JP2015231328A - 予測装置、予測方法及び予測プログラム - Google Patents

予測装置、予測方法及び予測プログラム Download PDF

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真治 若尾
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Koji Uekusa
康二 植草
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Abstract

【課題】 負荷構成等の電力消費に関する情報を汎用的かつ高精度に予測する。
【解決手段】 予測装置10は、時刻毎の電力消費の値と当該電力消費に関する情報とを含んで構成されるパターンを複数記憶するパターン情報記憶部11と、予測対象の時刻毎の電力消費の値を入力する入力部13と、入力部13によって入力された電力消費の値及び各パターンの電力消費の値に基づいて、予測対象が分類されるパターンを特定するパターン特定部14と、特定されたパターンの当該電力消費に関する情報に基づいた出力を行う出力部15とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電力消費に関する情報を予測する予測装置、予測方法及び予測プログラムに関する。
従来から、適切な電力供給を行う等の目的で、電力の需要を予測することが行われている。例えば、非特許文献1には、気温や湿度等を説明変数として、重回帰分析を行って翌日の電力予測を行うことが示されている。
長谷川淳,田中英一、「電力の翌日最大需要予測システムの研究開発動向」、電学論B114(9)、835−838、1994
ところで、電力の需給の最適化を目的として、ピークカットやピークシフトを実現するためのデマンドレスポンスを行うことが期待されている。デマンドレスポンスを効果的に行うためには、電力の消費単位である個々の世帯(住宅、需要家)においてどのような負荷により電力が消費されているかを示す負荷構成の特徴を予測する必要がある。負荷構成の予測には、その住宅の延床面積や間取り、使用家電製品等の情報を用いた、上記の従来技術のような重回帰分析を行うことが考えられる。
しかしながら、通常、延床面積や間取り、使用家電製品等の情報を取得できる住宅は限られるため、重回帰分析では汎用的な予測を行うことができない。また、重回帰分析によるモデル化では誤差が大きい等の問題があった。
本発明は、負荷構成等の電力消費に関する情報を汎用的かつ高精度に予測することを可能とする予測装置、予測方法及び予測プログラムを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明に係る予測装置は、時刻毎の電力消費の値と当該電力消費に関する情報とを含んで構成されるパターンを複数記憶するパターン情報記憶手段と、予測対象の時刻毎の電力消費の値を入力する入力手段と、入力手段によって入力された電力消費の値及びパターン情報記憶手段によって記憶された電力消費の値に基づいて、予測対象が分類されるパターンを特定するパターン特定手段と、パターン特定手段によって特定されたパターンの当該電力消費に関する情報に基づいた出力を行う出力手段と、を備える。
本発明に係る予測装置では、予測対象の時刻毎の電力消費の値を用いて予測を行うため、延床面積や間取り、使用家電製品等の情報を必要としない。また、予測対象の時刻毎の電力消費の値、及びパターンについての時刻毎の電力消費の値に基づいて予測を行うため、精度が高い予測が可能となる。このように、本発明に係る予測装置によれば、負荷構成等の電力消費に関する情報を汎用的かつ高精度に予測することができる。
電力消費に関する情報は、電力の消費単位における電力消費の負荷構成を示す情報、又は当該電力の消費単位でのデマンドレスポンスの効果を示す情報であることとしてもよい。電力の消費単位は、電力の消費が行われる需要家単位であり、例えば、電気利用の契約がなされる単位、又は電気料金が請求される単位、若しくはそれらの集合である。具体的には、電力の消費単位は、個々の世帯(住宅)、マンション、商業施設及び行政区画(街)等である。負荷構成とは、世帯における電力の消費が、家庭内に設けられたどの負荷によって行われているか(どの負荷によりどれだけの電力消費が行われているか)を示すものである。具体的には、負荷構成は、例えば、負荷の項目毎の時刻毎の電力消費量、又は負荷の項目毎の時刻毎の電力消費量の、電力消費量全体に対する割合である。デマンドレスポンスの効果を示す情報は、例えば、デマンドレスポンスを実施した場合の電力消費の削減割合、又はデマンドレスポンス実施後の負荷構成を示す情報である。この構成によれば、予測対象の負荷構成、又はデマンドレスポンスの効果を確実に予測することができる。
パターン情報記憶手段は、複数のパターンについて期間の特徴を示す情報を記憶しており、入力手段は、予測対象の期間の特徴を示す情報を入力して、パターン特定手段は、入力手段によって入力された予測対象の期間の特徴を示す情報及びパターン情報記憶手段によって記憶された期間の特徴を示す情報にも基づいて、予測対象が分類されるパターンを特定する、こととしてもよい。期間の特徴は、例えば、当該期間の気温である。また、当該特徴は、気温以外にも、曜日、天気、最高気温、湿度、日照時間、降水量及び風況の何れかであってもよい。この構成によれば、汎用的に用いることができる期間の特徴を示す情報を考慮して、更に高精度の予測が可能となる。
パターン情報記憶手段は、複数のパターンについて時刻毎の電力消費の値によって示される波形における所定位置の傾きを示す情報を記憶しており、入力手段は、予測対象の時刻毎の電力消費の値によって示される波形における所定位置の傾きを示す情報を入力し、パターン特定手段は、入力手段によって入力された傾きを示す情報、及びパターン情報記憶手段によって記憶された傾きを示す情報にも基づいて、予測対象が分類されるパターンを特定する、こととしてもよい。この構成によれば、例えば、電力消費のピークを考慮した予測ができ、更に高精度の予測が可能となる。
