JP2015531417A - ホットメルト樹脂マトリックスを有する組成物 - Google Patents

ホットメルト樹脂マトリックスを有する組成物 Download PDF

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Abstract

コーティングされた粒子の群を含む組成物が提供され、このコーティングされた粒子が、樹脂マトリックス中に分散した活性成分;および少なくとも1つの疎水性化合物を含むコーティングを含む。さらに(a)活性成分(例えば、1−MCP複合体粉末)と樹脂とを、樹脂の融点をわずかに超える温度でブレンドする工程;(b)剪断によってこのブレンドを疎水性粒子を含有する油媒体中に分散させ、油分散液を得る工程;(c)冷却により樹脂粒子を固化する工程を含む組成物を調製するための方法も提供される。故に、活性成分(例えば、1−MCP複合体粉末)は樹脂マトリックス球体中に埋め込まれ、マトリックス球体を安定化するためにピッカリング乳化剤としても作用する疎水性粒子がマトリックス球体の周りにコーティング層を形成し、水に対する保護を提供する。故に、球体は、「ピッカリング」粒子および活性成分が埋め込まれた樹脂マトリックスで構成される。

Description

エチレンは、植物の成長、進化、老化および環境ストレスに関して重要な調整剤であり、主に植物の熟成、花の老化および落葉の関連プロセスに影響を与える。エチレンは、通常、環境ストレス下での植物の成長中または植物の保存中および植物の送達中に多量に発生する。そのため、果実および作物のような植物の収穫高は、収穫前の熱または干ばつストレス下で低下し得る。収穫後の新鮮な植物、例えば野菜、果実および花の商業的価値は、果実の熟成、花の老化および早期の落葉を早める過剰のエチレンガスによって低下する。
エチレンの負の作用を防止するために、1−メチルシクロプロペン(1−MCP)がエチレン受容体を占有するために使用され、故にエチレンは、結合できず、作用を引き出すことができない。1−MCPの受容体との親和性は、エチレンの受容体との親和性のおおよそ10倍である。1−MCPはまた、フィードバック阻害を通して一部の種の生合成に影響を与える。故に1−MCPは、鮮度保持のポストハーベストおよび植物保護のプレハーベストのために広く使用されている。
しかし1−MCPは、高い化学活性を有するガスであるので、取扱いが困難である。この問題を克服するために、1−MCPガスは、内部油相に1−MCPガスが溶解した水中油型エマルションによって首尾良く封入されているが、最終生成物中の1−MCP濃度は依然として低い(<50ppm)。
故に、現在の農業用途において、1−MCPはシクロデキストリンと複合化されて粉末を形成し、この粉末を水に溶解させるときに1−MCPはガスとして放出されることができる。粉末製品は、ガス形態の製品よりも使用するのに相当好都合であるが、それらは依然として以下を含む欠点を有する:(1)フィールドまたは閉鎖空間で粉末を取り扱うときにユーザに優しくない;(2)粉末形態は、水中に安定および均一に懸濁できず、1−MCPの植物への不均一な送達および植物の一様でない熟成応答を導く;および(3)水と接触した後、1−MCPは、所望するよりも相当早期に短期間で完全に放出されるので、1−MCPの一部またはすべては、周囲に失われていく。故に、1−MCP粉末生成物は、フィールドにおける植物の成熟を遅延するのに好適な水中での使用のためには適切に配合されない。
加えて、上記問題を解決するための努力は、1−MCP複合体粉末を他の粉末形態材料と混合し、次いで発泡性錠剤を調製するかまたはこの混合物を遮水性容器に入れることを含む。しかし、こうした改質組成物は依然として、以下を含む欠点を有する:(1)粉末の制限と同様に、それらは1−MCPの均一な分配を確実にするために、フィールド用途には利用不可能な空気循環を通常必要とするので、依然として用途が限定される;および(2)それらは、フィールドに噴霧することによって使用できない。故に、これらの欠点のない、シクロプロペンまたは他の植物成長調整剤を含む化合物の送達のための組成物が必要とされ続けている。
コーティングされた粒子の群を含む組成物が提供され、ここでこのコーティングされた粒子は、樹脂マトリックス中に分散した活性成分および少なくとも1つの疎水性化合物を含むコーティングを含む。以下を含む組成物の調製方法も提供される:(a)活性成分(例えば1−MCP複合体粉末)と樹脂とを、樹脂の融点をわずかに超える温度でブレンドする工程;(b)剪断することによって、疎水性粒子を含有する油媒体にこのブレンドを分散させて油分散液を得る工程;および(c)樹脂粒子を冷却によって固化する工程。こうして、活性成分(例えば1−MCP複合体粉末)は、樹脂マトリックス球体中に埋め込まれ、マトリックス球体を安定化するためのピッカリング乳化剤としても作用する疎水性粒子は、マトリックス球体の周りにコーティング層を形成して、水に対する保護を提供する。故に、球体は、「ピッカリング」粒子および活性成分が埋め込まれた樹脂マトリックスを含む。
1つの態様において、コーティングされた粒子の群を含む組成物が提供され、ここでコーティングされた粒子のそれぞれが、
(a)樹脂マトリックス中に分散した活性成分;および
(b)少なくとも1つの疎水性化合物を含むコーティング
を含む。
提供された組成物の1つの実施形態において、活性成分は、揮発性化合物を含む。さらなる実施形態において、揮発性化合物はシクロプロペンを含む。さらなる実施形態において、シクロプロペンは1−メチルシクロプロペン(1−MCP)を含む。別の実施形態において、活性成分は、シクロプロペンおよび分子封入剤を含む複合体を含む。さらなる実施形態において、分子封入剤は、α−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン、γ−シクロデキストリン、またはこれらの組み合わせを含む。
1つの実施形態において、活性成分は、植物成長調整剤を含む。別の実施形態において、樹脂マトリックスは、ポリエステル樹脂を含む。別の実施形態において、樹脂マトリックスは、ポリエステル、ポリエーテル、エポキシ樹脂、イソシアネート、エチレンビニルアセテートコポリマー、天然または合成ワックス、またはこれらの組み合わせを含む。別の実施形態において、樹脂マトリックスは、ポリカプロラクトンポリオールを含む。
1つの実施形態において、ポリカプロラクトンポリオールは、1,000〜200,000;2,000〜50,000;2,000〜8,000;または2,000〜4,000の分子量を有する。別の実施形態において、ポリカプロラクトンポリオールは、30℃〜120℃;40℃〜80℃;または50℃〜60℃の融点を有する。別の実施形態において、少なくとも1つの疎水性化合物は疎水性シリカを含む。さらなる実施形態において、疎水性シリカのシリカ表面は、シランカップリング剤または有機ケイ素によって改質される。別の実施形態において、少なくとも1つの疎水性化合物は疎水性粒子を含む。さらなる実施形態において、疎水性粒子は、ピッカリング乳化剤として機能し、シリカ粒子、粘土、酸化物、ポリマー粒子、またはこれらの組み合わせを含む。
