JP2015534651A - オートステレオスコピック・ディスプレイ用の抗バンディング層 - Google Patents

オートステレオスコピック・ディスプレイ用の抗バンディング層 Download PDF

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Abstract

i)アレイ状の画素で構成された表示出力を提供するためのディスプレイパネル(142)と、ii)ディスプレイパネルの表示側に配置された光学スタック(150)と、を含むオートステレオスコピック・ディスプレイ(140)が、提供される。光学スタックは、レンチキュラー手段(170)および抗バンディング層(190)を含む。レンチキュラー手段(170)はプロファイル面を含み、プロファイル面は、立体画像を知覚可能にするように、前記画素のそれぞれの群からの出力を互いに異なる方向に配向するための、レンチキュラー素子のアレイを画定する。抗バンディング層(190)は、各レンチキュラー素子(170)の周縁(176、177)に沿って屈折率の変化をもたらすために、配置されている。上記光学スタック(150)は、オートステレオスコピック・ディスプレイの繰り返しパターン、および/または視聴者にとってのこのような繰り返しパターンの視認性を、低減することができる。

Description

本発明は、アレイ状の画素で構成された表示出力を提供するためのディスプレイパネルと、ディスプレイパネルの表示側に配置されたレンチキュラー手段を含む光学スタックと、を含むオートステレオスコピック・ディスプレイに関する。本発明はまた、そのような光学スタックにも関する。本発明はさらに、このようなオートステレオスコピック・ディスプレイを含む電子装置に関する。本発明はまた、このようなオートステレオスコピック・ディスプレイを製造する方法にも関する。
三次元ディスプレイ、および具体的には三次元ディスプレイを備えるテレビは、視聴者に奥行きの立体知覚を提供するので、消費者の間でますます人気が出ている。いわゆるオートステレオスコピック・ディスプレイは、視聴者が偏光眼鏡またはシャッター眼鏡を着用する必要性を伴わずに、前記奥行きの立体知覚を提供する。この目的のため、三次元ディスプレイ上の各任意の点からディスプレイがビューイングコーンを発することを可能にする、レンチキュラー・レンズ・アレイ(または一般的にレンチキュラー手段)などの光学部品が使用されるが、ビューイングコーンはある場面の少なくとも左映像および右映像を含む。これにより、ビューイングコーンの内側に相応に位置したときに、視聴者が両眼で異なる画像を見ることができるようにする。自動多視点ディスプレイと称されることもある、特定のオートステレオスコピック・ディスプレイは、左右の映像のみではなく、同じ場面の多数の映像を提供する。これによって視聴者は、その場面の立体知覚をなおも得ながら、ビューイングコーン内の多数の位置を想定する、すなわちディスプレイの前で左右に移動することができるようになる。
このようなオートステレオスコピック・ディスプレイの例は、SPIE会報2653巻、1996年、32〜39ページに公開された”Multiview 3D−LCD”と題される、C.van Berkelらの論文、およびGB−A−2196166に記載されている。これらの例において、オートステレオスコピック・ディスプレイは、画素(表示素子)の行および列を有し、光源からそれを通じて配向された光を変調するための空間光変調器の役割を果たす、マトリクスLC(液晶)ディスプレイパネルを含む。ディスプレイパネルは、たとえば二次元形態で表示情報を提示するためのコンピュータディスプレイ画面など、その他の表示用途で使用されるタイプであってもよい。たとえばポリマー材の成形または機械加工シートの形状のレンチキュラーシートは、表示素子の2つ以上の隣り合う列のそれぞれの群に関連付けられた各レンチキュラー素子とともに列方向に延在し、表示素子列と平行に走る平面内に延在する、(半)円筒形レンズ素子を含む、そのレンチキュラー素子を備えるディスプレイパネルの出力側を覆う。レンチキュールが2列の表示素子に関連付けられている配置において、ディスプレイパネルは、交互の表示素子の列が2つの画像を表示し、各列の表示素子はそれぞれの二次元(部分)画像の垂直スライスを提供する、垂直インターリーブの2つの二次元部分画像を含む合成画像を表示するように、駆動される。レンチキュラーシートは、適切な両眼視差を有する部分画像を用いて、視聴者が単一の立体画像を知覚するように、これら2つのスライス、および別のレンチキュールに関連付けられた表示素子列からの対応するスライスを、シートの前にいる視聴者の左右それぞれの目に配向する。各レンチキュールが行方向の2つ以上の隣り合う表示素子の群に関連付けられ、各群の対応する列の表示素子がそれぞれの二次元(部分)画像からの垂直スライスを提供するために適切に配置されている、別の多視点の配置では、視聴者の頭が動くと、一連の連続的で異なる立体映像が知覚されて、例えば周囲を見回す印象を生じる。
表示画素と正確に一致するためのレンチキュラー素子の必要性を考慮して、レンチキュラー素子の位置が画素のアレイに対して固定されるように、レンチキュラースクリーンが恒久的にディスプレイパネルの上方に実装されることが、通例である。
上記タイプのオートステレオスコピック・ディスプレイは、たとえば家庭用または携帯用エンターテインメント、画像診断、およびコンピュータ支援設計(CAD)など、様々な用途に使用されてもよい。
オートステレオスコピック・ディスプレイは好ましくは、レンチキュラー手段および/またはその他の光学素子の構造と組み合わせられた画素の構造により、オートステレオスコピック・ディスプレイを見たときに視聴者が(繰り返し)パターンを明確に認識することがないように、設計される。
このようなパターンの一例は、いわゆるバンディング効果である。バンディング効果は少なくとも部分的に、レンチキュラー手段によって以下のように引き起こされる。ディスプレイパネルの部分画素(ひいては画素)は完全には隣接していないので、部分画素の間には全くまたはほとんど光を発しない領域がある。この領域は、ブラックマトリクスまたはガードバンドとして知られている。視聴者がオートステレオスコピック・ディスプレイに沿って移動した場合、異なる部分画素が視認可能であり、一緒になって映像を形成する。しかしながら、部分画素の間のガードバンドも交互に見えるので、前記バンディング効果を生じる。直感的に、バンディングは、ガードバンドによって形成された格子とレンチキュラー手段によって形成された格子との間の相互作用のモアレ効果として、理解されるだろう。
英国特許出願公開第2196166号明細書
SPIE会報2653巻、1996年、32〜39ページに公開された"Multiview 3D−LCD"と題されるC.van Berkelらの論文
本発明者らは、オートステレオスコピック・ディスプレイを見るときに、ユーザがしばしば上述のバンディング効果によって生じるものなどのパターンを明確に認識する可能性があるという点において、オートステレオスコピック・ディスプレイのための本設計および解決策はまだ不十分であることを、認識した。
本発明の目的は、オートステレオスコピック・ディスプレイにおけるこのような認識可能なパターンを減少させること、および/またはこのような視聴者にとって認識可能なパターンの視認性を低減することである。
本発明の第一の態様は、i)アレイ状の画素で構成された表示出力を提供するためのディスプレイパネルと、ii)ディスプレイパネルの表示側に配置されたレンチキュラー手段を含む光学スタックと、を含むオートステレオスコピック・ディスプレイであって、光学スタックは、
プロファイル面を含むレンチキュラー手段であって、プロファイル面は、立体画像を知覚可能にするように、前記画素のそれぞれの群からの出力を互いに異なる方向に配向するためのレンチキュラー素子のアレイを画定する、レンチキュラー手段と、
各レンチキュラー素子の周縁に沿った光の屈折の変化をもたらすために配置された抗バンディング層と、
を含む、オートステレオスコピック・ディスプレイを提供する。
実施形態は、従属請求項において定義される。
本発明の第一の態様による光学スタックは、オートステレオスコピック・ディスプレイの分野よりそれ自体周知のものなどの、レンチキュラー手段を含む。本発明によれば、光学スタックは、各レンチキュラー素子の周縁に沿った光の屈折の変化をもたらす、抗バンディング層を含む。したがって、レンチキュラー素子によって(再)配向された光は、レンチキュラー素子の周縁に沿った異なる屈折の仕方をする。このような各レンチキュラー素子の周縁に沿った屈折の変化は、バンディング効果によって発生するものなどの認識可能なパターンを、視聴者にとって視認しにくくすることが、見出された。有利なことに、オートステレオスコピック・ディスプレイは、より良い画質を視聴者に提供する。
一実施形態において、抗バンディング層はレンチキュラー手段のプロファイル面上に配置され、抗バンディング層は主要層と、抗バンディング層をプロファイル面に接着させるための接着層とを含み、抗バンディング層はプロファイル面上で、接着層が、レンチキュラー素子の隣り合うものと抗バンディング層との間に間隙を形成するように、レンチキュラー素子のうちの隣り合うものの間の窪みを除いたままでレンチキュラー素子の各々の突起部分に接着するように、配置されている。
したがって、抗バンディング層は、レンチキュラー手段に不連続的に、すなわちレンチキュラー素子の隣り合うものの間の窪みに接する(1つまたは複数の)部分を除いたままでレンチキュラー素子の各々の突起部分に接着することによって、取り付けられる。このような不連続的取付けは、抗バンディング層とレンチキュラー素子との間の界面における第一タイプの屈折であって、レンチキュラー素子と抗バンディング層との屈折率によって決定される、第一タイプの屈折と、レンチキュラー素子と間隙との間の界面における第二タイプの屈折であって、レンチキュラー素子とたとえば空気などの間隙の中の媒体との間の屈折率によって決定される、第二タイプの屈折と、を提供する。この実施形態は、各レンチキュラー素子の周縁に沿った、すなわち抗バンディング層をレンチキュラー手段に不連続的に取り付ける上述の方法によって、光の屈折の変化をもたらす効率的なやり方を提供する。したがって、光の屈折の前記変化をもたらすために、抗バンディング層自体の光学特性を変更する必要は、ないだろう。
