間を遮断した後、外部回路31Cを接続させることができるため、例えばバッテリ回路等において、過電圧を検出したバッテリ回路を速やかに充放電経路から遮断した後に、当該バッテリを迂回するバイパス電流経路を構築することができる。
[第5の可溶導体]
また、本発明に係るスイッチ素子は、図19及び図16(B)に示すように、第1及び第2の発熱体21,22と第1の発熱体電極24との間に、第1及び第2の発熱体21,22と電気的に接続するとともに第1の発熱体電極24と隣接する第5の発熱体電極81を設け、第1の発熱体電極24及び第5の発熱体電極81に跨って第5の可溶導体82を接続してもよい。なお、以下の説明において、上述したスイッチ素子1,40,50,60,70及びスイッチ回路30,55,75と同じ部材については同一の符号を付してその詳細を省略する。
図19に示すスイッチ素子80は、発熱回路3上に第5の発熱体電極81及び第5の可溶導体82を設けることにより、切替回路2の電流経路が第1、第3の電極11,13から第1、第2の電極11,12へスイッチした後、第5の可溶導体82が溶断し、発熱回路3を自動的に遮断するものである。
スイッチ素子80において、第1の発熱体電極24は、絶縁層25上に積層された上層部24bのみを有する。第5の発熱体電極81は、絶縁基板10の第2の発熱体22と同一面上に形成されるとともに絶縁層25に被覆されている下層部81aと、絶縁層25上に積層されるとともに絶縁層25に形成された開口部を介して下層部81aと接続されている上層部81bとを有する。そして、第5の発熱体電極81は、上層部81bの端部が第1の発熱体電極24の上層部24bと第5の可溶導体82を介して接続されている。
第5の可溶導体82は、上述した第1の可溶導体14と同じ材料、同じ構成で形成することができる。また、第5の可溶導体82の酸化防止、及び第5の可溶導体82の溶融時における濡れ性を向上させるために、第5の可溶導体82の上にはフラックス16が塗布されている。
第1の発熱体21は、一端を発熱体引出電極23と接続され、他端を第5の発熱体電極81の下層部81aと接続されている。同様に、第2の発熱体22は、一端を発熱体引出電極23と接続され、他端を第5の発熱体電極81の下層部81aと接続されている。
これにより、スイッチ素子80は、第1の発熱体電極24、第5の可溶導体82、第5の発熱体電極81を経て、第1の発熱体21、及び発熱体引出電極23に亘る給電経路3Aと、第1の発熱体電極24、第5の可溶導体82、第5の発熱体電極81を経て、第2の発熱体22、及び発熱体引出電極23に至る給電経路3Bとが形成される。スイッチ素子80は、給電経路3Aに通電されると、第1の発熱体21が発熱し、切替回路2の第1の可溶導体14を溶融させ、第1、第3の電極11,13間を遮断する。また、スイッチ素子90は、給電経路3Bに通電されると、第2の発熱体22が発熱し、切替回路2の第2の可溶導体15を溶融させ、溶融導体が第1、第2の電極11,13間に凝集、短絡させる。これにより、スイッチ素子80は、切替回路2の電流経路を切り替える。スイッチ素子80は、第1、第3の電極11,13の遮断及び第1、第2の電極11,12の短絡後に、第1、第2の発熱体21,22の熱によって第5の可溶導体82が溶断し、発熱回路3が遮断され、第1、第2の発熱体21,22の発熱が停止される。
ここで、スイッチ素子80においても、切替回路2の第1、第2の可溶導体14が、発熱回路3の第5の可溶導体82よりも先に溶断するように形成されている。第1、第2の可溶導体14,15よりも先に第5の可溶導体82が溶断すると、第1、第2の発熱体21,22への給電が停止され、第1、第2の可溶導体14,15を溶断することができなくなるからである。
そこで、スイッチ素子80は、上述したスイッチ素子40と同様に、第1、第2の可溶導体14,15は、それぞれ第5の可溶導体82よりも、第1、第2の発熱体21,22の発熱中心Cに近い位置に搭載されている。
また、スイッチ素子80は、第1、第2、第5の可溶導体14,15,82の形状を変えることにより、第1、第2の可溶導体14,15が先に溶断するようにしてもよい。例えば、第1、第2、第5の可溶導体14,15,82は、断面積が小さいほど溶断が容易となることから、スイッチ素子80は、第1、第2の可溶導体14,15の断面積を第5の可溶導体82の断面積よりも小さくすることにより、第5の可溶導体82よりも先に溶断させることができる。
また、スイッチ素子80は、第1、第2の可溶導体14,15を第1、第3の電極11,13間、及び第2の電極12、支持電極28間に沿って幅狭かつ長く形成し、第5の可溶導体82を第1、第5の発熱体電極24,81間の電流経路に沿って幅広かつ短く形成してもよい。これにより、第1、第2の可溶導体14,15は、第5の可溶導体82よりも相対的に溶断しやすい形状となり、第1、第2の発熱体21,22の発熱により、第5の可溶導体82よりも先に溶断する。
また、スイッチ素子80は、第1、第2の可溶導体14,15の材料として、第5の可溶導体82の材料よりも融点の低いもので形成してもよい。これによっても、第1、第2の発熱体21,22の発熱により第1、第2の可溶導体14,15を第5の可溶導体82よりも溶断しやすくし、確実に第1、第2の可溶導体14,15を第5の可溶導体82よりも先に溶断させることができる。
その他にも、スイッチ素子80は、確実に第1、第2の可溶導体14,15と第5の可溶導体82の層構造を変えることによって融点に差を設け、相対的に第1、第2の可溶導体14,15を第5の可溶導体82よりも溶断しやすくし、第1、第2の発熱体21,22の発熱により、第1、第2の可溶導体14,15を第5の可溶導体82よりも先に溶断させるようにしてもよい。
これにより、スイッチ素子80は、第1、第2の発熱体21,22が発熱すると、第1、第2の可溶導体14,15が第5の可溶導体82よりも先に溶断されるため、切替回路2の電流経路が切り替えられるまで確実に第1、第2の発熱体21,22に給電し、発熱させることができる。
[第6の可溶導体]
また、本発明に係るスイッチ素子は、図20及び図16(C)に示すように、第1の発熱体21と第1の発熱体電極24との間に第1の発熱体電極24と隣接する第2の発熱体電極41を設け、第1の発熱体電極24及び第2の発熱体電極41に跨って第3の可溶導体42を接続し、第2の発熱体22と第1の発熱体電極24との間に第1の発熱体電極24と隣接する第6の発熱体電極91を設け、第1の発熱体電極24及び第6の発熱体電極91に跨って第6の可溶導体92を接続してもよい。なお、以下の説明において、上述したスイッチ素子1,40,50,60,70,80及びスイッチ回路30,55,75と同じ部材については同一の符号を付してその詳細を省略する。
図20に示すスイッチ素子90は、給電経路3A,3B上に、それぞれ第2、第6の発熱体電極41,91及び第3、第6の可溶導体42,92を設けることにより、切替回路2の電流経路が第1、第3の電極11,13から第1、第2の電極11,12へスイッチした後、第3、第6の可溶導体42,92が溶断し、発熱回路3を自動的に遮断するものである。
スイッチ素子90において、第1の発熱体電極24は、絶縁層25上に積層された上層部24bのみを有する。第6の発熱体電極91は、絶縁基板10の第2の発熱体22と同一面上に形成されるとともに絶縁層25に被覆されている下層部91aと、絶縁層25上に積層されるとともに絶縁層25に形成された開口部を介して下層部91aと接続されている上層部91bとを有する。そして、第6の発熱体電極91は、上層部91bの端部が第1の発熱体電極24の上層部24bと第6の可溶導体92を介して接続されている。
第6の可溶導体92は、上述した第1の可溶導体14と同じ材料、同じ構成で形成することができる。また、第6の可溶導体92の酸化防止、及び第6の可溶導体92の溶融時における濡れ性を向上させるために、第6の可溶導体92の上にはフラックス16が塗布されている。
