JP2001514559A - 他力吸引脱脂および脂肪注入装置 - Google Patents

他力吸引脱脂および脂肪注入装置

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Abstract

(57)【要約】 手術中にカニューレ(10)を前後に往復運動させる動力を供給する把手(12)を他力吸引脱脂/脂肪注入手術用ハンドピースに備える。カニューレ(10)と把手(12)との結合を、往復運動部材(14)に固定し、それと一体に形成し、またはそれと選択的に結合可能にした結合器(24)によって行う。カニューレ(10)と結合器(24)とを結合して、外科医がカニューレ(10)を包装から取り出して他力駆動把手(12)の往復運動部材に結合するだけですむようにすれば、消毒、販売および外科用利用の面で利点が得られる。把手(12)を往復運動部材(14)が選択的に着脱自在になるように構成し、鋸による切断またはドリルによる穿孔など吸引以外の外科処置に使えるようにすることもできる。真空ホース(26)とカニューレ(10)との接続を、切除ずみの脂肪組織吸引用に真空圧がカニューレ(10)を通じてかかるように行う。カニューレ(10)を往復運動部材(14)から真空ホース(26)との軸合わせ位置まで結合器(24)により半径方向にずらして管の曲がりを避け吸引力を強めるのが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】 他力吸引脱脂および脂肪注入装置 発明の背景 発明の分野 この発明は概括的には外科手術用の動力式手持用具に関し、より詳しくいうと 吸引脱脂手術および脂肪注入手術で用いられる手持用具に関する。 背景の説明 吸引脱脂手術は患者の身体のとくに選んだ部分から脂肪組織を外科的に除去す る周知の外科手術である。現在の慣用手法では、まず切開し、脂肪組織の占める 領域にカニューレを挿入する。次に、脂肪組織を機械的に細分化するようにこの カニューレを動かす。カニューレを動かしている間に、脂肪組織の小片を注射器 様器具またはポンプからの陰圧により上記領域からカニューレ経由で吸引する。 この手法は、カニューレを前後に動かす労力、および脂肪組織除去部位を患者の 身体の特定の領域に限るためにカニューレの動きの向きを制御する労力の両面で 外科医に多大の負担がかかる。外科医にかかる負担を軽減しカニューレの動きの 制御を容易にする装置を提供できれば有利である。 Parisiほか名義の米国特許第4,886,491号は脂肪組織を細分化するのに超音波 プローブを利用した吸引脱脂用具を開示している。Rosen名義の米国特許第5,295 ,955号は脂肪組織を軟化させるのにマイクロ波エネルギーを用いた吸引脱脂装置 を開示している。これら二つの手法の不都合な点は、吸引脱脂の方向を制御しな いこと、および脂肪吸引が不均一になりやすくそのための術後の皮膚表面がでこ ぼこになることである。 Swartz名義の米国特許第4,735,605号、同第4,775,365号および同第4,932,935 号は回転駆動式の螺旋錐型素子を収めた外莢を含む他力吸引脱脂用具を記載して いる。外莢の開口から螺旋錐型素子により脂肪組織を中に引っ張り込みその開口 でそれを剪断することによって脂肪組織の選択的剪断を行うのである。Swartz設 計の一つの構成では、螺旋錐型素子の回転を交互に逆転させる。Clark名義の米 国特 許第4,815,462号は外側カニューレの内部で回転する刃状開口付きの内側カニュ ーレを有する脂肪切除用具を開示している。このClark特許では、脂肪組織を吸 引により外側カニューレの開口に引き込み、内側カニューレの刃でそれを剪断し 、収集容器に吸引する。これらSwartzおよびClarkの構成の各々の不都合な点は 組織断裂を生じやすいことである。血管などの近傍の狭い領域を対象とする場合 にこれが問題になる。 Cucin名義の米国特許第5,112,302号はカニューレを前後に往復運動させる他力 吸引脱脂手術用手持用具を開示している。この前後往復運動は外科医の行う動き と同様であり、したがってSwartzおよびClarkの回転式の構成に比べると大幅な 改善になる。しかし、Cucinの構成はかなり不便であり、手持ち基本ユニットの 一部の内側でカニューレと往復運動機械とを動かす必要がある。 Grecoほか名義の米国特許第5,352,194号はCucinの構成の場合に似たカニュー レ往復運動式の自動吸引脱脂装置を開示しているが、この装置はカニューレの動 きを調節し調整する複数センサおよびコントローラ付きの空気圧シリンダ駆動シ ステムに依存している。全体としてこのGrecoのシステムは複雑であって種々の 駆動制御の問題の影響を受けやすく、また諸構成要素のコストが高い。また、Gr ecoのシステムはカニューレの行程長が1cm以上になるように設計してあり、こ の点が多くの使用状況に最適とはいえない。 Cucin名義の米国特許第5,348,535号は同名義の上記特許第5,112,302号記載の ものと同様の他力吸引脱脂装置を開示している。この米国特許第5,348,535号の 設計は外側スリーブの開口部から内側に引き込まれた脂肪組織の剪断に外側スリ ーブ内における内側スリーブの動きを利用している。この特許による構成は、複 数スリーブを必要とし往復運動のために吸引用の開口が周期的に変動する点にお いて複雑である。 Johnson名義の米国特許第4,536,180号は、カニューレによる吸引の期間中に脂 肪組織の除去を増強するようにカニューレ切断尖端またはその近傍における空気 流を方向づけする内側または外側導管を用いた吸引リポリーシス用外科手術シス テムを開示している。Williams名義の米国特許第5,013,300号は用具ハウジング の開口を外科医が親指で塞いだり開いたりすることによる吸引力制御を可能にし た吸引脂肪切除術用具を開示している。 発明の概要 この発明の目的は、従来技術の問題点を解消し、簡単な構成で脂肪除去の方向 および精度の制御を改善した(すなわち施術部位のでこぼこの除去および首など の部位からの小斑の除去が可能な)構成を備える改良型の往復運動他力吸引脱脂 用具を提供することである。 