JP2015524475A - ヘリコバクター・ピロリ感染の治療 - Google Patents

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Abstract

被験者に対してヘリコバクター・ピロリ(Helicobacterpylori)(ピロリ菌)MTAN(5’−メチルチオアデノシンヌクレオシダーゼ)の阻害剤を投与することを含む特に消化性潰瘍を患っている被験者におけるピロリ菌による感染の治療方法を開示する。

Description

本発明は、特に消化性潰瘍を患っている被験者におけるヘリコバクター・ピロリ(Helicobacter pylori)(ピロリ菌)に起因する感染のピロリ菌MTAN(5’−メチルチオアデノシンヌクレオシダーゼ)の阻害剤を用いる治療に関する。
本明細書を通じて各種刊行物が上付き文字で言及されている。これらの刊行物は特許請求の範囲の前の明細書の最後に完全に列挙されている。これらの刊行物の開示内容は本出願が関わる技術をより完全に記載するために参照により本明細書に全文組み入れられる。
ピロリ菌はグラム陰性菌であり、ヒト宿主の胃粘膜中に微好気的に生存している。ピロリ菌が胃潰瘍の85%、十二指腸潰瘍の95%に関連している。薬物耐性がピロリ菌の臨床分離株で見られている。特定の抗生物質を用いて30年未満の治療後では、2つの抗生物質の組合せを2週間治療で使用してもピロリ菌を根絶することはますます難しくなる。ピロリ菌感染を治療するためには新しい標的及び作用メカニズムを有する抗生物質が必要である。
グラム陰性菌は呼吸における電子伝達体としてメナキノンに依存しており、これらの必須代謝物質のために生合成経路を維持している。対照的に、ヒトはメナキノン合成の経路を欠いており、メナキノン経路を標的とすると抗細菌薬の設計アプローチが与えられ得る。最近、メナキノン合成経路が多くの細菌とは異なるカンピロバクター(Campylobacter)及びヘリコバクター(Helicobacter)で提案された4,5。この経路では、6−アミノ−6−デオキシフタロシンがMqnAにより合成され、N−リボシド結合でMTANで開裂されると、5’−メチルチオアデノシン及びアデノシルホモシステイン、6−アミノ−6−デオキシフタロシンに延長する。HpMTANは6−アミノ−6−デオキシフタロシンをアデニン及びデヒポキサンチンフタロシンに変換し、後者はメナキノン合成のプロセッサーとして使用される(図1A)。この経路の初期反応はヒトの正常細菌叢中には存在せず、酵素により薬物標的を引きつけるこれらの反応は触媒される。HpMTANは、他の細菌中に存在している5’−メチルチオアデノシン/S−アデノシルホモシステインヒドロラーゼ(MTAN)に密接に関連している。十分に特徴づけられているMTANは多くの種でクオラムセンシング及びS−アデノシルメチオニンリサイクリングに関連しており、細菌増殖のために必須ではない。ピコモル〜フェムトモル親和性を有する遷移状態アナログ阻害剤がクオラムセンシングに関連する細菌機能を中断するために開発された6,7
本発明は、ピロリ菌の増殖を選択的に阻止する新しい化合物に対するニーズに対処する。
本発明は、被験者に対してヘリコバクター・ピロリ(Helicobacter pylori)(ピロリ菌)の増殖を抑制するのに有効な量の式(I)の化合物、或いはその医薬的に許容され得る塩またはそのエステルを投与することを含む前記被験者におけるピロリ菌感染の治療方法を提供し、式(I)は
Figure 2015524475
(式中、
VはCHであり且つWはNRであるか、またはVはNHであり且つWはCHRであり;
XはRまたはS立体配置のCH及びCHOHから選択され;
ZはQまたはSQであり;ここで
QはC−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、C−Cシクロアルキルメチル、アリール、ヘテロアリールまたはアルアルキルであり、これらの各々は場合により1個以上のハロゲンまたはメチル基で置換されており、または
QはCH=CH−(CH−またはCH≡C−(CH−であり、ここでdは0、1、2、3、4、5または6であり、または
QはR−(CH−O−(CH−であり、ここでRはH、OH、OMe、OEt、OPrまたはOCHCHOHであり、aは0、1、2、3、4、5または6であり、bは1、2、3、4、5、6または7であり、Zの鎖長が8個以下のC、O及びS原子であるように選択され、または
ZはQであり、QはR−(CH−S−CH−であり、ここでRはH、OH、OMe、OEt、OPrまたはOCHCHOHであり、eは2、3、4、5または6であり、Qの鎖長が8個以下のC、O及びS原子であるように選択され;
Rは
Figure 2015524475
であり;
GはCHであるか、またはGは存在しない)
である。
本発明は更に、式(II)
Figure 2015524475
(式中、
ZはQまたはSQであり、QはC−Cシクロアルキル、ヘテロアリール、R−(CH−であり、ここでRはHであり、aは5、6、7であるか、またはRはOH、OMe、CH=CH−またはCH≡C−、OMeまたはOCHCHOHであり、aは2、3、4、5、6または7であり、Zの鎖長が8個以下のC、O及びS原子であるように選択され;または
ZはQであり、QはR−(CH−であり、ここでRはHであり、aは4であり;または
ZはQであり、QはR−(CH−S−CH−であり、ここでRはH、OH、OMe、OEt、OPrまたはOCHCHOHであり、eは2、3または4である)
の構造を有する化合物、或いはその医薬的に許容され得る塩またはそのエステルを提供する。
MTANにより触媒される反応、その提案されている遷移状態及び遷移状態アナログ阻害剤BuT−DADMe−ImmA(30)。:ピロリ菌におけるメナキノン経路の提案されている初期ステップ。MqnA反応の提案されている基質にはクエッションマークが付けられている。:HpMTANにより触媒される反応及び提案されている遷移状態。R’は遷移状態を超えた後水からのヒドロキシドの形成をもたらすプロトン吸引基である。候補はGlu13及びGlu175である(図2)。:BuT−DADMe−ImmA(30)。 BuT−DADMe−ImmA(30)との複合体中のHpMTANの活性状態。:結合したBuT−DADMe−ImmAを有するHpMTANの活性状態の結晶構造。この図は1.5σで輪郭を有する阻害剤及び触媒水分子の周りの2Fo−Fcマップを示す。このグラフはPymolを用いて作成した。BuT−DADMe−ImmAとの複合体中のHpMTANの結晶構造はタンパク質データバンクに寄託番号4FFSで受託されている。:BuT−DADMe−ImmA、水分子及びHpMTANの残基間の相互作用の概略図。残基Phe107及びLeu104はHpMTANダイマーの隣接モノマーに属している。破線は水素結合を表す。示されている全ての水素結合は、3’−OHに対する水(3.1Å)及びGlu175に対する水(3.3Å)を除いて3Å以下である。 BuT−DADMe−ImmA(30)のピロリ菌増殖に対する効果。:BuT−DADMe−ImmAの濃度(ng/ml)増加の血液寒天での増殖に対する効果。:阻害研究のゾーンでBuT−DADMe−ImmAの阻害効果をアモキシシリン、メトロニダゾール及びテトラサイクリと比較する。薬物濃度は0(上部ディスク)、10ng(中央ディスク)、または20ng(下部ディスク)であった。各々の特定抗生物質を同一方法でディスクに適用した。10ng BuT−DADMe−ImmAでクリアランスの小ゾーン(右中央)、20ngで大きいゾーン(右下)が見られた。 BuT−DADMe−ImmA(30)と結合したHpMTANの結晶構造。この図はPymolを用いて作成した。
本発明は、被験者に対してヘリコバクター・ピロリ(Helicobacter pylori)(ピロリ菌)の増殖を抑制するのに有効な量の式(I)の化合物、或いはその医薬的に許容され得る塩またはそのエステルを投与することを含む前記被験者におけるピロリ菌感染の治療方法を提供し、式(I)は
Figure 2015524475
(式中、
VはCHであり且つWはNRであるか、またはVはNHであり且つWはCHRであり;
XはRまたはS立体配置のCH及びCHOHから選択され;
ZはQまたはSQであり;ここで
QはC−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、C−Cシクロアルキルメチル、アリール、ヘテロアリールまたはアルアルキルであり、これらの各々は場合により1個以上のハロゲンまたはメチル基で置換されており、または
QはCH=CH−(CH−またはCH≡C−(CH−であり、ここでdは0、1、2、3、4、5または6であり、または
QはR−(CH−O−(CH−であり、ここでRはH、OH、OMe、OEt、OPrまたはOCHCHOHであり、aは0、1、2、3、4、5または6であり、bは1、2、3、4、5、6または7であり、Zの鎖長が8個以下のC、O及びS原子であるように選択され、または
ZはQであり、QはR−(CH−S−CH−であり、ここでRはH、OH、OMe、OEt、OPrまたはOCHCHOHであり、eは2、3、4、5または6であり、Qの鎖長が8個以下のC、O及びS原子であるように選択され;
Rは
Figure 2015524475
であり;
GはCHであるか、またはGは存在しない)
である。
1つの実施形態において、前記化合物は式(Ia)の化合物、或いはその医薬的に許容され得る塩またはそのエステルであり、式(Ia)は
Figure 2015524475
(式中、
VはCHであり且つWはNRであるか、またはVはNHであり且つWはCHRであり;
XはRまたはS立体配置のCH及びCHOHから選択され;
ZはSQまたはQであり;
QはC−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、C−Cシクロアルキルメチル、アリールまたはアルアルキルであり、これらの各々は場合により1個以上のハロゲン、ヒドロキシ及び/またはメチル基で置換されており;
Rは
Figure 2015524475
であり;
GはCHであるか、またはGは存在しない)
である。
好ましくは、VはCHであり、WはNRであり、GはCHであり、XはCHであり;またはVはNHであり、WはCHRであり、Gは存在せず、XはCHOHである。
ZはQ、CHQまたはSQであり得る。好ましい化合物には、ZがSQであるものが含まれる。
Qは、例えばC−Cアルキル、例えばメチル(Me)、エチル(Et)、プロピル(Pr)、ブチルまたはペンチル基のようなC−Cアルキルであり得る。Qは、例えばC−Cシクロアルキル、すなわちCシクロアルキル、Cシクロアルキル、CシクロアルキルまたはCシクロアルキルであり得る。Qは、例えばアリールであり得る。用語「アリール」は6〜12個の炭素原子を有する芳香族ラジカルを意味し、ヘテロ芳香族ラジカルが含まれる。好ましいアリールには、6個の炭素原子を有するものが含まれる。Qは、例えばC−Cシクロアルキルメチルまたはアルアルキル、例えばシクロヘキシルメチルまたはベンジル基でもあり得る。Qは、例えばメチル基、ヒドロキシ及び/またはハロゲン(例えば、Cl、F、BrまたはI)で置換され得る。塩素及びフッ素が好ましいハロゲンである。メチル基またはハロゲン置換はオルト、メタまたはパラ位にあり得る。Z及びQの追加の例は本明細書中に例示されている。
好ましい化合物には、式
Figure 2015524475
または、式
Figure 2015524475
を有する化合物、或いはその医薬的に許容され得る塩またはそのエステルが含まれる。
好ましい化合物には、Zが
Figure 2015524475
Figure 2015524475
Figure 2015524475
(式中、矢印は化合物への結合ポイントを指す)
からなる群から選択される化合物が含まれる。
好ましい化合物には、
Figure 2015524475
からなる群から選択される化合物、及び
Figure 2015524475
Figure 2015524475
からなる群から選択される化合物が含まれる。
従って、本発明は、被験者に対してヘリコバクター・ピロリ(Helicobacter pylori)(ピロリ菌)の増殖を抑制するのに有効な量の化合物を投与することを含む前記被験者におけるピロリ菌感染の治療方法を提供し、前記化合物は
Figure 2015524475
からなる群から選択される化合物、或いはその医薬的に許容され得る塩またはそのエステルであり、及び
Figure 2015524475
Figure 2015524475
からなる群から選択される化合物、或いはその医薬的に許容され得る塩またはそのエステルである。
好ましい化合物には、
Figure 2015524475
或いはその医薬的に許容され得る塩またはそのエステルが含まれる。
用語「医薬的に許容され得る塩」には、無機または有機酸から誘導される非毒性塩が含まれ、これらには例えば酢酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、硫酸水素塩、酪酸塩、クエン酸塩、ショウノウ酸塩、ショウノウスルホン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、グルコヘプタン酸塩、グリセロリン酸塩、グリコール酸塩、半硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、2−ヒドロキシエタンスルホン酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、メタンスルホン酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、シュウ酸塩、パルモエート、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3−フェニルプロピオン酸塩、リン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、サリチル酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩及びウンデカン酸塩が含まれる。
