JP2015514796A - 2から30mg/kgの範囲の用量で癌を治療するのに使用するためのデキサナビノールまたはこの誘導体 - Google Patents
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Abstract
患者における癌を治療する方法であって、該患者の体重基準で約2mg/kgから約30mg/kgの量のデキサナビノールまたはこの誘導体を投与することを含む方法が記載されている。
Description
本発明は、細胞増殖の軽減および/または癌細胞のアポトーシスを含む、癌を治療するための医薬品および方法を提供する。
より具体的には、本発明は、癌を治療するための特定投与量のデキサナビノールまたはこの誘導体の使用を提供する。
デキサナビノールは、米国特許第4,876,276号明細書に開示されている1,1‐ジメチルヘプチル‐(3S,4S)‐7‐ヒドロキシ‐Δ6‐テトラヒドロカンナビノールである。デキサナビノールは非向精神薬カンナビノイドであり、インビトロで黒色腫細胞を迅速に殺傷することがこれまでに実証されている。
国際特許出願WO2009/007700には、黒色腫癌細胞の治療におけるデキサナビノールの使用が記載されている。デキサナビノールのアポトーシス効果が記載されているが、作用機序は開示されておらず、当時は十分に理解されていなかった。従って、この薬物を黒色腫以外の他の癌細胞に使用することの適用可能性については、これまで予測不可能であった。この先願では、デキサナビノールが黒色腫細胞において核因子カッパB(NFκB)の阻害を介して作用することにより、黒色腫の治療を提供することが開示されている。さらに、黒色腫においてデキサナビノールはアポトーシスを誘導し、細胞増殖を阻害することが示されている。
しかしながら、デキサナビノールの作用機序は、単にNFκBに対する結合を介するよりも複雑である。国際特許出願WO2011/030106には、10から20μMの血漿濃度を達成するのに十分な投与量で投与した場合に、タンパク質N‐メチル‐D‐アスパルテート(NMDA)、シクロオキシゲナーゼ‐2(COX‐2)、腫瘍壊死因子アルファ(TNF‐a)、核因子カッパB(NFΚB)、サイクリン依存性キナーゼ、例えばCDK2/AおよびCDK5/p25、ヒストンアセチルトランスフェラーゼ(HAT)およびファルネシルトランスフェラーゼに対して効果を有するデキサナビノールが記載されている。
国際特許出願WO03/077832には、癌細胞増殖の軽減におけるデキサナビノールの使用が記載されている。また、この増殖の減少は、炎症関連遺伝子の調節に関して記載されている。
しかしながら、驚くべきことに、本発明者らは今回、デキサナビノールまたはこの誘導体のある特定の投与量および投与計画の投与(施行)が従来技術に対して有利および新規であることを見出した。
デキサナビノールまたはこの誘導体のある特定の投与量の投与は、癌細胞のアポトーシスを引き起こすことによって、および/または癌細胞の増殖を軽減することによって有効な癌治療であることが見出された。
デキサナビノールの公知の直接的および間接的な標的は以下のとおりである:
N‐メチル‐D‐アスパルテート(NMDA)受容体
デキサナビノールは、神経保護薬として当初は開発された。この神経保護作用は、NMDA受容体を遮断する能力によるものである。これは、非競合性NMDA受容体アンタゴニストのものに近い別の部位であって、グルタメート、グリシンおよびポリアミンの認識部位とは別の部位と相互作用することによって、NMDA受容体を立体特異的に遮断する。幾つかの他の非競合性NMDA受容体アンタゴニストとは異なり、デキサナビノールは精神作用効果を生じず、一般にはヒトで耐容性良好である。
N‐メチル‐D‐アスパルテート(NMDA)受容体
デキサナビノールは、神経保護薬として当初は開発された。この神経保護作用は、NMDA受容体を遮断する能力によるものである。これは、非競合性NMDA受容体アンタゴニストのものに近い別の部位であって、グルタメート、グリシンおよびポリアミンの認識部位とは別の部位と相互作用することによって、NMDA受容体を立体特異的に遮断する。幾つかの他の非競合性NMDA受容体アンタゴニストとは異なり、デキサナビノールは精神作用効果を生じず、一般にはヒトで耐容性良好である。
シクロオキシゲナーゼ‐2(COX‐2)
デキサナビノールは、NMDA受容体遮断能とは無関係の抗炎症特性および抗酸化特性を有する。抗炎症活性は、酵素シクロオキシゲナーゼ‐2(COX‐2)によって生成されるPGE2の分泌を軽減するデキサナビノールの能力に関連していた。COX‐2は、アラキドン酸(AA)のプロスタグランジン(PG)および他のエイコサノイド(炎症特性を示し、炎症に関与することが公知の化合物のファミリー)への代謝に関与するシクロオキシゲナーゼアイソフォームの1つである。最も一般的なNSAID(非ステロイド系抗炎症薬)は、酵素の活性部位を修飾してAA基質のPGE2への変換を妨げることによってCOX活性を阻害する(Hinz B.et al,J.Pharm.Exp.Ther.300:367−375,2002)。デキサナビノールが示すPGE2阻害活性は、COX‐2酵素活性のレベルではなく遺伝子調節のレベルで起こることが開示されている(WO2003/077832)。
デキサナビノールは、NMDA受容体遮断能とは無関係の抗炎症特性および抗酸化特性を有する。抗炎症活性は、酵素シクロオキシゲナーゼ‐2(COX‐2)によって生成されるPGE2の分泌を軽減するデキサナビノールの能力に関連していた。COX‐2は、アラキドン酸(AA)のプロスタグランジン(PG)および他のエイコサノイド(炎症特性を示し、炎症に関与することが公知の化合物のファミリー)への代謝に関与するシクロオキシゲナーゼアイソフォームの1つである。最も一般的なNSAID(非ステロイド系抗炎症薬)は、酵素の活性部位を修飾してAA基質のPGE2への変換を妨げることによってCOX活性を阻害する(Hinz B.et al,J.Pharm.Exp.Ther.300:367−375,2002)。デキサナビノールが示すPGE2阻害活性は、COX‐2酵素活性のレベルではなく遺伝子調節のレベルで起こることが開示されている(WO2003/077832)。
腫瘍壊死因子アルファ(TNF‐a)
デキサナビノールは、TNF‐aの生成または作用を遮断することができることが見出された。この阻害は、転写後レベルで起こる可能性が最も高い。
デキサナビノールは、TNF‐aの生成または作用を遮断することができることが見出された。この阻害は、転写後レベルで起こる可能性が最も高い。
国際特許出願WO97/11668およびWO01/98289に開示されているように、デキサナビノールは、TNF‐aの生成または作用を遮断することが見出された。頭部損傷モデルにおいて、デキサナビノールがTNF‐aのmRNAレベルに影響を及ぼさなかったことから、サイトカインの阻害は転写後段階で起こると仮定された(Shohami E.et al.,J.Neuroimmuno.72:169−77,1997)。
ヒトTNF‐aは最初に27kdの膜貫通前駆体タンパク質に翻訳されて、これがTNF‐a変換酵素(TACE)によって17kdの分泌型に切断される。RT‐PCR実験に基づいて、Shoshanyらは、デキサナビノールはTNF‐a mRNAに有意な効果を及ぼさないのに対して、TACEのmRNAレベルを有意に減少させたと報告したが、これは、この薬物が分泌阻害のレベルで作用するという仮説を支持している。
核因子カッパB(NFκB)
デキサナビノールは、IKB2のリン酸化および分解を阻害することによって核因子カッパB(NFκB)を間接的に阻害する実験的な証拠がある。
デキサナビノールは、IKB2のリン酸化および分解を阻害することによって核因子カッパB(NFκB)を間接的に阻害する実験的な証拠がある。
Juttler,E et al.(2004)(Neuropharmacology 47(4);580−92.)では、デキサナビノールがNFκBを阻害する証拠が示された。デキサナビノールは、(1)NFカッパBの阻害因子であるIカッパBアルファのリン酸化および分解、ならびにNFカッパBの核転座を阻害する;デキサナビノールは、(2)NFカッパBの転写活性ならびに(3)NFカッパB標的遺伝子である腫瘍壊死因子アルファおよびインターロイキン‐6(TNF‐アルファおよびIL‐6)のmRNA蓄積を軽減する。
サイクリン依存性キナーゼ:CDK2/AおよびCDK5/p25
デキサナビノールは、直接アッセイした場合にはCDK2およびCDK5に対して有意な直接的活性を有していなかった。しかしながら、本発明者らは、このような効果を媒介し得るより多くの細胞内ネットワークが依然として存在する状況では、CDKが間接的に影響を受けると考える。
デキサナビノールは、直接アッセイした場合にはCDK2およびCDK5に対して有意な直接的活性を有していなかった。しかしながら、本発明者らは、このような効果を媒介し得るより多くの細胞内ネットワークが依然として存在する状況では、CDKが間接的に影響を受けると考える。
ヒストンアセチルトランスフェラーゼ(HAT)
ヒストンアセチルトランスフェラーゼは公知の癌標的である。デキサナビノールがこの標的に対して活性を有するかについてのアッセイデータはないが、この標的における活性が予測されているので有益であり得る。
