JP2015531808A - 長繊維強化難燃性ポリエステル - Google Patents

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Abstract

A) 熱可塑性ポリエステル 10〜93質量%、B) ホスフィン酸塩 1〜20質量%、C) 窒素含有難燃剤 1〜20質量%、D) 繊維長2〜25mmを有し且つL/D比500〜4000を有する長繊維状の強化材 5〜50質量%E) さらなる添加剤 0〜50質量%(成分A)〜E)の質量パーセントの合計は100%である)を含有する熱可塑性成形材料。

Description

本発明は、
A) 熱可塑性ポリエステル 10〜93質量%、
B) ホスフィン酸塩 1〜20質量%、
C) 窒素含有難燃剤 1〜20質量%、
D) 繊維長2〜25mmを有し且つL/D比500〜4000を有する長繊維状の強化材 5〜50質量%
E) さらなる添加剤 0〜50質量%
(成分A)〜E)の質量パーセントの合計は100%である)
を含有する熱可塑性成形材料に関する。
さらに、本発明は、長繊維強化造粒物を製造するための熱可塑性成形材料の使用、およびその際に得られる造粒物に関する。さらにまた、本発明は、あらゆる種類の耐ノッチ衝撃性難燃性成形体を製造するためのかかる造粒物の使用、およびその際に得られる成形体に関する。
長繊維強化成形材料および造粒物を製造するための方法は、例えばEP−A1788027号および1788028号、並びに1788029号から公知である。
殊に、長繊維強化熱可塑性樹脂(LFT)の製造のためには、いわゆる引抜法(またはStrangzieh法)が実証されている。この場合、エンドレスの繊維のストランド(ロービング)がポリマー溶融物で完全に浸透され、引き続き冷却され且つ切断される。このように製造された長繊維強化ロッド状造粒物を、通常の加工方法で成形部材にさらに加工することができる。
熱可塑性ポリエステルは長らく、原料として使用されてきた。その機械特性、熱特性、電気特性および化学特性の他に、さらなる特性、例えば難燃性およびより高いグローワイヤ耐性(Gluehdrahtbestaendigkeit)が重要になってきている。これについての例は、家庭用製品分野(例えばプラグ)における、およびエレクトロニクス分野(例えばブレーカーのカバー)における使用である。さらにまた、ハロゲン不含の難燃性熱可塑性ポリエステルについて、市場の関心が高まっている。難燃剤についての本質的な要求は、自色が薄いこと、ポリマー加工の間の温度安定性が十分であること、並びに強化されたポリマーおよび強化さていないポリマーにおいて炎を抑制する作用である。
ホスフィネートおよび窒素含有相乗剤もしくはメラミンとリン酸との反応生成物(メラミンポリホスフェート)からなるハロゲン不含の難燃添加剤混合物の作用は、本質的にUL94−Vによる燃焼試験によって記述される(EPA1423260号、EP−A1084181号参照)。
しかしながら、家庭用機器分野における難燃性ポリエステル成形材料の特定の用途のためには、特に、IEC 60695−2−13によるグローワイヤ試験が重要であり、多くのハロゲン不含の難燃性ポリエステル成形材料、例えばEP−A1626066号およびWO2005/121232号内に記載されるものは、それを満たしていない。
従って、本発明の課題は、先述された従来技術から出発して、高い難燃性および高いグローワイヤ耐性を有するハロゲン不含の難燃性ポリエステル成形材料を提供することであった。意外なことに、ホスフィネートおよび窒素含有相乗剤に基づく長繊維強化ハロゲン不含難燃性ポリエステル成形材料は、さらに改善されたノッチ付き衝撃強度の際に、必要とされる特性を満たすことが判明した。
それに応じて、冒頭で定義した成形材料が見出された。好ましい実施態様は従属請求項に記載される。
本発明による成形材料は、成分(A)として、少なくとも1つの熱可塑性ポリエステルを10〜93質量%、好ましくは35〜93質量%、殊に35〜89質量%含有する。
一般に、芳香族ジカルボン酸および脂肪族または芳香族ジヒドロキシ化合物に基づくポリエステルA)が使用される。好ましいポリエステルの第一の群は、ポリアルキレンテレフタレート、殊にアルコール部分内に2〜10個の炭素原子を有するポリアルキレンテレフタレートである。
そのようなポリアルキレンテレフタレートは公知であり、かつ文献内に記載されている。それらは、芳香族ジカルボン酸に由来する芳香環を主鎖内に含有する。前記芳香環は、例えば、ハロゲン、例えば塩素および臭素によって、またはC1〜C4−アルキル基、例えばメチル基、エチル基、i−プロピル基もしくはn−プロピル基およびn−ブチル基、i−ブチル基もしくはt−ブチル基によって置換されていてもよい。
このポリアルキレンテレフタレートは、芳香族ジカルボン酸、そのエステルまたは別のエステル形成誘導体を脂肪族ジヒドロキシ化合物と反応させることによって公知の方法で製造することができる。
好ましいジカルボン酸としては、2,6−ナフタレンジカルボン酸、テレフタル酸およびイソフタル酸またはこれらの混合物を挙げることができる。30mol%まで、有利には10mol%以下の芳香族ジカルボン酸を、脂肪族または脂環式のジカルボン酸、例えばアジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸およびシクロヘキサンジカルボン酸によって置き換えてもよい。