好ましくは、化合物をピロリ菌5’−メチルチオアデノシンヌクレオシダーゼ(MTAN)を阻害するのに有効な量で投与する。
VがCHであり、WがNRであり、XがCHであり、GがCHであり、ZがSQである化合物を用いる方法の1つの実施形態において、Qはメチル、エチル、ベンジルまたはp−クロロフェニルでない。
好ましくは、化合物はピロリ菌の増殖を抑制するが、大腸菌(E.coli)、コレラ菌(V.cholerae)、黄色ブドウ球菌(S.aureus)、肺炎桿菌(K.pneumoniae)、赤痢菌(S.flexneri)、サルモネラ菌(S.enterica)及び緑膿菌(P.aeruginosa)からなる群から選択される1つ以上の細菌の増殖を抑制しない。より好ましくは、化合物は大腸菌、コレラ菌、黄色ブドウ球菌、肺炎桿菌、赤痢菌、サルモネラ菌及び緑膿菌のすべての増殖を抑制しない。好ましくは、化合物はピロリ菌の増殖においてアモキシシリン、メトロニダゾールまたはテトラサイクリンよりもより有効である。
好ましくは、被験者は消化性潰瘍、例えば胃潰瘍または十二指腸潰瘍を患っている。
好ましくは、化合物を経口投与する。経口投与の場合、化合物は固体または液体製剤、例えば錠剤、カプセル剤、散剤、溶液剤、懸濁液剤及び分散液剤に製剤化され得る。化合物は、例えばラクトース、スクロース、トウモロコシ澱粉、ゼラチン、ジャガイモ澱粉、アルギン酸及び/またはステアリン酸マグネシウムのような物質を用いて製剤化され得る。
化合物は被験者に対して当業界で公知の他のルートにより、例えば非経口的に、吸入により、局所的に、直腸内に、鼻腔内に、口腔に、または移植したリザーバを介しても投与され得る。化合物は徐放手段により投与され得る。
本発明は更に、ヘリコバクター・ピロリ(Helicobacter pylori)(ピロリ菌)感染の治療用薬剤を製造するためのピロリ菌MTANを阻害する化合物の使用を提供する。本発明は更に、ヘリコバクター・ピロリ(Helicobacter pylori)(ピロリ菌)感染を治療するために使用するためのピロリ菌MTANを阻害する化合物をも提供する。
本発明は更に、消化性潰瘍の治療用薬剤を製造するためのヘリコバクター・ピロリ(Helicobacter pylori)(ピロリ菌)MTANを阻害する化合物の使用を提供する。本発明は更に、消化性潰瘍を治療するために使用するためのヘリコバクター・ピロリ(Helicobacter pylori)(ピロリ菌)MTANを阻害する化合物をも提供する。
本発明は、他のヘリコバクター(Helicobacter)種及びカンピロバクター(Campyrobacter)種(例えば、カンピロバクター・ジェジュニ(C.jejuni))に起因する感染の治療に対しても適用され得る。
本発明は更に、式(II)
Figure 2015524475
(式中、
ZはQまたはSQであり、QはC−Cシクロアルキル、ヘテロアリール、R−(CH−であり、ここでRはHであり、aは5、6、7であるか、またはRはOH、OMe、CH=CH−またはCH≡C−、OMeまたはOCHCHOHであり、aは2、3、4、5、6または7であり;または
ZはQであり、QはR−(CH−であり、ここでRはHであり、aは4であり;または
ZはQであり、QはR−(CH−S−CH−であり、ここでRはH、OH、OMe、OEt、OPrまたはOCHCHOHであり、eは2、3または4である)
の構造を有する化合物、或いはその医薬的に許容され得る塩またはそのエステルを提供する。
好ましい化合物には、構造
Figure 2015524475
Figure 2015524475
Figure 2015524475
を有する化合物、或いはその医薬的に許容され得る塩またはそのエステルが含まれる。
本発明は更に、本明細書中に開示されている化合物及び医薬的に許容され得る担体を含む医薬組成物を提供する。本明細書中で使用されている「医薬的に許容され得る担体」は、(i)組成物をその所期の目的のために不適当とすることなく該組成物の他の成分と適合し得、(ii)過度の副作用(例えば、毒性、刺激及びアレルギー応答)なしに本明細書中に記載されている被験者で使用するのに適している。副作用は、そのリスクが組成物が与えるベネフィットを上回るときには「過度」である。医薬的に許容され得る担体の非限定例には、標準の医薬用担体、例えばリン酸緩衝食塩液、水及びエマルジョン(例えば、油/水エマルジョン及びミクロエマルジョン)が含まれる。
本発明は以下の実施例から更に理解されるであろう。しかしながら、当業者は、検討されている具体的方法及び結果は下記する特許請求の範囲に詳しく記載されている本発明の単なる例示であることを容易に認識している。

幾つかの細菌MTANの遷移状態特徴は攻撃性水求核基及び中性アデニン離脱基の最小の関与でリボカチオン性を有していることは公知である8−10。現在の研究で、HpMTANの遷移状態は他のMTANに対するその相同に基づいて類似であると仮定された(図1B)。遷移状態アナログが触媒作用に関与する動的タンパク質運動をより安定な熱力学的状態に変換することにより13その同族体酵素11,12に強く結合することは公知である。
材料及び方法
材料 ピロリ菌(J99及び43504)、肺炎桿菌(K.pneumoniae)、赤痢菌(S.flexneri)、サルモネラ菌(S.enterica)、黄色ブドウ球菌(S.aureus)及び緑膿菌(P.aeruginosa)はアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクションから購入した。脱線維ウマ血液(DHB)はHemostat Laboratories(カリフォルニア州ディクソン)から購入した。トリプシン大豆寒天(TSA)はBecton Dickinson and Company(メリーランド州スパークス)から購入した。マッコンキー寒天はOxoid LTD.(Basingstoke,英国ハンプシャー)から購入した。キサンチンオキシダーゼ及び5’−メチルチオアデノシンはSigma−Aldrich(ミズーリ州セントルイス)から購入した。残りの材料は入手可能な最高濃度で購入した。
BuT−DADMe−ImmA(30)((3R,4S)−4−(1−ブチルチオメチル)−1−[(9−デアザ−アデニン−9−イル)−メチル]−3−ヒドロキシピロリジン)の合成は既に記載されており、最終ステップは(3R,4S)−4−ブチルチオメチル−3−ヒドロキシピロリジン塩酸塩、9−デアザアデニン及びホルムアルデヒド間の3成分マンニッヒ反応により化合物を与えることからなる21。BuT−DADMe−ImmAの構造及び純度(>95%)はNMR、HPLC及び微量分析により確認した。6−アミノ−6−デオキシフタロシンの合成は既に報告22されているように実施した。
HpMTAN精製 HpMTANの精製手順は既に報告10されている。簡単に説明すると、N末端His6−タグを有するHpMTANをコードするプラスミドを有しているBL21(DE3)細胞を595nmで測定して0.7の光学密度まで増殖させ、IPTGを0.5mMの最終濃度まで導入した。22℃で更に15時間後、細胞を遠心により採取した。ペレットを懸濁させた後、圧力セル及び音波処理により破壊した。可溶性部分をNi−NTAカラムにかけ、HpMTANを200から500mMのイミダゾール濃度勾配で溶離させた。タンパク質をスーパーデックスG15ゲル濾過カラムを用いて脱塩した後、平衡化し、10mM Hepes,30mM KCl,pH7.6中で濃縮した。純度をSDS−PAGEにより確認した。
測定 HpMTANのキネティックを5’−メチルチオアデノシンからの遊離アデニンの形成の結果として連続的に274nmでの吸光度の低下を伴う直接アッセイを用いて測定した。BuT−DADMe−ImmA(30)のK及びK 値は、キサンチンオキシダーゼをカップリング酵素として使用し、生成物アデニンが2,8−ジヒドロキシアデニンに変換されるので吸光度の増加を292nmで追跡する共役アッセイを用いて測定した
細菌増殖 ピロリ菌を5% ウマ血液を含むトリプシン大豆寒天において微好気性条件(5% O,10% CO及び85% N)下37℃で72時間増殖させた。MIC値を測定するために、注ぐ直前に試験物質をゲル溶液に添加した。阻害ゾーンを比較するために、ピロリ菌を蔓延させた後特定抗生物質をディスクの中心に添加し、次いでピロリ菌を微好気性条件下37℃で72時間増殖させた。
所望濃度の試験物質BuT−DADMe−ImmA(30)で、肺炎桿菌(K.pneumoniae)、赤痢菌(S.flexneri)及びサルモネラ菌(S.enterica)をマッコンキー寒天において37℃で24時間増殖させ、黄色ブドウ球菌(S.aureus)及び緑膿菌(P.aeruginosa)はLB寒天において37℃で24時間増殖させた。
タンパク質結晶化及びデータ収集 結晶化前に、BuT−DADMe−ImmA(30)を1mMの濃度に達するまで15mg/ml HpMTAN溶液に添加した。HpMTAN結晶を0.1M トリス(pH8.5),1.2M クエン酸トリナトリウム溶液からシッティングドロップ蒸気拡散方法を用いて室温で3〜5日で成長させた。HpMTAN及びBuT−DADMe−ImmA複合体の結晶を10〜15% グリセロールを含有している結晶化溶液の新鮮な液滴に移し、液体窒素を用いて急速冷凍した。X線回折データをBrookhaven National LaboratoryにおいてBeamline X29Aで収集した。データセットをHKL3000プログラム集23を用いて処理し、プロセッシング統計量を表1に示す。
構造決定及び精密化 BuT−DADMe−ImmA(30)を含むHpMTANの結晶構造を、研究モデルとして髄膜炎菌(N.meningitidis)MTAN(PDBコード3EEI)の構造を用い、CCP4プログラム集25,26のMOLREP24を用いて分子置換により調べた。まずモデルをCOOT27において再構築し、REFMAC528において精密化した。最後にF−Fマップを用いてBuT−DADMe−ImmAを3σで加えた。構造の質をPROCHECK29及びMOLPROBITY30,31によりチェックした。精密化及び幾何統計量を表1に示す。座標及び構造因子ファイルをそれぞれエントリー4FFS及びRCSB072846としてタンパク質データーバンクに委託した。
DADMe−イムシリンの合成 一般的に、一般構造の所望のDADMe−イムシリンを容易に入手し得るアルコール及びを用いて合成した[Clinchら,37](スキーム1)。標準条件下でメタンスルホニルクロリドを用いてスルホニル化すると、メシレートまたはが生じた。この後、2当量の適当なメルカプタンをDMF中でNaHで処理し、こうして形成された硫黄求核基をまたはと優先的に反応させると、所望のカルバメートが生じた。これを酸脱保護し、次いで溶離液にアンモニアを添加してシリカでクロトグラフィー精製した後、一般構造の所望のアミンを良好な収率で得た。その後、遊離塩基は9−デアザアデニン(9−DAA)及びホルムアルデヒドと共に3成分マンニッヒ反応の1部分を形成し、クロマトグラフィー後所望のDADMe−イムシリンを適度〜良好な収率で得た。
Figure 2015524475
一般構造の1炭素ホモログ化DADMe−イムシリンをカルバメートを用いて形成し、これを4ステップでメシレートに変換した(スキーム2)。これらのステップはデス・マーチン・ペルヨージナン(DMP)酸化、次いでウィッティヒ反応、こうして形成されたアルケンのヒドロホウ素化、最後に標準条件下でのメシル化を含み、メシレートが生ずる。その後、メシレート基は硫黄または酸素求核基により置換され得た。よって、2当量の適当なメルカプタンまたはアルコールをDMF中でNaHで処理し、こうして形成されたアニオンをメシレートと反応させると、所望のカルバメートが生ずる。これをHClを用いる処理、またはTFA及びTBAFを用いた後、溶離液にアンモニアを添加してシリカでのクロトグラフィー精製する2ステップフロセスにより脱保護した後、一般構造の所望のアミンを良好な収率で得た。生じたアミンは9−デアザアデニン(9−DAA)及びホルムアルデヒドと共に3成分マンニッヒ反応の1部分を形成し、クロマトグラフィー後一般構造の所望の鎖延長したDADMe−イムシリンを適度〜良好な収率で得た。
Figure 2015524475
全ての反応をアルゴン雰囲気下で実施した。有機溶液を無水MgSOで乾燥し、溶媒を減圧下で蒸発させた。無水及びクロマトグラフィー溶媒は商業的に入手し、更に精製することなく使用した。薄層クロマトグラフィー(TLC)は60 F254 シリカゲルをコーティングしたアルミニウムシートを用いて実施した。有機化合物はUV光下及び/またはエールリッヒ溶液、または水性HSO(2M)中のモリブデン酸アンモニウム(5質量%)及び硫酸セリウム(IV)・4HO(0.2質量%)のディップを用いて可視化した。フラッシュクロマトグラフィーはシリカゲル(40〜63μm)を用いて実施した。H及び13C NMRスペクトルはCDCl、CDOD、DOまたはCDSO中で測定した。H及び13C共鳴の帰属は2D(H−H DQF−COSY,H−13C HSQC)及びDEPT実験に基づいた。使用した略語:s,一重線;d,二重線;t,三重線;q,四重線;bs,幅広一重線;bt,幅広三重線;dd,二重線の二重線;ddd,二重線の二重線の二重線;dt,三重線の二重線。高解像度エレクトロスプレー質量スペクトル(ESI−HRMS)はQ−TOFタンデム質量分光計を用いて記録した。
