JP2015518328A - マルチバンド・トランシーバにおけるクロストークのキャンセル - Google Patents

マルチバンド・トランシーバにおけるクロストークのキャンセル Download PDF

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Abstract

実施形態は、第1の無線周波数帯(RF1)において第1の送信信号(sig1)を送信するように動作可能な第1の送信経路(110)であって、入力(112)、出力(114)、および第1の送信経路の出力から入力に向かう第1のフィードバック経路(116)を含む第1の送信経路(110)と、第1の無線周波数帯(RF1)とは異なる第2の無線周波数帯(RF2)において第2の信号(sig2)を送信するように動作可能な第2の送信経路(130)であって、入力(132)、出力(134)、および第2の送信経路の出力から入力に向かう第2のフィードバック経路(136)を含む第2の送信経路(130)と、マルチバンド・トランシーバ装置(100)の第2のフィードバック経路(136)から第1のフィードバック経路(116)へのクロストークをキャンセルし、かつ/または第1のフィードバック経路(116)から第2のフィードバック経路(136)へのクロストークをキャンセルするように動作可能なクロストーク・キャンセラ(150)とを含むマルチバンド・トランシーバ装置(100)に関する。

Description

本発明の実施形態は、一般的にワイヤレス通信に関し、特に、マルチバンド・トランシーバにおける異なるトランシーバの経路間のクロストークのキャンセルに関する。
ワイヤレス・ネットワークは着実に成長しており、移動体通信のために、ますます多くのシステムが展開されている。たとえば、ワイヤレス・セルラー・システムの複数の標準が開発され、量販市場に導入されてきた。たとえばGSM(グローバル・システム・フォー・モバイル・コミュニケーションズ)など、レガシの第2世代セルラー通信システムは、比較的遅いデータ転送速度を用いる回線交換式の音声通信に対する従来の需要を満たすために主に導入されたが、たとえばUMTS(ユニバーサル移動体通信システム)およびLTE(ロング・ターム・エボリューション)など、第3および第4世代の移動通信システムは、パケットベースの移動体通信に必要な、ますます速いデータ転送速度に対する絶えず増加する需要を満たすために、ますます複雑化している。典型的には、異なる世代の異なるワイヤレス通信システムは、それぞれのワイヤレス通信システムの異なる送受信デバイス間で通信するために、異なる重複しない無線周波数(RF)帯域、すなわち電波スペクトルを用いる。
最近、たとえばマルチバンド基地局など、いわゆるマルチバンド・トランシーバに対する需要が、通信システム・プロバイダによる注目をますます多く集めている。そのため、マルチバンド・トランシーバは、好ましくは並行して、つまり同時に、異なるスペクトルのRF帯域でRF信号を送信および/または受信できるトランシーバとして理解することができる。異なるRF信号はどちらも、1つの通信システム標準に属することができる。つまり、それらはすべて同じワイヤレス通信システムに準拠することができる。しかし、マルチバンド・トランシーバによって送信された異なるRF信号は、加えて、異なる通信標準に属することもできる。つまり、異なる送信または受信された信号は、異なるワイヤレス通信システムに準拠することができる。異なるRF帯域で異なる信号を同時に送信/受信でき、ここで信号自体は、異なる標準に属することができる、そのようなマルチバンド対応のトランシーバは、現代のマルチバンド基地局にとって最も取り組みがいがある課題の1つである。
物理的な実装のRF送信機は、遠隔の受信機のフェージングまたは熱雑音の影響を越えて、受信された信号の品質を下げる多くの障害の影響を受ける。以降、送信機の経路とも呼ぶ、1つまたは複数の送信チェーンにおけるアナログ成分は、典型的には、それらの不完全な振る舞いのために様々な障害を引き起こす。最も顕著な非理想的な性質は、搬送周波数およびサンプリング・レートのオフセット、位相ノイズ、IQインバランス(I=同相信号成分、Q=直交位相信号成分)、ならびに電力増幅器(PA)の非線形性である。特に、ベースバンド(BB)信号をキャリア信号と組み合わせることを担当する、デジタル/アナログ変換器(DAC)の後のミキサは、いわゆるIQインバランスの不完全性を引き起こす可能性がある。ミキサの他には、PAがもう1つの障害源である。飽和点に近いPA特性の非線形の振る舞いにより、送信信号に非線形歪みも加えられる。PAの非線形性は、側波帯の放射に主につながり、スペクトルの放射要件に影響する。以後、送信機の経路のそれらのすべての障害の組み合わせは、送信ノイズとも呼ぶ(TXノイズ)。送信ノイズは、前述の送信機の非理想的な性質により、理想的な送信信号のコンスタレーションからの物理的つまり現実世界のRF送信信号のずれとして解釈することができる。
TXノイズの影響は、従来のアルゴリズムによって少なくとも部分的に補正することができる。これらの問題を解決するために特に設計されている、個別の/異なる線形化および補正のアルゴリズムは、たとえば、トランシーバ・チェーンのデジタル部分においてフィードバック信号および信号処理を使用して、(アルゴリズムに応じて)前述のTX障害の少なくとも一部を多かれ少なかれ正確に補正することができる。たとえば、送信機で、TXノイズは、TX経路の出力から入力に向かうフィードバック経路が必要である(デジタル)プリディストーションを使って少なくとも部分的に補正することができる。
1つの物理的なパッケージまたはハウジングにおいて異なる目標周波数帯域に対して複数の送信経路を含む、マルチバンド・トランシーバの場合には、TX経路のTXノイズおよび/またはフィードバック信号は、他の周波数帯域に専用される1つまたは複数の近接/隣接するTX経路に悪い影響を及ぼす可能性がある。異なるRF周波数帯域に属する、またはさらに異なるワイヤレス通信標準に属する異なるTX経路間のこのクロストークのために、送信機の障害または個々のTX経路のTXノイズの適切な補正がより困難になる。よって、マルチバンド・トランシーバに対する、この不十分な状況を改善することが望ましい。
本発明の1つの発見は、それぞれのフィードバック経路を含む、マルチバンド・トランシーバの近接または隣接するTX経路は、互いに近くに配置することができるため、第1のTX経路に関連する第1のフィードバック経路から、第2のTX経路に関連する第2のフィードバック経路に信号のクロストークが生じる場合があることである。すなわち、2つの近接するTX回路の経路、またはそれぞれの関連するフィードバック経路の物理的分離は、隣接する回路の経路間において無視できる干渉にとって十分に大きくない場合がある。これは特に、異なるターゲットRF帯域に対する2つ以上の信号トランシーバが、十分なRF/IF経路の分離(>40dB)を提供することができない、マルチバンド・トランシーバの1つの共通する空間を制限されたパッケージまたはハウジングに統合される場合に該当する。ここでIFは、中間周波数の略語である。マルチバンド・トランシーバの第1のTX経路から第2のTX経路、およびその逆のクロストークまたは干渉が、補正されずに放置されている場合、送信機の障害またはTXノイズに関する個々のTX経路のパフォーマンスは低下する。
本発明の他の発見は、マルチバンド・トランシーバの干渉するTX経路間のクロストーク、または、より具体的には、それらの関連するフィードバック経路は、マルチバンド・トランシーバの個々のトランシーバの経路の個々および/または全体的なTXノイズ特性を改善するためにキャンセルすることができる。
第1の態様によれば、本発明の実施形態は、マルチバンド・トランシーバ装置を提供する。そのため、マルチバンド・トランシーバ装置は、マルチバンド・トランシーバに結合されても、マルチバンド・トランシーバ内に位置してもよい。すなわち、マルチバンド・トランシーバ装置は、マルチバンド・トランシーバのための装置として理解することができる。マルチバンド・トランシーバ装置は、第1の無線周波数帯において第1の送信信号を送信するように動作可能な第1の送信経路または回路を含む。そのため、第1の送信経路は、入力、出力、および第1の送信経路の出力から入力に向かう第1のフィードバック経路を含む。さらに、マルチバンド・トランシーバ装置は、第2の無線周波数帯において第2の信号を送信するように動作可能な第2の送信経路または回路を含み、第2の無線周波数帯は、第1の無線周波数帯とは異なる。また、第2の送信経路は、入力、出力、および第2の送信経路の出力から入力に向かう第2のフィードバック経路を含む。さらに、マルチバンド・トランシーバ装置は、第2のフィードバック経路から第1のフィードバック経路へのクロストーク/干渉をキャンセルし、かつ/またはマルチバンド・トランシーバの第1のフィードバック経路から第2のフィードバック経路へのクロストークをキャンセルするように動作可能なクロストーク・キャンセラを含む。