さらなる利点は、このタイプの不連続的取付けが、押圧面を備えるレンチキュラー手段に対して抗バンディング層を押圧することによって都合よく実現されることであるが、これはこのような押圧の際に、抗バンディング層が最初に各レンチキュラー素子の突起部分に取り付けられるからである。すると、押圧面が抗バンディング層をレンチキュラー手段に対して押圧する押圧力を制御することによって、たとえば前記圧力を最大値に制限することによって、抗バンディング層とレンチキュラー手段との間の間隙が、発生および/または維持される。
さらなる実施形態において、抗バンディング層は、各レンチキュラー素子の第二部分を除いたままで各レンチキュラー素子の第一部分に取り付けられることによって、光の屈折の変化をもたらすために配置されている。この実施形態もまた、各レンチキュラー素子への抗バンディング層の不連続的取付けを確立し、これによって各レンチキュラー素子の周縁に沿った光の屈折の変化をもたらす効率的なやり方を提供する。
さらなる実施形態において、第一部分は、各レンチキュラー素子の光軸を中心とする中心部であり、第二部分は中心部からの端にある周縁部である。各レンチキュラー素子の中心部は通常、レンチキュラー素子の最大突起部分である。したがって、不連続的取付けは、押圧面を備えるレンチキュラー手段に対して抗バンディング層を押圧することによって、都合よく実現される。
さらなる実施形態において、抗バンディング層は、抗バンディング層の材料の変化、抗バンディング層の厚さの変化、抗バンディング層が局所的に変形すること、および抗バンディング層が局所的に機械的応力を受けること、のうちの少なくとも1つに基づいて、光の屈折の変化をもたらすために、配置される。レンチキュラー手段への抗バンディング層の不連続的取付けの提供に加えて、またはその代わりに、抗バンディング層は、それ自体が光の屈折の変化を確立するように適合されていてよい。上述の配置は、光の屈折の前記変化を確立するのに非常に適している。
さらなる実施形態において、光学スタックはさらに、プロファイル面との接触を実質的に回避するようにプロファイル面の上方に配置された最上層を含み、最上層はディスプレイパネルに対面する下向き表面を含み、抗バンディング層は最上層の下向き表面上に配置され、抗バンディング層は主要層と、抗バンディング層を下向き表面に接着させるための接着層とを含む。この実施形態は、たとえばレンチキュラー手段に直接取り付けるのではなく、保護最上層など、オートステレオスコピック・ディスプレイの最上方に取り付けることによって、オートステレオスコピック・ディスプレイ内に抗バンディング層を含める代替方法を提供する。
本発明のさらなる態様は、レンチキュラー手段に抗バンディング層を取付けまたは適用する方法を提供し、レンチキュラー手段はプロファイル面を含み、プロファイル面はレンチキュラー素子のアレイを画定し、抗バンディング層は主要層と、抗バンディング層をプロファイル面に接着させるための接着層とを含み、方法は、押圧面を備えるレンチキュラー手段に対して抗バンディング層を押圧するステップを含む。押圧面を備えるレンチキュラー手段に対して抗バンディング層を押圧するステップは、まずレンチキュラー素子の隣り合うものの間の窪みを除いたままで抗バンディング層が各レンチキュラー素子の突起部分に最初に取り付けられることになるので、抗バンディング層をレンチキュラー手段に不連続的に取り付ける便利なやり方である。
一実施形態において、方法はさらに、
押圧面を備えるレンチキュラー手段に対して接着層を備える抗バンディング層を押圧するステップと、
押圧中に、レンチキュラー素子のうちの隣り合うものの間のプロファイル面の窪みに、抗バンディング層とレンチキュラー手段との間の間隙を発生および/または維持するように、押圧力を制御するステップと、を含む。
押圧力を制御することによって、たとえばレンチキュラー手段と抗バンディング層との間のすべての空気を放出することによって、抗バンディング層がレンチキュラー手段に継目なく適用されることが、回避可能である。これはそれ以外にも、押圧面を備えるレンチキュラー手段に対して抗バンディング層を適用するときに高すぎる圧力が印加された場合にも、起こり得る。
さらなる実施形態において、抗バンディング層は柔軟層であり、方法はさらに、実質的に硬質の、すなわち変形不可能な押圧面を備える抗バンディング層をレンチキュラー手段に対して押圧するステップを含む。変形不可能な押圧面を使用することにより、たとえばレンチキュラー手段と抗バンディング層との間のすべての空気を放出することによって、柔軟な抗バンディング層がレンチキュラー手段に継目なく適用されることが、回避可能である。
本発明のこれらおよびその他の態様は、以下に記載される実施形態より明らかであり、これらを参照して解明されるだろう。
ユーザが眼鏡を着用する必要性を伴わずにそこに表示された内容の立体視を可能にするための、オートステレオスコピック・ディスプレイを示す図である。 オートステレオスコピック・ディスプレイの光学スタックの断面図であって、光学スタックは抗バンディング層およびレンチキュラー手段を含む。 抗バンディング層およびレンチキュラー手段の拡大図である。 オートステレオスコピック・ディスプレイの発光部に配置されてもよい、さらなる光学スタックの断面図である。 レンチキュラー素子を示し、レンチキュラー素子の周縁に沿った屈折率の変化をもたらす抗バンディング層を説明する図である。
異なる図中で同じ参照番号を有するアイテムは、同じ構造的特徴または同じ機能を有するか、または同じ信号であることに、注意すべきである。このようなアイテムの機能および/または構造が説明された場合、詳細な記載においてその説明が繰り返される必要はない。
図1は、ユーザが眼鏡を着用する必要性を伴わずにそこに表示された内容の立体視を可能にするための、オートステレオスコピック・ディスプレイ140を示す。オートステレオスコピック・ディスプレイ140は、通常は発光または光変調素子のアレイで構成された、発光部142を含む。たとえば、発光部142は、それ自体周知の液晶ディスプレイ(LCD)パネルまたは有機発光ディスプレイ(OLED)パネルなどのディスプレイパネルによって、形成されてもよい。オートステレオスコピック・ディスプレイ140はさらに、発光部142によって生成された光を異なる方向に再配向するためのレンチキュラー手段を含む、光学スタック150を含む。発光部142は、たとえば一連の映像0〜5が、ビューイングコーン104の形状で、ならびに繰り返されるビューイングコーン102、106の形状で、オートステレオスコピック・ディスプレイ140から発せられるように、適切に配置され、レンチキュラー手段と連係してもよい。
図1はさらに、オートステレオスコピック・ディスプレイ140に一連の画像122を提供するために、オートステレオスコピック・ディスプレイ140に接続されているディスプレイプロセッサ120を示す。オートステレオスコピック・ディスプレイ140は、前記一連の画像122を一連の映像0〜5の形態で隣接して発するように配置されてもよい。このため視聴者は、一連の映像0〜5のうちの1つを見たときに、一連の画像122のそれぞれを知覚することになる。一連の画像122は、三次元画像データに含まれる場面に対面し、前記場面の前で、これに対して左から右へ移動する、カメラに対応する。ゆえに、ビューイングコーン104の内側に位置して一連の映像のうちの2つの異なるもの0、1を知覚する視聴者110は、前記場面の立体視を得る。
上記構成のオートステレオスコピック・ディスプレイ、および一連の映像104として表示するために一連の画像122を処理するやり方がそれ自体周知であることは、特筆される。たとえば、米国特許第6,064,424号明細書は、レンチキュラー手段150としてレンチキュラーシートを有するオートステレオスコピック・ディスプレイ装置を開示し、表示素子、すなわち発光または光変調素子と、レンチキュラーシートのレンチキュラー素子との間の関係性について論じている。
以下、「上に」「上方に」などの言及は、発光部142から離れる方、すなわち視聴者の方に対面する方向または層の表面を指すと理解されるべきである。また、「下に」「下方に」などの言及は、発光部142に向かって対面する方向または層の表面を指すと理解されるべきである。
図2aは、オートステレオスコピック・ディスプレイ140の発光部142上に配置されてもよい、光学スタック150の断面図を示す。光学スタック150は通常、間隔層160を含む。間隔層160は、間隔層160の下に位置する発光部142によって生成された光が、実質的に妨害されずに、すなわち実質的に光を再配向または散乱することなく、間隔層を通過できるようにするための、光透過層である。このような間隔層160はそれ自体周知であり、通常はレンチキュラー手段170を発光部142から離間させるために使用されていることは、特筆される。
光学スタック150はさらにレンチキュラー手段170を含み、レンチキュラー手段170は間隔層160の上に、すなわち発光部142から間隔層160の反対側に、配置されている。あるいは、しかしあまり一般的ではないが、レンチキュラー手段170は、発光部142の上に直接配置されてもよい。この具体例において、レンチキュラー手段170は、上向きのプロファイル面を含むレンチキュラーシートによって構成されており、プロファイル面は、立体画像が知覚可能とされるように、互いに異なる方向に前記画素のそれぞれの群からの出力を配向するためのレンチキュラー素子のアレイを画定する。また、この具体例において、アレイは、平行に配置された一連の円筒形レンズ素子によって形成された、一次元アレイである。しかしながら、レンチキュラー手段170はまた、たとえば複数の多面レンズ素子を含むその他いずれか適切な形状であってもよく、アレイは二次元アレイなどであってもよい。このようなレンチキュラー手段170がそれ自体周知であることは、特筆される。
図2aが、円筒形素子の長さに対して実質的に直角となるように選択された光学スタックの断面図を示すことは、特筆される。このため、円筒形レンズ素子は、円筒形レンズ素子の基部と平行な切断面で示されている。
光学スタック150はさらに、レンチキュラー手段170の上に、すなわち発光部142から離れる方へ向いたレンチキュラー手段の側に配置された、抗バンディング層190を含む。図2aの例において、抗バンディング層190は、接着層194が設けられた主要層192によって構成されている。接着層194は、主要層192の下向き面、すなわちレンチキュラー手段170の方に対面する主要層192の側に、設けられている。抗バンディング層190は、少なくとも部分的に接着層194の接着特性を用いてレンチキュラー手段170に取り付けられるように示されている。図2aはさらに、抗バンディング層190の上向き面、すなわちレンチキュラー手段170から離れる方へ向いた側に適用された反射防止(AR)コーティングを示している。このようなARコーティングは任意選択である。