(4S)−4−(((2−ヒドロキシエチル)チオ)メチル)ピロリジン−3−オール(,R=CHCHOH)
アルコール(500mg,1.508mmol)及びヒューニッヒ塩基(0.788mL,4.52mmol)をジクロロメタン(10mL)中に含む溶液にメタンスルホニルクロリド(0.175mL,2.262mmol)を添加し、混合物を室温で1時間撹拌した。完了後、反応物をクロロホルムで希釈し、水及び飽和NaHCOで洗浄し、乾燥し(MgSO)、真空中で濃縮した。粗なメシレート(620mg,100%)を更に精製も特性評価もすることなく次ステップにかけた。2−メルカプトエタノール(212μL,3.02mmol,2eq)をジメチルホルムアミド(5mL)中に含む溶液に水素化ナトリウム(121mg,3.02mmol,油中60wt%,2eq)を添加し、生じた懸濁液を10分間撹拌した。この後、粗なメシレート(620mg,1.5mmol)をジメチルホルムアミド(5mL)中に含む溶液を添加し、生じた混合物を室温で30分間撹拌した。混合物をトルエンで希釈し、水及びブラインで洗浄し、乾燥し、真空中で濃縮した。残渣をシリカゲル(溶離液:石油エーテル中30%→50% 酢酸エチル)を用いて精製すると、所望のカルバメート(425mg,2ステップに対して72%)が油状物として生じた。これを特性評価することなく次ステップにかけた。カルバメート(425mg,0.92mmol)をメタノール(4mL)中に含む溶液にcHCl(2mL)を添加し、混合物を真空中で濃縮した。生じた残渣を追加のcHCl(2mL)中に溶解し、真空中で濃縮し、残渣を水とクロロホルムに分配した。水性層を更にクロロホルムで洗浄した後、真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルでのクロマトグラフィー(溶離液:CHCl中20→25%[MeOH中7N NH])により精製し、有機塩基に変換して、標記化合物(R=CHCHOH)(199mg,73%)をシロップとして得た。H NMR(500MHz,MeOD):δ=4.09(dt,J=5.5,3.5Hz,1H),3.69(t,J=6.8Hz,2H),3.23(dd,J=11.6,7.6Hz,1H),3.01(dd,J=12.0,5.5Hz,1H),2.76(dd,J=12.0,3.5Hz,1H),2.73−2.61(m,4H),2.50(dd,J=12.8,8.6Hz,1H)及び2.19−2.12ppm(m,1H)。13C NMR(500MHz,MeOD):δ=77.7,62.5,54.8,51.5,49.3,35.6及び35.4ppm。ESI−HRMS:[MH] 計算値(C16NOS) 178.0902,実測値 178.0900。
(4S)−4−(((3−ヒドロキシプロピル)チオ)メチル)ピロリジン−3−オール(,R=CHCHCHOH)
3−メルカプト−1−プロパノール(460μL,3.02mmol,3eq)をジメチルホルムアミド(5mL)中に含む溶液に水素化ナトリウム(137mg,3.42mmol,油中60wt%,2eq)を添加し、生じた懸濁液を10分間撹拌した。この後、粗なメシレート(700mg,1.7mmol)をジメチルホルムアミド(5mL)中に含む溶液を添加し、生じた混合物を室温で30分間撹拌した。混合物をトルエンで希釈し、水及びブラインで洗浄し、乾燥し、真空中で濃縮した。残渣をシリカゲル(溶離液:石油エーテル中40% 酢酸エチル)を用いて精製すると、所望のカルバメート(361mg,2ステップに対して52%)が無色シロップとして生じた。これを特性評価することなく次ステップにかけた。カルバメート(361mg,0.89mmol)をメタノール(4mL)中に含む溶液にcHCl(2mL)を添加し、混合物を真空中で濃縮した。生じた残渣を追加のcHCl(2mL)中に溶解し、真空中で濃縮し、残渣を水とクロロホルムに分配した。水性層を更にクロロホルムで洗浄した後、真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルでのクロマトグラフィー(溶離液:CHCl中20%[MeOH中7N NH])により精製し、遊離塩基に変換して、標記化合物(R=CHCHCHOH)(135mg,79%)を無色シロップとして得た。H NMR(500MHz,MeOD):δ=4.05(dt,J=5.5,3.5Hz,1H),3.64(t,J=6.3Hz,2H),3.22(dd,J=11.5,7.5Hz,1H),3.00(dd,J=12.1,5.6Hz,1H),2.75(dd,J=12.0,3.5Hz,1H),2.67(dd,J=12.8,6.6Hz,1H),2.64−2.60(m,3H),2.46(dd,J=12.8,8.7Hz,1H),2.19−2.12及び1.82−1.76ppm(m,2H)。13C NMR(500MHz,MeOD):δ=77.8,61.5,54.9,51.5,49.2,35.2,33.6及び29.6ppm。ESI−HRMS:[MH] 計算値(C18NOS) 192.1058,実測値 192.1061。
(4S)−4−(((4−ヒドロキシブチル)チオ)メチル)ピロリジン−3−オール[,R=−(CHOH]
4−メルカプト−1−ブタノール(556μL,3.02mmol,3eq)をジメチルホルムアミド(5mL)中に含む溶液に水素化ナトリウム(137mg,3.42mmol,油中60wt%,2eq)を添加し、生じた懸濁液を10分間撹拌した。この後、粗なメシレート(700mg,1.7mmol)をジメチルホルムアミド(5mL)中に含む溶液を添加し、生じた混合物を室温で30分間撹拌した。混合物をトルエンで希釈し、水及びブラインで洗浄し、乾燥し、真空中で濃縮した。残渣をシリカゲル(溶離液:石油エーテル中40% 酢酸エチル)を用いて精製すると、所望のカルバメート(458mg,2つのステップに対して64%)が無色シロップとして生じた。これを特性評価することなく次ステップにかけた。カルバメート(458mg,0.89mmol)をメタノール(4mL)中に含む溶液にcHCl(2mL)を添加し、混合物を真空中で濃縮した。生じた残渣を追加のcHCl(2mL)中に溶解し、真空中で濃縮し、残渣を水とクロロホルムに分配した。水性層を更にクロロホルムで洗浄した後、真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルでのクロマトグラフィー(溶離液:CHCl中20%[MeOH中7N NH])により精製し、遊離塩基に変換して、標記化合物[R=−(CHOH](185mg,82%)を無色シロップとして得た。H NMR(500MHz,MeOD):δ=4.04(dt,J=5.5,3.5Hz,1H),3.56(t,J=6.2Hz,2H),3.22(dd,J=11.5,7.5Hz,1H),3.00(dd,J=12.0,5.5Hz,1H),2.75(dd,J=12.0,3.4Hz,1H),2.67(dd,J=12.8,6.6Hz,1H),2.63(dd,J=11.7,6.0Hz,1H),2.57(t,J=7.0Hz,2H),2.45(dd,J=12.8,8.7Hz,1H),2.18−2.12(m,1H),1.69−1.59(m,4H)及びppm。13C NMR(500MHz,MeOD):δ=77.8,62.5,54.9,51.5,49.2,35.1,33.0,32.8及び27.2ppm。ESI−HRMS:[MH] 計算値(C20NOS) 206.1215,実測値 206.1214。
(4S)−4−(((2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチル)チオ)メチル)ピロリジン−3−オール(,R=CHCHOCHCHOH)
2−(2−メルカプトエトキシ)エタノール(369mg,3.02mmol,2eq)をジメチルホルムアミド(5mL)中に含む溶液に水素化ナトリウム(121mg,3.02mmol,油中60wt%)を添加し、生じた懸濁液を10分間撹拌した。この後、粗なメシレート(620mg,1.5mmol)をジメチルホルムアミド(5mL)中に含む溶液を添加し、生じた混合物を室温で30分間撹拌した。混合物をトルエンで希釈し、水及びブラインで洗浄し、乾燥し、真空中で濃縮した。残渣をシリカゲル(溶離液:石油エーテル中30%→50% 酢酸エチル)を用いて精製すると、所望のカルバメート(360mg,2ステップに対して61%)が油状物として生じた。これを特性評価することなく次ステップにかけた。カルバメート(360mg,0.92mmol)をメタノール(4mL)中に含む溶液にcHCl(2mL)を添加し、混合物を真空中で濃縮した。生じた残渣を追加のcHCl(2mL)中に溶解し、真空中で濃縮し、残渣を水とクロロホルムに分配した。水性層を更にクロロホルムで洗浄した後、真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルでのクロマトグラフィー(溶離液:CHCl中20→25%[MeOH中7N NH])により精製し、遊離塩基に変換して、標記化合物(R=CHCHOCHCHOH)(151mg,74%)をシロップとして得た。H NMR(500MHz,MeOD):δ=4.04(dt,J=5.5,3.5Hz,1H),3.68−3.64(m,3H),3.56−3.53(m,2H),3.22(dd,J=11.5,7.5Hz,1H),3.01(dd,J=12.0,5.5Hz,1H),2.78−2.71(m,3H),2.64(dd,J=11.5,5.8Hz,1H),2.52(dd,J=12.8,8.7Hz,1H)及び2.21−2.13ppm(m,1H)。13C NMR(500MHz,MeOD):δ=77.7,73.4,72.1,62.3,54.8,51.5,49.2,35.6及び32.6ppm。ESI−HRMS:[MH] 計算値(C20NOS) 222.1164,実測値 222.1160。
(4S)−1−((4−アミノ−5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)メチル)−4−(((2−ヒドロキシエチル)チオ)メチル)ピロリジン−3−オール(10
アミン(R=CHCHOH)(90mg,0.5mmol)を水/EtOH(4:1,2.5mL)中に溶解し、9−デアザアデニン(62mg,0.46mmol)及び水性ホルムアルデヒド(33μL,0.46mmol)で処理し、混合物を室温で72時間撹拌した。粗な反応物をシリカに吸着させ、シリカゲル(溶離液:CHCl中20%[MeOH中7N NH]→5:4.5:0.5 CHCl:MeOH:NHOH)を用いて精製すると、白色固体が生じた。これを2−プロパノール中に溶解して、標記化合物10(63mg,39%)を結晶性白色固体として得た。H NMR(500MHz,MeOD):δ=8.16(s,1H),7.49(s,1H),3.96(dt,J=6.4,4.3Hz,1H),3.84(d,J=13.5Hz,1H),3.80(d,J=13.5Hz,1H),3.66(t,J=6.8Hz,1H),3.04(dd,J=9.7,7.9Hz,1H),2.85(dd,J=10.3,6.5Hz,1H),2.76(dd,J=12.6,6.4Hz,1H),2.66−2.62(m,3H),2.54(dd,J=12.7,8.9Hz,1H),2.38(dd,J=9.9,7.1Hz,1H)及び2.21−2.14ppm(m,1H)。13C NMR(500MHz,MeOD):δ=152.1,151.0,147.0,130.1,115.2,112.5,76.8,62.4,62.3,49.3,49.0,48.7,36.0及び35.6ppm。ESI−HRMS:[MH] 計算値(C1422S) 324.1494,実測値 324.1496。
(4S)−1−((4−アミノ−5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)メチル)−4−(((3−ヒドロキシプロピル)チオ)メチル)ピロリジン−3−オール(11
アミン(R=CHCHCHOH)(150mg,0.78mmol)を水/EtOH(4:1,2.5mL)中に溶解し、9−デアザアデニン(108mg,0.78mmol)及び水性ホルムアルデヒド(62μL,0.82mmol)で処理し、混合物を室温で72時間撹拌した。粗な反応物をシリカに吸着させ、シリカゲル(溶離液:CHCl中20%→30%[MeOH中7N NH])を用いて精製すると、シロップが生じた。これを放置すると結晶化して、標記化合物11(190mg,72%)を得た。H NMR(500MHz,MeOD):δ=8.18(s,1H),7.49(s,1H),3.98(dt,J=6.4,4.1Hz,1H),3.86(d,J=13.5Hz,1H),3.81(d,J=13.5Hz,1H),3.62(t,J=7.3Hz,1H),3.07(dd,J=9.8,7.9Hz,1H),2.85(dd,J=10.3,6.4Hz,1H),2.74−2.67(m,2H),2.57(t,J=7.3Hz,2H),2.49(dd,J=12.7,9.0Hz,1H),2.38(dd,J=9.9,7.2Hz,1H),2.23−2.16(m,1H)及び1.76ppm(五重線,J=6.8Hz,2H)。13C NMR(500MHz,MeOD):δ=152.1,151.0,147.0,130.1,115.2,112.4,76.8,62.3,61.5,58.9,49.0,48.6,35.8,33.5及び29.5ppm。ESI−HRMS:[MH] 計算値(C1524S) 338.1651,実測値 338.1648。
(4S)−1−((4−アミノ−5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)メチル)−4−(((4−ヒドロキシブチル)チオ)メチル)ピロリジン−3−オール(12
