JP2015500719A - ハドロン治療装置用のガントリー構造体 - Google Patents

ハドロン治療装置用のガントリー構造体 Download PDF

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Abstract

回転軸線(18)の周りで回動すると共に、ターゲットにハドロンビームを供給するように構成されたガントリー構造体(16)は、回転軸線(18)と本質的に平行な方向のハドロンビームを受け、回転軸線(18)から離れるようにそれを偏向させ、そしてビームの軸線が回転軸線(18)と交差するようにそれを伝送するビーム伝送ライン(24)を備える。ビーム伝送ライン(24)は、このビーム伝送ライン(24)の重心の近傍で回動可能なサポートアーム(32)によって支持された自己支持構造体である。カウンターウエイト(42)は、ビーム伝送ライン(24)およびサポートアーム(32)の重量による力のモーメントを補償するために、回転軸線(18)の他方の側でサポートアーム延長部(40)によって支持される。

Description

本発明は、ハドロン療法装置のガントリー構造体に、そしてコンパクトなガントリー構造体を備えたハドロン療法装置に関する。
荷電粒子(例えば陽子、炭素イオン、・・・)を用いる放射線治療は、健康な周囲組織への線量を最小限に抑えながらターゲットボリュームに高線量を供給することを可能とする、正確かつコンフォーマルな放射線治療技術であることが判明している。一般に、粒子線治療設備は、高エネルギー荷電粒子を発生させる加速器、一つ以上の処置ルームに粒子ビームを案内するためのビーム輸送システム、そして各処置ルームのための粒子ビーム伝送システムを含む。基本的に、2種類のビーム伝送システムが存在する。固定式のビーム伝送システムは、固定された照射方向からターゲットボリュームにビームを供給する。回転式ビーム伝送システムは、複数の照射方向からターゲットボリュームにビームを供給することができる。そうした回転式ビームデリバリシステムはまた、ガントリーと呼ばれる。ターゲットボリュームは、一般に、ガントリーの回転軸線と処置ビームの中心軸線との交差によって規定される固定ポジションにおいて位置決めされる。この交差ポイントはアイソセンターと呼ばれ、アイソセンターへと、さまざまな方向からのビームを供給できるこのタイプのガントリーはアイソセントリックガントリーと呼ばれる。
ガントリービーム伝送システムは、ターゲットボリュームに一致するようにビームを成形するためのデバイスを備える。ビームを成形するために粒子ビーム治療で使用される二つの主要な手法、すなわち(i)より一般的な受動的散乱技術、および(ii)より高度な動的な放射線技術が存在する。動的な放射線技術の一例は、いわゆるペンシルビームスキャニング(PBS)技術である。PBSにおいては、細いペンシルビームは、中心ビーム軸線と直交する平面を横切って時期的に走査される。ターゲットボリューム内の横方向の適合は、スキャニングマグネットを適切に制御することによって実現される。ターゲットボリューム内の深さの適合は、ビームエネルギーの適切な制御によって実現される。このようにして、粒子放射線量は正確に3Dターゲットボリューム全体に供給することができる。
その開示内容はこの引用によって本明細書中に組み込まれる本出願人の欧州特許第2308561号明細書(特許文献1)は、ハドロン療法のためのガントリーの分野における従来技術を述べている。
陽子および炭素治療のためのガントリーの最近の概要は非特許文献1に見出される。そこに示されたように、全てのプロトンアイソセントリックガントリーは、9ないし12mの長手方向寸法を有し、かつ、3.2mないし5mの間で変化するガントリー回転軸線からのビームの最大半径方向変位を有する。
全ての公知のアイソセントリックガントリーの共通の欠点は、それらはかさばり、多くのスペースを必要とし、そして病院に莫大な投資を求めることである。
従前のガントリーと比べて、特許文献1に開示されたガントリーは数多くの利点を提供する。たとえば、ガントリーの直径および長さは大幅に減少し、より重いガントリー要素は回転軸線近くに配置され、そしてビームラインの終端における双極マグネットの重心は回転軸線により接近して存在するようになり、これによって、機械的サポート構造体にとっての制約が軽減され、それはより安価なものとなる。
特許文献1に開示されたガントリーの機械的サポート構造体は、しかしながら、いくつかの欠点も有する。特許文献1の図5から最もよく分かるように、回転軸線の一方側においてビーム伝送ラインを、そして回転軸線の反対側において重いカウンターウェイトを支持する、かさばるフレームである。このかさばるフレームは、少なくとも二つの重い変更マグネットおよび重いカウンターウェイトの重量を支持するのに十分な剛性を有して必要がある。このフレームは、それ自体、二つの大径ローラーサポートベアリングによって支持される。これらローラーサポートベアリングの第1のものは、遮閉壁と、第1の偏向マグネットおよびケーブルスプールを含むドラム構造体との間の狭いスペース内で、ビーム伝送ライン内へのビームの入射ポイントの近くに配置される。第2のローラーサポートベアリングは、第1のローラーサポートベアリングから数メートル離されて、第2の偏向マグネットの下方に配置される。これは、両ローラーサポートベアリングには非常に不均等に負荷がかかるためである。
