JP2015531473A - 卵の検査方法及び卵の検査装置 - Google Patents

卵の検査方法及び卵の検査装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2015531473A
JP2015531473A JP2015529070A JP2015529070A JP2015531473A JP 2015531473 A JP2015531473 A JP 2015531473A JP 2015529070 A JP2015529070 A JP 2015529070A JP 2015529070 A JP2015529070 A JP 2015529070A JP 2015531473 A JP2015531473 A JP 2015531473A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
eggshell
elasticity
egg
tensile stress
thickness
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2015529070A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6321651B2 (ja
Inventor
ケーテラーレ、バルト デ
ケーテラーレ、バルト デ
ペリアヌ、カタリン
Original Assignee
カトリーケ ユニバーシテイト ルーヴェン
カトリーケ ユニバーシテイト ルーヴェン
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority claimed from GB201215742A external-priority patent/GB201215742D0/en
Priority claimed from GBGB1215747.5A external-priority patent/GB201215747D0/en
Priority claimed from GB201215743A external-priority patent/GB201215743D0/en
Application filed by カトリーケ ユニバーシテイト ルーヴェン, カトリーケ ユニバーシテイト ルーヴェン filed Critical カトリーケ ユニバーシテイト ルーヴェン
Publication of JP2015531473A publication Critical patent/JP2015531473A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6321651B2 publication Critical patent/JP6321651B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N3/00Investigating strength properties of solid materials by application of mechanical stress
    • G01N3/08Investigating strength properties of solid materials by application of mechanical stress by applying steady tensile or compressive forces
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01BMEASURING LENGTH, THICKNESS OR SIMILAR LINEAR DIMENSIONS; MEASURING ANGLES; MEASURING AREAS; MEASURING IRREGULARITIES OF SURFACES OR CONTOURS
    • G01B11/00Measuring arrangements characterised by the use of optical techniques
    • G01B11/16Measuring arrangements characterised by the use of optical techniques for measuring the deformation in a solid, e.g. optical strain gauge
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N33/00Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
    • G01N33/02Food
    • G01N33/08Eggs, e.g. by candling

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Food Science & Technology (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Investigating Strength Of Materials By Application Of Mechanical Stress (AREA)
  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Ultrasonic Waves (AREA)
  • Analysing Materials By The Use Of Radiation (AREA)
  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Electric Means (AREA)
  • Nonlinear Science (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)

Abstract

無傷の卵の割れ抵抗を決定する非破壊の方法である。前記決定は、下記のステップa)及びb)のうち少なくとも1つを備える。a)例えば所定の荷重における引張応力のような、前記無傷の卵の卵殻に発生する引張応力を決定するステップ。b)前記卵殻の弾性を決定するステップ。好ましくは、前記ステップa)及び/又は前記ステップb)の結果が前記割れ抵抗の評価に用いられる。【選択図】図2