アミン[R=−(CHOH](180mg,0.88mmol)を水/EtOH(4:1,2.5mL)中に溶解し、9−デアザアデニン(121mg,0.88mmol)及び水性ホルムアルデヒド(69μL,0.92mmol)で処理し、混合物を室温で72時間撹拌した。粗な反応物をシリカに吸着させ、シリカゲル(溶離液:CHCl中20%→30%[MeOH中7N NH])を用いて精製すると、シロップが生じた。これを放置すると結晶化して、標記化合物12(231mg,75%)を得た。H NMR(500MHz,MeOD):δ=8.17(s,1H),7.49(s,1H),3.96(dt,J=6.4,4.2Hz,1H),3.85(d,J=13.5Hz,1H),3.80(d,J=13.5Hz,1H),3.55(t,J=6.1Hz,1H),3.32(五重線,J=1.7Hz,1H),3.05(dd,J=9.8,8.0Hz,1H),2.84(dd,J=10.3,6.4Hz,1H),2.72(dd,J=12.7,6.1Hz,1H),2.67(dd,J=10.3,4.2Hz,1H),2.53−2.46(m,4H),2.37(dd,J=9.9,7.2Hz,1H),2.22−2.15(m,1H)及び1.66−1.56ppm(m,4H)。13C NMR(500MHz,MeOD):δ=152.1,151.0,147.0,130.1,115.2,112.4,76.8,62.5,62.3,58.9,49.0,48.6,35.8,33.0,32.8及び27.1ppm。ESI−HRMS:[MH] 計算値(C1626S) 352.1807,実測値 353.1801。
(4S)−1−((4−アミノ−5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)メチル)−4−(((2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチル)チオ)メチル)ピロリジン−3−オール(13
アミン(R=CHCHOCHCHOH)(151mg,0.68mmol)を水/EtOH(4:1,2.5mL)中に溶解し、9−デアザアデニン(83mg,0.62mmol)及び水性ホルムアルデヒド(45μL,0.62mmol)で処理し、混合物を室温で72時間撹拌した。粗な反応物をシリカに吸着させ、シリカゲル(溶離液:5:4.8:0.2 CHCl:MeOH:NHOH)を用いて精製すると、白色固体が生じた。これを2−プロパノールと摩砕して、標記化合物10(191mg,66%)を白色固体として得た。H NMR(500MHz,DO):δ=7.99(s,1H),7.27(s,1H),3.91(m,1H),3.61(brs,4H),3.52(brt,J=6.0Hz,2H),3.49−3.46(m,2H),2.89(t,J=8.9Hz,1H),2.79−2.73(m,1H),2.63−2.54(m,4H),2.38(t,J=10.5Hz,1H),2.20(t,J=8.3Hz,1H)及び2.10−2.02ppm(m,1H)。13C NMR(500MHz,DO):δ=150.1,149.5,145.1,129.6,113.2,109.4,75.1,71.5,69.4,60.4,59.8,56.4,46.8,46.3,34.0及び30.9ppm。ESI−HRMS:[MH] 計算値(C1626S) 368.1756,実測値 368.1755。
(3R,4S)−1−({4−アミノ−5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジン−7−イル}メチル)−4−[(ヘキサ−5−イン−1−イルチオ)メチル]ピロリジン−3−オール(14)の合成(スキーム3)
Figure 2015524475
(3R,4S)−4−[(ヘキサ−5−イン−1−イルチオ)メチル]ピロリジン−3−オール(,R=ヘキサ−5−イン−1−イル)
(3R,4S)−tert−ブチル3−ヒドロキシ−4−(メチルスルホニルオキシメチル)ピロリジン−1−カルボキシレート()(500mg,1.70mmol)及びヘキサ−5−イン−1−チオール(0.46mmol,3.4mmol)をDMF(5mL)中に含む溶液に水素化ナトリウム(120mg,2.9mmol,油中60wt%)を添加した後、混合物を1時間撹拌した。粗な反応混合物をジエチルエーテルで希釈し、水及びブラインで洗浄し、乾燥し(MgSO)、真空中で濃縮した。粗な残渣、多分(3S,4R)−tert−ブチル3−(ヘキサ−5−イン−1−イルチオメチル)−4−ヒドロキシ−ピロリジン−1−カルボキシレートを精製または特性評価することなく次ステップにかけた。(3S,4R)−tert−ブチル3−(ヘキサ−5−イン−1−イルチオメチル)−4−ヒドロキシ−ピロリジン−1−カルボキシレート(530mg,1.7mmol)をメタノール(4mL)中に含む溶液に濃HCl(2mL)を添加し、混合物を真空中で濃縮した。生じた残渣を追加の濃HCl(2mL)中に溶解し、真空中で濃縮した。残渣をメタノール中に溶解し、シリカゲルに吸着させ、真空中で濃縮し、固体残渣をクロマトグラフィー(CHCl中1%→20%[MeOH中7N NH])により精製して、(R=ヘキサ−5−イン−1−イル)(279mg,77%)を黄色シロップとして得た。H NMR(500MHz,CDCl):δ=4.08(dt,J=5.3,3.3Hz,1H),3.31(dd,J=10.4,7.7Hz,1H),3.00(dd,J=11.9,5.3Hz,1H),2.87(dd,J=11.9,3.1Hz,1H),2.61−2.50(m,5H),2.22(td,J=6.9,2.6Hz,1H),1.97(t,J=2.7Hz,1H),1.75−1.69(m,2H)及び1.66−1.60ppm(m,2H)。13C NMR(500MHz,CDCl):δ=84.0,77.2,68.7,54.8,51.6,48.4,34.8,31.9,28.5,27.4及び18.0ppm。ESI−HRMS:[MH] 計算値(C1120NOS) 214.1265,実測値 214.1265。
(3R,4S)−1−({4−アミノ−5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジン−7−イル}メチル)−4−[(ヘキサ−5−イン−1−イルチオ)メチル]ピロリジン−3−オール(14
9−デアザアデニン(162mg,1.17mmol)及び化合物(R=ヘキサ−5−イン−1−イル)(250mg,1.17mmol)をエタノール(4mL)と水(2mL)の混合物中に含む懸濁液に水性ホルムアルデヒド(176μL,234mmol,37%)を添加し、生じた懸濁液を50℃に加温した。90分後、反応はTLC分析が示すように完了した。粗な反応物をシリカゲルに吸着させ、真空中で濃縮した。固体残渣をクロマトグラフィー(CHCl中20% MeOH→[CHCl中20% MeOH]中1% 水性NHOH]→5:4:1 CHCl:MeOH:NHOH)により精製して、標記化合物14(262mg,62%)を白色固体として得た。H NMR(500MHz,MeOD):δ=8.18(s,1H),7.48(s,1H),3.97(dt,J=6.4,4.2Hz,1H),3.84(d,J=13.5Hz,1H),3.79(d,J=13.5Hz,1H),3.05(dd,J=9.7,8.0Hz,1H),2.83(dd,J=10.3,6.4Hz,1H),2.72(dd,J=12.8,6.1Hz,1H),2.67(dd,J=10.3,4.1Hz,1H),2.49(m,3H),2.36(dd,J=9.8,7.2Hz,1H),2.20(t,J=2.6Hz,1H),2.18(m,1H),2.16(td,J=6.9,2.4Hz,2H),1.16(m,2H)及び1.56ppm(m,2H)。13C NMR(500MHz,MeOD):δ=152.1,151.0,147.0,130.0,115.2,112.7,84.8,76.9,69.8,62.4,59.0,49.0,48.7,35.8,32.6,29.6,28.7及び18.7ppm。ESI−HRMS:[MH] 計算値(C1826OS) 360.1858,実測値 360.1852。
(3R,4S)−1−({4−アミノ−5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジン−7−イル}メチル)−4−{2−[(2−ヒドロキシエチル)チオ]エチル}ピロリジン−3−オール(16)の合成(スキーム4)
Figure 2015524475
(3R,4S)−4−{2−[(2−ヒドロキシエチル)チオ]エチル}ピロリジン−3−オール(,R=2−ヒドロキシエチルチオ)
(3R,4S)−tert−ブチル3−[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ−4−(2−メチルスルホニルオキシエチル)ピロリジン−1−カルボキシレート()(123mg,0.29mmol)及び2−メルカプトエタノール(61μL,0.87mmol)をDMF(5mL)中に含む溶液に水素化ナトリウム(29mg,0.73mmol,油中60wt%)を添加し、混合物を1時間撹拌した。粗な反応混合物をジエチルエーテルで希釈し、水及びブラインで洗浄し、乾燥し(MgSO)、真空中で濃縮した。粗な残渣をクロマトグラフィー(石油エーテル中25→40% 酢酸エチル)により精製して、多分(3R,4S)−tert−ブチル3−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]−4−{2−[(2−ヒドロキシエチル)チオ]エチル}ピロリジン−1−カルボキシレート(73mg)を得た。これを特性評価することなく次ステップにかけた。(3R,4S)−tert−ブチル3−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]−4−{2−[(2−ヒドロキシエチル)チオ]エチル}ピロリジン−1−カルボキシレート(73mg,0.18mmol)をメタノール(3mL)中に含む溶液に濃HCl(3mL)を添加し、混合物を真空中で濃縮した。生じた残渣を追加の濃HCl(2mL)中に溶解し、真空中で濃縮した。残渣を水とCHClに分配し、水層をシリカに吸着させ、真空中で濃縮し、生じた固体をクロマトグラフィー(CHCl中20→30%[MeOH中7N NH])により精製して、(R=2−ヒドロキシエチルチオ)(29mg,84%)を白色固体として得た。H NMR(500MHz,CDOD):δ=4.21(dt,J=5.0,3.6Hz,1H),3.69(t,J=6.6Hz,2H),3.58(dd,J=11.8,7.4Hz,1H),3.40(dd,J=12.3,5.1Hz,1H),3.15(dd,J=12.2,3.1Hz,1H),3.05(dd,J=11.8,5.9Hz,1H),2.69−2.64(m,4H),2.41−2.34(m,1H),1.84−1.77(m,1H)及び1.65−1.58ppm(m,1H)。13C NMR(500MHz,CDOD):δ=75.0,62.6,52.5,49.8,46.5,35.2,32.2及び30.9ppm。ESI−HRMS:[MH] 計算値(C18NOS) 192.1058,実測値 192.1055。
(3R,4S)−1−({4−アミノ−5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジン−7−イル}メチル)−4−{2−[(2−ヒドロキシエチル)チオ]エチル}ピロリジン−3−オール(16
9−デアザアデニン(52mg,0.38mmol)及び化合物(R=2−ヒドロキシエチルチオ)(72mg,0.38mmol)をエタノール(4mL)と水(2mL)の混合物中に含む懸濁液に水性ホルムアルデヒド(56μL,0.75mmol,37%)を添加し、生じた懸濁液を60℃に加温した。2時間後、反応はTLC分析が示すように完了した。粗な反応物をシリカゲルに吸着させ、真空中で濃縮した。固体残渣をクロマトグラフィー(CHCl中30% MeOH)により精製して、標記化合物16(58mg,47%)を白色固体として得た。H NMR(500MHz,DO):δ=8.09(s,1H),7.49(s,1H),3.98(q,J=4.4Hz,1H),3.92(s,2H),3.65(t,J=6.3Hz,2H),3.18(dd,J=10.6,8.1Hz,1H),2.99(dd,J=11.3,6.3Hz,1H),2.81(dd,J=11.3,3.9Hz,2H),2.61(t,J=6.2Hz,2H),2.46(t,J=7.6Hz,1H),2.46(m,1H),2.06(m,1H),1.70−1.63(m,1H)及び1.47−1.41ppm(m,1H)。13C NMR(500MHz,DO):δ=150.5,150.0,145.2,130.4,113.5,107.8,75.0,60.3,59.1,56.3,47.1,45.3,33.3,31.7及び29.3ppm。ESI−HRMS:[MH] 計算値(C1524S) 338.1651,実測値 338.1645。
(3R,4S)−1−({4−アミノ−5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジン−7−イル}メチル)−4−(2−{[2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチル]チオ}エチル)ピロリジン−3−オール(17)の合成(スキーム5)
Figure 2015524475
(3R,4S)−4−(2−{[2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチル]チオ}エチル)ピロリジン−3−オール[,R=2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチルチオ]
