JP2015515354A - 磁気共鳴画像化磁場を検知するための装置及び技法 - Google Patents

磁気共鳴画像化磁場を検知するための装置及び技法 Download PDF

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Abstract

装置は、患者に植え込まれるように構成されているハウジングを備えている。装置は、更に、ハウジング内の第1場所に配置されていて第1場所での磁場の第1方向を表す信号を生成するように構成されている第1磁場方向センサと、ハウジング内の第2場所に配置されていて第2場所での磁場の第2方向を表す信号を生成するように構成されている第2磁場方向センサと、磁場の強度を表す信号を生成するように構成されている磁場強度センサと、を含んでいる。装置は、更に、磁場の発生源を、磁場の強度を表す信号と磁場の第1方向及び第2方向を表す信号のうちの少なくとも1つに基づいて識別するように構成されている制御モジュールを含んでいる。【選択図】図3A

Description

[0001]本開示は、磁気共鳴画像化(MRI)装置を検知するための技法に、より具体的にはMRI環境を検知する能力のある植込型医療装置に、関する。
[0002]磁気共鳴画像化(MRI)は、患者の詳細な内部構造を視覚化するのに使用される医用画像化技法である。患者は、MRI走査中は、少なくとも部分的にMRI装置内に置かれている。MRI装置は、静磁場(これ以後、「静MRI磁場」)、傾斜磁場、及び無線周波数(RF)磁場を含め、様々な磁場及び電磁場を生成する。静MRI磁場は、MRI装置内の一次磁石によって生成され、MRI走査の開始以前から存在するものである。傾斜磁場は、電磁石によって生成され、MRI走査中に存在するものである。RF磁場は、送信側コイル/受信側コイルによって生成され、MRI走査中に存在するものである。MRI走査を受ける患者が植込型医療装置(IMD)を有している場合、MRI装置によって発生する様々な磁場がIMDの作動に干渉する可能性がある。
[0003]MRI走査中に発生する様々な磁場がIMDに及ぼす効果を低減するために、一部のIMDは、MRI走査中は、MRI対応作動モード(ここではMRI作動モードとも呼称)にプログラムされるようになっているものがある。典型的に、臨床医学者は、予定されているMRI走査に先立つ何処かの時点でプラミング装置を使ってこれらのIMDをプログラムしている。患者がMRI走査を受けた後、臨床医学者はIMDを再プログラムして通常の設定へ戻している。IMDを有する患者の走査の前と後に行われる再プログラミングプロセスは、患者と臨床医学者の双方にとって不便であろう。シナリオによっては、IMDを有する患者に緊急MRI走査が必要になることもある。その様なシナリオは、MRI走査間際にIMDを再プログラムする余裕を見込んだ十分な時間枠を与えない可能性がある。
[0004]本開示によるIMDは、MRI走査の開始に先立って、MRI装置の存在を自動的に(例えば、静MRI磁場の検知によって)検知するようになっている。例えば、IMDは、磁場の強度と磁場の方向性の発散のうちの一方又は両方に基づいて、MRI装置を検知することができる。また、IMDは、静MRI磁場を、他の磁場、例えばテレメトリヘッド磁石又は他の手持ち式磁石の様な手持ち式磁気装置によって生成される磁場など、から区別するようになっており、而して、IMDが検知された磁場の発生源を少なくとも一部には磁場の方向性の発散に基づいて識別する場合に係る固有性が改善される。
[0005]IMDは、MRI装置の検知に応え、MRI走査の開始より前に通常作動モードからMRI作動モードへ移行するようになっている。MRIモードで作動している間、IMDは、MRI装置によって発せられる傾斜磁場及びRF磁場による悪影響を被ることに対して感受性がより低くなるように構成されている。IMDの自動的にMRI装置を検知しMRIモードへ移行するという能力は、MRI走査に先立ってIMDを手動で再プログラムする必要性を排除し、若しくは万一手動で再プログラムすることが行われなかった場合のフェイルセーフ再プログラミングモードを提供する。
[0006]本開示による1つの実施例では、装置が、患者に植え込まれるように構成されているハウジングを備えている。装置は、更に、ハウジング内の第1場所に配置されていて第1場所での磁場の第1方向を表す信号を生成するように構成されている第1磁場方向センサと、ハウジング内の第2場所に配置されていて第2場所での磁場の第2方向を表す信号を生成するように構成されている第2磁場方向センサと、磁場の強度を表す信号を生成するように構成されている磁場強度センサと、を含んでいる。装置の制御モジュールが、磁場の発生源を、磁場の強度を表す信号と磁場の第1方向を表す信号と磁場の第2方向を表す信号のうちの少なくとも1つに基づいて識別するように構成されている。
[0007]本開示による別の実施例では、方法が、植込型医療システム内の第1場所での磁場の第1方向を表す信号を取得する段階と、植込型医療システム内の第2場所での磁場の第2方向を表す信号を取得する段階と、磁場の強度を表す信号を取得する段階と、磁場の発生源を、磁場の強度を表す信号と磁場の第1方向を表す信号と磁場の第2方向を表す信号のうちの少なくとも1つに基づいて識別する段階と、を備えている。
[0008]本開示による更なる実施例では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体が、実行されるとプログラム可能なプロセッサに、植込型医療システム内の第1場所での磁場の第1方向を表す信号を取得するように、植込型医療システム内の第2場所での磁場の第2方向を表す信号を取得するように、磁場の強度を表す信号を取得するように、及び磁場の発生源を、磁場の強度を表す信号と磁場の第1方向を表す信号と磁場の第2方向を表す信号のうちの少なくとも1つに基づいて識別するように、仕向ける命令を備えている。
[0009]本概要は、本開示に記載されている主題の概観を提供することを意図している。添付図面及び以下の説明の中に詳細に記述されている技法の排他的若しくは網羅的な解説を提供しようとするものではない。1つ又はそれ以上の実施例の更なる詳細事項が添付図面及び以下の説明に示されている。他の特徴、目的、及び利点は、説明及び図面から、また以下に提供されている論述から、明らかとなろう。
[0010]MRI装置を含んでいる例としての磁気共鳴画像化(MRI)環境の概念図である。 [0011]刺激療法を患者の心臓へ植込型リードを介して送達するための植込型医療装置(IMD)を備える例として医療システムの概念図である。 [0012]IMDの概略図を示している。 [0012]図3Aと共に、IMDの概略図を示している。 [0013]静MRI磁場及びテレメトリヘッド磁場の強度範囲を例としての強度閾値に対比して示している。 [0014]テレメトリヘッド磁石の例としての磁力線を描いている概念図である。 [0014]MRI装置の一次磁石の例としての磁力線を描いている概念図である。 [0015]静MRI磁場とテレメトリヘッド磁場の間で区別するための例としての方法の流れ線図である。 [0016]静MRI磁場とテレメトリヘッド磁場の間で区別するための別の例としての方法の流れ線図である。 IMDの例としての制御モジュールを描いている機能ブロック線図である。
[0018]図1は、MRI装置16を含んでいる磁気共鳴画像化(MRI)環境10を描いている概念図である。MRI装置16は、MRI走査に先立って及びMRI走査中に患者12を載せる患者台を含んでいよう。患者台は、患者12の少なくとも一部分をMRI装置16の穴(「MRIボア部」)内に位置付けるように調節される。走査される患者12の当該部分は、MRIボア部内に位置付けられている間に、数多くの磁場及びRF磁場に曝されて、傷害、疾病、及び/又は障害を診断するための身体構造の画像を出現させる。
[0019]MRI装置16は、静MRI磁場を生成するMRI装置16の一次磁石を収納している走査部を含んでいる。静MRI磁場は、典型的に、MRI処置が進行中であるか否かにかかわらずMRI装置16の周りに常に存在している広い非時変磁場である。MRI装置16は、更に、傾斜磁場を生成する複数の傾斜磁場コイルを含んでいる。傾斜磁場は、典型的に、MRI処置が進行している間に限って存在するパルス状の磁場である。MRI装置はまた、RF磁場を生成する1つ又はそれ以上のRFコイルを含んでいる。RF磁場も典型的にMRI処置が進行している間に限って存在するパルス状の高周波磁場である。MRI装置の構造は様々あろうが、ここで静MRI磁場を検知するのに使用されている技法は、側面開放型MRI装置又は他の構成の様な様々な他のMRI装置構成にも概して適用できるものと考えている。
[0020]静MRI磁場、傾斜磁場、及びRF磁場の大きさ(magnitude)、周波数、又は他の特性は、磁場を発生させるMRI装置16の型式又は遂行されるMRI処置の型式に基づいて様々であろう。例えば、1.5TのMRI装置は、大凡1.5テスラ(T)の静磁場を発生させ、大凡64メガヘルツ(MHz)の対応するRF周波数を有しているのに対し、3.0TのMRI装置は、大凡3.0テスラの静磁場を発生させ、大凡128MHzの対応するRF周波数を有していることであろう。また一方、他のMRI装置は異なった磁場を生成していよう。
[0021]患者12は植込型医療システム14を植え込まれている。1つの実施例では、植込型医療システム14は1つ又はそれ以上のリードへ接続されたIMDを含んでいる。IMDは、患者12の心臓の電気的活動を感知する及び/又は患者12の心臓への電気刺激療法を提供する植込型心臓装置であってもよい。例えば、IMDは、植込型ペースメーカー、植込型カルディオバーター除細動器(ICD)、心再同期療法除細動器(CRT−D)、カルディオバーター装置、又はそれらの組合せであってもよい。IMDは、代わりに、非心臓植込型装置、例えば電気刺激療法又は薬物送達の様な他の療法を提供する植込型神経刺激装置又は他の装置など、であってもよい。
[0022]MRI装置16によって発生する様々な型式の磁場のうちの幾つか又は全ては、植込型医療システム14へ望ましからざる効果を及ぼすことがある。1つの例では、MRI処置中に生成される傾斜磁場及び/又はRF磁場が、リードの導体にエネルギー(例えば電流の形態)を生じさせるかもしれない。リードに生じたエネルギーは、IMDに伝導され、生理学的信号として不適切に検知されないとも限らず、即ち、オーバーセンシングと呼称される現象である。リードに生じたエネルギーが生理学的信号として検知されてしまうと、結果として、IMDが療法を所望されていないときに送達したり(例えば、ペーシングパルスをトリガする)、療法を所望されているときに出し控えたり(例えば、ペーシングパルスを阻害する)、することになる。