ヒストンアセチルトランスフェラーゼは公知の癌標的である。デキサナビノールがこの標的に対して活性を有するかについてのアッセイデータはないが、この標的における活性が予測されているので有益であり得る。
ファルネシルトランスフェラーゼ
ファルネシルトランスフェラーゼは公知の癌標的である。デキサナビノールがこの標的に対して活性を有するかについてのアッセイデータはないが、この標的における活性が予測されている。
ファルネシルトランスフェラーゼは公知の癌標的である。デキサナビノールがこの標的に対して活性を有するかについてのアッセイデータはないが、この標的における活性が予測されている。
さらに、デキサナビノールまたはこの誘導体は、以下のバイオマーカーの1つ以上に影響を及ぼし得る:
タムスタチン、血管内皮成長因子A(VEGF−A)、血管内皮成長因子D(VEGF−D)、可溶性血管内皮成長因子受容体1(sVEGFR1)、可溶性血管内皮成長因子受容体2(sVEGFR2)、胎盤成長因子(PlGF)、塩基性線維芽細胞成長因子(bFGF)、間質細胞由来因子1a(SDF1α)、上皮成長因子(EGF)、トランスフォーミング成長因子ベータ(TGF−β)、血小板由来成長因子(PDGF−AA)、血小板由来成長因子(PDGF−AB)、血小板由来成長因子(PDGF−BB)、アンジオポエチン−1、トロンボスポンジン−1および/またはインターロイキン8(IL−8)。
タムスタチン、血管内皮成長因子A(VEGF−A)、血管内皮成長因子D(VEGF−D)、可溶性血管内皮成長因子受容体1(sVEGFR1)、可溶性血管内皮成長因子受容体2(sVEGFR2)、胎盤成長因子(PlGF)、塩基性線維芽細胞成長因子(bFGF)、間質細胞由来因子1a(SDF1α)、上皮成長因子(EGF)、トランスフォーミング成長因子ベータ(TGF−β)、血小板由来成長因子(PDGF−AA)、血小板由来成長因子(PDGF−AB)、血小板由来成長因子(PDGF−BB)、アンジオポエチン−1、トロンボスポンジン−1および/またはインターロイキン8(IL−8)。
デキサナビノールは、複数のタンパク質に癌および癌治療に重要と考えられる効果を有する。これらの効果の幾つかは直接的であるのに対して、他のものは間接的である。デキサナビノールが多数の標的に効果を有することは非常に重要であり、このため、この化合物は様々な癌に有益である。
従って、本発明の第1の態様によれば、患者における癌を治療する方法であって、該患者の体重基準で約2mg/kgから約30mg/kgの量のデキサナビノールまたはこの誘導体を投与することを含む方法が提供される。
従って、デキサナビノールまたはこの誘導体の投与量は、とりわけ、癌の重症度、癌の性質、患者の性別、即ち男性または女性などに応じて変化し得るが、患者の体重基準で約2mg/kg、約3mg/kg、約4mg/kg、約5mg/kg、約6mg/kg、約7mg/kg、約8mg/kg、約9mg/kg、約10mg/kg、約11mg/kg、約12mg/kg、約13mg/kg、約14mg/kg、約15mg/kg、約16mg/kg、約17mg/kg、約18mg/kg、約19mg/kg、約20mg/kg、約21mg/kg、約22mg/kg、約23mg/kg、約24mg/kg、約25mg/kg、約26mg/kg、約27mg/kg、約28mg/kg、約29mg/kgまたは約30mg/kgであり得る。
本発明のさらなる態様によれば、患者における癌を治療する方法であって、約10から約100μMのデキサナビノールの血漿濃度を達成するのに十分な量のデキサナビノールまたはこの誘導体を投与することを含む方法が提供される。
好ましくは、本発明のこの態様の方法は、約>20から約100μMのデキサナビノールの血漿濃度を達成するのに十分な量のデキサナビノールまたはこの誘導体を投与することを含む。
本発明のこの態様のデキサナビノールまたはこの誘導体の投与量は、とりわけ、癌の重症度、癌の性質、患者の性別、即ち男性または女性などに応じて変化し得るが、約21μM、約25μΜ、約30μΜ、約35μM、約40μΜ、約45μM、約50μM、約55μΜ、約60μΜ、約65μΜ、約70μΜ、約75μΜ、約80μM、約85μΜ、約90μΜ、約95μΜまたは約100μΜであり得る。
より具体的には、この方法は、患者において少なくとも2時間維持されるデキサナビノールまたはこの誘導体の血漿濃度を達成するのに十分な有効量の上記デキサナビノールまたはこの誘導体を投与することを含み得る。
当業者であれば、前述の投与計画および投与頻度は、とりわけ、癌の重症度、癌の性質、患者の性別、即ち男性または女性などに応じて変化し得るが、例えば一般に、3週間サイクルで1週間にわたって週1回、週2回、週3回、週4回、週5回、週6回または毎日の投与計画に基づくものであり得ることを理解するであろう。または、投与計画は、一般に、3週間サイクルで2週間にわたって週1回、週2回、週3回、週4回、週5回、週6回または毎日の投与計画に基づくものであり得る。または、投与計画は、一般に、3週間サイクルで3週間にわたって週1回、週2回、週3回、週4回、週5回、週6回または毎日の投与計画に基づくものであり得る。または、投与計画は、一般に、4週間サイクルで1週間にわたって週1回、週2回、週3回、週4回、週5回、週6回または毎日の投与計画に基づくものであり得る。または、投与計画は、一般に、4週間サイクルで2週間にわたって週1回、週2回、週3回、週4回、週5回、週6回または毎日の投与計画に基づくものであり得る。または、投与計画は、一般に、4週間サイクルで3週間にわたって週1回、週2回、週3回、週4回、週5回、週6回または毎日の投与計画に基づくものであり得る。または、投与計画は、一般に、4週間サイクルで4週間にわたって週1回、週2回、週3回、週4回、週5回、週6回または毎日の投与計画に基づくものであり得る。
一連の治療は、1、2、3、4、5、6またはこれ以上のサイクルを含み得る。個々の患者の反応に応じて、治療をさらに継続することが想定され得る。
デキサナビノールまたはこの誘導体を注入によって投与する場合、注入の持続時間は変化し得る。従って、注入は、サイクル中の各治療日において15分間、30分間、45分間、1時間、1.5時間、2時間、2.5時間、3時間、3.5時間、4時間、4.5時間、5時間、5.5時間または6時間の期間にわたって静脈内注入として行われ得る。
本発明のさらなる態様によれば、デキサナビノールまたはこの誘導体を含む治療剤であって、患者の体重基準で約2mg/kgから約30mg/kgの量のデキサナビノールまたはこの誘導体を該患者に投与できる治療剤が提供される。
従って、デキサナビノールまたはこの誘導体を含む治療薬は、とりわけ、癌の重症度、癌の性質、患者の性別、即ち男性または女性などに応じて変化し得るが、患者の体重基準で約2mg/kg、約3mg/kg、約4mg/kg、約5mg/kg、約6mg/kg、約7mg/kg、約8mg/kg、約9mg/kg、約10mg/kg、約11mg/kg、約12mg/kg、約13mg/kg、約14mg/kg、約15mg/kg、約16mg/kg、約17mg/kg、約18mg/kg、約19mg/kg、約20mg/kg、約21mg/kg、約22mg/kg、約23mg/kg、約24mg/kg、約25mg/kg、約26mg/kg、約27mg/kg、約28mg/kg、約29mg/kgまたは約30mg/kgのデキサナビノールまたはこの誘導体を含み得る。
本発明のこの態様の治療剤は、約>20から約100μMのデキサナビノールの血漿濃度を達成するのに十分な量のデキサナビノールまたはこの誘導体を投与することを含む。
本発明のこの態様のデキサナビノールまたはこの誘導体の投与量は、とりわけ、癌の重症度、癌の性質、患者の性別、即ち男性または女性などに応じて変化し得るが、約21μΜ、約25μΜ、約30μΜ、約35μM、約40μM、約45μΜ、約50μΜ、約55μΜ、約60μΜ、約65μM、約70μM、約75μM、約80μΜ、約85μM、約90μM、約95μΜまたは約100μΜであり得る。
本発明はさらに、癌を治療するための医薬品の製造におけるデキサナビノールまたはこの誘導体の使用であって、該医薬品中のデキサナビノールまたはこの誘導体の量が、患者の体重基準で約2mg/kgから約30mg/kgである使用を提供する。
従って、上記医薬品の製造におけるデキサナビノールまたはこの誘導体の使用では、デキサナビノールまたはこの誘導体の量は、とりわけ、癌の重症度、癌の性質、患者の性別、即ち男性または女性などに応じて変化し得るが、患者の体重基準で約2mg/kg、約3mg/kg、約4mg/kg、約5mg/kg、約6mg/kg、約7mg/kg、約8mg/kg、約9mg/kg、約10mg/kg、約11mg/kg、約12mg/kg、約13mg/kg、約14mg/kg、約15mg/kg、約16mg/kg、約17mg/kg、約18mg/kg、約19mg/kg、約20mg/kg、約21mg/kg、約22mg/kg、約23mg/kg、約24mg/kg、約25mg/kg、約26mg/kg、約27mg/kg、約28mg/kg、約29mg/kgまたは約30mg/kgのデキサナビノールまたはこの誘導体を含み得る。
