JP2015529638A - 規定のジベンゾ[b,d]ピラノ縮合結合を有するフォトクロミックフルオレノピラン - Google Patents

規定のジベンゾ[b,d]ピラノ縮合結合を有するフォトクロミックフルオレノピラン Download PDF

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Abstract

本発明は、一般式(I)及び(II)によって規定されたジベンゾ[b,d]ピラノ縮合結合を有するフォトクロミックフルオレノピラン、及びあらゆる種類のポリマーにおけるそれらの使用、特に眼用目的での使用に関する。本発明のフォトクロミック化合物は、可視波長域における開体の2つの明白な吸収帯、すなわち、この種の染料分子を用いて、それぞれただ1つの別々の吸収帯を有する2つの従来のフォトクロミック染料を置き換えることができるという点で注目に値するものである。しかも、本発明の化合物は、非常に長い寿命と非常に高い性能とを合わせ持つ。【選択図】なし

Description

本発明は、一般式(I)又は(II)によって規定されたジベンゾ[b,d]ピラノ縮合を有するフォトクロミックフルオレノピラン、及びあらゆる種類のプラスチックにおけるそれらの使用、特に眼用目的での使用に関する。本発明のフォトクロミック化合物は、可視波長域における開体の2つの明白な吸収帯によって識別され、このことは、この種の染料分子によって、それぞれただ1つの別々の吸収帯を有する2つの従来のフォトクロミック染料を置き換えることができるということを意味している。しかも、本発明の化合物は、非常に高い性能と共に非常に良好な寿命を有する。
規定の波長の光、特に太陽光を照射すると可逆的に色が変化する染料の様々な分類が、長きにわたって知られている。この色の変化は、光エネルギーに応答したこれらの染料分子による励起状態(「開体」)への遷移に由来し、それらの分子は、エネルギーの供給が中断されると励起状態から再び脱し、それらの始めの状態に逆戻りする。これらのフォトクロミック染料としては様々なピラン系が挙げられ、それらは種々の母核系及び置換基と共に先行技術に既に記載されている。
ピラン、とりわけナフトピラン、及びそれらに由来するより大きな環系は、現在のところ、最も多くの研究がなされてきたフォトクロミック化合物の分類である。過去1966年に特許(米国特許第3,567,605号明細書)として初めて出願されたにもかかわらず、アイウェアレンズにおける使用に適すると考えられる化合物が開発されたのは、1990年代になってからが初めてであった。ピラン化合物の適した分類は、例えば、2,2−ジアリール−2H−ナフト[1,2−b]ピラン又は3,3−ジアリール−3H−ナフト[2,1−b]ピランであり、それらの励起開体は、黄色から赤−紫色の様々な濃色を呈する。
ピラノ縮合ベンゼン環上に追加的な縮合を有する2,2−ジアリール−2H−ナフト[1,2−b]ピランは、大いに興味深く、その理由は、それらのより大きな環系のために、それらはより長波長を吸収し、このことは紫又は青の濃色に近付き得ることを意味するということにある。縮合は、置換されたベンゼン環(従って、本明細書に記載の本発明の化合物の式(I)又は(II)においては、R置換基を有するベンゼン環)を伴い、これは、オルト位でナフトピランにさらに架橋する。
もしこの架橋がただ1つの原子のみを介して生成されると、その結果は、ナフトピランに縮合した5員環である。架橋としてのヘテロ原子、より詳細には酸素の使用が、米国特許第5,651,923号明細書及び米国特許第6,018,059号明細書に記載されている。架橋原子としての炭素(「単インデノ縮合ナフトピラン」)を伴う一連の特許出願が存在し(例えば、欧州特許第0792468号明細書、欧州特許第0906366号明細書、欧州特許第0987260号明細書、欧州特許第1054010号明細書、欧州特許第1116723号明細書及び欧州特許第1184379号明細書)、これらは、特に、架橋炭素原子上の2つの置換基において異なる。これらの置換基は、開(励起)体の明度に大きな影響を有する。全てのこれらのフォトクロミック染料の開体は、ナフトピラン単位の非インデノ縮合ベンゼン環上にアルキル又はアルコキシ等の置換基を追加的に有してもよいが、いずれの場合も可視波長域において二重の吸収帯を有しない。