これにより、スイッチ素子90は、第1の発熱体電極24、第3の可溶導体42、第2の発熱体電極41、第1の発熱体21、及び発熱体引出電極23に亘る給電経路3Aと、第1の発熱体電極24、第6の可溶導体92、第6の発熱体電極91、第2の発熱体22、及び発熱体引出電極23に至る給電経路3Bとが形成される。スイッチ素子90は、給電経路3Aに通電されると、第1の発熱体21が発熱し、切替回路2の第1の可溶導体14を溶融させ、第1、第3の電極11,13間を遮断する。また、スイッチ素子90は、給電経路3Bに通電されると、第2の発熱体22が発熱し、切替回路2の第2の可溶導体15を溶融させ、溶融導体が第1、第2の電極11,13間に凝集、短絡させる。これにより、スイッチ素子90は、切替回路2の電流経路を切り替える。スイッチ素子90は、第1、第3の電極11,13の遮断後、第1の発熱体21の熱によって第3の可溶導体42が溶断し、給電経路3Aが遮断され、第1の発熱体21の発熱が停止される。また、スイッチ素子90は、第1、第2の電極11,12の短絡後、第2の発熱体22の熱によって第6の可溶導体92が溶断し、給電経路3Bが遮断され、第2の発熱体22の発熱が停止される。
なお、第2の発熱体電極41は、絶縁基板10の第1の発熱体21と同一面上に形成されるとともに絶縁層25に被覆されている下層部41aと、絶縁層25上に積層されるとともに絶縁層25に形成された開口部を介して下層部41aと接続されている上層部41bとを有する。そして、第2の発熱体電極41は、上層部41bの端部が第1の発熱体電極24の上層部24bと第3の可溶導体42を介して接続されている。
ここで、スイッチ素子90においても、切替回路2の第1の可溶導体14が、給電経路3Aの第3の可溶導体42よりも先に溶断するように形成され、第2の可溶導体15が、給電経路3Bの第6の可溶導体92よりも先に溶断するように形成されている。第1、第2の可溶導体14,15よりも先に第3、第6の可溶導体42,92が溶断すると、第1、第2の発熱体21,22への給電が停止され、第1、第2の可溶導体14,15を溶断することができなくなるからである。
そこで、スイッチ素子90は、上述したスイッチ素子40と同様に、第1、第2の可溶導体14,15は、それぞれ第3、第6の可溶導体42,92よりも、第1、第2の発熱体21,22の発熱中心Cに近い位置に搭載されている。
また、スイッチ素子90は、第1〜第3、第6の可溶導体14,15,42,92の形状を変えることにより、第1、第2の可溶導体14,15が先に溶断するようにしてもよい。例えば、第1〜第3、第6の可溶導体14,15,42,92は、断面積が小さいほど溶断が容易となることから、スイッチ素子90は、第1、第2の可溶導体14,15の断面積を第3、第6の可溶導体42,92の断面積よりも小さくすることにより、第3、第6の可溶導体42,92よりも先に溶断させることができる。
また、スイッチ素子90は、第1、第2の可溶導体14,15を第1、第3の電極11,13間、及び第2の電極12、支持電極28間に沿って幅狭かつ長く形成し、第3、第6の可溶導体42,92を第1,第2の発熱体電極24,41間、及び第1、第6の発熱体電極24,91間の各電流経路に沿って幅広かつ短く形成してもよい。これにより、第1、第2の可溶導体14,15は、第3、第6の可溶導体42,92よりも相対的に溶断しやすい形状となり、第1、第2の発熱体21,22の発熱により、第3、第6の可溶導体42,92よりも先に溶断する。
また、スイッチ素子90は、第1、第2の可溶導体14,15の材料として、第3、第6の可溶導体42,92の材料よりも融点の低いもので形成してもよい。これによっても、第1、第2の発熱体21,22の発熱により第1、第2の可溶導体14,15を第3、第6の可溶導体42,92よりも溶断しやすくし、確実に第1、第2の可溶導体14,15を第3、第6の可溶導体42,92よりも先に溶断させることができる。
その他にも、スイッチ素子90は、確実に第1、第2の可溶導体14,15と第3、第6の可溶導体42,92の層構造を変えることによって融点に差を設け、相対的に第1、第2の可溶導体14,15を第3、第6の可溶導体42,92よりも溶断しやすくし、第1、第2の発熱体21,22の発熱により、第1、第2の可溶導体14,15を第3、第6の可溶導体42,92よりも先に溶断させるようにしてもよい。
これにより、スイッチ素子90は、第1、第2の発熱体21,22が発熱すると、第1、第2の可溶導体14,15が第3、第6の可溶導体42,92よりも先に溶断されるため、切替回路2の電流経路が切り替えられるまで確実に第1、第2の発熱体21,22に給電し、発熱させることができる。
[可溶導体の構成]
上述したように、第1〜第6の可溶導体14,15,42,62,82,92は、低融点金属と高融点金属とを含有してもよい。低融点金属としては、Snを主成分とするPbフリーハンダなどのハンダを用いることが好ましく、高融点金属としては、Ag、Cu又はこれらを主成分とする合金などを用いることが好ましい。このとき、第1〜第6の可溶導体14,15,42,62,82,92は、図21(A)に示すように、内層として高融点金属層94が設けられ、外層として低融点金属層95が設けられた可溶導体を用いてもよい。この場合、第1〜第6の可溶導体14,15,42,62,82,92は、高融点金属層94の全面が低融点金属層95によって被覆された構造としてもよく、相対向する一対の側面を除き被覆された構造であってもよい。高融点金属層94や低融点金属層95による被覆構造は、メッキ等の公知の成膜技術を用いて形成することができる。
また、図21(B)に示すように、第1〜第6の可溶導体14,15,42,62,82,92は、内層として低融点金属層95が設けられ、外層として高融点金属層94が設けられた可溶導体を用いてもよい。この場合も、第1〜第6の可溶導体14,15,42,62,82,92は、低融点金属層95の全面が高融点金属層94によって被覆された構造としてもよく、相対向する一対の側面を除き被覆された構造であってもよい。
また、第1〜第6の可溶導体14,15,42,62,82,92は、図22に示すように、高融点金属層94と低融点金属層95とが積層された積層構造としてもよい。
この場合、第1〜第6の可溶導体14,15,42,62,82,92は、図22(A)に示すように、第1〜第3の電極11〜13や第1〜第1〜6の発熱体電極24,41,51,61,81,91、支持電極28等に接続される下層と、下層の上に積層される上層からなる2層構造として形成され、下層となる高融点金属層94の上面に上層となる低融点金属層95を積層してもよく、反対に下層となる低融点金属層95の上面に上層となる高融点金属層94を積層してもよい。あるいは、第1〜第6の可溶導体14,15,42,62,82,92は、図22(B)に示すように、内層と内層の上下面に積層される外層とからなる3層構造として形成してもよく、内層となる高融点金属層94の上下面に外層となる低融点金属層95を積層してもよく、反対に内層となる低融点金属層95の上下面に外層となる高融点金属層94を積層してもよい。
また、第1〜第6の可溶導体14,15,42,62,82,92は、図23に示すように、高融点金属層94と低融点金属層95とが交互に積層された4層以上の多層構造としてもよい。この場合、第1〜第6の可溶導体14,15,42,62,82,92は、最外層を構成する金属層によって、全面又は相対向する一対の側面を除き被覆された構造としてもよい。
また、第1〜第6の可溶導体14,15,42,62,82,92は、内層を構成する低融点金属層95の表面に高融点金属層94をストライプ状に部分的に積層させてもよい。図24は、第1〜第6の可溶導体14,15,42,62,82,92の平面図である。
図24(A)に示す第1〜第6の可溶導体14,15,42,62,82,92は、低融点金属層95の表面に、幅方向に所定間隔で、線状の高融点金属層94が長手方向に複数形成されることにより、長手方向に沿って線状の開口部96が形成され、この開口部96から低融点金属層95が露出されている。第1〜第6の可溶導体14,15,42,62,82,92は、低融点金属層95が開口部96より露出することにより、溶融した低融点金属と高融点金属との接触面積が増え、高融点金属層94の浸食作用をより促進させて溶断性を向上させることができる。開口部96は、例えば、低融点金属層95に高融点金属層94を構成する金属の部分メッキを施すことにより形成することができる。
また、第1〜第6の可溶導体14,15,42,62,82,92は、図24(B)に示すように、低融点金属層95の表面に、長手方向に所定間隔で、線状の高融点金属層94を幅方向に複数形成することにより、幅方向に沿って線状の開口部96を形成してもよい。