本発明はさらに、癌を治療するための医薬品の製造におけるデキサナビノールまたはこの誘導体の使用であって、該医薬品中のデキサナビノールまたはこの誘導体の量が、患者における約>20から約100μMのデキサナビノールの血漿濃度を達成するのに十分なものである使用を提供する。
本発明のこの態様の医薬品中のデキサナビノールまたはこの誘導体の量は、とりわけ、癌の重症度、癌の性質、患者の性別、即ち男性または女性などに応じて変化し得るが、約21μM、約25μΜ、約30μΜ、約35μM、約40μΜ、約45μM、約50μM、約55μΜ、約60μΜ、約65μΜ、約70μΜ、約75μΜ、約80μM、約85μΜ、約90μΜ、約95μΜまたは約100μΜであり得る。
本発明のさらにさらなる態様によれば、医薬として許容されるアジュバント、希釈剤または担体と混合されたデキサナビノールまたはこの誘導体を含む医薬組成物であって、該デキサナビノールまたはこの誘導体が、患者の体重基準で約2mg/kgから約30mg/kgの量である医薬組成物が提供される。
本発明のこの態様の医薬組成物は、患者の体重基準で約2mg/kg、約3mg/kg、約4mg/kg、約5mg/kg、約6mg/kg、約7mg/kg、約8mg/kg、約9mg/kg、約10mg/kg、約11mg/kg、約12mg/kg、約13mg/kg、約14mg/kg、約15mg/kg、約16mg/kg、約17mg/kg、約18mg/kg、約19mg/kg、約20mg/kg、約21mg/kg、約22mg/kg、約23mg/kg、約24mg/kg、約25mg/kg、約26mg/kg、約27mg/kg、約28mg/kg、約29mg/kgまたは約30mg/kgのデキサナビノールまたはこの誘導体を含み得る。
さらに、本発明のこの態様によれば、医薬として許容されるアジュバント、希釈剤または担体と混合されたデキサナビノールまたはこの誘導体を含む医薬組成物であって、デキサナビノールまたはこの誘導体の量が、患者における約>20から約100μMのデキサナビノールの血漿濃度を達成するのに十分なものである医薬組成物が提供される。
本発明のこの態様の医薬組成物中のデキサナビノールまたはこの誘導体の量は、とりわけ、癌の重症度、癌の性質、患者の性別、即ち男性または女性などに応じて変化し得るが、約21μM、約25μΜ、約30μΜ、約35μM、約40μΜ、約45μM、約50μM、約55μΜ、約60μΜ、約65μΜ、約70μΜ、約75μΜ、約80μM、約85μΜ、約90μΜ、約95μΜまたは約100μΜであり得る。
本発明のこの態様の医薬組成物は、医薬として許容されるアジュバント、希釈剤または担体と混合された約200mgから約2,000mgのデキサナビノールまたはこの誘導体を含み得る。
本発明のこの態様の医薬組成物中のデキサナビノールまたはこの誘導体の量は、とりわけ、癌の重症度、癌の性質、患者の性別、即ち男性または女性などに応じて変化し得るが、約200mg、約250mg、約300mg、約350mg、約400mg、約450mg、約500mg、約550mg、約600mg、約650mg、約700mg、約750mg、約800mg、約850mg、約900mg、約950mg、約1,000mg、約1,050mg、約1,100mg、約1,150mg、約1,200mg、約1,250mg、約1,300mg、約1,350mg、約1,400mg、約1,450mg、約1,500mg、約1,550mg、約1,600mg、約1,650mg、約1,700mg、約1,750mg、約1,800mg、約1,850mg、約1,900mg、約1,950mgまたは約2,000mgであり得る。
デキサナビノールまたはこの誘導体は、タンパク質N‐メチル‐D‐アスパルテート(NMDA)、シクロオキシゲナーゼ‐2(COX‐2)、腫瘍壊死因子アルファ(TNF‐a)、核因子カッパB(NFκB)、サイクリン依存性キナーゼ、例えばCDK2/AおよびCDK5/p25、ヒストンアセチルトランスフェラーゼ(HAT)およびファルネシルトランスフェラーゼに対して同時に、連続してまたは個別に効果を有し得ると理解されよう。
本発明の癌の治療では、癌は、腺腫、星状細胞腫、肛門癌、良性腫瘍、芽細胞腫、脳癌、脳転移、乳癌、癌(悪性新生物)、基底細胞癌腫、胆管癌、バーキットリンパ腫、子宮頸癌、結腸癌、結腸直腸癌、子宮内膜癌、上皮癌腫、胆嚢癌、胃癌腫、生殖細胞腫瘍、多形性神経膠芽腫、神経膠芽腫、神経膠腫、頭頸部癌、肝細胞癌腫、高悪性度神経膠腫、肝内胆管癌、喉頭癌、白血病(急性リンパ芽球性白血病(ALL)、急性骨髄性白血病(AML)、慢性リンパ球性白血病(CLL)、慢性骨髄性白血病(CML))、口唇癌、肝臓癌、リンパ腫、黒色腫、髄膜腫、中皮腫、転移性癌、骨髄腫、非小細胞肺癌、食道癌、口腔癌、骨肉腫、卵巣癌、膵臓癌、咽頭癌、下垂体腫瘍、原発性癌、前立腺癌、腎臓癌、肉腫、小細胞肺癌、胃癌、精巣癌、甲状腺癌、甲状腺癌腫、膀胱癌および子宮癌の1つ以上であり得る。特に、癌は、脳転移および高悪性度神経膠腫の1つ以上であり得る。
脳転移
脳転移は、癌患者の10から30%で発生する最も多い頭蓋内新生物であり、罹患率および死亡率の大きな原因である。成人の中では、肺癌は、これらの症例の約半分を占める。脳転移性である他の原発性疾患としては、乳癌(症例の15から20%)、黒色腫(10%)、腎臓癌、結腸直腸癌、リンパ腫および原発不明腫瘍が挙げられる[Norden,2005]。より有効な全身療法および検出の増強により転移性原発性疾患を有する患者の生存がより長期であることを含む多数の理由により、脳転移の発生率が増加している。現在の治療法としては、手術、定位放射線手術(SRS)、全脳照射(WBRT)および化学療法が挙げられる。再発する転移については、放射線療法以外のFDAに認可された治療法がない。様々な予後因子によれば、脳転移を有する患者の生存期間中央値は、2.3から13.5カ月間の範囲である[Gaspar,2000]。
脳転移は、癌患者の10から30%で発生する最も多い頭蓋内新生物であり、罹患率および死亡率の大きな原因である。成人の中では、肺癌は、これらの症例の約半分を占める。脳転移性である他の原発性疾患としては、乳癌(症例の15から20%)、黒色腫(10%)、腎臓癌、結腸直腸癌、リンパ腫および原発不明腫瘍が挙げられる[Norden,2005]。より有効な全身療法および検出の増強により転移性原発性疾患を有する患者の生存がより長期であることを含む多数の理由により、脳転移の発生率が増加している。現在の治療法としては、手術、定位放射線手術(SRS)、全脳照射(WBRT)および化学療法が挙げられる。再発する転移については、放射線療法以外のFDAに認可された治療法がない。様々な予後因子によれば、脳転移を有する患者の生存期間中央値は、2.3から13.5カ月間の範囲である[Gaspar,2000]。
高悪性度神経膠腫
原発性悪性神経膠腫、特に神経膠芽腫(GBM)は、2番目に多い頭蓋内新生物の代表的なものである。標準治療による生存期間中央値は、14カ月間である。新たに診断された神経膠腫患者のための治療は進歩しているにもかかわらず、基本的にはすべての患者が疾患の再発を経験することになる。再発性疾患を有する患者の場合、従来の化学療法は一般には有効ではなく、奏効率は<20%である。脳転移性癌と同様に、原発性神経膠腫からの拡散および軟膜転移の頻度が高い。最近のゲノム規模の研究により、GBMは、共通の遺伝子異常によって下位分類され得る異種群の疾患であることが確認された[Parsons,2008;McLendon,2008]。部分的には、基礎的な遺伝的特徴が治療反応性を決定し得るので、治療法をパーソナライズする必要があると思われる。悲惨な予後およびほとんど有効ではない治療により、明らかに新たな治療法が脳癌患者に非常に必要とされている。
原発性悪性神経膠腫、特に神経膠芽腫(GBM)は、2番目に多い頭蓋内新生物の代表的なものである。標準治療による生存期間中央値は、14カ月間である。新たに診断された神経膠腫患者のための治療は進歩しているにもかかわらず、基本的にはすべての患者が疾患の再発を経験することになる。再発性疾患を有する患者の場合、従来の化学療法は一般には有効ではなく、奏効率は<20%である。脳転移性癌と同様に、原発性神経膠腫からの拡散および軟膜転移の頻度が高い。最近のゲノム規模の研究により、GBMは、共通の遺伝子異常によって下位分類され得る異種群の疾患であることが確認された[Parsons,2008;McLendon,2008]。部分的には、基礎的な遺伝的特徴が治療反応性を決定し得るので、治療法をパーソナライズする必要があると思われる。悲惨な予後およびほとんど有効ではない治療により、明らかに新たな治療法が脳癌患者に非常に必要とされている。
さらに、癌は、膵臓癌腫、神経膠芽腫、胃癌腫、食道癌腫、卵巣癌腫、腎臓癌腫および甲状腺癌腫の1つ以上から選択され得る。
従って、デキサナビノールまたはこの誘導体は、治療有効量であろう。本発明によれば、治療有効量は、癌細胞のアポトーシス、癌細胞増殖の阻害、腫瘍形成の阻害および/または細胞毒性の誘導に有効な量を意味し得る。
本発明の方法または使用は、癌細胞の腫瘍形成を阻害するのに十分な治療有効量のデキサナビノールまたはこの誘導体を投与することを含み得る。
またはもしくは加えて、本発明の方法または使用は、癌細胞における細胞毒性を誘導するのに十分な治療有効量のデキサナビノールまたはこの誘導体を投与することを含み得る。
