JP2015535780A - 改善された濡れ勾配を有するウェットティッシュのパッケージ及び関連製品を提供する方法 - Google Patents

改善された濡れ勾配を有するウェットティッシュのパッケージ及び関連製品を提供する方法 Download PDF

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Abstract

ウェットティッシュの積層体を含む複数のパッケージの濡れ勾配を向上させる方法及び関連容器が開示される。この方法は、複数のパッケージのウェットティッシュを提供する工程と、容器が逆さまの場合に容易に判読可能なしるしを有する容器の内部空間に一次パッケージを配置する工程と、容器を反転させ、これによりパッケージを逆さまの方向にする工程と、容器を逆さまの位置で搬送する工程と、を含んでよい。関連製品は、しるしを有し、ウェットティッシュのパッケージを含む、容器であってよい。

Description

本発明は、概して、ウェットティッシュの積層体、より具体的には、ウェットティッシュの積層体における濡れ勾配を減少させる方法及び関連製品を目的とする。
個々の拭き取り布を取り出すように設計された積層体で提供される拭き取り布は、洗浄、消毒、及び/又はスキンケアに関する利益の提供(例えば、保湿)に使用される様々なローション組成物を使用して、ウェットタイプ(「ウェット」)で提供されることが多い。例えば、現在入手可能な多くのウェットティッシュ製品は、排便後に肛門周囲領域を洗浄するために乳児に使用するように処方されたローションを使用して設計される。他のウェットティッシュは、顔、手、若しくは他の身体部分の洗浄に、又は洗面設備を使用できないか、それが不便な場合に便宜的に使用できる。
ウェットティッシュの積層体は、典型的には製造業者によって、搬送、保管、販売、及び取り出しに好適な保湿機能を有するパッケージ内に定置される。拭き取り布は、概ね矩形の積層体内にあってよく、拭き取り布は、連続シートを貫通する穿孔によって連続シートから個々に分離でき、シートは、アコーディオン状に折り畳まれている、又は、拭き取り布は、平らに積み重ねられた、事前に切断された個々の矩形拭き取り布シートである、又は、拭き取り布は、折り畳まれ、折り畳まれた構成で積み重ねられた、事前に切断された個々の矩形拭き取り布シートである、又は、拭き取り布は、折り畳まれ、かつ交互に配置されて積層体を形成する、事前に切断された個々の矩形拭き取り布シートである。パッケージ内のウェットティッシュの積層体では、パッケージの保湿機能にかかわらず、ローションの液体成分が重力によって下向きに引かれると、ローション及び間隙の組成、拭き取り布基材が形成される材料の組成及び表面特性に応じて、積層体の静止時間(例えば、保管中)が経つにつれて、濡れ勾配が生じ得る。これにより、積層体の上部にある拭き取り布が積層体の底部にある拭き取り布よりも乾燥し得る。場合によっては、これにより、消費者の製品満足度が低くなり得る。
したがって、積層されたウェットティッシュ製品における濡れ勾配の減少をもたらす、実用的かつコスト効率の良い方法を提供するあらゆる改善は、製造業者に競争上の優位性をもたらすであろう。
以下の本発明の特定の実施形態の詳細な記載は、本明細書と共に同封されている図面と共に読む場合に、より深く理解することができる。
ウェットティッシュの積層体の濡れ勾配を減少させる方法の一実施形態を図示する。 ウェットティッシュの積層体の濡れ勾配を減少させる方法の別の実施形態を図示する。 正しい面が上に向いた方向になっているウェットティッシュのパッケージの実施形態の斜視図である。 反転されて逆さまの方向になっている図3のパッケージの斜視図である。 ウェットティッシュの積層体の濡れ勾配を減少させる方法の別の実施形態を図示する。 正しい面が上に向いた方向になっているウェットティッシュの複数のパッケージを包含する二次パッケージの実施形態の斜視図である。 反転されて逆さまの方向になっている図6の二次パッケージの斜視図である。 ウェットティッシュの積層体を保管するための一時貯蔵容器の実施形態の斜視図である。 直立の方向になっている複数の二次パッケージを含む搬送容器の実施形態の斜視図である。 反転されて逆さまの方向になっている図9の搬送容器の斜視図である。 ロール形態のウェットティッシュのパッケージの実施形態の側面図である。 側面に立てて梱包されたウェットティッシュの複数のパッケージを含む搬送容器の実施形態の斜視図である。 その内部に包含されているウェットティッシュのパッケージの切欠図とともに、反転されて逆さまの方向で示される搬送容器の例の斜視図である。 その内部に包含されているウェットティッシュのパッケージの切欠図とともに、反転されて逆さまの方向で示される搬送容器の例の斜視図である。 その内部に包含されているウェットティッシュのパッケージの切欠図とともに、反転されて逆さまの方向で示される搬送容器の例の斜視図である。 その内部に包含されているウェットティッシュのパッケージの切欠図とともに、反転されて逆さまの方向で示される搬送容器の例の斜視図である。 その内部に包含されているウェットティッシュのパッケージの切欠図とともに、反転されて逆さまの方向で示される搬送容器の例の斜視図である。 その内部に包含されているウェットティッシュのパッケージの切欠図とともに、反転されて逆さまの方向で示される搬送容器の別の例の斜視図である。 その内部に包含されているウェットティッシュのパッケージの切欠図とともに、反転されて逆さまの方向で示される搬送容器の別の例の斜視図である。 その内部に包含されているウェットティッシュのパッケージの切欠図とともに、反転されて逆さまの方向で示される搬送容器の別の例の斜視図である。 その内部に包含されているウェットティッシュのパッケージの切欠図とともに、反転されて逆さまの方向で示される搬送容器の別の例の斜視図である。 容易に判読可能にするためのしるしの様々な方向の例の図である。
図に示した実施形態は、実例に過ぎず、請求項により定義される本発明を制限することを意図したものではない。更に、図及び本発明の各特徴は、詳細な説明に照らし合わせれば、より明確になり理解されるであろう。
以下の本文は、本発明の多数の異なる実施形態の大まかな説明を記載している。あらゆる可能な実施形態を説明するのは不可能ではないとしても非現実的であるため、この説明は単なる例示として解釈されるべきであり、あらゆる可能な実施形態を説明するものではなく、本明細書に記載されるいずれかの機構、特性、コンポーネント、組成物、成分、製品、工程、若しくは方法論は、削除することができ、本明細書に記載される他のいずれかの機構、特性、コンポーネント、組成物、成分、製品、工程、若しくは方法論と組み合わせることができ、又は全体的若しくは部分的に置き換えることができることは理解されるであろう。最新の技術、又は本特許の出願日以降に開発された技術のいずれかを使用して、非常に多くの代替実施形態を実施することができるが、このような実施形態はやはり、本請求項の範囲内に含まれることになる。本明細書において引用する刊行物及び特許はすべて、本明細書に援用するものである。
また、「本明細書に使用されるように、『______』という用語は・・・を意味するようにここで定義される」という文又は同様な文を使用して本明細書において用語が明示的に定義されない限り、その平易又は通常の意味を超えて、明示的又は暗示的いずれかで、その用語の意味を制限する意図は全くないことを理解されたく、更に、当該用語は、(請求項の言語を除き)本特許のいずれの項においても記載のいずれの文に基づいて範囲を制限されると解釈されるべきではない。いずれの用語も、本発明に不可欠なものとして記載されていない限りは、本発明に不可欠なものではないことが意図される。本特許の最後にある請求項に記載されているいずれかの用語が、ある単一の意味と一致した形で本特許内で言及されている限りにおいては、読み手を混乱させないように、単に分かりやすくする目的だけのためにそうしているのであって、暗示又はその他の方法によって、請求項の用語をその1つの意味に限定することは意図していない。最後に、請求項の要素が、いかなる構造の詳述も伴わずに、その語の「意味」及び機能を詳述することによって定義されるものでない限り、請求項の要素の範囲が、米国特許法第35条112節第6段落の適用に基づいて解釈されることは意図しない。
本明細書に使用されるように、「基材」は、拭き取り布の形成に使用される一片のウェブ又はシート材を指す。基材は、不織布ウェブ材で作製されてよいが、織布及び他の材料でも作製され得る。
本明細書に使用されるように、「ウェットティッシュ」は、付加されたローション組成物又は他の液体を含浸させた基材で形成された製品を意味する。「ウェットティッシュ」は、皮膚の洗浄又はスキンケア用に設計され、使用される製品に限定されず、他の目的のために設計された、又は他の目的で使用される製品を含む。
ローション又はクレンザーなどの組成物を含む拭き取り布の積層体における水分管理、特に濡れの分布に関する水分管理は相当に困難であり得る。ウェットティッシュが生産されて積み重ねられたときには、ウェットティッシュの積層体における濡れの分布は上から下まで極めて一貫し得るが、毛管力、重力、蒸発、及び凝結がこの分布を変え、製品特性及び拭き取り布の積層体の濡れ勾配に望ましくない影響を引き起こす場合がある。
更に、濡れ勾配が、濡れの知覚、洗浄作業、及び取り出し作業に影響し得ることが発見されている。消費者は抜き取り布の積層体全体において均一の濡れを希望しており、その期待が満たされなかった場合、消費者のコメントに一般に表れる。消費者は拭き取り布の積層体の「乾燥した状態」を苦情として述べることが多く、一般に、最上部の拭き取り布の乾き及び積層体全体の不均一な濡れの組み合わせが原因となって、このネガティブな属性が生じている。