脂肪族ジヒドロキシ化合物の中では、炭素原子2〜6個を有するジオール、殊に1,2−エタンジオール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノールおよびネオペンチルグリコールまたはそれらの混合物が好ましい。
特に好ましいポリエステル(A)として、2〜6個の炭素原子を有するアルカンジオールから誘導されるポリアルキレンテレフタレートが挙げられる。これらの中では、殊にポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレートおよびポリブチレンテレフタレートまたはそれらの混合物が好ましい。1質量%まで、有利には0.75質量%までの1,6−ヘキサンジオールおよび/または2−メチル−1,5−ペンタンジオールをさらなるモノマー単位として含有するPETおよび/またはPBTがさらに好ましい。
ポリエステル(A)の粘度数は、一般に50〜220、有利には80〜160の範囲内にある(ISO 1628に準拠し、フェノール/o−ジクロロベンゼン混合物(25℃で質量比1:1)中の0.5質量%の溶液中で測定)。カルボキシル末端基含分が、ポリエステル1kgあたり100mval/kgまで、好ましくは50mval/kgまで、殊に40mval/kgまでであるポリエステルが殊に好ましい。かかるポリエステルを、例えばDE−A4401055号の方法により製造することができる。カルボキシル末端基含分は、通常、滴定法(例えば、電位差滴定)によって測定される。
殊に好ましい成形材料は成分A)として、PBTとは異なるポリエステル、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)からの混合物を含有する。例えば、ポリエチレンテレフタレートの割合は、有利には混合物中でA)100質量%に対して50質量%まで、殊に10〜35質量%である。
さらに、場合によってはポリアルキレンテレフタレート、例えばPBTとの混合物でのPETリサイクル材料(スクラップPETとも称される)を使用することが有利である。
リサイクル材料とは、一般的に以下が理解される:
1) いわゆる産業から出たリサイクル材料: これは、重縮合の際または加工の際の生産廃棄物、例えば射出成形加工の際のスプルー、射出成形加工または押出の際の開始材料、または押し出されたプレートまたはフィルムの縁部の断片である。
2) 消費者から出たリサイクル材料: これは、最終使用者による利用後に回収され、再生されたプラスチック物品である。量的に広く普及している物品は、ミネラルウォーター、ソフトドリンクおよびジュースのための吹込成形されたPETボトルである。
両方の種類のリサイクル材料は、粉砕材として存在していてもよいし、造粒物の形で存在していてもよい。後者の場合には、粗製リサイクル材料は分離および洗浄の後、押出機中で溶融および造粒される。それによって、多くの場合には、取り扱い、流動のしやすさ、およびさらなる加工段階のための配量性について容易になる。
造粒されたリサイクル材料も粉砕材として存在するリサイクル材料も使用することができ、この場合、最大の辺長は、10mm、有利には8mm未満である。
加工の際のポリエステルの加水分解による分解(痕跡量の湿分による)に基づき、前記リサイクル材料を予め乾燥することが推奨される。乾燥後の残留湿分含有率は、有利には0.2%未満、殊に0.05%未満である。
さらなる基としては、芳香族ジカルボン酸および芳香族ジヒドロキシ化合物から誘導される完全芳香族ポリエステルを挙げることができる。
芳香族ジカルボン酸としては、既にポリアルキレンテレフタレートの際に記載された化合物が適している。好ましくは、イソフタル酸5〜100mol%とテレフタル酸0〜95mol%との混合物、殊にテレフタル酸約80%とイソフタル酸20%との混合物〜これら2つの酸のほぼ等量の混合物が使用される。
芳香族ジヒドロキシ化合物は有利には、以下の一般式を有する:
Figure 2015531808
[式中、Zは、8個までの炭素原子を有するアルキレン基またはシクロアルキレン基、12個までの炭素原子を有するアリーレン基、カルボニル基、スルホニル基、酸素原子または硫黄原子または化学結合を表し、且つ、mは0〜2の値を有する]。この化合物は、フェニレン基上で、C1〜C6−アルキル基またはC1〜C6アルコキシ基およびフッ素、塩素または臭素を置換基として有することもできる。
これらの化合物の一群として、例えば以下のものが挙げられる:
ジヒドロキシジフェニル、
ジ−(ヒドロキシフェニル)アルカン、
ジ−(ヒドロキシフェニル)シクロアルカン、
ジ−(ヒドロキシフェニル)スルフィド、
ジ−(ヒドロキシフェニル)エーテル、
ジ−(ヒドロキシフェニル)ケトン、
ジ−(ヒドロキシフェニル)スルホキシド、
α,α’−ジ−(ヒドロキシフェニル)−ジアルキルベンゼン、
ジ−(ヒドロキシフェニル)スルホン、ジ−(ヒドロキシベンゾイル)ベンゼン、
レゾルシン、ヒドロキノン、並びにこれらの核アルキル化または核ハロゲン化誘導体。
その中でも、
4,4’−ジヒドロキシジフェニル、
