JP2015232409A - 多管式熱交換器の閉塞構造および多管式熱交換器の閉塞方法 - Google Patents
多管式熱交換器の閉塞構造および多管式熱交換器の閉塞方法 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】火気を用いずに管板孔を閉塞し、汎用性に優れた多管式熱交換器の閉塞構造および多管式熱交換器の閉塞方法を提供すること。
【解決手段】内板61と、ボルト62と、管板孔2a1を覆う大きさの抑え板64と、ナット66とを備え、内板61には、ボルト62の軸部が挿通され且つボルト62の頭部が接合され、内板61と抑え板64との間には、管板孔2a1を含む管板2aが配され、抑え板64から突出するボルト62の軸部にナット66が螺合されることで、内板61と管板2aと抑え板64とが締結されることを特徴とする多管式熱交換器の閉塞構造。
【選択図】 図3
【解決手段】内板61と、ボルト62と、管板孔2a1を覆う大きさの抑え板64と、ナット66とを備え、内板61には、ボルト62の軸部が挿通され且つボルト62の頭部が接合され、内板61と抑え板64との間には、管板孔2a1を含む管板2aが配され、抑え板64から突出するボルト62の軸部にナット66が螺合されることで、内板61と管板2aと抑え板64とが締結されることを特徴とする多管式熱交換器の閉塞構造。
【選択図】 図3
Description
本発明は、固定管板方式の多管式熱交換器のチューブを取り外した際に露出した管板孔を閉塞する多管式熱交換器の閉塞構造および多管式熱交換器の閉塞方法関する。
固定管板方式の多管式熱交換器は、管板孔に合わせて管板に両端部が接合された多数のチューブを備える。さらに、多管式熱交換器は、チューブの内外にそれぞれ温度の異なる流体が流れることで、流体同士での熱交換を行う。このような多管式熱交換器では、チューブの一部に腐食等によりき裂等が生じた場合、チューブ内の流体がチューブ外へ漏洩またはチューブ外の流体がチューブ内へ漏洩してしまう。このため、き裂等が発生した場合には、き裂等が発生したチューブを多管式熱交換器の外側へと抜き取り、露出した管板孔を閉塞させる対応が行われる。
このような多管式熱交換器の閉塞方法としては、例えば、図10に示すように、外周面にテーパーを有する略円柱状の止め栓7を用いた閉塞方法が従来用いられている。図10に示した例では、まず、チューブが取り外されたことで露出した管板2aの管板孔2a1に、多管式熱交換器の外側となるx軸負方向側から止め栓7を挿着させる。次いで、x軸負方向側から止め栓7と管板孔2a1の外周とを溶接することで封止し、管板孔2a1を閉塞させる。
また、特許文献1には、多管式熱交換器の他の閉塞方法として、弾性体からなる中心に貫通孔を有する封止栓と、封止栓の貫通孔に差し込まれたテーパーコーン付きネジ軸とからなる管端封止栓を用いた閉塞方法が開示されている。
また、特許文献1には、多管式熱交換器の他の閉塞方法として、弾性体からなる中心に貫通孔を有する封止栓と、封止栓の貫通孔に差し込まれたテーパーコーン付きネジ軸とからなる管端封止栓を用いた閉塞方法が開示されている。
しかし、図10に示した止め栓7を用いた多管式熱交換器の閉塞方法では、止め栓7を管板孔2a1に挿着した後に、溶接する必要がある。このとき、溶接により管板2aや他のチューブに熱が加わることで熱歪が発生する場合があり、熱歪によって新たな漏洩が誘発する可能性がある。また、溶接時には多管式熱交換器の内部に火花等が入る可能性があるため、多管式熱交換器内部の可燃性ガスや、油分等を有する付着物を除去する必要がある。しかし、付着物を洗浄除去する際に、設備構造上の理由から洗浄不可能な場合や完全に洗浄できない場合がある。
また、特許文献1に開示された閉塞方法では、貫通孔に精度良く合わせた封止栓を作成する必要があるため、汎用性に欠ける。
そこで、本発明は、上記従来例の未解決の課題に着目してなされたものであり、火気を用いずに管板孔を閉塞し、汎用性に優れた多管式熱交換器の閉塞構造および多管式熱交換器の閉塞方法を提供することを目的としている。
