JP2015533345A - 圧印加工されたパネル半径領域を有するエンドクロージャ及びリフォーム工程 - Google Patents

Abstract

【解決手段】缶エンドシェルを形成する方法が提供される。当該方法は、センターパネル部と、センターパネル部の周囲にある第１パネル半径領域と、第１パネル半径領域から延びるチャンファと、チャンファの周囲にある第２パネル半径領域とを有する缶エンドシェルを提供する工程と、センターパネル部外周の少なくとも一部の周囲にて、第１パネル半径領域に圧印加工部を形成するために、缶エンドシェルを圧印加工する工程と、缶エンドシェルをリフォームして、チャンファに段を形成する工程とを含んでいる。【選択図】図５

Description

[関連出願の相互参照]
本出願は、３５Ｕ．Ｓ．Ｃ．§１１９（ｅ）に基づいて、２０１２年１０月１８日に提出された米国仮出願第６１／７１５，４６１号、発明の名称「ＥＮＤ ＣＬＯＳＵＲＥ ＷＩＴＨ ＣＯＩＮＥＤ ＰＡＮＥＬ ＲＡＤＩＵＳ ＡＮＤ ＲＥＦＯＲＭ ＳＴＥＰ」の優先権の利益を主張するものであり、当該仮出願の全ては、引用を以て本願の一部となる。

本発明は、概して容器に関しており、より詳細には、ビールや飲料用缶及び食品用缶などの金属容器の缶エンド又はシェルに関している。また、本発明は、缶エンド又はシェルに使用される材料の量を低減するために、それらを選択的に形成する方法及びツーリングに関している。

例えば、食品や飲料などの製品を収容するための金属容器（例えば、缶）には、通常、イージーオープン缶エンドが設けられている。イージーオープン缶エンドには、プルタブが、開封帯（tear strip）や分離可能パネル（severable panel）に取り付けられている（例えば、リベットで留められるが、これに限定されない）。分離可能パネルは、缶エンドの外面（例えば、公側（public side））にあるスコアラインで規定される。プルタブは、持ち上げられ、及び／又は引っ張られ、スコアラインを切り裂いて、分離可能パネルを曲げる、及び／又は取り去るように構成されており、これにより、缶の中身を取り出すための開口が生じる。

缶エンドは、製作時に、シート状の金属製品（例えば、アルミニウム板や鋼板であるが、これらに限定されない）から形成された缶エンドシェルとして出発する。シェルはその後、連続する幾つかのツールステーションを有するコンバージョンプレスへと運ばれる。あるツールステーションから次のツールステーションへとシェルが進むにつれて、例えば、これらに限定されないが、リベット形成、パネリング、スコアリング、エンボス加工、タブ固定、タブかしめ（tab staking）などの変換工程が、シェルが所望の缶エンドに変換されて、プレスから排出されるまでに実行される。

製缶産業において、相当数の缶を製造するためには、多量の金属が必要である。そのため、製缶産業においては、金属の消費量を低減することが、継続して目標とされている。そこで、缶エンド及び缶ボディの素材の厚みや寸法を低減する（時にダウンゲージング（down-gauging）と称される）取組みが常に行われている。しかしながら、より少ない材料（例えば、より薄い寸法）が使用されることで、特別な解決策を必要とする問題が生じる。前述のように、製缶産業では、容器の形成に使用される材料の寸法、即ち量を低減することが、従来望まれてきた。しかしながら、比較的薄い材料から缶エンドを形成することに付随する欠点として、例えば、炭酸飲料から生じる圧力や、食品及び／又は飲料用途に必要な消毒又は低温殺菌のプロセスに起因する圧力などの、缶エンドが取り付けられた缶に収容される製品から生じる圧力によって、缶エンドにしわができる傾向がある。

従って、ビール／飲料用缶及び食品用缶、並びに、選択的に形成される缶エンドやシェル、及びそのような缶エンドやシェルを実現するためのツーリングや方法には、改善の余地が存在する。

これらやその他の要望は、缶エンドシェルの形成方法と、缶エンドシェルをリフォーム（reform）するためのツーリングアセンブリと、缶エンドシェルとに関する本発明の実施形態によって満たされる。