この発明のもう一つの目的は、外科医の手によく馴染む形状を備え、収納に好 適であり吸引管の取外しが容易であり、吸引管の閉塞の検出が容易であり、カニ ューレ駆動速度の制御が単純で直接的な外部カニューレ制御用手持ち他力吸引脱 脂用具を提供することである。 この発明のもう一つの目的は、カニューレの前向きおよび後向きの行程の長さ をカニューレ内の切削窓の寸法以上の大きさにした他力吸引脱脂用具を提供する ことである。 この発明のさらにもう一つの目的は、使い捨て式や反復使用式のカニューレの 他力吸引脱脂用具への選択的結合に備えることと、単一または複数の切削窓付き の弾丸型、へら型、葉巻型など多様な先端形状のカニューレの使用に備えること である。 この発明のさらにもう一つの目的は、対象組織ごとに切除条件や吸引条件を調 節できる吸引制御手段を備えた往復運動型他力駆動切除用具を提供することであ る。 この発明のもう一つの目的は、吸引ずみの脂肪組織を洗浄および脂肪注入術へ の再利用を容易にする形で保持する他力吸引脱脂用具と組み合わせて用いるろ過 器システムを提供することである。 この発明によると、動力駆動式ハンドピースは、カニューレの結合を受ける往 復運動手段を備える。このハンドピースは好ましくは多様な往復運動速度を提供 できる駆動機構の制御のもとにカニューレを前後に駆動する。このハンドピース は任意の形式の駆動機構を採用できるが、空気圧駆動式の可変速度駆動装置が好 適である。好ましい実施例では、カニューレをハンドピースの外側で結合器によ り往復運動部材に結合する。この結合器はカニューレと一体でもよく、往復運動 部材と一体でもよく、またこれら往復運動部材およびカニューレの各々とは別個 で結合可能にしたものでもよい。もっとも好ましい実施例では、この結合器を往 復運動部材から別個にして、押しボタン式嵌込み部材などで往復運動部材に即座 に着脱するように設計してある。 その好ましい構成では、結合器がカニューレを往復運動部材の軸から半径方向 にずらして、カニューレがその装着時に往復運動部材の軸と平行な軸に沿って往 復運動するようにする。ここで設けた半径方向のずれによって、脂肪組織がカニ ューレから真空ホースに支障なく吸入されるようにカニューレを真空ホースなど の真空機構と目合せ状態にする。もっとも好ましい構成では、真空ホースをカニ ューレの端部に直接に嵌め合わせる。 真空ホースはハンドピースハウジングに設けた一つ以上の溝穴部材によりその ハウジングに強固に嵌め合わせることができる。したがって、外科医はそのハウ ジングの溝穴にホースを嵌め込んでホース端部を結合器突出部に固定することが できる。ホースはポリ塩化ビニルなどの弾性材料で構成してあるので、カニュー レ/結合器組合せの往復運動の度ごとに、ホースは、ホース内通路を真空圧の伝 達を不可能にするほどに狭めることなく、また溝穴部材からのホースの滑りを生 ずることなく軸方向に伸縮できる。透明材料で構成したホースを用いることによ って、外科医は吸引脂肪による閉塞の発生を検出して修正策を講ずることができ る。 好ましい実施例では、患者の身体から吸引された脂肪組織が脱脂手術の間に収 集されるようにホースにろ過器を嵌め込む。収集された脂肪組織に洗浄用液体を 導入して、好ましくは同じホースおよびろ過器で、脂肪から血液その他の付着物 を洗い落とすのである。次に、洗浄ずみの脂肪組織をハンドピースに戻して脂肪 注入手術に用いる。 ハンドピースを互いに異なる多様な外科手術用具のための動力源として用いる 必要がある場合は、上記往復運動部材を駆動機構に着脱可能な形に構成して、鋸 歯、ドリルビットなどを駆動機構に結合できるようにする。 この発明の他力吸引脱脂用具はこの種の手術で現在用いられている往復運動を 完全に置換するものではなく補足するものである。すなわち、好ましい長さ0.1m m乃至6mmのカニューレの往復運動が、他力なしの吸引脱脂手術用具の場合と同 様にカニューレを前後に往復させる動作を著しく容易にすることが判明したので ある。所要の力を減らせる厳密な理由は明らかでないが、外科医によるカニュー レ の前後方向手動駆動の際にカニューレの先端部と窓部とが脂肪細胞の中に入る動 きと横切る動きとに起因する脂肪の破裂が強められることと関係しているかもし れない。好ましい実施例では、この発明は加えるべき吸引の圧力やカニューレ行 程長(すなわち、一往復運動の中でカニューレ先端の動く最遠点と最近点との間 の距離)の調整を可能にする。このようにして、この用具が種々の組織の切除お よび種々の体脂肪の処理に使用できるようにする。例えば、首の部分の吸引脱脂 手術用具に対する要求が腹部や脚部の手術用具に対するものと異なることは当業 者に理解されよう。この発明の吸引脱脂手術用ハンドピースは共通手持用具利用 によるカニューレの交換、往復運動速度の調整、吸引の調整、カニューレ行程長 の調整などを可能にするようにして数人の専門医の要求に合わせて多様な応用が できるよう設計できる。 図面の簡単な説明 この発明の上述のおよび上述以外の目的、側面および利点は図面を参照したこ の発明の好ましい実施例の説明からよりよく理解されよう。 図1Aおよび図1Bはこの発明による他力吸引脱脂/脂肪注入用具を、ハンド ピース往復運動部材からのカニューレ取外し状態および同部材への取付け状態で それぞれ示す。 図2は把手部に形成したホース保持用溝穴を示したこの他力吸引脱脂/脂肪注 入用具の底面図である。 図3はカニューレ結合器の上面図である。 図4はカニューレ結合器の断面図である。 図5はハンドピースの往復運動部材に固定した結合器の一部の切欠き断面図を 真空ホースのカニューレへの装着状態で示す。 図6は往復運動部材と一体化され、使い捨て式または再利用式カニューレに選 択的に結合可能な結合器の側面図である。 図7は互いに異なるカニューレを選択的に結合可能な結合器の端面図である。 図8A乃至図8Dは多様な窓形状を示すいくつかの互いに異なるカニューレ先 端部の平面図である。 図9は脂肪組織のろ過器への収集および吸引制御を示す吸引脱脂/脂肪注入装 置の概略図である。 図10は液体または気体伝達用内管付きのカニューレの概略的断面図である。 