米国特許出願公開第2007/029510号明細書(特許文献2)は、(本明細書ではビーム伝送ラインと呼ばれる)ビーム案内ガントリー12がサポート構造体によって支持されたガントリーシステムを開示しており、当該サポート構造体は、いわゆるアウターガントリーリング31(これは巨大な直径のベアリングリング17内で支持されかつその重心レベルでビーム案内ガントリーを支持する)と、かさばるサポートアーム16(これはビーム案内ガントリー12のビームインレット端へとアウターガントリーリング31から延在し、それはハウジング19内で支持されかつビーム案内ガントリー12のビームインレット端を支持する)とを備える。そうしたガントリーシステムは、特許文献1に開示されたガントリーシステムと少なくとも同じくらい、かさばる。
欧州特許出願公開第2058027号明細書(特許文献3)は、大径ガントリー円柱体によってビーム伝送ラインが支持されたガントリーシステムを開示しているが、これは、ローラー12を備えた回転体サポートデバイス16a,16b,16c上で、フロントリング3、リアリング4、そして中間リング5を介して支持されている。こうしたガントリーシステムも非常にかさばる。
同じことは欧州特許出願公開第0986070号明細書(特許文献4)にも当てはまり、これは、図6に、ガントリーシステムを示しているが、このシステムにおいては、ビーム伝送ラインは、それ自体大径円柱体上で師事されたサポート構造体によって支持される。
最後に、米国特許第4,507,616号明細書(特許文献5)は、その中で超伝導サイクロトロンが回転可能なバランスバー13によって直接支持される放射線治療装置を開示している。そうしたデバイスは、もちろん。ビーム伝送ライン用のサポート構造体を必要としない。というのは、それはビーム伝送ラインを含まないからである。だが、それは、明らかに、上記の従来型デバイスよりも、さらにかさばる器機である。
欧州特許第2308561号明細書 米国特許出願公開第2007/029510号明細書 欧州特許出願公開第2058027号明細書 欧州特許出願公開第0986070号明細書 米国特許第4,507,616号明細書
U.Weinrich著、「Gantry design for proton and carbon hadrontherapy facilities」、EPAC2006(ヨーロッパ粒子加速器会議)の論文集、Edingburgh、スコットランド
したがって、上記従来型デバイスよりもさらにコンパクトなハドロン療法装置のためのガントリー構造体を提供することが第1の課題である。
サポート構造体がより均等な負荷にさらされる、そうしたコンパクトなガントリー構造体を提供することが別の課題である。
より簡単に処置ルーム内に組み込むことができるサポート構造体を備えた、そうしたコンパクトなガントリー構造体を提供することがさらに別の課題である。
簡単に輸送でき、簡単に処置ルーム内に導入でき、そして現場で簡単に組み立てることができる、そうしたガントリー構造体を提供することが、さらなる課題である。
それが支持する副機器への容易なアクセスを保証するサポート構造体を備えたガントリーを提供することがさらなる課題である。
本発明に基づくガントリー構造体は、回転軸線を中心として回転あるいは回動するように、そして通常は回転軸線上のアイソセンターに置かれるターゲットボリュームへと、ハドロン加速器で生み出されたハドロンビームを供給するように設計される。このガントリー構造体は、回転軸線と本質的に平行な方向のハドロンビームを第1の端部で受け、回転軸線から離れるようにそれを偏向させ、そしてその軸線が通常はアイソセンターにおいて回転軸線と交差するようにそれを第2の端部に伝送する。ガントリー構造体はさらに、ビーム伝送ラインおよびサポートアームの重量による力のモーメントを補償するために、回転軸線の他方にカウンターウェイトを備える。本発明のある態様によれば、ビーム伝送ラインは、その重心ンおよび/または近傍で回動可能なサポートアームによって支持された自己支持構造体であり、かつ、当該サポートアームは、それ自体、サポート構造体内で、好ましくは回転軸線付近で、それを中心として回動可能であるように支持される。カウンターウェイトはサポートアームの延長部によって支持される。回動可能なサポートアーム(これは、それ自体、好ましくは回転軸線の近傍でかつガントリー構造体の中心付近で、サポート構造体内で回動可能に支持され、かつ、その中で、カウンターウェイトがサポートアームの延長部によって支持される)によってその重心付近で直に支持された自己支持ビーム伝送ラインは、従来型ガントリー(このものでは、かさばる回転フレーム、ケージあるいは円筒体が、複数の軸方向に離間したポイントにおいて、ビーム伝送ラインを支持するのに用いられる)よりも、はるかにかさばらない解決策であることは明らかである。さらに、ビーム伝送ライン用の、かさばる回転フレーム、ケージまたは円筒体が存在せず、そして大型のものが存在しないため、ガントリー構造体はより効率的にハドロン処置ルーム内に組み込むことができ、これはハドロン治療施設の全体的なコストを低減するのに役立つ。当該ガントリー構造体は、容易に輸送でき、容易に処置ルーム内に導入でき、そしてその中でより素早く組み立てることができる一組の事前組み立てされたモジュールとして設計できる。
ビーム伝送ラインは、有利なことには、回転軸線に対して直交しかつビーム伝送ラインの重心を含む平面に関して対称的に、回動可能なサポートアームで支持される。この対称性は、サポート構造体の機械的設計のより良い最適化の可能性をもたらす。それは、例えば、サポート構造体におけるより平衡化された、そしてより単純な荷重分布をもたらすが、これは、機械的な撓みをより簡単に回避可能とし、かつ、残留する機械的撓みをより予測可能とし、これによって、変動する機械的撓みによる位置決め誤差が低減されかつ/またはそれらが少なくともより予測可能となる。
カウンターウェイトを支持するサポートアーム延長部は、好ましくは、取り外し可能にサポートアームに接続される。