本発明の一態様では、缶エンドシェルを形成する方法は、センターパネル部と、センターパネル部の周囲にある第１パネル半径領域（panel radius）と、第１パネル半径領域から延びるチャンファ（chamfer）と、チャンファの周囲にある第２パネル半径領域とを有する缶エンドシェルを提供する工程と、缶エンドシェルを圧印加工して（coining）、センターパネル部外周の少なくとも一部の周囲にて、第１パネル半径領域に圧印加工部を形成する工程と、缶エンドシェルをリフォームして、チャンファに段（step）を形成する工程と、を含んでいる。

本発明の別の態様では、ツールアセンブリが設けられて、センターパネル部と、センターパネル部周囲にある第１パネル半径領域と、第１パネル半径領域より延びるチャンファと、チャンファ周囲にある第２パネル半径領域とを有する缶エンドシェルをリフォームする。ツーリングアセンブリは、圧印加工工程中に、センターパネル部外周の少なくとも一部の周囲にて、第１パネル半径領域に圧印加工部を形成するように構成された傾斜部（angled section）を有する圧印加工ツールを含む圧印加工ツールアセンブリと、リフォーム工程中にチャンファに段を形成するように構成されたリフォーム部を有するリフォームツールアセンブリと、を含んでいる。

本発明の更なる態様では、缶エンドシェルは、センターパネル部と、センターパネル部周囲にある第１パネル半径領域と、第１パネル半径領域より延びるチャンファと、チャンファ周囲に位置する第２パネル半径領域と、センターパネル部外周の少なくとも一部の周囲にて第１パネル半径領域に形成される圧印加工部と、チャンファに形成された段と、を有する。

好ましい実施形態に関する以下の説明を、添付の図面と併せて読むことによって、本発明の十分な理解を得ることができる。
本発明に基づいた、リフォーム前における缶エンドシェルの一部を拡大した横断面図である。 本発明の実施形態に基づいた、圧印加工中における缶エンドシェルの一部を拡大した横断面図である。 本発明の実施形態に基づいた、圧印加工後における缶エンドシェルの一部を拡大した横断面図である。 本発明の実施形態に基づいた、リフォーム中における缶エンドシェルの一部を拡大した横断面図である。 本発明の実施形態に基づいた、リフォーム後における缶エンドシェルの一部を拡大した横断面図である。 本発明の実施形態に基づいた、リフォーム前における別の缶エンドシェルの一部を拡大した横断面図である。 本発明の実施形態に基づいた、リフォーム前における別の缶エンドシェルの一部を拡大した横断面図である。 本発明の実施形態に基づいた、リフォーム後における別の缶エンドシェルの一部を拡大した横断面図である。 図９及び図９Ａは、本発明の実施形態に基づいた、缶エンド形成の工程を図示したものである。 図１０及び図１０Ａは、本発明の実施形態に基づいた、缶エンド形成の工程を図に示したものである。 図１１及び図１１Ａは、本発明の実施形態に基づいた、缶エンド形成の工程を図示したものである。 図１２及び図１２Ａは、本発明の実施形態に基づいた、缶エンド形成の工程を図示したものである。 図１３及び図１３Ａは、本発明の実施形態に基づいた、缶エンド形成の工程を図示したものである。 図１４及び図１４Ａは、本発明の実施形態に基づいた、缶エンド形成の工程を図示したものである。 図１５及び図１５Ａは、本発明の実施形態に基づいた、缶エンド形成の工程を図示したものである。 図１６及び図１６Ａは、本発明の実施形態に基づいた、缶エンド形成の工程を図示したものである。

例示の目的で、本発明の実施形態を、シェルに適用されるものとして説明するが、それらは、公知の又は適切な任意の缶エンド（例えば、飲料／ビール用缶エンド、食品用缶エンドであるが、これらに限定されない）のパネル部分を適切に強化するために利用可能であることが、明らかになるであろう。

具体的な要素について、添付の図面に示し、以下に詳述するが、これらの要素は、あくまでも本発明の例示的な実施例であって、単に説明を目的として非限定的な実施形態として提示されている。故に、本明細書に開示される実施形態の具体的な寸法、向き、及び他の物理的特徴を、本発明の技術的範囲を限定するものと考えるべきではない。

