JP2015536767A - 手術用吸引装置 - Google Patents

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Abstract

手術用吸引装置は、筐体と混合装置とを備え、a)前記筐体は、内部チャンバを画成し、入口と出口を備えたものであり、i)前記入口は、患者から抽出された物質を中空のチップを介して受け取るためのものであって、前記中空のチップが前記物質を患者の手術部位から受け取るための一つ以上の吸引孔を備えたものであり、ii)前記出口は、前記筐体を吸引源に連結するためのものであって、それを介した物質の引き込みを可能にするものであり、b)前記混合装置は、使用中に前記入口から前記出口へと前記チャンバを通過する物質を撹拌することにより前記物質が前記出口に詰まるのを防止するための、チャンバ内部に配置された一つ以上の混合部材を備えたものである。【選択図】図1

Description

本発明は、手術用吸引装置に関する。
本明細書における先行刊行物(又はそれから得られる情報)若しくは既知の事項への参照は、その先行刊行物(又はそれから得られる情報)若しくは既知の事項が、本明細書が関係する試みの分野における周知の一般的な知識の一部を構成するという、承認や自白あるいはいかなる形式の示唆としても受け取られないし受け取られるべきではない。
様々な外科的処置において、体液及び組織の物質を患者の体の手術部位から除去することが必要になる。この除去は、吸引を用いて行われることが多い。手術用吸引装置は、吸引管に連結された吸引チップを備えている場合があり、この吸引管は、壁面吸引器などに連結されている。既存の吸引チップには、体液や組織を手術部位から、吸引管への接続も提供する吸引ハンドル内へ引き込むための細長いカニューレを備えるものもある。カニューレは、特定の用途に応じて異なる形状を使用できるように、交換可能な場合がある。
手術用吸引装置で一般的に直面する問題の一つは、吸引チップ又は吸引管の詰まりであり、これは、吸引の減少又は喪失を招く可能性がある。目詰まりは、固形粒子が吸引チップ又は吸引管内の流れを妨げることによって起こりうる。既存の吸引装置には、妨げを防止するように固形粒子を捕捉するための取り外し可能なフィルタを備えるものがある。そのようなフィルタは、吸引ハンドルの中にある空洞内に設けられる場合がある。
しかしながら、吸引チップは、フィルタを使用しても、血餅や軟部組織によって詰まる場合がある。固形粒子を体から取り除いていなくても、長時間使用すると、血餅及び/又は軟部組織の物質が蓄積することにより、目詰まりが発生する可能性がある。フィルタは洗浄や交換のために取り外すことができるが、これによって、処置の最中に吸引の使用がさらに中断されることになる。
手術用吸引装置における多くの開発は、フィルタの構成を改良してフィルタの洗浄又は交換の間の使用時間を長くすること、及び/又は、ターンアラウンド・タイムを短くするかあるいは吸引の中断を不要にすることでフィルタの洗浄又は交換を容易にすることに注力されている。
米国特許第4886492号明細書は、環状チャンバを画成する筒状本体部を有し、中空のチップ部及び中空のフィルタ部材を本体部の中に備えた手術用吸引チップを開示している。フィルタ部材の複数の開口は、フィルタ部材の内部を環状チャンバと接続している。不要な物質は、チップ部からフィルタ部材の中空の内部へ、それから環状チャンバへ、そして最終的に、接続された吸引管へと流れる。この構成は、吸引チップが完全に詰まる前に詰まる多数の開口を設けることにより、固形粒子の蓄積による詰まりを遅らせるには効果があるが、実際には、その比較的小さな開口が血餅及び軟部組織により詰まりやすいことが分かっている。したがって、フィルタの洗浄又は交換が頻繁に必要となり得る。
英国特許第2403907号明細書は、側面液体出口を有する筒状本体と、吸引管を取り外す必要なく本体の後部から挿入又は取り外しできるフィルタとを含む、フィルタ付き手術用吸引チップを開示している。フィルタは、交換や目詰まりを取り除くために、管やキャップを外す必要なく本体から取り外すことができる。この機構は、簡易なフィルタの取り外しと交換を容易にすることで吸引の中断を減らそうとするものであるが、実際の詰まりの頻度に対しては、著しい効果はない。
米国特許第6406454号明細書は、プローブチップと、プローブチップと流体連通したフィルタユニットと、フィルタユニットと流体連通した吸引源とを備える、デブリ(debris)を手術部位から除去するための吸引プローブシステムを開示している。フィルタユニットは、円筒状フィルタを備え、その円筒状フィルタは、吸引源に取り付けられた内側チャンバと、大きすぎて円筒状フィルタの孔を通過できないデブリ粒子を蓄積する外面とを有する。フィルタユニットは、端部が開放されたシリンダを有するスライダをさらに備え、そのスライダが、円筒状フィルタの外側に沿って滑ることにより、蓄積したデブリ粒子を取り除き、これらのデブリ粒子をフィルタユニット内の貯留容器へ押しやる。これは、必要に応じてデブリ粒子をフィルタから機械的に取り除くことにより、ある目詰まりは吸引を中断せずに取り除きうるが、血餅又は軟部組織の蓄積による目詰まりを防止する効果には限界があることもある。
