JP2015534860A - イオントフォレティック薬物送達装置における治療薬の存在および整列の検出 - Google Patents

イオントフォレティック薬物送達装置における治療薬の存在および整列の検出 Download PDF

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Abstract

イオントフォレティック薬物送達装置が治療薬を動物体内に投与するため適した状態にあるか否かを試験するシステムが提供される。電極試験点に関連付けられた少なくとも1つの電気経路の電気特性は、イオントフォレティック装置が適した状態にあるか否かを決定するために使用される。測定された電気特性は、治療薬がイオントフォレティック装置の電極に関して適切に配置されたときにイオントフォレティック装置が治療薬を動物体内に投与するため適した状態にあることを指示する。

Description

関連出願
本出願は、2012年11月14日付けで出願された、「Detection of Presence and Alignment of a Therapeutic Agent in an Iontophoretic Drug Delivery Device」と題する米国特許出願第13/677,089号の優先権および利益を主張し、この米国特許出願の内容全体は、参照によって本明細書に明示的に組み込まれる。本出願は、2009年12月29日に出願された、「Electronic Control of Drug Delivery System」と題する米国特許出願第12/648,726号に関係し、この米国出願の内容全体は、参照によって本明細書に明示的に組み込まれる。
薬物送達は、動物体内で治療効果を達成するために治療薬もしくは薬物を送達する方法または工程である。ある種の薬物送達技術は、治療薬を動物体内に運ぶためにエレクトロトランスポート電流を使用することにより治療薬を経皮投与するためイオントフォレシスを利用する。典型的なイオントフォレシス薬物送達装置において、導電性媒体内で治療薬を保持する容器は、アノードもしくはカソードの一方と接触させられ、導電性塩溶液を保持する容器は、アノードもしくはカソードのもう一方と接触させられる。この容器は、典型的に動物体と接触させられ、対応する電極と接触させられ、従って、電極間に設定された電圧差が容器を通してエレクトロトランスポート電流を動物体内に送ることを可能にし、これによって、治療薬を動物体に直接投与する。
例示実施形態は、イオントフォレティック治療薬送達装置において電極に関連付けられた少なくとも1つの試験点を設ける。一部の例示実施形態は、イオントフォレティック治療薬送達装置においてアノードに関連付けられた1つ以上の電気的試験点とカソードに関連付けられた1つ以上の電気的試験点とを設けることがある。装置を組み立てると、装置内の関連した電極上の導電性容器の適切な位置決めは、電極とこの電極の1つ以上の関連した試験点との間に電気接続を確立することがある。この例示構成において、導電性容器が対応する電極から外れているとき、電極とこの電極の1つ以上の関連した試験点との間の電気接続は、不存在もしくは最小限である。これ故に、電極とこの電極の1つ以上の関連した試験点との間の電気接続の不存在もしくは最小限の電気接続の検出は、導電性容器が電極から外れていることを指示する。逆に、電極とこの電極の1つ以上の関連した試験点の各々との間の無視できない電気接続の検出は、導電性容器が存在し、電極に適切に位置決めされていることを指示することがある。その一方で、導電性容器が存在するが、関連した電極と誤って整列されているとき、電極とこの電極の1つ以上の関連した試験点のうちの少なくとも1つとの間の電気接続は、不存在もしくは最小限であることがある。これ故に、電極とこの電極の1つ以上の関連した試験点の少なくとも1つとの間の電気接続の不存在もしくは最小限の電気接続の検出は、導電性容器が電極と誤って整列されていることを指示することがある。
一例示実施形態によれば、イオントフォレティック装置が動物体の表面を通してエレクトロトランスポート電流を送ることにより治療薬を動物体内に投与するため適した状態にあるか否かを試験するシステムが提供される。この装置は、少なくとも1つの電気試験点と、この少なくとも1つの試験点から通じている、および、イオントフォレティック装置の電極に通じるように構成されている少なくとも1つの電気経路とを含む。装置は、少なくとも1つの電気経路の電気特性を測定し、測定された電気特性からイオントフォレティック装置が治療薬を動物体内に投与するため適した状態にあるか否かを決定するようにプログラムされたコントローラをさらに含む。測定された電気特性は、治療薬がイオントフォレティック装置に関して適切に配置されたとき、イオントフォレティック装置が治療薬を動物体内に投与するため適した状態にあることを指示する。コントローラは、電気特性の第1の測定後の所定の期間内にイオントフォレティック装置が治療薬を動物体内に投与するため適した状態にないとき、イオントフォレティック装置の使用を止めるようにさらにプログラムされる。例示実施形態において、コントローラは、装置の電極間に流れるエレクトロトランスポート電流が存在しないこと、または、最小限のレベルであることを確実にすることによって治療薬の投与を止めることがある。
別の例示実施形態によれば、イオントフォレティック装置が動物体の表面を通してエレクトロトランスポート電流を送ることにより治療薬を動物体内に投与するため適した状態にあるか否かを試験するシステムが提供される。装置は、第1の電気試験点および第2の電気試験点と、第1の試験点から通じている、および、第2の試験点まで通じるように構成されている少なくとも1つの電気経路とを含む。装置は、少なくとも1つの電気経路の電気特性を測定するように、および、測定された電気特性からイオントフォレティック装置が治療薬を動物体内に投与するため適した状態にあるか否かを決定するようにプログラムされたコントローラをさらに含む。測定された電気特性は、治療薬がイオントフォレティック装置に関して適切に配置されたとき、イオントフォレティック装置が治療薬を動物体内に投与するため適した状態にあることを指示する。コントローラは、電気特性の第1の測定後の所定の期間内にイオントフォレティック装置が治療薬を動物体内に投与するため適した状態にないとき、イオントフォレティック装置の使用を止めるようにさらにプログラムされる。例示実施形態において、コントローラは、装置の電極間に流れるエレクトロトランスポート電流が存在しないこと、または、最小限のレベルであることを確実にすることによって治療薬の投与を止めることがある。
別の例示実施形態において、イオントフォレティック装置が動物体の表面を通してエレクトロトランスポート電流を送ることにより治療薬を動物体内に投与するため適切な状態にあるか否かを試験する方法が提供される。この方法は、少なくとも1つの試験点から通じている、および、イオントフォレティック装置の電極に通じるように構成されている少なくとも1つの電気経路の両端に電圧を印加することと、少なくとも1つの電気経路の電気特性を測定することとを含む。この方法は、測定された電気特性からイオントフォレティック装置が治療薬を投与するため適した状態にあるか否かを決定することをさらに含む。測定された電気特性は、治療薬がイオントフォレティック装置に関して適切に配置されているとき、イオントフォレティック装置が治療薬を動物体内に投与するため適した状態にあることを指示する。この方法は、電気特性の第1の測定後の所定の期間内にイオントフォレティック装置が治療薬を動物体内に投与するため適した状態にない場合、イオントフォレティック装置の使用を止めることをさらに含む。
別の例示実施形態において、イオントフォレティック装置が動物体の表面を通してエレクトロトランスポート電流を送ることにより治療薬を動物体内に投与するため適した状態にあるか否かを試験する方法が提供される。この方法は、アノードに関連付けられた少なくとも1つの試験点から通じている、および、カソードに関連付けられた少なくとも1つの試験点に通じるように構成されている少なくとも1つの電気経路の両端に電圧を印加することと、少なくとも1つの電気経路の電気特性を測定することとを含む。この方法は、測定された電気特性から、イオントフォレティック装置が治療薬を投与するため適した状態にあるか否かを決定することを含む。測定された電気特性は、治療薬がイオントフォレティック装置に関して適切に配置されているとき、イオントフォレティック装置が治療薬を動物体内に投与するため適した状態にあることを指示する。この方法は、電気特性の第1の測定後の所定の期間内にイオントフォレティック装置が治療薬を動物体内に投与するため適した状態にない場合、イオントフォレティック装置の使用を止めることをさらに含む。
別の例示実施形態において、動物体の表面を通してエレクトロトランスポート電流を送ることにより治療薬を動物体内に投与するイオントフォレティック装置用の試験組立体を製造する方法が提供される。この方法は、イオントフォレティック装置の電極に近接して少なくとも1つの試験点を設けることと、少なくとも1つの試験点から通じている、および、電極に通じるように構成されている少なくとも1つの電気経路を設けることとを含む。この方法は、電圧が少なくとも1つの電気経路の両端に印加されることを可能にするために電源を少なくとも1つの電気経路に連結することをさらに含む。この方法は、少なくとも1つの電気経路の電気特性を測定し、測定された電気特性からイオントフォレティック装置が治療薬を投与するため適した状態にあるか否かを決定するためコントローラをプログラムすることをさらに含む。測定された電気特性は、治療薬がイオントフォレティック装置に関して適切に配置されたとき、イオントフォレティック装置が治療薬を動物体内に投与するため適した状態にあることを指示する。この方法は、電気特性の第1の測定後の所定の期間内にイオントフォレティック装置が治療薬を動物体内に投与するため適した状態にない場合、イオントフォレティック装置の使用を止めるようにコントローラをプログラムすることをさらに含む。
例示実施形態の上記およびこの他の目的、態様、特徴、および利点は、添付図面と併せて以下の説明を参照することによって、より明白になり、より十分に理解されることがある。
組立前の例示イオントフォレティック薬物送達装置の側断面図を示す。 組立後の状態における図1Aの例示イオントフォレティック薬物送達装置の側断面図を示す。 図1Aおよび1Bの例示イオントフォレティック薬物送達装置の分解斜視図を示す。 例示イオントフォレティック薬物送達装置の例示コンポーネントのブロック図を示す。 例示電極と、電極から離間し、電極に近接して設けられた電気試験点との平面図を示す。 電極と適切に組み立てられているので、電極と試験点との間に電気接続を確立する例示導電性容器の外形を表す、図4Aの例示組立体の平面図を示す。 電極と適切に組み立てられていないので、電極と試験点との間に電気接続を確立できない例示導電性容器の外形を表す、図4Aの例示組立体の平面図を示す。 例示電極と、電極から離間し、電極に近接して設けられた第1および第2の電気試験点との平面図を示す。 電極と適切に組み立てられているので、電極と第1および第2の試験点との間に電気接続を確立する例示導電性容器の外形を表す、図5Aの例示組立体の平面図を示す。 電極と適切に組み立てられていないので、電極と第2の試験点との間に電気接続、および、第1の試験点と第2の試験点との間に電気接続を確立できない例示導電性容器の外形を表す、図5Aの例示組立体の平面図を示す。 電極と適切に組み立てられていないので、電極と第1の試験点との間に電気接続、および、第1の試験点と第2の試験点との間に電気接続を確立できない例示導電性容器の外形を表す、図5Aの例示組立体の平面図を示す。 例示電極と、電極から離間し、電極に近接して設けられた第1、第2、第3および第4の電気試験点との平面図を示す。 電極と適切に組み立てられているので、電極と4つの試験点との間に電気接続を確立する例示導電性容器の外形を表す、図6Aの例示組立体の平面図を示す。 電極と適切に組み立てられていないので、電極と第3の試験点との間に電気接続、および、第3の試験点とこの他の試験点のいずれかとの間に電気接続を確立できない例示導電性容器の外形を表す、図6Aの例示組立体の平面図を示す。 電極と適切に組み立てられていないので、電極と第3もしくは第4の試験点との間に電気接続、第3の試験点とこの他の試験点のいずれかとの間に電気接続、および、第4の試験点とこの他の試験点のいずれかとの間に電気接続を確立できない例示導電性容器の外形を表す、図6Aの例示組立体の平面図を示す。 例示電極と、電極から離間し、電極に近接して設けられた第1、第2、第3および第4の電気試験点との平面図を示す。 電極と適切に組み立てられているので、電極と4つの試験点との間に電気接続を確立する例示導電性容器の外形を表す、図7Aの例示組立体の平面図を示す。 電極と適切に組み立てられていないので、電極と第3の試験点との間に電気接続、および、第3の試験点とこの他の試験点のいずれかとの間に電気接続を確立できない例示導電性容器の外形を表す、図7Aの例示組立体の平面図を示す。 電極と適切に組み立てられていないので、電極と第1もしくは第4の試験点との間に電気接続、第1の試験点とこの他の試験点のいずれかとの間に電気接続、および、第4の試験点とこの他の試験点のいずれかとの間に電気接続を確立できない例示導電性容器の外形を表す、図7Aの例示組立体の平面図を示す。 電極と、電気経路の1つ以上の電気特性を決定する試験点との間に延在する電気経路を示す。 電極と、電気経路の1つ以上の電気特性を決定する2つの対向する試験点間のつなぎ接続との間に延在する電気経路を示す。 電気経路の1つ以上の電気特性を決定する2つの対向する試験点間のつなぎ接続と、2つの対向する試験点間のつなぎ接続との間に延在する電気経路を示す。 電極と、電気経路の1つ以上の電気特性を決定する2つの隣接する試験点間のつなぎ接続との間に延在する電気経路を示す。 電気経路の1つ以上の電気特性を決定する2つの隣接する試験点間のつなぎ接続と、2つの隣接する試験点間のつなぎ接続との間に延在する電気経路を示す。 例示電極と、電極から離間し、電極に近接して設けられたリング状試験点との平面図である。 