好ましいサポート構造体は二つのサポート要素を備えるが、これらは、好ましくは、回転軸線に垂直な平面に関して対称であり、当該平面はビーム伝送ラインの重心を含む。二つのサポート要素は、好ましくは、その中に回動可能なサポートアームを配置するためにそれらの間に必要なギャップを伴って、当該平面の近くに配置される。回動可能なサポートアームは、有利なことには、二つのサポート要素間に配置され、かつ、回転軸線の近傍で、二つの側において、それらによって支持される。このサポート構造体では、両方のサポート要素は、等しいか、または少なくともほとんど等しい荷重を受ける。二つのサポート要素間の水平距離は、通常、ビーム伝送ラインへのビームの入射ポイントとアイソセンターとの間の水平距離の50%未満、好ましくは35%未満である。好ましくは、その中でサポートアームが回動可能な二つのサポート要素間のギャップは、回動可能なサポートアームと、サポート要素のそれぞれとの間の距離が2m50未満、好ましくは2m未満であるような寸法とされる。
これらサポート要素のそれぞれは、有利なことには、相対的に小さな直径のサポートベアリングを支持するが、その中には回動可能なサポートアームのベアリングピボットが収容される。両サポートベアリングは、好ましくは、回転軸線と直交すると共にビーム伝送ラインの重心を含む平面に関して実質的に対称である。そうした好ましいサポート構造体においては、両サポートベアリングは容易にアクセス可能である。なぜなら、それらはいずれもガントリー構造体の実質的に中心付近、すなわちクリアランスが最も大きい場所に配置されるからである。両サポートベアリングは、さらに、等しいかまたは少なくともほとんど等しい荷重を受ける。
上記サポート要素のそれぞれは、有利なことには、支持面上でそれを支持するための下側部分と、側方構造体に対してそれを固定するための横方向固定アームを備えた上側部分と、下側部分からある水平距離(e)で横方向固定アームの反対側において回動可能なサポートアームを支持するために上側部分と下側部分との間に配置されたカンチレバーサポートアームとを含む。このサポート要素においては、カンチレバーサポートアームは、180°よりも大きな角度だけ回転軸線を中心としてビーム伝送ラインが回転することを可能とするように回動可能なサポートアームを支持でき、この結果、ビーム伝送ラインは、回転軸線を含む垂直面を通って下側ポジションに(すなわちアイソセンターの下方に)移動できる。横方向固定アームは、サポートベアリングのカンチレバー式サポートによる重大な傾倒モーメントを非常に効果的な方法で補償することを可能とする。そうしたサポート構造体は、処置ルーム内へのガントリー構造体の容易な統合を可能とするが、これは、もちろん、ハドロン治療施設の全体的なコストを削減する。
ビーム伝送ラインは、好ましくは、−α°の角位置と+β°の角位置との間で、回転軸線を中心として回転でき、ここで、これらの角度は回転軸線を含む垂直面に関して測定されたものであり、0°の角度は、ビーム伝送ラインがその最上方ポジションにあるときのポジションに対応する。α°およびβ°に関する好ましい範囲は、例えば、15°≦α≦45°かつ180°≦β≦200°である。好ましい実施形態では、ビーム伝送ラインは、例えば、約−35°の角位置と約+190°の角位置との間で、回転軸線を中心として回転することができる。
ビーム伝送ラインは、通常、ハドロンビーム用の経路を規定するための十分な数の偏向マグネットと、ビーム伝送ライン内で粒子ビームをフォーカスさせかつ/またはデフォーカスさせるための十分な数の四極マグネットとを含む。
簡単に輸送することができ、簡単に処置ルーム内に導入でき、そして現場で容易に組み立てることができるガントリーを備えたハドロン治療装置を実現するために、ガントリーは、好ましくは、製造業者の施設で事前に組み立てられ、かつ、現場、すなわち将来の処置ルーム内で容易に組み立てられる準備が整った少数のガントリーモジュールから構成される。好ましいガントリーは、いずれも既に組み立てられた、ビーム伝送ラインおよび回動可能なサポートアームからなる第1の事前組み立てされたガントリーモジュールを備える。第2の相補的なガントリーモジュールは、サポートアーム延長部と、任意選択でカウンターウェイトとからなり、ここで、サポートアーム延長部およびサポートアームはいずれも、現場で容易に接続可能であるために装備される。
好ましいビーム伝送ラインは、例えば、三つの連続するユニット、すなわち、特に第1の偏向マグネットおよび少なくとも二つの四極マグネットを含む第1のビームラインユニット、特に少なくとも二つの四極マグネットおよび第2の偏向マグネットを含む第2のビームラインユニット、および特に第3の偏向マグネットを含む第3のビームラインユニットのアセンブリからなる。好ましくは、第1のビームラインユニットは、ハドロンビームを受けるための回転軸線と同軸の部分を備える。
回動可能なサポートアームは、ビーム伝送ラインへのハドロンビームのインレットに面する第1の側面と、ビーム伝送ラインのハドロンビームのアウトレットに面する第2の側面と、上面とを有する。第1のビームラインユニットは、好ましくは、サポートアームの第1の側面上で支持される。第2のビームラインユニットは、好ましくは、回動可能なサポートアームの第2の側面上でカンチレバーを形成するように、回動可能なサポートアームの上面で支持される。このカンチレバーは、例えば、第2のビームラインユニットの長さの50%超であってもよい。第3のビームラインユニットは、ほとんどの場合、第2のビームラインユニットによってカンチレバー様式で支持された湾曲ユニットである。
第3のビームラインユニットは、通常、アイソセンター上にハドロンビームを供給するためのノズルをさらに含む。第2ビームラインユニットは、さらに、スキャニングマグネットを含んでいてもよい。
