JP2015533321A5 - - Google Patents

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用量設定機構の一代替形態は、回転によってねじりばねをチャージする用量セレクタ要素または用量ダイヤル要素を含み、このばねの一端は、用量セレクタに回転的に固定される。用量設定中の可聴信号を得るために、ラチェットスリーブが用量セレクタと連結され、第1の方向に回転される。用量取消しまたは用量低減をするためには、ラチェットスリーブが反対の方向に回転される。用量設定中または用量取消し中、ラチェットは、ラチェットの可撓アームがハウジング内またはハウジングに配置された対応する相手方(たとえばラチェット歯)の上にカチッと留まることによって、可聴で触感のあるクリック音を生成し、これが人の耳で検出可能である。可撓アームおよびその対応する相手方は、以下でラチェット要素と呼ばれる。しかし、生成される音は、場合によって使用者には不快に感じられ、またデバイスが適切に機能していないと解釈される。
特許文献1では、親ねじが駆動部の通路内で回転的に制限されている。駆動部は、用量精度を改善するために、親ねじの嵌合断面と通路の間の遊びを低減する可撓脚を有する。可撓脚は、もっぱら親ねじを案内するために設けられる。親ねじブレーキは、相対的回転が防止されるように親ねじを適応させる。親ねじと本体の間のラチェット機構により、用量送達中、クリック音を生成する。用量設定つまみの回転によって、用量設定つまみがねじのように回ってハウジングから出ると共に、セットバック要素を、間に配置されたラチェットと一緒に同じ方向に搬送し、このラチェットが、用量設定中にクリック音を生成する。セットバック要素は、止め具部材によって親ねじに対して軸方向には動くが回転はしない駆動部に回転的に固定される。セットバック要素と駆動部の間に遊びがある場合には、用量設定中に用量設定機構から出る振動が、不快なカチカチ音を生じさせる。
用量設定中または用量取消し中に、ラチェットスリーブ(内側スリーブ)のラチェットアームのスナップ動作によりクリック音が生成される。ここで、本発明者らは、ラチェットスリーブと、たとえば溝連結またはスプライン連結などによってラチェットスリーブに回転的に固定される別のスリーブ(特に外側スリーブ)とが、許容ばらつきにより、ある程度の遊びを互いの間に呈示することを見出した。この遊びは、嵌合部材間の自由空間の程度として、またはある構成要素がその嵌合部材に対して組立て後に相対的に動くことができる製造関連の動きの自由度として、特徴づけることができる。遊びは、たとえば径方向に生じ、その結果、スリーブの長手方向軸が互いに移動または傾斜できるようになる。遊びはまた、たとえば溝またはスプライン連結部の円周方向に生じることがあり、その結果、スリーブが小さな角度にわたって互いに回転できるようになる。この遊びの調査中に本発明者らは、遊びが、用量設定機構によって発生する不快な音の原因であるという結論に達した。ラチェットに起因する振動励起は、ラチェットスリーブに誘導される。外側スリーブがラチェットスリーブを管状に取り囲むということに関して、構成要素間の遊びが不快なカチカチ音を2つの構成要素が互いに当接するときにもたらす。さらに、外側スリーブは、刺激されて同様に振動し、強いフィードバック音を生成する。この音は、ラチェット上の異なる歯角(teething angle)が提供された場合にさらに強くなる可能性がある。斜面角が異なることが、回転方向に応じて励起の周波数および/または振幅に影響を及ぼす。ラチェットは、回転方向に応じて斜面角度が異なっている傾斜した歯を含むことが多い。たとえば、用量ダイヤル選択中にハウジング内の相手方に係合する斜面表面は、用量取消しの斜面表面よりも平坦な角度で、薬物送達デバイスの長手方向軸に対して位置合わせされる。
薬物送達デバイスの用量設定機構は、外側スリーブの中に少なくとも部分的に配置された内側ラチェットスリーブを含むことができ、これら内側ラチェットスリーブと外側スリーブは互いに回転的に固定される。用量設定中または用量取消し中に内側ラチェットスリーブのラチェット要素に起因する振動励起は、ラチェットスリーブに直接誘導される。少なくとも1つの弾性的に変形可能な中間要素が、内側ラチェットスリーブと外側スリーブの間の間隙に少なくとも部分的に配置され、内側ラチェットスリーブと外側スリーブを弾力的に相互連結すると共に、内側ラチェットスリーブと外側スリーブの間の径方向遊びおよび/または回転遊びを、振動励起が減衰されるように低減させる。
この技術的な作用機構はまた、外側ラチェットスリーブの中に少なくとも部分的に配置された内側スリーブを含み、これら内側スリーブと外側スリーブが互いに回転的に固定される、薬物送達デバイスの用量設定機構によって実現される。用量設定中または用量取消
し中に外側ラチェットスリーブのラチェット要素に起因する振動励起は、外側ラチェットスリーブに直接誘導される。少なくとも1つの弾性的に変形可能な中間要素が、内側スリーブと外側ラチェットスリーブの間の間隙に少なくとも部分的に配置され、内側スリーブと外側ラチェットスリーブを弾力的に相互連結すると共に、内側スリーブと外側ラチェットスリーブの間の径方向遊びおよび/または回転遊びを、振動励起が減衰されるように低減させる。
ラチェットスリーブ9は、駆動機構の駆動軸(図示せず)を取り囲み、またスナップ連結部を介して駆動軸に連結され、それによって、駆動軸に対し回転的かつ軸方向に固定される。用量ダイヤル要素8は、駆動軸を介してラチェットスリーブ9に回転的に連結され、駆動軸は、用量ダイヤル要素8を第1の方向に回転させた場合にラチェットスリーブ9が一致して回転するように、クラッチ要素を介して用量ダイヤル要素8と回転的に連結される。数字スリーブ10は、縦方向に延びる複数のスプライン11(図1参照)を有するラチェット9と、縦方向に延びる複数の溝12(図2参照)を有する数字スリーブ10とがあるスプライン連結部によって、ラチェットスリーブ9と回転的に連結される。数字スリーブ10は、ハウジング2の内面の対応する突起に係合する外側らせんねじ山13を備え、その結果、数字スリーブ10が回転すると、ねじ山が回転しハウジング2に対して軸方向に動くようになる。