(3R,4S)−tert−ブチル3−[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ−4−(2−メチルスルホニルオキシエチル)ピロリジン−1−カルボキシレート()(400mg,0.94mmol)及び2−メルカプトエトキシエタノール(319μL,2.83mmol)をDMF(10mL)中に含む溶液に水素化ナトリウム(94mg,2.36mmol,油中60wt%)を添加し、混合物を14時間撹拌した。粗な反応混合物をジエチルエーテルで希釈し、水及びブラインで洗浄し、乾燥し(MgSO)、真空中で濃縮した。粗な残渣をクロマトグラフィー(石油エーテル中40% 酢酸エチル)により精製して、多分(3R,4S)−tert−ブチル3−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]−4−(2−{[2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチル)]チオ}エチル)ピロリジン−1−カルボキシレート(402mg,94%)を得た。これを特性評価することなく次ステップにかけた。(3R,4S)−tert−ブチル3−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]−4−(2−{[2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチル]チオ}エチル)ピロリジン−1−カルボキシレート(200mg,0.44mmol)をTHF(4mL)中に含む溶液にTHF中フッ化テトラブチルアンモニウム(TBAF)(1mL,1mol/L)を添加し、生じた溶液を14時間撹拌した。混合物を真空中で濃縮し、残渣をクロマトグラフィー(酢酸エチル→CHCl中5% MeOH)により精製して、(3R,4S)−tert−ブチル3−ヒドロキシ−4−{2−[2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチルチオ]エチル}ピロリジン−1−カルボキシレート(94mg,63%)を無色シロップとして得た。これを特性評価することなく次ステップにかけた。(3R,4S)−tert−ブチル3−ヒドロキシ−4−{2−[2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチルチオ]エチル}ピロリジン−1−カルボキシレート(94mg,0.28mmol)をCHCl(10mL)中に含む溶液にトリフルオロ酢酸(TFA)(1mL,13.0mmol,99.9質量%,1mL,1.489g)を添加し、混合物を2時間撹拌した。混合物を真空中で濃縮し、残渣をクロマトグラフィー(CHCl中30%[MeOH中7N NH])により精製して、[R=2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチルチオ](70mg,106%)をシロップとして得た。H NMR(500MHz,CDOD):δ=4.21(dt,J=5.1,3.5Hz,1H),3.68−3.65(m,4H),3.58(dd,J=11.8,7.4Hz,1H),3.56−3.54(m,2H),3.40(dd,J=8.6,5.2Hz,1H),3.15(dd,J=12.3,3.2Hz,1H),3.04(dd,J=11.8,6.0Hz,1H),2.73(t,J=6.6Hz,2H),2.69−2.65(m,2H),2.40−2.34(m,1H),1.83−1.76(m,1H)及び1.64−1.57ppm(m,1H)。13C NMR(500MHz,CDOD):δ=75.1,73.4,72.2,62.3,52.4,49.7,46.5,32.3,32.1及び31.1ppm。ESI−HRMS:[MH] 計算値(C1022NOS) 236.1320,実測値 236.1319。
(3R,4S)−1−({4−アミノ−5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジン−7−イル}メチル)−4−(2−{[2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチル]チオ}エチル)ピロリジン−3−オール(17
9−デアザアデニン(41mg,0.30mmol)及び化合物[R=2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチルチオ](70mg,0.30mmol)をエタノール(4mL)と水(2mL)の混合物中に含む溶液に水性ホルムアルデヒド(45μL,0.59mmol,37%)を添加し、生じた懸濁液を60℃に加温した。2時間後、反応はTLC分析が示すように完了した。粗な反応物をシリカゲルに吸着させ、真空中で濃縮した。固体残渣をクロマトグラフィー(溶離液:CHCl中30% MeOH)により精製して、標記化合物17(65mg,57%)を白色固体として得た。H NMR(500MHz,MeOD):δ=8.30(s,1H),7.81(s,1H),4.53(s,2H),4.19−4.16(m,1H),3.77(dd,J=11.8,7.8Hz,1H),3.67−3.62(m,4H),3.54−3.50(m,3H),3.33−3.31(m,1H),3.12(dd,J=11.9,7.8Hz,1H),2.68(t,J=6.6Hz,2H),2.60(t,J=7.3Hz,2H),2.40−2.36(m,1H),1.85−1.78(m,1H)及び1.61−1.54ppm(m,1H)。13C NMR(500MHz,CDOD):δ=152.6,150.8,145.1,133.1,115.3,105.1,74.8,73.4,72.2,62.3,60.2,57.6,49.4,46.6,32.5,32.3及び31.1ppm。ESI−HRMS:[MH] 計算値(C1728S) 382.1913,実測値 382.1906。
(3R,4S)−1−({4−アミノ−5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジン−7−イル}メチル)−4−[(ヘキシルチオ)メチル]ピロリジン−3−オール(18)の合成(スキーム6)
Figure 2015524475
(3R,4S)−4−[(ヘキシルチオ)メチル]ピロリジン−3−オール(,R=n−ヘキシル)
(3R,4S)−tert−ブチル3−ヒドロキシ−4−(メチルスルホニルオキシメチル)ピロリジン−1−カルボキシレート(425mg,1.44mmol)及び1−ヘキサンチオール(0.624μL,4.32mmol)をDMF(10mL)中に含む溶液に水素化ナトリウム(115mg,2.88mmol,60質量%)を添加し、混合物を14時間撹拌した。粗な反応混合物をジエチルエーテルで希釈し、水及びブラインで洗浄し、乾燥し(MgSO)、真空中で濃縮した。粗な残渣、多分(3S,4R)−tert−ブチル3−(n−ヘキシルチオメチル)−4−ヒドロキシ−ピロリジン−1−カルボキシレートを精製も特性評価もすることなく次ステップにかけた。(3S,4R)−tert−ブチル3−(n−ヘキシルチオメチル)−4−ヒドロキシ−ピロリジン−1−カルボキシレート(457mg,1.44mmol)をメタノール(3mL)中に含む溶液に濃HCl(3mL)を添加し、混合物を真空中で濃縮した。生じた残渣を追加の濃HCl(3mL)中に溶解し、真空中で濃縮した。残渣をメタノール中に溶解し、シリカに吸着させ、真空中で濃縮し、生じた固体をクロマトグラフィー(CHCl中10→20% 7N NH)により精製して、(R=n−ヘキシル)(221mg,72%)を白色固体として得た。H NMR(500MHz,CDOD):δ=4.03(dt,J=5.5,3.6Hz,1H),3.21(dd,J=11.5,7.5Hz,1H),2.98(dd,J=12.1,5.6Hz,1H),2.74(dd,J=12.0,3.5Hz,1H),2.66(dd,J=12.8,6.6Hz,1H),2.61(dd,J=11.6,5.9Hz,1H),2.54(brt,J=7.3Hz,2H),2.44(dd,J=12.7,8.7Hz,1H),2.17−2.10(m,1H),1.60−1.55(m,2H),1.43−1.38(m,2H),1.34−1.28(m,4H)及び0.91ppm(t,J=7.0Hz,3H)。13C NMR(500MHz,CDOD):δ=77.9,54.9,51.6,49.3,35.3,33.2,32.6,30.8,29.6,23.7及び14.4ppm。ESI−HRMS:[MH] 計算値(C1124NOS) 218.1579,実測値 218.1578。
(3R,4S)−1−({4−アミノ−5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジン−7−イル}メチル)−4−[(ヘキシルチオ)メチル]ピロリジン−3−オール(18
9−デアザアデニン(110mg,0.83mmol)及び化合物(R=n−ヘキシル)(180mg,0.83mmol)をエタノール(4mL)と水(2mL)の混合物中に含む溶液に水性ホルムアルデヒド(120μL,1.70mmol,37%)を添加し、生じた懸濁液を60℃に加温した。2時間後、反応はTLC分析が示すように完了した。粗な反応物をシリカゲルに吸着させ、真空中で濃縮した。固体残渣をクロマトグラフィー(CHCl中5→10→20% MeOH)により精製して、標記化合物18(201mg,67%)を白色固体として得た。H NMR(500MHz,CDOD):δ=8.16(s,1H),7.49(s,1H),3.95(dt,J=4.4,4.2Hz,1H),3.84(d,J=13.4Hz,1H),3.79(d,J=13.4Hz,1H),3.04(dd,J=9.7,8.1Hz,1H),2.84(dd,J=10.3,6.5Hz,1H),2.72(dd,J=12.7,6.0Hz,1H),2.65(dd,J=10.2,4.2Hz,1H),2.50−2.47(m,3H),2.37(dd,J=9.8,7.2Hz,1H),2.20−2.15(m,1H),1.54(br五重線,J=7.2Hz,1H),2.16(td,J=6.9,2.4Hz,2H),1.16(m,2H)及び1.56ppm(m,2H)。13C NMR(500MHz,CDOD):δ=152.1,151.0,147.0,130.0,115.2,112.6,76.9,62.3,58.9,49.0,49.0,35.9,33.1,32.6,30.7,29.6,23.6及び14.4ppm。ESI−HRMS:[MH] 計算値(C1830OS) 364.2171,実測値 364.2165。
(3R,4S)−1−({4−アミノ−5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジン−7−イル}メチル)−4−[2−(ヘキシルチオ)エチル]ピロリジン−3−オール(19)の合成(スキーム7)
Figure 2015524475
(3R,4S)−4−(2−(ヘキシルチオ)エチル)ピロリジン−3−オール(,R=n−ヘキシルチオ)
(3R,4S)−tert−ブチル3−[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ−4−(2−メチルスルホニルオキシエチル)ピロリジン−1−カルボキシレート(400mg,0.94mmol)()及び1−ヘキサンチオール(530μL,0.87mmol)をDMF(10mL)中に含む溶液に水素化ナトリウム(94mg,2.36mmol,油中60wt%)を添加し、混合物を14時間撹拌した。粗な反応混合物をトルエンで希釈し、水及びブラインで洗浄し、乾燥し(MgSO)、真空中で濃縮した。粗な残渣をクロマトグラフィー(石油エーテル中10% 酢酸エチル)により精製した。推定で(3R,4S)−tert−ブチル3−[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ−4−(2−ヘキシルチオエチル)ピロリジン−1−カルボキシレート(421mg,73%)を得た。これを特性評価することなく次ステップにかけた。(3R,4S)−tert−ブチル3−[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ−4−(2−ヘキシルチオエチル)ピロリジン−1−カルボキシレート(421mg,0.70mmol)をメタノール(3mL)中に含む溶液に濃HCl(3mL)を添加し、混合物を真空中で濃縮した。生じた残渣を追加の濃HCl(2mL)中に溶解し、真空中で濃縮し、残渣を水とCHClに分配し、水層をシリカに吸着させ、真空中で濃縮し、生じた固体をクロマトグラフィー(CHCl中20→30%[MeOH中7N NH])により精製して、(R=n−ヘキシルチオ)(160mg,73%)を白色固体として得た。H NMR(500MHz,CDOD+CDCl):δ=3.97(dt,J=5.0,3.0Hz,1H),3.30(dd,J=11.0,7.7Hz,1H),3.14(brs,2H),2.96(dd,J=11.9,5.1Hz,1H),2.89(dd,J=11.8,7.4Hz,1H),2.60−2.54(m,2H),2.51(t,J=7.5Hz,2H),2.46(dd,J=11.1,6.9Hz,1H),2.03(二重線の五重線,J=7.4,3.2Hz,1H),1.76−1.69(m,1H),1.60−1.54(m,2H),1.42−1.35(m,2H),1.34−1.28(m,2H)及び0.89ppm(t,J=7.2Hz,3H)。13C NMR(500MHz,CDOD+CDCl):δ=77.6,54.9,51.8,48.2,32.6,32.2,31.4,30.7,29.6,28.6,22.5及び14.0ppm。ESI−HRMS:[MH] 計算値(C1226NOS) 232.1735,実測値 232.1736。