ウェットティッシュの積層体に伴う問題は、拭き取り布の積層体の保管中に、引力が、組成物又はローションの液体成分を積層体の底部に向けて引き寄せる傾向にあることである。これは、望ましくないことに、個々の拭き取り布内に液体成分の不均一分布を有する積層体をもたらし、上部の拭き取り布は比較的乾燥し、下部の拭き取り布は比較的過飽和状態になり得る。この問題は長年にわたり知られており、緩和技術において先行方法がもたらされている。例えば、米国特許第5,344,007号(1991年に出願された特許出願の継続として発行)、カナダ特許第2 142 385号(1994年の優先日を主張)、及び欧州特許出願公開第0 978 247号(1998年に出願)を参照されたい。先行方法は、パッケージ内及び/又は積層体内に間隔をあけてバリアシート又は仕切りを挿入して、積層体の底部へと向かう液体の下方への移動を遅らせるか、阻止することを含む。しかし、かかる方法は、望ましくないことに製造及び梱包プロセスにコスト及び複雑性を追加することがある。緩和方法のより最新の例については、米国特許出願第13/053,629号を参照されたい。この特許出願の全体は参照することにより本明細書に組み込まれ、この特許出願に記載される発明は、本明細書の教示により有益な効果をもたらすように変更され得る。
拭き取り布の積層体、特にウェットティッシュの積層体における濡れの分布は、濡れ勾配に基づく。濡れ勾配は、拭き取り布積層体の底部のウェットティッシュのローション荷重と、拭き取り布積層体の上部のウェットティッシュのローション荷重との間の差を示すものであり、その差は1を超える数値比として表される。比率1は、拭き取り布積層体の底部と上部とでウェットティッシュのローション荷重が同一であること、すなわちローション勾配が存在しないことを意味する。比率2は、積層体の底部の拭き取り布が上部の拭き取り布の2倍のローションを含有することを意味し、他の比率も同様である。
本明細書に記載のウェットティッシュの積層体は、改善された製品取り扱い方法とともに提供され、この方法は、積層体に第1の濡れ勾配が生じ、次いで、既定の回転スケジュールに従って反転させるなどでその積層体を1つの面から別の面に回転させることによってその積層体に第2の濡れ勾配を生じさせることを可能にする。理論に束縛されるものではないが、このようにすると、第2の濡れ勾配は、第1の濡れ勾配と比較して有意に減少されると考えられる。ウェットティッシュの積層体における濡れ勾配を決定する試験を以下に記載する。別の記載がない限り、実験は21℃±2℃の温度及び30〜50%の相対湿度の基準実験室条件下で実施する。
1.市販の拭き取り布積層体における濡れ勾配の決定
試験対象のそれぞれのタイプの市販のウェットティッシュに関して、合計3つの独立したパッケージを必要とする。測定前の有意な水分の損失を防ぐために、3つのパッケージは順次開けて、試験する必要がある。パッケージの開封及び試験開始の前、パッケージ内の拭き取り布積層体の方向は店舗の棚で購入したときと同じ方向に維持される必要があり、すなわち、その積層体は、パッケージの購入からパッケージの開封までの間に一切の部分的又は完全な反転があってはならない。反転されたことがわかっている又はそれが疑われるパッケージは全て処分しなくてはならない。
3つのパッケージのうちの第1のパッケージを取り扱い、そのパッケージから拭き取り布の積層体を取り出す。ウェットティッシュがフローラップで包まれている場合は、必要以上に積層体を乱さずに、すなわちウェットティッシュを折り曲げたり、曲げたり、又は圧縮したりせずに拭き取り布の積層体を取り出すことができるように、フローラップパッケージの一端部を注意して切り開く。ウェットティッシュがタブ型容器に入っている場合も、積層体を不要に乱さずに注意して拭き取り布の積層体を取り出す。直ちに、予め風袋を差し引いた小数第3位まで測定できる天秤に、パッケージに入っていたときと同じ方向に裸の拭き取り布積層体を乗せて重量を測定し、その重量を記録する。その裸の積層体の重量は、濡れ勾配の計算には使用されないが、パッケージを通じた水分損失がそれら3つのセットのそれぞれの拭き取り布積層体に関して同様であるかどうかの指標として有用であろう。この指標及びその使用についての詳細は以下に記載する。
迅速な作業により、拭き取り布積層体の一番上の拭き取り布を、その縁の近くをピンセットでつまんでそっと持ち上げることによって取り除き、予め風袋を差し引いた小数第3位まで測定できる天秤に載せる。重量が記録される。その拭き取り布を捨て、上の10枚の拭き取り布1枚ずつについて同じプロセスを繰り返し、重量を測定し、記録する。
次いで、その拭き取り布積層体をひっくり返して底部の拭き取り布を露出させる。迅速な作業により、上述のように最上部のウェットティッシュを取り除き、重量を測定する。そのウェットティッシュを捨て、拭き取り布積層体の底部から10枚の拭き取り布1枚ずつについて同じプロセスを繰り返し、重量を測定し、記録する。
後の計算にデータを使用するためには、拭き取り布積層体の開封から最後のウェットティッシュの重量測定までの合計時間は5分を超えてはならない。5分を超えると、ウェットティッシュからの有意な蒸発による水分損失のリスクが増す。
残りの2つの積層体に関して、上記の一連の作業を繰り返す。
ここで、得られたデータに関していくつかの計算を行った。まず、所与の拭き取り布のタイプについて、3つの積層体のセットからのそれぞれの裸の積層体の重量を用いて、パッケージを通じた相対水分損失指標を以下のように生成した。
a.3つの独立した積層体に関して、裸の積層体の平均重量を算出する。
b.これと同じデータに関して、標準偏差を算出する。
c.標準偏差を平均で割り、得られた数字を百分率として表すことにより、変動性係数を算出する。
パッケージを通じた相対水分損失の指標は変動性係数と等しい。この値は10%未満でなくてはならない。値が10%を超える場合は、少なくとも1つのパッケージに過度の水分損失が生じた可能性が高いので、その3つの積層体のセットのデータは濡れ勾配の計算に使用することができない。
パッケージを通じた相対水分損失の指標が5%以下であることが決定されたら、次工程で以下のように濡れ勾配を算出する。
底部の拭き取り布の裸の積層体の平均重量/上部の拭き取り布の裸の積層体の平均重量=濡れ勾配
2.積層体の反転が濡れ勾配に与える影響の決定
この方法は、試験対象のそれぞれのウェットティッシュオプションに対して合計6つの独立したパッケージを必要とする。これらのパッケージのうち3つは試験中ずっと同じ方向に維持し、3つは特定の時点で反転させる。
試験の開始前に、パッケージ内の拭き取り布積層体の方向は、それが製造されたとき又は店舗の棚から購入したときと同じ方向に維持する必要がある、つまり、試験の開始前のいかなる時点においても積層体に一切の部分的又は完全な反転があってはならない。反転されたことがわかっている又はそれが疑われるパッケージは全て処分しなくてはならない。
開始に当たり、試験対象パッケージに、拭き取り布オプションの名前、ひっくり返すかしないかの指示、ひっくり返された日付、及び試験終了日を示すラベルを付ける。次いで、全てのパッケージに、パッケージに触れてはならないとの注意書きをして、安置する。
2週間安置した後、それぞれのセット内の、6つのパックのうち3つのパックをひっくり返し(約180度反転させる)、一方、残りの3つパックはもとの位置のまま維持する。
更に5週間全てのパックを安置した後、所与のタイプのウェットティッシュについて、ひっくり返された積層体とひっくり返されなかった積層体に相当する、3つセットのうち2セットのウェットティッシュを分析する。測定前の有意な水分損失を防ぐために、2セットのそれぞれのパッケージは順次開けて、試験する。
3つのパッケージを含む第1のセットの第1のパッケージを取り扱い、そのパッケージから拭き取り布積層体を取り出す。ウェットティッシュがフローラップで包まれている場合は、必要以上に積層体を乱さずに、すなわちウェットティッシュを折り曲げたり、曲げたり、又は圧縮したりせずに拭き取り布の積層体を取り出すことができるように、フローラップパッケージの一端部を注意して切り開く。ウェットティッシュがタブ型容器に入っている場合も、積層体を不要に乱さずに注意して拭き取り布の積層体を取り出す。直ちに、予め風袋を差し引いた小数第3位まで測定できる天秤に、パッケージに入っていたときと同じ方向でウェットティッシュの裸の積層体を乗せて重量を測定し、その重量を記録する。ウェットティッシュの裸の積層体の重量は、ローション勾配の計算には使用されないが、パッケージを通じた水分損失が、3つセットのそれぞれの拭き取り布積層体に関して同様であるかどうかの指標として有用であろう。この指標及びその使用についての詳細は以下に記載する。
迅速な作業により、拭き取り布積層体の一番上の拭き取り布を、その縁の近くをピンセットでつまんでそっと持ち上げることによって取り除き、予め風袋を差し引いた小数第3位まで測定できる天秤に載せる。重量が記録される。その拭き取り布を捨て、上の10枚の拭き取り布1枚ずつについて同じプロセスを繰り返し、重量を測定し、記録する。
次いで、その拭き取り布積層体をひっくり返して底部の拭き取り布を露出させる。迅速な作業により、上述のように最上部の拭き取り布を取り除き、重量を測定する。その拭き取り布を捨て、拭き取り布積層体の底部から10枚の拭き取り布1枚ずつについて同じプロセスを繰り返し、重量を測定し、記録する。
後の計算にデータを使用するためには、ウェットティッシュの積層体の開封から最後の拭き取り布の重量測定までの合計時間は5分を超えてはならない。5分を超えると、ウェットティッシュからの有意な蒸発による水分損失のリスクが増す。
第1のセットの残りの2つの積層体について上述の一連の作業を繰り返す。
ここで、得られたデータについていくつかの計算を行う。まず、所与の拭き取り布のタイプについて、3つの積層体の2つのセットからのそれぞれの裸の積層体の重量を用いて、パッケージを通じた相対水分損失の指標を以下のように生成した。
a.3つの独立した積層体に関して、裸の積層体の平均重量を算出する。
b.これと同じデータに関して、標準偏差を算出する。
c.標準偏差を平均で割り、得られた数字を百分率として表すことにより、変動性係数を算出する。
パッケージを通じた相対水分損失の指標は変動性係数と等しい。この値は10%未満でなくてはならない。値が10%を超える場合は、少なくとも1つのパッケージに過度の水分損失が生じた可能性が高いので、その3つの積層体のセットのデータはローション勾配の計算に使用することができない。
パッケージを通じた相対水分損失の指標が5%以下であることが決定されたら、次工程で、2つのセットのそれぞれについて以下のように濡れ勾配を算出する。
底部の拭き取り布の裸の積層体の平均重量/上部の拭き取り布の裸の積層体の平均重量=濡れ勾配
理想的な濡れ勾配値は、積層体全体を通じて均一の組成物荷重(例えばローション荷重)が与えられる値であり、すなわち、できるだけ1に近い値である。1からの偏差は、その偏差の程度に応じて、乾きに関する消費者からの苦情を引き起こす可能性が高い。店舗で販売されている積層体は、一般に、約1.5以上の濡れ比を有する。