図11Aまたは図11Bは枝管付きカニューレを有する代替的実施例の他力吸 引脱脂手術用具ハンドピースの側面図である。 発明の好ましい実施例の詳細な説明 図1Aおよび図1Bはこの発明の他力吸引脱脂/脂肪注入ハンドピースの好ま しい実施例を示す。カニューレ10は把手12に選択的に着脱可能である。把手 12は両方向矢印16で示したとおり前後に動く往復運動部材14を備える。好 ましい実施例では、把手12は空気圧駆動装置(図示してない)を含み、結合器 18経由で圧縮空気源に結合してある。空気圧駆動装置付きの把手として適当な 製品の例として、MicroAire 1400-100型装置が挙げられる。しかし、電気式、電 磁式などを含む任意の駆動機構をカニューレ10の往復運動16に用いることが できることを理解されたい。 往復運動の速度はレバー20連動ボタンスイッチ22による制御で可変にし、 レバー20の押下げにより速度を最高値に上げ部分押下げにより速度をそれ以下 の値に設定できるようにするのが好ましい。それによって外科医は手術条件に合 わせて速度を調節できる。しかし、この吸引脱脂用具に固定往復運動速度対応の 単純なオン/オフスイッチ、または複数の所定往復運動速度対応の一連の所定速 度ボタンを採用できることは当業者には明らかであろう。往復運動16の最適速 度は吸引脱脂手術の種類や患者ごとに異なる。大多数の吸引脱脂手術に毎分10− 100,000回の最大速度が適しているとみられる。図示していないが、把手12に 、往復運動16の速度を検出し、患者または把手内部の駆動機構の保護に適した 値に設定した最大速度を超えないようにするセンサおよび保護回路を設けること ができる。 図1Aおよび図1Bには「杖」型の把手12を示したが、この把手の形状が外 科医の必要を満たすように大幅に変更可能であることは当業者には明らかであろ う。すなわち、把手12はピストル把手型など上記以外の形状にできるほか、レ バー20も引き金その他の適当な機構にすることができる。 好ましい実施例では、行程長、すなわち一回の往復運動16の中のカニューレ の遠端と近端との間の距離は0.1mm以上1cm以下にするのが好ましい。大抵の用 途での好適な範囲は1乃至6mmであり、もっとも好適な範囲は1乃至3mmである 。 往復運動16だけでも脂肪組織の細分化および脂肪の吸引は可能であるが、外科 医はカニューレ10を吸引脱脂手術中に前後方向ほか任意の方向に動かして、最 適と考えられる部位から脂肪を除去するものと予想される。すなわち、往復運動 16はカニューレ10を患者の挿入したのちそのカニューレを動かす外科医の能 力を強化するのである。カニューレ10を駆動機構で1cm以下の行程で往復運動 させる場合は、吸引すべき脂肪内でカニューレ10を動かす方が外科医には容易 である。この意味で、この発明は外科医が吸引脱脂手術で従来行ってきた動きお よび手順を容易にし負担軽減してそれら動きおよび手順を置換でなく補充しよう とするものである。しかし、ある種の手術については、往復運動16を外科医に よる前後の動きの完全な代替手段とすることもできよう。 図1Aおよび図1Bには明示していないが、用途の相違によりカニューレ行程 長を外科医が変更できるようにするためのスイッチ、ダイヤルほか適当な制御機 構を把手12に設けることができる。この制御機構によって往復運動部材14の 動きを所望の距離以内に制限するのである。 好ましい実施例では、結合器などの適当なデバイスでカニューレ10を往復運 動部材14および真空ホース26ほか適当な真空圧源に結合する。結合器24を 往復運動部材14に取り付けて固定するための押ボタン28ほか往復運動部材1 4上の駆動可能部材を用いて、吸引脱脂手術の進行中カニューレ10を安全に保 持するようにするのが好ましい。押ボタン28は結合器24の挿入経路への挿入 の際に押下され、結合器が正しく装着された状態で正常な直立の状態に戻り、結 合器24の施錠領域30内にロックされる。カニューレ10を外すには、外科医 は押ボタン28を押し下げて結合器24を往復運動手段14からずらすだけでよ い。結合器24および往復運動手段14への取付けは図3乃至図5を参照して後 述する。押ボタン28以外の固定機構、例えばラッチ機構、ピン機構などをこの 発明の実施の際に採用できることは理解されよう。 図2は好ましい実施例において真空ホース26を把手12の基底部に形成した ホースクランプ溝穴32および34で把手12に固定した状態を示す。ホースク ランプ溝穴32および34は把手12の下部で領域36沿いに真空ホース26を 嵌め込みできるよう設けてある。これによって、外科医はホース26に煩わされ ることなく把手12を容易に保持でき、吸引脱脂/脂肪注入装置の作動中ホース を嵌合せ状態に確実に保持できる。把手12を人間工学的により使いやすくする ため球状切欠き39や曲線部40を設ける(図1A)。 カニューレ10から脂肪組織を吸引できるようにするために、真空ホース26 をカニューレ10の後端のホース係合部38(または結合器24の凸部)に嵌め 合わせる。ホース係合部38はカニューレ10の患者挿入部よりも大きい断面の 中空円筒または多角柱状導管の形状を備えるが、ホース係合部38を単にカニュ ーレ10端部で構成するのが望ましい場合もあろう。必要なことはホース26が ホース係合部38と嵌め合わされその状態に保持されることである。 ホース係合部38は結合器24の一部でもカニューレ10の一部でも構成でき ることを理解されたい。ホース係合部38を結合器24の一部とした実施例では 、結合器24の中の通路(図示してない)がカニューレ10とホース26との間 の真空圧連通を形成する。しかし、カニューレ10をホース26に直接に結合可 能にするのが好ましい。図1Aおよび図1Bに示した構成では、カニューレ10 は結合器24を通じて延び、その根元部分がホース係合部38を形成し、その根 元部分をホース内径にぴったり合致するように必要に応じて太くするか多角柱状 にする。 真空ホース26は透明材料で構成し、カニューレ経由で患者の身体から吸引さ れた脂肪組織によるホース26の閉塞の有無を外科医が判定できるようにするの が望ましい。真空圧およびホース状態を監視することによって、外科医は吸引脱 脂手術中に所要対応策を採るべき時期を決定できる。