送信(TX)経路は、デジタル・ベースバンド信号をアナログRF信号に変換するための様々な、後で配置されたデジタルおよび/またはアナログのハードウェア・コンポーネントの(電気)回路またはチェーンとして理解することができ、アナログ信号は、次に、アンテナ手段を介して、エア・インターフェースを通じて遠隔の受信機に送信することができる。よって、マルチバンド・トランシーバの1つのTX経路は、たとえば、少なくとも1つのデジタルまたはアナログ変調器、少なくとも1つのデジタル/アナログ変換器(DAC)、それぞれの無線周波数(RF)帯域にアナログ・ベースバンド信号をアップコンバートするための少なくとも1つのミキサまたはアップコンバータ、および少なくとも1つの電力増幅器(PA)を含むことができる。他のTX経路は、それ自体のDAC、ミキサ、およびPAを含むか、または他のTX経路とこれらのコンポーネントを共有することができる。もちろん、このコンポーネントのリストは、本発明の異なる実施形態については当てはまらない場合がある。デジタル・ベースバンド信号からアナログRF信号への変換の間に、TX経路の1つまたは複数のハードウェア・コンポーネントは、TX経路に沿って移動する信号を歪ませる場合がある。そのような歪み(TXノイズ)は、たとえばPAの非線形の振る舞いなど、不完全かつ/または非線形のハードウェアの振る舞いによる場合がある。
したがって、またフィードバック経路は、たとえばデジタル・プリディストーションなど、たとえば、TXノイズを補正するために、TX経路の(歪んだ)RF信号をそれぞれのデジタル・ベースバンド・ドメインに変換するための様々なデジタルおよび/またはアナログ・ハードウェア・コンポーネントの(電気)回路またはチェーンとして理解することができる。よって、フィードバック経路は、たとえば、ベースバンドまたは中間周波数帯にアナログRF信号をダウンコンバートするための少なくとも1つのミキサまたはダウンコンバータ、少なくとも1つのアナログ/デジタル変換器(ADC)、および少なくとも1つの復調器を含むことができる。これらのコンポーネントもまた、他のフィードバック経路と共有することができる。ここでも、このコンポーネントのリストは、単に代表的なものであり、本発明の異なる実施形態については当てはまらない場合がある。一部の実施形態によれば、フィードバック経路の干渉信号、つまり干渉するフィードバック信号は、同じまたは近くに配置された(たとえば重複する)周波数帯域に位置する場合がある。
マルチバンド・トランシーバの個々の送信経路および/またはそれらの関連するフィードバック経路は、互いに近くに物理的に位置することができるため、第1のフィードバック経路(またはフィードバック回路)から第2のフィードバック経路への無視できないクロストーク/干渉が生じる場合がある。たとえば、それぞれのフィードバック経路を含む、第1および第2のTX経路の両方は、たとえば、共通のプリント回路基板(PCB)でもよい、共通の基板の同じ場所に配置するか、または共通のハウジングの同じ場所に配置することができるため、パッケージの異なる部品間のクロストークが可能になる。一部の実施形態によれば、第1および第2のTX経路は、共通のハードウェア・コンポーネントを共有することもできる。それぞれの第1および第2の(TX)信号を運ぶTX経路の回路の信号線は、運ばれるTX信号を放射する傾向があるため、放射されたTXまたはフィードバック信号は、近接または隣接するTX回路に結合する場合がある。典型的には、しかし、信号線は、アンテナとして機能することを目的としていないため、そのような不要な放射はかなり弱いであろう。しかし、異なるRF帯域に関連するTX経路が十分に近く配置され、十分に遮蔽されていない場合、第1のフィードバック経路からの信号は、第2のフィードバック経路に、およびその逆に結合する場合があり、それによって相互干渉につながる。近接するフィードバック経路間のそのような干渉により、干渉またはクロストークが適切にキャンセルされなければ、それぞれのフィードバック信号に依存するTXノイズ補正の概念が悪化する。
この目的のために、実施形態は、第2のフィードバック経路の不要な信号成分から第1のフィードバック経路、およびその逆の信号を理想的に解放することができる、クロストーク・キャンセラを提案する。クロストークのキャンセルは、既知の信号推定および/または干渉/クロストークのキャンセル技術に依存することができ、ここで送信経路の伝達関数および第1のフィードバック経路と第2のフィードバック経路との間の伝達関数は、たとえば、最小2乗(LS)推定など、よく知られている推定技術を使って推定することができる。第1および第2のTX経路を介して送信された第1および第2の信号は、マルチバンド・トランシーバ内で認識されるか、または認識させることができることに注意されたい。
一部の実施形態によれば、マルチバンド・トランシーバは、(マルチバンド)基地局に結合することができる。すなわち、基地局は、スペクトルが分離された用途をサポートするため、またはGSM−900およびGSM−1800/1900、UMTSおよび/またはLTEの異なる動作周波数帯域など、複数のRF帯域で動作するワイヤレス通信システムをサポートするために、複数の異なる重複しないRF帯域を並行してサポートすることができる。一部の実施形態では、マルチバンド・トランシーバ装置は、同時に第1および第2のTX経路を介して、異なるワイヤレス通信システム標準および/または異なるキャリア周波数の信号を同時に送信するようにさらに動作することができる。よって、一部の実施形態によれば、マルチバンド・トランシーバは、また、マルチ標準のトランシーバとして考えることができる。そのため、マルチバンド・トランシーバは、1つまたは複数のワイヤレス通信システムをサポートすることができる。たとえば、グローバル・システム・フォー・モバイル・コミュニケーションズ(GSM)、GSM進化型高速データ・レート(EDGE)、GSM/EDGE無線アクセス・ネットワーク(GERAN)、ユニバーサル地上無線アクセス・ネットワーク(UTRAN:Universal Terrestrial Radio Access Network)もしくは進化型UTRAN(E−UTRAN)、ロング・ターム・エボリューション(LTE)もしくはLTE−Advanced(LTE−A)など、第3世代パートナーシップ・プロジェクト(3GPP)によって標準化されたワイヤレス通信システムの1つまたは複数、または、たとえばワールドワイド・インターオペラビリティ・フォー・マイクロウェーブ・アクセス(WIMAX)IEEE802.16もしくはワイヤレス・ローカル・エリア・ネットワーク(WLAN)IEEE802.11など、異なる標準を用いるワイヤレス通信システム、時分割多元接続(TDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、直交周波数分割多元接続(OFDMA)、符号分割多元接続(CDMA)などに基づく一般的に任意のシステムなどである。以下において、ワイヤレス通信システムおよびモバイル通信ネットワークという用語は、同義的に使用することができる。本発明の概念は、前述のワイヤレス通信システムに限定されず、将来的なワイヤレス通信システム標準だけでなく他のものに適用可能であることに注意されたい。
マルチバンド基地局は、ネットワークまたはシステムの固定された、または移動しない部分に配置することができる。基地局は、リモート・ラジオ・ヘッド、送信ポイント、アクセス・ポイント、マクロ・セル、スモール・セル、マイクロ・セル、フェムト・セル、メトロ・セルなどに対応することができる。基地局は、関連するUEまたはモバイル端末への異なるRF帯域での無線信号の送信を可能にする、有線ネットワークのワイヤレス・インターフェースでもよい。そのような無線信号は、たとえば、3GPPによって標準化された、または一般的に、上記のシステムの1つまたは複数に従った無線信号に準拠することができる。したがって、基地局は、NodeB、eNodeB、BTS、アクセス・ポイントなどに対応することができる。