1つの実施形態において、コーティングされた粒子の粒径は、10ナノメートル〜200ミクロンである。さらなる実施形態において、コーティングされた粒子の粒径は、10ナノメートル〜10ミクロンである。別のさらなる実施形態において、コーティングされた粒子の粒径は、100ナノメートル〜5ミクロンである。別のさらなる実施形態において、コーティングされた粒子の粒径は5ミクロン〜200ミクロンである。別の実施形態において、提供される組成物は、さらに少なくとも1つの界面活性剤を含む。別の実施形態において、提供される組成物は、界面活性剤を含んでいない。別の実施形態において、少なくとも1つの界面活性剤は、アニオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、またはこれらの組み合わせを含む。さらなる実施形態において、少なくとも1つの界面活性剤は、サルフェート塩、スルホネート塩、およびこれらの組み合わせからなる群から選択されるイオン性界面活性剤を含む。別のさらなる実施形態において、少なくとも1つの界面活性剤は、脂肪族アルコールのエトキシレート、脂肪酸のエトキシレート、ポリオキシエチレンおよびポリオレフィンのブロックコポリマー、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される非イオン性界面活性剤を含む。別の実施形態において、活性成分と樹脂マトリックスとの比は、約1:1〜約1:100である。別の実施形態において、活性成分と樹脂マトリックスとの比は、約1:2〜約1:100である。別の実施形態において、活性成分と樹脂マトリックスとの比は、少なくとも1:1である。別の実施形態において、活性成分と樹脂マトリックスとの比は1:100未満である。
別の態様において、組成物を調製するための方法が提供され、この方法は、
(a)活性成分を樹脂と、樹脂の融点より高い温度でブレンドする工程;
(b)疎水性粒子を含有する油媒体に工程(a)のブレンドを分散させる工程;および
(c)樹脂の融点よりも低い温度に冷却することによってピッカリング粒子を固化する工程
を含む。
1つの実施形態において、油媒体が、C14〜C50のアルカンの混合物または石油留分を含む。別の実施形態において、油媒体は、鉱油、軽鉱物油、アイソパー油、Unipar油および他の炭化水素油、食用油、またはこれらの組み合わせを含む。別の実施形態において、樹脂の融点より低い温度は周囲温度である。別の実施形態において、ピッカリング粒子と油媒体との比は約1:5〜約1:25である。別の実施形態において、ピッカリング粒子と油媒体との比は約1:10〜約1:24である。別の実施形態において、樹脂マトリックスと油媒体との比は約2:1〜約1:100である。別の実施形態において、樹脂マトリックスと油媒体との比は約1:1〜約1:100である。別の実施形態において、活性成分と樹脂マトリックスとの比は約1:1〜約1:100である。別の実施形態において、活性成分と樹脂マトリックスとの比は約1:2〜約1:100である。別の実施形態において、活性成分と樹脂マトリックスとの比は少なくとも1:1である。別の実施形態において、活性成分と樹脂マトリックスとの比は1:100未満である。
別の態様において、水性媒体およびコーティングされた粒子の群を含むスラリーが提供され、ここでコーティングされた粒子のそれぞれは、
(a)樹脂マトリックス中に分散した活性成分;および
(b)少なくとも1つの疎水性化合物を含むコーティング
を含む。
提供されるスラリーの1つの実施形態において、活性成分は、揮発性化合物を含む。さらなる実施形態において、揮発性化合物はシクロプロペンを含む。さらなる実施形態において、シクロプロペンは1−メチルシクロプロペン(1−MCP)を含む。別の実施形態において、活性成分は、シクロプロペンおよび分子封入剤を含む複合体を含む。さらなる実施形態において、分子封入剤は、α−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン、γ−シクロデキストリン、またはこれらの組み合わせを含む。別の実施形態において、スラリーは本明細書に提供される組成物を含む。
別の態様において、植物または植物部分を、水性媒体およびコーティングされた粒子の群を含むスラリーと接触させる工程を含む植物または植物部分を処理する方法が提供され、ここでコーティングされた粒子のそれぞれが、
(a)樹脂マトリックス中に分散した活性成分;および
(b)少なくとも1つの疎水性化合物を含むコーティング
を含む。
提供される方法の1つの実施形態において、活性成分は揮発性化合物を含む。さらなる実施形態において、揮発性化合物はシクロプロペンを含む。さらなる実施形態において、シクロプロペンは1−メチルシクロプロペン(1−MCP)を含む。別の実施形態において、活性成分は、シクロプロペンおよび分子封入剤を含む複合体を含む。さらなる実施形態において、分子封入剤は、α−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン、γ−シクロデキストリン、またはこれらの組み合わせを含む。別の実施形態において、この方法は、本明細書に提供される組成物を使用する。
本明細書において提供される組成物の代表的なコーティングされた粒子を示し、疎水性粒子を用いるピッカリング安定化構造を示す。HAIPは、1−メチルシクロプロペン/α−シクロデキストリン複合体を指す。
1−メチルシクロプロペン(1−MCP)の代表的な放出プロファイルを示す。図2Aは、周囲温度での水中のHAIPの放出割合を示す。 1−メチルシクロプロペン(1−MCP)の代表的な放出プロファイルを示す。図2Bは、30分間の異なる温度での水中の乳化HAIPおよび油を示す。
異なる時間、周囲温度での水による希釈時のサンプル#1およびサンプル#2からの1−MCPの代表的な放出プロファイルを示す。図3Aは5〜360分での放出プロファイルを示す。 異なる時間、周囲温度での水による希釈時のサンプル#1およびサンプル#2からの1−MCPの代表的な放出プロファイルを示す。図3Bは5〜4200分での放出プロファイルを示す。
異なる時間、周囲温度での水による希釈時のサンプル#5からの1−MCPの代表的な放出プロファイルを示す。図4Aは5〜360分での放出プロファイルを示す。 異なる時間、周囲温度での水による希釈時のサンプル#5からの1−MCPの代表的な放出プロファイルを示す。図4Bは5〜1100分での放出プロファイルを示す。
水による希釈時のサンプル#3およびサンプル#4から放出された1−MCPの代表的な放出プロファイルを示す。図5Aは、周囲温度で5〜360分での放出プロファイルを示す。 水による希釈時のサンプル#3およびサンプル#4から放出された1−MCPの代表的な放出プロファイルを示す。図5Bは、周囲温度で5〜4000分での放出プロファイルを示す。 水による希釈時のサンプル#3およびサンプル#4から放出された1−MCPの代表的な放出プロファイルを示す。図5Cは、70℃で30分での放出プロファイルを示す。
サンプル#1の代表的なSEM画像を示す(図6a、6b、6c)。サンプル#2の代表的なSEM画像を示す(図6d、6e、6f)。 サンプル#4の代表的なSEM画像を示す(図6g、6h、6i)。
組成物を調製するための方法が提供される:(1)活性成分(例えば、1−MCP複合体粉末)と樹脂とを、樹脂の融点をわずかに超える温度でブレンドする工程;(2)剪断によってこのブレンドを疎水性粒子を含有する油媒体中に分散させ、油分散液を得る工程;(3)冷却により樹脂粒子を固化する工程。こうして、活性成分(例えば、1−MCP複合体粉末)は、樹脂マトリックス球体中に埋め込まれ、マトリックス球体を安定化するためのピッカリング乳化剤としても作用する疎水性粒子は、マトリックス球体の周りにコーティング層を形成し、水に対する保護を提供する。故に、球体は、「ピッカリング」粒子および活性成分が埋め込まれた樹脂マトリックスを含む。