図1を参照すると、ウェットティッシュの積層体の濡れ勾配を減少させる方法10は、複数のウェットティッシュを形成する工程12を含み、工程14で、それらのウェットティッシに組成物を含浸させる。組成物は液体又は準液体の組成物であり得、本明細書に記載の例示した任意の組成物又は任意の他の所望の組成物を含む。工程16で、複数のウェットティッシュを1枚ずつ上に積み重ねて積層体にすることができる。いくつかの実施形態では、隣接したウェットティッシュを互いの折り目の間に綴じ込んで、ウェットティッシュがインターリーブされた積層体を形成する場合がある。
濡れ勾配は、ウェットティッシュの積層体が組み立てられてから間もなく生じ始める。重力は、積層体内でより高い位置にある拭き取り布からより低い位置にある拭き取り布に向けて組成物を引き寄せる傾向にある。理論に束縛されるものではないが、濡れ勾配は時間経過とともに増加するが、一定期間後に漸近的に定常状態濡れ勾配に落ち着くと考えられる。この定常状態濡れ勾配での濡れ勾配の落ち着きは、少なくとも部分的には、流体保持を促進し得る、基材内の孔及び/又は通路に起因する、ウェットティッシュに存在する毛管作用によるものであり得る。本明細書で使用するとき、「定常状態濡れ勾配」とは、10日後に濡れ勾配の変化が約2パーセント以下であることである。定常状態濡れ勾配が生じるまでの時間は、基材及び基材の作製材料の特性、組成物の特性、ウェットティッシュの数、パッケージのタイプなどを含む数々の因子に依存し得る。
定常状態濡れ勾配は、定常状態濡れ勾配に達するまで初期の濡れ勾配を生じさせてからウェットティッシュの積層体を反転させて第2の濡れ勾配を生じさせ始めることによって減少させることができる。第2の定常状態濡れ勾配が、初期の定常状態濡れ勾配より低い場合があることが見出された。例えば、初期の定常状態濡れ勾配は1.5より高い場合があり、第2の定常状態濡れ勾配は、例えば1.3以下、1.2以下、1.1以下等、1.5以下である場合がある。定常状態濡れ勾配のこの減少は、クロマトグラフィに関係する影響によるものと考えられる。初期のウェットティッシュ積層体を通じた組成物(例えばローション)の移動が、物理的(例えば、孔のサブセットが塞がれること)に、化学的(例えば、組成物を含む構成成分で繊維が被覆されること)に又は物理的及び化学的に基材を変化させることより、第2の濡れ勾配が生じている間、異なるやり方で水分が保持されるようになる。
工程18で、第1の濡れ勾配が生じた後、ウェットティッシュ積層体を反転させて、第2の濡れ勾配を生じさせる。ウェットティッシュ積層体の反転(すなわち、約180度ひっくり返すこと)は、様々な方法によって既定の回転スケジュールに従って行うことができるが、以下にいくつかの方法を記載する。「既定の回転スケジュール」とは、一連の取り扱い事象を示す計画又はプログラムを指し、タイミングのような項目を含むことができる。
図2を参照すると、ウェットティッシュの積層体の濡れ勾配を減少させる1つの代表的な方法20は、ウェットティッシュ積層体を形成する工程22を含む。ウェットティッシュは、折り畳まれた構成又は折り畳まれていない構成のいずれかにおいてパッケージの中又は外で積み重ねることができる。ウェットティッシュは、例えば、C折り、Z折り又は4分の1折りの構成など、折り畳まれた構成で積み重ねて配列することができる。折り畳まれたウェットティッシュは、ウェットティッシュ積層体において、その真上及び下のウェットティッシュと相互に折り込まれてもよい。ウェットティッシュの積層体を保持するための例示のパッケージとしては、フローラップパッケージ、タブなどが挙げられてよい。多くの場合、パッケージは、ユーザーが容易にウェットティッシュの積層体に到達できるようにする開封機構を含んでよい。以下に、様々な開封機構を記述する。
工程24で、ウェットティッシュ積層体がパッケージに定置された後、ウェットティッシュを伴うパッケージを反転させ、搬送容器内に、パッケージの上部が下向きに面し(つまり搬送容器の底部に向く)パッケージの底部が上向きに面する(つまり搬送容器の上部に向く)ように、逆さまになった状態で定置することができる。工程24をウェットティッシュ積層体の初期反転と呼ぶ。この逆さまの方向では、積層体内の組成物は、より高い位置にある拭き取り布からより低い位置にある拭き取り布に向かって移動する傾向がある。いくつかの実施形態では、ウェットティッシュの積層体の初期反転は、既定の回転スケジュールに従って実行することができる。例えば、ウェットティッシュの積層体の初期反転は、ウェットティッシュの積層体が形成されてから既定の時間内に、例えば、約21日以内、約14日以内、約10日以内、約1日以内、約1時間以内、ウェットティッシュの積層体が形成されてから約5分以内等に行われ得る。
ウェットティッシュの積層体の初期反転をもたらす任意の好適な処理過程を使用することができる。いくつかの実施形態では、ウェットティッシュの積層体の初期反転は、梱包機又はロボットを使用して自動的に実行することができる。別の実施形態では、ウェットティッシュの積層体の初期反転は手動で実行することができる。図2の実施形態では、ウェットティッシュの積層体の初期反転は、工程25で搬送容器内に自動的にパッケージが逆さまに置かれる製造施設で行われる。
ウェットティッシュの積層体の初期反転は複数のパッケージに対して行われる。いくつかの実施形態では、特定の搬送容器内のウェットティッシュの全てのパッケージが、その搬送容器内でパッケージの上部が下向きに面しパッケージの底部が上向きに面するように反転される。他の実施形態では、特定の搬送容器内のウェットティッシュのいくつかのパッケージだけが、その搬送容器内でパッケージの上部が下向きに面しパッケージの底部が上向きに面するように反転される。
工程26で、ウェットティッシュの反転されたパッケージの搬送容器又はウェットティッシュの反転されたパッケージの複数の搬送容器は、製造施設内又は別の場所に保管され得る。いくつかの実施形態では、ウェットティッシュの反転されたパッケージの搬送容器は、既定の回転スケジュールに従って保管され得る。一例として、ウェットティッシュの反転されたパッケージの搬送容器は、例えば約14日以上、約21日以上等、少なくとも約10日以上、ウェットティッシュのパッケージが逆さまになったその方向のままパッケージがひっくり返されることなく保管され得る。
工程28で、ウェットティッシュの反転されたパッケージの搬送容器は小売店に出荷される。小売店は、例えば小売アウトレット、卸販売アウトレット、レストラン、ユーザーと店舗との間で商品若しくはサービスが関与する取引が生じる支店又は他の物理的な場所等の店舗であり得る。工程30で、搬送容器が開けられた後、パッケージは既定の回転スケジュールに従って反転され得る。この場合、既定の回転スケジュールは、小売店でそれらのウェットティッシュのパッケージが反転されるべきであることを規定することができる。一例として、工程31で棚に陳列するときに小売店の従業員が、パッケージの底部が下向きになりパッケージの上部が上向きになるように、ウェットティッシュのパッケージを反転させることができる。別の例としては、小売店で、搬送容器内のパッケージが反転されるように、搬送容器を反転してから搬送容器を開封することができる。ユーザーが購入するように陳列するためにパッケージを(例えば、最上部を最底部へと180度)反転させる、任意の好適な反転方法が使用されてよい。
ウェットティッシュのパッケージが反転されてパッケージの上部が上向きになり底部が下向きになると、第2の濡れ勾配が生じ始める。この正しい面が上に向いた方向では、組成物は、より高い位置にある拭き取り布からより低い位置にある拭き取り布に向かって移動する傾向がある。ウェットティッシュの積層体のこの第2の反転は、初期反転から例えば少なくとも約10日後、少なくとも約14日後、少なくとも約21日後、例えば約10〜約21日等、初期反転から既定の期間後に行われ得る。ウェットティッシュの積層体の第2の反転のタイミングは、初期の定常状態濡れ勾配が生じた後に行われるように選択することができる。他の実施形態では、ウェットティッシュの積層体の第2の反転のタイミングは、初期の定常状態濡れ勾配はまだ生じていないが初期の濡れ勾配は生じ始めた後に行われるように選択してもよい。
図3を参照すると、フローラッピングによって形成された一次パッケージ32の例が、ウェットティッシュ34の積層体の梱包に使用され得る、正しい面が上に向いた方向で図示されている。一次パッケージ32は、上部36と、底部38と、上部36から底部38へと延在する側壁40と、を含む。一次パッケージ32の側壁40は、図示されるように弛緩的及び/又は弾性的に変形可能である必要はなく、自立式かつ比較的剛性であってよい。この弛緩的な構成は、ある程度無定形の形状を一次パッケージ32にもたらすことができる。一次パッケージ32に弛緩的な側壁40、上部36、及び/又は底部38を選択する場合、ポリエチレンフィルムのような材料が好適であり得る。好適な一次パッケージ32は、米国特許第5,379,897号の教示に従って作製することができ、この特許は参照することによりその全体が本明細書に組み込まれる。一次パッケージ32は、軽量であってもよい。「軽量」とは、一次パッケージ32を便利に持ち運ぶことができ、そのパッケージに特に加えられる死荷重がないことを意味する。あるいは、側壁40、上部36、及び/又は底部38は剛性であってよい。剛性の側壁40、上部36、及び/又は底部38に好適な材料としては、HDPE及びPPが挙げられてよい。
一次パッケージ32は、取り出し開封機構42を含んでよい。取り出し開封機構42は、一次パッケージ32の上部36に位置付けられてよい。いくつかの実施形態では、ウェットティッシュ34をポップアップ式又はリーチイン式のいずれかの方法で取り出すことができるように、取り出し開封機構42は、一次パッケージ32の上部36及び他の側壁40の1つに切り込まれてよい。例示の一次パッケージ32及び取り出し開封機構42は、例えば、米国特許第4,623,074号又は同第5,516,001号に従って作製することができ、これらの特許は参照することによりそれらの全体が本明細書に組み込まれる。いくつかの実施形態では、取り出し開封機構42は、例えば蓋44又は接着剤フラップのような再閉鎖可能な機構を含むことができる。蓋44は、蓋44の開け閉めを可能にするヒンジ(図示せず)を有することができる。