[0023]IMDは、MRI装置16の存在を検知し次第、MRI作動モード即ち「MRIモード」で作動するように構成されている。IMDの「MRIモード」での作動は、IMDが作動の「通常モード」よりもMRI装置16によって発せられる傾斜磁場及びRF磁場による悪影響を被ることに対して感受性がより低くなっているIMDの作動状態を指すとしてもよい。よって、IMDのMRIモードでの作動は、MRI装置16の傾斜磁場及びRF磁場によって引き起こされる望ましからざる効果を低減し、場合によっては排除することができよう。IMDは、MRIモードでの作動時、作動の「通常モード」に比べて異なった機能性を働かせるように構成されている。1つの実施例では、IMDは、MRIモードで作動している間は、非ペーシングモード(例えば、感知限定モード)か又は非同期ペーシングモードのどちらかで作動するようになっていてもよい。IMDは、更に、MRIモードで作動している間、高電圧療法(例えば、除細動療法)をオフにするようになっていてもよい。IMDは、更に、MRIモードで作動中、テレメトリ機能性、例えばウェイクアップ又は他のテレメトリ活動、をオフにするようになっていてもよい。幾つかの実施例では、MRIモードは、他のセンサ(例えば、圧力センサ又は加速度センサ)、異なった感知回路構成、又は異なった感知アルゴリズムを使用して、患者の心臓活動を検知するようになっていてもよい。他の調節がここに記載されている様になされてもよい。この方式では、植込型医療システム14を有する患者12は、IMDの作動との干渉の可能性が低減された状態でMRI処置を受けることができる。
[0024]IMDは、MRI装置16を検知したことに応えて、MRIモードへ自動的に移行するようになっていてもよい。本開示の技法によれば、IMDは、MRI装置16の存在を、IMD内又はIMD付近の少なくとも2つの場所で測定される磁場の強度及び/又は磁場の方向性の発散に基づいて検知している。他の事例では、IMDは、MRI装置16の存在を、静磁場の大きさのみに基づいて検知している。これらの技法はここで更に詳細に説明されている。
[0025]MRI処置が完了した後、IMDは作動の通常モードに戻り、例えば、高電圧療法をオンに戻したり、ペーシングを感知信号の関数としてトリガ及び/又は阻害したりすることができる。IMDは、タイマーの満了後にMRI装置16の存在がもはや検知されないことに応えて、又は幾つかの他の事前に定義されている判定基準に応えて、又はそれらの組合せに応えて、作動の通常モードへ自動的に復帰するようになっていてもよい。代わりに、IMDは、プログラミング装置の様な外部装置から無線テレメトリを介して受信されるコマンドにより、作動の通常モードへ手動でプログラムされるようになっていてもよい。
[0026]図2は、図1の植込型医療システム14に対応している例としての植込型医療システム20の更に詳細に亘る概念図である。植込型医療システム20は、更に、プログラマ22及びテレメトリヘッド24と連関して描かれている。植込型医療システム20は、リード28及び30へ接続されているIMD26を含んでいる。
[0027]IMD26は、電気刺激を心臓32へリード28及び30を介して提供する植込型ペースメーカー、植込型カルディオバーター除細動器(ICD)、心再同期療法除細動器(CRT−D)、カルディオバーター装置、又はそれらの組合せ、とすることができる。IMD26は、ハウジング34とコネクタブロック36を含んでいる。ハウジング34及びコネクタブロック36は、IMD26の構成要素を保護する密封シールを形成していよう。幾つかの実施例では、ハウジング34は、別々の半部を有する金属エンクロージャ又は他の生体適合性エンクロージャを備えていよう。コネクタブロック36は、リード28及び30内の導体とハウジング34内に含まれる電子的構成要素の間に電気接続を作らせる電気フィードスルーを含んでいよう。ここに更に詳しく説明されている様に、ハウジング34は、1つ又はそれ以上のプロセッサ、メモリ、送信器、受信器、センサ、感知回路構成、療法回路構成、及び他の適切な構成要素、を収納していてもよい。ハウジング34は、患者12の様な患者に植え込まれるように構成されている。
[0028]リード28及び30は、各々、1つ又はそれ以上の電極を含んでいる。図2に描かれている実施例では、リード28及び30は、各々、リード28、30各自の遠位端付近に配置されているそれぞれの先端電極38及び40とリング電極42及び44を含んでいる。植込み時、先端電極38及び40及び/又はリング電極42及び44は、患者12体内の選択された組織、筋肉、神経、又は他の場所と相対的に又は正にそこに設置される。図2に描かれている実施例では、先端電極38及び40は、リード28及び30の遠位端の、患者12体内の目標場所への固定をやり易くするよう螺旋状に成形された伸展できる電極である。この方式では、先端電極38及び40は、固定機構を画定するように形成されている。他の実施形態では、先端電極38及び40のうちの一方又は両方は、他の構造の固定機構を画定するように形成されていることもある。他の事例では、リード28及び30は、先端電極38及び40とは別体の固定機構を含んでいることもある。固定機構は、引っ掛け鉤機構、螺旋状機構又はねじ機構、(単数又は複数の)薬物が組織の感染及び/又は腫れを低減するよう働く薬物被覆された接続機構、又は他の付着機構、を含む何れかの適切な型式であればよい。
[0029]1つ又はそれ以上の導体(図2に示さず)が、リード28及び30内を、コネクタブロック36からリードの長さに沿って、それぞれの先端電極38及び40並びにリング電極42及び44に係合するように延びている。この方式では、電極38、40、42、及び44の各々は、その関連付けられるリード本体内のそれぞれの導体へ電気的に連結されている。例えば、第1導電体がリード28の本体の長さに沿ってコネクタブロック36から延びていて先端電極38へ電気的に連結し、第2導電体がリード28の本体の長さに沿ってコネクタブロック36から延びていてリング電極42へ電気的に連結していてもよい。それぞれの導体は、IMD26の療法モジュール又は感知モジュールの様な回路構成へ、コネクタブロック36内の接続を介して電気的に連結していよう。導電体は、療法を、IMD26内の療法モジュールから、電極38、40、42、及び44のうちの1つ又はそれ以上へ伝送し、電極38、40、42、及び44のうちの1つ又はそれ以上からの感知された電気信号をIMD26内の感知モジュールへ伝送する。
[0030]IMD26は、当技術で知られている各種無線通信技法の何れかを使用してプログラマ22と通信することができる。通信技法の例には、例えば、低周波誘導テレメトリ又はRFテレメトリが挙げられるが、他の技法も考えられる。プログラマ22は、手持ち式コンピューティングデバイス、デスクトップコンピューティングデバイス、ネットワーク化されたコンピューティングデバイス、又はIMD26と通信するように構成されている他のコンピューティングデバイス、とすることができる。プログラマ22は、実行されるとプログラマ22のプロセッサに本開示ではプログラマ22に帰属している機能を提供するように仕向ける命令、を有する非一時的コンピュータ可読記憶媒体を含んでいてもよい。
[0031]プログラマ22がIMD26からデータを取り出す。プログラマ22を使ってIMD26から取り出されるデータは、IMD26によって記憶されている、心臓32の電気活動を指し示す心臓のEGMを含んでいよう。データは、更に、IMD26と関連付けられる、感知事象、診断事象、及び療法事象の発生とタイミングを指し示すマーカーチャネルデータを含んでいよう。加えて、データは、IMD26又は植込型医療システム20の他の構成要素、例えばリード28及び30又はIMD26の電源など、の性能又は完全性に関する情報を含んでいよう。
[0032]プログラマ22は、更に、データをIMD26へ転送するようになっていてもよい。プログラマ22を使ってIMD26へ転送されるデータは、例えば、作動パラメータの値、電気刺激を送達するのに使用される電極選択、電気刺激のために使用される波形選択、検知アルゴリズムの構成パラメータ、又は他のデータ、を含んでいよう。プログラマ22は、更に、ここで図4−図8に関して説明されている下限閾値、上限閾値、及び磁場発散閾値、を転送するようになっていてもよい。これらの下限閾値、上限閾値、及び磁場発散閾値は、患者単位で、例えばIMDの型式又は患者体内でのIMDの場所/方角に基づいて較正されるようになっているプログラム可能な値であってもよい。他の実施例では、値は、市場で入手できる各種MRI装置との適合性を提供することを目的にプログラム可能になっていてもよく、というのも、異なったMRI装置は異なった磁場特性を呈するからである。また一方、場合によっては、それら値は、IMD26が1つより多くのMRI装置の存在を同じパラメータを使用して検知できるように設定されていることもある。
[0033]図2には描かれていないが、IMD26は、患者12体内に植え込まれていない他の装置、例えば患者モニタなど、と通信するようになっていてもよい。患者モニタは、プログラマ22と同様の機能性を含んでいる手持ち式コンピューティングデバイス、デスクトップコンピューティングデバイス、ネットワーク化されたコンピューティングデバイス、又は同種のもの、であってもよい。一例として、患者モニタは、例えば自動的に若しくは患者又は他のユーザーからのコマンドに応えて、IMD26からデータを読み出しデータをサーバーへアップロードする装置であってもよい。プログラマ22と患者モニタは、同一場所に配置されていてもよいが、典型的にはそうもいかない。例えば、プログラマ22は臨床現場で臨床医学者によってIMD26と通信するために使用されるようになっており、患者モニタは患者の自宅で自動的に又はユーザーコマンドに応えてIMD26と通信するようになっていよう。
[0034]プログラマ22は、1つの実施例では、IMD26相手にテレメトリヘッド24を介して通信するようになっている。テレメトリヘッド24は、テレメトリヘッド磁石46を含んでいよう。テレメトリヘッド磁石46は、磁場(「テレメトリヘッド磁場」)を生成する。IMD26は、テレメトリヘッド磁石46の存在を(例えば、テレメトリヘッド磁場を検知することによって)検知し、テレメトリヘッド磁石46の検知に応えて、テレメトリヘッドモードで作動するようになっていてもよい。IMD26の「テレメトリヘッドモード」での作動は、IMD26のテレメトリヘッド磁石46の検知に応えた典型的な作動状態を言い表しており、MRIモード又は通常モードとは異なるものである。例えば、IMD26がテレメトリヘッド磁石46を検知した後、IMD26はテレメトリヘッドモードに入り、プログラマ22又は他のデバイス相手に、テレメトリヘッド24を介する無線テレメトリ又はRFテレメトリ又は他のテレメトリ技法により通信して、データをプログラマ22へ転送したりデータをプログラマ22から受信したりするようになっていてもよい。IMD26は、更に、テレメトリヘッドモードでの作動時は頻脈検知を無効にするようになっていてもよい。