また、第1〜第6の可溶導体14,15,42,62,82,92は、図25に示すように、低融点金属層95の表面に高融点金属層94を形成するとともに、高融点金属層94の全面に亘って円形の開口部97が形成され、この開口部97から低融点金属層95を露出させてもよい。開口部97は、例えば、低融点金属層95に高融点金属層94を構成する金属の部分メッキを施すことにより形成することができる。
第1〜第6の可溶導体14,15,42,62,82,92は、低融点金属層95が開口部97より露出することにより、溶融した低融点金属と高融点金属との接触面積が増え、高融点金属の浸食作用をより促進させて溶断性を向上させることができる。
また、第1〜第6の可溶導体14,15,42,62,82,92は、図26に示すように、内層となる高融点金属層94に多数の開口部98を形成し、この高融点金属層94に、メッキ技術等を用いて低融点金属層95を成膜し、開口部98内に充填してもよい。これにより、第1〜第6の可溶導体14,15,42,62,82,92は、溶融する低融点金属が高融点金属に接する面積が増大するので、より短時間で低融点金属が高融点金属を溶食することができるようになる。
また、第1〜第6の可溶導体14,15,42,62,82,92は、低融点金属層95の体積を、高融点金属層94の体積よりも多く形成することが好ましい。第1〜第6の可溶導体14,15,42,62,82,92は、発熱体14の発熱によって加熱され、低融点金属が溶融することにより高融点金属を溶食し、これにより速やかに溶融、溶断することができる。したがって、第1〜第6の可溶導体14,15,42,62,82,92は、低融点金属層95の体積を高融点金属層94の体積よりも多く形成することにより、この溶食作用を促進し、速やかに第1、第2の電極11,12間を短絡することができる。
[コーティング処理]
また、第1〜第6の可溶導体14,15,42,62,82,92が接続される第1〜第3の電極11〜13や第1〜6の発熱体電極24,41,51,61,81,91、支持電極28は、CuやAg等の一般的な電極材料を用いて形成することができ、表面上には、Ni/Auメッキ、Ni/Pdメッキ、Ni/Pd/Auメッキ等の被膜が、メッキ処理等の公知の手法によりコーティングされていることが好ましい。これにより、各電極は、酸化が防止され、第1〜第6の可溶導体14,15,42,62,82,92を確実に保持させることができる。また、スイッチ素子1,40,50,60,70,80,90をリフロー実装する場合に、第1〜第6の可溶導体14,15,42,62,82,92を接続する接続用ハンダ等の接合材26あるいは第1〜第6の可溶導体14,15,42,62,82,92の外層を形成する低融点金属が溶融することにより各電極が溶食(ハンダ食われ)されるのを防ぐことができる。
[発熱体の位置]
[絶縁基板の裏面]
また、表面実装型のスイッチ素子1,40,50,60,70,80,90は、第1、第2の発熱体21,22を絶縁基板10の表面10aに形成する他、図27(A)、図28(A)に示すように、絶縁基板10の裏面10bに設けてもよい。この場合、第1、第2の発熱体21,22は、絶縁基板10の裏面10bにおいて絶縁層25に被覆されている。また、第1、第2の発熱体21,22への給電経路3を構成する発熱体引出電極23も同様に絶縁基板10の裏面10bに形成される。
スイッチ素子1,70においては、第1の発熱体電極24は、下層部24aが同様に絶縁基板10の裏面10bに形成されるとともに第1の発熱体電極端子部24cと接続され、上層部24bは設ける必要が無い。スイッチ素子40においては、第1の発熱体電極24は、第1の発熱体21と接続される下層部24aが絶縁基板10裏面10bに形成され、第3の可溶導体42が搭載される上層部24bが絶縁基板10の表面10aに形成され、下層部24aと上層部24bとが、導電スルーホールを介して連続される。スイッチ素子50においては、第1、第3の発熱体電極24,51は、下層部24a,51aが同様に絶縁基板10の裏面10bに形成されるとともに第1、第3の発熱体電極端子部24c,51cと接続され、上層部24b,51bは設ける必要が無い。
スイッチ素子60においては、第2、第4の発熱体電極41,61は、第1、第2の発熱体21,22と接続される下層部41a,61aが絶縁基板10裏面10bに形成され、第3、第4の可溶導体42,62が搭載される上層部41b,61bが絶縁基板10の表面10aに形成され、下層部41a,61aと上層部41b,61bとが、導電スルーホールを介して連続される。また、第1、第3の発熱体電極24,51は、上層部24b,51bのみが形成される。
スイッチ素子80においては、第5の発熱体電極81は、第1、第2の発熱体21,22と接続される下層部81aが絶縁基板10の裏面10bに形成され、第5の可溶導体82が搭載される上層部81bが絶縁基板10の表面10aに形成され、下層部81aと上層部81bとが導電スルーホールを介して連続される。また、第1の発熱体電極24は、上層部24bのみが形成される。スイッチ素子90においては、第2、第6の発熱体電極41,91は、第1、第2の発熱体21,22と接続される下層部41a,91aが絶縁基板10裏面10bに形成され、第3、第6の可溶導体42,92が搭載される上層部41b,91bが絶縁基板10の表面10aに形成され、下層部41a,91aと上層部41b,91bとが、導電スルーホールを介して連続される。また、第1の発熱体電極24は、上層部24bのみが形成される。
[絶縁層の内部]
また、図27(B)、図28(B)に示すように、スイッチ素子1,40,50,60,70,80,90は、第1、第2の発熱体21,22を絶縁層25の内部に形成してもよい。この場合、第1、第2の発熱体21,22への発熱回路3を構成する発熱体引出電極23は、絶縁層25の内部に形成され第1、第2の発熱体21,22と接続されるとともに、絶縁基板10の表面10aにかけて形成され、電極端子部23aと接続される。
スイッチ素子1,70においては、第1の発熱体電極24は、下層部24aが同様に絶縁層25の内部に形成されるとともに、絶縁層25に形成された開口部を介して上層部24bと接続されている。スイッチ素子40においては、第2の発熱体電極41は、第1の発熱体21と接続される下層部41aが絶縁層25の内部に形成され、第3の可溶導体42が搭載される上層部41bが絶縁基板10の表面10aに形成され、下層部41aと上層部41bとが、絶縁層25に形成された開口部を介して接続されている。スイッチ素子50においては、第1、第3の発熱体電極24,51は、下層部24a,51aが同様に絶縁層25の内部に形成されるとともに、絶縁層25に形成された開口部を介して上層部24b,51bと接続されている。
スイッチ素子60においては、第2、第4の発熱体電極41,61は、第1、第2の発熱体21,22と接続される下層部41a,61aが絶縁層25の内部に形成され、第3、第4の可溶導体42,62が搭載される上層部41b,61bが絶縁層25に積層され、下層部41a,61aと上層部41b,61bとが、絶縁層25に形成された開口部を介して接続されている。また、第1、第3の発熱体電極24,51は、上層部24b,51bのみが形成される。
スイッチ素子80においては、第5の発熱体電極81は、第1、第2の発熱体21,22と接続される下層部81bが絶縁層25の内部に形成され、第5の可溶導体82が搭載される上層部81bが絶縁層25に積層され、下層部81bと上層部81aとが、絶縁層25に形成された開口部を介して接続されている。また、第1の発熱体電極24は、上層部24bのみが形成される。スイッチ素子90においては、第2、第6の発熱体電極41,91は、第1、第2の発熱体21,22と接続される下層部41a,91aが絶縁層25の内部に形成され、第3、第6の可溶導体42,92が搭載される上層部41b,91bが絶縁層25に積層され、下層部41a,91aと上層部41b,91bとが、絶縁層25に形成された開口部を介して接続されている。また、第1の発熱体電極24は、上層部24bのみが形成される。
[絶縁基板の内部]
また、図27(C)、図28(C)に示すように、スイッチ素子1,40,50,60,70,80,90は、第1、第2の発熱体21,22を絶縁基板10の内部に形成してもよい。この場合、第1、第2の発熱体21,22を被覆する絶縁層25は設ける必要がない。また、第1、第2の発熱体21,22の一端が接続された発熱体引出電極23は、第1、第2の発熱体21,22と接続する一端部が絶縁基板10の内部まで形成され、導電スルーホールを介して絶縁基板10の裏面10bに設けられた外部端子と接続される。