本明細書で提供される方法を用いて調製される組成物も提供される。提供される方法によって製造される球体の代表的なモルホロジーを図1に示す。サンプルが水で希釈されるときに、水は疎水性コーティング層を通過し、樹脂マトリックスに浸透する必要があり、埋め込まれた活性成分(例えば、1−MCP複合体粉末)と相互作用し、複合体から活性成分(例えば1−MCP)を放出させる。故に、保護されていない(または未コーティングの)1−MCP複合体粉末に比べて、水による希釈時に1−MCPの放出を遅くできる。これによりまた、植物への1−MCPの均一な送達を可能にし、フィールド条件における有効で一貫性の使用を可能にして、植物の生理機能の調整を顕著に改善する。
好適な油媒体としては、C15〜C40の範囲のアルカンの軽質混合物または石油留分を含み得る鉱油を挙げることができる。好適な油としては、これらに限定されないが、鉱油、軽鉱物油、アイソパー油、Unipar油および他の炭化水素油、食用油およびこれらの混合物が挙げられる。
好適なポリエステル樹脂としては、ポリカプロラクトンポリオールが挙げられる。典型的な分子量は、1,000〜200,000;2,000〜50,000;2,000〜8,000;または2,000〜4,000であってもよい。典型的には、ポリカプロラクトンポリオールは、30℃〜120℃;40℃〜80℃;または50℃〜60℃の融点を有する。例えば、約120,000の分子量を有するPCLを含む樹脂は、約60℃の融点を有することができる。1つの実施形態において、60℃の融点を有するこの種類の樹脂は、主題の発明に有用である。1−メチルシクロプロペン/α−シクロデキストリン複合体(HAIP)は、温度約100℃に短期間(例えば4分)、顕著な活性損失なく、耐えることが知られている。1つの実施形態において、プロセス温度は、樹脂の融点よりもわずかに高く、プロセス時間は20分未満である。
好適な疎水性化合物または疎水性粒子としては、疎水性シリカが挙げられ、ここでシリカ表面は、シランカップリング剤または有機ケイ素によって改質されてもよい。一次粒径は、約10ナノメートル〜数ミクロンであってもよい。
好適な樹脂は、同じ化学物質構造または同じ分子量を有する純粋なポリマー樹脂に制限されず、いくつかの樹脂のブレンドを含むこともできる。本発明における好適な使用である樹脂カテゴリとしては、これらに限定されないが、ポリエステル、ポリエーテル、エポキシ樹脂、イソシアネート、エチレンビニルアセテートコポリマー、天然または合成ワックス、およびこれらの混合物が挙げられる。しかし、樹脂の少なくとも1つの構成成分は、HAIPと相対的に強い相互作用を有し、結果としてHAIP粒子は、樹脂マトリックス内で拘束され得る。1つの実施形態において、樹脂は、100℃未満の融点および10,000センチポイズ未満の粘度を有し、結果としてそれは、HAIP粉末とブレンドでき、油媒体に容易に分散できる。
ピッカリング乳化剤として好適な本明細書の疎水性粒子としては、これらに限定されないが、シリカ粒子、粘土、酸化物、ポリマー粒子、およびこれらの混合物が挙げられる。一方で、従来の界面活性剤は、油中の粒子の安定な懸濁液の形成を補助するための選択肢である。好適な界面活性剤としては、例えばアニオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、およびこれらの混合物が挙げられる。一部の好適なアニオン性界面活性剤としては、これらに限定されないが、サルフェート、およびスルホネートが挙げられる。一部の好適な非イオン性界面活性剤としては、これらに限定されないが、脂肪族アルコールのエトキシレート、脂肪酸のエトキシレート、ポリオキシエチレンおよびポリオレフィンのブロックコポリマー、およびこれらの混合物が挙げられる。
本発明に使用するのに好適な粒子の固化工程としては、これらに限定されないが、周囲温度への冷却が挙げられる。ピッカリング粒子粉末と油との比は、約1:5〜約1:25;または約1:10〜約1:24であってもよい。HAIP粉末と樹脂との比は、約1:1〜1:100;または約1:2:〜約1:100であってもよい。樹脂と油との比は、約2:1〜約1:100;または約1:1〜約1:100であってもよい。
本明細書で使用される場合、「ポリマー」は、小さい化学繰り返しユニットの反応生成物で構成された相対的に大きい分子を指す。繰り返しユニット(「モノマーユニット」と呼ばれる)は、モノマー分子の残基である。繰り返しユニットは、すべて同一であってもよく、または2つまたはそれ以上の異なる繰り返しユニットを含んでいてもよい。ポリマー分子は、いずれかの構造(例えば線状、分岐状、星形状、架橋を含む)およびこれらの混合物を有していてもよい。ポリマー分子量は、例えばサイズ排除クロマトグラフィ(SEC、ゲル透過クロマトグラフィ、すなわちGPCとも呼ばれる)のような標準方法によって測定できる。ポリマーは、700を超える数平均分子量(Mn)を有する。本明細書で使用される場合「オリゴマー」はまた、モノマーユニットと呼ばれる小さい化学繰り返しユニットの反応生成物で構成される分子である。オリゴマーは、700またはそれ以下の分子量を有する。
熱硬化性ポリマーは、完全に架橋できる。熱硬化性ポリマーは、熱および圧力の適用によって新規な形状に成型できず、熱硬化性ポリマーは、溶媒中に溶解できない。熱硬化性でないポリマーは、熱可塑性ポリマーと呼ばれる。
本明細書で使用される場合、材料は、25℃で水中に溶解できるその材料の量が100グラムの水あたり1グラムまたはそれ以下の材料である場合に水不溶性である。
本明細書で使用される場合、粉末粒子の群について参照するときに「粉末粒子の大部分またはすべて」とは、粉末粒子の群の総重量に基づいて50重量%〜100重量%の粉末粒子を意味する。
本明細書で使用される場合、「溶媒化合物」は、20℃を超えて200℃未満の1気圧での沸点を有し、20℃〜30℃を含む温度範囲にわたって1気圧で液体である化合物である。「溶媒」は、溶媒化合物または溶媒の混合物であることができる。非水性溶媒は、水を含有しない、または溶媒の重量に基づいて10重量%またはそれ以下の量で水を含有する溶媒であることができる。
本明細書で使用される場合、「水性媒体」は、25℃で液体であり、水性媒体の重量に基づいて、75重量%またはそれ以上の水を含有する組成物を指す。水性媒体中に溶解される成分は、水性媒体の一部であると考えられるが、水性媒体中に溶解しない材料は、水性媒体の一部であるとは考えられない。成分は、その成分の個々の分子が液体を通して分配され、液体分子と近接している場合に液体に「溶解される」。
本明細書で使用される場合、いずれかの比が、X:1またはそれ以上であるといわれるとき、この比は、YがXまたはそれ以上であるY:1であることを意味する。同様に、いずれかの比がR:1またはそれ以下であるといわれるとき、この比は、SがRまたはそれ以下であるS:1であることを意味する。
本明細書で使用される場合、固体粒子の「アスペクト比」は、粒子の最長寸法と粒子の最短寸法との比である。粒子の最長寸法は、粒子の質量中心を通過し、そのそれぞれの端点が粒子の表面にある可能性として最も長い線のセグメント(「セグメントL」)の長さである。その粒子の最短寸法は、粒子の質量中心を通過し、そのそれぞれの端部が粒子表面にあり、セグメントLに対して垂直である可能性として最も短い線のセグメント(「セグメントS」)の長さである。アスペクト比は、セグメントLの長さとセグメントSの長さとの比である。
本明細書で使用される場合、粒子の「直径」は、その粒子のセグメントL長さおよびその粒子のセグメントSの長さの平均である。粒子が球体である場合、この定義は通常の意味で「直径」を示すことに留意する。
本明細書で使用される場合、粉末の特性が、「メディアン」値を有すると記載される場合、粉末粒子の総体積の半分が、そのメディアン値を超える値の特性を有する粒子からなり、粉末粒子の総体積の半分が、そのメディアン値未満の値の特性を有する粒子からなると考えられる。