更に、パターン情報記憶手段は、複数のパターンについて傾きと期間の特徴との間の関係を示す情報を記憶しており、入力手段は、予測対象の傾きと期間の特徴との間の関係を示す情報を入力し、パターン特定手段は、入力手段によって入力された関係を示す情報、及びパターン情報記憶手段によって記憶された関係を示す情報にも基づいて、予測対象が分類されるパターンを特定する、こととしてもよい。この構成によれば、傾きの特徴をより正確に扱うことができ、更に高精度の予測が可能となる。
予測装置は、複数の互いに対応付けられた時刻毎の電力消費の値と当該電力消費に関する情報とを入力して、入力した時刻毎の電力消費の値に基づいてクラスタリングを行って、各クラスタに属する時刻毎の電力消費の値と当該電力消費に関する情報とから、複数のパターンについての時刻毎の電力消費の値と当該電力消費に関する情報とを生成して、パターン情報記憶手段に記憶させるパターン情報生成手段を更に備えることとしてもよい。この構成によれば、電力消費に関する情報を把握可能な実測データを入力すれば、本発明を実施することができる。即ち、この構成によれば、確実かつ簡易に本発明を実施することができる。
パターン情報生成手段は、時刻毎の電力消費の値に対応付けられた期間の特徴を示す情報を入力して、当該期間の特徴を示す情報にも基づいてクラスタリングを行うこととしてもよい。この構成によれば、期間の特徴が考慮されたパターンを生成することができる。これにより、適切な予測を行うことができる。
予測装置は、出力手段によって出力された内容に応じて、予測対象に対するデマンドレスポンスを実施するデマンドレスポンス実施手段を更に備えることとしてもよい。この構成によれば、効果的なデマンドレスポンスを行うことができる。
ところで、本発明は、上記のように予測装置の発明として記述できる他に、以下のように予測方法及び予測プログラムの発明としても記述することができる。これはカテゴリが異なるだけで、実質的に同一の発明であり、同様の作用及び効果を奏する。
即ち、本発明に係る予測方法は、時刻毎の電力消費の値と当該電力消費に関する情報とを含んで構成されるパターンを複数記憶するパターン情報記憶手段を備える予測装置の動作方法である予測方法であって、予測対象の時刻毎の電力消費の値を入力する入力ステップと、入力ステップにおいて入力された電力消費の値及びパターン情報記憶手段によって記憶された電力消費の値に基づいて、予測対象が分類されるパターンを特定するパターン特定ステップと、パターン特定ステップにおいて特定されたパターンの当該電力消費に関する情報に基づいた出力を行う出力ステップと、を含む。
また、本発明に係る予測プログラムは、コンピュータを、時刻毎の電力消費の値と当該電力消費に関する情報とを含んで構成されるパターンを複数記憶するパターン情報記憶手段と、予測対象の時刻毎の電力消費の値を入力する入力手段と、入力手段によって入力された電力消費の値及びパターン情報記憶手段によって記憶された電力消費の値に基づいて、予測対象が分類されるパターンを特定するパターン特定手段と、パターン特定手段によって特定されたパターンの当該電力消費に関する情報に基づいた出力を行う出力手段と、として機能させる。
本発明では、予測対象の時刻毎の電力消費の値を用いて予測を行うため、延床面積や間取り、使用家電製品等の情報を必要としない。また、予測対象の時刻毎の電力消費の値、及びパターンについての時刻毎の電力消費の値に基づいて予測を行うため、精度が高い予測が可能となる。このように、本発明によれば、負荷構成等の電力消費に関する情報を汎用的かつ高精度に予測することができる。
本発明の実施形態に係る予測装置の機能構成を示す図である。 予測対象及び各パターンの電力消費量によって構成される波形を模式的に示す図である。 電力消費量のクラスタリングを模式的に示す図である。 望ましいクラスタリングの例と望ましくないクラスタリングの例を模式的に示す図である。 本発明の実施形態に係る予測装置で実行される処理(予測方法)を示すフローチャートである。 本発明者によるデマンドレスポンスの分析結果を示すグラフである。 電力消費量によって構成される波形の傾きを模式的に示すグラフである。 波形の傾きと気温との関係を模式的に示すグラフである。 本発明の実施形態に係る予測プログラムの構成を、記録媒体と共に示す図である。
以下、図面と共に本発明に係る予測装置、予測方法及び予測プログラムの実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明においては同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
図1に本実施形態に係る予測装置10を示す。本実施形態に係る予測装置10は、予測対象の時刻毎の電力消費の値を入力して、当該電力消費の値に基づいて予測対象の当該電力消費に関する情報を予測(推計)するものである。予測対象は、例えば、電力の消費単位である。電力の消費単位は、電力の消費が行われる需要家単位であり、例えば、電気利用の契約がなされる単位、又は電気料金が請求される単位、若しくはそれらの集合である。具体的には、電力の消費単位は、個々の世帯(住宅)、マンション、商業施設及び行政区画(街)等である。また、時刻毎の電力消費の値は、例えば、予め設定された期間及び時間間隔での時刻毎の世帯全体の電力消費量である。ここで、予め設定された期間は、例えば、1日である。あるいは、当該期間は、半日(午前又は毎)や一週間としてもよい。また、予め設定された時間間隔は、例えば、30分である。即ち、予測装置10は、例えば、図2のグラフに示すように1日における30分毎の電力消費量によって構成される(負荷波形、1日のトレンド)波形100を入力する。なお、図2のグラフにおいて、横軸は時刻、縦軸は電力消費量を示す。