図2bは、抗バンディング層190およびレンチキュラー手段170の拡大図を示す。拡大図は、点線矩形INSによって図2aに示されている。結果的に、図2bは、レンチキュラー手段170、接着層194、および主要層192の一部を示している。図2bに見られるように、抗バンディング層190はレンチキュラー手段170に、レンチキュラー手段170と抗バンディング層190との間に間隙180が形成されるように、取り付けられている。具体的には、間隙180は、間隙180を確立するように、窪みを覆う隣り合う2つのレンチキュラー素子と抗バンディング層190との間の前記窪みによって形成されている。図2bには示されないものの、レンチキュラー素子が長尺である場合には、間隙は長尺レンチキュラー素子に沿って延在してもよく、すなわち類似の長さを有してもよいことが了解されるだろう。間隙180もまた、以下のように記載されてもよい。レンチキュラー手段170のレンチキュラー素子は、図2aおよび図2bに示される断面に沿って、「波」状パターンを形成する。抗バンディング層190は、「波」状パターンの頂点で、すなわち各レンチキュラー素子の突起部分で、レンチキュラー手段170に接着し、したがってこれと接触するように、レンチキュラー手段170の上に取り付けられる。同時に、抗バンディング層190は、「波」状パターンの底部、すなわち2つの隣り合うレンチキュラー素子の間の上述の窪みでは、レンチキュラー手段170に接着せず、したがってこれと接触しない。言い換えると、接着層194のみが、その周縁の一部に沿って各レンチキュラー素子に接着し、したがってこれと接触する。結果的に、接着層がレンチキュラー素子に取り付けられていない各レンチキュラー素子の別の部分に、間隙180が形成される。さらに言い換えると、レンチキュラー手段170は、複数のまっすぐな平行の隆起、および中間の空洞を構成すると見なされてもよく、抗バンディング層190は、複数の間隙180を形成するように空洞を被覆しながら、接着層194によって隆起に取り付けられている。
間隙180は空気間隙180であってもよく、すなわち空気で満たされていてもよい。空気間隙180は空気ポケットを構成してもよく、用語「空気ポケット」は一般的に、たとえばボンディングプロセスにおいて接合された層の間に閉じ込められた空気を指す。一般的に、このような空気ポケットは望ましくないと考えられており、すなわちその発生を抑制することが望ましい。しかしながらここでは、意図的に間隙180が設けられる。間隙はまた、たとえば別の気体、液体、ポリマーなど、別の媒体で満たされてもよい。
一般的に、接着層194は、たとえば変形可能な接着剤、ゲル、または接着特性を有するその他の材料など、変形可能な材料によって構成されてもよい。したがって、図2bに示されるように、接着層194は、抗バンディング層190をレンチキュラー手段170に適用するときにある程度変形することができる。これは、上述の接触部分においてレンチキュラー手段170と抗バンディング層190との間の継目のない接触を保証するだろう。接着層194は、配置誤りを修正するために適用時の再配置を一時的に許容する、遅延型接着剤を含んでもよい。接着層194は、光を通過させることができるという点において、実質的に光透過性である。なお、これが光学スタック150のその他すべての層にも該当すること、すなわちすべてが光透過性であることは、特筆される。用語「光透過性」はその他の光学特性を暗示するものではないことも、特筆される。たとえば、光透過性でありながら、接着層194はまた、接着層194を通る光を散乱させるという点において、拡散性であってもよい。
一般的に、接着層194の代わりに、類似の機能性を有する代替層が当業者によって想起され得ることは、特筆される。たとえば、実質的に接着特性を有していない変形可能なゲルまたはその他の材料などを含む、実質的に非接着性の層194が設けられてもよい。前記層は一般的に、すなわち接着特性または非接着特性のいずれかを有する、コンタクト層194であってもよい。後者の場合、抗バンディング層190はレンチキュラー手段170に機械的に、たとえば層の片面で、または抗バンディング層190の上に配置された透明な最上層でレンチキュラー手段170に対して押圧されることによって、貼付されてもよい。
主要層192は、ポリマー膜、またはガラスなどの固体基板によって構成されてもよい。抗バンディング層190、すなわち主要層192および接着層194の組み合わせは、たとえばディスプレイ画面、窓、ブックカバーなどを被覆および保護するための、自己接着(粘着)保護膜によって構成されてもよい。別の例は、LCDパネルとして使用される偏光箔または偏光層である。このようなタイプの膜は、シート状またはロール状で市販されている。このような自己接着保護膜は、水性または油性糊の接着層を含んでもよい。保護膜は、ビニル(PVC)、ポリエステル、ポリプロピレンなどであってもよい。抗バンディング層190はまた、LCDパネルの光学スタックの一部によって構成されてもよい。たとえば、レンチキュラー手段170は、LCDパネルのカラーフィルタ層と偏光層との間に組み込まれてもよく、たとえば偏光層が抗バンディング層190を構成してもよい。一般的に、抗バンディング層190は、たとえば50、100,または200マイクロメートル程度など、ミリメートル範囲未満の厚さを有してもよい。しかしながらその他の厚さもまた考えられるので、これは限定ではない。
図2aおよび図2bの例において、抗バンディング層190は、およそ200マイクロメートルの厚さを有する自己接着保護膜によって構成されてもよい。
主要層192は、拡散主要層192であってもよい。ここで、用語「拡散」とは、光透過性であって、さらにある程度光を散乱させるように配置されていることを指す。その結果、発光部142によって生成された光は散乱され、これによってオートステレオスコピック・ディスプレイ140上に表示された画像のぼやけた印象を、視聴者に与える。あるいは主要層192は実質的に非拡散主要層192であってもよく、すなわち前記光の散乱を回避してもよい。
抗バンディング層190は、以下のようにレンチキュラー手段170に適用されてもよい。一般的に、レンチキュラー手段170は、たとえばスペーサ層160を介して、発光部142にすでに適用されている。これは、制御可能なやり方で抗バンディング層190がその上に適用される、安定した土台を提供する。たとえば、抗バンディング層190は、オートステレオスコピック・ディスプレイ140の、少なくとも部分的にすでに製造されたディスプレイパネルに適用されてもよい。あるいは、光学スタック150は、これをたとえばLCDパネルなどの発光部142に適用する前に、すでに予備製造されていてもよい。たとえば、光学スタック150は、抗バンディング層190がレンチキュラー手段170に取り付けられるプロセスですでに製造されていてもよく、光学スタック150はその後発光部142に適用されるだけでよい。
抗バンディング層190が柔軟層である、たとえば自己接着保護膜などの膜である場合、抗バンディング層190は、実質的に硬質の、すなわち変形不可能な押圧面を備えるレンチキュラー手段に対して抗バンディング層190を押圧することによって、適用されてもよい。押圧面は平坦な押圧面であってもよく、たとえばレンチキュラー手段170に対して抗バンディング層190を押圧するように抗バンディング層190の上を回転させられるロールなどによって、提供されてもよい。圧力は、抗バンディング層190とレンチキュラー手段170との間に上述のタイプの間隙180がつくられることを保証するように制御されてもよい。ゆえに、抗バンディング層190がレンチキュラー手段170に継目なく適用されて、たとえばレンチキュラー手段170と抗バンディング層との間のすべての空気を放出することは、回避される。これは別途、押圧面が変形可能である場合、および/または抗バンディング層190を適用するときに適用される圧力が高すぎる場合に、起こり得る。抗バンディング層190が上述の固体ガラス基板などの硬質層である場合、押圧面はまた可撓性または変形可能であってもよい。
図3は、オートステレオスコピック・ディスプレイ140の発光部142上に配置されてもよい、さらなる光学スタック152の断面図を示す。図2aおよび図2bの光学スタック150と同様に、図3の光学スタック152は、間隔層160、および間隔層160の上に配置されたレンチキュラー手段170を含む。光学スタック152はさらに、最上層200を含む。最上層200は光透過性であって、たとえばレンチキュラー手段170を損傷から保護するための、保護層を構成してもよい。また、最上層200は、バンディング層190が最上層200に適用されるという点において、抗バンディング層190の土台の役割も果たす。具体的には、接着層194が最上層200の下向き面に適用され、これによって抗バンディング層190全体を最上層200に取り付ける。最上層200は、たとえばある距離だけ離れてその周縁に機械的に貼付されることによって、レンチキュラー手段170から前記距離だけ離れて機械的に保持される。したがって、レンチキュラー手段170のレンチキュラー素子のうちのいくつかまたはすべてと抗バンディング層190との間に、間隙182が形成される。間隙182は、空気間隙182であってもよい。
レンチキュラー手段170は、プロファイル面が発光部142から離れる方へ向くように、すなわち図2a、図2b、および図3の場合のように配向されることは、特筆される。しかしながら、レンチキュラー手段170はまた、プロファイル面が発光部142の方に対面するように配向されてもよい。後者の場合にも、当業者はレンチキュラー手段170を含む適切な光学スタックを提供することが可能なので、オートステレオスコピック・視機能性が提供可能であることは、特筆される。この場合、抗バンディング層190は様々なやり方で適用されてもよい。たとえば、抗バンディング層190は、抗バンディング層190の接着層140が上に向くように間隔層160に取り付けられてもよく、レンチキュラー手段170は少なくとも部分的に接着層194の接着特性を利用して、プロファイル面を下に向けて抗バンディング層190上に配置されてもよい。抗バンディング層190とプロファイル面との間の接触は図2aおよび図2bを参照して論じられたものと類似しており、たとえば接着層194はその周縁の一部に沿って各レンチキュラー素子に接着するのみでもよい。
