JP2015532228A - 接合部品、複合接合部品及びその製造方法 - Google Patents

接合部品、複合接合部品及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

接合軸(13)と、接合軸(13)に対して横断方向に延びる接合面(20)と、アンカー・セクション(18)とを有し、接合面(20)上に接着剤塗布用の塗布セクションが形成され、環状輪郭面(26、36、44)が形成され、輪郭面は、接合面(20)に対して横断方向に位置合わせされ、かつ、塗布セクション(22)の外周(23)内に半径方向に配置される、接合部品(12)である。【選択図】図1

Description

本発明は、接合軸と、該接合軸に対して横断方向に延びる接合面と、アンカー・セクションとを有し、接合面上に接着剤塗布用の塗布セクションが形成される、接合部品に関する。
さらに、本発明は、この種の接合部品と、塗布セクションに塗布される接着剤の滴とを有する複合接合部品に関する。
最後に、本発明は、接合軸に対して横断方向に延びる接合面を有する接合部品を準備するステップと、加熱した接着剤を接合面の少なくとも1つの塗布セクションに塗布するステップと、このように製造された複合接合部品を搬送し、後で接着剤を再活性化して接合部品を加工物に結合できるように、接着剤を冷却する又は接着剤の冷却を可能にするステップとを含む、複合接合部品を製造する方法に関する。
例えば、接合部品又は締結要素を加工物に接合する工学分野において、1つの既知の慣行は、金属スタッドを金属加工物に溶接することである。この方法は、「スタッド溶接」としても知られ、プラスチック製締結クリップが後でスタッドに取り付けられ、ケーブル、電線等がクリップに固定されるように、スタッドを車体パネルに溶接するために、特に自動車産業において用いられている。
別の既知の慣行は、熱可塑性プロセスにより、こうしたプラスチック製締結要素をプラスチック製加工物に溶接することである。
最後に、そうした締結要素の形態の接合部品を加工物に接着結合する既知の慣行もある。特に、プラスチック、繊維複合部品等といった非金属複合材料がますます自動車車体アセンブリに使用されているという事実のために、接着結合技術は、特に車体アセンブリにおいて締結方法として確立されている。
大まかに言えば、一般に高温で塗布され、次に冷却及び乾燥する接着剤を、接合部品の接合面に塗布する慣行は既知である。次に、このように製造された複合接合部品は、例えば、生産地点から、複合接合部品を車体パネルなどの加工物に接着結合する地点まで搬送できると考えられる。
実際の接着結合プロセスの間、接着剤は活性化されるか又は再活性化され、接着剤は通常、再加熱される。このために使用される接着剤は、接着結合プロセスの間、比較的短時間で架橋するように設計され、60秒未満、特に30秒未満、好ましくは10秒未満の時間間隔内で接着接合部を達成できるようになる。
自動車車体アセンブリにおいては、一般に、締結要素の形態の非常に多数の接合部品が、車体セクションに接着結合される。このことは、通常、接合部品を自動的に供給する自動化されたロボットシステムによって達成される。
特許文献1は、接合部品をホットメルト接着剤の浴の表面の上に低下させ、これを再び上昇させることによって、ホットメルト接着剤を接合部品の接合面に塗布することを開示する。乾燥後、締結要素は、互いにくっつく危険なしに包装及び搬送するのに適していると考えられる。特許文献1はまた、接着結合表面の外縁部上にリップを形成することにも開示し、これは、接着結合層の縁部区域における応力集中の増加を防止することを意図する。これは、接着結合した締結要素の接着作用が、スタッドのヘッドにかかる横力の作用及び関連した剥離効果にさえ十分に耐え得ることを保証することを意図する。