電極と適切に組み立てられているので、電極と試験点との間に電気接続を確立する例示導電性容器の外形を表す、図9Aの例示組立体の平面図を示す。 電極とリング状試験点との間に延在する電気経路を表す、図9Aの例示組立体の平面図を示す。 例示電極と、電極から離間し、電極に近接して設けられた第1のリング状試験点および第2のリング状試験点との平面図を示す。 電極と適切に組み立てられているので、電極と接近している方の試験点との間に電気接続を確立し、電極と離れている方の試験点との間もしくは2つの試験点間に電気接続を確立しない例示導電性容器の外形を表す、図10Aの例示組立体の平面図を示す。 電極と適切に組み立てられていないので、2つの試験点間に電気接続を確立する例示導電性容器の外形を表す、図10Aの例示組立体の平面図を示す。 第1のリング状試験点と第2のリング状試験点との間に延在する電気経路を表す、図10Aの例示組立体の平面図を示す。 イオントフォレティック薬物送達装置において、1つ以上の容器の存在、および、1つ以上の対応する電極と相対的な1つ以上の容器の整列を検証する一般化された方法のフローチャートである。 イオントフォレティック薬物送達装置において、1つ以上の容器の存在、および、1つ以上の対応する電極と相対的な1つ以上の容器の整列を検証する一般化された方法を示す図11に対応するフローチャートである。 イオントフォレティック薬物送達装置において、1つ以上の容器の存在、および、1つ以上の対応する電極と相対的な1つ以上の容器の整列を検証する一般化された方法を示す図11に対応するフローチャートである。 イオントフォレティック薬物送達装置において、1つ以上の容器の存在、および、1つ以上の対応する電極と相対的な1つ以上の容器の整列を検証する一般化された方法を示す図11に対応するフローチャートである。 イオントフォレティック薬物送達装置において、1つ以上の容器の存在、および、1つ以上の対応する電極と相対的な1つ以上の容器の整列を検証する一般化された方法を示す図11に対応するフローチャートである。 イオントフォレティック薬物送達装置において、1つ以上の容器の存在、および、1つ以上の対応する電極と相対的な1つ以上の容器の整列を検証する一般化された方法を示す図11に対応するフローチャートである。 イオントフォレティック薬物送達装置において、1つ以上の容器の存在、および、1つ以上の対応する電極と相対的な1つ以上の容器の整列を検証する一般化された方法を示す図11に対応するフローチャートである。 イオントフォレティック薬物送達装置において、1つ以上の容器の存在、および、1つ以上の対応する電極と相対的な1つ以上の容器の整列を検証する一般化された方法を示す図11に対応するフローチャートである。 電極両端間の電気接続性を検出するためアノードとカソードとに亘って延在する電気経路を表す、例示アノードおよび例示カソードの平面図を示す。 例示イオントフォレティック薬物送達装置を使用する例示方法を示すフローチャートである。 例示イオントフォレティック薬物送達装置を製造する例示方法を示すフローチャートである。
例示実施形態は、イオントフォレティック薬物送達装置の適切な組立を検証する試験システム、装置および方法を提供する。例示実施形態において、イオントフォレティック薬物送達装置が治療薬を動物体内に投与するため適した状態にあるか否かを試験するシステムが提供される。電極試験点に関連付けられた少なくとも1つの電気経路の電気特性は、イオントフォレティック装置が適した状態にあるか否かを決定するために使用される。測定された電気特性は、治療薬がイオントフォレティック装置の電極に関して適切に配置されているとき、イオントフォレティック装置が治療薬を動物体内に投与するため適した状態にあることを指示する。
例示実施形態は、イオントフォレティック治療薬送達装置において電極に関連付けられた少なくとも1つの電気試験点を設ける。一部の例示実施形態は、イオントフォレティック治療薬送達装置において、アノードに関連付けられた1つ以上の電気試験点とカソードに関連付けられた1つ以上の電気試験点とを設けることがある。装置を組み立てると、装置内の電極上での導電性容器の適切な位置決めは、電極とこの電極の1つ以上の関連した試験点の各々との間に電気接続を作り出す。この例示構成において、導電性容器が対応する電極に置かれていないとき、電極とこの電極の1つ以上の関連した試験点との間の電気接続は、存在しない、もしくは、最小限である。これ故に、電極とこの電極の1つ以上の関連した試験点との間の電気接続の不存在もしくは最小限の電気接続の検出は、導電性容器が電極から外れていることを指示する。逆に、電極とこの電極の1つ以上の関連した試験点の各々との間の無視できない電気接続の検出は、導電性容器が存在し、電極に適切に位置決めされていることを指示することがある。その一方で、導電性容器が存在するが、関連した電極と誤って整列されているとき、容器は、電極の上に中心が置かれておらず、電極とこの電極の1つ以上の関連した試験点の少なくとも1つとの間の電気接続は、存在しない、もしくは、最小限であることがある。これ故に、電極とこの電極の関連した試験点の少なくとも1つとの間で電気接続の不存在、もしくは、最小限の電気接続を検出することは、導電性容器が電極と誤って整列されていることを指示することがある。一部の実施形態において、電極とこの電極の関連した試験点の少なくとも1つとの間での無視できないレベルの電気接続の検出は、導電性容器が電極と誤って整列されていることを指示することがある。
例示実施形態は、装置が動物体に置かれていない状態、装置に1つ以上の容器がない状態、1つ以上の容器が装置内に存在するが、対応する電極と相対的に誤って整列されている状態などを含むが、これらに限定されることはない、組立後のイオントフォレティック装置の幾つかの適さない状態を検出するために使用されることがある。対応する電極と相対的な容器の誤整列は、容器が折り畳まれる、もしくは、束ねられる、電極と相対的にずれる、もしくは、中心から離れて置かれる、(例えば、塩溶液を保持する容器がアノードに置かれている場合、および/または、導電性媒体内に治療薬を保持する容器がカソードに置かれている場合)適さない電極に置かれることなどを生じることがある。例示実施形態は、1つ以上の対応する電極と相対的な1つ以上の容器のこれらの種類の誤整列を決定することがある。
イオントフォレティック薬物送達装置において、導電性媒体内に治療薬を保持する容器の欠如、もしくは、対応する電極と相対的な誤整列は、薬物送達の効率およびユーザ体験に悪影響を与えることがある。導電性容器が対応する電極に存在しない場合、治療薬は、ユーザに投与されないことがある。さらに、導電性容器の欠如は、対応する電極をユーザの皮膚に触れたままにすることがあり、これは、ユーザの皮膚に炎症もしくは電気化学的熱傷を引き起こすことがある。導電性容器が取り替えられ、この結果、不正確な電極に置かれる場合(例えば、導電性媒体を保持するにすぎない容器がアノードに適切に置かれていないとき、および/または、導電性媒体内に治療薬を保持する容器がカソードに適切に置かれていないとき)、治療薬は、全く投与されないこと、または、有効に投与されないことがある。導電性容器が存在するが、対応する電極と誤って整列されている(例えば、電極の一部分がユーザの皮膚に触れたままにする。)場合、電極がユーザの皮膚に触れることは、ユーザの皮膚の炎症および電気化学的火傷を引き起こすことがある。
例示実施形態は、この結果、電極と相対的な容器の正確な組立を確実に行って、容器がユーザの皮膚に対向する電極の第1の面を完全に覆う。容器および電極の正確な組立は、エレクトロトランスポート電流の供給が容器を有効に通過し、アノードに対応する容器からユーザの皮膚に治療薬を確実に放出できるようにする。電極がユーザの皮膚と直接接触しないことを確実にすることは、薬物送達装置の動作中にユーザの皮膚の炎症および/または思いがけない電気化学的火傷を防ぐ安全機能としての役割も果たす。さらに、例示実施形態は、容器が取り替えられないことを確実にするので、塩溶液を保持する容器がアノードに適切に置かれない、および/または、導電性媒体内に治療薬を保持する容器がカソードに適切に置かれない。このことは、不注意に取り替えられた容器がイオントフォレティック薬物送達装置による有効ではない投薬を生じないことを確実にする。
例示実施形態において、容器は、イオントフォレティック薬物送達装置がパッケージ化された状態にあるとき、装置の電極から別個に設けられることがある。装置のユーザは、使用前の電極と容器を組み立てることがある。本実施形態において、例示実施形態は、装置がこの装置の外側パッケージングから取り出された後に、および、使用前に、装置が適切に組み立てられたか否かを検証することがある。別の例示実施形態において、容器は、イオントフォレティック装置が外側パッケージングに置かれる前にこの装置の電極と組み立てられることがある。本実施形態において、例示実施形態は、装置の製造後に、および、装置が外側パッケージング内に置かれる前に、この装置が適切に組み立てられているか否かを検証することがある。
幾つかの用語は、例示実施形態の理解を容易にするために本欄に定義される。
本明細書で用いられる場合、用語「ユーザ」、「動物」、「患者」および「被験者」は、本明細書において教示された薬物送達装置によって治療可能であり得る動物のことを指す。例示動物は、限定されることなく、霊長類(例えば、人間、チンパンジー、ゴリラなど)、この他の哺乳類(例えば、猫、犬、馬、豚、牛、羊、鼠、兎、リス、熊など)などを含むことがある。
本明細書で用いられる場合、用語「薬物」、「薬」および「治療薬」は、本明細書において教示された薬物送達装置を利用して治療効果のある量で投与できるどんな薬物、薬、生物学的活性剤、生物学的物質、化学物質もしくは生化学物質でも指す。
本明細書で用いられる場合、用語「イオントフォレシス」は、治療薬を動物体に経皮投与するためにエレクトロトランスポート電流が使用される手法のことを指す。
本明細書で用いられる場合、用語「イオントフォレティック薬物送達装置」、「イオントフォレティック装置」、「イオントフォレティック薬物送達システム」および「イオントフォレティックシステム」は、エレクトロトランスポート電流を使用して治療薬を動物体内に投与するためイオントフォレシスを利用する装置のことを指す。例示イオントフォレティック装置は、ウェアラブル型でもよく、装置をユーザの身体および/または衣服に装着する連結機構部(例えば、Velcro(登録商標)ファスナー)が設けられることがある。
本明細書で用いられる場合、用語「容器」は、薬物送達装置内で導電性媒体を保持するコンポーネントのことを指す。例示実施形態において、アノードに対応する容器は、導電性媒体内に治療薬を保持するように構成されることがあり、カソードに対応する容器は、導電性塩溶液を保持するように構成されることがある。例示容器は、限定されることなく、材料層、パッド、スポンジ、可撓管もしくは袋、治療薬を処置の位置に保持する可塑性マトリックス、非導電性メッシュなどを含むことがある。一部の例示容器は、薬物送達装置がパッケージ化された状態にあるとき、治療薬で予め満たされることがある。この他の例示容器は、薬物送達装置がパッケージ化された状態にあるとき、治療薬で予め満たされないことがあり、ユーザは、使用前に容器を満たすことがある。
本明細書で用いられる場合、用語「コンピュータ読み取り可能な媒体」は、これらの上でコンピュータ実行可能な命令もしくはソフトウェアプログラムをエンコードするためにコントローラ、マイクロコントローラ、計算システムもしくは計算システムのモジュールによってアクセスされることがある非一時的な記憶ハードウェア、非一時的な記憶装置もしくは非一時的なコンピュータ・システム・メモリのことを指す。「コンピュータ読み取り可能な媒体」は、媒体上でエンコードされたコンピュータ実行可能な命令もしくはソフトウェアプログラムを取り出すおよび/または実行するために計算システムもしくは計算システムのモジュールによってアクセスされることがある。非一時的なコンピュータ読み取り可能な媒体は、限定されることなく、ハードウェアメモリ、非一時的な有形的媒体(例えば、1つ以上の磁気記憶ディスク、1つ以上の光ディスク、1つ以上のUSBフラッシュドライブ)、コンピュータ・システム・メモリもしくはランダム・アクセス・メモリ(例えば、DRAM、SRAM、EDO RAMなど)などのうちの1つ以上のタイプを含むことがある。
用語「電気接続」および「電気接続性」は、薬物送達装置内の2つ以上の場所もしくは点の間で無視できない電子の流れを許す経路のことを指すために本明細書で同じ意味で用いられる。電気接続性を表すものとして使用されることがある例示電気特性は、限定されることなく、導電率、抵抗、インピーダンス、電圧降下、電流フロー、容量、駆動信号が印加された後の減衰時間、上記特性のいずれかに比例する測定量(導電性に比例する電気特性)などの直接的もしくは間接的な測定量を含む。電気接続性を表すものとして使用されることがあるこの他の例示電気特性は、限定されることなく、上記変数のいずれかの1次微分および/または2次微分を含む。
用語「等しい」は、合理的な許容範囲内で全く等しい、もしくは、おおよそ等しいということを意味するために、広い一般の意味で、本明細書で用いられる。
用語「隣接する」は、合理的な範囲内ですぐに隣接する、もしくは、おおよそ隣接するということを意味するために、広い一般の意味で、本明細書で用いられる。
例示実施形態は、図面を参照して後述される。当業者は、例示実施形態が図示実施形態に限定されないこと、および、例示システム、装置および方法のコンポーネントが後述の図示実施形態に限定されないことを認めるであろう。
図1A、1Bおよび2は、治療薬をユーザの体内に経皮送達するためイオントフォレシスを利用する例示イオントフォレティック薬物送達装置10を示す。図1Aは、組立前の例示イオントフォレティック薬物送達装置10の側断面図を示す。図1Bは、組立後の状態における図1Aの例示イオントフォレティック薬物送達装置10の側断面図を示す。図2は、図1Aおよび1Bの例示イオントフォレティック薬物送達装置10の分解斜視図を示す。図1A、1Bおよび2の要素は、一定の縮尺で描かれず、正確な相対サイズを持たないことがある。例えば、図1A、1Bおよび2における一部の要素の厚さは、例示の目的のため誇張されている。