ホース26の材料として適 当なものはポリ塩化ビニルである。ホース26の満たすべき主な条件は、ホース クランプ溝穴32および34に嵌め合わされ保持されるのに十分な可撓性を有す ること、十分な「伸張性」および「柔軟性」を備えホース係合部38からの外れ なしにカニューレ往復運動16とともに伸張できること、および患者の身体から 吸引された脂肪組織および体液を収集容器またはろ過器に流入可能にするのに十 分な内径(図示してない)を備えることである。 図1Aおよび図1Bに示した構成は、カニューレ10を往復運動部材14の軸 から半径方向にずらして真空ホース26と直接目合せ状態になるようにしたこの 発明の好ましい実施例を示す。カニューレ10は往復運動部材14と平行で把手 12取付けずみのホース26の断面と軸合せ状態の軸に沿って往復運動する。カ ニューレ10と真空ホース26との間の軸合せは屈曲部を除去し、カニューレ経 由で真空ホース26に至る脂肪組織の真空吸引の機能を高める。また、この軸合 せによって、カニューレ10の往復運動の間真空ホース26を接続状態に保持す ることが容易になり、結合器24を往復運動部材14およびホース26に取り付 けることが単純になる。 図1Aおよび図1Bの構成はホース26を適切に収容しているが、ある種の用 途ではホース26をカニューレにさらに直接にクランプして(例えばホースクラ ンプほか適当なデバイスにより)、カニューレとともに動かせるようにする必要 がある場合もあろう。そのような実施例では、ホース26を図示のように把手1 2の下側に嵌め込むのではなく、ピストル把手形状を採用した場合はホースを片 側から突出した状態にするか外科手術進行中に支障を生じない任意の簡便な方法 で向きを定める。 カニューレ10を往復運動手段14に着脱可能にすることによって、洗浄およ び廃棄に利点が得られるが、より恒久的な結合も可能であることを理解されたい 。ある種の用途ではカニューレ10と往復運動機構との間を往復運動部材14に よることなく直接結合にする。 図1Aおよび図1Bはカニューレ10と結合器24とを恒久的に一体に結合し たこの発明の好ましい実施例を示す。すなわち、この実施例では、カニューレ1 0/結合器24組合せ体が把手12に選択的に取付け可能な自己充足ユニットを 構成するようにカニューレ10および結合器24は一体化されている。この構成 によって、カニューレ10/結合器24は同時に消毒したり、後日の出荷および 使用に備え管内包装または殺菌容器包装できる。すなわち、外科医の要求があっ た場合はその包装を手術室内で開き、カニューレ10を1ステップで把手12に 結合するのである。カニューレ10および結合器24は同一の材料でも互いに異 なる材料でも構成できる。好ましい実施例では、カニューレ10を中空金属管で 構成し、結合器をプラスチックで構成する。カニューレ10および結合器24を 接着剤で恒久的に接着して一体化することもでき、また嵌め込み式にすることも できる。 図3乃至図5は結合器24にカニューレ10を取り付けたこの発明の好ましい 実施例の詳細を示す。図3では、結合器24の後端におけるホース係合部38を カニューレ10と一体化するか、またはカニューレ10に取り付けた拡大導管と して示してある。図5では、カニューレ10の後端は拡大せず、真空ホース26 をカニューレ10の基部に直接に取り付けてある。いずれの場合もカニューレ1 0は結合器24の円筒状の孔42を通じて延びる。真空ホース26は一部断面図 で示した把手12のホースクランプ溝穴32の中に保持し、ホース26の内径を カニューレ10の内径と軸合わせして、患者から除去した脂肪組織がカニューレ 10からホース内を通って収集容器に達するようにする。上述のとおり、結合器 24による半径方向のずれがホース26とカニューレ10との軸合せを確実にす る。 把手12の下側の真空ホース26は往復運動部材14によるカニューレ10の 往復運動と連携して動かないようにするのが好ましい。ホース26はカニューレ 10の往復行程の各々で伸縮できるのである。カニューレ10が真空ホース26 の内径内部で自由に動ける構造にすることもできる。その場合は、カニューレ1 0の行程長を結合器24から突出したカニューレのホース係合端38の長さより も短くしてホースが常にカニューレに結合された状態を維持するようにする必要 がある。さらに他の代替的構成として、ホース26を上述のとおりカニューレ1 0のホース係合端38にクランプして両者一体に動かす構成もあり得るが、その 構成はホース収容を単純清浄にするこの発明の利点を備えない。 結合器24は往復運動部材14との結合用の方形の孔44を備える。往復運動 部材14を多角形にすることによって結合器24が高速往復運動中に往復運動部 材14のまわりで回転するのを防止できる。結合器24を往復運動部材14に取 り付けるには、往復運動部材14を方形の孔44に挿入する。結合器24に設け た傾斜面46が押ボタン28を押し下げる。しかし、押ボタン28はいったん固 定領域30に達するとバネ機構などで上向きに動き、結合器24を往復運動部材 14に固定する。結合器24のタブ29を押ボタン28の駆動用に用いることが できる。 必要があれば、往復運動部材14を把手12から取り外して、ほかの工具(例 えば鋸歯、ドリルビットなど)を同じ把手12に結合できるようにすることもで きる。上述のとおり、鋸歯往復駆動用の動力駆動手持装置としてMicroAire 1400 -10型装置が挙げられる。図5に示すとおり多工具機能を必要とする場合は、往 復 運動手段14にピン結合器50嵌合用駆動装置結合端48を設けることができる 。往復運動手段14には、往復運動中にピン案内部材54上を滑動する案内溝孔 52も設けることができる。往復運動装置結合端48を引き離すことによって分 離できる。この特徴は、より大きいまたはより小さい往復運動部材、または互い に異なる形状の往復運動部材を同一の把手に結合するのに用いられよう。 図1Aおよび図1Bに戻ると、ある用途ではカニューレ10は結合器24から 分離可能にできる。据え付け工事の簡略化および外科医による所要結合措置の軽 減のために結合器24を往復運動部材と一体化した部分として構成することもで きる。