[0035]幾つかの実施例では、テレメトリヘッド磁石46は、永久磁石を含んでいよう。永久磁石はIMD26の面積に大凡等しい面積を有していることもあり、そうすると、テレメトリヘッド24がIMD26の上へかざされたときに、永久磁石は実質的にIMD26を覆うことになる。幾つかの実施例では、テレメトリヘッド磁石46は、テレメトリヘッド磁場を生成する電磁石の様な、永久磁石以外の手持ち式磁気装置を含んでいることもある。
[0036]以上に図1に関して説明されている様に、IMD26は、更に、MRI装置16と関連付けられる静磁場を検知したことに応えてMRIモードで作動する。而して、IMD26は、異なった発生源からの磁場を検知したことに応えて異なった作動モードを始めることができ、例えば、静MRI磁場を検知したことに応えてMRIモードで作動し、またテレメトリヘッド磁場を検知したことに応えてテレメトリヘッドモードで作動することができる。このために、IMD26は、異なった発生源からの磁場同士を、それら磁場と関連付けられる特性に基づいて区別するように構成されている。
[0037]典型的に、MRI装置16と関連付けられる静磁場の強度(又は大きさ(magnitude))は、テレメトリヘッド磁石46又は患者12が遭遇する他の磁場の強度(又は大きさ)よりはるかに広大である。MRI装置16は、大凡0.5テスラより広大な大きさを有する静磁場を有していることもある。他方、テレメトリヘッド磁石46の強度は、典型的に、ミリテスラ(mT)の範囲にある。例えば、テレメトリヘッド磁石46は、大凡10mT乃至100mTの範囲の大きさを有していよう。
[0038]但し、IMD26は、常に、磁場の発生源を検知された磁場の大きさ又は強度のみに基づいて区別できるとは限らない。例えば、静MRI磁場の強度は、MRI装置16からの距離の関数として減少する。例えば患者12が自分の踝をMRI走査されている場合の様に、IMD26がMRI装置16から幾らか離れて位置しているとき、IMD26での静MRI磁場の強度が、テレメトリヘッド磁石46によって発生する磁場強度と関連付けられる強度範囲と重なり合う可能性がある。この場合、IMD26は磁場がテレメトリヘッド磁場であるか又は静MRI磁場であるかを判定しかねる。
[0039]本開示の技法によれば、IMD26は、磁場同士を磁場の大きさのみに基づいて見分けられないときは、IMD26内又はIMD26付近の少なくとも2つの場所で測定されている磁場の方向性の発散に基づいてテレメトリヘッド磁場を静MRI磁場から見分けることができる。ここでの使用に際し、磁場の方向性の発散とは、磁場内の異なった場所での磁場によって呈せられる方向性の差、例えば磁場内の2点の間での方向性の差、をいう。プログラマテレメトリヘッド磁石46の場合の様に、典型的な磁石は、主にそれらの寸法のせいで、例えばIMD26と大凡同じ面積のせいで、静MRI磁場に対比してより広い方向性の発散を有する磁場を発生させる。他方、テレメトリヘッド磁石46より少なくとも一桁広い物理的寸法を有しているMRI装置16の永久磁石は、相対的に狭い方向性の発散を有する磁場を発生させる。静MRI磁場の磁力線は、例えば、ボア部開口から患者台の端までボア軸に基本的に平行になっていよう。ここに更に詳細に説明されている様に、IMD26は、磁場の方向性の発散を使用して、患者12が、テレメトリヘッド磁石46に曝されているとするのとは対立的にMRI環境10内にあると識別することができる。
[0040]ここにはテレメトリヘッド磁石46の検知が説明されているが、テレメトリヘッド磁場の相対的に(例えば、静MRI磁場の発散に対比して)広い方向性の発散は、手持ち式磁気装置又は患者12が典型的に遭遇する他の磁石によって生成される他の磁場によって呈せられていることもある。例えば、テレメトリヘッドに含まれていない患者の磁石(例えば、手持ち式永久磁石)が、テレメトリヘッド磁石46によって生成されるものとよく似た方向性の発散を生成していることもある。加えて、テレメトリヘッド磁石46によく似た磁場を生成する他の装置がIMD26の近傍に入ってくることもある。その様な装置には、限定するわけではないが、患者磁石以外の永久磁石及び電磁石が含まれよう。従って、テレメトリヘッド磁石46は、概して、テレメトリヘッド磁石46とよく似た磁場を生成する何れかの磁気装置(例えば、手持ち式磁気装置)又は他の磁場発生源を代表しているとしてもよい。一般的に、殆どの「環境」磁場発生源、即ち、数例を挙げるなら、溶接機、電気モータ、及び盗難検知ゲートなどは、テレメトリヘッド磁石46によく似た磁場を呈するのに対し、MRI装置16の永久磁石と同じぐらい広大な規模の磁場を呈する磁場発生源は殆どない。
[0041]IMD26は、植込型心臓刺激装置(例えば、ペースメーカー、ICD、CRT−D、又は同種のもの)として描かれているが、他の実施例では、本開示により静MRI磁場を検知しMRIモードで作動する植込型装置は、植込型薬物ポンプを含むこともあれば、深部脳刺激、迷走神経刺激、胃部刺激、骨盤底刺激、脊髄刺激、又は他の刺激のうちの少なくとも1つを提供する植込型神経刺激装置を含むこともある。他の実施例では、静MRI磁場を検知しMRIモードで作動する植込型装置は、MRI装置16によって発生する磁場が干渉する可能性のある電子部品を含んでいる何れかの他の能動的植込型医療装置を含むこともある。他の実施例では、静MRI磁場を検知しMRIモードで作動する装置は、外部装置を含むこともある。
[0042]図3A及び図3Bは、IMD26の概略図を示している。IMD26の概略図は、IMD26の、ハウジング34内の構成要素を描いている。ハウジング34は、IMD26の構成要素が収納されている空洞50を画定している。図3Bは、図3Aに描かれているIMD26の底面から見たハウジング34内の構成要素の配列を示している。
[0043]IMD26は、空洞50内に収納されている電源52を含んでいる。電源52は、バッテリ、例えば再充電式又は非再充電式のバッテリ、を含んでいてもよい。IMD26は、IMD26の電子的構成要素を含んでいる印刷回路板(PCB)54を含んでいる。電子的構成要素には、限定するわけではないが、制御モジュール56、第1及び第2の磁場方向センサ58a及び58b(一纏めに「磁場方向センサ58」)、及び磁場強度センサ60、が含まれる。
[0044]PCB54は、典型的なPCB構造に限定されず、代わりに、制御モジュール56、磁場方向センサ58、磁場強度センサ60、電源52、及びハウジング34内の他の電子的構成要素、を機械的に支持し電気的に接続するのに使用されるIMD26内の何れかの構造を表しているとしてもよい。幾つかの実施例では、PCB54は、制御モジュール56と磁場方向センサ58と磁場強度センサ60の間に電気接続を提供し、また同様に電源52と制御モジュール56及び磁場方向センサ58の間に電気接続を提供して電源52がそれらの構成要素に提供できるようにする、導電トレース及び導電ビアの1つ又はそれ以上の層を含んでいてもよい。リード28及び30内の導体は、PCB54上の制御モジュール56へ、接続線62を通じて接続されていてもよい。例えば、接続線62は、一端がリード28及び30内の導体へ(例えば、1つ又はそれ以上のフィードスルーを介して)接続され、他端がPCB54上のPCB接続点64へ接続されていてもよい。
[0045]IMD26の電子的構成要素は単一のPCB上に含まれているものとして描かれているが、ここに説明されている電子的構成要素は、IMD26内の何処か他の場所に、例えば追加のPCB(図示せず)の様なIMD26内の他の支持構造上に、含まれていてもよいと考えている。他の実施例では、IMD26内の電子的構成要素は、空洞50内のハウジング34の内部に取り付けられていることもあれば、ハウジング34の外部に取り付けられていてハウジング34の内部側の構成要素へハウジング34の中のフィードスルー(図示せず)を通じて接続されていることもある。更に他の実施例では、電子的構成要素は、コネクタブロック36上又はコネクタブロック36内に取り付けられていることもあれば、リード28及び30のうちの1つ又はそれ以上へ接続されていることもある。
[0046]制御モジュール56及び制御モジュール56内に含まれるモジュールは、本開示のIMD26内に含まれていてもよいとされる機能性を代表している。本開示のモジュールは、ここではそれらモジュールに帰属している機能を発揮させることのできるアナログ及び/又はデジタル回路を実装している何れかの個別の及び/又は一体化された電子回路構成要素を含んでいる。例えば、モジュールは、アナログ回路類、例えば、増幅回路、フィルタリング回路、及び/又は他の信号調整回路、を含んでいてもよい。モジュールは、更に、デジタル回路類、例えば、組合せ式又は順次式論理回路、メモリデバイス、など、を含んでいてもよい。メモリは、何れかの揮発性媒体、不揮発性媒体、磁気媒体、又は電気媒体を含む、何れかの非一時的コンピュータ可読媒体とすることができ、例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、不揮発性RAM(NVRAM)、電気的消去可能プログラム可能ROM(EEPROM)、フラッシュメモリ、又は何れかの他のメモリデバイス、など、がある。また、メモリは、1つ又はそれ以上の処理回路によって実行されるとモジュールにここではモジュールに帰属している様々な機能を遂行するように仕向ける命令を含んでいよう。
[0047]ここでのモジュールに帰属している機能は、1つ又はそれ以上のプロセッサ、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、又はそれらの何れかの組合せとして具現化されていてもよい。モジュールとしての異なった特徴の描写は、異なった機能態様を際立たせることを意図したものであって、必ずしも、その様なモジュールが別々のハードウェア又はソフトウェア構成要素によって実現されなくてはならないと示唆しているわけではない。そうではなく、1つ又はそれ以上のモジュールと関連付けられる機能性は、別々のハードウェア又はソフトウェア構成要素によって遂行されてもよいし、或いは共通の又は別々のハードウェア又はソフトウェア構成要素内に一体化されていてもよい。