Description

本発明は、卵の検査方法及び卵の検査装置に関する。本発明は、特に殻の特徴を決定するための方法及び装置に関する。
卵は特別な自然防御システム(即ち、卵殻)を備えるが、卵の内容物の細菌汚染はそれにもかかわらず起こり得る。一般に、細菌汚染が起こり得る2つの可能な経路がある。殻が形成される前の卵管内、又は、傷ついた低品質の殻からの侵入、である。両方のルートに可能性があるが、後者の可能性がより高い。もし未確認であるが汚染された卵が市場に流通すれば、消費者にとって健康被害となり得るだろう。さらに、傷ついた殻の卵は消費者に購入されないだろうから、これがかなりの経済的な損失につながり得る。卵分野のイメージはこの種の発生から強く支障を受けており、これは、殻の品質が非常に重要な改良された卵品質のような代替選択の焦点を繁殖企業が探す理由である。
一般に、殻の品質は、殻の強度の同義語として用いられており、外的に印加される荷重に対して割れずに又は破壊せずに耐える卵殻の容量を定義する。殻の強度は、中程度の遺伝性を有し、卵の品質の悪化が大部分は産卵期の末期に現れるため、問題を引き起こす。商業用の繁殖企業は、長年それらの選別プログラムに卵殻の強度を取り入れてきた。殻の強度の選別は、最適な選別変数を決定するための種々の破壊法及び非破壊法を用いて、主な家禽繁殖者によって行われている。後者は、測定後でも卵が用いられ得るという利点を有するが、卵の低単価及びEUの食品安全法令を考慮すると、この議論は、商業条件下では殻の損傷を伴う測定の速度及び正確さ、遺伝性並びに遺伝相関よりも重きを置かれない。
卵殻の強度を測定する試験の計画に多大な努力がなされてきており、これらはいくつかの再評価及び先行技術の主題を形成してきた。卵殻の強度を測定するために最も一般に用いられた方法は、比重、殻の変形、殻の厚さ、殻の割合、構造的特性、破壊強度、静剛性を含んでおり、また最近の方法は、動剛性と呼ばれる非破壊の選別変数を決定するための音響共鳴周波数解析に基づく。
卵殻の強度の主題についての従来の報告には、産卵開始時点から消費者の使用までの平均的な卵の破壊は約7%であったと記載されている。しかしながら、前述したような選別変数の使用にも関わらず、最近の推定はこの値がほとんど変わらないことを示しており、従って、これまでは、改良された卵殻の強度のための、産卵する雌鶏の遺伝性の選別の理想的な変数は一見無さそうである。
特許文献1には、例えば、卵殻の亀裂を見つけるための検出器が記載されている。この検出器を用いて、卵の表面領域上を短時間跳ねる小さな球により発生する音響信号が測定される。より具体的には、球の跳ねの、時間に対して周期的に振動する音響強度の曲線が、この表面が無傷であるか否かについての情報を与える。同一の卵に数回この定量法を実行することにより、卵の殻の状態が、即ち卵殻における亀裂又は破裂の有無が、自動化された方法で地図化して描かれ、それによってこの状態の値が生成される。そのような値は、卵の分類における基準として用いられる。しかしながら、重大な問題は、卵への測定手段の取付具に関する。そのような取付具は、製造することが非常に難しい。加えて、特許文献1に開示された検出器は、一群の卵に適用することは容易ではなく、卵を処理し分類するためには長い時間がかかる。
それゆえ、卵殻の強度の指標を決定するための新規なアプローチの要求がある。
欧州特許出願公開第738888号明細書
要求は、改良された卵の検査方法及び卵の検査装置に対してさらに存在する。
本発明の目的は、代替となる卵の検査方法及び卵の検査装置を提供することである。より具体的には、本発明の目的は、卵の卵殻の特徴を決定するための代替となる装置及び方法を提供することである。
本発明の他の目的は、無傷の卵殻の状態を与える新規な予測因子を提供することである。
この目的は、本願の独立請求項による方法及び装置によって達成される。従属請求項は、好ましい実施形態に関する。
有利なことに、無傷の卵の割れ抵抗を決定する非破壊法が提供され、これによって前記決定は以下のステップa)及びb)の少なくとも一方を備える。
a)前記無傷の卵の卵殻に発生する引張応力、例えば所定の荷重での引張応力、を決定すること。
b)前記卵殻の弾性を決定すること。
好ましくは、ステップa)及び/又はステップb)の結果は、前記割れ抵抗の評価に用いられる。
例えば、さらなる実施形態によれば、引張応力の決定は引張応力の算出を含むことができ、より具体的には、無傷の卵の決定された卵殻の厚さ及び曲率を用いるか又はこれらに基づく。
一の態様では、発明は、特に無傷の卵殻の状態を予測するための、卵を非破壊検査する装置を提供する。装置は以下を備える。
−殻の厚さ及び/又は前記卵殻の曲率及び/又は前記卵殻の弾性を決定する検出器。このために、前記検出器は少なくとも1つの卵殻特性を与える。
−この卵殻特性を用いて卵殻に発生する引張応力を決定する中央処理装置。これによって、前記引張応力は前記卵殻の状態の予測因子として用いられる。
好ましくは、検出器は、カメラ及び/又はレーザ源及び/又は放射線源及び/又は光源を備える。
一の態様では、発明は、無傷の卵の卵殻に発生する引張応力を決定する非破壊方法を提供する。これにおいて、前記引張応力は前記卵殻の状態の予測因子として用いられる。好ましくは、卵殻に発生する引張応力の決定は、殻の厚さと前記卵殻の曲率とを測定することを備える。より好ましくは、卵殻に発生する引張応力の決定は、前記卵殻の弾性を測定することを備える。
好ましい実施形態では、前記卵殻の弾性は、機械的手段を用いて、例えば機械的検出器によって、決定される。代替の好ましい実施形態では、前記卵殻の弾性は、光学的手段を用いて、例えば光学的検出器を用いて、決定される。好ましくは、光学的手段又は光学的検出器は、散乱及び/又は反射法及び/又はコンピュータ・ビジョン及び/又はサーモグラフィを利用することを備える。より好ましくは、光学的手段は、表面ブリルアン散乱又はβ線の測定又はX線の測定を備える。
好ましい実施形態では、卵殻の弾性は、非接触法で決定される。
卵殻の状態は、好ましくは、亀裂の存在の判定及び/又は引張力及び/又は破壊可能性を備える。
好ましい実施形態では、卵殻に発生する引張応力の決定は、幾何学的表現と局部的な応力推定とを備える有限要素解析を備える。好ましい実施形態では、「メタモデル」又は「代用モデル」が構成され、卵の全ての可能な分類の予測をもたらす複数のシミュレーション間を好適に補間する。好ましくは、卵殻に発生する引張応力の決定は、オンラインで実行される。
一の態様では、本発明は卵を分類する方法を提供する。発明による無傷の卵の卵殻に発生する引張応力を決定する非破壊方法は、この分類の間、前記卵の卵殻の状態を決定するために用いられる。
一の態様では、本発明は卵を分類する装置を提供する。発明による装置は、この分類の間、前記卵の卵殻の状態を決定するために用いられる。
一の態様では、本発明は、非破壊方法において、前記卵殻の状態の予測因子としての、無傷の卵の卵殻の引張応力の使用を提供する。
一の態様では、本発明は、特に無傷の卵の割れ抵抗を予測するための、卵を非破壊検査する装置を提供する。装置は、以下を備える。
−殻の厚さ及び/又は前記卵殻の曲率及び/又は前記卵殻の弾性を決定する検出器。このために、前記検出器は少なくとも1つの卵殻特性を与える。
−この卵殻特性により、卵殻に発生する引張応力を決定するとともに、前記卵殻の前記弾性を測定する、中央処理装置。これにより、前記引張応力及び前記弾性は無傷の卵の割れ抵抗の予測因子として用いられる。
例えば、前記卵殻特性は、卵殻の厚さを示すことができ、又は、例えば与えられた卵殻特性から厚さを決定又は算出することができるように、関連付けることができる。前記卵殻特性は、卵殻の曲率を示すことができ、又は、例えば与えられた卵殻特性から曲率を決定又は算出することができるように、関連付けることができる。また、前記卵殻特性は、前記卵殻の弾性を示すことができ、又は、例えば与えられた卵殻特性から弾性を決定又は算出することができるように、関連付けることができる。
前記検出器は、前記卵殻特性を種々の方法で与えることができる。例えば、そのような特性を示し又は包含する検出信号を与えることにより、又は、そのような特性に関する情報を包含する検出信号を与えることによる。当業者は、特に検出器から処理装置へ卵殻特性(又は検出信号)を伝送するために、適切なる通信手段(例えば、有線又は無線の通信回線)を用いて、検出器と前記中央処理装置とが互いに通信するように構成され得ることを理解するだろう。
好ましくは、装置は、前記無傷の卵の卵殻に発生する前記引張応力と前記卵殻の前記弾性との比を決定するように構成される。好ましくは、検出器は、カメラ及び/又は光源及び/又はレーザ源及び/又は放射線源を備える。
一の態様では、本発明は、無傷の卵の割れ抵抗を決定する非破壊方法を提供する。これにおいて、前記決定は、前記無傷の卵の卵殻に発生する引張応力を算出することと、前記卵殻の前記弾性を測定することと、を備える。
好ましくは、引張応力の算出は、殻の厚さと前記卵殻の曲率とを測定することを備える。これは、例えば、殻の厚さの検出器と卵殻の曲率の検出器とによって、それぞれ実現することができる。より具体的には、前記卵殻の前記弾性の測定は、機械的手段を用いて実行される。他の実施形態では、前記卵殻の前記弾性の測定は、光学的手段を用いて実行される。好ましくは、光学的手段は、散乱法及び/又はコンピュータ・ビジョンを利用することを備える。より好ましくは、光学的手段は、表面ブリルアン散乱、例えばサーモグラフィのような赤外線撮像法、より好ましくは能動及び/若しくは受動サーモグラフィ又は光コヒーレンス・トモグラフィ(OCT)、を備えることができる。
好ましくは、サーモグラフィは、赤外線画像技術の例としての、赤外線サーモグラフィ(IRT)又は熱画像又は熱映像に関する。有利なことに、サーモグラフィは、非破壊法であり、比較的に速く、非接触で且つ全視野の情報を提供する。熱画像カメラは、電磁スペクトルの赤外範囲における放射を検出し(概略9000〜14000ナノメートル又は9〜14μm)、サーモグラムと呼ばれるその放射の画像を生成する。受動的に又は能動的に得られるこれらのサーモグラムは、弾性及び/又は厚さのような卵殻の物理的パラメータを与えるために発明の実施形態で用いられる。好ましくは、受動サーモグラフィは、無傷の卵の卵殻の厚さを与えるために用いられる。発明の実施形態で用いられる能動サーモグラフィは、放射性の、又は他の実施形態では超音波の、発生源を提供する。発生源は、前記発生源が好ましくはパルス状の赤外(IR)放射である場合に、卵殻に存在する表面亀裂を励起することができる。パルス状の赤外放射によって、脈動の結果として表面温度は周期的に上昇及び下降を繰り返す。加えて、IR放射の吸収は、波長が増加すると概して減少するだろう。IR放射のほとんどは、それゆえ表面で反射する。結果として、光が卵殻に存在する微小亀裂に進入するとき、黒体空洞における場合と同様の方法で、光は亀裂の内側で多数回反射し、これが1回の反射に比べてより大きいエネルギー量をもたらすだろう。さらに、熱平衡系のキルヒホッフの法則によれば、吸収され及び出射された放射の波長は同一である必要はないが、表面の放射率は吸収率に等しい。これら2つの要因により、高強度のIR光が照射される卵殻の亀裂は、有利なことに、周囲よりも大きいエネルギーを吸収及び出射するだろうし、IRカメラによって撮像されればホットスポットとして視認できるだろう。
有利なことに、能動サーモグラフィを用いて、亀裂の大きさを検出することができる。より具体的には、検出可能な亀裂の大きさは、いくつかの要因に依存する。可視化するために、亀裂は、IRカメラがバックグラウンドから識別可能な温度に達するための十分なエネルギーを吸収する必要がある。放射率が変化するため、概してバックグラウンドからの放射は不均一であり、亀裂の温度はそれゆえこのノイズレベルより高くなる必要がある。どれくらいのエネルギーが吸収可能かは、より広い亀裂はより多い光が進入し得るより大きい領域を有することから、亀裂の幅に依存する。亀裂より長い波長の光は亀裂に進入しない広さなので、幅はまた、どの波長が亀裂に吸収され得るかに影響を与える。放射の波長は、検出可能な亀裂の限度を設定するだろうが、亀裂と周囲の表面との間の吸収においてコントラストを増大させるだろうから、一般的にできるだけ長くすべきである。検出可能な亀裂の大きさの実務的な限度は、IRカメラである。レンズの選択を伴うカメラの解像度は、検出可能な対象物がどのくらい小さいかを決定するだろう。レンズの選択は、解像度と視野との間のバランスである。検出するときには亀裂の最小寸法のみが重要であり、亀裂の長さは亀裂を検出するためのこの方法の能力には影響を与えない。