図6および図7はカニューレ分離可能な結合器の代替的構成を示す。カニ ューレを必要に応じて着脱自在にすることによって、カニューレ形状を非常に単 純化(すなわち、一つ以上の切除用窓付きの金属製中空管状に)できる。 図6は往復運動機構(図示してない)に嵌め合わせた往復運動部58と一体化 した結合器56を示す。この結合器56は長さ方向に延びる孔60を備える。カ ニューレ(図示してない)の結合器56への着脱を孔60への挿入を通じて行う 。接着剤で補強可能な摩擦係合によりカニューレを孔60内に保持する。図には 結合器56を往復運動部58と一体化したものとして示してあるが、所望のカニ ューレの選択的着脱を受けられるようにした同じ結合器56を図1A−図1Bに 示したとおり個別の往復運動手段14に取付け可能である。 図7は結合器62が開き位置および閉じ位置(点線示した)の間で回転するカ ニューレ固定部64を備える代替的実施例を示す。カニューレ(図示してない) は結合器62と固定機構64との間の空間に挿入し、固定部64を閉じ自由端6 6をロック部材68ほかの保持部材で閉じることによって結合器62に固定する 。カニューレを分離するには、ロック部材68を解放して結合器の固定部64を 結合器62からピボット分離する。 図8Aおよび図8Bはカニューレ先端部のいくつかの例を示す。この発明の実 施において任意のカニューレ先端部が利用可能であることを理解されたい。 図8Aおよび図8Bはへら状先端部を有するカニューレ70および72を示す 。この種のカニューレは、脂肪を皮膚および筋肉組織から分離する必要があり手 術領域が制約を受ける顔面手術ほかの種類の吸引脱脂手術に好適である。へら状 先端部は組織の分離に有用である。へら状先端部の表面には単一の窓74または 複 数の窓76を設けることができる。窓74または76の形状は外科医の要求に合 致するように変更可能である。楕円形窓が通常用いられるが、方形または長方形 の窓74および76をへら状先端部に用いるのが好ましいことが判明した。すな わち、そのような形状にすると組織の切除をより正確にできるからである。顔面 手術の場合は、脂肪組織を患者の身体から吸引できるようにするほか、各往復運 動中に患者の身体から組織を切除するのに切除窓74または76を用いることが 多い。したがって、カニューレの行程長を切除窓の下端から上端までの距離以上 の大きさにするのが好ましい。そうすることによって、カニューレ70または7 2の往復行程の各々で脂肪組織片を切除し吸引に向けることができる。上記行程 長を小さく(例えば1乃至3mm)し窓74または76の縦方向長さを小さく(例 えば1乃至3mm以下)することによって、小さい脂肪片を切除でき、それによっ て真空ホースまたはカニューレの詰まりを予防できる。 図8Cおよび図8Dは全身または腹部吸引脱脂手術に通常用いられているカニ ューレ78および80を示す。図8Cは葉巻端部状カニューレ、図8Dは弾丸端 部状カニューレ80をそれぞれ示す。これらカニューレ78および80の各々は 通常楕円形の一つまたは複数の窓82をカニューレ先端部近傍の周辺に備える。 この種の吸引脱脂手術では、カニューレ78または80の往復運動および外科医 によるハンドピース全体の前後への動きが脂肪粒子を細分化しやすい。これらの 動きにより遊離した体液および粒子は窓82経由でカニューレ78または80に 吸引される。これらの用途では窓82による切除は生じたり生じなかったりする 。 図9はポンプ86またはポンプ圧発生装置に結合したこの発明による往復運動 式吸引脱脂用具84を示す。カニューレを通じて真空ホース88に吸引された脂 肪はろ過器90に収集される。ろ過器90は血液、血漿などを通過させるには十 分な大きさで脂肪粒子を収集するのに十分な細かさのろ過層を有する。ろ過器9 0はホース88と同一線上に配置するかホース88と一体に構成できる。血液な どの体液はろ過器90を通過して収集容器92に収集される。 収集した脂肪組織は通常脂肪注入手術に用いる。吸引脱脂手術からの脂肪をろ 過器90内に収集することにより、収集脂肪の洗浄および脂肪注入手術への両利 用が容易になる。収集した脂肪の洗浄には、ろ過器90を外して血液ほかの付着 物が除去されるまで脂肪組織に水または洗浄液を通すだけでよい。洗浄ずみの脂 肪組織を伝達ホースおよび圧力源を用いてカニューレに再注入する。好ましい実 施例では、吸引脱脂手術および脂肪注入手術の療法にポンプ86および真空ホー ス88を用いる。洗浄ずみの脂肪組織はカニューレ全長を通って、外科医により 形成ずみの患者体内腔に窓74、76または82経由で堆積する。このように、 吸引脱脂/脂肪注入装置に収集用ろ過器90を用いることによって、切除脂肪組 織の急速洗浄および再利用が可能になる利点が得られる。ろ過器90をホースと 一線上に配置することによって、吸引脱脂手術直後に洗浄処理を行うことが可能 になる。吸引脱脂手術の進行中に洗浄を行えるように洗浄導管94をろ過器90 に接続することもできる。 この発明の脂肪収集ろ過器90は上述の吸引脱脂/脂肪注入用具にも慣用の吸 引脱脂用具にも使うことができる。必要なことは、脂肪組織を吸引脱脂手術中に それ以外の液体から分離するろ過機構を備えることだけである。従来技術では、 吸引脱脂処理完了ののち収集容器に収集ずみの脂肪組織全体に別の洗浄過程を必 要としていたものである。 この発明の特定の実施例では、カニューレ先端における真空圧を外科医が調節 できるようにする制御手段96をポンプ86または真空圧源に備える。これら制 御手段96はダイヤル、スイッチ、ボタンなどの形状とし、多様な真空圧を達成 できるように設計する。大部分の吸引脱脂手術について70−76mmHgの範囲の圧力 が求められる。この発明の吸引脱脂用具を他の用途に用いる必要がある場合はよ り大きい真空圧が必要になる。例えば、この発明の用具は、整形外科手術におけ る骨片の除去、バイオプシーにおける悪性腫瘍の除去、その他の用途にも用いる ことができる。所要カニューレの種類の選択(例えば、癌性組織または癌性骨組 織の切除に十分な大きさの窓を備えるカニューレの選択)が可能であるほか、制 御手段96による真空圧の調節が可能であるので、種々の組織の選択的除去が可 能である。