欧州特許第1674460号明細書及び国際公開第2011/034202号は、ナフトピラン単位の非インデノ縮合ベンゼン環上にアリール置換基を追加的に有する単インデノ縮合ナフトピランを開示している。
欧州特許第0912908号明細書及び欧州特許第0958514号明細書は、ナフトピラン単位の非インデノ縮合ベンゼン環上にヘテロ環縮合(例えば、ベンゾチオフェン、ベンゾフラン又はインドール環系)を追加的に有するインデノ縮合ナフトピランを開示している。しかしながら、これらの化合物は、二重吸収特徴を呈さない。
もしこの架橋が2つの原子を介して生じると、その結果は、専らC、O及びNのために多様な可能性を有する縮合6員環である。C=O及びN−R(ラクトン架橋)を有する化合物が、米国特許第6,379,591号明細書に記載されている。非置換のCH−CH架橋と母核ベンゾピランの7,8位におけるさらなる縮合ヘテロ環とを有する化合物が、米国特許第6,426,023号明細書に開示されている。米国特許第6,506,538号明細書には、架橋中のH原子がOH若しくは(C−C)−アルコキシによって置き換えられていてもよく又はC原子上の2つのH原子が=Oによって置き換えられていてもよい炭素環類似化合物が記載されている。米国特許第6,022,495号明細書には、とりわけ、O−CR架橋を有する化合物が記載されている。
もしこの連結が3つの原子によって生じると、その結果は、ヘテロ原子の挿入によるバリエーションのために非常に多数の可能性を有する縮合7員環である。CH−CH−CH架橋を有する化合物が、米国特許第6,558,583号明細書に記載されている。ここでも、架橋中のH原子は、OH、(C−C)−アルキル若しくは(C−C)−アルコキシによって置き換えられていてもよく、又はC原子上の2つの水素原子は、=Oによって置き換えられていてもよい。同じ置換パターンの場合には、これらのフォトクロミック染料の開体は、縮合5員環及び6員環より短い波長を吸収する。
米国特許第3,567,605号明細書 米国特許第5,651,923号明細書 米国特許第6,018,059号明細書 欧州特許第0792468号明細書 欧州特許第0906366号明細書 欧州特許第0987260号明細書 欧州特許第1054010号明細書 欧州特許第1116723号明細書 欧州特許第1184379号明細書 欧州特許第1674460号明細書 国際公開第2011/034202号 欧州特許第0912908号明細書 欧州特許第0958514号明細書 米国特許第6,379,591号明細書 米国特許第6,426,023号明細書 米国特許第6,506,538号明細書 米国特許第6,022,495号明細書 米国特許第6,558,583号明細書 米国特許第5,645,767号明細書 国際公開第99/15518号
しかしながら、先行技術において利用可能な様々なフォトクロミック染料は、それらが保護サングラスにおいて用いられたときに、アイウェアの着用者が体験する着用の快適さを実質的に減じるという欠点を有する。先ず第一に、当該染料は、励起及び非励起状態の両方において充分な長波吸収を欠いている。しかも、暗化は、頻繁に、過剰な温度敏感性に陥りやすく、同時に、明化が起こるのが非常に遅い場合がある。さらに、先行技術において利用可能な染料は、不充分な寿命をしばしば有し、従って、ほんのわずかな耐久性の保護サングラスしか実現することができない。この後者の品質は、急激な性能減退及び/又は著しい黄変として知覚されるようになる。
上記の先行技術において利用可能なフォトクロミック染料に共通する特徴は、可視波長域において、開体の吸収帯を1つしか呈しないということである。無彩色、すなわち灰色又は茶色の色合いに暗化する光可逆変色グラスを生産するためには、明化速度、寿命、並びに光可逆変色グラスが暗化及び明化サイクルの間のいかなる時点においても同じ色合いを呈するようにするためのスペクトル励起性の観点における、混合物中の様々なフォトクロミック染料の間でのトレードオフの必要性が最終的に存在する。それゆえ、このトレードオフをなくすことができれば、極めて望ましい。
従って、本発明の目的は、無彩色、換言すると灰色又は茶色の色合いに暗化する光可逆変色グラスを、ただ1種のフォトクロミック染料で実現し得る、フォトクロミック染料を提供することにある。さらに、この種のフォトクロミック染料は、可視波長域への急激なエッジを伴う閉体の長波吸収最大値、高い暗化性能、非常に急速な明化応答、及び非常に良好な光安定性の組み合わせによって識別されるべきである。