スイッチ素子1,70においては、第1の発熱体電極24は、下層部24aが同様に絶縁基板10の内部に形成されるとともに、導電スルーホールを介して上層部24bと連続されている。スイッチ素子40においては、第2の発熱体電極41は、第1の発熱体21と接続される下層部41aが絶縁基板10の内部に形成され、第3の可溶導体42が搭載される上層部41bが絶縁基板10の表面10aに形成され、下層部41aと上層部41bとが、導電スルーホールを介して連続されている。スイッチ素子50においては、第1、第3の発熱体電極24,51は、下層部24a,51aが同様に絶縁基板10の内部に形成されるとともに、導電スルーホールを介して上層部24b,51bと連続されている。
スイッチ素子60においては、第2、第4の発熱体電極41,61は、第1、第2の発熱体21,22と接続される下層部41a,61aが絶縁基板10の内部に形成され、第3、第4の可溶導体42,62が搭載される上層部41b,61bと導電スルーホールを介して接続されている。また、第1、第3の発熱体電極24,51は、上層部24b,51bのみが形成される。
スイッチ素子80においては、第5の発熱体電極81は、第1、第2の発熱体21,22と接続される下層部81aが絶縁基板10の内部に形成され、第5の可溶導体82が搭載される上層部81bと導電スルーホールを介して接続されている。また、第1の発熱体電極24は、上層部24bのみが形成される。スイッチ素子90においては、第2、第6の発熱体電極41,91は、第1、第2の発熱体21,22と接続される下層部41a,91aが絶縁基板10の内部に形成され、第3、第6の可溶導体42,92が搭載される上層部41b,91bと導電スルーホールを介して接続されている。また、第1の発熱体電極24は、上層部24bのみが形成される。
スイッチ素子1,40,50,60,70,80,90は、第1、第2の発熱体21,22が絶縁基板10の裏面10bや絶縁基板10の内部に形成されることにより、絶縁基板10の表面10aが平坦化され、これにより、第1〜第3の電極11〜13や支持電極28を表面10a上に簡易に印刷等により形成することができる。したがって、スイッチ素子1,40,50,60,70,80,90は、第1〜第3の電極11〜13や支持電極28の製造工程を簡略化することができるとともに、低背化を図ることができる。
また、スイッチ素子1,40,50,60,70,80,90は、第1、第2の発熱体21,22を絶縁基板10の裏面10bや絶縁基板10の内部に形成した場合にも、絶縁基板10の材料としてファインセラミック等の熱伝導性に優れた材料を用いることにより、第1、第2の発熱体21,22を絶縁基板10の表面10a上に積層した場合と同等に第1〜第6の可溶導体14,15,42,62,82,92を加熱、溶断することができる。
[同一面上]
また、スイッチ素子1,40,50,60,70,80,90は、絶縁基板10の同一面上に、第1〜第3の電極11〜13と、第1の発熱体21及び第1の発熱体を被覆する絶縁層25、又は第1、第2の発熱体21,22及び第1、第2の発熱体21,22を被覆する絶縁層25とを形成してもよい。この場合、第1の発熱体21又は第1、第2の発熱体21,22の一端と接続されている発熱体引出電極23は、一端部が第1の発熱体21又は第1、第2の発熱体21,22と接続され、他端部が絶縁基板10側縁に設けられた電極端子部23aと接続されている。
スイッチ素子1は、例えば図29に示すように、第1の発熱体21の他端と第1の発熱体電極24とが接続されるとともに、絶縁層25より外方に露出された第1の発熱体電極24が絶縁基板10側縁に設けられた第1の発熱体電極端子部24cと接続されている。スイッチ素子40は、第1の発熱体21の他端と第2の発熱体電極41とが接続されるとともに、絶縁層25より外方に露出された第2の発熱体電極41と第1の発熱体電極24とが第3の可溶導体42によって接続されている。
スイッチ素子50は、例えば図30に示すように、第1の発熱体21の他端と第1の発熱体電極24とが接続されるとともに、絶縁層25より外方に露出された第1の発熱体電極24が絶縁基板10側縁に設けられた第1の発熱体電極端子部24cと接続されている。また、スイッチ素子50は、第2の発熱体22の他端と第3の発熱体電極51とが接続されるとともに、絶縁層25より外方に露出された第3の発熱体電極51が絶縁基板10側縁に設けられた第3の発熱体電極端子部51cと接続されている。
スイッチ素子60は、第1の発熱体21の他端と第2の発熱体電極41とが接続されるとともに、絶縁層25より外方に露出された第2の発熱体電極41と第1の発熱体電極24とが第3の可溶導体42によって接続され、同様に、第2の発熱体22の他端と第4の発熱体電極61とが接続されるとともに、絶縁層25より外方に露出された第4の発熱体電極61と第3の発熱体電極51とが第4の可溶導体62によって接続されている。
スイッチ素子70は、第1、第2の発熱体21,22の他端と第1の発熱体電極24とが接続されるとともに、絶縁層25より外方に露出された第1の発熱体電極24が絶縁基板10側縁に設けられた第1の発熱体電極端子部24cと接続されている。
スイッチ素子80は、第1、第2の発熱体21,22の他端と第5の発熱体電極81とが接続されるとともに、絶縁層25より外方に露出された第5の発熱体電極81と第1の発熱体電極24とが第5の可溶導体82によって接続されている。
スイッチ素子90は、第1の発熱体21の他端と第2の発熱体電極41とが接続されるとともに、絶縁層25より外方に露出された第2の発熱体電極41と第1の発熱体電極24とが第3の可溶導体42によって接続され、同様に、第2の発熱体22の他端と第6の発熱体電極91とが接続されるとともに、絶縁層25より外方に露出された第6の発熱体電極91と第1の発熱体電極24とが第6の可溶導体92によって接続されている。
[保護抵抗]
また、スイッチ素子1,40,50,60,70,80,90は、図31に示すように、切替回路2の第2の電極12に保護抵抗99を接続してもよい。保護抵抗99は、スイッチ4の切り替え前における外部回路と同じ内部抵抗値に設定することが好ましい。これにより、例えば第1、第2の電極11,12を短絡することにより異常電圧を検出したバッテリパックやLED等の負荷をバイパスする電流経路を構築した場合に、バイパス電流経路においても切替前と同じ負荷を付与し、抵抗値の変動を防止することができる。
また、保護抵抗99は、過電圧状態で遮断されたバッテリの電力を消費させる消費抵抗として用いてもよい。すなわち、スイッチ4を切り替えることにより、第1の電極11に接続されていたバッテリセルに異常電圧を検出した場合、当該バッテリセルを第3の電極13に接続されている充放電回路から遮断するとともに、バッテリセルの電流経路を第2の電極12に接続されている放電回路に切り替える。これにより、バッテリセルは、保護抵抗99が設けられた放電回路と接続され、安全な電圧に降下するまで放電させることができる。
1,40,50,60,70,80,90 スイッチ素子、2 切替回路、3 発熱回路、4 スイッチ、10 絶縁基板、11 第1の電極、12 第2の電極、13 第3の電極、14 第1の可溶導体、15 第2の可溶導体、16 フラックス、17 外部電源、18 電流制御素子、19 検出回路、21 第1の発熱体、22 第2の発熱体、23 発熱体引出電極、24 第1の発熱体電極、24a 下層部、24b 上層部25 絶縁層、26 接合材、27 オーバーコート層、28 支持電極、30 スイッチ回路、31 外部回路、33 データサーバ、34 インターネット回線、35 警報回路、41 第2の発熱体電極、41a 下層部、41b 上層部、42 第3の可溶導体、51 第3の発熱体電極、51a 下層部、51b 上層部、55 スイッチ回路、61 第4の発熱体電極、61a 下層部、61b 上層部、62 第4の可溶導体、75 スイッチ回路、81 第5の発熱体電極、81a 下層部、81b 上層部、82 第5の可溶導体、91 第6の発熱体電極、91a 下層部、91b 上層部、92 第6の可溶導体、94 高融点金属層、95 低融点金属層、99 保護抵抗