そこで、本発明は、上記従来例の未解決の課題に着目してなされたものであり、火気を用いずに管板孔を閉塞し、汎用性に優れた多管式熱交換器の閉塞構造および多管式熱交換器の閉塞方法を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る多管式熱交換器の閉塞構造は、管板の管板孔に複数のチューブが設けられた多管式熱交換器の少なくとも一つの上記チューブを抜き取った後に、上記管板の上記チューブが設けられていた位置に露出する上記管板孔を閉塞させる多管式熱交換器の閉塞構造において、一方向の長さが上記管板孔の直径よりも長く且つ上記管板孔に挿入可能な形状の内板と、ボルトと、上記管板孔を覆う大きさの抑え板と、ナットとを備え、上記内板には、上記ボルトの軸部が挿通され且つ上記ボルトの頭部が接合され、上記内板と上記抑え板との間には、上記管板孔を含む上記管板が配され、上記抑え板から突出する上記ボルトの軸部に上記ナットが螺合されることで、上記内板と上記管板と上記抑え板とが締結されることを特徴とする。
また、本発明の一態様に係る多管式熱交換器の閉塞方法は、管板の管板孔に複数のチューブが設けられた多管式熱交換器の少なくとも一つの上記チューブを抜き取った後に、上記管板の上記チューブが設けられていた位置に露出する上記管板孔を閉塞する多管式熱交換器の閉塞方法において、一方向の長さが上記管板孔の直径よりも長く且つ上記管板孔に挿入可能な形状を有し、ボルトの軸部が挿通され且つ上記ボルトの頭部が接合された内板を、上記管板孔を介して上記多管式熱交換器の外側から内側に、上記ボルトの頭部が上記多管式熱交換器の内側に配するように挿入し、上記管板孔を覆う大きさの抑え板を、上記ボルトの軸部を上記抑え板に挿通させた状態で、上記内板と上記抑え板との間に上記管板孔を含む上記管板とが順に配し、上記抑え板から突出する上記軸部にナットを螺合することで、上記内板と上記管板と上記抑え板とを締結することを特徴とする。
本発明によれば、火気を用いずに管板孔を閉塞し、汎用性に優れた多管式熱交換器の閉塞構造および多管式熱交換器の閉塞方法を提供することができ
る。
る。
以下、本発明を実施するための形態(以下、実施形態という。)を、図面を参照しながら詳細に説明する。
<多管式熱交換器>
まず、図1および図2を用いて本発明の一実施形態における多管式熱交換器1について説明する。図1に示すように、本実施形態における多管式熱交換器1は、本体2と、チューブ3と、カバー4とを備える。
<多管式熱交換器>
まず、図1および図2を用いて本発明の一実施形態における多管式熱交換器1について説明する。図1に示すように、本実施形態における多管式熱交換器1は、本体2と、チューブ3と、カバー4とを備える。
本体2は、金属製の筐体である。また、本体2は、x軸正方向側端部のy軸正方向側に設けられた第1の流体入口21と、x軸正方向側端部のy軸負方向側に設けられた第1の流体出口22と、y軸正方向端部に設けられた第2の流体入口23と、y軸負方向端部に設けられた第2の流体出口24とを有する。さらに、本体2は、図1および図2に示すように、チューブ3が設けられる位置に応じて、本体2のx軸正方向側および負方向側の端部に管板孔2a1がそれぞれ形成される。
チューブ3は、図2に示すように、長手方向の両端部に内径が拡径された拡径部を有する金属製の円筒管である。チューブ3は、複数のチューブ3が束になった状態で、管板孔2a1をそれぞれ挿通して設けられる。これにより、チューブ3は、第1の流体がx軸方向の正方向側または負方向側へと流れる経路を形成する。また、チューブ3の束は、y軸方向に並んで複数個設けられる。
カバー4は、金属製のカバーであり、第1の流体入口21および第1の流体出口22を除いた管板孔2a1が設けられた本体2のx軸方向の端部にそれぞれ設けられる。また、カバー4は、y軸方向の上下に隣接して配されたチューブ3の2つの束を覆うように設けられる。
カバー4は、金属製のカバーであり、第1の流体入口21および第1の流体出口22を除いた管板孔2a1が設けられた本体2のx軸方向の端部にそれぞれ設けられる。また、カバー4は、y軸方向の上下に隣接して配されたチューブ3の2つの束を覆うように設けられる。
このような多管式熱交換器1では、第1の流体が、第1の流体入口21から供給され、束になったチューブ3を通ってx軸負方向側へと移動し、チューブ3の端部から排出される。さらに、排出された第1の流体は、カバー4内を通って、y軸負方向側に隣接して設けられた他の束になったチューブ3に供給され、チューブ3を通ってx軸正方向側へと移動する。上述の動作が繰り返されることにより、第1の流体は、y軸方向の正方向側から負方向側へと移動し、最終的に第1の流体出口22から排出される。