本発明の実施は、1つまたはそれ以上のシクロプロペン化合物の使用を含む。本明細書で使用される場合、シクロプロペン化合物は、以下の式を有するいずれかの化合物である。
式中、各R、R、RおよびRは、独立に、Hおよび以下の式の化学基からなる群から選択される:
−(L)−Z
式中、nは0〜12の整数である。各Lは二価ラジカルである。好適なL基としては、例えばH、B、C、N、O、P、S、Si、またはこれらの混合物から選択される1つまたはそれ以上の原子を含有するラジカルが挙げられる。L基内の原子は、単結合、二重結合、三重結合、またはこれらの混合物によって互いに連結されてもよい。各L基は、線状、分岐状、環式、またはこれらの組み合わせであってもよい。いずれか1つのR基(すなわちR、R、RおよびRのいずれか1つ)において、ヘテロ原子(すなわちHでもCでもない原子)の総数は、0〜6である。独立に、いずれか1つのR基において、非水素原子の総数は50またはそれ以下である。各Zは、一価ラジカルである。各Zは、独立に、水素、ハロ、シアノ、ニトロ、ニトロソ、アジド、クロレート、ブロメート、ヨーデート、イソシアナト、イソシアニド、イソチオシアナト、ペンタフルオロチオ、および化学基Gからなる群から選択され、ここでGは3〜14員の環系である。
、R、RおよびR基は、好適な基から独立に選択される。R、R、RおよびRの1つまたはそれ以上として使用するのに好適な基は、例えば脂肪族基、脂肪族−オキシ基、アルキルホスホナト基、シクロ脂肪族基、シクロアルキルスルホニル基、シクロアルキルアミノ基、複素環式基、アリール基、ヘテロアリール基、ハロゲン、シリル基、他の基、およびこれらの混合物およびこれらの組み合わせが挙げられる。R、R、RおよびRの1つまたはそれ以上として使用するのに好適な基は、置換されていても非置換であってもよい。
好適なR、R、RおよびR基は、例えば脂肪族基である。一部の好適な脂肪族基としては、例えばアルキル、アルケニル、およびアルキニル基が挙げられる。好適な脂肪族基は、線状、分岐状、環式またはこれらの組み合わせであってもよい。独立に、好適な脂肪族基は、置換されていても非置換であってもよい。
本明細書で使用される場合、対象とする化学基は、化学基の1つまたはそれ以上の水素原子が置換基によって置き換えられている場合に「置換された」といわれる。
好適なR、R、RおよびR基はまた、例えば、介在オキシ基、アミノ基、カルボニル基、またはスルホニル基を通してシクロプロペン化合物に連結された置換および非置換ヘテロシクリル基であり;こうしたR、R、RおよびR基の例は、ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルカルボニル、ジヘテロシクリルアミノ、およびジヘテロシクリルアミノスルホニルである。
好適なR、R、RおよびR基はまた、例えば介在オキシ基、アミノ基、カルボニル基、スルホニル基、チオアルキル基、またはアミノスルホニル基を通してシクロプロペン化合物に連結する置換および非置換複素環式基である。こうしたR、R、RおよびR基の例は、ジヘテロアリールアミノ、ヘテロアリールチオアルキル、およびジヘテロアリールアミノスルホニルである。
好適なR、R、RおよびR基はまた、例えば、水素、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、シアノ、ニトロ、ニトロソ、アジド、クロラト、ブロマト、ヨーダート、イソシアナト、イソシアニド、イソチオシアナト、ペンタフルオロチオ;アセトキシ、カルボエトキシ、シアナト、ニトラト、ニトリト、ペルクラト、アレニル、ブチルメルカプト、ジエチルホスホナト、ジメチルフェニルシリル、イソキノリル、メルカプト、ナフチル、フェノキシ、フェニル、ピペリジノ、ピリジル、キノリル、トリエチルシリル、トリメチルシリル;およびこれらの置換類縁体である。
本明細書で使用される場合、化学基Gは、3〜14員の環系である。化学基Gとして好適な環系は、置換されていても非置換であってもよい;それらは芳香族(例えば、フェニルおよびナフチルを含む)または脂肪族(不飽和脂肪族、部分飽和脂肪族または飽和脂肪族を含む)であってもよく;それらは、炭素環式または複素環式であってもよい。複素環式G基のうち、一部の好適なヘテロ原子は、例えば窒素、硫黄、酸素およびこれらの組み合わせである。化学基Gとして好適な環系は、単環式、二環式、三環式、多環式、スピロまたは縮合であり;好適な化学基G環系は、二環式、三環式、または縮合環であり、単独の化学基Gにおける種々の環は、すべて同じタイプであってもよく、または2つまたはそれ以上のタイプを有していてもよい(例えば、芳香族環が脂肪族環と縮合してもよい)。
1つの実施形態において、1つまたはそれ以上のR、R、RおよびRは、水素または(C−C10)アルキルである。別の実施形態において、R、R、RおよびRのそれぞれは水素または(C−C)アルキルである。別の実施形態において、R、R、RおよびRのそれぞれは水素または(C−C)アルキルである。別の実施形態において、R、R、RおよびRのそれぞれは水素またはメチルである。別の実施形態において、Rは(C−C)アルキルであり、R、R、およびRのそれぞれは水素である。別の実施形態において、Rはメチルであり、R、R、およびRのそれぞれは水素であり、シクロプロペン化合物は、本明細書において1−メチルシクロプロペンまたは「1−MCP」として公知である。
1つの実施形態において、シクロプロペン化合物は、50℃またはそれ以下;25℃またはそれ以下;または15℃またはそれ以下の1気圧沸点を有するものが使用できる。別の実施形態において、シクロプロペン化合物は、−100℃またはそれ以上;−50℃またはそれ以上;−25℃またはそれ以上;または0℃またはそれ以上の1気圧沸点を有するものが使用できる。
本発明の組成物は、少なくとも1つの分子封入剤を含む。好ましい実施形態において、少なくとも1つの分子封入剤は、1つまたはそれ以上のシクロプロペン化合物または1つまたはそれ以上のシクロプロペン化合物の一部を封入する。分子封入剤の分子中に封入されたシクロプロペン化合物分子またはシクロプロペン化合物分子の一部を含有する複合体は、本明細書において「シクロプロペン化合物複合体」として公知である。
1つの実施形態において、少なくとも1つのシクロプロペン化合物複合体は、包接複合体であるものが存在する。こうした包接複合体に関するさらなる実施形態において、分子封入剤は、空隙を形成し、シクロプロペン化合物またはシクロプロペン化合物の一部は、その空隙内に位置する。
こうした包接複合体に関する別の実施形態において、分子封入剤の空隙内部は、実質的に無極性もしくは疎水性またはその両方であり、シクロプロペン化合物(またはその空隙に位置するシクロプロペン化合物の一部)も、実質的に無極性もしくは疎水性またはその両方である。本発明はいかなる特定の理論または機構にも制限されないが、こうした無極性シクロプロペン化合物複合体において、ファンデルワールス力もしくは疎水性相互作用または両方は、シクロプロペン化合物分子またはその一部を、分子封入剤の空隙内に留めると考えられる。
分子封入剤の量は、通常、シクロプロペン化合物のモル数に対する分子封入剤のモル数の比によって特徴付けることができる。1つの実施形態において、シクロプロペン化合物のモル数に対する分子封入剤のモル数の比は、0.1またはそれ以上;0.2またはそれ以上;0.5またはそれ以上;または0.9またはそれ以上であることができる。別の実施形態において、シクロプロペン化合物のモル数に対する分子封入剤のモル数の比は、10またはそれ以下;5またはそれ以下;2またはそれ以下;または1.5またはそれ以下であることができる。