特許文献2は、溶融可能な接着剤で被覆された接着結合面を有する締結要素を開示する。特許文献2は、接合面において拡張溝を、接着剤の外側に半径方向に形成することを提案し、この拡張溝は、実際の接着結合プロセスの間、余分な接着剤が接着結合面の縁部ではみ出て、接着接合部に見た目の悪い外観をもたらすのを防止するように意図される。
特許文献3は、平坦な面をもつ締結セクションを備えた締結部を有する締結構成を開示する。さらに、締結部は、受け用凹部を有する。ペレットの形態のホットメルト接着剤が、受け用凹部に挿入される。確実な(positive)係合によりペレットを固定できる保持用タングが、受け用凹部の内部底壁上に設けられる。さらに、特許文献3は、受け用凹部の縁部に溝を設けることを開示し、この溝は、ホットメルト接着剤のこうしたペレットをより効果的に保持することができる。
最後に、特許文献4は、締結要素が、溶融及び熱硬化可能な接着剤を塗布する接着結合面を有し、接着結合プロセスを実行するために、最初に、接着剤を第1の温度に加熱して接着剤を活性化し、表面セクションを第2の温度に加熱し、次に表面セクション上に接着結合面を配置し、次に主加熱操作で接着剤を第3の温度に加熱して接着剤を硬化させ、締結要素を部品上に恒久的に締結する、締結要素を部品の表面セクションに接合する方法を開示する。
特許文献4は、フランジ形状の締結要素のフランジ表面全体に接着剤を塗布することを開示する。特許文献4は、フランジ表面上に小さい突出部を設けることをさらに開示し、この突出部は、締結要素が部品の上に押し付けられる力とは実質的に関係なく、接着結合プロセスの間、最終的に生成される接着剤層の所定の厚さを保証するためのスペーサ要素として機能する。
特許文献4は、方法を実行するための装置をさらに開示する。不必要な繰り返しを避けるために、特許文献4の開示全体を引用により本明細書に組み入れる。
複合接合部品を製造し、こうした複合接合部品によって接着剤接合をもたらすための上述の方法において、接着剤は、最終的な接合結合プロセスの間のみ、その最大強度を達成する。搬送段階においては、接着剤は、熱誘起応力及び機械的負荷に敏感である。これにより、最終的な接合位置に達しないうちに、接着剤と接合部品との間の結合が壊れ、複合体の2つの要素の一方が損なわれることがある。このことは、例えば、こうした複合接合部品がバルク形態で処理される場合には搬送中に、及び/又は、リザーバからロボット接合ユニットへの自動供給中に生じることがある。
欧州登録特許第0 741 842 B1号明細書 欧州登録特許第1 456 543 B1号明細書 独国公開特許第10 2004 031 551 B4号明細書 独国公開特許第10 2009 042 467 A1号明細書
この背景を前提として、本発明の目的は、好ましくは上述の不利な点の少なくとも1つを回避する、改善された接合部品、改善された複合接合部品、及び複合接合部品を製造するための改善された方法を示すことである。
上記の目的は、一方では、接合軸と、接合軸に対して横断方向に延びる接合面と、アンカー・セクションとを有し、接合面上に接着剤塗布用の塗布セクションが形成され、塗布セクション上に少なくとも1つの環状輪郭面が形成され、輪郭面は、接合面に対して横断方向に位置合わせされ、かつ、塗布セクションの外周内に半径方向に配置される、接合部品により達成される。
上記の目的は、本発明による接合部品と、塗布セクションに塗布される接着剤の滴とを有する複合接合部品によってさらに達成される。
最終的に、上記の目的は、接合軸に対して横断方向に延びる接合面を有する接合部品を準備するステップと、加熱した接着剤を接合面の少なくとも1つの塗布セクションに塗布するステップと、このように製造された複合接合部品を搬送し、後で接着剤を再活性化して接合部品を加工物に結合できるように、接着剤を冷却する又は接着剤の冷却を可能にするステップとを含む、複合接合部品、特に本発明による複合接合部品を製造する方法により達成される。