[0048]磁場強度センサ60は、磁場の強度の関数として変化する信号を生成する。磁場強度センサ60は、例えば、磁場の強度の関数として変化する電圧信号を生成、出力するようになっていてもよい。別の実施例では、磁場強度センサ60は、リードスイッチ若しくは十分な振幅の磁場に暴露されていることに応えて閉じる他の磁気スイッチの場合の様に、磁場が閾値磁場を超えている場合に限って信号を出力するようになっていてもよい。磁場強度センサ60は、例えば、1つ又はそれ以上の型式の磁場センサであってもよく、その様な磁場センサには、限定するわけではないが、ホール効果センサ、巨大磁気抵抗(GMR)ベースのセンサ、異方性磁気抵抗(AMR)ベースのセンサ、トンネル磁気抵抗(TMR)ベースのセンサ、又は暴露されている磁場の大きさを測定するのに適する何れかの他の型式の磁場センサ、が含まれよう。
[0049]磁場方向センサ58の各々は、印可されている磁場の方向の関数として変化する信号を生成する。而して、磁場方向センサ58によって生成される信号は、磁場方向センサ58のそれぞれの場所での磁場の方向性を表している。具体的には、第1磁場方向センサ58aが、第1磁場方向センサ58aの場所での磁場の方向を表す信号を生成する。同様の方式で、第2磁場方向センサ58bが、第2磁場方向センサ58bの場所での磁場の方向を表す信号を生成する。他の事例では、IMD26は、2つより多い磁場方向センサ58を含み、各センサがそれぞれの磁場方向センサ58の場所での磁場の方向を指し示す信号を生成するようになっていることもある。
[0050]磁場方向センサ58は、磁場の方向性を表す信号を生成する能力のある何れかの型式の磁場センサとすることができる。例えば、磁場方向センサ58は、1つ又はそれ以上の型式の磁場センサを代表しており、その様な磁場センサには、限定するわけではないが、ホール効果センサ、巨大磁気抵抗(GMR)ベースのセンサ、異方性磁気抵抗(AMR)ベースのセンサ、トンネル磁気抵抗(TMR)ベースのセンサ、又は暴露されている磁場の方向性を検知するのに適する何れかの他の型式の磁場センサ、が含まれよう。
[0051]1つのその様な市販されているTMRベースのセンサに、ミネソタ州エデン・プレーリーのNVE Corporation(登録商標)から入手可能なAAT001−10E TMR角度センサがある。AAT001−10ETMR角度センサは、4つのTMR要素をパッケージ中に90度間隔で回転させてブリッジ構成に接続した独特なアレイである。センサ要素の各々は、(1)「ピン留め」層、即ち固定方向層と(2)可動方向層、即ち「自由」層、の2つの磁気層を収容している。センサ要素の可動層即ち自由層は、外部磁場と整列する。自由層とピン留め層の間の角度が変わると、TMR要素の抵抗が変わり、ひいてはセンサの出力電圧が変わる。この方式では、TMR角度センサの出力電圧は、固定方向層即ちピン留め層と可動方向層即ち自由層の間の角度に対応しており、ひいては磁場の方向を表す。NVE Corporation(登録商標)は、以上に説明されている類似の技法を使用して作動するGMRベースセンサも提供している。但し、他の市販センサをここに説明されている技法と共に利用することもできよう。
[0052]磁場方向センサ58及び/又は磁場強度センサ60の各々は、1つ又はそれ以上の感受性軸を含んでいよう。例えば、磁場方向センサ58及び/又は磁場強度センサ60は、1つ、2つ、又は3つの感受性軸を含んでいてもよく、そうすると、磁場方向センサ58は、磁場の方向を、1つ、2つ、又は3つの軸に沿って指し示し、磁場強度センサ60は、磁場の強度を、1つ、2つ、又は3つの軸に沿って指し示すことができる。幾つかの実施例では、磁場方向センサ58及び/又は磁場強度センサ60のそれぞれは単軸センサとされている。他の実施例では、磁場方向センサ58及び/又は磁場強度センサ60の各々は多軸センサとされており、例えば、磁場方向センサ58及び/又は磁場強度センサ60のそれぞれが2つ又はそれ以上の軸に磁場に対する感受性を有している。更に他の実施例では、磁場方向センサ58うちの幾つかが多軸センサであり、残りの磁場方向センサ58が単軸センサであってもよい。
[0053]様々な構成及び様々な数の磁場センサがIMD26内に実装され得るものと考えている。2つの磁場方向センサ58が描かれているが、IMD26は、2つより多い又は2つより少ない磁場方向センサ58を含んでいてもよい。幾つかの実施例では、IMD26が磁場方向センサ58を1つしか含んでいないのに対し、他の実施例では、IMD26は3つ又はそれ以上の磁場方向センサ58を含んでいる。
[0054]磁場方向センサ58の構成、例えば、磁場方向センサ58の場所、磁場方向センサ58の数、及び磁場方向センサ58当たりの軸数は、様々な判定基準に基づいて選定されることになろう。一般的に、磁場方向センサ58当たりの感受性軸がより多ければ、何れかの方角を有する磁場が検知される可能性があるので磁場検知の信頼度が上がるのに対し、単軸センサは、磁場のたった1つの軸方向成分しか測定できない。
[0055]単軸センサが使用されている実施例では、単軸センサによって感知されない方角を有している磁場は、単軸センサの場所では測定され得ないであろう。そういう次第で、幾つかの実施例では、複数の3軸センサを磁場方向センサ58として使用することによって、存在する何れかの磁場を方向にかかわらず感知することへの最も完全な解を提供しようとしている。しかしながら、多軸センサは、単軸センサより高価であり、単軸センサより多くのパワーを引き出し、また、制御モジュール56は多軸センサをポーリングするとき及び多軸センサからの信号に基づいて磁場方向を求めるときにより多くの処理パワーを使用することであろう。従って、幾つかの実施例では、費用及びパワー散逸を最小限にしながら静MRI磁場の高信頼度検知を提供できるようなやり方で多軸センサ及び単軸センサをIMD26内に配列させている。
[0056]磁場方向センサ58は、磁場方向センサ58の各々が同じ方向に向き付けられるようにしてPCB54上に取り付けられている。言い換えると、磁場方向センサ58の各々は、磁場方向センサ58によって生成される信号が同じ固定方向に対しての磁場の方向性を表すように向き付けられている。NVE Corporation(登録商標)のGMRベース又はTMRベースの角度センサの場合には、磁場方向センサ58は、センサ各々のピン留め層即ち固定方向層が実質的に同じ方向を指すように取り付けられている。この方式では、センサ58の出力は同じピン留めされた方向即ち固定された方向に対しての方向性(例えば、測定角度)を表している。
[0057]磁場方向センサ58a及び58bは、PCB54の同一面に取り付けられているものとして描かれているが、IMD26内での磁場方向センサ58の他の配列も考えられる。例えば、磁場方向センサ58a及び58bは、PCB54の互いに反対の面に配列されていてもよい(例えば、磁場方向センサ58aはPCB54の上面に取り付けられ、磁場方向センサ58bはPCB54の下面に取り付けられていてもよい)。IMD26が2つより多い磁場方向センサ58を含んでいる事例では、磁場方向センサ58は、PCB54の同一面に配列されていてもよいし、PCB54の互いに異なった面に配列されていてもよい。センサの設置及び間隔取りは、センサの分解能及びIMD26が見分けなくてはならない磁場の発散の差に依存したものとなろう。更なる実施例では、磁場方向センサ58は、同じ集積回路基板上に含まれていてもよく、従って同じ集積回路パッケージ内にパッケージ化されていてもよい。幾つかの実施例では、磁場方向センサ58は、集積回路パッケージ内に他の電子的構成要素と共に含まれていてもよく、例えば、基板上に他の集積回路と一体に含まれているか又は他の集積回路と共に多チップパッケージ内にパッケージ化されていてもよい。
[0058]IMD26は、異なった特性を有する磁場の様々な発生源に曝される可能性がある。例えば、IMD26は、テレメトリヘッド磁石46のテレメトリヘッド磁場又はMRI装置16の静MRI磁場に曝されることがある。制御モジュール56は、検知された磁場の発生源を、磁場方向センサ58の1つ又はそれ以上、磁場強度センサ60、又はそれらの組合せ、から受信される信号に基づいて識別するようになっていてもよい。例えば、磁場方向センサ58のうちの1つ又はそれ以上及び/又は磁場強度センサ60から受信される信号に基づいて、制御モジュール56は、検知された磁場の発生源をMRI装置16の一次磁石である又はテレメトリヘッド磁石46であると識別することができる。すると、制御モジュール56のプロセッサが、IMD26を、発生源がMRI装置16の一次磁石であると識別された場合にはMRIモードで、また発生源がテレメトリヘッド磁石46であると識別された場合にはテレメトリヘッドモードで、作動させる。
[0059]幾つかの事例では、制御モジュール56は、磁場の大きさが強度閾値を超えていることに応えてIMD26を一般磁石モードで作動させ、次いで、発生源がMRI装置16の一次磁石であると識別されたらMRIモードへ移行させてIMD26をMRIモードで作動させ、或いは発生源がテレメトリヘッド磁石46であると識別されたらテレメトリヘッドモードへ移行させるようになっている。1つの実施例では、一般磁石モードは、テレメトリヘッドモードと同じとされている。
[0060]幾つかの実施例では、制御モジュール56は、検知された磁場の発生源を、検知された磁場の強度とIMD26内又はIMD26付近の少なくとも2つの場所で測定されている磁場の方向性の発散の両方に基づいて識別するようになっている。他の実施例では、制御モジュール56は、検知された磁場の発生源を、磁場強度以外の検知パラメータ、例えばIMD26が曝されている検知されたRF磁場周波数、IMD26が曝されている検知された傾斜磁場、変圧器コア部の飽和、又は同種のものなどに加えて、磁場の方向性の発散に基づいて識別するようになっている。
[0061]次に、静MRI磁場及びテレメトリヘッド磁場の強度及び方向性の発散に基づく各種磁場の検知が図4に関連して論じられている。テレメトリヘッド磁場及び静MRI磁場の強度が、それぞれ、影付き枠及び斜線入り枠として、検知磁場の発生源を求めるために制御モジュール56によって使用されるプログラム可能な閾値(例えば、下限閾値及び/又は上限閾値)と併せて、図4に示されている。
[0062]テレメトリヘッド磁場の強度は、テレメトリヘッド磁石46に最も近い点で最大となろう。テレメトリヘッド磁場の強度は、テレメトリヘッド磁石46からの距離の増加に伴って(例えば、指数的に)減少するであろう。図4では、テレメトリヘッド磁場の強度は、0Tから線引きされている「最大テレメトリヘッド磁場」までに及ぶものとして描かれている。最大テレメトリヘッド磁場は、例えばテレメトリヘッド磁石46に最も近接している点での、テレメトリヘッド磁場の最大強度としてもよい。