例示イオントフォレティック薬物送達装置10は、治療薬の投与のためユーザの皮膚に貼付され、治療薬の投与後にユーザの皮膚から取り外されるパッチとしてパッケージ化されることがある。イオントフォレティック装置のこの他の非パッチ型実施形態も本発明の範囲内である。
例示薬物送達装置10は、1つ以上の治療薬を保持する1つ以上の場所もしくは容器を含む。例示実施形態において、第1の電極に関連付けられた第1の導電性容器30は、治療薬を含む導電性媒体を保持するため設けられる。例示実施形態において、第2の電極に関連付けられた第2の導電性容器32は、導電性塩溶液を保持するため設けられる。治療薬の導電性媒体と導電性塩溶液とは、反対の電荷を有することがある。例示実施形態において、第1の容器30は、装置において治療薬を保持する導電性媒体で予め満たされることがあり、第2の容器32は、装置において塩溶液で予め満たされることがある。別の例示実施形態において、第1の容器30は、装置において予め満たされないことがあり、装置の組立中にユーザによって治療薬を保持する導電性媒体で満たされることがある。同様に、第2の容器32は、装置において予め満たされないことがあり、装置の組立中にユーザによって塩溶液で満たされることがある。
例示容器は、約100ミクロンから約1インチまでの何らかの適した厚さを有することがあるが、この例示範囲に限定されることはない。例示実施形態において、薬物送達装置10は、容器が装置の組立後の状態で電極12、14と直接接触するように容器30、32を収容するために選択的な容器ホルダ26(図2を参照のこと)を含むことがある。容器ホルダ26は、限定されることなく、接着剤層、容器を収容するための大きさにされた凹型層、容器を所定の位置に保持するための取り付け機構部などを含む何らかの適した形になることがある。
例示薬物送達装置10は、エレクトロトランスポート電流をユーザの皮膚に運ぶため第1の電極12(例えば、カソードもしくはアノード)と第2の電極14(例えば、アノードもしくはカソード)とを含む。第1および第2の電極12、14は、ユーザの皮膚を通してエレクトロトランスポート電流を運ぶため第1の電極12と第2の電極14との間に電位差を印加するようにマイクロコントローラによって制御される1つ以上の制御可能な電源18(図2を参照のこと)に連結されている。電源18は、一実施形態において1つ以上のバッテリを含むことがある。第1の電極12と第2の電極14とは、装置がユーザの身体に置かれる前に、装置10内で互いに離間されることがあるので、電極間に電気接続が全く存在しない、もしくは、最小限の電気接続が存在する。装置がユーザの身体に置かれたとき、直接的もしくは間接的な電気接続がユーザの身体を介して電極間に確立されることがある。治療薬を投与するために装置を起動すると、マイクロコントローラは、第1の電極12と第2の電極14との間に電位差を加えるために電源18を制御し、この結果、ユーザの身体を通して電極12と電極14との間を流れるエレクトロトランスポート電流を生じる。
例示電極12、14は、何らかの適したサイズおよび形状を有することがある。電極の例示寸法(例えば、長さ、幅、直径)は、約100ミクロンから約10cmまで変わることがあるが、この例示範囲に限定されることはない。電極の例示断面形状は、限定されることなく、円形、長円形、環状、円弧状、楕円形、正方形、長方形、不規則などを含むことがある。例示実施形態において、電極は、限定されることなく、亜鉛、銀、銀/塩化銀などを含む、適した導電性材料で被覆されたワイヤの形になることがある。電極は、例示実施形態においてMylar(商標)に印刷されることがある。
例示実施形態において、第1および第2の電極12、14は、1つ以上の連結機構部、例えば、フォームリングによって所定の位置に保持されることがある。例示実施形態において、電極12、14は、ポリエステルフィルムを含む、もしくは、ポリエステルフィルムによって被覆されることがある。1つの適したポリエステルフィルムは、商標Mylar(商標)の下に販売される二軸延伸ポリエチレンテレフタレートポリエステルフィルムである。Mylar(商標)ポリエステルフィルムは、これの厚さおよび可撓性のため有利な材料である。例示実施形態において、電極12、14のポリエステルフィルムは、銀/塩化銀を含有する導電性インクを使ってスクリーン印刷もしくはエッチングされることがある。例示実施形態において、ポリエステルフィルムは、電気絶縁を行うために誘電体コーティングを含むことがある。例示実施形態において、マイクロプロセッサおよびバッテリのような装置10の1つ以上のコンポーネントは、接着剤、導電性接着剤、半田、もしくはタブを使って、電極12、14のポリエステルフィルムに直接貼付されることがある。別の例示実施形態において、電極12、14は、Kapton(商標)ポリイミドフィルムのようなポリイミドフィルムを備えることがある。
例示実施形態において、第1および第2の容器30、32は、装置が組立前のパッケージ化された状態にあるとき、第1および第2の電極12、14から離間して設けられることがある。第1および第2の容器30、32は、第1および第2の容器30、32がユーザの皮膚と第1の電極12との間、および、ユーザの皮膚と第2の電極14との間にそれぞれ位置決めされるように装置が組み立てられたとき、それぞれ、第1および第2の電極12、14と接触させられることがある。使用時に、第1の電極12に供給されたエレクトロトランスポート電流は、第1の導電性容器30から、第1の導電性容器30と接触したユーザの皮膚の一部分を通して、第1の治療薬を送達する。エレクトロトランスポート電流は、第2の導電性容器32と接触したユーザの皮膚を通して第2の電極14に戻されることがある。
図1Bに表されていないが、第1および第2の容器30、32は、体表面に接触する例示イオントフォレティック薬物送達装置10の唯一の部分である必要はない。体表面に接触する装置10の何らかの他の部分は、容器と比べて概して非導電性であるべきである。例えば、上部保護被覆部24は、体表面に対向する面に接着剤を有することがある。接着剤は、体表面と接触し、体表面上で装置10を保持することがある。同様に、装置10の他の部分は、体表面に接触することがあり、ことによると、体表面上で装置10を保持することがある。
第1および第2の容器30、32が第1および第2の電極12、14と相対的に適切に位置決めされたとき、第1および第2の容器30、32は、ユーザの皮膚に対向する第1および第2の電極12、14の第1の面を完全に被覆するので、電極は、ユーザの皮膚に露出されること、または、ユーザの皮膚と接触することがない。容器が電極の第1の面を完全に被覆する容器および電極の適切な組立は、容器の中を流れ、アノードに対応する容器からユーザの皮膚内に治療薬を確実に放出するエレクトロトランスポート電流の供給を許す。さらに、電極がユーザの皮膚に直接接触することを防止することは、薬物送達装置の動作中にユーザの皮膚の炎症および/または思いがけない電気化学的火傷を防ぐ。
電極と相対的な容器の位置決めおよび正確な整列の検証のための組立の一部として、例示実施形態は、第1および第2の電極12、14の少なくとも一方に関連付けられ、近接して設けられた1つ以上の導電性試験点を設ける。一部の例示実施形態において、電極に関連付けられた1つ以上の試験点は、電極から離間されることがある。第1および第2の導電性容器30、32が第1および第2の電極12、14と相対的に適切に位置決めされたとき、第1および第2の導電性容器30、32は、電極の第1の面を完全に覆う。一部の例示実施形態において、電極に関連付けられた1つ以上の試験点は、適切に位置決めされた容器が電極とこの電極の関連した1つ以上の試験点とを被覆し、電極とこの電極の関連した試験点のすべてとの間で電気接続を確立するように構成される。代替的な例示実施形態において(より良い理解のため図10Aから10Cを参照のこと)、電極に関連付けられた少なくとも1つの試験点は、適切に位置決めされた容器が電極を被覆するが、少なくとも1つの試験点を被覆しないように構成されているので、電極とこの少なくとも1つの試験点との間に電気接続は、確立されない、もしくは、最小限の電気接続が確立される。
適切に位置決めされた容器が電極とこの電極の関連した試験点のすべてとの間に電気接続を確立する例示構成において、導電性容器が対応する電極から外れているとき、電極とこの電極の関連した試験点の各々との間の電気接続は、存在しない、もしくは、最小限である。このような例示構成において、電極とこの電極の関連した試験点の各々との間の電気接続の不存在、もしくは、最小限の電位接続の検出は、導電性容器が電極上で外れていることを指示する。逆に、電極とこの電極の関連した試験点の各々との間の無視できない電気接続の検出は、導電性容器が存在し、電極上で適切に位置決めされていることを指示することがある。その一方で、導電性容器が存在するが、対応する電極と誤って整列されているとき、電極とこの電極の関連した試験点のうちの少なくとも1つとの間の電気接続は、存在しない、もしくは、最小限である。これ故に、電極とこの電極の関連した試験点のうちの少なくとも1つとの間に電気接続が存在しないこと、もしくは、最小限であることの検出は、導電性容器が電極と誤って整列されていることを指示することがある。電気接続を作り出すために構成された例示試験点を使用する導電性容器の存在および電極と相対的な導電性容器の正確な位置決めの検証は、図11、12、13A、13B、14A、14B、15Aおよび15Bに関連して説明される。
図2に示された例示実施形態において、4つの例示電気試験点12a、12b、12c、12dは、第1の電極12に関連付けられているが、当業者は、第1の電極に関連してより少数もしくはより多数の試験点が設けられることがあることを認めるであろう。試験点12a、12b、12c、12dは、第1の電極12から離間されることがあり、第1の電極12の周りで互いに離間して配置されることがある。例示実施形態において、試験点12a、12b、12c、12dは、互いに離間されることがあり、約90度の間隔で第1の電極12の周りに配置されることがある。同様に、図2に示されるように、4つの例示試験点14a、14b、14c、14dは、第2の電極14に関連付けられているが、当業者は、第1の電極に関連してより少数もしくはより多数の試験点が設けられることがあることを認めるであろう。試験点14a、14b、14c、14dは、第2の電極14から離間されることがあり、第2の電極14の周りに互いに離間して配置されることがある。例示実施形態において、試験点14a、14b、14c、14dは、互いに離間されることがあり、約90度の間隔で第2の電極14の周りに配置されることがある。
第1および第2の電極12、14に関連付けられた試験点は、試験点に関連付けられた1つ以上の電気経路の1つ以上の電気特性を決定するためにプログラムもしくは構成されたマイクロコントローラに連結される、または、連結可能であることがある。例示電気特性は、限定されることなく、導電率、抵抗、インピーダンス、電圧降下、電流フロー、容量、駆動信号が印加された後の減衰時間、上記特性のいずれかに比例する、適した測定量(例えば、導電率に比例もしくは反比例する電気特性)などの直接的もしくは間接的な測定量を含むことがある。この他の例示特性は、上記変数のいずれかの1次時間微分および/または2次時間微分を含むことがある。
例示実施形態において、第1の電極12および/または第2の電極14は、限定されることなく、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19もしくは20を含むが、この例示範囲に限定されない何らかの適した個数の離散的な電気試験点に関連付けられることがある。使用される試験点の個数および特性(例えば、サイズ、形状、場所)は、電極と容器の適切な組立の検証の感度を改善するために調整されることがある。例示実施形態において、試験点の個数は、検証の感度を高めるために増加されることがある。例示実施形態において、試験点と対応する電極との間の距離は、電極と容器の適切な組立の検証の感度を改善するために調整されることがある。例示実施形態において、試験点と対応する電極との間の距離を増大することは、電極と容器の適切な組立の検証の感度を改善することがある。
電極に関連付けられた例示電気試験点は、何らかの適したサイズおよび形状を有することがある。試験点の例示次元(例えば、長さ、幅、直径)は、約10ミクロンから約1cmまで変わることがあるが、この例示範囲に限定されることはない。試験点の例示断面形状は、限定されることなく、円形、長円形、楕円形、円弧状、環状、正方形、長方形、不規則などを含むことがある。例示実施形態において、試験点は、限定されることなく、亜鉛、銀、銀/銀塩化物などを含む、適した導電性材料でコーティングされたワイヤの形になることがある。試験点は、例示実施形態においてMylar(商標)基板に印刷されることがある。例示試験点は、約10ミクロンから約100mmまで変わるが、この例示範囲に限定されることはない何らかの適した距離によって関連した電極から離間されることがある。
薬物送達装置10は、電気エネルギーを電極に供給するために第1および第2の電極12、14に電気的に連結された1つ以上の制御可能な電源18を含むことがある。電源18は、1つの例示実施形態において1つ以上のバッテリを含むことがある。薬物送達装置10は、電源18、第1の電極12および第2の電極14に電気的に連結された1つ以上のマイクロコントローラを含む、もしくは、使用する例示電子制御回路20を含むことがある。電子制御回路20は、フレキシブル回路(例えば、Kapton(商標)ポリイミドフィルム上の銅)、印刷回路板もしくは両方に実装可能であることがある。制御回路20は、1つ以上のバッテリ18、第1の電極12および第2の電極14に電気的に接続されることがある。例示実施形態において、制御回路20は、第1の電極12および第2の電極14から分離可能であることがある。本実施形態において、電極12、14は、使用後に配置されることがあり、制御回路20は、再使用されることがある。別の例示実施形態において、制御回路20は、電極12、14に一体的に連結されることがある。