また、このような多管式熱交換器1では、第2の流体が、第2の流体入口23から供給され、本体2内をy軸正方向側から負方向側へと移動し、第2の流体出口24から排出される。
このとき、チューブ3内を流れる第1の流体とチューブ3外を流れる第2の流体とは、温度が異なる。このため、チューブ3を介して第1の流体と第2の流体とで熱交換が行われる。
このような多管式熱交換器1では、いずれかのチューブ3の一部に腐食等によりき裂等が生じた場合、カバー4を外した状態で、き裂等が生じたチューブ3を多管式熱交換器1の外部へと抜き取る。さらに、抜き取ったチューブ3が挿通されていたx軸方向両端の管板孔2a1を閉塞させる。このように、チューブ3を抜き取り、管板孔2a1を閉塞させることで、多管式熱交換器1を継続して稼働させることができる。
このとき、チューブ3内を流れる第1の流体とチューブ3外を流れる第2の流体とは、温度が異なる。このため、チューブ3を介して第1の流体と第2の流体とで熱交換が行われる。
このような多管式熱交換器1では、いずれかのチューブ3の一部に腐食等によりき裂等が生じた場合、カバー4を外した状態で、き裂等が生じたチューブ3を多管式熱交換器1の外部へと抜き取る。さらに、抜き取ったチューブ3が挿通されていたx軸方向両端の管板孔2a1を閉塞させる。このように、チューブ3を抜き取り、管板孔2a1を閉塞させることで、多管式熱交換器1を継続して稼働させることができる。
<多管式熱交換器の閉塞構造>
次に、図3〜図6を用いて本実施形態に係る多管式熱交換器1の閉塞構造について説明する。本実施形態に係る多管式熱交換器1の閉塞構造は、上述したように、チューブ3を抜き取られた後に露出した管板孔2a1を閉塞するための構造である。本実施形態に係る多管式熱交換器1の閉塞構造は、内板61と、ボルト62と、シール部材63と、抑え板64と、円筒部材65と、ナット66と、キャップ67とを備える。
次に、図3〜図6を用いて本実施形態に係る多管式熱交換器1の閉塞構造について説明する。本実施形態に係る多管式熱交換器1の閉塞構造は、上述したように、チューブ3を抜き取られた後に露出した管板孔2a1を閉塞するための構造である。本実施形態に係る多管式熱交換器1の閉塞構造は、内板61と、ボルト62と、シール部材63と、抑え板64と、円筒部材65と、ナット66と、キャップ67とを備える。
内板61は、矩形状の金属板であり、面中心部にボルト62の軸部が挿通可能なように孔が形成される。また、内板61の長手方向(図4のy軸方向)の長さは、管板孔2a1の直径よりも大きく、且つ管板孔2a1の直径の2倍よりも小さい。さらに、内板61の幅方向(図4のz軸方向)の長さは、管板孔2a1の直径よりも小さい。
内板61およびボルト62は、ボルト62の軸部が内板61の孔に挿通した状態で、ボルト62の頭部と内板61とが溶接されることで接合される。
内板61およびボルト62は、ボルト62の軸部が内板61の孔に挿通した状態で、ボルト62の頭部と内板61とが溶接されることで接合される。
シール部材63は、輪形状のゴム製のパッキン等である。シール部材63の内径は、管板孔2a1の直径よりも大きくなるように形成される。
抑え板64は、円形の金属板であり、面中心部にボルト62の軸部が挿通可能なように孔が形成される。抑え板64の直径は、管板孔2a1の直径およびシール部材63の内径よりも大きくなるように形成される。
抑え板64は、円形の金属板であり、面中心部にボルト62の軸部が挿通可能なように孔が形成される。抑え板64の直径は、管板孔2a1の直径およびシール部材63の内径よりも大きくなるように形成される。
円筒部材65は、両端が開放した円筒状の金属部材である。円筒部材65の直径は、後述するナット66のy−z面における最大長よりも大きく、抑え板64の直径よりも小さくなるように形成される。円筒部材65のx軸正方向側端部は、抑え板64のx軸負方向側の面に溶接されることで接合される。このとき、円筒部材65の外周全周にわたって溶接が行われることにより、円筒部材65と抑え板64とは、隙間なく接合される。また、円筒部材65のx軸負方向側端部の外周面には、後述するキャップ67と螺合するように、雄ネジ部65aが形成される。