Claims (2)

  1. 外側スリーブ(10)の中に少なくとも部分的に配置された内側ラチェットスリーブ(9)を含み、該内側ラチェットスリーブ(9)と外側スリーブ(10)が互いに回転的に固定される、薬物送達デバイスの用量設定機構であって、用量設定中または用量取消し中に内側ラチェットスリーブ(9)のラチェット要素に起因する振動励起が、内側ラチェットスリーブ(9)に誘導されること、少なくとも1つの弾性的に変形可能な中間要素(23)が、内側ラチェットスリーブ(9)と外側スリーブ(10)の間の間隙(14)に少なくとも部分的に配置されること、および中間要素(23)が、内側ラチェットスリーブ(9)と外側スリーブ(10)を弾力的に相互連結すると共に、内側ラチェットスリーブ(9)と外側スリーブ(10)の間の径方向遊び(22)および/または回転遊び(24)を振動励起が減衰されるように低減させることを特徴とする前記用量設定機構。
  2. 外側ラチェットスリーブ(10)の中に少なくとも部分的に配置された内側スリーブ(9)を含み、該内側スリーブ(9)と外側ラチェットスリーブ(10)が互いに回転的に固定される、薬物送達デバイスの用量設定機構であって、用量設定中または用量取消し中に外側ラチェットスリーブ(10)のラチェット要素に起因する振動励起が、外側ラチェットスリーブ(10)に誘導されること、少なくとも1つの弾性的に変形可能な中間要素(23)が、内側スリーブ(9)と外側ラチェットスリーブ(10)の間の間隙(14)に少なくとも部分的に配置されること、および中間要素(23)が、内側スリーブ(9)と外側ラチェットスリーブ(10)を弾力的に相互連結すると共に、内側スリーブ(9)と外側ラチェットスリーブ(10)の間の径方向遊び(22)および/または回転遊び(24)を振動励起が減衰されるように低減させることを特徴とする前記用量設定機構。
JP2015540163A 2012-11-08 2013-11-05 薬物送達デバイスの用量設定機構 Pending JP2015533321A (ja)

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EP (1) EP2916890B1 (ja)
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CN (1) CN104768597A (ja)
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HK (1) HK1210070A1 (ja)
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