従って、本発明は、とりわけ、接合部品に、再溶融可能な接着剤、特に反応性ホットメルト接着剤の接着を改善することに関する。活性化及び化学架橋される前、通常、反応性ホットメルト接着剤の結合力は比較的不十分なものであるため、搬送等の間、接合部品及び接合部品からなる複合体の分離が促進される。
これまで、加熱及び溶融した接着剤は、平坦な接合面に塗布された。接合部品及び接着剤が冷却するにつれて、2つの複合要素は、それぞれの熱膨張係数に応じて互いに接近する。さらに、接着剤において、収縮効果が発生し得る。収縮効果により、複合体内に熱応力が生じ、接着剤と塗布セクションとの間のひび割れの形成が促進され、接着剤の分離が容易になることがある。こうしたひび割れの形成は、ホットメルト接着剤のガラス転位温度を下回る温度変動により増強されることがある。
案内面に対して横断方向に又は塗布セクションに対して横断方向に位置合わせされ、かつ、塗布セクションの外周内に半径方向に配置された環状輪郭面の形成により、接着剤を環状輪郭面の周りに塗布することが可能になる。高温で液体の非架橋状態において、接着剤溶融物は、この環状輪郭面を好ましくは完全に充填する。接合部品及び接着剤の収縮及び熱膨張差が生じる間、接着剤と環状輪郭面との間の非確実な把持効果が、特に半径方向において達成されることが好ましい。
接着剤内のこうしたひび割れは、接着剤と接合部品の間の界面ほど容易には生じず、この効果は、塗布セクションへの接着剤の接着全体を改善することができる。
環状輪郭面は、塗布される接着剤により完全に覆われることが好ましい。
全体として、この種の管状輪郭面は、接着剤と接合部品の熱膨張差及び/又は収縮の物理的効果を利用して、接着剤が活性化又は再活性化され、化学架橋により増強する前に、接着剤と接合部品との間の接着を改善する。
従って、予め塗布した接着剤は容易に取り除くことができないため、このように製造された複合接合部品は、必ずしもバルク処理に適しているわけではない。さらに、この作業の間、接着剤が接合部品から遊離する危険なしに、自動化プロセスで供給装置によりこの種の複合接合部品を貯蔵所からロボット接合ヘッドに供給することも可能である。
それによって、手動処理に関連する品質問題を回避することもできる。接合部品は、1部品で及び/又は金属で製造されることが好ましい。
本発明による接合部品の好ましい実施形態によると、環状輪郭面が、接合軸に対して正反対に配置され、各々が、少なくとも10°の角度範囲、特に少なくとも30°の角度範囲、好ましくは少なくとも45°の角度範囲、特に好ましくは少なくとも60°の角度範囲にわたって延びる、少なくとも2つの輪郭セグメントを有する。
この実施形態において、環状輪郭面は、単一の面として設計されるのではなく、好ましくは互いに補完して、少なくとも部分的に連続的な、好ましくは大部分が連続的なリングを与える、少なくとも2つ又はそれ以上の輪郭面セグメントにより形成される。この場合、いずれの場合にも、上述した角度に応じて、90°を上回ることさえある間隔を、輪郭セグメントの間に周方向に設けることができる。
輪郭面が接合軸に対して正反対にあり、接着剤が好ましくは半径方向に収縮するという方法を構ずることにより、この実施形態においても、接着剤が正反対の輪郭面を半径方向に「把持する」又は取り囲む効果がすぐに達成され、これにより、塗布セクションへの接着剤の接着が改善される。
別の好ましい実施形態によると、環状輪郭面は、接合軸の周りを通るように設計される。
この実施形態において、上述した半径方向の把持効果は、全ての半径方向に発生し、従って、接着剤と塗布セクションとの間の接着がさらに改善される。
全体として、環状輪郭面又は輪郭セグメントが、接合軸に対して同心に配置される場合はさらに好ましい。
結果として、上述した把持力は、接合軸に対して対称的に作用し、複合接合部品が高度に対称的であることを保証し、そのことはバルク処理への適合性を改善する。
一般に、環状輪郭面は、軸方向平面図におけるあらゆる所望の形状、例えば、多角形、星形、歯車形等などを有することができる。
しかしながら、環状輪郭面は、円形リングの形態である場合は特に好ましい。