またはもしくは加えて、本発明の方法または使用は、癌細胞のアポトーシスを誘導するのに十分な治療有効量のデキサナビノールまたはこの誘導体を投与することを含み得る。
本発明は、癌細胞が前悪性、悪性、原発性、転移性または多剤耐性であり得ることを意図する。
または、癌の治療は、癌細胞を有効量のデキサナビノールまたはこの誘導体と接触させることによって癌細胞の腫瘍形成を阻害することを含み得る。腫瘍形成の阻害はまた、癌細胞における細胞毒性および/またはアポトーシスを誘導することを含み得る。
さらに、上記本発明の方法または使用は、とりわけ、現在用いられている化学療法剤と比較して、毒性の軽減、副作用の軽減および/または耐性の軽減を示すので有利である。
癌の治療および/または予防のために、第2の治療を上記デキサナビノールまたはこの誘導体と組み合わせて癌細胞に提供することがさらに意図される。第2の治療剤は、化学療法剤、免疫療法剤、遺伝子療法または放射線療法剤を含み得る。第2の治療剤が本発明の治療に含まれる場合、第2の治療剤をデキサナビノールまたはこの誘導体と個別に、同時にまたは連続して投与し得る。
様々な第2のまたはさらなる治療剤をデキサナビノールまたはこの誘導体と併せて使用することができ、好ましくは、第2のまたはさらなる治療剤は、化学療法剤、免疫療法剤、遺伝子療法剤および放射線療法剤からなる群より選択され得る。
本発明のさらなる態様によれば、デキサナビノールまたはこの誘導体を、第2の治療法が化学療法剤;アルキル化剤、例えばカルムスチンまたはテモゾラミド;有糸分裂阻害剤、例えばタキサン(例えば、パクリタキソールまたはドセタキソール)またはビンカアルカロイド(例えば、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビンデスチンまたはビノレルビン);プラチナ系化合物(例えば、カルボプラチン、シスプラチン、ネダプラチン、オキサリプラチン、四硝酸トリプラチンまたはサトラプラチン);ジヒドロ葉酸還元酵素阻害剤(例えば、アミノプテリン、メトトレキセート、ペメトレキセドまたはプララトレキセート);DNAポリメラーゼ阻害剤(例えば、シタラビン);リボヌクレオチド還元酵素阻害剤(例えば、ゲムシタビン);チミジル酸合成酵素阻害剤(例えば、フルオロウラシル、カペシタビン、テガフール、カルモフールまたはフロクスウリジン);アスピリン;非ステロイド系抗炎症剤(例えば、イブプロフェン);ステロイド系抗炎症剤(例えば、コルチコステロイド、例えばプレドニゾロンまたはコルチゾール);非薬物腫瘍治療剤;放射線療法;腫瘍塞栓術;手術;および超音波の1つ以上からなる群より選択される、第2の治療法と組み合わせて、個別に、同時にまたは連続して投与し得る。
従って、本発明のこの態様によれば、少なくとも第2の治療剤と組み合わせたデキサナビノールまたはこの誘導体が提供される。より具体的には、本発明は以下のものを提供する:
個別に、同時にまたは連続してアルキル化剤、例えばカルムスチンまたはテモゾラミドと組み合わせたデキサナビノールまたはこの誘導体;
個別に、同時にまたは連続して有糸分裂阻害剤、例えばタキサン(例えば、パクリタキソールまたはドセタキソール)、ビンカアルカロイド(例えば、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビンデスチンまたはビノレルビン)と組み合わせたデキサナビノールまたはこの誘導体;
個別に、同時にまたは連続してプラチナ系化合物(例えば、カルボプラチン、シスプラチン、ネダプラチン、オキサリプラチン、四硝酸トリプラチン、サトラプラチン)と組み合わせたデキサナビノールまたはこの誘導体;
個別に、同時にまたは連続してジヒドロ葉酸還元酵素阻害剤(例えば、アミノプテリン、メトトレキセート、ペメトレキセドまたはプララトレキセート)と組み合わせたデキサナビノールまたはこの誘導体;
個別に、同時にまたは連続してDNAポリメラーゼ阻害剤(例えば、シタラビン)と組み合わせたデキサナビノールまたはこの誘導体;
個別に、同時にまたは連続してリボヌクレオチド還元酵素阻害剤(例えば、ゲムシタビン)と組み合わせたデキサナビノールまたはこの誘導体;
個別に、同時にまたは連続してチミジル酸合成酵素阻害剤(例えば、フルオロウラシル、カペシタビン、テガフール、カルモフール、フロクスウリジン)と組み合わせたデキサナビノールまたはこの誘導体;
個別に、同時にまたは連続してアスピリンと組み合わせたデキサナビノールまたはこの誘導体;
個別に、同時にまたは連続して非ステロイド系抗炎症剤(例えば、イブプロフェン)と組み合わせたデキサナビノールまたはこの誘導体;
個別に、同時にまたは連続してステロイド系抗炎症剤(例えば、コルチコステロイド、例えばプレドニゾロンまたはコルチゾール)と組み合わせたデキサナビノールまたはこの誘導体;
個別に、同時にまたは連続して非薬物腫瘍治療剤と組み合わせたデキサナビノールまたはこの誘導体;
個別に、同時にまたは連続して放射線療法と組み合わせたデキサナビノールまたはこの誘導体;
個別に、同時にまたは連続して腫瘍塞栓術と組み合わせたデキサナビノールまたはこの誘導体;
個別に、同時にまたは連続して手術と組み合わせたデキサナビノールまたはこの誘導体;および/または
個別に、同時にまたは連続して超音波と組み合わせたデキサナビノールまたはこの誘導体。
個別に、同時にまたは連続してアルキル化剤、例えばカルムスチンまたはテモゾラミドと組み合わせたデキサナビノールまたはこの誘導体;
個別に、同時にまたは連続して有糸分裂阻害剤、例えばタキサン(例えば、パクリタキソールまたはドセタキソール)、ビンカアルカロイド(例えば、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビンデスチンまたはビノレルビン)と組み合わせたデキサナビノールまたはこの誘導体;
個別に、同時にまたは連続してプラチナ系化合物(例えば、カルボプラチン、シスプラチン、ネダプラチン、オキサリプラチン、四硝酸トリプラチン、サトラプラチン)と組み合わせたデキサナビノールまたはこの誘導体;
個別に、同時にまたは連続してジヒドロ葉酸還元酵素阻害剤(例えば、アミノプテリン、メトトレキセート、ペメトレキセドまたはプララトレキセート)と組み合わせたデキサナビノールまたはこの誘導体;
個別に、同時にまたは連続してDNAポリメラーゼ阻害剤(例えば、シタラビン)と組み合わせたデキサナビノールまたはこの誘導体;
個別に、同時にまたは連続してリボヌクレオチド還元酵素阻害剤(例えば、ゲムシタビン)と組み合わせたデキサナビノールまたはこの誘導体;
個別に、同時にまたは連続してチミジル酸合成酵素阻害剤(例えば、フルオロウラシル、カペシタビン、テガフール、カルモフール、フロクスウリジン)と組み合わせたデキサナビノールまたはこの誘導体;
個別に、同時にまたは連続してアスピリンと組み合わせたデキサナビノールまたはこの誘導体;
個別に、同時にまたは連続して非ステロイド系抗炎症剤(例えば、イブプロフェン)と組み合わせたデキサナビノールまたはこの誘導体;
個別に、同時にまたは連続してステロイド系抗炎症剤(例えば、コルチコステロイド、例えばプレドニゾロンまたはコルチゾール)と組み合わせたデキサナビノールまたはこの誘導体;
個別に、同時にまたは連続して非薬物腫瘍治療剤と組み合わせたデキサナビノールまたはこの誘導体;
個別に、同時にまたは連続して放射線療法と組み合わせたデキサナビノールまたはこの誘導体;
個別に、同時にまたは連続して腫瘍塞栓術と組み合わせたデキサナビノールまたはこの誘導体;
個別に、同時にまたは連続して手術と組み合わせたデキサナビノールまたはこの誘導体;および/または
個別に、同時にまたは連続して超音波と組み合わせたデキサナビノールまたはこの誘導体。
本明細書で使用される「誘導体」という用語は、とりわけ、溶媒和物などの通常公知のあらゆるデキサナビノール誘導体を含むものである。記載される使用/方法のいずれか1つで使用することができる本明細書に記載される化合物の対応する溶媒和物を調製、精製および/または処理することが都合がよいかまたは望ましい場合がある。溶媒和物という用語は、本明細書では、溶質、例えば化合物または化合物の塩と溶媒との複合体を指すのに使用される。溶媒が水である場合、溶媒和物は、基質1分子当たりに存在する水分子の数に応じて、水和物、例えば一水和物、二水和物、三水和物などと称され得る。誘導体という用語は、特に塩を含むものである。デキサナビノールの適切な塩は周知であり、従来技術に記載されている。有機酸および無機酸と塩基との塩は、医薬として許容される塩を作るのに使用され得る。このような酸としては、限定されないが、フッ化水素酸、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸、クエン酸、コハク酸、マレイン酸およびパルミチン酸が挙げられる。塩基としては、水酸化ナトリウムおよび水酸化アンモニウムなどの化合物が挙げられる。当業者であれば、デキサナビノールの医薬として許容される第四級アンモニウム誘導体を作るのに使用することができる四級化剤を熟知している。これらとしては、限定されないが、ヨウ化メチルおよび硫酸メチルならびにヨウ化エチルおよび硫酸エチルが挙げられる。