上記の従来技術の例は、詰まりの発生までの動作期間を延長する、又は、運用上の詰まりの影響を低減することができるが、いずれも血餅又は軟部組織による詰まりの問題に効果的に対処していない。したがって、血餅又は軟部組織による詰まりへの耐性を向上させた手術用吸引装置に対する要求が依然としてある。
広い形態において、本発明は、
筐体と混合装置とを備え、
a)前記筐体は、内部チャンバを画成し、入口と出口を備えたものであり、
i)前記入口は、患者から抽出された物質を中空のチップを介して受け取るためのものであって、前記中空のチップが前記物質を患者の手術部位から受け取るための一つ以上の吸引孔を備えたものであり、
ii)前記出口は、前記筐体を吸引源に連結するためのものであって、それを介した物質の引き込みを可能にするものであり、
b)前記混合装置は、使用中に前記入口から前記出口へと前記チャンバを通過する物質を撹拌することにより前記物質が前記出口に詰まるのを防止するための、チャンバ内部に配置された一つ以上の混合部材を備えたものである
ことを特徴とする手術用吸引装置を提供することを目的とするものである。
典型的には、前記チップは、前記入口に取り付けられている。
あるいは、前記チップは、吸引管を介して前記入口に連結されている。
典型的には、前記筐体は、手術用吸引装置のハンドルを画成している。
典型的には、前記出口は、前記吸引源に接続するためのコネクタを備える。
典型的には、前記混合装置は、前記混合部材を回転させるように構成されている。
典型的には、前記混合装置は、
a)前記一つ以上の混合部材を取り付けるためのシャフトと、
b)前記シャフトを回転駆動するためのモータと
を備える。
典型的には、前記一つ以上の混合部材は、
a)半径方向に延びる突起、
b)ブレード及び
c)らせんワイヤ
のうちの少なくとも一つである。
典型的には、前記モータは、電気モータであり、前記混合装置は、前記モータを電気的に駆動するためのバッテリーを備える。
典型的には、前記モータ及び前記バッテリーは、封止された筐体内に共に設けられる。
あるいは、前記バッテリーは、前記チャンバの外側に配置され、配線により前記モータに接続されている。
典型的には、前記手術用吸引装置は、前記バッテリーから前記モータへの電力の供給を制御するための制御部を備える。
典型的には、前記制御部は、使用者が手動で操作できるように前記筐体の外側に配置されるスイッチを備える。
典型的には、前記制御部は、定期的にモータに電力を投入するように構成されている。
典型的には、前記混合装置は、方位センサを備え、前記制御部は、前記手術用吸引装置が所定の方位を向いているときに、モータに電源を投入するように構成されている。
典型的には、前記チップは、前記筐体に着脱可能である。
典型的には、前記筐体は、前記入口を備える主筐体部品と、前記出口を備えるベース部品とで形成されている。
典型的には、前記主筐体部品と前記ベース部品とは、ねじ込み式で接続される。
典型的には、前記混合装置は、前記モータに動力を供給するための電気回路を備え、前記電気回路は、前記主筐体部品と前記ベース部品とがねじ込み式で接続されているときを除き、開いている。
典型的には、前記主筐体部品及び前記ベース部品のそれぞれの一部分は、前記主筐体部品及び前記ベース部品がねじ込み式で接続されているときに係合して前記電気回路を閉じる電気接点対を備える。
典型的には、前記手術用吸引装置は、前記混合装置を支持するために前記筐体に取り付けられて前記チャンバ内に配置される支持構造体を備える。
典型的には、前記支持構造体は、前記筐体に取り付けられる一つ以上の支持部材によって前記チャンバ内に支持される取り付け台を備え、前記混合装置は、前記取り付け台に取り付けられる。
典型的には、前記支持構造体は、複数の支持部材を備え、複数の前記支持部材は、互いに離間して、物質を通過させる間隙を画成する。
典型的には、前記チップは、手術部位へ挿入することにより物質を前記手術部位から受け取るためのものであり、前記筐体は、使用中に前記筐体が前記手術部位の外側に配置されて前記患者に隣接するように前記チップに取り付けられる。
典型的には、前記手術用吸引装置は、使用中に流体を前記チャンバに引き込むことができるようにする流入口を備える。
典型的には、前記流入口は、流体源を前記流入口に接続して前記流体を供給することができるように構成されている。
典型的には、前記流入口は、前記筐体の壁を貫通する流体路を画成している。
典型的には、前記流入口は、前記筐体と一体に形成されている。
典型的には、前記手術用吸引装置は、前記流入口を通る流体の流れを制御するためのバルブを備える。
本発明の実施形態を添付の図面を参照して以下に説明する。
[図1]手術用吸引装置の実施形態の模式的な断面図である。
[図2A]手術用吸引装置の第二実施形態の模式的な側面図である。
[図2B]図2Aの手術用吸引装置の模式的な断面図である。
[図3A]図2Aの手術用吸引装置の主筐体部品の模式的な断面図である。
[図3B]図3Aの主筐体部品の模式的な端部図である。
[図4A]図2Aの手術用吸引装置のベース部品の模式的な端部図である。
[図4B]図4Aのベース部品の模式的な断面図である。
[図5A]図2Aの手術用吸引装置の支持部品の模式的な端部図である。
[図5B]図5Aの支持部品の模式的な断面図である。
[図6A]手術用吸引装置の第三実施形態の模式的な側面図である。
[図6B]図6Aの手術用吸引装置の模式的な断面図である。
以下、手術用吸引装置100の一例を、図1を参照して説明する。