(3R,4S)−1−({4−アミノ−5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジン−7−イル}メチル)−4−[2−(ヘキシルチオ)エチル]ピロリジン−3−オール(19
9−デアザアデニン(96mg,0.69mmol)及び化合物(R=n−ヘキシルチオ)(160mg,0.69mmol)をエタノール(4mL)と水(2mL)の混合物中に含む溶液に水性ホルムアルデヒド(104μL,1.38mmol,37%)を添加し、生じた懸濁液を60℃に加温した。2時間後、反応はTLC分析が示すように完了した。粗な反応物をシリカゲルに吸着させ、真空中で濃縮した。固体残渣をクロマトグラフィー(CHCl中20% MeOH)により精製して、標記化合物19(132mg,51%)を白色固体として得た。H NMR(500MHz,CDOD+CDCl):δ=8.20(s,1H),7.44(s,1H),3.89(q,J=4.9Hz,1H),3.85(d,J=13.5Hz,1H),3.81(d,J=13.5Hz,1H),3.11(dd,J=9.4,7.7Hz,1H),2.75(brd,J=12.4Hz,2H),2.52(t,J=7.4Hz,2H),2.50(t,J=7.4Hz,2H),2.18(dd,J=9.3,8.1Hz,1H),2.14−2.07(m,1H),1.85−1.78(m,1H),1.64−1.53(m,3H),1.41−1.34(m,2H),1.33−1.24(m,4H),0.89(t,J=6.9Hz,3H)及び1.56ppm(m,2H)。13C NMR(500MHz,CDOD+CDCl):δ=151.9,151.0,147.1,129.8,115.3,112.7,77.6,62.5,59.6,49.4,48.2,34.5,33.2,32.7,31.6,30.8,29.7,23.7及び14.8ppm。ESI−HRMS:[MH] 計算値(C1932OS) 378.2328,実測値 378.2332。
(3R,4S)−1−({4−アミノ−5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジン−7−イル}メチル)−4−[(ピリジン−2−イルチオ)メチル]ピロリジン−3−オール(24)の合成(スキーム8)
Figure 2015524475
tert−ブチル(3R,4S)−3−ヒドロキシ−4−[(ピリジン−2−イルチオ)メチル]ピロリジン−1−カルボキシレート(23
ステップ1:tert−ブチル(3R,4R)−3−ヒドロキシ−4−(ヒドロキシメチル)ピロリジン−1−カルボキシレート()[Clinchら,37](10.00g、46.03mmol)及びN,N’−ジイソプロピルエチルアミン(16.2mL,92.06mmol)をCHCl(300mL)中に溶解し、−60℃に冷却した。メタンスルホニルクロリド(3.45mL,44.61mmol)を1滴ずつ添加した。30分後、更にメタンスルホニルクロリド(0.60mL)を添加し、混合物を更に5分間撹拌した後、0℃に加温し、飽和水性NaHCO(3×30mL)で洗浄し、乾燥し、溶媒を蒸発させた。残渣をシリカゲルでのクロマトグラフィー(ヘキサン中50→100% EtOAcの後、EtOAc中0→1% MeOHの勾配)にかけて、メシレートを黄色油状物(8.18g,60%)として得た。
ステップ2:ピリジン−2−チオール(0.135g,1.21mmol)をDMF(5mL)中に含む撹拌溶液に0℃で水素化ナトリウム(油中60wt%,0.060g,1.50mmol)を少しずつ添加した。20分後、上のステップ1からのメシレート(0.300g,1.02mmol)をDMF(1mL)中に含む溶液を添加し、混合物を室温に加温し、16時間撹拌した。次いで、水(5mL)を添加し、混合物をEtO(60mL)で抽出し、抽出物をHO(3×5mL)、ブライン(5mL)で洗浄し、乾燥し、蒸発させると、黄色ガム/固体が生じた。シリカゲルでのクロマトグラフィー(ヘキサン中40→80% EtOAcの勾配)にかけて、23を無色ガムとして得た。これを数日放置すると、固化した(0.175g,56%)。H NMR(500MHz,CDCl):δ 8.40(d,J=4.6Hz,1H),7.50(dt,J=8.1,1.5Hz,1H),7.25(dt,J=8.1,0.9Hz,1H),7.03(dt,J=5.5,1.2Hz,1H),4.23(bs,交換DO,0.5H),4.14−4.05(m,1.5H,DO交換後,m,1H),3.76−3.49(m,3H),3.24−3.11(m,3H),2.51−2.39(m,1H),1.45(s,9H)。13C NMR(125.7MHz,CDCl,中心線 δ 77.0):δ 159.1,158.9(C),154.6,154.4(C),149.3(CH),136.3(CH),122.9,122.8(CH),119.9(CH),79.4(C),72.1,71.7(CH),51.1,50.8(CH),48.4,47.8(CH),46.1,45.5(CH),29.2,29.1(CH),28.5(CH)。ESI−HRMS:(M+H) 計算値(C1523) 311.1424,実測値 311.1424。
(3R,4S)−1−({4−アミノ−5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジン−7−イル}メチル)−4−[(ピリジン−2−イルチオ)メチル]ピロリジン−3−オール(24
化合物23(0.171g,0.55mmol)をMeOH(4mL)中に溶解し、水性塩酸(36%,1.5mL)を添加した。15分後、溶媒を蒸発させると、無色ガムが生じた。これをMeOH(10mL)中に溶解し、アンバーリストA21樹脂で中和した後、同一樹脂の短カラムに通し、MeOHで溶離させた。溶媒を蒸発させ、残渣をEtOH(4mL)とHO(2mL)の混合物中に溶解し、これに水性ホルムアルデヒド溶液(37%,0.08mL,1mmol)及び9−デアザアデニン(0.096g,0.72mmol)を添加した。混合物を70℃で16時間加熱し、全ての溶媒を吸着させるためにシリカゲルを添加した後、溶媒を蒸発させ、残渣をシリカゲルでのクロマトグラフィー(2−PrOH中0→7% 水性NHOH(28%)の勾配)により精製した。生成物を含有している画分を蒸発させ、残渣を更にシリカゲルでのクロマトグラフィー(CHCl−7M NH/MeOH,85:15)にかけて、24を無色固体(0.087g,44%)として得た。H NMR(500MHz,1:1 CDOD−CDCl):δ 8.34(ddd,J=5.0.1.8,0.9Hz,1H),8.19(s,1H),7.54(ddd,J=9.7,7.7,1.9Hz,1H),7.41(s,1H),7.23(dt,J=8.2,0.9Hz,1H),7.03(ddd,J=7.3,5.0,0.9Hz,1H),4.07(ddd,J=6.4,3.9,3.9Hz,1H),3.85(d,J=13.5Hz,1H),3.81(d,J=13.4Hz,1H),3.37−3.34(m,1H+残留重水素化溶媒),3.15(dd,J=13.1,8.2Hz,1H),3.10−3.06(m,1H),2.87(dd,J=10.4,6.4Hz,1H),2.74(dd,J=10.4,3.9Hz,1H),2.41−2.33(m,2H)。13C NMR(125.7MHz,1:1 CDOD−CDCl,中心線 δ 49.0及びδ 78.3):δ 159.8(C),151.2(C),150.4(CH),149.7(CH),146.5(C),137.2(CH),129.1(CH),123.0(CH),120.4(CH),114.7(C),112.2(C),76.3(CH),61.9(CH),58.4(CH),48.7(CH),47.9(CH),33.5(CH2)。ESI−HRMS:(M+H) 計算値(C1721OS) 357.1493,実測値 357.1485。
(3R,4S)−1−({4−アミノ−5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジン−7−イル}メチル)−4−[(ピラジン−2−イルチオ)メチル]ピロリジン−3−オール(27)の合成(スキーム9)
Figure 2015524475
tert−ブチル(3S,4R)−3−[(アセチルチオ)メチル]−4−ヒドロキシピロリジン−1−カルボキシレート(25
チオ酢酸カリウム(0.950g,8.15mmol)及びメシレート(2.00g,6.77mmol)を一緒に室温でDMF(20mL)中で24時間撹拌した。水(15mL)を添加し、混合物をEtO(120mL)で抽出した。抽出物をHO(3×15mL)、次いでブライン(15mL)で洗浄し、乾燥し、溶媒を蒸発させると、無色残渣が生じた。これをシリカゲルでのクロマトグラフィー(ヘキサン中40→70% EtOAcの勾配)にかけて、25を無色油状物(1.54g,83%)として得た。H NMR(500MHz,CDCl,):δ 4.02(bs,1H),3.71−3.54(m,2H),3.28−3.17(m,1H),3.15−3.04(m,1H),3.02−2.90(m,2H),2.74(s,交換DO,1H),2.37(s,3H),2.35−2.25(m,1H),1.45(s,9H)。13C NMR(125.7MHz,CDCl,中心線 δ 77.0):δ 196.5,191.1(C),154.5(C),79.6(C),73.3,72.8(CH),52.0,51.7(CH),48.6,48.0(CH),46.0,45.4(CH),30.6(CH),29.2,29.1(CH),25.5(CH3)。ESI−HRMS:(M+Na) 計算値(C1221NO) 298.1084,実測値 298.1087。
tert−ブチル(3R,4S)−3−ヒドロキシ−4−[(ピラジン−2−イルチオ)メチル]ピロリジン−1−カルボキシレート(26
25(0.250g,0.91mmol)をMeOH(5mL)中に含む撹拌溶液にナトリウムメトキシドのメタノール溶液(25%,0.21mL,0.92mmol)を添加した。10分後、溶媒を蒸発させ、残渣をDMF(4mL)中に溶解した後、2−クロロピラジン(0.24mL,2.7mmol)を添加し、混合物を室温で16時間撹拌した。水(5mL)を添加し、混合物をEtO(60mL)で抽出した。抽出物をHO(3×15mL)、ブライン(15mL)で洗浄し、乾燥し、溶媒を蒸発させた。残渣をシリカゲルでのクロマトグラフィー(ヘキサン中40→80% EtOAcの勾配)にかけて、26を無色ガム(0.175g,62%)として得た。H NMR(500MHz,CDCl):δ 8.50(d,J=1.5Hz,1H),8.34(s,1H),8.25(d,J=2.7Hz,1H),4.17−4.12(m,1H),3.75−3.59(m,2H),3.41−3.13(m,5H,DO交換後,4H),2.52−2.41(m,1H),1.45(s,9H)。13C NMR(125.7MHz,CDCl,中心線 δ 77.0):δ 156.6,156.5(C),154.5(C),144.2(CH),143.7(CH),139.8(CH),79.6(C),73.2,72.7(CH),51.8,51.6(CH),48.7,48.1(CH),46.0,45.4(CH),29.7,29.5(CH),28.5(CH)。ESI−HRMS:(M+Na) 計算値(C1421NaO) 334.1196,実測値334.1193。
(3R,4S)−1−({4−アミノ−5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジン−7−イル}メチル)−4−[(ピラジン−2−イルチオ)メチル]ピロリジン−3−オール(27
化合物26(0.155g,0.50mmol)をMeOH(4mL,97.8mmol)中に溶解し、水性塩酸(36%,1.5mL)を添加した。15分後、溶媒を蒸発させ、残渣をMeOH(10mL)中に溶解し、アンバーリストA21樹脂で中和した後、同一樹脂の短カラムに通し、MeOHで溶離させた。残渣をエタノール(4mL)とHO(2mL)の混合物中に溶解した後、水性ホルムアルデヒド溶液(37%,0.075mL,1.0mmol)及び9−デアザアデニン(0.080g,0.60mmol)を添加し、混合物を70℃で16時間加熱した。全ての溶媒を吸着させるためにシリカゲルを添加した後、溶媒を蒸発させ、残渣をシリカゲルでのクロマトグラフィー(2−PrOH中0〜10% 水性NHOH(28%))により精製して、27を無色固体(70mg,30%)を余り純粋でない画分(34mg,19%)と一緒に得た。H NMR(500MHz,CDOD):δ 8.43(d,J=1.5Hz,1H),8.37(dd,J=2.6,1.6Hz,1H),8.19(d,J=2.7Hz,1H),8.13(s,1H),7.47(s,1H),4.04(ddd,J=6.4,4.2,4.2Hz,1H),3.85(d,J=13.6Hz,1H),3.80(d,J=13.4Hz,1H),3.41(dd,J=13.3,6.4Hz,1H),3.22(dd,J=13.3,8.3Hz,1H),3.02(dd,J=9.6,7.8Hz,1H),2.90(dd,J=10.3,6.5Hz,1H),2.66(dd,J=10.3,4.2Hz,1H),2.42(dd,J=9.7,7.0Hz,1H),2.34(m,1H)。13C NMR(125.7MHz,CDOD,中心線 δ 49.0):δ 158.5(C),152.1(C),151.0(CH),147.0(C),145.4(CH),144.6(CH),140.4(CH),130.1(CH),115.1(C),112.4(C),76.7(CH),62.3(CH),58.5(CH),48.8(CH),48.3(CH),32.9(CH)。ESI−HRMS:(M+H) 計算値(C1620OS) 358.1445,実測値 358.1442。