[0063]テレメトリヘッド磁石46から少し(例えば、数インチ内)離れたところでは、テレメトリヘッド磁場は強度が著しく下がり、例えば、時には0−1mTほどの低さになることもある。例えば数インチ内(例えば、10インチ(25.4cm)未満)でも、テレメトリヘッド磁場は0.5mT未満まで下がることがある。0Tのところのベタ影付き領域の左縁は、テレメトリヘッド磁場が磁場強度センサ60によって検知され得ないシナリオを示唆している。言い換えれば、0Tのところのベタ影付き領域のずっと左に寄った縁は、IMD26が、テレメトリヘッド磁石46に対して、テレメトリヘッド磁石46によって生成される磁場が磁場強度センサ60によって検知され得ないような位置にあるシナリオを示唆している。テレメトリヘッド磁石46とIMD26の間の距離が減少してゆく(テレメトリヘッド磁石46がIMD26により近接する)につれて、磁場強度センサ60によって検知され得るテレメトリヘッド磁場の強度は最大テレメトリヘッド磁場に達するまでに増加する。
[0064]幾つかの実施例では、磁場強度センサ60のうちの1つによって検知され得る最大テレメトリヘッド磁場の強度は、例えばIMD26がテレメトリヘッド磁石46に間近に接しているときで、大凡100mTであろう。最大テレメトリヘッド磁場は一部の事例では大凡100mTとされているが、他の実施例では最大テレメトリヘッド磁場は100mTより大きいこともあれば小さいこともあろう。
[0065]静MRI磁場の強度は、MRI装置のMRIボア部内(例えば、一次磁石に近接)で最大値に達し、MRIボア部から外の区域では0Tの値に向かって漸減してゆく。概して、静MRI磁場は、強度が、MRIボア部からの距離が増加するのに伴って減少する。0Tのところの斜線領域の左縁は、静MRI磁場が磁場強度センサ60によって検知され得ないシナリオを示唆している。言い換えれば、0Tのところの斜線領域のずっと左に寄った縁は、IMD26が、MRIボア部に対して、MRI装置16によって生成される静MRI磁場が磁場強度センサ60によって検知され得ないような位置にあるシナリオを示唆している。MRIボア部とIMD26の間の距離が減少してゆく(IMD26がMRIボア部により近接する)につれて、磁場強度センサ60によって検知され得る静MRI磁場の強度は、静MRI磁場の最大強度に達するまでに増加し、当該最大強度は、典型的には0.5Tとされ、今日市場に出回る大多数のMRI装置の場合には大凡1.5Tか又は3.0Tのどちらかとされる(但し、これらの値より大きい静MRI磁場及びこれらの値より小さい静MRI磁場を有するMRI装置も市販されている)。図4の斜線領域のずっと右に寄った部分は、IMD26がMRIボア部近くに又はMRIボア部内に位置付けられているときに磁場強度センサ60によって検知され得る磁場を描いている。
[0066]図4に「下限閾値」及び「上限閾値」と標示されている値は、制御モジュール56又はIMD26内の制御モジュール56が使用できるメモリに記憶されるプログラム可能な値であるとしてもよい。下限閾値は、制御モジュール56がテレメトリヘッド磁場か又は静MRI磁場のどちらかとして識別し得る最小磁場強度を指し示す値であるとしてもよい。検知された磁場が下限閾値より弱い場合、制御モジュール56は、IMD26を通常モードで作動させることができる。下限閾値は、IMD26が磁場に暴露されていることを信頼性高く指し示す値、例えばテレメトリヘッド磁石46がIMD26の近くにあること又はMRI装置16がIMD26の近くにあることの信頼性高い指標となる値、に設定されていてもよい。言い換えれば、下限閾値は、制御モジュール56が、テレメトリヘッド磁石46又はMRI装置16の指標となり得るよりも弱い磁場を無視するように設定されるものである。下限閾値は、制御モジュール56が、テレメトリヘッド磁石46又はMRI装置16以外の発生源によって発生する「ノイズ」又は磁場を除外するようにプログラムされていてもよい。幾つかの実施例では、下限閾値は大凡1−2mTに設定されている。
[0067]上限閾値は、制御モジュール56が、テレメトリヘッド磁石46によって生成された磁場として認識し得る最大磁場強度を指し示している。制御モジュール56は、検知された磁場が上限閾値より大きいとき、IMD26が静MRI磁場の存在下にあると判定するようになっていてもよい。例えば、上限閾値は、テレメトリヘッド磁石46又は何れかの他の一般環境磁場発生源によって発生し得る磁場より大きく設定されていてもよい。その結果、上限閾値より上の磁場の検知は、検知された磁場が、MRI装置16の一次磁石によって生成されたものであってテレメトリヘッド磁石46によってではないことを高い確率で示唆する。従って、制御モジュール56が上限閾値より大きい強度を有する磁場を検知した例では、制御モジュール56は、検知された磁場の発生源をMRI装置16の一次磁石であると信頼性高く識別することができる。こうして制御モジュール56はIMD26をMRIモードで作動させることができる。
[0068]幾つかの実施例では、上限閾値は大凡200−500mTに設定されていてもよく、例えば、従来型テレメトリヘッド磁石によって発生し得ない若しくは少なくとも典型的にはIMD26が植え込まれている場所で従来型テレメトリヘッド磁石によって発生し得ない磁場強度の範囲に設定されていてもよい。但し、テレメトリヘッド磁場の強度はテレメトリヘッド磁石の間で差があり、従って、幾つかの実施例では、上限閾値を最大テレメトリヘッド磁場より僅かばかり(例えば、200−500mTだけ)大きい値に設定したのでは、テレメトリヘッド磁場を高信頼度で除外するには十分でないかもしれない。従って、殆どの従来型テレメトリヘッド磁石によって発生し得るよりも実質的に(例えば、2倍)大きい上限閾値を選択することが、単一場所での検知磁場の大きさのみに基づく信頼性のより高い静MRI磁場検知をもたらすことになろう。
[0069]磁場発生源に対してのIMD26の場所に依っては、静MRI磁場の強度が、テレメトリヘッド磁場の強度によく似ていることもある。例えば、IMD26が、MRIボア部から離れて例えば1−2フィート(30.48−60.96センチメートル)程度の距離に置かれている場合、永久磁石の強度に依っては、静MRI磁場がテレメトリヘッド磁石46によって発生する磁場によく似た強度(例えば、100mT又はそれより小さい)を有していることもある。この場合、検知された磁場の強度のみに基づいていたのでは、制御モジュール56は静MRI磁場をテレメトリヘッド磁場から信頼性高く区別することはできない。上限閾値と下限閾値の間の、テレメトリヘッド磁場か又は静MRI磁場のどちらかの指標となり得る磁場強度を含んでいる値の範囲は、図4に指し示されている様に「重なり領域」と呼称されている。
[0070]他の事例では、磁場強度センサ60は、2値出力、例えば磁場が何も検知されないときの第1出力と閾値を超えている磁場が検知されたときの第2出力、を出現させる能力しかないこともある。例えば、磁場強度センサ60が、リードスイッチ若しくは磁場が以上に論じられている下限閾値の様な単一の閾値を超えているかどうかを判定する能力しかない他の磁気センサのこともある。この場合、制御モジュール56は、大きさ又は強度だけに基づいていたのでは、磁場の発生源を見分けすることができなくなってしまう。但し、制御モジュール56は、下限閾値に等しいか又は上限閾値に等しいか又は前述の下限閾値と上限閾値の間の何処かの閾値に等しい磁場センサの閾値を超える大きさを有している外部磁場の存在を割り出すことはできるはずである。その様な実施例では、「重なり領域」は、図4に描かれている下限閾値の様な単一の閾値より上の領域全部に対応している。
[0071]静MRI磁場とテレメトリヘッド磁場が重なり領域中のよく似た強度を有していることがあっても、IMD26内又はIMD26付近の2つ又はそれ以上の場所で測定されている、静MRI磁場によって発生する磁場の方向性の発散とテレメトリヘッド磁場によって発生する磁場の方向性の発散は互いに異なるであろう。図5Aと図5Bは、テレメトリヘッド磁石46とMRI装置16それぞれについての例としての磁場パターンを描いている。図5Aと図5Bは、代表的な磁場パターンとして提供されており、縮尺を合わせて描画されているわけではない。以上に図2に関して説明されている様に、テレメトリヘッド磁石46は、典型的に、IMD26の面積と大凡等しい面積を有しているので、テレメトリヘッド46がIMD26の上にかざされたとき、テレメトリヘッド磁石46は実質的にIMD26を覆う。他方、MRI装置の静磁石は寸法がはるかに広く、例えば、典型的には、テレメトリヘッド磁石46より、少なくとも1桁広く、また殆どの事例では2桁又はそれ以上広い。例えば、典型的なテレメトリヘッド磁石が大凡6cmであるのに対し、MRIスキャナのボア部は60−72センチメートル(cm)の間であろう。主に磁石の物理的寸法の差に起因して、磁場方向センサ58a及び58bでの方向性の発散は、IMD26がテレメトリヘッド磁石46に暴露されているときの方が、IMD26が静MRI磁場に暴露されているときの磁場方向センサ58a及び58bでの方向性の発散よりはるかに広い。
[0072]MRI装置16のボア部から患者台の端への磁力線は、基本的にボア軸に平行であり、ひいては基本的に互いに平行になっている。而して、患者が患者台に載せられているときの発散は極めて狭いはずである。MRI装置16付近には、スキャナのボア部開口付近の様に磁場の方向性の発散が広い領域がある。但し、これらの領域では、静磁場の大きさも広大であろう。他方、テレメトリヘッド磁石46の磁力線は、はるかに狭い面積内で方向を変えているのでIMD25内又はIMD25付近で測定される方向性の発散がはるかに広くなる。
[0073]制御モジュール56は、IMD26が暴露されている磁場の方向性の指標となるパラメータを、磁場方向センサ58から取得される信号に基づいて求めるようになっていてもよい。例えば、制御モジュール56は、磁場方向センサ58の各々につき、固定方向に対しての磁場の角度を、磁場センサによって出力される信号に基づいて求めるようになっていてもよい。NVE Corporation(登録商標)から入手可能なGMRベース又はTMRベースの角度センサの場合、制御モジュール56は、磁場方向センサ58の各々につき、「ピン留め」層即ち固定方向層と可動方向層即ち「自由」層の間の角度を、センサによって出力される電圧信号に基づいて求めることができる。他の実施例では、制御モジュール56は、磁場の方向性の指標となる、固定方向に対しての角度以外の1つ又はそれ以上のパラメータを求めるようになっていてもよい。
[0074]制御モジュール56は、磁場の方向性の発散を、磁場の方向性の指標となる測定されたパラメータに基づいて求める。1つの実施例では、制御モジュール56は、磁場方向センサ58のそれぞれの場所で測定された角度間の絶対差を求めるようになっていてもよい。一般的に、磁場方向センサ58のそれぞれの場所で測定されるテレメトリヘッド磁石46の磁場の方向性間差は、磁場方向センサ58のそれぞれの場所で測定される静MRI磁場の磁場方向性間差より大きい。言い換えれば、方向性の発散は、テレメトリヘッド磁石46の方が、MRI装置16の永久磁石より広い。これは、特に、検知された磁場の強度が重なり領域内にある場合に真である。