ナット66は、金属製の六角ナットであり、ボルト62の軸部に螺合可能に形成される。
キャップ67は、x軸負方向側端部が開放した円筒状の金属部材である。キャップ67の内周面には、円筒部材65と螺合するように雌ネジ部67aが形成される。
ナット66は、金属製の六角ナットであり、ボルト62の軸部に螺合可能に形成される。
キャップ67は、x軸負方向側端部が開放した円筒状の金属部材である。キャップ67の内周面には、円筒部材65と螺合するように雌ネジ部67aが形成される。
本実施形態に係る多管式熱交換器1の閉塞構造では、図3、図5および図6に示すように、ボルト62の頭部が多管式熱交換器1の内側に配されるように、内板61が多管式熱交換器1の内側に設けられる。また、抑え板64は、接合された円筒部材65が抑え板64のx軸負方向側に位置するように、多管式熱交換器1の外側に設けられる。内板61と抑え板64との間には、管板孔2a1を含む管板2aと、多管式熱交換器1の外側にシール部材63とが順に配される。ボルト62の軸部は、管板孔2a1、シール部材63の径の中心、抑え板64の孔にそれぞれ挿通した状態で、x軸負方向側の先端部にナット66が螺合される。これにより、内板61と管板孔2a1を含む管板2aとシール部材63と抑え板64とが締結された状態となる。さらに、円筒部材65の雄ネジ部65aと、キャップ67の雌ネジ部67aが螺合されることで、円筒部材65にキャップ67が挿着される。
<多管式熱交換器の閉塞方法>
次に、図7〜図9を参照して、本実施形態に係る多管式熱交換器1の閉塞方法について説明する。
まず、図7に示すように、内板61を管板孔2a1を介して多管式熱交換器1の外側から内側(x軸の負方向側から正方向側)に、ボルト62の頭部が多管式熱交換器1の内側に配されるように挿入する。このとき、内板61の長手方向の長さが管板孔2a1の直径よりも大きいため、内板61をx−y平面内で傾けさせて、長手方向の両端のうちいずれか一端から挿入させることにより、内板61を多管式熱交換器1の内側に挿入することができる。
次に、図7〜図9を参照して、本実施形態に係る多管式熱交換器1の閉塞方法について説明する。
まず、図7に示すように、内板61を管板孔2a1を介して多管式熱交換器1の外側から内側(x軸の負方向側から正方向側)に、ボルト62の頭部が多管式熱交換器1の内側に配されるように挿入する。このとき、内板61の長手方向の長さが管板孔2a1の直径よりも大きいため、内板61をx−y平面内で傾けさせて、長手方向の両端のうちいずれか一端から挿入させることにより、内板61を多管式熱交換器1の内側に挿入することができる。
内板61を多管式熱交換器1の内側に挿入した後、図8に示すように、内板61と管板2aとが接触し、ボルト62の軸部が管板孔2a1の中心を通ってx軸負方向側へ突出するように設ける。次いで、突出したボルト62の軸部を、シール部材の径の中心と、抑え板64の孔とに順に挿通させる。さらに、ボルト62の軸部の先端からナット66を螺合させることにより、内板61と管板孔2a1を含む管板2aとシール部材63と抑え板64とを締結させる。
内板61と管板2aとシール部材63と抑え板64とを締結させた後、図9に示すように、円筒部材65の雄ネジ部65aにキャップ67の雌ネジ部67aを螺合させることにより、円筒部材65をキャップ67に挿着させる。
このように、多管式熱交換器1の閉塞方法によれば、図3に示す閉塞構造を有する状態となる。
内板61と管板2aとシール部材63と抑え板64とを締結させた後、図9に示すように、円筒部材65の雄ネジ部65aにキャップ67の雌ネジ部67aを螺合させることにより、円筒部材65をキャップ67に挿着させる。
このように、多管式熱交換器1の閉塞方法によれば、図3に示す閉塞構造を有する状態となる。
<変形例>
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上記実施形態では、多管式熱交換器の閉塞構造は、内板61と、ボルト62と、シール部材63と、抑え板64と、円筒部材65と、ナット66と、キャップ67とを備えるとしたが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、多管式熱交換器の閉塞構造は、第1の流体および第2の流体に応じて、上記構成から円筒部材65およびキャップ67、またはシール部材63のうち少なくとも一方の構成を除いた構成であってもよい。このような構成の閉塞構造は、密封性は低下するものの、安価かつ簡便に管板孔2a1の閉塞をすることができる。