ビームインレット端の近くで、ビーム伝送ラインは、有利なことには、補助インレットサポート内で支持されるが、これは、好ましくは、調整可能であり、かつ、回動可能なビーム伝送ラインのビームインレット端が、それが接続される固定されたビーム輸送ラインの終端セクションに関して心合わせされることを保証する。この補助インレットサポートは、有利なことには、ビームインレット端の下方に配置されたローラーサポートであり、この場合、それは、ビームインレット上に配置された円筒形ベアリング面と、回転軸線上でそれを心合わせするために協働する。補助インレットサポートによって支持されることになる荷重は、この補助インレットサポートがあまりかさばらないように、回動可能なサポートアームによって支持される荷重の非常に僅かな部分に過ぎないことは明らかである。
以下、実例として、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
本発明に基づくガントリー構造体を備えたハドロンビーム装置の概略側面図である。 図1に示すガントリー構造体の線2−2’に沿った概略断面図である。 図1および図2に示すガントリー構造体のサポート要素の概略側面図である。 図1に示すガントリー構造体のビームラインの部分的概略断面図である。
図1は、本発明に係るガントリー構造体を備えたハドロン療法装置を示す。円柱体10は、概して、ハドロン加速器を示しており(一定の縮尺で描かれていない)、これは、(その末端セクション14によって表される)ビーム伝送ラインを経て案内される(矢印12によって大まかに示す)加速されたハドロンのビームを発生させる。
矢印16は、全体として、ハドロン治療装置のガントリー構造体を示している。ビーム伝送ライン14は不動であるのに対し、ビーム伝送ライン14に接続されたガントリー構造体16は、水平回転軸線18の周りで回動可能である。この回動可能なガントリー構造体16は、ターゲットボリューム上に異なる角位置からハドロンビームを供給するために使用され、ここで、ビームの中心軸線は、常に、回転軸線18に対して垂直な平面20内に含まれ、かつ、アイソセンター22と呼ばれるポイント22で回転軸線18と交差する。ターゲットボリューム(例えば照射される腫瘍)は、ガントリー構造体16の回転軸線18上でアイソセンター22において心合わせされる。患者は、ガントリー構造体のアイソセンター22においてターゲットボリュームの心合わせを可能とする(図示していない)患者位置決めシステム上に横たわる。
参照数字24は、ガントリー構造体16のビーム伝送ラインを大まかに示している。固定ビーム輸送ラインの端セクション14を通って、ハドロンビーム12は、本質的に回転軸線18と平行な方向にビーム伝送ライン24のインレットセクション24に入る。このインレットセクション26においては、ビームは、患者位置決めシステムのために回転軸線18の周りで十分な場所を開放するように、回転軸線から離れるように偏向される。このインレットセクション26におけるビームの偏向角度(α)は、例えば、約30°ないし40°、好ましい実施形態では、例えば36°である。ビーム伝送ライン24の別な端部においては、アウトレットセクション28は、回転軸線18に向って再びビームを偏向させ、この結果、ビームの軸線は、最終的に、通常はアイソセンター22を通る平面20内に置かれ、すなわちビームは、本質的に、回転軸線18に対して直交しかつ通常はアイソセンター22を通過する。このアウトレットセクション28におけるビームの偏向角度(α)は、有利なことには、90°よりも小さく、例えば通常は約60°である。ビーム送達ライン24の上記インレットセクション26およびアウトレットセクション28は中間セクション30によって相互接続されている。中間セクション30の入口において、ビームは回転軸線18とは別の方向を有している。中間セクション30において、ビームは、回転軸線18の方を向く方向を、そのアウトレットにおいて有するように徐々に影響を受ける。この中間セクション30におけるビームの偏向角度は、α+90°−αに、たとえば66°(α=36°で、かつ、α=60°の場合)に対応する。
ビーム伝送ライン24のインレットセクション26およびアウトレットセクション28の両方はサポートアーム32によって支持されるが、これは、それ自体。回転軸線18を中心として回動可能であるように、サポート構造体(全体として参照番号34で示す)内で支持される。参照番号36は、回転軸線18に垂直なサポートアーム32の対称面を指している。この対称面36は、有利なことには、ビーム伝送ライン24の重心を含んでいる。これは、回動可能なサポートアーム32は、基本的に、回転軸線18およびビーム伝送ライン24の重心を含む平面内で大きな曲げモーメントを受けることがないからである。
ビーム伝送ライン24のインレットセクション26は、回転ジョイント38によって、固定されたビーム輸送ラインの端部14に接続されることに留意されたい。この回転ジョイント38における半径方向遊びは、固定されたビーム輸送ラインの末端セクション14が回動可能なサポートアーム32によって支持されたビーム伝送ライン24に大きな力を加えないことを保証する。
ビームインレット端において、回転ジョイント38の近くで、インレットセクション26は、さらに、補助インレットサポート41,43で支持されている。後者は、回動可能なビーム伝送ライン24のビームインレット端が、それが接続される固定されたビーム輸送ラインの端部セクション14に関して正確に心合わせされることを保証する。この補助インレットサポートは、例えば、ビーム伝送ライン24のビームインレット端の下方に配置されたローラーサポート43であり、その上に、ビーム伝送ラインのビームインレットセクション26が円筒形ベアリング面39を用いて載置される。ローラーサポート43は、回転軸線18を含む垂直面に関して対称に配置された例えば二つの調整可能なローラーを含む。ローラーのポジションを調節することにより、回動可能なビーム伝送ライン24のビームインレット端と、それが接続される固定されたビーム輸送ラインの端部セクション14との間のミスアライメントを補正することができる。補助インレットサポートによって支持される荷重は、回動可能なサポートアームによって支持される荷重の極めて小さな部分であることは明らかであり、したがって、この補助インレットサポート41,43はあまりかさばらない。