(3R,4S)−1−({4−アミノ−5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジン−7−イル}メチル)−4−[(1,3−チアゾル−2−イルチオ)メチル]ピロリジン−3−オール(29)の合成(スキーム10)
Figure 2015524475
tert−ブチル(3R,4S)−3−ヒドロキシ−4−[(1,3−チアゾル−2−イルチオ)メチル]ピロリジン−1−カルボキシレート(28
25(0.250g,0.91mmol)をMeOH(5mL)中に含む溶液にナトリウムメトキシドのメタノール溶液(25%,0.21mL,0.92mmol)を添加した。10分後、溶媒を蒸発させ、残渣をDMF(4mL)中に溶解した後、2−ブロモチアゾール(0.25mL,2.8mmol)を添加し、混合物を室温で60時間撹拌した。水(5mL)を添加した後、混合物をEtO(60mL)で抽出した。抽出物をHO(3×5mL)、ブライン(5mL)で洗浄し、乾燥し、蒸発させた。残渣をシリカゲルでのクロマトグラフィー(ヘキサン中の40→80% EtOAcの勾配)にかけて、28を無色油状物(0.230g,80%)として得た。H NMR(500MHz,CDCl):δ 7.642,7.636(2s,1H),7.241,7.235(2s,1H),4.34(bs,交換DO,0.5H),4.21−4.12(m,1.5H,DO交換後,m,1H),3.76−3.56(m,2H),3.55−3.42(m,1H),3.29−3.12(m,3H),2.49(m,1H),1.45(s,9H)。13C NMR(125.7MHz,CDCl,中心線 δ 77.0):δ 165.8,165.4(C),154.6,154.4(C),142.3,142.2(CH),119.4(CH),79.5(C),72.3,71.9(CH),51.3,51.0(CH),48.4,47.8(CH),46.0,45.4(CH),34.0,33.8(CH),28.4(CH)。ESI−HRMS:(M+Na)+ 計算値(C1320NaO ) 339.0808,実測値 339.0802。
(3R,4S)−1−({4−アミノ−5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジン−7−イル}メチル)−4−[(1,3−チアゾル−2−イル]チオ)メチル]ピロリジン−3−オール(29
化合物28(0.210g,0.66mmol)をMeOH(4mL)中に溶解し、水性塩酸(36%,1.5mL)を添加した。15分後、溶媒を蒸発させると、固体が生じた。これをMeOH(10mL)中に溶解し、アンバーリストA21樹脂で中和した後、同一樹脂の短カラムに通し、MeOHで溶離させた。溶媒を蒸発させ、残渣をエタノール(4mL)とHO(2mL)の混合物中に溶解した後、水性ホルムアルデヒド溶液(37%,0.099mL,1.3mmol)及び9−デアザアデニン(0.107g,0.80mmol)を添加し、混合物を70℃で16時間加熱した。全ての溶媒を吸着させるためにシリカゲルを添加した後、溶媒を蒸発させ、残渣をシリカゲルでのクロマトグラフィー(CHCl−MeOH−28% 水性NHOH,85:15:0.5、次いで85:15:0.75)にかけて、粗な29を無色ガムとして得た。更にクロマトグラフィー(2−PrOH中0→10% 水性NHOH(28%)の勾配)にかけて、29(86mg,36%)を余り純粋でない画分(81mg,34%)と一緒に得た。H NMR(500MHz,CDOD):δ 8.15(S,1H),7.64(d,J=3.4Hz,1H),7.47(s,1H),7.45(d,J=3.5Hz,1H),4.03(ddd,J=6.4,4.3,4.3Hz,1H),3.84(d,J=13.4Hz,1H),3.80(d,J=13.4Hz,1H),3.41(dd,J=13.0,6.3Hz,1H),3.20(dd,J=13.0,8.6Hz,1H),3.02(dd,J=9.7,7.8Hz,1H),2.90(dd,J=10.2,6.5Hz,1H),2.65(dd,J=10.2,4.2Hz,1H),2.42(dd,J=9.8,6.9Hz,1H),2.34(m,1H)。13C NMR(125.7MHz,CDOD,中心線 δ 49.0):δ 166.5(C),152.1(C),151.0(CH),147.0(C),143.6(CH),130.0(CH),121.1(CH),115.2(C),112.5(C),76.6(CH),62.3(CH),58.4(CH2),48.8(CH),48.5(CH),38.3(CH)。ESI−HRMS:(M+NA) 計算値(C1518NaOS ) 385.0876,実測値385.0868。
(3R,4S)−1−({4−アミノ−5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジン−7−イル}メチル)−4−{[(5−{ピリジン−4−イル}−1H−1,2,4−トリアゾル−3−イル)チオ]メチル}ピロリジン−3−オール(56)の合成(スキーム11)
Figure 2015524475
(3R,4S)−4−({[5−(ピリジン−4−イル)−1H−1,2,4−トリアゾル−3−イル]チオ}メチル)ピロリジン−3−オール(55
(3R,4S)−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−4−(メチルスルホニルオキシメチル)ピロリジン−1−カルボキシレート()(300mg,1.00mmol)及び5−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−3−チオール(370mg,2.0mmol)をDMF(5mL)中に含む溶液に水素化ナトリウム(69mg,1.7mmol,油中60wt%)を添加し、混合物を1時間撹拌した。粗な反応混合物をCHClで希釈し、水及びブラインで洗浄し、乾燥し(MgSO)、真空中で濃縮した。粗な残渣をクロマトグラフィー(溶離液:CHCl→CHCl中5%→10% MeOH)により精製して、多分(3R,4S)−4−{[(5−(ピリジン−4−イル)−1H−1,2,4−トリアゾル−3−イル)チオ]メチル}ピロリジン−3−オール(100mg,26%)を得た。これを特性評価することなく次ステップにかけた。(3R,4S)−4−{[(5−(ピリジン−4−イル)−1H−1,2,4−トリアゾル−3−イル)チオ]メチル}ピロリジン−3−オール(100mg,1.2mmol)をメタノール(4mL)中に含む溶液に濃HCl(3mL)を添加し、混合物を真空中で濃縮した。生じた残渣を追加の濃HCl(2mL)中に溶解し、真空中で濃縮し、残渣をメタノール中に溶解し、シリカゲルに吸着させ、固体残渣をクロマトグラフィー(CHCl中1%→25%[MeOH中7N NH])により精製して、標記化合物55(72mg,26%)を白色固体として得た。H NMR(500MHz,CDCl+CDOD):δ=8.56(dd,J=4.7,1.6Hz,2H),7.96(dd,J=4.7,1.6Hz,2H),4.32(dt,J=5.2,2.9Hz,1H),3.37(dd,J=12.4,5.2Hz,1H),3.34(五重線,J=1.6Hz,1H),3.26(dd,J=13.8,6.7Hz,1H),3.12−3.08(m,2H),3.04(dd,J=13.9,8.5Hz,1H)及び2.56−2.50(m,1H)。13C NMR(500MHz,CDOD):δ=161.0,157.9,150.6(X2),141.1,121.8(X2),75.4,53.4,49.8,48.9及び35.1ppm。ESI−HRMS:[MH] 計算値(C1216OS) 278.1076,実測値 278.1078。
(3R,4S)−1−({4−アミノ−5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジン−7−イル}メチル)−4−({[5−(ピリジン−4−イル)−1H−1,2,4−トリアゾル−3−イル]チオ}メチル)ピロリジン−3−オール(56
9−デアザアデニン(22mg,0.16mmol)及び化合物55(45mg,0.16mmol)をエタノール(4mL)と水(2mL)の混合物中に含む懸濁液に水性ホルムアルデヒド(24μL,0.32mmol,37%)を添加し、生じた懸濁液を50℃に加温した。2時間後、反応はTLC分析が示すように完了した。粗な反応混合物をシリカゲルに吸着させ、真空中で濃縮した。固体残渣をクロマトグラフィー(70:29:1→60:40:2→5:4:1 CHCl:MeOH:NHOH)により精製して、標記化合物56(41mg,60%)を白色固体として得た。H NMR(500MHz,MeOD):δ=8.58(dd,J=4.7,1.6Hz,2H),8.16(s,1H),7.95(dd,J=4.6,1.6Hz,2H),7.54(s,1H),4.14(dt,J=6.1,3.9Hz,1H),4.02(s,2H),3.36(dd,J=13.4,6.4Hz,1H),3.31(五重線,J=1.6Hz,1H),3.25(dd,J=10.4,7.7Hz,1H),3.14−3.10(m,1H),2.87(dd,J=10.9,3.8Hz,1H),2.69(dd,J=10.6,6.9Hz,1H)及び2.42(m,1H)。13C NMR(500MHz,CDOD):δ=160.6,157.1,152.2,151.2,150.7(X2),146.8,140.6,130.7,121.8(X2),115.3,1104,75.9,61.7,57.9,49.1,48.8及び36.1ppm。ESI−HRMS:[MH] 計算値(C1922OS) 424.1668,実測値 424.1662。
結果及び考察
BuT−DADMe−ImmA(30)は既にEcMTANの遷移状態アナログ阻害剤として特性評価されている(図1C)。ここで、阻害アッセイを基質として5’−メチルチオアデノシンを用い、組換えHpMTANに対するBuT−DADMe−ImmAを用いて実施した。精製したHpMTANは簡単な基質として5’−メチルチオアデノシン及び6−アミノ−6−デオキシフタロシンの両方を使用する。酵素は両基質に対してそれぞれ0.6±0.3及び0.8±0.3μMの高い親和性(低いK値)、及び12.1±2.3及び4.3±0.9s−1のkcat値を示す。これにより、5’−メチルチオアデノシンに対して2.0×10−1−1、6−アミノ−6−デオキシ−フタロシンに対して5.4×10−1−1の高い触媒効率値(kcat/K)を与える。BuT−DADMe−ImmAは0.8nMの初期阻害定数(K)の遅発性強力結合阻害剤であり、続いて36pMの平衡解離定数(K =K)の遅発性阻害である。基質としての6−アミノ−6−デオキシフタロシンに対するK値を0.8μMとすると、この基質に対するK/K比は22,200である。低いK値は、BuT−DADMe−ImmAがHpMTANに対する遷移状態アナログ阻害剤であるという提案を裏付ける。HpMTANに対する5’−メチルチオアデノシンまたはS−アデノシルホモシステイン基質の構造をその遷移状態と比較すると(図1B)、遷移状態にまねたBuT−DADMe−ImmAの3つの特徴;ヒドロキシl−ピロリジン部分、塩基と糖の間のメチレン架橋、及び9−デアザアデニンを示す(図1B及び1C)。ヒドロキシピロリジン部分の窒素は9のpK値を有しており、よって遷移状態でリボカチオンの正電荷に似ている。この距離は遷移状態で3Åに近いので、メチレン架橋は糖とプリンの距離を延長する。9−デアザアデニンはプリンリングの配置を変化させ、高いpK及びN7のプロトン化が生じ、遷移状態でN7−プロトン化デニン離脱基に似ている。
BuT−DADMe−ImmA(30)の強力結合に関与する触媒部位特徴はBuT−DADMe−ImmAとの複合体中のHpMTANの結晶構造から確立された(図2)。他のMTANと同様に、HpMTANはダイマー界面に位置する活性部位を有するプリン及びウリジンホスホリラーゼのスーパーファミリーに属するホモダイマーである(図4)。アデニン結合はAsp198のN7とOG2の間の水素結合及びVal154のN1と主鎖NHの間の水素結合により安定化されている。5’−リボシル位置結合部位での疎水基は強く拘束されないが、疎水性環境で包囲されており、この位置で変動し得る(図2A及び4)。BuT−DADMe−ImmAとHpMTANの間の直接相互作用は5個の水素結合及び多数の疎水性相互作用を含む(図2)。MTANの遷移状態アナログ複合体は結晶構造及び気相での質量分光法で検出される複合体中に求核性水分子を含む14,15。HpMTANでは、求核性水分子は、リボカチオン遷移状態での水攻撃部位であるカチオン性ヒドロキシピロリジン窒素から2.6Å離れて存在している(図2)。水分子は、タンパク質からの3つの水素結合と結合BuT−DADMe−ImmAからの2つの水素結合によりHpMTAN中で安定化しており、明らかに接触しており、阻害剤複合体の高い親和性に寄与している。
BuT−DADMe−ImmA(30)の効果を5% ウマ血液寒天で増殖させたピロリ菌で試験した。6ng/mlでは僅かな増殖が検出され、8ng/mlでは増殖は検出されず、従ってピロリ菌増殖の抑制についてのMIC90値は<8ng/mlである(図3A)。8ng/mlのMIC90値は、36pMのK値でHpMTANを飽和させるのに十分な23nMの化学濃度に相当する。