2,4−ジ−(4’−ヒドロキシフェニル)−2−メチルブタン、
α,α’−ジ−(4−ヒドロキシフェニル)−p−ジイソプロピルベンゼン、
2,2−ジ−(3’−メチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロパン、および
2,2−ジ−(3’−クロロ−4’−ヒドロキシフェニル)プロパン、
並びに、殊に
2,2−ジ−(4’−ヒドロキシフェニル)プロパン、
2,2−ジ−(3’,5−ジクロロジヒドロキシフェニル)プロパン、
1,1−ジ−(4’−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、
3,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン、
4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、および
2,2−ジ−(3’,5−ジメチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロパン、
またはそれらの混合物が好ましい。
自明のことながら、ポリアルキレンテレフタレートと完全芳香族ポリエステルとの混合物を使用することもできる。これは、一般にポリアルキレンテレフタレート20〜98質量%および完全芳香族ポリエステル2〜80質量%を含有する。
自明のことながら、ポリエステルブロックコポリマー、例えばコポリエーテルエステルを使用することもできる。そのような生成物は公知であり、刊行物内、例えばUS−A3651014号内に記載されている。また、相応の製品、例えばHytrel(登録商標)(DuPont)が市販されている。
本発明によれば、ポリエステルとしてハロゲン不含のポリカーボネートも理解される。
適したハロゲン不含のポリカーボネートは、例えば、一般式
Figure 2015531808
[式中、Qは単結合、C1〜C8−アルキレン基、C2〜C3−アルキリデン基、C3〜C6−シクロアルキリデン基、C6〜C12−アリーレン基並びに−O−、−S−又は−SO2−を意味し、且つmは0〜2の整数である]
のジフェノールに基づくものである。
ジフェノールは、フェニレン基上に置換基、例えばC1〜C6−アルキルまたはC1〜C6−アルコキシを有することができる。
前記式の好ましいジフェノールは、例えばヒドロキノン、レゾルシン、4,4’−ジヒドロキシジフェニル、2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−プロパン、2,4−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−2−メチルブタン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−シクロヘキサンである。2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−プロパンおよび1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−シクロヘキサン、並びに1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンが特に好ましい。
ホモポリカーボネートもコポリカーボネートも成分Aとして適しており、ビスフェノールA−ホモポリマーの他に、ビスフェノールAのコポリカーボネートが好ましい。
適したポリカーボネートは、公知の方法で分枝化でき、特に有利には、使用されるジフェノールの合計に対して0.05〜2.0モル%の少なくとも三官能価の化合物、例えば3つ以上のフェノール系OH基を有するものを導入することによって分枝化できる。
1.10〜1.50、殊に1.25〜1.40の相対粘度ηrelを有するポリカーボネートが特に適していることが立証されている。これは、平均分子量Mw(質量平均)10000〜200000g/mol、有利には20000〜80000g/molに相当する。
前記一般式のジフェノールは、それ自体、公知であるか、または公知の方法によって製造可能である。
ポリカーボネートの製造は、例えばジフェノールを、ホスゲンと界面法により反応させるか、またはホスゲンと均一相における方法(いわゆるピリジン法)により反応させることによって行なうことができ、この場合、それぞれ調節すべき分子量は、公知の方法で相応の量の公知の連鎖停止剤によって達成される。(ポリジオルガノシロキサン含有ポリカーボネートについては、例えばDE−OS3334782号を参照)。
適した連鎖停止剤は、例えば、フェノール、p−t−ブチルフェノール、しかしまた長鎖アルキルフェノール、例えば4−(1,3−テトラメチルブチル)−フェノール(DE−OS2842005号明細書による)、またはアルキル置換基中に合計8〜20個の炭素原子を有するモノアルキルフェノールまたはジアルキルフェノール(DE−A3506472号による)、例えばp−ノニルフェニル、3,5−ジ−t−ブチルフェノール、p−t−オクチルフェノール、p−ドデシルフェノール、2−(3,5−ジメチル−ヘプチル)−フェノールおよび4−(3,5−ジメチルヘプチル)−フェノールである。