他の好ましい実施形態では、能動サーモグラフィはまた、卵殻の厚さの測定に用いることができる。例えば、数値変換法を適用し、得られた結果を比較することができる。そのような変換法の1つの実施例は、反復エコー欠陥形状法(iterative echo defect shape method)である。そのような変換法の第2の実施例は、非破壊試験のサーモグラフィのデータに適用できるレーベンバーグ・マーカート法(Levenberg-Marquardt method)である。能動サーモグラフィと数値変換法とを用いるデータ収集は自動化が容易なので、これらの2つの手順の組み合わせは卵殻の厚さを与える有望なアプローチとなり得る。
好ましくは、前記弾性の特徴付けは、非接触法で決定される。
好ましくは、無傷の卵の割れ抵抗の決定は、亀裂の存在の判定及び/又は引張力及び/又は破壊可能性を備える。
好ましくは、前記引張応力の算出は、幾何学的表現と局部的な応力推定とを備える有限要素解析を備える。好ましい実施形態では、「メタモデル」又は「代用モデル」が構成され、卵の全ての可能な分類の予測をもたらす複数のシミュレーション間を好適に補間する。好ましくは、無傷の卵の割れ抵抗の決定は、オンラインで実行される。
好ましい実施形態では、前記無傷の卵の卵殻に発生する前記引張応力と前記卵殻の前記弾性との比は、無傷の卵の割れ抵抗を評価するための強度指数として用いられる。
一の態様では、本発明は卵を分類する方法を提供する。発明による無傷の卵の割れ抵抗を決定するための非破壊方法が、この分類の間、前記無傷の卵の割れ抵抗の決定に用いられる。
一の態様では、本発明は、卵を分類する装置を提供する。装置は、卵を非破壊検査するための、特に無傷の卵の割れ抵抗を予測するためのものであり、発明による装置が、この分類の間、前記卵の卵殻の状態の決定に用いられる。
一の態様では、本発明は、前記無傷の卵の卵殻に発生する前記引張応力と前記卵殻の前記弾性との比が、無傷の卵の割れ抵抗を評価するための強度指数として使用される、方法を提供する。
一の態様では、本発明は、無傷の卵の卵殻の厚さを非破壊で且つ非コンパクトに(非圧縮(non-compactly))測定する装置を提供する。装置は、以下を備える。
−前記卵殻の曲率及び/又は前記卵殻の弾性及び/又は前記卵殻に発生する引張力を測定するための検出器。このために、前記検出器は少なくとも1つの卵殻特性を与える。
−この卵殻特性を用いて前記卵殻の厚さを決定するための中央処理装置。
好ましくは、検出器は、カメラ及び/又は光源及び/又はレーザ源及び/又は放射線源を備える。
一の態様では、本発明は卵殻の厚さを決定する方法を提供する。これにおいて、前記卵殻は無傷の卵の卵殻であり、前記厚さは前記卵殻の弾性又は前記卵殻に発生する引張応力の測定によって決定され、前記決定は非破壊且つ非接触の方法で実行される。
好ましくは、前記卵殻の弾性は、光学的手段を用いて決定される。より好ましくは、光学的手段は、散乱及び/又は反射法及び/又はコンピュータ・ビジョンを利用することを備える。他の好ましい実施形態では、光学的手段は、表面ブリルアン散乱及び/又はβ線の測定及び/又はX線の測定及び/又はサーモグラフィ及び/又は能動サーモグラフィ及び/又は光コヒーレンス・トモグラフィ(OCT)、を備える。
発明の実施形態による厚さの決定は、幾何学的表現と局部的な応力推定とを備える有限要素解析を備える。好ましくは、前記応力推定は、本発明の実施形態に開示されたもの以外の他の方法を用いて実行される。好ましい実施形態では、「メタモデル」又は「代用モデル」が構成され、卵の全ての可能な分類の予測をもたらす複数のシミュレーション間を好適に補間する。好ましくは、厚さの決定は、前記卵殻の曲率を決定することをさらに備える。好ましくは、前記卵殻の曲率は、非接触法で測定される。好ましい実施形態では、非接触法は、コンピュータ・ビジョン及び/又は光学的手段を備える。
発明の実施形態による卵殻の弾性の決定は、弾性の殻マトリクス法を決定することを備える。好ましくは、前記決定はオンラインで実行される。
好ましくは、前記卵の前記卵殻は脆性であり、例えば前記卵は鳥類の卵である。鳥類の卵は、高度に複雑な生物学的構造である。それは、空気室と、2つの膜に取り囲まれた粘性の液体と、卵殻である外側の脆性被覆と、を包含してもよい。
一の態様では、本発明は卵を分類する方法を提供する。発明による卵殻の厚さを決定する方法が、この分類の間、前記卵の卵殻の厚さの決定に用いられる。
一の態様では、本発明は卵を分類する装置を提供する。発明による無傷の卵の卵殻の厚さを非破壊で且つ非コンパクトに測定するための装置が、この分類の間、前記卵の卵殻の厚さの決定に用いられる。
一の態様では、本発明は、非破壊且つ非接触の方法で前記卵殻の厚さを測定するための、卵殻の弾性又は無傷の卵の卵殻に発生する引張力の使用を提供する。
一の態様では、本発明は、制御装置(例えば、中央処理装置)で実行された場合に、本発明による前記方法又はそれらの組み合わせを実行する、コンピュータプログラム製品を提供する。
本発明の実施形態によれば、自動的な分析及び決定のサポートを提供する方法のステップを実行するための、機械によって実行可能な命令のプログラムが有形に具現化された、機械によって読み取り可能なプログラム記憶装置が与えられる。
一の態様では、本発明は、本発明によるコンピュータプログラム製品を記憶するデータキャリアを提供する。「データキャリア」の用語は、「キャリア媒体」又は「コンピュータ可読媒体」と同義であり、実行用プロセッサに命令を与えることに関与する任意の媒体を参照する。そのような媒体は、多くの形態をとってもよく、不揮発性媒体、揮発性媒体及び伝送媒体を含むが、これらに限定されない。不揮発性媒体は、例えば、大容量記憶装置の一部である記憶装置のような光学ディスク又は磁気ディスクを含む。揮発性媒体は、RAMのような動的メモリを含む。コンピュータ可読媒体の一般的な形態は、例えば、フロッピーディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ、若しくは任意の他の磁気媒体、CD−ROM、任意の他の光学媒体、パンチカード、紙テープ、穴パターンを備える任意の他の物理的媒体、RAM、PROM、EPROM、FLASH−EPROM、任意の他のメモリチップ若しくはメモリカートリッジ、以下説明される搬送波、又は、コンピュータで読み取り可能な任意の他の媒体、を含む。種々の形態のコンピュータ可読媒体は、実行用プロセッサへの1つ以上の命令の1つ以上のシーケンスを搬送することに関与し得る。例えば、命令は、リモートコンピュータの磁気ディスクにまず搬送され得る。リモートコンピュータは、その動的メモリへ命令をロードし、モデムを用いて電話回線を通じて命令を送信する。コンピュータシステムのモデムは、電話回線上でデータを受信し、データを赤外線信号に変換するために赤外線送信機を使用することができる。バスに結合された赤外線検出器は、赤外線信号で搬送されたデータを受信し、バスにデータを置くことができる。バスは主メモリにデータを搬送し、主メモリからプロセッサが命令を読み出して実行する。主メモリによって受信された命令は、プロセッサによる実行の前又は後に、記憶装置に任意に格納され得る。命令はまた、LAN、WAN又はインターネットのような、ネットワークの搬送波を介して伝送され得る。伝送媒体は、電波及び赤外線のデータ通信中に生成されたもののような、音響波又は光波の形態をとることができる。伝送媒体は、コンピュータ内にバスを形成するワイヤを含む、同軸ケーブル、銅線及び光ファイバを含む。
一の態様では、本発明は、ネットワーク上のコンピュータプログラム製品の伝送を提供する。
本発明の目的は、卵殻の強度の新規な指標の決定のための新規なアプローチを提案することであり、好ましくは脆性材料における破壊力学の基本的原理に基づく。より具体的には、球面の殻において集中する力の解析である。金属から卵へのような、解析の転換及び脆性材料の挙動は、当業者にとって直接的ではない。なぜなら、当業者は、卵の破壊挙動を解析する解決法のために脆性金属の解析のような遠い分野でサーチしようとしないだろうし、より具体的には卵殻の強度の新規な指標を提供するためには卵殻の物理的特性を用いるだろう。
さらに、卵殻の強度の指標又は予測因子として卵殻の引張力及び/又は卵殻の弾性を用いることは、出願人に知られた先行技術文献には開示されていなかった。加えて、卵殻の強度のさらに他の新規な指標を提供する、これらの指標の比は、出願人に知られた先行技術文献には開示されていなかった。さらにまた、これらの原理及び材料解析ツールは、1959年及びその前には知られていたが、その後、認められた卵殻の強度指標の提供についての差し迫った要求は先行技術文献によっては満たされなかった。
卵殻における破壊力学の概略図であり、それによって隣接するカルサイト(calcite)の列が結合しているところで引張応力(複数を含む)の蓄積とともに破壊が始まる。亀裂は、外面に向かって殻の壁を急速に伝搬する(*)。 発明の実施形態によるベースモデルの概略図である。 発明の実施形態による卵殻の有限要素メッシュモデルを示す図である。 発明の実施形態による、卵殻の有限要素メッシュ(左)とその音響的内容物(右)とを示す図である。 Mitutoyo(登録商標)の高さ測定器を用いる曲率半径の測定器を示す図である。 球落下実験の設定を示す図である。 0.006のP値を表す卵殻の強度推定因子としての形状指数の意義を示す図である。 0.004のP値を表す卵殻の強度推定因子としての形状指数の意義を示す図である。 0.004のP値を表す卵殻の強度推定因子としての静剛性(kstat)の意義を示す図である。 0.06のP値を表す卵殻の強度推定因子としての動剛性(kdyn)の意義を示す図である。 発明の実施形態による、0.00007のP値を表す卵殻の強度推定因子としての引張応力の意義を示す図である。 発明の実施形態による、0.05のP値を表す卵殻の強度推定因子としてのヤング率/弾性率の意義を示す図である。 発明の実施形態による、0.0009のP値を表す卵殻の強度推定因子としてのknewの意義を示す図である。 装置の実施形態を示す概略図である。
本発明のさらなる特徴は、実施例及び図面から明らかになるだろう。
本明細書において、用語「無傷の卵」は、全体に亘って損傷又は破壊していない卵であり、卵殻自身は、例えば微視的な及び/又は巨視的な亀裂を備えるように損傷し得るが無傷である(in one piece)卵である。
本願では、用語「卵殻」は脆性の卵殻として定義されることができ、それによって、応力が印加されたときに脆性の卵殻は、好ましくは著しい変形(歪み)をすることなく割れる。脆性材料は、例えそれらが高強度であっても、好ましくは破壊までに比較的小さいエネルギーを吸収する。脆性材料は、ほとんどのセラミックとガラスとを含み、好ましくは、外力が印加されたときに塑性変形する例えばウニの卵のようには、塑性変形しない。
本願では、特に、「引張応力」は、卵に働く所定の荷重、例えばある外力(N)(図1,2参照)、の下での引張応力として定義することができる。引張応力は、特に材料の内的拡張をもたらし得る。
本願では、用語「卵殻の強度」は、卵が外的荷重にどの位耐えられるかを記述するパラメータに関することとしてよい。用語は、与えられた荷重に対する変形、又は破壊強度として、卵のために表すことができる。また、実務環境下での卵の破壊可能性は、当業者には明らかなように、卵殻の強度を記述する(実務的な)方法として解釈され得る。
「破壊強度」は、卵が破壊(割れる、破裂する)する前に耐えられる外的荷重の量として定義することができる。
「剛性」は、一の変形単位で卵を変形させるために必要な力として定義することができる。「静剛性」は、(準)一定の荷重条件下での前記力として定義することができる。「動剛性」は、衝撃のように、変化する荷重条件下での前記力として定義することができる。
「破壊」は、卵の殻の巨視的な欠陥として定義することができる。「亀裂」は、卵の殻の微視的/巨視的な欠陥として定義することができる。
「弾性」は、弾性材料の剛性の尺度として定義することができ、当業者に周知であるように、応力と歪みとの比として定義することができる。
「引張応力」は、例えば外部荷重により(図1〜3参照)、材料の内的拡張をもたらす応力として定義することができる。「歪み」は、初期の大きさに対する変形を意味することができる。「せん断応力」は、対象物をずれ(skew)させる応力であることができる。
「破壊可能性」は、所定の外的荷重下で破壊するような卵の割合として定義することができる。
「減衰比」は、卵の(負荷)エネルギー吸収容量の尺度を意味することができる。
本発明は、いくつかの図面を参照して特定の実施形態について説明されるだろうが、発明はそれらの実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲によってのみ限定される。説明される図面は、模式的なものに過ぎず、非限定的である。図面では、いくつかの要素の大きさは、誇張され、図示のために縮尺通りには描かれていない。用語「備える(comprising)」が本明細書及び特許請求の範囲において用いられる場合、他の要素又はステップを排除するものではない。単一の名詞を参照するときに不定冠詞又は定冠詞が用いられる場合、例えば「1つの(a)」又は「1つの(an)」、「その(the)」、これは、何か他のことが特に明記されない限り、複数の名詞を含む。