実施形態では、ワイヤレス通信システムは、モバイル端末および基地局を含むことができる。シナリオ、つまりダウンリンクまたはアップリンクに依存して、いずれか1つは、送信機または受信機としてそれぞれ機能することができる。ダウンリンクについて、基地局は、送信機の機能を引き継ぐ一方、モバイル端末は、受信機部を引き受ける。アップリンクでは、それは逆である。つまり基地局は、受信機として機能する一方、モバイル端末は、送信機として機能する。本発明は、マルチバンド基地局に関して記述するが、他の実施形態では、モバイル端末へ結合または配置されたマルチバンド・トランシーバ装置を排除せず(しかし含むことができ)、ここでモバイル端末は、スマートフォン、携帯電話、ユーザ機器、ラップトップ、ノートブック、パーソナル・コンピュータ、パーソナル・デジタル・アシスタント(PDA)、ユニバーサル・シリアル・バス(USB)スティック、自動車などに対応することができる。すでに述べたように、モバイル端末は、3GPP用語に従ってユーザ機器(UE)とも呼ぶことができる。さらに、マルチバンド・トランシーバ装置は、また、基地局からモバイル端末、およびその逆にワイヤレス信号を中継するために、中継局に結合することができる。
本発明のさらに他の態様によれば、マルチバンド・トランシーバを運用するための方法が提供される。方法は、マルチバンド・トランシーバの第1の送信経路を介して、第1の無線周波数帯で第1の送信信号を送信するステップを含み、第1の送信経路は、入力、出力、および第1の送信経路の出力から入力に向かう第1のフィードバック経路を含む。方法は、マルチバンド・トランシーバの第2の送信経路を介して、第2の無線周波数帯で第2の信号を送信する第2のステップを含み、第2の無線周波数帯は、第1の無線周波数帯とは異なり、第2の送信経路は、入力、出力、および第2の送信経路の出力から入力に向かう第2のフィードバック経路を含む。さらに、方法は、第2のフィードバック経路から第1のフィードバック経路へのクロストークまたは干渉をキャンセルするステップ、および/またはマルチバンド・トランシーバの第1のフィードバック経路から第2のフィードバック経路へのクロストークをキャンセルするステップを含む。
一部の実施形態は、方法を実行するために装置内に設置されたデジタル制御回路、つまり、マルチバンド・トランシーバ装置を含む。たとえば、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)など、そのようなデジタル制御回路は適宜にプログラムする必要がある。よって、さらに他の実施形態は、また、コンピュータ、デジタル・プロセッサ、または集積回路でコンピュータ・プログラムが実行されたときに、方法の実施形態を実行するためのプログラム・コードを持つコンピュータ・プログラムを提供する。
本発明の実施形態は、適切に実装すれば、クロストークの影響を大幅にキャンセルすることができる。一般的に、実施形態は、マルチバンド・トランシーバの緊密なパッケージングを可能にすることができ、受信された信号およびフィードバック信号は、同じ周波数帯域または相互に近い周波数帯域に位置する。
装置および/または方法の一部の実施形態について、例示のみを目的として、添付の図面を参照して以下に記述する。
一実施形態による、クロストークのキャンセルを用いるマルチバンド・トランシーバ装置を示す略ブロック図である。 一実施形態による、1つのマルチバンド・トランシーバパッケージにおける2つの送信機の統合を示す図である。 他の実施形態による、1つのマルチバンド・トランシーバパッケージにおける2つの送信機の統合を示す図である。 クロストーク・ベースバンド・モデルを示す図である。 一実施形態による、クロストーク推定器を示すブロック図である。 一実施形態による、クロストークのキャンセルのブロックを示す図である。 一実施形態による、クロストークのキャンセルのパフォーマンスを示す図である。
ここで、様々な例示的実施形態について、一部の例示的実施形態を示した添付図面を参照してより完全に記述する。図において、線の太さ、レイヤ、および/または領域は、明瞭さのために誇張している場合がある。
したがって、例示的実施形態は、様々な変更および代替形式が可能であり、その実施形態は、一例として図面に示され、本明細書に詳細に記述されるだろう。しかし、例示的実施形態を開示された特定の形式に制限する意図はなく、それとは反対に、例示的実施形態は、本発明の範囲内にある変更、等価物、および代替案をすべて包含することを理解するべきである。同様の番号は、図の記述の全体にわたって類似または同様の要素を表している。
要素が他の要素に「接続される(connected)」または「結合される(coupled)」と言及された場合、他の要素に直接的に接続または結合することが可能であり、または介在する要素が存在する場合があることを理解されるだろう。これとは対照的に、要素が他の要素に「直接的に接続される(directly connected)」または「直接的に結合される(directly coupled)」と言及された場合、介在する要素は存在しない。要素間の関係を記述するために使用される他の言葉は、同様に解釈されるべきである(たとえば、「の間(between)」と「直接的に間に(directly between)」、「隣接する(adjacent)」と「直接的に隣接する(directly adjacent)」など)。
本明細書に使用する用語は、特定の実施形態についてのみ記述することを目的とするものであり、例示的実施形態に限定することを意図するものではない。本明細書に使用する場合に、単数形の「a(1つの)」、「an(1つの)」、および「the(その)」は、別段文脈で明らかに示されていない限り、複数形も含むことが意図される。本明細書に使用する場合、「comprise(含む)」、「comprising(含む)」、「include(含む)」、および/または「including(含む)」という用語は、記述された機能、整数、ステップ、動作、要素、および/または構成要素の存在を示すものであるが、1つまたは複数の他の機能、整数、ステップ、動作、要素、構成要素、および/またはそれらのグループの存在や追加を排除するものではないことをさらに理解されるだろう。
特に定義しない限り、本明細書に使用するすべての用語(技術用語および科学用語を含む)は、例示的実施形態が属する当業者によって一般的に理解されるものと同じ意味を持っている。用語、たとえば一般に使用される辞書に規定されているものは、関連する技術分野の文脈における意味に一致する意味を持つものと解釈するべきであり、特に本明細書に規定されていない限り、理想化された、または過度に形式的な意味で解釈されるものではないことをさらに理解されるだろう。
図1は、マルチバンド・トランシーバ装置100の代表的な実施形態のブロック図を示している。たとえば、マルチバンド・トランシーバ装置100は、ワイヤレス通信システムの基地局に結合することができるため、基地局をマルチバンド基地局にすることができる。マルチバンド・トランシーバ装置100は、加えて、受信機回路および受信機機能を含むことができるが、本発明の実施形態は、装置100の送信機の機能または送信機の回路を参照して説明する。
マルチバンド・トランシーバ装置100は、第1の無線周波数帯RFで第1の送信信号sig1を送信するよう適応されているか、または動作可能である、第1の送信経路(またはチェーン)110を含む。マルチバンド・トランシーバ装置100の第1の送信経路110は、入力112、出力114、および第1の送信経路110の出力114から入力112に向かう第1のフィードバック経路116を含む。マルチバンド・トランシーバ装置100は、第2の無線周波数帯RFで第2の信号sig2を送信するように適応または構成されている、第2の送信経路130をさらに含み、第2の無線周波数帯RFは、第1の無線周波数帯RFとは異なる。実施形態によれば、2つの無線周波数帯域RFおよびRFは重複していない。また、第2の送信経路130は、入力132、出力134、および第2の送信経路130の出力134から入力132に向かう第2のフィードバック経路136を含む。入力112、132、および出力114、134は、送信経路110、130の固定されていないポイントであり、たとえば、マルチバンド・トランシーバ装置100のハードウェアの設定に依存して選ぶことができることに注意されたい。したがって、該当する場合は、入力および出力は、また、図1に示されているものとは別の場所に配置するように選ぶことができる。マルチバンド・トランシーバ装置100は、マルチバンド・トランシーバ100の第2のフィードバック経路136から第1のフィードバック経路116へのクロストークをキャンセルし、かつ/または第1のフィードバック経路116から第2のフィードバック経路136へのクロストークをキャンセルするように動作可能なクロストーク・キャンセラ回路150をさらに含む。すなわち、クロストーク・キャンセラ回路150は、干渉するフィードバック経路またはチャネル116、136の間の相互のクロストークをキャンセルできる可能性がある。