デキサナビノールおよびこの誘導体ならびに/またはこれらの組み合わせはこれ自体が公知であり、当業者に公知の方法を使用して調製することもできるし、または商業的に入手することもできる。特に、デキサナビノールおよびこの調製方法は、米国特許第4,876,276号明細書に開示されている。
デキサナビノールまたはこの誘導体は、とりわけ治療するべき癌の性質に応じて、任意の従来の適切な経路によって様々な方法で投与することができる。従って、デキサナビノールまたはこの誘導体は、局所投与、経皮投与、皮下投与、静脈内投与、筋肉内投与、経口投与、非経口投与、髄腔内投与、直腸投与または鼻腔内投与することができる。
本発明者らは特に、上記デキサナビノールまたはこの誘導体の方法または使用であって、デキサナビノールまたはこの誘導体を静脈内(IV)投与することを含む方法または使用を提供する。
静脈内投与の場合、上記本発明の医薬組成物は、溶媒、例えばアルコールなど、例えばエタノールおよび界面活性剤、例えば非イオン性界面活性剤を含み得る。好ましい非イオン性界面活性剤は、ポリエトキシル化ヒマシ油、例えばBASFから入手できるCremophor EL(登録商標)(ポリエトキシル化35ヒマシ油)である。本発明の医薬組成物はまた、抗酸化剤、例えばエデト酸(EDTA酸)および/またはビタミンE(DL−α−トコフェロール)を含み得る。
デキサナビノールは高親油性であるので、本発明の治療方法はまた、デキサナビノール治療を行う前に前投薬工程を含み得る。本発明によれば、デキサナビノールまたはこの誘導体を、例えば、Cremophor(登録商標)およびエタノールの共溶媒混合物に溶解し得る。従って、Cremophor(登録商標)を含有する抗癌剤との過敏性反応を予防するための標準的な施設プラクティスに従って、デキサナビノールまたはこの誘導体の各デキサナビノール静脈内注入を行う約30分前に、前投薬を行い得る。
従って、一例として、このような前投薬は、
抗炎症剤/免疫抑制剤、例えばステロイド、例えばデキサメタゾン(IV);
ヒスタミンH2受容体アンタゴニスト、例えばラニチジン(IV)、シメチジン(IV)など;および
抗ヒスタミン剤、例えばジフェンヒドラミン(IV)またはクロルフェナミン(IV)
の1つ以上からなり得る。
抗炎症剤/免疫抑制剤、例えばステロイド、例えばデキサメタゾン(IV);
ヒスタミンH2受容体アンタゴニスト、例えばラニチジン(IV)、シメチジン(IV)など;および
抗ヒスタミン剤、例えばジフェンヒドラミン(IV)またはクロルフェナミン(IV)
の1つ以上からなり得る。
本発明の方法が上記前治療を含む場合、前治療の量は、とりわけ、投与するべきデキサナビノールまたはこの誘導体の量、前治療の性質などに応じて変化し得る。しかしながら、前治療は、望ましくは、
約1から約50mgの抗炎症剤/免疫抑制剤、例えばステロイド、例えば10mgまたは20mgのデキサメタゾン(IV);
約10から約100mgのヒスタミンH2受容体アンタゴニスト、例えば50mgのラニチジン(IV)または50mgのシメチジン(IV)など;および
約1から約100mgの抗ヒスタミン剤、例えば50mgのジフェンヒドラミン(IV)または10mgのクロルフェナミン(IV)
の1つ以上を含み得る。
約1から約50mgの抗炎症剤/免疫抑制剤、例えばステロイド、例えば10mgまたは20mgのデキサメタゾン(IV);
約10から約100mgのヒスタミンH2受容体アンタゴニスト、例えば50mgのラニチジン(IV)または50mgのシメチジン(IV)など;および
約1から約100mgの抗ヒスタミン剤、例えば50mgのジフェンヒドラミン(IV)または10mgのクロルフェナミン(IV)
の1つ以上を含み得る。
本発明のさらにさらなる態様によれば、
上記医薬組成物;および
上記前治療
を含むキットが提供される。
上記医薬組成物;および
上記前治療
を含むキットが提供される。
従って、本発明の使用、方法および/または組成物において、化合物は、錠剤、カプセル、糖衣錠、座薬、懸濁液、液剤、注射、例えば静脈内、筋肉内または腹膜内、インプラント、局所、例えば経皮、調製物、例えばゲル、クリーム、軟膏、エアロゾルまたはポリマー系または吸入剤の形態、例えばエアロゾルまたは粉末製剤として供され得る。
経口投与に適切な組成物としては、錠剤、カプセル、糖衣錠、液体懸濁液、液剤およびシロップが挙げられる。
皮膚への局所投与に適切な組成物としては、クリーム、例えば水中油型乳剤、油中水型乳剤、軟膏、ゲル、ローション、膏薬、皮膚軟化剤、コロイド分散剤、懸濁液、乳剤、オイル、スプレー、泡状物質、ムースなどが挙げられる。局所塗布に適切な組成物としては、例えば、脂質または特別な洗浄剤から構成されるリポソーム担体も挙げられ得る。
他のアジュバント、希釈剤または担体の例は以下のものである:
錠剤および糖衣錠の場合−充填剤、例えばラクトース、デンプン、微晶質セルロース、タルクおよびステアリン酸;潤滑剤/流動促進剤、例えばステアリン酸マグネシウムおよびコロイド状二酸化ケイ素;崩壊剤、例えばグリコール酸ナトリウムデンプンおよびカルボキシメチルセルロースナトリウム;
カプセルの場合−αデンプンまたはラクトース;
経口または注射用の液剤または浣腸剤の場合−水、グリコール、アルコール、グリセリン、植物油;
座薬の場合−天然油もしくは硬化油またはワックス。
錠剤および糖衣錠の場合−充填剤、例えばラクトース、デンプン、微晶質セルロース、タルクおよびステアリン酸;潤滑剤/流動促進剤、例えばステアリン酸マグネシウムおよびコロイド状二酸化ケイ素;崩壊剤、例えばグリコール酸ナトリウムデンプンおよびカルボキシメチルセルロースナトリウム;
カプセルの場合−αデンプンまたはラクトース;
経口または注射用の液剤または浣腸剤の場合−水、グリコール、アルコール、グリセリン、植物油;
座薬の場合−天然油もしくは硬化油またはワックス。
上記化合物もしくはこの誘導体および/もしくはこれらの組み合わせまたは任意の複合計画を、経皮的に、例えば経皮送達装置もしくは適切なビヒクルを介して、または例えば制御送達用のパッチに組み込むことができる軟膏基剤で投与することが可能である。このような装置は、例えば、経口または静脈内医薬品と比べて長期の治療期間を可能にし得るので有利である。
経皮送達装置の例としては、例えば、患者の皮膚を通じて化合物または物質を放出するのに適したパッチ、ドレッシング、バンデージまたはプラスターが挙げられ得る。当業者であれば、化合物または物質を経皮送達するのに使用することができる材料および技術を熟知しており、例示的な経皮送達装置は、GB2185187、US3249109、US3598122、US4144317号、US4262003およびUS4307717に示されている。
次に、ほんの一例として本発明を例示する。
[実施例1]
剤形/製剤:
デキサナビノール薬物製品は透明淡黄色の溶液であって、抗酸化剤としてエデト酸(EDTA酸)およびビタミンE(DL−α−トコフェロール)を含む5%(w/v)濃縮エタノール溶液およびCremophor(登録商標)EL(ポリオキシル35ヒマシ油)共溶媒ビヒクルとして静脈内(IV)投与用に製剤化したものである。
剤形/製剤:
デキサナビノール薬物製品は透明淡黄色の溶液であって、抗酸化剤としてエデト酸(EDTA酸)およびビタミンE(DL−α−トコフェロール)を含む5%(w/v)濃縮エタノール溶液およびCremophor(登録商標)EL(ポリオキシル35ヒマシ油)共溶媒ビヒクルとして静脈内(IV)投与用に製剤化したものである。
投与前に、デキサナビノール薬物製品を滅菌0.9%塩化ナトリウムで希釈して、最終濃度0.2から4mg/Lとする。
[実施例2]
前投薬
デキサナビノールは高親油性である。これをCremophor(登録商標)およびエタノールの共溶媒混合物に溶解する;従って、Cremophor(登録商標)を含有する抗癌剤との過敏性反応を予防するための標準的な施設プラクティスに従って、各デキサナビノール注入を行う約30分前に、以下の前投薬を行う:
前投薬は以下のものを含む:
10mgのデキサメタゾンIV;
50mgのラニチジンIV(または等価物);および
50mgのジフェンヒドラミンIV
または
20mgのデキサメタゾンIV;
50mgのラニチジンIV(または等価物);および
10mgのクロルフェナミンIV。
前投薬
デキサナビノールは高親油性である。これをCremophor(登録商標)およびエタノールの共溶媒混合物に溶解する;従って、Cremophor(登録商標)を含有する抗癌剤との過敏性反応を予防するための標準的な施設プラクティスに従って、各デキサナビノール注入を行う約30分前に、以下の前投薬を行う:
前投薬は以下のものを含む:
10mgのデキサメタゾンIV;
50mgのラニチジンIV(または等価物);および
50mgのジフェンヒドラミンIV
または
20mgのデキサメタゾンIV;
50mgのラニチジンIV(または等価物);および
10mgのクロルフェナミンIV。
[実施例3]
進行性固形腫瘍を有する患者におけるデキサナビノールの安全性および認容性を評価するための薬物動態解析に基づく第1相用量漸増試験
これは、進行性固形腫瘍を有する患者におけるデキサナビノールの安全性、認容性および薬物動態(PK)についての第1相非盲検用量漸増試験である。Cremophor(登録商標)/エタノールで製剤化したデキサナビノールで治療する3人の患者コホートに適格参加者を参加させ、3週間サイクルの1日目、8日目および15日目に3時間の注入として投与し、この間に安全性およびDLTについてモニタリングする。