特許請求の範囲に用いられる用語「備える(comprising)」は、以下に列挙された手段に限定して解釈すべきではなく、他の要素又はステップを排除しない。それゆえ、「手段A及びBを備える装置」の表現の範囲は、構成要素A及びBのみからなる装置と限定すべきでない。本発明については、装置に関係する構成要素がA及びBであることを意味する。
さらに、明細書及び特許請求の範囲における用語である、第1の(first)、第2の(second)、第3の(third)、等は、類似の要素間を区別するために用いられるものであり、逐次的な又は経時的な序列を説明するためには必要ない。そのように用いられる用語が適切なる環境下で交換可能であることと、本明細書で説明又は図示されたもの以外の順であっても本明細書で説明される発明の実施形態が動作可能であることと、が理解され得る。
さらに、明細書及び特許請求の範囲における用語である、上側の(top)、下側の(bottom)、上方の(over)、下方の(under)、等は、便宜的に用いられるものであって、相対的位置を説明するためには必要ない。そのように用いられる用語が適切なる環境下で交換可能であることと、本明細書で説明又は図示されたもの以外の方向であっても本明細書で説明される発明の実施形態が動作可能であることと、が理解され得る。
図面では、同様の参照符号は同様の特徴を示し、1つを超える図に現れる参照符号は同一の要素を参照する。図面及び以下の詳細な説明は、卵を検査するための装置及び方法の具体的な実施形態を表す。
卵殻材料の破壊挙動を理解するために、発明の実施形態は、完全に脆性な材料の破壊のメカニズムに基づき、より具体的には、脆性であると知られる金属の破壊のメカニズムに基づく。
卵殻のような脆性材料は、応力が印加されるとき、著しい変形(歪み)を伴わずに破壊する。脆性材料は、例えそれらが高強度であっても、破壊までに比較的小さいエネルギーを吸収する。従って、軸方向の張力が印加された延性金属の棒は、塑性変形し、引張応力の集中が棒を破壊させるまで中央部が次第に細くなる。他方、脆性材料の棒は、同様の引張応力が印加されたとき、塑性変形することなくすぐに破壊するだろう。せん断応力が破壊の前に塑性材料に変形を起こすため、最大引張応力は卵のような脆性材料の破壊を起こすことについて臨界的な意味を持つ。
脆性材料は、複数の分子が圧縮中に接近して押圧されるため、概して引張力下より圧縮力下で強い。さらに、ほとんどの構造体が製造中又は寿命の初期に導入された亀裂又は欠陥を包含することは現在では一般的に受け入れられているため、現代の工学において最も重要な破壊基準は、亀裂の成長に対する材料の抵抗を考慮するものである。外力に対する卵殻の反応の完全な理解は、超微細構造において自然に形成された欠陥の応力分布とこの効果についての知識を必要とする。古典的な工学理論は、任意の構造体における最大主応力が臨界レベルに達するときに破壊が起こることを示している。
このアプローチを用いて、引張応力は荷重点の直下の卵殻の内表面で最大となると結論付けられ(図1)、引張応力σが理論的な凝集力σthに達したときにこの箇所で破壊が始まると予測された。その結果、導き出された卵殻の破壊基準は、数式(1)のように記載することができる。
本発明の実施形態は、卵についての1959年のTimoshenko及びWoinoswley-Kriegerによる球面殻の場合の平板上に集中する力の解析と適合し、球面殻が卵の形状を表すのに対して、これは数式(2)で表される力の下方の内側の殻表面上の引張応力の数式をもたらす。
ここで、F(ニュートン)は球面殻に印加される力であり、t(m)は殻の厚さであり、νは殻材料のポアソン比であり、R(m)は殻の曲率半径である。
引張応力σは、印加された力により発生する最大応力であり、この応力が殻材料の理論的強度σthに達するときに卵殻は破壊するだろう。一般に、殻における初期破壊は、引張応力の条件下で起こり、荷重点の下方の殻の内表面に位置する。
脆性破壊のグリフィスの理論(Griffith’s theory of brittle fracture)(1921)に記載されているように、脆性材料の破壊強度は、原子を互いに保持する凝集力の関数である。従って、この文脈における卵のような脆性弾性固体の理論的凝集力σthである、卵殻の破壊基準の右項は、理論的にE/10と推定される。ここで、Eは殻材料の弾性率又はヤング率である。しかしながら、実際の観察によれば、実材料の破壊強度はもっと低く、製造中又は寿命の初期に導入された内部欠陥の結果としての理論値より通常10〜100倍程度低い。これらの内部欠陥は、亀裂先端部での応力を増幅させるため、材料の破壊強度を低下させる。
本発明の実施形態は、卵の強度を評価するときに、力又は変形に耐える卵の能力を定義するために2つの周知な特性、卵殻に発生する引張応力及び/又は殻材料のヤング率/弾性率、が好適に用いられることを与える。
[発明の実施形態による卵殻の強度の評価の予測因子としての、卵殻に発生する引張応力の使用]
これまで、卵殻の引張応力は、卵及び卵殻について知られた他の解析的又は実験的な技術を用いることによって、多くの研究において評価されてきた。報告された結果によれば、破壊時の引張応力は15〜35MPaの範囲であった。さらに、解析的アプローチと実験的アプローチとの組み合わせによって、ある環境障害にさらされた殻の各点に発生する応力は、殻の厚さと曲率とに強く関連することが分かった。最近になって、有限要素の手段によって卵殻の応力分布を調査するいくつかの複雑な研究が、以前に言及された実験的な研究結果を確認した。
有利なことに、発明の実施形態は、数式2から推定され得る卵の引張応力の自動測定システムを提供する。数式2は、決定されるポアソン比、殻の厚さ及び殻の曲率を必要とする。ポアソン比が0.307の値で一定であると広く考えられているので、他の2つの卵パラメータのみが、即ち殻の厚さと殻の曲率とが、卵の引張応力の測定を可能とするために必要とされる。有利なことに、これら残りの2つのパラメータは、非破壊法で測定することができ、非破壊法で引張応力を測定するための新規な方法をもたらす。
これまで、卵の引張応力を得るために先行技術で用いられた方法は、破壊法であり、必要なパラメータを測定しようとする間に卵殻の損傷を誘発する方法に基づいている。例えば、引張力及び内圧を測定するために、Int. Journal of Fract. Vol. 142 p. 29-41 (2006)においてMacleodらによって開示された方法である。 Macleodらによる方法は、ポリウレタンワニスでシールされた卵に内圧をかけるために用いられる水で満たされた皮下注射器を使用することを備える。この方法は、卵殻を損傷させ、予測因子による卵殻の強度の評価をできなくさせる。加えて、Macleodらにより与えられた方法は、試験され及び/又は分類される一群の卵に容易に且つ迅速に適用されない。
加えて、残りのパラメータは、非破壊法で且つ好ましくは非接触法で測定することができ、例えば、光学的測定手段に基づく殻の厚さ及び/又は殻の曲率の測定又は推定による。光学的測定手段は、例えば、散乱及び/又は反射法及び/又はコンピュータ・ビジョン及び/又はサーモグラフィ(若しくはサーモグラフィ印刷)及び/又は能動サーモグラフィ及び/又はβ線後方散乱装置及び/又はOCTに基づく技術の利用による。それにより、卵の物理的特性を検出するために、例えば光源、超音波源及び/又は熱源及び/又は放射線源のような、様々な源を用いることができる。これらの技術の組み合わせは、有利なことに、非破壊且つ非接触の方法で殻の厚さ及び/又は殻の曲率を与えることができる。
別の実施形態では、厚さは、キャリパ(calliper)によっても、又は、国際公開第2012/060704号に開示されたヘルツ(Hertz)理論の使用によっても、測定することができる。卵殻の厚さの違いが振動周波数の違いをもたらすであろうことは、当業者に知られている。例えば、一般に、より厚い卵殻はより高い周波数をもたらす。これは、卵殻の厚さの増加が殻の剛性を高めるためであり、これが固有周波数を増加させる。同様に、卵の大きさの減少は、その質量を減少させることができ、その結果、得られる共鳴周波数は増加する。質量及び共鳴周波数はより明白な非線形の相関を示すことができるが、好ましくは、卵殻の厚さ及び共鳴周波数はほぼ線形に相関する。
無傷の卵の比重は殻の厚さと密接に関連しているため、比重の測定は厚さ及び従って殻の強度を決定するために用いることができる。これは卵殻の厚さを測定するための非破壊法であるが、卵殻の厚さを決定する方法として無傷の卵の比重を用いることは非常に時間を要する。加えて、無傷の卵殻の厚さを決定する方法として比重を用いるとき、卵の齢は測定結果を解釈するときに困難をもたらすことがあり得る。例えば、産みたてでない卵は、拡大した気胞を備え得る。拡大した気胞は、卵の特性間の際立った特徴、即ち拡大した気泡と卵の厚さと、を込み入らせる。
もちろん、残り2つのパラメータを測定するための接触手段は、本発明の別の実施形態によっても適用することができる。殻の曲率は、例えば三脚及び関連する三角法を用いて測定することができる。又は、コンピュータ・ビジョン若しくはサーモグラフィを用いる。卵殻の厚さについて何が重要であるかは、殻の開口後に高精度で、例えばデジタルマイクロメータを用いて評価することができる。加えて、卵殻の厚さを測定するために実行可能な技術である、超音波に基づく技術を用いることができる。さらに、Egg Shell Thickness Gauge (www.eggtester.com)のような超音波計器が今日では市場で入手可能である。そのような道具は、卵を破壊し個々の断片を測定する従来の時間のかかる方法に頼ることなく、殻の様々な点で厚さを測定することができる。厚さは、0.001mmの感度で、0.15mm〜25mmの範囲に亘って測定することができる。何人かの著者はまた、万能試験機を用いて2つの平行な板の間の準静的圧縮の間に測定された、殻の厚さと静剛性との間の極端ではないが重要な相関(〜0.8の相関)に言及している。しかしながら、そのような静剛性測定システムは、時間を要し、オンライン目的には適していない。例えば、国際公開第2012/060704号は、オンラインで静剛性及び殻の厚さを決定することを意図するオンライン測定システムを説明している。国際公開第2012/060704号では、参照値との良好な相関は得られなかった。
他の好ましい実施形態では、ある荷重値で卵殻に発生する引張応力の評価が与えられ、後段で高精度モデリングのアプローチを可能にすることが提示されている。より好ましくは、引張応力のオンラインの推定が提示されている。
高精度の幾何学的表現と局部的な応力推定とを組み合わせ、それゆえそのような応用に最も適した選択肢である、発明の実施形態による有限要素解析が用いられる。現在のモデルは、図2に示すように、どのように2つの平行な円板が卵殻の両方の側部に分配された一定の力を働かせるかのシミュレーションを行う。その結果、荷重は、卵殻内の複雑な応力経路を形成して卵殻を変形させる。解析の目的は、図3に示すように、20Nの仮定の一定値の力が加えられた様々な方向の卵モデルについて、殻の外側だけでなく内側での引張応力をも推定することである。卵殻の厚さは、殻の表面に亘って均一であると仮定され、例えば、初期値が適用され得る(例えば0.38mm)。本実施形態で用いられる卵殻の材料パラメータは、ヤング率E=3*1010Nm−2、ポアソン比ν=0.307、及び、質量密度ρ=2400kgm−3である。図3に示す有限要素メッシュは、好ましくはMSC.Patran (MSC Software, Santa Ana, CA, USA)を用いて生成される。好ましい実施形態では、線形の静的解析である有限要素解析が行われる。ここで、力[F]と変位[X]との間の関係は、数式3に表されるように剛性マトリックス[K]によって記述される。
この行列方程式は、好ましくは、Geradin及びCardona(2001)によって詳述されたように、MSC.Nastran (MSC Software, Santa Ana, CA, USA)に組み込まれたNewmark solverを用いて解かれる。最終的に、シミュレーションの出力を用いて、多重線形回帰モデルが良好に構成される。共変量は卵の2つの曲率半径(即ち、大きい曲率半径及び小さい曲率半径)と卵殻の厚さとである。引張応力は、出力変数としての役目を果たす。従って、引張応力の予測のために発明の好ましい実施形態によって生成されたモデルは、数式(4)aで与えられる。