本発明者らは、抗バンディング層を含む光学スタックにおける効果を判定した。これを認識して、レンチキュラー手段に接着して、レンチキュラー手段に接着したときに各レンチキュラー素子の周縁における屈折率の変化をもたらす、抗バンディング層が提供される。ここで、用語「周縁」とは、レンチキュラー素子の中で再配向された後に発光部142からの光が放射または結合される、各レンチキュラー素子の外部境界を指す。変化は、レンチキュラー手段170の複数のまたはすべてのレンチキュラー素子の例となる、図4に示される単一のレンチキュラー素子を参照してさらに説明されるように、異なるやり方で実現されてもよい。
たとえば、抗バンディング層は、たとえば図2aおよび図2bに示されるように、レンチキュラー手段に不連続的に取り付けられるのみであってもよい。抗バンディング層はレンチキュラー素子の第一部分175に適用されてもよく、こうして抗バンディング層と第一部分175におけるレンチキュラー素子との間の界面で第一タイプの屈折を生じ、第一タイプの屈折は、レンチキュラー素子、すなわちその材料、および抗バンディング層の、屈折率によって決定される。また、レンチキュラー素子の別の部分176、177は、上述のやり方で不連続的に取り付けられている抗バンディング層によって形成されてもよい、空気間隙等の間隙と隣り合っていてよい。これはレンチキュラー素子と間隙との間の界面に第二タイプの屈折を生じ、第二タイプの屈折は、レンチキュラー素子、およびたとえば空気などの間隙内の媒体の屈折率によって決定される。間隙はまた、たとえば別の気体、液体、ポリマーなどの別の媒体で満たされてもよい。媒体は屈折率に応じて適切に選択され、こうして第二タイプの屈折の調整を可能にする。
変化はレンチキュラー素子の光学中心軸178に対して実質的に対称的であってもよく、たとえば周縁の中心部175から発せられた光は第一タイプの屈折を受け、中心部のいずれかの側で周縁部176、177から発せられた光は第二タイプの屈折を受ける。
上述の屈折の変化はまた、実質的に連続的にレンチキュラー手段に適用された抗バンディング層によっても得られるが、しかしそれ自体がたとえば材料変化による、または局所的に変形したこと、機械的応力を受けたことなどに起因する、屈折率の変化を含む。たとえば、抗バンディング層の接着層の厚さは変化してもよく、たとえば隣り合うレンチキュラー素子の間の窪みにおいて厚く、各レンチキュラー素子の上で薄くなっていてもよい。あるいは、またはこれに加えて、変化は屈折または屈折率以外の光学特性であってもよい。たとえば、接着層は、ある程度拡散しながら光透過性であってもよい。拡散性の度合いは、接着層の厚さに依存してもよい。拡散性の変化は、接着層が隣り合うレンチキュラー素子の間の窪みでより厚く、各レンチキュラー素子の上で薄くなるようにレンチキュラー手段に適用されている抗バンディング層によって、得られる。その他の光学特性も、等しく想定される。連続層の代替として、抗バンディング層は、各レンチキュラー素子の部分に適用される局所膜によって構成されてもよい。
本発明のさらなる実施形態は、以下の節に記載される。
第1節 i)アレイ状の画素で構成された表示出力を提供するためのディスプレイパネルと、ii)ディスプレイパネルの表示側に配置された光学スタックと、を含むオートステレオスコピック・ディスプレイであって、光学スタックは、
レンチキュラー手段と、
抗バンディング層と、
を含む、オートステレオスコピック・ディスプレイ。
第2節 レンチキュラー手段はプロファイル面を含み、プロファイル面は、立体画像を知覚可能にするように、前記画素のそれぞれの群からの出力を互いに異なる方向に配向するためのレンチキュラー素子のアレイを画定し、
抗バンディング層はレンチキュラー手段のプロファイル面上に配置され、抗バンディング層は主要層と、抗バンディング層をプロファイル面に接着させるための接着層とを含み、抗バンディング層はプロファイル面上で、接着層が、レンチキュラー素子の隣り合うものと抗バンディング層との間に間隙を形成するように、レンチキュラー素子のうちの隣り合うものの間の窪みを除いたままでレンチキュラー素子の各々の突起部分に接着するように配置されている、
第1節に記載のオートステレオスコピック・ディスプレイ。
第3節 レンチキュラー手段はプロファイル面を含み、プロファイル面は、立体画像を知覚可能にするように、前記画素のそれぞれの群からの出力を互いに異なる方向に配向するためのレンチキュラー素子のアレイを画定し、
光学スタックはさらに、プロファイル面との接触を実質的に回避するようにプロファイル面の上方に配置された最上層を含み、最上層は下向き表面を含み、
抗バンディング層は最上層の下向き表面上に配置され、抗バンディング層は主要層と、抗バンディング層を下向き表面に接着させるための接着層とを含む、
第1節に記載のオートステレオスコピック・ディスプレイ。
第4節 抗バンディング層は、図2aまたは図3にしたがってレンチキュラー手段上またはその上方に配置されている、第1節に記載のオートステレオスコピック・ディスプレイ。
第5節 レンチキュラー手段はプロファイル面を含み、プロファイル面は、立体画像を知覚可能にするように、前記画素のそれぞれの群からの出力を互いに異なる方向に配向するためのレンチキュラー素子のアレイを画定し、
抗バンディング層はレンチキュラー手段のプロファイル面上に配置され、抗バンディング層は、各レンチキュラー素子の周縁で光の屈折の変化(または別の光学特性の変化)をもたらすために配置されている、
第1節に記載のオートステレオスコピック・ディスプレイ。
第6節 抗バンディング層は、各レンチキュラー素子の第二部分を除いたままで各レンチキュラー素子の第一部分に取り付けられることによって、光の屈折の変化(または別の光学特定の変化)をもたらすために配置されている、第5節に記載のオートステレオスコピック・ディスプレイ。
第7節 第一部分は各レンズ素子の光軸を中心とする中心部であり、第二部分は中心部からの端にある周縁部である、第6節に記載のオートステレオスコピック・ディスプレイ。
第8節 抗バンディング層は、抗バンディング層の材料の変化、抗バンディング層の厚さの変化、抗バンディング層が局所的に変形すること、および抗バンディング層が局所的に機械的応力を受けること、のうちの少なくとも1つに基づいて、光の屈折の変化(または別の光学特定の変化)をもたらすために配置されている、第5節に記載のオートステレオスコピック・ディスプレイ。
第9節 第1から8節のいずれか1節に記載のオートステレオスコピック・ディスプレイを含む、電子装置。
第10節 第1から8節のいずれか1節に記載の光学スタック。
第11節 レンチキュラー手段に抗バンディングフィルタを取付けまたは適用する方法であって、押圧面を備えるレンチキュラー手段に対して抗バンディング層を押圧するステップを含む方法。
第12節 レンチキュラー手段はプロファイル面を含み、プロファイル面はレンチキュラー素子のアレイを画定し、抗バンディング層は主要層と、抗バンディング層をプロファイル面に接着させるための接着層とを含み、方法は、
押圧面を備えるレンチキュラー手段に対して接着層を備える抗バンディング層を押圧するステップと、
押圧中に、レンチキュラー素子のうちの隣り合うものの間のプロファイル面の窪みに、抗バンディング層とレンチキュラー手段との間の間隙を発生および/または維持するように、押圧力を制御するステップと、
を含む、第11節に記載の方法。
第13節 抗バンディング層は柔軟層であり、方法はさらに、実質的に硬質の、すなわち変形不可能な押圧面を備える抗バンディング層をレンチキュラー手段に対して押圧するステップを含む、第12節に記載の方法。
第14節 第11から13節のいずれか1節による方法を含む、光学スタックを製造する方法。
第15節 第11から14節のいずれか1節による方法を含む、オートステレオスコピック・ディスプレイを製造する方法。
上述の実施形態は本発明を制限するよりむしろ説明するものであること、ならびに当業者は多くの代替実施形態を設計できることは、特筆すべきである。
請求項において、括弧内に配置されたいずれの参照符号も、請求項を限定するように解釈されるものではない。動詞「comprise(含む)」およびその活用形の使用は、請求項に明記されたもの以外の要素またはステップの存在を排除するものではない。要素の前の冠詞「a」または「an」は、このような要素の複数の存在を排除するものではない。本発明は、いくつかの異なる要素を含むハードウェアによって、および適切にプログラムされたコンピュータによって、実施されてもよい。いくつかの手段を列挙する装置クレームにおいて、これらの手段のうちのいくつかは、ハードウェアの全く同じアイテムによって実現されてもよい。互いに異なる従属請求項において特定の対策が述べられているというだけの事実は、これらの対策の組み合わせが都合よく使用されてはならないことを意味するものではない。
本発明は、アレイ状の画素で構成された表示出力を提供するためのディスプレイパネルと、ディスプレイパネルの表示側に配置されたレンチキュラー手段を含む光学スタックと、を含むオートステレオスコピック・ディスプレイに関する。本発明はまた、そのような光学スタックにも関する。本発明はさらに、このようなオートステレオスコピック・ディスプレイを含む電子装置に関する。本発明はまた、このようなオートステレオスコピック・ディスプレイを製造する方法にも関する。
三次元ディスプレイ、および具体的には三次元ディスプレイを備えるテレビは、視聴者に奥行きの立体知覚を提供するので、消費者の間でますます人気が出ている。いわゆるオートステレオスコピック・ディスプレイは、視聴者が偏光眼鏡またはシャッター眼鏡を着用する必要性を伴わずに、前記奥行きの立体知覚を提供する。この目的のため、三次元ディスプレイ上の各任意の点からディスプレイがビューイングコーンを発することを可能にする、レンチキュラー・レンズ・アレイ(または一般的にレンチキュラー手段)などの光学部品が使用されるが、ビューイングコーンはある場面の少なくとも左映像および右映像を含む。これにより、ビューイングコーンの内側に相応に位置したときに、視聴者が両眼で異なる画像を見ることができるようにする。自動多視点ディスプレイと称されることもある、特定のオートステレオスコピック・ディスプレイは、左右の映像のみではなく、同じ場面の多数の映像を提供する。これによって視聴者は、その場面の立体知覚をなおも得ながら、ビューイングコーン内の多数の位置を想定する、すなわちディスプレイの前で左右に移動することができるようになる。