また、予測装置10が予測する電力消費に関する情報は、例えば、世帯における電力消費の負荷構成を示す情報である。負荷構成とは、世帯における電力の消費が、家庭内に設けられたどの負荷によって行われているか(どの負荷によりどれだけの電力消費が行われているか)を示すものである。具体的には、負荷構成は、負荷の項目毎の時刻毎の電力消費量(例えば、図6(b)に示す情報)である。あるいは、負荷構成は、負荷の項目毎の時刻毎の電力消費量の、電力消費量全体に対する割合である。なお、当該割合と電力消費量全体とを掛けることで、負荷の項目毎の電力消費量を算出することもできる。上記の通り、負荷構成とは、電力消費量の内訳である。負荷構成を構成する負荷(項目)としては、電力を消費する任意の負荷としえるが、例えば、DK(ダイニングキッチン)照明、DK(ダイニングキッチン)エアコン、DKコンセント、MM(マルチメディア)コンセント、及びIH(Induction Heating)等である。予測装置10は、負荷かつ時刻毎に電力消費量を予測する。上述したように負荷構成は、各世帯に対してデマンドレスポンスが効果的か否かを判断するために重要な情報である。但し、通常、各世帯において負荷構成を測定することは難しい。
予測装置10は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ハードディスク、ディスプレイ等のハードウェアを備えるコンピュータとして構成される。これらの構成要素がプログラム等により動作することによって、後述する予測装置10としての機能が発揮される。
図1に示すように予測装置10は、機能的な構成要素として、パターン情報記憶部11と、パターン情報生成部12と、入力部13と、パターン特定部14と、出力部15とを備えて構成される。
パターン情報記憶部11は、時刻毎の電力消費の値と当該電力消費に関する情報とを含んで構成されるパターン(電力消費パターン)を複数記憶するパターン情報記憶手段である。パターンは、予測対象を分類するために用いられる。パターン情報記憶部11は、各パターンとして、予測対象の時刻毎の電力消費の値と同様の形式で時刻毎の電力消費の値を記憶する。即ち、パターン情報記憶部11は、例えば、図2のグラフに示すように、各パターン(例えば、パターンA、パターンB、パターンC)について、1日における30分毎の電力消費量によって構成される波形200(波形200a,200b,200c)を記憶する。各パターンについて記憶される波形200は、当該パターンを代表するものである。なお、各パターンには、パターンを特定する情報が対応付けられており、予測装置10ではこの情報に基づきパターンを特定できる。
また、パターン情報記憶部11は、上記の波形200(パターン)に対応付けて、当該電力消費に関する情報を記憶する。当該電力消費に関する情報は、上述したように例えば、電力消費の負荷構成を示す情報であり、予測に用いられる情報である。パターン情報記憶部11に記憶される負荷構成を示す情報は、例えば、負荷の項目毎の時刻毎の電力消費量である。あるいは、負荷構成を示す情報は、負荷の項目毎の時刻毎の電力消費量の、電力消費量全体に対する割合である。負荷構成を示す情報(例えば、各負荷の項目の電力消費量)の形式としては、上記の波形200と同様である。
パターン情報記憶部11は、各パターンについて期間の特徴を示す情報を記憶してもよい。当該期間は、予測対象の電力消費量の波形100に係る期間に対応するものである。期間の特徴は、例えば、当該期間の気温である。また、当該特徴は、気温以外にも、曜日、天気、最高気温、湿度、日照時間、降水量及び風況の何れかであってもよい。期間の特徴は、パターンを特徴付けるものである。各パターンの波形200は、当該特徴を有する期間のものである。
パターン情報記憶部11は、例えば、予測装置10内に設けられたデータベースに各種の情報を互いに対応付けて格納することで上記の情報を記憶する。パターン情報記憶部11に記憶される情報は、パターン情報生成部12から入力される。但し、パターン情報記憶部11に記憶される情報は、必ずしもパターン情報生成部12から入力される必要はなく、予測装置10の管理者等によって入力されてもよい。
パターン情報生成部12は、パターン情報記憶部11に記憶される情報を生成して、パターン情報記憶部11に記憶させるパターン情報生成手段である。パターン情報生成部12は、複数の互いに対応付けられた時刻毎の電力消費の値と当該電力消費に関する情報とを入力する。パターン情報生成部12に入力される情報は、例えば、電力の消費単位である個々の世帯(住宅)で測定された実測データである。パターン情報生成部12は、各世帯における、時刻毎の電力消費の値と当該電力消費に関する情報とを入力する。時刻毎の電力消費の値は、各世帯における電力消費量(全体)の実測データである波形である。電力消費に関する情報は、例えば、負荷構成の実測データである波形である。なお、上記の測定が行われる各世帯は、予測対象の世帯とは異なるものであり、負荷構成の測定が可能な世帯である。
例えば、上記の情報は、各世帯に設けられた測定装置において測定が行われることで得られる。パターン情報生成部12は、当該測定装置から情報を受信することで情報を入力する。なお、予測装置10には、上記の実測データを測定する構成(例えば、上記の測定装置)が含まれていてもよい。また、実測データは、予測装置10の管理者等によって入力されてもよい。パターン情報生成部12に入力される実測データの数は、予測を行うのに十分な程度、例えば、数百程度(例えば、365件(日分))とするのがよい。
パターン情報生成部12は、入力した各実測データを、各世帯における電力消費量(全体)の波形に基づいてクラスタリングを行う。クラスタリングは、例えば、波形を、各時刻を座標軸とした空間上の点(時刻の数分の次元のベクトル)とし、従来のクラスタリング手法を用いることで行われる。従来のクラスタリング手法としては、例えば、K−means法を用いることができる。クラスタリングの結果、例えば、図3(a)に示すように各実測データ300は、何れかのクラスタに分類される。