手術用吸引装置100は一般に、内部チャンバ111を画成する筐体110を備える。筐体は、入口120と出口130を備える。入口120は、一つ以上の吸引孔151を備えたチップ150を介して、患者から抽出された物質を受け入れるためのものである。出口130は、筐体110を吸引源(図示せず)に連結するためのものであり、それを介した物質の引き込みを可能にする。
出口130が例えば吸引管を介して吸引源に連結されると、物質は、吸引によって一つ以上の吸引孔151に引き込まれてチップ150を介して筐体110の入口120へと運搬され、これにより、物質を患者の手術部位から抽出することができる。そして、患者から抽出された物質は、入口120から出口130へとチャンバ111を通過することができる。
上記の物質には、外科的処置の最中に発生する生体物質又は手術のデブリが含まれることが理解されよう。例えば、上記物質は、血液、血餅、唾液、その他の体液、組織、骨片、手術用洗浄液、セメントなどを含む。
手術用吸引装置100は、入口120から出口130へとチャンバ111を通過する物質を撹拌するため、チャンバ111内部に配置された一つ以上の混合部材141を備えた混合装置140をさらに備え、それによって、物質が出口130を詰まらせるのを防止する。
混合部材141がチャンバ111内の上記物質を撹拌すると、これにより、上記物質の異なる成分同士が互いに相対的に移動するので、物質の均質性が向上し、それによって、上記物質のうち、従来の手術用吸引装置において目詰まりを起こしやすい固形又はゼリー状成分の蓄積の可能性を実質的に低下させる。この撹拌動作には、さらに、血液の凝固を防止する作用もある。
手術部位から除去される物質に応じて、混合部材141は、物質の成分を均質化、混合、混和、液化、乳化、細断、又は分解するために使用することができる。
例えば、血液が手術部位から除去される外科的処置においては、血餅及びその他のデブリがチャンバ111内に蓄積する可能性があり、介入しなければ、これによって手術用吸引装置100の詰まりが発生する可能性がある。しかしながら、混合部材141を使用することによって、凝血塊を乳化させ、患者から抽出した物質をおおむね液体状態に保ち、物質を閉塞のリスクが大幅に低下した状態で出口130を通過させることによりチャンバ111から排出させることができる。
別の例では、患者から抽出された物質中の、除去された軟部組織が、混合部材141によりさらに小さな粒子に細断又は分解され、チャンバ111を通過するにつれて物質の流れの中にさらに均一に分散されるようにすることにより軟部組織のチャンバ111内への望ましくない蓄積を防止するようにしても良い。物質中の分解できない固形粒子でも、混合部材141による撹拌によって誘発される物質中の動きにより、物質の流れの中にさらに均一に分散させることができ、それによって、もし固形粒子をチャンバ111内に留まらせていたら本来発生したはずの閉塞を防止することができる。
上記の事柄を考慮すると、上記の手術用吸引装置100の機構は、目詰まり又は閉塞の発生を抑制して、手術用吸引装置100及び手術用吸引装置100を吸引源に連結するのに使用されているすべての上流部材の開通性を維持することにより、外科的処置の間中、吸引を有効にするのに役立つことが理解されよう。
適当な吸引源としては、従来の吸引装置と共に使用するために病院で一般的に採用されている種類の壁面吸引器又は可搬式吸引ポンプが挙げられる。出口130としては、吸引源への接続用に構成されたコネクタが挙げられる。手術用吸引装置100は、典型的には、一般的に軟質の透明な物質で形成されている配管を用いて吸引源に接続されるが、任意の適当な接続手段を用いて良い。
容器を吸引源に設け、又は、手術用吸引装置100と吸引源との間の中間位置に接続して、手術部位から除去されて吸引源に向かって運搬される物質を収集するようにしても良い。当業者は、適当な操作を可能にしながら、吸引源を設けてこれを手術用吸引装置100に接続するために、様々な一般的構成を使用できることを理解するであろう。
患者から物質を抽出するために使用するチップ150は、様々な構成を持ち得ることが理解されよう。チップ150は、細長く中空の部材の形で設けても良く、入口120と流体連通して設けることができる。患者から物質を効率的かつ安全に抽出するために、チップ150は、硬質又は軟質の部材として形成しても良く、手術部位の性質に応じて様々なチップ形状を使用して良い。一例として、図1に示すように、チップ150は、入口120に直接連結しても良い。あるいは、チップ150は、吸引管を介して入口に連結しても良い。
チップ150は、取り外し可能なものであっても良く、その場合は、例えば吸引装置100の用途に応じて、異なる種類のチップ150を筐体110に嵌めることができる。このようにすることで、吸引装置100は、異なるチップを備えたキットの一部として提供することができ、単一のキットが幅広い様々な処置において使用できるようになる。あるいは、チップ150は、筐体110の一部として一体的に形成されていても良い。
一例として、筐体110は、手術用吸引装置100のハンドルを画成しても良い。例えば、筐体110の外形は、使用者が片手に筐体110を握り、必要に応じて手術用吸引装置110を保持及び移動できるように選択しても良い。チップ150を筐体に強固に取り付ければ、使用者が筐体110を握って移動させることによって、あるいは操作することによって、チップ150を移動しても良いことが理解されよう。これにより、使用者は、筐体110を手術部位の外で保持しながら、チップ150の一つ以上の吸引孔151を患者の手術部位の中に位置させることができる。