好適な分子封入剤としては、例えば有機および無機分子封入剤が挙げられる。好適な有機分子封入剤としては、例えば置換シクロデキストリン、非置換シクロデキストリン、およびクラウンエーテルが挙げられる。好適な無機分子封入剤としては、例えばゼオライトが挙げられる。好適な分子封入剤の混合物も好適である。1つの実施形態において、封入剤は、α−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン、γ−シクロデキストリン、またはこれらの組み合わせである。さらなる実施形態において、α−シクロデキストリンが使用される。
1つの実施形態において、複合体粉末は、10マイクロメートルまたはそれ以下;7マイクロメートルまたはそれ以下;または5マイクロメートルまたはそれ以下のメディアン粒子直径を有していてもよい。別の実施形態において、複合体粉末は、0.1マイクロメートルまたはそれ以上;または0.3マイクロメートルまたはそれ以上のメディアン粒子直径を有していてもよい。メディアン粒子直径は、例えばHoriba Co.またはMalvern Instrumentsによって製造される機器のような市販の機器を用いて光回折によって測定されてもよい。
別の実施形態において、複合体粉末は、5:1またはそれ以下;3:1またはそれ以下;または2:1またはそれ以下のメディアンアスペクト比を有していてもよい。所望でない高いメディアンアスペクト比を有する複合体粉末が得られる場合、機械的手段、例えばミル加工を使用して、所望の値までメディアンアスペクト比を低下させてもよい。
1つの実施形態において、好適な樹脂は、55℃またはそれ以上;65℃またはそれ以上;または70℃またはそれ以上の融点を有していてもよい。別の実施形態において、好適な樹脂は、100℃またはそれ以下;または90℃またはそれ以下の融点を有していてもよい。
脂肪族化合物を評価する別の方法は、融点のオンセット温度である。オンセット温度を決定するために、融点転移についてのDSCによって得られた発熱曲線(熱流量対温度)が観察される。ベースラインを決定し、元々の熱流量曲線からベースラインを差し引くことによって補正された熱流量曲線を計算した。補正された曲線の最大熱流量値(HFMAX)を決定する。オンセット温度は、補正された曲線において熱流量の値が0.1HFMAXに等しい最低温度である。好適な樹脂は、45℃またはそれ以上;または55℃またはそれ以上のオンセット温度を有していてもよい。
本発明の粉末組成物を特徴付けるのに有用な方法の1つは、メディアン粒子直径であり、これは100マイクロメートルまたはそれ以下;75マイクロメートルまたはそれ以下;50マイクロメートルまたはそれ以下;または25マイクロメートルまたはそれ以下であってもよい。
本発明の組成物は、いずれかの方法において植物または植物部分を処理するために使用されてもよい。例えば、組成物は、他の材料と混合されてもよく、または直接使用されてもよい。
水性スラリーの形成のために本発明の組成物を使用する方法が提供される。水性スラリーは、提供された組成物が水性媒体と混合される場合に形成できる。こうしたスラリーを形成するために、水性媒体は、本発明の組成物と直接混合されてもよい。提供された組成物のコーティングされた粒子がスラリー中で元のままであり続けると予想される。また、コーティングされた粒子の大部分またはすべては、それらのアグロメレートとしてではなく、個々の粒子としてスラリー中に分散されると考えられる。コーティングされた粒子は、水性媒体中に懸濁させ続けるために機械的撹拌を必要とし得るか、またはそれらは撹拌なしで懸濁し続ける場合がある。
スラリー中に提供された組成物の量は、スラリー中のシクロプロペン化合物の濃度によって特徴付けられてもよい。1つの実施形態において、好適なスラリーは、スラリー1リットルあたりのシクロプロペン化合物のミリグラム単位において、2またはそれ以上;5またはそれ以上;または10またはそれ以上のシクロプロペン化合物濃度を有していてもよい。別の実施形態において、好適なスラリーは、スラリー1リットルあたりのシクロプロペン化合物のミリグラム単位において、1000またはそれ以下;500またはそれ以下;または200またはそれ以下のシクロプロペン化合物濃度を有していてもよい。
スラリーに使用される水性媒体中の水の量は、水性媒体の重量に基づいて、80重量%またはそれ以上;90重量%またはそれ以上;または95重量%またはそれ以上であってもよい。
スラリーは、場合により、1つまたはそれ以上のアジュバント、例えば1つまたはそれ以上の金属複合化剤、1つまたはそれ以上の界面活性剤、1つまたはそれ以上の油、1つまたはそれ以上のアルコールまたはこれらの混合物を含有してもよい。使用される場合に、金属複合化剤の例としては、キレート剤が挙げられる。使用される場合、界面活性剤の例としては、アニオン性界面活性剤およびシリコーン界面活性剤が挙げられる。使用される場合、アルコールの例としては、4つまたはそれ以下の炭素原子を有するアルキルアルコールが挙げられる。油は、25℃で液体であり、水ではなく、界面活性剤でなく、アルコールでない化合物である。使用される場合、油の例としては、炭化水素油およびシリコーン油である。
スラリーを植物または植物部分と接触させることによって植物を処理する方法も提供される。こうした接触は、いずれかの位置で行われてもよく、この位置は、閉鎖空間内側(例えば容器、部屋、または建物)またはいずれかの閉鎖空間の外側を含む。1つの実施形態において、こうした接触は、いずれかの閉鎖空間の外側で行われる。本明細書で使用される場合、「いずれかの閉鎖空間の外側」とは、いずれかの建物もしくは囲いの外側または屋外雰囲気に換気される部屋もしくは建物内を意味する。別の実施形態において、こうした接触は、いずれかの建物または囲いの外側で行われる。さらなる実施形態において、こうした接触は、屋外のフィールドまたはプロットで行われる。
本発明のスラリーは、当分野において公知の方法によって植物または植物部分と接触させてもよい。方法の例としては、植物部分をスラリーに浸漬すること、および噴霧、発泡、ブラッシングまたはこれらの組み合わせによってスラリーを植物または植物部分に適用することを含む。他の例としては、スラリーを植物または植物部分に噴霧すること、および植物部分をスラリーに浸漬することを含む。追加の例としては、スラリーを植物または植物部分に噴霧することを含む。
植物または植物部分は、本発明の実施において処理されてもよい。1つの例は、植物全体の処理である;別の例は、植物全体の処理であるが、それらは有用な植物部分の収穫の前に、土壌に植え付けられる。
有用な植物部分を与えるいずれかの植物は、本発明の実施において処理されてもよい。例としては、果実、野菜および穀物を与える植物が挙げられる。
本明細書で使用される場合、「植物」は双子葉類植物および単子葉類植物を含む。双子葉類植物の例としては、タバコ、シロイヌナズナ、大豆、トマト、パパイヤ、キャノーラ、ヒマワリ、綿、アルファルファ、ポテト、グレイプバイン、キマメ、洋ナシ、アブラナ属、ヒヨコマメ、テンサイ、ナタネ、スイカ、メロン、コショウ、ピーナツ、カボチャ、ラディッシュ、ホウレンソウ、カボチャの実、ブロッコリ、キャベツ、ニンジン、カリフラワー、セロリ、白菜、キュウリ、ナス、およびレタスが挙げられる。単子葉類植物の例としては、トウモロコシ、コメ、小麦、サトウキビ、大麦、ライ麦、ソルガム、ラン、タケ、バナナ、ガマ、ユリ、オート麦、タマネギ、キビおよびライ小麦が挙げられる。
本明細書で使用される場合、「植物成長調整剤」としては、これらに限定されないが、エチレン、シクロプロペン、グリホサート、グルホシネート、および2,4−Dが挙げられる。他の好適な植物成長調整剤は、その全体が参考として本明細書に組み込まれる国際特許出願公開第2008/071714号に開示されている。