また、パターン情報生成部12は、実測データ(電力消費量全体の波形)に対応付けて、当該実測データに係る期間の特徴を示す情報を入力して、クラスタリングに利用してもよい。期間の特徴を示す情報は、例えば、当該期間の気温である。パターン情報生成部12は、例えば、図3(b)に示すように、まず、気温毎に実測データを分類し、分類した実測データの中で、上記の従来の手法等によるクラスタリングを行う。
クラスタの数であるクラスタリング数は、予め予測装置10の管理者等によって入力されていてもよいが、パターン情報生成部12によって決定されてもよい。クラスタリング数は、例えば、以下に示すJain Dubes方法で決定される。パターン情報生成部12は、複数のクラスタの数それぞれの場合について、クラスタリングを行い、当該クラスタリングの結果に基づきクラスタの数を決定する。
具体的には、まず、パターン情報生成部12は、以下のSturgesの公式を満たす整数Kをクラスタリング数の候補とする。
2≦K<1+log
ここでNは、パターン情報生成部12に入力されるデータ数(波形の数)である。パターン情報生成部12は、クラスタリング数の候補の各Kに対して(クラスタリング数をKとしてK毎に)クラスタリングを行う。ここでは、各Kに対して、複数回(例えば、10000回)クラスタリングを行うことにしてもよい。
続いて、パターン情報生成部12は、実行したクラスタリング毎に以下の式によってJDを算出する。
Figure 2015231328

ここで、η,ζijにおけるi,jはクラスタを示すインデックスである。nは、クラスタjに含まれるデータの数である。cは、クラスタiを代表するデータ(点)である。cは、例えば、クラスタに含まれる全てのデータの平均(クラスタ中心)を取ることで算出できる。F (j)は、クラスタjのk番目のデータ(点)である。Dは、2つのデータ(点)の間の(ユークリッド)距離である。max{}は、入力した複数の値({}内の複数の値)のうちの最大値である。mはクラスタの数である。パターン情報生成部12は、算出したJDが最小となるクラスタリング結果を採用する。
JDを算出する式のうちη+η(max{}の中の分子)は、クラスタの広がり(クラスタ内でのデータ(点)の広がり)を示す。JDを算出する式のうちζij(max{}の中の分母)は、クラスタの代表するデータ(点)間の距離(例えば、クラスタ中心間の距離)を示す。上記の基準で決定されたクラスタは、クラスタの広がりが小さく、距離が大きいものとなる。図4にクラスタリングされたクラスタの例を示す。図4において、破線400がクラスタの境界を示す。図4(a)に示すように、採用されるクラスタリング結果(JDが最小になるクラスタリング結果)は、クラスタに属する各データ300の広がり310が小さく、クラスタ間での代表するデータ301間の距離320が大きい。図4(b)(c)に示すように、採用されないクラスタリング結果(JDが大きく不適切なクラスタリング結果)は、クラスタに属する各データ300の広がり310が大きく、クラスタ間での代表するデータ301間の距離320が小さい。
パターン情報生成部12は、クラスタリングされた結果の各クラスタに属する実測データから、パターン情報記憶部11に記憶される情報を生成する。例えば、まず、パターン情報生成部12は、パターン情報記憶部11に記憶されるパターンそれぞれを、クラスタリングにより得られたクラスタそれぞれに対応するものとする。即ち、1つのクラスタが、1つのパターンに対応付いている。パターン情報生成部12は、クラスタ毎に、クラスタに属する実測データの電力消費量(全体)の波形の平均を算出し(各時刻で電力消費の値の平均をとり)、当該平均を各クラスタに対応するパターンの電力消費量(全体)の波形とする。また、パターン情報生成部12は、負荷構成についてもクラスタ毎に、クラスタに属する実測データの波形の平均を算出し、当該平均を各クラスタに対応するパターンの負荷構成の波形とする。パターン情報生成部12は、生成したパターン毎の情報をパターン情報記憶部11に入力して、記憶させる。
なお、パターン情報生成部12によるクラスタリングは、K−means法以外の手法を用いてもよい。例えば、相互作用回帰分析(Interaction Regression Analysis:IRA)を用いてもよい。
入力部13は、予測対象の時刻毎の電力消費の値を入力する入力手段である。具体的には、入力部13は、予測対象の世帯における電力消費量(全体)によって構成される波形の情報を入力する。この波形の情報は、例えば、予測対象の世帯における実測データである。あるいは、この波形の情報は、必ずしも実測データでなくてもよく、過去の当該世帯における電力消費量の実測データ(過去の実績)から予測されたもの(例えば、翌日の需要)であってもよい。入力部13は、その場合、過去の当該世帯における電力消費量の実測データを入力して、当該実測データから、本実施形態の予測に用いる波形の情報を生成(予測)することとしてもよい。この際に、入力される過去の実測データは、複数の(複数日の)実測データであってもよい。この生成(予測)には、従来の電力消費量の予測技術を用いることができる。また、ここで生成(予測)されるデータは、(負荷構成ではない)予測対象の世帯の電力消費量全体に係るものである。
また、入力部13は、予測対象の期間の特徴を示す情報(例えば、上述したような期間の気温)を入力することとしてもよい。例えば、入力部13は、予測対象の期間の温度を示す情報を入力する。入力部13への情報の入力は、例えば、外部のシステムあるいは予測装置10の管理者等によって行われる。入力部13は、入力した情報をパターン特定部14に出力する。