本例では、混合装置142は、混合部材141を回転させることによって、混合部材141でチャンバ111を通過する物質を撹拌するように構成されている。図1に示すように、混合装置140は、一つ以上の混合部材141を取り付けるためのシャフト142と、シャフト142を回転駆動するためのモータ143とを備えても良い。したがって、モータ143を作動させると、混合部材141は回転する。本例では、モータ143は、混合部材141と共にチャンバ111内部に位置する。しかしながら、他の実施形態では、モータ143をチャンバ111の外側に位置させても良く、その場合、チャンバ111内部に位置する混合部材141をモータ143によって駆動できるように、シャフト142は筐体110の壁を貫通する。
適当な混合部材141は、患者から抽出しようとする物質の種類に応じた様々な構成で設けて良い。例えば、混合部材141は、シャフト142に取り付けられた、半径方向に延びる一つ以上の突起又はブレードを備えても良い。使用するブレードの数は、例えば、用途や行おうとする処置に伴う閉塞の発生率に応じて、任意に決めて良い。
鈍い突起で十分な攪拌が得られる場合もあるが、鋭利な切削面を有するブレードが物質中の組織を細断又は分解するのに特に適当な場合もある。あるいは、らせんワイヤをシャフト142に取り付けて、チャンバ111内の物質を適切に攪拌するようにしても良い。
混合部材141は、金属又は比較的硬いプラスチックで適切に形成しても良い。混合部材141の形状と構造は、混合部材141が過度に変形することなく、抽出された典型的な物質を通過して回転できるように選択しなければならないが、混合部材141が骨片などの固形粒子と衝突したときに折れずにそれるような、ある程度の柔軟性を持つ混合部材141を使用することも望ましい。
モータ143は、電気モータであっても良く、したがって、電源によって駆動されても良いが、空気モータなど、他の種類のモータを使用しても良いことが理解されよう。一例として、モータ143は、吸引源に接続されたときに動作するように構成しても良い。例えば、モータが、空気取り入れ口と吸引出口の間に配置されたタービンを備え、空気が吸引によって空気取り入れ口に引き込まれてタービンを通過するときにタービンが回転するようにしても良い。その場合、タービンがシャフト142と混合部材141とを回転させる。
電気モータの場合、壁の電源コンセントなど、外部電源に接続するなどして、任意の電源を使用して良い。従来の方法で、混合装置140は、外部の電源への接続を必要とせずにモータ143を電気的に駆動するためのバッテリー144を備えても良い。バッテリー144は、電気配線145によってモータ143に接続されても良い。図1に示す例では、バッテリー144は、チャンバ111の外側で筐体110に取り付けられたバッテリー室112内に設けられており、モータ143から隔離されている。したがって、配線145を筐体110の適切に封止された開口に通しても良く、あるいは、筐体110が複数の部品で形成されている場合は、電気接点を筐体の部品間の接合箇所に設け、部品が結合されて完全な筐体を形成すると電気回路が形成されるようにしても良い。
この例では、混合装置140は、配線145に接続されて使用者がスイッチ146を手動で操作できるように筐体110の外側に配置されたスイッチ146を備える。この場合、スイッチ146は、突出したバッテリー室112に搭載される。
手術用吸引装置100の使用者がスイッチ146を操作すると、モータ143は、選択的に作動又は停止される。したがって、スイッチ146により、必要に応じて混合部材141を回転させて、手術用吸引装置100の詰まりを防止することができる。例えば、通常はモータ143を作動させずに手術用吸引装置100を使用し、血餅がチャンバ111内部に蓄積し始めたら、使用者がスイッチ145を操作することによってモータ143を作動させるとともに混合部材141を回転させて血餅を乳化させ、これにより詰まりの発生率を低下させるようにしても良い。
この例ではスイッチ145が設けられているが、モータ143の作動を制御する他の手段を用いても良く、その他の例については後述する。
手術用吸引装置100の構成部品は、ポリ塩化ビニルやAS樹脂など、医療用途に適したプラスチック材料で形成しても良い。好ましくは、少なくとも筐体110を形成するために使用する物質が実質的に透明で、使用者がチャンバ111を運搬される物質を観察できるようになっている。したがって、使用者は、手術用吸引装置100を詰まらせる可能性のある血餅、組織、及びその他の物質の蓄積量を監視して、モータ143を適宜作動させることができる。
チャンバ111内に配置された混合装置140の構成部品は、チャンバ111内部で筐体110に接続された付加的な支持構造体を用いてチャンバ111内部に支持されても良い。この例では、支持フランジ113が筐体110の側壁からチャンバ111内部へ延びており、モータ143は支持フランジ113に取り付けられる。この支持構造体は、物質が入口120から出口130へと支障なくチャンバ111を通過できるように構成しなければならない。支持構造体の別の構成については後述する。