この目的は、特許請求の範囲において特徴付けられる主題によって達成される。
詳細には、一般式(I)又は(II)によって規定されたジベンゾ[b,d]ピラノ縮合を有するフォトクロミックフルオレノピランが提供される。
Figure 2015529638
(式中、R、R、R、R、R、R、R及びR基は、それぞれの場合において互いに独立して群αから選択される置換基であり、群αは、水素原子、(C−C)−アルキル基、(C−C)−チオアルキル基、O又はS等のヘテロ原子を1つ又は複数含有していてもよい(C−C)−シクロアルキル基、(C−C)−アルコキシ基、ヒドロキシル基、トリフルオロメチル基、臭素、塩素、フッ素、非置換又はモノ若しくはジ置換のフェニル、フェノキシ、ベンジル、ベンジルオキシ、ナフチル又はナフトキシ基からなり、置換基は同様に群αから選択することができ、好ましくは、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルコキシ、臭素、塩素又はフッ素から選択され、
m及びnは、互いに独立して、1から4の整数であり、
あるいは、R及びR基は、これらの基に結合している炭素原子と一緒になって3から8員、好ましくは5から7員炭素環又はヘテロ環(すなわち、酸素原子又は硫黄原子を含有するヘテロ環)を形成し、この環は、1つ又は複数、好ましくは1から4個の群αからの置換基を任意選択で持つが、この環には、1から3個の芳香族又はヘテロ芳香族環系が縮合することもでき、この場合、1つ又は複数の環系は、互いに独立して群βから選択され、群βは、ベンゼン、ナフタレン、フェナントレン、ピリジン、キノリン、フラン、チオフェン、ピロール、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、インドール及びカルバゾールからなり、これらは同様に群αから選択される1つ又は複数の置換基によって置換されていてもよく、3から8員炭素環又はヘテロ環上にあるこれらの置換基の2つが同一の環炭素原子上に存在する場合、それらは、同様に3から8員炭素環又はヘテロ環を形成してもよく、
あるいは、R及びR基は、これらの基に結合している炭素原子と一緒になって3から8員、好ましくは5から7員炭素環又はヘテロ環(すなわち、酸素原子又は硫黄原子を含有するヘテロ環)を形成し、この環は、1つ又は複数、好ましくは1から4個の群αからの置換基を任意選択で持つが、この環には、1から3個の芳香族又はヘテロ芳香族環系が縮合することもでき、この場合、1つ又は複数の環系は、互いに独立して群βから選択され、群βは、ベンゼン、ナフタレン、フェナントレン、ピリジン、キノリン、フラン、チオフェン、ピロール、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、インドール及びカルバゾールからなり、これらは同様に群αから選択される1つ又は複数の置換基によって置換されていてもよく、3から8員炭素環又はヘテロ環上にあるこれらの置換基の2つが同一の環炭素原子上に存在する場合、それらは、同様に3から8員炭素環又はヘテロ環を形成してもよく、
あるいは、隣り合う2つのR基は、非置換又はモノ若しくはジ置換であってよい縮合ベンゼン環を形成し、この場合、置換基は同様に群αから選択されてよく、
あるいは、隣り合う2つのR基は、非置換又はモノ若しくはジ置換であってよい縮合ベンゼン環を形成し、この場合、置換基は同様に群αから選択されてよく、
B及びB’は、互いに独立して、以下の群a)又はb)の1つから選択され、
a)は、モノ、ジ及びトリ置換アリール基であり、アリール基は、フェニル、ナフチル又はフェナントリルであり、
b)は、非置換、モノ及びジ置換ヘテロアリール基であり、ヘテロアリール基は、ピリジル、フラニル、ベンゾフラニル、チエニル、ベンゾチエニル、1,2,3,4−テトラヒドロカルバゾリル又はジュロリジニルであり、