この種の環状輪郭面は、低コストで製造することができる。
例えば、一般に、環状輪郭面を接合面に対して斜めに位置合わせし、これによりアンダーカット部を形成することも考えられる。しかしながら、環状輪郭面が接合面に対して垂直に及び/又は好ましくは接合軸に対して平行に位置合わせされる場合は好ましい。
結果として、同様に、環状輪郭面の製造を簡単化することも可能である。接合部品が金属で製造される場合は、さらに特に好ましい。上述の実施形態の一部において、環状輪郭面は、冷間成形により製造することができ、従って、接着剤を低コストで利用可能にすることができる。
第1の好ましい実施形態によると、環状輪郭面は、少なくとも部分的に、接合面内に形成された溝の半径方向内壁により形成され、内壁の直径は、塗布セクションの外径を下回る。
この場合、溝の底部は、接合面に対して軸方向に後退される。本発明による方法において、接着剤は、滴として塗布セクションに塗布されることが好ましく、この滴は、塗布セクション上でレンズ形状を形成する。
この場合、接着剤の滴は、接着剤が溝を完全に充填するように塗布されることが好ましい。
この場合、塗布される接着剤の滴の外径は、溝の外径を上回ることが好ましい。
しかしながら、塗布セクションの外径は、接合面の外径を下回ることが好ましい。
上述のように、溝は、包囲環状溝として設計できるが、周方向に間隔をおいて配置された複数の溝セグメントにより形成することもできる。
しかしながら、製造工学の面で、包囲溝の製造は、実施がより容易である。
代替的な好ましい実施形態によると、環状輪郭面は、少なくとも部分的に、突出部の半径方向外壁によって形成され、この突出部は、接合面に対して突出し、その外径が塗布セクションの外径を下回る。
特に、突出部は、接合軸に対して同心に配置された円形突出部とすることができる。
一般に、接合面を突出部の上側によって形成することが考えられる。
しかしながら、接着結合プロセスの完了時に、突出部の高さは、接着剤層の所望の厚さを下回るか又はこれと等しいことが好ましい。
この場合、冒頭で述べられた特許文献4に記載されるように、突出部は、スペーサ突出部として機能することができる。
接合部品は、例えば、その下側上に接合面が形成されるフランジ・セクションと、フランジ・セクションの反対側から延びる、ステムの形態のアンカー・セクションとを有することができる。
この実施形態において、突出部は、例えば冷間成形によって、フランジ・セクションと一体に形成することができる。
代替的な実施形態において、突出部は、ステムにより形成することができる。この実施形態において、接合部品は、ステムと、環状フランジ要素とで構成され、ステムは、フランジ要素内の中央アパーチャを貫通し、接合面が配置される側上に突出部を形成する。
上述の全ての実施形態において、接合面上に、環状輪郭面の外側に半径方向に配置された少なくとも1つのスペーサ突出部が形成される場合は好ましい。
接着結合プロセスが実行される間、上述したようなこの種のスペーサ突出部を使用して、接合面と加工物の表面との間に一定の間隔を確立することができる。
本発明による複合接合部品を用いるとき、環状輪郭面が、接着剤の滴の軸方向高さの0.3倍を上回る軸方向高さを有する場合は、特に好ましい。環状輪郭面の軸方向高さは、好ましくは接着剤の滴の軸方向高さの0.5倍を上回る場合、特に接着剤の滴の軸方向高さの0.8倍を上回る場合、特に好ましくは、接合面に塗布された接着剤の滴の軸方向高さを上回る場合は、特に好ましい。
本発明による方法の場合、上述のように、接着剤を滴として塗布セクションに塗布する場合は有利であり、滴は塗布セクションのレンズ形状を形成する。
本発明による方法の場合、接合要素が冷間成形により製造され、接着部品を低コストで提供するのを可能にする場合は、さらに有利である。
接合部品は、金属で製造されることが好ましい。接着剤は、ホットメルト接着剤であることが好ましい。