マイクロコントローラは、装置10の機能および動作の1つ以上の態様を制御するようにプログラムもしくは構成されることがある。例示マイクロコントローラは、限定されることなく、電源18をオン/オフにすること、電源18を設定および/または調整すること、電極間の電流フローの区間および大きさを設定および/または調整すること、装置内の1つ以上の電気特性を決定すること、1つ以上の測定された電気特性に基づいて装置の動作を設定および/または調整すること、装置の動作状態の可聴、可視もしくは視聴覚指示をユーザに提供することなどを含む、1つ以上の動作を実行するようにプログラムもしくは構成されることがある。
例示実施形態において、マイクロコントローラは、線形レギュレータを使用して電源18を制御することにより、第1の電極12と第2の電極14との間を流れるエレクトロトランスポート電流を制御することがある。別の例示実施形態において、マイクロコントローラは、例えば、パルス幅変調(PWM)、パルス周波数変調(PFM)などを利用するスイッチングレギュレータを使用して電源18を制御することにより、第1の電極12と第2の電極14との間を流れるエレクトロトランスポート電流を制御することがある。エレクトロトランスポート電流の電流プロファイルは、特有の形状に限定されないことがあり、1つ以上のパルス、方形波、正弦波、ランプ、任意形状、もしくは波形の何らかの組み合わせなどを含むことがある。
一部の例示実施形態において、マイクロコントローラは、装置の状態に基づいて様々な動作の組を実行するようにプログラムもしくは構成されることがある。例示実施形態において、マイクロコントローラは、装置が組立検証状態にあるとき(即ち、装置が第1および第2の電極12、14と第1の導電性容器30、32の適切な組立を検証しているとき)第1の動作の組、ならびに、装置が薬物送達状態にあるとき(即ち、装置が治療薬をユーザの身体に投与しているとき)第2の後続動作の組を実行するようにプログラムもしくは構成されることがある。
薬物送達システム10は、第1の電極12(例えば、アノードもしくはカソード)、第2の電極14(例えば、カソードもしくはアノード)、および、第1および第2の電極に関連付けられた1つ以上の試験点(例えば、第1の電極12に関連付けられた試験点12a、12b、12c、12d、および、第2の電極14に関連付けられた試験点14a、14b、14c、14d)を含んでいる回路層を含むことがある。回路層は、電極および試験点に連結された制御回路20をさらに含むことがある。薬物送達システム10は、回路層の上部を被覆、保護し、ユーザ皮膚の回路層との直接接触を防止するために、上部保護被覆部24を含むことがある。
図1A、1Bおよび2は、あるパッケージング構成を有する薬物送達システム(即ち、パッチ)の例示実施形態を示す。本明細書において教示された薬物送達システムのこの他の例示実施形態は、例えば、2004年6月1日付けで発行された、「Iontophoretic Drug Delivery System」と題する米国特許第6,745,071号明細書、および、2011年7月5日付けで発行された、「Transdermal Methods and Systems for the Delivery of Anti−Migraine Compounds」と題する米国特許第7,973,058号明細書において教示されたように様々なパッケージング構成を有することがある。上記引用特許の各々の内容全体は、参照することによって全内容が本明細書に明示的に組み込まれる。
図3は、例示イオントフォレティック薬物送達装置10の幾つかの例示コンポーネントのブロック図を示す。薬物送達装置10は、アノード12と、このアノード12に近接して設けられた1つ以上のアノード試験点12aとを含むことがある。薬物送達装置10は、カソード14と、このカソード14に近接して設けられた1つ以上のカソード試験点14aとを含むことがある。第1の容器30は、装置内でアノード12と予め組み立てられることがあり、または、使用前のユーザによる組立のためアノード12から離間して設けられることがある。アノード12と適切に組み立てられたとき、第1の容器30は、第1の容器30がアノード12の第1の面とユーザの皮膚に対向するアノード試験点12aとを完全に被覆するように、アノード12とユーザの皮膚との間に配置されることがある。例示実施形態において、第1の容器30は、導電性媒体内に治療薬を収容もしくは保持することがある。第2の容器32は、装置内でカソード14と予め組み立てられることがあり、または、使用前のユーザによる組立のためカソード14から離間して設けられることがある。カソード14と適切に組み立てられたとき、第2の容器32は、第2の容器32がカソード14の第1の面とユーザの皮膚に対向するカソード試験点14aとを完全に被覆するようにカソード14とユーザの皮膚との間に配置されることがある。例示実施形態において、第2の容器32は、塩溶液を収容もしくは保持することがある。
薬物送達装置10は、電気エネルギーを電極12、14に供給する制御可能な電源314を含むことがある。電源314は、電極12、14に送られた電気エネルギーが装置10の動作に適するように、電源314の1つ以上の態様を制御するためプログラムもしくは構成された電力変換および管理モジュール316に電気的に連結されることがある。電力変換および管理モジュール316は、限定されることなく、電源314の動作を制御すること、電力変換および管理モジュール316を制御すること、電極12、14に関連付けられた1つ以上の電気特性を決定すること、試験点12a、14aに関連付けられた1つ以上の電気特性を決定することなどを含む1つ以上の動作を実行するようにプログラムもしくは構成されたマイクロコントローラ318に電気的に連結されることがある。
例示実施形態において、マイクロコントローラ318は、揮発性もしくは不揮発性メモリ320、例えば、フラッシュメモリ、電気的書き換え可能な読み出し専用メモリ(EEPROM)、RAM、SRAM、DRAMなどに電気的に連結されることがある。メモリ320は、限定されることなく、電極12、14に関連付けられた1つ以上の電気特性、試験点12a、14aに関連付けられた1つ以上の電気特性、試験モードに費やす時間などを含むマイクロコントローラの動作についての何らかの態様に関する情報を記憶することがある。
例示実施形態において、マイクロコントローラ318は、外部装置インターフェース322、例えば、PCに連結されることがあるシリアルポートへのインターフェースに電気的に連結されることがある。マイクロコントローラ318は、インターフェース322を介して、情報および/または命令、例えば、マイクロコントローラ318をプログラムする1つ以上のコンピュータ読み取り可能な命令を受信することがある。例示実施形態において、マイクロコントローラをプログラムするコンピュータ実行可能な命令は、インターフェース322でマイクロコントローラ318とインターフェースをとることがある1つ以上の非一時的なコンピュータ読み取り可能な媒体に記憶もしくはエンコードされることがある。マイクロコントローラ318は、一部の例示実施形態において、インターフェース322を介して、このマイクロコントローラの動作の何らかの態様に関する情報を外部計算もしくは監視装置に送信することがある。
薬物送達装置10は、この薬物送達装置の動作中に情報をユーザに供給するためにヒューマン・マシン・インターフェース324を含むことがある。例示実施形態において、インターフェース324は、装置が投薬していないときにオフ状態にあり、装置が試験モードにあるときに点滅し、装置が投薬しているときに途切れないオン状態にあるLED表示灯326を含むことがある。例示実施形態において、インターフェース324は、何らかの適した情報、例えば、容器30、32が電極12、14と適切に組み立てられていないというテキストもしくは図形警告をユーザに表示するためにディスプレイ装置328を含むことがある。例示実施形態において、インターフェース324は、容器30、32が電極12、14と適切に組み立てられなかったという可聴警告をもたらすためにオーディオ装置330を含むことがある。ヒューマン・マシン・インターフェース324は、マイクロコントローラ318がインターフェース324の動作を制御することを許すためにマイクロコントローラ318に電気的に連結されることがある。
当業者は、薬物送達装置10が図3に表されたコンポーネントより多数もしくはより少数のコンポーネントを含むことがあることを認めるであろう。
図4から10は、例示実施形態により提供された、電極に関連付けられた電気試験点の幾つかの例示構成を示す。図4から10の例示構成は、折り畳まれた、もしくは、束ねられた、電極と相対的にずれた、もしくは、中心から離れて置かれた、(例えば、塩溶液を保持する容器がアノードに置かれている場合、および/または、導電性媒体内に治療薬を保持する容器がカソードに置かれている場合)適さない電極に置かれた、電極から外れているなどの容器を含むが、これらに限定されることなく、対応する電極と相対的な容器の誤整列を検出するために使用されることがある。
図4Aは、例示電極400と、電極400から離間し、電極400に近接して設けられた試験点402との平面図を示す。図4Bは、容器404が電極400と試験点402との間に電気接続を確立するように、電極400と適切に組み立てられた例示導電性容器404の外形を表す、図4Aの例示組立体の平面図を示す。図4Cは、電極400と適切に組み立てられていないので、容器404が電極400と試験点402との間に電気接続、および、試験点402、404の間に電気接続を確立できない例示導電性容器404の外形を表す、図4Aの例示組立体の平面図を示す。これ故に、電極400と試験点402との間の電気接続の不存在、もしくは、最小限の電気接続の検出は、電極400と相対的な導電性容器404の不正確な位置決めを指示する。
図5Aは、例示電極500と、電極500から離間し、電極500に近接して設けられた第1の電気試験点502aおよび第2の電気試験点502bとの平面図を示す。例示試験点502a、502bは、約180度ずつ互いに離間している。図5Bは、電極500と適切に組み立てられているので、導電性容器504が電極500、第1の試験点502aおよび第2の試験点502bの間に電気接続を確立する例示導電性容器504の外形を表す、図5Aの例示組立体の平面図を示す。これ故に、電極500、第1の試験点502aおよび第2の試験点502bの間の無視できない電気接続の検出は、電極500と相対的な導電性容器504の正確な位置決めを指示する。
図5Cは、電極500と適切に組み立てられていないので、容器504が電極500と第2の試験点502bとの間、または、試験点502a、502bの間に電気接続を確立できない例示導電性容器504の外形を表す、図5Aの例示組立体の平面図を示す。これ故に、電極500と第2の試験点502bとの間の電気接続の不存在、もしくは、最小限の電気接続の検出は、電極500と相対的な導電性容器504の不正確な位置決めを指示する。
図5Dは、電極500と適切に組み立てられていないので、容器504が電極500と第1の試験点502aとの間、または、試験点502a、502bの間に電気接続を確立できない例示導電性容器504の外形を表す、図5Aの例示組立体の平面図を示す。これ故に、電極500と第1の試験点502aとの間の電気接続の不存在、もしくは、最小限の電気接続の検出は、電極500と相対的な導電性容器504の不正確な位置決めを指示する。
図6Aは、例示電極600と、電極600から離間し、電極600に近接して設けられた第1の試験点602a、第2の試験点602b、第3の試験点602cおよび第4の試験点602dとの平面図を示す。例示試験点602a、602b、602c、602dは、約90度の間隔で電極の周りで互いに離間している。図6Bは、電極600と適切に組み立てられているので、容器604が電極600、第1の試験点602a、第2の試験点602b、第3の試験点602cおよび第4の試験点602dの間に電気接続を確立する例示導電性容器604の外形を表す、図6Aの例示組立体の平面図を示す。これ故に、電極600、第1の試験点602a、第2の試験点602b、第3の試験点602cおよび第4の試験点602dの間の無視できない電気接続の検出は、電極600と相対的な導電性容器604の正確な位置決めを指示する。
図6Cは、電極600と適切に組み立てられていないので、容器604が電極600と第1の試験点602aとの間、または、第1の試験点602aと他の試験点のいずれかとの間に電気接続を確立できない例示導電性容器604の外形を表す、図6Aの例示組立体の平面図を示す。これ故に、電極600と第1の試験点602aとの間の電気接続の不存在もしくは最小限の電気接続の検出は、電極600と相対的な導電性容器604の不正確な位置決めを指示する。
図6Dは、電極600と適切に組み立てられていないので、容器604が電極600、第3の試験点602cおよび第4の試験点602dの間に電気接続を確立できない例示導電性容器604の外形を表す、図6Aの例示組立体の平面図を示す。これ故に、電極600、第3の試験点602cおよび第4の試験点602dの間の電気接続の不存在もしくは最小限の電気接続の検出は、電極600と相対的な導電性容器604の不正確な位置決めを指示する。
図7Aは、例示電極700と、電極700から離間し、電極700に近接して設けられた第1の試験点702a、第2の試験点702b、第3の試験点702cおよび第4の試験点702dとの平面図を示す。例示試験点は、電極700の周りに間隔を置いて配置された離散的な円弧状構造で構成されることがある。例示試験点702a、702b、702c、702dは、互いに約90度の間隔を置いて配置されることがある。図7Bは、電極700と適切に組み立てられているので、容器704が電極700、第1の試験点702a、第2の試験点702b、第3の試験点702cおよび第4の試験点702dの間に電気接続を確立する例示導電性容器704の外形を表す、図7Aの例示組立体の平面図を示す。これ故に、電極702、第1の試験点702a、第2の試験点702b、第3の試験点702cおよび第4の試験点702dの間の無視できない電気接続の検出は、電極700と相対的な導電性容器704の正確な位置決めを指示する。