例えば、ある真空圧では患者の身体からカニューレ窓経由で吸引され 除去されるのは脂肪組織だけに限られ、周囲の筋肉組織は吸引されない。しかし 、悪性病巣の除去が望ましい場合は、外科医はカニューレをその病巣に挿入し、 ポンプ86による吸引を強めるように制御手段96で調節する。 図10は、窓99から吸引した脂肪組織をカニューレ98から除去しやすくす るための内部部材100を同カニューレ内に備えるこの発明の実施例を示す。す なわち、内部部材100は吸引脱脂手術中の閉塞を防ぐことを意図するものであ る。この内部部材100にはいくつかの互いに異なる形状があり得る。好ましい 実施例では、内部部材はカニューレ98の先端に気体(ヒドロフルオロカーボン 、酸素など)または液体(水、食塩水など)を送り、ポンプまたはそれ以外の吸 引装置による真空圧の作用にそれら気体または液体の作用を加えて、カニューレ 経由で真空ホースに至る脂肪組織の流れを助長する。液体または気体伝達機構と 上記内部部材との結合を容易にするために、この内部部材への液体または気体搬 送用の内管付きの真空ホースを作ることもできる。それによって、カニューレお よびその内部部材と吸引装置および液体・気体搬送内管とを一回の接続でそれぞ れ同時に接続できる。図10は内部部材100を液体および気体の搬送に用いた 場合を示しているが、内部部材100をカニューレ98の外部に配置してしかも 液体または気体をカニューレ窓99に導くようにすることもできる。 代替的実施例では、窓99から吸引したあとの脂肪組織を融かすための電極な どのデバイスでこの内部部材100を構成する。その場合は、内部部材100は マイクロ波エネルギー、超音波エネルギー、熱エネルギーなどを吸引脱脂手術中 に供給する。 図11Aおよび11Bは「Y」状カニューレをそれぞれ用いたこの発明の他力 吸引脱脂手術用ハンドピースの代替的構成を示す。図11Aは空気圧ホース11 2に接続した「杖」状ハンドピース110を示し、図11Bは空気圧ホース11 4に接続した「ピストルグリップ」型ハンドピース113を示す。圧入腕領域1 18、真空分岐領域120および挿入端領域122を有する「Y」状カニューレ 116をハンドピース110および113の各々の全部に結合する。カニューレ 116の先端124は図8Aおよび図8Bに示すへら状に細くでき、また葉巻端 部状または弾丸端部状など所望の形状にできる。注射器、ポンプほか適当なデバ イスで構成できる真空源126を真空ホース128経由で真空分岐領域120お よびさらに挿入端領域122に接続する。上述のとおり、カニューレ116は中 空であって、脂肪組織を患者体内から挿入端領域へ、さらに真空分岐経由で収集 容器(図示してない)へ真空源126からの圧力により導くことを可能にする。 圧入腕分岐118は上述のとおりハンドピース110または113に結合し、ハ ンドピース110または113でカニューレ116を前後に往復させる。往復運 動の速度を変動させ、または往復運動を単に始動または終了させるために、レバ ー130または引き金132を利用できる。図11Aおよび図11Bは同じカニ ューレをいろいろの種類のハンドピースに嵌合せ可能であることを示し、図1A −図1Bのカニューレ10も多様な種類のハンドピースに同様に嵌合せできるこ とを理解されたい。 好ましい実施例についてこの発明を説明してきたが、添付請求の範囲の真意と 範囲を逸脱することなくこの発明を変形して実施できることは当業者に認識され よう。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,GM,KE,LS,M W,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY ,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM ,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY, CA,CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,E S,FI,GB,GE,GH,HU,IL,IS,JP ,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR, LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN,M W,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD ,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR, TT,UA,UG,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 マイク ファード アメリカ合衆国 ヴァージニア州 22911 シャーロッツヴィル,インディアン ロ ーレル ロード 2529 (72)発明者 ジョン パスカロフ アメリカ合衆国 ヴァージニア州 22947 ケズウィック,パドック ウッド ロー ド 2620

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.手持ち用ハウジングと、 前記ハウジング内に取り付けられその一部分が前記ハウジングの外側に出てい る往復運動部材と、 カニューレと、 前記カニューレに取り付けられ、前記ハウジングの外側に出ている前記往復運 動部材の前記一部分に分離可能な形で結合した結合器と、 前記カニューレと流体連通した真空導管と を含む他力吸引脱脂手術用ハンドピース。 2.前記結合器がロック機構を含み、そのロック機構が押下げ時に前記結合器を 前記往復運動部材にすべり嵌め可能にし伸張時に前記結合器内の開口に嵌合せに なって前記結合器を前記往復運動部材にロックするバネ偏位押ボタンである請求 項1記載のハンドピース。 3.前記結合器が前記バネ偏位押ボタンの上方に位置するタブ領域、すなわち前 記バネ偏位押ボタン駆動用に可動のタブ領域を含む請求項2記載のハンドピース 。 