進行性固形腫瘍を有する患者におけるデキサナビノールの安全性および認容性を評価するための薬物動態解析に基づく第1相用量漸増試験
これは、進行性固形腫瘍を有する患者におけるデキサナビノールの安全性、認容性および薬物動態(PK)についての第1相非盲検用量漸増試験である。Cremophor(登録商標)/エタノールで製剤化したデキサナビノールで治療する3人の患者コホートに適格参加者を参加させ、3週間サイクルの1日目、8日目および15日目に3時間の注入として投与し、この間に安全性およびDLTについてモニタリングする。
主要転帰尺度:
最大耐用量(MTD)[タイムフレーム:各患者を22日間経過観察する]
患者を漸増用量のデキサナビノールに順次割り当て、MTD(患者に投与するのに安全な最高用量)または最大投与量(MAD)を確立する。
最大耐用量(MTD)[タイムフレーム:各患者を22日間経過観察する]
患者を漸増用量のデキサナビノールに順次割り当て、MTD(患者に投与するのに安全な最高用量)または最大投与量(MAD)を確立する。
3人の患者をコホートに参加させて各用量レベルを評価する。前のコホートの患者全員が1回目のサイクル(即ち、最初の3回の投与)を終了した後に22日目まで観察し、用量制限毒性(DLT)が生じなかった場合に、3人の新たな患者のコホートに対して用量漸増を行う。
NCI Common Terminology Criteria version4.03に基づいて、DLTを重症度について等級付けする。
二次転帰尺度:
デキサナビノールおよびCremophorの曲線下面積(AUC)[タイムフレーム:サイクル1−1日目および8日目:投与前(0時間);注入開始の1、2、3時間後;注入終了の5、10、15、30分後;注入終了の1、2、3、4、6、8、10および24時間後;15日目:注入直前および注入終了時]
デキサナビノールおよびCremophorの最高濃度(Cmax)[タイムフレーム:サイクル1−1日目および8日目:投与前(0時間);注入開始の1、2、3時間後;注入終了の5、10、15、30分後;注入終了の1、2、3、4、6、8、10および24時間後;15日目:注入直前および注入終了時]
デキサナビノールおよびCremophorの最低濃度(Cmin)[タイムフレーム:サイクル1−1日目および8日目:投与前(0時間);注入開始の1、2、3時間後;注入終了の5、10、15、30分後;注入終了の1、2、3、4、6、8、10および24時間後;15日目:注入直前および注入終了時]
有害事象(AE)の数[タイムフレーム:最後の注入終了から30+/−3日]
癌臨床試験のためのNCI CTCAE v4.03に従って、AEを等級付けする。
デキサナビノールおよびCremophorの曲線下面積(AUC)[タイムフレーム:サイクル1−1日目および8日目:投与前(0時間);注入開始の1、2、3時間後;注入終了の5、10、15、30分後;注入終了の1、2、3、4、6、8、10および24時間後;15日目:注入直前および注入終了時]
デキサナビノールおよびCremophorの最高濃度(Cmax)[タイムフレーム:サイクル1−1日目および8日目:投与前(0時間);注入開始の1、2、3時間後;注入終了の5、10、15、30分後;注入終了の1、2、3、4、6、8、10および24時間後;15日目:注入直前および注入終了時]
デキサナビノールおよびCremophorの最低濃度(Cmin)[タイムフレーム:サイクル1−1日目および8日目:投与前(0時間);注入開始の1、2、3時間後;注入終了の5、10、15、30分後;注入終了の1、2、3、4、6、8、10および24時間後;15日目:注入直前および注入終了時]
有害事象(AE)の数[タイムフレーム:最後の注入終了から30+/−3日]
癌臨床試験のためのNCI CTCAE v4.03に従って、AEを等級付けする。
腫瘍反応[タイムフレーム:スクリーニング時および2回の治療サイクル後ごと(+/−1週間)][安全性問題番号として指定]
RECIST1.1を使用した腫瘍反応評価。(CTスキャンまたはMRIによる評価)。完全寛解(CR)または部分寛解(PR)を確認するために、さらなるスキャンを実施する。適切な場合には、腫瘍マーカーを評価することができる。
RECIST1.1を使用した腫瘍反応評価。(CTスキャンまたはMRIによる評価)。完全寛解(CR)または部分寛解(PR)を確認するために、さらなるスキャンを実施する。適切な場合には、腫瘍マーカーを評価することができる。
[実施例4]
脳癌を有する患者におけるデキサナビノールの安全性およびCNS薬物動態についての第I相連続コホート非盲検用量漸増試験
これは、以前の治療が不成功であった脳癌患者におけるデキサナビノールの非盲検単一施設第I相3+3用量漸増試験である。治療サイクル(28日間)は、1日目、8日目、15日目および22日目に週1回3時間にわたってデキサナビノールを静脈内投与することからなる。
脳癌を有する患者におけるデキサナビノールの安全性およびCNS薬物動態についての第I相連続コホート非盲検用量漸増試験
これは、以前の治療が不成功であった脳癌患者におけるデキサナビノールの非盲検単一施設第I相3+3用量漸増試験である。治療サイクル(28日間)は、1日目、8日目、15日目および22日目に週1回3時間にわたってデキサナビノールを静脈内投与することからなる。
主要目的
再発性神経膠腫または脳転移を有する患者において静脈内投与したデキサナビノールの安全性および/または認容性ならびに推奨第2相用量(RP2D)を決定すること。
再発性神経膠腫または脳転移を有する患者において静脈内投与したデキサナビノールの安全性および/または認容性ならびに推奨第2相用量(RP2D)を決定すること。
副次的目的
脳脊髄液(CSF)および血清中のデキサナビノールへの曝露を評価すること。
脳脊髄液(CSF)および血清中のデキサナビノールへの曝露を評価すること。
全生存、無増悪生存および客観的な腫瘍反応によって測定した場合のデキサナビノールに対する反応の予備的証拠を評価すること。
分子表現型と患者の反応および生存との間の関連性を調べること。
FACT−Br機器を使用して疾患関連患者報告結果を調べること。
Claims (75)
- 患者における癌を治療する方法であって、前記方法が該患者の体重基準で約2mg/kgから約30mg/kgの量のデキサナビノールまたはこの誘導体を投与することを含む、方法。
- デキサナビノールまたはこの誘導体の投与量が、患者の体重基準で約2mg/kg、約3mg/kg、約4mg/kg、約5mg/kg、約6mg/kg、約7mg/kg、約8mg/kg、約9mg/kg、約10mg/kg、約11mg/kg、約12mg/kg、約13mg/kg、約14mg/kg、約15mg/kg、約16mg/kg、約17mg/kg、約18mg/kg、約19mg/kg、約20mg/kg、約21mg/kg、約22mg/kg、約23mg/kg、約24mg/kg、約25mg/kg、約26mg/kg、約27mg/kg、約28mg/kg、約29mg/kgまたは約30mg/kgである、請求項1に記載の方法。
- 患者における癌を治療する方法であって、前記方法が約10から約100μMのデキサナビノールの血漿濃度を達成するのに十分な量のデキサナビノールまたはこの誘導体を投与することを含む、方法。
- 前記方法が、約>20から約100μMのデキサナビノールの血漿濃度を達成するのに十分な量のデキサナビノールまたはこの誘導体を投与することを含む、請求項3に記載の方法。
- デキサナビノールまたはこの誘導体の投与量が、約21μM、約25μΜ、約30μΜ、約35μM、約40μΜ、約45μM、約50μM、約55μΜ、約60μΜ、約65μΜ、約70μΜ、約75μΜ、約80μM、約85μΜ、約90μΜ、約95μΜまたは約100μΜである、請求項3または4に記載の方法。
- デキサナビノールまたはこの誘導体の投与量が、患者において少なくとも2時間維持されるデキサナビノールまたはこの誘導体の血漿濃度を達成するのに十分なものである、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
- 投与計画が、3週間サイクルで1週間にわたって週1回、週2回、週3回、週4回、週5回、週6回または毎日投与することを含む、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
- 投与計画が、3週間サイクルで2週間にわたって週1回、週2回、週3回、週4回、週5回、週6回または毎日投与することを含む、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
- 投与計画が、3週間サイクルで3週間にわたって週1回、週2回、週3回、週4回、週5回、週6回または毎日投与することを含む、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
- 投与計画が、4週間サイクルで1週間にわたって週1回、週2回、週3回、週4回、週5回、週6回または毎日投与することを含む、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