回動可能なサポートアーム32は電気モーター(図示せず)によって回動させられるが、これは重ビーム伝送ライン24の非常に正確な角位置決めを保証しなければならない。電気モーターは、例えば、チェーンドライブ(図示しない)を介してサポートアーム32を駆動することができ、ここで、大径のギアリング(図示しない)がサポートアーム32に固定される。だが、その他のモーター、例えば油圧モーター、および/またはその他の駆動手段、例えば歯車駆動装置が利用されてもよい。このビーム伝送ライン24のかなりの重量を補償するために、回動可能なサポートアーム32は、回転軸線18の他方の側において、カウンターウェイト42を支持するために、回転軸線18を超えるサポートアーム延長部40を形成する。このカウンターウェイト42は、ビーム伝送ライン24の重量による回転軸線18周りのモーメントを平衡化するような寸法とされ、この結果、重ビーム伝送ライン24を備えた回動可能なサポートアーム32は、相対的に小さな電気モーターによって、回転軸線18を中心として正確に回動させることができる。このモーターは、例えば、歯車、ベルトまたはチェーン駆動装置によってサポートアーム32を駆動できる。もちろん、回転軸線18を中心として所与の角度だけ回動可能なサポートアーム32を正確に回転させるのに適した、それ以外のいかなるタイプの駆動装置が使用されてもよい。
回動可能なサポートアーム32のサポート構造体34は、二つの実質的に同一のサポート要素44,44’を備える。回動可能なサポートアーム32は、これらサポート要素44,44’間に配置され、かつ、サポートアーム32の対称面36に関して対称に配置された二つのピボットアクスル46,46’を備える。これらピボットアクスル46,46’のそれぞれは、図3に示すもののようなサポートベアリング48,48’内で回転可能に支持される。サポート構造体34内で、ビームサポートアーム32のピボットアクスル46,46’用の両サポートベアリング48,48’は、ビーム伝送ライン24の重心を含む対称面36に関して実質的に対称である。二つのサポート要素44,44’間の水平距離は、ビーム伝送ライン24へのビーム12の進入ポイントとアイソセンター22との間の距離の三分の一よりも小さい。
ここで図2および図3を参照して、二つの実質的に同一のサポート要素44,44’の一方をさらに詳しく説明する。それは、支持面52、通常は水平床上で、それを支持するための下側サポート部分50と、例えばコンクリート壁のような側方構造体58に対して、それを固定するための横方向固定アーム56を備えた上側部分54と、カンチレバーサポートアーム60とを含む。カンチレバーサポートアーム60は、下側サポート部分50から、ある水平距離eをおいて、カンチレバー様式で、横方向固定アーム56の反対側において、サポートベアリング48を支持するために、下側部分50と上側部分54との間に配置される。このクリアランスeは、図2に示すように180°超の角度だけビーム伝送ライン24を回動させることを可能とし、すなわちこの回転軸線18を含む垂直面62を横切って回転軸線18の下方でそれを回動させることを可能とする(このポジションではビームは上方に向けられる)。横方向固定アーム56は、これらのサポート要素44,44’上のサポートベアリング48のカンチレバー式サポートによってサポート要素44,44’に加えられるかなりの傾斜モーメントを補償するための重要なレバー「f」を提供することにも留意されたい。最後に、カンチレバーサポートアーム60は、極めて高い断面係数を有するように、すなわちビーム伝送給ライン24のかなりの重量の下で極めて小さな曲げ変形のみを受けるように設計される。カンチレバーサポートアーム60の実質的な高さは、この高い断面係数を達成することを可能とする。
図2を参照すると、カンチレバーサポートアーム60は、180°よりも大きな角度だけ回転軸線18を中心としてビーム伝送ライン24が回転することを可能とするように、回動可能なサポートアーム32を支持することは明らかである。これは、ビーム伝送ライン24は、回転軸線18を含む垂直面62を通って上下ポジションに移動できるからである。図2に示された装置においては、ビーム伝送ライン24は、例えば、約−35°の角位置と約+190°の角位置の間で回転軸線18を中心として回転することができ、ここで、これらの角度は、回転軸線18を含む垂直面62に関して測定され、0°の角度はビーム伝送ライン24がその最上方ポジションにあるときのポジションに対応する。この設計は、とりわけ、何らかの問題が生じた場合に、ガントリー構造体16の回転の安全な緊急停止を可能とする。
簡単に輸送し、簡単に処置ルームに導入し、そして簡単にその場で組み立てることができるガントリーを備えたハドロン治療装置を実現するために、ガントリーは、有利なことには、その場で組み立てられることになる、少数の事前組み立てされたガントリーモジュールから構成される。好ましいガントリー構造体においては、第1の事前組み立てされたガントリーモジュール38は、有利なことには回転ジョイント38を含むビーム伝送ライン24と、回動可能なサポートアーム32とを備え、ここで、ビームサポートアーム32の回動アクスル46,46’は、サポートベアリング48,48’が事前に取り付けされていてもよい。第2の相補的なガントリーモジュールは、サポートアーム延長部40と、任意選択でカウンターウェイト42とを含む(後者はまた別個のユニットを形成していてもよく、これはクライアントの敷地においてのみサポートアーム延長部40に対して固定される)。