実施形態に応じて、以下の利点の少なくとも1つ、及び/又は、以下の実施形態の少なくとも1つを、本発明により達成することができる。
従って、溶融状態で塗布セクションに塗布される際、接着剤を接合面の加熱中心の上に計量供給することができ、従って、次にレンズ形状の滴を形成する。
環状輪郭面により、後の接合位置への搬送中の接着の改善が得られる。複合接合部品上で、環状輪郭面は、接着剤で完全に覆われることが好ましい。環状輪郭面は、凹部、特に温度に関連した収縮に起因する非確実な把持を可能にする上向きに延びる内部輪郭を有する溝の接着剤に覆われた領域内に形成することができる。本発明により、接合部品及び接着剤の熱膨張差及び/又は収縮が利用される。複合接合部品は、バルク処理に適している。
その内部輪郭上に環状輪郭面が形成される凹部又は溝の代わりに、突出輪郭部により環状輪郭面を形成することもでき、この突出輪郭部は、好ましくは塗布セクションの中央に配置され、接着剤により完全に又は部分的に覆われる。
例えば、ZnNiコーティングと接合部品との間の接着を改善できるので、環状輪郭面はさらに、最大達成可能な結合強度への有利な影響を有することができる。
言うまでもなく、上述の特徴及びまだ説明されていない特徴は、本発明の範囲を超えることなく、それぞれ示される組み合わせのみならず、他の組み合わせ又は単独でも使用することができる。
本発明の例証となる実施形態が、図に示され、以下の説明により詳細に説明される。
本発明の第1の実施形態による複合接合部品を通る、概略的な長手方向断面を示す。 本発明による接合部品の1つの実施形態の概略的な斜視図を示す。 本発明による複合接合部品の別の実施形態を通る、概略的な長手方向断面を示す。 本発明による複合接合部品の別の実施形態を通る、概略的な長手方向断面を示す。 本発明による接合部品の別の実施形態の接合面の概略的な平面図を示す。
図1において、複合接合部品の第1の実施形態が、概略的に長手方向の断面で示され、全体が10で示される。
複合接合部品10は、接合軸13に沿って位置合わせされる接合部品12を含む。複合接合部品10は、接合部品12に予め塗布される接着剤14の滴を含む。
接合部品12は、接合軸13に対して同心に位置合わせされたフランジ・セクション16を有する。接合部品12は、本例の場合、ステムとして設計され、フランジ・セクション16の上側から延びるアンカー・セクションをさらに含む。
接合面20が、アンカー・セクション18から、フランジ・セクション16の下側又はフランジ・セクション16とは反対側に形成される。
図1に外周が23で示される塗布セクション22が、接合面20上に形成される。
内部上で半径方向に位置する内壁26と、外部上で半径方向に位置する外壁28とを有する環状溝24が、好ましくは塗布セクション22内の接合面20上に形成される。
環状溝24は、接合軸13と同心に位置合わせされる。
図1において、アンカー・セクション18の直径は、DSで示される。フランジ・セクション16の直径は、DFで示される。直径DFは、直径DSより大きい。
フランジ・セクション16の高さ(軸方向に見たとき)はさらに、HFで示される。環状溝24の高さ又は深さは、HRで示される。HRは、好ましくは高さHFを下回り、好ましくは高さHFの0.1倍を上回り、かつ高さHFの0.5倍を下回る。
塗布セクション22の直径は、DKで示される。直径DKは、好ましくは直径DFを下回る。
外壁28の外径は、DAで示される。内壁26の直径は、DRで示される。直径DRは、好ましくは直径DKより小さい。図1の例示では、直径DRは、直径DSを上回るが、直径DSを下回ってもよく、又は直径DSと等しくてもよい。
接着剤14の滴は、加熱し液化した状態で塗布セクション22に塗布され、塗布セクション22上でレンズ形状になり、冷却のためレンズ形状に固化する。
このプロセス中、接着剤は、環状溝24を好ましくは完全に充填する。