取り出し開封機構42は、任意の様々な構成及び形状であってよく、一次パッケージ32の1つ以上の側面まで延在してよい。側面は主深さMを提供することができる。主深さMは、ウェットティッシュ34の積層体で満たされたときに上部36及び底部38並びに一次パッケージ32の中心を貫通する主軸に対して平行であってよく、主軸と一致して測定され得る。一次パッケージ32の主深さMは、一次パッケージ32が、例えばテーブル、棚、カウンタートップ、又は類似した表面のような水平の面又は基準面に置かれた場合に垂直であり得る。かかる一次パッケージ32は、主軸に対して概ね平行な、上部36及び底部38の1つ又は両方を通る主取り出し方向を有することができる。
一次パッケージ32は、そのパッケージの外からユーザーが見ることができる、そのパッケージ上に印刷された、又は付着したしるし46を含んでよい。本明細書のために、用語「しるし」は、パッケージ、容器などの内容の証票若しくは説明、又は内容の特徴、特性、若しくは使用法の証票若しくは説明の全て若しくは一部を構成する任意の複数文字からなる語及び/若しくは数字を指し、文字/数字による商標、商品名、出所の表示、製品の説明、使用法の指示、成分の証票若しくは説明、在庫/保管情報、製造した工場、州、若しくは国の証票などを含むがこれらに限定されない。少なくとも一部のしるし46は、概して正しい面が上に向いた方向を有してよく、しるし46の最上部48は一次パッケージ32の上部36により近く、しるし46の最底部50は、一次パッケージ32の底部38により近い。
図4を参照すると、一次パッケージ32が逆さまの方向で図示されている。一次パッケージ32の上部36は下向きであり、一次パッケージ32の底部38は上向きである。この逆さまの方向では、しるし46は逆さまに向けられ得る。しるし46のこの逆さまの方向は、ユーザーが購入するように一次パッケージ32を陳列するときに、一次パッケージ32を反転させるべきであるという目安を提供し得る。一次パッケージ32を反転させるべきであることを示す更なる目安は、下向きの取り出し開封機構42である。したがって、一次パッケージ32の反転は、図3が示すようにしるし46をその正しい面が上に向いた方向に置き、取り出し開封機構42を上向きに置くことができる。この逆さまの方向にあるとき、重力は拭き取り布内の組成物(例えば、ローション)をパッケージの底部38から上部36の方向に引き寄せる。
引き続き図4を参照すると、一次パッケージ32は、一次パッケージ32を取り扱うための既定の回転スケジュールの情報を提供する指示用しるし52を更に含むことができる。例えば、指示用しるし52は、パッケージの底部38(側壁40又は上部36)に印刷されてよく、「この面を下向きに」又はその他の何らかの適した反転の指示を示すことができる。一次パッケージ32を反転させるように従業員(又はその他の人物)に指示する、働きかける、及び/又は促す、矢印などその他の文字列、アイコン、及び/又は図柄を使用してもよい。
図5を参照すると、ウェットティッシュの積層体における濡れ勾配を減少させる別の代表的な方法60は、図2に記述したのと類似したやり方で工程62で複数のパッケージのウェットティッシュの複数の積層体を形成する工程を含む。この実施形態では、ウェットティッシュの積層体を伴う複数のパッケージは、工程63で二次パッケージ又は袋に入れられて、ウェットティッシュの複数の梱包された積層体を包含する二次パッケージを形成する。二次パッケージは、例えば、1個以上、2個以上、3個以上、10個以上等の好適な任意の数のウェットティッシュパッケージを包含することができる。
工程64で、ウェットティッシュの梱包された積層体が二次パッケージに定置されると、工程65で、二次パッケージを反転させて、二次パッケージの上面が下向きになり(つまり、搬送容器の底部に向く、かつ最終的には下向きになる)、二次パッケージの底面が上向きになる(つまり、搬送容器の上部に向く)ように、搬送容器内に逆さまに定置することができる。工程64をウェットティッシュの積層体の初期反転と呼ぶ。上述のように、ウェットティッシュの積層体の初期反転は、既定の回転スケジュールに従って実行することができる。
ウェットティッシュの積層体の初期反転をもたらす任意の好適な処理過程を使用することができる。いくつかの実施形態では、ウェットティッシュの積層体及び二次パッケージの初期反転は、梱包機を用いて自動的に行われる場合があり、あるいは、二次パッケージの初期反転は手動で行われる場合がある。図5の実施形態では、二次パッケージの初期反転は、二次パッケージが搬送容器内で逆さまに定置される製造施設で行われる場合がある。
ウェットティッシュの積層体の初期反転は、複数の二次パッケージに対して行われる。いくつかの実施形態では、特定の搬送容器内の梱包されたウェットティッシュの二次パッケージの全てが反転されて、その搬送容器内の二次パッケージの上面が下向きになり、二次パッケージの底面が上向きになる。他の実施形態では、特定の搬送容器内の梱包されたウェットティッシュの二次パッケージのいくつかのみが、二次パッケージの上面が下向きになり、二次パッケージの底面が上向きになるように反転される。
工程66で、反転された二次パッケージの搬送容器又は反転された二次パッケージの複数の搬送容器は、製造施設内又は別の場所に保管され得る。いくつかの実施形態では、反転された二次パッケージの搬送容器は、既定の回転スケジュールに従って保管され得る。一例として、反転された二次パッケージの搬送容器は、例えば約14日以上、約21日以上等、少なくとも約10日以上、二次パッケージが逆さまになったその方向のままパッケージがひっくり返されることなく保管され得る。
工程68で、反転された二次パッケージの搬送容器は、上述の方法と類似した方法で小売店に出荷される。工程69で、搬送容器が開けられた後、二次パッケージは既定の回転スケジュールに従って反転され得る。この場合、既定の回転スケジュールは、小売店でそれらの二次パッケージが反転されるべきであることを規定することができる。一例として、二次パッケージは、二次パッケージの底面が下向きになり(例えば、床面に向く)、二次パッケージの上面が上向きになる(例えば、天井面に向く)ように、それらが保管場所又は陳列棚に置かれる際に、小売店の従業員によって反転され得る。別の例としては、搬送容器内の二次パッケージが反転されるように、搬送容器を小売店で反転させてから開封することができる。ユーザーが購入するように陳列するために二次パッケージを(例えば、最上部を最底部へと180度)反転させる、任意の好適な反転方法が使用されてよい。
梱包されたウェットティッシュを伴う二次パッケージが、二次パッケージの上面が上向きになり、二次パッケージの底面が下向きになるように反転された後、二次パッケージのウェットティッシュ積層体のそれぞれにおいて第2の濡れ勾配が生じ始める。ウェットティッシュの積層体のこの第2の反転は、初期反転から例えば少なくとも約10日後、少なくとも約14日後、少なくとも約21日後、例えば約10〜約21日等、初期反転から既定の期間後に行われ得る。ウェットティッシュの積層体の第2の反転のタイミングは、実験により決定し得る初期定常状態濡れ勾配が生じた後に行われるように選択することができる。他の実施形態では、ウェットティッシュの積層体の第2の反転のタイミングは、初期の定常状態濡れ勾配はまだ生じていないが、初期の濡れ勾配は生じ始めた後に行われるように選択してもよい。
図6を参照すると、ウェットティッシュ34の積層体の複数の一次パッケージ32を包含し、梱包するために使用することができる、例示の二次パッケージ70が、正しい面が上に向いた方向に図示されている。二次パッケージ70は、上部72と、底部74と、上部72から底部74へと延在する側壁76と、を含む。二次パッケージ70の側壁76、上部72及び/又は底部74は、図示されるように弛緩的及び/又は弾性的に変形可能である必要はなく、自立式かつ剛性であってもよい。この弛緩的な構成は、いくらか無定形の形をパッケージ70にもたらすことができる。二次パッケージ70に弛緩的な側壁、上面、及び/又は底面を選択する場合は、ポリエチレンフィルムなどの材料が好適であり得る。あるいは、側面は剛性であってもよい。剛性の側面に好適な材料としては、HDPE及びPPを挙げることができる。
二次パッケージ70は、開封機構78を含んでよい。開封機構78は、二次パッケージ70の上部72に位置付けることができる。いくつかの実施形態では、開封機構78は、ウェットティッシュ34の積層体の一次パッケージ32をリーチイン式で二次パッケージ70から取り出すことができるように、二次パッケージ70の上部72及び他の側壁76の1つに切り込まれてよい。いくつかの実施形態では、開封機構78は、例えば蓋のような再び閉じることができる機構を含むことができる。他の実施形態では、開封機構78は、一次パッケージ32を取り出すために二次パッケージ70を引き裂きやすくする引き裂き線80(例えば、穿孔線又は他の脆弱線)を含んでよい。
二次パッケージ70は、そのパッケージの外からユーザーが見ることができる、そのパッケージ上に印刷された、又は付着したしるし82を含んでよい。少なくとも一部のしるし82は、概して正しい面が上に向いた方向を有してよく、しるし82の最上部84はパッケージ70の上部72により近く、しるし82の最底部86は、パッケージ70の底部74により近い。いくつかの実施形態では、しるし82は、ウェットティッシュの一次パッケージ32のしるし46(図4に図示する)と相似である又は同じであり得る。
図7を参照すると、二次パッケージ70は、二次パッケージ70の上部72が下向きであり(例えば、床面に向く)、二次パッケージ70の底部74が上向きである(例えば天井面に向く)逆さまの方向で図示されている。この逆さまの方向では、しるし82は逆さまに向けられ得る。しるし82のこの逆さまの方向は、ユーザーが購入するように二次パッケージ70を陳列するときに、二次パッケージ70を反転させるべきであるという目安を提供し得る。二次パッケージ70を反転させるべきであることを示す更なる目安は、下向きの取り出し開封機構78である。したがって、パッケージ70の反転は、図6が示すようにしるし82をその正しい面が上に向いた方向に置き、開封機構78を上向きに置くことができる。