実施例1
サンプル調製
1−MCP粉末分散液を製造する工程−サンプルは次のように調製される:
(a)エアミル加工されたHAIP(1−メチルシクロプロペン/α−シクロデキストリン複合体)粉末およびポリマー樹脂を容器に充填し、次いでこの容器を油浴に入れ、樹脂の融点をわずかに超える温度に加熱し、剪断下このHAIP粉末を樹脂中に均一に分散させ、こうして粘稠な分散液を得る;
(b)シリカ粉末を油に添加し、続いて周囲温度下で剪断し、均一な混合物を得る。次いで混合物を樹脂の融点をわずかに超える温度に加熱する;
(c)工程(a)からの油中のHAIP粉末分散液を工程(b)からの油およびシリカ粒子の混合物に添加する。樹脂の融点をわずかに超える温度において高速剪断により、工程(a)からの油中のHAIP粉末分散液を、工程(b)からの油およびシリカ粒子の混合物に分散させる;および
(d)分散した粒子を冷却により固化させる。
実施例2
試験方法
希釈されたサンプルの放出を次のように調査する:約0.2gのサンプルおよび0.04gの界面活性剤を、22mlのバイアルに充填し、混合物を剪断により均一にブレンドする。次いで2mlの水をバイアルに添加し、乳状エマルションを剪断の後に得る。一連の希釈サンプルをこの方法を用いて調製する。バイアルを周囲温度に特定の期間置いた後、サンプルをガスクロマトグラフィによって分析し、1−MCPの濃度変動および1−MCPの有効放出を追跡および検出できる。次いでオーブンの温度は約40℃でオーブンのヒーターを始動させるが、周囲温度は約22℃であった。サンプルを水で希釈して所定の期間後にヘッドスペース分析測定を行う。各バイアルを一回サンプリングする、すなわち新しいバイアルを使用して、時間放出調査に関する各データ点を得る。
ヘッドスペース中の1−MCPの測定濃度、バイアルに添加されたサンプル量およびサンプル中の理論1−MCP含有量から、ヘッドスペースに残るバイアル中の1−MCPの総重量のフラクションを計算でき、バイアルに添加された1−MCPの量に基づくパーセンテージとして報告する。
サンプルからの1−MCPの放出は、HAIP粉末からの1−MCPの放出と比較される。HAIPからの1−MCPの放出を測定するために、約20mgのHAIP粉末を22mlのヘッドスペースバイアルに計量し、2mlの水を注入する。ヘッドスペース分析測定を上記で記載される同じ条件で行う。
実施例3
サンプル#1の調製
サンプル#1を次のように調製する:
(1)26.04gのポリエステル樹脂を容器に添加し、容器をポリエステルの融点、すなわち60℃に加熱する。樹脂が溶融したら、6.47gのHAIP粉末を充填し、混合物を、約10分間剪断することによって完全に混合し、次いでHAIP粉末を溶融樹脂中に均一に分散させ、粘稠な分散液を得る。
(2)64.45gの鉱油および3.04gのシリカ粉末を容器に充填し、次いで混合物を剪断により完全に混合して、続いて60℃に加熱する。
(3)HAIP分散液(1)は、ピッカリング粒子分散液(2)と約1000rpmの高剪断下において、約60℃で約3分間ブレンドする;樹脂は鉱油中に分散させ、HAIPを埋め込んだ球体を形成する。次いで分散液を周囲温度まで冷却する。
実施例4
サンプル#2の調製
サンプル#2を次のように調製する:
(1)28.75gのポリエステル樹脂を容器に添加し、容器をポリエステルの融点、すなわち60℃に加熱する。樹脂が溶融したら、7.19gのHAIP粉末を充填し、混合物を、約10分間剪断することによって完全に混合し、次いでHAIP粉末を溶融樹脂中に均一に分散させ、粘稠な分散液を得る。
(2)60.15gの鉱油および3.91gシリカ粉末を容器に充填し、次いで混合物を剪断により完全に混合して、続いて60℃に加熱する。
(3)HAIP分散液(1)は、ピッカリング粒子分散液(2)と約3400rpmの高剪断下において、約60℃で約3分間ブレンドする;樹脂は鉱油中に分散させ、HAIPを埋め込んだ球体を形成する。次いで分散液を周囲温度まで冷却する。
実施例5
サンプル#3の調製
サンプル#3を次のように調製する:
(1)22.98gのポリエステル樹脂を容器に添加し、容器をポリエステルの融点、すなわち60℃に加熱する。樹脂が溶融したら、5.74gのHAIP粉末を充填し、混合物を、約10分間剪断することによって完全に混合し、次いでHAIP粉末を溶融樹脂中に均一に分散させ、粘稠な分散液を得る。
(2)67.01gのアイソパーMおよび4.27gのシリカ粉末を容器に充填し、次いで混合物を剪断により完全に混合して、続いて60℃に加熱する。
(3)HAIP分散液(1)は、ピッカリング粒子分散液(2)と約3400rpmの高剪断下において、約60℃で約3分間ブレンドする;樹脂をアイソパーM中に分散させ、HAIP粒子を埋め込んだ球体を形成する。次いで分散液を周囲温度まで冷却する。
実施例6
サンプル#4の調製
サンプル#4を次のように調製する:
(1)23.27gポリエステル樹脂を容器に添加し、容器をポリエステルの融点、すなわち60℃に加熱する。樹脂が溶融したら、5.83gのHAIP粉末を充填し、混合物を、約10分間剪断することによって完全に混合し、次いでHAIP粉末を溶融樹脂中に均一に分散させ、粘稠な分散液を得る。
(2)65.85gのアイソパーM、4.20gのシリカR805および0.85gのD17粉末を容器に充填し、次いで混合物を剪断により完全に混合して、続いて60℃に加熱する。
(3)HAIP分散液(1)は、ピッカリング粒子分散液(2)と約3400rpmの高剪断下において、約60℃で約3分間ブレンドする;樹脂はアイソパーM中に分散させ、HAIP粒子を埋め込んだ球体を形成する。次いで分散液を周囲温度まで冷却する。
実施例7
サンプル#5の調製
サンプル#5を次のように調製する:
(1)22.88gのポリエステル樹脂を容器に添加し、容器をポリエステルの融点、すなわち60℃に加熱する。樹脂が溶融したら、5.72gのHAIP粉末を充填し、混合物を、約10分間剪断することによって完全に混合し、次いでHAIP粉末を溶融樹脂中に均一に分散させ、粘稠な分散液を得る。
(2)67.37gの鉱油、0.81gのUnithox720、1.88gのUnithox750および1.34gのSDBSを容器に充填し、次いで混合物を約110℃に加熱する。その後、混合物を剪断により完全に混合し、次いで60℃に冷却し、界面活性剤分散液を得る。
(3)HAIP分散液(1)を、界面活性剤分散液(2)と、高剪断下、約60で約3分間ブレンドする;樹脂は鉱油中に分散させ、HAIP粒子を埋め込んだ粒子を形成する。次いで分散液を室温まで冷却する。
実施例8
配合
サンプルの配合を表1に要約する。
実施例9
比較サンプル
比較サンプルを次のように調製する:
(1)HAIP+水系:20mgのHAIP粉末をバイアルにシールし、2mlの水を注入し、ヘッドスペースの1−MCP濃度をガスクロマトグラフィによって分析する。図2Aは、水との接触時におけるHAIP粉末からの1−MCPの放出プロファイルを示す。図2Aに示されるように、周囲温度において、1−MCPは、水との接触時にHAIPから約10分以内に完全に放出され、拡散される。