また、上記実施形態では、内板61とボルト62の頭部との接合および抑え板64と円筒部材65との接合は、溶接を用いて接合されるとしたが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、内板61とボルト62の頭部との接合および抑え板64と円筒部材65との接合のうち少なくとも一方のする際に、接着剤を用いた接合方法等の溶接以外の接合方法が用いられてもよい。なお、他の接合方法を用いた場合についても溶接を用いた場合と同様に、抑え板64と円筒部材65との接合では、抑え板64と円筒部材65との接合部は隙間なく接合される。
また、上記実施形態では内板61は矩形状としたが、本発明はかかる例に限定されない。内板61は、一方向の長さが管板孔2a1の直径よりも長く、且つ管板孔2a1に挿入可能な形状であれば他の形状であってもよい。例えば、内板61の形状は、楕円形や菱形等の形状でもよい。
また、円筒部材65の先端とキャップ67との間に、シール材が設けられてもよい。
また、上記実施形態では、シール部材63および抑え板64は円形の形状を有するとしたが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、シール部材63および抑え板64は、管板孔2a1を覆う大きさであれば矩形等の他の形状であってもよい。
また、円筒部材65の先端とキャップ67との間に、シール材が設けられてもよい。
また、上記実施形態では、シール部材63および抑え板64は円形の形状を有するとしたが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、シール部材63および抑え板64は、管板孔2a1を覆う大きさであれば矩形等の他の形状であってもよい。
<本発明の実施形態の効果>
本発明の実施形態の効果を以下に説明する。
(1)本発明の実施形態に係る多管式熱交換器1の閉塞構造では、一方向の長さが管板孔2a1の直径よりも長く且つ管板孔2a1に挿入可能な形状の内板61と、ボルト62と、管板孔2a1を覆う大きさの抑え板64と、ナット66とを備え、内板61には、ボルト62の軸部が挿通され且つボルト62の頭部が接合され、内板61と抑え板64との間には、管板孔2a1を含む管板2aが配され、抑え板64から突出するボルト62の軸部にナット66が螺合されることで、内板61と管板2aと抑え板64とが締結される。
本発明の実施形態の効果を以下に説明する。
(1)本発明の実施形態に係る多管式熱交換器1の閉塞構造では、一方向の長さが管板孔2a1の直径よりも長く且つ管板孔2a1に挿入可能な形状の内板61と、ボルト62と、管板孔2a1を覆う大きさの抑え板64と、ナット66とを備え、内板61には、ボルト62の軸部が挿通され且つボルト62の頭部が接合され、内板61と抑え板64との間には、管板孔2a1を含む管板2aが配され、抑え板64から突出するボルト62の軸部にナット66が螺合されることで、内板61と管板2aと抑え板64とが締結される。
上記構成によれば、火気を用いずに管板孔2a1を閉塞することができる。このため、施工上の安全を確保することができ、管板2aや他のチューブ3の熱歪を防止することができる。さらに、従来の火気を用いた閉塞方法に比べ、洗浄を行う必要がないため、管板孔2a1の閉塞作業に掛かる時間を短縮することができ、様々な形状の多管式熱交換器に適用することができる。さらに、上記構成の閉塞方法は、内板61や抑え板64を予め大きくすることで、様々な直径の管板孔2a1に用いることができるため汎用性に優れる。
(2)本発明の実施形態に係る多管式熱交換器1の閉塞構造では、シール部材63をさらに備え、内板61と抑え板64との間には、管板孔2a1を含む管板2aとシール部材63とが順に配され、抑え板64から突出するボルト62の軸部にナット66が螺合されることで、内板61と管板2aとシール部材63と抑え板64とが締結される。