ハロゲン不含のポリカーボネートとは、本発明においては、ポリカーボネートがハロゲン不含のジフェノール、ハロゲン不含の連鎖停止剤及び場合によりハロゲン不含の分枝剤から構成されていることを意味し、その際、例えばホスゲンを用いた界面法によるポリカーボネートの製造から生じる、副次的なppm量の含有率のけん化可能な塩素は、本発明においてはハロゲン含有とみなされるべきではない。ppmの含有率のけん化可能な塩素を有するそのようなポリカーボネートは、本発明においてはハロゲン不含のポリカーボネートである。
さらに適した成分A)としては、アモルファスのポリエステルカーボネートが挙げられ、この場合、製造に際して、ホスゲンは芳香族ジカルボン酸単位、例えばイソフタル酸単位および/またはテレフタル酸単位に対して置き換えられた。さらなる詳細については、EP−A711810号における該当箇所に教示されている。
モノマー単位としてシクロアルキル基を有するさらに適したコポリカーボネートは、EP−A365916号内に記載されている。
さらに、ビスフェノールAを、ビスフェノールTMCによって置き換えることができる。そのようなポリカーボネートは、Bayer社の商品名APEC HT(登録商標)として入手可能である。
成分B)として、本発明による成形材料は、A)〜E)に対して1〜20質量%、有利には1〜15質量%、殊に5〜15質量%のホスフィン酸塩を含有する。
成分B)として、式(I)のホスフィン酸塩および/または式(II)ジホスフィン酸またはそのポリマーが適している:
Figure 2015531808
[式中、
1、R2は同一または異なり、且つ、水素、C1〜C6−アルキル(直鎖または分枝鎖)および/またはアリールを意味する;
3はC1〜C10−アルキレン(直鎖または分枝鎖)、C6〜C10−アリーレン、C6〜C10−アルキルアリーレン、またはC6〜C10−アリールアルキレンを意味する;
MはMg、Ca、Al、Sb、Sn、Ge、Ti、Zn、Fe、Zr、Ce、Bi、Sr、Mn、Li、Na、Kおよび/またはプロトン化された窒素塩基を意味する;
mは1〜4を意味し、nは1〜4を意味し、xは1〜4を意味し、有利にはm=3、x=3である]。
好ましくは、成分BのR1、R2は同一または異なり、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチルおよび/またはフェニルを意味する。
好ましくは、成分BのR3は、メチレン、エチレン、n−プロピレン、イソ−プロピレン、n−ブチレン、tert.−ブチレン、n−ペンチレン、n−オクチレンまたはn−ドデシレン、フェニレンまたはナフチレン; メチル−フェニレン、エチル−フェニレン、tert.−ブチルフェニレン、メチル−ナフチレン、エチル−ナフチレンまたはtert.−ブチルナフチレン; フェニル−メチレン、フェニル−エチレン、フェニル−プロピレンまたはフェニル−ブチレンを意味する。
特に好ましくは、R1、R2は水素、メチル、エチルであり、且つM=Alであり、その際、次亜リン酸Alが特に好ましい。
ホスフィネートの製造を、有利には、相応の金属塩を水溶液から沈殿させることによって行う。しかしながら、ホスフィネートを、担体材料としての適した無機金属酸化物または硫化物(白色顔料、例えばTiO2、SnO2、ZnO、ZnS、SiO2)の存在下で沈殿させることもできる。それによって、熱可塑性ポリエステルのためにレーザーマーキング可能な難燃剤として使用できる表面改質顔料が得られる。
成分C)として、本発明による成形材料は、1〜20質量%、有利には1〜15質量%、殊に5〜15質量%の窒素含有難燃剤、有利にはメラミン化合物を含有する。
本発明による(成分C)好ましく適したメラミンシアヌレートは、有利には等モル量のメラミン(式I)およびシアヌル酸もしくはイソシアヌル酸(式IaおよびIb)からの反応生成物である:
Figure 2015531808
例えば、それは出発化合物の水溶液を90〜100℃で反応させることによって得られる。市販の製品は、平均粒径d50 1.5〜7μmおよびd99値50μm未満を有する白色の粉末である。
さらに適した化合物(しばしば塩または付加物とも称される)は、メラミンスルフェート、メラミン、メラミンボレート、メラミンオキサレート、第一リン酸メラミン、第二リン酸メラミン、および第二ピロリン酸メラミン、ネオペンチルグリコールホウ酸メラミン並びにポリマーのリン酸メラミン(CAS番号56386−64−2もしくは218768−84−4)である。
平均縮合度の数nが20〜200である1,3,5−トリアジン化合物のメラミンポリホスフェート塩が好ましく、且つ、1,3,5−トリアジン含分は、リン原子1molあたり1.1〜2.0molの1,3,5−トリアジン化合物であり、前記化合物は、メラミン、メラム、メレム、メロン、アンメリン、アンメリド、2−ウレイドメラミン、アセトグアナミン、ベンゾグアナミンおよびジアミンフェニルトリアジンからなる群から選択される。好ましくは、かかる塩のn値は、一般に40〜150であり、且つ、1モルのリン原子あたりの1,3,5−トリアジン化合物の割合は有利には1.2〜1.8である。さらに、EP−B1095030号に従って製造された塩の10質量%の水性スラリーのpHは、一般に4.5より上、有利には少なくとも5.0である。