a)及びb)におけるアリール又はヘテロアリール基の置換基は、上記で定義した群α、又は群χから選択される置換基であり、群χは、アミノ、モノ−(C−C)−アルキルアミノ、ジ−(C−C)−アルキルアミノ、フェニル環上で非置換又はモノ若しくはジ置換されたモノ−及びジフェニルアミノ、ピペリジニル、N−置換ピペラジニル、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピラゾリジニル、インドリニル、モルホリニル、2,6−ジメチルモルホリニル、チオモルホリニル、アザシクロヘプチル、アザシクロオクチル、非置換又はモノ若しくはジ置換フェノチアジニル、非置換又はモノ若しくはジ置換フェノキサジニル、非置換又はモノ若しくはジ置換1,2,3,4−テトラヒドロキノリニル、非置換又はモノ若しくはジ置換2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾオキサジニル、非置換又はモノ若しくはジ置換1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリニル、非置換又はモノ若しくはジ置換フェナジニル、非置換又はモノ若しくはジ置換カルバゾリル、非置換又はモノ若しくはジ置換1,2,3,4−テトラヒドロカルバゾリル、並びに非置換又はモノ若しくはジ置換10,11−ジヒドロジベンゾ[b,f]アゼピニルからなり、1つ又は複数の置換基は、互いに独立して、同様に、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルコキシ、臭素、塩素又はフッ素から選択することができ、
あるいは、a)及びb)におけるアリール又はヘテロアリール基のすぐ隣り合う2つの置換基は、V−(CR−W部分であり、pは1、2又は3であり、R及びR基は、それぞれ互いに独立して、群αから選択される置換基であり、V及びWは、互いに独立して、−O−、−S−、−N(C−C)アルキル、−NC、−CH−、−C(CH−又は−C(C−であってよく、このV−(CR−W部分の2つ以上の隣り合うCR単位は、それに縮合するベンゼン環の一部であってよく、この環は各場合において、同様に群αから選択される1つ又は複数の置換基を含んでいてよく、あるいは、V及び/又はWは、それぞれの隣り合うCR単位と一緒になって、縮合ベンゼン環であり、このベンゼン環は、非置換又はモノ若しくはジ置換であってよく、その置換基は、群αから選択することができる。)
本発明の化合物の分子構造は、RからR置換基を有する母核フルオレン環系を特色とする。このフルオレンのベンゼン環の1つには、RからR置換基を有するジベンゾ[b,d]縮合並びにB及びB’置換基を有する感光性ピラン単位の両方が結合している。この後者の単位がフォトクロミック特性の要因であり、その理由は、長波UVA光による励起が、ピラン単位の酸素とB及びB’置換基を有する炭素原子との間の結合の可逆的な切断を引き起こし、着色したメロシアニン系が形成されるということにある。
本発明の化合物は、先行技術において公知のフォトクロミック2H−ナフト[1,2−b]ピラン(米国特許第5,645,767号明細書)に関連するが、これはジベンゾ[b,d]ピラノ縮合を有しておらず、本発明の化合物は、可視波長域において開体の二重吸収帯、すなわち2つの強い吸収帯を有するという点において注目に値する;図2参照。
これらの2つの強い吸収帯のうちの1つ目は、>500nmに吸収最大値を有するのに対し、2つ目の帯の最大値は、より短波の可視域(400−500nm)にある。後者の帯のため、本発明の化合物を用いると、無彩色光可逆変色グラスにおいて黄色暗化又は橙色暗化フォトクロミック染料を省略することができる。これは一方で、これらの黄色及び橙色暗化染料が(より長波吸収を呈する紫色及び青色暗化染料と比較すると異なるそれらの分子構造のために)不充分な寿命を示す又は他の欠点をもたらすポリマー系にとって重要である。他方で、本発明のフォトクロミック染料を用いることで、無彩色(すなわち、灰色又は茶色の色合い)に暗化する光可逆変色グラスを、ただ1種のフォトクロミック染料を用いて初めて実現することが可能である。結果として、明化速度、寿命、並びに光可逆変色グラスが暗化及び明化サイクルの間の各時点において同じ色合いを有するようにするためのスペクトル励起性の観点における、混合物中の種々のフォトクロミック染料の間でのトレードオフという、これまで必須であった困難なプロセスは不要である。
さらに、本発明の化合物は、高い光学的透明性(すなわち、非励起状態における高い透過性)及び非常に良好な光安定性を有するため、光可逆変色グラスにおける使用に大いに適している。
さらに、非励起状態にある本発明の化合物は、完全に無色であり(すなわち、審美性を崩壊する黄色の色合いがなく、その理由は、閉体の吸収はUV域に限られることにある)、非常に良好な寿命を有する。