上記構成によれば、管板2aと抑え板64との接触面における第1の流体または第2の流体の漏洩を確実に防止することができる。
上記構成によれば、管板2aと抑え板64との接触面における第1の流体または第2の流体の漏洩を確実に防止することができる。
(3)本発明の実施形態に係る多管式熱交換器1の閉塞構造では、両端が開放した円筒部材65と、一端が開放した円筒状のキャップ67とをさらに備え、円筒部材65の一端が抑え板64の内板61と対向する反対側の面に隙間なく接合され、円筒部材65は、抑え板64が接合された一端と反対側の外周面に雄ネジ部65aを有し、キャップ67は、内周面に雌ネジ部67aを有し、雄ネジ部65aと雌ネジ部67aとが螺合することで円筒部材65に挿着される。
上記構成によれば、抑え板64と円筒部材65との接触面、および円筒部材65とキャップ67との接触面における第1の流体または第2の流体の漏洩を確実に防止することができる。これにより、本体2内を流れる第2の流体がボルト穴等から漏れた場合でも、第2の流体が第1の流体の流路に混入することを防止することができる。
上記構成によれば、抑え板64と円筒部材65との接触面、および円筒部材65とキャップ67との接触面における第1の流体または第2の流体の漏洩を確実に防止することができる。これにより、本体2内を流れる第2の流体がボルト穴等から漏れた場合でも、第2の流体が第1の流体の流路に混入することを防止することができる。
(4)本発明の実施形態に係る多管式熱交換器1の閉塞構造では、ボルト62の頭部と内板61との接合部および円筒部材65の一端と抑え板64との接合部は、溶接にて接合される。
上記構成によれば、耐腐食性や耐熱性に優れ、安価な方法で接合することができる。
(5)本発明の実施形態に係る多管式熱交換器1の閉塞構造では、内板61は矩形の形状を有し、内板61の長手方向の長さは、管板孔2a1の直径よりも大きく、管板孔2a1の直径の2倍の長さよりも小さい。内板61の幅方向の長さは、管板孔2a1の直径よりも小さい。
上記構成によれば、単純な形状の部材を用いて安価に管板孔2a1を閉塞することができる。
上記構成によれば、耐腐食性や耐熱性に優れ、安価な方法で接合することができる。
(5)本発明の実施形態に係る多管式熱交換器1の閉塞構造では、内板61は矩形の形状を有し、内板61の長手方向の長さは、管板孔2a1の直径よりも大きく、管板孔2a1の直径の2倍の長さよりも小さい。内板61の幅方向の長さは、管板孔2a1の直径よりも小さい。
上記構成によれば、単純な形状の部材を用いて安価に管板孔2a1を閉塞することができる。
(6)本発明の実施形態に係る多管式熱交換器1の閉塞方法では、一方向の長さが管板孔2a1の直径よりも長く且つ管板孔2a1に挿入可能な形状を有し、ボルト62の軸部が挿通され且つボルト62の頭部が接合された内板61を、管板孔2a1を介して多管式熱交換器1の外側から内側に、ボルト62の頭部が多管式熱交換器1の内側に配するように挿入し、管板孔2a1を覆う大きさの抑え板64を、ボルト62の軸部を抑え板64に挿通させた状態で、内板61と抑え板64との間に管板孔2a1を含む管板2aとが順に配し、抑え板64から突出する軸部にナット66を螺合することで、内板61と管板2aと抑え板64とを締結する。
上記構成によれば、(1)に記載の閉塞構造を実現することができる。
上記構成によれば、(1)に記載の閉塞構造を実現することができる。
1 :多管式熱交換器
2 :本体
2a :管板
2a1 :管板孔
21 :第1の流体入口
22 :第1の流体出口
23 :第2の流体入口
24 :第2の流体出口
3 :チューブ
4 :カバー
61 :内板
62 :ボルト
63 :シール部材
64 :板
65 :円筒部材
65a :雄ネジ部
66 :ナット
67 :キャップ
67a :雌ネジ部
7 :栓
2 :本体
2a :管板
2a1 :管板孔
21 :第1の流体入口
22 :第1の流体出口
23 :第2の流体入口
24 :第2の流体出口
3 :チューブ
4 :カバー
61 :内板
62 :ボルト
63 :シール部材
64 :板
65 :円筒部材
65a :雄ネジ部
66 :ナット
67 :キャップ
67a :雌ネジ部
7 :栓
Claims (7)
- 管板の管板孔に複数のチューブが設けられた多管式熱交換器の少なくとも一つの前記チューブを抜き取った後に、前記管板の前記チューブが設けられていた位置に露出する前記管板孔を閉塞させる多管式熱交換器の閉塞構造において、