パターン特定部14は、入力部13から入力された電力消費の値である電力消費量の波形、及びパターン情報記憶部11によって記憶された各パターンの電力消費の値である電力消費量の波形に基づいて、予測対象が分類されるパターンを特定するパターン特定手段である。図2に示すように、パターン特定部14は、入力部13から入力された電力消費量の波形100と、各パターンの電力消費量の波形200とを比較する。パターン特定部14は、当該比較の結果、入力部13から入力された電力消費量の波形100と最も類似した波形200に係るパターンを、予測対象が分類されるパターンとして特定する。
具体的には、パターン特定部14は、入力部13から入力された電力消費量の波形100、及び各パターンの電力消費量の波形200を、それぞれ各時刻を座標軸とした空間上の点(時刻の数分の次元のベクトル)とする。続いて、パターン特定部14は、入力部13から入力された電力消費量の波形100の点と、各パターンの電力消費量の波形200の点との間の(ユークリッド)距離を算出する。パターン特定部14は、当該距離が最も小さい波形200を、入力部13から入力された電力消費量の波形100と最も類似した波形200とする。なお、波形100,200同士の比較は、必ずしも上記の方法に限られず、任意の波形を比較する技術を用いることができる。
また、予測に期間の特徴を用いる場合には、当該期間の特徴にも基づいて、パターン特定部14は、予測対象が分類されるパターンを特定することとしてもよい。例えば、パターン特定部14は、入力部13から予測対象の期間の特徴を示す情報(例えば、上述したような期間の気温)を入力すると、パターン情報記憶部11によって記憶されたパターンの情報のうち、入力した特徴を示す情報に対応付けられたパターンの情報を抽出する。パターン特定部14は、抽出したパターンから上記と同様に予測対象が分類されるパターンを特定する。パターン特定部14は、特定したパターンを示す情報を出力部15に出力する。
出力部15は、パターン特定部14によって特定されたパターンの当該電力消費に関する情報に基づいた出力を行う出力手段である。具体的には、出力部15は、パターン特定部14によって特定されたパターンに対応付けられて、パターン情報記憶部11によって記憶された負荷構成を示す情報を読み出し、当該情報を出力する。当該出力は、例えば、予測装置10の管理者等が予測結果を確認できるように予測装置10が備える表示装置に負荷構成を示す情報を表示することで行われてもよい。あるいは。当該出力は、他の装置に負荷構成を示す情報を送信することとしてもよい。
引き続いて、図5のフローチャートを用いて、本実施形態に係る予測装置10の動作方法である、予測装置10で実行される処理(予測方法)を説明する。本処理は、例えば、予測装置10の管理者等が、予測装置10に対して操作を行うことで開始される。本処理では、各パターンの生成の処理(S01〜S02)及び負荷構成の予測の処理(S11〜S14)の2つの処理に分けられる。図5のフローチャートではこれらの処理を一連の処理として記載しているが、各パターンの生成の処理(S01〜S02)が負荷構成の予測の処理(S11〜S14)の前に行われればよく、それらは別々に(別々のタイミングで)行われてもよい。また、負荷構成の予測の処理(S11〜S14)毎に各パターンの生成の処理(S01〜S02)が行われる必要はなく、負荷構成の予測の処理(S11〜S14)が異なる予測対象に対して繰り返し行われてもよい。
各パターンの生成の処理では、まず、パターン情報生成部12によって、パターンを生成するための、複数の世帯の電力消費量(全体)及び負荷構成の実測データが入力される(S01、パターン情報生成ステップ)。続いて、パターン情報生成部12によって、入力された実測データに対するクラスタリングが行われて、各パターンの情報が生成される(S02、パターン情報生成ステップ)。生成された各パターンの情報は、パターン情報生成部12からパターン情報記憶部11に入力され、パターン情報記憶部11によって記憶される。以上が、各パターンの生成の処理である。
負荷構成の予測の処理では、まず、入力部13によって、予測対象の世帯の電力消費量(全体)の実測データが入力される(S11、入力ステップ)。この実測データは、当該世帯の将来の電力消費量のデータ(例えば、本処理では翌日の需要)を予測するための、過去の当該世帯における電力消費量の実測データ(過去の実績)である。続いて、入力部13によって、入力された実測データから翌日の需要の予測が行われ、当該翌日の需要を示す電力消費量のデータが生成される(S12、入力ステップ)。入力部13によって、生成された電力消費量のデータは、パターン特定部14に入力される。
続いて、パターン特定部14によって、入力部13から入力された電力消費量の波形、及びパターン情報記憶部11によって記憶された各パターンの電力消費量の波形に基づいて、予測対象が分類されるパターンが特定される(S13、パターン特定ステップ)。特定されたパターンを示す情報は、パターン特定部14から出力部15に出力される。
続いて、出力部15によって、パターン特定部14によって特定されたパターンに対応付けられて、パターン情報記憶部11によって記憶された負荷構成を示す情報が読み出されて、予測結果として当該情報が出力される(S14、出力ステップ)。以上が、負荷構成の予測の処理である。
上述したように、本実施形態では、予測対象の時刻毎の電力消費の値である電力消費量の波形、及び予測する情報である電力消費に関する情報が対応付けられたパターンを用いて予測を行う。そのため、予測対象の世帯の延床面積や間取り、使用家電製品等の情報を必要としない。また、電力消費量全体の波形(総負荷の波形)だけでなく、電力消費に関する情報(個々の負荷の消費波形)を用いて予測を行うため、複雑な計算を要せず予測を行うことができる。また、予測対象の電力消費量の波形、及びパターンについての電力消費量の波形に基づいて予測を行う。そのため、時間軸が適切に考慮されて予測が行われるため、精度が高い予測が可能となる。従来の重回帰分析では、時間軸に応じた電力消費量が適切に考慮されず、十分な精度を得ることができない。このように、本実施形態によれば、負荷構成等の電力消費に関する情報を汎用的かつ高精度に予測することができる。また、本実施形態では、過去の負荷構成等の実測データが全く得られていない予測対象の世帯であっても、過去の負荷構成等の実測データが得られている世帯の情報を用いることで、当該予測対象の世帯における将来の負荷構成を予測することができる。