次に、図2A、2Bを参照して、手術用吸引装置200の別の例を説明し、他の選択可能な特徴部分を明らかにする。前述の例と類似の特徴部分は、類似の参照番号を用いて識別する。
この場合、チップ150は、筐体110に着脱可能な、中空かつ概ね管状の部材として設けられる。この例ではチップ150は、剛性構造を持ち、第一の部分251と、第一の部分251に対してある角度に向けられた第二の部分252とを備える。この角度を付けた構成によって、使用者は、自然な姿勢で筐体110を保持しながら、チップ150を手術部位に導入することができる。
チップ150は、いずれの端部253、254も筐体110に接続できるように、同様の開口151をチップ150の両端部253、254に設けて、リバーシブルにしても良い。この例では、チップ150の第一及び第二の部分251、252の長さが異なるので、チップ150を反転させると、チップ120の手術部位への挿入深さを変えることができる。チップ150は、ポリ塩化ビニルなど、比較的硬質の透明なプラスチックで形成されるのが好ましい。
チップ150は、端部253、254を筐体110に形成された円筒状のレセプタクル221に挿入することによって、筐体110に連結される。レセプタクル221は、チャンバ111と連通しており、したがって、入口120を効果的に画成する。チップ150の端部253、254及び筐体110のレセプタクル221のそれぞれの外径は、チップ150の端部253、254をレセプタクル221に押込で挿入できて、チップ150が、使用中はレセプタクル221にしっかりと保持されるが、必要に応じて簡単に取り外せるように選択しても良い。しかしながら、クリップ嵌合、摩擦勘合、締まりばめなど、他の接続方法を使用できることは理解されよう。
図2A及び対応する図2Bの断面図からわかるように、チップ150の各端部253、254は、主開口151と、各端部253、254に隣接する複数の副開口255とを備える。この例では、四つの副開口255が、チップ150の側壁を貫通する孔として形成されている。主開口151が塞がれたときは副開口255を介して圧力を解放することができるので、副開口255は、軟部組織が主開口151に引き込まれた場合に、軟部組織の外傷のリスクを下げるのに役立つ。
この例では、筐体110は、結合されて共同で内部チャンバ111を画成する二つの別個の部品で形成される。具体的には、筐体110は、主筐体部品260とベース部品270とで形成される。
図3A、3Bに、主筐体部品260をさらに詳細に示す。主筐体部品260は、チップ150の接続を可能にするためのレセプタクル221を備える先端部261と、チャンバ111の側壁を画成する細長く概ね円筒状の部分262とを備える。円筒状部分262は、使用中、使用者が握る、筐体110のハンドルを形成しても良い。したがって、円筒状部分262は、たとえば、指用の凹み、隆起部、ディンプルなど、握りやすくするための外的な特徴を備えていても良い。
図4A、4Bに、ベース部品270をさらに詳細に示す。ベース部品270は、レセプタクル221と反対側のチャンバ111の端部を閉じるためのキャップ部271を備える。ベース部品270を主筐体部品260の円筒状部分262に接続できるように、キャップ部272から裾部271が延びている。ベース部品270は、吸引源をベース部品270に設けられた出口130に連結できるように、コネクタ275をさらに備える。
本例では、主筐体部品260及びベース部品270は、主筐体部品260の円筒状部分262の外面及びベース部品270の裾部272の内面に設けられた対応するねじ部を介して、ねじ込み式で互いに接続することができる。あるいは、主筐体部品260及びベース部品270は、封止された接続が得られるように、適当な寸法入れ及び/又は材料選択によって押込で、又は、摩擦勘合や締まりばめなど他の適当な方法で接続しても良い。主筐体部品260及びベース部品270はそれぞれ、使用者がチャンバ111を通過する物質を観察できるように、透明なプラスチック材料で形成されることが好ましい。典型的には、両部品は同じ材料で形成されるが、このことは必須ではない。
上記したように、少なくとも、混合装置140の混合部材141はチャンバ111内に配置される。この例では、シャフト142、モータ143、及びバッテリー144はそれぞれ、チャンバ111内部に配置される。具体的には、モータ143及びバッテリー144は共に、単一のケース241内に設けられる。シャフト142は、チャンバ111を通過する物質を攪拌するために混合部材141が適切な位置に配置されるように、ケース241に形成された開口から突出する。
この例では、ケース241は、ベース部品270に接続された支持部品280によって、チャンバ111内部に支持されている。図5A、5Bに、支持部品280をさらに詳細に示す。支持部品280は、筐体241を取り付けるための取り付け台281を備え、一つ以上の支持部材282によって、チャンバ111内部に支持されている。
支持部材282は互いに離間して間隙283を画成し、物質がチャンバ111から支持部品270を通過してコネクタ130へと流れるのを可能にしている。患者から抽出される粒子が間隙283に詰まるのを防止するため、間隙283が少なくともチップ150の主開口151と同じ大きさの開口を画成するようにする。