pH値は通常、25gの塩および225gの清浄な水を25℃で300mlのビーカーに入れ、生じる水性のスラリーを30分間撹拌し、その後、pHを測定することによって測定される。上記のn値、数平均縮合度は、31P−固体NMRを用いて測定できる。J. R. van Wazer, C. F. Callis, J. ShooleryおよびR. Jones, J. Am. Chem. Soc, 78, 5715, 1956から、隣接するホスフェート基の数が独自のケミカルシフトを示し、オルトホスフェート、ピロホスフェートおよびポリホスフェートの間で明らかに区別することができることが公知である。EP1095030号B1において、さらに、n値が20〜200であり且つその1,3,5−トリアジン含分が1.1〜2.0molの1,3,5−トリアジン化合物である、1,3,5−トリアジン化合物の望ましいポリホスフェート塩の製造方法が記載されている。この方法は、1,3,5−トリアジン化合物をオルトリン酸と共にそのオルトリン酸塩に変換し、次に、脱水および熱処理し、オルトリン酸塩を1,3,5−トリアジン化合物のポリホスフェートに変換することを含む。この熱処理は、有利には少なくとも300℃、有利には少なくとも310℃の温度で実施される。1,3,5−トリアジン化合物のオルトホスフェート以外に、例えばオルトホスフェートとピロホスフェートとの混合物を含む他の1,3,5−トリアジンホスフェートも使用できる。
適したグアニジン塩は下記である:
Figure 2015531808
本発明における化合物とは、例えばベンゾグアナミン自体およびその付加物もしくは塩、並びに窒素置換誘導体およびその付加物もしくは塩であると理解される。
さらに適しているのは、アンモニウムポリホスファート(NH4PO3n(nは約200〜1000、好ましくは600〜800である)および式IV
Figure 2015531808
のトリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート(THEIC)または芳香族カルボン酸Ar(COOH)mとの反応生成物であり、これは場合によっては、互いに混合して存在でき、その際、Arは、一核、二核、または三核の芳香族六員環系を意味し、且つmは2、3または4である。
適したカルボン酸は、例えばフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、1,3,5−ベンゾトリカルボン酸、1,2,4−ベンゾトリカルボン酸、ピロメリット酸、メロファン酸、プレニット(Prehnit)酸、1−ナフトエ酸、2−ナフトエ酸、ナフタレンジカルボン酸およびアントラセンカルボン酸である。
この製造は、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレートと、酸、そのアルキルエステルまたはそのハロゲン化物とを、EP−A584567号の方法に従って反応させることにより行われる。
かかる反応生成物は、モノマー状およびオリゴマー状のエステルの混合物であり、それは架橋されていてもよい。このオリゴマー化度は、通常、2〜約100、有利には2〜20である。好ましくは、THEICおよび/またはこの反応生成物と、リン含有窒素化合物、殊に(NH4PO3nまたはピロリン酸メラミンまたはポリマーのリン酸メラミンとの混合物が使用される。この混合比、例えば(NH4PO3n対THEICの混合比は、かかる成分B1)の混合物に対して、有利には90〜50:10〜50、殊に80〜50:50〜20質量%である。
式V
Figure 2015531808
[式中、R、R’は、1〜10個の炭素原子を有する直鎖または分枝アルキル基、好ましくは水素を意味する]
のベンゾグアナミン化合物、および殊にリン酸、ホウ酸、及び/又はピロリン酸とのこの付加物がさらに好ましい。
式VI
Figure 2015531808
[式中、R、R’は、式V中で記載された意味を有する]のさらなるアラントイン化合物、並びにリン酸、ホウ酸および/またはピロリン酸とのその塩、並びに式VII
Figure 2015531808
[式中、Rは式V中に挙げられた意味を有する]
のグルコールウリルまたは上記の酸とのその塩が好ましい。
適した生成物は市販されているか、またはDE−A19614424号に従って得ることができる。
本発明により使用可能なシアングアニジン(式VIII)は、例えば、石灰窒素(カルシウムシアナミド)と炭酸との反応により得られ、その際、生じるシアナミドはpH9〜10でシアングアニジンへと二量体化する。
Figure 2015531808
市販の製品は、融点209℃〜211℃を有する白色の粉末である。
好ましくは成分B)対C)の比は1:1〜5:1、殊に1:1.5〜1:2.5である。
とりわけ特に好ましくは本発明によるメラミンシアヌレートが使用され、その粒径分布は以下のとおりである:
98<25μm、好ましくは<20μm、
50<4.5μm、好ましくは<3μm。
50値は、当業者には一般に、50%の粒子がより小さい粒径を有し、かつ50%がより大きい粒径を有する粒径の値と理解される。
粒径分布は通常、レーザー回折によって測定される(ISO13320に類似)。