Claims (65)

  1. 互いに隣接する第1の電極及び第2の電極と、上記第1の電極と隣り合う第3の電極と、上記第1の電極及び上記第3の電極に跨って接続されている第1の可溶導体とを有する切替回路と、
    第1の発熱体と、上記第1の発熱体の一端と電気的に接続された発熱体引出電極と、上記第1の発熱体の他端と電気的に接続された第1の発熱体電極とを有し、上記切替回路と電気的に独立された発熱回路とを備え、
    上記第1の発熱体が発熱することにより、上記第1の可溶導体が溶断し上記第1、第3の電極間を遮断するとともに、該溶融導体を介して上記第1、第2の電極間を短絡させるスイッチ素子。
  2. 上記第2の電極上には、上記第1の可溶導体の溶融導体と接触し、上記第1の電極との短絡を補助する補助導体が搭載されている請求項1記載のスイッチ素子。
  3. 上記第2の電極に支持され、上記第1の電極と反対側に延在された第2の可溶導体を有する請求項1記載のスイッチ素子。
  4. 上記第2の電極の上記第1の電極と反対側に設けられた支持電極を有し、
    上記第2の可溶導体は、上記第2の電極及び上記支持電極に跨って接続されている請求項3記載のスイッチ素子。
  5. 上記第1の電極は、上記第1の発熱体の発熱中心と重畳する位置に配置されている請求項1〜4のいずれか1項に記載のスイッチ素子。
  6. 上記第1の発熱体と上記第1の発熱体電極との間に設けられ、上記第1の発熱体と電気的に接続するとともに、上記第1の発熱体電極と隣接する第2の発熱体電極と、
    上記第1の発熱体電極及び上記第2の発熱体電極に跨って接続されている第3の可溶導体とを有し、
    上記第1の発熱体が発熱することにより、上記第3の可溶導体が溶断し、上記第1の発熱体への通電経路が遮断される請求項1〜5のいずれか1項に記載のスイッチ素子。
  7. 上記第3の可溶導体は、上記第1の可溶導体よりも上記第1の発熱体の発熱中心から離間した位置に配置され、上記第1の可溶導体が溶融し、上記第1、第3の電極間が遮断されるとともに上記第1、第2の電極間が短絡された後に、溶断される請求項6に記載のスイッチ素子。
  8. 上記第3の可溶導体は、上記第1の可溶導体よりも断面積が大きく形成され、上記第1の可溶導体が溶融し、上記第1、第3の電極間が遮断されるとともに上記第1、第2の電極間が短絡された後に、溶断される請求項6又は7に記載のスイッチ素子。
  9. 上記第3の可溶導体は、上記第1の可溶導体よりも融点が高く、上記第1の可溶導体が溶融し、上記第1、第3の電極間が遮断されるとともに上記第1、第2の電極間が短絡された後に、溶断される請求項6〜8のいずれか1項に記載のスイッチ素子。
  10. 上記発熱回路は、一端を上記発熱体引出電極と電気的に接続された第2の発熱体と、上記第2の発熱体の他端と電気的に接続された第3の発熱体電極とを有し、
    順次、上記第1の発熱体電極又は上記第3の発熱体電極と上記発熱体引出電極との間にわたって通電することにより、上記第1の発熱体及び上記第2の発熱体を順次、発熱させ、上記第1、第2の電極間の短絡と上記第1、第3の電極間の遮断を順次行う請求項3に記載のスイッチ素子。
  11. 上記第1の発熱体が発熱することにより上記第1の可溶導体が溶融し、上記第1、第3の電極間が遮断され、
    上記第2の発熱体が発熱することにより、上記第2の可溶導体が溶融し、該溶融導体を介して上記第1、第2の電極間が短絡する請求項10に記載のスイッチ素子。
  12. 上記第1の発熱体と上記第1の発熱体電極との間に設けられ、上記第1の発熱体と電気的に接続するとともに、上記第1の発熱体電極と隣接する第2の発熱体電極と、
    上記第1の発熱体電極及び上記第2の発熱体電極に跨って接続されている第3の可溶導体と、
    上記第2の発熱体と上記第3の発熱体電極との間に設けられ、上記第2の発熱体と電気的に接続するとともに上記第3の発熱体電極と隣接する第4の発熱体電極と、
    上記第3の発熱体電極及び上記第4の発熱体電極に跨って接続されている第4の可溶導体とを有し、
    上記第1の発熱体が発熱することにより、上記第3の可溶導体が溶断し、上記第1の発熱体への通電経路が遮断され、
    上記第2の発熱体が発熱することにより、上記第4の可溶導体が溶断し、上記第2の発熱体への通電経路が遮断される請求項10又は11に記載のスイッチ素子。
  13. 上記第1、第3の電極間が遮断された後、上記第3の可溶導体の溶断により上記第1、第2の発熱体電極間を遮断し、上記第1の発熱体の発熱を停止し、
    上記第1、第2の電極間が短絡した後、上記第4の可溶導体の溶断により上記第3、第4の発熱体電極間を遮断し、上記第2の発熱体の発熱を停止する請求項12に記載のスイッチ素子。
  14. 上記第3、第4の可溶導体は、上記第1、第2の可溶導体よりも上記第1、第2の発熱体の発熱中心から離間した位置に配置され、上記第1、第2の可溶導体が溶融し、上記第1、第3の電極間が遮断されるとともに上記第1、第2の電極間が短絡された後に、溶断される請求項13記載のスイッチ素子。
  15. 上記第3、第4の可溶導体は、上記第1、第2の可溶導体よりも断面積が大きく形成され、上記第1、第2の可溶導体が溶融し、上記第1、第3の電極間が遮断されるとともに上記第1、第2の電極間が短絡された後に、溶断される請求項13又は14に記載のスイッチ素子。
  16. 上記第3、第4の可溶導体は、上記第1、第2の可溶導体よりも融点が高く、上記第1、第2の可溶導体が溶融し、上記第1、第3の電極間が遮断されるとともに上記第1、第2の電極間が短絡された後に、溶断される請求項13〜15のいずれか1項に記載のスイッチ素子。
  17. 上記発熱回路は、一端を上記発熱体引出電極と電気的に接続され、他端を上記第1の発熱体電極と電気的に接続され、上記第1の発熱体と並列に接続された第2の発熱体を有し、
    上記第1の発熱体電極と、上記発熱体引出電極との間にわたって通電することにより、上記第1、第2の発熱体の抵抗値に応じて、上記第1の可溶導体及び上記第2の可溶導体を順次溶融させ、上記第1、第2の電極間の短絡と上記第1、第3の電極間の遮断を順次行う請求項3に記載のスイッチ素子。
  18. 上記第1の発熱体が発熱することにより上記第1の可溶導体が溶融し、上記第1、第3の電極間が遮断され、