ここで、σは予測される引張応力の応答であり、rは大きい曲率半径であり、rは小さい曲率半径である。この関係によって、曲率及び厚さの古典的な幾何学的測定を用いて、卵殻の強度、引張応力について代替となる指標を推定することができる。引張応力のための上記の数式は、卵の曲率(長軸、短軸の両方)の測定に基づいており、殻の厚さについての知識によって補完される。前に示したように、殻の厚さは、卵の超音波測定及び振動解析のような、様々な技術によって推定又は測定することができる。明らかに、古典的なコンピュータ・ビジョン技術又はサーモグラフィ又は光散乱技術は、高精度での曲率半径の決定のために用いることができる。
当業者は、引張応力の応答を予測するための数式4(a)が以下の数式(4b)のように一般化されることを理解するだろう。
ここで、K,K,K,Kは、上述したように上記の数式から生成され得る定数である。
[発明の実施形態による卵殻の強度を評価するための予測因子としての、殻材料のヤング率/弾性率の使用]
上で示したように、力又は変形に耐える卵の能力を定義するために、2つの卵殻特性が好適に用いられる。2つの卵殻特性は、数式2で示すような卵殻に発生する引張応力及び/又は殻材料のヤング率/弾性率である。
発明の実施形態によるヤング率の決定法は、定義された形状及び大きさの標準試料上に据え付けられた伸縮計の使用を含むことができる。次のステップは、所定の条件下での伸長、圧縮又はねじりによって試料に負荷をかけることとすることができ、試験中に記録される力−変位の連成は、弾性定数及び破壊応力を測定する直接的な方法を与える。残念ながら、卵殻の脆性、曲率、また卵殻の厚さにおける重大な変化により、卵殻の弾性定数を測定するためにそのような試験を適用することはできない。しかしながら、種々の間接的手段によって卵殻のヤング率を決定するためのいくつかの研究が試みられており、ほとんどの場合、これは係数がある荷重形態下で誘発される応力及び歪みの解析から得られることという、既存の工学理論の適応を含んでいた。それらの研究で報告されたように、殻材料のヤング率は、15〜55GPaの範囲にある。それらの研究は、以下の2つの文献に見ることができる。Rehkugler, G. E. (1963). Modulus of elasticity and ultimate strength of the hen’s egg shell. Journal of Agricultural Engineering Research, 8, 352e354、及び、Kemps, B., De Ketelaere, B., Bamelis, F. R., Govaerts, T., Mertens, K., Tona, K., Decuypere, E., & De Baerdemaeker, J. (2004). Development of a methodology for calculation of Young’s modulus of eggshell using vibration measurements. Biosystems Engineering, 89, 215e221である。
直接測定は破壊的本質を有しそれゆえ卵のオンラインの品質管理には適用できないが、卵殻のヤング率の測定に特化した構成は、先行技術において広く説明されてきた。例えば、準静圧縮荷重下での卵殻のモデルにおいて応力及び歪みを解析するための有限要素解析の使用、並びに、卵殻の弾性率を算出するために開発された数式、による。これらの数式は、準静的圧縮試験から生成されたデータを使用し、形状、曲率及び厚さ(構造的特性)の差異が算出に考慮されるため、直接的な比較をすることができる。また、殻の断片の弾性率を決定するために、動的測定を実行することができる。発明の実施形態により、卵殻の弾性を決定するために開発されて好適に用いられる技術は、殻の断片の励起及び殻の共鳴周波数の測定を備える。この共鳴周波数は、殻の断片の寸法とともに、動弾性係数の算出の基礎を形成する。発明の実施形態により、殻の断片のモーダル解析を用いて、弾性率の数式を生成することができる。
示されたように別の実施形態では、圧縮は、卵殻のE係数の値を得るために又はkstatの使用によって、適用され得る。他の実施形態では、これは、国際公開第2012/060704号に説明されたように、ヘルツ理論の適用によっても実現することができる。
本発明の実施形態はまた、卵殻特性を得るため、より具体的には卵殻の弾性特性を得るため、表面音響波を誘導するときに表面ブリルアン散乱(又は誘導ブリルアン散乱)の使用を与える。表面ブリルアン散乱(SBS)は、均質固体の表面と薄い被支持層とのいずれかにおいて、表面音響波(SAWs)の特性を検出するために光の散乱を利用する非接触測定技術である。固体の表面付近の弾性は、その下層のバルク材料の弾性とはしばしば著しく異なる。それらは、残留応力、アニーリング及び他の表面付近の物理的状態の敏感な指標である。SBSは、薄い(サブミクロン)被支持層の特性評価に広く用いられている。薄い被支持層の弾性は、対応するバルク材料の弾性とは異ならせることができる。それは、層の厚さ若しくは質量密度、又は界面層の存在のような他の特性の測定に代替として利用することができる。今日までに研究された系は数多く且つ多様であり、シリコン及びシリサイドのような無機材料、ダイヤモンド、CVDダイヤモンド及びダイヤモンド状膜のような種々の炭素材料、炭化物及び窒化物のような種々のハードコーティング、ラングミュア・ブロジェット膜(Langmuir-Blodgett films)、並びに、種々の多層体、を含む。SBSは、100GHzまでの周波数の音響波を検出して数十ナノメートルのような薄い厚さの膜の特性評価をすることができる。
本発明は、実施形態を与え、それによってヤング率を決定するための数値モデルが用いられる。それにより、前記数値モデルは、構造−音響連成系の問題を生じる流体が満たされた殻である、鶏卵の簡単な模擬体を表す。ここで、卵殻は、均一な厚さの単一層殻構造としてモデル化される。音響的内容物は、卵白(〜90%)及び卵黄(〜50%)の主な構成要素である、空気室と水とを含む。殻の膜は、モデルには組み込まれていない。発明の実施形態による、流体と構造物との間の連成効果の表現のために用いられる数値的アプローチは、内部の流体だけでなく構造物の有限要素(FE)表現に基づく。そのような方法の主な利点は、異なる種類の流体を備える空洞、例えば水と空気と、1つのモデルで表現することが容易にできることである。
ベースモデルは、鶏卵の簡単な模擬体を好適に表現する。卵形の形状は、半球に取り付けられた半楕円体によって好適に近似される。卵モデルの全体の寸法は、X(長手)、Y(垂直)及びZ(水平)方向でそれぞれ4.6、5.8及び4.6cmである。好ましくは、卵殻の厚さは殻表面の全体で均一であると仮定される。0.38mmの初期値が適用された。卵殻の材料パラメータは、ヤング率E=3*1010Nm−2、ポアソン比ν=0.307、及び、質量密度ρ=2400kgm−3である。卵の内容物は、空気室と水領域とによって表される。初期構成での空気室の高さは、好ましくは4mmである。空気の音響パラメータは、好ましくは、音速343ms−1、及び、質量密度1.25kgm−3である。水の音響パラメータの初期値は、音速1500ms−1、及び、質量密度997kgm−3である。構造領域及び音響領域の両方のための有限要素メッシュは、図4に示すように、好ましくはMSC.Patran (MSC Software, Santa Ana, CA, USA)を用いて生成される。
音響的結果及び振動−音響連成系の結果がLMS.Sysnoise (LMS International, Leuven Belgium)のソフトウェアによって得られる一方、全ての非連成の構造的結果は、好ましくはMSC.Nastranのソフトウェアによって得られる。シミュレーションに含まれる構造−音響モデルは、図4に示すように、卵の赤道で働く単位直交点力によって励起される自由境界条件モデルであった。
流体が満たされた卵について、得られた連成モードの共鳴周波数は、実験結果に近かった。さらに、算出されたモードのモード形及び出現順序は、実験的に観察されたモードによく類似した。シミュレーションの出力に基づき、多重線形回帰モデルは発明の実施形態により与えられた構成となる。共変量は、好ましくは卵の共鳴周波数、卵殻の厚さ、及び、卵の2つの曲率半径である。ヤング率は、出力変数としての役目を果たす。最終的に、卵殻のヤング率の予測数式は、数式(5)によって与えられる。
ここで、Eは予測されるヤング率であり、rは大きい曲率半径であり、rは小さい曲率半径であり、tは殻の厚さであり、RFは共鳴周波数である。
発明の他の実施形態では、ヤング率のための上述の数式(数式5)は、卵の殻の厚さ及び共鳴周波数についての情報により補完された、卵の曲率(長軸及び短軸の両方)の測定に基づくことができる。
当業者は、予測されたヤング率のための数式(5)が以下の数式(5)’のように一般化できることを理解するだろう。
ここで、K,K,K,Kは、上述したように上記の数式から生成され得る定数である。
[発明の実施形態による卵殻の強度を評価するための予測因子としての、殻材料の引張応力とヤング率/弾性率との比の使用]
卵殻のヤング率は引張破壊強度(MPa)より3桁大きい(GPa)ため、卵殻の破壊基準(数式1)の右項である理論的凝集力σthはE/1000に等しくなるべきである。卵殻の破壊強度としてそのような低い値は、卵殻における欠陥の直接の結果を表す(例えば、細孔、微小亀裂)。得られた卵殻の破壊基準は、数式(6)として記載することできる。
従って、破壊基準から、我々は、σthが卵の卵殻の材料特性に依存するのに対し、σは卵殻の曲率及び厚さに依存すると結論付けることができる。
数式(6)は、以下の数式(7)の形式に再分配される。
発明の好ましい実施形態によれば、2つの新規な予測因子の比である(E/1000σ)=knewは、さらに他の新規な卵殻の強度指数を与える。又は、数式1を考慮すると、これはknew=σth/σとも記載することができる。
本発明の実施形態のさらなる利点は、破壊時に、即ち亀裂が成長するためにエネルギー的に好ましくなるときに、印加された公称応力と亀裂長さとの間の関係を記述するグリフィスの数式を適用できることである。グリフィスの数式の適用は、そのような亀裂の特性、例えば亀裂長さ、を推定できるようにするためである。グリフィスが破壊のエネルギー論のための測定を与え、且つ、漸進する亀裂の進展に伴って変化するエネルギーが考慮されるとき、これらの特性は後の段階で完全なものとなることができる。例えば、漸進する亀裂の進展が起こる負荷状態の脆性体のため、エネルギーの変化の原因は、新たな破壊表面(亀裂先端部につき2つの表面)のエネルギー、及び、物体におけるポテンシャルエネルギーの変化、のみである。ある蓄積歪みエネルギー(U)が(新たな破壊表面に隣接する領域の除荷により)亀裂の進展時に解放されるのに対し、表面エネルギーの項(S)は亀裂の成長において吸収されるエネルギーを表す。亀裂の成長において解放される蓄積歪みエネルギーが(亀裂長さ)の関数でありそれゆえ放物型であるのに対し、表面エネルギーは、単位面積(又は物体の単位厚さに対する単位長さ)あたり一定値を有し、それゆえ(亀裂長さ)の線形関数である。これらの変化は、次のステップにおいて上記の定理を用いて定量化することができる。
加えて、グリフィスの議論の展開における次のステップが亀裂の進展に伴うエネルギーの変化率の考察であったので、亀裂長さの臨界条件は、(与えられた印加応力の下での)この値よりも大きい亀裂長さのための全エネルギー曲線の最大点、即ちdW/da=0、ここでa=a、に相当するため、物体はより低い好ましいエネルギー状態となり、それゆえ速い破壊が起こり、従って亀裂抵抗の測定を与える。dW/da=0はdS/da=dU/daのときに起こり、Rは亀裂の成長に対する抵抗であり(=dS/da)、Gは歪みエネルギーの解放率である(=dU/da)。破壊が起こるとき、R=Gであり、我々は発明の実施形態による新規な予測因子、即ちGcrit、を歪みエネルギーの解放の臨界値と定義し、これをRに一致させることができる。それゆえ、Gcritは卵殻の破壊耐性を好適に表す。
[非破壊且つ好ましくは非接触な方法で卵殻の厚さを測定する手段としての、発明の実施形態による新規な予測因子の使用]
示されたように、上記の数式4及び5,5’はいずれも卵殻の厚さに依存する。卵殻の厚さを得るために数式を書き直そうとすると、卵殻の引張力及び弾性の関数における、卵殻の厚さの依存が明らかとなる。前記卵殻が無傷の卵の卵殻であるところの卵殻の厚さは、前記卵殻の弾性又は前記卵殻に発生する引張応力の測定によって決定することができる。それにより、前記決定は、非破壊且つ好ましくは非接触な方法で実行することができる。
好ましくは、卵殻の弾性は、非接触法における決定を可能とする光学的手段を用いて決定される。例えば、光学的手段は、散乱及び/又は反射法及び/又はコンピュータ・ビジョン及び/又はサーモグラフィ若しくはサーモグラフィ印刷、に基づき用いることができる。好ましくは、卵殻の弾性はSBSを用いて決定される。