また、本実施形態で用いた気温のように電力消費量に係る期間の特徴を考慮して、予測を行うこととしてもよい。気温等の期間の特徴は、各世帯で取得が必要な情報ではなく、汎用的に用いることができる。このように汎用的に用いることができる期間の特徴を示す情報を考慮して、更に高精度の予測が可能となる。
また、本実施形態のように実測データに対するクラスタリングを実施して、パターンに係るデータ(各パターンの電力消費量によって構成される波形、及び予測する情報である電力消費に関する情報)を生成することとしてもよい。この構成によれば、電力消費に関する情報を把握可能な実測データを入力すれば、自動的にパターンを生成することができる。即ち、この構成によれば、確実かつ簡易に本発明を実施することができる。但し、パターンの生成は、必ずしも行われる必要はなく、予めパターン情報記憶部11にパターンに係るデータを記憶させておいてもよい。
また、本実施形態のように電力消費量に係る期間の特徴を考慮して、パターンの生成(クラスタリング)を行うこととしてもよい。この構成によれば、期間の特徴が考慮されたパターンを生成することができる、これにより、適切な予測を行うことができる。また、パターンの生成のためのクラスタリングの際には、上述したようにクラスタの数を決定することとしてもよい。この構成によれば、クラスタ(パターン)の数を適切に決定することができる。これにより、適切な予測を行うことができる。但し、クラスタ(パターン)の数は、予め設定しておいてもよい。
ここで、本発明者によって行われたデマンドレスポンスの分析を示す。なお、この分析は、実証実験を行っている集合住宅(社宅)に居住している15世帯に設置されたHEMS(Home Energy Management System)で計測されたデータが用いられて、電力負荷ピーク時間帯の負荷構成に着目して行われた。
デマンドレスポンス実施日と未実施日における平均電力負荷(平均電力消費量)を図6(a)に示す。ここでは、未実施日のデータとして2014年1月〜2月において、最高気温が8℃以下の日のデータを用いた。同図より、デマンドレスポンス実施時間帯(同図ハッチング部分)においては、実施日の方が未実施日よりも電力負荷が100Wh程度小さくなっていた。
図6(b)にデマンドレスポンス実施時間帯における実施日と未実施日における主要負荷(DK照明、MMコンセント、DKエアコン及びIH)の平均電力負荷を示す。同図より、DK照明、MMコンセント、DKエアコンについては、どの時間帯においてもデマンドレスポンス実施日の方が電力負荷は小さくなっており、対象時間帯の平均値で比較するとDK照明は19Wh、MMコンセントは16Wh、DKエアコンは37Wh、それぞれ低下した。一方で、IHについては、時間帯によって実施日の方が未実施日よりも電力負荷が大きくなっている時間帯があった。従って、IHについては、一定の負荷削減量を推定することは難しいと考えられ、デマンドレスポンス実施時の削減対象負荷からは外して検討する。
上記の結果より、主要負荷のうち、DK照明、MMコンセント、DKエアコンがデマンドレスポンス実施前後で大きく削減されると考えられる。そこで、デマンドレスポンスを実施した場合には、各負荷の削減量の実績値と同等の負荷削減が行われると想定し、その精度を評価した。なお、ここでは、簡易的にデマンドレスポンス実施前の主幹電力負荷(主要負荷の電力消費量)の予測値は、未実施日の各時間帯の平均値としたが、本来であれば需要予測などによって求めた値を用いることが想定される。
図6(c)にデマンドレスポンス実施時間帯の負荷変化推定値の誤差を示す。上述の通り、ここではデマンドレスポンス実施前の主幹電力負荷の予測値を未実施日の平均値としている。また、推定される負荷削減量も、前節で求めた実績値の平均値としたため、これらが推定結果に大きく影響していると考えられる。結果として、対象とした時間帯の負荷変化推定値の絶対誤差率は20〜30%程度となっており、ある時間帯では80%程度の誤差が生じる時間帯もあった。なお、各時間帯の負荷変化推定値の平均絶対誤差率は19.6%であった。
上記の通り、デマンドレスポンスの実施に際しては、世帯の負荷構成を予測することが重要となる。
上述した実施形態では、予測を行う電力消費に関する情報として、各世帯の負荷構成を示す情報としたが、それ以外の情報を予測することとしてもよい。例えば、主要負荷の割合を示す情報を、予測を行う情報としてもよい。主要負荷の割合とは、世帯における負荷の各項目を主要な項目と主要でない項目に予め分類しておき、それらの合計の割合を取ったものである。主要負荷の割合は負荷構成から算出でき、予めパターン情報記憶部11に負荷構成に代えて、あるいは負荷構成に加えて、主要負荷の割合を示す情報をパターン毎に記憶させておくことで、上述した実施形態と同様に主要負荷の割合の予測を行うことができる。
あるいは、デマンドレスポンスの効果を示す情報を、予測を行う情報としてもよい。デマンドレスポンスの効果を示す情報は、例えば、デマンドレスポンスを実施した場合の電力消費の削減割合(例えば、図6(b)に相当する情報から算出される情報)である。あるいは、デマンドレスポンスの効果を示す情報は、デマンドレスポンス実施後の負荷構成を示す情報(例えば、図6(b)に相当する情報)でもよい。この場合、予めパターン情報記憶部11に負荷構成に代えて、あるいは負荷構成に加えて、デマンドレスポンスの効果を示す情報をパターン毎に記憶させておくことで、上述した実施形態と同様にデマンドレスポンスの効果の予測を行うことができる。デマンドレスポンスの効果を示す情報は、予め各世帯についてデマンドレスポンスの効果を実測しておき、実測データをパターン情報生成部12に電力消費量の波形に入力して生成してもよい。