例えば「左」、「右」、「前」、「後」、「上」、「下」、「底」、「上方」、「下方」やこれらの派生語など、本明細書において使用される方向に関する表現は、図面に示されている各要素の向きに関しており、明記されない限り、特許請求の範囲を限定するものではない。

本明細書において使用されているように、用語「缶」及び「容器」は、物質（例えば、液体、食品、その他あらゆる適切な物質であるが、これらに限られない）を収容するように構成された公知の容器又は適切な任意の容器を称しており、実質的に交換可能に使用され、また、これらに限られるわけではないが、食品用缶に加えて、ビール用缶やソーダ用缶などの飲料用缶を明らかに含んでいる。

本明細書において使用されているように、用語「缶エンド」は、缶に結合されて缶を密封するように構成された蓋又はクロージャ（closure）を指す。

本明細書において使用されているように、用語「缶エンドシェル」は、用語「缶エンド」と実質的に交換可能に使用される。「缶エンドシェル」又は単に「シェル」は、所望の缶エンドをもたらすために、本明細書に開示のツーリングが作用して変形される部材である。

本明細書において使用されているように、２つ以上の部分が互いに「結合」されるという表現は、それらが直接的に、又は、１又は複数の中間部品を介して繋がれることを意味する。

本明細書で使用されているように、用語「幾つか」は、１又は１よりも大きい整数（即ち、複数）を意味するものとする。

図１は、本発明の非限定的な実施形態に基づいており、リフォーム前における缶エンドシェルの一部を拡大した断面図である。缶エンドシェル１０は、ほぼ平坦なセンターパネル部１１と、センターパネル部１１の周囲にある第１パネル半径領域１２と、第１パネル半径領域１２から延びるチャンファ１３と、チャンファ１３の周囲にある第２パネル半径領域１４と、を有する。缶エンドシェル１０は更に、第２パネル半径領域１４から下方へ延びるパネル壁１５と、パネル壁１５の周囲に位置するカウンターシンク（countersink）１６と、カウンターシンク１６から上方に延びるチャックウォール（chuckwall）１７と チャックウォール１７の周りにあって、最終的な缶エンドシェル１０に変換された後に、缶又は他の容器にダブルシーミング（double seaming）又は別の方法で取り付けるための曲げフランジ２０と、を有する。

缶エンドシェル１０は、缶の中身に曝されるのに適した内面と、外界に曝されるのに適した外面とを有する。缶エンドシェル１０は、例えば、これに限定されないが、アルミニウム合金のような金属薄板から形成されてよい。非限定的な実施形態では、缶エンドシェル１０を形成するのにアルミニウム合金が使用されており、アルミニウム合金の厚みは、例えばこれに限定されないが、約０．００８２インチから約０．０１３インチの間である。しかしながら、本発明は、公知の又は適切な任意の種類及び／又は形状であるシェル又は缶エンドについて、公知の又は適切な任意の寸法の材料が使用可能であることが理解できるであろう。缶エンドシェル１０は、本発明の範囲から逸脱することなく、鋼、ブリキ、高分子アルミニウムラミネートや複合材料などの、他の任意の材料から形成されてよい。

チャンファ１３は、センターパネル部１１に対して角度θで形成される。非限定的な実施形態では、角度θは約４５度である。別の非限定的な実施形態では、角度θは、約３０度から約６０度である。しかしながら、角度θは、本発明の範囲から逸脱することなく、任意の値を取り得ることが理解できるであろう。

図２は、本発明の非限定的な実施形態に基づいており、圧印加工ツールアセンブリによって圧印加工される際における缶エンドシェル１０の一部を拡大した側面図である。図３は、圧印加工後の缶エンドシェル１０を示している。缶エンドシェル１０を圧印加工するためのツールは、圧印加工ツール３０と圧印加工支持アセンブリとを備えており、該圧印加工支持アセンブリは、上側圧印加工支持ツール４０と、下側圧印加工支持ツール５０とを含んでいる。図２では、２つの上側ツールと１つの下側ツールとが示されているが、本発明の範囲から逸脱することなく、任意の数のツールが用いられてよいと考えられる。例えば、これらに限定されないが、圧印加工ツール３０と上側圧印加工支持ツール４０とは、１つのツールとして一体化されてよく、又は、任意の数のツールに分割されてもよい。同様に、下側圧印加工支持ツール５０も、任意の数のツールに分割されてよい。