有利なことに、本発明の実施形態は、卵殻の強度を評価するための3つの新規な予測因子を与える。即ち、卵殻の引張力、卵殻の弾性、及び、引張力と卵殻の弾性との比、である。加えて、発明の実施形態は、非破壊法且つ好ましくは非接触法において、無傷の卵の厚さを決定するための新規な方法を与える。
図14は、1つ以上の上述した検出器101及び中央処理装置102を含む、装置100の非限定的な実施形態を模式的に示し、装置は、発明による方法を実行するように構成される。実施形態によれば、装置100は、卵を非破壊検査するための、特に無傷の卵殻の状態を予測するための、装置であることができる。一の実施形態では、装置100は、卵を非破壊検査するための、特に無傷の卵の割れ抵抗を予測するための、装置であることができる。追加又は代替として、装置100は、無傷の卵の卵殻の厚さを非破壊且つ非接触で検査するための装置であることができる。
(少なくとも1つの)検出器101は、殻の厚さ及び/又は前記卵殻の曲率及び/又は前記卵殻の弾性を決定するように構成されてもよい。それにより、前記検出器は少なくとも1つの卵殻特性を与える。そのような検出器101の実施例は、上述されている。検出器は、例えば1つ以上の非接触型検出器ユニット101a(例えば、光学的検出手段)、及び/又は、例えば1つ以上の接触型検出器ユニット101b(例えば、機械的手段、質量検出器、荷重負荷装置、試験台)、を含んでもよい。
また、(少なくとも1つの)検出器101は、前記卵殻の曲率及び/又は前記卵殻の弾性及び/又は前記卵殻に発生する引張力を測定するように構成されてもよい。それにより、前記検出器は少なくとも1つの卵殻特性を与える。
一の実施形態では、中央処理装置102は、この卵殻特性を用いて卵殻に発生する引張応力を決定するとともに、前記卵殻の前記弾性を決定するように構成されることができる。それにより、前記引張応力及び弾性の少なくとも一方は、好ましくは両方が、無傷の卵の割れ抵抗の予測因子として用いられる。
一の実施形態では、中央処理装置102は、前記卵殻特性を用いて卵殻に発生する引張応力を決定するように構成されることができる。それにより、前記引張応力は、前記卵殻の状態の予測因子として用いられる。
追加又は代替として、中央処理装置102は、この卵殻特性を用いて前記卵殻の厚さを決定するように構成されることができる。
中央処理装置102は、例えばハードウェア及び/又はソフトウェアにおいて、当業者に明らかである種々の方法で実行され得る。
前述したように、検出器101及び中央処理装置102は、特に検出器101から中央処理装置102へ卵殻特性(又は検出信号)を伝送するために、適切なる通信手段(例えば、1つ以上の有線及び/又は無線の通信回線)を用いて互いに通信するように構成されることができる。
[実験結果]
本節は、発明の好ましい実施形態による予測因子として用いられる3つの強度指数が、例えば卵の重量、殻の厚さ、形状指数、静剛性又は動剛性のような当該技術分野で知られる古典的な測定手段に比べて、より良い卵殻の強度推定因子であることを与えるように計画された、一連の実験的試験の結果を以下に説明する。
限定されない本発明の実施形態である図示の方法によって、本発明の実施形態による方法及びシステムの検証の実施例が説明され、実験結果が以下に考察される。
商業用の群れからの鶏卵は、およそ55週齢の雌鶏から産卵日に集められた。卵は、音響的卵試験機で検査され、清潔(視認可能な糞便、卵の内容物又は他の殻の汚れがない)であって無傷の(細い亀裂、亀裂又はピンホールがない)卵のみが研究に用いられた。最終的に、全ての大きさ(M、L及びXL)をカバーする200個の卵が選択され、使用前に1日間環境条件(20〜25℃)下で保管された。実験を通して、いくつかの方法が、物理的及び機械的な卵殻特性を評価するために用いられる。卵の質量(m)は、0.1gの精度で電子天秤を用いて測定された。卵殻の厚さ(t)は、球状の先端部を備えるマイクロメータ計器を用いて、各卵の赤道上の3つの等間隔の点の平均厚さとして測定された。この装置の分解能は1μmであった。長さ及び幅はスライド式のデジタルノギスを(精度0.01mm)用いて測定され、形状指数(SI)は全ての卵の長さと幅との比として算出された。
卵の2つの曲率半径(r及びr)は、図5に示す曲率半径の測定器によって卵の赤道で局部的に測定された。
卵殻の静剛性を見出すために、卵は、最大荷重が10Nになるまで万能試験台(UTS Testsysteme GmbH, Germany)上で圧縮された。測定は、卵の破壊のために必要な平均圧縮力の値が約35Nであるため、非破壊のままである。卵は、2つの平坦且つ平行な鋼板間に水平に置かれ、10mm/minの速度で圧縮された。力センサの分解能は、0.001Nであった。力[N]及び変位[mm]は、試験の間ずっと記録され、静剛性(kstat)を算出するために用いられた。力−変位曲線の傾きは、卵殻の静剛性の測定結果を与える。
動剛性(kdyn)の測定は、音響的卵試験機(AET)によってなされた。質量−ばね系としての卵のモデリングにおいて、動剛性は、数式(8)として与えられる。
ここで、mはkgで与えられる卵の質量であり、cte.は定数(1に設定される)であり、RFはHzで与えられる振動の第1次共鳴周波数である。さらに、この技術は、卵の減衰比(δ)を測定し、また卵殻における亀裂を検出するためにも用いることができる。最終的に、卵殻の引張応力、ヤング率及び卵殻の強度指数は、前節で表された予測数式に2つの曲率半径、厚さ及び共鳴周波数の測定値を代入することによって決定された。他方、卵殻の強度の最も重要なパラメータを見出すことを可能とするため、図6に示す球落下技術を用いることにより、人工的な方法で亀裂が作り出された。図6から分かるように、質量3グラムの金属球は、長さ18cmのチューブを通して卵殻の表面上に垂直に落とされ、重力の影響を受けて落下する。そのようなガイドチューブの使用は、卵の大きさから独立して全ての測定の落下高さを一定に保つ。
結果は、Microsoft(登録商標) Office Excel 2007及びMatlab(登録商標) R2009bを用いて統計的に評価された。統計的な研究は、対応するP値に基づく個々のパラメータ間での実際の比較をするために、一元配置一変量分散分析検定(One-Way Univariate ANOVA test (Analysis Of Variance))を適用してなされた。5%の有意水準がモデルに課された。p値は、帰無仮説が真であると仮定したとき、少なくとも実際に観察されたものと同じ程度に極端な検定統計量が得られる確率である。多くの場合0.05又は0.01である有意水準αよりもP値が小さいとき、「帰無仮説はしばしば棄却される」。帰無仮説が棄却されると、結果は統計的に有意と言われている。
球落下試験後に得られた、割れた卵の割合は約40%であった。前述したように、結果は、Matlabを用いて統計的に処理され、箱ひげ図として可視化された。最終的に、無傷の卵と割れた卵との間の形状指数の差異を調べるためにモデルが構築された。
算出されたP値が0.05より小さい場合に無傷の卵の形状指数と割れた卵の形状指数との差が有意になることを意味する、5%の有意水準がモデルに用いられた。図7に示すように、無傷の卵の形状指数は、割れた卵の形状指数より有意に高かった。得られた0.006のP値は、無傷の卵と割れた卵との形状指数間の有意な差を示す。さらに、箱ひげ図から導くことができるように、無傷の殻は割れた殻よりも丸みがあった。衝撃力によって卵殻に誘発される応力が、より好ましく分布され、それゆえより丸みのある殻構造によってより好ましく支持されるので、この傾向は物理的に正しい。
図8は、卵殻の厚さの箱ひげ図を示す。解析は、無傷の卵の卵殻の厚さが割れた卵の卵殻の厚さよりも有意に高いことを明らかにした。図8から、割れた卵殻は無傷の殻よりも薄いと結論付けることができる。種々の負荷の場合に対してより厚い殻はより薄い殻よりも耐えることを考慮すれば、これもまた予想された。
図9及び図10は、それぞれ静剛性及び動剛性の箱ひげ図を示す。静剛性について結果として得られたP値(P=0.004)は、卵殻の静剛性が卵殻の強度について非常に有意なパラメータであることを明らかにしている。他方、P値(0.06)が有意水準よりわずかに大きいにもかかわらず、動剛性は卵殻の強度の重要な指標の1つのままである。しかしながら、そのような弱い有意性は、動剛性が共鳴周波数に直接的に関連するという事実によって説明することができ、このパラメータはこの実験において明らかに非有意(P=0.4)であった。一般に、材料の共鳴周波数は材料の原子間の力及び距離を実際に反映している。従って、この実験における共鳴周波数の非有意水準は、この実験に用いられた卵が幾何学的変化要求に対して非常に良く応答したが、それらの卵は残念ながら材料の変化における限定要素を実際に表した一群から来ていた、という事実によって正当化され得る。
図11において、無傷の卵と割れた卵との間の引張応力の差の箱ひげ図による可視化が示される。0.00007のP値は、本発明の実施形態によるこの新たな強度指標である引張応力が球落下技術によって卵の動的破壊における有意なパラメータであり、前述された古典的な強度指標より有意(P値において2桁の違い)である、ことを示している。図11に表されたように、割れた卵は、無傷の卵と比べたときにより高い応力を有した。全体の論理的傾向は、より高い応力値のため、破壊応力レベルに達する機会が増加したことを表す。予想されたように、1つのパラメータにおける卵殻の曲率と厚さとの組み合わせである引張応力は、卵殻の強度に関してより完全な図を提示する。
加えて、図12は、無傷の卵と割れた卵との間の、新たな強度指標としてのヤング率の変化を示す。ちょうど0.05のP値において、ヤング率は、これが弱い有意性の要素であることを明確に表すという言及とともに、卵殻の強度の有意なパラメータとして考慮され得る。加えて、得られた結果が逆の展開を示したけれども、予想された傾向が、割れた卵のものであってより低いヤング率の値、を有するものであったことは、また強調されるべきである。ヤング率の予測数式が幾何学的及び材料的パラメータ(例えば、曲率半径、厚さ及び共鳴周波数)を組み合わせるため、結果は動剛性のための結果と同様に説明することができる。それゆえ、測定された卵の良い材料変化(別々の群から来た卵)を備えた新たな実験は、ヤング率の有意性及び展開の両方を改善するはずである。
最終的に、無傷の卵と割れた卵との間の、発明の実施形態による卵殻の引張力と弾性との比に依存するknewの差を調べるために、モデルが構築される。図13に示すように、無傷の卵のknewは、割れた卵のknewはよりも有意に高かった。得られた0.0009のP値は、無傷の卵及び割れた卵の形状指数間の有意な差を示す。引張応力とともに、knewは、卵の質量、卵殻の厚さ、静剛性及び動剛性のような古典的に用いられた指標に比べて、卵殻の強度のより良い測定結果を提示する。さらに、knewの有意性は、従前の段落において提案された修正を考慮することによって通常は改善されるだろう。
本実験的研究は、卵殻の強度をより良く推定するために、引張力、弾性率/ヤング率、及び、ヤング率と引張応力との比として定義されるknewの容量を明確にする。
本研究の見解によれば、新たな実験は、現在の研究結果を実証しさらに改良するために、卵の数を増やし幾何学的変化(様々な大きさの卵の均一な分布)と材料的変化(いくつかの群から来た卵)との両方を有するように計画されるべきである。さらなる調査はまた、比重、殻の変形、殻の厚さ、殻の割合、破壊強度、静剛性又は動剛性、のような古典的な測定結果よりもknewが良い卵殻の強度推定因子であるかどうかを決定するために実行することができ、もしknewの測定結果を遺伝的選別プログラムに組み込むのであれば、卵殻の品質は改善されて割れた又は損傷した殻により格下げされた卵の数は減少するだろう。
この発明は、手段及び方法が変わり得るものとして説明されたように、手段及び/又は方法の処理ステップの特定の特徴に限定されないことが理解される。本明細書で用いられる用語は、特定の実施形態を説明するためのみであって限定を意図するものではないこともまた理解される。明細書及び付属の特許請求の範囲に用いられたように、単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」及び「その(the)」は、文脈が他のことを明示しない限り単一の及び/又は複数の対象を含むことに留意すべきである。文脈が他のことを明示しない限り、複数形が単一の及び/又は複数の対象を含むこともまた理解される。数値で区切られたパラメータの範囲が与えられる場合、範囲はそれらの限定値を含むものと判断されることがさらに理解される。
例えば、1つ以上の検出器は、殻の厚さ及び/又は前記卵殻の曲率及び/又は前記卵殻の弾性を決定するために実行され得る。