HAIP+油+水系:20mgのHAIP粉末をまず、250mgの油と、剪断下でブレンドし、次いで混合物および界面活性剤をバイアルにシールし、水を注入し、次いでバイアルを振とうして、均一エマルションを得る。その後、希釈されたサンプルを異なる温度(22、50、55、60、65および70℃)で30分間保持する。ヘッドスペース中の1−MCP濃度を、対応する温度においてガスクロマトグラフィによって分析する。図2Bは、1−MCPの放出プロファイルを示す。図2Bに示されるように、乳化されたサンプルを22、50、55、60、65および70℃で30分間保持した後、ヘッドスペースに放出された1−MCPは、それぞれ70%、80%、84%、91%、95%および100%である。すなわち、放出比は温度の上昇につれて増大し、現在の条件下で、70%の1−MCPのみが周囲温度のヘッドスペースに放出され、サンプルをこの温度に長時間保持したとしても、放出比は依然として約70%である。
実施例10
試験サンプルの放出特性
図3Aは、希釈されたサンプル#1およびサンプル#2からの1−MCPの代表的な放出プロファイルを示す。図3Aに示されるように、初期放出比は、サンプル#1について約4%であり、サンプル#2については約10%である;300分以内では、放出比に大きな変化はなく、サンプル#1については10%未満であり、サンプル#2では約20%である。長期間にわたっては、図3Bに示されるように、放出比は経時的に増大し、1−MCPは、約4,000分間水と接触させた後であっても連続的に放出される。
図4Aは、希釈されたサンプル#5からの1−MCPの代表的な放出プロファイルを示す。図4Aに示されるように、初期放出比は約25%である;5〜300分以内に、放出比が約25%から約41%に増大した。長期間にわたって、図4Bに示されるように、放出比は経時的に増大し、1−MCPは、約1,100分間水と接触した後に連続的に放出される。
図5Aおよび5Bは、希釈サンプル#3およびサンプル#4からの代表的な1−MCPの放出プロファイルを示す。図5Aおよび5Bに示されるように、240分以内に両方のサンプルについて放出比は約23%であり、放出比に大きな変化はない。図5Bに示されるような長期間では、放出比は経時的に増大し、1−MCPは、約4,000分間水と接触した後であっても連続的に放出される。希釈サンプルを70℃で30分間保持する場合、図5Cに示されるように、放出比はサンプル#3については約88.7%であり、サンプル#4については85.1%である。
上記から、本発明のマトリックス封入組成物は、液体形態での使用にとって好都合である。HAIP粉末形態に比べて、HAIP粒子は、提供される組成物に従って、樹脂マトリックス球体および球体の周りの疎水性ピッカリング粒子によって二重に保護される。サンプルが水で希釈される場合、水は疎水性粒子層を通過し、樹脂マトリックスに浸透する必要があり、埋め込まれたHAIP粒子と相互作用し、HAIPから1−MCPを放出する。低い初期放出比は、希釈後数時間内で達成でき、1−MCPの遅延放出は長期間にわたって達成でき、より長い適用時間を与える;さらにこのことは、水による希釈時に1−MCPの均一な送達を可能にし、フィールド条件において有効な一貫した使用を可能にする。1−MCPガスが使用されるので、1−MCP含有量が非常に低い(50ppm未満)油滴封入配合に比べて、1−MCP含有量は、HAIP粉末が本発明の封入を行うために使用できるので、200,000ppmを超えて増大できる。
実施例11
試験サンプルのSEM画像
分散液のSEM画像は、本明細書において提供される試験サンプルに関して得ることができる。図6に示されるように、サンプル#1、サンプル#2およびサンプル#4の粒径は、それぞれ約30〜250ミクロン、20〜100ミクロン、および20〜120ミクロンである。さらに、すべてのこれらのサンプルについて、マトリックス球体は、疎水性シリカ粒子によって覆われる。1−MCP放出試験に関して、サンプルおよび一部の界面活性剤は、バイアル中にシールされ、水が注入され、次いでバイアルは、均一なエマルションに振とうされる。ヘッドスペース分析測定は、希釈後の所定の期間後に行われる。
本明細書で使用される場合、「植物成長調整剤」としては、これらに限定されないが、
エチレン、シクロプロペン、グリホサート、グルホシネート、および2,4−Dが挙げら
れる。他の好適な植物成長調整剤は、その全体が参考として本明細書に組み込まれる国際
特許出願公開第2008/071714号に開示されている。
なお、本発明は以下に示す実施形態を含むものである。
[1]コーティングされた粒子の群を含む組成物であって、前記コーティングされた粒子
のそれぞれが、
(a)樹脂マトリックス中に分散した活性成分;および
(b)少なくとも1つの疎水性化合物を含むコーティング
を含む、組成物。
[2]前記活性成分が揮発性化合物を含む、[1]に記載の組成物。
[3]前記揮発性化合物がシクロプロペンを含む、[2]に記載の組成物。
[4]前記シクロプロペンが1−メチルシクロプロペン(1−MCP)を含む、[3]に
記載の組成物。
[5]前記活性成分が、シクロプロペンおよび分子封入剤を含む複合体を含む、[1]に
記載の組成物。
[6]前記分子封入剤が、α−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン、γ−シク
ロデキストリン、またはこれらの組み合わせを含む、[5]に記載の組成物。
[7]前記活性成分が植物成長調整剤を含む、[1]に記載の組成物。
[8]前記樹脂マトリックスがポリエステル樹脂を含む、[1]に記載の組成物。
[9]前記樹脂マトリックスが、ポリエステル、ポリエーテル、エポキシ樹脂、イソシア
ネート、エチレンビニルアセテートコポリマー、天然または合成ワックスまたはこれらの
組み合わせを含む、[1]に記載の組成物。
[10]前記樹脂マトリックスがポリカプロラクトンポリオールを含む、[1]に記載の
組成物。
[11]前記ポリカプロラクトンポリオールが1,000〜200,000の分子量を有
する、[1]に記載の組成物。
[12]前記ポリカプロラクトンポリオールが30℃〜120℃の融点を有する、[1]
に記載の組成物。
[13]前記少なくとも1つの疎水性化合物が疎水性シリカを含む、[1]に記載の組成
物。
[14]前記疎水性シリカのシリカ表面が、シランカップリング剤または有機ケイ素によ
って改質される、[12]に記載の組成物。
[15]前記少なくとも1つの疎水性化合物が疎水性粒子を含む、[1]に記載の組成物

[16]前記疎水性粒子が、ピッカリング乳化剤として機能し、シリカ粒子、粘土、酸化
物、ポリマー粒子またはこれらの組み合わせを含む、[15]に記載の組成物。
[17]前記コーティングされた粒子の粒径が10ナノメートルから200ミクロンであ
る、[1]に記載の組成物。
[18]前記コーティングされた粒子の粒径が100ナノメートルから5ミクロンである
、[1]に記載の組成物。
[19]少なくとも1つの界面活性剤をさらに含む、[1]に記載の組成物。
[20]前記組成物が界面活性剤を含まない、[1]に記載の組成物。
[21]前記少なくとも1つの界面活性剤がアニオン性界面活性剤、非イオン性界面活性
剤、またはこれらの組み合わせを含む、[19]に記載の組成物。
[22]前記少なくとも1つの界面活性剤が、サルフェート塩、スルホネート塩、および
これらの組み合わせからなる群から選択されるイオン性界面活性剤を含む、[20]に記
載の組成物。
[23]前記少なくとも1つの界面活性剤が、脂肪族アルコールのエトキシレート、脂肪
酸のエトキシレート、ポリオキシエチレンおよびポリオレフィンのブロックコポリマー、
およびこれらの組み合わせからなる群から選択される非イオン性界面活性剤を含む、[2
0]に記載の組成物。
[24]前記活性成分と前記樹脂マトリックスとの比が約1:1〜約1:100である、
[1]に記載の組成物。
[25]前記活性成分と前記樹脂マトリックスとの比が約1:2〜約1:100である、
[1]に記載の組成物。
[26]組成物を調製する方法であって、
(a)活性成分と樹脂とを、前記樹脂の融点より高い温度でブレンドする工程;