一次パッケージ32について上述したように、二次パッケージ70は、二次パッケージ70を取り扱うための既定の回転スケジュールの情報を提供する指示用しるし88を更に含むことができる。例えば、指示用しるし88は、二次パッケージの底部74(側壁76又は上部72)に印刷されてよく、「この面を下向きに」又はその他の何らかの適した反転の目安を示すことができる。二次パッケージ70を反転させるように従業員(又はその他の人物)に指示する、働きかける、及び/又は促す矢印などその他の文字列、アイコン及び/又は図柄を使用してもよい。
あるいは別の方法として、ウェットティッシュ34の一次パッケージ32は、一次パッケージ32の上面36が二次パッケージ70の底面74に面し、一次パッケージ32の底面38が二次パッケージ70の上面72に面するように、逆さまの方向に二次パッケージ70内に定置してもよい。この構成では、ユーザーは、二次パッケージ70からを取り出すときに、ウェットティッシュの一次パッケージ32を反転させることができる。
図8を参照すると、一時保管容器90の実施形態を使用して、ウェットティッシュ34の積層体92が一次パッケージ32内に定置されるまでそれらを一時保管する。この実施形態では、「裸の」(すなわち包装されていない)ウェットティッシュ34の積層体92が一時保管容器90内に定置されて、蓋94又は他の好適な防水収納装置を用いてその内部に密封される。ウェットティッシュ34の積層体92は、初期濡れ勾配が生じて初期定常状態濡れ勾配になるように、閉じられた一時保管容器90内に保管することができる。上述したように、ウェットティッシュ34の積層体92は、既定の回転スケジュールに従って一時保管容器に保管することができる。いくつかの実施形態では、ウェットティッシュ34の積層体92は、例えば少なくとも約14日、例えば少なくとも約21日等、少なくとも約10日保管され得る。
保管後、一時保管容器90を開けて、それぞれのウェットティッシュ34の積層体92を反転させ、正しい面が上に向いた方向に一次パッケージ32内に定置することができる。ウェットティッシュ34の積層体92が反転され、一次パッケージ32内に定置された後、第2の濡れ勾配がそれぞれの積層体92に生じ始める。ウェットティッシュ34の積層体92の第2の反転は、一時保管容器90における積層体92の保管後に行い、初期定常状態濡れ勾配が生じた後に行われるように選択することができる。他の実施形態では、ウェットティッシュの積層体の第2の反転のタイミングは、初期の定常状態濡れ勾配はまだ生じていないが初期の濡れ勾配は生じ始めた後に行われるように選択してもよい。
図9を参照すると、ウェットティッシュ34の一次パッケージ32を伴う複数の二次パッケージ70を包含する例示の搬送容器100が図示されている。一次パッケージ32によって運ばれるウェットティッシュの積層体における濡れ勾配を減少させる別の例示の方法としては、一次パッケージ32が、図のように、正しい面が上に向いた方向の二次パッケージ70に対して、一次パッケージ32の正しい面が上に向いた方向で二次パッケージに定置されてよい。次いで、図10に示すように、搬送容器100を反転させることができる。反転されたウェットティッシュ34の一次パッケージ32の搬送容器100は、製造施設内又は異なる場所に保管されてよい。いくつかの実施形態では、反転されたウェットティッシュ34の一次パッケージ32の搬送容器100は、既定の回転スケジュールに従って保管され得る。一例として、反転されたウェットティッシュ34の一次パッケージ32の搬送容器100は、ウェットティッシュ34の一次パッケージ32が逆さまの方向のまま、更に一次パッケージ32又は搬送容器100がひっくり返されることなく、例えば約14日以上、約21日以上等、少なくとも約10日以上保管され得る。反転されたウェットティッシュ34の一次パッケージ32の搬送容器100は、次いで、小売店へ出荷され、そこで搬送容器100が反転され得る。別の実施形態では、搬送容器100は、出荷前に製造施設で反転され得る。搬送容器100及びウェットティッシュ34の一次パッケージ32が反転されて、パッケージの上部が上向きになりパッケージの底部が下向きになった後、第2の濡れ勾配が生じ始める。
拭き取り布の積層体はロール形状であってもよい。図11を参照すると、ウェットティッシュのロール152を梱包するために使用することができる、別の例示のフローラップ型のパッケージ150が、正しい面が上に向いた方向で図示されている。パッケージ150は、上部154と、底部156と、上部154から底部156へと延在する側壁158と、を含む。パッケージ150は、上述の機構の1つ以上を含むことができ、既定の回転スケジュールに従って取り扱うことができる。
いくつかの実施形態では、上述のパッケージは、180度未満の回転で1つの側から異なる側へと既定の回転スケジュールに従って回転され得る。図12は、搬送容器172内に一次パッケージの側壁40を横にして最初に梱包された一次パッケージ32を図示する。一次パッケージ32によって運ばれるウェットティッシュの積層体において濡れ勾配を減少させる別の例示の方法として図3を再び参照すると、一次パッケージ32は、図示された直立の位置へと(例えば90度)回転することができる。
典型的には、上記で提案されたように、搬送容器(ボール紙で形成された箱など)は、商標の語及び記号、記述的情報、在庫/保管情報(バーコード及び関連番号)、搬送指示、開梱指示など印刷情報を有するであろう。この印刷情報(しるし)は、典型的に、明確かつ容易に認識でき、容易に判読可能な正しい面が上に向いた構成を有する。したがって、搬送容器が反転されて、上記のように一次パッケージ内の拭き取り布の積層体の濡れ勾配に影響を及ぼすと、しるしが「逆さま」に示され、したがって、読みにくくなり、意図せずに、つまり偶発的に無計画なプロセスを示唆する、又は更には過誤若しくは不具合を示唆する。
場合によっては、小売店は、このように明らかに逆さまの方向で搬送容器を受け取ることを嫌うことがある。小売店は、不良な積荷を受け取ったと推測するか、小売店が個々の一次パッケージ32を小売用に陳列する準備が整うまでは、正しい面が上を向いた方向に容器を反転させて保管するという望ましくない余分な手間をかける必要があると推測し得る。バルク(「大型」)小売店が大量販売するために搬送容器全体を陳列することを予定するなどの場合によっては、上述の理由から、逆さまと認識される搬送容器を受け取ることを嫌うことがある。
これらの懸念に対応するために、搬送容器の外側表面は、図9、10に示される構成とは異なる構成で印刷され得る。図13A〜13Eに図示された例を参照すると、搬送容器100は、上部102(図の底部に図示)と、底部104(図の上部に図示)と、内部空間を包囲する、1つ以上の側壁106(側壁の数は、容器の形状に応じて異なる)と、を有し得ることがわかる。図13A〜13Eに反映されるように、ウェットティッシュの複数の一次パッケージ32(例えば、図3に図示されるものなど)は、搬送容器100の内部空間に詰め込まれてよく、それぞれの上部36は搬送容器100の上部102に最も近く、それぞれの底部38は搬送容器100の底部104に最も近い。搬送容器100の梱包後、逆さまの位置、すなわち、その上部102を下にして保管及び/又は搬送されてよく、個々の一次パッケージ32は逆さまであり、すなわち、取り出し開封機構42(例えば、図3、4を参照)は、上述したように下向きである。しかし、容器100は、図9及び10に示されるように、搬送容器100が直立の方向(すなわち、その底部を下にする)にあるときにのみ通常通り判読可能である方向に印刷されたしるしを有するのではなく、図13A〜13Eに反映されるように、容器100が逆さまである(すなわち、その上部102を下にする)ときにも容易に判読可能であるように、ある方向で1つ以上の側壁106に印刷されたしるし110を有してよい。
このような方向でしるし110を配置することは、複数の目的を達成する。第1に、この配置は、搬送容器100内のウェットティッシュの一次パッケージ32の積荷が逆さまであるように見える状態で小売店の施設に到着しないようにして、上述したように小売店によるネガティブな推論の可能性を低減する。第2に、内側では一次パッケージ32の逆さまの方向を維持し、パッケージが容器から取り出されるまで濡れ勾配に対するパッケージの反転効果を継続させつつ、バルク小売店は、直立のように見える方向で小売用に搬送容器100全体を陳列できるようになる。小売店が個々の一次パッケージ32を開封して、小売用及び個人用に陳列することを選択する場合、容器100を開封し、小売店の棚又は他の陳列設備に置く人物は、一次パッケージ32の外観(例えば、方向付けられたしるし及び/又はパッケージ36の上部36にある取り出し開封機構42)により、ひっくり返して、直立の方向で陳列するべきであることを容易に識別できる。小売店が容器100全体を販売することを選択する場合(例えば、バルク小売店)、購入者/消費者は、容器100の開封時に、一次パッケージ32の外観によってこれらが反転されていることを容易に認識するであろう。所望に応じて、一次パッケージ32は、搬送用に容器100の内側で意図的に逆さまに梱包されているという趣旨のメモを容器100の底部104に、又はその周辺に含めて、小売店又は購入者が不具合と認識する可能性を低くしてよい。かかる通知は、例えば、底部104の外側又は内側表面に印刷されてよい、又は、容器100の内側に別個の1枚の紙又は紙片を、例えば、底部104に近接した位置に配置してよい。
「容易に判読可能である」ためには、容器100が水平面でその上部又は底部(場合に応じて)を下にする場合、しるし110は、その末尾の文字112がその開始文字111の右側に位置付けられる任意の方向で配置されてよい。あるいは、「容易に判読可能である」ためには、容器100が水平面でその上部又は底部(場合に応じて)を下にする場合、しるし110は、末尾の文字112が概して開始文字111と垂直方向に揃う任意の方向で配置されてよい。前述の定義の両方のために、しるしは、しるしの位置において容器の表面に垂直である視線に沿って観察される。図13A、13D、及び13Eに図示されるしるし110は第1の定義を満たし、図13B及び13Cに図示されるしるし110は第2の定義を満たすことがわかるであろう。
容器100が、水平面でその上部又は底部を下にする場合、しるし110を容易に判読可能であるようにするための許容可能な別の方向の範囲は、図15に図示されている。図15に図示されているしるし110の各例については、上記の「容易に判読可能である」しるしの2つの定義のうちの1つが満たされる。当然のことながら、垂直基準線115、水平基準線116、及び傾斜基準線117、118に沿って示される特定の方向は、排他的又は限定的であることを意図するものではなく、むしろ、「容易に判読可能である」ために、しるし110は、上述の「容易に判読可能である」しるしの2つの定義のうちの1つを満たす限り、任意の角度で方向付けられ得る。