- 投与計画が、4週間サイクルで2週間にわたって週1回、週2回、週3回、週4回、週5回、週6回または毎日投与することを含む、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
- 投与計画が、4週間サイクルで3週間にわたって週1回、週2回、週3回、週4回、週5回、週6回または毎日投与することを含む、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
- 投与計画が、4週間サイクルで4週間にわたって週1回、週2回、週3回、週4回、週5回、週6回または毎日投与することを含む、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
- 投与計画が、1、2、3、4、5、6またはこれ以上のサイクルを含む一連の治療を行うことを含む、請求項7から13のいずれか一項に記載の方法。
- 方法が、注入によって投与することを含む、請求項1から14のいずれか一項に記載の方法。
- 注入が、静脈内注入である、請求項15に記載の方法。
- 注入が、サイクル中の各治療日において15分間、30分間、45分間、1時間、1.5時間、2時間、2.5時間、3時間、3.5時間、4時間、4.5時間、5時間、5.5時間または6時間の期間にわたって行われる、請求項15または16に記載の方法。
- 癌が、腺腫、星状細胞腫、肛門癌、良性腫瘍、芽細胞腫、脳癌、脳転移、乳癌、癌(悪性新生物)、基底細胞癌腫、胆管癌、バーキットリンパ腫、子宮頸癌、結腸癌、結腸直腸癌、子宮内膜癌、上皮癌腫、胆嚢癌、胃癌腫、生殖細胞腫瘍、多形性神経膠芽腫、神経膠芽腫、神経膠腫、頭頸部癌、肝細胞癌腫、高悪性度神経膠腫、肝内胆管癌、喉頭癌、白血病(ALL、AML、CLL、CML)、口唇癌、骨髄腫、肝臓癌、リンパ腫、黒色腫、髄膜腫、中皮腫、転移性癌、骨髄腫、非小細胞肺癌、食道癌、口腔癌、骨肉腫、卵巣癌、膵臓癌、咽頭癌、下垂体腫瘍、原発性癌、前立腺癌、腎臓癌、肉腫、小細胞肺癌、胃癌、精巣癌、甲状腺癌、甲状腺癌腫、膀胱癌および子宮癌の1つ以上から選択される、請求項1から17のいずれか一項に記載の方法。
- 癌が、脳転移および高悪性度神経膠腫の1つ以上から選択される、請求項18に記載の方法。
- 方法が、個別に、同時にまたは連続して第2の治療を含む、請求項1から19のいずれか一項に記載の方法。
- 第2の治療剤が、化学療法剤、免疫療法剤、遺伝子療法および放射線療法剤の1つ以上から選択される、請求項20に記載の方法。
- 第2の治療が、化学療法剤;アルキル化剤、例えばカルムスチンまたはテモゾラミド;有糸分裂阻害剤、例えばタキサン(例えば、パクリタキソールまたはドセタキソール)またはビンカアルカロイド(例えば、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビンデスチンまたはビノレルビン);プラチナ系化合物(例えば、カルボプラチン、シスプラチン、ネダプラチン、オキサリプラチン、四硝酸トリプラチンまたはサトラプラチン);ジヒドロ葉酸還元酵素阻害剤(例えば、アミノプテリン、メトトレキセート、ペメトレキセドまたはプララトレキセート);DNAポリメラーゼ阻害剤(例えば、シタラビン);リボヌクレオチド還元酵素阻害剤(例えば、ゲムシタビン);チミジル酸合成酵素阻害剤(例えば、フルオロウラシル、カペシタビン、テガフール、カルモフールまたはフロクスウリジン);アスピリン;非ステロイド系抗炎症剤(例えば、イブプロフェン);ステロイド系抗炎症剤(例えば、コルチコステロイド、例えばプレドニゾロンまたはコルチゾール);非薬物腫瘍治療剤;放射線療法;腫瘍塞栓術;手術;および超音波の1つ以上からなる群より選択される、請求項20に記載の方法。
- 方法が、前治療を行うことを含む、請求項1から22のいずれか一項に記載の方法。
- 前治療が、
抗炎症剤/免疫抑制剤;
ヒスタミンH2受容体アンタゴニスト;および
抗ヒスタミン剤
の1つ以上を投与することを含む、請求項23に記載の方法。 - 抗炎症剤/免疫抑制剤が、ステロイドである、請求項24に記載の方法。
- ステロイドが、デキサメタゾンである、請求項25に記載の方法。
- 前治療における抗炎症剤/免疫抑制剤の量が、約1から約50mgである、請求項24から26のいずれか一項に記載の方法。
- ヒスタミンH2受容体アンタゴニストが、ラニチジン(IV)およびシメチジン(IV)の1つ以上から選択される、請求項24に記載の方法。
- 前治療におけるH2受容体アンタゴニストの量が、約10から約100mgである、請求項24から27のいずれか一項に記載の方法。
- 抗ヒスタミン剤が、ジフェンヒドラミン(IV)およびクロルフェナミン(IV)の1つ以上から選択される、請求項24に記載の方法。
- 前治療における抗ヒスタミン剤の量が、約1から約100mgである、請求項24から30のいずれか一項に記載の方法。
- デキサナビノールまたはこの誘導体を含む治療剤であって、患者の体重基準で約2mg/kgから約30mg/kgの量のデキサナビノールまたはこの誘導体を該患者に投与できる治療剤。
- デキサナビノールまたはこの誘導体の量が、約2mg/kg、約3mg/kg、約4mg/kg、約5mg/kg、約6mg/kg、約7mg/kg、約8mg/kg、約9mg/kg、約10mg/kg、約11mg/kg、約12mg/kg、約13mg/kg、約14mg/kg、約15mg/kg、約16mg/kg、約17mg/kg、約18mg/kg、約19mg/kg、約20mg/kg、約21mg/kg、約22mg/kg、約23mg/kg、約24mg/kg、約25mg/kg、約26mg/kg、約27mg/kg、約28mg/kg、約29mg/kgまたは約30mg/kgを含む、請求項32に記載の治療剤。
- 治療剤が、約>20から約100μMのデキサナビノールの血漿濃度を達成するのに十分な量のデキサナビノールまたはこの誘導体を投与することを含む、請求項32または33に記載の治療剤。
- デキサナビノールまたはこの誘導体の投与量が、約21μΜ、約25μΜ、約30μΜ、約35μM、約40μM、約45μΜ、約50μΜ、約55μΜ、約60μΜ、約65μM、約70μM、約75μM、約80μΜ、約85μM、約90μM、約95μΜまたは約100μΜである、請求項34に記載の治療剤。
- 癌が、腺腫、星状細胞腫、肛門癌、良性腫瘍、芽細胞腫、脳癌、脳転移、乳癌、癌(悪性新生物)、基底細胞癌腫、胆管癌、バーキットリンパ腫、子宮頸癌、結腸癌、結腸直腸癌、子宮内膜癌、上皮癌腫、胆嚢癌、胃癌腫、生殖細胞腫瘍、多形性神経膠芽腫、神経膠芽腫、神経膠腫、頭頸部癌、肝細胞癌腫、高悪性度神経膠腫、肝内胆管癌、喉頭癌、白血病(ALL、AML、CLL、CML)、口唇癌、骨髄腫、肝臓癌、リンパ腫、黒色腫、髄膜腫、中皮腫、転移性癌、骨髄腫、非小細胞肺癌、食道癌、口腔癌、骨肉腫、卵巣癌、膵臓癌、咽頭癌、下垂体腫瘍、原発性癌、前立腺癌、腎臓癌、肉腫、小細胞肺癌、胃癌、精巣癌、甲状腺癌、甲状腺癌腫、膀胱癌および子宮癌の1つ以上から選択される、請求項32から35のいずれか一項に記載の治療剤。
- 癌が、脳転移および高悪性度神経膠腫の1つ以上から選択される、請求項36に記載の治療剤。
- 投与計画が、注入によって投与することを含む、請求項32から37のいずれか一項に記載の治療剤。
- 注入が、静脈内注入である、請求項38に記載の治療剤。
- 静脈内注入が、デキサナビノールまたはこの誘導体の溶媒溶液、界面活性剤、および場合により抗酸化剤を含む、請求項39に記載の治療剤。
- 溶媒が、エタノールである、請求項40に記載の治療剤。
- 界面活性剤が、Cremophor EL(登録商標)(ポリエトキシル化35ヒマシ油)界面活性剤である、請求項40または41に記載の治療剤。
- 抗酸化剤が、エデト酸(EDTA酸)およびビタミンE(DL−α−トコフェロール)の1つ以上から選択される、請求項40から42のいずれか一項に記載の治療剤。
- 癌を治療するための医薬品の製造におけるデキサナビノールまたはこの誘導体の使用であって、該医薬品中のデキサナビノールまたはこの誘導体の量が、患者の体重基準で約2mg/kgから約30mg/kgである、使用。
- デキサナビノールまたはこの誘導体の量が、患者の体重基準で約2mg/kg、約3mg/kg、約4mg/kg、約5mg/kg、約6mg/kg、約7mg/kg、約8mg/kg、約9mg/kg、約10mg/kg、約11mg/kg、約12mg/kg、約13mg/kg、約14mg/kg、約15mg/kg、約16mg/kg、約17mg/kg、約18mg/kg、約19mg/kg、約20mg/kg、約21mg/kg、約22mg/kg、約23mg/kg、約24mg/kg、約25mg/kg、約26mg/kg、約27mg/kg、約28mg/kg、約29mg/kgまたは約30mg/kgのデキサナビノールまたはこの誘導体を含む、請求項44に記載の使用。
- 医薬品中のデキサナビノールまたはこの誘導体の量が、患者における約>20から約100μMのデキサナビノールの血漿濃度を達成するのに十分なものである、請求項44または45に記載の使用。
- 医薬品中のデキサナビノールまたはこの誘導体の量が、患者における約21μM、約25μΜ、約30μΜ、約35μM、約40μΜ、約45μM、約50μM、約55μΜ、約60μΜ、約65μΜ、約70μΜ、約75μΜ、約80μM、約85μΜ、約90μΜ、約95μΜまたは約100μΜのデキサナビノールの血漿濃度を達成するのに十分なものである、請求項46に記載の使用。