図7Cは、電極700と適切に組み立てられていないので、容器704が電極700と第3の試験点702cとの間、または、第3の試験点702cとこの他の試験点のいずれかとの間に電気接続を確立できない例示導電性容器704の外形を表す、図7Aの例示組立体の平面図を示す。これ故に、電極700と第3の試験点702cとの間の電気接続の不存在もしくは最小限の電気接続の検出は、電極700と相対的な導電性容器704の不正確な位置決めを指示する。
図7Dは、電極700と適切に組み立てられていないので、容器704が電極700、第1の試験点702aおよび第4の試験点702dの間に電気接続を確立できない例示導電性容器704の外形を表す、図7Aの例示組立体の平面図を示す。これ故に、電極700、第1の試験点702aおよび第4の試験点702dの間の電気接続の不存在もしくは最小限の電気接続の検出は、電極700と相対的な導電性容器704の不正確な位置決めを指示する。
装置内の電気経路の電気接続性を決定するために、マイクロコントローラは、装置の電源に適した電気信号を電極に送るように命令することがある。1つ以上のパルスもしくは波を含む何らかの適した電気信号が使用されることがある。例示電気信号は、単一の一定値と、大きさと周波数とが事前に定義されることがある交番する正値および負値などを有することがある。電気信号の特性(例えば、大きさ、信号形状、信号の大きさ、デューティサイクル、周波数など)は、事前に定義される、もしくは、制御されることがある。例示電気信号は、約1Vから約5Vまで変わる電圧をもち、約10マイクロ秒から約5ミリ秒まで持続する方形パルスもしくは方形波を有することがある。例示実施形態において、パルス信号のパルス持続時間は、測定量間のクロストークを最小限に抑えるために変調されることがある。マイクロコントローラは、この後、装置内に設けられた試験点に関連付けられた少なくとも1つの電気経路に沿って電気接続性の測定量を検出することがある。電気接続性が測定される一部の例示電気経路は、図8Aから8E、9Aから9C、10Aから10Dおよび16に関連して説明される。
図8Aから8Eは、電極800との容器(図示されず)の適切な位置決めを検出するために1つ以上の電気特性が決定されることがある2つ以上のコンポーネントの間の様々な例示電気経路を表す、電極800および4つの関連した試験点802a、802b、802c、802dを示す。図8Aに示されるように、1つ以上の電気特性は、電極800と試験点802aとの間に延在する電気経路804に沿って決定されることがある。図8Bに示されるように、1つ以上の電気特性は、電極800と、対向する試験点802aおよび802c間のつなぎ接続との間に延在する電気経路806に沿って決定されることがある。図8Cに示されるように、1つ以上の電気特性は、対向する試験点802a、802c間のつなぎ接続と、対向する試験点802b、802d間のつなぎ接続との間に延在する電気経路808に沿って決定されることがある。図8Dに示されるように、1つ以上の電気特性は、電極800と、隣接する試験点802aおよび802d間のつなぎ接続との間に延在する電気経路810に沿って決定されることがある。図8Eに示されるように、1つ以上の電気特性は、隣接する試験点802a、802d間のつなぎ接続と、隣接する試験点802b、802c間のつなぎ接続との間に延在する電気経路812に沿って決定されることがある。図8Aから8Eに表された電気経路の1つ以上に沿った電気接続の不存在もしくは最小限の電気接続の検出は、容器が装置内に存在しない、もしくは、電極と誤って整列されているので、電極の第1の面の一部もしくは全体がユーザの皮膚に触れている、と指示することがある。
当業者は、他の電気経路が電極とこの電極の関連した試験点の1つ以上との間で電気接続性を決定するために使用されることがあることを認めるであろう。例えば、電気経路は、電極に関連付けられた1つ以上の試験点の第1の組と電極に関連付けられた1つ以上の試験点の第2の組との間で使用されることがある。
図9および10は、電極に関連付けられた電気試験点の例示リング状構成を示す。図9Aは、例示電極900と、電極900から離間し、電極900を取り囲むリング状試験点902との平面図である。9Aに示されるように、電極900上に導電性容器の欠如は、電極900と試験点902との間での電気接続の不存在もしくは最小限の電気接続をもたらす。これ故に、電極900と試験点902との間の電気接続の不存在もしくは最小限の電気接続の検出は、電極900上の導電性容器の欠如を指示する。
図9Bは、電極900と適切に組み立てられているので、容器904が電極900と試験点902との間に電気接続を確立する例示導電性容器904の外形を表す、図9Aの例示組立体の平面図を示す。電極900と試験点902との間の無視できない電気接続の検出は、電極900上に導電性容器904が存在することを指示する。
図9Cは、電極900と、例えば、適切に位置決めされた容器によって、無視できない電気接続が電極900と試験点902との間に確立されたか否かを検出するために使用されることがある試験点902との間に延在する電気経路906を表す、図9Aの例示組立体の平面図を示す。
図10Aは、例示電極1000と、電極1000から離間し、電極1000を取り囲む第1のリング状試験点1002aおよび第2のリング状試験点1002bとの平面図を示す。第2のリング状試験点1002bは、第1のリング状試験点1002aの外径より大きい内径を有することがある。第2のリング状試験点1002bは、第1のリング状試験点1002aを取り囲むことがあり、第1のリング状試験点1002aから離間されることがある。10Aに示されるように、電極1000上の導電性容器の欠如は、電極1000と第1の試験点1002aとの間に電気接続の不存在もしくは最小限の電気接続をもたらす。これ故に、電極1000と第1の試験点1002aとの間の電気接続の不存在もしくは最小限の電気接続の検出は、電極1000上の導電性容器の欠如を指示する。
図10Bは、電極1000と適切に組み立てられているので、容器1004が電極1000と第1の試験点1002aとの間に電気接続を確立する例示導電性容器1004の外形を表す、図10Aの例示組立体の平面図を示す。同時に、電極1000上の導電性容器1004の正確な位置決めは、電極1000と第2の試験点1002bとの間、および、第1の試験点1002aと第2の試験点1002bとの間に電気接続の不存在もしくは最小限の電気接続をもたらす。これ故に、電極1000と第1の試験点1002aとの間の無視できない電気接続の検出、および、第1の試験点1002aと第2の試験点1002bとの間の電気接続の不存在もしくは最小限の電気接続の検出は、電極1000上の導電性容器1004の正確な位置決めを指示する。同様に、電極1000と第1の試験点1002aとの間の無視できない電気接続の検出、および、電極1000と第2の試験点1002bとの間の電気接続の不存在もしくは最小限の電気接続の検出は、電極1000上の導電性容器1004の正確な位置決めを指示する。
図10Cは、電極1000と適切に組み立てられていないので、容器1004が第1の試験点1002aと第2の試験点1002bとの間に電気接続を確立する例示導電性容器1004の外形を表す、図10Aの例示組立体の平面図を示す。これ故に、第1の試験点1002aと第2の試験点1002bとの間の無視できない電気接続の検出は、電極1000と相対的な導電性容器1004の不正確な位置決めを指示する。
図10Dは、無視できない電気接続が、例えば、適切に位置決めされていない容器によって、2つの試験点間に確立されたか否かを検出するために使用されることがある、第1の試験点1002aと第2の試験点1002bとの間に延在する電気経路1006を表す、図10Aの例示組立体の平面図を示す。
図16は、電極両端間の電気接続性を検出するためアノードとカソードとに亘って延在する電気経路1600を表す、例示アノード1614および例示カソード1602の平面図を示す。本例示電気経路1600において、電気接続は、カソード1602と、アノード1614に関連付けられた試験点1606、1608、1610、1612の全部のつなぎ接続1604との間に確立される。当業者は、他の電気経路が電極間の電気接続性を決定するために使用されることがあることを認めるであろう。一実施例において、電気経路は、アノード1614と1つ以上のカソード試験点との間で使用されることがある。別の実施例において、電気経路は、アノード1614とカソード1602との間で使用されることがある。
図11は、イオントフォレティック薬物送達装置において、1つ以上の容器の存在、および、1つ以上の対応する電極と相対的な1つ以上の容器の整列を検証する一般化された方法1100のフローチャートである。装置を製造すると、装置のマイクロコントローラによって使用される変数は、装置が利用できるようにされる前に初期化される。例示実施形態において、記憶された変数値は、例えば、ディスプレイ装置に、もしくは、プリントアウトとして出力されることがある。
図11に示されるように、装置は、ユーザによる組立前にエネルギー節約状態にある。エネルギー節約状態において、装置内の回路出力およびマイクロコントローラ出力は、オフにされ、装置は、エネルギーを節約するため所定の時間間隔でマイクロコントローラを起動させるようにポーリングされる。例示実施形態において、マイクロコントローラは、一定の間隔で装置をポーリングする、もしくは、割り込みを発生させることがある。例示ポーリング間隔は、約0.1秒から約60秒まで変化することがあるが、この例示範囲に限定されない。例示ポーリング間隔は、約1秒でもよい。
ポーリングによってマイクロコントローラがエネルギー節約状態において周期的に起動されるとき、装置は、ステップ1104として表現されたステージ1に入る。ステップ1104(ステージ1)においてポーリングすると、マイクロコントローラは、例えば、電極および関連した試験点の上での容器の位置決めによって、装置が組立中であるか否かを決定する。ステージ1のさらなる詳細は、図12を参照して本明細書に記載される。装置が組立中ではない、と決定された場合、この方法は、ステップ1106においてエネルギー節約状態に戻る。一方で、装置が組立中である、と決定された場合、この方法は、ステップ1108として表現されたステージ2に進む。
ステップ1108(ステージ2)においてポーリングすると、マイクロコントローラは、装置が適切に組み立てられているか否かを決定する。ステージ2のさらなる詳細は、図13Aおよび13Bを参照して本明細書に記載される。装置が適切に組み立てられている、と決定された場合、この方法は、ステップ1112として表現されたステージ3に進む。装置が適切に組み立てられていない、と決定された場合、この方法は、ポーリングによってステップ1108を繰り返すことがある。装置が所定の累積試験制限時間を超過する時間累積期間に亘って試験ステップ1108に留まる場合、装置は、ステップ1110において停止させられる。この時間チェックは、装置がポーリングされるときに毎回実行されることがある。試験モードにおいて非常に長い時間を費やす装置の停止は、装置が治療効果のない投与量の治療薬を送達することを防止するのに有利である。装置が組立検出モードにおいて非常に長い時間を費やす場合、装置の電源を失わせ、容器をドライアウトさせる可能性が高い。電源が喪失された装置を使用する治療薬の投与は、装置が治療効果のある投与量を投与するために使用できないことがあるので危険である。さらに、試験モードにおいて非常に長い時間を費やす装置の停止は、このような装置が重大な欠陥を有することがあるので有利である。例示累積試験制限時間は、約5分から約30分まで変わることがあるが、この例示範囲に限定されることはない。
ステップ1112(ステージ3)においてポーリングすると、マイクロコントローラは、ユーザの身体が装置で検出されたか否か、即ち、装置がユーザの身体に置かれているか否かを決定する。装置がユーザの身体に置かれている、と決定された場合、この方法は、ステップ1116として表現されたステージ4に進む。装置がユーザの身体に置かれていない、と決定された場合、この方法は、ポーリングすると、ステップ1112を繰り返すことがある。装置が累積試験制限時間を超過する累積期間に亘って試験ステップ1108および/または1112に留まる場合、装置は、ステップ1114において停止させられる。
ステップ1116(ステージ4)においてポーリングすると、マイクロコントローラは、装置がユーザの身体上に適切に組み立てられているか否かを決定する。ステップ1116に割り当てられた時間が未だ満了していない場合、装置は、ポーリングによって、ステップ1116を繰り返すことがある。装置がユーザの身体上で適切に組み立てられていない、と決定された場合、装置は、ステップ1118において停止させられる。装置が累積試験制限時間を超過する累積期間に亘って試験ステップ1108、1112および/または1116に留まる場合、装置は、ステップ1118において停止させられる。同様に、装置が所定のステージ4試験制限時間を超過する期間に亘って試験ステップ1116に留まる場合、装置は、ステップ1118において停止させられる。例示ステージ4試験制限時間は、約5秒から約1分まで変わることがあるが、この例示範囲に限定されることはない。一方で、装置がユーザの身体上で適切に組み立てられている、と決定された場合、この方法は、マイクロコントローラが、装置は投薬のため適切な状態にあるか否かを決定するステップ1122に進む。
装置のマイクロコントローラは、例えば、装置の電源が十分な電気エネルギーを送ることができるか否かを決定するために付加的な試験ステージを含むステップ1122において作動シーケンスに入ることがある。ステップ1122において実行されることがある例示作動シーケンスは、2009年12月29日付けで出願された、「Electronic Control of Drug Delivery System」と題する米国特許出願第12/648,726号において教示され、この米国特許出願の内容全体は、参照によって本明細書に明示的に組み込まれる。装置がステップ1122において投薬するため適した状態ではない、と決定された場合、装置は、ステップ1124において停止させられることがある。装置がステップ1122のため割り当てられた制限時間を超過する期間に亘って試験ステップ1122に留まる場合、装置は、ステップ1124において停止させられる。代替案において、装置が累積試験制限時間を超過する累積期間に亘って試験ステップ1108、1112、1116および/または1122に留まる場合、装置は、ステップ1124において停止させられる。一方で、装置は、ステップ1122において投薬のため適した状態にある、と決定された場合、装置は、投薬準備完了状態に置かれることがある。この投薬準備完了状態において、マイクロコントローラは、一実施形態においてユーザ入力なしで、および、別の実施形態において(例えば、作動ボタン押下の形で)ユーザ入力を受信したとき、治療薬の投薬を開始することがある。投薬に進むためにユーザ入力を必要とする投薬準備完了状態において、装置が自動的に停止させられる前にユーザが所要の入力を与えるために制限時間が存在することがある。