このようなオートステレオスコピック・ディスプレイの例は、SPIE会報2653巻、1996年、32〜39ページに公開された”Multiview 3D−LCD”と題される、C.van Berkelらの論文、およびGB−A−2196166に記載されている。これらの例において、オートステレオスコピック・ディスプレイは、画素(表示素子)の行および列を有し、光源からそれを通じて配向された光を変調するための空間光変調器の役割を果たす、マトリクスLC(液晶)ディスプレイパネルを含む。ディスプレイパネルは、たとえば二次元形態で表示情報を提示するためのコンピュータディスプレイ画面など、その他の表示用途で使用されるタイプであってもよい。たとえばポリマー材の成形または機械加工シートの形状のレンチキュラーシートは、表示素子の2つ以上の隣り合う列のそれぞれの群に関連付けられた各レンチキュラー素子とともに列方向に延在し、表示素子列と平行に走る平面内に延在する、(半)円筒形レンズ素子を含む、そのレンチキュラー素子を備えるディスプレイパネルの出力側を覆う。レンチキュールが2列の表示素子に関連付けられている配置において、ディスプレイパネルは、交互の表示素子の列が2つの画像を表示し、各列の表示素子はそれぞれの二次元(部分)画像の垂直スライスを提供する、垂直インターリーブの2つの二次元部分画像を含む合成画像を表示するように、駆動される。レンチキュラーシートは、適切な両眼視差を有する部分画像を用いて、視聴者が単一の立体画像を知覚するように、これら2つのスライス、および別のレンチキュールに関連付けられた表示素子列からの対応するスライスを、シートの前にいる視聴者の左右それぞれの目に配向する。各レンチキュールが行方向の2つ以上の隣り合う表示素子の群に関連付けられ、各群の対応する列の表示素子がそれぞれの二次元(部分)画像からの垂直スライスを提供するために適切に配置されている、別の多視点の配置では、視聴者の頭が動くと、一連の連続的で異なる立体映像が知覚されて、例えば周囲を見回す印象を生じる。
表示画素と正確に一致するためのレンチキュラー素子の必要性を考慮して、レンチキュラー素子の位置が画素のアレイに対して固定されるように、レンチキュラースクリーンが恒久的にディスプレイパネルの上方に実装されることが、通例である。
上記タイプのオートステレオスコピック・ディスプレイは、たとえば家庭用または携帯用エンターテインメント、画像診断、およびコンピュータ支援設計(CAD)など、様々な用途に使用されてもよい。
オートステレオスコピック・ディスプレイは好ましくは、レンチキュラー手段および/またはその他の光学素子の構造と組み合わせられた画素の構造により、オートステレオスコピック・ディスプレイを見たときに視聴者が(繰り返し)パターンを明確に認識することがないように、設計される。
このようなパターンの一例は、いわゆるバンディング効果である。バンディング効果は少なくとも部分的に、レンチキュラー手段によって以下のように引き起こされる。ディスプレイパネルの部分画素(ひいては画素)は完全には隣接していないので、部分画素の間には全くまたはほとんど光を発しない領域がある。この領域は、ブラックマトリクスまたはガードバンドとして知られている。視聴者がオートステレオスコピック・ディスプレイに沿って移動した場合、異なる部分画素が視認可能であり、一緒になって映像を形成する。しかしながら、部分画素の間のガードバンドも交互に見えるので、前記バンディング効果を生じる。直感的に、バンディングは、ガードバンドによって形成された格子とレンチキュラー手段によって形成された格子との間の相互作用のモアレ効果として、理解されるだろう。
英国特許出願公開第2196166号明細書
SPIE会報2653巻、1996年、32〜39ページに公開された"Multiview 3D−LCD"と題されるC.van Berkelらの論文
本発明者らは、オートステレオスコピック・ディスプレイを見るときに、ユーザがしばしば上述のバンディング効果によって生じるものなどのパターンを明確に認識する可能性があるという点において、オートステレオスコピック・ディスプレイのための本設計および解決策はまだ不十分であることを、認識した。
本発明の目的は、オートステレオスコピック・ディスプレイにおけるこのような認識可能なパターンを減少させること、および/またはこのような視聴者にとって認識可能なパターンの視認性を低減することである。
本発明の第一の態様は、i)アレイ状の画素で構成された表示出力を提供するためのディスプレイパネルと、ii)ディスプレイパネルの表示側に配置されたレンチキュラー手段を含む光学スタックと、を含むオートステレオスコピック・ディスプレイであって、光学スタックは、
プロファイル面を含むレンチキュラー手段であって、プロファイル面は、立体画像を知覚可能にするように、前記画素のそれぞれの群からの出力を互いに異なる方向に配向するためのレンチキュラー素子のアレイを画定する、レンチキュラー手段と、
各レンチキュラー素子の周縁に沿った屈折率の変化をもたらすために配置された抗バンディング層と、
を含む、オートステレオスコピック・ディスプレイを提供する。
実施形態は、従属請求項において定義される。
本発明の第一の態様による光学スタックは、オートステレオスコピック・ディスプレイの分野よりそれ自体周知のものなどの、レンチキュラー手段を含む。本発明によれば、光学スタックは、各レンチキュラー素子の周縁に沿った屈折率の変化をもたらす、抗バンディング層を含む。したがって、レンチキュラー素子によって(再)配向された光は、レンチキュラー素子の周縁に沿った異なる屈折の仕方をする。このような各レンチキュラー素子の周縁に沿った屈折率の変化は、バンディング効果によって発生するものなどの認識可能なパターンを、視聴者にとって視認しにくくすることが、見出された。有利なことに、オートステレオスコピック・ディスプレイは、より良い画質を視聴者に提供する。
一実施形態において、抗バンディング層はレンチキュラー手段のプロファイル面上に配置され、抗バンディング層は主要層と、抗バンディング層をプロファイル面に接着させるための接着層とを含み、抗バンディング層はプロファイル面上で、接着層が、レンチキュラー素子の隣り合うものと抗バンディング層との間に間隙を形成するように、レンチキュラー素子のうちの隣り合うものの間の窪みを除いたままでレンチキュラー素子の各々の突起部分に接着するように、配置されている。
したがって、抗バンディング層は、レンチキュラー手段に不連続的に、すなわちレンチキュラー素子の隣り合うものの間の窪みに接する(1つまたは複数の)部分を除いたままでレンチキュラー素子の各々の突起部分に接着することによって、取り付けられる。このような不連続的取付けは、抗バンディング層とレンチキュラー素子との間の界面における第一タイプの屈折であって、レンチキュラー素子と抗バンディング層との屈折率によって決定される、第一タイプの屈折と、レンチキュラー素子と間隙との間の界面における第二タイプの屈折であって、レンチキュラー素子とたとえば空気などの間隙の中の媒体との間の屈折率によって決定される、第二タイプの屈折と、を提供する。この実施形態は、各レンチキュラー素子の周縁に沿った、すなわち抗バンディング層をレンチキュラー手段に不連続的に取り付ける上述の方法によって、屈折率の変化をもたらす効率的なやり方を提供する。したがって、屈折率の前記変化をもたらすために、抗バンディング層自体の光学特性を変更する必要は、ないだろう。
さらなる利点は、このタイプの不連続的取付けが、押圧面を備えるレンチキュラー手段に対して抗バンディング層を押圧することによって都合よく実現されることであるが、これはこのような押圧の際に、抗バンディング層が最初に各レンチキュラー素子の突起部分に取り付けられるからである。すると、押圧面が抗バンディング層をレンチキュラー手段に対して押圧する押圧力を制御することによって、たとえば前記圧力を最大値に制限することによって、抗バンディング層とレンチキュラー手段との間の間隙が、発生および/または維持される。
さらなる実施形態において、抗バンディング層は、各レンチキュラー素子の第二部分を除いたままで各レンチキュラー素子の第一部分に取り付けられることによって、各レンチキュラー素子の周縁に沿った屈折率の変化をもたらすために、配置されている。この実施形態もまた、各レンチキュラー素子への抗バンディング層の不連続的取付けを確立し、これによって各レンチキュラー素子の周縁に沿った屈折率の変化をもたらす効率的なやり方を提供する。
さらなる実施形態において、第一部分は、各レンチキュラー素子の光軸を中心とする中心部であり、第二部分は中心部からの端にある周縁部である。各レンチキュラー素子の中心部は通常、レンチキュラー素子の最大突起部分である。したがって、不連続的取付けは、押圧面を備えるレンチキュラー手段に対して抗バンディング層を押圧することによって、都合よく実現される。
さらなる実施形態において、抗バンディング層は、抗バンディング層の材料の変化、抗バンディング層の厚さの変化、抗バンディング層が局所的に変形すること、および抗バンディング層が局所的に機械的応力を受けること、のうちの少なくとも1つに基づいて、各レンチキュラー素子の周縁に沿った屈折率の変化をもたらすために、配置される。レンチキュラー手段への抗バンディング層の不連続的取付けの提供に加えて、またはその代わりに、抗バンディング層は、それ自体が屈折率の変化を確立するように適合されていてよい。上述の配置は、屈折率の前記変化を確立するのに非常に適している。
さらなる実施形態において、光学スタックはさらに、プロファイル面との接触を実質的に回避するようにプロファイル面の上方に配置された最上層を含み、最上層はディスプレイパネルに対面する下向き表面を含み、抗バンディング層は最上層の下向き表面上に配置され、抗バンディング層は主要層と、抗バンディング層を下向き表面に接着させるための接着層とを含む。この実施形態は、たとえばレンチキュラー手段に直接取り付けるのではなく、保護最上層など、オートステレオスコピック・ディスプレイの最上方に取り付けることによって、オートステレオスコピック・ディスプレイ内に抗バンディング層を含める代替方法を提供する。
本発明のさらなる態様は、レンチキュラー手段に抗バンディング層を取付けまたは適用する方法を提供し、レンチキュラー手段はプロファイル面を含み、プロファイル面はレンチキュラー素子のアレイを画定し、抗バンディング層は主要層と、抗バンディング層をプロファイル面に接着させるための接着層とを含み、方法は、押圧面を備えるレンチキュラー手段に対して抗バンディング層を押圧するステップを含む。押圧面を備えるレンチキュラー手段に対して抗バンディング層を押圧するステップは、まずレンチキュラー素子の隣り合うものの間の窪みを除いたままで抗バンディング層が各レンチキュラー素子の突起部分に最初に取り付けられることになるので、抗バンディング層をレンチキュラー手段に不連続的に取り付ける便利なやり方である。