長繊維状充填材D)は、5〜50質量%、殊に5〜40質量%の量で使用され、繊維長2〜25mm、有利には3〜15mmを有し、且つ、L/D(長さ/直径)比500〜4000、殊に500〜2000、とりわけ好ましくは500〜700を有する。
好ましい繊維状充填材として、炭素繊維、アラミド繊維、ガラス繊維およびチタン酸カリウム繊維が挙げられ、その際、E−ガラスとしてのガラス繊維が特に好ましい。これらは、ロービングとして市販の形態で使用される。
本発明によりロービングとして使用されるガラス繊維は、直径6〜20μm、好ましくは10〜18μmを有し、その際、ガラス繊維の断面は円形、楕円形または角形である。殊に、本発明によればE−ガラス繊維が使用される。しかし、全ての他のガラス繊維種、例えばA−、C−、D−、M−、S−、R−ガラス繊維、またはそれらの任意の混合物、またはE−ガラス繊維との混合物も使用できる。繊維状充填材を、熱可塑性樹脂とより良好に適合させるために、シラン化合物で表面の前処理をすることができる。
適したシラン化合物は、下記の一般式のものである:
Figure 2015531808
[式中、置換基は以下の意味を有する:
Xは、
Figure 2015531808
であり、
nは、2〜10、好ましくは3〜4の整数であり、
mは、1〜5、好ましくは1〜2の整数であり、
kは、1〜3、好ましくは1の整数である]。
好ましいシラン化合物は、アミノプロピルトリメトキシシラン、アミノブチルトリメトキシシラン、アミノプロピルトリエトキシシラン、アミノブチルトリエトキシシラン、並びに置換基Xとしてグリシジル基を含有する相応のシランである。
シラン化合物は、一般に表面被覆のために(Dに対して)0.01〜2質量%、有利には0.025〜1.0質量%、殊に0.05〜0.5質量%の量で使用される。
他の適した被覆剤(サイズ剤(Schlichte)とも称される)は、イソシアネート、フェノール樹脂またはアクリル酸誘導体に基づく。
本発明による熱可塑性成形材料は、さらにまた、成分E)として、A)〜D)とは異なるさらなる添加剤を含有することができる。
本発明による成形材料は、成分E)として、成分A)〜E)の総量に対して0〜50質量%、殊に30質量%までのさらなる添加剤および加工助剤を含有することができる。
熱可塑性成形材料は有利には、潤滑剤を含有する。成分E)としては、本発明による成形材料は、成分A)〜E)の総量に対して0〜3質量%の、好ましくは0.05〜3質量%の、有利には0.1〜1.5質量%の、殊に0.1〜1質量%の滑剤を含有してよい。
好ましくは、10〜44個の炭素原子、有利には14〜44個の炭素原子を有する脂肪酸のAl塩、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩またはエステルまたはアミドである。金属イオンは、有利にはアルカリ土類金属およびAlであり、その際、CaもしくはMgが特に好ましい。好ましい金属塩は、ステアリン酸カルシウムおよびモンタン酸カルシウム並びにステアリン酸アルミニウムである。種々の塩の混合物も使用でき、その際、その混合比は任意である。
カルボン酸は、1価または2価であってよい。例としては、ペラルゴン酸、パルミチン酸、ラウリン酸、マルガリン酸、ドデカン二酸、ベヘン酸および特に好ましくはステアリン酸、カプリン酸並びにモンタン酸(30〜40個の炭素原子を有する脂肪酸の混合物)が挙げられる。
脂肪族アルコールは、1〜4価であってよい。アルコールの例は、n−ブタノール、n−オクタノール、ステアリルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、ペンタエリトリトールであり、その際、グリセリンおよびペンタエリトリトールが好ましい。
脂肪族アミンは、1〜3価であってよい。これについての例は、ステアリルアミン、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジ(6−アミノヘキシル)アミンであり、その際、エチレンジアミンおよびヘキサメチレンジアミンが特に好ましい。好ましいエステルまたはアミドは、相応のグリセリンジステアレート、グリセリントリステアレート、エチレンジアミンジステアレート、グリセリンモノパルミトレート、グリセリントリラウレート、グリセリンモノベヘネートおよびペンタエリトリトールテトラステアレートである。
種々のエステルまたはアミドの混合物、またはエステルとアミドとを組合せて使用することもでき、その際、混合比は任意である。
本発明による熱可塑性成形材料は、さらなる成分E)として通常の加工助剤、例えば安定剤、酸化防止剤、熱分解および紫外光による分解に対するさらなる薬剤、滑剤および離型剤、着色剤、例えば染料および顔料、成核剤、可塑剤およびゴム等を含有することができる。酸化防止剤および熱安定剤についての例として、ホスフィット、立体障害フェノールおよびさらなるアミン(例えばTAD)、ヒドロキノン、これらの群の種々の置換された代替品、およびそれらの混合物が挙げられ、その濃度は、熱可塑性成形材料の質量に対して1質量%までである。
一般に成形材料に対して2質量%までの量で使用されるUV安定剤としては、種々の置換されたレゾルシン、サリチレート、ベンゾトリアゾールおよびベンゾフェノンが挙げられる。