上述した実施形態では、予測に用いられる各波形100,200のデータは、電力消費量をそのまま用いて構成することとしていたが、各波形100,200を標準化して予測に用いることとしてもよい。例えば、波形中の電力消費量の最大値を1とするように各時刻の電力消費の値を0〜1の値に変換することしてもよい。標準化を行うことで、電力消費量の絶対値ではなく、波形の形状のみを考慮して予測を行うことができる。
上述した実施形態に加えて、電力消費量の波形の形状の特徴を予測に用いることしてもよい。具体的には、図7に示すように、時刻毎の電力消費の値によって示される波形100,200の所定位置の傾き500を用いることとしてもよい。この傾き500は、例えば、電力消費量がピーク値(期間中の最大値)となる際の波形の勾配(ピーク需要の立ち上がり)である。傾き500は、以下のように直線近似によって決定される。即ち、波形100,200における電力消費量が最大値を取る点と、当該最大値を取る点(時刻)から予め設定された時間(例えば、数時間)遡った時間帯において電力消費量が最小値を取る点とを結ぶことで算出される。
この場合、パターン情報記憶部11は、各パターンについて、上述した情報に加えて、上記の波形200の傾きを予め算出しておき、当該傾きを示す情報をパターンに対応付けて記憶しておく。また、入力部13は、予測対象の電力消費量の波形100の傾きを示す情報を入力する。入力部13は、入力した波形100の情報から上記のように傾きを算出して入力することとしてもよい。
パターン特定部14は、入力部13によって入力された傾きを示す情報、及びパターン情報記憶部11によって記憶された傾きを示す情報にも基づいて、予測対象が分類されるパターンを特定する。具体的には、パターン特定部14は、上記の傾きの値を、上述した波形100,200同士を比較するデータ(点)に入れ(傾きについての座標軸を設ける)、上記と同様にデータ(点)の間の距離により、パターンの特定を行う。
更に、波形100,200の傾きに加えて、波形の傾きと期間の特徴(例えば、上述したように気温)との間の関係を予測に用いることとしてもよい。例えば、気温が対応付けられた複数の波形がある場合に、図8のグラフに示すように波形の傾きと気温とをプロットすることができる。例えば、図8(a)に示すような傾きと気温との関係の世帯は、気温が高い又は低いほど傾きが大きくなる傾向がある。これは、室内が温まった(冷えた)像帯でエアコン等の空調機器を一斉にオンする傾向にあると考えられる。一方、図8(b)に示すような傾きと気温との関係の世帯は、気温と傾きとの相関は低い。
この場合、パターン情報記憶部11は、各パターンについて、上述した情報に加えて、上記の波形200の傾きと気温との関係を示す情報をパターンに対応付けて記憶しておく。当該関係を示す情報は、例えば、パターンに含まれる複数の波形200の傾きと気温とから二次関数の回帰分析を行い、回帰分析の結果得られた二次関数の係数である。具体的には、yを傾き、xを気温として、y=ax+bx+cとの回帰式に対して、回帰分析を行って得られた係数a,b,cの値を上記の関係を示す情報とする。
また、入力部13は、予測対象についての波形の傾きと気温との関係を示す情報を入力する。なお、上述した気温との関係を示す情報の例は、1つの波形からは得ることができないため、例えば、予測対象の世帯における、パターンの特定に用いられる波形100以外の過去の複数の波形(電力消費量の実測データ)を用いて上記の関係を算出することとしてもよい。
パターン特定部14は、入力部13によって入力された上記の関係を示す情報、及びパターン情報記憶部11によって記憶された上記の関係を示す情報にも基づいて、予測対象が分類されるパターンを特定する。具体的には、パターン特定部14は、上記の関係を示す数値を、上述した波形100,200同士を比較するデータ(点)に入れ(上記の関係を示す数値についての座標軸を設ける(a,b,cと3つの数値の場合、3つの座標軸を設ける))、上記と同様にデータ(点)の間の距離により、パターンの特定を行う。
上記のように波形の傾きを予測に用いることとすれば、例えば、電力消費のピークを考慮した予測ができ、更に高精度の予測が可能となる。具体的には、ピーク時間帯の負荷構成をより精度よく予測できる。また、波形の傾きと期間の特徴との間の関係を用いることとすれば、傾きの特徴をより正確に扱うことができ、更に高精度の予測が可能となる。また、上記の関係が特定のものである世帯(例えば、図8(a)に示される関係の世帯)にプレクーリング(プレヒーティング)を促すことで、効果的にデマンドレスポンスを実施することができる。
また、上述した実施形態では、予測結果を参照して、予測装置10の管理者等がデマンドレスポンスを計画するものであったが、予測装置10がデマンドレスポンスを実施する機能を備えていてもよい。即ち、予測装置10が、出力部15によって出力された内容に応じて、予測対象に対するデマンドレスポンスを実施(発行)するデマンドレスポンス実施手段を更に備えていてもよい。例えば、特定のパターンに分類された世帯(特定の負荷構成となる世帯)に対して、デマンドレスポンスを実施することとしてもよい。具体的には、デマンドレスポンスを行って削減の余地がある負荷(エアコンや照明)の割合が、デマンドレスポンスを行って削減の余地がない負荷(冷蔵庫)の割合よりも多い世帯のみにデマンドレスポンスを実施する。なお、デマンドレスポンスの実施自体は、従来と同様に行うことができる。この構成によれば、効果的なデマンドレスポンスを行うことができる。
引き続いて、上述した一連の予測装置10による処理をコンピュータに実行させるための予測プログラムを説明する。図9に示すように、予測プログラム30は、コンピュータに挿入されてアクセスされる、あるいはコンピュータが備える記録媒体20に形成されたプログラム格納領域21内に格納される。