圧印加工ツール３０は傾斜部３１を有しており、傾斜部３１は、図２に示す圧印加工工程中に缶エンドシェル１０に押しつけられ、これによって、圧印加工部１８（図３参照）が、センターパネル部１１の外周の少なくとも一部の周囲にて、第１パネル半径領域１２に形成される。また、圧印加工部１８は、本発明の範囲から逸脱することなく、センターパネル部１１の外周全体にて、第１パネル半径領域１２に形成することもできる。

圧印加工ツール３０は更に、第１延出部３２を含む。第１延出部３２は、図２に示す圧印加工工程中、カウンターシンク１６に嵌まるように構成されている。幾つかの実施例では、第１延出部３２は、缶エンドシェル１０を変形させるのに使用されてよく、例えば、これらに限定されないが、カウンターシンク１６を深くする、及び／又は、パネル壁１５及び／又はチャックウォール１７の形状を変えて、例えばほぼ垂直にする。

上側圧印加工支持ツール４０及び下側圧印加工支持ツール５０は、圧印加工される間、缶エンドシェル１０を支持する。上側圧印加工支持ツール４０は、第１平坦部４１を有し、第１平坦部４１は、図２に示す圧印加工工程中に、センターパネル部１１の上面と当接するように構成されている。同様に、下側圧印加工支持ツール５０は、第２平坦部５１を有しており、第２平坦部５１は、図２に示す圧印加工工程中に、センターパネル部１１の下面と当接するように構成されている。下側圧印加工支持ツール５０は更に、第１湾曲部５２と、チャンファ部５３と、第２湾曲部５４とを含んでおり、それぞれ、第１パネル半径領域１２と、チャンファ１３と、第２パネル半径領域１４の底部側と適合するように構成されている。これらにより、図２に示す圧印加工工程中に、缶エンドシェル１０の下側が支えられる。

圧印加工工程中、缶エンドシェル１０は、当技術分野で周知の方法で、ベルトによってステーションからステーションへと運ばれてよい。ベルト（図示せず）は、図２に示す圧印加工ツールアセンブリへと缶エンドシェル１０を運ぶ。上側圧印加工支持ツール４０及び下側圧印加工支持ツール５０が、缶エンドシェル１０に接して、缶エンドシェル１０を支持する一方で、図２に示すように、圧印加工ツール３０が缶エンドシェル１０に押しつけられて、第１パネル半径領域１２に圧印加工部１８を形成する。圧印加工部１８を含む缶エンドシェル１０は、図３に示されている。

第１パネル半径領域１２を圧印加工することで、圧印加工される領域の金属が冷間加工されて、これにより第１パネル半径領域１２が強固にされる。その結果、缶エンドシェル１０は、缶エンドシェル１０が最終的に取り付けられる容器内の圧力などによるバックリング（buckling）に対する耐久性が増す。更に、第１パネル半径領域１２の圧印加工によって、缶エンドシェル１０における金属の表面積が増加する。しかしながら、第１パネル半径領域１２の圧印加工によって、緩んだ（loose）又は弛んだ（slack）金属も生じて、これは望ましくない。

図４は、本発明の非限定的な実施形態に基づいた、リフォームされている際における缶エンドの一部を拡大した横断面図である。図５は、リフォームされた後における缶エンドシェルを示す。

図４に図示されたように、圧印加工工程後、缶エンドシェル１０は、缶エンドシェル１０をリフォームするためのリフォームツールアセンブリへと運ばれる。缶エンドシェル１０は、圧印加工ツールアセンブリからリフォームツールアセンブリへと、直接的又は間接的に移動させられてよいことは、理解できるであろう。例えば、圧印加工ツールアセンブリ及びリフォームツールアセンブリは、図９乃至図１６Ａに非限定的な例として示しているような、缶エンド形成プロセスにおける様々な段階で使用されてよく、更なる形成工程が、缶エンドシェル１０の圧印加工とリフォームとの間で行われてよい。