当業者は、1つ以上の容器の存在および1つ以上の対応する電極と相対的な整列を検証する例示方法が図11に示された方法より多数もしくはより少数のステップを含むことがあること、および、図11に示されたステップが図示されていない様々な順序で実行されることがあることを認めるであろう。図11に描かれたステップの1つ以上は、図12から15を参照してさらに詳しく記載されるように繰り返されることがある。
図12は、図11のステップ1104(ステージ1)の例示実施形態をより詳細に示すフローチャートである。前述のとおり、ステージ1は、装置が組み立てられているか否かを決定する。ステップ1202において、装置は、エネルギー節約状態にある間に所定の時間間隔でポーリングされる。装置が組み立てられている場合(即ち、少なくとも1つの容器が電極およびこれらの電極の関連した試験点の上に位置決めされている場合)、電気接続が少なくとも1つの電極とこの電極の関連した試験点の少なくとも1つとの間に確立される。即ち、少なくとも1つの電極とこの電極に関連した試験点の少なくとも1つとの間での最小限の電気接続性の検出は、装置がユーザによって組み立てられていることを指示する。ポーリングすると、ステップ1204において、マイクロコントローラは、少なくとも1つの電極とこの電極に関連した試験点の少なくとも1つとの間の電気接続性が所定のステージ1最小値より大きい(もしくは以上である)か否か、即ち、容器が電極と組み立てられていることを指示するか否かを決定する。そうである場合、ステージ1カウンタは、ステップ1206において1ずつインクリメントされ、そうではない場合、ステージ1カウンタは、ステップ1208において零が設定される。電気接続性に対する例示ステージ1最小値は、約50000から約60000オームまでの最大抵抗として表現されることがあるが、他の値が使用されることがある。例示実施形態において、ステージ1最小値は、約56400オームをもつ最大抵抗によって表現される。当業者は、他の例示最小値および最大値が、例えば、動物体の抵抗に基づいて使用されることがあることを認めるであろう。ステップ1204を実行する際に使用されることがある例示電気経路は、図8Aから8Eに関連して説明される。
ステップ1206もしくは1208においてステージ1カウンタを設定すると、マイクロコントローラは、ステップ1210において、ステージ1カウンタが所定のステージ1カウンタ最小値より大きい(もしくは以上である)か否かを決定する。そうである場合、この方法は、ポーリングすると、図12Aおよび12Bに示されたステージ2のステップ1222に進み、そうではない場合、この方法は、ステップ1202に戻る。例示ステージ1カウンタ最小値は、2から15まで変わることがあるが、この例示範囲に限定されることはない。ステージ1カウンタが最小値以上になるまで待つことは、最小限の電気接続性が最小限の連続期間に亘って検出されることを確実にする。このことは、検出された電気接続性がシステム、もしくは、例えば、稲妻のような環境の突然の過渡的な変化に起因する可能性を除去し、検出された電気接続性が装置の組立の結果であるという信頼性を与える。
図13Aおよび13Bは、図11のステップ1108(ステージ2)の例示実施形態をより詳細に示すフローチャートである。前述のとおり、ステージ2は、装置が適切に組み立てられているか否かを決定する。ステップ1222において、装置をポーリングすると、マイクロコントローラは、電極間の電気接続性が所定のステージ2アーム最小値より大きい(もしくは以上である)か否か、即ち、電気接続が電極間に確立されるように装置がユーザの身体に置かれていることを指示するか否かを決定する。そうである場合、ステップ1224において、ステージ2累積アームカウンタは、1ずつインクリメントされ、ステージ2連続アームカウンタは、1ずつインクリメントされる。そうではない場合、ステージ2累積アームカウンタは、このカウンタの現在値に保たれ、ステージ2連続アームカウンタにステップ1226において零が設定される。例示ステージ2アームカウンタ最小値は、約10000から約20000オームをもつ最大抵抗として表現されることがあるが、この例示範囲に限定されることはない。例示実施形態において、ステージ2アームカウンタ最小値は、約16000オームをもつ最大抵抗として表現されることがある。当業者は、他の例示最小値および最大値が、例えば、動物体の抵抗に基づいて使用されることがあることを認めるであろう。ステップ1222を実行する際に使用されることがある例示電気経路は、図16に関連して説明される。
ステップ1224もしくは1226においてカウンタを設定すると、マイクロコントローラは、ステップ1228において、ステージ2連続アームカウンタがステージ2アーム検出最小値より大きい(以上である)か否か、即ち、装置が組立中に最小連続期間に亘ってユーザの身体に置かれたことを指示するか否かを決定する。そうである場合、アームフラグは、ステップ1230において、この事実を指示するために1が設定され、そうすると、この方法は、ステップ1232に進む。一方で、ステージ2連続アームカウンタがステージ2アーム検出最小値より大きい場合、この方法は、ステップ1228からこのままステップ1232に進む。例示ステージ2連続アームカウンタは、約2から15まで変化することがあるが、この例示範囲に限定されることはない。
ステップ1232において、マイクロコントローラは、ステージ2連続アームカウンタが零に等しいか否か、および、アームフラグが1に等しいか否かを決定する。これらの条件の両方がステップ1232で満たされる場合、ステップ1234において、装置がもはやユーザの身体にないことを指示するためにアームフラグに零が設定され、カソード・ルックバック・カウンタおよびアノード・ルックバック・カウンタにそれぞれ零が設定される。一方で、条件の両方がステップ1232において満たされない場合、カソード・ルックバック・カウンタおよびアノード・ルックバック・カウンタは、ステップ1236においてこれらの現在値でそれぞれ保たれる。カソード・ルックアップ・カウンタおよびアノード・ルックアップ・カウンタの値は、図14Aおよび14Bに示されるようにステージ4で使用されることがある。
ステップ1234もしくは1236においてカウンタを設定すると、マイクロコントローラは、ステップ1238において、ステージ2連続アームカウンタが零に等しい、即ち、装置が現在のところユーザの身体に接していないか否かを決定する。そうである場合、この方法は、ステップ1240に進む。ステージ2連続アームカウンタが零に等しくない場合、この方法は、ステップ1238からステップ1252にこのまま進む。
ステップ1240において、マイクロコントローラは、カソードとこのカソードの関連した試験点との間の電気接続性かカソード・ルックバック最小値より大きい(もしくは以上である)か否か、即ち、容器がカソードと適切に組み立てられていることを指示するか否かを決定する。そうである場合、カソード・ルックバック・カウンタは、ステップ1242において1ずつインクリメントされ、そうでない場合、カソード・ルックバック・カウンタは、ステップ1244において零が設定される。例示カソード・ルックバック最小値は、約1000から約2000オームまでの最大抵抗として表現されることがあるが、この例示範囲に限定されることはない。例示実施形態において、カソード・ルックバック最小値は、約1700オームをもつ最大抵抗として表現されることがある。当業者は、他の例示最小値および最大値が、例えば、動物体の抵抗に基づいて使用されることがあることを認めるであろう。ステップ1240を実行する際に使用されることがある例示電気経路は、図8Aから8Eに関連して説明される。
ステップ1242もしくは1244においてカウンタを設定すると、マイクロコントローラは、ステップ1246において、アノードとこのアノードの関連した試験点との間の電気接続性がアノード・ルックバック最小値より大きい(もしくは以上である)か否か、即ち、容器がアノードと適切に組み立てられていることを指示するか否かを決定する。そうである場合、アノード・ルックバック・カウンタがステップ1248において1ずつインクリメントされ、そうではない場合、アノード・ルックバック・カウンタは、ステップ1250において零が設定される。ステップ1248もしくは1250においてカウンタを設定すると、この方法は、ステップ1252に進む。ステップ1246において使用される例示アノード・ルックバック最小値は、約10000から約20000オームまでの最大抵抗として表現されることがあるが、この例示範囲に限定されることはない。例示実施形態において、アノード・ルックアップ最小値は、約15800オームをもつ最大抵抗として表現されることがある。当業者は、他の例示最小値および最大値が、例えば、動物体の抵抗に基づいて使用されることがあることを認めるであろう。ステップ1246を実行する際に使用されることがある例示電気経路は、図8Aから8Eに関連して説明される。
ステップ1252において、マイクロコントローラは、カソードとこのカソードの関連した試験点との間の電気接続性がステージ2最小値より大きい(もしくは以上である)か否か、即ち、容器が使用されたステージ2カソード最小値に基づいてカソードと適切に組み立てられていることを指示するか否かを決定する。そうである場合、ステージ2カウンタは、ステップ1254において1ずつインクリメントされ、そうではない場合、ステージ2カウンタは、ステップ1256において零が設定される。ステップ1252において使用される例示ステージ2カソード最小値は、約100000から約200000オームまでの最大抵抗として表現されることがあるが、この例示範囲に限定されることはない。例示実施形態において、ステージ2カソード最小値は、約135000オームの最大抵抗として表現されることがある。当業者は、他の例示最小値および最大値が、例えば、動物体の抵抗に基づいて使用されることがあることを認めるであろう。当業者は、アノードとこのアノードの関連した試験点との間の電気接続性がステップ1252において場合によっては使用されることがあることを認めるであろう。ステップ1252を実行する際に使用されることがある例示電気経路は、図8Aから8Eに関連して説明される。
ステップ1254もしくは1256においてカウンタを設定すると、マイクロコントローラは、ステップ1258において、ステージ2カウンタがステージ2カウンタ閾値より大きい(もしくは以上である)か否か、および、ステージ2累積アームカウンタがステージ2アームカウンタ閾値より小さくなる(もしくは以下である)か否かを決定する。これらの条件の両方がステップ1258において満たされた場合、このことは、装置が適切に組み立てられていること、および、装置が組立中にさほど長くユーザの身体に接していなかったことを指示し、この方法は、図14Aおよび14Bに示されたステージ3のステップ1272に進む。一方で、いずれかもしくは両方の条件がステップ1258において満たされない場合、この方法は、ステップ1260に進む。ステップ1260において、マイクロコントローラは、ステージ2カウンタがステージ2カウンタ閾値より小さくなる(もしくは以下である)か否か、および、ステージ2累積アームカウンタがステージ2アームカウンタ閾値より大きい(もしくは以上である)か否か、即ち、装置が適切に組み立てられないこと、および、装置が組立中に長くユーザの身体に置かれすぎていたことを指示するか否かを決定する。条件の両方がステップ1260において満たされた場合、このことは、容器がユーザの身体上で中心から離れて置かれていたことを指示し、ユーザの身体の火傷の原因になる可能性がある。これ故に、マイクロコントローラは、装置が適切に組み立てられていないことを決定し、装置は、停止させられる。そうではない場合、いずれかもしくは両方の条件がステップ1260において満たされない場合、この方法は、ポーリングするとステップ1222に戻る。例示ステージ2カウンタ閾値は、2から15まで変わることがあるが、この例示範囲に限定されることはない。例示ステージ2アームカウンタ閾値は、2から15まで変化することがあるが、この例示範囲に限定されることはない。
図14Aおよび14Bは、図11のステップ1112(ステージ3)の例示実施形態をより詳細に示すフローチャートである。前述のとおり、ステージ3は、装置がユーザの身体に置かれているか否かを決定する。ステップ1272において、装置をポーリングすると、マイクロコントローラは、電極間の電気接続性がステージ3アーム最小値より大きい(もしくは以上である)か否か、即ち、電気接続が電極間に確立されるように装置がユーザの身体に置かれていることを指示するか否かを決定する。そうである場合、ステージ3アームカウンタは、ステップ1274においてインクリメントされ、そうではない場合、ステージ3アームカウンタは、ステップ1276において零が設定される。カウンタがステップ1274もしくは1276において設定された後、この方法は、ステップ1278に進む。例示ステージ3アーム最小値は、約10000から約20000オームまでの最大抵抗として表現されることがあるが、この例示範囲に限定されることはない。例示ステージ3アーム最小値は、約16500オームをもつ最大抵抗として表現されることがある。当業者は、他の例示最小値および最大値が、例えば、動物体の抵抗に基づいて使用されることがあることを認めるであろう。ステップ1272を実行する際に使用されることがある例示電気経路は、図16に関連して説明される。