    上記第2の発熱体が発熱することにより、上記第2の可溶導体が溶融し、該溶融導体を介して上記第1、第2の電極間が短絡する請求項17に記載のスイッチ素子。
  19. 上記第1及び第2の発熱体と上記第1の発熱体電極との間に設けられ、上記第1及び第2の発熱体と電気的に接続するとともに上記第1の発熱体電極と隣接する第5の発熱体電極と、
    上記第1の発熱体電極及び上記第5の発熱体電極に跨って接続されている第5の可溶導体とを有し、
    上記第1及び第2の発熱体が発熱することにより、上記第5の可溶導体が溶断し、上記第1及び第2の発熱体への通電経路が遮断される請求項17又は18に記載のスイッチ素子。
  20. 上記第5の可溶導体は、上記第1、第2の可溶導体よりも上記第1、第2の発熱体の発熱中心から離間した位置に配置され、上記第1、第2の可溶導体が溶融し、上記第1、第3の電極間が遮断されるとともに上記第1、第2の電極間が短絡された後に、溶断される請求項19記載のスイッチ素子。
  21. 上記第5の可溶導体は、上記第1、第2の可溶導体よりも断面積が大きく形成され、上記第1、第2の可溶導体が溶融し、上記第1、第3の電極間が遮断されるとともに上記第1、第2の電極間が短絡された後に、溶断される請求項19又は20に記載のスイッチ素子。
  22. 上記第5の可溶導体は、上記第1、第2の可溶導体よりも融点が高く、上記第1、第2の可溶導体が溶融し、上記第1、第3の電極間が遮断されるとともに上記第1、第2の電極間が短絡された後に、溶断される請求項19〜21のいずれか1項に記載のスイッチ素子。
  23. 上記第1の発熱体と上記第1の発熱体電極との間に設けられ、上記第1の発熱体と電気的に接続するとともに上記第1の発熱体電極と隣接する第2の発熱体電極と、
    上記第1の発熱体電極及び上記第2の発熱体電極に跨って接続されている第3の可溶導体と、
    上記第2の発熱体と上記第1の発熱体電極との間に設けられ、上記第2の発熱体と電気的に接続するとともに上記第1の発熱体電極と隣接する第6の発熱体電極と、
    上記第1の発熱体電極及び上記第6の発熱体電極に跨って接続されている第6の可溶導体とを有し、
    上記第1、第3の電極間が遮断された後、上記第3の可溶導体の溶断により上記第1、第2の発熱体電極間を遮断し、上記第1の発熱体の発熱を停止し、
    上記第1、第2の電極間が短絡した後、上記第6の可溶導体の溶断により上記第2、第6の発熱体電極間を遮断し、上記第2の発熱体の発熱を停止する請求項17又は18に記載のスイッチ素子。
  24. 上記第3、第6の可溶導体は、上記第1、第2の可溶導体よりも上記第1、第2の発熱体の発熱中心から離間した位置に配置され、上記第1、第2の可溶導体が溶融し、上記第1、第3の電極間が遮断されるとともに上記第1、第2の電極間が短絡された後に、溶断される請求項23記載のスイッチ素子。
  25. 上記第3、第6の可溶導体は、上記第1、第2の可溶導体よりも断面積が大きく形成され、上記第1、第2の可溶導体が溶融し、上記第1、第3の電極間が遮断されるとともに上記第1、第2の電極間が短絡された後に、溶断される請求項23又は24に記載のスイッチ素子。
  26. 上記第3、第6の可溶導体は、上記第1、第2の可溶導体よりも融点が高く、上記第1、第2の可溶導体が溶融し、上記第1、第3の電極間が遮断されるとともに上記第1、第2の電極間が短絡された後に、溶断される請求項23〜25のいずれか1項に記載のスイッチ素子。
  27. 少なくとも上記第1〜第3の電極、上記発熱体引出電極、上記第1の発熱体電極及び上記第1の発熱体は、絶縁基板上に形成されている請求項1〜26のいずれか1項に記載のスイッチ素子。
  28. 少なくとも上記第1、第2の電極の表面には、Ni/Auメッキ、Ni/Pdメッキ、Ni/Pd/Auメッキのいずれかが被覆されている請求項1〜27のいずれか1項に記載のスイッチ素子。
  29. 絶縁基板の上記第1〜第3の電極が設けられる表面に上記第1の発熱体を被覆する絶縁層が設けられ、
    上記絶縁層上に上記第1〜第3の電極が積層され、
    上記第1の発熱体は、上記絶縁層内又は上記絶縁基板と上記絶縁層との間に設けられている請求項1〜9のいずれか1項に記載のスイッチ素子。
  30. 絶縁基板の上記第1〜第3の電極が設けられる表面と反対側の裏面に、上記第1の発熱体、及び上記第1の発熱体を被覆する絶縁層が設けられている請求項1〜9のいずれか1項に記載のスイッチ素子。
  31. 絶縁基板の内部に上記第1の発熱体が設けられている請求項1〜9のいずれか1項に記載のスイッチ素子。
  32. 絶縁基板の同一面上に、上記第1〜第3の電極、上記第1の発熱体及び上記第1の発熱体を被覆する絶縁層が形成されている請求項1〜9のいずれか1項に記載のスイッチ素子。
  33. 絶縁基板の上記第1〜第3の電極が設けられる表面に上記第1、第2の発熱体を被覆する絶縁層が設けられ、
    上記絶縁層上に上記第1〜第3の電極が積層され、
    上記第1、第2の発熱体は、上記絶縁層内又は上記絶縁基板と上記絶縁層との間に設けられている請求項10〜28のいずれか1項に記載のスイッチ素子。
  34. 絶縁基板の上記第1〜第3の電極が設けられる表面と反対側の裏面に、上記第1、第2の発熱体、及び上記第1、第2の発熱体を被覆する絶縁層が設けられている請求項10〜28のいずれか1項に記載のスイッチ素子。
  35. 絶縁基板の内部に上記第1、第2の発熱体が設けられている請求項10〜28のいずれか1項に記載のスイッチ素子。
  36. 絶縁基板の同一面上に、上記第1〜第3の電極、上記第1、第2の発熱体及び上記第1、第2の発熱体を被覆する絶縁層が形成されている請求項10〜28のいずれか1項に記載のスイッチ素子。
  37. 上記第1の電極の面積は上記第3の電極の面積よりも広い請求項1〜36のいずれか1項に記載のスイッチ素子。
  38. カバー部材を備え、
    上記カバー部材の天面部には、上記第1、第2の電極11,12と対向して形成されているカバー部電極が形成されている請求項1〜37のいずれか1項に記載のスイッチ素子。
  39. 第2の電極は、保護抵抗と接続されている請求項1〜38のいずれか1項に記載のスイッチ素子。
  40. 上記第1の可溶導体は、ハンダである請求項1〜39のいずれか1項に記載のスイッチ素子。
  41. 上記第1の可溶導体は、低融点金属と高融点金属とを含有し、上記低融点金属が溶融すると上記高融点金属を溶食する請求項1〜39のいずれか1項に記載のスイッチ素子。