リフォームツールアセンブリは、リフォームツール６０とリフォーム支持アセンブリとを含んでおり、当該リフォーム支持アセンブリは、上側リフォーム支持アセンブリ７０と、下側リフォーム支持アセンブリ８０とを含む。図４では、２つの上側ツールと、１つの下側ツールが示されているが、本発明の範囲から逸脱することなく、任意の数のツールが用いられてよいと考えられる。例えば、これらに限定されないが、リフォームツール６０及び上側リフォーム支持ツール７０は、１つのツールとして一体化されてよく、任意の数のツールに分割されてもよい。同様に、下側リフォーム支持ツール８０も、任意の数のツールに分割されてよい。

リフォームツール６０は、リフォーム部６１を含んでいる。リフォーム部６１は、図４に示すリフォーム工程中に、チャンファ１３に押しつけられて、缶エンドシェル１０のチャンファ１３に、段１９（図５参照）が形成される。

リフォームツール６０は更に、第２延出部６２を含んでいる。第２延出部６２は、リフォーム工程中、カウンターシンク１６に嵌まるように構成されている。幾つかの実施例では、第２延出部６２は、圧印加工ツール３０の延出部３２のように、缶エンドシェル１０を変形するのに使用されてよく、例えば、これらに限定されないが、カウンターシンク１６を深くする、及び／又は、パネル壁１５及び／又はチャックウォール１７の形状を変更して、例えばほぼ垂直にする。

上側リフォーム支持ツール７０と下側リフォーム支持ツール８０は、段１９が形成されている間、缶エンドシェル１０を支持する。その目的のために、上側リフォームツール７０は、第３平坦部７１を含んでおり、下側リフォームツール８０は、第１段部８１及び第２段部８２を含んでいる。図４に示すリフォーム工程中、第１段部８１は、チャンファ１３の下側端部を支え、第２段部８２はチャンファ１３の上側端部を支える。

チャンファ１３における段１９の形成は、図２に示す缶エンドシェル１０が圧印加工された際に生じているであろう過剰な又は緩い（loose）金属を使用しており、ほぼ伸張している状態で（in tension）センターパネル部１１にその金属を配置する。過剰な又は緩い金属の使用は、缶エンドシェル１０のバックリング傾向を軽減し、また、容器内部の圧力によりセンターパネル部１１が膨らむ又は上方にドーム状に盛り上がる傾向を軽減する。缶エンドシェル１０がバックリングする、又は、ドーム状に盛り上がる傾向が軽減することで、缶エンドシェル１０の作成に使用される材料の厚みや寸法を低減することができる。

図２及び図４に図示する圧印加工及びリフォームプロセスは、図１に示す缶エンドシェル１０に限定されず、他の形状の缶エンドシェルにも適用されてよいことが理解できるであろう。例えば、図６乃至図８は、圧印加工及びリフォームされる別の缶エンドシェル１１０の例を図示している。缶エンドシェル１１０は、センターパネル部１１１と、パネル半径領域１１２と、パネル壁１１５と、チャックウォール１１７と、曲げフランジ１２０とを有するが、それらの形状は、図１に示す缶エンドシェル１０の対応する部分とは形状が異なる。缶エンドシェル１０と缶エンドシェル１１０の更なる相違点は、缶エンドシェル１１０は、初めはチャンファを含まないことである。しかしながら、プロセスが実行されて、図７に示すように、缶エンドシェル１１０のパネル半径領域１１２に、又はその周辺にチャンファ１１３が形成されてよい。缶エンドシェル１０と同様に、缶エンドシェル１１０のチャンファ１１３は、センターパネル部１１１に対して角度θで形成される。非限定的な実施形態では、角度θは、約４５度である。別の非限定的な実施形態では、角度θは約３０度から約６０度の間の角度である。しかしながら、角度θは、本発明の範囲を逸脱することなく、任意の値をとってよい。従って、図８に示すように、図２及び図４に示したのと同様の圧印加工及びリフォームプロセスが、その後、缶エンドシェル１１０に対して行われて、圧印加工部１１８及び段部１１９が形成されてよい。