ステップ1278において、マイクロコントローラは、ステージ3アームカウンタがステージ3アーム最小値より大きい(もしくは以上である)か否か、即ち、装置が最小連続期間に亘ってユーザの身体に置かれていることを指示するか否かを決定する。そうである場合、アームフラグは、ステップ1280において1が設定され、そうすると、この方法は、ステップ1282に進む。そうではない場合、この方法は、ステップ1278からステップ1282にこのまま進む。例示ステージ3アームカウンタ最小値は、2から15まで変わることがあるが、この例示範囲に限定されることはない。
ステップ1282において、マイクロコントローラは、ステージ3アームカウンタが零に等しいか否か、および、アームフラグに1が設定されているか否かを決定する。これらの条件の両方がステップ1282において満たされる場合、アームフラグは、ステップ1284において、装置がもはやユーザの身体に接しないことを指示するために零が設定され、ならびに、カソード・ルックバック・カウンタおよびアノード・ルックバック・カウンタは、ステップ1284において、各々に零が設定される。一方で、条件の両方がステップ1282において満たされない場合、カソード・ルックバック・カウンタおよびアノード・ルックバック・カウンタは、各々にステップ1286においてこれらの現在値で保たれる。カソード・ルックバック・カウンタおよびアノード・ルックバック・カウンタの値は、図14Aおよび14Bに示されるようにステージ4において使用されることがある。
ステップ1284もしくは1286においてカウンタを設定すると、マイクロコントローラは、ステップ1288において、ステージ3アームカウンタが零に等しいか否かを決定し、即ち、装置が現在のところユーザの身体に接しないか否かを指示する。そうである場合、この方法は、ステップ1290へ進む。ステージ3アームカウンタが零に等しくない場合、この方法は、ステップ1288からステップ1302にこのまま進む。
ステップ1290において、マイクロコントローラは、カソードとこのカソードの関連した試験点との間の電気接続性がカソード・ルックバック最小値より大きい(もしくは以上である)か否か、即ち、容器がカソードと適切に組み立てられていることを指示するか否かを決定する。そうである場合、カソード・ルックバック・カウンタは、ステップ1292において1ずつインクリメントされ、そうではない場合、カソード・ルックバック・カウンタは、ステップ1294において零が設定される。例示カソード・ルックバック最小値は、約1000から約2000オームまでの最大抵抗として表現されることがあるが、この例示範囲に限定されることはない。例示実施形態において、カソード・ルックバック最小値は、約1700オームである。当業者は、他の例示最小値および最大値が、例えば、動物体の抵抗に基づいて使用されることがあることを認めるであろう。ステップ1290を実行する際に使用されることがある例示電気経路は、図8Aから8Eに関連して説明される。
ステップ1292もしくは1294においてカウンタを設定すると、マイクロコントローラは、ステップ1296において、アノードとこのアノードの関連した試験点との間の電気接続性がアノード・ルックバック最小値より大きい(もしくは以上である)か否か、即ち、容器がアノードと適切に組み立てられていることを指示するか否かを決定する。そうである場合、アノード・ルックバック・カウンタは、ステップ1298において1ずつインクリメントされ、そうではない場合、アノード・ルックバック・カウンタは、ステップ1300において零が設定される。ステップ1298もしくは1300においてカウンタを設定すると、この方法は、ステップ1302に進む。例示アノード・ルックバック最小値は、約10000から約20000オームまでの最大抵抗として表現されることがあるが、この例示範囲に限定されることはない。例示実施形態において、アノード・ルックバック最小値は、約15800オームである。当業者は、他の例示最小値および最大値が、例えば、動物体の抵抗に基づいて使用されることがあることを認めるであろう。ステップ1296を実行する際に使用されることがある例示電気経路は、図8Aから8Eに関連して説明される。
ステップ1302において、マイクロコントローラは、ステージ3アームカウンタがステージ3アームカウンタ最小値より大きい(もしくは以上である)か否か、即ち、装置が最小連続期間に亘ってユーザの身体に置かれていることを指示するか否かを決定する。そうである場合、この方法は、図15Aおよび15Bに示されたステージ4のステップ1306に進み、そうではない場合、この方法は、ポーリングするとステップ1272に戻る。例示ステージ3アームカウンタ最小値は、2から15まで変わることがあるが、この例示範囲に限定されることはない。
図15Aおよび図15Bは、図11のステップ1116(ステージ4)の例示実施形態を詳細に示すフローチャートである。前述のとおり、ステージ4は、装置がユーザの身体上で適切に組み立てられているか否かを決定する。ステップ1306において、装置をポーリングすると、マイクロコントローラは、カソードとこのカソードの関連した試験点の各々との間の電気接続性がステージ4許容可能カソード範囲内に含まれるか否か、即ち、容器がカソードと適切に組み立てられていることを指示するか否かを決定する。そうである場合、ステージ4カソードカウンタは、ステップ1308において1ずつインクリメントされ、そうではない場合、ステージ4カソードカウンタは、ステップ1310において零が設定される。例示ステージ4許容可能カソード範囲は、約800から約1000オームまでの最大抵抗、および、約400から約600オームまでの最小距離として表現されることがあるが、この例示範囲に限定されることはない。例示ステージ4許容可能カソード範囲は、約1100オームをもつ最大抵抗、および、約100オームをもつ最小抵抗として表現されることがある。当業者は、他の例示最小値および最大値が、例えば、動物体の抵抗に基づいて使用されることがあることを認めるであろう。ステップ1306を実行する際に使用されることがある例示電気経路は、図8Aから8Eに関連して説明される。
カウンタがステップ1308もしくは1310において設定された後、この方法は、ステップ1312に進む。ステップ1312において、マイクロコントローラは、アノードとこのアノードの関連した試験点の各々との間の電気接続性がステージ4許容可能アノード範囲内に含まれるか否か、即ち、容器がアノードと適切に組み立てられていることを指示するか否かを決定する。そうである場合、ステージ4アノードカウンタは、ステップ1314において1ずつインクリメントされ、そうではない場合、ステージ4アノードカウンタは、ステップ1316において零が設定される。カウンタがステップ1314もしくは1316において設定された後、この方法は、ステップ1318に進む。例示ステージ4許容可能アノード範囲は、約700から約900オームまでの最大抵抗および約50から約150オームまでの最小抵抗として表現されることがあるが、この例示範囲に限定されることはない。例示ステージ4許容可能アノード範囲は、約1000オームをもつ最大抵抗および約100オームをもつ最小抵抗として表現されることがある。当業者は、他の例示最小値および最大値が、例えば、動物体の抵抗に基づいて使用されることがあることを認めるであろう。ステップ1312を実行する際に使用されることがある例示電気経路は、図8Aから8Eに関連して説明される。
ステップ1318において、マイクロコントローラは、ステージ4カソードカウンタがステージ4カソードカウンタ最小値より大きい(もしくは以上である)か否か、ならびに、ステージ4アノードカウンタがステージ4アノードカウンタ最小値より大きい(もしくは以上である)か否か、即ち、容器が電極と適切に組み立てられていることを指示ずるか否かを決定する。両方の条件がステップ1318において満たされる場合、マイクロコントローラは、装置が適切に組み立てられていることを決定する。そうではない場合、一方もしくは両方の条件がステップ1318において満たされない場合、この方法は、ステップ1318からステップ1322に進む。例示ステージ4カソードカウンタ最小値は、2から15まで変わることがあるが、この例示範囲に限定されることはない。例示ステージ4アノードカウンタ最小値は、2から15まで変わることがあるが、この例示範囲に限定されることはない。
ステップ1318における条件は、装置がユーザの身体に置かれたときに1つ以上の試験点が機能しない場合、満たされないことがある。これらの場合を考慮するために、マイクロコントローラは、装置がステージ3において適切に組み立てられたことを指示するように、記憶された電気接続性が閾値を満たすか否かを決定するため、ステージ3において決定された電気接続性をルックバックする。ステップ1322において、マイクロコントローラは、電極が前の試験ステージで適切に組み立てられたことを電極ルックバック・カウンタが指示するか否かを決定する。より詳しく言うと、ステップ1322において、マイクロコントローラは、カソード・ルックバック・カウンタがカソード・ルックバック・カウンタ最小値より大きい(もしくは以上である)か否か、および、アノード・ルックバック・カウンタがアノード・ルックバック・カウンタ最小値より大きい(もしくは以上である)か否かを決定する。両方の条件がステップ1322において満たされた場合、マイクロコントローラは、装置が適切に組み立てられたと決定する。そうではない場合、一方もしくは両方の条件がステップ1322において満たされない場合、この方法は、ステップ1326に進む。例示カソード・ルックバック・カウンタ最小値は、2から15まで変わることがあるが、この例示範囲に限定されることはない。例示アノード・ルックバック・カウンタ最小値は、2から15まで変わることがあるが、この例示範囲に限定されない。
マイクロコントローラは、試験ステージ4の正常終了のための最大期間を割り当てる。最大期間は、約5秒から約30秒まで変わることがあるが、この例示範囲に限定されることはない。ステップ1326において、マイクロコントローラは、この最大期間が満了したか否かを決定する。最大期間が満了していない場合、この方法は、ポーリングするとステップ1306に戻る。そうではない場合、最大期間が満了した場合、この方法は、ステップ1328に進む。
ステップ1328において、マイクロコントローラは、ステージ4電極カウンタおよび電極ルックバック・カウンタの組み合わせが、電極が適切に組み立てられたことを指示するか否かを決定する。より詳しく言うと、ステップ1328において、マイクロコントローラは、2つの条件のうちの少なくとも1つが満たされたか否かを決定する。ステップ1328において評価される第1の条件は、カソード・ルックバック・カウンタがカソード・ルックバック・カウンタ最小値より大きい(もしくは以上である)場合、および、ステージ4アノードカウンタがステージ4アノードカウンタ最小値より大きい(もしくは以上である)場合、満たされる。ステップ1328において評価される第2の条件は、アノード・ルックバック・カウンタがアノード・ルックバック・カウンタ最小値より大きい(もしくは以上である)場合、および、ステージ4カソードカウンタがステージ4カソードカウンタ最小値より大きい(もしくは以上である)場合、満たされる。一方もしくは両方の条件がステップ1328において満たされた場合、マイクロコントローラは、装置が適切に組み立てられたことを決定する。そうではない場合、いずれかの条件がステップ1328において満たされない場合、マイクロコントローラは、装置が適切に組み立てられなかったことを決定する。ステップ1328において使用されたカウンタ最小値は、2から15まで変わることがあるが、この例示範囲に限定されることはない。
図17は、例示イオントフォレティック薬物送達装置を使用する例示方法1700を示すフローチャートを示す。ステップ1702において、例示実施形態では、ユーザは、容器が電極に置かれ、電極と整列させられるように、装置パッケージングの中で容器および離間して設けられた電極を組み立てる。ステップ1704において、ユーザは、組立後の装置をユーザの皮膚に置く。ステップ1706において、ユーザは、装置が試験モードにある間に、この装置がこの装置は使用準備完了であるという指示を与えるまで待機する。ステップ1708において、装置が使用準備完了になると、ユーザは、装置内に格納された治療薬の投与を開始するために作動ボタンを押下する。
図18は、装置が適切に組み立てられたか否かを試験するシステムを含む例示イオントフォレティック薬物送達装置を製造する例示方法1800を示すフローチャートである。ステップ1802において、第1の電極(例えば、アノードもしくはカソード)および第2の電極(例えば、カソードもしくはアノード)は、回路板に連結される、もしくは、貼られる。ステップ1804において、1つ以上の電気試験点は、試験点が第1の電極から離間し、第1の電極に近接するように、回路板に連結される、もしくは、貼られる。同様に、1つ以上の電気試験点は、試験点が第2の電極から離間し、第2の電極に近接するように、回路板に貼られる。ステップ1806において、制御可能な電源は、第1および第2の電極に電気的に連結される。ステップ1808において、マイクロコントローラは、本明細書で教示された例示動作、例えば、図11に示された動作を実行するようにプログラムされる。ステップ1810において、マイクロコントローラは、制御可能な電源に電気的に連結される。ステップ1812において、検出回路は、マイクロコントローラを試験点に関連付けられた1つ以上の電気経路に電気的に連結するために回路板に設けられる。ステップ1814において、組立後の回路板は、薬物送達装置の外側筐体の内部に位置決めされる。ステップ1816において、第1の電極に関連付けられた第1の導電性容器は、第1の容器がユーザによる組立前に第1の電極から離間されるように、筐体内部もしくは筐体外部に設けられる。ステップ1818において、第2の電極に関連付けられた第2の導電性容器は、第2の容器がユーザによる組立前に第2の電極から離間されるように、筐体内部もしくは筐体外部に設けられる。