  42. 上記低融点金属は、ハンダであり、上記高融点金属は、Ag、Cu、又はAg若しくはCuを主成分とする合金である請求項41に記載のスイッチ素子。
  43. 上記第1の可溶導体は、内層が上記低融点金属であり、外層が上記高融点金属の被覆構造である請求項41又は42に記載のスイッチ素子。
  44. 上記第1の可溶導体は、外層が上記低融点金属であり、内層が上記高融点金属の被覆構造である請求項41又は42に記載のスイッチ素子。
  45. 上記第1の可溶導体は、上記低融点金属と上記高融点金属とが積層された積層構造である請求項41又は42に記載のスイッチ素子。
  46. 上記第1の可溶導体は、上記低融点金属と上記高融点金属とが交互に積層された4層以上の多層構造である請求項41又は42に記載のスイッチ素子。
  47. 上記第1の可溶導体は、内層を構成する上記低融点金属の表面を上記高融点金属にてストライプ状に部分的に積層する積層構造である請求項41又は42に記載のスイッチ素子。
  48. 上記第1の可溶導体は、開口部を有する上記高融点金属の上記開口部に上記低融点金属が挿入されている請求項41又は42に記載のスイッチ素子。
  49. 上記第1の可溶導体は、上記低融点金属の体積が上記高融点金属の体積よりも多い請求項41又は42に記載のスイッチ素子。
  50. 上記第1、第2の可溶導体は、ハンダである請求項3、4、10〜26、33〜36のいずれか1項に記載のスイッチ素子。
  51. 上記第1、第2の可溶導体は、低融点金属と高融点金属とを含有し、上記低融点金属が溶融すると上記高融点金属を溶食する請求項3、4、10〜26、33〜36のいずれか1項に記載のスイッチ素子。
  52. 上記低融点金属は、ハンダであり、上記高融点金属は、Ag、Cu、又はAg若しくはCuを主成分とする合金である請求項51に記載のスイッチ素子。
  53. 上記第1、第2の可溶導体は、内層が上記低融点金属であり、外層が上記高融点金属の被覆構造である請求項51又は52に記載のスイッチ素子。
  54. 上記第1、第2の可溶導体は、外層が上記低融点金属であり、内層が上記高融点金属の被覆構造である請求項51又は52に記載のスイッチ素子。
  55. 上記第1、第2の可溶導体は、上記低融点金属と上記高融点金属とが積層された積層構造である請求項51又は52に記載のスイッチ素子。
  56. 上記第1、第2の可溶導体は、上記低融点金属と上記高融点金属とが交互に積層された4層以上の多層構造である請求項51又は52に記載のスイッチ素子。
  57. 上記第1、第2の可溶導体は、内層を構成する上記低融点金属の表面を上記高融点金属にてストライプ状に部分的に積層する積層構造である請求項51又は52に記載のスイッチ素子。
  58. 上記第1、第2の可溶導体は、開口部を有する上記高融点金属の上記開口部に上記低融点金属が挿入されている請求項51又は52に記載のスイッチ素子。
  59. 上記第1、第2の可溶導体は、上記低融点金属の体積が上記高融点金属の体積よりも多い請求項51又は52に記載のスイッチ素子。
  60. スイッチを介して第1の端子及び第2の端子が接続され、第1のヒューズによって第1の端子及び第3の端子が接続された切替回路と、
    第1の発熱体と、上記第1の発熱体の一端と接続された第4の端子と、上記第1の発熱体の他端と接続された第5の端子とを有し、上記切替回路と電気的に独立して設けられている発熱回路とを備え、
    上記第4、第5の端子間に電圧を印加することにより、上記第1の発熱体を発熱させ、上記第1のヒューズを溶断させるとともに上記スイッチを短絡させるスイッチ回路。
  61. 上記第1の発熱体と上記第4の端子との間に第2のヒューズが直列に接続され、
    上記第1のヒューズの溶断及び上記スイッチの短絡後に、上記第2のヒューズを溶断させ、上記第1の発熱体の発熱を停止する請求項60記載のスイッチ回路。
  62. 一端を上記第5の端子と接続され、他端を第6の端子と接続された第2の発熱体を有し、
    上記第4、第5の端子間に電圧を印加することにより、上記第1の発熱体を発熱させ、上記第1のヒューズを溶断させて上記第1、第3の端子間を遮断し、
    上記第5、第6の端子間に電圧を印加することにより、上記第2の発熱体を発熱させ、上記第1、第2の端子間を短絡する請求項60又は61に記載のスイッチ回路。
  63. 上記第2の発熱体と上記第6の端子との間に第3のヒューズが直列に接続され、
    上記第1のヒューズの溶断及び上記スイッチの短絡後に、上記第3のヒューズを溶断させ、上記第2の発熱体の発熱を停止する請求項62に記載のスイッチ回路。
  64. 一端を上記第5の端子と接続され、他端を上記第4の端子と接続され、上記第1の発熱体と並列に接続された第2の発熱体を有し、
    上記第4、第5の端子間に電圧を印加することにより、上記第1、第2の発熱体の抵抗値の差に応じて、順次上記第1、第3の端子間の遮断及び上記第1、第2の端子間の短絡を行う請求項60又は61に記載のスイッチ回路。
  65. 上記第2の発熱体と上記第4の端子との間に第4のヒューズが直列に接続され、
    上記第1のヒューズの溶断及び上記スイッチの短絡後に、上記第4のヒューズを溶断させ、上記第2の発熱体の発熱を停止する請求項64に記載のスイッチ回路。
JP2014121004A 2014-06-11 2014-06-11 スイッチ素子及びスイッチ回路 Active JP6381980B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014121004A JP6381980B2 (ja) 2014-06-11 2014-06-11 スイッチ素子及びスイッチ回路
CN201580043208.4A CN106663568B (zh) 2014-06-11 2015-06-11 开关元件及开关电路
PCT/JP2015/066836 WO2015190543A1 (ja) 2014-06-11 2015-06-11 スイッチ素子及びスイッチ回路
KR1020167034241A KR102378639B1 (ko) 2014-06-11 2015-06-11 스위치 소자 및 스위치 회로
TW104118860A TWI670739B (zh) 2014-06-11 2015-06-11 開關元件及開關電路