ガントリーの代替実施形態では、第1の事前組み立てされたモジュールは、有利なことには回転ジョイント38を含むが、回動可能なサポートアーム32を除く、ビーム伝送ライン24からなる。第2の相補的なガントリーモジュールの第1の実施形態は、この場合、回動可能なサポートアーム32から構成されるが、ここで、ビームサポートアーム32の回動アクスル46,46’は、有利なことには、サポートベアリング48,48’と事前組み立てされてもよい。この場合、第3の相補的なガントリーモジュールは、サポートアーム延長部40と、任意選択でカウンターウェイト42とから構成される(ここで、後者はまた別個のユニットを形成していてもよく、これはクライアントの敷地においてのみサポートアーム延長部40に対して固定される)。第2のガントリーモジュール(これは、ビーム伝送ライン24からなる第1の事前組み立てされたガントリーモジュールに対して相補的である)の第2の代替実施形態は、いずれも事前組み立てされた回動可能なサポートアーム32およびサポートアーム延長部40と、任意選択でサポートアーム延長部40に対して既に接続されたカウンターウェイト42とを含む(ここで、カウンターウェイト42はまた別個のユニットを形成していてもよく、これはクライアントの敷地においてのみサポートアーム延長部40に対して固定される)。
図4は、第1の予め組み立てられたガントリーモジュールの好ましい構成の概略図である。それは、有利なことには、回転ジョイント38と、三つの連続するビームラインユニット26,30および28と、回動可能なサポートアーム32とを備える。この実施形態においては、第2のガントリーモジュール(これはカウンターウェイト42を備えたサポートアーム延長部40により形成される)は、回動可能なサポートアーム32のフランジ66に対して、その場で固定される。
第1のビームラインユニット26(これはビーム伝送ライン24のインレットセクション26を形成する)は、基本的に、回転軸線18から離れるようにビームを偏向させる第1の偏向マグネット64と、四極マグネット68とを含む。第2のビームラインユニット26(これはビーム伝送ライン24の中間セクションを形成する)は、基本的に、さらなる四極マグネット72と、四極マグネット68および72内でフォーカスされかつ/またはでフォーカスされたビームに影響を与える第2の偏向マグネット74とを含む。第3のビームラインユニット28(これはビーム伝送ライン24のアウトレットセクションを形成する)は、基本的に、第3の偏向マグネット76と、回転軸線18と本質的に直交するアイソセンターにハドロンビームを導くためのノズル78とを含む。第2のビームラインユニット30は、さらに、スキャニングマグネット80を含んでいてもよい。
再び図1を参照すると、第1のビームラインユニット26はサポートアーム32の第1の横方向側で支持されていることに留意されたい。第2のビームラインユニット30は、回動可能なサポートアーム32の第2の側においてカンチレバーを形成するように、回動可能なサポートアーム32の上面側で支持される。第3のビームラインユニット28は、第2ビームラインユニット30によってカンチレバー様式で支持される。
第1のガントリーモジュールは、好ましくは、製造業者の施設で事前に、すなわちガントリー構造体16のさまざまなコンポーネントをクライアントの敷地へと輸送する前に、組み立てられることは明らかである。第1のガントリーモジュールの低減された寸法および特定の形状は、クライアントの敷地へとトラックによってユニットとしてそれを輸送することを可能とする(典型的な全体的なローディングの寸法は、例えば、最大幅3メートル、最大高さ4.25メートル、最大長さ9メートルである)。二つのサポート要素44,44’からなるサポート構造体34は、有利なことには、別個のサポートキットとして供給されるが、それはまた、ローカル鉄骨会社によって、その場で構築されてもよい。クライアントの敷地においては、第1の事前組み立てされたガントリーモジュールが、ノズル78およびサポートアーム32が上を向いた状態で、サポート構造体34の二つのサポート要素44,44’間の中央に配置される。それは、サポートベアリング48,48’がサポート構造体34のカンチレバーサポートアーム60上に固定できるように(あるいは、それがカンチレバーサポートアーム60上に既に搭載されている場合、ピボットアクスル46,46’が開放されたサポートベアリング48,48’内に垂直に導入できるように)僅かに持ち上げられ、この場合、回動可能なサポートアーム32は、これによって、180°の角位置に留まり、すなわち、ビーム伝送ライン24は、支持面52に近い、回転軸線18を中心とする回転平衡ポジションに存在する。その後、第2のガントリーモジュールは、第1のガントリーモジュールのフランジ66に対してサポートアーム延長部40を固定することによって、第1のガントリーモジュールに取り付けられる。したがって、ガントリー構造体の設置時間およびクライアントの敷地において必要な組み立てオペレーターの数が、かなり削減される。