予測プログラム30は、パターン情報記憶モジュール31と、パターン情報生成モジュール32と、入力モジュール33と、パターン特定モジュール34と、出力モジュール35とを備えて構成される。パターン情報記憶モジュール31と、パターン情報生成モジュール32と、入力モジュール33と、パターン特定モジュール34と、出力モジュール35とを実行させることにより実現される機能は、上述した予測装置10のパターン情報記憶部11と、パターン情報生成部12と、入力部13と、パターン特定部14と、出力部15とそれぞれ同様である。
なお、予測プログラム30は、その一部又は全部が、通信回線等の伝送媒体を介して伝送され、他の機器により受信されて記録(インストールを含む)される構成としてもよい。また、予測プログラム30の各モジュールは、1つのコンピュータでなく、複数のコンピュータのいずれかにインストールされてもよい。その場合、当該複数のコンピュータによるコンピュータシステムよって上述した一連の予測プログラム30の処理が行われる。
10…予測装置、11…パターン情報記憶部、12…パターン情報生成部、13…入力部、14…パターン特定部、15…出力部、20…記録媒体、21…プログラム格納領域、30…予測プログラム、31…パターン情報記憶モジュール、32…パターン情報生成モジュール、33…入力モジュール、34…パターン特定モジュール、35…出力モジュール。

Claims (10)

  1. 時刻毎の電力消費の値と当該電力消費に関する情報とを含んで構成されるパターンを複数記憶するパターン情報記憶手段と、
    予測対象の時刻毎の電力消費の値を入力する入力手段と、
    前記入力手段によって入力された電力消費の値及び前記パターン情報記憶手段によって記憶された電力消費の値に基づいて、予測対象が分類されるパターンを特定するパターン特定手段と、
    前記パターン特定手段によって特定されたパターンの当該電力消費に関する情報に基づいた出力を行う出力手段と、
    を備える予測装置。
  2. 前記電力消費に関する情報は、電力の消費単位における電力消費の負荷構成を示す情報、又は当該電力の消費単位でのデマンドレスポンスの効果を示す情報である請求項1に記載の予測装置。
  3. 前記パターン情報記憶手段は、複数の前記パターンについて期間の特徴を示す情報を記憶しており、
    前記入力手段は、予測対象の期間の特徴を示す情報を入力して、
    前記パターン特定手段は、前記入力手段によって入力された予測対象の期間の特徴を示す情報及び前記パターン情報記憶手段によって記憶された期間の特徴を示す情報にも基づいて、予測対象が分類されるパターンを特定する、請求項1又は2に記載の予測装置。
  4. 前記パターン情報記憶手段は、複数の前記パターンについて時刻毎の電力消費の値によって示される波形における所定位置の傾きを示す情報を記憶しており、
    前記入力手段は、予測対象の時刻毎の電力消費の値によって示される波形における所定位置の傾きを示す情報を入力し、
    前記パターン特定手段は、前記入力手段によって入力された前記傾きを示す情報、及び前記パターン情報記憶手段によって記憶された前記傾きを示す情報にも基づいて、予測対象が分類されるパターンを特定する、請求項1〜3の何れか一項に記載の予測装置。
  5. 前記パターン情報記憶手段は、複数の前記パターンについて前記傾きと期間の特徴との間の関係を示す情報を記憶しており、
    前記入力手段は、予測対象の前記傾きと期間の特徴との間の関係を示す情報を入力し、
    前記パターン特定手段は、前記入力手段によって入力された前記関係を示す情報、及び前記パターン情報記憶手段によって記憶された前記関係を示す情報にも基づいて、予測対象が分類されるパターンを特定する、請求項4に記載の予測装置。
  6. 複数の互いに対応付けられた時刻毎の電力消費の値と当該電力消費に関する情報とを入力して、入力した時刻毎の電力消費の値に基づいてクラスタリングを行って、各クラスタに属する時刻毎の電力消費の値と当該電力消費に関する情報とから、複数のパターンについての時刻毎の電力消費の値と当該電力消費に関する情報とを生成して、前記パターン情報記憶手段に記憶させるパターン情報生成手段を更に備える請求項1〜5の何れか一項に記載の予測装置。
  7. 前記パターン情報生成手段は、前記時刻毎の電力消費の値に対応付けられた期間の特徴を示す情報を入力して、当該期間の特徴を示す情報にも基づいてクラスタリングを行う請求項6に記載の予測装置。
  8. 前記出力手段によって出力された内容に応じて、予測対象に対するデマンドレスポンスを実施するデマンドレスポンス実施手段を更に備える請求項1〜7の何れか一項に記載の予測装置。
  9. 時刻毎の電力消費の値と当該電力消費に関する情報とを含んで構成されるパターンを複数記憶するパターン情報記憶手段を備える予測装置の動作方法である予測方法であって、
    予測対象の時刻毎の電力消費の値を入力する入力ステップと、
    前記入力ステップにおいて入力された電力消費の値及び前記パターン情報記憶手段によって記憶された電力消費の値に基づいて、予測対象が分類されるパターンを特定するパターン特定ステップと、
    前記パターン特定ステップにおいて特定されたパターンの当該電力消費に関する情報に基づいた出力を行う出力ステップと、
    を含む予測方法。
  10. コンピュータを、
    時刻毎の電力消費の値と当該電力消費に関する情報とを含んで構成されるパターンを複数記憶するパターン情報記憶手段と、
    予測対象の時刻毎の電力消費の値を入力する入力手段と、
    前記入力手段によって入力された電力消費の値及び前記パターン情報記憶手段によって記憶された電力消費の値に基づいて、予測対象が分類されるパターンを特定するパターン特定手段と、
    前記パターン特定手段によって特定されたパターンの当該電力消費に関する情報に基づいた出力を行う出力手段と、
    として機能させる予測プログラム。
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