[0075]制御モジュール56は、求められた絶対差を、静MRI磁場を指し示す磁場発散値の範囲とテレメトリヘッド磁場を指し示す磁場発散値の範囲を信頼性高く線引きしている磁場発散閾値に比較するようになっていてもよい。例えば、磁場発散閾値は、磁場発散閾値より小さい測定磁場発散値は静MRI磁場を指し示し、磁場発散閾値より大きい磁場発散閾値はテレメトリヘッド磁場を指し示すように、選択されていてもよい。磁場発散閾値は、幾つかの実施例ではユーザーによってプログラマ22を使用して設定することができる。
[0076]1つの実施例では、制御モジュール56は、磁場の方向性の発散を、重なり領域の中の静MRI磁場とテレメトリヘッド磁場の間で区別するために使用している。制御モジュール56が、以上に図4に関連して論じられている重なり領域中の強度を有する磁場を検知したとき、制御モジュール56は、感知された磁場の方向性の発散、例えば磁場方向センサ58で感知されている磁場の方向性における差、を求めるようになっていてもよい。続いて、制御モジュール56は、求められた磁場の方向性の発散を磁場発散閾値に比較する。制御モジュール56は、磁場の方向性の発散が磁場発散閾値より大きい場合は、検知された磁場の発生源をテレメトリヘッド磁石46であると識別し、磁場の方向性の発散が磁場発散閾値より小さいか又はそれに等しい場合は、検知された磁場の発生源をMRI装置16の一次磁石であると識別することができる。幾つかの事例では、単一の閾値より上の異なった強度の磁場同士を見分ける能力のない磁気強度センサ60の場合の様に、重なり領域が閾値磁場強度より上の領域全部のこともある。
[0077]磁場方向センサ58は、幾つかの事例では、下限閾値を超えている磁場が検知された際にのみ利用されるようになっていてもよい。例えば、磁場方向センサ58は、下限閾値を超えている磁場が検知されたことに応えてオンにされるようになっていてもよい。制御モジュール56は、パワーを磁場方向センサ58へ選択的に提供するための回路構成を含んでいてもよい。下限閾値を超えている磁場の検知より前は、磁場方向センサ58をオフのままにしておいてもよく、そうすればパワーは何も消費されない。この方式では、磁場が検知されるまでは磁場強度センサ60しかオン又はアクティブになっておらず、それにより、センサ58並びに磁場方向センサ58の出力を処理するのに必要な処理リソースによるパワー消費を低減できる。別の実施例では、制御モジュール56は、磁場の測定強度だけを使用していたのでは磁場の発生源を検知するのは無理だと判断した後にしか磁場方向センサ58にパワーを供給しないようになっていてもよく、例えば、磁場が重なり領域内に入っていると判定したことに応えてパワー供給するようになっていてもよい。
[0078]図6は、本開示の1つの態様による、磁場の発生源を識別するための例としての方法を描いている流れ線図である。最初に、制御モジュール56は、磁場強度閾値を超えていると磁場を判定する(70)。制御モジュール56は、磁場強度センサ60から受信される信号に基づいて磁場の強度を求めることができる。
[0079]制御モジュール56は、磁場の強度が強度閾値を超えていると判定したことに応えて、磁場方向センサ58を有効にして磁場の方向性を測定させる(71)。2つの磁場方向センサ58を有している図3A及び図3Bの例としてのIMD26では、第1磁場方向センサ58aが第1磁場方向センサ58aの場所での磁場の方向を表す信号を生成し、第2磁場方向センサ58bが第2磁場方向センサ58bの場所での磁場の方向を表す信号を生成する。他の事例では、IMD26は、2つより多い磁場方向センサ58を含み、各センサがそれぞれの磁場方向センサ58の場所での磁場の方向を指し示す信号を生成するようになっていることもある。
[0080]制御モジュール56は、検知された磁場の方向性の発散を求める(72)。制御モジュール56は、磁場方向センサ58によって生成された信号を取得し、磁場センサのそれぞれの場所での磁場の方向性を、磁場方向センサ58各々から取得される信号に基づいて求める。1つの実施例では、制御モジュール56は、磁場方向センサ58それぞれの場所での固定方向に対する磁場の角度を求めている。求められた様々な場所での磁場の角度(又はそれらの場所での磁場の方向性の指標となる他のパラメータ)を使用して、制御モジュール56は、検知された磁場の発散を、例えば磁場センサ58aでの角度と磁場センサ58bでの磁場の角度の間の絶対差を算出することによって求める。
[0081]IMD26が2つより多い磁場方向センサ58を含んでいる幾つかの事例では、制御モジュール56は、全ての磁場センサの場所で測定される各角度間の絶対差を求めるようになっていてもよい。例えば、磁場方向センサ58が3つの場合、制御モジュール56は、第1センサでの測定された角度と第2センサでの測定された角度の間の絶対差、第1センサでの測定された角度と第3センサでの測定された角度の間の絶対差、及び第2センサでの測定された角度と第3センサでの測定された角度の間の絶対差、を求めるようになっていてもよい。制御モジュール56は、磁場の発散を、それら絶対差のうちの1つ又はそれ以上に基づいて求めることができよう。1つの実施例では、制御モジュール56は、最も大きな算出絶対差を、磁場の方向性の発散として選択している。別の実施例では、制御モジュール56は、算出された絶対差を平均し、平均値を磁場の方向性の発散として使用している。
[0082]制御モジュール56は、求められた磁場の発散を発散閾値に比較する(74)。以上に説明されている様に、磁場発散閾値は、幾つかの実施例ではユーザーによってプログラマ22を使用してプログラムされるようになっている。求められた磁場の発散が発散閾値より大きいか又はそれに等しい場合、制御モジュール56は、磁場をテレメトリヘッド磁場であるとして識別し(76)、制御モジュール56はIMD26を通常モードでの作動からテレメトリヘッドモードでの作動へ移行させる(78)。求められた磁場の発散が発散閾値より大きくもなければそれに等しくもない(即ち、発散閾値より小さい)場合、制御モジュール56は、磁場を静MRI磁場であるとして識別し(80)、制御モジュール56は、IMD26を通常モードでの作動からMRIモードでの作動へ移行させる(82)。
[0083]図7は、本開示の別の態様による、磁場の発生源を識別するための別の例としての方法を描いている流れ線図である。最初に、制御モジュール56は、IMD26が置かれている磁場の強度を求める(90)。制御モジュール56は、磁場の強度を、磁場センサ60から受信される1つ又はそれ以上の信号に基づいて求めるようになっていてもよい。例えば、磁場センサ60は、磁場の強度の関数として変化する電圧を出力するホール効果センサであってもよく、すると、制御モジュール56は磁場の強度をセンサからの電圧に基づいて求めることができる。
[0084]制御モジュール56は、ブロック(90)で求められた磁場の強度が下限閾値より大きいかどうかを判定する(92)。以上に図4に関連して説明されている様に、下限閾値は、制御モジュール56がテレメトリヘッド磁場又は静MRI磁場のどちらかとして識別し得る最小磁場強度を示す値である。磁場の強度が下限閾値より大きくない場合、制御モジュール56は、ブロック(90)で、IMD26が置かれている磁場の強度を当該磁場の強度が下限閾値より大きくなるまで監視し続ける。
[0085]ブロック(90)で求められた磁場の強度が下限閾値より大きい場合、制御モジュール56は、磁場の強度が上限閾値より大きいかどうかを判定する(94)。上限閾値は、制御モジュール56が、テレメトリヘッド磁石46によって生成される磁場として認識し得る最大磁場強度を指し示している。磁場の強度が上限閾値より大きい場合、制御モジュール56は、磁場を静MRI磁場であると識別し(104)、制御モジュール56は、MRI走査に備えてIMD26を通常モードでの作動からMRIモードでの作動へ移行させる(106)。
[0086]磁場の強度が上限閾値より大きくなく、従って下限閾値と上限閾値の間(即ち、重なり領域)にある場合、制御モジュール56は、磁場方向センサ58を有効にして(例えば、パワーアップして)磁場の方向性を測定させる(95)。2つの磁場方向センサ58を有している図3A及び図3Bの例としてのIMD26では、第1磁場方向センサ58aは、第1磁場方向センサ58aの場所での磁場の方向を表す信号を生成し、第2磁場方向センサ58bは、第2磁場方向センサ58bの場所での磁場の方向を表す信号を生成する。他の事例では、IMD26は、2つより多い磁場方向センサ58を含み、各センサがそれぞれの磁場方向センサ58の場所での磁場の方向を指し示す信号を生成するようになっていることもある。
[0087]制御モジュール56は、検知された磁場の方向性の発散を求める(96)。以上に説明されている様に、制御モジュール56は、磁場方向センサ58からの信号を取得し、磁場センサのそれぞれの場所での磁場の方向性を、磁場方向センサ58の各々から取得される信号に基づいて求める。1つの実施例では、制御モジュール56は、磁場方向センサ58のそれぞれの場所での固定方向に対しての磁場の角度を求める。求められた様々な場所での磁場の角度(又はそれらの場所での磁場の方向性の指標となる他のパラメータ)を使用して、制御モジュール56は、検知された磁場の発散を、例えば磁場センサ58aでの角度と磁場センサ58bでの磁場の角度の間の絶対差を算出することによって求める。
[0088]IMD26が2つより多い磁場方向センサ58を含んでいる幾つかの事例では、制御モジュール56は、全ての磁場センサの場所で測定される各角度間の絶対差を求めるようになっていてもよい。例えば、磁場方向センサ58が3つの場合、制御モジュール56は、第1センサでの測定された角度と第2センサでの測定された角度の間の絶対差、第1センサでの測定された角度と第3センサでの測定された角度の間の絶対差、及び第2センサでの測定された角度と第3センサでの測定された角度の間の絶対差、を求めるようになっていてよい。制御モジュール56は、磁場の発散を、それら絶対差のうちの1つ又はそれ以上に基づいて求めることができよう。1つの実施例では、制御モジュール56は、最も大きな算出絶対差を、磁場の方向性の発散として選択している。別の実施例では、制御モジュール56は、算出された絶対差を平均し、平均値を磁場の方向性の発散として使用している。
[0089]制御モジュール56は、ブロック(96)で求められた発散を磁場発散閾値に比較する(98)。以上に説明されている様に、磁場発散閾値は、幾つかの実施例ではユーザーによってプログラマ22を使用してプログラムされるようになっている。磁場発散が磁場発散閾値より大きいか又はそれに等しい場合、制御モジュール56は、磁場をテレメトリヘッド磁場であると識別し(100)、制御モジュール56は、IMD26を通常モードでの作動からテレメトリヘッドモードでの作動へ移行させる(102)。磁場発散が磁場の発散閾値より大きくもなければそれに等しくもない(即ち、発散閾値より小さい)場合、制御モジュール56は、磁場を静MRI磁場であると識別し(104)、制御モジュール56は、IMD26を通常モードでの作動からMRIモードでの作動へ移行させる(106)。