図１及び図６に図示した缶エンドシェル１０及び缶エンドシェル１１０は、本発明の２つの実施形態に基づいて、あくまでも例示の目的で提示されていることは、理解されるであろう。また、前述の圧印加工及びリフォームプロセスは、本発明の範囲から逸脱することなく、種々の缶エンドシェルの形態に適用可能であることが理解できるであろう。

本発明によれば、缶エンドの形成は、概して、少なくとも８つまでの形成ステップによるプロセスを含んでおり、その非限定的な例は、図９乃至図１６Ａに図示されている。具体的には、図９及び図９Ａは、バブル（bubble）形態を示しており、これは、第２ツーリングステーションで生じてよい。図１０及び図１０Ａは、第１リベット形態を示しており、これは、第２ツーリングステーションで実行されてよい。図１１及び図１１Ａは、第２リベット形態及び圧印加工プロセスを示しており、それらは、第３ツーリングステーションで実行されてよい。図１２及び図１２Ａは、スコアライン形成を示しており、第４ツーリングステーションで実行されてよい。図１３及び図１３Ａは、パネル形成を示しており、これは、第５ツーリングステーションで実行されてよい。図１４及び図１４Ａは、かしめプロセスを示しており、これは、第６ツーリングステーションにおいて実行されてよい。図１５及び図１５Ａは、リベットの打ち直し（restrike）及びレタリング（lettering）プロセスを示しており、これは、第７ツーリングステーションにおいて実行されてよい。図１６及び図１６Ａは、タブイヤー（tab ear）のワイプダウン（wipedown）及びノックダウン（knock down）プロセスを示しており、これは、第８ツーリングステーションで実行されてよい。

非限定的な実施形態では、例えば図２に示す圧印加工プロセスは、第３ツーリングステーションで実行されてよく、例えば図５に示すリフォームプロセスは、第７又は第８ツーリングステーションにおいて実行されてよい。しかしながら、例えば図２に示す圧印加工プロセスと、例えば図５に示すリフォームプロセスとは、本発明の範囲から逸脱することなく、他のツーリングステーションでも実行されてよいことは、理解できるであろう。繰り返すが、上述のステップ及び工程、更には、上述のツーリングステーションは、本発明の非限定的な実施形態に基づいて、あくまでも例示の目的で提示されていることは、理解されるであろう。

本発明の具体的な実施形態を詳しく説明したが、それらの詳細について、本発明の全体的な教示に照らして種々の変更及び代替を生み出すことができることを、当業者であれば理解できるであろう。従って、開示された特定の構成は、あくまでも例示のためのものにすぎず、添付の特許請求の範囲とその任意及び全ての均等物の広がりの全体とで与えられる本発明の技術的範囲を限定するものではない。

Claims (20)