冷却による固化の際、接着剤は半径方向に収縮し、その結果、接着剤は環状溝24の内壁26を把持し、従って、接着剤14の滴を軸方向に非確実に保持する。図示される実施形態において、内壁26は環状輪郭面を形成し、その周りに接着剤14の滴が塗布される。
レンズ形状の接着剤14の滴は、軸方向高さHkを有する。内壁26の軸方向高さHRは、接着剤14の滴の軸方向高さHkの0.3倍を上回ることが好ましい。
後続の図2乃至図5において、複合接合部品又は接合部品の更に別の実施形態が説明され、これらは、大まかに言うと、構成及び動作に関して図1の接合部品又は複合接合部品に対応する。従って、同一の要素は、同一の参照符号で示される。基本的に、相違点を以下に説明する。
図2に示される接合部品12’は、その接合面20’上に環状溝24’が形成された、フランジ・セクション16’を含む。複数のスペーサ突出部が、環状溝24’の外側に半径方向に形成され、この突出部は、HNの高さを有する。高さHNは、高さHKを下回ることが好ましく、複合接合部品10の接着剤14の滴は、スペーサ突出部30の上に突出する。
接合部品12’を加工物に結合する接着結合プロセスの間、接着剤14の滴を再活性化し、加熱により幾分溶融する。接合部品12’が加工物の上に押し付けられると、スペーサ突出部30が、接合面20’と加工物の表面との間に所定の間隔を定める。
図3は、複合接合部品10’’を示し、その接合部品12’’はフランジ・セクション16’’を有する。この実施形態においては、接合面20’’上に、溝も他の凹部も形成されない。これに対して、接合面20’’上に、該接合面20’’に対して軸方向に突出する突出部34が形成され、この突出部は円形であることが好ましい。
外側上に半径方向に配置される突出部34の外面36は、環状輪郭面を形成する。突出部34は、高さHR’を有し、この高さHR’は、接着剤14の滴の高さHKを下回ることが好ましい。突出部34の直径DR’は、塗布セクション22の直径DKを下回る。例えば、直径DR’は、ステム・セクション18の直径DSと等しくすることができる。
図4は、構成及び動作に関して図3の接合部品又は複合接合部品に対応する、複合接合部品10’’’の別の実施形態を示す。
図3の接合部品12’’は一体設計のものであるが、図4の接合部品12’’’は、ステムの形態のアンカー・セクション18と、環状設計のフランジ・セクション16’’’とを有する2部品設計のものである。
ここで、ステム・セクション18は、フランジ要素16’’’の中央開口部を貫通し、接合面の側上に突出部34を形成する。位置決めのために、ステム・セクション18の外周上に、フランジ要素16’’’を支持する半径方向肩部38を設けることができる。
上述した実施形態は、回転対称である(スペーサ突出部30を除いて)ことが好ましい。好ましくは、環状輪郭面26、36は、円形リングの形態であり、包囲設計のものである。代案として、これらの面をセグメントとしてのみ形成することも可能である。
図5は、接合面上に、接合軸に対して正反対に配置された少なくとも2つの溝セグメント42a、42bが配置された、1つのそうした実施形態を示し、これらのセグメントは、少なくとも10°の角度範囲にわたって延びる。複数のこうした溝セグメント42が設けられることが好ましい。図5は、溝セグメントが、例えば90°を上回るといった大きい角度範囲にわたっても延びることができることをさらに示す(42a’、42b’で示される)。
この場合、溝セグメント42は、内壁上に、それぞれの輪郭面44a、44b(又は44a’、44b’)を形成する。
10、10’’、10’’’:複合接合部品
12、12’、12’’、12’’’:接合部品
13:接合軸
14:接着剤
16、16’、16’’’:フランジ・セクション
18:アンカー・セクション
20、20’:接合面
22:塗布セクション
23:外周
24、24’:環状溝
26:内壁
28:外壁
30:スペーサ突出部
34:突出部
36:外面
38:肩部
42、42a、42a’、42b、42b’:溝セグメント
44a、44a’、44b、44b’:輪郭面