一実施形態において、方法はさらに、
押圧面を備えるレンチキュラー手段に対して接着層を備える抗バンディング層を押圧するステップと、
押圧中に、レンチキュラー素子のうちの隣り合うものの間のプロファイル面の窪みに、抗バンディング層とレンチキュラー手段との間の間隙を発生および/または維持するように、押圧力を制御するステップと、を含む。
押圧力を制御することによって、たとえばレンチキュラー手段と抗バンディング層との間のすべての空気を放出することによって、抗バンディング層がレンチキュラー手段に継目なく適用されることが、回避可能である。これはそれ以外にも、押圧面を備えるレンチキュラー手段に対して抗バンディング層を適用するときに高すぎる圧力が印加された場合にも、起こり得る。
さらなる実施形態において、抗バンディング層は柔軟層であり、方法はさらに、実質的に硬質の、すなわち変形不可能な押圧面を備える抗バンディング層をレンチキュラー手段に対して押圧するステップを含む。変形不可能な押圧面を使用することにより、たとえばレンチキュラー手段と抗バンディング層との間のすべての空気を放出することによって、柔軟な抗バンディング層がレンチキュラー手段に継目なく適用されることが、回避可能である。
本発明のこれらおよびその他の態様は、以下に記載される実施形態より明らかであり、これらを参照して解明されるだろう。
ユーザが眼鏡を着用する必要性を伴わずにそこに表示された内容の立体視を可能にするための、オートステレオスコピック・ディスプレイを示す図である。 オートステレオスコピック・ディスプレイの光学スタックの断面図であって、光学スタックは抗バンディング層およびレンチキュラー手段を含む。 抗バンディング層およびレンチキュラー手段の拡大図である。 オートステレオスコピック・ディスプレイの発光部に配置されてもよい、さらなる光学スタックの断面図である。 レンチキュラー素子を示し、レンチキュラー素子の周縁に沿った屈折率の変化をもたらす抗バンディング層を説明する図である。
異なる図中で同じ参照番号を有するアイテムは、同じ構造的特徴または同じ機能を有するか、または同じ信号であることに、注意すべきである。このようなアイテムの機能および/または構造が説明された場合、詳細な記載においてその説明が繰り返される必要はない。
図1は、ユーザが眼鏡を着用する必要性を伴わずにそこに表示された内容の立体視を可能にするための、オートステレオスコピック・ディスプレイ140を示す。オートステレオスコピック・ディスプレイ140は、通常は発光または光変調素子のアレイで構成された、発光部142を含む。たとえば、発光部142は、それ自体周知の液晶ディスプレイ(LCD)パネルまたは有機発光ディスプレイ(OLED)パネルなどのディスプレイパネルによって、形成されてもよい。オートステレオスコピック・ディスプレイ140はさらに、発光部142によって生成された光を異なる方向に再配向するためのレンチキュラー手段を含む、光学スタック150を含む。発光部142は、たとえば一連の映像0〜5が、ビューイングコーン104の形状で、ならびに繰り返されるビューイングコーン102、106の形状で、オートステレオスコピック・ディスプレイ140から発せられるように、適切に配置され、レンチキュラー手段と連係してもよい。
図1はさらに、オートステレオスコピック・ディスプレイ140に一連の画像122を提供するために、オートステレオスコピック・ディスプレイ140に接続されているディスプレイプロセッサ120を示す。オートステレオスコピック・ディスプレイ140は、前記一連の画像122を一連の映像0〜5の形態で隣接して発するように配置されてもよい。このため視聴者は、一連の映像0〜5のうちの1つを見たときに、一連の画像122のそれぞれを知覚することになる。一連の画像122は、三次元画像データに含まれる場面に対面し、前記場面の前で、これに対して左から右へ移動する、カメラに対応する。ゆえに、ビューイングコーン104の内側に位置して一連の映像のうちの2つの異なるもの0、1を知覚する視聴者110は、前記場面の立体視を得る。
上記構成のオートステレオスコピック・ディスプレイ、および一連の映像104として表示するために一連の画像122を処理するやり方がそれ自体周知であることは、特筆される。たとえば、米国特許第6,064,424号明細書は、レンチキュラー手段150としてレンチキュラーシートを有するオートステレオスコピック・ディスプレイ装置を開示し、表示素子、すなわち発光または光変調素子と、レンチキュラーシートのレンチキュラー素子との間の関係性について論じている。
以下、「上に」「上方に」などの言及は、発光部142から離れる方、すなわち視聴者の方に対面する方向または層の表面を指すと理解されるべきである。また、「下に」「下方に」などの言及は、発光部142に向かって対面する方向または層の表面を指すと理解されるべきである。
図2aは、オートステレオスコピック・ディスプレイ140の発光部142上に配置されてもよい、光学スタック150の断面図を示す。光学スタック150は通常、間隔層160を含む。間隔層160は、間隔層160の下に位置する発光部142によって生成された光が、実質的に妨害されずに、すなわち実質的に光を再配向または散乱することなく、間隔層を通過できるようにするための、光透過層である。このような間隔層160はそれ自体周知であり、通常はレンチキュラー手段170を発光部142から離間させるために使用されていることは、特筆される。
光学スタック150はさらにレンチキュラー手段170を含み、レンチキュラー手段170は間隔層160の上に、すなわち発光部142から間隔層160の反対側に、配置されている。あるいは、しかしあまり一般的ではないが、レンチキュラー手段170は、発光部142の上に直接配置されてもよい。この具体例において、レンチキュラー手段170は、上向きのプロファイル面を含むレンチキュラーシートによって構成されており、プロファイル面は、立体画像が知覚可能とされるように、互いに異なる方向に前記画素のそれぞれの群からの出力を配向するためのレンチキュラー素子のアレイを画定する。また、この具体例において、アレイは、平行に配置された一連の円筒形レンズ素子によって形成された、一次元アレイである。しかしながら、レンチキュラー手段170はまた、たとえば複数の多面レンズ素子を含むその他いずれか適切な形状であってもよく、アレイは二次元アレイなどであってもよい。このようなレンチキュラー手段170がそれ自体周知であることは、特筆される。
図2aが、円筒形素子の長さに対して実質的に直角となるように選択された光学スタックの断面図を示すことは、特筆される。このため、円筒形レンズ素子は、円筒形レンズ素子の基部と平行な切断面で示されている。
光学スタック150はさらに、レンチキュラー手段170の上に、すなわち発光部142から離れる方へ向いたレンチキュラー手段の側に配置された、抗バンディング層190を含む。図2aの例において、抗バンディング層190は、接着層194が設けられた主要層192によって構成されている。接着層194は、主要層192の下向き面、すなわちレンチキュラー手段170の方に対面する主要層192の側に、設けられている。抗バンディング層190は、少なくとも部分的に接着層194の接着特性を用いてレンチキュラー手段170に取り付けられるように示されている。図2aはさらに、抗バンディング層190の上向き面、すなわちレンチキュラー手段170から離れる方へ向いた側に適用された反射防止(AR)コーティングを示している。このようなARコーティングは任意選択である。
図2bは、抗バンディング層190およびレンチキュラー手段170の拡大図を示す。拡大図は、点線矩形INSによって図2aに示されている。結果的に、図2bは、レンチキュラー手段170、接着層194、および主要層192の一部を示している。図2bに見られるように、抗バンディング層190はレンチキュラー手段170に、レンチキュラー手段170と抗バンディング層190との間に間隙180が形成されるように、取り付けられている。具体的には、間隙180は、間隙180を確立するように、窪みを覆う隣り合う2つのレンチキュラー素子と抗バンディング層190との間の前記窪みによって形成されている。図2bには示されないものの、レンチキュラー素子が長尺である場合には、間隙は長尺レンチキュラー素子に沿って延在してもよく、すなわち類似の長さを有してもよいことが了解されるだろう。間隙180もまた、以下のように記載されてもよい。レンチキュラー手段170のレンチキュラー素子は、図2aおよび図2bに示される断面に沿って、「波」状パターンを形成する。抗バンディング層190は、「波」状パターンの頂点で、すなわち各レンチキュラー素子の突起部分で、レンチキュラー手段170に接着し、したがってこれと接触するように、レンチキュラー手段170の上に取り付けられる。同時に、抗バンディング層190は、「波」状パターンの底部、すなわち2つの隣り合うレンチキュラー素子の間の上述の窪みでは、レンチキュラー手段170に接着せず、したがってこれと接触しない。言い換えると、接着層194のみが、その周縁の一部に沿って各レンチキュラー素子に接着し、したがってこれと接触する。結果的に、接着層がレンチキュラー素子に取り付けられていない各レンチキュラー素子の別の部分に、間隙180が形成される。さらに言い換えると、レンチキュラー手段170は、複数のまっすぐな平行の隆起、および中間の空洞を構成すると見なされてもよく、抗バンディング層190は、複数の間隙180を形成するように空洞を被覆しながら、接着層194によって隆起に取り付けられている。
間隙180は空気間隙180であってもよく、すなわち空気で満たされていてもよい。空気間隙180は空気ポケットを構成してもよく、用語「空気ポケット」は一般的に、たとえばボンディングプロセスにおいて接合された層の間に閉じ込められた空気を指す。一般的に、このような空気ポケットは望ましくないと考えられており、すなわちその発生を抑制することが望ましい。しかしながらここでは、意図的に間隙180が設けられる。間隙はまた、たとえば別の気体、液体、ポリマーなど、別の媒体で満たされてもよい。