4.前記往復運動部材が多角形状である請求項1記載のハンドピース。 5.前記往復運動部材が方形状である請求項4記載のハンドピース。 6.前記手持ち用ハウジング内に配置され前記往復運動部材を前記手持ち用ハウ ジングから解放する解放手段をさらに含む請求項1記載のハンドピース。 7.前記結合器が前記往復運動手段の長さ方向の軸から半径方向にずれた位置で 前記カニューレを保持する請求項1記載のハンドピース。 8.前記真空導管が前記手持ち用ハウジングに取り付けた真空ホースであって、 そのハウジングと平行であり、前記往復運動部材の前記長さ方向の軸から半径方 向にずれた位置が前記手持ち用ハウジングに取り付けた前記真空ホースと軸合わ せ状態にある請求項7記載のハンドピース。 9.前記カニューレを前記結合器から取り外す手段をさらに含む請求項1記載の ハンドピース。 10.カニューレを他力吸引脱脂手術用ハンドピースに結合するカニューレ結合 器であって、 結合器本体と、 前記結合器本体に形成され前記結合器本体を前記他力吸引脱脂手術用ハンドピ ースの往復運動部材に結合する第1の開口と、 前記結合器本体に形成され前記第1の開口と平行であって前記カニューレを前 記結合器本体に保持する第2の開口と、 前記結合器本体に形成され前記第1の開口よりも外側の点から前記第1の開口 に可動なタブ領域と を含むカニューレ結合器。 11.前記結合器本体をプラスチック材料で構成した請求項10記載のカニュー レ結合器。 12.前記カニューレを前記第1の開口の中に恒久的に保持した請求項10記載 のカニューレ結合器。 13.前記カニューレが、前記結合器本体の第1の側に真空ホース係合端を、前 記結合器本体の第2の側にカニューレ先端をそれぞれ位置させた状態で前記結合 器本体を通じて延びる請求項12記載のカニューレ結合器。 14.前記結合器本体の前記第2の開口がピボット部材とロック部材とを含み、 前記ピボット部材が前記第2の開口に対する開放軸を形成するピボット支持軸で あり、前記ロック部材が前記ピボット部材の自由端を前記結合器本体にロックす るように配置されている請求項10記載のカニューレ結合器。 15.前記第1の開口が多角形状である請求項10記載のカニューレ結合器。 16.往復運動軸を有する往復運動部材付きの他力吸引脱脂手術用ハンドピース のためのカニューレ組立体であって、 先端、基部および長さ方向の軸を有するカニューレと、 前記カニューレの前記基部に取り付けた結合器と、 前記結合器に配置され、前記カニューレの前記長さ方向の軸が前記往復運動軸 と実質的に平行でその往復運動軸からずれるように前記結合器を前記往復運動部 材に着脱可能な形で取り付ける手段と を含むカニューレ組立体。 17.前記結合器の開口が多角形状である請求項16記載のカニューレ組立体。 18.前記カニューレが、前記カニューレ結合器の互いに相対する側で前記先端 および前記基部を露出させるように前記カニューレ結合器を通じて延びる請求項 16記載のカニューレ組立体。 19.前記基部の直径が前記カニューレのそれ以外の部分の直径よりも大きい請 求項18記載のカニューレ組立体。 20.前記基部が多角形状である請求項18記載のカニューレ組立体。 21.前記先端がへら状である請求項16記載のカニューレ組立体。 22.前記先端の前記開口が長方形である請求項21記載のカニューレ組立体。 23.前記先端が、長さ方向に互いにずらした複数の離間開口を有する請求項2 1記載のカニューレ組立体。 24.前記離間開口の各々が長方形である請求項23記載のカニューレ組立体。 25.前記先端が葉巻端部状である請求項16記載のカニューレ組立体。 26.前記先端が弾丸先端状である請求項16記載のカニューレ組立体。 27.前記カニューレ結合器がその結合器の第1の側から突出するホース係合部 材、すなわち真空圧が前記カニューレ結合器経由で前記カニューレにかかるよう にする開口を有するホース係合部材を有する請求項16記載のカニューレ組立体 。 28.前記ホース係合部材が前記カニューレと軸合わせ状態になっている請求項 27記載のカニューレ組立体。 29.前記カニューレが前記カニューレ結合器から取外し可能な請求項16記載 のカニューレ組立体。 30.前記カニューレ結合器がピボット部材とロック部材とを含み、前記ピボッ ト部材が前記カニューレ挿入用の前記カニューレ結合器内開口を形成するように ピボット支持され、前記ロック部材が前記カニューレの前記開口内への配置時に 前記ピボット部材の自由端をロックするように配置されている請求項29記載の カニューレ組立体。 31.手持ち用ハウジングと、 前記手持ち用ハウジングに結合され、そのハウジングの前面側から延びる前面 部を有し、往復運動において前記前面側に向かう方向および離れる方向に可動の 往復運動部材と、 カニューレと、 前記カニューレを前記往復運動部材に着脱可能な状態で結合して、前記カニュ ーレを往復運動において前記往復運動部材と一定の関係を保って動かす結合器と 、 前記カニューレと液体連通している真空導管と を含む他力吸引脱脂手術用ハンドピース。 32.前記ハンドピースに結合され、前記往復運動部材の往復運動の速度を調整 する手段をさらに含む請求項31記載のハンドピース。 33.前記カニューレがその長さ方向沿いに互いに隔てて配置した複数の窓開口 を含む請求項31記載のハンドピース。 34.前記往復運動部材が約10−100,000サイクル/分の範囲の速度で往復運動 する請求項31記載のハンドピース。 35.前記結合器が前記往復運動部材から選択的に着脱可能な請求項31記載の ハンドピース。 36.前記カニューレが前記結合器から選択的に着脱可能な請求項35記載のハ ンドピース。 37.前記カニューレが前記結合器から選択的に着脱可能な請求項31記載のハ ンドピース。 38.前記結合器と前記カニューレとが一体化されている請求項31記載のハン ドピース。 39.前記結合器と前記往復運動部材とが一体化されている請求項31記載のハ ンドピース。 40.前記真空導管が真空ホースである請求項1記載のハンドピース。 41.前記真空ホースを前記手持用ハウジングに結合するホース結合器をさらに 含む請求項40記載のハンドピース。 