ここで図14A〜14Dに図示された例を参照すると、他の例では、製造業者は、より優れた可撓性を提供することを希望することがある。上部102と、底部104と、を有する搬送容器100には、上記のようにウェットティッシュの個々の一次パッケージ32が詰め込まれていてよい。上述したように容器100が逆さまに置かれているときに容易に判読可能であるしるし110bを含めることに加えて、製造業者は、容器100が直立に置かれている、すなわち、その底部104を下にして水平面に置かれているときに容易に判読可能である第2のしるし110aを含んでよい。当然のことながら、図14A〜14Dから、具体的には、これらを180度回転させると、容器100が逆さまの場合に図示された各しるし100bは容易に判読可能であり、容器100が直立の場合、図示された各しるし110aは容易に判読可能である(「容易に判読可能である」は上述の意味を有する)。しるし110a及び110bのそれぞれは、同じ側壁106に配置されてよいが、必ずしもそうである必要はない。しるし100a及び110bは、異なる側壁、対向側壁(前側面、後側面、又は対向側面など)に、又は別の方法異なる方向に面してそれぞれ配置されてよい。しかし、側壁が単独で観察されたときに、側壁が逆さまであるように見えないように、しるし100a、100bのそれぞれが、同じ側壁に示されることが望ましい場合がある。容器100が直立に置かれているか、逆さまに置かれているかにかかわらず、しるし110a及び110bのうちの1つが容易に判読可能であるようにこれらを含めることは、小売店の積荷受け取り時に招き得る、不具合又は余分な手間というネガティブな推論を打ち消すだけではなく、小売店が所望する場合、直立であるように見えるしるしを容器100上になお有しつつも、個々のパッケージ32を直立に向けて、搬送容器100全体を小売用に陳列できるという両方の点で役立つことができる。換言すれば、上述したようにしるし100a、110bを含めることは、直立に置かれているか、逆さまに置かれているかにかかわらず、容器100に「正常」な外観を提供するために役立つことができる。
ウェットティッシュとして有用な任意の基材を使用することができる。そのような基材は、成形された繊維状構造を備えることができる。基材は、スリット付け、切断、穿孔、折り畳み、積層、インターリーブ、ローション付け、及びこれらの組み合わせなど(ただし限定せず)任意の好適な処理過程により形成され得る。
基材の原料は、製造中及び通常の使用中の引き裂きに抵抗するだけ十分に強くありながらも、例えば子供の柔らかい皮膚のようなユーザーの皮膚に対してソフトである必要がある。加えて、材料は、少なくとも、ユーザーの清拭実践の持続時間の間その形状を維持可能であるべきである。
本明細書で上述したように、基材は織布でも不織布でもよく、発泡体でもフィルムでもよい。一実施形態では、基材は不織布であり、天然繊維若しくは合成繊維、又はこれらの混合物であり得る。本明細書では、「不織布」は、連続繊維の組立体、共押出繊維、非連続繊維、及びこれらの組み合わせから、織る又は編むことなく、スパンボンディング、カーディング、メルトブローイング、エアレイイング、湿式レイイング、コフォーム、こうした目的のために当該技術分野において公知の他のこうした方法により製造される繊維構造体を指す。不織布構造は、かかる繊維組立体の1つ以上の層を含んでもよく、各層は、連続繊維、共押出繊維、不連続繊維及びこれらの組み合わせを含んでもよい。基材は、ビスコース、木綿、又は他の天然及び合成繊維のような親水性繊維材料と、ポリエチレンテトラフタレート(PET)又はポリプロピレン(PP)のような疎水性繊維材料とを、約10重量%〜約90重量%の親水性材料と約90重量%〜約10重量%の疎水性材料の比率で有する混合物である繊維組成物を含むことができる。
基材は、通常、便利な操作を可能にするために、十分な寸法のものであり得る。典型的には、基材は、製造プロセスの一部としてこのような寸法に切断され及び/又は折り畳まれ得る。場合によっては、基材は、消費者用パッケージにおいて多くの場合積層され綴じ込まれた別個の拭き取り布を提供するように、個々の部分に切り出され得る。他の実施形態では、基材は、ウェブが所定の幅に切り離され折り畳まれて、個々の拭き取り布がユーザーによりウェブから分離できるような手段(例えば、穿孔)を提供されているウェブ形態であり得る。好適には、分離された拭き取り布は、約100mm〜約250mmの長さ、及び、140mm〜約250mmの幅を有し得る。一実施形態では、分離された拭き取り布は、約200mmの長さ及び約180mmの幅であり得る。
基材の材料は、通常、柔らかく可撓性であり得、潜在的に、その清拭性能を高めるための構造化表面を有する。基材は、2つ以上の材料のラミネートを含んでもよい。市販されるラミネート、又は目的に合わせて作られたラミネートを使用することができる。ラミネート化材料は、超音波結合、接着剤、糊、溶融結合、熱接合、熱接着、及びこれらの組み合わせが挙げられるがこれらに限定されない任意の方式で、ともに接合又は結合され得る。本発明の別の代替的実施形態では、基材は、不織布材料の1つ以上の層とフィルムの1つ以上の層を含むラミネートであり得る。このような任意のフィルムの例としては、ポリエチレンフィルムなどのポリオレフィンフィルムが挙げられるが、これに限定されない。不織布シート部材の代表的ではあるが非限定な例は、16gsmの不織布ポリプロピレンと0.8mmで20gsmのポリエチレンフィルムのラミネートである。
基材材料はまた、その柔軟性及び質感を改善するように処理されてもよい。基材は、参考として全体が本明細書に組み込まれる米国特許第5,143,679号に記載のリングロール、米国特許第5,518,801号に記載の構造的伸張、米国特許第5,914,084号、同第6,114,263号、同第6,129,801号及び同第6,383,431号に記載の圧密化、米国特許第5,628,097号、同第5,658,639号及び同第5,916,661号に記載の延伸開繊、国際公開第2003/0028165(A1)号に記載の差別伸張、並びに、米国特許出願公開第2004/0131820(A1)号及び同第2004/0265534(A1)号に記載の他の固体状態形成技術、領域活性化及びこれらに類するものなどの物理的処理、基材の部分又はすべてを疎水性及び/又は親水性にすること及びこれらに類するものが挙げられるがこれらに限定されない化学的処理、加熱、熱接合及びこれらに類するものによる繊維の柔軟化が挙げられるがこれらに限定されない熱処理、並びにこれらの組み合わせが挙げられるがこれらに限定されない様々な処理にかけられ得る。
基材は、少なくとも約30g/mの坪量を有してよい。基材は、少なくとも約40g/mの坪量を有してよい。一実施形態では、基材は、少なくとも約45g/mの坪量を有してよい。別の実施形態では、基材の坪量は約75g/m未満であってよい。別の実施形態では、基材は、約40g/m〜約75g/mの坪量を有してよく、更に別の実施形態では約40g/m〜約65g/mの坪量を有してよい。基材は、約30、40、又は45〜約50、55、60、65、70又は75g/mの坪量を有してよい。
好適な基材は、Suominen(Tampere,Finland)からFIBRELLA 3160として入手可能であるような、58g/mの坪量を有する、ビスコース繊維とポリプロピレン繊維との40/60ブレンドを含むカード不織布であってもよい。基材として使用するための別の好適な材料は、Sandler AG(Schwarzenbach/Salle,Germany)から入手可能であるようなSAWATEX2642であってもよい。基材として使用するための更に別の好適な材料は、約50g/m〜約60g/mの坪量を有してよく、ビスコース繊維とポリプロピレン繊維との20/80ブレンドを有してよい。基材は、パルプとビスコース繊維との60/40ブレンドであってもよい。基材は、J.W.Suominen Company(Finland)から入手可能であり、FIBRELLAという商品名で販売されているものなどの任意の以下の繊維ウェブで形成されてもよい。例えば、FIBRELLA 3100は、1.5デニールのポリプロピレン繊維50%と、1.5デニールのビスコース繊維50%と、を含む62gsmの不織布ウェブである。これらの市販の繊維ウェブの両方について、平均繊維長は、約38mmである。Suominenから入手可能な追加の繊維状ウェブとしては、ポリプロピレン繊維60%とビスコース繊維40%とを含む62gsmの不織布ウェブ、約50又は55〜約58又は62の坪量を含み、かつポリプロピレン繊維60%とビスコース繊維40%とを含む繊維状ウェブ、及び約62〜約70又は75gsmの坪量を含む繊維状ウェブを挙げることができる。後者の繊維状ウェブは、ポリプロピレン繊維60%とビスコース繊維40%とを含むことができる。基材は、例えば40/40/20の比率でPETとPPとビスコースとを有するような好適な材料の3種配合物であり得る。
一実施形態では、基材の表面は本質的に平坦である。本発明の別の実施形態では、基材の表面は、隆起している及び/又は陥没している部分を場合により含有し得る。これらは、ロゴ、しるし、商標、地図パターン、拭き取り布が清拭することを目的とされる表面(すなわち、幼児の身体、顔など)のイメージの形態であり得る。これらは、基材の表面上にランダムに配置されてもよく、あるいは、一部の形状の反復パターンであってもよい。
別の実施形態では、基材は生分解性であってもよい。例えば、基材は、ポリエステルアミド又は高湿潤強度セルロース等の生分解性材料で作製されてもよい。
基材は、一般的には、洗浄を促進すること及び/又は使用後の皮膚に滑らかな感触をもたらすことを目的とした液体又は準液体の洗浄ローションのような組成物で含浸される。その他の成分又は活性剤(例えば化粧用活性剤)も組成物の一部であり得る。