- 癌が、腺腫、星状細胞腫、肛門癌、良性腫瘍、芽細胞腫、脳癌、脳転移、乳癌、癌(悪性新生物)、基底細胞癌腫、胆管癌、バーキットリンパ腫、子宮頸癌、結腸癌、結腸直腸癌、子宮内膜癌、上皮癌腫、胆嚢癌、胃癌腫、生殖細胞腫瘍、多形性神経膠芽腫、神経膠芽腫、神経膠腫、頭頸部癌、肝細胞癌腫、高悪性度神経膠腫、肝内胆管癌、喉頭癌、白血病(ALL、AML、CLL、CML)、口唇癌、骨髄腫、肝臓癌、リンパ腫、黒色腫、髄膜腫、中皮腫、転移性癌、骨髄腫、非小細胞肺癌、食道癌、口腔癌、骨肉腫、卵巣癌、膵臓癌、咽頭癌、下垂体腫瘍、原発性癌、前立腺癌、腎臓癌、肉腫、小細胞肺癌、胃癌、精巣癌、甲状腺癌、甲状腺癌腫、膀胱癌および子宮癌の1つ以上から選択される、請求項44から47のいずれか一項に記載の使用。
- 癌が、脳転移および高悪性度神経膠腫の1つ以上から選択される、請求項48に記載の使用。
- 投与計画が、注入によって投与することを含む、請求項44から49のいずれか一項に記載の使用。
- 注入が、静脈内注入である、請求項50に記載の使用。
- 静脈内注入が、デキサナビノールまたはこの誘導体の溶媒溶液、界面活性剤、および場合により抗酸化剤を含む、請求項51に記載の使用。
- 溶媒が、エタノールである、請求項52に記載の使用。
- 界面活性剤が、Cremophor EL(登録商標)(ポリエトキシル化35ヒマシ油)界面活性剤である、請求項52または53に記載の使用。
- 抗酸化剤が、エデト酸(EDTA酸)およびビタミンE(DL−α−トコフェロール)の1つ以上から選択される、請求項52から54のいずれか一項に記載の使用。
- 医薬として許容されるアジュバント、希釈剤または担体と混合されたデキサナビノールまたはこの誘導体を含む医薬組成物であって、該デキサナビノールまたはこの誘導体が、患者の体重基準で約2mg/kgから約30mg/kgの量で存在する、医薬組成物。
- デキサナビノールまたはこの誘導体が、患者の体重基準で約2mg/kg、約3mg/kg、約4mg/kg、約5mg/kg、約6mg/kg、約7mg/kg、約8mg/kg、約9mg/kg、約10mg/kg、約11mg/kg、約12mg/kg、約13mg/kg、約14mg/kg、約15mg/kg、約16mg/kg、約17mg/kg、約18mg/kg、約19mg/kg、約20mg/kg、約21mg/kg、約22mg/kg、約23mg/kg、約24mg/kg、約25mg/kg、約26mg/kg、約27mg/kg、約28mg/kg、約29mg/kgまたは約30mg/kgの量で存在する、請求項56に記載の医薬組成物。
- デキサナビノールまたはこの誘導体が、患者における約>20から約100μMのデキサナビノールの血漿濃度を達成するのに十分な量で存在する、請求項56または57に記載の医薬組成物。
- デキサナビノールまたはこの誘導体が、約21μM、約25μΜ、約30μΜ、約35μM、約40μΜ、約45μM、約50μM、約55μΜ、約60μΜ、約65μΜ、約70μΜ、約75μΜ、約80μM、約85μΜ、約90μΜ、約95μΜまたは約100μΜの量で存在する、請求項58に記載の医薬組成物。
- デキサナビノールまたはこの誘導体を含む医薬組成物であって、該デキサナビノールまたはこの誘導体が、医薬として許容されるアジュバント、希釈剤または担体と混合された約200mgから約2,000mgの量のデキサナビノールまたはこの誘導体で存在する、医薬組成物。
- デキサナビノールまたはこの誘導体が、約200mg、約250mg、約300mg、約350mg、約400mg、約450mg、約500mg、約550mg、約600mg、約650mg、約700mg、約750mg、約800mg、約850mg、約900mg、約950mg、約1,000mg、約1,050mg、約1,100mg、約1,150mg、約1,200mg、約1,250mg、約1,300mg、約1,350mg、約1,400mg、約1,450mg、約1,500mg、約1,550mg、約1,600mg、約1,650mg、約1,700mg、約1,750mg、約1,800mg、約1,850mg、約1,900mg、約1,950mgまたは約2,000mgの量で存在する、請求項60に記載の医薬組成物。
- 癌が、腺腫、星状細胞腫、肛門癌、良性腫瘍、芽細胞腫、脳癌、脳転移、乳癌、癌(悪性新生物)、基底細胞癌腫、胆管癌、バーキットリンパ腫、子宮頸癌、結腸癌、結腸直腸癌、子宮内膜癌、上皮癌腫、胆嚢癌、胃癌腫、生殖細胞腫瘍、多形性神経膠芽腫、神経膠芽腫、神経膠腫、頭頸部癌、肝細胞癌腫、高悪性度神経膠腫、肝内胆管癌、喉頭癌、白血病(ALL、AML、CLL、CML)、口唇癌、骨髄腫、肝臓癌、リンパ腫、黒色腫、髄膜腫、中皮腫、転移性癌、骨髄腫、非小細胞肺癌、食道癌、口腔癌、骨肉腫、卵巣癌、膵臓癌、咽頭癌、下垂体腫瘍、原発性癌、前立腺癌、腎臓癌、肉腫、小細胞肺癌、胃癌、精巣癌、甲状腺癌、甲状腺癌腫、膀胱癌および子宮癌の1つ以上から選択される、請求項56から61のいずれか一項に記載の医薬組成物。
- 癌が、脳転移および高悪性度神経膠腫の1つ以上から選択される、請求項62に記載の医薬組成物。
- 医薬組成物が、第2の治療を含む、請求項56から63のいずれか一項に記載の医薬組成物。
- 第2の治療剤が、化学療法剤、免疫療法剤、遺伝子療法および放射線療法剤の1つ以上から選択される、請求項64に記載の医薬組成物。
- デキサナビノールまたはこの誘導体を含む請求項64に記載の医薬組成物であって、第2の治療が、化学療法剤;アルキル化剤、例えばカルムスチンまたはテモゾラミド;有糸分裂阻害剤、例えばタキサン(例えば、パクリタキソールまたはドセタキソール)またはビンカアルカロイド(例えば、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビンデスチンまたはビノレルビン);プラチナ系化合物(例えば、カルボプラチン、シスプラチン、ネダプラチン、オキサリプラチン、四硝酸トリプラチンまたはサトラプラチン);ジヒドロ葉酸還元酵素阻害剤(例えば、アミノプテリン、メトトレキセート、ペメトレキセドまたはプララトレキセート);DNAポリメラーゼ阻害剤(例えば、シタラビン);リボヌクレオチド還元酵素阻害剤(例えば、ゲムシタビン);チミジル酸合成酵素阻害剤(例えば、フルオロウラシル、カペシタビン、テガフール、カルモフールまたはフロクスウリジン);アスピリン;非ステロイド系抗炎症剤(例えば、イブプロフェン);ステロイド系抗炎症剤(例えば、コルチコステロイド、例えばプレドニゾロンまたはコルチゾール);非薬物腫瘍治療剤;放射線療法;腫瘍塞栓術;手術;および超音波の1つ以上からなる群より選択される、第2の治療と組み合わせて、個別に、同時にまたは連続して投与され得る、医薬組成物。
- 医薬組成物が、注入によって投与するためのものである、請求項57から66のいずれか一項に記載の医薬組成物。
- 注入が、静脈内注入である、請求項67に記載の医薬組成物。
- 静脈内注入が、デキサナビノールまたはこの誘導体の溶媒溶液、界面活性剤、および場合により抗酸化剤を含む、請求項67または68に記載の医薬組成物。
- 溶媒が、エタノールである、請求項69に記載の医薬組成物。
- 界面活性剤が、Cremophor EL(登録商標)(ポリエトキシル化35ヒマシ油)界面活性剤である、請求項69または70に記載の医薬組成物。
- 抗酸化剤が、エデト酸(EDTA酸)およびビタミンE(DL−α−トコフェロール)の1つ以上から選択される、請求項69または70に記載の医薬組成物。
- (i)請求項56に記載の医薬組成物;および
(ii)化学療法剤;アルキル化剤、例えばカルムスチンまたはテモゾラミド;有糸分裂阻害剤、例えばタキサン(例えば、パクリタキソールまたはドセタキソール)またはビンカアルカロイド(例えば、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビンデスチンまたはビノレルビン);プラチナ系化合物(例えば、カルボプラチン、シスプラチン、ネダプラチン、オキサリプラチン、四硝酸トリプラチンまたはサトラプラチン);ジヒドロ葉酸還元酵素阻害剤(例えば、アミノプテリン、メトトレキセート、ペメトレキセドまたはプララトレキセート);DNAポリメラーゼ阻害剤(例えば、シタラビン);リボヌクレオチド還元酵素阻害剤(例えば、ゲムシタビン);チミジル酸合成酵素阻害剤(例えば、フルオロウラシル、カペシタビン、テガフール、カルモフールまたはフロクスウリジン);アスピリン;非ステロイド系抗炎症剤(例えば、イブプロフェン);ステロイド系抗炎症剤(例えば、コルチコステロイド、例えばプレドニゾロンまたはコルチゾール);非薬物腫瘍治療剤の1つ以上からなる群より選択される第2の治療
を含む、キット。 - (i)請求項56に記載の医薬組成物;および
(ii)抗炎症剤/免疫抑制剤;
ヒスタミンH2受容体アンタゴニスト;および
抗ヒスタミン剤
の1つ以上を投与することを含む前治療
を含む、キット。 - 添付の実施例に関して上に記載されるのと実質的に同じ方法、治療剤、使用、組成物またはキット。
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