一方向の長さが前記管板孔の直径よりも長く且つ前記管板孔に挿入可能な形状の内板と、ボルトと、前記管板孔を覆う大きさの抑え板と、ナットとを備え、
前記内板には、前記ボルトの軸部が挿通され且つ前記ボルトの頭部が接合され、
前記内板と前記抑え板との間には、前記管板孔を含む前記管板が配され、
前記抑え板から突出する前記ボルトの軸部に前記ナットが螺合されることで、前記内板と前記管板と前記抑え板とが締結されることを特徴とする多管式熱交換器の閉塞構造。 - シール部材をさらに備え、
前記内板と前記抑え板との間には、前記管板孔を含む前記管板と前記シール部材とが順に配され、
前記抑え板から突出する前記ボルトの軸部に前記ナットが螺合されることで、前記内板と前記管板と前記シール部材と前記抑え板とが締結されることを特徴とする請求項1に記載の多管式熱交換器の閉塞構造。 - 両端が開放した円筒部材と、一端が開放した円筒状のキャップとをさらに備え、
前記円筒部材の一端が前記抑え板の前記内板と対向する反対側の面に隙間なく接合され、
前記円筒部材は、前記抑え板が接合された一端と反対側の外周面に雄ネジ部を有し、
前記キャップは、内周面に雌ネジ部を有し、前記雄ネジ部と前記雌ネジ部とが螺合することで前記円筒部材に挿着されることを特徴とする請求項1または2に記載の多管式熱交換器の閉塞構造。 - 前記円筒部材の一端と前記抑え板とは、溶接で接合されることを特徴とする請求項3に記載の多管式熱交換器の閉塞構造。
- 前記ボルトの頭部と前記内板とは溶接で接合されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の多管式熱交換器の閉塞構造。
- 前記内板は矩形の形状を有し、
前記内板の長手方向の長さは、前記管板孔の直径よりも大きく、前記管板孔の直径の2倍の長さよりも小さく、
前記内板の幅方向の長さは、前記管板孔の直径よりも小さいことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の多管式熱交換器の閉塞構造。 - 管板の管板孔に複数のチューブが設けられた多管式熱交換器の少なくとも一つの前記チューブを抜き取った後に、前記管板の前記チューブが設けられていた位置に露出する前記管板孔を閉塞する多管式熱交換器の閉塞方法において、
一方向の長さが前記管板孔の直径よりも長く且つ前記管板孔に挿入可能な形状を有し、ボルトの軸部が挿通され且つ前記ボルトの頭部が接合された内板を、前記管板孔を介して前記多管式熱交換器の外側から内側に、前記ボルトの頭部が前記多管式熱交換器の内側に配するように挿入し、
前記管板孔を覆う大きさの抑え板を、前記ボルトの軸部を前記抑え板に挿通させた状態で、前記内板と前記抑え板との間に前記管板孔を含む前記管板とが順に配し、
前記抑え板から突出する前記軸部にナットを螺合することで、前記内板と前記管板と前記抑え板とを締結することを特徴とする多管式熱交換器の閉塞方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2014118766A JP2015232409A (ja) | 2014-06-09 | 2014-06-09 | 多管式熱交換器の閉塞構造および多管式熱交換器の閉塞方法 |
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ID=54933957
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110159865A (zh) * | 2019-06-06 | 2019-08-23 | 上海外高桥造船有限公司 | 封堵装置及围油栏铁 |
JP2022095520A (ja) * | 2020-12-16 | 2022-06-28 | ツィンファ ユニバーシティ | 多管式熱交換器及び多管式熱交換器の実装方法 |
-
2014
- 2014-06-09 JP JP2014118766A patent/JP2015232409A/ja active Pending
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