ピロリ菌感染において慣用されている抗生物質には、アモキシシリン、メトロニダゾール及びテトラサイクリンが含まれる。BuT−DADMe−ImmA(30)の抗ピロリ菌効果を慣用されているこれらの抗生物質と比較した。BuT−DADMe−ImmAの阻害ゾーンは他の抗生物質の阻害ゾーンよりも大きい(図3B)。等量のアモキシシリンはBuT−DADMe−ImmAよりも小さい増殖阻害ゾーンを与え、等量のメトロニダゾールまたはテトラサイクリンは増殖を抑制しなかった。よって、BuT−DADMe−ImmAはピロリ菌増殖の点で慣用されている抗生物質よりも有効である。
殆どの細菌では、MTANは発現し、5’−メチルチオアデノシン及びS−アデノシルホモシステインのN−リボシド結合の加水分解を触媒する。2つの反応が細菌クオラムセンシング、S−アデノシルメチオニンを介する硫黄リサイクリング及びポリアミン合成に関与している16。しかしながら、多くの細菌性MTANはプランクトン増殖条件により判断して細菌増殖のために必須ではない。よって、BuT−DADMe−ImmA(30)は大腸菌(E.coli)及びコレラ菌(V.cholerae)の増殖に影響を与えないが、MTAN活性は完全に無効にされた。同様に、大腸菌中のmtn遺伝子欠失は富栄養培地での増殖に影響を与えないが、ビオチン栄養要求株を生ずる6,17。BuT−DADMe−ImmAの効果を別の臨床的に一般的な病原体の黄色ブドウ球菌(S.aureus)、肺炎桿菌(K.pneumoniae)、赤痢菌(S.flexneri)、サルモネラ菌(S.enterica)及び緑膿菌(P.aeruginosa)の増殖でも試験した。BuT−DADMe−ImmAで5μg/mlまでの培養濃度で、これらの細菌について増殖抑制は観察されなかった。これはMTANにとって非必須でない役割に一致している。このレアなメナキノン経路に対する阻害剤特異性のために、ピロリ菌感染のBuT−DADMe−ImmAでの治療はオフターゲット細菌種において抗生物質耐性を生じさせないであろう。
細菌ゲノム分析はメナキノン生合成に対するHpMTAN媒介経路が稀であるが、カンピロバクター(Campylobacter)種中に存在することを予測している。カンピロバクター・ジェジュニ(C.jejuni)は細菌性胃腸炎の世界の主な原因である18
HpMTANの作用が6−アミノ−6−デオキシフタロシンの加水分解において提案されており、酵素をこの機能について具体的に試験した。酵素は5.4×10−1−1の触媒効率でこれに対してロバストな触媒活性を示す。BuT−DADMe−ImmA(30)の酵素及びピロリ菌の増殖に対する効果はピロリ菌におけるHpMTANの重要な役割を立証し、その電子転移鎖または他の機能に対する必須のメナキノン生合成経路の提案されている経路を裏付けている4,19
ピロリ菌では薬物耐性が急速に発現し、現在ピロリ菌感染の約30%が単剤第一選択薬に対して耐性である20。その結果、一般的アプローチは通常ピロリ菌感染のために3剤治療を使用しており、作用メカニズムが異なる2つの抗生物質が含まれている。3剤治療でも、ピロリ菌感染の20%以上が容易に根絶されない。ピロリ菌集団における耐性はおそらく部分的に他の細菌感染の治療中ピロリ菌が広域抗生物質に暴露されているためである。加えて、ピロリ菌の現在の根絶は抗生物質を2週間以上必要とし、治療を中断したならば耐性の発現が増加する。BuT−DADMe−ImmA(30)を用いる結果は、狭域抗生物質を単剤として、または薬物配合剤において使用するための機会を示している。MTANが必須であると見られる他の病原体(カンピロベクター(Campyrobacter)種)は現在シプロフロキサシン、エリスロマイシンまたはアジスロマイシンを用いて臨床的に治療されている。BuT−DADMe−ImmAは他の抗生物質よりもピロリ菌中の標的に対してより強力な抗生物質であり、カンピロベクター(Campyrobacter)感染に対する候補であり得るであろう。よって、BuT−DADMe−ImmA及び他のHpMTAN阻害剤は必須生合成ステップにおいてMTANを用いる生物において特異的抗生物質として役立ち得る。追加のピロリ菌MTA阻害剤の例及びその解離定数は表2に記載されている。表3には、本発明の具体的化合物についてのピロリ菌MTANに対する解離定数及びピロリ菌に対するMIC90値が要約されている。これらの化合物を含む配合剤も抗生物質耐性の現在の問題を対処し得る。
Figure 2015524475
Figure 2015524475
Figure 2015524475
Figure 2015524475
Figure 2015524475
Figure 2015524475
Figure 2015524475
Figure 2015524475
Figure 2015524475
Figure 2015524475

Claims (31)

  1. 被験者に対してヘリコバクター・ピロリ(Helicobacter pylori)(ピロリ菌)の増殖を抑制するのに有効な量の式(I)
    Figure 2015524475
    (式中、
    VはCHであり且つWはNRであるか、またはVはNHであり且つWはCHRであり;
    XはRまたはS立体配置のCH及びCHOHから選択され;
    ZはQまたはSQであり;ここで
    QはC−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、C−Cシクロアルキルメチル、アリール、ヘテロアリールまたはアルアルキルであり、これらの各々は場合により1個以上のハロゲンまたはメチル基で置換されており、または
    QはCH=CH−(CH−またはCH≡C−(CH−であり、ここでdは0、1、2、3、4、5または6であり、または
    QはR−(CH−O−(CH−であり、ここでRはH、OH、OMe、OEt、OPrまたはOCHCHOHであり、aは0、1、2、3、4、5または6であり、bは1、2、3、4、5、6または7であり、Zの鎖長が8個以下のC、O及びS原子であるように選択され、または
    ZはQであり、QはR−(CH−S−CH−であり、ここでRはH、OH、OMe、OEt、OPrまたはOCHCHOHであり、eは2、3、4、5または6であり、Qの鎖長が8個以下のC、O及びS原子であるように選択され;
    Rは
    Figure 2015524475
    であり;
    GはCHであるか、またはGは存在しない)
    の化合物、或いはその医薬的に許容され得る塩またはそのエステルを投与することを含む前記被験者におけるピロリ菌感染の治療方法。
  2. 前記化合物は式(Ia)
    Figure 2015524475
    (式中、
    VはCHであり且つWはNRであるか、またはVはNHであり且つWはCHRであり;
    XはRまたはS立体配置のCH及びCHOHから選択され;
    ZはSQまたはQであり;
    QはC−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、C−Cシクロアルキルメチル、アリールまたはアルアルキルであり、これらの各々は場合により1個以上のハロゲン、ヒドロキシ及び/またはメチル基で置換されており;
    Rは
    Figure 2015524475
    であり;
    GはCHであるか、またはGは存在しない)
    の化合物、或いはその医薬的に許容され得る塩またはそのエステルである請求項1に記載の方法。
  3. VはCHであり、WはNRであり、GはCHであり、XはCHである請求項1または2に記載の方法。
  4. VはNHであり、WはCHRであり、Gは存在せず、XはCHOHである請求項1または2に記載の方法。
  5. ZはQである請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. ZはSQである請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  7. QはC−Cアルキルである請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. QはC−Cシクロアルキルである請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  9. Qはアリールである請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  10. Qはメチル基またはハロゲンで置換されているアリールである請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記メチル基またはハロゲンはオルト、メタまたはパラ位にある請求項10に記載の方法。
  12. 前記ハロゲンはCl、F、BrまたはIである請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記化合物は式
    Figure 2015524475
    を有する化合物、或いはその医薬的に許容され得る塩またはそのエステルである請求項1または2に記載の方法。
  14. 前記化合物は式
    Figure 2015524475
    を有する化合物、或いはその医薬的に許容され得る塩またはそのエステルである請求項1または2に記載の方法。
  15. Zは
    Figure 2015524475
    Figure 2015524475
    Figure 2015524475
    からなる群から選択される請求項1〜4または13〜14のいずれか一項に記載の方法。
  16. 前記化合物は
    Figure 2015524475
    からなる群から選択される請求項1〜2または13〜14に記載の方法。
  17. 前記化合物は
    Figure 2015524475
    Figure 2015524475
    からなる群から選択される請求項1〜2または13〜14に記載の方法。
  18. 被験者に対してヘリコバクター・ピロリ(Helicobacter pylori)(ピロリ菌)の増殖を抑制するのに有効な量の化合物、或いはその医薬的に許容され得る塩またはそのエステルを投与することを含む前記被験者におけるピロリ菌感染の治療方法であって、前記化合物は
    Figure 2015524475
    からなる群から選択される前記方法。
  19. 被験者に対してヘリコバクター・ピロリ(Helicobacter pylori)(ピロリ菌)の増殖を抑制するのに有効な量の化合物、或いはその医薬的に許容され得る塩またはそのエステルを投与することを含む前記被験者におけるピロリ菌感染の治療方法であって、前記化合物は
    Figure 2015524475
    Figure 2015524475
    からなる群から選択される前記方法。
  20. 前記化合物は
    Figure 2015524475
    である請求項1〜2または13のいずれか一項に記載の方法。
  21. 前記化合物をピロリ菌5’−メチルチオアデノシンヌクレオシダーゼ(MTAN)を阻害するのに有効な量で投与する請求項1〜20のいずれか一項に記載の方法。
  22. VがCHであり、WがNRであり、XがCHであり、GがCHであり、ZがSQであるとき、Qはメチル、エチル、ベンジルまたはp−クロロフェニルでない請求項1〜2または21のいずれか一項に記載の方法。
  23. 前記化合物はピロリ菌の増殖を抑制するが、大腸菌(E.coli)、コレラ菌(V.cholerae)、黄色ブドウ球菌(S.aureus)、肺炎桿菌(K.pneumoniae)、赤痢菌(S.flexneri)、サルモネラ菌(S.enterica)及び緑膿菌(P.aeruginosa)からなる群から選択される1つ以上の細菌の増殖を抑制しない請求項1〜22のいずれか一項に記載の方法。
  24. 前記化合物は大腸菌(E.coli)、コレラ菌(V.cholerae)、黄色ブドウ球菌(S.aureus)、肺炎桿菌(K.pneumoniae)、赤痢菌(S.flexneri)、サルモネラ菌(S.enterica)及び緑膿菌(P.aeruginosa)のすべての増殖を抑制しない請求項23に記載の方法。
  25. 前記化合物はピロリ菌の増殖の抑制の点でアモキシシリン、メトロニダゾールまたはテトラサイクリンよりも有効である請求項1〜24のいずれか一項に記載の方法。
  26. 前記被験者は消化性潰瘍を患っている請求項1〜25のいずれか一項に記載の方法。
  27. 前記被験者は胃潰瘍または十二指腸潰瘍を患っている請求項1〜25のいずれか一項に記載の方法。
  28. 前記化合物を経口投与する請求項1〜27のいずれか一項に記載の方法。
  29. 式(II)
    Figure 2015524475
    (式中、
    ZはQまたはSQであり、QはC−Cシクロアルキル、ヘテロアリール、R−(CH−であり、ここでRはHであり、aは5、6、7であるか、またはRはOH、OMe、CH=CH−またはCH≡C−、OMeまたはOCHCHOHであり、aは2、3、4、5、6または7であり、Zの鎖長が8個以下のC、O及びS原子であるように選択され;または
    ZはQであり、QはR−(CH−であり、ここでRはHであり、aは4であり;または
    ZはQであり、QはR−(CH−S−CH−であり、ここでRはH、OHまたはOMeであり、aは2、3または4である)
    の構造を有する化合物、或いはその医薬的に許容され得る塩またはそのエステル。
  30. 構造
    Figure 2015524475
    Figure 2015524475
    Figure 2015524475
    を有する請求項29に記載の化合物、或いはその医薬的に許容され得る塩またはそのエステル。
  31. 請求項29または30に記載の化合物及び医薬的に許容され得る担体を含む医薬組成物。
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