(b)疎水性粒子を含有する油媒体に工程(a)のブレンドを分散させる工程;および
(c)樹脂の融点より低い温度に冷却することによってピッカリング粒子を固化する工

を含む、方法。
[27]前記油媒体が、C14〜C50のアルカンの混合物または石油留分を含む、[2
6]に記載の方法。
[28]前記油媒体が、鉱油、軽鉱物油、アイソパー油、Unipar油および他の炭化
水素油、食用油、またはこれらの組み合わせを含む、[26]に記載の方法。
[29]前記樹脂の融点よりも低い温度が周囲温度である、請求項26に記載の方法。
[30]前記ピッカリング粒子と前記油媒体との比が約1:5〜約1:25である、[2
6]に記載の方法。
[31]前記ピッカリング粒子と前記油媒体との比が約1:10〜約1:24である、[
26]に記載の方法。
[32]前記樹脂マトリックスと前記油媒体との比が約2:1〜約1:100である、[
26]に記載の方法。
[33]前記樹脂マトリックスと前記油媒体との比が約1:1〜約1:100である、[
26]に記載の方法。
[34]水性媒体およびコーティングされた粒子の群を含むスラリーであって、前記コー
ティングされた粒子のそれぞれが、
(a)樹脂マトリックス中に分散した活性成分;および
(b)少なくとも1つの疎水性化合物を含むコーティング
を含む、スラリー。
[35]植物または植物部分を処理する方法であって、前記植物または植物部分を、水性
媒体およびコーティングされた粒子の群を含むスラリーと接触させる工程を含み、前記コ
ーティングされた粒子のそれぞれが、
(a)樹脂マトリックス中に分散した活性成分;および
(b)少なくとも1つの疎水性化合物を含むコーティング
を含む、方法。

Claims (35)

  1. コーティングされた粒子の群を含む組成物であって、前記コーティングされた粒子のそれぞれが、
    (a)樹脂マトリックス中に分散した活性成分;および
    (b)少なくとも1つの疎水性化合物を含むコーティング
    を含む、組成物。
  2. 前記活性成分が揮発性化合物を含む、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記揮発性化合物がシクロプロペンを含む、請求項2に記載の組成物。
  4. 前記シクロプロペンが1−メチルシクロプロペン(1−MCP)を含む、請求項3に記載の組成物。
  5. 前記活性成分が、シクロプロペンおよび分子封入剤を含む複合体を含む、請求項1に記載の組成物。
  6. 前記分子封入剤が、α−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン、γ−シクロデキストリン、またはこれらの組み合わせを含む、請求項5に記載の組成物。
  7. 前記活性成分が植物成長調整剤を含む、請求項1に記載の組成物。
  8. 前記樹脂マトリックスがポリエステル樹脂を含む、請求項1に記載の組成物。
  9. 前記樹脂マトリックスが、ポリエステル、ポリエーテル、エポキシ樹脂、イソシアネート、エチレンビニルアセテートコポリマー、天然または合成ワックスまたはこれらの組み合わせを含む、請求項1に記載の組成物。
  10. 前記樹脂マトリックスがポリカプロラクトンポリオールを含む、請求項1に記載の組成物。
  11. 前記ポリカプロラクトンポリオールが1,000〜200,000の分子量を有する、請求項1に記載の組成物。
  12. 前記ポリカプロラクトンポリオールが30℃〜120℃の融点を有する、請求項1に記載の組成物。
  13. 前記少なくとも1つの疎水性化合物が疎水性シリカを含む、請求項1に記載の組成物。
  14. 前記疎水性シリカのシリカ表面が、シランカップリング剤または有機ケイ素によって改質される、請求項12に記載の組成物。
  15. 前記少なくとも1つの疎水性化合物が疎水性粒子を含む、請求項1に記載の組成物。
  16. 前記疎水性粒子が、ピッカリング乳化剤として機能し、シリカ粒子、粘土、酸化物、ポリマー粒子またはこれらの組み合わせを含む、請求項15に記載の組成物。
  17. 前記コーティングされた粒子の粒径が10ナノメートルから200ミクロンである、請求項1に記載の組成物。
  18. 前記コーティングされた粒子の粒径が100ナノメートルから5ミクロンである、請求項1に記載の組成物。
  19. 少なくとも1つの界面活性剤をさらに含む、請求項1に記載の組成物。
  20. 前記組成物が界面活性剤を含まない、請求項1に記載の組成物。
  21. 前記少なくとも1つの界面活性剤がアニオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、またはこれらの組み合わせを含む、請求項19に記載の組成物。
  22. 前記少なくとも1つの界面活性剤が、サルフェート塩、スルホネート塩、およびこれらの組み合わせからなる群から選択されるイオン性界面活性剤を含む、請求項20に記載の組成物。
  23. 前記少なくとも1つの界面活性剤が、脂肪族アルコールのエトキシレート、脂肪酸のエトキシレート、ポリオキシエチレンおよびポリオレフィンのブロックコポリマー、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される非イオン性界面活性剤を含む、請求項20に記載の組成物。
  24. 前記活性成分と前記樹脂マトリックスとの比が約1:1〜約1:100である、請求項1に記載の組成物。
  25. 前記活性成分と前記樹脂マトリックスとの比が約1:2〜約1:100である、請求項1に記載の組成物。
  26. 組成物を調製する方法であって、
    (a)活性成分と樹脂とを、前記樹脂の融点より高い温度でブレンドする工程;
    (b)疎水性粒子を含有する油媒体に工程(a)のブレンドを分散させる工程;および
    (c)樹脂の融点より低い温度に冷却することによってピッカリング粒子を固化する工程
    を含む、方法。
  27. 前記油媒体が、C14〜C50のアルカンの混合物または石油留分を含む、請求項26に記載の方法。
  28. 前記油媒体が、鉱油、軽鉱物油、アイソパー油、Unipar油および他の炭化水素油、食用油、またはこれらの組み合わせを含む、請求項26に記載の方法。
  29. 前記樹脂の融点よりも低い温度が周囲温度である、請求項26に記載の方法。
  30. 前記ピッカリング粒子と前記油媒体との比が約1:5〜約1:25である、請求項26に記載の方法。
  31. 前記ピッカリング粒子と前記油媒体との比が約1:10〜約1:24である、請求項26に記載の方法。
  32. 前記樹脂マトリックスと前記油媒体との比が約2:1〜約1:100である、請求項26に記載の方法。
  33. 前記樹脂マトリックスと前記油媒体との比が約1:1〜約1:100である、請求項26に記載の方法。
  34. 水性媒体およびコーティングされた粒子の群を含むスラリーであって、前記コーティングされた粒子のそれぞれが、
    (a)樹脂マトリックス中に分散した活性成分;および
    (b)少なくとも1つの疎水性化合物を含むコーティング
    を含む、スラリー。
  35. 植物または植物部分を処理する方法であって、前記植物または植物部分を、水性媒体およびコーティングされた粒子の群を含むスラリーと接触させる工程を含み、前記コーティングされた粒子のそれぞれが、
    (a)樹脂マトリックス中に分散した活性成分;および
    (b)少なくとも1つの疎水性化合物を含むコーティング
    を含む、方法。
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