一般的に、接着層194は、たとえば変形可能な接着剤、ゲル、または接着特性を有するその他の材料など、変形可能な材料によって構成されてもよい。したがって、図2bに示されるように、接着層194は、抗バンディング層190をレンチキュラー手段170に適用するときにある程度変形することができる。これは、上述の接触部分においてレンチキュラー手段170と抗バンディング層190との間の継目のない接触を保証するだろう。接着層194は、配置誤りを修正するために適用時の再配置を一時的に許容する、遅延型接着剤を含んでもよい。接着層194は、光を通過させることができるという点において、実質的に光透過性である。なお、これが光学スタック150のその他すべての層にも該当すること、すなわちすべてが光透過性であることは、特筆される。用語「光透過性」はその他の光学特性を暗示するものではないことも、特筆される。たとえば、光透過性でありながら、接着層194はまた、接着層194を通る光を散乱させるという点において、拡散性であってもよい。
一般的に、接着層194の代わりに、類似の機能性を有する代替層が当業者によって想起され得ることは、特筆される。たとえば、実質的に接着特性を有していない変形可能なゲルまたはその他の材料などを含む、実質的に非接着性の層194が設けられてもよい。前記層は一般的に、すなわち接着特性または非接着特性のいずれかを有する、コンタクト層194であってもよい。後者の場合、抗バンディング層190はレンチキュラー手段170に機械的に、たとえば層の片面で、または抗バンディング層190の上に配置された透明な最上層でレンチキュラー手段170に対して押圧されることによって、貼付されてもよい。
主要層192は、ポリマー膜、またはガラスなどの固体基板によって構成されてもよい。抗バンディング層190、すなわち主要層192および接着層194の組み合わせは、たとえばディスプレイ画面、窓、ブックカバーなどを被覆および保護するための、自己接着(粘着)保護膜によって構成されてもよい。別の例は、LCDパネルとして使用される偏光箔または偏光層である。このようなタイプの膜は、シート状またはロール状で市販されている。このような自己接着保護膜は、水性または油性糊の接着層を含んでもよい。保護膜は、ビニル(PVC)、ポリエステル、ポリプロピレンなどであってもよい。抗バンディング層190はまた、LCDパネルの光学スタックの一部によって構成されてもよい。たとえば、レンチキュラー手段170は、LCDパネルのカラーフィルタ層と偏光層との間に組み込まれてもよく、たとえば偏光層が抗バンディング層190を構成してもよい。一般的に、抗バンディング層190は、たとえば50、100,または200マイクロメートル程度など、ミリメートル範囲未満の厚さを有してもよい。しかしながらその他の厚さもまた考えられるので、これは限定ではない。
図2aおよび図2bの例において、抗バンディング層190は、およそ200マイクロメートルの厚さを有する自己接着保護膜によって構成されてもよい。
主要層192は、拡散主要層192であってもよい。ここで、用語「拡散」とは、光透過性であって、さらにある程度光を散乱させるように配置されていることを指す。その結果、発光部142によって生成された光は散乱され、これによってオートステレオスコピック・ディスプレイ140上に表示された画像のぼやけた印象を、視聴者に与える。あるいは主要層192は実質的に非拡散主要層192であってもよく、すなわち前記光の散乱を回避してもよい。
抗バンディング層190は、以下のようにレンチキュラー手段170に適用されてもよい。一般的に、レンチキュラー手段170は、たとえばスペーサ層160を介して、発光部142にすでに適用されている。これは、制御可能なやり方で抗バンディング層190がその上に適用される、安定した土台を提供する。たとえば、抗バンディング層190は、オートステレオスコピック・ディスプレイ140の、少なくとも部分的にすでに製造されたディスプレイパネルに適用されてもよい。あるいは、光学スタック150は、これをたとえばLCDパネルなどの発光部142に適用する前に、すでに予備製造されていてもよい。たとえば、光学スタック150は、抗バンディング層190がレンチキュラー手段170に取り付けられるプロセスですでに製造されていてもよく、光学スタック150はその後発光部142に適用されるだけでよい。
抗バンディング層190が柔軟層である、たとえば自己接着保護膜などの膜である場合、抗バンディング層190は、実質的に硬質の、すなわち変形不可能な押圧面を備えるレンチキュラー手段に対して抗バンディング層190を押圧することによって、適用されてもよい。押圧面は平坦な押圧面であってもよく、たとえばレンチキュラー手段170に対して抗バンディング層190を押圧するように抗バンディング層190の上を回転させられるロールなどによって、提供されてもよい。圧力は、抗バンディング層190とレンチキュラー手段170との間に上述のタイプの間隙180がつくられることを保証するように制御されてもよい。ゆえに、抗バンディング層190がレンチキュラー手段170に継目なく適用されて、たとえばレンチキュラー手段170と抗バンディング層との間のすべての空気を放出することは、回避される。これは別途、押圧面が変形可能である場合、および/または抗バンディング層190を適用するときに適用される圧力が高すぎる場合に、起こり得る。抗バンディング層190が上述の固体ガラス基板などの硬質層である場合、押圧面はまた可撓性または変形可能であってもよい。
図3は、オートステレオスコピック・ディスプレイ140の発光部142上に配置されてもよい、さらなる光学スタック152の断面図を示す。図2aおよび図2bの光学スタック150と同様に、図3の光学スタック152は、間隔層160、および間隔層160の上に配置されたレンチキュラー手段170を含む。光学スタック152はさらに、最上層200を含む。最上層200は光透過性であって、たとえばレンチキュラー手段170を損傷から保護するための、保護層を構成してもよい。また、最上層200は、バンディング層190が最上層200に適用されるという点において、抗バンディング層190の土台の役割も果たす。具体的には、接着層194が最上層200の下向き面に適用され、これによって抗バンディング層190全体を最上層200に取り付ける。最上層200は、たとえばある距離だけ離れてその周縁に機械的に貼付されることによって、レンチキュラー手段170から前記距離だけ離れて機械的に保持される。したがって、レンチキュラー手段170のレンチキュラー素子のうちのいくつかまたはすべてと抗バンディング層190との間に、間隙182が形成される。間隙182は、空気間隙182であってもよい。
レンチキュラー手段170は、プロファイル面が発光部142から離れる方へ向くように、すなわち図2a、図2b、および図3の場合のように配向されることは、特筆される。しかしながら、レンチキュラー手段170はまた、プロファイル面が発光部142の方に対面するように配向されてもよい。後者の場合にも、当業者はレンチキュラー手段170を含む適切な光学スタックを提供することが可能なので、オートステレオスコピック・視機能性が提供可能であることは、特筆される。この場合、抗バンディング層190は様々なやり方で適用されてもよい。たとえば、抗バンディング層190は、抗バンディング層190の接着層140が上に向くように間隔層160に取り付けられてもよく、レンチキュラー手段170は少なくとも部分的に接着層194の接着特性を利用して、プロファイル面を下に向けて抗バンディング層190上に配置されてもよい。抗バンディング層190とプロファイル面との間の接触は図2aおよび図2bを参照して論じられたものと類似しており、たとえば接着層194はその周縁の一部に沿って各レンチキュラー素子に接着するのみでもよい。
本発明者らは、抗バンディング層を含む光学スタックにおける効果を判定した。これを認識して、レンチキュラー手段に接着して、レンチキュラー手段に接着したときに各レンチキュラー素子の周縁における屈折率の変化をもたらす、抗バンディング層が提供される。ここで、用語「周縁」とは、レンチキュラー素子の中で再配向された後に発光部142からの光が放射または結合される、各レンチキュラー素子の外部境界を指す。変化は、レンチキュラー手段170の複数のまたはすべてのレンチキュラー素子の例となる、図4に示される単一のレンチキュラー素子を参照してさらに説明されるように、異なるやり方で実現されてもよい。
たとえば、抗バンディング層は、たとえば図2aおよび図2bに示されるように、レンチキュラー手段に不連続的に取り付けられるのみであってもよい。抗バンディング層はレンチキュラー素子の第一部分175に適用されてもよく、こうして抗バンディング層と第一部分175におけるレンチキュラー素子との間の界面で第一タイプの屈折を生じ、第一タイプの屈折は、レンチキュラー素子、すなわちその材料、および抗バンディング層の、屈折率によって決定される。また、レンチキュラー素子の別の部分176、177は、上述のやり方で不連続的に取り付けられている抗バンディング層によって形成されてもよい、空気間隙等の間隙と隣り合っていてよい。これはレンチキュラー素子と間隙との間の界面に第二タイプの屈折を生じ、第二タイプの屈折は、レンチキュラー素子、およびたとえば空気などの間隙内の媒体の屈折率によって決定される。間隙はまた、たとえば別の気体、液体、ポリマーなどの別の媒体で満たされてもよい。媒体は屈折率に応じて適切に選択され、こうして第二タイプの屈折の調整を可能にする。
変化はレンチキュラー素子の光学中心軸178に対して実質的に対称的であってもよく、たとえば周縁の中心部175から発せられた光は第一タイプの屈折を受け、中心部のいずれかの側で周縁部176、177から発せられた光は第二タイプの屈折を受ける。
上述の屈折の変化はまた、実質的に連続的にレンチキュラー手段に適用された抗バンディング層によっても得られるが、しかしそれ自体がたとえば材料変化による、または局所的に変形したこと、機械的応力を受けたことなどに起因する、屈折率の変化を含む。たとえば、抗バンディング層の接着層の厚さは変化してもよく、たとえば隣り合うレンチキュラー素子の間の窪みにおいて厚く、各レンチキュラー素子の上で薄くなっていてもよい。あるいは、またはこれに加えて、変化は屈折または屈折率以外の光学特性であってもよい。たとえば、接着層は、ある程度拡散しながら光透過性であってもよい。拡散性の度合いは、接着層の厚さに依存してもよい。拡散性の変化は、接着層が隣り合うレンチキュラー素子の間の窪みでより厚く、各レンチキュラー素子の上で薄くなるようにレンチキュラー手段に適用されている抗バンディング層によって、得られる。その他の光学特性も、等しく想定される。連続層の代替として、抗バンディング層は、各レンチキュラー素子の部分に適用される局所膜によって構成されてもよい。