本発明は、とりわけ、フルオレノピラン系への、RからRの置換基を有する正確に規定されたジベンゾ[b,d]ピラノ縮合によって、可視波長域において開体の明白な二重吸収帯を生成することができるという知見に基づくものである。上記の先行技術とは対照的に、本発明の化合物において初めて、R置換基を有するベンゼン環が、特定の架橋(−O−CR−)によって分子のフォトクロミック残部に結合される。本発明に係るこの特定の架橋は、2つの正の効果を生み出す:第一に、それは、R置換基を有するベンゼン環を、分子の残部の面に対して平行に配向させ、このことは、π電子の最適なオーバーラップの効果を有し、それゆえ、対応する長波吸収の効果を有する。第2に、それは、(メトキシ基と同様の)追加的なドナー効果を提供する。これらの2つの効果の組み合わせは、先行技術にこれまで記載されておらず、本発明の化合物の開体の、長波長側へシフトした強い二重吸収帯の要因となる。可視波長域におけるこの二重吸収帯によって、この種の本発明の分子は、別々の1つの吸収帯をそれぞれ有する2つの従来のフォトクロミック染料を置き換えるために用いることができる。
図1は、上記式(I)による本発明の化合物の調製に対応する合成スキームを示す。 図2は、先行技術と対比した特定の本発明の化合物のUV吸収スペクトルを示す。
本発明の一実施形態において、R及びR基は、互いに独立して、水素原子、(C−C)−アルキル基又は(C−C)−シクロアルキル基から選択され、好ましくは、(C−C)−アルキル基又は(C−C)−シクロアルキル基から選択される。
本発明の他の一実施形態において、R及びR基は、これらの基が結合する炭素原子と一緒になって、群αからの1つ又は複数の置換基を任意選択で有していてもよい5から7員炭素環又はヘテロ環を形成する。
本発明のさらなる一実施形態において、R及びR基は、互いに独立して、水素原子、(C−C)−アルキル基又は(C−C)−シクロアルキル基から選択され、好ましくは水素原子又は(C−C)−アルキル基から選択される。
本発明によって規定されたジベンゾ[b,d]ピラノ縮合を有する好ましいフォトクロッミックフルオレノピランは、式(I)を有する。
本発明のさらに好ましい一実施形態において、規定されたジベンゾ[b,d]ピラノ縮合を有するフォトクロッミックフルオレノピランは、下記式(III)を有する。
Figure 2015529638
(式中、R、R、B及びB’基は、上記で定義した通りである。)
さらに好ましい一実施形態において、B及びB’基は、互いに独立して、上記で定義した群a)から選択される。
窒素原子を有するか又はアミン基を有する群χの置換基は、前記原子又は基を介して、群a)のフェニル、ナフチル又はフェナントリル基へ結合する。
B及び/又はB’基のための群a)のフェニル、ナフチル又はフェナントリル基へ結合してもよいV−(CR−W部分基の置換基に関し、このV−(CR−W部分の隣接する2つ以上の炭素原子が、それぞれの場合について互いに独立して、それに縮合するベンゾ環系の一部である場合、このことは、そのような場合、2つのメチレン炭素原子(−CH−CH−)が縮合環の一部となることを意味する。例えば2つ又は3つのベンゾ環が縮合している場合、ここで存在する構造単位は、以下の通り、例えば下記に示す通りであってよい。
Figure 2015529638
しかしながら、このV−(CR−W部分の2つの隣接する炭素原子を介して縮合したただ1つのベンゾ環が存在してよいことも分かる。
既に見てきたように、本発明の化合物は、先行技術において公知のフォトクロミック2H−ナフト[1,2−b]ピラン(米国特許第5,645,767号明細書)に関連するが、これはジベンゾ[b,d]ピラノ縮合を有しておらず、本発明の化合物は、驚くべきことに、可視波長域において開体の第2の強い吸収帯を呈する(図2参照)。従って、本発明の化合物の場合におけるこの第2の吸収帯の形成は、予想外である。
本発明の化合物のスペクトル特性を測定するため、各場合において、フォトクロミック染料350ppmを、アクリレートモノマーマトリクッス中に溶解し、重合開始剤を添加した後、温度プログラムの補助を伴う熱重合に供した。これに応じて製造されたプラスチックグラス(厚さ2mm)の励起状態での透過性を、DIN EN ISO 8980−3に従ってその後測定した。