実施形態によれば、マルチバンド・トランシーバ装置100は、異なる好ましくは重複しない無線周波数帯域RFおよびRFで、信号sig1、sig2を同時に送信するように適応することができる。言い換えると、第1の送信経路110および第2の送信経路130は、それぞれの無線周波数帯域RFおよびRFで第1の信号sig1および第2の信号sig2を並行して、つまり同時に送信するように適応することができるか、または動作可能な場合がある。
図1に見られるように、第1のフィードバック経路116から第2のフィードバック経路136へのクロストーク/干渉は、第1のクロストーク伝達関数H12によってモデル化することができる一方、第2のフィードバック経路136から第1のフィードバック経路116へのクロストークは、第2のクロストーク伝達関数H21によってモデル化することができる。第1のTX経路110(第1のフィードバック経路116を含む)の振る舞いは、第1のTX経路伝達関数H11によってモデル化することができる。同様に、第2のTX経路130(第2のフィードバック経路136を含む)の振る舞いは、第2のTX経路伝達関数H22によってモデル化することができる。すべての伝達関数は、周波数依存の場合があることに注意されたい。2つの入力信号sig1およびsig2は、クロストーク・キャンセラ150に認識されるか、または認識させることができるため、推定されたクロストーク伝達関数
Figure 2015518328
および
Figure 2015518328
を得るために、クロストーク伝達関数H12およびH21を推定または測定することができる。また、TX経路伝達関数H11、H22は、よく知られている方法によって推定または測定することができる。言及した伝達関数を決定するために使用できる複数のよく知られている推定方法がある。たとえば、よく知られている最小2乗(LS)推定方法を用いることができる。
第1の送信経路110は、フィードバック経路116の他に、フィードフォワード経路118を含む。このフィードフォワード経路118は、たとえば、デジタル・プリディストーション回路120、少なくとも1つのデジタル/アナログ変換器(DAC)122、ならびに変調、アップ・コンバージョン、および/または電力増幅(PA)回路を含む回路ブロック124など、複数の後で配置されたハードウェア・コンポーネントの連続またはチェーンを含むことができる。特に、ブロック124のハードウェア・コンポーネントは、非理想的な非線形の振る舞いを持ち、したがって、I/Qインバランスおよび/または非線形歪みなど送信機の障害(TXノイズ)を第1の信号sig1にもたらす。TXノイズを補正するために、フィードバック経路116は、第1のRF信号RFを受信し、第1のフィードバック信号117を得るために、中間周波数帯またはベースバンド・ドメインにそれをダウンコンバートすることができる。しかし、第1のフィードバックの第1の信号117は、第2のフィードバック経路136からのクロストークによって損なわれる。この目的のために、クロストーク・キャンセラ150からの第1の補正信号152は、ブロック120でデジタル・プリディストーションに使用できる、第1のクロストークがキャンセルされたフィードバック信号119を得るために、第1のフィードバックされた信号117から差し引くことができる。たとえば、第1のフィードバック経路116は、I/Qインバランスおよび/またはPA非線形性により、第1のRF信号RFのTXノイズを緩和するために使用することができる。この目的のために、第1のフィードバック経路116は、第1のTX経路110の出力114から入力112に向けて歪んだ信号RFを供給して戻すために、ダウン・コンバージョン回路およびアナログ/デジタル変換器(ADC)などハードウェア回路を含むことができる。オリジナルの第1の信号sig1とともに、第1のTX経路110の不要なTXノイズを緩和または補正するために、デジタル・プリディストーションの概念または他の信号処理を適用することができる。
同様に、第2の送信経路130は、第2のフィードバック経路136の他に、第2のフィードフォワード経路138を含む。このフィードフォワード経路138は、また、たとえば、デジタル・プリディストーション回路140、少なくとも1つのデジタル/アナログ変換器(DAC)142、ならびに変調、アップ・コンバージョン、および/または電力増幅(PA)回路を含む回路ブロック144など、複数の後で配置されたハードウェア・コンポーネントの連続またはチェーンを含むことができる。特に、ブロック144のハードウェア・コンポーネントは、非理想的な非線形の振る舞いを持ち、したがって、I/Qインバランスおよび/または非線形歪みなど送信機の障害(TXノイズ)を第2の信号sig2にもたらす。TXノイズを補正するために、フィードバック経路136は、第2のRF信号RFを受信し、第2のフィードバック信号137を得るために、中間周波数帯またはベースバンド・ドメインにそれをダウンコンバートすることができる。しかし、第2のフィードバック信号137は、第1のフィードバック経路116からのクロストークによって損なわれる。この目的のために、クロストーク・キャンセラ150からの第2の補正信号154は、ブロック140でデジタル・プリディストーションに使用できる、第2のクロストークがキャンセルされたフィードバック信号139を得るために、第2のフィードバック信号137から差し引くことができる。よって、たとえば、第2のフィードバック経路136は、I/Qインバランスおよび/またはPA非線形性により、第2のRF信号RFのTXノイズを緩和するために使用することができる。この目的のために、また、第2のフィードバック経路136は、第2のTX経路130の出力134から入力132に向けて歪んだ信号RFを供給して戻すために、ダウン・コンバージョン回路およびADCなどハードウェア回路を含むことができる。歪まされていない第2の信号sig2とともに、第2のTX経路130の不要なTXノイズを緩和または補正するために、デジタル・プリディストーションの概念または他の信号処理を適用することができる。
本発明の実施形態は、同じ場所に配置された第1および第2の送信経路110および130を用いるマルチバンド・トランシーバに対処することができる。すなわち、それぞれのフィードバック経路116および136を含む、第1の送信経路110および第2の送信経路130が、相互に近くに位置するため、第1のフィードバック経路116から第2のフィードバック経路136、および逆への無視できないクロストークが生じる場合がある、マルチバンド・トランシーバについて考えることができる。これは、たとえば、送信経路110および130の両方が、共通のPCBなど共通の基板の同じ場所に配置されている場合、またはそれらがマルチバンド・トランシーバ装置100の共通のハウジング内にある場合に生じる場合がある。一部の実施形態では、2つのTX経路110、130は、たとえば電力増幅器など、1つまたは複数の共通のハードウェア・コンポーネントをさらに共有することができる。そのようなマルチバンド・トランシーバパッケージの空間制限により、フィードバック経路116および136において望まれないクロストークに遭遇する場合がある。すでに説明したように、フィードバック経路116および/または136は、PA利得、PA非線形性、局部発振器の漏れ、I/Qインバランスなどのアナログの振る舞いを測定するために使用することができる。