上記ハドロン治療装置は、ハドロン治療にこれまで使用されていた従来型ガントリーよりも、かさばらずかつ重量が少ないガントリー構造体16を有する。ハドロン治療装置の新しい設計は、従来型ガントリーを備えるものよりも、よりコンパクトにすることができる。これは、さらに、処置ルーム内へのハドロン治療装置の、より簡単な導入を可能とする。例えば、図2に示す実施形態では、ビーム伝送ライン24と回転軸線18との間の回動可能なサポートアーム32の幅cは約1.7mであり、すなわち、ビーム伝送ライン24へのビーム12の進入ポイントとアイソセンター22との間の距離の30%未満、例えば約25%であり、そしてカウンターウェイト42と回転軸線18との間のサポートアーム32の幅bは約0.45mである。さらに、ビーム伝送ライン24の中央における、すなわちガントリー構造体16の中心付近のサポート構造体の配置は、サポート構造体におけるより平衡化されかつ単純な荷重分布を保証するが、これは、機械的な撓みをより簡単に回避可能とし、かつ、残留する機械的撓みをより予測可能とし、これによって、位置決め誤差が低減され、かつ/またはそれらが少なくともより予測可能となる。最後に、ガントリー構造体16は、容易に輸送でき、容易に将来の処置ルーム内に導入でき、そしてその中で素早く組み立てることができる一組の事前組み立てされたモジュールとして容易に設計することができる。
10 ハドロン加速器
12 加速されたハドロンのビーム
14 ビーム伝送ラインの最後のセクション
16 ガントリー構造体
18 回転軸線
20 回転軸線に垂直でかつアイソセンター22を通る平面
22 アイソセンター
24 ビーム伝送ライン
26 24のインレットセクション(第1のビームラインユニット)
28 24のアウトレットセクション(第3のビームラインユニット)
30 24の中間セクション(第2のビームラインユニット)
32 回動可能なサポートアーム
34 サポート構造体(44+44’)
36 32の対称面
38 回転ジョイント
39 26の円筒形ベアリング面
40 32の延長部(サポートアーム延長部)
41 補助インレットサポート
42 カウンターウェイト
43 ローラーサポート
44,44’ サポート要素
46,46’ ピボットアクスル
48,48’ サポートベアリング
50 44の下側サポート部分
52 支持面
54 44の上側部分
56 44の横方向固定アーム
58 側方構造体
60 44,44’上のカンチレバーポートアーム
62 回転軸線18を含む垂直面
64 第1の偏向マグネット
66 32のフランジ
68 四極マグネット
72 四極マグネット
74 第2の偏向マグネット
76 第3の偏向マグネット
78 ノズル
80 スキャニングマグネット

Claims (16)

  1. 回転軸線(18)の周りで回動すると共に、ターゲットにハドロンビームを供給するように構成されたガントリー構造体(16)であって、前記ガントリー構造体(16)は、
    前記回転軸線(18)と本質的に平行な方向の前記ハドロンビームを受け、前記回転軸線(18)から離れるようにそれを偏向させ、そして前記ビームの軸線が前記回転軸線(18)と交差するようにそれを伝送するビーム伝送ライン(24)と、
    前記ビーム伝送ライン(24)の重量による力のモーメントを補償するために、前記回転軸線(18)の他方の側で支持されたカウンターウエイト(42)と、を備え、
    前記ガントリー構造体(16)は、さらに、
    前記回転軸線(18)の周りを回動できるようにサポート構造体(34)によって支持された回動可能なサポートアーム(32)を備え、前記ビーム伝送ライン(24)は、このビーム伝送ライン(24)の重心の近傍で前記回動可能なサポートアーム(32)によって支持された自己支持構造体であり、かつ、前記カウンターウエイト(42)は前記サポートアーム(32)の延長部(40)によって支持されることを特徴とするガントリー構造体(16)。
  2. 前記回動可能なサポートアーム(32)は、前記回転軸線(18)に対して垂直な対称面(36)を有することを特徴とする請求項1に記載のガントリー構造体。
  3. 前記ビーム伝送ライン(24)は、前記回転軸線(18)に対して垂直でありかつ有利なことには前記ビーム伝送ライン(24)の重心を含む平面に関して対称的に、前記回動可能なサポートアーム(32)によって支持されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のガントリー構造体。
  4. 前記サポートアーム延長部(40)は、前記サポートアーム(32)に対して取り外し可能に接続されることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のガントリー構造体。
  5. 前記サポート構造体(34)は二つのサポート要素(44,44’)を備え、前記回動可能なサポートアーム(32)は、前記二つのサポート要素(44,44’)間に配置されかつ二つの側において、それらによって支持され、前記サポート要素(44,44’)のそれぞれは、好ましくは、その中に前記回動可能なサポートアーム(32)のベアリングピボット(46,46’)が収容されるサポートベアリング(48,48’)を備えることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のガントリー構造体。
  6. 前記サポート要素(44,44’)のそれぞれは、
    支持面(52)上でそれを支持するための下側部分(50,50’)と、
    側方構造体(58)に対して、それを固定するための横方向固定アーム(56,56’)を備えた上側部分(54,54’)と、
    180°よりも大きな角度だけ前記回転軸線(18)を中心として前記ビーム伝送ライン(24)が回転することを可能とするように、前記下側部分(50,50’)からある水平距離(e)で前記横方向固定アーム(56,56’)の反対側において前記回動可能なサポートアーム(32)を支持するために前記下側部分(50,50’)と前記上側部分(54,54’)との間に配置されたカンチレバーサポートアーム(60)と、を含み、