図2で使用し調査した化合物の構造は、下記の表から明らかである。
Figure 2015529638
図2は、先行技術と比較した本発明の化合物1及び2のUV吸収スペクトルを示す。先行技術と対照をなす本発明の化合物の場合の二重吸収帯の形成は、吸収スペクトルに対するジベンゾ[b,d]ピラノ縮合の影響を、その他の点では同じ分子構造について明らかに示している(図2参照)。
本発明は、(光可逆変色屋外用製品及び比較的高温のための)極めて濃い暗化及び遅い明化速度を特色とする化合物のみならず、(普段用の光可逆変色グラスのための)早い明化速度を有する化合物をも(R及びR置換基の選択によって)含む、新規なフォトクロミック二重吸収染料の分類を提供するものである。
本発明の化合物の合成に関し、第1の工程において、適切に置換されたメチリデンコハク酸無水物を、適切に置換されたジベンゾ[b,d]ピラノ誘導体と共にフリーデル−クラフツ反応に供する(工程(i))。続いて、得られた中間体の−COOH基を保護し、この中間体を、対応する置換されたアリール−グリニャール化合物と共にマイケル付加に供する(工程(ii))。カルボキシル上の保護基の除去の後、リン酸によって、分子内環化を経て、対応する置換された誘導体が形成される(工程(iii))。続いて、工程(iv)に従って、これらの置換された誘導体を、適切に置換された2−プロピン−1−オール誘導体と反応させて、本発明の化合物を得る。以上の合成スキームを、図1に再現する。式(II)を有する本発明の化合物を調製するためには、フリーデル−クラフツ反応の最中に、対応する構造異性ジベンゾピラノ誘導体を用いる。
本発明の化合物は、あらゆる種類のプラスチック材料又はプラスチック物品において、及びフォトクロミック挙動が重要な多様な最終用途のための形態において、用いることができる。ここでは、本発明の染料の1種又は斯かる染料の混合物を用いることができる。例として、本発明のフォトクロミックフルオレノピラン染料は、レンズ、より詳細には、眼用レンズ、あらゆる種類のアイウェア用レンズ、例えば、スキーゴーグル、サングラス、モーターサイクルゴーグル、防護用ヘルメットのバイザー等において用いることができる。さらに、例えば、規定のジベンゾ[b,d]ピラノ縮合を有する本発明のフォトクロミックフルオレノピランは、車両及び居住空間における太陽光保護として、窓、保護スクリーン、カバー、屋根等の形態で用いられてもよい。
これらの種類のフォトクロミック物品の製造に関し、規定のジベンゾ[b,d]ピラノ縮合を有する本発明のフォトクロミックフルオレノピランは、国際公開第99/15518号に既に示されているような先行技術に記載されている様々な方法によって、有機プラスチック材料等のポリマー材料に塗布され又は埋め込まれてもよい。
バルク着色法と表面着色法との間の差異について、ここで述べる。バルク着色法は、例えば、1種又は複数種の本発明のフォトクロミック化合物をプラスチック材料中に、例えば重合前のモノマー材料にフォトクロミック化合物(複数可)を添加することによって溶解又は分散させることを含む。フォトクロミック物品を製造する他の選択肢は、例えば、1種若しくは複数種の本発明のフォトクロミック染料の熱溶液中にプラスチック材料を浸漬すること又は他の熱移行法によって、1種又は複数種のプラスチック材料にフォトクロミック化合物(複数可)を浸透させることである。また、フォトクロミック化合物(複数可)は、例えば、隣り合うプラスチック材料の層の間に、別個の層の形態で、例えばポリマーフィルムの一部として、設けてもよい。さらに、プラスチック材料の表面上に存在するコーティングの一部としてフォトクロミック化合物(複数可)を塗布することもまた可能である。この文脈における「浸透」という表現は、例えば、溶媒に補助された、ポリマーマトリックスへのフォトクロミック化合物(複数可)の移行、気相移行、又はその他のこのような表面拡散プロセスによって、プラスチック材料中へフォトクロミック化合物(複数可)が移転することを意味することを意図している。有利なことに、アイウェアレンズ等のこのようなフォトクロミック物品は、例えば、慣習的なバルク着色によってのみならず、同様に表面着色によっても製造することができ、後者の変形の場合、驚くほど低い移転傾向を達成することができる。これは、続く仕上げ工程の場合において特に有利であり、その理由は、(例えば、反射防止コーティングの場合、減圧下でのより少ない逆拡散の結果として)層分離及び類似の欠陥の事例が著しく低減するということにある。