[0090]幾つかの事例では、制御モジュール56は、磁場の大きさが強度閾値を超えていることに応えてIMD26を一般磁石モードで作動させ、次いで、発生源がMRI装置16の一次磁石であると識別されたらMRIモードへ移行させてIMD26をMRIモードで作動させ、或いは発生源がテレメトリヘッド磁石46であると識別されたらテレメトリヘッドモードへ移行させるようになっている。例えば、制御モジュール56は、磁場が下限閾値を超えているが上限閾値を超えていない場合は、一般磁石モードでの作動を始めるようになっていてもよい。1つの実施例では、一般磁石モードは、テレメトリヘッドモードと同じとされている。
[0091]図8は、例としてのIMD26の制御モジュール56を更に詳しく描いているブロック線図である。制御モジュール56は、処理モジュール110、メモリ112、療法モジュール114、感知モジュール116、通信モジュール118、及び磁場弁別モジュール120を含んでいる。
[0092]処理モジュール110は、メモリ112と通信していよう。メモリ112は、処理モジュール110によって実行されると当該処理モジュール110にここでは処理モジュール110に帰属している様々な機能を遂行するように仕向けるコンピュータ可読命令を含んでいよう。メモリ112は、RAM、ROM、NVRAM、EEPROM、フラッシュメモリ、又は何れかの他のデジタル媒体の様な、何れかの揮発性媒体、不揮発性媒体、磁気媒体、又は電気媒体を含む、何れかの非一時的コンピュータ可読記憶媒体とすることができる。
[0093]処理モジュール110は、更に、療法モジュール114及び感知モジュール116と通信していよう。療法モジュール114及び感知モジュール116は、リード28及び30の電極38、40、42、及び44へ電気的に連結されている。感知モジュール116は、心臓102の脱分極及び再分極の様な心臓102の電気活動を監視するために、リード28及び30の電極38、40、42、及び44からの信号を分析するように構成されている。処理モジュール110は、電気感知モジュール110から受信された信号に基づいて心臓の活動を検知することができよう。幾つかの実施例では、処理モジュール110は、頻脈性不整脈を、感知モジュール116から受信された信号に基づき、例えば何れかの適した頻脈性不整脈検知アルゴリズムを使用して、検知するようになっていてもよい。
[0094]処理モジュール110は、検知された心臓活動に基づいて、EGM波形を生成するようになっていてもよい。処理モジュール110は、更に、検知された心臓活動に基づいて、マーカーチャネルデータを生成するようになっていてもよい。例えば、マーカーチャネルデータは、IMD26と関連付けられる、感知事象、診断事象、及び療法事象の発生とタイミングを指し示すマーカーチャネルデータを含んでいよう。加えて、データは、IMD26の構成要素又はリード28及び30の性能又は完全性に関する情報を含んでいよう。処理モジュール110は、EGM波形及びマーカーチャネルデータをメモリ112内に記憶するようになっていてもよい。処理モジュール110は、後で、例えばプログラマ22から通信モジュール118を介して要求があり次第、記憶されているEGMをメモリ112から取り出すことができる。
[0095]療法モジュール114は、電気刺激療法の様な療法を生成し、心臓102又は他の所望の場所へ送達するように構成されている。処理モジュール110は、療法モジュール114を制御して、メモリ112に記憶されている1つ又はそれ以上の療法プログラムに従って電気刺激療法を心臓102へ送達させるようになっていてもよい。例えば、処理モジュール110は、療法モジュール114を制御して、1つ又はそれ以上の療法プログラム及び感知モジュール116から受信される信号に基づいてペーシングパルスを心臓102へ送達させることができる。
[0096]更に、療法モジュール114は、ペーシングパルスに加えて又はペーシングパルスに代えて、カルディオバージョンショック及び/又は除細動ショックを生成し、心臓102へ送達するように構成されていてもよい。処理モジュール110が、療法モジュール114を制御して、カルディオバーションパルス及び除細動パルスを心臓102へ送達させるようになっていてもよい。例えば、仮に処理モジュール110が心房性頻脈性不整脈又は心室性頻脈性不整脈を検知した場合、処理モジュール110は、メモリ112から抗頻脈性不整脈ペーシング養生法をロードし、療法モジュール114を制御して抗頻脈性不整脈ペーシング養生法を実施させることができよう。療法モジュール114が、例えば万一ATP療法が頻脈性不整脈を解消するのに有効でないとなれば除細動パルスを生成し心臓102へ送達するように構成されている場合、療法モジュール114は高電圧充電回路及び高電圧出力回路を含んでいよう。
[0097]通信モジュール118は、プログラマ22及び/又は患者モニタの様な別の装置と、例えば無線テレメトリによって、通信するための何れかの適したハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、又はそれらの何れかの組合せを含んでいる。通信モジュール118は、処理モジュール110の制御下に、IMD26のアンテナ(図示せず)の助けを借りて、ダウンリンクテレメトリをプログラマ22及び/又は患者モニタから受信し、アップリンクテレメトリをプログラマ22及び/又は患者モニタへ送信するようになっていてもよい。処理モジュール110は、プログラマ22へアップリンクさせるデータ及び通信モジュール118内のテレメトリ回路構成のための制御信号を提供するようになっていてもよい。
[0098]幾つかの実施例では、IMD26は磁場方向センサ58又は磁場強度センサ60以外の追加センサを含んでおり、処理モジュール110はそれら追加のセンサと通信するようになっていてもよい。例えば、IMD26は、動作センサ(例えば、加速度計又は圧電要素)、心音センサ、又は心臓内圧力若しくは他の心臓血管圧力を感知する圧力センサ(例えば、静電容量センサ)のうちの1つ又はそれ以上を含んでいてもよい。1つ又はそれ以上の追加のセンサは、ハウジング34内に配置されていてもよいし、ハウジング34の外部に配置されていてもよいし、リード28又は30のうちの1つ又はそれ以上へ付着されていてもよいし、又は制御モジュール56へ通信モジュール118を介して無線式に連結されていてもよい。幾つかの実施例では、磁場方向センサ58又は磁場強度センサ60は、ハウジング34の外部に配置されていてもよいし、リード28又は30のうちの1つ又はそれ以上へ付着されていてもよいし、又は制御モジュール56へ通信モジュール118を介して無線式に連結されていてもよい。
[0099]磁場弁別モジュール120は、磁場方向センサ58、磁場強度センサ60、及び処理モジュール110と通信している。磁場弁別モジュール120は、磁場方向センサ58及び磁場強度センサ60とインターフェースする回路を含んでいてもよい。例えば、磁場弁別モジュール120は、磁場方向センサ58及び磁場強度センサ60へパワーを供給する回路、又は、増幅回路、フィルタリング回路、及び/又は磁場方向センサ58及び磁場強度センサ60から受信される信号を処理する他の信号調整回路、を含んでいてもよい。幾つかの実施例では、磁場弁別モジュール120は、更に、調整された信号をデジタル化し、デジタル化された信号を処理モジュール110へ通信する回路を含んでいてもよい。
[0100]磁場弁別モジュール120は、磁場強度センサ60からの信号を受信し、磁場の強度を求める。磁場弁別モジュール120は、更に、磁場方向センサ58からの信号を受信し、磁場方向センサ58のそれぞれの場所での磁場の方向性を求める。ここに詳細に説明されている様に、磁場弁別モジュール120は、検知された磁場の発生源を、磁場方向センサ58及び磁場強度センサ60から受信される信号を使用して求められた強度及び/又は方向性に基づいて、MRI装置の一次磁石か又はテレメトリヘッド磁石46のどちらかとして識別することになる。続いて、磁場弁別モジュール120は、検知された磁場の発生源を処理モジュール110へ指し示す。磁場が何も磁場強度センサ60によって感知されない例では、磁場弁別モジュール120は、磁場が何も感知されないことを処理モジュール110へ指し示すことになる。
[0101]処理モジュール110は、IMD26を、通常モードでの作動から、磁場弁別モジュール120によって指し示される磁場の発生源に依存してテレメトリヘッドモード又はMRIモードのうちの一方での作動へ移行させることになる。処理モジュール110は、磁場が何も検知されていない間は通常モードで作動している。通常モードで作動している間は、処理モジュール110は、テレメトリヘッド24との通信に備えることもIMD26をMRI環境への進入に向けて準備させることもなしに、典型的な感知機能、ペーシング機能、及び除細動機能を提供することができる。但し、処理モジュール110の作動は、IMD26を通常モードでの作動からテレメトリヘッドモード又はMRIモードのどちらかでの作動へ移行させると変わる。
[0102]処理モジュール110は、磁場の発生源がテレメトリヘッド磁石46であるとする磁場弁別モジュール120からの指示に応えて、IMD26を通常モードでの作動からテレメトリヘッドモードでの作動へ移行させる。テレメトリヘッドモードにある間、処理モジュール110は通信モジュール118を制御してテレメトリヘッドと通信させ、例えばデータをテレメトリヘッド122からダウンロードさせたり、データをテレメトリヘッド122へアップロードさせたりすることができる。