ケース241を支持するための支持構造体の他の適当な構成や、チャンバ111内部に配置される混合装置140の構成部品は、任意のものを使用できることが理解されよう。一例として、混合装置140の構成部品を筐体110に直接取り付けても良く、これにより、個々の支持構造体部品が不要になる。
バッテリー144をモータ143と共に設けるので、電力をバッテリー144からモータ143へ直接供給することができる。しかしながら、混合装置140は、モータ143を作動させるタイミングを使用者が決定できるようにする手段も備えることが好ましい。図1を参照して説明したものと同様のスイッチ146を備える制御機構を使用しても良い。ただし、この例では、配線を筐体110の外部に通す必要がないので、外部スイッチ146を設けると、他の場合は不要な配線経路を設けなければならなくなる。スイッチ146の代わりに、混合装置140は、モータ143に動力を供給するための、主筐体部品260とベース部品270が接続しているとき以外は常に開放されるように構成された電気回路を備えても良い。
本例では、主筐体部品260及びベース部品270のそれぞれの一部分は、主筐体部品260とベース部品270とがねじ込み式で接続されると、それぞれ係合して電気回路を閉じる電気接点対263、264及び273、274を備える。主筐体部品260の電気接点263、264の間には導電体265が渡されており、モータ143と、バッテリー144と、ワイヤ245、246によってケース241内部の部品に接続されたベース部品260の接点273、274とを接続する電気回路を完成させる。
一般に、バッテリー144からの電力の供給を制御することによってモータ143の作動を制御する他の手段を設けることも望ましい。スイッチ146や接点263、264、271、272からなる機構によって簡易な制御部が得られるが、他の例では、制御装置(図示せず)を筐体内に埋め込んで、バッテリー144をモータ143に接続する電気回路内に設けても良い。
制御装置の様々な構成を使用することができる。例えば、混合装置140は一つ以上のセンサを備え、制御装置は、モータ143を作動させるべきかどうか判断するために、一つ以上のセンサからの入力を処理するように構成されていても良い。
一例として、混合装置140は方位センサを備え、制御部は、手術用吸引装置200が所定の方位に保持されたらモータ143に電源を投入するように構成されていても良い。例えば、チップ120が水平又は筐体110から下向きに延びるように手術用吸引装置200を保持しているときは、モータ143を停止状態にしておき、チップ120が上向きに延びるように手術用吸引装置200を保持したら、モータ143を作動させるようにしても良い。したがって、使用中、詰まりを発生させる可能性のある物質がチャンバ111内に蓄積しているのが観察されたときなどに、使用者は、一時的に手術用吸引装置200の向きを変えることによって、必要に応じてモータ143を作動させることができる。
他の例として、混合装置140は、適切に構成された流量センサや圧力センサなど、チャンバ111内における物質の存在又は動きを検出するためのセンサを備えても良い。そして、制御部は、不要な物質が検出されたときだけモータ143を作動させるようにして、チャンバ111内部に物質が無くて混合を行う必要がないときは、混合部材141を回転させないように構成しても良い。動き検出など、他の種類の検出を用いても良い。
さらに、制御部は、所定の長さの時間だけ混合部材141を動作させるように構成することができる。これは、定期的に又は動きなどの検出に応答して行うことができる。例えば、動きが検出されたら、物質が適切に撹拌されるように、10秒間又は動きが検出されている間に対応する時間と、追加の10秒間、モータ143を動作させることができる。あるいは、処置の間中、モータ143を作動させて作動状態のままにし、バッテリー切れのとき又は主筐体部品260とベース部品270を分離させたときのみ停止するようにできる。
手術用吸引装置100は、使い捨て装置として提供することもできるが、装置を滅菌できるようにすることにより再利用に適応させることもできるし、使い捨てと再利用の組み合わせとすることもできる。例えば、チップ150は使い捨てとし、筐体110と混合装置140は滅菌可能に設計しても良い。チップ150は安く製造することができ、滅菌した筐体110の再利用による患者の汚染のリスクは極めて小さいので、この方法は特に有益である。しかしながら、任意の適当な構成を用いて良いことが理解されよう。
ここで、従来の手術用吸引装置のチャンバに血液及びデブリがたまるもう一つの理由は、処置の間中、流体が装置を絶えず流れるということが必ずしも無いということである。そのため、血液がたまって凝固することになり、装置を詰まらせる可能性がある。
そこで、この問題に少なくとも部分的に対処するようにさらに適応させた手術用吸引装置600の別の例を図6A、6Bに示す。この例が図2A、2Bに示す手術用吸引装置200に類似していることに気が付くであろう。したがって、類似の特徴部分は、類似の参照番号を割り当てられており、類似の機能を有すると理解されるであろう。
この例では、手術用吸引装置600は、チャンバ111に接続する流入口690をさらに備える。特に、流入口690は、筐体110の壁を貫通する流体路691を画成しており、使用時に流体のチャンバ111内への引き込みを可能にし、それによって、処置の間中、流体が装置を絶えず流れるようにすることができる。これにより、手術用吸引装置600内の開通性を維持するためのもう一つの機構が得られることが理解されよう。