概して、組成物(例えば洗浄ローション)は、皮膚に堆積した固形汚れを分散するため及び拭き取り布の構造体の含浸を促進するために十分に低粘度である。別の場合には、本組成物は主に拭き取り布の表面に存在し、それより少ない程度で拭き取り布の内部構造にも存在することができる。好ましくは、基材はその重量の少なくとも約2倍の洗浄ローションで含浸される。一実施形態では、拭き取り布は、その重量の少なくとも約2.5倍、その重量の少なくとも約3倍、例えばその重量の少なくとも約5倍の重量を含浸する。あるいは、その重量の約6倍を超す含浸は望ましくない場合があり、一実施形態では、基材はその重量の約6倍未満の重量を含浸する。
基材は、洗浄ローションを放出可能に運ぶことができ、すなわち、組成物は基材内又は基材上に包含され、比較的低い力を基材に付加すること(例えば、ウェットティッシュで肛門周辺領域の皮膚のような表面を拭くこと)によって基材から容易に放出され得る。
組成物は、皮膚軟化剤、粒子材料、界面活性剤及び/又は乳化剤、レオロジー変性剤、及び水を含むことができる。無痛化剤、植物、皮膚の健康剤及び防腐剤を含むが、これらに限定されないその他の成分を組成物に組み込んでよい。化合物の中には複数の機能を有するものもあり、全ての化合物が本発明の組成物中に存在する必要はないことに注意すべきである。一実施形態では、本発明の洗浄組成物は水中油型のエマルションである。
好適な組成物としては、米国特許出願公開第2005/0008680(A1)号、同第2005/0008681(A1)号、同第2006/0171971(A1)号、同第2007/0286893(A1)号、及び同第2007/0286894(A1)号、国際公開第2005/004834(A1)号、同第2005/007128(A1)号、同第2007/144814(A1)号、及び同第2007/144819(A1)、並びに米国特許第5,648,083号(1997年7月15日発行、Blieszner及びDecker)、同第6,641,826号(2002年11月4日発行、Durden)、同第6,613,729号(2003年9月2日発行、Coleら)、同第6,673,358号(2004年1月6日発行、Coleら)、及び同第7,666,827号(2010年2月23日発行、Marshら)に記載されるものが挙げられ、これらの特許は参照することによりそれらの全体が本明細書に組み込まれる。
本発明において有用な皮膚軟化剤としては、シリコーンオイル、官能化シリコーンオイル、炭化水素油、脂肪アルコール、脂肪アルコールエーテル、脂肪酸、一塩基性及び/又は二塩基性及び/又は三塩基性及び/又は多塩基性カルボン酸と一価及び多価アルコールとのエステル、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、脂肪アルコールのポリオキシエチレンとポリオキシプロピレンエーテルとの混合物、並びにこれらの混合物を挙げることができる。皮膚軟化剤は、飽和又は不飽和のいずれであってもよく、脂肪族の性質を有してもよく、及び直鎖若しくは分枝鎖であってもよく、又は脂環式環若しくは芳香環を含有してもよい。
皮膚軟化剤の有用な混合物は、ABIL CARE 85(Degussa Care Specialties(Hopewell,VA)から入手可能)として既知の、ビス−PEG/PPG−16/16 PEG/PPG−16/16ジメチコーンとの組み合わせによるカプリル酸カプリン酸トリグリセリドである。
組成物の皮膚軟化剤含有量は、約0.001%〜約5%未満、又は約0.001%〜約3%未満、約0.001%〜約2.5%未満、約0.001%〜約1.5%未満であり得る。
組成物は粒子状材料を含むことができる。市販される好適な粒子状材料としては、Honeywell International(Morristown,N.J.)から商標名ACUMISTとして入手可能なポリエチレン粉末;KOBO(South Plainfield,N.J.)からBPAとして入手可能なポリメチルメタクリレート微小球;KOBOからBPDとして入手可能なラクトンクロスポリマー微小球;KOBOからNYLON SPとして入手可能なナイロン12微小球;KOBOからTOSPEARLとして入手可能なポリメチルシルセスキオキサン微小球;KOBOからCELLO−BEADSとして入手可能なセルロース微小球;KOBOからMSSとして入手可能なシリカ微小球;Micro Powders,Inc.(Tarrytown,N.Y.)からMICROSLIPとして入手可能なポリテトラフルオロエチレン粉末;Micro PowdersからMICROEASEとして入手可能な微紛化ワックス;Micro PowdersからMICROCAREとして入手可能な天然ワックスと微紛化ポリマーとのブレンド;及びExpancel,Inc.(Duluth,Ga)からEXPANCELとして入手可能な塩化ビニリデンとアクリロニトリルとメチルメタクリレートとのコポリマーの微小球粒子が挙げられるが、これらに限定されない。Equistar Chemical Corp.(Houston,Tex.)から入手可能なMICROTHENE及びEquistarからのMICROTHENE FN510−00もポリオレフィン粉末として有用である。
組成物は、約2.5%未満、約1.5%未満、約1.0%未満の粒子状材料を含むことができる。組成物は、約0.01%〜約1.0%、約0.4%〜約0.6%の微粒子濃度を有することができる。
組成物は1つ以上の界面活性剤を含むことができる。界面活性剤は、高分子界面活性剤であっても又は非高分子界面活性剤であってもよい。界面活性剤は、乳化剤として採用されてもよい。界面活性剤は、存在する場合、皮膚軟化剤及び組成物内に存在する他の任意の非水溶性油を乳化するために効果的な量において採用されてもよい。
界面活性剤又は界面活性剤の組み合わせはマイルドなものであってよく、これは界面活性剤が十分なクレンジング又は洗浄の利益を提供するが、皮膚を過度に乾燥しない、ないしは別の方法で阻害若しくは損傷しないことを意味する。
多種多様な界面活性剤が本明細書において有用であり、並びにアニオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、双極性界面活性剤、及びこれらの混合物からなる群から選択されるものが挙げられる。
多種多様なアニオン性界面活性剤が本明細書において有用である。アニオン性界面活性剤類の非限定例には、サルコシネート類、サルフェート類、スルホネート類、イセチオネート類、タウレート類、ホスフェート類、ラクチレート類、グルタメート類、及びこれらの混合物からなる群から選択されるものが挙げられる。イセチオネートの中では、アルコキシイセチオネートが有用であり、サルフェートの中では、アルキル及びアルキルエーテルサルフェートが有用である。本明細書において有用な他のアニオン性物質は、典型的には約8〜約24個の炭素原子を有する脂肪酸の石鹸(即ち、アルカリ金属又はアミン塩、例えば、ナトリウム、カリウム、又はトリエタノールアミン塩)である。
本明細書において有用な非イオン性界面活性剤には、アルキルグルコシド、アルキルポリグルコシド、ポリヒドロキシ脂肪酸アミド、アルコキシル化脂肪酸エステル、アルコキシル化脂肪アルコールエーテル、スクロースエステル、アミンオキシド、及びこれらの混合物からなる群から選択されるものが挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書において組成物に用いるのに好適な両性界面活性剤又は双極性界面活性剤には、ヘアケア又は他のパーソナルケア洗浄での使用が知られているものが挙げられる。本発明の組成物に使用するのに好適な両性界面活性剤は、当該技術分野において周知であり、脂肪族二級及び三級アミン類の誘導体類として広く記述される界面活性剤であって、その脂肪族基が直鎖又は分枝鎖であることができ、その脂肪族置換基類のうち1つが約8〜約18個の炭素原子を含有し、また1つがカルボキシ、スルホネート、スルフェート、ホスフェート、又はホスホネートなどのアニオン性水溶性基を含有する、界面活性剤が挙げられる。有用な両性界面活性剤には、ココアンホアセテート、ココアンホジアセテート、ラウロアンホアセテート、ラウロアンホジアセテート、及びこれらの混合物からなる群が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書で使用するのに好適な双極性界面活性剤としては、脂肪族第四級アンモニウム化合物、ホスホニウム化合物及びスルホニウム化合物の誘導体として広く記述される界面活性剤であって、その脂肪族基が直鎖又は分枝鎖であることができ、その脂肪族置換基のうちの1つが約8〜約18個の炭素原子を含有し、また1つがカルボキシ、スルホネート、スルフェート、ホスフェート、又はホスホネートなどのアニオン性基を含有する、界面活性剤が挙げられる。有用な双極性イオンの洗浄性界面活性剤は、ベタイン、アンホアセテート、及びスルホベタイン、例えばココアミドプロピルベタイン、ラウリルアンホ酢酸ナトリウム、及びココアミドプロピルヒドロキシスルタインである。
界面活性剤は、約0.5%、1%又は4% w/w〜約0.001%、0.01%又は0.02% w/wの範囲の量(界面活性剤の重量/組成物の重量に基づく)で組成物中に存在することができる。