    前記ビーム伝送ライン(24)は、前記回転軸線(18)を含む垂直面(62)を通って、上側ポジションから下側ポジションへと、あるいはその逆に移動可能であることを特徴とする請求項5に記載のガントリー構造体。
  7. 前記ビーム伝送ライン(24)は、約−α°の角位置と、約+β°の角位置との間で、前記回転軸線(18)を中心として回転でき、これらの角度は前記回転軸線(18)を含む垂直面(62)に関して測定されたものであり、0°の角度は、前記ビーム伝送ライン(24)がその最上方ポジションにあるときのポジションに対応し、かつ、α°およびβ°に関する好ましい範囲は、15°≦α≦45°かつ180°≦β≦200°であることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載のガントリー構造体。
  8. 前記ビーム伝送ラインは、
    好ましくは第1の偏向マグネット(64)および少なくとも二つの四極マグネット(68)を含む、第1のビームラインユニット(26)と、
    好ましくは少なくとも二つの四極マグネット(72)および第2の偏向マグネット(74)を含む、第2のビームラインユニット(30)と、
    好ましくは第3の偏向マグネット(76)を含む、第3のビームラインユニット(28)と、を備え、
    前記サポートアーム(32)は、前記ビーム伝送ライン(24)内への前記ハドロンビームのインレットに面する第1の側面と、前記ビーム伝送ライン(24)の前記ハドロンビームのアウトレットに面する第2の側面と、上面側とを有し、
    前記第1のビームラインユニット(26)は前記サポートアーム(32)の前記第1の側面上で支持され、
    前記第2のビームラインユニット(30)は、前記回動可能なサポートアーム(32)の前記第2の側面においてカンチレバーを形成するように、前記回動可能なサポートアーム(32)の前記上面において支持され、
    前記第3のビームラインユニット(28)は、前記第2のビームラインユニット(30)によってカンチレバー様式で支持されることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載のガントリー構造体。
  9. 前記第3のビームラインユニット(28)は、さらに、アイソセンター(22)に前記ハドロンビームを供給するためのノズル(28)を含み、かつ/または、
    前記第2のビームラインユニット(30)は、さらに、スキャニングマグネット(80)を含むことを特徴とする請求項8に記載のガントリー構造体。
  10. 前記ビーム伝送ライン(24)のビームインレット端付近に配置され、かつ、それに対して前記ビーム伝送ライン(24)が接続される固定されたビーム伝送ライン(14)に対して前記ビーム伝送ライン(24)を心合わせするよう構成された補助インレットサポート(41)を、さらに備えることを特徴とする請求項1ないし請求項9のいずれか1項に記載のガントリー構造体。
  11. 前記補助インレットサポート(43)は、前記ビーム伝送ライン(24)の前記ビームインレット端の下方に配置されたローラーサポート(43)を含み、それは、前記回転軸線(18)上で後者を心合わせするために前記ビームインレット端部上に配置された円筒形ベアリング面と協働することを特徴とする請求項10に記載のガントリー構造体。
  12. 照射されるターゲットは前記軸線(18)に配置されたアイソセンター(22)に配置され、かつ、前記ハドロンビームは、前記ビームの軸線が前記アイソセンター(22)において前記回転軸線と交差するように供給されることを特徴とする請求項1ないし請求項11のいずれか1項に記載のガントリー構造体。
  13. 前記回動可能なサポートアーム(32)の幅(c)は、前記ビーム伝送ライン(24)内への前記ハドロンビームの入射ポイントと、前記ビームの軸線が前記回転軸線(18)と交差するポイントとの間の距離の30%未満であることを特徴とする請求項1ないし請求項12のいずれか1項に記載のガントリー構造体。
  14. 請求項1ないし請求項13のいずれか1項に記載の前記ガントリー構造体(16)を備えたハドロン治療装置。
  15. 請求項1ないし請求項13のいずれか1項に記載のガントリー構造体を製造するための方法であって、前記ガントリー構造体は、現場で、数個の事前組み立てされたガントリーモジュールから組み立てられ、前記事前組み立てされたガントリーモジュールの一つは、前記ビーム伝送ライン(24)および前記回動可能なサポートアーム(32)を備えることを特徴とする方法。
  16. 請求項15に記載された方法であって、
    前記ビーム伝送ライン(24)および前記回動可能なサポートアーム(32)を備える前記事前組み立てされたガントリーモジュールは、前記サポートアーム(32)が上を向いた状態で、前記サポート構造体(34)の二つのサポート要素(44,44’)間の中央で支持面(52)上に配置され、かつ、
    前記事前組み立てされたガントリーモジュールは、続いて、前記サポートアーム(32)のピボットアクスル(46,46’)上に搭載されたいずれかのサポートベアリング(48,48’)が前記サポート構造体(34)上に固定できるように、あるいは、前記サポートアーム(32)のピボットアクスル(46,46’)が前記サポート構造体(34)上に搭載された開いたサポートベアリング(48,48’)内に垂直に導入できるように、僅かに持ち上げられ、
    前記回動可能なサポートアーム(32)が、前記支持面(52)に近接した、前記ビーム伝送ライン(24)が前記回転軸線(18)の周りで回転平衡ポジションにあるポジションに留まることを特徴とする方法。
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