一部の特定の実施形態では、マルチバンド・トランシーバ装置100は、異なる遠隔のRF帯域で、異なる信号sig1、sig2を同時に送信できるだけでなく、マルチバンド・トランシーバ装置100は、また、異なるワイヤレス通信システム標準の異なる信号を同時に送信できる場合がある。これが意味するのは、第1の信号sig1および/またはRFは、第1のワイヤレス通信システムに準拠することができる一方、第2の信号sig2および/またはRFは、第1の信号に関係する第1のワイヤレス通信システムとは異なる第2のワイヤレス通信システムに準拠することができるということである。たとえば、第1のワイヤレス通信システムは、UMTSなど、CDMAベースの通信システムの場合がある一方、たとえば、第2のワイヤレス通信システムは、LTEなど、OFDMAベースの通信システムの場合がある。しかし、本発明はそのようなワイヤレス通信システムに限定されないことに注意されたい。
図2aを見ると、フィードフォワード経路118、138、およびフィードバック経路116、136のより詳細な図が示されており、本発明の一実施形態によるクロストークのキャンセルについて、より詳細に説明する。
図2aは、共同のRF/IF/BBモジュール200に統合された第1の送信経路110および第2の送信経路130を示している。見られるように、第1の送信経路110は、第1の送信プリディストータ120を含む。第1のプリディストータ120への入力は第1の歪んでいないデジタル・ベースバンド信号sig1、および第1の信号のフィードバックされたバージョンである。図示する実施形態では、第1のプリディストータ120(またはその入力)の入力信号sig1は、第1の送信経路110の入力112を示している。すなわち、第1の送信経路110は、第1の送信経路110の第1の信号sig1および第1のフィードバック信号sig1_fb_crに基づいて、第1の予め歪んだ送信信号を決定するように動作可能な第1の送信プリディストータ120を含むことができる。デジタル・プリディストーション・ネットワーク120の出力はデジタルからアナログへの変換のためにDAC122に結合される。DAC122の出力は、変調およびアップ・コンバージョン・ブロック124aに結合され、アナログ・ベースバンド信号は、特定の変調方式に従って変調され、かつ/またはベースバンド・ドメインからRF伝送帯域RFにアップコンバートされる。ブロック124aの出力は、第1の送信経路110の第1のアナログ送信信号を増幅するために、第1の電力増幅器PA1 124bに結合される。図示する実施形態では、電力増幅器124bの出力は、第1の送信経路110の出力114を形成する。この出力、つまり増幅された第1のRF信号RFは、図の代表的な実施形態によるダウンコンバータ146およびADC148を含む第1のフィードバック経路116の入力として使用される。フィードバックされた第1のRF信号RFは、ダウンコンバートされた第1の信号sig1_fbを得るために、ダウンコンバータ146によって第1のRF帯域RFの下のベースバンド・ドメインまたは中間周波数に混合またはダウンコンバートされる。
同様に、第2の送信経路130は、第2の送信プリディストータ140を含む。第2のプリディストータ140への入力は、第2の歪んでいないデジタル・ベースバンド信号sig2、および第2の信号のフィードバックされたバージョンである。図示する実施形態では、第2のプリディストータ140の入力信号sig2は、第2の送信経路130の入力132を示している。すなわち、第2の送信経路130は、第2の送信経路136の第2の信号sig2および第2のフィードバック信号sig2_fb_crに基づいて、第2の予め歪んだ送信信号を決定するように動作可能な第2の送信プリディストータ140を含むことができる。第2のデジタル・プリディストーション・ネットワーク140の出力は、デジタルからアナログへの変換のためにDAC142に結合される。DAC142の出力は、変調およびアップ・コンバージョン・ブロック144aに結合され、アナログ・ベースバンド信号は、特定の変調方式に従って変調され、かつ/またはベースバンド・ドメインからRF伝送帯域RFにアップコンバートされる。ブロック144aの出力は、第2の送信経路130の第2のアナログ送信信号を増幅するために、第2の電力増幅器PA2 144bに結合される。図示する実施形態では、第2の電力増幅器144bの出力は、第2の送信経路の出力134を形成する。この出力、つまり増幅された第2のRF信号RFは、図示する代表的な実施形態によるダウンコンバータ146およびADC148も含む第2のフィードバック経路136の入力として使用される。フィードバックされた第2のRF信号RFは、ダウンコンバートされた第2の信号sig2_fbを得るために、ダウンコンバータ146によって第2のRF帯域RFの下のベースバンド・ドメインまたは中間周波数へ混合またはダウンコンバートされる。
共同のRF/IF/BBモジュール250の他の実施形態を図2bに示している。これは、送信経路110および130の両方が、RF伝送帯域RFおよびRFの両方に対して共通の電力増幅器124bを共有するという点で図2aとは異なる。すなわち、この場合、出力114は、第1および第2のRF信号RFおよびRFの両方を運ぶ。この理由で、2つのフィードバック・ブランチ116および136は両方、それぞれの不要なRF信号をフィルタするためにフィルタ(フィルタ1、フィルタ2)を含む。つまり、RFは、フィルタ1によってフィルタされ、RFはフィルタ2によってフィルタされる。
実施形態によれば、第1および第2のフィードバック経路116、136は両方、共通のトランシーバ・ハウジングおよび/または共通のトランシーバPCBで同じ場所に配置されているため、第1のフィードバック経路116の信号は、第2のフィードバック経路136に、およびその逆に結合することができる。第2のダウンコンバートされたフィードバック信号sig2_fbを運ぶ第2のフィードバック経路136からの前述のクロストークにより、第1のフィードバック経路116の第1のダウンコンバートされたフィードバック信号sig1_fbが損なわれる。損なわれた第1のフィードバック信号sig1_fb_crは、以下によってモデル化することができ、
sig1_fb_cr[n]=sig1_fb[n]+H21[n]*sig2_fb[n] (1)
ここで、H21[n]は、離散時間ドメインにおける第2のクロストーク伝達関数を示し、*は畳込み演算の演算子を示している。
同様に、第2の損なわれたフィードバック信号sig2_fb_crは、以下によってモデル化することができ、
sig2_fb_cr[n]=sig2_fb[n]+H12[n]*sig1_fb[n] (2)
ここで、H12[n]は、離散時間ドメインにおける第1のクロストーク伝達関数を示している。
ダウンコンバートされたフィードバック信号sig1_fb、sig2_fb(またはsig1_fb_cr、sig2_fb_cr)は、同じ周波数、または少なくとも少なくとも相互に近い周波数に位置することができる。すなわち、両方のフィードバック経路のダウンコンバートされたフィードバック信号は、等しいまたは類似した、かつ可能性として重複する周波数域にある場合がある。したがって、第1および第2のフィードバック経路116、136の間の狭い空間によるクロストークの影響は、スペクトルのフィルタリングによって容易に削除されない場合がある。その結果、不完全なフィードバック信号sig1_fb_cr、sig2_fb_crは、より高いビット誤り率、マルチバンド・トランシーバ100のTXノイズ関連の信号処理(たとえばデジタル・プリディストーション)のパフォーマンス低下を引き起こし、加えて測定を誤らせる可能性がある。したがって、フィードバック信号経路116および136の両方のクロストークの影響は、マルチバンド・トランシーバ100全体の適切な運転のために補正またはキャンセルするべきである。1つの考え方は、クロストークの影響を決定または計算するために、デジタル・ベースバンド・ドメインで信号処理を使用することでありうる。これは、ソース信号sig1およびsig2は両方、マルチバンド・トランシーバ装置100内で認識されているので可能である。よって、クロストークの影響は、図1に関してすでに説明した、不完全なフィードバック信号117、137から補足的に差し引くことができる。