D:直径
H:高さ

Claims (13)

  1. 接合軸(13)と、前記接合軸(13)に対して横断方向に延びる接合面(20)と、アンカー・セクション(18)とを有し、前記接合面(20)上に接着剤塗布用の塗布セクション(22)が形成され、前記塗布セクション(22)上に少なくとも1つの環状輪郭面(26、36、44)が形成され、前記輪郭面は、前記接合面(20)に対して横断方向に位置合わせされ、かつ、前記塗布セクション(22)の外周(23)内に半径方向に配置されることを特徴とする、接合部品(12)。
  2. 前記環状輪郭面は、前記接合軸に対して正反対に配置され、各々が、少なくとも10°の角度範囲、特に、少なくとも30°の角度範囲にわたって延びる、少なくとも2つの輪郭セグメント(26、36、44)を有することを特徴とする、請求項1に記載の接合部品。
  3. 前記環状輪郭面(26、36)は、前記接合軸の周りを通るように設計されることを特徴とする、請求項1に記載の接合部品。
  4. 前記環状輪郭面(26、36、44)は、前記接合軸(13)に対して同心に配置されることを特徴とする、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の接合部品。
  5. 前記環状輪郭面(26、36、44)は、円形リングの形態であることを特徴とする、請求項1〜請求項4のいずれかに記載の接合部品。
  6. 前記環状輪郭面(26、44)は、前記接合面(20)内に形成された溝(24、42)の半径方向内壁によって少なくとも部分的に形成され、前記内壁(26、44)の直径(DR)は、前記塗布セクション(22)の外径(DK)を下回ることを特徴とする、請求項1〜請求項5のいずれかに記載の接合部品。
  7. 前記環状輪郭面(36)は、前記接合面(20)に対して突出し、その外径(DR)が前記塗布セクション(22)の外径(DK)より少ない突出部(34)の半径方向外壁(36)により少なくとも部分的に形成されることを特徴とする、請求項1〜請求項5のいずれかに記載の接合部品。
  8. 前記接合面(20’)上に、前記環状輪郭面(26、36、44)の外側に半径方向に配置された少なくとも1つのスペーサ突出部(30)が形成されることを特徴とする、請求項1〜請求項7のいずれかに記載の接合部品。
  9. 請求項1〜請求項8のいずれかに記載の接合部品(12)と、前記塗布セクション(22)に塗布される接着剤(14)の滴とを有することを特徴とする、複合接合部品(10)。
  10. 前記環状輪郭面(26、36、44)は、前記接着剤(14)の前記滴の軸方向高さの0.3倍を上回る軸方向高さ(HR)を有することを特徴とする、請求項9に記載の複合接合部品。
  11. 特に請求項9又は請求項10に記載の複合接合部品(10)を製造する方法であって、
    −接合軸(13)に対して横断方向に延びる接合面(20)を有する接合部品を準備するステップと、
    −加熱した接着剤を前記接合面(20)の少なくとも1つの塗布セクション(22)に塗布するステップと、
    −このように製造された前記複合接合部品(10)を搬送し、後で前記接着剤を再活性化して前記接合部品を加工物に結合できるように、前記接着剤を冷却するステップと、
    を含み、
    前記接合面(20)に対して横断方向に延び、その周りに前記接着剤(14)が塗布される環状輪郭面(26、36、44)が、前記塗布セクション(22)上に形成されることを特徴とする方法。
  12. 前記接着剤(14)は、前記塗布セクション(22)上にレンズ形状を形成する滴として前記塗布セクション(22)に塗布されることを特徴とする、請求項11に記載の方法。
  13. 前記接合部品(12)は、冷間成形により製造されることを特徴とする、請求項11〜請求項12のいずれかに記載の方法。
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