概して、規定のジベンゾ[b,d]ピラノ縮合を有する本発明のフォトクロミックフルオレノピランに基づけば、審美的考慮事項のみならず、医療的又はファッション的考慮事項についても満足するために、任意の所望の相溶性の(化学的観点から及び色彩の点において相溶性のある)着色、すなわち染料を、プラスチック材料に塗布する又は埋め込むことができる。それ故、具体的に選択される1種又は複数種の染料は、意図する効果及び要求に応じて変化してよい。

Claims (9)

  1. 一般式(I)又は(II)によって規定されたジベンゾ[b,d]ピラノ縮合を有するフォトクロミックフルオレノピラン。
    Figure 2015529638
    (式中、R、R、R、R、R、R、R及びR基は、それぞれの場合において互いに独立して群αから選択される置換基であり、群αは、水素原子、(C−C)−アルキル基、(C−C)−チオアルキル基、O又はS等のヘテロ原子を1つ又は複数含有していてもよい(C−C)−シクロアルキル基、(C−C)−アルコキシ基、ヒドロキシル基、トリフルオロメチル基、臭素、塩素、フッ素、非置換又はモノ若しくはジ置換のフェニル、フェノキシ、ベンジル、ベンジルオキシ、ナフチル又はナフトキシ基からなり、置換基は同様に群αから選択することができ、好ましくは、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルコキシ、臭素、塩素又はフッ素から選択され、
    m及びnは、互いに独立して、1から4の整数であり、
    あるいは、R及びR基は、これらの基に結合している炭素原子と一緒になって3から8員炭素環又はヘテロ環を形成し、この環は、1つ又は複数、好ましくは1から4個の群αからの置換基を任意選択で持つが、この環には、1から3個の芳香族又はヘテロ芳香族環系が縮合することもでき、この場合、1つ又は複数の環系は、互いに独立して群βから選択され、群βは、ベンゼン、ナフタレン、フェナントレン、ピリジン、キノリン、フラン、チオフェン、ピロール、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、インドール及びカルバゾールからなり、これらは同様に群αから選択される1つ又は複数の置換基によって置換されていてもよく、3から8員炭素環又はヘテロ環上にあるこれらの置換基の2つが同一の環炭素原子上に存在する場合、それらは、同様に3から8員炭素環又はヘテロ環を形成してもよく、
    あるいは、R及びR基は、これらの基に結合している炭素原子と一緒になって3から8員炭素環又はヘテロ環を形成し、この環は、1つ又は複数、好ましくは1から4個の群αからの置換基を任意選択で持つが、この環には、1から3個の芳香族又はヘテロ芳香族環系が縮合することもでき、この場合、1つ又は複数の環系は、互いに独立して群βから選択され、群βは、ベンゼン、ナフタレン、フェナントレン、ピリジン、キノリン、フラン、チオフェン、ピロール、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、インドール及びカルバゾールからなり、これらは同様に群αから選択される1つ又は複数の置換基によって置換されていてもよく、3から8員炭素環又はヘテロ環上にあるこれらの置換基の2つが同一の環炭素原子上に存在する場合、それらは、同様に3から8員炭素環又はヘテロ環を形成してもよく、
    あるいは、隣り合う2つのR基は、非置換又はモノ若しくはジ置換であってよい縮合ベンゼン環を形成し、この場合、置換基は同様に群αから選択されてよく、
    あるいは、隣り合う2つのR基は、非置換又はモノ若しくはジ置換であってよい縮合ベンゼン環を形成し、この場合、置換基は同様に群αから選択されてよく、
    B及びB’は、互いに独立して、以下の群a)又はb)の1つから選択され、
    a)は、モノ、ジ及びトリ置換アリール基であり、アリール基は、フェニル、ナフチル又はフェナントリルであり、
    b)は、非置換、モノ及びジ置換ヘテロアリール基であり、ヘテロアリール基は、ピリジル、フラニル、ベンゾフラニル、チエニル、ベンゾチエニル、1,2,3,4−テトラヒドロカルバゾリル又はジュロリジニルであり、