2つのフィードバック経路116と136との間のクロストークの影響を含むベースバンド・モデルを図3aに示す。図3aに見られるように、第1のフィードバック経路から第2のフィードバック経路へのクロストークは、少なくとも1つの第1の複素値クロストークFIRフィルタH12によってモデル化することができる一方、第2のフィードバック経路から第1のフィードバック経路へのクロストークは、少なくとも1つの第2のクロストーク複素値FIRフィルタH21によってモデル化することができる。第1のTX経路(第1のフィードバック経路を含む)の振る舞いは、少なくとも1つの第1の複素値TX経路FIRフィルタH11によってモデル化することができる。同様に、第2のTX経路(第2のフィードバック経路を含む)の振る舞いは、少なくとも1つの第2の複素値TX経路FIRフィルタH22によってモデル化することができる。そのため、2つのクロストークFIRフィルタH12およびH21は、第1の信号フィードバック経路116から第2の信号フィードバック経路136、およびその逆への結合の影響を表している。2つのTX経路FIRフィルタH11およびH22は、それぞれ、全体的な第1の送信経路110(干渉されていない第1のフィードバック経路を含む)および全体的な第2の送信経路130(干渉されていない第2のフィードバック経路を含む)の伝達関数を表している。よって、伝達関数H11およびH22は、フィードフォワード経路118および138ならびにフィードバック経路116、136の伝達関数の両方をそれぞれ含む。図3cにも示したクロストーク・キャンセラ150の目標は、以下の不完全なフィードバック信号からクロストーク・エラー信号H21[n]*sig2_fb[n]およびH12[n]*sig1_fb[n]を取り除くことである。
sig1_fb_cr_bd[n]=H11[n]*sig1[n]+H21[n]*sig2[n] (3)
および
sig2_fb_cr_bd[n]=H22[n]*sig1[n]+H12[n]*sig2[n] (4)
実施形態によれば、クロストーク・キャンセラ150(図3cを参照)は、前述の少なくとも1つの第1および/または少なくとも1つの第2の推定されたクロストーク・フィルタ
Figure 2015518328
および
Figure 2015518328
を得るために、少なくとも1つの第1および/または少なくとも1つの第2のクロストーク・フィルタのフィルタ係数を推定するように適応することができる。この目的のために、クロストーク・キャンセラ150は、sig1、sig1_fb_cr_bd、sig2、および/またはsig2_fb_cr_bdに基づいて、
Figure 2015518328
および/または
Figure 2015518328
を推定するように適応できる、クロストーク・フィルタ推定器310を含むか、またはそれに結合することができる(図3bを参照)。そのため、推定されたクロストーク・フィルタ
Figure 2015518328
および
Figure 2015518328
は、たとえばLS推定など、様々なよく知られている推定技術によって得ることができる。信号sig1_fb_cr_bd、sig2_fb_cr_bd、sig1、およびsig2は、マルチバンド・トランシーバ装置100内で認識させることができることに注意されたい。すなわち、LS推定方法または他の推定方法を使って、関数H11、H21およびH22、H12の推定を計算または決定することができる。伝達関数H11、H21およびH22、H12を得るための他の推定方法は、個々の送信経路110、130を続けてかつ相互に独立して実行させることである。すなわち、第2の送信経路130をオフにしながら、第1の送信経路110をオンにすることができる。この方法で、伝達関数H11およびH12を決定することができる。次のステップでは、第1の送信経路110をオフにしながら、第2の送信経路130をオンにすることができる。このようにして、伝達関数H22およびH21を測定することができる。
必要な伝達関数を推定した後、第1および第2のクロストークがキャンセルされたフィードバック信号119、139を得るために(つまりsig1_fb_pure_bd、sig2_fb_pure_bd)、以下によりフィードバック信号から結合の影響を差し引くことが可能である。
Figure 2015518328
言い換えると、クロストーク・キャンセラ150は、第1の信号経路116の不完全なフィードバック信号sig1_fb_cr_bdから、少なくとも1つの第2の推定されたクロストーク・フィルタ
Figure 2015518328
でフィルタされた第2の信号sig2のフィルタされたバージョンを差し引き、かつ/または第2の信号経路136の不完全なフィードバック信号sig2_fb_cr_bdから、少なくとも1つの第1の推定されたクロストーク・フィルタ
Figure 2015518328
でフィルタされた第1の信号sig1のフィルタされたバージョンを差し引くように適応することができる。
本発明の実施形態を検証するために、シミュレーションが実行された。1つの代表的なシミュレーション・ベンチでは、10MHzの代表的な帯域幅を用いる1つのUMTS信号および1つのLTE信号が、信号sig1およびsig2としてそれぞれ使用された。UMTS信号sig1の動作帯域は、通常、動作帯域Iとも呼ばれる2100MHzあたりの周波数帯域として選ばれた。LTE信号sig2のRF帯域は、通常、動作帯域VIIとも呼ばれる2600MHzあたりのRF帯域として選ばれた。よって、第1のRF帯域および第2のRF帯域は、複数の100MHz(この実施例では約500MHz)によって切り離された、異なる重複しないRF帯域である。伝達関数H11(=H22)およびH21(=H12)はそれぞれ、以下のように規定された3タブFIRフィルタでモデル化された。
11=[0.86+0.27j 0.13+0.07j 0.08+0.04j] (7)
および
21=[0 0.08 0.02+0.015j 0.01+0.003j] (8)
ここで図4を参照すると、クロストークのキャンセルの後の信号スペクトルの品質(参照番号410を参照)は、クロストークのキャンセルのない信号スペクトルの品質(参照番号420を参照)よりはるかに良好であることを明確に観察することができる。LTE信号(sig2)を運ぶ第2の送信経路から生じるクロストーク結合の影響は、完全にキャンセルすることができる。干渉するLTE信号は、(図4に示すように)雑音のレベルの下に消える。したがって、クロストークのキャンセル(sig1_fb_pure_bd)の後のUMTSフィードバック信号は、LTE信号(sig2)を運ぶ干渉する第2の信号経路から結合の影響を受けない。当業者には明白なように、本発明の実施形態は、また、わずか2つを超える異なる別個のRF帯域を扱うことができるマルチバンド・トランシーバへと十分に拡張することができる。
一般的に、2つのPA124bおよび144bは、それぞれ関係する第1および第2の信号経路110および130に非線形性をもたらす。これらの非線形性の結果として、それぞれ第1の信号sig1および第2の信号sig2の高次信号成分を得ることができる。それらの高次信号成分に対応するために、伝達関数H11、H21およびH22、H12は、たとえば、より複雑なフィルタ構造によってそれぞれモデル化することができる。数学的にいえば、各フィルタ構造H11、H21およびH22、H12は、複数のフィルタを含むことができ、n番目のフィルタは、それぞれの信号sig1またはsig2のn乗または次数に対応する。第1のTX経路110について、これは以下によって表すことができる。
sig1_fb_cr_bd[n]=H11[n]*sig1[n]+Hnon12[n]*sig1[n]+Hnon13[n]*sig1[n]...+H21[n]*sig2[n]+Hnon22[n]*sig2[n]+Hnon23[n]*sig2[n]... (9)
ここで、(FIR)フィルタHnon22、Hnon23)は、非線形信号部分または次数2および3についてクロストークの影響(第2から第1のTX経路)をそれぞれ表している。または、より一般的には、要素H11、H21およびH22、H12は、非線形関数および/または線形の時不変関数など任意の関数(システム)を含むことができる。第2のTX経路130について、これは以下によって表すことができる。
sig2_fb_cr_bd[n]=H22[n]*sig2[n]+Hnon22[n]*sig2[n]+Hnon23[n]*sig2[n]...+H12[n]*sig1[n]+Hnon12[n]*sig1[n]+Hnon13[n]*sig1[n]... (10)