無機顔料、例えば二酸化チタン、ウルトラマリンブルー、酸化鉄およびカーボンブラックおよび/またはグラファイト、さらには有機顔料、例えばフタロシアニン、キナクリドン、ペリレン並びに着色剤、例えばニグロシンおよびアントラキノンを着色剤として添加することができる。成核剤としては、ナトリウムフェニルホスフィネート、酸化アルミニウム、二酸化ケイ素、並びに好ましくはタルクを使用できる。
本発明による熱可塑性成形材料は、成分E)として、その都度、成分A)〜E)の総量に対して0.01〜2質量%、好ましくは0.05〜1.5質量%、特に好ましくは0.1〜1.5質量%の少なくとも1つの熱安定剤を含有できる。
本発明によるポリエステル成形材料を、長繊維強化ロッド状造粒物を製造するための公知の方法によって、殊に引抜法によって製造することができ、前記引抜法では、予熱されたエンドレス繊維ストランド(ロービング)を一定の速度でポリマー溶融物を通じて引き抜き且つその際完全にポリマー溶融物が浸透し、引き続き冷却し且つ切断する。好ましくは2〜25mm、殊に5〜14mmの造粒物長を有する、このように得られた長繊維強化ロッド状造粒物を、通常の加工方法(例えば射出成形、プレス)によって成形部材へとさらに加工することができる。
造粒物の好ましいL/D比は、引抜後に2〜8、殊に3〜4.5である。
本発明による成形材料から製造されたポリエステルストランドは、全ての公知の造粒法で、例えばストランドが水浴内で冷却され且つ引き続き切断されるストランド造粒によって、造粒物へと加工することができる。
特に良好な特性は、穏やかな加工方法を用いた成形部材の際に達成できる。これに関して、穏やかとは、とりわけ、過度の繊維破壊およびそれに伴う繊維長の多くの減少が十分に回避されることを意味する。これは、射出成形の際、大きな直径を有するスクリューおよび低い圧縮比、殊に2未満であり且つ大きな寸法のノズルおよびスプルーチャネルを使用することが好ましいことを意味する。このためにさらに、ロッド状造粒物を、高いシリンダー温度を用いて迅速に溶融させ(接触加熱)、且つ繊維が過度の剪断応力によってあまりに細分化されないように注意しなければならない。この対策を考慮して、本発明によれば、短繊維強化成形材料製の同等の成形部材よりも平均して長い繊維長を有する成形部材が得られる。これによって、特性、殊に引張の際の弾性率、引裂強度およびノッチ付き衝撃強さのさらなる改善が達成される。
例えば射出成形による成形部材加工の後、繊維長は通常、0.05〜10mm、殊に0.4〜2mmである。
本発明による成形材料から製造された成形体は、電気、家具、スポーツ、機械製作、サニタリーおよび衛生、医療、エネルギー技術および駆動技術、自動車および他の輸送手段、または電気通信、娯楽用電子機器、家庭用装置、機械製作、暖房分野のための器具および装置のためのハウジング材料、または設備用もしくは容器用の固定部材、およびあらゆる種類の換気部材の分野において、有利には支える機能または機械的な機能を有する内部および外部部材を製造するために使用される。
本発明による成形部材の衝撃強さ、殊にノッチ付き衝撃強さは明らかに高く、同時に有効な難燃性およびグローワイヤ耐性がもたらされる。
加工方法
通常の加工方法、例えば押出または射出成形の他に、以下の加工方法が考慮に入れられる:
・ 本発明によるポリエステル成形材料が、他の相溶性または不相溶性の原料、例えば熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂またはエラストマーと混合された、ハイブリッド部材のためのCoBi射出または組立射出成形。
・ 他の相溶性または不相溶性の原料、例えば熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂またはエラストマーを吹き付けられた本発明によるポリエステル成形材料製のインサート部材、例えばマウンティングまたはボルト挿入部。
・ 他の相溶性または不相溶性の原料、例えば熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂またはエラストマー製の機能要素が注入された本発明によるポリエステル成形材料製のアウトサート部材、例えば枠、ハウジングまたは支柱。
・ 複合射出、射出溶接、組立射出、超音波溶接、摩擦溶接またはレーザー溶接、接着、ビーディング(Boerteln)またはリベット留めによって製造されたハイブリッド部材(本発明によるポリエステル成形材料からの要素と他の相溶性または不相容性の原料、例えば熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、またはエラストマーとの組み合わせ)。
・ 半製品および形材(例えば押出、引抜、積層または貼り合わせによって製造)。
・ 表面コーティング、ラミネーション、化学的または物理的メタライゼーション、フロック加工、この場合、本発明によるポリエステル成形材料は基材自体または基材支持材、またはハイブリッド/二重射出部材の場合、定義された基材領域であってよく、前記基材領域は後からの化学的処理(例えばエッチング)、または物理的処理(例えば切削またはレーザーアブレーション)によって表面にもたらされることもある。
・ 印刷、転写印刷、3D印刷、レーザー刻印。
以下の成分を使用した:
成分A: Ultradur(登録商標) B2550 (BASF SE社) (DIN 53728による粘度数110cm3/gを有するPBT)
成分B: 次亜リン酸アルミニウム(以前のItalmatch Chemicals社)
成分C: 平均粒径d50〜2.6μmのメラミンシアヌレート (BASF SEのMelapur(登録商標)MC25、d98<25μm)
成分D/1: 2400Texを有し且つ直径17μmを有するガラス繊維ロービング(3B社)
Figure 2015531808
成分D/2: 短いガラス繊維PPG3786(PPG)(直径10μmおよび平均繊維長4.5mm)
成分E/1: Luwax(登録商標)OA5 (BASF SE) ポリオレフィンワックス
成分E/2: ペンタエリトリトールテトラステアレート。
成形材料を、以下のとおりに製造した:
1) 押出および射出成形を用いた短繊維強化造粒物:
このために、個々の成分を二軸押出機ZSK26(Berstoff社)内で、スループット20kg/時間および約240〜270℃で、平坦な温度プロファイルで混合し、ストランドとして押出し、造粒可能になるまで冷却し、そして造粒した。表1に記載される実験のための試料を、Arburg420C型の射出成形機において、材料温度約260℃、且つ器具温度約80℃で射出した。
2) 引抜法および射出成形を用いた長繊維強化造粒物:
個々の成分A〜CおよびE)を、側方に取り付けられた二軸スクリュー押出機内で240℃で混合し、且つ、材料流を26kg/時間で、移行部を介して255℃の熱さの含浸室に満たした。220℃に予熱されたロービングを、個々のガラス繊維が接することがないように予め引っ張り、且つ6〜10m/分の一定の速度でポリマー溶融物を通じて引き抜き、その際、完全にポリマー溶融物が浸透し、引き続き、ほぼ室温に冷却し、且つ約12mmの長さのロッドに切断した。このように得られた長繊維強化ロッド状造粒物は、L/D比約700を有した。
表1に記載される実験のための試料を、Arburg420C型の射出成形機において、材料温度約260℃、且つ器具温度約80℃で射出した。ISO 527−2:/1993による引っ張り試験のための試料、およびISO 179−2/1 eAによる衝撃強さの測定のための試料を製造した。
成形材料の難燃性を、UL94Vの方法(Underwriters Laboratories Inc. Standard of Safety、「Test for Flammability of Plastic Materials for Parts in Devices and Appliances」、14ページ〜18ページ、Northbrook 1998)に従って測定した。
グローワイヤ耐性を、DIN EN 60695−2−13によるグローワイヤ着火性試験GWIT(Glow−Wire−Ignition−Temperature) およびDIN EN 60695−2−12によるGWFI(Glow Wire Flammability Index) に従って測定した。GWIT−試験に際して、3つの試料(例えば寸法60×60×1.5mmのプレート)について、550℃〜960℃の間の温度のグローワイヤを用いて、3回の重複した連続の試験においてグローワイヤの作用時間の間にも着火をみちびかない最高温度を測定する。記載されたグローワイヤ着火温度は、調べられた最高温度の25K上である。その際、着火の基準は5秒より長い炎燃焼時間である。
成形材料の組成および測定結果を表に示す。
Figure 2015531808
表のデータから、本発明による組成物は、従来技術に対して非常に良好なグローワイヤ耐性(GWIT 775℃で合格)を有することが明らかである。さらにまた、本発明による組成物は同時に、遙かに良好なノッチ付き衝撃強さを有することが示される。

Claims (9)

  1. A) 熱可塑性ポリエステル 10〜93質量%、
    B) ホスフィン酸塩 1〜20質量%、
    C) 窒素含有難燃剤 1〜20質量%、
    D) 繊維長2〜25mmを有し且つL/D比500〜4000を有する長繊維状の強化材 5〜50質量%
    E) さらなる添加剤 0〜50質量%
    (成分A)〜E)の質量パーセントの合計は100%である)
    を含有する熱可塑性成形材料。
  2. 成分A)として、ポリアルキレンテレフタレートを含有する,請求項1に記載の熱可塑性成形材料。
  3. B):C)の比が、1:1〜5:1である、請求項1または2に記載の熱可塑性成形材料。
  4. 成分C)が粒径分布値d98<25μmを有する、請求項1から3までのいずれか1項に記載の熱可塑性成形材料。
  5. 長繊維強化造粒物を製造するための、請求項1から4までのいずれか1項に記載の熱可塑性成形材料の使用。
  6. 長繊維強化造粒物の製造を引抜法によって行う、請求項5に記載の使用。
  7. 請求項1から4までのいずれか1項に記載の熱可塑性成形材料から得られる長繊維強化造粒物。
  8. あらゆる種類の難燃性、グローワイヤ耐性の成形体を製造するための請求項7に記載の造粒物の使用。
  9. 請求項7に記載の造粒物から得られる成形体。
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