    a)及びb)におけるアリール又はヘテロアリール基の置換基は、上記で定義した群α、又は群χから選択される置換基であり、群χは、アミノ、モノ−(C−C)−アルキルアミノ、ジ−(C−C)−アルキルアミノ、フェニル環上で非置換又はモノ若しくはジ置換されたモノ−及びジフェニルアミノ、ピペリジニル、N−置換ピペラジニル、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピラゾリジニル、インドリニル、モルホリニル、2,6−ジメチルモルホリニル、チオモルホリニル、アザシクロヘプチル、アザシクロオクチル、非置換又はモノ若しくはジ置換フェノチアジニル、非置換又はモノ若しくはジ置換フェノキサジニル、非置換又はモノ若しくはジ置換1,2,3,4−テトラヒドロキノリニル、非置換又はモノ若しくはジ置換2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾオキサジニル、非置換又はモノ若しくはジ置換1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリニル、非置換又はモノ若しくはジ置換フェナジニル、非置換又はモノ若しくはジ置換カルバゾリル、非置換又はモノ若しくはジ置換1,2,3,4−テトラヒドロカルバゾリル、並びに非置換又はモノ若しくはジ置換10,11−ジヒドロジベンゾ[b,f]アゼピニルからなり、1つ又は複数の置換基は、互いに独立して、同様に、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルコキシ、臭素、塩素又はフッ素から選択することができ、
    あるいは、a)及びb)におけるアリール又はヘテロアリール基のすぐ隣り合う2つの置換基は、V−(CR−W部分であり、pは1、2又は3であり、R及びR基は、それぞれ互いに独立して、群αから選択される置換基であり、V及びWは、互いに独立して、−O−、−S−、−N(C−C)アルキル、−NC、−CH−、−C(CH−又は−C(C−であってよく、このV−(CR−W部分の2つ以上の隣り合うCR単位は、それに縮合するベンゼン環の一部であってよく、この環は各場合において、同様に群αから選択される1つ又は複数の置換基を含んでいてよく、あるいは、V及び/又はWは、それぞれの隣り合うCR単位と一緒になって、縮合ベンゼン環であり、このベンゼン環は、非置換又はモノ若しくはジ置換であってよく、その置換基は、群αから選択することができる。)
  2. 及びR基が、互いに独立して、水素原子、(C−C)−アルキル基又は(C−C)−シクロアルキル基から、好ましくは、(C−C)−アルキル基又は(C−C)−シクロアルキル基から選択される、請求項1に記載の規定のジベンゾ[b,d]ピラノ縮合を有するフォトクロミックフルオレノピラン。
  3. 及びRが、これらの基に結合している炭素原子と一緒になって、群αからの1つ又は複数の置換基を任意選択で持つ5〜7員炭素環又はヘテロ環を形成する、請求項1に記載の規定のジベンゾ[b,d]ピラノ縮合を有するフォトクロミックフルオレノピラン。
  4. 及びR基が、互いに独立して、水素原子、(C−C)−アルキル基又は(C−C)−シクロアルキル基から選択される、請求項1から3のいずれかに記載の規定のジベンゾ[b,d]ピラノ縮合を有するフォトクロミックフルオレノピラン。
  5. 一般式(I)を有する、請求項1から4のいずれかに記載の規定のジベンゾ[b,d]ピラノ縮合を有するフォトクロミックフルオレノピラン。
  6. 下記一般式(III)を有する、請求項1から5のいずれかに記載の規定のジベンゾ[b,d]ピラノ縮合を有するフォトクロミックフルオレノピラン。
    Figure 2015529638
    (式中、R、R、B及びB’は、上記で定義した通りである。)
  7. B及びB’基が、互いに独立して、上記に定義した群a)から選択される、請求項1から6のいずれかに記載の規定のジベンゾ[b,d]ピラノ縮合を有するフォトクロミックフルオレノピラン。
  8. プラスチック材料の中及び上における請求項1から7のいずれかに記載の規定のジベンゾ[b,d]ピラノ縮合を有するフォトクロミックフルオレノピランの使用。
  9. プラスチック材料が眼用レンズである、請求項8に記載の使用。
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