図6A、6Bに示すように、流入口690は、主筐体部品260と一体に設けられても良い。流入口690は、典型的には、流体源がコネクタ部692を介して流入口690に接続されるように構成されたコネクタ部692を備える。一例として、追加の流体を流体源から供給できるように、配管システム(図示せず)の一端を流体源に接続して、他の一端をコネクタ部692を用いて流入口690に接続しても良い。流体源は、チャンバ111内に引き込むのに適した任意の流体を供給して良い。場合によっては、流体源は、滅菌水又は食塩水を供給しても良い。
いずれにしても、配管システムによって、血液及びデブリを凝固する前に手術用吸引装置600から運び出すための、流体源から手術用吸引装置600を通過する流体の流れが得られる。典型的には、チャンバ111を通過する流体の相当量の流れを得るため、流体は、患者からチップ150を介して抽出された物質の流れを補うように、吸引により配管システムを介して引き込まれる。そして、抽出された物質と付加された流体は、混合装置140を用いてチャンバ111内で混合することができ、その結果得られた混合物は、出口130を介して手術用吸引装置600から引き出されることにより、チャンバ111から排出される。
上記の例では、既に手術用吸引装置600に対して行っている吸引を利用して、流体を流入口690を介してチャンバ111内へ引き込んでいることが理解されよう。したがって、流体は、圧力をかけて手術用吸引装置600に供給する必要がない。むしろ、通常は、圧力をかけて流体を供給しないほうが好ましい。圧力をかけて流体を供給すると、流体の流量が吸引源の流体及び抽出されたすべての物質をチャンバから取り除く能力を超えた場合、又は、流体の供給を停止せずに吸引を停止した場合、流体がチップ150を通過して手術部位へ向かって逆流してしまうことがあるからである。
吸引のみを用いて流体をチャンバ111内へ引き込むことにより、チャンバ111に流入する流体の流量は、吸引能力に合わせて効果的に制限され、それによって、逆流のリスクが取り除かれる。場合によっては、バルブ又は他の流れ制御装置を流入口690又は接続された配管システムの一部として設けることにより、チャンバ111に流入する流体の流れを制御することもできる。そのような機構により、使用者は、流体をチャンバ111に引き込むか否かを選択することが可能になり、そうすることが望ましいときにチャンバ111を流体で洗い流すことなどができる。場合によっては、使用者が必要に応じて流体の流量を変えられるようなバルブを設けても良い。
上記の例では、流入口690を筐体110の一部として設けたが、他の構成を用いて同様の効果を得ても良いことが理解されよう。例えば、場合によっては、流入口690をチップ150の一部として設けても良く、チャンバ111に加えてチップ150の少なくとも一部分における開通性が向上することがある。
いずれにしても、混合装置140と流体流入口690とを組み合わせた機構は、血餅及びデブリによる手術用吸引装置600の閉塞の問題にさらに対処するのに役立つことが理解されよう。
本明細書及び後に続く特許請求の範囲全体を通して、文脈上他の意味に解すべき場合を除き、「含む(comprise)」という語及び「含む(comprises)」や「含む(comprising)」などの変化形は、明記された完全体あるいは完全体又は工程の集合を含むことを意味するが、他の任意の完全体又は完全体の集合を除外することは意味しないと理解される。
当業者は、多くの変形及び改良が明らかになることを理解するであろう。当業者に明らかとなるそのような変形及び改良はすべて、広い形態の本発明が既に示した要旨及び範囲に含まれると見なされるべきである。

Claims (29)

  1. 筐体と混合装置とを備え、
    a)前記筐体は、内部チャンバを画成し、入口と出口を備えたものであり、
    i)前記入口は、患者から抽出された物質を中空のチップを介して受け取るためのものであって、前記中空のチップが前記物質を患者の手術部位から受け取るための一つ以上の吸引孔を備えたものであり、
    ii)前記出口は、前記筐体を吸引源に連結するためのものであって、それを介した物質の引き込みを可能にするものであり、
    b)前記混合装置は、使用中に前記入口から前記出口へと前記チャンバを通過する物質を撹拌することにより前記物質が前記出口に詰まるのを防止するための、チャンバ内部に配置された一つ以上の混合部材を備えたものである
    ことを特徴とする手術用吸引装置。
  2. 前記チップは、前記入口に取り付けられている
    ことを特徴とする請求項1に記載の手術用吸引装置。
  3. 前記チップは、吸引管を介して前記入口に連結されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の手術用吸引装置。
  4. 前記筐体は、手術用吸引装置のハンドルを画成している
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の手術用吸引装置。
  5. 前記出口は、前記吸引源に接続するためのコネクタを備える
    ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の手術用吸引装置。