組成物はレオロジー変性剤を含むことができる。好適なレオロジー変性剤としては、非限定的に、ポリアクリル酸ナトリウム;アクリロジメチルタウレートアンモニウム/VPコポリマー;カプリル酸/カプリン酸トリグリセリドと、アンモニウムアクリロイルジメチルタウレート/VPコポリマーと、トリラウレエス−4ホスフェートと、ポリグリセリル−2セスキイソステアレートとの混合物(Aristoflex AVLとしてClariantから入手可能);カプリル酸/カプリン酸トリグリセリドと、アンモニウムアクリロイルジメチルタウレート/ベヘネス−25メタクリレートクロスポリマーとの混合物(Aristoflex HMLとしてClariantから入手可能);アンモニウムアクリロイルジメチルタウレート/ベヘネス−25メタクリレートクロスポリマー(Aristoflex HMBとしてClariantから入手可能);ポリアクリル酸ナトリウムと、C13〜14のイソパラフィンと、トリデセス−6との混合物(Aristoflex PAL 30としてClariantから入手可能);ポリアクリル酸ナトリウムと、水素添加されたポリデセンと、トリデセス−6との混合物(Aristoflex PAL 57としてClariantから入手可能);アクリル酸/VPクロスポリマー(Ultrathix P−100としてISPから入手可能)、アクリレート/C10〜30のアルキルアクリレートクロスポリマー(CARBOPOL Ultrez 20としてLubrizolから入手可能);アクリル酸ナトリウム/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレートコポリマーと、イソヘキサデカンと、ポリソルベート80との混合物(Simulgel EGとしてSeppicから入手可能);アクリル酸ヒドロキシエチル/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレートコポリマーと、イソヘキサデカンと、ポリソルベート60との混合物(Simulgel INS 100としてSeppicから入手可能);ポリアクリレート−Xと、イソヘキサデカンと、ポリソルベート60との混合物(Simulgel SMS 88としてSeppicから入手可能)、ポリアクリルアミドと、C13〜14のイソパラフィンと、ラウレス−7との混合物(Sepigel 305としてSeppicから入手可能);アクリレート/ビニルイソデカノエートクロスポリマー(Stabylen 30として3Vから入手可能);アクリレート/C10〜30のアルキルアクリレートクロスポリマー(Pemulen TR1及びTR2としてLubrizolから入手可能);例えばキサンタンガム、カラヤガム、アルギン酸塩、菌核ガム、ガラクトアラビナン、ジウタンガム、グアーガム、ローカストビーンガム、及びジェランガムなど植物又は生合成源のヒドロコロイド;ヒュームドシリカ及び処理シリカ;ケイ酸塩;デンプン及びその親水性の誘導体;ポリウレタン;並びにこれらの混合物が挙げられる。
レオロジー変性剤が存在する場合、重量/重量%(w/w)で約0.01%〜約3%、約0.015%〜約2%、約0.02%〜約1%を使用することができる。
組成物は、所望により補助成分を含むことができる。補助成分は、限定はしないが、香料、芳香剤、保存剤、加湿剤、材質調整剤、pH緩衝剤、金属隔離剤、保湿剤、着色料、医薬活性成分、具体的には、治癒活性剤及び皮膚保護剤などの広範な種類の追加成分を含むことができる。補助成分の組み合わせを使用してもよい。
保湿剤は、水を角質層に引き込んで皮膚に水分を与えるように機能する吸湿性の材料である。水は真皮から又は大気からもたらされ得る。保湿剤の例としては、グリセリン、プロピレングリコール、及びリン脂質が挙げられる。
香料のような芳香剤成分としては、精油を含む水不溶性油が挙げられるが、これに限定されない。
保存剤は、液体ローション及び/又は基材の微生物の成長を防ぐ。概して、そのような保存剤は疎水性又は親水性の有機分子である。好適な保存剤としては、メチルパラベン、プロピルパラベン、アルキルグリシネート、ヨウ素誘導体、第四級アンモニウム塩(例えば、塩化ベンザルコニウム)及びこれらの組み合わせのようなパラベンが挙げられるが、これらに限定されない。保存剤系は、米国特許出願公開第2004/022158号及び米国特許出願第10/878,875号に開示されている。
上述の製品取り扱い方法は、第1の濡れ勾配をウェットティッシュの積層体に生じさせ、次いで既定の回転スケジュールに従って積層体を反転させて第2の濡れ勾配を積層体に生じさせることを可能にする。この方法により、濡れ勾配は、初期濡れ勾配だけを生じさせることが可能な場合と比較して有意に減少させられ得る。これは、消費者にとって望ましい濡れ比として知られている1により近い濡れ比(上部から下部まで濡れ比を2に近づけるのに対して)を有するウェットティッシュの積層体を消費者に提供することができる。
一試験において、260パーセントのローション荷重を有する72スパンパルプカード拭き取り布の積層体を、上述の「積層体の反転が濡れ勾配に与える影響の決定」の項で説明したように試験した。ひっくり返されなかった積層体は1.457の濡れ勾配を呈した。一方、ひっくり返された積層体は1.199の濡れ勾配を呈した。
別の試験において、350パーセントのローション荷重を有する63カードスパンレース拭き取り布の積層体を、上述の「積層体の反転が濡れ勾配に与える影響の決定」の項で説明したように試験した。ひっくり返されなかった積層体は1.621の濡れ勾配を呈した。一方、ひっくり返された積層体は1.172の濡れ勾配を呈した。
「好ましくは」、「概して」、「一般的には」、及び「典型的には」のような用語は、請求される実施形態の範囲を制限するために使用されているのではなく、あるいは特定の機構が重要である、本質的である又は更には構造若しくは機能にとって重要であること示唆するのでもないことに注意されたい。むしろこれらの用語は、特定の実施形態の中で使用されてもよい又は使用されなくてもよい代替的又は追加的特長を強調することだけを意図している。
様々な実施形態の説明及び定義の目的のために、「実質的に」という用語は、本明細書において、任意の定量的な比較、値、測定、又は他の表現に帰属される場合がある、不確定の固有度を表すために利用されることに更に注意されたい。「実質的に」という用語はまた、本明細書においては、定量的表現が、意図する対象物の基本的機能に変化をもたらさない程度に、記載の基準から変動し得ることを表すためにも利用される。
「発明を実施するための形態」で引用した全ての文献は、その関連部分において、本明細書に参照として組み込まれるが、いかなる文献の引用も、先行技術であることを認めるものであると解釈するべきではない。この文書における用語のいずれかの意味又は定義が、参照することにより組み込まれる文献における用語のいずれかの意味又は定義と矛盾する範囲については、本文書においてその用語に与えられた意味又は定義が適用されるものとする。
特定の実施形態について説明し記載したが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正が可能であることが当業者には自明である。したがって、本発明の範囲内にあるそのようなすべての変更及び修正を添付の特許請求の範囲で扱うものとする。
本明細書に開示した寸法及び値は、記載された正確な数値に厳密に限定されるものと理解されるべきではない。むしろ、特に断らないかぎり、そのような寸法のそれぞれは、記載された値及びその値の周辺の機能的に同等の範囲の両方を意味するものとする。例えば、「40mm」として開示される寸法は、「約40mm」を意味することを意図する。
相互参照されるか又は関連する全ての特許又は特許出願を含む、本願に引用される全ての文書を、特に除外すること又は限定することを明言しない限りにおいて、その全容にわたって本願に援用するものである。いずれの文献の引用も、こうした文献が本願で開示又は特許請求される全ての発明に対する先行技術であることを容認するものではなく、また、こうした文献が、単独で、あるいは他の全ての参照文献とのあらゆる組み合わせにおいて、こうした発明のいずれかを参照、教示、示唆又は開示していることを容認するものでもない。更に、本文書において、用語の任意の意味又は定義の範囲が、参考として組み込まれた文書中の同様の用語の任意の意味又は定義と矛盾する場合には、本文書中で用語に割り当てられる意味又は定義に準拠するものとする。
本発明の特定の実施形態が例示され記載されてきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正を実施できることが、当業者には自明であろう。したがって、本発明の範囲内にあるそのようなすべての変更及び修正を添付の特許請求の範囲で扱うものとする。

Claims (6)

  1. ウェットティッシュのパッケージの容器であって、
    容器上部と、容器底部と、1つ以上の外向き表面を備える1つ以上の容器側壁と、を有する容器であって、前記容器上部、前記容器底部、及び前記1つ以上の容器側壁が内部空間を画定し、これを包囲する、容器と、
    前記内部空間に配置された複数のパッケージであって、各パッケージが、パッケージ上部と、パッケージ底部と、前記パッケージ上部と前記パッケージ底部との間に配置されたウェットティッシュの積層体と、前記パッケージ上部に配置された取り出し開封機構と、を有するパッケージと、を含み、
    前記複数のパッケージの1つ以上が、そのパッケージ上部が前記容器上部に最も近く、そのパッケージ底部が前記容器底部に最も近い状態で配置され、
    前記1つ以上の容器側壁の前記1つ以上の外向き表面が、前記容器が逆さまの場合に容易に判読可能な第1のしるしを有することを特徴とする、ウェットティッシュのパッケージの容器。
  2. 前記1つ以上の容器側壁の前記1つ以上の外向き表面が、前記容器が直立の場合に容易に判読可能な第2のしるしを有する、請求項1に記載のウェットティッシュのパッケージの容器。
  3. 前記第1のしるし及び前記第2のしるしの両方が、同じ1つの前記容器側壁に配置される、請求項2に記載のウェットティッシュの容器。
  4. 消費者の使用時にウェットティッシュのパッケージの濡れ勾配を最小化する方法であって、
    ウェットティッシュの複数のパッケージを提供する工程であって、前記複数のパッケージのそれぞれが、パッケージ上部と、パッケージ底部と、前記パッケージ上部と前記パッケージ底部との間に配置されたウェットティッシュの積層体と、前記パッケージ上部に配置された取り出し開封機構と、を有する、工程と、
    容器上部と、容器底部と、1つ以上の外向き表面を備える1つ以上の容器側壁と、を有する容器を提供する工程であって、前記容器上部、前記容器底部、及び前記1つ以上の容器側壁が内部空間を画定して、これを包囲し、前記1つ以上の容器側壁の前記1つ以上の外向き表面が、前記容器が逆さまの場合に容易に判読可能な第1のしるしを有する、工程と、
    ウェットティッシュの前記複数のパッケージを、その各パッケージ上部が前記容器上部に最も近く、その各パッケージ底部が前記容器底部に最も近い状態で前記内部空間に配置する工程と、
    各パッケージ上部が下向きであり、各パッケージ底部が上向きであるように、前記容器を逆さまの位置に反転させる工程と、
    前記容器を前記逆さまの位置で搬送する工程と、を含むことを特徴とする、方法。
  5. 前記1つ以上の容器側壁の前記1つ以上の外向き表面が、前記容器が直立の場合に容易に判読可能な第2のしるしを有する、請求項4に記載の方法。
  6. 前記第1のしるし及び前記第2のしるしの両方が、同じ1つの前記容器側壁に配置される、請求項5に記載の方法。
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