42.前記結合器が前記真空ホースの端と嵌め合わされるホース係合部材を含む 請求項40記載のハンドピース。 43.前記カニューレが前記結合器を通り、そのカニューレの基部が前記真空ホ ースと係合する請求項40記載のハンドピース。 44.前記カニューレが前記往復運動部材の軸から半径方向にずらして配置して あり、前記真空導管の端と軸合わせ状態にある請求項31記載のハンドピース。 45.前記往復運動部材が前記ハウジングの前面側に向かう向きおよび離れる向 きに約1cm以下の距離だけ動く請求項31記載のハンドピース。 46.前記距離が約0.1mm乃至6mmの範囲にある請求項45記載のハンドピース 。 47.前記距離が約1mm乃至3mmの範囲にある請求項45記載のハンドピース。 48.前記カニューレがそのカニューレで脂肪組織を透明化する脂肪組織透明化 部材を含む請求項31記載のハンドピース。 49.前記脂肪組織透明化部材が、熱、超音波、マイクロ波および無線周波数電 磁波からなる群から選んだエネルギーを放出する電極である請求項48記載のハ ンドピース。 50.前記脂肪組織透明化部材が前記カニューレの外部に配置してある請求項4 8記載のハンドピース。 51.前記脂肪組織透明化部材が前記カニューレの内部に配置してある請求項4 8記載のハンドピース。 52.前記往復運動部材の往復運動の距離を選択的に設定する手段をさらに含む 請求項31記載のハンドピース。 53.前記脂肪組織を脂肪注入手術のために前記カニューレの開口から外に導く 手段をさらに含む請求項31記載のハンドピース。 54.手持ち用ハウジングと、 前記手持ち用ハウジングに結合した往復運動手段と、 長さ方向の軸を有するカニューレと、 前記カニューレを前記往復手段に結合する結合器と、 前記カニューレの基部に結合した真空ホースと、 前記ハウジングの外側に位置し前記真空ホースの部分を前記カニューレの前記 長さ方向の軸と軸合わせする手段と を含む他力吸引脱脂手術用ハンドピース。 55.前記真空ホースが透明である請求項54記載のハンドピース。 56.前記ハウジングの外側に位置し前記真空ホースの部分を前記カニューレの 前記長さ方向の軸と軸合わせする手段が、少なくとも一方の側に開口をもつ少な くとも一つに溝穴であって前記真空ホースを前記ホース結合器に選択的に嵌合せ 可能で前記ホース結合器から引離し可能にする少なくとも一つの溝穴から成る請 求項54記載のハンドピース。 57.前記結合器が前記カニューレを前記往復運動手段の軸から半径方向にずら すとともに前記カニューレの基部を前記真空ホースの端と軸合わせする請求項5 4記載のハンドピース。 58.前記ハウジングに結合され、前記往復運動部材の往復運動の速度を調整す る速度制御手段をさらに含む請求項54記載のハンドピース。 59.前記速度制御手段が前記ハウジングの第1の側に配置され、前記真空ホー スが前記ハウジングの前記第1の側とは反対の第2の側に配置されている請求項 58記載のハンドピース。 60.前記ハウジングの外側に位置し前記真空ホースの部分を前記カニューレの 前記長さ方向の軸と軸合わせする手段が前記カニューレの前記運動手段による往 復運動の間に前記真空ホースを静止状態に保持する請求項54記載のハンドピー ス。 61.前記結合器が前記往復運動部材に選択的に着脱可能である請求項54記載 のハンドピース。 62.前記カニューレが前記結合器に選択的に着脱可能である請求項61記載の ハンドピース。 63.前記カニューレが前記結合器に選択的に着脱可能である請求項54記載の ハンドピース。 64.前記結合器と前記カニューレとが一体化されている請求項54記載のハン ドピース。 65.前記結合器と前記往復運動手段とが一体化されている請求項54記載のハ ンドピース。 66.吸引脱脂手術用ハンドピースと、 真空圧源と、 前記真空圧源を前記吸引脱脂手術用ハンドピースに結合する真空ホースと、 前記真空ホースの途中に配置され、前記吸引脱脂手術用ハンドピースによる患 者からの脂肪組織を収集し、それら脂肪組織の保持の一方で血液の通過を可能に する導管内ろ過器と、 前記ろ過器と流体連通状態にある洗浄液導管と を含む吸引脱脂手術装置。 67.往復運動カニューレを有する他力吸引脱脂手術用ハンドピースと、 真空圧源と、 前記真空圧源を前記吸引脱脂手術用ハンドピースの前記往復運動カニューレに 結合する真空ホースと、 前記真空圧源のもたらす真空圧をいろいろの種類の組織の除去に適したいろい ろのレベルに調節する手段と を含む吸引脱脂手術装置。 68.前記他力吸引脱脂手術用ハンドピースが前記往復運動カニューレの往復運 動の速度を調節する手段を含む請求項67記載の装置。 69.前記他力吸引脱脂手術用ハンドピースが前記往復運動カニューレの往復運 動の行程長を調節する手段を含む請求項67記載の装置。 70.患者に挿入される挿入先端領域と、 前記挿入先端領域に結合した第1の端を有し前記挿入先端領域とともに中空管 状でありそれによって真空圧を伝達可能にするとともに、前記真空圧源への結合 のための第2の端を有する真空圧源アームと、 前記挿入先端領域に結合した第1の端を有する駆動アームであって、その駆動 アームを往復運動させる他力吸引脱脂手術ハンドピースに結合可能な第2の端を 有する駆動アームと を有するカニューレ。 71.前記挿入先端領域が細い先端を有する請求項70記載のカニューレ。 72.前記駆動アームが前記挿入先端領域と軸合わせされた状態にある請求項7 0記載のカニューレ。 73.ハウジングと、 前記ハウジングの内側に取り付けられその一部がハウジングの外側にある往復 運動部材と、 前記ハウジングの外側にある前記往復運動部材の前記一部に着脱可能な形で取 り付けたカニューレと、 前記カニューレと流体連通している真空導管と を含む他力吸引脱脂手術用ハンドピース。 74.前記カニューレが、そのカニューレを着脱可能な形でロックするように開 放位置および閉鎖位置を有するピボット支持の結合器で前記往復運動手段に着脱 自在に取り付けられている請求項73記載の他力吸引脱脂手術用ハンドピース。
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