[0103]処理モジュール110は、磁場の発生源がMRI装置の一次磁石であるとする磁場弁別モジュール120からの指示に応えて、IMD26を通常モードでの作動からMRIモードでの作動へ移行させる。MRIモードにある間、処理モジュール110は、IMD26をMIR環境への暴露に向けて準備させるコマンドを実行することができる。例えば、処理モジュール110は、操作者に、通信モジュール118を介して、MRI磁場が検知されたこと及びIMD26がMRI走査時の作動に適するように構成されていることを通告するようになっていてもよい。他の実施例では、処理モジュール110は、MRIモードでの作動時はテレメトリ機能性を無効にするようになっていてもよい。ペーシングの機能性に関し、処理モジュール110は療法モジュール114を制御して、ペーシングが設定されたタイミング即ち固定の事前に決められているタイミングに従って提供される非同期モードで作動させ、心臓のP波又はR波感知の様な感知モジュール116による感知事象に反応を示さないようにしておくことができる。他の実施例では、処理モジュール110はIMD26を制御してペーシング療法が何も提供されない感知限定モードで作動させることができる。療法モジュール114が除細動器の機能性を含んでいる場合、処理モジュール110は、MRIモードでは、リード28又は30に引き起こされる何らかの電気ノイズが頻脈事象として誤解釈されないように頻脈検知及び除細動を無効にするようになっていてもよい。傾斜磁場及びRF磁場はEGM波形を崩してしまいかねないので、処理モジュール110は、更に、EMG波形をメモリ112に記憶することを中断し、診断機能を無効にするようにしてもよい。幾つかの実施例では、処理モジュール110は、他のセンサ(例えば、圧力センサ又は加速度センサ)、異なった感知回路構成、又は異なった感知アルゴリズムを使用して、患者の心臓活動を検知するようになっていてもよい。他の実施例では、処理モジュール110は、感知モジュール116に命令して、MRI磁場によって引き起こされる信号をフィルタリング除去させるようになっていてもよい。MRI走査中のIMD26の正しい作動を確約するために、処理モジュール110は感知モジュール116及び療法モジュール114をここには説明されていない追加の設定に則って制御するようになっていてもよいと考えている。
[0104]磁場弁別モジュール120は、検知された磁場を識別するのに使用されるプログラム可能な設定を含んでいてもよい。以上に説明されている様に、設定は、下限閾値、上限閾値、及び磁場発散閾値を含んでいよう。幾つかの実施例では、ユーザーが、下限閾値、上限閾値、及び磁場発散閾値をプログラムしている。これらの実施例では、ユーザーが、下限、上限、及び磁場発散の閾値をプログラマ22へ入力すれば、プログラマ22が、それら下限、上限、及び磁場発散の閾値を処理モジュール110へ通信モジュール118を介して転送する。続いて、処理モジュール110が、それら下限、上限、及び磁場発散の閾値を、検知された磁場を識別する際の磁場弁別モジュール120による使用に備えて磁場弁別モジュール120へ転送する。更に、幾つかの実施例では、ユーザーは、現在の下限、上限、及び磁場発散の閾値を、プログラマ22を使用して問い合わせることもできる。
[0105]幾つかの実施例では、磁場弁別モジュール120は、磁場弁別機能性の諸部分を有効にするための設定を含んでいてもよい。例えば、磁場弁別モジュール120は、下限閾値の様な特定の閾値を超えている強度を有する磁場が検知されたことに応えて、磁場方向センサ58を有効にする、例えば磁場方向センサ58にパワーを提供するようになっていてもよい。この方式では、下限閾値を超える磁場が何も検知されていないときは、磁場方向センサ58には何もパワーが提供されず、それによりIMD26のパワーリソースを温存できる。下限閾値を超える磁場が検知されたときに、磁場方向センサ58は磁場の方向性の発散を測定するようにパワーアップされる。他の事例では、磁場方向センサ58は、磁場強度が重なり領域にあることが検知されたことに応えて有効にされる(パワーアップされる)ようになっていてもよい。この方式では、磁場方向センサ58は、磁場弁別モジュール120が磁場の発生源を強度のみに基づいて識別できているときはパワーダウンされたままになっている。
[0106]幾つかの実施例では、処理モジュール110は、通信モジュール118を介して、外部コンピューティングデバイスに、静MRI磁場が検知されたときを指し示すように構成されていてもよい。例えば、外部コンピューティングデバイスには、プログラマ22又はMRI装置が配置されている画像化室内の何れかの他のコンピューティングデバイスが含まれよう。静MRI磁場が検知され次第、処理モジュール110は、通信モジュール118を介して、外部コンピューティングデバイスに、患者は静MRI磁場を検知する能力のあるIMDを有していること及び/又は静MRI磁場が検知されたことを指し示すようになっていてもよい。すると、外部コンピューティングデバイスは、臨床医学者に、例えばディスプレイ上で、IMD26はMRI装置を検知しておりMRI走査に向けて準備ができている旨の表示を映し出すことになる。
[0107]更なる実施例では、静MRI磁場が検知され次第、処理モジュール110は、通信モジュール118を介して、外部コンピューティングデバイスへ、静MRI磁場が検知されたことを指し示すようになっていてもよい。すると、外部コンピューティングデバイスは、通信モジュール118から受信された指示に応えて、肯定応答をIMD26へ送ることになる。肯定応答の受信に応えて、プロセッサ110はIMD26をMRIモードで作動させることになる。
[0108]様々な実施例を説明してきた。これら及び他の実施例は次に続く特許請求の範囲の内にある。
10 磁気共鳴画像化(MRI)環境
12 患者
14 植込型医療システム
16 MRI装置
20 植込型医療システム
22 プログラマ
24 テレメトリヘッド
26 IMD
28、30 リード
32 心臓
34 ハウジング
36 コネクタブロック
38、40 先端電極
42、44 リング電極
46 テレメトリヘッド磁石
50 空洞
52 電源
54 印刷回路板(PCB)
56 制御モジュール
58 磁場方向センサ
58a 第1磁場方向センサ
58b 第2磁場方向センサ
60 磁場強度センサ
62 接続線
64 接続点
110 処理モジュール
112 メモリ
114 療法モジュール
116 感知モジュール
118 通信モジュール
120 磁場弁別モジュール

Claims (10)

  1. 患者に植え込まれるように構成されているハウジングと、
    前記ハウジング内の第1場所に配置されていて前記第1場所での磁場の第1方向を表す信号を生成するように構成されている第1磁場方向センサと、
    前記ハウジング内の第2場所に配置されていて前記第2場所での前記磁場の第2方向を表す信号を生成するように構成されている第2磁場方向センサと、
    前記磁場の強度を表す信号を生成するように構成されている磁場強度センサと、
    前記磁場の発生源を、前記磁場の前記強度を表す前記信号、前記磁場の前記第1方向を表す前記信号、及び前記磁場の前記第2方向を表す前記信号、のうちの少なくとも1つに基づいて識別するように構成されている制御モジュールと、を備えている装置。
  2. 前記制御モジュールは、前記第1方向と前記第2方向の間の絶対差を求めるように、及び前記磁場の前記発生源を少なくとも前記第1方向と前記第2方向の間の前記絶対差に基づいて識別するように、構成されている、請求項1に記載の装置。
  3. 前記制御モジュールは、
    前記磁場の強度を前記磁場強度センサによって生成される前記信号に基づいて求めるように、
    前記磁場の前記強度を強度閾値に比較するように、
    前記第1方向と前記第2方向の間の前記絶対差を発散閾値に比較するように、
    前記磁場の前記強度が前記強度閾値より大きく且つ前記第1方向と前記第2方向の間の前記絶対差が前記発散閾値より小さい場合、前記磁場の前記発生源を磁気共鳴画像化装置の一次磁石であると識別するように、構成されている、請求項1又は2の何れか1項に記載の装置。
  4. 前記制御モジュールは、前記磁場の前記強度が前記強度閾値より大きく且つ前記第1方向と前記第2方向の間の前記絶対差が前記発散閾値より大きいか又はそれに等しい場合、前記磁場の前記発生源を手持ち式磁気装置であると識別するように構成されている、請求項1から3の何れか1項に記載の装置。
  5. 前記制御モジュールは、前記磁場の前記発生源を前記MRI装置の前記一次磁石であると識別したことに応えてMRIモードで作動するように、また前記磁場の前記発生源を前記手持ち式磁気装置であると識別したことに応えてテレメトリヘッドモードで作動するように、構成されている、請求項1から4の何れか1項に記載の装置。
  6. 前記制御モジュールは、前記磁場の前記強度が前記強度閾値を超えていることに応えて、前記第1及び前記第2の磁場方向センサをパワーアップするように構成されている、請求項1から5の何れか1項に記載の装置。
  7. 前記制御モジュールは、
    前記磁場の前記強度を強度閾値に比較するように、
    前記磁場の大きさが前記強度閾値を超えていることに応えて、磁石モードで作動するように、
    前記第1方向と前記第2方向の間の前記絶対差を発散閾値に比較するように、及び、
    前記第1方向と前記第2方向の間の前記絶対差が前記発散閾値より小さい場合、MRIモードに移行するように、構成されている、請求項1から6の何れか1項に記載の装置。
  8. 前記制御モジュールは、
    前記磁場の強度を前記磁場強度センサによって生成される前記信号に基づいて求めるように、
    前記磁場の前記強度を上限強度閾値に比較するように、及び、
    前記磁場の前記強度が前記上限強度閾値より大きい場合、前記磁場の前記発生源を磁気共鳴画像化(MRI)装置の一次磁石であると識別するように、構成されている、請求項1から7の何れか1項に記載の装置。
  9. 前記制御モジュールは、
    前記磁場の前記強度が前記上限強度閾値より大きくない場合、前記第1方向と前記第2方向の間の絶対差を求めるように、
    前記絶対差を発散閾値に比較するように、
    前記絶対差が前記発散閾値より小さい場合、前記磁場の前記発生源を前記MRI装置の前記一次磁石であると識別するように、及び、
    前記絶対差が前記発散閾値より大きいか又はそれに等しい場合、前記磁場の前記発生源を手持ち式磁気装置であると識別するように、構成されている、請求項1から8の何れか1項に記載の装置。
  10. 前記装置は、前記ハウジング内の第3場所に配置されていて前記第3場所での前記磁場の第3方向を表す信号を生成するように構成されている第3磁場方向センサを更に備えており、
    前記制御モジュールは、
    前記第1方向と前記第2方向の間の絶対差を求めるように、
    前記第1方向と前記第3方向の間の絶対差を求めるように、
    前記第2方向と前記第3方向の間の絶対差を求めるように、
    前記絶対差の各々を発散閾値に比較するように、
    前記絶対差のうちの何れかが前記発散閾値より大きいか又はそれに等しい場合、前記磁場の前記発生源を手持ち式磁気装置であると識別するように、及び、
    前記絶対差のどれもが前記発散閾値より大きくもなければそれに等しくもなく且つ前記磁場の前記強度が強度閾値より大きい場合、前記磁場の前記発生源を前記MRI装置の前記一次磁石であると識別するように、構成されている、請求項1から9の何れか1項に記載の装置。
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