ここで、(FIR)フィルタHnon12、Hnon13は、非線形信号部分または次数2および3について、クロストークの影響(第1から第2のTX経路)をそれぞれ表している。
よって、たとえば、クロストークのキャンセルの後の第1のフィードバック経路における信号は、以下のように表すことができる。
sig1_fb_pure_bd[n]=sig1_fb_cr_bd[n]
−H21[n]*sig2[n]
−Hnon22[n]*sig2[n]
−Hnon23[n]*sig2[n]... (11)
PA124bおよび144bの非線形性の影響を取り除くことができる他の実施形態によれば、第1のステップの送信電力を減らすことができるため、PA124bおよび144bは、したがって、それらの線形の領域でそれぞれ運用されるだろう。このようにして、全体的な(マルチバンド)トランシーバは、線形であると想定することができ、最初に(線形)クロストーク伝達関数H12およびH21を計算または決定し、次に再び送信電力を高めることができる。デジタル・プリディストーションを実行した後、デジタル・プリディストーション・ブロック122および142の手段、PA124bおよび144bの非線形性は補正することができ、再び、クロストークのキャンセル・アルゴリズムの適応を再開することができる。言い換えると、クロストーク・キャンセラ150は、一部の実施形態によれば、第1および/または第2の送信経路110、130に対する送信プリディストーションの前に最初のクロストークのキャンセルについて、第1および/または第2の送信経路110、130の送信電力の低減を開始するように適応することができるため、第1および/または第2の送信経路110、130の電力増幅器124b、144bは、その線形の領域で運用される。さらに、クロストーク・キャンセラ150は、第1および/または第2の送信経路110および130の予め歪んだ信号に基づいて、前述の最初のクロストークのキャンセルの後に、さらにクロストークのキャンセルを実行するために減らされた送信電力の増加を開始するように適応することができる。
前述の方法の両方において、電力増幅器124bおよび144bの非線形性は対応され、よって、クロストークのキャンセル・パフォーマンスは低下しない。
要約すると、本発明の実施形態は、マルチバンド・トランシーバの送信および/またはフィードバック経路のクロストークの影響を緩和するために、魅力的かつ簡単な解決策を提供することができ、クロストークの影響は、個々の送信/フィードバック経路の緊密なパッケージングによる場合がある。補正せずに放置すると、クロストークの影響は、特にフィードバック信号において深刻なエラーを生じさせる可能性がある。これは、次にマルチバンド送受信デバイスにおいて予測できない影響を与える可能性がある。理想的には、実施形態は、シミュレーションにおいて100%、クロストークの影響をキャンセルすることができる。したがって、実施形態は、マルチバンド・トランシーバのより緊密なパッケージングを可能にすることができ、受信された信号およびフィードバック信号は、同じ周波数帯域または相互に近い周波数帯域に位置する。
記述および図面は、単に本発明の原理を示すものである。したがって、本明細書に明示的に記述して示していないが、本発明の原理を具体化し、その精神および範囲に含まれる様々な構成を当業者であれば考案できることを理解されるだろう。さらに、本明細書に詳述したすべての例は、原則として、読者が本発明の原理、およびその技術を推進する発明者(ら)によって提供された概念を理解するのを支援するために、教育のみを目的とすることを明確に意図するものであり、そのような具体的に詳述された例および条件に限定しないものとして解釈するべきである。さらに、本明細書において、本発明の原理、態様、および実施形態を詳述するすべての記述、およびその特定の例は、その等価物を包含することを意図するものである。
(特定の機能を実行する)「・・・ための手段」として示された機能ブロックは、それぞれ特定の機能を実行するために適応された回路を含む、機能ブロックとして理解するものとする。よって、「何らかのための手段」は、「何らかのために適応された、または適している手段」として理解するべきである。よって、特定の機能を実行するために適応された手段は、そのような手段が前述の機能を(所定の瞬間に)必ずしも実行していることを意味しない。
任意の機能ブロックを含む、図に示す様々な要素の機能は、たとえばプロセッサなどの専用ハードウェア、および適切なソフトウェアと連携してソフトウェアを実行する機能を持つハードウェアの利用を通じて提供することができる。プロセッサによって提供される場合、機能は、単一の専用プロセッサによって、単一の共有プロセッサによって、またはその一部を共有できる、複数の個々のプロセッサによって提供することができる。さらに、「プロセッサ」または「コントローラ」という用語の明示的な使用は、ソフトウェアを実行できるハードウェアを排他的に指すものと解釈するべきではなく、デジタル・シグナル・プロセッサ(DSP)ハードウェア、ネットワーク・プロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)、ソフトウェアを格納するための読み取り専用メモリ(ROM)、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、および不揮発性記憶装置を限定することなく、暗黙的に含むことができる。従来型および/またはカスタムの他のハードウェアも含むことができる。
本明細書に示すブロック図は、本発明の原理を具体化する実例となる回路についての概念的な視点を表していることは当業者には自明であろう。同様に、そのようなコンピュータまたはプロセッサが明示的に示されているかどうかに関わりなく、任意のフローチャート、流れ図、状態遷移図、擬似コードなどは、コンピュータ可読媒体において本質的に表され、したがって、コンピュータまたはプロセッサによって実行できる様々なプロセスを表していることを理解されるだろう。
さらに、以下の特許請求の範囲は、これによって詳細な説明に組み込まれ、各請求項は、それ自体で個別の実施形態として有効である。各請求項が個別の実施形態として有効であるが、特許請求の範囲において、従属請求項は1つまたは複数の他の請求項との特定の組み合わせを言及する場合があるが、他の実施形態は、また、他の各従属請求項の主題との従属請求項の組み合わせを含むことができることに注意されたい。特定の組み合わせを意図しないと述べられていない限り、そのような組み合わせは本明細書で提案されている。さらに、この請求項が独立請求項に直接的に依存しない場合でも、他の独立請求項に請求項の主張の特徴も含めることを意図する。
明細書または特許請求の範囲に開示された方法は、これらの方法のそれぞれのステップのそれぞれを実行するための手段を持つデバイスによって実装できることに注意されたい。
さらに、明細書または特許請求の範囲で開示された複数のステップまたは機能の開示は、特定の順序であるものと解釈されないことを理解されるだろう。したがって、そのようなステップまたは機能が技術的な理由から交換可能ではない限り、複数のステップまたは機能の開示によって、これらを特定の順序に制限するものではない。さらに、一部の実施形態では、単一のステップは、複数のサブステップを含むことも、または複数のサブステップに分解することもできる。そのようなサブステップは、明示的に除外されていない限り、この単一のステップの開示に含めることができ、またその一部となることができる。

Claims (15)

  1. 第1の無線周波数帯(RF)において第1の送信信号(sig1)を送信するように動作可能な第1の送信経路(110)であって、入力(112)、出力(114)、および第1の送信経路の前記出力から前記入力に向かう第1のフィードバック経路(116)を含む第1の送信経路(110)と、
    前記第1の無線周波数帯(RF)とは異なる第2の無線周波数帯(RF)において第2の信号(sig2)を送信するように動作可能な第2の送信経路(130)であって、入力(132)、出力(134)、および第2の送信経路の前記出力から前記入力に向かう第2のフィードバック経路(136)を含む第2の送信経路(130)と、