Claims (49)

  1. 無傷の卵の割れ抵抗を決定する非破壊の方法であって、
    前記決定は、下記のステップa)及びb)
    a)例えば所定の荷重における引張応力のような、前記無傷の卵の卵殻に発生する引張応力を決定すること、
    b)前記卵殻の弾性を決定すること、
    のうち少なくとも1つを備え、
    好ましくは、前記ステップa)及び/又は前記ステップb)の結果が前記割れ抵抗の評価に用いられる、方法。
  2. −例えば所定の荷重における引張応力のような、前記無傷の卵の卵殻に発生する引張応力を算出することと、
    −前記卵殻の弾性を決定することと、を含み、
    好ましくは、前記引張応力の前記算出と前記弾性の前記測定との両方の結果が前記割れ抵抗の評価に用いられる、
    請求項1に記載の方法。
  3. 前記卵殻の前記弾性の前記決定は、機械的手段を用いて実行されることを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記卵殻の前記弾性の前記決定は、光学的手段を用いて実行されることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 光学的手段の使用は、散乱法及び/又はコンピュータ・ビジョンを利用することを備える、請求項4に記載の方法。
  6. 前記光学的手段の使用は、表面ブリルアン散乱を備える、請求項4又は5に記載の方法。
  7. 前記弾性の特徴付けは、非接触法で決定される、請求項4〜6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 引張応力の前記算出は、殻の厚さ及び前記卵殻の曲率を測定することを備える、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 無傷の卵の割れ抵抗の前記決定は、亀裂の存在の判定及び/又は引張力及び/又は破壊可能性を備える、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 前記引張応力の前記算出は、幾何学的表現と局部的な応力推定とを備える有限要素解析を備える、請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
  11. 無傷の卵の割れ抵抗の前記決定は、オンラインで実行される、請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 前記無傷の卵の卵殻に発生する前記引張応力と前記卵殻の前記弾性との比は、無傷の卵の前記割れ抵抗を評価するための強度指数として用いられる、請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法。
  13. 特に無傷の卵の割れ抵抗を予測するための、卵を非破壊で検査する装置であって、
    −殻の厚さ及び/又は前記卵殻の曲率及び/又は前記卵殻の弾性を決定する検出器であって、前記検出器は少なくとも1つの卵殻特性を与える、検出器と、
    −この卵殻特性により卵殻に発生する引張応力を決定するとともに前記卵殻の前記弾性を決定する中央処理装置であって、前記引張応力及び前記弾性の少なくとも1つ、好ましくは両方、が無傷の卵の割れ抵抗の予測因子として用いられる、中央処理装置と、
    を備える、装置。
  14. 前記無傷の卵の卵殻に発生する前記引張応力と前記卵殻の前記弾性との比が決定される、請求項13に記載の装置。
  15. 前記検出器は、カメラ及び/又は光源及び/又はレーザ源及び/又は放射線源を備える、請求項12又は13に記載の装置。
  16. 卵を分類する方法であって、請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法が、この分類の間、前記無傷の卵の割れ抵抗の決定に用いられる、方法。
  17. 卵を分類する装置であって、請求項13〜15のいずれか1項に記載の装置が、この分類の間、前記卵の卵殻の状態の決定に用いられる、装置。
  18. 無傷の卵の前記割れ抵抗を評価する強度指数として、前記無傷の卵の卵殻に発生する引張応力と前記卵殻の弾性との比を使用する、方法。
  19. 例えば請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法のような、無傷の卵の卵殻に発生する引張応力を決定する非破壊の方法であって、前記引張応力は、前記卵殻の状態の予測因子として用いられる、方法。
  20. 前記決定は、殻の厚さ及び前記卵殻の曲率を測定することを備える、請求項19に記載の方法。
  21. 前記決定は、前記卵殻の弾性を測定することを備える、請求項19又は20に記載の方法。
  22. 前記卵殻の前記弾性は機械的手段を用いて決定されることを特徴とする、請求項19〜21のいずれか1項に記載の方法。
  23. 前記卵殻の前記弾性は光学的手段を用いて決定されることを特徴とする、請求項19〜21のいずれか1項に記載の方法。
  24. 光学的手段の使用は、散乱及び/又は反射法及び/又はコンピュータ・ビジョン及び/又はサーモグラフィを利用することを備える、請求項23に記載の方法。
  25. 前記光学的手段は、表面ブリルアン散乱又はβ線の測定又はX線の測定を備える、請求項23又は24に記載の方法。
  26. 前記弾性の特徴付けが非接触法で決定される、請求項22〜25のいずれか1項に記載の方法。
  27. 卵殻の前記状態は、亀裂の存在の判定及び/又は引張力及び/又は破壊可能性を備える、請求項21〜26のいずれか1項に記載の方法。
  28. 前記決定は、幾何学的表現と局部的な応力推定とを備える有限要素解析を備える、請求項19〜27のいずれか1項に記載の方法。
  29. 前記決定は、オンラインで実行される、請求項19〜28のいずれか1項に記載の方法。
  30. 特に無傷の卵殻の状態を予測するための、例えば請求項13〜15,17のいずれか1項に記載の装置のような、卵を非破壊で検査する装置であって、
    −殻の厚さ及び/又は前記卵殻の曲率及び/又は前記卵殻の弾性を決定する検出器であって、前記検出器は少なくとも1つの卵殻特性を与える、検出器と、
    −この卵殻特性により卵殻に発生する引張応力を決定する中央処理装置であって、前記引張応力は前記卵殻の状態の予測因子として用いられる、中央処理装置と、
    を備える、装置。
  31. 前記検出器は、カメラ及び/又はレーザ源及び/又は放射線源及び/又は光源を備える、請求項30に記載の装置。
  32. 卵を分類する方法であって、請求項19〜29のいずれか1項に記載の方法が、この分類の間、前記卵の卵殻の状態の決定に用いられる、方法。
  33. 卵を分類する装置であって、請求項30又は31に記載の装置が、この分類の間、前記卵の卵殻の状態の決定に用いられる、装置。
  34. 卵殻の状態の予測因子として、非接触法において無傷の卵の卵殻の引張応力を使用する、方法。
  35. 卵殻の厚さを決定する方法であって、前記卵殻は無傷の卵の卵殻であり、前記厚さは前記卵殻の弾性又は前記卵殻に発生する引張応力を測定することによって決定され、前記決定は非破壊法且つ非接触法で実行される、方法。
  36. 前記卵殻の前記弾性は、光学的手段を用いて決定されることを特徴とする、請求項35に記載の方法。
  37. 光学的手段の使用は、散乱及び/又は反射法及び/又はコンピュータ・ビジョン及び/又はサーモグラフィを利用することを備える、請求項36に記載の方法。
  38. 前記光学的手段は、表面ブリルアン散乱及び/又はβ線の測定及び/又はX線を測定することを備える、請求項36又は37に記載の方法。
  39. 厚さの前記決定は、幾何学的表現と局部的な応力推定とを備える有限要素解析を備える、請求項35〜38のいずれか1項に記載の方法。
  40. 前記卵殻の曲率を決定することをさらに備える、請求項35〜39のいずれか1項に記載の方法。
  41. 前記卵殻の前記曲率は、非接触法で測定される、請求項40に記載の方法。
  42. 前記非接触法は、コンピュータ・ビジョン及び/又は光学的手段を備える、請求項41に記載の方法。
  43. 卵殻の前記弾性の決定は、弾性の殻マトリクス法を決定することを備える、請求項35〜42のいずれか1項に記載の方法。
  44. 前記決定は、オンラインで実行される、請求項35〜43のいずれか1項に記載の方法。
  45. 無傷の卵の卵殻の厚さを非破壊且つ非接触で測定する装置であって、
    −前記卵殻の曲率及び/又は前記卵殻の弾性及び/又は前記卵殻に発生する引張力を測定する検出器であって、前記検出器は少なくとも1つの卵殻特性を与える、検出器と、
    −この卵殻特性により前記卵殻の厚さを決定する中央処理装置と、
    を備える、装置。
  46. 前記検出器は、カメラ及び/又は光源及び/又はレーザ源及び/又は放射線源を備える、請求項45に記載の装置。
  47. 卵を分類する方法であって、請求項35〜44のいずれか1項に記載の方法が、この分類の間、前記卵の卵殻の厚さの決定に用いられる、方法。
  48. 卵を分類する装置であって、請求項45又は46に記載の装置が、この分類の間、前記卵の卵殻の厚さの決定に用いられる、装置。
  49. 非破壊且つ非接触の方法で卵殻の厚さを測定するために、無傷の卵の卵殻の弾性又は卵殻に発生する引張力を使用する、方法。
JP2015529070A 2012-09-04 2013-09-04 卵の検査方法及び卵の検査装置 Active JP6321651B2 (ja)