1. 缶エンドシェルを形成する方法において、
   センターパネル部と、センターパネル部の周囲にある第１パネル半径領域と、第１パネル半径領域から延びるチャンファと、チャンファの周囲にある第２パネル半径領域とを有する缶エンドシェルを提供する工程と、
   センターパネル部外周の少なくとも一部の周囲にて第１パネル半径領域に圧印加工部を形成するために、缶エンドシェルを圧印加工する工程と、
   缶エンドシェルをリフォームして、チャンファに段を形成する工程と、
   を含んでいる方法。
2. 缶エンドシェルを圧印加工する工程では、センターパネル部外周のほぼ全周囲にて、第１パネル半径領域に圧印加工部が形成される、請求項１に記載の方法。
3. 缶エンドシェルは、第２パネル半径領域から延びるパネル壁と、パネル壁の端部に形成されたカウンターシンクと、カウンターシンクから上方に延びるチャックウォールとを更に含んでいる、請求項１に記載の方法。
4. パネル壁の形状を変更する工程、チャックウォールの形状を変更する工程、及び、カウンターシンクを深くする工程の少なくとも１つを更に実行することを含む、請求項３に記載の方法。
5. 第１パネル半径領域に対するチャンファの角度は、約３０度から約６０度の範囲内である、請求項１に記載の方法。
6. 第１パネル半径領域に対するチャンファの角度は、約４５度である、請求項５に記載の方法。
7. センターパネル部と、センターパネル部の周囲にある第１パネル半径領域と、第１パネル半径領域から延びるチャンファと、チャンファの周囲にある第２パネル半径領域とを有する缶エンドシェルをリフォームするツールアセンブリであって、
   圧印加工ツールアセンブリと、リフォームツールアセンブリとを含んでおり、
   圧印加工ツールアセンブリは、圧印加工工程中に、センターパネル部外周の少なくとも一部の周囲にて、第１パネル半径領域に圧印加工部を形成するように構成された傾斜部を有する圧印加工ツールを含んでおり、
   リフォームツールアセンブリは、リフォーム工程中にチャンファに段を形成するように構成されたリフォーム部を有するリフォームツールを含んでいる、ツールアセンブリ。
8. 圧印加工ツールの傾斜部は、センターパネル部外周のほぼ全周囲にて、第１パネル半径領域に圧印加工部を形成するように構成されている、請求項７に記載のツールアセンブリ。
9. 圧印加工ツールアセンブリは、圧印加工工程中にて缶エンドシェルを支持するように構成された、圧印加工支持アセンブリを更に含んでいる、請求項７に記載のツールアセンブリ。
10. 缶エンドシェルは更に、第２パネル半径領域から延びるパネル壁と、パネル壁の端部に形成されたカウンターシンクと、カウンターシンクから上方に延びるチャックウォールとを含んでおり、
    圧印加工ツールは、カウンターシンクに嵌まるように構成された延出部を更に含んでいる、請求項７に記載のツールアセンブリ。
11. 圧印加工ツールの延出部は、カウンターシンクを深くする工程、パネル壁の形状を変更する工程、及び、チャックウォールの形状を変更する工程の少なくとも１つを実行するように更に構成されている、請求項１０に記載のツールアセンブリ。
12. リフォームアセンブリは、リフォーム工程中にて缶エンドシェルを支持するように構成された、圧印加工支持アセンブリを更に含んでいる、請求項７に記載のツールアセンブリ。
13. 圧印加工支持アセンブリは、チャンファの下側端部を支持するように構成された第１段と、チャンファの上側端部を支持するように構成された第２段とを有する下側リフォーム支持ツールを更に含んでいる、請求項７に記載のツールアセンブリ。
14. 缶エンドシェルは、第２パネル半径領域から延びるパネル壁と、パネル壁の端部に形成されたカウンターシンクと、カウンターシンクから上方に延びるチャックウォールとを更に含んでおり、
    リフォームツールは、カウンターシンクに嵌まるように構成された延出部を含んでいる、請求項７に記載のツールアセンブリ。
15. リフォームツールの延出部は、カウンターシンクを深くする工程、パネル壁の形状を変更する工程、及び、チャックウォールの形状を変更する工程の少なくとも１つを実行するように更に構成されている、請求項１４に記載のツールアセンブリ。
16. センターパネル部と、
    センターパネル部の周囲にある第１パネル半径領域と、
    第１パネル半径領域から延びるチャンファと、
    チャンファの周囲にある第２パネル半径領域と、
    センターパネル部外周の少なくとも一部の周囲にて、第１パネル半径領域に形成された圧印加工部と、
    チャンファに形成された段と、
    を備える缶エンドシェル。
17. 圧印加工部は、センターパネル部外周のほぼ全周囲にて、第１パネル半径領域に形成される、請求項１６に記載の缶エンドシェル。
18. 第２パネル半径領域から延びるパネル壁と、
    パネル壁の端部に形成されたカウンターシンクと、
    カウンターシンクから上方に延びるチャックウォールと、
    を更に備える、請求項１６に記載の缶エンドシェル。
19. 第１パネル半径領域に対するチャンファの角度は、約３０度から約６０度の範囲内である、請求項１６に記載の缶エンドシェル。
20. 第１パネル半径領域に対するチャンファの角度は、約４５度である、請求項１９に記載の缶エンドシェル。

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