  6. 前記混合装置は、前記混合部材を回転させるように構成されている
    ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の手術用吸引装置。
  7. 前記混合装置は、
    a)前記一つ以上の混合部材を取り付けるためのシャフトと、
    b)前記シャフトを回転駆動するためのモータと
    を備える
    ことを特徴とする請求項6に記載の手術用吸引装置。
  8. 前記一つ以上の混合部材は、
    a)半径方向に延びる突起、
    b)ブレード、
    c)らせんワイヤ、
    のうちの少なくとも一つである
    ことを特徴とする請求項7に記載の手術用吸引装置。
  9. 前記モータは、電気モータであり、
    前記混合装置は、前記モータを電気的に駆動するためのバッテリーを備える
    ことを特徴とする請求項7又は請求項8に記載の手術用吸引装置。
  10. 前記モータ及び前記バッテリーは、封止された筐体内に共に設けられる
    ことを特徴とする請求項9に記載の手術用吸引装置。
  11. 前記バッテリーは、前記チャンバの外側に配置され、配線により前記モータに接続されている
    ことを特徴とする請求項10に記載の手術用吸引装置。
  12. 前記バッテリーから前記モータへの電力の供給を制御するための制御部を備える
    ことを特徴とする請求項10から請求項12のいずれか一項に記載の手術用吸引装置。
  13. 前記制御部は、使用者が手動で操作できるように前記筐体の外側に配置されるスイッチを備える
    ことを特徴とする請求項12に記載の手術用吸引装置。
  14. 前記制御部は、定期的にモータに電力を投入するように構成されている
    ことを特徴とする請求項12又は請求項13に記載の手術用吸引装置。
  15. 前記混合装置は、方位センサを備え、
    前記制御部は、前記手術用吸引装置が所定の方位を向いているときに、モータに電源を投入するように構成されている
    ことを特徴とする請求項12から請求項14のいずれか一項に記載の手術用吸引装置。
  16. 前記チップは、前記筐体に着脱可能である
    ことを特徴とする請求項1から請求項15のいずれか一項に記載の手術用吸引装置。
  17. 前記筐体は、前記入口を備える主筐体部品と、前記出口を備えるベース部品とで形成されている
    ことを特徴とする請求項1から請求項16のいずれか一項に記載の手術用吸引装置。
  18. 前記主筐体部品と前記ベース部品とは、ねじ込み式で接続される
    ことを特徴とする請求項17に記載の手術用吸引装置。
  19. 前記混合装置は、前記モータに動力を供給するための電気回路を備え、
    前記電気回路は、前記主筐体部品と前記ベース部品とがねじ込み式で接続されているときを除き、開いている
    ことを特徴とする請求項18に記載の手術用吸引装置。
  20. 前記主筐体部品及び前記ベース部品のそれぞれの一部分は、前記主筐体部品及び前記ベース部品がねじ込み式で接続されているときに係合して前記電気回路を閉じる電気接点対を備える
    ことを特徴とする請求項19に記載の手術用吸引装置。
  21. 前記混合装置を支持するために前記筐体に取り付けられて前記チャンバ内に配置される支持構造体を備える
    ことを特徴とする請求項1から請求項20のいずれか一項に記載の手術用吸引装置。
  22. 前記支持構造体は、前記筐体に取り付けられる一つ以上の支持部材によって前記チャンバ内に支持される取り付け台を備え、
    前記混合装置は、前記取り付け台に取り付けられる
    ことを特徴とする請求項21に記載の手術用吸引装置。
  23. 前記支持構造体は、複数の支持部材を備え、
    前記支持部材は、互いに離間して、物質を通過させる間隙を画成する
    ことを特徴とする請求項22に記載の手術用吸引装置。
  24. 前記チップは、手術部位へ挿入することにより物質を前記手術部位から受け取るためのものであり、
    前記筐体は、使用中に前記筐体が前記手術部位の外側に配置されて前記患者に隣接するように前記チップに取り付けられる
    ことを特徴とする請求項1から請求項23のいずれか一項に記載の手術用吸引装置。
  25. 使用中に流体を前記チャンバに引き込むことができるようにする流入口を備える
    ことを特徴とする請求項1から請求項24のいずれか一項に記載の手術用吸引装置。
  26. 前記流入口は、流体源を前記流入口に接続して前記流体を供給することができるように構成されている
    ことを特徴とする請求項25に記載の手術用吸引装置。
  27. 前記流入口は、前記筐体の壁を貫通する流体路を画成している
    ことを特徴とする請求項25又は請求項26に記載の手術用吸引装置。
  28. 前記流入口は、前記筐体と一体に形成されている
    ことを特徴とする請求項25から請求項27のいずれか一項に記載の手術用吸引装置。
  29. 前記流入口を通る流体の流れを制御するためのバルブを備える
    ことを特徴とする請求項25から請求項28のいずれか一項に記載の手術用吸引装置。
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