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014121004A JP6381980B2 (ja) 2014-06-11 2014-06-11 スイッチ素子及びスイッチ回路

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016001549A true JP2016001549A (ja) 2016-01-07
JP6381980B2 JP6381980B2 (ja) 2018-08-29

Family

ID=54833631

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014121004A Active JP6381980B2 (ja) 2014-06-11 2014-06-11 スイッチ素子及びスイッチ回路

Country Status (5)

Country Link
JP (1) JP6381980B2 (ja)
KR (1) KR102378639B1 (ja)
CN (1) CN106663568B (ja)
TW (1) TWI670739B (ja)
WO (1) WO2015190543A1 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017174654A (ja) * 2016-03-24 2017-09-28 デクセリアルズ株式会社 保護素子
JP2019029244A (ja) * 2017-08-01 2019-02-21 ショット日本株式会社 保護素子

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3336925A1 (en) * 2016-12-14 2018-06-20 Lithium Energy and Power GmbH & Co. KG Cell connecting element

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02136946U (ja) * 1989-04-17 1990-11-15
JP2000133318A (ja) * 1998-08-21 2000-05-12 Sony Corp バッテリパック
JP2001035331A (ja) * 1999-07-19 2001-02-09 Sony Corp スイッチング素子
JP2009259724A (ja) * 2008-04-21 2009-11-05 Sony Chemical & Information Device Corp 保護素子及びその製造方法
WO2013146889A1 (ja) * 2012-03-29 2013-10-03 デクセリアルズ株式会社 保護素子
WO2014021156A1 (ja) * 2012-08-01 2014-02-06 デクセリアルズ株式会社 保護素子及びバッテリパック

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2850340B2 (ja) * 1988-11-17 1999-01-27 日本電気株式会社 キャッシュメモリ制御回路
JP2004185960A (ja) 2002-12-03 2004-07-02 Kamaya Denki Kk 回路保護素子とその製造方法
JP2007012381A (ja) 2005-06-29 2007-01-18 Sony Corp Led照明装置
JP5072796B2 (ja) 2008-05-23 2012-11-14 ソニーケミカル&インフォメーションデバイス株式会社 保護素子及び二次電池装置
JP5656466B2 (ja) * 2010-06-15 2015-01-21 デクセリアルズ株式会社 保護素子、及び、保護素子の製造方法
US8941461B2 (en) * 2011-02-02 2015-01-27 Tyco Electronics Corporation Three-function reflowable circuit protection device

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02136946U (ja) * 1989-04-17 1990-11-15
JP2000133318A (ja) * 1998-08-21 2000-05-12 Sony Corp バッテリパック
JP2001035331A (ja) * 1999-07-19 2001-02-09 Sony Corp スイッチング素子
JP2009259724A (ja) * 2008-04-21 2009-11-05 Sony Chemical & Information Device Corp 保護素子及びその製造方法
WO2013146889A1 (ja) * 2012-03-29 2013-10-03 デクセリアルズ株式会社 保護素子
WO2014021156A1 (ja) * 2012-08-01 2014-02-06 デクセリアルズ株式会社 保護素子及びバッテリパック

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017174654A (ja) * 2016-03-24 2017-09-28 デクセリアルズ株式会社 保護素子
WO2017163766A1 (ja) * 2016-03-24 2017-09-28 デクセリアルズ株式会社 保護素子
JP2019029244A (ja) * 2017-08-01 2019-02-21 ショット日本株式会社 保護素子

Also Published As

Publication number Publication date
CN106663568A (zh) 2017-05-10
JP6381980B2 (ja) 2018-08-29
CN106663568B (zh) 2018-11-30
KR20170016358A (ko) 2017-02-13
KR102378639B1 (ko) 2022-03-24
TW201611068A (zh) 2016-03-16
WO2015190543A1 (ja) 2015-12-17
TWI670739B (zh) 2019-09-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6249602B2 (ja) 保護素子
TWI594285B (zh) Short circuit components and circuits using this
WO2014123139A1 (ja) 短絡素子、およびこれを用いた回路
JP6173859B2 (ja) 短絡素子
JP6161967B2 (ja) 短絡素子、およびこれを用いた回路
KR102386943B1 (ko) 단락 소자
KR102233539B1 (ko) 단락 소자 및 단락 회로
JP6246503B2 (ja) 短絡素子、およびこれを用いた回路
JP6381980B2 (ja) スイッチ素子及びスイッチ回路
WO2015030020A1 (ja) 遮断素子、及び遮断素子回路
JP6254777B2 (ja) 短絡素子、およびこれを用いた回路
JP6202992B2 (ja) 保護回路、バッテリ回路、保護素子、保護素子の駆動方法
KR102527559B1 (ko) 단락 소자
TWI615940B (zh) 短路元件
JP6411123B2 (ja) 温度短絡素子、温度切替素子

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170523

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180410

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180604

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180724

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180801

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6381980

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250