    マルチバンド・トランシーバ装置(100)の前記第2のフィードバック経路(136)から前記第1のフィードバック経路(116)へのクロストークをキャンセルし、かつ/または前記第1のフィードバック経路(116)から前記第2のフィードバック経路(136)へのクロストークをキャンセルするように動作可能なクロストーク・キャンセラ(150)とを含むマルチバンド・トランシーバ装置(100)。
  2. 前記第1の送信経路(110)および前記第2の送信経路(130)は、それぞれの無線周波数帯域(RF;RF)で前記第1の信号(sig1)および前記第2の信号(sig2)を送信するように同時に動作可能である請求項1に記載のマルチバンド・トランシーバ装置(100)。
  3. 前記第1および第2のフィードバック経路(116;136)は、前記第1および第2の送信経路(110;130)の送信機の障害、特に、電力増幅器の非線形性に関係する送信機の障害および/または前記それぞれの送信経路のIQインバランスをそれぞれ決定および/または緩和するために使用される請求項1に記載のマルチバンド・トランシーバ装置(100)。
  4. 前記第1の送信経路(110)は、前記第1および/または前記第2の信号(sig1;sig2)ならびに前記第1の送信経路(110)の第1のフィードバック信号(117;119)に基づいて、第1の予め歪んだ送信信号を決定するように動作可能な第1の送信プリディストータ(120)を含み、前記第2の送信経路(130)は、前記第2および/または前記第1の信号(sig2;sig1)ならびに前記第2の送信経路(130)の第2のフィードバック信号(137;139)に基づいて、第2の予め歪んだ送信信号を決定するように動作可能な第2の送信プリディストータ(140)を含む請求項1に記載のマルチバンド・トランシーバ装置(100)。
  5. 前記第1および前記第2のフィードバック経路(110;130)は両方、共通のトランシーバ・ハウジングおよび/または共通のトランシーバ・プリント回路基板で同じ場所に配置されているため、前記第1のフィードバック経路(116)の信号は、前記第2のフィードバック経路(136)に、およびその逆に結合することができる請求項1に記載のマルチバンド・トランシーバ装置(100)。
  6. 前記第1の信号(sig1)は、第1のワイヤレス通信システムに準拠し、前記第2の信号(sig2)は、前記第1のワイヤレス通信システムとは異なる第2のワイヤレス通信システムに準拠している請求項1に記載のマルチバンド・トランシーバ装置(100)。
  7. 前記第1のワイヤレス通信システムは、符号分割多元接続(CDMA)ベースのシステムであり、前記第2のワイヤレス通信システムは、直交周波数分割多元接続(OFDMA)ベースのシステムである請求項6に記載のマルチバンド・トランシーバ装置(100)。
  8. 前記第1の送信経路(110)は、第1のベースバンド送信信号を前記第1の無線周波数帯(RF)で第1のアップコンバートされた送信信号に変換するように動作可能な第1のアップコンバータ(124a)を含み、前記第1のフィードバック経路(116)は、前記ベースバンド、または前記第1の無線周波数帯(RF)の下の第1の中間周波数帯で前記第1のアップコンバートされた送信信号を第1のダウンコンバートされた信号(sig1_fb)に変換するように動作可能な第1のダウンコンバータ(146)を含み、前記第2の送信経路(130)は、前記第2の無線周波数帯(RF)で第2のベースバンド送信信号を第2のアップコンバートされた送信信号に変換するように動作可能な第2のアップコンバータ(144a)を含み、前記第2のフィードバック経路(136)は、前記ベースバンド、または前記第2の無線周波数帯(RF)の下の第2の中間周波数帯で前記第2のアップコンバートされた送信信号を第2のダウンコンバートされた信号(sig2_fb)に変換するように動作可能な第2のダウンコンバータ(146)を含む請求項1に記載のマルチバンド・トランシーバ装置(100)。
  9. 前記第1のダウンコンバートされた信号(sig1_fb)および前記第2のダウンコンバートされた信号(sig2_fb)は、同じ周波数範囲、または相互に隣接したそれぞれの周波数範囲に位置する請求項8に記載のマルチバンド・トランシーバ装置(100)。
  10. 前記第1のフィードバック経路(116)から前記第2のフィードバック経路(136)への前記クロストークは、少なくとも1つの第1のクロストーク・フィルタ(H12)によってモデル化され、前記第2のフィードバック経路(136)から前記第1のフィードバック経路(116)への前記クロストークは、少なくとも1つの第2のフィルタ(H21)によってモデル化され、前記クロストーク・キャンセラ(150)は、少なくとも1つの第1および/または少なくとも1つの第2の推定されたクロストーク・フィルタを得るために、前記少なくとも1つの第1および/または前記少なくとも1つの第2のクロストーク・フィルタのフィルタ係数を推定するように動作可能である請求項1に記載のマルチバンド・トランシーバ装置(100)。
  11. 前記第1のフィードバック経路(116)から前記第2のフィードバック経路(136)への前記クロストークは、前記第1の信号(sig1)の前記第1および少なくとも1つの高次成分をフィルタするためにフィルタ構造によってモデル化され、前記第2のフィードバック経路(136)から前記第1のフィードバック経路(116)への前記クロストークは、前記第2の信号(sig2)の前記第1および少なくとも1つの高次成分をフィルタするためにフィルタ構造によってモデル化される請求項10に記載のマルチバンド・トランシーバ装置(100)。
  12. 前記クロストーク・キャンセラ(150)は、前記第1のフィードバック経路(116)の信号から、前記少なくとも1つの第2の推定されたクロストーク・フィルタでフィルタされた第2の信号のフィルタされたバージョンを差し引き、かつ/または前記第2のフィードバック経路(136)の信号から、前記少なくとも1つの第1の推定されたクロストーク・フィルタでフィルタされた前記第1の信号のフィルタされたバージョンを差し引くように動作可能である請求項10に記載のマルチバンド・トランシーバ装置(100)。
  13. 前記クロストーク・キャンセラ(150)は、前記第1および/または第2の送信経路(110;130)に対する送信プリディストーションの前に最初のクロストークのキャンセルについて、前記第1および/または前記第2の送信経路の送信電力の低減を開始するように動作可能であるため、前記第1および/または前記第2の送信経路(110;130)の電力増幅器(124b;144b)は、その線形の領域で運用され、前記クロストーク・キャンセラ(150)は、予め歪んだ信号に基づいて、前記最初のクロストークのキャンセルの後に、さらにクロストークのキャンセルを実行するために前記減らされた送信電力の増加を開始するように動作可能である請求項1に記載のマルチバンド・トランシーバ装置(100)。
  14. 第1の送信経路(110)を介して第1の無線周波数帯(RF)で第1の送信信号(sig1)を送信するステップであって、前記第1の送信経路(110)は、入力(112)、出力(114)、および前記第1の送信経路の前記出力から前記入力に向かう第1のフィードバック経路(116)を含む、ステップと、
    第2の送信経路(130)を介して第2の無線周波数帯(RF)で第2の信号(sig2)を送信するステップであって、前記第2の無線周波数帯(RF)は、前記第1の無線周波数帯(RF)とは異なり、前記第2の送信経路(130)は、入力(132)、出力(134)、および前記第2の送信経路の前記出力から前記入力に向かう第2のフィードバック経路(136)を含む、ステップと、
    前記マルチバンド・トランシーバ(100)の前記第2のフィードバック経路(136)から前記第1のフィードバック経路(116)へのクロストークをキャンセルし、かつ/または前記第1のフィードバック経路(116)から前記第2のフィードバック経路(136)へのクロストークをキャンセルするステップと
    を含むマルチバンド・トランシーバ(100)を運用する方法。
  15. コンピュータ・プログラムがコンピュータまたはプロセッサで実行されたときに、請求項14に記載の方法の少なくとも1つのステップを実行するためのプログラム・コードを持つコンピュータ・プログラム。
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