Applications Claiming Priority (7)

Application Number Priority Date Filing Date Title
GB1215743.4 2012-09-04
GB1215747.5 2012-09-04
GB201215742A GB201215742D0 (en) 2012-09-04 2012-09-04 Method and apparatus for examining eggs
GBGB1215747.5A GB201215747D0 (en) 2012-09-04 2012-09-04 Method and apparatus for examining eggs
GB201215743A GB201215743D0 (en) 2012-09-04 2012-09-04 Method and appratus for examining eggs
GB1215742.6 2012-09-04
PCT/EP2013/068288 WO2014037402A1 (en) 2012-09-04 2013-09-04 Method and apparatus for examining eggs

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015531473A true JP2015531473A (ja) 2015-11-02
JP6321651B2 JP6321651B2 (ja) 2018-05-09

Family

ID=49150930

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015529070A Active JP6321651B2 (ja) 2012-09-04 2013-09-04 卵の検査方法及び卵の検査装置

Country Status (17)

Country Link
US (1) US10458888B2 (ja)
EP (1) EP2893341B1 (ja)
JP (1) JP6321651B2 (ja)
KR (1) KR101755957B1 (ja)
CN (1) CN104737013B (ja)
AU (1) AU2013311726B2 (ja)
BR (1) BR112015004800B1 (ja)
DK (1) DK2893341T3 (ja)
ES (1) ES2673558T3 (ja)
MY (1) MY174899A (ja)
NZ (1) NZ706650A (ja)
PL (1) PL2893341T3 (ja)
PT (1) PT2893341T (ja)
RU (1) RU2651008C2 (ja)
TR (1) TR201808447T4 (ja)
WO (1) WO2014037402A1 (ja)
ZA (1) ZA201501460B (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018204990A (ja) * 2017-05-31 2018-12-27 株式会社ナベル 卵質評価方法、卵質評価装置及びプログラム
JP2020159693A (ja) * 2019-03-25 2020-10-01 日清食品ホールディングス株式会社 食感の評価方法
JP7349217B1 (ja) 2023-05-29 2023-09-22 株式会社日本選別化工 ゆで卵検査装置

Families Citing this family (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8870950B2 (en) 2009-12-08 2014-10-28 Mitral Tech Ltd. Rotation-based anchoring of an implant
US10458888B2 (en) 2012-09-04 2019-10-29 Katholieke Universiteit Leuven Method and apparatus for examining eggs
EP3304413A4 (en) * 2015-01-25 2019-02-20 YTA Holdings, LLC METHOD AND SYSTEM FOR DETERMINING THE QUALITY OF MARKINGS APPLIED TO FOODSTUFFS
JP6224643B2 (ja) * 2015-03-26 2017-11-01 日本碍子株式会社 棚板割れ検知方法、ハニカム構造体の搬送方法、棚板割れ検知装置、及び棚板搬送装置
US9835593B2 (en) * 2015-08-13 2017-12-05 Jung Keun Kim Apparatus and method for determining cracked eggs by driving vibration
CN105758346A (zh) * 2016-01-08 2016-07-13 中国农业大学 一种超声波蛋壳无损测厚系统和方法
JP6992748B2 (ja) * 2016-06-15 2022-02-03 ソニーグループ株式会社 情報処理装置、観察システム、観察方法及びプログラム
NL2021022B1 (en) * 2018-05-30 2019-12-10 Seleggt Gmbh Method for determining the gender of a chicken embryo
CN110595927B (zh) * 2019-08-27 2022-04-12 北京市华都峪口禽业有限责任公司 一种鸡蛋蛋壳脆裂性状数据化指标的评价方法
WO2023094716A1 (es) * 2021-11-29 2023-06-01 Encofrados J.Alsina S.A. Sistema para medir el grosor de un cuerpo hueco
JP7442243B1 (ja) 2023-08-31 2024-03-04 株式会社日本選別化工 卵検査装置

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6472030A (en) * 1987-06-18 1989-03-16 Terupa Poorutori Bv Method and apparatus for testing egg for crack of egg shell or existence of hole thereof through test for elasticity of egg shell
JPH0772066A (ja) * 1993-03-17 1995-03-17 Shinichi Ito 高純度物質中微粒子散乱光検出装置及び分散式ファブリ・ペロー型分光装置並びに平行平面鏡の製造方法及び波長安定化装置

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CA2068322A1 (en) * 1989-11-10 1991-05-11 Ian R. Summers Method and apparatus for grading shell eggs
JP2870979B2 (ja) 1990-05-08 1999-03-17 株式会社南部電機製作所 鶏卵の移し替え装置
US6145668A (en) * 1999-01-07 2000-11-14 Embrex, Inc. Methods and apparatus for removing eggs from a moving egg flat
NL1018940C1 (nl) 2000-09-12 2002-03-13 Food Processing Systems Werkwijze en inrichting voor het onderzoeken van eieren.
JP4353766B2 (ja) 2003-10-21 2009-10-28 共和機械株式会社 自動汚卵検出機構とこれを備えた鶏卵選別包装システム
CN100495032C (zh) * 2005-12-30 2009-06-03 南京农业大学 一种禽蛋表面品质检测的方法和装置
RU2395958C2 (ru) 2008-06-02 2010-08-10 Минсельхоз России, Федеральное агентство по сельскому хозяйству, Федеральное государственное образовательное учреждение высшего профессионального образования "Санкт-Петербургский государственный аграрный университет" (ФГОУ ВПО СПбГАУ) Способ определения прочности скорлупы яиц и устройство для его осуществления
WO2010074572A1 (en) * 2008-12-23 2010-07-01 Fps Food Processing Systems B.V. Method and apparatus for classifying eggs
JP5830105B2 (ja) * 2010-11-05 2015-12-09 モバ グループ ベー.フェー. 卵を検査するための方法および装置
CN102156169B (zh) * 2011-03-08 2013-06-12 江苏大学 一种鸡蛋蛋壳强度在线无损检测方法
US10458888B2 (en) 2012-09-04 2019-10-29 Katholieke Universiteit Leuven Method and apparatus for examining eggs
US20160106609A1 (en) 2014-10-17 2016-04-21 Natalee Camille Russell Bedpan liner and toileting aid

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6472030A (en) * 1987-06-18 1989-03-16 Terupa Poorutori Bv Method and apparatus for testing egg for crack of egg shell or existence of hole thereof through test for elasticity of egg shell
JPH0772066A (ja) * 1993-03-17 1995-03-17 Shinichi Ito 高純度物質中微粒子散乱光検出装置及び分散式ファブリ・ペロー型分光装置並びに平行平面鏡の製造方法及び波長安定化装置

Non-Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
KEMPS B ET AL.: "Deveropment of a methodology for the calculation of Young's modulus of eggshell using vibration meas", BIOSYSTEMS ENGINEERING, vol. 89(2), JPN6017019768, 2004, pages 215 - 221, ISSN: 0003764268 *
VOISEY PW ET AL,: "Physical properties of egg shells", BRITISH POULTRY SCIENCE, vol. 8, no. 4, JPN6017019764, 1 January 1967 (1967-01-01), pages 263 - 271, XP008165099, ISSN: 0003568793, DOI: 10.1080/00071666708415678 *
田村千秋 ほか: "非破壊型加圧方式による卵殻変形量の測定", 滝川畜産試験場研究報告, vol. 21号, JPN6017019766, March 1984 (1984-03-01), pages 15 - 20, ISSN: 0003568794 *

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018204990A (ja) * 2017-05-31 2018-12-27 株式会社ナベル 卵質評価方法、卵質評価装置及びプログラム
JP2020159693A (ja) * 2019-03-25 2020-10-01 日清食品ホールディングス株式会社 食感の評価方法
JP7349217B1 (ja) 2023-05-29 2023-09-22 株式会社日本選別化工 ゆで卵検査装置

Also Published As

Publication number Publication date
EP2893341B1 (en) 2018-03-21
EP2893341A1 (en) 2015-07-15
KR20150047139A (ko) 2015-05-04
AU2013311726B2 (en) 2017-03-09
PL2893341T3 (pl) 2018-08-31
RU2015106845A (ru) 2016-10-27
JP6321651B2 (ja) 2018-05-09
BR112015004800B1 (pt) 2020-12-01
US10458888B2 (en) 2019-10-29
TR201808447T4 (tr) 2018-07-23
WO2014037402A1 (en) 2014-03-13
ES2673558T3 (es) 2018-06-22
BR112015004800A2 (pt) 2017-07-04
RU2651008C2 (ru) 2018-04-18
AU2013311726A1 (en) 2015-03-19
PT2893341T (pt) 2018-06-20
MY174899A (en) 2020-05-21
US20150226654A1 (en) 2015-08-13
CN104737013A (zh) 2015-06-24
CN104737013B (zh) 2017-06-06
NZ706650A (en) 2017-05-26
KR101755957B1 (ko) 2017-07-07
DK2893341T3 (en) 2018-06-25
ZA201501460B (en) 2016-08-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6321651B2 (ja) 卵の検査方法及び卵の検査装置
US9581570B2 (en) Determination of the remaining life of a structural system based on acoustic emission signals
Zárate et al. Probabilistic prognosis of fatigue crack growth using acoustic emission data
Speranzini et al. The technique of digital image correlation to identify defects in glass structures
Senthilkumar et al. Nondestructive health monitoring techniques for composite materials: A review
Christian et al. Strain-based damage assessment for accurate residual strength prediction of impacted composite laminates
Aggelis et al. Acoustic monitoring for the evaluation of concrete structures and materials
Yue et al. Assessing stiffness degradation of stiffened composite panels in post-buckling compression-compression fatigue using guided waves
Nedomová et al. Hen’s eggshell strength under impact loading
Forsyth Structural health monitoring and probability of detection estimation
Tankasala et al. An assessment of the J-integral test for a metallic foam
Mandache et al. Considerations on structural health monitoring reliability
He et al. Fleet economic life prediction: A probabilistic approach including load spectrum variation and structural property variation
Christian et al. Real-time quantification of damage in structural materials during mechanical testing
Ghajar et al. A novel experimental method and computational micromechanical model for in-situ damage detection and prediction of stiffness degradation in cross-ply FML
Zhong et al. Other NDT Methods for Fiber-Reinforced Composite Structures
Chen et al. Fatigue crack propagation evaluation for thin plate structures using a wireless ultrasonic sensing device
Hliva et al. Non-Destructive Evaluation and Damage Determination of Fiber-Reinforced Composites by Digital Image Correlation
Trego et al. Development of a system for corrosion diagnostics and prognostics
Dong Acoustic testing on engineering materials
Leung et al. A structural integrity informed approach to evaluating the probability of detection obtained with permanently-installed sensors
Wang et al. Lamb wave-based structural health monitoring for aircraft riveted lap joint
Shen et al. Numerical modelling and experimental testing of vibration-based debonding quantification on tile panels
Beretta et al. Discussion of models for LCF small crack growth
Chan et al. Fatigue Crack Prognostics by Optical Quantification of Defect Frequency

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160728

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170526

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170606

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20170906

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20171101

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180327

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180405

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6321651

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250