例示実施形態を説明する際に、特定の用語が明瞭さのため使用される。説明の目的のため、各々の特定の用語は、少なくとも、同様の目的を達成するために同様の方法で動作するあらゆる技術的および機能的等価物を含むように意図されている。付加的に、特別な例示実施形態が複数のシステム要素もしくは方法ステップを含む一部の事例では、これらの要素もしくはステップは、単一の要素もしくはステップで置き換えられることがある。同様に、単一の要素もしくはステップは、同じ目的に役立つ複数の要素もしくはステップで置き換えられることがある。さらに、様々な特性のためのパラメータが例示実施形態のため本明細書で指定されているが、これらのパラメータは、特別の定めのない限り、20分の1、10分の1、5分の1、3分の1、2分の1などを単位として、もしくは、これらの丸め近似によって、上方もしくは下方調整されることがある。さらに、例示実施形態は、これらの例示実施形態の特別な実施形態に関連して図示され、記載されているが、当業者は、形式および詳細の点で種々の置換および代替が発明の範囲から逸脱することなくこれらの例示実施形態において行われることがあることを理解するであろう。さらに、この他の態様、機能および利点もやはり発明の範囲内である。
例示フローチャートは、例示の目的のため本明細書に記載され、方法の限定されない実施例である。当業者は、例示方法が例示フローチャートに示されたステップより多数もしくはより少数のステップを含むことがあること、および、例示フローチャートにおけるステップが図示された順序とは異なる順序で実行されることがあることを認めるであろう。

Claims (27)

  1. イオントフォレティック装置が、治療薬を動物体内に投与するため適した状態にあるか否かを、動物体の表面を通してエレクトロトランスポート電流を送ることにより試験するシステムであって、
    少なくとも1つの電気試験点と、
    少なくとも1つの試験点から通じている、および、イオントフォレティック装置の電極に通じるように構成されている少なくとも1つの電気経路と、
    コントローラとを含み、
    コントローラは、少なくとも1つの電気経路の電気特性を測定するようにプログラムされ、
    治療薬がイオントフォレティック装置に関して適切に配置されたとき、イオントフォレティック装置が治療薬を動物体内に投与するため適した状態にあることを指示する測定された電気特性から、イオントフォレティック装置が治療薬を動物体内に投与するため適した状態にあるか否かを決定するようにプログラムされ、ならびに、
    電気特性の第1の測定後の所定の期間内にイオントフォレティック装置が治療薬を動物体内に投与するため適した状態にない場合、イオントフォレティック装置の使用を止めるようにプログラムされている、
    試験システム。
  2. 治療薬は、容器が電極と組み立てられる前に容器に導入される、請求項1に記載の試験システム。
  3. 治療薬は、容器が電極と組み立てられた後に容器に導入される、請求項1に記載の試験システム。
  4. イオントフォレティック装置は、治療薬を含む容器が電極の第1の面に存在しているとき、治療薬を動物体内に投与するため適した状態にあり、ならびに、コントローラは、測定された電気特性に基づいて、治療薬を含む容器が電極の第1の面に存在しているか否かを決定するようにプログラムされている、請求項1に記載の試験システム。
  5. イオントフォレティック装置は、電極の第1の面のどの部分も動物体の表面に触れない程度に治療薬を含む容器が電極の第1の面を被覆するとき、治療薬を動物体内に投与するため適した状態にあり、ならびに、コントローラは、測定された電気特性に基づいて、治療薬を含む容器が電極の第1の面全体を被覆するか否かを決定するようにプログラムされている、請求項1に記載の試験システム。
  6. イオントフォレティック装置は、治療薬を含む容器がカソード電極の第1の面を被覆するとき、治療薬を動物体内に投与するため適した状態にあり、ならびに、コントローラは、測定された電気特性に基づいて、カソード電極の第1の面を被覆する容器がイオントフォレティック装置のアノード電極に関連付けられた非治療薬ではなく治療薬を含むことを検証するようにプログラムされている、請求項1に記載の試験システム。
  7. 少なくとも1つの電気経路は、第1の試験点から通じている、および、電極に通じるように構成されている経路と、複数のつなぎ試験点から通じている、および、電極に通じるように構成されている経路とを含む群から選択される、請求項1に記載の試験システム。
  8. 測定された電気特性は、少なくとも1つの電気経路の導電率であり、ならびに、コントローラは、所定の導電率閾値より大きい導電率がイオントフォレティック装置は適した状態にあることを指示する事実に基づいて、イオントフォレティック装置が治療薬を動物体内に投与するため適した状態にあるか否かを決定するようにプログラムされている、請求項7に記載の試験システム。
  9. 電気特性を測定する少なくとも1つの電気経路両端間に電圧を印加する電源をさらに含む、請求項1に記載の試験システム。
  10. コントローラは、容器が電極の第1の面に適切に取り付けられていないことを決定すると、イオントフォレティック装置を停止させるようにプログラムされている、請求項1から9のいずれか一項に記載の試験システム。
  11. 少なくとも1つの試験点は、電極の周りに配置された複数の離散的な試験点を含む、請求項1から9のいずれか一項に記載の試験システム。
  12. 少なくとも1つの試験点は、電極の少なくとも一部を連続的に取り囲む少なくとも1つの電気試験点を含む、請求項1に記載の試験システム。
  13. イオントフォレティック装置のカソード電極とアノード電極との間に通じる第2の電気経路をさらに含み、
    コントローラは、第2の電気経路の第2の電気特性を測定するようにプログラムされ、および、
    測定された第2の電気特性から、イオントフォレティック装置が治療薬を動物体内に投与するため適した状態にあるか否かを決定するようにさらにプログラムされ、
    イオントフォレティック装置は、治療薬がアノード電極およびカソード電極の上に位置決めされ、および、整列されたとき、治療薬を動物体内に投与するため適した状態にある、
    請求項1から9と12のいずれか一項に記載の試験システム。
  14. コントローラは、電極が動物体の表面と直接接触もしくは間接接触して置かれる前に測定された電気特性から、イオントフォレティック装置が治療薬を動物体内に投与するため適した状態にあるか否かを決定するようにさらにプログラムされ、
    測定された電気特性は、電極の第1の面への容器の不適切な取り付けを指示する、
    請求項1から9と12のいずれか一項に記載の試験システム。
  15. コントローラは、電極が動物体の表面と直接接触もしくは間接接触して置かれた後に測定された電気特性から、イオントフォレティック装置が治療薬を動物体内に投与するため適した状態にあるか否かを決定するようにさらにプログラムされ、
    測定された電気特性は、電極の第1の面への容器の不適切な取り付けを指示する、
    請求項1から9と12のいずれか一項に記載の試験システム。
  16. イオントフォレティック装置が、治療薬を動物体内に投与するため適した状態にあるか否かを、動物体の表面を通してエレクトロトランスポート電流を送ることにより試験するシステムであって、
    第1の電気試験点および第2の電気試験点と、
    第1の試験点から通じている、および、第2の試験点まで通じるように構成されている少なくとも1つの電気経路と、
    コントローラとを含み、
    コントローラは、少なくとも1つの電気経路の電気特性を測定するようにプログラムされ、
    治療薬がイオントフォレティック装置に関して適切に配置されたとき、イオントフォレティック装置が治療薬を動物体内に投与するため適した状態にあることを指示する測定された電気特性から、イオントフォレティック装置が治療薬を動物体内に投与するため適した状態にあるか否かを決定するようにプログラムされ、ならびに、
    電気特性の第1の測定後の所定の期間内にイオントフォレティック装置が治療薬を動物体内に投与するため適した状態にない場合、イオントフォレティック装置の使用を止めるようにプログラムされている、
    試験システム。
  17. イオントフォレティック装置は、治療薬を含む容器が電極の第1の面に存在しているとき、治療薬を動物体内に投与するため適した状態にあり、ならびに、コントローラは、測定された電気特性に基づいて、治療薬を含む容器が電極の第1の面に存在しているか否かを決定するようにプログラムされている、請求項16に記載の試験システム。
  18. イオントフォレティック装置は、電極の第1の面のどの部分も動物体の表面に触れない程度に治療薬を含む容器が電極の第1の面を被覆するとき、治療薬を動物体内に投与するため適した状態にあり、ならびに、コントローラは、測定された電気特性に基づいて、治療薬を含む容器が電極の第1の面を被覆するか否かを決定するようにプログラムされている、請求項16に記載の試験システム。
  19. イオントフォレティック装置は、治療薬を含む容器がアノード電極の第1の面を被覆するとき、治療薬を動物体内に投与するため適した状態にあり、ならびに、コントローラは、測定された電気特性に基づいて、アノード電極の第1の面を被覆する容器がイオントフォレティック装置のカソード電極に関連付けられた非治療薬ではなく治療薬を含むことを検証するようにプログラムされている、請求項16に記載の試験システム。
  20. コントローラは、容器が電極の第1の面に適切に取り付けられていないことを決定すると、イオントフォレティック装置を停止させるようにプログラムされている、請求項16から19のいずれか一項に記載の試験システム。
  21. イオントフォレティック装置が、治療薬を動物体内に投与するため適切な状態にあるか否かを、動物体の表面を通してエレクトロトランスポート電流を送ることにより試験する方法であって、
    少なくとも1つの試験点から通じている、および、イオントフォレティック装置の電極に通じるように構成されている少なくとも1つの電気経路の両端に電圧を印加することと、
    少なくとも1つの電気経路の電気特性を測定することと、
    治療薬がイオントフォレティック装置に関して適切に配置されているとき、イオントフォレティック装置が治療薬を動物体内に投与するため適した状態にあることを指示する測定された電気特性から、イオントフォレティック装置が治療薬を投与するため適した状態にあるか否かを決定することと、
    電気特性の第1の測定後の所定の期間内にイオントフォレティック装置が治療薬を動物体内に投与するため適した状態にない場合、イオントフォレティック装置の使用を止めることと、
    を含む、試験方法。
  22. イオントフォレティック装置は、治療薬を含む容器が電極の第1の面に存在しているとき、治療薬を動物体内に投与するため適した状態にあり、
    測定された電気特性に基づいて、治療薬を含む容器が電極の第1の面に存在しているか否かを決定することを含む、請求項21に記載の試験方法。
  23. イオントフォレティック装置は、電極の第1の面のどの部分も動物体の表面に触れない程度に治療薬を含む容器が電極の第1の面を被覆するとき、治療薬を動物体内に投与するため適した状態にあり、
    測定された電気特性に基づいて、治療薬を含む容器が電極の第1の面全体を被覆するか否かを決定することを含む、請求項21に記載の試験方法。
  24. イオントフォレティック装置は、治療薬を含む容器がカソード電極の第1の面を被覆するとき、治療薬を動物体内に投与するため適した状態にあり、
    測定された電気特性に基づいて、カソード電極の第1の面を被覆する容器がイオントフォレティック装置のアノード電極に関連付けられた非治療薬ではなく治療薬を含むことを検証することを含む、請求項21に記載の試験方法。
  25. 容器が電極の第1の面に適切に取り付けられていないことを決定すると、イオントフォレティック装置を停止させることをさらに含む、請求項21から24のいずれか一項に記載の試験方法。
  26. イオントフォレティック装置が、治療薬を動物体内に投与するため適した状態にあるか否かを、動物体の表面を通してエレクトロトランスポート電流を送ることにより試験する方法であって、
    アノードに関連付けられた少なくとも1つの試験点から通じている、および、カソードに関連付けられた少なくとも1つの試験点に通じるように構成されている少なくとも1つの電気経路の両端に電圧を印加することと、
    少なくとも1つの電気経路の電気特性を測定することと、
    治療薬がイオントフォレティック装置に関して適切に配置されているとき、イオントフォレティック装置が治療薬を動物体内に投与するため適した状態にあることを指示する測定された電気特性から、イオントフォレティック装置が治療薬を投与するため適した状態にあるか否かを決定することと、
    電気特性の第1の測定後の所定の期間内にイオントフォレティック装置が治療薬を動物体内に投与するため適した状態にない場合、イオントフォレティック装置の使用を止めることと、
    を含む、試験方法。
  27. 動物体の表面を通してエレクトロトランスポート電流を送ることにより治療薬を動物体内に投与するイオントフォレティック装置用の試験組立体を製造する方法であって、
    イオントフォレティック装置の電極に近接して少なくとも1つの試験点を設けることと、
    少なくとも1つの試験点から通じている、および、電極に通じるように構成されている少なくとも1つの電気経路を設けることと、
    電圧が少なくとも1つの電気経路の両端に印加されることを可能にするために電源を少なくとも1つの電気経路に連結することと、
    少なくとも1つの電気経路の電気特性を測定するように、
    治療薬がイオントフォレティック装置に関して適切に配置されたとき、イオントフォレティック装置が治療薬を動物体内に投与するため適した状態にあることを指示する測定された電気特性から、イオントフォレティック装置が治療薬を投与するため適した状態にあるか否かを決定するように、ならびに、
    電気特性の第1の測定後の所定の期間内にイオントフォレティック装置が治療薬を動物体内に投与するため適した状態にない場合、イオントフォレティック装置の使用を止めるように、コントローラをプログラムすることと、
    を含む、製造方法。
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