本発明のさらなる実施形態は、以下の節に記載される。
第1節 i)アレイ状の画素で構成された表示出力を提供するためのディスプレイパネルと、ii)ディスプレイパネルの表示側に配置された光学スタックと、を含むオートステレオスコピック・ディスプレイであって、光学スタックは、
レンチキュラー手段と、
抗バンディング層と、
を含む、オートステレオスコピック・ディスプレイ。
第2節 レンチキュラー手段はプロファイル面を含み、プロファイル面は、立体画像を知覚可能にするように、前記画素のそれぞれの群からの出力を互いに異なる方向に配向するためのレンチキュラー素子のアレイを画定し、
抗バンディング層はレンチキュラー手段のプロファイル面上に配置され、抗バンディング層は主要層と、抗バンディング層をプロファイル面に接着させるための接着層とを含み、抗バンディング層はプロファイル面上で、接着層が、レンチキュラー素子の隣り合うものと抗バンディング層との間に間隙を形成するように、レンチキュラー素子のうちの隣り合うものの間の窪みを除いたままでレンチキュラー素子の各々の突起部分に接着するように配置されている、
第1節に記載のオートステレオスコピック・ディスプレイ。
第3節 レンチキュラー手段はプロファイル面を含み、プロファイル面は、立体画像を知覚可能にするように、前記画素のそれぞれの群からの出力を互いに異なる方向に配向するためのレンチキュラー素子のアレイを画定し、
光学スタックはさらに、プロファイル面との接触を実質的に回避するようにプロファイル面の上方に配置された最上層を含み、最上層は下向き表面を含み、
抗バンディング層は最上層の下向き表面上に配置され、抗バンディング層は主要層と、抗バンディング層を下向き表面に接着させるための接着層とを含む、
第1節に記載のオートステレオスコピック・ディスプレイ。
第4節 抗バンディング層は、図2aまたは図3にしたがってレンチキュラー手段上またはその上方に配置されている、第1節に記載のオートステレオスコピック・ディスプレイ。
第5節 レンチキュラー手段はプロファイル面を含み、プロファイル面は、立体画像を知覚可能にするように、前記画素のそれぞれの群からの出力を互いに異なる方向に配向するためのレンチキュラー素子のアレイを画定し、
抗バンディング層はレンチキュラー手段のプロファイル面上に配置され、抗バンディング層は、各レンチキュラー素子の周縁で光の屈折の変化(または別の光学特性の変化)をもたらすために配置されている、 第1節に記載のオートステレオスコピック・ディスプレイ。
第6節 抗バンディング層は、各レンチキュラー素子の第二部分を除いたままで各レンチキュラー素子の第一部分に取り付けられることによって、光の屈折の変化(または別の光学特定の変化)をもたらすために配置されている、第5節に記載のオートステレオスコピック・ディスプレイ。
第7節 第一部分は各レンズ素子の光軸を中心とする中心部であり、第二部分は中心部からの端にある周縁部である、第6節に記載のオートステレオスコピック・ディスプレイ。
第8節 抗バンディング層は、抗バンディング層の材料の変化、抗バンディング層の厚さの変化、抗バンディング層が局所的に変形すること、および抗バンディング層が局所的に機械的応力を受けること、のうちの少なくとも1つに基づいて、光の屈折の変化(または別の光学特定の変化)をもたらすために配置されている、第5節に記載のオートステレオスコピック・ディスプレイ。
第9節 第1から8節のいずれか1節に記載のオートステレオスコピック・ディスプレイを含む、電子装置。
第10節 第1から8節のいずれか1節に記載の光学スタック。
第11節 レンチキュラー手段に抗バンディングフィルタを取付けまたは適用する方法であって、押圧面を備えるレンチキュラー手段に対して抗バンディング層を押圧するステップを含む方法。
第12節 レンチキュラー手段はプロファイル面を含み、プロファイル面はレンチキュラー素子のアレイを画定し、抗バンディング層は主要層と、抗バンディング層をプロファイル面に接着させるための接着層とを含み、方法は、
押圧面を備えるレンチキュラー手段に対して接着層を備える抗バンディング層を押圧するステップと、
押圧中に、レンチキュラー素子のうちの隣り合うものの間のプロファイル面の窪みに、抗バンディング層とレンチキュラー手段との間の間隙を発生および/または維持するように、押圧力を制御するステップと、
を含む、第11節に記載の方法。
第13節 抗バンディング層は柔軟層であり、方法はさらに、実質的に硬質の、すなわち変形不可能な押圧面を備える抗バンディング層をレンチキュラー手段に対して押圧するステップを含む、第12節に記載の方法。
第14節 第11から13節のいずれか1節による方法を含む、光学スタックを製造する方法。
第15節 第11から14節のいずれか1節による方法を含む、オートステレオスコピック・ディスプレイを製造する方法。
上述の実施形態は本発明を制限するよりむしろ説明するものであること、ならびに当業者は多くの代替実施形態を設計できることは、特筆すべきである。
請求項において、括弧内に配置されたいずれの参照符号も、請求項を限定するように解釈されるものではない。動詞「comprise(含む)」およびその活用形の使用は、請求項に明記されたもの以外の要素またはステップの存在を排除するものではない。要素の前の冠詞「a」または「an」は、このような要素の複数の存在を排除するものではない。本発明は、いくつかの異なる要素を含むハードウェアによって、および適切にプログラムされたコンピュータによって、実施されてもよい。いくつかの手段を列挙する装置クレームにおいて、これらの手段のうちのいくつかは、ハードウェアの全く同じアイテムによって実現されてもよい。互いに異なる従属請求項において特定の対策が述べられているというだけの事実は、これらの対策の組み合わせが都合よく使用されてはならないことを意味するものではない。

Claims (13)

  1. i)アレイ状の画素で構成された表示出力を提供するためのディスプレイパネル(142)と、ii)ディスプレイパネルの表示側に配置された光学スタック(150、152)と、を含むオートステレオスコピック・ディスプレイ(140)であって、光学スタックは、
    プロファイル面を含むレンチキュラー手段(170)であって、プロファイル面は、立体画像を知覚可能にするように、前記画素のそれぞれの群からの出力を互いに異なる方向に配向するためのレンチキュラー素子のアレイを画定する、レンチキュラー手段と、
    各レンチキュラー素子の周縁(176、177)に沿った光の屈折の変化をもたらすために配置された抗バンディング層(190)と、
    を含む、オートステレオスコピック・ディスプレイ。
  2. 抗バンディング層(190)はレンチキュラー手段のプロファイル面上に配置され、抗バンディング層は主要層(192)と、抗バンディング層をプロファイル面に接着させるための接着層(194)とを含み、抗バンディング層はプロファイル面上で、接着層が、レンチキュラー素子の隣り合うものと抗バンディング層との間に間隙(180)を形成するように、レンチキュラー素子のうちの隣り合うものの間の窪みを除いたままでレンチキュラー素子の各々の突起部分に接着するように配置されている、請求項1に記載のオートステレオスコピック・ディスプレイ(140)。
  3. 抗バンディング層(190)は、各レンチキュラー素子の第二部分(176、177)を除いたままで各レンチキュラー素子(170)の第一部分(175)に取り付けられることによって、光の屈折の変化をもたらすために配置されている、請求項1に記載のオートステレオスコピック・ディスプレイ(140)。
  4. 第一部分(175)は各レンチキュラー素子(170)の光軸(178)を中心とする中心部であり、第二部分(176、177)は中心部からの端にある周縁部である、請求項3に記載のオートステレオスコピック・ディスプレイ(140)。
  5. 抗バンディング層(190)は、抗バンディング層の材料の変化、抗バンディング層の厚さの変化、抗バンディング層が局所的に変形すること、および抗バンディング層が局所的に機械的応力を受けること、のうちの少なくとも1つに基づいて、光の屈折の変化をもたらすために配置されている、請求項1に記載のオートステレオスコピック・ディスプレイ(140)。
  6. 光学スタック(152)はさらに、プロファイル面との接触を実質的に回避するようにプロファイル面の上方に配置された最上層(200)を含み、最上層はディスプレイパネル(142)に対面する下向き表面を含み、抗バンディング層(190)は最上層の下向き表面上に配置され、抗バンディング層は主要層(192)と、抗バンディング層を下向き表面に接着させるための接着層(194)とを含む、請求項1に記載のオートステレオスコピック・ディスプレイ(140)。
  7. 請求項1から6のいずれか一項に記載のオートステレオスコピック・ディスプレイ(140)を含む、電子装置。
  8. 請求項1から6のいずれか一項に記載の光学スタック(150、152)。
  9. レンチキュラー手段に抗バンディング層を取付けまたは適用する方法であって、レンチキュラー手段はプロファイル面を含み、プロファイル面はレンチキュラー素子のアレイを画定し、抗バンディング層は主要層と、抗バンディング層をプロファイル面に接着させるための接着層とを含み、方法は、押圧面を備えるレンチキュラー手段に対して抗バンディング層を押圧するステップを含む、方法。
  10. 押圧面を備えるレンチキュラー手段に対して接着層を備える抗バンディング層を押圧するステップと、
    押圧中に、レンチキュラー素子のうちの隣り合うものの間のプロファイル面の窪みに、抗バンディング層とレンチキュラー手段との間の間隙を発生および/または維持するように、押圧力を制御するステップと、
    をさらに含む、請求項9に記載の方法。
  11. 抗バンディング層は柔軟層であり、方法はさらに、実質的に硬質の、すなわち変形不可能な押圧面を備える抗バンディング層をレンチキュラー手段に対して押圧するステップを含む、請求項10に記載の方法。
  12. 請求項9から11のいずれか一項に記載の方法を含む、光学スタックを製造する方法。
  13. 請求項9から11のいずれか一項に記載の方法を含む、オートステレオスコピック・ディスプレイを製造する方法。
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